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特表2023-545366パンチヘッド、パンチ、成形装置、コンテナ製作機械、成形方法、ならびに底ブランク、および、底ブランクから形成される容器
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-30
(54)【発明の名称】パンチヘッド、パンチ、成形装置、コンテナ製作機械、成形方法、ならびに底ブランク、および、底ブランクから形成される容器
(51)【国際特許分類】
   B31B 50/59 20170101AFI20231023BHJP
【FI】
B31B50/59
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023517985
(86)(22)【出願日】2021-10-19
(85)【翻訳文提出日】2023-03-17
(86)【国際出願番号】 US2021055667
(87)【国際公開番号】W WO2022087007
(87)【国際公開日】2022-04-28
(31)【優先権主張番号】63/093,354
(32)【優先日】2020-10-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】504376810
【氏名又は名称】ウエストロック・エム・ダブリュー・ヴイ・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ブライアン・ケー・クナップ
(72)【発明者】
【氏名】ティモシー・アール・マクニール
(72)【発明者】
【氏名】ジェームズ・エム・テイラー
(72)【発明者】
【氏名】ジエビン・パン
(72)【発明者】
【氏名】ジョエル・シー・パネク
(72)【発明者】
【氏名】ケイシー・ピー・グレー
(72)【発明者】
【氏名】バベク・ミラーゼイ
【テーマコード(参考)】
3E075
【Fターム(参考)】
3E075AA12
3E075BA32
3E075CA01
3E075DC18
3E075DC43
3E075DD32
3E075GA03
(57)【要約】
板紙底ブランクの周辺の周りに周辺スカート部分を成形するために板紙底ブランクを成形するための円筒パンチヘッドが、パンチヘッドの軸の周りで径方向に延びるパンチ面と、パンチ面の周辺の周りでパンチヘッドの軸方向に延びるパンチ側壁と、パンチ面とパンチ側壁との境界部とを備える。境界部は、段付きまたは斜めにされる。境界部は、パンチ面の周りで延びる複数の縁を含み得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
板紙底ブランクの周辺の周りに周辺スカート部分を成形するために前記板紙底ブランクを成形するための円筒パンチヘッドであって、
前記パンチヘッドの軸の周りで径方向に延びるパンチ面と、
前記パンチ面の周辺の周りで前記パンチヘッドの軸方向に延びるパンチ側壁と、
前記パンチ面と前記パンチ側壁の段付き境界部と、
を備える円筒パンチヘッド。
【請求項2】
前記段付き境界部は1段の境界部である、請求項1に記載の円筒パンチヘッド。
【請求項3】
前記段付き境界部は多段の境界部である、請求項1に記載の円筒パンチヘッド。
【請求項4】
前記段付き境界部は、2段から5段の範囲でいくつかの段を有する多段の境界部である、請求項1に記載の円筒パンチヘッド。
【請求項5】
前記段付き境界部は、約0.0075dから約0.075dの範囲で全体の径方向の幅を有し、ここで、dは前記パンチヘッドの直径である、請求項1から4のいずれか一項に記載の円筒パンチヘッド。
【請求項6】
前記段付き境界部は、約0.04hから約0.4hの範囲で全体の径方向の幅を有し、ここで、hは前記パンチ側壁の軸方向の高さである、請求項1から5のいずれか一項に記載の円筒パンチヘッド。
【請求項7】
前記段付き境界部は、約0.0075dから約0.075dの範囲で全体の軸方向の高さを有し、ここで、dは前記パンチヘッドの直径である、請求項1から6のいずれか一項に記載の円筒パンチヘッド。
【請求項8】
前記段付き境界部は、約0.04hから約0.4hの範囲で全体の軸方向の高さを有し、ここで、hは前記パンチ側壁の軸方向の高さである、請求項1から7のいずれか一項に記載の円筒パンチヘッド。
【請求項9】
前記段付き境界部の全体の径方向の幅と全体の軸方向の高さとの比が、1:10から10:1の範囲にある、請求項1から8のいずれか一項に記載の円筒パンチヘッド。
【請求項10】
前記側壁の軸方向の高さが約0.1インチから約2.0インチの範囲にある、請求項1から9のいずれか一項に記載の円筒パンチヘッド。
【請求項11】
前記側壁の軸方向の高さが約0.3インチから約0.5インチの範囲にある、請求項1から10のいずれか一項に記載の円筒パンチヘッド。
【請求項12】
前記パンチ面の直径が約1インチから約8インチの範囲にある、請求項1から11のいずれか一項に記載の円筒パンチヘッド。
【請求項13】
前記パンチ面の直径が約2インチから約3インチの範囲にある、請求項1から12のいずれか一項に記載の円筒パンチヘッド。
【請求項14】
前記段付き境界部は、約0.02インチから約0.18インチの範囲で全体の径方向の幅を有する、請求項1から13のいずれか一項に記載の円筒パンチヘッド。
【請求項15】
前記段付き境界部は、約0.02インチから約0.18インチの範囲で全体の軸方向の高さを有する、請求項1から14のいずれか一項に記載の円筒パンチヘッド。
【請求項16】
請求項1から15のいずれか一項に記載の円筒パンチヘッドと、
前記円筒パンチヘッドを支持するパンチ支持部と、
を備えるパンチ。
【請求項17】
板紙底ブランクの周辺の周りに周辺スカート部分を成形するために前記板紙底ブランクを成形するための容器底成形装置であって、
請求項1から15のいずれか一項に記載の円筒パンチヘッドと、
前記円筒パンチヘッドを受け入れるための円筒凹所を有するダイと、
を備える容器底成形装置。
【請求項18】
板紙底ブランクを板紙のシートから切断するためのカッタをさらに備える、請求項17に記載の容器底成形装置。
【請求項19】
前記板紙底ブランクの成形の前または最中に、熱を前記板紙底ブランクに適用する加熱器をさらに備える、請求項17または18に記載の容器底成形装置。
【請求項20】
請求項17から19のいずれか一項に記載の容器底成形装置と、
前記容器底成形装置によって成形される板紙底ブランクを保持するためのマンドレルと、
側壁ブランクを受け入れ、前記側壁ブランクを前記マンドレルの周りで回転させるための側壁ステーションと、
前記側壁ブランクを加熱して前記底ブランクに封止するための加熱器と、
を備える板紙容器製作機械。
【請求項21】
板紙底ブランクを成形するための方法であって、
キャリパ厚さtを有する板紙底ブランクを提供するステップと、
請求項1から15のいずれか一項に記載の円筒パンチヘッドを使用して前記板紙底ブランクを成形し、それによって、底壁と、前記板紙底ブランクの前記底壁の周辺の周りにスカート高さLを有する周辺スカートとを形成するために板紙底ブランクを成形するステップと、
を含む方法。
【請求項22】
段付き境界部は、約0.04Lから約0.4Lの範囲で全体の径方向の幅を有する、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記段付き境界部は、約1tから約20tの範囲で全体の径方向の幅を有する、請求項21または22に記載の方法。
【請求項24】
前記段付き境界部は、約0.04Lから約0.4Lの範囲で全体の軸方向の高さを有する、請求項21から23のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
前記段付き境界部は、約1tから約20tの範囲で全体の軸方向の高さを有する、請求項21から24のいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
前記板紙底ブランクの前記キャリパ厚さtは、約4ポイントから約30ポイント(0.004インチから0.030インチ)の範囲にある、請求項21から25のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
前記板紙底ブランクの前記キャリパ厚さtは、約8ポイントから約16ポイント(0.008インチから0.016インチ)の範囲にある、請求項21から26のいずれか一項に記載の方法。
【請求項28】
前記板紙底ブランクの前記キャリパ厚さtは、約10ポイントから約13ポイント(0.010インチから0.013インチ)の範囲にある、請求項21から27のいずれか一項に記載の方法。
【請求項29】
前記板紙底ブランクの前記スカート高さLは、約0.1インチから約2.0インチの範囲にある、請求項21から28のいずれか一項に記載の方法。
【請求項30】
前記板紙底ブランクの前記スカート高さLは、約0.3インチから約0.5インチの範囲にある、請求項21から29のいずれか一項に記載の方法。
【請求項31】
前記円筒パンチヘッドを使用して前記板紙底ブランクを成形する前記ステップの前または最中に、熱を前記板紙底ブランクに適用するステップをさらに含む、請求項21から30のいずれか一項に記載の方法。
【請求項32】
前記円筒パンチヘッドを使用して前記板紙底ブランクを成形する前記ステップの前または最中に、水分を前記板紙底ブランクに適用するステップをさらに含む、請求項21から31のいずれか一項に記載の方法。
【請求項33】
請求項21から32のいずれか一項に記載の方法によって成形される板紙底ブランク。
【請求項34】
請求項33に記載の成形された板紙底ブランクと、
前記成形された板紙底ブランクに封止される側壁と、
を備える板紙容器。
【請求項35】
