(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-27
(54)【発明の名称】パッケージ用の蓋スパウトアセンブリ及び蓋スパウトアセンブリを有するパッケージ
(51)【国際特許分類】
B65D 5/74 20060101AFI20231020BHJP
B65D 47/36 20060101ALI20231020BHJP
【FI】
B65D5/74 020Z
B65D47/36 210
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023516609
(86)(22)【出願日】2021-10-05
(85)【翻訳文提出日】2023-04-20
(86)【国際出願番号】 EP2021077369
(87)【国際公開番号】W WO2022078811
(87)【国際公開日】2022-04-21
(32)【優先日】2020-10-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】391053799
【氏名又は名称】テトラ ラバル ホールディングス アンド ファイナンス エス エイ
【住所又は居所原語表記】70 Avenue General Guisan,CH-1009 Pully,Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100151105
【氏名又は名称】井戸川 義信
(72)【発明者】
【氏名】ザノン、パオロ
(72)【発明者】
【氏名】ヴィエトリ、アンナ、ロサ
(72)【発明者】
【氏名】デ パオラ、ロッコ
【テーマコード(参考)】
3E060
3E084
【Fターム(参考)】
3E060AA03
3E060AB01
3E060BA01
3E060BC01
3E060CF06
3E060EA03
3E084AA05
3E084AA12
3E084AA24
3E084AA34
3E084AA37
3E084BA03
3E084CA01
3E084DA01
3E084DB01
3E084EA02
3E084EB01
3E084EB02
3E084EB04
3E084FA01
3E084GA06
3E084GB06
3E084LB02
3E084LB07
3E084LD01
(57)【要約】
指定された注ぎ口を有し、注ぎ込み可能な製品が充填されるパッケージ(1)用の蓋スパウトアセンブリ(3)が記載されている。前記蓋スパウトのアセンブリ(3)は、注ぎ口(15)を担持し、外面(16)を有するカラー(5)と、前記カラー(5)の一部の周りに配置された結合リング(6)と、前記注ぎ口(15)を選択的に開閉する蓋(7)と、前記蓋(7)と前記結合リング(6)を互いに接続する接続要素(8)と、を少なくとも備える。前記カラー(5)は、第1環状相互作用リッジ(30)を備え、前記結合リング(6)は、少なくとも1つのフラップ(33)を備え、前記フラップ(33)は、前記第1環状相互作用リッジ(30)の当接面(35)に当接する、及び/又は当接するように設計された少なくとも1つの係合面(34)を備える。前記カラー(5)は、前記カラー(5)の前記外面(16)から突出し、前記第1環状相互作用リッジ(30)から軸方向にずれている第2環状相互作用リッジを備える。前記フラップ(33)は、前記係合面(34)を前記当接面(35)に向けて、及び/又はそれに対して向けるように、前記第2環状相互作用リッジ(31)の案内面(43)と相互作用する、及び/又は相互作用するように設計された少なくとも1つの接触面(36)をさらに備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
指定された注ぎ口を有し、注ぎ込み可能な製品が充填されるパッケージ(1)用の蓋スパウトアセンブリ(3)であって、
前記蓋スパウトのアセンブリ(3)は、
注ぎ口(15)を担持し、外面(16)を有するカラー(5)と、
前記カラー(5)の一部の周りに配置された結合リング(6)と、
前記注ぎ口(15)を選択的に開閉する蓋(7)と、
前記蓋(7)と前記結合リング(6)を互いに接続する接続要素(8)と
を少なくとも備え、
前記カラー(5)は、前記カラー(5)の前記外面(16)から突出する第1環状相互作用リッジ(30)を備え、
前記結合リング(6)は、前記外面(16)に面する内面(24)を含み、前記内面(24)に接続され、前記内面から突出する少なくとも1つのフラップ(33)を備え、
