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特表2023-545123医療デバイスのためのシステムおよびその方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-26
(54)【発明の名称】医療デバイスのためのシステムおよびその方法
(51)【国際特許分類】
   A61N 1/36 20060101AFI20231019BHJP
【FI】
A61N1/36
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023521804
(86)(22)【出願日】2021-10-05
(85)【翻訳文提出日】2023-06-12
(86)【国際出願番号】 US2021053627
(87)【国際公開番号】W WO2022076455
(87)【国際公開日】2022-04-14
(31)【優先権主張番号】29/754,410
(32)【優先日】2020-10-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/180,669
(32)【優先日】2021-02-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522444058
【氏名又は名称】アイ-ルーメン サイエンティフィック,インク.
(74)【代理人】
【識別番号】110003797
【氏名又は名称】弁理士法人清原国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マスコ,マーシャル ティー.
(72)【発明者】
【氏名】ベルーラ,ジョン シー.
(72)【発明者】
【氏名】ダンカン,トゥー-ハ
(72)【発明者】
【氏名】ルメール,アレキサンダー ビー.
(72)【発明者】
【氏名】ルメール,シャルル エー.
【テーマコード(参考)】
4C053
【Fターム(参考)】
4C053JJ02
4C053JJ03
4C053JJ05
4C053JJ14
4C053JJ24
(57)【要約】
患者に使用される医療デバイスへの接続を物理的に支持するためのケーブルホルダシステムであって、前記システムは、前記患者の頭部に支持されるように構成された第1の部分と、前記第1の部分に移動可能に結合された第2の部分と、前記医療デバイスに電気的に接続するように構成された電気コネクタとを含み、前記電気コネクタは前記第2の部分に物理的に接続されている、ケーブルホルダシステム。
【選択図】図19A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気刺激デバイスを備えるシステムであって、前記電気刺激デバイスは、
患者の第1の眼の視界を遮ることなく前記第1の眼を包囲するように構成された第1の電極基材と、
前記第1の電極基材上にある第1のリング電極であって、前記患者の前記第1の眼の視界を遮ることなく前記第1の眼を包囲し、かつ前記第1の眼に電気刺激を与えるように構成された第1のリング電極と、
前記第1のリング電極に動作可能に結合されるとともに、前記第1のリング電極によって与えられる前記電気刺激を制御するように構成された治療制御装置と
を備えている、システム。
【請求項2】
前記第1のリング電極が1つまたは複数の電気接続部を備えており、前記システムが、前記患者の第1の耳によって支持されるように、かつ、前記患者の前記第1の眼と前記第1の耳との間の複数の位置のうちの1つにおいて前記第1のリング電極の1つまたは複数の電気接続を受けるように構成される位置可変導電コネクタを設けるように構成された、導電体ホルダをさらに備えている、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記電気刺激デバイスが、前記治療制御装置に動作可能に結合され、前記患者の前記第1の眼から離れた位置において前記患者の皮膚と接触して配置されるように構成され、前記電気刺激のためのリターンパスを設けるように構成された、少なくとも第1の接地電極をさらに備えている、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記第1のリング電極が、前記治療制御装置によって作動されると、前記第1のリング電極の全周囲にわたり前記電気刺激を与える、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記第1のリング電極が、前記治療制御装置によって作動されると、前記第1のリング電極上の1つまたは複数の選択された位置に前記電気刺激を与える、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記電気刺激デバイスが、
前記患者の第2の眼を包囲するように構成された第2の電極基材と、
前記第2の電極基材上にある第2のリング電極であって、前記患者の前記第2の眼を包囲し、かつ前記第2の眼に電気刺激を与えるように構成されており、前記治療制御装置がさらに動作可能に結合されている、第2のリング電極と
をさらに備えている、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記第1の眼が第1の眼窩および第1の眼球を含み、前記第1の電極基材が、前記第1の眼の前記第1の眼球の外側部分の上にあるよう前記第1の眼の前記第1の眼窩内に適合するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
電気刺激デバイスを備えるシステムであって、前記電気刺激デバイスは、
患者の第1の眼を覆うことなく前記第1の眼を包囲するように構成された第1の電極基材と、
前記第1の電極基材上にある第1のリング電極であって、前記患者の前記第1の眼を覆うことなく前記第1の眼を包囲し、かつ前記第1の眼に電気刺激を与えるように構成された第1のリング電極と、
前記第1のリング電極に動作可能に結合されるとともに、前記第1のリング電極によって与えられる前記電気刺激を制御するように構成された治療制御装置であって、該治療制御装置はマイクロプロセッサを備えており、前記電気刺激デバイスは、前記第1の電極基材上に個別に作動可能な第1の複数の電極をさらに備えており、前記個別に作動可能な第1の複数の電極のそれぞれは前記治療制御装置の前記マイクロプロセッサに動作可能に結合されている、治療制御装置と
を備えている、システム。
【請求項9】
電気刺激デバイスを備えるシステムであって、前記電気刺激デバイスは、
患者の第1の眼を覆うことなく前記第1の眼を包囲するように構成された第1の電極基材と、
前記第1の電極基材上にある第1のリング電極であって、前記患者の前記第1の眼を覆うことなく前記第1の眼を包囲し、かつ前記第1の眼に電気刺激を与えるように構成された第1のリング電極と、
前記第1のリング電極に動作可能に結合されるとともに、前記第1のリング電極によって与えられる前記電気刺激を制御するように構成された治療制御装置と、
前記第1の電極基材上にある個別に作動可能な第1の複数の電極であって、前記個別に作動可能な第1の複数の電極は前記治療制御装置に動作可能に結合されており、前記電気刺激は、前記第1のリング電極によって与えられる第1のレベルの治療刺激と前記個別に作動可能な第1の複数の電極のうち1つまたは複数によって与えられる少なくとも第2のレベルの治療刺激との組合せによって形成される、個別に作動可能な第1の複数の電極と
を備えている、システム。
【請求項10】
電気刺激デバイスを備えるシステムであって、前記電気刺激デバイスは、
患者の第1の眼を覆うことなく前記第1の眼を包囲するように構成された第1の電極基材と、
前記第1の電極基材上にある第1のリング電極であって、前記患者の前記第1の眼を覆うことなく前記第1の眼を包囲し、かつ前記第1の眼に電気刺激を与えるように構成された第1のリング電極と、
前記第1のリング電極に動作可能に結合されるとともに、前記第1のリング電極によって与えられる前記電気刺激を制御するように構成された治療制御装置と、
