(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-26
(54)【発明の名称】選択カプラを用いたレーザ・チップと他のチップとの位置合わせ
(51)【国際特許分類】
G02B 6/42 20060101AFI20231019BHJP
G02B 6/12 20060101ALI20231019BHJP
【FI】
G02B6/42
G02B6/12 331
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023507931
(86)(22)【出願日】2021-08-04
(85)【翻訳文提出日】2023-03-30
(86)【国際出願番号】 IB2021057145
(87)【国際公開番号】W WO2022029646
(87)【国際公開日】2022-02-10
(32)【優先日】2020-08-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-12-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-05-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523039097
【氏名又は名称】ダストフォトニクス
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チェトリット、ヨエル
(72)【発明者】
【氏名】ワイス、イスラエル
【テーマコード(参考)】
2H137
2H147
【Fターム(参考)】
2H137AA05
2H137AA14
2H137AB05
2H137AB06
2H137AB11
2H137BA15
2H137BA34
2H137BA44
2H137BA45
2H137BA49
2H137BA52
2H137BA53
2H137BC32
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2H137BC53
2H137CA75
2H137CB06
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2H147AA02
2H147AB02
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2H147CA11
2H147CA13
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2H147CB02
2H147CC13
2H147EA13A
2H147EA13C
2H147EA14B
2H147GA00
(57)【要約】
レーザ・チップを電気光学チップと位置合わせするための方法であって、方法は、電気光学チップを介してレーザ・チップに向けてプローブ信号を方向付けることと、反射プローブ信号を電気光学チップの第1の検出器によって検出することであって、反射プローブ信号がレーザ・チップから反射されることと、反射プローブ信号に基づいて、レーザ・チップが電気光学チップと位置合わせされているかどうかを判定することと、を含んでいてもよく、プローブ信号及び反射プローブ信号は、第1の波長範囲内にある。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザ・チップを電気光学チップと位置合わせするための方法であって、
前記電気光学チップを介して前記レーザ・チップに向けてプローブ信号を方向付けることと、
反射プローブ信号を前記電気光学チップの第1の検出器によって検出することであって、前記反射プローブ信号が前記レーザ・チップから反射されることと、
前記反射プローブ信号に基づいて、前記レーザ・チップが前記電気光学チップと位置合わせされているかどうかを判定することと、
を含み、
前記プローブ信号及び前記反射プローブ信号は、第1の波長範囲内にあり、
前記レーザ・チップと前記電気光学チップとの間の現在の空間的関係を維持しながら、前記方向付け及び前記検出が生じ、
反射プローブ信号は、前記電気光学チップの第1の光路を通過し、前記第1の光路は、前記第1の波長範囲内の信号を伝達するように構成され、
前記第1の光路は、前記電気光学チップの第2の光路とは異なり、前記第2の光路は、前記第1の波長範囲とは異なる第2の波長範囲内の信号を伝達するように構成され、
前記レーザ・チップは、前記第2の波長範囲内のレーザ信号を出力するように構成される、方法。
【請求項2】
前記レーザ・チップが前記電気光学チップと位置合わせされていないと判定されるとき、前記レーザ・チップと前記電気光学チップとの間の前記現在の空間的関係を変更することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記電気光学チップのWSCの第1の波長選択カプラ(WSC:Wavelength Selective Coupler)ポートによって、前記プローブ信号を受信することと、
前記第1の波長範囲内の信号を伝達するように構成された第1のWSC光路を介して、前記第1のWSCポートから第2のWSCポートへ前記プローブ信号を方向付けることと、
前記第2のWSCポートから第1の導波路へ前記プローブ信号を出力することと、
前記第2のWSCポートによって、前記第1の導波路から前記反射プローブ信号を受信することと、
前記第1のWSC光路を介して、前記第2のWSCポートから前記第1のWSCポートへ前記反射プローブ信号を方向付けることと、
を含み、
前記WSCの第3のWSCポートは、前記第2の波長範囲内の信号を伝達するように構成された第2のWSC光路を介して前記第2のWSCポートに光学的に結合される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
