(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-01
(54)【発明の名称】通信デバイス、インフラストラクチャ機器および方法
(51)【国際特許分類】
H04W 48/14 20090101AFI20231025BHJP
H04W 88/04 20090101ALI20231025BHJP
H04W 92/18 20090101ALI20231025BHJP
H04W 72/40 20230101ALI20231025BHJP
H04W 48/10 20090101ALI20231025BHJP
H04W 72/0457 20230101ALI20231025BHJP
H04W 16/32 20090101ALI20231025BHJP
【FI】
H04W48/14
H04W88/04
H04W92/18
H04W72/40
H04W48/10
H04W72/0457 110
H04W16/32
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023522396
(86)(22)【出願日】2021-09-16
(85)【翻訳文提出日】2023-06-01
(86)【国際出願番号】 EP2021075432
(87)【国際公開番号】W WO2022083948
(87)【国際公開日】2022-04-28
(32)【優先日】2020-10-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】000002185
【氏名又は名称】ソニーグループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003339
【氏名又は名称】弁理士法人南青山国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ウェイ ユーシン
(72)【発明者】
【氏名】シャーマ ヴィベック
(72)【発明者】
【氏名】若林 秀治
(72)【発明者】
【氏名】アワッド ヤシン アデン
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE24
5K067EE25
(57)【要約】
中継デバイスとして機能する通信デバイスは、通信デバイスと他の通信デバイスとの間のサイドリンク・インターフェースを介して、その他の通信デバイスからシステム情報の要求を受信する。通信デバイスは、リモートデバイスとしての他の通信デバイス用の中継デバイスとして機能し、この中継デバイスを介して、リモートデバイスは、無線通信ネットワークの無線ネットワークインフラストラクチャ機器との間でデータを送受信することができる。インフラストラクチャ機器は、無線通信ネットワークの第1のセルを形成する第1のインフラストラクチャ機器であってもよく、この第1のセルを介して中継デバイスは無線通信ネットワークとの間でデータを送受信することができる。リモートデバイスから受信されたシステム情報に対する要求は、リモートデバイスがシステム情報を要求している無線通信ネットワークの無線ネットワーク部分のセルの指示を含み、このセルは、第1のセル(同一セル)または第2のセル(異なるセル)であってもよい。この方法は、リモートデバイスがシステム情報を要求しているセルの指示から、リモートデバイスがシステム情報を要求しているセルのシステム情報エリア(領域)がセルのシステム情報領域と同一であるか否かを識別するステップを含み、このセルを介して中継デバイスはリモートデバイスとの間でデータを送受信することができる。この方法は、中継デバイスおよびリモートデバイスのシステム情報エリアが同一であるか否かに基づいて、システム情報に対する要求に応答するか否かを判定するステップを含む。例えば、第1のセルおよび第2のセルは、無線通信ネットワークの無線ネットワークの異なる部分を形成することができ、従って、異なるエリア特有のシステム情報またはエリア特有のシステム情報ブロック(SIB)を必要とする。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信デバイスを動作させる方法であって、
前記通信デバイスと他の通信デバイスとの間のサイドリンク・インターフェースを介して、その他の通信デバイスからシステム情報の要求を受信するステップと、
リモートデバイスが前記システム情報を要求しているセルの指示から、前記リモートデバイスが前記システム情報を要求している前記セルの無線通信ネットワークの無線ネットワーク部分のシステム情報エリアが、前記セルの前記無線通信ネットワーク部分のシステム情報エリアと同一であるか否かを識別するステップと、
中継デバイスおよび前記リモートデバイスのシステム情報エリアが同一であるか否かに基づいて、前記システム情報に対する前記要求に応答するか否かを判定するステップと
を含み、
前記通信デバイスは、前記リモートデバイスとしての前記他の通信デバイス用の前記中継デバイスとして機能し、この中継デバイスを介して、前記リモートデバイスは、前記無線通信ネットワークの無線ネットワークインフラストラクチャ機器との間でデータを送受信することができ、
前記インフラストラクチャ機器は、前記無線通信ネットワークの1つのセルを形成し、このセルを介して前記中継デバイスは前記無線通信ネットワークとの間でデータを送受信することができ、
前記リモートデバイスから受信された前記システム情報に対する前記要求は、前記リモートデバイスが前記システム情報を要求している前記無線通信ネットワークの前記無線ネットワーク部分の前記セルの前記指示を含み、
前記セルを介して前記中継デバイスは前記無線通信ネットワークとの間でデータを送受信することができる
方法。
【請求項2】
前記中継デバイスおよび前記リモートデバイスの前記システム情報エリアが同一であるか否かに基づいて、前記システム情報エリアに対する前記要求に応答するか否かを判定するステップは、前記リモートデバイスが前記システム情報を要求している前記セルの前記システム情報エリアが、前記無線ネットワーク部分の前記システム情報エリアと異なることを識別することを含み、
前記中継デバイスは、前記無線通信ネットワークとの間でデータを送受信することができ、
前記中継デバイスが前記無線通信ネットワーク部との間でデータを送受信することができる前記無線ネットワークのセルは、前記無線ネットワークの第1のインフラストラクチャ機器として前記無線ネットワークインフラストラクチャ機器によって形成される第1のセルであり、
前記リモートデバイスが前記システム情報を要求するためのセルは、前記無線ネットワークの第2のインフラストラクチャ機器によって形成される第2のセルである
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記リモートデバイス用の前記システム情報に対する前記要求を、前記第1のインフラストラクチャ機器によって提供される無線アクセスインターフェースを介して、前記無線通信ネットワークの前記第1のインフラストラクチャ機器に送信するステップと、
前記第1のインフラストラクチャ機器の前記無線アクセスインターフェースを介して、前記無線通信ネットワークから前記リモートデバイスとしての前記他の通信デバイスのための前記システム情報を受信するステップと、
前記システム情報を前記リモートデバイスとしての前記他の通信デバイスに送信するステップと
を含み、
前記要求は、前記リモートデバイスが前記システム情報を要求するための前記第2のセルを示し、
前記システム情報は、前記リモートデバイスが前記システム情報を要求するための前記第2のセルが、前記システム情報を一部構成する前記無線ネットワークの前記システム情報エリアに関連する特有のシステム情報である
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記システム情報を前記リモートデバイスとしての前記他の通信デバイスに送信する前記ステップは、前記サイドリンク無線通信インターフェースを介して前記システム情報を送信することを含む
請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記システム情報を前記リモートデバイスとしての前記他の通信デバイスに送信する前記ステップは、無線リソース制御信号、またはユーザプレーンまたはPDCP/RLC/MAC制御信号を用いて、前記サイドリンク無線通信インターフェースを介して前記システム情報を送信することを含む
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記システム情報を前記リモートデバイスとしての前記他の通信デバイスに送信する前記ステップは、
前記サイドリンク無線通信インターフェースのブロードキャストチャネルを介して、前記システム情報を、前記リモートデバイスおよび他のリモートデバイスとしての1つ以上の他の通信デバイスにブロードキャストすることを含む
請求項3に記載の方法。
【請求項7】
前記リモートデバイス用の前記システム情報に対する前記要求を、前記第1のインフラストラクチャ機器によって提供される無線アクセスインターフェースを介して、前記無線通信ネットワークの前記第1のインフラストラクチャ機器に送信するステップと、
前記他のリモートデバイスによって要求される前記システム情報が、前記第2のインフラストラクチャ機器によって送信され、かつ、前記リモートデバイスによって受信される前記第2のセルを形成する前記第2のインフラストラクチャ機器によって提供される前記無線アクセスインターフェースの時間および周波数通信リソースを定義するスケジューリング情報を受信するステップと、
前記リモートデバイスが前記システム情報を受信するために、前記スケジューリング情報を送信するステップと
を含み、
前記要求は、前記リモートデバイスが前記システム情報を要求するための前記第2のセルが、前記システム情報を要求していることを示し、
前記システム情報は、前記リモートデバイスが前記システム情報を要求している前記第2のセルが一部を構成する前記無線ネットワークの前記システム情報エリアに関連する特有のシステム情報を含む
請求項2に記載の方法。
【請求項8】
前記リモートデバイスによって要求される前記システム情報は、1つ以上のシステム情報ブロック、SIBを含み、
前記リモートデバイスからの前記要求は、前記1つ以上のSIBの更新のための要求を示し、
前記リモートデバイス用の前記システム情報に対する前記システム情報の前記要求を、前記第1のインフラストラクチャ機器に送信する前記ステップは、
前記リモートデバイスが前記システム情報、および、更新されることが要求された前記1つ以上のSIBを要求している前記第2のセルを指示する前記要求を送信することを含み、
前記リモートデバイス用の前記システム情報の受信は、
更新されることが要求された前記1つ以上の更新されたSIBを受信することを含み、
前記リモートデバイスへの前記システム情報の送信は、
前記1つ以上の更新されたSIBを前記リモートデバイスに送信することを含み、
前記システム情報は、前記リモートデバイスが前記システム情報を要求している前記第2のセルが一部を形成している前記無線ネットワークの前記システム情報エリアに関連する、エリア特有のシステム情報を含む
請求項2に記載の方法。
【請求項9】
前記リモートデバイスのために前記中継デバイスとして動作する前記通信デバイスが、サイドリンク・インターフェースを介して前記リモートデバイスからの前記システム情報の前記要求を受信することは、物理的ランダムアクセスチャネル手順のランダムアクセスメッセージの1つとして、または、前記サイドリンク・インターフェースの無線リソース制御シグナリングによって、前記要求を受信することを含む
請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記中継デバイスおよび前記リモートデバイスの前記システム情報エリアが同一であるか否かに基づいて、前記システム情報に対する前記要求に応答するか否かを判定することは、
前記中継デバイスおよび前記リモートデバイスの前記エリアが同一であるか否かに基づいて、前記リモートデバイスへ前記リモートデバイスによって要求された前記システム情報が最後に送信されてから、前記リモートデバイスによって要求された前記システム情報の前記セルが変更されたか否かを判定することと、
また、前記セルが変更されていた場合、
前記リモートデバイスに前記システム情報を送信することを含み、
または前記システム情報の前記セルが変更されていなかった場合、
前記リモートデバイスによって前記システム情報に対する前記要求に応答しないことを含む
請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記中継デバイスおよび前記リモートデバイスの前記システム情報エリアが同一であるか否かに基づいて、前記システム情報に対する前記要求に応答するか否かを判定することは、
前記中継デバイスおよび前記リモートデバイスの前記システム情報エリアが同一であるか否かに基づいて、前記リモートデバイスへ前記中継デバイスによって前記セル用の前記要求された前記システム情報の最後の送信以降に、前記リモートデバイスが要求した前記セルの前記システム情報が変更されたか否かを判定することと、
前記システム情報が変更されていた場合、
前記リモートデバイスに前記システム情報を送信することと、
前記セル用の前記システム情報が変更されていなかった場合、
前記リモートデバイスによって前記システム情報に対する前記要求に応答しないことを含む
請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記中継デバイスおよび前記リモートデバイスの前記システム情報エリアが同一であるか否かに基づいて、前記システム情報に対する前記要求に応答するか否かを判定することは、
前記リモートデバイスへ前記システム情報を送信することにより、前記中継デバイスおよび前記リモートデバイスの前記システム情報エリアが異なる場合、前記要求に応答することと、
前記中継デバイスおよび前記リモートデバイスの前記システム情報エリアが同一である場合、前記要求に応答しないことと、
前記リモートデバイスが前記エリア用の前記中継デバイスから既に現在のシステム情報を受信した旨の指示を送信することにより、前記中継デバイスおよび前記リモートデバイスの前記システム情報エリアが同一である場合、前記要求に応答することと
を含む
請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記リモートデバイスが前記システム情報を要求するための前記セルの前記指示から、前記リモートデバイスが前記システム情報を要求するための前記第2のセルの前記システム情報エリアが、前記中継デバイスが前記無線通信ネットワークとの間で前記データを送受信することができる前記第1のセルのシステム情報エリアと同一であるかを識別することは、
前記第1のインフラストラクチャ機器に前記リモートデバイス用の前記システム情報に対する要求を送信することと、
前記システム情報に対する前記要求に応答して、前記リモートデバイスによって要求された前記第2のセル用の前記システム情報、および、前記リモートデバイスが前記システム情報を要求するための前記第2のセルの前記システム情報エリアの指示を受信することと、
前記中継デバイスおよび前記リモートデバイスの前記システム情報エリアが、前記第2のセルの前記システム情報エリアの前記受信した指示、および、前記第1のインフラストラクチャ機器から受信した前記第1のセルのシステム情報エリアと同一であるか否かを識別することと
を含み、
前記要求は、前記リモートデバイスが前記システム情報を要求するための前記第2のセルを示す
請求項2に記載の方法。
【請求項14】
無線通信ネットワークの無線ネットワーク部分のインフラストラクチャ機器を動作させる方法であって、
前記無線通信ネットワークとの間でデータを送受信するために、リモートデバイスとしての他の通信デバイス用の中継デバイスとして機能する通信デバイスからシステム情報に対する要求を受信するステップと、
第2のエリアに特有のエリア特有システム情報を含む第2のセル用のシステム情報を検索するステップと、
前記リモートデバイスが前記第2のセル用の前記システム情報を判定することができる前記リモートデバイスとしての前記他の通信デバイスに送信するための前記中継デバイスとして機能する前記通信デバイスへの前記要求に応答して、前記システム情報を送信するステップと、
を含み、
前記要求は、前記無線ネットワークの第1のセルを形成する前記インフラストラクチャ機器によって提供される無線アクセスインターフェースを介して、前記中継デバイスによって送信され、前記無線アクセスインターフェースを介して前記中継デバイスは、前記第1のセルを形成する前記インフラストラクチャ機器との間でデータを送受信することができ、前記インフラストラクチャ機器は第1のインフラストラクチャ機器であり、
前記リモートデバイス用の前記システム情報に対する前記要求は、前記リモートデバイスが前記システム情報を要求している前記無線ネットワークの前記第2のセルの指示を含み、前記第2のセルは、前記無線ネットワークの異なる前記第2のエリア内の第2のインフラストラクチャ機器によって、前記第1のセルが一部分を形成する第1のエリアに形成されている
方法。
【請求項15】
前記第2のセルに対する前記システム情報を検索することは、
