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特表2023-546136タイムラプス撮影装置及びその撮影方法
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  • 特表-タイムラプス撮影装置及びその撮影方法 図1
  • 特表-タイムラプス撮影装置及びその撮影方法 図2
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  • 特表-タイムラプス撮影装置及びその撮影方法 図4
  • 特表-タイムラプス撮影装置及びその撮影方法 図5
  • 特表-タイムラプス撮影装置及びその撮影方法 図6
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-01
(54)【発明の名称】タイムラプス撮影装置及びその撮影方法
(51)【国際特許分類】
   F16M 11/12 20060101AFI20231025BHJP
【FI】
F16M11/12 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023523082
(86)(22)【出願日】2020-12-07
(85)【翻訳文提出日】2023-05-30
(86)【国際出願番号】 CN2020134169
(87)【国際公開番号】W WO2022077739
(87)【国際公開日】2022-04-21
(31)【優先権主張番号】202011094279.6
(32)【優先日】2020-10-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516373650
【氏名又は名称】ナントン シュミット オプト-エレクトリカル テクノロジー カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】スン、ユーフェン
(72)【発明者】
【氏名】リー、ダミン
(72)【発明者】
【氏名】シュ、シューフェン
(57)【要約】
タイムラプス撮影装置は、架台(1)、雲台(2)、支持板(3)及びホルダー(4)を含む。架台(1)の上端には雲台(2)が回転可能に装着され、雲台(2)の一側には旋回座が回転可能に駆動装着される。支持板(3)の一端は旋回座に固定され、ホルダー(4)は回転軸(6)を介して支持板(3)の他端に回転可能に装着される。旋回座の外周には定滑車(5)が取り付けられる。回転軸(6)の一端は支持板(3)を貫通して動滑車(7)に装着され、定滑車(5)はベルト(10)を介して動滑車(7)に接続される。メリットは以下の通りである。操作簡単で習いやすいとともに、従来のタイムラプス撮影装置の機能に加え、画面の上下変位及び回転機能を追加しており、体積が小さく、携帯しやすくなる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
架台、雲台、支持板及びホルダーを含み、
架台の上端には、雲台が回転可能に装着され、
雲台の一側には、旋回座が回転駆動可能に装着され、
支持板の一端は、旋回座に固定され、
ホルダーは、回転軸を介して支持板の他端に回転可能に装着され、
旋回座の外周には、定滑車が設けられ、当該定滑車は、雲台の一側に固定され、
回転軸の一端は、支持板を貫通しており、当該一端に動滑車が装着され、
定滑車は、ベルトを介して動滑車に接続される
ことを特徴とするタイムラプス撮影装置。
【請求項2】
前記架台は、三角架台であり、
前記定滑車及び動滑車は、いずれも歯車または摩擦滑車であり、
定滑車は、中空構造に構成され、
旋回座の前端は、定滑車を貫通しており、
定滑車は、旋回座の駆動回転軸と同心になるように構成される
ことを特徴とする請求項1に記載のタイムラプス撮影装置。
【請求項3】
前記旋回座の外側には、スライド溝が設けられ、
スライド溝は、その内部の二つの側壁が内側に傾斜しており、スライド溝の口部が先細り状に形成され、
前記支持板は、板状をなし、両側が斜面に形成され、
支持板の斜面の傾斜角度は、スライド溝の側壁の傾斜角度と同様であり、
支持板は、スライド溝内にスライド可能に装着され、
スライド溝の一側には、ねじ穴が開口され、
ねじ穴内には、締結用ねじが装着され、
締結用ねじがねじ穴に螺入することによって、支持板が締め付けられる