前記フラップ(33)は、前記第1環状相互作用リッジ(30)の当接面(35)に当接する、及び/又は当接するように設計された少なくとも1つの係合面(34)を備え、
前記カラー(5)は、前記カラー(5)の前記外面(16)から突出し、前記第1環状相互作用リッジ(30)から軸方向にずれている第2環状相互作用リッジを備え、
前記フラップ(33)は、前記係合面(34)を前記当接面(35)に向けて、及び/又はそれに対して向けるように、前記第2環状相互作用リッジ(31)の案内面(43)と相互作用する、及び/又は相互作用するように設計された少なくとも1つの接触面(36)をさらに備える、蓋スパウトアセンブリ(3)。
【請求項2】
前記フラップ(33)が自由端子部(38)を備え、前記フラップ(33)が前記自由端子(38)に接近及び離間できるように弾性的に移動可能である、請求項1に記載の蓋スパウトのアセンブリ。
【請求項3】
前記当接面(35)が前記第2環状相互作用リッジ(31)に面している、請求項1又は2に記載の蓋スパウトアセンブリ。
【請求項4】
前記フラップ(33)が、前記内面(24)に固定された固定端子部(37)と、前記固定端子部(37)に対向し、係合面(34)を担持する、及び/又は有する自由端子部(38)と、を備える、請求項1~3のいずれか一項に記載の蓋スパウトアセンブリ。
【請求項5】
前記第2環状相互作用リッジ(31)が、前記外面(16)に接続された固定端と、前記固定端に対向する自由端とを備え、
前記接触面(36)は、前記自由端と接触している、及び/又は前記自由端と接触するように設計されている、請求項1~4のいずれか一項に記載の蓋スパウトアセンブリ。
【請求項6】
前記自由端が丸みを帯びている、請求項5に記載の蓋スパウトアセンブリ。
【請求項7】
前記第1環状相互作用リッジ(30)及び前記第2環状相互作用リッジ(31)が、溝(32)を画定し、及び/又は規定する、請求項1~6のいずれか一項に記載の蓋スパウトアセンブリ。
【請求項8】
前記第1環状相互作用リッジ(30)の第1半径方向延長部が、前記第2環状相互作用リッジ(31)の第2半径方向延長部よりも大きい、請求項1~7のいずれか一項に記載の蓋スパウトアセンブリ。
【請求項9】
前記結合リング(6)及び前記フラップ(33)の断面が、V字形又はU字形である、請求項1~8のいずれか一項に記載の蓋スパウトアセンブリ。
【請求項10】
第1の環状相互作用リッジ(30)が、前記当接面(35)に対して横方向の摺動面(42)を備え、前記摺動面(42)は、前記カラー(5)の周りの前記結合リング(6)の結合中に前記フラップ(33)と相互作用するように構成されている、請求項9に記載の蓋スパウトのアセンブリ。
【請求項11】
前記係合面(34)が連続的である、請求項1~10のいずれか一項に記載の蓋スパウトアセンブリ。
【請求項12】
前記蓋(7)が、上壁(20)と、前記上壁(20)から突出する側壁(21)とを備え、
前記フラップ(33)は、前記内面(24)から前記上壁(20)に向かって延びている、請求項1~11のいずれか一項に記載の蓋スパウトアセンブリ。
【請求項13】
請求項1~12のいずれか一項に記載の蓋スパウトアセンブリ(3)を少なくとも1つ含む、注ぎ込み可能な製品が充填されるパッケージ(1)。
【請求項14】
指定された注ぎ口を覆う分離膜をさらに含み、
前記蓋スパウトアセンブリ(3)は、パッケージ(1)及び前記注ぎ口の周りに、融着及び/又は溶接及び/又は接着及び/又は部分的に成形される、請求項13に記載のパッケージ。
【請求項15】
前記パッケージ(1)が、前記注ぎ口を有し、多層包装材料から形成された本体(2)をさらに備える、請求項13または14に記載のパッケージ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パッケージ、特に、注ぎ込み可能な製品、さらに特に、注ぎ込み可能な食品が充填された密閉された本体を有するパッケージ用の蓋スパウトアセンブリに関する。
【0002】
本発明はまた、パッケージ、特に、密閉された本体を有し、注ぎ込み可能な製品、さらに特に、注ぎ込み可能食品が充填される、蓋スパウトアセンブリを含むパッケージに関する。
【背景技術】
【0003】
周知のように、フルーツジュース、UHT(超高温処理)牛乳、ワイン、トマトソース等、多くの液体又は注出食品は、滅菌された包装材でできたパッケージ、特に密閉されたパッケージで販売されている。
