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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-26
(54)【発明の名称】毛髪および頭皮の処置組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/44 20060101AFI20231019BHJP
   A61Q 7/00 20060101ALI20231019BHJP
   A61Q 5/12 20060101ALI20231019BHJP
   A61Q 5/00 20060101ALI20231019BHJP
   A61Q 5/02 20060101ALI20231019BHJP
   A61P 17/14 20060101ALI20231019BHJP
   A61K 31/198 20060101ALI20231019BHJP
【FI】
A61K8/44
A61Q7/00
A61Q5/12
A61Q5/00
A61Q5/02
A61P17/14
A61K31/198
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023520541
(86)(22)【出願日】2021-10-01
(85)【翻訳文提出日】2023-05-23
(86)【国際出願番号】 EP2021077178
(87)【国際公開番号】W WO2022069744
(87)【国際公開日】2022-04-07
(31)【優先権主張番号】102020125876.3
(32)【優先日】2020-10-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523120580
【氏名又は名称】ドクトア クルト ヴォルフ ゲーエムベーハー ウント コンパニー カーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100113365
【弁理士】
【氏名又は名称】高村 雅晴
(74)【代理人】
【識別番号】100209336
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 悠
(74)【代理人】
【識別番号】100218800
【弁理士】
【氏名又は名称】河内 亮
(72)【発明者】
【氏名】エリック・シュルツ・ツーア・ウィーシェ
(72)【発明者】
【氏名】マイケ・ベッカー
(72)【発明者】
【氏名】ヨルン・ミヒャエル・フォルカー
(72)【発明者】
【氏名】ナディーン・コッホ
【テーマコード(参考)】
4C083
4C206
【Fターム(参考)】
4C083AA082
4C083AA122
4C083AB032
4C083AB362
4C083AC012
4C083AC022
4C083AC032
4C083AC072
4C083AC092
4C083AC102
4C083AC112
4C083AC122
4C083AC172
4C083AC182
4C083AC212
4C083AC232
4C083AC262
4C083AC272
4C083AC302
4C083AC312
4C083AC342
4C083AC352
4C083AC422
4C083AC432
4C083AC581
4C083AC582
4C083AC641
4C083AC642
4C083AC712
4C083AC782
4C083AC792
4C083AC851
4C083AC852
4C083AC902
4C083AD042
4C083AD092
4C083AD132
4C083AD162
4C083AD242
4C083AD412
4C083AD512
4C083AD532
4C083AD621
4C083AD622
4C083AD641
4C083AD642
4C083AD661
4C083AD662
4C083CC05
4C083CC32
4C083CC33
4C083CC37
4C083CC38
4C083DD32
4C206AA01
4C206AA02
4C206FA53
4C206MA01
4C206MA04
4C206MA05
4C206MA37
4C206MA42
4C206MA83
4C206NA14
4C206ZA92
(57)【要約】
本発明は、ジメチルグリシンおよび/またはジメチルグリシンの塩を含有する組成物に関する。さらに、本発明は、毛髪および頭皮の処置のためのこの組成物の使用(化粧品としてのおよび/または医薬品としての)に関する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ジメチルグリシンおよび/またはジメチルグリシンの塩を含有する組成物の、毛髪および頭皮の処置のための、局所使用。
【請求項2】
前記組成物が、ケア組成物であり、好ましくは頭皮および毛髪の代謝を促進するためのものである、請求項1に記載の局所使用。
【請求項3】
毛髪および頭皮の処置が、抜け毛の処置および/または予防のためのものである、請求項1または2に記載の局所使用。
【請求項4】
抜け毛が、円形脱毛症(円形の抜け毛)、女性および男性における男性型脱毛症(遺伝性の抜け毛)、びまん性脱毛症(びまん性の抜け毛)、老化による抜け毛(老化による脱毛症)および化学療法により引き起こされる抜け毛から選択される、請求項1~3のいずれか一項に記載の局所使用。
【請求項5】
前記使用が、化粧品としてのまたは医薬品としての使用である、請求項1~4のいずれか一項に記載の局所使用。
【請求項6】
前記組成物が、3.0~5.9の範囲のpHを有する、請求項1~5のいずれか一項に記載の局所使用。
【請求項7】
前記組成物が、0.00001重量%~25.0重量%のジメチルグリシンおよび/またはジメチルグリシンの塩を含有する、請求項1~6のいずれか一項に記載の局所使用。
【請求項8】
前記組成物が、2重量%~40重量%の量の界面活性剤を含有する、請求項1~7のいずれか一項に記載の局所使用。
【請求項9】
前記組成物が、カフェイン、メントール、ビオチン、PCA亜鉛、ナイアシンアミド、パンテノール、エクトイン、ユビキノン-10、タウリン、パントラクトン、エキナセア、カルニチン、酢酸トコフェロール、およびそれらの組み合わせから選択される少なくとも1種の他の活性成分を含有する、請求項1~8のいずれか一項に記載の局所使用。
【請求項10】
前記組成物が、毛髪コンディショニング剤、脂質補充剤、防腐剤、安定剤、芳香剤、抗酸化剤、レオロジー調整剤、増粘剤、コンディショニング剤、色素、真珠光沢剤、美白剤、溶媒、およびそれらの組み合わせから選択される少なくとも1種の添加剤を含有する、請求項1~9のいずれか一項に記載の局所使用。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ジメチルグリシンおよび/またはジメチルグリシンの塩を含有する組成物に関する。さらに、本発明は、毛髪および頭皮の処置のためのこの組成物の使用(化粧品としてのおよび/または医薬品としての)に関する。
