(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-26
(54)【発明の名称】段ボール箱の成形印刷機械
(51)【国際特許分類】
B31B 50/88 20170101AFI20231019BHJP
B31B 110/30 20170101ALN20231019BHJP
B31B 105/00 20170101ALN20231019BHJP
【FI】
B31B50/88
B31B110:30
B31B105:00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023521724
(86)(22)【出願日】2021-10-13
(85)【翻訳文提出日】2023-04-10
(86)【国際出願番号】 IB2021059411
(87)【国際公開番号】W WO2022079633
(87)【国際公開日】2022-04-21
(31)【優先権主張番号】102020000024064
(32)【優先日】2020-10-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519333631
【氏名又は名称】パノテック エッセ.エッレ.エッレ.
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カポイア,ジュゼッペ
【テーマコード(参考)】
3E075
【Fターム(参考)】
3E075AA05
3E075AA14
3E075BA04
3E075CA02
3E075DA03
3E075DA14
3E075DB02
3E075DB14
3E075DB22
3E075DC43
3E075DD02
3E075DD49
3E075DE23
3E075GA05
(57)【要約】
物品(O)を自動的に包装するために、連続した段ボールウェブ(M)から段ボール箱(B)を成形して印刷するための機械(1)であり、各箱(B)は、底壁(P
F)と、2対の側壁(P
L1、P
L2;P
L3、P
L4)と、閉塞壁(P
S)と、を含む。機械(1)は、連続したウェブ(M)を供給するための供給手段(3)と、連続したウェブ(M)を切断するための第1の切断手段(4)であり、頂面(S
U)と底面(S
L)とを有した長尺部材(E)を形成するように構成された第1の切断手段(4)と、長尺部材(E)において、箱(B)の第1対の側壁(P
L1、P
L2)と底壁(P
F)と閉塞壁(P
S)とを規定するように設計された第1パネル(E
1)と、箱(B)の第2対の側壁(P
L3、P
L4)を規定するように設計された互いに別個の第2パネル(E
2)及び第3パネル(E
3)と、を形成するための第2の切断手段かつ折り目付け手段(7)と、を含む。さらに、機械(1)は、第1の切断手段(4)と、第2の切断手段かつ折り目付け手段(7)と、の間に介装された印刷手段(17)を含み、上記の印刷手段(17)は、長尺部材(E)の底面(S
L)上に印刷を施すように構成された少なくとも1つの下側印刷ユニット(17’)と、長尺部材(E)の頂面(S
U)上に印刷を施すように構成された少なくとも1つの上側印刷ユニット(17”)と、を有している。マイクロプロセッサ制御ユニット(PLC)が、箱(B)のすべての壁(P
F、P
S、P
L1、P
L2、P
L3、P
L4)上へと、又は所定数の壁上へと、箱(B)の外側と内側との両方で、同時的なワンパス印刷を行うように、少なくとも1つの下側印刷ユニット(17’)と、少なくとも1つの上側印刷ユニット(17”)と、を制御するために設けられている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品(O)を自動的に包装するために、連続した段ボールウェブ(M)から段ボール箱(B)を成形して印刷するための機械(1)であるとともに、各箱(B)が、底壁(P
F)と、2対の側壁(P
L1、P
L2;P
L3、P
L4)と、閉塞壁(P
S)と、を含む際に、
- 前記連続したウェブ(M)を供給するための供給手段(3)と、
- 前記連続したウェブ(M)を切断するための第1の切断手段(4)であり、頂面(S
U)と底面(S
L)とを有した長尺部材(E)を形成するように構成された第1の切断手段(4)と、
- 前記長尺部材(E)において、前記箱(B)の前記第1対の側壁(P
L1、P
L2)と前記底壁(P
F)と前記閉塞壁(P
S)とを規定するように設計された第1パネル(E