前記第1の電極基材上にある個別に作動可能な第1の複数の電極であって、前記個別に作動可能な第1の複数の電極は前記治療制御装置に動作可能に結合されており、前記個別に作動可能な第1の複数の電極は前記第1のリング電極によって形成される外周の内側に位置しており、前記電気刺激は、前記第1のリング電極によって与えられる第1の閾下レベルの治療刺激と前記個別に作動可能な第1の複数の電極のうち1つまたは複数によって与えられる同時的な第2のレベルの治療刺激との組合せによって形成される、個別に作動可能な第1の複数の電極と
を備えている、システム。
【請求項11】
患者に電気刺激を与えるための方法であって、
第1の電極基材を設ける工程であって、前記第1の電極基材は第1のリング電極を備えている、工程と、
前記第1の電極基材を前記患者の皮膚に貼付する工程であって、前記第1の電極基材の貼付は、前記患者の第1の眼の視界を遮ることなく前記第1の電極基材および前記第1のリング電極により前記第1の眼を包囲することを含む、工程と、
前記第1のリング電極を介して前記第1の眼に電気刺激を印加する工程と
を含む方法。
【請求項12】
少なくとも第1の接地電極を設ける工程と、
前記少なくとも第1の接地電極を前記患者の皮膚に貼付する工程であって、前記電気刺激の印加は、前記第1のリング電極と前記少なくとも第1の接地電極との間の治療電流を制御することを含む、工程と
をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記電気刺激の印加が、前記第1のリング電極の全周囲にわたり前記電気刺激を発生させることを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記電気刺激の印加が、前記第1のリング電極上の1つまたは複数の選択された位置において前記電気刺激を発生させることを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
第2の電極基材を設ける工程であって、前記第2の電極基材が第2のリング電極を備えている、工程と、
前記第2の電極基材を前記患者の皮膚に貼付する工程であって、前記第2の電極基材の貼付は、前記第2の電極基材および前記第2のリング電極により前記患者の第2の眼を包囲することを含む、工程と、
前記第2のリング電極を介して前記第2の眼に電気刺激を印加する工程と
をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記第1の眼が第1の眼窩および第1の眼球を含み、前記第1の電極基材の貼付が、前記第1の電極基材が前記第1の眼の前記第1の眼球の外側部分の上にあるよう前記第1の電極基材を前記第1の眼の前記第1の眼窩内に適合させることを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項17】
電池で動くマイクロプロセッサを設ける工程をさらに含んでおり、前記電気刺激の印加が、前記マイクロプロセッサを使用して前記電気刺激の発生を制御することを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項18】
患者に電気刺激を与えるための方法であって、
第1の電極基材を設ける工程であって、前記第1の電極基材は第1のリング電極を備えている、工程と、
前記第1の電極基材を前記患者の皮膚に貼付する工程であって、前記第1の電極基材の貼付は、前記患者の第1の眼を覆うことなく前記第1の電極基材および前記第1のリング電極により前記第1の眼を包囲することを含む、工程と、
前記第1のリング電極を介して前記第1の眼に電気刺激を印加する工程と、
前記第1の電極基材上に個別に作動可能な第1の複数の電極を設ける工程であって、前記電気刺激の印加は、前記第1のリング電極によって与えられる第1のレベルの治療刺激と前記個別に作動可能な第1の複数の電極のうちの1つまたは複数によって与えられる少なくとも第2のレベルの治療刺激との組合せを発生させることを含む、工程と
を含む方法。
【請求項19】
患者に電気刺激を与えるための方法であって、
第1の電極基材を設ける工程であって、前記第1の電極基材は第1のリング電極を備えている、工程と、
前記第1の電極基材を前記患者の皮膚に貼付する工程であって、前記第1の電極基材の貼付は、前記患者の第1の眼を覆うことなく前記第1の電極基材および前記第1のリング電極により前記第1の眼を包囲することを含む、工程と、
前記第1のリング電極を介して前記第1の眼に電気刺激を印加する工程と、
前記第1の電極基材上に個別に作動可能な第1の複数の電極を設ける工程であって、前記電気刺激の印加は、前記第1のリング電極によって与えられる第1の閾下レベルの治療刺激と前記個別に作動可能な第1の複数の電極のうち1つまたは複数によって与えられる同時的な第2のレベルの治療刺激との組合せを発生させることを含む、工程と
を含む方法。
【請求項20】
患者の第1の眼に電気刺激を与えるためのシステムであって、
第1の基材と、
前記第1の基材上で、前記患者の前記第1の眼に第1の閾下レベル および同時的な第2のレベルの治療電気刺激を印加するための手段と、
前記第1の閾下レベルおよび前記同時的な第2のレベルの治療電気刺激を制御するための手段であって、前記印加するための手段に電気的に結合される手段と
を備えるシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本国際出願は、2020年10月9日にMarshall T.Maskoらによって出願された“MEDICAL DEVICE”と題する米国意匠特許出願第29/754,410号、および、2021年2月19日にMarshall T.Masakoらによって出願された“SYSTEM AND METHOD FOR A MEDICAL DEVICE”と題する米国実用特許出願第17/180,669号の優先権を主張する。なお、各出願はその全体を引用することによって本明細書に組み込まれる。
【0002】
本出願は、
2019年8月27日にBlair P.Moweryらに発行された“APPARATUS AND METHOD FOR OCULAR MICROCURRENT STIMULATION THERAPY”と題する米国特許第10,391,312号、
2016年9月13日に出願された“APPARATUS AND METHOD FOR OCULAR MICROCURRENT STIMULATION THERAPY”と題するPCT出願番号第PCT/US2016/051550号(国際公開番号WO2017/048731)、
2019年11月26日にMarshall T.Maskoらによって出願された“APPARATUS AND METHOD FOR MICROCURRENT STIMULATION THERAPY”と題するPCT出願番号第PCT/US2019/063404号(国際公開番号WO2020/131329)、
2019年12月19日にMarshall T.Maskoらによって出願された“MICROCURRENT-STIMULATION-THERAPY APPARATUS AND METHOD”と題するPCT出願番号第PCT/US2019/067627号(国際公開番号WO 2020/132337)、
2020年3月5日にMarshall T.Maskoらによって出願された“VISION TESTING AND TREATMENT SYSTEM AND METHOD”と題するPCT出願番号第PCT/US2020/021267号(国際公開番号WO 2021/177968)、
2015年9月15日にMoweryらによって出願された“APPLIANCE FOR MICROCURRENT STIMULATION THERAPY USING A DISPOSABLE MATERIAL AFIXED TO THE UPPER AND LOWER、EYE LID & OTHER BODY PARTS”と題する米国仮特許出願第62/283,870号、
