(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-27
(54)【発明の名称】ハンズフリー自動販売機及びドア開放アセンブリ
(51)【国際特許分類】
G07F 11/00 20060101AFI20231020BHJP
【FI】
G07F11/00 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023521181
(86)(22)【出願日】2021-10-05
(85)【翻訳文提出日】2023-04-28
(86)【国際出願番号】 US2021053597
(87)【国際公開番号】W WO2022076431
(87)【国際公開日】2022-04-14
(31)【優先権主張番号】202041043379
(32)【優先日】2020-10-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591235706
【氏名又は名称】ペプシコ・インク
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100131808
【氏名又は名称】柳橋 泰雄
(72)【発明者】
【氏名】ジャイン,サンディープ
(72)【発明者】
【氏名】ブタニ,グルミート シン
【テーマコード(参考)】
3E046
【Fターム(参考)】
3E046AA04
3E046AA06
3E046BA03
3E046BB04
3E046EB01
3E046GA10
3E046HA01
(57)【要約】
ペダル操作式自動販売機は、製品保管領域を画定するハウジング及び搬出口を備える。自動販売機は、製品保管領域内の製品を搬出口に搬送するように構成された取出し機構を更に含む。自動販売機は、ハウジングの下端部に配置され、消費者の足によって操作されて取出し機構を作動させて製品を製品保管領域から搬出口に移動するように構成されたペダルと、を更に含み得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ペダル操作式自動販売機であって、
製品保管領域及び搬出口を画定するハウジングと、
前記製品保管領域内の製品を前記搬出口に搬送するように構成された取出し機構と、
前記ハウジングの下端部に配置され、消費者の足によって操作されて前記取出し機構を作動させて前記製品を前記製品保管領域から前記搬出口に搬送するように構成されたペダルと、
を備える、ペダル操作式自動販売機。
【請求項2】
前記ペダルは、前記ペダルの操作が前記取出し機構を作動させるように、機械的リンク機構を介して前記取出し機構に接続される、請求項1に記載の自動販売機。
【請求項3】
前記取出し機構及び前記ペダルと通信する制御ユニットを更に備え、前記制御ユニットは、前記ペダルが操作されたときに前記取出し機構を作動させるように構成される、請求項1に記載の自動販売機。
【請求項4】
第2の取出し機構を作動させて第2の製品を前記製品保管領域から前記搬出口に移動させるために、消費者の足によって操作されるように構成された第2のペダルを更に備える、請求項1に記載の自動販売機。
【請求項5】
消費者から支払いを受け取るように構成された支払処理ユニットを更に備える、請求項1に記載の自動販売機。
【請求項6】
前記支払処理ユニット及び前記ペダルと通信する制御ユニットを更に備え、支払いが前記支払処理ユニットによって受け取られたときに、前記制御ユニットが前記ペダルの作動を可能にする、請求項5に記載の自動販売機。
【請求項7】
前記ペダルが操作されたときに、ドアが前記搬出口を覆う閉位置から、前記ドアが消費者によるアクセスのために前記搬出口を開放する開位置まで移動可能な前記ドアを更に備える、請求項1に記載の自動販売機。
【請求項8】
前記自動販売機は、消費者の手が前記自動販売機に接触することなく製品を分配するように構成されている、請求項1に記載の自動販売機。
【請求項9】
前記ペダルは、前記ハウジングの前記下端部の凹部領域内に配置されている、請求項1に記載の自動販売機。
【請求項10】
ペダル操作式自動販売機であって、
製品保管領域及び搬出口を画定するハウジングと、
製品を前記製品保管領域から前記搬出口に搬送するように構成された取出し機構と、
前記搬出口を移動可能に覆うドアであって、前記ドアは閉位置から開位置に移動可能である、ドアと、
前記搬出口の下方の前記ハウジングの下端部に配置されたペダルであって、前記ペダルは、消費者が前記ドアに接触することなく前記搬出口内の前記製品を取り出すことを可能にするために、前記ドアを前記閉位置から前記開位置に移動させるために消費者の足によって操作されるように構成されている、ペダルと、
を備える、ペダル操作式自動販売機。
【請求項11】
前記ドアはヒンジによって前記ハウジングに接続されている、請求項10に記載の自動販売機。
【請求項12】
前記ドアは湾曲部を備え、前記ドアは垂直軸を中心に回転して前記閉位置から前記開位置に移動する、請求項10に記載の自動販売機。
【請求項13】
前記ペダルは、機械的リンク機構を介して前記ドアに接続されている、請求項10に記載の自動販売機。
【請求項14】
前記ドアを前記閉位置から前記開位置に移動させるように構成されたモータを更に備える、請求項10に記載の自動販売機。
【請求項15】
前記モータ及び前記ペダルと通信する制御ユニットを更に備え、前記制御ユニットは、前記ペダルが操作されたときに前記モータを作動させるように構成される、請求項14に記載の自動販売機。
【請求項16】
ハンズフリードア開放アセンブリであって、
ドアのヒンジ側とは反対側の前記ドアの自由側において前記ドアの下端部に固定されるように構成された取付プレートと、
前記取付プレートに接続され、前記ドアを開くために消費者の足によって係合されるように構成された本体であって、前記取付プレートに接続され、前記取付プレートから垂直に延在する第1の部分と、前記第1の部分に接続され、前記第1の部分から垂直に延在する第2の部分と、前記第2の部分から上方に延在するフランジと、を備える本体と、
を備える、ハンズフリードア開放アセンブリ。
【請求項17】
前記ドアが開かれるときに地面に沿って移動するように構成された表面係合部材を更に備える、請求項16に記載のドア開放アセンブリ。
【請求項18】
前記表面係合部材は、前記第2の部分に取り付けられた車輪を備える、請求項17に記載のドア開放アセンブリ。
【請求項19】
前記本体は、前記本体に構造的支持を提供するように構成された前記本体上のリブを更に備える、請求項16に記載のドア開放アセンブリ。
【請求項20】
前記取付プレート及び前記本体は一体的に形成されている、請求項16に記載のアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で説明される実施形態は、概して、ハンズフリー自動販売機及び冷却器に関する。具体的には、本明細書に記載される実施形態は、販売動作の1つ以上のステップがペダルの作動によって実行されることを可能にするペダル操作式自動販売機に関する。
【背景技術】
【0002】
冷却器などの製品保管キャビネットを使用して、購入可能な製品を保管及び陳列することができる。一般に、製品保管キャビネットは、キャビネットのドアを開くことによってアクセスすることができる製品保管領域を含む。消費者は、ドアのハンドルを片手で把持し、ハンドルを引いてドアを開き、製品にアクセスすることによって、保管された製品にアクセスすることができる。消費者は、ドアを開いたままにして、製品保管領域から製品を手動で取り出し、所望の製品を取り出した後にドアを閉じることができる。
【0003】
同様に、消費者は一般に自動販売機を操作するために自分の手を使用する。消費者は、紙幣又は硬貨をスロットに挿入することによって、あるいは支払いカードをカードリーダに通すか又は挿入することによってなど、支払いユニットを介して支払いを入力することができる。次いで、消費者は、キーパッド上のキーを押すこと、又はタッチスクリーンディスプレイに触れることなどによって、製品選択のユーザ入力を入力することができる。次いで、選択された製品は、搬出口に分配されてもよく、消費者は、分配された製品を取り出すために、搬出口上のドア又はフラップを開いてもよい。
【発明の概要】
【0004】
本明細書に記載のいくつかの実施形態は、製品保管領域及び搬出口を画定するハウジングと、製品保管領域内の製品を搬出口に搬送するように構成された取出し機構と、ハウジングの下端部に配置され、消費者の足によって操作されて取出し機構を作動させて製品を製品保管領域から搬出口に移動するように構成されたペダルと、を含むペダル操作式自動販売機に関する。
【0005】
本明細書に記載の様々な実施形態のいずれかにおいて、ペダルは、ペダルの操作が取出し機構を作動させるように、機械的リンク機構を介して取出し機構に接続されてもよい。
【0006】
本明細書に記載の様々な実施形態のいずれかにおいて、自動販売機は、取出し機構及びペダルと通信する制御ユニットを更に含むことができ、制御ユニットは、ペダルが操作されたときに取出し機構を作動させるように構成される。
