(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-25
(54)【発明の名称】発毛用および/または脱毛抑制用組成物
(51)【国際特許分類】
A61K 31/26 20060101AFI20231018BHJP
A61K 31/404 20060101ALI20231018BHJP
A61K 31/575 20060101ALI20231018BHJP
A61P 17/14 20060101ALI20231018BHJP
A61K 36/31 20060101ALI20231018BHJP
A61K 36/54 20060101ALI20231018BHJP
A61K 8/46 20060101ALI20231018BHJP
A61K 8/49 20060101ALI20231018BHJP
A61K 8/63 20060101ALI20231018BHJP
A61Q 7/00 20060101ALI20231018BHJP
A61K 8/9789 20170101ALI20231018BHJP
A23L 33/105 20160101ALI20231018BHJP
【FI】
A61K31/26
A61K31/404
A61K31/575
A61P17/14
A61K36/31
A61K36/54
A61K8/46
A61K8/49
A61K8/63
A61Q7/00
A61K8/9789
A23L33/105
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023521477
(86)(22)【出願日】2021-10-06
(85)【翻訳文提出日】2023-05-23
(86)【国際出願番号】 KR2021013668
(87)【国際公開番号】W WO2022075731
(87)【国際公開日】2022-04-14
(31)【優先権主張番号】10-2020-0129117
(32)【優先日】2020-10-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2020-0129118
(32)【優先日】2020-10-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520447411
【氏名又は名称】アストロジェネシス カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】弁理士法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リー,カン ヒュン
(72)【発明者】
【氏名】クク,ミン
【テーマコード(参考)】
4B018
4C083
4C086
4C088
4C206
【Fターム(参考)】
4B018LB10
4B018LE01
4B018LE02
4B018LE05
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(57)【要約】
本出願は、生薬抽出物および/または有効化合物を有効性分として含む発毛用および/または脱毛の予防、改善、または治療用組成物に関するものである。
【選択図】
図1a
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スルフォラファン(sulforaphane)、インドール-3-カルビノール(indole-3-carbinol)、ベータ-シトステロール(β-sitosterol)、およびこれらの塩からなる群より選択された1種以上を有効性分として含む、発毛用または脱毛の予防、改善、または治療用組成物。
【請求項2】
ブロッコリー(Brassica oleracea var. italica)抽出物、アボカド(Persea americana)抽出物、またはこれらの混合物を有効性分として含む、発毛用または脱毛の予防、改善、または治療用組成物。
【請求項3】
前記ブロッコリー抽出物は水および炭素数1~4個の直鎖または分枝鎖アルコールから構成された群より選択される1種以上の抽出溶媒で抽出されたものであり、
前記アボカド抽出物は石油エーテル溶液で抽出されたものである、請求項2に記載の発毛用組成物。
【請求項4】
スルフォラファン(sulforaphane)、インドール-3-カルビノール(indole-3-carbinol)、ベータ-シトステロール(β-sitosterol)、およびこれらの塩からなる群より選択された1種以上を有効性分として含む、発毛用または脱毛の予防、または改善用化粧料組成物。
【請求項5】
ブロッコリー(Brassica oleracea var. italica)抽出物、アボカド(Persea americana)抽出物、またはこれらの混合物を有効性分として含む、発毛用または脱毛の予防、または改善用化粧料組成物。
【請求項6】
前記ブロッコリー抽出物は水および炭素数1~4個の直鎖または分枝鎖アルコールから構成された群より選択される1種以上の抽出溶媒で抽出されたものであり、
前記アボカド抽出物は石油エーテル溶液で抽出されたものである、請求項5に記載の化粧料組成物。
【請求項7】
スルフォラファン(sulforaphane)、インドール-3-カルビノール(indole-3-carbinol)、ベータ-シトステロール(β-sitosterol)、およびこれらの塩からなる群より選択された1種以上を含む、発毛用または脱毛の予防、または改善用健康機能食品。
【請求項8】
ブロッコリー(Brassica oleracea var. italica)抽出物、アボカド(Persea americana)抽出物、またはこれらの混合物を含む、発毛用または脱毛の予防、または改善用健康機能食品。
【請求項9】
前記ブロッコリー抽出物は水および炭素数1~4個の直鎖または分枝鎖アルコールから構成された群より選択される1種以上の抽出溶媒で抽出されたものであり、
前記アボカド抽出物は石油エーテル溶液で抽出されたものである、請求項8に記載の健康機能食品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願との相互引用
【0002】
本出願は2020年10月7日付大韓民国特許出願第10-2020-0129117号および2020年10月7日付大韓民国特許出願第10-2020-0129118号に基づいた優先権の利益を主張し、当該大韓民国特許出願の文献に開示された全ての内容は本明細書の一部として含まれる。
本出願は、生薬抽出物および/または有効化合物を有効性分として含む発毛用および/または脱毛抑制用組成物に関するものである。
【背景技術】
【0003】
人間の毛髪は頭皮内に存在する毛嚢に由来する。元来毛嚢は胎児期に形成されて出生後にはそれ以上生成されないため、毛嚢の数は青少年期を過ぎて壮年期まで一定に維持されて老年期から徐々に減少する。人間の毛髪は、成長期(anagen stage)、退行期(catagen stage)、休止期(telogen stage)という独特の周期を通して生長と消滅を繰り返す。このような毛髪の周期は3~6年にわたって繰り返され、遺伝的な要因以外にも年齢、季節、疾患、ストレスなどのような多様な要因から影響を受けると知られている。一般に、脱毛症とは、先に言及した毛髪周期のうちの成長期の毛髪が少なくなる反面、退行期または休止期の毛髪が多くなって脱落する毛髪の本数が異常に多くなることを言う。
【0004】
一般に、脱毛は、遺伝、老化、疾患、薬物服用、放射線治療などに起因するが、生化学的または生理学的観点からみた脱毛の原因は男性ホルモン過剰分泌、皮脂過剰分泌、頭皮血液循環障害、栄養素欠乏、栄養不均衡、ストレスなどと知られている。しかし、いまだに脱毛の正確な原因と作用機序は糾明されておらず、脱毛症を治療することができる明確な方法がや薬品も非常に不足なのが実情である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本出願の一例は、スルフォラファン(sulforaphane)、インドール-3-カルビノール(indole-3-carbinol)、ベータ-シトステロール(β-sitosterol)、およびこれらの塩からなる群より選択された1種以上を有効性分として含む、発毛用組成物を提供する。
【0006】
他の例は、ブロッコリー(Brassica oleracea var. italica)抽出物、アボカド(Persea americana)抽出物、またはこれらの混合物を有効性分として含む、発毛用組成物を提供する。
前記発毛用組成物は、薬学的組成物、化粧料組成物、および/または食品組成物(例えば、健康機能食品)であってもよい。
【0007】
他の例は、スルフォラファン、インドール-3-カルビノール、ベータ-シトステロール、およびこれらの塩からなる群より選択された1種以上を有効性分として含む、脱毛の予防または治療用薬学的組成物を提供する。
他の例は、ブロッコリー抽出物、アボカド抽出物、またはこれらの混合物を有効性分として含む、脱毛の予防、改善、または治療用薬学的組成物を提供する。