プローブ信号測定値を提供するために、前記プローブ信号のサンプルを測定することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記レーザ・チップのレーザが非活性化されている間に前記方向付け及び検出を実行することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記方向付け及び検出は、前記電気光学の位置合わせユニットによって実行される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
レーザ・チップを動作させるための方法であって、
前記レーザ・チップから、前記レーザ・チップと位置合わせされた電気光学チップに向けてレーザ信号を出力することと、
前記電気光学チップの第2の光路を介して前記レーザ信号を通過させることであって、前記第2の光路が第2の波長範囲内の信号を伝達するように構成され、前記レーザ信号が前記第2の波長範囲内にあることと、
を含み、
前記レーザ・チップと前記電気光学チップとの間の位置合わせが、
前記電気光学チップの第1の導波路を介して前記レーザ・チップに向けてプローブ信号を方向付けるステップと、
前記電気光学チップの第1の検出器によって、反射プローブ信号を検出するステップであって、前記反射プローブ信号が前記レーザ・チップから反射されるステップと、
前記反射プローブ信号に基づいて、前記レーザ・チップが前記電気光学チップと位置合わせされているかどうかを判定するステップと、
の少なくとも1回の繰り返しを含む位置合わせプロセスを適用することによって得られ、
前記プローブ信号及び前記反射プローブ信号は、前記第2の波長範囲とは異なる第1の波長範囲内にあり、
前記レーザ・チップと前記電気光学チップとの間の現在の空間的関係を維持しながら、前記方向付け及び前記検出が生じ、
反射プローブ信号は、前記電気光学チップの第1の光路を通過し、前記第1の光路は、前記第1の波長範囲内の信号を伝達するように構成され、
前記第1の光路が、前記電気光学チップの第2の光路とは異なる、方法。
【請求項8】
レーザ・チップ及び電気光学チップを備えるシステムであって、
前記レーザ・チップは、第2の波長範囲内のレーザ信号を出力するように構成され、
前記電気光学チップは、第1の光路と、前記第1の光路とは異なる第2の光路と、第1の検出器とを備え、
前記第1の光路は、電気光学チップから前記レーザ・チップに向けてプローブ信号を方向付け、反射プローブ信号を前記第1の検出器に方向付けるように構成され、前記プローブ信号及び前記反射プローブ信号は、前記第2の波長範囲とは異なる第1の波長範囲内にあり、
前記第2の光路は、前記第2の波長範囲内の信号を伝達するように構成される、システム。
【請求項9】
前記レーザ・チップから前記反射プローブ信号を受信するように、前記第1の光路の一部に向けて前記信号を出力するように、前記レーザ・チップから前記レーザ信号を受信するように、及び、前記第2の光路の一部に向けて前記レーザ信号を出力するように構成された波長選択カプラ(WSC)を備える、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記WSCは、第1のWSCポートと、第2のWSCポートと、第3のWSCポートとを備え、前記第1のWSCポートは、前記第1の波長範囲内の信号を伝達するように構成された第1のWSC光路を介して前記第2のWSCポートに結合され、前記第2のWSCポートは、前記第2の波長範囲内の信号を伝達するように構成された第2のWSC光路を介して前記第3のWSCポートに結合される、請求項8に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
光集積回路(PIC:Photonic integrated Circuits)の設計及び製造のための基礎的要素としてSiP技術で用いるレーザ・チップとSiチップとを正確に位置合わせする必要がある。
【背景技術】
【0002】
関連する設計では、レーザ・チップは、Siチップ上の導波路内にレーザ放射線を出力することが可能なレーザ導波路で構成される。レーザ放射線のための効果的な結合を実現するために、レーザ及びSiチップ上の対応する導波路は、適切に位置合わせされなければならない。一般に、Siチップは、特定の必要な用途の特定の機能性を実現するために、レーザの光信号によって駆動される他の光集積回路(PIC)を備える。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】M.Therurer等、「Flip-chip Integration of InP to SiN Photonic Integrated Circuits」、Journal of Lightwave Technology、Vol.38、No.9、2020年5月
【発明の概要】
【0004】
Siチップへの位置合わせプロセス中のレーザ・チップの活性化は、高価で複雑であり、特に大量生産で製造される装置のために問題となる。したがって、受動的位置合わせ方法として定義されるレーザ活性化を必要としない方法に対する要求が高まっている。
【0005】
一般に、これらの位置合わせ方法では、レーザ及びSiダイ部分の両方の上に、導波路、マーク及び他の要素などの追加の要素を製造することが必要である。レーザ・ダイ上のこれらの追加の要素の製造コストは、Siダイ部分よりも著しく高い。したがって、加工及び/又はダイのサイズの簡略化は、レーザ・チップとSiチップとから成るPIC回路のアセンブリの製造コストにはるかに大きな影響を与えることができる。
【0006】