【0007】
本明細書に記載の様々な実施形態のいずれかにおいて、自動販売機は、第2の取出し機構を作動させて第2の製品を製品保管領域から搬出口に移動させるために、消費者の足によって操作されるように構成された第2のペダルを更に含むことができる。
【0008】
本明細書に記載の様々な実施形態のいずれかにおいて、自動販売機は、消費者から支払いを受け取るように構成された支払処理ユニットを更に含むことができる。いくつかの実施形態では、制御ユニットは、支払処理ユニット及びペダルと通信してもよく、支払いが支払処理ユニットによって決定されたように受け取られたときに、制御ユニットがペダルの作動を可能にする。
【0009】
本明細書に記載の様々な実施形態のいずれかにおいて、自動販売機は、ペダルが操作されたときに、ドアが搬出口を覆う閉位置から、ドアが消費者によるアクセスのために搬出口を開放する開位置まで移動可能なドアを更に含み得る。
【0010】
本明細書に記載の様々な実施形態のいずれかにおいて、自動販売機は、消費者の手が自動販売機に接触することなく製品を分配するように構成されてもよい。
【0011】
本明細書に記載の様々な実施形態のいずれかにおいて、ペダルは、ハウジングの下端部の凹部領域内に配置されてもよい。
【0012】
本明細書に記載のいくつかの実施形態は、ペダル操作式自動販売機であって、製品保管領域及び搬出口を画定するハウジングと、製品を製品保管領域から搬出口に搬送するように構成された取出し機構と、搬出口を移動可能に覆うドアであって、ドアは閉位置から開位置に移動可能である、ドアと、搬出口の下方のハウジングの下端部に配置されたペダルであって、ペダルは、消費者がドアに接触することなく搬出口内の製品を取り出すことを可能にするために、ドアを閉位置から開位置に移動させるために消費者の足によって操作されるように構成されている、ペダルと、を含むペダル操作式自動販売機に関する。
【0013】
本明細書に記載の様々な実施形態のいずれかにおいて、ドアは、ヒンジによってハウジングに接続され得る。
【0014】
本明細書に記載の様々な実施形態のいずれかにおいて、ドアは、湾曲部を有してもよく、ドアは垂直軸を中心に回転して閉位置から開位置に移動してもよい。
【0015】
本明細書に記載の様々な実施形態のいずれかにおいて、ペダルは、機械的リンク機構を介してドアに接続されていてもよい。
【0016】
本明細書に記載の様々な実施形態のいずれかにおいて、自動販売機は、ドアを閉位置から開位置に移動させるように構成されたモータを更に含むことができる。いくつかの実施形態では、自動販売機は、モータ及びペダルと通信する制御ユニットを更に含むことができ、制御ユニットは、ペダルが操作されたときにモータを作動させるように構成することができる。
【0017】
本明細書に記載されるいくつかの実施形態は、ヒンジを有するドアの側部の反対側のドアの下端部に固定されるように構成された取付プレートと、取付プレートに接続され、ドアを開くために消費者の足によって係合されるように構成された本体とを含むハンズフリードア開放アセンブリに関し、取付プレートに接続され、ドアを開くために消費者の足によって係合されるように構成された本体であって、取付プレートに接続され、取付プレートから垂直に延在する第1の部分と、第1の部分に接続され、第1の部分から垂直に延在する第2の部分と、第2の部分から上方に延在するフランジと、を備える本体と、を含むハンズフリードア開放アセンブリに関する。
【0018】
本明細書に記載の様々な実施形態のいずれかにおいて、ドア開放アセンブリは、ドアが開かれるときに地面に沿って移動するように構成された表面係合部材を更に含んでもよい。いくつかの実施形態では、表面係合部材は、本体の第2の部分に取り付けられた車輪を含んでもよい。
【0019】
本明細書に記載の様々な実施形態のいずれかにおいて、本体は、本体に構造的支持を提供するように構成された本体上のリブを更に含んでもよい。
【0020】
本明細書に記載の様々な実施形態のいずれかにおいて、取付プレート及び本体は一体的に形成されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0021】
本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を形成する添付図面は、本開示を例解するものであり、説明と合わせて、本開示の原理を更に説明し、当業者が本開示を作製及び使用することを可能にする役割を果たす。
【
図1】一実施形態による製品保管キャビネットに設置されたドア開放アセンブリの斜視図である。
【
図3】製品保管キャビネットのドアを開くために消費者によって使用されている、
図1のドア開放アセンブリ及び製品保管キャビネットの側面図を示す。
【
図4】一実施形態による、消費者の脚によって開かれるように構成されたドア開放アセンブリの斜視図を示す。
【
図5】一実施形態による、消費者の足又は腕によって開かれるように構成されたドア開放アセンブリの斜視図を示す。
【
図6】一実施形態による、消費者の腕によって開かれるように構成されたドア開放アセンブリの斜視図を示す。
【
図7】一実施形態による、消費者の腕によって開かれるように構成されたドア開放アセンブリの斜視図を示す。
【
図8】一実施形態による、消費者の腕によって開かれるように構成されたドア開放アセンブリの斜視図を示す。
【
図9】一実施形態による、ペダル操作式自動販売機の斜視図を示す。
【
図10】一実施形態による、ペダル操作式自動販売機の断面図を示す。
【
図11】一実施形態による、ペダル操作式自動販売機の断面図を示す。
【
図12】一実施形態による複数のペダルを有するペダル操作式自動販売機の構成要素の概略ブロック図である。
【
図13】一実施形態によるペダル操作式自動販売機の構成要素の概略ブロック図である。
【
図14】一実施形態によるハンズフリー製品保管キャビネットの斜視図を示す。
【
図15】前壁が開いた構成にある、
図14のハンズフリー製品保管キャビネットの斜視図を示す。
【
図16】実施形態を実行するための例示的なコンピュータシステムの概略ブロック図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、添付図面に例示される代表的な実施形態を詳細に参照する。以下の説明は、複数の実施形態を1つの好ましい実施形態に限定することを意図するものではないことを理解されたい。それに対して、本発明は、特許請求の範囲によって定義される実施形態の趣旨及び範囲の範囲内に含まれ得る代替物、変形物、及び均等物を包含することを意図している。
【0023】
製品保管キャビネットは至る所にあり、他の場所の中でも、食料品店、コンビニエンスストア、スーパーストア、ガソリンスタンド、映画館、学校、オフィス、スポーツ又はコンサート会場、及び休憩所など、様々な場所のいずれかに見られることがある。製品保管キャビネットから製品を取り出すために、消費者は、一般に、自身の手を使用してキャビネットのドア又はドア上のハンドルを把持し、手動でドアを開いてキャビネット内の製品にアクセスしなければならない。時間が経つにつれて、多くの人がドア又はハンドルを握ることがあり、その結果、バクテリア及びウイルスなどの細菌が広がることがある。消費者がキャビネットのドア又はハンドルに触れ、次に自分の顔に触れた場合、消費者は病気にかかるリスクが高まることがある。ドア又はハンドルは定期的に清掃され得るが、ドア又はハンドルの頻繁な清掃は、特に、数十の製品保管キャビネットを有し得、1日あたり数百の顧客にサービスを提供し得る食料品店等の店舗では、厄介又は非実用的であり得る。
【0024】
しかしながら、消費者は、食料品店、スーパーストア、コンビニエンスストアなどに行って食料品及び他の重要な製品を購入することを避けることができない場合があり、消費者は、手を使わずに製品保管キャビネットのドアを開いて購入用の製品を取り出すことができない場合がある。その結果、当該技術分野において、細菌の拡散を防止するためにドアをハンズフリーで開くことを可能にするドア開放アセンブリが必要とされている。更に、既存の製品保管キャビネットに迅速かつ容易に後付けすることができるハンズフリードア開放アセンブリは、細菌の拡散から消費者を保護するのに役立ちながら、既存の保管キャビネットの継続的な使用を可能にする迅速かつ低コストの解決策を提供する。したがって、既存の製品保管キャビネットに後付けすることができるハンズフリードア開放アセンブリが当技術分野で必要とされている。
【0025】
同様に、自動販売機は、消費者が手を使って販売プロセスの1つ以上のステップを実行することを必要とすることが多い。例えば、消費者は、支払いを入力し、製品を選択するために、キーパッド又はタッチスクリーンなどのユーザインターフェースを自分の指で操作しなければならない場合がある。消費者はまた、分配された製品にアクセスするために搬出口を覆うドア又はフラップに触れなければならない場合がある。その結果、各消費者は、自動販売機の様々な表面に触れなければならず、その結果、細菌にさらされ、病気のリスクが生じる。したがって、販売動作の1つ以上のステップがハンズフリーで実行されることを可能にする自動販売機が必要とされている。