【0004】
典型的な例として、テトラ・ブリック・アセプティック(登録商標)として知られる注ぎ込み可能な食品用の平行六面体パッケージが挙げられ、ラミネートされた帯状の包装材料をシールして折り畳むことによって作られている。この包装材料は、カートン及び/又は紙のベース層を含む多層構造を有し、両側をヒートシールプラスチック材料、例えばポリエチレンの層で覆われている。長期保存可能な製品用の無菌包装の場合、包装材料は酸素バリア材料、例えば、アルミニウム箔の層を含み、この層はヒートシールプラスチック材料の層と重なり、さらに別のヒートシールプラスチック材料の層で覆われて、最終的に食品に接触する包装の内面を形成する。
【0005】
公知のパッケージのうち、特に、包装材料から形成されたパッケージの密封された本体は、パッケージから注ぎ込み可能な製品の注出を可能にする指定された注ぎ口を含む。典型的には、注ぎ口は分離膜で覆われており、分離膜によってパッケージの内部空間を外部環境から隔離し、その完全性は注ぎ込み可能な製品の最初の注出の前に破断される必要があり、注ぎ口を通して注ぎ込み可能な製品を注出できるようにする。また、注ぎ込み可能な製品の制御された注出を可能にするために、注ぎ口の周りの本体上に蓋スパウトアセンブリを配置することも知られている。
【0006】
注ぎ口を備えるカラーを有するスパウトと、カラーの周りに配置された結合リングと、注ぎ口を選択的に開閉できるように構成された蓋と、結合リング及び蓋を互いに繋ぎとめる結合要素と、を備える蓋スパウトアセンブリが知られている。
【0007】
使用時に、結合リング及び蓋がカラーに結合された状態であることを保証するために、カラーは環状リッジを備え、結合リングは、結合リングの内面から半径方向に突出し、結合リングがカラーに結合されると結合リングの軸方向移動を制限するように、カラーの環状リッジと相互作用するように構成された複数のカウンターリッジを備える。
【0008】
このような蓋スパウトアセンブリは十分に機能するが、不便な点もある。
【0009】
例えば、カラーがLDPE等の柔らかい材料から作られている場合、環状リッジと結合リングのカウンターリッジとの間の相互作用によって与えられる保持力は制限される。特に、結合リングとカラーを結合できるようにするために、環状リッジの半径方向の拡張を制限しなければならず、これによってテザリング力(tethering force)に制限をもたらす。
【0010】
したがって、この分野では、改良された蓋スパウトアセンブリを提供することが望まれている。
【0011】
特に、この分野では、良好なテザリング力が得られ、さらに、硬い素材のカラーと柔らかい素材のカラーの両方で機能する、蓋スパウトアセンブリを提供することが望まれている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の目的は、上述の不都合の少なくとも1つを解決するパッケージ、特に、密閉された本体を有し、注ぎ込み可能な製品、さらに特に、注ぎ込み可能な食品が充填されたパッケージ用の改良された蓋スパウトアセンブリを、簡単かつ低コストの方法で提供することである。
【0013】
本発明のさらなる目的は、上述の不都合の少なくとも1つを解決するパッケージ、特に、蓋スパウトアセンブリを有する、注ぎ込み可能な製品、特に、注ぎ込み可能な食品が充填された密封された本体を有するパッケージを、簡単かつ低コストの方法で提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明によれば、独立請求項による蓋スパウトアセンブリが提供される。
【0015】
蓋スパウトアセンブリのさらに有利な実施形態は、それぞれの従属請求項に規定されている。
【0016】
また、本発明によれば、請求項13から15のいずれか一項に記載のパッケージが提供される。
【0017】
以下、本発明の実施形態について、添付の図面を参照しながら例示的に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明による蓋スパウトアセンブリを有するパッケージの一部を示す概略斜視図であり、明瞭化のために部品が取り除かれている。
【
図2】
図1の蓋スパウトアセンブリの分解図であり、明瞭化のために部品が取り除かれている。
【
図3】
