(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-27
(54)【発明の名称】油圧シリンダの伸び量検出装置
(51)【国際特許分類】
F15B 15/28 20060101AFI20231020BHJP
G01B 7/00 20060101ALI20231020BHJP
【FI】
F15B15/28 J
F15B15/28 C
G01B7/00 101H
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023522810
(86)(22)【出願日】2021-04-15
(85)【翻訳文提出日】2023-04-13
(86)【国際出願番号】 CN2021087348
(87)【国際公開番号】W WO2022083079
(87)【国際公開日】2022-04-28
(31)【優先権主張番号】202011136688.8
(32)【優先日】2020-10-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521273307
【氏名又は名称】江蘇徐工工程机械研究院有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【氏名又は名称】桜田 圭
(74)【代理人】
【識別番号】100147924
【氏名又は名称】美恵 英樹
(72)【発明者】
【氏名】陳 新春
(72)【発明者】
【氏名】蹤 雪梅
(72)【発明者】
【氏名】王 燦
【テーマコード(参考)】
2F063
3H081
【Fターム(参考)】
2F063AA02
2F063BA05
2F063CA28
2F063CA29
2F063DA05
2F063DB04
2F063DC08
2F063DD06
2F063GA52
2F063KA02
2F063KA03
3H081AA03
3H081BB02
3H081CC23
3H081GG06
3H081GG15
3H081GG22
3H081HH01
3H081HH04
(57)【要約】
【課題】油圧シリンダの伸び量検出装置を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明は、電気信号変換装置と、基準スケールと、位置磁気リングと、を備えた油圧シリンダ伸び量検出装置を開示し、伸び量検出の技術分野に関する。電気信号変換装置は、シリンダチューブの底部に設けられ、基準スケールの一端は前記電気信号変換装置に固結され、他端がピストンロッド内内までに移動可能に延び、位置磁気リングはピストンに固結され、前記基準スケールの外周側に移動可能に外嵌され、前記位置磁気リングが前記基準スケールの異なる位置にある場合、異なる回路の導通を実現し、前記基準スケールの位置に対応する電圧又は電流信号を前記電気信号変換装置に伝送し、前記基準スケールにおける前記位置磁気リングの位置を得ることで、ピストンロッドの伸び長さが得られる。本発明は、構造が単純で、実現が容易で、適用範囲が広く、調整に便利で、自己適応動作が柔軟である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
油圧シリンダの伸び量検出装置であって、
シリンダチューブの底部に設けられた電気信号変換装置と、
一端は前記電気信号変換装置に固結され、他端がピストンロッド内までに移動可能に延びる基準スケールと、
ピストンに固結され、前記基準スケールの外周側に移動可能に外嵌される位置磁気リングとを備え、
前記位置磁気リングが前記基準スケールの異なる位置にある場合、異なる回路の導通を実現し、前記基準スケールの位置に対応する電圧又は電流信号を前記電気信号変換装置に伝送し、前記基準スケールにおける前記位置磁気リングの位置を得ることで、前記ピストンロッドの伸び長さが得られる、
ことを特徴とする油圧シリンダの伸び量検出装置。
【請求項2】
前記基準スケールは、導電性パイプと、電磁誘導装置とから構成され、前記電磁誘導装置は前記導電性パイプ内に設けられ、前記導電性パイプの一端は前記シリンダチューブの底部に固定され、前記電気信号変換装置と固結し、他端が前記ピストンロッドの軸心穴内に配置される、
ことを特徴とする請求項1に記載の油圧シリンダの伸び量検出装置。
【請求項3】
前記導電性パイプの前記ピストンロッドの軸心穴内に配置された端が閉鎖される、
