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特表2023-544736低密度基体を有するエアロゾル発生物品
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-25
(54)【発明の名称】低密度基体を有するエアロゾル発生物品
(51)【国際特許分類】
   A24D 1/20 20200101AFI20231018BHJP
   A24D 3/17 20200101ALI20231018BHJP
   A24F 40/20 20200101ALI20231018BHJP
   A24F 40/46 20200101ALI20231018BHJP
【FI】
A24D1/20
A24D3/17
A24F40/20
A24F40/46
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023520148
(86)(22)【出願日】2021-10-08
(85)【翻訳文提出日】2023-03-31
(86)【国際出願番号】 EP2021077937
(87)【国際公開番号】W WO2022074232
(87)【国際公開日】2022-04-14
(31)【優先権主張番号】20201041.9
(32)【優先日】2020-10-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(31)【優先権主張番号】20201046.8
(32)【優先日】2020-10-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(31)【優先権主張番号】20201125.0
(32)【優先日】2020-10-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(31)【優先権主張番号】20201025.2
(32)【優先日】2020-10-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(31)【優先権主張番号】20201052.6
(32)【優先日】2020-10-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(31)【優先権主張番号】20201137.5
(32)【優先日】2020-10-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100168871
【弁理士】
【氏名又は名称】岩上 健
(72)【発明者】
【氏名】ユテュリー ジェローム
【テーマコード(参考)】
4B045
4B162
【Fターム(参考)】
4B045AA21
4B045AA43
4B045AB08
4B045AB16
4B045BA08
4B045BC08
4B045BC24
4B162AA03
4B162AA05
4B162AA22
4B162AB01
4B162AB12
4B162AC12
4B162AC22
4B162AC41
(57)【要約】
エアロゾル発生物品が提供される。エアロゾル発生物品は、エアロゾル発生基体と、エアロゾル発生基体の下流端からエアロゾル発生物品の下流端まで延びる下流セクションとを備える。エアロゾル発生基体は、0.5グラム/立方センチメートル以下の密度を有する。エアロゾル発生基体は、6.0以下の長さ対直径の比を有する。エアロゾル発生システムもまた提供される。エアロゾル発生システムは、エアロゾル発生物品及びエアロゾル発生装置を備える。エアロゾル発生装置は、遠位端及び口側端を有する。エアロゾル発生装置は、遠位端から口側端に延びる本体を備え、本体は、装置の口側端でエアロゾル発生物品を取り外し可能に受容するための装置空洞を画定する。エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生物品が装置空洞内に受容されたときに、エアロゾル発生基体を加熱するためのヒーターを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生物品であって、
エアロゾル発生基体と、
前記エアロゾル発生基体の下流端から前記エアロゾル発生物品の下流端まで延びる下流セクションと、を備え、
前記エアロゾル発生基体が、0.5グラム/立方センチメートル以下の密度を有し、
前記エアロゾル発生基体が、6.0以下の長さ対直径の比を有する、エアロゾル発生物品。
【請求項2】
前記エアロゾル発生基体が、少なくとも0.5の長さ対直径の比を有する、請求項1に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項3】
前記エアロゾル発生基体が、少なくとも5ミリメートルの直径を有する、請求項1又は2に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項4】
前記エアロゾル発生基体が、8ミリメートル以下の直径を有する、請求項1から3のいずれか一項に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項5】
前記エアロゾル発生基体が、40ミリメートル以下の長さを有する、請求項1から4のいずれか一項に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項6】
前記エアロゾル発生基体が、少なくとも10ミリメートルの長さを有する、請求項1から5のいずれか一項に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項7】
前記エアロゾル発生基体が、少なくとも0.24グラム/立方センチメートルの密度を有する、請求項1から6のいずれか一項に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項8】
前記エアロゾル発生基体が、たばこカットフィラーを含む、請求項1から7のいずれか一項に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項9】
前記エアロゾル発生基体が、エアロゾル形成体を含み、前記エアロゾル発生基体が、少なくとも10重量パーセントのエアロゾル形成体含有量を有する、請求項1から8のいずれか一項に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項10】
前記下流セクションが、中空管状要素を備える、請求項1から9のいずれか一項に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項11】
前記エアロゾル発生物品が、前記下流セクションに沿った位置に第1の通気ゾーンを備える、請求項1から10のいずれか一項に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項12】
前記下流セクションが、30水柱ミリメートル未満の引き出し抵抗を有する、請求項1から11のいずれか一項に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項13】
前記エアロゾル発生基体の上流の上流セクションを更に備え、前記上流セクションが、10水柱ミリメートル~70水柱ミリメートルの引き出し抵抗を有する、請求項1から12のいずれか一項に記載のエアロゾル発生物品。
【請求項14】
エアロゾル発生システムであって、
請求項1から13のいずれか一項に記載のエアロゾル発生物品と、
遠位端及び口側端を有するエアロゾル発生装置であって、
前記遠位端から前記口側端に延びる本体であって、前記装置の前記口側端で前記エアロゾル発生物品を取り外し可能に受容するための装置空洞を画定する、本体、及び
前記エアロゾル発生物品が前記装置空洞内に受容されたときに、前記エアロゾル発生物品を加熱するためのヒーター、を備える、エアロゾル発生装置と、を備える、エアロゾル発生システム。
【請求項15】
前記エアロゾル発生装置の前記ヒーターが、前記エアロゾル発生物品が前記装置空洞内に受容されたときに、前記エアロゾル発生物品を囲むように構成されている、請求項14に記載のエアロゾル発生システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル発生基体を備え、かつ加熱に伴い吸入可能なエアロゾルを生成するように適合された、エアロゾル発生物品に関する。特に、本発明は、低密度を有するエアロゾル発生基体を備えるエアロゾル発生物品に関する。本発明はまた、エアロゾル発生物品及びエアロゾル発生装置などを備えるエアロゾル発生システムに関する。
【背景技術】
【0002】
たばこ含有基体などのエアロゾル発生基体が燃焼されるのではなく加熱されるエアロゾル発生物品は、当該技術分野で既知である。典型的に、こうした加熱式喫煙物品においてエアロゾルは、熱源からの熱を、物理的に分離されたエアロゾル発生基体又は材料に伝達することによって発生され、このエアロゾル発生基体又は材料は熱源に接触して、又は熱源内に、又は熱源の周囲に、又は熱源の下流に位置してもよい。エアロゾル発生物品の使用中、揮発性化合物は、熱源からの熱伝達によってエアロゾル発生基体から放出され、エアロゾル発生物品を通して引き出された空気中に同伴される。放出された化合物は、冷めるにつれて凝縮してエアロゾルを形成する。
【0003】
いくつかの先行技術文献は、エアロゾル発生物品を消費するためのエアロゾル発生装置を開示している。こうした装置としては、例えばエアロゾル発生装置の1つ以上の電気ヒーター要素から加熱式エアロゾル発生物品のエアロゾル発生基体への熱伝達によってエアロゾルが発生される、電気加熱式のエアロゾル発生装置が挙げられる。例えば、エアロゾル発生基体に挿入されるように適合された内部ヒーターブレードを備える、電気加熱式のエアロゾル発生装置が提案されている。代替として、エアロゾル発生基体と、エアロゾル発生基体内に配置されたサセプタと、を備える、誘導性発熱性エアロゾル発生物品が、WO2015/176898によって提案されている。更なる代替案は、WO2020/115151に記載されており、これは、エアロゾル発生物品の周辺の周りに配置された1つ以上の加熱要素を備える外部加熱システムと組み合わせて使用されるエアロゾル発生物品を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第2015/176898号
【特許文献2】国際公開2020/115151号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
たばこ含有基体が燃焼されるのではなく加熱されるエアロゾル発生物品は、従来の喫煙物品とは遭遇しなかったいくつかの課題を呈する。まず第一に、たばこ含有基体は、典型的には、従来のたばこの燃焼前部が到達する温度と比較して、著しく低い温度まで加熱される。たばこ含有基体は著しくより低い温度まで加熱されるため、基体は、しばしば、たばこ含有基体からのエアロゾルの発生及び送達を促進するために、1つ以上のエアロゾル形成体を含む。
【0006】
しかしながら、たばこ及びエアロゾル形成体を含むエアロゾル発生基体を備える既存のエアロゾル発生物品は、一貫したエアロゾルを送達できない場合があることが見出されている。特に、このような物品の使用中に、エアロゾル形成体がエアロゾル化され、たばこからのニコチンエアロゾルの後にユーザーに送達されたことが見出されている。これは、望ましくないユーザーの体験をもたらし得る。
【0007】
したがって、エアロゾル発生物品のユーザーの体験全体を通して、改善され一貫したエアロゾル送達を提供するエアロゾル発生物品を提供することが望ましい。また、外部加熱システムと組み合わせて使用するのに特に好適であるエアロゾル発生物品に対する必要性が存在する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施形態によるエアロゾル発生物品の概略側面断面図を示す。
図2】本発明の別の実施形態による別のエアロゾル発生物品の概略側面断面図を示す。
図3図1のエアロゾル発生物品の変形の概略側面断面図を示す。
図4図1のエアロゾル発生物品の変形の概略側面断面図を示す。
図5】本発明の実施形態による更なるエアロゾル発生物品の概略側面断面図を示す。
図6図5のエアロゾル発生物品の変形の概略側面断面図を示す。
図7図1に示されるエアロゾル発生物品が、エアロゾル発生装置内に受容される、例示的なエアロゾル発生装置及びシステムの口側端部分の概略側面断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示は、エアロゾル発生装置に関する。エアロゾル発生物品は、エアロゾル発生基体を備えてもよい。エアロゾル発生物品は、エアロゾル発生基体の下流端からエアロゾル発生物品の下流端まで延びる下流セクションを備え得る。エアロゾル発生基体は、0.5グラム/立方センチメートル以下の密度を有し得る。エアロゾル発生基体は、6.0以下の長さ対直径の比を有し得る。
【0010】
本発明によると、エアロゾル発生物品が提供されている。エアロゾル発生物品は、エアロゾル発生基体と、エアロゾル発生基体の下流端からエアロゾル発生物品の下流端まで延びる下流セクションとを備える。エアロゾル発生基体は、0.5グラム/立方センチメートル以下の密度を有する。エアロゾル発生基体は、6.0以下の長さ対直径の比を有する。
【0011】
0.5グラム/立方センチメートル以下の密度を有するエアロゾル発生基体の提供は、有利には、ユーザーの体験中のエアロゾルの発生及び送達を改善し得ることが見出されている。上述のように、先行技術のエアロゾル発生物品において、エアロゾル形成体は、たばこからのニコチンエアロゾルの後にユーザーに送達された。これは、ニコチンが、エアロゾル形成体よりも揮発性である、すなわち、ニコチンエアロゾルが、エアロゾル形成体エアロゾルよりも低い温度で発生したことを意味するためであり得る。本発明では、0.5グラム/立方センチメートル以下の比較的低い密度を有するエアロゾル発生基体の提供は、エアロゾル発生基体が高密度基体よりも急速に加熱することを可能にし得る。これは、高密度基体の容積比熱が、低密度基体の容積比熱よりも高くなるためであり得る。したがって、低密度エアロゾル発生基体は、比較的急速に加熱され、エアロゾル発生基体は、エアロゾル形成体がより早くエアロゾル化される温度に達することを意味する。結果として、ニコチンエアロゾルの発生と、エアロゾル形成体エアロゾルの発生と間にはギャップが少なくなり、ユーザーにとってより一貫した体験が得られる。
【0012】
更に、6.0以下の長さ対直径の比を有するエアロゾル発生基体の提供はまた、ユーザーにより一貫したエアロゾル送達を提供する。エアロゾル発生基体が本発明のものよりも長く、長さ対直径の比が6.0より大きい場合、エアロゾル発生基体は、エアロゾル発生基体の上流端でニコチン及びエアロゾル形成体エアロゾルの両方を発生させるのに十分な温度であり得ることが見出されている。しかしながら、エアロゾル発生基体が比較的長い場合、温度は、エアロゾル発生基体の下流端でより低くてもよい。エアロゾル形成体は、ニコチンよりも高い温度でエアロゾル化され得るため、エアロゾル形成体エアロゾルは、エアロゾル発生基体のより低い温度の下流部分で凝縮されてもよく、一方で、ニコチンエアロゾルは、エアロゾル発生基体の下流部分を通過してもよい。結果として、ユーザーに送達されるエアロゾルは一貫性のない場合があり、いずれも比較的低い濃度のエアロゾル形成体を含んでもよい。
【0013】
したがって、本発明の比較的短いエアロゾル発生基体の提供は、温度がエアロゾル発生基体の全長に沿って一貫し得るため、有利であり得る。これは、エアロゾル形成体が下流部分で凝縮することを防止してもよく、有利には、ユーザーへのより一貫したエアロゾル送達をもたらしてもよい。
【0014】
したがって、本発明のエアロゾル発生物品は、有利に、改善されたエアロゾル発生を提供し得る。特に、本発明のエアロゾル発生物品は、ユーザーの体験の期間にわたって、ニコチン及びエアロゾル形成体の両方の一貫したエアロゾル発生を提供し得る。
【0015】
更に、本発明のエアロゾル発生物品は、ユーザーの体験の開始時に、改善されたエアロゾル送達を有利に提供し得る。これは、エアロゾル発生物品が湿気のある環境で使用される場合に特に顕著であり得る。高湿度の環境で先行技術のエアロゾル発生物品を使用する場合、エアロゾル発生基体は、必要なエアロゾルを発生するのに十分な温度に達するのにより長い時間がかかる場合があることが見出されている。これは、エアロゾル発生基体に水分を加えると、基体の密度及び容積比熱が増加され得るためであり得る。理論によって拘束されることを望むものではないが、本発明のより短いエアロゾル発生基体は、湿気のある条件でより少ない水分を吸収する本発明の基体を有利に意味し得る先行技術の基体と比較して表面積が低いため、特に湿気のある条件でより速く加熱され得る。
【0016】
本発明によると、加熱に伴い吸入可能なエアロゾルを発生させるためのエアロゾル発生物品が提供されている。エアロゾル発生物品は、エアロゾル発生基体を含む要素を備え得る。
【0017】
「エアロゾル発生物品」という用語は、エアロゾル発生基体が加熱されて吸入可能なエアロゾルを生成して消費者に送達する物品を意味するために本明細書で使用される。本明細書で使用される場合、「エアロゾル発生基体」という用語は、加熱に伴い揮発性化合物を放出してエアロゾルを発生する能力を有する基体を意味する。
【0018】
従来の紙巻たばこは、ユーザーが紙巻たばこの一方の端に炎を当て、もう一方の端を通して空気を引き出すときに点火される。炎と、紙巻たばこを通して引き出された空気中の酸素とによってもたらされた局在化した熱は、紙巻たばこの端を点火させ、その結果生じる燃焼は吸入可能な煙を発生する。これに反して、加熱式エアロゾル発生物品において、エアロゾルは風味発生基体(たばこなど)を加熱することによって発生される。公知の加熱式エアロゾル発生物品としては、例えば電気加熱式エアロゾル発生物品と、可燃性燃料要素又は熱源から、物理的に分離されたエアロゾル形成材料への熱伝達によってエアロゾルが発生するエアロゾル発生物品とが挙げられる。例えば、本発明によるエアロゾル発生物品は、エアロゾル発生基体のロッドの中に挿入されるように適合されている内部ヒーターブレードを有する電気加熱式のエアロゾル発生装置を備えるエアロゾル発生システムにおいて特定の用途がある。このタイプのエアロゾル発生物品は、先行技術、例えばEP0822670に記載されている。
【0019】
本明細書で使用される場合、「エアロゾル発生装置」という用語は、エアロゾル発生物品のエアロゾル発生基体と相互作用してエアロゾルを発生するヒーター要素を備える装置を指す。
【0020】
エアロゾル発生基体は、エアロゾル発生要素に含まれ得る。エアロゾル発生要素は、エアロゾル発生基体を備えるか、又はそれから作製されたロッドの形態であってもよい。本発明に関連して本明細書で使用される「ロッド」という用語は、実質的に円形、長円形又は楕円形の断面の一般的に円筒状の要素を示すために使用される。
【0021】
本明細書で使用される「長手方向」という用語は、エアロゾル発生物品の上流端と下流端の間に延びる、エアロゾル発生物品の主長手方向軸に対応する方向を指す。本明細書で使用される「上流」及び「下流」という用語は、使用中にエアロゾル発生物品を通してエアロゾルが搬送される方向に関してエアロゾル発生物品の要素又は要素の部分の相対的な位置を説明する。使用中、空気はエアロゾル発生物品を通して長手方向に引き出される。
【0022】
本明細書で使用される場合、「長さ」という用語は、その構成要素の最も遠い上流点からその構成要素の最も遠い下流点までの、長手方向のエアロゾル発生物品の構成要素の寸法を意味する。例えば、それは、長手方向におけるエアロゾル発生基体又は任意の細長い管状要素の寸法を意味するために使用されてもよい。
【0023】
本明細書で使用される場合、「直径」という用語は、エアロゾル発生物品の構成要素の横断方向における最大寸法を指す。構成要素が円形の断面を有さない場合、構成要素は横断方向に複数の異なる寸法を有し得る。この場合、「直径」は、横断方向の構成要素の最も大きな、又は最大の寸法を指す。エアロゾル発生基体の直径は、エアロゾル発生基体の最大外径を指し、エアロゾル発生基体を囲むいかなる包装材料の厚さも含まないが、実際には、いかなる包装材料の厚さも無視され得る。「横断方向」という用語は、長手方向軸に対して直角をなす方向を指す。エアロゾル発生物品又はエアロゾル発生物品の構成要素の「断面」への任意の言及は、別途記載のない限り、横断断面を指す。
【0024】
本明細書で使用される場合、エアロゾル発生基体の「密度」は、エアロゾル発生基体の質量を、エアロゾル発生物品中にあるときにエアロゾル発生基体によって取り込まれる容積で割ったものを指す。エアロゾル発生基体の「質量」は、エアロゾル発生基体を囲むいかなる包装材料の質量も含まない。エアロゾル発生基体によって取り込まれる「質量」は、エアロゾル発生基体を囲むいかなる包装材料の容積も含まない。
【0025】
エアロゾル発生基体は、6.0以下の長さ対直径の比を有する。例えば、エアロゾル発生基体は、5.5以下、5.0以下、4.5以下、4.0以下、3.5以下、3.0以下、2.5以下、又は2.0以下の長さ対直径の比を有し得る。エアロゾル発生基体は、1.9以下の長さ対直径の比を有し得る。
【0026】
エアロゾル発生基体は、少なくとも0.25の長さ対直径の比を有し得る。例えば、エアロゾル発生基体は、少なくとも0.5、少なくとも0.75、少なくとも1.0、少なくとも1.25、少なくとも1.3、又は少なくとも1.5の長さ対直径の比を有し得る。
【0027】
エアロゾル発生基体は、0.25~6.0の長さ対直径の比を有し得る。例えば、エアロゾル発生基体は、0.25~5.5、0.25~5.0、0.25~4.5、0.25~4.0、0.25~3.5、0.25~3.0、0.25~2.5、0.25~2.0、又は0.25~1.9の長さ対直径の比を有し得る。
【0028】
エアロゾル発生基体は、0.5~6.0の長さ対直径の比を有し得る。例えば、エアロゾル発生基体は、0.5~5.5、0.5~5.0、0.5~4.5、0.5~4.0、0.5~3.5、0.5~3.0、0.5~2.5、0.5~2.0、又は0.5~1.9の長さ対直径の比を有し得る。
【0029】
エアロゾル発生基体は、0.75~6.0の長さ対直径の比を有し得る。例えば、エアロゾル発生基体は、0.75~5.5、0.75~5.0、0.75~4.5、0.75~4.0、0.75~3.5、0.75~3.0、0.75~2.5、0.75~2.0、又は0.75~1.9の長さ対直径の比を有し得る。
【0030】
エアロゾル発生基体は、1.0~6.0の長さ対直径の比を有し得る。例えば、エアロゾル発生基体は、1.0~5.5、1.0~5.0、1.0~4.5、1.0~4.0、1.0~3.5、1.0~3.0、1.0~2.5、1.0~2.0、又は1.0~1.9の長さ対直径の比を有し得る。
【0031】
エアロゾル発生基体は、1.25~6.0の長さ対直径の比を有し得る。例えば、エアロゾル発生基体は、1.25~5.5、1.25~5.0、1.25~4.5、1.25~4.0、1.25~3.5、1.25~3.0、1.25~2.5、1.25~2.0、又は1.25~1.9の長さ対直径の比を有し得る。
【0032】
