(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-26
(54)【発明の名称】固体フォームを製造するための方法および装置、製品および使用
(51)【国際特許分類】
B29C 44/20 20060101AFI20231019BHJP
B28B 1/30 20060101ALI20231019BHJP
C04B 26/02 20060101ALI20231019BHJP
B29C 44/00 20060101ALI20231019BHJP
B29C 44/32 20060101ALI20231019BHJP
【FI】
B29C44/20
B28B1/30
C04B26/02 Z
B29C44/00 Z
B29C44/32
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023521075
(86)(22)【出願日】2021-10-04
(85)【翻訳文提出日】2023-05-09
(86)【国際出願番号】 FI2021050651
(87)【国際公開番号】W WO2022074289
(87)【国際公開日】2022-04-14
(32)【優先日】2020-10-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FI
(32)【優先日】2021-03-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FI
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523123020
【氏名又は名称】ウォアミー・オサケユフティア
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100172041
【氏名又は名称】小畑 統照
(72)【発明者】
【氏名】アラバ,ミッコ
(72)【発明者】
【氏名】コイヴィスト,ユハ
(72)【発明者】
【氏名】プイスト,アンティ
【テーマコード(参考)】
4F214
4G052
【Fターム(参考)】
4F214AA01
4F214AB02
4F214AD05
4F214AD16
4F214AG20
4F214UA37
4F214UB02
4F214UB11
4F214UF01
4F214UG01
4G052DA01
4G052DB12
4G052DC06
(57)【要約】
本願は、固体フォームを連続的に製造するための方法および装置に関する。均質な懸濁液が原料から形成され、懸濁液は凝固剤を含み、気泡を含むフォーム混合物が、気泡を懸濁液に混合することによって形成される。フォーム混合物は、フォームパターンを形成するように少なくとも1つのノズルを介して噴射され、フォームパターンは移動面に載置され、フォームパターンのフォーム混合物は、固体フォームを形成するために凝固させられ、フォーム混合物の気泡はオフ長さ方向に収縮し、成形された気泡を形成する。さらに、本願は、製品および方法の使用に関する。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
固体フォームを連続的に製造する方法であって、
原料から均質な懸濁液を形成するステップであって、前記懸濁液が凝固剤を含む、ステップと、
前記懸濁液内へ気泡を混合することによって気泡を含むフォーム混合物を形成するステップと、
少なくとも1つのノズルを介して前記フォーム混合物を噴射して、フォームパターンを形成し、前記フォームパターンを移動面に載置し、前記フォームパターンの前記フォーム混合物を凝固させて、前記フォーム混合物の前記気泡がオフ長さ方向で収縮するように固体フォームを形成し、これにより、成形された気泡を形成するステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
表面張力を低下させ、粘度を増大しかつ/または凝固を促進する化学物質が、前記懸濁液に付加されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記化学物質が、メチルセルロース、メチルセルロースの誘導体、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロースまたはそれらの組合せであることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記化学物質が、フォトポリマーであることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記原料および/または前記懸濁液に、固体繊維材料が付加され、前記固体繊維材料が、炭素繊維、カーボンナノチューブ、グラフェン、カーボンメッシュ、ラポナイト、麻繊維、発泡ポリスチレン、ポリスチレン、ポリマー、ポリマースティック、糸およびそれらの組合せからなる群から選択されることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記原料が、バイオマス、バイオベース残留材料、木材、木材ベース材料、森林ベース材料、セルロース、処理済みバイオベース材料、未処理バイオベース材料またはそれらの組合せからなる群から選択されたバイオベース材料であることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記フォーム混合物が、熱、光触媒、架橋、凍結またはそれらの組合せによって凝固させられることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記フォーム混合物が、1~90℃の温度において凝固させられることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記パターンが、ストライプ、プレート、所定の構造、複雑な構造またはそれらの組合せであることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