2015年9月15日にMaskoらによって出願された“APPARATUS FOR A METHOD OF APPLICATION OF MICROCURRENT STIMULATION THERAPY,CONSISTING OF A GOGGLE DEVICE AFFIXED TO & ENCIRCLING THE UPPER AND/OR LOWER EYELIDS、AS WELL AS OTHER BODY PARTS”と題する米国仮特許出願第62/283,871号、
2016年7月22日にTappらによって出願された“APPLIANCE FOR MICRO-CURRENT STIMULATION”と題する米国仮特許出願第62/365,838号、
2018年12月20日にMaskoらによって出願された“APPARATUS AND METHOD FOR MICROCURRENT STIMULATION THERAPY”と題する米国仮特許出願第62/783,116号、
2020年5月15日にDuncanらによって出願された“ELECTRODE SYSTEM FOR VISION TREATMENT AND METHOD”と題する米国仮特許出願第63/025,987号の関連出願である。なお、各出願はその全体を参照することによって本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
1977年4月19日にCarlsonらに発行された“Method and apparatus for sleep induction”と題する米国特許第4,018,218号は、参照として本明細書に組み込まれる。米国特許第4,018,218号には、発振器を利用して患者が受ける電気刺激の周波数を制御する、睡眠を誘発するための装置および方法が記載されている。第1と第2マルチバイブレータは、視神経を伝導して中枢神経系を刺激し、かつ眼の網膜を刺激して視覚前兆を引き起こすために必要な信号を発生させる。増幅器は、マルチバイブレータによって発生した信号を増幅し、電極は、増幅した信号を患者に送信する。上記装置の各種コンポーネントは、アイフレーム構造内に収容されてもよく、眼瞼電極パッドは、患者の両眼に沿った所定の位置に保持され、乳様突起電極パッドは、フレームのイヤーフックによって所定の位置に保持される。
【0004】
1996年6月4日にWallaceらに発行された“Apparatus and method for ocular treatment”と題する米国特許第5,522,864号は、参照として本明細書に組み込まれる。米国特許第5,522,864号には、対象中の黄斑変性およびその他の眼の病状は、直流電源の正電極を対象の閉じたまぶたに電気的に接触させる工程、直流電源の負電極を対象の後頸部に電気的に接触させる工程、および、200μAの一直流定電流を約10分間にわたって対象を介して2つの電極間に流す工程により治療されることが記載されている。該電源は携帯用で、対象に取り付けられる、電池駆動式の直流定電流発電機であり得る。対象は治療中に移動することができる。
【0005】
2000年3月7日にJardingらに発行された“Methods and apparatus for electrical microcurrent stimulation therapy”と題する米国特許第6,035,236号は、参照として本明細書に組み込まれる。特許第6,035,236号には、身体部位に微弱電流刺激治療を施すために、身体部位に電気信号を供給するための装置が記載されている。該装置は、好ましくは、第1のスイープ波信号を発生させるように構成された第1のスイープ波またはスイープ周波数信号発生器と、第1のスイープ波信号発生器から第1のスイープ波信号を受信し、該スイープ波信号を増幅かつバッファし、バッファされたスイープ波信号を作成するように構成されたバッファアンプ回路とを備える。さらに、上記装置は、好ましくは、バッファアンプ回路からバッファされたスイープ波信号を受信し、かつ身体部位に供給される電流量を制限するように構成された電流制限回路を備える。最後に、上記装置は、好ましくは、スイープ波信号を身体部位に印加するためのプローブを備える。上記装置は、スイープ波信号または非スイープ波信号のいずれかを含み得る第2の信号を発生させるための第2の信号発生器をさらに備えてもよい。上記装置はまた、第1と第2の信号発生器から第1と第2の信号を受信し、かつ第1と第2の信号を1つの複合スイープ波信号に合成するように構成された信号合成回路を備えることになる。
【0006】
2001年8月14日にJardingらに発行された“Methods and apparatus for electrical microcurrent stimulation therapy”と題する米国特許第6,275,735号は、参照として本明細書に組み込まれる。特許第6,275,735号には、身体部位に微弱電流刺激治療を施すための方法および装置が開示されている。一実施形態では、方法によって微弱電流信号の変調周波数のデジタル制御が可能となる。該方法は、第1のデジタルデータワードに相関する第1の周波数を生成するために使用される第1のデジタルデータワードを受信する工程を含み、その後第1の周波数の第1の微弱電流信号が身体部位に印加される。第2のデジタルデータワードは、受信され、かつ第2のデジタルデータワードに相関する第2の周波数を生成するために使用される。第2の周波数の第2の微弱電流信号が、身体部位に印加される。他の実施形態では、方法によって微弱電流刺激信号の直接的なデジタル合成が可能となる。第1のデジタルデータワードは、身体部位に印加される第1のアナログ電圧を生成するために使用される。第2のデジタルデータワードは、身体部位に同様に印加される第2のアナログ電圧を生成するために使用され、ここで、第1のアナログ電圧は、第2のアナログ電圧と異なる。さらに他の実施形態では、微弱電流刺激治療を施すための装置は、デジタルアナログ変換器、制御装置、および複数のデータワードを備える。該制御装置はデジタルアナログ変換器に結合され、デジタルアナログ変換器にデジタルデータワードを供給し、微弱電流刺激治療のための電気信号を発生させる。
【0007】
2002年9月3日にMichelsonらに発行された“Miniature wireless transcutaneous electrical neuro or muscular-stimulation unit”と題する米国特許第6,445,955号は、参照として本明細書に組み込まれる。米国特許第6,445,955号には、小型無線経皮神経または筋肉電気刺激ユニットが記載されている。該ユニットは、複数の電極に取り付けられたハウジングを有する。電気回路を含む電子モジュールは、ハウジング内に収容され、電極を介して一連の単相または二相のパルスを患者の疼痛部位に与える。電極は使い捨て式で、様々な形状およびサイズがあり得る。患者は、数種類のTENSおよび微弱電流波形のうち1つを選択することで、パルスの強度および周波数、ならびに電極の方向および数量を選択かつ制御してもよい。電子モジュールに電力を供給するための手段は、使い捨て式で取り外し可能な1つのアセンブリ内の電極に一体化され得る。装着型の遠隔制御装置は電子モジュール内の受信機に送信信号を送り、それによって患者は身体に配置された特定のユニットに、指定した一連の波形で作動するようにプログラムすることができる。該電極は、副子、包帯、装具、および、ギプスに埋め込んでもよく、そこではワイヤまたはフレキシブル回路材が、電極をユニットに接続する。該電極は、疼痛部位に対してより高い治療効果を与える特定の発射順序をプログラムできるように格子状に配置することができ、また、従来の「バンドエイド」と同様に、粘着細片に埋め込んでもよい。
【0008】
