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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-25
(54)【発明の名称】変位センサを有する導入シース
(51)【国際特許分類】
   A61M 25/06 20060101AFI20231018BHJP
【FI】
A61M25/06 556
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023522432
(86)(22)【出願日】2021-10-04
(85)【翻訳文提出日】2023-06-12
(86)【国際出願番号】 US2021053338
(87)【国際公開番号】W WO2022081364
(87)【国際公開日】2022-04-21
(31)【優先権主張番号】63/090,572
(32)【優先日】2020-10-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/492,361
(32)【優先日】2021-10-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】595117091
【氏名又は名称】ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】BECTON, DICKINSON AND COMPANY
【住所又は居所原語表記】1 BECTON DRIVE, FRANKLIN LAKES, NEW JERSEY 07417-1880, UNITED STATES OF AMERICA
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ケイシー ヘバート
【テーマコード(参考)】
4C267
【Fターム(参考)】
4C267AA05
4C267AA41
4C267BB04
4C267BB11
4C267BB40
4C267BB42
4C267BB62
4C267CC08
4C267CC09
4C267HH08
4C267HH11
(57)【要約】
導入シースは、導入シース内のカテーテルの変位を検出する変位センサを含み得る。変位センサは、変位を検出するために、誘導ベース、光学ベース、機械ベース、または他の技術を採用し得る。変位センサは、検出された変位が臨床医に提示されるディスプレイを含み得る。変位センサは、臨床医が変位をリセットするためにユーザ入力を提供することを可能にし得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
管腔への近位開口部を形成するハブと、
前記ハブから遠位に延びるシャフトであって、前記管腔が前記シャフトを通って延びて遠位開口部を形成する前記シャフトと、
変位センサであって、前記管腔内のカテーテルの変位を検出し、前記検出された変位を表す信号を出力するように配置されたセンサユニットと、
前記センサユニットから前記信号を受信し、前記信号に基づいて変位値を維持するように構成された制御ユニットであって、前記変位値を出力するように構成された前記制御ユニットと、を含む前記変位センサと、
を含む、導入シース。
【請求項2】
前記変位センサは、ディスプレイをさらに含み、前記変位値を出力することは、前記変位値を前記ディスプレイ上に表示させることを含む、請求項1に記載の導入シース。
【請求項3】
前記カテーテルが、ガイドカテーテルおよびマイクロカテーテルまたはガイドワイヤを含む、請求項1に記載の導入シース。
【請求項4】
前記センサユニットは、誘導素子を含み、前記検出された変位を表す前記信号は、インダクタンスの変化を表す、請求項1に記載の導入シース。
【請求項5】
前記センサユニットは、1つ以上の光学センサを含み、前記検出された変位を表す前記信号は、前記1つ以上の光学センサによって受信された光を表す、請求項1に記載の導入シース。
【請求項6】
前記センサユニットは、1つ以上のローラを含み、前記検出された変位を表す前記信号は、前記1つ以上のローラの回転を表す、請求項1に記載の導入シース。
【請求項7】
前記変位センサは、入力素子を含み、前記制御ユニットは、前記入力素子が作動されるときに前記変位値をリセットするように構成される、請求項1に記載の導入シース。
【請求項8】
前記入力素子はディスプレイであり、前記変位値を出力することは、前記変位値を前記ディスプレイ上に表示させることを含む、請求項7に記載の導入シース。
【請求項9】
前記制御ユニットは、前記変位値が変更されることに応答してアラームを出力するようにさらに構成される、請求項1に記載の導入シース。
【請求項10】
前記変位センサは、無線回路をさらに含み、前記変位値を出力することは、前記無線回路を介して前記変位値を外部デバイスに送信させることを含む、請求項1に記載の導入シース。
【請求項11】
管腔への近位開口部を形成するハブと、
前記ハブから遠位に延びるシャフトであって、前記管腔が前記シャフトを通って延びて遠位開口部を形成する前記シャフトと、
変位センサであって、前記管腔内のカテーテルの変位を検出し、前記検出された変位を表す信号を出力するように配置されたセンサユニットと、