1つまたは複数のフォームパターンから製品が形成されることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
固体フォームを連続的に製造するための装置であって、
原料から均質な懸濁液を形成するための少なくとも1つのミキサであって、前記懸濁液が凝固剤を含む、少なくとも1つのミキサと、
前記懸濁液に気泡を混合することによって気泡を含むフォーム混合物を形成するための少なくとも1つのフォーマと、
フォームパターンを形成するために前記フォーム混合物を噴射するための少なくとも1つのノズルと、前記フォームパターンが載置される移動面と、前記フォームパターンの前記フォーム混合物を凝固させて、成形された気泡を形成するために前記フォーム混合物の前記気泡がオフ長さ方向で収縮するように固体フォームを形成するための、少なくとも1つの凝固装置と、
を備えることを特徴とする装置。
【請求項12】
前記装置が、少なくとも1つのノズルを含む少なくとも1つの押し出し機を含むことを特徴とする、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記凝固装置が、放射熱、伝導熱および/または対流熱が使用されるように熱によって前記フォーム混合物を凝固させるために少なくとも1つのヒータを含むことを特徴とする、請求項11または12に記載の装置。
【請求項14】
前記装置が、レオロジー特性を変化させるための少なくとも1つのレオモディファイアを含むことを特徴とする、請求項11から13のいずれか一項に記載の装置。
【請求項15】
前記装置が、前記フォーム混合物または前記固体フォームを貯蔵領域へ搬送するための少なくとも1つの搬送装置を含むことを特徴とする、請求項11から14のいずれか一項に記載の装置。
【請求項16】
請求項1から10のいずれか一項に記載の方法によって得られる固体フォーム製品であって、前記固体フォームが、凝固剤および気泡を含む懸濁液から形成されたフォーム混合物を含み、前記フォーム混合物が、フォームパターンを形成するように噴射されており、前記フォームパターンの前記フォーム混合物が、前記固体フォームに凝固させられており、前記固体フォームにおける気泡が、成形された気泡を形成するようにオフ長さ方向に収縮させられていることを特徴とする、固体フォーム製品。
【請求項17】
前記製品が、層状構造を形成するように互いに上下に配置された少なくとも2つのフォームパターンを含み、各フォームパターンが、前記構造において互いに上下に所望の方向に配置されていることを特徴とする、請求項16に記載の製品。
【請求項18】
請求項1から10のいずれか一項に記載の方法の使用であって、前記方法が、連続プロセス、ロール・トゥ・ロール・プロセス、パッケージング産業、建築産業またはそれらの組合せにおいて使用されることを特徴とする、方法の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、固体フォームを連続的に製造するための請求項1に定義された方法および請求項11に定義された装置に関する。さらに、本願は、請求項16に定義された製品および請求項18に定義された方法の使用に関する。バイオベース固体フォームなどの固体フォームを製造することができ、製品を固体フォームから製造することができる。
【背景技術】
【0002】
液体フォームルートによるバイオベースの固体フォームの製造は、新たな軽量材料を得るための有望な方法として出現している。現在、このルートを使用して製造されるフォームは、高温環境におけるゆっくりとした乾燥によりそれらの構造が等方性であり、これは、気泡形状を同時に弛緩させる傾向もある。多くの用途において、一方では高い強度を、他方では良好な熱伝導を有する木材のような特性を備える軽量材料が有利である。特に、このような異方性構造における断熱は、それらの等方性のものと比較して優れている。
【0003】
異方性フォームを製造するための1つの方法は、凍結鋳造、例えば、Lavoine,N & Bergstroem,L (2017),Nanocellulose-based foams and aerogels:processing,properties,and applications,Journal of Materials Chemistry A,5(31),16105-16117を使用し、この場合、まず、気泡が、高圧によって細長い形状にされ、次いで、フォームが低温ガスを使用して凍結される。凍結後、圧力が低下させられ、その構造をそのままにしながらフォームから水分を昇華させる。この方法は、高圧のために必要とされる機械および凍結のためのエネルギ消費によりかなり高価である。
【0004】
WO2020011587A1から、セルロース繊維およびグルテンの多孔質材料が公知である。この出願において、疎水性構造を備える堅固な生分解性等方性フォームを製造する方法が記載されている。
