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特表2023-544824ヒアルロン酸の刺激に関する組成物及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-25
(54)【発明の名称】ヒアルロン酸の刺激に関する組成物及び方法
(51)【国際特許分類】
   A61K 38/08 20190101AFI20231018BHJP
   A61K 38/06 20060101ALI20231018BHJP
   A61K 47/42 20170101ALI20231018BHJP
   A61K 47/36 20060101ALI20231018BHJP
   A61K 47/24 20060101ALI20231018BHJP
   A61K 47/46 20060101ALI20231018BHJP
   A61K 9/127 20060101ALI20231018BHJP
   A61P 17/00 20060101ALI20231018BHJP
   A61P 17/16 20060101ALI20231018BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20231018BHJP
   A61K 47/10 20170101ALI20231018BHJP
   C07K 7/06 20060101ALN20231018BHJP
   C07K 14/79 20060101ALN20231018BHJP
   C07K 5/08 20060101ALN20231018BHJP
   C12P 19/04 20060101ALN20231018BHJP
【FI】
A61K38/08
A61K38/06
A61K47/42
A61K47/36
A61K47/24
A61K47/46
A61K9/127
A61P17/00
A61P17/16
A61P43/00 121
A61P43/00 111
A61K47/10
C07K7/06 ZNA
C07K14/79
C07K5/08
C12P19/04 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023521487
(86)(22)【出願日】2021-10-07
(85)【翻訳文提出日】2023-05-31
(86)【国際出願番号】 US2021054010
(87)【国際公開番号】W WO2022076713
(87)【国際公開日】2022-04-14
(31)【優先権主張番号】63/089,424
(32)【優先日】2020-10-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/218,068
(32)【優先日】2021-07-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515344370
【氏名又は名称】アラスティン・スキンケア・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】ALASTIN SKINCARE, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100102978
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 初志
(74)【代理人】
【識別番号】100160923
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 裕孝
(74)【代理人】
【識別番号】100119507
【弁理士】
【氏名又は名称】刑部 俊
(74)【代理人】
【識別番号】100142929
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 隆一
(74)【代理人】
【識別番号】100148699
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 利光
(74)【代理人】
【識別番号】100188433
【弁理士】
【氏名又は名称】梅村 幸輔
(74)【代理人】
【識別番号】100128048
【弁理士】
【氏名又は名称】新見 浩一
(74)【代理人】
【識別番号】100129506
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 智彦
(74)【代理人】
【識別番号】100205707
【弁理士】
【氏名又は名称】小寺 秀紀
(74)【代理人】
【識別番号】100114340
【弁理士】
【氏名又は名称】大関 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100214396
【弁理士】
【氏名又は名称】塩田 真紀
(74)【代理人】
【識別番号】100121072
【弁理士】
【氏名又は名称】川本 和弥
(72)【発明者】
【氏名】ウィッジロー アラン デヴィッド
(72)【発明者】
【氏名】ガルート ジョン エー.
【テーマコード(参考)】
4B064
4C076
4C084
4H045
【Fターム(参考)】
4B064AF11
4B064CA10
4B064CD20
4B064DA01
4C076AA19
4C076BB31
4C076CC18
4C076DD37
4C076DD63
4C076EE37
4C076EE41
4C076EE58
4C076FF57
4C084AA02
4C084AA03
4C084BA01
4C084BA08
4C084BA15
4C084BA17
4C084BA23
4C084CA59
4C084MA02
4C084MA17
4C084MA24
4C084MA63
4C084NA05
4C084NA14
4C084ZA891
4C084ZA892
4C084ZC751
4C084ZC752
4H045AA10
4H045AA30
4H045BA12
4H045BA14
4H045BA15
4H045CA43
4H045EA28
(57)【要約】
内因性ヒアルロン酸産生を刺激するための組成物及び方法が、本明細書で提供される。内因性ヒアルロン酸産生を刺激するための組成物及び方法は、皮膚の水分及び弾力性を改善することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
合成トリペプチドと、
オクタペプチドと、
ヘキサペプチドと
を含む、ヒアルロン酸を刺激するための局所用組成物であって、
前記局所用組成物がヒアルロン酸を刺激する、前記局所用組成物。
【請求項2】
前記合成トリペプチドが、テトラデシル-ジアミノブチロイルバリルジアミノ酪酸尿素トリフルオロアセテートを含む、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項3】
前記オクタペプチドが、リポソームに封入されている、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項4】
前記オクタペプチドが、アミノ酸配列GDGDGASA(配列番号:1)、GPMGPSGP(配列番号:2)、GLGPGARA(配列番号:3)、GPQGFQGP(配列番号:4)、GPHGVREA(配列番号:5)、GPMGPRGP(配列番号:6)、GPGKNGDD(配列番号:7)、又はGPMGPRGP(配列番号:8)を含む、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項5】
前記オクタペプチドが、アミノ酸配列GDGDGASA(配列番号:1)を含む、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項6】
前記オクタペプチドが、アミノ酸配列GPMGPSGP(配列番号:2)を含む、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項7】
前記オクタペプチドが、アミノ酸配列GLGPGARA(配列番号:3)を含む、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項8】
前記オクタペプチドが、アミノ酸配列GPQGFQGP(配列番号:4)を含む、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項9】
前記オクタペプチドが、アミノ酸配列GPHGVREA(配列番号:5)を含む、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項10】
前記オクタペプチドが、アミノ酸配列GPMGPRGP(配列番号:6)を含む、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項11】
前記オクタペプチドが、アミノ酸配列GPGKNGDD(配列番号:7)を含む、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項12】
前記オクタペプチドが、アミノ酸配列GPMGPRGP(配列番号:8)を含む、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項13】
前記ヘキサペプチドが、ヘキサペプチド-11である、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項14】
前記ヘキサペプチド-11が、リポソームに封入されている、請求項13に記載の局所用組成物。
【請求項15】
ラクトフェリンを更に含む、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項16】
前記ラクトフェリンが、リポソームに封入されている、請求項15に記載の局所用組成物。
【請求項17】
ホスファチジルセリンを更に含む、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項18】
トレメラ・フシフォルミス(Tremella fuciformis)抽出物を更に含む、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項19】
ヒアルロン酸ナトリウムクロスポリマーを更に含む、請求項1~18のいずれか一項に記載の局所用組成物。
【請求項20】
ヒドロキシメトキシフェニルデカノンを更に含む、請求項1~19のいずれか一項に記載の局所用組成物。
【請求項21】
水性である、請求項1~20のいずれか一項に記載の局所用組成物。
【請求項22】
前記オクタペプチドが、アミノ酸配列GPMGPSGP(配列番号:2)を含み、前記ヘキサペプチドが、ヘキサペプチド-11である、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項23】
ラクトフェリン、ホスファチジルセリン、トレメラ・フシフォルミス抽出物、ヒアルロン酸ナトリウムクロスポリマー、ヒドロキシメトキシフェニルデカノン、又はこれらの組み合わせを更に含む、請求項22に記載の局所用組成物。
【請求項24】
前記オクタペプチドが、アミノ酸配列GLGPGARA(配列番号:3)を含み、前記ヘキサペプチドが、ヘキサペプチド-11である、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項25】
ラクトフェリン、ホスファチジルセリン、トレメラ・フシフォルミス抽出物、ヒアルロン酸ナトリウムクロスポリマー、ヒドロキシメトキシフェニルデカノン、又はこれらの組み合わせを更に含む、請求項24に記載の局所用組成物。
【請求項26】
前記オクタペプチドが、アミノ酸配列GPQGFQGP(配列番号:4)を含み、前記ヘキサペプチドが、ヘキサペプチド-11である、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項27】
ラクトフェリン、ホスファチジルセリン、トレメラ・フシフォルミス抽出物、ヒアルロン酸ナトリウムクロスポリマー、ヒドロキシメトキシフェニルデカノン、又はこれらの組み合わせを更に含む、請求項26に記載の局所用組成物。
【請求項28】
前記オクタペプチドが、アミノ酸配列GPHGVREA(配列番号:5)を含み、前記ヘキサペプチドが、ヘキサペプチド-11である、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項29】
ラクトフェリン、ホスファチジルセリン、トレメラ・フシフォルミス抽出物、ヒアルロン酸ナトリウムクロスポリマー、ヒドロキシメトキシフェニルデカノン、又はこれらの組み合わせを更に含む、請求項28に記載の局所用組成物。
【請求項30】
前記オクタペプチドが、アミノ酸配列GPMGPRGP(配列番号:6)を含み、前記ヘキサペプチドが、ヘキサペプチド-11である、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項31】
ラクトフェリン、ホスファチジルセリン、トレメラ・フシフォルミス抽出物、ヒアルロン酸ナトリウムクロスポリマー、ヒドロキシメトキシフェニルデカノン、又はこれらの組み合わせを更に含む、請求項30に記載の局所用組成物。
【請求項32】
前記オクタペプチドが、アミノ酸配列GPGKNGDD(配列番号:7)を含み、前記ヘキサペプチドが、ヘキサペプチド-11である、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項33】
ラクトフェリン、ホスファチジルセリン、トレメラ・フシフォルミス抽出物、ヒアルロン酸ナトリウムクロスポリマー、ヒドロキシメトキシフェニルデカノン、又はこれらの組み合わせを更に含む、請求項32に記載の局所用組成物。
【請求項34】
前記オクタペプチドが、アミノ酸配列GPMGPRGP(配列番号:8)を含み、前記ヘキサペプチドが、ヘキサペプチド-11である、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項35】
ラクトフェリン、ホスファチジルセリン、トレメラ・フシフォルミス抽出物、ヒアルロン酸ナトリウムクロスポリマー、ヒドロキシメトキシフェニルデカノン、又はこれらの組み合わせを更に含む、請求項34に記載の局所用組成物。
【請求項36】
ヒアルロン酸産生を刺激するための方法であって、
合成トリペプチドと、オクタペプチドと、ヘキサペプチドとを含む局所用組成物を投与する工程
を含む、前記方法。
【請求項37】
前記合成トリペプチドが、テトラデシル-ジアミノブチロイルバリルジアミノ酪酸尿素トリフルオロアセテートを含む、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記オクタペプチドが、リポソームに封入されている、請求項36に記載の方法。
【請求項39】
前記オクタペプチドが、アミノ酸配列GDGDGASA(配列番号:1)、GPMGPSGP(配列番号:2)、GLGPGARA(配列番号:3)、GPQGFQGP(配列番号:4)、GPHGVREA(配列番号:5)、GPMGPRGP(配列番号:6)、GPGKNGDD(配列番号:7)、又はGPMGPRGP(配列番号:8)を含む、請求項36に記載の方法。
【請求項40】
前記オクタペプチドが、アミノ酸配列GDGDGASA(配列番号:1)を含む、請求項36に記載の方法。
【請求項41】
前記オクタペプチドが、アミノ酸配列GPMGPSGP(配列番号:2)を含む、請求項36に記載の方法。
【請求項42】
前記オクタペプチドが、アミノ酸配列GLGPGARA(配列番号:3)を含む、請求項36に記載の方法。
【請求項43】
前記オクタペプチドが、アミノ酸配列GPQGFQGP(配列番号:4)を含む、請求項36に記載の方法。
【請求項44】
前記オクタペプチドが、アミノ酸配列GPHGVREA(配列番号:5)を含む、請求項36に記載の方法。
【請求項45】
前記オクタペプチドが、アミノ酸配列GPMGPRGP(配列番号:6)を含む、請求項36に記載の方法。
【請求項46】
前記オクタペプチドが、アミノ酸配列GPGKNGDD(配列番号:7)を含む、請求項36に記載の方法。
【請求項47】
前記オクタペプチドが、アミノ酸配列GPMGPRGP(配列番号:8)を含む、請求項36に記載の方法。
【請求項48】
前記ヘキサペプチドが、ヘキサペプチド-11である、請求項36に記載の方法。
【請求項49】
前記ヘキサペプチド-11が、リポソームに封入されている、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
前記局所用組成物が、ラクトフェリンを更に含む、請求項36に記載の方法。
【請求項51】
前記ラクトフェリンが、リポソームに封入されている、請求項50に記載の方法。
【請求項52】
前記局所用組成物が、ホスファチジルセリンを更に含む、請求項36に記載の方法。
【請求項53】
前記局所用組成物が、トレメラ・フシフォルミス抽出物を更に含む、請求項36に記載の方法。
【請求項54】
前記局所用組成物が、ヒアルロン酸ナトリウムクロスポリマーを更に含む、請求項36~53のいずれか一項に記載の方法。
【請求項55】
前記局所用組成物が、ヒドロキシメトキシフェニルデカノンを更に含む、請求項36~54のいずれか一項に記載の方法。
【請求項56】
前記オクタペプチドが、アミノ酸配列GPMGPSGP(配列番号:2)を含み、前記ヘキサペプチドが、ヘキサペプチド-11である、請求項36に記載の方法。
【請求項57】
前記局所用組成物が、ラクトフェリン、ホスファチジルセリン、トレメラ・フシフォルミス抽出物、ヒアルロン酸ナトリウムクロスポリマー、ヒドロキシメトキシフェニルデカノン、又はこれらの組み合わせを更に含む、請求項56に記載の方法。
【請求項58】
前記オクタペプチドが、アミノ酸配列GLGPGARA(配列番号:3)を含み、前記ヘキサペプチドが、ヘキサペプチド-11である、請求項36に記載の方法。
【請求項59】
前記局所用組成物が、ラクトフェリン、ホスファチジルセリン、トレメラ・フシフォルミス抽出物、ヒアルロン酸ナトリウムクロスポリマー、ヒドロキシメトキシフェニルデカノン、又はこれらの組み合わせを更に含む、請求項58に記載の方法。
【請求項60】
前記オクタペプチドが、アミノ酸配列GPQGFQGP(配列番号:4)を含み、前記ヘキサペプチドが、ヘキサペプチド-11である、請求項36に記載の方法。
【請求項61】
前記局所用組成物が、ラクトフェリン、ホスファチジルセリン、トレメラ・フシフォルミス抽出物、ヒアルロン酸ナトリウムクロスポリマー、ヒドロキシメトキシフェニルデカノン、又はこれらの組み合わせを更に含む、請求項60に記載の方法。
【請求項62】
前記オクタペプチドが、アミノ酸配列GPHGVREA(配列番号:5)を含み、前記ヘキサペプチドが、ヘキサペプチド-11である、請求項36に記載の方法。
【請求項63】
前記局所用組成物が、ラクトフェリン、ホスファチジルセリン、トレメラ・フシフォルミス抽出物、ヒアルロン酸ナトリウムクロスポリマー、ヒドロキシメトキシフェニルデカノン、又はこれらの組み合わせを更に含む、請求項62に記載の方法。
【請求項64】
前記オクタペプチドが、アミノ酸配列GPMGPRGP(配列番号:6)を含み、前記ヘキサペプチドが、ヘキサペプチド-11である、請求項36に記載の方法。
【請求項65】
前記局所用組成物が、ラクトフェリン、ホスファチジルセリン、トレメラ・フシフォルミス抽出物、ヒアルロン酸ナトリウムクロスポリマー、ヒドロキシメトキシフェニルデカノン、又はこれらの組み合わせを更に含む、請求項64に記載の方法。
【請求項66】
前記オクタペプチドが、アミノ酸配列GPGKNGDD(配列番号:7)を含み、前記ヘキサペプチドが、ヘキサペプチド-11である、請求項36に記載の方法。
【請求項67】
前記局所用組成物が、ラクトフェリン、ホスファチジルセリン、トレメラ・フシフォルミス抽出物、ヒアルロン酸ナトリウムクロスポリマー、ヒドロキシメトキシフェニルデカノン、又はこれらの組み合わせを更に含む、請求項66に記載の方法。
【請求項68】
前記オクタペプチドが、アミノ酸配列GPMGPRGP(配列番号:8)を含み、前記ヘキサペプチドが、ヘキサペプチド-11である、請求項36に記載の方法。
【請求項69】
前記局所用組成物が、ラクトフェリン、ホスファチジルセリン、トレメラ・フシフォルミス抽出物、ヒアルロン酸ナトリウムクロスポリマー、ヒドロキシメトキシフェニルデカノン、又はこれらの組み合わせを更に含む、請求項68に記載の方法。
【請求項70】
前記局所用組成物が、水性である、請求項36~69のいずれか一項に記載の方法。
【請求項71】
前記局所用組成物が、皮膚の水分を改善する、請求項36~70のいずれか一項に記載の方法。
【請求項72】
前記局所用組成物が、あざ、加齢斑、又はしわの出現を低減させる、請求項36~70のいずれか一項に記載の方法。
【請求項73】
前記局所用組成物が、1日に1、2、3、4、5、6、7又は8回投与される、請求項36~72のいずれか一項に記載の方法。
【請求項74】
個体が、ヒトである、請求項36~73のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、各々が参照によりその全体で組み込まれる、2020年10月8日に出願された米国仮特許出願第63/089,424号、及び2021年7月2日に出願された米国仮特許出願第63/218,068号の利益を主張する。
【背景技術】
【0002】
背景
ヒアルロン酸は、皮膚などの結合組織、上皮組織、及び神経組織の全体を通して広く分布している非硫酸化グリコサミノグリカンである。ヒアルロン酸は、皮膚水和を促進する能力により、皮膚用の局所用組成物で使用されている。しかしながら、低分子量ヒアルロン酸は、炎症誘発性メディエーターの産生を促進し得る。したがって、炎症誘発性メディエーターの産生などの悪影響を伴わずに内因性ヒアルロン酸産生を促進する局所用組成物を提供する必要性が存在する。
【発明の概要】
【0003】
簡単な概要
皮膚は、身体のヒアルロン酸(HA)の50%を含む。HAは、皮膚の細胞外基質(ECM)の主要な構成要素であり、表皮、真皮、及びその間にある基底膜に現れる。HAは、細胞内でも観察され、代謝、細胞のターンオーバー、分化、細胞移動、組織修復、水和、栄養交換、及びフリーラジカル損傷に対する保護において重要な役割を果たす。HAの急速なターンオーバーは、HAが有毒物質の除去のための導管としても重要であり得ることを示唆している。天然HA及び修飾架橋HAは、皮膚が弾力性、張り、並びに水分を維持し、更には取り戻すことに役立つために用いられてきた。局所用組成物は、皮膚内の内因性HA刺激を促進するために必要とされる。
【0004】