ことを特徴とする請求項1に記載のタイムラプス撮影装置。
【請求項4】
前記定滑車の歯数または直径は、動滑車の歯数または直径よりも大きい
ことを特徴とする請求項1に記載のタイムラプス撮影装置。
【請求項5】
前記定滑車の歯数または直径は、動滑車の歯数または直径よりも小さい
ことを特徴とする請求項1に記載のタイムラプス撮影装置。
【請求項6】
前記定滑車の歯数または直径は、動滑車の歯数または直径と等しいことを特徴とする請求項1に記載のタイムラプス撮影装置。
【請求項7】
前記ホルダーは、U字型座、横板及び把持座を含み、
U字型座の底端は、回転軸の他端の端部に装着され、
横板の一端は、ボルト及び締結用ナットを介してU字型座の内部に回転調節可能に固定され、
挟持台は、横板の他端の上面に装着される
ことを特徴とする請求項1に記載のタイムラプス撮影装置。
【請求項8】
前記U字型座の底端の一側の中央部には、角形溝が設けられ、
横板の端部には、角形溝内に配置可能な位置制限ブロックが設けられる
ことを特徴とする請求項7に記載のタイムラプス撮影装置。
【請求項9】
請求項1から請求項7のうちいずれか一項に記載のタイムラプス撮影装置を用いるタイムラプス撮影方法であって、
まず、スマート撮影設備をホルダーの上面に装着し、雲台が旋回座を制御して同旋回座を回転させ、これに連れて支持板を同期に回転させ、
支持板における動滑車は、ベルトまたはタイミングベルトを介して雲台における定滑車と伝動協働関係を形成し、動滑車が自転するとともに定滑車の周りを公転し、
定滑車と動滑車との歯数または直径寸法を異ならせることによって、スマート撮影設備と雲台との回転角度を異ならせることが可能であり、
雲台の下端は、架台の上端において旋回座の回転動作に協働して回転可能である
ことを特徴とするタイムラプス撮影方法。
【請求項10】
前記スマート撮影設備は、携帯電話、タブレットまたはタイムラプスカメラのうちの一つである
ことを特徴とする請求項9に記載のタイムラプス撮影方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮影技術分野に関し、具体的にはタイムラプス撮影装置及びその撮影方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のスライドレール式のタイムラプス装置は、撮影中において左右にしか移動できないため、撮影された画面において左右変位がしか表現できず、近景の場合は変位量が分かるが、遠景の場合は変位効果が分かりにくい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、上記技術課題を解決するためのタイムラプス撮影装置及びその撮影方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
タイムラプス撮影装置は、架台、雲台、支持板及びホルダーを含み、架台の上端には、雲台が回転可能に装着され、雲台の一側には、旋回座が回転駆動可能に装着され、支持板の一端は、旋回座に固定され、ホルダーは、回転軸を介して支持板の他端に回転可能に装着され、旋回座の外周には、定滑車が設けられ、当該定滑車は、雲台の一側に固定され、回転軸の一端は、支持板を貫通しており、当該一端に動滑車が装着され、定滑車は、ベルトを介して動滑車に接続される。
【0005】
前記架台は、三角架台であり、前記定滑車及び動滑車は、いずれも歯車または摩擦滑車であり、定滑車は、中空構造に構成され、旋回座の前端は、定滑車を貫通しており、定滑車は、旋回座の駆動回転軸と同心になるように構成される。
【0006】
前記旋回座の外側には、スライド溝が設けられ、スライド溝は、その内部の二つの側壁が内側に傾斜しており、スライド溝の口部が先細り状に形成され、前記支持板は、板状をなし、両側が斜面に形成され、支持板の斜面の傾斜角度は、スライド溝の側壁の傾斜角度と同様であり、支持板は、スライド溝内にスライド可能に装着され、スライド溝の一側には、ねじ穴が開口され、ねじ穴内には、締結用ねじが装着され、締結用ねじがねじ穴に螺入することによって、支持板が締め付けられる。
【0007】
前記定滑車の歯数または直径は、動滑車の歯数または直径よりも大きい。
【0008】
前記定滑車の歯数または直径は、動滑車の歯数または直径よりも小さい。
【0009】