エアロゾル発生基体は、1.5~6.0の長さ対直径の比を有し得る。例えば、エアロゾル発生基体は、1.5~5.5、1.5~5.0、1.5~4.5、1.5~4.0、1.5~3.5、1.5~3.0、1.5~2.5、1.5~2.0、又は1.5~1.9の長さ対直径の比を有し得る。
【0033】
いくつかの特に好ましい実施形態では、エアロゾル発生基体は、約1.6の長さ対直径の比を有し得る。
【0034】
簡潔に上述されるように、本発明に従うエアロゾル発生物品は、エアロゾル発生基体を備える。
【0035】
エアロゾル発生基体は、少なくとも3ミリメートルの直径を有し得る。例えば、エアロゾル発生基体は、少なくとも4ミリメートル、少なくとも5ミリメートル、又は少なくとも6ミリメートルの直径を有し得る。
【0036】
エアロゾル発生基体は、12ミリメートル以下の直径を有し得る。例えば、エアロゾル発生基体は、10ミリメートル以下、9ミリメートル以下、又は8ミリメートル以下の直径を有し得る。
【0037】
エアロゾル発生基体は、3ミリメートル~12ミリメートルの直径を有し得る。例えば、エアロゾル発生基体は、3ミリメートル~10ミリメートル、3ミリメートル~9ミリメートル、又は3ミリメートル~8ミリメートルの直径を有し得る。
【0038】
エアロゾル発生基体は、4ミリメートル~12ミリメートルの直径を有し得る。例えば、エアロゾル発生基体は、4ミリメートル~10ミリメートル、4ミリメートル~9ミリメートル、又は4ミリメートル~8ミリメートルの直径を有し得る。
【0039】
エアロゾル発生基体は、5ミリメートル~12ミリメートルの直径を有し得る。例えば、エアロゾル発生基体は、5ミリメートル~10ミリメートル、5ミリメートル~9ミリメートル、又は5ミリメートル~8ミリメートルの直径を有し得る。
【0040】
エアロゾル発生基体は、6ミリメートル~12ミリメートルの直径を有し得る。例えば、エアロゾル発生基体は、6ミリメートル~10ミリメートル、6ミリメートル~9ミリメートル、又は6ミリメートル~8ミリメートルの直径を有し得る。
【0041】
例えば、エアロゾル発生基体は、3.7ミリメートル~9ミリメートル、5.7ミリメートル~7.9ミリメートル、又は6ミリメートル~7.5ミリメートルの直径を有し得る。
【0042】
特に好ましい実施形態では、エアロゾル発生基体は、約7.5ミリメートル未満の直径を有し得る。例えば、エアロゾル発生基体は、約7.2ミリメートルの直径を有し得る。
【0043】
一般に、エアロゾル発生基体の直径が小さいほど、十分な量の揮発性種が、エアロゾル発生基体から放出されて所望の量のエアロゾルを形成するように、エアロゾル発生基体のコア温度を上昇させるために必要な温度が低くなることが観察された。同時に、理論によって拘束されることを望むものではないが、エアロゾル発生基体の直径がより小さければ、エアロゾル発生物品に供給される熱が、エアロゾル発生基体の全容量により速く浸透することが可能になることは理解される。それにもかかわらず、エアロゾル発生基体の直径が小さすぎる場合、エアロゾル発生基体の容量対表面積比は、利用可能なエアロゾル発生基体の量が減少するにつれて、好ましくなくなる。更に、上に記載される理由からエアロゾル発生基体が比較的短い場合、エアロゾル発生基体の直径は、エアロゾル発生物品のユーザーの体験の全期間にわたって、十分な量のエアロゾルを生成するのに十分な容積のエアロゾル発生基体がエアロゾル発生物品に存在することを確実にするために、十分に高く維持されなければならない。
【0044】
本明細書に記載の範囲内に入るエアロゾル発生基体の直径は、エネルギー消費とエアロゾル送達との間のバランスという点では、特に有利である。この利点は、本明細書に記載の直径を有するエアロゾル発生基体を備えるエアロゾル発生物品が、エアロゾル発生物品の周辺の周りに配置される外部ヒーターと組み合わせて使用される場合、特に実感される。このような動作条件下で、十分に高い温度を、エアロゾル発生基体のコアで、一般的には、物品のコアで達成するのに必要な熱エネルギーが少ないことが観察された。こうして、より低い温度で動作する場合、エアロゾル発生基体のコアで所望の目標温度は、望ましく減少された時間枠内及びより少ないエネルギー消費量によって達成され得る。
【0045】
エアロゾル発生基体は、エアロゾル発生物品の外径にほぼ等しい直径を有し得る。
【0046】
エアロゾル発生基体は、80ミリメートル以下の長さを有し得る。例えば、エアロゾル発生基体は、65ミリメートル以下、60ミリメートル以下、55ミリメートル以下、50ミリメートル以下、40ミリメートル以下、35ミリメートル以下、25ミリメートル以下、20ミリメートル以下、又は15ミリメートル以下の長さを有し得る。
【0047】
エアロゾル発生基体は、少なくとも5ミリメートル、少なくとも7ミリメートル、少なくとも10ミリメートル、又は少なくとも12ミリメートルの長さを有し得る。
【0048】
エアロゾル発生基体は、5ミリメートル~80ミリメートルの長さを有し得る。例えば、エアロゾル発生基体は、5ミリメートル~65ミリメートル、5ミリメートル~60ミリメートル、5ミリメートル~55ミリメートル、5ミリメートル~50ミリメートル、5ミリメートル~40ミリメートル、5ミリメートル~35ミリメートル、5ミリメートル~25ミリメートル、5ミリメートル~20ミリメートル、又は5ミリメートル~15ミリメートルの長さを有し得る。
【0049】
エアロゾル発生基体は、7ミリメートル~80ミリメートルの長さを有し得る。例えば、エアロゾル発生基体は、7ミリメートル~65ミリメートル、7ミリメートル~60ミリメートル、7ミリメートル~55ミリメートル、7ミリメートル~50ミリメートル、7ミリメートル~40ミリメートル、7ミリメートル~35ミリメートル、7ミリメートル~25ミリメートル、7ミリメートル~20ミリメートル、又は7ミリメートル~15ミリメートルの長さを有し得る。
【0050】
エアロゾル発生基体は、5ミリメートル~80ミリメートルの長さを有し得る。例えば、エアロゾル発生基体は、10ミリメートル~65ミリメートル、10ミリメートル~60ミリメートル、10ミリメートル~55ミリメートル、10ミリメートル~50ミリメートル、10ミリメートル~40ミリメートル、10ミリメートル~35ミリメートル、10ミリメートル~25ミリメートル、10ミリメートル~20ミリメートル、又は10ミリメートル~15ミリメートルの長さを有し得る。
【0051】
エアロゾル発生基体は、5ミリメートル~80ミリメートルの長さを有し得る。例えば、エアロゾル発生基体は、12ミリメートル~65ミリメートル、12ミリメートル~60ミリメートル、12ミリメートル~55ミリメートル、12ミリメートル~50ミリメートル、12ミリメートル~40ミリメートル、12ミリメートル~35ミリメートル、12ミリメートル~25ミリメートル、12ミリメートル~20ミリメートル、又は12ミリメートル~15ミリメートルの長さを有し得る。
【0052】
好ましくは、エアロゾル発生基体は、約16ミリメートル、又は約11.5ミリメートルの長さを有し得る。
【0053】
上に記載されるように、比較的短い長さを有するエアロゾル発生基体を提供することは、エアロゾル発生基体の長さに沿った温度の変動を低減し得る。特に、上記の範囲内の長さを有するエアロゾル発生基体を提供することは、エアロゾル発生基体の上流端が、エアロゾル発生基体の下流端よりもかなり高い温度に加熱されることを防止し得る。これは、次に、エアロゾル形成体などの揮発性の低い成分が、使用中にエアロゾル発生基体の下流部分で凝縮することを防止し得る。これは、エアロゾル発生基体からの揮発性成分の正しい割合を含む、一貫したエアロゾルをユーザーに送達するのに有利に役立ち得る。
【0054】
エアロゾル発生基体は、1グラム/立方センチメートル以下の密度を有し得る。例えば、エアロゾル発生基体は、0.5グラム/立方センチメートル、又は0.7グラム/立方センチメートルの密度を有し得る。
【0055】
好ましい実施形態では、エアロゾル発生基体は、0.45グラム/立方センチメートル以下、0.4グラム/立方センチメートル以下、0.34グラム/立方センチメートル以下、0.3グラム/立方センチメートル以下、又は0.25グラム/立方センチメートル以下の密度を有し得る。
【0056】
エアロゾル発生基体は、少なくとも0.1グラム/立方センチメートルの密度を有し得る。例えば、エアロゾル発生基体は、少なくとも0.15グラム/立方センチメートル、少なくとも0.2グラム/立方センチメートル、又は少なくとも0.24グラム/立方センチメートルの密度を有し得る。
【0057】
エアロゾル発生基体は、0.1グラム/立方センチメートル~0.45グラム/立方センチメートルの密度を有し得る。例えば、エアロゾル発生基体は、0.1グラム/立方センチメートル~0.4グラム/立方センチメートル、0.1グラム/立方センチメートル~0.34グラム/立方センチメートル、0.1グラム/立方センチメートル~0.3グラム/立方センチメートル、又は0.1グラム/立方センチメートル~0.34グラム/立方センチメートルの密度を有し得る。
【0058】
エアロゾル発生基体は、0.15グラム/立方センチメートル~0.45グラム/立方センチメートルの密度を有し得る。例えば、エアロゾル発生基体は、0.15グラム/立方センチメートル~0.4グラム/立方センチメートル、0.15グラム/立方センチメートル~0.34グラム/立方センチメートル、0.15グラム/立方センチメートル~0.3グラム/立方センチメートル、又は0.15グラム/立方センチメートル~0.34グラム/立方センチメートルの密度を有し得る。
【0059】
エアロゾル発生基体は、0.2グラム/立方センチメートル~0.45グラム/立方センチメートルの密度を有し得る。例えば、エアロゾル発生基体は、0.2グラム/立方センチメートル~0.4グラム/立方センチメートル、0.21グラム/立方センチメートル~0.34グラム/立方センチメートル、0.2グラム/立方センチメートル~0.3グラム/立方センチメートル、又は0.2グラム/立方センチメートル~0.34グラム/立方センチメートルの密度を有し得る。
【0060】
エアロゾル発生基体は、0.24グラム/立方センチメートル~0.45グラム/立方センチメートルの密度を有し得る。例えば、エアロゾル発生基体は、0.24グラム/立方センチメートル~0.4グラム/立方センチメートル、0.24グラム/立方センチメートル~0.34グラム/立方センチメートル、0.24グラム/立方センチメートル~0.3グラム/立方センチメートル、又は0.24グラム/立方センチメートル~0.34グラム/立方センチメートルの密度を有し得る。
【0061】
好ましくは、エアロゾル発生基体は、約0.28グラム/立方センチメートルの密度を有し得る。
【0062】
上述のように、比較的低い密度を有するエアロゾル発生基体を提供することにより、エアロゾル発生基体が、ユーザーの体験の開始時に比較的急速に温度を上昇することを可能にし得る。これは、エアロゾル発生基体内の必要な揮発性成分の全てが同時にエアロゾル化されることを確実にするのに役立ち得る。これは、有利には、エアロゾル形成体などの揮発性の低い成分が、ニコチンなどのより揮発性の成分の後にユーザーに送達されるのを防止し得る。これはユーザーにとって、より一貫した体験につながり得る。
【0063】
エアロゾル発生基体は、エアロゾル発生要素に含まれ得る。一例として、エアロゾル発生要素は、ラッパーによって取り囲まれたエアロゾル発生基体のロッドを備え得る。
【0064】
エアロゾル発生要素は、1グラム/立方センチメートル以下の密度を有し得る。例えば、エアロゾル発生要素は、0.5グラム/立方センチメートル、又は0.7グラム/立方センチメートルの密度を有し得る。
【0065】
本明細書で使用される場合、エアロゾル発生要素の「密度」は、エアロゾル発生要素の質量を、エアロゾル発生物品中にあるときにエアロゾル発生要素によって取り込まれる容積で割ったものを指す。エアロゾル発生要素の「質量」は、エアロゾル発生基体及びエアロゾル発生基体を囲む任意の包装材料の質量を含む。エアロゾル発生要素によって取り込まれる「質量」は、エアロゾル発生基体の容積及びエアロゾル発生基体を囲む任意の包装材料の容積を含む。
【0066】
好ましい実施形態では、エアロゾル発生要素は、0.45グラム/立方センチメートル以下、0.4グラム/立方センチメートル以下、0.34グラム/立方センチメートル以下、0.3グラム/立方センチメートル以下、又は0.25グラム/立方センチメートル以下の密度を有し得る。
【0067】
エアロゾル発生要素は、少なくとも0.1グラム/立方センチメートルの密度を有し得る。例えば、エアロゾル発生基体は、少なくとも0.15グラム/立方センチメートル、少なくとも0.2グラム/立方センチメートル、又は少なくとも0.24グラム/立方センチメートルの密度を有し得る。
【0068】
エアロゾル発生要素は、0.1グラム/立方センチメートル~0.45グラム/立方センチメートルの密度を有し得る。例えば、エアロゾル発生要素は、0.1グラム/立方センチメートル~0.4グラム/立方センチメートル、0.1グラム/立方センチメートル~0.34グラム/立方センチメートル、0.1グラム/立方センチメートル~0.3グラム/立方センチメートル、又は0.1グラム/立方センチメートル~0.34グラム/立方センチメートルの密度を有し得る。
【0069】
エアロゾル発生要素は、0.15グラム/立方センチメートル~0.45グラム/立方センチメートルの密度を有し得る。例えば、エアロゾル発生要素は、0.15グラム/立方センチメートル~0.4グラム/立方センチメートル、0.15グラム/立方センチメートル~0.34グラム/立方センチメートル、0.15グラム/立方センチメートル~0.3グラム/立方センチメートル、又は0.15グラム/立方センチメートル~0.34グラム/立方センチメートルの密度を有し得る。
【0070】
エアロゾル発生要素は、0.2グラム/立方センチメートル~0.45グラム/立方センチメートルの密度を有し得る。例えば、エアロゾル発生要素は、0.2グラム/立方センチメートル~0.4グラム/立方センチメートル、0.21グラム/立方センチメートル~0.34グラム/立方センチメートル、0.2グラム/立方センチメートル~0.3グラム/立方センチメートル、又は0.2グラム/立方センチメートル~0.34グラム/立方センチメートルの密度を有し得る。
【0071】
エアロゾル発生要素は、0.24グラム/立方センチメートル~0.45グラム/立方センチメートルの密度を有し得る。例えば、エアロゾル発生要素は、0.24グラム/立方センチメートル~0.4グラム/立方センチメートル、0.24グラム/立方センチメートル~0.34グラム/立方センチメートル、0.24グラム/立方センチメートル~0.3グラム/立方センチメートル、又は0.24グラム/立方センチメートル~0.34グラム/立方センチメートルの密度を有し得る。
【0072】
好ましくは、エアロゾル発生要素は、約0.29グラム/立方センチメートルの密度を有し得る。
【0073】
エアロゾル発生基体は、固体エアロゾル発生基体であり得る。
【0074】
エアロゾル発生基体は、均質化した植物材料を含み得る。エアロゾル発生基体は、たばこを含み得る。エアロゾル発生基体は、均質化したたばこ材料を含み得る。
【0075】
本明細書で使用される場合、「均質化した植物材料」という用語は、植物の粒子の凝集によって形成された任意の植物材料を包含する。例えば、本発明のエアロゾル発生基体のための均質化したたばこ材料のシート又はウェブは、植物材料及び任意選択で、たばこ葉ラミナ及びたばこ葉茎のうちの1つ以上をすり潰す、粉砕する、又は細分することによって取得されたたばこ材料の粒子を凝集することによって形成され得る。均質化した植物材料は、キャスティング、押出成形、製紙プロセス、又は当該技術分野で既知の他の任意の好適なプロセスによって生成されてもよい。
【0076】
均質化した植物材料は、任意の好適な形態で提供され得る。
【0077】
均質化した植物材料は、1つ以上のシートの形態であり得る。本発明に関して本明細書で使用される「シート」という用語は、その厚さよりも実質的に大きな幅及び長さを有する薄層状の要素を説明する。
【0078】
均質化した植物材料は、複数のペレット又は顆粒の形態であり得る。
【0079】
均質化した植物材料は、複数のストランド、細片、又は断片の形態であり得る。本明細書で使用される場合、「ストランド」という用語は、その幅及び厚さより実質的に大きな長さを有する材料の細長い要素を説明する。「ストランド」という用語は、細片、断片、及び類似の形態を有する任意のその他の均質化した植物材料を包含するものとみなされるべきである。均質化した植物材料のストランドは、例えば、切断若しくは細断によって、又は他の方法、例えば、押出成形方法によって、均質化した植物材料のシートから形成されてもよい。
【0080】
いくつかの実施形態では、ストランドは、エアロゾル発生基体の形成中の均質化した植物材料のシートの分割又はひびの結果として、例えば、捲縮の結果として、エアロゾル発生基体内でその場で形成され得る。エアロゾル発生基体内の均質化した植物材料のストランドは、相互から分離されてもよい。別の方法として、エアロゾル発生基体内の均質化した植物材料の各ストランドは、ストランドの長さに沿った隣接したストランドに少なくとも部分的に接続されてもよい。例えば、隣接したストランドは、1つ以上の繊維によって接続されてもよい。これは、例えば、上に記載されるように、エアロゾル発生基体の製造中の均質化した植物材料のシートの分割に起因してストランドが形成された場合に生じ得る。
【0081】
エアロゾル発生基体が均質化した植物材料を含む場合、均質化した植物材料は通常、1つ以上のシートの形態で提供されてもよい。特に、均質化した植物材料のシートは、キャスティングプロセスによって製造されてもよい。好ましくは、均質化した植物材料のシートは、製紙プロセスによって製造されてもよい。
【0082】
エアロゾル発生基体は、カットフィラーを含み得る。エアロゾル発生基体は、たばこカットフィラーを含み得る。
【0083】
本明細書で使用される場合、「カットフィラー」という用語は、特に、葉ラミナ、加工された茎及び葉脈、均質化した植物材料のうちの1つ以上を含むたばこ植物材料など、細断された植物材料のブレンドを説明するために使用される。
【0084】
カットフィラーはまた、他の切断されたもの、フィラーたばこ又はケーシングを含んでもよい。
【0085】
好ましくは、カットフィラーは、少なくとも25パーセントの植物葉ラミナ、より好ましくは少なくとも50パーセントの植物葉ラミナ、なおより好ましくは少なくとも75パーセントの植物葉ラミナ、及び最も好ましくは少なくとも90パーセントの植物葉ラミナを含む。好ましくは、植物材料は、たばこ、ミント、茶、及びクローブのうちの1つである。しかしながら、より詳細に以下で議論されるように、本発明は、加熱に伴い、その後エアロゾルを形成することができる物質を放出する能力を有する他の植物材料に等しく適用可能である。
【0086】
好ましくは、カットフィラーは、ブライトたばこ、ダークたばこ、アロマティックたばこ、及びフィラーたばこのうちの1つ以上のラミナを含むたばこ植物材料を含む。本発明に関して、「たばこ」という用語は、Nicotiana属の任意の植物部材を説明する。
【0087】
ブライトたばこは、概して大きく明るい色の葉を有するたばこである。本明細書を通して、「ブライトたばこ」という用語は、フルーキュアリングされたたばこに対して使用される。ブライトたばこの例としては、中国産のフルキュアたばこ、フルキュアブラジルたばこ、米国産のフルキュアたばこ(バージニアたばこなど)、インド産のフルキュアたばこ、タンザニア産のフルキュアたばこ、又は他のアフリカ産のフルキュアたばこが挙げられる。ブライトたばこは、糖対窒素の比が高いことによって特徴付けられる。感覚的な見方からは、ブライトたばこはキュアリング後に、スパイスが効いていて活気のある感覚を伴うたばこタイプである。本発明の文脈内で、ブライトたばこは、還元糖の含有量が葉の乾燥重量基準で約2.5パーセント~約20パーセントであり、かつ総アンモニア含有量が葉の乾燥重量基準で約0.12パーセント未満であるたばこである。還元糖は、例えば、グルコース又はフルクトースを含む。総アンモニアは、例えば、アンモニア及びアンモニア塩を含む。
【0088】
ダークたばこは、概して大きく暗い色の葉を有するたばこである。本明細書を通して、「ダークたばこ」という用語は、エアキュアリングしたたばこに対して使用される。追加的に、ダークたばこは発酵していてもよい。主として噛みたばこ、嗅ぎたばこ、葉巻たばこ、及びパイプブレンド用に使用されるたばこもこの範疇に含まれる。典型的には、これらのダークたばこは、空気乾燥処理され、発酵される可能性がある。感覚的な見方からは、ダークたばこは、乾燥処理後、スモーキーでダークシガータイプの感覚を伴うたばこタイプである。ダークたばこは糖対窒素の比が低いことによって特徴付けられる。ダークたばこの例は、バーレーマラウイ又は他のアフリカンバーレー、ダークキュアブラジルガルパオ、サンキュア、又はエアキュアインドネシアカストリ(Kasturi)である。本発明によると、ダークたばこは、還元糖の含有量が葉の乾燥重量基準で約5パーセント未満、かつ総アンモニア含有量が葉の乾燥重量基準で最大約0.5パーセントであるたばこである。
【0089】
アロマティックたばこは、しばしば小さな明るい色の葉を有するたばこである。本明細書を通して、「アロマティックたばこ」という用語は、芳香成分含有量、例えば、精油の含有量が高いその他のたばこに対して使用される。感覚的な見方からは、アロマティックたばこは、キュアリング後、スパイスが効いていて芳しい感覚を伴うたばこタイプである。アロマティックたばこの例には、グリークオリエント、オリエントターキー、セミオリエント葉たばこであるが火力乾燥処理されたたばこ、ペリクなどのUSバーレー、ルスティカ、USバーレー又はメリーランドがある。フィラーたばこは具体的なたばこタイプではないが、ブレンドで使用され、かつ最終生成物に特定の特徴的な芳香の方向性をもたらさないその他のたばこタイプを補完するために主に使用されるたばこタイプを含む。フィラーたばこの例は、他のたばこタイプの茎、中央脈、又は葉柄である。具体的な例は、ブラジル産の熱風送管乾燥された葉柄下部の熱風送管乾燥処理された茎であり得る。
【0090】
本発明で使用するのに好適なカットフィラーは、一般に、従来の喫煙物品に使用されるカットフィラーに似ていてもよい。カットフィラーのカット幅は、0.3ミリメートル~2.0ミリメートルであることが好ましく、カットフィラーのカット幅は0.5ミリメートル~1.2ミリメートルであることがより好ましく、カットフィラーのカット幅は0.6ミリメートル~0.9ミリメートルであることが最も好ましい。切断幅は、エアロゾル発生要素内の熱の分布に役割を果たし得る。また、カット幅は、物品の引き出し抵抗(RTD)に役割を果たし得る。更に、カット幅は、全体としてのエアロゾル発生基体の全体的密度に影響を与え得る。
【0091】