板紙底ブランクの周辺の周りに周辺スカート部分を成形するために前記板紙底ブランクを成形するための円筒パンチヘッドであって、
前記パンチヘッドの軸の周りで径方向に延びるパンチ面と、
前記パンチ面の周辺の周りで前記パンチヘッドの軸方向に延びるパンチ側壁と、
前記パンチ面と前記パンチ側壁との間の斜め境界部と、
を備える円筒パンチヘッド。
【請求項36】
前記斜め境界部は、約0.0075dから約0.075dの範囲で全体の径方向の幅を有し、ここで、dは前記パンチヘッドの直径である、請求項35に記載の円筒パンチヘッド。
【請求項37】
前記斜め境界部は、約0.04hから約0.4hの範囲で全体の径方向の幅を有し、ここで、hは前記パンチ側壁の軸方向の高さである、請求項35または36に記載の円筒パンチヘッド。
【請求項38】
前記斜め境界部は、約0.0075dから約0.075dの範囲で全体の軸方向の高さを有し、ここで、dは前記パンチヘッドの直径である、請求項35から37のいずれか一項に記載の円筒パンチヘッド。
【請求項39】
前記斜め境界部は、約0.04hから約0.4hの範囲で全体の軸方向の高さを有し、ここで、hは前記パンチ側壁の軸方向の高さである、請求項35から38のいずれか一項に記載の円筒パンチヘッド。
【請求項40】
前記斜め境界部の全体の径方向の幅と全体の軸方向の高さとの比が、1:10から10:1の範囲にある、請求項35から39のいずれか一項に記載の円筒パンチヘッド。
【請求項41】
前記側壁の軸方向の高さが約0.1インチから約2.0インチの範囲にある、請求項35から40のいずれか一項に記載の円筒パンチヘッド。
【請求項42】
前記側壁の軸方向の高さが約0.3インチから約0.5インチの範囲にある、請求項35から41のいずれか一項に記載の円筒パンチヘッド。
【請求項43】
前記パンチ面の直径が約1インチから約8インチの範囲にある、請求項35から42のいずれか一項に記載の円筒パンチヘッド。
【請求項44】
前記パンチ面の直径が約2インチから約3インチの範囲にある、請求項35から43のいずれか一項に記載の円筒パンチヘッド。
【請求項45】
前記斜め境界部は、約0.02インチから約0.18インチの範囲で全体の径方向の幅を有する、請求項35から44のいずれか一項に記載の円筒パンチヘッド。
【請求項46】
前記斜め境界部は、約0.02インチから約0.18インチの範囲で全体の軸方向の高さを有する、請求項35から45のいずれか一項に記載の円筒パンチヘッド。
【請求項47】
請求項35から46のいずれか一項に記載の円筒パンチヘッドと、
前記円筒パンチヘッドを支持するパンチ支持部と、
を備えるパンチ。
【請求項48】
板紙底ブランクの周辺の周りに周辺スカート部分を成形するために前記板紙底ブランクを成形するための容器底成形装置であって、
請求項35から46のいずれか一項に記載の円筒パンチヘッドと、
前記円筒パンチヘッドを受け入れるための円筒凹所を有するダイと、
を備える容器底成形装置。
【請求項49】
板紙底ブランクを板紙のシートから切断するためのカッタをさらに備える、請求項48に記載の容器底成形装置。
【請求項50】
前記板紙底ブランクの成形の前または最中に、熱を前記板紙底ブランクに適用する加熱器をさらに備える、請求項48または49に記載の容器底成形装置。
【請求項51】
請求項48から50のいずれか一項に記載の容器底成形装置と、
前記容器底成形装置によって成形される板紙底ブランクを保持するためのマンドレルと、
側壁ブランクを受け入れ、前記側壁ブランクを前記マンドレルの周りで回転させるための転送タレットと、
を備える板紙容器製作機械。
【請求項52】
板紙底ブランクを成形するための方法であって、
キャリパ厚さtを有する板紙底ブランクを提供するステップと、
請求項35から46のいずれか一項に記載の円筒パンチヘッドを使用して前記板紙底ブランクを成形し、それによって、底壁と、前記板紙底ブランクの前記底壁の周辺の周りにスカート高さLを有する周辺スカートとを形成するために板紙底ブランクを成形するステップと、
を含む方法。
【請求項53】
斜め境界部は、約0.04Lから約0.4Lの範囲で全体の径方向の幅を有する、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
前記斜め境界部は、約1tから約20tの範囲で全体の径方向の幅を有する、請求項52または53に記載の方法。
【請求項55】
前記斜め境界部は、約0.04Lから約0.4Lの範囲で全体の軸方向の高さを有する、請求項52から54のいずれか一項に記載の方法。
【請求項56】
前記斜め境界部は、約1tから約20tの範囲で全体の軸方向の高さを有する、請求項52から55のいずれか一項に記載の方法。
【請求項57】
前記板紙底ブランクの前記キャリパ厚さtは、約4ポイントから約30ポイント(0.004インチから0.030インチ)の範囲にある、請求項52から56のいずれか一項に記載の方法。
【請求項58】
前記板紙底ブランクの前記キャリパ厚さtは、約8ポイントから約16ポイント(0.008インチから0.016インチ)の範囲にある、請求項52から57のいずれか一項に記載の方法。
【請求項59】
前記板紙底ブランクの前記キャリパ厚さtは、約10ポイントから約13ポイント(0.010インチから0.013インチ)の範囲にある、請求項52から58のいずれか一項に記載の方法。
【請求項60】
前記板紙底ブランクの前記スカート高さLは、約0.1インチから約2.0インチの範囲にある、請求項52から59のいずれか一項に記載の方法。
【請求項61】
前記板紙底ブランクの前記スカート高さLは、約0.3インチから約0.5インチの範囲にある、請求項52から60のいずれか一項に記載の方法。
【請求項62】
前記円筒パンチヘッドを使用して前記板紙底ブランクを成形する前記ステップの前または最中に、熱を前記板紙底ブランクに適用するステップをさらに含む、請求項52から61のいずれか一項に記載の方法。
【請求項63】
前記円筒パンチヘッドを使用して前記板紙底ブランクを成形する前記ステップの前または最中に、水分を前記板紙底ブランクに適用するステップをさらに含む、請求項52から62のいずれか一項に記載の方法。
【請求項64】
請求項52から63のいずれか一項に記載の方法によって成形される板紙底ブランク。
【請求項65】
請求項64に記載の成形された板紙底ブランクと、
前記成形された板紙底ブランクに封止される側壁と、
を備える板紙容器。
【請求項66】
板紙底ブランクの周辺の周りに周辺スカート部分を成形するために前記板紙底ブランクを成形するための円筒パンチヘッドであって、
前記パンチヘッドの軸の周りで径方向に延びるパンチ面と、
前記パンチ面の周辺の周りで前記パンチヘッドの軸方向に延びるパンチ側壁と、
前記パンチ面と前記パンチ側壁との間の境界部であって、前記パンチ面の周りで延びる複数の縁を備える境界部と、
を備える円筒パンチヘッド。
【請求項67】
前記境界部は1段の境界部である、請求項66に記載の円筒パンチヘッド。
【請求項68】
前記境界部は多段の境界部である、請求項66に記載の円筒パンチヘッド。
【請求項69】
前記境界部は斜め境界部である、請求項66に記載の円筒パンチヘッド。
【請求項70】
前記複数の縁のうちの最初の縁と最後の縁との間の全体の径方向の距離が、約0.0075dから約0.075dの範囲にあり、ここで、dは前記パンチヘッドの直径である、請求項66から69のいずれか一項に記載の円筒パンチヘッド。
【請求項71】
前記複数の縁のうちの最初の縁と最後の縁との間の全体の径方向の距離が、約0.04hから約0.4hの範囲にあり、ここで、hは前記パンチ側壁の軸方向の高さである、請求項66から70のいずれか一項に記載の円筒パンチヘッド。
【請求項72】
前記複数の縁のうちの最初の縁と最後の縁との間の全体の軸方向の距離が、約0.0075dから約0.075dの範囲にあり、ここで、dは前記パンチヘッドの直径である、請求項66から71のいずれか一項に記載の円筒パンチヘッド。
【請求項73】
前記複数の縁のうちの最初の縁と最後の縁との間の全体の軸方向の距離が、約0.04hから約0.4hの範囲にあり、ここで、hは前記パンチ側壁の軸方向の高さである、請求項66から72のいずれか一項に記載の円筒パンチヘッド。
【請求項74】
前記複数の縁のうちの最初の縁と最後の縁との間の全体の径方向の距離と、前記最初の縁と前記最後の縁との間の全体の軸方向の距離との比が、1:10から10:1の範囲にある、請求項66から73のいずれか一項に記載の円筒パンチヘッド。
【請求項75】
前記側壁の軸方向の高さが約0.1インチから約2.0インチの範囲にある、請求項66から74のいずれか一項に記載の円筒パンチヘッド。
【請求項76】
前記側壁の軸方向の高さが約0.3インチから約0.5インチの範囲にある、請求項66から75のいずれか一項に記載の円筒パンチヘッド。
【請求項77】
前記パンチ面の直径が約1インチから約8インチの範囲にある、請求項66から76のいずれか一項に記載の円筒パンチヘッド。
【請求項78】
前記パンチ面の直径が約2インチから約3インチの範囲にある、請求項66から77のいずれか一項に記載の円筒パンチヘッド。
【請求項79】
前記複数の縁のうちの最初の縁と最後の縁との間の全体の径方向の距離が、約0.02インチから約0.18インチの範囲にある、請求項66から78のいずれか一項に記載の円筒パンチヘッド。
【請求項80】
前記複数の縁のうちの最初の縁と最後の縁との間の全体の軸方向の距離が、約0.02インチから約0.18インチの範囲にある、請求項66から79のいずれか一項に記載の円筒パンチヘッド。
【請求項81】
請求項66から80のいずれか一項に記載の円筒パンチヘッドと、
前記円筒パンチヘッドを支持するパンチ支持部と、
を備えるパンチ。
【請求項82】
板紙底ブランクの周辺の周りに周辺スカート部分を成形するために前記板紙底ブランクを成形するための容器底成形装置であって、