【0008】
他の例は、スルフォラファン、インドール-3-カルビノール、ベータ-シトステロール、およびこれらの塩からなる群より選択された1種以上を有効性分として含む、脱毛の予防、または改善用化粧料組成物を提供する。
他の例は、ブロッコリー抽出物、アボカド抽出物、またはこれらの混合物を有効性分として含む、脱毛の予防、または改善用化粧料組成物を提供する。
【0009】
他の例は、スルフォラファン、インドール-3-カルビノール、ベータ-シトステロール、およびこれらの塩からなる群より選択された1種以上を有効性分として含む、脱毛の予防、または改善用食品組成物を提供する。前記食品組成物は健康機能食品であってもよい。
【0010】
他の例は、ブロッコリー抽出物、アボカド抽出物、またはこれらの混合物を有効性分として含む、脱毛の予防、または改善用食品組成物を提供する。前記食品組成物は健康機能食品であってもよい。
【0011】
他の例は、スルフォラファン、インドール-3-カルビノール、ベータ-シトステロール、およびこれらの塩からなる群より選択された1種以上の有効量を発毛および/または脱毛の予防、改善、または治療を必要とする対象に投与する段階を含む発毛および/または脱毛の予防、改善、および/または治療方法を提供する。
【0012】
他の例は、ブロッコリー抽出物、アボカド抽出物、またはこれらの混合物の有効量を発毛および/または脱毛の予防、改善、または治療を必要とする対象に投与する段階を含む発毛および/または脱毛の予防、改善、および/または治療方法を提供する。
【0013】
他の例は、スルフォラファン、インドール-3-カルビノール、ベータ-シトステロール、およびこれらの塩からなる群より選択された1種以上の、発毛および/または脱毛の予防、改善、または治療、または発毛および/または脱毛の予防、改善、および/または治療用組成物の製造に使用するための用途を提供する。
【0014】
他の例は、ブロッコリー抽出物、アボカド抽出物、またはこれらの混合物の、発毛および/または脱毛の予防、改善、および/または治療、または発毛および/または脱毛の予防、改善、および/または治療用組成物の製造に使用するための用途を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本明細書で発毛および/または脱毛抑制効果を有する生薬抽出物および有用化合物を確認して、これらの発毛および/または脱毛抑制用途が提供される。
【0016】
より具体的に、一例は、スルフォラファン(sulforaphane)、インドール-3-カルビノール(indole-3-carbinol)、ベータ-シトステロール(β-sitosterol)、およびこれらの塩からなる群より選択された1種以上またはその塩を含む、発毛用組成物を提供する。
【0017】
他の例は、ブロッコリー(Brassica oleracea var. italica)抽出物、アボカド(Persea americana)抽出物、またはこれらの混合物を有効性分として含む、発毛用組成物を提供する。
前記発毛用組成物は、薬学的組成物、化粧料組成物、および/または食品組成物(例えば、健康機能食品)であってもよい。
【0018】
他の例は、スルフォラファン、インドール-3-カルビノール、ベータ-シトステロール、およびこれらの塩からなる群より選択された1種以上を有効性分として含む、脱毛の予防、改善、または治療用薬学的組成物を提供する。
他の例は、ブロッコリー抽出物、アボカド抽出物、またはこれらの混合物を有効性分として含む、脱毛の予防、改善、または治療用薬学的組成物を提供する。
【0019】
他の例は、スルフォラファン、インドール-3-カルビノール、ベータ-シトステロール、およびこれらの塩からなる群より選択された1種以上を有効性分として含む、脱毛の予防、または改善用化粧料組成物を提供する。
他の例は、ブロッコリー抽出物、アボカド抽出物、またはこれらの混合物を有効性分として含む、脱毛の予防、または改善用化粧料組成物を提供する。
【0020】
他の例は、スルフォラファン、インドール-3-カルビノール、ベータ-シトステロール、およびこれらの塩からなる群より選択された1種以上を有効性分として含む、脱毛の予防、または改善用食品組成物を提供する。前記食品組成物は健康機能食品であってもよい。
【0021】
他の例は、ブロッコリー抽出物、アボカド抽出物、またはこれらの混合物を有効性分として含む、脱毛の予防、または改善用食品組成物を提供する。前記食品組成物は健康機能食品であってもよい。
【0022】
他の例は、スルフォラファン、インドール-3-カルビノール、ベータ-シトステロール、およびこれらの塩からなる群より選択された1種以上の有効量を発毛および/または脱毛の予防、改善、または治療を必要とする対象に投与する段階を含む発毛および/または脱毛の予防、改善、または治療方法を提供する。
【0023】
他の例は、ブロッコリー抽出物、アボカド抽出物、またはこれらの混合物の有効量を発毛および/または脱毛の予防、改善、または治療を必要とする対象に投与する段階を含む発毛および/または脱毛の予防、改善、または治療方法を提供する。
【0024】
他の例は、スルフォラファン、インドール-3-カルビノール、ベータ-シトステロール、およびこれらの塩からなる群より選択された1種以上の、発毛および/または脱毛の予防、改善、または治療、または発毛および/または脱毛の予防、改善、または治療用組成物の製造に使用するための用途を提供する。
【0025】
他の例は、ブロッコリー抽出物、アボカド抽出物、またはこれらの混合物の、発毛および/または脱毛の予防、改善、または治療、または発毛および/または脱毛の予防、改善、または治療用組成物の製造に使用するための用途を提供する。
【0026】
本明細書で提供される組成物および方法に関連する全ての数値または数値範囲は、前記組成物および方法の目的、例えば、発毛促進および/または脱毛抑制(脱毛の予防、改善、および/または治療)に寄与するかより有利な効果を示すようにするために選択されたものであってもよい。
【0027】
以下、本発明をより詳しく説明する。
有効化合物
前記スルフォラファン(sulforaphane、SFN)はC6H11NOS2の化学式を有する化合物であって(CAS No.4478-93-7)、下記化学式1の構造を有することができる。
【0028】
【0029】
前記インドール-3-カルビノール(indole-3-carbinol、I3C)はC9H9NOの化学式を有する化合物であって(CAS No.700-06-1)、下記化学式2の構造を有することができる。
【0030】
【0031】
前記β-シトステロール(β-sitosterol)はC29H50Oの化学式を有する化合物であって(CAS No.83-46-5)、下記化学式3の構造を有することができる。
【0032】
【0033】
前記化学式1~化学式3の化合物またはその塩は天然物および/または菌株から抽出および/または分離して得るか、通常の有機合成方法で製造することができるが、これに限定されない。
【0034】
本出願で“化合物の塩”は、陽イオンと陰イオンが静電気的引力によって結合している物質である塩のうちの生理学上許容される塩を意味することができ、例えば、薬学的に許容可能な塩、化粧料に許容可能な塩、および/または食品に許容可能な塩を意味することができる。例えば、前記塩は金属塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩基性または酸性アミノ酸との塩などからなる群より選択された1種以上であってもよい。一例で、前記金属塩はアルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩など)、アルカリ土類金属塩(カルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩など)、アルミニウム塩などからなる群より選択された1種以上であってもよく;有機塩基との塩はトリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、2,6-ルチジン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N-ジベンジルエチレンジアミンなどとの塩などからなる群より選択された1種以上であってもよく;無機酸との塩は塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸などとの塩などからなる群より選択された1種以上であってもよく;有機酸との塩はギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、琥珀酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸などとの塩などからなる群より選択された1種以上であってもよく;塩基性アミノ酸との塩はアルギニン、リシン、オルニチンなどとの塩などからなる群より選択された1種以上であってもよく;酸性アミノ酸との塩はアスパラギン酸、グルタミン酸などとの塩からなる群より選択された1以上であってもよい。
