(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-31
(54)【発明の名称】サブキャリア間隔に基づく新無線(NR)における受信および送信
(51)【国際特許分類】
H04W 28/04 20090101AFI20231024BHJP
H04W 72/231 20230101ALI20231024BHJP
H04W 72/0446 20230101ALI20231024BHJP
【FI】
H04W28/04 110
H04W72/231
H04W72/0446
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023521405
(86)(22)【出願日】2020-10-08
(85)【翻訳文提出日】2023-04-26
(86)【国際出願番号】 CN2020119867
(87)【国際公開番号】W WO2022073163
(87)【国際公開日】2022-04-14
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503260918
【氏名又は名称】アップル インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Apple Inc.
【住所又は居所原語表記】One Apple Park Way,Cupertino, California 95014, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】オテリ, オゲネコメ
(72)【発明者】
【氏名】チャン, ユシュ
(72)【発明者】
【氏名】チャン, ダウェイ
(72)【発明者】
【氏名】ゼン, ウェイ
(72)【発明者】
【氏名】ヤオ, チュンハイ
(72)【発明者】
【氏名】イー, チュンシュアン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン, ウェイドン
(72)【発明者】
【氏名】イー, シゲン
(72)【発明者】
【氏名】サン, ハイトン
(72)【発明者】
【氏名】ヘ, ホン
(72)【発明者】
【氏名】ファクーリャン, サイド アリ アクバル
(72)【発明者】
【氏名】ニウ, フアニン
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA13
5K067DD24
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE34
5K067EE71
5K067HH28
(57)【要約】
本出願は、52.6GHzよりも大きい周波数で、120KHzよりも大きいサブキャリア間隔を有する5G NRにおける受信および送信を提供するための装置、システム、および方法を含むデバイスおよび構成要素に関する。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器(UE)によって実行される方法であって、
基地局から、基地局シグナリングされたスロットオフセットを示すダウンリンク制御情報(DCI)を受信することと、
120KHzよりも大きい物理ダウンリンクチャネルのサブキャリア間隔に基づく最小スロットオフセットを決定することと、
前記最小スロットオフセットおよび前記基地局シグナリングされたスロットオフセットに基づいて、前記物理ダウンリンクチャネル上のデータ受信と物理アップリンクチャネル上のハイブリッド自動再送要求(HARQ)送信との間のスロットオフセット(K1)を決定することと、
前記物理アップリンクチャネル上で、前記スロットオフセット(K1)に基づいて、前記データ受信についてのHARQフィードバックを送信することと、を有する、方法。
【請求項2】
前記物理ダウンリンクチャネルは、52.6ギガヘルツ(GHz)よりも大きい周波数を有し、前記DCIが、フォーマット1_0、フォーマット1_1、フォーマット1_2、またはフォーマット1_xのうちの少なくとも1つを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記最小スロットオフセットは、前記UEの無線リソース制御(RRC)構成、前記DCI、または前記UEの予め定められた構成のうちの少なくとも1つから決定される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記最小スロットオフセットは、(i)前記データ受信の終了から最も早く起こりうる前記HARQ送信の開始までのUE処理に必要なOFDMシンボルの数(N1)と、(ii)スロット内のシンボルの数との比に等しい切り上げまたは切り捨て整数として決定される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記スロットオフセット(K1)を決定することは、
前記最小スロットオフセットおよび前記基地局シグナリングされたスロットオフセットに基づいて、複数の非連続候補スロットから前記スロットオフセット(K1)を選択することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記UEの無線リソース制御(RRC)構成、前記DCI、または前記UEの予め定められた構成のうちの少なくとも1つからスロットオフセット乗数を決定することと、
前記スロットオフセット乗数にさらに基づいて、前記複数の非連続候補スロットから前記スロットオフセット(K1)を選択することと、
をさらに有する、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
(i)前記最小スロットオフセットと(ii)前記基地局シグナリングされたスロットオフセットに前記スロットオフセット乗数を乗じた値との和に基づいて、前記スロットオフセット(K1)を選択することをさらに有する、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記基地局シグナリングされたスロットオフセットを少なくともハッシュすることによってスロット位置ハッシュを生成することと、
前記スロット位置ハッシュに基づいて前記スロットオフセット(K1)を選択することと、
をさらに有する、請求項5に記載の方法。
【請求項9】
(i)前記最小スロットオフセットと(ii)前記スロット位置ハッシュとの和に基づいて、前記スロットオフセット(K1)を選択することをさらに有する、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記サブキャリア間隔が120KHzよりも大きいことに基づく第2のスロットオフセット(K0)を決定することをさらに有し、前記第2のスロットオフセット(K0)は、DCI受信と前記データ受信との間に存在し、前記HARQフィードバックを送信することは、前記第2のスロットオフセットにさらに基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
ユーザ機器(UE)であって、
1つ以上のプロセッサと、
コンピュータ可読命令を格納する1つ以上のメモリと、を有し、前記コンピュータ可読命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記UEを、
物理ダウンリンクチャネル上でのデータ受信であって、前記データ受信が、120KHzよりも大きいサブキャリア間隔を使用する、データ受信のための前記UEの能力を基地局にシグナリングし、
スロットオフセットインジケータを含むダウンリンク制御情報 (DCI)を前記基地局から受信し、
前記スロットオフセットインジケータに基づいて、前記データ受信と物理アップリンクチャネル上でのハイブリッド自動再送要求(HARQ)送信との間のスロットオフセット(K1)を決定し、前記スロットオフセット(K1)は、120KHzよりも大きい前記サブキャリア間隔に基づくスロットの最小数よりも大きく、
前記アップリンク物理チャネル上で、前記スロットオフセット(K1)に基づいて、前記データ受信についてのHARQフィードバックを送信する、
ように構成する、ユーザ機器(UE)。
【請求項12】
前記物理ダウンリンクチャネルは52.6GHzより大きい周波数を有し、前記最小数は8スロットであり、前記DCIは、フォーマット1_0を有し、かつ、ビットサイズを有する物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)-HARQ_フィードバックタイミングインジケータフィールドを含み、前記ビットサイズは、120KHzより大きい前記サブキャリア間隔に基づいて少なくとも4ビットである、請求項11に記載のUE。
【請求項13】
前記最小数は15スロットであり、前記DCIは、フォーマット1_1または1_2を有し、かつ、ビットサイズを有する物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)-HARQ_フィードバックタイミングインジケータフィールドを含み、前記ビットサイズは、120KHzより大きい前記サブキャリア間隔に基づいて少なくとも5ビットである、請求項11に記載のUE。
【請求項14】
前記DCIは、フォーマット1_1または1_2を有し、前記スロットオフセット(K1)は15スロットより大きい値を有し、前記値はリソース制御(RRC)構成フィールドに規定される、請求項11に記載のUE。
【請求項15】
前記コンピュータ可読命令の前記実行は、前記UEを、
前記サブキャリア間隔が120KHzよりも大きいことに基づく第2のスロットオフセット(K0)を決定するようにさらに構成し、前記第2のスロットオフセット(K0)は、DCI受信と前記データ受信との間に存在し、前記HARQフィードバックを送信することは、前記第2のスロットオフセットにさらに基づく、請求項11に記載のUE。
【請求項16】
命令を格納する1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体であって、前記命令は、ユーザ機器(UE)の1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記UEを、
基地局から、物理チャネル上のダウンリンク制御情報(DCI)受信とデータ通信との間の、基地局シグナリングされたスロットオフセットを示すDCIを受信することと、ここで前記データ通信はダウンリンクデータ受信またはアップリンクデータ送信であり、前記データ通信は120KHzよりも大きいサブキャリア間隔を用い、
120KHzよりも大きい前記サブキャリア間隔に基づく最小スロットオフセットを決定することと、
前記最小スロットオフセットと前記基地局シグナリングされたスロットオフセットとに基づいてスロットオフセットを決定することと、に加え、
前記データ通信が前記ダウンリンクデータ受信である場合、前記物理チャネル上で、前記スロットオフセットに基づいてダウンリンクデータを受信すること、または
前記データ通信が前記アップリンクデータ送信である場合、前記物理チャネル上で、前記スロットオフセットに基づいてアップリンクデータを送信することとのうちの1つを実行することと、
を有する動作を実行するように構成する、1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項17】
前記物理チャネルは、52.6GHzよりも大きい周波数を有し、前記最小スロットオフセットは、(i)前記データ受信の終了から最も早く起こりうる前記HARQ送信の開始までのUE処理に必要なOFDMシンボルの数(N1)と、(ii)スロット内のシンボルの数との比に等しい切り上げまたは切り捨て整数として決定される、請求項16に記載の1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項18】
前記スロットオフセットは、前記DCI受信と前記データ通信との間の非連続スロットを示す、請求項16に記載の1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項19】
前記動作は、
前記UEの無線リソース制御(RRC)構成、前記DCI、または開始および長さインジケータ(SLIV)プロセスのうちの少なくとも1つからスロットオフセット乗数を決定することと、をさらに有し、前記非連続スロットは、前記スロットオフセット乗数に基づいて示され、前記スロットオフセットは、(i)前記最小スロットオフセットと(ii)前記基地局シグナリングされたスロットオフセットに前記スロットオフセット乗数を乗じた値との和に基づいて、決定される、請求項18に記載の1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項20】
前記最小スロットオフセットは、前記UEの無線リソース制御(RRC)構成、前記DCI、または前記UEの無線リソース制御(RRC)構成、前記DCI、または前記UEの所定の構成から決定される、請求項16に記載の1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
第5世代モバイルネットワーク(Fifth generation mobile network、5G)は、データ送信速度、信頼性、可用性などを改善することを目的とする無線規格である。この規格は、依然として開発中であるが、無線通信の様々な側面、例えば、新無線(NR)および52.6GHzよりも大きいスペクトルにおけるNRに関連する多くの詳細を含む。
【図面の簡単な説明】
【0002】
【
図1】いくつかの実施形態に係るネットワーク環境の一例を示す図である。
【0003】
【
図2】いくつかの実施形態に係るサブキャリア間隔およびスロット長の例を示す図である。
【0004】
【
図3】いくつかの実施形態に係るフレーム構造の例を示す図である。
【0005】
【
図4】いくつかの実施形態に係る通信スケジューリングの一例を示す図である。
【0006】
【
図5】いくつかの実施形態に係る、候補スロットの数を増加させるハイブリッド自動再送要求(HARQ)スロットベーススケジューリングの一例を示す図である。
【0007】
【
図6】いくつかの実施形態に係る、候補スロットの数を増加させるHARQスロットベーススケジューリングのための動作フロー/アルゴリズム構造の一例を示す図である。
【0008】
【
図7】いくつかの実施形態に係る、最小スロットオフセットを伴うHARQスロットベーススケジューリングの一例を示す図である。
【0009】
【
図8】いくつかの実施形態に係る、均一な分布を有する非連続候補スロットを伴う、HARQスロットベーススケジューリングの一例を示す図である。
【0010】
【
図9】いくつかの実施形態に係る、不均一な分布を有する非連続候補スロットを伴う、HARQスロットベーススケジューリングの一例を示す図である。
【0011】
【
図10】いくつかの実施形態に係る、最小スロットオフセットを伴うHARQスロットベーススケジューリングのための動作フロー/アルゴリズム構造の一例を示す図である。
【0012】
【
図11】いくつかの実施形態に係る、データ受信またはデータ送信のためのスロットベーススケジューリングの例を示す図である。
【0013】
【
図12】いくつかの実施形態に係る、データ受信またはデータ送信のためのスロットベーススケジューリングのための動作フロー/アルゴリズム構造の一例を示す図である。
【0014】
【
図13】いくつかの実施形態による、HARQ処理の一例を示す図である。
【0015】
【
図14】いくつかの実施形態に係る、HARQスロットグループベース処理の一例を示す図である。
【0016】
【
図15】いくつかの実施形態に係る、HARQスロットグループベース処理のための動作フロー/アルゴリズム構造の一例を示す図である。
【0017】
【
図16】いくつかの実施形態に係る、受信構成要素の一例を示す図である。
【0018】
【
図17】いくつかの実施形態に係る、UEの一例を示す図である。
【0019】
【
図18】いくつかの実施形態に係る、基地局の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下の詳細な説明は、添付の図面を参照する。同じ参照番号が、同じまたは類似の要素を識別するために、異なる図面において使用される場合がある。以下の記載において、限定するためではなく説明の目的上、様々な実施形態の様々な態様の完全な理解を提供するために、特定の構造、アーキテクチャ、インタフェース、技法などの具体的な詳細を説明する。しかし、様々な実施形態の様々な態様が、これらの具体的な詳細から逸脱した他の例において実施され得ることは、本開示の利益を有する技術分野の当業者には明らかであろう。場合によっては、様々な実施形態の説明を不必要な詳細によって不明瞭にしないように、周知のデバイス、回路、および方法の説明は省略される。本開示の目的のために、「AまたはB」は、(A)、(B)、または(AおよびB)を意味する。
【0021】
以下は、本開示で使用され得る用語の用語集である。
【0022】
本明細書で使用するとき、「回路」という用語は、電子回路、論理回路、プロセッサ(共有、専用またはグループ)またはメモリ(共有、専用またはグループ)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルデバイス(FPD)(例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、複合PLD(CPLD)、大容量PLD(HCPLD)、構造化ASIC、またはプログラマブルシステムオンチップ(SoC))、デジタル信号プロセッサ(DSP)などの説明した機能を提供するように構成されたハードウェア構成要素を指すか、その一部であるかまたは含む。いくつかの実施形態では、回路は、1つ以上のソフトウェアまたはファームウェアプログラムを実行して、記載された機能の少なくとも一部を提供することができる。「回路」という用語はまた、1つ以上のハードウェア要素(または、電気システム若しくは電子システムにおいて使用される回路の組み合わせ)と、使用されるプログラムコードを組み合わせて、そのプログラムコードの機能を実行することを指すことができる。これらの実施形態では、ハードウェア要素とプログラムコードとの組み合わせは、特定のタイプの回路と呼ばれ得る。
【0023】
本明細書で使用するとき、「プロセッサ回路」という用語は、一連の算術演算若しくは論理演算またはデジタルデータの記録、記憶または転送を順次自動的に実行することができる回路を指すか、その一部であるか、または含む。「プロセッサ回路」という用語は、アプリケーションプロセッサ、ベースバンドプロセッサ、中央処理装置(CPU)、グラフィック処理装置、シングルコアプロセッサ、デュアルコアプロセッサ、トリプルコアプロセッサ、クアドコアプロセッサ、またはプログラムコード、ソフトウェアモジュールまたは機能プロセスなどのコンピュータ実行可能命令を実行または動作させることができる任意の他のデバイスを指し得る。
【0024】
本明細書で使用するとき、「インタフェース回路」という用語は、2つ以上の構成要素またはデバイス間の情報の交換を可能にする回路を指すか、その一部であるか、または含む。用語「インタフェース回路」は、1つ以上のハードウェアインタフェース、例えば、バス、I/Oインタフェース、周辺構成要素インタフェース、ネットワークインタフェースカード、または同様のものを指すことがある。
【0025】
本明細書で使用される「ユーザ機器」または「UE」という用語は、無線通信機能を有するデバイスを指し、通信ネットワーク内のネットワークリソースのリモートユーザを表すことができる。「ユーザ機器」または「UE」という用語は、クライアント、モバイル、モバイルデバイス、モバイル端末、ユーザ端末、モバイルユニット、モバイルステーション、モバイルユーザ、加入者、ユーザ、リモートステーション、アクセスエージェント、ユーザエージェント、受信機、無線機器、再構成可能無線機器、再構成可能モバイルデバイスなどと同義であると考えられてもよく、それらと呼ばれてもよい。さらに、「ユーザ機器」または「UE」という用語は、任意のタイプの無線/有線デバイスまたは無線通信インタフェースを含む任意のコンピューティングデバイスを含んでもよい。
【0026】