請求項66から80のいずれか一項に記載の円筒パンチヘッドと、
前記円筒パンチヘッドを受け入れるための円筒凹所を有するダイと、
を備える容器底成形装置。
【請求項83】
板紙底ブランクを板紙のシートから切断するためのカッタをさらに備える、請求項82に記載の容器底成形装置。
【請求項84】
前記板紙底ブランクの成形の前または最中に、熱を前記板紙底ブランクに適用する加熱器をさらに備える、請求項82または83に記載の容器底成形装置。
【請求項85】
請求項82から84のいずれか一項に記載の容器底成形装置と、
前記容器底成形装置によって成形される板紙底ブランクを保持するためのマンドレルと、
側壁ブランクを受け入れ、前記側壁ブランクを前記マンドレルの周りで回転させるための転送タレットと、
を備える板紙容器製作機械。
【請求項86】
板紙底ブランクを成形するための方法であって、
キャリパ厚さtを有する板紙底ブランクを提供するステップと、
請求項66から80のいずれか一項に記載の円筒パンチヘッドを使用して前記板紙底ブランクを成形し、それによって、底壁と、前記板紙底ブランクの前記底壁の周辺の周りにスカート高さLを有する周辺スカートとを形成するために板紙底ブランクを成形するステップと、
を含む方法。
【請求項87】
前記複数の縁のうちの最初の縁と最後の縁との間の全体の径方向の距離が、約0.04Lから約0.4Lの範囲にある、請求項86に記載の方法。
【請求項88】
前記複数の縁のうちの最初の縁と最後の縁との間の全体の径方向の距離が、約1tから約20tの範囲にある、請求項86または87に記載の方法。
【請求項89】
前記複数の縁のうちの最初の縁と最後の縁との間の全体の軸方向の距離が、約0.04Lから約0.4Lの範囲にある、請求項86から88のいずれか一項に記載の方法。
【請求項90】
前記複数の縁のうちの最初の縁と最後の縁との間の全体の軸方向の距離が、約1tから約20tの範囲にある、請求項86から89のいずれか一項に記載の方法。
【請求項91】
前記板紙底ブランクの前記キャリパ厚さtは、約4ポイントから約30ポイント(0.004インチから0.030インチ)の範囲にある、請求項86から90のいずれか一項に記載の方法。
【請求項92】
前記板紙底ブランクの前記キャリパ厚さtは、約8ポイントから約16ポイント(0.008インチから0.016インチ)の範囲にある、請求項86から91のいずれか一項に記載の方法。
【請求項93】
前記板紙底ブランクの前記キャリパ厚さtは、約10ポイントから約13ポイント(0.010インチから0.013インチ)の範囲にある、請求項86から92のいずれか一項に記載の方法。
【請求項94】
前記板紙底ブランクの前記スカート高さLは、約0.1インチから約2.0インチの範囲にある、請求項86から93のいずれか一項に記載の方法。
【請求項95】
前記板紙底ブランクの前記スカート高さLは、約0.3インチから約0.5インチの範囲にある、請求項86から94のいずれか一項に記載の方法。
【請求項96】
前記円筒パンチヘッドを使用して前記板紙底ブランクを成形する前記ステップの前または最中に、熱を前記板紙底ブランクに適用するステップをさらに含む、請求項86から95のいずれか一項に記載の方法。
【請求項97】
前記円筒パンチヘッドを使用して前記板紙底ブランクを成形する前記ステップの前または最中に、水分を前記板紙底ブランクに適用するステップをさらに含む、請求項86から96のいずれか一項に記載の方法。
【請求項98】
請求項86から97のいずれか一項に記載の方法によって成形される板紙底ブランク。
【請求項99】
請求項98に記載の成形された板紙底ブランクと、
前記成形された板紙底ブランクに封止される側壁と、
を備える板紙容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権
本出願は、2020年10月19日に出願された米国特許出願第63/093,354号からの優先権を主張し、その全体の内容が参照により本明細書に組み込まれている。
【0002】
本出願は、板紙容器の分野に関し、詳細には、成形された板紙底ブランク、その板紙底ブランクから形成される容器、パンチ、成形装置、ならびに板紙底ブランクを成形するための方法、および、板紙底ブランクから形成される容器に関する。
【背景技術】
【0003】
板紙は様々な包装用途で使用されている。例えば、板紙は、飲料容器、冷凍食品、シリアル、ならびに、幅広い様々な他の食品および非食品の消費財を包装するために使用されている。板紙は、油、グリス、水、および/または水蒸気への遮断性を含め、高い遮断性を有することがしばしば必要とされる。また、食品または飲料の給仕のための板紙のカップといった多くの板紙の包装は、板紙が熱封止可能であることを要求もし、カップ製作機械においてカップを形成することを可能にする。従来からのポリエチレン押し出しで被覆された板紙が、遮断性と熱封止性との両方を提供することで、このような用途では優位に立っていた。しかしながら、従来からのポリエチレン押し出しで被覆された板紙は、再パルプ化において難しさがあり、容易に再利用できず、環境上の懸念をもたらす。
【0004】
再パルプ化可能な水性の被覆は、この必要性に対処するための有望な解決策の1つである。しかしながら、再パルプ化可能な水性の被覆がされた板紙の使用は、板紙容器のための被覆された板紙底ブランクを成形するとき、被覆の割れに関する課題を生じており、染みおよび/または漏れをもたらしている。
【0005】
したがって、当業者は、板紙容器の分野において研究および開発を続けている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の実施形態では、板紙底ブランクの周辺の周りに周辺スカート部分を成形するために板紙底ブランクを成形するための円筒パンチヘッドが、パンチヘッドの軸の周りで径方向に延びるパンチ面と、パンチ面の周辺の周りでパンチヘッドの軸方向に延びるパンチ側壁と、パンチ面とパンチ側壁との段付き境界部とを備える。
【0007】
板紙底ブランクの周辺の周りに周辺スカート部分を成形するために板紙底ブランクを成形するための容器底成形装置が、第1の実施形態の円筒パンチヘッドと、円筒パンチヘッドを受け入れるための円筒凹所を有するダイとを備える。
【0008】
板紙容器製作機械が、第1の実施形態の円筒パンチヘッドを備える容器底成形装置と、容器底成形装置によって成形される板紙底ブランクを保持するためのマンドレルと、側壁ブランクを受け入れ、側壁ブランクをマンドレルの周りで回転させるための側壁ステーションと、側壁ブランクを加熱して底ブランクに封止するための加熱器とを備える。
【0009】
板紙底ブランクを成形するための方法が、キャリパ厚さtを有する板紙底ブランクを提供するステップと、第1の実施形態の円筒パンチヘッドを使用して板紙底ブランクを成形し、それによって、底壁と、板紙底ブランクの底壁の周辺の周りにスカート高さLを有する周辺スカートとを形成するために板紙底ブランクを成形するステップとを含む。
【0010】
第1の実施形態の円筒パンチヘッドを使用する方法によって成形される板紙底ブランクがある。
【0011】
板紙容器は、第1の実施形態の円筒パンチヘッドを使用する方法によって成形される板紙底ブランクと、成形された板紙底ブランクに封止される側壁とを備える。
【0012】
第2の実施形態では、板紙底ブランクの周辺の周りに周辺スカート部分を成形するために板紙底ブランクを成形するための円筒パンチヘッドが、パンチヘッドの軸の周りで径方向に延びるパンチ面と、パンチ面の周辺の周りでパンチヘッドの軸方向に延びるパンチ側壁と、パンチ面とパンチ側壁との間の斜め境界部とを備える。
【0013】
板紙底ブランクの周辺の周りに周辺スカート部分を成形するために板紙底ブランクを成形するための容器底成形装置が、第2の実施形態の円筒パンチヘッドと、円筒パンチヘッドを受け入れるための円筒凹所を有するダイとを備える。
【0014】
板紙容器製作機械が、第2の実施形態の円筒パンチヘッドを備える容器底成形装置と、容器底成形装置によって成形される板紙底ブランクを保持するためのマンドレルと、側壁ブランクを受け入れ、側壁ブランクをマンドレルの周りで回転させるための側壁ステーションと、側壁ブランクを加熱して底ブランクに封止するための加熱器とを備える。
【0015】
板紙底ブランクを成形するための方法が、キャリパ厚さtを有する板紙底ブランクを提供するステップと、第2の実施形態の円筒パンチヘッドを使用して板紙底ブランクを成形し、それによって、底壁と、板紙底ブランクの底壁の周辺の周りにスカート高さLを有する周辺スカートとを形成するために板紙底ブランクを成形するステップとを含む。
【0016】
第2の実施形態の円筒パンチヘッドを使用する方法によって成形される板紙底ブランクがある。
【0017】
板紙容器は、第2の実施形態の円筒パンチヘッドを使用する方法によって成形される板紙底ブランクと、成形された板紙底ブランクに封止される側壁とを備える。
【0018】
第3の実施形態では、板紙底ブランクの周辺の周りに周辺スカート部分を成形するために板紙底ブランクを成形するための円筒パンチヘッドが、パンチヘッドの軸の周りで径方向に延びるパンチ面と、パンチ面の周辺の周りでパンチヘッドの軸方向に延びるパンチ側壁と、パンチ面とパンチ側壁との間の境界部であって、パンチ面の周りで延びる複数の縁を備える境界部とを備える。
【0019】
板紙底ブランクの周辺の周りに周辺スカート部分を成形するために板紙底ブランクを成形するための容器底成形装置が、第3の実施形態の円筒パンチヘッドと、円筒パンチヘッドを受け入れるための円筒凹所を有するダイとを備える。
【0020】
