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特表2023-545158警告閾値調整方法及び装置、電子機器、並びに記憶媒体
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  • 特表-警告閾値調整方法及び装置、電子機器、並びに記憶媒体 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-26
(54)【発明の名称】警告閾値調整方法及び装置、電子機器、並びに記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/16 20060101AFI20231019BHJP
   G06T 7/20 20170101ALI20231019BHJP
   G06T 7/00 20170101ALI20231019BHJP
【FI】
G08G1/16 F
G06T7/20 300Z
G06T7/00 650Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023522416
(86)(22)【出願日】2021-07-30
(85)【翻訳文提出日】2023-04-11
(86)【国際出願番号】 CN2021109832
(87)【国際公開番号】W WO2022142332
(87)【国際公開日】2022-07-07
(31)【優先権主張番号】202011625196.5
(32)【優先日】2020-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ブルートゥース
2.SMALLTALK
(71)【出願人】
【識別番号】523128221
【氏名又は名称】シャンハイ リンガン ジュエイン インテリジェント テクノロジー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SHANGHAI LINGANG JUEYING INTELLIGENT TECHNOLOGY CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100186716
【弁理士】
【氏名又は名称】真能 清志
(72)【発明者】
【氏名】シエン ダンチン
(72)【発明者】
【氏名】ウー ジュン
(72)【発明者】
【氏名】ファン イーチン
(72)【発明者】
【氏名】タオ イン
(72)【発明者】
【氏名】シュー リャン
【テーマコード(参考)】
5H181
5L096
【Fターム(参考)】
5H181AA01
5H181BB04
5H181BB05
5H181CC04
5H181LL01
5H181LL02
5H181LL04
5H181LL06
5H181LL20
5L096AA06
5L096BA04
5L096CA04
5L096DA02
5L096DA03
5L096FA64
5L096FA67
5L096GA51
(57)【要約】
本開示は、運転者挙動検知の警告閾値調整方法及び装置、電子機器、並びに記憶媒体に関する。前記方法は、運転者の第1挙動検知結果に基づく誤警告の発生を示す誤警告フィードバック情報を受信することと、前記運転者の第1挙動検知結果を取得することと、前記誤警告フィードバック情報に基づいて、運転者の第1挙動検知結果に対応する警告パラメータ閾値を調整することと、を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
運転者の第1挙動検知結果に基づく誤警告の発生を示す誤警告フィードバック情報を受信することと、
前記運転者の第1挙動検知結果を取得することと、
前記誤警告フィードバック情報に基づいて、運転者の第1挙動検知結果に対応する警告パラメータ閾値を調整することと、
を含むことを特徴とする運転者挙動検知の警告閾値調整方法。
【請求項2】
前記した、前記誤警告フィードバック情報に基づいて、運転者の第1挙動検知結果に対応する警告パラメータ閾値を調整することは、
前記誤警告フィードバック情報に応じて、ユーザに前記運転者の第1挙動検知結果に対応する警告パラメータ閾値を調整するよう促す第1注意喚起情報を発することと、
ユーザから前記第1注意喚起情報に応じて送信された警告パラメータ閾値調整指令を受信したことに応じて、前記運転者の第1挙動検知結果に対応する警告パラメータ閾値を調整することと、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の運転者挙動検知の警告閾値調整方法。
【請求項3】
前記運転者の第1挙動検知結果に対応する挙動種類を特定することをさらに含み、
前記した、運転者の第1挙動検知結果に対応する警告パラメータ閾値を調整することは、
運転者の第1挙動検知結果に対応する挙動種類の警告パラメータ閾値を調整することを含むことを特徴とする請求項1に記載の運転者挙動検知の警告閾値調整方法。
【請求項4】
前記した、運転者の第1挙動検知結果に対応する警告パラメータ閾値を調整することは、
運転者の第1挙動検知結果に対応する警告パラメータ閾値を所定の調整ステップ幅で増減させることを含むことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の運転者挙動検知の警告閾値調整方法。
【請求項5】
前記誤警告のタイプを識別することをさらに含み、
前記誤警告のタイプは、
第1危険運転挙動を、挙動種類が前記第1危険運転挙動と異なる第2危険運転挙動と誤警告するタイプ、
前記危険運転挙動が発生しない場合、警告を発するタイプ、
の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の運転者挙動検知の警告閾値調整方法。
【請求項6】
誤警告フィードバック情報を受信した後に、さらに、
運転者の所定挙動のビデオデータを含むものであって、前記誤警告をトリガーした第1ビデオデータを取得することと、
前記第1ビデオデータを誤警告ビデオライブラリーに記憶することと、
を含むことを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の運転者挙動検知の警告閾値調整方法。
【請求項7】
前記した、前記誤警告をトリガーした第1ビデオデータを取得することは、
前記誤警告フィードバック情報が受信される前の所定期間内の前記第1ビデオデータを取得すること、又は、
ユーザによって前記誤警告フィードバック情報を発する前に送信された前記第1ビデオデータを取得することを含むことを特徴とする請求項6に記載の運転者挙動検知の警告閾値調整方法。
【請求項8】
運転者の第1挙動検知結果に対応する警告パラメータ閾値を調整した後に、さらに、
運転者の前記所定挙動のビデオデータを含む第2ビデオデータを取得することと、
前記第2ビデオデータ及び調整後の前記警告パラメータ閾値に基づいて、運転挙動を検知して第2挙動検知結果を得ることと、
前記第2挙動検知結果に対する誤警告フィードバック情報を受信した場合、前記第2挙動検知結果に対応する警告パラメータ閾値を調整することと、
を含むことを特徴とする請求項6に記載の運転者挙動検知の警告閾値調整方法。
【請求項9】
少なくとも1つの所定種類の運転挙動に対応する警告パラメータ閾値を読み取ることをさらに含み、
前記した、前記運転者の第1挙動検知結果を取得することは、
前記運転者の運転挙動が属する所定種類である対象所定種類を特定することと、
前記対象所定種類の運転挙動に対応する警告パラメータ閾値に基づいて、前記運転者の第1挙動検知結果を特定することと、を含むことを特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載の運転者挙動検知の警告閾値調整方法。
【請求項10】
前記した、運転者の第1挙動検知結果に対応する警告パラメータ閾値を調整することは、
前記対象所定種類の運転挙動に対応する警告パラメータ閾値を調整することを含み、
前記運転者挙動検知の警告閾値調整方法は、
前記対象所定種類の運転挙動に対応する調整後の警告パラメータ閾値を記憶することをさらに含むことを特徴とする請求項9に記載の運転者挙動検知の警告閾値調整方法。
【請求項11】
前記所定種類の運転挙動は、あくびの挙動と、目閉じの挙動と、頭振りの挙動との少なくとも1つを含み、
前記あくびの挙動に対応する警告パラメータ閾値は、口開き幅閾値と、あくび継続時間閾値との少なくとも1つを含み、
前記目閉じの挙動に対応する警告パラメータ閾値は、目閉じ幅閾値と、目閉じ継続時間閾値との少なくとも1つを含み、
前記頭振りの挙動に対応する警告パラメータ閾値は、頭姿勢振り角閾値を含むことを特徴とする請求項9に記載の運転者挙動検知の警告閾値調整方法。
【請求項12】