一例で、前記有効成分はスルフォラファンであってもよい。
他の例で、前記有効成分はインドール-3-カルビノールであってもよい。
他の例で、前記有効成分はベータ-シトステロールであってもよい。
【0035】
他の例で、前記有効成分はスルフォラファンおよびインドール-3-カルビノールの組み合わせであってもよい。この場合、本明細書に提供される組成物に含まれるか方法で投与されるスルフォラファンとインドール-3-カルビノール間の比率は、重量基準で、10:0.1~10、10:0.1~7.5、10:0.1~5、10:0.1~2.5、10:0.1~2、10:0.1~1.5、10:0.1~1.25、10:0.25~10、10:0.25~7.5、10:0.25~5、10:0.25~2.5、10:0.25~2、10:0.25~1.5、10:0.25~1.25、10:0.5~10、10:0.5~7.5、10:0.5~5、10:0.5~2.5、10:0.5~2、10:0.5~1.5、10:0.5~1.25、10:0.75~10、10:0.75~7.5、10:0.75~5、10:0.75~2.5、10:0.75~2、10:0.75~1.5、10:0.75~1.25、10:1~10、10:1~7.5、10:1~5、10:1~2.5、10:1~2、10:1~1.5、10:1~1.25、10:1.25~10、10:1.25~7.5、10:1.25~5、10:1.25~2.5、10:1.25~2、10:1.25~1.5、10:2.5~10、10:2.5~7.5、10:2.5~5、約10:1.25、または約10:2.5(以上、スルフォラファン重量:インドール-3-カルビノール重量)であってもよい。
【0036】
他の例で、前記有効成分は、スルフォラファンおよびベータ-シトステロールの組み合わせであってもよい。この場合、本明細書に提供される組成物に含まれるか方法で投与されるスルフォラファンとベータ-シトステロール間の比率は、重量基準で、10:0.1~10、10:0.1~7.5、10:0.1~5、10:0.1~2.5、10:0.1~2、10:0.1~1.5、10:0.1~1.25、10:0.25~10、10:0.25~7.5、10:0.25~5、10:0.25~2.5、10:0.25~2、10:0.25~1.5、10:0.25~1.25、10:0.5~10、10:0.5~7.5、10:0.5~5、10:0.5~2.5、10:0.5~2、10:0.5~1.5、10:0.5~1.25、10:0.75~10、10:0.75~7.5、10:0.75~5、10:0.75~2.5、10:0.75~2、10:0.75~1.5、10:0.75~1.25、10:1~10、10:1~7.5、10:1~5、10:1~2.5、10:1~2、10:1~1.5、10:1~1.25、10:1.25~10、10:1.25~7.5、10:1.25~5、10:1.25~2.5、10:1.25~2、10:1.25~1.5、10:2.5~10、10:2.5~7.5、10:2.5~5、約10:1.25、または約10:2.5(以上、スルフォラファン重量:ベータ-シトステロール重量)であってもよい。
【0037】
他の例で、前記有効成分は、インドール-3-カルビノールおよびベータ-シトステロールの組み合わせであってもよい。この場合、本明細書に提供される組成物に含まれるか方法で投与されるインドール-3-カルビノールとベータ-シトステロール間の比率は、重量基準で、1:0.1~10、1:0.1~7.5、1:0.1~5、1:0.1~2.5、1:0.1~1、1:0.25~10、1:0.25~7.5、1:0.25~5、1:0.25~2.5、1:0.25~1、1:0.5~10、1:0.5~7.5、1:0.5~5、1:0.5~2.5、1:0.5~1、1:0.75~10、1:0.75~7.5、1:0.75~5、1:0.75~2.5、1:0.75~1、1:1~10、1:1~7.5、1:1~5、1:1~2.5、または約1:1(以上、インドール-3-カルビノール重量:ベータ-シトステロール重量)であってもよい。
【0038】
他の例で、前記有効成分は、スルフォラファン、インドール-3-カルビノール、およびベータ-シトステロールの組み合わせであってもよい。この場合、本明細書に提供される組成物に含まれるか方法で投与されるスルフォラファン、インドール-3-カルビノール、およびベータ-シトステロール間の比率は、重量基準で、10:0.1~10:0.1~10、10:0.1~7.5:0.1~7.5、10:0.1~5:0.1~5、10:0.1~2.5:0.1~2.5、10:0.1~2:0.1~2、10:0.1~1.5:0.1~1.5、10:0.1~1.25:0.1~1.25、10:0.25~10:0.25~10、10:0.25~7.5:0.25~7.5、10:0.25~5:0.25~5、10:0.25~2.5:0.25~2.5、10:0.25~2:0.25~2、10:0.25~1.5:0.25~1.5、10:0.25~1.25:0.25~1.25、10:0.5~10:0.5~10、10:0.5~7.5:0.5~7.5、10:0.5~5:0.5~5、10:0.5~2.5:0.5~2.5、10:0.5~2:0.5~2、10:0.5~1.5:0.5~1.5、10:0.5~1.25:0.5~1.25、10:0.75~10:0.75~10、10:0.75~7.5:0.75~7.5、10:0.75~5:0.75~5、10:0.75~2.5:0.75~2.5、10:0.75~2:0.75~2、10:0.75~1.5:0.75~1.5、10:0.75~1.25:0.75~1.25、10:1~10:1~10、10:1~7.5:1~7.5、10:1~5:1~5、10:1~2.5:1~2.5、10:1~2:1~2、10:1~1.5:1~1.5、10:1~1.25:1~1.25、10:1.25~10:1.25~10、10:1.25~7.5:1.25~7.5、10:1.25~5:1.25~5、10:1.25~2.5:1.25~2.5、10:1.25~2、10:1.25~1.5:1.25~1.5、または10:1.25:1.25(以上、スルフォラファン重量:インドール-3-カルビノール重量:ベータ-シトステロール重量)であってもよい。
【0039】
一例で、本明細書に提供された組成物および/または方法で有効性分として記載されたスルフォラファン、インドール-3-カルビノール、ベータ-シトステロール、および/またはこれらの塩はブロッコリー抽出物、アボカド抽出物またはこれらの混合物に含まれている形態またはこれから分離(または精製)された形態であってもよい。
【0040】
抽出物
ブロッコリー(Brassica oleracea var.italica)はアブラナ目アブラナ科に属する一年生双子葉植物であって、食用として多様に用いられている。本明細書で使用されるブロッコリー抽出物は、ブロッコリーの種子、新芽、花、葉、根、全草などからなる群より選択された一つ以上の部位を使用して得られたものであってもよい。前記新芽は、種子から発生した最初の幹および/または葉を意味することができる。本明細書で抽出に使用されるブロッコリーは原物、乾燥物、または前記生薬または乾燥物の破砕物形態であってもよいが、これに制限されるわけではない。
【0041】
アボカド(Persea americana)はクスノキ目クスノキ科に属する双子葉植物であって、メキシコと中央アメリカが原産地である果物である。本明細書で使用されるアボカド抽出物は、アボカドの種子、果実(果肉および/または果皮)、新芽、花、幹、根、全草などからなる群より選択された一つ以上の部位を使用して得られたものであってもよい。前記新芽は、種子から発生した最初の幹および/または葉を意味することができる。本明細書で抽出に使用されるアボカドは原物、乾燥物、または前記生薬または乾燥物の破砕物形態であってもよいが、これに制限されるわけではない。
【0042】
