(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-31
(54)【発明の名称】52.6GHZを上回る送信のためのダウンリンクスケジューリング(DL)及びアップリンク(UL)スケジューリング
(51)【国際特許分類】
H04W 28/082 20230101AFI20231024BHJP
H04W 72/232 20230101ALI20231024BHJP
H04W 72/0453 20230101ALI20231024BHJP
H04W 36/04 20090101ALI20231024BHJP
【FI】
H04W28/082
H04W72/232
H04W72/0453
H04W36/04
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023521958
(86)(22)【出願日】2020-10-16
(85)【翻訳文提出日】2023-04-11
(86)【国際出願番号】 CN2020121435
(87)【国際公開番号】W WO2022077422
(87)【国際公開日】2022-04-21
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】503260918
【氏名又は名称】アップル インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Apple Inc.
【住所又は居所原語表記】One Apple Park Way,Cupertino, California 95014, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】サン, ハイトン
(72)【発明者】
【氏名】チャン, ダウェイ
(72)【発明者】
【氏名】ニウ, フアニン
(72)【発明者】
【氏名】オテリ, オゲネコメ
(72)【発明者】
【氏名】ヤオ, チュンハイ
(72)【発明者】
【氏名】イー, チュンシュアン
(72)【発明者】
【氏名】ヘ, ホン
(72)【発明者】
【氏名】イー, シゲン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン, ウェイドン
(72)【発明者】
【氏名】チャン ユシュ
(72)【発明者】
【氏名】ゼン, ウェイ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA11
5K067DD34
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE61
5K067JJ39
(57)【要約】
本開示のいくつかの態様は、52.6GHzを上回る通信においてダウンリンクスケジューリング及びアップリンクスケジューリングを実装するための装置及び方法に関する。例えば、本開示のいくつかの態様は、基地局に関する。基地局は、無線ネットワークを介してユーザ機器(UE)と通信するように構成された送受信機と、送受信機に通信可能に結合されたプロセッサと、を含む。プロセッサは、基地局とUEとの間の通信が52.6GHzを上回る周波数範囲内にあると決定する。この決定に応答して、プロセッサは、周波数メインリソース割り当て(FDRA)を無効にし、リソースブロックグループ(RBG)サイズを修正し、又はリソース指示値(RIV)決定を修正する。プロセッサは、無効にされたFDRA、修正されたRBGサイズ、又は修正されたRIV決定のうちの1つ以上に少なくとも基づいて、ダウンリンクチャネルインジケータ(DCI)を生成する。プロセッサは、送受信機を使用して、DCIをUEに送信する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基地局であって、
ユーザ機器(UE)と無線通信するように構成されている送受信機と、
前記送受信機に通信可能に結合されたプロセッサであって、
前記基地局と前記UEとの間の前記通信が、52.6GHzを上回る1つ以上の周波数を含む周波数範囲内にあると決定し、
前記決定に応答して、周波数メインリソース割り当て(FDRA)を無効にする、リソースブロックグループ(RBG)サイズを修正する、又はリソース指示値(RIV)決定を修正し、
前記無効にされたFDRA、前記修正されたRBGサイズ、又は前記修正されたRIV決定のうちの1つ以上に少なくとも基づいてダウンリンクチャネルインジケータ(DCI)を生成し、
前記送受信機を使用して、前記DCIを前記UEに送信するように構成されているプロセッサとを備える、基地局。
【請求項2】
前記FDRAを無効にするために、前記プロセッサが、前記FDRAに関連するビット幅を0に設定するように構成されている、請求項1に記載の基地局。
【請求項3】
前記RBGサイズを修正するために、前記プロセッサが、前記RBGサイズを16よりも大きい値に修正するように構成されている、請求項1に記載の基地局。
【請求項4】
前記RBGサイズを修正するために、前記プロセッサが、物理リソースブロック(PRB)バンドリングサイズを修正するように更に構成されている、請求項3に記載の基地局。
【請求項5】
前記RIV決定を修正するために、前記プロセッサが、
複数のRIVを決定し、
前記複数のRIVから1つ以上のRIVを削除し、
前記複数のRIVから残りのRIVを使用して、前記UEにRIVをシグナリングするように構成されている、請求項1に記載の基地局。
【請求項6】
前記RIV決定を修正するために、前記プロセッサが、
最小の割り当てられたリソースブロック(LRB)値を決定し、
1つ以上の修正されたLRB値を生成するために、1つ以上のLRB値から前記最小LRB値を減算し、
前記1つ以上の修正されたLRB値を使用して、1つ以上のRIVを決定し、
前記決定された1つ以上のRIVを使用して、前記UEにRIVをシグナリングするように構成されている、請求項1に記載の基地局。
【請求項7】
前記RIV決定を修正するために、前記プロセッサが、
複数のRIVを決定し、
RIV以外の情報を前記UEにシグナリングするために、前記複数のRIVから1つ以上のRIVを選択し、
前記複数のRIVから残りのRIVを使用して、前記RIVを前記UEにシグナリングするように構成されている、請求項1に記載の基地局。
【請求項8】
基地局によって、前記基地局とユーザ機器(UE)との間の通信が52.6GHzを上回る周波数範囲内にあると決定したことに応答して、周波数メインリソース割り当て(FDRA)を無効にする、リソースブロックグループ(RBG)サイズを修正する、又はリソース指示値(RIV)決定を修正することと、
前記基地局によって、前記無効にされたFDRA、前記修正されたRBGサイズ、又は前記修正されたRIV決定のうちの1つ以上に少なくとも基づいてダウンリンクチャネルインジケータ(DCI)を生成することと、
前記基地局によって、前記DCIを前記UEに送信することと、
を含む、方法。
【請求項9】
前記FDRAを無効にすることが、前記FDRAに関連するビット幅を0に設定することを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記RBGサイズを修正することが、前記RBGサイズを16よりも大きい値に修正することを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記RBGサイズを修正することが、物理リソースブロック(PRB)バンドリングサイズを修正することを更に含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記RIV決定を修正することが、
複数のRIVを決定することと、
前記複数のRIVから1つ以上のRIVを削除することと、
前記複数のRIVから残りのRIVを使用して、前記UEにRIVをシグナリングすることとを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項13】
前記RIV決定を修正することが、
最小の割り当てられたリソースブロック(LRB)値を決定することと、
1つ以上の修正されたLRB値を生成するために、1つ以上のLRB値から前記最小LRB値を減算することと、
前記1つ以上の修正されたLRB値を使用して、1つ以上のRIVを決定することと、
前記決定された1つ以上のRIVを使用して、前記UEにRIVをシグナリングすることとを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項14】
前記RIV決定を修正することが、
複数のRIVを決定することと、
RIV以外の情報を前記UEにシグナリングするために、前記複数のRIVから1つ以上のRIVを選択することと、
前記複数のRIVから残りのRIVを使用して、前記RIVを前記UEにシグナリングすることと含む、請求項8に記載の方法。
【請求項15】
ユーザ機器(UE)であって、
基地局と無線通信するように構成されている送受信機と、
前記送受信機に通信可能に結合されたプロセッサであって、
前記送受信機を使用して、52.6GHzを上回る周波数範囲において前記基地局からダウンリンクチャネルインジケータ(DCI)を受信し、
前記DCIが、無効にされた周波数メインリソース割り当て(FDRA)、修正されたリソースブロックグループ(RBG)サイズ、又は修正されたリソース指示値(RIV)決定のうちの少なくとも1つに基づいて生成され、
前記送受信機を使用して、前記DCIに関連する情報を使用して前記基地局と通信するように構成されているプロセッサとを備える、ユーザ機器(UE)。
【請求項16】
前記DCIが、0に設定されたビット幅を含むFDRAフィールドを備える、請求項15に記載のUE。
【請求項17】
前記修正されたRBGサイズが、16よりも大きい値に設定される、請求項15に記載のUE。
【請求項18】
DCIが、1つ以上のRIVが削除された複数のRIVから決定されたRIVを備える、請求項15に記載のUE。
【請求項19】
DCIが、複数のRIVから決定されたRIVを備え、前記複数のRIVが、修正された割り当てられたリソースブロック(LRB)値に基づいて決定される、請求項15に記載のUE。
【請求項20】
DCIが、RIV以外の情報を前記UEにシグナリングするために1つ以上のRIVが使用される複数のRIVから決定された前記RIVを備える、請求項15に記載のUE。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
説明される態様は、概して、52.6GHzを上回る送信におけるダウンリンクスケジューリング(DL)及びアップリンク(UL)スケジューリングに関する。例えば、本開示のいくつかの態様は、周波数領域リソース割り当て(FDRA)及び/又は時間領域リソース割り当て(TDRA)のための設計に関する。
【背景技術】
【0002】