板紙容器製作機械が、第3の実施形態の円筒パンチヘッドを備える容器底成形装置と、容器底成形装置によって成形される板紙底ブランクを保持するためのマンドレルと、側壁ブランクを受け入れ、側壁ブランクをマンドレルの周りで回転させるための側壁ステーションと、側壁ブランクを加熱して底ブランクに封止するための加熱器とを備える。
【0021】
板紙底ブランクを成形するための方法が、キャリパ厚さtを有する板紙底ブランクを提供するステップと、第3の実施形態の円筒パンチヘッドを使用して板紙底ブランクを成形し、それによって、底壁と、板紙底ブランクの底壁の周辺の周りにスカート高さLを有する周辺スカートとを形成するために板紙底ブランクを成形するステップとを含む。
【0022】
第3の実施形態の円筒パンチヘッドを使用する方法によって成形される板紙底ブランクがある。
【0023】
板紙容器は、第3の実施形態の円筒パンチヘッドを使用する方法によって成形される板紙底ブランクと、成形された板紙底ブランクに封止される側壁とを備える。
【0024】
開示されているパンチヘッド、容器底成形装置、板紙容器製作機械、板紙底ブランクを成形するための方法、成形された板紙底ブランク、および板紙容器の他の実施形態は、以下の詳細な記載、添付の図面、および添付の請求項から明らかとなる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】重度のシワ発生を示す板紙底ブランクの画像である。
図2】比較の例による対照のパンチの側面図である。
図3図2のパンチの斜視図である。
図4】本記載の第1の例によるパンチの側面図である。
図5図4のパンチの斜視図である。
図6】本記載の第2の例によるパンチの側面図である。
図7図6のパンチの斜視図である。
図8】本記載の第3の例によるパンチの側面図である。
図9図8のパンチの斜視図である。
図10】本記載による中心凹所を有する例示のパンチの変形を示す斜視図である。
図11】本記載による材料の組み合わせから形成される例示のパンチの変形を示す斜視図である。
図12】本記載のパンチで使用することができる例示の板紙底ブランクの斜視図である。
図13図12の例示の板紙底ブランクの断面での側面図である。
図14A図12および図13の板紙底ブランクを成形するための例示の容器底成形装置の概略図である。
図14B図12および図13の板紙底ブランクを成形するための例示の容器底成形装置の概略図である。
図14C図12および図13の板紙底ブランクを成形するための例示の容器底成形装置の概略図である。
図15図2および図3の比較の例による対照のパンチによる成形の後の板紙底ブランクの写真である。
図16図6および図7の第2の例によるパンチによる成形の後の板紙底ブランクの写真である。
図17】本記載のパンチを含み得る例示の板紙容器製作機械の概略図である。
図18】本記載のパンチを使用して製作され得る板紙容器の描写の断面での概略図である。
図19図2および図3の比較の例による対照のパンチを使用して成形された板紙底ブランクから形成された板紙容器の写真である。
図20図6および図7の第2の比較の例によるパンチを使用して成形された板紙底ブランクから形成された板紙容器の写真である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図1は、板紙底ブランクの制御できない重度のシワ発生を示している。図1において印付けによって示されているように、多数のシワが、成形された板紙底ブランクの周辺スカートを越えて、板紙底ブランクの底壁へと広がっている。ポリエチレンなどの従来のポリマ押し出し遮断被覆は、割れることなく従来の成形過程を耐えることができる。しかしながら、これらのシワは、他の遮断被覆によって形成される膜を破壊し、液体が浸透する通路または弱い部分をもたらし、使用すると染みまたは漏れをもたらす。
【0027】
ここで、板紙底ブランクの成形過程の間の被覆の割れは、カップ底円板パンチについての新規の設計によって低減させることができ、その設計は、被覆損傷を最小限にし、ならびに/または、シワ発生の広がりおよび大きさを制御し、それによってカップ底に沿っての飲料の染みまたは漏れを低減するために、板紙底ブランクの折られた縁の形成に余地を与える、またはその形成を制御することがわかった。本記載のパンチ設計改良は、より割れの少ない成形過程に耐えるために、より柔軟性がなく、より脆弱であり、またはより強くない水性被覆を可能にする。
【0028】
図2および図3は、比較の例による板紙底ブランクの周辺の周りに周辺スカート部分を成形するために板紙底ブランクを成形するための対照のパンチ1を示している。パンチ1は、円筒パンチヘッド2と、パンチヘッド2を支持するパンチ支持部10とを備える。
【0029】
円筒パンチヘッド2は、パンチヘッド2の軸aの周りで径方向rに延びるパンチ面3と、パンチ面3の周辺の周りで軸方向aに延びる側壁4とを備える。図2および図3の対照のパンチについて、パンチの軸方向に沿ってのパンチヘッドの高さhは0.438インチであり、パンチヘッドの直径dは2.301インチである。図2および図3に示されているように、パンチ面3と側壁4との境界部5は、パンチ面3の周りで延びる単一の縁6として定められている。
【0030】
パンチ支持部10は第1のパンチ支持部分11と第2のパンチ支持部分12とを備える。第1のパンチ支持部分11はパンチヘッド2の直径より小さい直径を有し、第2のパンチ支持部分12は第1のパンチ支持部分11の直径より小さい直径を有する。第1のパンチ支持部分11は、パンチヘッド2への直接的な支持を提供するように機能し、第2のパンチ支持部分12は、パンチヘッド2を軸方向aにおいて移動させるためのパンチ装置(図示されていない)への係合を容易にするように機能する。第1のパンチ支持部分11は、第1のパンチ支持部分11とパンチヘッド2との間で荷重を分布させるための丸め半径13を含む。パンチ支持部10は、パンチ装置(図示されていない)への係合を容易にするために、軸方向の孔14をさらに含む。軸方向の孔14は、第2のパンチ支持部分12、第1のパンチ支持部分11、およびパンチヘッド2を通じて軸方向aにおいて延びている。軸方向の孔14は、パンチ1を移動させるためのパンチ装置へのパンチ1の係合を容易にするために、従来からの係合特徴部(図示されていない)を含む。
【0031】
図4図7は、本記載の第1の実施形態の円筒パンチヘッドに関する。
【0032】
図4および図5は、本記載の第1の例による板紙底ブランクの周辺の周りに周辺スカート部分を成形するために板紙底ブランクを成形するためのパンチ1を示している。パンチ1は、直径dおよび高さhを有する円筒パンチヘッド2と、パンチヘッド2を支持するパンチ支持部10とを備える。パンチ支持部10の詳細が以下に記載されているが、パンチ支持部10は省略されてもよい、または、パンチ支持部10の詳細は、パンチ装置の設計に応じて、省略もしくは変更されてもよい。
【0033】
図4および図5を参照すると、パンチ支持部10は第1のパンチ支持部分11と第2のパンチ支持部分12とを備え得る。第1のパンチ支持部分11はパンチヘッド2の直径dより小さい直径を有することができ、第2のパンチ支持部分12は第1のパンチ支持部分11の直径より小さい直径を有することができる。第1のパンチ支持部分11は、パンチヘッド2への直接的な支持を提供するように機能することができ、第2のパンチ支持部分12は、パンチヘッド2を軸方向aにおいて移動させるためのパンチ装置(図示されていない)への係合を容易にするように機能することができる。第2のパンチ支持部分12は、第2のパンチ支持部分12とパンチヘッド2との間で荷重を分布させるための丸め半径13を含み得る。パンチ支持部10は、パンチ装置(図示されていない)への係合を容易にするために、軸方向の孔14をさらに含み得る。軸方向の孔14は、第2のパンチ支持部分12、第1のパンチ支持部分11、および/またはパンチヘッド2を通じて軸方向aにおいて延び得る。軸方向の孔14は、パンチ1を移動させるためのパンチ装置へのパンチ1の係合を容易にするために、従来からの係合特徴部(図示されていない)を含み得る。
【0034】
図4および図5に示されているように、円筒パンチヘッド2は、パンチヘッド2の軸aの周りで径方向rに延びるパンチ面3と、パンチ面3の周辺の周りで軸方向aに延びる側壁4と、パンチ面3と側壁4との段付き境界部5とを備える。段付き境界部5は1段の段付き境界部である。1段の段付き境界部5は、好ましくは、パンチ面3の周りで延びる複数の縁6を含む。
【0035】
図6および図7は、本記載の第2の例による板紙底ブランクの周辺の周りに周辺スカート部分を成形するために板紙底ブランクを成形するためのパンチ1を示している。パンチ1は、円筒パンチヘッド2と、パンチヘッド2を支持するパンチ支持部10とを備える。パンチ支持部10の記載は、図4および図5の第1の例のパンチ1の記載に関連して上記が参照できる。
【0036】
図6および図7に示されているように、円筒パンチヘッド2は、パンチヘッド2の軸aの周りで径方向rに延びるパンチ面3と、パンチ面3の周辺の周りで軸方向aに延びる側壁4と、パンチ面3と側壁4との段付き境界部5とを備える。段付き境界部5は多段の段付き境界部である。図示されている例では、多段の境界部は2つの段を有する。しかしながら、多段の段付き境界部は、2つより多くの数の段を有してもよい。好ましい例では、多段の段付き境界部は、2段から5段の範囲でいくつかの段を有する。多段の段付き境界部5は、好ましくは、パンチ面3の周りで延びる複数の縁6を含む。
【0037】
図8および図9は、本記載の第2の実施形態の円筒パンチヘッドに関する。
【0038】
図8および図9は、本記載の第3の例による板紙底ブランクの周辺の周りに周辺スカート部分を成形するために板紙底ブランクを成形するためのパンチ1を示している。パンチ1は、円筒パンチヘッド2と、パンチヘッド2を支持するパンチ支持部10とを備える。パンチ支持部10の記載は、図4および図5の第1の例のパンチ1の記載に関連して上記が参照できる。