【0005】
WO2015036659A1から、繊維質製品を形成する方法が公知である。連続的なロール・トゥ・ロール・プロセスは、薄いまたはかさばる紙状のシートを製造する。ここでは、繊維形成は、スケールアップしないモールド鋳造および連続プロセスに重点を置いている。加えて、フォームは、異方性でも細長くもなく、等方性混合物であることが主張されている。したがって、フォームは、著しい配向依存強度差を有さない。
【0006】
US10,357,936から絶縁パネルが公知である。絶縁パネルにおいて、保護カバー層および絶縁層が結合されている。
【0007】
さらに、US20110111998A1から粒子安定化された流体-流体境界面の修正が公知であり、JP5254982B2から管状フィルム製造装置が公知であり、CN201810602082Aからスクリーン印刷のための銀ナノワイヤ伝導性インクが公知であり、US9789456B2から親水性連続相に分散された内部相を含む組成物が公知であり、US7799967B2から異なるように膨張する吸収構造が公知であり、US979034B2から難燃性木材プラスチック複合材が公知であり、US4104207Aから熱可塑性材料におけるセル状空洞の製造のためのプロセスが公知であり、この場合、気泡を形成する媒体がキャリヤに結合され、US20190022623A1から成形されたナノ多孔質体が公知であり、EP2114645B1からベース材料、その製造方法および使用が公知である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
方法、装置、製品および使用が、請求項に示されたものによって特徴づけられる。
固体フォームを連続的に製造するための方法および装置において、懸濁液が原料から形成され、フォーム混合物が懸濁液から形成され、固体フォームを製造するためにフォーム混合物が噴射および固化される。
【0009】
固体フォームを連続的に製造するための方法は、原料から均質な懸濁液を形成するステップであって、懸濁液が凝固剤を含む、ステップと、懸濁液内へ気泡を混合することによって気泡を含むフォーム混合物を形成するステップと、少なくとも1つのノズルを通じてなど、少なくとも1つのノズルを介してフォーム混合物を噴射して、フォームパターンを形成し、フォームパターンを移動面に載置し、フォームパターンのフォーム混合物を凝固させて、フォーム混合物の気泡がオフ長さ方向で収縮および変形するように固体フォームを形成し、これにより、成形された気泡を形成するステップと、を含む。フォーム混合物および気泡の収縮および変形プロセスは、フォーム混合物の噴射の間に、ノズルと移動面との間でおよび/または固化の間に、ノズルに関連して生じることができる。1つの実施形態において、異方性固体フォームが形成される。
【0010】
異方性は、固体フォーム材料における優れた断熱および機械的特性のために利用されてよい。異方性固体フォームは、外部応力が除去された直後に気泡形状を等方性形状に弛緩させる基本的フォーム物理的特性により、準備することが困難であった。ウェット状態からのバイオベースフォーム製造において、これは、乾燥プロセスの間に生じる。したがって、バイオベース異方性フォームの準備において、凍結乾燥などの複雑かつ拡張不能な方法が必要とされる。本願は、大量生産への拡張性を許容する連続的なロール・トゥ・ロール・プロセスにおいて異方性フォームを製造する方法を含む。
【0011】
固体フォームを連続的に製造するための装置は、原料から均質な懸濁液を形成するための少なくとも1つのミキサであって、懸濁液が凝固剤を含む、少なくとも1つのミキサと、懸濁液に気泡を混合することによって気泡を含むフォーム混合物を形成するための少なくとも1つのフォーマと、フォームパターンを形成するためにフォーム混合物を噴射するための少なくとも1つのノズルと、フォームパターンが載置される移動面と、フォームパターンのフォーム混合物を凝固させて、成形された気泡を形成するためにフォーム混合物の気泡がオフ長さ方向で収縮および変形するように固体フォームを形成するための、少なくとも1つの凝固装置と、を含むことができる。フォーム混合物および気泡の収縮および変形プロセスは、フォーム混合物の噴射の間に、ノズルと移動面との間においておよび/または固化の間に、ノズルにおいて生じることができる。
【0012】
1つの実施形態において、フォーム混合物の気泡は、細長いロッド状気泡などの細長い気泡を形成するためにオフ長さ方向に収縮することができる。1つの実施形態において、フォーム混合物の気泡は、ディスク状気泡、例えば、ディスク状またはペニー状気泡を形成するためにオフ長さ方向に収縮することができる。気泡の成形は、フォーム混合物の噴射の間に、ノズルと移動面との間において、固化の間または乾燥の間またはそれらの組合せにおいて、ノズルに関連してなされることができる。1つの実施形態において、ノズルを介したフォーム混合物の噴射および移動面におけるフォーム混合物の載置は、気泡の成形に影響する。
【0013】
