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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-27
(54)【発明の名称】弁芯アセンブリ及び電子膨張弁
(51)【国際特許分類】
   F16K 31/04 20060101AFI20231020BHJP
   F16K 1/38 20060101ALI20231020BHJP
【FI】
F16K31/04 A
F16K1/38 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023515338
(86)(22)【出願日】2021-09-30
(85)【翻訳文提出日】2023-04-27
(86)【国際出願番号】 CN2021122305
(87)【国際公開番号】W WO2022078233
(87)【国際公開日】2022-04-21
(31)【優先権主張番号】202022319470.8
(32)【優先日】2020-10-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202011111737.2
(32)【優先日】2020-10-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515266108
【氏名又は名称】浙江盾安人工環境股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Zhejiang DunAn Artificial Environment Co., Ltd
【住所又は居所原語表記】Diankou Industry Zone, Zhuji, Zhejiang, China
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100108213
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 豊隆
(72)【発明者】
【氏名】賀 宇辰
(72)【発明者】
【氏名】徐 冠軍
(72)【発明者】
【氏名】江 超
【テーマコード(参考)】
3H052
3H062
【Fターム(参考)】
3H052AA01
3H052BA22
3H052CD02
3H052EA11
3H062AA02
3H062BB10
3H062BB11
3H062CC01
3H062EE06
3H062HH04
3H062HH08
(57)【要約】
本出願は、弁芯アセンブリ及び電子膨張弁を提供し、この弁芯アセンブリは、対向して設けられた第1の端と第2の端とを有し、第1の端には環状フランジが設けられているバネスリーブと、一端が環状フランジを貫通してバネスリーブ内に入り込んでいるスクリュと、バネスリーブ内に位置し、ガスケットとブッシュとを含み、ガスケットはスクリュに回転可能に嵌合され、ガスケットの第1の端は環状フランジに当接され、ブッシュはスクリュに設けられ且つガスケットの第2の端に位置して、スクリュに対するガスケットの軸方向位置を制限する制限アセンブリと、一端がバネスリーブの第2の端内に入り込んでいるスピンドルと、バネスリーブ内に位置し、一端がガスケットに当接され、他端がスピンドルに当接されているバネと、を含む。本出願により提供される技術態様により、関連技術における、弁芯アセンブリの摩擦力が大きすぎて開弁性能及び寿命に影響を及ぼすという問題を解決することができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対向して設けられた第1の端と第2の端とを有し、第1の端には環状フランジ(11)が設けられているバネスリーブ(10)と、
一端が前記環状フランジ(11)を貫通して前記バネスリーブ(10)内に入り込んでいるスクリュ(20)と、
前記バネスリーブ(10)内に位置し、ガスケット(31)とブッシュ(32)とを含み、前記ガスケット(31)は前記スクリュ(20)に回転可能に嵌合され、前記ガスケット(31)の第1の端は前記環状フランジ(11)に当接され、前記ブッシュ(32)は前記スクリュ(20)に設けられ且つ前記ガスケット(31)の第2の端に位置して、前記スクリュ(20)に対する前記ガスケット(31)の軸方向位置を制限する制限アセンブリ(30)と、
一端が前記バネスリーブ(10)の第2の端内に入り込んでいるスピンドル(40)と、
前記バネスリーブ(10)内に位置し、一端が前記ガスケット(31)に当接され、他端が前記スピンドル(40)に当接されているバネ(50)と、
を含む、弁芯アセンブリ。
【請求項2】
前記スクリュ(20)は第1の段差セグメントと第2の段差セグメントとを含み、前記ガスケット(31)は前記第1の段差セグメントに設けられ、前記ブッシュ(32)は前記第2の段差セグメントに設けられている、請求項1に記載の弁芯アセンブリ。