本明細書に記載される態様は、合成トリペプチドと、オクタペプチドと、ヘキサペプチドとを含む、ヒアルロン酸を刺激するための局所用組成物であり、局所用組成物は、ヒアルロン酸を刺激する。1つの特徴において、合成トリペプチドは、テトラデシル-ジアミノブチロイルバリルジアミノ酪酸尿素トリフルオロアセテートを含む。1つの特徴において、オクタペプチドは、リポソームに封入されている。1つの特徴において、オクタペプチドは、アミノ酸配列GDGDGASA(配列番号:1)、GPMGPSGP(配列番号:2)、GLGPGARA(配列番号:3)、GPQGFQGP(配列番号:4)、GPHGVREA(配列番号:5)、GPMGPRGP(配列番号:6)、GPGKNGDD(配列番号:7)、又はGPMGPRGP(配列番号:8)を含む。1つの特徴において、オクタペプチドは、アミノ酸配列GDGDGASA(配列番号:1)を含む。1つの特徴において、オクタペプチドは、アミノ酸配列GPMGPSGP(配列番号:2)を含む。1つの特徴において、オクタペプチドは、アミノ酸配列GLGPGARA(配列番号:3)を含む。1つの特徴において、オクタペプチドは、アミノ酸配列GPQGFQGP(配列番号:4)を含む。1つの特徴において、オクタペプチドは、アミノ酸配列GPHGVREA(配列番号:5)を含む。1つの特徴において、オクタペプチドは、アミノ酸配列GPMGPRGP(配列番号:6)を含む。1つの特徴において、オクタペプチドは、アミノ酸配列GPGKNGDD(配列番号:7)を含む。1つの特徴において、オクタペプチドは、アミノ酸配列GPMGPRGP(配列番号:8)を含む。1つの特徴において、ヘキサペプチドは、ヘキサペプチド-11である。1つの特徴において、ヘキサペプチド-11は、リポソームに封入されている。1つの特徴において、局所用組成物は、ラクトフェリンを更に含む。1つの特徴において、ラクトフェリンは、リポソームに封入されている。1つの特徴において、局所用組成物は、ホスファチジルセリンを更に含む。1つの特徴において、局所用組成物は、トレメラ・フシフォルミス(Tremella fuciformis)抽出物を更に含む。1つの特徴において、局所用組成物は、ヒアルロン酸ナトリウムクロスポリマーを更に含む。1つの特徴において、局所用組成物は、ヒドロキシメトキシフェニルデカノンを更に含む。1つの特徴において、局所用組成物は、水性である。1つの特徴において、オクタペプチドは、アミノ酸配列GPMGPSGP(配列番号:2)を含み、ヘキサペプチドは、ヘキサペプチド-11である。1つの特徴において、局所用組成物は、ラクトフェリン、ホスファチジルセリン、トレメラ・フシフォルミス抽出物、ヒアルロン酸ナトリウムクロスポリマー、ヒドロキシメトキシフェニルデカノン、又はこれらの組み合わせを更に含む。1つの特徴において、オクタペプチドは、アミノ酸配列GLGPGARA(配列番号:3)を含み、ヘキサペプチドは、ヘキサペプチド-11である。1つの特徴において、局所用組成物は、ラクトフェリン、ホスファチジルセリン、トレメラ・フシフォルミス抽出物、ヒアルロン酸ナトリウムクロスポリマー、ヒドロキシメトキシフェニルデカノン、又はこれらの組み合わせを更に含む。1つの特徴において、オクタペプチドは、アミノ酸配列GPQGFQGP(配列番号:4)を含み、ヘキサペプチドは、ヘキサペプチド-11である。1つの特徴において、局所用組成物は、ラクトフェリン、ホスファチジルセリン、トレメラ・フシフォルミス抽出物、ヒアルロン酸ナトリウムクロスポリマー、ヒドロキシメトキシフェニルデカノン、又はこれらの組み合わせを更に含む。1つの特徴において、オクタペプチドは、アミノ酸配列GPHGVREA(配列番号:5)を含み、ヘキサペプチドは、ヘキサペプチド-11である。1つの特徴において、局所用組成物は、ラクトフェリン、ホスファチジルセリン、トレメラ・フシフォルミス抽出物、ヒアルロン酸ナトリウムクロスポリマー、ヒドロキシメトキシフェニルデカノン、又はこれらの組み合わせを更に含む。1つの特徴において、オクタペプチドは、アミノ酸配列GPMGPRGP(配列番号:6)を含み、ヘキサペプチドは、ヘキサペプチド-11である。1つの特徴において、局所用組成物は、ラクトフェリン、ホスファチジルセリン、トレメラ・フシフォルミス抽出物、ヒアルロン酸ナトリウムクロスポリマー、ヒドロキシメトキシフェニルデカノン、又はこれらの組み合わせを更に含む。1つの特徴において、オクタペプチドは、アミノ酸配列GPGKNGDD(配列番号:7)を含み、ヘキサペプチドは、ヘキサペプチド-11である。1つの特徴において、局所用組成物は、ラクトフェリン、ホスファチジルセリン、トレメラ・フシフォルミス抽出物、ヒアルロン酸ナトリウムクロスポリマー、ヒドロキシメトキシフェニルデカノン、又はこれらの組み合わせを更に含む。1つの特徴において、オクタペプチドは、アミノ酸配列GPMGPRGP(配列番号:8)を含み、ヘキサペプチドは、ヘキサペプチド-11である。1つの特徴において、局所用組成物は、ラクトフェリン、ホスファチジルセリン、トレメラ・フシフォルミス抽出物、ヒアルロン酸ナトリウムクロスポリマー、ヒドロキシメトキシフェニルデカノン、又はこれらの組み合わせを更に含む。
【0005】
本明細書に記載される態様は、合成トリペプチドと、オクタペプチドと、ヘキサペプチドとを含む、局所用組成物を投与する工程を含む、ヒアルロン酸産生を刺激するための方法である。1つの特徴において、合成トリペプチドは、テトラデシル-ジアミノブチロイルバリルジアミノ酪酸尿素トリフルオロアセテートを含む。1つの特徴において、オクタペプチドは、リポソームに封入されている。1つの特徴において、オクタペプチドは、アミノ酸配列GDGDGASA(配列番号:1)、GPMGPSGP(配列番号:2)、GLGPGARA(配列番号:3)、GPQGFQGP(配列番号:4)、GPHGVREA(配列番号:5)、GPMGPRGP(配列番号:6)、GPGKNGDD(配列番号:7)、又はGPMGPRGP(配列番号:8)を含む。1つの特徴において、オクタペプチドは、アミノ酸配列GDGDGASA(配列番号:1)を含む。1つの特徴において、オクタペプチドは、アミノ酸配列GPMGPSGP(配列番号:2)を含む。1つの特徴において、オクタペプチドは、アミノ酸配列GLGPGARA(配列番号:3)を含む。1つの特徴において、オクタペプチドは、アミノ酸配列GPQGFQGP(配列番号:4)を含む。1つの特徴において、オクタペプチドは、アミノ酸配列GPHGVREA(配列番号:5)を含む。1つの特徴において、オクタペプチドは、アミノ酸配列GPMGPRGP(配列番号:6)を含む。1つの特徴において、オクタペプチドは、アミノ酸配列GPGKNGDD(配列番号:7)を含む。1つの特徴において、オクタペプチドは、アミノ酸配列GPMGPRGP(配列番号:8)を含む。1つの特徴において、ヘキサペプチドは、ヘキサペプチド-11である。1つの特徴において、ヘキサペプチド-11は、リポソームに封入されている。1つの特徴において、局所用組成物は、ラクトフェリンを更に含む。1つの特徴において、ラクトフェリンは、リポソームに封入されている。1つの特徴において、局所用組成物は、ホスファチジルセリンを更に含む。1つの特徴において、局所用組成物は、トレメラ・フシフォルミス抽出物を更に含む。1つの特徴において、局所用組成物は、ヒアルロン酸ナトリウムクロスポリマーを更に含む。1つの特徴において、局所用組成物は、ヒドロキシメトキシフェニルデカノンを更に含む。1つの特徴において、オクタペプチドは、アミノ酸配列GPMGPSGP(配列番号:2)を含み、ヘキサペプチドは、ヘキサペプチド-11である。1つの特徴において、局所用組成物は、ラクトフェリン、ホスファチジルセリン、トレメラ・フシフォルミス抽出物、ヒアルロン酸ナトリウムクロスポリマー、ヒドロキシメトキシフェニルデカノン、又はこれらの組み合わせを更に含む。1つの特徴において、オクタペプチドは、アミノ酸配列GLGPGARA(配列番号:3)を含み、ヘキサペプチドは、ヘキサペプチド-11である。1つの特徴において、局所用組成物は、ラクトフェリン、ホスファチジルセリン、トレメラ・フシフォルミス抽出物、ヒアルロン酸ナトリウムクロスポリマー、ヒドロキシメトキシフェニルデカノン、又はこれらの組み合わせを更に含む。1つの特徴において、オクタペプチドは、アミノ酸配列GPQGFQGP(配列番号:4)を含み、ヘキサペプチドは、ヘキサペプチド-11である。1つの特徴において、局所用組成物は、ラクトフェリン、ホスファチジルセリン、トレメラ・フシフォルミス抽出物、ヒアルロン酸ナトリウムクロスポリマー、ヒドロキシメトキシフェニルデカノン、又はこれらの組み合わせを更に含む。1つの特徴において、オクタペプチドは、アミノ酸配列GPHGVREA(配列番号:5)を含み、ヘキサペプチドは、ヘキサペプチド-11である。1つの特徴において、局所用組成物は、ラクトフェリン、ホスファチジルセリン、トレメラ・フシフォルミス抽出物、ヒアルロン酸ナトリウムクロスポリマー、ヒドロキシメトキシフェニルデカノン、又はこれらの組み合わせを更に含む。1つの特徴において、オクタペプチドは、アミノ酸配列GPMGPRGP(配列番号:6)を含み、ヘキサペプチドは、ヘキサペプチド-11である。1つの特徴において、局所用組成物は、ラクトフェリン、ホスファチジルセリン、トレメラ・フシフォルミス抽出物、ヒアルロン酸ナトリウムクロスポリマー、ヒドロキシメトキシフェニルデカノン、又はこれらの組み合わせを更に含む。1つの特徴において、オクタペプチドは、アミノ酸配列GPGKNGDD(配列番号:7)を含み、ヘキサペプチドは、ヘキサペプチド-11である。1つの特徴において、局所用組成物は、ラクトフェリン、ホスファチジルセリン、トレメラ・フシフォルミス抽出物、ヒアルロン酸ナトリウムクロスポリマー、ヒドロキシメトキシフェニルデカノン、又はこれらの組み合わせを更に含む。1つの特徴において、オクタペプチドは、アミノ酸配列GPMGPRGP(配列番号:8)を含み、ヘキサペプチドは、ヘキサペプチド-11である。1つの特徴において、局所用組成物は、ラクトフェリン、ホスファチジルセリン、トレメラ・フシフォルミス抽出物、ヒアルロン酸ナトリウムクロスポリマー、ヒドロキシメトキシフェニルデカノン、又はこれらの組み合わせを更に含む。1つの特徴において、局所用組成物は、水性である。1つの特徴において、局所用組成物は、皮膚の水分を改善する。1つの特徴において、局所用組成物は、あざ、加齢斑、又はしわの出現を減少させる。1つの特徴において、局所用組成物は、1日に1、2、3、4、5、6、7又は8回投与される。1つの特徴において、個体は、ヒトである。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】線維芽細胞におけるヒアルロン酸シンターゼ2(HAS2)発現のグラフを示す。
図2】ケラチノサイトにおけるヒアルロン酸シンターゼ2(HAS2)発現のグラフを示す。
図3】ケラチノサイトにおけるヒアルロニダーゼ2(HYAL2)発現のグラフを示す。
図4】第1の実験における処置の72時間後のヒト線維芽細胞におけるヒアルロン酸産生に対するいくつかの化合物の効果を実証するSDS-PAGEゲルを示す。
図5】第1の実験における処置の72時間後のヒト線維芽細胞におけるヒアルロン酸産生に対するオクタペプチド化合物の効果を実証するSDS-PAGEゲルを示す。
図6】第2の実験における処置の72時間後のヒト線維芽細胞におけるヒアルロン酸産生に対するいくつかの化合物の効果を実証するSDS-PAGEゲルを示す。
図7】第2の実験における処置の72時間後のヒト線維芽細胞におけるヒアルロン酸産生に対するいくつかの化合物の効果を実証するSDS-PAGEゲルを示す。
図8】線維芽細胞におけるオクタペプチド誘導HA産生のSDS-PAGEゲル(図8A)及び結果を定量化するグラフ(図8B)を示す。
図9】様々な化合物を用いた処置後のEGR3遺伝子発現を実証するグラフである。
【0007】
参照による組み込み
本明細書において言及される全ての刊行物、特許、及び特許出願は、各個々の刊行物、特許、又は特許出願が参照により組み込まれることが具体的かつ個別に示されたときと同程度に、本明細書において参照により組み込まれる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
詳細な説明
定義
本開示全体を通して、様々な実施形態が範囲形式で提示される。範囲形式の説明は、単に便宜上及び簡潔さのためであり、任意の実施形態の範囲に対して変更できない制限として解釈されるべきではないことが理解されるべきである。したがって、範囲の説明は、文脈により明らかにそうではないと指示されない限り、下限の単位の10分の1までの範囲内の全ての可能な部分範囲及び個々の数値を具体的に開示したとみなされるべきである。例えば、1~6などの範囲の説明は、1~3、1~4、1~5、2~4、2~6、3~6などの部分範囲、並びにその範囲内の個々の値、例えば、1.1、2、2.3、5、及び5.9を具体的に開示したものとみなされるべきである。これは、範囲の幅に関係なく適用される。これらの介在する範囲の上限及び下限は、独立して、より小さな範囲に含まれてもよく、また、記載された範囲内の任意の具体的に除外された制限に従うことを条件として、本開示内に包含される。記載された範囲が制限の一方又は両方を含む場合、文脈が別途明確に指示しない限り、それらの含まれる制限の一方又は両方を除外する範囲も本開示に含まれる。
【0009】
本明細書で使用される専門用語は、単に特定の実施形態を説明することを目的とし、任意の実施形態を限定することを意図するものではない。本明細書で使用される場合、単数形の「a」、「an」、及び「the」は、文脈が別途明確に指示しない限り、複数形も同様に含むことが意図される。「含む(comprises)」及び/又は「含む(comprising)」という用語は、本明細書で使用される場合、記載された特徴、整数、ステップ、動作、要素、及び/又は構成要素の存在を指定するが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、及び/又はそれらの群の存在又は追加を排除しないことが更に理解されるであろう。本明細書で使用される「及び/又は」という用語は、関連して列挙された品目の1つ以上のもののありとあらゆる組み合わせを含む。
【0010】
本明細書で使用される場合、具体的に記載されない限り、又は文脈から明らかでない限り、数値又は数値の範囲に関して「約」という用語は、記載された数値及びその数値+/-10%を意味するか、又は範囲の列挙された値について列挙された下限を10%下回る及び列挙された上限を10%上回ることを意味すると理解される。
【0011】
組成物
ヒアルロン酸(HA)は、皮膚の細胞外基質(ECM)の主要な構成要素である。HAは、代謝、細胞のターンオーバー、分化、細胞移動、組織修復、水和、栄養交換、及びフリーラジカル損傷に対する保護において重要な役割を果たす。局所用組成物は、皮膚内の内因性HA刺激を促進するために必要とされる。
【0012】
本明細書では、ヒアルロン酸(HA)の刺激のための組成物及び方法が記載される。本明細書に記載される組成物及び方法は、高分子量HAなどのHAを含み得る。本明細書に記載される組成物及び方法は、皮膚内の細胞を刺激してより多くのHAを産生する、1つ以上の薬剤を更に含み得る。本明細書に記載される組成物及び方法は、内因性ヒアルロン酸(HA)刺激を促進し得る。本明細書に記載される組成物及び方法は、高分子量HA(HMW-HA)の産生を促進し得る。いくつかの実施形態において、本明細書に記載される組成物は、HA合成を促進する。いくつかの実施形態において、本明細書に記載される組成物は、HA合成に関与する遺伝子(例えば、HAS2、HYAL2、EGR3)の遺伝子発現を促進する。
【0013】
ヒアルロン酸
本明細書では、ヒアルロン酸を含む組成物が記載される。いくつかの実施形態において、ヒアルロン酸は、高分子量ヒアルロン酸である。いくつかの実施形態において、ヒアルロン酸は、合成である。いくつかの実施形態において、ヒアルロン酸は、改善された水結合能力を含む。いくつかの実施形態において、ヒアルロン酸は、架橋されている。
【0014】
一般に、「ヒアルロン酸」という用語はまた、様々な鎖長及び電荷状態であり、並びに架橋を含む様々な化学修飾を伴う、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸塩又はヒアルロナンの全てのバリアント及びバリアントの組み合わせを包含し得る。いくつかの場合において、ヒアルロン酸は、ヒアルロン酸ナトリウムなどの様々な対イオンを有するヒアルロン酸のヒアルロン酸塩を含む。酸化、例えば、-CH2OH基の-CHO及び/又は-COOHへの酸化、隣接ヒドロキシル基の過ヨウ素酸塩酸化、任意選択的に続いて還元、例えば、-CHOの-CH2OHへの還元、又はイミンを形成するためのアミンとのカップリング、続いて二級アミンへの還元、硫酸化、脱アミド化、任意選択的に続いて脱アミノ化若しくは新しい酸とのアミド形成、エステル化、架橋、例えば、架橋剤若しくはカルボジイミド補助カップリングを使用する様々な化合物との置換、タンパク質、ペプチド及び活性薬物成分などの異なる分子のヒアルロン酸へのカップリングを含むカップリング、並びに脱アセチル化などのヒアルロン酸の様々な修飾もまた、この用語によって包含される。修飾の他の例は、イソ尿素、ヒドラジド、ブロモシアン、モノエポキシド、及びモノスルホンカップリングである。
【0015】
本明細書に記載される組成物は、いくつかの実施形態において、ヒアルロン酸ナトリウムクロスポリマーを含む。ヒアルロン酸ナトリウムクロスポリマーは、高い水結合能力及び保湿能力を有する非動物源に由来する高分子量合成ヒアルロン酸である。ヒアルロン酸ナトリウムクロスポリマーはまた、有害なフリーラジカルのスカベンジャーであり、緊密に結合した水を保持するゲルドメインを有する独自のゲル構造を有する。
【0016】
いくつかの実施形態において、ヒアルロン酸ナトリウムクロスポリマーは、少なくとも若しくは約0.0001重量%、0.0005重量%、0.001重量%、0.005重量%、0.01重量%、0.02重量%、0.05重量%、0.10重量%、0.20重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、又は4.0重量%(wt.%)超で提供される。いくつかの実施形態において、ヒアルロン酸ナトリウムクロスポリマーは、約0.5重量%で提供される。いくつかの実施形態において、ヒアルロン酸ナトリウムクロスポリマーは、約0.0001重量%~約4.0重量%、約0.001重量%~約4.0重量%、約0.01重量%~約3.0重量%、約0.1重量%~約2.5重量%、又は約0.50重量%~約1.5重量%の範囲で提供される。
【0017】
ペプチド
本明細書に記載されるペプチドは、いくつかの実施形態において、内因性ヒアルロン酸(HA)刺激を促進する。いくつかの実施形態において、本明細書に記載されるペプチドは、HA合成を促進する。いくつかの実施形態において、本明細書に記載されるペプチド(例えば、オクタペプチド)は、高分子量HA(HMW-HA)の産生を促進する。いくつかの実施形態において、本明細書に記載されるペプチドは、HA合成に関与する遺伝子(例えば、HAS2、HYAL2、EGR3)の遺伝子発現を促進する。
【0018】
本明細書に記載される組成物は、様々な濃度のペプチドを含む。いくつかの場合において、ペプチドは、約50ppm以下~1000、5000、10000、50000、100000、500000ppm以上、例えば、100ppmのペプチドで存在する。いくつかの場合において、ペプチドは、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、50、75、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、又は1000ppm超で存在する。いくつかの場合において、ペプチドは、約1~約100、約1~約50、約1~約40、約1~約30、約1~約20、約1~約10、約5~約90、約10~約80、約20~約60、又は約30~約50ppmの範囲で存在する。いくつかの場合において、ペプチドは、1ミリリットル当たり約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、50、75、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、又は1000マイクログラム(ug/mL)超で存在する。いくつかの場合において、ペプチドは、1ミリリットル当たり約1~約100、約1~約50、約1~約40、約1~約30、約1~約20、約1~約10、約5~約90、約10~約80、約20~約60、又は約30~約50マイクログラムの範囲で存在する。いくつかの場合において、ペプチドは、約0.01重量%~約10%、約0.01重量%~約0.02重量%、約0.01重量%~約0.03重量%、約0.01重量%~約0.04重量%、約0.01重量%~約0.05重量%、約0.01重量%~約0.1重量%、約1重量%~約5重量%、又は約1重量%~約10重量%(wt.%)で存在する。
【0019】
本明細書に記載される組成物は、いくつかの実施形態において、複数のペプチドを含む。いくつかの場合において、複数のペプチドのうちのペプチドは、約50ppm以下~1000、5000、10000、50000、100000、500000ppm以上、例えば、100ppmのペプチド、又は任意の他の好適な量で存在する。いくつかの場合において、複数のペプチドのうちのペプチドは、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、50、75、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、又は1000ppm超で存在する。いくつかの場合において、複数のペプチドのうちのペプチドは、約1~約100、約1~約50、約1~約40、約1~約30、約1~約20、約1~約10、約5~約90、約10~約80、約20~約60、又は約30~約50ppmの範囲で存在する。いくつかの場合において、複数のペプチドのうちのペプチドは、1ミリリットル当たり約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、50、75、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、又は1000マイクログラム(ug/mL)超で存在する。いくつかの場合において、複数のペプチドのうちのペプチドは、1ミリリットル当たり約1~約100、約1~約50、約1~約40、約1~約30、約1~約20、約1~約10、約5~約90、約10~約80、約20~約60、又は約30~約50マイクログラムの範囲で存在する。いくつかの場合において、複数のペプチドのうちのペプチドは、約0.01重量%~約10%、約0.01重量%~約0.02重量%、約0.01重量%~約0.03重量%、約0.01重量%~約0.04重量%、約0.01重量%~約0.05重量%、約0.01重量%~約0.1重量%、約1重量%~約5重量%、又は約1重量%~約10重量%(wt.%)で存在する。いくつかの実施形態において、複数のペプチドのうちのペプチドは、少なくとも若しくは約0.00001重量%、0.0003重量%、0.0005重量%、0.001重量%、0.001重量%、0.005重量%、0.0055重量%、0.01重量%、0.02重量%、0.05重量%、0.10重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、4.5重量%、5.0重量%、5.5重量%、6.0重量%、6.5重量%、7.0重量%、8重量%、9重量%、10重量%、又は10重量%(wt.%)超で提供される。いくつかの実施形態において、複数のペプチドのうちのペプチドは、約0.25重量%~約10重量%、約0.5重量%~約8重量%、約0.75重量%~約6重量%、又は約1重量%~約4重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、複数のペプチドのうちの各ペプチドは、約0.001重量%~約6重量%、約0.002重量%~約4重量%、約0.01重量%~約3重量%、又は約0.02重量%~約2重量%の範囲で提供される。
【0020】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載される組成物は、ヘキサペプチド-11、オクタペプチド、合成ペプチド、又はこれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、合成ペプチドは、テトラデシル-ジアミノブチロイルバリルジアミノ酪酸尿素トリフルオロアセテートである。
【0021】
いくつかの実施形態において、ヘキサペプチド-11は、少なくとも若しくは約0.00001重量%、0.0003重量%、0.0005重量%、0.001重量%、0.001重量%、0.005重量%、0.0055重量%、0.01重量%、0.02重量%、0.05重量%、0.10重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、4.5重量%、5.0重量%、5.5重量%、6.0重量%、6.5重量%、7.0重量%、8重量%、9重量%、10重量%、20重量%、30重量%、40重量%、50重量%、60重量%、70重量%、80重量%、90重量%、又は90重量%(wt.%)超で提供される。いくつかの実施形態において、ヘキサペプチド-11は、約0.25重量%~約10重量%、約0.5重量%~約8重量%、約0.75重量%~約6重量%、又は約1重量%~約4重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、ヘキサペプチド-11は、約0.001%~約6%、約0.002%~約4%、約0.01%~約3%、又は約0.02%~約2%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、ヘキサペプチド-11は、約0.005重量%~約0.02重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、ヘキサペプチド-11は、少なくとも若しくは約5、10、20、25、50、75、100、150、200、250、又は250ppm超で提供される。いくつかの実施形態において、ヘキサペプチド-11は、約25~約250、約50~約200、又は約75~約150ppmの範囲で提供される。いくつかの実施形態において、ヘキサペプチド-11は、約10~約100ppmの範囲で提供される。いくつかの実施形態において、ヘキサペプチド-11は、1ミリリットル当たり少なくとも若しくは約5、10、20、25、50、75、100、150、200、250、又は250マイクログラム(ug/mL)超で提供される。いくつかの実施形態において、ヘキサペプチド-11は、1ミリリットル当たり約25~約250、約50~約200、又は約75~約150マイクログラムの範囲で提供される。
