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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-01
(54)【発明の名称】縁部結合のための光相互接続
(51)【国際特許分類】
   G02B 6/30 20060101AFI20231025BHJP
   G02B 6/125 20060101ALI20231025BHJP
   G02B 6/122 20060101ALI20231025BHJP
【FI】
G02B6/30
G02B6/125
G02B6/122
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023524076
(86)(22)【出願日】2021-09-21
(85)【翻訳文提出日】2023-04-19
(86)【国際出願番号】 IB2021058599
(87)【国際公開番号】W WO2022084767
(87)【国際公開日】2022-04-28
(31)【優先権主張番号】63/093,984
(32)【優先日】2020-10-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】505005049
【氏名又は名称】スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100130339
【弁理士】
【氏名又は名称】藤井 憲
(74)【代理人】
【識別番号】100135909
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 和歌子
(74)【代理人】
【識別番号】100133042
【弁理士】
【氏名又は名称】佃 誠玄
(74)【代理人】
【識別番号】100171701
【弁理士】
【氏名又は名称】浅村 敬一
(72)【発明者】
【氏名】ハーセ,マイケル エー.
(72)【発明者】
【氏名】スティガル,デイビッド ビー.
【テーマコード(参考)】
2H137
2H147
【Fターム(参考)】
2H137AB08
2H137BA15
2H137BA31
2H137BC52
2H137BC73
2H137BC76
2H137CA12A
2H137CA12B
2H137CA15E
2H137CA34
2H137CA51
2H137CA62
2H137CC01
2H137DB08
2H137DB09
2H137HA01
2H147BD02
2H147BD10
2H147BD20
2H147CA05
2H147CA15
2H147CA27
2H147CA28
2H147CA30
2H147CB01
2H147CC02
2H147CC03
2H147CC12
2H147CD02
2H147GA26
(57)【要約】
光学アセンブリが、複数の光導波路を有する基板と、基板に組み付けられた単一光学アレイと、を含む。単一光学アレイは、基板に取り付けられた支持部分と、各光導波路の第1の導波路端部に面した入力面と、方向転換面と、出力面と、を含む。各光導波路について、入力面は、光導波路を通って伝搬して光導波路の第1の導波路端部から放出された中心光線を受光し、透過するように構成されており、方向転換面は、第1の方向に沿って入力面によって透過された中心光線を受光し、受光した中心光線を第1の方向とは異なる第2の方向に沿って方向転換するように構成されており、方向転換された中心光線は、出力面を通って出力中心光線として光学アレイを出ていく。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
各光導波路が第1の導波路端部を有する複数の光導波路を含む基板と、
前記基板に組み付けられた単一光学アレイと、
を備える光学アセンブリであって、前記単一光学アレイが、
前記基板に取り付けられて、前記基板の主上面の少なくとも一部分を覆う支持部分と、
各光導波路の前記第1の導波路端部に面した入力面と、
方向転換面と、