運転者の第1挙動検知結果に基づく誤警告の発生を示す誤警告フィードバック情報を受信する受信モジュールと、
前記運転者の第1挙動検知結果を取得する取得モジュールと、
前記誤警告フィードバック情報に基づいて、運転者の第1挙動検知結果に対応する警告パラメータ閾値を調整する調整モジュールと、
を備えることを特徴とする運転者挙動検知の警告閾値調整装置。
【請求項13】
プロセッサと、
プロセッサにより実行可能な命令を記憶するメモリと、を含み、
前記プロセッサは、前記メモリに記憶された命令を呼び出して、請求項1~11のいずれか1項に記載の運転者挙動検知の警告閾値調整方法を実行するように構成されることを特徴とする電子機器。
【請求項14】
コンピュータプログラム命令が記憶されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記コンピュータプログラム命令がプロセッサにより実行されると、請求項1~11のいずれか1項に記載の運転者挙動検知の警告閾値調整方法を実現することを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項15】
コンピュータ読み取り可能なコードを含み、前記コンピュータ読み取り可能なコードが電子機器で動作すると、前記電子機器のプロセッサに請求項1~11のいずれか1項に記載の運転者挙動検知の警告閾値調整方法を実現するための命令を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、インテリジェントドライブの技術分野に関し、特に運転者挙動検知の警告閾値調整方法及び装置、電子機器、並びに記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
ドライバ・モニタリング・システム(Driver Monitoring System、DMS)は、運転者の顔に向けられたカメラによって収集された画像によって、運転者の運転状態を識別することができる。運転者が注意散漫、疲労、電話掛け、水飲み又は喫煙などの危険な挙動をしていると識別した場合、運転者の安全な運転を確保するためにリアルタイムな警告を発することができる。
【発明の概要】
【0003】
本開示は、運転者挙動検知の警告閾値調整の技術的手段を提供する。
【0004】
本開示の一方面によれば、運転者の第1挙動検知結果に基づく誤警告の発生を示す誤警告フィードバック情報を受信することと、前記運転者の第1挙動検知結果を取得することと、前記誤警告フィードバック情報に基づいて、運転者の第1挙動検知結果に対応する警告パラメータ閾値を調整することと、を含む運転者挙動検知の警告閾値調整方法を提供する。
【0005】
1つまたは複数の可能な実施形態では、前記した、前記誤警告フィードバック情報に基づいて、運転者の第1挙動検知結果に対応する警告パラメータ閾値を調整することは、前記誤警告フィードバック情報に応じて、ユーザに前記運転者の第1挙動検知結果に対応する警告パラメータ閾値を調整するよう促す第1注意喚起情報を発することと、ユーザから前記第1注意喚起情報に応じて送信された警告パラメータ閾値調整指令を受信したことに応じて、前記運転者の第1挙動検知結果に対応する警告パラメータ閾値を調整することと、を含む。
【0006】
1つまたは複数の可能な実施形態では、前記運転者挙動検知の警告閾値調整方法は、前記運転者の第1挙動検知結果に対応する挙動種類を特定することをさらに含み、前記した、運転者の第1挙動検知結果に対応する警告パラメータ閾値を調整することは、運転者の第1挙動検知結果に対応する挙動種類の警告パラメータ閾値を調整することを含む。
【0007】
1つまたは複数の可能な実施形態では、前記した、運転者の第1挙動検知結果に対応する警告パラメータ閾値を調整することは、運転者の第1挙動検知結果に対応する警告パラメータ閾値を所定の調整ステップ幅で増減させることを含む。
【0008】
1つまたは複数の可能な実施形態では、前記運転者挙動検知の警告閾値調整方法は、前記誤警告のタイプを識別することをさらに含み、前記誤警告のタイプは、第1危険運転挙動を、挙動種類が前記第1危険運転挙動と異なる第2危険運転挙動と誤警告するタイプ、前記危険運転挙動が発生しない場合、警告を発するタイプ、の少なくとも1つを含む。
【0009】
1つまたは複数の可能な実施形態では、誤警告フィードバック情報を受信した後に、さらに、運転者の所定挙動のビデオデータを含むものであって、前記誤警告をトリガーした第1ビデオデータを取得することと、前記第1ビデオデータを誤警告ビデオライブラリーに記憶することと、を含む。
【0010】
1つまたは複数の可能な実施形態では、前記した、前記誤警告をトリガーした第1ビデオデータを取得することは、前記誤警告フィードバック情報が受信される前の所定期間内の前記第1ビデオデータを取得すること、又は、ユーザによって前記誤警告フィードバック情報を発する前に送信された前記第1ビデオデータを取得することを含む。
【0011】
1つまたは複数の可能な実施形態では、前記運転者挙動検知の警告閾値調整方法は、運転者の第1挙動検知結果に対応する警告パラメータ閾値を調整した後に、さらに、運転者の前記所定挙動のビデオデータを含む第2ビデオデータを取得することと、前記第2ビデオデータ及び調整後の前記警告パラメータ閾値に基づいて、運転挙動を検知して第2挙動検知結果を得ることと、前記第2挙動検知結果に対する誤警告フィードバック情報を受信した場合、前記第2挙動検知結果に対応する警告パラメータ閾値を調整することと、を含む。
【0012】
1つまたは複数の可能な実施形態では、少なくとも1つの所定種類の運転挙動に対応する警告パラメータ閾値を読み取ることをさらに含み、前記した、前記運転者の第1挙動検知結果を取得することは、前記運転者の運転挙動が属する所定種類である対象所定種類を特定することと、前記対象所定種類の運転挙動に対応する警告パラメータ閾値に基づいて、前記運転者の第1挙動検知結果を特定することと、を含む。
【0013】
1つまたは複数の可能な実施形態では、前記した、運転者の第1挙動検知結果に対応する警告パラメータ閾値を調整することは、前記対象所定種類の運転挙動に対応する警告パラメータ閾値を調整することを含み、前記運転者挙動検知の警告閾値調整方法は、前記対象所定種類の運転挙動に対応する調整後の警告パラメータ閾値を記憶することをさらに含む。
【0014】
1つまたは複数の可能な実施形態では、前記所定種類の運転挙動は、あくびの挙動と、目閉じの挙動と、頭振りの挙動との少なくとも1つを含み、前記あくびの挙動に対応する警告パラメータ閾値は、口開き幅閾値と、あくび継続時間閾値との少なくとも1つを含み、前記目閉じの挙動に対応する警告パラメータ閾値は、目閉じ幅閾値と、目閉じ継続時間閾値との少なくとも1つを含み、前記頭振りの挙動に対応する警告パラメータ閾値は、頭姿勢振り角閾値を含む。
【0015】
本開示の一方面によれば、運転者の第1挙動検知結果に基づく誤警告の発生を示す誤警告フィードバック情報を受信する受信モジュールと、前記運転者の第1挙動検知結果を取得する取得モジュールと、前記誤警告フィードバック情報に基づいて、運転者の第1挙動検知結果に対応する警告パラメータ閾値を調整する調整モジュールと、を備える運転者挙動検知の警告閾値調整装置を提供する。
【0016】
1つまたは複数の可能な実施形態では、前記調整モジュールは、前記誤警告フィードバック情報に応じて、ユーザに前記運転者の第1挙動検知結果に対応する警告パラメータ閾値を調整するよう促す第1注意喚起情報を発し、ユーザから前記第1注意喚起情報に応じて送信された警告パラメータ閾値調整指令を受信したことに応じて、前記運転者の第1挙動検知結果に対応する警告パラメータ閾値を調整する。
【0017】
1つまたは複数の可能な実施形態では、前記運転者挙動検知の警告閾値調整装置は、前記運転者の第1挙動検知結果に対応する挙動種類を特定する特定モジュールをさらに備え、前記調整モジュールは、運転者の第1挙動検知結果に対応する挙動種類の警告パラメータ閾値を調整する。
【0018】
1つまたは複数の可能な実施形態では、前記調整モジュールは、運転者の第1挙動検知結果に対応する警告パラメータ閾値を所定の調整ステップ幅で増減させる。
【0019】
1つまたは複数の可能な実施形態では、前記運転者挙動検知の警告閾値調整装置は、前記誤警告のタイプを識別する識別モジュールをさらに備え、前記誤警告のタイプは、第1危険運転挙動を、挙動種類が前記第1危険運転挙動と異なる第2危険運転挙動と誤警告するタイプ、前記危険運転挙動が発生しない場合、警告を発するタイプ、の少なくとも1つを含む。
【0020】
1つまたは複数の可能な実施形態では、運転者の所定挙動のビデオデータを含むものであって、前記誤警告をトリガーした第1ビデオデータを取得し、前記第1ビデオデータを誤警告ビデオライブラリーに記憶する記憶モジュールをさらに備える。
【0021】