ことを特徴とする請求項2に記載の油圧シリンダの伸び量検出装置。
【請求項4】
前記電磁誘導装置は、プリント回路基板と、前記プリント回路基板に設けられたトンネル磁気抵抗センサチップとから構成され、前記プリント回路基板は前記導電性パイプの内孔に設けられ、前記導電性パイプの軸線に平行である、
ことを特徴とする請求項1に記載の油圧シリンダの伸び量検出装置。
【請求項5】
前記プリント回路基板には、前記導電性パイプ内での曲がりを防止する支持部材が連結される、
ことを特徴とする請求項4に記載の油圧シリンダの伸び量検出装置。
【請求項6】
前記支持部材は、弾性支持リングを選択する、
ことを特徴とする請求項5に記載の油圧シリンダの伸び量検出装置。
【請求項7】
前記トンネル磁気抵抗センサチップは、前記プリント回路基板上に一列に等間隔で並べられる若しくは複数列に交互にかつ等間隔で並べられる、又は、前記ピストンロッドの動作ストローク範囲のみに等間隔で並べられる、
ことを特徴とする請求項4~6のいずれか1項に記載の油圧シリンダの伸び量検出装置。
【請求項8】
前記トンネル磁気抵抗センサチップは、第1強磁性層、非磁性絶縁層及び第2強磁性層が積層されて構成され、前記トンネル磁気抵抗センサチップは位置磁気リング磁場の作用において、前記第1強磁性層、前記第2強磁性層の磁化方向が平行の場合、低インピーダンスモードにあり、回路が導通状態にあり、前記基準スケールにおける前記位置磁気リングの位置に対応する回路を導通させ、前記基準スケールの位置に対応する前記電圧又は電流信号を前記電気信号変換装置に伝送する、
ことを特徴とする請求項4~6のいずれか1項に記載の油圧シリンダの伸び量検出装置。
【請求項9】
前記位置磁気リングは、磁石固定構造と、前記リング状磁石固定構造に配置された磁石とから構成され、前記磁石固定構造は前記ピストンに同軸的に固結され、かつ前記基準スケールと同軸で、前記ピストンの駆動下で、前記基準スケールの軸方向に沿って摺動できる、
ことを特徴とする請求項1に記載の油圧シリンダの伸び量検出装置。
【請求項10】
前記磁石固定機構は、リング状を呈し、前記磁石が円周方向に沿って前記磁石固定構造に均等に配置され、前記磁石固定構造は前記ピストン内に固定され、前記基準スケールの外周側に移動可能に外嵌される、
ことを特徴とする請求項9に記載の油圧シリンダの伸び量検出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、伸び量の検出技術分野に関し、特に、油圧シリンダの伸び量検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
油圧シリンダとは、油圧エネルギーを直線運動の機械エネルギーに変換する油圧アクチュエータで、建設機械、工作機械、海洋土木機械などの産業分野で広く活用されている。油圧シリンダの伸び量の検出は、産業用機械のインテリジェント制御の重要な技術基盤である。近年、油圧シリンダの伸びの検出が広く注目を集めている。従来の方法には、次の問題があり、すなわち第1に、油圧シリンダの外部に配置するため損傷しやすく、環境適応性に劣る。第2に、構造が複雑で製造コストが高く、取り付けが不便である。第3に、材料費が高く、組み立てに手間がかかり、耐振動性に劣っていた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、油圧シリンダの内部に設けられ、環境適応性が高く、構造が単純で、実現が容易で、製造コストが低く、耐振動性に優れた油圧シリンダの伸び量検出装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の上記技術的目的は、以下の技術的手段を介して実現できる。
【0005】
油圧シリンダの伸び量検出装置であって、
シリンダチューブの底部に設けられた電気信号変換装置と、
一端は前記電気信号変換装置に固結され、他端がピストンロッド内までに移動可能に延びる基準スケールと、
ピストンに固結され、前記基準スケールの外周側に移動可能に外嵌される位置磁気リングとを備え、
前記位置磁気リングが前記基準スケールの異なる位置にある場合、異なる回路の導通を実現し、前記基準スケールの位置に対応する電圧又は電流信号を前記電気信号変換装置に伝送し、前記基準スケールにおける前記位置磁気リングの位置を得ることで、ピストンロッドの伸び長さが得られる。
【0006】