通信リンクを介して基地局(例えば、エボルブドノードB(eNB)、次世代ノードB(gNB)など)と通信するユーザ機器(UE)は、基地局に制御情報及び測定情報を送信するためにアップリンク制御チャネルを使用することができ、基地局にデータを送信するためにアップリンクデータチャネルを使用することができる。基地局は、ダウンリンク制御チャネルを使用して、アップリンクチャネル(単数又は複数)上のリソースをどのように使用するかを示す制御情報をUEに送信することができる。
【発明の概要】
【0003】
本開示のいくつかの態様は、例えば、リリース17(Rel-17)などの第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)リリースのための、52.6GHzを上回る送信におけるダウンリンクスケジューリング(DL)及びアップリンク(UL)スケジューリングを実装するための装置及び方法に関する。
【0004】
本開示のいくつかの態様は、基地局に関する。基地局は、無線ネットワークを介してユーザ機器(UE)と通信するように構成された送受信機と、送受信機に通信可能に結合されたプロセッサと、を含む。プロセッサは、基地局とUEとの間の通信が、52.6GHzを上回る1つ以上の周波数を含む周波数範囲内にあると決定する。この決定に応答して、プロセッサは、周波数メインリソース割り当て(FDRA)を無効にし、リソースブロックグループ(RBG)サイズを修正し、又はリソース指示値(RIV)決定を修正する。プロセッサは、無効にされたFDRA、修正されたRBGサイズ、又は修正されたRIV決定のうちの1つ以上に少なくとも基づいて、ダウンリンクチャネルインジケータ(DCI)を生成する。プロセッサは、送受信機を使用して、DCIをUEに送信する。
【0005】
いくつかの例では、FDRAを無効にするために、プロセッサは、FDRAに関連するビット幅を0に設定するように構成される。いくつかの例では、RBGサイズを修正するために、プロセッサは、RBGサイズを16よりも大きい値に修正するように構成される。いくつかの例では、RBGサイズを修正するために、プロセッサは、物理リソースブロック(PRB)バンドリングサイズを修正するように更に構成される。
【0006】
いくつかの例では、RIV決定を修正するために、プロセッサは、
【0007】
複数のRIVを決定し、複数のRIVから1つ以上のRIVを削除し、複数のRIVから残りのRIVを使用してRIVをUEにシグナリングするように構成される。
【0008】
いくつかの例では、RIV決定を修正するために、プロセッサは、最小の割り当てられたリソースブロック(LRB)値を決定し、1つ以上のLRB値から最小LRB値を減算して、1つ以上の修正されたLRB値を生成するように構成される。プロセッサは、1つ以上の修正されたLRB値を使用して1つ以上のRIVを決定し、決定された1つ以上のRIVを使用してRIVをUEにシグナリングするように更に構成される。
【0009】
いくつかの例では、RIV決定を修正するために、プロセッサは、複数のRIVを決定し、RIV以外の情報をUEにシグナリングするために複数のRIVから1つ以上のRIVを選択し、複数のRIVから残りのRIVを使用してRIVをUEにシグナリングするように構成される。
【0010】
本開示のいくつかの態様は、方法に関する。本方法は、基地局によって、基地局とユーザ機器(UE)との間の通信が52.6GHzを上回る1つ以上の周波数を含む周波数範囲内にあると決定したことに応答して、周波数メインリソース割り当て(FDRA)を無効にすること、リソースブロックグループ(RBG)サイズを修正すること、又はリソース指示値(RIV)決定を修正することを含む。本方法は、基地局によって、無効にされたFDRA、修正されたRBGサイズ、又は修正されたRIV決定のうちの1つ以上に少なくとも基づいてダウンリンクチャネルインジケータ(DCI)を生成することと、基地局によって、DCIをUEに送信することとを更に含む。
【0011】
本開示のいくつかの態様は、命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体に関する。命令が基地局のプロセッサによって実行されるとき、命令は、プロセッサに、基地局とユーザ機器(UE)との間の通信が52.6GHzを上回る1つ以上の周波数を含む周波数範囲内にあると決定したことに応答して、周波数メインリソース割り当て(FDRA)を無効にすること、リソースブロックグループ(RBG)サイズを修正すること、又はリソース指示値(RIV)決定を修正することを含む動作を実行させる。動作は、基地局によって、無効にされたFDRA、修正されたRBGサイズ、又は修正されたRIV決定のうちの1つ以上に少なくとも基づいてダウンリンクチャネルインジケータ(DCI)を生成することと、基地局によって、DCIをUEに送信することとを更に含む。
【0012】
本開示のいくつかの態様は、ユーザ機器(UE)に関する。UEは、基地局と無線通信するように構成された送受信機と、送受信機に通信可能に結合されたプロセッサと、を含む。プロセッサは、送受信機を使用して、52.6GHzを上回る周波数範囲において基地局からダウンリンクチャネルインジケータ(DCI)を受信する。DCIは、無効にされた周波数メインリソース割り当て(FDRA)、修正された修正リソースブロックグループ(RBG)サイズ、又は修正リソース指示値(RIV)決定のうちの少なくとも1つに基づいて生成される。プロセッサは更に、送受信機を使用して、DCIに関連する情報を使用して基地局と通信する。
【0013】
いくつかの例では、DCIは、0に設定されたビット幅を含むFDRAフィールドを含む。いくつかの例では、修正されたRBGサイズは、16よりも大きい値に設定される。いくつかの例では、DCIは、1つ以上のRIVが削除される複数のRIVから決定されたRIVを含む。いくつかの例では、DCIは、複数のRIVから決定されたRIVを含み、複数のRIVは、修正された割り当てられたリソースブロック(LRB)値に基づいて決定される。いくつかの例では、DCIは、RIV以外の情報をUEにシグナリングするために1つ以上のRIVが使用される複数のRIVから決定されたRIVを含む。
【0014】
本開示のいくつかの態様は、ユーザ機器(UE)によって実行される方法に関する。本方法は、52.6GHzを上回る周波数範囲において基地局からダウンリンクチャネルインジケータ(DCI)を受信することを含む。DCIは、無効にされた周波数メインリソース割り当て(FDRA)、修正された修正リソースブロックグループ(RBG)サイズ、又は修正リソース指示値(RIV)決定のうちの少なくとも1つに基づいて生成される。本方法は、DCIに関連する情報を使用して基地局と通信することを更に含む。
【0015】
本開示のいくつかの態様は、命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体に関する。命令がユーザ機器(UE)のプロセッサによって実行されると、命令は、プロセッサに、52.6GHzを上回る周波数範囲において基地局からダウンリンクチャネルインジケータ(DCI)を受信することを含む動作を実行させる。DCIは、無効にされた周波数メインリソース割り当て(FDRA)、修正された修正リソースブロックグループ(RBG)サイズ、又は修正リソース指示値(RIV)決定のうちの少なくとも1つに基づいて生成される。本動作は、DCIに関連する情報を使用して基地局と通信することを更に含む。
【0016】
この発明の概要は、本明細書に記載の主題の理解を提供するためにいくつかの態様を例示する目的で単に提供されている。したがって、上記の特徴は、単に例であり、本開示における主題の範囲又は精神を狭めると解釈されるべきでない。本開示の他の特徴、態様、及び利点は、以下の発明を実施するための形態、図、及び特許請求の範囲から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
本明細書に組み込まれており本明細書の一部を形成する添付の図面は、本開示を例示し、説明と一緒に、本開示の原理を説明するために、及び当業者(単数又は複数)が本開示を成す及び使用することを可能にするために更に役立つ。
【0018】
【
図1】本開示のいくつかの態様による、52.6GHzを上回る送信においてダウンリンク(DL)スケジューリング及びアップリンク(UL)スケジューリングを実装するための設計を実装する1つの例示的なシステムを示す。
【0019】
【
図2A】本開示のいくつかの態様による、1つの例示的な共有トランスポートブロック(TB)並びに時間リソース割り当て及び周波数リソース割り当てを示す。
【0020】
【
図2B】本開示のいくつかの態様による、複数送信時間間隔(マルチTTI)(mutli-TTI)PUSCH送信のための1つの例示的な共有トランスポートブロック(TB)並びに時間リソース割り当て及び周波数リソース割り当てを示す。
【0021】
【
図3】本開示のいくつかの態様による、マルチTTI PUSCHスケジューリングのための1つの例示的な拡張TDRAテーブルを示す。
【0022】
【
図4】本開示のいくつかの態様による、リソース指示値(RIV)のための1つの例示的なテーブルを示す。
【0023】
【
図5】本開示のいくつかの態様による、リソース指示値(RIV)のための別の例示的なテーブルを示す。
【0024】
【
図6】本開示のいくつかの態様による、52.6GHzを上回る送信におけるダウンリンク(DL)スケジューリング及びアップリンク(UL)スケジューリングのための機構を実装する電子デバイスの1つの例示的なシステムのブロック図を示す。
【0025】
【
図7】本開示のいくつかの態様による、52.6GHzを上回る送信におけるダウンリンク(DL)スケジューリング及びアップリンク(UL)スケジューリングのための機構をサポートするシステム(例えば、基地局)のための1つの例示的な方法700を示す。
【0026】
【
図8A】本開示のいくつかの態様による、52.6GHzを上回る送信におけるリソース指示値(RIV)決定を修正するための機構をサポートするシステム(例えば、基地局)のための例示的な方法800、820、及び840をそれぞれ示す。
【
図8B】本開示のいくつかの態様による、52.6GHzを上回る送信におけるリソース指示値(RIV)決定を修正するための機構をサポートするシステム(例えば、基地局)のための例示的な方法800、820、及び840をそれぞれ示す。
【
図8C】本開示のいくつかの態様による、52.6GHzを上回る送信におけるリソース指示値(RIV)決定を修正するための機構をサポートするシステム(例えば、基地局)のための例示的な方法800、820、及び840をそれぞれ示す。
【0027】
【
図9】いくつかの態様又はいくつかの態様の部分(単数又は複数)を実装するための例示的なコンピュータシステムである。
【0028】