【背景技術】
【0002】
ヒト毛髪は、体に対する保護機能としてのその重要性をほとんど失っている。しかし、健康な毛髪は、世界中で女性および男性にとって大きな文化的意義を有し、しばしば富および健康の象徴と考えられる。その結果、例えば抜け毛により引き起こされる薄毛はしばしば、生活の質に悪影響を及ぼす。アンドロゲンなどのホルモンにより引き起こされる抜け毛はアンドロゲン性脱毛症(男性型脱毛症またはAGA)として知られ、特に男性だけでなく女性においても抜け毛の最も一般的な原因である。男性および女性の抜け毛のパターンの間で区別がなされうる。
【0003】
毛髪の成長および毛髪の再成長は、血液によりもたらされる、毛包への栄養の適切な供給に依存する。ゆえに頭皮における減少した血流(微小循環)は、抜け毛を促進するかまたは引き起こしもする可能性がある。例えば、禿げた人は、正常な頭皮の毛髪を有する人よりも、頭皮の頭頂部への顕著に少ない血流を有する。ゆえにこの顕著に減少した微小循環は、例えばアンドロゲン性脱毛症における、抜け毛および毛髪の再成長(休止期から成長期への移行)の欠乏に対する説明となりうる。概して抜け毛は、末梢血管における減少した血流の主要な臨床徴候のうちの1つと考えられる。
【0004】
今まで、アンドロゲン性脱毛症などの抜け毛に対して承認された医薬品治療はほとんどなく、既存の治療は十分に有効でないか、または不快な副作用を伴う。例えば、円形脱毛症または略してAAとしても知られる、炎症により引き起こされる円形の抜け毛の急性発症、および他の原因により引き起こされる抜け毛に対する治療選択肢に関しても、状況は同様に不満足なものである。
【0005】
ゆえに、抜け毛に対抗するために局所的に使用可能な、改善された処置方法の必要性、特に、副作用を有さないかまたは無視できる副作用しか有さない組成物の必要性が未だ存在する。特に、本来医薬品用であり副作用を示さないか、または本来化粧用である組成物の必要性が存在する。
【発明の開示】
【0006】
これに基づき、毛髪および頭皮の処置のための、特に抜け毛の予防および/または処置のための、忍容性が良好な組成物を提供することが本発明の目的であった。さらに、この組成物は、局所的に塗布されることが可能であるべきであり、先行技術より既知の組成物の欠点を克服すべきである。
【0007】
驚くべきことに、この目的は、請求項1に記載の使用により達成された。好ましい実施形態は従属請求項に明記される。
【0008】
本発明によれば、当該目的は、ジメチルグリシンおよび/またはジメチルグリシンの塩を含む組成物の使用により達成される。
【0009】
驚くべきことに、本発明によるジメチルグリシンおよび/またはジメチルグリシンの塩の使用が、抜け毛、特に遺伝性および加齢性の抜け毛の処置において、優れた有効性を有することが示された。使用された組成物は、頭皮を活性化し、頭皮および毛根への栄養および酸素の供給を顕著に改善する。さらにこれは、頭皮に対し、医療用としておよび化粧品として極めて適合している。
【0010】
ジメチルグリシン(N,N-ジメチルグリシン)は植物、動物およびヒトにみられるが、ヒトでは非常に少量しか形成されない。ジメチルグリシンは、ベタインホモシステインメチラーゼによるベタインのアミノ基転移による、コリンからのグリシンの多段階生合成における中間体として形成される。
【0011】
N,N-ジメチルグリシンは(ジメチルアミノ)酢酸ともいい、以下の化学式1により表される。
【0012】
【化1】
【0013】
ジメチルグリシンの使用だけでなく、その塩、溶媒和物および水和物の使用も発明である。これらは好ましくは、ジメチルグリシンの医薬的にまたは化粧品として許容可能な塩である。塩は特に、好ましくは、20℃で少なくとも10g/lの水への溶解性を有する水溶性塩である。
【0014】
好ましい実施形態において、ジメチルグリシンの塩は、ジメチルグリシンのアルカリ、アルカリ土類またはアンモニウム塩である。
【0015】
例は、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムおよびアンモニウム塩である。アンモニウム塩では、アンモニウムカチオンは、それぞれ独立して1~4個の炭素原子を有するアルキル基を1~4つ保持する。好ましいのは、ジメチルグリシンのナトリウムおよびカリウム塩、特にジメチルグリシンのナトリウム塩、つまりN,N-ジメチルグリシンナトリウムである。
【0016】
代替的に好ましい実施形態において、ジメチルグリシンの塩は、ジメチルグリシンとの無機および/または有機酸の塩であってよい。
【0017】
無機酸とのジメチルグリシンの塩の例は、ジメチルグリシンの塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸水素塩、硫酸塩、亜硫酸水素塩、亜硫酸塩、炭酸水素塩、炭酸塩、一リン酸塩、二リン酸塩および三リン酸塩、およびそれらの混合物である。特に、好ましいのはジメチルグリシンの塩酸塩である。
【0018】
有機酸とのジメチルグリシンの塩の例は、ジメチルグリシンの酢酸塩、乳酸塩、クエン酸塩、コハク酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩および安息香酸塩、およびそれらの混合物である。
【0019】
本発明によるジメチルグリシンおよび/またはジメチルグリシンの塩が、ケラチノサイトにおける細胞活性および酸素の回転を改善し、ゆえに頭皮および毛包における細胞活性も促進することが想定される。ゆえに本発明によれば、本発明によるジメチルグリシンおよび/またはジメチルグリシンの塩は、特に、遺伝性および加齢性の抜け毛などの抜け毛の処置において、明確な毛根および頭皮強化効果を達成する。
【0020】
局所組成物のpHは、好ましくは3.0~5.9、好ましくは3.5~5.4、特に好ましくは4.0~5.0である(pHメーター、Mettler Toledo SevenCompact S220を使用して21℃で測定)。この範囲では、本発明により使用される組成物は、化学的に、物理的におよび微生物学的に特に安定であるだけでなく、頭皮および毛髪に対し、医療用としておよび化粧品として極めて忍容性が良好でもある。本発明により使用される組成物に特に好適なpH値は、3.5、3.6、3.7、3.8、3.9、4.0、4.1、4.2、4.3、4.4、4.5、4.6、4.7、4.8、4.9、5.0、5.1、5.2、5.3および5.4である。組成物のpHは、好ましくは1種または複数のpH調整剤を使用して調整される。好適なpH調整剤は、組成物のpHを安定化させるかまたはこれに影響を及ぼすための、酸、塩基および/または緩衝系であってよい。本発明による典型的なpH調整剤は、アジピン酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、酒石酸、アスコルビン酸、リン酸、乳酸およびフマル酸およびそれらの対応する塩、さらにアルギン酸ナトリウム、ポリアクリル酸、炭酸ナトリウムおよび炭酸水素ナトリウムである。pH調整剤の文脈において、塩という用語は、別途明記されない限り、アルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩を指す。