2003年10月21日に、Bauraらに発行された“Apparatus and method for determining cardiac output in a living subject”と題する米国特許第6,636,754号は、参照として本明細書に組み込まれる。特許第6,636,754号には、生体対象の心拍出量を決定するための改良された装置および方法が記載されている。該発明の改良された装置は一般に、対象の胸腔付近の皮膚に貼付される1つもしくは複数の電極アセンブリ、またはパッチを備える。各電極パッチの端子は、電解ゲルに接触し、かつパッチ内で互いに所定の間隔をあけて配置される。この所定の間隔により、臨床環境において、より安定した測定が可能になり、またパッチの端子とそれらに関連する電気コネクタとの間の電気的連続性の欠如を検知することも可能になる。該方法は、一般に、刺激電流を発生させて端子と対象の胸腔に流す工程と、インピーダンスを時間の関数として測定する工程とを含む。このインピーダンスを用いて心筋拍出量が決定され、その後対象の心拍数(同様に電極パッチを介して検知される)とともに用いて心拍出量が決定される。電極パッチのうちの1つまたは複数の端子における電気的連続性の欠如を検知する方法もまた開示されている。
【0009】
2006年6月13日にIhmeらに発行された“Method and arrangement for determining suitable treatment frequency and/or intensity”と題する米国特許第7,062,319号は、参照として本明細書に組み込まれる。特許第7,062,319号には、電気治療で使用される治療信号の適切な治療周波数および/または強度を決定するための方法ならびに装置が記載されている。該方法では、刺激電気信号が対象に送られると、刺激電気信号の異なる強度で、対象内に異なる反応型を生成する。少なくとも3つの異なる反応型について、反応型が生じた刺激電気信号の強度が記憶される。少なくとも3つの異なる周波数で異なる反応型について記憶された電気信号強度は、基準値と比較され、かつ、1つまたは複数の基準値から十分に逸脱する周波数および/または信号強度が決定される。該方法は、適切な治療周波数および/または信号強度を決定するときに、該工程で得られた周波数および/または信号強度を使用する。
【0010】
2007年1月2日にPaul,Jr.に発行された“Method and apparatus for performing microcurrent stimulation(MSC)therapy”と題する米国特許第7,158,834号は、参照として本明細書に組み込まれる。特許第7,158,834号には、微弱電流刺激(MSC)治療を施すための方法および装置が記載されている。特許第7,158,834号は、特定の周波数の微弱電流信号を特定の時間にわたり眼に印加することで、黄斑変性およびその他の眼の病気の病状が安定し、さらには改善まですることが判明したと明記している。
【0011】
2007年5月8日にBurksに発行された “Multiple electrode assembly”と題する米国特許第7,215,989号は、参照として本明細書に組み込まれる。特許第7,215,989号には、患者の身体と監視装置の間に電気接続をもたらす複合電極アセンブリが記載されている。複合電極アセンブリを使うと、患者を複数の装置に接続するために、従来の単一電極アセンブリのたった半分のアセンブリ数で済む。患者を監視装置に接続するためにかかる時間も短縮され、患者に接続するアセンブリ数が少ないため、患者の不快感も軽減される。配置するアセンブリ数が少なくなることは、コスト削減にもつながる。該アセンブリは、多数の異なる形状および導線取り付け構成をとることができ、幅広い監視機能に対応する。
【0012】
2008年2月5日にKatimsに発行された“Nervous tissue stimulation device and method”と題する米国特許第7,326,181号は、参照として本明細書に組み込まれる。特許第7,326,181号には、監視システムが、研究対象の組織の生理学的伝導性を評価するために使用される生理学的反応を記録することに干渉する、またはそれを遮る十分な電圧または電気的アーチファクトを、刺激を受ける組織に残さない神経選択組織刺激に対し正確に制御されるコンピュータプログラム可能な刺激を使用する方法が記載されている。コンピュータは、刺激の両方の波形、持続時間、および強度を制御する。神経反応記録コンポーネントへの出力トリガで、動作のタイミングを制御する。神経選択的神経組織の反応レイテンシおよび振幅を決定することができる。また、コンピュータ制御の刺激は、治療目的で投与することもできる。
【0013】
2012年2月14日にBlyらに発行された“Adherent device with multiple physiological sensors”と題する米国特許第8,116,841号は、参照として本明細書に組み込まれる。特許第8,116,841号には、患者を長時間監視するための粘着性デバイスが、通気性テープを備えることを記載されている。通気性テープは、通気性テープを患者の皮膚に接着させるための粘着剤を塗布した多孔質物質を含む。少なくとも1つの電極は、通気性テープに貼付され、患者の皮膚に電気的に結合することができる。プリント回路基板は、テープが患者に接着されるときに通気性テープでプリント回路基板を支持するために、通気性テープに接続される。電子コンポーネントは、プリント回路基板に電気的に接続され、かつ少なくとも1つの電極に結合され、患者の生理的信号を測定する。通気性カバーおよび/または電子機器ハウジングは、回路基板および電子コンポーネント上に配置され、電子コンポーネント、プリント回路基板または通気性テープの少なくとも1つに接続される。
【0014】
2014年5月20日にShambayatiらに発行された“Multi-mode microcurrent stimulus system with safety circuitry and related methods”と題する米国特許第8,731,657号は、参照として本明細書に組み込まれる。特許第8,731,657号には、電源、電源に電子的に結合された2つ以上の電極、電磁波形を生成するように構成されたマイクロコントローラ、および2つ以上の電極間の1つまたは複数の生体組織の電気インピーダンスを測定するように構成されたインピーダンス測定モジュールを備えた微弱電流刺激デバイスが記載されている。第1の安全回路は、微弱電流刺激デバイスの1つまたは複数のコンポーネントを通る電流の流れを監視し、かつ、1つまたは複数のコンポーネントを通る電流が所定量を上回る場合に電流の流れを遮断する。第2の安全回路は、ファームウェアの故障が発生した場合に、1つまたは複数のコンポーネントを通る電流の流れを遮断する。
【0015】
2016年3月15日にThu-Ha Duncanに発行された“Electro-stimulation system”と題する米国特許第9,283,371号は、参照として本明細書に組み込まれる。特許第9,283,371号には、小型電源および制御アセンブリを備えた電気刺激システム、ならびに使用者による治療投与を容易にするための指示を付加した複数の成形ゲル電極パッチが記載されている。
【0016】
2005年6月23日に公開された、Paul,Jr.による“Method and apparatus for performing microcurrent stimulation(MSC)therapy”と題する米国特許公開第2005/0137649号は、参照として本明細書に組み込まれる。特許公開第2005/0137649号は、微弱電流刺激(MCS)治療を施すための方法および装置を記載し、かつ「特定の周波数の微弱電流信号を特定の時間にわたり眼に印加することで、黄斑変性およびその他の眼の病気の病状が安定し、さらには改善まですることが判明しており、また臨床試験による実験データは、治療を受けた人の結果が少なくともプラセボよりも優れており、治療が安全かつ有効であることを示している」と主張している。特許公報第2005/0137649号はさらに、「臨床試験による実験データは、該発明のMCS治療を受けた患者の約98%が、治療開始後1年以内に黄斑変性の安定または改善を経験している」と続けている。この割合のうち、MCS治療を受けた患者の約65%が視力の改善を経験し、一方で約32%が黄斑変性の安定化(視力のさらなる低下なし)を経験している。
【0017】