【請求項3】
前記スクリュ(20)は、順次に接続され且つ直径が順に小さくなる第1のセグメント(21)、第2のセグメント(22)、及び第3のセグメント(23)を含み、前記第2のセグメント(22)は前記第1の段差セグメントを形成し、前記第3のセグメント(23)は前記第2の段差セグメントを形成し、前記ガスケット(31)は前記第2のセグメント(22)に嵌合され、前記ブッシュ(32)は前記第3のセグメント(23)に嵌合され且つ前記第3のセグメント(23)に接続されている、請求項2に記載の弁芯アセンブリ。
【請求項4】
前記ガスケット(31)の第1の端は前記第1のセグメント(21)の端壁に当接され、前記ブッシュ(32)は前記ガスケット(31)の第2の端に当接され、且つ前記第2のセグメント(22)の長さ寸法は前記ガスケット(31)の厚さ寸法より小さい、請求項3に記載の弁芯アセンブリ。
【請求項5】
前記ガスケット(31)の第1の端の端壁には突起部(311)が設けられており、前記ガスケット(31)の第1の端の突起部(311)は前記第1のセグメント(21)の端壁及び/又は前記環状フランジ(11)に当接されており、及び/又は、
前記ガスケット(31)の第2の端の端壁には突起部(311)が設けられており、前記ガスケット(31)の第2の端の突起部(311)は前記ブッシュ(32)に当接されている、請求項4に記載の弁芯アセンブリ。
【請求項6】
前記突起部(311)は環状ボス(3111)を含み、前記環状ボス(3111)は周方向に沿って前記ガスケット(31)の端壁に設けられているか、あるいは、
前記突起部(311)は複数の突起点(3112)を含み、複数の前記突起点(3112)は周方向に沿って間隔をおいて前記ガスケット(31)の端壁に設けられているか、あるいは、
前記突起部(311)は複数の弧状ボスを含み、複数の前記弧状ボスは周方向に沿って間隔をおいて前記ガスケット(31)の端壁に設けられているか、あるいは、
前記突起部(311)は複数の弧状ボスと複数の突起点(3112)とを含み、複数の前記弧状ボスは周方向に沿って間隔をおいて前記ガスケット(31)の端壁に設けられ、前記突起点(3112)は隣接する2つの前記弧状ボス間に設けられている、請求項5に記載の弁芯アセンブリ。
【請求項7】
前記突起部(311)の高さ寸法は0.005mm~0.1mmの間にある、請求項5に記載の弁芯アセンブリ。
【請求項8】
前記ガスケット(31)の第1の端は前記第1のセグメント(21)の端壁に当接され、前記ブッシュ(32)は前記第2のセグメント(22)の端壁に当接され、且つ前記第2のセグメント(22)の長さ寸法は前記ガスケット(31)の厚さ寸法より大きい、請求項3に記載の弁芯アセンブリ。
【請求項9】
前記スクリュ(20)の外壁と前記環状フランジ(11)の内壁とはクリアランスフィットされ、前記ガスケット(31)の外壁と前記バネスリーブ(10)の内壁とはクリアランスフィットされ、前記ガスケット(31)の内壁と前記スクリュ(20)の外壁とはクリアランスフィットされている、請求項1から8のいずれか一項に記載の弁芯アセンブリ。
【請求項10】
前記弁芯アセンブリは押圧スリーブ(60)を更に含み、前記押圧スリーブ(60)は前記バネスリーブ(10)の第2の端にインターフェアランス挿設され、前記スピンドル(40)は前記押圧スリーブ(60)内に挿設され、前記スピンドル(40)の外壁には制限ボス(41)が設けられており、前記制限ボス(41)は前記押圧スリーブ(60)の端壁に当接されて、前記スピンドル(40)の前記バネスリーブ(10)内における軸方向位置を制限する、請求項1から8のいずれか一項に記載の弁芯アセンブリ。
【請求項11】
前記ガスケット(31)は互いに接続された第4のセグメント(312)と第5のセグメント(313)とを含み、前記第4のセグメント(312)の直径は前記第5のセグメント(313)の直径より大きく、前記第4のセグメント(312)は前記環状フランジ(11)に当接され、前記バネ(50)は前記第5のセグメント(313)及び前記ブッシュ(32)の外側に嵌合され、前記バネ(50)の一端は前記第4のセグメント(312)の端壁に当接されている、請求項1から8のいずれか一項に記載の弁芯アセンブリ。
【請求項12】
前記ガスケット(31)はエンジニアリングプラスチック部材又は外面に耐摩耗のメッキ層が設けられている金属部材を含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の弁芯アセンブリ。
【請求項13】
ハウジング(70)と、
前記ハウジング(70)内に回転可能に設けられたロータアセンブリ(80)と、
前記ハウジング(70)内に設けられたナット座(90)と、
前記ハウジング(70)内に設けられ、スクリュ(20)が前記ナット座(90)内に挿設され、前記ロータアセンブリ(80)が前記スクリュ(20)に駆動接続される、請求項1から12のいずれか一項に記載の弁芯アセンブリである弁芯アセンブリと、