したがって、位置合わせプロセスを簡略化し、レーザ・ダイ/チップの製造コストを低減させることができるこのような位置合わせ方法を開発するモチベーションが高い。さらに、アセンブリ・レーザとSiチップとから成る関連するPIC回路の性能にほとんど影響を与えないこのような位置合わせ方法を開発するモチベーションが高い。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図3】システムの電気光学チップの一部の一実例である。
【
図4】システムの電気光学チップの一部の一実例である。
【
図5】システムの電気光学チップの一部の一実例である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下の詳細な説明では、本発明の完全な理解をもたらすために、多くの具体的な詳細が記載されている。しかしながら、本発明がこれらの具体的な詳細なしに実施されてもよいことは、当業者には理解されよう。他の例では、周知の方法、手順、及び構成要素は、本発明を不明瞭にしないために、詳細に説明されていない。
【0009】
本発明とみなされる主題は、本明細書の結論部分において特に指摘され、明確に主張される。しかしながら、本発明は、その目的、特徴及び利点とともに、構成及び操作方法の両方に関して、添付図面とともに読まれたときに、以下の詳細な説明を参照して最も良く理解され得る。
【0010】
図の簡略化及び明確化のために、図面に示された要素は必ずしも縮尺通りに描かれていないことが理解されよう。例えば、一部の要素の寸法は、明確にするために他の要素に対して誇張されることがある。さらに、適切であると考えられる場合、参照番号は、対応の、又は類似の要素を示すために図の中で繰り返されることがある。
【0011】
本発明の図示された実施例は、大部分は、当業者に知られている電子部品及び回路を使用して実装され得るので、詳細は、本発明の基礎的概念の理解及び評価のために、及び、本発明の教示から曖昧にならないように、又は逸脱しないように、上記で示された必要と考えられるものを超える範囲では説明されない。
【0012】
方法に対する本明細書のいかなる参照も、方法を実行することができる装置又はシステムに準用されるべきである。
【0013】
システム又は装置に対する本発明のいかなる参照も、システムによって実行することができる方法に準用されるべきである。
【0014】
図のいずれか、本明細書のいずれかの部分、及び/又は請求項のいずれかに記載された任意のモジュール又はユニットの任意の組合せが提供されてもよい。
【0015】
本明細書及び/又は図面に例示された任意の方法の任意のステップの任意の組合せが提供されてもよい。
【0016】
請求項のいずれかの任意の主題の任意の組合せが提供されてもよい。
【0017】
本明細書及び/又は図面に例示されたシステム、ユニット、構成要素、プロセッサ、センサの任意の組合せが提供されてもよい。
【0018】
レーザ・チップと電気光学チップとの間の受動的位置合わせのための方法及びシステムが提供され、電気光学チップは、レーザ活性化の要求なしに、且つ、非常に高価で非常に遅い動作モードを有する光学後方散乱反射率計などの高価な位置合わせ装置を使用する必要なしに、レーザ・チップから放射線を受け取るように構成された1つ又は複数の光学要素を含むことができる。
【0019】
位置合わせ電気光学チップは、波長選択カプラ(WSC:Wavelength Selective Coupler)を含むことができ、WSCは、レーザ・チップと電気光学チップの第1の部分との間で第1のWSC光路を画定し、レーザ・チップと電気光学チップの第2の部分との間で第2のWSC光路を画定するように構成される。
【0020】
電気光学チップの第1の部分は、位置合わせ回路であってもよいし、位置合わせ回路を含んでいてもよい。
【0021】
電気光学チップの第2の部分は、光集積回路(PIC)などの電気光学ユニットであってもよいし、電気光学ユニットを含んでいてもよい。
【0022】
第2の部分は、電気光学チップの操作部、主要部、機能部、又はポスト・アライメント部とも呼ぶことができる。
【0023】
第1のWSC経路、及び、電気光学チップの第1の部分の構成要素の少なくとも一部は、位置合わせプロセス中に利用される第1の光路を形成する。
【0024】
第1の光路は、第1の波長範囲内の放射線(プローブ放射線とも呼ばれる)を伝達するように構成することができ、第1の波長を中心とするものであってもよい。
【0025】
第1の光路は、電気光学チップ内に配置された放射線源(位置合わせ放射線源とも呼ばれる)から放射線を伝達するために使用することができる。位置合わせ放射線源は、電気光学チップの外部にあってもよく、電気光学チップは、位置合わせ放射線源に光学的に結合されてもよく、位置合わせ放射線源の放射線を第1の光路を通ってレーザ・チップに伝達するように構成されてもよい。
【0026】
第1の光路は、レーザ導波路を含んでいてもよく、レーザ・チップの異なる導波路(例えば、補助導波路)を用いてもよい。
【0027】
第2のWSC経路、及び、電気光学チップの第2の部分の構成要素の少なくとも一部は、位置合わせプロセスの完了後に利用される第2の光路を形成する。
【0028】
第2の光路は、第2の波長範囲の放射線を伝達するように構成することができ、第2の波長を中心とするものであってもよい。
【0029】
第1の波長は、第2の波長とは異なっていてもよい。
【0030】
第1の波長範囲は、第2の波長範囲とは異なっていてもよい。第1及び第2の波長範囲は、重なり合わなくてもよい。
【0031】
第1及び第2の波長範囲は、それらの間でWSCを容易に区別できるように互いに間隔があいていてもよい。
【0032】
WSCの波長選択行動(第1及び第2の波長範囲の間で区別される)によって、位置合わせが得られると、電気光学チップをレーザ・チップに対して移動させる必要がなくてもよい。