ストランドの長さはストランドが切断される物体の全体的なサイズに依存するため、カットフィラーのストランド長さはある程度ランダムな値である。それにもかかわらず、切断前に材料をコンディショニングすることによって、例えば、材料の水分含量及び全体的な繊細さを制御することによって、より長いストランドを切断することができる。好ましくは、ストランドは、ストランドを、エアロゾル発生要素を形成するよう並べる前に、約10ミリメートル~約40ミリメートルの長さを有する。明らかに、ストランドが、セクションの長手方向の延長部分が40ミリメートル未満である長手方向の延長部分にエアロゾル発生要素に配設される場合、最終エアロゾル発生要素は、初期ストランド長さよりも平均で短いストランドを含み得る。カットフィラーのストランド長さは、約20パーセント~60パーセントのストランドがエアロゾル発生要素の全長に沿って延びることが好ましい。これにより、ストランドがエアロゾル発生要素から容易に外れるのが防止される。
【0092】
エアロゾル発生基体は、任意のカットフィラーを含み得る。例えば、エアロゾル発生基体は、少なくとも80ミリグラムのカットフィラー、少なくとも100ミリグラムのカットフィラー、少なくとも150ミリグラムのカットフィラー、少なくとも約170ミリグラムのカットフィラーを含み得る。
【0093】
エアロゾル発生基体は、400ミリグラム以下のカットフィラーを含み得る。例えば、エアロゾル発生基体は、300ミリグラム以下のカットフィラー、250ミリグラム以下のカットフィラー、又は220ミリグラム以下のカットフィラーを含み得る。
【0094】
エアロゾル発生基体は、80ミリグラム~400ミリグラム以下のカットフィラーを含み得る。例えば、エアロゾル発生基体は、100ミリグラム~300ミリグラムのカットフィラー、150ミリグラム~250ミリグラムのカットフィラー、又は170ミリグラム~220ミリグラムのカットフィラーを含み得る。
【0095】
好ましくは、エアロゾル発生基体は、約200ミリグラムのカットフィラーを含み得る。この量のカットフィラーは、典型的には、エアロゾルの形成のための十分な材料を可能にする。加えて、直径及びサイズに関する前述の制約に照らして、これにより、エネルギーの取り込みと、RTDと、エアロゾル発生基体が植物材料を含むエアロゾル発生要素の流体通路との間で、エアロゾル発生要素の密度のバランスをとることが可能になる。
【0096】
エアロゾル発生基体は、エアロゾル形成体を含み得る。
【0097】
エアロゾル発生基体がカットフィラーを含む場合、カットフィラーは、エアロゾル形成体に浸漬されてもよい。カットフィラーの浸漬は、噴霧又はその他の好適な適用方法によって行うことができる。エアロゾル形成体は、カットフィラーの調製中にブレンドに適用されてもよい。例えば、エアロゾル形成体は、直接コンディショニングケーシング円筒(DCCC)中のブレンドに適用されてもよい。エアロゾル形成体をカットフィラーに適用するために、従来の機械を使用することができる。エアロゾル形成体は、使用時に密度の高い安定したエアロゾルの形成を促進する、任意の好適な既知の化合物又は化合物の混合物とすることができる。エアロゾル形成体は、エアロゾル発生物品の使用中に典型的に適用される温度において、エアロゾルが熱分解に対して実質的に耐性であることを促進し得る。好適なエアロゾル形成体は例えば、多価アルコール(例えば、トリエチレングリコール、1,3-ブタンジオール、プロピレングリコール及びグリセリンなど)、多価アルコールのエステル(例えば、グリセロールモノアセテート、ジアセテート又はトリアセテートなど)、モノカルボン酸、ジカルボン酸又はポリカルボン酸の脂肪族エステル(例えば、ドデカン二酸ジメチル及びテトラデカン二酸ジメチルなど)、及びそれらの組み合わせである。
【0098】
エアロゾル形成体は、グリセリン及びプロピレングリコールのうちの1つ以上を含むことが好ましい。エアロゾル形成体は、グリセリン若しくはプロピレングリコール、又はグリセリン及びプロピレングリコールの組み合わせからなり得る。
【0099】
エアロゾル発生基体は、任意の量のエアロゾル形成体を含み得る。例えば、エアロゾル発生基体は、少なくとも5重量パーセントのエアロゾル形成体、少なくとも6重量パーセントのエアロゾル形成体、少なくとも8重量パーセントのエアロゾル形成体、又は少なくとも10重量パーセントのエアロゾル形成体を含み得る。
【0100】
エアロゾル発生基体は、20パーセント以下のエアロゾル形成体を含み得る。例えば、エアロゾル発生基体は、18パーセント以下のエアロゾル形成体、又は15パーセント以下のエアロゾル形成体を含み得る。
【0101】
エアロゾル発生基体は、5重量パーセントのエアロゾル形成体~20パーセントのエアロゾル形成体を含み得る。例えば、エアロゾル発生基体は、6重量パーセントのエアロゾル形成体~18パーセントのエアロゾル形成体、8重量パーセントのエアロゾル形成体~15パーセントのエアロゾル形成体、又は10重量パーセントのエアロゾル形成体~15パーセントのエアロゾル形成体を含み得る。
【0102】
好ましくは、エアロゾル発生基体は、約13重量パーセントのエアロゾル形成体を含む。エアロゾル形成体の重量割合は、カットフィラーの乾燥重量基準として与えられる。
【0103】
エアロゾル形成体の最も効率的な量は、カットフィラーにも依存し、カットフィラーが、植物ラミナを含むか、又は均質化した植物材料を含むかどうかにも依存する。例えば、他の要因の中でも特に、カットフィラーの種類は、エアロゾル形成体が、カットフィラーからの物質の放出を促進できる程度を決定する。
【0104】
これらの理由から、上に記載のカットフィラーを含むエアロゾル発生要素は、比較的低い温度で十分な量のエアロゾルを効率的に発生させることができる。加熱チャンバー内の摂氏150度~摂氏200度の温度は、このような1つのカットフィラーが十分な量のエアロゾルを発生するのに十分である一方、たばこキャストリーフシートを使用するエアロゾル発生装置では、典型的には、摂氏約250度の温度が用いられる。
【0105】
より低い温度で動作することに関連する本発明の更なる利点は、エアロゾル冷却の必要性が低減されることである。概して低温が使用されるため、より単純な冷却機能で十分であり得る。これは、次に、エアロゾル発生物品のより単純で複雑性の低い構造の使用を可能にする。
【0106】
上で簡潔に記載されるように、エアロゾル発生基体が均質化した植物材料を含む場合、均質化した植物材料は、1つ以上のシートの形態で提供されてもよい。
【0107】
本明細書に記載の1つ以上のシートは、各々個別に、100マイクロメートル~600マイクロメートル、好ましくは150マイクロメートル~300マイクロメートル、最も好ましくは200マイクロメートル~250マイクロメートルの厚さを有し得る。個々の厚さは個々のシートの厚さを指し、組み合わされた厚さはエアロゾル発生基体を構成する全てのシートの合計厚さを指す。例えば、エアロゾル発生基体が2つの個々のシートから形成される場合、組み合わされた厚さは、2つの個々のシートの厚さ、又は2つのシートの測定された厚さの合計であり、2つのシートはエアロゾル発生基体内に積み重ねられる。
【0108】
本明細書に記載の1つ以上のシートは、各々個別に、平方メートル当たり約100グラム~平方メートル当たり約600グラムの坪量を有し得る。
【0109】
本明細書に記載されるような1つ以上のシートは、各々個別に、約0.3グラム/立方センチメートル~約1.3グラム/立方センチメートル、好ましくは約0.7グラム/立方センチメートル~約1.0グラム/立方センチメートルの密度を有し得る。
【0110】
エアロゾル発生基体が均質化した植物材料の1つ以上のシートを含む本発明の実施形態では、シートは、1つ以上のシートの集合体の形態であることが好ましい。本明細書で使用される場合、「集合」という用語は、均質化した植物材料のシートが、プラグ若しくはロッドの円筒軸に対して実質的に横断方向に渦巻き状にされるか、折り畳まれるか、又は別の方法で圧縮若しくは収縮されていることを意味する。
【0111】
均質化した植物材料の1つ以上のシートは、その長手方向軸に対して横断方向に集合され、ラッパーで取り囲まれて連続ロッド又はプラグを形成し得る。
【0112】
均質化した植物材料の1つ以上のシートは、有利なことに捲縮され得るか、又は同様に処理され得る。本明細書で使用される場合、「捲縮」という用語は、複数の実質的に平行な隆起又は波形を有するシートを意味する。捲縮されることとは別の方法として、又は追加的に、均質化した植物材料の1つ以上のシートは、エンボス加工、デボス加工、穿孔、又は別の方法で変形されて、シートの一方又は両側にテクスチャを提供し得る。
【0113】
均質化した植物材料の各シートは、実質的にプラグの円筒軸に平行な複数の隆起又は波形を有するように捲縮され得ることが好ましい。この処理は、有利なことに、均質化した植物材料の捲縮したシートを集合してプラグを形成することを容易にする。均質化した植物材料の1つ以上のシートが集合され得ることが好ましい。均質化した植物材料の捲縮したシートは、プラグの円筒軸に対して鋭角又は鈍角をなす複数の実質的に平行な隆起又は波形を有し得ることが理解されるであろう。シートは、シートの完全性が複数の平行な隆起部又は波形において中断され、材料の分離を引き起こし、均質化した植物材料の断片、ストランド又は細片の形成をもたらす程度に捲縮され得る。
【0114】
別の方法として、均質化した植物材料の1つ以上のシートは、上記で言及されるように、ストランドに切断されてもよい。こうした実施形態では、エアロゾル発生基体は、均質化した植物材料の複数のストランドを含む。ストランドは、プラグを形成するために使用され得る。典型的には、こうしたストランドの幅は、約5ミリメートル、又は約4ミリメートル、又は約3ミリメートル、又は約2ミリメートル、又はそれ以下である。ストランドの長さは、約5ミリメートルより長くてもよく、約5ミリメートル~約15ミリメートルであってもよく、約8ミリメートル~約12ミリメートルであってもよく、又は約12ミリメートルであってもよい。ストランドは、実質的に相互に同じ長さを有することが好ましい。
【0115】
均質化した植物材料は、乾燥重量基準で最大で約95重量パーセントの植物粒子を含んでもよい。均質化した植物材料は、乾燥重量基準で、最大約90重量パーセントの植物粒子を含むことが好ましく、最大約80重量パーセントの植物粒子を含むことがより好ましく、最大約70重量パーセントの植物粒子を含むことがより好ましく、最大約60重量パーセントの植物粒子を含むことがより好ましく、最大約50重量パーセントの植物粒子を含むことがより好ましい。
【0116】
例えば、均質化した植物材料は、乾燥重量基準で、約2.5重量パーセント~約95重量パーセントとの植物粒子、又は約5重量パーセント~約90重量パーセントの植物粒子、又は約10重量パーセント~約80重量パーセントの植物粒子、又は約15重量パーセント~約70重量パーセントの植物粒子、又は約20重量パーセント~約60重量パーセントの植物粒子、又は約30重量パーセント~約50重量パーセントの植物粒子を含み得る。
【0117】
本発明のある特定の実施形態では、均質化した植物材料は、たばこ粒子を含む均質化したたばこ材料である。本発明のそのような実施形態で使用する均質化したたばこ材料のシートは、乾燥重量基準で少なくとも約40重量パーセントのたばこ含有量を有してもよく、乾燥重量基準で少なくとも約50重量パーセントのたばこ含有量を有することがより好ましく、乾燥重量基準で少なくとも約70重量パーセントのたばこ含有量を有することがより好ましく、乾燥重量基準で少なくとも約90重量パーセントのたばこ含有量を有することが最も好ましい。
【0118】
本発明に関して、「たばこ粒子」という用語は、Nicotiana属の任意の植物部材の粒子を説明する。「たばこ粒子」という用語は、たばこの処理、取り扱い、及び発送中に形成された粉砕又は粉末たばこ葉ラミナ、粉砕又は粉末たばこ葉茎、たばこダスト、たばこの微粉、及びその他の粒子状たばこ副産物を包含する。好ましい実施形態では、たばこ粒子は実質的に全てがたばこ葉ラミナに由来する。対照的に、分離されたニコチン及びニコチン塩は、たばこに由来する化合物であるが、本発明の目的上、たばこ粒子とはみなされず、粒子状植物材料の割合には含まれない。
【0119】
エアロゾル発生基体は、1つ以上のエアロゾル形成体を更に含んでもよい。揮発に伴い、エアロゾル形成体は、エアロゾル中のニコチン及び風味剤などの、加熱に伴いエアロゾル発生基体から放出される他の気化した化合物を搬送することができる。均質化した植物材料に含めるのに好適なエアロゾル形成体は当該技術分野で既知であり、多価アルコール(トリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-ブタンジオール及びグリセロールなど)、多価アルコールのエステル(グリセロールモノ-、ジ-又はトリアセテート)、及びモノ-、ジ-又はポリカルボン酸の脂肪族エステル(ドデカン二酸及びテトラデカン二酸ジメチルなど)を含むが、これらに限定されない。
【0120】
エアロゾル発生基体は、乾燥重量基準で、約5重量パーセント~約30重量パーセント、例えば、乾燥重量基準で、約10重量パーセント~約25重量パーセント、又は乾燥重量基準で、約15重量パーセント~約20重量パーセントのエアロゾル形成体含有量を有し得る。エアロゾル発生基体は、乾燥重量基準で、約12重量パーセントのエアロゾル形成体含有量を有し得る。
【0121】
エアロゾル発生基体は、乾燥重量基準で、少なくとも約1パーセントのエアロゾル形成体含有量を有し得る。例えば、エアロゾル発生基体は、乾燥重量基準で、少なくとも約5パーセント、少なくとも約10パーセント、少なくとも約15パーセント、少なくとも約20パーセント、少なくとも約25パーセント、又は少なくとも約30パーセントのエアロゾル形成体含有量を有し得る。
【0122】
例えば、基体が発熱体を有する電気的に作動するエアロゾル発生システムのためのエアロゾル発生物品での使用が意図されている場合、乾燥重量基準で約5重量パーセント~約30重量パーセントのエアロゾル形成体含有量を含み得ることが好ましい。基体が発熱体を有する電気的に作動するエアロゾル発生システムのためのエアロゾル発生物品での使用が意図されている場合、エアロゾル形成体はグリセロールであることが好ましい。
【0123】
他の実施形態では、エアロゾル発生基体は、乾燥重量基準で、約1重量パーセント~約5重量パーセントのエアロゾル形成体含有量を有し得る。例えば、基体が、エアロゾル形成体が基体から分離された貯蔵部内に保持されるエアロゾル発生物品での使用を意図される場合、基体は、1パーセントよりも大きく、約5パーセントよりも小さいエアロゾル形成体含有量を有してもよい。こうした実施形態では、エアロゾル形成体は加熱に伴い揮発し、エアロゾル形成体の流れは、エアロゾル中のエアロゾル発生基体からの風味を混入するようにエアロゾル発生基体と接触する。
【0124】
他の実施形態では、エアロゾル発生基体は、約30重量パーセント~約45重量パーセントのエアロゾル形成体含有量を有し得る。この比較的高レベルのエアロゾル形成体は、摂氏275度未満の温度で加熱されることを意図したエアロゾル発生基体に特に好適である。こうした実施形態では、エアロゾル発生基体は、好ましくは、乾燥重量基準で、約2重量パーセント~約10重量パーセントのセルロースエーテルと、乾燥重量基準で約5重量パーセント~約50重量パーセントの追加のセルロースとを更に含む。セルロースエーテル及び追加のセルロースの組み合わせの使用は、30重量パーセント~45重量パーセントのエアロゾル形成体含有量を有するエアロゾル発生基体において使用される場合、特に効果的なエアロゾルの送達をもたらすことが見出された。
【0125】
好適なセルロースエーテルには、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシルエチルセルロース、ヒドロキシルプロピルセルロース、エチルヒドロキシルエチルセルロース、及びカルボキシメチルセルロース(CMC)が含まれるが、これらに限定されない。特に好ましい実施形態では、セルロースエーテルは、カルボキシメチルセルロースである。
【0126】
本明細書で使用される場合、「追加のセルロース」という用語は、均エアロゾル発生基体に組み込まれた任意のセルロース材料を包含し、これは、エアロゾル発生基体に提供された非たばこ植物粒子又はたばこ粒子から由来されない。したがって、追加のセルロースは、非たばこ植物材料又はたばこ材料に加えて、非たばこ植物粒子又はたばこ粒子内に本質的に提供される任意のセルロースに対する個々の、かつ別個のセルロース源として、エアロゾル発生基体に組み込まれる。追加のセルロースは、典型的には、非たばこ植物粒子又はたばこ粒子とは異なる植物に由来する。好ましくは、追加のセルロースは、不活性なセルロース材料の形態であり、これは、感覚的に不活性であり、したがって、エアロゾル発生基体から発生したエアロゾルの官能特性に実質的に影響を与えない。例えば、追加のセルロースは、好ましくは、無味かつ無臭の材料である。
【0127】
追加のセルロースは、セルロース粉末、セルロース繊維、又はそれらの組み合わせを含み得る。
【0128】
エアロゾル形成体は、エアロゾル発生基体において湿潤剤として作用し得る。
【0129】
均質化した植物材料のロッドを囲むラッパーは、紙ラッパー又は紙以外のラッパーであり得る。本発明の特定の実施形態で使用するための好適な紙ラッパーは当該技術分野で既知であり、紙巻たばこペーパー及びフィルタープラグラップを含むが、これに限定されない。本発明の特定の実施形態で使用するための好適な紙以外のラッパーは当該技術分野で既知であり、均質化したばこ材料のシートを含むが、これに限定されない。ある特定の好ましい実施形態では、ラッパーは、複数の層を含む積層材料から形成されてもよい。ラッパーは、アルミニウム共積層シートから形成されることが好ましい。アルミニウムを含む共積層シートの使用は、エアロゾル発生基体が意図される方法で加熱されるのではなく、点火されるべき場合に、エアロゾル発生基体の燃焼を有利に防止する。
【0130】
本発明のある特定の代替的な実施形態では、エアロゾル発生基体は、アルカロイド化合物、又はカンナビノイド化合物、又はアルカロイド化合物及びカンナビノイド化合物の両方を含む、ゲル組成物を含む。特に好ましい実施形態では、エアロゾル発生基体は、ニコチンを含むゲル組成物を含む。
【0131】
好ましくは、ゲル組成物は、アルカロイド化合物、又はカンナビノイド化合物、又はアルカロイド化合物及びカンナビノイド化合物の両方、エアロゾル形成体、並びに少なくとも1つのゲル化剤を含む。好ましくは、少なくとも1つのゲル化剤は、固体媒体を形成し、グリセロールは、固体媒体中に分散し、アルカロイド又はカンナビノイドはグリセロール中に分散する。ゲル組成物は、安定ゲル相であることが好ましい。
【0132】
有利なことに、ニコチンを含む安定なゲル組成物は、保管の際に、又は製造から消費者への移行の際に、予測可能な組成物形態を提供する。ニコチンを含む安定なゲル組成物は、その形状を実質的に維持する。ニコチンを含む安定なゲル組成物は、保管の際に、又は製造から消費者への移行の際に、液相を実質的に放出しない。ニコチンを含む安定なゲル組成物は、単純な消耗品設計を提供する場合がある。この消耗品は、液体を収容するように設計される必要がない場合があり、それ故に、より広い範囲の材料及び容器構造が企図されてもよい。
【0133】
本明細書に記載のゲル組成物は、ニコチンエアロゾルを、従来の喫煙方法の吸入速度又は気流速度内の吸入速度又は気流速度にて肺に提供するために、エアロゾル発生装置と組み合わせられてもよい。エアロゾル発生装置は、ゲル組成物を連続的に加熱し得る。消費者は、各々の「吸煙」がニコチンエアロゾルの量を送達する複数の吸入又は「吸煙」を摂ることができる。ゲル組成物は、加熱時、好ましくは連続的な方法で、高ニコチン/低粒子状物質総量(TPM)エアロゾルを消費者に送達することができる。
【0134】
「安定ゲル相」又は「安定ゲル」という語句は、様々な環境条件に曝露されたときにその形状及び質量を実質的に維持するゲルを指す。安定ゲルは、相対湿度を約10パーセント~約60パーセントに変化させながら、標準的な温度及び圧力に晒された場合、実質的に水(汗)を放出又は吸収し得ない。例えば、安定ゲルは、相対湿度を約10パーセント~約60パーセントに変化させながら、標準的な温度及び圧力に晒された場合、その形状及び質量を実質的に維持し得る。
【0135】
ゲル組成物は、アルカロイド化合物、又はカンナビノイド化合物、又はアルカロイド化合物及びカンナビノイド化合物の両方を含む。ゲル組成物は、1つ以上のアルカロイドを含み得る。ゲル組成物は、1つ以上のカンナビノイドを含み得る。ゲル組成物は、1つ以上のアルカロイド及び1つ以上のカンナビノイドの組み合わせを含み得る。
【0136】
「アルカロイド化合物」という用語は、1つ以上の塩基性窒素原子を含む自然発生的有機化合物の任意の1つのクラスを意味する。一般的に、アルカロイドは、アミンタイプ構造にある少なくとも1つの窒素原子を含む。アルカロイド化合物の分子内のこの窒素原子又は別の窒素原子は、酸塩基反応における塩基として活性であることができる。大半のアルカロイド化合物は、例えば複素環などの環状系の一部として、その窒素原子のうちの1つ以上を有する。自然界において、アルカロイド化合物は主に植物に見られ、ある特定の科の顕花植物において特に一般的である。しかしながら、一部のアルカロイド化合物は動物種及び真菌に見られる。本開示において、「アルカロイド化合物」という用語は、天然由来のアルカロイド化合物と、合成的に製造されたアルカロイド化合物との両方を指す。
【0137】
ゲル組成物は、好ましくは、ニコチン、アナタビン、及びその組み合わせからなる群から選択されるアルカロイド化合物を含む。
【0138】
好ましくは、ゲル組成物は、ニコチンを含む。
【0139】
「ニコチン」という用語は、ニコチン及びニコチン誘導体(例えば、遊離塩基ニコチン、ニコチン塩、及びこれに類するものなど)を指す。
【0140】
「カンナビノイド化合物」という用語は、カンナビス・サティバ(Cannabis sativa)、カンナビス・インディカ(Cannabis indica)、及びカンナビス・ルデラリス(Cannabis ruderalis)のカンナビス植物の一部に見られる天然の化合物の任意の1つの種類を意味する。カンナビノイド化合物は、雌の頭状花で特に濃縮される。カンナビス植物において自然発生するカンナビノイド化合物は、カンナビジオール(CBD)及びテトラヒドロカンナビノール(THC)を含む。本開示では、「カンナビノイド化合物」という用語は、天然由来のカンナビノイド化合物及び合成的に製造されたカンナビノイド化合物の両方を記載するために使用される。
【0141】
上に記載されるように、エアロゾル発生要素がゲル組成物を含むエアロゾル発生基体を備える本発明の実施形態は、エアロゾル発生要素の上流に上流要素を有利に備えることができる。この場合、上流要素は、ゲル組成物との物理的接触を有利に防止する。上流要素はまた、例えば、使用中のエアロゾル発生要素の加熱によるゲル組成物の蒸発による、RTDのあらゆる潜在的な低下を有利に補償することができる。そのような上流要素の1つの提供に関する更なる詳細を、以下に説明する。
【0142】
エアロゾル発生物品は、エアロゾル発生基体の下流端からエアロゾル発生物品の下流端まで延びる下流セクションを備え得る。
【0143】
本発明のエアロゾル発生物品の異なる実施形態の以下の説明から明らかになるように、下流セクションは、1つ以上の下流要素を備え得る。
【0144】
下流セクションは、エアロゾル発生物品の口側端とエアロゾル発生要素との間の中空セクションを備え得る。中空セクションは、中空の管状要素を備え得る。
【0145】