図1の蓋スパウトアセンブリのいくつかの詳細の断面拡大図であり、明瞭化のために部品が取り除かれている。
【
図4】
図1の蓋スパウトアセンブリの詳細を示す斜視図であり、明瞭化のために部品が取り除かれている。
【発明を実施するための形態】
【0019】
番号1は、以下の構成を備えるパッケージ全体(本発明の理解に必要な範囲で一部のみ図示)を示す。
- 密封された本体2、特に密封されたカートンパッケージが、注ぎ込み可能な製品、特に、注ぎ込み可能な食品で充填され、及び/又は充填可能であり、特に、本体2から注ぎ込み可能な製品の注出を可能にするように構成された所定の注ぎ口(既知であり図示せず)を有する。
- 密閉された本体2に結合された蓋スパウトアセンブリ3。
【0020】
いくつかの好ましい非限定的な実施形態によれば、本体2は、多層構造(既知であるため図示せず)を有する包装材料、特に複合包装材料を備える。
【0021】
好ましくは、包装材料は、(エンドレス)ウェブの形態で提供される。
【0022】
好ましくは、本体2は、包装材料からチューブを形成し、チューブを縦方向に封止し、チューブに注ぎ込み可能な製品を充填し、チューブを成形し、チューブを横方向に封止し、切断することによって得られる。
【0023】
好ましくは、包装材料は、例えば、紙又は板紙等の繊維質材料の少なくとも1つの層と、繊維質材料の層を互いの間に介在させたヒートシールプラスチック材料、例えば、ポリエチレン、の少なくとも2つの層とを備える。これら2層のヒートシールプラスチック材料のうちの1層は、注ぎ込み可能な製品に接触する本体2の内面を画定する。
【0024】
好ましくは、包装材料は、特に、ヒートシールプラスチック材料の層の1つと繊維質材料の層の間に配置される、ガスバリア性及び光バリア性材料の層、例えば、アルミニウム箔及び/又はエチレンビニルアルコール(EVOH)フィルムを備える。好ましくは、包装材料は、ガスバリア性及び光バリア性材料の層と繊維質材料の層との間に介在されるヒートシールプラスチック材料のさらなる層も含む。
【0025】
より詳細には、蓋スパウトアセンブリ3は、
- 指定された注ぎ口に配置され、及び/又は配置可能なカラー5を有するスパウト4と、
- カラー5の周りに配置され、及び/又は配置可能な結合リング6と、
- 蓋7と、
- 蓋7と結合リング6を互いに(恒久的に)接続する接続要素8と、
を少なくとも備える。
【0026】
いくつかの好ましい非限定的な実施形態によれば、スパウト4は、本体2の形成、充填及び密封の前、間又は後にパッケージ1に適用される。
【0027】
あるいは、スパウト4は、包装材料から本体2を形成、充填、密封するための包装機内に包装材料を配置する前に、又は包装材料を包装機に前進させる間に、包装材料上に適用することができる。
【0028】
特に、スパウト4の包装材料への適用又は本体2への適用は、成形プロセス及び/又は接着接合及び/又は超音波接合及び/又は融着によって行われる。
【0029】
好ましくは、結合リング6及び蓋7は、スパウト4を本体2上又は包装材料上に適用する前又は後にスパウト4に結合される。
【0030】
いくつかの好ましい非限定的な実施形態によれば、蓋スパウトアセンブリ3、特にスパウト4、結合リング6、蓋7及び接続要素8は、ポリマーから形成及び/又は成形される。好ましくは、蓋7、接続要素8及び連結リング6は、スパウト4とは別に成形される。さらに好ましくは、蓋7、接続要素8及び連結リング6は、単一部品として成形される。
【0031】
図1を参照すると、本体2は、長手方向軸、第1の横軸及び第2の横軸に沿って延びている。特に、その長手方向軸に沿ったパッケージ1の延長は、その第1の横軸及びその第2の横軸に沿ったパッケージ1の延長よりも大きくなっている。
【0032】
好ましくは、本体2は平行六面体形状である。
【0033】
より詳細には、本体2は、特に、本体2の長手方向軸に対して横方向、さらに特に、垂直方向にある第1壁部(公知のため図示せず)を備える。好ましくは、第1壁部は、パッケージ1、特に本体2の支持面を規定し、この支持面は、使用時、例えば売り場内で露出されるとき、又は保管時に、例えば、棚等の支持体と接触するように設計されている。特に、支持体上に配置されるとき、第1壁部は、底壁部を画定する。
【0034】
さらに詳細には、本体2は、第1壁部に(固定的に)接続され、第1壁部から、特に、長手方向軸に実質的に平行に延びる複数の側壁9を備える。
【0035】