本開示は、添付の図面を参照して記載されている。図面において、概して、同様の参照番号は、同一の又は機能的に同様の要素を示す。加えて、概して、参照番号の一番左側の桁(単数又は複数)は、参照番号が最初に出現する図面を識別する。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本開示のいくつかの態様は、リリース17(Rel-17)などの第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)リリース、又は他の現在/将来の3GPP規格のための、52.6GHzを上回る送信におけるダウンリンクスケジューリング(DL)及びアップリンク(UL)スケジューリングを実装するための装置及び方法を含む。
【0030】
図1は、本開示のいくつかの態様による、52.6GHzを上回る通信のためのダウンリンクスケジューリング(DL)及びアップリンク(UL)スケジューリングを実装するための設計を実装する1つの例示的なシステム100を示す。例示的なシステム100は、例示のみの目的で提供されており、開示の態様を限定しない。システム100は、ネットワークノード(例えば、eNB、gNBなどの基地局)101と、電子デバイス(例えば、UE)105と、を含むことができるが、これらに限定されない。電子デバイス105(以下、UE 105と称する)は、多種多様な無線通信技法に基づいて動作するように構成された電子デバイスを含み得る。これらの技法は、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)規格に基づく技法を含むことができるが、これらに限定されない。例えば、UE 105は、リリース17(Rel-17)などの3GPPリリース、又は他の現在/将来の3GPP規格を使用して動作するように構成された電子デバイスを含むことができる。UE 105は、無線通信デバイス、スマートフォン、ラップトップ、デスクトップ、タブレット、パーソナルアシスタント、モニタ、テレビ、ウェアラブルデバイス、モノのインターネット(Internet of Thing、IoT)、及び車両の通信デバイスなどを含むことができるが、これらに限定されない。ネットワークノード101(本明細書では基地局と称する)は、3GPP規格に基づく技法などを含むがこれらに限定されない多種多様な無線通信技法に基づいて動作するように構成されたノードを含むことができる。例えば、基地局101は、Rel-17などの3GPPリリース、又は他の現在/将来の3GPP規格を使用して動作するように構成されたノードを含むことができる。UE 105は、1つ以上の通信リンク107を使用して、基地局101に接続され得、基地局101と通信していることができる。
【0031】
本開示のいくつかの態様は、52.6GHzを上回る周波数範囲(例えば、約52.6GHzと約71GHzとの間の周波数範囲内の1つ以上の周波数)における動作のための新しいヌメロロジー(例えば、3GPP技術仕様(TS)38.211におけるμ値)を対象とする。本開示のいくつかの態様は、52.6GHzを上回る周波数範囲内の物理信号/チャネルに対する影響(単数又は複数)に対処することを対象とする。例えば、本開示のいくつかの態様は、新しいヌメロロジー、例えば、帯域幅部分(BWP)及びビーム切替え時間、ハイブリッド自動再送要求(ハイブリッドARQ又はHARQ)スケジューリング、UE処理、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)/サウンディング基準信号(SRS)及びチャネル状態情報(CSI)などのための準備時間及び計算時間の各々に適合されたタイムライン関連態様について説明する。本開示のいくつかの態様は、52.6GHzを上回る周波数範囲における認可及び無認可動作のために最大64個の信号ブロックビーム(SSB)ビームをサポートすることができる。追加又は代替として、本開示のいくつかの態様は、52.6GHzと71GHzとの間の周波数のための無認可スペクトルに適用可能な規制要件に準拠するために、ビームベースの動作を仮定するチャネルアクセス機構(単数又は複数)を使用することができる。
【0032】
本開示のいくつかの態様は、限定はしないが、FR1/2とは異なる粒度をもつ周波数領域リソース割り当て(例えば、サブ物理リソースブロック(PRB)、又は2つ以上のPRB)がサポートされる場合、ULスケジューリングをサポートすることなど、PDSCH/PUSCHのための周波数領域スケジューリング拡張/最適化を対象とする。本開示のいくつかの態様は、限定はしないが、最小時間領域スケジューリング単位を1シンボルよりも大きくなるように増加させること、1つのダウンリンク制御情報(DCI)によってスケジュールされるマルチPDSCHをサポートすること、複数のスロットにマッピングされる1つのトランスポートブロック(TB)(すなわち、送信時間間隔(TTI)バンドリング)をサポートすることなど、PDSCH/PUSCHのための時間領域スケジューリング拡張を対象とする。本開示のいくつかの態様は、ビーム掃引に起因するスケジューリングレイテンシを低減するためのスケジューリング要求機構に対する拡張及び/又は代替を対象とする。
【0033】
いくつかの態様によれば、(例えば、Rel-15における)DL及びULスケジューリングは、(例えば、時間領域リソース割り当て(TDRA)フィールドを使用する)時間領域スケジューリング及び/又は(例えば、周波数領域リソース割り当て(FDRA)フィールドを使用する)周波数領域スケジューリングを含むことができる。いくつかの例では、TDRAフィールドは、DLスケジューリング及び/又はULスケジューリングのためにDCIを使用して送信され得る。例えば、基地局101は、DCIを使用してTDRAフィールドをUE 105に送信することができる。いくつかの例では、TDRAフィールドは、無線リソース制御(RRC)メッセージ(単数又は複数)及び/又は他の3GPP方法によって構成されたルックアップテーブル中の行へのポインタを定義することができる。
【0034】
いくつかの例では、時間領域スケジューリングは、マッピングタイプA又はマッピングタイプBに基づくことができる。マッピングタイプAでは、リソース割り当ては、スロットベースであることができ、シンボル2(又は3)中に復調基準信号(DMRS)シンボルを含むことができる。マッピングタイプBでは、リソース割り当ては、ミニスロットベースであり、フロントロードDMRSを含むことができる。いくつかの例では、時間領域リソース割り当ては、スロットオフセットを示すことができる。例えば、K0はDLのために使用され得、K2はULのために使用され得る。追加又は代替として、時間領域リソース割り当ては、スロット(S)及び長さ(L)内の開始シンボルを示すこともできる。Rel-15における一例では、時間領域リソース割り当てはスロット境界を横切らない。いくつかの例では、時間領域リソース割り当てはまた、開始及び長さインジケータ値(SLIV)と呼ばれる単一の数で符号化され得る。
【0035】
いくつかの態様によれば、FDRAフィールドは、DCI(DL及びUL)で送信することもでき、リソースブロック割り当てを定義することができる。例えば、基地局101は、DCIを使用してFDRAフィールドをUE 105に送信することができる。いくつかの例では、FDRAフィールドは、タイプ0 DCI(非フォールバックDCIのみ)及びタイプ1DCI(フォールバック及び非フォールバックDCI)のうちの1つ以上を使用して送信され得る。非フォールバックDCIの場合、無線リソース制御(RRC)は、T0、T1、又は動的切替え(例えば、MSB(最上位ビット)がタイプを示す)として構成され得る。
【0036】
いくつかの例では、(BWP切替えのために使用され得る)リソース割り当てのための特定のBWPを識別するBWPインジケータが使用され得る。いくつかの態様によれば、リソース割り当てタイプは、スケジューラが各送信についてリソースブロックを割り当てる方法を指定する。例えば、DL/ULリソース割り当てタイプ0は、割り当てられたリソースブロックグループ(RBG)のセットを示すためにビットマップを使用することができる。いくつかの例では、RBGは、連続する仮想リソースブロック(VRB)のセットであり得る。また、RBGサイズは、BWPサイズに依存することができ、いくつかの例では、BWPサイズは構成可能である。非限定的な例として、TS 38.214のテーブル5.1.2.2.1-1(公称RBGサイズP)及びテーブル6.1.2.2.1-1(公称RBGサイズP)は、構成1又は構成2のためのBWPサイズに基づくRBGサイズを示すことができる。
【0037】
いくつかの例では、リソース割り当てタイプ1において、リソースは、1つ以上の連続するRBに割り当てられる。例えば、DLの場合、リソースインジケータ値(RIV)が、仮想リソースブロック(VRB)のセットを割り当てるために使用される。VRBは、インターリーブされた(分散RA)又はインターリーブされていない(局所RA)物理リソースブロック(PRB)にマッピングされてもよい。いくつかの例では、インターリーブされたVRBは、リソースブロックバンドルを使用して、例えば、プリコーディング粒度とは異なる、BWP内の連続するRBのセットを使用してマッピングされ得る。いくつかの例では、ULの場合、リソースインジケータ値(RIV)が、連続するPRBのセットにマッピングされたVRBのセットを割り当てるために使用される。
【0038】
追加又は代替として、DL及びULスケジューリングは、スロットアグリゲーションとともに考慮され得る。いくつかの例では、スロットアグリゲーションなしで、時間領域リソース割り当ては、スロット境界を横切ることを許可されない。これらの例では、スロット境界を整列させるためのレイテンシが増加され得る。いくつかの例では、スロットアグリゲーションを用いて、次のスロットにおける反復は、第1のスロットにおける送信と同じ時間領域リソース割り当てを使用する。
【0039】
超高信頼性低レイテンシ通信(URLLC)は、低レイテンシ及び超高信頼性を提供する特徴のセットである。いくつかの態様によれば、
図1のシステム100は、Rel-16のためのPUSCH反復情報を提供するように構成され得る。いくつかの例では、UE 105は、連続するスロットにわたって反復の数を送信するように構成され得る。基地局101は、PUSCH反復情報をスケジュールし、UE 105に通信するように構成され得る。Rel-15のためのDL及びULスケジューリングのいくつかの例では、スロットアグリゲーションを用いたPUSCHのための反復の数は、半静的に構成され得る。Rel-16では、PUSCH反復タイプBと同様の機構を使用して、PUSCH反復タイプAについて、反復の数の動的な指示がサポートされ得る。いくつかの例では、反復の数のための追加の列が、TDRAテーブルに追加され得る。反復の数は、反復タイプBと同様に、TDRAエントリの一部として動的に示され得る。
【0040】
