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特表2023-546031感知機能を有する医療デバイスの提供
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-01
(54)【発明の名称】感知機能を有する医療デバイスの提供
(51)【国際特許分類】
   A61F 2/966 20130101AFI20231025BHJP
【FI】
A61F2/966
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023521594
(86)(22)【出願日】2021-10-07
(85)【翻訳文提出日】2023-06-06
(86)【国際出願番号】 US2021053972
(87)【国際公開番号】W WO2022076686
(87)【国際公開日】2022-04-14
(31)【優先権主張番号】63/088,824
(32)【優先日】2020-10-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522327463
【氏名又は名称】カナリー メディカル スウィッツァーランド アクチェンゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(72)【発明者】
【氏名】アドラー マーク エイ
(72)【発明者】
【氏名】グロス ジェフリー エム
(72)【発明者】
【氏名】ハンター ウィリアム エル
(72)【発明者】
【氏名】サラント キンバリー
(72)【発明者】
【氏名】シラー ピーター ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】ザルバタニー デヴィッド
【テーマコード(参考)】
4C267
【Fターム(参考)】
4C267AA05
4C267AA50
4C267AA56
4C267BB02
4C267BB10
4C267BB19
4C267BB30
4C267BB52
4C267BB62
4C267CC10
4C267DD08
4C267EE01
(57)【要約】
医療デバイスの補助構成要素、より具体的には、医療デバイスに感知機能を提供するために植え込み型医療デバイス等の医療デバイスに追加され得る感知構造体。補助構成要素は、医療デバイスの一部ではなく、むしろ、安全な様式で既存の医療デバイスと関連付けられ、医療デバイス及び/又は装置が患者に植え込みされた時の医療デバイスの周りの環境についての情報を提供し、その後、評価のためにその情報を患者の外部の場所に送信する。補助構成要素を送達するための送達システム。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
送達システムであって、
ハンドルと、
第1のルーメンを備える外側シースと、
前記外側シースの前記第1のルーメン内にスライド可能に配設されたプッシャシャフトであって、前記プッシャシャフトが、第2のルーメンを備える、前記プッシャシャフトと、
前記プッシャシャフトの前記第2のルーメン内にスライド可能に配設された解放シャフトであって、前記解放シャフトが、遠位先端を前記外側シースから解放することができる、前記解放シャフトと、を備える、送達システム。
【請求項2】
前記遠位先端が、植え込み型デバイスの一部を形成する、請求項1に記載の送達システム。
【請求項3】
前記遠位先端が、アンテナを備える、請求項1に記載の送達システム。
【請求項4】
前記外側シースが、少なくとも1つの方向に偏向可能である、請求項1に記載の送達システム。
【請求項5】
前記プッシャシャフトが、前記送達システムによって担持された植え込み型デバイスにトルクをかけるように回転可能である、請求項1に記載の送達システム。
【請求項6】
前記プッシャシャフトの遠位端が、植え込み型デバイスと接合するように形作られている、請求項1に記載の送達システム。
【請求項7】
前記解放シャフトが、拡大遠位端を備える、請求項1に記載の送達システム。
【請求項8】
前記解放シャフトが、ガイドワイヤルーメンを備える、請求項1に記載の送達システム。
【請求項9】
前記外側シースに対する前記プッシャシャフトの移動を防止するためのロック機構を更に備える、請求項1に記載の送達システム。
【請求項10】
前記プッシャシャフトに対する前記解放シャフトの移動を防止するためのロック機構を更に備える、請求項1に記載の送達システム。
【請求項11】
前記遠位先端が、前記解放シャフトの遠位部分を形成する、請求項1に記載の送達システム。
【請求項12】
植え込み型デバイスを送達するためのシステムであって、前記システムが、
ハンドルと、
前記植え込み型デバイスを担持するルーメンを備える外側シースであって、前記植え込み型デバイスの遠位部分が、前記外側シースの遠位端から突出する、前記外側シースと、
前記外側シースの前記ルーメン内にスライド可能に配設されたプッシャシャフトであって、前記プッシャシャフトが、前記植え込み型デバイスの近位部分を前記外側シースから押し出すことができる、前記プッシャシャフトと、
前記プッシャシャフトのルーメン内にスライド可能に配設された解放シャフトであって、前記解放シャフトが、前記システムの遠位先端を前記外側シースから解放することができる、前記解放シャフトと、を備える、システム。
【請求項13】
前記植え込み型デバイスが、前記システムの前記遠位先端を形成する、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記解放シャフトの遠位部分が、前記システムの前記遠位先端を形成する、請求項12に記載のシステム。
【請求項15】
前記植え込み型デバイスが前記外側シース内に装填されたときに、前記植え込み型デバイスの前記遠位部分が、前記外側シースの前記遠位端に結合されている、請求項12に記載のシステム。
【請求項16】
前記植え込み型デバイスの前記遠位部分が、圧入によって前記外側シースの前記遠位端に結合されている、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記プッシャシャフトが、前記植え込み型デバイスの前記近位部分に解放可能に結合されている、請求項12に記載のシステム。
【請求項18】
前記プッシャシャフトの前記遠位端が、圧入によって前記植え込み型デバイスの前記近位部分に結合されている、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記プッシャシャフトは、前記植え込み型デバイスが前記外側シース内に配設されているときに、前記植え込み型デバイスにトルクをかけるように回転可能である、請求項12に記載のシステム。
【請求項20】
前記プッシャシャフトが、前記プッシャシャフトから前記植え込み型デバイスを解放するために前記植え込み型デバイスの前記近位部分にトルクをかけるように回転可能である、請求項12に記載のシステム。
【請求項21】
前記プッシャシャフトが、前記植え込み型デバイスを前記外側シース内に後退させるために後退可能である、請求項12に記載のシステム。
【請求項22】
前記解放可能シャフトが、前記植え込み型デバイスのルーメン内にスライド可能に配設されている、請求項12に記載のシステム。
【請求項23】
前記解放シャフトが、前記植え込み型デバイスの前記遠位部分を前記外側シースから解放するように前記植え込み型デバイスの内部特徴を押すことができる、請求項12に記載のシステム。
【請求項24】
前記外側シースが、少なくとも1つの方向に偏向可能である、請求項12に記載のシステム。
【請求項25】
前記植え込み型デバイスの前記遠位部分は、前記植え込み型デバイスが前記外側シース内に配設されているときに第1の構成を有し、前記植え込み型デバイスが前記外側シースから解放されているときに第2の構成を有する、請求項12に記載のシステム。
【請求項26】
送達システムハンドルであって、
ハンドル本体と、
外側シースを少なくとも1つの方向に偏向させることができる第1のユーザ作動可能制御装置と、
プッシャシャフトのトルク制御を提供することができる第2のユーザ作動可能制御装置と、
前記プッシャシャフトを前進させることができる第3のユーザ作動可能制御装置と、
解放シャフトを前進させることができる第4のユーザ作動可能制御装置と、を備える、送達システムハンドル。
【請求項27】
前記第3のユーザ作動可能制御装置が、前記プッシャシャフトを後退させることができる、請求項26に記載の送達システム。
【請求項28】
前記第1のユーザ作動可能制御装置が、ウォームギヤを作動させる、請求項26に記載の送達システムハンドル。
【請求項29】
前記ウォームギヤの位置が、前記ハンドル本体の窓内に見ることができる、請求項28に記載の送達システム。
【請求項30】
植え込み型デバイスを送達する方法であって、前記方法が、
送達システムをガイドワイヤの上で前進させる工程であって、前記送達システムが、植え込み型デバイスを担持する外側シースを備える、前記工程と、
前記外側シースの遠位部分を標的部位まで偏向させる工程と、
解放シャフトを使用して遠位先端を前記外側シースから解放することと、
プッシャシャフトを使用して前記植え込み型デバイスを前進させる工程と、
前記植え込み型デバイスの近位部分を前記プッシャシャフトから解放することと、を含む、方法。
【請求項31】
前記植え込み型デバイスの遠位部分が、前記遠位先端を形成する、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記解放シャフトの遠位部分が、前記遠位先端を形成する、請求項30に記載の方法。
【請求項33】
前記遠位先端を解放することが、前記解放シャフトを前記植え込み型デバイスのルーメンを通して前進させることを含む、請求項30に記載の方法。
【請求項34】
前記解放シャフトを前進させることにより、前記解放シャフトが前記植え込み型デバイスの内部特徴上を押す、請求項30に記載の方法。
【請求項35】
前記植え込み型デバイスが前記外側シース内に装填されたときに、前記植え込み型デバイスにトルクをかけることを更に含む、請求項30に記載の方法。
【請求項36】
前記植え込み型デバイスにトルクをかけることが、前記プッシャシャフトを使用して前記植え込み型デバイスを前進させる前に起こる、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記植え込み型デバイスの前記近位部分を前記プッシャシャフトから解放することが、前記植え込み型デバイスにトルクをかけることを含む、請求項30に記載の方法。
【請求項38】
前記プッシャシャフトを後退させて、前記植え込み型デバイスを再びシース内に収めることを更に含む、請求項30に記載の方法。
【請求項39】
前記植え込み型デバイスの前記近位部分を前記プッシャシャフトから解放する前に、ステントグラフトを配備することを更に含む、請求項30に記載の方法。
【請求項40】
前記ステントグラフトを配備することが、前記植え込み型デバイスによって画定された内部空間内に前記ステントグラフトを配備することを含む、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
植え込み型デバイスを送達する方法であって、前記方法が、
前記植え込み型デバイスを担持する第1の送達システムを、対側腸骨動脈を通して前進させる工程と、
前記第1の送達システムの遠位部分を腹部大動脈内の標的部位まで偏向させることと、
前記植え込み型デバイスを前記第1の送達システムから前記腹部大動脈内に部分的に配備する工程であって、前記植え込み型デバイスは、前記植え込み型デバイスが前記第1の送達システムから解放される際にコイルを形成する、前記工程と、
ステントグラフトを担持する第2の送達システムを、同側腸骨動脈を通して前進させる工程と、
前記植え込み型デバイスを部分的に配備した後に、前記ステントグラフトを前記コイルによって画定された内部空間内に配備する工程と、
前記ステントグラフトを配備した後に、前記植え込み型デバイスを前記第1の送達システムから解放する工程と、を含む、方法。
【請求項42】
前記植え込み型デバイスを前記第1の送達システムから解放する前に、前記植え込み型デバイスを後退させる工程を更に含む、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記植え込み型デバイスの遠位部分を前記腹部大動脈の動脈瘤嚢の後部領域内に配備する工程を更に含む、請求項41に記載の方法。
【請求項44】
動脈瘤嚢に経皮的に植え込まれるように構成された植え込み型感知構造体であって、前記植え込み型感知構造体が、
センサと、
第1の構成及び第2の構成を備える本体であって、前記本体が、最大5.0Nの圧縮荷重に耐えるように構成されている、前記本体と、を備え、
前記第1の構成では、前記本体が、送達システム内で、移送のために実質的に線形形状を備え、
前記第2の構成では、前記本体が、前記送達システムから解放されたときに、コイル状形状を備える、植え込み型感知構造体。
【請求項45】
前記本体が、最大20.0Nの圧縮荷重に耐えるように構成されている、請求項44に記載の植え込み型感知構造体。
【請求項46】
前記本体が、最大25.0Nの圧縮荷重に耐えるように構成されている、請求項44に記載の植え込み型感知構造体。
【請求項47】
動脈瘤嚢内に経皮的に植え込まれるように構成された植え込み型感知構造体であって、前記植え込み型感知構造体が、
センサと、
第1の構成及び第2の構成を備える本体と、を備え、
前記第1の構成では、前記本体が、送達システム内で、移送のために実質的に線形形状を備え、
前記第2の構成では、前記本体が、前記送達システムから解放されたときに、コイル状形状を備え、前記コイル状形状が、ピッチを有し、前記ピッチが、最大8.0Nの線形圧縮力に対して実質的に維持される、植え込み型感知構造体。
【請求項48】
前記線形圧縮力が、最大15.0Nである、請求項47に記載の植え込み型感知構造体。
【請求項49】
前記線形圧縮力が、最大25.0Nである、請求項47に記載の植え込み型感知構造体。
【請求項50】
前記線形圧縮力が、最大105.0Nである、請求項47に記載の植え込み型感知構造体。
【請求項51】
ステントグラフトとともに使用するための植え込み型システムであって、前記システムが、
非導電性基体によって支持された螺旋アンテナと、
アンテナフィードを介して前記螺旋アンテナに電気的に接続された通信及び処理回路であって、前記通信及び処理回路は、前記螺旋アンテナが電気的に接続された接地平面を備える基体によって支持されており、前記通信及び処理回路が、少なくとも1つのセンサを更に備える、通信及び処理回路と、を備える、植え込み型システム。
【請求項52】
前記ステントグラフトに取り付けられるか、又は前記ステントグラフトに隣接して位置決めされるように構成された本体であって、前記本体が、導電性材料で少なくとも部分的に作製されている、前記本体を更に備え、前記螺旋アンテナは、前記本体が前記螺旋アンテナに追加の接地を提供するように、前記本体に更に電気的に接続されている、請求項51に記載のシステム。
【請求項53】
前記螺旋アンテナが、Bluetooth(登録商標)周波数帯において送信及び受信するように構成されている、請求項51に記載のシステム。
【請求項54】
前記Bluetooth(登録商標)周波数帯における前記螺旋アンテナの範囲が、約1フィート以上である、請求項53に記載のシステム。
【請求項55】
前記Bluetooth(登録商標)周波数帯における前記螺旋アンテナの範囲が、約1フィート~2フィートである、請求項53に記載のシステム。
【請求項56】
前記通信及び処理回路が、前記螺旋アンテナに電気的に接続された整合回路を備える、請求項51に記載のシステム。
【請求項57】
前記整合回路が、直列コンデンサ及びシャントコンデンサを備える、請求項56に記載のシステム。
【請求項58】
前記整合回路が、ローパスフィルタを更に備える、請求項57に記載のシステム。
【請求項59】
前記非導電性基体が、前記螺旋アンテナに構造的支持を提供し、前記螺旋アンテナが、前記非導電性基体上に巻き付けられている、請求項51に記載のシステム。
【請求項60】
前記非導電性基体が、ポリマーを含む、請求項51に記載のシステム。
【請求項61】
前記ポリマーが、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を含む、請求項60に記載のシステム。
【請求項62】
前記ステントグラフトが、腹部大動脈瘤(AAA)ステントグラフトを含む、請求項51に記載のシステム。
【請求項63】
植え込み型システムのアンテナの無線周波数(RF)テストの方法であって、前記方法が、
血液の電磁特性をシミュレートするように構成された第1の組成物で少なくとも部分的に満たされた第1の容器内に位置決めされた前記植え込み型システムの前記アンテナの1つ以上のRF特性を判定する工程を含み、前記第1の容器が、1つ以上の組織の電磁特性をシミュレートするように構成された第2の組成物で少なくとも部分的にファイリングされた第2の容器内に位置決めされる、方法。
【請求項64】
前記1つ以上の組織が、骨、筋肉、脂肪、及び皮膚のうちの少なくとも2つを含む、請求項63に記載の方法。
【請求項65】
骨、筋肉、脂肪、及び皮膚のうちの少なくとも2つの電磁特性が、前記第2の組成物を生成するために平均化される、請求項64に記載の方法。
【請求項66】
前記1つ以上の組織の前記電磁特性が、比誘電率及び導電率を含む、請求項65に記載の方法。
【請求項67】
前記第1の組成物が、塩化ナトリウム(NaCl)、ジアセチン、及び蒸留水を含み、前記第2の組成物が、ジアセチン及び蒸留水を含む、請求項63に記載の方法。
【請求項68】
前記アンテナが、螺旋アンテナを含む、請求項63に記載の方法。
【請求項69】
前記螺旋アンテナが、非導電性基体によって支持されている、請求項68に記載の方法。
【請求項70】
前記植え込み型システムが、ステントグラフトとともに使用されるように構成されており、前記ステントグラフトが、腹部大動脈瘤(AAA)ステントグラフトを含む、請求項63に記載の方法。
【請求項71】
ステントグラフトとともに使用するための植え込み型システムであって、前記システムが、
直線状導体及び螺旋状導体を備える第1のアンテナであって、前記直線状導体が、前記螺旋状導体に電気的に接続されている、前記第1のアンテナと、
アンテナフィードを介して前記第1のアンテナに電気的に接続された通信及び処理回路であって、前記通信及び処理回路は、前記第1のアンテナが電気的に接続された接地平面を備える基体によって支持されており、前記通信及び処理回路が、少なくとも1つのセンサを更に備える、通信及び処理回路と、を備える、植え込み型システム。
【請求項72】
前記ステントグラフトに取り付けられるか、又は前記ステントグラフトに隣接して位置決めされるように構成された本体であって、前記本体が、導電性材料で少なくとも部分的に作製されている、前記本体を更に備え、前記第1のアンテナが、前記本体によって支持されており、かつ前記本体が前記第1のアンテナに追加の接地を提供するように、前記本体に更に電気的に接続されている、請求項71に記載のシステム。
【請求項73】
前記直線状導体が、モノポールアンテナを含む、請求項71に記載のシステム。
【請求項74】
前記第1のアンテナが、第1及び第2の周波数帯において送信及び受信するデュアルバンドアンテナを含む、請求項71に記載のシステム。
【請求項75】
前記第1のアンテナが、前記第1及び第2の周波数帯の中心周波数で共振する、請求項74に記載のシステム。
【請求項76】
前記第1の周波数帯が、医療デバイス無線通信サービス(MICS)帯を含み、前記第2の周波数帯が、産業、科学、及び医療(ISM)帯を含む、請求項74に記載のシステム。
【請求項77】
前記第1の周波数帯の範囲が、少なくとも約20フィートであり、前記第2の周波数帯の範囲が、少なくとも約15フィートである、請求項76に記載のシステム。
【請求項78】
前記第1の周波数帯の範囲が、約1フィート以上を含み、前記第2の周波数帯の範囲が、約1フィート以上を含む、請求項76に記載のシステム。
【請求項79】
前記通信及び処理回路が、第1の電力状態から、前記第2の周波数帯において指令を受信する前記第1のアンテナに応答して、より多くの電力が消費される第2の電力状態に移行するように構成されている、請求項76に記載のシステム。
【請求項80】
前記第1の電力状態が、スリープ状態を含み、前記第2の電力状態は、前記通信及び処理回路がデータを送信又は受信するうちの少なくとも一方を行うように構成された動作状態を含む、請求項79に記載のシステム。
【請求項81】
前記データが、前記少なくとも1つのセンサによって感知されたデータを含み、前記通信及び処理回路が、前記第1のアンテナに、前記第1の周波数帯において前記データを送信させるように構成されている、請求項80に記載のシステム。
【請求項82】
前記通信及び処理回路が、前記少なくとも1つのセンサによって感知されたデータを前記第1の電力状態においてではなく、前記第2の電力状態において送信するように構成されている、請求項81に記載のシステム。
【請求項83】
前記通信及び処理回路が、前記第1のアンテナに電気的に接続された整合回路を備える、請求項71に記載のシステム。
【請求項84】
前記第1のアンテナが、第1及び第2の周波数帯において受信又は送信するうちの少なくとも一方を行うように構成されており、前記第2の周波数帯が、前記第1の周波数帯よりも高い周波数に関連付けられており、
前記整合回路が、前記第1の周波数帯内の信号に対する第1の整合回路と、前記第2の周波数帯内の信号に対する第2の整合回路と、を含み、
第1の整合回路が、第2の周波数帯において1つ以上の信号成分を除去するように構成されたバンドストップフィルタを備える、請求項83に記載のシステム。
【請求項85】
前記第1の整合回路が、ステップアップインピーダンスローパスフィルタを備え、前記第2の整合回路が、セットアップインピーダンスハイパスフィルタを備える、請求項84に記載のシステム。
【請求項86】
前記第2の整合回路が、前記第1の周波数帯において1つ以上の信号成分を除去するように構成されたバンドストップフィルタを備えていない、請求項84に記載のシステム。
【請求項87】
充電式電源と、前記充電式電源を再充電するための電力を受けるように構成された第2のアンテナと、を更に備える、請求項71に記載のシステム。
【請求項88】
前記第2のアンテナが、外部電力伝達デバイスのコイルと誘導結合されるように構成されたコイルを備える、請求項87に記載のシステム。
【請求項89】
前記ステントグラフトに取り付けられるか、又は前記ステントグラフトに隣接して位置決めされるように構成された本体を更に備え、前記第1のアンテナが、前記本体の第1の端で前記本体によって支持されており、前記第2のアンテナが、前記第1の端の反対側の前記本体の第2の端で前記本体によって支持されている、請求項87に記載のシステム。
【請求項90】
第2のアンテナを更に備える、請求項71に記載のシステム。
【請求項91】
前記ステントグラフトに取り付けられるか、又は前記ステントグラフトに隣接して位置決めされるように構成された本体を更に備え、前記第1のアンテナが、前記本体の第1の端で前記本体によって支持されており、前記第2のアンテナが、前記第1の端の反対側の前記本体の第2の端で前記本体によって支持されている、請求項90に記載のシステム。
【請求項92】
前記第1のアンテナの長さが、最大でも約40mmであり、前記第1のアンテナの幅が、最大でも約5mmである、請求項71に記載のシステム。
【請求項93】
前記螺旋状導体のターン間の間隔が、約1.7mmである、請求項71に記載のシステム。
【請求項94】
前記螺旋状導体が、前記直線状導体の周りに巻き付けられている、請求項71に記載のシステム。
【請求項95】
前記螺旋状導体は、前記螺旋状導体が前記直線状導体の周りに巻き付けられている領域において、前記直線状導体から電気的に絶縁されている、請求項94に記載のシステム。
【請求項96】
前記直線状導体及び前記螺旋状導体が、前記アンテナフィードに電気的に接続されている、請求項71に記載のシステム。
【請求項97】
前記ステントグラフトが、腹部大動脈瘤(AAA)ステントグラフトを含む、請求項71に記載のシステム。
【請求項98】
ステントグラフトとともに使用するための植え込み型システムであって、前記システムが、
ループを備える第1のアンテナと、
アンテナフィードを介して前記第1のアンテナに電気的に接続された通信及び処理回路であって、前記通信及び処理回路は、前記第1のアンテナが電気的に接続された接地平面を備える基体によって支持されており、前記通信及び処理回路が、少なくとも1つのセンサを更に備える、前記通信及び処理回路と、
前記通信及び処理回路の整合回路であって、前記整合回路が、前記第1のアンテナに電気的に接続されており、かつ第1の周波数帯において前記第1のアンテナのインピーダンスに整合するように構成された複数のコンデンサを備える、整合回路と、を備える、植え込み型システム。
【請求項99】
前記整合回路が、前記第1の周波数帯よりも高い周波数に関連付けられた第2の周波数帯において、前記第1のアンテナのインピーダンスに整合するように構成された複数のインダクタを更に備える、請求項98に記載のシステム。
【請求項100】
前記ステントグラフトに取り付けられるか、又は前記ステントグラフトに隣接して位置決めされるように構成された本体であって、前記本体が、導電性材料で少なくとも部分的に作製されている、前記本体を更に備え、前記第1のアンテナが、前記本体によって支持されており、かつ前記本体が前記第1のアンテナに追加の接地を提供するように、前記本体に更に電気的に接続されている、請求項98に記載のシステム。
【請求項101】
前記第1のアンテナが、前記第1の周波数帯内及び第2の周波数帯において送信及び受信するデュアルバンドアンテナを含む、請求項98に記載のシステム。
【請求項102】
前記第1のアンテナが、前記第2の周波数帯において共振し、前記第2の周波数帯が、前記第1の周波数帯よりも高い周波数に関連付けられている、請求項101に記載のシステム。
【請求項103】
前記第1の周波数帯が、医療デバイス無線通信サービス(MICS)帯を含み、前記第2の周波数帯が、産業、科学、及び医療(ISU)帯を含む、請求項101に記載のシステム。
【請求項104】
前記第1の周波数帯の範囲が、少なくとも約20フィートであり、前記第2の周波数帯の範囲が、少なくとも約7フィートである、請求項103に記載のシステム。
【請求項105】
前記第1の周波数帯の範囲が、約1フィート以上を含み、前記第2の周波数帯の範囲が、約1フィート以上を含む、請求項103に記載のシステム。
【請求項106】
前記通信及び処理回路が、第1の電力状態から、前記第2の周波数帯において指令を受信する前記第1のアンテナに応答して、より多くの電力が消費される第2の電力状態に移行するように構成されている、請求項103に記載のシステム。
【請求項107】
前記第1の電力状態が、スリープ状態を含み、前記第2の電力状態は、前記通信及び処理回路がデータを送信又は受信するうちの少なくとも一方を行うように構成された動作状態を含む、請求項106に記載のシステム。
【請求項108】
前記データが、前記少なくとも1つのセンサによって感知されたデータを含み、前記通信及び処理回路が、前記第1のアンテナに、前記第1の周波数帯において前記データを送信させるように構成されている、請求項107に記載のシステム。
【請求項109】
前記通信及び処理回路が、前記少なくとも1つのセンサによって感知されたデータを前記第1の電力状態においてではなく、前記第2の電力状態において送信するように構成されている、請求項106に記載のシステム。
【請求項110】
前記整合回路が、前記第2の周波数帯において1つ以上の信号成分を除去するように構成されたバンドストップフィルタを備える、請求項109に記載のシステム。
【請求項111】
前記整合回路が、前記第1の周波数帯において1つ以上の信号成分を除去するように構成されたバンドストップフィルタを備えていない、請求項109に記載のシステム。
【請求項112】
充電式電源と、前記充電式電源を再充電するための電力を受けるように構成された第2のアンテナと、を更に備える、請求項98に記載のシステム。
【請求項113】
前記第2のアンテナが、外部電力伝達デバイスのコイルと誘導結合されるように構成されたコイルを備える、請求項112に記載のシステム。
【請求項114】
前記ステントグラフトに取り付けられるか、又は前記ステントグラフトに隣接して位置決めされるように構成された本体を更に備え、前記第1のアンテナが、前記本体の第1の端で前記本体によって支持されており、前記第2のアンテナが、前記第1の端の反対側の前記本体の第2の端で前記本体によって支持されている、請求項112に記載のシステム。
【請求項115】
第2のアンテナを更に備える、請求項98に記載のシステム。
【請求項116】
前記ステントグラフトに取り付けられるか、又は前記ステントグラフトに隣接して位置決めされるように構成された本体を更に備え、前記第1のアンテナが、前記本体の第1の端で前記本体によって支持されており、前記第2のアンテナが、前記第1の端の反対側の前記本体の第2の端で前記本体によって支持されている、請求項115に記載のシステム。
【請求項117】
前記ループの直径が、最大でも約40mmである、請求項98に記載のシステム。
【請求項118】
前記第1のアンテナの幅が、最大でも約5mmである、請求項98に記載のシステム。
【請求項119】
前記ステントグラフトが、腹部大動脈瘤(AAA)ステントグラフトを含む、請求項98に記載のシステム。
【請求項120】
請求項50~119のいずれか一項に記載のシステムを使用する又は動作させる方法。
【請求項121】
植え込み型デバイスを送達するための送達システムであって、前記送達システムが、
ハンドル筐体と、
前記ハンドル筐体に回転可能に結合されたカラーを備えるハンドルドライバであって、前記カラーの内面が、ねじ切りされたパターンを備える、前記ハンドルドライバと、
前記ハンドルドライバ内に少なくとも部分的に配設された第1の親ねじであって、前記第1の親ねじが、第1の方向にねじ切りされており、前記カラー上の前記ねじ切りされたパターンと接合するように構成されている、前記第1の親ねじと、
前記ハンドル筐体内に少なくとも部分的に配設された第2の親ねじであって、前記第2の親ねじが、前記第1の親ねじから軸方向にオフセットされており、前記第2の親ねじが、前記第1の方向とは反対の第2の方向にねじ切りされており、前記カラー上の前記ねじ切りされたパターンと接合するように構成されている、前記第2の親ねじと、を備え、
前記ハンドルドライバの第1の方向の回転が、前記植え込み型デバイスを前進させる、送達システム。
【請求項122】
前記第1の親ねじの遠位部分は、前記植え込み型デバイスが前記送達システム内に装填されたときに、前記第2の親ねじの近位部分に当接する、請求項121に記載の送達システム。
【請求項123】
ハンドルドライバの回転が、前記第1の親ねじを第1の方向に駆動し、前記第2の親ねじを前記第1の方向とは反対の第2の方向に駆動する、請求項121に記載の送達システム。
【請求項124】
前記ハンドルドライバの回転が、前記第1の親ねじ及び前記第2の親ねじを同じ距離だけ駆動する、請求項123に記載の送達システム。
【請求項125】
前記ハンドルドライバの、前記第1の方向とは反対の第2の方向の回転が、前記植え込み型デバイスを後退させる、請求項121に記載の送達システム。
【請求項126】
前記ハンドル筐体が、前記ハンドルドライバの前記カラーを捕捉するように構成された溝を備える、請求項121に記載の送達システム。
【請求項127】
前記第1の親ねじが、部分的な本体ねじであり、前記第2の親ねじが、部分的な本体ねじである、請求項121に記載の送達システム。
【請求項128】
前記第1の親ねじが、前記第2の親ねじから円周方向にオフセットされている、請求項127に記載の送達システム。
【請求項129】
前記ねじ切りされたパターンが、ひし形形状陥凹のパターンを含む、請求項121に記載の送達システム。
【請求項130】
前記第1の親ねじに固定されたインジケータを更に備え、前記インジケータは、前記ハンドル筐体内のスロットを通して見ることができる、請求項121に記載の送達システム。
【請求項131】
植え込み型デバイスを患者に送達する方法であって、前記方法が、
送達システムを標的場所に前進させる工程であって、前記送達システムが、ハンドルと、前記植え込み型デバイスを担持する外側シースと、を備える、前記工程と、
前記ハンドル上の第1のアクチュエータを後退させて、前記外側シースの遠位部分を偏向構成に偏向させる工程と、
前記第1のアクチュエータを回転させて、前記外側シースの前記遠位部分を前記偏向構成に係止させる工程と、
第2のアクチュエータを第1の方向に回転させて、前記外側シースに対して中間管を前進させる工程であって、前記中間管が、前記植え込み型デバイスに結合されている、前記工程と、
内側管を引き抜いて、前記植え込み型デバイスを前記中間管から解放する工程と、を含む、方法。
【請求項132】
前記第1のアクチュエータを後退させることが、ワイヤに張力をかけて前記外側シースの前記遠位部分を偏向させる、請求項131に記載の方法。
【請求項133】
前記第1のアクチュエータを回転させることが、カムを回転させて前記外側シースの前記遠位部分を前記偏向構成に係止する、請求項131に記載の方法。
【請求項134】
前記第2のアクチュエータを前記第1の方向とは反対の第2の方向に回転させて、前記中間管を後退させる工程を更に含む、請求項131に記載の方法。
【請求項135】
前記内側管を回転させて、前記内側管を前記植え込み型デバイスから解放する工程を更に含む、請求項131に記載の方法。
【請求項136】
前記第2のアクチュエータを回転させることが、インジケータを、前記送達システムの前記ハンドル内のスロットに沿って進ませる、請求項131に記載の方法。
【請求項137】
解放ピンを除去して前記内側管の引き抜きを可能にする工程を更に含む、請求項131に記載の方法。
【請求項138】
前記解放ピンを除去することは、前記植え込み型デバイスが前記外側シースから部分的にのみ配備された後に起こる、請求項137に記載の方法。
【請求項139】
前記解放ピンを除去することは、前記植え込み型デバイスの近位端が前記外側シースから配備された後に起こる、請求項137に記載の方法。
【請求項140】
植え込み型デバイスを送達するための送達システムであって、前記送達システムが、
ハンドルであって、
ハンドル筐体、
前記ハンドル筐体に対して移動可能な第1のアクチュエータ、
前記ハンドル筐体に対して移動可能な第2のアクチュエータ、を備える、ハンドルと、
前記ハンドルから延在する外側シースと、
前記外側シースを通って延在する中間管であって、前記中間管が、前記植え込み型デバイスを係合させるように構成されている、前記中間管と、
前記中間管を通って延在する内側管であって、前記内側管は、前記内側管が前記植え込み型デバイスを通って延在するときに、前記中間管を前記植え込み型デバイスに係合した状態に維持するように構成されている、前記内側管と、を備え、
前記第1のユーザアクチュエータが、前記外側シースの遠位部分を、非偏向構成から偏向構成に偏向させるように構成されており、
前記第2のアクチュエータが、前記外側シースに対して前記中間管を前進させるように構成されている、送達システム。
【請求項141】
前記第1のユーザアクチュエータの並進が、ワイヤに張力をかけて前記外側シースの前記遠位部分を前記非偏向構成から前記偏向構成に偏向させる、請求項140に記載の送達システム。
【請求項142】
前記第1のアクチュエータの回転が、カムを回転させて、前記外側シースの前記遠位部分を前記非偏向構成又は前記偏向構成に係止する、請求項141に記載の送達システム。
【請求項143】
前記第2のアクチュエータの、第1の方向の回転が、前記中間管を前進させ、前記第2のアクチュエータの前記第1の方向とは反対の第2の方向の回転が、前記中間管を後退させる、請求項140に記載の送達システム。
【請求項144】
前記内側管の近位端に解放ピンを更に備える、請求項140に記載の送達システム。
【請求項145】
前記解放ピンの回転が、前記植え込み型デバイスの遠位部分を配備する、請求項144に記載の送達システム。
【請求項146】
前記解放ピンが、前記内側管から除去可能である、請求項144に記載の送達システム。
【請求項147】
前記ハンドル筐体内のスロットを通して見ることができるインジケータを更に備え、前記インジケータが、前記外側シースに対する前記植え込み型デバイスの場所を示す、請求項140に記載の送達システム。
【請求項148】
前記中間管の遠位端に切断アセンブリを更に備え、前記切断アセンブリは、前記内側管が内側構成要素を通って延在するときに、前記植え込み型デバイスを係合させるように構成された1つ以上の偏向可能タブを備える、請求項140に記載の送達システム。
【請求項149】
動脈瘤嚢内に経皮的に植え込まれるように構成された植え込み型感知構造体であって、前記植え込み型感知構造体が、
センサと、
第1の構成及び第2の構成を備える管状本体であって、前記管状本体が、円周方向に複数の切り欠きを備え、前記複数の切り欠きの各々が、第1の端、第2の端、及び前記第1の端と前記第2の端との間の中間部分を備える、前記管状本体と、を備え、
前記第1の構成では、前記本体が、送達システム内で、移送のために実質的に線形形状を備え、
前記第2の構成では、前記本体が、前記送達システムから解放されたときに、コイル状形状を備える、植え込み型感知構造体。
【請求項150】
前記複数の切り欠きの前記第1の端及び前記第2の端の各々の幅が、前記中間部分の幅よりも大きい、請求項149に記載の植え込み型感知構造体。
【請求項151】
前記複数の切り欠きが、前記管状本体の長さに沿って均等に離間している、請求項149に記載の植え込み型感知構造体。
【請求項152】
前記管状本体が、複数の管状セグメントを備え、前記複数の管状セグメントが、互いに離間し、スパインによって相互接続されており、前記複数の管状セグメントの各々が、前記複数の切り欠きのうちの1つ以上を有する、請求項149に記載の植え込み型感知構造体。
【請求項153】
前記スパインが対向する横方向縁を形成する状態で、前記管状本体が平坦な本体として平らに置かれたときに、前記横方向縁が、前記平坦な本体の端に対して斜角を形成する、請求項152に記載の植え込み型感知構造体。
【請求項154】
前記複数の管状セグメントが、前記管状本体の第1の端の第1の管状セグメント、前記管状本体の第2の端の第2の管状セグメント、及び前記第1の管状セグメントと前記第2の管状セグメントとの間の少なくとも1つの管状セグメントを備える、請求項152に記載の植え込み型感知構造体。
【請求項155】
前記少なくとも1つの管状セグメントが、前記第1の管状セグメント及び前記第2の管状セグメントよりも短い、請求項134に記載の植え込み型感知構造体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願に出願された外国又は国内の優先権クレームが出願データシートに特定されているすべての出願は、本明細書に援用される。
【0002】
本開示は、概して、補助構成要素を送達するための医療デバイス及びシステムのための補助構成要素に関し、より具体的には、本開示は、感知機能を有する医療デバイスを提供するために、植え込み型医療デバイス等の医療デバイスに追加され得る感知構造体に関する。
【背景技術】
【0003】
傷害又は変性状態を有する人に対する治療様式は、多くの場合、医療デバイスの植え込みを伴い得る。例えば、一部の人々は、生命を脅かす可能性がある動脈瘤を発症し、動脈瘤嚢の領域に血管内グラフト又は血管内ステントグラフトを植え込みすることによって治療される。一般的に、動脈瘤は大動脈壁の膨隆及び衰弱であるが、ヒト動脈血管系のどこにでも起こり得る。この膨らみは、大動脈の直径に広がりを生み出し、これは動脈瘤嚢として知られるものを作り出す。ほとんどの大動脈瘤は腹部大動脈(腹部大動脈瘤又はAAA)に生じるが、胸部大動脈(胸部大動脈瘤又はTAA)又は大動脈の胸部及び腹部の両方のセグメントでも起こることがある。その他の動脈瘤の例としては、大腿動脈(太ももにある)の壁が膨らんで弱くなる大腿動脈瘤、腸骨動脈(骨盤にある動脈群)の壁が弱くなって起こる腸骨動脈瘤、膝関節、太もも、ふくらはぎに血液を供給する膝窩動脈の壁に弱くなって起こる膝窩動脈瘤がある、 鎖骨の下にある鎖骨下動脈の壁が弱くなったり膨らんだりする鎖骨下動脈瘤、腎臓の上にある大動脈の腎上動脈瘤、腹腔動脈内に発生する内臓動脈瘤(腹腔動脈、上腸間膜動脈、下腸間膜動脈、肝動脈、脾動脈、腎動脈等)がある。
【0004】
エンドバスキュラーグラフト又はエンドバスキュラーステントグラフトは、動脈瘤嚢の上下に挿入され、したがって動脈瘤嚢を通って延在する管状構造である。グラフト又はステントグラフトは、通常、動脈瘤嚢内に流入する血液を捕捉し、その血液をグラフト又はステントグラフト内に保持する。結果として、動脈瘤嚢を囲む血管の壁への圧力が低下する。この減圧は、次に、動脈瘤嚢を囲む壁が破裂する可能性を減少させる。
【0005】
残念なことに、治療担当医が、患者に植え込みされた後に従来のグラフト又は従来のステントグラフトを完全に監視したり、例えば、動脈瘤嚢の完全性を監視する等、植え込みされた装置周辺の領域を完全に監視したりする簡単な方法はない。本開示は、この必要性に対処する。
【発明の概要】
【0006】
本開示の特定の態様は、本明細書に記載の植え込み型デバイス(感知アタッチメント、感知構造体、補助構成要素、又は足場とも呼ぶ)のいずれかを血管、例えば腹部大動脈の動脈瘤嚢に送達するためのシステム及び方法に向けられる。課題は、脈管構造を通して送達システムを前進させ、細長い形状を有する植え込み型デバイスを展開することによって生じ得る。例えば、本明細書に記載の植え込み型デバイスは、送達システムに装填された時に、少なくとも約12.0インチ、少なくとも約14.0インチ、又は少なくとも約18.0インチの長さを有し得る。さらに、植え込み型デバイスは、感知、通信、電力供給、及び/又は充電機能を提供し得るため、植え込み型デバイスは、植え込み部位内に適切に配向及び位置付けられる必要がある場合がある。したがって、他の利点の中でも特に、本明細書に記載の送達システムによって、送達システムからの植え込み型デバイスの解放を可能にし、植え込み部位において植え込み型デバイスを配向する。
【0007】
送達システムは、ハンドル、外側シース、外側シースのルーメン内にスライド可能に配置されたプッシャシャフト、及び/又はプッシャシャフトのルーメン内に配置された解放シャフトを含み得る。外側シースは、少なくとも一方向に、例えば、一方向又はすべての方向にのみ、能動的又は受動的に偏向され得る。解放シャフトは、外側シースから遠位先端を解放することができる。遠位先端は、解放シャフトの遠位部分又は植え込み型デバイスの遠位部分であってもよい。
【0008】
プッシャシャフトは、植え込み型デバイスを前進させ、及び/又は植え込み型デバイスを再シース化することができる。プッシャシャフトの遠位部分は、植え込み型デバイスの近位部分と接合するように形状付けられてもよい。例えば、プッシャシャフトの遠位部分は、植え込み型デバイスのルーメンとのプレス嵌合を形成するように成形されてもよい。プッシャシャフトを回転させて、植え込み型デバイスにトルクをかけることができる。例えば、プッシャシャフトは、少なくとも一部分又は実質的に植え込み型デバイス全体が外側シース内にまだ配置されているときにトルクをかけることができる。これは、部分的又は完全な展開の前に、植え込み型デバイスを適切に配向し得る。プッシャシャフトから植え込み型デバイスを解放するために、プッシャシャフトは、例えば、植え込み型デバイスの近位部分が外側シースの遠位端の遠位に前進した後に、植え込み型デバイスにトルクをかけることができる。他の実施では、植え込み型デバイスの近位部分が外側シャフトの遠位端の遠位に前進するとすぐに、植え込み型デバイスがプッシャシャフトから解放され得る。
【0009】
解放シャフトは、拡大遠位端を含み得る。拡大遠位端は、送達システムの非侵襲的な先端を形成し得る。別の方法として、拡大遠位端は、植え込み型デバイスのルーメン内に配置されてもよい。拡大遠位端は、植え込み型デバイスに作用して、植え込み型デバイスの遠位部分を外側シースから解放し得る。解放シャフトは、ガイドワイヤルーメンを含み得る。ガイドワイヤルーメンは、遠位先端が解放シャフトの拡大遠位端であるか、又は植え込み型デバイスの遠位部分であるかに関わらず、送達システムの遠位先端を通って延在し得る。ガイドワイヤルーメンは、他のシャフトとは独立して自由に移動又は調整/望遠鏡で移動することができ、遠位部分が近位に引っ張られてインプラント及びアンテナシステムの送達を支持することができる。
【0010】
送達システムは、例えば、外側シース、プッシャシャフト、及び/又はガイドワイヤルーメンを有する解放シャフトの間の、移送中の送達システムの様々な構成要素間の相対的移動を防止するための、1つ以上のロック機構を含み得る。ロック機構は、流体の逆流を防止するためのシールを含み得る。例えば、送達システムは、外側シースに対するプッシャシャフトの移動を防止するための第1のロック機構、及び/又はプッシャシャフトに対する解放シャフトの移動を防止するための第2のロック機構を含み得る。
【0011】
本開示の特定の態様は、例えば上述の送達システム等、本明細書に記載される植え込み型デバイス及び送達システムのいずれかの組み合わせに向けられる。植え込み型デバイスの少なくとも一部分又は全体が、外側シース内に担持されてもよい。植え込み型デバイスの遠位部分は、送達システムの外側シースの遠位端から突出し得る。植え込み型デバイスの遠位部分は、システムの遠位先端を形成し得る。別の方法として、植え込み型デバイスの遠位部分は、送達システムの遠位先端と外側シースの遠位端との間に位置付けられてもよい。例えば、解放シャフトの遠位部分は、システムの遠位先端を形成し得る。解放シャフトは、植え込み型デバイスのルーメン内にスライド可能に配置され得る。
【0012】
前記植え込み型デバイスが前記外側シース内に装填されたときに、前記植え込み型デバイスの前記遠位部分が、例えば圧入によって、前記外側シースの前記遠位端に結合されてもよい。他の実施では、植え込み型デバイスの遠位部分は、外側シースの遠位端に当接してもよいが、外側シースの遠位端には連結されない。1つ以上のロック機構を使用して、外側シースに対するプッシャシャフトの位置を維持し、血管系を通した移送及びナビゲーション中に、送達システムに対する植え込み型デバイスの位置を安定化することができる。
【0013】
前記解放シャフトが、前記植え込み型デバイスの前記遠位部分を前記外側シースから解放するように前記植え込み型デバイスの内部特徴を押してもよい。他の実施では、プッシャシャフトは、植え込み型デバイスの近位部分上で作用して、植え込み型デバイスの遠位部分を解放し得る。プッシャシャフトは、例えば、圧入を使用して、植え込み型デバイスの近位部分に解放可能に結合されてもよい。
【0014】
植え込み型デバイスの遠位部分は、移送中に第1の構成と展開された時に第2の構成との間で移行し得る。第1の構成では、遠位部分は、円筒形、円錐形、又は他の三次元形状に圧縮又は圧延されてもよい。第2の構成では、遠位部分は、第1の構成と比較して、実質的に平坦な形状に拡張又はロール解除されてもよい。一部の実施では、植え込み型デバイスの遠位部分は、アンテナ、電力又は再充電能力、又は植え込み型デバイスの感知及び通信機能を可能にする他の回路を含み得る。
【0015】
本開示の特定の態様は、本明細書に記載の送達システムの1つ以上の特徴を制御するためのハンドルに向けられる。ハンドルは、本体及び1つ以上のユーザ作動可能制御装置を含み得る。例えば、ハンドルは、外側シースを少なくとも1つの方向に偏向させることができる第1のユーザ作動可能制御装置を含んでもよい。ハンドルは、プッシャシャフトの回転又はトルク制御を提供することができる第2のユーザ作動可能制御装置を含んでもよい。ハンドルは、前記プッシャシャフトを前進及び/又は後退させることができる第3のユーザ作動可能制御装置を含んでもよい。ハンドルは、解放シャフトを前進させることができる第4のユーザ作動可能制御装置を含んでもよい。
【0016】
第1のユーザ作動可能制御装置は、プーリー又は1つ以上のワームギアを作動させて、外側シースの遠位部分を偏向させ得る。偏向制御の1つ以上の内部構成要素の位置は、外側シースの偏向の量に対応するハンドル本体の窓に目に見える場合がある。
【0017】
本開示の特定の態様は、本明細書に記載される植え込み型デバイスのいずれかを送達する方法に向けられる。方法は、ガイドワイヤ上に送達システムを前進させることを含み得る。送達システムは、植え込み型デバイスを担持する外側シースを含み得る。植え込み型デバイスは、解放シャフトと送達システムの外側シースとの間に半径方向に配置されてもよい。実質的に、植え込み型デバイス全体がプッシャシャフトの遠位に配置されてもよい。送達システム及び植え込み型デバイスのそれぞれは、ガイドワイヤ用のルーメンを含み得る。方法は、植え込み型デバイスを適切に配向するために、外側シースの遠位部分を植え込み部位に、又は植え込み部位内に偏向させることを含み得る。
【0018】
方法は、解放シャフト又はプッシャシャフトを使用して、植え込み型デバイスの遠位先端を外側シースから解放することを含み得る。一部の実施では、遠位先端は、植え込み型デバイスの遠位部分又は解放シャフトの遠位部分であってもよい。解放シャフトは、植え込み型デバイスのルーメンを通って前進することができる。解放シャフトは、植え込み型デバイスの内部特徴に作用して、植え込み型デバイスの遠位部分を解放又は前進させることができる。他の実施では、植え込み型デバイスの遠位先端は、外側シースの遠位端との緩い嵌合を形成し得る。プッシャシャフトを植え込み型デバイスの近位端に押し付けることは、植え込み型デバイスの遠位端を外側シースから解放し得る。
【0019】
方法は、プッシャシャフトを使用して、植え込み型デバイスを前進及び/又は再シースすることを含み得る。方法は、前記植え込み型デバイスの近位部分を前記プッシャシャフトから解放することを、含んでもよい。方法は、プッシャシャフトを使用して植え込み型デバイスにトルクをかけることを含み得る。例えば、トルクは、植え込み型デバイスが、外側シース内に少なくとも部分的に装填されているか、又は実質的に完全に装填されている場合、及び/又はプッシャシャフトから植え込み型デバイスを解放する場合に、適用され得る。
【0020】
方法は、植え込み型デバイスに隣接する第2の植え込み型デバイスを展開することを含み得る。第2の植え込み型デバイスは、植え込み型デバイスと結合されてもよく、又は接触しなくてもよい。第2の植え込み型デバイスは、植え込み型デバイスの内部空間内に展開されてもよく、又は植え込み型デバイスを囲むことができる。第2の植え込み型デバイスは、グラフト等の治療装置を含み得る。第2の植え込み型デバイスは、植え込み型デバイスを配置する前に、植え込み型デバイスと同時に、植え込み型デバイスを部分的に展開した後、又は植え込み型デバイスを完全に展開した後に展開され得る。2つの植え込み型デバイスは、同じ手順又は異なる手順の間に展開され得る。
【0021】
本開示の特定の態様は、腹部大動脈の動脈瘤嚢に植え込み型デバイスを送達することに向けられる。方法は、前記植え込み型デバイスを担持する第1の送達システムを、対側腸骨動脈を通して前進させることを、含んでもよい。方法は、第1の送達システムの遠位部分を動脈瘤嚢に、又はその内部に偏向させることを含み得る。方法は、動脈瘤嚢内の第1の送達システムから植え込み型デバイスを部分的に展開することを含み得る。植え込み型デバイスは、植え込み型デバイスが第1の送達システムから解放される際にコイルを形成し得る。部分的展開には、コイル状植え込み型デバイスの2回転以下又は1回転以下で展開することを含み得る。第1の送達システムから植え込み型デバイスを完全に展開する前に、方法は、植え込み型デバイスが動脈瘤嚢内に適切に位置付けられないか、又は配向されていない場合、植え込み型デバイスを再シースすることを含み得る。
【0022】
方法は、ステントグラフトを担持する第2の送達システムを、同側腸骨動脈を通して前進させることを、含んでもよい。植え込み型デバイスを少なくとも部分的に又は完全に展開した後、方法は、コイルによって画定される内部空間内に、又はコイルの外部の周りに、ステントグラフトを展開することを含み得る。方法は、第1の送達システムから植え込み型デバイスを解放することを含んでもよく、これは、ステントグラフトの留置の前又は後に発生し得る。解放されると、植え込み型デバイスの遠位部分は、動脈瘤嚢の後部領域内に位置付けられ得る。
【0023】
本開示の特定の態様は、本明細書に記載される送達システムのいずれかを使用して経皮的に送達され得る植え込み型デバイスに向けられる。植え込み型デバイスは、センサ及び本体を含む植え込み型感知構造体であってもよい。植え込み型デバイスは、本明細書に記載の通信機能のいずれかを提供するアンテナを含み得る。方法は、本明細書に記述される給電又は充電機能のいずれかを含んでもよい。植え込み型デバイスの本体は、送達システムで移送するための実質的に線形形状を有する第1の構成と、送達システムから解放されたときにコイル状形状を有する第2の構成とを含み得る。
【0024】
コイル状構成では、本体は、動脈瘤嚢内のコイル状植え込み型デバイスの内径を維持するのに十分な圧縮荷重に耐えることができる。例えば、本体は、少なくとも約5.0N及び/又は約25.0N以下、例えば、最大5.0N、最大20.0N、又は最大25.0Nの圧縮力に耐えることができる。本体は、約1.0N~約25.0N、例えば、約1.0N~約5.0N、約5.0N~約20.0Nの範囲、約20.0N~約範囲、約20.0N~約25.0Nの圧縮力に耐えることができる。
【0025】
本体は、送達システム内の本体をまっすぐに引くために必要な張力に耐えることができる。例えば、本体は、少なくとも約5.0N及び/又は約105.0N以下、例えば、最大8.0N、最大15.0N、最大25.0N、又は最大105.0Nの張力に耐えることができる。本体は、約5.0N~約15.0N、約15.0N~約25.0N、約25.0N~約105.0の範囲、
【0026】
コイル構成における本体の内径は、約50.0mm以下、又は約25.0mm以下であってもよい。コイル構成における本体の外径は、約50.0mm以下であってもよい。
【0027】
本開示の特定の態様は、ステントグラフトと併用するための植え込み型システムに向けられる。システムは、非導電性基体によって支持された螺旋アンテナを含んでもよい。システムは、アンテナフィードを介して螺旋アンテナに電気的に接続された通信及び処理回路を含み得る。通信及び処理回路は、螺旋アンテナが電気的に接続されている接地平面を含む基体によって支持され得る。通信及び処理回路は、少なくとも1つのセンサを含み得る。
【0028】
システムは、ステントグラフトに取り付けられるか、又はステントグラフトに隣接して位置付けられるように構成された本体を含み得る。本体は、導電性材料の少なくとも部分的に作製することができる。螺旋アンテナは、本体が螺旋アンテナに追加の接地を提供するように、本体にさらに電気的に接続することができる。
【0029】
前記螺旋アンテナは、Bluetooth(登録商標)周波数帯において送信及び受信するように構成されることができる。前記Bluetooth(登録商標)周波数帯における前記螺旋アンテナの範囲は、約1フィート以上である。前記Bluetooth(登録商標)周波数帯における前記螺旋アンテナの範囲は、約1フィート~2フィートであることができる。
【0030】
前記通信及び処理回路は、前記螺旋アンテナに電気的に接続された整合回路を含むことができる。整合回路は、直列コンデンサ及びシャントコンデンサを含み得る。整合回路は、ローパスフィルタをさらに含み得る。
【0031】
非導電性基体は、螺旋アンテナの構造的な支持を提供することができる。螺旋アンテナは、非導電性基体上に巻かれることができる。非導電性基体はポリマーを含み得る。ポリマーは、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を含み得る。ステントグラフトは、腹部大動脈瘤(AAA)ステントグラフトとすることができる。
【0032】
本開示の特定の態様は、植え込み型システムのアンテナを試験する無線周波数(RF)の方法に向けられる。方法は、血液の電磁特性をシミュレートするように構成された第1の組成物を少なくとも部分的に充填した第1の容器内に位置付けられた植え込み型システムのアンテナの1つ以上のRF特性を決定することを含み得る。第1の容器は、1つ以上の組織の電磁特性をシミュレートするように構成された第2の組成物を少なくとも部分的にファイリングした第2の容器に位置付けることができる。
【0033】
1つ以上の組織は、骨、筋肉、脂肪、及び皮膚のうちの少なくとも2つを含み得る。骨、筋肉、脂肪、及び皮膚のうちの少なくとも2つの電磁特性は、前記第2の組成物を生成するために平均化されることができる。前記1つ以上の組織の前記電磁特性は、比誘電率及び導電率を含むことができる。
【0034】
第1の組成物は、塩化ナトリウム(NaCl)、ジアセチン、及び蒸留水を含み得る。第2の組成物は、ジアセチン及び蒸留水を含み得る。
【0035】
アンテナは、螺旋アンテナを含み得る。螺旋アンテナは、非導電性基体によって支持されることができる。植え込み型システムは、ステントグラフトと共に使用されるように構成され得る。ステントグラフトは、腹部大動脈瘤(AAA)ステントグラフトとすることができる。
【0036】
本開示の特定の態様は、ステントグラフトと併用するための植え込み型システムに向けられる。システムは、直線状導体及び螺旋状導体を含む第1のアンテナを含み得る。直線状導体は、螺旋状導体に電気的に接続することができる。システムは、アンテナフィードを介して第1のアンテナに電気的に接続された通信及び処理回路を含み得る。通信及び処理回路は、第1のアンテナが電気的に接続されている接地平面を含む基体によって支持され得る。通信及び処理回路は、少なくとも1つのセンサを含み得る。
