IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エドワーズ リミテッドの特許一覧

<>
  • 特表-燃焼器ライナー 図1
  • 特表-燃焼器ライナー 図2
  • 特表-燃焼器ライナー 図3
  • 特表-燃焼器ライナー 図4
  • 特表-燃焼器ライナー 図5
  • 特表-燃焼器ライナー 図6
  • 特表-燃焼器ライナー 図7
  • 特表-燃焼器ライナー 図8
  • 特表-燃焼器ライナー 図9
  • 特表-燃焼器ライナー 図10
  • 特表-燃焼器ライナー 図11
  • 特表-燃焼器ライナー 図12
  • 特表-燃焼器ライナー 図13
  • 特表-燃焼器ライナー 図14
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-30
(54)【発明の名称】燃焼器ライナー
(51)【国際特許分類】
   F23D 14/14 20060101AFI20231023BHJP
   F23G 7/06 20060101ALI20231023BHJP
【FI】
F23D14/14 C
F23G7/06 D
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023520322
(86)(22)【出願日】2021-10-05
(85)【翻訳文提出日】2023-04-03
(86)【国際出願番号】 GB2021052569
(87)【国際公開番号】W WO2022074376
(87)【国際公開日】2022-04-14
(31)【優先権主張番号】2015884.6
(32)【優先日】2020-10-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】507261364
【氏名又は名称】エドワーズ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100170634
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 航介
(72)【発明者】
【氏名】シーリー アンドリュー
【テーマコード(参考)】
3K017
3K078
【Fターム(参考)】
3K017BA02
3K017BB07
3K017BC03
3K017BC04
3K017BG01
3K078BA20
3K078CA08
3K078EA02
(57)【要約】
本発明は、ガス軽減システムのための小孔燃焼器ライナーを提供する。燃焼器ライナーは、壁によって定められた中空本体を備え、壁は、複数の相互接続された実質的に同心の層を備える。壁の各層は、実質的に規則的な透かしメッシュを備え、各層の実質的に規則的な透かしメッシュは、それが1又は2以上の隣接層と位相がずれるように構成され、壁は、壁に垂直ないずれの半径方向内向き方向にも外部から見た時に壁が光学不透明であるように配置された十分な層を備える。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガス軽減システムのための小孔燃焼器ライナーであって、
複数の相互接続された実質的に同心の層を備える壁によって定められた中空本体、
を備え、
前記壁の各層が、実質的に規則的な透かしメッシュを備え、
各層の前記実質的に規則的な透かしメッシュは、それが1又は2以上の隣接層と位相がずれるように構成され、
前記壁は、該壁に垂直ないずれの半径方向内向き方向にも外部から見た時に該壁が光学不透明であるように配置された十分な層を備える、
ことを特徴とする小孔燃焼器ライナー。
【請求項2】
ガス軽減システムのための小孔燃焼器ライナーであって、
複数の相互接続された層を備える壁によって定められた中空本体、
を備え、
層が、少なくとも1つの左巻きの実質的に螺旋の支柱に結合された少なくとも1つの右巻きの実質的に螺旋の支柱を備える、
ことを特徴とする小孔燃焼器ライナー。
【請求項3】
層が、それが1又は2以上の隣接層と位相がずれるように構成され、
好ましくは、前記壁は、該壁に垂直ないずれの半径方向内向き方向にも外部から見た時に該壁が光学不透明であるように配置された十分な層を備える、
ことを特徴とする請求項2に記載の小孔燃焼器ライナー。
【請求項4】
前記壁は、光学不透明性を達成するのに要求される数よりも多い数の層、好ましくは、光学不透明性を達成するのに要求される数の少なくとも2倍の層、より好ましくは、光学不透明性を達成するのに要求される数の少なくとも3倍の層を備えることを特徴とする請求項1又は請求項3のいずれかに記載の小孔燃焼器ライナー。
【請求項5】
前記壁は、約3から約20の層、好ましくは、約4から約9の層を備えることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の小孔燃焼器ライナー。
【請求項6】