【0026】
本明細書に記載のいくつかの実施形態は、消費者が足でペダルを操作して、製品の分配又は搬出口のドアの開放などの販売動作の1つ以上のステップを実行することを可能にするペダル操作式自動販売機に関する。このようにして、消費者は、自動販売機に自分の手が触れることを回避して、細菌の拡散を低減することができる。本明細書に記載されるいくつかの実施形態は、消費者の手以外の消費者の身体部分によって操作することができる製品保管キャビネットのドア用のドア開放アセンブリに関する。このようにして、消費者は、手を使わずに製品保管キャビネットのドアをより容易に開けて、細菌の拡散を低減することができる。本明細書に記載のいくつかの実施形態は、ドア全体又は製品保管キャビネット全体を交換する際の時間及び費用を回避するために、既存の製品保管キャビネットのドアに後付けすることができるドア開放アセンブリに関する。
【0027】
本明細書で使用される場合、「ハンズフリー」という用語は、消費者の手の使用を必要とすることなく、ドアを開けるなどのタスクを実行する能力を指すことができる。
【0028】
本明細書で使用される場合、「身体部分」という用語は、手以外の任意の身体部位を指すことができ、限定はしないが、手首、前腕、肘、上腕、ふくらはぎ、膝(又は膝の裏)、大腿、足、かかと、又は足首を含む。
【0029】
消費者が手を使わずにドアを開けることができるように構成されたドア開放アセンブリ100が
図1に示されている。ドア開放アセンブリ100は、製品保管キャビネット1000のドア1030と共に使用するのに特に適しているが、任意のドア上で使用されてもよい。製品保管キャビネット1000は、様々な製品のうちの任意のもの、例えば、とりわけ、缶飲料若しくはボトル飲料などの包装飲料、又はスナック若しくは食品を保管するために使用されてもよい。本出願は、主に製品保管キャビネット1000と共に使用されるものとしてドア開放アセンブリ100を説明するが、ドア開放アセンブリ100は、とりわけ、1つ以上のドアを有する製品保管キャビネット、不透明又は透明な部分を有する製品保管キャビネット、及び冷蔵又は非冷蔵製品保管キャビネットなど、様々な種類の製品保管キャビネットと共に使用され得ることが理解される。
【0030】
製品1100を保管するための例示的な製品保管キャビネット1000が
図1に示されている。キャビネット1000は、製品保管領域1020を画定するハウジング1010と、製品保管領域1020及び製品1100へのアクセスを選択的に可能にするためにハウジング1010に移動可能に固定されたドア1030とを含むことができる。いくつかの実施形態では、製品保管キャビネット1000は、周囲温度又は室温で製品1100を保管するように構成されてもよい。キャビネット1000は、製品保管領域1020を所定の温度に維持するために断熱されてもよい。更に、いくつかの実施形態では、製品保管キャビネット1000は、冷却器であってもよく、冷却又は冷蔵される必要がある製品1100、例えば、飲料を保管するため、又は傷みやすい食品を保管するため等、製品保管領域1020を所定の温度に維持するための冷却ユニットを含んでもよい。冷却ユニットは、とりわけ、蒸気圧縮式冷蔵ユニット、熱電式冷却ユニット、又はコールドプレートであってもよい。
【0031】
ドア開放アセンブリ100は、消費者が手を使わずにドアを開けることができるように、キャビネット1000のドア1030に固定されてもよい。ドア開放アセンブリ100は、ドア1030に後付けされてもよいが、いくつかの実施形態では、ドア1030は、ドア開放アセンブリ100と一体的に形成されてもよい。したがって、製品保管キャビネット1000は、ドア1030と一体的に形成されたドア開放アセンブリ100を含むように元々製造されてもよく、又は製品保管キャビネット1000の元々のドアが、一体的に形成されたドア開放アセンブリを有するドアと交換されてもよい。
【0032】
ドア1030は、上端部1033の反対側の下端部1031と、自由側1035の反対側でヒンジがドア1030をハウジング1010に回転可能に固定するヒンジ側1037とを含むことができる。ドア開放アセンブリ100は、ハンズフリーでドア1030を開くことを容易にするために、ドア1030の自由側1035に固定されてもよい。いくつかの実施形態では、ドア開放アセンブリ100は、ドア開放アセンブリ100が消費者の足を介して動作可能であるように、ドア1030の下端部1031に固定されてもよい。
【0033】
いくつかの実施形態では、ドア開放アセンブリ100は、
図2に示すように、取付プレート110及び本体120を含むことができる。取付プレート110は、ドア開放アセンブリ100をドア1030に固定するように構成されてもよく、本体120は、製品保管領域1020内の製品にアクセスするためにドア1030を開くことを容易にするために、消費者の身体部分によって係合されるように構成されてもよい。
【0034】
いくつかの実施形態では、
図3に最もよく示されるように、取付プレート110はドア1030の下端部1031において、ドア1030の下面1034に固定されてもよい。ドア開放アセンブリ100をドア1030の下面1034に取り付けることは、ドア開放アセンブリ100のドア1030への強固かつ確実な接続を提供する機械的利点を提供することができ、更に、取付プレート110をドア1030に固定するために使用される締結具を消費者の視界から隠す役割を果たすことができる。しかしながら、いくつかの実施形態では、取付プレート110は、代替的に又は追加的に、ドア1030の下端部1031においてドア1030の前面1038に固定されてもよい。取付プレート110をドア1030の前面1038に固定することにより、ドア開放アセンブリ100の設置を容易にすることができ、
図7に関して更に詳細に説明するように、ドア1030上でのドア開放アセンブリ100の高さ調整を可能にすることができる。
【0035】
取付プレート110は、様々な締結方法のいずれかによってドア1030に固定されてもよい。いくつかの実施形態では、取付プレート110は、ねじ、釘、ボルト、リベットなどの機械的締結具を介して、接着剤、エポキシ、又は結合剤の使用を介してドア1030に固定されてもよく、又は他の締結方法の中でもとりわけ、溶接又はろう付けを介して固定されてもよい。
【0036】
ドア開放アセンブリ100の本体120は、
図2に示すように、取付プレート110に接続され、そこから延在する第1の部分122を含むことができる。具体的には、第1の部分122の第1の端部121は、取付プレート110に接続されてもよく、取付プレート110及びドア1030から下方に延びてもよい。第1の部分122は、取付プレート110に対して垂直であってもよい。第1の部分122は、ドア開放アセンブリ100がドア1030に設置されたときに地面の上方に離間される、第1の端部121の反対側の第2の端部123を含むことができる。
【0037】
ドア開放アセンブリ100の本体120は、第1の部分122に接続され、そこから延在する第2の部分124を更に含むことができる。例えば、第2の部分124の第1の端部125は、第1の部分122の第2の端部123に接続され得る。第2の部分124は、第1の部分122から垂直に延在してもよく、地面などの水平面に平行であってもよい。第2の部分124は、キャビネット1000から離れて、キャビネット1000の前に立っている消費者に向かう方向に延在してもよい(例えば、
図3参照)。
【0038】
キャビネット1000のドア1030を開くために、消費者は、自分の足の裏を第2の部分124の上面129上に置くことができ、第2の部分124に下向きの力を加えて、自分の足を第2の部分124と接触した状態に維持することができる。次いで、消費者は、自分の足を使用してキャビネット1000から外向きに引き出して、ドア1030を開くことができる。消費者は、製品保管キャビネット1000から製品を取り出す間、ドア開放アセンブリ100上に自身の足を維持することができ、消費者が製品を取り出し終えると、ドア開放アセンブリ100から自身の足を取り外し、ドア1030を閉じることができる。
【0039】
いくつかの実施形態では、ドア開放アセンブリ100の本体120は、本体120の第2の部分124に接続され、そこから上方に延在するフランジ127を更に含んでもよい。具体的には、フランジ127は、第1の端部125の反対側の第2の部分124の第2の端部126から延在してもよい。フランジ127は、本体120の第2の部分124に対して概ね垂直に、かつ第1の部分122に対して平行に配置することができる。消費者が自分の足を第2の部分124に置くと、フランジ127は、消費者が自分の足でドア開放アセンブリ100を引っ張るのを助け、消費者の足がドア開放アセンブリ100の本体120から滑り落ちるのを防止するのを助けることができる。いくつかの実施形態では、本体120は、
図3に示されるように、側面図においてL字形又はJ字形を有してもよい。