1)と、前記箱(B)の前記第2対の側壁(P
L3、P
L4)を規定するように設計された互いに別個の第2パネル(E
2)及び第3パネル(E
3)と、を形成するための第2の切断手段かつ折り目付け手段(7)と、
を含む、機械(1)において、
前記第1の切断手段(4)と、前記第2の切断手段かつ折り目付け手段(7)と、の間に介装された印刷手段(17)を含み、前記印刷手段(17)は、前記長尺部材(E)の前記底面(S
L)上に印刷を施すように構成された少なくとも1つの下側印刷ユニット(17’)と、前記長尺部材(E)の前記頂面(S
U)上に印刷を施すように構成された少なくとも1つの上側印刷ユニット(17”)と、を有しており、前記箱(B)のすべての前記壁(P
F、P
S、P
L1、P
L2、P
L3、P
L4)上へと、又は前記壁の所定数の壁上へと、前記箱(B)の外側と内側との両方で、同時的なワンパス印刷を行うように、前記少なくとも1つの下側印刷ユニット(17’)と、前記少なくとも1つの上側印刷ユニット(17”)と、を制御するために設けられたマイクロプロセッサ制御ユニット(PLC)を含む、ことを特徴とする、機械(1)。
【請求項2】
前記少なくとも1つの下側印刷ユニット(17’)には、少なくとも1つの下側インクジェット印刷ヘッド(18’)が設けられており、前記少なくとも1つの上側印刷ユニット(17”)には、少なくとも1つの上側インクジェット印刷ヘッド(18”)が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の機械。
【請求項3】
前記長尺部材(E)を、前記長尺部材(E)の前記底面(S
L)をスライド面に対して接触させた状態で、長手方向(F)に供給するための供給手段(5)を含むことを特徴とする、請求項1に記載の機械。
【請求項4】
前記供給手段(5)は、スライド面(
TT)に沿って連続して配置された一連をなす複数の第1コンベヤベルト(6)を含むことを特徴とする、請求項3に記載の機械。
【請求項5】
前記少なくとも1つの下側印刷ヘッド(18’)は、前記長尺部材(E)の前記底面(S
L)上へとインクを堆積させるために、前記スライド面(
TT)の下方に配置されていることを特徴とする、請求項4に記載の機械。
【請求項6】
前記少なくとも1つの上側印刷ヘッド(18”)は、前記長尺部材(E)の前記頂面(S
U)上へとインクを堆積させるために、前記スライド面(
TT)の上方に配置されていることを特徴とする、請求項4に記載の機械。
【請求項7】
各印刷ユニット(17’、17”)は、前記長尺部材(E)の前記長手方向供給方向(F)に対して横方向に延びた長尺フレーム(20)に対して、取り付けられていることを特徴とする、請求項1に記載の機械。
【請求項8】
前記第1の切断手段(4)からのスクラップと、前記第2の切断手段かつ折り目付け手段(7)からのスクラップと、を搬送するための排出ベルト(13)を含み、前記排出ベルト(13)は、前記一連をなす複数の第1コンベヤベルト(6)の下方に配置されているとともに、前記両スクラップを、細断ユニットに向けて搬送するように設計されていることを特徴とする、請求項3に記載の機械。
【請求項9】
前記一対のパネル(E
2、E
3)を、互いに反対側の位置で前記第1パネル(E
1)の側縁に沿って接着するための第1接着手段(14)を含み、これにより、実質的に十字形状の一体部材ブランク(H)が形成されることを特徴とする、請求項1に記載の機械。
【請求項10】
前記第1接着手段(14)は、前記第1パネル(E
1)の前記側縁上へと、ホットメルト接着剤ストリップを適用するための第1アプリケータ(15)と、前記第2パネル(E
2)及び前記第3パネル(E
3)を採取するための、さらに、前記接着剤ストリップの位置で前記第1パネル(E
1)上へとそれら前記第2パネル(E
2)及び前記第3パネル(E
3)を適用することで、前記十字形状ブランク(H)を得るための、一対の吸引カップ式マニピュレータ(16)と、を含むことを特徴とする、請求項9に記載の機械。
【請求項11】
前記長尺部材(E)は、前記供給方向(F)に関して上流側から下流側へと向けて、前記箱(B)の第1側壁(P
L1)と前記底壁(P
F)と前記第2側壁(P
L2)と前記頂部閉塞壁(P
S)とを規定するように設計された第1パネル(E
1)と、前記箱(B)の前記第3側壁(P
L3)を規定するように設計された第2パネル(E
2)と、前記箱(B)の前記第4側壁(P