1つまたは複数の可能な実施形態では、前記記憶モジュールは、前記誤警告フィードバック情報が受信される前の所定期間内の前記第1ビデオデータを取得するか、又は、ユーザによって前記誤警告フィードバック情報を発する前に送信された前記第1ビデオデータを取得する。
【0022】
1つまたは複数の可能な実施形態では、前記調整モジュールは、さらに、運転者の第1挙動検知結果に対応する警告パラメータ閾値を調整した後に、運転者の前記所定挙動のビデオデータを含む第2ビデオデータを取得し、前記第2ビデオデータ及び調整後の前記警告パラメータ閾値に基づいて、運転挙動を検知して第2挙動検知結果を得、前記第2挙動検知結果に対する誤警告フィードバック情報を受信した場合、前記第2挙動検知結果に対応する警告パラメータ閾値を調整する。
【0023】
1つまたは複数の可能な実施形態では、少なくとも1つの所定種類の運転挙動に対応する警告パラメータ閾値を読み取る読み取りモジュールをさらに備え、前記取得モジュールは、前記運転者の運転挙動が属する所定種類である対象所定種類を特定し、前記対象所定種類の運転挙動に対応する警告パラメータ閾値に基づいて、前記運転者の第1挙動検知結果を特定する。
【0024】
1つまたは複数の可能な実施形態では、前記調整モジュールは、前記対象所定種類の運転挙動に対応する警告パラメータ閾値を調整し、前記運転者挙動検知の警告閾値調整装置は、前記対象所定種類の運転挙動に対応する調整後の警告パラメータ閾値を記憶する記憶モジュールをさらに備える。
【0025】
1つまたは複数の可能な実施形態では、前記所定種類の運転挙動は、あくびの挙動と、目閉じの挙動と、頭振りの挙動との少なくとも1つを含み、前記あくびの挙動に対応する警告パラメータ閾値は、口開き幅閾値と、あくび継続時間閾値との少なくとも1つを含み、前記目閉じの挙動に対応する警告パラメータ閾値は、目閉じ幅閾値と、目閉じ継続時間閾値との少なくとも1つを含み、前記頭振りの挙動に対応する警告パラメータ閾値は、頭姿勢振り角閾値を含む。
【0026】
本開示の一方面によれば、プロセッサと、プロセッサにより実行可能な命令を記憶するメモリと、を含み、前記プロセッサは、前記メモリに記憶された命令を呼び出して、上記の運転者挙動検知の警告閾値調整方法を実行するように構成される電子機器を提供する。
【0027】
本開示の一方面によれば、コンピュータプログラム命令が記憶されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記コンピュータプログラム命令がプロセッサにより実行されると、上記の運転者挙動検知の警告閾値調整方法を実現するコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。
【0028】
本開示の一方面によれば、コンピュータ読み取り可能なコードを含み、前記コンピュータ読み取り可能なコードが電子機器で動作すると、前記電子機器のプロセッサに上記の運転者挙動検知の警告閾値調整方法を実現するための命令を実行させるコンピュータプログラムを提供する。
【0029】
本開示の実施例では、運転者の第1挙動検知結果に基づく誤警告の発生を示す誤警告フィードバック情報を受信し、その後、該運転者の第1挙動検知結果を取得し、誤警告フィードバック情報に応じて、運転者の第1挙動検知結果に対応する警告パラメータ閾値を調整することができる。このように、警告パラメータ閾値を調整することにより、運転挙動の検知精度を改善し、誤警告の発生を低減し、運転者の運転体験を向上させることができる。
【0030】
なお、上述した概略的な説明及び次の詳細な説明は、例示的及び解釈的なものに過ぎず、本開示を限定するものではない。以下、図面を参考しながら例示的な実施例を詳細に説明することによって、本開示の他の特徴及び方面は明瞭になる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
ここで、本明細書の一部として組み込まれる図面は、本開示の実施例に適し、明細書と共に本開示の技術的解決手段の説明に用いられる。
図1図1は、本開示の実施例に係る運転者挙動検知の警告閾値調整方法のフローチャートを示す。
図2図2は、本開示の実施例に係る運転者挙動検知の警告閾値調整方法の一例のフローチャートを示す。
図3図3は、本開示の実施例に係る運転者挙動検知の警告閾値調整装置のブロック図を示す。
図4図4は、本開示の実施例に係る電子機器の一例のブロック図を示す。
図5図5は、本開示の実施例に係る電子機器の一例のブロック図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、図面を参照しながら本開示の様々な例示的実施例、特徴及び態様を詳細に説明する。図面において、同じ符号は、機能が同じまたは類似する要素を表す。図面において実施例の様々な態様を示したが、特に明記されていない限り、図面は、必ずしも原寸に比例しているとは限らない。
【0033】
ここでの用語「例示的」とは、「例、実施例として用いられることまたは説明的なもの」を意味する。ここで「例示的」に説明されるいかなる実施例は、必ずしも他の実施例より好ましい又は優れたものであると解釈されるとは限らない。
【0034】
本明細書における用語「及び/又は」は、関連対象との関連関係を記述するものであり、3つの関係が存在可能であることを示し、例えば、A及び/又はBは、Aのみが存在し、AとBの両方が存在し、Bのみが存在するという3つの場合を示してもよい。また、本明細書における用語「少なくとも1つ」は複数のうちのいずれか1つ、又は複数のうちの少なくとも2つの任意の組み合わせを示し、例えば、A、B、Cのうちの少なくとも1つを含むことは、A、B及びCからなる集合から選択されたいずれか1つ又は複数の要素を含むことを示してもよい。
【0035】
また、本開示をより良く説明するために、以下の具体的な実施形態には多くの具体的な細部が示されている。当業者であれば、本開示は、何らかの具体的な細部がなくても、同様に実施できることを理解すべきである。いくつかの実施例では、本開示の趣旨を強調するために、当業者によく知られている方法、手段、要素および回路について、詳細な説明を行わない。
【0036】
かかる技術において、運転者が疲労、電話掛け、水飲み又は喫煙などの危険な挙動をしていることを検知した場合、運転者に安全運転するよう注意させるために、警告を発することができるが、運転者の個人差、運転挙動の検知精度、関連する警告パラメータ閾値の不合理な設定等の要素によって、誤警告が発生してしまう場合がある。誤警告の場合について、その後で各製造メーカーにフィードバックし、製造メーカーによりDMSシステムを完備するのが一般的であるが、運転者のニーズは満たされ難かった。
【0037】
本開示の実施例に係る運転者挙動検知の警告閾値調整の技術は、DMSシステム、自動運転又は補助運転システム、都市交通、交通移動などの場面に適用できる。例えば、DMSシステムが運転者の大笑いの挙動をあくびという疲労挙動と誤警告した場合、運転者は、誤警告ボタンを押すことができ、DMSシステムは、あくびの挙動の警告パラメータ閾値を上げて、大笑いの挙動を正常の運転挙動として分類することにより、DMSシステムの誤警告の発生状況を改善し、運転者の運転体験を向上させることができる。いくつかの実施形態では、今後の再利用及び比較を容易にするように、調整された警告パラメータ閾値及びビデオデータをローカルまたはクラウドに記憶してもよい。
【0038】
本開示の実施例に係る運転者挙動検知の警告閾値調整方法は、端末装置、サーバーまたは他の種類の電子機器により実行されてもよい。ここで、端末装置は、ユーザ側装置(User Equipment、UE)、携帯機器、ユーザ端末、端末、セルラーホン、コードレス電話、パーソナル・デジタル・アシスタント(Personal Digital Assistant、PDA)、手持ちの機器、計算装置、車載装置またはウエアラブル装置等であってもよい。いくつかの可能な実施形態では、この運転者挙動検知の警告閾値調整方法は、プロセッサによってメモリに記憶されているコンピュータ読み取り可能な命令を呼び出すことにより実現してもよい。又は、前記方法は、サーバーにより実行してもよい。
【0039】
図1は、本開示の実施例に係る運転者挙動検知の警告閾値調整方法のフローチャートを示す。図1に示すように、前記運転者挙動検知の警告閾値調整方法は、ステップS11~ステップS13を含む。
【0040】
ステップS11において、誤警告フィードバック情報を受信する。
【0041】