動的許可(DG)及び構成された許可(CG)の両方について、反復の数は、対応するTDRAテーブル中に存在する場合、反復の数r16によって提供され得る。いくつかの例では、反復の数r16は、反復タイプBと同じ{1,2,3,4,7,8,12,16}(3ビット)である。そうでない場合、反復の数は、Rel-15プロシージャ(DGについてはpuschアグリゲーションファクタ、CGについてはrepK)に従って決定され得る。
【0041】
いくつかの態様によれば、システム100は、ULLRC PUSCH反復タイプBを使用して、1つのスロット中で、又は複数の連続するスロットにわたってPUSCH反復をサポートすることができる。いくつかの例では、システム100は、動的許可(DG)と構成された許可(CG)(タイプ1及びタイプ2)の両方をサポートすることができる。いくつかの例によれば、基地局101は、DCIフォーマット0_0ではなく、DCIフォーマット0_1/0_2によってPUSCH反復タイプBをスケジュールすることができる。いくつかの例では、基地局101は(例えば、DCIを使用して)、TDRAを設定し、UE 105に通信することができる。基地局101は、S(開始シンボル)、L(各公称反復の長さ)、及びK(公称反復の数)を使用してTDRAを定義することができる。例えば、DCI又はタイプ1 CG構成中のTDRAフィールドは、S、L、及びKの値を提供する、TDRAテーブル中のエントリのうちの1つを示すことができる。
【0042】
いくつかの例によれば、UE 105からのPUSCH送信は、示された開始シンボルから開始して、L×K個のシンボルの時間ウィンドウ内で実施され得る。各公称反復は、スロット境界及びシンボルのUL/DL方向に応じて、1つ以上の実際の反復にセグメント化されてもよい。「公称」反復が、スロット境界又はDL/UL切替えポイントを横切る場合、この「公称」反復は、複数のPUSCH反復に分割することができ、1つのPUSCH反復は、スロット内の各UL期間にある。
【0043】
ULLRC PUSCH反復タイプBのいくつかの例では、複数の反復にわたるDMRS共有は実施されず、PUSCHマッピングタイプBのみがサポートされ、TBSはLに基づいて決定される。
【0044】
いくつかの例によれば、Rel-15におけるマルチTTI PUSCH送信は、URLLCをサポートするために、又はULカバレッジを保証するために、時間内の反復送信を含む。
図2Aは、本開示のいくつかの態様による、1つの例示的な共有トランスポートブロック(TB)並びに時間リソース割り当て及び周波数リソース割り当てを示す。例えば、
図2Aに示すように、トランスポートブロック(TB)201は、複数のスロット203a~203dのためにスケジュールされ得る。いくつかの例では、Rel-16 NR-UにおけるマルチTTI PUSCH送信は、
図2Bに示されているように、単一のUL許可を使用して、異なるトランスポートブロック(TB)211a~211dをもつ複数のスロット及び/又はミニスロット213a~213dをスケジュールすることをターゲットにすることができる。
図2Bは、本開示のいくつかの態様による、マルチTTI PUSCH送信のための1つの例示的な共有トランスポートブロック(TB)並びに時間リソース割り当て及び周波数リソース割り当てを示す。例示的な
図2Bは、より高い効率及び増加したUL送信確率をもたらすことができる。
【0045】
いくつかの態様によれば、Rel-16 NR-UのマルチTTI PUSCHのためのDCIフォーマットのための共通フィールドがテーブル1において提供される。
【表1】
【0046】
DCI内でシグナリングされたテーブル1のHARQプロセス番号は、第1のスケジュールされたPUSCHに適用される。次に、HARQプロセス番号が、(必要に応じてモジュロ演算で)スケジュールされた順序で後続のPUSCHについて1ずつインクリメントされる。テーブル1の時間領域RAは、少なくとも、タイプA及びタイプBのPUSCHで連続する時間領域リソース割り当てをサポートする。
【0047】
本開示のいくつかの態様は、DCIオーバーヘッド、例えば、時間領域リソース割り当て、周波数領域リソース割り当てなどを最小限に抑えるためのシステム及び方法を対象とする。
【0048】
いくつかの例では、Rel-16 NR-UにおけるマルチTTI PUSCHスケジューリングは、DCIフォーマット0_1を使用してマルチTTI PUSCHスケジューリングをサポートすることができる。これらの例では、TDRAテーブル構成は、複数のスケジュールされたスロットのうちの任意のスロット中で単一又は複数の連続するPUSCHを示すことを可能にする。いくつかの例では、行内のPUSCHの最大数は8であり得るが、本開示の態様はこの例に限定されない。いくつかの態様によれば、DCIフォーマット0_1中のNDIビット及びRVビットの数は、構成されたTDRAテーブルに基づいて決定され得る。例えば、複数のPUSCHがスケジュールされる場合、PUSCHごとに1つのRVビットが使用され、1つの値は{0,2}である。代替的に、単一のPUSCHのみがスケジュールされる場合、2 RVビットがPUSCHのために使用される。
【0049】
いくつかの態様によれば、レガシーTDRAテーブルは、各行が(時間領域において連続する)複数のPUSCHを示すように拡張される。マルチTTI PUSCHスケジューリングのための例示的な拡張TDRAテーブル300が
図3に示されている。
図3の列301は、TDRAインデックスを示す。
図3の列303は、K2値を示す。
図3の列305は、SLIVを示す。
図3の列307は、マッピングタイプを示す。いくつかの例では、
図3に示されるように、各PUSCHは、別個のSLIV及びマッピングタイプを有することができる。スケジュールされたPUSCHの数は、DCIにおいてシグナリングされるTDRAテーブルの行内の示された有効なSLIVsの数によってシグナリングされ得る。各TRDAインデックスに関連する例示的なPUSCH割り当て309も
図3に示されている。
【0050】
いくつかの態様によれば、システム100は、52.6GHzを上回る周波数範囲で動作するように構成される。いくつかの例では、52.6GHzを上回る範囲は、約52.6GHz~約71GHzの周波数範囲を含むことができる。いくつかの例では、52.6GHzを上回る周波数範囲において、基地局101及びUE 105は、52.6GHzを上回る周波数範囲における波長に起因して、ナロービームを使用して通信することができる。これらの例では、1つ又は2つのUEのみが単一のビームに一致する確率が高い。これらの例では、スケジューラは、特にダウンリンクにおいて単一の(又は少数の)UEに送信しさえするだけでもよい。したがって、基地局101は、多くのUEに対するスケジューリング情報を送信する必要がない。したがって、周波数領域リソース割り当て(FDRA)の粒度は、DCIにおけるオーバーヘッドを低減するために低減されてもよい。
【0051】
いくつかの態様によれば、スケジューラは、スケジューリングプロセスを実行するように構成される。スケジューリングプロセスは、データを送信するためのリソースを割り当てるプロセスを含むことができ、ネットワークによって実行されることができ、UEは、ネットワークによって通信されるスケジュールに従うことができる。いくつかの例では、スケジューラは、基地局101の一部であり得る。追加又は代替として、スケジューラは、基地局101とは別個であるが、基地局101に関連するネットワークの一部であり、基地局101に結合され得る。本開示の態様はこれらの例に限定されず、スケジューラは他のアーキテクチャを有することができる。いくつかの例では、スケジューラは、限定はしないが、(UE 105及び/又はネットワークからの)測定値、バッファステータス報告(BSR)、サービス品質(QoS)要件(単数又は複数)、関連する無線ベアラ、スケジューリング要求(SR)などの情報を受信することができる。この情報のうちのこの1つ以上を使用して、スケジューラは、リソース割り当てを決定することができ、リソース割り当てをUE 105に通信することができる。
【0052】
いくつかの態様によれば、52.6GHzを上回る周波数範囲内の位相雑音に対処するために、サブキャリア間隔(SCS)が増加され得る。SCSの増加は、シンボルの持続時間の低減をもたらし得る。シンボル(例えば、スロット)の持続時間の低減は、特定の時間間隔及び関連するスケジューリング内で復号される必要があるDCIの数の増加をもたらし得る。いくつかの例では、
図1のシステム100は、最小時間領域スケジューリング単位を1つのシンボルよりも大きくなるように増加させ、1つのDCIによってスケジュールされるマルチPDSCHをサポートし、及び/又は複数のスロット(例えば、TTIバンドリング)にマッピングされる1つのTBをサポートするように構成され得る。追加又は代替として、本開示の態様は、TDRAがこれらの方式をサポートするための方法及びシステムを提供する。また、本開示の態様は、マルチTTI送信のために特定のUEのための複数のビームを使用してファクタリングするためのTDRA方法及びシステムを提供する。
【0053】
上述したように、いくつかの例では、システム100は、52.6GHzを上回る周波数範囲で動作するように構成される。これらの例では、単一のUE又は最大2つのUEがビーム内にあり、基地局101は、FDRA粒度を低減するように構成され得る。
【0054】
いくつかの態様によれば、基地局101は、送信ごとに1つのUEのみがあることをUE 105にシグナリングするように構成される。例えば、基地局101は、基地局101がUE 105に送信するとき、その送信はUE 105のためだけであることをUE 105にシグナリングすることができる。この例では、基地局101はFDRAをシグナリングしない。したがって、UE 105は、FDRAを受信することを期待せず、UE 105が帯域幅全体を割り当てられると仮定する。いくつかの例では、基地局101は、FDRAビット幅が0であることをUE 105に指示することができる。例えば、基地局101は、FDRAビット幅が0であることをUE 105に示すために、DCI内のFDRAフィールドを使用することができる。
【0055】
