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特表2023-546129無線通信のための送信電子機器及び受信電子機器、並びに方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-01
(54)【発明の名称】無線通信のための送信電子機器及び受信電子機器、並びに方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/02 20090101AFI20231025BHJP
   H04W 72/25 20230101ALI20231025BHJP
   H04W 72/40 20230101ALI20231025BHJP
【FI】
H04W72/02
H04W72/25
H04W72/40
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023523070
(86)(22)【出願日】2021-10-11
(85)【翻訳文提出日】2023-05-19
(86)【国際出願番号】 CN2021122960
(87)【国際公開番号】W WO2022078272
(87)【国際公開日】2022-04-21
(31)【優先権主張番号】202011109690.6
(32)【優先日】2020-10-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】000002185
【氏名又は名称】ソニーグループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】王曉雪
(72)【発明者】
【氏名】孫晨
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA11
5K067DD11
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE25
5K067JJ03
(57)【要約】
無線通信のための送信電子機器及び受信電子機器、並びに方法を提供し、無線通信のための送信電子機器は、送信電子機器と送信電子機器の所定の範囲内に位置する少なくとも1つの他の送信電子機器との間の少なくとも1つの第1の位置関係、及び送信電子機器と受信電子機器との間の第2の位置関係を特定し、受信電子機器に対応する、受信電子機器がデータを受信するために使用できる時間‐周波数リソースブロックからなるセットである候補リソースセットに関する情報を支援情報として受信し、少なくとも1つの第1の位置関係、第2の位置関係、及び支援情報に基づいて、リソースプールからデータを送信するための少なくとも1つの時間‐周波数リソースブロックを選択して最終的に利用可能なリソースセットを構成するように構成される処理回路を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信システムにおけるユーザー機器側に使用される電子機器であって、
リソース感知を行って、リソース感知結果を取得し、
第1の電子機器から当該第1の電子機器の候補リソースセットの情報を受信し、前記他のユーザー機器の候補リソースセットは、当該他のユーザー機器が予約されたリソースを除外した後の残りのリソースのセットであり、前記予約されたリソースは、RSRP強度が閾値よりも大きいリソースに対応し、
前記リソース感知結果に基づいて、前記第1の電子機器が提供する候補リソースセットから、サイドリンク伝送のためのリソースを選択するように構成される処理回路を含む、電子機器。
【請求項2】
前記処理回路は、さらに、サイドリンク制御情報SCIにおける支援フィールドを対応する数値に設置して、前記第1の電子機器に前記候補リソースセットに関する情報の支援要求を送信するように構成される、請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記支援フィールドは、SCIにおける予約ビットによってキャリーされる、請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記SCIは、制御チャネルで伝送される制御情報としての第1のステージSCIである、請求項2に記載の電子機器。
【請求項5】
前記処理回路は、さらに、
前記第1の電子機器からSCIを受信し、
当該SCIに含まれる支援フィールドに応じて、前記第1の電子機器が前記候補リソースセット情報を提供して支援するかどうかを特定するように構成される、請求項1に記載の電子機器。
【請求項6】
前記処理回路は、さらに、前記第1の電子機器が前記候補リソースセット情報を提供して支援する場合に、前記第1の電子機器に対応する候補リソースセットに関する情報を受信するように構成される、請求項5に記載の電子機器。
【請求項7】
前記処理回路は、前記リソース感知結果に応じて、前記第1の電子機器が提供する前記第1の電子機器の候補リソースセットから当該電子機器が感知した予約されたリソースを除外して、サイドリンク伝送のためのリソースを選択するように構成される、請求項1に記載の電子機器。
【請求項8】
前記電子機器と前記第1の電子機器との間の距離は、所定の条件を満たす、請求項1に記載の電子機器。
【請求項9】
前記処理回路は、さらに、選択されたリソースを用いて第2の電子機器とサイドリンク通信を行うように構成される、請求項1に記載の電子機器。
【請求項10】
前記第1の電子機器は、別のユーザー機器に対応する、請求項1に記載の電子機器。
【請求項11】
前記電子機器は、車両に対応する、請求項1に記載の電子機器。
【請求項12】
無線通信システムにおけるユーザー機器側の電子機器によって実行される方法であって、
リソース感知を行って、リソース感知結果を取得することと、
第1の電子機器から当該第1の電子機器の候補リソースセットの情報を受信し、前記他のユーザー機器の候補リソースセットは、当該他のユーザー機器が予約されたリソースを除外した後の残りのリソースのセットであり、前記予約されたリソースは、RSRP強度が閾値よりも大きいリソースに対応することと、
前記リソース感知結果に基づいて、前記第1の電子機器が提供する候補リソースセットから、サイドリンク伝送のためのリソースを選択することとを含む、方法。
【請求項13】
サイドリンク制御情報SCIにおける支援フィールドを対応する数値に設置して、前記第1の電子機器に前記候補リソースセットに関する情報の支援要求を送信することをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記支援フィールドは、SCIにおける予約ビットによってキャリーされる、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記SCIは、制御チャネルで伝送される制御情報としての第1のステージSCIである、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記第1の電子機器からSCIを受信することと、
当該SCIに含まれる支援フィールドに応じて、前記第1の電子機器が前記候補リソースセット情報を提供して支援するかどうかを特定することとをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
前記第1の電子機器が前記候補リソースセット情報を提供して支援する場合に、前記第1の電子機器に対応する候補リソースセットに関する情報を受信することをさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記リソース感知結果に応じて、前記第1の電子機器が提供する前記第1の電子機器の候補リソースセットから当該電子機器が感知した予約されたリソースを除外して、サイドリンク伝送のためのリソースを選択することを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項19】
前記電子機器と前記第1の電子機器との間の距離は、所定の条件を満たす、請求項12に記載の方法。
【請求項20】
選択されたリソースを用いて第2の電子機器とサイドリンク通信を行うことをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項21】
前記第1の電子機器は、別のユーザー機器に対応する、請求項12に記載の方法。
【請求項22】
前記電子機器は、車両に対応する、請求項12に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、無線通信の技術分野に関し、具体的に、送信電子機器が利用可能な時間‐周波数リソースブロックを正確に選択するのを支援することに関する。より具体的に、無線通信のための送信電子機器及び受信電子機器、方法、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
既存の通信方式では、リソース衝突を回避し、及び/又は、リソース利用効率を向上させるように、送信電子機器が利用可能な時間‐周波数リソースブロックを正確に選択するのをどのように支援するかということは、重要な問題である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
以下では、本発明に関する簡単な概説を説明して、本発明のある局面に関する基本的理解を提供する。この概説が本発明に関する取り尽くし的概説ではないと理解すべきである。それは、本発明の肝心又は重要の部分を意図的に特定することではなく、本発明の範囲を意図的に限定することでもない。その目的は、簡素化の形式で、ある概念を提供して、後に論述するより詳しい記述の前述とするものである。
【0004】
本開示の一局面によれば、無線通信のための送信電子機器であって、送信電子機器は、送信電子機器と通信する受信電子機器にデータを送信し、送信電子機器は、送信電子機器と送信電子機器の所定の範囲内に位置する少なくとも1つの他の送信電子機器との間の少なくとも1つの第1の位置関係、及び送信電子機器と受信電子機器との間の第2の位置関係を特定し、受信電子機器に対応する、受信電子機器がデータを受信するために使用できる時間‐周波数リソースブロックからなるセットである候補リソースセットに関する情報を支援情報として受信し、少なくとも1つの第1の位置関係、第2の位置関係、及び支援情報に基づいて、リソースプールからデータを送信するための少なくとも1つの時間‐周波数リソースブロックを選択して最終的に利用可能なリソースセットを構成するように構成される処理回路を含む送信電子機器を提供する。
【0005】
本開示の一局面によれば、無線通信のための受信電子機器であって、受信電子機器は、受信電子機器と通信する送信電子機器からデータを受信し、受信電子機器は、受信電子機器に対応する、受信電子機器がデータを受信するために使用できる時間‐周波数リソースブロックからなるセットである候補リソースセットに関する情報を、支援情報として送信電子機器に報告し、受信電子機器と送信電子機器との間の位置関係に関する位置関係情報を送信電子機器に送信し、送信電子機器と協力して、支援情報及び位置関係情報に基づいてリソースプールからデータを送信するための少なくとも1つの時間‐周波数リソースブロックを選択するように構成される処理回路を含む受信電子機器を提供する。
【0006】
本開示の他の局面によれば、送信電子機器と通信する受信電子機器にデータを送信する送信電子機器によって実行される、無線通信のための方法であって、送信電子機器と送信電子機器の所定の範囲内に位置する少なくとも1つの他の送信電子機器との間の少なくとも1つの第1の位置関係、及び送信電子機器と受信電子機器との間の第2の位置関係を特定することと、受信電子機器に対応する、受信電子機器がデータを受信するために使用できる時間‐周波数リソースブロックからなるセットである候補リソースセットに関する情報を支援情報として受信することと、少なくとも1つの第1の位置関係、第2の位置関係、及び支援情報に基づいて、リソースプールからデータを送信するための少なくとも1つの時間‐周波数リソースブロックを選択して最終的に利用可能なリソースセットを構成することとを含む方法を提供する。