を含む、電子膨張弁。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、以下の特許出願の優先権を主張する。
1)2020年10月16日に中国国家知識産権局に提出された、出願番号が202011111737.2であり、発明の名称が「弁芯アセンブリ及び電子膨張弁」である特許出願の優先権、
2)2020年10月16日に中国国家知識産権局に提出された、出願番号が202022319470.8であり、発明の名称が「弁芯アセンブリ及び電子膨張弁」である特許出願の優先権。
【0002】
本出願は電子膨張弁の技術分野に関し、具体的には、弁芯アセンブリ及び電子膨張弁に関する。
【背景技術】
【0003】
現在、電子膨張弁はハウジングと弁芯アセンブリとを含み、弁芯アセンブリはハウジング内に設けられ、弁芯アセンブリによって弁開閉操作を行うことができる。ここで、弁芯アセンブリは、バネスリーブ、バネ、ブッシュ、押圧スリーブ及びスクリュを含み、バネ、ブッシュ及び押圧スリーブは、いずれもバネスリーブ内に設けられ、押圧スリーブはバネスリーブに固定接続され、スクリュの一端はバネスリーブ内に挿設され、ブッシュはスクリュの端部に溶接され、バネは、ブッシュの上面と押圧スリーブの下面とが互いに密着されるように、ブッシュに当接されている。
【0004】
弁開閉の過程で、スクリュとブッシュとがバネによって押圧スリーブに直接当てられるため、スクリュとブッシュとが押圧スリーブに対して回転するとき、ブッシュと押圧スリーブとの摩擦力が大きすぎて開弁性能に影響を及ぼすとともに、連動してスピンドルと弁口との間に相対的な回転摩擦を発生させ、製品寿命が不良になってしまう可能性がある。
【0005】
従って、関連技術には、弁芯アセンブリの摩擦力が大きすぎて開弁性能及び寿命に影響を及ぼすという問題がある。
【発明の概要】
【0006】
本出願は、関連技術における、弁芯アセンブリの摩擦力が大きすぎて開弁性能及び寿命に影響を及ぼすという問題を解決する弁芯アセンブリ及び電子膨張弁を提供する。
【0007】
本出願の1つの側面によれば、対向して設けられた第1の端と第2の端とを有し、第1の端には環状フランジが設けられているバネスリーブと、一端が環状フランジを貫通してバネスリーブ内に入り込んでいるスクリュと、バネスリーブ内に位置し、ガスケットとブッシュとを含み、ガスケットはスクリュに回転可能に嵌合され、ガスケットの第1の端は環状フランジに当接され、ブッシュはスクリュに設けられ且つガスケットの第2の端に位置して、スクリュに対するガスケットの軸方向位置を制限する制限アセンブリと、一端がバネスリーブの第2の端内に入り込んでいるスピンドルと、バネスリーブ内に位置し、一端がガスケットに当接され、他端がスピンドルに当接されているバネと、を含む弁芯アセンブリを提供する。
【0008】
本出願の技術態様を適用すると、この弁芯アセンブリは、バネスリーブ、スクリュ、制限アセンブリ、スピンドル及びバネを含み、制限アセンブリとバネとはいずれもバネスリーブ内に位置し、制限アセンブリはガスケットとブッシュとを含む。ここで、バネスリーブの第1の端には環状フランジが設けられており、スクリュの一端は環状フランジを貫通してバネスリーブ内に入り込み、スピンドルの一端はバネスリーブの第2の端内に入り込んでいる。スクリュにガスケットを回転可能に嵌合することで、ブッシュをスクリュに設け且つガスケットの第2の端に位置させ、ブッシュによって、スクリュに対するガスケットの軸方向位置を制限することができ、バネの一端がガスケットに当接され、バネの他端がスピンドルに当接されているため、バネの弾性力の作用で、ガスケットの第1の端が環状フランジに当接される。上述の構造を用いると、弁開閉の過程で、ガスケットがスクリュに回転可能に嵌合され、ガスケットの第1の端が環状フランジに対して回転可能であり、ガスケットの第2の端がブッシュに対して回転可能であり、これにより弁芯アセンブリの弁開閉過程における摩擦力を減少させることができ、更には弁開閉性能を向上させることができる。
【0009】
更に、スクリュは第1の段差セグメントと第2の段差セグメントとを含み、ガスケットは第1の段差セグメントに設けられ、ブッシュは第2の段差セグメントに設けられている。第1の段差セグメントとブッシュとのフィットによって、ガスケットの軸方向位置を限定することができ、第2の段差セグメントとガスケットとのフィットによって、ブッシュの軸方向位置を限定することができる。スクリュに段差構造を設ける方式を用いると、構造が簡単で加工が容易になるという利点がある。
【0010】