前記センサユニットからの前記信号を受信し、前記信号に基づく変位値を維持するように構成された制御ユニットと、
前記制御ユニットが前記変位値を表示するディスプレイと、を含む前記変位センサと、
を含む、導入シース。
【請求項12】
前記センサユニットは、前記管腔に隣接して配置された誘導素子を含み、前記検出された変位を表す前記信号は、前記カテーテルが前記管腔内で変位されたときに引き起こされる前記誘導素子のインダクタンスの変化を表す、請求項11に記載の導入シース。
【請求項13】
前記カテーテルが前記管腔内に移動されるとき、前記カテーテルが別のカテーテル内に配置される、請求項12に記載の導入シース。
【請求項14】
前記センサユニットは、1つまたは複数の光学センサを含み、前記検出された変位を表す前記信号は、前記カテーテルが前記管腔内で変位されたときに前記カテーテル上のマーキングから反射される光を表す、請求項11に記載の導入シース。
【請求項15】
前記センサユニットは、1つまたは複数のローラを含み、前記検出された変位を表す前記信号は、前記カテーテルが前記管腔内で変位されたときに前記カテーテルによって引き起こされる前記1つまたは複数のローラの回転を表す、請求項11に記載の導入シース。
【請求項16】
前記制御ユニットは、ユーザ入力に応答して前記変位値をリセットするように構成される、請求項11に記載の導入シース。
【請求項17】
前記ユーザ入力が、前記ディスプレイまたは入力素子を介して受信される、請求項16に記載の導入シース。
【請求項18】
管腔への近位開口部を形成するハブと、
前記ハブから遠位に延びるシャフトであって、前記管腔が前記シャフトを通って延びて遠位開口部を形成する前記シャフトと、
前記シャフトに統合され、ディスプレイを有する変位センサであって、前記変位センサは、カテーテルが前記管腔内で変位されるように変位値を計算し、前記変位値を前記ディスプレイ上に表示するように構成される、前記変位センサと、
を含む、導入シース。
【請求項19】
前記変位センサは、
前記カテーテルが前記管腔内で変位するにつれて、前記カテーテルによって引き起こされるインダクタンスの変化、
前記カテーテルが前記管腔内に変位するにつれて、前記カテーテルによって反射される光、
または、前記カテーテルが前記管腔内で変位するにつれて、前記カテーテルによって引き起こされる回転
のいずれかに基づいて前記変位値を計算する、請求項18に記載の導入シース。
【請求項20】
前記変位センサは、ユーザの入力に応答して前記変位値をリセットするように構成される、請求項18に記載の導入シース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、導入シースに関する。
【背景技術】
【0002】
導入シース(introducer sheath)は、様々な血管アクセスシステムの構成要素である。導入シースは、カテーテルを患者の血管系に導入するためにしばしば使用される。例えば、セルディンガー法では、鋭利で中空の針が最初に血管系を穿刺するために使用される。次に、ガイドワイヤは、針の管腔(lumen)を介して血管系に挿入され得る。次いで、ガイドワイヤを血管系内に配置したまま、針を引き抜くことができる。次いで、拡張器(dilator)を含み得る導入シースは、ガイドワイヤを越えて血管系内に通過され得る。導入シースが血管系内に配置された状態で、ガイドワイヤを引き抜くことができる。導入シースは、典型的には、カテーテルまたは他のデバイスを患者の血管系に導入して、血管形成術、ステント留置、熱切除、塞栓術、生検などの処置を実行するために使用され得るように、この位置に保持される。
【0003】
図1は、導入シースアセンブリ100の一例を提供するが、多くの異なる構成および変形が存在する。導入シースアセンブリ100は、導入シース110と、最初に導入シース110に組み立てられ得る拡張器120とを含む。近位端121から先細の遠位端122まで延びる拡張器120は、一般に、導入シース110の患者の血管系への挿入を容易にするように機能する。導入シース110は、ハブ112から遠位に延びるシャフト111を有し得る。組み立てられると、拡張器120の遠位端122は、導入シース110のシャフト111から遠位に延在する。ハンドル113は、把持面を提供するためにハブ112から延在し得る。典型的な使用例では、導入シース110が患者の血管系に挿入された後、拡張器120が引き抜かれ、それによって導入シース110を使用してカテーテルまたは他のデバイスを挿入することができる。
【0004】
導入シースを使用してカテーテル(または他のデバイス)を患者の血管系に導入する場合、蛍光透視(fluoroscopy)を使用してカテーテルの位置を確認し、必要に応じて所望の位置に操作することが一般的である。例えば、血管形成術を実施する場合、バルーンを動脈または静脈の閉塞部分と整列させるようにカテーテルを配置することが重要である。蛍光透視が患者および臨床医を有害な放射線にさらすことを考えると、処置中にその使用を最小限に抑えることが一般的に望ましい。しかしながら、多くの処置は、典型的には蛍光透視法の長期使用を必要とする正確なカテーテル留置を必要とする。さらに、カテーテルが配置されると、カテーテルが移動することは珍しくなく、カテーテルを再配置するために蛍光透視検査を繰り返し使用する必要がある場合がある。