本明細書で使用される場合、「中空の管状要素」という用語は、その長手方向軸に沿った内腔又は気流通路を画定する一般的に細長い要素を意味するために使用される。特に、「管状」という用語は以下において、実質的に円筒状の断面を有する、かつ管状要素の上流端と管状要素の下流端との間の途切れることのない流体連通を確立する少なくとも1つの気流導管を画定する、管状要素に関して使用される。しかしながら、管状要素の代替の形状(例えば、代替の断面形状)が可能であり得ることが理解されるであろう。
【0146】
中空の管状要素の提供は、エアロゾル形成体などの任意の揮発性の低い成分が凝縮され、かつ下流セクションの主流エアロゾルから濾過されることを防止し得る。これは有利に、より一貫したエアロゾルをもたらし得る。
【0147】
下流セクションは、任意の長さを有してもよい。下流セクションは、少なくとも約10ミリメートルの長さを有してもよい。例えば、下流セクションは、少なくとも約15ミリメートル、少なくとも約20ミリメートル、少なくとも約25ミリメートル、又は少なくとも約30ミリメートルの長さを有してもよい。
【0148】
上記の値よりも長い長さを有する下流セクションを設けることにより、エアロゾルが消費者に到達する前に冷却及び凝縮するためのスペースを有利に得ることができる。これはまた、エアロゾル発生物品がエアロゾル発生装置と連動して使用される場合、ユーザーが確実に発熱体から離れていることを確実にし得る。
【0149】
下流セクションは、約60ミリメートル以下の長さを有してもよい。例えば、下流セクションは、約50ミリメートル以下、約55ミリメートル以下、約40ミリメートル以下、又は約35ミリメートル以下の長さを有してもよい。
【0150】
下流セクションは、約10ミリメートル~約60ミリメートル、約15ミリメートル~約50ミリメートル、約20ミリメートル~約55ミリメートル、約25ミリメートル~約40ミリメートル、又は約30ミリメートル~約35ミリメートルの長さを有してもよい。例えば、下流セクションは、約33ミリメートルの長さを有してもよい。
【0151】
下流セクションの長さとエアロゾル発生基体の長さとの比は、約1.0~約4.5とすることができる。
【0152】
下流セクションの長さとエアロゾル発生基体の長さとの比は、少なくとも約1.5であることが好ましく、少なくとも約2.0がより好ましく、少なくとも約2.5が更により好ましい。好ましい実施形態では、下流セクションの長さとエアロゾル発生基体の長さとの比は、約4.0未満であり、約3.5未満がより好ましく、約3.0未満が更により好ましい。
【0153】
いくつかの実施形態では、下流セクションの長さとエアロゾル発生基体の長さとの比は、約1.5~約4.0であり、約2.0~約3.5が好ましく、約2.5~約3.0がより好ましい。
【0154】
特に好ましい実施形態では、下流セクションの長さとエアロゾル発生基体の長さとの比は、約2.75である。
【0155】
下流セクションの長さとエアロゾル発生物品の全長との比は、約0.1~約1.5とすることができる。
【0156】
下流セクションの長さとエアロゾル発生物品の全長との比は、少なくとも約0.25であることが好ましく、少なくとも約0.50がより好ましい。下流セクションの長さとエアロゾル発生物品の全長との比は、約1.25未満であることが好ましく、約1.0未満がより好ましい。
【0157】
いくつかの実施形態では、下流セクションの長さとエアロゾル発生物品の全長との比は、約0.25~約1.25が好ましく、約0.5~約1.0がより好ましい。
【0158】
特に好ましい実施形態では、下流セクションの長さとエアロゾル発生物品の全長との比は、約0.73又は約0.64である。
【0159】
下流セクションの長さは、下流セクションを形成する個々の構成要素の長さの総計で構成されることができる。
【0160】
下流セクションの引き出し抵抗(RTD)は、100水柱ミリメートル未満であってもよい。例えば、下流セクションのRTDは、50水柱ミリメートル未満、30水柱ミリメートル未満、25水柱ミリメートル未満、15水柱ミリメートル未満、10水柱ミリメートル未満、8水柱ミリメートル未満、5水柱ミリメートル未満、2水柱ミリメートル未満、又は1水柱ミリメートル未満であってもよい。
【0161】
下流セクションのRTDは、約0水柱ミリメートル以上及び約10水柱ミリメートル未満であってもよい。下流セクションのRTDは、0水柱ミリメートル超及び約1水柱ミリメートル未満であってもよい。
【0162】
このような低RTDを有する下流セクションの提供は、エアロゾル発生基体中に発生されたエアロゾルが、比較的阻害されていない下流セクションの下流端に通過することができる効果を有する。これは有利に、ユーザーへのエアロゾル送達を最大化し得る。より高いRTDを有する下流セクションを有する先行技術の物品は、典型的には、エアロゾルから風味成分を除去する下流セクションに高デニールフィルターセクションを含む。低RTD下流セクションの提供は、有利に、これが発生するのを防止し得る。更に、特に本発明の文脈において、低RTDを有する下流セクションの提供は、エアロゾル形成体などの任意の揮発性の低い成分が、凝縮され、かつ下流セクションにおいて主流エアロゾルから濾過されることを防止し得る。これは有利に、より一貫したエアロゾルをもたらし得る。
【0163】
他に断りがない限り、構成要素又はエアロゾル発生物品の引き出し抵抗(RTD)は、ISO 6565-2015に従って測定される。RTDは、構成要素の全長を通して空気を強制して通すために必要な圧力を指す。構成要素又は物品の「圧力降下」又は「引き出し抵抗(draw resistance)」という用語もまた、「引き出し抵抗(resistance to draw)」を指し得る。こうした用語は、通常、ISO 6565-2015に従った測定が、摂氏約22度の温度、約101kPa(約760Torr)の圧力、及び約60パーセントの相対湿度で、測定される構成要素の出力又は下流端において約17.5ミリリットル/秒の体積流量の試験下で実行されることを指す。
【0164】
エアロゾル発生物品の特定の構成要素(又は要素)、例えば下流セクション、第1のセクション、又は第1のセグメントの単位長さ当たりのRTDは、測定された構成要素のRTDを構成要素の軸方向の全長で割ることより計算されることができる。単位長さ当たりのRTDは、構成要素の単位長さを通して空気を強制して通すために必要な圧力を指す。本開示全体を通して、単位長さは、1mmの長さを指す。したがって、特定の部品の単位長さ当たりのRTDを導出するために、構成要素の特定の長さ、例えば15ミリメートルの標本を測定に使用することができる。こうした標本のRTDは、ISO 6565-2015に従って測定される。例えば、測定されたRTDが約15水柱ミリメートルである場合、構成要素の単位長さ当たりのRTDは、約1水柱ミリメートル/ミリメートルである。構成要素の単位長さ当たりのRTDは、他の要因の中でも特に、構成要素に使用される材料の構造的特性、並びに構成要素の断面形状又は形状に依存する。
【0165】
下流セクションの相対RTD、又は単位長さ当たりのRTDは、約0水柱ミリメートル/ミリメートル~約3水柱ミリメートル/ミリメートルであってもよい。下流セクションの単位長さ当たりのRTDは、約0水柱ミリメートル/ミリメートル~約0.75水柱ミリメートル/ミリメートルであってもよい。
【0166】
上述されるように、下流セクションの相対RTD、又は単位長さ当たりのRTDは、約0水柱ミリメートル超/ミリメートル及び約3水柱ミリメートル未満/ミリメートルであってもよい。下流セクションの単位長さ当たりのRTDは、約0水柱ミリメートル超/ミリメートル及び約0.75水柱ミリメートル未満/ミリメートルであってもよい。
【0167】
下流セクションの単位長さ当たりのRTDは、約0水柱ミリメートル以上/ミリメートルであってもよい。したがって、下流セクションの単位長さ当たりのRTDは、約0水柱ミリメートル/ミリメートル~約3水柱ミリメートル/ミリメートルであってもよい。下流セクションの単位長さ当たりのRTDは、約0水柱ミリメートル/ミリメートル~約0.75水柱ミリメートル/ミリメートルであってもよい。
【0168】
下流セクションは、エアロゾル発生基体の下流端から下流セクションの下流端までの遮るものがない気流経路を備えることができる。
【0169】
エアロゾル発生基体の下流端から下流セクションの下流端までの遮るものがない気流経路は、約0.5ミリメートルの最小直径を有する。例えば、遮るものがない気流経路は、1ミリメートル、2ミリメートル、3ミリメートル、又は5ミリメートルの最小直径を有することができる。
【0170】
下流セクションは、中空の管状要素を備え得る。
【0171】
中空の管状要素の提供は、許容できないほどRTDを増加させることなく、エアロゾル発生物品の所望の全長を有利に提供し得る。
【0172】
中空の管状要素は、下流セクションの下流端から下流セクションの上流端まで延びることができる。換言すると、下流セクションの全長を、中空の管状要素が占めることができる。この場合、下流セクションに関する上記の長さ及び長さの比は、中空の管状要素の長さに等しく適用可能であることが理解されるであろう。
【0173】
中空の管状要素は、エアロゾル発生物品の下流端に当接してもよい。
【0174】
中空の管状要素は、エアロゾル発生物品の下流端から離間していてもよい。この場合、エアロゾル発生基体の下流端と中空の管状要素の上流端との間に、空の空間があってもよい。
【0175】
中空の管状要素は、内径を有し得る。中空の管状要素は、中空の管状要素の長さに沿って一定の内径を有し得る。中空の管状要素の内径は、中空の管状要素の長さに沿って変化し得る。
【0176】
中空の管状要素は、少なくとも約2ミリメートルの内径を有してもよい。例えば、中空の管状要素は、少なくとも約4ミリメートル、又は少なくとも約5ミリメートル、又は少なくとも約7ミリメートルの内径を有し得る。
【0177】
上述の内径を有する中空の管状要素の提供は、有利に、十分な剛性及び強度を中空の管状要素に提供し得る。
【0178】
中空の管状要素は、約10ミリメートル以下の内径を有し得る。例えば、中空の管状要素は、約9ミリメートル以下、約8ミリメートル以下、又は約7.5ミリメートル以下の内径を有してもよい。
【0179】
上述の内径を有する中空の管状要素の提供は、有利に、中空の管状要素のRTDを低減し得る。
【0180】
中空の管状要素は、約2ミリメートル~約10ミリメートル、約4ミリメートル~約9ミリメートル、約5ミリメートル~約8ミリメートル、又は7ミリメートル~約7.5ミリメートルの内径を有してもよい。
【0181】
中空の管状要素は、約7.1ミリメートルの内径を有し得る。
【0182】
中空の管状要素の内径と中空の管状要素の外径との間の比は、少なくとも約0.8となり得る。例えば、中空の管状要素の内径と中空の管状要素の外径との間の比は、少なくとも約0.85、少なくとも約0.9、又は少なくとも約0.95であり得る。
【0183】
中空の管状要素の内径と中空の管状要素の外径との間の比は、約0.99以下となり得る。例えば、中空の管状要素の内径と中空の管状要素の外径との間の比は、約0.98以下となり得る。
【0184】
中空の管状要素の内径と中空の管状要素の外径との間の比は、約0.97となり得る。
【0185】
比較的大きな内径の提供は、中空の管状要素のRTDを有利に低減し得る。
【0186】
中空の管状要素の内腔は、任意の断面形状を有してもよい。中空の管状要素の内腔は、円形断面形状を有してもよい。
【0187】
中空の管状要素は、任意の材料から形成されることができる。例えば、中空の管状要素は、セルロースアセテートトウを含む。中空の管状要素がセルロースアセテートトウを含む場合、中空の管状要素は、約0.1ミリメートル~約1ミリメートルの厚さを有し得る。中空の管状要素は、約0.5ミリメートルの厚さを有し得る。
【0188】
中空の管状要素がセルロースアセテートトウを含む場合、セルロースアセテートトウは、フィラメント当たり約2~約4デニール、及び約25~約40の総デニールを有し得る。
【0189】
中空の管状要素は、紙を含んでもよい。中空の管状要素は、少なくとも一層の紙を含んでもよい。紙は、非常に硬い紙であってもよい。紙は、捲縮耐熱紙又は捲縮パーチメント紙などの、捲縮した紙であってもよい。紙はボール紙であってもよい。中空の管状セグメントは、紙管であってもよい。中空の管状要素は、らせん状に巻かれた紙から形成される管であり得る。中空の管状セグメントは、複数の層の紙から形成されてもよい。紙は、平方メートル当たり少なくとも約50グラム、平方メートル当たり少なくとも約60グラム、平方メートル当たり少なくとも約70グラム、又は平方メートル当たり少なくとも約90グラムの坪量を有し得る。
【0190】
管状要素が紙を含む場合、紙は少なくとも約50マイクロメートルの厚さを有してもよい。例えば、紙は、少なくとも約70マイクロメートル、少なくとも約90マイクロメートル、又は少なくとも約100マイクロメートルの厚さを有してもよい。
【0191】
中空の管状要素はポリマーを含んでもよい。例えば、中空の管状要素は、高分子フィルムを含んでもよい。高分子フィルムは、セルロースフィルムを含んでもよい。中空の管状要素は、低密度ポリエチレン(LDPE)又はポリヒドロキシアルカノエート(PHA)繊維を含んでもよい。
【0192】
下流セクションは、修飾された管状要素を備え得る。修飾された管状要素は、中空の管状要素の代わりに提供されてもよい。中空の管状要素は、エアロゾル発生基体のすぐ下流に提供され得る。修飾された管状要素は、エアロゾル発生基体に当接してもよい。
【0193】
修飾された管状要素は、管状本体の第1の上流端から管状本体の第2の下流端まで延びる空洞を画定する管状本体を備えてもよい。修飾された管状要素はまた、管状本体の第1の上流端で第1の端壁を形成する折り畳まれた端部を備えてもよい。第1の端壁は、空洞と修飾された管状要素の外部との間の気流を可能にする開口部を定めることができる。好ましくは、開口部は、気流がエアロゾル発生基体から開口部を通って空洞に流れることが可能であるように構成されている。
【0194】
管状本体の空洞は、空洞に沿った実質的に無制限の気流を可能にするために、実質的に空であってもよい。修飾された管状要素のRTDは、修飾された管状要素の特定の長手方向位置に局在化されてもよい。特に、修飾された管状要素のRTDは、第1の端壁に局在化されてもよい。このようにして、修飾された管状要素のRTDは、第1の端壁及びその対応する開口部の選択された構成を通して実質的に制御され得る。修飾された管状要素のRTD(本質的に第1の端壁のRTDである)は、約5水柱ミリメートルであってもよい。
【0195】
修飾された管状要素は、任意の長さを有してもよい。修飾された管状要素は、約10ミリメートル~約60ミリメートル、約15ミリメートル~約50ミリメートル、約20ミリメートル~約55ミリメートル、約25ミリメートル~約40ミリメートル、又は約30ミリメートル~約35ミリメートルの長さを有してもよい。例えば、修飾された管状要素は、約33ミリメートルの長さを有してもよい。
【0196】
修飾された管状要素は、任意の外径(DE)を有してもよい。修飾された管状要素は、約5ミリメートル~約12ミリメートル、約6ミリメートル~約12ミリメートル、又は約7ミリメートル~約12ミリメートルの外径(DE)を有してもよい。修飾された管状要素は、約7.3ミリメートルの外径(DE)を有してもよい。
【0197】
修飾された管状要素は、任意の内径(DI)を有してもよい。修飾された管状要素は、約2ミリメートル~約10ミリメートル、約4ミリメートル~約9ミリメートル、約5ミリメートル~約8ミリメートル、又は7ミリメートル~約7.5ミリメートルの内径(DI)を有してもよい。修飾された管状要素は、約7.1ミリメートルの内径(DI)を有してもよい。
【0198】
修飾された管状要素は、任意の厚さを有する周辺壁を有してもよい。修飾された管状要素の周辺壁は、約0.05ミリメートル~約0.5ミリメートルの厚さを有してもよい。修飾された管状要素の周辺壁は、約0.1ミリメートルの厚さを有してもよい。
【0199】
エアロゾル発生物品は、下流セクションに沿った位置に第1の通気ゾーンを備え得る。より詳細には、エアロゾル発生物品は、中空の管状要素に沿った位置に第1の通気ゾーンを備え得る。このように、流体連通は、中空の管状要素によって内部的に画定される流れチャネルと外部環境との間に確立される。
【0200】
通気は、エアロゾル発生物品の外側からのより冷たい空気が下流セクションの内部に入ることができるように設けられる。そのため、第1の通気ゾーンの提供は、中空の管状要素へのより低温の外部空気の混入の結果として、温度降下を引き起こし得る。これは、エアロゾル粒子の核形成及び成長に有利な効果を有してもよく、エアロゾル粒子は次に、ユーザーへのエアロゾルの送達を強化し得る。更に、通気は、下流セクションの高効率濾過構成要素を必要とせずに、主流のエアロゾルを冷却し得る。これにより、エアロゾル形成体などの揮発性の低い成分が凝縮され、かつ下流セクションの主流エアロゾルから濾過されることを防止し得る。これは有利に、より一貫したエアロゾルをもたらし得る。
【0201】
エアロゾル発生物品は典型的に、少なくとも約10パーセント、好ましくは少なくとも約20パーセントの通気レベルを有してもよい。
【0202】
好ましい実施形態では、エアロゾル発生物品は、少なくとも約20パーセント又は25パーセント又は30パーセントの通気レベルを有する。エアロゾル発生物品は、少なくとも約35パーセントの通気レベルを有することがより好ましい。
【0203】
エアロゾル発生物品は、約80パーセント未満の通気レベルを有することが好ましい。エアロゾル発生物品は、約60パーセント未満又は約50パーセント未満の通気レベルを有することがより好ましい。
【0204】
エアロゾル発生物品は、典型的には、約10パーセント~約80パーセントの通気レベルを有し得る。
【0205】
いくつかの実施形態では、エアロゾル発生物品は、約20パーセント~約80パーセント、好ましくは約20パーセント~約60パーセント、より好ましくは約20パーセント~約50パーセントの通気レベルを有する。他の実施形態では、エアロゾル発生物品は、約25パーセント~約80パーセント、好ましくは約25パーセント~約60パーセント、より好ましくは約25パーセント~約50パーセントの通気レベルを有する。更なる実施形態では、エアロゾル発生物品は、約30パーセント~約80パーセント、好ましくは約30パーセント~約60パーセント、より好ましくは約30パーセント~約50パーセントの通気レベルを有する。
【0206】
特に好ましい実施形態では、エアロゾル発生物品は、約40パーセント~約50パーセントの通気レベルを有する。いくつかの特に好ましい実施形態では、エアロゾル発生物品は、約45パーセントの通気レベルを有する。
【0207】
理論によって拘束されることを望むものではないが、発明者らは、より冷たい外気を、中空の管状要素の中に入れることによって生じる温度低下が、エアロゾル粒子の核形成及び成長に有利な効果を及ぼす場合があることを見出した。
【0208】
様々な化学種を含む気体状混合物からのエアロゾルの形成は、蒸気濃度、温度及び速度場の変化を説明する、核形成と、蒸発と、凝縮と、更には融合との間の繊細な相互作用に依存する。いわゆる古典的な核形成理論は、気相中の分子の一部が、十分な確率で(例えば、2分の1の確率など)長時間にわたりコヒーレントなままであるように十分に大きいという想定に基づいている。これらの分子は、一時的な分子凝集体の中のある種類の臨界の、閾値分子クラスターを表し、これは、より小さい分子クラスターが概して、やや迅速にガス相へと分解しやすく、一方でより大きいクラスターが概して、成長しやすいことを意味している。こうした臨界クラスターは、蒸気からの分子の凝縮に起因して液滴が成長することが期待される、主要な核形成コアとして特定される。核形成されたばかりの未処理の液滴は、ある特定の本来の直径を有して出現し、その後、数桁で成長する場合があると想定される。これは、凝縮を誘起する、周囲の蒸気の急速な冷却によって促進され、かつ強化される場合がある。この点について、蒸発及び凝縮は、1つの同一のメカニズム、すなわちガスと液体の物質移動の2つの側面であることを念頭に置くことが役立つ。蒸発は液滴から気相への正味の物質移動に関連し、凝縮は気相から液滴相への正味物質移動である。蒸発(又は凝縮)によって、液滴が縮小(又は成長)するが、液滴の数は変化しない。
【0209】
このシナリオにおいて(シナリオは融合現象によって更に複雑である場合)、冷却の温度及び速度は、システムがどのように応答するかを決定する上で重要な役割を果たす場合がある。一般に、核形成プロセスが典型的に非線形であるため、異なる冷却速度は、液相(液滴)の形成に関して、著しく異なる温度挙動につながる場合がある。理論によって拘束されることを望むものではないが、冷却は液滴の凝縮数の急速な増加を生じさせることができ、その後、この成長の短期間の強力な増加が続く(核形成バースト)と仮定される。この核形成バーストは、より低い温度にて、より著しいと思われる。更に、より速い冷却速度は、早期の核形成の開始に有利に働く場合があると思われる。対照的に、冷却速度の減少は、エアロゾル液滴が最終的に到達する最終的なサイズに有利な効果を及ぼすと思われる。
【0210】
したがって、中空の管状要素の中に外気を入れることによって誘起された急速な冷却は、エアロゾル液滴の有利な核形成及び成長に有利なように使用することができる。しかしながら、同時に、中空の管状要素の中に外気を入れることは、消費者に送達されるエアロゾルの流れの希釈化という直接の欠点を有する。
【0211】
発明者らは驚くべきことに、エアロゾルに対する希釈効果(特に、エアロゾル発生基体に含まれるエアロゾル形成体(グリセロールなど)の送達に対する効果を測定することによって評価され得る)が、上述の範囲内の通気レベルのときに有利に最小化されることを見出した。特に、25パーセント~50パーセント、更により好ましくは28~42パーセントの通気レベルが、特に満足のいくグリセリン送達の値につながることが見出された。同時に、核生成の程度、及び結果として、ニコチン及びエアロゾル形成体(例えば、グリセロール)の送達が強化される。
【0212】
下流セクション内への通気は、実質的に下流セクションの全長に沿って行われることができる。この場合、下流セクションは、空気が下流セクションに入ることを可能にする多孔性材料を含んでもよい。例えば、下流セクションが中空の管状要素を備える場合、中空セグメントは、中空の管状要素の内部に空気が入ることを可能にする多孔性材料から形成されてもよい。下流セクションがラッパーを備える場合、ラッパーは、空気が中空の管状要素の内部に入ることを可能にする多孔性材料から形成されてもよい。
【0213】
下流セクションは、下流セクションに通気を提供するための第1の通気ゾーンを備えてもよい。第1の通気ゾーンは下流セクションの一部を備え、下流セクションの一部を通って下流セクションの残りの部分と比較してより多量の空気が通過できる。例えば、第1の通気ゾーンは、下流セクションの残りの部分よりも高い空隙率を有する下流セクションの一部であってもよい。
【0214】
第1の通気ゾーンは、少なくとも5パーセントの通気を有する下流セクションの多孔質部分を備えてもよい。例えば、第1の通気ゾーンは、少なくとも10パーセント、少なくとも20パーセント、少なくとも25パーセント、少なくとも30パーセント、又は少なくとも35パーセントの通気を有する下流セクションの多孔質部分を備えてもよい。