【0007】
本開示の他の局面によれば、受信電子機器と通信する送信電子機器からデータを受信する受信電子機器によって実行される、無線通信のための方法であって、受信電子機器に対応する、受信電子機器がデータを受信するために使用できる時間‐周波数リソースブロックからなるセットである候補リソースセットに関する情報を支援情報として送信電子機器に報告することと、受信電子機器と送信電子機器との間の位置関係に関する位置関係情報を送信電子機器に送信し、送信電子機器と協力して支援情報及び位置関係情報に基づいてリソースプールからデータを送信するための少なくとも1つの時間‐周波数リソースブロックを選択することとを含む方法を提供する。
【0008】
本開示の他の局面によれば、上記の無線通信のための方法を実現するためのコンピュータプログラムコード、及びコンピュータプログラム製品、並びに、上記の無線通信のための方法を実現するためのコンピュータプログラムコードが記録されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体をさらに提供する。
【0009】
以下では、図面を結合して、本発明の好適な実施例を詳細に説明することで、本発明の以上及び他の利点はより明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の以上及び他の利点と特徴をさらに説明するために、以下では、図面を結合して本発明の具体的な実施形態をさらに詳細に説明する。図面は以下の詳細な説明とともに本明細書に含まれ、本明細書の一部を形成する。同じ機能及び構成を有する素子は、同じ符号で示される。なお、これらの図面は、本発明の典型な例示を説明し、本発明の範囲に対する限定と見なされるべきではない。図面において、
【0011】
図1図1は、本開示の一実施例による無線通信のための送信電子機器の機能モジュールブロック図を示す。
図2図2は、従来技術における送信側ユーザー機器がサイドリンクリソース選択モード2で時間‐周波数リソース選択を行う概略図を示す。
図3図3は、従来技術における隠れノードを示す概略図である。
図4図4は、従来技術における露出ノードを示す概略図である。
図5図5は、本開示の実施例による送信電子機器の通信シナリオの例を示す概略図である。
図6図6は、本開示の一実施例による無線通信のための受信電子機器の機能モジュールブロック図を示す。
図7図7は、本開示の一実施例による無線通信のための方法のフローチャートを示す。
図8図8は、本開示の他の実施例による無線通信のための方法のフローチャートを示す。
図9図9は、本開示内容の技術を適用できるeNB又はgNBの概略構成の第1の例を示すブロック図である。
図10図10は、本開示内容の技術を適用できるeNB又はgNBの概略構成の第2の例を示すブロック図である。
図11図11は、本開示内容の技術を適用できるスマートフォンの概略構成の例を示すブロック図である。
図12図12は、本開示内容の技術を適用できるカーナビゲーション装置の概略構成の例を示すブロック図である。
図13図13は、本発明の実施例による方法及び/又は装置及び/又はシステムを実現できる汎用パーソナルコンピュータの概略構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下では、図面を結合して、本発明の例示的な実施例を記載する。明確且つ簡明のために、明細書において実際の実施形態の全部特徴を記載しない。例えば、システム及び業務に関する制限条件に該当し、且つこれらの制限条件が実施形態により変化する可能性があるような、開発者の具体的な目標を実現するように、このような実際の実施例を開発する過程で実施形態に特定する特定をしなければならないことを理解されたい。また、開発作業は非常に複雑で時間がかかる場合があるが、本開示内容の恩恵を受ける当業者にとって、このような開発作業は日常的な任務に過ぎないことも理解されたい。
【0013】
ここで、不必要な詳細によって本発明をぼかすことを避けるために、図面において、本発明の方案に緊密に関する装置構成及び/又は処理ステップのみを示し、本発明とほとんど関係のない他の詳細を省略したことにも留意されたい。
【0014】
図1は、本開示の一実施例による無線通信のための送信電子機器100の機能モジュールブロック図を示し、送信電子機器100は、それと通信する受信電子機器にデータを送信する。図1に示すように、送信電子機器100は、送信電子機器100と送信電子機器100の所定の範囲内に位置する少なくとも1つの他の送信電子機器との間の少なくとも1つの第1の位置関係、及び送信電子機器100と受信電子機器との間の第2の位置関係を特定する特定部101と、受信電子機器に対応する、受信電子機器がデータを受信するために使用できる時間‐周波数リソースブロックからなるセットである候補リソースセットに関する情報を支援情報として受信する通信部103と、少なくとも1つの第1の位置関係、第2の位置関係、及び支援情報に基づいて、リソースプールからデータを送信するための少なくとも1つの時間‐周波数リソースブロックを選択して最終的に利用可能なリソースセットを構成する選択部105とを含む。
【0015】
なお、特定部101、通信部103、及び選択部105は、1つ又は複数の処理回路によって実現され得、当該処理回路は、例えば、チップとして実現され得る。
【0016】
送信電子機器100は、例えば、ユーザー機器(UE)側に設置され、又はユーザー機器と通信可能に接続される。ここで、送信電子機器100は、チップレベルで実現されてもよいし、デバイスレベルで実現されてもよい。例えば、送信電子機器100は、ユーザー機器そのものとして動作し得、そして、例えば、メモリ、トランシーバー(未図示)などの外部のデバイスをさらに含んでもよい。メモリは、ユーザー機器が様々な機能を実現するために実行するプログラム、及び関連データ情報を記憶するために用いられる。トランシーバーは、異なるデバイス(例えば、基地局、他のユーザー機器など)との間の通信をサポートするために、1つ又は複数の通信インターフェースを含み得るが、ここで、トランシーバーの実現形態を具体的に限定しない。基地局は、例えば、eNB、gNBであってもよい。
【0017】
例として、送信電子機器100は、受信電子機器とユニキャスト通信を行う。
【0018】
例として、他の送信電子機器は、送信電子機器100と異なる、データを送信するためのユーザー機器であってもよい。
【0019】
例として、所定の範囲は、送信電子機器100を基準点とする任意の形状の領域であってもよい。例えば、所定の範囲は、送信電子機器100を中心とする所定の半径を有する円形領域であってもよい。当業者は、経験または実際の適用シナリオにより所定の半径の大きさを特定することができる。当業者は、所定の範囲の他の例を想到することもでき、ここで、重複しない。
【0020】
例として、特定部101は、上記少なくとも1つの他の送信電子機器のそれぞれに対して、送信電子機器100と当該他の送信電子機器との間の第1の位置関係を特定することができる。
【0021】
例として、送信電子機器100の位置情報、各他の送信電子機器の位置情報、及び受信電子機器の位置情報に基づいて、第1の位置関係及び第2の位置関係を特定することができる。例として、他の送信電子機器及び受信電子機器から受信した基準信号の基準信号強度に基づいて、第1の位置関係及び第2の位置関係を特定することができる。当業者は、第1の位置関係および第2の位置関係を特定する他の方法を想到することもできる。第1の位置関係と第2の位置関係の特定方法の具体例を以下に示す。
【0022】
例として、リソースプールは、予め定められた時間‐周波数リソースブロックから構成され得る。例として、リソースプールは、予め定められた時間‐周波数リソースブロックに加えて、異常リソースプールにおける1つ又は複数の時間‐周波数リソースブロックを含むことができる。受信電子機器に対応する候補リソースセットは、リソースプールの少なくとも一部である。
【0023】
以下、送信電子機器100がデータを送信するために使用できる時間‐周波数リソースブロックからなるセットを、送信電子機器100に対応する候補リソースセットと呼び、送信電子機器100に対応する候補リソースセットは、リソースプールの少なくとも一部である。
【0024】
例として、従来技術により、受信電子機器に対応する候補リソースセット、及び送信電子機器100に対応する候補リソースセットを選択することができる。例えば、5G NRサイドリンク(sidelink)通信において、送信電子機器100及び受信電子機器は、リソース選択モード2(mode 2)を用いて、対応する候補リソースセットをそれぞれ選択することができる。
【0025】
例として、本開示の実施例による送信電子機器100は、最終的に利用可能なリソースセットにおける時間‐周波数リソースブロックを用いて、受信電子機器にデータを送信することができる。
【0026】
従来技術では、送信電子機器が受信電子機器にデータを送信するための時間‐周波数リソースブロックを選択する場合に、受信電子機器に対応する候補リソースセット、及び上記の第1の位置関係と第2の位置関係は、考慮されない。例えば、従来技術におけるリソース選択モード2において、受信電子機器に対応する候補リソースセット、及び上記の第1の位置関係と第2の位置関係を考慮せずに、送信電子機器に対応する候補リソースセットをそのまま最終的に利用可能なリソースセットとして特定し、その結果、リソース衝突の確率が高くなり、送信電子機器によって実行されるデータ伝送の信頼性が低下し、及び/又は、送信電子機器が本来利用できるリソースを過度に除外して、リソース利用効率が減少する。
【0027】
逆に、本開示の実施例による送信電子機器100は、少なくとも1つの第1の位置関係、第2の位置関係、及び支援情報に基づいて、利用可能な時間‐周波数リソースを正確に選択することができるので、リソース衝突の確率を低減し、データ伝送の信頼性を向上させ、及び/又は、本来利用できるリソースを過度に除外することを回避し、リソース利用効率を向上させることができる。
【0028】
例として、選択部105は、サイドリンク(sidelink)リソース選択モード2のシナリオにおいて、最終的に利用可能なリソースセットを選択するように構成されることができる。
【0029】
5G NR sidelink通信には、2つのリソース選択方式があり、1つは、基地局がsidelinkリソースをスケジューリングすることであり、リソース選択モード1(mode 1)と呼ばれ、もう1つは、UEがリソースを自律に選択することであり、リソース選択モード2(mode 2)と呼ばれる。
【0030】
図2は、従来技術におけるユーザー機器がサイドリンクリソース選択モード2で時間‐周波数リソース選択を行う概略図を示す。以下の説明において、時間‐周波数リソースを単にリソースと呼ぶことがある。
【0031】