方法および装置において、あらゆる適切な原料を使用することができる。1つの実施形態において、原料はバイオベース材料である。1つの実施形態において、原料は、バイオマス、バイオベース残留材料、木材、木材ベース材料、森林ベース材料、セルロース、処理済みバイオベース材料、未処理バイオベース材料またはそれらの組合せからなる群から選択されたバイオベース材料である。1つの実施形態において、原料は、凝固剤を含む。1つの実施形態において、凝固剤は、原料および/または懸濁液に付加される。1つの実施形態において、凝固剤は、プラスチック、金属および/または融点を有するその他の構成要素を含む。1つの実施形態において、原料は繊維を含む。1つの実施形態において、固体繊維材料が、原料および/または懸濁液に付加される。1つの実施形態において、凝固剤などの化学物質が懸濁液に付加される。1つの実施形態において、表面張力を低下させ、粘度を増大させかつ凝固を促進する化学物質が、懸濁液に付加される。1つの実施形態において、溶剤、例えば、水またはキシレンが、懸濁液を形成するために付加される。
【0014】
1つの実施形態において、装置は、化学物質、固体繊維材料および/または溶剤を懸濁液に付加するための少なくとも1つの付加装置を含む。
【0015】
1つの実施形態において、化学物質は、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース(CMC)、フォトポリマーまたはそれらの組合せのうちの1つである。1つの実施形態において、化学物質は、メチルセルロース、メチルセルロースの誘導体、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース等、またはそれらの組合せのうちの1つである。1つの実施形態において、化学物質は、メチルセルロース、その誘導体、ナノセルロース、マイクロセルロースおよびそれらの組合せである。1つの実施形態において、化学物質は、カルボキシメチルセルロース(CMC)である。1つの実施形態において、化学物質はフォトポリマーである。選択された化学物質は、凝固剤として使用され、さらに、化学物質は、レオモディファイイング剤(rheomodifying agent)、界面活性剤および/または繊維材料として使用することができる。1つの実施形態において、界面活性剤は、懸濁液に付加される。
【0016】
1つの実施形態において、原料または懸濁液における繊維は、炭素繊維、カーボンナノチューブ、グラフェン、カーボンメッシュ、ラポナイト、麻繊維、発泡ポリスチレン、ポリスチレン、ポリマー、ポリマースティック、糸およびそれらの組合せを含む。1つの実施形態において、原料および/または懸濁液に付加される固体繊維材料は、炭素繊維、カーボンナノチューブ、グラフェン、カーボンメッシュ、ラポナイト、麻繊維、発泡ポリスチレン、ポリスチレン、ポリマー、ポリマースティック、糸およびそれらの組合せからなる群から選択される。懸濁液が繊維を含む場合、原料および/または固体繊維材料の繊維は、細長い気泡などの成形された気泡に従って配向されることができる。
【0017】
1つの実施形態において、装置は、2つ以上のノズル、例えば、少なくとも2つのノズルを含む。1つの実施形態において、フォーム混合物は、フォームパターンを形成するためにノズルを介して噴射される。
【0018】
1つの実施形態において、フォーム混合物は、押し出し機によって処理され、フォーム混合物は、押し出し機から移動面へ噴射される。1つの実施形態において、フォーム混合物は押し出し機において形成される。1つの実施形態において、装置は、少なくとも1つのノズルを含む少なくとも1つの押し出し機を含む。
【0019】
フォームパターンは、載置によって形成することができる。載置は、この文脈において、あらゆる載置、射出成形、押し出し等またはそれらの組合せを意味する。1つの実施形態において、パターンは、押し出しによって形成される。例えば、押し出しにおいて、気泡を成形するためのせん断を形成することができる。
【0020】
移動面は、あらゆる移動装置、例えば、移動プレート、コンベヤ、ベルト等またはそれらの組合せであることができる。1つの実施形態において、移動面は、線形に移動する。1つの実施形態において、移動面は、0.1mm/s~50m/sの速度で移動する。
【0021】
1つの実施形態において、フォーム混合物は、熱、光触媒、架橋、凍結またはそれらの組合せによって凝固させられる。1つの実施形態において、フォーム混合物は、熱によって凝固させられ、これにより、放射熱、伝導熱および/または対流熱が凝固において使用される。フォーム混合物は、凝固の間または凝固の前後に乾燥させることができる。
【0022】
1つの実施形態において、凝固装置は、熱によってフォーム混合物を凝固させるための少なくとも1つのヒータを含み、これにより、放射熱、伝導熱および/または対流熱が使用される。1つの実施形態において、装置は、ヒータとして少なくとも1つの放射ヒータを含む。1つの実施形態において、装置は、ヒータとして少なくとも1つのオーブンを含む。1つの実施形態において、装置は、ヒータとして少なくとも1つの加熱される移動プレートを含む。1つの実施形態において、移動プレートはホットプレートであり、凝固は、ホットプレートおよび放射ヒータによって行われる。
【0023】
1つの実施形態において、フォーム混合物は、1~90℃の温度で凝固させられる。1つの実施形態において、フォーム混合物は、30~90℃の温度で凝固させられる。
【0024】
1つの実施形態において、装置は、フォーム混合物および/または固体フォームのレオロジー特性を変化させるための少なくとも1つのレオモディファイア(rheomodifier)を含む。
【0025】
1つの実施形態において、装置は、フォーム混合物または固体フォームを貯蔵領域へ搬送するための少なくとも1つの搬送装置を含む。