本明細書で使用される「基地局」という用語は、通信ネットワークのネットワーク要素であり、通信ネットワークにおけるアクセスノードとして構成され得る、無線通信機能を有するデバイスを指す。通信ネットワークへのUEのアクセスは、基地局によって少なくとも部分的に管理され得、それによって、UEは、通信ネットワークにアクセスするために基地局と接続する。無線アクセス技術(RAT)に応じて、基地局は、gNodeB(gNB)、eNodeB(eNB)、アクセスポイントなどと呼ばれることがある。
【0027】
本明細書で使用するとき、用語「コンピュータシステム」は、任意のタイプの相互接続された電子デバイス、コンピュータデバイス、またはそれらの構成要素を指す。加えて、「コンピュータシステム」または「システム」という用語は、互いに通信可能に結合されたコンピュータの様々な構成要素を指すことができる。さらに、「コンピュータシステム」または「システム」という用語は、互いに通信可能に結合され、コンピューティングリソースまたはネットワーキングリソースを共有するように構成された複数のコンピュータデバイスまたは複数のコンピューティングシステムを指すことができる。
【0028】
本明細書で使用するとき、「リソース」という用語は、物理的なまたは仮想デバイス、コンピューティング環境内の物理的なまたは仮想コンポーネント、または特定のデバイス内の物理的なまたは仮想コンポーネント、例えば、コンピュータデバイス、機械的デバイス、メモリ空間、プロセッサ/CPU時間、プロセッサ/CPU使用量、プロセッサおよびアクセラレータ負荷、ハードウェア時間または使用量、電力、入出力動作、ポートまたはネットワークソケット、チャネル/リンク割り当て、スループット、メモリ使用量、ストレージ、ネットワーク、データベースおよびアプリケーション、ワークロードユニットなどを指す。「ハードウェアリソース」は、物理的ハードウェア要素によって提供される計算リソース、記憶リソースまたはネットワークリソースを指し得る。「仮想化リソース」は、仮想化インフラストラクチャによってアプリケーション、デバイス、システムなどに提供される、計算リソース、ストレージリソース、またはネットワークリソースを指すことができる。「ネットワークリソース」または「通信リソース」という用語は、通信ネットワークを介してコンピュータデバイス/システムによってアクセス可能なリソースを指すことができる。「システムリソース」という用語は、サービスを提供するための任意の種類の共有エンティティを指し得、コンピューティングリソースまたはネットワークリソースを含み得る。システムリソースは、そのようなシステムリソースが単一のホストまたは複数のホスト上に存在し、明確に識別可能であるサーバを介してアクセス可能である、コヒーレント機能、ネットワークデータオブジェクトまたはサービスのセットと考えることができる。
【0029】
本明細書で使用するとき、用語「チャネル」は、データまたはデータストリームを通信するために使用される有形または非有形のいずれかの伝送媒体を指す。「チャネル」という用語は、「通信チャネル」、「データ通信チャネル」、「伝送チャネル」、「データ伝送チャネル」、「アクセスチャネル」、「データアクセスチャネル」、「リンク」、「データリンク」、「キャリア」、「高周波キャリア」またはデータが通信される経路または媒体を示す任意の他の同様の用語と同義または同等であり得る。加えて、本明細書で使用するとき、用語「リンク」は、情報を送受信する目的での2つのデバイス間の接続を指す。
【0030】
本明細書で使用するとき、「インスタンス化する」、「インスタンス化」などの用語は、インスタンスの作成を指す。「インスタンス」はまた、例えばプログラムコードの実行中に発生し得るオブジェクトの具体的な発生を指す。
【0031】
「接続される」という用語は、共通の通信プロトコル層にある2つ以上の要素が、通信チャネル、リンク、インタフェースまたは参照点を介して互いに確立されたシグナリング関係を有することを意味し得る。
【0032】
本明細書で使用するとき、「ネットワーク要素」という用語は、有線または無線通信ネットワークサービスを提供するために使用される物理的なまたは仮想化された機器またはインフラストラクチャを指す。「ネットワーク要素」という用語は、ネットワーク化コンピュータ、ネットワーク用ハードウェア、ネットワーク機器、ネットワークノード、仮想化ネットワーク機能などと同義であるとみなされ得、またはそのように呼ばれ得る。
【0033】
「情報要素」という用語は、1つ以上のフィールドを含む構造要素を指す。「フィールド」という用語は、情報要素、またはコンテンツを含むデータ要素の個々のコンテンツを指す。情報要素は、1つ以上の更なる情報要素を含み得る。
【0034】
図1は、いくつかの実施形態に係るネットワーク環境100を示す。ネットワーク環境100は、UE104およびgNB108を含み得る。gNB108は、無線アクセスセル、例えば、第3世代パートナーシッププロジェクト (3GPP)新無線 (NR)セルを提供する基地局であってもよく、これを介してUE104はgNB108と通信することができる。UE104およびgNB108は、第5世代(Fifth Generation、5G)NRシステム規格を定義するものなど、3GPP技術仕様書に準拠したエアインタフェースを介して通信することができる。
【0035】
gNB108は、トランスポートチャネル上に論理チャネルをマッピングし、物理チャネル上にトランスポートチャネルをマッピングすることによって、ダウンリンク方向に情報(例えば、データおよび制御シグナリング)を送信することができる。論理チャネルは、無線リンク制御(RLC)層とメディアアクセス制御(MAC)層との間でデータを転送することができ、トランスポートチャネルは、MAC層とPHY層との間でデータを転送することができ、物理チャネルは、エアインタフェースを介して情報を転送することができる。物理チャネルは、物理ブロードキャストチャネル(PBCH)と、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)と、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)とを含み得る。
【0036】
PBCHは、UE104がサービングセルへの初期アクセスのために使用し得るシステム情報をブロードキャストするために使用され得る。PBCHは、同期信号(SS)/PBCHブロック中で物理同期信号(PSS)および2次同期信号(SSS)とともに送信され得る。SS/PBCHブロック(SSB)は、セルサーチ手順中に、およびビーム選択のために、UE104によって使用され得る。
【0037】
PDSCHは、エンドユーザアプリケーションデータ、シグナリング無線ベアラ(SRB)メッセージ、システム情報メッセージ(例えば、MIB以外の)システム情報メッセージ、およびページングメッセージを転送するために使用され得る。
【0038】
PDCCHは、アップリンクリソースとダウンリンクリソースの両方を割り振るためにgNB108のスケジューラによって使用されるダウンリンク制御情報(DCI)を転送することができる。DCIはまた、アップリンク電力制御コマンドを提供し、スロットフォーマットを構成し、またはプリエンプションが発生したことを示すために使用され得る。
【0039】
gNB108はまた、様々な参照信号をUE104に送信することができる。参照信号は、PBCH、PDCCH、およびPDSCHのための復調参照信号(DMRS)を含み得る。UE104は、伝搬チャネルの影響を推定するために、受信されたバージョンのDMRSを、送信された既知のDMRSシーケンスと比較し得る。次いで、UE104は、対応する物理チャネル送信の復調プロセス中に伝搬チャネルの逆を適用し得る。
【0040】
参照信号はまた、チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)を含み得る。CSI-RSは、CSI報告、ビーム管理、接続モードモビリティ、無線リンク障害検出、ビーム障害検出および回復、並びに時間および周波数同期の微調整のために使用され得る多目的ダウンリンク送信であり得る。
【0041】
物理チャネルからの参照信号および情報は、リソースグリッドのリソースにマッピングされ得る。所与のアンテナポート、サブキャリア間隔構成、および送信方向(例えば、ダウンリンクまたはアップリンク)に対して、1つのリソースグリッドが存在する。NRダウンリンクリソースグリッドの基本単位は、周波数領域における1つのサブキャリアと時間領域における1つの直交周波数分割多重(OFDM)シンボルとによって定義され得るリソース要素であり得る。周波数領域における12連続するサブキャリアは、物理リソースブロック(PRB)を構成し得る。リソース要素グループ(REG)は、周波数領域において1つのPRBと、時間領域において1つのOFDMシンボルとを含み得、例えば、12リソース要素を含み得る。制御チャネル要素(CCE)は、PDCCHを送信するために使用されるリソースのグループを表すことができる。1つのCCEは、いくつかのREG、例えば、6つのREGにマッピングされ得る。
【0042】
異なるアンテナポートを使用する送信は、異なる無線チャネルを経験することがある。しかしながら、いくつかの状況では、異なるアンテナポートが共通の無線チャネル特性を共有し得る。例えば、異なるアンテナポートは、同様のドップラシフト、ドップラ拡散、平均遅延、遅延拡散、または空間受信機パラメータ(例えば、UEにおけるダウンリンク受信信号到来角に関連する特性)を有し得る。これらの大規模無線チャネル特性のうちの1つ以上を共有するアンテナポートは、互いに擬似コロケート(QCL)されていると言われ得る。3GPPは、どの特定のチャネル特性が共有されるかを示すために4つのタイプのQCLを規定している。例えば、QCLタイプAにおいて、アンテナポートは、ドップラシフト、ドップラ拡散、平均遅延、および遅延拡散を共有する。QCLタイプBでは、アンテナポートがドップラシフトを共有し、ドップラ拡散が共有される。QCLタイプCでは、アンテナポートは、ドップラシフトおよび平均遅延を共有する。QCLタイプDでは、アンテナポートは、空間受信機パラメータを共有する。
【0043】
gNB108は、参照信号(例えば、同期信号/PBCHまたはCSI-RS)のために使用されるアンテナポートと、ダウンリンクデータまたは制御シグナリング、例えば、PDSCHまたはPDCCHとの間のQCL関係を示すために、送信構成インジケータ(TCI)状態情報をUE104に提供し得る。gNB108は、これらのQCL関係をUE104に通知するために、RRCシグナリング、MAC制御要素シグナリング、およびDCIの組み合わせを使用することができる。
【0044】
UE104は、物理アップリンクチャネルを使用してgNB108にデータおよび制御情報を送信することができる。例えば、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)および物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)を含む、異なるタイプの物理アップリンクチャネルが可能である。PUCCHが、アップリンク制御情報(UCI)などの制御情報をUE104からgNB108に搬送するのに対して、PUSCHは、データトラフィック(例えば、エンドユーザアプリケーションデータ)を搬送し、UCIを搬送することができる。
【0045】
UE104およびgNB108は、アップリンク方向およびダウンリンク方向における送信のための所望のビームを識別し、維持するために、ビーム管理動作を実行し得る。ビーム管理は、ダウンリンク方向のPDSCHおよびPDCCH、並びにアップリンク方向のPUSCHおよびPUCCHの両方に適用され得る。
【0046】
図1に記載されているような5Gネットワーク用の周波数帯域は、周波数範囲1(FR1)および周波数範囲2(FR2)の2つのセットに入る。FR1は、LTE周波数範囲を含む450メガヘルツ(MHz)から7.125ギガヘルツ(GHz)までの通信をカバーする。FR2は、24.25GHz~52.6GHzをカバーする。FR2は、ミリ波(mm波)スペクトルとして知られている。FR2より上の無認可帯域におけるNRを介した通信のための研究および開発が進行中である。例えば、産業上の関心は、例えば、52.6GHzと71GHzとの間など、52.6GHzよりも大きい周波数を含む、52.6GHz帯域を上回るスペクトルにおいて発展している。この帯域の無線波は、いわゆるミリ波帯域の波長を有し、この帯域の放射はミリメートル波として知られている。これらの周波数において動作するとき、5G NRは、無認可帯域および/または認可帯域におけるアップリンク動作とダウンリンク動作との両方を可能にし、例えば、限定はしないが、広帯域キャリア、フレキシブル数理神秘学、動的時分割複信TDD、ビームフォーミング、および動的スケジューリング/ハイブリッド自動再送要求(HARQ)タイミングなどの特徴をサポートする。52.6GHzと71GHzとの間の周波数は、サブ52.6GHz(現在のNRシステム)への近接性、並びに52.6GHzと71GHzとの間、52.6GHzと114.25GHzとの間、71GHzと114.25GHzとの間の(非)認可スペクトル、または位相雑音を緩和するために120KHzよりも大きいサブキャリア間隔が必要とされ得る任意の他のスペクトルなどにおける高データレート通信のための差し迫った商業的機会のために興味深い。
【0047】
52.6GHz超の送信では、サブキャリア間隔(SCS)は、位相雑音に対するロバスト性を提供するために増加される。一実施形態では、UEおよびgNB(または他のネットワークノード)によってサポートされるサブキャリア間隔は、120、240、480、960、および1920KHzを含むサブキャリア間隔のグループである。しかしながら、サブキャリア間隔のグループは、これらのサブキャリア間隔の全てよりも少ないサブキャリア間隔を含んでもよく、および/または他のサブキャリア間隔を含んでもよい。120KHzサブキャリア間隔は、現在、FR2におけるデータのために使用される。240KHzサブキャリア間隔は、FR2における同期信号ブロック(SSB)のために使用される。52.6GHz以上のスペクトルに対して120KHzのサブキャリア間隔を再利用することの実現可能性についての研究が進行中である。残りのサブキャリア間隔も検討中であり、実装変更を必要とする可能性が高い。これらの実装変更のいくつかは、本明細書で説明され、通信スケジューリングおよびHARQ処理に関連する。
【0048】
特に、120KHzを超える(例えば、240KHz以上の)サブキャリア間隔の増加は、通信スケジューリングおよびHARQ処理に関連する実装課題をもたらす。この増加は、シンボル(例えば、OFDMシンボル)のサイズの減少をもたらす。例えば、120 KHzのサブキャリア間隔と960KHzのサブキャリア間隔とを比較すると、シンボルのサイズは8分の1に減少する。通信スケジューリングおよびHARQ処理手順が5G NR技術仕様から変更されない場合(例えば、120KHz以下のサブキャリア間隔が使用されるとき)、UEは、その処理能力の一部を増加させることを要求され得る。以前の例では、UEは、120KHzを960KHzと比較する際に、最大8倍量のデータおよびHARQ処理を実行しなければならない。
【0049】
本開示の実施形態は、52.6GHz以上の周波数スペクトルに関連して説明されるが、実施形態はそのように限定されない。代わりに、実施形態は、他の周波数範囲にも同様に適用される。例えば、特定の周波数範囲は、サブキャリア間隔の特定の範囲を必要とし得る。関連するサブキャリア間隔が与えられると、通信スケジューリングおよび/またはHARQ処理は、本開示の実施形態ごとに調整され得る。
【0050】
図2は、いくつかの実施形態に係るサブキャリア間隔およびスロット長の例を示す図である。前世代の無線通信と比較して、5G NRは、複数の異なるタイプのサブキャリア間隔をサポートする。例えば、LTEは15KHzのみをサポートするが、5G NRは、3GPP TS 38.211 v16.3.0(2020-10-01)において0、1、2、および3の数理神秘学「μ」と呼ばれる15KHz、30KHz、60KHz、および120KHzのサブキャリア間隔をサポートする。一般に、スロット長は数理神秘学に依存する。スロットは、いくつかのシンボルを含む。OFDMシンボルが使用され(例えば、スロット中に14のOFDMシンボル)、サブキャリア間隔を使用して変調されるとき、結果として生じるスロット長は、サブキャリア間隔が広くなるにつれて(または同等に、数理神秘学が増加するにつれて)短くなる。
【0051】
図2の例示では、第1のサブキャリア間隔210と、第2のサブキャリア間隔220と、結果として生じるスロット長との間で比較が行われる。第1のサブキャリア間隔210は120KHzであり、使用される場合、スロット212の結果として生じる長さは0.125ミリ秒である。比較すると、第2のサブキャリア間隔240は240KHzであり、使用される場合、スロット222の結果として生じる長さは0.0625ミリ秒である。言い換えれば、第2のサブキャリア間隔240は第1のサブキャリア間隔210の2倍であるが、スロット222の長さはスロット212の長さの半分である。以下の表1は、14のOFDMシンボルを含むスロットについての数理神秘学、サブキャリア間隔、およびスロット長を要約する。
【表1】
【0052】
図3は、いくつかの実施形態によるフレーム構造の例を示す図である。サブキャリア間隔にかかわらず、無線フレームの長さおよび1つのサブフレームの長さは各々同じままである。無線フレームは10ミリ秒の長さであり、サブフレームは1ミリ秒の長さである。サブキャリア間隔の変更は、スロットの長さおよびサブフレーム内のスロットの数に関する柔軟性を可能にする。スロット内のシンボルの数は、サブキャリア間隔に基づいて変化してもよいが、変化する必要はなく、スロット構成タイプに応じて変化することができる。スロット構成0の場合、スロット内のシンボルの数は14である。比較すると、スロット構成1の場合、この数は7である。
【0053】
図3の例示では、第1の無線フレーム310と第2の無線フレーム320との間で比較が行われる。第1の無線フレーム310は、120KHzのサブキャリア間隔に対応し、第2の無線フレーム320は、240KHzのサブキャリア間隔に対応する。両方の無線フレーム310および320は、10ミリ秒の同じ長さを有する。無線フレーム310および320の両方はまた、10サブフレームを含み、その各々は1ミリ秒である。しかしながら、スロットの数および長さは、2つの無線フレーム310および320の間で変化する。
【0054】
無線フレーム310のサブフレーム312は、8スロットを含む。サブフレーム312は1ミリ秒の長さであるので、8つのスロットの各々は0.125ミリ秒である。図示のように、サブフレーム312のスロット314は、14シンボルを含み、0.125ミリ秒の長さである。比較すると、無線フレーム320のサブフレーム322は、16スロットを含む。サブフレーム322は1ミリ秒の長さであるので、16スロットの各々は0.0625ミリ秒である。図示のように、サブフレーム322のスロット324は、14シンボルを含み、0.0625ミリ秒の長さである。したがって、無線フレーム320は、無線フレーム310の2倍の数のスロットおよびシンボルを含むが、それらの長さは同じである。この比較は、他のサブキャリア間隔にも同様に適用される。例えば、120KHzサブキャリア間隔の無線フレームに対して、480KHzサブキャリア間隔の無線フレームは、4倍の数のスロットおよびシンボルを含み、960KHzサブキャリア間隔の無線フレームは、8倍の数のスロットおよびシンボルを含み、1920KHzサブキャリア間隔の無線フレームは、16倍の数のスロットおよびシンボルを含む。
【0055】
図4は、いくつかの実施形態に係る通信スケジューリングの一例を示す図である。一般に、通信スケジューリングは、実際の時間ではなくスロットに基づいて定義される。例えば、DCI受信、データ受信、データ送信、およびHARQ送信を含む異なるタイプの通信が可能である。通信は、52.6GHzより大きい周波数を有し、120KHzより大きいサブキャリア間隔(例えば、240、480、960、および/または1920KHz)を使用することができる物理チャネル(ダウンリンクまたはアップリンク)上で行われることができる。
【0056】