更に、スクリュは、順次に接続され且つ直径が順に小さくなる第1のセグメント、第2のセグメント、及び第3のセグメントを含み、第2のセグメントは第1の段差セグメントを形成し、第3のセグメントは第2の段差セグメントを形成し、ガスケットは第2のセグメントに嵌合され、ブッシュは第3のセグメントに嵌合され且つ第3のセグメントに接続されている。スクリュに2つの段差構造が設けられているため、ブッシュを末端の第3のセグメントに設け、ブッシュを第3のセグメントに接続させることで、ブッシュによって、ガスケットのスクリュにおける位置を制限することができる。
【0011】
更に、ガスケットの第1の端は第1のセグメントの端壁に当接され、ブッシュはガスケットの第2の端に当接され、且つ第2のセグメントの長さ寸法はガスケットの厚さ寸法より小さい。上述の構造を用いると、ブッシュと第2のセグメントの端壁との間に隙間を有し、この隙間によって、ブッシュが第2のセグメントに直接接触するのを回避することができ、よって、ブッシュと第2のセグメントとの摩擦力を減少させることができ、弁芯アセンブリの弁開閉過程における摩擦力を更に減少させて、弁開閉性能を向上させることができる。
【0012】
更に、ガスケットの第1の端の端壁には突起部が設けられており、ガスケットの第1の端の突起部は第1のセグメントの端壁及び/又は環状フランジに当接されており、及び/又は、ガスケットの第2の端の端壁には突起部が設けられており、ガスケットの第2の端の突起部はブッシュに当接されている。突起部を設けることで、ガスケットとブッシュとの接触面積を減少させることができ、よってガスケットとブッシュとの摩擦力を更に減少させることができる。また、ブッシュを溶接するときに、突起部によってブッシュとスクリュとの溶接の際にガスケットへの熱影響を減少させ、ガスケットの損傷を回避することができる。
【0013】
更に、突起部は環状ボスを含み、環状ボスは周方向に沿ってガスケットの端壁に設けられているか、あるいは、突起部は複数の突起点を含み、複数の突起点は周方向に沿って間隔をおいてガスケットの端壁に設けられているか、あるいは、突起部は複数の弧状ボスを含み、複数の弧状ボスは周方向に沿って間隔をおいてガスケットの端壁に設けられているか、あるいは、突起部は複数の弧状ボスと複数の突起点とを含み、複数の弧状ボスは周方向に沿って間隔をおいてガスケットの端壁に設けられ、突起点は隣接する2つの弧状ボス間に設けられている。突起部に環状ボスの構造を用いる場合、ガスケットと他の部材とが線-面接触し、面-面接触と比較してガスケットの摩擦力を減少させることができる。突起部に突起点の構造を用いる場合、ガスケットと他の部材とが点-面接触し、面-面接触と比較してガスケットの摩擦力を減少させることができる。突起部に弧状ボスの構造を用いる場合、ガスケットと他の部材とが線-面接触し(点-面接触に類似している)、面-面接触と比較してガスケットの摩擦力を減少させることができる。突起部に突起点と弧状ボスとがフィットする構造を用いる場合、ガスケットと他の部材とが点-面接触及び線-面接触し、面-面接触と比較してガスケットの摩擦力を減少させることができる。
【0014】
更に、突起部の高さ寸法は0.005mm~0.1mmの間にある。突起部の高さ寸法を上述の区間内に設けることで、突起部の使用寿命を保証することができるだけでなく、装置のパルス数に影響を及ぼすこともない。
【0015】
更に、ガスケットの第1の端は第1のセグメントの端壁に当接され、ブッシュは第2のセグメントの端壁に当接され、且つ第2のセグメントの長さ寸法はガスケットの厚さ寸法より大きい。上述の構造を用いると、ガスケットはスクリュに対して軸方向に一定の活動空間を有し、弁開閉の過程で、ガスケットと他の部材との摩擦力を更に低減させることができる。また、ブッシュが溶接の方式を用いてスクリュに固定される場合、ガスケットの第2の端とブッシュとの間に隙間を有するため、ブッシュの溶接の際の熱量がガスケットに伝達することがなく、ガスケットが熱を受けて損傷しないように保証する。ブッシュがインターフェアランスフィットの方式を用いてスクリュに押圧装着される場合、第2のセグメントによってブッシュを制限し、ブッシュを押圧装着するときに作用力がガスケットへ印加されるのを回避し、ガスケットが力を受けて破損しないように保証することができる。
【0016】
更に、スクリュの外壁と環状フランジの内壁とはクリアランスフィットされ、ガスケットの外壁とバネスリーブの内壁とはクリアランスフィットされ、ガスケットの内壁とスクリュの外壁とはクリアランスフィットされている。上述の構造を用いると、スクリュがバネスリーブに対して回転する過程で、環状フランジ、ガスケット及びスクリュの三者間に干渉が生じることがなく、スクリュのスムーズな回転を保証し、各部材間の摩擦を減少させることができる。また、上述の部材が径方向に隙間を有し、即ち、スクリュが径方向に一定の自由度を持ってもよいため、一定の調心機能を有し、加工及び組み立ての際にスピンドル部材と弁座部材との同軸度の偏差を減少させ、開弁性能を向上させ、内部漏れを減少させることができる。
【0017】