【0021】
本発明により使用される組成物は、ジメチルグリシンおよび/またはジメチルグリシンの塩を、組成物の合計重量に基づき、好ましくは0.00001重量%~25.0重量%の割合で含有する。好ましい実施形態において、本発明による組成物は、ジメチルグリシンおよび/またはジメチルグリシンの塩を、組成物の合計重量に基づき、0.001重量%~10.0重量%、より好ましくは0.01重量%~8.0重量%、より好ましくは0.1重量%~6.0重量%、さらにより好ましくは0.3重量%~5.0重量%、特に0.5重量%~3.0重量%の量で含有する。本発明の好ましい実施形態において、本発明による組成物は、それぞれの場合で組成物の合計重量に基づき、0.1重量%、0.2重量%、0.3重量%、0.4重量%、0.5重量%、0.6重量%、0.7重量%、0.8重量%、0.9重量%、1.0重量%、1.1重量%、1.2重量%、1.3重量%、1.4重量%、1.5重量%、2.0重量%または2.5重量%のジメチルグリシンおよび/またはジメチルグリシンの塩を含有していてよい。本発明による組成物は、好ましくは、組成物の純度を増大させ望ましくない副作用の発生率を低下させることから、各溶媒和物および水和物(例えば、ジメチルグリシンナトリウムの二水和物)を含めて、純化学物質としてのジメチルグリシンおよび/またはジメチルグリシンの塩を含有する。
【0022】
好ましい実施形態において、本発明により使用される組成物は、少なくとも1種の他の活性成分を含有し、少なくとも1種の他の活性成分は、カフェイン、メントール、ビオチン、PCA亜鉛、ナイアシンアミド、パンテノール、エクトイン、ユビキノン-10、タウリン、パントラクトン、エキナセア、カルニチン、酢酸トコフェロールおよびそれらの組み合わせから選択される。ジメチルグリシンまたはジメチルグリシンの塩のカフェインとの組み合わせが、本発明によれば特に好ましい。
【0023】
カフェインのIUPAC名は、1,3,7-トリメチル-3,7-ジヒドロ-1H-プリン-2,6-ジオンである。あるいは、カフェインは、1,3,7-トリメチルキサンチンとも呼ばれる。カフェインは以下の化学式2により表される。
【0024】
【化2】
【0025】
カフェインは、メチルキサンチンクラスに属するメチルキサンチンアルカロイドである。カフェインは苦味のある結晶物質であり、プリン誘導体とみなされることがあり、デオキシリボ核酸およびリボ核酸のアデニンおよびグアニン塩基と化学的に関連する。
【0026】
本発明により使用される、ジメチルグリシンまたはジメチルグリシンの塩の、カフェインとの活性成分組み合わせは、抜け毛、特に遺伝性および加齢性の抜け毛の処置において、カフェインまたはジメチルグリシンおよび/またはジメチルグリシンの塩単独よりも、改善された効力を示す。活性成分の組み合わせは、頭皮における微小循環を予期されない程度まで増大させ、毛根への栄養および酸素の供給を顕著に改善する。
【0027】
好ましい実施形態において、本発明により使用される組成物は、それぞれの場合で組成物の合計重量に基づき、0.001重量%~3.0重量%、より好ましくは0.005重量%~2.50重量%、さらにより好ましくは0.01重量%~2.0重量%、特に0.1重量%~1.5重量%の割合でカフェインを含有する。本発明の好ましい実施形態において、本発明による組成物は、それぞれの場合で組成物の合計重量に基づき、0.01重量%、0.05重量%、0.1重量%、0.2重量%、0.3重量%、0.4重量%、0.5重量%、0.6重量%、0.7重量%、0.8重量%、0.9重量%、1.0重量%、1.1重量%、1.2重量%、1.3重量%、1.4重量%、1.5重量%のカフェインを含有していてよい。
【0028】
ジメチルグリシンおよび/またはジメチルグリシンの塩と、カフェインとの間の重量比は、好ましくは、10:1~1:10、好ましくは6:1~1:6、より好ましくは4:1~1:4、特に好ましくは2:1~1:2の範囲である。本発明の好ましい実施形態において、ジメチルグリシンおよび/またはジメチルグリシンの塩と、カフェインとの間の重量比は、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9または2.0である。
【0029】
本発明によればこれも好ましいのは、単独の、または特に好ましくはカフェインと一緒にした、ジメチルグリシンまたはジメチルグリシンの塩のうちの1種と、以下の活性成分のうちの1種または複数との組み合わせである。
【0030】
あるいは、本発明に従って使用される局所組成物は、カフェインを全く含有しない。この実施形態は、本発明により使用される(完全に)カフェインフリーの局所組成物またはカフェイン非含有の局所組成物とも呼ばれ、それ以外では、本明細書に記載される本発明の全ての他の好ましい特性が適用される。
【0031】
メントールは単環式モノテルペンアルコールであり、血流を刺激する活性成分として、本発明により使用される組成物に添加されてよい。さらに、メントールは頭皮のすがすがしい感覚刺激を引き起こすことができる。
【0032】
ビタミンBまたはビタミンHとしても知られるビオチンは、B群由来の水溶性ビタミンである。本発明によれば、ビオチンは抜け毛をさらに低減させ頭皮を強化することができる。
【0033】
PCA亜鉛はL-ピロリドンカルボン酸の亜鉛塩であり、抗菌効果を有する物質として、本発明により使用される組成物に添加されてよい。
【0034】
ナイアシンアミド(ニコチンアミドとも)はニコチン酸のアミドであり、ビタミンBとしても知られる。酸化ストレスの低下などの他の特性に加えて、本発明によるナイアシンアミドは、毛髪成長刺激効果を有する。
【0035】
パンテノールは、体内でパントテン酸(ビタミンB5)に変換されるプロビタミンである。後者は補酵素Aの一部であり、ゆえに皮膚代謝にとって重要である。本発明によれば、皮膚の弾力および水分が、パンテノールの作用によりさらに改善される。さらに、かゆみおよび炎症が緩和され創傷治癒が促進される。
【0036】
エクトインは環状アミノ酸であり、共鳴安定化双性イオンとして水溶液中に存在する。エクトインは保湿効果を有し、本発明によれば、毛髪の天然の構造をさらに安定させる。エクトインがUV照射に対して保護し、炎症性疾患の治療において有用でありうることも示されている。
【0037】
ユビキノン-10(Q10または補酵素Q10)はキノン誘導体である。ユビキノンプールに属するQ10は抗酸化剤と考えられ、本発明によれば、頭皮および毛髪および特に毛根に対し安定化効果を有する。
【0038】
本発明によれば、抗酸化剤としてのタウリンすなわち2-アミノエタンスルホン酸は、頭皮および毛髪および特に毛根に対するさらなる安定化効果も有する。
【0039】
パントラクトンは置換ラクトンの群に由来し、本発明によれば、毛根の成長因子をさらに刺激する。
【0040】