【0026】
1つの実施形態において、パターンは、ストライプ、プレート、所定の構造、複雑な構造またはそれらの組合せである。1つの実施形態において、フォームパターンは、細長いロッド状気泡を含むフォームストライプである。1つの実施形態において、フォームパターンは、平行なフォームストライプから形成されている。1つの実施形態において、フォームパターンは、ディスク状気泡、例えば、ディスク状またはペニー状気泡を含むフォームプレートである。1つの実施形態において、フォームパターンは、1つまたは複数の所定の形状を有する気泡を含む、所定の構造または複雑な構造などのフォーム形状である。このような形状は、例えば、I字形、H字形、U字形、Z字形、中空O字形またはそれらの組合せである2D投影を有する気泡を含む。1つの実施形態において、フォームパターンは、異方性固体フォームである。
【0027】
1つの実施形態において、例えば、細長い気泡によって、配向されたロッド状構造が形成される場合、圧縮強度は、一方向において増大し、横方向において減少する。
【0028】
1つの実施形態において、所望の製品は、1つまたは複数のフォームパターンから形成することができる。1つの実施形態において、製品は、バルク製品、フィルム、ロッド、プレート、ブロックまたはそれらの組合せである。1つの実施形態において、製品は、フォームストライプを一緒に載置することによってフォームストライプから形成される。製品は、上述の方法によって得ることができ、方法は、その実施形態のいずれかによる方法を含むことができる。1つの実施形態において、固体フォームは、方法によって得られ、固体フォームは、凝固剤および気泡を含む懸濁液から形成されたフォーム混合物を含み、固体フォームにおける気泡は、成形された気泡を形成するためにオフ長さ方向において収縮させられており、フォーム混合物は、フォームパターンを形成するために噴射されており、フォームパターンのフォーム混合物は、固体フォーム凝固させられている。1つの実施形態において、製品は、異方性固体製品である。
【0029】
1つの実施形態において、製品、例えば、上部構造製品は、より多くのフォームパターンから、少なくとも2つのフォームパターンから形成することができる。1つの実施形態において、製品は、2つ以上のフォームパターンを含む、積層された、成層されたまたは類似のより大規模な構造であり、この場合、フォームパターンは製品を形成するために組み合わされている。1つの実施形態において、製品は、層状構造を形成するために互いに上下に配置された少なくとも2つのフォームパターンを含み、各フォームパターンは、構造において互いに上下に所望の方向に配置されている。1つの実施形態において、製品は、フォームストライプから形成されている。1つの実施形態において、製品は、各フォームパターンが互いに所望の角度で配置されるように互いに上下にフォームパターンを配置することによって形成される。1つの実施形態において、平坦なフォームパターンが、互いに上下に配置される。1つの実施形態において、フォームパターンは、第1の方向を有するフォームパターンが第2の方向を有するフォームパターンと構造において交互に位置するように互いに上下に配置される。1つの実施形態において、フォームパターンの層は乾燥させられ、フォームパターンの別の層は、既存の層の上に配置される。1つの実施形態において、製品は、立方体またはその他の層状構造である。
【0030】
1つの実施形態において、方法は、連続プロセス、ロール・トゥ・ロール・プロセス、パッケージング産業、建築産業またはそれらの組合せにおいて使用される。
上述の実施形態は互いに組み合わせて使用されてよいことが理解されるべきである。発明のさらなる実施形態を形成するために複数の実施形態が組み合わされてもよい。
【0031】
上述の方法、装置および製品は、従来公知の方法、装置および製品と比較して多くの利点を有する。
従来公知のプロセスにおいて、Cellufoamプロセスは、気泡フィルム構造を操作することによって、a)疎水性かつb)剛性のフォーム構造を製造することを目的とする。本発明において、気泡の幾何学的形状を修正することができる。
【0032】
1つの実施形態において、この方法は、1)化学物質、例えば、メチルセルロースまたはカルボキシメチルセルロース(CMC)の付加によって表面張力を低下させかつ粘度を高めることによる気泡フィルムのレオロジー特性の修正、および2)フォームをストライプに載置すること、に基づく。ポイント1)は、気泡形状を損失することなく高温における増大した乾燥時間を可能にする。ポイント2)は、オフ長さ方向における気泡の収縮を生じる細長い形状による張力に気泡を曝す。方法は、連続プロセスにおいてより複雑な構造を形成するために一緒に載置することができる異方性フォームストライプを製造することができる。
【0033】
この方法は、従来のソリューションとは異なり、大量の異方性フォームを製造し、パッケージングおよび建築産業などにおいて、高いフォーム需要がある用途における使用を可能にするためにロール・トゥ・ロール・プロセスを構成することができる。プロセスは、徹底的な理解ならびにコロイドおよびフォームレオロジーの組合せを要求し、したがって、極めて非自明である。
【0034】
本発明は、連続的な、拡張可能なロール・トゥ・ロール・プロセスにおいてこのような複雑化なしに、異なるフォーム、例えば、異方性フォームの製造を可能にする。例えば、連続プロセスは、凍結鋳造によって達成することは不可能である。