本開示の実施例では、電子機器は、誤警告フィードバック情報を受信することができ、誤警告フィードバック情報は、運転者の第1挙動検知結果に基づく誤警告の発生を示すことができる。運転者が車両を運転している中では、運転者に対して収集した第1ビデオデータを取得し、第1ビデオデータに基づいて、運転者の運転挙動を検知して第1挙動検知結果を得ることができる。第1挙動検知結果は、運転挙動の挙動種類、挙動パラメータ、危険運転挙動に該当するかどうか等の情報を含んでもよい。危険運転挙動は、運転者が運転中で行われる安全運転に影響を及ぼす挙動であってもよく、例えば、あくびの挙動、目閉じの挙動等はいずれも危険運転挙動に該当すると判断してもよい。第1挙動検知結果として危険運転挙動である場合、警告を発することができる。該警告が誤警告である場合、つまり、該警告に誤りがある場合、ユーザ(例えば、運転者)は、予め設定された操作の実行によって電子機器に該誤警告をフィードバックすることができる。例えば、誤警告ボタンを押すという所定操作によって電子機器に該誤警告をフィードバックすることができる。いくつかの実施形態では、ユーザ(例えば、運転者)は、予め設定された音声又は予め設定されたジェスチャー等によって電子機器に該誤警告をフィードバックしてもよい。本開示は、誤警告フィードバック情報の具体的なトリガー方法について制限しない。
【0042】
いくつかの実施形態では、誤警告フィードバック情報を受信した後に、さらに誤警告のタイプを識別してもよい。例えば、誤警告フィードバック情報は、誤警告のタイプを識別する情報を持ってもよい。誤警告フィードバック情報に基づいて誤警告のタイプを識別することができる。誤警告のタイプは、警告内容の誤りや警告時間の誤り等の具体的状況に応じて予め定義することができる。選択可能な形態として、ここで、誤警告のタイプは、第1危険運転挙動を、挙動種類がこの第1危険運転挙動と異なる第2危険運転挙動と誤警告するタイプ、危険運転挙動が発生しない場合、警告を発するタイプの少なくとも1つを含んでもよい。例を挙げると、目閉じの挙動(第1危険運転挙動)をあくびの挙動(第2危険運転挙動)と誤警告する。又は、運転者の正常運転の場合に警告を発する(つまり、危険運転挙動が発生しない場合に警告を発する)。危険運転挙動は、目閉じの挙動、あくびの挙動、喫煙の挙動、水飲みの挙動、電話掛けの挙動のうちの1つ又は複数を含むが、これらに限らない。誤警告のタイプを識別することにより、誤警告のタイプをさらに分析し、運転者挙動検知の警告機能の完備に有効な情報を提供することができる。
【0043】
ステップS12において、前記運転者の第1挙動検知結果を取得する。
【0044】
本開示の実施例では、誤警告フィードバック情報を受信した後に、運転者の第1挙動検知結果を取得することができる。例えば、誤警告フィードバック情報の受信時間に基づいて、発生した誤警告を特定してもよい。例えば、誤警告フィードバック情報の受信時間よりも前に発した最新の警告を、発生した誤警告として特定してもよい。その後、誤警告に基づいて、該誤警告をトリガーした運転者の第1挙動検知結果を取得してもよい。該第1挙動検知結果は、誤警告を発する前の運転者のビデオデータに基づいて挙動検知を行って得られたものであってもよい。いくつかの実施形態では、危険運転挙動の警告は、危険運転挙動の挙動検知結果を持ってもよい。これに対応して、誤警告フィードバック情報をトリガーした誤警告を特定した後に、誤警告フィードバック情報から、運転者の第1挙動検知結果を抽出してもよい。いくつかの実施形態では、運転者の危険運転挙動があることを検知した後に、運転者の挙動検知結果及び警告を記録してもよい。これに対応して、誤警告フィードバック情報をトリガーした誤警告を特定した後に、記憶された記録から、該誤警告とともに記録された第1挙動検知結果を取得してもよい。
【0045】
ステップS13において、前記誤警告フィードバック情報に基づいて、運転者の第1挙動検知結果に対応する警告パラメータ閾値を調整する。
【0046】
本開示の実施例では、危険運転挙動は、1つ又は複数の警告パラメータ閾値に対応することができる。運転者のある運転挙動の挙動パラメータが、対応する警告パラメータ閾値に達したことを検知した場合、運転者の運転挙動が危険運転挙動であると判断できるので、警告を発する。挙動パラメータは、運転挙動を表すパラメータであってもよい。例えば、あくびの挙動の挙動パラメータは、口開き幅及びあくび継続時間のうちの少なくとも1つを含んでもよく、目閉じの挙動の挙動パラメータは、目閉じ幅及び目閉じ継続時間のうちの少なくとも1つを含んでもよく、頭振りの挙動の挙動パラメータは、頭姿勢振り角度を含んでもよい。ここで、誤警告フィードバック情報は、運転者の第1挙動検知結果に基づく誤警告の発生を示すため、第1挙動検知結果に対応する警告パラメータ閾値の設定が十分に合理ではないと判断できるので、第1挙動検知結果に対応する警告パラメータ閾値を調整することができる。例えば、第1挙動検知結果に対応する警告パラメータ閾値を増減させる。
ここで、口開き幅は、口の高さと幅の比の値であってもよい。あくび継続時間は、口開き幅が口開き幅閾値に達している継続時間であってもよい。目閉じ幅は、目の高さと幅の比の値であってもよい。目閉じ継続時間は、1つの統計周期における目閉じ幅が目閉じ幅閾値よりも小さい積算継続時間であってもよい。頭姿勢振り角度は、ヨー(yaw)角、ピッチ(pitch)角及びロール(roll)角のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0047】
いくつかの実施形態では、誤警告フィードバック情報に応じて、ユーザに運転者の第1挙動検知結果に対応する警告パラメータ閾値を調整するよう促す第1注意喚起情報を発する。第1注意喚起情報の出力形態は、音声による注意喚起、画面出力等の複数の形態を含んでもよい。例えば、誤警告フィードバック情報に応じて、電子機器は、音声による注意喚起の形で第1挙動検知結果に対応する警告パラメータ閾値を調整するよう注意喚起してもよく、又は、電子機器は、画面に第1注意喚起情報をポップアップしてよいし、画面に警告パラメータ閾値の設定ページを直接表示してもよい。ユーザは、第1注意喚起情報に応じて、第1挙動検知結果に対応する警告パラメータ閾値を調整してもよい。例えば、電子機器に警告パラメータ閾値調整指令を音声によって発してもよいし、画面の設定ページにおいて第1挙動検知結果に対応する警告パラメータ閾値を手動で修正することにより、電子機器に警告パラメータ閾値調整指令を発してもよい。電子機器は、ユーザから第1注意喚起情報に基づいて送信された警告パラメータ閾値調整指令を受信したことに応じて、運転者の第1挙動検知結果に対応する警告パラメータ閾値を調整する。このようにすると、ユーザのニーズに応じて、第1挙動検知結果に対応する警告パラメータ閾値を調整し、警告パラメータ閾値を柔軟に設定するというユーザのニーズを満たすことができる。ここで、ユーザと運転者が同じであるようにしてもよい。これによって、誤警告が発生した場合、運転者は、警告パラメータ閾値をタイムリーに調整することができる。いくつかの実施形態では、ユーザと運転者が異なってもよい。例えば、ユーザは、警告パラメータ閾値を調整する権利を持つものであってもよい。これによって、運転者は、警告パラメータ閾値を自ら修正することなく、警告パラメータ閾値のタイムリーな調整を実現し、運転の安定性を向上させることができる。
【0048】
いくつかの実施形態では、さらに運転者の第1挙動検知結果に対応する挙動種類を特定してもよい。運転者の第1挙動検知結果に対応する警告パラメータ閾値を調整する場合、運転者の第1挙動検知結果に対応する挙動種類の警告パラメータ閾値を調整してもよい。
【0049】
本開示の実施例では、運転者の運転挙動は、複数の挙動種類を含んでもよい。電子機器は、所定種類の運転挙動に対して警告してもよい。所定種類の運転挙動は、危険運転挙動であってもよい。ここで、運転挙動の挙動種類によって、対応する警告パラータ閾値が異なるようにしてもよい。これによって、上記の誤警告フィードバック情報を受信した場合、まず、運転者の第1挙動検知結果に対応する挙動種類を特定し、次に、運転者の第1検知結果に対応する挙動種類の警告パラメータ閾値を調整してもよい。このように、警告パラメータ閾値の自動的な調整を実現できるとともに、特定の挙動種類の警告パラメータ閾値に対してピンポイントな調整を行うことができるので、警告パラメータ閾値の調整の精度が向上する。
【0050】
一例では、所定種類の運転挙動は、あくびの挙動と、目閉じの挙動と、頭振りの挙動との少なくとも1つを含む。ここで、あくびの挙動に対応する警告パラメータ閾値は、口開き幅閾値及びあくび継続時間閾値のうちの少なくとも1つを含む。目閉じの挙動に対応する警告パラメータ閾値は、目閉じ幅及び目閉じ継続時間閾値のうちの少なくとも1つを含む。頭振りの挙動に対応する警告パラメータ閾値は、頭姿勢振り角度閾値を含む。
【0051】
いくつかの実施形態では、運転者の第1挙動検知結果に対応する警告パラメータ閾値を調整するとき、運転者の第1挙動検知結果に対応する警告パラメータ閾値を所定の調整ステップ幅で増減させてもよい。