さらに、前記基準スケールは、導電性パイプと、電磁誘導装置とから構成され、前記電磁誘導装置は前記導電性パイプ内に設けられ、前記導電性パイプの一端はシリンダチューブの底部に固定され、前記電気信号変換装置と固結し、他端がピストンロッドの軸心穴内に配置される。
【0007】
さらに、前記導電性パイプのピストンロッドの軸心穴内に配置された端が閉鎖される。
【0008】
さらに、前記電磁誘導装置は、プリント回路基板と、前記プリント回路基板に設けられたトンネル磁気抵抗センサチップとから構成され、前記プリント回路基板は前記導電性パイプの内孔に設けられ、前記導電性パイプの軸線に平行である。
【0009】
さらに、前記プリント回路基板には、前記導電性パイプ内での曲がりを防止する支持部材が連結される。
【0010】
さらに、前記支持部材は、弾性支持リングを選択する。
【0011】
さらに、前記トンネル磁気抵抗センサチップは、前記プリント回路基板上に一列に等間隔で並べられる若しくは複数列に交互にかつ等間隔で並べられる、又は、ピストンロッドの動作ストローク範囲のみに等間隔で並べられる。
【0012】
さらに、前記トンネル磁気抵抗センサチップは、第1強磁性層、非磁性絶縁層及び第2強磁性層が積層されて構成され、前記トンネル磁気抵抗センサチップは位置磁気リング磁場の作用において、第1強磁性層、第2強磁性層の磁化方向が平行の場合、低インピーダンスモードにあり、回路が導通状態にあり、基準スケールにおける位置磁気リングの位置に対応する回路を導通させ、前記基準スケールの位置に対応する電圧又は電流信号を前記電気信号変換装置に伝送する。
【0013】
さらに、前記位置磁気リングは、磁石固定構造と、前記リング状磁石固定構造に配置された磁石とから構成され、前記磁石固定構造はピストンに同軸的に固結され、かつ前記基準スケールと同軸で、ピストンの駆動下で、前記基準スケールの軸方向に沿って摺動できる。
【0014】
さらに、前記磁石固定機構は、リング状を呈し、前記磁石が円周方向に沿って前記磁石固定構造に均等に配置され、前記磁石固定構造はピストン内に固定され、前記基準スケールの外周側に移動可能に外嵌される。
【発明の効果】
【0015】
本発明の有利な効果は、次の通りである。
構造が単純で、実現が容易で、適用範囲が広く、調整に便利で、自己適応動作が柔軟である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の一実施形態における油圧シリンダの伸び量検出装置及び油圧シリンダの組立図である。
【
図2】本発明の一実施形態における基準スケールの概略構成図である。
【
図3】本発明の一実施形態におけるスティック状電磁誘導装置の概略構成図一である。
【
図4】本発明の一実施形態におけるスティック状電磁誘導装置の概略構成図二である。
【
図5】本発明の一実施形態におけるスティック状電磁誘導装置の概略構成図三である。
【
図6】本発明の一実施形態における位置磁気リングの概略構成図である。
【
図7】本発明の一実施形態における伸び量検出の磁電原理図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照しつつ本発明をさらに詳細に説明する。
【0018】
本発明の実施形態における全ての方向指示(上、下、左、右、前、後など)は、ある特定の姿勢(図面に示すように)における各構成要素間の相対位置関係、動作状況などを解釈するためにのみ使用され、該特定の姿勢が変化した場合、方向指示もそれに応じて変化することに留意されたい。なお、用語術語「取り付けられた」、「設けられた」、「備えた」、「連結された」、「結合された」、「嵌め込まれた」は、広義に解釈すべきである。例えば固結、着脱可能に連結、又は一体構造であり得、機械的な連結、或いは電気的な接続であってもよく、直接的結合、若しくは中間要素を介して結合、又は2つの装置、要素或いは構成部分間の内部の連通であり得る。当業者であれば、具体的な状況に応じて本出願における上述の用語の具体的な意味を理解することができる。
【0019】
図1~
図7を参照すると、本発明は、電気信号変換装置1と、基準スケール2と、位置磁気リング3と、ピストン4と、シリンダチューブ5と、ピストンロッド6と、ステンレス鋼管7と、スティック状電磁誘導装置8と、スティック状プリント回路基板9と、トンネル磁気抵抗センサチップ10と、磁石11と、リング状磁石固定構造12とを備えた油圧シリンダの伸び量検出装置を提供する。