本発明において、特に調製されたバイオベースの固体フォームを製造することができる。
【0035】
発明のさらなる理解を提供しかつ本明細書の一部を構成するために含まれた添付の図面は、発明の幾つかの実施形態を例示しており、説明と共に、発明の原理を説明することを助ける。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【
図1】8つの異なる試料について、伸びの方向(y軸)における寸法が横方向(z軸)における伸びの8倍であることを示す、気泡の測定された伸びを示す。
【
図2】壁部における繊維構造を配向させ、配向方向において高い強度を生じる、気泡壁における伸びを示す。
【
図3】横方向(右)よりも気泡および繊維に沿って(左)著しくより大きな圧縮強度を有する配向依存構造がプロセスによって製造された構造を示す。
【
図4】プロセスを修正することが、気泡が互いに相互作用し、応力・ひずみ応答における劇的な相違をもたらす方式を変化させることを示し、図a)およびb)は、異なる配向および製造プロセスの材料の4つの異なるグループを示す。
【
図5】横方向強度(正方形)が平均フォームよりも低いが、気泡伸び方向における強度がバイオベース材料の場合に非常に良好である(円)ことを示す、他の材料に対する、密度当たりのFoamWoodの強度の比較を示す。
【
図6】単一押し出しプロセスを示し、概略図a)および写真b)を含み、プロセスにおいて、メチルセルロースの粘性遷移よりも高い温度における張力下でのロッドの乾燥は、気泡、ひいては繊維構造を配向された状態に詰まらせる/捕捉する。
【
図7】バルク製品、ロッド、プレートおよびブロックの例を示す。
【
図8】1つ(または複数)のフォーム発生器が、連続プロセスにおいてプレート状物体を製造する、多くの並列押し出し概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0037】
添付の図面に関連して以下に提供される詳細な説明は、例の説明として意図されており、例が構成または利用され得る唯一の形態を表すことは意図されていない。しかしながら、同じまたは均等の機能および構造は、異なる例によって達成されてよい。
【0038】
図1は、8つの異なる試料における異方性気泡の測定値を示している。伸び方向(y軸)における寸法は、横方向(z軸)における寸法の8倍である。伸びは、
図2における高拡大画像に示された気泡壁における配向された繊維構造につながる。気泡壁における小規模構造は、
図3に示したように、大規模構造に継承されることができる。
図4は、応力・ひずみ(荷重-変位)曲線が配向に依存して明らかに異なるので実用的なゲインが付随する圧縮試験において明らかにされることを示している。例えば、0.1のひずみにおいて、荷重支持能力の違いは、横方向と比較して気泡の伸び軸線に沿って約100倍である。
図5は、FoamWoodの強度/密度がどのように他の材料と比較されるかを示す。
【0039】
プロセスにおいて、固体繊維成分を含有する均質な懸濁液が準備され、十分な量のメチルセルロース(MC)と混合される。次いで、懸濁液は、毛管内へポンピングされ、そこで、接合が使用されて懸濁液内の気泡を混合し、フォームを形成する。フォームは、移動面上にフォームストライプのセットを生じる毛管ノズルのセットを使用して、移動面、例えば、ワイヤ面、固体面および/または均一面に載置される。フォームのこれらのストライプは、赤外線ヒータの下を通過し、赤外線ヒータは、温度を上昇させ、蒸発速度を高め、以下で説明するようにMC効果を生じる。
【0040】
MCは、1)懸濁液の表面エネルギを低下させ、懸濁液を発泡させる、界面活性剤、および2)懸濁液の粘度を増大させ、気泡形状弛緩時間を延長させる、懸濁液におけるレオロジーモディファイアとして作用する。MCレオロジー挙動は、MC粒子が温度に関連して膨張する傾向があるという意味において特有である。これは、乾燥中にフォームの温度が上昇させられるときにフォームが有効に捕捉し、構造を凝固および捕捉させるという状況につながる。
【0041】
液体フォームの乾燥は常に、構造における材料(水)の量の減少による収縮につながる。フォームがストライプでワイヤに載置されるとき、収縮を利用することができ、これにより、オフ長さ方向における気泡に向かう追加的な応力を生じる。なぜならば、長さ方向において収縮は不可能であるからである。このことは、ひいては、気泡の異方性を高める。
【0042】
図6は、小規模製造における装置の概略図を示す。フォームは、制御された空気圧を介して、フォーマから高温の移動プレート上へ駆動される。フォームが押し出されながら、線形に移動するプレートが移動し、固体のロッド状物体を形成し、これは放射ヒータによって乾燥させられる。所望の数のロッドが移動プレート上に互いに隣接して載置されるまで、プロセスを繰り返すことができる。ロッドは、放射ヒータを使用して乾燥させられる。さらに、ロッドの層が完全に乾燥させられると、既存の層の上に別の層を形成することができる。
【0043】
プロセスは、
図7に示されたブロックに積層させることができる、ロッドおよびプレート状物体を製造する。
図8は、複数の押し出し機を使用してフォームを連続的に製造することができる大規模機械を示す。
【0044】