前記第1のインフラストラクチャ機器と前記第2のインフラストラクチャ機器との間のインターフェースを介して、前記システム情報に対する要求を前記第2のインフラストラクチャ機器に送信することと、
前記第1のインフラストラクチャ機器と前記第2のインフラストラクチャ機器との間の前記インターフェースを介して、前記第2のセルに対する前記システム情報を前記第2のインフラストラクチャ機器から受信することとを含む
請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記リモートデバイスによって要求される前記システム情報は、1つ以上のシステム情報ブロック、SIBを含み、
前記リモートデバイスに対する前記中継デバイスからのシステム情報に対する前記要求を受信することは、
前記第1のセルの前記無線アクセスインターフェースを介して前記中継デバイスによって送信される、前記リモートデバイスに対する前記1つ以上のSIBの更新要求を受信すること
を含み、
前記システム情報を検索することは、
前記第1のインフラストラクチャ機器と前記第2のインフラストラクチャ機器との間の前記インターフェースを介して、前記第2のセル用の前記リモートデバイスに対する前記更新された1つ以上のSIBの要求を、前記第2のインフラストラクチャ機器から受信すること、
を含み、
前記要求に応答して前記システム情報を送信することは、
前記リモートデバイスに対する送信のための前記中継デバイスに対する前記要求に応答して、前記第2のセル用の前記リモートデバイスに対して前記更新された1つ以上のSIBを送信すること
を含む
請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記第1のインフラストラクチャ機器と前記第2のインフラストラクチャ機器との間の前記インターフェースを介して前記第2のインフラストラクチャ機器に前記システム情報に対する前記要求を送信することは、
前記中継デバイスから受信した前記第2のセルを特定する前記指示と共に、前記第2のインフラストラクチャ機器に前記システム情報に対する前記要求を送信すること
を含み、
前記第2のインフラストラクチャ機器から前記第2のセルに対する前記システム情報を受信することは、
前記第2のセルの前記システム情報エリアを識別する指示を受信すること
を含み、
前記方法は、
前記第2のセルの前記システム情報エリアの前記識別子を、前記中継デバイスに送信すること、または、前記第1のセルの前記システム情報エリアが前記第2のセルと同一であることの指示を送信すること
を含む
請求項13に記載の方法。
【請求項18】
通信デバイスを動作させる方法であって、
無線通信ネットワークの無線ネットワーク部分のセルのカバレッジエリア内から前記通信デバイスによって受信された信号から検出するステップと、
セルの識別子の指示から受信した信号から識別するステップと、
前記通信デバイスと他の通信デバイスとの間のサイドリンク・インターフェースを介して、その他の通信デバイスにシステム情報に対する要求を送信するステップと、
中継デバイスとして動作する前記他の通信デバイスからの前記システム情報に対する前記要求に対する応答を、リモートデバイスとしての前記通信デバイスが前記システム情報を要求している前記セルの前記無線ネットワークの前記システム情報エリアが、前記中継デバイスが前記無線通信ネットワークとデータを送受信することができる前記無線ネットワーク部分の前記セルの前記システム情報エリアと異なるか否かに応じて受信するステップと
を含み、
前記他の通信デバイスは、前記リモートデバイスとしての前記通信デバイスの前記中継デバイスとして動作し、前記リモートデバイスとしての前記通信デバイスは、前記中継デバイスを介して前記無線通信ネットワークとの間でデータを送受信するように構成されており、
前記中継デバイスは、前記無線通信ネットワークのセルを形成する無線ネットワークインフラストラクチャ機器との間でデータを送受信するように構成され、このセルを介して前記中継デバイスは前記無線通信ネットワークとの間でデータを送受信することができ、
前記システム情報に対する前記要求は、前記リモートデバイスが前記システム情報を要求している前記セル識別子の前記指示を含む
方法。
【請求項19】
前記リモートデバイスとしての前記通信デバイスが前記システム情報を要求している前記セルの前記システム情報エリアが、前記無線ネットワーク部分の前記システム情報エリアと異なることを識別することを含み、
前記中継デバイスは、前記無線通信ネットワークとの間でデータを送受信することができ、
前記中継デバイスが前記無線通信ネットワーク部との間でデータを送受信することができる前記無線ネットワークのセルは、前記無線ネットワークの第1のインフラストラクチャ機器として前記無線ネットワークインフラストラクチャ機器によって形成される第1のセルであり、
前記リモートデバイスとしての前記通信デバイスが前記システム情報を要求するためのセルは、前記無線ネットワークの第2のインフラストラクチャ機器によって形成される第2のセルであり、
前記中継デバイスとして機能する前記他の通信デバイスからの前記システム情報に対する前記要求への応答を受信することは、
前記第2のセルに対する前記システム情報を受信すること
を含み、
前記第2のセルの前記システム情報エリアは、前記第1のセルの前記システム情報エリアとは異なり、
前記システム情報は、前記第2のセルが一部を構成する前記無線ネットワークの前記システム情報エリアに関連するエリア特有のシステム情報を含む
請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記第2のセルに対する前記システム情報を受信することは、前記サイドリンク・インターフェースを介して前記中継デバイスから前記第2のセルに対する前記システム情報を受信することを含む
請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記第2のセルに対する前記システム情報を受信することは、
前記リモートデバイスとしての前記通信デバイスによって要求される前記システム情報が、前記第2のインフラストラクチャ機器によって送信され、かつ、前記システム情報が前記通信デバイスによって受信される前記第2のセルを形成する前記第2のインフラストラクチャ機器によって提供される前記無線アクセスインターフェースの時間および周波数通信リソースを定義するスケジューリング情報を受信するステップと、
前記第2のインフラストラクチャ機器から前記システム情報を受信するステップと
を含む
請求項19に記載の方法。
【請求項22】
前記通信デバイスによって要求される前記システム情報は、1つ以上のシステム情報ブロック、SIBを含み、
前記中継デバイスへ前記システム情報に対する前記要求を送信することは、
前記1つ以上のSIBの更新要求を示す要求を送信することを含み、
前記第2のセルに対する前記システム情報を受信することは、
前記中継デバイスから前記1つ以上の更新されたSIBを受信することを含み、
前記1つ以上の更新されたSIBは、前記第2のセルが一部を形成する前記無線ネットワークの前記システム情報エリアに関連する前記エリア特有のシステム情報を含む
請求項19に記載の方法。
【請求項23】
前記リモートデバイスとしての前記通信デバイスが前記システム情報を要求するための前記セルの前記無線ネットワークの前記システム情報エリアは、前記中継デバイスが前記無線通信ネットワークとの間でデータを送受信することができる前記無線ネットワーク部分の前記セルの前記システム情報エリアと同一であり、
前記中継デバイスとして機能する前記他の通信デバイスから、前記システム情報の前記要求に対する応答を受信することは、
前記同一のシステム情報エリアに対するものである前記システム情報に対する前記要求への応答を受信しないか、または、
要求された前記システム情報が前記中継デバイスから既に受信した前記システム情報と同一の前記システム情報エリアに対するものであることを示す、前記システム情報に対する前記要求への応答を受信すること
を含む
請求項18に記載の方法。
【請求項24】
前記中継デバイスが前記無線通信ネットワークとの間でデータを送受信できる前記無線通信ネットワーク部分の前記セルは、前記無線ネットワークの第1のインフラストラクチャ機器としての前記無線ネットワークインフラストラクチャ機器によって形成される第1のセルであり、
前記リモートデバイスとしての前記通信デバイスが前記システム情報を要求するための前記セルは、前記無線ネットワークの第2のインフラストラクチャ機器によって形成される第2のセルであり、
前記第1のセルの前記システム情報エリアは、前記第2のセルの前記システム情報と同一である
請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記中継デバイスが前記無線通信ネットワークとの間で前記データを送受信することができる前記無線ネットワーク部分の前記セルは、前記無線ネットワークインフラストラクチャ機器によって形成され、前記リモートデバイスとしての前記通信デバイスが前記システム情報を要求するための前記セルと同一のセルである
請求項23に記載の方法。
【請求項26】
前記リモートデバイスとしての前記通信デバイスによって、サイドリンク・インターフェースを介して、前記リモートデバイスからの前記システム情報に対する前記要求を前記中継デバイスに送信することは、
前記要求を、物理的ランダムアクセスチャネル手順のランダムアクセスメッセージの1つとして、または、前記サイドリンク・インターフェースの無線リソース制御シグナリングによって送信することを含む
請求項18に記載の方法。
【請求項27】
前記リモートデバイスが前記システム情報を要求するための前記無線通信ネットワークの前記無線ネットワーク部分の前記セルの前記指示が、セル識別子または無線ネットワーク端末識別子RNTIのいずれかを含む
請求項1に記載の方法。
【請求項28】
無線通信ネットワークを介して通信するように動作する通信デバイスであって、
前記無線通信ネットワークの無線ネットワークインフラストラクチャ機器によって提供される無線アクセスインターフェースを介して信号を送信し、サイドリンク・インターフェースを介して前記通信デバイスと他の通信デバイスとの間でその他の通信デバイスに信号を送信するように構成された送信器回路と、
前記無線アクセスインターフェースを介して前記無線ネットワークインフラストラクチャ機器から送信された信号を受信し、前記他の通信デバイスからサイドリンク・インターフェースを介して送信された信号を受信するように構成された受信器回路と、
前記送信器回路および前記受信器回路を制御するように構成されたコントローラ回路と
を具備し、
前記コントローラ回路は、前記サイドリンク・インターフェースを介して送信される前記他の通信デバイスからのシステム情報に対する要求を受信するための受信機回路と共に構成され、前記通信デバイスは、リモートデバイスとしての前記他の通信デバイス用の中継デバイスとして機能し、前記他の通信デバイスを介して、前記中継デバイスは、前記無線通信ネットワークのセルを形成する前記無線通信ネットワークの前記無線ネットワークインフラストラクチャ機器との間でデータを送受信することができ、この無線通信ネットワークのセルを介して、前記中継デバイスは、前記無線通信ネットワークとの間でデータを送受信することができ、
前記リモートデバイスから受信した前記システム情報に対する前記要求は、前記リモートデバイスがシステム情報を要求している前記無線通信ネットワークの無線ネットワーク部分のセルの指示を含み、
前記コントローラ回路は、前記リモートデバイスが前記システム情報を要求している前記セルの前記指示から、前記リモートデバイスが前記システム情報を要求している前記無線通信ネットワークの前記無線ネットワーク部分のシステム情報エリアが、前記セルの前記無線ネットワーク部分の前記システム情報エリアと同一であるか否かを識別し、前記中継デバイスおよび前記リモートデバイスの前記システム情報エリアが同一であるか否かに基づいて、前記システム情報に対する前記要求に応答するか否かを決定するように構成されており、
前記セルを介して、前記中継デバイスが前記無線通信ネットワークとの間でデータを送受信することができる
通信デバイス。
【請求項29】
無線通信ネットワークの無線ネットワークの一部を形成するためのインフラストラクチャ機器であって、
前記インフラストラクチャ機器によって提供される無線アクセスインターフェースを介して1つ以上の通信デバイスに信号を送信するように構成された送信器回路と、
前記1つ以上の通信デバイスから前記無線アクセスインターフェースを介して送信される信号を受信するように構成された受信器回路と、
前記送信器回路および前記受信器回路を制御するように構成されたコントローラ回路とを
具備し、
前記コントローラ回路は、前記無線通信ネットワークとの間でデータを送受信するために、リモートデバイスとしての他の通信デバイス用の中継デバイスとして機能する通信デバイスのうちの1つからシステム情報に対する要求を受信するように、前記受信機回路と共に構成され、
前記システム情報に対する前記要求は、前記無線通信ネットワークの前記無線ネットワークの第1のセルを形成する前記インフラストラクチャ機器によって提供される前記無線アクセスインターフェースを介して、前記中継デバイスによって送信され、前記第1のセルを介して前記中継デバイスは、前記第1のセルを形成する前記インフラストラクチャ機器との間でデータを送受信することができ、前記インフラストラクチャ機器は第1のインフラストラクチャ機器であり、
前記リモートデバイス用の前記システム情報に対する前記要求は、前記リモートデバイスが前記システム情報を要求している前記無線ネットワークの第2のセルの指示を含み、前記第2のセルは、前記無線ネットワークの異なる第2のエリア内の第2のインフラストラクチャ機器によって、前記第1のセルが一部分を形成する第1のエリアに形成されており、
前記コントローラ回路は、前記第2のエリアに特有のエリア特有システム情報を含む前記第2のセル用のシステム情報を検索し、前記送信器回路を制御して、前記リモートデバイスとしての前記他の通信デバイスに送信するための前記中継デバイスとして機能する前記通信デバイスへの前記要求に応答して前記システム情報を送信するように構成されている
インフラストラクチャ機器。
【請求項30】
通信デバイスと他の通信デバイスとの間のその他の通信デバイスにサイドリンク・インターフェースを介して信号を送信するように構成された送信機回路と、
無線ネットワークインフラストラクチャ機器によって提供される無線アクセスインターフェースを介して無線通信ネットワークの前記無線ネットワークインフラストラクチャ機器から送信された信号を受信し、前記他の通信デバイスから前記サイドリンク・インターフェースを介して送信された信号を受信するように構成された受信機回路と、
前記送信機回路および前記受信機回路を制御するように構成されたコントローラ回路と
を具備する通信デバイスであって、
前記コントローラ回路は、前記無線ネットワークインフラストラクチャ機器によって形成されたセルのカバレージエリア内から前記通信デバイスによって受信された信号から検出し、前記セルからの受信信号から前記セルの識別子の指示を識別するように、前記受信機回路と共に構成されており、
前記コントローラ回路は、前記送信機回路を制御して、前記サイドリンク・インターフェースを介して前記他の通信デバイスにシステム情報に対する要求を送信するように構成され、前記他の通信デバイスは、リモートデバイスとしての前記通信デバイス用の中継デバイスとして機能し、前記リモートデバイスとしての前記通信デバイスは、前記中継デバイスを介して前記無線通信ネットワークとの間でデータを送受信するように構成されており、前記中継デバイスは、前記無線通信ネットワークのセルを形成する無線通信ネットワークインフラストラクチャ機器との間でデータを送受信するように構成されており、そのセルを介して前記中継デバイスは、前記無線通信ネットワークとの間でデータを送受信することができ、
前記システム情報に対する前記要求は、前記リモートデバイスが前記システム情報を要求している前記セル識別子の前記指示を含み、
前記コントローラ回路は、前記中継デバイスとして動作する前記他の通信デバイスからの前記システム情報に対する前記要求に対する応答を、前記リモートデバイスとしての前記通信デバイスが、前記システム情報を要求している前記セルの前記無線ネットワークのシステム情報エリアと、前記中継デバイスが前記無線通信ネットワークとの間でデータの送受信を行うことができる前記無線ネットワーク部分の前記セルのシステム情報エリアとが異なるか否かに応じて受信するように前記受信機回路を制御するように構成されている
通信デバイス。
【請求項31】
無線通信ネットワークを介して通信するための回路であって、
前記無線通信ネットワークの無線ネットワークインフラストラクチャ機器によって提供される無線アクセスインターフェースを介して信号を送信し、サイドリンク・インターフェースを介して前記通信デバイスと他の通信デバイスとの間でその他の通信デバイスに信号を送信するように構成された送信器回路と、
前記無線アクセスインターフェースを介して前記無線ネットワークインフラストラクチャ機器から送信された信号を受信し、前記他の通信デバイスからサイドリンク・インターフェースを介して送信された信号を受信するように構成された受信器回路と、
前記送信器回路および前記受信器回路を制御するように構成されたコントローラ回路と