前記ブロッコリー抽出物は、ブロッコリーを水および炭素数1~4の直鎖または分枝型アルコールからなる群より選択された1種以上の抽出溶媒で抽出して得られたものであってもよい。一例で、前記ブロッコリー抽出物は、ブロッコリーを水、または5~100%(v/v)、5~98%(v/v)、5~95%(v/v)、5~92%(v/v)、5~90%(v/v)、5~85%(v/v)、5~80%(v/v)、5~75%(v/v)、5~70%(v/v)、5~65%(v/v)、5~60%(v/v)、5~55%(v/v)、5~50%(v/v)、5~45%(v/v)、5~40%(v/v)、5~35%(v/v)、5~30%(v/v)、5~25%(v/v)、5~20%(v/v)、5~15%(v/v)、5~10%(v/v)、10~100%(v/v)、10~98%(v/v)、10~95%(v/v)、10~92%(v/v)、10~90%(v/v)、10~85%(v/v)、10~80%(v/v)、10~75%(v/v)、10~70%(v/v)、10~65%(v/v)、10~60%(v/v)、10~55%(v/v)、10~50%(v/v)、10~45%(v/v)、10~40%(v/v)、10~35%(v/v)、10~30%(v/v)、10~25%(v/v)、10~20%(v/v)、10~15%(v/v)、15~100%(v/v)、15~98%(v/v)、15~95%(v/v)、15~92%(v/v)、15~90%(v/v)、15~85%(v/v)、15~80%(v/v)、15~75%(v/v)、15~70%(v/v)、15~65%(v/v)、15~60%(v/v)、15~55%(v/v)、15~50%(v/v)、15~45%(v/v)、15~40%(v/v)、15~35%(v/v)、15~30%(v/v)、15~25%(v/v)、15~20%(v/v)、20~100%(v/v)、20~98%(v/v)、20~95%(v/v)、20~92%(v/v)、20~90%(v/v)、20~85%(v/v)、20~80%(v/v)、20~75%(v/v)、20~70%(v/v)、20~65%(v/v)、20~60%(v/v)、20~55%(v/v)、20~50%(v/v)、20~45%(v/v)、20~40%(v/v)、20~35%(v/v)、20~30%(v/v)、20~25%(v/v)、25~100%(v/v)、25~98%(v/v)、25~95%(v/v)、25~92%(v/v)、25~90%(v/v)、25~85%(v/v)、25~80%(v/v)、25~75%(v/v)、25~70%(v/v)、25~65%(v/v)、25~60%(v/v)、25~55%(v/v)、25~50%(v/v)、25~45%(v/v)、25~40%(v/v)、25~35%(v/v)、25~30%(v/v)、30~100%(v/v)、30~98%(v/v)、30~95%(v/v)、30~28%(v/v)、30~90%(v/v)、30~85%(v/v)、30~80%(v/v)、30~75%(v/v)、30~70%(v/v)、30~65%(v/v)、30~60%(v/v)、30~55%(v/v)、30~50%(v/v)、30~45%(v/v)、30~40%(v/v)、30~35%(v/v)、35~100%(v/v)、35~98%(v/v)、35~95%(v/v)、35~92%(v/v)、35~90%(v/v)、35~85%(v/v)、35~80%(v/v)、35~75%(v/v)、35~70%(v/v)、35~65%(v/v)、35~60%(v/v)、35~55%(v/v)、35~50%(v/v)、35~45%(v/v)、35~40%(v/v)、40~100%(v/v)、40~98%(v/v)、40~95%(v/v)、40~92%(v/v)、40~90%(v/v)、40~85%(v/v)、40~80%(v/v)、40~75%(v/v)、40~70%(v/v)、40~65%(v/v)、40~60%(v/v)、40~55%(v/v)、40~50%(v/v)、40~45%(v/v)、45~100%(v/v)、45~98%(v/v)、45~95%(v/v)、45~92%(v/v)、45~90%(v/v)、45~85%(v/v)、45~80%(v/v)、45~75%(v/v)、45~70%(v/v)、45~65%(v/v)、45~60%(v/v)、45~55%(v/v)、45~50%(v/v)、50~100%(v/v)、50~98%(v/v)、50~95%(v/v)、50~92%(v/v)、50~90%(v/v)、50~85%(v/v)、50~80%(v/v)、50~75%(v/v)、50~70%(v/v)、50~65%(v/v)、50~60%(v/v)、50~55%(v/v)、55~100%(v/v)、55~98%(v/v)、55~95%(v/v)、55~92%(v/v)、55~90%(v/v)、55~85%(v/v)、55~80%(v/v)、55~75%(v/v)、55~70%(v/v)、55~65%(v/v)、55~60%(v/v)、60~100%(v/v)、60~98%(v/v)、60~95%(v/v)、60~92%(v/v)、60~90%(v/v)、60~85%(v/v)、60~80%(v/v)、60~75%(v/v)、60~70%(v/v)、60~65%(v/v)、65~100%(v/v)、65~98%(v/v)、65~95%(v/v)、65~92%(v/v)、65~90%(v/v)、65~85%(v/v)、65~80%(v/v)、65~75%(v/v)、65~70%(v/v)、70~100%(v/v)、70~98%(v/v)、70~95%(v/v)、70~92%(v/v)、70~90%(v/v)、70~85%(v/v)、70~80%(v/v)、70~75%(v/v)、75~100%(v/v)、75~98%(v/v)、75~95%(v/v)、75~92%(v/v)、75~90%(v/v)、75~85%(v/v)、75~80%(v/v)、80~100%(v/v)、80~98%(v/v)、80~95%(v/v)、80~92%(v/v)、80~90%(v/v)、80~85%(v/v)、85~100%(v/v)、85~98%(v/v)、85~95%(v/v)、85~92%(v/v)、85~90%(v/v)、90~100%(v/v)、90~98%(v/v)アルコール、および/または30~75℃、30~70℃、30~65℃、30~60℃、30~50℃、30~40℃、40~100℃、40~90℃、40~80℃、40~75℃、40~70℃、40~65℃、40~60℃、40~50℃、50~100℃、50~90℃、50~80℃、50~75℃、50~70℃、50~65℃、50~60℃、60~100℃、60~90℃、60~80℃、60~75℃、60~70℃、60~65℃、65~100℃、65~90℃、65~80℃、65~75℃、65~70℃、70~100℃、70~90℃、70~80℃、70~75℃、75~100℃、75~90℃、75~80℃、80~100℃、80~90℃または90~100℃で抽出されたものであってもよい。
【0043】
前記アボカド抽出物は、アボカドを水不溶性有機溶媒、例えば石油エーテル(petroleum ether、CAS No.101316-46-5)で抽出した抽出物であってもよい。
【0044】
前記ブロッコリーおよび/またはアボカドの抽出段階の抽出時間は抽出が十分に行われる時間であればよく、1時間以上、2時間以上、3時間以上、または4時間以上、例えば、1~24時間、2~24時間、3~24時間、4~24時間、1~12時間、2~12時間、3~12時間、4~12時間、1~6時間、2~6時間、3~6時間、または4~6時間程度に設定することができるが、これに制限されるわけではない。
【0045】
前記ブロッコリー抽出物および/またはアボカド抽出物を得るための抽出過程は通常使用される全ての抽出方法によって行うことができ、例えば、熱水抽出、超音波抽出、還流抽出法などからなる群より選択された1種以上の方法によって行うことができるが、これに限定されるのではない。前記抽出過程以後に、任意に抽出物を通常の方法で乾燥および/または濃縮する段階を追加的に含むことができる。
前記抽出は、1回または2回以上(例えば、2回、3回、4回、または5回)行うことができる。
【0046】
前記抽出物の混合物内のブロッコリー抽出物およびアボカド抽出物の混合比は、固形分重量基準で、1:0.1~10、1:0.1~5、1:0.1~4、1:0.1~3、1:0.1~2.5、1:0.1~2、1:0.1~1.5、1:0.1~1、1:0.1~0.67、1:0.1~0.5、1:0.1~0.4、1:0.1~0.33、1:0.1~0.25、1:0.1~0.2、1:0.2~10、1:0.2~5、1:0.2~4、1:0.2~3、1:0.2~2.5、1:0.2~2、1:0.2~1.5、1:0.2~1、1:0.2~0.67、1:0.2~0.5、1:0.2~0.4、1:0.2~0.33、1:0.2~0.25、1:0.25~10、1:0.25~5、1:0.25~4、1:0.25~3、1:0.25~2.5、1:0.25~2、1:0.25~1.5、1:0.25~1、1:0.25~0.67、1:0.25~0.5、1:0.25~0.4、1:0.25~0.33、1:0.33~10、1:0.33~5、1:0.33~4、1:0.33~3、1:0.33~2.5、1:0.33~2、1:0.33~1.5、1:0.33~1、1:0.33~0.67、1:0.33~0.5、1:0.~0.4、1:0.4~10、1:0.4~5、1:0.4~4、1:0.4~3、1:0.4~2.5、1:0.4~2、1:0.4~1.5、1:0.4~1、1:0.4~0.67、1:0.4~0.5、1:0.5~10、1:0.5~5、1:0.5~4、1:0.5~3、1:0.5~2.5、1:0.5~2、1:0.5~1.5、1:0.5~1、または1:0.5~0.67(以上、ブロッコリー抽出物の固形分重量:アボカド抽出物の固形分重量)であってもよい。前記固形分重量は抽出物の溶媒成分を除去して残った固形物の重量を意味する。これは、前記混合比が抽出物の性状および/または濃度から影響を受けないように抽出溶媒を除去した有効成分重量間比率を意味するのを示すために使用された用語である。
