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特表2023-545113表面凹部を有する多層アセンブリならびにそれらの製造方法および使用方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-26
(54)【発明の名称】表面凹部を有する多層アセンブリならびにそれらの製造方法および使用方法
(51)【国際特許分類】
   B29C 70/34 20060101AFI20231019BHJP
   B32B 3/30 20060101ALI20231019BHJP
   B32B 5/18 20060101ALI20231019BHJP
   B32B 5/28 20060101ALI20231019BHJP
   B29C 70/68 20060101ALI20231019BHJP
【FI】
B29C70/34
B32B3/30
B32B5/18
B32B5/28 Z
B29C70/68
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023521781
(86)(22)【出願日】2021-10-08
(85)【翻訳文提出日】2023-06-09
(86)【国際出願番号】 US2021054087
(87)【国際公開番号】W WO2022076769
(87)【国際公開日】2022-04-14
(31)【優先権主張番号】63/090,066
(32)【優先日】2020-10-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514102858
【氏名又は名称】ハンファ アズデル インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】エバース,ピーター・トーマス
【テーマコード(参考)】
4F100
4F205
【Fターム(参考)】
4F100BA02
4F100BA03
4F100BA06
4F100BA10A
4F100BA10B
4F100BA10C
4F100DD05A
4F100DH02B
4F100DH02C
4F100DJ00B
4F100DJ00C
4F100GB32
4F100JB16B
4F100JB16C
4F205AA03
4F205AA13
4F205AA14
4F205AA24
4F205AA28
4F205AA29
4F205AA32
4F205AA33
4F205AA34
4F205AC03
4F205AD16
4F205AD18
4F205AD24
4F205AG03
4F205HA08
4F205HA14
4F205HA25
4F205HA34
4F205HA35
4F205HA45
4F205HB01
4F205HB11
4F205HF05
4F205HK03
4F205HK04
4F205HT16
4F205HT26
(57)【要約】
多層アセンブリの特定の構成について説明する。特定の実施形態では、多層アセンブリは、コア層、スキン層、および多層アセンブリの表面の1つまたは複数の凹部を含むことができる。他の構成では、多層アセンブリは、コア層、スキン層、多層アセンブリの表面の1つまたは複数の凹部、および1つまたは複数の追加の層を含むことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
多層アセンブリを形成するためにコア層の第1の表面上に第1の多孔質繊維強化熱可塑性層を配置するステップであって、前記第1の多孔質繊維強化熱可塑性層は、熱可塑性材料と共に保持された複数の強化材料によって形成された連続気泡構造のウェブを備える、ステップと、
前記コア層内および前記多層アセンブリの第1の表面にわたって複数の第1の凹部を設けるために前記多層アセンブリの前記第1の表面に第1の刺激を加えるステップであって、前記加えられた第1の刺激は、前記第1の多孔質繊維強化熱可塑性層を前記コア層内の前記複数の第1の凹部内に押し込んで、前記第1の多孔質繊維強化熱可塑性層と前記コア層との間の結合を強化する、ステップと
を含む、方法。
【請求項2】
複数の表面突出部を備える金型内に前記多層アセンブリを配置し、前記金型を使用して前記多層アセンブリを成形することによって、前記多層アセンブリの前記第1の表面に前記第1の刺激を加えるステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
複数の表面突出部を備えるプレートを前記多層アセンブリの前記第1の表面に押し込むことによって、前記多層アセンブリの前記第1の表面に前記第1の刺激を加えるステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記多層アセンブリの前記第1の表面に隣接して配置された複数の流体ジェットを使用して、前記多層アセンブリの前記第1の表面に前記第1の刺激を加えるステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記設けられた複数の第1の凹部は、異なる幾何学的形状を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記コア層内および前記多層アセンブリの第2の表面にわたって複数の第2の凹部を設けるために前記多層アセンブリの前記第2の表面に第2の刺激を加えるステップであって、前記加えられた第2の刺激は、前記コア層を前記第1の多孔質繊維強化熱可塑性層内に押し込んで、前記第1の多孔質繊維強化熱可塑性層と前記コア層との間の結合を強化する、ステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記多層アセンブリを複数の表面突出部を備える金型内に配置し、前記金型を使用して前記多層アセンブリを成形することによって、前記多層アセンブリの前記第1の表面に前記第1の刺激を加えるステップと、前記配置された多層アセンブリの前記第2の表面に前記第2の刺激を加えるステップとを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
複数の表面突出部を備えるプレートを前記多層アセンブリの前記第2の表面に押し込むことによって、前記多層アセンブリの前記第2の表面に前記第2の刺激を加えるステップを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記多層アセンブリの前記第2の表面に隣接して配置された複数の流体ジェットを使用して、前記多層アセンブリの前記第2の表面に前記第2の刺激を加えるステップを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記設けられた複数の第2の凹部は、異なる幾何学的形状を有する、請求項6に記載の方法。
【請求項11】
前記複数の第1の凹部は異なる深さを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記第1の刺激を加える前に、前記配置された第1の多孔質繊維強化熱可塑性層上に第1のスキン層を配置するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記第1の多孔質繊維強化熱可塑性層は接着フィルムを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の刺激を加えた後に前記多層アセンブリ上に第1のスキン層を配置するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記コア層は多孔質コア層を備え、前記第1の多孔質繊維強化熱可塑性層は強化繊維およびポリオレフィン熱可塑性材料を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記コア層はハニカムコア層を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記強化繊維は、ガラス繊維、アラミド繊維、グラファイト繊維、炭素繊維、無機鉱物繊維、金属繊維、金属化合成繊維、および金属化無機繊維、繊維、およびそれらの組み合わせのうちの1つまたは複数を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記熱可塑性材料は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリロニトリルスチレン、ブタジエン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンテトラクロレート、ポリ塩化ビニル、ポリアリーレンエーテル、ポリカーボネート、ポリエステルカーボネート、熱可塑性ポリエステル、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアミド、アクリロニトリル-ブチルアクリレート-スチレンポリマー、アモルファスナイロン、ポリアリーレンエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリールスルホン、ポリエーテルスルホン、液晶性ポリマー、ポリ(1,4フェニレン)化合物、高熱ポリカーボネート、高温ナイロン、シリコーン、またはこれらの材料の互いのブレンドの1つまたは複数を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記ハニカムコア層は紙ハニカムコア層であり、前記強化繊維はガラス繊維を含み、前記熱可塑性材料はポリオレフィンを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記多層アセンブリを形成するために前記コア層の第2の表面上に第2の多孔質繊維強化熱可塑性層を配置するステップであって、前記第2の多孔質繊維強化熱可塑性層は、熱可塑性材料と共に保持された複数の強化材料によって形成された連続気泡構造のウェブを備える、ステップと、
前記コア層内および前記多層アセンブリの前記第2の表面にわたって複数の第2の凹部を設けるために前記多層アセンブリの前記第2の表面に第2の刺激を加えるステップであって、前記加えられた第2の刺激は、前記第2の多孔質繊維強化熱可塑性層を前記コア層内の前記複数の第2の凹部内に押し込んで、前記第2の多孔質繊維強化熱可塑性層と前記コア層との間の結合を強化する、ステップと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
複数の表面突出部を備える金型内に前記多層アセンブリを配置し、前記金型を使用して前記多層アセンブリを成形することによって、前記多層アセンブリの前記第2の表面に前記第2の刺激を加えるステップを含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
複数の表面突出部を備えるプレートを前記多層アセンブリの前記第2の表面に押し込むことによって、前記多層アセンブリの前記第2の表面に前記第2の刺激を加えるステップを含む、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記多層アセンブリの前記第2の表面に隣接して配置された複数の流体ジェットを使用して、前記多層アセンブリの前記第2の表面に前記第2の刺激を加えるステップを含む、請求項20に記載の方法。
【請求項24】
前記複数の第1の凹部は、前記複数の第2の凹部から垂直方向にオフセットされている、請求項20に記載の方法。
【請求項25】
前記複数の第1の凹部は、前記複数の第2の凹部とは異なる深さを有する、請求項20に記載の方法。
【請求項26】
前記第1の刺激を加える前に、前記配置された第1の多孔質繊維強化熱可塑性層上に第1のスキン層を配置するステップと、前記第2の刺激を加える前に、前記配置された第1の多孔質繊維強化熱可塑性層上に第2のスキン層を配置するステップとをさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項27】
複数の表面突出部を備える金型内に前記多層アセンブリを配置し、前記金型を使用して前記多層アセンブリを成形することによって、前記配置された第1のスキン層に前記第1の刺激を加えるステップと、前記配置された第2のスキン層に前記第2の刺激を加えるステップとを同時に含む、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
複数の表面突出部を備える第1のプレートを前記配置された第1のスキン層に押し込むことによって、前記多層アセンブリの前記配置された第1のスキン層に前記第1の刺激を加えるステップと、複数の表面突出部を備える第2のプレートを前記配置された第2のスキン層に押し込むことによって、前記配置された第2のスキン層に前記第2の刺激を加えるステップとを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項29】
前記配置された第1のスキン層に隣接して配置された複数の空気ジェットを使用して、前記配置された第1のスキン層に前記第1の刺激を加えるステップと、前記配置された第2のスキン層に隣接して配置された複数の空気ジェットを使用して、前記配置された第2のスキン層に前記第2の刺激を加えるステップとを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項30】
前記第1の刺激および前記第2の刺激を加えた後に前記多層アセンブリ上に第1のスキン層を配置するステップをさらに含む、請求項26に記載の方法。
【請求項31】
コア層であって、前記コア層の第1の表面にわたって複数の凹部を備える、コア層と、
コア層の前記第1の表面上に配置された第1の多孔質繊維強化熱可塑性層であって、前記第1の多孔質繊維強化熱可塑性層は、熱可塑性材料と共に保持された複数の強化材料によって形成された連続気泡構造のウェブを備え、前記第1の多孔質繊維強化熱可塑性層は、前記コア層の前記第1の表面にわたって前記複数の凹部の表面に結合される、第1の多孔質繊維強化熱可塑性層と
を備える、多層アセンブリ。
【請求項32】
コア層であって、前記コア層の第1の表面にわたって複数の凹部を備える、コア層と、
コア層の前記第1の表面上に配置された第1の多孔質繊維強化熱可塑性層であって、前記第1の多孔質繊維強化熱可塑性層は、熱可塑性材料と共に保持された複数の強化材料によって形成された連続気泡構造のウェブを備え、前記第1の多孔質繊維強化熱可塑性層は、前記コア層の前記第1の表面にわたって前記複数の凹部の表面に結合される、第1の多孔質繊維強化熱可塑性層と、
コア層の第2の表面上に配置された第2の多孔質繊維強化熱可塑性層であって、前記第2の多孔質繊維強化熱可塑性層は、熱可塑性材料と共に保持された複数の強化材料によって形成された連続気泡構造のウェブを備える、第2の多孔質繊維強化熱可塑性層と
を備える、多層アセンブリ。
【請求項33】
コア層であって、前記コア層の第1の表面にわたって複数の第1の凹部と、前記コア層の第2の表面にわたって複数の第2の凹部とを備える、コア層と、
コア層の前記第1の表面上に配置された第1の多孔質繊維強化熱可塑性層であって、前記第1の多孔質繊維強化熱可塑性層は、熱可塑性材料と共に保持された複数の強化材料によって形成された連続気泡構造のウェブを備え、前記第1の多孔質繊維強化熱可塑性層は、前記コア層の前記第1の表面にわたって前記複数の第1の凹部の表面に結合される、第1の多孔質繊維強化熱可塑性層と、
コア層の第2の表面上に配置された第2の多孔質繊維強化熱可塑性層であって、前記第2の多孔質繊維強化熱可塑性層は、熱可塑性材料と共に保持された複数の強化材料によって形成された連続気泡構造のウェブを備え、前記第2の多孔質繊維強化熱可塑性層は、前記コア層の前記第2の表面にわたって前記複数の第2の凹部の表面に結合される、第2の多孔質繊維強化熱可塑性層と
を備える、多層アセンブリ。
【請求項34】
車両の乗員室を前記車両の貨物室から分離するように構成されたバルクヘッド壁であって、前記バルクヘッド壁は、コア層と、コア層の前記第1の表面上に配置された第1の多孔質繊維強化熱可塑性層であって、前記第1の多孔質繊維強化熱可塑性層は、前記コア層の第1の表面にわたって複数の第1の凹部の表面に結合される、第1の多孔質繊維強化熱可塑性層とを備える、バルクヘッド壁。
【請求項35】
車両荷重床であって、車両の後部に配置され、前記車両荷重床に配置された少なくとも50ポンド(約27kg)を支持するように構成された、車両荷重床であって、前記車両荷重床は、コア層と、コア層の前記第1の表面上に配置された第1の多孔質繊維強化熱可塑性層であって、前記第1の多孔質繊維強化熱可塑性層は、前記コア層の第1の表面にわたって複数の第1の凹部の表面に結合される、第1の多孔質繊維強化熱可塑性層とを備える、車両荷重床。
【請求項36】
エンジン室と乗員室とを備える車両であって、前記乗員室は、前記車両の後部に、前記車両荷重床に配置された少なくとも50ポンド(約27kg)を支持するように構成された荷重床を備え、前記荷重床は、コア層と、コア層の前記第1の表面上に配置された第1の多孔質繊維強化熱可塑性層であって、前記第1の多孔質繊維強化熱可塑性層は、前記コア層の第1の表面にわたって複数の第1の凹部の表面に結合される、第1の多孔質繊維強化熱可塑性層とを備える、車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権主張
本出願は、2020年10月9日に出願された米国特許出願第63/090,066号に関連し、その優先権および利益を主張し、その全開示はあらゆる目的のために参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
技術分野
本明細書に記載の特定の構成は、表面に1つまたは複数の凹部を備える多層アセンブリに関する。より具体的には、特定の構成は、スキン層およびコア層を含む多層アセンブリに関し、スキン層およびコア層の凹部は、スキン層とコア層との結合を強化することができる。
【背景技術】
【0003】
背景
多層アセンブリは、2つ以上の層を含むことができる。異なる層の材料は、異なる方法で配置することができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
概要
一態様では、方法は、コア層の第1の表面に第1の多孔質繊維強化熱可塑性層を配置して多層アセンブリを形成するステップであって、第1の多孔質繊維強化熱可塑性層は、熱可塑性材料と共に保持された複数の強化材料によって形成された連続気泡構造のウェブを備える、ステップを含む。いくつかの構成では、本方法は、コア層内および多層アセンブリの第1の表面にわたって複数の第1の凹部を設けるために多層アセンブリの第1の表面に第1の刺激を加えるステップを含み、加えられた第1の刺激は、第1の多孔質繊維強化熱可塑性層をコア層内の複数の第1の凹部に押し込んで、第1の多孔質繊維強化熱可塑性層とコア層との間の結合を強化する。
【0005】
特定の実施形態では、本方法は、複数の表面突出部を備える金型内に多層アセンブリを配置し、金型を使用して多層アセンブリを成形することによって、多層アセンブリの第1の表面に第1の刺激を加えるステップを含む。他の実施形態では、本方法は、複数の表面突出部を備えるプレートを多層アセンブリの第1の表面に押し込むことによって、多層アセンブリの第1の表面に第1の刺激を加えるステップを含む。いくつかの例では、本方法は、多層アセンブリの第1の表面に隣接して配置された複数の流体ジェットを使用して、多層アセンブリの第1の表面に第1の刺激を加えるステップを含む。
【0006】
特定の実施形態では、設けられた複数の第1の凹部は、異なる幾何学的形状を有する。
他の実施形態では、本方法は、コア層内および多層アセンブリの第2の表面にわたって複数の第2の凹部を設けるために多層アセンブリの第2の表面に第2の刺激を加えるステップを含み、加えられた第2の刺激は、コア層を第1の多孔質繊維強化熱可塑性層内に押し込んで、第1の多孔質繊維強化熱可塑性層とコア層との間の結合を強化する。いくつかの例では、本方法は、多層アセンブリを複数の表面突出部を備える金型内に配置し、金型を使用して多層アセンブリを成形することによって、多層アセンブリの第1の表面に第1の刺激を加えるステップと、配置された多層アセンブリの第2の表面に第2の刺激を加えるステップとを含む。他の実施形態では、本方法は、複数の表面突出部を備えるプレートを多層アセンブリの第2の表面に押し込むことによって、多層アセンブリの第2の表面に第2の刺激を加えるステップを含む。いくつかの例では、本方法は、多層アセンブリの第2の表面に隣接して配置された複数の流体ジェットを使用して、多層アセンブリの第2の表面に第2の刺激を加えるステップを含む。他の例では、設けられた複数の第2の凹部は、異なる幾何学的形状を有する。