【0039】
図8および図9に示されているように、円筒パンチヘッド2は、パンチヘッド2の軸aの周りで径方向rに延びるパンチ面3と、パンチ面3の周辺の周りで軸方向aに延びる側壁4と、パンチ面3と側壁4との斜め境界部5とを備える。斜め境界部5は、好ましくは、パンチ面の周りで延びる複数の縁6を含む。
【0040】
パンチは、図4および図5に示されているような1段の段付き境界部を有する第1の例と、図6および図7に示されているような多段の段付き境界部を有する第2の例と、図8および図9に示されているような斜め境界部を有する第3の例とを参照して先に記載されている。しかしながら、本記載は、上記の段付き境界部および斜めの境界部と異なる境界部を有するパンチを含み得る。
【0041】
具体的には、本記載の第3の実施形態の円筒パンチヘッドは、パンチヘッドの軸の周りで径方向に延びるパンチ面と、パンチ面の周辺の周りでパンチヘッドの軸方向に延びるパンチ側壁と、パンチ面とパンチ側壁との間の境界部5であって、パンチ面の周りで延びる複数の縁6を備える境界部5とを備え得る。複数の縁6は、2つより多い任意の数の縁6を有し得る。複数の縁6は、図4および図5に示されているように、1段の段付き境界部5の縁6であり得る。複数の縁6は、図6および図7に示されているように、多段の段付き境界部5の縁6であり得る。複数の縁6は、図8および図9に示されているように、斜め境界部5の縁6であり得る。したがって、本記載の第3の実施形態の円筒パンチヘッドは、図4図9に示されているような例示の円筒パンチを網羅し、先に記載および図示されている段付き境界部および斜め境界部と異なる境界部を有する追加のパンチを含む。
【0042】
本記載では、縁は、縁が移行部として供する隣接の面に対して小さい曲率半径を有する部分である。例では、縁は、0.1インチ未満の曲率半径を有し得る。他の例では、縁は、0.01インチ未満の曲率半径を有し得る。なおも他の例では、縁は、0.001インチ未満の曲率半径を有し得る。なおも他の例では、縁は、0.0001インチ未満の曲率半径を有し得る。図4図9の図示されている例では、縁は、実質的にゼロの曲率半径を有する一点として描写されている。本記載の複数の縁は、被覆をより少ない割れで成形過程に耐えさせることに寄与すると考えられている。したがって、本記載の円筒パンチは、段付きであろうが、斜めであろうが、他の方法であろうが、パンチ面の周りで延びる複数の縁を含むことが好ましい。
【0043】
本記載のパンチヘッドの追加の態様が以下のように記載されている。
【0044】
パンチヘッドの軸方向における側壁の高さhは、制御され得る。パンチヘッドの軸方向における側壁の高さhが低すぎる場合、これは周辺スカートを成形するには不十分であり得る。パンチヘッドの軸方向における側壁の高さhが高すぎる場合、周辺スカートの過剰な高さは何も利点を生まない可能性があり、パンチヘッドについて設計上の制約の問題をもたらす可能性がある。態様では、パンチヘッドの軸方向における側壁の高さhは0.1~2.0インチであり得る。他の態様では、パンチヘッドの軸方向における側壁の高さhは0.3~0.5インチであり得る。
【0045】
パンチヘッドの直径dは、板紙底ブランクの結果生じる底壁の所望の直径に依存して制御され得る。態様では、パンチ面上部の直径dは1インチから8インチの間であり得る。他の態様では、パンチヘッドの直径dは2インチから3インチの間であり得る。
【0046】
本記載の段付き境界部または斜め境界部の追加の態様が以下のように記載されている。
【0047】
本記載の態様では、本記載の段付き境界部または斜め境界部は、好ましくは、約0.0075dから約0.075dの範囲で全体の径方向の幅を有することができ、ここで、dはパンチ面の直径である。本記載の他の態様では、本記載の段付き境界部または斜め境界部は、好ましくは、約0.04hから約0.4hの範囲で全体の径方向の幅を有することができ、ここで、hはパンチ側壁の軸方向の高さである。全体の径方向の幅が小さすぎる場合、割れを少なくすることに向けての本記載の十分な効果が達成しない可能性があり、したがって、段付きパンチまたは斜めのパンチは、図2および図3の対照のパンチ1と実質的に同様に機能することができる。全体の径方向の幅が大きすぎる場合、結果生じる成形された板紙底ブランクの全体の形は過度に変えられてしまう可能性があり、成形された板紙底ブランクは容器の底として満足に機能しない可能性がある。
【0048】
本記載の態様では、本記載の段付き境界部または斜め境界部は、好ましくは、約0.0075dから約0.075dの範囲で全体の軸方向の高さを有することができ、ここで、dはパンチ面の直径である。本記載の他の態様では、本記載の段付き境界部または斜め境界部は、好ましくは、約0.04hから約0.4hの範囲で全体の軸方向の高さを有することができ、ここで、hはパンチ側壁の軸方向の高さである。全体の軸方向の高さが低すぎる場合、割れを少なくすることに向けての本記載の十分な効果が達成しない可能性があり、したがって、段付きパンチまたは斜めのパンチは、図2および図3の対照のパンチ1と実質的に同様に機能することができる。全体の軸方向の高さが高すぎる場合、結果生じる成形された板紙底ブランクの全体の形は過度に変えられてしまう可能性があり、成形された板紙底ブランクは容器の底として満足に機能しない可能性がある。
【0049】
本記載のなおも他の態様では、境界部の全体の径方向の幅と全体の軸方向の高さとの比が、1:10から10:1の範囲にある。境界部の全体の径方向の幅と全体の軸方向の高さとの比が大きすぎたり小さすぎたりする場合、割れを少なくすることに向けての本記載の十分な効果が達成しない可能性があり、したがって、段付きパンチまたは斜めのパンチは、図2および図3の対照のパンチ1と実質的に同様に機能することができる。
【0050】
例では、円筒パンチヘッドは、コーヒーまたは他の飲料の保持のためなど、典型的な従来の大きさの板紙カップの底ブランクの成形のために設計され得る。態様では、側壁の軸方向の高さは、約0.1インチから約2.0インチの範囲にあり、より好ましくは約0.3インチから約0.5インチの範囲にあり得る。他の態様では、パンチ面の直径は、約1インチから約8インチの範囲にあり、好ましくは約2インチから約3インチの範囲にあり得る。他の態様では、段付き境界部は、約0.02インチから約0.18インチまでの範囲で全体の径方向の幅を有し得る。他の態様では、段付き境界部は、約0.02インチから約0.18インチまでの範囲で全体の軸方向の高さを有し得る。
【0051】
図4および図5に示されているような1段の段付き円筒パンチヘッドの第1の特定の例では、パンチ軸方向に沿ってのパンチヘッドの高さhは0.438インチとすることができ、パンチヘッドの直径dは2.301インチとすることができ、1段の段付き境界部の全体の径方向の幅は0.101インチとすることができ、1段の段付き境界部の全体の軸方向の高さは0.063インチとすることができる。
【0052】
図6および図7に示されているような多段の段付き円筒パンチヘッドの第2の特定の例では、パンチ軸方向に沿ってのパンチヘッドの高さhは0.438インチとすることができ、パンチヘッドの直径dは2.301インチとすることができ、多段の段付き境界部の全体の径方向の幅は0.125インチとすることができ、多段の段付き境界部の全体の軸方向の高さは0.125インチとすることができる。
【0053】
図8および図9に示されているような斜めの円筒パンチヘッドの第3の特定の例では、パンチ軸方向に沿ってのパンチヘッドの高さhは0.438インチとすることができ、パンチヘッドの直径dは2.301インチとすることができ、斜め境界部の全体の径方向の幅は0.156インチとすることができ、斜め境界部の全体の軸方向の高さは0.156インチとすることができる。
【0054】
本記載のパンチ面の周りで延びる複数の縁を有する境界部の追加の態様が、以下のように記載されている。
【0055】
本記載の態様では、複数の縁のうちの最初の縁と最後の縁との間の全体の径方向の距離が、約0.0075dから約0.075dの範囲とすることができ、ここで、dはパンチヘッドの直径である。他の態様では、複数の縁のうちの最初の縁と最後の縁との間の全体の径方向の距離が、約0.04hから約0.4hの範囲とすることができ、ここで、hはパンチ側壁の軸方向の高さである。全体の径方向の距離が小さすぎる場合、割れを少なくすることに向けての本記載の十分な効果が達成しない可能性があり、したがって、パンチは、図2および図3の対照のパンチ1と実質的に同様に機能することができる。全体の径方向の距離が大きすぎる場合、結果生じる成形された板紙底ブランクの全体の形は過度に変えられてしまう可能性があり、成形された板紙底ブランクは容器の底として満足に機能しない可能性がある。
【0056】
本記載の態様では、複数の縁のうちの最初の縁と最後の縁との間の全体の軸方向の距離が、約0.0075dから約0.075dの範囲とすることができ、ここで、dはパンチヘッドの直径である。他の態様では、複数の縁のうちの最初の縁と最後の縁との間の全体の軸方向の距離が、約0.04hから約0.4hの範囲とすることができ、ここで、hはパンチ側壁の軸方向の高さである。全体の軸方向の距離が小さすぎる場合、割れを少なくすることに向けての本記載の十分な効果が達成しない可能性があり、したがって、パンチは、図2および図3の対照のパンチ1と実質的に同様に機能することができる。全体の軸方向の距離が大きすぎる場合、結果生じる成形された板紙底ブランクの全体の形は過度に変えられてしまう可能性があり、成形された板紙底ブランクは容器の底として満足に機能しない可能性がある。
【0057】