フォーマは、ユーザ特定気泡半径および多分散性を備えるフォームを形成するための装置である。平均気泡半径は10μm~100mmであり、多分散性は0.01パーセント~100パーセントまたは気泡半径である。多分散性は、気泡の半径の標準的な逸脱である。フォーム製造は連続的である。なぜならば、原料は、圧力により、例えば、空気、液体またはスクリューポンプまたは類似の方法によって連続的に噴射されるからである。出力は、スクリューポンプまたは類似の装置によって押し出し機へ連続的に噴射される。出力は、例えば、品質制御又は貯蔵ユニットのための他の装置であることができる。フォーマは、原料またはフォームの流れに影響するために超音波または音波によってレオモディファイされ(rheomodified)加熱され、冷却または振動させられることができる。
【0045】
押し出し機は、移動面および/または搬送装置上に気泡を分散させ、フォームをフォーマから噴射する装置である。分散は、内部せん断を生成し、これが、気泡を延伸させ、フォームに内部構造を生成するためのパターンを生成する。パターンは、平坦、ロッド状、リッジ状、ジグザグ、オン-オフ、ドット状、ダッシュ状、波形または組合せまたは類似であることができる。押し出し機の数は、並列動作において1つまたは複数であることができる。押し出し機または並列押し出し機のセットの数は、直列で動作することができる。例えば、押し出し機は、以下のケースにおいて動作することができる:他のパターンとは異なるパターンで独立して、他のパターンと同じパターンで同期して、ゼロまたはそれ以上の数の押し出し機が同じまたは異なるパターンで独立して動作する、および/またはゼロまたはそれ以上の押し出し機が同期して動作する。同期とは、時間的同期および空間的同期の両方を意味し、例えば、ドット状パターンの異なる位相(開始時間)または異なるパターンまたはパターンの異なる開始位置を意味する。押し出し機は、原料またはフォームの流れに影響するために超音波または音波によるレオモディファイされた振動を含むことができる。ゼロから複数の押し出し機は、パターンを形成するために移動することができる。ゼロから複数の押し出し機は、パターンを形成するために静止していることができる。
【0046】
凝固装置などの凝固機は、液体状段階から固体状段階へフォームのレオロジー特性を変化させる装置である。固体状段階は、100Pa・s(パスカル秒)を超える粘度を有する、ゲルまたは固体または非常に粘度の高い段階であることができる。凝固方法は、加熱(0~5000℃)、低温(-273~0℃)、レーザを含む光、LED、熱、ガス放電、超音波、音波、磁気、帯電(例えば、塩によって電荷スクリーニングを除去する)、化学的および/または圧力または類似のものであることができる。凝固方法は、材料に依存し、材料依存パラメータである。例えば、メチルセルロースは熱によって凝固する。メチルセルロースは、置換の程度に応じて30℃~80℃の高温で凝固する。熱は、赤外線(放射熱)、キャリヤガスを介して伝導または対流であることができる。水は、0℃未満の低温で凝固する。アルコールは、-4℃未満の低温で凝固する。フォトポリマーはUV光において凝固する。せん断増粘材料、例えば、コーンスターチは、音波および超音波振動において凝固する。せん断増粘材料は、音波または超音波振動が停止すると凝固する。鉄粉は磁場において凝固する。砂または顆粒材料は圧力または荷重下で凝固する。荷電粒子は、電荷スクリーニングが除去されたとき凝固し、例えば、荷電安定化セルロースは、塩が加えられると凝固する。化学的凝固は、架橋、例えば、エポキシ樹脂に類似の2つの成分を混合することによって行うことができる。
【0047】
搬送装置は、フォームを押し出し機から貯蔵領域へ搬送することができる装置またはオペレータ、例えば、人間またはロボットである。搬送装置の一例は、コンベヤベルト、移動プレート等である。
【0048】
レオモディファイイング装置(rheomodifying device)などのレオモディファイアは、製造中に材料および/またはフォームのレオロジー(荷重-変位)特性を変化させる装置である。モディフィケーションは、凝固装置と同じ方法を使用するが、材料の噴射から始まりフォームの貯蔵までのプロセスの間である。凝固装置は、レオモディファイアとして作用することができる。
【0049】
方法および装置は、異なる工業プロセスにおける使用のための異なる実施形態において適切である。方法および装置は、異なる原料から有効に異なるフォーム製品を製造するための異なる実施形態において適切である。
【0050】
発明は、上記の実施形態および実施例のみに限定されない。その代わり、請求項によって定義された発明的概念の範囲内で多くの変更が可能である。
【手続補正書】
【提出日】2023-06-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
固体フォームを連続的に製造する方法であって、
原料から均質な懸濁液を形成するステップであって、前記懸濁液が凝固剤を含む、ステップと、
表面張力を低下させ、粘度を増大しかつ/または凝固を促進する化学物質を前記懸濁液に付加するステップと、
前記懸濁液内へ気泡を混合することによって気泡を含むフォーム混合物を形成するステップと、