【0037】
システムは、ステントグラフトに取り付けられるか、又はステントグラフトに隣接して位置付けられるように構成された本体を含み得る。本体は、導電性材料の少なくとも部分的に作製することができる。第1のアンテナは、本体によって支持され得る。第1のアンテナは、本体が第1のアンテナに追加の接地を提供するように、本体にさらに電気的に接続することができる。直線状導体は、モノポールアンテナとすることができる。
【0038】
前記第1のアンテナは、第1及び第2の周波数帯において送信及び受信するデュアルバンドアンテナとすることができる。前記第1のアンテナは、前記第1及び第2の周波数帯の中心周波数で共振することができる。前記第1の周波数帯は、医療デバイス無線通信サービス(MICS)帯とすることができ、前記第2の周波数帯は、産業、科学、及び医療(ISM)帯とすることができる。前記第1の周波数帯の範囲は、少なくとも約20フィートとすることができ、前記第2の周波数帯の範囲は、少なくとも約15フィートとすることができる。前記第1の周波数帯の範囲は、約1フィート以上とすることができ、前記第2の周波数帯の範囲は、約1フィート以上とすることができる。
【0039】
前記通信及び処理回路は、第1の電力状態から、前記第2の周波数帯において指令を受信する前記第1のアンテナに応答して、より多くの電力が消費される第2の電力状態に移行するように構成されることができる。前記第1の電力状態は、スリープ状態とすることができ、前記第2の電力状態は、前記通信及び処理回路がデータを送信又は受信するうちの少なくとも一方を行うように構成されることができる動作状態とすることができる。前記データは、前記少なくとも1つのセンサによって感知されたデータを含むことができ、前記通信及び処理回路は、前記第1のアンテナに、前記第1の周波数帯において前記データを送信させるように構成されることができる。前記通信及び処理回路は、前記少なくとも1つのセンサによって感知されたデータを前記第1の電力状態においてではなく、前記第2の電力状態において送信するように構成されることができる。
【0040】
前記通信及び処理回路は、前記第1のアンテナに電気的に接続された整合回路を含むことができる。前記第1のアンテナは、第1及び第2の周波数帯において受信又は送信するうちの少なくとも一方を行うように構成されることができ、前記第2の周波数帯は、前記第1の周波数帯よりも高い1つ以上の周波数に関連付けられる。前記整合回路は、前記第1の周波数帯内の信号に対する第1の整合回路と、前記第2の周波数帯内の信号に対する第2の整合回路と、を含むことができる。第1の整合回路は、第2の周波数帯において1つ以上の信号成分を除去するように構成されたバンドストップフィルタを含むことができる。前記第1の整合回路は、ステップアップインピーダンスローパスフィルタを含むことができ、前記第2の整合回路は、セットアップインピーダンスハイパスフィルタを含むことができる。前記第2の整合回路は、前記第1の周波数帯において1つ以上の信号成分を除去するように構成されたバンドストップフィルタを含まない場合がある。
【0041】
システムは、充電式電源と、前記充電式電源を再充電するための電力を受けるように構成された第2のアンテナと、を含むことができる。前記第2のアンテナは、外部電力伝達デバイスのコイルと誘導結合されるように構成されたコイルを含むことができる。
【0042】
システムは、ステントグラフトに取り付けられるか、又はステントグラフトに隣接して位置付けられるように構成された本体を含み得る。第1のアンテナは、本体の第1の端部で本体によって支持されてもよく、第2のアンテナは、第1の端部の反対側の本体の第2の端部で本体によって支持されてもよい。
【0043】
システムは、第2のアンテナを含み得る。システムは、ステントグラフトに取り付けられるか、又はステントグラフトに隣接して位置付けられるように構成された本体を含み得る。第1のアンテナは、本体の第1の端部で本体によって支持されてもよく、第2のアンテナは、第1の端部の反対側の本体の第2の端部で本体によって支持されてもよい。
【0044】
第1のアンテナの長さは、最大で約40mmとすることができる。第1のアンテナの幅は、最大で約5mmとすることができる。螺旋状導体の曲がり間の間隔は約1.7mmとすることができる。
【0045】
螺旋状導体は、直線状導体の周りに巻かれることができる。前記螺旋状導体は、前記螺旋状導体が前記直線状導体の周りに巻き付けられている領域において、前記直線状導体から電気的に絶縁されていることができる。前記直線状導体及び前記螺旋状導体は、前記アンテナフィードに電気的に接続されていることができる。ステントグラフトは、腹部大動脈瘤(AAA)ステントグラフトとすることができる。
【0046】
本開示の特定の態様は、ステントグラフトと併用するための植え込み型システムに向けられる。システムは、ループを含む第1のアンテナを含み得る。システムは、アンテナフィードを介して第1のアンテナに電気的に接続された通信及び処理回路を含み得る。通信及び処理回路は、第1のアンテナが電気的に接続されている接地平面を含む基体によって支持され得る。通信及び処理回路は、少なくとも1つのセンサを含み得る。システムは、通信及び処理回路の一部とすることができる整合回路を含み得る。整合回路は、第1のアンテナに電気的に接続することができる。整合回路は、第1の周波数帯における第1のアンテナのインピーダンスに合致するように構成された複数のコンデンサを含み得る。
【0047】
整合回路はさらに、第2の周波数帯において第1のアンテナのインピーダンスに合致するように構成された複数のインダクタを含み得る。第2の周波数帯は、第1の周波数帯よりも高い1つ以上の周波数と関連付けられてもよい。
【0048】
システムは、ステントグラフトに取り付けられるか、又はステントグラフトに隣接して位置付けられるように構成された本体を含み得る。本体は、導電性材料の少なくとも部分的に作製することができる。第1のアンテナは、本体によって支持され得る。第1のアンテナは、本体が第1のアンテナに追加の接地を提供するように、本体にさらに電気的に接続することができる。
【0049】
前記第1のアンテナは、前記第1の周波数帯内及び第2の周波数帯において送信及び受信するデュアルバンドアンテナとすることができる。第1のアンテナは、第2の周波数帯で共振することができる。第2の周波数帯は、第1の周波数帯よりも高い1つ以上の周波数と関連付けられてもよい。前記第1の周波数帯は、医療デバイス無線通信サービス(MICS)帯を含むことができ、前記第2の周波数帯は、産業、科学、及び医療(ISU)帯を含むことができる。前記第1の周波数帯の範囲は、少なくとも約20フィートとすることができ、前記第2の周波数帯の範囲は、少なくとも約7フィートとすることができる。前記第1の周波数帯の範囲は、約1フィート以上とすることができ、前記第2の周波数帯の範囲は、約1フィート以上とすることができる。
【0050】
前記通信及び処理回路は、第1の電力状態から、前記第2の周波数帯において指令を受信する前記第1のアンテナに応答して、より多くの電力が消費される第2の電力状態に移行するように構成されることができる。前記第1の電力状態は、スリープ状態とすることができ、前記第2の電力状態は、前記通信及び処理回路がデータを送信又は受信するうちの少なくとも一方を行うように構成されることができる動作状態とすることができる。前記データは、前記少なくとも1つのセンサによって感知されたデータを含むことができ、前記通信及び処理回路は、前記第1のアンテナに、前記第1の周波数帯において前記データを送信させるように構成されることができる。前記通信及び処理回路は、前記少なくとも1つのセンサによって感知されたデータを前記第1の電力状態においてではなく、前記第2の電力状態において送信するように構成されることができる。
【0051】
整合回路は、第2の周波数帯において1つ以上の信号成分を除去するように構成されたバンドストップフィルタを含むことができる。前記整合回路は、前記第1の周波数帯において1つ以上の信号成分を除去するように構成されたバンドストップフィルタを含まない場合がある。
【0052】
システムは、充電式電源と、前記充電式電源を再充電するための電力を受けるように構成された第2のアンテナと、を含むことができる。前記第2のアンテナは、外部電力伝達デバイスのコイルと誘導結合されるように構成されたコイルを含むことができる。
【0053】
システムは、ステントグラフトに取り付けられるか、又はステントグラフトに隣接して位置付けられるように構成された本体を含み得る。第1のアンテナは、本体の第1の端部で本体によって支持されてもよく、第2のアンテナは、第1の端部の反対側の本体の第2の端部で本体によって支持されてもよい。
【0054】
システムは、第2のアンテナを含み得る。システムは、ステントグラフトに取り付けられるか、又はステントグラフトに隣接して位置付けられるように構成された本体を含み得る。第1のアンテナは、本体の第1の端部で本体によって支持されてもよく、第2のアンテナは、第1の端部の反対側の本体の第2の端部で本体によって支持されてもよい。
【0055】
ループの直径は、最大で約40mmとすることができる。第1のアンテナの幅は、最大で約5mmとすることができる。ステントグラフトは、腹部大動脈瘤(AAA)ステントグラフトとすることができる。
【0056】
本開示の特定の態様は、植え込み型デバイスを送達するための送達システムに向けられる。送達システムは、ハンドル筐体と、ハンドル筐体に回転可能に結合されたカラーを有するハンドルドライバとを含み得る。例えば、ハンドル筐体は、ハンドルドライバのカラーを捕捉し、ハンドルドライバの軸方向位置を制限するように構成された溝を含み得るが、他の構成では、ハンドルドライバは、ハンドル筐体に対して軸方向に移動可能であってもよい。送達システムは、第1の親ねじ及び第2の親ねじを含み得る。カラーの内側表面は、第1の親ねじ及び/又は第2の親ねじと接合するように構成されたねじ切りされたパターンを含み得る。ねじ切りされたパターンは、非連続的なねじ切りされたパターン、例えば、ひし形形状陥凹のパターンを含み得る。第1の親ねじは、ハンドルドライバ内に少なくとも部分的に配置されてもよい。第1の親ねじは、第1の方向にねじ込まれてもよい。第2の親ねじは、ハンドル筐体内に少なくとも部分的に配置されてもよい。第2の親ねじは、第1の親ねじから軸方向にオフセットされてもよい。第2の親ねじは、第1の方向とは反対の第2の方向にねじ込まれてもよい。前記ハンドルドライバの第1の方向の回転は、前記植え込み型デバイスを前進させる。ハンドルドライバを反対方向に回転させると、植え込み型デバイスが後退させられる。
【0057】
第1の親ねじの遠位部分は、植え込み型デバイスが送達システムに装填される時に、第2の親ねじの近位部分と当接してもよく、例えば、第1の親ねじの遠位部分は、第2の親ねじの近位部分とオーバーラップしてもよいか、又は第1の親ねじは、第2の親ねじと端間接触してもよい。ハンドルドライバの回転が、前記第1の親ねじを第1の方向に駆動し、前記第2の親ねじを前記第1の方向とは反対の第2の方向に駆動してもよい。ハンドルドライバの回転は、第1の親ねじと第2の親ねじを同じ距離で駆動し得るが、他の構成では、第1及び第2の親ねじを異なる距離で駆動し得る。第1のねじ及び親ねじは、部分本体ねじ、例えば半本体ねじであってもよい。各ねじは、ねじの長手方向軸の周りに360度未満延在してもよい。第1の親ねじは、第2の親ねじから円周方向にずれてもよい。
【0058】
送達システムは、外側シースに対する植え込み型デバイスの位置の表示を提供するインジケータである。インジケータは、ハンドル筐体内のスロットに沿って移動可能であってもよい。インジケータは、親ねじのうちの1つに固定されてもよい。
【0059】
本開示の特定の態様は、本明細書に記載される送達システムのいずれかを使用して、植え込み型デバイスを患者に送達する方法に関する。送達システムは、ハンドル及び植え込み型デバイスを担持する外側シースを含み得る。中間管は、外側シースを通って延在し得る。中間管は、植え込み型デバイスに結合されてもよい。外側シースは、外側シースの遠位部分を偏向させる張力ワイヤを含み得る。ハンドルは、第1のアクチュエータを含んでもよい。第1のアクチュエータ、例えば、本明細書に記載のカラーは、外側シースの遠位部分を制御するために並進移動可能及び/又は回転可能であってもよい。ハンドルは、外側シースに対して植え込み型デバイスを配備し又は後退させるための第2のアクチュエータを含み得る。第2のアクチュエータ、例えば、本明細書に記載のハンドルドライバは、並進移動可能及び/又は回転可能であってもよい。
【0060】
方法は、送達システムを標的場所に前進させることを含んでもよい。方法は、前記ハンドル上の第1のアクチュエータを作動させて、前記外側シースの遠位部分を偏向構成に偏向させることを、含んでもよい。方法は、前記第1のアクチュエータを作動させて、前記外側シースの前記遠位部分を前記偏向構成に係止させることを、含んでもよい。前記第1のアクチュエータを作動させることは、カムを回転させて、前記外側シースの前記遠位部分を前記偏向構成に係止させてもよい。方法は、第2のアクチュエータを第1の方向に作動させて、外側シースに対して中間管を前進させることを含み得る。前記第2のアクチュエータを前記第1の方向とは反対の第2の方向に作動させることは、前記中間管を後退させてもよい。方法は、内側管を引き抜いて、前記植え込み型デバイスを前記中間管から解放することを、含んでもよい。解放ピンは、ハンドルから取り外されて、内側管の抜去を可能にし得る。このステップは、植え込み型デバイスの1つ以上の回転が外側シースから展開された後で起こり得る。方法は、前記内側管を回転させて、前記内側管を前記植え込み型デバイスから解放することを、含んでもよい。植え込み型デバイスの移動により、インジケータが送達システムのハンドルのスロットに沿って移動し得る。
【0061】
本開示の特定の態様は、植え込み型デバイスを送達するための送達システムに関する。送達システムは、ハンドル筐体を有するハンドル、ハンドル筐体に対して移動可能な第1のアクチュエータ、及びハンドル筐体に対して移動可能な第2のアクチュエータを含み得る。送達システムは、ハンドルから延在する外側シース、外側シースを通って延在する中間管、及び/又は中間管を通って延在する内側管を含み得る。中間管は、植え込み型デバイスを係合するように構成され得る。前記内側管は、前記内側管が前記植え込み型デバイスを通って延在するときに、前記中間管を前記植え込み型デバイスに係合した状態に維持するように構成されてもよい。送達システムは、ハンドル筐体のスロットを通して見えるインジケータを含み得る。外側シースに対する植え込み型デバイスの位置を示すインジケータ。
【0062】
第1のユーザアクチュエータは、外側シースの遠位部分を非偏向構成から偏向構成に偏向する、及び/又は外側シースの遠位部分を非偏向構成又は偏向構成に係止するように構成され得る。例えば、前記第1のユーザアクチュエータの作動は、ワイヤに張力をかけて前記外側シースの前記遠位部分を前記非偏向構成から前記偏向構成に偏向させてもよい。異なる様式での前記第1のアクチュエータの作動は、カムを回転させて、前記外側シースの前記遠位部分を前記非偏向構成又は前記偏向構成に係止してもよい。
【0063】
前記第2のアクチュエータは、前記外側シースに対して前記中間管を前進させるように構成されてもよい。例えば、第2のアクチュエータを第1の方向に作動させることは、中間管を前進させてもよく、第2のアクチュエータを反対の方向に作動させることは、中間管を後退させてもよい。
【0064】
送達システムは、ハンドルをシールするための内側管の近位端にある解放ピンである。解放ピンの回転は、植え込み型デバイスの遠位部分を解放し得る。解放ピンは、内側管から取り外し可能であってもよい。
【0065】
送達システムは、植え込み型デバイスを解放可能に係合するために、中間管の遠位端に切断アセンブリを含み得る。切断アセンブリは、内側管が内側構成要素を通って延在する時に、植え込み型デバイスを係合するように構成された1つ以上の偏向可能なタブを含み得る。
【0066】
本開示の特定の態様は、動脈瘤嚢に経皮的に植え込みされるように構成された植え込み型感知構造体に関する。植え込み型感知構造体は、センサ及び管状本体を含み得る。管状本体は、第1の構成及び第2の構成を含んでもよい。前記管状本体は、円周方向に複数の切り欠きを含んでもよく、前記複数の切り欠きの各々は、第1の端、第2の端、及び前記第1の端と前記第2の端との間の中間部分を備える。複数の切り欠きの各々は、複数の切り欠きの第1の端部及び第2の端部の各々の幅が中間部分の幅よりも大きい、概してドッグボーン形状を含み得る。複数の切り欠きは、管状本体の長さに沿って均等に間隔を置いてもよい。前記第1の構成では、前記本体は、送達システム内で、移送のために実質的に線形形状を含んでもよい。前記第2の構成では、前記本体は、前記送達システムから解放されたときに、コイル状形状を含んでもよい。
【0067】
管状本体は、複数の管状セグメントを含み得る。複数の管状セグメントは、互いに間隔を置いて、スパインによって相互接続されてもよい。複数の切り欠きのうちの1つ以上を有する、複数の管状セグメントのそれぞれ。管状本体が平坦な本体として平らにされ、スパインが横方向縁と対向して形成されるとき、扁平な体は非長方形の形状を形成し得る。横方向縁は、平坦な本体の端部に対して斜めの角度を形成し得る。前記複数の管状セグメントは、前記管状本体の第1の端の第1の管状セグメント、前記管状本体の第2の端の第2の管状セグメント、及び前記第1の管状セグメントと前記第2の管状セグメントとの間の少なくとも1つの管状セグメントを含んでもよい。前記少なくとも1つの管状セグメントは、前記第1の管状セグメント及び前記第2の管状セグメントよりも短くてもよい。
【0068】
前述のパラグラフのいずれか及び/又は本明細書に開示されるシステムのいずれかの使用又は操作の方法を開示する。
【0069】
本明細書に開示される任意の特徴、構造、又は工程は、本明細書に開示される任意の他の特徴、構造、又は工程と置換されてもよく、又は組み合わせられてもよく、又は省略されてもよい。さらに、本開示を要約する目的で、実施形態の特定の態様、利点、及び特徴が本明細書に記述されている。当然のことながら、こうした利点は必ずしも一部又はすべて、本明細書に開示される任意の特定の実施形態によるものではない。本開示の個々の態様は、必須又は必須ではない。
【0070】
本開示の例示的な特徴、その性質及び様々な利点は、添付図面及び以下の様々な実施形態の詳細な説明から明らかであろう。非限定的及び非網羅的な実施形態は、添付図面を参照して記載され、同様のラベル又は参照番号は、別段の指定がない限り、様々なビュー全体を通して同様の部品を指す。図面中の要素のサイズ及び相対位置は、必ずしも縮尺に合わせて描かれるわけではない。例えば、様々な要素の形状が、図面の読みやすさを改善するために選択、拡大、及び位置付けられる。描画される要素の特定の形状は、図面における認識を容易にするために選択された。1つ以上の実施形態が、添付の図面を参照して本明細書に記述される。
【図面の簡単な説明】
【0071】
図1】感知アタッチメントの例示的な本体、フィラメントの形態の本体、及び起伏を有するリングの形状を示す正面斜視図である。
図2A】複数の隣接するリングの形態の本体である感知アタッチメントの例示的な本体を示す正面図であり、本体の一部分を示す
図2B】複数の隣接するリングの形態の本体である感知アタッチメントの例示的な本体を示す右上斜視図であり、カフブレスレット形状としても知られる、クランプの形状の本体の一部分を示す。
図3A】クリップの形態の感知アタッチメントの例示的な本体を示す正面図であり、古典的な紙クリップの形状のフィラメントを示す。
図3B】クリップの形態の感知アタッチメントの例示的な本体を示す正面図であり、紙クリップの形状のフィラメントを示す。
図3C】クリップの形態の感知アタッチメントの例示的な本体を示す正面図であり、紙クリップの形状に切断されたシートを示す。
図4A】クランプの形態の感知アタッチメントの例示的な本体を示す正面右斜視図であり、クランプの形状のシートを示す。
図4B】クランプの形態の感知アタッチメントの例示的な本体を示す正面右斜視図であり、カフブレスレット形状とも呼ばれるクランプ形状のフィラメントを示す。
図5A】感知アタッチメントの例示的な本体を示す斜視図である、フィラメントの形態の本体及びばねの形状を示す。
図5B図5Aのフィラメントの断面図であり、特に、図5Aのフィラメントの円形断面を示す。
図5C】感知アタッチメントの本体の例を示す斜視図であり、フィラメントの形態の本体及びばねの形状を示す。
図5D図5Cのフィラメントの断面図であり、特に丸みのある縁を有する図5Cのフィラメントの平面断面を示す。
図6】感知アタッチメントの例示的な本体を示す右下斜視図であり、その中に作られた切断を有する中空フィラメントの形態の本体及びばねの形状を示す。
図7A図1の感知アタッチメントの本体を自然で非圧縮かつ非拡張サイズで示す正面図である。
図7B図7Aと同じ本体を半径方向に拡張されたサイズで示す正面図である。
図8図8は、センサを含む例示的な植え込み型報告プロセッサ(IRP)の構成要素を示すブロック図である。
図9A】センサを支持体に固定して取り付けるための実施形態を示す正面左斜視図である。
図9B】センサを支持体に固定して取り付けるための実施形態を示す正面左斜視図である。
図9C】センサを支持体に固定して取り付けるための実施形態を示す正面左斜視図である。
図9D】センサを支持体に固定して取り付けるための実施形態を示す正面左斜視図である。
図10】支持体に固定して取り付けられたセンサを備えた構造体を示す正面斜視図である。
図11】支持体に固定して取り付けられたセンサを備えた構造体の他の形態を示す正面図である。
図12】支持素子及びセンサの比較的配置を示す、図11の一部分を拡大した図を示す詳細図である。
図13A】構造体の正面図であり、構造体が図13Bのような拡張形態又は図13Aのようなコンパクト形態のうちのいずれかになる調節され得ることを示す。
図13B】構造体の正面図であり、構造体が図13Bのような拡張形態又は図13Aのようなコンパクト形態のうちのいずれかになる調節され得ることを示す。
図14図6の本体のスプライン63に確実に固定された、センサ及び感知アタッチメントの他の構成要素を示す上面図である。
図15】センサ、センサ用の支持体、及び医療デバイスを含むアセンブリの正面図である血管の部分断面図であり、センサは支持体と直接接触し、固定して取り付けられ、支持体は、医療デバイスと直接接触し、かつ安全に係合される。
図16】血管の部分断面図であり、その中にあるのは、1つ(420)がクリップ形状、もう1つ(422)がクランプ形状である2つの感知アタッチメントが関連付けられ、各感知アタッチメントがステントグラフトと確実に関連付けられている、ステントグラフトの正面図である。
図17】血管の部分断面図であり、その中にあるステントグラフトの正面図は、斜視図に示される本開示のばね形状を有する感知アタッチメントと関連付けられたステントグラフトの正面図である。
図18】正面図に示すステントグラフトである血管の部分断面図であり、これは、右下の斜視図に示す感知アタッチメントに関連付けられており、感知アタッチメントは、本開示のばね形状を提供する複数の切断を有する中空フィラメント形態を有し、ステントグラフトと確実に関連している。
図19】血管の部分断面図であり、その中に正面図に示すステントグラフトがあり、また、構造体を含むアセンブリ、センサ及び支持体を含む構造体、本事例では、医療デバイスと密接に関連する構造体、血管内グラフトも示す。
図20】感知アタッチメント、又は医療デバイスに関連付けられた感知アタッチメントの組み合わせを患者に送達するように構成された送達システムの等角図である。
図21】送達カテーテル内に含有される、感知アタッチメントの位置、又は医療デバイスと関連付けられた感知アタッチメントの組み合わせを示す、図20の送達システムの送達カテーテルの側面図である。
図22】患者の自宅での感知アタッチメント環境のコンテキスト図である。
図23】複数のアンテナを有する感知アタッチメントを示す。
図24】複数のアンテナを有する、医療デバイスの血管及び感知アタッチメントにおける配置を示す。
図25】ループアンテナを有する感知アタッチメントを示す。
図26】整合回路を使用しない、感知アタッチメント用のループアンテナのsパラメータのプロットを示す。
図27】感知アタッチメント用のループアンテナの整合回路を示す。
図28】整合回路を使用した感知アタッチメント用のループアンテナのsパラメータのプロットを示す。
図29】感知アタッチメント用のモノポール螺旋アンテナを示す。
図30】モノポール螺旋アンテナを有する感知アタッチメントを示す。
図31】感知アタッチメント用のモノポール螺旋アンテナの整合回路を示す。
図32】整合回路の使用による感知アタッチメントのためのモノポール螺旋アンテナのsパラメータのプロットを示す。
図33】感知アタッチメント用のスパイラル螺旋アンテナを示す。
図34】アンテナを有する感知アタッチメントの通信性能の試験を示す。
図35】アンテナを有する感知アタッチメントの通信性能の試験を示す。
図36】感知アタッチメントへの電力の無線伝送のためのアンテナを示す。
図37】植え込み型デバイスを送達するための送達システムを示す。
図38】植え込み型デバイスの遠位部分の解放後の図37に示す送達システムの遠位部分を示す。
図39図37に示す送達システムの遠位部分を示す。
図40図37に示すプッシャシャフトの遠位部分を示す。
図41図37に示す送達システムの近位部分を示す。
図42図37に示す送達システムに関連して使用することができるハンドルを示す。
図43図42に示すハンドルの分解図を示す。
図44A】植え込み型デバイスを送達するための別の送達システムの遠位部分を示す。
図44B図44Aに示す遠位部分の概略図を示す。
図45A】植え込み型デバイスを送達する方法を示す。
図45B】植え込み型デバイスを送達する方法を示す。
図45C】植え込み型デバイスを送達する方法を示す。
図45D】植え込み型デバイスを送達する方法を示す。
図46A】アンテナを有する感知アタッチメントの通信性能を試験するための人体モデルを示す。
図46B】アンテナを有する感知アタッチメントの通信性能を試験するための血液ファントム及び集塊ファントムの開発を示す。
図46C】アンテナを有する感知アタッチメントの通信性能を試験するための血液ファントム及び集塊ファントムの開発を示す。
図46D】アンテナを有する感知アタッチメントの通信性能を試験するための血液ファントム及び集塊ファントムの開発を示す。
図46E】アンテナを有する感知アタッチメントの通信性能を試験するための血液ファントム及び集塊ファントムの開発を示す。
図46F】アンテナを有する感知アタッチメントの通信性能を試験するための血液ファントム及び集塊ファントムの開発を示す。
図47】螺旋アンテナを有する感知アタッチメントを示す。
図48】螺旋アンテナを用いた感知アタッチメントを試験するためのセットアップを示す。
図49】感知アタッチメント用の螺旋アンテナのsパラメータのプロットを示す。
図50】感知アタッチメント用の螺旋アンテナの整合回路を示す。
図51A】感知アタッチメント用の螺旋アンテナの範囲を試験するプロットを示す。
図51B】感知アタッチメント用の螺旋アンテナの範囲を試験するプロットを示す。
図52】植え込み型デバイスを担持する送達システムを示す。
図53A図52に示す送達システムのハンドルを示す。
図53B図53Aに示すハンドルの部分分解図を示す。
図54A】植え込み型デバイスを前進させるためのハンドルドライバの作動を示す。
図54B】植え込み型デバイスを前進させるためのハンドルドライバの作動を示す。
図54C図53Aに示すハンドルの近位部分の様々な図を示す。
図54D図53Aに示すハンドルの近位部分の様々な図を示す。
図54E図53Aに示すハンドルの近位部分の様々な図を示す。
図55A】外側シースの遠位部分を偏向させるカラーの起動を示す。
図55B】外側シースの遠位部分を偏向させるカラーの起動を示す。
図56A】外側シースの遠位部分を偏向構成で係止するためのカラー回転を示す。
図56B】外側シースの遠位部分を偏向構成で係止するためのカラー回転を示す。
図56C】外側シースの遠位部分を偏向構成で係止するためのカラー回転を示す。
図57図57は、解放ピンの取り外しを示す。
図58A図52に示す送達システムの切断アセンブリを示す。
図58B図52に示す送達システムの切断アセンブリを示す。
図58C図52に示す送達システムの切断アセンブリを示す。
図59A】感知アタッチメントの本体を示す。
図59B】感知アタッチメントの本体を示す。
図60A】感知アタッチメントの別の本体を示す。
図60B】感知アタッチメントの別の本体を示す。
図60C】感知アタッチメントの別の本体を示す。
【発明を実施するための形態】
【0072】
本開示は、以下の実施形態の詳細な説明及び本明細書に含まれる実施例を参照することによって、より容易に理解され得る。この詳細な説明を読む際、及び別途説明されない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語及び科学用語は、本開示が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。単数形の用語「a」、「an」、及び「the」は、文脈が別段の旨を明確に示さない限り、複数の参照元を含む。同様に、文脈が別段のことを明示しない限り、単語「or」は、andを含むことが意図される。用語「含む」は、「含む」を意味する。略語は「e.g.」である。ラテン語の典型例に由来し、本明細書において非限定的な例を示すために使用される。したがって、略語は、例えば、は、例えば、という用語と同義である。
【0073】
一態様では、本開示は、独立した感知アタッチメント及び関連システムを提供し、これらは、承認された医療デバイス、治療方法及び手順と併せて機能する。感知アタッチメントは、感知アタッチメントが必ずしも医療デバイスの構成要素又は統合部分ではないが、代わりに、独立かつ完全に機能する医療デバイスに取り付けられるか、又はそうでなければ固定され、ここで、アタッチメントは可逆的に固定されるという点で、医療デバイスから独立している。感知アタッチメントは、アタッチメントの近傍の特徴を検出及び/又は測定できるセンサを含む。例えば、感知アタッチメントは、流れ及び/又は圧力、感染マーカー及び/又は炎症マーカー等の生物マーカーの存在、及び/又はヒト動脈もしくは静脈血管系内の粒子の検出等の流体力学属性の任意の1つ以上を測定してもよい。一態様では、センサから取得されたデータ、又はデータの変更された形態は、データ統合及び分析のために外部受信機に伝達される。
【0074】
一態様では、本開示は、感知アタッチメントを提供し、ここで、アタッチメントは、医療デバイス、任意選択的に患者に植え込みされた医療デバイス、すなわち、植え込みされた医療デバイスと共に使用され得る。感知アタッチメントは、センサを含み、すなわち、1つ以上のセンサを含み、センサは、状態、すなわち、感知アタッチメントの近傍の特徴を検出及び/又は測定し得る。一実施形態では、感知アタッチメントは、医療デバイスと直接接触してもよい。一実施形態では、感知アタッチメントは、医療デバイスの数センチ、すなわち、1又は2又は3センチメートル等、医療デバイスに非常に近い。センサに加えて、感知アタッチメントは、感知アタッチメントを所望の位置に維持する機能を果たす本体を含む。センサは、例えば、センサを本体に接着又は溶接することによって、本体に直接固定されてもよい。一実施形態では、センサは、センサの、例えば、感知アタッチメントの本体への、感知アタッチメントへの安全な固定を提供する、特別に設計されたハウジング内に収容される。
【0075】
上述のように、一実施形態では、感知アタッチメントは医療デバイスに非常に近いが、必ずしも医療デバイスと直接接触する必要はない。1つの実施形態では、感知アタッチメントは、管状形状の医療デバイスの周りに嵌合するようにサイズ付けられるが、管状医療デバイスの外壁にぴったりと嵌合しない。代わりに、感知アタッチメントは、管状医療デバイスの外側の周りに嵌合するが、医療デバイスの外表面と感知アタッチメントの内表面との間にギャップを残す。例えば、感知アタッチメントは、治療装置の周りに、かつ血管の壁内に結合されてもよいが、治療の急性点では接触しない。このように、感知アタッチメントは、医療デバイスの外面に擦り付けず、分解を引き起こす可能性がある。例えば、感知アタッチメントが、外径(又は外断面距離)が35mmである管状医療デバイス、例えば、グラフト又はステントグラフトと関連付けられることが意図される場合、感知アタッチメントは、内径(又は内断面距離)が35mm超、例えば、正確にもしくは約36mm、又は正確にもしくは約37mm、又は正確にもしくは約38mm、又は正確にもしくは約39mm、又は正確にもしくは約40mm、又は正確にもしくは約41mm、又は正確にもしくは約42mm、又は正確にもしくは約43mm、又は正確にもしくは約44mm、又は正確にもしくは約45mmのうちのいずれか、最大50mmであり得る。感知アタッチメントは、それが位置する本体空洞内に嵌合する必要があり、その端部に対して、感知アタッチメントは、本体空洞、例えば、動脈瘤嚢の内径(又は内側断面距離)よりも小さい外径(又は外側断面距離)を有してもよい。感知アタッチメントは、巻かれているとき、外径が、少なくとも約25mmであり、及び/又は約70mm以下であり、例えば、約25mm~約35mm、約30mm~約40mm、約35mm~約45mm、約40mm~約50mm、約45mm~約55mm、約50mm~約60mm、約55mm~約65mm、又は約60mm~約70mmであり得る。体腔、例えば、動脈瘤嚢が、約50mmの内径(又は内側断面距離)を有する場合、感知アタッチメントは、約50mm未満、例えば、正確に又は約49mm、又は48mm、又は47mm、又は46mm、又は45mm、又は44mm、又は43mm、又は42mm等の外径(又は外側断面距離)を有してもよい。一実施形態では、感知アタッチメントは、感知アタッチメントの内径であり得る内断面距離を有し、その内断面距離は約35mm~45mmの範囲内である。医療デバイスが20mm~35mmの範囲の外側断面距離を有する場合、感知アタッチメントは、医療デバイスの外側断面距離よりも1~5mm大きな内側断面距離を有してもよく、例えば、感知アタッチメントは、21mm~40mmの内断面距離を有してもよい。実施形態では、感知アタッチメントは、15mm~20mm、又は20mm~25mm、又は25mm~30mm、又は30mm~35mm、又は35mm~40mmの内断面距離を有する。実施形態では、感知アタッチメントは、内側断面距離を有し、内側断面が15~20mm、20~25mm、25~30mm、30~35mm、35~40mm、及び40mm~45mmからなる群から選択される円又は本質的に円である場合、直径であり得る。内側断面距離は、内側断面が円又は本質的に円でない場合、感知アタッチメントの断面に見られるように、内側表面上の点から真向かいの最短距離である。外側断面距離は、外側断面が円又は本質的に円でない場合、感知アタッチメントの断面に見られるように、外側表面上の基準点と、基準点の真向かいにある別の点との間の最も遠い距離である。実施形態では、感知アタッチメントは、20mm~50mm、又は20mm~25mm、又は25mm~30mm、又は30mm~35mm、又は35mm~40mm、又は40mm~45mm、又は45mm~50mmの外側断面距離を有する。実施形態では、感知アタッチメントは、外側断面距離を有し、外側断面が、20mm~25mm、25mm~30mm、30mm~35mm、35mm~40mm、40mm~45mm、及び45mm~50mmからなる群から選択される円又は本質的に円である場合、直径であり得る。一実施形態では、前述のサイズを有する感知アタッチメントは、図6に示すようなばねの形状を有し、インビボは、図18に示すような管状医療デバイスを囲む。ここで、感知アタッチメントは、管状医療デバイスの外表面に対して圧縮されないほど十分に大きな内断面を有するように選択される。ばねの軸を下方に見ることによって決定されるばねの内側断面距離及び外側断面距離。ここで、軸は、ばねの円の中心又は他の断面形状を識別し、断面距離は、その中心点と交差する直線の長さである。
【0076】
一態様では、感知アタッチメントの本体はフィラメントであるか、又はフィラメントを備える。本明細書で使用される場合、フィラメントは、その幅及び高さと比較して非常に長い形態を指す。任意選択で、フィラメントは、同じ幅及び高さを有し、その場合、フィラメントは、円形の断面を有する典型的なワイヤに存在するような円形の断面を有する。しかしながら、本開示のフィラメントは、必ずしも等しい幅及び高さ寸法を有しない、すなわち、必ずしも丸くない。一実施形態では、フィラメントが平らと記載され得る断面を有するように、幅は比較的小さく、高さは比較的大きい。この場合、フィラメントは、2つの面を有する平らなフィラメントとして説明され得る。このような形態は、ワイヤ業界では平らなワイヤとして周知である。平らなフィラメントでは、端は丸みが付けられてもよく、又は鋭利であってもよく、すなわち、平らなワイヤは正方形の縁を有する。平らなフィラメントの対向する面は、同じ外形を有してもよく、又は持っていなくてもよい。
【0077】
フィラメントは、任意に、ワイヤ等の固体フィラメントであってもよい。フィラメントは、随意に管等の中空フィラメントであってもよい。フィラメントは、例えば、多重フィラメントではなく、モノフィラメントであってもよい。したがって、態様では、本開示は、固体モノフィラメントの形態の本体、及び中空モノフィラメントの形態の本体を提供する。本開示はまた、多重フィラメントの形態の本体を提供する。
【0078】
一実施形態では、本体は、単一の中空モノフィラメント等の単一のフィラメントから形成される。一実施形態では、本体は、固体モノフィラメント及び中空モノフィラメントの混合物等、複数のフィラメントから形成される。明確にするために、多重フィラメントでは、多重フィラメントの各フィラメントは、多重フィラメントの個々のフィラメントがそれらの長さに沿ってすべて一緒に結合されるので、同じ空間経路に従う。対照的に、複数のフィラメントから形成される本体内に存在する個々のフィラメントの各々は、この場合の個々のフィラメントは、その長さに沿ってすべて一緒に結合されないため、それ自身の空間経路に従うことができる。
【0079】
一実施形態では、本体は、単一のフィラメントから全体又は一部で形成される。一実施形態では、本体は、単一のモノフィラメントから全体又は一部で形成される。一実施形態では、本体は、単一の固体モノフィラメントから全体又は一部で形成される。一実施形態では、本体は、単一の中空モノフィラメントから全体又は一部で形成される。一実施形態では、本体は、多フィラメントから全体又は一部で形成される。一実施形態では、本体は、単一の多重フィラメントから全体又は一部で形成される。一実施形態では、本体は、複数の固体モノフィラメントを含む単一のマルチフィラメントから、全体又は一部で形成される。一実施形態では、本体は、複数の中空モノフィラメントを含む単一のマルチフィラメントから、全体又は一部で形成される。
【0080】
例えば、複数のモノフィラメントから作製された本体は、複数のリングの形態を有してもよく、各リングは、リングが一緒にロックされるモノフィラメントから作製される。例えば、中央リングは、隣接するリングの各々がさらに別の新しいリング等に取り付けられ、一緒に結合された複数のリングの形状の形態を提供する、2つの隣接するリングに結合されてもよい。この形態は、鎖として記述されてもよく、各モノフィラメントは、鎖のためのリンクを提供する。
【0081】
一実施形態では、本体は、その長さ及び幅と比較して非常に薄い形態を指す、シートから全体又は一部で形成される。
【0082】
感知アタッチメントの本体は、その形状に関して記述され得る。本体、例えば、フィラメント又はシートは、様々な形状を取り得る。一実施形態では、形状は、感知アタッチメントが関連する医療デバイスのサイズ及び形状に適合し得るサイズ適合本体を有する感知アタッチメントを提供する。1つの実施形態では、形状は、患者の中の医療デバイスの動作中に、医療デバイスがサイズ及び/又は形状の変化を経る場合に、感知アタッチメントが関連付けられている、医療デバイスのサイズ及び形状に調整できるサイズ調整可能本体を有する感知アタッチメントを提供する。1つの実施形態では、形状は、感知アタッチメントが医療デバイスに可逆的に取り付けられ、かつ医療デバイスから取り外され得るという特徴を提供する。すなわち、本体は、感知アタッチメントを医療デバイスへのいかなる物理的機械的結合もなく、所望の位置に感知アタッチメントを保持する。
【0083】
一実施形態では、本体は、輪の全体的な形状の起伏のあるフィラメントの形状を有するか、又は含み、すなわち、フィラメントは、始まり又は端を有しない。こうした本体は、フィラメント12から作製された本体10を示す図1に図示され、フィラメントは、輪の形状を形成する際に起伏のある経路に従う。起伏のある経路は、経路が右に回転し、その後、距離が左に回転した後、その後、さらなる距離が再び右に回転するという意味で、正弦曲状として記述されてもよい。
【0084】
一実施形態では、本体は、環の鎖を形成するために一緒に結合される複数の環の形状を有する。任意で、各リングは、リンクが可撓性鎖を形成するように、2つの隣接するリングを通過してもよい。任意で、各リングは、隣接する2個へ固定して取り付けられ、このような本体は、図2Aに示されており、それは、フィラメント22から作製された本体20を示し、フィラメント22は、リングの形状であり、本体20は、固定して一緒に結合された複数のリング(図2Aでは例示のために5個のリングが示されている)を有する。
【0085】
1つの実施形態(図示せず)では、一連の隣接するリングは、特定のリングが最初又は最後のリングであるとは言えない点で、円形の鎖を形成し、そのような形状は、また、バングルブレスレット形状と呼んでもよい。別の実施形態では、図2Bは、隣接する環24の鎖は、完全に円形ではなく、代わりに、複数の環26がその間にある、開始環と終了環がある。図2Bは、一連のリングが、カフブレスレット形状としても知られる、クランプの形状に形成される。別の実施形態では(図示せず)、複数のリングはばねの形態である。
【0086】
一実施形態では、本体はクリップの形状を有するか、又はこれを含む。クリップは、安全な様式で医療デバイスの端部を固定又は取り付けるように設計されている。クリップの形状の例を図3A図3B、及び図3Cに示す。これらのクリップは、紙のシートに取り付けることができる紙クリップと同じように効果的に機能する。
【0087】
図3Aは、古典的な紙クリップの形状のフィラメント32から作製された本体30を示す。図3Bは、一般的に見られる紙クリップ形状のフィラメント34から作製された本体32を示す。図3Cは、紙クリップの形状で本体を提供するカット39を含むシート38から作製された本体37を示す。
【0088】
1つの実施形態では、支持構造は、クランプの形状を有するか、又はそれを含む。例示的なクランプ形状が図4Aに示されている。図4Aのクランプの形をした本体40は、半円が半円に成形された一片の材料の形態を有し、半円は180度超360度未満に延び、半円クランプ40はギャップ44を含む。図4Bに示すクランプ46は、材料のシートではなくフィラメント48から作製され、フィラメント478は、図4Aのクランプの縁を効果的になぞり、同様に、ギャップ48を含む。
【0089】
一実施形態では、本体はばねの形状を有するか、又はばねの形状を含む。ばねは、螺旋の経路の周りの円を掃除することによって生成される、コイル状管の形状の表面を有する。一実施形態では、螺旋は時計回りの方向に走行する。1つの実施形態では、螺旋は、反時計回りに走る。方向は、例えば、意図される経路に応じて選択されてもよく、感知アタッチメントの経皮送達は、それが植え込みされているときに取ることができる。
【0090】
例示的なばねを図5Aに示す。図5Aの本体50は、丸いモノフィラメント52から作製され、モノフィラメント52は図5Bの断面が円形である。したがって、ばね50は、固体モノフィラメント52から作製される。別の例のばねを図5Cに示す。図5Cのばね54は、平らなモノフィラメント56から作製され、モノフィラメント56は、断面が図5Dに示されており、その断面は、円形とは対象的に、本質的に平らである。したがって、ばね54は、平らな固体モノフィラメント56から作製される。
【0091】
図5A及び図5Cでは、ばねの形態の本体は、固体フィラメント、図5Aに示すような固体円形フィラメント又は図5Cに示すような本質的に平らなフィラメントから、形成されるものとして示される。しかしながら、ばね形状は、固体又は平らなフィラメントから形成されることに限定されない。別の実施形態では、ばねは、中空フィラメント、例えば、円形断面を有する中空フィラメントから形成される。
【0092】
図6では、ばねの形状の本体は、中空の円形フィラメントから形成されるものとして示されている。図6に示す本体60では、中空フィラメント61はその長さに沿って複数の場所で切断され、複数の切断が提供され、ここで、切断部62a、62b及び62cが例である。これらの切断は、フィラメントに、強化された準拠性をもたらす。当然のことながら、本開示の文脈において、用語「切断」は、切断、エッチング、研削、又は任意の他の方法によって、特定のパターンのタインを中空フィラメントに付与するために使用される任意のプロセスを含む。1つの特定の形態では、こうした切断は、レーザー切断によって達成される。一実施形態では、支持構造はばねの形状であり、ばねは中空フィラメントから形成され、中空フィラメントは中空フィラメントを部分的に通過させてフィラメントにスプラインを提供する切断を有する。同様に、準拠性を高めるために、切断物を、固体円形フィラメント又は平らなフィラメントに追加してもよい。
【0093】
カットがフィラメント内で行われる場合、1つの選択肢において、カットはフィラメントの長さに沿って行われる同一のカットである。すなわち、各カットは、フィラメントの同じ側面から始まり、各カットは、フィラメントの直径よりも小さい、固定距離の間フィラメント内に延在する。このオプションは、ストレートカット中空管と呼ばれてもよく、図6に示されている。このオプションでは、切断を有する中空フィラメントは、スプライン又はスラットとしても知られるスパイン63を有し、これらの用語はそれぞれ、管が形成される材料の長く狭い薄いストリップを指し、切断が存在しない。切込みの深さが大きいほど、スプラインが狭くなる。実施形態では、スプラインは、フィラメントの外周の25%未満、又はフィラメントの外周の20%未満、又は15%未満、又は10%未満の幅を有する。
【0094】
再び図6を参照すると、スプラインから延びるループが一連のループであり、3つのそのようなループが図6において特徴64a、64b、及び64cとして示されている。ループは、部分的にその長さによって画定されてもよい。一実施形態では、ループの長さが約6mm(カットにより少量の材料が除去されるため、6mmをわずかに下回る)となるように、中空フィラメントで6mm毎に切断される。一般的に、他のすべての因子は一定であり、ループ長が短い場合、より大きな適合性が達成される。実施形態では、ループ長さは、20mm未満、又は15mm未満、又は10mm未満、又は8mm未満である。しかしながら、ループ長さが中空モノフィラメントの直径に対して短すぎる場合、得られたばねは、その形状を保持するほどの強度を有しない。実施形態では、ループは、少なくとも4mm、又は少なくとも5mm、又は少なくとも6mm、又は少なくとも7mm、又は少なくとも8mm、又は少なくとも9mm、又は少なくとも10mmの長さを有する。実施形態では、中空フィラメントは、1~20mm、又は2~10mm、又は3~8mm、又は5~7mmの長さを有する、複数のループを有する。実施形態では、中空フィラメントは、例えば、4~6mmの範囲の直径等、任意の2つの列挙された値によって形成される範囲を含む、10mm未満、又は9mm未満、又は8mm未満、又は7mm未満、又は6mm未満、又は5mm未満、又は4mm未満である、直径を有する。
【0095】
切断は、本開示の本体を提供するために、中空フィラメントの長さに沿って規則的かつ同一に作製されてもよく、この状況は、図6に示されている。しかしながら、カットは、各カットが前の(隣接)カットと同一ではないが、代わりに中空フィラメントの長さに沿っていくつかの固定パラメータによって変化するようなパターンであってもよい。例えば、カットの開始は、前のカットと比較して、一定の度数だけオフセットされてもよい。こうした構造は、各切断を行った後に、中空フィラメントをその長手方向軸の周りで固定量だけ回転させることによって形成され、その結果得られるスプラインが螺旋形状を有し、また、コルクせん又は正弦曲形状とも呼ぶことが想定され得る。結果として生じるカットパターンは、交差関節パターンの一例であり、交差関節は、中空モノフィラメントのレーザー切断の技術分野で公知であり、カット及びカットパターンにおける大きな変動をもたらす。一般に、本開示の中空モノフィラメントは、任意の交差屈曲パターンに切断されて、本開示の感知アタッチメント用の本体を提供し得る。
【0096】
一態様では、本開示の感知アタッチメントの本体は、構造体が配置される医療デバイスの形状及び/又はサイズに適合する。したがって、医療デバイスが例えば、管状形状を有するグラフトであり、本体が管状グラフトの外部の周りに螺旋状に巻き付けられる場合、本開示の本体は、グラフトの生地に対して直接横たわるように大きさで収縮し、管状グラフトの形状及びサイズを採用し得る。本開示の本体のこの特性は、準拠と呼ばれ、一態様では、本開示の本体は準拠している。
【0097】
一態様では、本開示の本体は、構造体が配置される医療デバイスの形状及び/又はサイズの変化に適応する。したがって、医療デバイスが例えば、患者の血管に植え込みされる管状形状を有するグラフトであり、本体が管状グラフトの外部を螺旋状に包囲されている場合、本開示の本体は、グラフトのサイズの変化に直接応答してサイズを増加及び/又は減少させ得る。患者に植え込みされている間、グラフトは、グラフトの直径を直径に増加(拡大)又は減少(縮小)させる血管内の圧力の変化によって、サイズが変化し得る。したがって、一実施形態では、本体は、伸張又は圧縮された後、その正常な形状を再開する能力を有する。本開示の本体のこの特性は、弾性又は弾性のコンプライアンスと呼ばれ、一態様では、本開示の本体は、弾性であるか、又は弾性のコンプライアンスである。代替的に、構造体は弾性変形可能と呼んでもよい。
【0098】
一態様では、本開示の本体は、25℃~37℃等の加熱時にサイズ及び/又は形状の変化を受ける。本開示の構造体のこの特性は、形状記憶と呼ばれ、一態様では、本開示の構造体は形状記憶を有する。
【0099】
図59A図59B図60A図60B、及び図60Cは、本明細書に記載される植え込み型デバイス又は構造体のいずれかに組み込まれ得る本体60の変形を示す。本明細書に記載される本体構造は、以下にさらに記載されるように、外側ポリマー層で被覆又は被覆されてもよい。
【0100】
図59A及び図59Bは、図59Aに示す線形構成から図6に示すコイル構成に移行することができる、本体3812を示す。本体3812は、本体3812がコイルを形成することを可能にするために、複数の切り欠き3816を有する中空フィラメント又は管状本体を含み得る。完全円周ループ部分3820は、隣接する切り欠き3816の間に形成される。切り欠き3816は、上述の切断方法のいずれかを使用して形成することができる。
【0101】
本体3812は、複数の管状セグメント3812a、3812b、3812cを含み得る。複数のセグメント3812a、3812b、3812cは、開放空間3818によって互いに間隔を置いてもよい。複数のセグメント3812a、3812b、3812cは、スパイン3814によってのみ相互接続されてもよい。開放空間3818は、撮像装置に干渉し得る金属の総量を減少させる。開放空間3818はまた、本体3812内に収容されたセンサへのアクセスを提供し得る。
【0102】
本体3812は、本体3812の第1の端部に第1のセグメント3812a、及び本体3812の反対側の端部に第2のセグメント3812bを含み得る。本体3812は、第1のセグメント3812aと第2のセグメント3812との間に1つ以上の中間セグメント3812cを含み得る。各セグメント3812a、3812b、3812cは、同じ長さ又は異なる長さを有してもよい。例えば、第1のセグメント3812a及び第2のセグメント3812bは、同じ長さであっても、1つ以上の中間セグメント3812cよりも長くてもよい。本明細書に記載される電子回路は、より大きな端部セグメント3812a、3812b内に配置されてもよく、又はそれらによって支持されてもよい。各中間セグメント3812cは、同じ長さを有してもよく、又は長さが異なってもよい。例えば、図示するように、中央セグメントは、第1及び第2のセグメント3812a、3812bと同じ長さを有するが、残りの中間セグメント3812cよりも長い。複数の管状セグメント3812a、3812b、3812cの各々は、例えば、1つ、2つ、又は3つの切り欠き等の切り欠き3816のうちの1つ以上を含んでもよく、より長いセグメントは、短いセグメントと比較して、より大きな数の切り欠き3816を有する。管状セグメント3812a、3812b、3812cは、概して一定の直径を有してもよい。
【0103】
図59Bは、スパイン3814が平坦な本体3812の横方向縁を形成するように、スパイン3814に沿って切断される、平坦な本体3812の扁平なバージョンを示す。1つの端部から反対側端部まで測定される本体3812の長さLは、少なくとも約10cm及び/又は約40cm以下、例えば、10cm~20cmの間、15cm~25cmの間、20cm~30cmの間、又は25cm~35cmの間、範囲の端部を含む。平坦な本体3812の幅(又は管状本体の外周)は、少なくとも約5mm及び/又は約20mm以下、例えば、5mm~10mmの間、7.5mm~12.5mmの間、又は10mm~15mmの間とすることができ、範囲の端部を含む。平坦な本体3812は、2つの対の平行な側面を有してもよいが、非長方形の形状を有する。スパイン3814によって形成される平坦な本体3812の横方向縁は、平坦な本体3812の一方の端部の縁に対して垂直な水平に対する斜めの角度x、例えば、0.5度と3.0度との間の角度xで形成され得る。
【0104】
複数のセグメント3812a、3812b、3812cの各々は、少なくとも約5mmであり、及び/又は約30mm以下であり、例えば、5mm~10mm、7.5mm~12.5mm、10mm~15mm、12.5mm~17.5mm、又は15mm~20mmの間の長さを有してもよく、範囲の端部を含む。管状セグメント3812a、3812b、3812cは、少なくとも1.0mm及び/又は約15mm以下、例えば、2.5mm~7.5mm、又は5mm~10mm、又は7.5mm~12.5mmの長さを有する開放空間3818によって分離されてもよい。開放空間の長さは、切り欠き3816の長さよりも少なくとも3X、少なくとも5X、又は少なくとも10X大きくてもよい。同じ管状セグメント3812a、3812b、3812c上の隣接する切り欠き3816は、少なくとも約1mm及び/又は約10mm以下の長さ、例えば2.5~5mmの間、5mm~7.5mmの間、又は7.5mm~10mmの間を有するループ構造3820を分離してもよい。各切り欠き3816は、第1の端部と第2の端部の間の中間部分よりも長い長さを有する切り欠き3816の第1の端部及び第2の端部を有する、円周方向の略イヌ骨形状を有してもよい。各切り欠き3816の中間部分の長さは、約5.0mm以下、約3.0mm以下、約2.0mm以下、約1.0mm以下、又は約0.5mm以下であってもよい。円周方向に測定される切り欠き3816の各々の幅は、少なくとも約5.0mmであり、及び/又は約15mm以下であり、例えば、7.5mm~10mm、又は10mm~12.5mmであってもよい。切り欠きは、本体3812の幅の少なくとも75%、本体3812の幅の少なくとも約80%、又は本体の幅の少なくとも85%にわたって延在し得る。
【0105】
図60A図60B、及び図60Cは、以下に記載される場合を除き、本体3812に関して上述した特徴のいずれかを含み得る別の本体3912を示す。本体3812とは異なり、本体3912は、管状セグメントを分割する開放空間のない連続的な本体である。切り欠き3916は、本体3912の長さに沿って均等に間隔を置いてもよい。例えば、切り欠き3916は、少なくとも約1mm及び/又は約5mm以下の距離だけ分離されてもよい。切り欠き3916の各々は、同様に形状及びサイズ付けられてもよい。
【0106】
図60Bに示すコイル構成では、本体3912は、少なくとも約5mm及び/又は約15mm以下、例えば、5mm~10mmの間、7.5mm~12.5mmの間、又は10mm~15mmのピッチを有し得る。コイル状本体の直径は、少なくとも約10mm及び/又は約60mm以下、例えば、約20mm~30mm、約25mm~35mm、30mm~40mm、35mm~45mm、又は約40mm~50mm、又は45mm~55mmとすることができる。コイル状構成では、本体3912は、例えば、1回転、2回転、又は3回転等、1つ以上の円周方向の曲がりを含み得る。
【0107】
特定のカットパターンが本体について上述されているが、他の構成では、本体は編まれてもよい。
【0108】
本開示の構造体が、適合、弾性、又は形状記憶のうちの1つ以上であるかは、以下で論じるように構造体が作製される材料又は材料、及び/又は上で論じるように本体に対して選択される形状に依存し得る。図7Aは、直径72を有する収縮形態で、図1に例証されるような起伏のあるフィラメント71から作製されたリングの形状の本体70を示す。図7Bは、放射状の膨張73により、起伏のあるフィラメント71から作製された本体70は、直径74を有する拡張形態を採用する。直径のこの変化は、本体の形状の選択によって促進され、図7A及び図7Bは、本体が直径74に拡張するにつれて、フィラメント71の起伏がより鋭敏でなく、又はより顕著でなくなることが見出される。1つの実施形態では、本開示の感知アタッチメントの本体は、本明細書に例証されるリング、クリップ、クランプ及びばね等、拡張及び収縮できる形状を有する。