【0022】
いくつかの実施形態において、オクタペプチドは、少なくとも若しくは約0.00001重量%、0.0003重量%、0.0005重量%、0.001重量%、0.001重量%、0.005重量%、0.0055重量%、0.05重量%、0.10重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、4.5重量%、5.0重量%、5.5重量%、6.0重量%、6.5重量%、7.0重量%、8重量%、9重量%、10重量%、又は10重量%(wt.%)超で提供される。いくつかの実施形態において、オクタペプチドは、約0.25重量%~約10重量%、約0.5重量%~約8重量%、約0.75重量%~約6重量%、又は約1重量%~約4重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、オクタペプチドは、少なくとも若しくは約0.25、0.5、0.75、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、又は25ppm超で提供される。いくつかの実施形態において、オクタペプチドは、約1~約10ppmの範囲で提供される。いくつかの実施形態において、オクタペプチドは、約0.25~約10、約0.5~約8、約1~約6、又は約2~約4ppmの範囲で提供される。いくつかの実施形態において、オクタペプチドは、1ミリリットル当たり少なくとも若しくは約0.25、0.5、0.75、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、又は25マイクログラム(ug/mL)超で提供される。いくつかの実施形態において、オクタペプチドは、1ミリリットル当たり少なくとも若しくは約25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、200、又は200マイクログラム(ug/mL)超で提供される。いくつかの実施形態において、オクタペプチドは、1ミリリットル当たり約0.25~約10、約0.5~約8、約1~約6、又は約2~約4マイクログラムの範囲で提供される。いくつかの実施形態において、オクタペプチドは、1ミリリットル当たり約25~約200、約25~約150、約50~約150、約50~約125、約10~約60、又は約20~約40マイクログラムの範囲で提供される。
【0023】
いくつかの実施形態において、合成ペプチドは、少なくとも若しくは約0.00001重量%、0.0003重量%、0.0005重量%、0.001重量%、0.001重量%、0.005重量%、0.0055重量%、0.01重量%、0.02重量%、0.05重量%、0.10重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、4.5重量%、5.0重量%、5.5重量%、6.0重量%、6.5重量%、7.0重量%、8重量%、9重量%、10重量%、20重量%、30重量%、40重量%、50重量%、60重量%、70重量%、80重量%、90重量%、又は90重量%(wt.%)超で提供される。いくつかの実施形態において、合成ペプチドは、約0.25重量%~約10重量%、約0.5重量%~約8重量%、約0.75重量%~約6重量%、又は約1重量%~約4重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、合成ペプチドは、約0.001%~約6%、約0.002%~約4%、約0.01%~約3%、又は約0.02%~約2%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、合成ペプチドは、約0.005重量%~約0.02重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、合成ペプチドは、少なくとも若しくは約0.25、0.5、0.75、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、5、10、20、25、50、75、100、150、200、250、又は250ppm超で提供される。いくつかの実施形態において、合成ペプチドは、約25~約250、約50~約200、又は約75~約150ppmの範囲で提供される。いくつかの実施形態において、合成ペプチドは、1ミリリットル当たり少なくとも若しくは約5、10、20、25、50、75、100、150、200、250、又は250マイクログラム(ug/mL)超で提供される。いくつかの実施形態において、合成ペプチドは、1ミリリットル当たり少なくとも若しくは約5250、300、350、400、450、500、550、600、650、700、750、800、850、900、950、1000、又は1000マイクログラム(ug/mL)超で提供される。いくつかの実施形態において、合成ペプチドは、1ミリリットル当たり約5~約1000、約10~約900、約30~約800、約50~約700、約60~約600、約100~約800、又は約100~約500マイクログラム(ug/mL)の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、合成ペプチドは、1ミリリットル当たり約25~約250、約50~約200、又は約75~約150マイクログラム(ug/mL)の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、合成ペプチドは、合成トリペプチドである。いくつかの実施形態において、合成ペプチドは、テトラデシル-ジアミノブチロイルバリルジアミノ酪酸尿素トリフルオロアセテートである。
【0024】
いくつかの実施形態において、トリペプチド-1は、少なくとも若しくは約0.00001重量%、0.0003重量%、0.0005重量%、0.001重量%、0.001重量%、0.005重量%、0.0055重量%、0.05重量%、0.10重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、4.5重量%、5.0重量%、5.5重量%、6.0重量%、6.5重量%、7.0重量%、8重量%、9重量%、10重量%、又は10重量%(wt.%)超で提供される。いくつかの実施形態において、トリペプチド-1は、約0.25重量%~約10重量%、約0.5重量%~約8重量%、約0.75重量%~約6重量%、又は約1重量%~約4重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、トリペプチド-1は、少なくとも若しくは約0.25、0.5、0.75、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、又は25ppm超で提供される。いくつかの実施形態において、トリペプチド-1は、約0.25~約10、約0.5~約8、約1~約6、又は約2~約4ppmの範囲で提供される。いくつかの実施形態において、トリペプチド-1は、約1~約10ppmの範囲で提供される。いくつかの実施形態において、トリペプチド-1は、1ミリリットル当たり少なくとも若しくは約0.25、0.5、0.75、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、又は25マイクログラム(ug/mL)超で提供される。いくつかの実施形態において、トリペプチド-1は、1ミリリットル当たり約0.25~約10、約0.5~約8、約1~約6、又は約2~約4マイクログラムの範囲で提供される。
【0025】
いくつかの実施形態において、ヘキサペプチド-12は、少なくとも若しくは約0.00001重量%、0.0003重量%、0.0005重量%、0.001重量%、0.001重量%、0.005重量%、0.0055重量%、0.05重量%、0.10重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、4.5重量%、5.0重量%、5.5重量%、6.0重量%、6.5重量%、7.0重量%、8重量%、9重量%、10重量%、又は10重量%(wt.%)超で提供される。いくつかの実施形態において、ヘキサペプチド-12は、約0.25重量%~約10重量%、約0.5重量%~約8重量%、約0.75重量%~約6重量%、又は約1重量%~約4重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、ヘキサペプチド-12は、少なくとも若しくは約0.25、0.5、0.75、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、又は25ppm超で提供される。いくつかの実施形態において、ヘキサペプチド-12は、約1~約10ppmの範囲で提供される。いくつかの実施形態において、ヘキサペプチド-12は、約0.25~約10、約0.5~約8、約1~約6、又は約2~約4ppmの範囲で提供される。いくつかの実施形態において、ヘキサペプチド-12は、1ミリリットル当たり少なくとも若しくは約0.25、0.5、0.75、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、又は25マイクログラム(ug/mL)超で提供される。いくつかの実施形態において、ヘキサペプチド-12は、1ミリリットル当たり約0.25~約10、約0.5~約8、約1~約6、又は約2~約4マイクログラムの範囲で提供される。
【0026】
例示的な実施形態において、局所用組成物中の第1のペプチド対第2のペプチドの重量比は、1部の第1のペプチド対0.2~10部の第2のペプチド、1~10部の第2のペプチド、1~8部の第2のペプチド、又は1~5.5部の第2のペプチドである。以下の命名法は、本明細書では、様々なアミノ酸を指すために用いられる:アラニン(本明細書では「Ala」又は「A」とも称される)、アルギニン(本明細書では「Arg」又は「R」とも称される)、アスパラギン(本明細書では「Asn」又は「N」とも称される)、アスパラギン酸(本明細書では「Asp」又は「D」とも称される)、システイン(本明細書では「Cys」又は「C」とも称される)、グルタミン酸(本明細書では「Glu」又は「E」とも称される)、グルタミン(本明細書では「Gln」又は「Q」とも称される)、グリシン(本明細書では「Gly」又は「G」とも称される)、ヒスチジン(本明細書では「His」又は「H」とも称される)、イソロイシン(本明細書では「Ile」又は「I」とも称される)、ロイシン(本明細書では「Leu」又は「L」とも称される)、リジン(本明細書では「Lys」又は「K」とも称される)、メチオニン(本明細書では「Met」又は「M」とも称される)、フェニルアラニン(本明細書では「Phe」又は「F」とも称される)、プロリン(本明細書では「Pro」又は「P」とも称される)、セリン(本明細書では「Ser」又は「S」とも称される)、スレオニン(本明細書では「Thr」又は「T」とも称される)、トリプトファン(本明細書では「Trp」又は「W」とも称される)、チロシン(本明細書では「Tyr」とも称される)」又は「Y」)、バリン(本明細書では「Val」又は「V」とも称される)。
【0027】
いくつかの実施形態において、第1のペプチドは、ジペプチドである。好適なジペプチドには、以下のアミノ酸の配列を有するものが含まれるが、これらに限定されない:KK、KP、CK、KC、KT、DF、NF、VW、YR、又はTT。いくつかの実施形態において、ジペプチドは、以下のアミノ酸配列を有する:KV。他の実施形態において、第1のペプチドは、トリペプチドである。好適なトリペプチドには、以下のアミノ酸の配列を有するものが含まれるが、これらに限定されない:HGG、RKR、GHK、GKH、GGH、GHG、KFK、又はKPK。いくつかの実施形態において、トリペプチドは、以下のアミノ酸配列を有する:KVK。いくつかの実施形態において、第1のペプチドは、テトラペプチドである。好適なテトラペプチドには、以下のアミノ酸の配列を有するものが含まれるが、これらに限定されない:GQPR、KTFK、AQTR、又はRSRK。いくつかの実施形態において、テトラペプチドは、以下のアミノ酸配列を有する:KDVY。いくつかの実施形態において、第2のペプチドは、ペンタペプチドである。好適なペンタペプチドには、以下のアミノ酸の配列を有するものが含まれるが、これらに限定されない:KTTKS、YGGFX、又はKLAAK。いくつかの実施形態において、第2のペプチドは、ヘキサペプチドである。好適なヘキサペプチドには、以下のアミノ酸の配列を有するものが含まれるが、これらに限定されない:VGVAPG又はGKTTKS。いくつかの実施形態において、ヘキサペプチドは、以下のアミノ酸配列を有する:FVAPFP。いくつかの実施形態において、第2のペプチドは、ヘプタペプチドである。好適なヘプタペプチドには、アミノ酸配列RGYYLLEを有するもの、又はヘプタペプチド-6(プロサーチュインペプチド)が含まれるが、これらに限定されない。組成物は、組成物が少なくとも1つのジペプチド、トリペプチド、又はテトラペプチドと、少なくとも1つのペンタペプチド、ヘキサペプチド、又はヘプタペプチドとを含有することを条件に、2つ以上のペプチド、例えば、2つのジペプチド及び1つのペンタペプチド、1つのトリペプチド及び1つのヘキサペプチド、1つのジペプチド、1つのトリペプチド、及び1つのヘプタペプチドなどを含み得る。いくつかの実施形態において、本明細書に記載される組成物は、ヘキサペプチド、オクタペプチド、合成ペプチド、又はこれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、1つ以上のヘキサペプチドは、ヘキサペプチド-11である。いくつかの実施形態において、1つ以上のペプチドは、テトラデシル-ジアミノブチロイルバリルジアミノ酪酸尿素トリフルオロアセテートである。
【0028】
ペプチドは、官能化することができる。例えば、ペプチドは、脂肪酸、例えば、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、サピエン酸、オレイン酸、エライジン酸、バクセン酸、リノール酸、リノエライジン酸、α-リノレン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸、エルカ酸、ドコサヘキサエン酸、カプリン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸などで官能化することができる。例としては、パルミトイルヘキサペプチド-12(Pal-VGVAPG)、パルミトイルトリペプチド-1(Pal-GHK)、ミリストイルヘキサペプチド-12(Myr-VGVAPG)、及びミリストイルトリペプチド-1(Myr-GHK)が挙げられる。パルミトイル又はミリストイル官能化は、他の脂肪酸と比較した場合に増強された浸透を示すため、ある特定の実施形態において望ましくあり得る。いくつかの実施形態において、ペプチドは、化学基で官能化される。例えば、ペプチドは、アセチルで官能化される。例としては、アセチルヘキサペプチド-38及びアセチルテトラペプチド-2が挙げられる。いくつかの場合において、ペプチドは、14個以下の炭素を含む官能基で官能化される。いくつかの場合において、ペプチドは、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、又は20個以上の炭素を含む官能基で官能化される。いくつかの場合において、ペプチドは、非パルミトイル化される。特定の理論に限定されるものではないが、いくつかの実施形態において、ペプチドをリポソームに組み込むことにより、官能化されている、又は官能化されていないペプチドの親油性が増加される。
【0029】
本明細書に提供される方法及び組成物のいくつかの実施形態は、第1のペプチドとして、グリシン-ヒスチジン-リジン(GHK)を含む。GHKは、一般的なタンパク質のクラスにはほとんど見られないが、細胞外マトリックスタンパク質において頻繁に見られるペプチド配列である。GHKの小さなサイズは、より大きなペプチドよりもはるかに容易に膜受容体にアプローチすることを可能にする。更に、その独自の銅結合構造は、細胞内外への銅輸送を増強し、いくつかの異なるが関連する経路を通じて創傷治癒を促進する。強力な銅結合構造に起因して、GHKは、GHK-Cuの形態(銅結合GHK形態)で提供され得る。
【0030】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載される組成物は、オクタペプチドを含む。いくつかの実施形態において、オクタペプチドは、アミノ酸配列GDGDGASA(配列番号:1)、GPMGPSGP(配列番号:2)、GLGPGARA(配列番号:3)、GPQGFQGP(配列番号:4)、GPHGVREA(配列番号:5)、GPMGPRGP(配列番号:6)、GPGKNGDD(配列番号:7)、又はGPMGPRGP(配列番号:8)を含む。いくつかの実施形態において、オクタペプチドは、アミノ酸配列GDGDGASA(配列番号:1)を含む。いくつかの実施形態において、オクタペプチドは、アミノ酸配列GPMGPSGP(配列番号:2)を含む。いくつかの実施形態において、オクタペプチドは、アミノ酸配列GLGPGARA(配列番号:3)を含む。いくつかの実施形態において、オクタペプチドは、アミノ酸配列GPQGFQGP(配列番号:4)を含む。いくつかの実施形態において、オクタペプチドは、アミノ酸配列GPHGVREA(配列番号:5)を含む。いくつかの実施形態において、オクタペプチドは、アミノ酸配列GPMGPRGP(配列番号:6)を含む。いくつかの実施形態において、オクタペプチドは、アミノ酸配列GPGKNGDD(配列番号:7)を含む。いくつかの実施形態において、オクタペプチドは、アミノ酸配列GPMGPRGP(配列番号:8)を含む。
【0031】
ペプチドは、リポソーム組成物の他の構成要素と組み合わせるのに好適な基材中に有利に提供され得る。基材は、増粘剤/結合剤(例えば、テトライソステアリン酸ペンタエリスリチル)、軟化剤/分散剤(例えば、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド)、溶媒(例えば、炭酸プロピレン)、及び/又はレオロジー修飾剤/抗沈降剤(例えば、ジステアジモニウムヘクトライト)などの1つ以上の構成要素を含み得る。
【0032】
リポソーム
本明細書では、改善された分布、有効性、生物学的利用能、及び/又は活性のためのリポソーム組成物が記載される。リポソーム組成物は、送達及び組織(例えば、皮膚)浸透を改善することによって、活性成分の分布、有効性、生物学的利用能、及び/又は活性を改善し得る。いくつかの場合において、改善された送達及び皮膚浸透は、リポソームに組み込まれている(例えば、封入されている)活性成分に起因する。いくつかの場合において、活性成分は、リポソームに封入されているペプチドである。
【0033】
本明細書に記載されるリポソーム組成物は、リポソームに封入されたペプチドを含み得る。いくつかの実施形態において、ペプチドは、ヘキサペプチド-11である。いくつかの実施形態において、ペプチドは、パルミトイル基で官能化される。いくつかの実施形態において、ペプチドは、アセチル基で官能化される。
【0034】
本明細書に記載されるリポソーム組成物は、リポソームに封入された様々な成分を含み得る。いくつかの実施形態において、成分は、ラクトフェリンである。いくつかの実施形態において、成分は、ホスファチジルセリンである。いくつかの実施形態において、成分は、レドゥム・パルストレ(Ledum Palustre)抽出物である。いくつかの実施形態において、成分は、アルニカ・モンタナ(Arnica Montana)抽出物である。いくつかの実施形態において、成分は、ヒアルロン酸ナトリウムである。いくつかの実施形態において、成分は、50kDaより大きい。
【0035】
レシチン及び他のリン脂質を使用して、本明細書に記載されるペプチド組成物を含有するリポソームを調製してもよい。いくつかの実施形態において、リポソームは、1つ以上のペプチドを調製するために使用される。いくつかの実施形態において、ペプチドは、アセチル基で官能化される。脂質小胞の形成は、レシチンなどのリン脂質が水中に配置され、結果として、十分なエネルギーが供給されると、1つの二重層又は一連の二重層を形成し、各々が水分子によって分離されるときに生じる。リポソームは、リン脂質を水中で超音波処理することによって作製することができる。剪断速度が低いと、多層リポソームが作製される。継続的な高剪断超音波処理は、より小さな単層リポソームを形成する傾向がある。疎水性化学物質は、リン脂質二重層膜に溶解することができる。リポソームの脂質二重層は、本明細書に記載されるペプチド組成物を送達する。
【0036】
本明細書に記載されるリポソーム組成物を調製するために使用されるリン脂質は、約10℃~約25℃の転移相温度を含み得る。いくつかの場合において、リン脂質は、約10℃、12℃、14℃、16℃、18℃、20℃、22℃、24℃、26℃、28℃、30℃、32℃、34℃、36℃、38℃、40℃、又は40℃超の転移相温度を含む。いくつかの場合において、リン脂質は、約10℃~約40℃、約12℃~約36℃、約14℃~約32℃、約16℃~約20℃、又は約21℃~約25℃の範囲の転移相温度を含む。
【0037】
局所用組成物は、水溶液中に分散されたミセル、又は界面活性剤分子の凝集体を含有し得る。ミセルは、界面活性剤を含む水溶液中に油溶媒を分散させることによって調製することができ、界面活性剤の濃度は臨界ミセル濃度を超える。得られる組成物は、ミセル、すなわち、球状の油滴を含有する。
【0038】
リポソーム組成物は、水溶液中に分散されたミセル、又は界面活性剤分子の凝集体を含有し得る。ミセルは、界面活性剤を含む水溶液中に油溶媒を分散させることによって調製することができ、界面活性剤の濃度は臨界ミセル濃度を超える。得られる製剤は、ミセル、すなわち、水性溶媒中に分散された極性界面活性剤分子の膜に囲まれた球状の油滴を含有する。
【0039】
いくつかの実施形態において、リポソームに封入されたペプチドを含む組成物を調製する方法が本明細書に記載され、これには、ペプチド及び溶媒を組み合わせて混合物を形成する工程と、混合物を、リポソームを含む水溶液と接触させる工程とを含む。いくつかの場合において、接触は、約10℃~約25℃の温度で生じる。いくつかの場合において、接触は、約10℃、12℃、14℃、16℃、18℃、20℃、22℃、24℃、26℃、28℃、30℃、32℃、34℃、36℃、38℃、40℃、又は40℃超の温度で生じる。いくつかの場合において、接触は、約10℃~約40℃、約12℃~約36℃、約14℃~約32℃、約16℃~約20℃、又は約21℃~約25℃の範囲の温度で生じる。
【0040】
リポソームに封入されたペプチドを含む組成物を調製するための方法は、溶媒の使用を含み得る。いくつかの場合において、溶媒は、水である。いくつかの場合において、溶媒は、有機溶媒である。例示的な有機溶媒としては、石油エーテル、シクロヘキサン、トルエン、四塩化炭素、ジクロロメタン、クロロホルム、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、酢酸エチル、ブタノール、n-プロパノール、エタノール、メタノール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、及びピリジンが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの場合において、溶媒は、グリコールである。いくつかの場合において、溶媒は、ブチレングリコールである。いくつかの場合において、溶媒は、カプリリルグリコールである。いくつかの場合において、溶媒は、プロパンジオール(プロピレングリコール)である。
【0041】
溶媒は、様々な割合で使用され得る。いくつかの場合において、溶媒は、少なくとも若しくは約0.001%、0.005%、0.01%、0.02%、0.05%、0.10%、0.20%、0.25%、0.50%、0.75%、1.0%、1.5%、2.0%、2.5%、3.0%、3.5%、4.0%、4.5%、5.0%、5.5%、6.0%、6.5%、7.0%、8%、9%、10%、又は10%超で提供される。溶媒は、プロパンジオール、ブチレングリコール、又はカプリリルグリコールであり得る。