【0215】
第1の通気ゾーンは、80パーセント以下の通気を有する下流セクションの多孔質部分を備えてもよい。例えば、第1の通気ゾーンは、60パーセント以下、又は50パーセント未満の通気を有する下流セクションの多孔質部分を備えてもよい。
【0216】
第1の通気ゾーンは、10パーセント~80パーセント、20パーセント~80パーセント、20パーセント~60パーセント、又は20パーセント~50パーセントの通気を有する下流セクションの多孔質部分を備えてもよい。他の実施形態では、第1の通気ゾーンは、25パーセント~80パーセント、25パーセント~60パーセント、又は25パーセント~50パーセントの通気を有する下流セクションの多孔質部分を備えてもよい。更なる実施形態では、第1の通気ゾーンは、30パーセント~80パーセント、30パーセント~60パーセント、又は30パーセント~50パーセントの通気を有する下流セクションの多孔質部分を備えてもよい。
【0217】
第1の通気ゾーンは、40パーセント~50パーセントの通気を有する下流セクションの多孔質部分を備えてもよい。いくつかの特に好ましい実施形態では、第1の通気ゾーンは、45パーセントの通気を有する下流セクションの多孔質部分を備えてもよい。
【0218】
第1の通気ゾーンは、下流セクションを囲む第1の穿孔ラインを備え得る。
【0219】
いくつかの実施形態では、第1の通気ゾーンは、2つの円周方向の穿孔列を備え得る。例えば、穿孔は、エアロゾル発生物品の製造中にオンラインで形成されてもよい。各円周方向の穿孔列は、約5~約40の穿孔を備えてもよく、例えば、各円周方向の穿孔列は、約8~約30の穿孔を備えてもよい。
【0220】
エアロゾル発生物品が組み合わせプラグラップを備える場合、通気ゾーンは好ましくは、組み合わせプラグラップの一部を貫通して設けられた少なくとも1つの対応する円周方向の穿孔列を備える。これらはまた、喫煙物品の製造中にオンラインで形成され得る。好ましくは、組み合わせプラグラップの一部を貫通して設けられた1つ又は複数の円周方向の穿孔列は、下流セクションを貫通する1つ又は複数の穿孔列と実質的に整列している。
【0221】
エアロゾル発生物品がチッピングペーパーの帯を備え、チッピングペーパーの帯が下流セクションの1つ又は複数の円周方向の穿孔列にわたって延びる場合、通気ゾーンは、好ましくは、チッピングペーパーの帯を貫通して設けられる少なくとも1つの対応する円周方向の穿孔列を備える。これらはまた、喫煙物品の製造中にオンラインで形成され得る。好ましくは、チッピングペーパーの帯を貫通して設けられる1つ又は複数の円周方向の穿孔列は、下流セクションを貫通する1つ又は複数の穿孔列と実質的に整列している。
【0222】
第1の穿孔ラインは、少なくとも約50マイクロメートルの幅を有する少なくとも1つの穿孔を備えることができる。例えば、第1の穿孔ラインは、少なくとも約65マイクロメートル、少なくとも約80マイクロメートル、少なくとも約90マイクロメートル、又は少なくとも約100マイクロメートルの幅を有する少なくとも1つの穿孔を備えることができる。
【0223】
第1の穿孔ラインは、約200マイクロメートル以下の幅を有する少なくとも1つの穿孔を備えることができる。例えば、第1の穿孔ラインは、約175マイクロメートル以下、約150マイクロメートル以下、約125マイクロメートル以下、又は約120マイクロメートル以下の幅を有する少なくとも1つの穿孔を備えることができる。
【0224】
第1の穿孔ラインは、約50マイクロメートル~約200マイクロメートル、約65マイクロメートル~約175マイクロメートル、約90マイクロメートル~約150マイクロメートル、又は約100マイクロメートル~約120マイクロメートルの幅を有する少なくとも1つの穿孔を備えることができる。
【0225】
レーザー穿孔技術を使用して穿孔が形成される場合、穿孔の幅は、レーザーの焦点直径によって決定されることができる。
【0226】
第1の穿孔ラインは、少なくとも約400マイクロメートルの長さを有する少なくとも1つの穿孔を備えることができる。例えば、第1の穿孔ラインは、少なくとも約425マイクロメートル、少なくとも約450マイクロメートル、少なくとも約475マイクロメートル、又は少なくとも約500マイクロメートルの長さを有する少なくとも1つの穿孔を備えることができる。
【0227】
第1の穿孔ラインは、約1ミリメートル以下の長さを有する少なくとも1つの穿孔を備えることができる。例えば、第1の穿孔ラインは、約950マイクロメートル以下、約900マイクロメートル以下、約850マイクロメートル以下、又は約800マイクロメートル以下の長さを有する少なくとも1つの穿孔を備えることができる。
【0228】
第1の穿孔ラインは、約400マイクロメートル~約1ミリメートル、約425マイクロメートル~約950マイクロメートル、約450マイクロメートル~約900マイクロメートル、約475マイクロメートル~約850マイクロメートル、又は約500マイクロメートル~約800マイクロメートルの長さを有する少なくとも1つの穿孔を備えることができる。
【0229】
第1の穿孔ラインは、少なくとも約0.01平方ミリメートルの開口面積を有する少なくとも1つの穿孔を備えることができる。例えば、第1の穿孔ラインは、少なくとも約0.02平方ミリメートル、少なくとも約0.03平方ミリメートル、又は少なくとも約0.05平方ミリメートルの開口面積を有する少なくとも1つの穿孔を備えることができる。
【0230】
第1の穿孔ラインは、約0.5平方ミリメートル以下の開口面積を有する少なくとも1つの穿孔を備えることができる。例えば、第1の穿孔ラインは、約0.3平方ミリメートル以下、約0.25平方ミリメートル以下、又は約0.1平方ミリメートル以下の開口面積を有する少なくとも1つの穿孔を備えることができる。
【0231】
第1の穿孔ラインは、約0.01平方ミリメートル~約0.5平方ミリメートル、約0.02平方ミリメートル~約0.3平方ミリメートル、約0.03平方ミリメートル~約0.25平方ミリメートル、又は約0.05平方ミリメートル~約0.1平方ミリメートルの開口面積を有する少なくとも1つの穿孔を備えることができる。第1の穿孔ラインは、約0.05平方ミリメートル~約0.096平方ミリメートルの開口面積を有する少なくとも1つの穿孔を備えることができる。
【0232】
第1の通気ゾーンは、下流セクションを囲む第2の穿孔ラインを備え得る。第2の穿孔ラインは、第1の穿孔ラインに関連して上述した特性のうちのいずれかを有してもよい。
【0233】
上記のように、エアロゾル発生物品は、下流セクションの少なくとも一部分を囲むラッパーを備えてもよく、第1の通気ゾーンは、ラッパーの多孔質部分を備えてもよい。
【0234】
ラッパーは紙ラッパーであってもよく、第1の通気ゾーンは多孔質紙の一部分を備えてもよい。
【0235】
上記のように、下流セクションは、エアロゾル発生基体の下流端から離間する中空の管状要素を備えてもよい。この場合、中空の管状要素は、紙ラッパーによってエアロゾル発生基体に連結してもよい。ラッパーは、多孔質紙ラッパーであってもよい。この場合、第1の通気ゾーンは、エアロゾル発生基体の下流端と中空の管状要素の上流端との間の空間を覆う多孔質紙ラッパーの部分を備えることができる。この場合、第1の通気ゾーンの上流端は、エアロゾル発生基体の下流端に当接し、第1の通気ゾーンの下流端は、中空の管状要素の上流端に当接する。
【0236】
第1の通気ゾーンを形成するラッパーの多孔性部分は、第1の通気ゾーンの一部を形成しないラッパーの部分のそれよりも低い基礎重量を有してもよい。
【0237】
第1の通気ゾーンを形成するラッパーの多孔質部分は、第1の通気ゾーンの一部を形成しないラッパーの部分の厚さよりも低い厚さを有してもよい。
【0238】
第1の通気ゾーンの上流端は、エアロゾル発生基体の下流端から10ミリメートル未満であってもよい。
【0239】
例えば、第1の通気ゾーンの上流端は、エアロゾル発生基体の下流端から8ミリメートル未満、5ミリメートル未満、3ミリメートル未満、又は1ミリメートル未満であってもよい。
【0240】
第1の通気ゾーンの上流端は、エアロゾル発生基体の下流端と長手方向に整列されてもよい。
【0241】
第1の通気ゾーンの上流端は、エアロゾル発生基体の下流端から下流要素の長さに沿った経路の25パーセント未満に配置されることができる。例えば、第1の通気ゾーンの上流端は、エアロゾル発生基体の下流端から下流要素の長さに沿った経路の20パーセント未満、18パーセント未満、15パーセント未満、10パーセント未満、5パーセント未満、又は1パーセント未満に配置されることができる。
【0242】
第1の通気ゾーンの下流端は、エアロゾル発生基体の下流端から下流要素の長さに沿った経路の30パーセント未満に配置されることができる。例えば、第1の通気ゾーンの下流端は、エアロゾル発生基体の下流端から下流要素の長さに沿った経路の25パーセント未満、20パーセント未満、18パーセント未満、15パーセント未満、10パーセント未満、又は5パーセント未満に配置されることができる。
【0243】
第1の通気ゾーンの下流端は、エアロゾル発生基体の下流端から10ミリメートル未満であってもよい。換言すると、第1の通気ゾーンは、エアロゾル発生基体の10ミリメートル内に完全に配置されることができる。
【0244】
例えば、第1の通気ゾーンの下流端は、エアロゾル発生基体の下流端から8ミリメートル未満、5ミリメートル未満、又は3ミリメートル未満であってもよい。
【0245】
第1の通気ゾーンは、下流セクションの長さに沿ってどこにでも配置されてもよい。第1の通気ゾーンの下流端は、エアロゾル発生物品の下流端から約25ミリメートル以下に配置されることができる。例えば、第1の通気ゾーンは、エアロゾル発生物品の下流端から約20ミリメートル以下に配置されることができる。
【0246】
上で概説したように第1の通気ゾーンを配置することで、エアロゾル発生物品がエアロゾル発生装置内に挿入される場合に、第1の通気ゾーンが塞がれるのを有利に防止することができる。
【0247】
第1の通気ゾーンの下流端は、エアロゾル発生物品の下流端から少なくとも約8ミリメートルに配置されることができる。例えば、第1の通気ゾーンの下流端は、エアロゾル発生物品の下流端から少なくとも約10ミリメートル、少なくとも12ミリメートル、又は少なくとも約15ミリメートルに配置されることができる。
【0248】
上で概説したように第1の通気ゾーンを配置することで、エアロゾル発生物品の使用中に、第1の通気ゾーンがユーザーの口又は唇によって塞がれるのを有利に防止することができる。
【0249】
第1の通気ゾーンの下流端は、エアロゾル発生物品の下流端から約8ミリメートル~約25ミリメートル、約10ミリメートル~約25ミリメートル、又は約15ミリメートル~約20ミリメートルに配置されることができる。第1の通気ゾーンの下流端は、エアロゾル発生物品の下流端から約18ミリメートルに配置されることができる。
【0250】
第1の通気ゾーンの上流端は、エアロゾル発生物品の上流端から少なくとも約20ミリメートルに配置されることができる。例えば、第1の通気ゾーンの上流端は、エアロゾル発生物品の上流端から少なくとも約25ミリメートルに配置されることができる。
【0251】
上で概説したように第1の通気ゾーンを配置することで、エアロゾル発生物品がエアロゾル発生装置内に挿入される場合に、第1の通気ゾーンが塞がれるのを有利に防止することができる。
【0252】
第1の通気ゾーンの上流端は、エアロゾル発生物品の上流端から37ミリメートル以下に配置されることができる。例えば、第1の通気ゾーンの上流端は、エアロゾル発生物品の上流端から約30ミリメートル以下に配置されることができる。
【0253】
上で概説したように第1の通気ゾーンを配置することで、エアロゾル発生物品の使用中に、第1の通気ゾーンがユーザーの口又は唇によって塞がれるのを有利に防止することができる。
【0254】
第1の通気ゾーンの上流端は、エアロゾル発生物品の上流端から約20ミリメートル~約37ミリメートル、又は約25ミリメートル~約30ミリメートルに配置されることができる。第1の通気ゾーンの上流端は、エアロゾル発生物品の下流端から約27ミリメートルに配置されることができる。
【0255】
第1の通気ゾーンは、任意の長さを有してもよい。第1の通気ゾーンは、少なくとも0.5ミリメートルの長さを有してもよい。換言すると、第1の通気ゾーンの下流端と第1の通気ゾーンの上流端との間の長手方向の距離は、少なくとも0.5ミリメートルである。例えば、第1の通気ゾーンは、少なくとも1ミリメートル、少なくとも2ミリメートル、少なくとも5ミリメートル、又は少なくとも8ミリメートルの長さを有してもよい。
【0256】
第1の通気ゾーンは、10ミリメートル以下の長さを有してもよい。例えば、第1の通気ゾーンは、8ミリメートル以下、又は5ミリメートル以下の長さを有してもよい。
【0257】
第1の通気ゾーンは、約0.5ミリメートル~約10ミリメートルの長さを有してもよい。例えば、第1の通気ゾーンは、約1ミリメートル~約8ミリメートルの長さ、又は約2ミリメートル~約5ミリメートルの長さを有してもよい。
【0258】
エアロゾル発生物品は、上流セクションを更に備え得る。上流セクションは、エアロゾル発生基体の上流の上流要素を備え得る。上流要素は、エアロゾル発生基体の上流端からエアロゾル発生物品の上流端に延び得る。上流要素は、エアロゾル発生物品の上流端に当接し得る。
【0259】
エアロゾル発生物品は、エアロゾル発生物品の上流端に空気吸込み口を備え得る。エアロゾル発生物品が上流要素を備える場合、空気吸込み口は上流要素を通して提供されてもよい。空気吸込み口を通して入る空気は、主流エアロゾルを発生するためにエアロゾル発生基体を通過し得る。
【0260】
上流セクションは、高いRTDを有してもよい。
【0261】
下流セクションが比較的低いRTD、例えば約10水柱ミリメートル未満のRTDを有する本発明の実施形態では、比較的高いRTDを有する上流セクションの提供は、有利には、エアロゾル発生基体の下流のフィルターなどの高いRTD要素を必要とすることなく、許容可能な全体的なRTDを提供し得る。使用中、空気は、上流セクションの上流端を通ってエアロゾル発生物品に入り、上流セクションを通過して、エアロゾル発生基体の中に入る。次いで、空気は下流セクション内に入って通過し、その後下流セクションの下流端から出る。
【0262】
上流セクションのRTDが、エアロゾル発生物品全体のRTDの大部分を占めてもよい。
【0263】
上流セクションのRTDの下流セクションのRTDに対する比は、1を超えてもよい。例えば、上流セクションのRTD対下流セクションのRTDの比は、約2を超える、約5を超える、約8を超える、約10を超える、約15を超える、約20を超える、又は約50を超えてもよい。
【0264】
上流セクションのRTDは、少なくとも約5水柱ミリメートルであってもよい。例えば、上流セクションのRTDは、少なくとも約10水柱ミリメートル、少なくとも約12水柱ミリメートル、少なくとも約15水柱ミリメートル、少なくとも約20水柱ミリメートルであってもよい。
【0265】
上流セクションのRTDは、約80水柱ミリメートル以下であってもよい。例えば、上流セクションのRTDは、約70水柱ミリメートル以下、約60水柱ミリメートル以下、約50水柱ミリメートル以下、又は約40水柱ミリメートル以下であってもよい。
【0266】
上流セクションのRTDは、約5水柱ミリメートル~約80水柱ミリメートルであってもよい。例えば、上流セクションのRTDは、約10水柱ミリメートル~約70水柱ミリメートル、約12水柱ミリメートル~約60水柱ミリメートル、約15水柱ミリメートル~約50水柱ミリメートル、又は約20水柱ミリメートル~約40水柱ミリメートルであってもよい。
【0267】
上流要素は、有利には、エアロゾル発生基体の上流端との直接的な物理的接触を防止する。特に、エアロゾル発生基体がサセプタ要素を備える場合、上流セクションは、サセプタ要素の上流端との直接的な物理的接触を防止し得る。これは、エアロゾル発生物品の取り扱い又は輸送中のサセプタ要素の変位又は変形を防止するのに役立つ。これは、次に、サセプタ要素の形態及び位置を固定するのに役立つ。更に、上流セクションの存在は、例えば、基体が粒子状植物材料を含む場合に有利であり得る、基体のいかなる損失も防止するのに役立ち得る。
【0268】
上流セクションはまた、エアロゾル発生物品の上流端に改善された外観を提供し得る。更に、所望される場合、上流セクションは、エアロゾル発生物品に関する情報、例えば、その物品が使用されることが意図されるエアロゾル発生装置のブランド、風味、含量、又は詳細に関する情報を提供するために使用され得る。
【0269】
上流セクションが上流要素を備える場合、上流要素は多孔性プラグ要素を備え得る。多孔性プラグ要素は、エアロゾル発生物品の長軸方向に少なくとも約50パーセントの空隙率を有し得る。より好ましくは、多孔性プラグ要素は、長軸方向に約50パーセント~約90パーセントの空隙率を有する。多孔性プラグ要素の長軸方向の空隙率は、多孔性プラグ要素の位置での、多孔性プラグ要素を形成する材料の断面積と、エアロゾル発生物品の内部断面積との比によって定義される。
【0270】
多孔性プラグ要素は、多孔性材料でできていてもよく、又は複数の開口部を備え得る。これは、例えば、レーザー穿孔により達成され得る。複数の開口部は、多孔性プラグ要素の断面全体にわたり均質に分布することが好ましい。
【0271】
上流要素の空隙率又は浸透性は、エアロゾル発生物品の望ましい全体的なRTDを提供するために、有利に変化し得る。
【0272】
代替的な実施形態では、上流要素は、空気に対して不透過性である材料から形成されてもよい。こうした実施形態では、エアロゾル発生物品は、ラッパー内に提供される好適な通気手段を介して、空気がエアロゾル発生基体のロッド内に流れるように構成され得る。
【0273】
上流要素は、エアロゾル発生物品での使用に好適な任意の材料で作製されてもよい。例えば、上流要素は、材料のプラグを備え得る。上流要素の好適な材料には、フィルター材料、セラミック、高分子材料、酢酸セルロース、厚紙、ゼオライト、又はエアロゾル発生基体が含まれる。上流セクションは、セルロースアセテートを含むプラグを備えることが好ましい。
【0274】
上流要素が材料のプラグを含む場合、材料のプラグの下流端は、エアロゾル発生基体の上流端の周りにあってもよい。例えば、上流要素は、エアロゾル発生基体の上流端に当接するセルロースアセテートを含むプラグを備え得る。これは有利なことに、エアロゾル発生基体を適所に保持するのに役立ち得る。
【0275】
上流要素が材料のプラグを備える場合、材料のプラグの下流端は、エアロゾル発生基体の上流端から間隙を介してもよい。上流要素は、繊維質の濾過材料を含むプラグを備え得る。
【0276】
上流要素は、耐熱性材料で形成されることが好ましい。例えば、上流要素は、最大摂氏350度の温度に耐える材料から形成されることが好ましい。これにより、上流要素が、エアロゾル発生基体を加熱するための加熱手段によって悪影響を受けないことを確実にする。
【0277】
上流セクションは、エアロゾル発生物品の直径とほぼ等しい直径を有することが好ましい。
【0278】
上流セクションは、少なくとも約1ミリメートルの長さを有し得る。例えば、上流セクションは、少なくとも約2ミリメートル、少なくとも約4ミリメートル、又は少なくとも約6ミリメートルの長さを有し得る。
【0279】
上流セクションは、約15ミリメートル以下の長さを有し得る。例えば、上流セクションは、約12ミリメートル以下、約10ミリメートル以下、又は約8ミリメートル以下の長さを有し得る。
【0280】
上流セクションは、約1ミリメートル~約15ミリメートルの長さを有し得る。例えば、上流セクションは、約2ミリメートル~約12ミリメートル、約4ミリメートル~約10ミリメートル、又は約6ミリメートル~約8ミリメートルの長さを有し得る。
【0281】
上流セクションの長さは、エアロゾル発生物品の所望の全長を提供するために有利に変化し得る。例えば、エアロゾル発生物品の他の構成要素のうちの1つの長さを減少させることが望ましい場合、上流セクションの長さは、物品の同じ全長を維持するために増加され得る。
【0282】
上流セクションは、実質的に均質な構造を有することが好ましい。例えば、上流セクションは、質感及び外観が実質的に均質であり得る。上流セクションは、例えば、その断面全体の上に連続的な規則的な表面を有してもよい。上流セクションは、例えば、認識可能な対称性を有しない場合がある。
【0283】
上流セクションは、第2の管状要素を備えてもよい。第2の管状要素は、上流要素の代わりに提供されてもよい。第2の管状要素は、エアロゾル発生基体のすぐ上流に提供され得る。第2の管状要素は、エアロゾル発生基体に当接し得る。
【0284】
第2の管状要素は、管状本体の第1の上流端から管状本体の第2の下流端まで延びる空洞を画定する管状本体を備えてもよい。第2の管状要素はまた、管状本体の第1の上流端で第1の端壁を形成する折り畳まれた端部を備えてもよい。第1の端壁は、空洞と第2の管状要素の外部との間の気流を可能にする開口部を定めることができる。好ましくは、空気は、開口部を通って空洞からエアロゾル発生基体に流れ得る。
【0285】
第2の管状要素は、その管状本体の第2の端に第2の端壁を備えてもよい。この第2の端壁は、管状本体の第2の下流端で第2の管状要素の端部を折ることによって形成され得る。第2の端壁は、空洞と第2の管状要素の外部との間の気流もまた可能にする開口部を定めることができる。第2の端壁の場合、開口部は、空気が開口部を通ってエアロゾル発生物品の外部から空洞に流れ得るように構成され得る。したがって、開口部は、空気がエアロゾル発生物品内に、及びエアロゾル発生基体を通して引き込まれ得る導管を提供し得る。
【0286】
上流要素又は第2の管状要素は、ラッパーによって囲まれていることが好ましい。上流要素又は第2の管状要素を囲むラッパーは、硬いプラグラップ、例えば、少なくとも平方メートル当たり約80グラム(gsm)、又は少なくとも約100gsm、又は少なくとも約110gsmの坪量を有するプラグラップ)であることが好ましい。これにより、上流要素に構造的剛性が提供される。
【0287】
エアロゾル発生物品は、中空の管状要素及びエアロゾル発生要素に加えて、フィルターセグメント又はマウスピースセグメントなどの更なる要素又は構成要素を更に備え得る。より好ましくは、エアロゾル発生物品の下流セクションは、中空の管状要素に加えて、フィルターセグメント又はマウスピースセグメントなどの要素又は構成要素を更に備え得る。
【0288】
こうした更なる要素は、中空の管状要素の下流に位置し得る。こうした更なる要素は、中空の管状要素のすぐ下流に位置し得る。こうした更なる要素は、エアロゾル発生要素と中空の管状要素との間に位置し得る。こうした更なる要素は、中空の管状要素の下流端から、エアロゾル発生物品の口側端まで、又は下流セクションの下流端まで延び得る。こうした更なる要素は、好ましくは、下流要素又はセグメントである。こうした更なる要素は、フィルター要素若しくはセグメント、又はマウスピースセグメントであってもよい。こうした更なる要素は、本開示のエアロゾル発生物品の下流セクションの一部を形成し得る。こうした更なる要素は、エアロゾル発生要素及び中空の管状要素などのエアロゾル発生物品の残りの構成要素と軸方向の整列であってもよい。更に、更なる要素は、中空の管状要素の外径、エアロゾル発生要素の直径、又はエアロゾル発生物品の直径と類似の直径を有してもよい。