【0005】
本明細書で請求される主題は、任意の欠点を解決する実施形態や、上記のような環境でのみ動作する実施形態に限定されない。むしろ、この背景技術は、本明細書で説明されるいくつかの実施例を実行し得る技術領域の一例を示すために提供されるにすぎない。
【発明の概要】
【0006】
本開示は、概して、導入シース内のカテーテルの変位を検出するための変位センサを含む導入シースに関する。変位センサは、変位を検出するために、誘導ベース、光学ベース、機械ベース、または他の技術を採用し得る。変位センサは、検出された変位が臨床医に提示されるディスプレイを含み得る。変位センサは、臨床医が変位をリセットするためにユーザ入力を提供することを可能にし得る。
【0007】
いくつかの実施形態では、導入シースは、管腔への近位開口部を形成するハブと、ハブから遠位に延在して、管腔がシャフトを通って延在して遠位開口部を形成するシャフトと、変位センサとを含み得る。いくつかの実施形態では、変位センサは、管腔内のカテーテルの変位を検出し、検出された変位を表す信号を出力するように配置されたセンサユニットを含み得る。いくつかの実施形態では、変位センサは、センサユニットから信号を受信し、信号に基づいて変位値を維持するように構成された制御ユニットを含み得る。いくつかの実施形態では、制御ユニットは、変位値を出力するように構成され得る。いくつかの実施形態では、変位センサは、変位値が表示され得るディスプレイを含み得る。
【0008】
いくつかの実施形態では、センサユニットは、シャフトの周りに少なくとも部分的に配置され得る。いくつかの実施形態では、センサユニットは、誘導素子(inductive element)を含み得、検出された変位を表す信号は、インダクタンスの変化を表し得る。いくつかの実施形態では、センサユニットは、1つまたは複数の光学センサを含み得、検出された変位を表す信号は、1つまたは複数の光学センサによって受信された光を表し得る。いくつかの実施形態では、センサユニットは、1つまたは複数のローラを含み得、検出された変位を表す信号は、1つまたは複数のローラの回転を表し得る。
【0009】
いくつかの実施形態では、変位センサは、入力素子を含み得、制御ユニットは、入力素子が作動されるときに変位値をリセットするように構成され得る。いくつかの実施形態では、入力素子はディスプレイであってもよく、変位値はディスプレイ上に表示されてもよい。いくつかの実施形態では、制御ユニットは、変位値が変更されることに応答してアラームを出力し得る。いくつかの実施形態では、変位センサは、無線回路を含み得、変位値は、無線回路を介して外部デバイスに送信され得る。
【0010】
いくつかの実施形態では、導入シースは、管腔への近位開口部を形成するハブと、ハブから遠位に延在して、管腔がシャフトを通って延在して遠位開口部を形成するシャフトと、変位センサとを含み得る。いくつかの実施形態では、変位センサは、管腔内のカテーテルの変位を検出し、検出された変位を表す信号を出力するように配置されたセンサユニットを含み得る。いくつかの実施形態では、変位センサは、センサユニットから信号を受信し、信号に基づいて変位値を維持するように構成された制御ユニットを含み得る。いくつかの実施形態では、変位センサは、制御ユニットが変位値を表示するディスプレイを含み得る。
【0011】
いくつかの実施形態では、センサユニットは、管腔に隣接して配置された誘導素子を含み得、検出された変位を表す信号は、カテーテルが管腔内で変位されたときに引き起こされる誘導素子のインダクタンスの変化を表し得る。いくつかの実施形態では、カテーテルは、カテーテルが管腔内で変位したときに別のカテーテル内に配置され得る。
【0012】
いくつかの実施形態では、センサユニットは、1つまたは複数の光学センサを含み得、検出された変位を表す信号は、カテーテルが管腔内で変位されたときにカテーテル上のマーキングから反射された光を表し得る。いくつかの実施形態では、センサユニットは、1つまたは複数のローラを含み得、検出された変位を表す信号は、カテーテルが管腔内で変位されたときにカテーテルによって引き起こされる1つまたは複数のローラの回転を表し得る。
【0013】
いくつかの実施形態では、制御ユニットは、ユーザ入力に応答して変位値をリセットするように構成され得る。いくつかの実施形態では、ユーザ入力は、ディスプレイまたは入力素子を介して受信され得る。
【0014】
いくつかの実施形態では、導入シースは、管腔への近位開口部を形成するハブと、ハブから遠位に延在して、管腔がシャフトを通って延在して遠位開口部を形成するシャフトと、シャフトに組み込まれてディスプレイを有する変位センサとを含み得る。いくつかの実施形態では、変位センサは、カテーテルが管腔内で変位されるときに変位値を計算し、変位値をディスプレイに表示するように構成され得る。いくつかの実施形態では、変位センサは、カテーテルが管腔内で変位するにつれてカテーテルによって引き起こされるインダクタンスの変化、カテーテルが管腔内で変位するにつれてカテーテルによって反射される光、またはカテーテルが管腔内で変位するにつれてカテーテルによって引き起こされる回転に基づいて変位値を計算し得る。いくつかの実施形態では、変位センサは、ユーザ入力に応答して変位値をリセットするように構成され得る。