【0042】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載される方法は、ペプチド及び溶媒を組み合わせて混合物を形成する工程と、混合物を、リポソームを含む水溶液と接触させる工程とを含み、水溶液は、一定の割合の水及び一定の割合のリポソームを含む。いくつかの場合において、水溶液は、少なくとも若しくは約20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、又は90%超の水を含む。いくつかの場合において、水溶液は、約10%~約95%、約20%~約90%、約30%~約85%、約40%~約80%、又は約50%~約60%の範囲で水を含む。いくつかの場合において、水溶液は、少なくとも若しくは約20%、30%、40%、50%、60%、又は60%超のリポソームを含む。いくつかの場合において、水溶液は、約10%~約80%、約20%~約70%、又は約30%~約60%の範囲でリポソームを含む。リポソームと水との比は、約1:9~約3:7の範囲内であり得る。いくつかの場合において、リポソームと水との比は、少なくとも若しくは約1:10、1:9、1:8、1:7、1:6、1:5、1:4、1:3、又は1:2であり得る。
【0043】
本明細書に記載されるリポソーム組成物を生成するための方法は、100%以下の捕捉有効性をもたらし得る。いくつかの場合において、捕捉有効性は、50%、60%、70%、80%、90%、95%、99%、又は99.5%以下である。
【0044】
リポソーム組成物が本明細書に記載され、ペプチドは、一定の割合の組成物を構成する。いくつかの実施形態において、ペプチドは、組成物の少なくとも若しくは約0.0001%、0.0005%、0.00055%、0.001%、0.005%、0.01%、0.02%、0.05%、0.10%、0.20%、0.25%、0.50%、0.75%、1.0%、1.5%、2.0%、2.5%、3.0%、3.5%、4.0%、4.5%、5.0%、5.5%、6.0%、6.5%、7.0%、8%、9%、10%、又は10%超で提供される。いくつかの実施形態において、ペプチドは、組成物の少なくとも若しくは約10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、22%、24%、26%、28%、30%又は30%超で提供される。いくつかの実施形態において、ペプチドは、約0.001重量%~約6重量%、約0.002重量%~約4重量%、約0.01重量%~約5重量%、又は約0.02重量%~約2重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、ペプチドは、組成物の約0.03%で提供される。
【0045】
リポソーム組成物が本明細書に記載され、リポソームは、一定の割合の組成物を構成する。いくつかの実施形態において、リポソームは、組成物の少なくとも若しくは約10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、22%、24%、26%、28%、30%又は30%超で提供される。いくつかの実施形態において、リポソームは、約5%~約90%、約10%~約80%、約20%~約70%、約30%~約60%、約10%~約30%、又は約20%~約40%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、リポソームは、約30%で提供される。いくつかの実施形態において、リポソームは、27%で提供される。
【0046】
本明細書に記載されるリポソーム組成物は、いくつかの実施形態において、最大でも220ナノメートル(nm)の平均粒径で構成される。いくつかの場合において、平均粒径は、最大でも100nm、105nm、110nm、115nm、120nm、125nm、130nm、135nm、140nm、145nm、150nm、155nm、160nm、165nm、170nm、175nm、180nm、185nm、190nm、195nm、200nm、205nm、210nm、215nm、220nm、230nm、240nm、250nm、260nm、270nm、280nm、290nm、300nm、320nm、340nm、360nm、380nm、又は400nmである。いくつかの場合において、平均粒径は、約100nm、105nm、110nm、115nm、120nm、125nm、130nm、135nm、140nm、145nm、150nm、155nm、160nm、165nm、170nm、175nm、180nm、185nm、190nm、195nm、200nm、205nm、210nm、215nm、220nm、230nm、240nm、250nm、260nm、270nm、280nm、290nm、300nm、320nm、340nm、360nm、380nm、又は400nmである。いくつかの場合において、平均粒径は、約50nm~約500nm、約100nm~約400nm、約150nm~約220nm、約180nm~約220nm、又は約190nm~約210nmの範囲である。
【0047】
いくつかの場合において、リポソーム組成物は、約600ダルトン(Da)以下の分子量を有する活性剤を含む。いくつかの場合において、活性剤は、少なくとも若しくは約50、75、100、125、150、175、200、225、250、275、300、325、350、375、400、425、450、475、500、525、550、575、600、625、650、675、700、725、750、775、800、825、850、875、900、925、950、975、1000、又は1000ダルトン(Da)超の分子量を有する。いくつかの場合において、活性剤は、少なくとも若しくは約1000、1100、1200、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000、2100、2200、2300、2400、2500、2600、2700、2800、2900、3000、4000、5000、6000、又は6000ダルトン(Da)超の分子量を有する。いくつかの場合において、活性剤は、約50~約1000、約100~約900、約200~約800、約300~約700、又は約400~約600ダルトン(Da)の範囲の分子量を有する。いくつかの場合において、活性剤は、ペプチドである。いくつかの場合において、活性剤は、リポソームに封入されたペプチドである。
【0048】
本明細書に記載されるリポソーム組成物の多分散指数(PdI)は、いくつかの実施形態において、0~約0.2の範囲である。いくつかの場合において、多分散指数は、約0.01、0.025、0.05、0.1、0.25、0.3、0.35、0.4、0.45、0.5、0.55、0.6、0.65、0.7、0.75、又は0.8である。いくつかの場合において、多分散指数は、約0.01~約0.8、約0.025~約0.75、約0.05~約0.6、又は約0.1~約0.3の範囲である。
【0049】
いくつかの場合において、本明細書に記載されるリポソーム組成物の切片は、約0.85~約0.95の範囲である。いくつかの場合において、切片は、振幅である。いくつかの場合において、切片は、少なくとも若しくは約0.65、0.70、0.75、0.80、0.85、0.90、又は0.95である。
【0050】
いくつかの実施形態において、リポソームは、プロパンジオール、レシチン、又はこれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、プロパンジオールは、少なくとも若しくは約0.001重量%、0.005重量%、0.01重量%、0.02重量%、0.05重量%、0.10重量%、0.20重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、4.5重量%、5.0重量%、5.5重量%、6.0重量%、6.5重量%、7.0重量%、8重量%、9重量%、10重量%、又は10重量%(wt.%)超で提供される。いくつかの実施形態において、プロパンジオールは、約0.001重量%~約6重量%、約0.002重量%~約4重量%、約0.01重量%~約3重量%、又は約0.02重量%~約2重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、レシチンは、少なくとも若しくは約0.001重量%、0.005重量%、0.01重量%、0.02重量%、0.05重量%、0.10重量%、0.20重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、4.5重量%、5.0重量%、5.5重量%、6.0重量%、6.5重量%、7.0重量%、8重量%、9重量%、10重量%、又は10重量%(wt.%)超で提供される。いくつかの実施形態において、レシチンは、約0.001重量%~約6重量%、約0.002重量%~約4重量%、約0.01重量%~約3重量%、又は約0.02重量%~約2重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、リポソームは、プロパンジオール及びレシチンを含む。いくつかの実施形態において、プロパンジオール及びレシチンは、少なくとも若しくは約0.001重量%、0.005重量%、0.01重量%、0.02重量%、0.05重量%、0.10重量%、0.20重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、4.5重量%、5.0重量%、5.5重量%、6.0重量%、6.5重量%、7.0重量%、8重量%、9重量%、10重量%、又は10重量%(wt.%)超で提供される。いくつかの実施形態において、プロパンジオール及びレシチンは、約0.001重量%~約6重量%、約0.002重量%~約4重量%、約0.01重量%~約3重量%、又は約0.02重量%~約2重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、プロパンジオール及びレシチンは、約0.90重量%で提供される
【0051】
本明細書において、改善された分布、有効性、生物学的利用能、及び/又は活性を有するリポソーム組成物が記載される。リポソーム組成物は、リポソームを含まない組成物と比較して、改善された分布、有効性、生物学的利用能、及び/又は活性を有し得る。いくつかの場合において、分布は、リポソームを含まない組成物と比較して、少なくとも若しくは約0.5倍、1.0倍、1.5倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、4.0倍、4.5倍、5倍、又は5倍超改善される。いくつかの場合において、有効性は、リポソームを含まない組成物と比較して、少なくとも若しくは約0.5倍、1.0倍、1.5倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、4.0倍、4.5倍、5倍、又は5倍超改善される。いくつかの場合において、生物学的利用能は、リポソームを含まない組成物と比較して、少なくとも若しくは約0.5倍、1.0倍、1.5倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、4.0倍、4.5倍、5倍、又は5倍超改善される。いくつかの場合において、活性は、リポソームを含まない組成物と比較して、少なくとも若しくは約0.5倍、1.0倍、1.5倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、4.0倍、4.5倍、5倍、又は5倍超改善される。分布、有効性、生物学的利用能、及び/又は活性は、リポソームを含まない組成物と比較して、少なくとも若しくは約10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、又は90%超改善され得る。
【0052】
本明細書に記載されるリポソーム組成物及び方法は、いくつかの実施形態において、局所用組成物である。いくつかの場合において、リポソーム組成物は、油を含まない。いくつかの場合において、リポソーム組成物は、保存剤を含まない。いくつかの実施形態において、リポソーム製剤は、水性製剤である。いくつかの実施形態において、リポソーム製剤は、無水製剤である。いくつかの場合において、リポソーム組成物は、約5~約8の範囲のpHを有する。いくつかの場合において、リポソーム組成物は、少なくとも若しくは約2、3、4、5、6、7、8、9、又は10のpHを有する。
【0053】
本明細書に記載される方法及び組成物は、改善された濾胞浸透をもたらし得る。いくつかの場合において、濾胞浸透は、少なくとも若しくは約0.5倍、1.0倍、1.5倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、4.0倍、4.5倍、5倍、又は5倍超改善される。濾胞浸透は、少なくとも若しくは約10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、又は90%超改善され得る。いくつかの場合において、組成物は、少なくとも若しくは約0.5、0.75、1、1.25、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5、6、7、8、9、10、又は10ミリメートル超の深さの濾胞浸透をもたらす。
【0054】
ホスファチジルセリン
本明細書に記載される組成物は、いくつかの実施形態において、ホスファチジルセリンを含む。赤血球の内側細胞膜からのホスファチジルセリンの露出は、赤血球の食作用を誘発する可能性がある。Chang CF,Goods BA,Askenase MH,et al.Erythrocyte efferocytosis modulates macrophages towards recovery after intracerebral hemorrhage.The Journal of clinical investigation.2018;128(2):607-624を参照されたい。
【0055】
いくつかの実施形態において、ホスファチジルセリンは、少なくとも若しくは約0.001重量%、0.005重量%、0.01重量%、0.02重量%、0.05重量%、0.10重量%、0.20重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、又は4重量%(wt.%)超で提供される。いくつかの実施形態において、ホスファチジルセリンは、約0.25重量%~約10重量%、約0.5重量%~約8重量%、約0.75重量%~約6重量%、又は約1重量%~約4重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、ホスファチジルセリンは、約0.001重量%~約6重量%、約0.002重量%~約4重量%、約0.005重量%~約0.1重量%、約0.01重量%~約3重量%、又は約0.02重量%~約2重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、ホスファチジルセリンは、約0.005重量%~約0.02重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、ホスファチジルセリンは、約0.05重量%で提供される。いくつかの実施形態において、ホスファチジルセリンは、約0.25重量%で提供される。いくつかの実施形態において、ホスファチジルセリンは、約1重量%で提供される。いくつかの実施形態において、ホスファチジルセリンは、1ミリリットル当たり少なくとも若しくは約5、10、20、25、50、75、100、150、200、250、300、350、400、450、500、550、600、650、700、750、800、850、900、950、1000、又は1000マイクログラム(ug/mL)超で提供される。いくつかの実施形態において、ホスファチジルセリンは、1ミリリットル当たり約5~約1000、約10~約900、約30~約800、約50~約700、約60~約600、約100~約600、又は約100~約500マイクログラム(ug/mL)の範囲で提供される。
【0056】
ラクトフェリン
いくつかの実施形態において、本明細書に記載される組成物は、トランスフェリンを含む。いくつかの実施形態において、トランスフェリンは、ラクトフェリンである。いくつかの実施形態において、ラクトフェリンは、リポソームに封入されている。ラクトフェリンは、創傷治癒の属性を有し、線維芽細胞の増殖を促進し、HA分泌を増加させる。Saito S,Takayama Y,Mizumachi K,Suzuki C.Lactoferrin promotes hyaluronan synthesis in human dermal fibroblasts.Biotechnology letters.2011;33(1):33-39、Takayama Y.Effects of Lactoferrin on Skin Wound Healing.In:Lactoferrin and its Role in Wound Healing.2012:87-100を参照されたい。
【0057】
いくつかの実施形態において、ラクトフェリンは、少なくとも若しくは約0.001重量%、0.005重量%、0.01重量%、0.02重量%、0.05重量%、0.10重量%、0.20重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、又は4重量%(wt.%)超で提供される。いくつかの実施形態において、ラクトフェリンは、約0.005重量%~約0.1重量%、約0.25重量%~約10重量%、約0.5重量%~約8重量%、約0.75重量%~約6重量%、又は約1重量%~約4重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、ラクトフェリンは、約0.001重量%~約6重量%、約0.002重量%~約4重量%、約0.01重量%~約2.5重量%、又は約0.02重量%~約2重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、ラクトフェリンは、約0.025%で提供される。いくつかの実施形態において、ラクトフェリンは、約0.05%で提供される。いくつかの実施形態において、ラクトフェリンは、約0.10%で提供される。いくつかの実施形態において、ラクトフェリンは、1ミリリットル当たり少なくとも若しくは約5、10、20、25、50、75、100、150、200、250、300、350、400、450、500、550、600、650、700、750、800、850、900、950、1000、又は1000マイクログラム(ug/mL)超で提供される。いくつかの実施形態において、ラクトフェリンは、1ミリリットル当たり約5~約1000、約10~約900、約30~約800、約50~約700、約60~約600、又は約100~約500マイクログラム(ug/mL)の範囲で提供される。
【0058】
ヒドロキシメトキシフェニルデカノン
本明細書に記載される組成物は、いくつかの実施形態において、ヒドロキシメトキシフェニルデカノンを含む。いくつかの実施形態において、ヒドロキシメトキシフェニルデカノンは、強力な内因性ヒアルロン酸強化剤、抗酸化剤、抗刺激剤、又はこれらの組み合わせである。
【0059】
いくつかの実施形態において、ヒドロキシメトキシフェニルデカノンは、少なくとも若しくは約0.001重量%、0.005重量%、0.01重量%、0.02重量%、0.05重量%、0.10重量%、0.20重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、又は4重量%(wt.%)超で提供される。いくつかの実施形態において、ヒドロキシメトキシフェニルデカノンは、約0.25重量%~約10重量%、約0.1重量%~約2.5重量%、約0.5重量%~約8重量%、約0.75重量%~約6重量%、又は約1重量%~約4重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、ヒドロキシメトキシフェニルデカノンは、約0.001重量%~約6重量%、約0.002重量%~約4重量%、約0.01重量%~約3重量%、又は約0.02重量%~約2重量%の範囲で提供される。
【0060】
トレメラ・フシフォルミス(Tremella Fuciformis)
本明細書に記載される組成物は、いくつかの実施形態において、トレメラ・フシフォルミス抽出物を含む。いくつかの実施形態において、トレメラ・フシフォルミス抽出物は、食用キノコに由来する。いくつかの実施形態において、トレメラ・フシフォルミス抽出物は、水分及び抗酸化特性を提供する。いくつかの実施形態において、トレメラ・フシフォルミス抽出物は、天然含有ヒアルロン酸から水分を提供する。
【0061】
いくつかの実施形態において、トレメラ・フシフォルミス抽出物は、少なくとも若しくは約0.001重量%、0.005重量%、0.01重量%、0.02重量%、0.05重量%、0.10重量%、0.20重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、又は4重量%(wt.%)超で提供される。いくつかの実施形態において、トレメラ・フシフォルミス抽出物は、約0.25重量%~約10重量%、約0.1重量%~約2.5重量%、約0.5重量%~約8重量%、約0.75重量%~約6重量%、又は約1重量%~約4重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、トレメラ・フシフォルミス抽出物は、約0.001重量%~約6重量%、約0.002重量%~約4重量%、約0.01重量%~約3重量%、又は約0.02重量%~約2重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、トレメラ・フシフォルミス抽出物は、1ミリリットル当たり少なくとも若しくは約5、10、20、25、50、75、100、150、200、250、300、350、400、450、500、550、600、650、700、750、800、850、900、950、1000、又は1000マイクログラム(ug/mL)超で提供される。いくつかの実施形態において、トレメラ・フシフォルミス抽出物は、1ミリリットル当たり約5~約1000、約10~約900、約30~約800、約50~約700、約60~約600、約100~約600、又は約100~約500マイクログラム(ug/mL)の範囲で提供される。
【0062】
化学的に架橋されたヒアルロン酸
本明細書に記載される組成物は、いくつかの実施形態において、化学的に架橋されたヒアルロン酸(例えば、Hylasome(商標))を含む。いくつかの実施形態において、化学的に架橋されたヒアルロン酸は、少なくとも若しくは約0.001重量%、0.005重量%、0.01重量%、0.02重量%、0.05重量%、0.10重量%、0.20重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、又は4重量%(wt.%)超で提供される。いくつかの実施形態において、化学的に架橋されたヒアルロン酸は、約0.005重量%~約0.1重量%、約0.25重量%~約10重量%、約0.5重量%~約8重量%、約0.75重量%~約6重量%、又は約1重量%~約4重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、化学的に架橋されたヒアルロン酸は、約0.001重量%~約6重量%、約0.002重量%~約4重量%、約0.01重量%~約2.5重量%、又は約0.02重量%~約2重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、化学的に架橋されたヒアルロン酸は、約0.025%で提供される。いくつかの実施形態において、化学的に架橋されたヒアルロン酸は、約0.05%で提供される。いくつかの実施形態において、化学的に架橋されたヒアルロン酸は、約0.10%で提供される。いくつかの実施形態において、化学的に架橋されたヒアルロン酸は、1ミリリットル当たり少なくとも若しくは約5、10、20、25、50、75、100、150、200、250、300、350、400、450、500、550、600、650、700、750、800、850、900、950、1000、又は1000マイクログラム(ug/mL)超で提供される。いくつかの実施形態において、化学的に架橋されたヒアルロン酸は、1ミリリットル当たり約5~約1000、約10~約900、約30~約800、約50~約700、約60~約600、又は約100~約500マイクログラム(ug/mL)の範囲で提供される。
【0063】
他の構成要素