【0289】
本開示のエアロゾル発生物品は、好ましくは、下流セクション(又は下流セクションの構成要素)を囲むラッパーを備える。こうしたラッパーは、下流セクション及びエアロゾル発生要素の一部分を囲む外側チッピングラッパーであってもよく、その結果、下流セクションはエアロゾル発生要素に取り付けられる。
【0290】
本開示のエアロゾル発生物品の下流セクションは、陥凹空洞を画定し得る。
【0291】
上に記載の「更なる要素」は、本開示では、「下流セクション」の「第1のセクション」又は「第1セグメント」とも称され得る。「第1のセグメント」又は「更なる要素」という用語は、代替的に、本開示では、「マウスピースセグメント」、「保持セグメント」、「下流セグメント」、「マウスピース要素」、「下流要素」、「保持要素」、「フィルター要素」、又は「フィルターセグメント」、又は「下流プラグ要素」と称され得る。「マウスピース」という用語は、エアロゾル発生物品のエアロゾル発生要素の下流、好ましくは、物品の口側端の近傍に位置する、エアロゾル発生物品の要素を指し得る。
【0292】
上述の通り、下流セクションの長さの約5~約35パーセントは、空気が流れるための第1の空の領域を画定する第1のセクションを備えてもよく、下流セクションの長さの少なくとも約65パーセントは、空気が流れるための第2の空の領域を画定する第2のセクションを備えてもよく、第1のセクションによって画定される第1の空の領域の総断面積は、第2のセクションによって画定される第2の空の領域の総断面積よりも小さくてもよい。発明者らは、下流セクション内の第1及び第2の空の領域のこのような長手方向の分布により、RTDを著しく増加させず、かつ通常の使用中にエアロゾル発生要素から任意の取り除かれた物質が、エアロゾル発生物品の口側端から不注意に出るのを防ぐことができる物理的バリアを提供する下流構成要素(第1のセクション)を提供するのと同時に、下流セクションの比較的低いRTDが達成されることを確実にすることを見出した。
【0293】
「空の領域」という用語は、空気が通って流れ得る領域又は空間を指す。例えば、中空の管状要素は、空の領域を提供する空洞を画定することができる。更なるセグメントは、セグメントを通って画定される複数の空気流チャネルを備えてもよく、こうした複数の空気流チャネルは、空気が通行するための更なるセグメント内に空の領域を画定してもよい。本開示によれば、フィルター又は保持セグメントは、フィルター又は保持セグメントを形成する材料内に設けられた、空気が通過するための複数のギャップによって画定される空の領域を提供することもできる。
【0294】
下流セクションの第1のセクション、又は部分は、第1の空の領域又は空間を画定する、下流セクションのセクション、部分、又は構成要素を指す。同様に、下流セクションの第2のセクション、又は部分は、第2の空の領域又は空間を画定する下流セクションのセクション、部分、又は構成要素を指す。
【0295】
下流セクションの第1のセクションは、本開示に従って、1つ以上の第1のセグメントを備えてもよい。第1のセグメントは、第1のセグメントの長手方向に沿って延びる少なくとも1つのセグメント気流チャネルを備えることができる。第1の空の領域は、少なくとも1つの(第1の)セグメント気流チャネルによって画定されてもよい。少なくとも1つのセグメント気流チャネルは、下流セクションの第1のセクション内に、かつそれらによって画定されてもよい。換言すると、第1のセクションが第1のセグメントを備える場合、少なくとも1つのセグメント気流チャネルは、下流セクションの第1のセグメント内に、それに沿って内部に画定されてもよい。上で議論されるように、下流セクションの第1のセグメントは、マウスピースセグメントを備えてもよい。好ましくは、少なくとも1つのセグメント気流チャネルは、第1のセグメントの全長に沿って延び、第1のセグメントの上流端から第1のセグメントの下流端まで延びる。
【0296】
第2の空の領域は、少なくとも1つの空洞を備えてもよい。少なくとも1つの空洞は、エアロゾル発生物品の長手方向に沿って延びる無制限の気流チャネルを提供することができる。下流セクションの第2のセクションは、第2のセグメントを備えてもよい。第2のセグメントは、本開示による中空の管状要素であってもよい。下流セクションの第2のセクションは、1つの中空の管状要素を備えてもよい。第2の空の領域は、少なくとも1つの中空の管状要素によって画定されてもよい。下流セクションの長さの大部分に少なくとも1つの中空の管状要素を提供することにより、下流セクション及びエアロゾル発生物品全体としての比較的低いRTDが達成されることを確実にする。
【0297】
下流セクションは、2つの中空の管状要素を備える第2のセクションと、第1のセグメントを備える第1のセクションとを備えてもよい。第2の空の領域は、2つの中空の管状要素によって画定されてもよい。第1のセクションは、2つの中空の管状要素の間に位置してもよい。2つの中空の管状要素は、異なる長さであってもよく、又は実質的に互いに同じ長さであってもよい。こうした例では、2つの中空の管状要素によって画定される2つの空洞は(一緒に)、第2の空の領域を画定する。第2の空の領域は、複数の空の領域に分けられてもよい。
【0298】
あるいは、下流セクションは、中空の管状要素を備える第2のセクションと、少なくとも1つの第1のセグメントを備える第1のセクションとを備えてもよい。中空の管状要素は、エアロゾル発生要素の下流端からエアロゾル発生物品の口側端まで延び得る。第1のセクションの少なくとも1つの第1のセグメントは、中空の管状要素内及びそれに沿って位置し得る。したがって、少なくとも1つの第1のセグメントは、中空の管状要素によって画定される空洞を、少なくとも1つの第1のセグメントの上流と、少なくとも1つの第1のセグメントの下流との2つの空洞部分に分割し得る。下流セクションの第1のセクションを形成する少なくとも1つの第1のセグメントは、第1の空の領域を画定してもよく、少なくとも1つの第1のセグメントのいずれかの側に画定される2つの空洞部分は、下流セクションの第2のセクションを形成してもよく、第2の空の領域を画定してもよい。空洞部分の最も下流の1つは、少なくとも1つの第1のセグメントの下流端から、エアロゾル発生物品の口側端まで延びる凹部空洞を画定してもよく、空洞部分の最も上流の1つは、少なくとも1つの第1のセグメント(又は第1のセクション)の上流端と、エアロゾル発生要素の下流端(また、下流セクションの上流端であるとみなされる)との間に空洞を画定してもよい。
【0299】
第1のセグメントは、エアロゾル発生物品の口側端の近くに位置してもよい。第1のセグメントは、エアロゾル発生物品の口側端まで延び得る。第1のセグメントは、中空の管状要素を備え得る第2のセクションの下流端から、エアロゾル発生物品の口側端まで延び得る。あるいは、第1のセグメントは、エアロゾル発生物品の口側端の上流に位置し得る。好ましくは、第1のセグメントは、下流セクションに提供される任意の通気ゾーン又は通気ラインの下流に位置し得る。好ましくは、第1のセグメントは、下流セクションの下流半分に位置する。下流セクションの下流半分は、下流セクションの中央又は中心から下流セクションの口側端又は下流端まで延びる下流セクションの一部分を指す。したがって、下流セクションの下流半分の長さは、下流セクションの長さの50パーセントに等しくてもよい。好ましくは、第1のセグメントは、通気ゾーン又はライン(又は最も下流の通気ゾーン若しくはライン)と物品の口側端との間の位置に位置し得る。
【0300】
エアロゾル発生物品の口側端又はその近くに第1のセクションの第1のセグメントを提供することは、下流セクションの下流部分における構造的剛性及び完全性を提供し、その大部分は、空洞(又は第2の空の領域)を画定する少なくとも1つの中空の管状要素を備え得ると同時に、また、エアロゾル発生物品の比較的低いRTDを維持するために第1の空の領域を提供し、エアロゾル発生要素の任意の取り除かれた部分が口側端を介してエアロゾル発生物品から出ることを防止する物理的バリアを提供することによって、一定の量の空気が流れることを可能にする。
【0301】
第1のセクションの第1のセグメントの上流端は、下流セクションの下流端から約18ミリメートル以下下流に位置し得る。第1のセクションの第1のセグメントの上流端は、下流セクションの下流端から約15ミリメートル以下下流に位置し得る。第1のセクションの第1のセグメントの上流端は、下流セクションの下流端から約12ミリメートル以下下流に位置し得る。第1のセクションの第1のセグメントの上流端は、最も下流の通気ゾーン又はラインから少なくとも約0ミリメートル下流に位置し得る。第1のセクションの第1のセグメントの上流端は、最も下流の通気ゾーン又はラインから少なくとも約1ミリメートル下流に位置し得る。第1のセクションの第1のセグメントの上流端は、最も下流の通気ゾーン又はラインから少なくとも約2ミリメートル下流に位置し得る。
【0302】
あるいは、第1のセグメントは、下流セクションに提供される任意の通気ゾーン又は通気ラインの上流に位置し得る。第1のセグメントは、下流セクションの上流半分に位置し得る。下流セクションの上流半分は、下流セクションの中央又は中心から下流セクションの上流端まで延びる下流セクションの一部分を指す。したがって、下流セクションの上流半分の長さは、下流セクションの長さの50パーセントに等しくてもよい。第1のセグメントは、通気ゾーン又はライン(又は最も上流の通気ゾーン若しくはライン)と、エアロゾル発生要素の下流端との間の位置に位置し得る。
【0303】
第1のセグメント(又は第1のセクション)の直径は、中空の管状要素の外径と実質的に同一であってもよい。本開示で言及されるように、中空の管状要素の外径は、約7.3ミリメートルであり得る。
【0304】
第1のセグメントの直径は、約5ミリメートル~約10ミリメートルであってもよい。第1のセグメントの直径は、約6ミリメートル~約8ミリメートルであってもよい。第1のセグメントの直径は、約7ミリメートル~約8ミリメートルであってもよい。第1のセグメントの直径は、約7.3ミリメートルであってもよい。
【0305】
あるいは、第1のセグメント(又は第1のセクション)の直径は、第2のセクションの少なくとも1つの中空の管状要素の内径と実質的に同一であってもよい。換言すると、第1のセクションの直径は、第2のセクションの内径と同一であってもよい。本開示で言及されるように、中空の管状要素の内径は、7.1ミリメートルであってもよい。第1のセグメントの直径は、約7.1ミリメートルであってもよい。代わりに、第1のセグメントは、下流セクションの第2のセクションの中空の管状要素内に位置し得る。したがって、第1のセグメントは、中空の管状要素の壁によって、好ましくは空気が中空の管状要素の内表面と第1のセグメントとの間に流れ得ないように、かつ第1のセグメントを通って流れ得るのみとなるように、気密な様式で囲まれ得る。
【0306】
あるいは、下流セクションの長さの約5~約30パーセントは、空気が流れるための第1の空の領域を画定する第1のセクションを備えてもよく、下流セクションの長さの少なくとも約70パーセントは、空気が流れるための第2の空の領域を画定する第2のセクションを備えてもよい。より好ましくは、下流セクションの長さの約5~約25パーセントは、空気が流れるための第1の空の領域を画定する第1のセクションを備えてもよく、下流セクションの長さの少なくとも約75パーセントは、空気が流れるための第2の空の領域を画定する第2のセクションを備えてもよい。更により好ましくは、下流セクションの長さの約5~約20パーセントは、空気が流れるための第1の空の領域を画定する第1のセクションを備えてもよく、下流セクションの長さの少なくとも約80パーセントは、空気が流れるための第2の空の領域を画定する第2のセクションを備えてもよい。あるいは、下流セクションの長さの約5~約15パーセントは、空気が流れるための第1の空の領域を画定する第1のセクションを備えてもよく、下流セクションの長さの少なくとも約85パーセントは、空気が流れるための第2の空の領域を画定する第2のセクションを備えてもよい。好ましくは、下流セクションの長さの約5~約10パーセントは、空気が流れるための第1の空の領域を画定する第1のセクションを備えてもよく、下流セクションの長さの少なくとも約90パーセントは、空気が流れるための第2の空の領域を画定する第2のセクションを備えてもよい。
【0307】
下流セクションのRTD特性は、下流セクションの第1のセクションのRTD特性に完全又はほぼ起因し得る。換言すると、下流セクションの第1のセクションのRTDは、下流セクションのRTDを完全に画定し得る。
【0308】
第1のセクション(又は第1のセクションを画定する少なくとも第1のセグメント)の相対RTD、又は単位長さ当たりのRTDは、約0水柱ミリメートル/ミリメートル~約3水柱ミリメートル/ミリメートルであってもよい。第1のセクションの単位長さ当たりのRTDは、約0水柱ミリメートル/ミリメートル~約0.75水柱ミリメートル/ミリメートルであってもよい。
【0309】
上述されるように、第1のセクションの相対RTD、又は単位長さ当たりのRTDは、約0水柱ミリメートル超/ミリメートル及び約3水柱ミリメートル未満/ミリメートルであってもよい。第1のセクションの単位長さ当たりのRTDは、約0水柱ミリメートル超/ミリメートル~約0.75水柱ミリメートル未満/ミリメートルであってもよい。
【0310】
第1のセクションの単位長さ当たりのRTDは、約0水柱ミリメートル以上/ミリメートルであってもよい。したがって、第1のセクションの単位長さ当たりのRTDは、約0水柱ミリメートル/ミリメートル~約3水柱ミリメートル/ミリメートルであってもよい。第1のセクションの単位長さ当たりのRTDは、約0水柱ミリメートル/ミリメートル~約0.75水柱ミリメートル/ミリメートルであってもよい。
【0311】
第1のセクション(又は第1のセクションを形成する第1のセグメント)のRTDは、約0水柱ミリメートル以上、及び約10水柱ミリメートル未満であってもよい。第1のセクションのRTDは、0水柱ミリメートル超及び約1水柱ミリメートル未満であってもよい。
【0312】
第1のセグメントは、第1のセグメントに沿って延びる少なくとも1つのセグメント(気流)チャネルを備え得る。セグメント気流チャネルはまた、本開示全体を通してセグメント気流チャネルを参照され得る。第1のセグメントにおける少なくとも1つのセグメント気流チャネルの提供は、空気が流れることを可能にすることによって、下流セクションが比較的低いRTDを提供することを可能にする一方で、第1のセグメントが、エアロゾル発生物品の口側端からのエアロゾル発生要素材料の不注意による退出を防止するための物理的バリアを提供することを確実にする。本開示で述べられるように、エアロゾル発生要素材料は、植物カットフィラー、特にたばこカットフィラーを含み得る。
【0313】
少なくとも1つのセグメントチャネルの総断面積対第1のセグメント(又は第1のセクション)の総断面積の比は、少なくとも約5パーセントであってもよい。換言すると、第1のセグメントによって画定される開放領域又は第1の空の領域は、第1のセグメントの総断面積の少なくとも約5パーセントである総断面積を有してもよい。第1のセグメント、第1のセクション、第2のセクション、下流セクション、エアロゾル発生要素、又はエアロゾル発生物品の総断面積は、第1のセグメント、第1のセクション、第2のセクション、下流セクション、エアロゾル発生要素、又はエアロゾル発生物品の対応する外径に基づいて計算された断面積と同一であってもよい。本開示における構成要素の総断面積は、こうした構成要素の(横断方向の)断面の外周内の総面積を指す。例えば、円筒状構成要素の総断面積は、円筒状構成要素の外径、すなわち、構成要素の断面が占める面積の量に基づいて計算された円形断面の面積と等しくてもよい。別の例として、本開示では、中空の管状要素の総断面積は、中空の管状要素の外径に基づいて計算された円形断面の面積と等しくてもよい。第1の空の領域の総断面積は、下流セクションの第1のセクションの第1のセグメントによって画定される少なくとも1つのセグメントチャネルの各々の断面積の総和と同一であってもよい。
【0314】
(第1のセグメントの)少なくとも1つのセグメントチャネルの総断面積対第1のセグメント(又はセクション)の総断面積の比は、少なくとも約10パーセントであってもよい。(第1のセグメントの)少なくとも1つのセグメントチャネルの総断面積対第1のセグメント(又はセクション)の総断面積の比は、少なくとも約30パーセントであってもよい。(第1のセグメントの)少なくとも1つのセグメントチャネルの総断面積対第1のセグメント(又はセクション)の総断面積の比は、少なくとも約40パーセントであってもよい。少なくとも1つのセグメントチャネルの総断面積対第1のセグメントの総断面積の比は、少なくとも約65パーセントであってもよい。少なくとも1つのセグメントチャネルの総断面積対第1のセグメントの総断面積の比は、少なくとも約70パーセントであってもよい。更に、第1のセグメント自体は多孔性であってもよい。大きな割合のセグメントチャネル、又は開放領域、空の空間、又は空の領域を提供することにより、第1のセグメント及び下流セクションのRTD及び単位長さ当たりのRTDが有益に低いことを確実にする一方で、エアロゾル発生要素の任意の部分が物品を逃げるのを妨げるのに十分な第1のセグメントの材料が存在することを確実にする。
【0315】
少なくとも1つのセグメントチャネルの総断面積対第1のセグメントの総断面積の比は、最大で約95パーセントであってもよい。少なくとも1つのセグメントチャネルの総断面積対第1のセグメントの総断面積の比は、最大で約85パーセントであってもよい。少なくとも1つのセグメントチャネルの総断面積対第1のセグメントの総断面積の比は、最大で約75パーセントであってもよい。
【0316】
第2の空の領域の総断面積対下流セクションの第2のセクションの総断面積の比は、少なくとも約25パーセントであってもよい。換言すると、下流セクションの第2の空の領域によって画定される開放領域は、下流セクションの第2のセクションの総断面積の少なくとも約25パーセントであってもよく、それは、均一な断面積を有し得る。好ましくは、下流セクションの第1のセクションの総断面積は、下流セクションの第2のセクションの総断面積と同一である。したがって、下流セクションの断面積は、実質的に均一であってもよい。
【0317】
第2の空の領域の総断面積対下流セクションの総断面積の比は、少なくとも約50パーセントであってもよい。第2の空の領域の総断面積対下流セクションの総断面積の比は、少なくとも約75パーセントであってもよい。第2の空の領域の総断面積対下流セクションの総断面積の比は、少なくとも約80パーセントであってもよい。開放領域又は空の領域の大きな割合を提供することにより、下流セクション及びエアロゾル発生物品全体としてのRTD及び単位長さ当たりのRTDが有益に低いことを確実にする。
【0318】
第2の空の領域の総断面積対第2のセクションの総断面積の比は、最大で約99パーセントであってもよい。第2の空の領域の総断面積対第2のセクションの総断面積の比は、最大で約95パーセントであってもよい。第2の空の領域の総断面積対第2のセクションの総断面積の比は、最大で約90パーセントであってもよい。
【0319】
少なくとも1つのセグメント気流チャネルによって画定され得る、第2の空の領域の総断面積対第1の空の領域の総断面積の比は、約1.1(110パーセント)超、好ましくは約1.3(130パーセント)超、より好ましくは約1.5(150パーセント)、及び更により好ましくは約2(200パーセント)であってもよい。
【0320】
少なくとも1つのセグメント気流チャネルの内径又は幅は、約1ミリメートル~約6ミリメートルであってもよい。少なくとも1つのセグメント気流チャネルの内径又は幅は、約2ミリメートル~約5ミリメートルであってもよい。少なくとも1つのセグメント気流チャネルの内径又は幅は、約3ミリメートル~約4ミリメートルであってもよい。
【0321】
(第1の空の領域を画定する)少なくとも1つのセグメント気流チャネルの内径又は幅は、第2の空の領域の少なくとも1つの空洞によって設けられる気流チャネルの内径よりも小さくてもよい。上で議論されるように、少なくとも1つの空洞は、本開示に従って、少なくとも1つの中空の管状要素によって画定されてもよい。したがって、第2の空の領域を画定する中空の管状要素は、本開示に定義される中空の管状要素と同じ特徴、例えば幾何学を有してもよい。
【0322】
第1のセグメントは、繊維性材料で形成されてもよい。第1のセグメントは、多孔性材料で形成されてもよい。第1のセグメントは、生分解性材料で形成されてもよい。第1のセグメントは、セルロースアセテートなどのセルロース材料で形成されてもよい。例えば、第1のセグメントは、フィラメント当たり約10~約15デニールを有するセルロースアセテート繊維の束から形成されてもよい。例えば、単位長さ当たり約0.8~約2.5水柱ミリメートル/ミリメートルのRTDを提供し得る、フィラメント当たり約12デニールの繊維を含むセルロースアセテートトウなどの比較的低密度のセルロースアセテートトウから形成される第1のセグメント。
【0323】
第1のセグメントは、ポリ乳酸系材料で形成されてもよい。第1のセグメントは、バイオプラスチック材料、好ましくは、デンプン系バイオプラスチック材料で形成されてもよい。第1のセグメントは、射出成形又は押出成形によって作製されてもよい。バイオプラスチック系材料は、好適なRTD特性を提供する、第1のセグメント材料を通って延びる複数の比較的大きな気流チャネルを備え得る、特定かつ複雑な断面プロファイルで製造するのに簡単かつ安価な第1のセグメント構造を提供することができるため有利である。
【0324】
第1のセグメントは、複数の長軸方向に延びるチャネルを画定する要素へと捲縮され、ひだをつけられ、集められ、織られ、又は折り畳まれた好適な材料のシートから形成されてもよい。好適な材料のこうしたシートは、紙、厚紙、ポリ乳酸などのポリマー、又は任意の他のセルロース系、紙系材料若しくはバイオプラスチック系材料で形成されてもよい。こうした第1のセグメントの断面プロファイルは、ランダムに配向されたチャネルを示し得る。
【0325】
第1のセグメントは、任意の他の好適な様式で形成されてもよい。例えば、第1のセグメントは、長軸方向に延びる管の束から形成されてもよい。長軸方向に延びる管は、ポリ乳酸から形成されてもよい。第1のセグメントは、好適な材料の押出、成形、ラミネーション、射出、又は細断によって形成されてもよい。したがって、第1のセグメントの上流端から第1のセグメントの下流端へと、低圧力降下(又はRTD)が存在することが好ましい。
【0326】
第1のセグメントは、その上流端と下流端との間に遮られていない単一の気流チャネルを画定する、本開示で定義される中空の管状要素からならない場合がある。こうした中空の管状要素は、0水柱ミリメートルのRTD、及び単位長さ当たりのRTDを効果的に提供する。
【0327】
