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  • 特表-マッサージ用支持体 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-27
(54)【発明の名称】マッサージ用支持体
(51)【国際特許分類】
   A61H 23/02 20060101AFI20231020BHJP
   A61H 7/00 20060101ALI20231020BHJP
【FI】
A61H23/02 336
A61H7/00 322B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023546574
(86)(22)【出願日】2021-10-11
(85)【翻訳文提出日】2023-06-06
(86)【国際出願番号】 IB2021059278
(87)【国際公開番号】W WO2022079566
(87)【国際公開日】2022-04-21
(31)【優先権主張番号】102020000023950
(32)【優先日】2020-10-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523131704
【氏名又は名称】アドバンス カイツ エス.アール.エル
(71)【出願人】
【識別番号】523131715
【氏名又は名称】トスカーナ ゴッマ エス.ピー.エー.
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マッズチェリ、アレッサンドロ
【テーマコード(参考)】
4C074
4C100
【Fターム(参考)】
4C074AA04
4C074BB05
4C074CC01
4C074DD04
4C074EE01
4C074EE04
4C074FF01
4C074GG03
4C074GG04
4C074GG05
4C074HH02
4C100AD02
4C100BA02
4C100BB05
4C100BC12
4C100BC13
4C100BC14
4C100CA07
4C100CA12
4C100CA13
4C100DA05
4C100EA09
(57)【要約】
マッサージ用支持体(1)であって、使用者に対する接触面(2)、前記接触面(2)は、振動領域(2a)を有する、前記マッサージ用支持体(1)の内部で各振動ゾーン(2a)の下に配置された少なくとも1つの圧潰可能部材(3)を備え、前記圧潰可能部材(3)は、前記振動ゾーン(2a)の幾何学的変動を可能にするように、弾性的に圧縮可能な材料を有する内側部分(30)、前記内側部分(30)を有し、気密メンブレンを有するケーシング(31)、及び、エンクロージャー(31)のガスを抜く及び/又は導入するものであり、専ら前記ケーシング(31)からガスを抜くのに好適なポンプ(40)、前記ケーシング(31)内へのガスの導入を可能にする又は阻止するのに好適な弁(41)を有する体積変動手段(4)を有し、前記マッサージ用支持体(1)はさらに、命令に応じて、第1の半周期において、前記圧潰可能部材(3)のうちの1つを収縮させ、それを沈下状態にし、第2の半周期において、前記弁(41)を開放し、前記圧潰可能部材(3)を膨張させるという動作を複数回繰り返すように構成されている、制御手段(5)を備える、マッサージ用支持体(1)が提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マッサージ用支持体であって、
-使用者に対する接触面
を備え、
-前記接触面は、振動ゾーンを有し、
前記マッサージ用支持体は、
-前記マッサージ用支持体の内部で各前記振動ゾーンの下に配置された少なくとも1つの圧潰可能部材
-を備え、
-前記圧潰可能部材は、
-前記振動ゾーンの幾何学的変動を可能にするように、弾性的に圧縮可能な材料を有する内側部分、
-前記内側部分を有し、気密メンブレンを有するケーシング、及び
-前記ケーシングの内部のガスを抜く及び/又は導入するのに好適であり、
-専ら前記ケーシングからガスを抜くように適合されたポンプ、
-前記ケーシング内のガスの導入を可能にする又は阻止するのに好適な弁
を有する体積変動手段
を有し、
-前記マッサージ用支持体はまた、命令に応じて、第1の半期において、前記圧潰可能部材のうちの1つを収縮させ、それを沈下状態にし、第2の半周期において、前記弁を開放し、前記圧潰可能部材を膨張させるという動作を複数回繰り返すように構成されている、制御手段を備える、