本発明によれば、エキナセアは頭皮に対する鎮静効果を有し、発生するかゆみおよび緊張状態を緩和する。さらに、エキナセアは頭皮における血液循環を刺激することができ、ゆえに酸素および栄養が豊富な血液を毛包に供給することができ、毛髪および特に毛根に対するさらなる安定化効果を有する。
【0041】
カルニチンはおそらく毛髪成長低下因子の形成を阻害し、このようにして、本発明によれば、抜け毛に対しても作用する。
【0042】
酢酸トコフェロールは抗酸化特性を呈し、本発明によれば、頭皮および毛髪および特に毛根に対しさらなる安定化効果を有する。
【0043】
本発明の好ましい実施形態において、本発明により使用される組成物は、メントール、ビオチン、PCA亜鉛、ナイアシンアミド、パンテノール、エクトイン、ユビキノン、タウリン、パントラクトン、エキナセア、カルニチン、酢酸トコフェロールおよびそれらの組み合わせから選択される少なくとも1種の他の活性成分を、それぞれ組成物の合計重量に基づき、0.001%~10.0%、より好ましくは0.005重量%~7.50重量%、さらにより好ましくは0.01重量%~5.0重量%、特に0.1重量%~3.0重量%の割合で含有する。
【0044】
さらに、本発明による組成物は水ベースであってよい。これは、組成物が例えば45.0重量%~85.0重量%の水を含有することを意味する。
【0045】
組成物(特にシャンプーまたは他の半固体配合物としての)は好ましくは、それぞれの場合でDIN53019-1:2008-09に従って、レオメーターHaake RheoStress1(ThermoFisher Scientific)を用いて20℃およびせん断速度10/sで、平板-平板配置(回転体PP60 Ti)で測定すると、粘度800~6000mPa・s、特に好ましくは1000~5700mPa・s、非常に特に好ましくは2500~5500mPa・sを有する。
【0046】
あるいは、組成物(特にトニック/毛髪トニックとしての)は、それぞれの場合でDIN53019-1:2008-09に従って、レオメーターHaake RheoStress1(ThermoFisher Scientific)を用いて20℃およびせん断速度10/sで、平板-平板配置(回転体PP60 Ti)で測定すると、粘度0.1~1000mPa・s、特に好ましくは0.5~500mPa・s、非常に特に好ましくは1~100mPa・sを有する。最も好ましくは、局所組成物は、20℃(室温または周囲温度)で水の外見と類似した低粘度(液状の)組成物である。
【0047】
一実施形態において、特にシャンプーまたは他の半固体配合物として、組成物は界面活性剤を含む。界面活性剤は、アニオン性、非イオン性、カチオン性または双性イオン性界面活性剤であってよい。界面活性剤は、好ましくはアニオン性または非イオン性界面活性剤、特に可能な限り穏やかな(すなわち、皮膚に特に優しい)アニオン性または非イオン性界面活性剤である。本発明によれば、非イオン性界面活性剤は、特にその非常に良好な乳化特性および優れた皮膚ケア特性のため使用される。アニオン性界面活性剤は、特に高い洗浄性能を有することから好ましい。ゆえにアニオン性界面活性剤は、シャンプーなどの洗浄組成物に特に有用である。カチオン性界面活性剤は優れた毛髪ケア特性を有し、本発明によれば特に、コンディショナー、シャンプーおよびトリートメント剤などの毛髪ケア組成物に使用される。
【0048】
本発明により使用される組成物は、組成物の合計重量に基づき、好ましくは、2重量%~40重量%、特に5重量%~30重量%、好ましくは7重量%~20重量%、特に好ましくは10重量%~17重量%の量の界面活性剤を含有する。界面活性剤の好適な量は、それぞれの場合で組成物の合計重量に基づき、8重量%、9重量%、10重量%、11重量%、12重量%、13重量%、14重量%、15重量%、16重量%、17重量%、18重量%、19重量%、20重量%、21重量%、22重量%、23重量%、24重量%、25重量%である。本発明の局所組成物は、特に好ましくは、それぞれの場合で組成物の合計重量に基づき、0.1重量%~20重量%、好ましくは1重量%~17重量%、特に好ましくは5重量%~15重量%の量の1種または複数のアニオン性界面活性剤を含有する。アニオン性界面活性剤の好適な量は、それぞれの場合で組成物の合計重量に基づき、1重量%、2重量%、3重量%、4重量%、5重量%、6重量%、7重量%、8重量%、9重量%、10重量%、11重量%、12重量%、13重量%、14重量%、15重量%、16重量%、17重量%、18重量%、19重量%、20重量%である。これらの量では、界面活性剤は特に高い洗浄性能を有し、頭皮および毛髪による忍容性が極めて良好である。
【0049】
本発明の界面活性剤は、とりわけ、書籍「Surfactants and interfacial phenomena」、Milton RosenおよびJoy Kunjappuによる、John Wiley & Sons、Inc.、-出版元、2012、第4版に記載される。
【0050】
好ましい実施形態において、界面活性剤は、アルキルスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、アルキルリン酸塩、アルキルサルコシン塩、アルキルタウリン塩、アミノ酸界面活性剤、およびそれらの混合物から選択されるアニオン性界面活性剤である。より好ましくは、界面活性剤は、アルキル硫酸塩、アルキルサルコシン塩、アルキルタウリン塩、ココイルグルタミン酸ナトリウム/ココイルグルタミン酸二ナトリウムなどのアルキルグルタミン酸塩、アルキルグリシン塩、ココイルアラニンナトリウムなどのアルキルアラニン塩、およびそれらの混合物から選択される。洗浄性能からこれも好ましいのは、脂肪アルコールポリグリセロールエーテル硫酸塩、モノグリセリル硫酸塩、モノおよび/またはジアルキルスルホコハク酸塩、脂肪酸イセチオン酸塩、ならびにα-オレフィンスルホン酸塩である。
【0051】
アルキル硫酸塩は一般式ROSOMを有し、アルキルサルコシン塩は一般式RC(O)N(CH)CHCOMを有し、アルキルタウリン塩は一般式RC(O)N(CH)CHCHSOMを有し、式中、各RはC~C26アルキルまたはC~C26アルケニルであり、Mは、アンモニウム、ナトリウムまたはカリウムなどの水溶性カチオンである。好ましくはMはナトリウムカチオンである。Rは好ましくはC12~C16アルキルまたはC12~C18アルキルである。
【0052】
一実施形態において、界面活性剤は非イオン性界面活性剤である。非イオン性界面活性剤の非限定的な例は、グリセロール脂肪酸エステル、1つまたは複数の脂肪アルコールのポリオキシエチレンエーテル、アルコキシ化脂肪酸アルキルエステル、脂肪アルコールのポリグリセロールエーテル、脂肪酸のポリグリセロールエステル、ポリエチレングリコールおよび/またはポリプロピレングリコールエーテル、脂肪酸アミド、アルキルフェノールポリグリコールエーテル、アミンオキシド、ならびにアルキルポリグルコシドを含む。
【0053】
一実施形態において、界面活性剤は、グリセロール脂肪酸エステル、1つまたは複数の脂肪アルコールのポリオキシエチレンエーテル、脂肪アルコールのポリグリセロールエーテル、脂肪酸のポリグリセロールエステル、およびそれらの混合物の群から選択される。
