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特表2023-545476作物高さを決定しマッピングするための方法および装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-30
(54)【発明の名称】作物高さを決定しマッピングするための方法および装置
(51)【国際特許分類】
   A01G 7/00 20060101AFI20231023BHJP
   G06Q 50/02 20120101ALI20231023BHJP
【FI】
A01G7/00 603
G06Q50/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023522858
(86)(22)【出願日】2021-08-13
(85)【翻訳文提出日】2023-06-02
(86)【国際出願番号】 US2021071190
(87)【国際公開番号】W WO2022082133
(87)【国際公開日】2022-04-21
(31)【優先権主張番号】17/071,997
(32)【優先日】2020-10-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】505315742
【氏名又は名称】トプコン ポジショニング システムズ, インク.
(74)【代理人】
【識別番号】110003937
【氏名又は名称】弁理士法人前川知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】マルコ ランプレヒト
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC01
(57)【要約】
複数のエリアに分割された圃場内の作物の高さをマッピングする方法は、農業用装置の刈取りバーの高さを決定する工程と、作物高さセンサからデータを受信する工程と、を含む。作物高さセンサが検知した作物の高さは、刈取りバーの高さと作物高さセンサからのデータに基づいて決定される。作物の高さは、作物高さセンサの位置に基づいて、圃場の複数のエリアのうちの1つに関連付けられる。一実施形態において、農業用装置のリールの高さも、作物の高さを決定する際に使用される。作物高さデータは、圃場処理計画を生成するために使用される圃場マップを生成するために使用される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
農業用装置の刈取りバーの高さを決定する工程と、
作物高さセンサから作物高さデータを受信する工程と、
前記刈取りバーの高さと、前記作物高さデータとに基づいて、作物高さを決定する工程と、
前記作物高さを、前記作物高さセンサの位置に基づいて、圃場の複数のエリアのうちの1つに関連付ける工程と、
を含む、
ことを特徴とする、複数のエリアに分割された圃場内の作物の高さをマッピングする方法。
【請求項2】
前記農業用装置のリールの高さを決定する工程をさらに含み、
前記作物高さを決定する工程はさらに、前記リールの高さに基づく、
ことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
コンベア傾斜計からデータを受信する工程をさらに含み、
前記刈取りバーの高さを決定する工程は、前記コンベア傾斜計からのデータと、コンベアがその周りを移動する回転軸の高さとに基づく、
ことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
リール傾斜計からデータを受信する工程をさらに含み、
前記リールの高さを決定する工程は、前記リール傾斜計からのデータと、前記リール傾斜計を支持する部材が回転する回転軸の高さとに基づく、
ことを特徴とする、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記関連付ける工程を基に生成した圃場マップに基づいて、圃場処理計画を生成する工程をさらに含む、
ことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記農業用装置の種実サイズセンサからのデータに基づき、収穫した種実のサイズを決定する工程と、
前記作物センサの位置に基づいて、前記収穫した種実のサイズを前記複数のエリアのうちの1つに関連付ける工程と、
をさらに含み、
前記圃場処理計画は、さらに種実のサイズに基づく、
ことを特徴とする、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記圃場処理計画は、整地、耕作変更、採用種実率、採用種実品種、除草期間、肥料散布、肥料散布、農薬散布、成長調節剤散布、および灌漑のうちの1つを含む、
ことを特徴とする、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
プロセッサと、
コンピュータプログラム指令を記憶するメモリと、
を備え、