ユーザー機器(UEと単に呼ばれる)は、まず、リソース感知プロセスを通じて、候補リソースセットを予め特定する。図2に示すように、サイドリンクリソース選択モード2のリソース選択プロセスにおいて、データパケットは、n時点でリソース選択をトリガーすると、UEは、感知ウィンドウ[n-T,n-Tproc,0]の間に感知された結果を使用してリソースを除外する。[n-T,n-Tproc,0]の間、UEは、受信した他のユーザー機器からのサイドリンク制御情報(SCI)を復号し、SCIを復号して、既に占有されているリソース(予約リソース)の情報を取得し、これらのリソースを除外し、UEは、周波数帯域全体の基準信号受信電力(RSRP)強度をさらに測定し、RSRP強度が閾値を超えると、対応する周波数領域リソースが他のユーザー機器によって占有(予約)されていると考えられ、それによって、これらのリソースを除外する。リソースの除外を完成した後の残りのリソースは、利用可能な候補リソースとすることができ、候補リソースのセットは、利用可能な候補リソースセットである。次に、UEは、ランダムリソース選択メカニズムを使用して、候補リソースセットから1つまたは複数のリソースを選択して伝送する。例えば、UEは、候補リソースセットから、時間領域が[n+T、n+T]の間にあるリソースを、データを送信する(初期送信及び/又は再送データ)リソースとして、ランダムに選択する。例えば、図2に示すように、UEは、斜線が埋め込まれた矩形ボックスによって示されるリソースを、選択されるリソースとして選択する。
【0032】
図2において、Tは、感知ウィンドウの最大範囲閾値であり、Tproc,0は、UEがSCIを復号しRSRP測定を行う処理時間を示し、Tは、リソース選択をトリガーするnから最も早い候補リソースまでのUEの処理時間を示し、T2は、伝送すべきデータブロック許容遅延よりも小さい、リソース選択ウィンドウの最大範囲閾値を示す。
【0033】
例として、送信電子機器100、上記の各他の送信電子機器、及び受信電子機器は、いずれも、図2を参照しながら説明したサイドリンクリソース選択モード2を用いて、対応する候補リソースセットを選択することができる。以下、各他の送信電子機器によって選択された候補リソースセットを、各他の送信電子機器に対応する候補リソースセットと呼ぶ。
【0034】
送信電子機器100は、図2で説明したリソース選択方式で選択された対応する候補リソースセットを最終的に利用可能なリソースセットとすると、隠れノード及び/又は露出ノードの影響を回避することはできない。
【0035】
図3は、従来技術における隠れノードの概略図を示す。
【0036】
図3において、送信のためのユーザー機器TX UEBと受信のためのユーザー機器RX UEAとは伝送ペアであり、送信のためのユーザー機器TX UECは、RX UEAに近いがTX UEBから遠いユーザー機器であると仮定する。TX UEBは、TX UECのSCIを受信し正確に復号することができなく、TX UEBが測定するTX UECからの基準信号のRSRPの測定値は閾値を下回るので、図2を参照しながら説明したサイドリンクリソース選択モード2によれば、TX UEBは、TX UECによって予約されたリソースを正確に除外できず、リソース衝突の確率は高くなる。TX UEBとTX UECが同じリソースを選択してデータを伝送すると、RX UEAは、TX UECから干渉を受ける。したがって、TX UECは、TX UEBの隠れノードである。
【0037】
図4は、従来技術における露出ノードを示す概略図である。
【0038】
図4において、2つの伝送ペア、即ち、送信のためのユーザー機器TX UEBと受信のためのユーザー機器RX UEAとの伝送ペア、及び、送信のためのユーザー機器TX UECと受信のためのユーザー機器RX UEDとの伝送ペアがあり、TX UEBはTX UECに近く、RX UEAはTX UECから遠く、RX UEDはTX UEBから遠いと仮定する。TX UEB とTX UECとは、相手から送信されたSCIを互いに受信し正確に復号し、TX UEBが測定するTX UECからの基準信号のRSRPは閾値を超えると、TX UEBはTX UECによって既に予約されたリソースを除外する。RX UEAはTX UECから遠いから、RX UEAはTX UEC伝送の影響を受けることがない。したがって、TX UECはTX UEBの露出ノードである。露出ノードは、TX UEBが本来利用できるリソースを多く除外することを引き起こす。
【0039】
以下、サイドリンクリソース選択モード2のシナリオを主に組み合わせて、送信電子機器100がリソースプールから最終的に利用可能なリソースセットを選択することについて説明する。しかしながら、当業者は、最終的に利用可能なリソースセットの選択に関する以下の説明は、サイドリンクリソース選択モード2のシナリオに限定されなく、4G、5Gまたは他の通信方式における、送信電子機器100が最終的に利用可能なリソースセットを選択する他のシナリオに適用され得ることを理解すべきである。
【0040】
例として、送信電子機器100と上記の少なくとも1つの他の送信電子機器のそれぞれとの間の距離は、送信電子機器100と受信電子装置との間の距離よりも小さい。このように、所定の範囲は、送信電子機器100を中心とし、送信電子機器100と受信電子機器との間の距離を半径とする円形の領域であることができる。したがって、送信電子機器100の露出ノードである他の送信電子機器は、可能な限り円形領域に含ませる。
【0041】
図5は、本開示の実施例による送信電子機器100の通信シナリオの例を示す概略図である。図5において、送信電子機器100をTX UE2と示し、RX UEはTX UE2と通信する受信電子機器を表し、TX UE1及びTX UE3の両方は、送信のための電子機器である。TX UE2とTX UE1との間の距離がTX UE2とRX UEとの間の距離よりも小さいので、TX UE1は、上記の他の送信電子機器の例であり、図4から、TX UE1はTX UE2の露出ノードであることが分かる。なお、便宜上、図5に、他の送信電子機器TX UE1について1つだけ示されているが、当業者は、複数の他の送信電子機器が存在し得ることを理解すべきである。TX UE2とTX UE3との間の距離がTX UE2とRX UEとの間の距離よりも大きいので、TX UE3は上記の他の送信電子機器ではなく、図3から、TX UE3はTX UE2の隠れノードであることが分かる。
【0042】
例を挙げて説明し、リソースプールに時間‐周波数リソース(以下、単にリソースと呼ぶことがある){R1,R2,R3,R4,R5,R6,R7,R8,R9}が含まれると仮定する。図2を参照し、TX UE1のSCIで指示される予約リソース(即ち、TX UE1が図2を参照しながら説明したサイドリンクリソース選択モード2で選択した候補リソースセットの一部であり、TX UE1に対応する候補リソースセットの一部とも呼ばれ、以下、TX UE1に対応する候補リソースセットと単に呼ばれる)は、{R1,R4,R5}であり、TX UE2が図2を参照しながら説明したサイドリンクリソース選択モード2で選択した候補リソースセットは、{R2,R3,R8}(即ち、TX UE2に対応する候補リソースセット)であり、TX UE3のSCIで指示される予約リソース(即ち、TX UE3が図2を参照しながら説明したサイドリンクリソース選択モード2で選択した候補リソースセットの一部であり、TX UE3に対応する候補リソースセットの一部とも呼ばれ、以下、TX UE3に対応する候補リソースセットと単に呼ばれる)は、{R2,R6,R7}であり、RX UEに対応する候補リソースセットは、{R1,R8,R9}であると仮定し、その中、TX UE2は、RX UEに対応する候補リソースセット{R1,R8,R9}に関する情報を支援情報として受信する。
【0043】
図5に示すように、TX UE2はTX UE1に近く、RX UEはTX UE1から遠いので、TX UE2とTX UE1とは、相手から送信されたSCIを互いに受信し正確に復号することができ、RX UEはTX UE1伝送の影響を受けない。図5に示す例から、TX UE1に対応する候補リソースセットはリソースR1を含み(即ち、TX UE1のSCIで当該リソースR1が予約されたことを指示する)、RX UEはTX UE1伝送の影響を受けないので、R1はRX UEが利用可能なリソースである。しかしながら、図2を参照しながら説明した従来技術のリソース選択方式でリソースを選択する場合に、TX UE2が測定するTX UE1からの基準信号のRSRPは閾値を超えると、TX UE2は、TX UE1によって既に予約されたリソースR1を除外する(即ち、TX UE2に対応する候補リソースセットにR1が含まれない)。したがって、露出ノードTX UE1は、TX UE2が本来利用できるリソース(例えば、R1)を多く除外することを引き起こす。
【0044】
例として、本開示の実施例による送信電子機器100では、選択部105は、上記の少なくとも1つの他の送信電子機器の少なくとも一部における各他の送信電子機器に対して、各他の送信電子機器に対応する候補リソースセットと受信電子機器に対応する候補リソースセットとの共通集合を第1のセットに追加し、第1のセットを最終的に利用可能なリソースセットの少なくとも一部とするように構成されることができる。
【0045】
例として、第1のセットは空セットと初期化される。
【0046】
本開示の実施例によれば、図5に示す例を参照すると、他の送信電子機器TX UE1に対応する候補リソースセット{R1,R4,R5}とRX UEに対応する候補リソースセット{R1,R8,R9}との共通集合{R1}を、第1のセットに追加し、第1のセット{R1}を最終的に利用可能なリソースセットの少なくとも一部としてTX UE2がRX UEにデータを送信するために使用され、これにより、露出ノードTX UE1の影響を削減する。
【0047】
以上の説明から、本開示の実施例による送信電子機器100によれば、露出ノードの影響は低減され、本来利用できるリソースを過度に除外することは回避され、リソース利用効率をさらに向上させる。
【0048】
図5に示す例を参照すると、TX UE3に対応する候補リソースセットはR2を含み、即ち、R2はTX UE3によって予約されたリソースであり、しかし、TX UE3はTX UE2から遠いため、TX UE2は当該リソースを正確に除外できないので、TX UE2に対応する候補リソースセットもR2を含む。TX UE2及びTX UE3の両方はR2を使用してデータを送信する場合に、リソース衝突が発生する可能性があり、それによってデータ伝送の信頼性が低下する。
【0049】
しかしながら、TX UE3がRX UEに近いため、RX UEは当該リソースR2を正確に除外することができ、従って、RX UEに対応する候補リソースセット{R1,R8,R9}はリソースR2を含まない。
【0050】
例として、選択部105は、送信電子機器100に対応する候補リソースセットと受信電子機器に対応する候補リソースセットとの共通集合を第2のセットとし、第1のセットと第2のセットとの和集合の少なくとも一部を最終的に利用可能なリソースセットとするように構成されることができる。
【0051】
例として、第2の共通集合は、空セットと初期化される。
【0052】
本開示による実施例では、図5に示す例を参照すると、TX UE2に対応する候補リソースセット{R2,R3,R8}とRX UEに対応する候補リソースセット{R1,R8,R9}との共通集合{R8}を第2のセットとし、当該方式により、TX UE2はリソースR2を除外でき、これにより、隠れノードTX UE3の影響を低減し、また、リソースR8はTX UE2及びRX UEの両方が利用できるリソースであるので、R8をTX UE2の最終的に利用可能なリソースの1つとして選択することで、利用可能なリソースを正確に選択することができる。
【0053】
図5に示す例を参照すると、第1のセットと第2のセットとの和集合は、{R1,R8}であり、当該和集合の少なくとも一部は、最終的に利用可能なリソースセットとする。
【0054】
以上の説明から、本開示の実施例による送信電子機器100は、露出ノードの影響を減少することに加えて、隠れノードの影響を減少し、リソース衝突の確率をさらに低減し、これにより、送信電子機器100によって行われるデータ伝送の信頼性を向上させることができる。
【0055】
例として、選択部105は、最終的に利用可能なリソースセットが空である場合に、送信電子機器100に対応する候補リソースセットを最終的に利用可能なリソースセットとするように構成されることができる。