本明細書に記載される組成物は、いくつかの実施形態において、SymDecanox(商標)を含む。いくつかの実施形態において、SymDecanox(商標)は、少なくとも若しくは約0.001重量%、0.005重量%、0.01重量%、0.02重量%、0.05重量%、0.10重量%、0.20重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、又は4重量%(wt.%)超で提供される。いくつかの実施形態において、SymDecanox(商標)は、約0.005重量%~約0.1重量%、約0.25重量%~約10重量%、約0.5重量%~約8重量%、約0.75重量%~約6重量%、又は約1重量%~約4重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、SymDecanox(商標)は、約0.001重量%~約6重量%、約0.002重量%~約4重量%、約0.01重量%~約2.5重量%、又は約0.02重量%~約2重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、SymDecanox(商標)は、約0.025%で提供される。いくつかの実施形態において、SymDecanox(商標)は、約0.05%で提供される。いくつかの実施形態において、SymDecanox(商標)は、約0.10%で提供される。いくつかの実施形態において、SymDecanox(商標)は、1ミリリットル当たり少なくとも若しくは約5、10、20、25、50、75、100、150、200、250、300、350、400、450、500、550、600、650、700、750、800、850、900、950、1000、又は1000マイクログラム(ug/mL)超で提供される。いくつかの実施形態において、SymDecanox(商標)は、1ミリリットル当たり約5~約1000、約10~約900、約30~約800、約50~約700、約60~約600、又は約100~約500マイクログラム(ug/mL)の範囲で提供される。
【0064】
本明細書に記載される組成物は、いくつかの実施形態において、Aquaxyl(商標)を含む。いくつかの実施形態において、Aquaxyl(商標)は、少なくとも若しくは約0.001重量%、0.005重量%、0.01重量%、0.02重量%、0.05重量%、0.10重量%、0.20重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、又は4重量%(wt.%)超で提供される。いくつかの実施形態において、Aquaxyl(商標)は、約0.005重量%~約0.1重量%、約0.25重量%~約10重量%、約0.5重量%~約8重量%、約0.75重量%~約6重量%、又は約1重量%~約4重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、Aquaxyl(商標)は、約0.001重量%~約6重量%、約0.002重量%~約4重量%、約0.01重量%~約2.5重量%、又は約0.02重量%~約2重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、Aquaxyl(商標)は、約0.025%で提供される。いくつかの実施形態において、Aquaxyl(商標)は、約0.05%で提供される。いくつかの実施形態において、Aquaxyl(商標)は、約0.10%で提供される。いくつかの実施形態において、Aquaxyl(商標)は、1ミリリットル当たり少なくとも若しくは約5、10、20、25、50、75、100、150、200、250、300、350、400、450、500、550、600、650、700、750、800、850、900、950、1000、又は1000マイクログラム(ug/mL)超で提供される。いくつかの実施形態において、Aquaxyl(商標)は、1ミリリットル当たり約5~約1000、約10~約900、約30~約800、約50~約700、約60~約600、又は約100~約500マイクログラム(ug/mL)の範囲で提供される。
【0065】
他の構成要素には、抗炎症剤、抗酸化剤、及び溶解性向上剤(solubility enhancer)が含まれ得る。例示的な抗刺激剤には、パンテニルトリアセテート及びナリンゲニンが含まれるが、これらに限定されない。パンテニルトリアセテート及びナリンゲニンは、皮膚の発赤及び皮膚からの水分喪失を軽減する天然植物抽出物である。組成物に用いる場合の抗刺激剤の典型的な量は、1重量%~4重量%(wt.%)である。
【0066】
例示的な抗酸化剤には、ドナリエラ・サリナ(Dunaliella salina)抽出物及びスクアランが含まれるが、これらに限定されない。ドナリエラ・サリナ抽出物には、ベータカロテンなどの構成要素が含まれる。これは、抗酸化作用を示し得る。組成物に用いる場合の抗炎症剤の典型的な量は、0.1重量%~2.5重量%(wt.%)である。いくつかの実施形態において、ドナリエラ・サリナ抽出物は、少なくとも若しくは約0.001重量%、0.005重量%、0.01重量%、0.02重量%、0.05重量%、0.10重量%、0.20重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、又は4重量%超で提供される。いくつかの実施形態において、ドナリエラ・サリナ抽出物は、約0.001%~約4.0%、約0.01%~約3.0%、約0.1%~約2.5%、又は約0.50%~約1.5%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、スクアランは、少なくとも若しくは約0.001重量%、0.005重量%、0.01重量%、0.02重量%、0.05重量%、0.10重量%、0.20重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、又は4重量%超で提供される。いくつかの実施形態において、スクアランは、約0.001%~約4.0%、約0.01%~約3.0%、約0.1%~約2.5%、又は約0.50%~約1.5%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、ドナリエラ・サリナ抽出物及びスクアランは、少なくとも若しくは約0.001重量%、0.005重量%、0.01重量%、0.02重量%、0.05重量%、0.10重量%、0.20重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、又は4重量%超で提供される。いくつかの実施形態において、ドナリエラ・サリナ抽出物及びスクアランは、約0.001%~約4.0%、約0.01%~約3.0%、約0.1%~約2.5%、又は約0.50%~約1.5%の範囲で提供される。
【0067】
いくつかの実施形態において、組成物は、シロキサンポリマーを含む。いくつかの実施形態において、シロキサンポリマーは、カプリリルメチコンである。いくつかの実施形態において、カプリリルメチコンは、少なくとも若しくは約0.001重量%、0.005重量%、0.01重量%、0.02重量%、0.05重量%、0.10重量%、0.20重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、又は4.0重量%(wt.%)超で提供される。いくつかの実施形態において、カプリリルメチコンは、約0.5重量%で提供される。いくつかの実施形態において、カプリリルメチコンは、約0.001重量%~約4.0重量%、約0.01重量%~約3.0重量%、約0.1重量%~約2.5重量%、又は約0.50重量%~約1.5重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、カプリリルメチコンは、約0.25重量%で提供される。いくつかの実施形態において、カプリリルメチコンは、約1重量%で提供される。
【0068】
ベントナイト粘土をペプチドと併用して、組成物に浸透及び吸着特性を付与することができ、エマルジョンの安定化を補助することができる。ヘクトライト及びケイ酸アルミニウムマグネシウムなどの他の粘土も用いることができる。ベントナイト又は他の粘土を修飾して、有機修飾粘土化合物を得ることができる。脂肪酸(例えば、水素化脂肪酸)の塩(例えば、四級アンモニウム塩)は、ヘクトライト又は他の粘土と反応させることができる。本明細書で提供されるように、脂肪酸は、当業者によって用いられるような従来の命名法を使用して参照及び説明される。飽和脂肪酸は、炭素-炭素二重結合を含まない。不飽和脂肪酸は、少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を含む。一不飽和脂肪酸は、1つの炭素-炭素二重結合のみを含む。多価不飽和脂肪酸は、2つ以上の炭素-炭素二重結合を含む。脂肪酸における二重結合は一般にシスであるが、トランス二重結合も可能である。二重結合の位置は、Δnで示され得、nは、二重結合炭素原子の各対のより低い番号の炭素を示す。総炭素数:二重結合数、Δ二重結合位置を指定する、簡略表記法を用いることができる。例えば、20:4Δ5,8,11,14は、20個の炭素原子及び4つの二重結合を有する脂肪酸を指し、二重結合は、5と6の炭素原子、8と9の炭素原子、11と12の炭素原子、及び14と15の炭素原子との間に位置し、炭素原子1は、カルボン酸基の炭素である。ステアレート(オクタデカノエート)は、飽和脂肪酸である。オレエート(シス-Δ9-オクタデカノエート)は、一価不飽和脂肪酸であり、リノレエート(全シス-Δ9,12,15-オクタデカノエート)は、多価不飽和脂肪酸である。使用に好適な脂肪酸は、5~30個の炭素原子、例えば、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、又は30個の炭素原子を含むことができる。脂肪酸は、完全に飽和し得るか、又は鎖長に対して実行可能な限り多くの二重結合を含むことができる。ヘクトライト又は他の粘土を官能化するのに好適な脂肪酸としては、パルミチン酸及びステアリン酸が挙げられる。ジアルキル四級カチオン性修飾剤としては、ジパルモイルジモニウムクロリド及びジステアリルジモニウムクロリドが挙げられる。アミドアミン四級カチオン性修飾剤としては、パルミタミドプロピルトリモニウムクロリドセテアリルアルコール及びパルミタミドプロピルトリモニウムクロリドが挙げられる。
【0069】
いくつかの実施形態において、ペプチドは、好適な担体、希釈剤、又は賦形剤と混合され得、投与経路及び所望の調製物に応じて、湿潤剤若しくは乳化剤、pH緩衝剤、ゲル化若しくは粘度増強添加剤、保存剤、香味剤、着色剤などの補助物質を含有し得る。例えば、“Remington:The Science and Practice of Pharmacy”,Lippincott Williams & Wilkins;20th edition(June 1,2003)、及び“Remington’s Pharmaceutical Sciences,”Mack Pub.Co.;18th and 19th editions(それぞれ、December 1985及びJune 1990)を参照されたい。そのような調製物は、複合剤、金属イオン、ポリ酢酸、ポリグリコール酸、ヒドロゲル、デキストランなどの高分子化合物、リポソーム、マイクロエマルション、ミセル、単層若しくは多層小胞、赤血球ゴースト、又はスフェロブラストを含むことができる。組成物に好適な脂質としては、モノグリセリド、ジグリセリド、スルファチド、リゾレシチン、リン脂質、サポニン、胆汁酸などが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の組成物は、ホスファチジルセリン、リン脂質、トコフェロール、パルミチン酸アスコルビル、又はこれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、ホスファチジルセリン、リン脂質、トコフェロール、パルミチン酸アスコルビル、又はこれらの組み合わせは、0.001重量%、0.005重量%、0.01重量%、0.02重量%、0.05重量%、0.10重量%、0.20重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、又は4重量%(wt.%)超で提供される。いくつかの実施形態において、ホスファチジルセリン、リン脂質、トコフェロール、パルミチン酸アスコルビル、又はこれらの組み合わせは、約0.25重量%~約10重量%、約0.5重量%~約8重量%、約0.75重量%~約6重量%、又は約1重量%~約4重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、ホスファチジルセリン、リン脂質、トコフェロール、パルミチン酸アスコルビル、又はこれらの組み合わせは、約0.001重量%~約6重量%、約0.002重量%~約4重量%、約0.01重量%~約3重量%、又は約0.02重量%~約5重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、添加剤は、ベタインである。ベタインは、いくつかの実施形態において、約0.001重量%~約6重量%、約0.002重量%~約4重量%、約0.01重量%~約3重量%、又は約0.02重量%~約5重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、本明細書に記載される組成物は、カプリリルグリコールを含む。いくつかの実施形態において、カプリリルグリコールは、約0.001重量%~約6重量%、約0.002重量%~約4重量%、約0.01重量%~約3重量%、又は約0.02重量%~約5重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、本明細書に記載される組成物は、カプリルヒドロキサム酸を含む。いくつかの実施形態において、カプリルヒドロキサム酸は、約0.001重量%~約6重量%、約0.002重量%~約4重量%、約0.01重量%~約3重量%、又は約0.02重量%~約5重量%の範囲で提供される。そのような追加の構成要素の存在は、活性成分の物理的状態、溶解性、安定性、放出速度、クリアランス速度、及び浸透に影響を及ぼし得る。
【0070】
局所投与用組成物は、本明細書に記載されるペプチド組成物と、皮膚科的に許容されるビヒクルとを含む。ビヒクルは、水性であっても非水性であってもよい。局所用組成物で使用される皮膚科的に許容されるビヒクルは、ローション、ゲル、軟膏、液体、クリーム、又はエマルジョンの形態であり得る。ビヒクルがエマルジョンである場合、エマルジョンは、連続水相及び不連続非水相若しくは油相(水中油型エマルジョン)、又は連続非水相若しくは油相及び不連続水相(油中水型エマルジョン)を有し得る。液体又はゲル形態で局所投与される場合、水、石油、動物又は植物由来の油、例えば、ピーナッツ油、鉱油、大豆油、若しくはゴマ油、又は合成油などの液体担体を活性成分に添加することができる。生理食塩水、デキストロース、若しくは他の糖溶液、又はエチレングリコール、プロピレングリコール、若しくはポリエチレングリコールなどのグリコールもまた、好適な液体担体である。薬学的組成物はまた、水中油型エマルジョンの形態であってもよい。油相は、植物油、例えば、オリーブ油若しくはラッカセイ油、鉱油、例えば、液体パラフィン、又はこれらの混合物であり得る。好適な乳化剤としては、天然に存在するガム、例えば、アカシアガム及びトラガカントガム、天然に存在するリン脂質、例えば、大豆レシチン、脂肪酸及びヘキシトール無水物に由来するエステル又は部分エステル、例えば、ソルビタンモノオレエート、並びにこれらの部分エステルとエチレンオキシドとの縮合生成物、例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートが挙げられる。エマルジョンはまた、着色剤及び香味剤を含有することもできる。
【0071】
ある特定の実施形態において、ペプチドの皮膚への送達及び浸透を増加させるために、シリコーンエラストマー(例えば、ジメチコンクロスポリマー)が用いられる。分子量を増加させる(シリコーンガムのように)か、又は充填剤を添加する(シリコーン化合物のように)ことに対する代替案は、シロキサンポリマーを部分的に架橋し、適切なシリコーン担持流体にこの材料を分散させることである。得られるジメチコンクロスポリマー(パーソナルケア業界ではシリコーンエラストマーとしても知られる)は、直鎖状ポリマー間の架橋のため、塩基性ポリジメチルシロキサン(PDMS)とは異なる。これらの材料は、ペプチド組成物に用いることができ、また、瘢痕治療、創傷周囲保護、及び酵素送達における利点を提供する。スキンケア用途において、シリコーンエラストマー(官能基を有するものを含む)の審美性及び(例えば、Dow Corning(登録商標)9506 Elastomer Powderなどのジメチコン/ビニルジメチコンクロスポリマーを用いて)様々な油を吸収するそれらの能力は、エラストマーの望ましい特性のうちの2つである。シリコーンエラストマーは、「滑らか」、「柔らか」、及び「さらりとした」と説明されるシリコーン流体のいずれとも異なる肌触りを有する。これは、配合における液相の量、したがって膨潤度を制御することにより変更することができる。ジメチコンクロスポリマーは、それらのフィルム形成特性により、本明細書に記載のペプチドなどの活性成分、又は油溶性ビタミン及び日焼け止めなどの他の組成物構成要素の送達系として使用することができる。オクチルメトキシシンナメートなどの日焼け止めは、シリコーンエラストマーを含有する組成物からより効率的に送達され、より高い日焼け止め指数(SPF)をもたらし得る。有機日焼け止めを含有する水中油型組成物におけるSPFを増強するために、シリコーンエラストマーブレンドを使用することができる。例えば、SPFに関して実施された試験において、有機日焼け止めを含有するサンケア組成物に4%シリコーンエラストマーブレンドを添加すると、SPFが5.7から18に増加した。シリコーンエラストマーのこの特性は、所望のSPFを達成するために必要な量を低減しながら、組成物中の日焼け止め剤の有効性を最大にすることを可能にする。結果として、組成物のコストは、日焼け止め活性剤によって引き起こされる潜在的な刺激とともに低減することができる。したがって、同じ量の紫外線吸収剤でより高いSPFを達成することができ、結果として、組成物のコストを加えることなく、性能を向上させることができる。シリコーンエラストマーは、様々な架橋反応によって、例えば、ビニル基が水素化ケイ素と反応するヒドロシリル化反応によって、直鎖状シリコーンポリマーから製造することができる。一般的なプロセスは、架橋剤と反応するポリマー鎖に沿った反応部位を有する直鎖状シリコーンポリマーを伴う。ジメチコンクロスポリマーは、担体流体中で膨潤したエラストマー粒子の懸濁液(例えば、Dow Corning(登録商標)9040 Silicone Elastomer Blendなどのシクロペンタシロキサン中の高分子量シリコーンエラストマーの混合物)から作製されたゲルとして、又は噴霧乾燥粉末(Dow Corning(登録商標)9506 Elastomer Powderなどのジメチコン/ビニルジメチコンクロスポリマー)としてのいずれかで生産することができる。所望の属性を有するゲル形態は、シクロメチコンであるが、低粘度ジメチコン及び有機流体も使用することができる。懸濁液又はゲル形態のジメチコンクロスポリマーの例は、デカメチルシクロペンタシロキサン中の高分子量シリコーンエラストマー(12%)(例えば、Dow Corning(登録商標)ST-Elastomer 10)、及びシクロペンタシロキサン中の高分子量シリコーンエラストマーの混合物(例えば、Dow Corning(登録商標)9040 Silicone Elastomer Blend)であり、これは、典型的には、10~20重量%の範囲のエラストマー含有量を有する。
【0072】
ペプチド組成物の局所用調製物に使用される薬学的賦形剤は、溶媒、軟化剤及び/又は乳化剤、油基剤、保存剤、抗酸化物質、張力調整剤、浸透促進剤及び可溶化剤、キレート剤、緩衝剤、界面活性剤、1つ以上のポリマー、並びにこれらの組み合わせからなる群から選択され得る。
【0073】
水性又は親水性リポソーム組成物のための好適な溶媒としては、水;エチルアルコール;イソプロピルアルコール;水とエチル及び/又はイソプロピルアルコールとの混合物;グリセリン;エチレン、プロピレン、若しくはブチレングリコール;DMSO;ペンチレングリコール;並びにこれらの混合物が挙げられる。いくつかの実施形態において、グリセリンは、少なくとも若しくは約1重量%、2重量%、3重量%、4重量%、5重量%、6重量%、7重量%、8重量%、9重量%、10重量%、11重量%、12重量%、又は12重量%(wt.%)超で提供される。いくつかの実施形態において、グリセリンは、少なくとも若しくは約7%で提供される。いくつかの実施形態において、グリセリンは、約1重量%~約12重量%、約2重量%~約11重量%、又は約3重量%~約10重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、ブチレングリコールは、少なくとも若しくは約0.0025重量%、0.005重量%、0.075重量%、0.01重量%、0.025重量%、0.05重量%、0.75重量%、1重量%、2重量%、3重量%、4重量%、5重量%、6重量%、7重量%、8重量%、9重量%、10重量%、11重量%、12重量%、又は12重量%超で提供される。いくつかの実施形態において、ブチレングリコールは、約0.01重量%~約10重量%、約0.025重量%~約5重量%、又は約0.05重量%~約1.25重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、ペンチレングリコールは、少なくとも若しくは約0.0025重量%、0.005重量%、0.075重量%、0.01重量%、0.025重量%、0.05重量%、0.75重量%、1重量%、2重量%、3重量%、4重量%、5重量%、6重量%、7重量%、8重量%、9重量%、10重量%、11重量%、12重量%、又は12重量%超で提供される。いくつかの実施形態において、ペンチレングリコールは、約0.01重量%~約10重量%、約0.025重量%~約5重量%、又は約0.05重量%~約1.25重量%の範囲で提供される。疎水性組成物に好適な溶媒としては、鉱油、植物油、及びシリコーン油が挙げられる。必要に応じて、本明細書に記載されるペプチド組成物を疎水性油相に溶解又は分散させてもよく、次いで油相を、水を含む水相中で、単独で又は低級アルコール、グリセリン、及び/又はグリコールと組み合わせて乳化してもよい。いくつかの実施形態において、水の存在が、レーザー治療、化学的剥離、皮膚切除などを受ける皮膚組織への投与時に刺激をもたらす可能性があるため、無水組成物が適用される。無水組成物はまた、発疹及び皮膚刺激をもたらし、創傷の治癒及び皮膚の質の改善を遅延させる可能性がある損傷した又は敏感な皮膚における水性刺激性接触性皮膚炎の発生を防止するように作用し得る。Tsai,T.F.,Maibach,H.I.How irritant is water?An overview.Contact Dermatitis 41(6)(1999):311-314(刺激物として水によって引き起こされる接触性皮膚炎を説明する)。しかしながら、ある特定の実施形態において、水性組成物を提供すること、又は限られた量の水が存在することを可能にすることが容認され得る。例えば、水が存在してもよいが、損傷した皮膚に適用したときに刺激感が生じる可能性がある閾値未満の量で存在する。浸透圧ショック又は浸透圧ストレスは、細胞の周囲の溶質濃度の突然の変化であり、細胞膜を横断する水の移動に急激な変化を引き起こす。上清における高濃度の塩、基質、又は任意の溶質のいずれかの条件下で、水は、浸透によって細胞から引き出される。これはまた、基質及び補因子の細胞への輸送を阻害し、したがって、細胞に「ショックを与える」。あるいは、低濃度の溶質では、水が大量に細胞に侵入し、細胞が膨らみ、破裂するか、又はアポトーシスを受けるかのいずれかを引き起こす。本明細書に記載される組成物のうちのある特定のものは、浸透圧ショックを最小限に抑えることが望ましい場合に有利に用いることができる。
【0074】
本明細書に記載される組成物は、様々な量の溶媒を含み得る。いくつかの実施形態において、溶媒は、水である。いくつかの実施形態において、溶媒は、少なくとも若しくは約10重量%、15重量%、20重量%、25重量%、30重量%、35重量%、40重量%、45重量%、50重量%、55重量%、60重量%、65重量%、70重量%、75重量%、80重量%、85重量%、90重量%、95重量%、又は95重量%(wt.%)超である。いくつかの実施形態において、溶媒は、約10重量%~約95重量%、約20重量%~約90重量%、約30重量%~約85重量%、約40重量%~約80重量%、又は約50重量%~約75重量%の範囲である。
【0075】
組成物の粘度は、薬学的に許容される増粘剤を使用して、選択されたレベルで維持することができる。水性基剤を用いて粘性ゲル又はクリームを調製するために使用することができる好適な粘度向上剤又は増粘剤としては、ポリアクリル酸ナトリウム、キサンタンガム、ポリビニルピロリドン、アクリル酸ポリマー、カラギーナン、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、プロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリエトキシル化ポリアクリルアミド、ポリエトキシル化アクリレート、及びポリエトキシル化アルカンチオールが挙げられる。メチルセルロースは、容易かつ経済的に入手可能であり、取り扱いが容易であるため、好ましい。他の好適な増粘剤として、例えば、キサンタンガム、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボマーなどが挙げられる。増粘剤の好ましい濃度は、選択された増粘剤に依存する。選択した粘度を達成する量が好ましくは使用される。粘性組成物は、そのような増粘剤の添加によって、又は許容レベルの粘度を有する基剤を用いることによって、通常、溶液から調製される。