前記コンピュータプログラム指令は、前記プロセッサ上で実行されると、前記プロセッサに、
農業用装置の刈取りバーの高さを決定する工程と、
作物高さセンサから作物高さデータを受信する工程と、
前記刈取りバーの高さと、前記作物高さデータとに基づいて、作物高さを決定する工程と、
前記作物高さを、前記作物高さセンサの位置に基づいて、圃場の複数のエリアのうちの1つに関連付ける工程と、
を含む動作を実行させる、
ことを特徴とする、装置。
【請求項9】
前記動作はさらに、
前記農業用装置のリールの高さを決定する工程をさらに含み、
前記作物高さを決定する工程はさらに、前記リールの高さに基づく、
ことを特徴とする、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記動作はさらに、
コンベア傾斜計からデータを受信する工程をさらに含み、
前記刈取りバーの高さを決定する工程は、前記コンベア傾斜計からのデータと、コンベアがその周りを移動する回転軸の高さとに基づく、
ことを特徴とする、請求項8に記載の装置。
【請求項11】
前記動作はさらに、
リール傾斜計からデータを受信する工程をさらに含み、
前記リールの高さを決定する工程は、前記リール傾斜計からのデータと、前記リール傾斜計を支持する部材が回転する回転軸の高さとに基づく、
ことを特徴とする、請求項9に記載の装置。
【請求項12】
前記動作はさらに、
前記関連付ける工程を基に生成した圃場マップに基づいて、圃場処理計画を生成する工程をさらに含む、
ことを特徴とする、請求項8に記載の装置。
【請求項13】
前記動作はさらに、
前記農業用装置の種実サイズセンサからのデータに基づき、収穫した種実のサイズを決定する工程と、
前記作物センサの位置に基づいて、前記収穫した種実のサイズを前記複数のエリアのうちの1つに関連付ける工程と、
を含み、
前記圃場処理計画はさらに、種実のサイズに基づく、
ことを特徴とする、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記圃場処理計画は、整地、耕作変更、採用種実率、採用種実品種、除草期間、肥料散布、肥料散布、農薬散布、成長調節剤散布、および灌漑のうちの1つを含む、
ことを特徴とする、請求項12に記載の装置。
【請求項15】
刈取りバーと、
リールと、
コンベア傾斜計と、
リール傾斜計と、
作物高さセンサと、
コンピュータプログラム指示を実行するための制御部と、
を備え、
前記コンピュータプログラム指示は、前記制御部により実行されると、前記制御部に、
コンバインの刈取りバーの高さを決定する工程と、
前記作物高さセンサから作物高さデータを受信する工程と、
前記刈取りバーの高さと、前記作物高さデータとに基づいて、作物高さを決定する工程と、
前記作物高さを、前記作物高さセンサの位置に基づいて、圃場の複数のエリアのうちの1つに関連付ける工程と、を含む動作を実行させる、
ことを特徴とする、コンバイン。
【請求項16】
前記動作はさらに、
前記コンバインのリール高さを決定する工程を含み、
前記作物高さを決定する工程はさらに、前記リールの高さに基づく、
ことを特徴とする、請求項15に記載のコンバイン。
【請求項17】
前記動作はさらに、
前記コンベア傾斜計からデータを受信する工程を含み、
前記刈取りバーの高さを決定する工程は、前記コンベア傾斜計からのデータと、前記コンベアがその周りを移動する回転軸の高さとに基づく、
ことを特徴とする、請求項15に記載のコンバイン。
【請求項18】
前記動作はさらに、
前記リール傾斜計からデータを受信する工程を含み、
前記リールの高さを決定する工程は、前記リール傾斜計からのデータと、前記リール傾斜計を支持する部材が回転する回転軸の高さとに基づく、
ことを特徴とする、請求項16に記載のコンバイン。
【請求項19】
前記動作はさらに、
前記関連付ける工程を基に生成した圃場マップに基づいて、圃場処理計画を生成する工程を含む、
ことを特徴とする、請求項16に記載のコンバイン。
【請求項20】
前記動作はさらに、
前記コンバインの種実サイズセンサからのデータに基づき、収穫した種実のサイズを決定する工程と、
前記作物センサの位置に基づいて、前記収穫した種実のサイズを前記複数のエリアのうちの1つに関連付ける工程と、
を含み、
前記圃場処理計画はさらに、種実のサイズに基づく、
ことを特徴とする、請求項19に記載のコンバイン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、農作業に関し、より詳細には、圃場における作物高さのマッピングに関する。
【背景技術】
【0002】