【0047】
本明細書に記載されたブロッコリー抽出物、アボカド抽出物、またはこれらの混合物は抽出物(原液)、抽出物の濃縮物、または前記抽出物または濃縮物の乾燥物形態であってもよい。
【0048】
前記抽出物は、スルフォラファン、インドール-3-カルビノール、ベータ-シトステロール、およびこれらの塩からなる群より選択された1種以上を含むものであってもよい。
【0049】
用途
本明細書で提供される有効成分(化合物および/または抽出物)、これを含む組成物、およびこれを使用する方法は、発毛(または発毛促進)、および/または脱毛抑制(予防、改善、および/または治療)効果を有することができる。
【0050】
本明細書で、‘発毛’は毛髪の生成および/または成長を誘発および/または促進する全ての作用を総称し、‘脱毛’は毛髪が減少する全ての状態を総称する。前記毛髪の周期(hair cycle)は、毛髪が成長する成長期(anagen)段階、成長を止めて毛球が縮小する退行期(catagen)段階、新たな毛髪を発生させて古い毛髪を脱毛させる休止期(telogen)段階、および休止期の最後の段階であって新たな毛髪が生成される発生期(new anagen)段階に区分できる。毛髪は前記発生期、成長期、退行期、および休止期を繰り返しながら周期性を有することができ、脱毛症状があれば、前記休止期段階が長くなることがある。
【0051】
本出願で、‘治療’は、症状(脱毛)の軽減、改善、緩和、症状の範囲の減少、症状進行の遅延などを包括するかこれらのうちの選択されたある一つ以上の意味として使用される。‘予防’は、症状(脱毛)を有していない対象に作用して前記症状が発現しないようにするか、その発現時期を遅らせる全ての機序および/または効果を含む意味として使用される。“改善”とは、一例による組成物の投与で症状が治療される状態に関するパラメータ、例えば症状の程度を少なくとも減少させるのを意味することができる。
【0052】
本明細書で提供される組成物(薬学的組成物、化粧料組成物および/または食品組成物)、および/または有効成分(有効化合物および/または抽出物)の適用対象は、人間、犬、猫、馬、牛、豚、ヤギ、ウサギ、マウス、ラットなどを含む哺乳動物、例えば、人間であってもよい。
【0053】
本明細書で提供される薬学的組成物またはこれに関連した方法において、前記組成物および/または有効成分の投与または適用方式は通常使用される全ての方式であってもよく、例えば、経口投与、または皮膚(例えば、頭皮)塗布、(頭皮を通じた)経皮投与などのような非経口投与であってもよい。前記組成物は通常の方法によって、散剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、懸濁液、エマルジョン、シロップ、エアゾールなどの経口型剤形、または懸濁液、エマルジョン、エアゾール、軟膏、パッチ、ジェルなどの経皮剤形態の非経口剤形などに剤形化して使用できる。
【0054】
本明細書で提供される薬学的組成物は、前記有効成分以外に薬剤学的および/または生理学的に許容される担体、賦形剤、および/または希釈剤などの補助剤を追加的に含有するものであってもよい。前記担体、賦形剤、または希釈剤の例として、ラクトース、デキストロース、スクロース、ソルビトール、マンニトル、キシリトール、エリスリトール、マルチトール、デンプン、アカシアゴム、アルジネート、ゼラチン、カルシウムホスフェート、カルシウムシリケート、セルロース、メチルセルロース、微晶質セルロース、ポリビニルピロリドン、水、メチルヒドロキシベンゾエート、プロピルヒドロキシベンゾエート、タルク、マグネシウムステアレート、および鉱物油などからなる群より選択された1種以上が挙げられる。製剤化する場合には通常使用する充填剤、増量剤、結合剤、湿潤剤、崩壊剤、界面活性剤などからなる群より選択された1種以上の希釈剤または賦形剤を使用することができる。経口投与のための固形製剤には錠剤、丸剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、シロップ剤、粉末剤、懸濁剤などからなる群より選択された1種以上が含まれ、このような固形製剤は前記抽出物に少なくとも一つ以上の賦形剤、例えば、デンプン、カルシウムカーボネート、スクロース、ラクトース、ゼラチンなどからなる群より選択された1種以上を混合して調製できる。また、単純な賦形剤以外にマグネシウムステアレート、タルクのような潤滑剤も使用される。経口投与のための液状製剤としては、懸濁剤、内用液剤、油剤、シロップ剤などからなる群より選択された1種以上が該当し、よく使用される単純希釈剤である水、リキッドパラフィン以外に様々の賦形剤、例えば湿潤剤、甘味剤、芳香剤、保存剤などからなる群より選択された1種以上が含まれてもよい。非経口投与のための製剤には、滅菌された水溶液、非水性溶剤、懸濁剤、油剤、凍結乾燥製剤、経皮剤などからなる群より選択された1種以上が含まれる。非水性溶剤、懸濁剤としては、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、オリーブオイルのような植物性油、エチルオレートのような注射可能なエステルなどからなる群より選択された1種以上が使用できる。
【0055】
前記薬学的組成物に含まれている有効成分(有効化合物(スルフォラファン、インドール-3-カルビノール、β-シトステロール、またはこれらの組み合わせ)および/または抽出物(固形分))の含量は剤形の形態、所望の効果などによって適切に決定でき、例えば、薬学的組成物全体重量の0.0001~99重量%、0.0001~90重量%、0.0001~80重量%、0.0001~70重量%、0.0001~60重量%、0.0001~50重量%、0.0001~40重量%、0.0001~30重量%、0.0001~20重量%、0.0001~10重量%、0.01~99重量%、0.01~90重量%、0.01~80重量%、0.01~70重量%、0.01~60重量%、0.01~50重量%、0.01~40重量%、0.01~30重量%、0.01~20重量%、0.01~10重量%、1~99重量%、1~90重量%、1~80重量%、1~70重量%、1~60重量%、1~50重量%、1~40重量%、1~30重量%、1~20重量%、1~10重量%、5~99重量%、5~90重量%、5~80重量%、5~70重量%、5~60重量%、5~50重量%、5~40重量%、5~30重量%、5~20重量%、5~10重量%、10~99重量%、10~90重量%、10~80重量%、10~70重量%、10~60重量%、10~50重量%、10~40重量%、10~30重量%、10~20重量%、20~99重量%、20~90重量%、20~80重量%、20~70重量%、20~60重量%、20~50重量%、20~40重量%、20~30重量%、30~99重量%、30~90重量%、30~80重量%、30~70重量%、30~60重量%、30~50重量%、30~40重量%、40~99重量%、40~90重量%、40~80重量%、40~70重量%、40~60重量%、40~50重量%、50~99重量%、50~90重量%、50~80重量%、50~70重量%、50~60重量%、60~99重量%、60~90重量%、60~80重量%、または60~70重量%であってもよい。
【0056】
本明細書で提供される化粧料組成物は前記有効成分以外に、化粧料組成物に通常用いられる成分を追加的に含むことができ、例えば、抗酸化剤、安定化剤、溶解化剤、ビタミン、顔料および香料のような通常の補助剤、および担体などからなる群より選択された1種以上を追加的に含むことができる。前記担体として、精製水、一価アルコール類(エタノールまたはプロピルアルコール)、多価アルコール類(グリセロール、1,3-ブチレングリコールまたはプロピレングリコール)、高級脂肪酸類(パルミチン酸またはリノレン酸)、油脂類(小麦胚芽油、椿油、ホホバ油、オリーブ油、スクアレン、ひまわり油、マカダミアナッツ油、アボガド油、または脂肪酸グリセリド)などからなる群より選択された1種以上を使用することができるが、これに限定されない。また、必要によって、界面活性剤、保湿剤、防腐剤、酸化防止剤などからなる群より選択された1種以上を添加することができる。
【0057】
前記化粧料組成物の剤形は毛髪に適用される全ての形態であってもよく、例えば、溶液、スプレー、乳液、ジェル、クリーム、エッセンス、パック、アンプル、ローション、シャンプー、石鹸、オイルなどのヘアー製品などからなる群より選択された一つ以上であってもよい。
【0058】