【0015】
上述の概略の説明、および以下の詳細な説明は、例示であり、また、説明のためのものであり、特許請求された発明を限定するものではないことが理解されるべきである。さまざまな実施形態は、図に示されている構成および手段に限定されないことが理解されるべきである。また、実施形態は、組み合わされてよいこと、または、他の実施形態が用いられてよいこと、および、そのように特許請求されていない限り、本発明の様々な実施形態の範囲から逸脱することなく構造変更がなされてよいことが理解されるべきである。従って、以下の詳細な説明は、限定的な意味で解釈されてはならない。
【図面の簡単な説明】
【0016】
例示的な実施形態は、添付の図面を使用することにより、さらに具体的かつ詳細に記載および説明される。
図1図1は、先行技術の導入シースアセンブリの例を示す。
図2図2は、いくつかの実施形態による、変位センサを有する導入シースアセンブリの例を示す。
図3A図3Aは、いくつかの実施形態による、変位センサを有する導入シースを示す断面図である。
図3B図3Bは、いくつかの実施形態による、変位センサを有する導入シースを示す断面図である。
図4A図4Aは、いくつかの実施形態による、変位センサを有する別の導入シースを示す断面図である。
図4B図4Bは、いくつかの実施形態による、変位センサを有する別の導入シースを示す断面図である。
図5A図5Aは、いくつかの実施形態による、変位センサを有する別の導入シースを示す断面図である。
図5B図5Bは、いくつかの実施形態による、変位センサを有する別の導入シースを示す断面図である。
図6A図6Aは、いくつかの実施形態による、変位センサを有する導入シースがどのように採用され得るかの例を提供する。
図6B図6Bは、いくつかの実施形態による、変位センサを有する導入シースがどのように採用され得るかの例を提供する。
図6C図6Cは、いくつかの実施形態による、変位センサを有する導入シースがどのように採用され得るかの例を提供する。
図6D図6Dは、いくつかの実施形態による、変位センサを有する導入シースがどのように採用され得るかの例を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本開示の実施形態は、導入シース、導入シースアセンブリ、および導入シースを含む静脈内カテーテルシステムの多くの異なるタイプおよび構成に及ぶ。例えば、任意の導入シースは、いくつかの実施形態による変位センサを統合し得る。
【0018】
図2は、いくつかの実施形態による、変位センサ230を統合する導入シース210を有する導入シースアセンブリ200の一例を示す。導入シースアセンブリ200は、背景に記載されている導入シースアセンブリ100と同様の構成要素を有し得る。例えば、これらの構成要素は、遠位端210aまで延びるシャフト211、近位端210bに配置されたハブ212、およびハブ212から延びるハンドル213を有する導入シース210を含む。構成要素はまた、近位端221および遠位端222を有する拡張器220を含み得る。しかしながら、いくつかの実施形態に従って構成された導入シースは、拡張器または任意の他のデバイスを含む、組み込む、またはその他の方法で利用する必要がないことに留意されたい。したがって、図2は、変位センサ230が、利用可能であり得る多くの異なるタイプの導入シースの1つにどのように統合され得るかの例として見られるべきである。
【0019】
図3Aおよび3Bは、変位センサ230が導入シース210にどのように統合され得るか、および変位センサ230がいくつかの実施形態で含み得る様々な構成要素の一例を示す部分断面側面図である。図3Aは、カテーテル(または他のデバイス)が導入シース210を介してまだ挿入されていない場合の導入シース210を表し、図3Bは、ガイドカテーテル310およびマイクロカテーテル311が導入シース210を介して挿入されている場合の導入シース210を表す。この文脈では、「ガイドカテーテル」は、マイクロカテーテルまたはガイドワイヤなどの他のデバイスの挿入を誘導するために使用され得るカテーテルとして解釈されるべきである。したがって、マイクロカテーテル311はまた、ガイドカテーテル310を介して挿入可能なガイドワイヤまたは他のデバイスを表すものと見なされ得る。また、図3Bは、ガイドカテーテル310およびマイクロカテーテル311の両方が導入シース210に挿入される例を示すが、描写される例をそのような使用例に限定するものと見なすべきではない。
【0020】
変位センサ230は、導入シース210のシャフト211に結合されるか、それと統合されるか、またはシャフト211に沿って配置されるハウジング231を含み得る。描写される例では、ハウジング231は、ハブ212に隣接して配置されるが、いくつかの実施形態では、ハブ212上を含む他の位置に配置されてもよく、またはハブ212から遠位に離間されてもよい。図3Aおよび図3Bでは、様々な構成要素が、ハウジング231上またはハウジング231内に配置されているように示されている。しかしながら、いくつかの実施形態では、描写される構成要素の全てが変位センサ230に含まれる必要はない。描写される実施形態では、変位センサ230は、シャフト211の周囲またはシャフト211に隣接して少なくとも部分的に配置され得るセンサユニット232を含み、シャフト211の側壁上に、シャフト211の側壁内に、またはシャフト211の側壁に隣接して配置され得る誘導素子300(例えば、電気コイル)を有し得る。したがって、図3Aおよび3Bは、変位センサ230が誘導ベースの変位センサである実施形態を表す。誘導ベースの変位感知を可能にするために、その変位感知を有するカテーテル、マイクロカテーテル、ガイドワイヤなどは、金属を含むことができる。