農地は限られたサイズの限定資源であるため、効率的に利用する必要がある。農地は、典型的には、面積当たり最大収益を生み出すように利用される。最大経済収量を得るためには、作物に特定の処理を行う必要がある。作物への処理は、典型的には、作物の所望の成長を促進するために、農薬の散布、施肥、および散水で構成されている。作物への処理を誤ると、作物の成長不足が起こる可能性があり、それにより最大経済収量が減少する。作物への処理を誤ると、作物が大きく成長しすぎる可能性もある。小麦などの特定の作物が大きく成長しすぎると、植物の茎は種実の重量を支えることができず、植物は倒伏する。多くの作物はまた、害虫に感染した場合に倒伏することになる。このような害虫による倒伏は、植物の茎の基部領域に害虫が感染した場合に生じる。倒伏とは、茎の強さに対して、茎の頂上付近にある種実の重さが過大になり、植物が倒れる状態をいう。倒伏は、様々な理由で悪影響を及ぼす。倒伏は収穫効率を低下させるため、最大経済収量が低下する。倒伏により、収穫の遅れ、燃料消費量の増加、穀物の小粒化(収穫高の減少)、穀物が地面に残ることによる穀物の減少、石や異物による収穫機の破損リスクの増加、穀物の劣化、穀物の腐敗、真菌症および真菌症による有害物質生成、地下水で湿った穀物の乾燥コスト等を引き起こし得る。最大経済収量が得られるように作物を生育させるために、作物の理想的な処理計画を決定する方法が必要とされている。
【発明の概要】
【0003】
複数のエリアに分割された圃場内の作物の高さをマッピングする方法は、農業用装置の刈取りバーの高さを決定する工程と、作物高さセンサからデータを受信する工程と、を含む。作物高さセンサが検知した作物の高さは、刈取りバーの高さと作物高さセンサからのデータに基づいて決定される。作物の高さは、作物高さセンサの位置に基づいて、圃場の複数のエリアのうちの1つに関連付けられる。一実施形態において、農業用装置のリールの高さも、作物の高さを決定する際に使用される。コンベア傾斜計からのデータは、コンベア傾斜計に関連付けられた回転軸の既知の高さとともに、刈取りバーの高さを決定するために使用される。リール傾斜計からのデータは、リールに関連付けられた回転軸の既知の高さとともに、刈取りバーの高さを決定するために使用される。一実施形態において、作物高さデータは、圃場処理計画を生成するために使用される圃場マップを生成するために使用される。一実施形態において、収穫された種実のサイズは、種実サイズセンサを使用して決定され、圃場処理計画は、種実のサイズにさらに基づく。前記圃場処理計画は、一実施形態において、整地、耕作変更、採用種実率、採用種実品種、除草期間、肥料散布、肥料散布、農薬散布、成長調節剤散布、および灌漑のうちの1つを含む。圃場処理計画の結果を確認し、特定のエリアの以前の圃場処理計画と比較することで、該計画を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図1A図1Aは、直立植物を示す。
図1B図1Bは、倒伏植物を示す。
図2A図2Aは、直立植物の刈取り高さを示す。
図2B図2Bは、倒伏植物の刈取り高さを示す。
図3A図3Aは、倒伏作物を収穫するために配置されたコンバインを示す。
図3B図3Bは、直立作物を収穫するために配置されたコンバインを示す。
図4A図4Aは、直立作物を収穫するために配置されたリールを示す。
図4B図4Bは、倒伏作物を収穫するために配置されたリールを示す。
図5A図5Aは、直立作物を収穫するための刈取りバーに対するリールの位置を示す。
図5B図5Bは、倒伏作物を収穫するための刈取りバーに対するリールの位置を示す。
図6A図6Aは、ヘッダ要素およびリールの高さを決定するためのコンバインの構成要素を示す。
図6B図6Bは、ヘッダ要素およびリールの高さを決定するためのコンバインの構成要素を示す。
図7図7は、作物高さを決定するためのコンバインの構成要素の側面図を示す。
図8図8は、作物高さを決定するためのコンバインの構成要素の正面図を示す。
図9図9は、コンバインパラメータおよび作物パラメータを検知するための制御部および関連構成要素を示す。
図10図10は、コンバインが作物を収穫している圃場を示す。
図11図11は、一実施形態による方法のフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0005】
図1Aに、健康で十分に成長した植物10A、具体的には小麦植物が直立している状態を示す。図1Bに、転倒した倒伏植物10Bを示す。倒伏とは、植物の転倒を意味する。倒伏は、作物への栄養過剰または害虫の発生を含む様々な理由で起こり得る。植物への栄養過剰は、植物の上部に位置する種実を大きくかつ重く成長させ得る。その種実の重量は、植物の直立維持能力を上回る。害虫の発生は、植物の茎を弱体化させ、直立の向きを維持する茎の能力を低下させ得る。倒伏は、植物収穫方法に影響を及ぼす。
【0006】
図2Aに、健康で十分に成長した植物10Aを示す。図中、矢印20Aは、収穫のために植物10Aを刈取りすべき位置を示す。図2Bに、倒伏植物10Bを示す。図中、矢印20Bは、収穫のために植物10Bを刈取りすべき位置を示す。図2Bに示すように、植物10Bに必要な刈取り高さは、植物10Aに必要な刈取り高さよりも低い。
【0007】