マッサージ用支持体。
【請求項2】
前記弁は、常開型ソレノイド弁である、請求項1に記載のマッサージ用支持体。
【請求項3】
前記内側部分は、ポリマー発泡体から作製された弾性的に圧縮可能な材料を有する、請求項1又は2に記載のマッサージ用支持体。
【請求項4】
前記内側部分は、前記内側部分と同じ材料から作製される前記マッサージ用支持体の体積の一部に没入される、請求項1から3のいずれか1項に記載のマッサージ用支持体。
【請求項5】
矢状面を備え、前記振動ゾーンは、前記矢状面に関して鏡面対称で配置される、請求項1から4のいずれか1項に記載のマッサージ用支持体。
【請求項6】
シートで構成されている、請求項1から5のいずれか1項に記載のマッサージ用支持体。
【請求項7】
前記シートは、前記シートに対応する前記振動ゾーンを有する、請求項6に記載のマッサージ用支持体。
【請求項8】
前記シートは、自動車又はモータービークルの内部のシートである、請求項7に記載のマッサージ用支持体。
【請求項9】
-前記マッサージ用支持体のマッサージが非作動の状況において、前記ポンプの非作動及び前記弁の開放が予期される、
請求項1から8のいずれか1項に記載のマッサージ用支持体を変形させる方法。
【請求項10】
前記マッサージ用支持体は、矢状面を有し、前記振動ゾーンは、前記矢状面に関して鏡面対称で配置され、鏡面対称の前記振動ゾーンは、反対の様式で同時に作動される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記圧潰可能部材のうちの1つの膨張又は収縮の期間の全体は、2秒~20秒に含まれる、請求項9又は10に記載の方法。
【請求項12】
前記期間は一定である、請求項11に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1のプレアンブルに明記されたタイプのマッサージ用支持体に関する。
【0002】
特に、マッサージ用支持体は、シート、より詳細には車両用のシートであり、又は小型ベッド等である。
【0003】
様々なタイプのマッサージ用支持体、例えば、時には車両に含まれるシート、小型ベッド等が現在知られている。
【0004】
マッサージ支持体は、非常に精巧である。これらは、実際、使用者の快適さを何時間も保証し、背もたれ又はクッションの動きを補正しなければならない。
【0005】
例えば、自動車のシートは、調整可能なランバーサポート、調整可能な位置、調整可能な背もたれ角度、及び他の特徴を有し得る。
【0006】
記載の既知の技術は、いくつかの重要な欠点を有する。
【0007】
特に、マッサージ支持体は、マッサージフェーズでしか使用することができず、他の状況では快適でない。
【0008】
その結果として、連続的なマッサージは快適でなく、マッサージフェーズ中を除いて支持体自体が快適でないため、マッサージ用支持体を長期間使用することは不可能である。
【0009】
例えば、マッサージ支持体をモータービークルのシート又はモータービークルに、又は肘掛け椅子又はその他に含めることには問題がある。
【0010】
しかしながら、マッサージ車両シートは、実装されるべきである。実際、車両内では、使用者は、多くの場合、動きの可能性が非常に制限された状態で長時間着座したままであり、かなりの調整が可能であっても、運転姿勢は、特に数時間維持する場合には、常に快適というわけではない。
【0011】
実際、既知のように、人間の身体は、動かされ、位置が変動すると、その結果として、背中及び四肢が受けるストレスのタイプが変動する。
【0012】
ペダルを連続的に使用する場合でも、使用者の快適さの一助にはならない。運転者の脚、臀部、及び腰は、実際、ペダルの必要な圧力によって同様に連続的にストレスを受け、特に、アクセルの圧力は、連続的かつ不停止である。
【0013】
この状況において、本発明の根底にある技術的課題は、上述の欠点の少なくとも一部を実質的に排除することが可能である、車両等のシートを考案することである。
【0014】
上記技術的課題の範囲内において、本発明の重要な目的は、非作動時でも快適であり、安定した支持体、シート、又は小型ベッドとして使用されるマッサージ支持体を得ることである。
【0015】
別の重要な技術的目的は、車両シートであり、作動していないときでも快適であるマッサージ用支持体を得ることである。