少なくとも1つのノズルを介して前記フォーム混合物を噴射して、ロッド状構造を形成するためのフォームストライプを含むフォームパターンを形成し、前記フォームパターンを移動面に載置し、前記フォームパターンの前記フォーム混合物を凝固させて、前記フォーム混合物の前記気泡がオフ長さ方向で収縮してフォームに細長い気泡を形成するように、気泡を含む異方性固体フォームを形成するステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記化学物質が、メチルセルロース、メチルセルロースの誘導体、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロースまたはそれらの組合せであることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記化学物質が、フォトポリマーであることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記原料および/または前記懸濁液に、固体繊維材料が付加され、前記固体繊維材料が、炭素繊維、カーボンナノチューブ、グラフェン、カーボンメッシュ、ラポナイト、麻繊維、発泡ポリスチレン、ポリスチレン、ポリマー、ポリマースティック、糸およびそれらの組合せからなる群から選択されることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記原料が、バイオマス、バイオベース残留材料、木材、木材ベース材料、森林ベース材料、セルロース、処理済みバイオベース材料、未処理バイオベース材料またはそれらの組合せからなる群から選択されたバイオベース材料であることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記フォーム混合物が、熱、光触媒、架橋、凍結またはそれらの組合せによって凝固させられることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記フォーム混合物が、1~90℃の温度において凝固させられることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記パターンが、ストライプ、プレート、所定の構造、複雑な構造またはそれらの組合せであることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
1つまたは複数のフォームパターンから製品が形成されることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
固体フォームを連続的に製造するための装置であって、
原料から均質な懸濁液を形成するための少なくとも1つのミキサであって、前記懸濁液が凝固剤を含む、少なくとも1つのミキサと、
表面張力を低下させ、粘度を増大しかつ/または凝固を促進する化学物質を付加するための少なくとも1つの付加装置と、
前記懸濁液に気泡を混合することによって気泡を含むフォーム混合物を形成するための少なくとも1つのフォーマと、
フォームパターンを形成するために前記フォーム混合物を噴射するための少なくとも1つのノズルと、前記フォームパターンが載置される移動面と、ロッド状構造を形成するためのフォームを含む前記フォームパターンの前記フォーム混合物を凝固させて、前記フォーム混合物の前記気泡がオフ長さ方向で収縮して前記フォームに細長い気泡を形成するように、気泡を含む異方性固体フォームを形成するための、少なくとも1つの凝固装置と、
を備えることを特徴とする装置。
【請求項11】
前記装置が、少なくとも1つのノズルを含む少なくとも1つの押し出し機を含むことを特徴とする、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記凝固装置が、放射熱、伝導熱および/または対流熱が使用されるように熱によって前記フォーム混合物を凝固させるために少なくとも1つのヒータを含むことを特徴とする、請求項10または11に記載の装置。
【請求項13】
前記装置が、レオロジー特性を変化させるための少なくとも1つのレオモディファイアを含むことを特徴とする、請求項10から12のいずれか一項に記載の装置。
【請求項14】
前記装置が、前記フォーム混合物または前記固体フォームを貯蔵領域へ搬送するための少なくとも1つの搬送装置を含むことを特徴とする、請求項10から13のいずれか一項に記載の装置。
【請求項15】
請求項1から9のいずれか一項に記載の方法によって得られる固体フォーム製品であって、前記固体フォームが、凝固剤を含む懸濁液と気泡と表面張力を低下させて粘度を増大しかつ/または凝固を促進する化学物質とから形成されたフォーム混合物を含み、前記フォーム混合物が、ロッド状構造を形成するためのフォームストライプを含むフォームパターンを形成するように噴射されており、前記フォームパターンの前記フォーム混合物が、凝固させられて気泡を含む前記固体フォームを形成し、前記固体フォームにおける気泡が、前記フォームに細長い気泡を形成するようにオフ長さ方向に収縮させられていることを特徴とする、固体フォーム製品。
【請求項16】
前記製品が、層状構造を形成するように互いに上下に配置された少なくとも2つのフォームパターンを含み、各フォームパターンが、前記構造において互いに上下に所望の方向に配置されていることを特徴とする、請求項15に記載の製品。
【請求項17】
請求項1から9のいずれか一項に記載の方法の使用であって、前記方法が、連続プロセス、ロール・トゥ・ロール・プロセス、パッケージング産業、建築産業またはそれらの組合せにおいて使用されることを特徴とする、方法の使用。
【国際調査報告】