DCIは、異なるフォーマットを有することができる。例えば、DCIフォーマット0_0、フォーマット0_1、フォーマット0_2(例えば、Rel-16のためのURLLCベースのDCIフォーマット)、及び/又はフォーマット0_xは、1つのセルにおけるPUSCHのスケジューリングのために使用され得る。例えば、DCIフォーマット1_0、フォーマット1_1、フォーマット1_2(例えば、Rel-16のためのURLLCベースのDCIフォーマット)、及び/又はフォーマット0_xは、1つのセルにおけるPDSCHのスケジューリングのために使用され得る。DCIはまた、フォーマット2_0、フォーマット2_1、フォーマット2_2、又はフォーマット2_3などの他のフォーマットを含むことができる。DCIは、周波数領域リソース割り当てのために使用されるFDRAフィールドを含むことができる。上述したように、基地局101は、DCI内のFDRAフィールドを無効にすることができる。例えば、基地局101は、FDRAビット幅を0に設定するために、DCI内のFDRAフィールドを使用することができる。したがって、基地局101は、FDRAを受信することを期待せず、UE 105が帯域幅全体を割り当てられると仮定するようにUE 105に指示することができる。いくつかの例では、FDRAビット幅を0に設定することは、TDRAを無効にし、RRCシグナリングのみを使用することとは異なる。FDRAフィールドを無効にすること(例えば、FDRAビット幅を0に設定すること)は、UE固有であり得、UL及びDLについて異なり得る。
【0056】
いくつかの態様によれば、基地局101は、リソースブロックグループ(RBG)サイズを修正することによってFDRA粒度を低減するように構成され得る。DL/ULリソース割り当てタイプ0に関して上述したように、RBG定義は、BWPサイズに固有である。BWPは特定のSCSを有するので、RBG定義はSCS固有であり、BWPサイズ固有である。RBGサイズの現在値は、最大16に制限される。例えば、1~36のBWPについて、RBGサイズは、構成1については2であり、構成4については4である。37~72のBWPの場合、RBGサイズは、構成1については4であり、構成4については8である。73~144のBWPについて、RBGサイズは、構成1については8であり、構成4については16である。また、145~275のBWPについて、RBGサイズは、構成1と構成4の両方について16である。本開示のいくつかの態様は、RBGサイズの値を修正するように構成される。例えば、RBGサイズは、FDRA粒度を低減するために、16よりも大きい値を有するように修正され得る。追加又は代替として、物理リソースブロック(PRB)バンドリングサイズが修正され得る。
【0057】
いくつかの態様によれば、基地局101は、リソース指示値(RIV)決定を修正する(例えば、RIV計算を修正する)ことによってFDRA粒度を低減するように構成され得る。いくつかの例では、DCIはRIVを含むことができる。例えば、基地局101は、リソース割り当てタイプ1について、最小数の割り当てられたRBを使用するようにRIV決定/計算を修正するように構成され得る。この例では、最大RIV値を低減することができ、FDRAフィールドのサイズを低減することができる。
【0058】
一例では、基地局101は、1つ以上のパラメータに基づいてRIVを決定又は推定するように構成され得る。パラメータは、限定はしないが、割り当てられたリソースブロック(LRB)の数、割り当てられた開始リソースブロック、及び帯域幅部分(BWP)内のRBの数のうちの1つ以上を含むことができる。UE 105は、RIVを使用して、割り当てられた開始リソースブロック及び割り当てリソースブロックの数を決定することができる。RIVを決定又は推定した後、基地局101は、RIV閾値以下である任意のRIVを削除するように構成され得る。例えば、RIV閾値は、最小LRB(LRBmin)に関連する最大RIVを含むことができる。1つ以上のRIVを削除した後、基地局は、テーブル中の残りのRIVに基づいて、DCI中でRIVをシグナリングすることができる。これは、最大RIVを低減し、FDRAフィールドのサイズを低減するための単純な方法であり得る。いくつかの例では、DCIのRIVは、以下のように決定され得る。
【0059】
【0060】
【0061】
ここでL
RBは割り当てられたリソースブロックの数であり、RB
startは割り当てられた開始リソースブロックであり、
【数3】
は帯域幅部分(BWP)内のRBの数である。
【0062】
最小数の割り当てられたRBを使用するためにRIV決定を修正すること(例えば、RIV計算を修正すること)の非限定的な例が
図4に示されている。
図4は、本開示のいくつかの態様による、RIVのための例示的なテーブル400を示す。この例では、BWPはRBsize=14であり、LRBminは5であると仮定する。この例では、5のLRBminに関連する最大RIVは52である。この例では、基地局101は、52のRIV閾値以下であるRIVを削除する。言い換えれば、基地局101は、53と104との間のRIVを送信し、この例では、RIVを送信するために1ビットを低減し、したがって、FDRAフィールドのサイズを低減する。したがって、基地局101は、LRB 1、2、3、4、13、及び14(
図4の列401及び403)に関連するRIVを削除する。この例では、基地局101は、LRBminよりも小さいLRBに関連するRIVを削除し、(LRBminよりも大きいLRBである)LRB 13及び14に関連するRIVも削除する。
【0063】
いくつかの態様によれば、LRBminに関連する最大RIVよりも小さい任意のRIVを削除することに加えて、又はその代わりに、基地局101は、より少ない数の割り当てられたリソースブロックについてRIVテーブルを決定又は推定するように構成され得る。言い換えれば、基地局101は、RIVを決定又は推定する前に分解能を変更することができる。この例では、基地局101は、最小LRBを決定又は仮定するように構成される。次いで、基地局101は、RIVを決定又は推定する前に、LRB値から最小LRB値を減算することができる。次いで、基地局101は、RIVを推定することができる。この例では、RIVは、リソースブロックバンドル(例えば、サイズLRBminのRBB)に効果的にマッピングされる。例えば、LRActual=LRBeff×LRBminであり、LRBeffは割り当てられたリソースブロックの数である。この例では、いずれのLRBサイズのRIVも削除されない。
【0064】
最小LRB値を減算することによってRIV決定を修正する(例えば、RIV計算を修正する)非限定的な例が、
図5に示されている。
図5は、本開示のいくつかの態様による、RIVのための例示的なテーブル500を示す。この例では、BWPはRBsize=14であり、LRBminは5であると仮定する。RIVは、式(1)及び(2)に関して上述したように計算される。この例では、有効最大RIV(RIVeffmax)は、104(6.7ビット)と比較して46(例えば、5.5ビット)又は55(例えば、5.78ビット)である。この例では、より高いレベルのLRB値は削除されない。
【0065】
いくつかの態様によれば、上述したようにRIVテーブルを修正することに加えて、又はその代わりに、基地局101は、他の情報をUE 105にシグナリングするために、利用されていないRIV値を使用するように構成され得る。したがって、基地局101は、他の情報をUE 105にシグナリングするために利用されていないRIV値を使用することによって、FDRAフィールドのサイズを低減することができる。例えば、(LRB 1、2、3、4、13、及び14に対応する)
図4の列401及び403を削除する代わりに、
図4の列401及び403中のRIVが、他の情報をUE 105にシグナリングするために使用され得る。
【0066】
図6は、本開示のいくつかの態様による、52.6GHzを上回る通信におけるダウンリンク(DL)スケジューリング及びアップリンク(UL)スケジューリングのための機構を実装する電子デバイスの1つの例示的なシステム600のブロック図を示す。システム600は、システム100の電子デバイス(例えば、基地局101、UE 105)のうちのいずれかであってもよい。システム600は、プロセッサ610と、1つ以上の送受信機620と、通信インフラストラクチャ640と、メモリ650と、オペレーティングシステム652と、アプリケーション654と、1つ以上のアンテナ660とを含む。図示のシステムは、システム600の例示的な部分として提供されており、システム600は、他の回路(単数又は複数)及びサブシステム(単数又は複数)を含むことができる。また、システム600のシステムは、別個の構成要素として図示されているが、本開示の態様は、これらの構成要素、より少ない構成要素、又はより多い構成要素の任意の組み合わせを含むことができる。
【0067】
メモリ650は、ランダムアクセスメモリ(RAM)及び/又はキャッシュを含むことができ、制御ロジック(例えば、コンピュータソフトウェア)及び/又はデータを含むことがある。メモリ650は、ハードディスクドライブ及び/又はリムーバブル記憶デバイス/ユニットなどの他の記憶デバイス又はメモリを含んでもよいが、これらに限定されない。いくつかの例によれば、オペレーティングシステム652は、メモリ650に記憶され得る。オペレーティングシステム652は、メモリ650及び/又は1つ以上のアプリケーション654からプロセッサ610及び/又は1つ以上の送受信機620へのデータの転送を管理することができる。いくつかの例では、オペレーティングシステム652は、多数のロジックレイヤを含むことができる1つ以上ネットワークプロトコルスタック(例えば、インターネットプロトコルスタック、セルラプロトコルスタックなど)を維持する。プロトコルスタックの対応するレイヤにおいて、オペレーティングシステム652は、そのレイヤに関連する機能を実行するための制御機構及びデータ構造を含む。
【0068】
いくつかの例によれば、アプリケーション654は、メモリ650に記憶され得る。アプリケーション654は、無線システム600及び/又は無線システム600のユーザによって使用されるアプリケーション(例えば、ユーザアプリケーション)を含むことができる。アプリケーション654におけるアプリケーションは、Siri(商標)、FaceTime(商標)、ラジオストリーミング、ビデオストリーミング、リモートコントロール、及び/又は他のユーザアプリケーションなどであるがこれらに限定されないアプリケーションを含むことができる。
【0069】
システム600はまた、通信インフラ640を含むことができる。通信インフラ640は、例えば、プロセッサ610と、1つ以上の送受信機620と、メモリ650との間の通信を提供する。いくつかの実装形態では、通信インフラストラクチャ640はバスであってもよい。プロセッサ610は、本明細書に記載されるように、メモリ650に記憶された命令とともに、システム100のシステム600が52.6GHzを上回る送信のためのダウンリンク(DL)及びアップリンク(UL)スケジューリングのための機構を実施することを可能にする動作を実行する。
【0070】