さらに、本体2は、第1壁部に対向し、側壁9の少なくとも一部に(固定的に)接続されている第2壁部10を備える。特に、側壁9は、第1壁部分と第2壁部分10との間に介在している。特に、第1壁部が支持体上に配置される場合、第2壁部10は上壁部を画定する。
【0036】
いくつかの非限定的な実施形態によれば、第1壁部及び第2壁部10は、互いに平行である。
【0037】
図示しないいくつかの非限定的な代替実施形態によれば、第1壁部及び第2壁部10は、互いに対して傾斜している。
【0038】
好ましくは、第2壁部10は、所定の注ぎ口を担持し、及び/又は備える。
【0039】
好ましい非限定的な実施形態によれば、本体2は、注ぎ口を覆う分離膜(既知であり図示せず)を備える。特に、分離膜は、注ぎ口の領域において、特に、注ぎ口において、本体2の内部空間と外部環境とを分離する。好ましくは、分離膜は、ガスバリア性及び光バリア性材料、例えばアルミニウム箔又はエチレンビニルアルコール(EVOH)フィルムを備える。
【0040】
特に、初回使用時(詳細についてはさらに下記を参照)には、注ぎ込み可能な製品を本体2の内部空間から注出させるために、分離膜を少なくとも部分的に除去し、及び/又は穴を開け、及び/又は開放し、及び/又は破断させ、及び/又は切断する。
【0041】
好ましい非限定的な実施形態によれば、分離膜は、包装材料の一部、特に、繊維状材料の層とは異なる包装材料の層の一部によって画定される。
【0042】
図2及び
図3を参照すると、カラー5は、パッケージ1からの注ぎ込み可能な製品の注出を可能にするように構成された注ぎ口15を担持及び/又は備える。
【0043】
より詳細には、カラー5は、外面16を備え、特に、外面16と反対側の内面17も備える。
【0044】
さらに、カラー5は、(長手方向の)中心軸Aに沿って延在し、中心軸Aに沿って延在する注ぎ込み可能な製品のための流路18を画定する。特に、内面17は、流路18に面し、及び/又は画定する。
【0045】
特に、カラー5は、チューブ状の構成を有している。
【0046】
さらに特に、カラー5は、中心軸Aに垂直な断面平面に対して、環状の断面プロファイルを有する。
【0047】
より詳細には、カラー5は、カラー5の第1の軸方向端部に注ぎ口15を担持し、第1の軸方向端部とは反対側のカラー5の第2の軸方向端部に注ぎ込み可能な製品のための注入口を担持する。特に、流路18は、注入口と注ぎ口15との間に延びている。使用時、カラー5は、注入口を通じて本体2の内部空間から注ぎ込み可能な製品を受け取り、注ぎ込み可能な製品が注ぎ口15から流出するように構成される。
【0048】
好ましくは、スパウト4は、指定された注ぎ口の周りに、スパウト4を本体2、特に第2壁部10に結合する、及び/又は結合するように構成されたベースフレーム19を備える。
【0049】
より詳細には、カラー5は、ベースフレーム19に(一体的に)接続され、ベースフレーム19から(軸方向に)延在する。
【0050】
いくつかの好ましい非限定的な実施形態によれば、蓋7は、注ぎ口15を選択的に開閉するように構成される。特に、蓋7は、少なくとも以下の間で制御可能である。
- 特に、注ぎ口15からの注ぎ込み可能な製品の流出を妨げるため、蓋7が注ぎ口15を覆う、及び/又は覆うように構成される閉鎖構成(
図1及び
図3参照)。
- 特に、注ぎ口15から注ぎ込み可能な製品の注出を可能にするため、蓋7が注ぎ口15となるように構成される、及び/又は注ぎ口から取り外されるように構成される開放構成(図示せず)。
【0051】
図1~
図4に開示された特定の実施形態によれば、蓋7は、閉鎖構成と開放構成との間で蓋7を制御するように、接続要素8によって画定されるヒンジ軸B(
図2参照)の周りで角度的に移動可能である。
【0052】
より詳細には、蓋7は、閉鎖構成及び開放構成にそれぞれ制御されるとき、ヒンジ軸Bに対して第1角度位置及び第2角度位置にある。
【0053】
パッケージ1は、その形成直後に、蓋7が閉鎖構成にある初期構成にあることに留意されたい。パッケージ1は、初期構成にある間に、消費者に配布及び/又は販売される。
【0054】
図1~
図4を参照すると、蓋7は、上壁20と、上壁20から突出した側壁21とを備える。
【0055】
より詳細には、上壁20は、蓋7が閉鎖構成に制御されている状態で注ぎ口15を覆う、及び/又は覆うように構成され、側壁21は、蓋7が閉鎖構成に配置されている状態でカラー5を少なくとも部分的に囲む、及び/又は囲むように構成される。