【0020】
前記電気信号変換装置1は、前記スティック状電磁誘導装置8内の電圧又は電流信号をコントローラに伝送し、前記ピストンロッド6の伸び長さを計算して表示するために用いられる。前記基準スケール2は、前記ステンレス鋼管7と、スティック状電磁誘導装置8とから構成され、前記基準スケール2の一端は前記シリンダチューブ5の底部に固定され、前記電気信号変換装置1と固結され、前記基準スケール2の他端が前記ピストンロッド6の軸心穴内に配置され、外周部が前記位置磁気リング3内の円柱面に同軸的に嵌め込まれる。前記位置磁気リング3は、前記磁石11と、前記リング状磁石固定構造12とを備え、前記位置磁気リング3は前記ピストン4に同軸的に固結され、前記位置磁気リング3は前記基準スケール2と同軸であり、前記ピストン4の駆動下で前記基準スケール2の軸方向に沿って摺動できる。
【0021】
前記ピストン4、前記シリンダチューブ5、前記ピストンロッド6は、油圧シリンダの基本構成構造である。前記ステンレス鋼管7の一端は、前記シリンダチューブ5の底部に固定され、前記ステンレス鋼管7の他端が前記ピストンロッド6の軸心穴内に配置され、外周部が前記位置磁気リング3内の円柱面に同軸的に嵌め込まれ、前記ステンレス鋼管7と前記ピストンロッド6は同軸であり、前記ステンレス鋼管7の他端が閉鎖され、油圧作動油が前記ステンレス鋼管7の内孔に入るのを防止する。前記スティック状電磁誘導装置8は、前記スティック状プリント回路基板9と、前記トンネル磁気抵抗センサチップ10とから構成され、かつ前記スティック状電磁誘導装置8は前記ステンレス鋼管7の内孔に設けられ、前記ステンレス鋼管7の軸線に平行であり、前記スティック状電磁誘導装置8には等間隔(<200mm)で弾性支持リングが設けられ、前記ステンレス鋼管7内で曲がらないようになっている。前記スティック状プリント回路基板9は、前記ステンレス鋼管7内に設けられ、その上に前記トンネル磁気抵抗センサチップ10が配置され、前記トンネル磁気抵抗センサチップ10は一列に等間隔で並べられることができ、検出精度を向上するため、複数列に交互に、かつ等間隔で並べられることもでき、コストを節約のため不等間隔で並べられることもでき、すなわち前記ピストンロッド6の動作ストローク範囲のみに等間隔で並べられる。前記トンネル磁気抵抗センサチップ10は、第1強磁性層、非磁性絶縁層及び第2強磁性層のサンドイッチ構造で構成される。前記トンネル磁気抵抗センサチップ10は、外部磁場の作用において、強磁性層の磁化方向が平行の場合、低インピーダンスモードにあり、回路が導通状態にあり、逆の場合、回路が非導通状態にある。前記トンネル磁気抵抗センサチップ10は、前記位置磁気リング3の作用において、回路を導通状態にさせることで、前記基準スケール2における前記位置磁気リング3の位置に対応する回路を導通させ、前記基準スケールの位置に対応する電圧又は電流信号を前記電気信号変換装置1に伝送する。前記磁石11は、円周方向に沿って前記リング状磁石固定構造12に均等に配置され、前記位置磁気リング3内の円柱面空間に軸方向に沿った磁力線を形成する。前記リング状磁石固定構造12は、リング状を呈し、その上に前記磁石11が円周方向に沿って均等に配置され、前記ピストン4内に固定され、前記基準スケール2上に嵌め込まれる。
【0022】
実際の使用では、前記位置磁気リング3は、前記基準スケール2の異なる前記トンネル磁気抵抗センサチップ10の位置にあり、異なる回路の導通を実現し、前記基準スケール2の位置に対応する電圧又は電流信号を前記電気信号変換装置1に伝送し、前記基準スケール2における前記位置磁気リング3の位置を得ることで、前記ピストンロッド6の伸び長さを得る。
【0023】
回路の電圧又は電流の計算時、
図7に示すように、外部電圧VCC、回路内の抵抗をそれぞれR1、R2、R3、R4に設定する。R1に対応する前記トンネル磁気抵抗センサチップ10が前記位置磁気リング3の作用において導通した場合、回路内の抵抗は、R=R1+R2+R3+R4である。R2に対応する前記トンネル磁気抵抗センサチップ10が前記位置磁気リング3の作用において導通した場合、回路内の抵抗は、R=R2+R3+R4である。R3に対応する前記トンネル磁気抵抗センサチップ10が前記位置磁気リング3の作用において導通した場合、回路内の抵抗は、R=R3+R4である。R4に対応する前記トンネル磁気抵抗センサチップ10が前記位置磁気リング3の作用において導通した場合、回路内の抵抗は、R=R4となり、以下同様であり、前記トンネル磁気抵抗センサチップ10における前記位置磁気リング3の異なる位置の電圧又は電流信号を得ることで、前記ピストンロッド6の伸び長さの検出を実現する。