【0033】
第2の光路は、放射線をレーザ・チップから電気光学チップに伝達するために使用することができる。
【0034】
位置合わせの間にWSCを使用することによって、格子カプラとの結合を用いるウエハ・レベルのピック・アンド・プレース・プロセスが可能になる。これにより、電気光学ユニットの設計及び用途に依存しない(光学後方散乱反射率計(OBR:Optical Backscatter Reflectometry)ベースの方法のような)位置合わせ方法が可能になる。それは、OBRベースの方法で問題となり得る高損失電気光学ユニットにおいても使用することもできる。OBRベースは、非常に高価なOBR測定装置及び複雑で遅いスキャン・モードを使用することを含む。例えば、M.Therurer等の「Flip-chip Integration of InP to SiN Photonic Integrated Circuits」、Journal of Lightwave Technology、Vol.38、No.9、2020年5月を参照されたい。
【0035】
第1の経路は、格子カプラなどのカプラを含んでいてもよい。このようなカプラは、第2の経路に設けられていてもよいし、設けられていなくてもよい。
【0036】
第2の経路は、操作経路、又は主経路、又は機能経路、又はシステムのポスト・アライメント経路とみなされてもよく、第1の経路よりも低損失を示すことができる。
【0037】
第2の経路は、第1の経路から独立していてもよく、結果的に、位置合わせプロセス中に生じるいかなるエネルギー損失も、第2の経路を通る放射線の通過に影響を与えることはできない。
【0038】
この方法は、後方反射セットアップ測定を実行すること、例えば、外部電源及びパワーメータを有する特別なPIC設計を用いて、単一の読み出し(又はいくつかの読み出し)を得ることを含んでいてもよい。これにより、配置及び位置合わせの非常に高速なスキャンが可能になる。これは、OBRベースの方法を用いることとは正反対であり、OBRベースの方法は、どの場所でも波長を掃引することが必要であり、各場所で非常に時間がかかるプロセスであり、OBRデータの分析を必要とする。
【0039】
位置合わせの間、レーザ・チップは、第1の経路にわたって放射線で照射され、第1の経路にわたって、反射された放射線を後方反射する。反射は、主に(ほぼ)レーザ・チップのレーザ導波路から(だけ)であってもよい(より小さい反射は、WSCからであってもよい)。それにより、1つの読み出し方法が可能になる。これは、OBRベースの方法とは正反対である。この方法は、高損失であっても、任意の電気光学ユニットを有する電気光学チップに適用することができる。これは、OBRを使用する必要がある、自由空間、電気光学部品、レーザなどのさまざまな構成要素からの反射を有することによって悪い影響を受けるOBRベースの方法を使用することとは正反対である。
【0040】
この方法は、これらの装置の大量生産のために、高価で複雑なレーザの活性化を避けることができる。さらに、開示された方法では、第1の導波路は、レーザ・ダイ部分上の追加の受動的位置合わせ要素の必要性がほとんどないレーザ導波路に直接位置合わせされる。これにより、能動的位置合わせ方法と同様の精度を有する高精度の受動的方法になる。
【0041】
図1は、レーザ・チップ40と、電気光学チップ10と、インデックス・マッチング層(IML:Index Matching Layer)30とを含むシステム100を示す。
【0042】
第1の検出器12及び第1の放射線源13はまた、システム100に含まれていてもよい。第1の検出器12及び第1の放射線源13は、(
図1に示すように)電気光学チップ10の外側に配置されていてもよいが、それらの少なくとも1つは、電気光学チップ10に属していてもよい。
【0043】
第1の検出器12及び第1の放射線源13は、さまざまな方法で、例えば、離れて配置されたファイバ(29で示される長方形を通過する線として示す)を含むファイバ・アレイ29によって、電気光学チップに光学的に結合されてもよい。
【0044】
システム100は、IML30を含まなくてもよいことに留意されたい。
【0045】
レーザ・チップ40は、レーザ・ダイオード本体/チップ43の最上部に配置されたレーザ導波路44を含み、高反射コーティング層42などの遠位反射素子と、低反射コーティング層41などの近位反射素子とを有するものとして示される。
【0046】
低反射コーティング層41は、レーザ・チップ出力ファセットからレーザ・チップ内へ戻る内部反射を低減するように設計された反射防止コーティング(ARC:Anti-Reflective Coating)層であってもよい。
【0047】
遠位反射素子は、波長選択要素(例えば、低帯域幅反射層)であってもよく、波長選択要素は、第1の波長範囲で高反射率を有し、第2の波長範囲で低反射率を有するように構成されている。
【0048】
電気光学チップ10は、WSC20と、第1の部分31と、第2の部分32とを含んでいてもよい。
【0049】
第1の部分31は、第1の結合ユニット18を含んでいてもよい。
【0050】
第1の放射線源13は、ファイバを介して、及び電気光学チップ10のポートを介して、第1の結合ユニット18の第1のポート18aに光学的に結合される。
【0051】
第1の検出器12は、別のファイバを介して、及び電気光学チップ10の別のポートを介して、第1の結合ユニット18の第2のポート18bに光学的に結合される。
【0052】
第1の結合ユニット18の第3のポート18cは、WSC20の第1のWSCポート20aに光学的に結合される。
【0053】
第1の結合ユニットの第4のポート18dは、接地しているか、さもなければ、無視される。