【0056】
好ましくは、上壁20及び側壁21は、(実質的に)円筒形の形状を有する内部空間を画定する。特に、内部空間は、蓋7が閉鎖構成に配置された状態で、カラー5(及び流路18)の少なくとも一部を収容する。
【0057】
図2及び
図3を参照すると、蓋スパウトアセンブリ3は、蓋7に結合され、蓋7を閉鎖構成から開放構成にする最初の制御の間に分離膜を少なくとも部分的に開き、及び/又は切断し、及び/又は破断し、及び/又は取り除くように構成される開口装置22を備える。
【0058】
示される非限定的な実施形態によれば、開口装置22は、分離膜に融着及び/又は接続され、及び/又は分離膜を少なくとも部分的に画定する(ポリマー)被覆層と、被覆層及び蓋7に接続される結合部材を備える。使用時に、蓋7の動きは、被覆層の動き、さらに分離膜の動きにもつながる。
【0059】
あるいは、開口装置22は、カッターの形態であってもよく、また、ストラップ要素を分離膜に接続し、及び/又は融着して、消費者がストラップ要素を分離膜とともにパッケージ1から取り外すことができるようにしてもよい。
【0060】
さらに、蓋スパウトアセンブリ3は、結合リング5と蓋7とを互いに接続する1つ又は複数の破断可能な結合ブリッジ23を備える。結合ブリッジ23は、蓋7の閉鎖構成から開放構成への最初の制御の間に不可逆的に破断するように設計されている。このようにして、蓋スパウトアセンブリ3は、不正開封の証拠(tamper-evidence)を提供する。
【0061】
図3及び
図4を参照すると、結合リング6は、結合リング6がカラー5に結合された状態で外面16に面する内面24を含む。
【0062】
好ましくは、結合リング6は、特に中心軸Aと平行、さらに特に同軸である中心軸Cを含み、結合リング6は、カラー5に結合される(周りに配置される)。
【0063】
さらに、結合リング6は、中心軸Cの周りを回転するように、カラー5に回転可能に結合される。
【0064】
図2及び
図3を参照すると、好ましくは、蓋スパウトアセンブリ3は、結合リング6がカラー5の周りに配置され、及び/又はカラー5に結合されると、特に、蓋スパウトアセンブリ3の通常の使用中に、結合リング6がカラー5に結合した状態であることを保証するように構成された保持グループを備える。通常の使用は、閉鎖構成と開放構成の間の蓋7移動に必要となる力を発揮すること、特に、必要な力よりも著しく高い力を適用しないことによって定義されることに注意すべきである。さらに、通常の使用において、消費者は、結合リング6をカラー5から取り外すための特定の工具に頼ることはない。
【0065】
さらに詳しく説明するように、保持グループは、部分的に結合リング6に関連付けられ、部分的にカラー5に関連付けられる。言い換えれば、結合リング6の部分とカラー5の部分が組み合わされて保持グループを画定する。
【0066】
特に、保持グループは、結合リング6の(中心軸C及び/又は中心軸Aに沿った)軸方向の動きを制限するように構成される。
【0067】
より詳細には、カラー5は、第1環状相互作用リッジ30と、特に、第1環状相互作用リッジ30から(中心軸Aに対して)軸方向にずれた第2環状相互作用リッジ31とを備え、第1環状相互作用リッジ30と第2環状相互作用リッジ31は共に外面16から(半径方向に)突出している。
【0068】
特に、第1環状相互作用リッジ30及び第2環状相互作用リッジ31は、溝32を画定及び/又は規定する。
【0069】
さらに、溝32は、他の要素を含まない。
【0070】
特に、第1環状相互作用リッジ30は、第2環状相互作用リッジ31よりも注ぎ口15に(軸方向に)近い。
【0071】
特に、第1環状相互作用リッジ30及び第2環状相互作用リッジ31は、保持グループの第1部分を画定する。
【0072】
さらに、結合リング6は、内面24に接続され、内面24から離れるように突出した少なくとも1つの(弾性的に移動可能及び/又は偏向可能な)フラップ33を備える。特に、フラップ33は、保持グループの第2部分を画定する。
【0073】
より詳細には、フラップ33は、第1環状相互作用リッジ30の当接面35に対して当接する及び/又は当接するように設計された少なくとも1つの係合面34と、当接面35に対して係合面34を向けるように第2環状相互作用リッジ31の案内面43と相互作用するように設計された接触面36(係合面34に対して横方向に配向される)を備える。