各層の右巻きの実質的に螺旋の支柱及び左巻きの実質的に螺旋の支柱の各々が、1よりも多い完全な螺旋巻回を完成することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の小孔燃焼器ライナー。
【請求項7】
各層の実質的に螺旋の支柱が、隣接層の実質的に螺旋の支柱と交差し、かつそれと一体的に形成されることを特徴とする請求項6に記載の小孔燃焼器ライナー。
【請求項8】
各層が、複数の周方向に離間した左巻きの実質的に螺旋の支柱に結合された複数の周方向に離間した右巻きの実質的に螺旋の支柱を備えることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の小孔燃焼器ライナー。
【請求項9】
各実質的に螺旋の支柱が、螺旋巻回の一部、好ましくは1回未満の螺旋巻回を完成することを特徴とする請求項1から請求項5に従属する時の請求項8に記載の小孔燃焼器ライナー。
【請求項10】
1又は2以上の半径方向に延びるスペーサが、第1の層を隣接層に結合することを特徴とする請求項1から請求項5に従属する時の請求項8、又は請求項9に記載の小孔燃焼器ライナー。
【請求項11】
半径方向に延びるスペーサが、長手方向に延びる桶板の形態にあることを特徴とする請求項10に記載の小孔燃焼器ライナー。
【請求項12】
前記複数の相互接続された層は、同心円状に配置されることを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の小孔燃焼器ライナー。
【請求項13】
前記中空本体は、実質的に管状又は切頭円錐形であることを特徴とする請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の小孔燃焼器ライナー。
【請求項14】
前記壁の最外層が、小孔燃焼器ライナーの外面を定める穿孔シートに結合され、
好ましくは、前記シートの穿孔が、前記壁の前記最外層での開口部と実質的に位置合わせされる、
ことを特徴とする請求項1から請求項13のいずれか1項に記載の小孔燃焼器ライナー。
【請求項15】
請求項1から請求項14のいずれか1項に記載の付加製造小孔燃焼器ライナーであって、
好ましくは、粉体床溶融を使用して製造される、
ことを特徴とする付加製造小孔燃焼器ライナー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガス軽減システム放射燃焼器に関連し、特に、小孔燃焼器ライナー、小孔燃焼器ライナーを設計する方法、及び小孔燃焼器ライナーを製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
放射燃焼器は公知であり、例えば、半導体又はフラットパネルディスプレイ製造産業に使用される製造処理ツールからの排ガスストリームを処理するのに典型的に使用される。そのような製造中に、処理ツールからポンピングされた排ガスストリームに残留化合物が存在する。
【0003】
公知の放射燃焼器は、排ガスストリームから化合物を除去するのに燃焼を使用する。燃料ガスは、排ガスストリームと混合され、このガスストリーム混合物は、小孔ガス燃焼器の出口面によって横方向に取り囲まれた燃焼チャンバの中に搬送される。燃料ガス及び空気は、出口面で無炎燃焼を達成するために小孔燃焼器ライナーに同時に供給され、小孔燃焼器ライナーを通過する空気の量は、燃焼器への燃料ガス供給分だけでなく、燃焼チャンバの中に注入される混合ガスストリーム内の全ての可燃物を消費するためにも十分である。
【0004】
典型的に、小孔燃焼器ライナーは、様々に粉体被覆されて焼結される又は非焼結である場合がある繊維又はポリウレタン発泡体のレイアップ付着物から作られる。
【0005】
本発明者は、公知のライナーにいくつかの欠点があることを見出した。例えば、繊維ベースのライナー及び発泡体ライナーの両方は、典型的にシートから形成され、これは、接合線の存在に至り、それらのマクロ均一性に影響する。一方で、繊維レイアップ及び発泡体形成工程の両方はランダム又は擬似ランダムであるので、今日まで、燃焼器ライナーの特性を変更することは、オペレータ経験及び試行錯誤の要素に依存している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】欧州特許出願公開第1773747号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、従来技術によるこれら及び他の問題に少なくとも部分的に対処するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の態様では、本発明は、ガス軽減システムのための小孔燃焼器ライナーを提供する。小孔燃焼器ライナーは、壁によって定められた中空本体を備える。壁は、複数の相互接続された実質的に同心の層を備え、壁の各層は、実質的に規則的な透かしメッシュを備える。各層の実質的に規則的な透かしメッシュは、それが1又は2以上の隣接層と位相がずれるように構成される。これに加えて、壁は、壁が壁に垂直ないずれの半径方向内向き方向にも外部から見た時に光学不透明であるように配置された十分な層を備える。