【0109】
一態様では、感知アタッチメントの本体は、金属合金を含む金属から全体又は一部が作製される。金属の例としては、プラチナ、プラチナ及びイリジウムの合金、並びにニッケル及びチタンの合金が挙げられる。一態様では、金属はニチノールである。ニチノールは、ニッケル及びチタンの超弾性金属合金を指す。一実施形態では、2つの要素は、ほぼ等しい原子パーセント(例えば、ニチノール55、ニチノール60)で存在する。ニチノールは、形状記憶効果(SME)及び超弾性(SE、シュード弾性、PEとも呼ばれる)の2つの密接に関連する固有の特性を示す。形状記憶は、ニチノールが1つの温度で変形し、その後、その「変換温度"を超えて加熱すると、元の変形していない形状を回復する能力である。超弾性は、その変換温度のすぐ上の狭い温度範囲で起こる。この場合、非変形形状を回復させるために加熱する必要はない。材料は、通常の金属の約10~30倍もの非常に大きな弾性を示す。一態様では、金属は、コバルト、クロム、ニッケル及びモリブデンの非磁性合金である。こうした金属合金はElgiloy(商標)金属合金として知られ、Elgiloy Specialty Metals社(米国イリノイ州エルギン)から入手可能である。一態様では、金属は、ステンレス鋼、クロム、ニッケル及び鉄の合金である。
【0110】
一態様では、構造体の支持は、有機ポリマーから全体又は一部で作製される。ポリマーの例としては、ポリプロピレン、高密度ポリエチレンを含むポリエチレン、及びエチレングリコール及びテレフタル酸(例えば、Dacron(商標)ポリエステル、PET)から形成されるようなポリエステルが挙げられるが、これらに限定されない。一態様では、有機ポリマーは、シリコーン、ポリウレタン、ポリウレタンシロキサン共重合体、及びスチレンイソプレンゴム(例えば、SIS)等のエラストマーである。
【0111】
一態様では、前記本体が、固体又は管状基部形状であり得る円形又は楕円形の断面構造から形成され、ここで、材料特性は超弾性、形状、材料であり、金属又は金属とポリマーの組み合わせを包含し、前記機械的特性が、適切な処理、取り扱い、及び32℃~39℃での前記人体に対する及び治療管理のための比の範囲内であり、処理又は治療の遂行可能性についての許容される8.5%以下のひずみで前記本体を作製することを可能にする。
【0112】
一態様では、感知アタッチメントの本体は、本体の少なくとも一部分を覆う被覆を有する。コーティングという用語は、コーティング、例えば、前記感知アタッチメントの表面上に座って接着するポリマーコーティング等、スリーブも感知アタッチメント上に引っ張られ、前記感知アタッチメントの前記表面の周り及び上に位置するスリーブ等、並びに、前記感知アタッチメントの前記本体が形成される前記基礎材料の特性とは異なる特性を前記表面に与える、前記感知アタッチメントの前記表面に対してなされる修正を含む、方法。
【0113】
コーティング又はコーティングは、本体及び/又は感知アタッチメントに望ましい特性を付与し得る。一態様では、コーティングは、本体の機械的特性を強化する。一態様では、コーティングは、本体の電気的特性を強化する。一態様では、コーティングは、本体の生体適合性特性を強化する。1つの実施形態では、感知アタッチメントは、ステントグラフトと相互作用するときに機械的損傷が発生しないように、部分的又は完全に柔らかい適合材料、布地、ポリマー、又はそれらの組み合わせで覆われ得る。
【0114】
1つの実施形態では、コートは、感知アタッチメントが接触している関連するインプラントのサイズの変化に応答して、感知アタッチメントのサイズが変化する時に起こり得る摩耗を低減するように機能し得る。例えば、インプラントがステントグラフトであり、ステントグラフトが位置する血管内の脈動により直径が繰り返し増加及び減少し、かつステントグラフトのこの移動に応答して感知アタッチメントが膨張及び収縮する場合、グラフトと感知アタッチメントとの間にいくらかの摩擦があり得る。ステントグラフト内のグラフトは、擦られたときに擦り切れるよりも繊維から作られることが多い。一態様では、本開示は、コーティングを有する本体との感知アタッチメントを提供し、ここで、コーティングは、基点材料よりも関連する医療デバイスに対して研磨性が低く、それによって、ステントグラフトの擦り傷の可能性を最小化する。被覆は、ステントグラフトと相互作用するときに機械的損傷が発生しないようにするために、織布、ポリマー、又はそれらの組み合わせを含む柔らかい適合材料で、部分的又は完全に本体を覆ってもよい。
【0115】
一態様では、コーティングは、金属要素を本体の表面に添加することによって生成される。任意選択で、この場合、表面は、表面コーティングの下にある組成物上の変形である組成物を有し、ここで、コーティングは、コーティングの下にある組成物に存在しない1つ以上の要素を含有する。任意選択で、添加された金属要素は、コート全体が追加の金属要素から作製される十分な量及び厚さで存在する。
【0116】
一実施形態では、コーティングは有機ポリマーであり、単一ポリマー並びにポリマーの混合物を含む。一実施形態では、コーティング又はコーティングは生体適合性である。一実施形態では、コーティング又はコーティングは非生分解性である。例えば、感知アタッチメントの表面上のコーティングは、ポリ(テトラフロロレテン、例えば、テフロン(登録商標)ポリマーであってもよいか、又はこれを含んでもよい。他の適切なコーティングは、エポキシ、シリコン、ウレタン、及びアクリル樹脂のうちの1つ以上を含み得る。パリレンから調製されたようなポリ(p-キシレン)コーティングも、感知アタッチメントの表面上に存在し得る。
【0117】
コーティングは、金属要素を本体の表面に添加することによって、又は有機ポリマーを本体の表面に塗布することによって、コーティングがコーティングと呼ばれる場合がある等、感知アタッチメントの本体と一体化されてもよい。別の方法として、コートは、感知アタッチメントの別個の特徴であってもよい。例えば、コートは、感知アタッチメントの本体の一部又はすべての上に、かつその周りでスリップするスリーブの形態であってもよい。スリーブが、本体の一部又は全て上にコーティングを提供するために使用される場合、そのスリーブは、任意に、センサ又は感知アタッチメントの他の構成要素と併せて機能する受動的又は能動的な構成要素を組み込み得る。スリーブ内又はスリーブ上に存在するこれらの構成要素は、ナノ又はマイクロ電気機械システム製造技術によって調製されてもよい。
【0118】
一実施形態では、コーティング又はコーティングは生理活性剤を含む。生理活性薬剤は、医療用インプラントを投与された患者に治療的利益を提供するように、付着物の近傍に放出され得る。例えば、生理活性薬剤は、医療デバイス及び/又は感知アタッチメントの植え込みに付随し得る宿主の内皮化及び/又は組織の過成長の減少を引き起こす抗増殖薬であってもよい。別の例として、生理活性薬剤は、細菌堆積から感知アタッチメントの表面を保護する付着防止剤であってもよい。
【0119】
一実施形態では、コーティング又はコーティングは、コーティングの潤滑性を強化する化学物質を含み、例えば、コーティング又はコーティングは、ポリアルキレン酸化物等の潤滑成分を含み得る。
【0120】
一実施形態では、支持構造の最終形状は、形状設定として知られるプロセスによって達成される。形状設定は、支持構造が形状記憶合金から形成される場合に特に有用である。モノフィラメントを切断及びクリーニングした後、得られた構造は、形状記憶合金の場合に、所望の形状に成形され、その後、冷間加工が続き、主に機械的手段を用いた熱処理と組み合わされて、すべてのタイン及びベース管が、適切な形状でマンドレル又はフィクスチャーに拘束されたか、又は拘束された。これは、形状設定と呼ばれる。
【0121】
スタイレットの形状は、形状記憶合金の最終的な機械的特性、オーステナイト仕上げ、変換温度、及び合金組成物を決定する、様々な程度の形状設定/訓練熱処理(温度、時間、以前の低温作業の量、曲げ及び遊離回収(BFR)試験)を用いて設定することができる。
【0122】
感知アタッチメントは、体温、すなわち、約37℃で、サイズ及び形状を有する。このサイズ及び形状は、外部からの力が感知アタッチメントに作用しない場合、その自然なサイズ及び自然な形状と呼んでもよい。弾性又は超弾性の感知アタッチメントは、外力又は外力によって作用されて、感知アタッチメントの圧縮又は膨張を引き起こし得る。感知アタッチメントの圧縮状態又は拘束状態は、拘束されていない状態よりも少ない体積を占める。ここで、体積は、感知アタッチメントの外部表面内に含有される空間を指す。例えば、感知アタッチメントは、送達カテーテルに嵌合するように圧縮されてもよく、送達カテーテルにその嵌合を維持するように拘束されてもよい。送達カテーテル内に存在するとき、感知アタッチメントは、制約された又は圧縮された形態又は状態であると説明され得る。体温で、送達カテーテルの拘束特徴が除去されるか、又は感知アタッチメントが送達カテーテルから排出されると、拘束された感知アタッチメントは、自然又は非拘束もしくは非圧縮の形態又は状態を自発的に採用することができる。
【0123】
この技術は、患者への送達中に物品の拘束状態を有し、かつ物品を患者の所望の場所に送達した後の拘束状態を有し、特に送達が経皮的に、すなわち、皮膚の針穿刺を介して行われる場合、ステント送達及びステントグラフト送達の分野で周知である。経皮的ステント及びステントグラフト送達用のステント及びステントグラフトを調製するために使用される手順と類似して、本開示の一実施形態では、感知アタッチメントは、ニチノールから調製され、形状設定中に圧縮形態に作製され、圧縮形態で患者に送達され、患者の所望の場所に送達された後、非圧縮形態を採用する。したがって、一実施形態では、本開示は、形状設定技術を使用して、ニチノールから圧縮形態で感知アタッチメントを調製する方法を提供する。
【0124】
キット、システム、及び感知アタッチメントを含む作製方法及び使用方法を含む、本開示の感知アタッチメントを説明する際に、感知アタッチメントの直径を参照することができる。厳密には、直径は完全な円のみの特徴であり、本開示の感知アタッチメントは完全な円形形態を有しない場合がある。いくつかの実施形態では、円形形態に近いが、円形形態と同一ではない場合がある非円形形態を有してもよい。感知アタッチメントが完全円形でない場合、直径への参照は、感知アタッチメントの上面図から見た場合に感知アタッチメントの外又は内部のいずれかにグラフト又はステントグラフトが位置し得る、感知アタッチメントの上面図から見た場合に、感知アタッチメントを横切る距離への参照であると理解され得る。感知アタッチメントが完全に円形である場合、感知アタッチメントの上面図が円として現れる。例えば、感知アタッチメントが図2B、感知アタッチメントの内径は、第1の点を参照することによって決定される、カフブレスレットの内側表面上の第1の点と感知アタッチメントの内側を直接横切る第2の点との間の距離を指す。別の例として、前記感知アタッチメントが、図6の前記感知アタッチメントの前記直径は、前記感知アタッチメントの上面を参照して決定され、円の形をしている。前記感知アタッチメントの前記内径は、前記円の内側表面上の前記第1の点と、前記感知アタッチメントの前記内部を直接横切る第2の点との間の前記距離を指し、前記第1の点を参照することによって決定され、すなわち、前記ばねの前記上面図が、前記ばねを完全な円として示す場合、標準直径をさらに備える、請求項1に記載の方法。上面から見た時に完全な円を形成しない感知アタッチメントについては、内径は、代替的に、内交差距離と呼ばれてもよく、外径は、代替的に、外交差距離と呼ばれてもよい。
【0125】
感知アタッチメントが医療デバイスの外表面の周りに位置し、フープ応力の助けを借りて定位置に保持されることが意図される場合、感知アタッチメントの内径又は内側クロス距離は、感知アタッチメント内の対向する表面間の最小距離を指す。この最小距離は本質的に同じでなければならず、これは、感知アタッチメントが医療デバイスにわずかな力を及ぼすために、ステントグラフト又はグラフトの外径をわずかに下回るだけである。同様に、感知アタッチメントが医療デバイスの内面内に位置し、フープ応力の助けを借りて定位置に保持されることを意図される場合、感知アタッチメントの外径又は外周距離は、感知アタッチメントの対向する表面間の最大距離を指す。この最大距離は本質的に同じでなければならず、これは、感知アタッチメントが医療デバイスにわずかな力を及ぼすために、ステントグラフト又はグラフトの内径よりもわずかに大きいだけを含む。内側クロス距離は、上面から見たときにデバイスが完全な円を形成するときの内径である。外周距離は、装置が上面から見た時に完全な円を形成する場合の外径である。
【0126】
グラフト及びステントグラフトを参照すると、これらの各々はルーメンを有し、典型的には、医療デバイスが患者に展開され、流体が装置を通って流れている場合のように、流体がルーメンを完全に充填するとき、各々が管状形状を有する。グラフト及びステントグラフトの内径及び外径は、流体が装置のルーメンを完全に流れるときの装置の状態を指す。この状態では、グラフト及びステントグラフトはそれぞれ、内径(ルーメンにわたる最大距離)及び外径(ルーメンにわたって測定される、グラフトの表面上の2つの対向点の間の最大距離)を有し、これらの距離は、ルーメンを下に見た場合、ステントグラフト又はグラフトの上面図から観察することができる。
【0127】
一実施形態では、本開示は、インビトロで安全な方法で医療デバイスへの感知アタッチメントを関連付ける方法を提供し、前記方法が、グラフト及びステントグラフトからなる前記群から医療デバイスを選択することと、前記医療デバイスが、内径及び外径を有する、医療デバイスと、内径(又は内側交差距離)及び外径(又は外側交差距離)を有する感知アタッチメントを選択することと、(i)前記感知アタッチメントの前記内径(又は内側クロス距離)のうちの少なくとも1つが、前記医療デバイスの前記外径と本質的に同じであり、及び(ii)前記感知アタッチメントの前記外径(又は外周距離)が、前記医療デバイスの内径と本質的に同じであり、前記感知アタッチメントを、前記医療デバイスの内部又は外部のいずれかにインビトロで配置することと、ここで、フープの応力が、前記医療デバイスへの前記感知アタッチメントを固定する、方法。感知アタッチメントは、フープ応力によって関連するステントグラフト又はグラフトに確実に隣接して保持することを可能にするサイズ及び形状を有するように選択され得る。任意選択で、感知アタッチメントがクリップである場合、感知アタッチメントをステント又はステントグラフトに関連付けるために、感知アタッチメントをステントグラフト又はグラフト上にクリップで留めてもよい。
【0128】
一実施形態では、本開示は、前記医療デバイス内に位置する感知アタッチメントを有する医療デバイスを備えるシステムを作製する方法を提供し、前記方法が、グラフト及びステントグラフトからなる群から選択される医療デバイスを提供することと、内側(管腔側)及び外側を有する前記医療デバイスと、前記医療デバイスの内径を決定することと、内部及び外部を有する感知アタッチメントを選択することと、外径(又は外側クロス距離)を有する前記外側と、前記感知アタッチメントの前記外径が、前記医療デバイスの前記内径と本質的に同じであり、前記感知アタッチメントを非圧縮状態から圧縮状態に圧縮し、それによって前記感知アタッチメントの前記内径(又は内側断面)を減少させ、前記感知アタッチメントの圧縮状態を提供するステップと、前記感知アタッチメントを、前記内径を有する位置に、前記医療デバイス内の前記圧縮状態に置くことと、前記感知アタッチメントを非圧縮状態に戻すことと、前記感知アタッチメントの外側が前記医療デバイスの内側に接触するように、前記医療デバイス内に位置する感知アタッチメントを有する医療デバイスを備えるシステムを提供することと、を含む、方法。感知アタッチメントは、フープ応力によって関連するステントグラフト又はグラフトに確実に隣接して保持することを可能にするサイズ及び形状を有するように選択され得る。任意選択で、感知アタッチメントがクリップである場合、感知アタッチメントをステント又はステントグラフトに関連付けるために、感知アタッチメントをステントグラフト又はグラフト上にクリップで留めてもよい。
【0129】
一実施形態では、本開示は、医療デバイスと、前記医療デバイスの外部に位置する感知アタッチメントとを含むシステムを作製するための方法を提供し、前記方法が、グラフト及びステントグラフトからなる群から選択される医療デバイスを提供することと、内側表面(管腔表面)及び外側表面を有する前記医療デバイスと、内部及び外部を有する感知アタッチメントを選択することと、前記内側が、内径(又は内側クロス距離)を有し、前記感知アタッチメントの前記内径(又は内側交差距離)が、前記医療デバイスの前記外径よりも大きい、位置、前記感知アタッチメントを前記医療デバイスの周りに配置することと、を含む、方法。感知アタッチメントは、フープ応力によって関連するステントグラフト又はグラフトに確実に隣接して保持することを可能にするサイズ及び形状を有するように選択され得る。任意選択で、感知アタッチメントがクリップである場合、感知アタッチメントをステント又はステントグラフトに関連付けるために、感知アタッチメントをステントグラフト又はグラフト上にクリップで留めてもよい。
【0130】
一実施形態では、本開示は、インビボで安全な様式でステントグラフトへの感知アタッチメントを関連付ける方法を提供し、前記方法が、医療処置中に患者の血管にステントグラフトを植え込みすることと、外径を有する前記ステントグラフトと、内径(又は内側クロス距離)を有する感知アタッチメントを提供することと、前記感知アタッチメントの前記内径(又は内側交差距離)が、前記ステントグラフトの前記外径と本質的に同じであり、前記医療処置中に、前記ステントグラフトの周りに前記感知アタッチメントをインビボで配置することと、ここで、フープ応力は、前記ステントグラフトへの前記感知アタッチメントを固定する。感知アタッチメントは、フープ応力によって関連するステントグラフト又はグラフトに確実に隣接して保持することを可能にするサイズ及び形状を有するように選択され得る。
【0131】
一実施形態では、本開示は、インビボで安全な様式でステントグラフトへの感知アタッチメントを関連付ける方法を提供し、前記方法が、外径を有するステントグラフトを選択することと、医学的処置中に、前記ステントグラフトを患者の血管に植え込みすることと、内径(又は内側クロス距離)を有する感知アタッチメントを選択することと、前記感知アタッチメントの前記内径(又は内側交差距離)が、前記ステントグラフトの前記外径と本質的に同じであり、前記医療処置中に、前記ステントグラフトの周りに前記感知アタッチメントをインビボで配置することと、ここで、フープ応力は、前記ステントグラフトへの前記感知アタッチメントを固定する。感知アタッチメントは、フープ応力によって関連するステントグラフト又はグラフトに確実に隣接して保持することを可能にするサイズ及び形状を有するように選択され得る。
【0132】
本開示の感知アタッチメントは、センサを誘発し、すなわち、感知アタッチメントの本体に対して、直接的又は間接的に安全な方法で固定される1つ以上のセンサを有する。用語「センサ」は、身体組織の1つ以上の異なる態様(解剖学、生理学、代謝、及び/又は機能)及び/又は医療デバイスの1つ以上の態様を測定するために利用され得る装置を指す。本開示内での使用に適したセンサの代表例には、例えば、流体圧力センサ、流体体積センサ、接触センサ、位置センサ、脈圧センサ、血液体積センサ、血流センサ、化学センサ(例えば、血液及び/又は他の流体)、代謝センサ(例えば、血液及び/又は他の流体)、加速度計、ジャイロスコープ、変位センサ、圧力センサ、流体センサ、機械的応力センサ及び温度センサが含まれる。これらのセンサのうちの任意の1つ以上が、感知アタッチメントに含まれてもよい。さらなる実施形態では、センサのうちの1つ以上(すべてを含む)は、センサを特異的に識別する固有のセンサ識別番号(USI)を有し得る。
【0133】
センサは、植え込み後の関連する医療デバイスの状態に関連する情報を検出、測定、及び/又は監視するために利用され得る。医療デバイスの状態は、装置の完全性、装置の動き、装置に及ぼされる力、及び植え込みされた医療デバイスに関連するその他の情報を含み得る。これらのタイプのセンサ1022の例としては、圧力センサ、流体センサ、フローセンサ、ジャイロスコープ、加速度計、変位センサ、及び温度センサ、並びに本明細書に記述される他のセンサが挙げられる。
【0134】
センサは、関連する医療デバイスの植え込み後の本体又は本体セグメントの状態に関連する情報を検出、測定、及び/又は監視するために利用され得る。本体又は本体セグメントの状態は、体又は体セグメントの運動情報を含み得る。これらのタイプのセンサ1022の例としては、流体流れセンサ、圧力センサ、ジャイロスコープ、加速度計、変位センサ、インピーダンスセンサ、及び温度センサが挙げられるが、それらのうちのいずれか1つ以上はプロセッサに結合されてもよい。
【0135】
センサは、関連する医療デバイスの植え込み後に、関連する身体組織の情報を検出、測定、及び/又は監視するために利用され得る。体組織モニタリングには、血圧、pHレベル、及び流量を含み得る。このタイプのセンサ1022の例としては、流体圧力センサ、流体体積センサ、パルス圧力センサ、血液体積センサ、血流センサ、化学センサ(例えば、血液及び/又は他の流体)、代謝センサ(例えば、血液及び/又は他の流体)が挙げられる。
【0136】
センサは、ステントグラフトが位置付けられる血管に対するステントグラフトの変位を監視及び/又は測定するために使用され得る。例えば、ステントグラフトは、接触センサを有してもよく、ステントグラフトの外部に配置された感知アタッチメントは、同様に、接触センサを有してもよく、2つの接触センサは互いに感知している。ステントグラフトが長軸方向に移動する場合、感知アタッチメントは、感知アタッチメントがステントグラフトの外表面に対してフープ応力力によって保持される(また、通常、動脈瘤嚢内に存在する半固体材料にも含有される)とき、こうした動きに抵抗するか、又は感知アタッチメントがステントグラフトの周りに位置するが、ステントグラフトの表面と物理的に接触しない場合、同様の動きを経ない場合がある。動きにおけるその差異は、2つの接触センサ(ステントグラフト上の接触センサと感知アタッチメント上の接触センサ)の間の接触の変化として記録され得る。この接触の変化は、外部から医師に伝達されてもよく、医師はステントグラフトが動いたことを認識し、是正措置を検討することができる。
【0137】
特定の実施形態の範囲内で、センサは、無線センサであってもよく、又は他の実施形態内では、マイクロプロセッサに無線で接続されたセンサであってもよい。さらなる実施形態では、センサのうちの1つ以上(すべてを含む)は、センサを識別する固有のセンサ識別番号(USI)、及び/又はセンサが、医療デバイスメーカー、医療システム、及び規制要件の追跡目的のために、関連する医療デバイスの固有の情報を提供できる固有のデバイス識別番号(UDI)を有し得る。
【0138】
一実施形態では、本開示では、マイクロ電気機械システム又は「MEMS」、又はナノ電気機械システム又は「NEMS」、及びBioMEMS又はBioNEMS、一般には、https://en.wikipedia.org/wiki/MEMS)を、センサとして利用することができる。代表的な特許及び特許出願には、米国特許第7,383,071号、米国特許第7,450,332号、米国特許第7,463,997号、米国特許第7,924,267号、米国特許第8,634,928号、米国出願公開第2010/0285082号、及び、米国出願公開第2013/0215979号が含まれる。代表的な出版物には、「Introduction to BioMEMS」 by Albert Foch, CRC Press, 2013; 「From MEMS to Bio-MEMS and Bio-NEMS: Manufacturing Techniques and Applications by Marc J. Madou, CRC Press 2011; 「Bio-MEMS: Science and Engineering Perspectives, by Simona Badilescu, CRC Press 2011; 「Fundamentals of BioMEMS and Medical Microdevices」 by Steven S. Saliterman, SPIE-The International Society of Optical Engineering, 2006; 「Bio-MEMS: Technologies and Applications」, edited by Wanjun Wang and Steven A. Soper, CRC Press, 2012; and 「Inertial MEMS: Principles and Practice」 by Volker Kempe, Cambridge University Press, 2011; Polla, D. L., et al.,「Microdevices in Medicine」,Ann. Rev. Biomed. Eng. 2000, 02:551-576; Yun, K. S., et al.,「A Surface-Tension Driven Micropump for Low-voltage and Low-Power Operations」,J. Microelectromechanical Sys., 11:5, October 2002, 454-461; Yeh, R., et al., 「Single Mask, Large Force, and Large Displacement Electrostatic Linear Inchworm Motors」,J. Microelectromechanical Sys., 11:4, August 2002, 330-336; and Loh, N. C., et al., 「Sub-10 cm3 Interferometric Accelerometer with Nano-g Resolution」,J. Microelectromechanical Sys., 11:3, June 2002, 182-187;が含まれ、上述のこれらのすべては、それらの全体が援用される。
【0139】
一実施形態では、センサはフローセンサである。フローセンサは、センサが宿主の血管、例えば血管内に存在する時に、センサによって通過する流れを測定するために使用され得る。フローセンサは、センサを通過する流れの変化を検出及び/又は測定するために使用され得る。フローセンサは、流体の流れの破損、例えば、血管の血流の破損を検出することができる。フローセンサは、単一又は複数の膜を有してもよい。
【0140】
一実施形態では、センサは圧力センサである。本センサは、ホスト内に位置するとき、センサの近傍で圧力を測定し、圧力の変化を測定及び/又は検出することができる。圧力センサは、宿主の血管、例えば、血管内に存在する圧力を測定するために使用され得る。圧力センサは、ホストの容器内に存在する圧力の変動を検出及び/又は測定するために使用され得る。圧力センサは、単一又は複数の膜を有してもよい。
【0141】
一実施形態では、センサは、超音波変換器を介して情報を取得する超音波センサである。超音波振動子は、超音波信号を受信及び/又は送信するように構成され得る。超音波センサは、流体の流れ又は大きな粒子材料の検出を測定するために使用することができ、大は、複数の赤血球(RBC)、白血球(WBC)、及び/又は血小板の凝集を指す。いくつかの実施形態では、超音波トランスデューサは、例えば、植え込みされた医療デバイスの近くの身体の領域の所望の領域の超音波撮像を得るために、超音波センサと共に植え込み型報告プロセッサ内に配置され得る。
【0142】
一実施形態では、センサは音響センサである。任意選択で、音響センサは、約20Hz~約20kHzの間の実質的に平坦な感度を有する。
【0143】
一実施形態では、センサはIMUであり、より完全に慣性測定ユニットと名付けられる。IMUは、加速度計とジャイロスコープの組み合わせを使用して、物体の固有力、角速度、及び時には物体を囲む磁界を測定し、報告する電子装置である。
【0144】
センサは、補助構成要素と呼んでもよい感知アタッチメントの1つ以上の他の構成要素と関連付けられてもよく、これらの構成要素は共に植え込み型報告プロセッサ(IRP)を提供する。例示的なセンサ及び補助構成要素は、一緒に束ねられて、センサ、電池、慣性測定ユニット(IMU)、歩数計、無線、及びアンテナを含み得る。構成要素は、一緒に溶接され、気密封止されてもよい。抗凝固コーティング等のコーティングは、1つ以上の構成要素(センサ等)を保護するために添加され得る。コーティングは、1つ以上の構成要素(及び/又はハウジング)の表面(例えば、外面)に適用することができる。一実施形態では、補助構成要素は、少なくとも1つのアンテナを有する、密封された電池、マイクロプロセッサ、メモリ、及び無線のうちの1つ以上を含む。メモリは、1~90日間の間に生成されたデータを記憶する能力を有し得る。一実施形態では、センサは有線センサである。この場合、センサは、電源、例えば、電池に配線される。任意選択で、有線センサは静電容量式圧力センサである。一実施形態では、無線センサ内のセンサ。センサが無線センサである場合、センサの電源はセンサに物理的に接続されていない。電源は、センサの近くに配置されてもよく、例えば、グラフトを受ける患者の腹部に植え込みされてもよい。電源は、ペースメーカー又は植え込み型除細動器に電力を供給するために使用されるタイプであってもよく、これは既知のタイプの電源である。電源は、センサに無線で電力を送信するために使用される少なくとも1つのアンテナに物理的に接続される。電源はまた、センサから情報を受信するために使用されるアンテナに物理的に接続されてもよい。したがって、一実施形態では、本開示は、医療デバイスと統合された無線センサを提供する。
【0145】
図8は、感知アタッチメント(図8に図示せず)に関連付けられ得る植え込み型報告プロセッサ(IRP)103の図である。本明細書に図示及び記載されるように、IRP103は電子回路を含む。植え込み型報告プロセッサ103の構成要素は、電源112、電源によって電力供給される様々な電子回路を有する電子アセンブリ110、及び通信インターフェース、例えば、アンテナ130、電極131、133、及び音響変換器135の構成要素のうちの1つ以上を含む。音響変換器は、1つ以上のマイクを含み得る。電子アセンブリ110の回路は、ヒューズ114、スイッチ116、118、クロック発生器及び電力管理ユニット120、1つ以上のセンサ122、メモリ124、コントローラ132、及び通信回路125を含み得る。通信回路125は、アンテナ130と連結する無線周波数(RF)トランシーバ126及びフィルタ128、一対の電極131、133と連結する組織導電性通信回路137、又は音響変換器135と連結するデータ・オーバー・サウンド回路139のうちの1つ以上を含み得る。これらの構成要素の一部又はすべての例は、本出願の別の箇所、又は米国特許第16/084,544号に記載されており、これは参照により組み込まれることを許容する全ての法域において参照により組み込まれる。
【0146】
図8を参照すると、感知アタッチメントのIRPにおいて、センサ122は、電子アセンブリ110のプリント回路基板上、又は植え込み型報告プロセッサ103から分離したが電子アセンブリに電気的に結合された感知アタッチメントの別の構造内又はその上に位置し得る。特定の実施形態の範囲内で、センサ122は、プロセッサを備えてもよく、又は電子アセンブリ110のプリント回路基板上に位置するプロセッサに連結されてもよい。他の実施形態では、センサは無線センサとすることができる。さらなる実施形態では、センサのうちの1つ以上(すべてを含む)は、センサを特異的に識別する固有のセンサ識別番号(USI)を有し得る。
【0147】
図8を参照すると、電源112は、植え込み型報告プロセッサ103の構成要素に電力を供給するために、およそ1~24ボルト(V)の範囲で制御された供給信号を生成するように構成される。電源112は、電池、再充電可能電力装置(例えば、再充電可能電池又はスーパーコンデンサ)、及びエネルギーハーベスタのうちの1つ以上を含み得る。
【0148】
1つの実施形態では、電源112は、リチウムカーボンモノフルオリド(LiCFx)電池等の任意の適切な電池であってもよく、又は感知アタッチメントの予想される寿命(例えば、5~25年以上)の間、電子アセンブリ110の構成要素に電力を供給するためのエネルギーを貯蔵するように構成された他の貯蔵セルであってもよい。
【0149】
一実施形態では、電源112は、リチウムイオン電池又はスーパーコンデンサ等の再充電可能電力装置であってもよい。この場合、電源112は、外部再充電ユニットによって電源を充電するための(例えば、本明細書に記載の無線電力充電を利用する)追加の構成要素を含む。これらの追加構成要素は、外部再充電ユニットによって生成される近磁界に応答して電圧及び電流を生成するように構成された電力コイルを含む。
【0150】
一実施形態では、電源112は、エネルギーハーベスタであってもよい。エネルギーハーベスタは、環境刺激を、再充電可能電力装置を充電するためのエネルギーに変換するように構成される。例えば、ハーベスタが変換し、バッテリ充電電流又は電圧、又はスーパーコンデンサ充電に、前記植え込み型報告プロセッサ103が植え込みされた前記対象からの体温のうちの1つ以上と、前記対象の動きによって生成される運動エネルギーと、圧力の変化(例えば、前記対象内の大気圧又は圧力と、を含み、血圧等)前記対象の体内の電気化学反応によって生成されるエネルギーと、無線周波数(RF)フィールドによって生成されるエネルギー光である。
【0151】
さらに図8を参照すると、ヒューズ114は、電源112、又は電源から流れる電流が患者に傷害を与え、電子アセンブリ110の1つ以上の構成要素を損傷するのを防止するように構成された、任意の適切なヒューズ(例えば、永久的)又は回路遮断器(例えば、リセット可能)であってもよい。例えば、ヒューズ114は、電力供給部112が、患者を熱傷させるのに十分な熱を生成するのを防止し、電子アセンブリ110を損傷するか、又は感知アタッチメントの構造構成要素を損傷するように構成され得る。
【0152】
図8では、スイッチ116は、コントローラ132からの制御信号に応答して、1つ以上のセンサ122に電源112を連結するか、又は電源を連結解除するように構成される。例えば、コントローラ132は、スイッチ116を開かせる開状態を有する制御信号を生成するように構成されてもよく、したがって、スリープモード又は他の低電力モードの間に、1つ以上のセンサ122から電力を切り離して、電力を節約し、したがって、電源112の寿命を延長する。同様に、コントローラ132はまた、スイッチ116を閉じさせる閉状態を有する制御信号を生成するように構成されてもよく、従って、スリープモードからの「覚醒」時、又は別の低電力モードから出る時に、1つ以上のセンサ122への電力を結合するように構成されてもよい。こうした低電力モードは、1つ以上のセンサ122のみ、又はセンサ及び電子アセンブリ110の1つ以上の他の構成要素に対してであってもよい。
【0153】
スイッチ118は、コントローラ132からの制御信号に応答して、電源112をメモリ124に連結するか、又は電源を結合解除するように構成される。例えば、コントローラ132は、スイッチ118を開かせ、それゆえ、スリープモード又は他の低電力モードの間にメモリ124から電力を切り離して、電力を節約し、それゆえ、電源112の寿命を延長させる、開状態を有する制御信号を生成するように構成されてもよい。同様に、コントローラ132はまた、スイッチ118を閉じさせ、それゆえ、スリープモードからの「覚醒」又は他の低電力モードから出る時に、メモリ124に電力を結合させる、閉状態を有する制御信号を生成するように構成されてもよい。こうした低電力モードは、メモリ124のみ、又はメモリ、及び電子アセンブリ110の1つ以上の他の構成要素に対してであってもよい。
【0154】
図8に示すように、クロック及び電力管理ユニット120は、電子アセンブリ110の1つ以上の他の構成要素のクロック信号を生成するように構成されてもよく、コントローラ132が、植え込み型報告プロセッサ103の1つ以上の構成要素にスリープモード又は他の低電力モードに入るか、又は終了させる応答として、定期的なコマンド又は他の信号(例えば、割り込み要求)を生成するように構成されてもよい。クロック及び電力管理ユニット120はまた、電源112からの電圧を調節し、電子機器アセンブリ110のその他の構成要素の一部又は全てに安定化供給電圧を提供するように構成できる。
【0155】
図8では、メモリ124は、揮発性メモリ及び非揮発性メモリを含み得る。例えば、揮発性メモリは、コントローラ132によって実行されるオペレーティングシステム及び1つ以上のアプリケーションを記憶するように構成され得る。不揮発性メモリは、植え込み型報告プロセッサ103の構成情報を記憶し、コントローラ132によって書き込まれたデータを記憶し、コントローラからの読み取りコマンドに応答してデータを提供するように構成され得る。
【0156】
一態様では、植え込み型報告プロセッサ103は、感知アタッチメント(図8には図示せず)と別の装置との間の通信を促進する通信インターフェースを含む。他の装置は、例えば、感知アタッチメントを受けている患者の外部もしくは離れて位置する外部装置、例えば、ベースステーションであってもよく、又は感知アタッチメントを受けている患者に位置する内部装置であってもよい。いずれの場合も、内部又は外部にかかわらず、植え込みされた感知アタッチメントと別の装置との間の通信は、体内通信と呼ばれる。1つ以上の体内通信は、植え込み型報告プロセッサ103の通信インターフェースによって可能とすることができる。体内通信の例示的なモードには、以下が含まれる。1)RFテレメトリ通信、2)組織導電性通信、例えば、ガルバニックカップリング通信、及び3)データ・オーバー・サウンド通信、例えば、超音波又は音響通信等。
【0157】
通信インターフェースは、概して、必ずしもでなくとも、植え込み型報告プロセッサ103の電子アセンブリ110に関連する通信回路125を含む。通信回路125は、1つ以上の体内通信モードを可能にするのに適した任意のハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、又はそれらの任意の組み合わせを含み得る。この目的のために、通信回路125は、例えば、信号、抵抗器、コンデンサ、インダクタ、及び受信した信号を処理するための他のフィルタリング回路、並びに通信プロトコルに従って信号を変調及び/又は復調するための回路を生成するための、電圧調節器、電流発生器、オシレータ、又は回路を含み得る。
【0158】
体内通信のモードに応じて、通信回路125はまた、送信信号を所望のトランシーバに選択的にカップリングするか、又は所望のトランシーバから信号を受信するためのトランジスタ又は他のスイッチング回路を含んでもよく、アンテナ130(電磁通信に使用されてもよく、例えば、RFテレメトリ通信)又は電極131、133(組織導電性通信に使用され得る)又は音響変換器135(データ・オーバー・サウンド通信に使用され得る)。コントローラ132の制御下で、通信回路125は、外部装置又は別の植え込み型デバイスからダウンリンク通信信号を受信し、またアップリンク通信信号を送信してもよい。
さらに、通信回路125は、外部装置や、アイルランド・ダブリンのMedtronic, plcが開発したMedtronic CareLink(R) Network等のコンピュータネットワークを介して、ネットワーク型演算装置と通信してもよい。
【0159】
図8を参照して、体内通信のRFテレメトリ通信、組織導電性通信、及びデータ・オーバー・サウンド通信モードの各々についての追加の詳細が続く。
【0160】
一実施形態では、通信インターフェースは、アンテナ130及びRFテレメトリ回路、例えば、RFトランシーバ126及び任意にフィルタ128を含むRF通信インターフェースによって有効化される、体内通信のRFテレメトリモードを含む。RFトランシーバ126は、コントローラ132(及び任意選択でヒューズ114)が、別の植え込みされた医療デバイス(図8には図示せず)、感知アタッチメントと共に使用するよう構成されたベースステーション(図8には図示せず)、又は別の遠隔電子装置と通信できるように構成され得る。例えば、RFトランシーバ126は、任意の適切なタイプのトランシーバ(例えば、Bluetooth、Bluetooth Low Energy(BTLE)、及びWiFi(登録商標))であってもよく、任意の適切なプロトコル(例えば、MICS、ISM、Bluetooth、Bluetooth Low Energy(BTLE)、及びWiFi(登録商標))に従って動作するよう構成されてもよく、1MHz~5.4GHzの範囲内、又は任意の他の適切な範囲内の周波数帯で動作するよう構成されてもよい。
【0161】
フィルタ128は、表面音響波(SAW)フィルタ又はバルク音響波(BAW)フィルタ等、任意の適切なバンドパスフィルタであってもよい。アンテナ130は、RFトランシーバ126がアンテナによる伝送用の信号を生成する周波数帯、及び基地局(図8には示されていない)がアンテナによる受信用の信号を生成する周波数帯に適した任意のアンテナとすることができる。
【0162】
一実施形態では、通信インターフェースは、TCC回路137及び一対の電極131、133を含むTCCインターフェースによって有効化される、組織導電性通信(TCC)モードの体内通信を含み得る。TCCインターフェースにより、コントローラ132は、植え込み型報告プロセッサ103と同じTCCインターフェースを有する別の装置と通信することができる。他の装置は、植え込み型医療デバイス(図8には図示せず)、又は感知アタッチメント(図8には図示せず)と共に使用するように構成されたベースステーション(図8には図示せず)であってもよい。
【0163】
組織導電性通信は、感知アタッチメントが植え込みされた患者の体組織のイオン含量に依存し、したがって、しばしばガルバニック通信と呼ばれる。本体組織のイオン含有量は、感知アタッチメントとの間で情報を送受信するための電気通信媒体を提供する。送信モードで通信するために、TCC回路137は、電極131、1033に電圧を印加して、電極と対応する電気信号との間の電流を流し、物体組織を透過させる。伝搬電流は、2つの電極間で生成される電圧を測定することによって、受信装置(図8には示されていない)によって検出され得る。受信モードで通信するために、TCC回路137は、電極131、133に渡る電圧を測定する。
【0164】
組織導電性通信が通信を促進するために用いられる場合、感知アタッチメント及び感知アタッチメントに情報を受信及び/又は送信する他の装置は、こうした通信を提供するのに適した関連するハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア又はそれらの任意の組み合わせを有する。TCC伝送及び関連するハードウェア、ファームウェア、ソフトウェアは説明されており、本開示のインテリジェントな植え込み型デバイスに含まれ得る。例えば、米国特許公開第2016213939号、米国特許公開第2018207429号、米国特許公開第2019160290号、米国特許公開第2019160291号、米国特許公開第2019160292号、米国特許公開第2019184181号参照。例えば、一態様では、TCC回路137は、1つ以上の電極131、133に結合され、TTCインターフェースが、TCC信号が送信される送信モードと、TCC信号が別の同様に構成されたデバイスから受信される受信モードとを切り替えることを可能にする回路と構成されてもよい。
【0165】
一実施形態では、通信インターフェースは、データ・オーバー・サウンド回路139及び少なくとも1つの音響変換器135を含む、データ・オーバー・サウンド通信インターフェースによって有効化される、体内通信のデータ・オーバー・サウンドモードを含む。データ・オーバー・サウンド通信インターフェースにより、コントローラ132は、植え込み型報告プロセッサ103と同じデータ・オーバー・サウンド通信インターフェースを有する別の装置と通信することができる。他の装置は、植え込みされた医療デバイス(図8には図示せず)、又は感知アタッチメントと共に使用するよう構成されたベースステーション(図8には図示せず)であってもよい。
【0166】
データ・オーバー・サウンド通信は、その中に感知アタッチメントが植え込みされている患者の身体に依存し、植え込みされた感知アタッチメントとの間で情報を送受信する媒体を提供する。送信モードで通信するために、データ・オーバー・サウンド回路139は、本体を通して伝播する音響変換器135を通して機械的音波を出力する。音波は、例えば、20KHzを超える超音波範囲であり得る。伝搬機械的音波は、音響変換器を有する受信装置(図8には図示せず)によって検出されてもよい。受信モードで通信するために、データ・オーバー・サウンド回路139は、音波を受信及び測定する。
【0167】
通信を促進するためにデータ・オーバー・サウンド通信が採用される場合、植え込みされた感知アタッチメント1002及び植え込みされた感知アタッチメントに情報を受信及び/又は送信する他の装置は、こうした通信を提供するのに適した関連するハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、又はそれらの任意の組み合わせを有する。データ・オーバー・サウンド通信伝送及び関連するハードウェア、ファームウェア、ソフトウェアについて説明されており、本開示の感知アタッチメントに含まれ得る。例えば、米国特許第7489967号、米国特許出願公開第20100249882号、米国特許出願公開第20130033966号参照。例えば、一態様では、データ・オーバー・サウンド回路139は、音響変換器135に結合され、超音波信号が送信される送信モードと、超音波信号が別の同様に構成されたデバイスから受信される受信モードとの間で、データ・オーバー・サウンド通信インターフェースを切り替えることを可能にする回路と構成されてもよい。
【0168】
図8を参照すると、任意の適切なマイクロコントローラ又はマイクロプロセッサであり得るコントローラ132は、電子アセンブリ110の1つ以上の他の構成要素の構成及び動作を制御するように構成される。例えば、コントローラ132は、関連する測定データを感知し、1つ以上のセンサによって生成された測定データをメモリコンポーネントに格納するために、1つ以上のセンサ122を制御するように構成される。コントローラ132はまた、1つ以上のタイプの通信インターフェースを介した通信のためのメッセージを生成するように構成される。例えば、RFテレメトリ通信の場合、コントローラ132は、保存されたデータをペイロードとして含むメッセージを生成し、メッセージをパケット化し、ベースステーション(図8において図示せず)への送信のためにRFトランシーバ126に対してメッセージパケットを提供する。コントローラ132はまた、通信インターフェース、例えば、アンテナ130、フィルタ128、及びRFトランシーバ126を介して、ベースステーション(図8には図示せず)から受信したコマンドを実行するように構成できる。例えば、コントローラ132は、ベースステーションから構成データを受信し、ベースステーションが構成データを指示した電子アセンブリ110の構成要素に構成データを提供するように構成され得る。ベースステーションが構成データをコントローラ132に向ける場合、コントローラは、構成データに応答してそれ自体を構成するように構成される。
【0169】
さらに図8を参照すると、植え込み型報告プロセッサ(IRP)1003の動作は、IRPが配置される、又はIRPが他の方法で関連付けられている植え込みされた感知アタッチメントに関連して記述される。
【0170】
通常電気的に閉じているヒューズ114は、安全な時間を超えてイベントが継続する場合、植え込み型報告プロセッサ103が存在する患者を損傷する、又は植え込み型回路の電源112を損傷し得る事象に応答して電気的に開くように構成される。ヒューズ114が電気的に開放され得る事象は、過電流状態、過電圧状態、過熱状態、過電流時間状態、及び過電圧時間状態、及び過熱時間状態を含む。過電流状態は、過電流閾値を超えるヒューズ114を通る電流に応答して発生する。同様に、過電圧状態は、過電圧閾値を超えるヒューズ114にわたる電圧に応答して発生し、過温度状態は、温度閾値を超えるヒューズの温度に応答して発生する。過電流時間状態は、現在の時間閾値を超える測定時間ウィンドウ(例えば、10秒)にわたるヒューズ114を通る電流の統合に応答して発生し、ウィンドウは、窓が常に現在の時間から窓の長さを単位として戻すように、前方にスライドすることができる。あるいは、過電流時間状態は、ヒューズ114を通る電流が、閾値時間を超えると生じる。同様に、過電圧時間状態は、測定時間ウィンドウにわたるヒューズ114にわたる電圧の積分に応答して発生し、過温度時間状態は、測定時間ウィンドウにわたるヒューズの温度の積分に応答して発生する。あるいは、過電圧時間状態は、ヒューズ114にわたる電圧が、閾値時間を超えると過電圧閾値を超え、かつ、ヒューズ114、電源112、又は電子アセンブリ110に関連する温度が閾値時間を超えると、過熱状態が発生する。しかし、ヒューズ114が開放されたとしても、電子アセンブリ110からの電力の結合が解除され、インテリジェントインプラント(図8には示されていない)の機械的及び構造的な構成要素は、依然として完全に動作可能である。
【0171】
コントローラ132は、1つ以上のセンサ122に、例えば、圧力又は流体流れの検出又は測定等の検出又は測定を行い、測定値が、適格又は有効な測定値であるかを判定し、有効な測定値を表すデータを記憶し、RFトランシーバ126に、保存されたデータをベースステーション又は人工器官外部の他のソースに送信させるように構成され得る。
【0172】
さらに図8を参照すると、ベースステーション(図8には図示せず)又は植え込み型デバイス外部の別の装置によってポーリングされることに応答して、コントローラ132は、ペイロード及びヘッダーを有するメッセージを生成できる。ペイロードは、1つ以上のセンサ122が生成した信号の保存されたサンプルを含んでもよく、ヘッダーは、ペイロード内にサンプルパーティション、センサ122がサンプルを取得した時間を示すタイムスタンプ、植え込み型人工器官の識別子(例えば、シリアル番号)、及び患者識別子(例えば、番号又は名称)を含み得る。
【0173】
コントローラ132は、データパケット化プロトコルに従って、メッセージを含むデータパケットを生成できる。各パケットはまた、例えば、パケットが送信又は受信されても受信装置がパケットを適切に順序付けできるように、パケットのシーケンス番号を含む、パケットヘッダを含んでもよい。
【0174】
コントローラ132は、例えば、暗号化アルゴリズムに従って、各データパケットの一部又はすべてを暗号化し、エラーが暗号化されたデータパケットを符号化することができる。例えば、コントローラ132は、少なくとも感知アタッチメント及び患者識別子を暗号化して、データパケットを医療保険の携行性と責任に関する法律(HIPAA)に適合させる。
【0175】
コントローラ132は、暗号化及びエラー符号化データパケットをRFトランシーバ126に提供でき、RFトランシーバ126は、フィルタ128及びアンテナ130を介して、データパケットを、感知アタッチメントの外部のホームベースステーション104等の宛先に送信する。RFトランシーバ126は、任意の適切なデータパケット送信プロトコルに従ってデータパケットを送信できる。
【0176】
さらに図8を参照すると、植え込み型報告プロセッサ103の代替的な実施形態が企図されている。例えば、RFトランシーバは、コントローラ132の代わりに、又はコントローラ132に対して補完的に、暗号化又はエラー符号化を実施することができる。さらに、スイッチ116及び118の一方又は両方は、電子アセンブリ110から省略することができる。さらに、植え込み型報告プロセッサ103は、本明細書に記載されるもの以外の構成要素を含んでもよく、本明細書に記載される構成要素のうちの1つ以上を省略してもよい。
【0177】
特定の実施形態の範囲内で、前記感知アタッチメントが、特定の固有のデバイス識別番号(UDI)と共に提供され、さらなる実施形態の範囲内で、前記感知アタッチメント上の前記センサの各々は、それぞれ、特定の固有のセンサ識別番号(USI)のいずれかを有し、又は一意のグループ識別番号(UGI、例えば、前記センサを、流体圧力センサ等のセンサの群のうちの1つとして識別する識別番号と、接触センサ、位置センサ、脈圧センサ、血液量センサ、血流センサ、血液化学センサ、血液代謝センサ、及び/又は機械的応力センサ)。さらにさらなる実施形態において、USIは、感知アタッチメント上の位置と特異的に関連付けられる。
【0178】
一実施形態では、センサは、感知アタッチメントの本体に直接的又は間接的に取り付けられる。例えば、センサは、ハウジング内に収容されてもよく、ハウジングは本体上に定位置に固定され、それによってセンサを感知アタッチメント上に定位置に固定する。一実施形態では、ハウジングは気密封止されたハウジングではない。一実施形態では、ハウジングは、センサ及び補助構成要素の動作に干渉しない、気密封止されたハウジングである。
【0179】
図9Aは、センサをフィラメントの形態で支持体に取り付けるための本開示によるアプローチを示す。図9Aでは、センサハウジング150が2つの延長部152と共に示されており、各延長部152は1つの穴を有する。図1図2A図2B図2C図3A図3B図4B図5A又は図5Bに示すようなワイヤストラット支持体であってもよい支持フィラメント154の片は、延長部の穴を通してねじ込まれる。穴はワイヤ支柱154によって充填されるが、穴の位置は特徴156として示されている。このように、センサハウジング、及びセンサ自体は、本開示の本体及びセンサの構造を提供するために支持体に取り付けられる。
【0180】
図9Bは、センサを支持体に取り付けるための本開示による別のアプローチを示す。図9Bでは、センサハウジング160が、2つの延長部162a及び162bとともに示され、各延長部162a及び162bは2つの穴を有する。図1図2A図2B図2C図3A図3B図4B図5A、又は図5Bに示すようなワイヤストラット支持体であってもよい支持フィラメント164の片は、各延長部の1つの穴、例えば、延長162aの穴166a及び延長部166bの穴166bを通してねじ込まれ、一方、別のワイヤストラット164は、延長部162aの穴168a及び延長部166bの穴168bを通してねじ込まれる。このように、センサハウジング、及びセンサ自体は、本開示の本体及びセンサの構造を提供するために支持体に取り付けられる。
【0181】
図9Cは、センサを支持体に取り付けるための本開示によるさらに別のアプローチを示す。図9Cでは、センサハウジング170は、1つの延長部172と共に示され、延長部172は1つの穴部174を有する。図1図2A図2B図2C図3A図3B図4B図5A、又は図5Bに示すようなワイヤストラット支持体であってもよい支持モノフィラメント176の片は、延長部の穴174を通してねじ込まれる。このように、センサハウジング、及びセンサ自体は、本開示の本体及びセンサの構造を提供するために支持体に取り付けられる。
【0182】
図9Dは、センサを支持体に取り付けるための本開示によるさらなるアプローチを示す。図9Dでは、センサハウジング180が1つの延長部182と共に示され、ここで延長部182は1つの穴部184を有する。図1図2A図2B図2C図3A図3B図4B図5A、又は図5Bに示すようなワイヤストラット支持体であってもよいモノフィラメント支持体186の片は、延長部の穴184を通してねじ込まれる。さらに、圧着は、延長部182の両側の位置188に適用され、ここで圧着は、センサをモノフィラメント支持体に取り付けるのを助ける固定位置である。このように、センサハウジング、及びセンサ自体は、支持体に取り付けられて、本体及びセンサの構造を提供する。
【0183】
図10図11及び図12は、本体とハウジング内のセンサとが組み合わされている構造体を示す。センサは、図9A図9B図9C及び図9Dは、代替的に、低温又は非損傷温度プロセスからなるチップスタッキング及びボンディング取り付け等の他の固定技術を使用して、センサを本体と組み合わせてもよい。周囲湿度、超飽和湿度、又は非湿度ボンディングプロセスを使用して、センサを感知アタッチメントの本体に固定してもよい。
【0184】
図10は、複数のセンサ210に位置するワイヤリングの形態の支持支柱220を含む構造体200を示す。この構造体200は、本明細書ではCSR2と呼んでもよい。CRS2は、無線静電容量式圧力センサを含み、またステントグラフトに内部的に使用される場合、加速度計を含んでもよい。センサは、利用可能な血管内幾何学的形状に適合するように拡張され得る少なくとも1つの正弦波支柱220上に取り付けられる。構造体200は、嵌合表面に対するフープ応力を介して、ステントグラフトの周りに固定されてもよい。したがって、構造体200は、医療デバイスに隣接して定位置に保持されるが、医療デバイスに機械的に取り付けられない。センサの形状及び寸法は、血流に対して最小の断面積を提示するように最小化されることが好ましく、それによって溶血及び血栓形成のリスクが低減される。構造体は、センサの配向のための追加的な安定性を提供する、及び/又はエンドグラフトもしくは動脈血管のルーメンに対する追加的な圧迫を提供するために、複数の支柱220を含み得る。後者は、血管系内の力に供されたときにCRS2の移動を閉塞するために必要であり得る。各CRS2は、血管直径の範囲をカバーするために、最小及び最大の拡張範囲をカバーするように設計されている。例えば、1つのCRS2は、3mm~6mmの直径範囲をカバーすることができ、一方、次のより大きなサイズは、5mm~10mmをカバーし得る。こうしたスキームは、心血管系又は動脈瘤の形状に共通して見られる血管ルーメン直径をカバーするために使用され得る。