を具備し、
前記コントローラ回路は、前記サイドリンク・インターフェースを介して送信される前記他の通信デバイスからのシステム情報に対する要求を受信するための受信機回路と共に構成され、前記通信デバイスは、リモートデバイスとしての前記他の通信デバイス用の中継デバイスとして機能し、前記他の通信デバイスを介して、前記中継デバイスは、前記無線通信ネットワークのセルを形成する前記無線通信ネットワークの前記無線ネットワークインフラストラクチャ機器との間でデータを送受信することができ、この無線通信ネットワークのセルを介して、前記中継デバイスは、前記無線通信ネットワークとの間でデータを送受信することができ、
前記リモートデバイスから受信した前記システム情報に対する前記要求は、前記リモートデバイスがシステム情報を要求している前記無線通信ネットワークの無線ネットワーク部分のセルの指示を含み、
前記コントローラ回路は、前記リモートデバイスが前記システム情報を要求している前記セルの前記指示から、前記リモートデバイスが前記システム情報を要求している前記無線通信ネットワークの前記無線ネットワーク部分のシステム情報エリアが、前記セルの前記無線ネットワーク部分の前記システム情報エリアと同一であるか否かを識別し、前記中継デバイスおよび前記リモートデバイスの前記システム情報エリアが同一であるか否かに基づいて、前記システム情報に対する前記要求に応答するか否かを決定するように構成されており、
前記セルを介して、前記中継デバイスが前記無線通信ネットワークとの間でデータを送受信することができる
回路。
【請求項32】
無線通信ネットワークを介して通信するための回路であって、
通信デバイスと他の通信デバイスとの間のその他の通信デバイスにサイドリンク・インターフェースを介して信号を送信するように構成された送信機回路と、
無線ネットワークインフラストラクチャ機器によって提供される無線アクセスインターフェースを介して無線通信ネットワークの前記無線ネットワークインフラストラクチャ機器から送信された信号を受信し、前記他の通信デバイスから前記サイドリンク・インターフェースを介して送信された信号を受信するように構成された受信機回路と、
前記送信機回路および前記受信機回路を制御するように構成されたコントローラ回路と
を具備し、
前記コントローラ回路は、前記無線ネットワークインフラストラクチャ機器によって形成されたセルのカバレージエリア内から前記通信デバイスによって受信された信号から検出し、前記セルからの受信信号から前記セルの識別子の指示を識別するように、前記受信機回路と共に構成されており、
前記コントローラ回路は、前記送信機回路を制御して、前記サイドリンク・インターフェースを介して前記他の通信デバイスにシステム情報に対する要求を送信するように構成され、前記他の通信デバイスは、リモートデバイスとしての前記通信デバイス用の中継デバイスとして機能し、前記リモートデバイスとしての前記通信デバイスは、前記中継デバイスを介して前記無線通信ネットワークとの間でデータを送受信するように構成されており、前記中継デバイスは、前記無線通信ネットワークのセルを形成する無線通信ネットワークインフラストラクチャ機器との間でデータを送受信するように構成されており、そのセルを介して前記中継デバイスは、前記無線通信ネットワークとの間でデータを送受信することができ、
前記システム情報に対する前記要求は、前記リモートデバイスが前記システム情報を要求している前記セル識別子の前記指示を含み、
前記コントローラ回路は、前記中継デバイスとして動作する前記他の通信デバイスからの前記システム情報に対する前記要求に対する応答を、前記リモートデバイスとしての前記通信デバイスが、前記システム情報を要求している前記セルの前記無線ネットワークのシステム情報エリアと、前記中継デバイスが前記無線通信ネットワークとの間でデータの送受信を行うことができる前記無線ネットワーク部分の前記セルのシステム情報エリアとが異なるか否かに応じて受信するように前記受信機回路を制御するように構成されている
回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、無線通信ネットワークのサイドリンクを介したデータ送信のための、通信デバイス、インフラストラクチャ機器、および方法に関する。
本出願は、欧州特許出願第20202669.6号のパリ条約優先権を主張し、その内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
本明細書で提供される「背景技術」の説明は、本開示の背景を一般的に提示するためのものである。現在指名されている発明者の研究は、この背景技術の項に記載されている限りにおいて、出願時に先行技術として見なされない明細書の態様と同様に、本発明に対する先行技術として明示的にも暗示的にも認められない。
【0003】
3GPP(登録商標)定義のUMTSおよびLTE(Long Term Evolution)アーキテクチャに基づくものなどの第3世代および第4世代の移動体通信システムは、以前の世代の移動体通信システムによって提供された単純な音声およびメッセージングサービスよりも高度なサービスをサポートすることができる。
例えば、LTEシステムによって提供される改善された無線インターフェースおよび拡張されたデータレートを用いて、ユーザは、以前は固定回線データ接続を介してのみ利用可能であったモバイルビデオストリーミングおよびモバイルビデオ会議などの高データレートアプリケーションを享受することができる。
したがって、このようなネットワークを配備する要求は強く、これらのネットワークのカバレージエリア、すなわち、ネットワークへのアクセスが可能な地理的場所は、ますます急速に拡大することが予想される。
【0004】
将来の無線通信ネットワークは、現在のシステムがサポートするように最適化されるよりも、より広範囲のデータトラフィックプロファイルおよびタイプに関連する、より広範囲のデバイスとの通信を日常的かつ効率的にサポートすることが期待される。
例えば、将来の無線通信ネットワークは、複雑さが低減されたデバイス、マシンタイプ通信(MTC)デバイス、高解像度ビデオディスプレイ、仮想現実ヘッドセットなどを含むデバイスとの通信を効率的にサポートすることが期待される。
これらの異なるタイプのデバイスのうちのいくつかは、非常に多数の、例えば、「物のインターネット」をサポートするための低複雑度のデバイスに、配備されてもよく、典型的には比較的高いレイテンシ耐性を有する比較的少量のデータの伝送に関連付けられてもよい。
【0005】
この観点から、例えば、5Gまたは新しい無線(NR)システム/新しい無線アクセス技術(RAT)システム(非特許文献1)、および、既存のシステムの将来のバージョン/リリースと呼ばれてもよいものなど、将来の無線通信ネットワークが、異なるアプリケーションおよび異なる特性データトラフィックプロファイルに関連付けられた広範囲のデバイスのための接続性を効率的にサポートすることが望まれることが予想される。
【0006】
消費電力を低減し、使用可能なスペクトルを効率的に使用し、かつ/または、他の何らかの理由で、通信デバイスは、サイドリンクを用いて、または、中継通信デバイスを介して通信するように構成されてもよい。しかしながら、これは、対処が必要な無線電気通信システムにおいて、通信を効率的に扱うための新たな課題をもたらす。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】3GPP TS 38.300 v. 15.2.0 "NR; NR and NG-RAN Overall Description; Stage 2(Release 15)", June 2018
【非特許文献2】Holma H. and Toskala A, "LTE for UMTS OFDMA and SC-FDMA based radio access", John Wiley and Sons, 2009
【非特許文献3】TR36.746 Vl.1.0
【発明の概要】
【0008】
本開示は、上述の問題のうちの少なくとも一部に対処するか、または軽減するのに役立つことができる。
【0009】
本技術の実施形態は、通信デバイスまたは通信デバイスを動作させる方法に関するものであり、これを提供することができる。
この方法は、通信デバイスと他の通信デバイスとの間のサイドリンク・インターフェースを介して、その他の通信デバイスからシステム情報の要求を受信するステップを含むことができる。通信デバイスは、リモートデバイスとしての他の通信デバイス用の中継デバイスとして機能し、この中継デバイスを介して、リモートデバイスは、無線通信ネットワークの無線ネットワークインフラストラクチャ機器との間でデータを送受信することができる。
インフラストラクチャ機器は、無線通信ネットワークの第1のセルを形成する第1のインフラストラクチャ機器であってもよく、この第1のセルを介して中継デバイスは無線通信ネットワークとの間でデータを送受信することができる。リモートデバイスから受信されたシステム情報に対する要求は、リモートデバイスがシステム情報を要求している無線通信ネットワークの無線ネットワーク部分のセルの指示を含み、このセルは、第1のセル(同一セル)または第2のセル(異なるセル)であってもよい。
この方法は、リモートデバイスがシステム情報を要求しているセルの指示から、リモートデバイスがシステム情報を要求しているセルのシステム情報エリア(領域)がセルのシステム情報領域と同一であるか否かを識別するステップを含み、このセルを介して中継デバイスは無線通信ネットワークとの間でデータを送受信することができる。
この方法は、中継デバイスおよびリモートデバイスのシステム情報エリアが同一であるか否かに基づいて、システム情報に対する要求に応答するか否かを判定するステップを含む。
例えば、第1のセルおよび第2のセルは、無線通信ネットワークの無線ネットワークの異なる部分を形成することができ、従って、異なるエリア特有のシステム情報またはエリア特有のシステム情報ブロック(SIB)を必要とする。
【0010】
例えば、本方法は、リモートデバイスがシステム情報を要求している第2のセルが無線ネットワーク部分の第1のセルのシステム情報エリアと異なる無線ネットワークのシステム情報エリアを識別するステップを含み、この第1のセルを介して中継デバイスは無線通信ネットワークとの間でデータを送受信することができる。
システム情報エリアが異なる場合、本方法は、リモートデバイス用のシステム情報に対する要求を第1のインフラストラクチャ機器に送信するステップと、リモートデバイスのシステム情報を第1のインフラストラクチャ機器から受信するステップと、システム情報をリモートデバイスに送信するステップとを含むことができ、この要求は、リモートデバイスがシステム情報を要求している第2のセルを示す。
したがって、システム情報は、第2のセルが一部を構成する無線ネットワークのシステム情報エリアに関連するエリア特有のシステム情報を含むことができる。
【0011】
いくつかの例では、第1のインフラストラクチャ機器は、第1および第2のインフラストラクチャ機器間のインターフェース(Xnインターフェース)を介して送信された要求および受信された応答に応答して情報を受信することによって、第2のセルを形成する第2のインフラストラクチャ機器から第2のセルのシステム情報を検索することができる。
【0012】
従って、本実施形態は、中継デバイスを介して通信するリモートデバイスを提供することができ、リモートデバイスは、異なるセルのカバレッジエリアに位置する中継デバイスから位置するセルのカバレッジエリアのシステム情報を取得することができ、このセルは、無線通信ネットワークの無線ネットワークの異なる部分を形成する。
【0013】
本開示のそれぞれの態様および特徴は、添付の特許請求の範囲において定義される。
【0014】
前述の一般的な説明および以下の詳細な説明の両方が、本技術の例示であるが、本技術を限定するものではないことを理解されたい。説明される実施形態はさらなる利点とともに、添付の図面と併せて以下の詳細な説明を参照することによって最もよく理解される。
【図面の簡単な説明】
【0015】
いくつかの図を通して同じ参照番号が同一または対応する部品を示すので、以下の詳細な説明を、添付の図面と併せて考察すると、本開示およびそれに付随する多くの利点が、以下の詳細な説明を参照することによってよりよく理解される。
【
図1】本開示の特定の実施形態に従って動作するように構成されたLTEタイプのワイヤレス電気通信システムのいくつかの態様を概略的に表したものである。
【
図2】本開示の特定の実施形態に従って動作するように構成された新しい無線アクセス技術(RAT)無線電気通信システムのいくつかの例示的な態様を概略的に表したものである。
【
図3】例示的な実施形態による、インフラストラクチャ機器および中継デバイスとして動作する通信デバイス、ならびにリモートデバイスとして動作する別の通信デバイスの概略的なブロック図である。
【
図4】複数の無線ネットワークインフラストラクチャ機器を含む無線通信ネットワークを用いて
図3の中継デバイスとリモートデバイスとが通信を行う一例を示す概略ブロック図である。
【
図5】リモートデバイスが、サイドリンク無線アクセスインターフェースを介して、
図4の中継デバイスからシステム情報を要求し受信する複合プロセスとメッセージシーケンスチャートである。
【
図6】実施例に係る同一セルが提供する電波カバレージエリアにおいて、中継デバイスとリモートデバイスとが動作している複数の無線ネットワークインフラストラクチャ機器を含む無線通信ネットワークを用いて、
図4の中継デバイスとリモートデバイスとが通信を行っている一例を示す概略ブロック図である。
【
図7】実施例に係る異なるセルにより提供される電波カバレージエリアにおいて、中継デバイスとリモートデバイスとが動作している複数の無線ネットワークインフラストラクチャ機器を含む無線通信ネットワークを用いて、
図4の中継デバイスとリモートデバイスとが通信を行っている例を示す概略ブロック図である。
【
図8】一実施例に係るインフラストラクチャ機器と共に動作する中継デバイスおよびリモートデバイスのための複合プロセスおよびメッセージシーケンスチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(Long Term Evolution(LTE)無線通信システム)
図1は、一般にLTE原理に従って動作するが、他の無線アクセス技術もサポートすることができ、本明細書で説明されるような本開示の実施形態を実装するように適合させることができる、モバイル遠隔通信ネットワーク/システム6のいくつかの基本的な機能を示す概略図を提供する。
図1の様々な要素およびそれらのそれぞれの動作モードの特定の態様は、3GPP(登録商標)(RTM)機関によって管理される、関連する規格において周知であり、定義もされており、また、その議題に関する多くの書籍、例えば、Holma H.およびToskala Aの非特許文献2にも記載されている。
本明細書で特に記載されていない電気通信ネットワークの動作態様(例えば、異なる要素間で通信するための特定の通信プロトコルおよび物理チャネルに関して)は、例えば、関連する規格およびその関連する規格に対する既知の提案された修正および追加に従った、任意の既知の技法に従って実装され得ることが理解される。
【0017】
ネットワーク6は、コアネットワーク部2に接続された複数の基地局1を含む。各基地局は、通信デバイス4との間でデータを通信することができるカバレージエリア3(つまり、セル)を提供する。
【0018】
各基地局1は、単一のエンティティとして
図1に示されているが、基地局の機能の一部は、アンテナ、リモート無線ヘッド、アンプなど、異種の相互接続された要素によって実行され得ることを、当業者は理解する。全体として、1つ以上の基地局が無線アクセスネットワークを形成することができる。
【0019】
データは、基地局1から、それぞれのカバレージエリア3内の通信デバイス4に、無線ダウンリンクを介して送信される。通信デバイス4から基地局1へは、無線アップリンクを介してデータが送信される。コアネットワーク部2は、各基地局1を介して通信デバイス4との間でデータの送受信を行うものであり、認証、モビリティ管理、課金等の機能を提供する。端末デバイスは、移動局、ユーザ機器(UE)、ユーザ端末、モバイル無線、通信デバイスなどと呼ばれることもある。
【0020】
コアネットワーク部2によって提供されるサービスは、インターネットまたは外部の電話サービスへの接続性を含むことができる。コアネットワーク部2は、通信デバイス4の位置をさらに追跡して、通信デバイス4に向けてダウンリンクデータを送信するために、通信デバイス4に効率的に接触(すなわちページ)できるようにする。
【0021】
ネットワークインフラストラクチャ機器の一例である基地局は、トランシーバ局/ノードB/ eノードB、eNB、gノードB、gNBなどと呼ばれることもある。この点で、異なる用語は、広く同等の機能性を提供する要素のための異なる世代の無線電気通信システムに、しばしば関連する。
しかしながら、本開示の特有の実施形態は、異なる世代の無線電気通信システムにおいて同等に実装されてもよく、簡潔にするために、基礎となるネットワークアーキテクチャにかかわらず、特定の用語が使用されてもよい。すなわち、特定の実施例に関連する特定の用語の使用は、これらの実施例がその特定の用語に最も関連する可能性のある特定の世代のネットワークに限定されることを示すことを意図していない。