【0054】
第2の部分32は、光集積回路(PIC)22などの電気光学ユニットを含む。PIC22は、受信機を含んでいてもよく、伝送路光学素子を含んでいてもよく、センサ、変調器、バイオ・センサ又は任意の他のPICであってもよい。
【0055】
PIC22の第1のポート22aは、PIC導波路14を介してWSC20の第2のWSCポート20bに光学的に結合されている。
【0056】
PIC22の第2のポート22bは、ポストPICユニット15などの任意の他のユニットに光学的に結合されていてもよい。
【0057】
WSC22の第3のポート20cは、第1の導波路11に光学的に結合されている。
【0058】
WSC22の第4のポート20dは、接地しているか、さもなければ、無視される。
【0059】
以下の実例は、システムを通る信号の進行を示す。通路は、例えば、信号の強度を低下させたり、ノイズを加えたり、又は任意の他の動作を行うなど、いかなる信号も修正することができる。説明を簡単にするために、進行中ずっと、同じ用語が信号を記述するために使用される。
【0060】
位置合わせプロセス中に、プローブ信号61は、
a.第1の放射線源13によって生成される。
b.第1の結合ユニット18の第1のポート18aによって受信される。
c.第1の結合ユニット18を通過して、第1の結合ユニット18の第3のポート18cから出力される。
d.WSC20の第1のポート20aによって受信される。
e.第1のWSC光路によってWSCの第3のポート20cに提供される。
f.第1の導波路11に(第3のポート20cから)出力される。
g.レーザ・チップ40に向けて送信され、IML30を通過してもよい。
【0061】
第1の導波路11がレーザ導波路44と位置合わせされると、プローブ信号61は、レーザ導波路を通過し、遠位反射素子から反射されて、反射プローブ信号62を提供する。
【0062】
反射プローブ信号62は、
a.レーザ導波路44上を伝播して第1の導波路11に至る。
b.第1の導波路11に沿って伝播する。
c.WSCの第3のポート20cに入る。
d.第1のWSC光路によってWSCの第1のポート20aに提供される。
e.第1の結合ユニット18の第3のポート18cによって受信される。
f.第1の結合ユニット18を通過し、第1の結合ユニット18の第2のポート18bから出力される。
g.第1の検出器12によって検出される。
【0063】
第1の導波路11がレーザ導波路44と位置合わせされない場合、プローブ信号61は、近位反射素子からめったに(及び、わずかしか)反射されずに、反射プローブ信号を提供することができる。
【0064】
いずれにせよ、位置合わせされたレーザ・チップから反射プローブ信号62は、位置合わせされていないレーザ・チップから反射プローブ信号62とは著しく異なり、それによって、レーザ・チップが(電気光学チップと)位置合わせされているかどうかを判定することが可能になることが期待される。
【0065】
第1の検出器12の検出信号は、位置合わせプロセスに役立つように、コントローラ70によって処理することができる。
【0066】
コントローラ70は、例えば、位置合わせ停止条件が満たされるまで、例えば、位置合わせが得られたり、位置合わせが失敗したり、所定の回数の位置合わせの繰り返しが実行されたりする、など、チップのうちの1つ(又は両方とも)の動きを制御又は要求することによって、レーザ・チップ40と電気光学チップ100との間の空間的関係を制御することができる。
【0067】
例えば、電気光学チップ及びレーザ・チップの1つ又は複数のチップは、例えば、x、y方向に沿って、十分に高い空間分解能で機械的に操作することができる。機械的操作は、レーザ導波路の光軸に垂直な平面に沿って行うことができる。位置合わせプロセスの開始時に、電気光学チップ及びレーザ・チップを大まかに位置合わせすることができることに留意されたい。
【0068】
位置合わせプロセスの間、反射プローブ信号の強度は、位置合わせの程度を示すことができ、例えば、より強い反射プローブ信号は、より良好な位置合わせを示すことができる。
【0069】
プローブ信号61及び反射プローブ信号62は、第1の光路を通過する。
【0070】
動作モード中、レーザ・チップ40は、レーザ信号63を出力し、そのレーザ信号63は、
a.第1の導波路11によって受信される。
b.WSCの第3のポート20cに入る。
c.第2のWSC光路によってWSCの第2のポート20bに提供される。
d.PIC導波路14上を伝播する。
e.PIC22の第1のポート22aによって受信する。
f.PIC22によって光学的に処理される。
PIC22は、PIC導波路14を介してWSC20の第2のポート20bに光学的に結合される。
【0071】
光学的に処理されたレーザ信号は、PIC22の第2のポート22bから、ポストPICユニット15に出力することができる。
【0072】
位置合わせされると、レーザ・チップ及び電気光学チップの位置が固定され得る。例えば、レーザ・チップは、電気光学チップに接合することができ、電気光学チップは、レーザ・チップに接合することができ、又は、1つ若しくは両方のチップは、第3の構成要素に接合することができる。
【0073】
IML30は、レーザ・チップと電気光学チップとの間の空隙を満たすように構成されている。IML30は、レーザ・チップを電気光学チップに機械的に接合するようにも構成されている。
【0074】
IML30は、レーザ・チップと電気光学チップとの間の空隙によるインデックスの不釣り合いな組合せによって進展し得る反射(第1の波長範囲及び第2の波長範囲内の放射線に関連する)を低減するように構成することができる。
【0075】
IML30は、ゲル相で製造される紫外線接着剤であってもよい。この場合、第1の導波路の屈折率は、酸化物、窒化物、Si、又は任意の他の誘電材料でできたコアから、及びクラッド層から製造することができる。