【0007】
いくつかの構成では、複数の第1の凹部は異なる深さを有する。
他の実施形態では、本方法は、第1の刺激を加える前に、配置された第1の多孔質繊維強化熱可塑性層上に第1のスキン層を配置するステップを含む。
【0008】
いくつかの例では、第1の多孔質繊維強化熱可塑性層は接着フィルムを備える。
他の例では、本方法は、第1の刺激を加えた後に多層アセンブリ上に第1のスキン層を配置するステップを含む。
【0009】
いくつかの例では、コア層は多孔質コア層を備え、第1の多孔質繊維強化熱可塑性層は強化繊維およびポリオレフィン熱可塑性材料を含む。他の実施形態では、コア層はハニカムコア層を備える。
【0010】
いくつかの実施形態では、強化繊維は、ガラス繊維、アラミド繊維、グラファイト繊維、炭素繊維、無機鉱物繊維、金属繊維、金属化合成繊維、および金属化無機繊維、繊維、およびそれらの組み合わせのうちの1つまたは複数を含む。
【0011】
他の実施形態では、熱可塑性材料は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリロニトリルスチレン、ブタジエン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンテトラクロレート、ポリ塩化ビニル、ポリアリーレンエーテル、ポリカーボネート、ポリエステルカーボネート、熱可塑性ポリエステル、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアミド、アクリロニトリル-ブチルアクリレート-スチレンポリマー、アモルファスナイロン、ポリアリーレンエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリールスルホン、ポリエーテルスルホン、液晶性ポリマー、ポリ(1,4フェニレン)化合物、高熱ポリカーボネート、高温ナイロン、シリコーン、またはこれらの材料の互いのブレンドの1つまたは複数を含む。
【0012】
特定の例では、ハニカムコア層は紙ハニカムコア層であり、強化繊維はガラス繊維を含み、熱可塑性材料はポリオレフィンを含む。
【0013】
他の実施形態では、本方法は、多層アセンブリを形成するためにコア層の第2の表面上に第2の多孔質繊維強化熱可塑性層を配置するステップであって、第2の多孔質繊維強化熱可塑性層は、熱可塑性材料と共に保持された複数の強化材料によって形成された連続気泡構造のウェブを備える、ステップと、コア層内および多層アセンブリの第2の表面にわたって複数の第2の凹部を設けるために多層アセンブリの第2の表面に第2の刺激を加えるステップであって、加えられた第2の刺激は、第2の多孔質繊維強化熱可塑性層をコア層内の複数の第2の凹部に押し込んで、第2の多孔質繊維強化熱可塑性層とコア層との間の結合を強化する、ステップとを含む。
【0014】
特定の実施形態では、本方法は、複数の表面突出部を備える金型内に多層アセンブリを配置し、金型を使用して多層アセンブリを成形することによって、多層アセンブリの第2の表面に第2の刺激を加えるステップを含む。
【0015】
いくつかの実施形態では、本方法は、複数の表面突出部を備えるプレートを多層アセンブリの第2の表面に押し込むことによって、多層アセンブリの第2の表面に第2の刺激を加えるステップを含む。
【0016】
他の実施形態では、本方法は、多層アセンブリの第2の表面に隣接して配置された複数の流体ジェットを使用して、多層アセンブリの第2の表面に第2の刺激を加えるステップを含む。
【0017】
特定の例では、複数の第1の凹部は、複数の第2の凹部から垂直方向にオフセットされている。他の例では、複数の第1の凹部は、複数の第2の凹部とは異なる深さを有する。
【0018】
特定の実施形態では、本方法は、第1の刺激を加える前に、配置された第1の多孔質繊維強化熱可塑性層上に第1のスキン層を配置するステップと、第2の刺激を加える前に、配置された第1の多孔質繊維強化熱可塑性層上に第2のスキン層を配置するステップとを含む。
【0019】
特定の例では、本方法は、複数の表面突出部を備える金型内に多層アセンブリを配置し、金型を使用して多層アセンブリを成形することによって、配置された第1のスキン層に第1の刺激を加えるステップと、配置された第2のスキン層に第2の刺激を加えるステップとを同時に含む。
【0020】
他の例では、本方法は、複数の表面突出部を備える第1のプレートを配置された第1のスキン層に押し込むことによって、多層アセンブリの配置された第1のスキン層に第1の刺激を加えるステップと、複数の表面突出部を備える第2のプレートを配置された第2のスキン層に押し込むことによって、配置された第2のスキン層に第2の刺激を加えるステップとを含む。
【0021】
いくつかの例では、本方法は、配置された第1のスキン層に隣接して配置された複数の空気ジェットを使用して、配置された第1のスキン層に第1の刺激を加えるステップと、配置された第2のスキン層に隣接して配置された複数の空気ジェットを使用して、配置された第2のスキン層に第2の刺激を加えるステップとを含む。
【0022】
特定の実施形態では、本方法は、第1の刺激および第2の刺激を加えた後に多層アセンブリ上に第1のスキン層を配置するステップを含む。
【0023】
別の態様では、多層アセンブリは、コア層の第1の表面にわたる複数の凹部を備えるコア層と、コア層の第1の表面上に配置された第1の多孔質繊維強化熱可塑性層であって、熱可塑性材料と共に保持された複数の強化材料によって形成された連続気泡構造のウェブを備え、コア層の第1の表面にわたって複数の凹部の表面に結合される、第1の多孔質繊維強化熱可塑性層とを備える。
【0024】
追加の態様では、多層アセンブリは、コア層の第1の表面にわたる複数の凹部を備えるコア層を備える。特定の実施形態では、アセンブリは、コア層の第1の表面に配置された第1の多孔質繊維強化熱可塑性層であって、熱可塑性材料と共に保持された複数の強化材料によって形成された連続気泡構造のウェブを備え、コア層の第1の表面にわたって複数の凹部の表面に結合される、第1の多孔質繊維強化熱可塑性層を備える。他の実施形態では、アセンブリは、コア層の第2の表面に配置された第2の多孔質繊維強化熱可塑性層であって、熱可塑性材料と共に保持された複数の強化材料によって形成された連続気泡構造のウェブを備える、第2の多孔質繊維強化熱可塑性層を備える。
【0025】
別の態様では、多層アセンブリは、コア層の第1の表面にわたる複数の第1の凹部と、コア層の第2の表面にわたる複数の第2の凹部とを備えるコア層を備える。特定の実施形態では、アセンブリは、コア層の第1の表面に配置された第1の多孔質繊維強化熱可塑性層であって、熱可塑性材料と共に保持された複数の強化材料によって形成された連続気泡構造のウェブを備え、コア層の第1の表面にわたって複数の第1の凹部の表面に結合される、第1の多孔質繊維強化熱可塑性層を備える。他の実施形態では、アセンブリは、コア層の第2の表面に配置された第2の多孔質繊維強化熱可塑性層であって、熱可塑性材料と共に保持された複数の強化材料によって形成された連続気泡構造のウェブを備え、コア層の第2の表面にわたって複数の第2の凹部の表面に結合される、第2の多孔質繊維強化熱可塑性層を備える。
【0026】
追加の態様では、車両の乗員室を車両の貨物室から分離するように構成されたバルクヘッド壁であって、バルクヘッド壁は、コア層と、コア層の第1の表面上に配置された第1の多孔質繊維強化熱可塑性層とを備え、第1の多孔質繊維強化熱可塑性層は、コア層の第1の表面にわたって複数の第1の凹部の表面に結合される、バルクヘッド壁。
【0027】
別の態様では、車両の後部に配置され、少なくとも50ポンドを支持するように構成された車両荷重床が説明される。特定の例では、車両荷重床は、コア層と、コア層の第1の表面上に配置された第1の多孔質繊維強化熱可塑性層とを備え、第1の多孔質繊維強化熱可塑性層は、コア層の第1の表面にわたって複数の第1の凹部の表面に結合される。
【0028】
さらなる態様では、エンジン室および客室を備える車両が記載される。いくつかの例では、客室は、少なくとも50ポンドを支持するように構成された荷重床を車両の後部に備える。いくつかの例では、荷重床は、コア層と、コア層の第1の表面に配置された第1の多孔質繊維強化熱可塑性層とを備え、第1の多孔質繊維強化熱可塑性層は、コア層の第1の表面にわたって複数の第1の凹部の表面に結合される。
【0029】
さらなる態様、例および図について説明する。
図面のいくつかの概観の簡単な説明
多層アセンブリの特定の特徴、要素、属性、構成、および実施形態について説明する。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1A】表面に1つまたは複数の凹部を含むコア層の図である。
図1B】表面に1つまたは複数の凹部を含むコア層の図である。
図1C】表面に1つまたは複数の凹部を含むコア層の図である。
図1D】表面に1つまたは複数の凹部を含むコア層の図である。
図1E】表面に1つまたは複数の凹部を含むコア層の図である。
図1F】表面に1つまたは複数の凹部を含むコア層の図である。
図1G】表面に1つまたは複数の凹部を含むコア層の図である。
図1H】表面に1つまたは複数の凹部を含むコア層の図である。
図1I】表面に1つまたは複数の凹部を含むコア層の図である。
図2A】表面に複数の凹部を含むコア層の図である。
図2B】表面に複数の凹部を含むコア層の図である。
図2C】表面に複数の凹部を含むコア層の図である。
図2D】表面に複数の凹部を含むコア層の図である。
図3A】2つの表面に複数の凹部を含むコア層の図である。
図3B】2つの表面に複数の凹部を含むコア層の図である。
図3C】2つの表面に複数の凹部を含むコア層の図である。
図3D】2つの表面に複数の凹部を含むコア層の図である。
図4A】コア層およびスキン層を含み、少なくとも1つの表面に1つまたは複数の凹部を含む多層アセンブリの図である。
図4B】コア層およびスキン層を含み、少なくとも1つの表面に1つまたは複数の凹部を含む多層アセンブリの図である。
図4C】コア層およびスキン層を含み、少なくとも1つの表面に1つまたは複数の凹部を含む多層アセンブリの図である。
図4D】コア層およびスキン層を含み、少なくとも1つの表面に1つまたは複数の凹部を含む多層アセンブリの図である。
図4E】コア層およびスキン層を含み、少なくとも1つの表面に1つまたは複数の凹部を含む多層アセンブリの図である。
図4F】コア層およびスキン層を含み、少なくとも1つの表面に1つまたは複数の凹部を含む多層アセンブリの図である。
図4G】コア層およびスキン層を含み、少なくとも1つの表面に1つまたは複数の凹部を含む多層アセンブリの図である。
図4H】コア層およびスキン層を含み、少なくとも1つの表面に1つまたは複数の凹部を含む多層アセンブリの図である。
図4I】コア層およびスキン層を含み、少なくとも1つの表面に1つまたは複数の凹部を含む多層アセンブリの図である。
図5A】表面に複数の凹部を含む多層アセンブリの図である。
図5B】表面に複数の凹部を含む多層アセンブリの図である。
図6A】コア層および2つのスキン層を含み、1つまたは複数の表面に1つまたは複数の凹部を含む多層アセンブリの図である。
図6B】コア層および2つのスキン層を含み、1つまたは複数の表面に1つまたは複数の凹部を含む多層アセンブリの図である。
図7A】コア層、スキン層、スキン層上の追加層を含み、少なくとも1つの表面に凹部を含む多層アセンブリを示す図である。
図7B】コア層、スキン層、スキン層上の追加層を含み、少なくとも1つの表面に凹部を含む多層アセンブリを示す図である。
図8A】コア層、2つのスキン層、スキン層の一方の上の追加の層を含み、少なくとも1つの表面に凹部を含む多層アセンブリを示す図である。
図8B】コア層、2つのスキン層、スキン層の一方の上の追加の層を含み、少なくとも1つの表面に凹部を含む多層アセンブリを示す図である。
図9】特定の実施形態による、コア層とスキン層との間の介在層を示す図である。
図10】いくつかの例による、凹部を設けるために使用することができるスパイクを示す図である。
図11】特定の実施形態による、調整可能なスパイクを有するプレートを示す図である。
図12】いくつかの実施形態による、複数の突出部を備えるプレートの写真である。
図13A】特定の実施形態による、荷重床の図である。
図13B】特定の例による、荷重床の別の図である。
図14】いくつかの例による、バルクヘッド壁を備えるトラックの図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本開示の利点を考慮すると、図面の様々な層の寸法は縮尺通りに示されていないことが当業者によって認識されるであろう。特定の層または他の構成要素に関連する特定の説明から明らかにされない限り、特定の層の厚さまたは寸法は意図または暗示されない。正確な寸法は、物品の最終的な構成および/またはその意図される用途に応じて変化する。
【0032】
詳細な説明
多層アセンブリの表面にわたって1つまたは複数の表面凹部を有する多層アセンブリの特定の特徴について説明する。いくつかの例では、多層アセンブリは、コア層と、コア層の表面に配置された1つまたは複数の追加の層とを含むことができる。表面凹部は、コア層およびコア層上に配置された任意の追加の層の1つまたは複数の表面上に存在してもよい。例えば、凹部領域または凹部が追加の層を含むように追加の層をコア層に押し込むことによって、表面凹部を形成することができる。以下でより詳細に述べるように、コア層への追加層の押し込みは、コア層への追加層の結合および/または剥離強度を高めることができる。この結合の強化は、コア層からの追加層の剥離または離騒の可能性を低くすることができる。必要に応じて、多層アセンブリの2つ以上の表面に表面凹部が存在してもよい。異なる表面凹部は、同じ形状、幅、または深さを有する必要はない。多層アセンブリのさらに異なる表面は、異なる数の凹部、異なる形状または幾何学的形状の凹部を有してもよく、そうでなければ同じ数または種類の凹部を含まなくてもよい。特定の構成では、凹部は、多層アセンブリの表面にわたって広がることができるが、他の例では、凹部は、多層アセンブリの特定の領域により多く局在するか存在することができ、例えば、より多くの凹部が多層アセンブリの縁部に存在して、縁部での剥離を低減することができる。
【0033】
いくつかの構成では、1つまたは複数の表面凹部を有するコア層が図1Aに示されている。コア層110は、コア層110の第1の表面112に凹部115を有する。凹部115の正確な形状、幅、および深さは様々であってもよく、例示的な形状(断面で見た場合)は、三角形、半円形、楕円形、対称形状、非対称形状、および他の形状を含む。凹部115は、第1の表面112上に存在するものとして示されているが、代わりに表面114上に存在してもよく、または表面112および表面114上に凹部が存在してもよい。さらに、凹部115は、表面112に沿った多くの異なる部位に配置されてもよい。以下でより詳細に述べるように、スキン層または他の層が表面112(および/または表面114)上に存在し、スキン層または追加の層の一部が凹部115に押し込まれるそれぞれの凹部を有してもよい。
【0034】
特定の実施形態では、第1の表面122上に第1の凹部125および第1の表面122上に第2の凹部126を備えるコア層120が図1Bに示されている。凹部125、126は同じである必要はなく、凹部125、126の正確な形状、幅、および深さは各々、独立して異なっていてもよく、例示的な形状(断面で見た場合)は、三角形、半円形、楕円形、対称形状、非対称形状、および他の形状を含む。場合によっては、凹部の1つは、代わりに、図1Cに示すように第2の表面上に存在してもよく、第2の凹部127は、コア層121の第2の表面124上に存在する。コア層121の異なる表面に2つの凹部が存在する場合、凹部の形状、幅および深さは同じであっても異なっていてもよい。以下でより詳細に述べるように、スキン層または他の層が表面122(および/または表面124)上に存在し、スキン層または追加の層の一部が凹部125、126の一方または両方に押し込まれるそれぞれの凹部を有してもよい。
【0035】
他の構成では、コア層は3つ以上の凹部を含むことができる。図1Dを参照すると、第1の表面132上に凹部135、136および137を備えるコア層130が示されている。凹部135、136、137は同じである必要はなく、凹部135、136、137の正確な形状、幅、および深さは各々、独立して異なっていてもよく、例示的な形状(断面で見た場合)は、三角形、半円形、楕円形、対称形状、非対称形状、および他の形状を含む。場合によっては、凹部の1つは、代わりに、図1Eに示すように第2の表面に存在してもよく、第3の凹部138は、コア層131の第2の表面134上に存在する。必要に応じて、コア層131の表面134上に複数の凹部が存在してもよい。コア層130、131の異なる表面に3つの凹部が存在する場合、凹部の形状、幅および深さは同じであっても異なっていてもよい。以下でより詳細に述べるように、スキン層または他の層が表面132(および/または表面134)上に存在し、スキン層または追加の層の一部が凹部135、136、137に押し込まれるそれぞれの凹部を有してもよい。しかしながら、必要に応じて、スキン層は、すべての凹部135、136、137よりも少なく押し込まれてもよい。
【0036】
いくつかの実施形態では、コア層は、4つ以上の凹部を含むことができる。図1Fを参照すると、第1の表面142上に凹部145、146、147および148を備えるコア層140が示されている。凹部145、146、147、148は同じである必要はなく、凹部145、146、147、148の正確な形状、幅、および深さは各々、独立して異なっていてもよく、例示的な形状(断面で見た場合)は、三角形、半円形、楕円形、対称形状、非対称形状、および他の形状を含む。場合によっては、凹部の1つは、代わりに、図1Gに示すように第2の表面上に存在してもよく、第4の凹部149はコア層141の第2の表面144上に存在する。必要に応じて、コア層141の表面144上に複数の凹部が存在してもよい。コア層140、141の異なる表面に4つの凹部が存在する場合、凹部の形状、幅および深さは同じであっても異なっていてもよい。以下でより詳細に述べるように、スキン層または他の層が表面142(および/または表面144)上に存在し、スキン層または追加の層の一部が凹部145、146、147、148に押し込まれるそれぞれの凹部を有してもよい。しかしながら、必要に応じて、スキン層は、すべての凹部145、146、147、148よりも少なく押し込まれてもよい。
【0037】
いくつかの実施形態では、コア層は、5つ以上の凹部を含むことができる。図1Hを参照すると、第1の表面152上に凹部155、156、157、158および159を備えるコア層150が示されている。凹部155、156、157、158、159は同じである必要はなく、凹部155、156、157、158、159の正確な形状、幅、および深さは各々、独立して異なっていてもよく、例示的な形状(断面視)は、三角形、半円形、楕円形、対称形状、非対称形状、および他の形状を含む。場合によっては、凹部のうちの1つは、代わりに、図1Iに示すように第2の表面上に存在してもよく、第5の凹部161は、コア層151の第2の表面154上に存在する。必要に応じて、コア層150の表面154上に2つ以上の凹部が存在してもよい。コア層150の異なる表面に5つの凹部が存在する場合、凹部の形状、幅および深さは同じであっても異なっていてもよい。以下でより詳細に述べるように、スキン層または他の層が表面152(および/または表面154)上に存在し、スキン層または追加の層の一部が凹部155、156、157、158、159および160に押し込まれるそれぞれの凹部を有してもよい。しかしながら、必要に応じて、スキン層は、すべての凹部155、156、157、158、159よりも少なく押し込まれてもよい。
【0038】