【0022】
(新しい無線アクセス技術(5G)無線通信システム)
NRと5Gのために提案された用語のいくつかを使用する無線通信ネットワークの構成例を
図2に示す。
3GPP(登録商標)はNR(新しい無線アクセス技術)の定義に取り組んでいる(非特許文献1)。
図2において、複数の送受信点(TRP)10は、回線16として表される接続インターフェースによって分散制御ユニット41,42に接続されている。各TRP10は、無線通信ネットワークが利用可能な無線周波数帯域幅内で、無線アクセスインターフェースを介して信号を送受信するように配置されている。このように、無線アクセスインターフェースを介して無線通信を行う範囲内では、TRP10のそれぞれが、円12で表されるような無線通信ネットワークのセルを形成する。
このように、セル12によって提供される無線通信範囲内にある無線通信デバイス14は、無線アクセスインターフェースを介してTRP10との間で信号を送受信することができる。分散ユニット41、42の各々は、インターフェース46を介して中央ユニット40(制御ノードと呼ばれる場合がある)に接続される。次いで、中央ユニット40は、無線通信デバイスとの間で通信するためのデータを送信するために必要とされる他のすべての機能を含むことができるコアネットワーク20に接続され、コアネットワーク20は、他のネットワーク30に接続され得る。
【0023】
図2に示す無線アクセスネットワークの要素は、
図1の例に関して説明したLTEネットワークの対応する要素と同様の方法で動作することができる。
図2に示す電気通信ネットワークの動作態様、および、本開示の実施形態に従って本明細書に記載する他のネットワークの動作態様が、特に説明しないもの(例えば、異なる要素間で通信するための特定の通信プロトコルおよび物理チャネルに関するもの)である、任意の既知の技術に従って、例えば、関連する規格に従って、例えば、無線電気通信システムのそのような動作態様を実施するために現在使用されているアプローチに従って実施することができることが理解される。
【0024】
図2のTRP10は、部分的に、LTEネットワークの基地局またはeNodeBに対応する機能を有することができる。同様に、通信デバイス14は、LTEネットワークで動作することが知られているUEデバイス4に対応する機能性を有してもよい。従って、新しいRATネットワークの動作態様(例えば、異なる要素間で通信するための特定の通信プロトコルおよび物理チャネルに関するもの)は、LTEまたは他の既知の移動通信規格とは異なってもよいことが理解される。
しかしながら、また、新しいRATネットワークのコアネットワーク構成要素、基地局および通信デバイスのそれぞれが、LTE無線通信ネットワークのコアネットワーク構成要素、基地局および通信デバイスにそれぞれ機能的に類似していることも理解される。
【0025】
広大なトップレベルの機能性の観点から、
図2に表されるNew RAT電気通信ネットワークに接続されたコアネットワーク部20は、
図1に表されるコアネットワーク2に対応すると広く考慮することができる。それぞれの中央ユニット40およびそれらの関連する分散ユニット/TRP10は、
図1の基地局1に対応する機能性を提供すると広く考慮することができる。
ネットワークインフラストラクチャ機器/アクセスノードという用語は、これらの構成要件および無線電気通信システムのより従来の基地局型の構成要件を包含するために使用されてもよい。手元のアプリケーションに応じて、それぞれの分散ユニットと通信デバイスとの間の無線インターフェース上でスケジュールされる伝送をスケジュールする義務は、制御ノード/中央ユニット、および/または、分散ユニット/TRPにあるといってもよい。
図2には、第1の通信セルのカバレージエリア12内にある通信デバイス14が示されている。したがって、この通信デバイス14は、第1の通信セル12に関連する分散ユニット10のうちの1つを介して、第1の通信セル12内の第1の中央ユニット40と信号を交換することができる。
【0026】
図2は、本明細書で説明される原理によるアプローチが採用され得るNew RATベースの電気通信システム用に提案されたアーキテクチャの単なる一例を表し、本明細書で開示される機能は、異なるアーキテクチャを有する無線電気通信システムに関しても適用され得ることがさらに理解される。
【0027】
したがって、本明細書で説明される本開示の特有の実施形態は、
図1および
図2に示される例示的なアーキテクチャなど、様々な異なるアーキテクチャによる無線電気通信システム/ネットワークにおいて実装され得る。したがって、任意の所定の実装における特定の無線電気通信アーキテクチャは、本明細書に記載する原理にとって主要な重要性がないことが理解される。
この点に関して、本開示の特有の実施形態は一般に、ネットワークインフラストラクチャ機器/アクセスノードと通信デバイスとの間の通信状況で説明することができ、ネットワークインフラストラクチャ機器/アクセスノードおよび通信デバイスの特定の性質は、目前の実装形態のためのネットワークインフラストラクチャに依存することになる。
例えば、いくつかの場合では、ネットワークインフラストラクチャ機器/アクセスノードが、本明細書で説明される原理に従って機能を提供するように適合された、
図1に示されるようなLTEタイプ基地局1のような基地局を備えてもよく、他の例では、ネットワークインフラストラクチャ機器/アクセスノードが、本明細書で説明される原理に従って機能を提供するように適合された、
図2に示される種類の制御部/制御ノード40および/またはTRP 10を備えてもよい。
【0028】
従来、セルラ通信ネットワークにおいて、モバイルであってもよい無線通信デバイス(
図1の通信デバイス4および
図2の通信デバイス14等)は、ネットワークのインフラストラクチャ機器(
図1の基地局1および
図2のTRP10等)と直接通信する。このようなインフラストラクチャ機器の例には、特定のコンテキストにおいてnodeBs、eNodeBs (eNBs)またはgNodeBs (gNBs)と呼ばれる基地局が含まれる。
【0029】
この直接通信は、ネットワークの全てまたは一部の制御下で通信リソースを使用する無線アクセスインターフェースを介して行われてもよい。特に、通信リソースは、ネットワークによってカバーされる地理的領域において、ライセンスされ得るキャリア周波数、または「オペレータ管理」を使用することができる。
【0030】
しかしながら、通信デバイスが、ライセンスされたスペクトルまたはライセンスされていないスペクトルを使用して、互いに直接的に通信し得ることもまた提案されている。この種類の通信は、一般に「デバイス-デバイス間」(D2D)通信と呼ばれ、「リモート」通信デバイスが「リレー(中継)」通信デバイスを介してネットワークからデータを送受信できるようにするために、デバイス-デバイス間通信が提供される例を含むことができる(リモート通信デバイスが、ネットワークのインフラストラクチャ機器の通信範囲内にあるか否かにかかわらず)。
【0031】
他のシナリオでは、デバイス-デバイス間通信は、データがネットワークのインフラストラクチャ機器を通過することなく、通信デバイスが互いにデータを直接通信することを可能にする。この後者のシナリオは、例えば、いかなるインフラストラクチャ機器のカバレージもないデバイス間の通信を許容する可能性がある。
【0032】
デバイス-デバイス間通信に使用される無線アクセスインターフェースは、本明細書では、サイドリンクと呼ばれる。
【0033】
本技術の実施形態を展開することができるシナリオの例は、モノのパーソナルインターネット「PIoT」ネットワークである。PIoTネットワークは、自身と「マスタユーザー機器(UE)」との間で通信する1つ以上のPIoTデバイスで構成される。マスタUEは、スマートフォン、住宅用ゲートウェイなどであってもよく、3GPP(登録商標) 5G無線アクセスネットワークのようなセルラネットワークへの接続性を提供してもよい。
PIoTネットワーク内の接続は、デバイス-デバイス間通信によって行われ、マスタUEは中継として機能してもよい。マスタUEまたは「ゲートウェイUE」が5Gネットワークに接続する場合、一部のシナリオでは、マスタUEは5G住宅ゲートウェイ(5G-RG)と呼ばれることがある。
【0034】
図3は、本技術の実施形態に従って適合され得る通信デバイスおよびインフラストラクチャ機器をより詳細に示し、特に、デバイス-デバイス間通信のためのサイドリンクの使用を示す。
【0035】
図3において、
図2に示されるTRP 10は、単純化された表現として、無線送信機30と、無線受信機32と、送信機30および無線受信機32を制御してアンテナ284を介して無線アクセスインターフェースを介して1つ以上の通信デバイスに無線信号を送受信するように動作するコントローラすなわち制御プロセッサ34とを備える。
【0036】
図3において、アップリンク274で信号を送信し、ダウンリンク288で信号を受信することにより、無線アクセスインターフェースを介してTRP 10と通信する通信デバイス例14が示されている。例示の通信デバイスすなわちUE 14は、リモートUEと呼ばれる第2の通信デバイス24への中継UEとして機能する。信号がアップリンク274上で送信され、信号がダウンリンク上で送信され得る無線アクセスインターフェース202は、3GPP(登録商標)仕様のUuインターフェースに従ってもよい。
【0037】
無線アクセスインターフェースを介して通信するために、中継UE 14は、無線送信機296aおよび無線受信機292aを備え、これらはアンテナ294aに接続され、コントローラすなわち制御プロセッサ290aによって制御される。
【0038】
無線送信機296a、無線受信機292aおよびアンテナ294aは、中継UE 14がTRP 10によって提供される無線アクセスインターフェースを介して通信することを可能にする。
【0039】
図3に示すように、中継UE 24はまた、無線送信機296bおよび無線受信機292bを含み、これらはアンテナ294bに接続され、コントローラすなわち制御プロセッサ290bによって制御される。当然のことながら、送信機296b、受信機292b、およびコントローラ290bは、中継UE 14の対応する送信機296a、受信機292a、およびコントローラ290aと同様に動作してもよい。しかし、中継UE 24の送信機296b、受信機292bおよびコントローラ290bは、リモートUE 24と中継UE 14との間に形成されたサイドリンク無線アクセスインターフェース208を介してアップリンク信号288aおよびダウンリンク信号274aを送信するために、中継UE 14の送信機296a、受信機292aおよびコントローラ290aを備えて構成される。
サイドリンク208は、以下でさらに説明するように、ライセンスまたはライセンスのないスペクトルで通信リソースを使用するか、あるいは、その両方の組み合わせを使用することができる。
【0040】
以下に説明するように、いくつかのシナリオでは、リモートUE 24は、TRP 10の範囲内にあってもよく、従って、TRP 10によって提供される無線アクセスインターフェースを使用して、TRP 10と直接通信してもよい。
【0041】
(本開示の実施例および実施形態に関連して記載される他の送信機、受信機および送受信機と同様の)送信機296a、296b、30、および受信機32、292a、292bは、特定の規格に従って無線信号を送受信するために、無線周波数フィルタおよび増幅器、ならびに信号処理構成要素およびデバイスを含んでもよい。例えば、TRP 10によって提供される無線アクセスインターフェースのアップリンク274およびダウンリンク288を介した通信を可能にする送信機296a、30および受信機32、292aは、5G/NR規格に従って構成されてもよい。
第2の送信機296bおよび第2の受信機292bは、ライセンスされていないスペクトルを用いてサイドリンク経由で通信することを可能にするために、Bluetooth(登録商標)(RTM)またはIEEE 802.11/ Wi-Fi(登録商標)(RTM)規格に従って構成することができる。
【0042】
コントローラ34、290(ならびに本開示の例および実施形態に関連して説明される他のコントローラ)は、例えば、マイクロプロセッサ、CPU、または、不揮発性メモリなどのコンピュータ可読媒体に格納される命令を実行するように構成される専用チップセットなどであってもよい。本明細書に記載する処理ステップは、例えば、コンピュータ可読媒体に記憶された指示に従って動作する不揮発性メモリであってもよいランダム・アクセス・メモリと共にマイクロプロセッサによって実行することができる。
【0043】
図3には示されていないが、TRP 10はまた、物理インターフェースを介してDU (例えば
図2に示されるDU 42)に接続するネットワークインターフェースを含む。従って、ネットワークインターフェースは、DU 42およびCU 40を介してTRP 10からコアネットワーク20へのデータおよびシグナリングトラフィックのための無線通信リンクを提供する。
【0044】
DU 42とCU 40との間のインターフェースは、物理的または論理的インターフェースであり得るF1インターフェースとして知られ得る。CUとDU間のFlインターフェース46は、仕様3GPP(登録商標) TS 38.470および3GPP(登録商標) TS 38.473に従って動作してもよく、光ファイバまたは他の有線高帯域幅接続から構成されてもよい。一実施例では、TRP 10からDU 42への接続16は、光ファイバを介している。
TRP 10とコアネットワーク20との間の接続は、一般にバックホールと呼ぶことができ、これは、TRP 10のネットワークインターフェース50からDU 42へのインターフェース16と、DU 42からCU 40へのFlインターフェース46とから成る。
【0045】
図3は、中継UE 14が無線アクセスインターフェースを提供するインフラストラクチャ機器(TRP 10)を介してコアネットワーク20に接続され、TRP 10はコアネットワーク20に直接接続される。
【0046】
いくつかの実施形態において、中継UE 14とコアネットワークとの間の接続は、インフラストラクチャ機器によって提供される無線バックホールインタフェースを介してもよい。このような構成の例では、中継UE 14は、「統合アクセスおよびバックホール」(IAB)ノードとして機能することができる。
図3と同様に、中継として機能する中継UE 14は、ゲートウェイ、5G-RGおよび/またはマスタUEであってもよい。
【0047】
(中継UEによるリモートUEへのシステム情報の通信)
以下に説明する例示的な実施形態は、中継UEからリモートUEにシステム情報を伝達する際の改善に関連し、この改善を提供する。システム情報は、無線通信ネットワークによって送信され、UEが、無線通信ネットワークによって提供される無線アクセスインターフェースを介して、それぞれ信号を送信し、信号を受信するように送信機および受信機を構成するためのパラメータを取得するために、無線通信ネットワークで動作するUEによって要求される。
一部の3GPP(登録商標)規格によれば、初期アクセス位相の一部として、UEは1つ以上の同期信号ブロック(SSB)を検出できる。各SSBには、プライマリ同期信号(PSS)、副同期信号(SSS)、および物理ブロードキャストチャネル(PBCH)が含まれる。1つ以上のSSBを受信した後、UEはSSBをデコードする。SSBをデコードすると、UEはSSB内の同期信号を使用してネットワークとの時間および周波数の同期を実現できる。
SSBをデコードすると、UEは各PBCHでマスタ情報ブロック(MIB)を受信して、システム情報ブロック1(SIB 1)のデコードに必要な制御リソースを受信することもできる。例えば、MIBは制御リソース・セット(CORESET)#0リソース・エレメント番号0に関する情報を提供してもよい。CORESET#0は、SIB1スケジューリングのために物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)を搬送するために使用される5G/NRの物理リソースの集合であることは、当業者には理解される。
【0048】
初期アクセス位相の一部として、UEはCORESET#0内のPDCCHを検索してデコードし、SIB1の物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)を受信するためのスケジューリング情報を取得できる。PDCCHには、リソースの場所などに関する情報が含まれていてもよい。SIB1は、gNBによって提供されるすべてのUEに共通する無線リソース構成情報を含む(当業者には理解される統一されたアクセス制御に適用可能な情報を除く)。SIB1はまた、当業者に理解されるように、1つ以上の他のSIB(例えば、SIB1からSIB14)に含まれる、他のシステム情報のスケジューリングを定義する。従って、スケジューリング情報は、SIB1のようなシステム情報が送信される無線アクセスインターフェースの時間および周波数リソースを識別する。
【0049】