第1のセグメントの長さは、少なくとも約1ミリメートルであってもよい。第1のセグメントの長さは、約15ミリメートル超でない場合がある。第1のセグメントの長さは、約1ミリメートル~約15ミリメートルであってもよい。第1のセグメントの長さは、約5ミリメートル~約15ミリメートルであってもよい。好ましくは、第1のセグメントの長さは、約1ミリメートル~約10ミリメートルであってもよい。第1のセグメントの長さは、約6ミリメートルであってもよい。第1のセクション(又は第1のセクションの第1のセグメント)の長さは、少なくとも1つの中空の管状要素によって画定され得る、下流セクションの第2のセクションの長さよりも短く、その結果、下流セクションの比較的低いRTD特性は、第2のセクション又は下流セクションの部分よりも高いRTDを有する比較的長い第1のセグメントによって影響を受けないことが好ましい。
【0328】
下流セクションは、材料の下流プラグを更に備え得る。材料の下流プラグは、中空の管状要素に当接し得る。材料の下流プラグは、セルロースアセテートトウ濾過材料を備え得る。フィルター材料は、フィラメント当たり8.4デニール、及び合計21,000デニールを有し得る。フィルター材料のプラグは、少なくとも約5ミリメートルの長さを有してもよい。フィルター材料のプラグは、15ミリメートル以下の長さを有してもよい。フィルター材料のプラグは、約10ミリメートルの長さを有してもよい。
【0329】
エアロゾル発生物品は、材料のプラグの下流の中空の管状要素を更に備え得る。中空の管状要素は、フィラメントトウの管を備えてもよい。中空の管状要素は、少なくとも約4ミリメートルの長さを有してもよい。中空の管状要素は、12ミリメートル以下の長さを有してもよい。中空の管状要素は、約8ミリメートルの長さを有してもよい。中空の管状要素は、少なくとも0.5ミリメートルの壁厚さを有してもよい。中空の管状要素は、1.5ミリメートル以下の壁厚さを有してもよい。中空の管状要素は、約1ミリメートルの壁厚さを有してもよい。
【0330】
エアロゾル発生物品は、材料のプラグの濾過材料内に埋め込まれたカプセルを更に備えてもよい。カプセルは、液体ペイロードを囲む固体の壊れやすいシェルを含む割れやすいカプセルであってもよい。液体ペイロードは、風味剤又はエアロゾル修飾剤を含んでもよい。カプセルは、少なくとも1ミリメートルの直径を有してもよい。カプセルは、5ミリメートル以下の直径を有してもよい。カプセルは、約3ミリメートルの直径を有してもよい。カプセルは、少なくとも約15ミリグラムの質量を有してもよい。カプセルは、30ミリグラム以下の質量を有してもよい。カプセルは、約20ミリグラムの質量を有してもよい。
【0331】
エアロゾル発生物品の上流端は、ラッパーによって画定され得る。エアロゾル発生物品の上流端にラッパーを提供することにより、エアロゾル発生物品中にエアロゾル発生基体を有利に保持し得る。この機能はまた、有利には、ユーザーがエアロゾル発生基体と直接接触することを防止し得る。
【0332】
ラッパーは、エアロゾル発生物品の上流端で機械的に閉じてもよい。これは、ラッパーを折り畳むか、又はねじることによって達成され得る。接着剤を使用して、エアロゾル発生物品の上流端を閉じてもよい。
【0333】
エアロゾル発生物品の上流端を画定するラッパーは、下流セクションの少なくとも一部分を囲むラッパーと同じ材料片から形成されてもよい。
【0334】
この提供は、有利なことに、一部品のラッパー材料のみが必要となり得るため、エアロゾル発生物品の製造を単純化し得る。更に、1部品のラッパー材料の使用は、2部品のラッパー材料を接続するための継ぎ目の必要性を除去し得る。これは有利なことに、製造を単純化し得る。継ぎ目がないことはまた、有利なことに、エアロゾル発生基体のいずれかが、エアロゾル発生物品から漏出することを防止又は低減し得る。
【0335】
エアロゾル発生物品は、約35ミリメートル~約100ミリメートルの長さを有してもよい。
【0336】
本発明によるエアロゾル発生物品の全長は、少なくとも約38ミリメートルであることが好ましい。本発明によるエアロゾル発生物品の全長は、少なくとも約40ミリメートルであることがより好ましい。本発明によるエアロゾル発生物品の全長は、少なくとも約42ミリメートルであることが更により好ましい。
【0337】
本発明によるエアロゾル発生物品の全長は、70ミリメートル以下であることが好ましい。より好ましくは、本発明によるエアロゾル発生物品の全長は、60ミリメートル以下であることが好ましい。更により好ましくは、本発明によるエアロゾル発生物品の全長は、50ミリメートル以下であることが好ましい。
【0338】
いくつかの実施形態では、エアロゾル発生物品の全長は、約38ミリメートル~約70ミリメートルであることが好ましく、約40ミリメートル~約70ミリメートルであることがより好ましく、約42ミリメートル~約70ミリメートルであることが更により好ましい。他の実施形態では、エアロゾル発生物品の全長は、約38ミリメートル~約60ミリメートルであることが好ましく、約40ミリメートル~約60ミリメートルであることがより好ましく、約42ミリメートル~約60ミリメートルであることが更により好ましい。更なる実施形態では、エアロゾル発生物品の全長は、約38ミリメートル~約50ミリメートルであることが好ましく、約40ミリメートル~約50ミリメートルであることがより好ましく、約42ミリメートル~約50ミリメートルであることが更により好ましい。例示的な実施形態では、エアロゾル発生物品の全長は、約45ミリメートルである。
【0339】
エアロゾル発生基体の長さ対エアロゾル発生物品の長さの比は、0.4以下であってもよい。例えば、エアロゾル発生基体の長さ対エアロゾル発生物品の長さの比は、0.3以下、0.2以下、又は0.1以下であってもよい。
【0340】
エアロゾル発生基体の長さ対エアロゾル発生物品の長さの比は、少なくとも0.025であってもよい。例えば、エアロゾル発生基体の長さ対エアロゾル発生物品の長さの比は、少なくとも0.05、少なくとも0.1、少なくとも0.15、又は少なくとも0.2であってもよい。
【0341】
エアロゾル発生基体の長さ対エアロゾル発生物品の長さの比は、少なくとも0.025~0.4であってもよい。例えば、エアロゾル発生基体の長さ対エアロゾル発生物品の長さの比は、0.025~0.3、0.025~0.2、又は0.025~0.1であってもよい。
【0342】
エアロゾル発生基体の長さ対エアロゾル発生物品の長さの比は、0.05~0.4であってもよい。例えば、エアロゾル発生基体の長さ対エアロゾル発生物品の長さの比は、0.05~0.3、0.05~0.2、又は0.05~0.1であってもよい。
【0343】
エアロゾル発生基体の長さ対エアロゾル発生物品の長さの比は、0.1~0.4であってもよい。例えば、エアロゾル発生基体の長さ対エアロゾル発生物品の長さの比は、0.1~0.3、又は0.1~0.2であってもよい。
【0344】
エアロゾル発生基体の長さ対エアロゾル発生物品の長さの比は、0.15~0.4であってもよい。例えば、エアロゾル発生基体の長さ対エアロゾル発生物品の長さの比は、0.15~0.3、又は0.15~0.2であってもよい。
【0345】
エアロゾル発生基体の長さ対エアロゾル発生物品の長さの比は、0.2~0.4であってもよい。例えば、エアロゾル発生基体の長さ対エアロゾル発生物品の長さの比は、0.2~0.3であってもよい。
【0346】
エアロゾル発生基体の長さ対エアロゾル発生物品の長さの比は、約0.26であってもよい。
【0347】
エアロゾル発生物品は、少なくとも5ミリメートルの外径を有し得る。好ましくは、エアロゾル発生物品は、少なくとも6ミリメートルの外径を有する。エアロゾル発生物品は、少なくとも7ミリメートルの外径を有することがより好ましい。
【0348】
エアロゾル発生物品は、約12ミリメートル以下の外径を有することが好ましい。エアロゾル発生物品は、約10ミリメートル以下の外径を有することがより好ましい。エアロゾル発生物品は、約8ミリメートル以下の外径を有することが更により好ましい。
【0349】
いくつかの実施形態では、エアロゾル発生物品は、約5ミリメートル~約12ミリメートル、好ましくは約6ミリメートル~約12ミリメートル、より好ましくは約7ミリメートル~約12ミリメートルの外径を有する。他の実施形態では、エアロゾル発生物品は、約5ミリメートル~約10ミリメートル、好ましくは約6ミリメートル~約10ミリメートル、より好ましくは約7ミリメートル~約10ミリメートルの外径を有する。更なる実施形態では、エアロゾル発生物品は、約5ミリメートル~約8ミリメートル、好ましくは約6ミリメートル~約8ミリメートル、より好ましくは約7ミリメートル~約8ミリメートルの外径を有する。
【0350】
本開示はまた、エアロゾル発生システムに関する。エアロゾル発生システムは、上に記載されるようなエアロゾル発生物品を備え得る。エアロゾル発生システムは、遠位端及び口側端を有するエアロゾル発生装置を備え得る。エアロゾル発生装置は、遠位端から口側端まで延びる本体を備え得る。本体は、装置の口側端でエアロゾル発生物品を取り外し可能に受容するための装置空洞を画定し得る。エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生物品が装置空洞内に受容されたときに、エアロゾル発生基体を加熱するためのヒーターを備え得る。
【0351】
本発明によると、本明細書に記載のエアロゾル発生物品並びに遠位端及び口側端を有するエアロゾル発生装置を備えるエアロゾル発生システムが提供されている。エアロゾル発生装置は、遠位端から口側端まで延びる本体であって、装置の口側端でエアロゾル発生物品を取り外し可能に受容するための装置空洞を画定する、本体と、エアロゾル発生物品が装置空洞内に受容されたときに、エアロゾル発生基体を加熱するためのヒーターとを備える。
【0352】
エアロゾル発生装置は、本体を備える。エアロゾル発生装置の本体又はハウジングは、装置の口側端でエアロゾル発生物品を取り外し可能に受容するための装置空洞を画定し得る。エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生物品が、装置空洞内に受容されたときに、エアロゾル発生基体を加熱するための発熱体又はヒーターを備える。
【0353】
装置空洞は、エアロゾル発生装置の加熱チャンバーと称され得る。装置空洞は、遠位端と口側端又は近位端との間に延び得る。装置空洞の遠位端は、閉鎖端であってもよく、装置空洞の口側端又は近位端は、開放端であってもよい。エアロゾル発生物品は、装置空洞の開放端を介して、装置空洞又は加熱チャンバーの中に挿入されてもよい。装置空洞は、エアロゾル発生物品の同じ形状に適合するように、円筒形状であってもよい。
【0354】
「内に受容」という表現は、構成要素又は要素が、別の構成要素又は要素内に、完全に又は部分的に受容されるという事実を指す場合がある。例えば、「エアロゾル発生物品が装置空洞内に受容されている」という表現は、エアロゾル発生物品がエアロゾル発生物品の装置空洞内に、完全に又は部分的に受容されていることを指す。エアロゾル発生物品が装置空洞内に受容されたときに、エアロゾル発生物品は、装置空洞の遠位端に当接し得る。エアロゾル発生物品が装置空洞内に受容されたときに、エアロゾル発生物品は、装置空洞の遠位端に実質的に近接し得る。装置空洞の遠位端は、端壁によって画定され得る。
【0355】
装置空洞の長さは、約10ミリメートル~約50ミリメートルであってもよい。装置空洞の長さは、約20ミリメートル~約40ミリメートルであってもよい。装置空洞の長さは、約25ミリメートル~約30ミリメートルであってもよい。装置空洞(又は加熱チャンバー)の長さは、エアロゾル発生基体のロッドの長さと同じか、又はそれより長くてもよい。
【0356】
装置空洞の直径は、約4ミリメートル~約50ミリメートルであってもよい。装置空洞の直径は、約4ミリメートル~約30ミリメートルであってもよい。装置空洞の直径は、約5ミリメートル~約15ミリメートルであってもよい。装置空洞の直径は、約6ミリメートル~約12ミリメートルであってもよい。装置空洞の直径は、約7ミリメートル~約10ミリメートルであってもよい。装置空洞の直径は、約7ミリメートル~約8ミリメートルであってもよい。
【0357】
装置空洞の直径は、エアロゾル発生物品の直径と同じか、又はそれより大きくてもよい。装置空洞の直径は、エアロゾル発生物品との緊密な嵌合を確立するために、エアロゾル発生物品の直径と同じであってもよい。
【0358】
装置空洞は、装置空洞内に受容されたエアロゾル発生物品との緊密な嵌合を確立するように構成され得る。緊密な嵌合とは、滑り嵌めを指し得る。エアロゾル発生装置は、周辺壁を備え得る。こうした周辺壁は、装置空洞、又は加熱チャンバーを画定し得る。装置空洞を画定する周辺壁は、装置内に受容されたときに、装置空洞を画定する周辺壁とエアロゾル発生物品との間に実質的にギャップ又は空のスペースがないように、装置空洞内に受容されたエアロゾル発生物品と緊密な嵌合で係合するように構成され得る。
【0359】
こうした気密嵌合は、装置空洞と、その中に受容されたエアロゾル発生物品との間に気密嵌合又は構成を確立し得る。
【0360】
こうした気密な構成では、装置空洞を画定する周辺壁と、空気が流れるエアロゾル発生物品との間に、実質的にギャップ又は空のスペースがない。
【0361】
エアロゾル発生物品との緊密な嵌合は、装置空洞の全長に沿って、又は装置空洞の長さの一部分に沿って確立され得る。
【0362】
エアロゾル発生装置は、チャネル入口とチャネル出口との間に延びる気流チャネルを備え得る。気流チャネルは、装置空洞の内部とエアロゾル発生装置の外部との間に流体連通を確立するように構成され得る。エアロゾル発生装置の気流チャネルは、エアロゾル発生装置のハウジング内に画定されて、装置空洞の内部とエアロゾル発生装置の外部との間の流体連通を可能にし得る。エアロゾル発生物品が装置空洞内に受容される場合、気流チャネルは、発生されたエアロゾルを、物品の口側端から引き出すユーザーに送達するために、物品に流入する空気を提供するように構成され得る。
【0363】
エアロゾル発生装置の気流チャネルは、エアロゾル発生装置のハウジングの周辺壁内に、又は周辺壁によって画定されてもよい。換言すると、エアロゾル発生装置の気流チャネルは、周辺壁の厚さ内に、又は周辺壁の内表面によって、又は両方の組み合わせによって画定されてもよい。気流チャネルは、周辺壁の内表面によって部分的に画定されてもよく、周辺壁の厚さ内に部分的に画定されてもよい。周辺壁の内表面は、装置空洞の周縁を画定する。
【0364】
エアロゾル発生装置の気流チャネルは、エアロゾル発生装置の口側端又は近位端に位置する入口から、装置の口側端から離れて位置する出口まで延び得る。気流チャネルは、エアロゾル発生装置の長軸方向軸に平行な方向に沿って延び得る。
【0365】
エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生物品が、装置空洞内に収容されたときに、エアロゾル発生物品内に挿入されるように配置された細長いヒーター(又は発熱体)を備え得る。細長いヒーターは、装置空洞とともに配置され得る。細長いヒーターは、装置空洞内に延び得る。代替的な加熱配置について、以下で更に考察する。
【0366】
ヒーターは、好適な任意のタイプのヒーターであり得る。ヒーターは外部ヒーターであることが好ましい。
【0367】
ヒーターは、エアロゾル発生装置内に収容されたときに、エアロゾル発生物品を外部加熱し得ることが好ましい。かかる外部ヒーターは、エアロゾル発生装置内に挿入又は受容されたときに、エアロゾル発生物品を囲み得る。
【0368】
ヒーターは、エアロゾル発生物品が装置空洞内に受容されたときに、エアロゾル発生物品を囲むように構成され得る。
【0369】
いくつかの実施形態では、ヒーターは、エアロゾル発生基体の外表面を加熱するように配置される。いくつかの実施形態では、ヒーターは、エアロゾル発生基体が、空洞内に受容されたときに、エアロゾル発生基体に挿入されるように配置される。ヒーターは、装置空洞又は加熱チャンバー内に位置し得る。こうしたヒーターは、外部ヒーターとして説明され得る。
【0370】
エアロゾル発生物品が、装置空洞内に受容されたときに、エアロゾル発生物品を囲むように構成されたヒーターの提供は、ヒーターが使用されているときに、エアロゾル発生基体の温度のより急速な増加を提供し得る。これは、有利には、エアロゾル形成体などの揮発性の低い成分が、ニコチンなどのより揮発性の成分の後にユーザーに送達されるのを防止するのに役立ち得る。
【0371】
ヒーターは、少なくとも1つの発熱体を備えてもよい。少なくとも1つの発熱体は、任意の好適なタイプの発熱体であり得る。いくつかの実施形態では、装置は、1つの発熱体のみを備える。いくつかの実施形態では、装置は、複数の発熱体を備える。ヒーターは、少なくとも1つの抵抗発熱体を備え得る。ヒーターは、複数の抵抗発熱体を備えることが好ましい。抵抗発熱体は、平行な配置で電気的に接続されていることが好ましい。有利なことに、平行な配置で電気的に接続された複数の抵抗発熱体を提供することは、望ましい電力を提供するために必要とされる電圧を低減させるか、又は最小化しながら、ヒーターへの望ましい電力の送達を容易にし得る。有利なことに、ヒーターを動作させるために必要とされる電圧を低減させるか、又は最小化することは、電源の物理的なサイズを低減させるか、又は最小化することを容易にし得る。
【0372】
少なくとも1つの発熱体は、任意の長さを有してもよい。本明細書で使用される場合、発熱体の「長さ」は、少なくとも1つの発熱体の最も遠い上流点と、少なくとも1つの発熱体の最も遠い下流点との間の距離を指す。一部の発熱体は、曲がりくねった経路又は蛇行経路に従ってもよい。この場合、発熱体の「長さ」は依然として、その間の経路に関係なく、少なくとも1つの発熱体の最も遠い上流点と、少なくとも1つの発熱体の最も遠い下流点との間の距離であるとみなされる。
【0373】
少なくとも1つの発熱体は、80ミリメートル以下の長さを有してもよい。例えば、少なくとも1つの発熱体は、65ミリメートル以下、60ミリメートル以下、55ミリメートル以下、50ミリメートル以下、40ミリメートル以下、35ミリメートル以下、25ミリメートル以下、20ミリメートル以下、15ミリメートル以下、又は10ミリメートル以下の長さを有してもよい。
【0374】
比較的短い少なくとも1つの発熱体を有するヒーターの提供は、有利には、エアロゾル発生基体を含まないエアロゾル発生物品の加熱部分なしに、エアロゾル発生物品の対応する短いエアロゾル発生基体の全長を効率的に加熱することを可能にし得る。
【0375】
少なくとも1つの抵抗発熱体を形成するための好適な材料としては、ドープされたセラミックなどの半導体、「導電性」セラミック(例えば、二ケイ化モリブデンなど)、炭素、黒鉛、金属、金属合金、並びにセラミック材料及び金属材料で作製された複合材料が挙げられるが、これらに限定されない。こうした複合材料は、ドープされたセラミック又はドープされていないセラミックを含んでもよい。好適なドープされたセラミックの例としては、ドープ炭化ケイ素が挙げられる。好適な金属の例としては、チタン、ジルコニウム、タンタル、及び白金族の金属が挙げられる。好適な金属合金の例としては、ステンレス鋼、ニッケル含有、コバルト含有、クロム含有、アルミニウム含有、チタン含有、ジルコニウム含有、ハフニウム含有、ニオビウム含有、モリブデン含有、タンタル含有、タングステン含有、スズ含有、ガリウム含有、マンガン含有、及び鉄含有合金、並びにニッケル、鉄、コバルト、ステンレス鋼系の超合金、Timetal(登録商標)、並びに鉄-マンガン-アルミニウム系合金が挙げられる。
【0376】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの抵抗発熱体は、ステンレス鋼など、電気抵抗性材料の1つ以上のスタンプ加工された部分を含む。あるいは、少なくとも1つの抵抗発熱体は、加熱ワイヤー又はフィラメント(例えば、Ni-Cr(ニッケル-クロム)、白金、タングステン若しくは合金のワイヤー)を含んでもよい。
【0377】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの発熱体は、電気的に絶縁された基体を含み、少なくとも1つの抵抗発熱体は、電気的に絶縁された基体上に提供される。
【0378】
電気的に絶縁された基体は、任意の好適な材料を含み得る。例えば、電気的に絶縁された基体は、紙、ガラス、セラミック、陽極酸化金属、被覆金属、及びポリイミドのうちの1つ以上を含み得る。セラミックは、マイカ、アルミナ(Al2O3)、又はジルコニア(ZrO2)を含み得る。電気的に絶縁された基体は、約40ワット/メートルケルビン以下、好ましくは約20ワット/メートルケルビン以下、理想的には約2ワット/メートルケルビン以下の熱伝導率を有することが好ましい。
【0379】
ヒーターは、その表面上に配列された1つ以上の導電性トラック又はワイヤーを有する剛直な電気的に絶縁された基体を含む発熱体を備え得る。電気的に絶縁された基体のサイズ及び形状により、ヒーターをエアロゾル発生基体に直接挿入することを可能にし得る。電気的に絶縁された基体が十分に剛直でない場合、発熱体は、更なる補強手段を含んでもよい。電流は、発熱体及びエアロゾル発生基体を加熱するために、1つ以上の導電性トラックを通過し得る。
【0380】
いくつかの実施形態では、ヒーターは、誘導加熱配置を備える。誘導加熱配置は、インダクタコイルと、高周波振動電流をインダクタコイルに提供するように構成された電源とを備え得る。本明細書で使用される場合、高周波振動電流とは、約500kHz~約30MHzの周波数を有する振動電流を意味する。ヒーターは、有利なことに、DC電源によって供給されるDC電流を交流電流に変換するためのDC/ACインバータを備え得る。インダクタコイルは、電源から高周波振動電流を受信すると高周波振動電磁場を発生させるように配置され得る。インダクタコイルは、装置空洞内に高周波振動電磁場を発生させるように配置され得る。いくつかの実施形態では、インダクタコイルは、装置空洞を実質的に囲むことができる。インダクタコイルは、装置空洞の長さに沿って少なくとも部分的に延び得る。
【0381】
ヒーターは、誘導発熱体を備え得る。誘導発熱体は、サセプタ素子であってもよい。本明細書で使用される場合、「サセプタ素子」という用語は、電磁エネルギーを熱に変換する能力を有する材料を含む要素を指す。サセプタ素子が交流電磁場内に位置しているときに、サセプタは加熱される。サセプタ素子の加熱は、サセプタ材料の電気的特性及び磁性に依存して、サセプタ内で誘発されるヒステリシス損失及び渦電流のうちの少なくとも1つの結果であり得る。
【0382】
サセプタ素子は、エアロゾル発生物品がエアロゾル発生装置の空洞内に受容されたときに、インダクタコイルによって発生した振動電磁場がサセプタ素子内に電流を誘発し、サセプタ素子を加熱するように配置され得る。これらの実施形態では、エアロゾル発生装置は、1~5キロアンペア/メートル(kA/m)、好ましくは2~3kA/m、例えば約2.5kA/mの磁界強度(H場の強度)を有する変動電磁場を発生させる能力があることが好ましい。電気的に動作するエアロゾル発生装置は、周波数が1~30MHz、例えば1~10MHz、例えば5~7MHzである、変動電磁場を発生させる能力があることが好ましい。
【0383】
いくつかの実施形態では、サセプタ素子は、エアロゾル発生物品内に位置する。これらの実施形態では、サセプタ素子は、エアロゾル発生基体に接触して位置することが好ましい。サセプタ素子は、エアロゾル発生基体内に位置し得る。