【0016】
技術的課題及び明記した目標は、添付の請求項1に記載の車両シート等によって達成される。
【0017】
好ましい技術的解決法は、従属請求項において強調される。
【0018】
本発明の特徴及び利点は、添付図面を参照して、本発明の好ましい実施形態の詳細な説明によって下記に明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明による車両シートを示す図である。
図2a】本発明による車両用シートの第1の形態における断面を概略的に示す図である。
図2b】本発明による車両用シートの第2の形態における断面を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本文書において、測定値、値、形状及び幾何学的言及(例えば、垂直性及び平行性)は、「約」のような単語又は「おおよそ」又は「実質的に」等の他の類似の用語と関連付けられる場合、生産及び/又は製造誤差に起因した測定誤差又は不正確を除くと考えられるべきであり、とりわけ関連付けられる値、測定値、形状、又は幾何学的言及からの僅かな逸脱を除くと考えられるべきである。例えば、これらの用語は、値と関連付けられる場合、好ましくは値の10%以下の逸脱を示す。
【0021】
また、使用される場合、「第1」、「第2」、「より高い」、「より低い」、「主な」及び「二次的な」等の用語は、順序、関係又は相対位置の優先順位を必ずしも特定せず、それらの異なるコンポーネントを単に明確に区別するのに使用することができる。
【0022】
別記されない限り、以下の説明における結果として、「処理」、「計算」、「確定」、「算出」等の用語等は、コンピュータシステムのレジスタ及び/又はメモリの電子量等の物理量として表されるデータを、コンピュータシステム、レジスタ又は他のストレージ、トランスミッション又は情報表示デバイス内の物理量として同様に表される他のデータにおいて操作及び/又は変換するコンピュータ又は類似の電子計算デバイスの動作及び/又は作業を指す。
【0023】
このテキストで報告される測定値及びデータは、別記されない限り、国際標準大気ICAO(ISO 2533:1975)において実行されたものと考えられるべきである。
【0024】
図を参照すると、本発明によるマッサージ用支持体が、全体として符号1によって示されている。
【0025】
これは、シート又は小型ベッド又は他の支持体であることが好ましい。これは、車両、より詳細にはモータービークル、又はモータービークル、より詳細には運転席の内部に挿入されるように適合されることがより好ましい。したがって、本発明はまた、車両、より詳細には、マッサージ用支持体1を備えるモータービークルを記載する。
【0026】
マッサージ用支持体1は、使用者の身体に対する接触面2を有することが好ましい。この接触面2は、好ましくは車両のシートの座部、又はベッド、又はシートの背もたれ、又はその他とすることができる。
【0027】
接触面2は、少なくとも1つの振動領域2a、例えば、シート又はシートの背もたれ又はベッドの領域を含むことが好ましい。
【0028】
好ましくは、ゾーンは複数であり、より好ましくは、それらは、偶数であり、例えば、支持体1の矢状面1aに関して対称である。例えば、シートの座部上に2つの振動ゾーン2a、すなわち、右側に1つ及び左側に1つが存在し得、この例では、上記振動ゾーン2aは、シートの使用者の臀部を支持するように適合されている。第2の例において、振動ゾーン2aは、矢状面1aに関して鏡面対称に配置され、シートの背部の腰部領域に存在し、例えば、それらの個数は、4つである。背もたれ及びその他には振動ゾーンが存在し得る。
【0029】
振動ゾーン2aは、好ましくは、表面上に構造的な下位区画を画定せず、単に、表面20の2つの部分への観念的な下位区画である。
【0030】
接触面2は、単一の振動ゾーン2aを含むこともできるが、ゾーン2aは往復運動で動くことが有利であり、したがって、偶数又はいずれにしても複数である。
【0031】
マッサージ用支持体1は、好ましくは、マッサージ用支持体1の内部で、振動ゾーン2aの下に配置された少なくとも1つの圧潰可能部材3も備え、より好ましくは、各振動ゾーン2aに対して圧潰可能部材3が存在する。
【0032】