出力面と、を備え、前記複数の光導波路の各光導波路について、前記入力面が、前記光導波路を通って伝搬して前記光導波路の前記第1の導波路端部から放出された中心光線を受光し、透過するように構成されており、前記方向転換面が、第1の方向に沿って前記入力面によって透過された前記中心光線を受光し、前記受光した中心光線を前記第1の方向とは異なる第2の方向に沿って方向転換するように構成されており、前記方向転換された中心光線が、前記出力面を通って出力中心光線として前記光学アレイを出ていく、
光学アセンブリ。
【請求項2】
前記支持部分が、前記複数の光導波路の少なくとも1本の光導波路の少なくとも一部分を覆っている、請求項1に記載の光学アセンブリ。
【請求項3】
前記支持部分が、前記複数の光導波路の各光導波路の少なくとも一部分を覆っている、請求項1に記載の光学アセンブリ。
【請求項4】
前記光学アレイの前記支持部分によって覆われた前記基板の前記主上面の前記一部分が、前記複数の光導波路の横側部にある、請求項1に記載の光学アセンブリ。
【請求項5】
前記支持部分が、前記複数の光導波路の前記光導波路を覆われないままにする、請求項1に記載の光学アセンブリ。
【請求項6】
前記複数の光導波路の前記光導波路のうちの少なくとも1本が、前記基板の前記主上面から突出したリッジ導波路であり、前記光学アレイの前記支持部分が、前記光導波路のうちの前記少なくとも1本の少なくとも一部分を内部に受容する少なくとも1本の溝を含む、請求項1に記載の光学アセンブリ。
【請求項7】
前記基板が、前記基板の厚さ方向に沿って前記基板の主表面から延びた副表面を含み、前記光導波路の前記第1の導波路端部が、前記光導波路の長さに沿って前記副表面から後方へオフセットしている、請求項1に記載の光学アセンブリ。
【請求項8】
前記基板が、前記基板の厚さ方向に沿って前記基板の主表面から延びた副表面を含み、前記光学アレイが、前記基板の前記副表面に近接し、かつ、面して配置された停止面を含み、前記光学アレイの前記停止面と前記入力面とが、前記光導波路の長さに沿って互いに対してオフセットしている、請求項1に記載の光学アセンブリ。
【請求項9】
前記光学アレイの前記停止面と前記入力面との間の前記オフセットが、前記光学アレイの肩部分を画定しており、前記基板の前記副表面が、前記光学アレイの前記肩部分を受容して支持する切り欠きを前記副表面内に画定している、請求項8に記載の光学アセンブリ。
【請求項10】
前記光導波路の前記第1の導波路端部及び前記光学アレイの前記入力面が、光学材料が実質的に充填されるように構成されたリザーバをそれらの間に画定している、請求項8に記載の光学アセンブリ。
【請求項11】
前記支持部分、及び前記支持部分によって覆われた前記基板の前記主上面が、前記複数の光導波路の前記光導波路にわたって横方向に延びた間隙を前記支持部分間に画定している、請求項1に記載の光学アセンブリ。
【請求項12】
前記支持部分が、前記支持部分の底面から延びた対向する対の肩部を含み、前記肩部が、凹状部分を前記肩部間に画定しており、各肩部が、前記複数の導波路の対応する横側部で前記基板の前記主上面上に載っている、請求項1に記載の光学アセンブリ。
【請求項13】
前記基板が、
反対向きの第1の主表面及び第2の主表面と、最外副表面であって、前記第1の主表面と前記第2の主表面とを接続しており、かつ、前記基板の最外周を画定している、最外副表面と、
前記最外周内に、前記最外周から離れて配置された内側副表面であって、各光導波路の前記第1の導波路端部が、前記内側副表面に配置されている、内側副表面と、
を含む、請求項1に記載の光学アセンブリ。
【請求項14】
前記基板が、前記第1の主表面内の凹部を画定しており、前記凹部が、前記内側副表面を含み、前記光学アレイの前記入力面の少なくとも一部分が、前記第1の導波路端部及び前記内側副表面に近接し、かつ、面して前記凹部内に配置されている、請求項13に記載の光学アセンブリ。
【請求項15】
前記凹部が、前記基板の厚さ全体にわたって延びており、前記第1の主表面と前記第2の主表面とを接続している貫通凹部である、請求項14に記載の光学アセンブリ。
【請求項16】