【0056】
例として、通信部103は、イベントトリガー方式で受信電子機器に支援情報を報告するように要求するように構成されることができる。例えば、1つのデータパケットがTX UE2に到達し、TX UE2は、RX UEが支援情報を報告することを必要すると、RX UEに支援情報を報告するように要求する。
【0057】
例として、通信部103は、データ伝送のための制御情報に含まれる支援要求フィールドにより要求を送信するように構成されることができ、支援要求フィールドは、要求に関する情報を含む。
【0058】
例として、上記の支援要求フィールドを含む制御情報は、サイドリンク制御情報SCIであり、SCIは、制御チャネルで伝送される制御情報としての第1のステージSCIである。
【0059】
例えば、TX UE2は、制御情報に支援要求フィールド(即ち、支援情報を要求するフィールド)を追加する。例えば、第1のステージSCIに、支援要求フィールドとして2ビットのフィールドを追加することができ、支援要求フィールドは、TX UE2がRX UEに支援情報を要求することを示す要求に関する情報(例えば「01」)を含む。
【0060】
例として、通信部103は、受信電子機器から受信した制御情報における支援要求フィールドに基づいて、受信電子機器から支援情報を受信するように構成されることができる。
【0061】
例えば、RX UEは、支援情報を準備した後、制御情報における支援要求フィールドの異なるフォーマット(例えば、「01」と異なる「10」)を使用してTX UE2に通知し、今回伝送される情報は、TX UE2に必要な支援情報であり、TX UE2は、RX UEから支援情報を受信する。
【0062】
また、例えば、TX UE2の制御情報における支援要求フィールドの他のフォーマット(例えば、00又は11)は、TX UE2が支援情報を必要しないことを示すことができる。
【0063】
従来技術における第1のステージSCIにいくつかの予約ビットがあるので、本開示の実施例による支援要求フィールドを追加した第1のステージSCIは、従来技術における第1のステージSCIと互換性を有することができる。
【0064】
例として、特定部101は、少なくとも1つの他の送信電子機器及び受信電子機器から受信したデータ伝送のための制御情報に基づいて、少なくとも1つの第1の位置関係及び第2の位置関係を特定するように構成されることができ、制御情報は、制御情報を送信する電子機器の物理的位置に関する情報を含む。
【0065】
例えば、ユーザー機器UE(例えば、送信電子機器100、他の送信電子機器及び受信電子機器)について、5GシリーズプロトコルTS 38.331の第5.8.11セクションにおいて、ZoneIdの計算ステップを提供し、2つの変数x及びyを使用してUEの物理的位置を示し、xは、UEの現在の位置と地理座標の原点(0、0)との間の経度の測地線距離(メートル単位)であり、yは、UEの現在の位置と地理座標の原点(0、0)との間の緯度の測地線距離(メートル単位)である。
【0066】
例えば、送信電子機器100が他の送信電子機器から受信した制御情報は、当該他の送信電子機器の物理的位置の情報を含み、送信電子機器100が受信電子機器から受信した制御情報は、受信電子機器の物理的位置の情報を含む。例えば、送信電子機器100自体の物理的位置の情報及び他の送信電子機器の物理的位置の情報に基づいて、送信電子機器100と他の送信電子機器との間の距離を計算することができ、これにより、第1の位置関係を特定することができ、送信電子機器100自体の物理的位置の情報及び受信電子機器の物理的位置の情報に基づいて、送信電子機器100と受信電子機器との間の距離を計算することができ、これにより、第2の位置関係を特定することができる。
【0067】
例として、上記の物理的位置の情報を含む制御情報は、サイドリンク制御情報SCIであり、SCIは、制御チャネルで伝送される制御情報としての第1のステージSCI、又はデータチャネルで伝送される制御情報としての第2のステージSCIである。即ち、物理層のシグナリングを使用して、第1のステージSCI又は第2のステージSCIに物理的位置の情報を含むフィールドを追加する。
【0068】
例として、特定部101は、少なくとも1つの第1の位置関係及び第2の位置関係を特定するように、少なくとも1つの他の送信電子機器及び受信電子機器から受信した基準信号の基準信号強度に基づいて、送信電子機器100と少なくとも1つの他の送信電子機器のそれぞれとの間の距離、及び送信電子機器100と受信電子機器との間の距離を特定するように構成されることができる。壁などを通過すると、信号が大幅に減衰する可能性があるため、この特定方式は、他の送信電子機器と受信電子機器とが同じ通信環境にあるシナリオ、または通信環境が広いシナリオに適用できる。この特定方式は、追加のシグナリングオーバーヘッドを必要しないため、エネルギー節約とリソース節約の点で良く機能する。
【0069】
例えば、送信電子機器100は、通信シナリオ、QoS指標、又は送信電子機器100の能力に応じて、上記の方式から適切な方式を選択して第1の位置関係及び第2の位置関係を特定することができる。
【0070】
本開示は、さらに、無線通信のための受信電子機器を提供する。図6は、本開示の一実施例による無線通信のための受信電子機器600の機能モジュールブロック図を示し、受信電子機器600は、それと通信する送信電子機器からデータを受信する。図6に示すように、受信電子機器600は、受信電子機器600に対応する、受信電子機器がデータを受信するために使用できる時間‐周波数リソースブロックからなるセットである候補リソースセットに関する情報を支援情報として送信電子機器に報告するように構成される報告部601と、受信電子機器600と送信電子機器との間の位置関係に関する位置関係情報を送信電子機器に送信し、送信電子機器と協力して、支援情報及び位置関係情報に基づいてデータを送信するための少なくとも1つの時間‐周波数リソースブロックをリソースプールから選択するように構成される協力部603とを含む。
【0071】
なお、報告部601及び協力部603は、1つ又は複数の処理回路によって実現され得、当該処理回路は、例えば、チップとして実現され得る。
【0072】
受信電子機器600は、例えば、ユーザー機器(UE)側に設置され、又はユーザー機器と通信可能に接続される。ここで、受信電子機器600は、チップレベルで実現されてもよいし、デバイスレベルで実現されてもよい。例えば、受信電子機器600は、ユーザー機器そのものとして動作し得、そして、例えば、メモリ、トランシーバー(未図示)などの外部のデバイスをさらに含んでもよい。メモリは、ユーザー機器が様々な機能を実現するために実行するプログラム、及び関連データ情報を記憶するために用いられる。トランシーバーは、異なるデバイス(例えば、基地局、他のユーザー機器など)との間の通信をサポートするために、1つ又は複数の通信インターフェースを含み得るが、ここで、トランシーバーの実現形態を具体的に限定しない。基地局は、例えば、eNB、gNBであってもよい。
【0073】
例として、受信電子機器600は、送信電子機器とユニキャスト通信を行う。
【0074】
例として、送信電子機器は、以上で説明された送信電子機器100であることができる。
【0075】
例として、リソースプールは、予め定められた時間‐周波数リソースブロックから構成され得る。例として、リソースプールは、予め定められた時間‐周波数リソースブロックに加えて、異常リソースプールにおける1つ又は複数の時間‐周波数リソースブロックを含むことができる。受信電子機器600に対応する候補リソースセットは、リソースプールの少なくとも一部である。
【0076】
以下、送信電子機器がデータを送信するために使用できる時間‐周波数リソースブロックからなるセットを、送信電子機器に対応する候補リソースセットと呼び、送信電子機器に対応する候補リソースセットは、リソースプールの少なくとも一部である。
【0077】
例として、従来技術により、受信電子機器600に対応する候補リソースセット、及び送信電子機器に対応する候補リソースセットを選択することができる。例えば、5G NRサイドリンク通信において、受信電子機器600及び送信電子機器は、リソース選択モード2(mode 2)を用いて、対応する候補リソースセットをそれぞれ選択することができる。
【0078】
従来技術では、送信電子機器は、受信電子機器にデータを送信するための時間‐周波数リソースブロックを選択する場合に、受信電子機器に対応する候補リソースセット、及び上記の位置関係は、考慮されない。例えば、従来技術におけるリソース選択モード2において、受信電子機器に対応する候補リソースセット、及び上記の位置関係を考慮せずに、送信電子機器に対応する候補リソースセットをそのまま最終的に利用可能なリソースセットとして特定し、その結果、リソース衝突の確率が高くなり、送信電子機器によって実行されるデータ伝送の信頼性が低下し、及び/又は、送信電子機器が本来利用できるリソースを過度に除外して、リソース利用効率が減少する。
【0079】
逆に、本開示の実施例による受信電子機器600は、送信電子機器と協力して、支援情報及び位置関係情報に基づいて、リソースプールからデータを送信するための時間‐周波数リソースブロックを選択することで、送信電子機器と協力して利用可能な時間‐周波数リソースを正確に選択することができるので、リソース衝突の確率を低減し、データ伝送の信頼性を向上させ、本来利用できるリソースを過度に除外することを回避し、リソース利用効率を向上させることができる。
【0080】
例として、協力部603は、サイドリンクリソース選択モード2のシナリオにおいて、送信電子機器と協力して時間‐周波数リソースブロックを選択するように構成されることができる。しかしながら、当業者は、送信電子機器と協力して時間‐周波数リソースブロックを選択することに関する以下の説明が、サイドリンクリソース選択モード2のシナリオに限定されなく、4G、5Gまたは他の通信方式における、受信電子機器600が送信電子装置と協力して時間‐周波数リソースブロックを選択する他のシナリオに適用され得ることを理解すべきである。
【0081】
例として、報告部601は、送信電子機器がイベントトリガー方式で送信した要求に応答して、支援情報を報告するように構成されることができる。送信電子機器がイベントトリガー方式で要求を送信することに関する説明については、送信電子機器100に係る実施例における通信部103に関する相応部分の説明を参照できるので、ここで重複しない。
【0082】
例として、報告部601は、データ伝送のための制御情報に含まれる支援要求フィールドに基づいて、支援情報を報告するように構成されることができ、支援要求フィールドは、要求に関する情報を含む。
【0083】
例として、支援要求フィールドを含む制御情報は、サイドリンク制御情報SCIであり、SCIは、制御チャネルで伝送される制御情報としての第1のステージSCIである。
【0084】
支援要求フィールドを含む制御情報に関する説明は、送信電子機器100に係る実施例における通信部103に関する相応部分の説明を参照できるので、ここで重複しない。
【0085】
例として、報告部601は、受信電子機器600に対応する候補リソースセットにおける一部の時間‐周波数リソースブロックを物理サイドリンク共有チャネルPSSCHとして支援情報を伝送するように構成されることができる。即ち、上記の候補リソースセットにおける一部の時間‐周波数リソースブロックからなるPSSCHで、受信電子機器600に対応する候補リソースセットに関する情報(支援情報)を伝送する。
【0086】
例として、協力部603は、データ伝送のための制御情報に、受信電子機器600の物理的位置に関する情報が位置関係情報として含まれるように構成されることができる。
【0087】