【0076】
本明細書に記載される組成物の粘度は、いくつかの実施形態において、約8,000センチポアズ(cps)~約30,000cpsの範囲である。いくつかの実施形態において、粘度は、少なくとも若しくは約4,000、5,000、6,000、7,000、8,000、9,000、10,000、11,000、12,000、13,000、14,000、15,000、16,000、17,000、18,000、19,000、20,000、21,000、22,000、23,000、24,000、25,000、26,000、27,000、28,000、29,000、30,000、31,000、32,000、33,000、34,000、35,000、36,000、37,000、38,000、39,000、40,000、又は40,000cps超である。いくつかの実施形態において、組成物は、約4,000~約40,000、約6,000~約38,000、約8,000~約36,000、約10,000~約34,000cps、約12,000~約32,000cps、又は約14,000~約30,000cpsの範囲の粘度を有する。
【0077】
好適な軟化剤としては、炭化水素油及びワックス、例えば、鉱油、ワセリン、パラフィン、セレシン、オゾケライト、微結晶ワックス、ポリエチレン、スクアレン、ペルヒドロスクアレン、シリコーン油、トリグリセリドエステル、アセトグリセリドエステル、例えば、アセチル化モノグリセリド、エトキシル化グリセリド、例えば、エトキシル化グリセリルモノステアレート、脂肪酸又はジカルボン酸のアルキルエステルが挙げられる。いくつかの実施形態において、軟化剤は、トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリルである。
【0078】
いくつかの実施形態において、軟化剤は、少なくとも若しくは約0.0025重量%、0.005重量%、0.075重量%、.01重量%、0.025重量%、0.05重量%、0.75重量%、1重量%、2重量%、3重量%、4重量%、5重量%、6重量%、7重量%、8重量%、9重量%、10重量%、11重量%、12重量%、又は12重量%超で提供される。いくつかの実施形態において、軟化剤は、約0.01重量%~約10重量%、約0.01重量%~約2.5重量%、約0.025重量%~約5重量%、又は約0.05重量%~約1.25重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリドは、少なくとも若しくは約0.0025重量%、0.005重量%、0.075重量%、.01重量%、0.025重量%、0.05重量%、0.75重量%、1重量%、2重量%、3重量%、4重量%、5重量%、6重量%、7重量%、8重量%、9重量%、10重量%、11重量%、12重量%、又は12重量%超で提供される。いくつかの実施形態において、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリドは、約0.01重量%~約10重量%、約0.01重量%~約2.5重量%、約0.025重量%~約5重量%、又は約0.05重量%~約1.25重量%の範囲で提供される。
【0079】
軟化剤として使用するのに好適なシリコーン油としては、ジメチルポリシロキサン、メチル(フェニル)ポリシロキサン、並びに水溶性及びアルコール可溶性シリコーングリコールコポリマーが挙げられる。軟化剤として使用するのに好適なトリグリセリドエステルとしては、ヒマシ油、紅花油、綿実油、トウモロコシ油、オリーブ油、肝油、アーモンド油、アボカド油、ヤシ油、ゴマ油、及び大豆油を含む、植物性及び動物性脂肪及び油が挙げられる。
【0080】
軟化剤として使用するのに好適なカルボン酸又は二酸のエステルとしては、脂肪酸のメチル、イソプロピル、及びブチルエステルが挙げられる。アルキルエステルの具体的な例としては、ラウリン酸ヘキシル、ラウリン酸イソヘキシル、パルミチン酸イソヘキシル、パルミチン酸イソプロピル、オレイン酸デシル、オレイン酸イソデシル、ステアリン酸ヘキサデシル、ステアリン酸デシル、イソステアリン酸イソプロピル、乳酸ジラウリル、乳酸ミリスチル、及び乳酸セチル、並びに脂肪酸のアルケニルエステル、例えば、ミリスチン酸オレイル、ステアリン酸オレイル、及びオレイン酸オレイルが挙げられる。二酸のアルキルエステルの具体的な例としては、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソヘキシル、アジピン酸ビス(ヘキシルデシル)、及びセバシン酸ジイソプロピルが挙げられる。
【0081】
組成物に使用され得る他の好適な軟化剤又は乳化剤のクラスとしては、脂肪酸、脂肪アルコール、脂肪アルコールエーテル、エトキシル化脂肪アルコール、エトキシル化脂肪アルコールの脂肪酸エステル、及びワックスが挙げられる。
【0082】
軟化剤として使用するための脂肪酸の具体的な例としては、ペラルゴン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リシノール酸、アラキジン酸、ベヘン酸、及びエルカ酸が挙げられる。軟化剤として使用するための脂肪アルコールの具体的な例としては、ラウリル、ミリスチル、セチル、ヘキサデシル、ステアリル、イソステアリル、ヒドロキシステアリル、オレイル、リシノレイル、ベヘニル、及びエルシルアルコール、並びに2-オクチルドデカノールが挙げられる。
【0083】
軟化剤としての使用に好適なワックスの具体的な例としては、ラノリン油、ラノリンワックス、ラノリンアルコール、ラノリン脂肪酸、イソプロピルラノレート、エトキシル化ラノリン、エトキシル化ラノリンアルコール、エトキシル化コレステロール、プロポキシル化ラノリンアルコール、アセチル化ラノリン、アセチル化ラノリンアルコール、ラノリンアルコールリノレート、ラノリンアルコールレシノレート、ラノリンアルコールレシノレートのアセテート、ラノリンアルコールレシノレートのアセテート、エトキシル化アルコールエステルのアセテート、ラノリンの水素化溶解物(hydrogenolysates)、水素化ラノリン、エトキシル化水素化ラノリン、エトキシル化ソルビトールラノリン、並びに液体及び半固体ラノリンを含む、ラノリン及びその誘導体が挙げられる。また、ワックスとしても使用可能であるものには、炭化水素ワックス、エステルワックス、及びアミドワックスが含まれる。有用なワックスには、蜜蝋、鯨蝋、ミリスチン酸ミリスチル、及びステアリン酸ステアリルなどのワックスエステル、蜜蝋誘導体、例えば、ポリオキシエチレンソルビトール蜜蝋、並びにカルナウバ及びカンデラワックスを含む植物性ワックスが含まれる。
【0084】
多価アルコール及びポリエーテル誘導体は、組成物において溶媒及び/又は界面活性剤として使用され得る。好適な多価アルコール及びポリエーテルとしては、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール2000及び4000、ポリ(オキシエチレン-co-オキシプロピレン)グリコール、グリセロール、ソルビトール、エトキシル化ソルビトール、ヒドロキシプロピルソルビトール、ポリエチレングリコール200~6000、メトキシポリエチレングリコール350、550、750、2000、及び5000、ポリ[エチレンオキシド]ホモポリマー(100,000~5,000,000)、ポリアルキレングリコール及び誘導体、ヘキシレングリコール、2-メチル-2,4-ペンタンジオール、1,3-ブチレングリコール、1,2,6-ヘキサントリオール、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、15~18個の炭素原子を有する隣接グリコール、並びにトリメチルプロパンのポリオキシプロピレン誘導体が挙げられる。
【0085】
多価アルコールエステルを乳化剤又は軟化剤として使用してもよい。好適な多価アルコールエステルとしては、エチレングリコールモノ及びジ脂肪酸エステル、ジエチレングリコールモノ及びジ脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール(200~6000)モノ及びジ脂肪酸エステル、プロピレングリコールモノ及びジ脂肪エステル、ポリプロピレングリコール2000モノオレエート、ポリプロピレングリコール2000モノステアレート、エトキシル化プロピレングリコールモノステアレート、グリセリルモノ及びジ脂肪酸エステル、ポリグリセロールポリ脂肪酸エステル、エトキシル化グリセリルモノステアレート、1,3-ブチレングリコールモノステアレート、1,3-ブチレングリコールジステアレート、ポリオキシエチレンポリオール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、並びにポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルが挙げられる。
【0086】
組成物における使用に好適な乳化剤としては、アニオン性、カチオン性、非イオン性、及び双性イオン性界面活性剤が挙げられる。好ましいイオン乳化剤としては、レシチン及び誘導体などのリン脂質が挙げられる。
【0087】
例えば、コレステロール及びコレステロール脂肪酸エステルを含むステロール、脂肪酸アミド、エトキシル化脂肪酸アミド、及び脂肪酸アルカノールアミドなどのアミドもまた、軟化剤及び/又は浸透促進剤として使用され得る。
【0088】
薬学的に許容される保存剤を用いて、組成物の保存期間を増加させることができる。組成物に使用するための他の好適な保存剤及び/又は酸化防止剤としては、塩化ベンザルコニウム、ベンジルアルコール、フェノール、尿素、パラベン、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、トコフェロール、チメロサール、クロロブタノールなど、並びにこれらの混合物が挙げられ、用いることができる。抗酸化物質などの保存剤が用いられる場合、濃度は、典型的には、組成物の総重量に基づいて約0.02%~約2%であるが、選択される薬剤に応じて、より大きい量又はより小さい量が望ましい場合がある。本明細書に記載される還元剤は、組成物の良好な保存期間を維持するために有利に使用することができる。一般に、実施形態の無水組成物は、十分な安定性を示すことが観察されるため、保存剤を組成物から省略することができる。
【0089】
組成物における使用に好適なキレート剤としては、エチレンジアミン四酢酸、そのアルカリ金属塩、そのアルカリ土類金属塩、そのアンモニウム塩、及びそのテトラアルキルアンモニウム塩が挙げられる。いくつかの実施形態において、キレート剤は、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム(EDTA)である。いくつかの実施形態において、EDTA二ナトリウムは、少なくとも若しくは約0.001重量%、0.005重量%、0.01重量%、0.02重量%、0.05重量%、0.10重量%、0.20重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、又は4重量%(wt.%)超で提供される。いくつかの実施形態において、EDTA二ナトリウムは、約0.25重量%~約10重量%、約0.1重量%~約2.5重量%、約0.5重量%~約8重量%、約0.75重量%~約6重量%、又は約1重量%~約4重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、EDTA二ナトリウムは、約0.001重量%~約6重量%、約0.002重量%~約4重量%、約0.01重量%~約3重量%、又は約0.02重量%~約2重量%の範囲で提供される。
【0090】
担体は、好ましくは、約4.0~10.0、より好ましくは、約4.8~約7.8、より好ましくは、約5.0~約6.5のpHを有する。pHは、緩衝液又は他のpH調整剤を使用して制御することができる。好適なpH調整剤としては、リン酸及び/又はリン酸塩、クエン酸及び/又はクエン酸塩、水酸化物塩(すなわち、水酸化カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム)、並びにトリエタノールアミンなどのアミンが挙げられる。好適な緩衝液としては、リン酸一カリウム及びリン酸二カリウムの溶液を含み、5.8~8のpHを維持する緩衝液、及びリン酸一ナトリウム及びリン酸二ナトリウムの溶液を含み、6~7.5のpHを維持する緩衝液が挙げられる。他の緩衝液としては、クエン酸/クエン酸ナトリウム、及び二塩基性リン酸ナトリウム/クエン酸が挙げられる。実施形態のペプチド組成物は、レシピエントの血液又は他の体液と等張であることが好ましい。組成物の等張性は、酒石酸ナトリウム、プロピレングリコール、又は他の無機若しくは有機溶質を使用して達成することができる。塩化ナトリウムが特に好ましい。緩衝剤、例えば、酢酸及び塩、クエン酸及び塩、ホウ酸及び塩、並びにリン酸及び塩を用いることができる。ビタミンC、ビタミンE、又は医薬分野で既知の他の還元剤などの還元剤を組成物に含むことが望ましい場合がある。
【0091】
界面活性剤、例えば、アニオン性洗剤、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム、及びスルホン酸ジオクチルナトリウム、カチオン性洗剤、例えば、塩化ベンザルコニウム若しくは塩化ベンゼトニウム、又は非イオン性洗剤、例えば、ポリオキシエチレン水素化ヒマシ油、グリセロールモノステアレート、ポリソルベート、スクロース脂肪酸エステル、メチルセルロース、若しくはカルボキシメチルセルロースを賦形剤として用いることができる。
【0092】
ある特定の実施形態において、薬理活性を有する追加の薬剤を含むことが有利であり得る。抗感染薬としては、駆虫剤(メベンダゾール)、アミノグリコシドを含む抗生物質(ゲンタマイシン、ネオマイシン、トブラマイシン)、抗真菌抗生物質(アンホテリシンb、フルコナゾール、グリセオフルビン、イトラコナゾール、ケトコナゾール、ニスタチン、ミカチン、トルナフテート)、セファロスポリン(セファクロル、セファゾリン、セフォタキシム、セフタジジム、セフトリアキソン、セフロキシム、セファレキシン)、ベータ-ラクタム抗生物質(セフォテタン、メロペネム)、クロラムフェニコール、マクロライド(アジスロマイシン、クラリスロマイシン、エリスロマイシン)、ペニシリン(ペニシリンGナトリウム塩、アモキシリン、アンピシリン、ジクロキサシリン、ナフシリン、ピペラシリン、チカルシリン)、テトラサイクリン(ドキシサイクリン、ミノサイクリン、テトラサイクリン)、バシトラシン、クリンダマイシン、コリスチメタートナトリウム、ポリミキシンB硫酸塩、バンコマイシン、抗菌剤(アシクロビル、アマンタジン、ジダノシン、エファビレンツ、ホスカルネット、ガンシクロビル、インジナビル、ラミブジン、ネルフィナビル、リトナビル、サキナビル、スタブジン、バラシクロビル、バルガンシクロビル、ジドブジンを含む)、キノロン(シプロフロキサシン、レボフロキサシン)、スルホンアミド(スルファジアジン、スルフイソキサゾール)、スルホン(ダプソン)、フラゾリドン、メトロニダゾール、ペンタミジン、スルファニルアミダムクリスタリナム(sulfanilamidum crystallinum)、ガチフロキサシン、及びスルファメトキサゾール/トリメトプリムが挙げられるが、これらに限定されない。麻酔薬としては、エタノール、ブピバカイン、クロロプロカイン、レボブピバカイン、リドカイン、メピバカイン、プロカイン、ロピバカイン、テトラカイン、デスフルラン、イソフルラン、ケタミン、プロポフォール、セボフルラン、コデイン、フェンタニル、ヒドロモルホン、マーカイン、メペリジン、メタドン、モルヒネ、オキシコドン、レミフェンタニル、スフェンタニル、ブトルファノール、ナルブフィン、トラマドール、ベンゾカイン、ジブカイン、塩化エチル、キシロカイン、及びフェナゾピリジンが挙げられるが、これらに限定されない。抗炎症剤としては、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、例えば、アスピリン、セレコキシブ、トリサリチル酸コリンマグネシウム、ジクロフェナクカリウム、ジクロフェナクナトリウム、ジフルニサール、エトドラク、フェノプロフェン、フルビプロフェン、イブプロフェン、インドメタシン、ケトプロフェン、ケトロラク、メレナム酸、ナブメトン、ナプロキセン、ナプロキセンナトリウム、オキサプロジン、ピロキシカム、ロフェコキシブ、サルサレート、スリンダク、及びトルメチン、並びにコルチコステロイド、例えば、コルチゾン、ヒドロコルチゾン、メチルプレドニゾロン、プレドニゾン、プレドニゾロン、ベタメテゾン、ジプロピオン酸ベクロメタゾン、ブデソニド、リン酸デキサメタゾンナトリウム、フルニソリド、プロピオン酸フルチカゾン、トリアムシノロンアセトニド、ベタメタゾン、フルオシノニド、ジプロピオン酸ベタメタゾン、吉草酸ベタメタゾン、デソニド、デスオキシメタゾン、フルオシノロン、トリアムシノロン、プロピオン酸クロベタゾール、及びデキサメタゾンが挙げられるが、これらに限定されない。
【0093】
ある特定の実施形態において、軟化剤、エマルジョン安定剤、保湿剤、賦形剤、及び他の化合物の添加は、皮膚感触(絹のような柔らかさ、軽さ、クリーミーさなど)、吸収性(製品が湿潤感を失い、皮膚上で感知されなくなるのに必要な時間)、一貫性、硬さ、拡散性(例えば、粘度、流動開始、剪断速度)、粘着性、形状の完全性、光沢、親水性又は疎水性、及びその他を含むがこれらに限定されない、局所用組成物の感覚特性を増強するように修飾され得る。好ましくは、組成物は、高い拡散性及び低い粘度特性を有する。そのような特性を有する組成物は、増強された「絹のような」又は「軽い」皮膚感触評価を有することが実証されている(例えば、Bekker,M.Webber,G.,Louw,N.Relating rheological measurements to primary and secondary skin feeling when mineral-based and Fischer-Tropsch wax-based cosmetic emulsions and jellies are applied to the skin,International Journal of Cosmetic Science 2013,35(4),pp.354-61を参照されたい)。
【0094】
いくつかの実施形態において、組成物は、フェノキシエタノール、エチルヘキシルグリセリン、又はこれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、フェノキシエタノールは、少なくとも若しくは約0.05重量%、0.10重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、4.5重量%、5.0重量%、5.5重量%、6.0重量%、6.5重量%、7.0重量%、8重量%、9重量%、10重量%、又は10重量%(wt.%)超で提供される。いくつかの実施形態において、フェノキシエタノールは、約0.25重量%~約10重量%、約0.5重量%~約8重量%、約0.75重量%~約6重量%、又は約1重量%~約4重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、エチルヘキシルグリセリンは、少なくとも若しくは約0.05重量%、0.10重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、4.5重量%、5.0重量%、5.5重量%、6.0重量%、6.5重量%、7.0重量%、8重量%、9重量%、10重量%、又は10重量%(wt.%)超で提供される。いくつかの実施形態において、エチルヘキシルグリセリンは、約0.25重量%~約10重量%、約0.5重量%~約8重量%、約0.75重量%~約6重量%、又は約1重量%~約4重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、フェノキシエタノール及びエチルヘキシルグリセリンは、少なくとも若しくは約0.05重量%、0.10重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、4.5重量%、5.0重量%、5.5重量%、6.0重量%、6.5重量%、7.0重量%、8重量%、9重量%、10重量%、又は10重量%(wt.%)超で提供される。いくつかの実施形態において、フェノキシエタノール及びエチルヘキシルグリセリンは、約0.25重量%~約10重量%、約0.1重量%~約4重量%、約0.5重量%~約8重量%、約0.75重量%~約6重量%、又は約1重量%~約4重量%の範囲で提供される。
【0095】
いくつかの実施形態において、組成物は、ポリアクリレート-13、ポリイソブテン、ポリソルベート20、又はこれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、ポリアクリレート-13は、少なくとも若しくは約0.05重量%、0.10重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、4.5重量%、5.0重量%、5.5重量%、6.0重量%、6.5重量%、7.0重量%、8重量%、9重量%、10重量%、又は10重量%(wt.%)超で提供される。いくつかの実施形態において、ポリアクリレート-13は、約0.25重量%~約10重量%、約0.5重量%~約8重量%、約0.75重量%~約6重量%、又は約1重量%~約4重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、ポリイソブテンは、少なくとも若しくは約0.05重量%、0.10重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、4.5重量%、5.0重量%、5.5重量%、6.0重量%、6.5重量%、7.0重量%、8重量%、9重量%、10重量%、又は10重量%(wt.%)超で提供される。いくつかの実施形態において、ポリイソブテンは、約0.25重量%~約10重量%、約0.5重量%~約8重量%、約0.75重量%~約6重量%、又は約1重量%~約4重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、ポリアクリレート-13は、約0.25重量%~約10重量%、約0.5重量%~約8重量%、約0.75重量%~約6重量%、又は約1重量%~約4重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、ポリソルベート20は、少なくとも若しくは約0.05重量%、0.10重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、4.5重量%、5.0重量%、5.5重量%、6.0重量%、6.5重量%、7.0重量%、8重量%、9重量%、10重量%、又は10重量%(wt.%)超で提供される。いくつかの実施形態において、ポリソルベート20は、約0.25重量%~約10重量%、約0.5重量%~約8重量%、約0.75重量%~約6重量%、又は約1重量%~約4重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、ポリアクリレート-13、ポリイソブテン、及びポリソルベート20は、少なくとも若しくは約0.05重量%、0.10重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、4.5重量%、5.0重量%、5.5重量%、6.0重量%、6.5重量%、7.0重量%、8重量%、9重量%、10重量%、又は10重量%(wt.%)超で提供される。いくつかの実施形態において、ポリアクリレート-13、ポリイソブテン、及びポリソルベート20は、約0.25重量%~約10重量%、約0.1重量%~約4重量%、約0.5重量%~約8重量%、約0.75重量%~約6重量%、又は約1重量%~約4重量%(wt.%)の範囲で提供される。