【0054】
本発明において、用語「グリセロール脂肪酸エステル」は、グリセロールモノ-またはグリセロールジ-脂肪酸エステルを指す。グリセロールジ-脂肪酸エステルは、式R-COO-(CHCH(OH)CH)-OORまたはR-COO-(CHCH(OOR)CH)-OHを有する。グリセロールモノ脂肪酸エステルは、式R-COO-(CHCH(OH)CH)-OHまたはHO-(CHCH(OOR)CH)-OHを有する。ここで、RおよびRは、C~C28アルキルおよびC~C28アルケニルから独立して選択される。グリセロールモノ-脂肪酸エステルは、エステル結合を介して1つの脂肪酸に結合したグリセロール基を含有する。例は、モノステアリン酸グリセロール、モノベヘン酸グリセロール、モノカプリル酸グリセロール、モノカプリン酸グリセロールおよびモノラウリン酸グリセロールである。
【0055】
ポリオキシエチレンエーテルは式R(OCOHの化合物であり、式中、RはC~C28アルキル、C~C28アルケニル、置換および非置換フェノキシ基から選択され、nは1を超える整数である。1つまたは複数の脂肪アルコールのポリオキシエチレンエーテルは、好ましくはステアレス-2、ステアレス-21、マクロゴールセトステアリルエーテル-12、セテアレス-25、マクロゴールセトステアリルエーテル-20、および上述の化合物の混合物からなる群から選択される。より好ましくは、ポリオキシエチレンエーテルは、セテアレス-25、マクロゴールセトステアリルエーテル-20、および前述のものの混合物からなる群から選択される化合物である。
【0056】
用語「脂肪アルコールのポリグリセロールエーテル」は、式RO-(C-Hの化合物を指し、式中、Rは分枝状または直鎖状C~C28アルキルまたはC~C28アルケニルであり、nは1を超える整数、好ましくは2~10の整数である。組成物が、0.01重量%~15.0重量%、0.1重量%~10.0重量%、または1重量%~5.0重量%のポリグリセロールエーテルを含有することが好ましい。
【0057】
用語「脂肪酸のポリグリセロールエステル」は、ポリグリセロール部分および少なくとも1つのC~C26アルキルまたはC~C26アルケニルカルボン酸部分の両方を含有する化合物を指す。これらの化合物は式R-R-(C-Hを有していてよく、式中、RはC~C26アルカン酸またはC~C26アルケン酸基であり、Rは好適な1つの連結分子または直接結合である。ゆえに、ポリグリセロール部分およびC~C26アルキルまたはC~C26アルケニルカルボン酸部分は、エステル結合を介して直接結合されていてもよく、これら2つの部分を結合する結合部分を含有していてもよい。この群の非限定的な例は、ジステアリン酸ポリグリセリル3-メチルグルコース、ポリグリセロールポリクリノレエート、ポリグリセリルジメレートイソステアレート、ラウリン酸ポリグリセリル2、セスキイソステアリン酸ポリグリセリル2、ジステアリン酸ポリグリセリル3(Cremophor GS 32)、オレイン酸ポリグリセリル3、ジステアリン酸ポリグリセリル3-メチルグルコース、カプリン酸ポリグリセリル4(カプリン酸ポリグリセロールT2010190)、(ジイソステアリン酸/ポリヒドロキシステアリン酸/セバシン酸)ポリグリセリル4(Isolan GPS)およびイソステアリン酸ポリグリセリル4である。
【0058】
一実施形態において、界面活性剤は、第四級界面活性剤などのカチオン性界面活性剤を含む。第四級界面活性剤は、4つのアルキルまたはアリール基に共有結合した少なくとも1つのN原子を含有する。pH値にかかわらず、このことが正電荷につながる。アルキルベタイン、アルキルアミドプロピルベタインおよびアルキルアミドプロピルヒドロキシスルファインが有利である。本発明により使用されるカチオン性界面活性剤は、好ましくは、第四級アンモニウム化合物、特にベンジルジメチルステアリルアンモニウムクロリドなどのベンジルトリアルキルアンモニウムクロリドまたはブロミド、さらにアルキルトリアルキルアンモニウム塩、例えばセチルトリメチルアンモニウムクロリドまたはブロミド、アルキルジメチルヒドロキシエチルアンモニウムクロリドまたはブロミド、ジアルキルジメチルアンモニウムクロリドまたはブロミド、アルキルアミドエチルトリメチルアンモニウムエーテル硫酸塩、アルキルピリジニウム塩、例えばラウリルまたはセチルピリミジニウムクロリド、イミダゾリン誘導体、およびアミンオキシドなどのカチオン性質を有する化合物、例えばアルキルジメチルアミンオキシドまたはアルキルアミノエチルジメチルアミンオキシドの群からも選択されてよい。セチルトリメチルアンモニウム塩を使用することが特に有利である。
【0059】
さらなる実施形態において、本発明により使用される組成物は、少なくとも1種の添加剤を含有する。シャンプー、コンディショナー、乳剤、毛髪トニック、ならびに頭皮および毛髪を処置するためのトニックに通常使用される添加剤が好ましい。少なくとも1種の添加剤は、0.01重量%~12.0重量%、より好ましくは0.25重量%~10.0重量%、特に1.0重量%~7.0重量%の割合で存在していてよい。
【0060】
少なくとも1種の添加剤は、毛髪コンディショナー、脂質補充剤、防腐剤、安定剤、芳香剤、抗酸化剤、レオロジー調整剤、増粘剤、コンディショナー、色素、真珠光沢剤、美白剤、溶媒、およびそれらの組み合わせからなる群から選択されてもよい。
【0061】
毛髪コンディショナーは、毛髪における静電荷を、毛髪表面の電荷を中和することにより低減させることができる。毛髪コンディショニング剤の例は、第四級アンモニウム化合物である。
【0062】
脂質補充薬剤または過脂肪剤としても知られる脂質補充剤は、表皮バリア機能に対する破壊効果を防止することができる親油性物質である。保湿剤の例は、羊毛脂、スクワレン、流動パラフィン、植物油、シリコーンおよびパルミチン酸セチルである。
【0063】
防腐剤は、組成物を劣化させる微生物の成長を停止および/または阻害することにより、組成物を保存するのに使用される物質である。好ましくは、防腐剤は、安息香酸、安息香酸誘導体、ソルビン酸、ソルビン酸誘導体、サリチル酸、サリチル酸誘導体、フェノキシエタノール、パラベン、およびそれらの組み合わせからなる群から選択されてよい。好ましい実施形態において、安息香酸ナトリウムおよび/またはソルビン酸カリウムが、本発明による組成物における防腐剤として使用される。安息香酸ナトリウムは安息香酸を、ソルビン酸カリウムはソルビン酸を、わずかに酸性の環境で放出する。抗菌効果は両方の酸によるものである。
【0064】
安定剤は、照射から感光性成分を保護することができ、好ましくはベンゾフェノン誘導体などのUV吸収剤である。
【0065】
芳香剤の添加は、組成物に心地よい香りをもたらすことができる。例は当業者に既知の香料である。
【0066】
抗酸化剤(antioxidant)または抗酸化剤(anti-oxidant)は、本発明の組成物中の他の成分の酸化を抑制または完全に阻害する化合物である。考えられる抗酸化剤の例は、クエン酸、アスコルビン酸およびブチルヒドロキシアニソールである。