受信電子機器600の物理的位置に関する情報に関する説明は、送信電子機器100に係る実施例における特定部101に関する相応部分の説明を参照できるので、ここで重複しない。
【0088】
例えば、送信電子機器は、その自体の物理的位置の情報、及び受信電子機器600の物理的位置の情報に基づいて、送信電子機器と受信電子機器600との間の位置関係を特定する。
【0089】
例として、物理的位置の情報を含む制御情報は、サイドリンク制御情報SCIであり、SCIは、制御チャネルで伝送される制御情報としての第1のステージSCI、又はデータチャネルで伝送される制御情報としての第2のステージSCIである。
【0090】
例として、協力部603は、無線リソース制御RRCシグナリングによって、受信電子機器の物理的位置に関する情報を位置関係情報として送信するように構成されることができる。
【0091】
例として、協力部603は、送信電子機器に基準信号を送信して、送信電子機器が測定された基準信号強度を位置関係情報とするように構成されることができる。例えば、送信電子機器は、受信電子機器600から基準信号を受信し、上記の位置関係を特定するように、測定された基準信号強度に基づいて送信電子機器と受信電子機器600との間の距離を特定する。
【0092】
以上の実施形態で無線通信のための電子機器を説明する過程において、明らかにいくつかの処理又は方法を開示した。以下は、前文において既に議論したいくつかの詳細を重複せず、これらの方法の概要を記載する。これらの方法は、無線通信のための電子機器を説明する過程で開示されたが、必ずしも説明した部材を利用するか、又はこれらの部材により実行されるとは限らない。例えば、無線通信のための電子機器の実施形態は、部分的又は完全にハードウェア及び/又はファームウェアにより実現されることができるが、以下の無線通信のための方法は、完全にコンピュータ実行可能なプログラムにより実現されることができる。もちろん、これらの方法は、無線通信のための電子機器のハードウェア及び/又はファームウェアを利用してもよい。
【0093】
図7は、本開示の一実施例による無線通信のための方法S700のフローチャートを示す。方法S700は、それと通信する受信電子機器にデータを送信する送信電子機器によって実行される。方法S700は、ステップS702で開始される。ステップS704において、送信電子機器と送信電子機器の所定の範囲内に位置する少なくとも1つの他の送信電子機器との間の少なくとも1つの第1の位置関係、及び送信電子機器と受信電子機器との間の第2の位置関係を特定する。ステップS706において、受信電子機器に対応する、受信電子機器がデータを受信するために使用できる時間‐周波数リソースブロックからなるセットである候補リソースセットに関する情報を支援情報として受信する。ステップS708において、少なくとも1つの第1の位置関係、第2の位置関係、及び支援情報に基づいて、データを送信するための少なくとも1つの時間‐周波数リソースブロックをリソースプールから選択して最終的に利用可能なリソースセットを構成する。方法S700は、ステップS710で終了する。
【0094】
当該方法は、例えば、以上で説明された送信電子機器100によって実行され得、その細部は、以上の対応する説明を参照できるので、ここで再度重複しない。
【0095】
図8は、本開示の他の実施例による無線通信のための方法S800のフローチャートを示す。方法S800は、それと通信する送信電子機器からデータを受信する受信電子機器によって実行される。方法S800は、ステップS802で開始される。ステップS804において、受信電子機器に対応する、受信電子機器がデータを受信するために使用できる時間‐周波数リソースブロックからなるセットである候補リソースセットに関する情報を支援情報として送信電子機器に報告する。ステップS806において、受信電子機器と送信電子機器との間の位置関係に関する位置関係情報を送信電子機器に送信し、送信電子機器と協力して、支援情報及び位置関係情報に基づいてデータを送信するための少なくとも1つの時間‐周波数リソースブロックをリソースプールから選択する。方法S800は、ステップS808で終了する。
【0096】
当該方法は、例えば、以上で説明された受信電子機器600によって実行され得、その細部は、以上の対応する説明を参照できるので、ここで再度重複しない。
【0097】
本開示内容の技術は、様々な製品に適用可能である。
【0098】
送信電子機器100及び受信電子機器600は、様々なユーザー機器として実現され得る。ユーザー機器は、モバイル端末(例えば、スマートフォン、タブレットパーソナルコンピューター(PC)、ノートPC、携帯ゲーム端末、ポータブル/ドングルモバイルルーター、及びデジタル撮像装置)、又は車載端末(例えば、カーナビゲーション装置)として実現されてもよい。ユーザー機器は、さらに、マシンツーマシン(M2M、Machine To Machine)通信を実行する端末(マシンタイプ通信(MTC、Machine Type Communication)端末とも呼ばれる)として実現されてもよい。また、ユーザー機器は、これらの端末のそれぞれに搭載された無線通信モジュール(例えば、単一のチップを含む集積回路モジュール)であってもよい。
【0099】
[基地局についての適用例]
(第1の適用例)
図9は、本開示内容の技術を適用できるeNB又はgNBの概略構成の第1の例を示すブロック図である。以下の説明は、eNBを例としたが、同様にgNBに適用可能である。eNB800は、1つ以上のアンテナ810、及び基地局装置820を有する。基地局装置820及び各アンテナ810は、RFケーブルを介して互いに接続され得る。
【0100】
アンテナ810のそれぞれは、単一の又は複数のアンテナ素子(例えば、MIMOアンテナに含まれる複数のアンテナ素子)を有し、基地局装置820による無線信号の送受信のために使用される。eNB800は、図9に示したように、複数のアンテナ810を有することができる。複数のアンテナ810は、例えば、eNB800が使用する複数の周波数帯域と互換性があり得る。なお、図9には、eNB800が複数のアンテナ810を有する例を示したが、eNB800は、単一のアンテナ810を有してもよい。
【0101】
基地局装置820は、コントローラ821、メモリ822、ネットワークインターフェース823、及び無線通信インターフェース825を含む。
【0102】
コントローラ821は、例えば、CPU又はDSPであり得、基地局装置820の上位レイヤーの様々な機能を動作させる。例えば、コントローラ821は、無線通信インターフェース825により処理された信号内のデータから、データパケットを生成し、生成したパケットをネットワークインターフェース823を介して転送する。コントローラ821は、複数のベースバンドプロセッサからのデータをバンドリングすることによりバンドルパケットを生成し、生成したバンドルパケットを転送することができる。また、コントローラ821は、無線リソース管理(Radio Resource Control)、無線ベアラ制御(Radio Bearer Control)、モビリティ管理(Mobility Management)、アドミッション制御(Admission Control)、又はスケジューリング(Scheduling)などの制御を実行する論理的な機能を有することができる。また、当該制御は、周辺のeNB又はコアネットワークノードと連携して実行されることができる。メモリ822は、RAM及びROMを含み、コントローラ821により実行されるプログラム、及び各種の制御データ(例えば、端末リスト、送信電力データ及びスケジューリングデータなど)を記憶する。
【0103】
ネットワークインターフェース823は、基地局装置820をコアネットワーク824に接続するための通信インターフェースである。コントローラ821は、ネットワークインターフェース823を介して、コアネットワークノード又は他のeNBと通信することができる。その場合に、eNB800と、コアネットワークノード又は他のeNBとは、論理的なインターフェース(例えば、S1インターフェースとX2インターフェース)により互いに接続される。ネットワークインターフェース823は、有線通信インターフェースであってもよく、無線バックホールライン用の無線通信インターフェースであってもよい。ネットワークインターフェース823が無線通信インターフェースである場合に、ネットワークインターフェース823は、無線通信インターフェース825により使用される周波数帯域よりもより高い周波数帯域を無線通信に使用することができる。
【0104】
無線通信インターフェース825は、任意のセルラー通信方式(例えば、長期的進化(LTE)とLTE‐Advanced)をサポートし、アンテナ810を介して、eNB800のセルに位置する端末への無線接続を提供する。無線通信インターフェース825は、通常、例えばベースバンド(BB)プロセッサ826及びRF回路827を含み得る。BBプロセッサ826は、例えば、符号化/復号化、変調/復調、及び多重化/逆多重化を実行することができ、レイヤー(例えば、L1、メディアアクセス制御(MAC)、無線リンク制御(RLC)、パケットデータアグリゲーションプロトコル(PDCP))の各タイプの信号処理を実行することができる。BBプロセッサ826は、コントローラ821の代わりに、上述した論理的な機能の一部又は全部を有してもよい。BBプロセッサ826は、通信制御プログラムを記憶するメモリであってもよく、又は、プログラムを実行するように構成されるプロセッサと関連する回路を含むモジュールであってもよい。プログラムの更新は、BBプロセッサ826の機能を変更させることができる。このモジュールは、基地局装置820のスロットに挿入されるカード又はブレッドであってもよい。代わりに、このモジュールは、カード又はブレッドに搭載されるチップであってもよい。同時に、RF回路827は、例えばミキサ、フィルタ、増幅器を含み、アンテナ810によって無線信号を送受信することができる。
【0105】
図9に示すように、無線通信インターフェース825は、複数のBBプロセッサ826を含むことができる。例えば、複数のBBプロセッサ826は、eNB800が使用する複数の周波数帯域と互換性があり得る。図9に示すように、無線通信インターフェース825は、複数のRF回路827を含むことができる。例えば、複数のRF回路827は、複数のアンテナ素子と互換性があり得る。図9は、無線通信インターフェース825が複数のBBプロセッサ826と複数のRF回路827を含む例を示したが、無線通信インターフェース825は、単一のBBプロセッサ826又は単一のRF回路827を含んでもよい。
【0106】
図9に示すeNB800では、トランシーバーは、無線通信インターフェース825によって実現され得る。機能の少なくとも一部は、コントローラ821によって実現されてもよい。
【0107】
(第2の適用例)
図10は、本開示内容の技術を適用できるeNB又はgNBの概略構成の第2の例を示すブロック図である。類似に、以下の説明は、eNBを例としたが、同様にgNBに適用可能である。eNB830は、1つ以上のアンテナ840、基地局装置850、及びRRH860を有する。RRH860及び各アンテナ840は、RFケーブルを介して互いに接続され得る。また、基地局装置850及びRRH860は、光ファイバケーブルなどの高速回線で互いに接続され得る。
【0108】
アンテナ840のそれぞれは、単一の又は複数のアンテナ素子(例えば、MIMOアンテナに含まれる複数のアンテナ素子)を有し、RRH860による無線信号の送受信のために使用される。eNB830は、図10に示したように、複数のアンテナ840を有することができる。複数のアンテナ840は、例えば、eNB830が使用する複数の周波数帯域と互換性があり得る。なお、図10には、eNB830が複数のアンテナ840を有する例を示したが、eNB830は、単一のアンテナ840を有してもよい。