前記内側副表面と前記光学アレイの前記入力面とが互いに実質的に平行である、請求項13に記載の光学アセンブリ。
【請求項17】
前記基板が、反対向きの第1の主表面及び第2の主表面と、最外副表面であって、前記第1の主表面と前記第2の主表面とを接続しており、かつ、前記基板の最外周を画定している、最外副表面と、を含み、各光導波路の前記第1の導波路端部が、前記最外副表面に配置されており、前記光学アレイの前記入力面の少なくとも一部分が、前記第1の導波路端部及び前記最外副表面に近接し、かつ、面して配置されている、請求項1に記載の光学アセンブリ。
【請求項18】
前記最外副表面と前記光学アレイの前記入力面とが互いに実質的に平行である、請求項17に記載の光学アセンブリ。
【請求項19】
前記光学アレイの前記支持部分によって覆われた前記基板の前記上面の前記少なくとも一部分が前記複数の光導波路の少なくとも一部分を含む、請求項1に記載の光学アセンブリ。
【請求項20】
前記方向転換面が、前記入力面から受光した前記中心光線を内部全反射によって方向転換する、請求項1に記載の光学アセンブリ。
【請求項21】
約450nm~約2000nmの少なくとも1つの波長に対して、前記光学アレイが約1.4~約2.3の屈折率を有する、請求項1に記載の光学アセンブリ。
【請求項22】
前記光学アレイが、ポリマー、セラミック、ガラス、アルミナ、溶融シリカ、チタニア、及びジルコニアのうちの1種以上を含む、請求項1に記載の光学アセンブリ。
【請求項23】
前記基板が、前記基板の厚さ方向に沿って前記基板の前記主上面の第1の縁部から下方へ延びた副側面を含み、前記基板が、前記第1の縁部に切り欠きを画定しており、前記切り欠きが、前記主上面の開放上部と、前記副側面の開放側部と、前記副表面から後方へオフセットして、前記副表面と傾斜角度をなす後壁と、を有し、前記複数の光導波路の少なくとも1本の光導波路の前記第1の導波路端部が、前記切り欠きの前記後壁に配置されている、請求項1に記載の光学アセンブリ。
【請求項24】
前記少なくとも1本の光導波路が、前記少なくとも1本の光導波路内を前記少なくとも1本の光導波路に沿って伝搬する中心光線の伝搬方向を変更する少なくとも1つの湾曲部を含む、請求項23に記載の光学アセンブリ。
【請求項25】
前記少なくとも1本の光導波路によって放出された中心光線が、前記基板の前記副側面と実質的に垂直な方向に沿って伝搬する、請求項23に記載の光学アセンブリ。
【請求項26】
凹部を内部に画定している基板であって、前記凹部が、光学アレイの少なくとも一部分を前記凹部内に受容し、かつ、前記光学アレイの前記少なくとも一部分に恒久的に接合するように構成されており、
少なくとも1本の光導波路が、前記基板上又は前記基板内に形成されて、前記凹部において終端している、
基板。
【請求項27】
前記凹部が、前記基板の最外周内にあり、前記最外周から離れている、請求項26に記載の基板。
【請求項28】
最外副表面に開放側部を有するように、前記凹部が、前記基板の前記最外副表面まで延びている、請求項26に記載の基板。
【請求項29】
前記少なくとも1本の光導波路が、複数の光導波路を含む、請求項26に記載の基板。
【請求項30】
前記凹部が、前記基板の反対向きの上部主表面と底部主表面とを接続している貫通凹部である、請求項26に記載の基板。
【請求項31】
基板であって、反対向きの主表面と、前記基板の厚さの少なくとも一部分に沿って延びた副表面と、を含む、基板と、
前記基板上又は前記基板内に一体形成されて、前記副表面で終端する少なくとも1本の第1の光導波路と、
互いに、かつ、前記基板に組み付けられた単一光学アレイ及び単一光フェルールと、を備える、光学アセンブリであって、前記光学アレイ及び前記光フェルールの各々が、入力方向に沿って前記光学アレイ及び前記光フェルールの入力面から光導波路によって放出された中心光線を受光し、異なる出力方向に沿って前記光学アレイ及び前記光フェルールの出力面を通して、前記受光した中心光線を透過するように構成されており、前記光学アレイの前記入力面の少なくとも一部分が、前記副表面に近接し、かつ、面して配置されており、前記光学アレイ及び前記光フェルールが、組み合わされて、前記少なくとも1本の第1の光導波路から光を受光し、前記受光した光を、前記光フェルールに取り付けられた第2の光導波路へ透過するように構成されている、