本開示では、アップリンクスロットおよびダウンリンクスロットが参照される。アップリンクスロットは、アップリンクトラフィック(データおよび/または制御)を送るために使用されるシンボルを含むことができるスロットを指す。スロット自体はまた、ダウンリンクトラフィック(データおよび/または制御)を受信するために使用されるシンボルを含むことができる。逆に、ダウンリンクスロットは、ダウンリンクトラフィックおよび/または制御を受信するために使用されるシンボルを含むことができるスロットを指す。スロット自体はまた、アップリンクトラフィックおよび/または制御を送信するために使用されるシンボルを含むことができる。特に、5G NRは、各スロットが、アップリンクトラフィックのみ(この場合、スロットは、本明細書ではアップリンクスロットと呼ばれる)、ダウンリンクトラフィックのみ(この場合、スロットは、本明細書ではダウンリンクスロットと呼ばれる)、またはアップリンクトラフィックとダウンリンクトラフィックの両方(この場合、スロットは、フレキシブルスロットとして知られ、本明細書では、アップリンクトラフィックを参照するときはアップリンクスロットと呼ばれ、ダウンリンクトラフィックを参照するときはダウンリンクスロットと呼ばれる)のいずれかに使用されることを可能にする。
【0057】
図4の例示では、UEは、基地局から(例えば、PDCCH上で)DCI410を受信する。DCI410は、フォーマット1_0、フォーマット1_1、またはフォーマット1_2を有することができ、(例えば、PDSCH420上の)データ受信とHARQ送信(例えば、PUCCH430上の肯定応答/否定応答(ACK/NAK))とをスケジュールすることができる。データ受信のスケジューリングは、DCI受信からのスロットオフセット(K0)に続き、HARQフィードバックのスケジューリングは、データ受信からのスロットオフセット(K1)(またはDCI受信からのK0+K1)に続く。より新しいDCIフォーマットが可能であり(3GGP技術仕様のリリース17以降)、本明細書ではDCIフォーマット1_xと呼ぶことができる。本開示の実施形態は、DCフォーマット1_xに同様に適用され、それによって、スロットオフセット(K)は、
図5~
図12で説明される技法のいずれかを使用してサブキャリア間隔に依存し得る。
【0058】
スロットオフセット(K0)は、ダウンリンク割り当てとダウンリンクデータ受信との間のスロットオフセット遅延である。このスロットオフセット遅延は、ダウンリンクスケジューリングのためのPDCCH(DCI)が受信されるダウンリンクスロットと、PDSCHデータがスケジューリングされるダウンリンクスロットとの間のスロットの数として定義され得る。スロットオフセット(K1)は、ダウンリンクデータ受信と、アップリンク上の対応するHARQフィードバック(例えば、ダウンリンクデータ受信のためにPUCCH上のアップリンクスロット内で送られるべきHARQコードブック)との間のスロットオフセット遅延である。このスロットオフセット遅延は、データがPDSCH上でスケジュールされるダウンリンクスロットと、スケジュールされたPDSCHデータのためのACK/NACKフィードバックが送られる必要があるアップリンクスロットとの間のスロットの数として定義され得る。スロットオフセット(K1)は、データ受信の終了からHARQ送信の最も早い可能な開始まで(例えば、PDSCH受信の終了からACK/NAK送信の最も早い可能な開始まで)のUE処理のために必要とされるOFDMシンボルの数(N1)の関数であり得る。スロットオフセット(K0)およびスロットオフセット(K1)の態様は、それぞれ3GPP TS 38.214 v16.3.0(2020-10-02)および3GPP TS 38.213 v16.3.0(2020-10-02)に記載されている。
【0059】
UEはまた、(例えば、PDCCH上で)基地局からDCI440を受信する。DCI440は、フォーマット0_0、フォーマット0_1、またはフォーマット0_2を有することができ、(例えば、PUSCH 450上での)データ送信をスケジュールすることができる。データ送信のスケジューリングは、DCI受信からのスロットオフセット(K2)に従う。スロットオフセット(K2)は、ダウンリンクにおけるアップリンクグラント受信と、対応するアップリンクデータ送信との間のスロットオフセット遅延である。このスロットオフセット遅延は、アップリンクスケジューリングのためのPDCCH(DCI)が受信されるダウンリンクスロットと、アップリンクデータがPUSCH上で送信される必要があるアップリンクスロットとの間のスロットの数として定義され得る。スロットオフセット(K2)は、DCI受信からアップリンクデータ送信の最も早い可能な開始まで(例えば、PDCCHからPUSCHの最も早い可能な開始まで)のOFDMシンボルの数(N2)の関数であり得る。スロットオフセット(K2)の態様は、3GPP TS 38.214 v16.3.0(2020-10-02)に記載されている。
【0060】
加えて、UEは、(第1のDCI460および第2のDCI470として示される)時間フレーム内で複数のDCIを受信することができ、それらのタイミングに応じて、アップリンクチャネル上で対応するHARQフィードバックを多重化することができる。多重化を実行する可能性は、第2のDCI470と第1のHARQフィードバック送信との間のシンボルの数(N3)(例えば、第2のDCI470が受信されるダウンリンクスロットと、HARQフィードバックの送信のために第1のDCI460によってスケジュールされたアップリンクスロットとの間のシンボルの数)に依存する。シンボル数(N3)の態様は、3GPP TS 38.213 v16.3.0(2020-10-02)に記載されている。
【0061】
通信スケジューリングは実際の時間ではなくスロットに基づいて定義されており、サブキャリア周波数に応じて同一単位時間内にスロット数が変化するため、同一単位時間内に行われる処理量も変化する。上述したように、サブキャリア間隔の増加は、スロットの時間長の減少をもたらす。したがって、同じ単位時間内で、増加は、追加のスロットベースの処理を必要とする。例えば、120KHzサブキャリア間隔を240KHzサブキャリア間隔と比較すると、スロットのサイズは2分の1に縮小される。1ミリ秒において、120KHzのサブキャリア間隔に対しては8スロットが処理される必要があり、240KHzのサブキャリア間隔に対しては16スロットが処理される必要がある。言い換えれば、UE104などのデバイスは、120KHzサブキャリア間隔に関連する240KHzサブキャリア間隔について、最大2倍のHARQおよびデータ処理を同じ単位時間で実行する必要がある。処理の影響を軽減するために、通信スケジューリング(例えば、DCI受信、データ受信、データ送信、および/またはHARQフィードバック送信の間のタイムライン)は、同じ単位時間内で、処理量が、ある場合は、著しく増加しないように、スロットの長さに対する変更を考慮することができる。そのようなタイプの通信スケジューリングのための実施形態が、本明細書で説明される。
【0062】
上記のスロットオフセットおよびOFDMシンボルの数を再び参照すると、UE処理時間は、サブキャリア間隔に依存するそのようなパラメータに依存する。例えば、3GPP TS 38.214 v16.3.0(2020-10-02)によれば、「割り当てられたHARQ-ACKタイミングK1および使用されるPUCCHリソースによって定義され、タイミングアドバンスの効果を含む、HARQ-ACK情報を搬送するPUCCHの第1のアップリンクシンボルが、シンボルL1より早く開始しない場合、ここで、L1は、肯定応答されるTBを搬送するPDSCHの最後のシンボルの終了が肯定応答された後、T
proc,1=(N
1+d
1,1+d
2)(2048+144)・κ2
-μ・T
c+T
extの後にそのCPが開始する次のアップリンクシンボルとして定義され、UEは、有効なHARQ-ACKメッセージを提供するものとし」、そして「N1は、それぞれ、UE処理能力1および2のための表5.3-1および表5.3-2のμに基づく」。これらの2つの表は、それぞれ表2および表3として参照のために本明細書において以下にコピーされる。
【表2】
【表3】
【0063】
上記の2つの表に示されているように、数理神秘学「μ」(例えば、サブキャリア間隔)が増加すると、OFDMシンボルの数(N1)が増加し、処理時間(例えば、Tproc,1)が増加する。
【0064】
同様に、3GPP TS 38.214 v16.3.0(2020-10-02)によれば、「スケジューリングDCIのスロットオフセットK2並びに開始および長さインジケータSLIVによって定義されるような、DM-RSを含み、タイミングアドバンスの効果を含む、トランスポートブロックのためのPUSCH割り当てにおける第1のアップリンクシンボルが、シンボルL2よりも早くない場合、ここで、L2は、PUSCHをスケジューリングするDCIを搬送するPDCCHの最後のシンボルの受信が終了した後、そのCPT
proc,2=max((N
2+d
2,1+d
2)(2048+144)・κ2
-μ・T
c+T
ext+T
switch,d
2,2を有する次のアップリンクシンボルとして定義され、UEは、トランスポートブロックを送信するものとし」、そして「N2は、UE処理能力1および2についてそれぞれ表6.4-1および表6.4-2のμに基づく」。これら2つの表は、それぞれ表4および表5として参照のために本明細書において以下にコピーされる。
【表4】
【表5】
【0065】
ここでも、上記の2つの表に示されているように、数理神秘学「μ」(例えば、サブキャリア間隔)が増加すると、OFDMシンボルの数(N2)が増加し、処理時間(例えば、Tproc,2)が増加する。
【0066】
OFDMシンボル数(N3)に関しては、3GPP TS 38.213 v16.3.0(2020-10-02)に「UEが、スロットにおいて、対応するHARQ-ACK情報を有するPUCCH送信のための第1のリソースを示す第1のDCIフォーマットを検出し、スロットにおいて、対応するHARQ-ACK情報を有するPUCCH送信のための第2のリソースを示す第2のDCIフォーマットを後の時間に検出した場合、第2のDCIフォーマットを含むPDCCH受信が、スロット内のPUCCH送信のための第一のリソースの第一のシンボルの先頭からN3・(2048+144)・κ・2-μ・Tcより前ではない場合、UEは、スロットにおけるPUCCHリソースにおいて、第2のDCIフォーマットに対応するHARQ-ACK情報を多重化することを期待せず、ここで、κおよびT_cは[4,TS 38.211]の4.1節で定義され、DCIフォーマットを提供するPDCCHのSCS構成およびPUCCHのSCS構成のうち最小のSCS構成に該当する」と記載されている。このタイミング式を使用すると、数理神秘学「μ」(例えば、サブキャリア間隔)の増加に伴って、OFDMシンボルの数(N3)が増加し、処理時間が増加する。
【0067】
処理時間への影響に加えて、サブキャリア間隔への変更は、HARQ処理の態様に影響を及ぼし得る。2つのタイプのHARQコードブックが定義される:タイプ1コードブック(半静的)およびタイプ2コードブック(動的)。タイプ1コードブックでは、HARQコードブックのサイズは、RRCシグナリングによって固定され、リソースを割り当てるために使用されるDCIフォーマットに依存する。DCIフォーマット1_0(フォールバックDCI)では、サイズは、8つの連続スロットから設定され得る。DCIフォーマット1_1(非フォールバックDCI)は、0から15までの範囲内の最大8つの値を選択するために使用可能なPDSCH-to-HARQ_feedback_timing_indicatorフィールドなど、サイズを示すインジケータを含む:dl-data-to-ULACKから{0,1,5,7,9,10,11,15}
PUCCH-Config::=SEQUENCE{
dl-DataToUL-ACK SEQUENCE(SIZE(8))OF INTEGER(0..15)OPTIONAL,--Need M
}。
【0068】
タイプ1コードブックは、PDCCH上のリソース割り当ての検出/復号に失敗したUEに対してロバストである。しかしながら、その固定されたサイズは、大きなオーバーヘッドをもたらし得る。タイプ2コードブックの場合、サイズは、リソース割り当ての数に基づいて変化する。このコードブックは、カウンタ動的割り当てインデックス(cDAI)および総動的割り当てインデックス(tDAI)を定義する。DCIに含まれるcDAIは、DCIがキャリア第1の時間第2の方式で受信された時点までのスケジュールされたダウンリンク送信の数を示す。DCIに含まれるtDAIは、この時点までの全てのキャリアにわたるダウンリンク送信の総数(例えば、現在の時点における最高のcDAI)を示す。タイプ2コードブックは、DCAIフォーマット1_0(cDAIのみ)におけるDAIフィールドを2ビットフィールドとして使用し、DCIフォーマット1_1(cDAIおよびtDAI)を4ビットフィールドとして使用して送信される。gNBは、DCIフォーマット0_1中の第1/第2のDAIを使用してHARQ送信を要求し、ここで、2ビットフィールドは、総DAI(例えば、gNBに返されるべきHARQ ACKの総数)を示すために使用される。タイプ1コードブックと比較して、タイプ2コードブックはロバスト性が低いが、リソース効率が高い。
【0069】
より大きいサブキャリア間隔(より小さいシンボル持続時間)を仮定すると、上記で説明したように、処理のために必要とされるシンボルの数(例えば、PDSCH(N1))が増加する。増加は、ダウンリンクデータ受信と、アップリンク上の対応するHARQ-ACKフィードバックおよびその関連付けられたシグナリング(例えば、N1による)との間の遅延、DCI受信とアップリンク送信(例えば、N2による)との間の遅延、フィードバックされる必要があるHARQコードブックによって必要とされるオーバーヘッド、フィードバックにおいて複数のHARQ ACKを多重化するためのUEタイムライン要件(例えば、N1またはN2およびN3による)、並びに必要とされるHARQ ACKプロセスの数に影響を及ぼす。
【0070】
影響を軽減するために、OFDMシンボルの数N1、N2、およびN3に対する修正を考慮することが可能である。しかしながら、次の図でさらに説明されるように、スケジューリングおよびHARQ処理をサブキャリア間隔増加に採用することによって、より良い手法を使用することができる。
【0071】
N1である限り、PDSCH処理能力1のみが必要とされる(例えば、表3に戻って参照すると、PDSCH処理能力2は、60KHzサブキャリア間隔に対応する2の数理神秘学「μ」を超えては既に考慮されていない)。1つのオプションは、T
proc,1を、120KHzサブキャリア間隔に対する時間処理(T
proc,1(120KHz))と同じ値に維持することである。別のオプションは、T
proc,1を、120KHzのサブキャリア間隔に対する時間処理よりも小さく設定することである(ここでT
proc,1=T
proc,1(120KHz))。さらに別のオプションは、N1を、120KHzサブキャリア間隔に対するOFDMシンボルの数(N1(120KHz))と同じ値に維持することである。更なるオプションは、N1を、120KHzサブキャリア間隔のためのOFDMシンボルの数よりも小さくなるように設定することである(ここでN1=N1(120KHz))。しかしながら、120KHz以下のサブキャリア間隔に対して、および同じ単位時間で処理するために、これらの4つのオプションのいずれも、HARQフィードバック送信前のシンボル(または同等に、スロット)の数の大幅な増加につながる。この結論は、T
proc,1定義に基づいて以下の表6および表7に示されている。その結果、スロットオフセット(K1)の増加が必要とされ、その結果、HARQフィードバック送信前のシンボル記憶に必要なメモリサイズの増加、HARQプロセスの数の増加、およびHARQリソースに対する制限に基づく修正が生じる。
【表6】
【表7】
【0072】
表6におけるOFDMシンボル数(N1)は、dmrs-DownlinkForPDSCH-MappingTypeA、dmrs-DownlinkForPDSCH-MappingTypeBの両方におけるDMRS-DownlinkConfigにおいて、dmrs-AdditionalPosition=pos0。最初の4行の値も表2に示す。最後の4行の値は、Tproc,1に基づく。これらの最後の4つの値は線形であるが、非線形値も導出することができる。同様に、表7のOFDMシンボルの数(N1)は、dmrs-DownlinkForPDSCH-MappingTypeA、dmrs-DownlinkForPDSCH-MappingTypeBのいずれかにおけるDMRS-DownlinkConfigにおけるdmrs-AdditionalPosition≠pos0、または上位層パラメータが構成されない場合のためのものである。最初の4行の値も表2に示す。最後の4行の値は、Tproc,1に基づく。これらの最後の4つの値は線形であるが、非線形値も導出することができる。
【0073】
N2である限り、PDSCH処理能力タイプ1のみが必要とされ得る(例えば、表3に戻って参照すると、PDSCH処理能力タイプ2は、2の数理神秘学「μ」を超えては既に考慮されていない)。1つのオプションは、Tproc,2を、120KHzサブキャリア間隔に対する時間処理(Tproc,2(120KHz))と同じ値に維持することである。別のオプションは、Tproc,2を、120KHzのサブキャリア間隔に対する時間処理よりも小さくなるように設定することである(ここでTproc,2=Tproc,2(120KHz))。さらに別のオプションは、N2を、120KHzサブキャリア間隔に対するOFDMシンボルの数(N2(120KHz))と同じ値に維持することである。更なるオプションは、120KHzサブキャリア間隔に対するOFDMシンボルの数よりも小さくなるようにN2を設定することである(ここで、N2=N2(120KHz))。しかしながら、120KHz以下のサブキャリア間隔に対して、および同じ単位時間で処理するために、これらの4つのオプションのいずれも、PUSCH送信前のシンボル(または同等に、スロット)の数の大幅な増加につながる。その結果、スロットオフセット(K2)およびそれに関連するシグナリングの増加が必要とされ、その結果、PUSCH送信前のシンボル記憶のために必要なメモリサイズが増加する。
【0074】
N3までは、PDSCH処理能力タイプ1のみが必要とされ得る(例えば、表3に戻って参照すると、PDSCH処理能力タイプ2は、2の数理神秘学「μ」を超えては既に考慮されていない)。1つのオプションは、N3を、120KHzサブキャリア間隔に対するOFDMシンボルの数(N3(120KHz))と同じ値に維持することである。別のオプションは、120KHzのサブキャリア間隔に対するOFDMシンボルの数よりも小さくなるようにN3を設定することである(ここでN3=N3(120KHz))。しかしながら、120KHz以下のサブキャリア間隔と比較して、および同じ単位時間で処理するために、これらの2つのオプションのいずれも、HARQ多重化前のシンボル(または同等に、スロット)の数の大幅な増加につながる。この結果、シンボル記憶に必要なメモリサイズが増大したり、送信されるシンボル数の制限が増大したりする。
【0075】
図5~
図12は、サブキャリア間隔の増加に対するシンボル(または同等に、スロット)の数の増加の影響を緩和するためのスケジューリングベースの手法を説明する。
図13~
図15は、この影響を軽減するためのHARQ処理ベースの手法を説明する。異なる手法は、互いに独立して、または互いに関連して使用され得る。
【0076】
図5は、いくつかの実施形態に係る、候補スロットの数を増加させるHARQスロットベーススケジューリングの一例を示す図である。図示されたスケジューリングは、データ受信とHARQフィードバック送信との間のスロットオフセット(K1)に関する。
図5の特定の図では、DCIフォーマット1_0の使用が示されている。しかしながら、実施形態は、以下でさらに説明されるように、DCIフォーマット1_1および1_2に同様に適用される。
【0077】