更に、弁芯アセンブリは押圧スリーブを更に含み、押圧スリーブはバネスリーブの第2の端にインターフェアランス挿設され、スピンドルは押圧スリーブ内に挿設され、スピンドルの外壁には制限ボスが設けられており、制限ボスは押圧スリーブの端壁に当接されて、スピンドルのバネスリーブ内における軸方向位置を制限する。上述の構造を用いると、押圧スリーブを設けることで、弁芯アセンブリを組み立てるとき、まず各部材をバネスリーブの第2の端を通過してバネスリーブ内に組み立て、その後、押圧スリーブをバネスリーブの第2の端に固定することができ、組み立てが容易になるという利点がある。
【0018】
更に、ガスケットは互いに接続された第4のセグメントと第5のセグメントとを含み、第4のセグメントの直径は第5のセグメントの直径より大きく、第4のセグメントは環状フランジに当接され、バネスリーブは第5のセグメント及びブッシュの外側に設けられ、バネの一端は第4のセグメントの端壁に当接されている。ガスケットを直径の異なる第4のセグメント及び第5のセグメントとして設けることで、第4のセグメントと第5のセグメントとの間に段差構造が形成され、この段差構造によって、バネを組み立てることが容易になり、バネの外壁がバネスリーブの内壁と干渉しないように保証することができる。
【0019】
更に、ガスケットはエンジニアリングプラスチック部材又は外面に耐摩耗のメッキ層が設けられている金属部材を含む。上述の構造を用いると、ガスケットの摩擦係数を減少させることができ、これにより、各部材間の摩擦力を更に減少させ、開弁性能を向上させることができ、ガスケットの耐摩耗性を向上させることもでき、これによりガスケットの使用寿命を向上させることができる。
【0020】
本出願の別の側面によれば、ハウジングと、ハウジング内に回転可能に設けられたロータアセンブリと、ハウジング内に設けられたナット座と、ハウジング内に設けられ、スクリュがナット座内に挿設され、ロータアセンブリがスクリュに駆動接続される、上記で提供される弁芯アセンブリである弁芯アセンブリと、を含む電子膨張弁を提供する。この電子膨張弁は、上記で提供される弁芯アセンブリを含むため、同様に弁芯アセンブリの弁開閉過程における摩擦力を減少させることができ、更には弁開閉性能及び寿命を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
本出願の一部を構成する明細書の図面は、本出願に対する更なる理解を提供するためのものであり、本出願の模式的な実施例及びその説明は、本出願を解釈するためのものであり、本出願に対する不当な限定を構成するものではない。
【0022】
図1】本出願の実施例1に従って提供される弁芯アセンブリの構造模式図を示している。
図2図1におけるA箇所の部分拡大図を示している。
図3】本出願の実施例2に従って提供される弁芯アセンブリの構造模式図を示している。
図4図3におけるB箇所の部分拡大図を示している。
図5図3におけるスクリュ、ガスケット及びブッシュの組立図を示している。
図6図3におけるガスケットの断面図を示している。
図7図3におけるガスケットの構造模式図を示している。
図8図3におけるガスケットの構造模式図を示している。
図9図3におけるガスケットの構造模式図を示している。
図10図3におけるガスケットの構造模式図を示している。
図11】本出願の実施例3に従って提供される弁芯アセンブリの構造模式図を示している。
図12図11におけるC箇所の部分拡大図を示している。
図13】本出願の実施例4に従って提供される電子膨張弁の構造模式図を示している。
図14】本出願の実施例4に従って提供される電子膨張弁の構造模式図を示している。
図15】本出願の実施例4に従って提供される電子膨張弁の構造模式図を示している。
【0023】
ここで、上記の図面には以下の符号が含まれる。
10 バネスリーブ、11 環状フランジ、20 スクリュ、21 第1のセグメント、22 第2のセグメント、23 第3のセグメント、30 制限アセンブリ、31 ガスケット、311 突起部、3111 環状ボス、3112 突起点、312 第4のセグメント、313 第5のセグメント、32 ブッシュ、40 スピンドル、41 制限ボス、50 バネ、60 押圧スリーブ、70 ハウジング、80 ロータアセンブリ、90 ナット座。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本出願の実施例における図面を参照して本出願の実施例における技術態様を明瞭に且つ完全に記述するが、記述される実施例は本出願の一部の実施例にすぎず、全ての実施例ではないことは明らかである。以下、少なくとも1つの例示的な実施例の記述は、実際には単に説明的なものにすぎず、本出願及びその適用又は使用に対して何ら制限するものではない。本出願における実施例に基づき、当業者が創造的な労力なしに得られた全ての他の実施例は、いずれも本出願の保護範囲に属するものとする。