【0021】
変位センサ230はまた、センサユニット232に電気的に結合された制御ユニット234を含み得る。制御ユニット234は、センサユニット232から信号を受信し、そのような信号に基づいて、シャフト211の管腔211a内のカテーテルまたは他のデバイスの変位を検出するように構成され得る。例えば、ガイドカテーテル310およびマイクロカテーテル311のいずれかまたは両方は、素子が誘導素子(element)300を通過するにつれて誘導素子300のインダクタンスを修正する素子を含み得る。いくつかの実施形態では、これらの素子は、ガイドカテーテル310、マイクロカテーテル311、または導入シース210と互換性があり得る任意の他のカテーテルに埋め込まれた金属(例えば、ニッケルチタン、またはニチノール、ワイヤ)の形態であり得る。制御ユニット234は、誘導素子300のインダクタンスの変動を検出するか、またはそのような変動を表すセンサユニット232によって生成された信号を受信し、それによって、シャフト211内でガイドカテーテル310、マイクロカテーテル311、または別のカテーテルがどの方向に移動したかを検出するように構成され得る。制御ユニット234はまた、検出された変位(または「変位値」)を表す1つまたは複数の値を格納するように構成され得る。
【0022】
いくつかの実施形態では、変位センサ230は、ディスプレイ233を含み得、ディスプレイ233が導入シース210の使用中に見えるように、ハウジング231の外面に配置され得る。例えば、ディスプレイ233は、導入シース210が患者の血管系に挿入されたときに上向きに配向され得る。LEDやLCDなどのあらゆるタイプのディスプレイを使用することができる。ディスプレイ233は、制御ユニット234に電気的に結合されてもよく、現在の変位値を表す情報を含むディスプレイ信号を受信してもよい。すなわち、制御ユニット234は、ディスプレイ233に変位値を表示させてもよい。制御ユニット234はまた、例えば、挿入速度、タイマーなどの他の情報をディスプレイ233上に表示させることができる。
【0023】
いくつかの実施形態では、変位センサ230は、制御ユニット234が変位値または他の情報を1つまたは複数の他のシステムに無線で送信するために(例えば、臨床医が処置中に着用している拡張現実眼鏡上に変位を表示するために、臨床医によって監視されているリモートディスプレイ上に、記憶システムなどに)使用し得る無線回路235(例えば、BluetoothまたはWi-fi回路)を含み得る。いくつかの実施形態では、無線回路235はまた、制御ユニット234が1つまたは複数の他のシステムからの通信を受信することを可能にし得る。いくつかの実施形態では、そのような通信は、変位が検出されるカテーテルまたは他のデバイスの特性(例えば、素子が離間される距離)を定義する通信、動作モードを定義する通信、更新されたファームウェアを提供する通信などを含み得る。図示されていないが、いくつかの実施形態では、変位センサ230は、代替的または追加的に、有線接続を介して通信/情報を送信または受信するための回路を含み得る。いくつかの実施形態では、変位センサ230は、制御ユニット234に手動ユーザ入力を提供するための入力素子(または複数の素子)236(例えば、ボタン、スイッチ、センサ、タッチスクリーンなど)を含み得る。いくつかの実施形態では、入力素子236は、ユーザが変位値をリセット(または設定)することを可能にするように機能し得る。いくつかの実施形態では、入力素子236は、ディスプレイ233に組み込まれ得る(例えば、ディスプレイ233がタッチスクリーンであるとき)。図示せずに、変位センサ230はまた、様々な構成素子に電力を供給するための電源(例えば、電池)を含んでもよい。
【0024】
上述のように、導入シース210が誘導素子300を有する変位センサ230を含む場合、カテーテルが誘導素子300のインダクタンスを変化させる素子(例えば、誘導素子300によって生成される磁場に反応する金属素子)を含む場合、任意のカテーテルの変位がシャフト211を通過するときに検出され得る。例えば、ガイドカテーテル310が1cm単位で間隔を置いている(またはパターン化されている)素子を含む場合、制御ユニット234は、制御ユニット234が誘導素子300を通過する素子を示すインダクタンスの変化を検出するたびに、ガイドカテーテル310の変位値を1cmずつ増加または減少させるように構成され得る。制御ユニット234が変位値を増減するかどうかは、変化したインダクタンスの既知のプロファイルに基づいてよい。言い換えれば、制御ユニット234は、変更されたインダクタンスのプロファイルから、ガイドカテーテル310がシャフト211に挿入されているか、またはシャフト211から引き抜かれているかを検出し得る。さらに、既知のプロファイルを使用して、制御ユニット234は、高レベルの粒度(例えば、mm増分)で変位を検出し得る。