【0009】
第2の態様では、本発明は、ガス軽減システムのための小孔燃焼器ライナーを提供し、燃焼器ライナーは、壁によって定められた中空本体を備え、壁は、複数の相互接続層を備え、層は、少なくとも1つの左巻きの実質的に螺旋の支柱に結合された少なくとも1つの右巻きの実質的に螺旋の支柱を備える。
【0010】
本発明は、更に、好ましくは付加製造による前出態様による小孔燃焼器ライナーを製造する方法を提供する。
【0011】
有利なことに、本明細書に開示する小孔燃焼器ライナー及び製造の方法は、従来技術の発泡体及び繊維レイアップ燃焼器ライナーのランダム構造を模倣する規則的構造を提供し、それによって予測可能方式で燃焼器特性の制御を可能にし、最適化を簡単化し、かつ公知の燃焼器ライナー設計に関連付けられた試行錯誤実験に対する必要性を回避することができる。
【0012】
その結果は、均一な内面表面発火率、低い背面温度、及び最小厚みによって燃焼をサポートすることができる構造である。6個ほども少ない層は、ほぼ光学盲点を達成することができ、この量の3倍が、十分に低い背面温度を提供する光学盲点に必要である。設計の目的は、層間の伝導率を最小にしながら層内で最大熱伝導率を達成することであると考えられる。典型的には、使用において、背面温度(すなわち、壁の最外面の温度)は、ほぼ周囲温度(例えば、22℃)であることになる。典型的には、使用において、内面(例えば、壁の最内面)は、約800℃から約1000℃の温度であることになる。燃料及び空気は、燃焼のために典型的に背面から内面に流れる。
【0013】
本発明を非限定的であることを意図した以下の図を参照することによって更に以下に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】小孔燃焼器層の概略図である。
図2】小孔燃焼器層の概略図である。
図3】小孔燃焼器ライナーの単一左巻き螺旋を示す図である。
図4】小孔燃焼器ライナーの左巻き及び右巻き螺旋を示す図である。
図5】小孔燃焼器ライナーの1つの層を示す図である。
図6】小孔燃焼器ライナーの2つの層を示す図である。
図7】10層小孔燃焼器ライナーを示す図である。
図8】代替小孔燃焼器ライナーの最内層を示す図である。
図9】中間スペーサ層を有する燃焼器ライナーの2つ層を示す図である。
図10】小孔燃焼器ライナーの光学不透明壁を示す図である。
図11図10の燃焼器ライナー壁の上から見た図である。
図12】外側穿孔ホイル被膜を有する燃焼器ライナーを示す図である。
図13図2のホイル被膜を形成するのに使用される螺旋テープを示す図である。
図14】切頭円錐燃焼器ライナーを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明は、ガス軽減システムのための小孔燃焼器ライナーを提供する。燃焼器ライナーは、壁によって定められた中空本体を備える。壁は、複数の相互接続層を備える。
【0016】
中空本体を定める壁の各層は、実質的に規則的な透かしメッシュを備えることができる。典型的に、メッシュは、多孔質メッシュを形成するように配置された複数の支柱及び結節を備えることになる。メッシュは、1又は2以上の反復単位で構成される場合があり、好ましくは、各反復単位は、実質的に同一であり、好ましくは、各反復単位は、1又は2以上の孔隙又は空隙を定める複数の支柱及び結節を備える。典型的には、空隙の体積分率は、反復単位の体積分率と比較して比較的大きく、好ましくは、体積による反復単位の大部分は空隙である。
【0017】
好ましくは、小孔燃焼器ライナーは、壁の最外面に垂直ないずれの半径方向内向き方向にも外部から見た時に光学不透明である。すなわち、壁は、壁の一部を形成する少なくとも1つの支柱及び/又は結節によって遮断されない(すなわち、交差する)壁の最外面から壁の最内面への直線的な半径方向内向き経路が存在しないように配置された十分な層を備えることができる。透かしメッシュは、層の厚み全体を通る直線的半径方向内向き経路を提供する空隙又は孔隙を有する。従って、小孔燃焼器ライナー壁の単層だけでは、透かしメッシュ及び光学不透明の両方であることはできない。
【0018】
光学不透明性を達成するのに要求される層の最少数は、支柱の直径及び隣接層間の位相オフセットによって影響を受ける場合がある。
【0019】
好ましくは、壁は、光学不透明性を達成するのに要求される最少値よりも多い数、好ましくは、光学不透明性を達成するのに要求される層の数の少なくとも2倍、より好ましくは、光学不透明性を達成するのに要求される層の数の少なくとも3倍の層を備える。典型的に、壁は、少なくとも3つの層、例えば、約3から約20の層、好ましくは、約4から約12の層、より好ましくは、約4から約9の層を備える。