圧潰可能部材3は、好ましくは収縮可能であり、幾何学的に変動するように、又はむしろ接触面2及び特にゾーン2aの形状を変更するように、沈下状態にすることができる。それらは、好ましくは、接触面2から2dm未満、より好ましくは、1dm未満、またより好ましくは、1cm~5cmの距離にある。
【0033】
それらは、変形可能なポリマー材料から作製される内側部分30、部分30を含み、可撓性の気密メンブレンで構成されている外部ケーシング31をそれぞれ有することが好ましい。
【0034】
上記内側部分30は、ポリマー発泡体又は発泡ポリマー材料、又はいずれにしても弾性的に圧縮可能な好ましくはポリマー材料から作製されることが好ましい。例えば、それらは、ポリウレタン発泡体又は他の材料から作製される。好ましくは、内側部分30は、内側部分30の材料特性と非常に類似した特性を有する材料、及び好ましくは同じ材料から作製されることが好ましい、マッサージ用支持体1の体積内に没入される。
【0035】
外側ケーシング31は、可撓性の気密ポリマー、例えば、ポリマー材料のフィルム等から作製されることが好ましい。
【0036】
好ましくは、内側部分30は、特に、シート1に着座しているときに運転者の尻が占める表面と同様のサイズ及び形状の表面の上面視において、及び、圧縮又は膨張していないときの、好ましくは1cm~1dmの可変の高さにおいて、異なる形状を有することができる。
【0037】
ケーシング31は、膨張しているとき、上記内側部分30に接触して皴又は重複部分なしに包囲することが好ましい。これは、それ自体既知のガス不透過性ポリマーメンブレン内にあることが好ましい。ケーシング31は、内側部分30を収容するとともに、それを外部環境から空気的にシールすることを可能にする目的を有する。
【0038】
マッサージ用支持体1は、好ましくはケーシング31のガスを抜く及び/又は導入するのに好適な、内側部分30の体積変動手段4も備えることが好ましい。
【0039】
したがって、圧潰可能部材3aは、好ましくは、周囲圧力よりも少なくとも0.3bar(30000Pa)低い、より好ましくは、周囲圧力よりも少なくとも0.5bar(50000Pa)低い、沈下状態にある圧縮形態において、及び、好ましくは周囲圧力にある膨張形態において利用可能である。
【0040】
体積変動手段4は、様々なタイプとすることができる。それらは、特に体積の増大のために、材料が元の形状に戻ろうとする自然な傾向、又は弾性復元を利用することが有利である。
【0041】
体積変動手段4は、少なくともケーシング31からガスを抜くように適合されたポンプ40を有することが好ましい。より好ましくは、ポンプ40は、専らガスを抜くように適合されており、より好ましくは、ケーシング31にガスを注入する能動的な手段を持たない。論理的には、ケーシング31からガスを抜くことにより、周囲圧力に起因して内側部分30が圧縮され、したがって、振動ゾーン2aの表面の改変、例えば、図2a及び図2bに示されている寸法の減少が起こる。
【0042】
体積変動手段4は、好ましくは外部環境からケーシング31にガスを導入することを可能にする又は阻止するように適合された弁41を有することが好ましい。弁41は、好ましくは常開型であり、ケーシング31からガスが抜かれるときにのみ閉鎖する。これはまた、ソレノイド弁であることが好ましい。
【0043】
圧潰可能部材3aが膨張形態又はより大きな体積に戻るためには、内側部分30の弾性復元を利用することによって、弁41を単に開放したままにすることが好ましい。
【0044】
マッサージ用支持体1は、例えば、命令に応じて、第1の半周期に第1の圧潰可能部材3を膨張又は収縮させ、次いで、それを沈下状態にし、第2の半周期に圧潰可能部材3を膨張させるという動作を複数回繰り返すように構成されている、例えば、Arduino microcomputer(登録商標)等の電子的手段を含む制御手段5も備えることが好ましい。
【0045】
2つの半期は、膨張及び収縮動作の継続時間を有することができ、その間は、部材の特性は通常、膨張及び圧縮形態の間の中間となり、これは、本質的に瞬間的なものから半期全体を占めるものまで可変とすることができる。
【0046】
制御手段5、体積変動手段4、及びまた他の要素は、シート1自体に構造的に統合されず、例えば、車の制御ユニット等に含まれる可能性もあり得る。
【0047】
シート1の残りの部分は、それ自体既知のタイプのものである。
【0048】
構造的な観点で前述したマッサージ用支持体1の動作は、以下のとおりである。
【0049】