【0067】
レオロジー調整剤および増粘剤は、本発明の組成物の塗布特性を改善する助けとなりうる。食卓塩(塩化ナトリウム)の添加は、レオロジー調整剤および増粘剤と考えられる。本発明による組成物の流動性は、一定の制限内で影響を受けてよく、塩化ナトリウムを添加することにより所望のレベルに調整されてよい。セルロース誘導体またはポリアクリレートも増粘剤として使用されてよい。
【0068】
塗布の文脈において、ケア製品は、毛髪および/または頭皮をケアする物質を意味すると理解されるべきである。加水分解コムギタンパクおよびアラントインは頭皮および毛髪に栄養を与える。加水分解コムギタンパクは主に保湿特性を有する。
【0069】
色素は、他の製品と容易に区別されうるように、本発明の組成物に特徴的な色を与えるために任意で使用される。しかし、本発明の文脈において、色素はヒト毛髪を染めるのにも使用可能である。
【0070】
当分野における当業者にとって慣例である溶媒または溶媒混合物が、溶媒として使用可能である。好ましい溶媒は、エタノールまたはブチレングリコール、特に1,4-ブチレングリコール、プロピレングリコールおよびイソプロピルアルコールである。エタノールが好ましい。これらの溶媒は、好ましくは、本発明による組成物中に、0.1重量%~70重量%の量で含有されていてよい。溶媒は、好ましくは、使用される際に頭部に留まる組成物(リーブオン配合物)中に含有されていてよい。それらの使用はすがすがしい感覚につながる可能性があり、素早く乾くことにより、髪型に対し非常に小さい影響を有する。さらに、溶媒は活性成分の浸透を助け、ゆえにそれらの効力を増大させる。
【0071】
好ましい実施形態において(すなわちトニック/毛髪トニックとして)、局所組成物は、組成物の合計重量に基づき、好ましくは20重量%~80重量%の範囲でエタノールを含有する。局所組成物は、好ましくは、それぞれの場合で組成物の合計重量に基づき、30重量%~60重量%、特に好ましくは35重量%~45重量%の量のエタノールを含有する。これらの範囲では、エタノールは、活性成分の浸透、特にジメチルグリシンおよび/またはその塩の浸透、さらにカフェインおよび任意で含まれる他の活性成分の浸透を顕著に支援し、ゆえにそれらの有効性を増大させる。最後に、エタノールはすがすがしい感覚を与え、素早く乾くことにより、髪型に対し非常に小さい影響を有する。
【0072】
本発明によれば、組成物は局所的に塗布される。局所塗布は、外部塗布、特に局所的外部塗布を意味する。本発明による組成物は、好ましくは頭皮および毛髪ケア製品(すなわち、シャンプー、コンディショナー、トリートメント剤、乳剤、ローション、シャワーバス、および/またはトニック/毛髪トニックなどの処置剤)であり、(純粋な)整髪製品ではない。言い換えれば、本発明の局所組成物は、効果が毛髪自体に作用し、頭皮には作用しない場合、整髪という主目的を有するだけではない。それどころか、焦点は頭皮および毛髪の医療としての/医薬品によるまたは化粧品による処置にある。
【0073】
好ましい実施形態において、成分、特に活性成分ジメチルグリシンまたはジメチルグリシンの塩、および存在する場合、頭皮および毛髪を処置するための他の活性成分は、本発明による組成物において、水相中に均一に分散されている。用語「水相」は、水と混和できる有機溶媒(例えばアルコール)が存在する可能性を含む。このことは特に、本発明により使用される組成物が、好ましくは担体物質を有しないことを意味する。本発明により使用される組成物は、好ましくは層状構造(特に小胞および/または層状二重膜構造および/またはリポソーム)を含有しない。本発明により使用される組成物は、好ましくは層状構造(特に小胞および/または層状二重膜構造)を形成する物質も含有しない。
【0074】
好ましい実施形態において、本発明により使用される組成物は、リーブオン配合物またはリンスオフ配合物の形態であってよい。
【0075】
リーブオン配合物は、塗布後に、頭皮および/または処置される毛髪と接触したままであることを特徴とする。このことが、より長い時間をかけてその有効性を現しうる一種の活性成分貯蔵物を作り出す。リーブオン配合物は、例えば、ハイドロゲルまたは乳剤として、または水溶液または水-アルコール溶液(トニック)として配合されてよい。リーブオン配合物は、好ましくはわずかに粘性の配合物の形態であり、その結果、頭皮および/または毛髪において濃縮されたままとなり、毛幹に広がりにくい。しかし、これらのリーブオン配合物では、多少乱れた印象を残すことから、毛髪が、配合物に粘稠性を与える物質によるストレスを受けないことを確実にすることが重要である。
【0076】
リンスオフ配合物は、本発明により使用される組成物の塗布される成分が、使用後に洗い流されることを特徴とする。このようにして、頭皮および/または毛髪に対する過剰なストレスが回避されうる。リンスオフ配合物は、好ましくはシャンプー、コンディショナーまたは頭皮および/もしくは毛髪トリートメント剤の形態で存在していてよい。好ましい実施形態において、約2~5分の曝露時間が、リンスオフ配合物として塗布される本発明による組成物に与えられるべきである。このようにして、頭皮および/または毛根への活性成分の必要な浸透が可能となる。
【0077】
好ましい実施形態において、毛髪および頭皮の処置は、抜け毛の処置および/または予防に関する。抜け毛という用語は、円形脱毛症(円形の抜け毛)、女性および男性における男性型脱毛症(遺伝性の抜け毛)、びまん性脱毛症(びまん性の抜け毛)、加齢性の抜け毛(老化による脱毛症)ならびに化学療法により引き起こされる抜け毛を含む。
【0078】
処置される抜け毛は、特に好ましくは遺伝性の抜け毛(男性型脱毛症)である。
【0079】
処置される抜け毛は、特に好ましくは加齢性の抜け毛(老化による脱毛症)でもある。
【0080】
好ましい実施形態において、使用は、化粧品としてのまたは医薬品としての使用であってよい。
【0081】
本発明は、以下の組成物に基づき例示されることを意図されるが、特定の例に本発明を制限することを望むものではない。
【実験セクション】
【0082】
以下の組成物を、当業者に既知の均質化手順により調製した。成分の量は、それぞれの場合で、重量によるそれらの割合が、完成した組成物において示される重量による割合に対応するように選択した。
【0083】
実施例1
以下の成分を含有する、シャンプー(pH4.8)の形態の組成物:
ミレス硫酸ナトリウム 4.0重量%
ラウレス硫酸ナトリウム 4.0重量%
スルホコハク酸ラウレス二ナトリウム 3.0重量%
酢酸トコフェロール 0.3重量%
クエン酸 0.2重量%
カフェイン 1.0重量%
ジメチルグリシンNa 1.0重量%
香料 0.3重量%
ソルビン酸カリウム 0.2重量%
安息香酸ナトリウム 0.1重量%
水 100重量%まで
【0084】
実施例1a
以下の成分を含有する、シャンプー(pH4.9)の形態の組成物
ミレス硫酸ナトリウム 4.0重量%
ラウレス硫酸ナトリウム 4.0重量%