初期アクセス位相の一部として、UEは、SIB1から取得した情報に基づいて、1つ以上のSIBブロック内の他のシステム情報を読み取ってもよい。システム情報を使用して、UEは、gNB/TRPのセルがUEに適したセルであるか否かを判定することができる。例えば、UEは、当業者に理解されるように、gNB/TRPのセルが、公衆陸上移動通信網識別(PLMN ID)および/またはアクセスクラス制限フラグ等に基づいて、UEに適したセルであるか否かを判定することができる。
さらに、UEはシステム情報からRACH手順パラメータを得てもよい。例えば、システム情報は、当業者に理解されるように、RACH手順において使用されるべき物理的ランダムアクセスチャネルプリアンブル、RACH手順において使用されるべきPRACHフォーマット、時間および周波数におけるPRACHの場所などの1つ以上を含むことができる。
【0050】
システム情報は、エリア特有の場合もある。すなわち、システム情報によってUEに対して識別される無線アクセスインターフェースの構成は、特定のエリアに関連する異なるインフラストラクチャ機器(gNB/TRP)によってサポートされる1つ以上のセルに影響を与える可能性がある。さらに、システム情報は時々変化する可能性があるため、UEは、それが最新のシステム情報を受け取り、それで構成されていることを保証する必要がある。
このように、UEがインフラストラクチャ機器(gNB/TRP)によって提供される無線カバレッジエリア内にある場合、UEは、無線通信ネットワークによって定期的にブロードキャストされるか、オンデマンドで送信される最新の情報を受信することができる。しかし、中継UEを介して無線通信ネットワークを介して通信し、無線通信ネットワークのカバー範囲外にあるリモートUEは、どのようにしてシステム情報を受信するのだろうか。
【0051】
以下に述べる例示的な実施形態は、無線通信ネットワークとの間で、中継通信デバイス(UE)を介してデータを送受信している遠隔(リモート)通信デバイス(UE)との間で、システム情報の通信における改善を提供することを目的としている。
【0052】
例示的な実施形態は、
図4のブロック図および
図5のメッセージフロー図によって示されるシナリオからよりよく理解され得る。ここで、
図1、
図2および
図3に示される対応する特徴は、同じ符号指定を有する。
図4では、
図3のリモートUE 24と中継UE 14が、無線通信ネットワークで動作する詳細な構成なしで示されている。
図3に示すように、リモートUE 24は、PC-5インターフェースであってもよい、サイドリンク無線アクセスインターフェース208を介して送受信している。中継UE 14は、無線通信ネットワークの無線ネットワークインフラストラクチャ機器の一部を構成する第1のインフラストラクチャ機器(gNB/TRP)10によって提供される無線アクセスインターフェースを介して送受信している。
第1のgNB/TRP 10は、破線400によって表される無線ネットワークのセルを形成する無線カバレッジ内に無線アクセスインターフェースを提供する。
図4の例によって示されるように、無線ネットワークインフラストラクチャネットワークはまた、第2のgNB/TRP 402、第3のgNB/TRP 404および第4のgNB/TRP 406を含み、これらの各々は、対応する要素を有し、第1のgNB/TRP 10と同様の方法で動作するので、詳細には説明しない。第2のgNB/TRP 402は破線412で表される第2のセルを形成し、第3のgNB/TRP 404は破線414で表される第3のセルを形成し、第4のgNB/TRP 406は破線416で表される第4のセルを形成する。
【0053】
図4に示すように、また従来の構成によれば、インターフェース420、422、424、426を、第1、第2、第3、および第4のgNB/TRP 10、402、404、406のそれぞれの間に設けることができ、これは、例えば、Xnインターフェースであってもよい。Xnインターフェース420、422、424、426は、gNB/TRPが、例えばハンドオーバを支援するために使用するために、コアネットワーク20を介することなく互いに信号情報を通信できるように提供される。
【0054】
以下に説明するように、いくつかの実施形態によれば、第1および第2のセル400、412は、無線アクセスインターフェースが異なるように構成されてもよく、したがって、UEが第2のgNB/TRP 402によって提供される無線アクセスインターフェースを介して通信するためには、異なるシステム情報を必要とするという意味で、無線通信ネットワークの異なるエリアを形成してもよい。
図4に示すように、第1および第4のgNB/TRP 10、406によって形成されるセル400、416は、第2のgNB/TRP2および第3のgNB/TRP3 402、404によって形成される第2および第3のセル412、414に対する無線ネットワークの異なるエリアを形成してもよく、それらが属する無線ネットワークのエリアを表す異なる影付きで示される。
以下に説明するように、各セルは、無線ネットワークの異なるエリアを表し、対応するgNB/TRPを介して送受信するUEは、異なるエリア特有のシステム情報を必要とする。
【0055】
図5は、リモートUE 24が、中継UE 14を介して無線通信ネットワークからシステム情報を取得することができる手順例を提供する。
図5に示すように、リモートUEがシステム情報を取得する必要があり、セル内にgNB/TRPとの接続がない場合、リモートUE 24は、最初のステップS500で、無線通信ネットワークからシステム情報を取得する必要があると判定する。これは、タイマーが期限切れになった後に定期的な更新が決定されたためか、UEがこれをgNB/TRP 10との直接無線アクセスインターフェースがないと判定した場合、中継UE 14に依存しているためである。
したがって、リモートUE 24は、システム情報500の要求を中継UE14に送信する。次に、中継UE 14は、手順S502の一部としてメッセージ502を交換し、リモートUE 24のためにgNB/TRP 10からオンデマンドシステム情報を取得する。この手順S502の一部として、中継UEおよびgNB/TRP 10は、中継UE 14に対して無線リソース制御(RRC)信号メッセージ502を交換し、リモートUE 24のためのシステム情報を取得してもよい。
そして、リモートUE 24のシステム情報を取得した後、gNB/TRP 10から、中継UE 14は、システム情報504をリモートUE 24に送信する手順S504を実行する。
【0056】
(エリア特有のシステム情報)
図5の例によれば、3GPP(登録商標) NRシステムは、オンデマンドでシステム情報を通信デバイス(UE)に提供するように構成されてもよい。すなわち、UEは、gNB/TRP 10のようなシステム情報をネットワークに要求し、そのシステム情報を提供することができる。さらに、システム情報ブロック(SIB)で提供される任意のシステム情報は、システム情報ブロック1(SIB1)のIE systemInformationAreaIDのフィールドに表示され、セル固有またはエリア固有に設定することができる。
エリア固有のSIBは、システム情報領域と呼ばれるエリア内で適用される。システム情報領域は、1つ以上のセルで構成される。
【0057】
例示的な実施形態では、
図5に示す手順を適用して、エリア特有のシステム情報を有するリモートUEを提供することができる。以下の説明では、「システム情報」と「SIB」という用語は同じ意味で使用される。
【0058】
以下に説明する実施形態は、通信デバイスを動作させるための通信デバイスまたは方法を提供することができ、これは、通信デバイスと他の通信デバイスとの間のサイドリンク・インターフェースを介して、他の通信デバイスからシステム情報の要求を受信する動作を含むことができる。通信デバイスは、他の通信デバイスの中継UEとして機能し、これを介して、リモートUEはgNB/TRP との間でデータを送信または受信することができる。第1のgNB/TRPであってもよいgNB/TRPは、無線通信ネットワークの第1のセルを形成し、これを介して中継UEは無線通信ネットワークとの間でデータを送信したり、無線通信ネットワークからデータを受信したりすることができる。
リモートUEから受信されたシステム情報に対する要求は、リモートUEがシステム情報を要求している無線通信ネットワークの無線ネットワーク部分のセルの指示を含み、そのセルは、第1のセル(同一セル)または第2のセル(異なるセル)であってもよい。この方法は、リモートUEがシステム情報を要求している第2のセルの指示から、第2のセルが第1のセルの無線ネットワーク部分のエリアと同じである無線通信ネットワーク部分のエリアかどうかを識別することを含む。
この方法は、中継UEとリモートUEのエリアが同じか異なるかに基づいて、システム情報の要求に応答するかどうかを判定することを含む。
【0059】
例えば、本方法は、第2のセルの無線ネットワークのエリアが無線ネットワークの第1のセルのエリアと異なることを識別することを含むことができる。エリアが異なる場合には、リモートUEに対するシステム情報の要求を第1のgNB/TRPに送信し、リモートUEがシステム情報を要求している第2のセルを示す要求を送信し、リモートUEに対するシステム情報を第1のgNB/TRPから受信し、システム情報をリモートUEに送信する方法が考えられる。
したがって、システム情報は、リモートUEがシステム情報を要求している第2のセルが一部を構成する無線ネットワークのエリアに関連するエリア特有のシステム情報を含むことができる。
【0060】
いくつかの例では、第1のgNB/TRPは、第1と第2のgNB/TRPとの間のインタフェース(Xnインターフェース)を介して送信された要求と受信された応答に応答する情報を受信することによって、第2のセルを形成する第2のgNB/TRPから第2のセルのシステム情報を検索することができる。
【0061】
実施例によれば、中継UEを介して通信するリモートUEは、異なるセルのカバレージエリアに位置する中継UEから、そのUEが位置するセルのカバレージエリアに関するシステム情報を取得することができ、これらのセルは、無線通信ネットワークの無線ネットワークの異なる部分を形成する。
【0062】
(実施例、同一のセルのカバレージエリアにおけるリモートUEおよび中継UE)
例示的な実施形態を示す第1の例のシナリオは、
図6に示されており、
図4に示されている要素および態様は、同じ符号指定を有する。
図6に示す要素は、
図4に示すものと同じであるため、繰り返しを避けるため、図示されている相違点を除き、これらを再度説明することはしない。
図6に示すように、
図4と比較すると、第1の例のシナリオでは、リモートUE 24と中継UE 14の両方が、第2のgNB/TRP 402によって形成される無線カバレッジエリア412内に移動されている。
【0063】
図6に示された第1の例のシナリオは、TR36.746 VI.1.0(非特許文献3)のシナリオ4に相当し、その内容は参照によって本明細書に組み込まれる。
図6に示す例によれば、中継UE 14とリモートUE 24の両方が、同じgNB/TRP 402の無線カバレッジエリア内にある。例えば、中継UE 14およびリモートUE 24は、第1のgNB/TRP1 10で形成された第1のセル400から、矢印600で表される第2のセル412に共に移動し、中継UE 14は第2のgNB 402を接続する。
【0064】
実施例によれば、中継UE 14は、システム情報を監視し、さらに特定のエリア特有のシステム情報または更新システム情報を監視し、エリア特有または更新システム情報をリモートUE 24に通信する。リモートUE 24はカバレージ内にあるが、対称的な通信能力を有していなくてもよく、例えば、gNB/TRP1 10から何らかのダウンリンク送信情報を検出することはできるが、アップリンク通信を行うことはできない。
【0065】
この実施例によれば、リモートUE 24は、それが新しいセル412で動作する必要があるシステム情報/SIBを中継UE 14に通知する。例えば、リモートUE 24は、必要なSIBを中継UE 14に送信してもよい。中継UEは、新しいセル内のSIBを監視することによってシステム情報を取得するか、リモートUE 24からの要求に応じて、中継UE14は、任意のエリア特有のシステム情報を含むシステム情報を取得する。システム情報またはエリア特有のシステム情報が変更されていない場合、リレーUE 14は何も行わず、エリア特有のシステム情報またはシステム情報の更新がなかったことを示すものとして、リモートUE 24によって認識される。
または、リレーUE 14は、エリア特有のシステム情報またはシステム情報への更新がなかったことを、リモートUE 24に対して明示的に示す。しかしながら、中継UE 14が、gNB/TRP2 402から受信したエリア特有のシステム情報とは異なる、リモートUE 24によって要求されるエリア特有のシステム情報の指示を受信した場合、中継UE 14は、gNB/TRP2 402から受信したエリア特有のシステム情報をリモートUE 24に通知する。中継UE 14は、エリア特有のシステム情報の要求をgNB/TRP2 402に伝えてもよく、このgNB/TRP2は、リモートUE 24との通信のために中継UE 14にシステム情報を提供することによって応答してもよい。
あるいは、中継UE 14は、エリア特有のシステム情報を含むシステム情報を、システム情報の識別子と共に記憶していてもよく、これにより、中継UE 24から要求を受信したときに、中継UE 14は、要求を別途通信することなく、gNB/TRP2 402を要求に応答することができる。
【0066】
中継UE 24がエリア特有のシステム情報をリモートUE 14に通信するには、様々な方法がある。例えば、
・中継UE 14は、リモートUEの代わりに、更新された/エリア特有のシステム情報/SIBを受信し、次いで、サイドリンク・インターフェース208(PC5RRC)を介して専用のRRCシグナリングメッセージを使用して、更新された/エリア特有のシステム情報/SIBをリモートUE 24に通信し得る。この代替方法は、更新されたSIBが少数のリモートUEのみに関係する場合に利点がある;
・中継UE 14は、第2のgNB/TRP 402から順に受信したgNB/TRP 10から受信し、スケジューリング情報は、第2のgNB/TRP 402によって提供される第2のセルの無線アクセスインターフェースの時間および周波数通信リソースを定義し、第2のgNB/TRP 402において、新たに定義された更新/エリア特有のシステム情報/SIBが第2のgNB/TRP2 402によってブロードキャストされ、その後、リモートUE 24は第2のセル402からブロードキャストSIB自体を受信する;
・中継UEは、リモートUEの代わりに更新されたSIBを受信し、サイドリンク(PC5)で提供される独自のブロードキャストチャネルでブロードキャストする。この代替方法は、更新されたSIBが多数のリモートUEと関連している場合に利点がある。
【0067】
リモートUE 24は、関連するSIBをそのエリア特有のシステム情報IDの指示と共に記憶し、それが満了した後に中継UE 14に要求を送信する。あるいは、
図6の例示的なシナリオが適用範囲内にあるので、リモートUE 24は、セルが変化したことを検出するか、または、セルのエリアを検出することができ、これは、中継UE 14から更新の要求をトリガするためにリモートUE 24によって使用することができる。
そして、リモートUE 24は、中継UE14から取得したエリア特有のシステム情報を通信することができる。
【0068】
(実施形態、異なるセルのカバレッジエリアにおけるリモートUEおよび中継UE)
実施例を示す第2のシナリオ例は、
図7に示されており、
図4および
図6に示される要素および態様は、同じ符号指定を有する。
図7に示す要素は、
図4、
図6に示すものと同じであるため、相違点のみを説明する。
図7に示すように、
図4および
図6と比較すると、第2の例では、リモートUE 24が第2のgNB/TRP 402によって形成される電波カバレージエリア412に移動しているのに対し、中継UE 14は第1のgNB/TRP 10の電波カバレージエリア400内にある。したがって、中継UE 14は、第2のgNB/TRP2 402によって供給されるリモートUE 24に対して、異なるgNB/TRP1 10によって供給される。
さらに、上述のように、第2のgNB/TRP2 402は、第1のgNB/TRP1 10に対する無線ネットワークの異なる部分に属するので、UEが第2のgNB/TRP2 402を介して通信するために、第1のgNB/TRP1 10とは異なるエリア特有のシステム情報を必要とする。
【0069】
図7に示された第2のシナリオ例は、TR36.746 VI.1.0(非特許文献3)のシナリオ5に相当する。
図7に示された例によれば、中継UE 14とリモートUE 24は異なる無線カバレッジエリア400、412内にあり、リモートUE 24は例えば矢印700で表されるように別々に移動した。
【0070】
第1のシナリオの場合と同様に、第2のシナリオでは、リモートUE 24は、中継UE 14に、それが新しいセル412内で動作することを必要とするシステム情報/SIBを通知する。例えば、リモートUE 24は、リモートUEが必要とするSIBに対する要求を、その関連するセルID、例えば第2のセルIDおよび/またはsystemInformationAreaIDインジケータと共に、中継UE 14に送信することができる。