これは、好ましくは車両に適用されるが、内装及び外装用のシート又は椅子にも適用されるマッサージ用支持体1の革新的な変形方法を規定する。
【0050】
本方法は、好ましくは、上述したマッサージ用支持体1に適用され、その好ましい用途が記載される。
【0051】
本方法は、支持体1のマッサージの非作動の状況において、ポンプ40の非作動及び弁41の開放を含む。したがって、そのような状況において、支持体1は、標準的な支持体として使用することができ、空気が自由に流れる圧潰可能部材30の存在により、支持体1自体の物理機械的特徴を変更することはなく、したがって、マッサージ特性にかかわらず快適に設計することができる。
【0052】
本方法は、第1の半期と第2の半期との周期的及び反復的な交代を含む。
【0053】
第1の半周期において、圧潰可能部材3は、圧縮され、圧縮形態にされる。この圧縮は、命令に応じて常閉弁41を閉鎖し、ポンプ40及び任意のダクトによって、ケーシング31内に存在するガスを排出することによって起こる。次いで、ケーシング31は、周囲圧力によって圧潰する。
【0054】
第2の半期において、圧潰可能部材3は、膨張形態にされる。この膨張は、弁41を開放することによって起こり、これは、好ましくは、中立の応力を受けない形態において、以前に入力された閉鎖命令を取り消し、ポンプ40をオフに切り替え、又はいずれにしてもそれを非作動にすることによって行われ、したがって、マッサージ用支持体1が膨張形態になる。この形態において、大気圧によって押された空気は、弁41及び任意のダクトを通してケーシング31に入る。次いで、圧潰可能部材3は、元の形状又は膨張形態に回復する。
【0055】
圧潰可能部材3の膨張及び収縮に伴い、相対ゾーン20の高さ又は硬さが変化し、使用者にマッサージを与える。
【0056】
前述したように、2つの半期は、膨張及び収縮動作の継続時間を有することができ、その間は、部材の特性は通常、膨張及び収縮形態の間の中間となり、これは、実質的に瞬間的なものから半期全体を占めるものまで可変とすることができる。
【0057】
圧潰可能部材3のうちの1つの膨張及び圧縮の期間の全体は、2秒~20秒、より好ましくは3秒~9秒に含まれることが好ましい。
【0058】
この期間は、好ましくは一定であるが、事前に選択されたパターンに従って又はランダムに変動してもよい。
【0059】
さらに、前述したように、圧潰可能部材3が矢状面1aに関して鏡面対称で対称的に配置される場合、この動きは交互になる、すなわち、圧潰可能部材3が収縮形態にある間、鏡面対称の相手方は膨張形態にある。
【0060】
異なるタイプのマッサージのために、又は代替的に、シートにおける異なる重量分布を達成するために、例えば、シートの傾斜平面に対してより下方の乗客位置を提供するために、又はシートの形状を臀部の形状に単に適合させるためにも、異なる圧潰可能部材3が協働することもできる。
【0061】
本発明によるマッサージ用支持体1及びマッサージ用支持体1の変形方法は、重要な利点を達成する。
【0062】
実際、マッサージ支持体1がマッサージ機能を使用しないとき、支持体1は、標準的な支持体、例えば、標準的な椅子又は小型ベッドとして完璧に機能する。
【0063】
したがって、支持体は、車の椅子、オフィス又は家庭の椅子、又は病人又は健康な人のためのベッド又はその他に関する場合、長時間にもわたって使用する及び非作動のままにすることも、時折使用することもできる。
【0064】
また、シートの座部における対称ゾーン2aの特徴の上記交代は、特に、個数が2つの場合、使用者、特に車両の運転者の尻に交互に繰り返す刺激をもたらす。この刺激は、使用者の歩行時の交互刺激を再現し、快適性を大幅に向上する。
【0065】
特に、マッサージは、車両、より詳細にはモータービークルにおいて非常に有利であり、より詳細には、ペダルを連続的に操作する必要がある運転者にも非常に有利である。
【0066】
さらにモータービークルにおいて、マッサージは非常に有利である。
【0067】
車両においてのみならず他の状況においても重要な利点が判明している。例えば、記載のシステムの重要な褥瘡予防特性が強調されている。
【0068】
本発明は、特許請求の範囲によって定義される発明概念の範囲内に入る変形が可能である。この文脈において、全ての詳細を均等要素によって置き換えることができ、材料、形状、及び寸法は任意とすることができる。
図1
図2a
図2b
【国際調査報告】