【0096】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載される組成物は、ソルビン酸カリウムを含む。いくつかの実施形態において、ソルビン酸カリウムは、少なくとも若しくは約0.001重量%、0.00175重量%、0.0025重量%、0.005重量%、0.01重量%、0.02重量%、0.05重量%、0.10重量%、0.20重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、4.5重量%、5.0重量%、5.5重量%、6.0重量%、6.5重量%、7.0重量%、8重量%、9重量%、10重量%、又は10重量%(wt.%)超で提供される。いくつかの実施形態において、ソルビン酸カリウムは、約0.001重量%~約6重量%、約0.002重量%~約4重量%、約0.01重量%~約3重量%、又は約0.02重量%~約2重量%の範囲で提供される。
【0097】
いくつかの実施形態において、リポソームは、プロパンジオール、レシチン、又はこれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、プロパンジオールは、少なくとも若しくは約0.001重量%、0.005重量%、0.01重量%、0.02重量%、0.05重量%、0.10重量%、0.20重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、4.5重量%、5.0重量%、5.5重量%、6.0重量%、6.5重量%、7.0重量%、8重量%、9重量%、10重量%、又は10重量%(wt.%)超で提供される。いくつかの実施形態において、プロパンジオールは、約0.001重量%~約6重量%、約0.002重量%~約4重量%、約0.01重量%~約3重量%、又は約0.02重量%~約2重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、レシチンは、少なくとも若しくは約0.001重量%、0.005重量%、0.01重量%、0.02重量%、0.05重量%、0.10重量%、0.20重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、4.5重量%、5.0重量%、5.5重量%、6.0重量%、6.5重量%、7.0重量%、8重量%、9重量%、10重量%、又は10重量%(wt.%)超で提供される。いくつかの実施形態において、レシチンは、約0.001重量%~約6重量%、約0.002重量%~約4重量%、約0.01重量%~約3重量%、又は約0.02重量%~約2重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、リポソームは、プロパンジオール及びレシチンを含む。いくつかの実施形態において、プロパンジオール及びレシチンは、少なくとも若しくは約0.001重量%、0.005重量%、0.01重量%、0.02重量%、0.05重量%、0.10重量%、0.20重量%、0.25重量%、0.50重量%、0.75重量%、1.0重量%、1.5重量%、2.0重量%、2.5重量%、3.0重量%、3.5重量%、4.0重量%、4.5重量%、5.0重量%、5.5重量%、6.0重量%、6.5重量%、7.0重量%、8重量%、9重量%、10重量%、又は10重量%(wt.%)超で提供される。いくつかの実施形態において、プロパンジオール及びレシチンは、約0.001重量%~約6重量%、約0.002重量%~約4重量%、約0.01重量%~約3重量%、又は約0.02重量%~約2重量%の範囲で提供される。いくつかの実施形態において、プロパンジオール及びレシチンは、約0.90重量%で提供される。
【0098】
局所用組成物は、水溶液中に分散されたミセル、又は界面活性剤分子の凝集体を含有し得る。ミセルは、界面活性剤を含む水溶液中に油溶媒を分散させることによって調製することができ、界面活性剤の濃度は臨界ミセル濃度を超える。得られる組成物は、ミセル、すなわち、球状の油滴を含有する。
【0099】
浸透促進剤
脂肪酸及びアルコールを用いて、ペプチドの浸透を増強し、組成物、例えば、メタン酸、エタン酸、プロパン酸、ブタン酸、イソ酪酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ミリストレイン酸、イソ吉草酸、パルミトレイン酸、サピエン酸、オレイン酸、エライジン酸、バクセン酸、リノール酸、リノレイド酸、α-リノレン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸、エルカ酸、ドコサヘキサエン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、中鎖脂肪酸、例えば、C6~12脂肪酸などを提供することができる。組成物に用いる場合の典型的な量は、1重量%~4重量%である。
【0100】
抗菌有効性
本明細書に記載されるのは、いくつかの実施形態において、生理学的pHにおける化学的及び物理的に安定な組成物である。いくつかの実施形態において、本組成物は、無菌であり、ヒト投与に対して安全である。いくつかの実施形態において、本組成物は、Antimicrobial Effectiveness Testなどの必要な抗菌有効性試験に準拠するか、又は合格する。いくつかの実施形態において、本組成物は、細菌、酵母、カビ、又はこれらの組み合わせの完全な、又は実質的に完全な根絶をもたらす。
【0101】
使用方法
本明細書では、ヒアルロン酸(HA)を刺激するための組成物及び方法が記載される。いくつかの実施形態において、組成物及び方法は、HAを刺激し、それによって、皮膚の水分を改善し、皮膚の弾力性及び張りを維持及び改善する。いくつかの実施形態において、本明細書に記載される組成物及び方法は、皮膚水和を促進又は改善する。
【0102】
本明細書に記載される組成物及び方法は、いくつかの実施形態において、老化した皮膚を改善するか、又は老化した皮膚の回復を促進する。いくつかの実施形態において、本明細書に記載される組成物及び方法は、老化した皮膚の弾力性を改善する。いくつかの場合において、本明細書に記載される組成物及び方法は、老化した皮膚の外観を改善する。いくつかの場合において、本組成物及び方法は、皮膚水和を促進又は改善することによって、老化した皮膚の外観を改善する。いくつかの実施形態において、本組成物及び方法は、加齢斑の外観を改善する。いくつかの場合において、本組成物及び方法は、白色偽性瘢痕の外観を改善する。いくつかの場合において、本組成物及び方法は、不均一な皮膚色調の外観を改善する。いくつかの場合において、本組成物及び方法は、しわの外観を改善する。
【0103】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載される組成物及び方法は、充填剤の注入の前、間、及び後の皮膚の外観を改善する。いくつかの実施形態において、本明細書に記載される組成物及び方法は、充填剤の注入の前、間、及び後の皮膚水和を改善する。いくつかの実施形態において、充填剤は、軟組織充填剤製品である。例えば、軟組織充填剤は、注射可能な皮膚又は皮下充填剤である。いくつかの実施形態において、充填剤は、豊胸若しくは乳房再建充填剤、口唇充填剤、又は他の軟組織の回復若しくは増強に好適な充填剤である。いくつかの実施形態において、充填剤は、皮膚充填剤である。いくつかの場合において、皮膚充填剤は、対象の皮膚の中又は下への注射を通して投与される。
【0104】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載される組成物及び方法は、皮膚の外観を、少なくとも若しくは約10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、又は95%超改善する。いくつかの実施形態において、本明細書に記載される組成物及び方法は、皮膚の外観を、少なくとも若しくは約0.5倍、1.0倍、1.5倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、5.0倍、6.0倍、7.0倍、8.0倍、9.0倍、10倍、又は10倍超改善する。
【0105】
本明細書に記載される組成物及び方法は、いくつかの実施形態において、内因性ヒアルロン酸(HA)産生をシミュレートする。本明細書に記載される組成物及び方法は、真皮への皮膚の高分子量HA浸透を改善することができる。いくつかの実施形態において、ヒドロキシメトキシフェニルデカノン、トレメラ・フシフォルミス抽出物、ラクトフェリン、ヒアルロン酸ナトリウムクロスポリマー、ホスファチジルセリン、又はこれらの組み合わせを含む組成物は、内因性ヒアルロン酸産生を刺激する。
【0106】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載される組成物は、内因性ヒアルロン酸産生を、少なくとも若しくは約10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、又は95%超刺激する。いくつかの実施形態において、本明細書に記載される組成物は、内因性ヒアルロン酸産生を、少なくとも若しくは約0.5倍、1.0倍、1.5倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、5.0倍、6.0倍、7.0倍、8.0倍、9.0倍、10倍、又は10倍超刺激する。
【0107】
本明細書に記載される組成物は、様々な皮膚レジメンとともに使用され得る。いくつかの場合において、本明細書に記載される局所用組成物は、1日1回、1日2回、1日3回以上投与される。いくつかの場合において、本明細書に記載の局所用組成物は、1日2回投与される。本明細書に記載の局所用組成物は、いくつかの実施形態において、毎日(daily)、毎日(every day)、隔日、週に5日間、週に1回、隔週、月に2週間、月に3週間、月に1回、月に2回、月に3回以上投与される。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の局所用組成物は、1日2回、例えば、朝及び夕方に投与される。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の局所用組成物は、少なくとも1日、2日、3日、4日、5日、6日、1週間、2週間、3週間、1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月、4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月、7ヶ月、8ヶ月、9ヶ月、10ヶ月、11ヶ月、12ヶ月、18ヶ月、2年、3年、4年、5年、10年以上にわたって投与される。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の局所用組成物は、少なくとも又は約1週間、2週間、3週間、1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月、4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月以上にわたって、1日2回投与される。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の局所用組成物は、少なくとも又は約1週間、2週間、3週間、1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月、4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月以上にわたって、1日1回、1日2回、1日3回、1日4回、又は1日4回超投与される。
【0108】
安定性試験
組成物の安定性試験は、以下のように実施することができる。
【0109】
高温試験は現在、長期的な安定性の予測因子として一般的に使用されている。高温試験は、37℃(98°F)及び45℃(113°F)で実施することができる。製品が45℃で3ヶ月間保存される場合(及び許容される安定性を示す場合)、室温で2年間安定しているはずである。良好な制御温度は、4℃(39°F)であり、ほとんどの製品は、優れた安定性を示す。場合により、製品はまた、3ヶ月間、-10℃(14°F)に供される。
【0110】
いくつかの場合において、製品の安定性は、-10℃(14°F)~25℃(77°F)の3サイクルの温度試験を経ることによって評価される。そのような場合において、製品を24時間-10℃に置き、次いで、24時間室温(25℃)に置く。これで1サイクルが完了する。更に厳しい試験は、-10℃~45℃の5サイクル試験である。これはエマルジョンに大きなストレスを与える。
【0111】
(水中油型エマルジョンの)分散相は、分離してエマルジョンの上部まで上昇し、油滴の層を形成する傾向がある。この現象をクリーミングと呼ぶ。クリーミングは、エマルジョンの不安定が近いことの最初の兆候のうちの1つである。クリーミングを予測するための試験方法は、遠心分離である。エマルジョンを50℃(122°F)まで加熱し、3000rpmで30分間遠心分離する。次いで、結果として生じる製品にクリーミングの兆候がないか検査する。
【0112】
調合物及びパッケージの両方が紫外線に敏感である可能性がある。製品をグラスに入れ、実際のパッケージを広域スペクトル出力のライトボックスに入れる。アルミ箔で完全に覆われた別のガラス瓶は対照の役割を果たす。製品の変色が観察され得る。
【0113】
上記の全ての試験について、色、臭い/香り、粘度、pH値、並びに利用可能であれば、顕微鏡下での粒径均一性及び/又は粒子の凝集が観察され得る。
【0114】
非侵襲的使用及び侵襲的手技との使用のためのキット
本明細書に提供される方法及び組成物のいくつかの実施形態は、ヒアルロン酸を刺激するペプチド及び薬剤を含む、キットを含む。いくつかの実施形態において、キットは、投与する医師、他の医療従事者、患者、又は介護者に提供され得る。いくつかの実施形態において、キットは、好適な局所用組成物中に組成物を含む容器と、組成物を対象に投与するための説明書とを含む。キットは、任意選択で、1つ以上の追加の治療薬又は他の薬剤も含み得る。例えば、局所形態のペプチド組成物を含むキットは、クレンザー、閉塞性保湿剤、浸透性保湿剤、日焼け止め、日焼け防止剤などの他のスキンケア剤とともに提供され得る。キットは、ペプチド組成物をバルク形態で含み得るか、又は連続若しくは逐次投与のために用量を分けたペプチド組成物を含み得る。キットは、任意選択で、1つ以上の診断ツール、投与ツール、及び/又は使用説明書を含み得る。キットは、ペプチド組成物及び任意の他の治療薬又は有益な薬剤を投与するための説明書とともに、シリンジ、ポンプディスペンサー、単回投与パケットなどの好適な送達デバイスを含み得る。キットは、任意選択で、含まれる任意の若しくは全ての治療薬又は有益な薬剤の保存、再構築(該当する場合)、及び投与のための説明書を含み得る。キットは、対象に与えられる投与の回数、又は対象に投与される異なる製品を反映する複数の容器を含み得る。
【0115】
いくつかの実施形態において、組成物は、充填剤の注射などの美容手技の前、間、及び後に皮膚を支持するように構成され、また、皮膚の独自の自然再生プロセスと連動し、皮膚の外観及び皮膚のツッパリ感の改善を補助する。局所用組成物は、より迅速な回復のために、又は一般的により健康的に見える皮膚のために、手技の直後に適用することができる。本組成物は、ヒアルロン酸を増加させ、皮膚水和を促進することができる。局所用組成物は、全ての皮膚タイプ及び術後皮膚に好適である。局所用組成物は、好適な量のペプチドが患者によって自己投与されることを可能にするために、バルク形態で患者に提供され得る。例えば、患者は、患部を均一に覆うのに十分な量の組成物を、又は医師によって別途指示されたとおりに適用することができる。ある特定の実施形態において、追加の治療薬又は活性剤を局所用組成物に組み込むことが望ましくあり得る。あるいは、補助療法又は薬剤は、別個に投与することができる。例えば、クレンザー、日焼け防止剤、日焼け止め、浸透性保湿剤、及び/又は閉塞性保湿剤は、実施形態の局所用組成物の前又は後に投与するために提供され得る。キットは、局所用ペプチド組成物、閉塞性保湿剤、穏やかなクレンザー、浸透性保湿剤、及び広域スペクトルのSPF30+日焼け止めを含み得る。
【0116】
クリーム、軟膏、ローション、溶液、ゲル、スプレー、及びパッチの様々な例は、創傷治癒若しくは創傷閉鎖の促進、又は慢性皮膚創傷の治療のために皮膚に相乗的に作用する浸透促進剤及び他の活性剤と組み合わせて、活性成分として本明細書に記載されるペプチド組成物を組み得る。
【0117】
番号付き実施形態
番号付き実施形態1は、合成トリペプチドと、オクタペプチドと、ヘキサペプチドとを含む、ヒアルロン酸を刺激するための局所用組成物であって、局所用組成物がヒアルロン酸を刺激する、局所用組成物を含む。番号付き実施形態2は、合成トリペプチドが、テトラデシル-ジアミノブチロイルバリルジアミノ酪酸尿素トリフルオロアセテートを含む、番号付き実施形態1に記載の局所用組成物を含む。番号付き実施形態3は、オクタペプチドが、リポソームに封入されている、番号付き実施形態1~2に記載の局所用組成物を含む。番号付き実施形態4は、オクタペプチドが、アミノ酸配列GDGDGASA(配列番号:1)、GPMGPSGP(配列番号:2)、GLGPGARA(配列番号:3)、GPQGFQGP(配列番号:4)、GPHGVREA(配列番号:5)、GPMGPRGP(配列番号:6)、GPGKNGDD(配列番号:7)、又はGPMGPRGP(配列番号:8)を含む、番号付き実施形態1~3に記載の局所用組成物を含む。番号付き実施形態5は、オクタペプチドが、アミノ酸配列GDGDGASA(配列番号:1)を含む、番号付き実施形態1~4に記載の局所用組成物を含む。番号付き実施形態6は、オクタペプチドが、アミノ酸配列GPMGPSGP(配列番号:2)を含む、番号付き実施形態1~5に記載の局所用組成物を含む。番号付き実施形態7は、オクタペプチドが、アミノ酸配列GLGPGARA(配列番号:3)を含む、番号付き実施形態1~6に記載の局所用組成物を含む。番号付き実施形態8は、オクタペプチドが、アミノ酸配列GPQGFQGP(配列番号:4)を含む、番号付き実施形態1~7に記載の局所用組成物を含む。番号付き実施形態9は、オクタペプチドが、アミノ酸配列GPHGVREA(配列番号:5)を含む、番号付き実施形態1~8に記載の局所用組成物を含む。番号付き実施形態10は、オクタペプチドが、アミノ酸配列GPMGPRGP(配列番号:6)を含む、番号付き実施形態1~9に記載の局所用組成物を含む。番号付き実施形態11は、オクタペプチドが、アミノ酸配列GPGKNGDD(配列番号:7)を含む、番号付き実施形態1~10に記載の局所用組成物を含む。番号付き実施形態12は、オクタペプチドが、アミノ酸配列GPMGPRGP(配列番号:8)を含む、番号付き実施形態1~11に記載の局所用組成物を含む。番号付き実施形態13は、ヘキサペプチドが、ヘキサペプチド-11である、番号付き実施形態1~12に記載の局所用組成物を含む。番号付き実施形態14は、ヘキサペプチド-11が、リポソームに封入されている、番号付き実施形態1~13に記載の局所用組成物を含む。番号付き実施形態15は、ラクトフェリンを更に含む、番号付き実施形態1~14に記載の局所用組成物を含む。番号付き実施形態16は、ラクトフェリンが、リポソームに封入されている、番号付き実施形態1~15に記載の局所用組成物を含む。番号付き実施形態17は、ホスファチジルセリンを更に含む、番号付き実施形態1~16に記載の局所用組成物を含む。番号付き実施形態18は、トレメラ・フシフォルミス抽出物を更に含む、番号付き実施形態1~17に記載の局所用組成物を含む。番号付き実施形態19は、ヒアルロン酸ナトリウムクロスポリマーを更に含む、番号付き実施形態1~18に記載の局所用組成物を含む。番号付き実施形態20は、ヒドロキシメトキシフェニルデカノンを更に含む、番号付き実施形態1~19に記載の局所用組成物を含む。番号付き実施形態21は、水性である、番号付き実施形態1~20に記載の局所用組成物を含む。番号付き実施形態22は、オクタペプチドが、アミノ酸配列GPMGPSGP(配列番号:2)を含み、ヘキサペプチドは、ヘキサペプチド-11である、番号付き実施形態1~21に記載の局所用組成物を含む。番号付き実施形態23は、ラクトフェリン、ホスファチジルセリン、トレメラ・フシフォルミス抽出物、ヒアルロン酸ナトリウムクロスポリマー、ヒドロキシメトキシフェニルデカノン、又はこれらの組み合わせを更に含む、番号付き実施形態1~22に記載の局所用組成物を含む。番号付き実施形態24は、オクタペプチドが、アミノ酸配列GLGPGARA(配列番号:3)を含み、ヘキサペプチドは、ヘキサペプチド-11である、番号付き実施形態1~23に記載の局所用組成物を含む。番号付き実施形態25は、ラクトフェリン、ホスファチジルセリン、トレメラ・フシフォルミス抽出物、ヒアルロン酸ナトリウムクロスポリマー、ヒドロキシメトキシフェニルデカノン、又はこれらの組み合わせを更に含む、番号付き実施形態1~24に記載の局所用組成物を含む。番号付き実施形態26は、オクタペプチドが、アミノ酸配列GPQGFQGP(配列番号:4)を含み、ヘキサペプチドは、ヘキサペプチド-11である、番号付き実施形態1~25に記載の局所用組成物を含む。番号付き実施形態27は、ラクトフェリン、ホスファチジルセリン、トレメラ・フシフォルミス抽出物、ヒアルロン酸ナトリウムクロスポリマー、ヒドロキシメトキシフェニルデカノン、又はこれらの組み合わせを更に含む、番号付き実施形態1~26に記載の局所用組成物を含む。番号付き実施形態28は、オクタペプチドが、アミノ酸配列GPHGVREA(配列番号:5)を含み、ヘキサペプチドは、ヘキサペプチド-11である、番号付き実施形態1~27に記載の局所用組成物を含む。番号付き実施形態29は、ラクトフェリン、ホスファチジルセリン、トレメラ・フシフォルミス抽出物、ヒアルロン酸ナトリウムクロスポリマー、ヒドロキシメトキシフェニルデカノン、又はこれらの組み合わせを更に含む、番号付き実施形態1~28に記載の局所用組成物を含む。番号付き実施形態30は、オクタペプチドが、アミノ酸配列GPMGPRGP(配列番号:6)を含み、ヘキサペプチドは、ヘキサペプチド-11である、番号付き実施形態1~29に記載の局所用組成物を含む。番号付き実施形態31は、ラクトフェリン、ホスファチジルセリン、トレメラ・フシフォルミス抽出物、ヒアルロン酸ナトリウムクロスポリマー、ヒドロキシメトキシフェニルデカノン、又はこれらの組み合わせを更に含む、番号付き実施形態1~30に記載の局所用組成物を含む。番号付き実施形態32は、オクタペプチドが、アミノ酸配列GPGKNGDD(配列番号:7)を含み、ヘキサペプチドは、ヘキサペプチド-11である、番号付き実施形態1~31に記載の局所用組成物を含む。番号付き実施形態33は、ラクトフェリン、ホスファチジルセリン、トレメラ・フシフォルミス抽出物、ヒアルロン酸ナトリウムクロスポリマー、ヒドロキシメトキシフェニルデカノン、又はこれらの組み合わせを更に含む、番号付き実施形態1~32に記載の局所用組成物を含む。番号付き実施形態34は、オクタペプチドが、アミノ酸配列GPMGPRGP(配列番号:8)を含み、ヘキサペプチドが、ヘキサペプチド-11である、番号付き実施形態1~33に記載の局所用組成物を含む。番号付き実施形態35は、ラクトフェリン、ホスファチジルセリン、トレメラ・フシフォルミス抽出物、ヒアルロン酸ナトリウムクロスポリマー、ヒドロキシメトキシフェニルデカノン、又はこれらの組み合わせを更に含む、番号付き実施形態1~34に記載の局所用組成物を含む。番号付き実施形態36は、合成トリペプチドと、オクタペプチドと、ヘキサペプチドとを含む局所用組成物を投与する工程を含む、ヒアルロン酸産生を刺激するための方法を含む。番号付き実施形態37は、合成トリペプチドが、テトラデシル-ジアミノブチロイルバリルジアミノ酪酸尿素トリフルオロアセテートを含む、番号付き実施形態1~36のいずれか1つに記載の方法を含む。番号付き実施形態38は、オクタペプチドが、リポソームに封入されている、番号付き実施形態1~37のいずれか1つに記載の方法を含む。番号付き実施形態39は、オクタペプチドが、アミノ酸配列GDGDGASA(配列番号:1)、GPMGPSGP(配列番号:2)、GLGPGARA(配列番号:3)、GPQGFQGP(配列番号:4)、GPHGVREA(配列番号:5)、GPMGPRGP(配列番号:6)、GPGKNGDD(配列番号:7)、又はGPMGPRGP(配列番号:8)を含む、番号付き実施形態1~38のいずれか1つに記載の方法を含む。番号付き実施形態40は、オクタペプチドが、アミノ酸配列GDGDGASA(配列番号:1)を含む、番号付き実施形態1~39のいずれか1つに記載の方法を含む。番号付き実施形態41は、オクタペプチドが、アミノ酸配列GPMGPSGP(配列番号:2)を含む、番号付き実施形態1~40のいずれか1つに記載の方法を含む。番号付き実施形態42は、オクタペプチドが、アミノ酸配列GLGPGARA(配列番号:3)を含む、番号付き実施形態1~41のいずれか1つに記載の方法を含む。番号付き実施形態43は、オクタペプチドが、アミノ酸配列GPQGFQGP(配列番号:4)を含む、番号付き実施形態1~42のいずれか1つに記載の方法を含む。番号付き実施形態44は、オクタペプチドが、アミノ酸配列GPHGVREA(配列番号:5)を含む、番号付き実施形態1~43のいずれか1つに記載の方法を含む。番号付き実施形態45は、オクタペプチドが、アミノ酸配列GPMGPRGP(配列番号:6)を含み、番号付き実施形態1~44のいずれか1つに記載の方法を含む。番号付き実施形態46は、オクタペプチドが、アミノ酸配列GPGKNGDD(配列番号:7)を含む、番号付き実施形態1~45のいずれか1つに記載の方法を含む。番号付き実施形態47は、オクタペプチドが、アミノ酸配列GPMGPRGP(配列番号:8)を含む、番号付き実施形態1~46のいずれか1つに記載の方法を含む。番号付き実施形態48は、ヘキサペプチドが、ヘキサペプチド-11である、番号付き実施形態1~47のいずれか1つに記載の方法を含む。