第1の例とは対照的に、第2の例では、第1のgNB/TRP1 10によって供給される第1のセル400は、第2のgNB/TRP 402によって供給される第2のセル402への無線ネットワークとは異なる部分にあるので、中継UEは、エリア特有のシステム情報を持たない。この例によれば、中継UE 14は、供給側gNB/TRP1 10に対して、エリア特有のシステム情報の要求またはシステム情報の更新を送信する。この要求には、必要なSIBの指示と、ターゲットセルIDが含まれてもよい。
【0071】
エリア特有のシステム情報(systemInformationAreaID)のための領域識別子が、セル400、412または、リモートUE 24に対処するセル412を形成する第2のgNB/TRP2 402によって提供されるシステム情報(SIB)の間で異なる場合、中継UE 14に対処するgNB/TRP1 10は、Xnインターフェース420を介した要求を第2のgNB/TRP 402に送信して、エリア特有の/更新されたシステム情報を受信する。リモートUE 24に供給するgNB/TRP2 402は、Xnインターフェース420を介して中継UE 14に供給するgNB/TRP1 10にエリア特有の/更新されたシステム情報を返す。
次に、前述同様に、中継UE 14は、エリア特有の/更新されたシステム情報をリモートUE 24に通信する。
【0072】
第1のシナリオの例としては、システム情報またはエリア特有のシステム情報が変更されていない場合、中継UE 14は何も行わず、エリア特有のシステム情報またはシステム情報の更新に変更がなかったことを示すものとしてリモートUE 24によって認識される。または、中継UE 14は、エリア特有のシステム情報またはシステム情報への更新がなかったことを明示的にリモートUE 24に示す。
さらに、エリア特有のシステム情報が、リモートUE 24が移動したセル402内で同じである場合、必要なシステム情報の変更または更新はないので、中継UE 24は何も行わず、または、システム情報に変更がないことをリモートUE 24に通知する。
【0073】
いくつかの例では、中継UE 24は、リモートのUE 24から受信した第2のセル412のセルIDであってもよい、第2のgNB/TRP 402によって形成された第2のセル412の指示と共に、システム情報の要求をgNB/TRP 10に送信することができる。第1のgNB/TRP 402は、セルIDを使用して、第2のセル412を識別し、システム情報の要求を第2のgNB/TRP 402に送信することができる。第1のgNB/TRP 10は、第2のgNB/TRP 402から、システム情報領域(systemInformationAreaID)を指示するエリア特有のシステム情報を含むシステム情報を受信し、gNB/TRP 10は、システム情報領域の指示を伴うエリア特有のシステム情報を、中継UE 14に送信することができる。
次いで、中継UE 14は、エリア特有のシステム情報を送信することにより、第2のセル412のシステム情報領域が第1のセル400と同一であるかまたは異なるかを判定することができ、また、システム情報領域つまり同一または異なるものが、要求に対して応答するか否かに基づいて判定することができる。
【0074】
したがって、この第2のシナリオによれば、実施例によれば、中継UE 14およびその供給インフラストラクチャ機器gNB/TRP1 10は、リモートUE 24によって要求されるシステム情報を取得するように構成される。リモートUE 24によって必要とされるシステム情報/SIBがエリア特有であり、中継UEまたはリモートUEが移動するか、もしくは異なるセル内にある場合、中継UE 14は、リモートUEによって必要とされるSIBを含むシステム情報を監視し、その供給元のgNB/TRPからシステム情報を取得すべきである。
リモートUE 24が無線ネットワークの異なるエリアのセルに接続されている場合、中継UE 14は、セル400を形成しているgNB/TRP1 10にこのエリア特有のシステム情報の要求を送信する。gNB/TRP1 10は、Xnインターフェース420を介して通信することにより、リモートUE 24が配置されたセルを形成するgNB/TRP2 402からシステム情報を取得する。
【0075】
リモートUE 24がセルを検出することができ、したがってリモートUE 24が位置するセルの無線ネットワークの部分を検出することができる方法は様々である。例えば、リモートUE 24はカバレッジ内にあるので、それが位置するセルのセル特定識別子、例えばレイヤ1信号である物理セル識別子(PCI)を検出することができる。ただし、リモートUEがgNB/TRPにアップリンク通信を送信できない場合があるため、システム情報を取得するために中継UEに依存する必要がある。したがって、リモートUE 24は、検出可能なPCIを中継UE 14に送信してもよい。
別の例では、リモートUEは、それが移動する前に、中継UEから、隣接するセルの指示を受信してもよい。リモートUEは、それが新しいセル内にあることを検出すると、中継UEから通信される隣接セルのリストからセルを判定または推定し、そのセルのエリア特有のシステム情報を要求することができる。
【0076】
他の例では、中継UEは、リモートUEがとどまるセルとの間で、システム情報をとどめることも、受信することもできない場合がある。リモートUEは、ダウンリンクマスター情報ブロックおよびSIB1を、それがとどまったがアップリンク上でシステム情報要求を送信することができなかったセルから受信することができ、したがって、中継UEを使用して、実施例に従ったシステム情報にアクセスすることができる。
この場合、リモートUEは、RACHプロシージャのPhysical Random-Access Channel (物理的ランダムアクセスチャネル、PRACH)プリアンブルまたはメッセージ3(msg3)を使用するか、サイドリンク・インターフェース(PC5-RRC)を介して通信されるRRCシグナリングを使用して、リレーUEにシステム情報の要求を送信できる。中継UEは、上記で説明したように、隣接するセルからシステム情報を取得できる。そのためには、そのサービスgNB/TRPを使用し、サービスgNB/TRPは、隣接するgNB/TRPとのXnインターフェースを介して通信する。
【0077】
第1の例と同様に、中継UEがシステム情報(SIB)を受信した後、これは、
図6の実施例のために上述した例のいずれかを使用してリモートUEに通信することができる(PCインターフェースまたはブロードキャスト自体を介したRRCシグナリング)。
【0078】
図7に示す一部のメッセージダイアグラム部分フロー図により、中継デバイス、リモートデバイスおよびインフラストラクチャ機器(gNB/TRP)の動作を示す実施例を以下にまとめる。
図7は以下のようにまとめる。
【0079】
リモートデバイス24は、第1のステップS800として、現在位置しているセルのシステム情報を取得する必要があることを検出する。リモートデバイス24は、セルを形成するインフラストラクチャ機器(gNB/TRP)によって送信されるセルのシステム情報を検出することができない場合がある。しかしながら、gNB/TRPによってブロードキャストされた情報から、または、例えばリモートデバイスがそのセルを推定することができる、その隣接セルを識別する別のgNB/TRPから受信された、予め設定された情報から、セルを識別する情報を検出または判定することが可能である。
処理ステップS800の一部として、リモートデバイスは、リモートデバイス24と中継デバイス14との間のサイドリンク・インターフェース(PC5)を介して、矢印800で表される中継デバイス14にシステム情報の要求を送信してもよい。リモートデバイスから受信したシステム情報に対する要求800は、一例によれば、リモートデバイス24がシステム情報を要求している無線通信ネットワークの無線ネットワーク部分のセルの指示と、必要なSIBとを含む。これは、中継デバイス14がデータを送受信することができるセルをリモートデバイス24が認識していない可能性があるためである。
中継デバイスは、無線ネットワークの第1のセルを形成する第1のインフラストラクチャ機器と称されるインフラストラクチャ機器によって形成されるセルの無線アクセスインターフェースを介して信号を送受信することによって、リモートデバイス24の中継デバイスとして機能することができる。リモートデバイスは、第2のインフラストラクチャ機器によって形成された第2のセルのためのシステム情報を要求している。第1のインフラストラクチャ機器と第2のインフラストラクチャ機器とによって形成される第1のセルと第2のセルは、同じであっても異なるものであってもよい。
【0080】
ステップS802において、中継デバイスは、リモートデバイスがシステム情報を要求している第2のセルの指示から、第2のセルがその一部分を構成する無線通信ネットワークの無線ネットワークのエリアが第1のセルの無線ネットワークのエリアと同一であるか否かを識別する。したがって、リモートデバイスはまた、システム情報が更新される必要があるかどうかを判定することができる。なぜなら、それは、既に現在の第1のセルについてのシステム情報を伝達しており、リモートデバイスがまだ第1のセルのカバレッジエリア内にあるか(要求内で識別される第2のセルは第1のセルと同一である)、あるいは、第1および第2のセルが同一か異なるかのいずれかの場合には、すぐ前の要求以降にシステム情報が変更されていないかのいずれかである。
しかしながら、本実施形態によれば、リモートデバイスが別のセルに移動した(第2のセルが異なる)場合であっても、リモートデバイスは、無線ネットワークの同じエリアに依然としてあってもよく、この領域を介して、中継デバイスは、無線通信ネットワークとの間でデータを送受信することができる。システム情報が変更されていない場合、または第2のセルが第1のセルと同じ無線ネットワークのエリアにあるために、システム情報が変更されていない場合、中継デバイスは、システム情報の要求に応答する必要はないと結論付けることができる。
一例では、中継デバイス14は応答しなくてもよく、これは、予め設定された時間が経過すると、リモートデバイスは応答しないものとして認識し、したがって、システム情報は変化していない。別の例では、中継デバイス24は、システム情報が変更されていないこと、および/または、メッセージ804によって応答が必要とされないことを明示的に示す。
【0081】
中継デバイス14が、リモートデバイス24がシステム情報を要求している第2のセルが、無線ネットワークの異なる領域に対するものであり、前もってリモートデバイスと通信していないことを識別した場合、ステップS806において、中継デバイスは、リモートデバイスからの要求に応答すべきであると判定する。ステップS806で、中継デバイスは要求メッセージ806を送信する。中継デバイス14は、リモートデバイス24のシステム情報に対する要求メッセージ806を第1のセルの第1のgNB/TRPに送信し、要求メッセージ806は、リモートデバイスがシステム情報を要求している第2のセルを示す。
【0082】
ステップS808では、第1のセル内の第1のgNB/TRPが要求メッセージ806を受信し、これが無線ネットワークの別のエリアに関するものであるため、システム情報を持たないことを要求メッセージ806から識別する。第1のセルの第1のgNB/TRPは、第1のgNB/TRPとgNB/TRPの間のXnインターフェースを介して第2のgNB/TRP にシステム情報の要求を送信することによって、第2のセルのシステム情報を取得する。
第1のgNB/TRPは、第2のgNB/TRPから要求されたシステム情報を受け取り、第2のセルの要求されたシステム情報を含むメッセージ808を中継デバイスに送信する。
【0083】
ステップS810で、中継デバイス14は、第2のセルに対する要求されたシステム情報を含むメッセージ810を送信することによって、リモートデバイスからの要求に応答する。ステップS812で、リモートデバイス24は、中継デバイス14から第2のセルのシステム情報を受信し、リモートデバイス24が第2のセルのカバレッジエリア内にある間に、中継デバイスに対してデータを送受信できるようにする。
【0084】
例示的な一実施形態によれば、通信デバイスを動作させる方法が提供され、この方法は、
無線通信ネットワークの無線ネットワーク部分のセルのカバレッジエリア内から通信デバイスによって受信された信号から検出するステップと、
セルの識別子の指示から受信した信号から識別するステップと、
通信デバイスと他の通信デバイスとの間のサイドリンク・インターフェースを介して、その他の通信デバイスにシステム情報に対する要求を送信するステップとを含む。
他の通信デバイスは、リモートデバイスとしての通信デバイスの中継デバイスとして動作し、リモートデバイスとしての通信デバイスは、中継デバイスを介して無線通信ネットワークとの間でデータを送受信するように構成されている。
中継デバイスは、無線通信ネットワークのセルを形成する無線ネットワークインフラストラクチャ機器との間でデータを送受信するように構成され、このセルを介して中継デバイスは無線通信ネットワークとの間でデータを送受信することができる。
システム情報に対する要求は、リモートデバイスがシステム情報を要求しているセル識別子の指示を含み、この方法は、中継デバイスとして動作する他の通信デバイスからのシステム情報に対する要求に対する応答を、リモートデバイスとしての通信デバイスがシステム情報を要求しているセルの無線ネットワークのシステム情報エリア(領域)が、中継デバイスが無線通信ネットワークとデータを送受信することができる無線ネットワーク部分のセルのシステム情報エリアと異なるか否かに応じて受信するステップを含む。
【0085】
別の実施形態によれば、無線通信ネットワークを介して通信するように動作する通信デバイスが提供され、この通信デバイスは、
無線通信ネットワークの無線ネットワークインフラストラクチャ機器によって提供される無線アクセスインターフェースを介して信号を送信し、サイドリンク・インターフェースを介して通信デバイスと他の通信デバイスとの間でその他の通信デバイスに信号を送信するように構成された送信器回路を具備する。
また、通信デバイスは、無線アクセスインターフェースを介して無線ネットワークインフラストラクチャ機器から送信された信号を受信し、他の通信デバイスからサイドリンク・インターフェースを介して送信された信号を受信するように構成された受信器回路と、
送信器回路および受信器回路を制御するように構成されたコントローラ回路とを備える。
このコントローラ回路は、サイドリンク・インターフェースを介して送信される他の通信デバイスからのシステム情報に対する要求を受信するための受信機回路と共に構成され、通信デバイスは、リモートデバイスとしての他の通信デバイス用の中継デバイスとして機能し、他の通信デバイスを介して、中継デバイスは、無線通信ネットワークのセルを形成する無線通信ネットワークの無線ネットワークインフラストラクチャ機器との間でデータを送受信することができ、この無線通信ネットワークのセルを介して、中継デバイスは、無線通信ネットワークとの間でデータを送受信することができる。
リモートデバイスから受信したシステム情報に対する要求は、リモートデバイスがシステム情報を要求している無線通信ネットワークの無線ネットワーク部分のセルの指示を含む。コントローラ回路は、リモートデバイスがシステム情報を要求しているセルの指示から、リモートデバイスがシステム情報を要求している無線通信ネットワークの無線ネットワーク部分のシステム情報エリアが、セルの無線ネットワーク部分のシステム情報エリアと同一であるか否かを識別し、中継デバイスおよびリモートデバイスのシステム情報エリアが同一であるか否かに基づいて、システム情報に対する要求に応答するか否かを決定するように構成されており、
セルを介して、中継デバイスが無線通信ネットワークとの間でデータを送受信することができる。
【0086】
別の実施形態によれば、無線通信ネットワークの無線ネットワークの一部を形成するためのインフラストラクチャ機器が提供され、このインフラストラクチャ機器は、
インフラストラクチャ機器によって提供される無線アクセスインターフェースを介して1つ以上の通信デバイスに信号を送信するように構成された送信器回路と、1つ以上の通信デバイスから無線アクセスインターフェースを介して送信される信号を受信するように構成された受信器回路と、送信器回路および受信器回路を制御するように構成されたコントローラ回路とを備える。
コントローラ回路は、無線通信ネットワークとの間でデータを送受信するために、リモートデバイスとしての他の通信デバイス用の中継デバイスとして機能する通信デバイスのうちの1つからシステム情報に対する要求を受信するように、受信機回路と共に構成される。システム情報に対する要求は、無線通信ネットワークの無線ネットワークの第1のセルを形成するインフラストラクチャ機器によって提供される無線アクセスインターフェースを介して、中継デバイスによって送信され、第1のセルを介して中継デバイスは、第1のセルを形成するインフラストラクチャ機器との間でデータを送受信することができ、インフラストラクチャ機器は第1のインフラストラクチャ機器である。
リモートデバイス用のシステム情報に対する要求は、リモートデバイスがシステム情報を要求している無線ネットワークの第2のセルの指示を含み、第2のセルは、無線ネットワークの異なる第2のエリア内の第2のインフラストラクチャ機器によって、第1のセルが一部分を形成する第1のエリアに形成される。