図5の上部には、いくつかのスロットが示されている。これらのスロットは、120KHz以下のサブキャリア間隔を使用する通信のために利用可能であり得る。ダウンリンクPDSCHスロットは、UEによって受信される。DCIは、HARQフィードバック送信が、ダウンリンクPDSCHスロットに対してオフセットを有するアップリンクPUCCHスロットにおいて生じ得ることを示す。例えば、DCIは、このオフセットについてのスロットオフセットインジケータを含む。DCIフォーマット1_0の場合、スロットオフセットインジケータは、3ビットであり、K1={1,2,3,4,5,6,7,8}にマッピングされる「PDSCH-to-HARQ-timing-indicator」に対応することができる。したがって、DCIフォーマット1_0では、最大8つの連続するスロットが、HARQフィードバック送信のための候補スロット512である。特に、HARQフィードバック送信のためのアップリンクスロットは、候補スロット512から候補スロット510になるように選択され得る。DCIフォーマット1_1およびフォーマット1_2の場合、「PDSCH-to-HARQ-タイミングインジケータ」は、0、1、2、または3ビット長であり得る。3GPP TS 38.212 v16.3.0(2020-10-01)、表9.2.3-1(以下、表8としてコピーされる)は、「PDSCH-to-HARQ-タイミングインジケータ」と、RRC再構成メッセージ内のPUCCH-Configにおいてフィードバック「dl-DataToUL-ACK」を送信するためのスロットの数との間のマッピングを提供する。「PDSCH-to-HARQ-timing-indicator」は、候補スロット512のセットを形成する最大15の連続スロットにマッピングされ得る。
【表8】
【0078】
図5の下部には、いくつかのスロットも示されている。しかしながら、これらのスロットは、120KHzより大きいサブキャリア間隔を使用する通信のために利用可能であり得る。120KHzのサブキャリア間隔と比較するために、240KHzのサブキャリア間隔が示されているが、実施形態は、より大きなサブキャリア間隔にも同様に適用される。一般に、HARQフィードバック送信のためのアップリンクスロットは、候補スロット522のセットからの候補スロットであると決定され、ここで、このセットのサイズは、候補スロット512のサイズよりも大きい。例えば、DCIフォーマット1_0では、8つまでの連続する候補スロットが120KHzサブキャリア間隔のために利用可能であるが、この数は、240KHzサブキャリア間隔のために16(または何らかの他の最大値)に増加され得る(およびより大きいサブキャリア間隔のためにさらに増加され得る)。そうするために、「PDSCH-to-HARQ-タイミングインジケータ」は、3ビットから「m」ビットに増加されることができ、ここで、mは3より大きい整数である(例えば、240KHzサブキャリア間隔に対して「m=4ビット」は、候補スロット522のセットの上限として「2
4=16」の連続スロットをもたらす)。同様に、DCIフォーマット1_1およびフォーマット1_2を用いて、「PDSCH-to-HARQ-タイミングインジケータ」は、最大3ビットから最大「m」ビットに増加されることができ、ここで、mは4より大きい整数である(例えば、240KHzサブキャリア間隔に対して「m=5ビット」は、候補スロット522のセットの上限として「2
5=32」の連続スロットをもたらす)。追加または代替として、「PDSCH-to-HARQ-タイミングインジケータ」が「dl-DataToUL-ACK」(または「dl-DataToUL-ACKForDCIFormat1_2」)にマッピングされるので、「dl-DataToUL-ACK」(または「dl-DataToUL-ACKForDCIFormat1_2」)のサイズは、増加した数のスロットを考慮するために(例えば、240KHzサブキャリア間隔の場合、30スロットに)増加され得る。
【0079】
図5の上部および下部では、DCI候補スロット512および522は、データ受信のためのダウンリンクスロットからオフセットされる(例えば、DCIフォーマット1_0の場合、オフセットは、120KHzのサブキャリア間隔に対して最大8スロットであり得、120KHzよりも大きいサブキャリア間隔に対してより多くのスロットに増加され得る)。DCIは基地局(例えば、gNB108)から受信され、スロットオフセットを示すので、この示されたスロットオフセットは、本明細書では基地局シグナリングされたスロットオフセットと呼ばれる。DCIフォーマット1_0、フォーマット1_1、またはフォーマット1_2の場合、基地局シグナリングされたスロットオフセットは、DCIの「PDSCH-to-HARQ-timing-indicator」に基づいて決定される。
【0080】
図6は、いくつかの実施形態に係る、候補スロットの数を増加させるHARQスロットベーススケジューリングのための動作フロー/アルゴリズム構造600の一例を示す図である。UEは、HARQフィードバック送信のスケジューリングを決定し、それに応じてHARQフィードバックを送信するために、動作フロー/アルゴリズム構造600を実装することができる。動作フロー/アルゴリズム構造600は、例えばUE104、1700などのUE、またはその構成要素、例えばプロセッサ1704によって実行または実装され得る。
【0081】
動作フロー/アルゴリズム構造600は、602において、52.6GHzよりも大きい周波数を有する物理ダウンリンクチャネル上でのデータ受信のためのUEの能力を基地局にシグナリングすることを含み得、データ受信は、120KHzよりも大きいサブキャリア間隔を使用する。いくつかの実施形態では、シグナリングは、RRCシグナリングであり得る。
【0082】
動作フロー/アルゴリズム構造600は、604において、基地局から、スロットオフセットインジケータを含むダウンリンク制御情報(DCI)を受信することをさらに含み得る。いくつかの実施形態では、DCIは、フォーマット1_0、フォーマット1_1、またはフォーマット1_2を有し、アップリンク物理チャネル(例えば、PUCCH)上でHARQ送信をスケジュールすることができる「PDSCH-to-HARQ-timing-indicator」を含む。
【0083】
動作フロー/アルゴリズム構造600は、606において、スロットオフセットインジケータに基づいて、データ受信と物理アップリンクチャネル上でのハイブリッド自動再送要求(HARQ)送信との間のスロットオフセット(K1)であって、スロットオフセット(K1)は、120KHzよりも大きいサブキャリア間隔に基づくスロットの最小数よりも大きい、スロットオフセット(K1)を決定することをさらに含み得る。いくつかの実施形態では、DCIは、フォーマット1_0、フォーマット1_1、またはフォーマット1_2を有し、「PDSCH-to-HARQ-タイミングインジケータ」を含む。DCIフォーマット1_0の場合、「PDSCH-to-HARQ-タイミングインジケータ」は、サブキャリア間隔が120KHzより大きいことに基づいて、3ビットを超えるビットを含むことができる。3ビットの値は、HARQ送信のための候補スロットのセットを示す。同様に、DCIフォーマット1_1またはフォーマット1_2の場合、「PDSCH-to-HARQ-タイミングインジケータ」は、サブキャリア間隔が120KHzより大きいことに基づいて、3ビットを超えるビットを含むことができる。4ビットの値は、HARQ送信のための候補スロットのセットを示す「dl-DataToUL-ACK」(または「dl-DataToUL-ACKForDCIFormat1_2」)にマッピングされる。(「PDSCH-to-HARQ-timing-indicator」が最大4ビットを含むことができる)追加または代替として、「dl-DataToUL-ACK」(または「dl-DataToUL-ACKForDCIFormat1_2」)は、候補スロットのセットを示し、このセットは、120KHzよりも大きいサブキャリア間隔に基づく。
【0084】
動作フロー/アルゴリズム構造600は、608において、アップリンク物理チャネル上で、スロットオフセット(K1)に基づいて、データ受信についてのHARQフィードバックを送信することをさらに含み得る。いくつかの実施形態では、UEは、HARQフィードバック送信のためのスケジュールされたアップリンクスロットを、データ受信のダウンリンクスロット(例えば、PDSCHスロット)からスロットオフセット(K1)だけ遅延したアップリンクスロットであると決定する。UEは、データ受信(例えば、1つ以上のPDSCHスロットまたはサブスロット)に対応する1つ以上のHARQコードブックを生成し、スケジュールされたアップリンクスロットでHARQコードブックを送信する。
【0085】
図7は、いくつかの実施形態に係る、最小スロットオフセットを伴うHARQスロットベーススケジューリングの一例を示す図である。ここで、
図7の上部は
図5の上部と同じであり、その説明は
図7にも等しく適用され、ここでは比較のために使用される。
【0086】
図7の下部に示すように、候補スロットセットのサイズを増加させる(
図5のように、8から16に増加させる)のではなく、最小スロットオフセット710が使用される。同じセットサイズが、120KHz以下のサブキャリア間隔および240KHz以上のサブキャリア間隔の両方に使用され得、DCIによってシグナリングされ得る(例えば、DCIは、
図5において説明されたものと同様に、基地局シグナリングされたスロットオフセットを示す)。例えば、DCIフォーマット1_0の場合、最大8の候補スロット722が可能である。DCIフォーマット1_1またはフォーマット1_2の場合、最大15の候補スロット722が可能である。それにもかかわらず、240KHz以上のサブキャリア間隔に対して異なる(例えば、より大きいまたはより小さい)セットサイズを使用することが可能であり得る。
【0087】
最小スロットオフセット710は、データ受信のダウンリンクスロット(例えば、PDSCHスロット)に後続し、データ受信についてのHARQフィードバック送信がスケジュールされない(等価的に、データ受信についてのHARQフィードバックが送信され得ない)スロットの最小数である。候補スロット722は、最小スロットオフセット710だけダウンリンクスロットに対して遅延される。最小スロットオフセット710は、RRCメッセージ中でシグナリングされ、DCIによって(例えば、1つ以上のビットの別のDCIフィールドとして)示されるか、またはUEの構成中で定義され得る(例えば、この定義が3GPP技術仕様において取り込まれている)。一般に、最小スロットオフセット710は、(i)データ受信の終了からHARQ送信の最も早い可能な開始までのUE処理に必要なOFDMシンボルの数(N1)と、(ii)スロット内のシンボルの数との比に等しい切り上げまたは切り捨て整数として定義され得る。例えば、表6によれば、OFDMシンボルの数(N1)は、960KHzのサブキャリア間隔に対して160シンボルである。スロット構成0の場合、スロット内のシンボルの数は14である。したがって、この図では、最小スロットオフセット710は11スロットである。
【0088】
図8は、いくつかの実施形態に係る、均一な分布を有する非連続候補スロットを伴う、HARQスロットベーススケジューリングの一例を示す図である。ここで、
図8の上部は
図5の上部と同じであり、その説明は
図8にも同様に適用される。さらに、
図7と同様に、候補スロットの同じセットサイズが、120KHz以下のサブキャリア間隔および240KHz以上のサブキャリア間隔の両方に使用され得、DCIによってシグナリングされ得る(例えば、DCIは、基地局シグナリングされたスロットオフセットを示す)。
【0089】
図8の下部に示すように、(
図7のように)連続する候補スロットを使用するのではなく、均一な分布を有する非連続候補スロット812が可能である。非連続候補スロット812は、均一な分布ごとに等間隔である。最小スロットオフセット810が使用されてもよく、
図7の最小スロットオフセット710と同様であり得る。
【0090】
図8の例示では、均一な分布は、1つおきのスロットをスキップし、その結果、候補スロット812は、1つの中間非候補スロット(例えば、HARQフィードバック送信のために使用されない可能性があるスロット)だけ離間される。均一性は、基地局シグナリングされたスロットオフセットを乗算するために使用されるslot_offset_multiplierによって定義することができ、ここで、slot_offset_multiplierは線形乗数である。例えば、基地局シグナリングされたスロットオフセットが8スロットである場合、slot_offset_slot_offset_multiplerは2に設定されることができ、乗算は16スロットの分布をもたらし、したがって、候補スロットと非候補スロットとの間で交互になる16スロットにわたって8つの候補スロット812を分配する。
【0091】
したがって、スロットオフセット(K1)は、最小スロットオフセット、slot_offset_multiplier、および基地局シグナリングされたスロットオフセットに基づく。例えば、スロットオフセット(K1)は、に等しい。slot_offset_multiplierは、RRCメッセージ中でシグナリングされ、DCIによって(例えば、1つ以上のビットの別のDCIフィールドとして)示されるか、またはUEの構成中で定義され得る(例えば、この定義が3GPP技術仕様において取り込まれている)。
【0092】
図9は、いくつかの実施形態による、不均一な分布を有する非連続候補スロットを伴う、HARQスロットベーススケジューリングの一例を図示する。ここで、
図9の上部は
図5の上部と同じであり、その説明は
図9にも同様に適用される。さらに、
図8と同様に、候補スロットの同じセットサイズが、120KHz以下のサブキャリア間隔および240KHz以上のサブキャリア間隔の両方に使用され得、DCIによってシグナリングされ得る(例えば、DCIは、基地局シグナリングされたスロットオフセットを示す)。さらに、最小スロットオフセット910を使用することができ、
図8の最小スロットオフセット810と同じであっても異なっていてもよい。
【0093】
図9の下部に示すように、(
図8のように)非連続候補スロットの均一な分布を使用するのではなく、候補スロット912の不均一な分布が可能である。候補スロット912は、等間隔ではない。不均一性は、基地局シグナリングされたスロットオフセットを乗算するために使用されるslot_offset_multiplierによって定義することができ、ここで、slot_offset_multiplierは、1つの候補スロットから次の候補スロットに変化する非線形乗数である。例えば、slot_offset_multiplierは、擬似ランダム関数を使用して定義され得る。別の例では、ハッシュ関数を使用することができる。この図では、スロット位置ハッシュは、少なくとも基地局シグナリングされたスロットオフセットをハッシュすることによって生成される。
【0094】
したがって、スロットオフセット(K1)は、最小スロットオフセット、slot_offset_multiplier、および基地局シグナリングされたスロットオフセットに基づく。例えば、スロットオフセット(K1)は、ランダム乗数の場合には等しく、またはに等しい。slot_offset_multiplierは、RRCメッセージ中でシグナリングされ、DCIによって(例えば、1つ以上のビットの別のDCIフィールドとして)示されるか、またはUEの構成中で定義され得る(例えば、この定義が3GPP技術仕様において取り込まれている)。
【0095】
図5~
図9において、候補スロットは斜線パターンで示されている。
図6~
図9では、最小スロットオフセットが水平パターンで示されている。
図5~
図9の異なる実施形態では、PDSCH処理能力1のみが、120KHzより大きいサブキャリア間隔のために必要とされる(例えば、表3に戻って参照すると、PDSCH処理能力2は、60KHzサブキャリア間隔に対応する2の数理神秘学「μ」を超えては既に考慮されていない)。加えて、基地局は、UEおよび/またはUEが使用しているサブキャリア間隔に固有であるように、スロットオフセット(K1)を動的に構成し、シグナリングすることができる。
【0096】
図10は、いくつかの実施形態に係る、最小スロットオフセットを伴うHARQスロットベーススケジューリングのための動作フロー/アルゴリズム構造1000の一例を示す図である。UEは、HARQフィードバック送信のスケジューリングを決定し、それに応じてHARQフィードバックを送信するために、動作フロー/アルゴリズム構造1000を実装することができる。動作フロー/アルゴリズム構造1000は、例えばUE104、1700などのUE、またはその構成要素、例えばプロセッサ1704によって実行または実装され得る。
【0097】
動作フロー/アルゴリズム構造1000は、1002において、基地局から、基地局シグナリングされたスロットオフセットを示すダウンリンク制御情報(DCI)を受信することを含み得る。いくつかの実施形態では、DCIは、フォーマット1_0、フォーマット1_1、またはフォーマット1_2を有し、基地局シグナリングされたスロットオフセットを示すスロットオフセットインジケータを含む。スロットオフセットインジケータは、例えば、「PDSCH-to-HARQ-timing-indicator」であり得る。
【0098】
動作フロー/アルゴリズム構造1000は、1004において、120KHzよりも大きい物理ダウンリンクチャネルのサブキャリア間隔に基づく最小スロットオフセットを決定することを含み得る。いくつかの実施形態では、最小スロットオフセットは、UEのRRC構成、(例えば、DCI内のフィールドからの)DCI、またはUEの予め定められた構成から決定される。
【0099】
動作フロー/アルゴリズム構造1000は、1006において、最小スロットオフセットおよび基地局シグナリングされたスロットオフセットに基づいて、物理ダウンリンクチャネル上のデータ受信と物理アップリンクチャネル上のハイブリッド自動再送要求(HARQ)送信との間のスロットオフセット(K1)を決定することを含み得、物理ダウンリンクチャネルは、52.10ギガヘルツ(GHz)よりも大きい周波数を有する。いくつかの実施形態では、スロットオフセット(K1)は、
図7の場合のように、最小スロットオフセットによる基地局シグナリングされたスロットオフセットの遅延に対応する。いくつかの追加または代替の実施形態では、スロットオフセット(K1)は、
図8および
図9のように、基地局シグナリングされたスロットオフセットの線形または非線形乗数に基づいて決定される。線形乗数または非線形乗数は、UEのRRC構成、DCI(例えば、DCI中のフィールドからの)、またはUEの予め定められた構成から決定され得る。
【0100】
動作フロー/アルゴリズム構造1000は、1008において、物理アップリンクチャネル上で、スロットオフセット(K1)に基づいて、データ受信についてのHARQフィードバックを送信することを含み得る。いくつかの実施形態では、UEは、HARQフィードバック送信のためのスケジュールされたアップリンクスロットを、データ受信のダウンリンクスロット(例えば、PDSCHスロット)からスロットオフセット(K1)だけ遅延したアップリンクスロットであると決定する。UEは、データ受信(例えば、1つ以上のPDSCHスロットまたはサブスロット)に対応する1つ以上のHARQコードブックを生成し、スケジュールされたアップリンクスロットでHARQコードブックを送信する。
【0101】
図11は、いくつかの実施形態による、データ受信またはデータ送信のためのスロットベーススケジューリングの例を示す。スロットベーススケジューリングは、DCIにおいて示され、物理チャネル上の通信をスケジューリングし、物理チャネルは、52.6GHZよりも大きい周波数を有し、通信は、120KHzよりも大きいサブキャリア間隔を使用する。通信は、データ受信とすることができ、その場合、DCIは、フォーマット1_0、フォーマット1_1、またはフォーマット1_2を有し、スロットオフセット(K0)が決定される基地局シグナリングされたスロットオフセットを示す。通信は、データ送信であることができ、その場合、DCIは、フォーマット0_0またはフォーマット0_1を有し、スロットオフセット(K2)が決定される基地局シグナリングされたスロットオフセットを示す。