【0040】
いくつかの実施形態では、ドア開放アセンブリ100は、リブ140を含むことができる。リブ140は、ドア開放アセンブリ100の本体120に構造的支持を提供することができる。リブ140は、第1の部分122、第2の部分124、第1の部分122の表面、及びフランジ127のうちの1つ以上の上に一体的に形成され得る。リブ140は、第1の部分122の第1の端部121から第2の端部123への方向に、及び第2の部分124の第1の端部125から第2の端部126への方向に延在し得る。
【0041】
ドア開放アセンブリ100は、ドア1030が開かれるときに地面に係合するように構成された表面係合部材130を更に含むことができる。表面係合部材130は、地面に沿って容易に移動するように低摩擦であってもよい。いくつかの実施形態では、表面係合部材130は、ドア1030が開かれるときに地面に沿って転がる車輪であってもよい。いくつかの実施形態では、表面係合部材130は、表面係合部材130が地面上を摺動するように、低摩擦材料から作製されるパッドであってもよい。表面係合部材130は、ドア1030の開放を容易にし得る。更に、消費者がドア開放アセンブリ100の本体120を押し下げると、下向きの力によって、キャビネット1000が消費者に向かって前方に傾くことがあり、キャビネット1000が転倒する危険性がある。したがって、表面係合部材130は、消費者によって加えられる下向きの力がキャビネット1000の転倒を引き起こすことを防止する。
【0042】
いくつかの実施形態では、ドア開放アセンブリ100は、ドア1030を開位置に維持するように構成されたブレーキ160(例えば、
図3参照)を含むことができ、それにより、消費者は、ドア1030が開位置に移動されるときにドア開放アセンブリ100上に自分の足を維持する必要がない。このようにして、消費者は、ドア1030を開くためにドア開放アセンブリ100を使用することができ、消費者が製品保管キャビネット1000を見て製品1100を取り出している間、ドアを開いた状態に保持するために自分の足でブレーキ160を作動させることができる。いくつかの実施形態では、ブレーキ160は、ブレーキ160が係合されるとき、車輪の回転等の表面係合部材130の移動を防止するために、車輪等の表面係合部材130に接続されてもよい。いくつかの実施形態では、ブレーキ160は、格納位置から、ドア1030が閉位置に移動することを防止するために、脚部が地面に係合する伸長位置に移動可能な脚部を含んでもよい。
【0043】
いくつかの実施形態では、消費者の脚で開くように構成されたドア開放アセンブリ200が、例えば
図4に示されている。ドア開放アセンブリ100と同様に、ドア開放アセンブリ200は、ドア1030に固定されるように構成された取付プレート210と、ドア1030を開くために消費者の身体部分によって係合されるように構成された本体220とを含む。
【0044】
ドア開放アセンブリ200が消費者の脚によって操作され得るように、取付プレート210は、ドア1030の下端部1031においてドア1030の側面1039に固定され得る。ドア開放アセンブリ200は、ドア1030の自由側1035の一部に沿って延在してもよく、又はドア1030の自由側1035の実質的に全体に沿って、ドア1030の下端部1031から上端部1033に向かって、又は上端部まで延在してもよい。ドア開放アセンブリ200がドア1030の自由側1035の実質的に全体に沿って延在するとき、ドア開放アセンブリ200は、ユーザの肘又は腕を介して開放され得る。そのような実施形態では、ドア開放アセンブリ200は、異なる身長の消費者によって容易に使用され得る。
【0045】
取付プレート210は、ドア開放アセンブリ100に関して上述した締結方法のいずれかによって固定することができる。本体220は、取付プレート210に接続され、そこから延在する第1の部分222を含むことができる。第1の部分222は、取付プレート210に対して垂直に、かつドア1030の平面に対して平行に配置され得る。第1の部分222は、キャビネット1000から離れる方向にドア1030の自由側1035から外向きに延在してもよい。第1の部分222は、消費者に面する前面228と、消費者から離れて面する後面とを含むことができる。動作中、消費者は、キャビネット1000に面して立ってもよく、脚が第1の部分222の後面に接触するように、自身の脚、特に自身のふくらはぎを本体220の第1の部分222の後ろに配置してもよい。次に、消費者は自分の脚を自分の方へ動かしてドア1030を開くことができる。
【0046】
いくつかの実施形態では、本体220は、第1の部分222の外側端部223に接続され、そこから延在するリップ224を更に含んでもよい。リップ224は、湾曲部を有してもよく、第1の部分222の外側端部223が鋭利でないように丸められてもよい。消費者の脚が外側端部223に接触する場合、丸みを帯びたリップ224は、消費者の脚に滑らかな表面を提供することができる。
【0047】
消費者の足によって開かれるドア開放アセンブリ300が
図5に示されている。ドア開放アセンブリ300は、ドア開放アセンブリ300をキャビネット1000のドア1030に固定するための取付ブラケット310と、ドア1030を開くために消費者の足によって係合されるように構成された本体320とを含む。取付ブラケット310は、ドア1030の下端部1031と、ドアヒンジの反対側のドア1030の自由側1035とに設置されるように構成されてもよい。取付ブラケット310は、ドア1030の前面1038と接触して配置されるように構成された第1の部分312と、ドア1030の側面1039と接触して配置されるように構成された第2の部分314とを含むことができる。取付ブラケット310は、ドア開放アセンブリ100に関して上述した締結方法のいずれかによって固定することができる。
【0048】
ドア開放アセンブリ300の本体320は、取付ブラケット310に接続され、そこから延在する第1の部分322を含む。第1の部分322は、取付ブラケット310から地面に向かって垂直方向に下方に延在してもよい。本体320は、第1の部分322に接続され、そこから延在する第2の部分324を更に含んでもよい。第2の部分324は、第1の部分322に対して垂直であり、ドア1030の前面1038に対して平行であり得る。動作中、キャビネット1000の前に立っている消費者は、本体320の第2の部分324の後面に接触して自分の足を置くことができ、特に、第2の部分324の後面に接触してかかとを置くことができ、ドア1030を開くために自分の方に自分の足を引くことができる。
【0049】
いくつかの実施形態では、ドア開放アセンブリ300の本体320は、第2の部分324に接続され、そこから延在する第3の部分326を更に含んでもよい。第3の部分326は、キャビネット1000の前に立っている消費者から離れる方向に、第2の部分324から後方に延在してもよい。第3の部分326は、消費者の足を第2の部分324に対して位置決めするのに役立ち、ドア1030を開いている間に消費者の足が第2の部分324から滑り落ちるのを防止することができる。
【0050】
消費者の腕によって係合されるように構成されたドア開放アセンブリ400は、代替的に又は付加的に、
図5に示されるように、キャビネット1000のドア1030に固定されてもよい。このようにして、消費者は、キャビネット1000のドア1030を開くために自分の足又は腕を使用するか、あるいは両方を同時に使用するかを選択することができる。ドア開放アセンブリ400は、ドア開放アセンブリ400をドア1030に固定するための取付プレート410と、消費者の手を使用せずにドア1030を開くために消費者の身体部分によって係合されるように構成された本体420とを含むことができる。取付プレート410は、ドア1030の側面1039に固定されてもよい。取付プレート410は、ドア開放アセンブリ100の取付プレート110に関して説明した締結方法のいずれかによってドア1030に固定することができる。
【0051】
ドア開放アセンブリ400の本体420は、取付プレート410に接続され、そこからドア1030のヒンジ側1037に向かって延在する第1の部分422を含むことができる。第1の部分422は、取付プレート410に対して垂直に、かつドア1030の平面に対して平行に配置され得る。本体420は、ドア1030から離れてキャビネット1000の前に立っている消費者に向かう方向に第1の部分422に接続され、そこから延在する第2の部分424を含むことができる。第2の部分424は、第1の部分422に対して垂直であってもよい。第3の部分426は、第3の部分426がドア1030の前面1038及び第1の部分422に平行になるように、第2の部分424に接続され、そこから延在してもよい。第3の部分426は、第2の部分424からドア1030の自由側1035に向かう方向に延在してもよい。第3の部分426は、第2の部分424に対して垂直であり得る。したがって、本体420は、上から見た図においてC字形又はU字形を有することができる。使用時に、消費者は、前腕などの腕を、本体420によって画定された空間内に配置することができ、前腕は垂直配向に配置され、消費者が自然な動きを使用してドアを開くことを可能にする。更に、消費者は、ドア1030の自由側1035を介して本体420によって画定された空間にアクセスすることができる。次に、消費者は前腕を自分の方へ動かして、ドア開放アセンブリ400の本体420を引っ張り、ドア1030を開くことができる。