【0025】
図1図2に示されるように、本出願の実施例1は弁芯アセンブリを提供し、この弁芯アセンブリは、バネスリーブ10、スクリュ20、制限アセンブリ30、スピンドル40及びバネ50を含み、制限アセンブリ30とバネ50とはいずれもバネスリーブ10内に位置している。ここで、バネスリーブ10は対向して設けられた第1の端と第2の端とを有し、バネスリーブ10の第1の端には環状フランジ11が設けられており、スクリュ20の一端は環状フランジ11を貫通してバネスリーブ10内に入り込み、スピンドル40の一端はバネスリーブ10の第2の端内に入り込んでいる。具体的には、制限アセンブリ30はガスケット31とブッシュ32とを含み、ガスケット31はスクリュ20に回転可能に嵌合され、バネ50の一端はガスケット31に当接され、バネ50の他端はスピンドル40に当接され、バネ50の弾性力の作用で、ガスケット31の第1の端が環状フランジ11に当接され、環状フランジ11によって、ガスケット31がバネスリーブ10内から離脱するのを制限することができる。ブッシュ32をスクリュ20に設け且つガスケット31の第2の端に位置させることで、ブッシュ32によって、スクリュ20に対するガスケット31の軸方向位置を制限して、ガスケット31がスクリュ20から離脱するのを回避することができる。
【0026】
本実施例により提供される弁芯アセンブリを適用すると、ガスケット31とブッシュ32とのフィットによって、弁開閉の過程で、ガスケット31がスクリュ20に回転可能に嵌合されるため、ガスケット31の第1の端が環状フランジ11に対して回転可能であり、ガスケット31の第2の端がブッシュ32に対して回転可能であり、弁芯アセンブリの複数の部材間がいずれも相対的に回転可能であり、これにより弁芯アセンブリの弁開閉過程における摩擦力を減少させることができ、更には弁開閉性能及び寿命を向上させることができる。
【0027】
本実施例において、スクリュ20は第1の段差セグメントと第2の段差セグメントとを含み、ガスケット31は第1の段差セグメントに設けられ、ブッシュ32は第2の段差セグメントに設けられている。第1の段差セグメントとブッシュ32とのフィットによって、ガスケット31の軸方向位置を限定することができ、第2の段差セグメントとガスケット31とのフィットによって、ブッシュ32の軸方向位置を限定することができる。スクリュ20に段差構造を設ける方式を用いると、構造が簡単で加工が容易になるという利点がある。
【0028】
図2に示されるように、本実施例において、スクリュ20は、順次に接続され且つ直径が順に小さくなる第1のセグメント21、第2のセグメント22、及び第3のセグメント23を含み、第2のセグメント22は第1の段差セグメントを形成し、第3のセグメント23は第2の段差セグメントを形成し、ガスケット31は第2のセグメント22に嵌合され、ブッシュ32は第3のセグメント23に嵌合され且つ第3のセグメント23に接続されている。スクリュ20に2つの段差構造が設けられているため、ブッシュ32を末端の第3のセグメント23に設け且つブッシュ32と第3のセグメント23とを接続させることで、ブッシュ32によって、ガスケット31のスクリュ20における位置を制限することができる。
【0029】
ここで、ブッシュ32は、インターフェアランスフィット又は溶接の方式によって第3のセグメント23に固定されることができる。本実施例において、ブッシュ32は、まずインターフェアランスフィットの方式によって第3のセグメント23に設けられ、その後、レーザ溶接の方式によって更に固定され、これにより、ブッシュ32の接続強固性を保証することができるだけでなく、ブッシュ32とスクリュ20との同軸度を保証することもできる。
【0030】
図2に示されるように、本実施例において、ガスケット31の第1の端は第1のセグメント21の端壁に当接され、ブッシュ32はガスケット31の第2の端に当接され、且つ第2のセグメント22の長さ寸法はガスケット31の厚さ寸法より小さい。上述の構造を用いると、ブッシュ32と第2のセグメント22の端壁との間に隙間を有し、この隙間によって、ブッシュ32が第2のセグメント22に直接接触するのを回避することができ、よって、ブッシュ32と第2のセグメント22との摩擦力を減少させることができ、弁芯アセンブリの弁開閉過程における摩擦力を更に減少させて、弁開閉性能を向上させることができる。
【0031】
図2に示されるように、本実施例において、スクリュ20の外壁と環状フランジ11の内壁とはクリアランスフィットされ、ガスケット31の外壁とバネスリーブ10の内壁とはクリアランスフィットされ、ガスケット31の内壁とスクリュ20の外壁とはクリアランスフィットされている。上述の構造を用いると、スクリュ20がバネスリーブ10に対して回転する過程で、環状フランジ11、ガスケット31及びスクリュ20の三者間に干渉が生じることがなく、スクリュ20のスムーズな回転を保証し、各部材間の摩擦を減少させることができる。