【0102】
4つのオプションが
図11に示されており、互いに独立して、または互いに関連して使用可能である。これら4つのオプションは、スケジュールされたダウンリンクまたはアップリンクスロットがHARQフィードバック送信ではなくデータ通信用であることを除いて、
図5、
図7、
図8、および
図9に記載された実施形態と同様である。
【0103】
第1のオプションは、
図11の上部に示されている。このオプションの一例では、候補スロット110によって形成されるセットのサイズは、最大数のスロットを有し、最大数は、
図5と同様に、サブキャリア間隔に基づく。一般に、最大数は、120KHz以下のサブキャリア間隔のために使用される最大数よりも大きい。加えて、最大数は、120KHzにわたるサブキャリア間隔の増加とともに増加し得る。
【0104】
例えば、ダウンリンク上で、DCIフォーマット1_0、フォーマット1_1、またはフォーマット1_2は、「時間領域リソース割り当て」と名付けられた4ビットフィールドを搬送する。「時間領域リソース割り当て」のビット値は、ルックアップテーブル(デフォルトルックアップテーブルA、B、若しくはC、または「pdsch-TimeDomainAllocationList」と呼ばれるRRC構成ルックアップテーブル)の行インデックスにマッピングされる。デフォルトルックアップテーブルA、B、およびCは、3GPP TS 38.214 v16.3.0(2020-10-02)から本明細書で以下にコピーされ、それぞれ、表9、表10、および表11としてラベル付けされる。120KHzにわたるサブキャリア間隔のためのより大きい最大数を示すために、テーブルは、最大数までの追加の数の候補スロットを割り当てる追加の行を含むように修正されることができ、任意選択で、「時間領域リソース割り当て」フィールドのサイズは、追加の行を示すために4ビットより大きく増加されることができる。さらに、タイプ1の構成されたグラントの場合、timeDomainOffsetの値を増加させることができる。スロットオフセット(K0)は、「時間領域リソース割り当て」に基づいてルックアップテーブルの既存の行または追加の行から決定され得る。
【表9】
【表10】
【表11】
【0105】
同様に、アップリンク上で、DCIフォーマット0_0またはフォーマット0_1は、「時間領域リソース割り当て」と名付けられた4ビットフィールドを搬送する。「時間領域リソース割り当て」のビット値は、ルックアップテーブル(「pusch_TimeDomainAllocationList」と呼ばれるRRC構成ルックアップテーブル)にマッピングされる。120KHzにわたるサブキャリア間隔のためのより大きい最大数を示すために、ルックアップテーブルは、最大までの追加の数の候補スロットを割り当てる追加の行を含むように修正されることができ、任意選択で、「時間領域リソース割り当て」フィールドのサイズは、追加の行を示すために4ビットより大きく増加されることができる。さらに、タイプ1の構成されたグラントの場合、timeDomainOffsetの値を増加させることができる。スロットオフセット(K2)は、「時間領域リソース割り当て」に基づいてルックアップテーブルの既存の行または追加の行から決定され得る。
【0106】
一例では、第2のオプションは、
図7と同様に、最小スロットオフセット1112を使用する。候補スロット1114は、最小スロットオフセット1112だけDCIスロットから遅延される。候補スロット1114は、連続スロットのセットを形成し、セットのサイズは、第1のオプションで説明したように、サブキャリア間隔が120KHzより大きいことに基づいて増加され得るが、増加される必要はない。
【0107】
最小スロットオフセット1112はまた、サブキャリア間隔の関数であり得る。一般に、最小スロットオフセット1112は、DCIに続き、その中でデータ受信またはデータ送信がスケジュールされないスロットの最小数である。データ受信の場合、最小スロットオフセット1112(K0min)は、(i)DCI受信の終了からデータ受信の最も早い可能な開始までのUE処理に必要なOFDMシンボルの数(N0)と、(ii)スロット内のシンボルの数との比に等しい切り上げまたは切り捨て整数として定義され得る。例えば、OFDMシンボルの数(N0)は、960KHzサブキャリア間隔に対して72シンボルである。スロット構成0の場合、スロット内のシンボルの数は14である。したがって、この図では、最小スロットオフセット(K0min)は5スロットである。データ送信の場合、最小スロットオフセット1112(K2min)は、(i)DCIの終了からデータ送信の最も早い可能な開始までのUE処理に必要なOFDMシンボルの数(N2)と、(ii)スロット内のシンボルの数との比に等しい切り上げまたは切り捨て整数として定義され得る。例えば、OFDMシンボルの数(N2)は、960KHzサブキャリア間隔に対して72シンボルである。スロット構成0の場合、スロット内のシンボルの数は14である。したがって、この図では、最小スロットオフセット(K2min)は5スロットである。最小スロットオフセット1112(K0minまたはK2min)は、RRCメッセージ中でシグナリングされ、DCIによって(例えば、1つ以上のビットの別のフィールドとして)示されるか、またはUEの構成中で定義され得る(例えば、この定義が3GPP技術仕様において取り込まれている)。例えば、K0minの値は、pdsch-ConfigCommonまたはpudschConfigを用いてpdsch-TimeDomainAllocationListにおいて構成される。例えば、K2minの値は、pusch-ConfigCommonまたはpuschConfigを用いてpusch-TimeDomainAllocationListにおいて構成される。
【0108】
したがって、スロットオフセット(K0またはK2)は、最小スロットオフセットおよび基地局シグナリングされたスロットオフセットに基づく。例えば、スロットオフセット(K0またはK2)は、に等しい。
【0109】
一例では、第3のオプションは、
図8と同様に、非連続であるが均一な分布を有する候補スロット1116を使用する。最小スロットオフセットが使用されてもよく、最小オフセット1112と同じであっても異なっていてもよい。候補スロット1116によって形成されるセットのサイズは、第1のオプションで説明したように、サブキャリア間隔が120KHzよりも大きいことに基づいて増加され得るが、増加される必要はない。
【0110】
均一な分布は、1つおきのスロットをスキップし(または何らかの他の分布が使用され得る)、その結果、候補スロット1116は、1つの中間非候補スロット(例えば、データ受信または送信のために使用されないことがあるスロット)だけ離間される。均一性は、基地局シグナリングされたスロットオフセット(例えば、時間領域リソース割り当てに基づいて導出されたスロットオフセット)を乗算するために使用されるslot_offset_multiplierによって定義することができ、ここで、slot_offset_multiplierは線形乗数である。例えば、基地局シグナリングされたスロットオフセットが8スロットである場合、slot_offset_slot_offset_multiplerは2に設定されることができ、乗算は16スロットの分布をもたらし、したがって、候補スロットと非候補スロットとの間で交互になる16スロットにわたって8つの候補スロット1116を分配する。
【0111】
したがって、スロットオフセット(K0またはK2)は、最小スロットオフセット、slot_offset_multiplier、および基地局シグナリングされたスロットオフセットに基づく。例えば、スロットオフセット(K0またはK2)は、に等しい。slot_offset_multiplierは、RRCメッセージ中でシグナリングされ、DCIによって(例えば、1つ以上のビットの別のフィールドとして)示され、UEの構成中で定義され得る(例えば、この定義が3GPP技術仕様において取り込まれている)、または開始および長さインジケータ(SLIV)に追加され得る。
【0112】
一例では、第4のオプションは、
図9と同様に、不均一な分布を有する候補スロット1118を使用する。最小スロットオフセットが使用されてもよく、最小オフセット1112と同じであっても異なっていてもよい。候補スロット1118によって形成されるセットのサイズは、第1のオプションで説明したように、サブキャリア間隔が120KHzよりも大きいことに基づいて増加され得るが、増加される必要はない。
【0113】
不均一な分布は、基地局シグナリングされたスロットオフセット(例えば、時間領域リソース割り当てに基づいて導出されたスロットオフセット)を乗算するために使用されるslot_offset_multiplierによって定義することができ、ここで、slot_offset_multiplierは、1つの候補スロットから次の候補スロットに変化する非線形乗数である。例えば、slot_offset_multiplierは、擬似ランダム関数を使用して定義され得る。別の例では、ハッシュ関数を使用することができる。この図では、スロット位置ハッシュは、少なくとも基地局シグナリングされたスロットオフセットをハッシュすることによって生成される。
【0114】
したがって、スロットオフセット(K0またはK2)は、最小スロットオフセット、slot_offset_multiplier、および基地局シグナリングされたスロットオフセットに基づく。例えば、スロットオフセット(K0またはK2)は、ランダム乗数の場合に等しいか、またはに等しいslot_offset_multiplierは、RRCメッセージ中でシグナリングされ、DCIによって(例えば、1つ以上のビットの別のフィールドとして)示され、UEの構成中で定義され得る(例えば、この定義が3GPP技術仕様において取り込まれている)、または開始および長さインジケータ(SLIV)に追加され得る。
【0115】
図11において、候補スロットは斜線パターンで示され、最小スロットオフセットは水平パターンで示される。異なる実施形態では、PDSCH処理能力1のみが、120KHzより大きいサブキャリア間隔のために必要とされる(例えば、表3に戻って参照すると、PDSCH処理能力2は、60KHzサブキャリア間隔に対応する2の数理神秘学「μ」を超えては既に考慮されていない)。加えて、基地局は、UEおよび/またはUEが使用しているサブキャリア間隔に固有であるように、スロットオフセット(K0またはK2)を動的に構成し、シグナリングすることができる。
【0116】
図12は、いくつかの実施形態に係る、データ受信またはデータ送信のためのスロットベーススケジューリングのための動作フロー/アルゴリズム構造1200の一例を示す図である。UEは、52.6GHzよりも大きい周波数(例えば、PDSCHでのデータ受信またはPUSCHでのデータ送信)を有する物理チャネル上の通信のスケジューリングを決定するために動作フロー/アルゴリズム構造1200を実装することができ、通信は120KHzよりも大きいサブキャリア間隔を使用する。動作フロー/アルゴリズム構造1200は、例えばUE104、1700などのUE、またはその構成要素、例えばプロセッサ1704によって実行または実装され得る。
【0117】
動作フロー/アルゴリズム構造1200は、1202において、基地局から、物理チャネル上のダウンリンク制御情報(DCI)受信と、データ通信であって、データ通信はダウンリンクデータ受信またはアップリンクデータ送信であり、データ通信は120KHzよりも大きいサブキャリア間隔を使用する、DCI受信とデータ通信との間の基地局シグナリングされたスロットオフセットを示すDCIを受信することを含み得、物理チャネルは52.6GHzよりも大きい周波数を有し、データ通信は120KHzよりも大きいサブキャリア間隔を使用する。いくつかの実施形態では、DCIは、データ受信のためのフォーマット1_0、フォーマット1_1、若しくはフォーマット1_2、またはデータ送信のためのフォーマット0_0若しくはフォーマット0_1を有する。DCIは、基地局シグナリングされたスロットオフセットを示すスロットオフセットインジケータを含む。スロットオフセットインジケータは、例えば、「時間領域リソース割り当て」であり得る。
【0118】
動作フロー/アルゴリズム構造1200は、1204において、120KHzよりも大きいサブキャリア間隔に基づく最小スロットオフセットを決定することを含み得る。いくつかの実施形態では、最小スロットオフセットは、UEのRRC構成、(例えば、DCI内のフィールドからの)DCI、UEの予め定められた構成から決定される。
【0119】
動作フロー/アルゴリズム構造1200は、1206において、最小スロットオフセットおよび基地局シグナリングされたスロットオフセットに基づいてスロットオフセットを決定することを含み得る。いくつかの実施形態では、スロットオフセット(K0)はデータ受信のために決定され、および/またはスロットオフセット(K2)はデータ送信のために決定される。いくつかの実施形態では、スロットオフセット(K0またはK2)は、
図11の場合のように、最小スロットオフセットによる基地局シグナリングされたスロットオフセットの遅延に対応する。いくつかの追加または代替の実施形態では、スロットオフセット(K0またはK2)は、
図11のように、基地局シグナリングされたスロットオフセットの線形または非線形乗数に基づいて決定される。線形乗数または非線形乗数は、UEのRRC構成、DCI(例えば、DCI中のフィールドからの)、UEの予め定められた構成、またはSLIVから決定され得る。
【0120】
動作フロー/アルゴリズム構造1200は、1208において、データ通信がダウンリンクデータ受信である場合、物理チャネル上で、スロットオフセットに基づいて、ダウンリンクデータを受信すること、または、データ通信がアップリンクデータ送信である場合、物理チャネル上で、スロットオフセットに基づいて、アップリンクデータを送信することとのうちの1つを実行すること、を含み得る。DCIがフォーマット1_0、フォーマット1_1、またはフォーマット1_2を有する場合、データ受信が行われる。DCIがフォーマット0_0またはフォーマット0_1を有する場合、データ送信が行われる。いくつかの実施形態では、UEは、適用可能な場合、データ受信のためのスケジュールされたダウンリンクスロットまたはデータ送信のためのスケジュールされたアップリンクスロットを決定し、スケジュールされたスロットは、スロットオフセット(スケジュールされたダウンリンクスロットの場合はK0、またはスケジュールされたアップリンクスロットの場合はK2)だけDCIスロットから遅延される。適用可能な場合、UEは、スケジュールされたダウンリンクスロットからデータを受信および処理するか、またはスケジュールされたアップリンクスロットにおいてデータを処理および送信する。
【0121】
図13~
図15は、HARQ処理に対する120KHzよりも大きいサブキャリア間隔の影響を緩和するための別の手法を示す。HARQフィードバック送信は、
図5~
図10に記載された実施形態に従ってスケジューリングされ得るが、スケジューリングされる必要はない。HARQフィードバックが生成されるべきデータは、
図11~
図12に記載される実施形態に従ってスケジューリングされ得るが、スケジューリングされる必要はない。
【0122】
図13は、いくつかの実施形態による、HARQ処理の一例を示す。DCI1310は、UEによって受信され、UEによるデータ受信(PDSCH 1320として示される)およびHARQフィードバック送信(PUCCH上のHARQ 1330として示される)をスケジュールする。ダウンリンクデータスロットは、スロットオフセット(K0)だけDCIスロットに対して遅延される。アップリンクHARQスロットは、ダウンリンクデータスロットに対してスロットオフセット(K1)だけ遅延される。これらの2つのスロットオフセット(K0およびK1)は、基地局シグナリングされたスロットオフセットであり得るか、または
図5~
図12において説明される実施形態に従って設定され得る。
【0123】
HARQスロット1330内で、UEは、HARQコードブック1332のセットの送信に使用する特定のシンボル(
図13に斜線パターンで示されている)を決定する。この決定は、スロットオフセット(K1)およびSLIVを使用し、ここで、スロットオフセット(K1)は、使用すべきアップリンクスロットを示し、SLIVは、PUCCHリソーステーブルにおいて定義されるようなHARQ送信のためのアップリンクスロット内の開始(例えば、第1のシンボル)および長さ(例えば、シンボルの数)を示す。PUCCHリソーステーブルは、予め定義されるか(例えば、以下の表12は、38.213 V16.2.0からコピーされた一例である)、またはRRCメッセージを使用して定義されることができる。
【表12】
【0124】
120KHzより大きいサブキャリア間隔が使用されるとき、HARQ処理は、個々のスロットベースではなく、スロットのグループベースで実行され得る。特に、スロットのセットは、単一のHARQグループとして機能するようにアグリゲートされることができ、このセットは、本明細書ではHARQスロットグループと呼ばれる。言い換えれば、HARQスロットグループは、HARQコードブックのセットが送信され得る2つ以上のスロットのセットを表す。
【0125】
簡単な例では、HARQスロットグループは2スロット長であり、単一のHARQコードブックが送信されるようにスケジュールされる。(例えば、スロットオフセット(K1)、SLIV、およびPUCCHリソーステーブルを使用する)上記のHARQ処理は、HARQコードブック送信のために使用すべき特定のシンボルを決定するために、集団レベルにおいて、またはHARQスロットグループ内のスロットレベルにおいて適用され得る。このタイプの処理は、次の図でさらに説明される。
【0126】
図14は、いくつかの実施形態に係る、HARQスロットグループベース処理の一例を示す図である。
図14の上部は、3GPP技術仕様のリリース15ごとのHARQ処理を示す。
図14の中央部分は、3GPP技術仕様のリリース16によるHARQ処理のためのオプションを示す。
図14の下部は、HARQスロットグループベース処理を示す。
【0127】
3GPP技術仕様のリリース15によれば、HARQスロット1410は、14のシンボル1412を含むスロットとして定義することができる。上記の表11によれば、シンボルのうちのいくつかは、HARQコードブックを符号化するために使用される。UEは、HARQスロット1410において2つ以上のHARQコードブックを送信することが予想されない。
【0128】
3GPP技術仕様のリリース16は、UEがスロット内で2つ以上のHARQコードブックを送信することを可能にする。特に、リリース16は、スロット内の2つのサブスロットの定義を可能にする(サブスロット1420Aおよびサブスロット1420Bとして示され、その各々は7シンボル長であり、その組み合わせは、HARQスロット1410と同じ14シンボル長を有する)。2つのサブスロットが与えられると、1つまでのサブスロットベースのHARQコードブックを有する2つのHARQコードブックが許可される。言い換えれば、2つのスロットベースのHARQコードブック(サブスロット1420Aおよび1420Bによって形成されるスロット内の2つのHARQコードブック)は、UEにおいて異なる優先度を有するHARQコードブックをサポートするために同時に構築され得る。あるいは、UEにおいて異なる優先度を有するHARQコードブックをサポートするために、1つのサブスロットベースのHARQコードブック(例えば、1つはサブスロット1420Aおよび1420Bサブスロットによって形成されたスロット内にあり、1つは2つのサブスロット142AAまたは1420Bのうちの1つ内にある、2つのHARQコードブック)を有する1つのスロットベースのHARQコードブックが同時に構築され得る。
【0129】
比較すると、HARQスロットグループベース処理は、HARQスロットグループ1430に依存する。HARQスロットグループ1430は、複数のスロットを含む(