図1A図1Iに示すコア層は各々、例えば、紙ハニカムコア層、ポリウレタン層、発泡フォーム、押出フォームなどのハニカムコア層、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリアミド、コポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンオキシド、および他のポリマーを含むがこれらに限定されない1つまたは複数のポリマー材料から製造されたハニカム構造、アルミニウム、鉄、鋼、および他の金属を含むがこれらに限定されない1つまたは複数の金属ならびに金属合金から製造されたハニカム構造を備えてもよい。いくつかの実施形態では、コア層は、セルロース以外の材料を有するハニカム層であってもよい。例えば、ハニカム層は多孔質であってもよく、コア層内にかなりの開放空間を含んでもよい。図1A図1Iに示すコア層は、約200グラム/平方メートル(gsm)~約4000gsmの坪量を含み得る。図1A図1Iに示すコア層の全体の厚さは、例えば、約0.5cm~約7.5cmで変化してもよい。図1A図1Iのコア層に示されている凹部の深さは、コア層の全体の厚さに応じて、例えば、約0.125インチ(約3mm)~約1インチ(約2.5cm)、例えば、約5mm~約1.25mmで変化し得る。本明細書で述べるように、異なる凹部は、異なる深さおよび/または幾何学的形状を有することができる。
【0039】
特定の構成では、図2A図2Cに示すように、複数の凹部がコア層の表面にわたって存在してもよい。図2Aを参照すると、第1の表面212上に複数の凹部を備えるコア層210が示されている。凹部は、必要に応じて同じまたは異なる形状、幅、または深さを有することができる。凹部の分布は均一である必要はなく、必要に応じて、コア層の他の領域よりも多くの凹部がコア層の1つの領域に配置されてもよい。図2Bを参照すると、コア層220の縁部223、225に配置された凹部が増加したコア層220が示されている。図2Cは、凹部がコア層230の片側または縁部233に向かって配置された凹部分布を示す。図2Dは、より多くの凹部がコア層240の中央領域に向かって配置された凹部分布を示す。以下でより詳細に述べるように、1つまたは複数のスキン層または追加の層は、図2A図2Dに示すコア層の1つまたは複数の表面上に存在することができる。
【0040】
特定の実施形態では、図2A図2Dに示すコア層は各々、例えば、紙ハニカムコア層、ポリウレタン層、発泡フォーム、押出フォームなどのハニカムコア層、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリアミド、コポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンオキシド、および他のポリマーを含むがこれらに限定されない1つまたは複数のポリマー材料から製造されたハニカム構造、アルミニウム、鉄、鋼、および他の金属を含むがこれらに限定されない1つまたは複数の金属ならびに金属合金から製造されたハニカム構造を備えてもよい。いくつかの実施形態では、コア層は、セルロース以外の材料を有するハニカム層であってもよい。例えば、ハニカム層は多孔質であってもよく、コア層内にかなりの開放空間を含んでもよい。図2A図2Dに示すコア層は、約200グラム/平方メートル(gsm)~約4000gsmの坪量を含み得る。図1A図1Iに示すコア層の全体の厚さは、約0.5cm~約7.5cmで変化してもよい。図2A図2Dのコア層に示す凹部の深さは、コア層の全体の厚さに応じて、約0.125インチ(約3mm)~約1インチ(約2.5cm)、例えば、約5mm~約1.25mmで変化し得る。本明細書で述べるように、異なる凹部は、異なる深さおよび/または幾何学的形状を有することができる。
【0041】
いくつかの実施形態では、コア層の2つ以上の表面は、複数の凹部を備えることができる。図3Aを参照すると、第1の表面312および第2の表面314上に複数の凹部を備えるコア層310が示されている。任意の1つの表面上の凹部は、必要に応じて同じまたは異なる形状、幅、または深さを有することができる。さらに、第1の表面312上の凹部はすべて第1の形状(断面視)を有し、第2の表面314上の凹部はすべて第2の形状(断面視)を有してもよい。第1の形状は、第2の形状と同じであっても異なっていてもよい。第1の表面312および第2の表面314における凹部の分布は均一である必要はなく、必要に応じて、コア層の他の領域よりも多くの凹部がコア層の1つの領域に配置されてもよい。また、凹部分布は、第1の表面312と第2の表面314とで同じでなくてもよい。図3Bを参照すると、コア層320の第1の表面322上の縁部323、325に配置された凹部が増加したコア層320が示されている。図3Cは、凹部がコア層330の第1の表面332の片側または縁部333に向かって配置された凹部分布を示す。図3Dは、より多くの凹部がコア層340の中央領域に向かって配置された凹部分布を示す。コア層310、320、330、340の第2の表面上の凹部は、例示の目的で均一であるものとして示されているが、代わりに、凹部分布は、コア層310、320、330および340の第1の表面上の凹部に関連して説明したように不均一または非対称であり得る。以下でより詳細に述べるように、1つまたは複数のスキン層または追加の層は、図3A図3Dに示すコア層の1つまたは複数の表面上に存在することができる。
【0042】
特定の実施形態では、図3A図3Dに示すコア層は各々、例えば、紙ハニカムコア層、ポリウレタン層、発泡フォーム、押出フォームなどのハニカムコア層、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリアミド、コポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンオキシド、および他のポリマーを含むがこれらに限定されない1つまたは複数のポリマー材料から製造されたハニカム構造、アルミニウム、鉄、鋼、および他の金属を含むがこれらに限定されない1つまたは複数の金属ならびに金属合金から製造されたハニカム構造を備えてもよい。いくつかの実施形態では、コア層は、セルロース以外の材料を有するハニカム層であってもよい。例えば、ハニカム層は多孔質であってもよく、コア層内にかなりの開放空間を含んでもよい。図3A図3Dに示すコア層は、約200グラム/平方メートル(gsm)~約4000gsmの坪量を含み得る。図1A図1Iに示すコア層の全体の厚さは、約0.5cm~約7.5cmで変化してもよい。図3A図3Dのコア層に示す凹部の深さは、コア層の全体の厚さに応じて、約0.125インチ(約3mm)~約1インチ(約2.5cm)、例えば、約5mm~約1.25mmで変化し得る。本明細書で述べるように、異なる凹部は、異なる深さおよび/または幾何学的形状を有することができる。
【0043】
特定の構成では、本明細書に記載のコア層を使用して、スキン層または他の層と組み合わせてコア層を含む多層アセンブリを提供することができる。スキン層の正確な構成は様々であり得るが、スキン層は、コア層の第1の表面上に配置された多孔質繊維強化熱可塑性層として構成することができる。多孔質繊維強化熱可塑性層は、熱可塑性材料、例えばポリオレフィン材料または他の材料と共に保持された複数の強化材料、例えば強化繊維によって形成された連続気泡構造のウェブを含むことができる。多孔質繊維強化熱可塑性層は、コア層の第1の表面にわたって複数の凹部の表面に結合することができ、例えば、スキン層は、コア層の凹部をほぼミラーリングする凹部を有することができるので、各凹部は2つの層、例えばコア層構成要素およびスキン層構成要素を含む。コア層および1つまたは複数のスキン層を有する多層アセンブリの様々な例示を以下により詳細に説明する。
【0044】
いくつかの構成では、多層アセンブリは、コア層と、多層アセンブリの表面に1つまたは複数の表面凹部を有する単一のスキン層とを備えることができる。図4Aを参照すると、多層アセンブリ400は、コア層410と、スキン層411と、多層アセンブリ400の第1の表面412上の凹部415とを備える。凹部415の正確な形状、幅、および深さは様々であってもよく、例示的な形状(断面視)は、三角形、半円形、楕円形、対称形状、非対称形状、および他の形状を含む。凹部415は、第1の表面412上に存在するものとして示されているが、代わりに表面414上に存在してもよく、または表面412および表面414上に凹部が存在してもよい。凹部415は、コア層410およびスキン層411の両方を含む。凹部415の存在は、スキン層411とコア層410との結合を強化することができる。
【0045】
特定の実施形態では、多層アセンブリ420は、コア層421およびスキン層422を含むものとして図4Bに示されている。第1の表面423上の第1の凹部425および第1の表面423上の第2の凹部426が示されている。凹部425、426は同じである必要はなく、凹部425、426の正確な形状、幅、および深さは各々、独立して異なっていてもよく、例示的な形状(断面視)は、三角形、半円形、楕円形、対称形状、非対称形状、および他の形状を含む。場合によっては、凹部の1つは、代わりに、図4Cに示すように第2の表面上に存在してもよく、第2の凹部427は、多層アセンブリの第2の表面424上に存在する。多層アセンブリの異なる表面に2つの凹部が存在する場合、凹部の形状、幅、および深さは同じであっても異なっていてもよい。図示されていないが、必要に応じて、表面424上にスキン層または他の層が存在してもよい。
【0046】
他の構成では、少なくとも1つのスキン層を含む多層アセンブリは、3つ以上の凹部を含むことができる。図4Dを参照すると、コア層431およびスキン層432を含む多層アセンブリ430が示されており、これは第1の表面433上に凹部435、436および437を備える。凹部435、436、437は同じである必要はなく、凹部435、436、437の正確な形状、幅、および深さは各々、独立して異なっていてもよく、例示的な形状(断面視)は、三角形、半円形、楕円形、対称形状、非対称形状、および他の形状を含む。場合によっては、凹部のうちの1つは、代わりに、図4Eに示すように第2の表面上に存在してもよく、第3の凹部438は、多層アセンブリの第2の表面434上に存在する。必要に応じて、多層アセンブリの表面434上に2つ以上の凹部が存在してもよい。多層アセンブリの異なる表面に3つの凹部が存在する場合、凹部の形状、幅、および深さは同じであっても異なっていてもよい。図示されていないが、必要に応じて、表面434上にスキン層または他の層が存在してもよい。
【0047】
いくつかの実施形態では、多層アセンブリは、4つ以上の凹部を含むことができる。図4Fを参照すると、コア層441およびスキン層442を含む多層アセンブリ440が示されており、これは第1の表面443上に凹部445、446、447および448を備える。凹部445、446、447、448は同じである必要はなく、凹部445、446、447、448の正確な形状、幅、および深さは各々、独立して異なっていてもよく、例示的な形状(断面視)は、三角形、半円形、楕円形、対称形状、非対称形状、および他の形状を含む。場合によっては、凹部のうちの1つは、代わりに、図4Gに示すように第2の表面上に存在してもよく、第4の凹部449は、多層アセンブリの第2の表面444上に存在する。必要に応じて、多層アセンブリの表面444上に2つ以上の凹部が存在してもよい。多層アセンブリ440の異なる表面に4つの凹部が存在する場合、凹部の形状、幅、および深さは同じであっても異なっていてもよい。図示されていないが、必要に応じて、表面444上にスキン層または他の層が存在してもよい。
【0048】
いくつかの実施形態では、コア層は、5つ以上の凹部を含むことができる。図4Hを参照すると、多層アセンブリ450が示されており、これはコア層451と、スキン層452と、第1の表面453上の凹部455、456、457、458および459とを含む。凹部455、456、457、458、459は同じである必要はなく、凹部455、456、457、458、459の正確な形状、幅、および深さは各々、独立して異なっていてもよく、例示的な形状(断面視)は、三角形、半円形、楕円形、対称形状、非対称形状、および他の形状を含む。場合によっては、凹部のうちの1つは、代わりに、図4Iに示すように第2の表面上に存在してもよく、第5の凹部461は、多層アセンブリの第2の表面454上に存在する。必要に応じて、多層アセンブリの表面454上に2つ以上の凹部が存在してもよい。多層アセンブリの異なる表面に5つの凹部が存在する場合、凹部の形状、幅、および深さは同じであっても異なっていてもよい。図示されていないが、必要に応じて、表面454上にスキン層または他の層が存在してもよい。
【0049】
特定の実施形態では、図4A図4Iに示すコア層は各々、例えば、紙ハニカムコア層、ポリウレタン層、発泡フォーム、押出フォームなどのハニカムコア層、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリアミド、コポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンオキシド、および他のポリマーを含むがこれらに限定されない1つまたは複数のポリマー材料から製造されたハニカム構造、アルミニウム、鉄、鋼、および他の金属を含むがこれらに限定されない1つまたは複数の金属ならびに金属合金から製造されたハニカム構造を備えてもよい。いくつかの実施形態では、コア層は、セルロース以外の材料を有するハニカム層であってもよい。例えば、ハニカム層は多孔質であってもよく、コア層内にかなりの開放空間を含んでもよい。図4A図4Iに示すコア層は、約200グラム/平方メートル(gsm)~約4000gsmの坪量を含み得る。図4A図4Iに示すコア層の全体の厚さは、約0.5cm~約7.5cmで変化してもよい。図4A図4Iのコア層に示す凹部の深さは、コア層の全体の厚さに応じて、約0.125インチ(約3mm)~約1インチ(約2.5cm)、例えば、約5mm~約1.25mmで変化し得る。本明細書で述べるように、異なる凹部は、異なる深さおよび/または幾何学的形状を有することができる。
【0050】
特定の例では、図4A図4Iに示すスキン層は各々、多孔質繊維強化熱可塑性層を備えることができる。例えば、多孔質繊維強化熱可塑性層は、ガラスマット熱可塑性複合材(GMT)または軽量強化熱可塑性樹脂(LWRT)として構成され得る(またはその中に使用され得る)。そのようなLWRTの1つは、HANWHA AZDEL社によって調製され、SUPERLITE(登録商標)材料の商標で販売されている。そのようなGMTまたはLWRTの面密度は、GMTまたはLWRTの約300グラム/平方メートル(gsm)から約4000gsmの範囲であり得るが、具体的な用途の必要性に応じて、面密度は300gsm未満または4000gsm超であり得る。いくつかの実施形態では、上側密度は、約4000gsm未満であり得る。特定の例では、GMTまたはLWRTは、GMTまたはLWRTの空隙空間または細孔に配置された1つまたは複数のロフティング剤材料を含み得る。2つ以上のGMTまたはLWRT層が存在する場合、GMTまたはLWRT層は同じであっても異なっていてもよい。
【0051】
LWRTが多孔質繊維強化熱可塑性スキン層として使用される特定の例では、LWRTは、典型的には、共に連続気泡構造のウェブを形成する熱可塑性材料および複数の強化繊維を含む。ウェブは、熱可塑性材料によって所定の位置に保持された強化繊維のランダムな配置から形成することができる。例えば、多孔質繊維強化熱可塑性層は、典型的には、層内に空隙空間が存在するように相当量の連続気泡構造を備える。いくつかの例では、図4A図4Iに示す多孔質繊維スキン層は、0~30%、10~40%、20~50%、30~60%、40~70%、50~80%、60~90%、0~40%、0~50%、0~60%、0~70%、0~80%、0~90%、10~50%、10~60%、10~70%、10~80%、10~90%、10~95%、20~60%、20~70%、20~80%、20~90%、20~95%、30~70%、30~80%、30~90%、30~95%、40~80%、40~90%、40~95%、50~90%、50~95%、60~95%、70~80%、70~90%、70~95%、80~90%、80~95%、またはこれらの例示的な範囲内の任意の多孔率を備え得る。いくつかの例では、図4A図4Iに示すスキン層は、0%を超える、例えば、完全に固化されていない約95%までの多孔率または空隙含有量を備える。特に明記しない限り、特定の空隙含有量または多孔率を備える図4A図4Iに示すスキン層への言及は、そのスキン層の総体積に基づいており、必ずしも多層アセンブリの総体積ではない。
【0052】
特定の例では、図4A図4Iに示すスキン層は、GMTまたはLWRTシートの形態で製造することができる。特定の事例では、シートは、一般に、チョップドガラス繊維、熱可塑性材料、場合によりロフティング剤、ならびにガラス繊維または熱可塑性樹脂繊維で作られた1つまたは複数の任意の熱可塑性ポリマーフィルムおよび/または織布または不織布、例えばポリプロピレン(PP)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、PC/PBTのブレンド、またはPC/PETのブレンドを使用して調製することができる。いくつかの実施形態では、PP、PBT、PET、PC/PETブレンドまたはPC/PBTブレンドを樹脂として使用することができる。シートを製造するために、熱可塑性材料および強化材料を、インペラが取り付けられたオープントップ混合タンクに含まれる分散発泡体に添加または計量することができる。いかなる特定の理論にも束縛されることを望むものではないが、発泡体の空気の閉じ込められたポケットの存在は、ガラス繊維、熱可塑性材料およびロフティング剤を分散させるのを助けることができる。いくつかの例では、繊維と熱可塑性材料との分散混合物は、分配マニホールドを介して抄紙機のワイヤセクションの上方に位置するヘッドボックスに圧送することができる。次いで、真空を使用して分散混合物が移動ワイヤスクリーンに供給されると、繊維および熱可塑性物質ではなく発泡体を除去することができ、均一な繊維状湿潤ウェブを連続的に生成する。湿潤ウェブは、水分含有量を低減し、熱可塑性材料を溶融または軟化させるのに適した温度の乾燥機に通すことができる。得られた生成物は、例えばニップローラまたは他の技術を使用してプレスまたは圧縮されてシートを形成することができ、次いでコア層または別の層に結合することができる。
【0053】
特定の実施形態では、図4A図4Iに示すスキン層に存在する高い多孔率は、多層アセンブリの全重量を減少させることができ、スキン層の空隙空間内に薬剤を含めることを可能にすることができる。例えば、ロフティング剤は、非共有結合的に空隙空間に存在することができる。熱または他の摂動の適用は、非共有結合されたロフティング剤の体積を増加させるように作用することができ、これは層の全体の厚さを増加させ、例えば、ロフティング剤のサイズが増加し、および/または追加の空気が層に閉じ込められるにつれて層が増加する。必要に応じて、難燃剤、着色剤、煙抑制剤および他の材料が、図4A図4Iに示すスキン層の空隙空間に含まれてもよい。ロフト加工の前に、多層アセンブリを圧縮してその全体の厚さを減らすことができ、例えば、層が1つまたは複数の他の層に結合される前または後に圧縮することができる。
【0054】
特定の実施形態では、図4A図4Iに示すスキン層の熱可塑性材料は、少なくとも部分的に、ポリオレフィン、またはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリロニトリルスチレン、ブタジエン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンテトラクロレート、およびポリ塩化ビニルのうちの1つまたは複数、可塑化および非可塑化の両方、ならびにこれらの材料と互いとのまたは他のポリマー材料とのブレンドを含み得る。他の適切な熱可塑性物質には、ポリアリーレンエーテル、ポリカーボネート、ポリエステルカーボネート、熱可塑性ポリエステル、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアミド、コポリアミド、アクリロニトリル-ブチルアクリレート-スチレンポリマー、非晶質ナイロン、ポリアリーレンエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリールスルホン、ポリエーテルスルホン、液晶性ポリマー、PARMAX(登録商標)として市販されているポリ(1,4フェニレン)化合物、バイエルのAPEC(登録商標)PCなどの高熱ポリカーボネート、高温ナイロンおよびシリコーン、ならびにこれらの材料と互いとのまたは他のポリマー材料とのコポリマー、合金およびブレンドが含まれるが、これらに限定されない。図4A図4Iに示すスキン層を形成するために使用される熱可塑性材料は、粉末形態、樹脂形態、ロジン形態、粒子形態、繊維形態または他の適切な形態で使用することができる。様々な形態の例示的な熱可塑性材料が本明細書に記載されており、例えば、米国特許出願公開第20130244528号および米国特許出願公開第20120065283号にも記載されている。図4A図4Iに示すスキン層中に存在する熱可塑性材料の正確な量は様々であってもよく、例示的な量は、約20%重量~約80%重量、例えば30~70重量%または35~65重量%の範囲である。図4A図4Iに示すスキン層のいずれか1つに使用されるすべての材料の重量百分率は、100重量パーセントに追加されることが当業者によって認識されるであろう。