倒伏作物が密集しているため、作物の中を通る空気の流れが悪く、雨や露の後の乾燥が遅くなり、地面から蒸発した水を多く受け止めて、穀物自体を濡らしてしまう。湿潤期間がより長くなると、穀物を腐らせる、または発芽させる可能性がある。腐敗した穀物は、食品としてはもちろん、飼料としても使用できない。発芽し始めた穀物は、種実や麦芽の製造に使用することができない。倒伏作物を収穫するためには、コンバインのヘッダを低くする必要があり、これにより、コンバインが、それを損傷し得る土および石を収集するリスクが増大する。コンバインを通る穀物は、適切に処理するために小さい開口部を通過する必要がある。ヘッダを低くすることにより収集された土や石は、この小さな通路を損傷し、装置のダウンタイムや修理費用の原因となる。
【0008】
図3Aに、倒伏した作物を刈取りする位置を向いたコンバイン200の構成要素を示す。刈取りバー301は、植物10B(図1Bに示される)などの倒伏した作物を収穫するために、地面300の近くを向いている。リール305は、(図3Aに示されるように、コンバインの左側から見て)反時計回りに回転し、収穫されている植物の上部をオーガ302に向かって付勢する。オーガ302は、一実施形態において、収穫された植物を穀物コンベア303に向けて付勢するスクリュー状の部品である。穀物コンベア303は、収穫した植物を脱穀ドラム304に向かって移動させる。脱穀ドラムは回転し、収穫した植物の種実を茎から機械的に分離する。
【0009】
図3Bに、直立作物を刈取りする位置を向いた刈取りバー301を示す。刈取りバー301は、図2Aの矢印20Aで特定される高さで作物の植物の茎を刈取りするために、地面300から上の高さに配置される。
【0010】
図4Aは、直立植物10Aに対するリール305の位置を示す。リール305は、植物の種実が位置する植物10Aの上部にタイン310が衝突するような高さで植物10Aに対して配置されている。コンバインが矢印402で示す方向(植物10Aに向かう方向)に移動し、リール305が反時計回りに回転すると、タイン310が植物10Aの上部に衝突する。
【0011】
図4Bに、倒伏した植物10Bに対するリール305の位置を示す。リール305は、植物10Bに対して、タイン310が植物10Bの上部および中央部に衝突するような高さで、位置する。コンバインが矢印402で示す方向(植物10Bに向かう方向)に移動し、リール305が反時計回りに回転すると、タイン310が植物10Bの上部および中央部に衝突する。
【0012】
図5Aに、刈取りバー301に対するリール305の位置を示す。図5Aは、リール305が刈取りバー301から距離を置いて配置され、それによってリール305が収穫される直立植物(図1Aに示す植物10Aなど)の上部に衝突するように配置されている状態を示す。
【0013】
図5Bに、刈取りバー301に対するリール305の位置を示す。図5Bは、リール305が刈取りバー301から距離を置いて配置され、それによってリール305が、倒伏した作物(図1Bに示す植物10Bなど)の上部および中間部に衝突するように配置されている状態を示す。
【0014】
なお、図5Aおよび図5Bは、刈取りバー301に対するリール305の位置を示す。図5Aおよび図5Bに示す刈取りバー301の高さは、作物を刈取りするために必要な刈取りバー301の高さを示すものではない。
【0015】
図6Aに、コンバイン200の構成要素と、構成要素の位置を決定するために使用するセンサを示す。コンベア傾斜計602は、穀物コンベア303の傾斜角を決定するセンサである。コンベア傾斜計602は、重力ベクトルの方向に対する角度を検知することができるセンサや、所定の軸に対する角度を測定可能なポテンショメータなどの、所定の軸に対する角度を検知することができる任意の種類のセンサでもよい。穀粒コンベア607がコンベア回転軸604を中心に移動すると、コンベア傾斜計602が穀物コンベア303の傾斜角を決定する。リール傾斜計603は、リール305が取り付けられたリール部材620の傾斜角を決定するセンサである。リール305が回転軸605を中心に移動すると、リール傾斜計603は、リール305が取り付けられたリール部材620の傾斜角を決定する。コンベア傾斜計602およびリール傾斜計603からのデータは、刈取りバー301およびリール305の位置を決定するために使用される。
【0016】
図6Aに示すように、地面300より上の刈取りバー高さ609は、以下のように決定することができる。コンベア回転軸高さ606は、既知であり、典型的には固定された、地面300から上の高さである。コンベア回転軸高さ606およびコンベア傾斜計602で決定されたコンベア607の傾斜角は、回転軸高さ608を決定するために使用される。刈取りバー高さ609は、回転軸605と刈取りバー301との間の既知の空間関係に基づいて決定することができる。
【0017】
図6Bに示すように、地面300より上のリール高さ610は、以下のように決定することができる。コンベア回転軸高さ606は、既知であり、典型的には固定された、地面300から上の高さである。コンベア回転軸高さ606およびコンベア傾斜計602で決定されたコンベア607の傾斜角は、回転軸高さ608を決定するために使用される。回転軸高さ608と、リール傾斜計603で決定された、リール305を支持するリール部材620の傾斜角と、を使用して、地面300より上のリール高さ610を決定することができる。一実施形態において、リール高さ610の決定はまた、リール305と回転軸605との間の既知の空間関係に基づく。