番号付き実施形態49は、ヘキサペプチド-11が、リポソームに封入されている、番号付き実施形態1~48のいずれか1つに記載の方法を含む。番号付き実施形態50は、局所用組成物が、ラクトフェリンを更に含む、番号付き実施形態1~49のいずれか1つに記載の方法を含む。番号付き実施形態51は、ラクトフェリンが、リポソームに封入されている、番号付き実施形態1~50のいずれか1つに記載の方法を含む。番号付き実施形態52は、局所用組成物が、ホスファチジルセリンを更に含む、番号付き実施形態1~51のいずれか1つに記載の方法を含む。番号付き実施形態53は、局所用組成物が、トレメラ・フシフォルミス抽出物を更に含む、番号付き実施形態1~52のいずれか1つに記載の方法を含む。番号付き実施形態54は、局所用組成物が、ヒアルロン酸ナトリウムクロスポリマーを更に含む、番号付き実施形態1~53のいずれか1つに記載の方法を含む。番号付き実施形態55は、局所用組成物が、ヒドロキシメトキシフェニルデカノンを更に含む、番号付き実施形態1~54のいずれか1つに記載の方法を含む。番号付き実施形態56は、オクタペプチドが、アミノ酸配列GPMGPSGP(配列番号:2)を含み、ヘキサペプチドが、ヘキサペプチド-11である、番号付き実施形態1~55のいずれか1つに記載の方法を含む。番号付き実施形態57は、局所用組成物が、ラクトフェリン、ホスファチジルセリン、トレメラ・フシフォルミス抽出物、ヒアルロン酸ナトリウムクロスポリマー、ヒドロキシメトキシフェニルデカノン、又はこれらの組み合わせを更に含む、番号付き実施形態1~56のいずれか1つに記載の方法を含む。番号付き実施形態58は、オクタペプチドが、アミノ酸配列GLGPGARA(配列番号:3)を含み、ヘキサペプチドが、ヘキサペプチド-11である、番号付き実施形態1~57のいずれか1つに記載の方法を含む。番号付き実施形態59は、局所用組成物が、ラクトフェリン、ホスファチジルセリン、トレメラ・フシフォルミス抽出物、ヒアルロン酸ナトリウムクロスポリマー、ヒドロキシメトキシフェニルデカノン、又はこれらの組み合わせを更に含む、番号付き実施形態1~58のいずれか1つに記載の方法を含む。番号付き実施形態60は、オクタペプチドが、アミノ酸配列GPQGFQGP(配列番号:4)を含み、ヘキサペプチドが、ヘキサペプチド-11である、番号付き実施形態1~59のいずれか1つに記載の方法を含む。番号付き実施形態61は、局所用組成物が、ラクトフェリン、ホスファチジルセリン、トレメラ・フシフォルミス抽出物、ヒアルロン酸ナトリウムクロスポリマー、ヒドロキシメトキシフェニルデカノン、又はこれらの組み合わせを更に含む、番号付き実施形態1~60のいずれか1つに記載の方法を含む。番号付き実施形態62は、オクタペプチドが、アミノ酸配列GPHGVREA(配列番号:5)を含み、ヘキサペプチドが、ヘキサペプチド-11である、番号付き実施形態1~61のいずれか1つに記載の方法を含む。番号付き実施形態63は、局所用組成物が、ラクトフェリン、ホスファチジルセリン、トレメラ・フシフォルミス抽出物、ヒアルロン酸ナトリウムクロスポリマー、ヒドロキシメトキシフェニルデカノン、又はこれらの組み合わせを更に含む、番号付き実施形態1~62のいずれか1つに記載の方法を含む。番号付き実施形態64は、オクタペプチドが、アミノ酸配列GPMGPRGP(配列番号:6)を含み、ヘキサペプチドが、ヘキサペプチド-11である、番号付き実施形態1~63のいずれか1つに記載の方法を含む。番号付き実施形態65は、局所用組成物が、ラクトフェリン、ホスファチジルセリン、トレメラ・フシフォルミス抽出物、ヒアルロン酸ナトリウムクロスポリマー、ヒドロキシメトキシフェニルデカノン、又はこれらの組み合わせを更に含む、番号付き実施形態1~64のいずれか1つに記載の方法を含む。番号付き実施形態66は、オクタペプチドが、アミノ酸配列GPGKNGDD(配列番号:7)を含み、ヘキサペプチドが、ヘキサペプチド-11である、番号付き実施形態1~65のいずれか1つに記載の方法を含む。番号付き実施形態67は、局所用組成物が、ラクトフェリン、ホスファチジルセリン、トレメラ・フシフォルミス抽出物、ヒアルロン酸ナトリウムクロスポリマー、ヒドロキシメトキシフェニルデカノン、又はこれらの組み合わせを更に含む、番号付き実施形態1~66のいずれか1つに記載の方法を含む。番号付き実施形態68は、オクタペプチドが、アミノ酸配列GPMGPRGP(配列番号:8)を含み、ヘキサペプチドが、ヘキサペプチド-11である、番号付き実施形態1~67のいずれか1つに記載の方法を含む。番号付き実施形態69は、局所用組成物が、ラクトフェリン、ホスファチジルセリン、トレメラ・フシフォルミス抽出物、ヒアルロン酸ナトリウムクロスポリマー、ヒドロキシメトキシフェニルデカノン、又はこれらの組み合わせを更に含む、番号付き実施形態1~68のいずれか1つに記載の方法を含む。番号付き実施形態70は、局所用組成物が、水性である、番号付き実施形態1~69のいずれか1つに記載の方法を含む。番号付き実施形態71は、局所用組成物が、皮膚の水分を改善する、番号付き実施形態1~70のいずれか1つに記載の方法を含む。番号付き実施形態72は、局所用組成物が、あざ、加齢斑、又はしわの出現を低減させる、番号付き実施形態1~71のいずれか1つに記載の方法を含む。番号付き実施形態73は、局所用組成物が、1日に1、2、3、4、5、6、7又は8回投与される、番号付き実施形態1~72のいずれか1つに記載の方法を含む。番号付き実施形態74は、個体が、ヒトである、番号付き実施形態1~73のいずれか1つに記載の方法を含む。
【実施例
【0118】
以下の実施例は、本開示の様々な実施形態を例示することを目的として与えられるものであり、いかなる方法においても本開示を限定することを意味するものではない。本実施例は、本明細書に記載の方法とともに、現在、好ましい実施形態を代表するものであり、例示的なものであり、本開示の範囲に対する限定であるものとして意図されない。特許請求の範囲によって定義される本開示の趣旨に包含される変更及び他の用途が、当業者に生じるであろう。
【0119】
実施例1:遺伝子発現研究
本実施例は、線維芽細胞及びケラチノサイト内の遺伝子発現における異なる活性剤の効果を示す。
【0120】
方法
細胞株。ヒト成人皮膚線維芽細胞及びケラチノサイト細胞株を、11の異なる化合物処置(+処置#12としてのDMSO対照)で処置した。一次線維芽細胞、ZenBioから供給されたケラチノサイト。一次細胞を、ZenBioの指示に従って、1cm当たり5K又は10Kの細胞において細胞特異的培地に播種した。細胞を、プレート当たり1つの細胞株で、48ウェルプレート(Greiner)に3通りに播種した。培地体積は、ウェルあたり500ulであった。外側の2つの縦列のウェルを使用しなかった。全ての横列を使用した。細胞を、37℃5%COインキュベーター内で2日間培養した。48時間後、全ての細胞培養物は、均一であり、健全に見え、かなりの数の浮遊死細胞、又はアポトーシス若しくは死滅細胞を示し得る細胞の空胞化の証拠はなかった。
【0121】
化合物。以下のリスト上の化合物1~8のストックを、赤色タイプで示される濃度の100倍においてPBS中で調製した。化合物9(PS、ホスファチジルセリン)の50mg/mlストックをDMSO中で調製したが、広範なボルテックス及び加温では溶液に完全には溶けなかった。このストックは、最終濃度の100倍であった。化合物10(CBD)の20mg/mlストックをDMSO中で調製した。未溶解の微粒子は観察されなかったが、ストック溶液は、わずかに濁っており、完全には透明ではなかった。このストックは、最終濃度の200倍であった。
【0122】
細胞処置:
1.ラクトフェリン(Lacto)
2.TCVRRAF(LCV)
3.トリペプチド-1(Tri)
4.ヘキサペプチド-12(Hex12)
5.トリペプチド-1及びヘキサペプチド-12(TriHex)
6.ヘキサペプチド-11(Hex11)
7.トラネキサム酸5%(Tran Acid)
8.オクタペプチド(Octa)
9.ホスファチジルセリン(Phos)
【0123】
投与。48時間の付着培養後、線維芽細胞及びケラチノサイトを試験化合物で処置した。化合物を以下の表内の最終濃度で適切な細胞培地中に再懸濁し、付着培養培地を除去し、化合物含有培地を添加した。
【0124】
RNA溶解物調製。24時間の化合物曝露後、培地を除去し、細胞をPBSで1回洗浄した。100ulのRNA溶解緩衝液(Takara Bioカタログ番号635013、1倍に希釈された「10倍RNA溶解緩衝液」)をウェルに添加し、粉砕によって完全に混合し、RNAseフリー微量遠心管中で組み合わせ、即時に-30℃で凍結した。一度に1つの細胞株(1つのプレート)から試料を調製した。プレートアレイは、3つのウェルの横列に各処置を伴う12×4である。3つのウェルを溶解させ、PCRチューブストリップ内のチューブの中に組み合わせた。RNA抽出、ライブラリ構築、及び1つの試料当たり25Mペアエンド100bpリードに対するシークエンシングのために、全ての試料をドライアイス上で凍結した状態でMedGenomeに発送した。
【0125】
シークエンシング。ライブラリ調製及びシークエンシングが、MedGenomeで完了した。
【0126】
結果
図1は、様々な化合物で処置された線維芽細胞における、線維芽細胞内のHAの一次刺激剤であるヒアルロン酸シンターゼ2(HAS2)のデータを示す。オクタペプチドは、ヒアルロン酸シンターゼ2(HAS2)の優れた刺激を示した(図1)。
【0127】
図2は、様々な化合物で処置されたケラチノサイトにおけるHAS2のデータを示す。図3は、様々な化合物で処置されたケラチノサイトにおける、HA還元酵素であるヒアルロニダーゼ2(HYAL2)のデータを示す。ヘキサペプチド-11は、ケラチノサイトにおけるHAS2の優れた上方調節及びケラチノサイトにおけるHYAL2の強力な下方調節を示した。
【0128】
本実施例は、本明細書に記載されるペプチドが、ヒアルロン酸刺激に関与する遺伝子の遺伝子発現の調節に関与することを示す。
【0129】
実施例2:HA産生評価
本実施例は、オクタペプチド、SymDecanox(商標)、Tremella、ラクトフェリン、ホスファチジルセリン、Hylasome(商標)、Aquaxyl(商標)、及び完全な製剤が、皮膚線維芽細胞(及びケラチノサイト)からの高分子量(HMW)ヒアルロン酸(HA)の分泌を刺激するかどうかをアッセイする。本実施例はまた、HA合成についてもアッセイする。
【0130】
簡単に述べると、皮膚線維芽細胞及びケラチノサイトを、成長培地(6ウェル皿)中で培養した。それらがコンフルエンスに達したときに、成長培地を無血清培地に24時間置き換えた。以下に列挙される試験薬を実験的処置として添加した。
【0131】
HA研究のための試験薬(実験1):
1.オクタペプチド-10ug/mL
2.ラクトフェリン-500ug/mL
3.SynHycan-500ug/mL
4.ホスファチジルセリン-500ug/mL
5.Hylasome(商標)-500ug/mL
6.Tremella-500ug/mL
7.SymDecanox(商標)-250ug/mL
8.Aquaxyl(商標)-500ug/mL
9.全ての化合物の混合物(各化合物について上記濃度の12.5%)
10.全ての化合物の混合物(各化合物について上記濃度の40%)
【0132】
処置後の細胞からの上清を、24、48及び72時間で収集し、凍結融解分解を防止するために保存前に等分した。60K、100K及び2MDaのHAを参照タンパク質として使用した。SDS-PAGEを使用して、比較因子としての参照タンパク質とともに、上清から単離されたタンパク質からMWサイズを分離した。ゲルをALL-STAINSで染色して、分子量(MW)を比較した。処置の72時間後のヒト線維芽細胞におけるヒアルロン酸産生に対するいくつかの化合物の効果を示すデータが、図4で見られる。A、陰性対照(PBS)、B.ローディングダイ、C.60kのHAマーカー、D.100KのHAマーカー、E.2MのHAマーカー。番号1~10は、上記に列挙される化合物の名称である。参照点として2Mダルトンにおける異なるMW-HA及びHMW-HAが示される。図4は、2Mダルトン/HMW HAの範囲でHAを産生する線維芽細胞、及びHMW-HAを産生しないものを示す。
【0133】
オクタペプチド化合物の効果はまた、バンドの消失を確認するために、処置の72時間後に、ヒアルロニダーゼを添加して、ヒト線維芽細胞におけるHA産生について試験された。試験された化合物を以下に列挙する。簡潔に述べると、100uLの培地をヒト線維芽細胞培養物から採取し、SpeedVac濃縮器内で濃縮して、10uLまで減らした。試料を、37℃で90分間、5ulの(1mg/uL)ヒアルロニダーゼ酵素とともにオクタペプチドで処置した。データが、図5で見られる。
【0134】
試験された化合物:
1.ローディングバッファー(陰性対照)
2.オクタペプチド-1ug/mL
3.オクタペプチド-10ug/mL
4.オクタペプチド-100ug/mL
5.採取された培地
6.採取された培地
7.オクタペプチド-100ug/mL+ヒアルロニダーゼ酵素
8.HA 2M+ヒアルロニダーゼ酵素対照
9.HA 2M(陽性対照)
10.HA 2M(陽性対照)
【0135】
第2の実験では、HA産生がまた、以下の試験化合物を用いて評価された。簡潔に述べると、一次成人ヒト皮膚線維芽細胞を、6ウェルプレート中でほぼコンフルエントになるまで培養した。細胞を右に示される化合物及び濃度で処置した。72時間後、100uLの培地を各処置条件から収集し、SpeedVac濃縮器内で約10uLの最終体積まで濃縮した。
【0136】
HA研究のための試験薬(実験2):
1.オクタペプチド-100ug/mL
2.ラクトフェリン-500ug/mL
3.SynHycan-500ug/mL
4.ホスファチジルセリン-500ug/mL
5.Hylasome(商標)-500ug/mL
6.Tremella-500ug/mL
7.SymDecanox(商標)-250ug/mL
8.Aquaxyl(商標)-500ug/mL
9.全ての化合物の混合物(各化合物について上記濃度の12.5%)
10.全ての化合物の混合物(各化合物について上記濃度の40%)
11.陰性対照(PBS)
12.HA 2M(陽性対照)
【0137】
10uLの全ての上清を、アクリルアミドゲル(NuPAGE 4~12%Bis-Trisタンパク質ゲル)上に装填し、200Vで3時間泳動させた。ゲルを染色して、HAの存在を検出した。データが、図6で見られる。レーン12は、陽性対照であり、サイズが2メガダルトン(2M)であるHA分子を表すバンドのサイズを示す。レーン11は、未処置細胞を表す陰性対照である。このバンドは、HAの細胞構成レベルを表す。全ての示された化合物(レーン1~10)で細胞を処置することにより、増加したレベルの高分子量HAを産生した。オクタペプチド単独を用いた処置は、最も強いバンドを示した。
【0138】
実験2における8つの化合物から、次いで、上清をヒアルロニダーゼ酵素で37で2時間消化した(図7のレーン1~8)。消化後にバンドが焼失したという事実は、バンドが実際にHAであったことを示す。レーン9は、オクタペプチド(100ug/ml))処置後の未消化の上清である。レーン10は、2MのHAを用いた陽性対照である。
【0139】
次いで、線維芽細胞におけるオクタペプチド誘導HA産生を定量化するために、実験を実施した。4つの複製ウェルを2つの濃度のオクタペプチドで処置した。72時間後、上清を収集し、濃縮し、ゲル上で泳動させた。レーン6~9及びレーン2~5における複製の比較は、オクタペプチド誘導HA産生に対する用量応答があることを示す(図8A)。図8Bに見られるように、シグナル強度を定量化した。
【0140】
本実施例は、線維芽細胞が、オクタペプチド、ラクトフェリン、SynHycan、ホスファチジルセリン、Hylasome(商標)、Tremella、SymDecanox(商標)、Aquaxyl(商標)、又はこれらのうちの全ての組み合わせで刺激されると、高分子量HAを分泌することを示す。HAの存在が検証され、線維芽細胞由来の上清をヒアルロニダーゼで消化した後、バンドは消失した。オクタペプチド単独が、用量依存的な増加を示す、最も強いHAバンドを誘導した。全体的に、これらの化合物、特に、オクタペプチドは、線維芽細胞における高分子量HAの強力な刺激物質である。
【0141】
実施例3:EGR3遺伝子研究
本実施例は、EGR3遺伝子発現を評価する。表皮の顆粒層に特異的に存在する転写因子であるEGR3は、皮膚バリアの形成に関与している遺伝子である。ケラチノサイトにおけるEGR3発現を選択的に増加させることは、皮膚バリアを強化する。
【0142】
簡潔に述べると、ヒト成人皮膚線維芽細胞及びケラチノサイト細胞株を、11の異なる化合物処置で処置した。3つのウェルを溶解させ、PCRチューブストリップ内のチューブの中に組み合わせた。RNA抽出、ライブラリ構築、及び1つの試料当たり25Mペアエンド100bpリードに対するシークエンシングのために、全ての試料をドライアイス上で凍結した状態でMedGenomeに発送した。
【0143】
データが、図9で見られる。ヘキサペプチド-11は、ケラチノサイトにおけるEGR3の強力な上方調節を示した。
【0144】
実施例4:ヒアルロン酸(HA)生産評価
刺激、皮膚線維芽細胞及びケラチノサイトからの高分子量(HMW)HAの分泌に対する、トリペプチド-1及びヘキサペプチド-12(TriHex)、オクタペプチド、ヘキサペプチド-11、テトラデシル-ジアミノブチロイルバリルジアミノ酪酸尿素トリフルオロアセテート、syndecanox、トレメラ・フシフォルミス、ラクトフェリン、ホスファチジルセリンの効果が、個別に、及び組み合わせて、決定される。
【0145】
皮膚線維芽細胞及びケラチノサイトを、成長培地(6ウェル皿)中で培養する。それらがコンフルエンスに達すると、成長培地を無血清培地に24時間置き換える。次いで、細胞を様々な化合物で処置する。線維芽細胞については、HMW HAを刺激するためのTFG+INF、及びTFG+IL-1が、対照としてLMW HAを刺激するために添加される。ケラチノサイトは、細胞がコンフルエント(最大2MDaのサイズ)に達した後に自然にHAを分泌し、したがって、内因性分泌が実験条件と比較される。他の対照には、血清飢餓なし及び血清飢餓+ビヒクル対照が含まれる。
【0146】
処置後の細胞からの上清を、24、48及び72時間で収集する。凍結融解分解を防止するために、上清を保存前に等分する。ELISAのための標準が、Lifecore Biomedicalからの粉末形態の6.4、66及び132kDa、並びに2MDaのHAを使用して作製される。上清は、製造業者の指示に従って、HA AlphaLISAキット(Perkin Elmer)を使用して、HMW HA及びLMW HAの存在について試験される。
【0147】
実施例5:分泌されたHAのサイズ
本実施例は、分泌されたHAのサイズの決定を説明する。実施例2に記載される同様の実験手順に従って、上清をSDS-PAGE分析に使用する。6.4、66、及び132kDa、並びに2MDaのHA(Lifecore)を、分子量(MW)対照として使用する。クーマシーブルーを使用して、SDS-PAGEを染色するか、又はウェスタンブロットを実施して、分泌されたHAのMWを決定する。
【0148】
実施例6:ケラチノサイトのHAシミュレーション
本実施例は、ケラチノサイトの線維芽細胞分泌型HAシミュレーションを説明する。
【0149】
皮膚線維芽細胞を成長培地中で培養する。コンフルエントになると、線維芽細胞を24時間血清飢餓状態にする。次いで、化合物を添加する。対照として、TGF+INFを線維芽細胞に添加する。同時に、ケラチノサイトを培養する。他の対照には、血清飢餓なし及び血清飢餓+ビヒクル対照が含まれる。
【0150】
馴化培地(CM)を収集し、血清飢餓ケラチノサイトに添加する(ケラチノサイトが同時に利用可能ではない場合、CMを凍結させることができる)。CD44発現が、免疫蛍光によって決定される。下流CD44シグナル伝達も決定される。
【0151】
本開示の好ましい実施形態が本明細書に示され、説明されているが、そのような実施形態が単に例として提供されることは、当業者には明らかであろう。本開示から逸脱することなく、多数の変形、変更、及び置換がこれから当業者に生じるであろう。本明細書に記載の本開示の実施形態に対する様々な代替案が、本開示の実施において用いられ得ることが理解されるべきである。添付の特許請求の範囲は、本開示の範囲を定義し、これらの特許請求の範囲内及びそれらの等価物の方法及び構造がそれによって網羅されることが意図される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2023-06-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】配列表
【補正方法】追加
【補正の内容】
【配列表】
2023544824000001.app
【手続補正書】
【提出日】2023-07-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
クタペプチドと、
ヘキサペプチドと
を含む局所用組成物であって、
前記局所用組成物がヒアルロン酸合成を刺激するか、HAS2発現を増加させるか、HYAL2発現を減少させるか、又はEGR3発現を増加させる、前記局所用組成物。
【請求項2】
合成トリペプチドを更に含む、請求項1に記載の局所用組成物。
【請求項3】
前記合成トリペプチドが、テトラデシル-ジアミノブチロイルバリルジアミノ酪酸尿素トリフルオロアセテートである、請求項に記載の局所用組成物。
【請求項4】
前記オクタペプチドが、アミノ酸配列GDGDGASA(配列番号:1)、GPMGPSGP(配列番号:2)、GLGPGARA(配列番号:3)、GPQGFQGP(配列番号:4)、GPHGVREA(配列番号:5)、GPMGPRGP(配列番号:6)、GPGKNGDD(配列番号:7)、又はGPMGPRGP(配列番号:8)を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の局所用組成物。
【請求項5】
前記オクタペプチドが、リポソームに封入されている、請求項1~4のいずれか一項に記載の局所用組成物。
【請求項6】
前記ヘキサペプチドが、ヘキサペプチド-11である、請求項1~5のいずれか一項に記載の局所用組成物。
【請求項7】
前記ヘキサペプチが、リポソームに封入されている、請求項1~6のいずれか一項に記載の局所用組成物。
【請求項8】
ラクトフェリン、ホスファチジルセリン、トレメラ・フシフォルミス抽出物、ヒアルロン酸ナトリウムクロスポリマー、ヒドロキシメトキシフェニルデカノン、又はこれらの組み合わせを更に含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の局所用組成物。
【請求項9】
ラクトフェリン、ホスファチジルセリン、又はこれらの組み合わせを含む、請求項8に記載の局所用組成物。
【請求項10】
前記ラクトフェリン及び/又は前記ホスファチジルセリンが、リポソームに封入されている、請求項9に記載の局所用組成物。
【請求項11】
老化した皮膚の外観を回復する又は改善するための、請求項1~10のいずれか一項に記載の局所用組成物。
【請求項12】
皮膚水和;
加齢斑の外観;
白色偽性瘢痕の外観;
不均一な皮膚色調の外観;
しわの外観;
のうち1つ以上を改善する、請求項11に記載の局所用組成物。
【請求項13】
約2MDa以上の分子量を有するヒアルロン酸の生産を刺激する、請求項11又は12に記載の局所用組成物。
【請求項14】
充填剤の注射の前、間、及び後に投与される、請求項11~13のいずれか一項に記載の局所用組成物。
【請求項15】
老化した皮膚の外観を回復する又は改善するための医薬の製造における、請求項1~14のいずれか一項に記載の局所用組成物の使用。
【国際調査報告】