【0055】
特定の例では、図4A図4Iに示すスキン層の強化繊維は、ガラス繊維、炭素繊維、グラファイト繊維、合成有機繊維、特に、高弾性率有機繊維、例えばパラ-およびメタ-アラミド繊維、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、繊維としての使用に適したまたは高メルトフローインデックス樹脂、玄武岩、鉱物ウール(例えば、岩石またはスラグウール)、ウォラストナイト、アルミナシリカなどの鉱物繊維、またはそれらの混合物、金属繊維、金属化天然および/または合成繊維、セラミック繊維、糸繊維、またはそれらの混合物を備えることができる。いくつかの実施形態では、前述の繊維のいずれかを使用前に化学的に処理して、所望の官能基を提供するか、または繊維に他の物理的特性を付与することができ、例えば、熱可塑性材料、ロフティング剤またはその両方と反応できるように化学的に処理することができる。図4A図4Iに示すスキン層中の繊維含有量は、独立して、層の重量の約20%~約90%、より詳細には層の重量の約30%~約70%であってもよい。典型的には、図4A図4Iに示すスキン層を備える多層アセンブリの繊維含有量は、アセンブリの約20%~約90重量%、より具体的には約30重量%~約80重量%、例えば約40%~約70重量%の間で変化する。使用される繊維の特定のサイズおよび/または配向は、少なくとも部分的に、使用される熱可塑性ポリマー材料および/または図4A図4Iに示すスキン層の所望の特性に依存し得る。適切な追加の繊維の種類、繊維のサイズおよび量は、本開示の利益を考慮して、当業者によって容易に選択されるであろう。1つの非限定的な例示では、図4A図4Iに示すスキン層を提供するために熱可塑性材料および場合によりロフティング剤内に分散された繊維は、一般に、約5ミクロンを超える、より具体的には約5ミクロン~約22ミクロンの直径、および約5mm~約200mmの長さを有してもよく、より具体的には、繊維径は約2ミクロン~約22ミクロンであってもよく、繊維長は約5mm~約75mmであってもよい。
【0056】
いくつかの実施形態では、図4A図4Iに示すスキン層のロフティング能力は、1つまたは複数の添加されたロフティング剤を含むことによってさらに調整することができる。図4A図4Iに示すスキン層に使用されるロフト剤の正確な種類は、例えば、所望のロフト温度、所望のロフト度などを含む多くの要因に依存し得る。場合によっては、対流加熱にさらされるとサイズを増大させることができるミクロスフェアロフト剤、例えば膨張性ミクロスフェアを使用することができる。例示的な市販のロフティング剤は、クレハ社(日本)から入手可能である。他の例では、第1の平均粒径を有する第1のロフティング剤および第1の平均粒径とは異なる第2の平均粒径を有する第2のロフティング剤を、図4A図4Iに示すスキン層に使用することができる。他の例では、ロフト剤は、多層アセンブリにある程度の難燃性を付与することもできる膨張性グラファイト材料であってもよい。
【0057】
いくつかの構成では、図4A図4Iに示すスキン層は、特定の用途に対する有害物質要件の制限を満たすために、実質的にハロゲンを含まないまたはハロゲンを含まない層であってもよい。他の例では、層の1つまたは複数は、ハロゲン化難燃剤、例えば、F、Cl、Br、I、およびAtの1つまたは複数を含むハロゲン化難燃剤、またはそのようなハロゲンを含む化合物、例えば、テトラブロモビスフェノール-Aポリカーボネートまたはモノハロ-、ジハロ-、トリハロ-もしくはテトラハロポリカーボネートを含み得る。いくつかの例では、図4A図4Iに示すスキン層に使用される熱可塑性材料は、別の難燃剤を添加せずにある程度の難燃性を付与するために1つまたは複数のハロゲンを含んでもよい。ハロゲン化難燃剤が存在する場合、難燃剤は、望ましくは、存在する他の成分に応じて変化し得る難燃剤量で存在する。例えば、ハロゲン化難燃剤は、(層の重量に基づいて)約0.1重量パーセント~約15重量パーセント、より具体的には約1重量パーセント~約13重量パーセント、例えば約5重量パーセント~約13重量パーセントで存在してもよい。必要に応じて、2つの異なるハロゲン化難燃剤を層に添加してもよい。他の例では、例えば、N、P、As、Sb、Bi、S、SeおよびTeのうちの1つまたは複数を含む難燃剤などの非ハロゲン化難燃剤を添加することができる。いくつかの実施形態では、非ハロゲン系難燃剤は、リン酸化材料を含んでもよく、その結果、層は、より環境に優しいものであってもよい。非ハロゲンまたは実質的にハロゲンを含まない難燃剤が存在する場合、難燃剤は、望ましくは、存在する他の成分に応じて変化し得る難燃剤量で存在する。例えば、実質的にハロゲンを含まない難燃剤は、(層の重量に基づいて)約0.1重量パーセント~約15重量パーセント、より具体的には、層の重量に基づいて約1重量パーセント~約13重量パーセント、例えば、約5重量パーセント~約13重量パーセントで存在してもよい。所望であれば、2つの異なる実質的にハロゲンを含まない難燃剤を、本明細書に記載の1つまたは複数の層に添加してもよい。特定の事例では、本明細書に記載の図4A図4Iに示すスキン層の1つまたは複数は、1つまたは複数の実質的にハロゲンを含まない難燃剤と組み合わせて、1つまたは複数のハロゲン化難燃剤を含んでもよい。2つの異なる難燃剤が存在する場合、2つの難燃剤の組み合わせは、存在する他の成分に応じて変化し得る難燃剤量で存在し得る。例えば、存在する難燃剤の総重量は、(層の重量に基づいて)約0.1重量パーセント~約20重量パーセント、より具体的には、層の重量に基づいて約1重量パーセント~約15重量パーセント、例えば、約2重量パーセント~約14重量パーセントであってもよい。本明細書に記載の層に使用される難燃剤は、熱可塑性材料および繊維を含む混合物に(ワイヤスクリーンまたは他の処理構成要素上に混合物を廃棄する前に)添加することができ、または層が形成された後に添加することができる。いくつかの例では、難燃材料は、膨張性グラファイト材料、水酸化マグネシウム(MDH)および水酸化アルミニウム(ATH)のうちの1つまたは複数を含んでもよい。
【0058】
特定の実施形態では、図4A図4Iに示すスキン層は、多孔質繊維強化熱可塑性層と組み合わせて1つまたは複数のフィルム層を含んでもよい。例えば、図4A図4Iに示すスキン層のフィルムは、熱可塑性フィルム、ポリオレフィンフィルム、エラストマーフィルムなどを含むか、またはそれらであってもよい。特定の構成では、フィルムは、ポリオレフィン、例えばポリエチレンまたはポリプロピレン、少なくとも1つのポリ(エーテルイミド)、少なくとも1つのポリ(エーテルケトン)、少なくとも1つのポリ(エーテル-エーテルケトン)、少なくとも1つのポリ(フェニレンスルフィド)、ポリ(アリーレンスルホン)、少なくとも1つのポリ(エーテルスルホン)、少なくとも1つのポリ(アミドイミド)、ポリ(1,4-フェニレン)、少なくとも1つのポリカーボネート、少なくとも1つのナイロン、および少なくとも1つのシリコーンのうちの少なくとも1つを含む。いくつかの実施形態では、図4A図4Iに示すスキン層用の多孔質繊維強化熱可塑性層と組み合わせて2つ以上のフィルムが存在してもよい。
【0059】
いくつかの実施形態では、コア層およびスキン層を含む多層アセンブリの2つ以上の表面は、複数の凹部を備えることができる。図5Aを参照すると、第1の表面513および第2の表面514に複数の凹部を備える多層アセンブリ510が示されている。場合によっては、異なる表面は、異なる数の凹部、異なる深さの凹部、異なる形状の凹部などを含むことができる。第1の表面513は、コア層511上にスキン層512を備える。任意の1つの表面上の凹部は、必要に応じて同じまたは異なる形状、幅、または深さを有することができる。さらに、第1の表面513上の凹部はすべて第1の形状(断面視)を有し、第2の表面514上の凹部はすべて第2の形状(断面視)を有してもよい。第1の形状は、第2の形状と同じであっても異なっていてもよい。第1の表面513および第2の表面514における凹部の分布は均一である必要はなく、必要に応じて、コア層の他の領域よりも多くの凹部がコア層の1つの領域に配置されてもよい。また、凹部分布は、第1の表面513と第2の表面514とで同じでなくてもよい。図5Bを参照すると、コア層521およびスキン層522と、多層アセンブリ520の第1の表面523上の縁部524、525に配置された凹部が増加した多層アセンブリ520が示されている。凹部の分布はまた、他の配置を有してもよい。例えば、第1の表面523上の一方の側または縁部524に向かって、増加した数の凹部を配置することができる。あるいは、多層アセンブリの中央領域に向かってより多くの凹部が位置する凹部分布を生成することができる。多層アセンブリ510、520の第2の表面上の凹部は、例示の目的で均一であるものとして示されているが、代わりに、凹部分布は、多層アセンブリ510、520の第1の表面上の凹部に関連して説明したように不均一または非対称であり得る。
【0060】
特定の実施形態では、図5A図5Bに示すコア層は各々、例えば、紙ハニカムコア層、ポリウレタン層、発泡フォーム、押出フォームなどのハニカムコア層、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリアミド、コポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンオキシド、および他のポリマーを含むがこれらに限定されない1つまたは複数のポリマー材料から製造されたハニカム構造、アルミニウム、鉄、鋼、および他の金属を含むがこれらに限定されない1つまたは複数の金属ならびに金属合金から製造されたハニカム構造を備えてもよい。いくつかの実施形態では、コア層は、セルロース以外の材料を有するハニカム層であってもよい。例えば、ハニカム層は多孔質であってもよく、コア層内にかなりの開放空間を含んでもよい。図5A図5Bに示すコア層は、約200グラム/平方メートル(gsm)~約4000gsmの坪量を含み得る。図5A図5Bに示すコア層の全体の厚さは、約0.5cm~約7.5cmで変化してもよい。図5A図5Bのコア層に示す凹部の深さは、コア層の全体の厚さに応じて、約0.125インチ(約3mm)~約1インチ(約2.5cm)、例えば、約5mm~約1.25mmで変化し得る。本明細書で述べるように、異なる凹部は、異なる深さおよび/または幾何学的形状を有することができる。
【0061】
特定の例では、図5A図5Bに示すスキン層は各々、多孔質繊維強化熱可塑性層を備えることができる。例えば、多孔質繊維強化熱可塑性層は、ガラスマット熱可塑性複合材(GMT)または軽量強化熱可塑性樹脂(LWRT)として構成され得る(またはその中に使用され得る)。そのようなLWRTの1つは、HANWHA AZDEL社によって調製され、SUPERLITE(登録商標)材料の商標で販売されている。そのようなGMTまたはLWRTの面密度は、GMTまたはLWRTの約300グラム/平方メートル(gsm)から約4000gsmの範囲であり得るが、具体的な用途の必要性に応じて、面密度は300gsm未満または4000gsm超であり得る。いくつかの実施形態では、上側密度は、約4000gsm未満であり得る。特定の例では、GMTまたはLWRTは、GMTまたはLWRTの空隙空間または細孔に配置された1つまたは複数のロフティング剤材料を含み得る。2つ以上のGMTまたはLWRT層が存在する場合、GMTまたはLWRT層は同じであっても異なっていてもよい。
【0062】
LWRTが多孔質繊維強化熱可塑性スキン層として使用される特定の例では、LWRTは、典型的には、共に連続気泡構造のウェブを形成する熱可塑性材料および複数の強化繊維を含む。ウェブは、熱可塑性材料によって所定の位置に保持された強化繊維のランダムな配置から形成することができる。例えば、多孔質繊維強化熱可塑性層は、典型的には、層内に空隙空間が存在するように相当量の連続気泡構造を備える。いくつかの例では、図5A図5Bに示す多孔質繊維スキン層は、0~30%、10~40%、20~50%、30~60%、40~70%、50~80%、60~90%、0~40%、0~50%、0~60%、0~70%、0~80%、0~90%、10~50%、10~60%、10~70%、10~80%、10~90%、10~95%、20~60%、20~70%、20~80%、20~90%、20~95%、30~70%、30~80%、30~90%、30~95%、40~80%、40~90%、40~95%、50~90%、50~95%、60~95%、70~80%、70~90%、70~95%、80~90%、80~95%、またはこれらの例示的な範囲内の任意の多孔率を備え得る。いくつかの例では、図5A図5Bに示すスキン層は、0%を超える、例えば、完全に固化されていない約95%までの多孔率または空隙含有量を備える。特に明記しない限り、特定の空隙含有量または多孔率を備える図5A図5Bに示すスキン層への言及は、そのスキン層の総体積に基づいており、必ずしも多層アセンブリの総体積ではない。
【0063】
特定の例では、図5A図5Bに示すスキン層は、GMTまたはLWRTシートの形態で製造することができる。特定の事例では、シートは、一般に、チョップドガラス繊維、熱可塑性材料、場合によりロフティング剤、ならびにガラス繊維または熱可塑性樹脂繊維で作られた1つまたは複数の任意の熱可塑性ポリマーフィルムおよび/または織布または不織布、例えばポリプロピレン(PP)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、PC/PBTのブレンド、またはPC/PETのブレンドを使用して調製することができる。いくつかの実施形態では、PP、PBT、PET、PC/PETブレンドまたはPC/PBTブレンドを樹脂として使用することができる。シートを製造するために、熱可塑性材料および強化材料を、インペラが取り付けられたオープントップ混合タンクに含まれる分散発泡体に添加または計量することができる。いかなる特定の理論にも束縛されることを望むものではないが、発泡体の空気の閉じ込められたポケットの存在は、ガラス繊維、熱可塑性材料およびロフティング剤を分散させるのを助けることができる。いくつかの例では、繊維と熱可塑性材料との分散混合物は、分配マニホールドを介して抄紙機のワイヤセクションの上方に位置するヘッドボックスに圧送することができる。次いで、真空を使用して分散混合物が移動ワイヤスクリーンに供給されると、繊維および熱可塑性物質ではなく発泡体を除去することができ、均一な繊維状湿潤ウェブを連続的に生成する。湿潤ウェブは、水分含有量を低減し、熱可塑性材料を溶融または軟化させるのに適した温度の乾燥機に通すことができる。得られた生成物は、例えばニップローラまたは他の技術を使用してプレスまたは圧縮されてシートを形成することができ、次いでコア層または別の層に結合することができる。
【0064】
特定の実施形態では、図5A図5Bに示すスキン層に存在する高い多孔率は、多層アセンブリの全重量を減少させることができ、スキン層の空隙空間内に薬剤を含めることを可能にすることができる。例えば、ロフティング剤は、非共有結合的に空隙空間に存在することができる。熱または他の摂動の適用は、非共有結合されたロフティング剤の体積を増加させるように作用することができ、これは層の全体の厚さを増加させ、例えば、ロフティング剤のサイズが増加し、および/または追加の空気が層に閉じ込められるにつれて層が増加する。必要に応じて、難燃剤、着色剤、煙抑制剤および他の材料が、図5A図5Bに示すスキン層の空隙空間に含まれてもよい。ロフト加工の前に、多層アセンブリを圧縮してその全体の厚さを減らすことができ、例えば、層が1つまたは複数の他の層に結合される前または後に圧縮することができる。
【0065】
特定の実施形態では、図5A図5Bに示すスキン層の熱可塑性材料は、少なくとも部分的に、ポリオレフィン、またはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリロニトリルスチレン、ブタジエン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンテトラクロレート、およびポリ塩化ビニルのうちの1つまたは複数、可塑化および非可塑化の両方、ならびにこれらの材料と互いとのまたは他のポリマー材料とのブレンドを含み得る。他の適切な熱可塑性物質には、ポリアリーレンエーテル、ポリカーボネート、ポリエステルカーボネート、熱可塑性ポリエステル、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアミド、コポリアミド、アクリロニトリル-ブチルアクリレート-スチレンポリマー、非晶質ナイロン、ポリアリーレンエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリールスルホン、ポリエーテルスルホン、液晶性ポリマー、PARMAX(登録商標)として市販されているポリ(1,4フェニレン)化合物、バイエルのAPEC(登録商標)PCなどの高熱ポリカーボネート、高温ナイロンおよびシリコーン、ならびにこれらの材料と互いとのまたは他のポリマー材料とのコポリマー、合金およびブレンドが含まれるが、これらに限定されない。図5A図5Bに示すスキン層を形成するために使用される熱可塑性材料は、粉末形態、樹脂形態、ロジン形態、粒子形態、繊維形態または他の適切な形態で使用することができる。様々な形態の例示的な熱可塑性材料が本明細書に記載されており、例えば、米国特許出願公開第20130244528号および米国特許出願公開第20120065283号にも記載されている。図5A図5Bに示すスキン層に存在する熱可塑性材料の正確な量は様々であってもよく、例示的な量は、約20%重量~約80%重量、例えば30~70重量%または35~65重量%の範囲である。図5A図5Bに示すスキン層のいずれか1つに使用されるすべての材料の重量百分率は、100重量パーセントに追加されることが当業者によって認識されるであろう。
【0066】
特定の例では、図5A図5Bに示すスキン層の強化繊維は、ガラス繊維、炭素繊維、グラファイト繊維、合成有機繊維、特に、高弾性率有機繊維、例えばパラ-およびメタ-アラミド繊維、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、繊維としての使用に適したまたは高メルトフローインデックス樹脂、玄武岩、鉱物ウール(例えば、岩石またはスラグウール)、ウォラストナイト、アルミナシリカなどの鉱物繊維、またはそれらの混合物、金属繊維、金属化天然および/または合成繊維、セラミック繊維、糸繊維、またはそれらの混合物を備えることができる。いくつかの実施形態では、前述の繊維のいずれかを使用前に化学的に処理して、所望の官能基を提供するか、または繊維に他の物理的特性を付与することができ、例えば、熱可塑性材料、ロフティング剤またはその両方と反応できるように化学的に処理することができる。図5A図5Bに示すスキン層中の繊維含有量は、独立して、層の重量の約20%~約90%、より詳細には層の重量の約30%~約70%であってもよい。典型的には、図5A図5Bに示すスキン層を含む多層アセンブリの繊維含有量は、アセンブリの約20%~約90重量%、より具体的には約30重量%~約80重量%、例えば約40%~約70重量%の間で変化する。使用される繊維の特定のサイズおよび/または配向は、少なくとも部分的に、使用される熱可塑性ポリマー材料および/または図5A図5Bに示すスキン層の所望の特性に依存し得る。適切な追加の繊維の種類、繊維のサイズおよび量は、本開示の利益を考慮して、当業者によって容易に選択されるであろう。1つの非限定的な例示では、図5A図5Bに示すスキン層を提供するために熱可塑性材料および場合によりロフティング剤内に分散された繊維は、一般に、約5ミクロンを超える、より具体的には約5ミクロン~約22ミクロンの直径、および約5mm~約200mmの長さを有してもよく、より具体的には、繊維径は約2ミクロン~約22ミクロンであってもよく、繊維長は約5mm~約75mmであってもよい。