【0032】
また、上述の部材が径方向に隙間(主にガスケット31の内壁とスクリュ20の外壁とのクリアランスフィット)を有し、即ち、スクリュ20が径方向に一定の自由度を持ってもよいため、一定の調心機能を有し、加工及び組み立ての際にスピンドル部材と弁座部材との同軸度の偏差を減少させ、開弁性能を向上させ、内部漏れを減少させることができる。
【0033】
図1図2に示されるように、本実施例において、弁芯アセンブリは押圧スリーブ60を更に含み、押圧スリーブ60はバネスリーブ10の第2の端にインターフェアランス挿設され、スピンドル40は押圧スリーブ60内に挿設され、スピンドル40の外壁には制限ボス41が設けられており、制限ボス41は押圧スリーブ60の端壁に当接されて、スピンドル40のバネスリーブ10内における軸方向位置を制限する。上述の構造を用いると、押圧スリーブ60を設けることで、弁芯アセンブリを組み立てるとき、まず各部材をバネスリーブ10の第2の端を通過してバネスリーブ10内に組み立て、その後、押圧スリーブ60をバネスリーブ10の第2の端に固定することができ、組み立てが容易になるという利点がある。
【0034】
図2に示されるように、本実施例において、ガスケット31は互いに接続された第4のセグメント312と第5のセグメント313とを含み、第4のセグメント312の直径は第5のセグメント313の直径より大きく、第4のセグメント312の外壁とバネスリーブ10の内壁とはクリアランスフィットされている。ここで、第4のセグメント312の上面は環状フランジ11の下面に当接され、バネ50は第5のセグメント313及びブッシュ32の外側に嵌合され、バネ50の一端は第4のセグメント312の端壁に当接されている。
【0035】
ガスケット31を直径の異なる第4のセグメント312及び第5のセグメント313として設けることで、第4のセグメント312と第5のセグメント313との間に段差構造が形成され、この段差構造によって、バネ50を組み立てることが容易になり、バネ50の外壁がバネスリーブ10の内壁と干渉しないように保証することができる。
【0036】
本実施例において、第5のセグメント313の直径はブッシュ32の直径と同じであり、これにより、バネ50を組み立てることが容易になり、且つバネ50が変形する過程で、ブッシュ32がバネ50を干渉することがない。
【0037】
本実施例において、ガスケット31は、エンジニアリングプラスチック部材又は金属部材であってもよく、ガスケット31が金属部材であると、金属部材の外面に低摩擦係数の耐摩耗のメッキ層が設けられる。上述の構造を用いると、ガスケット31の摩擦係数を減少させることができ、これにより、各部材間の摩擦力を更に減少させ、開弁性能を向上させることができ、ガスケット31の耐摩耗性を向上させることもでき、これによりガスケット31の使用寿命を向上させることができる。
【0038】
図3から図10に示されるように、本出願の実施例2は弁芯アセンブリを提供し、実施例2と実施例1との違いは、実施例2において、ガスケット31の第2の端の端壁に突起部311が設けられており、ガスケット31の第2の端の突起部311はブッシュ32に当接されていることである。突起部311を設けることで、ガスケット31とブッシュ32との接触面積を減少させることができ、よって、ガスケット31とブッシュ32との摩擦力を更に減少させることができる。また、ブッシュ32を溶接するとき、突起部311によって、ブッシュ32とスクリュ20との溶接の際にガスケット31への熱影響を減少させ、ガスケットの損傷を回避することができる。
【0039】
他の実施例において、ガスケット31の第1の端の端壁に突起部311を設け、ガスケット31の第1の端の突起部311によって、第1のセグメント21の端壁及び環状フランジ11に当接されてもよい。あるいは、ガスケット31の第1の端の突起部311によって、第1のセグメント21の端壁又は環状フランジ11に当接される。
【0040】
あるいは、ガスケット31の第1の端の端壁及び第2の端の端壁に突起部311を同時に設けてもよく、これにより、ガスケット31と他の部材との摩擦力を最大限に減少させ、開弁性能を向上させることができる。
【0041】
ここで、突起部311は、以下の4種類の構造を含む。
第1の種類、突起部311が環状ボス3111を含み、環状ボス3111が周方向に沿ってガスケット31の端壁に設けられている(図9図10)。
第2の種類、突起部311が複数の突起点3112を含み、複数の突起点3112が周方向に沿って間隔をおいてガスケット31の端壁に設けられている(図7図8)。
第3の種類、突起部311が複数の弧状ボスを含み、複数の弧状ボスが周方向に沿って間隔をおいてガスケット31の端壁に設けられている。