スルホコハク酸ラウレス二ナトリウム 3.0重量%
酢酸トコフェロール 0.3重量%
クエン酸 0.2重量%
ジメチルグリシンNa 1.0重量%
香料 0.3重量%
ソルビン酸カリウム 0.2重量%
安息香酸ナトリウム 0.1重量%
水 100重量%まで十分に
【0085】
実施例2
以下の成分を含有する、シャンプー(pH5.3)の形態の組成物:
ミレス硫酸ナトリウム 4.0重量%
ラウレス硫酸ナトリウム 4.0重量%
スルホコハク酸ラウレス二ナトリウム 3.0重量%
酢酸トコフェロール 0.3重量%
クエン酸 0.2重量%
ジメチルグリシンHCl 1.0重量%
香料 0.3重量%
ソルビン酸カリウム 0.2重量%
安息香酸ナトリウム 0.1重量%
水 100重量%まで十分に
【0086】
実施例3
以下の成分を含有する、コンディショナー(pH4.4)の形態の組成物:
ラウレス-11カルボン酸ナトリウム 1.0重量%
(ポリクオタニウム-4/ヒドロキシプロピルデンプン)コポリマー 2.0重量%
ステアレス-8 5.0重量%
セチルアルコール 2.0重量%
香料 0.5重量%
ジメチルグリシンNa 0.4重量%
加水分解クレアチン 0.5重量%
クエン酸 0.2重量%
安息香酸ナトリウム 0.05重量%
ソルビン酸カリウム 0.15重量%
水 100重量%まで十分に
【0087】
実施例4
以下の成分を含有する、乳剤(pH5.5)の形態の組成物:
PEG-40(水添ヒマシ油) 6.0重量%
セテアリルアルコール 0.3重量%
ミツロウ 0.7重量%
ミリスチン酸ミリスチル 1.0重量%
ヘキシルデカノール 5.0重量%
ジカプリルエーテル 4.0重量%
ジオクチルシクロヘキサン 3.0重量%
酢酸トコフェロール 1.0重量%
メトキシケイヒ酸オクチル 2.0重量%
4-イソブチル-ジベンゾイルメタン 1.0重量%
パルミチン酸アスコルビル 0.2重量%
パルミチン酸レチニル 0.05重量%
1,4-ブチレングリコール 4.0重量%
カルボマー 0.3重量%
ヘキシルデカノールおよびラウリン酸ヘキシルデシル 1.0重量%
クエン酸 (pH5.5)十分に
ジメチルグリシンNa 0.4重量%
香料 0.2重量%
水 100重量%まで十分に
【0088】
実施例5
以下の成分を含有する、水中油型乳剤(pH4.0)の形態の組成物:
モノステアリン酸グリセロール 2重量%
セチルアルコール 3重量%
リン酸セチル 0.4重量%
パラフィン油、サブリキダム(subliquidum) 15重量%
ワセリン 3重量%
カプリル酸トリグリセリル 4重量%
オクチルドデカノール 2重量%
水添ココナツ脂 2重量%
グリセロール 3重量%
グリコール酸 (pH4.0)十分に
ジメチルグリシンNa 0.4重量%
香油 十分に
防腐剤 十分に
水 100重量%まで十分に
【0089】
実施例6
以下の成分を含有する、油中水型乳剤(pH5.9)の形態の組成物
PEG-7水添ヒマシ油 4重量%
羊毛脂アルコール 1.5重量%
ミツロウ 3重量%
トリグリセリド、液体 5重量%
ワセリン 9重量%
ステアリルアルコール 4重量%
パラフィン油、サブリキダム(subliquidum) 4重量%
グリセロール 2重量%
硫酸マグネシウム7H2O 0.7重量%
ジメチルグリシンNa 0.4重量%
乳酸 (pH5.9)十分に
香油 十分に
防腐剤 十分に
水 100重量%まで十分に
【0090】
実施例7
以下の成分を含有する、シャンプー(pH5.0)の形態の組成物
ラウレス硫酸ナトリウム 12.0重量%
ココアミドプロピルベタイン 3.5重量%
ココアンホジ酢酸二ナトリウム 3.0重量%
クエン酸 0.2重量%
ジメチルグリシンNa 1.0重量%
香料 0.3重量%
ソルビン酸カリウム 0.2重量%
安息香酸ナトリウム 0.1重量%
水 100重量%まで十分に
【0091】
参照例1
以下の成分を含有する、シャンプーの形態の組成物(ジメチルグリシンナトリウム非含有、pH5.1):
ミレス硫酸ナトリウム 4.0重量%
ラウレス硫酸ナトリウム 4.0重量%
スルホコハク酸ラウレス二ナトリウム 3.0重量%
酢酸トコフェロール 0.3重量%
クエン酸 0.2重量%
香料 0.3重量%
ソルビン酸カリウム 0.2重量%
安息香酸ナトリウム 0.1重量%
水 100重量%まで十分に
【0092】
参照例2
以下の成分を含有する、水中油型乳剤(pH4.0)の形態の組成物
モノステアリン酸グリセロール 2重量%
セチルアルコール 3重量%
リン酸セチル 0.4重量%
パラフィン油、サブリキダム 15重量%
ワセリン 3重量%
カプリル酸トリグリセリル 4重量%
オクチルドデカノール 2重量%
水添ココナツ脂 2重量%
グリセロール 3重量%
グリコール酸 (pH4.0)十分に
香油 十分に
防腐剤 十分に
水 100重量%まで十分に
【0093】
参照例3
以下の成分を含有する、水中油型乳剤(pH8.0)の形態の組成物
モノステアリン酸グリセロール 2重量%
セチルアルコール 3重量%
リン酸セチル 0.4重量%
パラフィン油、サブリキダム 15重量%
ワセリン 3重量%
カプリル酸トリグリセリル 4重量%
オクチルドデカノール 2重量%
水添ココナツ脂 2重量%
グリセロール 3重量%
水酸化ナトリウム (pH8.0)十分に
ジメチルグリシンNa 0.4重量%
香油 十分に
防腐剤 十分に
水 100重量%まで十分に
【0094】
実施例8
以下の成分を含有する、毛髪トニック(pH5.9)の形態の組成物
変性アルコール(エタノール) 30.0重量%
アモジメチコン 0.5重量%
パンテノール 0.5重量%
カフェイン 0.5重量%
ジメチルグリシンNa 0.5重量%
ビサボロール 0.2重量%
PEG-25 PABA 0.5重量%
PEG-16(水添ヒマシ油) 0.5重量%
香料 0.3重量%
メントール 0.3重量%
乳酸 0.1重量%
水 100重量%まで十分に
【0095】
実施例8a
以下の成分を含有する、毛髪トニック(pH5.5)の形態の組成物
変性アルコール(エタノール) 30.0重量%
アモジメチコン 0.5重量%
パンテノール 0.5重量%
ジメチルグリシンNa 0.5重量%
ビサボロール 0.2重量%
PEG-25 PABA 0.5重量%
PEG-16(水添ヒマシ油) 0.5重量%
香料 0.3重量%
メントール 0.3重量%
乳酸 0.1重量%
水 100重量%まで十分に
【0096】
実施例9
以下の成分を含有する、毛髪トニック(pH5.5)の形態の組成物
変性アルコール(エタノール) 30.0重量%
アモジメチコン 0.5重量%
パンテノール 0.5重量%
ジメチルグリシンHCl 0.5重量%
ビサボロール 0.2重量%
PEG-25 PABA 0.5重量%
PEG-16(水添ヒマシ油) 0.5重量%
香料 0.3重量%
メントール 0.3重量%
乳酸 0.1重量%
水 100重量%まで十分に
【0097】
参照例4
以下の成分を含有する、毛髪トニックの形態の組成物
変性アルコール(エタノール) 30.0重量%