【0025】
この変位量を追跡/計算する際、制御ユニット234は、表示信号をディスプレイ233に出力して表示し、変位量をユーザに表示させることができる。したがって、ガイドカテーテル310が導入シース210に挿入される前に変位値がゼロに設定され、ユーザがガイドカテーテルを10cmの深さに挿入することを望むと仮定すると、ユーザは、ガイドカテーテル310を挿入しながらディスプレイ233を見てもよく、ディスプレイ233が10cmの変位値を反映すると、ガイドカテーテル310の挿入を停止してもよい。同様のプロセスは、ガイドカテーテル310を介してマイクロカテーテル311を挿入するとき、または任意の他の互換性のあるカテーテルを挿入するときに採用され得る。
【0026】
いくつかの実施形態では、カテーテルの相対位置決めを容易にするために、ユーザは、入力素子236を作動させて、変位値をゼロにする(またはリセットする)ために、カテーテルをさらに挿入するか、または別のカテーテルを挿入し得る。例えば、ガイドカテーテル310を所望の深さに挿入した後、ユーザは、入力素子236を作動させて変位値をゼロにし、次いで、ガイドカテーテル310を介してマイクロカテーテル311を挿入してもよい。マイクロカテーテル311が挿入されると、センサユニット232から受信される信号(例えば、誘導素子300のインダクタンスの変化を示す信号)に基づいて、制御ユニット234は、マイクロカテーテル311の変位を検出し、ディスプレイ233をそれに応じて更新させることができる。ユーザは、ディスプレイ233が、マイクロカテーテル311が10cmの深さ(すなわち、ガイドカテーテル310と同じ深さ)に挿入されたことを示すまで、マイクロカテーテル311の挿入を進めてもよい。この時点で、ユーザは、変位を再びゼロにし、次いで、ガイドカテーテル310の挿入深さに対して所望の深さにマイクロカテーテル311をさらに挿入し得る。このシナリオでは、制御ユニット234が表示させる検出された変位は、ガイドカテーテル310に対するマイクロカテーテル311の変位を表す。
【0027】
マイクロカテーテル311(または任意の他の互換性のあるカテーテル)が所望の深さに挿入されると(例えば、マイクロカテーテル311が処置を実行する部位に配置されるとき)、マイクロカテーテル311が固定され得、入力素子236が変位値をゼロにするように作動され得る。このゼロ化された変位値は、マイクロカテーテル311が所望の位置にあることを表すことができる。その後、制御ユニット234がマイクロカテーテル311の任意の変位を検出した場合、制御ユニット234は、変位値を更新し、変位の変化を反映するようにディスプレイ233を更新させ得、これは、マイクロカテーテル311が移動したことをユーザに即座に表し得る。このようにして、ユーザは、マイクロカテーテル311が所望の位置から移動したときを容易に検出し得る。
【0028】
いくつかの実施形態では、制御ユニット234は、導入シース210内のカテーテルまたは他のデバイスの変位を検出するとアラームを出力する動作モードを提供し得る。例えば、変位センサ230は、カテーテルが所望の深さに挿入された後、ユーザがそのようなモードに入ることを可能にする入力素子236を含み得る。いくつかの実施形態では、このモードに入る一部として、制御ユニット234はまた、変位値をゼロにし得る。このモードに入ると、制御ユニット234が任意の変位、または場合によっては定義された閾値を超える任意の変位を検出すると、カテーテルを再配置する必要がある可能性があることを臨床医に警告するアラームを出力し得る。いくつかの実施形態では、制御ユニット234は、定義された時間量にわたるカテーテルのさらなる変位を検出できなかった後など、このモードに自動的に入るように構成され得る。
【0029】
カテーテルの変位を感知するために誘導素子300を採用する上記の実施形態は、いくつかの利点を提供し得る。例えば、誘導素子300は、管腔211a内に配置される必要はなく、したがって、管腔211a内に含まれ得る任意の流体(例えば、血液)から隔離され得る。同様の理由から、誘導素子300は、様々なゲージを有するカテーテルの変位を検出することが可能であり得、別のカテーテルを通過している1つのカテーテル(または他のデバイス)の変位を検出することが可能であり得る。
【0030】