【0018】
図7に、植物の高さを検出するためのセンサ701を有するコンバインの側面図を示す。センサ701は、リール部材620に取り付けられたセンサブラケット703に実装される。センサ701は、センサ走査領域702内に位置する作物の高さを検出する。一実施形態において、センサ701は、音響センサであるが、レーザ、LIDARおよび/または光学センサなどの他の種類のセンサでもよい。
【0019】
図8に、センサブラケット803に取り付けられた作物高さセンサ804を有するコンバイン200の正面図を示す。図8に示すように、センサ804は、ヘッダ801の下部に取り付けられた刈取りバー802によって刈取りされる作物の所望の部分を覆うように、センサブラケット803に沿って間隔をあけて配置される。図8には3つのセンサ804が示されているが、エリアのサイズに関するデータにおける、所望の走査間隔に応じて、より多くのまたはより少ないセンサ804を使用することができる。センサ804の各々は、関連する走査領域806を有する。なお、走査領域806は、センサブラケット803のほぼ中央に位置するセンサ804に関連する。センサブラケット803の端部のより近くに位置するセンサ804に関連付けられたセンサ領域は、見やすさの観点から省略している。図8の左側に示すセンサ804は、倒伏した作物805を走査しており、図8の右側に示すセンサ804は、直立作物807を走査している。
【0020】
図9は、一実施形態による、作物高さの検知およびマッピング関するコンバイン200の構成要素の概略図である。一実施形態において、制御部902はコンピュータを使って動作する。制御部902は、制御部902の全体動作を規定するコンピュータプログラム指示を実行することによりこのような動作を制御する、プロセッサ918を含む。コンピュータプログラム指示は、記憶部922または他のコンピュータ読み取り可能媒体(例えば、磁気ディスク、CD-ROM、フラッシュドライブ、クラウドドライブなど)に記憶され、コンピュータプログラム指示を実行したいときにメモリ920に取り込まれてもよい。したがって、図11における方法ステップ(以下に記載)は、メモリ920および/または記憶部922に記憶されたコンピュータプログラム指示によって規定でき、コンピュータプログラム指示を実行するプロセッサ918により制御できる。例えば、コンピュータプログラム指示は、図11の方法ステップに規定されるアルゴリズムを実行するように当業者によってプログラムされたコンピュータ実行可能コードとして実現できる。したがって、コンピュータプログラム指示を実行することにより、プロセッサ918は、図11の方法ステップに規定されるアルゴリズムを実行する。当業者とって当然のことながら、制御部の実装形態は、他の構成要素も同様に含んでもよく、制御部902は例示を目的としてそのような制御部の構成要素のうち、いくつかの構成要素を高度に示したものである。
【0021】
コンバイン200はまた、農業用装置の位置および作物の様々なパラメータを決定するためのセンサ904を含む。一実施形態において、コンバイン200の位置は、GPS受信機924および/または慣性計測部(IMU)を用いて決定される。センサ904はまた、コンバイン200による刈取りおよび処理の前に作物の高さを検出する作物高さセンサ804(図7および図8に示す)を含む。一実施形態において、作物高さセンサ804は、センサの近くに位置する作物の高さを検出することができるアナログセンサである。センサ904はまた、コンバイン200によって収穫された種実のサイズに関するデータを生成するための種実サイズセンサ928を含む。一実施形態において、種実サイズセンサ928は、コンバイン200によって収穫された種実のサイズを検出するための光学センサである。種実サイズセンサ928は、種実が除去された殻と共に処理されながら移動するコンバイン200の任意の位置に配置することができる。例えば、種実サイズセンサ928は、脱穀ドラムやセパレータの下流に配置することができる。一実施形態において、種実サイズセンサ928は、種実を移動させるためのオーガの底部に位置していてもよい。センサ904はまた、コンバイン200によって収穫された種実の重量の決定に関するデータを生成するための重量センサ930を含む。重量センサ930は、ロードセルなど、重量を直接測定することができる任意の種類のセンサでもよい。重量センサ930は、体積センサや力センサなど、重量を間接的に測定するセンサであってもよい。収穫された作物は処理されながらコンバイン200内を移動するため、重量センサ930は代替的に、作物の処理が行われるコンバイン200の他の位置に配置されてもよい。例えば、重量センサ930は、その種実を搬送するオーガやエレベータに配置することができる。