【0076】
低反射コーティング層は、第1の導波路11の屈折率と一致する屈折率を有するように設計することができ、それにより、レーザ・チップ40と電気光学チップ10との間の内部反射強度を低減することができる。
【0077】
第1の導波路11は、Nit及びOxの複数の導波路セグメント、酸窒化物層を含んでいてもよい。
【0078】
第1の導波路11は、Si層縁部の位置合わせ導波路に沿ったテーパ部を含んでいてもよい。
【0079】
第1の導波路11は、Nit及びOxの組合せ、酸窒化物層を含んでいてもよい。
【0080】
図2は、レーザ・チップ40と、電気光学チップ10と、インデックス・マッチング層(IML)30とを含むシステム101を示す。
【0081】
第1の検出器12、第2の検出器12’、及び第1の放射線源13も、システム101に含まれていてもよい。第1の検出器12、第1の放射線源13、及び第2の検出器12’は、(
図1に示すように)電気光学チップ10の外側に配置されていてもよいが、それらの少なくとも1つは、電気光学チップ10に属していてもよい。
【0082】
第1の検出器12、第2の検出器12’、及び第1の放射線源13は、さまざまな方法で、例えば、離れて配置されたファイバ(29で示される長方形を通過する線として示す)を含むファイバ・アレイ29によって、電気光学チップに光学的に結合されてもよい。
【0083】
システム101は、第1の結合ユニットの第5のポート18eと第2の検出器12’とを備えるプローブ信号測定回路を有することによって、システム100とは異なっている。追加のポート16eは、プローブ信号のサンプルを提供し、第2の検出器12’は、サンプルを測定する。
【0084】
第2の検出器の検出信号は、コントローラ70に送信することができる。コントローラ70は、プローブ信号と反射プローブ信号との間の差を判定することができる。
【0085】
図3は、電気光学チップ10の一部、特に、第1の結合ユニット18及びWSC20の一実例を示す。
【0086】
第1の結合ユニット18は、反射されたプローブ放射線を(第2のポート18bを介して)第1の検出器12に提供するための第1のカプラ12aと、プローブ放射線を(ポート18aを介して)第1の放射線源13から受け取るための第2のカプラ13aと、プローブ放射線のサンプルを(ポート18eを介して)第2の検出器12’に提供するための第3のカプラ14aと、第4のカプラ17とを含む。
【0087】
これらは、いかなる種類のカプラであってもよい。
【0088】
第1及び第2のカプラは、格子カプラであってもよい。
【0089】
第4のカプラ17は、終端が第4のポート17dに接続された2×2方向性カプラによって実現され得る2×1方向性カプラであってもよい。終端は、プローブ信号及び反射プローブ信号の後方反射をほとんど完全に除去する。
【0090】
第4のカプラ17の第1のポート17aは、第2のカプラ12aの出力部に光学的に結合される。
【0091】
第4のカプラ17の第2のポート17bは、第1のカプラ13aの出力部に光学的に結合される。
【0092】
第4のカプラ17の第3のポート17cは、WSC20の第1のポート20aに光学的に結合される。
【0093】
WSC20は、さまざまな方法で実施され得る。例えば、
図3は、終端が第4のポート20dに接続された2×2方向性カプラとして実施されるようにWSCを示している。終端は、プローブ信号及び反射プローブ信号の後方反射をほとんど完全に除去する。
【0094】
WSCは、第1の波長範囲の放射線のための第1の内部光路、及び第2の波長範囲の放射線のための第2の内部光路を支持するように構成された、SM光学2×1マルチプレクサ又はアッド・ドロップ・フィルタによって置き換えることができる。
【0095】
WSCは、リング共振器デバイスによって結合された2つの平行な導波路を含むことができ、第1の波長範囲では、これらの導波路は、第1の波長範囲の信号をカプラ・ユニットに経路を決めて選択的に結合し、第2の波長範囲では、信号をPICへと方向付ける。
【0096】
WSC装置は、第1の波長を中心とした共振波長でカプラ・ユニットからの入射光を結合するリング共振器カプラと、Si部分における位置合わせ導波路とを含んでもよい。
【0097】
WSCは、2つの注入されたn型及びp型セグメントと、固有のセグメントとから成るリング共振器カプラを含み、n型及びp型セグメントは、注入されたn型及びp型側に電圧を印加するために使用される電圧源に外部接触され、したがって、その共振結合波長のチューニングを可能にするリング共振器の屈折率を変更することができる。
【0098】
WSCは、Siチップ側で加工可能な、第1の波長を中心とした共振波長でカプラ・ユニットからの入射光を結合することが可能な、誘電マレイン酸又は誘電材料でできた分割リング共振器でできた分割リング共振器と、Si部分における導波路位置合わせ導波路とを含むことができる。
【0099】
WSCは、金属分割リング共振器でできたWSCを含んでいてもよい。
【0100】
WSCは、Siチップ上で加工可能な、第1の波長(λ1)を中心とした共振波長でカプラ・ユニットからの入射光を結合することが可能な、誘電若しくは金属材料でできた円筒状又は任意の形状のロッド穴でできた1D、2D若しくは3D光結晶構造でできたものと、Si部分における位置合わせ導波路とを含むことができる。
【0101】
WSCは、2つよりも多い異なる波長範囲の信号の選択ルートを提供することができ、2つよりも多いWSC光路を有することに留意されたい。これは、WSC装置のカスケード接続によって、及び/又は複数の方向性カプラを使用することによって実現することができる。
【0102】