【0109】
基地局装置850は、コントローラ851、メモリ852、ネットワークインターフェース853、無線通信インターフェース855、及び接続インターフェース857を備える。コントローラ851、メモリ852、及びネットワークインターフェース853は、図9を参照して説明したコントローラ821、メモリ822、及びネットワークインターフェース823と同様である。
【0110】
無線通信インターフェース855は、任意のセルラー通信方式(例えば、LTEとLTE‐Advanced)をサポートし、RRH860及びアンテナ840を介して、RRH860に対応するセクタ内に位置する端末への無線接続を提供する。無線通信インターフェース855は、通常、例えば、BBプロセッサ856を含み得る。BBプロセッサ856は、接続インターフェース857を介してRRH860のRF回路864と接続されることを除き、図9を参照して説明したBBプロセッサ826と同様である。無線通信インターフェース855は、図9に示したように、複数のBBプロセッサ856を含み得る。複数のBBプロセッサ856は、例えばeNB830が使用する複数の周波数帯域と互換性があり得る。なお、図10には、無線通信インターフェース855が複数のBBプロセッサ856を含む例を示したが、無線通信インターフェース855は単一のBBプロセッサ856を含んでもよい。
【0111】
接続インターフェース857は、基地局装置850(無線通信インターフェース855)をRRH860と接続するためのインターフェースである。接続インターフェース857は、基地局装置850(無線通信インターフェース855)をRRH860に接続するための上記の高速回線における通信用の通信モジュールであってもよい。
【0112】
RRH860は、接続インターフェース861及び無線通信インターフェース863を備える。
【0113】
接続インターフェース861は、RRH860(無線通信インターフェース863)を基地局装置850に接続するためのインターフェースである。接続インターフェース861は、上記の高速回線における通信のための通信モジュールであってもよい。
【0114】
無線通信インターフェース863は、アンテナ840を介して無線信号を送受信する。無線通信インターフェース863は、通常、例えば、RF回路864などを含み得る。RF回路864は、例えばミキサ、フィルタ、増幅器を含み、アンテナ840を介して無線信号を送受信することができる。無線通信インターフェース863は、図10に示したように、複数のRF回路864を含むことができる。複数のRF回路864は、複数のアンテナ素子をサポートすることができる。なお、図10には、無線通信インターフェース863が複数のRF回路864を含む例を示したが、無線通信インターフェース863は、単一のRF回路864を含んでもよい。
【0115】
図10に示すeNB830では、トランシーバーは、無線通信インターフェース855によって実現され得る。機能の少なくとも一部は、コントローラ851によって実現されてもよい。
【0116】
[ユーザー機器についての適用例]
(第1の適用例)
図11は、本開示内容の技術を適用できるスマートフォン900の概略構成の例を示すブロック図である。スマートフォン900は、プロセッサ901、メモリ902、記憶装置903、外部接続インターフェース904、撮像装置906、センサ907、マイク908、入力装置909、表示装置910、スピーカ911、無線通信インターフェース912、1つ又は複数のアンテナスイッチ915、1つ又は複数のアンテナ916、バス917、バッテリ918、及び補助コントローラ919を含む。
【0117】
プロセッサ901は、例えばCPU又はシステムオンチップ(SoC)であり、スマートフォン900のアプリケーション層と他の層の機能を制御することができる。メモリ902は、RAMとROMを含み、データとプロセッサ901によって実行されるプログラムを記憶する。記憶装置903は、例えば半導体メモリとハードディスクのような記憶媒体を含むことができる。外部接続インターフェース904は、外部装置(例えばメモリカードとユニバーサルシリアルバス(USB)装置)をスマートフォン900に接続するためのインターフェースである。
【0118】
撮像装置906は、イメージセンサ(例えば、電荷結合デバイス(CCD)と相補型金属酸化物半導体(CMOS))を含み、撮像画像を生成する。センサ907は、例えば測定センサ、ジャイロセンサ、地磁気センサ及び加速度センサのような1組のセンサを含むことができる。マイク908は、スマートフォン900に入力された音をオーディオ信号に変換する。入力装置909は、例えば表示装置910のスクリーン上のタッチを検出するように構成されるタッチセンサ、キーパッド、キーボード、ボタン又はスイッチを含み、ユーザーから入力された操作又は情報を受信する。表示装置910は、スクリーン(例えば、液晶ディスプレイ(LCD)、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ)を含み、スマートフォン900の出力画像を表示する。スピーカ911は、スマートフォン900から出力されたオーディオ信号を音に変換する。
【0119】
無線通信インターフェース912は、任意のセルラー通信方式(例えば、LTEとLTE‐Advanced)をサポートし、無線通信を実行する。無線通信インターフェース912は、通常、例えばBBプロセッサ913とRF回路914を含むことができる。BBプロセッサ913は、例えば、符号化/復号化、変調/復調、及び多重化/逆多重化を実行することができ、無線通信のための各種のタイプの信号処理を実行することができる。同時に、RF回路914は、例えばミキサ、フィルタ、増幅器を含み、アンテナ916を介して無線信号を送受信することができる。なお、図には、一つのRFリンクが一つのアンテナに接続されている場合を示していますが、これは単なる例示であり、一つのRFリンクが複数の移相器を介して複数のアンテナに接続されている場合も含まれる。無線通信インターフェース912は、その上にBBプロセッサ913とRF回路914が集積されている1つのチップモジュールであることができる。図11に示すように、無線通信インターフェース912は、複数のBBプロセッサ913と複数のRF回路914を含むことができる。図11には、無線通信インターフェース912が複数のBBプロセッサ913と複数のRF回路914を含む例を示したが、無線通信インターフェース912は、単一のBBプロセッサ913又は単一のRF回路914を含んでもよい。
【0120】
なお、セルラー通信方式の以外、無線通信インターフェース912は、例えば、短距離無線通信方式、近接通信方式や無線ローカルネットワーク(LAN)方式などの別のタイプの無線通信方式をサポートすることができる。この場合に、無線通信インターフェース912は、各種の無線通信方式に対するBBプロセッサ913とRF回路914を含むことができる。
【0121】
アンテナスイッチ915のそれぞれは、無線通信インターフェース912に含まれる複数の回路(例えば、異なる無線通信方式に使用される回路)の間で、アンテナ916の接続先を切り替える。
【0122】
アンテナ916のそれぞれは、単一又は複数のアンテナ素子(例えば、MIMOアンテナに含まれる複数のアンテナ素子)を含み、無線通信インターフェース912による無線信号の送受信に使用される。図11に示すように、スマートフォン900は、複数のアンテナ916を含むことができる。図11には、スマートフォン900が複数のアンテナ916を含む例を示したが、スマートフォン900は、単一のアンテナ916を含んでもよい。
【0123】
なお、スマートフォン900は、各種の無線通信方式に対するアンテナ916を含むことができる。この場合に、アンテナスイッチ915は、スマートフォン900の構成から省略されることができる。
【0124】
バス917は、プロセッサ901、メモリ902、記憶装置903、外部接続インターフェース904、撮像装置906、センサ907、マイク908、入力装置909、表示装置910、スピーカ911、無線通信インターフェース912、及び補助コントローラ919を互いに接続する。バッテリ918は、給電線を介して、図11に示すスマートフォン900の各ブロックに電力を供給し、給電線は、図面において部分的に点線として表される。補助コントローラ919は、例えば睡眠モードでスマートフォン900の最低限必要な機能を動作させる。
【0125】
図11に示すスマートフォン900では、図1を参照して説明された送信電子機器100と図6を参照して説明された受信電子機器600は、ユーザー機器として実施される場合に、送信電子機器100と受信電子機器600のトランシーバーは、無線通信インターフェース912によって実現され得る。機能の少なくとも一部は、プロセッサ901又は補助コントローラ919によって実現されてもよい。例えば、プロセッサ901又は補助コントローラ919は、図1を参照して説明された各部の機能を実行することで、送信電子機器100に利用可能な時間‐周波数リソースブロック情報を正確に選択させるか、又は、図6を参照して説明された各部の機能を実行することで、送信電子機器と協力して利用可能な時間‐周波数リソースブロック情報を正確に選択することができる。
【0126】
(第2の適用例)
図12は、本開示内容の技術を適用できるカーナビゲーション装置920の概略構成の例を示すブロック図である。カーナビゲーション装置920は、プロセッサ921、メモリ922、グローバルポジショニングシステム(GPS)モジュール924、センサ925、データインターフェース926、コンテンツプレーヤー927、記憶媒体インターフェース928、入力装置929、表示装置930、スピーカ931、無線通信インターフェース933、1つ又は複数のアンテナスイッチ936、1つ又は複数のアンテナ937、及びバッテリ938を含む。
【0127】
プロセッサ921は、例えばCPU又はSoCであり、カーナビゲーション装置920のナビゲーション機能と他の機能を制御することができる。メモリ922は、RAMとROMを含み、データ及びプロセッサ921によって実行されるプログラムを記憶する。
【0128】
GPSモジュール924は、GPS衛星から受信したGPS信号を使用してカーナビゲーション装置920の位置(例えば、緯度、経度、高度)を測定する。センサ925は、例えば、ジャイロセンサ、地磁気センサ及び気圧センサなどの1組みのセンサを含むことができる。データインターフェース926は、図示しない端末を介して例えば車載ネットワーク941に接続し、車両が生成したデータ(例えば、車速データ)を取得する。
【0129】
コンテンツプレーヤー927は、記憶媒体インターフェース928に挿入された記憶媒体(例えば、CDとDVD)に記憶されているコンテンツを再生する。入力装置929は、例えば表示装置930のスクリーン上のタッチを検出するように構成されるタッチセンサ、ボタン又はスイッチを含み、ユーザーから入力された操作又は情報を受信する。表示装置930は、例えばLCDやOLEDディスプレイのスクリーンを含み、ナビゲーション機能の画像又は再生されたコンテンツを表示する。スピーカ931は、ナビゲーション機能の音又は再生されたコンテンツを出力する。
【0130】