第4の種類、突起部311が複数の弧状ボスと複数の突起点3112とを含み、複数の弧状ボスが周方向に沿って間隔をおいてガスケット31の端壁に設けられ、突起点3112が隣接する2つの弧状ボス間に設けられている。
【0042】
突起部311に環状ボス3111の構造を用いる場合(第1の種類の構造)、ガスケット31と他の部材とが線-面接触し、面-面接触と比較してガスケット31の摩擦力を減少させることができる。
【0043】
突起部311に突起点3112の構造を用いる場合(第2の種類の構造)、ガスケット31と他の部材とが点-面接触し、面-面接触と比較してガスケット31の摩擦力を減少させることができる。
【0044】
突起部311に弧状ボスの構造を用いる場合(第3の種類の構造)、ガスケット31と他の部材とが線-面接触し(点-面接触に類似している)、面-面接触と比較してガスケット31の摩擦力を減少させることができる。
【0045】
突起部311に突起点3112と弧状ボスとがフィットする構造(第4の種類の構造)を用いる場合、ガスケット31と他の部材とが点-面接触及び線-面接触し、面-面接触と比較してガスケット31の摩擦力を減少させることができる。
【0046】
本実施例において、突起部311の高さ寸法は0.005mm~0.1mmの間にある。突起部311の高さ寸法を上述の区間内に設けることで、突起部311の使用寿命を保証することができるだけでなく、装置のパルス数に影響を及ぼすこともない。突起部311の高さ寸法が0.005mmより小さいかあるいは0.1mmより大きいと、突起部311の使用寿命及び装置のパルス数が保証できない。
【0047】
図11図12に示されるように、本出願の実施例3は弁芯アセンブリを提供し、実施例3と実施例1との違いは、実施例3において、ガスケット31の第1の端は第1のセグメント21の端壁に当接され、ブッシュ32は第2のセグメント22の端壁に当接され、且つ第2のセグメント22の長さ寸法はガスケット31の厚さ寸法より大きく、ガスケット31の第2の端とブッシュ32との間には隙間を有することである。上述の構造を用いると、ガスケット31はスクリュ20に対して軸方向に一定の活動空間を有し、弁開閉の過程で、ガスケット31と他の部材との摩擦力を更に低減させることができる。
【0048】
また、ブッシュ32が溶接の方式を用いてスクリュ20に固定される場合、ガスケット31の第2の端とブッシュ32との間に隙間を有するため、ブッシュ32の溶接の際の熱量がガスケット31に伝達することがなく、ガスケット31が熱を受けて損傷しないように保証する。ブッシュ32がインターフェアランスフィットの方式を用いてスクリュ20に押圧装着される場合、第2のセグメント22によってブッシュ32を制限し、ブッシュ32を押圧装着するときに作用力がガスケット31へ印加されるのを回避し、ガスケット31が力を受けて破損しないように保証することができる。
【0049】
図13から図15に示されるように、本出願の実施例4は電子膨張弁を提供し、この電子膨張弁は、ハウジング70、ロータアセンブリ80、ナット座90及び弁芯アセンブリを含み、ロータアセンブリ80、ナット座90及び弁芯アセンブリは、いずれもハウジング70内に設けられ、弁芯アセンブリは上記で提供される弁芯アセンブリである。ここで、ロータアセンブリ80はハウジング70内に回転可能に設けられ、弁芯アセンブリのスクリュ20はナット座90内に挿設され、ロータアセンブリ80はスクリュ20に駆動接続されて、弁芯アセンブリが弁口に対して移動するように駆動し、更には弁開閉を実現する。
【0050】
ここで、図13における弁芯アセンブリは実施例1における弁芯アセンブリであり、図14における弁芯アセンブリは実施例2における弁芯アセンブリであり、図15における弁芯アセンブリは実施例3における弁芯アセンブリである。
【0051】
この電子膨張弁は、上記で提供される弁芯アセンブリを含むため、同様に弁芯アセンブリの弁開閉過程における摩擦力を減少させることができ、更には弁開閉性能を向上させることができる。
【0052】
実施例により提供される装置は、以下の有益な効果を有する。
(1)ガスケットの設置によって、膨張弁の開弁及び閉弁状態における各部材間の摩擦力を減少させ、スピンドル、弁口の間に摩耗が生じるのを回避し、開弁性能と寿命を向上させることができる。
(2)スクリュが径方向に一定の自由度を持ち、一定の調心機能を有し、加工及び組み立ての際にスピンドル部材と弁座部材との同軸度の偏差を減少させ、開弁性能を向上させ、内部漏れを減少させることができる。
【0053】
上記したものは本出願の好ましい実施例にすぎず、本出願を制限するためのものではなく、当業者にとって本出願は様々な変更及び変化が可能である。本出願の趣旨及び原則の範囲内でなされたいかなる修正、同等の置換、改良等は、いずれも本出願の保護範囲内に含まれるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
【国際調査報告】