【0020】
有利なことに、3倍の光学不透明性は、使用中に十分に低い背面温度(例えば、約周囲温度)を提供する。
【0021】
各層の透かしメッシュは、それが1又は2以上の隣接層と位相がずれるように構成することができる。すなわち、隣接層の反復単位は、層の外面に垂直な半径方向内向き方向に見た時に位置合わせされない。代わりに、典型的には、1つの層の反復単位は、壁の最外層に垂直な半径方向内向き方向に見た時に隣接層の結節が位置合わせされないように隣接層の反復単位から周方向にオフセットされることになる。
【0022】
好ましくは、隣接層での反復単位の対応する支柱の少なくとも一部分は、壁の最外層に垂直な半径方向内向き方向に見た時に少なくとも部分的にであるが完全にではなく重なることになる。隣接層間の周方向オフセットは、層間ピッチと呼ばれる場合がある。典型的に、層間ピッチは、支柱直径の約5%から約30%であり、約10%は例である。
【0023】
好ましくは、メッシュは、層全体の周りに実質的に連続である。有利なことに、各層に接合線はないと考えられる。
【0024】
好ましくは、層は、少なくとも1つの左巻きの実質的に螺旋の支柱に結合された少なくとも1つの右巻きの実質的に螺旋の支柱、好ましくは、少なくとも1つの左巻きの実質的に螺旋の支柱に結合された複数の右巻きの実質的に螺旋の支柱を備える。
【0025】
が2又は3以上の左巻きの実質的に螺旋の支柱に結合された2又は3以上の右巻きの実質的に螺旋の支柱を備える場合に、好ましくは、右巻き支柱は、実質的に平行であり、左巻き支柱も実質的に平行である。
【0026】
好ましくは、各層の右巻き支柱は、各他の層の右巻き支柱と実質的に平行である。好ましくは、各層の左巻き支柱は、各他の層の左巻き支柱と実質的に平行である。
【0027】
好ましくは、各層の右巻き及び左巻き支柱は、各々が実質的に同じ螺旋ピッチを有する。螺旋のピッチは、螺旋の軸線と平行に測定された1回の完全な螺旋巻回の高さとして定められる場合がある。
【0028】
層の右巻き螺旋支柱及び左巻き螺旋支柱はまた、層内ピッチだけ周方向にオフセットされる場合がある。典型的に、層内ピッチは、層間ピッチと同じか又は異なる場合がある。
【0029】
本明細書では、右巻き螺旋又は左巻き螺旋は、インスタンスと呼ばれる場合がある。壁の層は、1又は2以上のインスタンス、典型的には2又は3以上のインスタンスを備えることができる。好ましくは、約6から約400のインスタンス、より好ましくは、約8のインスタンスから約120のインスタンスである。層でのインスタンスの数を低減することは、所与の螺旋ピッチ及び燃焼器ライナー円周に対して結節分離を増加させることになる。インスタンスの数は、典型的には、比較的高い螺旋ピッチ(約100から400のインスタンス)を有する燃焼器ライナーに対してより高く、比較的低い螺旋ピッチ(約6から約20のインスタンス)を有するものに対してより低いことになる。一般的に、層当たりのインスタンスの数が高いほど、所与の支柱直径及び層内ピッチに対して光学不透明性を達成するのに要求される層の数が低い。
【0030】
議論したように、層内ピッチ及び層間ピッチは、実質的に同じである場合がある。好ましくは、層内ピッチは、支柱直径の約5%から約30%であり、約10%は例である。
【0031】
光学不透明性に必要とされる層の数に寄与するのと同様に、ゼロよりも大きい層間ピッチ及び層内ピッチは、螺旋支柱が結節で隣接螺旋支柱と交差することができることを保証する。すなわち、支柱は、燃焼器ライナーの長手軸線に対して半径方向に結節で重なる。
【0032】
重なりの量は、壁の構造的一体性及び半径方向熱伝導率の両方に寄与する。従って、材料選択及び燃焼器のサイズ及び意図する用途などに応じて2つの特性の間で均衡を取ることができる。支柱の直径の約10%、好ましくは約5%から約15%の燃焼器ライナーの長手軸線に対する半径方向の重なりは、特に低螺旋ピッチ実施形態に有利であることが見出されている。
【0033】
逆に、支柱の幅の約100%、例えば、約90%よりも大きい又は約95%よりも大きい層内重なりも、特に、層当たりの比較的高い数のインスタンスを備える高螺旋ピッチ実施形態に対して有利であることが見出されている。
【0034】
本発明の目的に対して、比較的低い螺旋ピッチは、約Xから約Yのピッチ角を有するものであると考えることができる。
【0035】
これに加えて又はこれに代えて、比較的高い螺旋ピッチは、Yよりも大きい、好ましくは約Vから約Wのピッチ角を有するものであると考えることができる。
【0036】
議論したように、実施形態では、各層は、複数の離間した左巻きの実質的に螺旋の支柱に結合された複数の右巻きの実質的に螺旋の支柱を備える場合がある。これに加えて、各層の1又は2以上の実質的に螺旋の支柱は、隣接層の実質的に螺旋の支柱と交差する及び一体的に形成される場合がある。好ましくは、各実質的に螺旋の支柱は、隣接層の実質的に螺旋の支柱と交差する及び一体的に形成される。