【0074】
特に、フラップ33と第1環状相互作用リッジ30との間の相互作用は、結合リング6が(少なくとも蓋スパウトアセンブリ3の通常の使用中に)カラー5に結合されたまま(周囲に配置された)であるようにする。通常の使用中、ユーザは結合リング6をカラー5から取り外すことができず、それによって蓋7と結合リング6がカラー5に結合されたままであることが保証されることに留意されたい。さらに、フラップ33と第2環状相互作用リッジ31の案内面43は、係合面34が当接面35に突き当たるように相互作用するように構成されており、すなわち、これらは保持グループのガイドシステムとして機能する。
【0075】
より詳細には、フラップ33は、内面24に固定される固定端子部37と、固定端子部37に対向し、係合面34を担持及び/又は有する自由端子部38とを備える。
【0076】
特に、フラップ33は、弾性的に移動可能及び/又は偏向可能であり、自由端子部38が内面24に向かって及び内面から離れるように接近及び離脱することを可能にするように構成される。言い換えれば、フラップ33は、弾性的に移動可能であり、自由端子部38が外面16から引き出し、かつ外面16に向かって接近することを可能にするように構成される。
【0077】
さらに、固定端子部37は、フラップ33がその周りを角度的に移動可能であるピボットを規定する。特に、自由端子部38は、固定端子部37に対して角度的に移動可能である。
【0078】
好ましくは、フラップ33は、自由端子部38を内面24から遠ざけるように偏らせ、フラップ33、特に、接触面36と第2環状相互作用リッジ31、特に、案内面43との間の相互作用は、フラップ33、特に、自由端子部分38を内面24に向けるように構成されている。言い換えれば、フラップ33は、バネのように作用するように設計されている。
【0079】
特に、固定端子部37は、ヒンジとして機能する。
【0080】
さらに、フラップ33は、環状の形状を有する。
【0081】
好ましくは、フラップ33は、
- 中心軸Cに対して互いに角度的にずれて配置され、それぞれが内面24に接続されている複数のフラップ要素39と、
- 特に、複数の接続要素45であって、各接続要素が2つの隣接するフラップ要素39を互いに接続する、複数の接続要素45と、
を備える。
【0082】
いくつかの好ましい非限定的な実施形態によれば、
図4を参照すると、係合面34及び/又は自由端子部38は、連続した形状及び/又は構成を有し、特に、環状形状を呈する。
【0083】
特に、各フラップ要素39及び各接続要素45は、係合面34及び/又は自由端子部38の一部を構成し、及び/又は画定する。
【0084】
さらに、固定端子部37は、不連続な構成及び/又は形状を呈する。特に、各フラップ要素39は、固定端子部37の一部を構成し、及び/又は画定する。
【0085】
特に、各フラップ要素39は、1つのそれぞれのフラップ要素39を備える。
【0086】
図3及び
図4を参照すると、結合リング6及びフラップ33の断面は、特に、中心軸Cを含む横断平面に関して、V字形又はU字形である。
【0087】
好ましくは、フラップ33は、特に、蓋7が閉鎖構成にある状態で、内面24から上壁20に向かって延びる。特に、自由端子部38は、固定端子部37よりも上壁20に(軸方向に)近い位置にある。
【0088】
さらに詳細には、連結リング6は、第1リム40と、第1リム40に対向する第2リム41と、第1リム40と第2リム41の間に介在する内面24とを備える。特に、接続要素8は、第1リム40に連結される。
【0089】
好ましくは、固定端子部37は、第2リム41において、及び/又は第2リム41に隣接して内面24に接続される。
【0090】
図3を参照すると、当接面35は、第2環状相互作用リッジ31に面している。
【0091】
好ましくは、第1環状相互作用リッジ30及び第2環状相互作用リッジ31の各々は、外面16に接続されたそれぞれの固定端と、それぞれの固定端に対向するそれぞれの自由端とを備える。
【0092】
特に、接触面36は、第2環状相互作用リッジ31のそれぞれの自由端に接触及び/又は接触するように構成される。
【0093】
好ましくは、第2環状相互作用リッジ31のそれぞれの自由端は、丸みを帯びている、及び/又は丸みを帯びた形状を呈する。
【0094】