コントローラ回路は、第2のエリアに特有のエリア特有システム情報を含む第2のセル用のシステム情報を検索し、送信器回路を制御して、リモートデバイスとしての他の通信デバイスに送信するための中継デバイスとして機能する通信デバイスへの要求に応答してシステム情報を送信するように構成されている。
【0087】
別の実施形態によれば、通信デバイスと他の通信デバイスとの間のその他の通信デバイスにサイドリンク・インターフェースを介して信号を送信するように構成された送信機回路と、
無線ネットワークインフラストラクチャ機器によって提供される無線アクセスインターフェースを介して無線通信ネットワークの無線ネットワークインフラストラクチャ機器から送信された信号を受信し、他の通信デバイスからサイドリンク・インターフェースを介して送信された信号を受信するように構成された受信機回路と、
送信機回路および受信機回路を制御するように構成されたコントローラ回路と
を具備する通信デバイスが提供される。
コントローラ回路は、無線ネットワークインフラストラクチャ機器によって形成されたセルのカバレージエリア内から通信デバイスによって受信された信号から検出し、セルからの受信信号からセルの識別子の指示を識別するように、受信機回路と共に構成されている。
コントローラ回路は、送信機回路を制御して、サイドリンク・インターフェースを介して他の通信デバイスにシステム情報に対する要求を送信するように構成され、他の通信デバイスは、リモートデバイスとしての通信デバイス用の中継デバイスとして機能し、リモートデバイスとしての通信デバイスは、中継デバイスを介して無線通信ネットワークとの間でデータを送受信するように構成されており、中継デバイスは、無線通信ネットワークのセルを形成する無線通信ネットワークインフラストラクチャ機器との間でデータを送受信するように構成されており、そのセルを介して中継デバイスは、無線通信ネットワークとの間でデータを送受信することができる。
システム情報に対する要求は、リモートデバイスがシステム情報を要求しているセル識別子の指示を含む。コントローラ回路は、中継デバイスとして動作する他の通信デバイスからのシステム情報用の要求に対する応答を、リモートデバイスとしての通信デバイスが、システム情報を要求しているセルの無線ネットワークのシステム情報エリアと、中継デバイスが無線通信ネットワークとの間でデータの送受信を行うことができる無線ネットワーク部分のセルのシステム情報エリアとが異なるか否かに応じて受信するように受信機回路を制御するように構成されている。
【0088】
また、対応するデバイスおよび回路についても説明した。
【0089】
本開示はいくつかの点で、特定の例を提供するために、LTEベースおよび/または5Gネットワークにおける実装に焦点を当てているが、同じ原理が、他の無線電気通信システムに適用され得ることが理解される。したがって、本明細書で使用される用語は一般に、LTEおよび5G規格の用語と同一または類似しているが、本教示は、LTEおよび5Gの現在のバージョンに限定されず、LTEまたは5Gに基づいておらず、かつ/もしくは、LTE、5G、または他の規格の任意の他の将来のバージョンに準拠していない任意の適切な装置に同様に適用することができる。
【0090】
本明細書で説明される各種の例示的なアプローチは、基地局と通信デバイスの両方によって知られているという意味で、所定の/事前定義された情報に依拠し得ることに留意されたい。このような所定の/事前定義された情報は、一般的には、例えば、無線電気通信システムのための動作規格における定義によって、または、例えば、システム情報シグナリングにおいて、または、無線リソース制御セットアップ方法シグナリングに関連して、もしくはSIMアプリケーションに格納された情報において、基地局と通信デバイスとの間で以前に交換されたシグナリングにおいて確立され得る。
すなわち、関連する所定の情報が確立され、無線電気通信システムの様々な要素間で共有される特定の方法は、本明細書で説明される動作の原理にとって最も重要ではない。さらに、本明細書で説明する様々な例のアプローチは、無線電気通信システムの様々な要素間で交換/通信される情報に依存し、そのような通信は、例えば特定のシグナリング・プロトコルおよび使用される通信チャネルのタイプに関して、他の文脈の要求がない限り、一般的に従来の技術にしたがって行われてもよい。すなわち、関連情報が無線電気通信システムの様々な要素間で交換される特定の方法は、本明細書で説明される動作の原理にとって最も重要ではない。
【0091】
本明細書に記載する原理は、特定の種類の通信デバイスにのみ適用可能ではなく、任意の種類の通信デバイスに関してより一般的に適用可能であり、例えば、マルチキャストまたはブロードキャストデータを受信する任意の種類の通信デバイスに関して適用可能であることが理解される。
【0092】
本発明のさらなる特定の好ましい態様は、添付の独立請求項および従属請求項に記載されている。従属請求項の特徴は、それらの請求項に明示的に記載されたもの以外の組み合わせで独立請求項の特徴と組み合わされてもよいことが理解される。
【0093】
したがって、前述の議論は、単に本発明の例示的な実施形態を開示し、説明しているに過ぎない。当業者には理解されるように、本発明は、その精神または本質的な特徴から逸脱することなく、他の特定の形態で実施することができる。したがって、本発明の開示は、例示であることが意図されているが、本発明の範囲、および他の特許請求の範囲を限定することは意図されていない。本開示は、本明細書の教示の、任意の容易に識別可能な変形を含み、発明の主題が公衆に専用とされないように、前述の請求項の用語の範囲を部分的に定義する。
【0094】
本開示のそれぞれの特徴は、以下の番号付けされた段落によって定義される。
1. 通信デバイスを動作させる方法であって、
前記通信デバイスと他の通信デバイスとの間のサイドリンク・インターフェースを介して、その他の通信デバイスからシステム情報の要求を受信するステップと、
リモートデバイスが前記システム情報を要求しているセルの指示から、前記リモートデバイスが前記システム情報を要求している前記セルの無線通信ネットワークの無線ネットワーク部分のシステム情報エリアが、前記セルの前記無線通信ネットワーク部分のシステム情報エリアと同一であるか否かを識別するステップと、
中継デバイスおよび前記リモートデバイスのシステム情報エリアが同一であるか否かに基づいて、前記システム情報に対する前記要求に応答するか否かを判定するステップと
を含み、
前記通信デバイスは、前記リモートデバイスとしての前記他の通信デバイス用の前記中継デバイスとして機能し、この中継デバイスを介して、前記リモートデバイスは、前記無線通信ネットワークの無線ネットワークインフラストラクチャ機器との間でデータを送受信することができ、
前記インフラストラクチャ機器は、前記無線通信ネットワークの1つのセルを形成し、このセルを介して前記中継デバイスは前記無線通信ネットワークとの間でデータを送受信することができ、
前記リモートデバイスから受信された前記システム情報に対する前記要求は、前記リモートデバイスが前記システム情報を要求している前記無線通信ネットワークの前記無線ネットワーク部分の前記セルの前記指示を含み、
前記セルを介して前記中継デバイスは前記無線通信ネットワークとの間でデータを送受信することができる
方法。
2. 前記中継デバイスおよび前記リモートデバイスの前記システム情報エリアが同一であるか否かに基づいて、前記システム情報エリアに対する前記要求に応答するか否かを判定するステップは、前記リモートデバイスが前記システム情報を要求している前記セルの前記システム情報エリアが、前記無線ネットワーク部分の前記システム情報エリアと異なることを識別することを含み、
前記中継デバイスは、前記無線通信ネットワークとの間でデータを送受信することができ、
前記中継デバイスが前記無線通信ネットワーク部との間でデータを送受信することができる前記無線ネットワークのセルは、前記無線ネットワークの第1のインフラストラクチャ機器として前記無線ネットワークインフラストラクチャ機器によって形成される第1のセルであり、
前記リモートデバイスが前記システム情報を要求するためのセルは、前記無線ネットワークの第2のインフラストラクチャ機器によって形成される第2のセルである
1に記載の方法。
3. 前記リモートデバイス用の前記システム情報に対する前記要求を、前記第1のインフラストラクチャ機器によって提供される無線アクセスインターフェースを介して、前記無線通信ネットワークの前記第1のインフラストラクチャ機器に送信するステップと、
前記第1のインフラストラクチャ機器の前記無線アクセスインターフェースを介して、前記無線通信ネットワークから前記リモートデバイスとしての前記他の通信デバイスのための前記システム情報を受信するステップと、
前記システム情報を前記リモートデバイスとしての前記他の通信デバイスに送信するステップと
を含み、
前記要求は、前記リモートデバイスが前記システム情報を要求するための前記第2のセルを示し、
前記システム情報は、前記リモートデバイスが前記システム情報を要求するための前記第2のセルが、前記システム情報を一部構成する前記無線ネットワークの前記システム情報エリアに関連する特有のシステム情報である
2に記載の方法。
4. 前記システム情報を前記リモートデバイスとしての前記他の通信デバイスに送信する前記ステップは、前記サイドリンク無線通信インターフェースを介して前記システム情報を送信することを含む
3に記載の方法。
5. 前記システム情報を前記リモートデバイスとしての前記他の通信デバイスに送信する前記ステップは、無線リソース制御信号、またはユーザプレーンまたはPDCP/RLC/MAC制御信号を用いて、前記サイドリンク無線通信インターフェースを介して前記システム情報を送信することを含む
4に記載の方法。
6. 前記システム情報を前記リモートデバイスとしての前記他の通信デバイスに送信する前記ステップは、
前記サイドリンク無線通信インターフェースのブロードキャストチャネルを介して、前記システム情報を、前記リモートデバイスおよび他のリモートデバイスとしての1つ以上の他の通信デバイスにブロードキャストすることを含む
3に記載の方法。
7. 前記リモートデバイス用の前記システム情報に対する前記要求を、前記第1のインフラストラクチャ機器によって提供される無線アクセスインターフェースを介して、前記無線通信ネットワークの前記第1のインフラストラクチャ機器に送信するステップと、
前記他のリモートデバイスによって要求される前記システム情報が、前記第2のインフラストラクチャ機器によって送信され、かつ、前記リモートデバイスによって受信される前記第2のセルを形成する前記第2のインフラストラクチャ機器によって提供される前記無線アクセスインターフェースの時間および周波数通信リソースを定義するスケジューリング情報を受信するステップと、
前記リモートデバイスが前記システム情報を受信するために、前記スケジューリング情報を送信するステップと
を含み、
前記要求は、前記リモートデバイスが前記システム情報を要求するための前記第2のセルが、前記システム情報を要求していることを示し、
前記システム情報は、前記リモートデバイスが前記システム情報を要求している前記第2のセルが一部を構成する前記無線ネットワークの前記システム情報エリアに関連する特有のシステム情報を含む
2に記載の方法。
8. 前記リモートデバイスによって要求される前記システム情報は、1つ以上のシステム情報ブロック、SIBを含み、
前記リモートデバイスからの前記要求は、前記1つ以上のSIBの更新のための要求を示し、
前記リモートデバイス用の前記システム情報に対する前記システム情報の前記要求を、前記第1のインフラストラクチャ機器に送信する前記ステップは、
前記リモートデバイスが前記システム情報、および、更新されることが要求された前記1つ以上のSIBを要求している前記第2のセルを指示する前記要求を送信することを含み、
前記リモートデバイス用の前記システム情報の受信は、
更新されることが要求された前記1つ以上の更新されたSIBを受信することを含み、
前記リモートデバイスへの前記システム情報の送信は、
前記1つ以上の更新されたSIBを前記リモートデバイスに送信することを含み、
前記システム情報は、前記リモートデバイスが前記システム情報を要求している前記第2のセルが一部を形成している前記無線ネットワークの前記システム情報エリアに関連する、エリア特有のシステム情報を含む
2~7のいずれか1つに記載の方法。
9. 前記リモートデバイスのために前記中継デバイスとして動作する前記通信デバイスが、サイドリンク・インターフェースを介して前記リモートデバイスからの前記システム情報の前記要求を受信することは、物理的ランダムアクセスチャネル手順のランダムアクセスメッセージの1つとして、または、前記サイドリンク・インターフェースの無線リソース制御シグナリングによって、前記要求を受信することを含む
1~8のいずれか1つに記載の方法。
10. 前記中継デバイスおよび前記リモートデバイスの前記システム情報エリアが同一であるか否かに基づいて、前記システム情報に対する前記要求に応答するか否かを判定することは、
前記中継デバイスおよび前記リモートデバイスの前記エリアが同一であるか否かに基づいて、前記リモートデバイスへ前記リモートデバイスによって要求された前記システム情報が最後に送信されてから、前記リモートデバイスによって要求された前記システム情報の前記セルが変更されたか否かを判定することと、
また、前記セルが変更されていた場合、
前記リモートデバイスに前記システム情報を送信することを含み、
または前記システム情報の前記セルが変更されていなかった場合、
前記リモートデバイスによって前記システム情報に対する前記要求に応答しないことを含む
1~8のいずれか1つに記載の方法。
11. 前記中継デバイスおよび前記リモートデバイスの前記システム情報エリアが同一であるか否かに基づいて、前記システム情報に対する前記要求に応答するか否かを判定することは、
前記中継デバイスおよび前記リモートデバイスの前記システム情報エリアが同一であるか否かに基づいて、前記リモートデバイスへ前記中継デバイスによって前記セル用の前記要求された前記システム情報の最後の送信以降に、前記リモートデバイスが要求した前記セルの前記システム情報が変更されたか否かを判定することと、
前記システム情報が変更されていた場合、
前記リモートデバイスに前記システム情報を送信することと、
前記セル用の前記システム情報が変更されていなかった場合、
前記リモートデバイスによって前記システム情報に対する前記要求に応答しないことを含む
1~8のいずれか1つに記載の方法。
12. 前記中継デバイスおよび前記リモートデバイスの前記システム情報エリアが同一であるか否かに基づいて、前記システム情報に対する前記要求に応答するか否かを判定することは、
前記リモートデバイスへ前記システム情報を送信することにより、前記中継デバイスおよび前記リモートデバイスの前記システム情報エリアが異なる場合、前記要求に応答することと、
前記中継デバイスおよび前記リモートデバイスの前記システム情報エリアが同一である場合、前記要求に応答しないことと、
前記リモートデバイスが前記エリア用の前記中継デバイスから既に現在のシステム情報を受信した旨の指示を送信することにより、前記中継デバイスおよび前記リモートデバイスの前記システム情報エリアが同一である場合、前記要求に応答することと
を含む
1~11のいずれか1つに記載の方法。
13. 前記リモートデバイスが前記システム情報を要求するための前記セルの前記指示から、前記リモートデバイスが前記システム情報を要求するための前記第2のセルの前記システム情報エリアが、前記中継デバイスが前記無線通信ネットワークとの間で前記データを送受信することができる前記第1のセルのシステム情報エリアと同一であるかを識別することは、
前記第1のインフラストラクチャ機器に前記リモートデバイス用の前記システム情報に対する要求を送信することと、
前記システム情報に対する前記要求に応答して、前記リモートデバイスによって要求された前記第2のセル用の前記システム情報、および、前記リモートデバイスが前記システム情報を要求するための前記第2のセルの前記システム情報エリアの指示を受信することと、
前記中継デバイスおよび前記リモートデバイスの前記システム情報エリアが、前記第2のセルの前記システム情報エリアの前記受信した指示、および、前記第1のインフラストラクチャ機器から受信した前記第1のセルのシステム情報エリアと同一であるか否かを識別することと
を含み、
前記要求は、前記リモートデバイスが前記システム情報を要求するための前記第2のセルを示す
2~12のいずれか1つに記載の方法。
14. 無線通信ネットワークの無線ネットワーク部分のインフラストラクチャ機器を動作させる方法であって、
前記無線通信ネットワークとの間でデータを送受信するために、リモートデバイスとしての他の通信デバイス用の中継デバイスとして機能する通信デバイスからシステム情報に対する要求を受信するステップと、
第2のエリアに特有のエリア特有システム情報を含む第2のセル用のシステム情報を検索するステップと、
前記リモートデバイスが前記第2のセル用の前記システム情報を判定することができる前記リモートデバイスとしての前記他の通信デバイスに送信するための前記中継デバイスとして機能する前記通信デバイスへの前記要求に応答して、前記システム情報を送信するステップと、
を含み、