図4Aおよび4Bは、変位センサ230が導入シース210にどのように統合され得るかの別の例を示す部分断面側面図である。図3Aおよび図3Bの誘導ベースの変位センサ230とは対照的に、図4Aおよび図4Bは、変位センサ230が光学ベースである実施形態を表す。例えば、センサユニット232は、1つまたは複数の光学センサ400を含んでよく、これは、シャフト211に統合されてもよく、またはそうでなければ、各光学センサ400が、導入シース210を通過するカテーテルまたは他のデバイス上のマーキングを検出することを可能にするように配置されてもよい。描写される例では、センサユニット232は、シャフト211の一方の側に配置された2つの光学センサ400の第1のセットと、シャフト211の反対側に配置され、2つの光学センサ400の第1のセットに対してオフセットされた2つの光学センサ400の第2のセットとを含む。しかしながら、他の実施形態では、光学センサ400の任意の数および配置を採用することができる。いくつかの実施形態では、互いにオフセットされた複数の光学センサ400セットを含むことによって、変位センサ230は、高いレベルの粒度でカテーテルの位置を検出することができる。図4Aおよび4Bは、光学ベースの変位センサ230が上述のような同様の構成素子を含み得ることを示す。したがって、そのような構成素子の繰り返しの説明は提供されない。
【0031】
図4Bは、カテーテル410が光学ベースの変位センサ230を有するときに、導入シース210と互換性があるように構成され得る方法の例を提供する。図示のように、カテーテル410は、カテーテル410の長さに沿って間隔を置かれたマーキング411を含み得る。マーキング411は、光学センサ(複数可)400によって検出することができる任意のタイプのしるしを表し得る。例としてのみ、マーキング411は、そのようなマーキング411が光学センサ400によって放出される光を反射するように構成され得る、カテーテル410の外面の周りに半径方向にラインを固定間隔で印刷することによって形成され得る。いくつかの実施形態では、制御ユニット234は、マーキング411間の間隔を識別するユーザ入力で予めプログラムされてもよく、または受信してもよい。
【0032】
制御ユニット234は、光学センサがマーキング411を検出したときに識別する各光学センサ400からの信号を受信するように構成され得る。そのような信号は、制御ユニット234に直接出力されてもよく、または中間回路によって処理されてもよい。いずれにせよ、制御ユニット234は、上述したのと同様の方法で信号を処理して、カテーテル410がどの方向に移動しているかを判定するように構成され得る。
【0033】
図5Aおよび5Bは、変位センサ230が導入シース210にどのように統合され得るかの別の例を示す部分断面側面図である。この例では、変位センサ230は機械ベースである。例えば、図5Aは、センサユニット232が、シャフト211の管腔211a内に延在する1つ以上のローラ500を含み得ることを示す。ローラ500は、カテーテル(または他のデバイス)の外面に接触し、カテーテルが管腔211a内で移動するにつれて回転(またはロール)するように構成され得る。いくつかの実施形態では、シャフト211の反対側に配置された2つのローラ500が採用されてもよい。いくつかの実施形態では、ローラ500は、カテーテルまたは異なるゲージの他のデバイスを収容するために内側および外側に移動するように構成され得る。例えば、ローラ500は、カテーテルがローラ500の間に挿入されるときに、ローラ500を管腔211aに付勢する一方で、ローラ500が外向きに(例えば、遠位または近位に、軸方向に、枢動などすることによって)移動することを可能にするように、センサユニット232に結合され得る。センサユニット232は、ローラ500がどの方向にどの程度回転したかを表す信号を出力する回路(例えば、1つまたは複数の回転エンコーダ)を含み得る。いずれにせよ、制御ユニット234は、上述したのと同様の方法で信号を処理して、カテーテル410がどの方向に移動しているかを判定するように構成され得る。特に、導入シース210が機械ベースの変位センサ230を含む実施形態では、実質的に任意のカテーテルの変位が検出され得る。いくつかの実施形態では、ローラ500は、カテーテル上に血液があるときなどの滑りを防止するためにテクスチャ加工され得る。
【0034】
これらの例によって証明されるように、変位センサ230は、インダクタンスベース、光学ベース、および機械ベースのセンサユニット232を含むがこれらに限定されない様々なタイプのセンサユニット232を採用し得る。センサユニット232のタイプにかかわらず、変位センサ230は、カテーテルまたは他のデバイスがシャフト211の管腔211a内で移動するときの変位をリアルタイムで検出して表示するように構成され得る。したがって、変位センサ230を導入シース210に統合することによって、臨床医は、カテーテルまたは他のデバイスが患者の血管系内に挿入または移動されるときに、カテーテルまたは他のデバイスの位置または深さを監視し得る。いくつかの実施形態では、このモニタリングは、高精度で実行され得、処置中にX線透視を使用する必要性を低減または排除し得る。
【0035】
図6A~6Dは、カテーテル600が導入シース210を介して患者の血管系に挿入されたときに、上記の様々な方法のいずれかで構成され得る変位センサ230がどのように使用され得るかの例を提供する。この例では、カテーテル600の先端が配置されるべき処置部位があると仮定される。
【0036】