前記化粧料組成物に含まれている有効成分(有効化合物(スルフォラファン、インドール-3-カルビノール、β-シトステロール、またはこれらの組み合わせ)および/または抽出物(固形分))の含量は剤形の形態、所望の効果などによって適切に決定でき、例えば、化粧料組成物全体重量の0.0001~99重量%、0.0001~90重量%、0.0001~80重量%、0.0001~70重量%、0.0001~60重量%、0.0001~50重量%、0.0001~40重量%、0.0001~30重量%、0.0001~20重量%、0.0001~10重量%、0.01~99重量%、0.01~90重量%、0.01~80重量%、0.01~70重量%、0.01~60重量%、0.01~50重量%、0.01~40重量%、0.01~30重量%、0.01~20重量%、0.01~10重量%、1~99重量%、1~90重量%、1~80重量%、1~70重量%、1~60重量%、1~50重量%、1~40重量%、1~30重量%、1~20重量%、1~10重量%、5~99重量%、5~90重量%、5~80重量%、5~70重量%、5~60重量%、5~50重量%、5~40重量%、5~30重量%、5~20重量%、5~10重量%、10~99重量%、10~90重量%、10~80重量%、10~70重量%、10~60重量%、10~50重量%、10~40重量%、10~30重量%、10~20重量%、20~99重量%、20~90重量%、20~80重量%、20~70重量%、20~60重量%、20~50重量%、20~40重量%、20~30重量%、30~99重量%、30~90重量%、30~80重量%、30~70重量%、30~60重量%、30~50重量%、30~40重量%、40~99重量%、40~90重量%、40~80重量%、40~70重量%、40~60重量%、40~50重量%、50~99重量%、50~90重量%、50~80重量%、50~70重量%、50~60重量%、60~99重量%、60~90重量%、60~80重量%、または60~70重量%であってもよい。
【0059】
前記健康機能食品は日常食事で欠乏しやすい栄養素や人体に有用な機能を有している原料や成分(以下、‘機能性原料’)を使用して製造した食品であって、健康を維持するか所定の疾病または症状を予防および/または改善するのに役立てる全ての食品を意味し、最終製品形態には特別な制限がない。例えば、前記健康機能食品は各種食品、飲料、食品添加剤などからなる群より選択されたものであってもよいが、これに制限されるわけではない。
【0060】
前記食品組成物(健康機能食品)に含まれている有効成分(有効化合物(スルフォラファン、インドール-3-カルビノール、β-シトステロール、またはこれらの組み合わせ)および/または抽出物(固形分))の含量は剤形の形態、所望の効果などによって適切に決定でき、例えば、薬学的組成物全体重量の0.0001~99重量%、0.0001~90重量%、0.0001~80重量%、0.0001~70重量%、0.0001~60重量%、0.0001~50重量%、0.0001~40重量%、0.0001~30重量%、0.0001~20重量%、0.0001~10重量%、0.01~99重量%、0.01~90重量%、0.01~80重量%、0.01~70重量%、0.01~60重量%、0.01~50重量%、0.01~40重量%、0.01~30重量%、0.01~20重量%、0.01~10重量%、1~99重量%、1~90重量%、1~80重量%、1~70重量%、1~60重量%、1~50重量%、1~40重量%、1~30重量%、1~20重量%、1~10重量%、5~99重量%、5~90重量%、5~80重量%、5~70重量%、5~60重量%、5~50重量%、5~40重量%、5~30重量%、5~20重量%、5~10重量%、10~99重量%、10~90重量%、10~80重量%、10~70重量%、10~60重量%、10~50重量%、10~40重量%、10~30重量%、10~20重量%、20~99重量%、20~90重量%、20~80重量%、20~70重量%、20~60重量%、20~50重量%、20~40重量%、20~30重量%、30~99重量%、30~90重量%、30~80重量%、30~70重量%、30~60重量%、30~50重量%、30~40重量%、40~99重量%、40~90重量%、40~80重量%、40~70重量%、40~60重量%、40~50重量%、50~99重量%、50~90重量%、50~80重量%、50~70重量%、50~60重量%、60~99重量%、60~90重量%、60~80重量%、または60~70重量%であってもよい。
【0061】
前記健康機能食品は様々の栄養剤、ビタミン、鉱物(電解質)、合成風味剤または天然風味剤などの風味剤、着色剤、充填剤(チーズ、チョコレートなど)、ペクチン酸またはその塩、アルギン酸またはその塩、有機酸、保護性コロイド増粘剤、pH調節剤、安定化剤、防腐剤、グリセリン、アルコール、炭酸飲料に使用される炭酸化剤などからなる群より選択された1種以上を追加的に含有することができる。このような添加剤の比率は全体健康機能食品100重量部当り約0.00001~約20重量部の範囲で選択されることが一般的であるが、これに制限されるわけではない。
【0062】
本明細書で提供される組成物および/または有効成分(有効化合物および/または抽出物)は薬学的有効量で投与できる。本明細書で、“薬学的有効量”または“有効量”とは、所望の効果(発毛および/または脱毛抑制)に寄与するか、前記効果に有利な作用を示すか、前記効果を達成するための投与量を意味することができる。前記薬学的有効量は、製剤化方法、適用対象の年齢、体重、性、症状程度、投与時間、投与間隔、投与経路、排出速度、反応感応性などのような要因によって多様に処方できる。前記有効量は対象の年齢、体重、性別、投与形態、健康状態、症状程度などによって変わり、医師または薬剤師の判断により一定時間間隔で1日1回~数回に分割投与することもできる。
【0063】
例えば、前記組成物の1回または1日投与量は有効成分(有効化合物(スルフォラファン、インドール-3-カルビノール、β-シトステロール、またはこれらの組み合わせ)および/または抽出物(固形分))の重量基準で、0.0001~10000mg/kg、具体的に、0.001~1000mg/kg、0.001~500mg/kg、0.001~300mg/kg、0.001~250mg/kg、0.01~1000mg/kg、0.01~500mg/kg、0.01~300mg/kg、0.01~250mg/kg、0.1~1000mg/kg、0.1~500mg/kg、0.1~300mg/kg、0.1~250mg/kg、1~1000mg/kg、1~500mg/kg、1~300mg/kg、1~250mg/kg、10~1000mg/kg、10~500mg/kg、10~300mg/kg、または10~250mg/kg範囲であってもよいが、これに制限されるわけではない。1回または1日投与量は単位容量形態に一つの製剤として製剤化されるか、適切に分量して製剤化されるか、多容量容器内に入れて製造できる。前記投与量は平均的な場合を例示したものであって、個人的な差によってその投与量が高いか低くてもよい。
【発明の効果】
【0064】
本明細書はブロッコリー(Brassica oleracea var.italica)抽出物、アボカド(Persea americana)抽出物、これらの混合物、または前記天然抽出物由来の有効化合物を含むことによって生体安全性に優れると共に発毛および/または脱毛抑制効果に優れた発毛用または脱毛抑制用組成物を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【
図1a】一実施形態によるブロッコリー抽出物、アボカド抽出物、またはこれらの混合物を投与したラットの血漿内テストステロン(testosterone)濃度を示したグラフである。
【
図1b】一実施形態によるブロッコリー抽出物、アボカド抽出物、またはこれらの混合物を投与したラットの血漿内ジヒドロテストステロン(dihydrotestosterone;DHT)濃度を示したグラフである。
【
図2】一実施形態によるブロッコリー抽出物、アボカド抽出物、またはこれらの混合物を投与したラットの皮膚組織を染色した写真である。
【
図3】一実施形態によるブロッコリー抽出物、アボカド抽出物、またはこれらの混合物を投与したラットの皮膚での毛嚢の長さを示したグラフである。
【
図4a】スルフォラファン、インドール-3-カルビノール、およびベータ-シトステロールをそれぞれまたは組み合わせて投与したラットの血漿内テストステロン濃度を示したグラフである。
【
図4b】スルフォラファン、インドール-3-カルビノール、およびベータ-シトステロールをそれぞれまたは組み合わせて投与したラットの血漿内ジヒドロテストステロン濃度を示したグラフである。
【
図5】スルフォラファン、インドール-3-カルビノール、およびベータ-シトステロールをそれぞれまたは組み合わせて投与したラットの皮膚での毛嚢の長さを示したグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0066】
以下、本発明を次の実施例によってより具体的に説明する。しかし、これらは本発明を例示するためのものに過ぎず、本発明の範囲がこれら実施例によって制限されるわけではない。