【0052】
消費者の腕によって開かれるように構成されたドア開放アセンブリ500が、例えば
図6に示されている。ドア開放アセンブリ500は、アセンブリ500をドア1030に固定するように構成された取付プレート510と、ドア1030を開くために消費者の腕によって係合されるように構成された本体520とを含むことができる。取付プレート510は、ドア1030の前面1038に固定されてもよい。取付プレート410は、ドア開放アセンブリ100の取付プレート110に関して説明した締結方法のいずれかによってドア1030に固定することができる。いくつかの実施形態では、取付プレート510は、それを通して締結具1080を受容するための1つ以上の開口部512を含んでもよい。いくつかの実施形態では、開口部512は、取付プレート510の縁部515に沿って配置されてもよい。このようにして、ドア1030上の締結具は、ドア開放アセンブリ500を設置するときに完全に取り外される必要がない。代わりに、締結具は、開口部512が締結具のシャフトの周囲に配置され得るように、単に緩められるか、又は部分的にねじを緩められてもよく、次いで、取付プレート510を固定するために締結具を締めてもよい。開口部512は、締結具1080の頭部が取付プレート510をドア1030上の定位置に保持するように、ねじ等の締結具1080のねじ山付き部分を収容するようにサイズ決めされ、締結具1080の頭部の直径よりも小さい最大直径を有してもよい。
【0053】
本体520は、取付プレート510に接続され、そこから延在する第1の部分522を含むことができる。第1の部分522は、取付プレート510に対して概ね垂直に配置されてもよく、キャビネット1000の前に立っている消費者に向かう方向に延在してもよい。本体520は、第1の部分522に接続され、そこからドア1030のヒンジ側に向かう方向に延在する第2の部分524を更に含むことができる。第2の部分524は、第1の部分522に対して概ね垂直に、かつドア1030の前面1038に対して平行に配置され得る。このようにして、消費者の前腕を受け入れるための空間が、ドア530と本体520の第2の部分524との間に画定され得る。いくつかの実施形態では、本体520は更に、本体520の第2の部分524に接続され、そこから延在する第3の部分526を含んでもよい。第3の部分526は、ドア1030及びキャビネット1000から離れる方向に延在することができる。第3の部分526は、第2の部分524に対してある角度で配置され得る。このようにして、第3の部分526は、消費者の腕を、第2の部分524とドア1030との間に画定された空間に向かって案内するのを助けることができる。消費者は、消費者の前腕を垂直方向に向けて、ドア1030のヒンジ側1037から本体520とドア1030との間の空間に前腕を挿入することができる。いくつかの実施形態では、本体520は、本体520の上端部529にリップ528を更に含むことができる。リップ528は、本体520が横断面図においてフック形状を有するように、湾曲形状を有してもよい。リップ528は、本体520が鋭くなく、消費者の衣服に引っ掛からないように、本体520の上端部529に滑らかな表面を提供することができる。
【0054】
消費者が腕を使用してドアを開けることを可能にするように構成されたドア開放アセンブリ600が
図7に示されている。ドア開放アセンブリ600は、ドア開放アセンブリ600をドア1030に固定するように構成された取付プレート610と、前腕などの消費者の腕を受けるように構成された本体620とを含む。取付プレート610は、ドア1030の前面1038など、ドア1030に固定されてもよい。取付プレート610は、ドア開放アセンブリ100に関して上述した固定方法のいずれかを介してドア1030に固定されてもよい。いくつかの実施形態では、取付プレート610は、取付プレート610をドア1030に固定するための締結具を受容するための複数の開口部612を含んでもよい。開口部612は、取付プレート610の長手方向軸に沿って離間されてもよい。設置中、ユーザは、ドア開放アセンブリ600をドア1030の所望の高さに設置するために、複数の開口部612のうちのどれを使用して取付プレート610をドアに固定するかを選択することができる。ドア1030は、締結具を受容するための予め穿孔された孔を既に有し得るので、ドア開放アセンブリ600をドア1030に固定するために、取付プレート610のどの開口部612を使用するかを選択することにより、ドア1030に新たな孔を形成する必要なく、ドア開放アセンブリ600の高さ調整が可能になる。
【0055】
ドア開放アセンブリ600の本体620は、取付プレート610に接続され、そこから延在する第1の部分622を含むことができる。本体620は、第1の部分622に接続され、そこから延在する第2の部分624を更に含んでもよい。第2の部分624は、上から見下ろした図においてC字形の横断面領域を有することができる。第2の部分624は、管の一部として成形されてもよい。第2の部分624は、垂直配向で消費者の前腕を受容するように構成されてもよく、消費者は、自分の前腕で第2の部分624を引っ張り、ドア1030を開いてもよい。
【0056】
腕で開くように構成されたドア開放アセンブリ700が
図8に示されている。ドア開放アセンブリ700は、アセンブリ700をドア1030に固定するように構成された第1の取付プレート710及び第2の取付プレート712と、ドア1030を開くために消費者の腕によって係合されるように構成された本体720とを含むことができる。
【0057】
第1の取付プレート710は、ドア1030の前面1038に固定されてもよい。本体720は、取付プレート710から下方向に延在する第1の部分722を含むことができる。本体720は、第1の部分722の下端部723で第2の取付プレート712に接続されてもよい。第2の取付プレート712は、ドア1030の前面1038に固定されてもよい。第2の取付プレート712は、第1の取付プレート710と垂直方向に整列されてもよく、第1の取付プレート710の下に配置されてもよい。取付プレート710、712は、ドア開放アセンブリ100に関して上述した締結方法のいずれかによってドア1030に固定されてもよい。
【0058】
本体720は、第1の部分722の下端部723から上方に湾曲する第2の部分724を含むことができる。したがって、本体720は、側面図において概ねU字形の構成を有することができる。本体720は、消費者の前腕を水平配向で受容するように構成されてもよく、本体720によって画定される空間は、本体720の上端部からアクセスされてもよい。
【0059】
本明細書に記載される実施形態のいずれにおいて、ドア開放アセンブリ100、200、300、400、500、600、700の取付プレート及び本体は、一体的に形成されてもよい。ドア開放アセンブリ100、200、300、400、500、600、700は、金属シートを所望の形状にスタンピング又は切断することによって、及び/又は金属シートを本明細書に記載される最終形状に曲げることによってなど、金属シートから形成され得る。ドア開放アセンブリ100、200、300、400、500、600、700は、他の材料の中でも、アルミニウムなどの金属、又は亜鉛めっき鋼若しくはステンレス鋼などの鋼から形成されてもよい。いくつかの実施形態では、ドア開放アセンブリは、成形プラスチックから形成されてもよい。
【0060】
製品保管キャビネットから製品を取り出すことに加えて、消費者は、自動販売機を使用して製品を購入することもできる。自動販売機は、消費者がレジ係などの別の人と対話することなく製品を購入することを可能にするが、消費者は、自動販売機を操作するときに依然として細菌にさらされることがある。消費者が手を使わずに自動販売機を操作できるようにするために、自動販売機800は、
図9に示すように、1つ以上のペダル850によって操作することができる。
【0061】
自動販売機800は、製品を保管するための製品保管領域820を画定するハウジング810を含むことができる。自動販売機800は、他の製品の中でも、包装された飲料及びスナック品目などの様々な製品のいずれかを保管及び分配するために使用することができる。ハウジング810は、製品保管領域820から分配された製品を受け取り、分配された製品へのアクセスを消費者に提供する搬出口830を更に画定することができる。搬出口830は、ドア832によって移動可能に覆われ得る。取出し機構は、消費者によるアクセスのために、製品保管領域820から搬出口830に製品を搬送するように構成され得る。自動販売機800は、本明細書で更に詳細に説明するように、消費者がハンズフリー方式で販売動作の1つ以上の態様を実行することを可能にするように、消費者の足によって作動させることができるペダル850を含むことができる。