前記定滑車の歯数または直径は、動滑車の歯数または直径と等しい。
【0010】
前記ホルダーは、U字型座、横板及び把持座を含み、U字型座の底端は、回転軸の他端の端部に装着され、横板の一端は、ボルト及び締結用ナットを介してU字型座の内部に回転調節可能に固定され、挟持台は、横板の他端の上面に装着される。前記U字型座の底端の一側の中央部には、角形溝が設けられ、横板の端部には、角形溝内に配置可能な位置制限ブロックが設けられる。前記タイムラプス撮影装置を用いるタイムラプス撮影方法は以下のステップを含む。まず、スマート撮影設備をホルダーの上面に装着し、雲台が旋回座を制御して同旋回座を回転させ、これに連れて支持板を同期に回転させる。
【0011】
支持板における動滑車は、ベルトまたはタイミングベルトを介して雲台における定滑車と伝動協働関係を形成し、動滑車が自転するとともに定滑車の周りを公転する。
【0012】
定滑車と動滑車との歯数または直径寸法を異ならせることによって、スマート撮影設備と雲台との回転角度を異ならせることが可能である。
【0013】
雲台の下端は、架台の上端において旋回座の回転動作に協働して回転できる。
【0014】
前記スマート撮影設備は、携帯電話、タブレットのうちの一つである。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、以下の利点を有する。
【0016】
1、本装置は、支持板を左側から右側に移動させることだけで、従来のタイムラプス時の支持板の水平移動による視学的収差を実現できる。
【0017】
2、支持板が回転することで、スマート撮影設備は上下方向において位置変化が発生し、カメラの撮影対象に対して高さ方向の視学的収差を付与でき、画像の移動効果がさらに豊かになる。
【0018】
3、回転軸にはそれと連動する動滑車が設けられ、動滑車は、タイミングベルトを介して定滑車に接続される。旋回座は、支持板を介して動滑車を駆動させて公転させるとともに、定滑車は雲台に固定されて動かず、動滑車はタイミングベルトにおいて自転できる。スマート撮影設備は、正立面撮影を行い、直径の寸法または歯車歯数の相違によって速度差を生じさせることで、スマート撮影設備が回転時に水平方向に対して徐々に軽微に傾くようになり、スピンの視学的収差の効果が生じる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の概略図一である。
図2】本発明の概略図二である。
図3】本発明の概略図三である。
図4】本発明のホルダーの局部を示す概略断面図である。
図5】本発明の旋回座の局部概略図である。
図6】本発明のホルダーの局部概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1-6を参照すると、タイムラプス撮影装置は、架台1、雲台2、支持板3及びホルダー4を含む。架台1の上端には、雲台2が回転可能に装着されている。雲台2の一側には、旋回座が回転可能に装着されている。支持板3の一端は、旋回座に固定されている。ホルダー4は、回転軸6を介して支持板3の他端に回転可能に装着されている。旋回座の外周に定滑車5が設けられている。定滑車5は、雲台2の一側に固定されている。回転軸6の一端は、支持板3を貫通しており、当該一端に動滑車7が装着されている。定滑車5は、ベルト10を介して動滑車7に接続されている。
【0021】
上記架台1は、三角架台である。上記定滑車5及び動滑車7は、いずれも歯車または摩擦滑車である。定滑車5は、中空構造に構成されている。旋回座の前端は、定滑車5を貫通している。定滑車5は、旋回座の駆動回転軸と同心となるように構成されている。
【0022】
上記旋回座の外側には、スライド溝8が設けられている。スライド溝8は、その内部の二つの側壁が内側に傾斜しており、口部が先細り状に形成されている。上記支持板3は、板状をなし、両側が斜面に形成されている。支持板3の斜面の傾斜角度は、スライド溝8の側壁の傾斜角度と同じである。支持板3は、スライド溝8内にスライド可能に装着されている。スライド溝8の一側には、ねじ穴が開口されており、ねじ穴内には、締結用ねじ81が装着されている。締結用ねじ81がねじ穴に螺入することによって、支持板3が締め付けられている。支持板3は、スライド溝8内にスライド調節されることによって、ベルト10のテンションを調節できる。スライド溝8が傾斜した設計は、支持板3の係止に有利である。