【0037】
代替実施形態では、1又は2以上の半径方向に延びるスペーサは、第1の層を隣接層に結合することができる。典型的に、複数の周方向に分離された半径方向に延びるスペーサは、第1の層を隣接層から分離する。この半径方向に延びるスペーサは、壁の各隣接する1次層を分離する中間間隔層の形態にある。
【0038】
好ましくは、スペーサは、2つの層の内側の外面及び2つの層の外側の内面の周りにほぼ均一に離間する及びそれに結合される。スペーサは、典型的には、スペーサの直径及び/又は半径方向厚みに実質的に等しい半径方向距離だけ隣接層から1つの層を分離する。小孔燃焼器に複数の中間スペーサ層がある場合に、好ましくは、隣接する中間スペーサ層のスペーサは、周方向にオフセットされる。スペーサは、結節間分離が比較的低い時のように半径方向/層間熱伝導を有利に低減し、及び/又は燃焼器を通る熱経路を増大することができる。
【0039】
半径方向に延びるスペーサは、桶板、典型的には長手方向に延びる桶板の形態にある場合がある。典型的に、長手方向に延びる桶板は、実質的に直線とすることができるが、それらは、等しく螺旋又はその一部の形態にある場合がある。
【0040】
中間スペーサ層は、典型的には、例えば、約4mm未満、好ましくは約1mmから約4mmの低い結節分離を有する小孔燃焼器ライナーの壁に使用される。
【0041】
当業者は以下で認めるように、小孔燃焼器ライナーの壁のサイズは、意図する用途に依存することになり、従って、本発明は、いずれの特定の壁形状にも限定されないように意図している。しかし、典型的には、小孔燃焼器ライナー壁は、実質的に環状の断面を有するほぼ管状であることになる。壁の半径方向厚みは、典型的に、それが提供するチューブの半径と比較して比較的小さい。
【0042】
典型的には、小孔燃焼器ライナーの壁は、50mmから約500mm、より好ましくは、約60mmから約200mmの軸線方向長さを有することになり、約75mm及び約150mmは例である。
【0043】
小孔燃焼器ライナーの壁の内径は、約50mmから約250mm、好ましくは、約100mmから約200mmである場合があり、約150mm及び約175mmは例である。
【0044】
典型的に、アスペクト比(すなわち、壁の内径のその高さに対する比)は、約3:1から約1:3のような約5:1から約1:5である。約1:1から約1:5又は好ましくは約2:3から約1:3のような1:1よりも大きいアスペクト比が好ましい。
【0045】
小孔燃焼器ライナーの壁の半径方向厚みは、好ましくは、1から約10mm、好ましくは、約2mmから約6mmである場合がある。
【0046】
理論に束縛されることは望まないが、各層での各実質的に螺旋の支柱によって完成される螺旋巻回の数は、その螺旋ピッチ及び小孔燃焼器ライナーのアスペクト比によって決定されることになる。例えば、比較的低ピッチの螺旋は、所与の長さの燃焼器ライナーに対して比較的高い数の螺旋巻回を実行することができ、一方で比較的高ピッチの螺旋は、同じ長さの燃焼器に対してより低い数の螺旋巻回を実行することになる。
【0047】
各層の右巻きの実質的に螺旋の支柱及び左巻きの実質的に螺旋の支柱の各々が1よりも多い完全螺旋巻回を完成する小孔燃焼器ライナーが提供される場合がある。これに代えて、各実質的に螺旋の支柱は、螺旋巻回の一部、好ましくは、1回又はそれ未満の螺旋巻回を完成する場合がある。
【0048】
理解する目的のために平らに広げられた展開された層を示す図1及び図2を参照すると、ここで、以下の通りである。
H=高さ
HP=螺旋ピッチ
<°=ピッチ角=Tan-1(HP/C)
C=円周=π.D
D=直径
C/I=円周÷インスタンスの数
I=インスタンス(層でのLH又はRH螺旋の)
NS=結節分離=(C2+HP20.5/(2xI)
n=開始角度、((360/インスタンス)/(オフセット-1)=0,n,2n,3nなどとして計算される。
【0049】
表1は、非限定例として、内径、高さ、ワイヤ直径、層内ピッチ、インスタンス、層、及び層間ピッチを含む燃焼器ライナーの様々なパラメータを調節することが結節分離、密度、及びワイヤサイズに対する結節分離の制御をいかに容易にするかを示している。例えば、結節分離は、燃焼器ライナーの体積密度に同程度の影響を与えることなく有意に増大又は低減することができることに注意されたい。


*((360/インスタンス)/(オフセット-1)0、n、2n、3nなどとして計算された開始角度
**盲点を達成するためにワイヤ厚み及びワイヤ分離に基づく任意パラメータ
【0050】
従って、当業者は、公知の小孔燃焼器で識別された問題に対処する予測可能な方法で燃焼器ライナーの特性を調整することができる。
【0051】