【0067】
いくつかの実施形態では、図5A図5Bに示すスキン層のロフティング能力は、1つまたは複数の添加されたロフティング剤を含むことによってさらに調整することができる。図5A図5Bに示すスキン層に使用されるロフト剤の正確な種類は、例えば、所望のロフト温度、所望のロフト度などを含む多くの要因に依存し得る。場合によっては、対流加熱にさらされるとサイズを増大させることができるミクロスフェアロフト剤、例えば膨張性ミクロスフェアを使用することができる。例示的な市販のロフティング剤は、クレハ社(日本)から入手可能である。他の例では、第1の平均粒径を有する第1のロフティング剤および第1の平均粒径とは異なる第2の平均粒径を有する第2のロフティング剤を、図5A図5Bに示すスキン層に使用することができる。他の例では、ロフト剤は、多層アセンブリにある程度の難燃性を付与することもできる膨張性グラファイト材料であってもよい。
【0068】
いくつかの構成では、図5A図5Bに示すスキン層は、特定の用途に対する有害物質要件の制限を満たすために、実質的にハロゲンを含まないまたはハロゲンを含まない層であってもよい。他の例では、層の1つまたは複数は、ハロゲン化難燃剤、例えば、F、Cl、Br、I、およびAtの1つまたは複数を含むハロゲン化難燃剤、またはそのようなハロゲンを含む化合物、例えば、テトラブロモビスフェノール-Aポリカーボネートまたはモノハロ-、ジハロ-、トリハロ-もしくはテトラハロポリカーボネートを含み得る。場合によっては、図5A図5Bに示すスキン層に使用される熱可塑性材料は、別の難燃剤を添加せずにある程度の難燃性を付与するために1つまたは複数のハロゲンを含んでもよい。ハロゲン化難燃剤が存在する場合、難燃剤は、望ましくは、存在する他の成分に応じて変化し得る難燃剤量で存在する。例えば、ハロゲン化難燃剤は、(層の重量に基づいて)約0.1重量パーセント~約15重量パーセント、より具体的には約1重量パーセント~約13重量パーセント、例えば約5重量パーセント~約13重量パーセントで存在してもよい。必要に応じて、2つの異なるハロゲン化難燃剤を層に添加してもよい。他の例では、例えば、N、P、As、Sb、Bi、S、SeおよびTeのうちの1つまたは複数を含む難燃剤などの非ハロゲン化難燃剤を添加することができる。いくつかの実施形態では、非ハロゲン系難燃剤は、リン酸化材料を含んでもよく、その結果、層は、より環境に優しいものであってもよい。非ハロゲンまたは実質的にハロゲンを含まない難燃剤が存在する場合、難燃剤は、望ましくは、存在する他の成分に応じて変化し得る難燃剤量で存在する。例えば、実質的にハロゲンを含まない難燃剤は、(層の重量に基づいて)約0.1重量パーセント~約15重量パーセント、より具体的には、層の重量に基づいて約1重量パーセント~約13重量パーセント、例えば、約5重量パーセント~約13重量パーセントで存在してもよい。所望であれば、2つの異なる実質的にハロゲンを含まない難燃剤を、本明細書に記載の1つまたは複数の層に添加してもよい。特定の事例では、本明細書に記載の図5A図5Bに示すスキン層の1つまたは複数は、1つまたは複数の実質的にハロゲンを含まない難燃剤と組み合わせて、1つまたは複数のハロゲン化難燃剤を含んでもよい。2つの異なる難燃剤が存在する場合、2つの難燃剤の組み合わせは、存在する他の成分に応じて変化し得る難燃剤量で存在し得る。例えば、存在する難燃剤の総重量は、(層の重量に基づいて)約0.1重量パーセント~約20重量パーセント、より具体的には、層の重量に基づいて約1重量パーセント~約15重量パーセント、例えば、約2重量パーセント~約14重量パーセントであってもよい。本明細書に記載の層に使用される難燃剤は、熱可塑性材料および繊維を含む混合物に(ワイヤスクリーンまたは他の処理構成要素上に混合物を廃棄する前に)添加することができ、または層が形成された後に添加することができる。いくつかの例では、難燃材料は、膨張性グラファイト材料、水酸化マグネシウム(MDH)および水酸化アルミニウム(ATH)のうちの1つまたは複数を含んでもよい。
【0069】
特定の構成では、図5A図5Bに示すスキン層は、多孔質繊維強化熱可塑性層と組み合わせて1つまたは複数のフィルム層を含んでもよい。例えば、図5A図5Bに示すスキン層のフィルムは、熱可塑性フィルム、ポリオレフィンフィルム、エラストマーフィルムなどを含むか、またはそれらであってもよい。特定の構成では、フィルムは、ポリオレフィン、例えばポリエチレンまたはポリプロピレン、少なくとも1つのポリ(エーテルイミド)、少なくとも1つのポリ(エーテルケトン)、少なくとも1つのポリ(エーテル-エーテルケトン)、少なくとも1つのポリ(フェニレンスルフィド)、ポリ(アリーレンスルホン)、少なくとも1つのポリ(エーテルスルホン)、少なくとも1つのポリ(アミドイミド)、ポリ(1,4-フェニレン)、少なくとも1つのポリカーボネート、少なくとも1つのナイロン、および少なくとも1つのシリコーンのうちの少なくとも1つを含む。いくつかの実施形態では、図5A図5Bに示すスキン層用の多孔質繊維強化熱可塑性層と組み合わせて2つ以上のフィルムが存在してもよい。
【0070】
特定の構成では、本明細書に記載のコア層を使用して、2つのスキン層と組み合わせてコア層を含む多層アセンブリを提供することができる。スキン層の正確な構成は様々であり得るが、スキン層は各々、コア層の表面上に配置された多孔質繊維強化熱可塑性層として構成することができる。各多孔質繊維強化熱可塑性層は、熱可塑性材料と共に保持された複数の強化材料によって形成された連続気泡構造のウェブを含むことができる。多孔質繊維強化熱可塑性層の一方または両方は、コア層の第1の表面にわたって複数の凹部の表面に結合することができ、例えば、スキン層は、コア層の凹部をほぼミラーリングする凹部を有することができるので、各凹部は2つの層、例えばコア層構成要素およびスキン層構成要素を含む。
【0071】
図6Aを参照すると、多層アセンブリ600は、コア層610と、第1のスキン層611と、第2のスキン層612とを備える。多層アセンブリ600の第1の表面615上の凹部616が示されている。凹部616の正確な形状、幅、および深さは様々であってもよく、例示的な形状(断面視)は、三角形、半円形、楕円形、対称形状、非対称形状、および他の形状を含む。凹部616は、第1の表面615上に存在するものとして示されているが、代わりに表面617上に存在してもよく、または表面616および表面617上に凹部が存在してもよい。凹部617は、コア層610およびスキン層611の両方を含む。凹部616の存在は、スキン層611とコア層610との結合を強化することができる。図6Aでは、多層アセンブリ600の第2の表面617上に凹部は存在しない。必要に応じて、複数の凹部616が第1の表面615上に存在してもよい。例えば、第1の表面615は、表面615にわたって1つ、2つ、3つ、4つ、5つまたはそれ以上の個々の凹部を備えてもよい。
【0072】
特定の実施形態では、多層アセンブリ620は、コア層621、第1のスキン層622、および第2のスキン層623を含むものとして図6Bに示されている。第1の表面624上には第1の凹部626が存在し、第2の表面627上には第2の凹部628が存在する。凹部626、628は同じである必要はなく、凹部626、628の正確な形状、幅、および深さは各々、独立して異なっていてもよく、例示的な形状(断面視)は、三角形、半円形、楕円形、対称形状、非対称形状、および他の形状を含む。いくつかの例では、表面624は、1つ、2つ、3つ、4つ、5つまたはそれ以上の凹部を備えてもよい。同様に、表面627は、1つ、2つ、3つ、4つ、5つまたはそれ以上の凹部を備えてもよい。各表面624、627の凹部の数は同じである必要はない。コア層621および2つのスキン層622、623を含む多層アセンブリ620の異なる表面に凹部を含むことにより、コア層621に対する異なるスキン層622、623の強化した結合を達成することができる。
【0073】
特定の実施形態では、図6A図6Bに示すコア層は各々、例えば、紙ハニカムコア層、ポリウレタン層、発泡フォーム、押出フォームなどのハニカムコア層、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリアミド、コポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンオキシド、および他のポリマーを含むがこれらに限定されない1つまたは複数のポリマー材料から製造されたハニカム構造、アルミニウム、鉄、鋼、および他の金属を含むがこれらに限定されない1つまたは複数の金属ならびに金属合金から製造されたハニカム構造を備えてもよい。いくつかの実施形態では、コア層は、セルロース以外の材料を有するハニカム層であってもよい。例えば、ハニカム層は多孔質であってもよく、コア層内にかなりの開放空間を含んでもよい。図6A図6Bに示すコア層は、約200グラム/平方メートル(gsm)~約4000gsmの坪量を含み得る。図6A図6Bに示すコア層の全体の厚さは、約0.5cm~約7.5cmで変化してもよい。図6A図6Bのコア層に示す凹部の深さは、コア層の全体の厚さに応じて、約0.125インチ(約3mm)~約1インチ(約2.5cm)、例えば、約5mm~約1.25mmで変化し得る。本明細書で述べるように、異なる凹部は、異なる深さおよび/または幾何学的形状を有することができる。
【0074】
特定の例では、図6A図6Bに示すスキン層は各々、多孔質繊維強化熱可塑性層を備えることができる。例えば、多孔質繊維強化熱可塑性層は、ガラスマット熱可塑性複合材(GMT)または軽量強化熱可塑性樹脂(LWRT)として構成され得る(またはその中に使用され得る)。そのようなLWRTの1つは、HANWHA AZDEL社によって調製され、SUPERLITE(登録商標)材料の商標で販売されている。そのようなGMTまたはLWRTの面密度は、GMTまたはLWRTの約300グラム/平方メートル(gsm)から約4000gsmの範囲であり得るが、具体的な用途の必要性に応じて、面密度は300gsm未満または4000gsm超であり得る。いくつかの実施形態では、上側密度は、約4000gsm未満であり得る。特定の例では、GMTまたはLWRTは、GMTまたはLWRTの空隙空間または細孔に配置された1つまたは複数のロフティング剤材料を含み得る。2つ以上のGMTまたはLWRT層が存在する場合、GMTまたはLWRT層は同じであっても異なっていてもよい。
【0075】
LWRTが多孔質繊維強化熱可塑性スキン層として使用される特定の例では、LWRTは、典型的には、共に連続気泡構造のウェブを形成する熱可塑性材料および複数の強化繊維を含む。ウェブは、熱可塑性材料によって所定の位置に保持された強化繊維のランダムな配置から形成することができる。例えば、多孔質繊維強化熱可塑性層は、典型的には、層内に空隙空間が存在するように相当量の連続気泡構造を備える。いくつかの例では、図6A図6Bに示す多孔質繊維スキン層は、0~30%、10~40%、20~50%、30~60%、40~70%、50~80%、60~90%、0~40%、0~50%、0~60%、0~70%、0~80%、0~90%、10~50%、10~60%、10~70%、10~80%、10~90%、10~95%、20~60%、20~70%、20~80%、20~90%、20~95%、30~70%、30~80%、30~90%、30~95%、40~80%、40~90%、40~95%、50~90%、50~95%、60~95%、70~80%、70~90%、70~95%、80~90%、80~95%、またはこれらの例示的な範囲内の任意の多孔率を備え得る。いくつかの例では、図6A図6Bに示すスキン層は、0%を超える、例えば、完全に固化されていない約95%までの多孔率または空隙含有量を備える。特に明記しない限り、特定の空隙含有量または多孔率を備える図6A図6Bに示すスキン層への言及は、そのスキン層の総体積に基づいており、必ずしも多層アセンブリの総体積ではない。
【0076】
特定の例では、図6A図6Bに示すスキン層は、GMTまたはLWRTシートの形態で製造することができる。特定の事例では、シートは、一般に、チョップドガラス繊維、熱可塑性材料、場合によりロフティング剤、ならびにガラス繊維または熱可塑性樹脂繊維で作られた1つまたは複数の任意の熱可塑性ポリマーフィルムおよび/または織布または不織布、例えばポリプロピレン(PP)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、PC/PBTのブレンド、またはPC/PETのブレンドを使用して調製することができる。いくつかの実施形態では、PP、PBT、PET、PC/PETブレンドまたはPC/PBTブレンドを樹脂として使用することができる。シートを製造するために、熱可塑性材料および強化材料を、インペラが取り付けられたオープントップ混合タンクに含まれる分散発泡体に添加または計量することができる。いかなる特定の理論にも束縛されることを望むものではないが、発泡体の空気の閉じ込められたポケットの存在は、ガラス繊維、熱可塑性材料およびロフティング剤を分散させるのを助けることができる。いくつかの例では、繊維と熱可塑性材料との分散混合物は、分配マニホールドを介して抄紙機のワイヤセクションの上方に位置するヘッドボックスに圧送することができる。次いで、真空を使用して分散混合物が移動ワイヤスクリーンに供給されると、繊維および熱可塑性物質ではなく発泡体を除去することができ、均一な繊維状湿潤ウェブを連続的に生成する。湿潤ウェブは、水分含有量を低減し、熱可塑性材料を溶融または軟化させるのに適した温度の乾燥機に通すことができる。得られた生成物は、例えばニップローラまたは他の技術を使用してプレスまたは圧縮されてシートを形成することができ、次いでコア層または別の層に結合することができる。
【0077】
特定の実施形態では、図6A図6Bに示すスキン層に存在する高い多孔率は、多層アセンブリの全重量を減少させることができ、スキン層の空隙空間内に薬剤を含めることを可能にすることができる。例えば、ロフティング剤は、非共有結合的に空隙空間に存在することができる。熱または他の摂動の適用は、非共有結合されたロフティング剤の体積を増加させるように作用することができ、これは層の全体の厚さを増加させ、例えば、ロフティング剤のサイズが増加し、および/または追加の空気が層に閉じ込められるにつれて層が増加する。必要に応じて、難燃剤、着色剤、煙抑制剤および他の材料が、図6A図6Bに示すスキン層の空隙空間に含まれてもよい。ロフト加工の前に、多層アセンブリを圧縮してその全体の厚さを減らすことができ、例えば、層が1つまたは複数の他の層に結合される前または後に圧縮することができる。
【0078】
特定の実施形態では、図6A図6Bに示すスキン層の熱可塑性材料は、少なくとも部分的に、ポリオレフィン、またはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリロニトリルスチレン、ブタジエン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンテトラクロレート、およびポリ塩化ビニルのうちの1つまたは複数、可塑化および非可塑化の両方、ならびにこれらの材料と互いとのまたは他のポリマー材料とのブレンドを含み得る。他の適切な熱可塑性物質には、ポリアリーレンエーテル、ポリカーボネート、ポリエステルカーボネート、熱可塑性ポリエステル、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアミド、コポリアミド、アクリロニトリル-ブチルアクリレート-スチレンポリマー、非晶質ナイロン、ポリアリーレンエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリールスルホン、ポリエーテルスルホン、液晶性ポリマー、PARMAX(登録商標)として市販されているポリ(1,4フェニレン)化合物、バイエルのAPEC(登録商標)PCなどの高熱ポリカーボネート、高温ナイロンおよびシリコーン、ならびにこれらの材料と互いとのまたは他のポリマー材料とのコポリマー、合金およびブレンドが含まれるが、これらに限定されない。図6A図6Bに示すスキン層を形成するために使用される熱可塑性材料は、粉末形態、樹脂形態、ロジン形態、粒子形態、繊維形態または他の適切な形態で使用することができる。様々な形態の例示的な熱可塑性材料が本明細書に記載されており、例えば、米国特許出願公開第20130244528号および米国特許出願公開第20120065283号にも記載されている。図6A図6Bに示すスキン層に存在する熱可塑性材料の正確な量は様々であってもよく、例示的な量は、約20%重量~約80%重量、例えば30~70重量%または35~65重量%の範囲である。図6A図6Bに示すスキン層のいずれか1つに使用されるすべての材料の重量百分率は、100重量パーセントに追加されることが当業者によって認識されるであろう。
【0079】
特定の例では、図6A図6Bに示すスキン層の強化繊維は、ガラス繊維、炭素繊維、グラファイト繊維、合成有機繊維、特に、高弾性率有機繊維、例えばパラ-およびメタ-アラミド繊維、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、繊維としての使用に適したまたは高メルトフローインデックス樹脂、玄武岩、鉱物ウール(例えば、岩石またはスラグウール)、ウォラストナイト、アルミナシリカなどの鉱物繊維、またはそれらの混合物、金属繊維、金属化天然および/または合成繊維、セラミック繊維、糸繊維、またはそれらの混合物を備えることができる。いくつかの実施形態では、前述の繊維のいずれかを使用前に化学的に処理して、所望の官能基を提供するか、または繊維に他の物理的特性を付与することができ、例えば、熱可塑性材料、ロフティング剤またはその両方と反応できるように化学的に処理することができる。図6A図6Bに示すスキン層中の繊維含有量は、独立して、層の重量の約20%~約90%、より詳細には層の重量の約30%~約70%であってもよい。典型的には、図6A図6Bに示すスキン層を含む多層アセンブリの繊維含有量は、アセンブリの約20%~約90重量%、より具体的には約30重量%~約80重量%、例えば約40%~約70重量%の間で変化する。使用される繊維の特定のサイズおよび/または配向は、少なくとも部分的に、使用される熱可塑性ポリマー材料および/または図6A図6Bに示すスキン層の所望の特性に依存し得る。適切な追加の繊維の種類、繊維のサイズおよび量は、本開示の利益を考慮して、当業者によって容易に選択されるであろう。1つの非限定的な例示では、図6A図6Bに示すスキン層を提供するために熱可塑性材料および場合によりロフティング剤内に分散された繊維は、一般に、約5ミクロンを超える、より具体的には約5ミクロン~約22ミクロンの直径、および約5mm~約200mmの長さを有してもよく、より具体的には、繊維径は約2ミクロン~約22ミクロンであってもよく、繊維長は約5mm~約75mmであってもよい。
【0080】
いくつかの実施形態では、図6A図6Bに示すスキン層のロフティング能力は、1つまたは複数の添加されたロフティング剤を含むことによってさらに調整することができる。図6A図6Bに示すスキン層に使用されるロフト剤の正確な種類は、例えば、所望のロフト温度、所望のロフト度などを含む多くの要因に依存し得る。場合によっては、対流加熱にさらされるとサイズを増大させることができるミクロスフェアロフト剤、例えば膨張性ミクロスフェアを使用することができる。例示的な市販のロフティング剤は、クレハ社(日本)から入手可能である。他の例では、第1の平均粒径を有する第1のロフティング剤および第1の平均粒径とは異なる第2の平均粒径を有する第2のロフティング剤を、図6A図6Bに示すスキン層に使用することができる。他の例では、ロフト剤は、多層アセンブリにある程度の難燃性を付与することもできる膨張性グラファイト材料であってもよい。
【0081】