【実施例】
【0067】
[実施例1:抽出物の製造]
1.1.ブロッコリー抽出物の製造
ブロッコリー(Brassica oleracea var.italica)をきれいな水を用いて洗浄した後、十分に乾燥した。乾燥されたブロッコリーを破砕して得られた粉末100gに10体積倍(500ml)の水またはエタノール(10~100%(v/v)のエタノール(酒精))を添加し、70℃で3時間以上3回抽出した後、1μm(micrometer)フィルターでろ過した濾液を元の重量の10%(w/w)になるまで加温濃縮した。前記得られた濃縮物を濃縮し続けて完全に乾燥させた後、粉末化して、ブロッコリー抽出物粉末を製造した。その中で抽出溶媒として水を使用したブロッコリー水抽出物粉末(以下、BEと命名する)を使用して以後試験を行った。
【0068】
1.2.アボカド抽出物の製造
アボカド(Persea americana)を塩素処理された水で15分間殺菌した。アボカド果肉を別途に分離し、1%(v/v)クエン酸溶液を入れて均質化した。均質化された溶液を凍結乾燥および粉末化して抽出前1週間冷凍保管した。前記準備された凍結乾燥粉末100gを石油エーテル(petroleum ether、CAS No.101316-46-5)500mLに溶かしSoxhlet抽出機で抽出してオイル相の抽出物を得た。前記抽出されたオイルを粉末化してアボカド抽出物粉末を製造した(以下、AEと命名する)。
【0069】
[実施例2:ブロッコリー抽出物および/またはアボカド抽出物の男性ホルモン減少効果確認]
前記実施例1で製造されたブロッコリー抽出物および/または、アボカド抽出物のテストステロンおよびジヒドロテストステロン(dihydrotestosterone、以下、DHTと表記する)減少効果を雄のウィスターアルビノラット(wistar albino rat)の血漿を採取し、テストステロンおよびDHT ELISAキットを使用して確認した。
【0070】
実施例2-1.実験動物の飼育
体重180~240g、2~3月齢のオスのウィスターアルビノラットを午前8時から午後8時まで光を加える一定の明暗周期、22~25℃の温度および60%の相対湿度の条件で飼育した。実験動物の飼料は一般的なペレット乾燥飼料を使用し、飼料と水は常時摂取することができるようにした。
【0071】
実施例2-2.抽出物投与後テストステロンおよびDHT濃度測定
前記実施例2-1で飼育した実験動物に市販中のテストステロン(SUSTANON(登録商標))100mgを落花生油(arachis oil)100mlに希釈したテストステロン溶液を0.2mlずつ総21日間毎日皮下注射した。
【0072】
また、前記実施例1で製造したブロッコリー抽出物および/またはアボカド抽出物を各実験動物の体重1kg当り100mgの容量になるように(併用群の場合、ブロッコリー抽出物67mg/kg+アボカド抽出物33mg/kg)総21日間毎日経口投与した。
【0073】
前記テストステロン溶液、ブロッコリー抽出物、アボカド抽出物、またはブロッコリー抽出物およびアボカド抽出物の混合物を処理した実験動物群を下記表1に整理した。
【0074】
【0075】
21日間テストステロン溶液およびブロッコリー抽出物、アボカド抽出物またはブロッコリーおよびアボカド抽出物を投与し、翌日皮膚サンプル採取前にラットの血漿を抽出しテストステロンおよびDHT ELISAキット(Arigo Biolaboratories、Taiwan)を用いて製造者説明書によってテストステロンおよびDHTの濃度を測定した。
【0076】
正常群、陰性対照群、および実験群の血漿でテストステロンおよびDHTの濃度を測定した結果を
図1aおよび
図1bにそれぞれ示した。
図1aおよび
図1bに示されているように、テストステロン溶液のみを投与した陰性対照群の場合、血漿内テストステロンおよびDHTの濃度が正常群に比べて大きく上昇した。反面、ブロッコリー抽出物および/またはアボカド抽出物を投与した実験群(Group 3、4、5)の場合、血漿内テストステロンおよびDHTの濃度が減少し、その中でも特に、ブロッコリー抽出物およびアボカド抽出物の混合物を投与した実験群(Group 5)の場合、血漿内テストステロンおよびDHTの濃度が正常群(group 1)と同等な程度に大きく減少した。
【0077】
[実施例3:ブロッコリー抽出物、またはアボカド抽出物の毛嚢に対する効果確認]
実施例3-1.毛嚢の形態変化(染色写真)
実験動物の皮膚組織を染色して、毛嚢の形態変化を確認してみた。前記実施例2-1で準備された試験動物に、21日間テストステロン溶液およびブロッコリー抽出物、アボカド抽出物、またはこれらの混合物を投与し、翌日実験動物の背中側部位の皮膚を除毛薬(Hair removing cream Veet(登録商標))を用いて除毛した後、切開し10%(v/v)ホルマリンで固定した。24時間後、皮膚サンプルをパラフィンワックスにつけて10μmの均一な厚さで切片とし、ヘマトキシリン(haematoxylin)およびエオシン(eosin)で毛嚢を染色した。スライドは顕微鏡で観察し、イメージは標準ソフトウェア(Leica、Germany)を使用して記録した。
【0078】
前記観察された正常群、陰性対照群、および実験群の皮膚組織の染色写真を
図2に示した。
図2に示されているように、テストステロン溶液のみ投与した陰性対照群の場合、休止期の毛嚢が多く発見された。反面、ブロッコリー抽出物および/またはアボカド抽出物を投与した実験群(Group 3、4、5)の場合、毛嚢の長さが増加し、毛嚢の長さが正常群(Group 1)と類似な程度と確認された。
【0079】
実施例3-2.毛嚢の密度測定
正常群、陰性対照群、および実験群の皮膚で毛嚢の密度を測定して下記表2に示した。前記毛嚢の密度は単位面積(1mm2)内毛嚢の数を計数して測定した。前記得られた結果を表2に示した。
【0080】
【表2】
表2に記載された正常群に対比した増減率は下記数式1によって計算した。
【0081】
【0082】
上記表2に示されているように、テストステロン溶液のみ投与した陰性対照群の場合、毛嚢密度が正常群に比べて約31%減少した。反面、ブロッコリー抽出物および/またはアボカド抽出物を投与した実験群(Group 3、4、5)の場合、毛嚢密度が正常群に比べてそれぞれ約83%(ブロッコリー抽出物)、約60%(アボカド抽出物)、または約99%(ブロッコリー抽出物およびアボカド抽出物の混合物)増加する優れた効果を示した。
【0083】
実施例3-3.毛嚢の状態比較
正常群、陰性対照群、および実験群の皮膚で毛嚢の成長期および休止期の比率を計算して下記表3に示した。
【0084】
【表3】
表3での正常群に対比した増減率は下記数式2によって計算した。
【0085】
【0086】
上記表3に示されているように、テストステロン溶液のみ投与した陰性対照群の場合、成長期の毛嚢が減少し休止期の毛嚢が増加して、成長期/休止期比率が正常群に比べて約91%減少した。反面、ブロッコリー抽出物および/またはアボカド抽出物を投与した実験群(Group 3、4、5)の場合、全て陰性対照群と比較して成長期の毛嚢が増加し休止期の毛嚢が減少した。その中で特に、ブロッコリー抽出物およびアボカド抽出物の混合物を投与した実験群(Group 5)の場合、陰性対照群と比較して成長期の毛嚢が大きく増加し休止期の毛嚢が大きく減少し、成長期/休止期比率が正常群と類似な程度に示された。
【0087】
実施例3-4.毛嚢の長さ比較
正常群、陰性対照群、および実験群の皮膚で毛嚢の長さを測定して
図3に示した。前記毛嚢の長さは実施例3-1で撮影した染色された毛嚢の長さを標準ソフトウェア(Leica、Germany)を用いて測定し、その結果を
図3に示した。
【0088】
図3に示されているように、テストステロン溶液のみ投与した陰性対照群の場合、毛嚢の長さが正常群と比較して大きく減少した。反面、ブロッコリー抽出物および/またはアボカド抽出物を投与した実験群(Group 3、4、5)の場合、陰性対照群と比較して毛嚢の長さが増加した。その中でも特に、ブロッコリー抽出物およびアボカド抽出物の混合物を投与した実験群(Group 5)の場合、陰性対照群と比較して毛嚢の長さが大きく増加し、正常群よりも毛嚢の長さが増加する優れた効果を示した。
【0089】
実施例3-5.ブロッコリー抽出溶媒による効果確認
実施例1-1によってブロッコリーを水で抽出したブロッコリー水抽出物を得た。比較群として実施例1-1と同様な方法で行うものの、抽出溶媒を様々の濃度(10%、30%、50%、70%、100%)のエタノール水溶液で抽出したブロッコリー抽出物を得た。
【0090】
前記ブロッコリー水抽出物(DW)および比較群(EtOH;多様な濃度のエタノール抽出物)でのスルフォラファン(SFN、sulforaphane)含量を測定し、その結果を下記表4に示した。
【0091】
【0092】