ここで、所定の調整ステップ幅は、実際の応用場面に応じて設定できるので、本開示はこれについて制限しない。いくつかの実施形態では、挙動種類毎の警告パラメータ閾値について、それぞれ対応する調整ステップ幅を設定することができる。例えば、第1挙動検知結果があくびの挙動を含み、警告パラメータ閾値が口開き幅閾値である場合、口開き幅閾値の調整ステップ幅は、0.1、0.2等の数値に設定されてもよい。警告パラメータ閾値があくび継続時間閾値である場合、あくび継続時間閾値の調整ステップ幅は、0.5s、1s等の数値に設定されてもよい。運転者の第1挙動検知結果に対応する警告パラメータ閾値を所定の調整ステップ幅で増減させることにより、調整後の警告パラメータ閾値が過大又は過小になることなく、警告パラメータ閾値の調整幅を合理な範囲内とし、的確な調整を実現することができる。
【0052】
本開示の実施例は、運転挙動についての誤警告が発生した場合に、運転挙動に対応する警告パラメータ閾値を調整することにより、誤警告の発生を低減することができる。いくつかの実施形態では、誤警告フィードバック情報を受信した後に、さらに誤警告をトリガーした第1ビデオデータを取得してもよい。例えば、誤警告の警告時間に基づいて、誤警告の警告時間を含む所定期間内のビデオデータを第1ビデオデータとして切り出してもよい。例えば、警告時間前後10sのビデオデータを切り出して、運転者の所定挙動のビデオデータを含む第1ビデオデータとする。その後、第1ビデオデータを誤警告ビデオライブラリーに記憶する。又は、前記誤警告フィードバック情報が受信される前の所定期間内の前記第1ビデオデータを取得してもよい。さらに又は、ユーザによって前記誤警告フィードバック情報を発する前に送信された前記第1ビデオデータを取得してもよい。例えば、実際の場面において、ユーザは、警告をトリガーした録画情報を再生するときに、録画のうちの1つのビデオクリップを選択して誤警告をトリガーした第1ビデオデータとしてアップロードする。ユーザが選択されアップロードされたデータを取得することにより、誤警告の発生時の運転者のビデオデータをより的確に特定することができる。このように、誤警告をトリガーした第1ビデオデータを記憶し、今後の誤警告の分析や警告結果の再チェックに使用することができる。ここで、誤警告ビデオライブラリーは、ローカルの記憶装置にあってもよい。いくつかの実施形態では、誤警告ビデオライブラリーは、クラウドサーバーにあってよく、本開示はこれについて制限しない。所定挙動は、運転者が行う任意の挙動であってもよい。
【0053】
いくつかの実施形態では、運転者の第1挙動検知結果に対応する警告パラメータ閾値を調整した後、第2ビデオデータを取得してもよい。第2ビデオデータは、運転者の上記所定挙動のビデオデータを含んでもよい。つまり、運転者の第1挙動検知結果に対応する警告パラメータ閾値を調整した後、運転者が、前記所定挙動を繰り返して行い、電子機器が、運転者によって上記所定挙動を繰り返して行った第2ビデオデータを取得するようにしてもよい。該第2ビデオデータ及び調整後の警告パラメータ閾値に基づいて、運転挙動を検知して第2挙動検知結果を得ることができる。第2挙動検知結果は、運転挙動の挙動種類、挙動パラメータ、危険運転挙動に該当するかどうか等の情報を含んでもよい。第2挙動検知結果として危険運転挙動である場合、警告を発することができる。第2挙動検知結果に対する誤警告フィードバック情報を受信した場合には、運転者が上記所定挙動を再度行った場合、発する警告が依然として誤警告であると考えられるので、運転者が同一の所定挙動を再度行うときに誤警告を発しなくなるまで、第2挙動検知結果に対応する警告パラメータ閾値をさらに調整することができる。このように、警告パラメータ閾値を連続的に調整してユーザのニーズを満たすことができる。
【0054】
上記ステップS11において、誤警告フィードバック情報を受信することができる。いくつかの実施形態では、誤警告フィードバック情報を受信した後に、少なくとも1つの所定種類の運転挙動に対応する警告パラメータ閾値を読み取ってもよい。例えば、ローカルの記憶装置において、少なくとも1つの所定種類の運転挙動に対応する警告パラメータ閾値を読み取ってもよい。少なくとも1つの所定種類の運転挙動に対応する警告パラメータ閾値は、前回調整した後にローカル記憶装置に記憶されたものであってもよい。又は、クラウドサーバーから送信された閾値設定情報から、少なくとも1つの所定種類の運転挙動に対応する警告パラメータ閾値を読み取ってもよい。電子機器は、運転者の顔部に対して収集した顔画像をクラウドサーバーにアップロードする。クラウドサーバーは、運転者の顔画像を識別し、識別結果に基づいて、記憶されている該運転者の少なくとも1つの所定種類の運転挙動に対応する警告パラメータ閾値を検索し、その後、少なくとも1つの所定種類の運転挙動に対応する警告パラメータ閾値を閾値設定情報に持たせて電子機器に送信するようにしてもよい。
【0055】
さらに、運転者の第1挙動検知結果を取得するとき、まず、運転者の運転挙動が属する所定種類である対象所定種類を特定し、その後、対象所定種類の運転挙動に対応する警告パラメータ閾値に基づいて運転者の第1挙動検知結果を特定してもよい。例えば、運転挙動の識別アルゴリズムや訓練済みの運転者挙動検知ニューラルネットワーク等を利用して、第1ビデオデータに基づいて運転者の運転挙動を検知し、運転者の運転挙動が属する所定種類である対象所定種類を特定し、その後、運転者の運転挙動の挙動パラメータと、対象所定種類の運転挙動に対応する警告パラメータ閾値とを照らし合わせることによって、運転者の運転挙動が危険運転挙動であるかを判断して、第1挙動検知結果を得ることができる。このように、誤警告フィードバック情報を受信した場合、以前の調整済みの少なくとも1つの所定種類の運転挙動に対応する警告パラメータ閾値を読み取り、警告パラメータ閾値のパーソナル設定を実現することができる。
【0056】
いくつかの実施形態では、対象所定種類の運転挙動に対応する警告パラメータ閾値をさらに調整し、その後、対象所定種類の運転挙動に対応する調整後の警告パラメータ閾値を記憶してもよい。例えば、対象所定種類の運転挙動に対応する調整後の警告パラメータ閾値をローカルの記憶装置に記憶するか、又は、対象所定種類の運転挙動に対応する調整後の警告パラメータ閾値をクラウドサーバーにアップロードすることによって、今後の対象所定種類の運転挙動の誤警告の再発生時に、記憶されている該警告パラメータ閾値を呼び出し、誤警告の再発生を低減することができる。
【0057】
本開示の実施例に係る技術は、警告パラメータ閾値調整メカニズムにより誤警告の発生時に警告パラメータ閾値の修正及び記録を行い、誤警告の発生を低減することができる。これと同時に、誤警告をトリガーしたビデオデータを記憶し、今後のさらなる好適化が容易になり、開発者による訓練データの収集時間、コスト及び手間を削減することができる。
【0058】
以下、本開示の実施例に係る運転者挙動検知の警告閾値調整技術を一例で説明する。図2は、本開示の実施例に係る運転者挙動検知の警告閾値調整方法の一例のフローチャートを示す。
【0059】
S21において、運転者が大笑っている第1ビデオデータを取得する。
ここで、DMSカメラは、Aピラー、インストルメントパネル、センターコンソールなど、車両の1つまたは複数の領域に設置することができるので、カメラがハンドル等の障害物による遮断や反射光などによって影響されることなく、運転者の顔情報及び運転挙動を正確に識別できるように確保することができる。
【0060】
S22において、第1ビデオデータに対して運転挙動を検知して、運転者の第1挙動検知結果を得、第1挙動検知結果としてあくびの危険運転挙動であるので、警告を発する。
【0061】
S23において、第1挙動検知結果に基づく誤警告の発生を示す誤警告フィードバック情報を受信する。
【0062】
S24において、第1ビデオデータを誤警告ビデオライブラリーに記憶する。
【0063】
S25において、誤警告フィードバック情報に応じて、あくびの挙動に対応する警告パラメータ閾値を調整する。
【0064】
S26において、運転者が大笑っている第2ビデオデータを取得する。
【0065】
S27において、第2ビデオデータに対する第2挙動検知結果に基づく誤警告が発生するかどうかを判断する。第2ビデオデータに対する第2挙動検知結果に基づく誤警告が発生した場合、S25に戻すが、そうでないと、S28を実行する。
【0066】
S28において、あくびの挙動に対応する調整済みの警告パラメータ閾値を記録して記憶する。
【0067】
また、上記例示的なフローチャートでは、警告パラメータ閾値を毎回調整した後に、調整後の警告パラメータ閾値をキャッシュに記憶し、調整後の警告パラメータ閾値に基づいて依然として同一の誤警告が発生すると、調整後の警告パラメータ閾値をさらに調整することができることを理解すべきである。同一の種類の運転者挙動について警告が発しなくなるまで上述した警告パラメータ閾値の調整を繰り返した、調整後の警告パラメータ閾値をメモリに長期記憶する。