【0024】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明したが、本発明は、上記実施形態とは異なる形態を採用することもでき、当業者は、本発明の精神から外れることないという前提において、行われた均等な変換又は対応する改良は、本発明の保護範囲内に収まるべきである。
【0025】
(付記)
(付記1)
油圧シリンダの伸び量検出装置であって、
シリンダチューブの底部に設けられた電気信号変換装置と、
一端は前記電気信号変換装置に固結され、他端がピストンロッド内までに移動可能に延びる基準スケールと、
ピストンに固結され、前記基準スケールの外周側に移動可能に外嵌される位置磁気リングとを備え、
前記位置磁気リングが前記基準スケールの異なる位置にある場合、異なる回路の導通を実現し、前記基準スケールの位置に対応する電圧又は電流信号を前記電気信号変換装置に伝送し、前記基準スケールにおける前記位置磁気リングの位置を得ることで、前記ピストンロッドの伸び長さが得られる、
ことを特徴とする油圧シリンダの伸び量検出装置。
【0026】
(付記2)
前記基準スケールは、導電性パイプと、電磁誘導装置とから構成され、前記電磁誘導装置は前記導電性パイプ内に設けられ、前記導電性パイプの一端は前記シリンダチューブの底部に固定され、前記電気信号変換装置と固結し、他端が前記ピストンロッドの軸心穴内に配置される、
ことを特徴とする付記1に記載の油圧シリンダの伸び量検出装置。
【0027】
(付記3)
前記導電性パイプの前記ピストンロッドの軸心穴内に配置された端が閉鎖される、
ことを特徴とする付記2に記載の油圧シリンダの伸び量検出装置。
【0028】
(付記4)
前記電磁誘導装置は、プリント回路基板と、前記プリント回路基板に設けられたトンネル磁気抵抗センサチップとから構成され、前記プリント回路基板は前記導電性パイプの内孔に設けられ、前記導電性パイプの軸線に平行である、
ことを特徴とする付記1に記載の油圧シリンダの伸び量検出装置。
【0029】
(付記5)
前記プリント回路基板には、前記導電性パイプ内での曲がりを防止する支持部材が連結される、
ことを特徴とする付記4に記載の油圧シリンダの伸び量検出装置。
【0030】
(付記6)
前記支持部材は、弾性支持リングを選択する、
ことを特徴とする付記5に記載の油圧シリンダの伸び量検出装置。
【0031】
(付記7)
前記トンネル磁気抵抗センサチップは、前記プリント回路基板上に一列に等間隔で並べられる若しくは複数列に交互にかつ等間隔で並べられる、又は、前記ピストンロッドの動作ストローク範囲のみに等間隔で並べられる、
ことを特徴とする付記4~6のいずれか1つに記載の油圧シリンダの伸び量検出装置。
【0032】
(付記8)
前記トンネル磁気抵抗センサチップは、第1強磁性層、非磁性絶縁層及び第2強磁性層が積層されて構成され、前記トンネル磁気抵抗センサチップは位置磁気リング磁場の作用において、前記第1強磁性層、前記第2強磁性層の磁化方向が平行の場合、低インピーダンスモードにあり、回路が導通状態にあり、前記基準スケールにおける前記位置磁気リングの位置に対応する回路を導通させ、前記基準スケールの位置に対応する前記電圧又は電流信号を前記電気信号変換装置に伝送する、
ことを特徴とする付記4~6のいずれか1つに記載の油圧シリンダの伸び量検出装置。
【0033】
(付記9)
前記位置磁気リングは、磁石固定構造と、前記リング状磁石固定構造に配置された磁石とから構成され、前記磁石固定構造は前記ピストンに同軸的に固結され、かつ前記基準スケールと同軸で、前記ピストンの駆動下で、前記基準スケールの軸方向に沿って摺動できる、
ことを特徴とする付記1に記載の油圧シリンダの伸び量検出装置。
【0034】
(付記10)
前記磁石固定機構は、リング状を呈し、前記磁石が円周方向に沿って前記磁石固定構造に均等に配置され、前記磁石固定構造は前記ピストン内に固定され、前記基準スケールの外周側に移動可能に外嵌される、
ことを特徴とする付記9に記載の油圧シリンダの伸び量検出装置。
【国際調査報告】