いくつかの構成では、図6A図6Bに示すスキン層は、特定の用途に対する有害物質要件の制限を満たすために、実質的にハロゲンを含まないまたはハロゲンを含まない層であってもよい。他の例では、層の1つまたは複数は、ハロゲン化難燃剤、例えば、F、Cl、Br、I、およびAtの1つまたは複数を含むハロゲン化難燃剤、またはそのようなハロゲンを含む化合物、例えば、テトラブロモビスフェノール-Aポリカーボネートまたはモノハロ-、ジハロ-、トリハロ-もしくはテトラハロポリカーボネートを含み得る。場合によっては、図6A図6Bに示すスキン層に使用される熱可塑性材料は、別の難燃剤を添加せずにある程度の難燃性を付与するために1つまたは複数のハロゲンを含んでもよい。ハロゲン化難燃剤が存在する場合、難燃剤は、望ましくは、存在する他の成分に応じて変化し得る難燃剤量で存在する。例えば、ハロゲン化難燃剤は、(層の重量に基づいて)約0.1重量パーセント~約15重量パーセント、より具体的には約1重量パーセント~約13重量パーセント、例えば約5重量パーセント~約13重量パーセントで存在してもよい。必要に応じて、2つの異なるハロゲン化難燃剤を層に添加してもよい。他の例では、例えば、N、P、As、Sb、Bi、S、SeおよびTeのうちの1つまたは複数を含む難燃剤などの非ハロゲン化難燃剤を添加することができる。いくつかの実施形態では、非ハロゲン系難燃剤は、リン酸化材料を含んでもよく、その結果、層は、より環境に優しいものであってもよい。非ハロゲンまたは実質的にハロゲンを含まない難燃剤が存在する場合、難燃剤は、望ましくは、存在する他の成分に応じて変化し得る難燃剤量で存在する。例えば、実質的にハロゲンを含まない難燃剤は、(層の重量に基づいて)約0.1重量パーセント~約15重量パーセント、より具体的には、層の重量に基づいて約1重量パーセント~約13重量パーセント、例えば、約5重量パーセント~約13重量パーセントで存在してもよい。所望であれば、2つの異なる実質的にハロゲンを含まない難燃剤を、本明細書に記載の1つまたは複数の層に添加してもよい。特定の事例では、本明細書に記載の図6A図6Bに示すスキン層の1つまたは複数は、1つまたは複数の実質的にハロゲンを含まない難燃剤と組み合わせて、1つまたは複数のハロゲン化難燃剤を含んでもよい。2つの異なる難燃剤が存在する場合、2つの難燃剤の組み合わせは、存在する他の成分に応じて変化し得る難燃剤量で存在し得る。例えば、存在する難燃剤の総重量は、(層の重量に基づいて)約0.1重量パーセント~約20重量パーセント、より具体的には、層の重量に基づいて約1重量パーセント~約15重量パーセント、例えば、約2重量パーセント~約14重量パーセントであってもよい。本明細書に記載の層に使用される難燃剤は、熱可塑性材料および繊維を含む混合物に(ワイヤスクリーンまたは他の処理構成要素上に混合物を廃棄する前に)添加することができ、または層が形成された後に添加することができる。いくつかの例では、難燃材料は、膨張性グラファイト材料、水酸化マグネシウム(MDH)および水酸化アルミニウム(ATH)のうちの1つまたは複数を含んでもよい。
【0082】
特定の実施形態では、図6A図6Bに示すスキン層は、多孔質繊維強化熱可塑性層と組み合わせて1つまたは複数のフィルム層を含んでもよい。例えば、図6A図6Bに示すスキン層のフィルムは、熱可塑性フィルム、ポリオレフィンフィルム、エラストマーフィルムなどを含むか、またはそれらであってもよい。特定の構成では、フィルムは、ポリオレフィン、例えばポリエチレンまたはポリプロピレン、少なくとも1つのポリ(エーテルイミド)、少なくとも1つのポリ(エーテルケトン)、少なくとも1つのポリ(エーテル-エーテルケトン)、少なくとも1つのポリ(フェニレンスルフィド)、ポリ(アリーレンスルホン)、少なくとも1つのポリ(エーテルスルホン)、少なくとも1つのポリ(アミドイミド)、ポリ(1,4-フェニレン)、少なくとも1つのポリカーボネート、少なくとも1つのナイロン、および少なくとも1つのシリコーンのうちの少なくとも1つを含む。いくつかの実施形態では、図6A図6Bに示すスキン層用の多孔質繊維強化熱可塑性層と組み合わせて2つ以上のフィルムが存在してもよい。
【0083】
いくつかの実施形態では、多層アセンブリは、コア層、スキン層、および追加の層を含むことができる。図7Aを参照すると、コア層711と、スキン層712と、スキン層712上に配置された追加の層713とを含む多層アセンブリ700が示されている。図7Aにおいて、追加の層713は、凹部715がコア層711、スキン層712および追加の層713を含むようにスキン層712と一致する。他の例では、追加の層は、スキン層の任意の凹部にまたがるように十分な構造を有することができる。712例えば、図7Bを参照すると、コア層721と、スキン層722と、スキン層722上に配置された追加の層723とを備える多層アセンブリ720が示されている。スキン層722と追加の層723との間に空隙を形成する凹部725が示されている。例えば、以下でより詳細に説明するように、突出部または他の装置をスキン層722およびコア層721に押し込んで凹部725を形成することができる。次いで、層723が凹部725の上に重なるように、層723をアセンブリ上に置くことができる。多層アセンブリ720を外向きに見ても、追加の層723は概して平面であり得るため、多層アセンブリ720の表面に凹部は示されない。追加の層723と組み合わせたコア層721への凹部を有するスキン層722の存在は、スキン層722とコア層721との結合を強化することができるが、多層アセンブリ720のためのほぼ平らなまたは平坦な表面を依然として提供する。図7Aおよび図7Bに示すようにスキン層上に追加の層が存在する場合、多層アセンブリの1つまたは複数の表面は、2つ、3つ、4つ、5つまたはそれ以上の個々の凹部を含むことができ、各凹部はコア層、スキン層、および任意選択的に追加の層を含むことができる。図示されていないが、1つ、2つ、3つ、4つ、5つまたはそれ以上の凹部が、図7A図7Bに示されているアセンブリの任意の1つの表面に存在することができる。
【0084】
特定の実施形態では、図7A図7Bに示すコア層は各々、例えば、紙ハニカムコア層、ポリウレタン層、発泡フォーム、押出フォームなどのハニカムコア層、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリアミド、コポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンオキシド、および他のポリマーを含むがこれらに限定されない1つまたは複数のポリマー材料から製造されたハニカム構造、アルミニウム、鉄、鋼、および他の金属を含むがこれらに限定されない1つまたは複数の金属ならびに金属合金から製造されたハニカム構造を備えてもよい。いくつかの実施形態では、コア層は、セルロース以外の材料を有するハニカム層であってもよい。例えば、ハニカム層は多孔質であってもよく、コア層内にかなりの開放空間を含んでもよい。図7A図7Bに示すコア層は、約200グラム/平方メートル(gsm)~約4000gsmの坪量を含み得る。図7A図7Bに示すコア層の全体の厚さは、約0.5cm~約7.5cmで変化してもよい。図7A図7Bのコア層に示す凹部の深さは、コア層の全体の厚さに応じて、約0.125インチ(約3mm)~約1インチ(約2.5cm)、例えば、約5mm~約1.25mmで変化し得る。本明細書で述べるように、異なる凹部は、異なる深さおよび/または幾何学的形状を有することができる。
【0085】
特定の例では、図7A図7Bに示すスキン層は各々、多孔質繊維強化熱可塑性層を備えることができる。例えば、多孔質繊維強化熱可塑性層は、ガラスマット熱可塑性複合材(GMT)または軽量強化熱可塑性樹脂(LWRT)として構成され得る(またはその中に使用され得る)。そのようなLWRTの1つは、HANWHA AZDEL社によって調製され、SUPERLITE(登録商標)材料の商標で販売されている。そのようなGMTまたはLWRTの面密度は、GMTまたはLWRTの約300グラム/平方メートル(gsm)から約4000gsmの範囲であり得るが、具体的な用途の必要性に応じて、面密度は300gsm未満または4000gsm超であり得る。いくつかの実施形態では、上側密度は、約4000gsm未満であり得る。特定の例では、GMTまたはLWRTは、GMTまたはLWRTの空隙空間または細孔に配置された1つまたは複数のロフティング剤材料を含み得る。2つ以上のGMTまたはLWRT層が存在する場合、GMTまたはLWRT層は同じであっても異なっていてもよい。
【0086】
LWRTが多孔質繊維強化熱可塑性スキン層として使用される特定の例では、LWRTは、典型的には、共に連続気泡構造のウェブを形成する熱可塑性材料および複数の強化繊維を含む。ウェブは、熱可塑性材料によって所定の位置に保持された強化繊維のランダムな配置から形成することができる。例えば、多孔質繊維強化熱可塑性層は、典型的には、層内に空隙空間が存在するように相当量の連続気泡構造を備える。いくつかの例では、図7A図7Bに示す多孔質繊維スキン層は、0~30%、10~40%、20~50%、30~60%、40~70%、50~80%、60~90%、0~40%、0~50%、0~60%、0~70%、0~80%、0~90%、10~50%、10~60%、10~70%、10~80%、10~90%、10~95%、20~60%、20~70%、20~80%、20~90%、20~95%、30~70%、30~80%、30~90%、30~95%、40~80%、40~90%、40~95%、50~90%、50~95%、60~95%、70~80%、70~90%、70~95%、80~90%、80~95%、またはこれらの例示的な範囲内の任意の多孔率を備え得る。いくつかの例では、図7A図7Bに示すスキン層は、0%を超える、例えば、完全に固化されていない約95%までの多孔率または空隙含有量を備える。特に明記しない限り、特定の空隙含有量または多孔率を備える図7A図7Bに示すスキン層への言及は、そのスキン層の総体積に基づいており、必ずしも多層アセンブリの総体積ではない。
【0087】
特定の例では、図7A図7Bに示すスキン層は、GMTまたはLWRTシートの形態で製造することができる。特定の事例では、シートは、一般に、チョップドガラス繊維、熱可塑性材料、場合によりロフティング剤、ならびにガラス繊維または熱可塑性樹脂繊維で作られた1つまたは複数の任意の熱可塑性ポリマーフィルムおよび/または織布または不織布、例えばポリプロピレン(PP)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、PC/PBTのブレンド、またはPC/PETのブレンドを使用して調製することができる。いくつかの実施形態では、PP、PBT、PET、PC/PETブレンドまたはPC/PBTブレンドを樹脂として使用することができる。シートを製造するために、熱可塑性材料および強化材料を、インペラが取り付けられたオープントップ混合タンクに含まれる分散発泡体に添加または計量することができる。いかなる特定の理論にも束縛されることを望むものではないが、発泡体の空気の閉じ込められたポケットの存在は、ガラス繊維、熱可塑性材料およびロフティング剤を分散させるのを助けることができる。いくつかの例では、繊維と熱可塑性材料との分散混合物は、分配マニホールドを介して抄紙機のワイヤセクションの上方に位置するヘッドボックスに圧送することができる。次いで、真空を使用して分散混合物が移動ワイヤスクリーンに供給されると、繊維および熱可塑性物質ではなく発泡体を除去することができ、均一な繊維状湿潤ウェブを連続的に生成する。湿潤ウェブは、水分含有量を低減し、熱可塑性材料を溶融または軟化させるのに適した温度の乾燥機に通すことができる。得られた生成物は、例えばニップローラまたは他の技術を使用してプレスまたは圧縮されてシートを形成することができ、次いでコア層または別の層に結合することができる。
【0088】
特定の実施形態では、図7A図7Bに示すスキン層に存在する高い多孔率は、多層アセンブリの全重量を減少させることができ、スキン層の空隙空間内に薬剤を含めることを可能にすることができる。例えば、ロフティング剤は、非共有結合的に空隙空間に存在することができる。熱または他の摂動の適用は、非共有結合されたロフティング剤の体積を増加させるように作用することができ、これは層の全体の厚さを増加させ、例えば、ロフティング剤のサイズが増加し、および/または追加の空気が層に閉じ込められるにつれて層が増加する。必要に応じて、難燃剤、着色剤、煙抑制剤および他の材料が、図7A図7Bに示すスキン層の空隙空間に含まれてもよい。ロフト加工の前に、多層アセンブリを圧縮してその全体の厚さを減らすことができ、例えば、層が1つまたは複数の他の層に結合される前または後に圧縮することができる。
【0089】
特定の実施形態では、図7A図7Bに示すスキン層の熱可塑性材料は、少なくとも部分的に、ポリオレフィン、またはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリロニトリルスチレン、ブタジエン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンテトラクロレート、およびポリ塩化ビニルのうちの1つまたは複数、可塑化および非可塑化の両方、ならびにこれらの材料と互いとのまたは他のポリマー材料とのブレンドを含み得る。他の適切な熱可塑性物質には、ポリアリーレンエーテル、ポリカーボネート、ポリエステルカーボネート、熱可塑性ポリエステル、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアミド、コポリアミド、アクリロニトリル-ブチルアクリレート-スチレンポリマー、非晶質ナイロン、ポリアリーレンエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリールスルホン、ポリエーテルスルホン、液晶性ポリマー、PARMAX(登録商標)として市販されているポリ(1,4フェニレン)化合物、バイエルのAPEC(登録商標)PCなどの高熱ポリカーボネート、高温ナイロンおよびシリコーン、ならびにこれらの材料と互いとのまたは他のポリマー材料とのコポリマー、合金およびブレンドが含まれるが、これらに限定されない。図7A図7Bに示すスキン層を形成するために使用される熱可塑性材料は、粉末形態、樹脂形態、ロジン形態、粒子形態、繊維形態または他の適切な形態で使用することができる。様々な形態の例示的な熱可塑性材料が本明細書に記載されており、例えば、米国特許出願公開第20130244528号および米国特許出願公開第20120065283号にも記載されている。図7A図7Bに示すスキン層に存在する熱可塑性材料の正確な量は様々であってもよく、例示的な量は、約20%重量~約80%重量、例えば30~70重量%または35~65重量%の範囲である。図7A図7Bに示すスキン層のいずれか1つに使用されるすべての材料の重量百分率は、100重量パーセントに追加されることが当業者によって認識されるであろう。
【0090】
特定の例では、図7A図7Bに示すスキン層の強化繊維は、ガラス繊維、炭素繊維、グラファイト繊維、合成有機繊維、特に、高弾性率有機繊維、例えばパラ-およびメタ-アラミド繊維、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、繊維としての使用に適したまたは高メルトフローインデックス樹脂、玄武岩、鉱物ウール(例えば、岩石またはスラグウール)、ウォラストナイト、アルミナシリカなどの鉱物繊維、またはそれらの混合物、金属繊維、金属化天然および/または合成繊維、セラミック繊維、糸繊維、またはそれらの混合物を備えることができる。いくつかの実施形態では、前述の繊維のいずれかを使用前に化学的に処理して、所望の官能基を提供するか、または繊維に他の物理的特性を付与することができ、例えば、熱可塑性材料、ロフティング剤またはその両方と反応できるように化学的に処理することができる。図7A図7Bに示すスキン層中の繊維含有量は、独立して、層の重量の約20%~約90%、より詳細には層の重量の約30%~約70%であってもよい。典型的には、図7A図7Bに示すスキン層を含む多層アセンブリの繊維含有量は、アセンブリの約20%~約90重量%、より具体的には約30重量%~約80重量%、例えば約40%~約70重量%の間で変化する。使用される繊維の特定のサイズおよび/または配向は、少なくとも部分的に、使用される熱可塑性ポリマー材料および/または図7A図7Bに示すスキン層の所望の特性に依存し得る。適切な追加の繊維の種類、繊維のサイズおよび量は、本開示の利益を考慮して、当業者によって容易に選択されるであろう。1つの非限定的な例示では、図7A図7Bに示すスキン層を提供するために熱可塑性材料および場合によりロフティング剤内に分散された繊維は、一般に、約5ミクロンを超える、より具体的には約5ミクロン~約22ミクロンの直径、および約5mm~約200mmの長さを有してもよく、より具体的には、繊維径は約2ミクロン~約22ミクロンであってもよく、繊維長は約5mm~約75mmであってもよい。
【0091】
いくつかの実施形態では、図7A図7Bに示すスキン層のロフティング能力は、1つまたは複数の添加されたロフティング剤を含むことによってさらに調整することができる。図7A図7Bに示すスキン層に使用されるロフト剤の正確な種類は、例えば、所望のロフト温度、所望のロフト度などを含む多くの要因に依存し得る。場合によっては、対流加熱にさらされるとサイズを増大させることができるミクロスフェアロフト剤、例えば膨張性ミクロスフェアを使用することができる。例示的な市販のロフティング剤は、クレハ社(日本)から入手可能である。他の例では、第1の平均粒径を有する第1のロフティング剤および第1の平均粒径とは異なる第2の平均粒径を有する第2のロフティング剤を、図7A図7Bに示すスキン層に使用することができる。他の例では、ロフト剤は、多層アセンブリにある程度の難燃性を付与することもできる膨張性グラファイト材料であってもよい。
【0092】
いくつかの構成では、図7A図7Bに示すスキン層は、特定の用途に対する有害物質要件の制限を満たすために、実質的にハロゲンを含まないまたはハロゲンを含まない層であってもよい。他の例では、層の1つまたは複数は、ハロゲン化難燃剤、例えば、F、Cl、Br、I、およびAtの1つまたは複数を含むハロゲン化難燃剤、またはそのようなハロゲンを含む化合物、例えば、テトラブロモビスフェノール-Aポリカーボネートまたはモノハロ-、ジハロ-、トリハロ-もしくはテトラハロポリカーボネートを含み得る。場合によっては、図7A図7Bに示すスキン層に使用される熱可塑性材料は、別の難燃剤を添加せずにある程度の難燃性を付与するために1つまたは複数のハロゲンを含んでもよい。ハロゲン化難燃剤が存在する場合、難燃剤は、望ましくは、存在する他の成分に応じて変化し得る難燃剤量で存在する。例えば、ハロゲン化難燃剤は、(層の重量に基づいて)約0.1重量パーセント~約15重量パーセント、より具体的には約1重量パーセント~約13重量パーセント、例えば約5重量パーセント~約13重量パーセントで存在してもよい。必要に応じて、2つの異なるハロゲン化難燃剤を層に添加してもよい。他の例では、例えば、N、P、As、Sb、Bi、S、SeおよびTeのうちの1つまたは複数を含む難燃剤などの非ハロゲン化難燃剤を添加することができる。いくつかの実施形態では、非ハロゲン系難燃剤は、リン酸化材料を含んでもよく、その結果、層は、より環境に優しいものであってもよい。非ハロゲンまたは実質的にハロゲンを含まない難燃剤が存在する場合、難燃剤は、望ましくは、存在する他の成分に応じて変化し得る難燃剤量で存在する。例えば、実質的にハロゲンを含まない難燃剤は、(層の重量に基づいて)約0.1重量パーセント~約15重量パーセント、より具体的には、層の重量に基づいて約1重量パーセント~約13重量パーセント、例えば、約5重量パーセント~約13重量パーセントで存在してもよい。所望であれば、2つの異なる実質的にハロゲンを含まない難燃剤を、本明細書に記載の1つまたは複数の層に添加してもよい。特定の事例では、本明細書に記載の図7A図7Bに示すスキン層の1つまたは複数は、1つまたは複数の実質的にハロゲンを含まない難燃剤と組み合わせて、1つまたは複数のハロゲン化難燃剤を含んでもよい。2つの異なる難燃剤が存在する場合、2つの難燃剤の組み合わせは、存在する他の成分に応じて変化し得る難燃剤量で存在し得る。例えば、存在する難燃剤の総重量は、(層の重量に基づいて)約0.1重量パーセント~約20重量パーセント、より具体的には、層の重量に基づいて約1重量パーセント~約15重量パーセント、例えば、約2重量パーセント~約14重量パーセントであってもよい。本明細書に記載の層に使用される難燃剤は、熱可塑性材料および繊維を含む混合物に(ワイヤスクリーンまたは他の処理構成要素上に混合物を廃棄する前に)添加することができ、または層が形成された後に添加することができる。いくつかの例では、難燃材料は、膨張性グラファイト材料、水酸化マグネシウム(MDH)および水酸化アルミニウム(ATH)のうちの1つまたは複数を含んでもよい。