2008年7月17日に公開された、Katimsによる“Method for standardizing spacing between electrodes, and medical tape electrodes”と題する米国特許公開第2008/0171929号は、参照として本明細書に組み込まれる。特許公開第2008/0171929号は、電極対をテープ部と一体的に形成することなどにより、マイラーフィルム(Mylar spreader)を必要とせずに医療デバイスにおける電極対間の標準化が維持されると記載している。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】装飾(decorative)医療デバイスの斜視図である。
図2】装飾医療デバイスの上面図である。
図3】装飾医療デバイスの底面図である。
図4】装飾医療デバイスの左側面図である。
図5】装飾医療デバイスの右側面図である。
図6】装飾医療デバイスの正面図である。
図7】装飾医療デバイスの背面図である。
図8】医療デバイスアセンブリの斜視図である。
図9】医療デバイスアセンブリの上面図である。
図10】医療デバイスアセンブリの底面図である。
図11】医療デバイスアセンブリの左側面図である。
図12】医療デバイスアセンブリの右側面図である。
図13】医療デバイスアセンブリの正面図である。
図14】医療デバイスアセンブリの背面図である。
図15A】本発明のいくつかの実施形態に係るケーブルホルダシステム(1501)の斜視図である。
図15B】本発明のいくつかの実施形態に係る刺激治療システム(1502)の斜視図である。
図15C】本発明のいくつかの実施形態に係るケーブルホルダシステム(1503)の斜視図である。
図16A-1】本発明のいくつかの実施形態に係るケーブルホルダシステム(1601)の斜視図である。
図16A-2】本発明のいくつかの実施形態に係る、電気接続部(1627)がケーブルホルダシステム(1601)から離れる方向に完全に延在するように回転された可動部(1620)を示すケーブルホルダシステム(1601)の斜視図である。
図16B】本発明のいくつかの実施形態に係る刺激治療システム(1602)の斜視図である。
図17A】本発明のいくつかの実施形態に係るケーブルホルダシステム(1701)の斜視図である。
図17B】本発明のいくつかの実施形態に係る刺激治療システム(1702)の斜視図である。
図18A】本発明のいくつかの実施形態に係る、人間(99)の左右の眼の周りにそれぞれ位置付けられた2つの基材(1850)を有する治療機器システム(1801)の概略正面図である。
図18B】本発明のいくつかの実施形態に係る、人間の眼(98)の周りに位置付けられた治療機器基材(1850)を示すシステム(1802)の正面図である。
図19A】本発明のいくつかの実施形態に係る、人間(99)の左右の眼の周りにそれぞれ位置付けられた2つの基材(1950)を有する治療機器システム(1901)の概略正面図である。
図19B】本発明のいくつかの実施形態に係る、人間の眼(98)の周りに位置付けられた治療機器基材(1950)を示すシステム(1902)の正面図である。
図20】医療デバイス装置(2001)の第1の斜視図である。
図21】装置(2001)の第2の斜視図であって、該装置が「回転」位置にあることを示す。
図22】装置(2001)の上面図である。
図23】装置(2001)の底面図である。
図24】装置(2001)の左側面図である。
図25】装置(2001)の右側面図である。
図26】装置(2001)の正面図である。
図27】装置(2001)の背面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下の詳細な説明は、例証の目的のために多くの具体的な詳細を含むが、以下の詳細に対する多くの変形および改変が本発明の範囲内であることを当業者なら理解するであろう。特定の実施形態を例証するために具体例が使用されるが、請求項に記載される本発明は、これらの具体例のみに限定されることを意図しておらず、むしろ添付の請求項の全範囲を含むものとする。したがって、以下の本発明の好ましい実施形態は、請求項に記載されている発明の一般性を何ら損なうことなく、かつ、請求項に記載されている発明に制限を課すことなく説明される。さらに、以下の好ましい実施形態の詳細な説明では、説明の一部を形成し、例証として本発明が実施され得る具体的な実施形態が示される添付の図面を参照する。他の実施形態が使用されてもよく、構造的な変更が、本発明の範囲から逸脱することなく行われてもよいことを理解されたい。図中で示され、本明細書で説明される実施形態は、すべての特定の実施形態には含まれていない特徴を含むこともある。特定の実施形態は、記載された特徴のすべての部分集合のみを含むこともあれば、特定の実施形態が記載された特徴をすべて含むこともある。
【0020】
図中に現れる参照番号の最初の桁は、一般的にその要素が最初に導入される図面の番号に対応し、同じ参照番号が全体を通して、複数の図面に現れる同一の要素を参照するために使用される。信号および接続は同じ参照番号またはラベルによって参照されることもあり、実際の意味は記載の文脈での使用から明らかになる。
【0021】
図1は、装飾医療デバイスの斜視図である。
【0022】
図2は、装飾医療デバイスの上面図である。
【0023】
図3は、装飾医療デバイスの底面図である。
【0024】
図4は、装飾医療デバイスの左側面図である。
【0025】
図5は、装飾医療デバイスの右側面図である。
【0026】
図6は、装飾医療デバイスの正面図である。
【0027】
図7は、装飾医療デバイスの背面図である。
【0028】
図8は、医療デバイスアセンブリの斜視図である。
【0029】
図9は、医療デバイスアセンブリの上面図である。
【0030】
図10は、医療デバイスアセンブリの底面図である。
【0031】
図11は、医療デバイスアセンブリの左側面図である。
【0032】
図12は、医療デバイスアセンブリの右側面図である。
【0033】
図13は、医療デバイスアセンブリの正面図である。
【0034】
図14は、医療デバイスアセンブリの背面図である。
【0035】
図15Aは、本発明のいくつかの実施形態に係るケーブルホルダシステム(1501)の斜視図である。いくつかの実施形態では、ケーブルホルダシステム(1501)は、患者の耳の周りに適合するように構成された基部(1510)と、基部(1510)の「上部」(すなわち、基部(1510)が患者上の所定の位置にあるときに耳の上部の近くに位置する基部(1510)の部分)で基部(1510)に結合された可動部(1520)(本明細書では、「滑動部」と称されることもある)とを備える。いくつかの実施形態では、滑動部(1520)は、患者上に位置する1つまたは複数の刺激デバイス(例えば、患者の眼の周りに位置する電極、発光器、磁気パルス源、および/または熱源)に電気的に結合するように構成された電気コネクタ(1525)を備える。いくつかの実施形態では、滑動部(1520)は、患者の頭部サイズ調節機構を提供するために、基部(1510)に対して複数の水平位置に動かすことができるよう、基部(1510)の中空部(1511)内に適合する。いくつかのそのような実施形態では、滑動部(1520)の所望の水平位置は、電気コネクタ(1525)と患者の刺激デバイスの電気接続部との間の距離に基づいて選択され、これにより、ケーブルホルダシステム(1501)は、複数の患者の頭部サイズに適合することができる。いくつかの実施形態では、滑動部(1520)は、滑動部(1520)が基部(1510)の中空部(1511)を通って完全に引き抜かれるのを防止するフランジ(1521)を備える。いくつかの実施形態では、基部(1510)および滑動部(1520)は、ポリマー(例えば、射出成形ポリマー、3Dプリントポリマーなど)、金属、炭素繊維、および/または他の任意の適切な材料から製造される。いくつかの実施形態では、ケーブルホルダシステム(1501)は、複数の治療セッションにわたって再利用可能である。例えば、いくつかの実施形態では、ケーブルホルダシステム(1501)は、使用の都度に廃棄される除菌フィルムによって覆われている。
【0036】