好ましくは、小孔燃焼器ライナー壁は、約65%から約90%、より好ましくは、約70%から約85%の体積密度を有する。これは、多孔質構造の計算質量を同じ公称寸法の中実円筒のそれと比較することによって計算することができる。
【0052】
左巻きの実質的に螺旋の支柱(1)を示す図3に移る。螺旋(1)は、75mmの高さ(H)及び25mmの螺旋ピッチを有する。すなわち、図示の螺旋(1)は、3つの螺旋巻回を有する。支柱直径は、0.3mmである。
【0053】
図4は、1ペアの螺旋インスタンス(3)を形成するように図2の左巻き螺旋支柱(1)に結合された右巻き螺旋支柱(2)を示している。右巻き螺旋(2)は、それらの掌性を除いて左巻き螺旋(1)と実質的に同一である。層内オフセットは、実質的に螺旋の支柱が重なる場合にそれらがそれらの直径の約10%だけそうするように0.27mmである。好ましくは、インスタンスペアの実質的に螺旋の支柱は、端と端、面と面の構成で一端で交わる。図3に示す実施形態では、インスタンスペアを形成する螺旋支柱の両端は、端と端、面と面の構成で交わる。
【0054】
必須ではないが、好ましくは、層のどの螺旋支柱も結節(13)で始まる及び/又は結節(14)で終わり、好ましくは、壁のどの層のどの螺旋支柱も結節で始まる及び/又は結節で終わる。そのような構成は、製造を容易にする及び/又は構造的ロバスト性を改善することができる。
【0055】
図5は、図3による12のインスタンスペア(24の螺旋インスタンス)を備える層を示している。この層は、壁の最内層である。壁の内径(D)は、75mmである。螺旋支柱は、全てほぼ円形断面である。螺旋支柱は、全てが実質的に同一の直径(例えば、0.3mm)を有する。
【0056】
図6は、第2の層(5)によって取り囲まれた図5の第1の層(4)を示している。図示の実施形態では、第2の層(5)は、最内層(4)と同数のインスタンスを備える。典型的に、各層は、同数のインスタンスを備えるが、インスタンスは、半径方向外向き方向に同様に増加又は低減することができる。
【0057】
第1の層と第2層の間の層間ピッチは、0.27mmである。層内オフセットは、0.27mmである。従って、隣接層の支柱が結節を形成する場合に、隣接層は、それらの直径の約10%だけ重なる。
【0058】
最内層からオフセットされる第2の層(4)を設けることによって見ることができるように、燃焼器ライナーの光学透明性は低減することができる。すなわち、半径方向内向き方向に見た時に、燃焼器ライナーの長手軸線への直接的で邪魔されない経路がそこから存在する外層の面積の減少がある。
【0059】
以前に議論したように、好ましくは、小孔燃焼器ライナーは、光学不透明であるのに十分な層を備える。有利なことに、これは、局所過熱に至る可能性があると考えられる燃焼器ライナーの外面から燃焼器ライナーの内面への直接的な半径方向経路がないことを意味する。
【0060】
図7は、10の同心円層まで構築される図5及び図6に示す層を備える小孔燃焼器ライナー壁(6)を示している。この燃焼器ライナー壁は、壁の外面に垂直ないずれの半径方向内向き方向にも光学不透明である。
【0061】
好ましくは、小孔燃焼器ライナーは、選択された層構成に対して光学不透明性を達成するのに要求される最少数の層の少なくとも3倍を備え、各複数は、本明細書では個々に不透明性群と呼ばれる。光学不透明性を達成するのに要求される最少数の層は、有限要素解析を使用して計算することができる。壁は、約9から約25の層を備えることができる。
【0062】
有利なことに、見ることができるように、小孔燃焼器ライナーは、各層が実質的に均一かつ連続的であるので接合線を備えない。接合線がないことにより、燃焼器ライナーのマクロ均一性及び従ってその性能を改善することができる。実施形態では、燃焼器ライナーは、実質的に横断方向に等方性とすることができる。
【0063】
図8は、代替構成を有する小孔燃焼器からの最内層(7)を示している。
【0064】
図示のように、層(7)は、複数の左巻き(8)及び右巻き(9)螺旋支柱を備える。この例では、実質的に螺旋の支柱の層内重なりは、約100%である。すなわち、螺旋支柱は、各結節(16)で互いに直線的に通過する。小孔燃焼器ライナーの高さは、ここでもまた75mmであるが、螺旋ピッチは、各螺旋支柱が0.3の螺旋巻回を完成するように250mmである。螺旋支柱は、0.3mmの直径を有する。層に120のインスタンスがある。これは、比較的急角度(高ピッチ)構造であると考えることができる。そのような構造は、より容易に付加製造することができるので有利である場合がある。
【0065】
以前の実施形態と同様に、実質的に螺旋の支柱は、端部と端部、面と面の構成で一端で交わる。
【0066】
好ましくは、層のどの螺旋支柱も結節で始まる及び/又は結節で終わり(15)、好ましくは、壁のどの層のどの螺旋支柱も結節で始まる及び/又は結節で終わる。そのような構成は、製造を容易にする及び/又は機械的強度及び構造的ロバスト性を改善することができる。