【0185】
図11は、複数のセンサ210に取り付けられたワイヤストラット支持体240を含む構造体230の別の図である。
【0186】
図12は、図11からの支持体240のワイヤの一部分4の概略図であり、センサ210が取り付けられる。
【0187】
センサは、センサハウジング(図10)に統合された相互接続穴を介して、単一の点又は複数の点のいずれかで各レールに取り付けられてもよく、及び/又は定位置に溶接又は接着されてもよい。あるいは、これらは、圧着、グルー、又はセンサを定位置に保持する他の取り付けられた止め具(図11)を用いて、ステントレールに沿って定位置に固定されてもよい。
【0188】
センサの本体への配置は、本明細書に記述されるように、コンプライアンス、弾性、又は形状記憶のうちの1つ以上を有する本体の能力に干渉してはならない。
【0189】
図13A及び図13Bは、構造体250を提供するためにそれに取り付けられたセンサ210を有する、図7Aに示す通りの本体70を示す。構造体250は、圧縮された形状252又は拡張された形状254のワイヤレールを含んでもよく、各場合、レールは複数のセンサ210に取り付けられる。拡張形態は、CRS2が血管/導管の外部に配置される腹腔鏡下又は開腹の外科手術アプローチを使用する場合に有用であり、そうでなければ、CRS2は、血管の周りに嵌合するように開放又は圧縮された構成であってもよい。この場合、輪は、クリップ、グルー、又は当業者に公知の他の圧着技術等の外部固定装置の助けを借りて、閉ループを形成するために、開いたまま又は圧縮され得る。
【0190】
使用中に本体のサイズ又は形状が著しく変わらない部分を有する場合、センサ及び補助構成要素は、本体のこの部分に取り付けられ得る。例えば、図14に示すように、図6に示す本体は、使用中に一定の寸法を維持するスプライン300(図6の特徴63として示される)を有する。このスプライン300には、ワイヤ304を介して有線通信することができるセンサ302(図14に示す3つのセンサ302)を配置してもよい。電源306は、同様に、ワイヤ308を介してセンサ302に電力を供給するために、スプライン300に固定されてもよい。また、図14は、外界と植え込み型感知アタッチメントとの間の通信を提供するアンテナ310も示す。アンテナ310は、ワイヤ導管312を介してセンサ302及び/又は電源306と有線通信してもよい。アンテナ310は、長手方向軸及び/又は放射状軸のスプライン300に固定されてもよく、又はワイヤ312にのみ取り付けられてもよく、その場合、アンテナはセンサ取り付け部から離れて自由に移動することができる。アタッチメントは、例えば、溶接又は接着によって作製されてもよい。
【0191】
本体の作製は、当技術分野で公知の標準的な方法によって行われてもよい。例えば、ニチノールから物体を作製する方法は周知であり、本開示の本体を作製するために利用されてもよい。例えば、ニチノール由来の中空フィラメントメーカーは、複数回切断されて、複数の切断を含む本体を提供し得る。この本体は、感知アタッチメントが医療装置と関連付けられるときに最終的に望ましい形状及び寸法である、所望の形状及びサイズを採用するように、マンドレルに固定されてもよい。マンドレルに取り付けられる間、本体は、例えば、550℃の高温にしばらくの間取り込まれ、冷却され、マンドレルが取り除かれ、その結果、本体は、マンドレルに固定された際に有していたサイズ及び形状を維持し、本明細書ではその自然状態と呼ばれる。次いで、本体は冷却されてもよく、しばしば過冷却と呼ばれ、より小さな体積状態、すなわち、圧縮状態から圧縮されてもよい。本体のこの圧縮状態が、約25℃の室温にもたらされるとき、その圧縮状態を維持する。しかしながら、さらに加熱すると、約37℃の体温まで、自然に減圧され、その自然な状態に戻る。圧迫状態は、本体が感知アタッチメントの一部として送達カテーテル内に配置されるときにさらに圧迫されてもよく、このさらなる圧迫は、時に圧着と呼ばれる。約37Cの体温で送達カテーテルから解放されると、感知アタッチメントは減圧し、その自然な状態になる。この又は類似の技術は、白金又は白金及びイリジウムの合金から調製される等、他の金属物体に使用され得る。
【0192】
1つの実施形態では、感知アタッチメントは、医療デバイスと関連付けられるか、又は医療デバイスと関連付けられるか、又は医療デバイスと関連付けられることが意図されるか、又は医療デバイスと関連付けられることが意図される。本開示の医療デバイスは、グラフト又はステントグラフトである。本開示の感知アタッチメントが関連し得る代表的なステントグラフトとしては、血管(例えば、血管内)ステントグラフト、胃腸(例えば、食道)ステントグラフト、及び尿ステントグラフトが挙げられる。ステントグラフトは、薄い金属メッシュ(ステント)で作られ、薄い布地(グラフト)で覆われた管である。
【0193】
文脈から別段の示唆がない限り、グラフトへの言及は、ステントグラフトを指すものではなく、むしろステントのないグラフトを指す。グラフトは、ルーメン及び周囲の壁を有する管状構造であり、壁は側壁と呼んでもよい。壁は、ルーメンに面する内面、すなわち、アドミナル表面を有し、またルーメンから離れた外面又は外面、すなわち、アブミナル表面を有する。一実施形態では、グラフトは血管グラフトである。一実施形態では、グラフトは、ポリエステル生地等の合成材料から作製されてもよい。拡張ポリテトラフルオロエチレン、Dacron(登録商標)、又は他のポリエチレンテレフタレート、及びポリウレタンは、現在、合成血管グラフトを作製するために使用され、本開示のグラフトを作製するために使用され得る。一実施形態では、グラフトは2つの穴のみを有する。すなわち、グラフトへの流体の進入を可能にする穴と、グラフトが流体の導管を提供する、グラフトからの流体の排出を可能にする穴とである。グラフトが血管移植、すなわち合成血管付与である場合、一実施形態では、グラフトは、例えば、8~10mmの直径よりも大きく、例えば、大動脈置換に使用されてもよく、又は約6~8mmの直径を有してもよく、例えば、頸動脈又は一般的な大腿動脈置換に使用され得る。https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4753638/-B19
【0194】
一実施形態では、医療デバイスは、血管内治療又は修復に適している。例えば、グラフト又はステントグラフトは、血管内動脈瘤を治療又は修復するのに好適であり得る。一般に、動脈瘤は大動脈壁の膨隆と衰弱であるが、ヒト動脈血管系内のどこにでも起こり得る。大動脈は、体内で最大の血管であり、心臓から身体の残りの部分に血液を送達する。ほとんどの大動脈瘤は腹部大動脈(腹部大動脈瘤又はAAA)に生じるが、胸部大動脈(胸部大動脈瘤又はTAA)又は大動脈の胸部及び腹部の両方の部分でも起こることがある。本開示のステントグラフトによって治療又は修復され得る動脈瘤の他の例としては、大腿動脈(大腿部に位置する)の壁の膨隆および脆弱化である大腿動脈瘤が挙げられる。腸骨動脈(骨盤に位置する動脈群)の壁が弱くなると発生する腸骨動脈瘤、膝関節に血液を供給する膝窩動脈の壁が弱くなると発生する膝窩動脈瘤、太ももやふくらはぎに血液を供給する膝窩動脈の壁が弱くなったり、膨らんだりする鎖骨下動脈瘤、腎臓の上にある大動脈の腎上動脈瘤、腹腔動脈に発生する内臓動脈瘤で、腹腔動脈、上腸間膜動脈、下腸間膜動脈、肝動脈、脾動脈、腎動脈が含まれる。
【0195】
例えば、ステントグラフトは、腹部大動脈瘤(AAA)を治療又は修復するために使用することができ、そのような装置は、AAA血管内修復グラフトと呼ばれることがある。血管内修復は、腎臓への動脈の下にある動脈瘤を治療するために行われてもよい。針穿刺又は患者の股間動脈の一方又は両方の小切開を使用して、細い管(カテーテル)を挿入し、典型的にはX線画像により誘導されて動脈瘤部位に前進させる。次に、ガイドワイヤ及び拡張可能なステントグラフト(布で覆われたワイヤフレーム)を、細い管を通して前進させる。正しい位置に配置された後、ステントグラフトは動脈内で拡張することができる。ワイヤフレームは大動脈の正常な部分に対して押し付けられ、デバイスを所定の位置に密封する。留置されると、血液はステントグラフトを通って流れ、動脈瘤へのアクセスを有しない。手技は1.5~3.5時間かけて効率的に行われ、ほとんどの患者は1~5日で退院します。
【0196】
一部の状況では、動脈瘤は大動脈から分岐する1つ以上の重要な動脈に影響を及ぼす。この状況では、異なるタイプのグラフトが配置され、これは、有窓グラフト又は有窓ステントグラフトと呼ばれる。有窓グラフトは、グラフトが屈曲して動脈の分岐と整列することを可能にする小さな切り欠きからその名称を得て、また特定の解剖学的構造に合わせて修正される。有窓グラフトの植え込みは通常、3~8時間かかる。本明細書で使用される場合、ステントグラフトは、有窓グラフト並びに小さな切り欠きを含まないグラフトを指す。一実施形態では、医療デバイスは、腹部大動脈瘤(AAA)を治療又は修復するのに適している。
【0197】
別の例として、ステントグラフトは、胸部大動脈瘤(TAA)を治療又は修復するために使用され得る。TAAがステントグラフトで修復される手順は、典型的には、胸部血管内動脈瘤修復術(TEVAR)と呼ばれる。胸部大動脈瘤は、大動脈弓、上行大動脈、下行胸部動脈瘤の3つのカテゴリーに分けられます。TAAは、胸腹部大動脈瘤であってもよく、これは、胸部から腹部に延びる大動脈壁の膨隆及び衰弱である。外科手術方法を使用して、胸部動脈瘤を合成グラフトで置換する。TEVAR処置では、胸部ステントグラフトは、大動脈瘤内に、股部の小さな切開部を通して挿入される。一実施形態では、本開示の医療デバイスは、胸部大動脈瘤(TAA)を治療又は修復するのに好適である。一実施形態では、医療デバイスはTEVAR用のステントグラフトである。別の実施形態では、医療デバイスは、上述のTAAの外科手術のためのグラフトである。
【0198】
本開示による医療デバイスとしての使用に適したグラフト及びステントグラフトの例は、中国特許第105832332号、中国特許第107440816号、中国実用新案第202207217号、中国実用新案第204049932号、中国実用新案第207085001号、独国特許第201517623号、独国特許第201519983号、独国特許第2515731号、独国特許第2517689号、RE39,335、米国特許出願公開第20100324650号、米国特許出願公開第20120239131、米国特許出願公開第20120271399号、米国特許出願公開第20130073027号、米国特許出願公開第20130261731号、米国特許出願公開第20140018902号、米国特許出願公開第20140052231号、米国特許出願公開第20140121761号、米国特許出願公開第20140135898号、米国特許出願公開第20140277335号、米国特許出願公開第20150088244号、米国特許出願公開第20150127086号、米国特許出願公開第20150202065号、米国特許出願公開第20150250626号、米国特許出願公開第20150250629号、米国特許出願公開第20150335290号、米国特許出願公開第20160038085号、米国特許出願公開第20160100969号、米国特許出願公開第20160113796号、米国特許出願公開第20160120638号、米国特許出願公開第20160184076号、米国特許出願公開第20160184077号、米国特許出願公開第20160184078号、米国特許出願公開第20160250395号、米国特許出願公開第20160302950号、米国特許出願公開第20170000630号、米国特許出願公開第20170007391号、米国特許出願公開第20170135806号、米国特許出願公開第20170209254号、米国特許出願公開第20170231749号、米国特許出願公開第20170231751号、米国特許出願公開第20170239035号、米国特許出願公開第20170281331号、米国特許出願公開第20170281332号、米国特許出願公開第20170290654号、米国特許出願公開第20170319359号、米国特許出願公開第20170340462号、米国特許出願公開第20170360993号、米国特許出願公開第20180071076号、米国特許第7,290,494号、米国特許第8,118,856号、米国特許第8,728,145号、米国特許第8,870,938号、米国特許第8,888,837号、米国特許第8,945,200号、米国特許第8,945,203号、米国特許第8,951,298号、米国特許第8,998,972号、米国特許第9,101,457号、米国特許第9,168,162号、米国特許第9,345,594号、米国特許第9,468,517号、米国特許第9,486,341号、米国特許第9,603,697号、米国特許第9,629,705号、米国特許第9,687,366号、米国特許第9,808,334号、米国特許第9,811,613号、米国特許第9,833,341号、米国特許第9,839,540号、米国特許第9,861,503号、米国特許第9,907,642号、米国特許第9,918,825号、米国特許第9,925,032号、国際公開第11158045、国際公開第13130390号、国際公開第15047094号、国際公開第16123676号、国際公開第17060738号、国際公開第17064484号、国際公開第2013167491号、国際公開第2013167492号、国際公開第2013167493号、国際公開第2016008944号、国際公開第2017114879号、国際公開第2017134198号、国際公開第2017187174号に提供されている。
【0199】
血管内ステントグラフトの植え込みを実施するために、外科医は、動脈瘤部位の血管壁への圧力を減少させるために、血管にステントグラフトを挿入する。このようなステントグラフトは長年にわたって広く使用されており、周知である。残念なことに、こうした血管内ステントグラフトは、時には失敗に供される。起こり得る1つの失敗は、動脈瘤嚢への血液の漏出であり、この状態はエンドリークと呼ばれ、その中に5つの異なるタイプがある。I型エンドリークは、ステントグラフトと血管壁との間に血液が流れるときに発生し、典型的には、グラフトの近位(しばしば腎臓)又は遠位(しばしば腸骨)端で生じる。この合併症はまた、グラフトが所望の位置から離れて移動した結果、発生し得、時には遊走と呼ばれることがある。II型エンドリークは、動脈瘤嚢自体(典型的には、腰動脈、精巣動脈、又は下腸間膜動脈)に由来する動脈から、血液が逆流(逆行性)して動脈瘤嚢内に流れる時に生じる。III型エンドリークは、ステントグラフトの接合部位間で血液が漏れた時に発生し、これらの多成分ステントグラフトは別個のセグメントとして挿入され、その後、動脈内で最終構成に組み立てられる。異なるセグメント間の正確なアセンブリ及び流体密接接触を検出及び確認することは難しく、正しいアセンブリの現在の検証方法は最適ではない。IV型エンドリークは、ステントグラフト生地にひび割れや欠陥が生じ、血液がグラフト材料に直接漏れる可能性があるときに起こります。最後に、V型エンドリークは、未知の起源の動脈瘤嚢への血液の漏出である。原因にかかわらず、エンドリークは多くの場合、医学的な緊急事態であり、早期検出、特徴付け、及び監視は重要なアンメットメディカルニーズである。
【0200】
ステントグラフト留置の他の合併症には、ステントグラフトを流れる血液の部分的閉塞(狭窄)、剥離、破断、布地摩耗(耐久性)、キンク、位置異常、及び全身性心血管障害(心筋梗塞、うっ血性心不全、不整脈、腎不全)が含まれる。現在、そのような合併症の発症前又は発症早期の検出は困難であり、多くの場合、不可能である。本開示は、感知アタッチメントを、慣習植え込みされたステントグラフト又は慣習植え込みされたグラフトと関連付けることによって、これらの問題に対処する。
【0201】
一態様では、医療デバイスは植え込み型医療デバイスであり、例示的な植え込み型医療デバイスは、動脈瘤を治療するために外科手術中に患者に植え込みされるステントグラフトである。動脈瘤とは、血管の望ましくない拡張、例えば、血管の正常直径より少なくとも1.5倍高い拡張を指す。拡張した血管は、血管壁を弱め、最終的に破裂し得る動脈瘤嚢として知られる膨らみを有し得る。動脈瘤は、脳底部の動脈(すなわち、ウィリス輪)及び人体の最大の動脈、すなわち、大動脈で最も一般的である。横隔膜から大動脈分岐部に及ぶ腹部大動脈は、大動脈瘤の最も一般的な部位である。このような腹部大動脈瘤(AAA)は、典型的には腎動脈と腸骨動脈の間に発生する。
【0202】
感知アタッチメントは、図15図18に示すような実施例がある、ステントグラフトの様々な位置に関連付けられてもよい。図15図18では、感知アタッチメントは、AAAステントグラフトに関連するものとして例示的目的のために示されている。しかしながら、感知アタッチメントは、同様に、異なるステントグラフト、例えば、異なる(AAAではない)血管(例えば、血管内)ステントグラフト、胃腸(例えば、食道)ステントグラフト、又は尿ステントグラフトと関連付けられ得る。また、ステントグラフトと関連付けられる代わりに、感知アタッチメントはグラフトと関連付けられてもよい。グラフトと関連付けられた時、感知アタッチメントは、管腔内、別名、すなわち、グラフト内に関連付けられ得る。
【0203】
図15に示すように、図7A及び図7Bにおいて以前に示したフィラメントの形態の感知アタッチメント410は、血管414の動脈瘤嚢412内に展開されてもよく、エンドグラフト416の外表面と接触してもよい。
【0204】
図16に示すように、感知アタッチメント420は、図3Aは、血管414の動脈瘤嚢412への入口に展開されてもよく、エンドグラフト116の内部表面及び外部表面の両方と接触してもよい。図16にも示されるように、感知アタッチメント422は、図4Aは、血管414の動脈瘤嚢412の出口に展開されてもよく、エンドグラフト416の内表面(図16に示す)と接触してもよい。1つの実施形態では、感知アタッチメントは、1つ以上の圧力センサを指す圧力センサを含む。圧力センサは、どのように配置されるかに応じて、好ましい配向を有してもよい。ルーメン(血管又は合成グラフト)に接触することを意図した感知アタッチメントは、圧力センサをルーメンから半径方向内側に向ける。リング形態を有する感知アタッチメントはまた、外輪として、血管内グラフトに付着して配置されてもよい。この場合、エンドバスキュラーグラフトのフープ応力は、感知アタッチメントの内径と接触し、それを定位置に保持する。この場合のセンサは、半径方向外側に向けられる。
【0205】
図17に示すように、感知アタッチメント430は、図17に前に示したばねの形態である。図5A及び図5Cは、血管414の動脈瘤嚢412内に展開されてもよく、エンドグラフト416の外表面と接触してもよい。
【0206】
図18に示すように、図6に前述したばねの形態の感知アタッチメント440は、血管414の動脈瘤嚢412内に展開されてもよく、エンドグラフト416の外表面と接触してもよい。
【0207】
血行動態及び他のパラメータの長期モニタリングに加えて、本明細書に記載される感知アタッチメントは、任意のエンドバスキュラーグラフトに汎用的である利点を提供し、グラフトの設計に影響を与えることなく、処置の時に、全身的又は全身的のいずれかで、経皮的にグラフト上に構築され得る。
【0208】
別の方法として、感知アタッチメントは、血管内グラフトに接触しない(又は最小限に接触しない)、又は大動脈瘤嚢のルーメンに顕著に接触しないように、大動脈瘤嚢内に配置され得る。このオプションは、図19に示される。エンドバスキュラーグラフト416が血管内414内に展開されると、センサ452を含む感知アタッチメント450は、動脈瘤嚢に対する動脈のエンドグラフトの近位シール及び遠位シールにより、動脈瘤嚢412内に捕捉される。1つの実施形態では、感知アタッチメントは、ステントグラフトの長さを囲むが、送付されたグラフトの外径よりも内径が大きな非圧縮サイズを有する。このようにして、感知アタッチメントは、ステントグラフトの表面に対して押し付けるのではなく、動脈瘤嚢内で効果的にフロートし、フープ応力によって定位置に保持される。
【0209】
1つの実施形態では、感知アタッチメントは、医療デバイスの数センチ以内、すなわち、1又は2又は3センチ以内等、医療デバイスに非常に近い。1つの実施形態では、感知アタッチメントは、医療デバイスの周囲に適合するようにサイズ付けられるが、医療デバイスの外壁にぴったりと嵌合しない。代わりに、感知アタッチメントは、医療デバイスの周囲に適合するが、医療デバイスの外表面と感知アタッチメントの内表面との間のギャップを残す。このように、感知アタッチメントは、医療デバイスの外面に擦り付けず、分解を引き起こす可能性がある。例えば、感知アタッチメントが、外径(又は外断面距離)が35mmである医療機器、例えば、グラフト又はステントグラフトと関連付けられることが意図される場合、感知アタッチメントは、内径(又は内断面距離)が35mm超、例えば、正確にもしくは約36mm、又は正確にもしくは約37mm、又は正確にもしくは約38mm、又は正確にもしくは約39mm、又は正確にもしくは約40mm、又は正確にもしくは約41mm、又は正確にもしくは約42mm、又は正確にもしくは約43mm、又は正確にもしくは約44mm、又は正確にもしくは約45mmのうちのいずれかであり得る。感知アタッチメントは、それが位置する本体空洞内に嵌合する必要があり、その端部に対して、感知アタッチメントは、本体空洞、例えば、動脈瘤嚢の内径(又は内側断面距離)よりも小さい外径(又は外側断面距離)を有してもよい。体腔、例えば、動脈瘤嚢が、約50mmの内径(又は内側断面距離)を有する場合、感知アタッチメントは、約50mm未満、例えば、正確に又は約49mm、又は48mm、又は47mm、又は46mm、又は45mm、又は44mm、又は43mm、又は42mm等の外径(又は外側断面距離)を有してもよい。一実施形態では、感知アタッチメントは、感知アタッチメントの内径であり得る内断面距離を有し、その内断面距離は約35mm~45mmの範囲内である。医療デバイスが20mm~35mmの範囲の外側断面距離を有する場合、感知アタッチメントは、医療デバイスの外側断面距離よりも1~5mm大きな内側断面距離を有してもよく、例えば、感知アタッチメントは、21mm~40mmの内断面距離を有してもよい。実施形態では、感知アタッチメントは、15mm~20mm、又は20mm~25mm、又は25mm~30mm、又は30mm~35mm、又は35mm~40mmの内断面距離を有する。実施形態では、感知アタッチメントは、内側断面距離を有し、内側断面が15~20mm、20~25mm、25~30mm、30~35mm、35~40mm、及び40mm~45mmからなる群から選択される円又は本質的に円である場合、直径であり得る。内側断面距離は、内側断面が円又は本質的に円でない場合、感知アタッチメントの断面に見られるように、内側表面上の点から真向かいの最短距離である。外側断面距離は、外側断面が円又は本質的に円でない場合、感知アタッチメントの断面に見られるように、外側表面上の基準点と、基準点の真向かいにある別の点との間の最も遠い距離である。実施形態では、感知アタッチメントは、20mm~50mm、又は20mm~25mm、又は25mm~30mm、又は30mm~35mm、又は35mm~40mm、又は40mm~45mm、又は45mm~50mmの外側断面距離を有する。実施形態では、感知アタッチメントは、外側断面距離を有し、外側断面が、20mm~25mm、25mm~30mm、30mm~35mm、35mm~40mm、40mm~45mm、及び45mm~50mmからなる群から選択される円又は本質的に円である場合、直径であり得る。一実施形態では、前述のサイズを有する感知アタッチメントは、図6に示すようなばねの形状を有し、インビボは、図18に示すような管状医療デバイスを囲む。ここで、感知アタッチメントは、管状医療デバイスの外表面に対して圧縮されないほど十分に大きな内断面を有するように選択される。ばねの軸を下方に見ることによって決定されるばねの内側断面距離及び外側断面距離。ここで、軸は、ばねの円の中心又は他の断面形状を識別し、断面距離は、その中心点と交差する直線の長さである。
【0210】
一実施形態では、図19に示す状況における感知アタッチメントは、複数のセンサを含み、センサの各々は、ステントグラフトに対して制御された配向を有する。感知アタッチメントは、ステントグラフトの周りに完全に延在し、ステントグラフトは、動脈瘤嚢の上下の両方で血管に固定的に接触するため、動脈瘤嚢内の感知アタッチメントは、反転又は上下逆転することができない。これは、ステントグラフトに対して固定された配向にとどまらなければならない。ステントグラフト及び感知アタッチメントの相対的配向は固定されており、センサは感知アタッチメント上に固定された配向を維持するため、センサはステントグラフトに対して一定で制御された既知の配向を有する。
【0211】
一実施形態では、本開示は、ステントグラフト及び感知アタッチメントを含むシステムを提供し、前記ステントグラフトが、前記ステントグラフトの非圧縮状態で決定される外径を有し、前記感知アタッチメントが、前記感知アタッチメントの非圧縮及び非膨張状態で決定される内径を有し、前記感知アタッチメントの内径が前記ステントグラフトの外径よりも大きいので、前記感知アタッチメントが前記ステントグラフトの外面に嵌合するが、前記外面と接触しない。感知アタッチメントは、感知アタッチメントの本体に対して固定された配向にある複数のセンサを有し、センサは、例えば、圧力センサ又はフローセンサであってもよい。一実施形態では、本開示は、図19に示すような、本システムが患者に植え込みされ、ステントグラフトが動脈瘤嚢を横断し、感知アタッチメントがステントグラフトの外側を取り囲み、かつ動脈瘤嚢内に位置する、方法を提供する。実施形態では、感知アタッチメントは、15mm~20mm、又は20mm~25mm、又は25mm~30mm、又は30mm~35mm、又は35mm~40mmの内断面距離を有する。実施形態では、感知アタッチメントは、内側断面距離を有し、内側断面が15~20mm、20~25mm、25~30mm、30~35mm、35~40mm、及び40mm~45mmからなる群から選択される円又は本質的に円である場合、直径であり得る。内側断面距離は、内側断面が円又は本質的に円でない場合、感知アタッチメントの断面に見られるように、内側表面上の点から真向かいの最短距離である。外側断面距離は、外側断面が円又は本質的に円でない場合、感知アタッチメントの断面に見られるように、外側表面上の基準点と、基準点の真向かいにある別の点との間の最も遠い距離である。実施形態では、感知アタッチメントは、20mm~50mm、又は20mm~25mm、又は25mm~30mm、又は30mm~35mm、又は35mm~40mm、又は40mm~45mm、又は45mm~50mmの外側断面距離を有する。実施形態では、感知アタッチメントは、外側断面距離を有し、外側断面が、20mm~25mm、25mm~30mm、30mm~35mm、35mm~40mm、40mm~45mm、及び45mm~50mmからなる群から選択される円又は本質的に円である場合、直径であり得る。一実施形態では、前記上述のサイズを有する前記感知アタッチメントは、図6に示すようなばねの形状を有し、例えば図18に示すような管状医療デバイスをインビボで取り囲み、前記感知アタッチメントは、前記管状医療デバイスの前記外面に対して圧縮されない、十分に大きな内側断面を有するように選択されるが、代わりに前記感知アタッチメントと前記管状医療デバイスとの間にギャップ、例えば図13Aに示す形状を有する感知アタッチメントについて図19に示すようなギャップがある。
【0212】
本開示は、便宜上番号付けされた以下の例示的な実施形態を提供する。
1)管状医療デバイス用の感知アタッチメントであって、
a.センサと、
b.別の装置への体内通信を提供するように構成された通信インターフェースと、
i.グラフト及びステントグラフトから選択される前記管状医療デバイスの周りに合う形状を有する弾性又は超弾性本体であって、前記形状が、任意で15mm~45mmの範囲の内断面距離及び任意で20mm~50mmの範囲の外断面距離を有する、弾性又は超弾性本体と、
ii.ニチノールから形成されるばねの形状の本体であって、前記ばねが、任意選択的に15mm~45mmの範囲の内断面距離、及び任意選択的に20mm~50mmの範囲の外断面距離を有する、本体と、を備える。
2)本体が、固体又は中空のフィラメントの形態である、実施形態1に記載の感知アタッチメント。
3)本体がモノフィラメント又はマルチフィラメントの形態である、実施形態1に記載の感知アタッチメント。
4)本体が中空フィラメントの形態である、実施形態1に記載の感知アタッチメント。
5)本体が、ニチノールを含む中空フィラメントの形態であり、中空フィラメントがルーメンを有する、実施形態1に記載の感知アタッチメント。
6)本体がニチノールを含む中空フィラメントの形態であり、中空フィラメントが中空フィラメントの壁に囲まれたルーメンを有し、壁がルーメンに面する内面とルーメンから離れた外面を有し、中空フィラメントが、その長さに沿って複数のカットを有し、中空フィラメントの外表面から中空フィラメントのルーメン内に延在する、実施形態1に記載の感知アタッチメント。
7)本体が、ニチノール、前記中空フィラメントが、前記中空フィラメントの壁によって囲まれたルーメンを有し、前記壁が、前記ルーメンに面する内面及び前記ルーメンから離れて面する外面を有し、中空フィラメントがその長さに沿った複数の切断を有する場合、前記中空フィラメントの前記外表面から前記中空フィラメントの前記ルーメン内に延在する各カットと、前記複数のカットが、互いに1~20mm分離される、実施形態1に記載の感知アタッチメント。
8)本体がばねの形状である、実施形態1に記載の感知アタッチメント。
9)本体がばねの形状であり、ばねが15mm~20mmの内断面距離を有する、実施形態1に記載の感知アタッチメント。
10)本体がばねの形状であり、ばねが20mm~25mmの内断面距離を有する、実施形態1に記載の感知アタッチメント。
11)本体がばねの形状であり、ばねが25mm~30mmの内断面距離を有する、実施形態1に記載の感知アタッチメント。
12)本体がばねの形状であり、ばねが30mm~35mmの内断面距離を有する、実施形態1に記載の感知アタッチメント。
13)本体がばねの形状であり、ばねが35mm~40mmの内断面距離を有する、実施形態1に記載の感知アタッチメント。
14)本体がばねの形状であり、ばねが40mm~45mmの内断面距離を有する、実施形態1に記載の感知アタッチメント。
15)本体がばねの形状であり、ばねが20mm~25mmの外断面距離を有する、実施形態1に記載の感知アタッチメント。
16)本体がばねの形状であり、ばねが25mm~30mmの外断面距離を有する、実施形態1に記載の感知アタッチメント。
17)本体がばねの形状であり、ばねが30mm~35mmの外断面距離を有する、実施形態1に記載の感知アタッチメント。
18)本体がばねの形状であり、ばねが35mm~40mmの外断面距離を有する、実施形態1に記載の感知アタッチメント。
19)本体がばねの形状であり、ばねが40mm~45mmの外断面距離を有する、実施形態1に記載の感知アタッチメント。
20)本体がばねの形状であり、ばねが45mm~50mmの外断面距離を有する、実施形態1に記載の感知アタッチメント。
21)本体が時計回りに走るばねの形状にある、実施形態1に記載の感知アタッチメント。
22)本体が反時計回りに走るばねの形状である、実施形態1に記載の感知アタッチメント。
23)本体が輪の形状にある、実施形態1に記載の感知アタッチメント。
24)本体がばねの形状の中空モノフィラメントを備える、実施形態1に記載の感知アタッチメント。
25)感知アタッチメントが生体適合性である、実施形態1に記載の感知アタッチメント。
26)本体が弾性又は超弾性である、実施形態1に記載の感知アタッチメント。
27)本体が形状記憶材料を含む、実施形態1に記載の感知アタッチメント。
28)本体がニチノールを含む、実施形態1に記載の感知アタッチメント。
29)本体がエラストマープラスチックを含む、実施形態1に記載の感知アタッチメント。
30)本体が本体の表面上にポリマーコーティングを含む、実施形態1に記載の感知アタッチメント。
31)本体が、本体の表面上に潤滑コーティングを含む、実施形態1に記載の感知アタッチメント。
32)スリーブが本体の表面の少なくとも一部分の周りに位置する、実施形態1に記載の感知アタッチメント。
33)センサが、流体圧力センサ、流体体積センサ、接触センサ、位置センサ、パルス圧力センサ、血液体積センサ、血流センサ、化学センサ(例えば、血液及び/又は他の流体)、代謝センサ(例えば、血液及び/又は他の流体)、加速度計、機械的圧力センサ及び温度センサから選択される、実施形態1に記載の感知アタッチメント。
34)センサが圧力センサである、実施形態1に記載の感知アタッチメント。
35)センサが複数の圧力センサである、実施形態1に記載の感知アタッチメント。
36)センサがMEMSセンサである、実施形態1に記載の感知アタッチメント。
37)センサが気密封止されている、実施形態1に記載の感知アタッチメント。
38)実施形態1の感知アタッチメントは、電源をさらに備える。
39)実施形態1の感知アタッチメントは、電源及び電源によって電力供給される様々な回路を有する電子アセンブリをさらに備え、電子アセンブリは、ヒューズ、スイッチ、クロック発生器及び電力管理ユニット、メモリ及びコントローラから選択される構成要素のうちの1つ以上を備える。
40)通信インターフェースが、アンテナと結合する無線周波数(RF)トランシーバ及びフィルタを含む、実施形態1に記載の感知アタッチメント。
41)通信インターフェースは、一対の電極と結合する組織導電性通信回路を含む、実施形態1に記載の感知アタッチメント。
42)通信インターフェースは、音響変換器と結合するデータ・オーバー・サウンド回路を含む、実施形態1に記載の感知アタッチメント。
43)実施形態1~42のいずれかに記載の感知アタッチメントと、ステントグラフトとを含むキットであって、前記ステントグラフトが、少なくとも約1mm、前記感知アタッチメントの内側断面距離よりも小さい外側断面距離を有する、キット。
44)実施形態1~42のいずれか1つと、グラフトとの感知アタッチメントを含むキットであって、前記グラフトが、前記感知アタッチメントの内断面距離よりも少なくとも約1mm短い外断面距離を有する、キット。
45)ステントグラフトに関連する実施形態1~42のいずれか1つを感知アタッチメントするシステム。
46)グラフトに関連する実施形態1~42のいずれか1つを感知アタッチメントするシステム。
47)医療デバイス及び前記医療デバイスの外部に位置する感知アタッチメントを含むシステムを作製する方法であって、
a.グラフト及びステントグラフトからなる群から選択される医療デバイスであって、前記医療デバイスが内表面及び外表面を有する、医療デバイスを提供することと、
b.内側及び外側を有する実施形態1の感知アタッチメントを選択し、前記内側は内径を有し、前記感知アタッチメントの前記内径は、前記医療デバイスの前記外径よりも少なくとも1mm大きい、選択することと、
c.前記感知アタッチメントを前記医療デバイスの周りに配置するか、又は前記感知アタッチメントを通して前記医療デバイスを配置するかのいずれかと、を含む、方法。
48)医療デバイス及び前記医療デバイスの外部に位置する感知アタッチメントを含むシステムを作製する方法であって、
a.グラフト及びステントグラフトからなる群から選択される医療デバイスであって、前記医療デバイスが内表面及び外表面を有する、医療デバイスを提供することと、
b.内側及び外側を有する実施形態1の感知アタッチメントを選択することであって、前記内側が内径を有し、前記感知アタッチメントの前記内径が、15mm~20mm、20mm~25mm、25mm~30mm、30mm~35mm、35mm~40mm及び40mm~45mmから選択され、前記医療デバイスの前記外径よりも大きい、選択することと、
前記感知アタッチメントを前記医療デバイスの周りに配置するか、又は前記感知アタッチメントを通して前記医療デバイスを配置するかのいずれかと、を含む、方法。
【0213】
図15及び図19では、感知アタッチメントは、センサ103を有するものとして示されている。見やすくするために、センサは図16図17及び図18の図面には示されていない。しかしながら、図16図17及び図18に図示するように、感知アタッチメントが植え込みされたステントグラフトと関連付けられる場合、感知アタッチメントは、本明細書で論じるように少なくとも1つのセンサを有するであろう。また、AAAグラフトの内側、すなわち、全画面表示で配置された感知アタッチメントの例が図16に図示されており、ここで感知アタッチメント122は、完全に遠位位置でステントグラフト内にあり、感知アタッチメント120は、部分的及び部分的、すなわち、ステントグラフトの外面上、近位位置で配置され、ここで血液がステントグラフトの近位端から遠位端へ流れる。図15図17、及び図18は、ステントグラフトの全体的総腔表面上に位置する感知アタッチメントを示すが、代わりに、感知アタッチメントは、ステントグラフトの管腔表面上に位置することができる。また、図15図17及び図18は、ステントグラフトの中心又は本体の周りに位置する感知アタッチメントを、動脈瘤嚢内に示すが、代わりに、感知アタッチメントは、ステントグラフトの近位端及び/又は遠位端に位置することができる。
【0214】
代替的な実施形態では、無線加速度計(複数可)及び無線静電容量式圧力センサを有する感知アタッチメントを、動脈瘤嚢内のエンドグラフトの外部に位置する感知アタッチメントと併せて使用して、動脈瘤嚢領域内及び血管内の経管圧測定値を取得することができる。動脈瘤嚢内の圧力は、エンドグラフトによる流れから除外されているため、血管よりもはるかに低い。エンドバスキュラーグラフトによって良好に密封された動脈瘤嚢圧は、動脈圧60~140mmHg、脈圧40~60mmHgに対して、通常10~30mmHg、脈圧5~10mmHgの範囲である。エンドリークがある場合、動脈瘤嚢圧が上昇し、平均経管圧及び脈圧の減少を引き起こす。これにより、グラフトの壁運動に区分的変化が生じ、その結果、加速度計信号に変化が生じる。経管圧の変化に加えて加速度計信号を有することは、ELを両方のセンサ(加速度計及び圧力)として示す圧力センサのドリフトを示す偽陽性から保護して、エンドリークの存在を診断することになる。
【0215】
冠状動脈用途では、実際の冠状動脈ステントとの接触を避けるように、病変の近位及び遠位に感知アタッチメントを植え込みする。各位置の圧力の測定を通して、冠動脈の流量、圧力、経時的な脈圧変化に関する詳細情報が、標準治療である6か月から1年毎の個別のモニタリングと比較して、はるかに忠実な変化について患者及び臨床医に警告する。
【0216】
植え込み型医療デバイスの場合、感知アタッチメントは、植え込み前、すなわち、術前、又は植え込み中、すなわち、術中、又は植え込み型医療デバイスが患者に植え込みされた後、すなわち、術後のいずれかで、医療デバイスと関連付けられ得る。
【0217】
一態様では、感知アタッチメントは、医療デバイスが患者に植え込みされる、すなわち、手術前の処置の前に、医療デバイスと関連付けられる。1つの実施形態では、感知アタッチメントは、手術室の医療デバイスと関連付けられるが、手術開始前である。一実施形態では、感知アタッチメントは、医療デバイスが外科手術センターへの出荷のために包装される時間の前に医療デバイスと関連付けられ、その結果、医療デバイスは、すでに医療デバイスと関連付けられる感知アタッチメントと共に手術室に到着する。
【0218】
一実施形態では、感知アタッチメントは、グラフトと関連付けられる。グラフトは、典型的には、外科手術中に患者に植え込みされ、グラフトは、位置間に置かれ、すなわち、患者の管構造の一部分が切り出され、グラフトは位置間に、すなわち、管が切り出された場所に位置付けられる。一実施形態では、関連する感知アタッチメントを有するグラフトは、位置間血管移植に使用される。位置間手術については、感知アタッチメントは、手術の開始前にグラフトと関連付けられ得る。1つの実施形態では、感知アタッチメントは、グラフトの内部と関連付けられ、すなわち、感知アタッチメントは、グラフトの全体的又は部分的(腹部)に配置される。このようにして、感知アタッチメントに取り付けられたセンサは、患者に関連する感知アタッチメントを有するグラフトを植え込みした後、グラフトを通って流れる流体を特徴付ける検出及び/又は測定を行うことができる。センサが流体圧力及び/又は流体流れを検出する場合、センサは、感知アタッチメントの内側、すなわち、グラフトのルーメンに向かって面する感知アタッチメントの側面に位置するべきである。一実施形態では、グラフトは、入口に位置する一方とグラフトの出口に位置する他方の2つの感知アタッチメントと関連付けられ、感知アタッチメント上のセンサは、グラフトのルーメンを通って流れる流体と接触している。
【0219】
感知アタッチメントは、非圧縮状態から感知アタッチメントを圧縮することによって、グラフトの内部と関連付けられてもよく、すなわち、自然な状態であり、圧縮状態になり、前記感知アタッチメントを前記圧縮状態で維持することと、前記感知アタッチメントを前記グラフト内の所望の位置に配置しながら、前記感知アタッチメントを前記圧縮状態に維持することと、次いで、前記感知アタッチメントを前記圧縮状態から解放して、前記感知アタッチメントがその自然状態、すなわち、非圧縮状態に戻る。非圧縮状態は、感知アタッチメント物の外面が、グラフトの布の内面に、ある量の圧力で接触するようなサイズを有するべきである。圧力の量は、感知アタッチメントをグラフト内の定位置に維持するのに十分であるべきである。グラフトの内壁に押し付ける感知アタッチメントの圧力は、フープ応力を生じさせ、このフープ応力は、感知アタッチメントをグラフト内で定位置に保持するのに十分であるべきである。本明細書に記載の送達システムは、グラフトを有する部位に圧縮された感知アタッチメントを移し、その後、所望の時に、感知アタッチメントを圧縮状態から解放し、その自然な状態を採用できるように使用され得る。
【0220】
一実施形態では、本開示は、感知アタッチメントと関連付けられたグラフトを提供する。任意選択で、会合は、感知アタッチメントをグラフトのルーメン内に完全に又は部分的に配置してもよい。1つの実施形態では、付着物上のセンサは、グラフトが患者に植え込みされるとき、センサがグラフトを通過する流体と接触するように、すなわち、グラフトと接触しないようにしてもよい。任意選択で、感知アタッチメントは、2つの感知アタッチメントであってもよく、1つはグラフトの各端部に配置され、それぞれの場合、感知アタッチメントはグラフト内に配置される。一実施形態では、本開示は、感知アタッチメントをグラフトと関連付ける方法を提供し、方法は、感知アタッチメントをグラフトのルーメン内に配置することを含む。任意選択で、感知アタッチメントは、それがグラフト内に配置された時に圧縮状態にあり、次いで、それがグラフト内の所望の位置に位置付けられ、フープ応力によってグラフト内の定位置に保持された後、圧縮状態から解放される。1つの実施形態では、本開示は、本開示による感知アタッチメントと関連付けられたグラフトの位置間植え込みを含む血管内の流体を監視する方法を提供し、次いで本明細書に記載されるように、感知アタッチメントのセンサを使用してグラフト内を流れる流体を監視する方法を提供する。
【0221】
一実施形態では、本開示は、感知アタッチメントに関連付けられたステントグラフトを提供する。感知アタッチメントとステントグラフトとの関連は、AAAステントグラフトを例として使用して詳細に説明される。しかしながら、同じ開示は、他のステントグラフト、例えば、他のエンドバスキュラーステントグラフト、並びに胃腸ステントグラフト及び尿ステントグラフトに適用される。
【0222】
AAAには2つの主要な治療法があり、これは開腹外科修復術及び血管内動脈瘤修復術(EVAR)として知られている。外科的修復は、典型的には、大動脈の拡張部分を開くこと、合成管を挿入することと、管の周りに動脈瘤嚢を閉じることとを含む。外科的修復の場合、本開示の感知アタッチメントは、手術室のステントグラフトと関連付けられ得る。例えば、ばねの形状を有する感知アタッチメントは、ステントグラフトの外周の周りに取り付けられてもよく、感知アタッチメントと医療デバイスの組み合わせは、大動脈の拡張部分に挿入され、その後、組み合わせの周りの動脈瘤嚢を閉じる。同じ手順は、感知アタッチメントが任意の他の形状を有する場合、例えば、感知アタッチメントがクリップの形状を有する場合、感知アタッチメントがステントグラフト上にクリップ留めされてもよく、又は感知アタッチメントがクランプの形状(例えば、カフブレスレット形状)を有する場合、それがステントグラフト上にクランプされてもよく、いずれの場合においても、ステントグラフトに関連付けられた感知アタッチメントの組み合わせが動脈瘤嚢に挿入される。
【0223】
大動脈の動脈瘤領域を横切ってステントグラフトを植え込みする低侵襲性血管内動脈瘤修復(EVAR)治療は、開腹手術の代替又は改善として開発されてきた。EVARは典型的には、送達カテーテルを大腿動脈に挿入し、X線可視化を介してカテーテルを動脈瘤の部位に誘導し、合成ステントグラフトをカテーテルを介してAAAに送達することを含む。ステントグラフトは、送達カテーテル内に圧縮形態で含有される。AAAの部位に到達すると、圧迫されたステントグラフトは送達カテーテルから排出され、その後、ステントグラフトはステントグラフトの弾性の性質により望ましい形状及びサイズまで拡張される。本開示によると、感知アタッチメントはステントグラフトと関連付けられ、組み合わせは送達カテーテル内に圧縮される。感知アタッチメントとステントグラフトの圧縮された組み合わせがAAAの部位に送達されると、組み合わせは送達カテーテルから排出されてもよく、ステントグラフト及び関連する各感知アタッチメントは、ステントグラフトと感知アタッチメントの弾性の性質により、それぞれの形状及びサイズに拡張する。
【0224】
一実施形態では、本開示は、感知アタッチメントに関連付けられたステントグラフトを提供する。任意選択で、会合は、感知アタッチメントをグラフトのルーメン内に完全に又は部分的に配置してもよい。アタッチメント上のセンサは、ステントグラフトが患者に植え込みされると、センサがグラフトを通過する流体に接触するように、接触、すなわち、ステントグラフトのグラフトに面しない場合がある。任意選択で、会合は、ステントグラフトの外表面に対して、すなわち、ステントグラフトのルーメン内に完全になく、感知アタッチメントを完全又は部分的に配置してもよい。場合により、取り付け部のセンサは、ステントグラフトが患者に植え込みされるとき、動脈瘤嚢の領域においてグラフトの周りを通過する流体と接触しないように、ステントグラフトの接触に向かってはならない。任意選択で、感知アタッチメントがアルミナ的に配置される時、感知アタッチメントは、ステントグラフトの様々な端部に配置される、2つ又は3つの感知アタッチメントであってもよい。1つの実施形態では、3つの感知アタッチメントは、ステントグラフトの各オリフィスに1つずつ、平均して配置される。このように、センサが圧力センサ又は他の流体測定センサである場合、センサは、ステントグラフトに出入りする流体を監視できる。
【0225】
一実施形態では、本開示は、感知アタッチメントをステントグラフトと関連付ける方法を提供し、方法は、感知アタッチメントをステントグラフトのルーメン内に配置することを含む。任意選択で、感知アタッチメントは、ステントグラフト内に配置された時に圧縮状態にあり、その後、それがステントグラフト内の所望の位置に位置付けられ、フープ応力によってステントグラフト内の定位置に保持された後、圧縮状態から解放される。一実施形態では、本開示は、ステントグラフト内の流体を監視する方法を提供し、方法は、本明細書に記述されたように、本開示の感知アタッチメントに関連付けられたステントグラフトを動脈瘤嚢内に外科的に配置し、次いで感知アタッチメントのセンサを使用してステントグラフト内を流れる流体を監視することを含む。
【0226】
一実施形態では、本開示は、感知アタッチメントをステントグラフトと関連付ける方法を提供し、方法は、感知アタッチメントをステントグラフトの外面に対して配置することを含む。任意選択で、感知アタッチメントは、ステントグラフトの外表面に対して配置され、その後、ステントグラフトの周りの所望の位置に位置した後に拡張状態から解放されて、その自然、すなわち非拡張であるがまた非圧縮状態を採用し、フープ応力によってステントグラフトの周りに定位置に保持されるとき、拡張状態にある。1つの実施形態では、本開示は、本明細書に記載するように、ステントグラフトの外部の状態を監視する方法を提供し、方法は、本開示の感知アタッチメントに関連するステントグラフトを動脈瘤嚢内に外科的に配置し、次いで、感知アタッチメント部のセンサを使用して、動脈瘤嚢内のがステントグラフトの外側の状態を監視することを含む。
【0227】
一態様では、感知アタッチメントは、同じ手順中に医療デバイスと関連付けられ、それによって医療デバイスは患者に植え込みされる。このオプションは、感知アタッチメントが図5A図5C、又は図6にあるようにばね形状であり、医療デバイスがAAAステントグラフトである場合に説明するが、本明細書に説明されるように、同じ原理が他の感知アタッチメント及び植え込み型医療デバイスに適用される。
【0228】
一態様では、エンドバスキュラーグラフトへの感知アタッチメントの導入は、医師によって使用される腹部大動脈瘤治療の標準的な方法を妨害しない。例えば、AAAグラフトの一次グラフトセクションのシーティングの後、感知アタッチメントを担持する二次的経皮的送達システムがAAA嚢内に入り、感知アタッチメントをAAA一次グラフトの最大直径の周りに展開し、センサシステムが経皮的送達システムから完全に展開されるまでグラフトを下方に延びる位置に位置する。一実施形態では、センサは、医療デバイスグラフトによるAAA修復の周囲1度から360度までの、AAA嚢内の空間の任意のラジアンを覆うように配置されてもよい。任意選択で、例えば、ばね形状を有する感知アタッチメントは、植え込みされたグラフトの外径の周りで解放されてもよく、二次的腸骨肢シールの最終的な取り付けが完了する前に又は後に解放されてもよい。
【0229】
腹部大動脈瘤に対するAAAグラフト治療システムの外径の周りに位置する場合、前記ステントグラフトに隣接する場所に前記感知アタッチメントを保持する前記圧縮ばね力と、感知アタッチメントの本体の形状によって生成されてもよく、例えば、前記一次管状フレーム構造自体と、を含み、又は前記感知取付プラットフォーム基部を構成するニチノール管の組み合わせ構造において、通信アンテナ、例えば、前記通信アンテナを構成する白金イリジウムワイヤをさらに備える、請求項1に記載の電気光学素子。感知アタッチメントの特徴、特に金属の特徴は、大直径及び小直径がある場合に、単直径構成の円形又は複数の直径構成を維持し得る、必要な内向きばね力を達成するために使用され得る。内向きのばね力は、ヒトの解剖学的構造におけるAAAの内径又はグラフト材料のシール機能に最小限の影響を有するべきである。
【0230】
任意選択で、例えば、ばね形状を有する感知アタッチメントは、大動脈腹部グラフト治療システムの内径の内側で解放されてもよく、AAA治療グラフトの腸骨分岐部の下に外れないように、シート自体が解放されてもよい。このようにして、感知アタッチメントは、血液波の形状だけでなく、血液の経路に配置されるセンサを通して、波形への影響も感知し得る。
【0231】
図16に示す状況を達成するための1つの方法では、エンドグラフトは正常に挿入され、その後に感知アタッチメントが挿入され、血管系に完全に展開する前にエンドグラフトの上に配置される。これは、葉巻環のようなものである。感知アタッチメントは、動脈瘤嚢内のエンドグラフトに沿って軸方向に適切な位置に移動され、エンドグラフトは拡張され、それによって、感知アタッチメントの内径がエンドグラフトの外径と接触し、それにより感知アタッチメントの固有のフープ応力が、任意の移動を停止するエンドグラフトに対して感知アタッチメントを固定する。感知アタッチメントの軸移動に対する第2の保護措置として、感知アタッチメントは、動脈瘤嚢がエンドバスキュラーグラフトを介して「壁から外される」ために遠位に移動できない。
【0232】
一態様では、感知アタッチメントは、処置後に医療デバイスと関連付けられ、それによって医療デバイスが患者に植え込みされる。このオプションは、感知アタッチメントがばね形状を有し、かつ医療デバイスがAAAステントグラフトである場合に説明するが、本明細書に記載される他の感知アタッチメント及び他の植え込み型医療デバイスにも同じ原理が適用される。
【0233】
一態様では、本開示は、送達システムを通して血管系に入り、インプラントが血管構造内に位置付けられた、類似の指定領域で感知アタッチメントを解除するために指定部位を追跡するための、単一又は多管構造カテーテルを通して送達可能な幾何学的形状の感知アタッチメントを提供する。
【0234】
関連付けた後、感知アタッチメントは、グラフト又は血管壁の周りを巻き付けて、AAAグラフト又はAAA Sac領域と相互作用することによって位置を維持し、壁に対して対向する力によって、コイルの長さに基づいて壁に固定するか、又はスタブリングして、非膨張腹部大動脈と併せて、拡張動脈瘤壁の基部と接触して、動脈壁への拡張動脈瘤を通り、動脈壁への移行を行う。
【0235】
本明細書で言及するように、感知アタッチメントは、手術前、手術中、又は手術後のいずれかで、医療デバイスと関連付けられ得る。いずれにしても、感知アタッチメントは患者に植え込みされる必要がある。感知アタッチメントが動作前に医療デバイスと関連付けられるとき、感知アタッチメント及び関連医療デバイスの組み合わせは、感知アタッチメント及び関連医療デバイスが患者に共送達されるように、単一の送達システム内に配置され得る。しかしながら、感知アタッチメントが術中又は術後のいずれかで医療デバイスと関連付けられる場合、感知アタッチメント及び医療デバイスは、別個の送達システム、すなわち、医療デバイスの1つの送達システムと、感知アタッチメント用の別個の送達システムを使用して患者に送達される。
【0236】
一実施形態では、カテーテル送達システムは、患者に感知アタッチメントを送達するために使用される。1つの実施例において、カテーテル送達システムは、感知アタッチメントのみ、又は医療デバイスと関連した感知アタッチメントのいずれかを収容するように設計される。AAA治療を行う医師は、ステントグラフトのカテーテル送達システムに精通している。本開示は、AAA治療を実施する際に医師が熟知しているカテーテル送達システムと類似したカテーテル送達システムを提供する。この実施形態では、医師は、AAAの治療のために既に開発された自身のスキルを使用して、治療される患者に本開示の感知アタッチメントを送達してもよい。この実施形態は、感知アタッチメントのみが提供される場合について記述されるが、感知アタッチメントと医療デバイスの組み合わせが送達される場合、同じ原理が適用される。
【0237】
カテーテル送達システムを介して医療デバイスを送達するために、弾性医療デバイスは、大腿動脈に挿入され得る非常に小さなサイズに圧縮される。これは、カテーテル送達システムを介してステント又はステントグラフトを送達及び植え込みするための現在の実践において一般的に行われる。医療デバイスは、非常に小さな寸法に圧縮され、その後、カテーテル送達システムによってその小さな寸法で維持され、その後、動脈を通る送達カテーテルの進行性の移動によって動脈瘤の部位に送達される。医療デバイスは、典型的には、送達カテーテルの先端部内に保持される。送達カテーテルの先端部が、医師が担持される医療デバイスを展開したい場所に到達した時、送達カテーテル上の解放機構が医師によって起動され、これにより、医療デバイスが送達カテーテルから解放される。医療デバイスの弾性の性質から、送達カテーテルから解放された時に非圧縮の寸法及び形状を想定する。この同じ原理は、患者の所望の部位に、感知アタッチメント又は感知アタッチメントと関連する医療デバイスの組み合わせを送達するために適用される。
【0238】
図20及び図21は、圧縮状態にある感知アタッチメント510のための送達装置500の例示的実施形態を示す。図20及び図21は、感知アタッチメント510の送達に関連して論じられるが、感知アタッチメントが、例えば、ステントグラフト等の医療デバイスと関連しているとき、同じ原理が適用される。したがって、以下の考察では、感知アタッチメント510への言及は、感知アタッチメントとステントグラフト又は他の医療デバイスとの組み合わせに等しく適用される。
【0239】
図20及び図21の送達装置500は、送達カテーテル520及び送達カテーテル520に動作可能に結合されたハンドル550を含み得る。送達カテーテル520は、近位端及び遠位端を有し、またそれを通って延びるルーメンを有し、ここでルーメンは長さ及び断面積を有する。圧縮状態の感知アタッチメント510は、送達カテーテルのルーメン内に完全に位置し、ルーメンの遠位端で510dからルーメンの近位端で510pまで延在する。送達装置500はまた、送達カテーテル520のルーメン内にスライド可能に配置されるプッシュロッド530を含む。プッシュロッド530の一部分が図21に示されており、プッシュロッド530の残りの部分は、感知アタッチメント510の後ろにあり、したがって、図21の眺めの中には見ることができない。プッシュロッド530は、圧縮感知アタッチメントに隣接しているが、その内部ではない。言い換えれば、プッシュロッド530及び感知アタッチメント510は隣接しているが、プッシュロッド530が圧縮感知アタッチメント510の中又は中を通らないという点で分離している。
【0240】