いくつかの実施形態では、電気コネクタ(1525)は、ケーブル/電気コンジット(1531)に電気的に結合され、ケーブル/電気コンジット(1531)は、フランジ(1521)の近くで滑動部(1520)を出ると、基部(1510)の本体内に入っていく。いくつかの実施形態では、基部(1510)は、ケーブル出口部(1512)および(1513)を備える。いくつかの実施形態では、ケーブル/ワイヤ(1532)および(1533)は、ケーブル出口部(1512)および(1513)を介して、それぞれ基部(1510)を出る。いくつかの実施形態では、ケーブル/ワイヤ(1532)および(1533)は、接地電極、患者の他方の耳上に位置する第2のケーブルホルダシステム(1501)、および/または治療制御装置などの刺激治療システムに関連する他の電子デバイスへの電気的接続をもたらす。いくつかの実施形態では、治療制御装置は患者のこめかみに貼付され、かつ、治療制御装置の第1の側面上で刺激デバイスに、および治療制御装置の第2の側面上でケーブルホルダシステム(1501)に、動作可能に結合される。いくつかの実施形態では、治療制御装置は基部(1510)内に収容され(または基部(1510)の外面に貼付され)、ケーブルホルダシステム(1501)は、患者上に位置する刺激デバイスと治療制御装置との間の接続を物理的に支持するデバイスを提供する(いくつかのそのような実施形態では、ケーブルホルダシステム(1501)は、基部(1510)内に治療制御装置を含み、治療制御装置は、(電気接続部(1525)、ならびにケーブル/ワイヤ(1531)、(1532)、および/または(1533)を介して)患者の眼の周りに位置する1つまたは複数の電極刺激デバイスおよび患者の頭部に位置する1つまたは複数の接地電極に動作可能に結合される)。
【0037】
いくつかの実施形態では、ケーブルホルダシステム(1501)(および/またはケーブルホルダシステム(1501)内もしくはケーブルホルダシステム(1501)上に位置する治療制御装置)は、システム(1501)がモバイルデバイス(例えば、スマートフォン)、基地局(例えば、ラップトップ型コンピュータ)、および/または患者の他方の耳上に位置する第2のシステム(1501)などの他のシステム(1501)と無線で通信することを可能にする無線通信電子機器を備える。いくつかのそのような実施形態では、システム(1501)は、Bluetooth(登録商標)、近距離無線通信(NFC)、セルラーネットワーク(例えば、Global System for Mobile Communications(GSM))、Wi-Fi、および/または任意の他の適切な無線通信プロトコル/規格を用いて無線で通信するよう構成される。いくつかの実施形態では、システム(1501)はそれぞれ患者の各耳上に位置し、対応する眼刺激デバイスに動作可能に結合され、システム(1501)はそれぞれ、(無線で、または有線接続を介して)互いに通信して、患者に逐次的または同時に眼刺激を与える。
【0038】
いくつかの実施形態では、ケーブルホルダシステム(1501)(および/またはケーブルホルダシステム(1501)内もしくはケーブルホルダシステム(1501)上に位置する治療制御装置)は、患者または他の人(例えば、医療専門家)が、システム(1501)に動作可能に結合された刺激デバイスによって与えられる刺激レベルを調整できるタッチパッドまたはタッチスクリーンを設ける。いくつかの実施形態では、システム(1501)および/またはシステム(1501)に結合された治療制御装置は、システム(1501)に動作可能に結合された刺激デバイスによって与えられる刺激治療の進行および/または状態を示すためのオーディオ/ビジュアルキューを提供するように構成された音声電子機器および発光器も備える。
【0039】
図15Bは、本発明のいくつかの実施形態に係る刺激治療システム(1502)の斜視図である。いくつかの実施形態では、システム(1502)の滑動部(1520)は、電気コネクタ(1557)を介して導電体(1554)に結合され、導電体(1554)は、眼刺激デバイス(1550)(例えば、いくつかの実施形態では、眼刺激デバイス(1550)は、患者(99)の眼に治療レベルの電気刺激を与えるように構成された1つまたは複数の刺激電極を含む)に動作可能に結合される。いくつかの実施形態では、システム(1502)はまた、患者(99)の後頭部上に位置する1つまたは複数の接地電極(1541)に動作可能に結合される(いくつかの実施形態では、接地電極(1541)は、患者(99)の首の皮膚に接触して配置される。また、いくつかの実施形態では、接地電極(1541)は、患者(99)の任意の他の適切な位置の皮膚に接触して配置される)。いくつかの実施形態では、システム(1502)の対となるシステムは、患者(99)の反対側に位置し、システム(1502)と(無線で、または有線接続を介して)通信するように構成される。いくつかの実施形態では、システム(1502)および患者(99)の反対側にあるその対となるシステムはそれぞれ、対応するケーブルホルダシステム(1501)に結合された各治療制御装置を備える(いくつかのそのような実施形態では、各治療制御装置はそれぞれ、対応するケーブルホルダシステム(1501)内に収容される)。他の実施形態では、システム(1502)およびその対となるシステムは、それぞれのケーブルホルダシステム(1501)のうちの1つに結合された単一の治療制御装置によって制御される。
【0040】
図15Cは、本発明のいくつかの実施形態に係るケーブルホルダシステム(1503)の斜視図である。いくつかの実施形態では、システム(1503)は、基部(1516)が、図15Aに示されるように滑動部が基部の中空部分を通って移動するのではなく、滑動部(1526)が(矢印(1599)の方向に)上を覆って滑動する頂部(1517)を含むことを除いて、システム(1501)と実質的に類似している。いくつかの実施形態では、滑動部(1526)は、患者上に位置する1つまたは複数の刺激デバイス(例えば、患者の眼の周りに位置する電極、発光器、磁気パルス源、および/または熱源)に電気的に結合するように構成された電気接続部(1527)(例えば、USBコネクタまたは他の適切な電気コネクタ)を有する延在部(1534)を備える。いくつかの実施形態(図示せず)では、電気接続部(1527)は滑動部(1526)に直接結合され、延在部(1534)は存在しない。
【0041】
図16A-1は、本発明のいくつかの実施形態に係るケーブルホルダシステム(1601)の斜視図である。いくつかの実施形態では、ケーブルホルダシステム(1601)は、システム(1601)上の患者の頭部サイズ調整機構が水平滑動運動ではなく回転運動を伴うことを除いて、ケーブルホルダシステム(1501)と類似している。いくつかの実施形態では、ケーブルホルダシステム(1601)は、ケーブル/ワイヤ(1632)および(1633)に結合され、かつ患者の耳の周りに適合するように構成された基部(1610)と、電気接続部(1627)(例えば、USB接続部または他の適切な電気接続部)を有する可撓性延在部(1634)に結合された可動部(1620)と、基部(1610)および可動部(1620)に動作可能に結合された回転機構(1611)(例えば、いくつかの実施形態では、基部(1610)および可動部(1620)間の旋回点を形成するピン)とを備える。いくつかの実施形態(図示せず)では、電気接続部(1627)は可動部(1620)に直接結合され、可撓性延在部(1634)は存在しない。いくつかの実施形態では、電気接続部(1627)と患者の刺激デバイスの電気接続部との間の距離は、可動部(1620)が矢印(1699)の方向に動き、かつ電気接続部(1627)が患者の刺激デバイスから近くまたは遠くに動くよう、回転機構(1611)を軸として可動部(1620)を回転させることによって調節される。
【0042】
図16A-2は、本発明のいくつかの実施形態に係るケーブル/ワイヤ(1631)がシステム(1601)から離れる方向に完全に延在するよう回転された可動部(1620)を示す、ケーブルホルダシステム(1601)の斜視図である。
【0043】
図16Bは、本発明のいくつかの実施形態に係る刺激治療システム(1602)の斜視図である。いくつかの実施形態では、システム(1602)は、ケーブルホルダシステム(1501)がケーブルホルダシステム(1601)に置き換えられていることを除いて、図15Bのシステム(1502)に実質的に類似している。