図4は、電気光学チップ10の一部、特に、第1の結合ユニット18及びWSC20’の一部の一実例を示す。
【0103】
図4は、
図3に示された方向性カプラ(DC:directional coupler)の代わりに、多モード干渉装置(MMI:multi-mode interference device)21を含むものとして、WSC’を示す。
【0104】
図5は、電気光学チップ10の一部、特に、第1の結合ユニット18及びWSC20’の一部の一実例を示す。
【0105】
(
図4のように)第1の放射線源からの放射線をタップする代わりに、専用の放射線源(例えば、第1の放射線源13以外の)は、(ループ19を介して)第2の検出器12’に光学的に結合され、それにより、電気光学チップ10が第2の検出器12’と位置合わせされることを確認する。これにより、レーザ・チップに送られる放射線を使用しないフィードバック・ブランチが提供される。
【0106】
【0107】
方法400は、レーザ・チップを電気光学チップと位置合わせするためのものであってもよい。
【0108】
方法400は、1つ又は複数の位置合わせの繰り返しを含んでいてもよい。
【0109】
各位置合わせの繰り返しは、電気光学チップからレーザ・チップに向けてプローブ信号を方向付けるステップ410によって開始することができる。
【0110】
ステップ410の次は、電気光学チップの第1の検出器によって、反射プローブ信号を検出するステップ420であってもよく、反射プローブ信号は、レーザ・チップから反射される。
【0111】
プローブ信号及び反射プローブ信号は、第1の波長範囲内にある。
【0112】
反射プローブ信号は、電気光学チップの第1の光路を通過し、第1の光路は、第1の波長範囲内の信号を伝達するように構成される。
【0113】
第1の光路は、電気光学チップの第2の光路とは異なり、第2の光路は、第1の波長範囲とは異なる第2の波長範囲内の信号を伝達するように構成される。
【0114】
レーザ・チップは、第2の波長範囲内のレーザ信号を出力するように構成される。
【0115】
ステップ410及び420は、レーザ・チップと電気光学チップとの間の現在の空間的関係を維持しながら行われる。これは、レーザ・チップと電気光学チップとの間の現在の空間的関係を維持するステップ440によって示されている。
【0116】
ステップ420の次は、反射プローブ信号に基づいて、レーザ・チップが電気光学チップと位置合わせされるかどうかを判定するステップ430であってもよい。
【0117】
位置合わせされた場合、ステップ430の次は、ポスト・アライメント・ステップ450であってもよい。
【0118】
ポスト・アライメント・ステップ450は、例えば、レーザ・チップと電気光学チップとの間の空間的関係を固定することを含んでいてもよい。
【0119】
位置ずれした場合は、ステップ430は、現在の空間的関係を変更し(ステップ460)、ステップ410にジャンプすることを含んでいてもよい。
【0120】
ステップ460は、例えば空間的関係の事前に定義されたセットに続いて、ローカル又はグローバルな位置合わせの極値点を検索する、などの任意の方法で実行されてもよい。
【0121】
停止条件に達すること、例えば、少なくとも第1の複数の位置合わせの繰り返しに対して位置合わせが得られなかったこと、次に位置合わせの失敗が宣言され得ることに留意されたい。
【0122】
さらに別の停止条件は、ある一定の(完全ではないが)位置合わせに達することであり、第2の複数の位置合わせの繰り返しの後に、位置合わせの成功が宣言され得る。
【0123】
ステップ410は、電気光学チップのWSCの第1の波長選択カプラ(WSC)ポートによって、プローブ信号を受信することと、第1の波長範囲内で信号を伝達するように構成された第1のWSC光路を介して、第1のWSCポートから第2のWSCポートにプローブ信号を方向付けることと、第2のWSCポートから第1の導波路にプローブ信号を出力することとを含んでいてもよい。
【0124】
ステップ420は、反射プローブ信号を、第2のWSCポートによって第1の導波路から受信することと、第1のWSC光路を介して、反射プローブ信号を第2のWSCポートから第1のWSCポートに方向付けることとを含んでいてもよい。
【0125】
WSCの第3のWSCポートは、第2の波長範囲内の信号を伝達するように構成された第2のWSC光路を介して第2のWSCポートに光学的に結合される。
【0126】
方法400は、プローブ信号測定値を提供するために、プローブ信号のサンプルを測定するステップ460を備えていてもよい。ステップ430は、測定に応答することができ、特にプローブ信号(サンプルによって示されるような)と反射プローブ信号との差に応答することができる。
【0127】
方法400は、レーザ・チップのレーザが非活性化されている間に実行されてもよい。
【0128】
ステップ410及び420は、電気光学の位置合わせユニットによって実行されてもよい。
【0129】
【0130】
方法500は、レーザ・チップを動作させるためのものであってもよい。
【0131】
方法500は、レーザ・チップから、レーザ・チップと位置合わせされる電気光学チップに向けてレーザ信号を出力するステップ510を含んでいてもよい。
【0132】
ステップ510の次は、電気光学チップの第2の光路を介してレーザ信号を通過させるステップ520が続いてもよく、第2の光路は、第2の波長範囲内の信号を伝達するように構成され、レーザ信号は、第2の波長範囲内にある。
【0133】
電気光学チップとレーザ・チップとの間の位置合わせは、方法400の任意のステップを実行することによって得ることができる。
【0134】
方法400がうまく完了することは、ステップ510及び520の実行の必要条件であってもよい。
【0135】