【0384】
いくつかの実施形態では、サセプタ素子は、エアロゾル発生装置内に位置する。これらの実施形態では、サセプタ素子は、空洞内に位置し得る。エアロゾル発生装置は、1つのサセプタ素子のみを備え得る。エアロゾル発生装置は、複数のサセプタ素子を備え得る。
【0385】
いくつかの実施形態では、サセプタ素子は、エアロゾル発生基体の外表面を加熱するように配置される。いくつかの実施形態では、サセプタ素子は、エアロゾル発生基体が、空洞内に受容されたときに、エアロゾル発生基体に挿入されるように配置される。
【0386】
サセプタ素子は、任意の好適な材料を含み得る。サセプタ素子は、エアロゾル発生基体から揮発性化合物を放出するのに十分な温度に誘導加熱され得る任意の材料から形成されてもよい。細長いサセプタ素子に好適な材料には、黒鉛、モリブデン、炭化ケイ素、ステンレス鋼、ニオブ、アルミニウム、ニッケル、ニッケル含有化合物、チタン、及び金属材料の複合体が含まれる。いくつかのサセプタ素子は、金属又は炭素を含む。有利なことに、サセプタ素子は、例えばフェライト鉄、強磁性鋼又はステンレス鋼などの強磁性合金、強磁性粒子、及びフェライトなどの強磁性材料を含むか、又はその強磁性材料からなり得る。好適なサセプタ素子はアルミニウムであってよく、又はアルミニウムを含んでもよい。サセプタ素子は好ましくは、約5パーセント超、好ましくは約20パーセント超、より好ましくは約50パーセント超若しくは約90パーセント超の強磁性材料又は常磁性材料を含む。いくつかの細長いサセプタ素子は、摂氏約250度を超える温度に加熱されてもよい。
【0387】
サセプタ素子は、非金属コア上に配列された金属層を有する非金属コアを備え得る。例えば、サセプタ素子は、セラミックコア又は基体の外表面上に形成された金属トラックを含み得る。
【0388】
いくつかの実施形態では、エアロゾル発生装置は、少なくとも1つの抵抗発熱体及び少なくとも1つの誘導発熱体を備え得る。いくつかの実施形態では、エアロゾル発生装置は、抵抗発熱体と誘導発熱体との組み合わせを備え得る。
【0389】
使用中、ヒーターは、最大動作温度未満の決められた動作温度範囲内で動作するように制御されることができる。加熱チャンバー(又は装置空洞)内の摂氏約150度~摂氏約300度の動作温度範囲が好ましい。ヒーターの動作温度範囲は、摂氏約150度~摂氏約250度であってもよい。
【0390】
ヒーターの動作温度範囲は、摂氏約150度~摂氏約200度であってもよい。ヒーターの動作温度範囲は、摂氏約180度~摂氏約250度であってもよい。
【0391】
ヒーターの動作温度範囲は、摂氏約180度~摂氏約200度であってもよい。特に、本開示を通して記載されるように、最適かつ一貫したエアロゾルの送達は、比較的低いRTD(例えば、10水柱ミリメートル未満の下流セクションRTD)を有するエアロゾル発生物品で、摂氏約180度~摂氏約200度の動作温度範囲を有する外部ヒーターを有するエアロゾル発生装置を使用したときに達成されることができることが見出された。
【0392】
エアロゾル発生物品が下流セクション又は中空の管状要素に沿った位置に通気ゾーンを備える実施形態では、通気ゾーンは、エアロゾル発生物品が装置空洞内に収容される場合、露出されるように配置されることができる。したがって、装置空洞の長さは、エアロゾル発生物品の上流端から下流セクションに沿って位置する通気ゾーンまでの距離よりも小さくてもよい。
【0393】
エアロゾル発生装置は、電源を備えてもよい。電源はDC電源であってもよい。いくつかの実施形態では、電源は電池である。電源は、ニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池、又はリチウムベースの電池(例えば、リチウムコバルト、リン酸鉄リチウム、又はリチウムポリマー電池)であってもよい。しかしながら、いくつかの実施形態では、電源は、コンデンサーなどの別の形態の電荷蓄積装置であってもよい。電源は再充電を要するものとしてもよく、例えば、1回以上のエアロゾル発生の体験などの1回以上のユーザー操作のために十分なエネルギーの蓄積が許容される容量を有し得る。例えば、電源は、従来の紙巻たばこ一本を喫煙するのにかかる一般的な時間に対応する約6分間、又は6分間の倍数の時間にわたるエアロゾル発生基体の連続的な加熱を可能にするのに十分な容量を有してもよい。別の例では、電源は所定の吸煙回数、又はヒーターの不連続的な起動を可能にするのに十分な容量を有してもよい。
【0394】
本発明は、特許請求の範囲に定義される。しかしながら、以下に非限定的な実施例の非網羅的なリストを提供する。これらの実施例の特徴のうちのいずれか1つ以上は、本明細書に記載の別の実施例、実施形態、又は態様のいずれか1つ以上の特徴と組み合わされ得る。
【0395】
実施例1.エアロゾル発生物品であって、エアロゾル発生基体と、エアロゾル発生基体の下流端からエアロゾル発生物品の下流端まで延びる下流セクションとを備え、エアロゾル発生基体が、0.5グラム/立方センチメートル以下の密度を有し、エアロゾル発生基体が、6.0以下の長さ対直径の比を有する、エアロゾル発生物品。
実施例2.エアロゾル発生基体が、1.9以下の長さ対直径の比を有する、実施例1に記載のエアロゾル発生物品。
実施例3.エアロゾル発生基体が、少なくとも0.5の長さ対直径の比を有する、実施例1又は2に記載のエアロゾル発生物品。
実施例4.エアロゾル発生基体が、少なくとも1.3の長さ対直径の比を有する、実施例1~3のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例5.エアロゾル発生基体が、少なくとも5ミリメートルの直径を有する、実施例1~4のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例6.エアロゾル発生基体が、8ミリメートル以下の直径を有する、実施例1~5のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例7.エアロゾル発生基体が、6ミリメートル~7.5ミリメートルの直径を有する、実施例1~6のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例8.エアロゾル発生基体が、40ミリメートル以下の長さを有する、実施例1~7のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例9.エアロゾル発生基体が、少なくとも10ミリメートルの長さを有する、実施例1~8のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例10.エアロゾル発生基体が、10ミリメートル~35ミリメートルの長さを有する、実施例1~9のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例11.エアロゾル発生基体が、0.34グラム/立方センチメートル以下の密度を有する、実施例1~10のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例12.エアロゾル発生基体が、少なくとも0.24グラム/立方センチメートルの密度を有する、実施例1~11のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例13.エアロゾル発生基体が、約0.28グラム/立方センチメートルの密度を有する、実施例1~12のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例14.エアロゾル発生基体が、たばこを備える、実施例1~13のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例15.エアロゾル発生基体が、たばこカットフィラーを備える、実施例1~14のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例16.エアロゾル発生基体中のたばこカットフィラーの重量が、少なくとも100ミリグラムである、実施例15に記載のエアロゾル発生物品。
実施例17.エアロゾル発生基体が、エアロゾル形成体を含み、エアロゾル発生基体が、少なくとも10重量パーセントのエアロゾル形成体含有量を有する、実施例1~16のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例18.下流セクションが、中空の管状要素を備える、実施例1~17のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例19.エアロゾル発生物品が、下流セクションに沿った位置に第1の通気ゾーンを備える、実施例1~18のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例20.エアロゾル発生物品が、少なくとも10パーセントの通気レベルを有する、実施例19に記載のエアロゾル発生物品。
実施例21.下流セクションが、30水柱ミリメートル未満の引き出し抵抗を有する、実施例1~20のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例22.エアロゾル発生基体の上流の上流セクションを更に備え、上流セクションが、10水柱ミリメートル~70水柱ミリメートルの引き出し抵抗を有する、実施例1~21のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品。
実施例23.エアロゾル発生システムであって、実施例1~22のいずれか1つに記載のエアロゾル発生物品と、遠位端及び口側端を有するエアロゾル発生装置であって、遠位端から口側端に延びる本体であって、装置の口側端でエアロゾル発生物品を取り外し可能に受容するための装置空洞を画定する、本体、及びエアロゾル発生物品が装置空洞内に受容されたときに、エアロゾル発生物品を加熱するためのヒーターを備える、エアロゾル発生装置と、を備える、エアロゾル発生システム。
実施例24.エアロゾル発生装置のヒーターが、エアロゾル発生物品が装置空洞内に受容されたときに、エアロゾル発生物品を囲むように構成されている、実施例23に記載のエアロゾル発生システム。
実施例25.ヒーターの動作温度が、摂氏180度~250度である、実施例23又は24に記載のエアロゾル発生システム。
実施例26.ヒーターが、少なくとも1つの発熱体を備え、少なくとも1つの発熱体が、40ミリメートル以下の長さを有する、実施例23~25のいずれか1つに記載のエアロゾル発生システム。
【0396】
以下において、添付図面を参照しながら本発明を更に説明する。
図1に示されるエアロゾル発生物品10は、エアロゾル発生基体12と、エアロゾル発生基体12の下流の位置にある下流セクション14とを備える。したがって、エアロゾル発生物品10は、エアロゾル発生基体12の上流端と実質的に一致する上流又は遠位端16から、下流セクション14の下流端と一致する下流又は口側端18まで延びる。
【0397】
エアロゾル発生物品10は、約45ミリメートルの全長を有する。
【0398】
エアロゾル発生基体12は、グリセリンなど、約12重量パーセントのエアロゾル形成体を含浸させたたばこカットフィラーを備える。たばこカットフィラーは、90重量パーセントのたばこ葉ラミナを含む。たばこカットフィラーの切断幅は、約0.7ミリメートルである。エアロゾル発生基体12は、約130ミリグラムのたばこカットフィラーを備える。
【0399】
エアロゾル発生基体12は、約0.28グラム/立方センチメートルの密度を有する。
エアロゾル発生基体12は、約7.2ミリメートルの直径を有する。エアロゾル発生基体12は、約11.5ミリメートルの長さを有する。したがって、エアロゾル発生基体12は、約1.6の長さ対直径の比を有する。
【0400】
エアロゾル発生基体の長さ対エアロゾル発生物品の長さの比は、約0.26である。
【0401】
下流セクション14は、エアロゾル発生基体12のすぐ下流に位置する中空の管状要素20を備え、中空の管状要素20は、エアロゾル発生基体12と長軸方向に整列している。図1の実施形態では、中空の管状要素20の上流端は、エアロゾル発生基体12の下流端に当接する。
【0402】
中空の管状要素20は、エアロゾル発生物品10の中空セクションを画定する。中空の管状要素は、エアロゾル発生物品の全体的なRTDに実質的に寄与しない。より詳細には、下流セクションのRTDは、約0水柱ミリメートルである。
【0403】
中空の管状要素20は、セルロースアセテート又は硬い紙、例えば、平方メートル当たり少なくとも約90グラムの坪量(基本重量)を有する紙で作られた中空円筒管の形態で提供される。中空の管状要素20は、中空の管状セグメントの上流端24から中空の管状要素20の下流端26までずっと延びる内部空洞22を画定する。内部空洞22は、実質的に空であり、したがって、実質的に無制限の気流が内部空洞22に沿って可能になる。中空の管状要素20は、エアロゾル発生物品10の全体的なRTDに実質的に寄与しない。
【0404】
中空の管状要素20は、約33ミリメートルの長さ、約7.3ミリメートルの外径(DE)、及び約7.1ミリメートルの内径(DI)を有する。したがって、中空の管状要素20の周壁の厚さは、約0.1ミリメートルである。
【0405】
エアロゾル発生物品10は、中空の管状要素20に沿った位置に設けられた通気ゾーン30を備える。より詳細には、通気ゾーン30は、中空の管状要素20の下流端26から約18ミリメートルに設けられる。このように、図1の実施形態では、通気ゾーン30は、エアロゾル発生物品10の口側端18から18ミリメートルに効果的に設けられる。エアロゾル発生物品10の通気レベルは、約40パーセントである。
【0406】
図1の実施形態では、エアロゾル発生物品は、エアロゾル発生基体12の上流にも、中空の管状セグメント20の下流にも追加の構成要素を全く備えない。
【0407】
図2に示されるエアロゾル発生物品100は、エアロゾル発生要素の上流の位置に上流セクションが設けられていることのみが上記のエアロゾル発生物品10と異なる。したがって、エアロゾル発生物品100は、それがエアロゾル発生物品10とは異なる限りにおいてのみ説明される。
【0408】
エアロゾル発生基体12の下流の位置のエアロゾル発生基体12及び下流セクション14の上に、エアロゾル発生物品100は、エアロゾル発生基体12の上流の位置の上流セクション40を備える。このように、エアロゾル発生物品10は、上流セクション40の上流端と実質的に一致する遠位端16から、下流セクション14の下流端と実質的に一致する口側端又は下流端18まで延びる。
【0409】
上流セクション40は、エアロゾル発生基体12のすぐ上流に位置する上流要素42を備え、上流要素42は、エアロゾル発生基体12と長軸方向に整列している。図2の実施形態では、上流要素42の下流端は、エアロゾル発生基体12の上流端に当接する。上流要素42は、硬質ラッパーによって囲まれたセルロースアセテートの円筒形プラグの形態で提供される。上流要素42は、約5ミリメートルの長さを有する。上流要素42のRTDは、約30水柱ミリメートルである。
【0410】
図3は、上に記載のエアロゾル発生物品10の変形である、エアロゾル発生物品200を示す。エアロゾル発生物品200は、第1の実施形態の変形のエアロゾル発生物品200が、上に記載されるように円筒形の中空の管状要素22を含まないことを除いて、図1の実施形態のエアロゾル発生物品10と概して同一である。代わりに、第1の実施形態の変形のエアロゾル発生物品200は、エアロゾル発生要素12のすぐ下流に位置する修飾された管状要素220を備える。
【0411】
修飾された管状要素220は、管状本体222の第1の端から管状本体222の第2の端まで延びる空洞224を画定する管状本体222を備える。修飾された管状要素220はまた、管状本体222の第1の端で第1の端壁226を形成する折り畳まれた端部分を備える。第1の端壁226は、空洞224と修飾された管状要素220の外部との間の気流を可能にする開口部228を定める。特に、図3の実施形態は、エアロゾルが、エアロゾル発生要素12から開口部228を通って空洞224内に流れ得るように構成されている。
【0412】
図1に示される第1の実施形態の空洞22とほぼ同様に、管状本体222の空洞224は実質的に空であり、したがって実質的に無制限の気流が空洞222に沿って可能になる。結果として、修飾された管状要素220のRTDは、修飾された管状要素220の特定の長軸方向位置、すなわち第1の端壁226で局在化されることができ、第1の端壁226及びその対応する開口部228の選択された構成を通して制御されることができる。
【0413】
図3の実施形態では、修飾された管状要素220は、約33ミリメートルの長さ、約7.3ミリメートルの外径(DE)、及び約7.1ミリメートルの内径(DFTS)を有する。したがって、管状本体222の周壁の厚さは、約0.1ミリメートルである。
【0414】
図4は、上に記載のエアロゾル発生物品100の変形である、エアロゾル発生物品300を示す。エアロゾル発生物品300は、第2の実施形態のバリアントのエアロゾル発生物品300が、硬質のラッパーによって囲まれたセルロースアセテートの円筒形プラグの形態で提供される上流要素42を備えないことを除いて、図2の実施形態のエアロゾル発生物品100と概して同一である。代わりに、第2の実施形態の変形のエアロゾル発生物品300は、エアロゾル発生要素12のすぐ上流に位置する第2の管状要素44を備える。したがって、第2の実施形態のこの変形では、エアロゾル発生要素12のすぐ下流に位置する中空の管状要素20は、第1の管状要素20と称され得る。
【0415】
第2の管状要素44は、管状本体46の第1の端から管状本体46の第2の端まで延びる空洞48を画定する管状本体46を備える。第2の管状要素44はまた、管状本体46の第1の端で第1の端壁50を形成する折り畳まれた端部分を備える。第1の端壁50は、空洞48と第2の管状要素44の外部との間の気流を可能にする開口部52を定める。特に、図4の実施形態は、空気が空洞48から開口部52を通って、エアロゾル発生要素12内に流れ得るように構成されている。
【0416】
更に、第2の管状要素44は、その管状本体46の第2の端に第2の端壁54を備える。この第2の端壁54は、管状本体46の第2の端で第2の管状要素44の端部分を折り畳むことによって形成される。第2の端壁54は、空洞48と第2の管状要素44の外部との間の気流を可能にする開口部56を定める。第2の端壁54の場合、開口部56は、空気が開口部56を通ってエアロゾル発生物品300の外部から空洞48に流れ得るように構成されている。したがって、開口部56は、空気がエアロゾル発生物品300内に、及びエアロゾル発生要素12を通して引き込まれ得る導管を提供する。
【0417】
図4の変形では、第2の管状要素44の下流端は、エアロゾル発生基体12の上流端に当接する。第2の管状要素44は、約5ミリメートルの長さを有する。第2の管状要素44のRTDは、約30水柱ミリメートルである。
【0418】
図5に示されるエアロゾル発生物品400は、材料501の下流プラグが設けられていることが、上に記載のエアロゾル発生物品10とは異なる。材料501のプラグは、フィラメント当たり8.4デニール及び合計21,000デニールを有するセルロースアセテートトウ濾過材料を備える。フィルター材料501のプラグは、約10ミリメートルの長さを有する。
【0419】
エアロゾル発生物品400は、材料501のプラグの下流の中空の管状要素502を更に備える。中空の管状要素502は、フィラメントトウの管を備える。中空の管状要素502は、約8ミリメートルの長さを有する。中空の管状要素502は、約1ミリメートルの壁厚さを有する。
【0420】
エアロゾル発生物品400は、約6.7ミリメートルの直径を有する。エアロゾル発生基体12は、約35ミリメートルの長さを有する。
【0421】
図6に示されるエアロゾル発生物品500は、材料501のプラグの濾過材料内に埋め込まれたカプセル601が設けられていることのみが、上に記載のエアロゾル発生物品400とは異なる。カプセル601は、液体ペイロードを囲む固体の壊れやすいシェルを含む割れやすいカプセルである。液体ペイロードは、風味剤又はエアロゾル修飾剤を含む。カプセル601は、約3ミリメートルの直径を有し、約20ミリグラムの質量を有する。
【0422】
図7は、図1に示されるように、エアロゾル発生装置1及びエアロゾル発生物品10を備えるエアロゾル発生システム1000を示す。図7は、装置空洞が画定され、エアロゾル発生物品10が受容され得る、エアロゾル発生装置1の下流の口側端部分を示す。エアロゾル発生装置1は、口側端2と遠位端(図示せず)との間に延びるハウジング(又は本体)4を備える。ハウジング4は、周辺壁6を備える。周辺壁6は、エアロゾル発生物品10を受容するための装置空洞を画定する。装置空洞は、閉鎖された遠位端及び開放された口側端によって画定されている。装置空洞の口側端は、エアロゾル発生装置1の口側端に位置する。エアロゾル発生物品10は、装置空洞の口側端を通して受容されるように構成されており、装置空洞の閉鎖端に当接するように構成されている。
【0423】
装置の気流チャネル5は、周辺壁6内に画定される。気流チャネル5は、エアロゾル発生装置1の口側端に位置する入口7と装置空洞の閉鎖端との間に延びる。空気は、装置空洞の閉鎖端に設けられた開口を介して、エアロゾル発生基体12に進入し得、気流チャネル5とエアロゾル発生基体12との間の流体連通を確実にする。
【0424】
エアロゾル発生装置1は、ヒーター(図示せず)、及びヒーターに電力を供給するための電源(図示せず)を更に備える。ヒーターへのかかる電力供給源を制御するために、コントローラ(図示せず)も提供されている。ヒーターは、エアロゾル発生物品10が、装置1内に受容されたときに、使用中にエアロゾル発生物品1を加熱するように構成されている。ヒーターは、最適なエアロゾル発生のためにエアロゾル発生基体12を外部加熱するように配置される。通気ゾーン30は、エアロゾル発生物品10が、エアロゾル発生装置1内に受容されるときに、曝露されるように配置される。
【0425】
本明細書及び添付の特許請求の範囲の目的において、別途示されていない限り、量(amounts)、量(quantities)、割合などを表す全ての数字は、全ての事例において、用語「約」によって修飾されるものとして理解されるべきである。また、全ての範囲は、開示された最大点及び最小点を含み、かつそれらの任意の中間範囲を含み、これらは本明細書に具体的に列挙されている場合もあり、列挙されていない場合もある。したがって、この文脈において、数字AはA±10パーセントとして理解される。この文脈内で、数字Aは、数字Aが修正する特性の測定値に対する一般的な標準誤差内にある数値を含むと考えられてもよい。数字Aは、添付の特許請求の範囲で使用される通りの一部の場合において、Aが逸脱する量が特許請求する本発明の基本的かつ新規の特性に実質的に影響を及ぼさないという条件で、上記に列挙された割合だけ逸脱してもよい。また、全ての範囲は、開示された最大点及び最小点を含み、かつそれらの任意の中間範囲を含み、これらは本明細書に具体的に列挙されている場合もあり、列挙されていない場合もある。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】