図21に示すように、送達カテーテル520の遠位端部分は、半径方向に圧縮された構成で、圧縮された感知アタッチメント510の少なくとも一部分及び一実施形態ではすべてを覆う及び制約する遠位シース524を含み得る。したがって、送達装置500は、送達カテーテルのルーメンの長さの一部を覆う遠位移動可能なシース524を含み、ルーメンの一部は、プッシュロッド530の一部分及び感知アタッチメント510の第1の部分を圧縮状態で含む。
【0241】
プッシュロッド530のスライドが移動可能なシース524の移動を引き起こすように、スライド可能に配置されたプッシュロッド530が遠位移動可能なシース524と係合し、移動が圧縮された感知アタッチメント510を露出し、それによって、圧縮された感知アタッチメントがより圧縮された形態を達成できるようにする。言い換えれば、遠位シース524を遠位方向に移動させることで、感知アタッチメント510を露出させ、それによって、圧縮された感知アタッチメントを解放して、より圧縮されていない形態を達成することができる。図21では、遠位可動シース524は遠位方向に移動し、524として示される空間を占有する。実施形態では、プッシュロッドは、固体プッシュロッドであり、可撓性プッシュロッドであり、回転可能なプッシュロッドである。
【0242】
一実施形態では、図21又は図22に示されていない送達装置は、近位移動可能なシースを含み、近位移動可能なシースは送達カテーテルの長さのルーメンの第2の部分を覆い、ルーメンの第2の部分はプッシュロッドの第2の部分及び感知アタッチメントの第2の部分を圧縮状態で含む。ハンドルアセンブリ550は、近位移動可能なシースと係合し、移動を引き起こし得るため、移動は、圧縮された感知アタッチメントの第2の部分を露出し、それによって、圧縮された感知アタッチメントが、より圧縮された形態を達成できるようにする。
【0243】
例えば、近位ハンドル550内の移動可能なスライダねじ(図21又は図22に示されていない、線形スライダとも呼ぶことができる)は、ハンドル550を近位移動可能なシース(図示せず)に接続して、移動が圧縮された感知アタッチメントの第2の部分を露出するように、近位移動可能なシースの移動を提供し得る。近位移動可能なシースは、ハンドルの回転を作動することによって、かつ線形のねじ相互作用を用いて移動させ、近位外側シースをセンサ取り付けシステム上のその位置から近位に移動させることができる。別の選択肢として、係止スライダ及び溝構成を使用して、近位移動可能なシースをハンドルに接続してもよい。
【0244】
近位移動可能なシースは、プッシュロッドとは独立して長手方向に移動することができ、プッシュロッドは遠位移動可能なシースを移動するために使用される。
【0245】
一実施形態では、プッシュロッド及び送達カテーテルは、前記送達カテーテルの遠位端に形成されたオフセットがないように配置される。一実施形態では、圧縮感知剤は、送達カテーテルの遠位端のオフセット内には配置されない。一実施形態では、プッシュロッド及び送達カテーテルは、送達カテーテルの遠位端にくぼみが存在しないように配置される。1つの実施形態では、圧縮感知剤は、送達カテーテルの遠位端のくぼみ内には配置されない。
【0246】
様々な実施形態において、本開示は、
[1]装置であって、
a.近位端及び遠位端を有し、それを通って延びるルーメンを有し、前記ルーメンが長さ及び断面積を有する送達カテーテルと、
b.前記送達カテーテルの前記ルーメン内に完全に位置する、圧縮状態の感知アタッチメントであって、
c.前記送達カテーテルの前記ルーメン内にスライド可能に配置され、前記プッシュロッドが前記圧縮感知アタッチメントに隣接し、かつ前記圧縮感知アタッチメント内にないプッシュロッドと、
d.前記送達カテーテルの前記長さのルーメンの第1の部分を覆う遠位可動シースであって、前記ルーメンの前記第1の部分が前記プッシュロッドの第1の部分及び前記感知アタッチメントの第1の部分を圧縮状態で含む、遠位可動シースと、
e.前記押しロッドのスライドが前記可動式シースの移動を引き起こすように、スライド可能に配置された前記プッシュロッドが前記遠位可動式シースと係合し、前記移動が前記圧縮感知アタッチメントの前記第1の部分を露出し、それによって前記圧縮感知アタッチメントが、より圧縮されていない形態を達成できるようにする、装置。
[2]プッシュロッド及び送達カテーテルが、前記送達カテーテルの前記遠位端に形成されたオフセットがないように配置される、実施形態1に記載の装置。
[3]圧縮感知アタッチメントが送達カテーテルの遠位端のオフセット内に位置しない、実施形態1に記載の装置。
[4]プッシュロッドが固体プッシュロッドである、実施形態1に記載の装置。
[5]プッシュロッドが可撓性のプッシュロッドである、実施形態1に記載の装置。
[6]ハンドル及び近位可動シースをさらに備える、実施形態1に記載の装置であって、ハンドルは、移動可能なスライダねじによって近位可動シースと係合し、近位可動シースは、送達カテーテルのルーメンの長さの一部分を覆い、ルーメンの一部分は、プッシュロッドの一部分と、感知アタッチメントの第2の部分を圧縮状態で含む、装置。
[7]マーカーをさらに含む、実施形態1に記載の装置。
[8]実施形態1に記載の装置は、蛍光透視によって検出可能なマーカーをさらに含む。
[9]実施形態1に記載の装置は、送達カテーテルの遠位部分に存在するマーカーと、送達カテーテルの近位部分に存在するマーカーとをさらに含む。
[10]プッシュロッド上に存在するマーカーと、遠位可動シース上に存在するマーカーとをさらに備える、実施形態1に記載の装置。
[11]実施形態1に記載の装置は、送達システムの遠位セクションの配置に直接的な視覚的通信を提供し、解放開始のために、装填されたセンサ取り付けシステム遠位端の位置を適用するために可視であり、位置付けられるマーカーをさらに含む。
[12]実施形態1に記載の装置は、二次解放開始のために、送達システムの近位セクションの配置に直接的な視覚的通信を提供し、装填されたセンサ取り付けシステム近位端の位置を適用するために可視であり、かつ位置付けられるマーカーをさらに含む。
[13]実施形態1に記載の装置は、解放開始のために、装填されたセンサ取り付けシステムを覆う遠位縁及び近位縁の配置に対して、目に見えるように、かつ直接視覚的な通信を提供するように配置されるマーカーをさらに含む。
[14]解放開始のために、装填されたセンサ取り付けシステム遠位端の放射状配置位置に、直接放射状配向の視覚的通信を提供するために可視であり、位置付けられるメーカーをさらに備える、実施形態1に記載の装置。
[15]近位可動シース上に位置するマーカーをさらに備え、医師が、近位シャフトの径方向、直線移動の処置中に目に見えるように決定することを可能にする、実施形態1に記載の装置。
[16]プッシュロッドが、プッシュロッドの全長を貫通するルーメンを含む、実施形態1に記載の装置。
[17]プッシュロッドが、プッシュロッドの全長を貫通するルーメンを備え、プッシュロッドルーメンが送達カテーテルがガイドワイヤ上を移動することを可能にする、実施形態1に記載の装置。
[18]プッシュロッドが、プッシュロッドの全長を貫通するルーメンを含み、プッシュロッドルーメンが、医師がAAA嚢をフラッシュすることを可能にし、それによって、装置の機能を妨げる可能性のあるAAA嚢内の凝固を確実に行わないようにする、実施形態1に記載の装置。
[19]送達カテーテルの遠位端が遠位先端で終わる、実施形態1に記載の装置。
[20]送達カテーテルの遠位端が遠位先端で終了し、遠位先端が、患者への感知アタッチメントの挿入及び位置決め中に、操縦可能な特性を提供する構成を有する、実施形態1に記載の装置。
[21]送達カテーテルの遠位端が遠位先端で終結し、遠位先端が25Aから95Aの範囲のデュロメーター硬度を有する高分子材料を含む、実施形態1に記載の装置。
[22]送達カテーテルの遠位端が遠位先端で終わる、実施形態1に記載の装置。前記遠位先端が近位端及び遠位端を有し、前記近位端が、前記遠位移動可能なシースの遠位セクションと接合できる直径を有し、コーン構成で延在し、管状形態に移行し、前記管状形態が、前記遠位移動可能なシースの外径よりも小さい外径及びフラッシング又はガイドワイヤを前記管状形態内に存在させることができる内径を有する、管状形態。
[23]送達カテーテルの遠位端が遠位先端で終わる、実施形態1に記載の装置。前記遠位先端が近位端及び遠位端を有し、前記近位端が、前記遠位移動可能なシースの遠位セクションと接合できる直径を有し、コーン構成で延在し、管状形態に移行し、前記管状形態が、前記遠位移動可能なシースの外径よりも小さい外径及びフラッシング又はガイドワイヤを前記管状形態内に存在させることができる内径を有し、コーン構成は、より大きな直径からより小さな直径まで5mm~60mmで測定された長さを有するものとする。
[24]送達カテーテルの遠位端が遠位先端で終結し、遠位先端が5mm~65mmの長さを有する、実施形態1に記載の装置。
[25]送達カテーテルの遠位端が遠位先端で終結し、遠位先端が同心及び非同心から選択される直径構成を有し、直径構成が送達カテーテルの操縦性を補助する、実施形態1に記載の装置。
[26]送達カテーテルの遠位端が遠位先端で終結し、遠位先端にマーカーがない、実施形態1に記載の装置。
[27]送達カテーテルの遠位端が遠位先端で終結し、遠位先端がマーカーを含む、実施形態1に記載の装置。
[28]送達カテーテルの遠位端が遠位先端で終結し、遠位先端が蛍光透視によって検出可能なマーカーを含む、実施形態1に記載の装置。
【0247】
マーカーバンドとしても知られるマーカーは、他の送達系に公知であり、本開示の装置で使用されてもよい。マーカーは、X線不透過性マーカーであってもよく、これは、金、白金、タンタル等を含む、少なくとも約70の原子番号を有する重金属を含んでもよい。一部の事例では、放射線不透過性マーカーは、ビスマス又はタンタル等の粉末化重金属を含み得る。例えば、米国特許第5,429,617号、米国特許第5,772,642号、米国特許第7,641,647号、米国特許出願公開第20060258982号、及び米国特許出願公開第20160113796号参照。
【0248】
送達カテーテルを患者の体内の所望の位置に誘導するためのガイドワイヤは、他の送達ステムで知られており、本開示の装置の一部であってもよく、又はそれらと組み合わせて使用されてもよい。例えば、米国特許第69366065号、米国特許出願公開第20060074477、米国特許出願公開第20070299502号、及び米国特許出願公開第20080172122号参照。使用時に、ガイドワイヤは、送達カテーテルと共に使用されて、感知アタッチメント、又はステントグラフト等の医療デバイスに関連付けられた感知アタッチメントの組み合わせを、患者の所望の位置に展開してもよい。
【0249】
1つの実施形態では、本開示は、パッケージング及び/又は調製、例えば、アセンブリの治療、送達カテーテル及び感知アタッチメントシステムを含むアセンブリ、又はアセンブリ、及びステントグラフト等の医療デバイスに関連付けられた感知アタッチメントの組み合わせを含む方法を提供する。この包装及び調製は、アセンブリが、所望の治療施設及び場所、例えば、病院、使用準備完了に到達するのを容易にする。感知アタッチメントは、制約された(例えば、圧縮された)又は制約のない(自然の)構成で、所望の治療施設に出荷されてもよい。一実施形態では、アセンブリは包装され、制約された構成で出荷される。センサ取り付けは、送達カテーテルの外部にあるか、又は送達カテーテル内に予め装填されてもよい。包装後であるが、出荷前に、アセンブリは、例えば、ガンマ線照射又は電子ビームによって滅菌されてもよい。パッケージングの前に、アセンブリは、例えば、アセンブリを、エチレンオキシド(EO)、オゾン、窒素の混合酸化物、及び二酸化塩素等のガスに曝露する等のガス法によって滅菌されてもよい。一実施形態では、本開示は、感知アセンブリを包装形態で提供し、感知アセンブリは任意に滅菌されている。一実施形態では、本開示は、感知アセンブリを、例えば、ステントグラフト等の医療デバイスと組み合わせ、包装形態で提供し、ここで、任意に、感知アセンブリ及び医療デバイス、例えば、ステントグラフトはそれぞれ滅菌されている。任意選択で、一実施形態では、感知アタッチメントは、包装内であるとき、例えば、感知アタッチメントが送達カテーテル内に予め装填されているとき、制約された形態である。任意で、一実施形態では、感知アタッチメントは、包装内にある場合、制約を受けていない形態である。例えば、感知アタッチメントは、包装内にも存在する送達カテーテルの外部にあるか、又は感知アタッチメントは、それぞれ制約を受けていない形態のグラフトもしくはステントグラフトと関連付けられるか、又は、感知アタッチメントは、制約を受けていない形態で、送達システムの存在なしに単独で包装される。
【0250】
本開示によるカテーテルを介した感知アタッチメントの挿入に使用される材料及び圧迫スキームは、冠動脈ステント及びエンドバスキュラーグラフトに現在使用されているものと類似している。感知アタッチメントは、放射状に圧縮されて、カテーテル送達システムに嵌合することができる。冠動脈ステント及び血管内ステント技術に現在使用されているものと類似したカテーテル送達を介してその好ましい動脈位置に位置付けられ、同様の様式で展開されるであろう。別の方法として、リング材料に形状記憶金属を使用する場合、感知アタッチメントは、リング状態で組み立てられ、送達システムに挿入する前に冷却されて、図8又は他の最適化された幾何学的形状を仮定して、放射方向寸法を最小化し、軸寸法を延長することができる。この形状変化は、より小さなフレンチカテーテルを介した挿入を容易にするように設計されるであろう。動脈瘤嚢内のエンドバスキュラーグラフトに外部に配置される感知アタッチメントについては、感知アタッチメントはエンドバスキュラー嚢内のエンドバスキュラーグラフトの前に配置され、動脈瘤嚢又はエンドバスキュラー嚢内の血管壁のいずれかとの最小限の接触が望ましい場合、動脈瘤嚢の非対称形状により良く合致するように、セグメント状に拡大され得る。
【0251】
したがって、一実施形態において、本開示は、血管内及び前記血管内修復グラフトの外側又は内部の周りに、感知アタッチメントを展開するための感知アタッチメント送達システムを提供するものであり、前記カテーテルの遠位端部分に管状筐体を備える送達カテーテルと、管状構成によって封入された感知アタッチメントと、前記管状筐体内に拘束され、前記感知アタッチメントが、細長い半径方向に圧縮された状態と、半径方向に拡張された短縮された状態との間で移行するように構成される。送達システムは、送達位置の識別を支援するX線不透過性マーカー及び/又は実物大の特徴を有してもよい。
【0252】
一態様では、本開示は、医療デバイス、特に植え込みされた医療デバイス、及び/又は医療デバイスを囲む環境を監視するための方法及びシステムを提供する。こうした監視は、医療デバイスの状態及び機能に関連する情報を提供してもよく、この情報は、患者の治療又は予後に関する決定を知らせるために、医療従事者によって使用され得る。こうしたモニタリングはまた、又は別の方法として、患者の状態に関連する情報を提供してもよく、これは、患者の治療又は予後に関する決定を通知するために、医療従事者によって再び使用され得る。こうした情報はまた、又は代替的に、感知アタッチメントが配置される環境についての情報も提供することができ、例えば、場合によっては、ステントグラフトは、動脈塞栓ユニット等の1つ以上の相補的インプラントと共に植え込みされてもよい。感知アタッチメントはステントグラフトと関連付けられるが、感知アタッチメントは、近くの相補的インプラントの動作についての情報を提供する環境の特徴を検出及び/又は測定し得る。
【0253】
医療デバイスの関連する感知アタッチメントの動作は、本開示の実施形態について図示され、感知アタッチメントはばね形態を有し、医療デバイスはAAAステントグラフト等の血管内グラフトであるが、同じ原理は本明細書に記載される他の感知アタッチメント及び他の植え込み型医療デバイスに適用される。したがって、一態様では、ばねの形状の感知アタッチメントは、AAAステントグラフト等のエンドバスキュラーグラフトを相補し、このようなグラフトを受動的状態から、エンドバスキュラーグラフトの近傍の血管生物学的生理機能を監視できるスマートアクティブ状態に変換する。
【0254】
感知アタッチメントが所望の位置に配置されると、感知アタッチメントはアクティブであり、プラットフォーム上のセンサによって測定可能な解剖学的本体出力と併せてバランスされ、較正されてもよい。任意の感知アタッチメント上に複数のセンサを有することで、センサキャリブレーションを達成する機会が得られる。一実施形態では、感知アタッチメントは複数のセンサを有する。したがって、1つのセンサの圧力読み取りを、任意のドリフトを考慮するように、すぐ隣接し、平均し、及び調整したものと比較することができる。これは、後工程のシグナル伝達の一環として外部から行われる。これは、センサが不注意でルーメン壁と接触し、及び/又は感度を制限する組織過増殖を有する可能性があるため、有用である。さらに、動脈血流内の感知アタッチメント圧力センサについては、外部BP圧力測定値に対して常に較正し、動脈システム全体にわたって平均及び脈圧で起こる変化を反映するようにアルゴリズム的に調整することができる。
【0255】
本開示の感知アタッチメントは、例えば、植え込みされた医療デバイスの領域内の特定の記述情報を検出又は測定するためのセンサのアレイを1つ以上担持する。例えば、医療デバイスがAAA嚢に植え込みされる時、センサ又はセンサアレイは、圧力、血管振動、音、温度等のうちの1つ以上を検出してもよく、これは生物学的、動脈筋又は治療グラフトの変化によって引き起こされ得る急性及び潜伏性の問題の適切な兆候を提供し、是正措置の望ましい結果に影響を与え得る。
【0256】
グラフト及びステントグラフトは、体通路(例えば、動脈、消化管、尿路)のルーメンを開放及び/又は維持するために、幅広い医療処置において一般的に利用される。しかしながら、これらは、例えば、大動脈瘤疾患の治療において、血管処置のために最も一般的に使用される。大動脈瘤AAは通常、血管壁の衰弱を引き起こす基礎疾患(典型的にはアテローム性動脈硬化症)から生じる大動脈の拡張である。動脈瘤が時間の経過とともに次第に大きくなるにつれ、動脈瘤が破裂又は破裂するリスクは急速に増大し、速やかに治療されない場合には大量出血及び死亡に至る。ステントグラフトは、単に罹患した血管を開存させるだけでなく、拡張した血管セグメントを横断して健康な血管から健康な血管へと架橋するために、動脈瘤に挿入される。
【0257】
しかしながら、現在利用可能なステントグラフトには、エンドリーク、遊走、剥離、摩耗及び耐久性の問題、破裂、狭窄、キンク及び位置異常等、多くの制限がある。例えば、現在のステントグラフトは、ステントグラフトの領域の周りに、かつ動脈瘤嚢内(「エンドリーク」として知られる状態)に持続的な漏出を起こしやすい。そのため、動脈瘤嚢内の圧力は低下せず、動脈圧に留まり、また動脈圧の近くに留まり、まだ破裂のリスクがある。エンドリークは、ステントグラフト留置の最も一般的かつ最も臨床的に危険な合併症の1つであり、エンドリークの早期検出及び治療は依然として重大な医学的問題である。本開示の感知アタッチメントは、特定の実施形態の範囲内で、動脈瘤嚢内の圧力上昇を検出し、患者及び/又は担当医に潜在的なエンドリークがあることを警告できる圧力検出センサを有する。感知アタッチメント上の圧力センサは、血管壁と接触しているグラフトの外面である、全腔圧の上昇を認識することができる。これは、動脈瘤嚢内の圧力が上昇し、動脈瘤がもはや循環から除外されていないことを示唆している。ほとんどのエンドリークは、患者にとって無症状であるため(しばしば、骨折が最初の症状である)、ステントグラフトの大静脈圧(又は動脈瘤壁圧)の段階的又は急速な上昇は、医療ケアを求めるべきであり、その根本的原因の調査が必要であるという重要な早期指標である。本開示の感知アタッチメントは、適切に配置され、ステントグラフトの管腔圧のこの段階的又は急速な増加を監視できる。現在、エンドリークを認識するために利用可能なこのような連続的な監視及び早期検出システムはなく、本開示の実施形態は、ステントグラフト治療のこの潜在的に致命的な合併症の特定及び早期治療を著しく促進する。
【0258】
グラフト周囲への漏出(エンドリーク)には5つの一般的なタイプがあり、根本的原因に応じて是正措置が異なる場合があります。本開示の感知アタッチメントは、特定の実施形態内で、流体圧力センサ、接触センサ、位置センサ、脈圧センサ、血液量センサ、血流センサ、化学センサ(例えば、血液及び/又は他の流体について)、代謝センサ(例えば、血液及び/又は他の流体について)、加速度計、機械的応力センサ、温度センサ、等々、すなわち、どのタイプのエンドリークが存在する可能性があるかを決定する上で、医師にとって有用な情報を提供する能力を持つ。
【0259】
AAAグラフトの外部に位置する構造体(図15図16図17図18及び図19)に貼り付けられた複数のセンサは、四つのタイプの血管内漏出(エンドリーク)のうちの少なくとも1つの結果として、動脈瘤嚢の中への大動脈瘤の漏出を測定するように設計される。これは、早期発見により、臨床医が患者を首尾よく治療することができるため、極めて重要である。現在の標準治療は、血管グラフトの超音波及び/又は造影剤CT撮像のみを可能にする。撮像セッションの前に検出されない場合、障害の前に現れる症状は少ないため、その間の時間は、グラフト障害及び死亡をもたらし得る。
【0260】
I型エンドリークは、ステントグラフトの上部又は底部の周りに生じる漏出である。ステントグラフトの上部又は底部から流れる血液は高流量であるため、タイプIの漏出は、識別されると、通常、より大きな緊迫感で治療される。II型エンドリークが最も一般的である。これらは、大動脈の分枝から動脈瘤嚢に血液が流入する時、又はステントで治療される他の血管で起こる漏出である。血液は、治療された動脈瘤に入る小さな枝を通して、動脈瘤嚢腔内に流入する。III型は、加圧血流が動脈瘤腔に入ることを可能にする、オーバーラップするステントグラフト成分が分離しているときに発生する。IV型は、ステントグラフトの細孔を通る血流があるときに生じる。
【0261】
複数の圧力センサを使用して、ベースラインを超える圧力の増加としてエンドリークを検出してもよい。さらに、圧力センサがAAA宿主グラフトの周囲の周りに幾何学的パターンで配列される場合、漏出の位置は、漏出から発せられる拍動ジェットが局所的効果を有するように近似されてもよく、すなわち、局所高速ジェットが、より低い動的圧力の局所領域を有する。これは、臨床医がエンドリークの位置及びタイプを理解するのを助けるために使用でき、それにより、医師は凝集性治療戦略を開発することができる。
【0262】
人感センサは、I型エンドリークの根本原因も検出できる。分岐したグラフトについては、動脈パルス圧のためにグラフトに長軸方向の力が加えられる。圧力波が分岐に達すると、これは、近位及び遠位の首にグラフトを固定するフープ応力によって対抗されなければならない、グラフトに周期的力を付与する。AAAグラフトの近位頸部が、(1)AAAグラフトによって与えられる放射状フープ応力よりも大きな長軸方向の力、(2)動脈瘤疾患進行の結果としての宿主大動脈のさらなる拡張、又は(3)項目1と2の組み合わせにより、宿主大動脈のシールを維持しなかった場合、I型エンドリークが発生する。したがって、AAAグラフトの近位(又は遠位)接続が、その最初の挿入参照位置から動いているのかを理解することは、失敗前の治療を可能にするI型エンドリークの前駆体を提供することができる。
【0263】
第1のタイプのエンドリーク(タイプIのエンドリーク)は、ステントグラフトの周囲(近位又は遠位のいずれか)及び動脈瘤嚢内に血液が直接漏出した時に生じる。このタイプのエンドリークは、ステントグラフトと血管壁との間の密封性が不良なため、挿入時から持続するか、又は密封性が失われるため後に発生する可能性がある。さらに、この問題は、動脈瘤が成長、縮小、延長、又は治療後の時間と共に短縮するにつれて、動脈瘤に対するステントグラフトの位置又は配向の変化によって発生し得る。I型エンドリークは、血液の流れ及び動脈の脈動によって遠位にシフトされた結果として、ステントグラフトがその初期配置点から「下流に移動」する場合にも一般的に生じる。ステントグラフトに関連する代表的な感知アタッチメントは、接触センサ及び/又は位置センサを有してもよく、ここで、感知アタッチメントは、タイプIのエンドリークの識別を支援するために、ステントグラフトの近位端及び遠位端(任意選択で、並びにステントグラフトの本体内)に位置する。圧力センサ及び/又は接触センサを装備した感知アタッチメントは、高いアドミナル圧力の検出を通してエンドリークの存在の疑いを示すことができる。さらに、エンドリークの近位端及び/又は遠位端で血管壁との接触が失われると(接触センサによって検出される)、タイプIのエンドリークの存在を示唆し、ステントグラフトの本体と血管壁との接触が失われると、動脈瘤嚢のエンドリークの位置、サイズ及び範囲を示唆する。また、位置センサ及び/又は加速度計を有し、ステントグラフトの近位端及び/又は遠位端(任意選択で、並びにステントグラフトの本体内)に位置する感知アタッチメントは、ステントグラフトの元の配置点(I型エンドリークの一般的な原因)からの移動(移動)を検出し、エンドリークのサイズ及び位置の決定(ステントグラフト壁の変形を検出することによって)を助けることができる。
【0264】
本明細書で言及したように、特定の実施形態では、感知アタッチメントに固定された特定のセンサは、そのUSIによって、並びに感知アタッチメント内のその位置によって識別され得る。したがって、センサ群の位置及び活性の知識を集合的に用いて、ステントグラフトの全体的な機能(及びステントグラフトに対する患者の応答)のより包括的な画像又は分析を確認できる。例えば、群として分析された場合のセンサの集合を利用して、エンドリークの特定のタイプ、エンドリークの程度及び位置を確認してもよい。さらに、センサの収集は、例えば、ステントグラフトのキンク又は変形、及びステントグラフトの狭窄を含む、様々な他の状態を評価するために利用され得る。
【0265】
感知アタッチメントのセンサからのデータの収集は、ステントグラフトの適切な配置(例えば、配置時に漏れが存在しないこと)、及びステントグラフトが適切に配置されていること(例えば、サイドアームがステントグラフトの本体に適切に取り付けられていること)を確保するためにも利用され得る。
【0266】
第2のタイプのグラフト周囲漏出(II型エンドリーク)は、血管(典型的には、腰動脈、精巣動脈及び/又は下腸間膜動脈)の治療セグメントから伸びる側動脈があるために生じる可能性がある。ステントグラフトによって動脈瘤が排除されると、これらの血管内で血流が逆流し、ステントグラフトの周りの動脈瘤嚢が充填され続ける。本開示の感知アタッチメントは、接触センサ及び/又は位置センサを有してもよく、2つのこうした感知アタッチメントは、タイプIIのエンドリークの識別を支援するために、ステントグラフトの近位端及び遠位端(任意選択で、並びにステントグラフトの本体内)に関連付けられてもよい。圧力センサ及び/又は接触センサを備えた感知アタッチメントは、植え込みされたステントグラフトと関連し、内腔圧の上昇を検出することにより、エンドリークの存在が疑われることを示し得る。さらに、グラフトの近位端及び/又は遠位端における血管壁との(接触センサによって検出される)継続的な接触は、エンドリークがII型である可能性を示唆し、ステントグラフトの本体と血管壁との接触の喪失は、その位置を示唆するが、動脈瘤嚢内に存在するエンドリークのサイズと範囲を示唆するだろう。最後に、ステントグラフトの近位端及び遠位端に位置する感知アタッチメント、及び位置センサ及び/又は加速度計を有する感知アタッチメントは、ステントグラフトが元の配置点から移動しなかったことを確認する一方で、ステントグラフトの本体に位置するこれらのセンサは、タイプIIのエンドリークに関与する血管を示唆する可能性のあるエンドリークのサイズ及び解剖学的位置の決定(ステントグラフト壁の変形を検出することによって)を助ける。
【0267】
第3のタイプのエンドリーク(タイプIIIのエンドリーク)は、デバイスの誤動作(モジュール式又はセグメント化されたデバイスの場合)のために起こる可能性がある。複雑な血管構造、動脈瘤形状の多様性、及び特定の患者にステントグラフトをカスタムフィットさせる必要性により、多くのステントグラフトは、大動脈内に別々に挿入され、その最終構成に構築されるいくつかのセグメントから構成される。接合部での装置の解離は、動脈瘤が成長、縮小、延長、又は治療後の時間と共に短縮するにつれて、動脈瘤の形状の変化によって発生し得る。感知アタッチメントは、これらのセグメント化された装置のうちの2つ以上と特異的に関連付けられてもよく、感知アタッチメントは、例えば、接触及び/又は位置センサを有し得る。これらのセンサは、ステントグラフトセグメント間のシールの完全性の評価を支援するために監視されてもよい。ステントグラフトの配置中、相補的な感知アタッチメントは、装置の構築中に正確かつ正確な接続が達成されたことを確認するために使用できる、それぞれの感知アタッチメント上に対の/合致した接触センサを有してもよい。タイプIIIエンドリークが発生した場合、相補的なセグメント上にある感知アタッチメント上の接触センサ間のギャップ/不連続性を検出して、存在するエンドリークの位置及び範囲の両方を確認することができる。
【0268】
第4のタイプのエンドリーク(IV型エンドリーク)は、血管が動脈瘤嚢内に漏れることのできるグラフト材料内の穴の発生に起因する。血管の連続的な脈動により、グラフト材料が金属ステントの爪に擦りつき、最終的に布地摩耗及びグラフト不全につながる。本開示の代表的な感知アタッチメントは、流体圧力センサを有し、接触センサ、位置センサ、脈圧センサ、血液量センサ、血流センサ、化学センサ(例えば、血液及び/又は他の流体について)、代謝センサ(例えば、血液及び/又は他の流体について)、加速度計、機械的応力センサ、温度センサ、IV型エンドリークの識別を支援するために、前記ステントグラフトの本体の生地の近くに関連付けられ得る類似のセンサとを含む。グラフト材料に欠陥が発生した場合、関連するセンサは、ステントグラフト壁の変形及び欠陥を検出することによって、エンドリークのサイズ及び位置を決定するのに役立つ。極端な場合、ステントグラフト壁の欠陥は、ステントグラフトの破裂につながることがあり、これは本開示の実施形態の結果として早期に検出され得る状態である。
【0269】
最後のタイプのエンドリーク(タイプVのエンドリーク)は、原因不明の漏出である。流体圧力センサを備えた代表的な感知アタッチメント接触センサ、位置センサ、脈圧センサ、血液量センサ、血流センサ、化学センサ(例えば、血液及び/又は他の流体について)、代謝センサ(例えば、血液及び/又は他の流体について)、加速度計、機械的応力センサ、温度センサ等が、ステントグラフトと関連付けられてもよく、及びアドミナル圧力の上昇の検出を通してエンドリークの存在の疑いを示すことができる。さらに、接触センサによって検出された血管壁との接触の喪失、位置センサの変化、及び/又は加速度計によって検出された動きは、ステントグラフトの変化を検出し、エンドリークのサイズ及び位置の決定(ステントグラフト壁の変形を検出することによって)を補助することができる。
【0270】
本開示によるステントグラフトに関連する感知アタッチメントは、様々な重要な臨床機能を果たすための感知情報を提供し得る。例えば、この情報は、ステントグラフトの初期配置中に臨床医にとって有用であり、それが解剖学的に正しく配置されているかどうか、グラフトの周りに漏出があるかどうか、ステントグラフトセグメントが正しく組み立てられているかどうか、グラフトのキンク又は変形を検出し、デバイスを通して均一な血流があるかどうか、すなわちいくつかの重要な機能があるかどうかを確認するために有用である。留置時又はその後の移動/遊走による、ステントグラフトの誤った留置は、ステントグラフト療法の一般的な合併症である。本開示によるステントグラフトに関連する感知アタッチメントを使用して、適切な初期配置及びその後の任意の再配置を確認してもよい。全体としての(動脈からの)グラフトの離脱、又は個々のグラフトセグメントの相互からの離脱は、ステントグラフト挿入及び継続的な治療における別の問題のある合併症である。本開示によるステントグラフトに関連する感知アタッチメントは、ステントグラフト全体の動き/離脱、並びに個々のセグメントの動き及び/又は離脱を検出する能力を有してもよく、臨床医及び患者に貴重な診断情報を提供する。展開中の、及び/又は配置後のその後の移動の結果としてのステントグラフトのキンクもまた、発生した場合の重大な臨床的問題である。本開示によるステントグラフトに関連する感知アタッチメントは、ステントグラフトの変形及びねじれを検出することができる位置センサ及び加速度計を有する。
【0271】
一部の事例では、ステントグラフトのルーメンが狭くなり、外部からの圧迫(エンドリーク等)、狭窄(ステントグラフトの内表面上の新生内膜過形成と呼ばれる血管組織の肥厚)、又はブロット血栓の形成により、グラフトを通る血流が制限される場合がある。本開示によるステントグラフトに関連する感知アタッチメントは、狭窄のタイプを検出及び区別することができる様々なセンサを有する。ステントグラフトの管腔表面に位置する感知アタッチメント上の血流、流体圧力、及び血液量センサは、狭窄部位(グラフトの正常なセグメントに対する)における血流速度の増加及び血液(及び脈拍)の圧力の増加による狭窄の存在及び位置、並びに外部からの圧迫(上述のエンドリークの存在等)による狭窄を検出することができる。血液フローセンサ、血液代謝及び/又は化学センサ(例えば、血液及び/又は他の流体)が血管組織又は血栓によって覆われるようになると、新生内膜過形成又は血栓形成による狭窄は、管腔表面上の「デッドスポット」及び/又は変化した読取り値として検出されるが、一方で、圧センサ及び加速度計は、管腔内圧の変化又はステントグラフト壁の変形(エンドアコレコレに生じるであろう)を示さない。代謝センサ及び化学センサは、狭窄(正常なpH及び生理学的測定値)と血栓(pHの低下及び生理学的測定値の変化)との間の差を決定することができる。本開示は、これらの決定を行うためにステントグラフトと関連付けられ得る感知アタッチメント、及びそれらの方法を提供する。
【0272】
上述のように、ステントグラフトは、しばしば、重要な動脈側分岐が起点となる解剖学的位置の動脈(通常は大動脈)に配置される。最も重要なのは腎動脈であるが、大動脈瘤によって腰動脈、精巣動脈、下腸間膜動脈、内腸骨動脈が影響を受けることがあります。これらの動脈の開存性を維持する(及びステントグラフトの配置によって閉塞されることを防ぐ)ため、大動脈から分岐する動脈に血流が流れるように穴(又は狭窄)のあるステントグラフトが開発されている。FEVAR(有窓血管内大動脈瘤修復術)は、大動脈由来の重要な血管の開存性を維持する形態のステントグラフト設計及び治療である。本開示の感知アタッチメントは、センサ、例えば、血流センサ、流体圧力センサ、脈圧センサ、血液量センサ、及び/又は血液化学及び代謝センサを有し、ここで、感知アタッチメントは、側枝を通る血流を監視するために開窓部位でステントグラフトと関連付けられ得る。同様に、本開示の感知アタッチメントは、(狭窄及び/又はねじれ、ステントグラフト自体による動脈分岐の移動及び閉塞に起因して)側枝の開存性を監視するために、開窓部位で関連付けることができる位置センサ、接触センサ及び/又は加速度計を有してもよい。
【0273】
さらに、ステントグラフトを必要とする患者は、しばしば心臓及び循環機能の障害をもたらす広範な心血管疾患を有する。例えば、ステントグラフトを受ける患者は、心筋梗塞(心臓発作)、うっ血性心不全、腎不全、及び不整脈のリスクが高くなる。大動脈は心臓由来の血管としては最大の血管であるため、大動脈内の特定の血行動態及び代謝パラメータをモニタリングすることで、患者の心臓、腎臓、循環機能に関する非常に重要な情報を臨床医に提供することができる。本開示によるステントグラフトに関連する感知アタッチメントは、流体圧力センサ、接触センサ、位置センサ、脈圧センサ、血液量センサ、血流センサ、化学センサ(例えば、血液及び/又は他の流体)、代謝センサ(例えば、血液及び/又は他の流体)、加速度計、機械的圧力センサ、温度センサ等を含み、そのような目的に適している。本開示の代表的な感知アタッチメントは、圧力センサを有してもよく、脈圧センサ、脈波輪郭センサ、血液量センサ、前記ステントグラフトと関連付けられ得る血流センサと、心拍出量(CO)等の重要な生理学的パラメータを計算及び監視するために当業者によって使用できる情報を提供するものであって、脳卒中体積(SV)、駆出分画(EV)、収縮期血圧(sBP)、拡張期血圧(dBP)、平均動脈圧(mAP)、全身血管抵抗(SVR)、総周辺抵抗(TPV)及びパルス圧(PP)。例えば、FloTrac/Vigileo(EdwardsLife Sciences、アーバイン、カリフォルニア州)は、脈波等高線分析を使用して、脳卒中体積(SV)及び全身血管抵抗(SVR)を計算する。圧力記録分析法(PRAM)は、Most Care(Vytech、Padora、イタリア)が動脈圧波プロファイルの分析から心拍出力(CO)を推定する。心拍出量(CO)、脳卒中体積(SV)、駆出率(EF)、及び心臓指標(CI)の変化は、心筋虚血及び梗塞等の合併症を検出するために重要であり得、また、臨床医が心臓の投薬及び用量の実施及び調整を支援することもできる。脈圧センサ、脈波等高層センサ、及びステントグラフトと関連付けられた感知アタッチメントの一部として含有される心拍センサは、不整脈及び心拍異常の検出及び監視を補助し得る。また、これらは、心拍数及びリズムに影響を及ぼす心臓治療薬に対する患者の反応を監視するためにも使用され得る。収縮期血圧(sBP)、拡張期血圧(dBP)、平均動脈圧(mAP)、全身血管抵抗(SVR)、及び総末梢抵抗(TPV)の測定値は、臨床医が使用して、血圧降下薬及び昇圧剤(血圧上昇)の用量及び効果をモニターすることができる。
【0274】
上述のように、ステントグラフトを必要とする患者には、しばしば、腎機能障害又は腎不全等の心血管疾患に関連する医学的な問題が同時に生じる。腎動脈は大動脈を起源とし、多くの場合、ステントグラフト留置の典型的な位置に近い。したがって、大動脈内の特定の血行動態パラメータ及び代謝パラメータをモニタリングすることにより、医師及び患者は、進行中の腎機能に関する非常に重要な「リアルタイム」な情報を得ることができる。本開示によるステントグラフトに関連する感知アタッチメントは、循環センサ(本明細書に記載される通り)、並びに化学センサ(例えば、血液及び/又は他の流体)、及び腎機能の監視に適した代謝センサ(例えば、血液及び/又は他の流体)を含み得る。この実施形態の有用な血液化学及び代謝センサの例としては、以下に限定されないが、血液尿素窒素(BUN)、クレアチニン(Cr)、及び電解質(カルシウム、カリウム、リン酸、ナトリウム等)が挙げられる。さらに、代謝データを血行動態データ及び尿検査と組み合わせることで、臨床医は、腎機能の非常に有用な尺度である糸球体濾過率(GFR)を計算することができる。この情報は、透析療法のタイミング、有効性、及び頻度を監視するために、透析患者の管理において特に有用である。
【0275】
最後に、上述の多数の合併症により、大動脈瘤の治療としてのステントグラフト技術全体について長期的な不確実性がある。侵襲性及び外傷性ははるかに高いが、標準的な開腹式大動脈瘤修復術は非常に耐久性があり効果的である。エンドバスキュラーステントグラフトに関する不確実性には、動脈瘤の破裂率を低下させるか、グラフト周囲からの漏出率(エンドリーク)、デバイス遊走、長期間にわたって効果的に動脈瘤を排除する能力、及びデバイスの破裂又は関節剥離が含まれる。本開示によるステントグラフトに関連する感知アタッチメントは、上述の合併症の多く(すべてではないとしても)を検出及び監視する能力を有し、全体としてのステントグラフト療法の重要な進歩である。
【0276】
一実施形態では、センサは、感知された情報を取得し、メモリチップに転送するものとする。次いで、情報は、適用可能に形成され、パケットを決定し、患者の身体の外部に位置するレシーバに、アルゴリズムで処理、ログ記録、タイムスタンプ又は計算のために転送されて、訓練されたレビュアーが、インプラント及び/又は周囲環境の状態を評価し、それに基づいて適切な決定をし、例えば、手順の意図された修正を行うことを可能にする数値的、絵画的、又はグラフィカルなデータを提供する。
【0277】
一実施形態では、感知アタッチメントは、血管内グラフトを相補し、血管生物学的生理機能を監視することによって、グラフトを受動的状態からスマート活性状態へと変換する。
【0278】
センサをAAAグラフト内に近位及び遠位の位置に配置することで、幅広い血行動態評価が可能となる。AAAグラフト内に置かれた感知アタッチメントの例は、すなわち、完全図16に図示されており、感知アタッチメント122は、完全に遠位位置でステントグラフト内にあり、感知アタッチメント120は、部分的に、及び部分的に、すなわち、ステントグラフトの外面上に、近位位置で、血液がステントグラフトの近位端から遠位端へ流れるように配置される。図15図17、及び図18は、ステントグラフトの全体的総腔表面上に位置する感知アタッチメントを示すが、代わりに、感知アタッチメントは、ステントグラフトの管腔表面上に位置することができる。また、図15図17及び図18は、ステントグラフトの中心の周りに位置する、動脈瘤嚢内の感知アタッチメントを示すが、代わりに、感知アタッチメントは、ステントグラフトの近位端及び/又は遠位端に位置することができる。したがって、一実施形態では、ステントグラフトは2つの感知アタッチメントと関連付けられ、その両方ともがステントグラフトに完全に位置し、一方はステントグラフトの近位端に位置し、他方はステントグラフトの遠位端に位置する。
【0279】
これらの位置、すなわち、ステントグラフトの近位端及び遠位端で、圧力及び/又はフローセンサを用いて、患者の血行動態状態の完全な評価を確認し、患者及び臨床医の両方に提供してもよい。圧力センサ及び/又はフローセンサからのデータは、心拍数、血圧、脈拍、心拍出量、脳卒中体積、総末梢抵抗、及びグラフトの開存率を含む、血行動態パラメータの範囲を計算するために使用され得る。総計すると、これらのパラメータは、臨床医が、高血圧、うっ血性心不全、及び心房細動を含む薬理学的介入により、現在の標準的な治療よりもはるかに高い時間的頻度の疾患病態を管理することを可能にするのに有用である。
【0280】
感知アタッチメントは、感知アタッチメントと通信する環境内に組み込まれてもよい。例示的な環境は、感知アタッチメントが医療従事者によって患者に植え込みされている手術室である。もう1つの環境の例としては、感知アタッチメントが既に患者に植え込みされている場合、患者の自宅がある。さらに別の例示的な環境は、例えば、評価のために、植え込みされた感知アタッチメントを有する患者がオフィスにいる、医師のオフィスである。以下は、患者の自宅の環境例の詳細な説明である。しかしながら、本明細書にもあまり詳細ではないが記載されるように、記載の特徴及び接続性は、植え込みされた感知アタッチメントを有する患者がいる他の環境、例えば、手術室及び医師の診察室に類似して存在する。
【0281】
図22は、患者の自宅を含む感知アタッチメント環境1000のコンテキスト図を示す。環境において、植え込み型報告プロセッサ1003を含む感知アタッチメント1002が、患者に植え込みされている(図示せず)。植え込み型報告プロセッサ(IRP)1003は、例えば、装置が関連付けられている患者に関連する医療及び健康データ、並びに感知アタッチメント1002自体の動作データを含むデータを収集するように配置され、構成される。感知アタッチメント1002は、患者の異なる監視段階の間、1つ以上のホームベースステーション1004又は1つ以上のスマートデバイス1005と通信する。
【0282】
感知アタッチメント1002は、感知アタッチメントが関連付けられている患者に関連する医療データ及び健康データ、並びに感知アタッチメント1002自体の動作データを含む、情報及びデータを収集する1つ以上のセンサを含む。感知アタッチメント1002は、患者の監視プロセスの間、様々な異なる時間及び様々な異なる速度でデータを収集し、随意に、患者の身体の外部に送信されるまで、そのデータをメモリに記憶してもよい。いくつかの実施形態では、感知アタッチメント1002は、患者を監視する過程で、複数の異なる相で動作し得る。例えば、より多くのデータが、感知アタッチメント1002が患者に植え込みされた後すぐに収集され得るが、後で収集されるデータが少ない。
【0283】
感知アタッチメント1002によって収集されるデータの量及びタイプは、患者ごとに異なり得、収集されるデータの量及びタイプは、単一の患者に対して変化し得る。例えば、特定の患者の感知アタッチメント1002によって収集されるデータを研究する医療従事者は、感知アタッチメント1002が将来のデータを収集する方法を調整又はその他の方法で制御し得る。
【0284】
感知アタッチメント1002によって収集されるデータの量及びタイプは、異なるタイプの患者の状態、異なる患者の人口統計、又は他の差異に対して異なっていてもよい。別の方法として、又は追加的に、収集されるデータの量及びタイプは、患者の治癒又は感じ方、モニタリングプロセスが持続することが予測される時間、感知アタッチメント1002に残っている電力の量及び保存されるべき電力量、モニタリングされる動きのタイプ、モニタリングされる身体部分等、他の要因に基づいて、時間外労働を変化させ得る。一部の事例では、収集されたデータは、患者が感知アタッチメント1002等に関連付ける主観的な疼痛データ、生活の質の測定基準データ、併存疾患、知覚又は期待等、患者によって提供される個人説明情報で補足される。
【0285】
感知アタッチメント1002が患者に植え込みされ、患者が帰宅すると、感知アタッチメントは、患者の身体の外側の、ホーム環境内の通信を開始し得る。通信は、例えば、ホームベースステーション1004、スマートデバイス1005(例えば、患者のスマートフォン)、接続されたパーソナルアシスタント1007、又はホームベースステーションのうちの2つ以上、及びスマートデバイス、及び接続されたパーソナルアシスタントと、感知アタッチメント1002と通信できる。感知アタッチメント1002は、決定された速度及び時間、可変速度及び時間、又はそうでなければ制御可能な速度及び時間でデータを収集することができる。データ収集は、感知アタッチメント1002が手術室で初期化されたとき、医師によって指示されたとき、又は後の時点で開始され得る。感知アタッチメント1002によって収集される少なくともいくつかのデータは、ホームベースステーション1004に直接、スマートデバイス1005に直接、接続されたパーソナルアシスタント1007に直接、スマートデバイス及び接続されたパーソナルアシスタントの一方もしくは両方を介してベースステーションに、ベースステーション及び接続されたパーソナルアシスタントの一方もしくは両方を介してスマートデバイスに送信されてもよく、又はスマートデバイス及びベースステーションの一方もしくは両方を介して接続されたパーソナルアシスタントに送信されてもよい。ここで、「一方又は両方」とは、品目のみを介して、かつ両方の品目を直列又は並列で介することを意味する。例えば、感知アタッチメント1002によって収集されるデータは、スマートデバイス1005を介してのみ、接続されたパーソナルアシスタント1007を介してのみ、接続されたパーソナルアシスタント及び接続されたパーソナルアシスタントを介して、接続されたパーソナルアシスタント及びスマートデバイスを介して、及び直接的に、また潜在的には同時に、スマートデバイス及び接続されたパーソナルアシスタントの両方を介して、ホームベースステーション1004に送信され得る。同様に、感知アタッチメント1002によって収集されるデータは、ホームベースステーション1004を介してのみ、接続されたパーソナルアシスタント1007を介してのみ、接続されたホームベースステーション及び接続されたパーソナルアシスタントを介して、接続されたパーソナルアシスタント及びホームベースステーションを介して、及び直接的に、また潜在的には、同時に、ホームベースステーション及び接続されたパーソナルアシスタントの両方を介して、スマートデバイス1005に送信され得る。さらに、実施例では、感知アタッチメント1002によって収集されるデータは、スマートデバイス1005のみを介して、ホームベースステーション1004のみを介して、スマートデバイス及びホームベースステーションを介して、ホームベースステーション及びスマートデバイスを介して、また直接的に、また同時に、スマートデバイス及びホームベースステーションの両方を介して、連続的に、接続されたパーソナルアシスタント1007に送信され得る。
【0286】
様々な実施形態において、ホームベースステーション1004、スマートデバイス1005、及び接続されたパーソナルアシスタント1007のうちの1つ以上は、感知アタッチメント1002が、ホームベースステーション、スマートデバイス、及び接続されたパーソナルアシスタントのうちの1つ以上が通信範囲内にあるかどうかを判定するために、周期的、所定、又はその他の時点で感知アタッチメント1002にpingする。感知アタッチメント1002からの応答に基づいて、ホームベースステーション1004のうちの1つ以上、スマートデバイス1005、及び接続されたパーソナルアシスタント1007は、感知アタッチメント1002が通信範囲内にあると判定し、感知アタッチメント1002は、収集したデータをホームベースステーション1004、スマートデバイス1005、及び接続されたパーソナルアシスタント1007のうちの1つ以上に送信するように要求、指令、又は指示することができる。
【0287】
ホームベースステーション1004、スマートデバイス1005、及び接続されたパーソナルアシスタント1007のうちの1つ以上は、一部の事例では、それぞれの任意のユーザーインターフェースで配置されてもよい。ユーザインターフェースは、一方向又は双方向に、1つ以上のタイプのマルチメディア情報(例えば、ビデオ、音声、触覚等)を渡すマルチメディアインターフェースとして形成され得る。1つ以上のホームベースステーション1004、スマートデバイス1005、及び接続されたパーソナルアシスタント1007のそれぞれのユーザインタフェースを介して、患者の患者(図22には図示せず)又はアソシエイト(図22には図示せず)は、感知アタッチメント1002によって収集されたデータを補足するために、他のデータを入力し得る。例えば、ユーザーは、個人的説明情報(例えば、年齢変化、体重変化)、病状の変化、併存疾患、疼痛レベル、生活の質、感知アタッチメント1002の「感じ方」、又は他の主観的な指標データ、医療従事者のための個人メッセージ等を入力してもよい。これらの実施形態では、個人的説明情報は、キーボード、マウス、タッチスクリーン、マイク、有線もしくは無線コンピューティングインターフェース、又は何らかの他の入力手段を用いて入力されてもよい。個人情報が収集される場合、個人記述情報は、感知アタッチメント1002の固有の識別子と情報を関連付けた1つ以上の識別子、患者、関連する医師、関連する医療施設、又は類似のものを含むか、又はそうでなければ関連付けることができる。
【0288】
これらの場合の一部では、ホームベースステーション1004、スマートデバイス1005、及び接続されたパーソナルアシスタント1007のうちの1つ以上の各々の、それぞれの任意のユーザインタフェースは、例えば、医療従事者から、感知アタッチメント1002に関連付けられた情報をユーザに送達するようにも配置されてもよい。これらの場合、ユーザーに送達される情報は、ビデオ画面、音声出力装置、触覚変換器、有線もしくは無線コンピューティングインターフェース、又は何らかの他の類似の手段を介して送達されてもよい。
【0289】
1つ以上のホームベースステーション1004、スマートデバイス1005、及び接続されたパーソナルアシスタント1007が、患者ポータル装置への通信結合のために配置された内部ユーザーインターフェースで形成され得るユーザーインターフェースで配置される実施形態では、特許ポータルデバイスは、スマートフォン、タブレット、身体に着用されたデバイス、体重又は他の健康測定デバイス(例えば、温度計、浴室用計量器等)、又は有線もしくは無線通信が可能なその他のコンピューティングデバイスであってもよい。これらの場合、ユーザーは、個人説明情報を入力することができ、また、感知アタッチメント1002に関連する情報を受信することができる。
【0290】
ホームベースステーション1004は、患者のホームネットワーク1006を利用して、収集されたデータをクラウド1008に送信する。ローカルエリアネットワークであってもよいホームネットワーク1006は、患者の自宅からインターネット等のワイドエリアネットワークへのアクセスを提供する。一部の実施形態では、ホームベースステーション1004は、Wi-Fi接続を利用してホームネットワーク1006に接続し、インターネットにアクセスし得る。他の実施形態では、ホームベースステーション1004は、それ自体がホームネットワーク1006に接続されているUSB接続を介して等、患者のホームコンピュータ(図22には示されていない)に接続されてもよい。
【0291】
スマートデバイス1005は、例えば、Blue Tooth(登録商標)互換信号を介して、感知アタッチメント1002と直接通信することができ、患者のホームネットワーク1006を利用して、収集されたデータをクラウド1008に送信するか、又は例えば、セルラーネットワークを介して、クラウドと直接通信することができる。別の方法として、スマートデバイス1005は、例えば、Blue Tooth(登録商標)互換信号を介して、ホームベースステーション1004及び接続されたパーソナルアシスタント1007の一方又は両方と直接通信するように構成され、感知アタッチメント1002と直接通信するように構成されていない。
【0292】
さらに、接続されたパーソナルアシスタント1007は、例えば、Blue Tooth(登録商標)互換の信号を介して、感知アタッチメント1002と直接通信することができ、患者のホームネットワーク1006を利用して、収集されたデータをクラウド1008に送信するか、又は例えば、モデム/インターネット接続又はセルラーネットワークを介して、クラウドと直接通信することができる。別の方法として、接続されたパーソナルアシスタント1007は、例えば、Blue Tooth(登録商標)互換信号を介して、ホームベースステーション1004及びスマートデバイス1005の一方又は両方と直接通信するように構成され、感知アタッチメント1002と直接通信するように構成されていない。
【0293】
収集されたデータをクラウド1008に送信することに加えて、ホームベースステーション1004のうちの1つ以上、スマートデバイス1005、及び接続されたパーソナルアシスタント1007はまた、クラウド1008から、直接又はホームネットワーク1006を介して、データ、コマンド、又はその他の情報を取得し得る。1つ以上のホームベースステーション1004、スマートデバイス1005、及び接続されたパーソナルアシスタント1007は、受信したデータ、コマンド、又はその他の情報の一部又はすべてを、感知アタッチメント1002に提供し得る。こうした情報の例として、更新構成情報、感知アタッチメント1002が適切に機能しているかどうかを判定するための診断要求、データ収集要求、及びその他の情報が挙げられるが、これらに限定されない。
【0294】
クラウド1008は、感知アタッチメント1002から収集されたデータを集約するための1つ以上のサーバーコンピュータ又はデータベース、及び場合により、患者から収集された個人的記述情報(図22には示さず)、他の感知アタッチメントから収集されたデータ(図示せず)、及び場合により、他の患者から収集された個人的記述情報を含み得る。このようにして、クラウド1008は、別々の患者に植え込みされる複数の感知アタッチメントの各々から収集されたデータに関する、様々な異なる測定基準を作成できる。この情報は、感知アタッチメントが適切に機能しているかどうかを判定するのに役立ち得る。収集された情報はまた、どの特定の装置が適切に機能していないかを判定すること、感知アタッチメントに関連する手順又は状態が患者を助けるかを判定すること(例えば、ステントグラフトが適切に動作しているかどうか)、及び他の医療情報を決定すること等、他の目的にも有用であり得る。
【0295】
さらに図22を参照すると、代替的な実施形態が意図されている。例えば、ホームベースステーション1004、スマートデバイス1005、及び接続されたパーソナルアシスタント1007のうちの1つ又は2つは、感知アタッチメント環境1000から省略され得る。さらに、ホームベースステーション1004、スマートデバイス1005、及び接続されたパーソナルアシスタント1007のそれぞれは、ベースステーション、スマートデバイス、及び接続されたパーソナルアシスタントの別の1つ又は2つを介して、感知アタッチメント1002及びクラウド1008の一方又は両方と通信するように構成され得る。さらに、スマートデバイス1005は、感知アタッチメント1002へのインターフェースとして一時的に収縮することができ、スマートウォッチ、スマートパッチ等のスマートフォン以外の任意の適切なデバイス、及び感知アタッチメント1002へのインターフェースとして作用することができるコーヒーポット等の任意のIoTデバイスであってもよい。さらに、ホームベースステーション1004、スマートデバイス1005、及び接続されたパーソナルアシスタント1007のうちの1つ以上は、1つ以上の患者に植え込みされた複数の感知アタッチメントの通信ハブとして作用し得る。さらに、前記ホームベースステーション1004のうちの1つ以上、スマートデバイス1005、及び接続されたパーソナルアシスタント1007は、患者入力又は感知アタッチメント入力(例えば、痛みの程度、不安定性レベル)に応答して処方又は医療用品を自動的に注文又は再注文できる。別の方法としては、ベースステーション、スマートデバイス及び接続されたパーソナルアシスタントの1つは、発注または再注文する権限を、医療専門家や保険会社に要請するように設定されることができる。さらに、ホームベースステーション1004、スマートデバイス1005、及び接続されたパーソナルアシスタント1007のうちの1つ以上は、Alexa(登録商標)又はSiri(登録商標)等のパーソナルアシスタントを用いて構成することができる。