L4)を規定するように設計された第3パネル(E
3)と、を連続して含むように、構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、包装の分野で応用が見出されるものであり、特に、連続した段ボールウェブから段ボール箱を成形して印刷するための機械に関する。
【背景技術】
【0002】
連続的に供給される段ボールウェブ又は段ボールシートから、カスタムサイズの箱を製造する機械は、古くから知られている。
【0003】
一般に、これらの機械は、段ボールシートを供給するための供給手段と、シートを、それぞれ対応する長手方向と横方向とにおいて切断して折り目を付けるための手段であり、これにより、段ボールブランクを形成するための手段と、を含む。
【0004】
さらに、これらの機械は、ブランク上へと、包装対象をなす物品を導入して位置決めするための手段を含み、この場合、ブランクは、そのような被包装物品の周囲へと折り曲げられて箱を形成する。
【0005】
これらの公知の機械に関する欠点は、箱の外面に対して印刷を施すための手段が設けられていないことである。
【0006】
そのため、箱は、機械に対して供給するように設計された段ボールウェブ又は段ボールシートを印刷するように構成された別個の印刷ユニットによって印刷されるか、あるいは、箱の外面上へと事前印刷済みラベルを適用する作業者によって手動で印刷されるか、のいずれかであり、物品に関する加工時間及び包装時間を、かなり増加させてしまう。
【0007】
さらに、印刷が更なるデバイスを使用して実行される場合には、この欠点は、プラント全体に関して、全体寸法を、及び構造の複雑さを、増大させてしまう。
【0008】
これらの機械の一例は、国際公開第2014/117817号パンフレットから公知であり、この文献は、連続した段ボールウェブから箱を形成するための、さらに、その箱内に物品を自動的に包装するための、システムを開示している。
【0009】
特に、箱内への被包装物品は、人手によって又は適切な自動手段によって、所定の向きに移動するコンベヤベルト上へと配置され、コンベヤベルト上には、被包装物品の位置及び数を制御するように構成された複数のセンサが設けられている。
【0010】
コンベヤベルトの下方には、箱を形成することとなる段ボールシートを準備するための領域が設けられており、この領域内では、被包装物品に関して実行された体積測定に基づいて、シートが切断されて折り目が付けられる。その後、そのように切断されて折り目が付けられたシートは、被包装物品を導入するための導入手段に向けて、搬送される。
【0011】
最後に、シートが被包装物品の周囲へと折り曲げられることにより、箱の側壁と蓋とが、形成される。
【0012】
この解決策の第1の欠点は、システムが、箱へと転写されるべき画像を印刷するための単一の印刷装置に対して、結合されることである。
【0013】
それにもかかわらず、この印刷装置は、箱のすべての外面上へとカスタム印刷をすることも、箱の各面の両サイド上へと画像を印刷することも、できない。
【0014】
更なる欠点は、連続した段ボールウェブを加工することで、後で折り曲げられることとなる展開シートを得るためのステップが、更なる箱を製造するために再利用され得ないかなりの材料の廃棄を伴うことである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
従来技術に鑑み、本発明が取り組む技術的課題は、ベース材料の廃棄を最小限としつつ、箱の内面及び外面の成形と印刷とを同時に達成することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の目的は、箱を成形して印刷するための機械であって高効率かつ費用対効果の高い機械を提供することにより、上記の欠点を解消することである。
【0017】
本発明の特定の目的は、箱の成形と、物品の包装と、箱の内面及び/又は外面に対しての印刷と、を自動的かつ同期的に行い得る、箱の成形機械を提供することである。
【0018】
本発明の更なる目的は、箱の内面及び外面を高解像度で印刷するためのインクジェット印刷手段を有することで高い印刷品質を達成する、箱の成形印刷機械を提供することである。
【0019】
本発明の別の目的は、箱製造プロセスにおける加工廃棄物を制限し得る、箱の成形印刷機械を提供することである。
【0020】