いくつかの態様によれば、1つ以上の送信機620は、アンテナ660に結合されてもよい。アンテナ660は、同じ又は異なるタイプであってもよい1つ以上のアンテナを含んでもよい。1つ以上の送受信機620は、システム600が、有線及び/又は無線であり得る他のデバイスと通信することを可能にする。いくつかの例では、1つ以上の送受信機620は、プロセッサ、コントローラ、無線機、ソケット、プラグ、バッファ、及びネットワークへの接続及びネットワークにおける通信のために使用される同様の回路/デバイスを含むことができる。いくつかの例によれば、1つ以上の送受信機620は、有線及び/又は無線ネットワークへの接続並びに有線及び/又は無線ネットワークにおける通信のための1つ以上の回路を含む。
【0071】
本開示のいくつかの態様によれば、1つ以上の送受信機620は、セルラサブシステム、WLANサブシステム、及び/又はBluetooth(商標)サブシステムを含むことができ、セルラサブシステム、WLANサブシステム、及び/又はBluetooth(商標)サブシステムは各々、本明細書に提供されている考察に基づいて当業者によって理解されるように、これらのサブシステム自体の無線送受信機及びプロトコル(単数又は複数)を含む。いくつかの実装形態では、1つ以上の送受信機620は、他のデバイスと通信するためのより多くの又はより少ないシステムを含むことができる。
【0072】
いくつかの例では、1つ以上の送受信機620は、IEEE 802.11に記載の規格に基づくネットワークなどであるがこれらに限定されないWLANネットワークを介する接続(単数又は複数)及び通信を可能にするための(WLAN送受信機を含む)1つ以上の回路を含むことができる。
【0073】
追加又は代替として、1つ以上の送受信機620は、例えば、Bluetooth(商標)プロトコル、Bluetooth(商標)Low Energyプロトコル、又はBluetooth(商標)Low Energy Long Rangeプロトコルに基づく接続(単数又は複数)及び通信を可能にするための(Bluetooth(商標)送受信機を含む)1つ以上の回路を含むことができる。例えば、送受信機620は、Bluetooth(商標)送受信機を含むことができる。
【0074】
加えて、1つ以上の送受信機620は、セルラネットワークへの接続及びセルラネットワークにおける通信のための(セルラ送受信機を含む)1つ以上の回路を含むことができる。セルラネットワークは、ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションシステム(UMTS)、ロングタームエボリューション(LTE)などの3G/4G/5Gネットワークを含むことができるが、これらに限定されない。例えば、1つ以上の送受信機220は、Rel-17などの3GPPリリース、又は他の現在/将来の3GPP規格に従って動作するように構成され得る。
【0075】
本開示のいくつかの態様によれば、プロセッサ610は、単独で、又はメモリ650内に記憶されたコンピュータ命令、及び/若しくは1つ以上の送受信機620と組み合わせて、本開示で考察されている方法及び機構を実装する。例えば、プロセッサ610は、単独で、又はメモリ650内に記憶されたコンピュータ命令及び/又は1つ以上の送受信機620と組み合わせて、本明細書で説明したようにFDRAフィールドを無効にする又は修正するための機構を実装する。例えば、プロセッサ610は、単独で、又はメモリ650内に記憶されたコンピュータ命令及び/又は1つ以上の送受信機620と組み合わせて、本明細書で説明したように、RIV決定/計算を修正してFDRAフィールドのサイズを低減するための機構を実装する。例えば、プロセッサ610は、単独で、又はメモリ650及び/又は1つ以上の送受信機620内に記憶されたコンピュータ命令と組み合わせて、ビームベースのマルチTTI PD(U)SCHスケジューリング及びビームベースの反復タイプA/タイプBのためのTDRA方法のための機構を実装する。
【0076】
図7は、本開示のいくつかの態様による、52.6GHzを上回る通信におけるダウンリンク(DL)スケジューリング及びアップリンク(UL)スケジューリングのための機構をサポートするシステム(例えば、基地局)のための例示的な方法700を示す。便宜上及び非限定的に、
図7は、
図1、
図4、
図5、及び
図6の要素に関して説明される可能性がある。方法700は、52.6GHzを上回る送信におけるダウンリンク(DL)スケジューリング及びアップリンク(UL)スケジューリングを実施するための機構を実装する電子デバイス(例えば、
図1の基地局101)の動作を表す可能性がある。方法700はまた、
図6のシステム600及び/又は
図9のコンピュータシステム900によって実行されてもよい。しかし、方法700は、これらの図に示す特定の態様に限定されず、当業者によって理解されるように、他のシステムが、方法を実行するために使用されてもよい。全ての動作が必要とされ得るわけでないこと、及び動作は、
図7に示すのと同じ順序で実行されないことがあることを理解されたい。
【0077】
702において、基地局とUEとの間の通信が52.6GHzを上回る周波数範囲内にあると決定される。例えば、基地局101は、52.6GHzを上回る周波数範囲においてUE 105と通信していることを決定するように構成される。
【0078】
704において、基地局とUEとの間の通信が52.6GHzを上回る周波数範囲内にあると決定したことに応答して、周波数メインリソース割り当て(FDRA)が無効にされ、リソースブロックグループ(RBG)サイズが修正され、及び/又はリソース指示値(RIV)決定/計算が修正される。例示的な一態様では、上述したように、基地局101は、DCI内のFDRAフィールドを無効にすることができる。例えば、基地局101は、DCI内のFDRAフィールドを使用して、FDRAビット幅を0に設定し、FDRAを受信することを期待しないことをUE 105に示し、UE 105が帯域幅全体を割り当てられると仮定することができる。
【0079】
追加又は代替として、基地局101は、RBGサイズの値を修正することができる。例えば、基地局101は、FDRA粒度を低減するために、16よりも大きい値を有するようにRBGサイズを修正することができる。例えば、基地局101は、16よりも大きい値を有するように最大RBGサイズを修正することができる。追加又は代替として、基地局101は、物理リソースブロック(PRB)バンドリングサイズを修正することができる。
【0080】
追加又は代替として、基地局101は、最小数の割り当てられたRBを使用するように、リソース指示値(RIV)決定/計算を修正することができる。上述したように(例えば、
図4及び
図5に関して)、また、
図8A~
図8Cに関して後述するように、最大RIV値を低減することができ、FDRAフィールドのサイズを低減することができる。
【0081】
706において、ダウンリンク制御情報(DCI)が生成される。例えば、基地局101は、無効にされたFDRA、修正されたRBGサイズ、及び修正されたRIV決定のうちの1つ以上に少なくとも基づいてDCIを生成する。
【0082】
708において、DCIがUEに送信される。例えば、基地局101は、DCIをUE 105に送信する。基地局101及びUE 105は、互いに通信するためにDCIに関連する情報を使用することができる。
【0083】
図8A~
図8Cは、本開示のいくつかの態様による、52.6GHzを上回る通信のためのリソース指示値(RIV)決定を修正するための機構をサポートするシステム(例えば、基地局)のための例示的な方法800、820、及び840をそれぞれ示す。便宜上及び非限定的に、
図8A~
図8Cは、
図1、
図4、
図5、
図6及び
図7の要素に関して説明される可能性がある。方法800、820、及び840は、52.6GHzを上回る送信においてRIV決定を修正するための機構を実装する電子デバイス(例えば、
図1の基地局101)の動作を表す可能性がある。方法800、820及び840はまた、
図6のシステム600及び/又は
図9のコンピュータシステム900によって実行されてもよい。しかし、方法800、820及び840は、これらの図に示す特定の態様に限定されず、当業者によって理解されるように、他のシステムが、方法を実行するために使用されてもよい。全ての動作が必要とされ得るわけでないこと、及び動作は、
図8A~
図8Cに示すのと同じ順序で実行されないことがあることを理解されたい。
【0084】
図8Aの方法800は、RIV決定を修正するために、
図7のステップ704、706、及び708の一部として実行することができる。802において、RIVは、1つ以上のパラメータに基づいて決定(例えば、計算)又は推定される。例えば、基地局101は、例えば、上述した式(1)及び(2)を使用してRIVを決定することができる。RIVを決定するために使用されるパラメータは、割り当てられたリソースブロックの数、割り当てられた開始リソースブロック、及び帯域幅部分(BWP)内のRBの数のうちの1つ以上を含むことができるが、これらに限定されない。
【0085】
804において、RIVを決定又は推定した後、1つ以上のRIVが削除される。例えば、基地局101は、RIV閾値以下である任意のRIVを削除するように構成され得る。例えば、RIV閾値は、最小LRB(LRBmin)に関連する最大RIVを含むことができる。
【0086】
806において、1つ以上のRIVを削除した後、テーブル中の残りのRIVを使用して、RIVがUEにシグナリングされる。例えば、基地局は、テーブル中の残りのRIVに基づいて、DCI中でRIVをシグナリングすることができる。
【0087】
図8Bの方法820は、RIV決定を修正するために、
図7のステップ704、706、及び708の一部として実行することができる。方法820において、基地局101は、より少ない数の割り当てられたリソースブロックに対するRIVテーブルを決定又は推定するように構成され得る。
【0088】
822において、最小LRBが決定又は仮定される。例えば、基地局101は、最小LRBを決定又は仮定するように構成される。824において、修正されたLRB値を生成するために、最小LRB値がLRB値から減算される。例えば、基地局101は、RIVを決定又は推定する前に、LRB値から最小LRB値を減算することができる。
【0089】
826において、RIVは、修正されたLRB値を使用して決定(例えば、計算)又は推定される。例えば、基地局101は、修正されたLRB値を使用してRIVを決定又は推定することができる。828において、決定されたRIVを使用してRIVがUEにシグナリングされる。例えば、基地局は、決定されたRIVに基づいてDCI中でRIVをシグナリングすることができる。
【0090】
図8Cの方法840は、RIV決定を修正するために、
図7のステップ704、706、及び708の一部として実行することができる。842において、RIVは、1つ以上のパラメータに基づいて決定(例えば、計算)又は推定される。例えば、基地局101は、例えば、上述した式(1)及び(2)を使用してRIVを決定することができる。RIVを決定するために使用されるパラメータは、割り当てられたリソースブロックの数、割り当てられた開始リソースブロック、及び帯域幅部分(BWP)内のRBの数のうちの1つ以上を含むことができるが、これらに限定されない。