なおも他の態様では、複数の縁のうちの最初の縁と最後の縁との間の全体の径方向の距離と、最初の縁と最後の縁との間の全体の軸方向の距離との比が、1:10から10:1の範囲にあり得る。境界部の全体の径方向の距離と全体の軸方向の距離との比が大きすぎたり小さすぎたりする場合、割れを少なくすることに向けての本記載の十分な効果が達成しない可能性があり、したがって、パンチは、図2および図3の対照のパンチ1と実質的に同様に機能することができる。
【0058】
例では、円筒パンチヘッドは、コーヒーまたは他の飲料の保持のためなど、典型的な従来の大きさの板紙カップの底ブランクの成形のために設計され得る。態様では、側壁の軸方向の高さは、約0.1インチから約2.0インチの範囲にあり、より好ましくは約0.3インチから約0.5インチの範囲にあり得る。他の態様では、パンチ面の直径は、約1インチから約8インチの範囲にあり、好ましくは約2インチから約3インチの範囲にあり得る。他の態様では、複数の縁のうちの最初の縁と最後の縁との間の全体の径方向の距離が、約0.02インチから約0.18インチの範囲とすることができる。他の態様では、複数の縁のうちの最初の縁と最後の縁との間の全体の軸方向の距離が、約0.02インチから約0.18インチの範囲とすることができる。
【0059】
図4および図5に示されているような第1の特定の例では、パンチ軸方向に沿ってのパンチヘッドの高さhは0.438インチとすることができ、パンチヘッドの直径dは2.301インチとすることができ、複数の縁のうちの最初の縁と最後の縁との間の全体の径方向の距離は0.101インチとすることができ、複数の縁のうちの最初の縁と最後の縁との間の全体の軸方向の距離は0.063インチとすることができる。
【0060】
図6および図7に示されているような第2の特定の例では、パンチ軸方向に沿ってのパンチヘッドの高さhは0.438インチとすることができ、パンチヘッドの直径dは2.301インチとすることができ、複数の縁のうちの最初の縁と最後の縁との間の全体の径方向の距離は0.125インチとすることができ、複数の縁のうちの最初の縁と最後の縁との間の全体の軸方向の距離は0.125インチとすることができる。
【0061】
図8および図9に示されているような第3の特定の例では、パンチ軸方向に沿ってのパンチヘッドの高さhは0.438インチとすることができ、パンチヘッドの直径dは2.301インチとすることができ、複数の縁のうちの最初の縁と最後の縁との間の全体の径方向の距離は0.156インチとすることができ、複数の縁のうちの最初の縁と最後の縁との間の全体の軸方向の距離は0.156インチとすることができる。
【0062】
本記載の円筒パンチ面は、段付きであろうが、斜めであろうが、他の方法であろうが、いくつかの例が以下のように記載されている追加の変形および変更を含み得る。
【0063】
図10は、パンチ面3と側壁4との間に多段の段付き境界部5を有し、パンチ面3に中心凹所7を有する例示のパンチ1を示している。中心凹所は多段の段付き境界部で示されているが、中心凹所は、1段の段付き境界部、斜め境界部、または、本記載の範囲内の任意の他の境界部が採用されてもよい。
【0064】
図11は、材料の組み合わせから形成される例示のパンチ1を示している。パンチは、図4図10に示されているように、単一で一体の材料から典型的には製造できるが、パンチヘッド2の境界部の周りで離間された下方摩擦部材8および上方摩擦部材9の交互部分など、図11に示されているような材料の組み合わせを使用することによって利点が得られることが可能である。パンチ空所内に交互の摩擦領域を有することは、さらに有利であり得る。
【0065】
本記載の他の例示の変更では(図示されていない)、側壁は、パンチヘッドの軸方向において延びる複数の溝を定めることができる。側壁に定められる複数の溝を含むことで、結果生じる板紙には、より多くの制御されたシワの形成および広がりの案内位置と、被覆の圧迫の対応する軽減とが提供され得る。
【0066】
本記載の他の例示の変更では(図示されていない)、側壁は、側壁のテーパを含むことができ、このような側壁は軸方向に対してテーパにされる。例えば、側壁は、約0.8から約1.2の間の側壁のテーパ比を有し得る。
【0067】
本記載のパンチヘッドは、板紙底ブランクを成形するための方法で使用されてもよい。方法は、キャリパ厚さt(図12および図13参照)を有する板紙底ブランク20を提供することと、本記載の円筒パンチヘッドを使用して板紙底ブランク20を成形し、それによって、直径dを有する底壁42と、成形された板紙底ブランク40の底壁42の周辺の周りにスカート高さL(図18参照)を有する周辺スカート44とを成形することとを含み得る。
【0068】
図12および図13を参照すると、板紙底ブランク20は、第1の主要な側と第2の主要な側とを有する板紙基材22と、板紙基材22の第1の主要な側に適用された第1の遮断被覆層24と、板紙基材22の第2の主要な側に適用された第2の遮断被覆層26とを備える層状構造を備え得る。しかしながら、被覆された板紙底ブランク20の層状構造は、図示された例に限定されない。いずれの場合でも、被覆された板紙底ブランクのキャリパ厚さtは、第1の最も外側の表面から反対の第2の最も外側の表面への被覆された板紙底ブランクの厚さ全体を含むように考慮されている。
【0069】
図12および図13に示されている例を参照すると、第1の遮断被覆層24は、被覆された板紙底ブランク20の第1の最も外側の表面を定めることができ、第2の遮断被覆層26は、被覆された板紙底ブランク20の第2の最も外側の表面を定めることができる。
【0070】
この点において、当業者は、様々な追加の層が、本開示の範囲から逸脱することなく、被覆された板紙底ブランク20へと組み込まれ得ることを理解するものである。ある変形において、被覆された板紙底ブランク20は、板紙基材22と第1の遮断被覆層24との間に第1の下塗りを含んでもよく、被覆された板紙底ブランク20は、板紙基材22と、第2の遮断被覆層26、または第2の遮断被覆層26の上の第3の上塗りとの間に、第2の下塗りを含んでもよい。他の変形では、被覆された板紙底ブランク20は、第2の遮断被覆層26なしで板紙基材22に第1の遮断被覆層24だけを含み得る。
【0071】
被覆された板紙底ブランク20の板紙基材22は、遮断被覆層で被覆させることができるセルロース材料であり得る(または、そのようなセルロース材料を含み得る)。当業者は、板紙基材22が漂白または未漂白とされ得ることを理解するものである。適切な板紙基材の例には、中芯紙、ライナボード、漂白硫酸塩ボード(SBS)、折り畳み箱用板紙(FBB)、および非塗工未晒クラフト紙(UUK)がある。
【0072】
板紙基材22は、3000ft2あたり少なくとも約40ポンドの被覆なしでの基礎重量を有し得る。1つの言い方では、板紙基材22は、3000ft2あたり約40ポンドから3000ft2あたり約300ポンドまでの範囲である被覆なしでの基礎重量を有し得る。他の言い方では、板紙基材22は、3000ft2あたり約85ポンドから3000ft2あたり約300ポンドまでの範囲である被覆なしでの基礎重量を有し得る。他の言い方では、板紙基材22は、3000ft2あたり約85ポンドから3000ft2あたり約250ポンドまでの範囲である被覆なしでの基礎重量を有し得る。なおも他の言い方では、板紙基材22は、3000ft2あたり約100ポンドから3000ft2あたり約250ポンドまでの範囲である被覆なしでの基礎重量を有し得る。
【0073】
さらに、板紙基材22は、例えば約4ポイントから約30ポイントまで(0.004インチから0.030インチまで)といった範囲にあるキャリパ(厚さ)を有し得る。1つの言い方では、キャリパの範囲は約8ポイントから約16ポイントまでである。他の言い方では、キャリパの範囲は約10ポイントから約12ポイントまでである。
【0074】
第1の遮断被覆層24および第2の遮断被覆層26は、板紙基材22の露出された最も外側の表面に形成されるように、紙機械においてかまたはオフマシンコータとしてのいずれかでの1つまたは複数のコータなど、任意の適切な方法を使用して適用され得る。態様では、第1の遮断被覆層24および第2の遮断被覆層26は熱封止可能な遮断被覆層であり得る。加熱されるとき、熱封止被覆は、それが接触する製品の他の領域(例えば、容器の側壁)への接着を提供する。
【0075】
第1の遮断被覆層24および第2の遮断被覆層26は、様々な被覆重量において板紙基材22に適用され得る。1つの非限定的な例として、第1の遮断被覆層24および第2の遮断被覆層26は、3,000平方フィートあたり約2~20ポンドの被覆重量で適用され得る。他の非限定的な例として、第1の遮断被覆層24および第2の遮断被覆層26は、3,000平方フィートあたり約4~14ポンドの被覆重量で適用され得る。
【0076】
第1の遮断被覆層24および第2の遮断被覆層26は結合剤と顔料とを含み得る。1つの言い方では、結合剤と顔料との比は、重量で少なくとも約1:2であり得る。他の言い方では、結合剤と顔料との比は、重量で約1:2から約9:1までであり得る。他の言い方では、結合剤と顔料との比は、重量で約1:1から約4:1までであり得る。なおも他の言い方では、結合剤と顔料との比は、重量で少なくとも約1:1であり得る。
【0077】
結合剤は水性結合剤であり得る。1つの一般的な非限定的な例として、結合剤は、スチレン-アクリル酸(SA)であり得る(つまり、結合剤は、スチレン-アクリル酸(SA)から「成る」または「本質的に成る」)。他の一般的な非限定的な例として、結合剤は、スチレン-アクリル酸(SA)を含む結合剤の混合物であり得る。スチレン-ブタジエンゴム(SBR)、エチレンアクリル酸(EAA)、ポリビニルアクリル、ポリ酢酸ビニル(PVAC)、ポリエステル分散、およびそれらの組み合わせなど、他の水性結合剤も検討される。
【0078】