上記表4に示されているように、ブロッコリーを水または多様な濃度(30%および10%)のエタノール水溶液で抽出した抽出物が全てスルフォラファンを含有することを確認した。その中でも、ブロッコリーを水で抽出した抽出物のスルフォラファン含量が特に高いことを確認した。
【0093】
実施例3-2と同様な方法で、前記ブロッコリー水抽出物およびブロッコリーエタノール抽出物を実施例2-1で準備した実験動物に投与し、実験動物の皮膚で毛嚢の密度を測定してその結果を下記表5に示した。正常対照群(Control;正常群)はテストステロンと抽出物が全て投与されていない群であり、陰性対照群(Testosterone;T)はテストステロンのみ投与された群である。
【0094】
【表5】
毛嚢密度は、平均値±平均標準誤差で示した。前記正常群に対比した増減率は、前記数式1と同様な方法で計算した。
【0095】
上記表5に示されているように、テストステロン溶液のみ投与した陰性対照群と比較して、ブロッコリーを水または多様な濃度のエタノール水溶液で抽出した抽出物を投与した時、テストステロンによって減少した毛嚢密度が再び増加することを確認した。特にブロッコリーを水で抽出した抽出物を投与した時、毛嚢密度がより顕著に増加することを確認した。
【0096】
[実施例4:化合物の男性ホルモン減少効果確認]
前記実施例2-1で飼育した実験動物に市販中のテストステロン(SUSTANON(登録商標))100mgを落花生油(arachisoil)100mlに希釈したテストステロン溶液を0.2mlずつ総21日間毎日皮下注射し、下記表6によってスルフォラファン、インドール-3-カルビノール、ベータ-シトステロールまたは前記化合物の混合物を10mg/kgの容量で21日間毎日経口投与した。
前記スルフォラファン、インドール-3-カルビノール、ベータ-シトステロールまたは前記化合物の混合物を処理した実験動物群を下記表6に整理した。
【0097】
【0098】
21日間スルフォラファン、インドール-3-カルビノール、ベータ-シトステロールまたは前記化合物の混合物を投与し、翌日ラットの血漿を抽出しテストステロンおよびDHT ELISAキット(Arigo Biolaboratories、Taiwan)を用いてテストステロンおよびDHTの濃度を測定した(実施例2-2参照)。
【0099】
正常群(control)、陰性対照群、および実験群の血漿でテストステロンおよびDHTの濃度を測定した結果を
図4a(テストステロン)および
図4b(DHT)にそれぞれ示した。
図4aおよび
図4bに示されているように、テストステロン溶液のみ投与した陰性対照群の場合、血漿内テストステロンおよびDHTの濃度が正常群に比べて大きく上昇した。反面、スルフォラファン、インドール-3-カルビノールおよび/またはベータ-シトステロールを投与した実験群(Group C、D、E、F)の場合、血漿内テストステロンおよびDHTの濃度が顕著に減少することが分かった。その中で特に、スルフォラファン、インドール-3-カルビノールおよびベータ-シトステロールを混合した混合物を投与した実験群(Group F)の場合、血漿内テストステロンおよびDHTの濃度が正常群(Group A)と同等な程度に大きく減少した。
【0100】
[実施例5:化合物の毛嚢に対する効果確認]
実施例5-1.毛嚢の密度測定
実施例3-2を参照して、正常群、陰性対照群、および実験群の皮膚で毛嚢の密度を測定して下記表7に示した。
【0101】
【表7】
毛嚢密度は、平均値±平均標準誤差で示した。前記正常群に対比した増減率は、前記数式1と同様な方法で計算した。
【0102】
上記表7に示されているように、テストステロン溶液のみ投与した陰性対照群の場合、毛嚢密度が正常群に比べて約31%減少した。反面、スルフォラファン、インドール-3-カルビノール、ベータ-シトステロール、またはこれらの混合物を投与した実験群(Group C、D、E、F)の場合、毛嚢密度が正常群に比べてそれぞれ約47%(スルフォラファン)、約21%(インドール-3-カルビノール)、約68%(ベータ-シトステロール)、または約84%(スルフォラファン、インドール-3-カルビノール、およびベータ-シトステロールの混合物)増加する優れた効果を示した。
【0103】
実施例5-2.毛嚢の状態比較
実施例3-3を参照して、正常群、陰性対照群、および実験群の皮膚で毛嚢の成長期および休止期の比率を計算して下記表8に示した。
【0104】
【表8】
前記正常群に対比した増減率は、前記数式2と同様な方法で計算した。
【0105】
前記表8に示されているように、テストステロン溶液のみ投与した陰性対照群の場合、成長期の毛嚢が減少し休止期の毛嚢が増加して、成長期/休止期比率が正常群に比べて約91%減少した。反面、スルフォラファン、インドール-3-カルビノールおよび/またはベータ-シトステロールを投与した実験群(Group C、D、E、F)の場合、陰性対照群と比較して成長期の毛嚢が増加し休止期の毛嚢が減少した。その中でも特に、テストステロンとスルフォラファン、インドール-3-カルビノールおよびベータ-シトステロールを混合した混合物を投与した実験群(Group 6)の場合、陰性対照群と比較して成長期の毛嚢が大きく増加し休止期の毛嚢が大きく減少するのを確認することができた。
【0106】
実施例5-3.毛嚢の長さ比較
実施例3-4を参照して、正常群、陰性対照群、および実験群の皮膚で毛嚢の長さを測定して
図5に示した。
図5に示されているように、テストステロン溶液のみ投与した陰性対照群の場合、毛嚢の長さが正常群(control)と比較して大きく減少した。反面、スルフォラファン、インドール-3-カルビノールおよび/またはベータ-シトステロールを投与した実験群(Group C、D、E、F)の場合、陰性対照群と比較して毛嚢の長さが増加した。その中でも特に、スルフォラファン、インドール-3-カルビノールおよびベータ-シトステロールを混合した混合物を投与した実験群(Group F)の場合、陰性対照群と比較して毛嚢の長さが大きく増加したのを確認することができた。
【0107】
実施例5-4.化合物の混合比による効果確認
前記実施例2-1で飼育した実験動物に、実施例4と同様な方法で下記表9のようにスルフォラファン、インドール-3-カルビノール、ベータ-シトステロールを多様な混合比で混合した混合物を総10mg/kgの容量で21日間毎日経口投与した。正常対照群(Control;正常群)はテストステロンと化合物が全て投与されていない群であり、陰性対照群(Testosterone;T)はテストステロンのみ投与された。
実施例3-2を参照して正常対照群、陰性対照群、および実験群の皮膚で毛嚢の密度を測定して下記表9に示した。
【0108】
【表9】
毛嚢密度は、平均値±平均標準誤差で示した。前記正常群に対比した増減率は前記数式1と同様な方法で計算した。
【0109】
前記表9に示されているように、テストステロン溶液のみ投与した陰性対照群の場合、毛嚢密度が正常群に比べて約22%減少した。しかし、スルフォラファン、インドール-3-カルビノール、ベータ-シトステロールを多様な混合比で混合した混合物を投与した場合、全て陰性対照群と比較して毛嚢密度が顕著に増加することを確認した。
【0110】
実施例5-5.化合物の投与方法による効果確認
前記実施例2-1で飼育した実験動物に、実施例4と同様な方法でスルフォラファン、インドール-3-カルビノール、およびベータ-シトステロールを8:1:1で混合した混合物を10mg/kgの容量で(SFN 8mg/kg+I3C 1mg/kg+S 1mg/kg)総21日間毎日経口投与した。比較群として前記混合物を同様な方法で投与するものの、投与方法を腹腔投与(IP、Intraperitoneal Administration)の方法で投与した。正常対照群(Control;正常群)はテストステロンと化合物が全て投与されていない群であり、陰性対照群(Testosterone;T)はテストステロンのみ投与された。
実施例3-2を参照して正常対照群、陰性対照群、および実験群の皮膚で毛嚢の密度を測定して下記表10に示した。
【0111】
【0112】
上記表10に示されているように、テストステロン溶液のみ投与した陰性対照群の場合、毛嚢密度が正常群に比べて約22%減少した。前記混合物を腹腔投与(IP injection)または経口投与(Oral administration)した実験群は全て陰性対照群と比較して毛嚢密度が増加し、特に経口投与した実験群は毛嚢密度がより顕著に増加することを確認した。
【0113】
以上の説明から、本発明の属する技術分野の当業者は本発明がその技術的思想や必須的特徴を変更することなく他の具体的な形態に実施できるというのを理解することができるはずである。これに関連して、以上で記述した実施例は全ての面で例示的なものであり限定的なものではないと理解しなければならない。本発明の範囲は前記詳細な説明よりは後述の特許請求の範囲の意味および範囲、そしてその等価概念から導出される全ての変更または変形された形態が本発明の範囲に含まれると解釈されなければならない。
【国際調査報告】