これらの目的及び他の目的は、以下においてより明確に示すように、各箱が底壁と2対の側壁と閉塞壁とを有している際に、請求項1に規定しているような、物品を自動的に包装するために、連続した段ボールウェブから段ボール箱を成形して印刷するための機械を提供することによって、達成される。
【0021】
機械は、連続した段ボールウェブの供給手段と、連続したウェブを切断するための第1の切断手段であり、頂面と底面とを有した長尺部材を形成するように構成された第1の切断手段と、長尺部材において、箱の第1対の側壁と底壁と閉塞壁とを規定するように設計された第1パネルと、箱の第2対の側壁を規定するように設計された互いに別個の第2パネル及び第3パネルと、を形成するための第2の切断手段かつ折り目付け手段と、を含む。
【0022】
その上、一対のパネルを、互いに反対側の位置で第1パネルの側縁に沿って接着するための第1接着手段が設けられ、これにより、実質的に十字形状の一体部材ブランクが形成され、さらに、箱の外面に対して印刷を施すための印刷手段が設けられる。
【0023】
本発明の特有の態様によれば、印刷手段は、長尺部材の底面上へと及び頂面上へと印刷を施すように構成されているとともに、第1の切断手段と、第2の切断手段かつ折り目付け手段と、の間に介装されている。
【0024】
本発明の有利な実施形態は、従属請求項に基づいて得られる。
【0025】
本発明の更なる特徴点及び利点は、以下の図面の併用しつつ非限定的な例に関して図示するように、上述したような連続した段ボールウェブから段ボール箱を成形して印刷するための機械に関する、好ましい非排他的な実施形態についての詳細な説明を読むことにより、より明瞭となるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図2】本発明の機械における切断手段かつ折り目付け手段を示す側断面図である。
【
図3】
図1の機械における下側印刷ユニットを示す断面図である。
【
図4】
図1の機械における上側印刷ユニットを示す断面図である。
【
図6】箱の壁を折り曲げるための第1作業ユニットを示す上方からの斜視図である。
【
図7】連続した段ボールウェブを示す平面図である。
【
図8】
図7のウェブから得られた長尺段ボール部材を示す平面図である。
【
図9】その面上への印刷ステップ後における、
図8の長尺部材を示す平面図である。
【
図10】長尺部材から得られたパネルを示す平面図である。
【
図11】十字形状ブランクを得るための、パネルの配置を示す平面図である。
【
図12】
図8の長尺部材から得られた十字形状ブランクを示す平面図である。
【
図13】
図12のブランクから得られた組立済み箱を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
具体的に図面を参照すると、物品Oを自動的に包装するために、連続した段ボールウェブMから段ボール箱Bを成形して印刷するための機械であって、符号1によって全体的に指定された機械が示されている。
【0028】
一般に、連続したウェブMは、規格化された連続的な幅を有しており、この幅は、外部の製造業者によって提供される被包装物品のタイプに応じて変化してもよい。
【0029】
特に、各箱Bは、組立後には、底壁PFと、2対の側壁PL1、PL2;PL3、PL4と、閉塞壁PSと、を含む。
【0030】
有利には、段ボール箱Bは、例えば、本出願人による国際出願第2018122756(A1)号明細書に開示されている箱などの、任意の公知の、角柱形状の箱又は平行六面体形状の箱であってもよい。
【0031】
段ボール箱Bの内部に包装されるように設計された物品Oは、本発明の範囲から逸脱することなく、異なるクラスから選択されてもよい。
【0032】
図1に示すように、機械1は、1つ又は複数の被包装物品Oを導入するための、及び連続した段ボールウェブMを導入するための、領域2と、成形済みの箱Bのための、導出領域と、を有している。
【0033】
好都合なことに、図示していない保持ステーション又は貯蔵ステーションから、連続したウェブMを供給するために、供給手段3が設けられている。
【0034】
例えば、供給手段3は、周知のタイプのものとされ得るとともに、ウェブMを駆動するためにそれぞれ対応する軸線まわりに回転する1つ又は複数のローラを含んでもよい。
【0035】
本発明の好ましい一実施形態では、機械1は、連続したウェブMを切断するための第1の切断手段4を含み、この第1の切断手段4は、頂面SU及び底面SLを有した長尺部材Eを形成するように構成されている。