無線通信インターフェース933は、任意のセルラー通信方式(例えば、LTEとLTE‐Advanced)をサポートし、無線通信を実行する。無線通信インターフェース933は、通常、例えばBBプロセッサ934とRF回路935を含むことができる。BBプロセッサ934は、例えば符号化/復号化、変調/復調、及び多重化/逆多重化を実行することができ、無線通信のための様々なタイプの信号処理を実行することができる。同時に、RF回路935は、例えばミキサ、フィルタ、増幅器を含み、アンテナ937を介して無線信号を送受信することができる。無線通信インターフェース933は、その上にBBプロセッサ934とRF回路935が集積されている1つのチップモジュールであることもできる。図12に示すように、無線通信インターフェース933は、複数のBBプロセッサ934と複数のRF回路935を含むことができる。図12には、無線通信インターフェース933が複数のBBプロセッサ934と複数のRF回路935を含む例を示したが、無線通信インターフェース933は、単一のBBプロセッサ934又は単一のRF回路935を含んでもよい。
【0131】
なお、セルラー通信方式の以外、無線通信インターフェース933は、例えば、短距離無線通信方式、近接通信方式や無線LAN方式などの別のタイプの無線通信方式をサポートすることができる。この場合に、各種の無線通信方式に対して、無線通信インターフェース933は、BBプロセッサ934とRF回路935を含むことができる。
【0132】
アンテナスイッチ936のそれぞれは、無線通信インターフェース933に含まれる複数の回路(例えば、異なる無線通信方式に使用される回路)の間で、アンテナ937の接続先を切り替える。
【0133】
アンテナ937のそれぞれは、単一又は複数のアンテナ素子(例えば、MIMOアンテナに含まれる複数のアンテナ素子)を含み、無線通信インターフェース933による無線信号の送受信に使用される。図12に示すように、カーナビゲーション装置920は複数のアンテナ937を含むことができる。図12には、カーナビゲーション装置920が複数のアンテナ937を含む例を示したが、カーナビゲーション装置920は、単一のアンテナ937を含んでもよい。
【0134】
なお、カーナビゲーション装置920は、各種の無線通信方式に対するアンテナ937を含むことができる。この場合に、アンテナスイッチ936は、カーナビゲーション装置920の構成から省略されることができる。
【0135】
バッテリ938は、給電線を介して図12に示すカーナビゲーション装置920の各ブロックに電力を供給し、給電線は、図面において部分的に点線として表される。バッテリ938は、車両から供給された電力を蓄積する。
【0136】
図12に示すカーナビゲーション装置920では、図1を参照して説明された送信電子機器100及び図6を参照して説明された受信電子機器600は、ユーザー機器として実現される場合に、送信電子機器100及び受信電子機器600のトランシーバーは、無線通信インターフェース933によって実現され得る。機能の少なくとも一部は、プロセッサ921によって実現されてもよい。例えば、プロセッサ921は、図1を参照して説明された各部の機能を実行することで、送信電子機器100に利用可能な時間‐周波数リソースブロック情報を正確に選択させるか、又は、図6を参照して説明された各部の機能を実行することで、送信電子機器と協力して利用可能な時間‐周波数リソースブロック情報を正確に選択することができる。
【0137】
本開示内容の技術は、カーナビゲーション装置920、車載ネットワーク941及び車両モジュール942のうちの1つ又は複数のブロックを含む車載システム(又は車両)940として実現されてもよい。車両モジュール942は、車両データ(例えば車速、エンジン速度、故障情報)を生成し、生成されたデータを車載ネットワーク941に出力する。
【0138】
以上は、具体的な実施例を結合して本発明の基本的な原理を説明したが、当業者にとって、本発明の方法及び装置の全部又は任意のステップ又は部材が、任意のコンピュータ装置(プロセッサ、記憶媒体等を含む)又はコンピュータ装置のネットワークで、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、又はそれらの組み合わせによって実現できることを理解でき、これは、当業者が本発明の説明を読んで、その基本的な回路設計知識又は基本的なプログラムスキルを利用して実現できる。
【0139】
そして、本発明は、機械読み取り可能な命令コードが記憶されているプログラム製品を提出する。命令コードは、機器により読み取られて実行される場合に、上記の本発明の実施例による方法を実行する。
【0140】
それに対応して、上記の機械読み取り可能なコードが記憶されているプログラム製品を格納するための記憶媒体も本発明の開示に含まれる。記憶媒体は、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク、メモリカード、メモリースティックなどを含むが、これらに限定されない。
【0141】
ソフトウェア又はファームウェアにより本発明を実現する場合に、記憶媒体又はネットワークから、専用ハードウェア構成を有するコンピュータ(例えば、図13に示す汎用コンピュータ1300)に、当該ソフトウェアを構成するプログラムをインストールし、各種のプログラムがインストールされた場合に、当該コンピュータは、各種の機能を実行できる。
【0142】
図13において、中央処理装置(CPU)1301は、読み取り専用メモリ(ROM)1302に記憶されているプログラム、又は記憶部分1308からランダムアクセスメモリ(RAM)1303にロードされたプログラムに基づき、各種の処理を実行する。RAM1303において、必要に応じて、CPU1301が各種の処理を実行するなどの際に必要なデータを記憶する。CPU1301、ROM1302及びRAM1303は、バス1304を介して互いに接続される。入力/出力インターフェース1305もバス1304に接続される。
【0143】
入力部分1306(キーボード、マウスなどを含む)、出力部分1307(例えば陰極線管(CRT)、液晶ディスプレイ(LCD)などのようなディスプレイ、及びスピーカなどを含む)、記憶部分1308(ハードディスクなどを含む)、通信部分1309(LANカード、変調復調器などのようなネットワークインターフェースカードを含む)は、入力/出力インターフェース1305に接続される。通信部分1309は、ネットワーク、例えばインターネットのようなネットワークを介して通信処理を実行する。必要に応じて、ドライブ1310は、入力/出力インターフェース1305に接続されてもよい。磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、半導体メモリなどのようなリムーバブルメディア1311は、必要に応じて、ドライブ1310に搭載されることで、それから読み出されたコンピュータプログラムが必要に応じて記憶部分1308にインストールされる。
【0144】
ソフトウェアにより上記の一連の処理を実現する場合に、例えばインターネットのようなネットワーク、又は例えばリムーバブルメディア1311のような記憶媒体から、ソフトウェアを構成するプログラムをインストールする。
【0145】
当業者であれば、このような記憶媒体は、図13に示すプログラムが記憶され、装置と分離するように配信することで、ユーザーにプログラムを提供するリムーバブルメディア131に限定されないことを理解すべきである。リムーバブルメディア1311の例は、磁気ディスク(フレキシブルディスク(登録商標)を含む)、光ディスク(光ディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)及びデジタル汎用ディスク(DVD)を含む)、光磁気ディスク(ミニディスク(MD)(登録商標)を含む)、及び半導体メモリを含む。または、記憶媒体は、ROM1302、記憶部分1308に含まれるハードディスクなどであってもよく、プログラムが記憶されており、それらを含む装置とともにユーザーに配分される。
【0146】
本発明の装置、方法及びシステムにおいて、各部材又は各ステップは、分解及び/又は再組み合わせが可能である。これらの分解及び/又は再組み合わせも、本発明の等価方案と見なされるべきである。なお、上記の一連の処理の実行ステップは、説明順、時間順で実行されることができるが、必ずしも時間順で実行される必要がない。いくつかのステップは、並行、又は互いに独立に実行されてもよい。
【0147】
最後に、用語「含む」「包含」又はその他の任意の変形は、非排他的な包含を含むように意図され、それにより、一連の要素を含むプロセス、方法、品物又は機器は、それらの要素を含むだけでなく、明確に列挙されていない他の要素も含み、又は、このようなプロセス、方法、品物又は機器の固有の要素も含む。また、特に限定しない限り、語句「一つの…を含む」で限定された要素は、上記の要素を含むプロセス、方法、品物又は機器にさらに他の同じ要素が存在することを排除しない。
【0148】
以上は、図面を結合して本発明の実施例を詳細に説明したが、以上に説明された実施形態は、本発明を説明するためのものだけであり、本発明を制限するものではないと理解すべきである。当業者にとって、本発明の精神及び範囲から逸脱することがなく、上記の実施形態に対して、様々な修正及び変更が可能である。そのため、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲及びその等価物のみによって限定される。
【0149】
本技術は、以下のように実現され得る。
(1)無線通信のための送信電子機器であって、
前記送信電子機器は、前記送信電子機器と通信する受信電子機器にデータを送信し、
前記送信電子機器は、
前記送信電子機器と前記送信電子機器の所定の範囲内に位置する少なくとも1つの他の送信電子機器との間の少なくとも1つの第1の位置関係、及び前記送信電子機器と前記受信電子機器との間の第2の位置関係を特定し、
前記受信電子機器に対応する、前記受信電子機器が前記データを受信するために使用できる時間‐周波数リソースブロックからなるセットである候補リソースセットに関する情報を支援情報として受信し、
前記少なくとも1つの第1の位置関係、前記第2の位置関係、及び前記支援情報に基づいて、リソースプールから前記データを送信するための少なくとも1つの時間‐周波数リソースブロックを選択して最終的に利用可能なリソースセットを構成するように構成される処理回路を含む、送信電子機器。
(2)前記送信電子機器と前記少なくとも1つの他の送信電子機器のそれぞれとの間の距離は、前記送信電子機器と前記受信電子機器との間の距離よりも小さい、(1)に記載の送信電子機器。
(3)前記処理回路は、
前記少なくとも1つの他の送信電子機器の少なくとも一部における各他の送信電子機器に対して、前記各他の送信電子機器に対応する候補リソースセットと前記受信電子機器に対応する候補リソースセットとの共通集合を第1のセットに追加し、
前記第1のセットを前記最終的に利用可能なリソースセットの少なくとも一部とするように構成される、(2)に記載の送信電子機器。
(4)前記処理回路は、
前記送信電子機器に対応する候補リソースセットと前記受信電子機器に対応する候補リソースセットとの共通集合を第2のセットとし、
前記第1のセットと前記第2のセットとの和集合の少なくとも一部を前記最終的に利用可能なリソースセットとするように構成される、(3)に記載の送信電子機器。
(5)前記処理回路は、イベントトリガー方式で、前記受信電子機器に前記支援情報を報告するように要求するように構成される、(1)~(4)のいずれか1つに記載の送信電子機器。
(6)前記処理回路は、データ伝送のための制御情報に含まれる支援要求フィールドにより、前記要求を送信するように構成され、
前記支援要求フィールドは、前記要求に関する情報を含む、(5)に記載の送信電子機器。
(7)前記制御情報は、サイドリンク制御情報SCIであり、前記SCIは、制御チャネルで伝送される制御情報としての第1のステージSCIである、(6)に記載の送信電子機器。
(8)前記処理回路は、前記受信電子機器から受信した前記制御情報における支援要求フィールドに基づいて、前記受信電子機器から前記支援情報を受信するように構成される、(6)又は(7)に記載の送信電子機器。
(9)前記処理回路は、