【0062】
自動販売機800のハウジング810は、下壁、上壁、及び複数の側壁813を有することができる。前側壁などの1つの側壁813は、自動販売機800の補充を可能にするために自動販売機800の製品保管領域820へのアクセスを提供するドアであってもよい。いくつかの実施形態では、ハウジング810は、直方柱として成形されてもよい。しかしながら、他の実施形態では、ハウジング810は、種々の幾何学形状を有してもよく、1つ以上の丸みを帯びた又は湾曲した側壁を有してもよい。いくつかの実施形態において、ハウジング810は、消費者が自動販売機800の外部から製品保管領域820内の製品1100を見ることを可能にする、前壁などの側壁813上の透明部分811を含む。
【0063】
自動販売機800の製品保管領域820は、製品1100が配置される1つ以上の棚822を含むことができる。棚822は、棚822が異なる高さに配置されるように、製品保管領域820内で垂直方向に離間されてもよい。製品1100は、各棚822上に1つ以上の列824で配置されてもよい。棚822の各列824は、それぞれの列824内に製品を維持するために仕切り823によって分離されてもよい。
【0064】
取出し機構840は、製品保管領域820から搬出口830に製品を搬送するように構成され得る。いくつかの実施形態では、取出し機構840は、各棚822上に、又は各棚822の各列824上に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、単一の取出し機構840は、任意の棚822又は列824から製品を取り出し、搬出口830に搬送するように構成されてもよい。
【0065】
いくつかの実施形態では、取出し機構840は、列824内の製品1100を列824の正面に向かって前進させるように回転するように構成されるねじ駆動を含んでもよく、製品1100は、重力下で搬出口830に落下してもよい。そのような実施形態では、各列824は、それ自体の取出し機構840を有してもよい。いくつかの実施形態では、取出し機構840は、列824内の製品1100に力を加えて製品1100を列824の前部に向かって前進させるタブを各列824の後部に含むプッシャであってもよい。各列824は、製品1100の前進を停止するように構成されたゲートを列824の前部に更に含むことができる。消費者が製品を選択すると、ゲートが開いて、製品が重力の下で列824から落下することを可能にすることができ、又は製品を搬出口830に搬送する別の機構によって製品を取り出すことができる。いくつかの実施形態では、取出し機構840は、製品の場所に移動し、製品を取り出し、製品を搬出口830に搬送するように構成されたロボットアームを含んでもよい。いくつかの実施形態では、取出し機構840は、製品保管領域820内の棚822の列824から製品を受け取り、製品を搬出口830に輸送するように構成された移動可能なカップを含んでもよい。カップは、X-Y機構を介して移動可能であってもよい。製品は、棚822上の別の取出し機構を介して棚822からカップに移動されてもよい。したがって、当技術分野で知られている様々な取出し機構840のいずれかを使用して、製品を搬出口830に搬送することができる。
【0066】
自動販売機800は、消費者の足によって操作されるように構成された1つ以上のペダル850を含む。ペダル850は、消費者の足によるペダル850の操作を容易にするために、ハウジング810の下端部819に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、ペダル850は、地面の1フィート以内など、地面レベルに隣接して配置されてもよい。いくつかの実施形態では、ペダル850は、搬出口830の下のハウジング810上に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、ペダル850は、ハウジング810の凹部領域855内に位置してもよい。このようにして、ペダル850は、ハウジング810の側壁813を越えて外側に延在することができないので、ペダル850は、自動販売機800の設置面積を増加させず、消費者がつまずいたりペダル850を誤って操作したりするリスクを排除する。ペダル850は、プレート852を含むことができ、消費者は、ペダル850を操作するために下向きの力を加えるために、プレート852上に足の底を置くことができる。ペダル850のプレート852は、
図9に示されるように、ペダル850上への足の底の配置を容易にするために、概して水平に配置されてもよく、又は水平面に対して傾斜した角度で配置されてもよい。しかしながら、いくつかの実施形態では、ペダル850は、消費者が自身の足を使用してペダル850を操作するための力を加えることを可能にする他の構成を有してもよい。
【0067】
いくつかの実施形態では、自動販売機800のペダル850は、
図10に示されるように、搬出口830のドア832の開放を制御してもよい。ドア832は、ドア832が搬出口830を覆って搬出口830にアクセスできない閉位置から、ドア832が搬出口830を覆わず、搬出口830及びその中の製品に消費者がアクセスできる開位置まで移動可能であってもよい。ドア832は、搬出口830のZ軸に沿ってなど、軸を中心に回転することができ、ドア832はトラックに沿って摺動することができ、又はドア832は、ドア832をハウジング810に接続するヒンジを中心に枢動することができる。
【0068】
具体的には、いくつかの実施形態では、ペダル850は、電気的又は機械的リンク機構862等によって、モータ860に動作可能に接続されてもよい。リンク機構862は、機械的であってもよく、1つ以上のレバーアーム、ピボット、ヒンジ、カム、若しくはギア、又はそれらの組み合わせを含んでもよい。リンク機構862は、電気的であってもよく、導電性ワイヤ(複数可)を含んでもよい。モータ860は、ドア832を閉位置から開位置へ、及びその逆に移動させるように構成されてもよい。モータ860は、例えば、ドア832をZ軸周りに回転させることができる。いくつかの実施形態では、リンク機構862は、ペダル850の動作がモータを使用せずにリンク機構862にドア832を開かせるように、ドア832に機械的に接続されてもよい。
【0069】
いくつかの実施形態では、ペダル850は、
図11に示すように、取出し機構840を制御することができる。ペダル850は、
図10に関して上述したように、電気的又は機械的リンク機構を介して取出し機構840に接続されてもよい。いくつかの実施形態では、ペダル850は、制御ユニット880と通信してもよく、制御ユニット880は、取出し機構840と通信してもよく、それにより、ペダル850を操作すると、電気信号が制御ユニット880に送信され、取出し機構840が作動する。制御ユニット880は、代替的に又は追加的に、ドア832を制御するモータ860と通信してもよい。したがって、ペダル850は、ドア832及び/又は取出し機構840を制御することができる。ペダル850は、ワイヤを介して制御ユニット880と通信してもよく、制御ユニット880は、それぞれワイヤ866、864を介して取出し機構840及び/又はドア832を動作させるモータ860と通信することができる。
【0070】
いくつかの実施形態では、単一のペダル850が、取出し機構840及びドア832の両方を制御してもよい。このような実施形態では、ペダル850を1回押すと、製品が分配され、ドア832も同時に又は連続して開くことができる。ペダル850を押すと、制御ユニット880は、取出し機構840を作動させ得、次いで、所定の期間後にドア832を作動させ得るか、又は製品が搬出口830内に受け取られたときにドア832を作動させ得る。そのような実施形態では、センサを使用して、製品が搬出口830内に受け取られたときを決定することができる。あるいは、ペダル850を最初に押して取出し機構840を作動させて製品を搬出口830に分配することができ、消費者はペダル850を2回目に押してドア832を開くことができる。しかしながら、いくつかの実施形態では、自動販売機800は、取出し機構840を作動させるためのペダル850と、搬出口830のドア832を開くための別個のペダルとを含んでもよい。
【0071】
自動販売機800が単一のペダル850のみを含むいくつかの実施形態では、自動販売機800は、製品選択が必要とされないように、単一の種類の製品を保管してもよい。ペダル850は、取出し機構840を作動させて、製品を搬出口830に運ぶことができる。いくつかの実施形態では、ペダル850は、1回目に押されて1つの製品を分配することができ、2回目に押されて第2の製品を分配することができ、以下同様である。消費者は、ペダルが押された回数に基づいて、分配された製品の数に対して課金されてもよい。いくつかの実施形態では、自動販売機800は、一度に1つの製品のみが購入されることを可能にしてもよく、したがって、ペダル850は、1回のみ操作されてもよく、後続のペダル850の押下は、新しい取引が開始されるまで、効果を有しなくてもよい。