図14は、2つの最小サイズを示し、HARQスロットグループ1430がスロット1432Aおよびスロット1432Bによって形成されることを示す)。HARQスロットグループ1430に含まれるスロットの数は、サブキャリア間隔に依存し得る。一般に、サブキャリア間隔が大きいほど、HARQ処理時間に対するサブキャリア間隔増加の影響を緩和するのを助けるために、スロットの数が大きくなる。例えば、2つ、4つ、8つ、および16個のスロットが、それぞれサブキャリア間隔240KHz、480KHz、960KHz、および1920KHzのためのHARQスロットグループ1430を形成することができる。追加または代替として、スロットの範囲(例えば、スロットの最小数および最大数)が使用され得、ここで、この範囲はサブキャリア間隔に依存する。
【0130】
HARQスロットグループ1430は、それに含まれるスロットの数およびサブキャリア間隔(例えば、シンボルの時間長)に依存する時間長を有する。(120KHz以下のサブキャリア間隔のために使用される)HARQスロット1410に対して、時間長は、同じ、より小さい、またはより長いことがある。例えば、
図11は、リリース15およびリリース16のための120KHzのサブキャリア間隔と、HARQスロットグループ手法のための240KHzのサブキャリア間隔とを示す。スロット1432aおよび1432B内のシンボル1434は、シンボル1412の半分の時間長を有する。しかしながら、HARQスロットグループ1430は、HARQスロット1410よりも2倍の数のシンボル1434を含むので、HARQスロット1410およびHARQスロットグループ1430の時間長は同じである。時間長が同じであるので、HARQ処理時間に対するサブキャリア間隔増加の影響を軽減することができる。
【0131】
HARQスロットグループ1430は、HARQコードブックのセットをサポートすることができる。1つのHARQコードブックは、HARQスロットグループ1430内で符号化され得る。しかしながら、セットのサイズは、UEにおける異なる優先度をサポートするために2つ以上であり得る。1つまでのHARQコードブックが、HARQスロットグループのスロット内で符号化され得る。または、リリース16と同様に、HARQスロットグループのスロットのサブスロットが与えられると、2つ上のHARQコードブックを符号化することができる。さらに、HARQスロットサブグループは、HARQスロットグループ1430内で定義することができる。各サブグループは、1つ以上のスロット、スロット内の1つ以上のサブスロット、または複数のロット内の1つ以上のサブスロットを含むことができる。この場合、HARQスロットサブグループ内のHARQコードブックを使用することができる。
【0132】
HARQスロットグループベースの手法では、HARQフィードバック送信のスケジューリング(例えば、スロットオフセット(K1)および/またはOFDMシンボルの数(N1))は、スロットレベルではなくHARQスロットグループレベルであり得る(例えば、候補スロットをインデックス付けするのではなく、スロットオフセット(K1)は候補スロットグループをインデックス付けし、同様に、符号化のために各スロット中の候補シンボルをインデックス付けするのではなく、OFDMシンボル(N1)は、HARQスロットグループの異なるスロットにわたって同じシンボル位置をインデックス付けする)。また、UEは、特定サイズのHARQスロットグループを使用するように構成することができる。さらに、HARQコードブックのセットの符号化において使用するためのHARQスロットグループの(スロット)内の特定のスロットおよびシンボルを識別するために、PUCCHリソース構成(例えば、PUCCHリソーステーブル)に対する更新が必要とされ得る。コードブック生成に対する更新も必要とされ得る。次に、HARQ処理のこれらおよび他の態様について本明細書で説明する。
【0133】
UEは、RRCメッセージを通して構成され得る。例えば、UEは、120KHzより大きいサブキャリア間隔をサポートするその能力を基地局にシグナリングすることができる。次に、基地局は、例えば、HARQスロットグループ中のスロットの数を示すHARQスロットグループ構成を用いてUEを構成することができる。スロットグループ構成はまた、HARQスロットグループがサポートするHARQコードブックの数(例えば、HARQスロットグループ内で符号化されるべき1つのHARQコードブック、HARQスロットグループのスロット内で符号化されるべき最大1つのHARQコードブック、HARQスロットグループのスロットの所与のサブスロットで符号化されるべき最大2つのHARQコードブック、またはHARQスロットグループのHARQスロットサブグループ内で符号化されるべきHARQコードブック)を示すことができる。HARQスロット構成は、PUCCH構成における「dl-DatatoUL-ACK」と同様の「dl-DatatoUL-ACK-SLOT-Group」において通信されることができる。しかしながら、UEを構成する他のオプションも可能である。例えば、HARQスロットグループ構成は、DCI内で示されることによって、経時的に動的に変更され得る。追加または代替として、HARQスロットグループ構成は、(例えば、3GPP技術仕様において定義されている)UEの予め定められた構成において設定され得る。
【0134】
次に、基地局は、DCI(例えば、DCIフォーマット1_0、フォーマット1_1、またはフォーマット1_2)をUEに送信する。DCIは、(スロットオフセットK1ごとに)HARQフィードバック送信をスケジュールし、HARQコードブックの適用可能なセットを符号化するためにHARQスロットグループ中の特定のシンボルを示す。一例では、DCIは、既存の構造に対して変化しない。代わりに、PUCCHリソーステーブル(例えば、上記の表11を参照)が、追加のインデックス付けされた行を含むように変更(例えば、拡張)されるか、または新しいPUCCHリソーステーブルが定義される。いずれの場合も、PUCCHリソーステーブルは、HARQスロットグループ内のシンボルの追加数を収容するために、「第1のシンボル」および「シンボル数」エントリを含む。別の例では、DCIの構造が変更されるが、PUCCHリソーステーブルは同じままであり得る(例えば、表11は修正なしで使用可能である)。この場合、DCIは、1つ以上のビットのフィールドを含み得、ここで、ビット値は、HARQスロットグループ内のスロット、サブスロット、および/またはサブグループを示す。PUCCHリソーステーブルは、示されたスロット、サブスロット、および/またはサブグループに適用可能な第1のシンボルおよびシンボルの数を決定するために検索される。
【0135】
UEは、DCIを受信し、生成すべきHARQコードブックの数、使用すべきHARQスロットグループ、およびHARQコードブック(単数または複数)を符号化するためのHARQスロットグループ内のシンボルを決定する。その後、UEは、ダウンリンクデータを処理して、シンボルを使用してHARQフィードバックとして(単数または複数)HARQコードブックを生成し、送信する。
【0136】
HARQコードブックを生成するための異なるオプションが可能である。第1の例では、(例えば、HARQコードブックが生成される対応するデータ受信からの)各トランスポートブロックまたは各コードブロックグループに、別個のACK/NAKが割り当てられる。複数のトランスポートブロックまたはコードブロックグループが存在するとき、複数のACK/NAKが生成される。これらのACK/NAKは、単一のHARQコードブックに多重化される。適用可能な場合、各HARQスロットグループ、HARQサブグループ、HARQスロット、またはHARQサブスロットについて、別個のHARQコードブックが作成される。結果として、単一のHARQコードブックが、複数のトランスポートブロックまたはコードブロックグループに対して生成され、それによって、トランスポートブロックまたはコードブロックグループごとにHARQコードブックを使用することに対して、HARQコードブックの総数を低減する。しかしながら、複数のACK/NAKが多重化されるので、HARQコードブックサイズは比較的大きくなり得る。
【0137】
第2の例では、単一のACK/NAKが複数のトランスポートブロックまたはコードブロックグループに割り当てられ、単一のHARQコードブックが得られる。ここで、複数のACK/NAKが生成され、一緒にバンドルされ、結果として単一のACK/NAKになる。バンドリングは、AND演算の使用を含むことができ、ここで、ACKは「1」によって表され、NAKは「0」によって表される。例えば、4つのACKおよび1つのNAKが生成された場合、バンドリングは、HARQコードブックにおいて符号化されるNAKをもたらす。5つ全てがACKである場合にのみ、バンドリングは、HARQコードブックにおいて符号化されるACKをもたらす。このバンドリングは、HARQスロットグループのスロット内の複数のサブスロット、HARQグループの複数のスロット、またはHARQスロットグループの複数のHARQサブグループにわたって、および/または複数のHARQグループにわたって実行され得る。複数のコードブックの代わりに単一のHARQコードブックが使用されるので、HARQ送信オーバーヘッドが低減される。しかしながら、HARQコードブックは、トランスポートブロックレベルまたはコードブロックグループレベルまで細かくなくてもよく、NAKの際により大きい送信オーバーヘッドを必要とし得る。
【0138】
上記で説明したように、サブキャリア間隔の増加は、OFDMシンボル(N1)の増加をもたらす。次に、OFDMシンボル(N1)の増加は、PDSCHが処理される前に複数のシンボルが送信されることをもたらし得る。例えば、960KHzのサブキャリア間隔では、最大160シンボルまたは11スロットが処理の前に送信され得る。追加の実施形態は、HARQ処理に対するサブキャリア間隔増加の影響を軽減するのを助けるために使用されることができ、これらの実施形態は、基礎となるHARQプロセスに関する。これらの実施形態は、上記のHARQスケジューリングおよびHARQスロットグループの実施形態と併せて、または独立して使用され得る。
【0139】
いくつかの実施形態では、HARQプロセスの最大数が増加される。例えば、3GPP技術仕様のリリース15およびリリース16では、最大数は16に設定される。受信シンボル数の増加により、サブキャリア間隔が120KHzより大きいことに基づいて、最大数を16より大きく増加させることができる。追加のHARQプロセスは、同期または非同期とすることができる。各HARQプロセスを追跡するために、UEおよび基地局は、各HARQ送信/HARQ受信に対するHARQプロセス番号を知る必要がある。そうするために、DCIは、「HARQプロセッサ番号」フィールドを含む。このフィールドは、4ビット長であり、HARQプロセスの最大数(例えば、16を超える数)への増加に対応することができる。
【0140】
いくつかの実施形態では、HARQプロセスの最大数は増加されない。代わりに、HARQ遅延の必要性を防止するための反復数、リンク適応のためのターゲットBLER、および/またはHARプロセスのサブセットのための単一送信(HARQなし)若しくはARQのみが許可され得る。
【0141】
例えば、ダウンリンク上で、反復数は、バンドル内で繰り返されるUEへの送信の数を提供するDL_REPETITION_NUMBERにおいて定義される。アップリンク上で、反復数は、バンドル内のUEからの送信反復の数を提供するUL_REPETITION_NUMBERにおいて定義される。いずれの場合も、サブキャリア間隔に基づいて反復数を増加させることができる。例えば、反復数は、サブキャリア間隔の暗黙の乗数であり得る。反復数を増加させることによって、より少ない数のHARQプロセスが必要とされ得る。反復回数は、DCIを介して示されることができる。
【0142】
BLERは、トランスポートブロックまたはコードブロックグループの数およびそれらのために生成されたNAKに依存するブロック誤りコードを指す。BLERは、(例えば、10パーセントから15パーセントまたは任意の他の値に)変更され得る。変化が与えられると、異なる変調コーディング方式(MCS)が使用され得(例えば、QAM変調からQPSK変調へ)、ここで、変調は、ターゲットBLERを満たすように適応される。各ターゲットBLERは、MCSテーブル中の1つ以上のMCSに関連付けられ得る。ターゲットBLERおよび関連するMCSは、サブキャリア間隔に基づくことができる。例えば、OFDMシンボル数(N1)の増加を前提として、より高いBLERおよびより低い再送信を可能にするために、サブキャリア間隔の増加とともにターゲットBLERを増加させることができる。BLERおよび/またはMCSテーブルは、UEのRRC構成において定義され得る。
【0143】
さらに、ダウンリンク上でのUEへのデータの送信は、UEから戻るHARQ送信なしに許可され得る。この手法は、HARQプロセスに対する例外を表し、HARQフィードバックは、ダウンリンクスロットまたはその中のシンボルの一部に対して生成されないことがある。追加的または代替的に、(HARQではなく)ARQのみがHARQプロセスのサブセットに使用されてもよい。非HARQ送信またはARQのみの送信は、RRC構成、メディアアクセス制御(MAC)制御要素(CE)、またはDCIにおいて定義され得る。
【0144】
他の実施形態は、HARQ処理に対するサブキャリア間隔増加の影響を軽減するのを助けるために、追加または代替として使用されることができ、これらの実施形態は、HARQコードブック設計に関する。いくつかの実施形態では、タイプ1(半静的)コードブックが使用される。このタイプのHARQコードブックによってカバーされる時間窓は、HARQコードブックがカバーするスロットの最大数を増加させることによって増加させることができる。この手法は、オーバーヘッドを増加させ得る。上述したように、HARQスロットグループまたはHARQスロットサブグループを使用することによって、オーバーヘッドを低減することができる。オーバーヘッドを低減するためのさらに別の手法は、有効なシンボルを有するスロットのみについてHAQフィードバックを生成し、送信することである。シンボルの有効性は、異なる方法で定義することができる。例えば、有効な基地局-UEビーム対が存在するとき、結果として生じるシンボルは有効である。別の例では、HARQフィードバックがアップリンク上で送られる。したがって、ダウンリンク専用スロットは、HARQフィードバックを送信するために使用され得ないが、アップリンク専用スロットおよびフレキシブルスロットは、使用され得る。この場合、ダウンリンクのみのスロットは、HARQフィードバックの送信のための候補スロットであるなど、HARQ処理から除去される。いくつかの実施形態では、タイプ2(動的)コードブックが使用される。このタイプのHARQコードブックによってカバーされる時間窓は、最大動的割り当て(例えば、cDIAおよびtDAIの一方または両方)を増加させることによって増加され得る。この最大値は2から増加されることができ、増加はサブキャリア間隔に依存することができる(例えば、サブキャリア間隔が大きいほど、増加は大きくなる)。
【0145】
図15は、いくつかの実施形態に係る、HARQスロットグループベース処理のための動作フロー/アルゴリズム構造1500の一例を示す図である。UEは、120GHzよりも大きい周波数を有する物理チャネル上でHARQフィードバックを生成および送信するために動作フロー/アルゴリズム構造1500を実装することができ、ここで、HARQフィードバックが生成されるデータのHARQ送信および/または受信は、52.6KHzよりも大きいサブキャリア間隔を使用する。動作フロー/アルゴリズム構造1500は、例えばUE104、1700などのUE、またはその構成要素、例えばプロセッサ1704によって実行または実装され得る。
【0146】
動作フロー/アルゴリズム構造1500は、1502において、基地局からダウンリンク制御情報(DCI)を受信することを、基地局から受信することを含み得る。いくつかの実施形態では、DCIは、フォーマット1_0、フォーマット1_1、またはフォーマット1_2を有する。DCIは、基地局シグナリングされたスロットオフセットを示すスロットオフセットインジケータを含む。スロットオフセットインジケータは、例えば、「時間領域リソース割り当て」であり得る。いくつかの実施形態では、DCIはまた、HARQスロットグループ内のスロット、サブスロット、またはサブグループを識別するために使用可能なスロットインジケータを含む。
【0147】
動作フロー/アルゴリズム構造1500は、1504において、DCIに基づいて、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)スロットグループのスロット内の物理アップリンクチャネルリソースを決定することを含み得、HARQスロットグループは、物理アップリンクチャネル上で1つ以上のHARQコードブックを送信するために利用可能な複数のスロットを含み、物理アップリンクチャネルは、52.6GHzよりも大きい周波数を有し、物理アップリンクチャネル上での送信は、150KHzよりも大きいサブキャリア間隔を使用する。いくつかの実施形態では、物理チャネルリソースは、HARQスロットグループ内のシンボルのセットを含み、これらのシンボルは、HARQコードブックのセットを符号化するために使用される。「時間領域リソース割り当て」は、PUCCHリソーステーブルから、SLIVに基づいて、HARQスロットグループからの第1のシンボルおよびシンボルの数、HARQスロットグループのサブグループ、HARQスロットグループ内のスロット、またはHARQスロットグループのスロット内若しくは複数のスロットにわたるサブスロットを決定するために使用され得る。いくつかの実施形態では、DCI内のスロットインジケータは、HARQスロットグループ内の特定のスロット、サブスロット、またはサブグループを識別するために使用され、PUCCHリソーステーブルは、単に、第1のシンボルおよびシンボルの数を識別するために使用され得る。受信され、HARQフィードバックがスケジューリングされるデータ(例えば、トランスポートブロックまたはコードブロックグループ)が処理される。UEは、データに対応するACK/NAKを符号化するために、バンドリング手法または多重化手法とともに、タイプ1またはタイプ2コードブックを使用することができる。
【0148】
動作フロー/アルゴリズム構造1500は、1506において、物理アップリンクチャネルリソース中の1つ以上のHARQコードブックを、物理アップリンクチャネル上で送信することを含み得る。いくつかの実施形態では、HARQスロットグループ内の決定されたシンボルは、(例えば、OFDM多重化を使用して)HARQコードブックのセットを符号化する。
【0149】
いくつかの実施形態では、動作フロー/アルゴリズム構造1500は、上記の動作とともに使用され得る動作の追加のセットを含み得る。これらの追加のセットは、互いに独立して、または互いに関連して使用され得る。組み合わせて使用される場合、追加のセットは、順次または並行して実行され得る。
図15は、追加のセットが動作フロー/アルゴリズム構造1500の一部であることを示すが、これらのセットの各々は、独立した動作フロー/アルゴリズム構造において実行することができる。
【0150】
追加のセットの一例では、動作フロー/アルゴリズム構造1500は、1510において、HARQプロセスの数に基づいて1つ以上のHARQコードブックを生成することを含み得る。いくつかの実施形態では、サブキャリア間隔が120KHzより大きいことに基づいて、HARQプロセスの数は、追加のPDSCHシンボルの処理を可能にするために16より多くなるように増加され、1つ以上のHARQコードブックにおいてフィードバックされ得る追加のACK/NAKをもたらす。
【0151】
追加のセットの一例では、動作フロー/アルゴリズム構造1500は、1520において、DCIに基づいて反復数を決定することを含み得る。いくつかの実施形態では、反復数は、サブキャリア間隔の増加とともに増加され、フィードバックされるべきHARQ情報のより少ない量をもたらす。動作フロー/アルゴリズム構造1500はまた、1522において、反復数に基づいて1つ以上のHARQコードブックを生成することを含み得る。いくつかの実施形態では、反復の増加は、1つ以上のHARQコードブックにおいて符号化されるHARQ情報の量の減少をもたらす。
【0152】