【0068】
本開示で言及される上記各方法の実施例は、原理と論理に違反しない限り、相互に組み合わせて実施例を形成することができることが理解すべきである。紙数に限りがあるので、本開示では詳細な説明を省略する。当業者であれば、具体的な実施形態に係る上記の方法では、各ステップの実行順序がその機能と内部の論理によって具体的に決定されることが理解すべきである。
【0069】
なお、本開示では、運転者挙動検知の警告閾値調整装置、電子機器、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体、プログラムがさらに提供される。これらはいずれも本開示に係る運転者挙動検知の警告閾値調整方法のいずれか1つを実現するために利用できる。対応する技術的手段と説明は、方法の対応する記載を参照すればよく、詳細な説明を省略する。
【0070】
図3は、本開示の実施例に係る運転者挙動検知の警告閾値調整装置のブロック図を示す。図3に示すように、前記装置は、
運転者の第1挙動検知結果に基づく誤警告の発生を示す誤警告フィードバック情報を受信する受信モジュール31と、
前記運転者の第1挙動検知結果を取得する取得モジュール32と、
前記誤警告フィードバック情報に基づいて、運転者の第1挙動検知結果に対応する警告パラメータ閾値を調整する調整モジュール33と、を備える。
【0071】
いくつかの実施形態では、前記調整モジュール33は、前記誤警告フィードバック情報に応じて、ユーザに前記運転者の第1挙動検知結果に対応する警告パラメータ閾値を調整するよう促す第1注意喚起情報を発し、ユーザから前記第1注意喚起情報に応じて送信された警告パラメータ閾値調整指令を受信したことに応じて、前記運転者の第1挙動検知結果に対応する警告パラメータ閾値を調整する。
【0072】
いくつかの実施形態では、前記装置は、前記運転者の第1挙動検知結果に対応する挙動種類を特定する特定モジュールをさらに備え、前記調整モジュールは、運転者の第1挙動検知結果に対応する挙動種類の警告パラメータ閾値を調整する。
【0073】
いくつかの実施形態では、前記調整モジュール33は、運転者の第1挙動検知結果に対応する警告パラメータ閾値を所定の調整ステップ幅で増減させる。
【0074】
いくつかの実施形態では、前記装置は、前記誤警告のタイプを識別する識別モジュールをさらに備え、前記誤警告のタイプは、第1危険運転挙動を、挙動種類が前記第1危険運転挙動と異なる第2危険運転挙動と誤警告するタイプ、前記危険運転挙動が発生しない場合、警告を発するタイプの少なくとも1つを含む。
【0075】
いくつかの実施形態では、運転者の所定挙動のビデオデータを含むものであって、前記誤警告をトリガーした第1ビデオデータを取得し、前記第1ビデオデータを誤警告ビデオライブラリーに記憶する記憶モジュールをさらに備える。
【0076】
いくつかの実施形態では、記憶モジュールは、前記誤警告フィードバック情報が受信される前の所定期間内の前記第1ビデオデータを取得すること、又は、ユーザによって前記誤警告フィードバック情報を発する前に送信された前記第1ビデオデータを取得する。
【0077】
いくつかの実施形態では、前記調整モジュール33は、さらに、運転者の第1挙動検知結果に対応する警告パラメータ閾値を調整した後、運転者の前記所定挙動のビデオデータを含む第2ビデオデータを取得し、前記第2ビデオデータ及び調整後の前記警告パラメータ閾値に基づいて、運転挙動を検知して第2挙動検知結果を得、前記第2挙動検知結果に関する誤警告フィードバック情報を受信した場合、前記第2挙動検知結果に対応する警告パラメータ閾値を調整する。
【0078】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの所定種類の運転挙動に対応する警告パラメータ閾値を読み取る読み取りモジュールをさらに備え、前記取得モジュール32は、前記運転者の運転挙動が属する所定種類である対象所定種類を特定し、前記対象所定種類の運転挙動に対応する警告パラメータ閾値に基づいて、前記運転者の第1挙動検知結果を特定する。
【0079】
いくつかの実施形態では、前記調整モジュール33は、前記対象所定種類の運転挙動に対応する警告パラメータ閾値を調整し、前記装置は、前記対象所定種類の運転挙動に対応する調整後の警告パラメータ閾値を記憶する記憶モジュールをさらに備える。
【0080】
いくつかの実施形態では、前記所定種類の運転挙動は、あくびの挙動と、目閉じの挙動と、頭振りの挙動との少なくとも1つを含み、前記あくびの挙動に対応する警告パラメータ閾値は、口開き幅閾値と、あくび継続時間閾値との少なくとも1つを含み、前記目閉じの挙動に対応する警告パラメータ閾値は、目閉じ幅閾値と、目閉じ継続時間閾値との少なくとも1つを含み、前記頭振りの挙動に対応する警告パラメータ閾値は、頭姿勢振り角度閾値を含む。
【0081】
いくつかの実施例では、本開示の実施例に係る装置が備える機能又はモジュールは、上記方法の実施例に説明される方法を実行するために利用でき、その具体的な実現について、上記方法の実施例の説明を参照すればよく、簡潔化のために、ここで詳細な説明を省略する。
【0082】
本開示の実施例では、コンピュータプログラム命令が記憶されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記コンピュータプログラム命令がプロセッサにより実行されると、上記の方法を実現するコンピュータ読み取り可能な記憶媒体がさらに提供される。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、不揮発性のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であってもよい。
【0083】
本開示の実施例では、プロセッサと、プロセッサにより実行可能な命令を記憶するメモリと、を含み、前記プロセッサは、前記メモリに記憶された命令を呼び出して上記方法を実行するように構成される電子機器がさらに提供される。
【0084】
本開示の実施例では、コンピュータ読み取り可能なコードを含むコンピュータプログラム製品であって、コンピュータ読み取り可能なコードが機器において作動すると、機器のプロセッサに上記のいずれかの実施例に係る運転者挙動検知の警告閾値調整方法を実現するための命令を実行させるコンピュータプログラム製品がさらに提供される。
【0085】
本開示の実施例では、コンピュータ読み取り可能な命令が記憶されているコンピュータプログラムであって、命令が実行されると、コンピュータに上記のいずれかの実施例に係る運転者挙動検知の警告閾値調整方法の動作を実行させる別のコンピュータプログラム製品がさらに提供される。
【0086】
本開示の実施例では、コンピュータ読み取り可能なコードを含み、前記コンピュータ読み取り可能なコードが電子機器で動作すると、前記電子機器のプロセッサに上記の運転者挙動検知の警告閾値調整方法を実現するための命令を実行させるコンピュータプログラムがさらに提供される。
【0087】
電子機器は、端末、サーバ又は他の形態の機器として提供されてもよい。
【0088】
図4は、本開示の実施例に係る電子機器800のブロック図を示す。例えば、電子機器800は、携帯電話、コンピュータ、デジタル放送端末、メッセージ送受信機器、ゲームコンソール、タブレット型機器、医療機器、フィットネス機器、パーソナル・デジタル・アシスタント等の端末であってもよい。
【0089】
図4を参照すると、電子機器800は、処理コンポーネント802、メモリ804、電源コンポーネント806、マルチメディアコンポーネント808、オーディオコンポーネント810、入力/出力(I/O)のインタフェース812、センサコンポーネント814、および通信コンポーネント816のうちの一つ以上を含んでもよい。
【0090】
処理コンポーネント802は通常、電子機器800の全体的な動作、例えば表示、電話の呼び出し、データ通信、カメラ動作および記録動作に関連する動作を制御する。処理コンポーネント802は、上記方法の全てまたは一部のステップを実行するために、命令を実行する一つ以上のプロセッサ820を含んでもよい。また、処理コンポーネント802は、他のコンポーネントとのインタラクションのための一つ以上のモジュールを含んでもよい。例えば、処理コンポーネント802は、マルチメディアコンポーネント808とのインタラクションのために、マルチメディアモジュールを含んでもよい。
【0091】