【0036】
第1の切断手段4は、連続したウェブMの周縁に沿って、段ボールの、後の時点で更なる切断が行われることとなる又は折り目が付けられることとなる所定部分を、除去するように構成されている。
【0037】
周知のように、第1の切断手段4は、一般に、
図2に示すような、実質的に水平な軸線まわりに回転可能に取り付けられた少なくとも1つの円形ツールであるとともに、機械上に設置されたヘッドの一部を形成している少なくとも1つの円形ツールを、含んでもよい。
【0038】
装置1は、長尺部材のための供給手段5を含み、この供給手段5は、長尺部材を、矢印Fで示すような長手方向に供給するように構成されているとともに、底面SLを、スライド面に対して接触させるように構成されている。
【0039】
供給手段5は、一連をなす複数の第1コンベヤベルト6を含み、これら第1コンベヤベルト6は、連続して配置されているとともに、傾斜プレートによって規定されたスライド面TTに沿って、水平方向に対して実質的に傾斜している。
【0040】
ここで、供給手段5は、供給手段3から、連続したウェブMを受領するとともに、連続したウェブMを、第1の切断手段4に向けて搬送し、その後、長尺部材Eを、第2の加工ユニットに向けて、連続的に搬送する。
【0041】
この第2の加工ユニットは、第2の切断手段かつ折り目付け手段7を含んでもよく、この第2の切断手段かつ折り目付け手段7は、長尺部材Eにおいて、第1対の側壁PL1、PL2と、底壁PFと、閉塞壁PSと、を規定するように設計された第1パネルE1と、箱Bの第2対の側壁PL3、PL4を規定するように設計された互いに別個の第2パネルE2及び第3パネルE3と、を形成するように意図されている。
【0042】
図2に最も明瞭に示すように、第2の切断手段かつ折り目付け手段7は、第1キャリッジ9に対して取り付けられていて、連続したウェブMの供給方向Fに対して横方向に駆動される第1の一連をなす複数の横方向ツール8と、長尺部材E上に複数の横方向の切断線及び折り目線L
Tを形成するように構成された第1の一連をなす複数の長手方向ツール10と、を含む。
【0043】
加えて、第2の切断手段かつ折り目付け手段7は、第2キャリッジ12に対して取り付けられていて、長尺部材Eの供給方向Fに対して横方向に駆動されることで、長尺部材上に複数の長手方向の折り目線LLを形成するように構成されている、第2の一連をなす複数の横方向ツール11を含む。
【0044】
長手方向の折り目線LLは、第1側方フラップW1に関して長尺部材Eの全長に沿って形成されている。
【0045】
横方向の切断線及び折り目線LTは、第1パネルE1において、側壁PL1、PL2と、底壁PFと、第2フラップW2を有した閉塞壁Psと、を規定するように設計されているとともに、第2パネルE2及び第3パネルE3を分離するように設計されている。
【0046】
よって、
図7~
図13に示すように、長尺部材Eは、供給方向Fに関して上流側から下流側へと向けて、箱Bの第1側壁P
L1と底壁P
Fと第2側壁P
L2と閉塞壁P
Sとを規定するように設計された第1パネルE
1と、箱Bの第3側壁P
L3を規定するように設計された第2パネルE
2と、箱Bの第4側壁P
L4を規定するように設計された第3パネルE
3と、を連続して含むように、構成されている。
【0047】
有利には、第1の切断手段4からのスクラップと、第2の切断手段かつ折り目付け手段7からのスクラップと、を搬送するための排出ベルト13が、第1コンベヤベルト6の下方に配置されており、排出ベルト13は、スクラップを、図示していない細断ユニットに向けて搬送するように設計されている。
【0048】
したがって、段ボールの加工スクラップを、機械1から除去することができ、これにより、詰まりを回避し得るとともに、必要に応じて、再利用又は廃棄のために回収することができる。
【0049】
機械1は、一対のパネルE2、E3を、互いに反対側の位置で第1パネルE1の側縁に沿って接着するための第1接着手段14を、さらに含み、これにより、実質的に十字形状の一体部材ブランクHが形成される。
【0050】
第1接着手段14は、第1パネルE1の側縁上へと、ホットメルト接着剤ストリップを適用するための第1アプリケータ15と、第2パネルE2及び第3パネルE3を採取するための、さらに、接着剤ストリップの位置で第1パネルE1上へとそれら第2パネルE2及び第3パネルE3を適用することで、十字形状ブランクHを得るための、一対の吸引カップ式マニピュレータ16と、を含む。