追加のセットの一例では、動作フロー/アルゴリズム構造1500は、1530において、UEの無線リソース制御(RRC)構成に基づいてリンク適応のためのブロック誤り率(BLER)を決定することを含み得、BLERは、サブキャリア間隔が120KHzよりも大きいことに基づいて定義される変調符号化方式(MCS)テーブルに関連する。いくつかの実施形態では、サブキャリア間隔が大きいほど、必要とされる再送信の数および全体的なHARQ処理を低減するために、ターゲットBLERを大きくすることができる。動作フロー/アルゴリズム構造1500はまた、1532において、BLERに基づいてトランスポートブロックのセットまたはコードブロックグループのセットを復号することを含み得る。いくつかの実施形態では、誤り訂正コード(ECC)アルゴリズムが、トランスポートブロックまたはコードブロックグループのセットを復号し、実際のBLERを導出するために適用される。さらに、動作フロー/アルゴリズム構造1500は、1534において、復号に基づいて1つ以上のHARQコードブックを生成することを含み得る。いくつかの実施形態では、実際のBLERがターゲットBLERよりも良い(例えば、小さい)場合、フィードバックされる必要があるHARQ情報の量が低減され、その結果、1つ以上のHARQコードブックにおいて符号化されるHARQ情報の量が減少する。
【0153】
実施形態は、
図13~
図15において、HARQ処理、スロットオフセット(K1)、およびOFDMシンボルの数(N1)に関連して説明されるが、これらの実施形態はそのように限定されるものではない。代わりに、実施形態は、ダウンリンクデータ処理およびスロットオフセット(K0)に同様に適用される。実施形態は、アップリンクデータ処理、スロットオフセット(K2)、およびOFDMシンボルの数(N2)にも同様に適用される。例えば、スーパースロットは、ダウンリンクデータまたはアップリンクデータに対して定義することができる。スーパースロットは、複数のスロットを含むデータスロットグループである。スーパースロット中の各スロットをインデックス付けするのではなく、スロットオフセット(K0またはK2)がスーパースロットをインデックス付けすることができる。言い換えれば、
図13~
図15の実施形態では、HARQスロットグループをスーパースロットで置き換えることができ、HARQ処理を適用可能なダウンリンクまたはアップリンクデータ処理で置き換えることができる。さらに、
図13~
図15に関連して説明されるいくつかの実施形態は、DCIフォーマット1_0、フォーマット1_1、またはフォーマット1_2を含むが、これらのフォーマットは例示の目的で提供され、実施形態は、DCフォーマット1_xなどを含む他のDCIフォーマットに同様に適用することができる。
【0154】
図16は、いくつかの実施形態による、UE104の受信構成要素1600を示す。受信構成要素1600は、いくつかのアンテナ要素を含むアンテナパネル1604を含み得る。パネル1604は、4つのアンテナ要素とともに示されているが、他の実施形態は、他の数を含んでもよい。
【0155】
アンテナパネル1604は、いくつかの位相シフタ1608(1)~1608(4)を含むアナログビームフォーミング(BF)構成要素に結合され得る。位相シフタ1608(1)~1608(4)は、無線周波数(RF)チェーン1612と結合され得る。RFチェーン1612は、受信アナログRF信号を増幅し、RF信号をベースバンドにダウンコンバートし、アナログベースバンド信号を、更なる処理のためにベースバンドプロセッサに提供され得るデジタルベースバンド信号に変換し得る。
【0156】
様々な実施形態では、ベースバンドプロセッサ内に存在し得る制御回路は、アンテナパネル1604において受信ビームを提供するために、位相シフト値を表し得るBF重み(例えば、W1~W4)を位相シフタ1608(1)~1608(4)に提供し得る。これらのBF重みは、チャネルベースのビームフォーミングに基づいて決定され得る。
【0157】
図17は、いくつかの実施形態に係るUE1700を示す。UE1700は、
図1のUE174と同様であり、実質的に交換可能であり得る。
【0158】
UE174に関して上述したものと同様に、UE1700は、携帯電話、コンピュータ、タブレット、工業用無線センサ(例えば、マイクロフォン、二酸化炭素センサ、圧力センサ、湿度センサ、温度計、動きセンサ、加速度計、レーザスキャナ、流体レベルセンサ、在庫センサ、電圧/電流計またはアクチュエータなど)、ビデオ監視/モニタリングデバイス(例えば、カメラまたはビデオカメラなど)、ウェアラブルデバイス、relaxed-IoTデバイスなどの任意のモバイルまたは非モバイルコンピューティングデバイスであってもよい。いくつかの実施形態では、UEは、低減された容量のUEまたはNR-Light UEであってもよい。
【0159】
UE1700は、プロセッサ1704、RFインタフェース回路1708、メモリ/ストレージ1712、ユーザインタフェース1716、センサ1720、ドライバ回路1722、電源管理用集積回路(PMIC)1724、およびバッテリ1728を含み得る。UE1700の構成要素は、集積回路(IC)、その一部分、個別の電子デバイス若しくは他のモジュール、ロジック、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアまたはそれらの組み合わせとして実装され得る。
図17のブロック図は、UE1700の構成要素の一部のハイレベル図を示すことを意図している。しかしながら、示されている構成要素のいくつかは省略されてもよく、追加の構成要素が存在してもよく、示されている構成要素の異なる配置が他の実施態様で発生してもよい。
【0160】
UE1700の構成要素は、1つ以上の相互接続部1732を介して、様々な他の構成要素と結合され得、1つ以上の相互接続部は、(共通のまたは異なるチップまたはチップセット上の)様々な回路構成要素を互いに相互作用させ得る、任意の種類のインタフェース、入力/出力部、(ローカル、システムまたは拡張)バス、伝送線、トレース、光学接続部などを表し得る。
【0161】
プロセッサ1704は、例えば、ベースバンドプロセッサ回路(BB)1704A、中央処理装置回路(CPU)1704Bおよびグラフィック処理装置回路(GPU)1704Cなどのプロセッサ回路を含み得る。プロセッサ1704は、メモリ/ストレージ1712からのプログラムコード、ソフトウェアモジュールまたは機能プロセスなどのコンピュータ実行可能命令を実行する、または他の方法で動作させて、本明細書に記載される動作をUE1700に実行させる、任意の種類の回路またはプロセッサ回路を含み得る。
【0162】
いくつかの実施形態では、ベースバンドプロセッサ回路1704Aは、3GPP準拠ネットワークを介して通信するために、メモリ/ストレージ1712内の通信プロトコルスタック1736にアクセスし得る。一般に、ベースバンドプロセッサ回路1704Aは、通信プロトコルスタックにアクセスして、PHY層、MAC層、RLC層、PDCP層、SDAP層およびPDU層にてユーザプレーン機能を実行し、またPHY層、MAC層、RLC層、PDCP層、RRC層および非アクセス「NAS」層にて制御プレーン機能を実行し得る。いくつかの実施形態では、PHY層の動作は、追加的/代替的に、RFインタフェース回路1708の構成要素によって実行され得る。
【0163】
ベースバンドプロセッサ回路1704Aは、3GPP準拠ネットワーク内で情報を搬送するベースバンド信号または波形を生成または処理し得る。いくつかの実施形態では、NRのための波形は、アップリンクまたはダウンリンクにおけるサイクリックプレフィックスOFDM(CP-OFDM)、およびアップリンクにおける離散フーリエ変換スプレッドOFDM(DFT-S-OFDM)に基づき得る。
【0164】
ベースバンドプロセッサ回路1704Aはまた、メモリ/ストレージ1712からのグループ情報1724にアクセスして、PDCCHのいくつかの反復が送信され得る探索空間グループを決定し得る。
【0165】
メモリ/ストレージ1712は、UE1700の全体に分散され得る任意の種類の揮発性または不揮発性メモリを含み得る。いくつかの実施形態では、メモリ/ストレージ1712のいくつかは、プロセッサ1704自体(例えば、L1およびL2キャッシュ)に配置され得る一方で、他のメモリ/ストレージ1712は、プロセッサ1704の外部にあるが、メモリインタフェースを介してアクセス可能である。メモリ/ストレージ1712は、非限定的に、動的ランダムアクセスメモリ(DRAM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、消去可能なプログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM)、電気的に消去可能なプログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ、ソリッドステートメモリ、または任意の他のタイプのメモリデバイス技術などの、任意の好適な揮発性または不揮発性メモリを含み得る。
【0166】
RFインタフェース回路1708は、無線アクセスネットワークを介してUE1700が他のデバイスと通信することを可能にする送受信機回路および無線周波数フロントモジュール(RFEM)を含み得る。RFインタフェース回路1708は、送信経路または受信経路に配置された様々な要素を含み得る。これらの要素は、例えば、スイッチ、混合器、増幅器、フィルタ、合成器回路、制御回路などを含み得る。
【0167】
受信経路では、RFEMは、アンテナ1724を介してエアインタフェースから放射信号を受信し、(低雑音増幅器を用いて)信号をフィルタリングおよび増幅し得る。信号は、プロセッサ1704のベースバンドプロセッサに提供されるベースバンド信号にRF信号をダウンコンバートする送受信機の受信機に提供され得る。
【0168】
送信経路では、送受信機の送信機は、ベースバンドプロセッサから受信されたベースバンド信号をアップコンバートし、RF信号をRFEMに提供する。RFEMは、アンテナ1724を介してエアインタフェースを横切って信号が放射される前に、電力増幅器によってRF信号を増幅し得る。
【0169】
様々な実施形態では、RFインタフェース回路1708は、NRアクセス技術に準拠した方法で信号を送信/受信するように構成され得る。
【0170】
アンテナ1724は、空気中を伝わるように電気信号を電波に変換し、受信された電波を電気信号に各々変換するいくつかのアンテナ要素を備え得る。アンテナ要素は、1つ以上のアンテナパネルに配置され得る。アンテナ1724は、ビームフォーミングおよびマルチ入力マルチ出力通信を可能にするために、全方向性、指向性またはそれらの組み合わせであるアンテナパネルを有し得る。アンテナ1724は、マイクロストリップアンテナ、1つ以上のプリント回路基板の表面上に製作されたプリントアンテナ、パッチアンテナ、フェーズドアレイアンテナなどを含み得る。アンテナ1724は、FR1またはFR2における帯域を含む特定の周波数帯域のために設計された1つ以上のパネルを有し得る。
【0171】
ユーザインタフェース回路1716は、UE1700とのユーザ対話を可能にするように設計された様々な入力/出力(I/O)デバイスを含む。ユーザインタフェース1716は、入力デバイス回路および出力デバイス回路を含む。入力デバイス回路は、とりわけ、1つ以上の物理的または仮想的ボタン(例えば、リセットボタン)、物理キーボード、キーパッド、マウス、タッチパッド、タッチスクリーン、マイクロフォン、スキャナ、ヘッドセット、などを含む入力を受け付けるための任意の物理的手段または仮想的手段を含む。出力デバイス回路は、センサ読み取り値、アクチュエータ位置(単数または複数)、または他の同様の情報などの情報を表示するか、または他の方法で情報を伝達するための任意の物理的または仮想的な手段を含む。出力デバイス回路は、とりわけ、1つ以上の単純な視覚出力/インジケータ(例えば、発光ダイオード(LED)などのバイナリ状態インジケータおよび複数文字の視覚出力)、またはディスプレイデバイス若しくはタッチスクリーン(例えば、液晶ディスプレイ(LCD)、LEDディスプレイ、量子ドットディスプレイ、プロジェクタなど)などのより複雑な出力を含む、任意の数または組み合わせのオーディオディスプレイまたは視覚ディスプレイを含んでもよく、文字、グラフィック、マルチメディアオブジェクトなどの出力は、UE1700の動作から生成若しくは作成される。
【0172】
センサ1720は、環境中の事象または変化を検出し、検出された事象に関する情報(センサデータ)を何か他のデバイス、モジュール、サブシステムなどに送信することを目的とするデバイス、モジュールまたはサブシステムを含み得る。そのようなセンサの例としては、特に、加速度計、ジャイロスコープまたは磁力計を含む、慣性計測ユニット;3軸加速度計、3軸ジャイロスコープまたは磁力計を含む、微小電気機械システムまたはナノ電気機械システム;レベルセンサ;流量センサ;温度センサ(例えば、サーミスタ);圧力センサ;気圧センサ;重力計;高度計;画像キャプチャデバイス(例えば、カメラまたはレンズ無し絞り);光検出および測距センサ、近接センサ(例えば、赤外線検出器など)、深度センサ、周囲光センサ、超音波トランシーバ、マイクロフォンまたは他の同様の音声キャプチャデバイス、などを含む。
【0173】
ドライバ回路1722は、UE1700に組み込まれた、UE1700に取り付けられた、または他の方法でUE1700と通信可能に結合された特定のデバイスを制御するように動作するソフトウェアおよびハードウェア要素を含んでもよい。ドライバ回路1722は、他の構成要素が、UE1700内に存在し得るか、またはそれに接続され得る様々な入力/出力(I/O)デバイスと相互作用するか、またはそれらを制御することを可能にする個々のドライバを含み得る。例えば、ドライバ回路1722は、ディスプレイデバイスへのアクセスを制御および許可するためのディスプレイドライバと、タッチスクリーンインタフェースへのアクセスを制御および許可するためのタッチスクリーンドライバと、センサ回路1720のセンサ読み取り値を取得してセンサ回路1720へのアクセスを制御および許可するためのセンサドライバと、電子機械構成要素のアクチュエータ位置を取得するための、または電気機械構成要素へのアクセスを制御および許可するためのドライバと、埋め込み型画像キャプチャデバイスへのアクセスを制御および許可するためのカメラドライバと、1つ以上のオーディオデバイスへのアクセスを制御および許可するためのオーディオドライバとを含み得る。
【0174】
PMIC1724は、UE1700の様々な構成要素に提供される電力を管理し得る。特に、プロセッサ1704に関して、PMIC1724は、電源選択、電圧スケーリング、バッテリ充電、またはDC-DC変換を制御し得る。
【0175】
いくつかの実施形態では、PMIC1724は、UE1700の様々な省電力機構を制御するか、または別の方法でその一部とすることができる。例えば、プラットフォームUEがRRC接続状態にあって、トラフィックを間もなく受信することが予期されるのでRANノードに依然として接続されている場合、ある非アクティブ期間後、プラットフォームは、間欠受信モード(DRX)として知られる状態に入ることができる。この状態の間は、UE1700は、短い間隔で電力を落とし、それによって節電することができる。長期間にわたってデータトラフィックアクティビティが存在しない場合、UE1700は、ネットワークから切断し、かつチャネル品質フィードバック、ハンドオーバなどの動作を実行しない、RRC_Idle状態に遷移してもよい。UE1700は、非常に低い電力状態になり、ページングを実行し、ここで再び、周期的にウェイクアップして、ネットワークをリッスンし、次いで再び電源を落とす。UE1700は、この状態でデータを受信することができず、データを受信するためには、RRC接続状態に遷移しなければならない。更なる省電力モードでは、デバイスはページング間隔(数秒から数時間に及ぶ)より長期間、ネットワークから利用できなくなることを許容され得る。この間、デバイスは、ネットワークに全く到達できず、完全に電力が落とされ得る。この間に送信されたデータがあれば大幅な遅延が生じるが、遅延は許容できるものとみなされる。
【0176】
バッテリ1728は、UE1700に電力を供給してもよいが、いくつかの例では、UE1700は、固定位置に装着され配備されてもよく、送電網に結合された電源を有してもよい。バッテリ1728は、リチウムイオンバッテリ、空気亜鉛バッテリ、アルミニウム空気バッテリ、リチウム空気バッテリなどの金属空気バッテリ、などであってもよい。車両ベースの用途などのいくつかの実装形態では、バッテリ1728は、典型的な自動車用鉛酸バッテリであってもよい。
【0177】
図18は、いくつかの実施形態に係るgNB1800を示す。gNBノード1800は、gNB108と同様であり、実質的に交換可能であり得る。基地局182などの基地局は、gNB1800と同じまたは同様の構成要素を有することができる。
【0178】
gNB1800は、プロセッサ1804、RFインタフェース回路1808、コアネットワーク(CN)インタフェース回路1812、メモリ/ストレージ回路1816を含み得る。
【0179】
gNB1800の構成要素は、1つ以上の相互接続部1828を介して、その他の様々な構成要素と結合され得る。
【0180】
プロセッサ1804、RFインタフェース回路1808、メモリ/ストレージ回路1816(通信プロトコルスタック1810を含む)、アンテナ1824および相互接続部1828は、
図10に関して図示および説明した同様の名称の要素と同様であり得る。
【0181】
CNインタフェース回路1812は、キャリアイーサネットプロトコルまたは何か他の適切なプロトコルなどの5GC準拠ネットワークインタフェースプロトコルを使用してコアネットワーク、例えば第5世代コアネットワーク(5GC)に対する接続性を提供し得る。ネットワーク接続性は、光ファイバまたは無線バックホールを介してgNB1800に/から提供され得る。CNインタフェース回路1812は、前述したプロトコルのうちの1つ以上を使用して通信するための1つ以上の専用プロセッサまたはFPGAを含んでもよい。いくつかの実装形態では、CNインタフェース回路1812は、同じまたは異なるプロトコルを使用して他のネットワークへの接続性を提供するための複数のコントローラを含んでもよい。
【0182】
個人特定可能な情報の使用は、ユーザのプライバシーを維持するための業界または政府の要件を満たすまたは超えるとして一般に認識されているプライバシーポリシおよびプラクティスに従うべきであることに十分に理解されたい。特に、個人特定可能な情報データは、意図されないまたは許可されていないアクセスまたは使用のリスクを最小限に抑えるように管理および取り扱いされるべきであり、許可された使用の性質はユーザに明確に示されるべきである。
【0183】
1つ以上の実施形態については、前述の図のうちの1つ以上に記載されている構成要素のうちの少なくとも1つは、以下の例示的なセクションに記載されているような1つ以上の動作、技術、プロセスまたは方法を実行するように構成され得る。例えば、前述の図のうちの1つ以上に関連して上述したベースバンド回路は、以下に記載される例のうちの1つ以上に従って動作するように構成されていてもよい。別の例として、前述の図のうちの1つ以上に関連して上述したようなUE、基地局、ネットワーク要素などと関連付けられた回路は、実施例セクションにおいて以下に記載される例のうちの1つ以上に従って動作するように構成されている場合がある。
実施例
【0184】
以下のセクションには、更なる例示的な実施形態が提示される。
【0185】
実施例1は、方法を含む。本方法は、ユーザ機器(UE)によって実装され、基地局から、基地局シグナリングされたスロットオフセットを示すダウンリンク制御情報(DCI)を受信することと、120KHzよりも大きい物理ダウンリンクチャネルのサブキャリア間隔に基づく最小スロットオフセットを決定することと、最小スロットオフセットおよび基地局シグナリングされたスロットオフセットに基づいて、物理ダウンリンクチャネル上のデータ受信と物理アップリンクチャネル上のハイブリッド自動再送要求(HARQ)送信との間のスロットオフセット(K1)を決定することと、物理アップリンクチャネル上で、スロットオフセット(K1)に基づいて、データ受信についてのHARQフィードバックを送信することと、を含む。