メモリ804は電子機器800での動作をサポートするための様々なタイプのデータを記憶するように構成される。これらのデータは、例として、電子機器800において操作するあらゆるアプリケーションプログラムまたは方法の命令、連絡先データ、電話帳データ、メッセージ、ピクチャー、ビデオなどを含む。メモリ804は、例えば静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、電気的消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM)、消去可能なプログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM)、プログラマブル読み取り専用メモリ(PROM)、読み取り専用メモリ(ROM)、磁気メモリ、フラッシュメモリ、磁気ディスクまたは光ディスクなどの様々なタイプの揮発性または不揮発性記憶装置またはそれらの組み合わせによって実現できる。
【0092】
電源コンポーネント806は電子機器800の各コンポーネントに電力を供給する。電源コンポーネント806は電源管理システム、一つ以上の電源、および電子機器800のための電力生成、管理および配分に関連する他のコンポーネントを含んでもよい。
【0093】
マルチメディアコンポーネント808は前記電子機器800とユーザとの間で出力インタフェースを提供するスクリーンを含む。いくつかの実施例では、スクリーンは液晶ディスプレイ(LCD)およびタッチパネル(TP)を含んでもよい。スクリーンがタッチパネルを含む場合、ユーザからの入力信号を受信するタッチスクリーンとして実現してもよい。タッチパネルは、タッチ、スライドおよびタッチパネルでのジェスチャーを検知するように、一つ以上のタッチセンサを含む。前記タッチセンサはタッチまたはスライド挙動の境界を検知するのみならず、前記タッチまたはスライド操作に関連する持続時間および圧力を検出するようにしてもよい。いくつかの実施例では、マルチメディアコンポーネント808は前面カメラおよび/または背面カメラを含む。電子機器800が動作モード、例えば撮影モードまたは撮像モードになる場合、前面カメラおよび/または背面カメラは外部のマルチメディアデータを受信するようにしてもよい。各前面カメラおよび背面カメラは、固定された光学レンズ系、または焦点距離および光学ズーム能力を有するものであってもよい。
【0094】
オーディオコンポーネント810はオーディオ信号を出力および/または入力するように構成される。例えば、オーディオコンポーネント810は、一つのマイク(MIC)を含み、マイク(MIC)は、電子機器800が動作モード、例えば呼び出しモード、記録モードおよび音声認識モードになる場合、外部のオーディオ信号を受信するように構成される。受信されたオーディオ信号はさらにメモリ804に記憶されるか、または通信コンポーネント816を介して送信されてもよい。いくつかの実施例では、オーディオコンポーネント810はさらに、オーディオ信号を出力するためのスピーカーを含む。
【0095】
I/Oインタフェース812は処理コンポーネント802と周辺インタフェースモジュールとの間でインタフェースを提供し、上記周辺インタフェースモジュールはキーボード、クリックホイール、ボタンなどであってもよい。これらのボタンはホームボタン、音量ボタン、スタートボタンおよびロックボタンを含んでもよいが、これらに限定されない。
【0096】
センサコンポーネント814は電子機器800の各方面の状態評価のために一つ以上のセンサを含む。例えば、センサコンポーネント814は電子機器800のオン/オフ状態、例えば電子機器800の表示装置およびキーパッドのようなコンポーネントの相対的位置決めを検出でき、センサコンポーネント814はさらに、電子機器800または電子機器800のあるコンポーネントの位置の変化、ユーザと電子機器800との接触の有無、電子機器800の方位または加減速および電子機器800の温度変化を検出できる。センサコンポーネント814は、いかなる物理的接触もない場合に近傍の物体の存在を検出するように構成される近接センサを含んでもよい。センサコンポーネント814はさらに、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)または電荷結合素子(CCD)イメージセンサのような、イメージングアプリケーションにおいて使用するための光センサを含んでもよい。いくつかの実施例では、該センサコンポーネント814はさらに、加速度センサ、ジャイロセンサ、磁気センサ、圧力センサまたは温度センサを含んでもよい。
【0097】
通信コンポーネント816は電子機器800と他の機器との有線または無線通信を実現するように構成される。電子機器800は通信規格に基づく無線ネットワーク、例えば無線ネットワーク(WiFi)、第2世代移動通信技術(2G)または第3世代移動通信技術(3G)、またはそれらの組み合わせにアクセスできる。一例示的実施例では、通信コンポーネント816は放送チャネルを介して外部の放送管理システムからの放送信号または放送関連情報を受信する。一例示的実施例では、前記通信コンポーネント816はさらに、近距離通信を促進させるために、近距離無線通信(NFC)モジュールを含む。例えば、NFCモジュールは、無線周波数識別(RFID)技術、赤外線データ協会(IrDA)技術、超広帯域(UWB)技術、ブルートゥース(BT)技術および他の技術によって実現できる。
【0098】
例示的な実施例では、電子機器800は一つ以上の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタルシグナルプロセッサ(DSPD)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサまたは他の電子要素によって実現され、上記方法を実行するために用いられることができる。
【0099】
例示的な実施例では、さらに、不揮発性コンピュータ読み取り可能記憶媒体、例えばコンピュータプログラム命令を含むメモリ804が提供され、上記コンピュータプログラム命令は、電子機器800のプロセッサ820によって実行されと、上記方法を実行させることができる。
【0100】
図5は、本開示の実施例に係る電子機器1900のブロック図を示す。例えば、電子機器1900はサーバとして提供されてもよい。図5を参照すると、電子機器1900は、一つ以上のプロセッサを含む処理コンポーネント1922、および、処理コンポーネント1922によって実行可能な命令例えばアプリケーションプログラムを記憶するための、メモリ1932を代表とするメモリ資源を含む。メモリ1932に記憶されているアプリケーションプログラムは、それぞれが1つの命令群に対応する一つ以上のモジュールを含んでもよい。また、処理コンポーネント1922は命令を実行することによって上記方法を実行するように構成される。
【0101】
電子機器1900はさらに、電子機器1900の電源管理を実行するように構成される電源コンポーネント1926と、電子機器1900をネットワークに接続するように構成される有線又は無線ネットワークインタフェース1950と、入力/出力(I/O)インタフェース1958とを含んでもよい。電子機器1900は、メモリ1932に記憶されたオペレーティングシステム、例えばMicrosoftサーバーオペレーティングシステム(Windows ServerTM)、Appleからのグラフィカルユーザーインタフェースのオペレーティングシステム(Mac OS XTM)、マルチユーザー・マルチプロセスのコンピューターオペレーティングシステム(UnixTM)、フリーでオープンソースのUnixライクなオペレーティングシステム(LinuxTM)、オープンソースコードのUnixライクなオペレーティングシステム(FreeBSDTM)または類似するものに基づいて動作できる。
【0102】
例示的な実施例では、さらに、不揮発性コンピュータ可読記憶媒体、例えばコンピュータプログラム命令を含むメモリ1932が提供され、上記コンピュータプログラム命令は、電子機器1900の処理コンポーネント1922によって実行されと、上記方法を実行させることができる。
【0103】
本開示は、システム、方法および/またはコンピュータプログラム製品であってもよい。コンピュータプログラム製品は、プロセッサに本開示の各方面を実現させるためのコンピュータ読み取り可能なプログラム命令が有しているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を含んでもよい。
【0104】