【0051】
すなわち、第1アプリケータ15は、接着剤ストリップを、第1パネルE1の底壁PFにおける2つの側方フラップW1上へと堆積させ、他方、吸引カップ式マニピュレータ16は、第2パネルE2及び第3パネルE3を採取するとともに、第2パネルE2及び第3パネルE3のフラップW1を、底壁PFの、接着剤ストリップを有した側方フラップW1に対して、一致させる。
【0052】
これにより、物品Oを保持して包装するように設計された箱Bを成形するための、実質的に十字形状の段ボールブランクHが提供されることとなる。
【0053】
本発明の特定の一態様によれば、機械1は、第1の切断手段4と、第2の切断手段かつ折り目付け手段7と、の間に介装された、全体的に符号17で示す印刷手段を含む。
【0054】
有利には、印刷手段17は、少なくとも1つの下側印刷ユニット17’と、少なくとも1つの上側印刷ユニット17”と、を含み、下側印刷ユニット17’は、好ましくはインクジェットタイプのものとされた、対応する下側印刷ヘッド18’を有しており、上側印刷ユニット17”は、好ましくはインクジェットタイプのものとされた、対応する上側印刷ヘッド18”を有している。
【0055】
図3に最も明瞭に示すように、少なくとも1つの印刷ヘッド18’は、長尺部材Eの頂面S
Uが第1プレート19’に対して当接しつつスライドしている状態で、長尺部材Eの底面S
L上へとインクを堆積させるために、第1プレート19’によって規定されたスライド面
TTの下方に配置されている。
【0056】
図4に最も明瞭に示すように、少なくとも1つの印刷ヘッド18”は、長尺部材Eの底面S
Lが第2プレート19”に対して当接しつつスライドしている状態で、長尺部材Eの頂面S
U上へとインクを堆積させるために、第2プレート19”によって規定されたスライド面
TTの上方に配置されている。
【0057】
この場合、印刷ユニット17’、17”は、長尺部材Eの底面SL及び頂面SU上へと、印刷を施すように構成されている。
【0058】
機械1は、図示していない別個のキャビネット内に、マイクロプロセッサ制御ユニット(PLC)を含み、このマイクロプロセッサ制御ユニット(PLC)は、箱Bのすべての壁PF、PS、PL1、PL2、PL3、PL4上へと、又はそれら壁の所定数の壁上へと、箱Bの外側と内側との両方で、同時的なワンパス印刷を行うように、印刷ユニット17’、17”の動作を、及びそれぞれ対応する印刷ヘッド18’、18”の動作を、制御するように設計されている。
【0059】
代替的には、PLC制御ユニットを適切に設定することにより、単一の壁上で、又は所定数の壁上で、印刷を実行することができる。
【0060】
第1の切断手段4と、第2の切断手段かつ折り目付け手段7と、の間に介装されているという特有の特徴点に基づき、印刷ユニット17’、17”は、長尺部材Eの、第2の切断手段かつ折り目付け手段7による加工後には箱Bの様々な壁を成形することとなる頂面SUの全体上へと、及び/又は底面SLの全体上へと、モノクロ印刷及び/又はカラー印刷を、行ってもよい。
【0061】
図5に示す一実施形態では、少なくとも1つの下側印刷ユニット17’は、長尺部材Eの長手方向供給方向Fに対して横方向に延びた長尺フレーム20に対して、取り付けられている。
【0062】
好ましくは、フレーム20の下側部分には、少なくとも1対のガイド21が設けられており、これにより、少なくとも1つのそれぞれ対応したインクジェット印刷ヘッド18’を有した少なくとも1つの印刷ユニット17’をその内部に収容するように構成された少なくとも1つの箱状支持体22を、スライド可能に案内することができる。
【0063】
任意選択的に、印刷速度を増加させるために、複数の支持体22が、横方向にオフセットした位置で、ガイド21上へと取り付けられてもよい。
【0064】
支持体22は、ガイド21の下方に配置された適切な駆動手段23によって、ガイド21に沿って駆動される。
【0065】
印刷ユニット17”は、印刷ユニット17’の構成と比較して、同様の構成を有しているとともに、実質的に上下が逆の構成を有しており、ここでは詳細な説明を省略する。
【0066】
この構成から得られる利点は、被包装物品Oが準備された後に、技術データ、受領者及び/又は発送者の住所、ロゴ及び/又は商標などといった必要な情報を、包装前又は包装後の時点で印刷作業者を必要とすることなく、箱Bの壁上へと自動的に印刷し得ることである。