Siチップ/電気光学チップは、シリコン・オン・インシュレータ・ウエハ(SOI wafers:Si on Insulator Wafers)から製造することができる。SOIウエハは、以下の貼付された層を含むことができる。
a.上部Si層
b.OX(BOX層と呼ばれる)から製造された絶縁体層
c.底部Si基板
【0136】
すべての導波構造、カプラ、格子カプラ、WSC装置、他のカプラ、及びすべての他の装置などの電気光学チップ/SiチップのPIC素子は、SOIウエハSi上部層上に製造されてもよい。
【0137】
本発明の前述の記述によって、当業者は、現在その最良の形態と考えられるものを製造し使用することができるが、当業者であれば、本明細書の特定の実施例、方法及び実例の変形、組合せ、並びに等価物の存在を理解し、認識するであろう。したがって、本発明は、上述の実施例、方法、及び実例によって限定されるべきではなく、クレームされる本発明の範囲及び趣旨内のすべての実施例及び方法によって限定されるべきである。
【0138】
含む(comprising)、又は含む(including)へのいかなる言及も、構成する(consisting)、及び/又は「本質的に~から成る(consisting essentially of)」に準用されるべきである。
【0139】
前述の明細書において、本発明の実施例の具体的な実例を参照して、本発明を説明した。しかしながら、添付の特許請求の範囲に記載された本発明の、より広い趣旨及び範囲から逸脱することなく、さまざまな修正及び変更が行われてもよいということが明白であろう。
【0140】
当業者は、論理ブロック間の境界が単なる例示であり、代替の実施例が、論理ブロック若しくは回路素子を統合するか、又はさまざまな論理ブロック若しくは回路素子に機能の代替分解を強いることができるということを認識できるであろう。したがって、本明細書に描かれているアーキテクチャは単なる例示であり、実際には、同じ機能性を実現する他の多くのアーキテクチャを実装することができることを理解されたい。
【0141】
同じ機能性を実現するための構成要素の任意の配置は、所望の機能性が実現されるように、効果的に「関連付け」られる。したがって、特定の機能性を実現するために組み合わされた本明細書の任意の2つの構成要素は、アーキテクチャ又は中間構成要素に関係なく、所望の機能性が実現されるように、互いに「関連付けられている」ものとして見てもよい。同様に、そのように関連付けられた任意の2つの構成要素も、所望の機能性を実現するために、互いに「動作可能に接続されている」又は「動作可能に結合されている」ものとして見てもよい。
【0142】
さらに、当業者は、上述の動作間の境界が単なる例示であることを認識するであろう。複数の動作は、単一の動作に組み合わされてもよく、単一の動作は、追加の動作に分散されてもよく、動作は、時間的に、少なくとも部分的に重複して実行されてもよい。さらに、代替の実施例は、特定の動作の複数の例を含むことができ、動作の順序は、さまざまな他の実施例において変更され得る。
【0143】
また、例えば、一実施例では、図示された実例は、単一の集積回路上に配置された回路として実装されてもよく、又は、同一の装置内に実装されてもよい。或いは、実例は、適切な方法で相互接続された任意の数の別々の集積回路又は別々の装置として実装されてもよい。
【0144】
しかしながら、他の修正例、変形例、及び代替例も可能である。したがって、本明細書及び図面は、限定的な意味ではなく、むしろ例示であるとみなされるべきである。
【0145】
特許請求の範囲では、丸括弧の間に配置された任意の参照符号は、請求項を限定するものと解釈されるべきではない。「含む(comprising)」という語は、請求項に記載された以外の要素又はステップの存在を排除するものではない。さらに、本明細書に使用される「a」又は「an」という語は、1つ以上であると定義される。また、特許請求の範囲における「少なくとも1つの」及び「1つ以上の」などの導入句の使用は、「1つ以上の」又は「少なくとも1つの」などの導入句及び「a」又は「an」などの不定冠詞を同一の請求項が含む場合でさえ、不定冠詞「a」又は「an」による別の請求項要素の導入が、このような導入された請求項要素を含む特定の請求項を、そのような要素を1つだけ含む発明に限定することを意味するものと解釈されるべきではない。定冠詞の使用についても同様である。特に明記しない限り、「第1の」及び「第2の」などの用語は、そのような用語が説明する要素の間で恣意的に区別するために使用される。したがって、これらの用語は、このような要素の時間的な又は他の優先順位付けを示すことを必ずしも意図するわけではない。特定の手段が相互に異なる請求項に記載されているという事実だけでは、これらの手段を組み合わせて有利に使用することができないということを示すものではない。
【0146】
本発明の特定の特徴を本明細書に例示及び説明してきたが、多くの修正、置換、変更及び均等物は、当業者が想到するであろう。したがって、添付の特許請求の範囲が、本発明の真の趣旨の範囲内にあるすべてのそのような修正及び変更を包含することを意図していることは理解されたい。
【0147】
明確化のために、別々の実施例の文脈で説明される本開示の実施例のさまざまな特徴も、単一の実施例において組み合わせて提供され得ることが理解される。逆に、簡略化のために、単一の実施例の文脈で説明される本開示の実施例のさまざまな特徴も、別々に、又は任意の適切な部分的組合せ(sub-combination)で提供され得る。
【0148】
本開示の実施例が、特に図示され、本明細書に上述されたものに限定されないことは、当業者には理解されよう。むしろ、本開示の実施例の範囲は、添付の特許請求の範囲及びその均等物によって定義される。
【国際調査報告】