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、命令実行機器に使用される命令を保存および記憶可能な有形装置であってもよい。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、例えば、電気記憶装置、磁気記憶装置、光記憶装置、電磁記憶装置、半導体記憶装置、または上記の任意の適当な組み合わせであってもよいが、これらに限定されない。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体のさらに具体的な例(非網羅的リスト)としては、携帯型コンピュータディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、携帯型コンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、メモリスティック、フロッピーディスク、例えば命令が記憶されているせん孔カードまたはスロット内突起構造のような機械的符号化装置、および上記の任意の適当な組み合わせを含む。ここで使用されるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、瞬時信号自体、例えば無線電波または他の自由に伝播される電磁波、導波路または他の伝送媒体を経由して伝播される電磁波(例えば、光ファイバーケーブルを通過するパルス光)、または電線を経由して伝送される電気信号と解釈されるものではない。
【0105】
ここで記述したコンピュータ読み取り可能なプログラム命令は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体から各計算/処理機器にダウンロードされてもよいし、またはネットワーク、例えばインターネット、ローカルエリアネットワーク、広域ネットワークおよび/または無線ネットワークを介して外部のコンピュータまたは外部記憶装置にダウンロードされてもよい。ネットワークは銅伝送ケーブル、光ファイバー伝送、無線伝送、ルーター、ファイアウォール、交換機、ゲートウェイコンピュータおよび/またはエッジサーバを含んでもよい。各計算/処理機器内のネットワークアダプタカードまたはネットワークインタフェースはネットワークからコンピュータ読み取り可能なプログラム命令を受信し、該コンピュータ読み取り可能なプログラム命令を転送し、各計算/処理機器内のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶させる。
【0106】
本開示の動作を実行するためのコンピュータプログラム命令はアセンブリ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、機械語命令、機械依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、またはSmalltalk、C++などのオブジェクト指向プログラミング言語、および「C」言語または類似するプログラミング言語などの一般的な手続き型プログラミング言語を含める一つ以上のプログラミング言語の任意の組み合わせで書かれたソースコードまたは目標コードであってもよい。コンピュータ読み取り可能なプログラム命令は、完全にユーザのコンピュータにおいて実行されてもよく、部分的にユーザのコンピュータにおいて実行されてもよく、スタンドアロンソフトウェアパッケージとして実行されてもよく、部分的にユーザのコンピュータにおいてかつ部分的にリモートコンピュータにおいて実行されてもよく、または完全にリモートコンピュータもしくはサーバにおいて実行されてもよい。リモートコンピュータに関与する場合、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(LAN)または広域ネットワーク(WAN)を含む任意の種類のネットワークを経由してユーザのコンピュータに接続されてもよく、または、(例えばインターネットサービスプロバイダを利用してインターネットを経由して)外部コンピュータに接続されてもよい。いくつかの実施例では、コンピュータ読み取り可能なプログラム命令の状態情報を利用して、例えばプログラマブル論理回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)またはプログラマブル論理アレイ(PLA)などの電子回路をパーソナライズし、該電子回路によりコンピュータ読み取り可能なプログラム命令を実行することにより、本開示の各方面を実現するようにしてもよい。
【0107】
ここで本開示の実施例に係る方法、装置(システム)およびコンピュータプログラム製品のフローチャートおよび/またはブロック図を参照しながら本開示の各態様を説明したが、フローチャートおよび/またはブロック図の各ブロックおよびフローチャートおよび/またはブロック図の各ブロックの組み合わせは、いずれもコンピュータ読み取り可能なプログラム命令によって実現できることを理解すべきである。
【0108】
これらのコンピュータ読み取り可能なプログラム命令は、汎用コンピュータ、専用コンピュータまたは他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサへ提供され、これらの命令がコンピュータまたは他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサによって実行されると、フローチャートおよび/またはブロック図の一つ以上のブロックにおいて指定された機能/挙動を実現ように、装置を製造してもよい。これらのコンピュータ読み取り可能なプログラム命令は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶され、コンピュータ、プログラマブルデータ処理装置および/または他の機器を特定の方式で動作させるようにしてもよい。これにより、命令が記憶されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、フローチャートおよび/またはブロック図の一つ以上のブロックにおいて指定された機能/挙動の各方面を実現する命令を有する製品を含む。
【0109】
コンピュータ読み取り可能なプログラム命令は、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、または他の機器にロードされ、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置または他の機器に一連の動作ステップを実行させることにより、コンピュータにより実施なプロセスを生成するようにしてもよい。このようにして、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、または他の機器において実行される命令により、フローチャートおよび/またはブロック図の一つ以上のブロックにおいて指定された機能/挙動を実現する。
【0110】
図面のうちフローチャートおよびブロック図は、本開示の複数の実施例に係るシステム、方法およびコンピュータプログラム製品の実現可能なシステムアーキテクチャ、機能および動作を示す。この点では、フローチャートまたはブロック図における各ブロックは一つのモジュール、プログラムセグメントまたは命令の一部分を代表することができ、前記モジュール、プログラムセグメントまたは命令の一部分は指定された論理機能を実現するための一つ以上の実行可能命令を含む。いくつかの代替としての実現形態では、ブロックに表記される機能は、図面に付した順序と異なって実現してもよい。例えば、連続的な二つのブロックは実質的に並列に実行してもよく、また、係る機能によって、逆な順序で実行してもよい。なお、ブロック図および/またはフローチャートにおける各ブロック、およびブロック図および/またはフローチャートにおけるブロックの組み合わせは、指定される機能または挙動を実行するハードウェアに基づく専用システムによって実現してもよいし、または専用ハードウェアとコンピュータ命令との組み合わせによって実現してもよいことにも注意すべきである。
【0111】
当該コンピュータプログラム製品は、ハードウェア、ソフトウェア、又はそれらの組み合わせによって具体的に実現できる。選択可能的な一実施例では、前記コンピュータプログラム製品はコンピュータ記憶媒体として具現化される。選択可能的な別の実施例では、コンピュータプログラム製品はソフトウェア製品、例えば、ソフトウェア開発キット(Software Development Kit、略称SDK)等として具現化される。
【0112】
以上、本開示の各実施例を記述したが、上記説明は例示的なものに過ぎず、網羅的なものではなく、かつ披露された各実施例に限定されるものでもない。当業者にとって、説明された各実施例の範囲および精神から逸脱することなく、様々な修正および変更が自明である。本明細書に選ばれた用語は、各実施例の原理、実際の適用または既存技術に対する改善を好適に解釈するか、または他の当業者に本文に披露された各実施例を理解させるためのものである。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】