【0022】
センサ904はまた、コンベア傾斜計602およびリール傾斜計603を含む。一実施形態において、センサ904は、カメラ、赤外線スキャナ、または農業用装置が配置される圃場内の作物のパラメータを決定するための他の種類の装置などの追加のセンサ(図示せず)を含んでもよい。一実施形態において、センサ904はまた、コンバイン200の状態を監視するために、農業用装置の様々な構成要素に関連付けられた温度センサおよび圧力センサなどの様々なセンサを含んでもよい。
【0023】
一実施形態において、入力部908は、コンバイン200を操作するユーザからの入力を含む。一実施形態において、入力部908は、コンバイン200の動きを制御する1以上の構成要素を含んでもよい。例えば、所望の道に沿って農業用装置を駆動するために、ステアリングホイール、アクセルペダル、およびブレーキペダルを使用してもよい。入力部908はまた、リール305、ヘッダ801、および農業用装置の他の構成要素の動作を制御するための様々なボタン、レバー、およびスイッチを含んでもよい。入力部908はまた、タッチスクリーン、およびその他の入力部等の入力装置を介したユーザからの入力を含んでいてもよい。
【0024】
一実施形態において、表示部906は、コンバイン200のキャビンに配置されており、ユーザに情報を表示する。表示部906は、タッチスクリーン、発光ダイオード・ディスプレイ、液晶ディスプレイ、ヘッドアップ投影ディスプレイ等、任意の表示部であってもよい。表示部906は、コンバイン200、圃場等に関係のあるユーザに、様々な情報を表示する。一実施形態においては、表示部を使用せず、作物に関係のあるデータを取得し、分析のためにデスクトップコンピュータ等の別の装置に送信する。
【0025】
制御部902はまた、一実施形態において、リール932の高さを制御する装置であるリール932と通信している。一実施形態において、リール932は、ユーザによって制御され、制御部902は、回転速度などのリール305の動作の様々なパラメータを検知する。一実施形態において、入力部908を介して受信するユーザの入力は、制御部902が受信し、ユーザの入力に応答して動作するようにリール305に指令を出すために使用される。
【0026】
制御部902はまた、ヘッダ934に接続されており、一実施形態において、ヘッダ934は、刈取りバー301を取り付けるヘッダ801の高さを制御する装置である。したがって、ヘッダ801の高さは、刈取りバー301の高さに関する。一実施形態において、ヘッダ801は、ユーザが制御し、制御部902は、垂直移動などのヘッダ801の動作の様々なパラメータを検知する。一実施形態において、入力部908を介して受信するユーザによる入力は、制御部902が受信し、ユーザの入力に応答して動作するようにヘッダ801に指令を出すために使用される。
【0027】
図10は、一実施形態による圃場1000から作物を収穫する過程におけるコンバイン200を示す図である。圃場1000は、一実施形態において、列および行によって定義される複数のグリッド要素(複数のエリアとも呼ばれる)に分割して示される。コンバイン200は、矢印1050で示す第1の方向にグリッド要素1002からグリッド要素1014を通って道1048に沿って圃場1000を横断している。コンバイン1000は、グリッド要素1014を第1の方向に横断した後、180度回転し、矢印1052で示すように、グリッド要素1016からグリッド要素1028を経て第2の方向に圃場1000を横断する。コンバイン200は、グリッド要素1028を横断した後、180度回転し、グリッド要素1030からグリッド要素1042を経て圃場1000を第1の方向に横断する。コンバイン200は、グリッド要素1042を横断した後、180度回転し、グリッド要素1044およびグリッド要素1046を経て圃場1000を第2の方向に横断する。コンバイン200は、図10に示す位置から第2の方向に圃場1000を横断し続ける。
【0028】
コンバイン200が圃場1000を横断する際、作物高さセンサ804は、圃場1000のグリッド要素内で収穫されている作物の高さを決定する。コンバイン200が位置する特定のグリッド要素は、GPS受信機624を使用して決定される。一実施形態において、作物高さセンサ84で検出する作物の位置は、GPS受信機624の位置と作物高さセンサ804の位置との差に基づいて計算される。例えば、GPS受信機624は、コンバイン200の運転室内で、作物高さセンサ804の後方役10フィート、右方に4フィートに配置することができる。このように、作物高さセンサ804によって検出される作物の位置は、GPS受信機624の位置から前方に10フィート、左方に4フィートの位置にある。この位置の差は、作物高さセンサ804で検出する作物の位置およびGPS受信機624の位置を決定する際に決定され、考慮され得る。一実施形態において、GPS受信機624は、関連付けられたアンテナの位置を決定する。同様。
【0029】