【0091】
844において、RIVを決定又は推定した後、他の情報(RIV以外の情報)をUEにシグナリングするために、1つ以上のRIVが選択される。例えば、基地局101は、RIV閾値以下である任意のRIVを選択するように構成され得る。例えば、RIV閾値は、最小LRB(LRBmin)に関連する最大RIVを含むことができる。基地局101は、他の情報をUE 105にシグナリングするために、選択されたRIV(例えば、利用されていないRIV値)を使用するように構成され得る。この例では、
図8Aのステップ804で説明したように1つ以上のRIVを削除する代わりに、RIVは、他の情報をUE 105にシグナリングするために使用するように選択される。
【0092】
846において、1つ以上のRIVを選択した後、テーブル内の残りのRIVを使用して、RIVがUEにシグナリングされる。例えば、基地局は、テーブル中の残りのRIVに基づいて、DCI中でRIVをシグナリングすることができる。
【0093】
上述したFDRA粒度低減に加えて、又はその代わりに、本開示のいくつかの態様は、ビームベースのマルチTTI PD(U)SCHスケジューリング及びビームベースの反復タイプA/タイプBのためのTDRAシステム及び方法を対象とする。
【0094】
いくつかの態様によれば、例えばRel-16では、TDRAテーブル構成は、複数のスケジュールされたスロットのうちの任意のスロット中で単一のPUSCH又は複数の連続するPUSCHを示すことを可能にすることができる。いくつかの例では、行内のPUSCHの最大数は8であり得、TDRAは、K0/K2、SLIV、及び/又はマッピングタイプを示すことができる。本開示のいくつかの態様は、ビームベースの複数送信時間間隔(マルチTTI)PDSCH/PUSCHスケジューリングを対象とする。例えば、
図1の基地局101は、ビームベースのマルチTTI PDSCH/PUSCHスケジューリングを生成し、そのスケジューリングをUE 105に通信するように構成され得る。ビームベースのマルチTTI PDSCH/PUSCHスケジューリングは、基地局101とUE 105との間の通信のために使用され得る。
【0095】
いくつかの態様では、本開示のビームベースのマルチTTI PDSCH/PUSCHスケジューリングは、アップリンク(UL)マルチTTIスケジューリングとダウンリンク(DL)マルチTTIスケジューリングの両方を可能にすることができる。追加又は代替として、ビームベースのマルチTTI PDSCH/PUSCHスケジューリングは、PDSCH/PUSCHの非連続送信を可能にすることができる。例えば、ビームベースのマルチTTI PDSCH/PUSCHスケジューリングは、複数のK0/K2値をシグナリングするために使用され得る。いくつかの例では、ビームベースのマルチTTI PDSCH/PUSCHスケジューリングは、複数のSLIVsをシグナリングするために使用され得る。いくつかの例では、各送信について1つのSLIVが使用され得る。
【0096】
いくつかの態様によれば、TDRAシグナリングは、マルチTTIスケジューリングのために使用され得る。例えば、マルチTTIスケジューリングのためのTDRAシグナリングは、事前構成されたエントリであり得る。代替的に、マルチTTIスケジューリングのためのTDRAシグナリングは、複数の別個のTDRAエントリから構成され得る。いくつかの例では、マルチTTIスケジューリングのタイプは、半静的に事前構成されるか、又は動的に選択され得る。
【0097】
いくつかの態様によれば、ビームベースの動作が52.6GHzを上回る周波数範囲内で実施されている場合、マルチTTI PDSCH/PUSCHスケジューリングは、例えば、各送信について異なる送信構成指示(TCI)状態を示すことによって、送信のための代替ビームをシグナリングすることを可能にされ得る。いくつかの例では、TCI状態は、ターゲット基準信号(RS)とソースRSとの間の擬似コロケーション(QCL)接続を確立するために使用され得る。
【0098】
いくつかの例によれば、基地局101は、マルチTTI PDSCH/PUSCHスケジューリングをUE 105にシグナリングするために、暗黙的シグナリングを使用することができる。例えば、基地局101は、マルチTTI PDSCH/PUSCHスケジューリングをUE 105に暗黙的にシグナリングするために、特定の順序でビームを介した回転を使用することができる。
【0099】
いくつかの例によれば、基地局101は、明示的シグナリングを使用してマルチTTI PDSCH/PUSCHスケジューリングをUE 105にシグナリングすることができる。例えば、基地局101は、マルチTTI PDSCH/PUSCHスケジューリングをUE 105に明示的にシグナリングするためにTDRAテーブルを使用することができる。この例では、TDRAテーブルは、順番にTCI状態を含むことができる。
【0100】
いくつかの例によれば、基地局101は、別の明示的シグナリングを使用して、マルチTTI PDSCH/PUSCHスケジューリングをUE 105にシグナリングすることができる。例えば、基地局101は、マルチTTI PDSCH/PUSCHスケジューリングをUE 105に明示的にシグナリングするためにビットマップ(単数又は複数)を使用することができる。この例では、ビットマップは、アクティブTCI状態のうちのいずれが使用されるべきかを示すことができる。
【0101】
いくつかの例によれば、基地局101は、別の明示的シグナリングを使用して、マルチTTI PDSCH/PUSCHスケジューリングをUE 105にシグナリングすることができる。例えば、基地局101は、マルチTTI PDSCH/PUSCHスケジューリングをUE 105に明示的にシグナリングするために、ビームをリストすることができる。
【0102】
態様によれば、ビーム変更がある場合、UE 105は、ビーム切替えギャップの持続時間内に次のビームの送信を開始することが期待されない。
【0103】
本開示のいくつかの態様はまた、ビームベースの反復タイプA及び/又はタイプBを対象とする。いくつかの例では、反復は、明示的なDCIなしで許可され得る。例えば、反復タイプAにおいて、スロット反復は、同じシンボルで次のスロットにおいて送信を反復することによって実施され得る。反復タイプBの場合、ミニスロット反復は、ルールのセットに基づいて複数の反復を反復することによって実施され得る。本開示のいくつかの態様は、反復タイプA及び/又はタイプBにビームダイバーシティを追加することを対象とする。
【0104】
いくつかの例によれば、基地局101は、ビームベースの反復タイプA及び/又はタイプBをUE 105にシグナリングするために暗黙的シグナリングを使用することができる。例えば、基地局101は、ビームベースの反復タイプA及び/又はタイプBをUE 105に暗黙的にシグナリングするために、特定の順序でビームを介した回転を使用することができる。
【0105】
いくつかの例によれば、基地局101は、明示的シグナリングを使用してビームベースの反復タイプA及び/又はタイプBをUE 105にシグナリングすることができる。例えば、基地局101は、TDRAテーブルを使用して、ビームベースの反復タイプA及び/又はタイプBをUE 105に明示的にシグナリングすることができる。この例では、TDRAテーブルは、順番にTCI状態を含むことができる。
【0106】
いくつかの例によれば、基地局101は、別の明示的シグナリングを使用してビームベースの反復タイプA及び/又はタイプBをUE 105にシグナリングすることができる。例えば、基地局101は、ビームベースの反復タイプA及び/又はタイプBをUE 105に明示的にシグナリングするためにビットマップ(単数又は複数)を使用することができる。この例では、ビットマップは、アクティブTCI状態のうちのいずれが使用されるべきかを示すことができる。
【0107】
いくつかの例によれば、基地局101は、別の明示的シグナリングを使用してビームベースの反復タイプA及び/又はタイプBをUE 105にシグナリングすることができる。例えば、基地局101は、ビームベースの反復タイプA及び/又はタイプBをUE 105に明示的にシグナリングするために、ビームをリストすることができる。
【0108】
反復タイプBのいくつかの例では、SCSが高く、基地局101がシンボルベースのビーム切替えを実施する場合、ビーム切替えギャップが適応される。
【0109】
様々な態様が、例えば、
図9に示すコンピュータシステム900などの1つ以上のコンピュータシステムを使用して、実装され得る。コンピュータシステム900は、
図1のデバイス101、105又は
図6のデバイス600など、本明細書に記載の機能を実行できる任意の周知のコンピュータとすることができる。コンピュータシステム900は、プロセッサ904などの1つ以上の(中央処理装置、すなわち、CPUとも呼ばれる)プロセッサを含む。プロセッサ904は、通信インフラストラクチャ906(例えば、バス)に接続されている。コンピュータシステム900はまた、ユーザ入出力インターフェース(単数又は複数)902を介して通信インフラストラクチャ906と通信する、モニタ、キーボード、ポインティングデバイスなどのユーザ入出力デバイス(単数又は複数)903を含む。コンピュータシステム900はまた、ランダムアクセスメモリ(RAM)などのメインメモリ又はプライマリメモリ908を含む。メインメモリ908は、1つ以上のレベルのキャッシュを含む可能性がある。メインメモリ908には、制御ロジック(例えば、コンピュータソフトウェア)及び/又はデータが記憶されている。
【0110】
コンピュータシステム900はまた、1つ以上の二次記憶デバイス又は二次メモリ910を含んでもよい。二次メモリ910は、例えば、ハードディスクドライブ912及び/又はリムーバブル記憶デバイス若しくはリムーバブル記憶ドライブ914を含んでもよい。リムーバブル記憶ドライブ914は、フロッピーディスクドライブ、磁気テープドライブ、コンパクトディスクドライブ、光記憶デバイス、テープバックアップデバイス、及び/又は任意の他の記憶デバイス/ドライブであってもよい。
【0111】
リムーバブル記憶ドライブ914は、リムーバブル記憶ユニット918と対話する可能性がある。リムーバブル記憶ユニット918は、コンピュータソフトウェア(制御ロジック)及び/又はデータが記憶されたコンピュータ使用可能記憶デバイス又はコンピュータ可読記憶デバイスを含む。リムーバブル記憶ユニット918は、フロッピーディスク、磁気テープ、コンパクトディスク、DVD、光記憶ディスク、及び/任意の他のコンピュータデータ記憶デバイスであってもよい。リムーバブル記憶ドライブ914は、周知の方法で、リムーバブル記憶ユニット918からの読み出し、及び/又は書き込みを行う。
【0112】