前記少なくとも1つの他の送信電子機器及び前記受信電子機器から受信したデータ伝送のための制御情報に基づいて、前記少なくとも1つの第1の位置関係、及び前記第2の位置関係を特定するように構成され、
前記制御情報は、前記制御情報を送信する電子機器の物理的位置に関する情報を含む、(1)~(5)のいずれか1つに記載の送信電子機器。
(10)前記制御情報は、サイドリンク制御情報SCIであり、前記SCIは、制御チャネルで伝送される制御情報としての第1のステージSCI、又はデータチャネルで伝送される制御情報としての第2のステージSCIである、(9)に記載の送信電子機器。
(11)前記処理回路は、前記少なくとも1つの第1の位置関係、及び前記第2の位置関係を特定するように、前記少なくとも1つの他の送信電子機器及び前記受信電子機器から受信した基準信号の基準信号強度に基づいて、前記送信電子機器と前記少なくとも1つの他の送信電子機器のそれぞれとの間の距離、及び前記送信電子機器と前記受信電子機器との間の距離を特定するように構成される、(1)~(8)のいずれか1つに記載の送信電子機器。
(12)前記処理回路は、前記最終的に利用可能なリソースセットが空である場合に、前記送信電子機器に対応する候補リソースセットを前記最終的に利用可能なリソースセットとするように構成される、(4)に記載の送信電子機器。
(13)前記処理回路は、サイドリンクリソース選択モード2のシナリオにおいて、前記最終的に利用可能なリソースセットを選択するように構成される、(1)~(12)のいずれか1つに記載の送信電子機器。
(14)無線通信のための受信電子機器であって、
前記受信電子機器は、前記受信電子機器と通信する送信電子機器からデータを受信し、
前記受信電子機器は、
前記受信電子機器に対応する、前記受信電子機器が前記データを受信するために使用できる時間‐周波数リソースブロックからなるセットである候補リソースセットに関する情報を、支援情報として前記送信電子機器に報告し、
前記受信電子機器と前記送信電子機器との間の位置関係に関する位置関係情報を前記送信電子機器に送信し、前記送信電子機器と協力して、前記支援情報及び前記位置関係情報に基づいてリソースプールから前記データを送信するための少なくとも1つの時間‐周波数リソースブロックを選択するように構成される処理回路を含む、受信電子機器。
(15)前記処理回路は、前記送信電子機器がイベントトリガー方式で送信した要求に応答して、前記支援情報を報告するように構成される、(14)に記載の受信電子機器。
(16)前記処理回路は、データ伝送のための制御情報に含まれる支援要求フィールドに基づいて、前記支援情報を報告するように構成され、
前記支援要求フィールドは、前記要求に関する情報を含む、(15)に記載の受信電子機器。
(17)前記制御情報は、サイドリンク制御情報SCIであり、前記SCIは、制御チャネルで伝送される制御情報としての第1のステージSCIである、(16)に記載の受信電子機器。
(18)前記処理回路は、前記候補リソースセットにおける一部の時間‐周波数リソースブロックを物理サイドリンク共有チャネルPSSCHとして前記支援情報を伝送するように構成される、(15)~(17)のいずれか1つに記載の受信電子機器。
(19)前記処理回路は、データ伝送のための制御情報に、前記受信電子機器の物理的位置に関する情報が前記位置関係情報として含まれるように構成される、(14)~(15)のいずれか1つに記載の受信電子機器。
(20)前記制御情報は、サイドリンク制御情報SCIであり、前記SCIは、制御チャネルで伝送される制御情報としての第1のステージSCI、又はデータチャネルで伝送される制御情報としての第2のステージSCIである、(19)に記載の受信電子機器。
(21)前記処理回路は、無線リソース制御RRCシグナリングによって、前記受信電子機器の物理的位置に関する情報を前記位置関係情報として送信するように構成される、(14)~(18)のいずれか1つに記載の受信電子機器。
(22)前記処理回路は、前記送信電子機器に基準信号を送信して、前記送信電子機器が測定された基準信号強度を前記位置関係情報とするように構成される、(14)~(18)のいずれか1つに記載の受信電子機器。
(23)前記処理回路は、サイドリンクリソース選択モード2のシナリオにおいて、前記送信電子機器と協力して前記少なくとも1つの時間‐周波数リソースブロックを選択するように構成される、(14)~(22)のいずれか1つに記載の受信電子機器。
(24)送信電子機器と通信する受信電子機器にデータを送信する送信電子機器によって実行される、無線通信のための方法であって、
前記送信電子機器と前記送信電子機器の所定の範囲内に位置する少なくとも1つの他の送信電子機器との間の少なくとも1つの第1の位置関係、及び前記送信電子機器と前記受信電子機器との間の第2の位置関係を特定することと、
前記受信電子機器に対応する、前記受信電子機器が前記データを受信するために使用できる時間‐周波数リソースブロックからなるセットである候補リソースセットに関する情報を支援情報として受信することと、
前記少なくとも1つの第1の位置関係、前記第2の位置関係、及び前記支援情報に基づいて、リソースプールから前記データを送信するための少なくとも1つの時間‐周波数リソースブロックを選択して最終的に利用可能なリソースセットを構成することとを含む方法。
(25)受信電子機器と通信する送信電子機器からデータを受信する受信電子機器によって実行される、無線通信のための方法であって、
前記受信電子機器に対応する、前記受信電子機器が前記データを受信するために使用できる時間‐周波数リソースブロックからなるセットである候補リソースセットに関する情報を支援情報として前記送信電子機器に報告することと、
前記受信電子機器と前記送信電子機器との間の位置関係に関する位置関係情報を前記送信電子機器に送信し、前記送信電子機器と協力して前記支援情報及び前記位置関係情報に基づいてリソースプールから前記データを送信するための少なくとも1つの時間‐周波数リソースブロックを選択することとを含む方法。
(26)実行される場合に(24)又は(25)に記載の無線通信のための方法を実行させるコンピュータ実行可能な命令が記憶されている、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
【手続補正書】
【提出日】2023-06-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信システムにおけるユーザー機器側に使用される電子機器であって、
リソース感知を行って、リソース感知結果を取得し、
第1の電子機器から当該第1の電子機器の候補リソースセットの情報を受信し、他のユーザー機器の候補リソースセットは、当該他のユーザー機器が予約されたリソースを除外した後の残りのリソースのセットであり、前記予約されたリソースは、RSRP強度が閾値よりも大きいリソースに対応し、
前記リソース感知結果に基づいて、前記第1の電子機器が提供する候補リソースセットから、サイドリンク伝送のためのリソースを選択するように構成される処理回路を含む、電子機器。
【請求項2】
前記処理回路は、さらに、サイドリンク制御情報SCIにおける支援フィールドを対応する数値に設置して、前記第1の電子機器に前記候補リソースセットに関する情報の支援要求を送信するように構成される、請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記支援フィールドは、SCIにおける予約ビットによってキャリーされる、請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記SCIは、制御チャネルで伝送される制御情報としての第1のステージSCIである、請求項2に記載の電子機器。
【請求項5】
前記処理回路は、さらに、
前記第1の電子機器からSCIを受信し、
当該SCIに含まれる支援フィールドに応じて、前記第1の電子機器が前記候補リソースセット情報を提供して支援するかどうかを特定するように構成される、請求項1に記載の電子機器。
【請求項6】
前記処理回路は、さらに、前記第1の電子機器が前記候補リソースセット情報を提供して支援する場合に、前記第1の電子機器に対応する候補リソースセットに関する情報を受信するように構成される、請求項5に記載の電子機器。
【請求項7】
前記処理回路は、前記リソース感知結果に応じて、前記第1の電子機器が提供する前記第1の電子機器の候補リソースセットから当該電子機器が感知した予約されたリソースを除外して、サイドリンク伝送のためのリソースを選択するように構成される、請求項1に記載の電子機器。
【請求項8】
前記電子機器と前記第1の電子機器との間の距離は、所定の条件を満たす、請求項1に記載の電子機器。
【請求項9】
前記処理回路は、さらに、選択されたリソースを用いて第2の電子機器とサイドリンク通信を行うように構成される、請求項1に記載の電子機器。
【請求項10】
前記第1の電子機器は、別のユーザー機器に対応する、又は、
前記電子機器は、車両に対応する、請求項1に記載の電子機器。
【請求項11】
無線通信システムにおけるユーザー機器側の電子機器によって実行される方法であって、
リソース感知を行って、リソース感知結果を取得することと、
第1の電子機器から当該第1の電子機器の候補リソースセットの情報を受信し、他のユーザー機器の候補リソースセットは、当該他のユーザー機器が予約されたリソースを除外した後の残りのリソースのセットであり、前記予約されたリソースは、RSRP強度が閾値よりも大きいリソースに対応することと、
前記リソース感知結果に基づいて、前記第1の電子機器が提供する候補リソースセットから、サイドリンク伝送のためのリソースを選択することとを含む、方法。
【請求項12】
サイドリンク制御情報SCIにおける支援フィールドを対応する数値に設置して、前記第1の電子機器に前記候補リソースセットに関する情報の支援要求を送信することをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記支援フィールドは、SCIにおける予約ビットによってキャリーされる、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記SCIは、制御チャネルで伝送される制御情報としての第1のステージSCIである、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記第1の電子機器からSCIを受信することと、
当該SCIに含まれる支援フィールドに応じて、前記第1の電子機器が前記候補リソースセット情報を提供して支援するかどうかを特定することとをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記第1の電子機器が前記候補リソースセット情報を提供して支援する場合に、前記第1の電子機器に対応する候補リソースセットに関する情報を受信することをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記リソース感知結果に応じて、前記第1の電子機器が提供する前記第1の電子機器の候補リソースセットから当該電子機器が感知した予約されたリソースを除外して、サイドリンク伝送のためのリソースを選択することを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項18】
前記電子機器と前記第1の電子機器との間の距離は、所定の条件を満たす、請求項11に記載の方法。
【請求項19】
選択されたリソースを用いて第2の電子機器とサイドリンク通信を行うことをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項20】
前記第1の電子機器は、別のユーザー機器に対応する、又は、
前記電子機器は、車両に対応する、請求項11に記載の方法。
【国際調査報告】