【0023】
定滑車5の歯数または直径は、動滑車7の歯数または直径よりも大きくてもよい。定滑車5の歯数または直径は、動滑車7の歯数または直径よりも小さくてもよい。歯数または直径が異なる場合、所定変位の垂直回転が生じると、携帯電話による撮影が所定の角度に傾斜するダイナミック(視学的収差)を実現できる。図1図2の二つの図に示すように、携帯電話を左側から右側に回転させる場合、定滑車は雲台に固定されて動かないが、動滑車はタイミングベルトによって自転する。歯数または直径が異なるため、速度差が発生し、携帯電話の角度が変化する(遅れまたは前倒し)。そうすると、撮影角度が必ず変化し、ダイナミックに傾斜する視学的収差を生じる。
【0024】
定滑車5の歯数または直径は、動滑車7の歯数または直径に等しくてもよい。歯数または直径が同じである場合、傾斜の效果がなく、携帯電話を初期把持状態のままで保持できる。
【0025】
上記ホルダー4は、U字型座41、横板42及び挟持台43を含む。U字型座41の底端は、回転軸6の他端の端部に装着されている。横板42の一端は、ボルト及び締結用ナットを介してU字型座41の内部に回転調節可能に固定されている。挟持台43は、横板42の他端の上面に装着されている。上記U字型座41の底端の一側の中央部には、角形溝45が設けられている。横板42の端部には、角形溝45内に配置された位置制限ブロック44が設けられている。横板42は、U字型座41内に回転調節されることによって、携帯電話の撮影角度を変更し、撮影ニーズを満足することができる。位置制限ブロック44及び角形溝は、横板42の過度調節を防ぐように構成されている。
【0026】
タイムラプス撮影方法は、上記タイムラプス撮影装置を用いて撮影する方法である。
【0027】
まず、スマート撮影設備をホルダーの上面に装着し、雲台が旋回座を制御して同旋回座を回転させ、これに連れて支持板を同期に回転させる。支持板における動滑車は、ベルトまたはタイミングベルトを介して雲台における定滑車と伝動協働関係を形成し、動滑車が自転するとともに定滑車の周りを公転する。定滑車と動滑車との歯数または直径寸法を異ならせることによって、スマート撮影設備と雲台との回転角度を異ならせることが可能である。雲台の下端は、架台の上端において旋回座の回転動作に協働して回転可能である。上記スマート撮影設備9は、携帯電話、タブレットのうちの一つである。
【0028】
雲台2は、ハウジング、内蔵電源、制御モジュール、水平回転駆動機構及び垂直回転駆動機構を備えている。内蔵電源、制御モジュール、水平回転駆動機構及び垂直回転駆動機構は、ハウジング内に配置されている。雲台2は、外部電源に接続されてもよい。制御モジュールは、ハウジングの上面に位置する電気接続ポートを有する。制御モジュール、水平回転駆動機構及び垂直回転駆動機構は、内蔵電源または外部電源によって電源が供給される。制御モジュールは、ハウジングの上面に位置する電源起動スイッチを備えている。水平回転駆動機構は、下端が架台1の上面に駆動可能に接続されている。垂直回転駆動機構は、外側の出力端が旋回座の後端に接続されている。制御モジュールは、外部の携帯電話またはコンピュータと無線信号を介して通信できる。携帯電話またはコンピュータが雲台2をリモート制御し、雲台2を水平回転及び/または垂直回転させることによって、撮影用の携帯電話などの設備を駆動してタイムラプス撮影を行う。垂直回転は、携帯電話を下方から上方へ垂直回転させることで上下方向での変位を実現するとともに、左側から右側へ半周回転させることで左右方向での変位を実現することができる。垂直回転の際に、定滑車5と動滑車7との歯数または直径寸法が異なる場合、携帯電話は、左から右へ移動すると必ず所定の角度で傾斜するため、傾斜效果のある写真を撮影できる。それとともに、水平回転は携帯電話全体を駆動して回転させるため、撮影の動態範囲がさらに広くなり、変位がより明らかになる。本装置は、垂直回転動作の際に、携帯電話を左側から右側へ回転させ、さらに右側から左側に逆方向へ回転させるとの動作を繰り返すことで、撮影画面において振動の効果を実現できる。水平回転についても、同じように往復動作を繰り返し、上記左右往復に合わせることで、画面の振動感がさらによくなり、撮影範囲がさらに広くなる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】