いくつかの態様によれば、二次メモリ910は、コンピュータプログラム及び/又は他の命令及び/若しくはデータがコンピュータシステム900によってアクセスされることを可能にするための他の手段、媒介又は他の手法を含んでもよい。かかる手段や媒介又は他の手法の例は、例えば、リムーバブル記憶ユニット922及びインターフェース920を含んでもよい。リムーバブル記憶ユニット922及びインターフェース920の例は、(ビデオゲームデバイスに見られるような)プログラムカートリッジ及びカートリッジインターフェース、(EPROM又はPROMなどの)リムーバブルメモリチップ及び関連ソケット、メモリスティック及びUSBポート、メモリカード及び関連メモリカードスロット、及び/又は任意の他のリムーバブル記憶ユニット及び関連インターフェースを含んでもよい。
【0113】
コンピュータシステム900は、通信インターフェース又はネットワークインターフェース924を更に含んでもよい。通信インターフェース924は、コンピュータシステム900は、リモートデバイス、リモートネットワーク、リモートエンティティなどの任意の組み合わせ(個別的に及び包括的に参照番号928で参照される)と通信し、対話することを可能にする。例えば、通信インターフェース924により、コンピュータシステム900は、通信経路926上でリモートデバイス928と通信することが可能になり得るが、この通信経路926は、有線及び/又は無線であってもよく、LAN、WAN、インターネットなどの任意の組み合わせを含み得る。制御ロジック及び/又はデータは、通信経路926を介して、コンピュータシステム900との間で送信される可能性がある。
【0114】
前述の態様での動作は、多種多様な構成及びアーキテクチャで実装され得る。したがって、前述の態様での動作のうちのいくつか又は全ては、ハードウェア、ソフトウェア、又は両方で実行されてもよい。いくつかの態様では、有形的非一時的装置又は製造物品は、制御ロジック(ソフトウェア)が記憶された有形的非一時的コンピュータ使用可能又は可読媒体を含むまたコンピュータプログラム製品又はプログラム記憶デバイスと本明細書で称される。これは、コンピュータシステム900、メインメモリ908、二次メモリ910、リムーバブル記憶ユニット918及び922、並びに前述のものを任意に組み合わせて具体化した有形的製造物品を含み得るが、これらに限定されない。そのような制御ロジックは、1つ以上のデータ処理デバイス(コンピュータシステム900など)によって実行されると、そのようなデータ処理デバイスを本明細書に説明しているように動作させる。
【0115】
本開示に含まれている教示に基づいて、
図9に示すもの以外のデータ処理デバイス、コンピュータシステム及び/又はコンピュータアーキテクチャを使用して本開示の態様を成す及び使用する方法は、関連する技術分野における当業者(単数又は複数)に明らかである。特に、態様は、本明細書に記載のもの以外のソフトウェア、ハードウェア、及び/又はオペレーティングシステム実装形態で動作することができる。
【0116】
特許請求の範囲を解釈するために使用されることが意図されているのは、「発明の概要」及び「要約書」のセクションではなく、「発明を実施するための形態」のセクションであることを理解されたい。発明の概要及び要約の項は、本発明者(単数又は複数)によって企図されているように、本開示の例示的な態様の全てでなく、本開示の1つ以上の例示的な態様を記載し得、したがって、発明の概要及び要約の項が本開示又は添付の特許請求の範囲を限定することは、なんら意図されていない。
【0117】
本開示は、例示的な分野及び用途のための例示的な態様を参照して本明細書に記載されているが、本開示は例示的な態様に限定されないことを理解されたい。他の態様及び態様の変形形態が、可能であり、本開示の範囲及び精神の範囲内である。例えば、この段落の一般性を限定するものではなく、態様は、図に示され且つ/又は本明細書で説明される、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、及び/又はエンティティに限定されない。更に、態様(本明細書に明示的に記載されているかどうかに関わらず)は、本明細書に記載された実施例を超える分野及び用途に対して、著しい有用性を有する。
【0118】
本明細書では、特定の機能の実装及びそれらの関係を示す機能的構成ブロックの助けを借りて、態様を説明してきた。本明細書では、説明の便宜上、これらの機能的構成ブロックの境界は、任意に画定されている。特定の機能及び関係(又はそれらの均等物)が適切に実行される限り、代替の境界を画定することができる。加えて、代替の態様が、本明細書に記載の順序とは異なる順序を使用して、機能ブロック、ステップ、動作、方法などを実行してもよい。
【0119】
「一態様」、「ある態様」、「例示的態様」、又は同様の語句への本明細書における言及は、記載された態様(単数又は複数)が特定の特徴、構造、又は特性を含む可能性があるが、全ての態様が、その特定の特徴、構造又は特性を必ずしも含まなくてもよいことを示している。また、そのような語句は、必ずしも同じ態様を指しているわけではない。更に、特定の特徴、構造、又は特性が態様に関連して記載されている場合、かかる特徴、構造、又は特性を他の態様に組み込むことは、本明細書において明示的に言及又は記載されているか否かに関わらず、当業者の知識の範囲内であろう。
【0120】
本開示の広さ及び範囲は、上記の例示的な態様のいずれかによって限定されるべきでなく、以下の特許請求の範囲及び特許請求の範囲の均等物に従ってのみ、定義されるべきである。
【0121】
上述したように、本技術の態様は、例えば、機能を改善又は強化するために、様々なソースから入手可能なデータを収集及び使用することを含み得る。本開示は、いくつかの場合には、この収集されたデータが、特定の人を一意に特定する個人情報データ、又は特定の人に連絡する若しくはその所在を突き止めるために使用できる個人情報データを含み得ることを考察する。そのような個人情報データは、人口統計データ、位置ベースのデータ、電話番号、電子メールアドレス、ツイッターID、住所、ユーザの健康又はフィットネスレベル(例えば、バイタルサイン測定、服薬情報、運動情報)に関するデータ若しくは記録、誕生日、又は任意の他の識別情報若しくは個人情報を含むことができる。本開示は、本技術におけるそのような個人情報データの使用がユーザの利益になる使用であり得る点を認識するものである。
【0122】
本開示は、そのような個人情報データの収集、分析、開示、伝送、記憶、又は他の使用に関与するエンティティが、確固たるプライバシーポリシー及び/又はプライバシー慣行を遵守するものとなることを想到する。具体的には、そのようなエンティティは、個人情報データを秘密として厳重に保守するための、業界又は政府の要件を満たしているか又は上回るものとして一般に認識されている、プライバシーのポリシー及び慣行を実施し、一貫して使用するべきである。そのようなポリシーは、ユーザによって容易にアクセス可能とするべきであり、データの収集及び/又は使用が変化するにつれて更新されるべきである。ユーザからの個人情報は、そのエンティティの合法的且つ正当な使用のために収集されるべきであり、それらの合法的使用を除いては、共有又は販売されるべきではない。更には、そのような収集/共有は、ユーザに告知して同意を得た後にのみ実施されるべきである。その上、そのようなエンティティは、そのような個人情報データへのアクセスを保護及び安全化し、個人情報データへのアクセス権を有する他者が、それらのプライバシーポリシー及び手順を忠実に守ることを保証するための、あらゆる必要な措置を講じることを考慮するべきである。更に、そのようなエンティティは、広く受け入れられているプライバシーポリシー及び慣行に対する自身の遵守を証明するために、サードパーティによる評価を自らが受けることができる。更には、ポリシー及び慣行は、収集及び/又はアクセスされる具体的な個人情報データのタイプに適合されるべきであり、また、管轄権固有の考慮事項を含めた、適用可能な法令及び規格に適合されるべきである。例えば、米国では、特定の健康データの収集又はアクセスは、医療保険の相互運用性と説明責任に関する法律(Health Insurance Portability and Accountability Act;HIPAA)などの、連邦法及び/又は州法によって管理することができ、その一方で、他国における健康データは、他の規制及びポリシーの対象となり得るものであり、それに従って対処されるべきである。それゆえ、各国において、異なる個人データのタイプに関して異なるプライバシー慣行が保たれるべきである。
【0123】
前述のことがらにも関わらず、本開示はまた、個人情報データの使用又は個人情報データへのアクセスを、ユーザが選択的に阻止する実施形態も想到する。すなわち、本開示は、そのような個人情報データへのアクセスを防止又は阻止するために、ハードウェア要素及び/又はソフトウェア要素が提供され得ることを意図している。例えば、本技術は、ユーザが、例えばサービスの登録中又はその後のいつでも、個人情報データの収集への参加の「オプトイン」又は「オプトアウト」を選択することを可能にするように構成されていることが可能である。「オプトイン」及び「オプトアウト」のオプションを提供することに加えて、本開示は、個人情報のアクセス又は使用に関する通知を提供することを意図している。例えば、ユーザの個人情報データにアクセスすることとなるアプリのダウンロード時にユーザに知らされ、その後、個人情報データがアプリによってアクセスされる直前に再びユーザに注意してもよい。
【0124】
更には、本開示の意図は、個人情報データを、非意図的若しくは無許可アクセス又は使用の危険性を最小限に抑える方法で、管理及び処理するべきであるという点である。データの収集を制限し、データがもはや必要とされなくなると削除することにより、リスクを最小化することができる。加えて、且つ、特定の健康関連アプリケーションにおいて適用可能な場合、ユーザのプライバシーを保護するために、データの匿名化を使用することができる。非特定化は、適切な場合には、特定の識別子(例えば、生年月日など)を除去すること、記憶されたデータの量又は特異性を制御すること(例えば、位置データを住所レベルよりも都市レベルで収集すること)、データがどのように記憶されるかを制御すること(例えば、データをユーザ全体にわたって集約すること)及び/又は他の方法によって、容易にすることができる。
【0125】
それゆえ、本開示は、1つ以上の様々な開示された実施形態を実施するための、個人情報データの使用を広範に網羅し得るものであるが、本開示はまた、様々な実施形態を、そのような個人情報データにアクセスすることを必要とせずに実施することも可能であることを想到する。すなわち、本技術の様々な実施形態は、そのような個人情報データの全て又は一部分が欠如することにより、動作不可能にされるものではない。
【国際調査報告】