作物高さセンサ804およびGPS受信機624からのデータは、圃場1000の様々な場所における作物高さを示すマップを生成するために使用される。図10に示すように、圃場1000は、複数のグリッド要素に分割されている。グリッドの各要素(例えば、1002~1046)は、その特定の要素について決定された平均作物高さに関連付けることができる。したがって、GPS受信機624および作物高さセンサ804を使用して得た情報を使用して、作物高さマップを生成することができる。図10に示す4×7グリッドは一例である。図10に示すグリッドの寸法(すなわち、グリッドを生成するために使用する列および行の数)は、所望の解像度ならびに圃場のサイズに基づいて選択することができる。
【0030】
一実施形態において、グリッドの要素の幅は、コンバインが1回の通過で収穫できる作物の幅に等しい。例えば、図10に示すように、各列の幅は、作物コンバイン200が圃場1000を走行する際に収穫できる作物の幅に等しい。一実施形態において、グリッドの要素の幅は、走査領域(例えば、図8に示す走査領域806)の幅に基づく。例えば、複数の作物高さセンサを使用する場合、コンバイン200は、複数の作物高さセンサのそれぞれからデータを収集し、コンバインが1回の通過で収穫する作物の幅よりも小さい幅をそれぞれ有するグリッド要素に関連付けられたデータを生成する。
【0031】
一実施形態において、各グリッド要素(またはエリア)の形状は、長方形、三角形、六角形、多角形などであり得る。一実施形態において、密度マップを形成するエリアを表すために、小さなエリアや点を使用することができる。
【0032】
一実施形態において、追加のセンサを使用して、様々なパラメータに関するデータを取得することができる。例えば、作物が脱穀された後、種実がコンバイン200内を移動しているときなど、種実が通過する光ビームを使用して、種実重量をサンプリングすることができる。あるいは、種実の重量は、ロードセルなどの力検出装置を使用して測定することができる。種実重量は、穀物水分量と共に測定することができる。種実の水分含量を決定できれば、真の収穫高(すなわち、種実の真の重量)を決定することができる。例えば、小麦の水分含量は14%である。これは、安全に保管できるレベルであり、種実の売買金額の算出にも使われる。種実が悪い条件で収穫される場合、水分はより高くなり得る。このように水分含量が多くなると、収穫高を正しく計算できず、不正確なコスト見積もりにつながる可能性がある。水分センサを使用することで、種実の水分含量を決定することができる。水分センサは、種実の温度によって起こる測定誤差の相殺を可能にするために温度センサを組み込むことができる。
【0033】
生成した作物高さマップは、一実施形態において、同じ圃場における将来の植え付けのための圃場処理計画を決定するために使用される。例えば、コンバイン200は、作物を収穫している圃場1000を横断し、各グリッド要素内の作物を収穫しながら、各グリッド要素について作物高さ、作物重量、および種実のサイズに関するデータを収集する。収集したデータは、次に、作物高さマップを生成するために使用される。そして、作物高さマップと、各グリッド要素から収穫された作物の重量や種実のサイズに関するデータを分析し、各グリッド要素の作物が栄養過剰か栄養不足かを決定する。一実施形態において、各グリッド要素から土壌サンプルを取得して分析することもできる。分析した土壌サンプルは、作物処理計画の生成において、上記の他の作物パラメータとともに考慮され得る。グリッド要素ごとに決定した作物高さ、作物重量、および種実のサイズに基づいて、グリッド要素ごとに将来の植え付けのための圃場処理計画を生成することができる。
【0034】
一実施形態において、特定のグリッド要素についてのデータが利用可能である場合に、その特定のグリッド要素に対して圃場処理計画が生成される。例えば、圃場処理計画は、グリッド要素についてのデータが取得された直後に、特定のグリッド要素に対して生成され得る。一実施形態において、圃場のすべてのグリッド要素からのデータが収集された後に、圃場の各グリッド要素に対する圃場処理計画が生成される。一実施形態において、圃場処理計画を決定するために、グリッド要素の作物高さが互いに比較される。なお、収穫されている現在の植え付けを第1の植え付けと呼ぶことができ、将来の植え付けを第2の植え付けと呼ぶことができる。
【0035】
図11に、圃場における作物高さをマッピングする方法1100のフローチャートを示す。ステップ1102において、制御部902は、コンベア傾斜計602からデータを受信する。ステップ1104において、制御部902は、リール傾斜計603からデータを受信する。ステップ1106において、制御部902は、作物高さセンサ804からデータを受信する。ステップ1108において、刈取りバー301の高さは、コンベア回転軸高さ606と、ステップ1102で受信したコンベア傾斜計602からのデータを基に決定したコンベア607の傾斜角とに基づいて決定される。ステップ1110において、リール305の高さは、回転軸高さ608と、ステップ1104で受信したリール傾斜計603からのデータに基づくリール部材620の傾斜角とに基づいて決定される。ステップ1112において、作物高さは、刈取りバー301の高さと、リール305の高さと、作物高さセンサ804から受信した作物高さデータとに基づいて決定される。ステップ1114において、作物高さは、作物高さを検知した際の作物高さセンサ804の位置に基づいたエリアと関連付けられる。ステップ1102~1114は、圃場(例えば、図10に示す圃場1000)の作物高さマップを生成するために、コンバイン200が圃場(例えば、図10参照)を横断する際に繰り返される。