【0093】
特定の実施形態では、図7A図7Bに示すスキン層は、多孔質繊維強化熱可塑性層と組み合わせて1つまたは複数のフィルム層を含んでもよい。例えば、図7A図7Bに示すスキン層のフィルムは、熱可塑性フィルム、ポリオレフィンフィルム、エラストマーフィルムなどを含むか、またはそれらであってもよい。特定の構成では、フィルムは、ポリオレフィン、例えばポリエチレンまたはポリプロピレン、少なくとも1つのポリ(エーテルイミド)、少なくとも1つのポリ(エーテルケトン)、少なくとも1つのポリ(エーテル-エーテルケトン)、少なくとも1つのポリ(フェニレンスルフィド)、ポリ(アリーレンスルホン)、少なくとも1つのポリ(エーテルスルホン)、少なくとも1つのポリ(アミドイミド)、ポリ(1,4-フェニレン)、少なくとも1つのポリカーボネート、少なくとも1つのナイロン、および少なくとも1つのシリコーンのうちの少なくとも1つを含む。いくつかの実施形態では、図7A図7Bに示すスキン層用の多孔質繊維強化熱可塑性層と組み合わせて2つ以上のフィルムが存在してもよい。
【0094】
特定の実施形態では、図7A図7Bに示す追加の層は、フィルム(例えば、熱可塑性フィルムまたはエラストマーフィルム)、フリム、スクリム(例えば、繊維系スクリムまたはセルロース系繊維などの親水性繊維を含むスクリム)、箔、織布、不織布を含むか、無機コーティング、有機コーティング、または熱硬化性コーティングとして存在してもよい。他の例では、図7A図7Bに示す追加の層は、1996年のISO 4589に従って測定して、約22を超える限界酸素指数を含み得る。熱可塑性フィルムが図7A図7Bに示す追加の層として(またはその一部として)存在する場合、熱可塑性フィルムは、ポリ(エーテルイミド)、ポリ(エーテルケトン)、ポリ(エーテル-エーテルケトン)、ポリ(フェニレンスルフィド)、ポリ(アリーレンスルホン)、ポリ(エーテルスルホン)、ポリ(アミドイミド)、ポリ(1,4-フェニレン)、ポリカーボネート、ナイロン、およびシリコーンのうちの少なくとも1つを含み得る。繊維系スクリムが図7A図7Bに示す追加の層として(またはその一部として)存在する場合、繊維系スクリムは、ガラス繊維、アラミド繊維、グラファイト繊維、炭素繊維、無機鉱物繊維、金属繊維、金属化合成繊維、および金属化無機繊維のうちの少なくとも1つを含み得る。熱硬化性コーティングが図7A図7Bに示す追加の層として(またはその一部として)存在する場合、コーティングは、不飽和ポリウレタン、ビニルエステル、フェノール類およびエポキシのうちの少なくとも1つを含み得る。無機コーティングが図7A図7Bに示す追加の層として(またはその一部として)存在する場合、無機コーティングは、Ca、Mg、Ba、Si、Zn、TiおよびAlから選択されるカチオンを含有する鉱物を含んでもよく、または石膏、炭酸カルシウムおよびモルタルの少なくとも1つを含んでもよい。不織布が図7A図7Bに示す追加の層として(またはその一部として)存在する場合、不織布は、熱可塑性材料、熱硬化性バインダ、無機繊維、金属繊維、金属化無機繊維および金属化合成繊維を含んでもよい。必要に応じて、図7A図7Bに示す追加の層は、膨張性グラファイト材料、難燃材料、繊維などを含んでもよい。
【0095】
特定の実施形態では、図8Aおよび図8Bに示すように、コア層の第2の表面上に追加の層が存在してもよい。図8Aは、コア層811、スキン層812、814、および追加の層813を含む多層アセンブリ800を示す。凹部815は、アセンブリ800の一方の表面上に存在するが、必要に応じて、多層アセンブリの1つまたは複数の表面上に2つ、3つ、4つ、5つまたはそれ以上の凹部が存在してもよい。例えば、表面817および/または表面819上に複数の凹部が存在してもよい。図示されていないが、必要に応じて、表面819上に追加の層が存在してもよい。
【0096】
いくつかの例では、追加の層は、スキン層の任意の凹部にまたがるように十分な構造を有することができる。例えば、図8Bを参照すると、コア層821と、スキン層822、824と、およびスキン層822上に配置された追加の層823を備える多層アセンブリ820が示されている。スキン層822と追加の層823との間に空隙を形成する凹部825が示されている。例えば、突出部または他の装置をスキン層822およびコア層821に押し込んで凹部825を形成することができる。次いで、層823が凹部825の上に重なるように、層823をアセンブリ上に置くことができる。多層アセンブリ820を外向きに見ても、追加の層823は概して平面であり得るため、多層アセンブリ820の表面に凹部は示されない。追加の層823と組み合わせたコア層821への凹部を有するスキン層822の存在は、スキン層822とコア層821との結合を強化することができるが、多層アセンブリ820のためのほぼ平らなまたは平坦な表面を依然として提供する。必要に応じて、多層アセンブリの1つまたは複数の表面上に2つ、3つ、4つ、5つまたはそれ以上の凹部が存在してもよい。例えば、表面827および/または表面829に複数の凹部が存在してもよい。図示されていないが、必要に応じて、表面829上に追加の層が存在してもよい。
【0097】
特定の実施形態では、図8A図8Bに示すコア層は各々、例えば、紙ハニカムコア層、ポリウレタン層、発泡フォーム、押出フォームなどのハニカムコア層、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリアミド、コポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンオキシド、および他のポリマーを含むがこれらに限定されない1つまたは複数のポリマー材料から製造されたハニカム構造、アルミニウム、鉄、鋼、および他の金属を含むがこれらに限定されない1つまたは複数の金属ならびに金属合金から製造されたハニカム構造を備えてもよい。いくつかの実施形態では、コア層は、セルロース以外の材料を有するハニカム層であってもよい。例えば、ハニカム層は多孔質であってもよく、コア層内にかなりの開放空間を含んでもよい。図8A図8Bに示すコア層は、約200グラム/平方メートル(gsm)~約4000gsmの坪量を含み得る。図8A図8Bに示すコア層の全体の厚さは、約0.5cm~約7.5cmで変化してもよい。図8A図8Bのコア層に示す凹部の深さは、コア層の全体の厚さに応じて、約0.125インチ(約3mm)~約1インチ(約2.5cm)、例えば、約5mm~約1.25mmで変化し得る。本明細書で述べるように、異なる凹部は、異なる深さおよび/または幾何学的形状を有することができる。
【0098】
特定の例では、図8A図8Bに示すスキン層は各々、多孔質繊維強化熱可塑性層を備えることができる。例えば、多孔質繊維強化熱可塑性層は、ガラスマット熱可塑性複合材(GMT)または軽量強化熱可塑性樹脂(LWRT)として構成され得る(またはその中に使用され得る)。そのようなLWRTの1つは、HANWHA AZDEL社によって調製され、SUPERLITE(登録商標)材料の商標で販売されている。そのようなGMTまたはLWRTの面密度は、GMTまたはLWRTの約300グラム/平方メートル(gsm)から約4000gsmの範囲であり得るが、具体的な用途の必要性に応じて、面密度は300gsm未満または4000gsm超であり得る。いくつかの実施形態では、上側密度は、約4000gsm未満であり得る。特定の例では、GMTまたはLWRTは、GMTまたはLWRTの空隙空間または細孔に配置された1つまたは複数のロフティング剤材料を含み得る。2つ以上のGMTまたはLWRT層が存在する場合、GMTまたはLWRT層は同じであっても異なっていてもよい。
【0099】
LWRTが多孔質繊維強化熱可塑性スキン層として使用される特定の例では、LWRTは、典型的には、共に連続気泡構造のウェブを形成する熱可塑性材料および複数の強化繊維を含む。ウェブは、熱可塑性材料によって所定の位置に保持された強化繊維のランダムな配置から形成することができる。例えば、多孔質繊維強化熱可塑性層は、典型的には、層内に空隙空間が存在するように相当量の連続気泡構造を備える。いくつかの例では、図8A図8Bに示す多孔質繊維スキン層は、0~30%、10~40%、20~50%、30~60%、40~70%、50~80%、60~90%、0~40%、0~50%、0~60%、0~70%、0~80%、0~90%、10~50%、10~60%、10~70%、10~80%、10~90%、10~95%、20~60%、20~70%、20~80%、20~90%、20~95%、30~70%、30~80%、30~90%、30~95%、40~80%、40~90%、40~95%、50~90%、50~95%、60~95%、70~80%、70~90%、70~95%、80~90%、80~95%、またはこれらの例示的な範囲内の任意の多孔率を備え得る。いくつかの例では、図8A図8Bに示すスキン層は、0%を超える、例えば、完全に固化されていない約95%までの多孔率または空隙含有量を備える。特に明記しない限り、特定の空隙含有量または多孔率を備える図8A図8Bに示すスキン層への言及は、そのスキン層の総体積に基づいており、必ずしも多層アセンブリの総体積ではない。
【0100】
特定の例では、図8A図8Bに示すスキン層は、GMTまたはLWRTシートの形態で製造することができる。特定の事例では、シートは、一般に、チョップドガラス繊維、熱可塑性材料、場合によりロフティング剤、ならびにガラス繊維または熱可塑性樹脂繊維で作られた1つまたは複数の任意の熱可塑性ポリマーフィルムおよび/または織布または不織布、例えばポリプロピレン(PP)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、PC/PBTのブレンド、またはPC/PETのブレンドを使用して調製することができる。いくつかの実施形態では、PP、PBT、PET、PC/PETブレンドまたはPC/PBTブレンドを樹脂として使用することができる。シートを製造するために、熱可塑性材料および強化材料を、インペラが取り付けられたオープントップ混合タンクに含まれる分散発泡体に添加または計量することができる。いかなる特定の理論にも束縛されることを望むものではないが、発泡体の空気の閉じ込められたポケットの存在は、ガラス繊維、熱可塑性材料およびロフティング剤を分散させるのを助けることができる。いくつかの例では、繊維と熱可塑性材料との分散混合物は、分配マニホールドを介して抄紙機のワイヤセクションの上方に位置するヘッドボックスに圧送することができる。次いで、真空を使用して分散混合物が移動ワイヤスクリーンに供給されると、繊維および熱可塑性物質ではなく発泡体を除去することができ、均一な繊維状湿潤ウェブを連続的に生成する。湿潤ウェブは、水分含有量を低減し、熱可塑性材料を溶融または軟化させるのに適した温度の乾燥機に通すことができる。得られた生成物は、例えばニップローラまたは他の技術を使用してプレスまたは圧縮されてシートを形成することができ、次いでコア層または別の層に結合することができる。
【0101】
特定の実施形態では、図8A図8Bに示すスキン層に存在する高い多孔率は、多層アセンブリの全重量を減少させることができ、スキン層の空隙空間内に薬剤を含めることを可能にすることができる。例えば、ロフティング剤は、非共有結合的に空隙空間に存在することができる。熱または他の摂動の適用は、非共有結合されたロフティング剤の体積を増加させるように作用することができ、これは層の全体の厚さを増加させ、例えば、ロフティング剤のサイズが増加し、および/または追加の空気が層に閉じ込められるにつれて層が増加する。必要に応じて、難燃剤、着色剤、煙抑制剤および他の材料が、図8A図8Bに示すスキン層の空隙空間に含まれてもよい。ロフト加工の前に、多層アセンブリを圧縮してその全体の厚さを減らすことができ、例えば、層が1つまたは複数の他の層に結合される前または後に圧縮することができる。
【0102】
特定の実施形態では、図8A図8Bに示すスキン層の熱可塑性材料は、少なくとも部分的に、ポリオレフィン、またはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリロニトリルスチレン、ブタジエン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンテトラクロレート、およびポリ塩化ビニルのうちの1つまたは複数、可塑化および非可塑化の両方、ならびにこれらの材料と互いとのまたは他のポリマー材料とのブレンドを含み得る。他の適切な熱可塑性物質には、ポリアリーレンエーテル、ポリカーボネート、ポリエステルカーボネート、熱可塑性ポリエステル、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアミド、コポリアミド、アクリロニトリル-ブチルアクリレート-スチレンポリマー、非晶質ナイロン、ポリアリーレンエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリールスルホン、ポリエーテルスルホン、液晶性ポリマー、PARMAX(登録商標)として市販されているポリ(1,4フェニレン)化合物、バイエルのAPEC(登録商標)PCなどの高熱ポリカーボネート、高温ナイロンおよびシリコーン、ならびにこれらの材料と互いとのまたは他のポリマー材料とのコポリマー、合金およびブレンドが含まれるが、これらに限定されない。図8A図8Bに示すスキン層を形成するために使用される熱可塑性材料は、粉末形態、樹脂形態、ロジン形態、粒子形態、繊維形態または他の適切な形態で使用することができる。様々な形態の例示的な熱可塑性材料が本明細書に記載されており、例えば、米国特許出願公開第20130244528号および米国特許出願公開第20120065283号にも記載されている。図8A図8Bに示すスキン層に存在する熱可塑性材料の正確な量は様々であってもよく、例示的な量は、約20%重量~約80%重量、例えば30~70重量%または35~65重量%の範囲である。図8A図8Bに示すスキン層のいずれか1つに使用されるすべての材料の重量百分率は、100重量パーセントに追加されることが当業者によって認識されるであろう。
【0103】
特定の例では、図8A図8Bに示すスキン層の強化繊維は、ガラス繊維、炭素繊維、グラファイト繊維、合成有機繊維、特に、高弾性率有機繊維、例えばパラ-およびメタ-アラミド繊維、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、繊維としての使用に適したまたは高メルトフローインデックス樹脂、玄武岩、鉱物ウール(例えば、岩石またはスラグウール)、ウォラストナイト、アルミナシリカなどの鉱物繊維、またはそれらの混合物、金属繊維、金属化天然および/または合成繊維、セラミック繊維、糸繊維、またはそれらの混合物を備えることができる。いくつかの実施形態では、前述の繊維のいずれかを使用前に化学的に処理して、所望の官能基を提供するか、または繊維に他の物理的特性を付与することができ、例えば、熱可塑性材料、ロフティング剤またはその両方と反応できるように化学的に処理することができる。図8A図8Bに示すスキン層中の繊維含有量は、独立して、層の重量の約20%~約90%、より詳細には層の重量の約30%~約70%であってもよい。典型的には、図8A図8Bに示すスキン層を含む多層アセンブリの繊維含有量は、アセンブリの約20%~約90重量%、より具体的には約30重量%~約80重量%、例えば約40%~約70重量%の間で変化する。使用される繊維の特定のサイズおよび/または配向は、少なくとも部分的に、使用される熱可塑性ポリマー材料および/または図8A図8Bに示すスキン層の所望の特性に依存し得る。適切な追加の繊維の種類、繊維のサイズおよび量は、本開示の利益を考慮して、当業者によって容易に選択されるであろう。1つの非限定的な例示では、図8A図8Bに示すスキン層を提供するために熱可塑性材料および場合によりロフティング剤内に分散された繊維は、一般に、約5ミクロンを超える、より具体的には約5ミクロン~約22ミクロンの直径、および約5mm~約200mmの長さを有してもよく、より具体的には、繊維径は約2ミクロン~約22ミクロンであってもよく、繊維長は約5mm~約75mmであってもよい。
【0104】
いくつかの実施形態では、図8A図8Bに示すスキン層のロフティング能力は、1つまたは複数の添加されたロフティング剤を含むことによってさらに調整することができる。図8A図8Bに示すスキン層に使用されるロフト剤の正確な種類は、例えば、所望のロフト温度、所望のロフト度などを含む多くの要因に依存し得る。場合によっては、対流加熱にさらされるとサイズを増大させることができるミクロスフェアロフト剤、例えば膨張性ミクロスフェアを使用することができる。例示的な市販のロフティング剤は、クレハ社(日本)から入手可能である。他の例では、第1の平均粒径を有する第1のロフティング剤および第1の平均粒径とは異なる第2の平均粒径を有する第2のロフティング剤を、図8A図8Bに示すスキン層に使用することができる。他の例では、ロフト剤は、多層アセンブリにある程度の難燃性を付与することもできる膨張性グラファイト材料であってもよい。
【0105】
いくつかの構成では、図8A図8Bに示すスキン層は、特定の用途に対する有害物質要件の制限を満たすために、実質的にハロゲンを含まないまたはハロゲンを含まない層であってもよい。他の例では、層の1つまたは複数は、ハロゲン化難燃剤、例えば、F、Cl、Br、I、およびAtの1つまたは複数を含むハロゲン化難燃剤、またはそのようなハロゲンを含む化合物、例えば、テトラブロモビスフェノール-Aポリカーボネートまたはモノハロ-、ジハロ-、トリハロ-もしくはテトラハロポリカーボネートを含み得る。場合によっては、図8A図8Bに示すスキン層に使用される熱可塑性材料は、別の難燃剤を添加せずにある程度の難燃性を付与するために1つまたは複数のハロゲンを含んでもよい。ハロゲン化難燃剤が存在する場合、難燃剤は、望ましくは、存在する他の成分に応じて変化し得る難燃剤量で存在する。例えば、ハロゲン化難燃剤は、(層の重量に基づいて)約0.1重量パーセント~約15重量パーセント、より具体的には約1重量パーセント~約13重量パーセント、例えば約5重量パーセント~約13重量パーセントで存在してもよい。必要に応じて、2つの異なるハロゲン化難燃剤を層に添加してもよい。他の例では、例えば、N、P、As、Sb、Bi、S、SeおよびTeのうちの1つまたは複数を含む難燃剤などの非ハロゲン化難燃剤を添加することができる。いくつかの実施形態では、非ハロゲン系難燃剤は、リン酸化材料を含んでもよく、その結果、層は、より環境に優しいものであってもよい。非ハロゲンまたは実質的にハロゲンを含まない難燃剤が存在する場合、難燃剤は、望ましくは、存在する他の成分に応じて変化し得る難燃剤量で存在する。例えば、実質的にハロゲンを含まない難燃剤は、(層の重量に基づいて)約0.1重量パーセント~約15重量パーセント、より具体的には、層の重量に基づいて約1重量パーセント~約13重量パーセント、例えば、約5重量パーセント~約13重量パーセントで存在してもよい。所望であれば、2つの異なる実質的にハロゲンを含まない難燃剤を、本明細書に記載の1つまたは複数の層に添加してもよい。特定の事例では、本明細書に記載の図8A図8Bに示すスキン層の1つまたは複数は、1つまたは複数の実質的にハロゲンを含まない難燃剤と組み合わせて、1つまたは複数のハロゲン化難燃剤を含んでもよい。2つの異なる難燃剤が存在する場合、2つの難燃剤の組み合わせは、存在する他の成分に応じて変化し得る難燃剤量で存在し得る。例えば、存在する難燃剤の総重量は、(層の重量に基づいて)約0.1重量パーセント~約20重量パーセント、より具体的には、層の重量に基づいて約1重量パーセント~約15重量パーセント、例えば、約2重量パーセント~約14重量パーセントであってもよい。本明細書に記載の層に使用される難燃剤は、熱可塑性材料および繊維を含む混合物に(ワイヤスクリーンまたは他の処理構成要素上に混合物を廃棄する前に)添加することができ、または層が形成された後に添加することができる。いくつかの例では、難燃材料は、膨張性グラファイト材料、水酸化マグネシウム(MDH)および水酸化アルミニウム(ATH)のうちの1つまたは複数を含んでもよい。