【0296】
感知アタッチメント環境は患者の自宅の文脈で説明されてきたが、同じ原則が、環境が手術室又は医師の診療所である場合に適用される。例えば、医療処置に関連して、感知アタッチメント1002は、手術室環境内の患者の体内に植え込みされてもよい。医学的処置と並列して、感知アタッチメント1002は、手術室の基地局(ホーム基地局に類似)と通信する。その後、医療処置から十分に回復した後、患者は自宅に戻り、感知アタッチメント1002はホームベースステーション1004と通信するように配置される。その後、他の時に、患者が追跡的診察のために医師を受診する時、感知アタッチメント1002は、医師のオフィス基地局と通信するように配置される。いずれにしても、感知アタッチメント1002は、医用インプラント通信サービス(MICS)、医療デバイス無線通信サービス(MedRadio)、又は感知アタッチメント1002での使用に適した何らかの他の無線通信プロトコル等、近距離ネットワークプロトコルを介して各基地局と通信する。
【0297】
例えば、感知アタッチメント1002の患者への植え込みは、手術室で発生し得る。本明細書で使用される場合、手術室は、感知アタッチメント1002が患者に植え込みされる任意のオフィス、部屋、建物、又は施設を含む。例えば、手術室は、病院の典型的な手術室、外科クリニック又は医師のオフィスの手術室、又は感知アタッチメント1002が患者に植え込みされる任意の他の手術室であってもよい。
【0298】
手術室のベースステーション(図22のホームベースステーションに類似)は、患者に植え込みされている感知アタッチメント1002に関連して、感知アタッチメント1002を構成及び初期化するために利用される。感知アタッチメント1002と手術室ベースステーションとの間に、例えば、手術室ベースステーションによって送信されるポーリング信号と、感知アタッチメント1002によって送信される応答信号との通信関係が形成される。
【0299】
多くの場合、感知アタッチメント1002の植え込み前に発生する通信関係を形成すると、手術室のベースステーションは、初期構成情報を感知アタッチメント1002に送信する。この初期構成情報には、以下に限定されないが、タイムスタンプ、1日スタンプ、感知アタッチメント1002のタイプ及び配置の識別、感知アタッチメントに関連付けられた他のインプラントに関する情報、外科医情報、患者識別、手術室情報等が含まれ得る。
【0300】
一部の実施形態では、初期構成情報は一方向に渡され、他の実施形態では、初期構成は双方向に渡される。初期設定情報は、感知アタッチメント1002によるデータの収集に関連付けられた少なくとも1つのパラメータを画定し得る。例えば、構成情報は、1つ以上の動作モードの各々について、感知アタッチメント1002上の1つ以上のセンサの設定を識別し得る。構成情報には、他の制御情報も含まれる。例えば、前記感知アタッチメント1002の初期動作モード、前記動作モードの変化をトリガする特定のイベントと、無線設定、データ収集情報(例えば、どのくらいの頻度で、感知アタッチメント1002が収集されたデータに目を覚ますか、データを収集する時間、収集するデータ量)ホームベースステーション1004、スマートデバイス1005、パーソナルアシスタント1007の識別情報、及び前記感知アタッチメント1002の植え込み又は動作に関連するその他の制御情報をさらに備える。コネクテッドパーソナルアシスタント1007の例としては、Amazon Echo(登録商標)、Amazon Dot(登録商標)、Google Home(登録商標)、Philips(登録商標)患者モニター、Comcastのヘルストラッキングスピーカー、及びApple HomePod(登録商標)が挙げられる。
【0301】
一部の実施形態では、構成情報は、手術室のベースステーション又は関連するコンピューティング装置上に予め保存されてもよい。他の実施形態では、外科医、外科手術技師、又はいくつかの他の医療従事者は、制御情報及び他のパラメータを、感知アタッチメント1002への送信のために、手術室のベースステーションに入力し得る。こうした少なくとも1つの実施形態では、手術室ベースステーションは、手術室構成コンピューティング装置と通信してもよい。手術室構成コンピューティングデバイスは、医療者が感知アタッチメント1002の構成情報を入力することを可能にするグラフィカルユーザーインターフェースを有するアプリケーションを含む。様々な実施形態において、手術室構成コンピューティングデバイス上で実行されるアプリケーションは、医師によって調整可能であっても、又は調節可能でなくてもよい、構成情報の一部を有してもよい。
【0302】
手術室構成コンピューティング装置は、(例えば、USB接続、Bluetooth接続、Bluetooth Low Energy(BTLE)接続、又はWi-Fi接続を介して)有線又は無線ネットワーク接続を介して、手術室のベースステーションに構成情報を伝達する。この接続は、次に、感知アタッチメント1002にそれを通信する。
【0303】
手術室構成コンピューティングデバイスはまた、感知アタッチメント1002又は手術室ベースステーションに関する情報を外科医、外科手術技師、又は他の医療従事者に表示し得る。例えば、手術室構成コンピューティング装置は、感知アタッチメント1002が構成情報を記憶又はアクセスできない場合、感知アタッチメント1002が応答しない場合、感知アタッチメント1002が初期セルフテスト中にセンサ又は無線のうちの1つの問題を識別する場合、手術室ベースステーションが応答しないか又は誤動作している場合、又は他の理由のために、エラー情報を表示し得る。
【0304】
手術室ベースステーション及び手術室構成コンピューティング装置は別個の装置として記述されるが、実施形態はそれに限定されず、むしろ、手術室構成コンピューティング装置及び手術室ベースステーションの機能性は、図示されるように、単一のコンピューティング装置又は別個の装置に含まれ得る。このようにして、医者は、一実施形態では、構成情報を手術室のベースステーションに直接入力することができる。
【0305】
感知アタッチメントが患者に植え込みされた後、患者は、追跡評価のために定期的に医師の診察室を訪問してもよい。一態様では、本開示は、植え込みされた感知アタッチメントがオフィス環境と通信する、医師のオフィス環境(本明細書に記載のホーム環境に類似)を提供する。これらのビジット中、メモリに格納されたデータにアクセスされてもよく、及び/又は特定のデータが、監視プロセスの一部として要求され、取得されてもよい。
【0306】
例えば、監視プロセス全体を通して様々な時点で、患者は、フォローアップ予約のために医療従事者を訪問するよう要求され得る。この医療従事者は、患者に感知アタッチメント1002を植え込みした外科医であってもよく、又は患者のモニタリングプロセス、理学療法、及び回復を監督する別の医師であってもよい。様々な異なる理由から、医療従事者は、制御された環境で感知アタッチメント1002からリアルタイムデータを収集することを望む場合がある。一部の事例では、医療従事者を訪問する要請は、ホームベースステーション1004、スマートデバイス1005、及び接続されたパーソナルアシスタント1007のうちの1つ以上のそれぞれの随意の双方向ユーザーインターフェースを介して送達され得る。
【0307】
医療従事者は、(図22に示すホームベースステーションに類似して)医局ベースステーションを利用し、これは感知アタッチメント1002と通信して、医局ベースステーションと感知アタッチメント1002との間に追加のデータを渡す。別の方法として、又は追加的に、医師は、医務室の基地局(図22には示されていない)を利用して、感知アタッチメント1002に指令を渡す。いくつかの実施形態では、診療所の基地局は、感知アタッチメント1002に、短時間に収集されるデータの速度又はタイプを一時的に増加させるために、高分解能モードに入るよう指示する。高分解能モードは、医師も患者をモニタリングしている活動中に、異なる(例えば、大きな)量のデータを収集するよう、感知アタッチメント1002に指示する。
【0308】
いくつかの実施形態では、医務室のベースステーションは、医療者がイベント又は疼痛マーカーを入力することを可能にし、これは、感知アタッチメント1002によって収集される高解像度データと同期することができる。例えば、医療行為者は、感知アタッチメント1002が高解像度モードである間、患者をルームランナー上に歩行させることができる。患者が歩いている間、患者は痛みを訴える可能性がある。医療従事者は、医師のオフィスのベースステーションにある痛みマーカーボタンをクリックして、患者の不快感を示すことができる。診療所の基地局は、マーカーとマーカーが入力された時間を記録します。このマーカーのタイミングが、収集された高分解能データのタイミングと同期するとき、医療従事者は、データを分析して、疼痛の原因を試み、決定することができる。
【0309】
他の実施形態では、診療所ベースステーションは、更新された構成情報を感知アタッチメント1002に提供してもよい。感知アタッチメント1002は、この更新された構成情報を記憶することができ、これは、データの収集に関連するパラメータを調整するために使用できる。例えば、患者がうまく行っている場合、医療行為者は、感知アタッチメント1002がデータを収集する頻度の減少を指示することができる。反対に、患者が予想外の量の疼痛を経験している場合、医療従事者は、感知アタッチメント1002に指示して、決定された期間(例えば、数日)の間、追加のデータを収集してもよい。医療従事者は、特定の問題を診断及び治療するために、追加データを使用し得る。一部の事例では、追加データは、患者が医師の存在を離れ、もはや医師のオフィスの基地局の範囲にない後に、患者によって提供される個人説明情報を含み得る。これらの場合、個人記述情報は、ホームベースステーション1004、スマートデバイス1005、及び接続されたパーソナルアシスタント1007のうちの1つ以上を介して収集及び送達され得る。感知アタッチメント及び/又はベースステーション内のファームウェアは、感知アタッチメント1002が、インプラントのライフサイクルの間持続するのに十分な電力を保持することを確実にするために、こうした強化された監視の期間を制限するセーフガードを提供する。
【0310】
様々な実施形態において、診療所ベースステーションは、診療所構成コンピューティングデバイス(手術室コンピューティングデバイスに類似)と通信してもよい。医師の診察室構成コンピューティングデバイスは、医師にコマンド及びデータの入力を可能にするグラフィカルユーザーインターフェースを備えたアプリケーションを含む。コマンド、データ、及びその他の情報の一部又はすべては、後に、医局の基地局を介して感知アタッチメント1002に送信され得る。例えば、いくつかの実施形態では、医療行為者は、グラフィカルユーザーインターフェースを使用して、感知アタッチメント1002に、その高解像度モードに入るよう指示することができる。他の実施形態では、医療従事者は、グラフィカルユーザーインターフェースを使用して、感知アタッチメント1002の構成情報を入力又は修正することができる。医師のオフィス構成コンピューティングデバイスは、情報を(例えば、コマンド、データ、又は他の情報)有線又は無線ネットワーク接続(例えば、USB接続、Bluetooth接続、又はWi-Fi接続を介して)を介して医師のオフィス基地局に送信し、これは次に、感知アタッチメント1002に情報の一部又は全部を送信する。
【0311】
医師オフィス構成コンピューティングデバイスはまた、医師に、患者(例えば、個人記述情報)又は医師オフィス基地局に関する、感知アタッチメント1002に関するその他の情報を表示してもよい。例えば、診療所構成コンピューティングデバイスは、感知アタッチメント1002によって収集され、診療所基地局に送信される高解像度データを表示し得る。医局構成コンピューティングデバイスはまた、感知アタッチメント1002が構成情報を記憶又はアクセスできない場合、感知アタッチメント1002が応答しない場合、感知アタッチメント1002がセンサ又は無線のうちの1つの問題を識別する場合、医局基地局が応答しないか又は故障している場合、又は他の理由のために、エラー情報を表示し得る。
【0312】
一部の実施形態では、医師のオフィス構成コンピューティングデバイスは、クラウド1008へのアクセスを有し得る。少なくとも1つの実施形態では、医療従事者は、医務部構成コンピューティングデバイスを利用して、クラウド1008に格納されたデータにアクセスすることができる。このデータは、以前に感知アタッチメント1002によって収集され、ホームベースステーション1004及びスマートデバイス1005の一方又は両方を介してクラウド1008に送信される。同様に、診療所構成コンピューティングデバイスは、診療所基地局を介して、感知アタッチメント1002から取得する高分解能データをクラウド1008に送信できる。実施形態によっては、診療所のベースステーションは、インターネットアクセスを有してもよく、診療所構成コンピューティングデバイスを使用することなく、高解像度データをクラウド1008に直接送信することが可能であってもよい。
【0313】
様々な実施形態において、医療従事者は、患者が医療従事者のオフィスにいない時に、感知アタッチメント1002の構成情報を更新してもよい。これらの場合、医療行為者は、(図22には示されていない)医師のオフィス構成コンピューティングデバイスを利用して、クラウド1008を介して更新された構成情報を感知アタッチメント1002に送信することができる。1つ以上のホームベースステーション1004、スマートデバイス1005、及び接続されたパーソナルアシスタント1007は、クラウド1008から更新された構成情報を取得し、更新された構成情報をクラウドに渡すことができる。これにより、医療従事者は、患者が医療従事者のオフィスに来る必要なしに、感知アタッチメント1002の動作を遠隔的に調整することができる。これはまた、医療従事者が、例えば、患者によって提供され、ホームベースステーション1004、スマートデバイス1005、及び接続されたパーソナルアシスタント1007のうちの1つ以上を通過した個人記述情報に、応答して、患者にメッセージを送信することを可能にし得る(図22)を参照されたい。例えば、患者が接続されたパーソナルアシスタント1007に「痛みを感じる」と話した場合、医療従事者は鎮痛剤の処方箋を発行し、接続されたパーソナルアシスタントに、「医師があなたの希望の薬局にVicodin(登録商標)の処方を連絡しました。処方は午後4時に受け取れるようになります。」と、「話す」ことによって患者に知らせることができる。
【0314】
医師のオフィスベースステーション(図22には図示せず)及び医師のオフィス構成コンピューティングデバイス(図22には図示せず)は、別個のデバイスとして記述されているが、実施形態はそれに限定されず、むしろ、医師のオフィス構成コンピューティングデバイス及び医師のオフィスベースステーションの機能性は、単一のコンピューティングデバイス又は別個のデバイス(図示)に含まれ得る。このようにして、医師は、一実施形態では、構成情報又はマーカーを医師オフィスの基地局に直接入力し、高解像度データ(及び同期マーカー情報)を医師オフィスの基地局上の表示装置から見ることを可能にし得る。
【0315】
一実施形態では、通信及び電力構成要素のセンサ通信、開始、及び機能は、国際公開第2017165717号に記載されるものと類似し得る。これにより、患者の健康を管理するために、EVAR及び患者の全身状態に関連する有用な情報を幅広く収集及び監視できるという利点が提供される。データが収集される周波数は、必要なデータ周波数、バッテリ技術に関連するサイズ制限、メモリサイズ、及びすべての構成要素(例えば、IMU、メモリ、センサ、無線)の電力要件を考慮に入れた電力最適化アルゴリズムに基づく。該情報には、電池電力レベル、インプラント持続時間、トレーサビリティ、インプラントシリアル番号、嚢内圧、複数の位置での動脈圧、血行動態パラメータ、例えば、CO濃度、血流速度、心拍数、及び歩数及び距離等の活性測定値を含むが、これらに限定されない。加えて、本開示は、任意選択的に、BMI、併存症、投薬、疼痛、及び質的寿命指標等の患者入力データの統合を提供する。
【0316】
すべてのデータが各間隔で収集されるわけではないことに注意してください。同様に、上述の急性及び慢性の測定値は、任意の間隔で数秒間のみ収集を必要とする場合があることに留意されたい。また、動脈瘤嚢圧測定値又は他の測定値がシグナルを示す場合、患者は、患者をその臨床医と接続するインターフェースを介してさらなる評価のために臨床医に向けられるであろうことも提供される。
【0317】
一実施形態では、本開示は、センサから放出され、センサによって感知される情報を含む、放出された信号を提供する。別の実施形態では、本開示は、放出された信号の捕捉を提供し、ここで、この捕捉は、センサの近傍、又は遠い場所で発生し得る。さらに別の実施形態では、本開示は、処理された放出された信号を提供し、放出された信号は、有用な情報を提供するために処理される。
【0318】
本開示は、医療デバイスが感知能力を有するために、医療デバイス(例えば、グラフト)への物理的修正が不要なように、グラフト等の医療デバイスとは別個のセンサ及び構造体を提供する。設計は、実際には、経皮又は管外に置かれたセンサ(複数可)を有する任意の動脈血管の血行動態測定値を、腹腔鏡下又は開腹の外科手術による植え込みアプローチで取得するために一般的である。例えば、本明細書に記載されるようなシステムは、閉塞が起こっている時を決定するために、冠動脈ステントの近位及び/又は遠位に配置されてもよく、それによって、患者及び臨床医に緊急事態の前に介入するよう警告する。センサの配置に応じて、いくつかの実施形態は、リアルタイム診断目的のために局所的血管圧測定から全身圧測定へ調整するアルゴリズムを有する高血圧等の付随的併存疾患に関連する血行動態及び圧力を監視するために使用され得る。後者は、患者/クリニックが高血圧を管理するために薬剤を漸増することを可能にする。
【0319】
実施形態では、本開示は、ハウジングと、前記ハウジングが検出器を囲む、前記センサが支持体に固定して取り付けられることを可能にする延長部を含む前記ハウジングと、支持体に固定して取り付けられたセンサを備える構造体と、前記サポートが、医療デバイスと安全に係合できる場所と、センサと、前記センサに対する支持体であって、医療デバイス、前記センサが、前記支持体と直接接触し、かつ固定して取り付けられ、前記サポートが、前記医療デバイスと直接接触し、かつ前記医療デバイスと確実に係合している、サポートと、随意に前記センサが前記医療デバイスと直接接触しない、方法。
【0320】
以下は、本開示による例示的な番号付けされた実施形態である。
[1]ハウジングを備えるセンサであって、前記ハウジングが検出器を囲む、前記ハウジングが、前記センサが支持体に固定して取り付けられることを可能にする延長部を備える、センサ。
[2]支持体に固定して取り付けられたセンサを備える構造体であって、前記支持体が医療デバイスと確実に係合することができる、構造体。
[3]センサ、センサのための支持体、及び医療デバイスを備えるアセンブリであって、前記センサが支持体と直接接触し、かつ固定して取り付けられ、前記支持体が前記医療デバイスと直接接触し、かつ前記医療デバイスと安全に係合するアセンブリ。
[4]滅菌されている実施形態1のセンサ。
[5]滅菌されている実施形態2の構造体。
[6]滅菌されている実施形態3のアセンブリ。
[7]検出器が、圧力、温度、動き、及び加速度のうちの1つを検出する、実施形態1に記載のセンサ。
[8]センサが、圧力、温度、動き、及び加速度のうちの1つを検出する、実施形態2の構造体。
[9]センサが、圧力、温度、動き、及び加速度のうちの1つを検出する、実施形態3のアセンブリ
[10]検出器が非生物学的センサである、実施形態1に記載のセンサ。
[11]センサが非生物学的センサである、実施形態2に記載の構造体。
[12]センサが非生物学的センサである、実施形態3に記載のアセンブリ。
[13]医療グレードの材料を含む、実施形態1に記載のセンサ。
[14]医療グレードの材料を含む、実施形態2に記載の構造体。
[15]医療グレードの材料を含む、実施形態3のアセンブリ。
[16]センサがハウジングを備え、ハウジングが金属及びポリエーテルエーテルケトンから選択される材料を備える、実施形態1に記載のセンサ。
[17]センサがハウジングを備え、ハウジングが金属及びポリエーテルエーテルケトンから選択される材料を備える、実施形態2に記載の構造体。
[18]センサはハウジングを備え、ハウジングは金属及びポリエーテルエーテルケトンから選択される材料を備える、実施形態3に記載のアセンブリ。
[19]支持体は、金属(例えば、ニチノール)及びポリエーテルエーテルケトンから選択される材料を含む、実施形態2に記載の構造体。
[20]支持体は、金属(例えば、ニチノール)及びポリエーテルエーテルケトンから選択される材料を含む、実施形態3に記載のアセンブリ。
[21]医療デバイスが植え込み型医療デバイスである、実施形態3のアセンブリ。
[22]複数のセンサ(例えば、2~10のセンサ)を含む、実施形態2の構造体。
[23]複数のセンサが支持体と直接接触する、実施形態22に記載の構造体。
[24]複数のセンサ(例えば、2~10個のセンサ)を含む、実施形態3のアセンブリ。
[25]複数のセンサが、支持体と直接接触する、実施形態24に記載のアセンブリ。
[26]医療デバイスがレールを備え、センサがレールに固定して取り付けられる、実施形態3のアセンブリ。
[27]センサは、電池、メモリ、無線、アンテナ、及び慣性測定ユニット(IMU)のうちのいずれか1つ以上を含む、実施形態1に記載のセンサ。
[28]センサは、電池、メモリ、無線、アンテナ、及び慣性測定ユニット(IMU)のうちのいずれか1つ以上を含む、実施形態2に記載の構造体。
[29]センサは、電池、メモリ、無線、アンテナ、及び慣性測定ユニット(IMU)のうちのいずれか1つ以上を含む、実施形態3に記載のアセンブリ。
[30]センサがハウジングを備え、ハウジングが延長部を備え、延長部が1つ以上の穴を備える、実施形態1に記載のセンサ。
[31]センサがハウジングを備え、ハウジングが延長部を備え、延長部が1つ以上の穴を備える、実施形態2の構造体。
[32]センサは、ハウジングと、延長部を含むハウジングとを備え、延長部は、1つ以上の穴を含む、実施形態3に記載のアセンブリ。
[33]複数の支持体を含み、複数の支持体の各々が、センサを含む、実施形態3のアセンブリ。
[34]支持体がスリーブの形態である、実施形態2に記載の構造体。
[35]支持体がスリーブの形態である、実施形態3に記載のアセンブリ。
[36]スリーブを備える構造体であって、前記スリーブが管腔側及び管腔側を備え、前記構造体が前記スリーブの前記管腔側に固定して取り付けられたセンサをさらに含む、構造体。
[37]スリーブがレールを備え、センサがレールに固定して取り付けられる、実施形態36に記載の構造体。
[38]スリーブがニチノールを含む、実施形態36に記載の構造体。
[39]スリーブが、スリーブの幅に関して拡張可能である、実施形態36に記載の構造体。
[40]スリーブがステントではない、実施形態36に記載の構造体。
[41]スリーブがステント又はグラフトの周りにフィットし、かつ確実に係合する、実施形態36に記載の構造体。
[42]スリーブが1~3ミリメートルの長さを有する、実施形態36に記載の構造体。
[43]スリーブの全体側面に固定して取り付けられた複数のセンサを含む、実施形態36の構造体。
[44]構造体を形成する方法であって、前記構造体が、支持体に固定して取り付けられたセンサを備え、サポートが医療デバイスと安全に係合でき、前記方法が、ハウジングを含むセンサを提供することを含み、前記ハウジングが検出器を囲む、前記センサが支持体に固定して取り付けられることを可能にする延長部を含む前記ハウジングと、b)医療デバイスと安全に係合できる支持体を形成することと、c)前記支持体を形成するプロセス中に、前記センサを前記支持体に固定して取り付けることと、を含む、方法。
[45]構造体を形成する方法であって、前記構造体が、支持体に固定して取り付けられたセンサを備え、サポートが医療デバイスと安全に係合でき、前記方法が、ハウジングを含むセンサを提供することを含み、前記ハウジングが検出器を囲む、前記センサが支持体に固定して取り付けられることを可能にする延長部を含む前記ハウジングと、b)医療デバイスと安全に係合できるサポートを提供することと、c)前記サポートを医療デバイスと安全に係合させる前に、前記センサを前記サポートに固定して取り付けることと、を含む、方法。
アンテナと通信
【0321】
図23は、複数のアンテナを有する感知アタッチメント1100を示す。感知アタッチメント1100は、本明細書に記載される感知アタッチメントのいずれかであってもよい。感知アタッチメント1100は、本体1110を含み、それは、本明細書に記述される本体のうちのいずれか(例えば、図6に示す本体60)とすることができる。感知アタッチメント1100は、第1のアンテナ1120及び第2のアンテナ1130を含み得る。第1及び第2のアンテナは、1110の本体の対向する側面又は端部に位置付けられ得る。一部の事例では、第1のアンテナ1120と第2のアンテナ1130の一方又は両方は、異なって位置付けられてもよい。第1のアンテナ1120又は第2のアンテナ1130のいずれかは、複数のアンテナを含み得る。第1のアンテナ1120は、(例えば、図8のアンテナ130と同様に)データを送信又は受信するうちの少なくとも一方を行うように構成されることができる。第2のアンテナ1130は、例えば、電源112(再充電可能であってもよい)等の感知アタッチメント1100の電源を再充電するために、電力を受け取るように構成され得る。第2のアンテナ1130は、トランスミッタ(無線充電器の一部とすることができる)から無線で電力を受信することができる。一部の事例では、第1のアンテナ1130は、電力を受信するように構成されてもよく、第2のアンテナ1120は、データの少なくとも1つ(時にはテレメトリアンテナと呼ばれる)を送信又は受信するように構成されてもよい。例えば、第2のアンテナ1120は、本明細書に記載されるように、ベースステーション、別の医療デバイス(又は感知アタッチメント)、別の遠隔電子装置等と通信するように構成され得る。
【0322】
図24は、医療デバイス1202及び感知アタッチメント1102の血管における配置を示す。医療デバイス1202は、本明細書に記載される医療デバイスのいずれかであってもよい。例えば、医療デバイス1202は、図15図19のエンドグラフト416等、腹部大動脈瘤(AAA)を治療又は修復するのに適したグラフトであってもよい。こうしたグラフトは、血管の動脈瘤嚢内に展開され得る。本明細書に記載されるように、感知アタッチメント1102は、医療デバイス1202の外部表面と接触し得る。例えば、感知アタッチメント1102は、医療デバイス1202によって少なくとも部分的に支持され得る。感知アタッチメント1102は、(医療デバイス1202と共に)人体に植え込みすることができる。感知アタッチメント1202は、図23の感知アタッチメント1110等の、本明細書に記載の感知アタッチメントのうちのいずれかであることができる。
【0323】
感知アタッチメント1102は、本明細書に記述されるセンサのいずれかであり得る、1つ以上のセンサ1140を含み得る。例えば、1つ以上のセンサ1140は、圧力、流れ、又はこれに類するものを感知することができる。感知アタッチメント1102は、本明細書に記載するように、データを受信又は送信することのうちの1つ以上を構成することができる第1のアンテナ1120を含み得る。感知アタッチメント1102は、本明細書に記載されるように、電力を受けるように構成され得る第2のアンテナ1130を含み得る。
【0324】
特により高い周波数で透過又は受信のうちの少なくとも1つが発生する場合、AAAグラフトのための感知アタッチメントのための1つ以上のアンテナ又は通信回路を設計することは、困難であり得る。より高い周波数では、本体を通して伝送するより低い周波数よりも、より大きな伝搬損失がある可能性がある。
【0325】
本明細書に開示されるアンテナのいずれかは、電気的に小さなアンテナ(又は電気的に短い)であってもよい。一般に、アンテナのサイズ(長さ等)は、アンテナが1つ以上の送信又は受信に構成されている信号の波長(又は周波数に反比例)に直接比例してもよい。アンテナサイズは、信号の周波数が増加するにつれて減少するが、アンテナサイズは、より高い周波数の透過バンドが使用される多くの用途には大きすぎ得る。例えば、400MHzの信号の送受信のためのダイポールアンテナの長さは、35cm超である(及びより小さな1/4波長のダイポールアンテナの長さは、まだ17cm超である)。本明細書に記載される制約を考慮すると、こうしたサイズは、AAAグラフトに対する1つ以上の感知アタッチメント等、本明細書に開示される感知アタッチメントのうちの1つ以上に対して法外に大きくてもよい。電気的に小さなアンテナは、アンテナが送受信するように構成される信号の波長よりもはるかに小さい(例えば、はるかに短い)アンテナとすることができる。例えば、アンテナは、その最大寸法が波長の10分の1以下であるとき、電気的に小さくてもよい。以下で説明する通り、感知アタッチメント用の電気的に小さなアンテナの設計に関連する多くの課題がある。
【0326】
図25は、ループアンテナ1120Aを有する感知アタッチメント1104を示す。感知アタッチメント1104は、感知アタッチメント1100又は1102等、本明細書に記載される感知アタッチメントのいずれかであってもよい。感知アタッチメントは、本体1110等の本体を含み得る。ループアンテナ1120Aは、プリント回路基板(PCB)によって支持され得る電子回路1150に(供給ラインを介して)電気的に接続することができる。電子回路1150は、図8のIRP103の、1つ以上の構成要素を含む。例えば、電子回路1150は、(図8のRFトランシーバ126等の)トランシーバを含むことができる、通信回路を含むことができる。。電子回路1150は、コントローラ(図8のコントローラ132とすることができる)等の処理回路を含むことができる。。電気接続1170(ワイヤとして示される)を使用して、例えば、電源(電源112等)から電子回路1150に電力を供給することができる。
【0327】
本明細書に記載されるように、電子回路1150は、複数のモードで動作することができる。電子回路1150は、電力を節約するために、電力がほとんど消費されない第1のモードで動作することができる。第1のモードは、低電力モード又はスリープモードと呼ばれることがある。電子回路1150は、電子回路1150の少なくともいくつかの構成要素(例えば、1つ以上のセンサ、コントローラ等)が動作可能である、第2のモードで動作することができる。第2のモードは、時には動作モードと呼ばれる。一部の事例では、電子回路1150は、(第1の周波数帯の)第2の周波数帯で1つ以上の信号(又はコマンド)を受信するループアンテナ1120Aに応答して、スリープモードから動作モードに移行することができる。動作モードでは、電子回路1150は、例えば、1つ以上のセンサでデータを感知し、感知データ(又は任意の他のデータ)をアンテナ1120Aを介して送信することができる。データは、第1の周波数帯(又は第2の周波数帯)で送信することができる。追加的又は代替的に、データは、第1の周波数帯のループアンテナ1120Aを介して受信され得る。電子回路1150は、ループアンテナ1120Aを介して受信データ(コマンド等)に応答して、持続時間の満了に応答して、第2のモードから第1のモードに移行することができる。
【0328】
一部の事例では、第1の周波数帯は、医用インプラント通信サービス(MICS)帯とすることができる。MICSバンドは、約402MHz~405MHzの周波数範囲(又は帯域幅)を有し、約403.5MHzの中心周波数を有することができる。第2の周波数帯は、産業、科学、及び医療(ISM)帯とすることができる。ISMバンドは、約2.4GHz~2.5GHzの周波数範囲、約2.45GHzの中心周波数を有し得る。
【0329】
本明細書に記載される1つ以上の制約(サイズ又は重量等)のため、第1及び第2の周波数帯用の別個のアンテナを感知アタッチメントに含めることは、現実的ではない場合がある。結果として、ループアンテナ1120A等、データの送信又は受信の1つ以上のために構成されたアンテナのいずれも、複数の周波数帯で動作するように設計され得る。例えば、ループアンテナ1120Aは、第1及び第2の周波数帯で動作するように構成されたデュアルバンドアンテナであってもよい。1つ以上の制約を満たすために、ループアンテナ1120Aは、電気的に小さなアンテナとすることができる。例えば、ループアンテナの直径は、約10mm(又はそれ以上)であってもよく、403.5MHz信号の約0.75メートル波長又は2.45GHz信号の約0.12メートル波長の10分の1よりも小さい。
【0330】
電気的に小さなアンテナに適切な電気接地を提供することは、アンテナの良好な性能を確保するために重要であり得る。例えば、適切な接地なしに、電気的に小さなアンテナは、特定の関心対象の周波数(又は周波数範囲)で伝送された電磁波を望ましくないように反射し得る。アンテナ1120A等、本明細書に記述されたデータの1つ以上を送信又は受信するように構成されたアンテナのいずれも、電子回路1150の電気接地(電子回路1150のプリント回路基板の接地平面等)に接続することができる。電子回路1150の電気接地が、所望のアンテナ性能を提供するのに不十分である場合、追加の(又は代替的な)接地を使用してもよい。本明細書に記載されるように、本体1110(又は開示された任意の本体)は、導電性材料で作製され得る。結果として、アンテナ1120A等、本明細書に記載のデータの1つ以上を送受信するように構成されたアンテナのいずれかを、本体1110に電気的に接続することができる。図25に示すように、電気的接続1174(ワイヤとして示される)は、アンテナ1120Aを本体1110に接続できる。一部の事例では、1つ以上の締め具1176(導電性であってもよい)を使用して、電気接続1174を本体1110に固定することができる。
【0331】
図25に適切な接地を示すと、ループアンテナ1120Aは、第2の周波数帯(例えば、2.4GHz~2.5GHzのISM帯)において(又は近い)共振し得る。図26は、ループアンテナ1120Aのsパラメータプロット1200(具体的にはS11プロット)を示す。S11は、送電線からのミスマッチのためにアンテナポートで反射される電力の量の測定であってもよい。ネットワークアナライザーに接続すると、S11はアナライザーに戻るエネルギーの量を測定し、これはアンテナに供給されない電力を示すことができる。小さなS11値(例えば、約-2デシベル(dB)、約-3dB、約-4dB、又は5dB以下)は、かなりの量のエネルギーがアンテナに送達されたことを示し得る。図26を参照すると、プロット1200は、約2.1GHz(矢印1210により示される)で、S11値がほぼ-12dBであり、この周波数でのアンテナの非常に良好な性能を示すことを示す。プロット1200から、ループアンテナ1120Aは、約2.1GHzで共振すると結論付けられ得る。プロット1200は、第1の周波数帯(例えば、402MHz~405MHzのMICS帯)におけるループアンテナ1120Aの性能の悪化を示す。本明細書に記載されるように、プロット1200は、感知アタッチメントを取り囲んでアンテナの性能に影響を与える(アンテナの共振周波数(複数可)のシフトを引き起こす等)組織の1つ以上の誘電パラメータ(誘電率又は導電率等)を考慮に入れることができる。AAAグラフトと併用される場合、組織は、筋肉、脂肪、骨、皮膚等のうちの1つ以上を含み得る。
【0332】
ループアンテナ1120Aは、1つ以上の関心対象の周波数帯での性能を改善するために調整され得る。整合ネットワーク(又は整合回路)は、ループアンテナ1120Aに設計及び接続されて、第1の周波数帯(例えば、402MHz~405MHzのMICSバンド)及び第2の周波数帯(例えば、2.4GHz~2.5GHzのISMバンド)における受信又は伝送のうちの1つ以上を提供することができる。本明細書に記載されるように、整合回路は、感知アタッチメントを囲む組織の誘電率パラメータを考慮するように設計され得る。
【0333】
整合回路は、ループアンテナ1120Aに電気的に接続され得る。整合回路は、アンテナとトランシーバとの間のインピーダンスマッチングを提供することができる。図27は、ループアンテナ1120Aの整合回路1300を示す。整合回路1300の上部は、第2の周波数帯で受信(又は伝送)された信号を処理することができる。整合回路1300の下部は、第1の周波数帯で受信した(又は送信された)信号を処理することができる。ポート1310及び1320は、アンテナ1120Aの出力(又は入力)を示すことができる。ポート1310及び1320は、トランシーバに接続することができ、トランシーバは第1及び第2の周波数帯で動作することができる。一部の事例では、フィルタ(図8に図示したフィルタ128等、SAWバンドパスフィルタとすることができる)を、ループアンテナ1120Aとトランシーバとの間に挿入することができる。例えば、フィルタはポート1320に接続することができる。
【0334】
整合ネットワーク1330は、第2の周波数帯内の信号を処理することができる。整合ネットワーク1330は、誘導性であってもよい。整合ネットワーク1330は、2つのインダクタ(例えば、シャントインダクタL13及び直列インダクタL11)を含むLネットワークとして図示される。整合ネットワーク1330は、第2の周波数帯(例えば、より高い周波数)におけるループアンテナ1120Aの静電容量性リアクタンスを一致させる(又は対抗する)ために図示されるように設計され得る。整合ネットワーク1340は、第1の周波数帯の信号を処理することができる。整合ネットワーク1340は、静電容量式とすることができる。整合ネットワーク1340は、3つのコンデンサ(例えば、シャントコンデンサC5及びC2、並びに直列コンデンサC6)を含むPiネットワークとして図示される。整合ネットワーク1340は、第1の周波数帯(より低い周波数等)において、ループアンテナ1120Aの誘導性リアクタンスを一致させる(又は対向させる)ように設計され得る。
【0335】
一部の事例では、第1の周波数帯又は第2の周波数帯のうちの1つ以上を一致させるために、他のタイプの整合ネットワークを使用することができる。整合ネットワーク1330及び1340、並びにこれらの整合ネットワークの構成要素の選択及び値は、例示的である。一部の実施では、整合ネットワーク(複数可)は使用されない場合がある。
【0336】
バンドストップ(又はノッチ)フィルタ1350を使用して、第1の周波数帯の信号からより高い周波数成分を除去することができる。ノッチフィルタは、第2の周波数帯の1つ以上の信号成分を、第1の周波数帯で受信される(又は送信される)信号から除去することができる。ノッチフィルタ1350は、コンデンサC1と並列に接続されたインダクタL1の組み合わせとして図示される。ノッチフィルタは、第2の周波数帯のより高い周波数での望ましくない寄生効果(例えば、寄生コンデンサンス又は誘導率のうちの1つ以上)を回避又は低減するために、第2の周波数帯の整合ネットワークに含まれない場合がある。
【0337】
整合回路1300の上部及び下部の出力は、ループアンテナ1120Aに接続され得る。一部の事例では、出力ポート1360は、ループアンテナ1120の出力をネットワークアナライザー(ベクターネットワークアナライザー(VNA)等)に接続できる。ネットワークアナライザーは、ループアンテナ1120Aのsパラメータ(例えば、S11パラメータ)を測定するために使用することができる。
【0338】
図28は、整合回路1300等の整合回路に接続されたループアンテナ1120Aのsパラメータプロット1400(具体的にはS11プロット)を示す。領域1410は、第2の周波数帯(例えば、2.4GHz~2.5GHzのISMバンド)の帯域幅にわたるS11値が-9dB前後であり、第2の周波数帯におけるアンテナの良好な性能を確認することを示す。領域1410は、第2の周波数帯の広帯域幅(0.1GHz等)にわたって良好な性能を示す。領域1420は、第1の周波数帯(例えば、402MHz~405MHzのMICSバンド)の帯域幅にわたるS11値が-2dB未満であり、第1の周波数帯におけるアンテナの良好な性能を確認することを示す。一部の事例では、第1の周波数帯におけるループアンテナ1120Aの帯域幅をさらに改善するために、ループのサイズ(例えば、直径)を増やすことができる。本明細書で説明するように、プロット1400は、感知アタッチメントを囲む組織の1つ以上の誘電率パラメータを考慮に入れることができる。
【0339】
データを送信又は受信するうちの少なくとも一方を行うための、アンテナは、図29に示されるようなモノポール螺旋状アンテナ1120B(時としてモノポール螺旋アンテナと呼ばれる)である。モノポール螺旋アンテナ1120Bは、モノポール1122(直線線として示される)及びヘリックス1124を含み得る。一部の事例では、図29に示すように、アンテナのサイズを小さくするために、ヘリックス1124をモノポール1122の周りに巻くことができる。モノポール1122及びヘリックス1124は、例えば、図29に示す接合部1126において電気的に接続される。この電気接続以外に、モノポール1122及びヘリックス1124は、互いに電気的に絶縁され得る。例えば、図29に示すように、モノポール1122をモノポールの周りに巻かれたヘリックス1124から分離するテープ(例えば、カプトンテープ)片。図29に示すように、ヘリックス1124は、アンテナの構造的な支持を提供することができる非導電性材料(ポリテトラフルオロエチレンPTFE又は別のポリマー等)の周りに巻かれることができる。モノポール螺旋アンテナ1120Bは、電子回路1150(例えば、モノポール1122の一部とし得る供給線1128を介して)に接続されているものとして図示されている。一部の実施では、モノポール1122及びヘリックス1124は電気的に接続できるが、そうでなければ別個に位置付けることができる。
【0340】
図30は、モノポール螺旋アンテナ1120Bを有する感知アタッチメント1106を示す。感知アタッチメント1106は、アンテナの差を除いて、上述の図25の感知アタッチメント1104と類似し得る。モノポール螺旋アンテナ1120Bは、ループアンテナ1120Aに関連して上述のように接地することができる。
【0341】
モノポール螺旋アンテナ1120Bは、上述のように、電気的に小さなアンテナとすることができる。一部の事例では、例えば、モノポール螺旋アンテナの長さは、約30mm(又はより小さく又はより長く)とすることができる。本明細書に記載されるように、モノポール螺旋アンテナの長さは、40mm以下であってもよい。組み合わせて、モノポール1122及びヘリックス1124は、第1及び第2の周波数帯(MICS及びISM帯等)で共振するデュアルバンドアンテナとして機能し得る。モノポール1122及びヘリックス1124は、第1及び第2の周波数帯で別々に共振し得る(又は逆も同様)。例えば、同調前のモノポール螺旋アンテナ1120B(整合回路を設計することによって等)は、約403MHz(MICSバンドの中心周波数に近くなる)及び約2.45GHz(ISMバンドの中心周波数に近くなる)で共振可能であると決定された。一部の事例では、調整前のモノポール螺旋アンテナ1120Bは、約403MHzで約-5dB、2.45GHzで約-3dBのS11値を有してもよく、これは第1及び第2の周波数帯におけるアンテナの非常に良好な性能を示す。
【0342】
ヘリックスの曲がりの間の長さ又は間隔のうちの1つ以上は、モノポール螺旋アンテナ1120Bの性能を改善するために調整され得る。例えば、螺旋1124の長さは、403MHz(例えば、約20cm)で受信又は送信のうちの1つ以上を行うように構成された1/4波長のダイポールアンテナの長さにすることができる。螺旋1124の曲がりの間の間隔は、約1mm(又はそれ以下)と約2mm(又はそれ以上)との間とすることができる。一部の事例では、間隔は約1.7mmであり得る。
【0343】
上述のように、モノポール螺旋アンテナ1120Bをチューニングすることができる。整合ネットワーク(又は整合回路)を設計し、モノポール螺旋アンテナ1120Bに電気的に接続することができる。図31は、モノポール螺旋アンテナ1120Bの整合回路1500を示す。整合回路1500は、螺旋アンテナ1120Bと共に使用され得るトランシーバの高インピーダンスに合致するように設計され得る。整合回路1500の上部は、第2の周波数帯で受信(又は伝送)された信号を処理することができ、これはISM帯とすることができる)。整合回路1500の下部は、第1の周波数帯で受信(又は伝送)された信号を処理することができ、これはMICS帯とすることができる。整合回路1500は、図27に示すループアンテナの整合回路1300に類似することができる。ポート1510、1520、及び1560は、上述のポート1310、1320、及び1360と類似し得る。第1の周波数帯における信号処理のためのノッチフィルタ1550は、上述のノッチフィルタ1350と類似し得る。
【0344】
整合ネットワーク1530は、第2の周波数帯の信号を処理することができる。整合ネットワーク1530は、ステップアップインピーダンスハイパスフィルタ(第2の周波数帯のより高い周波数信号を処理するため)とすることができる。整合ネットワーク1530は、インダクタ(例えば、シャントインダクタL13)及びコンデンサ(例えば、直列コンデンサC6)を含むLネットワークとして図示される。整合ネットワーク1540は、第1の周波数帯の信号を処理することができる。整合ネットワーク1540は、ステップアップインピーダンスのローパスフィルタ(第1の周波数帯で低周波数信号を処理するため)とすることができる。整合ネットワーク1540は、コンデンサ(例えば、シャントコンデンサC5及びC2)と、インダクタ(例えば、直列インダクタL2)とを含むPiネットワークとして図示される。
【0345】
一部の事例では、第1の周波数帯又は第2の周波数帯のうちの1つ以上を一致させるために、他のタイプの整合ネットワークを使用することができる。整合ネットワーク1530及び1540、並びにこれらの整合ネットワークの構成要素の選択及び値は、例示的である。一部の実施では、整合ネットワーク(複数可)は使用されない場合がある(例えば、モノポール螺旋アンテナが異なるトランシーバと共に使用される場合、又はアンテナがインビボで調整される場合)。
【0346】
図32は、整合回路1500等の整合回路に接続されたループアンテナ1120Bのsパラメータプロット1600(具体的にはS11プロット)を示す。領域1610は、第2の周波数帯(例えば、2.4GHz~2.5GHzのISMバンド)の帯域幅にわたるS11値が-5dB未満であり、第2の周波数帯におけるアンテナの良好な性能を確認することを示す。領域1610は、第2の周波数帯の帯域幅(0.1GHz等)にわたって良好な性能を示す。領域1620は、第1の周波数帯(例えば、402MHz~405MHzのMICS帯)の帯域幅にわたるS11値が-5dB未満であり、第1の周波数帯におけるアンテナの良好な性能を確認することを示す。領域1620は、第1の周波数帯の広帯域幅(3MHz等)にわたって良好な性能を示す。本明細書で説明するように、プロット1600は、感知アタッチメントを囲む組織の1つ以上の誘電率パラメータを考慮することができる。
【0347】
図33は、電子回路1150に接続されたスパイラル螺旋アンテナ1120Cを示す。螺旋状螺旋アンテナ1120Cは、螺旋形状に巻かれた螺旋状コンダクタを含み得る。スパイラルコンダクタは、上述のように非導電性材料の周りに巻かれることができる。スパイラル螺旋アンテナ1120Cは、電気的に小さくてもよい。一部の事例では、スパイラル螺旋アンテナ1120Cは、データの送受信のうちの1つ以上に使用され得る。スロット又はパッチ等の他のタイプの電気的に小さなアンテナを、データの受信又は送信のうちの1つ以上に使用することができる。
【0348】
一部の事例では、データは、単一のバンドで無線で受信及び伝送され得る。例えば、Bluetooth周波数帯(2400~2483.5MHz)を利用することができる。こうした場合、図47に図示したヘリックス(又は螺旋状)アンテナ1120Dを使用することができる。螺旋アンテナ1120Dは、上述のように、電気的に小さなアンテナとすることができる。螺旋の曲がりの間の長さ又は間隔のうちの1つ以上は、螺旋アンテナ1120Dの性能を改善するために調整され得る。一部の事例では、例えば、導電部分が直線であるときの、螺旋アンテナ1120Dの導電部分3320の長さ(又はアンテナの長さ)は、約30mm(又はそれより少なく又は多く)であり得る。一部の実例では、導電部分が直線であるときの螺旋アンテナ1120Dの長さは、20mm以上又は40mm以下であってもよい。図47を参照すると、導電部分3320の曲がり数は、2つ(又は、1つ、3つ、4つ、5つ、もしくは類似のもの等)であってもよい。より多くの曲がりを有すると、螺旋アンテナ1120Dの電気的長さが増加することができる。同様に、より少ない曲がりを有することにより、螺旋アンテナ1120Dの電気長さが減少し得る。導電部分3320の曲がりの間の間隔は、約1mm(又はそれ以下)と約2mm(又はそれ以上)との間とすることができる。一部の事例では、間隔は約1.7mmであり得る。導電部分3320は、上述のように、非導電性材料(又は基体)3318(PTFE又は別のポリマー等)上に巻かれることができる。材料3318は、アンテナ1120Dの構造支持を提供することができる。材料3318は、管として成形され得る。
【0349】
上述のように、感知アタッチメントを囲む組織の1つ以上の誘電体パラメータ(例えば、誘電率又は導電率)は、アンテナの性能に影響を与え得る。結果として、本明細書に記載のアンテナ(ループアンテナ1120A、モノポール螺旋アンテナ1120B、スパイラル螺旋アンテナ1120C、又は螺旋アンテナ1120D等)のいずれかの性能が、自由空間だけでなく、組織の誘電パラメータをシミュレートするように設計される材料においても検証される。図34は、試験配置1700を示す。容器1710(例えば、花瓶)は、組織の誘電率パラメータ(時には、ファントムと呼ばれる)をシミュレートするよう設計された物質又は組成物で充填され得る。容器1710は、ガラス又は別のRF透明材料で作製することができる。電子回路(電子回路1150又は3350等)に接続されたアンテナは、ビニール袋又は類似の筐体(アンテナ及び電子機器を電気的に絶縁するため)内に配置され、ファントム内に浸漬され得る。ベースステーション1730は、アンテナからの距離1720に位置付けられ得る。ベースステーション1730は、コンピュータ1740(ラップトップコンピュータ等)に接続できる。図35は、ファントム1712で充填された容器1710、及びファントム内に浸漬されたアンテナ1714の拡大図を示す。
【0350】
ファントムは、対象の1つ以上の周波数帯について、人体の1つ以上の誘電パラメータに合致するように構築され得る。例えば、2.45GHz(ISMバンド内)では、ヒトの体(例えば、筋肉)は、約52.7の相対誘電率(又は誘電率定数)及び約1.95Siemens/メートル(S/m)の導電率を示すことができる。別の例として、450MHz(MICS帯に近い)では、人体は、約56.7の相対誘電率及び約0.94S/mの導電率を示すことができる。塩化ナトリウム(NaCl)、ジアセチン、グリコール、又は蒸留水(又は他のタイプの化学材料)のうちの1つ以上の組み合わせは、これらの相対的な許容量及び導電性に合致するように構築され得る。液体は試験されるアンテナをより良い囲い込み及び封入することができ、これはインビボ環境と類似したより代表的な誘電体負荷をもたらすことになるため、かかるファントム又は本明細書に記載される任意の他のファントムは、液体(固体ではなく)であり得る。
【0351】
血液、骨、筋肉、脂肪、又は皮膚等、人体の異なる部分をシミュレートするように、複数のファントムを設計することができる。図46Aには、アンテナ性能を試験し、アンテナをチューニングするための人体モデル3200が図示されている。モデル3200は、本明細書に記載のように、腹部大動脈(又は別の血管)の動脈瘤嚢内にアンテナと感知アタッチメントを位置付けることを表すことができる。モデル3200は、ヒト胴体の断面を表すことができる。モデル3200は、血液3210(例えば、血管の内部)及び、骨、筋肉、脂肪、及び皮膚のうちの1つ以上等の血管を囲む他の組織を含み得る。図示の例では、血管は直径約2.16インチ(又は約55mm)であると想定することができる。血管から体表面までの距離は、約6インチ(又は約152mm)と仮定できる。
【0352】
血液及び他の組織の電磁特性は、アンテナの性能に影響を及ぼす可能性がある(空き空間の性能に対する)。例えば、(Bluetooth帯域の)2.45GHzの周波数で、血液は、約58.26の相対的誘電率及び約2.55S/mの導電率を示す場合があり、骨(例えば、海綿骨)は、約18.55の相対的誘電率及び約0.8068S/mの導電率を示す場合があり、筋肉は、約52.7の相対的誘電率及び約1.74S/mの導電率を示す場合があり、脂肪は、約5.28の相対的誘電率及び約0.1048S/mの導電率を示す場合があり、並びに皮膚は、約30の相対的誘電率及び約1.96S/mの導電率を示す場合がある。2.45GHzの周波数は、Bluetooth帯域の中心周波数又は目標周波数に対応し得る。
【0353】
血液用ファントムと、他の周囲の組織(骨、筋肉、脂肪、皮膚等)用のコングロマリット用ファントムの2つのファントムを設計することができる。血液用のファントムは、血液の電磁特性をシミュレートすることができ、またコングロマリットファントムは、他の組織の電磁特性をシミュレートすることができる。骨、筋肉、脂肪、及び皮膚の相対的誘電率及び導電率は、コングロマリットファントムを設計する目的で平均化することができる(図46Dに示すように、2.45GHzで、約26.6325の平均相対的誘電率及び約1.1529S/mの平均導電率をもたらす)。感知アタッチメントを囲む血液は、(より高い相対誘電率及び導電率のために)他の組織よりもアンテナの性能に影響を与えることができるため、このような2つのファントムを設計することができ、これは簡略化のために単一の複合ファントムに集約することができる。
【0354】
図46Bは、コングロマリットファントムの構成要素を示す。取り消し骨(例えば、椎骨)は、3222として図示される。海綿骨の相対誘電率は約18.55であり得、導電率は2.45GHzで約0.8068S/mであり得る。脂肪は3224として図示される。脂肪の相対誘電率は約5.28であり得、導電率は2.45GHzで約0.1048S/mであり得る。筋肉は3226として図示されている。筋肉の相対誘電率は約52.7であり、導電率は2.45GHzで約1.74S/mであり得る。残りの空隙、皮膚、及び他の組織への充填は、3228として図示される。皮膚及び他の組織の相対誘電率は約30であり得、導電率は2.45GHzで約1.96S/mであり得る。コングロマリットファントムは、血管を囲む身体組織の電磁的寄与を表すことができる。
【0355】
図46Cは、螺旋アンテナ1120Dの性能を試験し、螺旋アンテナを調整するために使用される2つのファントムを示す。2つのファントムは、本明細書に記載される他のアンテナのいずれかの性能を試験するために使用することができる。血液ファントム3230は、約2インチの直径を有する血管内に含まれるものとして図示される。コングロマリットファントム3240は、血管の境界から身体の外表面まで約6インチの距離にわたるものとして図示されている。こうしたモデルでは、アンテナは、少なくとも約8インチの範囲で動作して、ベースステーションと通信することができ、ベースステーションは、椅子(例えば、椅子上の布パッドによって支持される)、ベッド、又は同種のものに統合されてもよく、又は患者の近くに位置付けられてもよい。
【0356】
図46Dは、2.45GHzの周波数3244における、血液ファントム3230及びコングロマリットファントム3240の相対誘電率(Er)3246及び導電率(Sigma)3248値を列挙した表を示す。行3250は、血液ファントム3230がEr=58.2及びSigma=2.55S/mを有し得ることを示す。行3260は、複合ファントム3240の骨、筋肉、脂肪、及び皮膚成分のEr値及びSigma値を示す。平均3262を取ることは、Er=26.6325及びシグマ=1.1529S/mをもたらし得る。
【0357】
図46Eは、血液ファントム3230の開発を要約する表3270を示す。目標相対誘電率(58.161)及び導電率(2.5981S/m)は、ブラケット3272によって示される。相対的誘電率及び導電率の目標範囲は、ブラケット3274によって示される。標的の相対誘電率及び導電率を達成するために、一部の事例では、血液ファントム3230(矢印3276により図示)は、13.05gのジアセチン、32.6gの蒸留水、及び0.4gの塩化ナトリウム(NaCl)の化学組成物を有することができる。より広くは、血液ファントム3230の化学組成物は、NaClの約1%、ジアセチンの28.2%、及び水の70.8%を重量(又は体積)で含んでもよい。一部の事例では、グリコールを追加的又は代替的に使用することができる。表3270は、作製されたこのような化学組成物の2つのバッチ3278(バッチ1及びバッチ2)の特性を示す。バッチ2は、バッチ1よりも約2倍の成分(NaCl、ジアセチン、及び蒸留水)の量を有する。表3270に示されるように、バッチの測定された相対誘電率(列「測定されたE’R」)及び導電率(列「測定されたシグマ」)は、標的値の5%の公差内である(列「標的E’Rからの結合%」及び「標的シグマからの結合%」を参照)。