【0044】
図17Aは、本発明のいくつかの実施形態に係るケーブルホルダシステム(1701)の斜視図である。いくつかの実施形態では、システム(1701)は、基部(1510)が、患者の耳の周りに少なくとも部分的に配置されるのではなく、患者の頭の周りに少なくとも部分的に配置されるように構成されたヘッドコネクタ(1710)に置き換えられていることを除いて、図15Aのシステム(1501)と実質的に類似している。
【0045】
図17Bは、本発明のいくつかの実施形態に係る刺激治療システム(1502)の斜視図である。いくつかの実施形態では、ヘッドコネクタ(1710)は、滑動部(1520)がそれぞれ、患者(99)の対応する耳のすぐ上でヘッドコネクタ(1710)の各端部に結合されるよう、患者の頭頂部の周りに適合するストラップまたはバンドを備える。いくつかの実施形態では、ヘッドコネクタは、ケーブルホルダシステム(1701)が使用中に所定の位置に保持されるよう、患者の頭の周りにしっかりと適合するように構成される。
【0046】
図18Aは、本発明のいくつかの実施形態に係る、人間(99)の左右の眼の周りにそれぞれ位置付けられた2つの基材(1850)を有する治療機器システム(1801)の概略正面図であり、電極(1851)、リング電極(1852)、および治療制御装置(1890)への接続部の例示的な位置を示す。いくつかの実施形態では、各基材(1850)は各眼窩内に適合され、眼球の外側部分の上にある。いくつかの実施形態では、各基材(1850)について、個別に作動可能な複数の電極(1851)の各電極(1851)は、導電性ゲルで被覆され、かつ電気絶縁性接着剤で包まれている。その結果、電気信号が第1の選択された電極(1851)に印加されるときに、治療制御装置(1890)からの信号が第1の電極(および、1つまたは複数の他の電極(1851)もその時に駆動される場合、1つまたは複数の他の電極(1851))に対してアクティブである場合、電流はその第1の電極(および、いくつかの実施形態では、上記1つまたは複数の他の電極(1851))の下のみ患者(99)の組織内に入る。いくつかの実施形態では、複数の電極(1851)の1つ1つの電極の下の組織の面積は、約1mm~約50mm(例えば、各電極は、約1mmx1mm~約7mmx7mmの正方形、または直径が約1.125mm~約8mmである円形の皮膚への電気接触部を有する)である。いくつかの実施形態では、複数の電極(1851)の1つ1つの電極の下の組織の面積は、任意の他の適切な大きさである。
【0047】
いくつかの実施形態では、各治療機器基材(1850)は、治療制御装置(1890)に電気的に結合された導電体(1854)を備える。いくつかの実施形態では、治療制御装置(1890)は、局所的に(例えば、シャツのポケット内や頭部に取り付けられた弾性バンド内など、人間(99)によって携帯される電池駆動式のユニット内に、または、例えば図15A図15Bのケーブルホルダシステム(1501)のようなケーブルホルダ内もしくは上に)配置されるが、他の実施形態では、治療制御装置(1890)は、ラップトップ型パーソナルコンピュータ、タブレットコンピュータ、またはデスクトップコンピュータなどのコンピュータ制御装置に取り付けられているか、またはその一部である。治療制御装置(1890)からの治療信号は、接続線束(1854)によって電極(1851)に運ばれ、電極(1851)は患者の組織に電流負荷を加える。
【0048】
いくつかの実施形態において、システム(1801)は、患者(99)の皮膚と接触して配置される1つまたは複数の電極(1841)(例えば、いくつかの実施形態では、1つまたは複数の電極(1841)は、患者(99)の後頭部の皮膚と接触して配置され、いくつかの実施形態では、1つまたは複数の電極は、患者(99)の首の皮膚と接触して配置され、またいくつかの実施形態では、1つまたは複数の電極(1841)は、患者(99)の任意の他の適切な位置の皮膚と接触して配置される)を備え、導電体(1842)(例えば、いくつかの実施形態ではワイヤ)によって本体デバイス(治療制御装置(1890))に取り付けられる。いくつかの実施形態では、治療電気刺激パルスは、各眼を包囲する治療基材(1850)上の電極(1851)および/またはリング電極(1852)に印加され、リターンパス(すなわち、接地信号)が、電極(1841)を介して設けられる。
【0049】
図18Bは、本発明のいくつかの実施形態に係る、人間の眼(98)の周りに位置付けられた治療機器基材(1850)を示すシステム(1802)の正面図であり、電極および治療制御装置(1890)への接続部の例示的な位置を示す。いくつかの実施形態では、治療制御装置(1890)は、電池で駆動するマイクロプロセッサ(μP)を備え、かつ近くのラップトップ型パーソナルコンピュータ、タブレットコンピュータ、デスクトップコンピュータなどによって任意に制御および/またはプログラムされる。いくつかの実施形態では、基材(1850)は、治療制御装置(1890)上の対応するコネクタ(1825)に差し込むか、あるいは他の方法で電気的に接続する電気コネクタ(1857)に電気的に結合された導電体(1854)を備える。
【0050】
いくつかの実施形態では、リング電極(1852)は、治療制御装置(1890)によって作動されると、眼(98)の全周囲が電気刺激を受けるように、リング電極(1852)の全周囲にわたり生じる電気刺激を与える。他の実施形態では、リング電極(1852)は、リング電極(1852)の周囲に沿った、選択された位置のみに電気刺激を与えるように構成される。いくつかの実施形態では、眼(98)に提供される治療セッションの間、リング電極(1852)によって第1のレベルの刺激が与えられ、眼(98)の周囲の1つまたは複数の異なる箇所に位置する1つまたは複数の選択された電極(1851)で少なくとも第2のレベルの刺激が与えられる(いくつかのそのような実施形態では、リング電極(1852)によって与えられる第1のレベルの刺激は、1つまたは複数の選択された電極(1851)によって与えられる第2のレベルの刺激と同時に与えられる。他のそのような実施形態では、1つまたは複数の選択された電極(1851)によって与えられる第2のレベルの刺激は、リング電極(1852)によって与えられる第1のレベルの刺激に続いて発生する)。いくつかの実施形態では、第1のレベルの刺激は、1つまたは複数の選択された電極(1851)がその電気信号を眼(98)に送達したときにのみ眼(98)に実際の電気刺激が生じるよう、眼(98)をプライミングする閾下刺激として作用する。いくつかの実施形態では、リング電極(1852)および1つまたは複数の電極(1851)はそれぞれ、同じレベルの電気刺激を与える。いくつかの実施形態では、電極(1851)は個別に作動可能であるので、各電極(1851)は、選択可能な異なるレベルの刺激を与えることが可能である。
【0051】
図19Aは、本発明のいくつかの実施形態に係る、人間(99)の左右の眼の周りにそれぞれ位置付けられた2つの基材(1950)を有する治療機器システム(1901)の概略正面図であり、リング電極(1952)、および治療制御装置(1890)への接続部を示す。いくつかの実施形態では、リング電極(1952)は、治療制御装置(1890)によって作動されると、眼(98)の全周囲が電気刺激を受けるように、リング電極(1952)の全周囲にわたり生じる電気刺激を与える。他の実施形態では、リング電極(1952)は、リング電極(1952)の周囲に沿った、選択された1つの位置または選択された複数の位置のみに電気刺激を与えるように構成される。図19Aにおける他の様々な参照番号は、図18Aに対して上述した通りである。
【0052】
図19Bは、本発明のいくつかの実施形態に係る、人間の眼(98)の周りに位置付けられた治療機器基材(1950)を示すシステム(1902)の正面図であり、リング電極(1952)および治療制御装置(1890)への接続部を示す。図19Bにおける他の様々な参照番号は、図18Bに対して上述した通りである。
【0053】