【0106】
特定の実施形態では、図8A図8Bに示すスキン層は、多孔質繊維強化熱可塑性層と組み合わせて1つまたは複数のフィルム層を含んでもよい。例えば、図8A図8Bに示すスキン層のフィルムは、熱可塑性フィルム、ポリオレフィンフィルム、エラストマーフィルムなどを含むか、またはそれらであってもよい。特定の構成では、フィルムは、ポリオレフィン、例えばポリエチレンまたはポリプロピレン、少なくとも1つのポリ(エーテルイミド)、少なくとも1つのポリ(エーテルケトン)、少なくとも1つのポリ(エーテル-エーテルケトン)、少なくとも1つのポリ(フェニレンスルフィド)、ポリ(アリーレンスルホン)、少なくとも1つのポリ(エーテルスルホン)、少なくとも1つのポリ(アミドイミド)、ポリ(1,4-フェニレン)、少なくとも1つのポリカーボネート、少なくとも1つのナイロン、および少なくとも1つのシリコーンのうちの少なくとも1つを含む。いくつかの実施形態では、図8A図8Bに示すスキン層用の多孔質繊維強化熱可塑性層と組み合わせて2つ以上のフィルムが存在してもよい。
【0107】
特定の実施形態では、図8A図8Bに示す追加の層は、フィルム(例えば、熱可塑性フィルムまたはエラストマーフィルム)、フリム、スクリム(例えば、繊維系スクリムまたはセルロース系繊維などの親水性繊維を含むスクリム)、箔、織布、不織布を含むか、無機コーティング、有機コーティング、または熱硬化性コーティングとして存在してもよい。他の例では、図8A図8Bに示す追加の層は、1996年のISO 4589に従って測定して、約22を超える限界酸素指数を含み得る。熱可塑性フィルムが図8A図8Bに示す追加の層として(またはその一部として)存在する場合、熱可塑性フィルムは、ポリ(エーテルイミド)、ポリ(エーテルケトン)、ポリ(エーテル-エーテルケトン)、ポリ(フェニレンスルフィド)、ポリ(アリーレンスルホン)、ポリ(エーテルスルホン)、ポリ(アミドイミド)、ポリ(1,4-フェニレン)、ポリカーボネート、ナイロン、およびシリコーンのうちの少なくとも1つを含み得る。繊維系スクリムが図8A図8Bに示す追加の層として(またはその一部として)存在する場合、繊維系スクリムは、ガラス繊維、アラミド繊維、グラファイト繊維、炭素繊維、無機鉱物繊維、金属繊維、金属化合成繊維、および金属化無機繊維のうちの少なくとも1つを含み得る。熱硬化性コーティングが図8A図8Bに示す追加の層として(またはその一部として)存在する場合、コーティングは、不飽和ポリウレタン、ビニルエステル、フェノール類およびエポキシのうちの少なくとも1つを含み得る。無機コーティングが図8A図8Bに示す追加の層として(またはその一部として)存在する場合、無機コーティングは、Ca、Mg、Ba、Si、Zn、TiおよびAlから選択されるカチオンを含有する鉱物を含んでもよく、または石膏、炭酸カルシウムおよびモルタルの少なくとも1つを含んでもよい。不織布が図8A図8Bに示す追加の層として(またはその一部として)存在する場合、不織布は、熱可塑性材料、熱硬化性バインダ、無機繊維、金属繊維、金属化無機繊維および金属化合成繊維を含んでもよい。必要に応じて、図8A図8Bに示す追加の層は、膨張性グラファイト材料、難燃材料、繊維などを含んでもよい。
【0108】
いくつかの例では、1つまたは複数の介在層がコア層とスキン層との間に存在してもよい。図9を参照すると、コア層910とスキン層930との間に介在層920が示されている。介在層920は、例えば、接着層、パウダーコート層、フィルム、または他の材料であってもよい。図示されていないが、コア層910の第2の表面904上には、1つまたは複数の追加の層も存在することができる。さらに、第2の表面904は、必要に応じて、1つ、2つ、3つ、4つ、5つまたはそれ以上の凹部を備えてもよい。コア層910およびスキン層930は、例えば図8Aおよび図8Bを参照して説明したこれらの材料のいずれかを含むことができる。
【0109】
特定の例では、スキン層に1つまたは複数の凹部を有するスキン層を予備成形することが望ましい場合がある。スキン層の1つまたは複数の凹部は、コア層の凹部をミラーリングすることができるので、スキン層とコア層とを一緒に配置することができる。例えば、以下でより詳細に説明するように、射出、プレス、または他の装置を使用して、スキン層に凹部を形成することができる。次いで、これらの凹部は、様々な凹部を一致させることによってコア層の凹部に結合することができる。スキン層およびコア層の凹部をミラーリングすることによって、スキン層をコア層に所望の向きで結合することができる。例えば、スキン層が繊維の特定の配置を有する場合、繊維を縦方向または横方向のいずれかに配向することが望ましい場合がある。スキン層およびコア層に凹部の非対称または独自の配置を作り出すことによって、スキン層およびコア層を特定の方向に互いに結合することができる。
【0110】
特定の実施形態では、本明細書に記載の凹部は、多くの異なる方法で生成することができる。例えば、図10を参照すると、プレート1000上のスパイク1010が示されている。スパイク1010は、コア層、スキン層、またはその両方に押し込まれて凹部を形成することができる。スパイクが層内に押し込まれる正確な深さは、約1/8インチ(約30mm)~1/2インチ(約1.25cm)まで変化し得る。必要に応じて、スパイク1010を層内にさらに押し込むことによって、またはスパイク1010の長さを増加させることによって、深さを調整することができる。スパイク1010は、多くの異なる形態および形状をとることができ、鋭い端部または丸みを帯びた端部を有することができ、中実であることができ、中空であることができ、2つ以上の異なる突出部を有することができ、または他の形態をとることができる。スパイク1010は、典型的には、スキン層に使用される材料よりも高い融点を有する材料を含む。例えば、スパイク1010は、200℃を超える、250℃を超える、または300℃を超える融点を有する金属、高温ポリマー、ゴム、炭素繊維、ダイヤモンド、または他の材料を含むことができる。必要に応じて、スパイク1010は、例えば、接着剤、粉末、染料、難燃剤、粒子、樹脂、ロジン、繊維または他の材料などの材料でコーティングすることができる。場合によっては、スパイク1010は、非粘着コーティング、例えばフルオロポリマーまたは他の材料を含んでもよく、そのため、コア層およびスキン層は、多層アセンブリの製造中にスパイクに粘着しない。
【0111】
特定の実施形態では、スパイクは、1つまたは複数の他のスパイクと共にプレート内に存在し得る。例えば、図11を参照すると、各々が独立して調整可能な深さを有する複数のスパイク(集合的に1110)を備えるプレート1100が示されている。スパイク1110の深さは、異なる深さの凹部を提供するために同じであっても異なっていてもよい。さらに、スパイクの寸法および形状も同じである必要はない。スパイク1110は、スパイク1010に関連して説明した構成および材料のいずれかを含むことができる。
【0112】
いくつかの例では、複数の突出部を備えるプレートを多層アセンブリの表面に押し込んで、複数の凹部を設けることができる。図12を参照すると、19個の個々の列を有する列ごとに9個の突出部を備え、合計171個の個々の突出部を含むプレート1200が示されている。1列当たりの突出部の正確な数は、1つ、2つ、3つ、またはそれ以上であってもよい。同様に、プレート上に存在する列の数は、1つ、2つ、3つ、またはそれ以上であってもよい。各列の個々の突出部は、必要に応じて互いに対称的または非対称的に離間することができる。さらに、異なる突出部の形状、サイズおよび/または深さは、同じである必要はない。プレート1200の使用において、スキン層をコア層上に配置し、加熱してスキン層および/またはコア層を軟化させることができる。次いで、プレート1200を軟化したスキン層に押し込んで、スキン層の表面全体に複数の凹部を形成することができる。
【0113】
特定の例では、突出部は固定されているものとして図12に示されているが、必要に応じて、突出部のうちの1つまたは複数を、例えば油圧、空気圧などで作動させて、突出部をスキン層に押し込むことができる。例えば、プレートはスキン層に隣接して配置され、静止したままであってもよい。1つまたは複数の個々の突出部を作動させて、その突出部をスキン層および/またはコア層に押し込んで凹部を形成することができる。
【0114】
特定の構成では、軟化したスキン層を複数の空気ジェットに隣接して配置して、多層アセンブリの第1の表面に凹部を形成することができる。例えば、空気ジェットから例えば連続的または断続的に空気圧を加えることは、スキン層をコア層に押し込み、1つまたは複数の凹部を形成するように作用することができる。必要に応じて異なる空気圧を使用して、異なる深さおよび/または形状の凹部を形成することができる。周囲空気、窒素もしくはヘリウムなどの不活性ガスまたは他のガスを使用して凹部を形成することができる。場合によっては、スキン層に存在する繊維および/または熱可塑性材料が反応性ガス中の材料と反応できるように、反応性ガスを使用することができる。
【0115】
特定の例では、本明細書に記載のコア層は、発泡体を押出成形もしくは膨張させることによって、または材料の複数のストリップを接合すること、および/または材料を所定の厚さおよび高さに切断することによってハニカム構造を製造することによって製造することができる。これらのストリップは、例えば、所定の間隔で取り付ける(接着/溶接する)ことができる。引っ張られて開くと、セルはハニカム構造を提供することができる。例えば、一例では、紙ロールを使用して、特定の領域で接着剤で接続することができる一連の積層シートを提供することができる。次いで、積層シートをスライスすることができる。スライスは、複数のセルまたはハニカムを有するコアを提供するために膨張させることができる。金属ハニカム構造の場合、それらは印刷、鍛造、鋳造、または他の方法で製造することができる。
【0116】
本明細書に記載のスキン層を製造する際に、湿式プロセスおよび1つまたは複数の追加の材料を使用することが望ましい場合がある。例えば、分散した材料、例えば熱可塑性材料と、場合により本明細書に記載の任意の1つまたは複数の添加剤(例えば、難燃剤、ロフティング剤など)を含む繊維などの1つまたは複数の種類の強化材料とを含む液体または流体媒体を、気体、例えば空気または他の気体の存在下で撹拌またはかき混ぜることができる。次いで、分散物を移動支持体、例えばワイヤスクリーンまたは他の支持材料上に置き、堆積材料中の材料の実質的に均一な分布を提供することができる。材料分散および/または均一性を高めるために、撹拌分散液は、例えば、アニオン性、カチオン性または非イオン性の活性剤、例えば、Industrial Soaps社によってACE液の名称で販売されているもの、Glover Chemicals社によってTEXOFOR(登録商標)FN 15材料として販売されているもの、およびFloat-Ore社によってAMINE Fb 19材料として販売されているものを含んでもよい。これらの薬剤は、液体分散液中の空気の分散を助けることができる。成分は、空気の存在下で混合タンク、浮選セルまたは他の適切な装置に添加して分散液を提供することができる。水性分散液が望ましく使用されるが、分散を補助し、流体の粘度を変化させ、またはそうでなければ所望の物理的または化学的特性を分散液またはプリプレグ、コアもしくは物品に付与するために、1つまたは複数の非水性流体が存在してもよい。
【0117】
特定の例では、分散液が十分な期間混合された後、懸濁材料を有する流体をスクリーン、移動ワイヤまたは他の適切な支持構造上に配置して、堆積材料のウェブを提供することができる。熱可塑性材料、および存在する任意の他の材料、例えば繊維、添加剤などを残すために、堆積材料から任意の液体を除去するために吸引または減圧をウェブに提供することができる。得られたウェブは、乾燥させることができ、所望のスキン層を提供するために完全に形成する前に、所望の厚さに圧密化またはプレスすることができる。熱可塑性材料および強化材料の性質に応じて、湿式プロセスを使用することができるが、代わりに、エアレイドプロセス、乾式ブレンドプロセス、カーディングおよびニードルプロセス、または不織布製品を製造するために使用される他の既知のプロセスを使用することが望ましい場合がある。
【0118】
特定の実施形態では、本明細書に記載のスキン層は、インラインプロセスおよび/またはインラインシステムを使用して製造することができる。例えば、スキン層を製造するシステムは、材料を混合し、熱可塑性材料(TP)および強化材料(RM)を含む液体を移動支持体上に堆積させるために使用することができるヘッドボックスを含むことができる。移動支持体は、モータに結合することができるプーリまたはローラを使用して移動させることができる。真空装置は、移動支持体上の堆積材料からTPまたはRMではなく液体を除去してウェブを形成するために存在することができる。ウェブは、ウェブを圧縮するためにローラの任意のセットに提供される前に、少なくともある程度の期間にわたって凝固または乾燥され得る。移動ベルトは、移動支持体から乾燥ウェブを受け取ることができる。移動支持体とベルトとの間の間隙は、乾燥ウェブが落下しないように小さくすることができる。
【0119】
特定の例では、次いで、ウェブをコア層上に配置し、所望の温度、例えば摂氏170~240度に加熱してウェブを軟化させることができる。ウェブを加熱するために使用される正確な時間は、乾燥したウェブの全体の厚さに応じて数秒から数分まで変化し得る。次いで、突出部を備えるプレート、金型などをコア層上の加熱ウェブに押し込んで1つまたは複数の凹部を形成し、突出部を多層アセンブリに押し込むことによって形成されるコア層の側壁へのスキン層の結合を強化することができる。
【0120】
特定の実施形態では、多層アセンブリは、場合により多層アセンブリに結合することができる他の層と共に金型内に配置することができる。金型の壁は、成形後の最終アセンブリに凹部を設けるための突出部を備えることができる。金型が例えば300℃以上に加熱されると、アセンブリを所望の最終物品に成形することができると同時に、スキン層とコア層との結合を強化するために凹部を形成することができる。
【0121】
特定の実施形態では、本明細書に記載のアセンブリの表面に凹部を生成するために、突出部を有する膨張可能なブラダを金型と共にまたは金型なしで使用することができる。膨張可能ブラダは、アセンブリの1つまたは複数の層を軟化させてディンプルまたは凹部をアセンブリの表面に押し込むことを可能にするために、高温材料で作られてもよい。
【0122】
特定の実施形態では、多層アセンブリの全体の厚さ、重量などは変化し得る。いくつかの例では、多層アセンブリの厚さは変化してもよい。いくつかの例では、自動車用途の荷重床の場合、荷重床は有効坪量を有することができるため、最大125ポンド(約57kg)の荷重が床に置かれたときに4mm未満の撓みが生じる。他の例では、多層アセンブリは有効坪量を有することができるため、最大500ポンド(約227kg)の荷重が床に置かれたときに8mm未満の撓みが生じる。より高い重量支持要件を有する用途は、必要に応じてより高い坪量を有することができる。
【0123】
特定の実施形態では、本明細書に記載の多層アセンブリは、車両、例えば自動車、トラック、列車、飛行機など、レクリエーション車両、例えばRVの後ろのトウ、クラスA RV、クラスB RV、クラスC RV、トラックキャンパ、玩具運搬機、RVトレーラまたは他のレクリエーション車両、建築用途、例えばサイディング、天井、壁室、床、壁板または他の用途で使用することができる。
【0124】
特定の実施形態では、荷重床1300が図13Aに示されている。車両荷重床として使用可能な荷重床の側面図を示す。荷重床1300は、典型的には、車両の後部、例えばスポーツユーティリティビークルまたはミニバンの後部ストレージに配置され、貯蔵のために構成要素、ギア、荷物、スペアタイヤなどを受け入れるように設計される。車両荷重床1300内に構成要素を封入し、それらを視界から遮蔽するために、蓋またはカバー(図示せず)が存在してもよい。荷重床1300は、例えば、本明細書に記載のような1つまたは複数の凹部を備える多層アセンブリを備えることができる。場合によっては、荷重床1300は、例えば、約50ポンド以上(約22kg以上または少なくとも220ニュートンの力に耐える能力)の十分な重量支持能力を提供し、それにより、それを支持するために車両からの、下にある支持部材が存在する必要はない。
【0125】
特定の例では、荷重床は、図1A図8Bに関連して本明細書で説明するような層状構造を有することができる。いくつかの例では、荷重床は、図13Bに示すような層状配置を備えることができる。荷重床1350は、ハニカム層1355を含む。層1355の第1の表面上には、任意選択の接着層1360がある。第1の繊維強化熱可塑性層1365は、接着層1360上に存在することができる。スキン、装飾層またはスクリム1370は、層1365上に存在することができる。別の任意選択の接着剤層1375は、ハニカム層1355の第2の表面上に存在することができる。第2の繊維強化熱可塑性層1380は、層1375上に存在することができる。スキン、スクリム、または装飾層1385は、層1380上に存在することができる。凹部(図示せず)は、本明細書で述べるように、1つまたは複数の表面の上または中に存在することができる。
【0126】
他の実施形態では、本明細書に記載の多層アセンブリは、バルクヘッド壁内に存在することができる。例えば、車両の客室を車両の貨物室から分離するように構成されたバルクヘッド壁は、本明細書に記載の多層アセンブリのうちの1つまたは複数を含むことができる。バルクヘッド壁は、コア層と、コア層の第1の表面に配置された第1の多孔質繊維強化熱可塑性層とを備え、第1の多孔質繊維強化熱可塑性層は、コア層の第1の表面にわたって複数の第1の凹部の表面に結合される。図14には、バルクヘッド壁1410は、トラック運転室1400内の客室1405と睡眠エリア1420とを隔てるものとして示されている。本明細書に記載の多層アセンブリを備えるバルクヘッド壁はまた、乗用車、レクリエーション車両、電車、地下鉄、船、飛行機などに存在してもよい。
【0127】
特定の実施形態では、多層アセンブリは、2つ以上のコアまたはハニカム層を備えてもよい。例えば、必要に応じて、1つ、2つ、3つまたはそれ以上のハニカム層を任意の1つの多層アセンブリに存在させることができる。ハニカム層は、互いに隣接して配置されてもよく、または1つまたは複数の他の層によって分離されてもよい。本明細書に記載のハニカム層は、他の層に結合する前に、または他の層に結合した後に、ディンプルまたは凹部を用いて製造することができる。
【0128】
本開示の利点を考慮すると、ディンプルまたは凹部以外の構造を同様の方法で提供することができることが当業者によって認識されるであろう。例えば、チャネル、スロットまたは他の構造は、本明細書に記載のものと同様の方法および材料を使用して製造することもできる。
【0129】
本明細書に開示される例の要素を導入する場合、冠詞「a」、「an」、「the」、および「said」は、1つまたは複数の要素があることを意味することを意図している。「備える(comprising)」、「含む(including)」、「有する(with)」、および「有する(having)」という用語は、オープンエンドであることを意図しており、列挙された要素以外の追加の要素が存在し得ることを意味する。本開示の利点を考慮すると、実施例の様々な構成要素は、他の実施例の様々な構成要素と交換または置換することができることが当業者によって認識されるであろう。
【0130】
特定の態様、例、および実施形態を上述したが、本開示の利益を考慮すると、開示された例示的な態様、実施例、および実施形態の追加、置換、修正、および変更が可能であることが当業者によって認識されるであろう。
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図1F
図1G
図1H
図1I
図2A
図2B
図2C
図2D
図3A
図3B
図3C
図3D
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図4F
図4G
図4H
図4I
図5A
図5B
図6A
図6B
図7A
図7B
図8A
図8B
図9
図10
図11
図12
図13A
図13B
図14
【国際調査報告】