【0072】
いくつかの実施形態では、自動販売機800は、
図12に示すように、複数のペダル850A、850Bを含むことができる。各ペダル850A、850Bは、分配される異なる製品に対応してもよい。一実施形態では、第1のペダル850Aは、第1の製品1100Aと関連付けられた第1の取出し機構840Aに接続されてもよく、第2のペダル850Bは、第2の製品1100Bと関連付けられた第2の取出し機構840Bに接続されてもよい。したがって、消費者は、所望であれば第1のペダル850Aを操作して第1の製品1100Aを分配してもよく、所望であれば第2のペダル850Bを操作して第2の製品1100Bを分配してもよい。分配に利用可能な各種類の製品のために追加のペダルが含まれてもよい。そのような実施形態では、ペダル850A、850Bは各々、ペダルを操作することによってどの製品が分配されるかを示すラベルを含んでもよい。いくつかの実施形態において、ペダルは、自動販売機800の単一の棚822又は列824に対応してもよい(例えば、
図9参照)。例えば、いくつかの実施形態では、第1のペダルを操作することにより、第1の棚822上の製品が分配されてもよく、第2のペダルを操作することにより、第2の棚822上の第2の製品が分配されてもよい。
【0073】
いくつかの実施形態では、自動販売機800は、
図13に示すように、飲料選択のユーザ入力を受信するように構成されたユーザインターフェース870を含むことができる。自動販売機800の制御ユニット880は、各製品に関連付けられた取出し機構840と通信することができる。したがって、消費者が製品選択を行い、ペダル850を操作すると、制御ユニット880は、ユーザインターフェース870を介して消費者によって選択された製品に対応する取出し機構840を作動させることができる。
【0074】
いくつかの実施形態では、自動販売機800は、消費者から支払元を受け取るように構成された支払処理ユニット875を更に含むことができる。いくつかの実施形態では、支払処理ユニット875は、紙幣、硬貨又はトークンを受け取られるように構成されたスロット、クレジットカード、デビットカード、ギフトカードなどの支払カードの磁気ストライプ又は電子チップを読み取るためのカードリーダなどを含んでもよい。支払処理ユニット875は、非接触支払カードを検知するように構成された近距離無線通信(near field communication:NFC)アンテナ、電子支払(例えば、PayPal又は暗号通貨)を受信するためのスマートフォン、スマートウォッチ、タブレットなどの携帯型電子デバイスと通信することが可能なトランシーバ、消費者からのモバイル決済(例えば、Apple Pay又はGoogle Pay)を受信するために、携帯型電子デバイス上のコードをスキャンするように構成されたスキャナなどの非接触支払オプションを含んでもよい。このようにして、消費者は、硬貨又は紙幣を挿入するために、又は支払いカードを使用するときに必要とされ得るように、自動販売機800に接触する必要なく支払いを行うことができる。自動販売機800は、消費者を識別し、検知された消費者身元に基づいて支払元を有する消費者アカウントにアクセスするように構成されたセンサを含んでもよい。自動販売機800は、顔認識、音声認識、若しくは他の生体認識を介して、又は消費者の携帯型電子デバイスと通信することによって、又は携帯型電子デバイス上に表示されたコードをスキャンすることによって、若しくは携帯型電子デバイスから信号若しくは通信を受信することによって、消費者を識別してもよい。このようにして、消費者は、購入時に支払い元を提供する必要がなく、消費者のアカウントは、販売された製品に対して課金され得る。消費者のアカウントは、支払い元若しくは支払方法に関連付けられてもよく、又はそのアカウントは、事前ロードされた残高を有してもよい。
【0075】
支払いが支払処理ユニット875によって受け入れられると、消費者は、ペダル850を操作して製品を分配することができる。ペダル850は、支払いが受け取られるまで操作不可能であってもよい。いくつかの実施形態では、消費者は、ペダル850を操作して、上述のように搬出口830のドア832を開くことができる。
【0076】
本明細書で説明されるいくつかの実施形態は、
図14及び15に示されるようなハンズフリー製品保管キャビネット900に関する。製品保管キャビネット900は、製品保管領域920を画定するハウジング910を含むことができる。製品保管領域920は、前壁930によって取り外し可能に覆われた開放前部921を有することができる。前壁930は、前壁930が開放前部921を覆う閉位置から、前壁930がハウジング910から離れて回転して製品保管領域920へのアクセスを可能にする開位置まで回転するように、ヒンジ906を介してハウジング910に接続されてもよい。前壁930を開位置に移動させることは、キャビネット900のオペレータによる製品保管領域920の装填を容易にし得る。前壁930は、ロック932によって閉位置に固定されて、前壁930が消費者によって開かれるのを防止することができる。
【0077】
前壁930は、消費者に製品保管領域920へのアクセスを提供するために閉位置から開位置へ移動可能な1つ以上のドア950を含んでもよい。ドア950は、前壁930に取り付けられたトラック上を摺動することによって、開位置から閉位置へ、及びその逆に移動することができる。ドア950は、消費者がドア950を開けることなく製品保管領域920及びその中の製品1100を見ることができるように構成された透明部分952を含んでもよい。
【0078】
いくつかの実施形態では、キャビネット900は、消費者の存在を検出するように構成されたセンサ960を含む。センサ960は、キャビネット900の近くの消費者の検出を可能にする他のセンサの中でも、モーションセンサ、近接センサ、又は赤外線センサであってもよい。いくつかの実施形態では、センサ960は、ドアを開けるための消費者からのコマンドなどの音声を検出するように構成されたマイクロフォンであってもよい。したがって、消費者は、音声コマンドによってキャビネットのドアを開かせることができる。いくつかの実施形態において、センサ960は、ドア950を開くために消費者によって実行されるジェスチャを検出するように構成されてもよい。
【0079】
消費者の存在がセンサ960によって検出されると、ドア950は、スライドなどによって、閉位置から開位置に自動的に移動することができる。ドア950は、モータなどの駆動機構によって閉位置から開位置へと自動的に移動され得る。次に、消費者は、製品保管キャビネット900から所望の製品を取り出すことができる。
【0080】
いくつかの実施形態では、ドア950は、所定の期間にわたって開いたままであるように構成されてもよく、所定の期間が満了すると自動的に閉じるか、又は閉じることを試みてもよい。いくつかの実施形態では、センサ960がモーションセンサ、近接センサ、又は赤外線センサである場合など、センサ960が消費者の存在を検出し続ける限り、ドア950は開いたままであってもよい。センサ960は、消費者の存在を連続的に監視してもよく、又は、例えば、60秒、30秒、15秒などに1回などの間隔でチェックしてもよい。
【0081】
いくつかの実施形態では、製品保管キャビネット900は、支払処理ユニット980を更に含むことができる。そのような実施形態では、製品保管キャビネット900は自動販売機として機能することができる。支払処理ユニット980は、自動販売機800の支払処理ユニット875に関して上述したものと同じ特徴を有することができる。製品保管キャビネット900は、キャビネット900のドア950を開く前に、消費者の身元を認証するか、又は支払元を受け取ることができる。
【0082】
図16は、実施形態又はその一部がコンピュータ可読コードとして実装され得る例示的なコンピュータシステム1500を示す。本明細書において記述される制御ユニット880は、本明細書において記述されるプロセスを実装するためのコンピュータシステム1500の構成要素の全て又は一部を有するコンピュータシステムであってもよい。
【0083】
プログラマブルロジックが使用される場合、このようなロジックは、市販の処理プラットフォーム又は特定の目的のデバイス上で実行することができる。当業者であれば、開示された主題の実施形態が、マルチコアマルチプロセッサシステム、ミニコンピュータ、及びメインフレームコンピュータ、分散された機能とリンク又はクラスタ化されたコンピュータ、並びに、仮想的に任意のデバイスに埋め込まれ得る普及型又は小型コンピュータを含む、様々なコンピュータシステム構成により実践され得ることを理解することができる。
【0084】
例えば、少なくとも1つのプロセッサデバイス及びメモリは、上記の実施形態を実装するために使用されてもよい。プロセッサデバイスは、単一のプロセッサ、複数のプロセッサ、又はこれらの組み合わせであってもよい。プロセッサデバイスは、1つ以上のプロセッサ「コア」を有してもよい。