前記要求は、前記無線ネットワークの第1のセルを形成する前記インフラストラクチャ機器によって提供される無線アクセスインターフェースを介して、前記中継デバイスによって送信され、前記無線アクセスインターフェースを介して前記中継デバイスは、前記第1のセルを形成する前記インフラストラクチャ機器との間でデータを送受信することができ、前記インフラストラクチャ機器は第1のインフラストラクチャ機器であり、
前記リモートデバイス用の前記システム情報に対する前記要求は、前記リモートデバイスが前記システム情報を要求している前記無線ネットワークの前記第2のセルの指示を含み、前記第2のセルは、前記無線ネットワークの異なる前記第2のエリア内の第2のインフラストラクチャ機器によって、前記第1のセルが一部分を形成する第1のエリアに形成されている
方法。
15. 前記第2のセルに対する前記システム情報を検索することは、
前記第1のインフラストラクチャ機器と前記第2のインフラストラクチャ機器との間のインターフェースを介して、前記システム情報に対する要求を前記第2のインフラストラクチャ機器に送信することと、
前記第1のインフラストラクチャ機器と前記第2のインフラストラクチャ機器との間の前記インターフェースを介して、前記第2のセルに対する前記システム情報を前記第2のインフラストラクチャ機器から受信することとを含む
14に記載の方法。
16. 前記リモートデバイスによって要求される前記システム情報は、1つ以上のシステム情報ブロック、SIBを含み、
前記リモートデバイスに対する前記中継デバイスからのシステム情報に対する前記要求を受信することは、
前記第1のセルの前記無線アクセスインターフェースを介して前記中継デバイスによって送信される、前記リモートデバイスに対する前記1つ以上のSIBの更新要求を受信すること
を含み、
前記システム情報を検索することは、
前記第1のインフラストラクチャ機器と前記第2のインフラストラクチャ機器との間の前記インターフェースを介して、前記第2のセル用の前記リモートデバイスに対する前記更新された1つ以上のSIBの要求を、前記第2のインフラストラクチャ機器から受信すること、
を含み、
前記要求に応答して前記システム情報を送信することは、
前記リモートデバイスに対する送信のための前記中継デバイスに対する前記要求に応答して、前記第2のセル用の前記リモートデバイスに対して前記更新された1つ以上のSIBを送信すること
を含む
14または15に記載の方法。
17. 前記第1のインフラストラクチャ機器と前記第2のインフラストラクチャ機器との間の前記インターフェースを介して前記第2のインフラストラクチャ機器に前記システム情報に対する前記要求を送信することは、
前記中継デバイスから受信した前記第2のセルを特定する前記指示と共に、前記第2のインフラストラクチャ機器に前記システム情報に対する前記要求を送信すること
を含み、
前記第2のインフラストラクチャ機器から前記第2のセルに対する前記システム情報を受信することは、
前記第2のセルの前記システム情報エリアを識別する指示を受信すること
を含み、
前記方法は、
前記第2のセルの前記システム情報エリアの前記識別子を、前記中継デバイスに送信すること、または、前記第1のセルの前記システム情報エリアが前記第2のセルと同一であることの指示を送信すること
を含む
13~15のいずれか1つに記載の方法。
18. 通信デバイスを動作させる方法であって、
無線通信ネットワークの無線ネットワーク部分のセルのカバレッジエリア内から前記通信デバイスによって受信された信号から検出するステップと、
セルの識別子の指示から受信した信号から識別するステップと、
前記通信デバイスと他の通信デバイスとの間のサイドリンク・インターフェースを介して、その他の通信デバイスにシステム情報に対する要求を送信するステップと、
中継デバイスとして動作する前記他の通信デバイスからの前記システム情報に対する前記要求に対する応答を、リモートデバイスとしての前記通信デバイスが前記システム情報を要求している前記セルの前記無線ネットワークの前記システム情報エリアが、前記中継デバイスが前記無線通信ネットワークとデータを送受信することができる前記無線ネットワーク部分の前記セルの前記システム情報エリアと異なるか否かに応じて受信するステップと
を含み、
前記他の通信デバイスは、前記リモートデバイスとしての前記通信デバイスの前記中継デバイスとして動作し、前記リモートデバイスとしての前記通信デバイスは、前記中継デバイスを介して前記無線通信ネットワークとの間でデータを送受信するように構成されており、
前記中継デバイスは、前記無線通信ネットワークのセルを形成する無線ネットワークインフラストラクチャ機器との間でデータを送受信するように構成され、このセルを介して前記中継デバイスは前記無線通信ネットワークとの間でデータを送受信することができ、
前記システム情報に対する前記要求は、前記リモートデバイスが前記システム情報を要求している前記セル識別子の前記指示を含む
方法。
19. 前記リモートデバイスとしての前記通信デバイスが前記システム情報を要求している前記セルの前記システム情報エリアが、前記無線ネットワーク部分の前記システム情報エリアと異なることを識別することを含み、
前記中継デバイスは、前記無線通信ネットワークとの間でデータを送受信することができ、
前記中継デバイスが前記無線通信ネットワーク部との間でデータを送受信することができる前記無線ネットワークのセルは、前記無線ネットワークの第1のインフラストラクチャ機器として前記無線ネットワークインフラストラクチャ機器によって形成される第1のセルであり、
前記リモートデバイスとしての前記通信デバイスが前記システム情報を要求するためのセルは、前記無線ネットワークの第2のインフラストラクチャ機器によって形成される第2のセルであり、
前記中継デバイスとして機能する前記他の通信デバイスからの前記システム情報に対する前記要求への応答を受信することは、
前記第2のセルに対する前記システム情報を受信すること
を含み、
前記第2のセルの前記システム情報エリアは、前記第1のセルの前記システム情報エリアとは異なり、
前記システム情報は、前記第2のセルが一部を構成する前記無線ネットワークの前記システム情報エリアに関連するエリア特有のシステム情報を含む
18に記載の方法。
20. 前記第2のセルに対する前記システム情報を受信することは、前記サイドリンク・インターフェースを介して前記中継デバイスから前記第2のセルに対する前記システム情報を受信することを含む
19に記載の方法。
21. 前記第2のセルに対する前記システム情報を受信することは、
前記リモートデバイスとしての前記通信デバイスによって要求される前記システム情報が、前記第2のインフラストラクチャ機器によって送信され、かつ、前記システム情報が前記通信デバイスによって受信される前記第2のセルを形成する前記第2のインフラストラクチャ機器によって提供される前記無線アクセスインターフェースの時間および周波数通信リソースを定義するスケジューリング情報を受信するステップと、
前記第2のインフラストラクチャ機器から前記システム情報を受信するステップと
を含む
19に記載の方法。
22. 前記通信デバイスによって要求される前記システム情報は、1つ以上のシステム情報ブロック、SIBを含み、
前記中継デバイスへ前記システム情報に対する前記要求を送信することは、
前記1つ以上のSIBの更新要求を示す要求を送信することを含み、
前記第2のセルに対する前記システム情報を受信することは、
前記中継デバイスから前記1つ以上の更新されたSIBを受信することを含み、
前記1つ以上の更新されたSIBは、前記第2のセルが一部を形成する前記無線ネットワークの前記システム情報エリアに関連する前記エリア特有のシステム情報を含む
19~21のいずれか1つに記載の方法。
23. 前記リモートデバイスとしての前記通信デバイスが前記システム情報を要求するための前記セルの前記無線ネットワークの前記システム情報エリアは、前記中継デバイスが前記無線通信ネットワークとの間でデータを送受信することができる前記無線ネットワーク部分の前記セルの前記システム情報エリアと同一であり、
前記中継デバイスとして機能する前記他の通信デバイスから、前記システム情報の前記要求に対する応答を受信することは、
前記同一のシステム情報エリアに対するものである前記システム情報に対する前記要求への応答を受信しないか、または、
要求された前記システム情報が前記中継デバイスから既に受信した前記システム情報と同一の前記システム情報エリアに対するものであることを示す、前記システム情報に対する前記要求への応答を受信すること
を含む
18に記載の方法。
24. 前記中継デバイスが前記無線通信ネットワークとの間でデータを送受信できる前記無線通信ネットワーク部分の前記セルは、前記無線ネットワークの第1のインフラストラクチャ機器としての前記無線ネットワークインフラストラクチャ機器によって形成される第1のセルであり、
前記リモートデバイスとしての前記通信デバイスが前記システム情報を要求するための前記セルは、前記無線ネットワークの第2のインフラストラクチャ機器によって形成される第2のセルであり、
前記第1のセルの前記システム情報エリアは、前記第2のセルの前記システム情報と同一である
23に記載の方法。
25. 前記中継デバイスが前記無線通信ネットワークとの間で前記データを送受信することができる前記無線ネットワーク部分の前記セルは、前記無線ネットワークインフラストラクチャ機器によって形成され、前記リモートデバイスとしての前記通信デバイスが前記システム情報を要求するための前記セルと同一のセルである
23に記載の方法。
26. 前記リモートデバイスとしての前記通信デバイスによって、サイドリンク・インターフェースを介して、前記リモートデバイスからの前記システム情報に対する前記要求を前記中継デバイスに送信することは、
前記要求を、物理的ランダムアクセスチャネル手順のランダムアクセスメッセージの1つとして、または、前記サイドリンク・インターフェースの無線リソース制御シグナリングによって送信することを含む
18~25のいずれか1つに記載の方法。
27. 前記リモートデバイスが前記システム情報を要求するための前記無線通信ネットワークの前記無線ネットワーク部分の前記セルの前記指示が、セル識別子または無線ネットワーク端末識別子RNTIのいずれかを含む
1~26のいずれか1つに記載の方法。
28. 無線通信ネットワークを介して通信するように動作する通信デバイスであって、
前記無線通信ネットワークの無線ネットワークインフラストラクチャ機器によって提供される無線アクセスインターフェースを介して信号を送信し、サイドリンク・インターフェースを介して前記通信デバイスと他の通信デバイスとの間でその他の通信デバイスに信号を送信するように構成された送信器回路と、
前記無線アクセスインターフェースを介して前記無線ネットワークインフラストラクチャ機器から送信された信号を受信し、前記他の通信デバイスからサイドリンク・インターフェースを介して送信された信号を受信するように構成された受信器回路と、
前記送信器回路および前記受信器回路を制御するように構成されたコントローラ回路と
を具備し、
前記コントローラ回路は、前記サイドリンク・インターフェースを介して送信される前記他の通信デバイスからのシステム情報に対する要求を受信するための受信機回路と共に構成され、前記通信デバイスは、リモートデバイスとしての前記他の通信デバイス用の中継デバイスとして機能し、前記他の通信デバイスを介して、前記中継デバイスは、前記無線通信ネットワークのセルを形成する前記無線通信ネットワークの前記無線ネットワークインフラストラクチャ機器との間でデータを送受信することができ、この無線通信ネットワークのセルを介して、前記中継デバイスは、前記無線通信ネットワークとの間でデータを送受信することができ、
前記リモートデバイスから受信した前記システム情報に対する前記要求は、前記リモートデバイスがシステム情報を要求している前記無線通信ネットワークの無線ネットワーク部分のセルの指示を含み、
前記コントローラ回路は、前記リモートデバイスが前記システム情報を要求している前記セルの前記指示から、前記リモートデバイスが前記システム情報を要求している前記無線通信ネットワークの前記無線ネットワーク部分のシステム情報エリアが、前記セルの前記無線ネットワーク部分の前記システム情報エリアと同一であるか否かを識別し、前記中継デバイスおよび前記リモートデバイスの前記システム情報エリアが同一であるか否かに基づいて、前記システム情報に対する前記要求に応答するか否かを決定するように構成されており、
前記セルを介して、前記中継デバイスが前記無線通信ネットワークとの間でデータを送受信することができる
通信デバイス。
29. 無線通信ネットワークの無線ネットワークの一部を形成するためのインフラストラクチャ機器であって、
前記インフラストラクチャ機器によって提供される無線アクセスインターフェースを介して1つ以上の通信デバイスに信号を送信するように構成された送信器回路と、
前記1つ以上の通信デバイスから前記無線アクセスインターフェースを介して送信される信号を受信するように構成された受信器回路と、
前記送信器回路および前記受信器回路を制御するように構成されたコントローラ回路とを
具備し、
前記コントローラ回路は、前記無線通信ネットワークとの間でデータを送受信するために、リモートデバイスとしての他の通信デバイス用の中継デバイスとして機能する通信デバイスのうちの1つからシステム情報に対する要求を受信するように、前記受信機回路と共に構成され、
前記システム情報に対する前記要求は、前記無線通信ネットワークの前記無線ネットワークの第1のセルを形成する前記インフラストラクチャ機器によって提供される前記無線アクセスインターフェースを介して、前記中継デバイスによって送信され、前記第1のセルを介して前記中継デバイスは、前記第1のセルを形成する前記インフラストラクチャ機器との間でデータを送受信することができ、前記インフラストラクチャ機器は第1のインフラストラクチャ機器であり、
前記リモートデバイス用の前記システム情報に対する前記要求は、前記リモートデバイスが前記システム情報を要求している前記無線ネットワークの第2のセルの指示を含み、前記第2のセルは、前記無線ネットワークの異なる第2のエリア内の第2のインフラストラクチャ機器によって、前記第1のセルが一部分を形成する第1のエリアに形成されており、
前記コントローラ回路は、前記第2のエリアに特有のエリア特有システム情報を含む前記第2のセル用のシステム情報を検索し、前記送信器回路を制御して、前記リモートデバイスとしての前記他の通信デバイスに送信するための前記中継デバイスとして機能する前記通信デバイスへの前記要求に応答して前記システム情報を送信するように構成されている
インフラストラクチャ機器。
30. 通信デバイスと他の通信デバイスとの間のその他の通信デバイスにサイドリンク・インターフェースを介して信号を送信するように構成された送信機回路と、
無線ネットワークインフラストラクチャ機器によって提供される無線アクセスインターフェースを介して無線通信ネットワークの前記無線ネットワークインフラストラクチャ機器から送信された信号を受信し、前記他の通信デバイスから前記サイドリンク・インターフェースを介して送信された信号を受信するように構成された受信機回路と、
前記送信機回路および前記受信機回路を制御するように構成されたコントローラ回路と
を具備する通信デバイスであって、
前記コントローラ回路は、前記無線ネットワークインフラストラクチャ機器によって形成されたセルのカバレージエリア内から前記通信デバイスによって受信された信号から検出し、前記セルからの受信信号から前記セルの識別子の指示を識別するように、前記受信機回路と共に構成されており、
前記コントローラ回路は、前記送信機回路を制御して、前記サイドリンク・インターフェースを介して前記他の通信デバイスにシステム情報に対する要求を送信するように構成され、前記他の通信デバイスは、リモートデバイスとしての前記通信デバイス用の中継デバイスとして機能し、前記リモートデバイスとしての前記通信デバイスは、前記中継デバイスを介して前記無線通信ネットワークとの間でデータを送受信するように構成されており、前記中継デバイスは、前記無線通信ネットワークのセルを形成する無線通信ネットワークインフラストラクチャ機器との間でデータを送受信するように構成されており、そのセルを介して前記中継デバイスは、前記無線通信ネットワークとの間でデータを送受信することができ、
前記システム情報に対する前記要求は、前記リモートデバイスが前記システム情報を要求している前記セル識別子の前記指示を含み、
前記コントローラ回路は、前記中継デバイスとして動作する前記他の通信デバイスからの前記システム情報に対する前記要求に対する応答を、前記リモートデバイスとしての前記通信デバイスが、前記システム情報を要求している前記セルの前記無線ネットワークのシステム情報エリアと、前記中継デバイスが前記無線通信ネットワークとの間でデータの送受信を行うことができる前記無線ネットワーク部分の前記セルのシステム情報エリアとが異なるか否かに応じて受信するように前記受信機回路を制御するように構成されている
通信デバイス。
【0095】
本発明のさらなる特定の好ましい態様は、添付の独立請求項および従属請求項に記載されている。従属請求項の特徴は、それらの請求項に明示的に記載されたもの以外の組み合わせで独立請求項の特徴と組み合わされてもよいことが理解される。
【国際調査報告】