【0067】
実質的に十字形状のブランクHが印刷されるとともに、第1の切断手段4によって加工され、さらに、第2の切断手段かつ折り目付け手段7によって加工された後には、被包装物品Oを受領する準備が整うこととなる。
【0068】
一実施形態では、機械1は、箱B内へと導入される物品Oを搬送するためのコンベヤ手段26であり、第1コンベヤベルト6の上方に配置された一連をなす複数の第2コンベヤベルト27を有したコンベヤ手段26を含む。
【0069】
有利には、第1コンベヤベルト6及び第2コンベヤベルト27は、制御ユニット(PLC)によって動作可能に接続されてもよく、制御ユニット(PLC)は、動きを同期させるように開発されたソフトウェアであり、かつ、箱Bが製造されている際に物品Oと箱Bとの間の適切な一致をチェックするように開発されたソフトウェアを、有している。
【0070】
実質的に十字形状のブランクHが形成された時点で、そのブランクHの頂面SU上へと物品Oを配置する準備が整っている。
【0071】
この目的のために、機械1は、ブランクHの底壁PFの頂面SU上へと物品Oを配置するように構成された片持ちベルト28を含む。
【0072】
第2の切断手段かつ折り目付け手段7から導出されたブランクHは、第1コンベヤベルト6によって、例えばベルト29を使用した移送システムに向けて、駆動され、他方、物品Oは、片持ちベルト28を使用して、底壁PF上へと配置される。
【0073】
好都合なことに、機械1は、片持ちベルト28の下流側に位置した閉塞ステーション30であり、物品Oが底壁Ps上へと配置された状態でブランクHを閉塞するための閉塞ステーション30を、含む。
【0074】
図1に示すように、閉塞ステーション30は、ロボットアーム31を含んでもよく、ロボットアーム31は、ブランクHの縁部上へとホットメルト接着剤を適用するための第2接着手段32を有しており、これにより、閉塞された箱Bの形成をもたらすこととなる次なる折り曲げステップの際に、ブランクHを強固に閉塞することができる。
【0075】
折り曲げ手段33が、ベルトシステム29の下方に設けられており、この折り曲げ手段33は、
図6に示すように、複数の上げ起こしアクチュエータ35を有した第1マニピュレータ群34を含み、それぞれは、側壁P
L1、P
L3、P
L4のところでブランクHを保持するように構成されているとともにそれら側壁の折り目線に沿ってそれら側壁を折り曲げるように構成されたそれぞれ対応する吸引カップ部材36を含む。
【0076】
好都合なことに、折り曲げ手段33は、頂壁Psを折り曲げることで箱Bを頂部で閉塞するように設計された第2マニピュレータ群37を含む。
【0077】
さらに、第2マニピュレータ群37は、様々なフラップW同士の間の接着を容易とするように設計された複数の押圧ローラ38を含み、これにより、箱Bの安定性を向上させる。
【0078】
このようにして閉塞された箱Bであり、それぞれ対応する物品Oを含有した箱Bは、出荷前に、採取されて、適切な場所に保管される。
【0079】
機械1内におけるすべての主要な可動部分は、モータ駆動されるものであるとともに、マイクロプロセッサ制御ユニットPLCを使用して、同期した動きで独立して管理される。
【0080】
以上により、本発明の機械が、意図した目的を達成すること、特に、適切に印刷された段ボール箱内に物品を自動的に包装し得ることは、理解されよう。
【0081】
本発明の機械は、添付の特許請求の範囲で開示する発明概念の範囲内で、多くの変更及び変形が可能である。
【0082】
機械について、添付図面を特に参照して説明したけれども、開示の中で、及び特許請求の範囲の中で、参照する符号は、本発明のより良好な理解のために使用されているに過ぎず、いかなる態様においても特許請求の範囲を決して限定することを意図するものではない。
【0083】
本明細書における「一実施形態」又は「実施形態」又は「いくつかの実施形態」への言及は、説明している特定の、特徴点、構造、又は部材が、発明的主題の少なくとも1つの実施形態の中に含まれることを示している。
【0084】
さらに、特定の、特徴点、構造、又は部材は、1つ又は複数の実施形態を提供するために、任意の適切な態様で互いに組み合わされてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0085】
本発明は、包装機械の分野で工業的規模において製造され得ることのために、産業的な応用を見出し得る。
【国際調査報告】