【0067】
図及び表1から見ることができるように、このタイプの配置によって提供される結節の分離は、図1から図7に示す配置内よりも実質的に小さいとすることができる。
【0068】
結節間隔が小さいほど、より高い熱伝導率に寄与することができる。
【0069】
図示の透かしメッシュは、ダイヤモンド単位セルを備えた反復単位を有する。図8及び図9に見ることができるように、層内の図示の反復単位は、実質的に同一である。同様に、各層の反復単位は、隣接層の反復単位と実質的に同一である。
【0070】
実施形態では、隣接層は、内層の外面上に直接に形成することができる。
【0071】
これに代えて、図9に示すように、半径方向隣接層(10、11)は、1又は2以上の半径方向に延びるスペーサ(12)を使用して互いに結合することができる。図示の実施形態では、半径方向に延びるスペーサ(12)は、1又は2以上の長手方向に延びる桶板(12)の形態にある。図示の桶板は、実質的に直線状である。
【0072】
半径方向に延びるスペーサ(12)の周方向分離(CS)は、層の結節分離(NS)と同じか又はそれよりも大きく、好ましくは層の結節分離(NS)よりも大きく、好ましくは層の結節分離(NS)の少なくとも2倍である。
【0073】
実施形態では、半径方向に延びるスペーサ(12)は、壁の1次層(10、11)(すなわち、実質的に螺旋の支柱から形成される層)を分離する中間スペーサ層の形態にあると考えることができる。好ましくは、各中間スペーサ層(12)は、約10から約50の長手方向に延びる支柱、好ましくは、約20から約30の長手方向に延びる支柱を備えることができ、24個は例である。好ましくは、スペーサ層の長手方向に延びる桶板は、実質的に均一に周方向に分離される(すなわち、スペーサ層が取り付けられた層の円周の周りに均一に離間される)。
【0074】
好ましくは、長手方向に延びる桶板は、約5から約20mmの周方向間隔を有し、10mmは例である。桶板の直径は、実質的に螺旋の支柱の直径よりも大きいか又は小さいとすることができるが、好ましくは、実質的に同一である。
【0075】
有利なことに、半径方向に延びるスペーサを設けることにより、壁の層間熱伝導率を有意に低減し、及び/又は小孔燃焼器ライナーの調節可能な特性を更に増大する及び/又は壁の構造的一体性を改善することができる。
【0076】
図9及び図11に示すように、隣接層(10,11)は位相がずれているので、隣接層の結節(17,18)(19,20)はオフセットされる。すなわち、1つの層の結節は、隣接層の結節とは重ならない。好ましくは、図示のように、次の外層の結節は、最内層から始まり、それらの層の全てをその半径方向内向き方向に通過する燃焼器ライナーの中心への妨げられない経路(空隙)の重心とほぼ半径方向に位置合わせするように位置付けられる。典型的には、この配置は、光学不透明性が提供されるまで壁の最内層から反復されることになる。その後に、同じ配置は、その半径方向外向き方向に位置付けられたあらゆる更に別の不透明性群を通して反復することができる。
【0077】
以下で認められるように、光学不透明性を達成するのに要求される層の数は、実質的に螺旋の支柱の厚み(直径)、層当たりのインスタンスの数、半径方向に延びるスペーサの形及び数、及び壁の直径によって変化することになる。好ましくは、光学不透明性を達成するために約4又は5の層が必要である。
【0078】
好ましくは、実質的に螺旋の支柱は、ほぼ円形断面を有する。好ましくは、実質的に螺旋の支柱は、約0.1mmから約1mm、より好ましくは、約0.2mmから約0.7mmの直径を有し、0.3mmは例である。
【0079】
好ましくは、壁は、光学不透明性を達成するのに要求される最少数の層の少なくとも3倍(すなわち、少なくとも3つの不透明性群)を備える。図10は、この実施形態による光学不透明な壁(23)を示している。
【0080】
不透明性群の数を増大させると、燃焼器ライナー壁の最外面からの燃焼器ライナー壁の最内面への熱経路が増大する。好ましくは、各不透明性群は、その半径方向内向き方向の不透明性群と同じ不透明性を提供するのに使用される層間オフセットパターンを反復する。
【0081】
有利なことに、そのような配置は、公知の燃焼器ライナーと同等の望ましい熱伝達特性を提供することが見出されている。
【0082】
好ましくは、存在する時に、隣接する中間スペーサ層の半径方向に延びるスペーサ、特に長手方向に延びる桶板(21、22)も、周方向にオフセットさせることができる。そのような配置を図8及び図11に示している。有利なことに、これも熱経路を増大する及び/又は壁を通した熱伝導率を低減することができる。
【0083】
図示の小孔燃焼器ライナーは、全て実質的に円筒形のチューブであるが、本発明による燃焼器ライナーは、図14に示すような中空切頭円錐燃焼器ライナーのような他の中空本体の形態を取ることができることは認められるであろう。当業者は、支柱の螺旋経路及び反復単位の形状が、非円筒形中空本体に適合するように層全体で及び/又は層間で変わる場合があることを認識するであろう。