図20は、医療デバイス装置(2001)の第1の斜視図である。いくつかの実施形態では、装置(2001)は、装置(2001)が可撓性延在部(1634)を含まないことを除いて、ケーブルホルダシステム(1601)と機能的に類似している。
【0054】
図21は、装置(2001)の第2の斜視図であって、該装置が「回転」位置にあることを示す。
【0055】
図22は、装置(2001)の上面図である。
【0056】
図23は、装置(2001)の底面図である。
【0057】
図24は、装置(2001)の左側面図である。
【0058】
図25は、装置(2001)の右側面図である。
【0059】
図26は、装置(2001)の正面図である。
【0060】
図27は、装置(2001)の背面図である。
【0061】
いくつかの実施形態では、本発明は、患者に使用される医療デバイスへの接続を物理的に支持するためのケーブルホルダシステムを提供し、このシステムは、患者の頭部で支持されるように構成された第1の部分と、第1の部分に移動可能に結合された第2の部分と、医療デバイスに電気的に接続するように構成された電気コネクタとを備え、電気コネクタは、第2の部分に物理的に接続される。システムのいくつかの実施形態では、第1の部分は、患者の第1の耳の周りに少なくとも部分的に適合するように構成される。いくつかの実施形態では、第1の部分は、患者の第1の耳によって支持されるように構成される。いくつかの実施形態では、第1の部分は、患者の頭部を少なくとも部分的に覆うように構成される。いくつかの実施形態では、第1の部分は、患者の頭頂部を横切って延在するように構成される。
【0062】
システムのいくつかの実施形態では、第2の部分は、第1の部分に対して複数の水平位置間を調整可能に滑動するように構成され、複数の水平位置のそれぞれは、医療デバイスからそれぞれの距離に位置している。いくつかの実施形態では、第2の部分は、電気コネクタと医療デバイスとの間の距離を変更するために、第1の部分に対して第2の部分を回転させることができるよう、回転機構(例えば、ヒンジ)を備える。いくつかの実施形態では、システムは、医療デバイスをさらに備え、該医療デバイスは、患者に電気刺激を与えるように構成された複数の電極と、複数の電極に動作可能に結合された治療制御装置とを備え、該治療制御装置は、ケーブルホルダシステムの第1の部分に取り付けられる。
【0063】
いくつかの実施形態では、システムは、第2の部分の電気コネクタから第1の部分に延在する信号ケーブルと、信号ケーブルに動作可能に結合された第2の部分に位置する制御装置とをさらに備える。いくつかの実施形態では、システムは、第2の部分から離れて位置する制御装置と、制御装置を第2の部分の電気コネクタに動作可能に接続する信号ケーブルとをさらに備える。
【0064】
いくつかの実施形態では、第2の部分は、第1の部分に対して複数の水平位置間で調節可能に滑動するように構成され、システムは、医療デバイスであって、患者の眼を包囲し、かつ患者の眼に電気刺激を与えるように構成されたリング電極と、接地電極と、リング電極および接地電極に動作可能に結合された治療制御装置とを備える医療デバイスをさらに備え、複数の水平位置のそれぞれは、医療デバイスからそれぞれの距離に位置し、治療制御装置はケーブルホルダシステムの第1の部分に取り付けられ、リング電極によって与えられる電気刺激を制御するように構成される。
【0065】
いくつかの実施形態では、システムは、患者の眼を包囲するリング電極と、眼を包囲する、個別に作動される複数の電極と、接地電極と、リング電極および個別に作動される複数の電極に動作可能に結合された治療制御装置とを備える医療デバイスをさらに備える。リング電極は、眼に第1のレベルの電気刺激を与えるように構成され、個別に作動される複数の電極のそれぞれは、少なくとも第2のレベルの電気刺激を与えるように構成され、治療制御装置は、第1のレベルの電気刺激が第2のレベルの電気刺激と同時に(または連続して)与えられるよう、ケーブルホルダシステムの第1の部分に取り付けられ、リング電極および個別に作動される複数の電極によって与えられる電気刺激を制御するように構成される。
【0066】
いくつかの実施形態では、医療デバイスは、患者の第1の眼の周りに少なくとも部分的に位置する第1の刺激デバイスと、患者の第2の眼の周りに少なくとも部分的に位置する第2の刺激デバイスとを備え、第2の部分の電気コネクタは、第1の刺激デバイスに電気的に接続するように構成され、第1および第2の部分はともに第1のホルダを形成し、システムは、患者の頭部で支持されるように構成された第3の部分と、第3の部分に移動可能に結合された第4の部分と、第2の刺激デバイスに電気的に接続するように構成された電気コネクタとをさらに備え、電気コネクタは、第4の部分に物理的に接続されており、第3および第4の部分がともに第2のホルダを形成し、および第1および第2のホルダは、互いに無線で通信するように構成されるよう、電子機器を備える。
【0067】
いくつかの実施形態では、本発明は、患者に使用される医療デバイスへの接続を物理的に支持するための方法を提供し、該方法は、第1のケーブルホルダ部分を設ける工程と、第2のケーブルホルダ部分を設ける工程であって、第2のケーブルホルダ部分は電気コネクタを含む、工程と、第2のケーブルホルダ部分が第1のケーブルホルダ部分に対して移動できるように、第2のケーブルホルダ部分を第1のケーブルホルダ部分に結合する工程と、第1のケーブルホルダ部を患者の頭部で支持する工程と、電気コネクタと医療デバイスとの間の距離を調整する工程と、第2のケーブルホルダ部分の電気コネクタを医療デバイスに接続する工程とを含む。
【0068】
方法のいくつかの実施形態では、第1のケーブルホルダ部分を支持する工程は、第1のケーブルホルダ部分を患者の第1の耳の周りに少なくとも部分的に適合させることを含む。いくつかの実施形態では、第1のケーブルホルダ部分を支持する工程は、患者の頭頂部を横切って第1のケーブルホルダ部分を延在させることを含む。いくつかの実施形態では、電気コネクタと医療デバイスとの間の距離を調整する工程は、第2のケーブルホルダ部分を第1のケーブルホルダ部分に対して、複数の水平位置のうちの選択された1つの水平位置まで滑動させることを含む。いくつかの実施形態では、電気コネクタと医療デバイスとの間の距離を調整する工程は、第2のケーブルホルダ部分を第1のケーブルホルダ部分に対して、複数の回転位置のうちの選択された1つの回転位置まで回転させることを含む。いくつかの実施形態では、該方法は、信号ケーブルを設ける工程と、信号ケーブルを第2のケーブルホルダ部分の電気コネクタから第1のケーブルホルダ部分まで延在させる工程と、第1のケーブルホルダ部分に位置する制御装置を設ける工程と、制御装置を信号ケーブルに動作可能に結合させる工程とをさらに含む。
【0069】
上記の説明は例示を目的とするものであって、制限的なものではないことが理解されるべきである。本明細書に記載される様々な実施形態の特徴および利点が多数、様々な実施形態の構造および機能の詳細として前述の説明に記載されているが、他の多くの実施形態および詳細の変更が、上記の説明を参照すれば当業者には明らかであろう。したがって、本発明の範囲は、添付の請求項を参照し、そうした請求項が権利を有する均等物の全範囲とともに決定されるべきである。添付の請求項において、「・・・を備える(including)」および「そこで(in which)」という用語は、それぞれの用語「・・・を備える(comprising)」および「そこで(wherein)」の平易な英語の同等物としてそれぞれ使用されている。さらに、「第1」、「第2」、および「第3」などの用語は、単に標識として使用されており、それらの対象に数値的な要件を課すものではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15A
図15B
図15C
図16A-1】
図16A-2】
図16B
図17A
図17B
図18A
図18B
図19A
図19B
図20
図21
図22
図23
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【国際調査報告】