図6Aにおいて、導入シース210は、挿入部位で患者の血管系に挿入されているが、カテーテル600は、導入シース210にまだ挿入されていない。変位センサ230は現在、ディスプレイ233に表示されている0.0で表される変位値をゼロと報告していると仮定される。例示のみとして、臨床医は、入力素子236を押下し(またはディスプレイ233のタッチスクリーンインターフェースを利用し)、無線(または有線)回路235を介して入力を提供し、変位センサ230に電力を供給して、制御ユニット234に変位値をゼロにリセットさせることができる。しかしながら、カテーテルを挿入する前に変位値をゼロまたは任意の特定の値に設定する必要はないことに留意されたい。特に、いくつかの実施形態では、臨床医は、挿入部位までカテーテルを挿入し、次いで、変位値が挿入部位に対する深さを画定するように変位値をゼロにし得る。
【0037】
図6Bに目を向けると、臨床医は、導入シース210を介してカテーテル600を、その遠位端が処置部位に配置されるまで患者の血管系に挿入したと仮定される。また、ディスプレイ233に表示されている20.0で表されるように、変位センサ230に対する挿入の深さは20cmであると仮定される。いくつかの実施形態では、臨床医は、処置部位が20cmの深さにあることを知っていた可能性がある(例えば、変位センサ230の以前の使用に基づいて)。そのような実施形態では、臨床医は、ディスプレイ233を監視しながらカテーテル600を挿入し、ディスプレイが20.0を読むとカテーテル600の挿入を停止することによって、この深さにカテーテル600を配置することができる。処置部位の深さが知られていない場合などの他の実施形態では、カテーテル600の挿入を適切な深さに誘導するために、任意の適切な技術(例えば、X線透視)を使用することができる。いずれにせよ、カテーテル600が変位センサ230を通過するとき、制御ユニット234は、センサユニット232から受信した信号を用いて、上記または他の適切な技術のいずれかを使用して、カテーテル600が現在挿入されている深さを追跡/計算し、それに応じて変位値を更新し、ディスプレイ233に現在の変位値を反映させることができる。
【0038】
図6Cに目を向けると、カテーテル600が処置部位に配置された状態で、臨床医が変位値をゼロにリセットさせるための入力を提供したと仮定される。例えば、臨床医は、カテーテル600を患者の皮膚に固定して、それが移動するのを防ぎ、次いで入力素子236を押して、制御ユニット234に変位値をゼロにリセットさせることができる。次に、図6Dに示されるように、カテーテル600が1cm近位方向に移動すると仮定される。例えば、患者は、この動きを引き起こすために、カテーテル600を引っ張ったり、ぶつけたり、または他の方法でカテーテル600と相互作用したりすることができた。カテーテル600が移動するにつれて、制御ユニット234は、この移動を示すセンサユニット232からの信号を受信し得、それに応じて変位値を更新し得、更新された変位値(例では-1.0)を表示させ得る。結果として、臨床医は、ディスプレイ233を見ることによって、カテーテル600が移動したことを直ちに決定することができる。また、いくつかの実施形態では、制御ユニット234は、この動きを検出するとアラームを出力させる可能性がある。この動きを検出した後、臨床医は、ディスプレイ233が再び0.0を読み取るまでそれを挿入することによってカテーテル600を処置部位に戻すことができる。
【0039】
図6A~6Dの例から、変位センサ230は、臨床医が患者の血管系内の処置部位(または他の位置)の深さを検出して記録することを可能にし、その結果、カテーテル(または他のデバイス)をその後同じ処置部位に正確に戻すことができることがわかる。例えば、臨床医は、図6Bに表されるプロセスを実行して、処置部位が20cmの深さにあることを決定することができる。カテーテル600が取り外された後、再びカテーテルを処置部位に挿入することが所望された場合、挿入中に変位センサ230を使用して、カテーテルが20cmの深さに達したときを正確に知ることができる。同様の技術を用いて、カテーテルを別の位置に対して特定の深さに配置することができる。例えば、挿入部位に対する肝動脈の深さが既知であり、臨床医が指定された深さのマイクロカテーテルを肝動脈に挿入することを望む場合、上記の技術を使用して肝動脈を特定し、指定された深さまでマイクロカテーテルのさらなる挿入を追跡することができる。
【0040】
変位センサ230はまた、血管内の距離を測定するために用いられ得る。例えば、血管系内の第1の位置にカテーテルを配置すると、臨床医は変位値をリセットし、次にカテーテルを第2の位置に前進させることができる。第2の位置に到達すると、ディスプレイ233に提示される変位値は、第1の位置と第2の位置との間の距離を画定し得る。
【0041】
本明細書で記載される全ての例および条件付き文言は、本発明、および技術を促進するために発明者によって提供される概念を理解することの助けとなるような教育的目的を意図しており、その具体的に列挙されている例および条件に限定されないものとして解釈されるべきである。本発明の実施形態について詳細に説明されているが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、さまざまな変更、置換、および改変が本明細書にされ得ることを理解されたい。
図1
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図5A
図5B
図6A
図6B
図6C
図6D
【国際調査報告】