【0358】
図46Fは、コングロマリットファントム3240の開発を要約する表3280を示す。標的相対誘電率(28.63)及び導電率(1.1529S/m)は、ブラケット3282によって示される。これらは、表3290(及び上述)に図示されるように、平均値に対応する。相対的誘電率及び導電率の目標範囲は、ブラケット3284によって示される。標的相対誘電率及び導電率を達成するために、コングロマリットファントム3240は、一部の事例では(矢印3286によって図示されるように)、10gのジアセチン及び5gの蒸留水の化学組成物を有し得る。より広くは、コングロマリットファントム3240の化学組成物は、重量(又は体積)で、約66.7%のジアセチン及び33.3%の蒸留水を含み得る。一部の事例では、NaCl又はグリコールのうちの1つ以上を追加的に又は代替的に使用することができる。表3270は、作製されたこのような化学組成物の9つのバッチ3288(バッチ1~9)の特性を示す。これらのバッチの重量は様々である。表3280に示されるように、バッチの測定された相対誘電率(列「測定されたE’R」)は、標的値の3%の公差内である(列「標的E’Rから結合された%」を参照)。測定された導電率(列「計算されたシグマ」)は、標的値の25.1%以内(列「標的シグマからの結合%」)であり、異なる化学組成で改善され得る。
【0359】
図47は、螺旋アンテナ1120Dを有する感知アタッチメント3310(感知アタッチメント1100と類似し得る)を含むプロトタイプ3300を示す。感知アタッチメント3310は、AAAグラフトとすることができるグラフト3305に取り付けられるように図示されている。感知アタッチメント3310は、(例えば、テープ又はポリマーコーティング等の非導電性材料を使用することによって)グラフト3305から電気的に分離されている間に、グラフト3305に機械的に取り付けられてもよい。螺旋アンテナ1120Dが電気的に接続されている電子回路3350は、上述の電子回路1150と類似し得る。アンテナ1120Dは、上述のように、感知アタッチメントの本体に接地することができる。電源3316(1つ以上の電池等)は、電子回路3350に電力を供給することができる。
【0360】
図48は、プロトタイプ3300のRF試験のためのセットアップを示す。試作品3300は、ビニール袋又は類似の筐体(アンテナ及び電子機器を電気的に絶縁するため)内に位置付けられ、第1の容器に含まれ得る血液ファントム3230内に浸漬される。第1の容器は、コングロマリットファントム3240に浸漬することができ、これは第2の容器に含まれ得る。第1の容器又は第2の容器のうちの1つ以上は、ガラス又は別のRF透明材料で作製することができる。螺旋アンテナ1120Dは、ネットワークアナライザー3360(VNA等)に接続して、螺旋アンテナ1120DをRF試験することができる。
【0361】
図49は、プロトタイプ3300のRF試験中に取得されたsパラメータプロット3400(具体的にはS11プロット)を示す。プロトタイプ3300を、図48に示すように、血液ファントム3230及びコングロマリットファントム3240(プロット3404)に浸漬された、自由空間(プロット3402)で試験し、血液ファントム3230及びコングロマリットファントム3240に浸漬したが、材料3318(プロット3406)は含まず、血液ファントム3230にのみ浸漬され、材料3318(プロット3408)は含まずであった。自由空間では、螺旋アンテナ1120Dは、Bluetooth周波数帯に近い約3.0GHz(プロット3402上の点m4によって示されるように)で共振する。血液又は集塊のファントム及び材料3318のうちの1つ以上を追加することは、プロット3404、3406、及び3408によって図示されるように、螺旋アンテナ1120Dの共振周波数を変化させることができる。具体的には、共振周波数は、血液ファントム3230の中の約1.39GHz(プロット3408上の点m2によって示されるように)及び血液ファントム3230及びコングロマリットファントム3240の中の約1.4GHz(プロット3406上の点m1によって示されるように)にシフトすることができる。これは、血液ファントム3230が、集塊体ファントム3240よりも、螺旋アンテナ1120DのRF性能に影響を与えるためにより優勢であることを示す。材料3318を加えると、約3.0GHzから約1.76GHzまでの共振周波数のシフトを減衰させることができる(プロット3404上の点m3によって示されるように)。
【0362】
螺旋アンテナ1120Dの長さは、上述の螺旋アンテナ1120Dの共振周波数の下方シフトに起因して、(自由空間の長さに対して)短くすることができる。1つ以上のファントム3230又は3240の減衰効果及び/又は共振周波数をシフトする材料3318の減衰効果により、螺旋アンテナ1120Dの電気長さは長く見えることがある。対象の周波数(2.45GHz等)で共振するように螺旋アンテナ1120Dを調整するために、螺旋アンテナ1120Dの物理的長さを短くし得る。
【0363】
上述のように、整合回路は、螺旋アンテナ1120Dを調整するように設計され得る。図50は、螺旋アンテナ1120Dとトランシーバとの間に配置され得る、整合回路3500を示す。上述のポート1310(又はポート1320)と同様に、ポート3510は、Bluetooth周波数帯で動作することができるトランシーバに接続することができる。トランシーバは、電子回路3350の一部とすることができる。整合回路3500は、より高い周波数の構成要素を除去するように構成されたローパスフィルタ3540を含み得る。例えば、フィルタ3540は、インダクタL37及び2つのコンデンサC1及びC2を有する3次チェビシェフフィルタであってもよい。整合ネットワーク3530は、直列コンデンサC4及びシャントコンデンサC5の2つのコンデンサを含むLネットワークとすることができる。整合ネットワーク3530は、螺旋アンテナ1120Dの誘導性リアクタンスを合致させる(又は対向させる)ために図示するように設計され得る。コンデンサC4及びC5の値は、試験される環境(例えば、血液及び集塊ファントム)中の螺旋アンテナ1120Dの共振周波数を所望の周波数(例えば、Bluetoothバンドについては2.45GHz)にシフトするように選択することができる。上述のポート1360と同様に、ポート3560は、螺旋アンテナ1120Dをネットワークアナライザーに接続できる。
【0364】
アンテナ範囲(受信又は伝送のうちの1つ以上について等)の試験は、距離1720を変化させることによって実施することができる。第1の周波数帯(MICS帯等)におけるループアンテナ1120Aの範囲は、約1フィート(又はそれ以下)から約20フィート(又はそれより多い)(約20フィート等)の間とすることができる。第2の周波数帯(ISM帯等)におけるループアンテナ1120Aの範囲は、約1フィート(又はそれ以下)から約20フィート(又はそれ以上)(約7フィート、約10フィート、又は約15フィート等)の間であってもよい。第1の周波数帯(MICS帯等)におけるモノポール螺旋アンテナ1120Bの範囲は、約1フィート(又はそれ以下)と約20フィート(又はそれより多い)(例えば、約20フィート)との間とすることができる。第2の周波数帯(ISM帯等)におけるモノポール螺旋アンテナ1120Bの範囲は、約1フィート(又はそれ以下)~約25フィート(例えば、約15フィート又は約25フィート)の間であってもよい。
【0365】
一部の実例では、螺旋アンテナ1120Dの所望の範囲は、少なくとも1フィートとすることができる(アンテナ1120Dが、椅子、ベッド、又はこれに類するものに組み込まれ得る、又は患者の近くに位置付けられ得る、ベースステーションと通信できるように)。図51A及び図51Bは、プロトタイプ3300の螺旋アンテナ1120Dの範囲の試験を示す。アンテナ1120Dが信号を確実に受信又は送信することができない信号閾値3610があると仮定して、様々な試験を実施した。例えば、閾値3610は、-90デシベルミリワット(dBm)とすることができる。図51A、グラフ3600Aは、Bluetooth受信機(スマートフォン等)がプロトタイプ3300から離れて移動されたときに、螺旋アンテナ1120Dによって送信される1つ以上の信号の捕捉された信号強度3620Aを示す。図示するように、Bluetoothレシーバがプロトタイプ3300から遠すぎる(例えば、約1フィートを超える)場合、信号強度3620Aは閾値3610を下回る。図51Bは、異なる時点で実施された類似の試験の結果を示す。グラフ3600Bはグラフ3600Aに類似しており、プロット3620Bはプロット3620Aに類似している。図51A及び図51Bで、アンテナ1120Dは少なくとも1フィート以上の範囲で動作することができる。一部の事例では、アンテナ1120Dは、最大2フィート(又は一部の事例では2フィート超)の範囲で動作することができる。
【0366】
本明細書に記載されるアンテナ(例えば、ループアンテナ1120A、モノポール螺旋アンテナ1120B、又はスパイラル螺旋アンテナ1120C、又は螺旋アンテナ1120D)のいずれも、銅、白金、イリジウム、白金及びイリジウム合金、金、銀、ニチノール、又は類似のもの等、1つ以上の導電性材料から作製することができる。モノポール(例えば、モノポール1122)及びモノポールヘリックス(例えば、ヘリックス1124)のモノポール螺旋アンテナ(例えば、アンテナ1120B)は、類似又は異なる材料から作製することができる。
【0367】
本明細書に記載されるように、モノポール及びヘリックスは、別々に又は隣接して位置付けられてもよい(例えば、ヘリックスは、モノポールの周りに巻かれることができる)。モノポール及びヘリックスは、電気接続が行われる接合部(接合部1126等)を除いて、電気的に絶縁され得る。一部の事例では、接合部は、電子回路(例えば、電子回路1150)内で作製又は位置付けられ得る。例えば、接合部は、電子回路のプリント回路基板上に作製又は位置付けられ得る。
【0368】
本明細書に記載されるように、感知アタッチメントのいずれかは、感知アタッチメントの電源を再充電するために電力を受けるように構成されたアンテナを含み得る。例えば、無線電力充電(WPT)を使用することができる。図36は、電力を送受信するための配置1800を示す。配置1800は、電力を受け取るように構成されたアンテナ1810(アンテナ1130に類似し得る)と、エネルギー(又は電力)を送信するように構成されたアンテナ1820とを含み得る。1つ以上のアンテナ1810又は1820は、コイルアンテナとすることができる。動作中、アンテナ1810及び1820は、誘導結合されて電力の伝送を容易にすることができる。1つ以上のアンテナ1810又は1820は、磁性材料のコア(フェライト等)の周りに位置付けられてもよい。コア(複数可)は、エネルギーの指向性受容(又は透過)を促進することができる(例えば、以下に記載されるような品質係数を増加させる)。受信アンテナ1810は、感知アタッチメントの一部とすることができる。一部の事例では、受信アンテナ1810のサイズ(例えば、直径)は、45mm(又はこれより小さく又はそれ以上)を超えてはならない。例えば、受信アンテナ1810の直径は、20mm又は30mmとすることができる。送信アンテナ1820と受信アンテナ1810との間の分離距離は、約1センチメートル(又はそれ以下)~約10センチメートル(又はそれより多い)(例えば、1.5センチメートル)とすることができる。電力の伝送のための電磁信号の周波数は、約6MHz(又はそれ以下)~約13MHz(又はそれ以上)とすることができる。
【0369】
1つ以上のアンテナ1810又は1820は、ニチノール、プラチナ、金、銀、銅、ニチノール及びプラチナ合金、プラチナ及びイリジウム合金、ニチノール、プラチナ、及びイリジウム合金、ニチノール、ニッケル、プラチナ及び/又はイリジウム合金等の1つ以上の導電性材料から作製され得る。アンテナ1810又は1820のいずれかを作るための1つ以上の材料は、効率的なエネルギー受信又は透過のための1つ以上の特性(導電率等)を示すことができる。1つ以上のアンテナ1810又は1820は、薄膜堆積を使用して作製することができる。一部の実施では、コア(フェライトコア等)を薄膜上に置き、コイル構成を形成することができる(薄膜堆積を使用する等)。アンテナ1810又は1820のいずれかのコイルの直径は、コアから対称的に又は非対称的に(又は中心に向かって)変化する(例えば、増加又は減少する)ことができる。
【0370】
1つ以上のアンテナ1810又は1820は、基体を利用して製造することができる。基体は、ナイロン、ポリエーテルブロックアミド(PEBA)、ベースポリマー基体等のポリマーから作製することができる。基体は、1つ以上のアンテナ(コイル形状等)の形状を模倣するように成形することができる。基体は、型(又は型)として機能し得る。
【0371】
一部の事例では、充電回路(送信アンテナ1820を有する)は、椅子、ベッド、又はこれに類するものによって支持され得る。電力は、患者が座っている時、横になっている時、又はこれに類するものの時に、感知アタッチメントに移動することができる。エネルギー損失及び効率を示し得る受信アンテナ1810又は送信アンテナ1820のうちの1つ以上の品質ファクタ(Qファクタ)は、約80(又はそれ以下)と約200(又はそれ以上)との間とすることができる。一部の実施では、ベースステーション(又は別の遠隔電子装置)は、同様に椅子、ベッド、又はこれに類するものによって支持され得る。
送達システム
【0372】
図37は、本明細書に記載される植え込み型デバイス(本明細書では、感知構造体、感知アタッチメント、足場、又は補助構成要素とも呼ぶ)のいずれかを送達するために使用され得る送達システム3000を示す。送達システム3000は、外側シース3006、プッシャシャフト3008、及び/又は解放シャフト3010を、互いに対してスライド可能に配置することを含み得る。例えば、プッシャシャフト3008は、外側シース3006のルーメン内にスライド可能に配置されてもよい。解放シャフト3010は、プッシャシャフト3008のルーメン内にスライド可能に配置されてもよい。移送中、植え込み型デバイスは、解放シャフト3010と外側シース3006との間に半径方向に配置されてもよい。植え込み型デバイスの少なくとも一部分又は実質的に全長は、プッシャシャフト3008の遠位に位置付けられてもよい。送達システム3000の様々な構成要素は、独立して、又は合わせて作用して、植え込み型デバイスを解放することができる。
【0373】
送達システム3000の近位部分3004は、送達システム3000の1つ以上の機能を制御するためのハンドル3024を含み得る。プッシャシャフト3008及び解放シャフト3010は、ハンドル3024の近位に延在してもよい。
【0374】
図38は、外側シース3006の遠位端3018から突出する植え込み型デバイス3002の一部分を示す。植え込み型デバイス3002は、図23に示す植え込み型デバイスの任意の特徴、又は本明細書に記述される他の感知アタッチメント、補助構成要素、足場、及び感知構造体を含み得る。図示するように、植え込み型デバイス3002は、本体部分3012(本明細書では支持構造とも呼ぶ)及び遠位部分3014を含み得る。遠位部分3014は、上述の感知、通信、給電、充電及び/又はその他の機能のいずれかを含み得る。植え込み型デバイス3002は、遠位部分3014を通って延びるルーメンを含んで、ガイドワイヤを収容してもよい。
【0375】
外側シース3006は、コイル状植え込み型デバイス3002を略直線状の構成に制約し得る。外側シース3006は、約15フレンチ以下又は約13フレンチ以下の直径を有してもよい。上述のように、本体3012は、コイル形態(図23)に形状設定される。送達のために、植え込み型デバイス3002は、外側シース3006内に装填され、概して直線的な構成で拘束されてもよい。植え込み型デバイス3002は、プッシャシャフト3008に、例えば、圧入によって連結されてもよい。後退させられると、プッシャシャフト3008は、植え込み型デバイス3002を外側シース3008内に装填してもよい。プッシャシャフト3008は、約13フレンチ以下又は約12フレンチ以下、又は約10フレンチ以下の直径を有してもよい。植え込み型デバイス3002が完全に装填されると、植え込み型デバイス3002の遠位部分3014は、外側シース3006の遠位端3018から遠位に突出して、送達システム3000の遠位先端を形成してもよい。植え込み型デバイス3002の遠位部分3014は、外側シース3006の3018の遠位端との圧入又は緩い嵌合を形成し得る。他の実施では、遠位部分3014全体は、遠位端3018に隣接して、外側シース3006内に完全に位置付けられてもよい。
【0376】
外側シース3006に装填され、コイル構成を形成するように展開され得る植え込み型デバイス3002は、特定の機械的特性を呈し得る。例えば、コイル状構成では、植え込み型デバイス3002は、十分な線形圧縮力に耐えて、植え込み型デバイス3002を動脈瘤嚢内に突き刺し、ヒトの解剖学的構造の移動にもかかわらず、動脈瘤嚢内の植え込み型デバイス3002の位置を維持することができる。植え込み型デバイス3002はまた、治療装置を送達するために第2の送達システムをコイルを通して前進させるのに十分な内径を植え込み型デバイス3002が維持できるように、十分な線形圧縮力に耐えることができる。例えば、植え込み型デバイス3002は、少なくとも約1.0N及び/又は約30.0N以下、例えば、故障前に、最大5.0N、最大8.0N、最大10.0N、最大12.0N、最大14.0N、最大16.0N、最大18.0N、最大20.0N、又は最大25.0Nの線形圧縮力に耐えることができる。植え込み型デバイス3002は、約1.0N~約25.0N、例えば、約1.0N~約5.0N、約5.0N~約15.0N、約15.0N~約25.0N、約20.0N~約30.0N、又はその間の範囲の圧迫力に耐えることができる。圧縮試験は、ISO25539-2012及びISO104065/2/1によって要求される方法によって結合され得る。試験は、22℃の温度で、2mm/分~60mm/分の速度で行われてもよい。コイル又はヘリックスの軸に沿って線形圧縮力と呼ばれる、コイル状構成の直線方向への力の印加時に、コイルは、コイルの軸に沿った直線方向、すなわち、コイルのピッチは、上記のように、実施形態では、1.0N~約30.0Nの直線圧縮力の印加時に、実質的に変化しない。例えば、一実施形態において、本開示は、動脈瘤嚢に経皮的に植え込みされるように構成された植え込み型感知構造体を提供し、前記植え込み型感知構造体が、センサと、第1の構成及び第2の構成を含む本体と、前記第1の構成では、前記本体が、送達システムにおける移送のための実質的に線形形状を備え、前記第2の構成では、本体は、前記送達システムから解放された時にコイル状形状を備え、前記コイル状形状がピッチを有し、前記ピッチが、最大8.0Nの線形圧縮力を加えると実質的に維持される、請求項1に記載のシステム。
【0377】
コイル状構成では、植え込み型デバイス3002は、植え込み型デバイス3002を送達システム3000内で真っ直ぐに引き込むことができる十分な張力に耐えることができる。例えば、植え込み型デバイス3002は、少なくとも約5.0Nの、及び/又は約105.0N以下の、例えば、最大8.0N、最大15.0N、最大30.0N、又は最大105.0Nの張力に耐え得る。植え込み型デバイス3002は、約5.0N~約15.0N、約15.0N~約30.0N、約30.0N~約105.0Nの張力、又は中間の範囲に耐え得る。張力試験は、ISO25539-2012及びISO104065/2/1で要求される方法によって結合され得る。試験は、2mm/分~60mm/分の速度及び22℃の温度で実施され得る。
【0378】
植え込み型デバイス3002は、大動脈瘤嚢内の位置制御をまだ管理しながら、大動脈瘤嚢の壁に対して最小限の又は全くの半径方向の力を提供する大きさのインプラントに対して、これらの機械的特性を示し得る。例えば、植え込み型デバイス3002は、腹部大動脈瘤に植え込みされ、コイル構成で50.0mm以下、又は約25.0mm以下の内径を有する植え込み型デバイスに対して、これらの特性を示し得る。植え込み型デバイス3002は、コイル構成で約50.0mm以下の外径を有する植え込み型デバイスに対して、これらの特性を示し得る。
【0379】
外側シース3006の遠位部分3016は、少なくとも1つの方向に能動的又は受動的に偏向可能である。例えば、ハンドル3024は、外側シース3006の遠位部分3016を積極的に方向付けるために使用され得る。いくつかの実施形態では、外側シース3006は、単一の方向にのみ操縦可能である。他の実施形態では、外側シース3006は、すべての方向に操縦可能である。ステアリングは、植え込み型デバイス3002の適切な位置決めを容易にする。植え込み型デバイス3002は、感知、通信、給電、充電、及び/又はその他の能力を有し得るため、植え込み型デバイス3002は、機能性を改善するために適切に配向される必要がある場合がある。例えば、アンテナ通信又は誘導充電を改善するために、植え込み型デバイス3002の遠位部分3014を動脈瘤嚢の後部領域に位置付けることが有益であり得る。嚢及び患者の前側と比較して、嚢と患者の後側との間の距離が小さい場合がある。
【0380】
外側シース3006は、6mm以下又は5mm以下の内径を含み得る。外側シース3006は、限定されるものではないが、Pebax(登録商標)ポリエチレン、テトラフルオロエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、又は他の高分子材料を含む、任意の適切な医療グレード材料を含み得る。
【0381】
図39は、外側シース3006に対するプッシャシャフト3008及び解放シャフト3010の相対的な動きを示す。プッシャシャフト3008は、植え込み型デバイス3002を外側シース3006から外へ前進させ、及び/又は植え込み型デバイス3002を外側シース3006内に再シースしてもよい。プッシャシャフト3008は、解放シャフト3010と組み合わせた、又は独立して、プッシャシャフト3008は、植え込み型デバイス3002にトルクを提供するために回転可能であってもよい。例えば、移送中、植え込み型デバイス3002はねじれ得る。植え込み型デバイス3002を外側シース3006から部分的又は完全に前進させる前に、プッシャシャフト3008を回転させて、植え込み型デバイス3002にトルクをかけ、適切な展開のために植え込み型デバイス3002をねじり解除してもよい。一部の実施では、プッシャシャフト3008を回転させて、植え込み型デバイス3002にトルクをかけ、植え込み型デバイス3002の近位部分が外側シース3006の外側にある時に、プッシャシャフト3008から植え込み型デバイス3002を解放することができる。
【0382】
プッシャシャフト3008は、5mm以下又は4mm以下の外径を含み得る。プッシャシャフト3008は、Pebax(登録商標)ポリエチレン、テトラフルオロエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、又は他のポリマー材料を含むが、これらに限定されない、任意の適切な医療グレード材料を含み得る。プッシャシャフト3008は、少なくとも1mm又は少なくとも1.33mmの外径を有するガイドワイヤを収容するのに十分なガイドワイヤルーメンを含み得る。
【0383】
解放シャフト3010は、植え込み型デバイス3002の遠位部分3014を外側シース3006から解放するように前進されてもよい。図示するように、解放シャフト3010は、拡張された遠位部分3020を含み得る。植え込み型デバイス3002が外側シース3006に装填される場合、解放シャフト3010の遠位部分3020は、植え込み型デバイス3002のルーメン内に位置付けられてもよく、移送中又は展開前に植え込み型デバイス3002の遠位部分3014を超えて延在してもよい。解放シャフト3010が前進すると、拡張遠位部分3020は、植え込み型デバイス3002に作用して、植え込み型デバイス3002の遠位部分3014を外側シース3006から解放することができる。例えば、解放シャフト3010は、植え込み型デバイス3002の内部表面に対して押し出されてもよく、例えば、リング又は他の植え込み型デバイス3002の内部表面上に突出する特徴がある。植え込み型デバイス3002の遠位部分3014の解放後、プッシャシャフト3008は、植え込み型デバイス3002を外側シース3006からさらに前進させることができる。
【0384】
解放シャフト3010の遠位部分3020は、植え込み型デバイス3002の遠位部分3014を、移送中の第1の構成と、展開されたときに第2の構成との間で移行するために使用され得る。第1の構成では、植え込み型デバイス3002の遠位部分3014は、円筒形、円錐形、又は他の三次元形状に圧縮又は圧延されて、遠位先端を形成してもよい。第2の構成では、植え込み型デバイス3002の遠位部分3014は、第1の構成と比較して、実質的に平坦な形状に拡張又はロール解除されてもよい。一部の実施では、植え込み型デバイス3002の遠位部分3014は、アンテナ、電力又は再充電能力、又は植え込み型デバイスの感知及び通信機能を可能にする他の回路を含み得る。解放シャフト3010が植え込み型デバイスの遠位部分3014をプッシュすると、解放シャフト3010は、植え込み型デバイス3002の遠位部分3014の第1の圧縮された構成から第2の拡張された構成への移行を開始し得る。
【0385】
図40は、プッシャシャフト3008の遠位部分3022の拡大図を示す。図示するように、プッシャシャフト3008の遠位部分3022は、植え込み型デバイス3002の近位部分と接合するように形状付けられてもよい。例えば、プッシャシャフト3008の遠位部分3022は、植え込み型デバイス3002のルーメン内に嵌合する縮小直径を含み得る。プッシャシャフト3008の遠位部分3022は、植え込み型デバイス3002とプレス嵌合を形成し得る。遠位部分3022は、プッシャシャフト3008の残りの部分、又はプッシャシャフト3008に連結されたアダプタと一体であってもよい。植え込み型デバイス3002とプッシャシャフト3008との間の他の接続が可能である。プッシャシャフト3008は、植え込み型デバイス3002の近位端を担持するためのリップを含み得る。プッシャシャフト3008の植え込み型デバイス3002及び遠位部分3022は、1つ以上のインターロック機構を含み得る。
【0386】
上述のように、プッシャシャフト3008を回転させて、植え込み型デバイス3002にトルクをかけることで、植え込み型デバイス3002をプッシャシャフト3008から解放することができる。他の実施では、植え込み型デバイス3002の近位部分が外側シース3006の遠位端を越えて延在するとすぐに、植え込み型デバイス3002はプッシャシャフト3008から解除され得る。
【0387】
図41は、送達システム3000の1つ以上の機能を制御するために使用され得るハンドル3024を示す。ハンドル3024は、ハンドル本体3030、及びハンドル本体3030内又はそれに隣接して配置される1つ以上のユーザ作動可能制御装置3026を含み得る。図示したハンドル3024は、1つのユーザ作動可能制御装置3026を含むが、より少ない又はより多くの制御装置をハンドル3024に組み込むことができる。
【0388】
ハンドル3024は、外側シース3006の遠位部分3016の偏向を制御するために、第1のユーザ作動可能制御装置3026を含み得る。第1のユーザ作動可能制御装置3026を第1の方向に移動させることは、外側シース3006の遠位部分3016を第1の方向に偏向させ得る。第1のユーザ作動可能制御装置3026を反対方向に移動させることは、外側シース3006の遠位部分3016を反対方向に偏向させ得る。第1のユーザ作動可能制御装置3026は、ハンドル3024内のプーリーシステムを駆動して、外側シース3006の遠位部分3016の偏向を制御し得る。ハンドル本体3030は、プーリーシステムの構成要素の位置及び外側シース3006の遠位部分3016の対応する偏向を可視化するための窓3028を含み得る。
【0389】
プッシャシャフト3008は、ハンドル3024の近位に延在するプッシャシャフト3008の一部分を操作することによって、前進、後退、及び/又は回転させられてもよい。解放シャフト3010は、ハンドル3024の近位に延在する解放シャフト3010の一部分を操作することによって前進及び/又は後退させられてもよい。
【0390】
送達システム3000の近位部分は、外側シース3006、プッシャシャフト3008、及び/又は解放シャフト3010の間の相対的な移動を防止するために、例えば、トゥオヒのボルスト等の1つ以上の係止機構3032、3034を含み得る。例えば、近位部分は、移送中のプッシャシャフト3008と外側シース3006との間の軸方向及び/又は回転移動を防止するための第1の係止機構3032を含み得る。臨床医は、他の治療装置の送達中に、プッシャシャフト3008と外側シース3006との間の移動を防止してもよい。係止機構3032は、流体の逆流を防止するためのシールを含み得る。近位部分3004は、第2の係止機構3034を含んで、他の治療装置の移送中又は他の治療装置の送達中に解放シャフト3010とプッシャシャフト3008との間の軸方向及び/又は回転移動を防止してもよい。第2のロック機構3034は、流体の逆流を防止するためのシールを含み得る。
【0391】
図42及び43は、送達システム3000に関連して使用され得る別のハンドル3024aを示す。ハンドル3024aは、ハンドル3024の任意の特徴を含み得る。ハンドル3024aは、ハンドル本体3048及び複数のユーザ作動可能制御装置3027、3031、3036を含み得る。ユーザ作動可能制御装置3027、3031、3036の各々は、ハンドル本体3048内に配置されてもよく、又はハンドル本体3048に隣接してもよい。
【0392】
ハンドル3024aは、外側シース3006の遠位部分3016の偏向を制御するために、第1の作動可能な制御3027を含み得る。遠位部分3016は、1つ以上のワームギア3044を駆動して、外側シース3006の遠位部分3016を偏向させてもよい。第1のユーザ作動可能制御装置3027を第1の方向に移動させることは、外側シース3006の遠位部分3016を第1の方向に偏向させ得る。第1のユーザ作動可能制御装置3027を反対方向に移動させることは、外側シース3006の遠位部分3016を反対方向に偏向させ得る。ハンドル本体3048は、ワームギア3044の位置及び外側シース3006の遠位部分3016の対応する偏向を可視化するための窓3046を含み得る。
【0393】
ハンドル3024aは、第2のユーザ作動可能制御装置3031を含み得る。第2のユーザ作動可能制御装置3031を回転させることは、プッシャシャフト3008を回転させ得る。第2のユーザ作動可能制御装置3031は、コネクタ3042を駆動してプッシャシャフト3008を回転させてもよい。コネクタ3042は、一方向にのみプッシャシャフト3008を回転させる一方向性であってもよい。コネクタ3042は、プッシャシャフト3008と解放シャフト3010との間にシールを提供し、送達システム3000の近位端への近位漏れを防止し得る。
【0394】
ハンドル3024aは、プッシャシャフト3008の前進及び/又は後退を制御するために、第3のユーザ作動可能制御装置3036を含み得る。第3のユーザ作動可能制御装置3036は、プッシャシャフト3008の離散的及び/又は連続的な軸方向移動を提供し得る。第3のユーザ作動可能制御装置3036は、線形アクチュエータを含み得る。線形アクチュエータは、第2の部分3038に対してスライドすることができる第1の部分3040を含み得る。第1の部分3040は、第2の部分3038内でスライドすることができる。第1の部分3040は、歯3043又は他の突出構造を含んでもよく、第2の部分3038は、ラック3045を含んでもよい。第1の部分3040は、ボタン3041を含み得る。ボタン3041を押すと、歯3043がラック3045と係合又は係合解除され得る。歯3043がラック3045と係合するとき、プッシャシャフト3008と外側シース3006との間の軸方向移動が防止され得る。医師は、プッシャシャフト3008の離散的な移動のために、ボタン3041を押して、ラック3045の1つの歯の上に歯3043を移動させてもよい。医師は、プッシャシャフト3008の連続的な移動のために、ボタン3041を押して、第1の部分3040を第2の部分3038に対して連続的にスライドさせてもよい。示されていないが、類似のユーザ作動可能制御装置を使用して、解放シャフト3010を前進及び/又は後退させてもよい。
【0395】
図44A及び図44Bは、本明細書に記載の植え込み型デバイス(本明細書では、感知アタッチメント、感知構造体、補助構成要素、又は足場とも呼ぶ)の特徴のいずれかを含む植え込み型デバイス3102を送達するための別の送達システム3100を示す。送達システム3100は、送達システム3000の任意の特徴を含み得る。例えば、送達システム3100は、送達システム3000の任意の制御特徴を含み得る。送達システム3000の特徴を識別するために使用される数理は、100倍(100)単位で増分され、送達システム3100の同様の特徴を識別する。本明細書の任意の実施形態に開示されている任意の構成要素又は工程を、他の実施形態で使用することができる。
【0396】
図44A及び図44Bは、植え込み型デバイス3102の遠位部分3114が、外側シース3106の遠位端3118から遠位に突出してもよいが、送達システム3100の遠位先端を形成しない場合がある。代わりに、前記解放シャフト3110の遠位部分3120は、送達システム3100の非外傷性遠位先端を形成してもよい。植え込み型デバイス3102の遠位部分3114は、解放シャフト3110の遠位部分3120と外側シース3106の遠位端3118との間に位置付けられてもよい。解放シャフト3110の遠位部分3120の外径は、植え込み型デバイス3102の遠位部分3114のルーメンの直径以下であってもよい。解放シャフト3110の遠位部分3120は、植え込み型デバイス3102の遠位部分3114に当接してもよく、又は植え込み型デバイス3102の遠位部分3114に連結されてもよい。例えば、血管系を通した移送及びナビゲーション中に、干渉嵌合によって連結されてもよい。
【0397】
図44A及び図44Bは、外側シース3106の遠位端3118から突出する植え込み型デバイス3102の遠位部分3114を図示する。他の実施形態では、植え込み型デバイス3102全体が、植え込み部位への移送及び前進中に外側シース3106内で担持されてもよく、又は植え込み型デバイス3102の遠位部分3114は、解放シャフト3110の遠位部分3120内に運ばれてもよい。この構成では、解放シャフト3110の遠位部分3120は、外側シース3106の遠位端3118に当接してもよい。
【0398】
解放シャフト3110の遠位部分3120は、受動的な偏向が可能な軟質かつ可撓性のポリマーを含み得る。遠位部分3120は、非外傷性湾曲を形成するように予め成形されてもよい。遠位部分3120の湾曲は、遠位部分3120が動脈瘤嚢の壁に接触する時、臨床医に触覚フィードバックを提供し得る。
【0399】
解放シャフト3110の遠位部分3120は、ガイドワイヤを収容するためのルーメン3121を含み得る。遠位部分3120は、送達システム3100がガイドワイヤに沿って前進するにつれてガイドワイヤの形状に適合し得る。
【0400】
上述のように、解放シャフト3110の軸方向の動きは、外側シース3106から解放シャフト3110の遠位部分3120を変位させて、植え込み型デバイス3102が外側シース3106から展開されることを可能にし得る。例えば、解放シャフト3110は、植え込み型デバイス3102の遠位部分3114が、プッシャシャフト3108を使用して外側シース3116から解放されることを可能にするように前進されてもよい。植え込み型デバイス3102の少なくとも一部分が外側シース3106から展開された後(例えば、1回転以下、又は半回転以下)、解放シャフト3110の遠位部分3120は、植え込み型デバイス3102を通して引き出されてもよく、プッシャシャフト3108は、外側シース3106から植え込み型デバイス3102を前進させることができる。解放シャフト3110の遠位部分3120を引き出すことで、上述のように、植え込み型デバイス3102の遠位部分3114を第1の圧縮構成から第2の拡張構成に移行させ得る。例えば、解放シャフト3110の遠位部分3120は、植え込み型デバイス3102の遠位部分3114と植え込み型デバイス3102の本体との間のインターロックを解放してもよい。
【0401】
他の技術では、解放シャフト3110は、植え込み型デバイス3102の遠位部分3114が外側シース3116から解放されるように、植え込み型デバイス3102を通して後退させられてもよく、又は植え込み型デバイス3102の遠位部分3114は、解放シャフト3110の遠位部分3120にわたって前進されてもよい。
【0402】
本明細書に記載される送達システムのいずれかは、ロボット外科手術システムへの接続のためのアダプタを備えてもよい。臨床医は、ロボット外科手術システムを使用して、送達システムを標的部位に向かって能動的に方向付けることができる。本開示の植え込み型デバイスを患者に送達及び植え込みするために、本開示の送達システムと接続するように使用又は適合され得るロボット外科手術システム、遠隔操作外科手術システム等は、いくつかの企業によって商品化されている。本開示の実施形態が使用され得る、このような遠隔操作のコンピュータ支援外科手術システム(例えば、テレプレゼンスを提供するロボットシステム)の一例は、米国カリフォルニア州サニーベールのIntuitive Surgical, Inc.によって製造されたダヴィンチ・サージカル・システムである。例えば、米国特許第9,358,074号、米国特許第9,295,524号、米国特許第8,852,208号、米国特許出願公開第20140128886号、米国特許出願公開第20200253678号、米国特許出願公開第20190192132号、米国特許出願公開第20190254763号、米国特許出願公開第20180318020号、米国特許出願公開第20170312047号、米国特許出願公開第20170172671号、米国特許出願公開第20170172674号、米国特許出願公開第20170000575号、米国特許出願公開第20170172670号、米国特許出願公開第20130204271号、及び米国特許出願公開第20120209305号、並びに、国際公開第2020150165号を援用する。他の例として、デジタルサージェリー部門とサージカルロボティクス部門を含むメドトロニック社(米国ミネソタ州ミネアポリス、及び関連会社、例えばコヴィディエンLP、マンスフィールドMA米国、メドトロニックナビゲーション社、米国ルイビルCO)は、様々なロボット支援手術(RAS)ソリューションを商業化している。例えば、米国特許出願公開第20200222127号、米国特許出願公開第20190365477号、米国特許出願公開第20190214126号、米国特許出願公開第20190069964号、及び米国特許出願公開第20130289439号のそれぞれが援用される。また、オーリスヘルス社(米国カリフォルニア州レッドウッドシティ、Auris Health, Inc.は、ジョンソン・エンド・ジョンソン医療機器会社の一部。Auris Health, Inc.の前身はAuris Surgical Robotics, Inc.)が、Monarchプラットフォームを商品化した。例えば、米国特許出願公開第20200198147号、米国特許出願公開第20200100845号、米国特許出願公開第20200100853号、米国特許出願公開第20200100855号、米国特許出願公開第20200093554号、米国特許出願公開第20200060516号、米国特許出願公開第20200046434号、米国特許出願公開第20200000537号、米国特許出願公開第20190365209号、米国特許出願公開第20190365486号を援用する。さらに、Stryker Corp. (Kalamazoo MI USA)は、例えば、米国特許出願公開第20160374770号及び米国特許出願公開第20140276949号においてロボット外科手術システムを開示しており、その双方を援用している。例えば、米国特許出願公開第20200046978号、米国特許出願公開第20200001053号、米国特許出願公開第20200197111号、米国特許出願公開第20190262084号、米国特許出願公開第20190231447、及び、米国特許出願公開第20190090957号、並びに、国際公開第2019195841号及び国際公開第第2019082224号を援用する。一実施形態では、本開示の送達システムのハンドルは、ロボット外科手術システムのアームにドッキングするように構成される。一実施形態では、本開示の送達システムは、ロボット支援送達及び本開示の植え込み型デバイスの患者への植え込みを提供するために、ロボット外科手術システムと統合する。一実施形態では、本開示は、ロボット支援を使用して、患者の血管系を通して本明細書に記載される植え込み型デバイスのいずれかを前進させる方法を提供する。
【0403】
図52は、本明細書に記載される植え込み型デバイスのいずれかを送達するために使用され得る別の送達システム3700を示す。送達システム3700は、上述の送達システム3000の任意の特徴を含み得る。
【0404】
送達システム3700は、ハンドル3702及びハンドル3702から延在する外側シース3706を含み得る。中間管(図52に図示せず)は、外側シース3706を通って延在し、例えば、切断アセンブリ3712によって、植え込み型デバイス3002に解放可能に結合されてもよい。内側管3710は、中間管及び植え込み型デバイス3002を通って延在し得る。移送中、植え込み型デバイス3002は、内側管3710と外側シース3706との間に半径方向に配置されてもよい。植え込み型デバイス3002の少なくとも一部分又は実質的に全長は、中間管の遠位に位置付けられてもよい。送達システム3700の様々な管は、独立して、又は合わせて作用して、植え込み型デバイスを解放することができる。外側シース3706の遠位部分は、標的場所にアクセスするように偏向されてもよい。例えば、外側シース3706は、外側シース3706の壁内に1つ以上の張力ワイヤを含み得る。いくつかの実施形態では、外側シース3706の遠位部分は、単一の平面内でのみ偏向し得るが、他の実施形態では、外側シース3706の遠位部分は、複数の平面で偏向し得る。
【0405】
植え込み型デバイス3002の一部分は、送達システム3700が血管系を通って前進するにつれて、外側シース3706の遠位端から突出し得る。図示するように、植え込み型デバイス3002は、本体部分3012及び遠位部分3014を含み得る。遠位部分3014は、上述の感知、通信、給電、充電及び/又はその他の機能のいずれかを含み得る。本体部分3012は、本明細書に記載の特徴、例えば、本体3812又は3912のいずれかを含み得る。
【0406】
外側シース3706は、上述のように、植え込み型デバイス3002を略直線的な構成に制約し得る。植え込み型デバイス3002が完全に装填されると、植え込み型デバイス3002の遠位部分3014は、外側シース3706の遠位端から遠位に突出して、送達システム3700の遠位先端を形成してもよい。植え込み型デバイス3002の遠位部分3014は、外側シース3706の遠位端との圧入又は緩い嵌合を形成し得る。他の実装では、遠位部分3014全体は、外側シース3706内に完全に位置付けられてもよい。
【0407】
図53Aは、図52に示すハンドル3702の拡大図を示す。図53Bは、ハンドル3702の部分分解図を示す。
【0408】
図53Aでは、ハンドル3702は、近位部分3720及び遠位部分3722を含み得る。近位部分3720は、アクチュエータ又はハンドルドライバ3724を含んでもよく、遠位部分3722は、ハンドル筐体3726を含んでもよい。ハンドルドライバ3724は、ハンドル筐体3726に対して移動可能であってもよい。例えば、ハンドルドライバ3724の遠位部分3724bは、ハンドル筐体3726の近位部分3726aに回転可能に結合されてもよい。ハンドルドライバ3724が回転すると、植え込み型デバイス3002は外側シース3706から徐々に解放されて、コイル形状を形成し得る(図45A図45C)を参照されたい。
【0409】
図53Bに示すように、ハンドルドライバ3724の遠位端部分3724は、ハンドル筐体3726の近位部分3726aによって受けられるカラーを形成し得る。ハンドル筐体3726の近位部分3726aは、ハンドルドライバ3724のカラーを捕捉して、ハンドル筐体3726に対するハンドルドライバ3724の軸位置を維持する溝を含み得る。他の構成では、ハンドルドライバ3724は、ハンドル筐体3726に対して軸方向に移動可能であってもよい。
【0410】
ハンドル筐体3726は、ハンドル筐体3726の長さに沿って細長いスロット3730を含み得る。インジケータ3738(図53B)は、スロット3730に沿って移動して、外側シース3706に対する植え込み型デバイス3002の位置の表示、又は外側シース3706から展開された植え込み型デバイス3002の長さの表示を提供し得る。ハンドル筐体3726は、スロット3730の長さに沿って1つ以上のマーカー(図示せず)を含んで、外側シース3706から解放された植え込み型デバイス3002の曲がりの数の表示を提供し得る。臨床医は、適応を使用して、いつ治療装置を解放するかを決定することができる。例えば、一部の臨床医は、植え込み型デバイス3002の単回転が外側シース3706から解放されるとすぐに、治療装置を解放することを望む場合がある。他の臨床医は、植え込み型デバイス3002全体が外側シース3706から解放された後、治療装置を解放することを望む場合がある。
【0411】
外側シース3706の遠位部分の偏向を制御するために、別のアクチュエータ又はカラー3728が提供されてもよい。カラー3728は、筐体3726の遠位部分3726bの周りに配置されてもよい。カラー3728の位置は、外側シース3706の遠位部分の偏向を維持するために定位置にロックされてもよい。
【0412】
図53Bでは、ハンドル3702は、第1の親ねじ3732及び第2の親ねじ3734を含み得る。第1の親ねじ3732は、中間管に作用又は駆動するように位置付けられてもよい。例えば、中間管の近位端は、第1の親ねじ3732の遠位端で連結器3733内に配置されてもよい。中間管は又はンドル筐体3726内に配置されたアンカー3740を通って延在して、中間管の整列を維持してもよい。内側管3710は、中間管のルーメン内に配置され、中間管の近位部でハンドル3702の近位端にある解放ピン3736まで延在することができる。
【0413】
ハンドルドライバ3724の回転に伴い、第1の親ねじ3732及び/又は第2の親ねじ3734は、直線方向に並進して、中間管及び植え込み型デバイス3002を前進又は後退させ得る。例えば、ハンドルドライバ3724が第1の方向に回転すると、第1の親ねじ3732は、中間管の近位端と接合するか、又はその近位端に作用して、中間管を前方に駆動し得る。ハンドルドライバ3724が反対方向に回転すると、中間管は後退させられ得る。
【0414】
第1の親ねじ3732は、ハンドルドライバ3724内に少なくとも部分的に配置されてもよい。第2の親ねじ3734は、ハンドル筐体3726内に少なくとも部分的に配置されてもよい。ハンドルドライバ3724の近位部分3724aは、第1の親ねじ3732上のねじ山のクリアランスを提供する凹部を含み得る。ハンドル筐体3726は、第2の親ねじ3734上のねじ山の隙間を提供する凹部を含み得る。遠位部分3724bは、第1の親ねじ3732及び/又は第2の親ねじ3734と前方及び後方の方向に接合し、かつそれらと駆動するように成形された、ねじ切りされたパターン3746を含み得る。例えば、図54E、遠位部分3724bは、非連続的なねじ切りされたパターン3746を含み得る。例えば、ねじ切りされたパターン3746は、複数のひし形形状陥凹を含み得る。ねじ切りされたパターン3746は、互いから円周方向にオフセットされた隣接するリングを有する、ひし形形状陥凹の複数のリングを含み得る。ひし形形状陥凹の各々は、第1の親ねじ3732及び第2の親ねじ3724の両方を駆動するように形状付けられ、位置付けられてもよい。
【0415】
第1の親ねじ3732及び第2の親ねじ3734のそれぞれは、例えば中空の半本体ねじ等、長手方向平面に沿って切断された部分本体ねじであってもよい。第1の親ねじ3732上のねじ山及び第2の親ねじ3734上のねじ山は、反対方向に配向されてもよく、例えば、第1の親ねじ3732は、時計回りにねじ込まれてもよく、第2の親ねじ3734は、反時計回りにねじられてもよく、又はその逆であってもよい。第1の親ねじ3732上のねじ山及び第2の親ねじ3734上のねじ山は、同じピッチ又は異なるピッチを含み得る。ドライバを回転させると、一方の親ねじが前方に、他方の親ねじが後方に並進運動する。第1及び第2の親ねじ3732、3734は反対方向に移動しているが、1:1の比率で同じ距離を移動してもよい。
【0416】
図53Bでは、第1及び第2の親ねじ3732、3734は、互いから円周方向及び/又は軸方向にオフセットされてもよい。植え込み型デバイス3002が送達システムに装填される時、第1の親ねじ3732の遠位部分は、第2の親ねじ3732の近位部分に当接するか、又はオーバーラップし得る(図54C及び図54D)。第1の親ねじ3732及び第2の親ねじ3734は、互いに固定されてもよく、又は互いに対してフロートされてもよい。重複部分は、ねじ切りされたパターン3746を有するハンドルドライバ3724の遠位部分3724b内に配置されてもよい。ハンドルドライバ3724の回転は、第1の親ねじ3732及び第2の親ねじ3734のうちの1つを前方に、第1の親ねじ3732及び第2の親ねじ3734のうちの他方を反対方向に駆動する。
【0417】
インジケータ3738は、第1の親ねじ3732の遠位端に直接的又は間接的に固定されてもよい。中間管は、インジケータ3738のルーメンを通って延在してもよい。第1の親ねじ3732が前方又は後方方向に移動するとき、インジケータ3738はスロット3730に沿って移動して、外側シース3706に対する植え込み型デバイス3002の位置の表示を提供する。インジケータ3738はまた、外側シース3706内の植え込み型デバイス3002の回転位置の表示を提供し得る。
【0418】
ハンドル3702は、流体の逆流を防止するために、ハンドル3702の近位端にシールを含み得る。シールは、内側管3710に永久的に又は解放可能に結合された解放ピン3736の形態を取り得る。解放ピン3736による内側管3710の回転は、植え込み型デバイス3002の遠位部分3014を外側シース3706から解放し、遠位部分3014を拡張させ得る。一部の実施では、ドライバ3724の回転により、第2の親ねじ3734が内側管3710に作用して遠位部分3014を解放し得る。治療装置が展開された後、血流が十分に減少して解放ピン3736を除去してもよく、これにより、内側管3710が植え込み型デバイス3002及び切断アセンブリ3712から引き出されることができる。
【0419】
ハンドル3702は、ハンドル筐体3726の遠位部分3726b内に配置されたステアリングカム3742を含み得る。カラー3728の回転は、ステアリングカム3742を回転させて、カラー3728の位置及び外側シース3706の形状を係止する。
【0420】
図54A及び図54Bは、ハンドルドライバ3724の作動を示す。ハンドルドライバ3724が第1の方向に、例えば時計回り方向に回転するにつれて、第1の親ねじ3732は軸方向に前進する。第1の親ねじ3732が前方に進むにつれて、インジケータ3738はスロット3730の長さに沿って移動する。図54Aは、植え込み型デバイス3002が外側シース3706内に完全に装填されていることを示す第1の位置にあるインジケータ3738を示す。図54Bは、植え込み型デバイス3002が外側シース3706から完全に解放されたことを示す第2の位置にあるインジケータ3738を示す。スロット3730内のインジケータ3738の位置に基づいて、臨床医は、植え込み型デバイス3002が外側シース3706からどれだけ遠くまで展開されているかを知るであろう。ハンドルドライバ3724の反対方向への回転は、中間管及びインジケータ3738を後退させる。
【0421】
図55A及び図55Bは、外側シース3706の遠位部分を偏向させるためのカラー3728の作動を示す。カラー3728は、ハンドル筐体3726に対して軸方向に前後に移動する能力を有し得る。例えば、図55Bに示すようにカラー3728が後退させられるとき、外側シース3706の中のワイヤは、外側シース3706の遠位部分を非偏向構成から偏向構成に偏向するように張力がかけられてもよい。
【0422】
図56Aに示すような、カラー3728の回転は、外側シース3706の遠位部分を非偏向構成又は偏向構成で係止し得る。例えば、ステアリングカム3742は、カラー3728に作用してカラー3728の回転を防止し、外側シース3706の構成を維持するカム機構3743を含み得る。反対方向にカラー3728を回転させると、カラー3728が解放され、外側シース3706の構成が変更される。
【0423】
図57は、ハンドルドライバ3724の近位端から延在する解放ピン3736を示す。解放ピン3736を回転させることで、植え込み型デバイス3002の遠位部分3014を外側シース3706から解放することができる。解放ピン3736は、内側管3710が植え込み型デバイス3002及び切断アセンブリ3712から引き出されるように、取り外されてもよい。
【0424】
図58A図58B、及び図58Cは、植え込み型デバイス3002と送達システム3700との間の切断アセンブリ3712を示す。切断アセンブリ3712は、植え込み型デバイス3002に結合された外側スリーブ3758及び中間管に結合された内側スリーブ3754を含み得る。外側スリーブ3758は、連結器3762によって植え込み型デバイス3002に結合されてもよい。内側スリーブ3754は、連結器3750によって中間管に結合されてもよい。連結器3750は、中間管と係合するための1つ以上の有刺3752を含み得る。
【0425】
内側スリーブ3754は、1つ以上の偏向可能なタブ3756を含み得る。外側スリーブ3758は、偏向可能なタブ3756を受けるように構成された1つ以上の窓3760を含み得る。内側管3710が切断アセンブリ3712内に位置付けられるとき、タブ3756は、外側スリーブ3758の窓3760と係合し、植え込み型デバイス3002と中間管との間の接続を維持するために外側に押し出されてもよい。内側管3710が切断アセンブリ3712から引き出されると、タブ3756は外側スリーブ3758から解放され、中間管がアセンブリから取り外され得る。
使用方法
【0426】
図45A図45B図45C、及び図45Dは、第1の植え込み型デバイス3002を植え込み部位、例えば腹部大動脈3052等の血管の動脈瘤嚢3051に送達する方法を示す。図45A図45B図45C、及び図45Dは、送達システム3000を使用して送達される第1の植え込み型デバイス3002を示すが、第1の植え込み型デバイス3002は、送達システム3100を含む、本明細書に記載される任意の他の送達システムを使用して送達され得る。だが、図は、図23に示すコイル形状デバイスとして第1の植え込み型デバイス3002を示す。第1の植え込み型デバイス3002は、本明細書に記載される感知、通信、給電、及び/又は充電機能のいずれかを実行してもよく、また本明細書に記載される感知アタッチメント、感知構造体、又はその他の感知装置の任意の特徴を含み得る。用語「第1の」及び「第2の」植え込み型デバイス又は送達システムは、互換的に使用することができ、送達の任意の順序を指し得ることに留意されたい。さらに、本明細書に記載のシステム及び方法は、植え込み型デバイス及び送達システムの両方を必要としない場合がある。本明細書に記載されるシステム及び方法は、グラフト等の治療装置と統合された感知を有する単一の植え込み型デバイスを送達するためにのみ使用され得る。
【0427】
第1の構成では、第1の植え込み型デバイス3002は、図23に示すようなコイル形状を取り得る。送達中、送達システム3000は、第1の植え込み型デバイス3002を第2の構成で担持し得る。第2の構成では、第1の植え込み型デバイス3002は、外側シース3006内に配置された略線形形状を取り得る。外側シース3006は、第1の送達装置3012を第1の細長い構成に維持することができる。第1の植え込み型デバイス3002は、第1の植え込み型デバイス3002を外側シース3006内で移送することを可能にする特定の特性を示し得る。
【0428】
第1の植え込み型デバイス3002は、第1の植え込み型デバイス3002をプッシャシャフト3008に固定することによって、例えば、プッシャシャフト3008の遠位端3022を第1の植え込み型デバイス3002のルーメンに挿入して圧入を形成することによって、送達システム3000内に装填され得る。次に、プッシャシャフト3008を後退させて、第1の植え込み型デバイス3002を外側シース3006に装填してもよい。第1の植え込み型デバイス3002が外側シース3006内に装填されるとき、第1の植え込み型デバイス3002は、コイル状構成から略直線状構成に移行し得る。
【0429】
使用時に、送達システム3000は、例えば、ガイドワイヤを介して、植え込み部位に前進してもよい。図45Aでは、送達システム3000は、腸骨動脈3056を通って腹部大動脈3052まで前進することができる。必要であれば、外側シース3006の遠位部分3018を偏向させて、植え込み部位に到達し、及び/又は植え込み部位内の第1の植え込み型デバイス3002を配向することができる。送達システム3000が植え込み部位内に位置付けられると、第1の植え込み型デバイス3002の遠位部分3014は、外側シース3006から解放され得る。例えば、第1の植え込み型デバイス3002の遠位部分3014は、解放シャフト3010を使用して外側シース3006から解放されてもよい。