【0186】
実施例2は、実施例1の方法を含み、物理ダウンリンクチャネルは、52.6ギガヘルツ(GHz)よりも大きい周波数を有し、DCIが、フォーマット1_0、フォーマット1_1、フォーマット1_2、またはフォーマット1_xのうちの少なくとも1つを有する。
【0187】
実施例3は、前述の実施例のいずれかの方法を含み、最小スロットオフセットは、UEの無線リソース制御(RRC)構成、DCI、またはUEの予め定められた構成のうちの少なくとも1つから決定される。
【0188】
実施例4は、前述の実施例のいずれかの方法を含み、最小スロットオフセットは、(i)データ受信の終了からHARQ送信の最も早い可能な開始までのUE処理に必要なOFDMシンボルの数(N1)と、(ii)スロット内のシンボルの数との比に等しい切り上げまたは切り捨て整数として決定される。
【0189】
実施例5は、前述の実施例のいずれかの方法を含み、スロットオフセット(K1)を決定することは、最小スロットオフセットおよび基地局シグナリングされたスロットオフセットに基づいて、複数の非連続候補スロットからスロットオフセット(K1)を選択することを含む。
【0190】
実施例6は、実施例5のいずれかの方法を含み、UEの無線リソース制御(RRC)構成、DCI、またはUEの予め定められた構成のうちの少なくとも1つからスロットオフセット乗数を決定することと、スロットオフセット乗数にさらに基づいて、複数の非連続候補スロットからスロットオフセット(K1)を選択することと、をさらに含む。
【0191】
実施例7は、実施例6のいずれかの方法を含み、(i)最小スロットオフセットと、(ii)基地局シグナリングされたスロットオフセットにスロットオフセット乗数を乗じた値との和に基づいてスロットオフセット(K1)を選択することをさらに含む。
【0192】
実施例8は、実施例5のいずれかの方法を含み、基地局シグナリングされたスロットオフセットを少なくともハッシュすることによってスロット位置ハッシュを生成することと、スロット位置ハッシュに基づいてスロットオフセット(K1)を選択することと、をさらに含む。
【0193】
実施例9は、実施例8の方法を含み、(i)最小スロットオフセットと(ii)スロット位置ハッシュとの和に基づいてスロットオフセット(K1)を選択することをさらに含む。
【0194】
実施例10は、前述の実施例のいずれかの方法を含み、サブキャリア間隔が120KHzよりも大きいことに基づく第2のスロットオフセット(K0)であって、第2のスロットオフセット(K0)は、DCI受信とデータ受信との間にある、第2のスロットオフセット(K0)を決定することをさらに含み、HARQフィードバックを送信することは、第2のスロットオフセットにさらに基づく。
【0195】
実施例11は、方法を含む。方法は、ユーザ機器(UE)によって実装され、物理ダウンリンクチャネル上でのデータ受信であって、データ受信が、120KHzよりも大きいサブキャリア間隔を使用する、データ受信のためのUEの能力を基地局にシグナリングすることと、スロットオフセットインジケータを含むダウンリンク制御情報(DCI)を基地局から受信することと、スロットオフセットインジケータに基づいて、データ受信と物理アップリンクチャネル上でのハイブリッド自動再送要求(HARQ)送信との間のスロットオフセット(K1)であって、スロットオフセット(K1)は、120KHzよりも大きいサブキャリア間隔に基づくスロットの最小数よりも大きい、スロットオフセット(K1)を決定することと、アップリンク物理チャネル上で、スロットオフセット(K1)に基づいて、データ受信についてのHARQフィードバックを送信することと、を含む。
【0196】
実施例12は、前述の実施例のいずれかの方法を含み、物理ダウンリンクチャネルは52.6GHzより大きい周波数を有し、最小数は8スロットであり、DCIは、フォーマット1_0を有し、ビットサイズを有する物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)-HARQ_フィードバックタイミングインジケータフィールドを含み、ビットサイズは、120KHzより大きいサブキャリア間隔に基づいて少なくとも4ビットである。
【0197】
実施例13は、前述の実施例のいずれかの方法を含み、最小数は15スロットであり、DCIは、フォーマット1_1または1_2を有し、ビットサイズを有する物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)-HARQ_フィードバックタイミングインジケータフィールドを含み、ビットサイズは、120KHzより大きいサブキャリア間隔に基づいて少なくとも5ビットである。
【0198】
実施例14は、前述の実施例のいずれかの方法を含み、DCIは、フォーマット1_1または1_2を有し、スロットオフセット(K1)は、15スロットより大きい値を有し、値は、リソース制御(RRC)構成フィールドで定義される。
【0199】
実施例15は、前述の実施例のいずれかの方法を含み、サブキャリア間隔が120KHzよりも大きいことに基づく第2のスロットオフセット(K0)であって、第2のスロットオフセット(K0)は、DCI受信とデータ受信との間にある、第2のスロットオフセット(K0)を決定することをさらに含み、HARQフィードバックを送信することは、第2のスロットオフセットにさらに基づく。
【0200】
実施例16は、方法を含む。方法は、UEによって実装され、基地局から、物理チャネル上のダウンリンク制御情報(DCI)受信と、データ通信であって、データ通信はダウンリンクデータ受信またはアップリンクデータ送信であり、データ通信は120KHzよりも大きいサブキャリア間隔を使用する、DCI受信とデータ通信との間の基地局シグナリングされたスロットオフセットを示すDCIを受信することと、120KHzよりも大きいサブキャリア間隔に基づく最小スロットオフセットを決定することと、最小スロットオフセットと基地局シグナリングされたスロットオフセットとに基づいてスロットオフセットを決定することと、データ通信がダウンリンクデータ受信である場合、物理チャネル上で、スロットオフセットに基づいて、ダウンリンクデータを受信すること、または、データ通信がアップリンクデータ送信である場合、物理チャネル上で、スロットオフセットに基づいて、アップリンクデータを送信することとのうちの1つを実行することと、を含む。
【0201】
実施例17は、前述の実施例のいずれかの方法を含み、物理チャネルは、52.6GHzよりも大きい周波数を有し、最小スロットオフセットは、(i)DCI受信の終了からアップリンクデータ送信の最も早い可能な開始までのUE処理に必要なOFDMシンボルの数(N2)と、(ii)スロット内のシンボルの数との比に等しい切り上げまたは切り捨て整数として決定される。
【0202】
実施例18は、前述の実施例のいずれかの方法を含み、スロットオフセットは、DCI受信とデータ通信との間の非連続スロットを示す。
【0203】
実施例19は、実施例18の方法を含み、UEの無線リソース制御(RRC)構成、DCI、または開始および長さインジケータ(SLIV)プロセスのうちの少なくとも1つからスロットオフセット乗数を決定すること、をさらに含み、非連続スロットは、スロットオフセット乗数に基づいて示され、スロットオフセットは、(i)最小スロットオフセットと、(ii)基地局シグナリングされたスロットオフセットにスロットオフセット乗数を乗じた値との和に基づいて決定される。
【0204】
実施例20は、前述の実施例のいずれかの方法を含み、最小スロットオフセットは、UEの無線リソース制御(RRC)構成、DCI、またはUEの無線リソース制御(RRC)構成、DCI、またはUEの予め定められた構成から決定される。
【0205】
実施例21は、実施例1から20のいずれかに記載または関連する方法の1つ以上の要素を実行する手段を含むUEを含む。
【0206】
実施例22は、命令を含む1つ以上の非一時的コンピュータ可読媒体であって、命令が、UEの1つ以上のプロセッサによって実行されると、UEに、実施例1から20のいずれかに記載された方法若しくはそれらに関連する方法、または本明細書に記載されたいずれかの他の方法若しくはプロセス、の1つ以上の要素を実行させる、1つ以上の非一時的コンピュータ可読媒体を含む。
【0207】
実施例23は、実施例1から20のいずれかに記載または関連する方法の1つ以上の要素を実行するための論理、モジュール、または回路を含むUEを含む。
【0208】
実施例24は、1つ以上のプロセッサと、1つ以上のプロセッサによって実行されると、1つ以上のプロセッサに、実施例1から20のいずれかに記載または関連する方法の1つ以上の要素を実行させる命令を含む1つ以上のコンピュータ可読媒体とを含むUEを含む。
【0209】
実施例25は、実施例1から20のいずれかに記載または関連する方法の1つ以上の要素を実行する手段を含むシステムを含む。
【0210】
実施例26は、命令を含む1つ以上の非一時的コンピュータ可読媒体であって、命令が、システムの1つ以上のプロセッサによって実行されると、システムに、実施例1から20のいずれかに記載された方法若しくはそれらに関連する方法、または本明細書に記載されたいずれかの他の方法若しくはプロセス、の1つ以上の要素を実行させる、1つ以上の非一時的コンピュータ可読媒体を含む。
【0211】
実施例27は、1つ以上のプロセッサと、1つ以上のプロセッサによって命令が実行されると、1つ以上のプロセッサに、実施例1から20のいずれかに記載された、若しくはそれらに関連する方法の1つ以上の要素を実行させる、命令を含む1つ以上のコンピュータ可読媒体とを備えるシステムを含む。
【0212】
上記の実施例のいずれも、特に明記しない限り、任意の他の実施例(または実施例の組み合わせ)と組み合わせることができる。1つ以上の実装形態の前述の説明は、例示および説明を提供するが、網羅的であることを意図するものではなく、または、実施形態の範囲を開示される正確な形態に限定することを意図するものではない。修正および変形は、上記の教示を踏まえて可能であり、または様々な実施形態の実践から習得することができる。
【0213】
上記の実施形態は、かなり詳細に記載されているが、上記の開示が完全に理解されれば、多数の変形形態および修正形態が当業者には明らかになる。以下の特許請求の範囲は、全てのそのような変形形態および修正形態を包含すると解釈されることが意図されている。
【手続補正書】
【提出日】2023-04-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器(UE)によって実行される方法であって、
基地局から、基地局シグナリングされたスロットオフセットを示すダウンリンク制御情報(DCI)を受信することと、
120KHzよりも大きい物理ダウンリンクチャネルのサブキャリア間隔に基づく最小スロットオフセットを決定することと、
前記最小スロットオフセットおよび前記基地局シグナリングされたスロットオフセットに基づいて、前記物理ダウンリンクチャネル上のデータ受信と物理アップリンクチャネル上のハイブリッド自動再送要求(HARQ)送信との間のスロットオフセット(K1)を決定することと、
前記物理アップリンクチャネル上で、前記スロットオフセット(K1)に基づいて、前記データ受信についてのHARQフィードバックを送信することと、を有する、方法。
【請求項2】
前記物理ダウンリンクチャネルは、52.6ギガヘルツ(GHz)よりも大きい周波数を有し、前記DCIが、フォーマット1_0、フォーマット1_1、フォーマット1_2、またはフォーマット1_xのうちの少なくとも1つを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記最小スロットオフセットは、前記UEの無線リソース制御(RRC)構成、前記DCI、または前記UEの予め定められた構成のうちの少なくとも1つから決定される、請求項1
または2に記載の方法。
【請求項4】
前記最小スロットオフセットは、(i)前記データ受信の終了から最も早く起こりうる前記HARQ送信の開始までのUE処理に必要なOFDMシンボルの数(N1)と、(ii)スロット内のシンボルの数との比に等しい切り上げまたは切り捨て整数として決定される、請求項1
から3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記スロットオフセット(K1)を決定することは、
前記最小スロットオフセットおよび前記基地局シグナリングされたスロットオフセットに基づいて、複数の非連続候補スロットから前記スロットオフセット(K1)を選択することを含む、請求項1
から4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記UEの無線リソース制御(RRC)構成、前記DCI、または前記UEの予め定められた構成のうちの少なくとも1つからスロットオフセット乗数を決定することと、
前記スロットオフセット乗数にさらに基づいて、前記複数の非連続候補スロットから前記スロットオフセット(K1)を選択することと、
をさらに有する、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
(i)前記最小スロットオフセットと(ii)前記基地局シグナリングされたスロットオフセットに前記スロットオフセット乗数を乗じた値との和に基づいて、前記スロットオフセット(K1)を選択することをさらに有する、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記基地局シグナリングされたスロットオフセットを少なくともハッシュすることによってスロット位置ハッシュを生成することと、
前記スロット位置ハッシュに基づいて前記スロットオフセット(K1)を選択することと、
をさらに有する、請求項5に記載の方法。
【請求項9】
(i)前記最小スロットオフセットと(ii)前記スロット位置ハッシュとの和に基づいて、前記スロットオフセット(K1)を選択することをさらに有する、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記サブキャリア間隔が120KHzよりも大きいことに基づく第2のスロットオフセット(K0)を決定することをさらに有し、前記第2のスロットオフセット(K0)は、DCI受信と前記データ受信との間に存在し、前記HARQフィードバックを送信することは、前記第2のスロットオフセットにさらに基づく、請求項1
から9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
ユーザ機器(UE)であって、
1つ以上のプロセッサと、
コンピュータ可読命令を格納する1つ以上のメモリと、を有し、前記コンピュータ可読命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記UEを、
物理ダウンリンクチャネル上でのデータ受信であって、前記データ受信が、120KHzよりも大きいサブキャリア間隔を使用する、データ受信のための前記UEの能力を基地局にシグナリングし、
スロットオフセットインジケータを含むダウンリンク制御情報 (DCI)を前記基地局から受信し、
前記スロットオフセットインジケータに基づいて、前記データ受信と物理アップリンクチャネル上でのハイブリッド自動再送要求(HARQ)送信との間のスロットオフセット(K1)を決定し、前記スロットオフセット(K1)は、120KHzよりも大きい前記サブキャリア間隔に基づくスロットの最小数よりも大きく、
前記
物理アップリン
クチャネル上で、前記スロットオフセット(K1)に基づいて、前記データ受信についてのHARQフィードバックを送信する、
ように構成する、ユーザ機器(UE)。
【請求項12】
前記物理ダウンリンクチャネルは52.6GHzより大きい周波数を有し、前記最小数は8スロットであり、前記DCIは、フォーマット1_0を有し、かつ、ビットサイズを有する物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)-HARQ_フィードバックタイミングインジケータフィールドを含み、前記ビットサイズは、120KHzより大きい前記サブキャリア間隔に基づいて少なくとも4ビットである、請求項11に記載のUE。
【請求項13】
前記最小数は15スロットであり、前記DCIは、フォーマット1_1または1_2を有し、かつ、ビットサイズを有する物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)-HARQ_フィードバックタイミングインジケータフィールドを含み、前記ビットサイズは、120KHzより大きい前記サブキャリア間隔に基づいて少なくとも5ビットである、請求項11
または12に記載のUE。
【請求項14】
前記DCIは、フォーマット1_1または1_2を有し、前記スロットオフセット(K1)は15スロットより大きい値を有し、前記値はリソース制御(RRC)構成フィールドに規定される、請求項11
から13のいずれか1項に記載のUE。
【請求項15】
前記コンピュータ可読命令の前記実行は、前記UEを、
前記サブキャリア間隔が120KHzよりも大きいことに基づく第2のスロットオフセット(K0)を決定するようにさらに構成し、前記第2のスロットオフセット(K0)は、DCI受信と前記データ受信との間に存在し、前記HARQフィードバックを送信することは、前記第2のスロットオフセットにさらに基づく、請求項11
から14のいずれか1項に記載のUE。
【請求項16】
命令を
有するコンピュータ
プログラムであって、前記命令は、ユーザ機器(UE)の1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記UEを、
基地局から、物理チャネル上のダウンリンク制御情報(DCI)受信とデータ通信との間の、基地局シグナリングされたスロットオフセットを示すDCIを受信することと、ここで前記データ通信はダウンリンクデータ受信またはアップリンクデータ送信であり、前記データ通信は120KHzよりも大きいサブキャリア間隔を用い、
120KHzよりも大きい前記サブキャリア間隔に基づく最小スロットオフセットを決定することと、
前記最小スロットオフセットと前記基地局シグナリングされたスロットオフセットとに基づいてスロットオフセットを決定することと、に加え、
前記データ通信が前記ダウンリンクデータ受信である場合、前記物理チャネル上で、前記スロットオフセットに基づいてダウンリンクデータを受信すること、または
前記データ通信が前記アップリンクデータ送信である場合、前記物理チャネル上で、前記スロットオフセットに基づいてアップリンクデータを送信することとのうちの1つを実行することと、
を有する動作を実行するように構成する
、コンピュータ
プログラム。
【請求項17】
前記物理チャネルは、52.6GHzよりも大きい周波数を有し、前記最小スロットオフセットは、(i)前記データ受信の終了から最も早く起こりうる前記HARQ送信の開始までのUE処理に必要なOFDMシンボルの数(N1)と、(ii)スロット内のシンボルの数との比に等しい切り上げまたは切り捨て整数として決定される、請求項16に記載
のコンピュータ
プログラム。
【請求項18】
前記スロットオフセットは、前記DCI受信と前記データ通信との間の非連続スロットを示す、請求項16
または17に記載
のコンピュータ
プログラム。
【請求項19】
前記動作は、
前記UEの無線リソース制御(RRC)構成、前記DCI、または開始および長さインジケータ(SLIV)プロセスのうちの少なくとも1つからスロットオフセット乗数を決定することと、をさらに有し、前記非連続スロットは、前記スロットオフセット乗数に基づいて示され、前記スロットオフセットは、(i)前記最小スロットオフセットと(ii)前記基地局シグナリングされたスロットオフセットに前記スロットオフセット乗数を乗じた値との和に基づいて、決定される、請求項18に記載
のコンピュータ
プログラム。
【請求項20】
前記最小スロットオフセットは、前記UEの無線リソース制御(RRC)構成、前記DCI、または前記UEの無線リソース制御(RRC)構成、前記DCI、または前記UEの所定の構成から決定される、請求項16
から19のいずれか1項に記載
のコンピュータ
プログラム。
【国際調査報告】