アモジメチコン 0.5重量%
パンテノール 0.5重量%
ビサボロール 0.2重量%
PEG-25 PABA 0.5重量%
PEG-16(水添ヒマシ油) 0.5重量%
香料 0.3重量%
メントール 0.3重量%
乳酸 0.1重量%
水 100重量%まで十分に
【0098】
参照例5
以下の成分を含有する、毛髪トニックの形態の組成物
変性アルコール(エタノール) 30.0重量%
アモジメチコン 0.5重量%
パンテノール 0.5重量%
ビサボロール 0.2重量%
PEG-25 PABA 0.5重量%
PEG-16(水添ヒマシ油) 0.5重量%
香料 0.3重量%
メントール 0.3重量%
乳酸 0.1重量%
水 100重量%まで十分に
【0099】
研究デザインおよび結果
1.in vitro研究の一部として、ジメチルグリシンNaの効果を、ヒトの角質形成ケラチノサイト細胞での細胞培養モデルにおいて調査した。この目的において、HaCaT細胞をDMEM培地(ウシ胎児血清および抗菌-抗真菌混合物を含む)中で1、3、5、および7日間培養し、とりわけ、好適な測定方法を使用して、細胞の生存および増殖を判定し、細胞成長に関連する成長因子の発現を測定した。
【0100】
生存の証明
この測定では、細胞生存および細胞毒性の指標として細胞の代謝活性を判定するため、いわゆるMTTアッセイを使用した。この比色アッセイは、黄色のテトラゾリウム塩(3-(4,5-ジメチルチアゾル-2-イル)-2,5-ジフェニルテトラゾリウムブロミドつまりMTT)が、代謝的に活性な細胞により紫のホルマザン結晶となることで減少することに基づく。
【0101】
ヒト表皮ケラチノサイト細胞(HaCaT)を、細胞密度5,000細胞/ウェルで96ウェルプレートに播種し、培地(10%FBS、1%ペニシリン-ストレプトマイシン、0.5%ファンギゾン含有DMEM)中で培養した。37℃および5体積%COでの培養の翌日およびさらに24h後、さらには48h後および72h後、活性成分濃度のジメチルグリシンナトリウム(DMG)を有しない(対照)、またはこれを有する細胞培養培地を交換した。B. I. Toth、N. Dobrosi、A. Dajnoki、G. Czifra、A. Olah、A. G. Szollosi、I. Juhasz、K. Sugawara、R. Paus、T. Biro、J Invest Dermatol 2011、131、1095~1104において以前に出版された研究と同様に測定を実施した。
【0102】
図1は、培養から24h、48hおよび72h後の細胞生存を示し、48hおよび72h後に、DMGの添加による明確な増加がみられる。細胞生存は、MTTアッセイを使用して判定した。吸収を4連で測定し、24時間時点での対照に対して正規化した。標準偏差とともに平均値が示される。
【0103】
増殖の証拠
増殖を測定するため、いわゆるCyQUANTアッセイを実施した。この蛍光ベースのアッセイでは、使用される蛍光色素がDNA(デオキシリボ核酸)に結合し、細胞DNAの含有量が試料中の細胞数の直接の尺度となる。
【0104】
ヒト表皮ケラチノサイト細胞(HaCaT)を、細胞密度5,000細胞/ウェルで96ウェルプレートに播種し、培地(10%FBS、1%ペニシリン-ストレプトマイシン、0.5%ファンギゾン含有DMEM)中で培養した。37℃および5体積%COでの培養の翌日およびさらに24h後、さらには48h後および72h後、既に存在する活性成分濃度を有しない(対照)か、または有する細胞培養培地を交換した。A. Olah、B. I. Toth、I. Borbiro、K. Sugawara、A. G. Szollosi、G. Czifra、B. Pal、L. Ambrus、J. Kloepper、E. Camera、The Journal of clinical investigation 2014、124、3713~3724において以前に出版された研究と同様に測定を実施した。
【0105】
図2は、培養から24h、48hおよび72h後の細胞増殖を示し、DMGの添加による48hおよび72h後の明らかな増加がみられる。細胞増殖は、CyQUANTアッセイを使用して判定した。蛍光を3連で測定し、24時間時点での対照に対して正規化した。標準偏差とともに平均値が示される。
【0106】
VEGFの遺伝子発現の検出
VEGF(血管内皮成長因子)は、新たな血管およびリンパ管の成長および形成を促進する。定量的リアルタイムPCR(qRT-PCR)として知られる標準的な方法を使用して、遺伝子発現を測定した。
【0107】
ヒト表皮ケラチノサイト細胞(HaCaT)を、細胞密度140,000細胞/ウェルで6ウェルプレートに播種し、培地(10%FBS、1%ペニシリン-ストレプトマイシン、0.5%ファンギゾン含有DMEM)中で37℃および5体積%COで培養した。翌日、それぞれの場合で、既に存在する活性物質濃度を有しない(対照)か、またはこれらを有する細胞培養培地を交換し、24時間後に細胞を収集した。B. V. Diaz、M.-C. Lenoir、A. Ladoux、C. Frelin、M. Demarchez、S. Michel、Journal of Biological Chemistry 2000、275、642~650において既に出版された研究に基づき、qRT-PCRを使用して遺伝子発現を測定した。
【0108】
図3は、培養から24時間後のVEGFの遺伝子発現を示し、DMGの添加による遺伝子発現の顕著な増大がみられる。VEGFのqRT-PCR(3連での判定、恒常的に発現される遺伝子、GAPDH-グリセルアルデヒド-3-リン酸脱水素酵素の各遺伝子発現に対して正規化)により判定される相対的な遺伝子発現が示される。標準偏差とともに平均値が示される。
【0109】
驚くべきことに、HaCaT細胞の成長に関連するパラメーターがDMGにより正の影響を受け、成長因子VEGFの発現が、DMGなしでのHaCaT細胞の処理と比較して顕著に増大することが判明した。
【0110】
2.実施例1の本発明によるシャンプーおよび参照例1のシャンプーが、男性30名および女性30名に対する塗布研究において6ヶ月間使用されもした。試験対象に、塗布終了後の抜け毛の低減を主観的に評価するように依頼し、これらの結果を、質問票を使用して記録した。実施例1の本発明によるシャンプーが使用されると、顕著により少ない毛髪が1日あたりに抜け落ちた。
【0111】
3.実施例8の本発明による毛髪トニックおよび参照例4の毛髪トニックが、男性30名および女性30名に対する塗布研究において6ヶ月間使用されもした。試験対象に、塗布終了時の抜け毛の低減を主観的に評価するように依頼し、これらの結果を。質問票を使用して記録した。実施例8の本発明による毛髪トニックが使用されると、顕著により少ない毛髪が1日あたりに抜け落ちた。
【図面の簡単な説明】
【0112】
図1】培養から24h、48hおよび72h後の細胞生存を示す。
図2】培養から24h、48hおよび72h後の細胞増殖を示す。
図3】培養から24時間後のVEGFの遺伝子発現を示す。
図1
図2
図3
【国際調査報告】