ある変形では、顔料はクレイ顔料であり得る。1つの例として、クレイ顔料は、細かいカオリン粘土などのカオリン粘土であり得る。他の例として、クレイ顔料は、高アスペクト比の板状粘土(例えば、少なくとも40:1のアスペクト比)などの板状粘土であり得る。他の変形では、顔料は炭酸カルシウム(CaCO3)顔料であり得る。なおも他の変形では、顔料は、炭酸カルシウム顔料とクレイ顔料との両方を含む顔料混合物であり得る。
【0079】
板紙底ブランクを成形するための方法が、キャリパ厚さtを有する板紙底ブランクを提供することと、先に記載されているような段付きまたは斜めの円筒パンチヘッドを使用して板紙底ブランクを成形し、それによって、底壁と、板紙底ブランクの底壁の周辺の周りにスカート高さLを有する周辺スカートとを形成するために板紙底ブランクを成形することとを含む。
【0080】
本記載の段付き境界部または斜め境界部の態様が、以下のように板紙底ブランクの特性に関係することができる。
【0081】
態様では、段付き境界部または斜め境界部は、約0.04Lから約0.4Lまでの範囲で全体の径方向の幅を有し得る。他の態様では、段付き境界部または斜め境界部は、約1tから約20tまでの範囲で全体の径方向の幅を有し得る。全体の径方向の幅が小さすぎる場合、割れを少なくすることに向けての本記載の十分な効果が達成しない可能性があり、したがって、段付きパンチまたは斜めのパンチは、図2および図3の対照のパンチ1と実質的に同様に機能することができる。全体の径方向の幅が大きすぎる場合、結果生じる成形された板紙底ブランクの全体の形は過度に変えられてしまう可能性があり、成形された板紙底ブランクは容器の底として満足に機能しない可能性がある。
【0082】
態様では、段付き境界部または斜め境界部は、約0.04Lから約0.4Lまでの範囲で全体の軸方向の高さを有し得る。他の態様では、段付き境界部または斜め境界部は、約1tから約20tまでの範囲で全体の軸方向の高さを有し得る。全体の軸方向の高さが低すぎる場合、割れを少なくすることに向けての本記載の十分な効果が達成しない可能性があり、したがって、段付きパンチまたは斜めのパンチは、図2および図3の対照のパンチ1と実質的に同様に機能することができる。全体の軸方向の高さが高すぎる場合、結果生じる成形された板紙底ブランクの全体の形は過度に変えられてしまう可能性があり、成形された板紙底ブランクは容器の底として満足に機能しない可能性がある。
【0083】
態様では、パンチヘッドの軸方向における側壁の高さhは、板紙底ブランクのスカート高さLに対して制御され得る。パンチヘッドの軸方向における側壁の高さhが、板紙底ブランクのスカート高さLと比較して低すぎる場合、これは周辺スカートを成形するには不十分であり得る。パンチヘッドの軸方向における側壁の高さhが高すぎる場合、周辺スカートの過剰な高さは何の追加的な利点も生まない可能性があり、パンチヘッドについて設計上の制約の問題をもたらす可能性がある。好ましい態様では、パンチヘッドの軸方向における側壁の高さhは、板紙底ブランクの周辺スカートのスカート高さLの0.8倍から1.2倍の間である。特定の態様では、板紙底ブランクのスカート高さは、約0.1インチから約2.0インチの範囲にあり、より好ましくは約0.3インチから約0.5インチの範囲にあり得る。他の態様では、板紙底ブランクの底壁の直径は、約1インチから約8インチの範囲にあり、好ましくは約2インチから約3インチの範囲にあり得る。
【0084】
板紙底ブランクを成形するための方法は、被覆された板紙底ブランクを加熱することをさらに含み得る。成形過程の前または最中に被覆された板紙底ブランクを加熱することで、被覆された板紙底ブランクの成形過程の間の被覆の割れを低減することができる。本発明は理論によって限定されないが、被覆された板紙底ブランクを加熱することは、板紙基材における遮断被覆層の柔軟性を増加させることができる、および/または、成形過程の間に遮断被覆層と板紙基材との間での応力伝達を軽減するために、板紙基材の柔軟性を増加させることができると考えられる。従来からのポリエチレン押し出しで被覆された板紙について、ポリエチレン被覆の加熱は、ポリエチレン押し出し被覆の優れた柔軟性のため、典型的には不必要である。
【0085】
また、被覆された板紙底ブランクの加熱は、本記載のパンチヘッド2を使用して板紙底ブランクを成形するステップの前または最中に、水分(例えば蒸気)を板紙底ブランクに適用することを含み得る。成形過程の間の割れが、熱だけでなく水分(例えば蒸気)を適用することによってさらに低減されたことが、見出されている。被覆された板紙底ブランクへの水分の適用は、任意の具体的な過程によって限定されない。ある変形では、被覆された板紙底ブランクの水分の適用は、高温湿り空気送風機などの非接触の加熱を使用して、蒸気を被覆された板紙底ブランクに適用することを含み得る。他の変形では、被覆された板紙底ブランクの水分の適用は、被覆された板紙底ブランクを水と接触させ、次に、加熱された被覆された板紙底ブランクを成形するための過程の間に加熱されたダイと接触させることを含み得る。態様では、方法は、水分を被覆された板紙底ブランクに適用するステップを省略することができる。
【0086】
例示の方法は、蒸気を被覆された板紙底ブランクに適用することと、結果生じる板紙底ブランクを、本記載のパンチヘッドを使用して成形することとを含む。しかしながら、本記載のパンチヘッドは、加熱のありまたはなしで、および、蒸気の適用のありまたはなしで、採用され得る。
【0087】
態様では、方法はカップ底形成装置によって実施され得る。カップ底形成装置は、被覆された板紙底ブランクの底壁部分の周辺の周りに周辺スカート部分を形成するために、被覆された板紙底ブランクを成形するための押し抜き組立体と、周辺スカート部分の形成の前および/または最中に被覆された板紙底ブランクを加熱するように位置決めされた任意選択の加熱器とを含む。任意選択の加熱器は、任意選択で水分を適用することができる。
【0088】
態様では、加熱器は、被覆された板紙底ブランクの押し抜きの前に、被覆された板紙を加熱するように位置決めされた非接触式加熱器を備える。
【0089】
他の態様では、加熱器は、押し抜き組立体の中で、被覆された板紙に接触するダイを加熱させるために位置決めされた接触式加熱器を備える。
【0090】
カップ底形成装置は、被覆された板紙底ブランクを、被覆された板紙のウェブから切断するための切断組立体をさらに備え得る。
【0091】
態様では、加熱器は、被覆された板紙底ブランクの切断の前に、被覆された板紙を加熱するように位置決めされた非接触式加熱器を備える。
【0092】
態様では、加熱器は、押し抜き組立体の中で、被覆された板紙に接触するダイを加熱させるために位置決めされた接触式加熱器を備える。
【0093】
図14A図14B、および図14Cは、図12および図13の板紙底ブランクを成形するための例示の容器底成形装置50の概略図であり、具体的には、図示されている図において鉛直方向下向きに紙の帯片を送り込む紙のロールから切断される被覆された板紙底ブランクを成形するためのカップ底形成装置の概略図である。図示されているように、カップ底形成装置は、本記載による斜め境界部を伴う円筒パンチヘッドを有するパンチ30を備え、パンチ30は、円筒パンチヘッドを受け入れるための円筒凹所を有する主ダイ53を通じて、切断されたブランクをパンチが引き抜くとき、周辺スカートを形成する。態様では、カップ底形成装置50は、被覆された板紙を被覆された板紙底ブランクへと切断するためのカッタ52と、ケーシング54とをさらに備え得る。パンチ30およびカッタ52は、それぞれの機能を実施するために、ピストン(図示されていない)に取り付けられ得る。図14A図14B、および図14Cのパンチ30が、斜め境界部を有するパンチで示されているが、パンチは、1段の段付き境界部、多段の段付き境界部、または、本記載の範囲内の任意の他の境界部を代わりに有してもよい。
【0094】
態様では、カップ底形成装置50は、加熱された被覆された板紙底ブランクPを成形するための過程の間、ダイを加熱するための接触式加熱器55をさらに備え得る。接触式加熱器の配置が単なる例示であることと、被覆された板紙底ブランクPに接触する、パンチ30を含め、カップ底形成装置50におけるダイまたは工具のいずれかが、被覆された板紙底ブランクPの加熱に影響を与えるために加熱され得ることは、理解されるべきである。
【0095】
態様では、カップ底形成装置50は、被覆された板紙Pを加熱するための非接触式加熱器56をさらに備え得る。例では、非接触式加熱器56は、加熱された空気を被覆された板紙Pの前側および/または後側に吹き付ける高温空気送風機を備え得る。他の例では、非接触式加熱器56は、被覆された板紙Pの前側および/または後側を加熱するための赤外線加熱器を備え得る。他の例では、非接触式加熱器56は蒸気適用装置(水分および熱)を備え得る。
【0096】
態様では、カップ底形成装置50は、被覆された板紙Pと接触しているダイを加熱するための接触式加熱器56をさらに備え得る。例では、接触式加熱器56は、熱反射金属テープでそれぞれのダイに保持される加熱テープを備え得る。
【0097】
図14A図14B、および図14Cのカップ底形成装置が、本発明を実施するための1つの例示のカップ底形成装置を表しているすぎないことは、理解されるべきである。
【0098】
本記載の態様は、本記載の方法によって成形される板紙底ブランクに関する。したがって、成形された板紙底ブランクは、本開示の範囲内の段付き、斜め、または他の円筒パンチヘッドを伴うパンチであることから生じる形を有し得る。
【0099】
図15は、図2および図3の比較の例による対照のパンチによる成形の後の板紙底ブランクの写真である。
【0100】