【0036】
なお、作物高さは、様々な要因に基づいて決定することができる。例えば、作物高さは、刈取りバー高さにのみ基づいて決定することができる。しかしながら、刈取りバー高さのみを使用して決定する作物高さは、用途によっては十分な精度が得られない。作物高さは、刈取りバー高さと作物高さセンサからのデータとを用いて決定することもできる。刈取りバー高さおよび作物高さセンサからのデータを使用して決定する作物高さは、刈取りバー高さのみを使用して決定する作物高さよりも正確である。作物高さは、刈取りバー高さと、作物高さセンサからのデータと、リール高さとを用いて決定することもできる。3つのパラメータ全てを使用して決定する作物高さは、典型的には、3種類の決定方法のうちで最も正確である。なお、刈取りバー高さ、作物高さセンサからの作物高さデータ、およびリール高さは、作物高さを決定するために個別に、または任意に組み合わせて使用することができる。
【0037】
一実施形態において、制御部902は、特定のグリッド要素の作物の栄養過剰または栄養不足を決定する。一実施形態において、特定のグリッド要素に関する情報を分析し、特定のグリッド要素内の作物の栄養過剰または栄養不足を決定する。一実施形態において、作物の高さ、収穫した農業用材料の重さ、および種実のサイズを使用して、作物の栄養過剰または栄養不足を決定する。なお、十分に栄養供給された作物は、重量が高く、大きな穀物であり得るが、種実があまりに大きく成長して倒れそうな場合、最後の光合成期間は最適ではなく、登熟が不十分になり、穀物がより小さく、重量がより少なくなる。作物の栄養過剰または栄養不足の決定において、追加の種実および/または作物パラメータが考慮される必要がある場合がある。
【0038】
一実施形態において、作物高さ情報を基に、特定のグリッド要素の将来の植え付けのための圃場処理計画が決定される。一実施形態において、圃場処理計画は、特定のグリッド要素の作物の栄養過剰または栄養不足の決定に基づいて決定される。例えば、グリッド要素について、作物高さが低く、収穫された農業用材料の種実が大きく、重量も高い場合、将来の植え付けにおいてグリッド要素に散布する肥料の量を減らしてもよい。一方、特定のグリッド要素について、作物高さが低く、収穫された農業用材料の種実が小さく、重量も低い場合、将来の植え付けにおいてグリッド要素に散布する肥料の量を増やしてもよい。一実施形態において、処理計画は、特定のグリッド要素の施肥スケジュールおよび散水スケジュールの両方、または成長調節剤などの他の農業用材料の散布の決定についての推奨事項を含み得る。さらに、農業用材料の散布量を増減させることもできる。各スケジュールで、肥料、水、および農業用材料を特定のグリッド要素の作物にいつ散布すべきかを特定する。
【0039】
一実施形態において、特定のグリッド要素における将来の植え付けのための圃場処理計画は、その特定のグリッド要素に対する以前の処理計画に基づいて生成することができる。例えば、以前の特定の処理計画が栄養過剰を引き起こした場合、その処理計画は、栄養過剰の作物をもたらしたその処理計画の施肥量および灌水量を低減することによって、将来の植え付けのための処理計画を生成するためのベースラインとして使用することができる。同様に、以前の特定の処理計画が栄養不足を引き起こした場合、その処理計画は、栄養不足の作物をもたらしたその処理計画の施肥量および灌水量を増加させることによって、将来の植え付けのための新しい処理計画を生成するためのベースラインとして使用することができる。
【0040】
以上の「発明を実施するための形態」は、あらゆる点において例示的であって限定的ではないものとして理解されるべきであり、本明細書に開示される本発明概念の範囲は、「発明を実施するための形態」から判断されるのではなく、各特許法において認められる全容に渡って解釈される特許請求の範囲から判断されるべきものである。当然のことながら、本明細書に図示、説明された実施形態は、本発明概念の原理を例示したにすぎず、本発明概念の範囲および趣旨から逸脱することなく、当業者によって様々な修正が行われてもよい。当業者は、本発明の概念の範囲および趣旨から逸脱することなく、他の様々な特徴の組合せを実現できるであろう。
図1A
図1B
図2A
図2B
図3A
図3B
図4A
図4B
図5A
図5B
図6A
図6B
図7
図8
図9
図10
図11
【国際調査報告】