【0430】
上述のように、第1の植え込み型デバイス3002の遠位部分3014は、送達システム3000が植え込み部位に前進したときに、外側シース3006から突出し、送達システム3000の遠位先端を形成し得る。遠位部分3014は、外側シース3006の遠位開口部3018との圧入を形成してもよい。解放シャフト3010が第1の植え込み型デバイス3002を通って前進すると、解放シャフト3010の遠位端3020は、第1の植え込み型デバイス3002の遠位部分3014に作用して、第1の植え込み型デバイス3002の遠位部分3014を解放シャフト3010から変位させ得る。例えば、解放シャフト3010の遠位端3020は、第1の植え込み型デバイス3002の遠位部分3014の内面上に作用し得る。遠位部分3014の内部表面は、リング又は他の突出部等の内部特徴を含み得る。植え込み型デバイス3002全体が外側シース3006内で担持される場合でも、解放シャフト3010は、外側シース3006から第1の植え込み型デバイス3002の遠位部分3014を解放するために使用され得る。
【0431】
第1の植え込み型デバイス3002が外側シース3006から解放されると、第1の植え込み型デバイス3002は、第2の構成に移行し始めることができる。第2の構成では、第1の植え込み型デバイス3002は、コイル形状を取り得る。図45Aでは、第1の植え込み型デバイス3002が外側シース3006から解放されると、第1の植え込み型デバイス3002がコイル状に動き始める。
【0432】
第1の植え込み型デバイス3002を送達システム3000から解放する前に、プッシャシャフト3008を回転させて、第1の植え込み型デバイス3002にトルクを印加し、外側シース3006内で第1の植え込み型デバイス3002を適切に配向することができる。例えば、臨床医は、第1の植え込み型デバイス3002の遠位部分3014を解放した後、プッシャシャフト3008を回転させて第1の植え込み型デバイス3002をプッシャシャフト3008を使用して前進させる前に、第1の植え込み型デバイス3002にトルクをかけることができる。
【0433】
第1の植え込み型デバイス3002の遠位部分3014が外側シース3006から解放された後、第1の植え込み型デバイス3002の少なくとも部分的な長さが、植え込み部位に展開され得る(図45B及び図45C)。例えば、第1の植え込み型デバイス3002は、プッシャシャフト3008を使用して前進してもよい。別の方法として、第1の植え込み型デバイス3002の長さは、外側シース3006を後退させることによって、被覆を解くことができる。図45Cでは、第1の植え込み型デバイス3002の近位部分3015は、外側シース3006から解除されてもよく、一方でプッシャシャフト3008等の送達システム3000の別の構成要素にまだ連結したままである。送達システム3000から解放する前の任意の時点で、植え込み型デバイス3000は、例えば、プッシャシャフト3008を後退させることによって、再シース化され得る。
【0434】
第1の植え込み型デバイス3002の近位部分3015は、例えば、プッシャシャフト3008から第1の植え込み型デバイス3002の近位部分3015を解放することによって、送達システム3000から解放されてもよい。近位部分3015は、第1の植え込み型デバイス3002にトルクをかけることによって、プッシャシャフト3008から解除され得る。他の技術では、第1の植え込み型デバイス3002の近位部分3015は、近位部分3015が外側シース3008の遠位端の遠位に延在するとすぐに、プッシャシャフト3008から解除され得る。
【0435】
上述のように、植え込み型デバイスの近位部分3015は、本明細書に記載される感知、通信、給電、充電、及び/又はその他の機能のいずれかを提供し得る。例えば、第1の植え込み型デバイス3002の近位部分3015は、本明細書に記載されるアンテナ特徴のいずれかを含み得る。
【0436】
任意選択で、第2の植え込み型デバイス3050は、第1の植え込み型デバイス3002に隣接して展開されてもよい。第2の植え込み型デバイス3050は、第1の植え込み型デバイス3002の少なくとも部分的な長さが植え込み部位に展開された後、しかし送達システム3000から植え込み型デバイス3002全体を展開する前に展開され得る。例えば、第2の植え込み型デバイス3050は、第1の植え込み型デバイス3002の3回転以下、又は第1の植え込み型デバイス3002の2回転以下、又は第1の植え込み型デバイス3002の1回転以下を解放した後に展開され得る。一部の技術では、第2の植え込み型デバイス3050は、第1の植え込み型デバイス3002の近位部分3015が外側シース3006から解放された後、ただし第1の植え込み型デバイス3002をプッシャシャフト3008から解放する前に送達されてもよい。一部の技術では、第2の植え込み型デバイス3050は、第1の植え込み型デバイス3002の近位部分3015が外側シース3008から解放された後で送達されてもよい。一部の技術では、第2の植え込み型デバイス3050は、植え込み型デバイス3002を送達する前に送達されてもよい。第2の植え込み型デバイス3050は、同じ手順中又は以前の手順中に送達され得る。
【0437】
第2の植え込み型デバイス3050は、治療装置、例えば図45Dに示すステントグラフトであってもよい。図示するように、第2の植え込み型デバイス3050は、第1の植え込み型デバイス3002によって画定される内部空間内に位置付けられてもよい。第2の植え込み型デバイス3050は、未接続のままで、第1の植え込み型デバイス3002から完全に離間してもよい。他の構成では、第2の植え込み型デバイス3050は、未接続のままであるが、第1の植え込み型デバイス3002に接触することができる。別の方法として、第2の植え込み型デバイス3050は、クリップされるか、又は別の方法で第1の植え込み型デバイス3002に結合されてもよい。図45Dは、第1の植え込み型デバイス3002の内部空間内の第2の植え込み型デバイス3050を示し、第2の植え込み型デバイス3050は、第1の植え込み型デバイス3002を囲むことができる。
【0438】
第1の植え込み型デバイス3002及び第2の植え込み型デバイス3050を腹部大動脈3052の動脈瘤嚢3051に送達する場合、第1の植え込み型デバイス3002を担持する第1の送達システム3000は、動脈瘤嚢3051に前進され得る。第1の送達システム3000は、本明細書に記載の送達システムの任意の特徴を有してもよい。動脈瘤嚢3051に到達するために、又は動脈瘤嚢3051内の第1の送達システム3000の遠位端を配向するために、第1の送達システム3000の遠位部分を少なくとも1つの方向に偏向させてもよい。外側シース3006は、第1の植え込み型デバイス3002の遠位部分3014が動脈瘤嚢3051の後部領域内に配置されるように、偏向され得る。
【0439】
第1の植え込み型デバイス3002は、動脈瘤嚢3051の第1の送達システム3000から少なくとも部分的に展開され得る。第1の植え込み型デバイス3002は、第1の植え込み型デバイス3002が第1の送達システム3000から解放されるにつれて、コイル状になり始めることができる。部分的展開は、第1の植え込み型デバイス3002の遠位部分3014を第1の送達システム3000から解放することを含み得る。部分的展開は、第1の植え込み型デバイス3002の少なくとも部分的な長さを解放すること、例えば、3回転以下、2回転以下、又は1回転以下、もしくはその他の方法で解放することを含み得る。第1の植え込み型デバイス3002を第1の送達システム3000から解放する前に、任意の時点で、第1の植え込み型デバイス3002は、再シースし、再度展開することができる。
【0440】
方法は、第2の植え込み型デバイス3050を担持する第2の送達システム(図示せず)を前進させることを含み得る。第1の送達システム3000及び第2の送達システムは、異なる容器を通して前進してもよい。例えば、第1の送達システム3000は、対側腸骨動脈3056を通して前進されてもよく、第2の送達システムは、同側腸骨動脈3054を通して前進されてもよい。第2の送達システムは、第1の送達システム3000が対側腸骨動脈3056内にある間、同側腸骨動脈3054を通って前進してもよい。第2の送達システムは、例えば、第1の植え込み型デバイス3002によって画定される内部空間内に、第1の植え込み型デバイス3002に隣接して、第2の植え込み型デバイス3050を展開し得る。第2の植え込み型デバイス3050は、腹部大動脈3052及び/又は同側腸骨動脈3054に植え込みされ得る。
【0441】
第2の植え込み型デバイス3050が腹部大動脈に展開された後、第1の植え込み型デバイス3002は第1の送達システム3000から解放され得る。解除されると、第1の植え込み型デバイス3002の近位部分3015は、動脈瘤嚢3051内に配置され得る。第1の送達システム3000が除去された後、グラフトは対側腸骨動脈3056内に展開され得る。
【0442】
他の技術では、第2の送達システムは、第1の送達システム3000が対象から取り除かれた後、標的部位に前進してもよい。この技術では、第2の送達システムは、いずれかの腸骨動脈3054、3056を通して前進してもよい。他の技術では、第2の送達システムは、同じ手順又は異なる手順のいずれかの間に、第1の送達システム3000の前に標的部位に前進してもよい。
【0443】
上述のように、第1の植え込み型デバイス3002は、同じ手順又は異なる手順のいずれかの間に、第2の植え込み型デバイス3050の植え込み後に送達され得る。この技術では、送達システム3000は、全方向性ステアリングを含み得る。外側シース3006の遠位部分3016は、動脈瘤嚢3051内のコイルに能動的に偏向され得る。次いで、外側シース3006は、第1の植え込み型デバイス3002のシースを解くように後退されられてもよい。
【0444】
第1の植え込み型デバイス3002が送達システム3100を使用して送達される場合、方法は、以下に記載される場合を除き、上記の方法に類似し得る。解放シャフト3110は、植え込み型デバイス3002の遠位部分3014が外側シースから解放されることを可能にするように前進又は後退させられてもよい。植え込み型デバイス3002は、プッシャシャフト3108を使用して前進することができる。植え込み型デバイス3002の部分的展開の後、解放シャフト3110は、植え込み型デバイス3002のルーメンを通して後退させられ得る。例えば、臨床医は、植え込み型デバイス3002の遠位部分3014の適切な配置を確認した後、解放シャフト3110を後退させることができる。解放シャフト3110を後退させると、植え込み型デバイス3002の遠位部分3014が、移送のために圧縮された構成と実質的に平坦な構成との間で移行し得る。
用語
【0445】
開示された実施形態は、本明細書に広く、及び一般的に記載されている。より狭い種及び本一般開示内に含まれる亜属のグループ化の各々も、本開示の一部を形成する。これは、切除された材料が本明細書に具体的に列挙されているか否かにかかわらず、任意の主題を属から除去する、ただし、又は負の制限を有する実施形態の一般説明を含む。
【0446】
本明細書で使用される場合、及び添付の特許請求の範囲において、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈が別途明確に指示しない限り複数参照を含み、用語「X及び/又はY」は「X」もしくは「Y」もしくは「X」及び「Y」の両方を意味し、名詞の後の「s」は、その名詞の複数形及び単数形の両方を示す。さらに、実施形態の特徴又は態様がMarkush群に関して記載される場合、それは意図され、当業者は、本開示は、任意の個人メンバー及びMarkush群の任意のメンバーの任意の部分集団に関して包含し、それによって記載されることを認識し、出願人(複数可)は、任意の個人メンバー又はMarkush群の任意のメンバーの任意の部分集団に具体的に言及する出願又は請求を改訂する権利を留保する。
【0447】
特許参照及び非特許参照を含む、本明細書に開示されるすべての参照は、それぞれが個別に組み込まれたかのように、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。例えば、PCT/US2020/026745、国際公開第2020/206373号は、その植え込み型感知構造体及び使用方法の開示を含むその全体が本明細書に援用される。国際公開第2017/165717号は、本明細書に開示されるセンサに電力を供給する方法の開示、及び本明細書に開示されるセンサによって取得された情報を、センサを投与された患者の身体の外部に送信することを可能にする方法を含む、すべての目的のために本明細書に援用する。
【0448】
本明細書で使用される場合、相対的な用語「後方」及び「前方」は、解剖学的構造に従って定義されるものとする。
【0449】
本明細書で使用されるとき、「およそ」、「約」、及び「実質的に」という用語は、依然として所望の機能を実行するか、又は所望の結果を達成する、記載された量に近い量を表す。例えば、用語「およそ」、「約」、及び「実質的に」は、記載される量の10%未満、5%未満、1%未満、0.1%未満、及び0.01%未満である量を指し得る。別の例として、特定の実施形態では、用語「概して直線状」及び「実質的にライナー」は、5度、3度、1度、0.1度、又は他の方法で、正確に直線から逸脱する値、量、又は特性を指す。
【0450】
本明細書で使用される用語は、特定の実施形態のみを記述する目的であり、限定することを意図するものではないことが理解されるべきである。本明細書に具体的に定義されない限り、本明細書で使用される用語は、関連技術分野で公知の伝統的な意味を与えられるべきであることがさらに理解されるべきである。
【0451】
本明細書全体を通して、「一実施形態」又は「実施形態」及びその変形は、実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造、又は特性が、少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体を通して様々な場所における語句の「一実施形態では」又は「一実施形態では」の外観は、必ずしもすべて同じ実施形態を指すとは限らない。さらに、特定の特徴、構造、又は特性は、1つ以上の実施形態で任意の適切な様式で組み合わせられてもよい。
【0452】
本明細書及び添付の特許請求の範囲において使用される場合、単数形「a」、「an」、及び「the」は、内容及び文脈が別途明確に示されない限り、複数の参照元、すなわち1つ以上を含む。例えば、「センサ」という用語は、1つ以上のセンサを指し、「センサを含む医療デバイス」という用語は、少なくとも1つのセンサを含む、医療デバイスへの言及であり、ここで、センサを含む医療デバイスは、例えば、1個のセンサ、2個のセンサ、3個のセンサ、4個のセンサ、5個のセンサ、6個のセンサ、7個のセンサ、8個のセンサ、9個のセンサ、10個のセンサ、又は10個を超えるセンサを有してもよい。複数のセンサは、複数のセンサを指す。また、結合用語であるand及びоrは、コンテンツ及び文脈が、場合により包含性又は独占性を明確に示さない限り、最も広い意味で用いられる。したがって、代替物(例えば、「又は」)の使用は、代替物の一方、両方、又は任意の組み合わせのいずれかを意味すると理解されるべきである。さらに、本明細書中に「及び/又は」と列挙された場合の「及び」及び「又は」の組成物は、関連する全ての項目又はアイデアを含む実施形態、及び関連する項目又はアイデアのすべてよりも少ないものを含む1つ以上の他の代替的な実施形態を包含することが意図される。
【0453】
文脈が別途要求しない限り、本明細書及び後続する特許請求の範囲全体を通して、用語「含む」及び同義語並びにそのバリアント、並びに「含む」及び「含む」等のそれらの変形は、オープンかつ包括的に、例えば、限定されないが、それらを含むものとして解釈されるべきである。「から本質的になる」という用語は、請求項の範囲を、指定された材料又は工程、又は請求される発明の基本的及び新規の特徴に実質的に影響を与えないものに限定する。
【0454】
本書で使用される見出しは、読者によるレビューの迅速化にのみ利用されており、いかなる方法によっても開示又は請求を制限するものとして解釈されるべきではない。したがって、本明細書に提供される開示の見出し及び要約は、便宜上のみを目的としており、実施形態の範囲又は意味を解釈するものではない。
【0455】
値の範囲が本明細書に提供される場合、文脈が別段に明確に指示しない限り、各介在する値は、その範囲の上限と下限、及び当該範囲における任意の他の記載又は介在する値との間で、その下限の単位の第10位まで、本開示内に包含されることが理解される。これらのより小さな範囲の上限及び下限は独立して、より小さな範囲に含まれてもよく、記載される範囲内の任意の特異的に除外された限界を条件として、本開示内に包含される。記載の範囲が、限度の一方又は両方を含む場合、それらに含まれる限度のいずれか又は両方を除外する範囲も、本開示に含まれる。
【0456】
例えば、本明細書に提供される任意の濃度範囲、パーセンテージ範囲、比範囲、又は整数範囲は、別段の示唆がない限り、列挙された範囲内の任意の整数の値、及び適切な場合にはその分数(例えば、整数の10分の1及び100分の1等)を含むと理解されるべきである。また、ポリマーサブユニット、サイズ、又は厚さ等の任意の物理的特徴に関連する本明細書に列挙された任意の数範囲は、別段の示唆がない限り、列挙された範囲内の任意の整数を含むと理解されるべきである。本明細書で使用される場合、別段の示唆がない限り、用語「約」は、示された範囲、値、又は構造の±20%を意味する。
【0457】
本明細書において言及され、かつ/又はアプリケーションデータシートに列挙される、すべての米国特許、米国特許出願公開、米国特許出願、外国特許、外国特許出願及び非特許公開は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。こうした文書は、例えば、本明細書に記載された実施形態に関連して使用され得る、刊行物に記載された材料及び方法論を記載及び開示する目的で、参照により組み込まれてもよい。上記及び本文全体を通して論じた刊行物は、本出願の出願日以前にその開示のためにのみ提供される。本明細書のいかなる規定も、発明者が従前の発明により参照された刊行物を先行する権利を有するものではないことを、認めるものとして解釈されるべきではない。
【0458】
本明細書に参照又は言及される全ての特許、刊行物、科学論文、ウェブサイト、及びその他の文書及び資料は、本開示が関連する当業者の技能のレベルを示しており、かかる各参照文書及び資料は、参照によりその全体が個別に組み込まれているか、又はその全体が本明細書に記述されているかと同じ程度に、参照により本明細書に組み込まれる。出願人(複数可)は、かかる特許、出版物、科学論文、ウェブサイト、電子的に入手可能な情報、及びその他の参照された資料又は文書からのすべての資料及び情報を、本仕様書に物理的に組み入れる権利を留保する。
【0459】
一般的に、以下の特許請求の範囲において、使用される用語は、特許請求の範囲を、本明細書及び特許請求の範囲に開示される特定の実施形態に限定するものとして解釈されるべきではないが、かかる特許請求の範囲が権利を有する均等物の全範囲と共に、全ての可能な実施形態を含むものとして解釈されるべきである。したがって、特許請求の範囲は本開示によって限定されない。
【0460】
さらに、本特許の明細書部分には、すべてのクレームが含まれる。さらに、すべての原特許請求の範囲並びにすべての優先権のある文書からのすべての特許請求の範囲を含め、すべての特許請求の範囲は、参照によりその全体が明細書部分に組み込まれる。出願人(複数可)は、明細書又は明細書のその他の部分、かかる特許請求の範囲の全てに、物理的に組み込む権利を留保する。したがって、例えば、いかなる状況においても、特許は、特許の明細書部分においてクレームの正確な文言がヘックベルバに記載されていないという主張に関するクレームについて、明細書を提供しないと解釈することはできない。
【0461】
請求は法律に従って解釈される。しかしながら、主張される、又は認識される、請求項又はその一部の解釈の容易さ又は難しさにかかわらず、いかなる状況においても、本特許につながる出願又は出願の出願中の請求項又はその一部の調整又は修正は、先行技術の一部を形成しない、その任意の及びすべての等価物に対する任意の権利を喪失していると解釈されない。
【0462】
他の非限定的な実施形態は、以下の特許請求の範囲内である。特許は、本明細書に具体的及び/又は明示的に開示される特定の実施例又は非限定的な実施形態又は方法に限定されるとは解釈されない。いかなる状況においても、特許は、審査官又はその他の特許商標庁の役員もしくは従業員による声明によって制限されるものと解釈されないものとする。ただし、かかる声明が、明示的にかつ適格性又は留保を伴わずに、出願人(複数可)がレスポンシブな書面で明示的に採用される場合はこの限りではない。
【0463】
例示的実施形態
以下の例示的な実施形態は、本明細書に開示の特徴の組み合わせのいくつかの可能な順列を特定するが、特徴の組み合わせの他の順列も可能であり、本開示によって意図される。
1.送達システムであって、
ハンドルと、
第1のルーメンを備える外側シースと、
前記外側シースの前記第1のルーメン内にスライド可能に配設されたプッシャシャフトであって、前記プッシャシャフトが、第2のルーメンを備える、プッシャシャフトと、
前記プッシャシャフトの前記第2のルーメン内にスライド可能に配設された解放シャフトであって、前記解放シャフトが、遠位先端を前記外側シースから解放することができる、解放シャフトと、を備える、送達システム。
2.前記遠位先端が、植え込み型デバイスの一部を形成する、実施形態1に記載の送達システム。
3.遠位先端が、アンテナを備える、実施形態1に記載の送達システム。
4.前記外側シースが、少なくとも1つの方向に偏向可能である、実施形態1又は2に記載の送達システム。
5.前記プッシャシャフトが、前記送達システムによって担持された植え込み型デバイスにトルクをかけるように回転可能である、先行する実施形態のうちのいずれか1つに記載の送達システム。
6.前記プッシャシャフトの遠位端が、植え込み型デバイスと接合するように形作られている、先行する実施形態のうちのいずれか1つに記載の送達システム。
7.前記解放シャフトが、拡大遠位端を備える、先行する実施形態のうちのいずれか1つに記載の送達システム。
8.前記解放シャフトが、ガイドワイヤルーメンを備える、先行する実施形態のうちのいずれか1つに記載の送達システム。
9.前記外側シースに対する前記プッシャシャフトの移動を防止するためのロック機構を更に備える、先行する実施形態のうちのいずれか1つに記載の送達システム。
10.前記プッシャシャフトに対する前記解放シャフトの移動を防止するためのロック機構を更に備える、先行する実施形態のうちのいずれか1つに記載の送達システム。
11.前記遠位先端が、前記解放シャフトの遠位部分を形成する、実施形態1及び3~10のうちのいずれか1つに記載の送達システム。
12.植え込み型デバイスを送達するためのシステムであって、前記システムが、
ハンドルと、
前記植え込み型デバイスを担持するルーメンを備える外側シースであって、前記植え込み型デバイスの遠位部分が、前記外側シースの遠位端から突出する、外側シースと、
前記外側シースの前記ルーメン内にスライド可能に配設されたプッシャシャフトであって、前記プッシャシャフトが、前記植え込み型デバイスの近位部分を前記外側シースから押し出すことができる、プッシャシャフトと、
前記プッシャシャフトのルーメン内にスライド可能に配設された解放シャフトであって、前記解放シャフトが、前記システムの遠位先端を前記外側シースから解放することができる、解放シャフトと、を備える、システム。
13.前記植え込み型デバイスが、前記システムの前記遠位先端を形成する、実施形態12に記載のシステム。
14.前記解放シャフトの遠位部分が、前記システムの前記遠位先端を形成する、実施形態12に記載のシステム。
15.前記植え込み型デバイスが前記外側シース内に装填されたときに、前記植え込み型デバイスの前記遠位部分が、前記外側シースの前記遠位端に結合されている、実施形態12~14のいずれか1つに記載のシステム。
16.前記植え込み型デバイスの前記遠位部分が、圧入によって前記外側シースの前記遠位端に結合されている、実施形態15に記載のシステム。
17.前記プッシャシャフトが、前記植え込み型デバイスの前記近位部分に解放可能に結合されている、実施形態12~16のいずれか1つに記載のシステム。
18.前記プッシャシャフトの前記遠位端が、圧入によって前記植え込み型デバイスの前記近位部分に結合されている、実施形態17に記載のシステム。
19.前記プッシャシャフトは、前記植え込み型デバイスが前記外側シース内に配設されているときに、前記植え込み型デバイスにトルクをかけるように回転可能である、実施形態12~18のいずれか1つに記載のシステム。
20.前記プッシャシャフトが、前記プッシャシャフトから前記植え込み型デバイスを解放するために前記植え込み型デバイスの前記近位部分にトルクをかけるように回転可能である、実施形態12~19のいずれか1つに記載のシステム。
21.前記プッシャシャフトが、前記植え込み型デバイスを前記外側シース内に後退させるために後退可能である、実施形態12~20のいずれか1つに記載のシステム。
22.前記解放可能シャフトが、前記植え込み型デバイスのルーメン内にスライド可能に配設されている、実施形態12~21のいずれか1つに記載のシステム。
23.前記解放シャフトが、前記植え込み型デバイスの前記遠位部分を前記外側シースから解放するように前記植え込み型デバイスの内部特徴を押すことができる、実施形態12~22のいずれか1つに記載のシステム。
24.前記外側シースが、少なくとも1つの方向に偏向可能である、実施形態12~23のいずれか1つに記載のシステム。
25.前記植え込み型デバイスの前記遠位部分は、前記植え込み型デバイスが前記外側シース内に配設されているときに第1の構成を有し、前記植え込み型デバイスが前記外側シースから解放されているときに第2の構成を有する、実施形態12~24のいずれか1つに記載のシステム。
26.送達システムハンドルであって、
ハンドル本体と、
外側シースを少なくとも1つの方向に偏向させることができる第1のユーザ作動可能制御装置と、
プッシャシャフトのトルク制御を提供することができる第2のユーザ作動可能制御装置と、
前記プッシャシャフトを前進させることができる第3のユーザ作動可能制御装置と、
解放シャフトを前進させることができる第4のユーザ作動可能制御装置と、を備える、送達システムハンドル。
27.前記第3のユーザ作動可能制御装置が、前記プッシャシャフトを後退させることができる、実施形態26に記載の送達システム。
28.前記第1のユーザ作動可能制御装置が、ウォームギヤを作動させる、実施形態26又は27に記載の送達システムハンドル。
29.前記ウォームギヤの位置が、前記ハンドル本体の窓内に見ることができる、実施形態28に記載の送達システム。
30.植え込み型デバイスを送達する方法であって、前記方法が、
送達システムをガイドワイヤの上で前進させる工程であって、前記送達システムが、植え込み型デバイスを担持する外側シースを備える、前記工程と、
前記外側シースの遠位部分を標的部位まで偏向させる工程と、
解放シャフトを使用して遠位先端を前記外側シースから解放する工程と、
プッシャシャフトを使用して前記植え込み型デバイスを前進させる工程と、
前記植え込み型デバイスの近位部分を前記プッシャシャフトから解放する工程と、を含む、方法。
31.前記植え込み型デバイスの遠位部分が、前記遠位先端を形成する、実施形態30に記載の方法。
32.前記解放シャフトの遠位部分が、前記遠位先端を形成する、実施形態30に記載の方法。
33.前記遠位先端を解放することが、前記解放シャフトを前記植え込み型デバイスのルーメンを通して前進させることを含む、実施形態30~32のいずれか1つに記載の方法。
34.前記解放シャフトを前進させることにより、前記解放シャフトが前記植え込み型デバイスの内部特徴上を押す、実施形態30~33のいずれか1つに記載の方法。
35.前記植え込み型デバイスが前記外側シース内に装填されたときに、前記植え込み型デバイスにトルクをかけることを更に含む、実施形態30~34のいずれか1つに記載の方法。
36.前記植え込み型デバイスにトルクをかけることが、前記プッシャシャフトを使用して前記植え込み型デバイスを前進させる前に起こる、実施形態35に記載の方法。
37.前記植え込み型デバイスの前記近位部分を前記プッシャシャフトから解放することが、前記植え込み型デバイスにトルクをかけることを含む、実施形態30~36のいずれか1つに記載の方法。
38.前記プッシャシャフトを後退させて、前記植え込み型デバイスを再びシース内に収めることを更に含む、実施形態30~37のいずれか1つに記載の方法。
39.前記植え込み型デバイスの前記近位部分を前記プッシャシャフトから解放する前に、ステントグラフトを配備することを更に含む、実施形態30~38のいずれか1つに記載の方法。
40.前記ステントグラフトを配備することが、前記植え込み型デバイスによって画定された内部空間内に前記ステントグラフトを配備することを含む、実施形態39に記載の方法。
41.植え込み型デバイスを送達する方法であって、前記方法が、
前記植え込み型デバイスを担持する第1の送達システムを、対側腸骨動脈を通して前進させる工程と、
前記第1の送達システムの遠位部分を腹部大動脈内の標的部位まで偏向させる工程と、
前記植え込み型デバイスを前記第1の送達システムから前記腹部大動脈内に部分的に配備する工程であって、前記植え込み型デバイスは、前記植え込み型デバイスが前記第1の送達システムから解放される際にコイルを形成する、部分的に配備する工程と、
ステントグラフトを担持する第2の送達システムを、同側腸骨動脈を通して前進させる工程と、
前記植え込み型デバイスを部分的に配備した後に、前記ステントグラフトを前記コイルによって画定された内部空間内に配備する工程と、
前記ステントグラフトを配備した後に、前記植え込み型デバイスを前記第1の送達システムから解放する工程と、を含む、方法。
42.前記植え込み型デバイスを前記第1の送達システムから解放する前に、前記植え込み型デバイスを後退させることを更に含む、実施形態41に記載の方法。
43.前記植え込み型デバイスの遠位部分を前記腹部大動脈の動脈瘤嚢の後部領域内に配備することを更に含む、実施形態41又は42に記載の方法。
44.動脈瘤嚢内に経皮的に植え込まれるように構成された植え込み型感知構造体であって、前記植え込み型感知構造体が、
センサと、
第1の構成及び第2の構成を備える本体であって、前記本体が、最大5.0Nの圧縮荷重に耐えるように構成されている、本体と、を備え、
前記第1の構成では、前記本体が、送達システム内で、移送のために実質的に線形形状を備え、
前記第2の構成では、前記本体が、前記送達システムから解放されたときに、コイル状形状を備える、植え込み型感知構造体。
45.前記本体が、最大20.0Nの圧縮荷重に耐えるように構成されている、実施形態44に記載の植え込み型感知構造体。
46.前記本体が、最大25.0Nの圧縮荷重に耐えるように構成されている、実施形態44に記載の植え込み型感知構造体。
47.動脈瘤嚢内に経皮的に植え込まれるように構成された植え込み型感知構造体であって、前記植え込み型感知構造体が、
センサと、
第1の構成及び第2の構成を備える本体と、を備え、
前記第1の構成では、前記本体が、送達システム内で、移送のために実質的に線形形状を備え、
前記第2の構成では、前記本体が、前記送達システムから解放されたときに、コイル状形状を備え、前記コイル状形状が、ピッチを有し、前記ピッチが、最大8.0Nの線形圧縮力に対して実質的に維持される、植え込み型感知構造体。
48.前記線形圧縮力が、最大15.0Nである、実施形態47に記載の植え込み型感知構造体。
49.前記線形圧縮力が、最大25.0Nである、実施形態47に記載の植え込み型感知構造体。
50.前記線形圧縮力が、最大105.0Nである、実施形態47に記載の植え込み型感知構造体。
51.ステントグラフトとともに使用するための植え込み型システムであって、前記システムが、
非導電性基体によって支持された螺旋アンテナと、
アンテナフィードを介して前記螺旋アンテナに電気的に接続された通信及び処理回路であって、前記通信及び処理回路は、前記螺旋アンテナが電気的に接続された接地平面を備える基体によって支持されており、前記通信及び処理回路が、少なくとも1つのセンサを更に備える、通信及び処理回路と、を備える、植え込み型システム。
52.前記ステントグラフトに取り付けられるか、又は前記ステントグラフトに隣接して位置決めされるように構成された本体であって、前記本体が、導電性材料で少なくとも部分的に作製されている、本体を更に備え、前記螺旋アンテナは、前記本体が前記螺旋アンテナに追加の接地を提供するように、前記本体に更に電気的に接続されている、実施形態51に記載のシステム。
53.前記螺旋アンテナが、Bluetooth(登録商標)周波数帯において送信及び受信するように構成されている、実施形態51~52のいずれか1つに記載のシステム。
54.前記Bluetooth(登録商標)周波数帯における前記螺旋アンテナの範囲が、約1フィート以上である、実施形態53に記載のシステム。
55.前記Bluetooth(登録商標)周波数帯における前記螺旋アンテナの範囲が、約1フィート~2フィートである、実施形態53に記載のシステム。
56.前記通信及び処理回路が、前記螺旋アンテナに電気的に接続された整合回路を備える、実施形態51~55のいずれか1つに記載のシステム。
57.前記整合回路が、直列コンデンサ及びシャントコンデンサを備える、実施形態56に記載のシステム。
58.前記整合回路が、ローパスフィルタを更に備える、実施形態57に記載のシステム。
59.前記非導電性基体が、前記螺旋アンテナに構造的支持を提供し、前記螺旋アンテナが、前記非導電性基体上に巻き付けられている、実施形態51~58のいずれか1つに記載のシステム。
【0464】
60.前記非導電性基体が、ポリマーを含む、実施形態51~59のいずれか1つに記載のシステム。
61.前記ポリマーが、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を含む、実施形態60に記載のシステム。
62.前記ステントグラフトが、腹部大動脈瘤(AAA)ステントグラフトを含む、実施形態51~61のいずれか1つに記載のシステム。
63.植え込み型システムのアンテナの無線周波数(RF)テストの方法であって、前記方法が、
血液の電磁特性をシミュレートするように構成された第1の組成物で少なくとも部分的に満たされた第1の容器内に位置決めされた前記植え込み型システムの前記アンテナの1つ以上のRF特性を判定することを含み、前記第1の容器が、1つ以上の組織の電磁特性をシミュレートするように構成された第2の組成物で少なくとも部分的にファイリングされた第2の容器内に位置決めされる、方法。
64.前記1つ以上の組織が、骨、筋肉、脂肪、及び皮膚のうちの少なくとも2つを含む、実施形態63に記載の方法。
65.骨、筋肉、脂肪、及び皮膚のうちの少なくとも2つの電磁特性が、前記第2の組成物を生成するために平均化される、実施形態64に記載の方法。
66.前記1つ以上の組織の前記電磁特性が、比誘電率及び導電率を含む、実施形態65に記載の方法。
67.前記第1の組成物が、塩化ナトリウム(NaCl)、ジアセチン、及び蒸留水を含み、前記第2の組成物が、ジアセチン及び蒸留水を含む、実施形態63~66のいずれか1つに記載の方法。
68.前記アンテナが、螺旋アンテナを含む、実施形態63~67のいずれか1つに記載の方法。
69.前記螺旋アンテナが、非導電性基体によって支持されている、実施形態68に記載の方法。
70.前記植え込み型システムが、ステントグラフトとともに使用されるように構成されており、前記ステントグラフトが、腹部大動脈瘤(AAA)ステントグラフトを含む、実施形態63~69のいずれか1つに記載の方法。
71.ステントグラフトとともに使用するための植え込み型システムであって、前記システムが、
直線状導体及び螺旋状導体を備える第1のアンテナであって、前記直線状導体が、前記螺旋状導体に電気的に接続されている、第1のアンテナと、
アンテナフィードを介して前記第1のアンテナに電気的に接続された通信及び処理回路であって、前記通信及び処理回路は、前記第1のアンテナが電気的に接続された接地平面を備える基体によって支持されており、前記通信及び処理回路が、少なくとも1つのセンサを更に備える、通信及び処理回路と、を備える、植え込み型システム。
72.前記ステントグラフトに取り付けられるか、又は前記ステントグラフトに隣接して位置決めされるように構成された本体であって、前記本体が、導電性材料で少なくとも部分的に作製されている、本体を更に備え、前記第1のアンテナが、前記本体によって支持されており、かつ前記本体が前記第1のアンテナに追加の接地を提供するように、前記本体に更に電気的に接続されている、実施形態71に記載のシステム。
73.前記直線状導体が、モノポールアンテナを含む、実施形態71~72のいずれか1つに記載のシステム。
74.前記第1のアンテナが、第1及び第2の周波数帯において送信及び受信するデュアルバンドアンテナを含む、実施形態71~73のいずれか1つに記載のシステム。
75.前記第1のアンテナが、前記第1及び第2の周波数帯の中心周波数で共振する、実施形態74に記載のシステム。
76.前記第1の周波数帯が、医療デバイス無線通信サービス(MICS)帯を含み、前記第2の周波数帯が、産業、科学、及び医療(ISM)帯を含む、実施形態74~75のいずれか1つに記載のシステム。
77.前記第1の周波数帯の範囲が、少なくとも約20フィートであり、前記第2の周波数帯の範囲が、少なくとも約15フィートである、実施形態76に記載のシステム。
78.前記第1の周波数帯の範囲が、約1フィート以上を含み、前記第2の周波数帯の範囲が、約1フィート以上を含む、実施形態76に記載のシステム。
79.前記通信及び処理回路が、第1の電力状態から、前記第2の周波数帯において指令を受信する前記第1のアンテナに応答して、より多くの電力が消費される第2の電力状態に移行するように構成されている、実施形態76~78のいずれか1つに記載のシステム。
80.前記第1の電力状態が、スリープ状態を含み、前記第2の電力状態は、前記通信及び処理回路がデータを送信又は受信するうちの少なくとも一方を行うように構成された動作状態を含む、実施形態79に記載のシステム。
81.前記データが、前記少なくとも1つのセンサによって感知されたデータを含み、前記通信及び処理回路が、前記第1のアンテナに、前記第1の周波数帯において前記データを送信させるように構成されている、実施形態80に記載のシステム。
82.前記通信及び処理回路が、前記少なくとも1つのセンサによって感知されたデータを前記第1の電力状態においてではなく、前記第2の電力状態において送信するように構成されている、実施形態81に記載のシステム。
83.前記通信及び処理回路が、前記第1のアンテナに電気的に接続された整合回路を備える、実施形態71~82のいずれか1つに記載のシステム。
84.前記第1のアンテナが、第1及び第2の周波数帯において受信又は送信するうちの少なくとも一方を行うように構成されており、前記第2の周波数帯が、前記第1の周波数帯よりも高い周波数に関連付けられており、
前記整合回路が、前記第1の周波数帯内の信号に対する第1の整合回路と、前記第2の周波数帯内の信号に対する第2の整合回路と、を含み、
第1の整合回路が、第2の周波数帯において1つ以上の信号成分を除去するように構成されたバンドストップフィルタを備える、実施形態83に記載のシステム。
85.前記第1の整合回路が、ステップアップインピーダンスローパスフィルタを備え、前記第2の整合回路が、セットアップインピーダンスハイパスフィルタを備える、実施形態84に記載のシステム。
86.前記第2の整合回路が、前記第1の周波数帯において1つ以上の信号成分を除去するように構成されたバンドストップフィルタを備えていない、実施形態84~85のいずれか1つに記載のシステム。
87.充電式電源と、前記充電式電源を再充電するための電力を受けるように構成された第2のアンテナと、を更に備える、実施形態71~86のいずれか1つに記載のシステム。
88.前記第2のアンテナが、外部電力伝達デバイスのコイルと誘導結合されるように構成されたコイルを備える、実施形態87に記載のシステム。
89.前記ステントグラフトに取り付けられるか、又は前記ステントグラフトに隣接して位置決めされるように構成された本体を更に備え、前記第1のアンテナが、前記本体の第1の端で前記本体によって支持されており、前記第2のアンテナが、前記第1の端の反対側の前記本体の第2の端で前記本体によって支持されている、実施形態87~88のいずれか1つに記載のシステム。
90.第2のアンテナを更に備える、実施形態71~89のいずれか1つに記載のシステム。
91.前記ステントグラフトに取り付けられるか、又は前記ステントグラフトに隣接して位置決めされるように構成された本体を更に備え、前記第1のアンテナが、前記本体の第1の端で前記本体によって支持されており、前記第2のアンテナが、前記第1の端の反対側の前記本体の第2の端で前記本体によって支持されている、実施形態90に記載のシステム。
92.前記第1のアンテナの長さが、最大でも約40mmであり、前記第1のアンテナの幅が、最大でも約5mmである、実施形態71~91のいずれか1つに記載のシステム。
93.前記螺旋状導体のターン間の間隔が、約1.7mmである、実施形態71~92のいずれか1つに記載のシステム。
94.前記螺旋状導体が、前記直線状導体の周りに巻き付けられている、実施形態71~93のいずれか1つに記載のシステム。
95.前記螺旋状導体は、前記螺旋状導体が前記直線状導体の周りに巻き付けられている領域において、前記直線状導体から電気的に絶縁されている、実施形態94に記載のシステム。
96.前記直線状導体及び前記螺旋状導体が、前記アンテナフィードに電気的に接続されている、実施形態71~95のいずれか1つに記載のシステム。
97.前記ステントグラフトが、腹部大動脈瘤(AAA)ステントグラフトを含む、実施形態71~96のいずれか1つに記載のシステム。
98.ステントグラフトとともに使用するための植え込み型システムであって、前記システムが、
ループを備える第1のアンテナと、
アンテナフィードを介して前記第1のアンテナに電気的に接続された通信及び処理回路であって、前記通信及び処理回路は、前記第1のアンテナが電気的に接続された接地平面を備える基体によって支持されており、前記通信及び処理回路が、少なくとも1つのセンサを更に備える、通信及び処理回路と、
前記通信及び処理回路の整合回路であって、前記整合回路が、前記第1のアンテナに電気的に接続されており、かつ第1の周波数帯において前記第1のアンテナのインピーダンスに整合するように構成された複数のコンデンサを備える、整合回路と、を備える、植え込み型システム。
99.前記整合回路が、前記第1の周波数帯よりも高い周波数に関連付けられた第2の周波数帯において、前記第1のアンテナのインピーダンスに整合するように構成された複数のインダクタを更に備える、実施形態98に記載のシステム。
100.前記ステントグラフトに取り付けられるか、又は前記ステントグラフトに隣接して位置決めされるように構成された本体であって、前記本体が、導電性材料で少なくとも部分的に作製されている、本体を更に備え、前記第1のアンテナが、前記本体によって支持されており、かつ前記本体が前記第1のアンテナに追加の接地を提供するように、前記本体に更に電気的に接続されている、実施形態98~99のいずれか1つに記載のシステム。
101.前記第1のアンテナが、前記第1の周波数帯内及び第2の周波数帯において送信及び受信するデュアルバンドアンテナを含む、実施形態98~100のいずれか1つに記載のシステム。
102.前記第1のアンテナが、前記第2の周波数帯において共振し、前記第2の周波数帯が、前記第1の周波数帯よりも高い周波数に関連付けられている、実施形態101に記載のシステム。
103.前記第1の周波数帯が、医療デバイス無線通信サービス(MICS)帯を含み、前記第2の周波数帯が、産業、科学、及び医療(ISU)帯を含む、実施形態101~102のいずれか1つに記載のシステム。
104.前記第1の周波数帯の範囲が、少なくとも約20フィートであり、前記第2の周波数帯の範囲が、少なくとも約7フィートである、実施形態103に記載のシステム。
105.前記第1の周波数帯の範囲が、約1フィート以上を含み、前記第2の周波数帯の範囲が、約1フィート以上を含む、実施形態103に記載のシステム。
106.前記通信及び処理回路が、第1の電力状態から、前記第2の周波数帯において指令を受信する前記第1のアンテナに応答して、より多くの電力が消費される第2の電力状態に移行するように構成されている、実施形態103~105のいずれか1つに記載のシステム。
【0465】
107.前記第1の電力状態が、スリープ状態を含み、前記第2の電力状態は、前記通信及び処理回路がデータを送信又は受信するうちの少なくとも一方を行うように構成された動作状態を含む、実施形態106に記載のシステム。
108.前記データが、前記少なくとも1つのセンサによって感知されたデータを含み、前記通信及び処理回路が、前記第1のアンテナに、前記第1の周波数帯において前記データを送信させるように構成されている、実施形態107に記載のシステム。
109.前記通信及び処理回路が、前記少なくとも1つのセンサによって感知されたデータを前記第1の電力状態においてではなく、前記第2の電力状態において送信するように構成されている、実施形態106に記載のシステム。
110.前記整合回路が、前記第2の周波数帯において1つ以上の信号成分を除去するように構成されたバンドストップフィルタを備える、実施形態109に記載のシステム。
111.前記整合回路が、前記第1の周波数帯において1つ以上の信号成分を除去するように構成されたバンドストップフィルタを備えていない、実施形態109~110のいずれか1つに記載のシステム。
112.充電式電源と、前記充電式電源を再充電するための電力を受けるように構成された第2のアンテナと、を更に備える、実施形態98~111のいずれか1つに記載のシステム。
113.前記第2のアンテナが、外部電力伝達デバイスのコイルと誘導結合されるように構成されたコイルを備える、実施形態112に記載のシステム。
114.前記ステントグラフトに取り付けられるか、又は前記ステントグラフトに隣接して位置決めされるように構成された本体を更に備え、前記第1のアンテナが、前記本体の第1の端で前記本体によって支持されており、前記第2のアンテナが、前記第1の端の反対側の前記本体の第2の端で前記本体によって支持されている、実施形態113に記載のシステム。
115.第2のアンテナを更に備える、実施形態98~114のいずれか1つに記載のシステム。
116.前記ステントグラフトに取り付けられるか、又は前記ステントグラフトに隣接して位置決めされるように構成された本体を更に備え、前記第1のアンテナが、前記本体の第1の端で前記本体によって支持されており、前記第2のアンテナが、前記第1の端の反対側の前記本体の第2の端で前記本体によって支持されている、実施形態115に記載のシステム。
117.前記ループの直径が、最大でも約40mmである、実施形態98~116のいずれか1つに記載のシステム。
118.前記第1のアンテナの幅が、最大でも約5mmである、実施形態98~117のいずれか1つに記載のシステム。
119.前記ステントグラフトが、腹部大動脈瘤(AAA)ステントグラフトを含む、実施形態98~118のいずれか1つに記載のシステム。
120.実施形態71~119のいずれか1つに記載のシステムを使用する又は動作させる方法。
121.植え込み型デバイスを送達するための送達システムであって、前記送達システムが、
ハンドル筐体と、
前記ハンドル筐体に回転可能に結合されたカラーを備えるハンドルドライバであって、前記カラーの内面が、ねじ切りされたパターンを備える、ハンドルドライバと、
前記ハンドルドライバ内に少なくとも部分的に配設された第1の親ねじであって、前記第1の親ねじが、第1の方向にねじ切りされており、前記カラー上の前記ねじ切りされたパターンと接合するように構成されている、第1の親ねじ、
前記ハンドル筐体内に少なくとも部分的に配設された第2の親ねじであって、前記第2の親ねじが、前記第1の親ねじから軸方向にオフセットされており、前記第2の親ねじが、前記第1の方向とは反対の第2の方向にねじ切りされており、前記カラー上の前記ねじ切りされたパターンと接合するように構成されている、第2の親ねじ、を備え、
前記ハンドルドライバの第1の方向の回転が、前記植え込み型デバイスを前進させる、送達システム。
122.前記第1の親ねじの遠位部分は、前記植え込み型デバイスが前記送達システム内に装填されたときに、前記第2の親ねじの近位部分に当接する、実施形態121に記載の送達システム。
123.ハンドルドライバの回転が、前記第1の親ねじを第1の方向に駆動し、前記第2の親ねじを前記第1の方向とは反対の第2の方向に駆動する、実施形態121又は122に記載の送達システム。
124.前記ハンドルドライバの回転が、前記第1の親ねじ及び前記第2の親ねじを同じ距離だけ駆動する、実施形態121~123のいずれか1つに記載の送達システム。
125.前記ハンドルドライバの、前記第1の方向とは反対の第2の方向の回転が、前記植え込み型デバイスを後退させる、実施形態121~124のいずれか1つに記載の送達システム。
126.前記ハンドル筐体が、前記ハンドルドライバの前記カラーを捕捉するように構成された溝を備える、実施形態121~125のいずれか1つに記載の送達システム。
127.前記第1の親ねじが、部分的な本体ねじであり、前記第2の親ねじが、部分的な本体ねじである、実施形態121~126のいずれか1つに記載の送達システム。
128.前記第1の親ねじが、前記第2の親ねじから円周方向にオフセットされている、実施形態127に記載の送達システム。
129.前記ねじ切りされたパターンが、ひし形形状陥凹のパターンを含む、実施形態121~128のいずれか1つに記載の送達システム。
130.前記第1の親ねじに固定されたインジケータを更に備え、前記インジケータは、前記ハンドル筐体内のスロットを通して見ることができる、実施形態121~129のいずれか1つに記載の送達システム。
131.植え込み型デバイスを患者に送達する方法であって、前記方法が、
送達システムを標的場所に前進させる工程であって、前記送達システムが、ハンドルと、前記植え込み型デバイスを担持する外側シースと、を備える、前記工程と、
前記ハンドル上の第1のアクチュエータを後退させて、前記外側シースの遠位部分を偏向構成に偏向させる工程と、
前記第1のアクチュエータを回転させて、前記外側シースの前記遠位部分を前記偏向構成に係止させる工程と、
第2のアクチュエータを第1の方向に回転させて、前記外側シースに対して中間管を前進させる工程であって、前記中間管が、前記植え込み型デバイスに結合されている、前記工程と、
内側管を引き抜いて、前記植え込み型デバイスを前記中間管から解放する工程と、を含む、方法。
132.前記第1のアクチュエータを後退させることが、ワイヤに張力をかけて前記外側シースの前記遠位部分を偏向させる、実施形態131に記載の方法。
133.前記第1のアクチュエータを回転させることが、カムを回転させて前記外側シースの前記遠位部分を前記偏向構成に係止する、実施形態131又は132に記載の方法。
134.前記第2のアクチュエータを前記第1の方向とは反対の第2の方向に回転させて、前記中間管を後退させることを更に含む、実施形態131~133のいずれか1つに記載の方法。
135.前記内側管を回転させて、前記内側管を前記植え込み型デバイスから解放することを更に含む、実施形態131~134のいずれか1つに記載の方法。
136.前記第2のアクチュエータを回転させることが、インジケータを、前記送達システムの前記ハンドル内のスロットに沿って進ませる、実施形態131~135のいずれか1つに記載の方法。
137.解放ピンを除去して前記内側管の引き抜きを可能にすることを更に含む、実施形態131~136のいずれか1つに記載の方法。
138.前記解放ピンを除去することは、前記植え込み型デバイスが前記外側シースから部分的にのみ配備された後に起こる、実施形態137に記載の方法。
139.前記解放ピンを除去することは、前記植え込み型デバイスの近位端が前記外側シースから配備された後に起こる、実施形態137に記載の方法。
140.植え込み型デバイスを送達するための送達システムであって、前記送達システムが、
ハンドルであって、
ハンドル筐体と、
前記ハンドル筐体に対して移動可能な第1のアクチュエータと、
前記ハンドル筐体に対して移動可能な第2のアクチュエータと、を備える、前記ハンドルと、
前記ハンドルから延在する外側シースと、
前記外側シースを通って延在する中間管であって、前記中間管が、前記植え込み型デバイスを係合させるように構成されている、前記中間管と、
前記中間管を通って延在する内側管であって、前記内側管は、前記内側管が前記植え込み型デバイスを通って延在するときに、前記中間管を前記植え込み型デバイスに係合した状態に維持するように構成されている、前記内側管と、を備え、
前記第1のユーザアクチュエータが、前記外側シースの遠位部分を、非偏向構成から偏向構成に偏向させるように構成されており、
前記第2のアクチュエータが、前記外側シースに対して前記中間管を前進させるように構成されている、送達システム。
141.前記第1のユーザアクチュエータの並進が、ワイヤに張力をかけて前記外側シースの前記遠位部分を前記非偏向構成から前記偏向構成に偏向させる、実施形態140に記載の送達システム。
142.前記第1のアクチュエータの回転が、カムを回転させて、前記外側シースの前記遠位部分を前記非偏向構成又は前記偏向構成に係止する、実施形態141に記載の送達システム。
143.前記第2のアクチュエータの、第1の方向の回転が、前記中間管を前進させ、前記第2のアクチュエータの前記第1の方向とは反対の第2の方向の回転が、前記中間管を後退させる、実施形態140~142のいずれか1つに記載の送達システム。
144.前記内側管の近位端に解放ピンを更に備える、実施形態140~143のいずれか1つに記載の送達システム。
145.前記解放ピンの回転が、前記植え込み型デバイスの遠位部分を配備する、実施形態144に記載の送達システム。
146.前記解放ピンが、前記内側管から除去可能である、実施形態144に記載の送達システム。
147.前記ハンドル筐体内のスロットを通して見ることができるインジケータを更に備え、前記インジケータが、前記外側シースに対する前記植え込み型デバイスの場所を示す、実施形態140~146のいずれか1つに記載の送達システム。
148.前記中間管の遠位端に切断アセンブリを更に備え、前記切断アセンブリは、前記内側管が内側構成要素を通って延在するときに、前記植え込み型デバイスを係合させるように構成された1つ以上の偏向可能タブを備える、実施形態140~147のいずれか1つに記載の送達システム。
149.動脈瘤嚢内に経皮的に植え込まれるように構成された植え込み型感知構造体であって、前記植え込み型感知構造体が、
センサと、
第1の構成及び第2の構成を備える管状本体であって、前記管状本体が、円周方向に複数の切り欠きを備え、前記複数の切り欠きの各々が、第1の端、第2の端、及び前記第1の端と前記第2の端との間の中間部分を備える、前記管状本体と、を備え、
前記第1の構成では、前記本体が、送達システム内で、移送のために実質的に線形形状を備え、
前記第2の構成では、前記本体が、前記送達システムから解放されたときに、コイル状形状を備える、植え込み型感知構造体。
150.前記複数の切り欠きの前記第1の端及び前記第2の端の各々の幅が、前記中間部分の幅よりも大きい、実施形態149に記載の植え込み型感知構造体。
151.前記複数の切り欠きが、前記管状本体の長さに沿って均等に離間している、実施形態149又は150に記載の植え込み型感知構造体。
152.前記管状本体が、複数の管状セグメントを備え、前記複数の管状セグメントが、互いに離間し、スパインによって相互接続されており、前記複数の管状セグメントの各々が、前記複数の切り欠きのうちの1つ以上を有する、実施形態149~151のいずれか1つに記載の植え込み型感知構造体。
153.前記スパインが対向する横方向縁を形成する状態で、前記管状本体が平坦な本体として平らに置かれたときに、前記横方向縁が、前記平坦な本体の端に対して斜角を形成する、実施形態152に記載の植え込み型感知構造体。
154.前記複数の管状セグメントが、前記管状本体の第1の端の第1の管状セグメント、前記管状本体の第2の端の第2の管状セグメント、及び前記第1の管状セグメントと前記第2の管状セグメントとの間の少なくとも1つの管状セグメントを備える、実施形態152又は153に記載の植え込み型感知構造体。
155.前記少なくとも1つの管状セグメントが、前記第1の管状セグメント及び前記第2の管状セグメントよりも短い、実施形態154に記載の植え込み型感知構造体。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図5A
図5B
図5C
図5D
図6
図7A-7B】
図8
図9A
図9B
図9C
図9D
図10
図11
図12
図13A-13B】
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37
図38
図39
図40
図41
図42
図43
図44A
図44B
図45A
図45B
図45C
図45D
図46A
図46B
図46C
図46D
図46E
図46F
図47
図48
図49
図50
図51A
図51B
図52
図53A
図53B
図54A
図54B
図54C
図54D
図54E
図55A
図55B
図56A
図56B
図56C
図57
図58A
図58B
図58C
図59A
図59B
図60A
図60B
図60C
【国際調査報告】