【0085】
本発明(複数可)の様々な実施形態は、この例示的なコンピュータシステム1500によって実装されてもよい。本明細書を読めば、他のコンピュータシステム及び/又はコンピュータアーキテクチャを使用して、本発明の1つ以上を実施する方法が当業者には明らかになるであろう。動作は連続的なプロセスとして記載され得るが、動作の一部は、実際に、平行して、同時に、かつ/又は分散環境において実施されてもよく、シングル又はマルチプロセッサマシンによるアクセスに対してローカルに又はリモートに記憶されたプログラムコードにより実施されてもよい。いくつかの実施形態では、エッジコンピューティング、クラウドコンピューティング、又はそれらの組み合わせが使用され得る。加えて、いくつかの実施形態では、動作順序は、開示された主題の趣旨を逸脱することなく、再調整されてもよい。
【0086】
プロセッサデバイス1504は、専用プロセッサデバイスであっても汎用プロセッサデバイスであってもよい。当業者に理解されるように、プロセッサデバイス1504はまた、マルチコア/マルチプロセッサシステムにおける単一のプロセッサであってもよく、かかるシステムは、単独で動作するか、又はクラスタ若しくはサーバファームにおいて動作するコンピュータデバイスのクラスタで動作する。プロセッサデバイス1504は、通信インフラストラクチャ1506、例えば、バス、メッセージキュー、ネットワーク、又はマルチコアメッセージパッシング方式に接続される。
【0087】
コンピュータシステム1500はまた、メインメモリ1508、例えば、ランダムアクセスメモリ(random access memory:RAM)を含み、また二次メモリ1510を含んでもよい。二次メモリ1510としては、例えば、ハードディスクドライブ1512又は取り外し可能な記憶ドライブ1514を挙げることができる。取り外し可能な記憶ドライブ1514としては、フロッピーディスクドライブ、磁気テープドライブ、光ディスクドライブ、フラッシュメモリなどを挙げることができる。取り外し可能な記憶ドライブ1514は、周知の様式で、取り外し可能な記憶ユニット1518に対する読み出し及び/又は書き込みを行う。取り外し可能な記憶ユニット1518としては、フロッピーディスク、磁気テープ、光ディスク、ユニバーサルシリアルバス(universal serial bus:USB)ドライブなどが挙げられ得るが、これらに対しては、取り外し可能な記憶ドライブ1514によって読み出し及び書き込みがなされる。当業者に理解されるように、取り外し可能な記憶ユニット1518としては、コンピュータソフトウェア及び/又はデータを記憶したコンピュータによって使用可能な記憶媒体が挙げられる。
【0088】
コンピュータシステム1500は、(任意選択的に)表示インターフェース1502(キーボード、マウスなどのような入出力デバイスを含むことができる)を含み、表示インターフェースは、グラフィック、テキスト、及びその他のデータを、通信インフラストラクチャ1506から(又は、図示されていないフレームバッファから)転送させて、表示ユニット1530に表示させる。
【0089】
代替的な実装形態では、二次メモリ1510は、コンピュータプログラム又は他の命令がコンピュータシステム1500にロードされることを可能にするための、他の類似の手段を含んでもよい。かかる手段は、例えば、取り外し可能な記憶ユニット1522及びインターフェース1520を含んでもよい。かかる手段の例は、プログラムカートリッジ及びカートリッジインターフェース(ビデオゲームデバイスに見られるようなものなど)、取り外し可能なメモリチップ(EPROM又はPROMなど)及び関連するソケット、並びに、ソフトウェア及びデータを取り外し可能な記憶ユニット1522からコンピュータシステム1500に伝送することができる他の取り外し可能な記憶ユニット1522及びインターフェース1520を含んでもよい。
【0090】
コンピュータシステム1500はまた、通信インターフェース1524を含んでもよい。通信インターフェース1524により、ソフトウェア及びデータをコンピュータシステム1500と外部デバイスとの間で伝送することができるようになる。通信インターフェース1524は、モデム、ネットワークインターフェース(イーサネットカードなど)、通信ポート、PCMCIAスロット及びカードなどを含んでもよい。通信インターフェース1524を介して伝送されるソフトウェア及びデータは、信号の形態であってもよく、これは、電子的信号、電磁気的信号、光学的信号、又は通信インターフェース1524により受信され得る他の信号であってもよい。これらの信号は、通信経路1526を介して通信インターフェース1524に提供されてもよい。通信経路1526は、信号を搬送し、ワイヤ若しくはケーブル、光ファイバー、電話回線、携帯電話リンク、RFリンク、又は他の通信チャネルを使用して実装されてもよい。
【0091】
本明細書では、「コンピュータプログラム媒体」及び「コンピュータ使用可能媒体」という用語は、概して、取り外し可能な記憶ユニット1518、取り外し可能な記憶ユニット1522、及びハードディスクドライブ1512内にインストールされたハードディスクなどの媒体を指すために使用される。コンピュータプログラム媒体及びコンピュータ使用可能媒体はまた、メインメモリ1508及び二次メモリ1510などのメモリを指すこともあり、これは、メモリ半導体(例えば、DRAMなど)であってもよい。
【0092】
コンピュータプログラム(コンピュータ制御ロジックとも呼ばれる)は、メインメモリ1508及び/又は二次メモリ1510内に記憶される。コンピュータプログラムはまた、通信インターフェース1524を介して受信されてもよい。かかるコンピュータプログラムは、実行されると、コンピュータシステム1500が、本明細書に記述する実施形態を実施することを可能にする。具体的には、このコンピュータプログラムは、実行されると、プロセッサデバイス1504が、本明細書において記述される実施形態のプロセスを実施することを可能にする。したがって、かかるコンピュータプログラムは、コンピュータシステム1500の制御装置を表す。実施形態がソフトウェアを使用して実施される場合、ソフトウェアは、コンピュータプログラム製品内に記憶され、取り外し可能な記憶ドライブ1514、インターフェース1520、及びハードディスクドライブ1512、又は通信インターフェース1524を使用してコンピュータシステム1500にロードされてもよい。
【0093】
本発明の実施形態はまた、任意のコンピュータ使用可能媒体上に記憶されたソフトウェアを含むコンピュータプログラム製品を対象とするものであり得る。このようなソフトウェアは、1つ以上のデータ処理デバイスにおいて実行されると、データ処理デバイスに、本明細書で記載されたように動作させる。本発明の実施形態は、コンピュータ使用可能又は読み取り可能媒体を採用してもよい。コンピュータ使用可能媒体の例としては、一次記憶デバイス(例えば、任意の種類のランダムアクセスメモリ)、二次記憶デバイス(例えば、ハードドライブ、フロッピーディスク、CD ROM、ZIPディスク、テープ、磁気記憶デバイス、及び光学記憶デバイス、MEMS、ナノ技術記憶デバイスなど)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0094】
「発明の概要」及び「要約書」の項ではなく、「発明を実施するための形態」の項は、特許請求の範囲を解釈するために使用されることが意図されていることを理解されたい。「発明の概要」及び「要約」の項は、本発明者らによって想到されるような、本発明の1つ以上であるが全てではない例示的な実施形態を示し得、ひいては、本発明及び添付の特許請求の範囲をいかようにも限定することを意図するものではない。
【0095】
特定の機能の実装形態及びそれらの関係を例解する機能的ビルディングブロックの助けにより、本発明を上で説明してきた。これらの機能的ビルディングブロックの境界は、説明の便宜上、本明細書において任意に定義されている。特定の機能及びこれらの関係が適切に行われる限り、代替の境界を定義することができる。
【0096】
特定実施形態の前述の説明により、本発明の全般的な性質が完全に明らかになり、他者が、当業者の知識を適用することによって、過度の試行錯誤をすることなく、本発明の全般的な概念を逸脱することなく、そのような特定の実施形態を様々な用途に容易に修正及び/又は適合させることができる。したがって、そのような適合及び修正は、本明細書で提示した教示及び指導に基づいて、開示された実施形態の等価物の意味及び範囲内にあることが意図される。本明細書の表現法又は用語法は、説明を目的とするものであって、限定するものではないことを理解されたく、それ故、本明細書の用語法又は表現法は、本明細書の教示及び指導の観点から当業者によって解釈されるべきである。
【0097】
本発明の広がり及び範囲は、上述の例示的な実施形態のいずれによっても限定されるべきではなく、下記特許請求の範囲及びこれらの等価物に従ってのみ定義されるべきである。
【国際調査報告】