さらに、第2環状相互作用リッジ31のそれぞれの自由端は、案内面43、特に、丸みを帯びた形状を有する案内面43を備える。
【0095】
図3を参照すると、第1環状相互作用リッジ30の第1半径方向延長部は、第2環状相互作用リッジ31の第2半径方向延長部より大きい。特に、第1半径方向延長部及び第2半径方向延長部は、中心軸Aからそれぞれの自由端まで、中心軸Aに垂直である半径方向軸を考慮して測定される。
【0096】
言い換えると、第1環状相互作用リッジ30のそれぞれの最大半径は、第2環状相互作用リッジ31のそれぞれの最大半径よりも大きい。
【0097】
さらに言い換えると、第1環状相互作用リッジ30のそれぞれの自由端は、第2環状相互作用リッジ31のそれぞれの自由端よりも内面24に近い。
【0098】
好ましくは、第1環状相互作用リッジ30は、当接面35に対して横方向で、カラー5の周りの結合リング6の結合中にフラップ33と相互作用するように構成された摺動面42を含む。特に、摺動面42は、カラー5の周りの結合リング6の結合を容易にするように、中心軸Aに垂直な平面に対して傾斜している。
【0099】
特に、第1環状相互作用リング30のそれぞれの固定端にある摺動面42の部分は、第1環状相互作用リング30のそれぞれの自由端にある摺動面42の部分よりも、(蓋7が閉鎖構成にある状態で)注ぎ口15及び/又は上壁20に近い。使用中、結合リング6をカラー5に結合する際、フラップ33は、摺動面42との相互作用によって偏向され、自由端部38が内面24に接近する。
【0100】
使用中、パッケージ1からの注ぎ込み可能な製品の注出は、蓋7を閉鎖構成から開放構成に制御することを必要とする。これは、消費者が蓋7に開く力を加える必要があることを意味する。
【0101】
フラップ33と第1環状相互作用リッジ30及び第2環状相互作用リッジ31との間の相互作用により、結合リング6がカラー5の周りに結合された状態を維持することが保証される。
【0102】
結合リング6をカラー5の周りに取り付ける際、フラップ33と摺動面42との間の相互作用により、カラー5の取り付けが容易になる。
【0103】
本発明による蓋スパウトアセンブリ3及び/又はパッケージ1の利点は、前述の説明から明らかである。
【0104】
特に、フラップ33が第1環状相互作用リッジ30及び第2環状相互作用リッジ31の両方と相互作用することによって、カラー5の周りの結合リング6の結合を保証する高い保持力を得ることができる。フラップ33と第2環状相互作用リッジ31との間の相互作用は、自由端部38を内面24に向け、フラップ33と第1環状相互作用リッジ30との間の遊びを減少させる。
【0105】
さらに、第2環状相互作用リッジ31を設けることにより、蓋7が閉鎖構成から開放構成に移動する間においても、係合面34が常に当接面35に向けられることが保証される。特に、この場合、蓋7はヒンジ軸Bを中心に回転し、フラップ33及び/又はフラップ要素39と第2環状相互作用リッジ31との相互作用により、フラップ33及び/又はフラップ要素39が確実に配置される。接続要素8に近接して配置されたフラップ33及び/又はフラップ要素39が第1環状相互作用リッジ30に接触することを保証するとともに、他方では接続要素8とは反対側に配置されたフラップ33及び/又はフラップ要素39は固定端子部37のそれぞれの部分により規定される軸を中心に回転しないことを保証する。このような動作は、開放構成に達したときにユーザが蓋7に力を加えた場合にも保証される。
【0106】
さらに、本発明は、カラー5がLDPE等の柔らかい材料から得られる場合にも有効である。
【0107】
さらなる利点は、結合リング6をカラー5の周りに取り付ける際に、挿入力を低減できることにある。このような挙動は、特に、フラップ33の弾性挙動と摺動面42との相互作用によるものである。これにより、結合リング6をカラー5に取り付ける際に、スリップ剤の使用を避けることもできる。
【0108】
別の利点は、フラップ33、第1環状相互作用リッジ30及び第2環状相互作用リッジ31の存在によって、中心軸Cを中心とする結合リング6及び蓋7の自由な回転を可能にすることである。
【0109】
さらに、上壁20及び/又は側壁21とカラー5との間の隙間は最小限である。
【0110】
明らかに、添付の特許請求の範囲に定義される保護範囲から逸脱することなく、本明細書に記載される蓋スパウトアセンブリ3及び/又はパッケージ1に対して変更してもよい。
【国際調査報告】