【0084】
本発明者はまた、切頭円錐燃焼器を形成するために均一な円形断面の支柱を使用し、その結果、先細部の鈍端でより高い多孔率を得ることができ、これがアスペクト比が大きい構造において顕著であることを見出している。これは、支柱の断面を一端から他端まで変化させることによって対処することができる。例えば、より小径の螺旋支柱を切頭円錐燃焼器ライナーの狭い端部に使用し、より大径の支柱をそのより広い端部に使用することができ、又はより好ましくは断面が変化する楕円断面の螺旋支柱を使用することができ、又は更により好ましくは傾斜の角度が先細角度に適合する場合に傾斜楕円断面支柱を大きい端部に使用することができる。
【0085】
これに加えて又はこれに代えて、小孔燃焼器ラインは、図13に示すように、好ましくは1ペアの逆回転螺旋リボン(26、27)の形態にある1又は2以上の流れ分散要素を更に備えることができる。
【0086】
典型的に、螺旋ピッチ及びリボン形状は、選択した数のインスタンスの円形パターンが開放面積の制御を与えるように選択される。
【0087】
図12に示すように、本明細書に説明する小孔燃焼器ライナーは、壁の最外層(上流)に結合された穿孔シート(24)を更に備えることができ、穿孔シートは、小孔燃焼器ライナーの外面を定める。好ましくは、シートの開口(25)は、壁の最外層で空隙と実質的に位置合わせされる。穿孔シート(24)は、燃焼器ライナーの残りと一体的に形成されるか又はそれとその後に結合することができる。これに加えて又はこれに代えて、穿孔ホイルは、図13に示す複数のもののような逆回転リボンの円形パターンから形成することができる。
【0088】
好ましくは、流れ分散要素は、約5%の開放面積(例えば、開口の面積)及び/又は0.8mm2のような0.75mm2から1mm2の間の孔径(例えば、開口サイズ)を提供する。
【0089】
好ましくは、流れ分散要素、例えば、リボン及び/又は穿孔シートは、好ましくは、金属又は合金、好ましくは、鉄-クロム-イットリウム合金、Inconel(登録商標)600及び718、314ステンレス鋼、及び鉄-クロム-アルミニウム合金から構成される群から好ましくは選択された高温耐酸化合金を備える金属である。
【0090】
好ましくは、小孔燃焼器ライナーは、単一単体構造である。好ましくは、単一材料、好ましくは、金属材料から作られる。
【0091】
好ましくは、小孔燃焼器ライナーは、好ましくは粉体床溶融技術を使用して付加製造される。好ましくは、構築方向は、小孔燃焼器ライナーの長手軸線と平行である。
【0092】
これに代えて、燃焼器ライナーは、溶融ワイヤから形成することができる。
【0093】
好ましくは、燃焼器ライナーは金属である。好ましくは、燃焼器ライナーは、金属又は合金、好ましくは、鉄-クロム-イットリウム合金、インコネル600及び718、及び314ステンレス鋼、及び鉄-クロム-アルミニウム合金から構成される群から好ましくは選択された高温耐酸化合金から作られる。
【0094】
本発明の燃焼器ライナーは、好ましくは内方発火無炎燃焼のためのガス軽減システムの放射燃焼器に装着される場合がある。本発明はまた、本発明の開示する態様及び実施形態による小孔燃焼器を備えるガス軽減システムを提供する。本発明による小孔燃焼器ライナーは、放射燃焼器の製造中に設置されるか又は予め使用された放射燃焼器に対して換装される場合がある。適切な放射燃焼器は、EP1773747Aに説明されており、及び/又は商品名Atlas(RTM)の下でEdwards Vacuum(RTM)によって販売されている。
【0095】
疑義を避けるために、本明細書に列挙するいずれの態様又は実施形態の特徴も相互に組み合わせることができる。
【0096】
特許法の下で解釈される時に添付の特許請求の範囲によって定められるような本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、示した実施形態に様々な修正を加えることができることは認められるであろう。
【0097】
参照番号
1 左巻き螺旋支柱
2 右巻き螺旋支柱
3 螺旋インスタンスペア
4 最内層
5 第2の層
6 小孔燃焼器ライナー壁
7 最内層
8 左巻き螺旋
9 右巻き螺旋
10 内側層
11 外側層
12 長手方向に延びる桶板
13 結節
14 結節
15 結節
16 結節
17 結節
18 結節
19 結節
20 結節
21 長手方向に延びる桶板
22 長手方向に延びる桶板
23 壁
24 穿孔シート
25 開口
26 螺旋リボン
27 螺旋リボン
28 切頭円錐小孔燃焼器ライナー
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
【国際調査報告】