図16は、図6および図7の第2の例によるパンチによる成形の後の例示の板紙底ブランクの写真であり、パンチ軸方向に沿ってのパンチヘッドの高さhは0.438インチであり、パンチヘッドの直径dは2.301インチであり、多段の段付き境界部の全体の径方向の幅は0.125インチであり、多段の段付き境界部の全体の軸方向の高さは0.125インチであった。図16によって示されているように、本記載によるパンチによる成形の後の板紙底ブランクは、図2および図3の比較の例による対照のパンチによる成形の後の板紙底ブランクと異なる特徴を有している。
【0101】
図17は、本記載のパンチを含み得る例示の板紙容器製作機械、具体的には、板紙カップ製作機械120の概略図である。
【0102】
図17を参照すると、例示のカップ製作機械120が示されている。この例示のカップ製作機械120は、転送タレット124および周縁タレット126と協働するマンドレルタレット122を備える。マンドレルタレット122は、周囲の作業ステーション同士の間で回転させられる複数のマンドレル128を備える。例えば、底ブランクは、底ブランク作業ステーション130において、本開示のパンチを使用して切断および成形される。この点から、底ブランク作業ステーション130からの切断および成形された底ブランクを保持するマンドレル128は、ホッパ134から側壁ブランクを受け取り、協働するマンドレル128との協働へと側壁ブランクを回転させる側壁ステーションとの協働へと回転させられる。次に、側壁ブランクは、底ブランクにわたってマンドレル128の周りで折られ、加熱され、継ぎ目に沿って封止される。
【0103】
次に、底ブランクおよび側壁ブランクは底加熱ステーション136へと回転させられる。加熱の後、マンドレルタレット122は、対象のマンドレル128を巻きステーション138におけるローラへと与え、側壁ブランクの一部分、つまり、側壁ブランクのフラップが、カップにおける凹んだ底を形成するために、底ブランクの外側の縁部にわたって曲げられる。その後、カップは底完成ステーション140へと移動させられ、側壁ブランクのフラップと底ブランクの縁部とが、封止を形成するために側壁ブランクの下方領域に押し付けられる。
【0104】
底が形成されて封止されると、カップは周縁タレット126へと転送され、潤滑ステーション142へと回転させられ、その後に周縁事前巻きステーション144へと回転させられ、そこで側壁の上方の縁部が外向きに巻かれる。そのステーションから、カップは、魅力的な縁を作るために、カップの上部に沿って巻き部分を完成する周縁完成巻きステーション146へと与えられる。
【0105】
上記の板紙カップ製作機械120は、本開示によるパンチを組み込み得る多くの板紙容器製作機械の1つの例示の設計である。作業ステーションの異なる配置が他の板紙容器製作機械において使用されてもよい。例えば、あるカップ製作機械は、別の作業ステーションにおいて底ブランクを切断および成形することができる。すべては、本開示のパンチを組み込むために等しく適用可能である。
【0106】
本記載の態様は、本記載の円筒パンチヘッドによって成形される板紙底ブランクから形成される板紙容器(例えば、板紙カップ)に関する。
【0107】
図18は、本記載の例による被覆された板紙容器(例えば、板紙カップ)の描写の概略的な断面図である。
【0108】
図18に示されているように、被覆された板紙容器60は、被覆された板紙底40と、被覆された板紙側壁62とを備える。被覆された板紙底40は、板紙基材と、板紙基材の最も外側の表面における第1の遮断被覆層とを備え(図12および図13参照)、被覆された板紙底40は、底壁部分42の周辺の周りに形成された周辺スカート部分44を備える。被覆された板紙側壁62は、周辺スカート部分44の第1の遮断被覆層に封止される。
【0109】
態様では、板紙底は、板紙基材の他の最も外側の表面に第2の遮断被覆層をさらに備え、被覆された板紙側壁は、周辺スカート部分の第2の遮断被覆層に封止され得る。例えば、図示されているように、板紙側壁の底部分は、周辺スカートにわたって折られ、周辺スカートの両側に接合(例えば、熱封止)され得る。
【0110】
態様では、被覆された板紙側壁の内面は、最も外側の表面を被覆する遮断を含み得る。例えば、遮断被覆は、板紙底における遮断被覆の一方または両方と同じであり得る。態様では、遮断被覆は、スチレン-アクリル酸などの水性結合剤を含み得る。
【0111】
図19は、図2および図3の比較の例による対照のパンチを使用して成形された板紙底ブランクから形成された板紙容器の写真である。図20は、図6および図7の第2の例によるパンチを使用して成形された板紙底ブランクから形成された板紙容器の写真であり、パンチ軸方向に沿ってのパンチヘッドの高さhは0.438インチであり、パンチヘッドの直径dは2.301インチであり、多段の段付き境界部の全体の径方向の幅は0.125インチであり、多段の段付き境界部の全体の軸方向の高さは0.125インチであった。
【0112】
図19および図20の板紙容器を形成するために、被覆された板紙試料は、ジョージア州アトランタのWestRock Companyによって製造される13pt(1pt=0.001インチ)および18ptの漂白硫酸塩ボード(SBS)カップストック基材を含み、これは、熱封止可能な遮断被覆の2つの層で被覆されていた。熱封止可能な遮断被覆の配合組成は、HYDROCARB(登録商標) 60(Omya AG of Oftringen)と、BARRISURF(商標) XP(IMERYS Kaolin)と、CARTASEAL(登録商標) SCR(Archroma)とを、重量で65/35/250の割合で含んだ。13ptのカップストックは、11.3lb/3000F2の全体被覆重量で、フェルト面において遮断被覆の2つの層で被覆されており、カップ容器のための底ストックとして使用されており、18ptのカップストックは、11.9lb/3000F2の全体被覆重量で、フェルト面において遮断被覆の2つの層で被覆されており、カップ容器のための側壁として使用されていた。被覆された遮断側は、カップの底および側壁の両方について、カップの内側を向いていた。
【0113】
カップは、図2および図3の対照のパンチと、図6および図7の多段の段付き境界部パンチとを使用して、PMC(Paper Machinery Corporation)カップ機械の型式PMC-1250において作られた。より明確には、図19の対照のカップは、加熱された板紙底ブランクを成形するために、図2および図3に示されているように、標準的な対照のパンチヘッドを実質的に使用して形成されており、この板紙底ブランクは次に側壁へと熱封止された。図20のカップは、加熱された板紙底ブランクを成形するために、図6および図7において示されたようなパンチヘッドを実質的に使用して形成されており、パンチ軸方向に沿ってのパンチヘッドの高さhは0.438インチであり、パンチヘッドの直径dは2.301インチであり、多段の段付き境界部の全体の径方向の幅は0.125インチであり、多段の段付き境界部の全体の軸方向の高さは0.125インチであった。成形された板紙底ブランクは、次に、側壁に熱封止された。
【0114】
次に、カップは、コーヒー提供について評価された。カップ試験のためのコーヒーは、約90℃のコーヒー温度に設定して、1100mLの蒸留水あたり36gのコーヒー粉末の割合で、スターバックスのミディアムハウスブレンドを挽いたコーヒーを入れることで準備された。次に、コーヒーは、カップの周縁の下方へ5mmの高さまでカップに注がれた。30分間保持された後、コーヒーはカップから除去され、蒸留水で濯がれた。次に、空のカップが、漏れ、染み、または損傷について直ぐに評価された。
【0115】
図19を参照すると、被覆の割れおよびコーヒーの染みが、30分間のコーヒー試験の後にカップの内部の底縁に観察された。図20を参照すると、染みは、30分間のコーヒー試験の後にカップの内部の底に観察されなかったか、または最小限しか観察されなかった。したがって、本記載の範囲内のパンチの変更は、成形過程の間の被覆の割れを低減し、それによって、カップの底に沿っての飲料の染みまたは漏れを低減することができることが示された。
【0116】
開示されている方法および被覆された板紙容器の様々な実施形態が図示および記載されているが、本明細書を読むことで当業者は変更を思い付く可能性がある。本出願は、このような変更を含み、請求項の範囲のみによって限定される。
【符号の説明】
【0117】
1 パンチ
2 円筒パンチヘッド
3 パンチ面
4 側壁
5 境界部、段付き境界部、斜め境界部
6 縁
7 中心凹所
10 パンチ支持部
11 第1のパンチ支持部分
12 第2のパンチ支持部分
13 丸め半径
14 孔
20 板紙底ブランク
22 板紙基材
24 第1の遮断被覆層
26 第2の遮断被覆層
30 パンチ
40 成形された板紙底ブランク、被覆された板紙底
42 底壁、底壁部分
44 周辺スカート、周辺スカート部分
50 容器底成形装置、カップ底形成装置
52 カッタ
53 主ダイ
54 ケーシング
55、56 加熱器
60 被覆された板紙容器
62 被覆された板紙側壁
120 板紙カップ製作機械
122 マンドレルタレット
124 転送タレット
126 周縁タレット
128 マンドレル
130 底ブランク作業ステーション
134 ホッパ
136 底加熱ステーション
138 巻きステーション
140 底完成ステーション
142 潤滑ステーション
144 周縁事前巻きステーション
146 周縁完成巻きステーション
a 軸方向
d パンチヘッドの直径、パンチ面の直径、パンチ面上部の直径
h パンチヘッドの高さ、パンチヘッドの軸方向における側壁の高さ、パンチ側壁の軸方向の高さ
L スカート高さ
P 被覆された板紙底ブランク、板紙
r 径方向
t キャリパ厚さ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14A
図14B
図14C
図15
図16
図17
図18
図19
図20
【国際調査報告】