光学アセンブリ。
【請求項32】
前記光学アレイが、前記基板に恒久的に組み付けられており、前記光フェルールが、前記光学アレイに取り外し可能に組み付けられている、請求項31に記載の光学アセンブリ。
【請求項33】
主表面と、副表面であって、前記主表面と交わっている、副表面とを含む基板と、
前記基板上又は前記基板内に一体形成され、前記副表面に第1の導波路端部を有する少なくとも1本の第1の光導波路と、
前記主表面に取り付けられた単一光学アレイと、
前記光学アレイに組み付けられた単一光フェルールと、
前記光フェルールに取り付けられた第2の導波路端部を含む少なくとも1本の第2の光導波路と、
を備える光学アセンブリであって、
前記光学アセンブリが、前記光学アレイ及び前記光フェルールを通して前記第1の導波路端部と前記第2の導波路端部との間で光を伝達するように構成されている、
光学アセンブリ。
【請求項34】
前記光フェルールが、前記光学アレイに取り外し可能に組み付けられている、請求項33に記載の光学アセンブリ。
【請求項35】
基板上又は前記基板内に一体形成されて、前記基板の副表面で終端した少なくとも1本の第1の光導波路と、光フェルールに取り付けられた少なくとも1本の第2の光導波路との間で光を伝達するための単一光学アレイであって、
支持面と、
入力面と、
光方向転換面と、
出力面と、
を備え、
前記単一光学アレイが、前記支持面が前記基板の主表面の少なくとも一部分上に配置されて、前記少なくとも一部分を覆うよう、前記基板及び前記光フェルールに組み付けられたとき、前記入力面が、前記少なくとも1本の第1の光導波路の第1の導波路端部に面し、前記出力面が、前記光フェルールの入力面に面し、前記少なくとも1本の第1の光導波路によって放出された中心光線が、前記入力面を通って前記単一光学アレイに入り、前記光方向転換面によって方向転換されることによって方向を変更され、前記出力面を通って前記単一光学アレイを出た後に、前記少なくとも1本の第2の光導波路に結合する、
単一光学アレイ。
【請求項36】
前記支持面と前記出力面とが互いに実質的に平行である、請求項35に記載の単一光学アレイ。
【請求項37】
凹部を内部に画定している基板であって、前記凹部が、前記基板の主表面と実質的に直交した壁を含み、かつ、前記基板の最外周内に、前記最外周から離れて配置されている、基板と、
前記基板上又は前記基板内に配置された光導波路であって、前記光導波路が、前記凹部の前記壁に配置された第1の導波路端部を含み、前記光導波路によって放出された中心光線が、前記凹部の前記壁と傾斜角度をなす方向に沿って伝搬する、光導波路と、
を備える光導波路アセンブリ。
【請求項38】
前記凹部が、前記基板の前記最外周に配置された、前記基板の副側面における開放側部を含み、前記光導波路によって放出された前記中心光線の前記伝搬方向が、前記副側面と実質的に垂直である、請求項37に記載の光導波路アセンブリ。
【請求項39】
前記基板が、複数の凹部を更に含み、前記光導波路アセンブリが、複数の光導波路を更に含み、前記複数の導波路の各々の第1の導波路端部が、前記複数の凹部のうちの対応する1つの前記壁に配置されている、請求項37に記載の光導波路アセンブリ。
【請求項40】
複数の凹部を内部に画定している基板であって、前記複数の凹部の各凹部が、前記基板の主表面と実質的に直交した壁を含み、かつ、前記基板の最外周内に、前記最外周から離れて配置されている、基板と、
前記基板上又は前記基板内に配置された複数の光導波路であって、各光導波路が、前記複数の凹部のうちの対応する凹部の前記壁に配置された第1の導波路端部を含み、前記光導波路によって放出された中心光線が、前記凹部の前記壁と傾斜角度をなす方向に沿って伝搬する、複数の光導波路と、
を備える光導波路アセンブリ。
【請求項41】
前記複数の凹部の各凹部が、前記基板の前記最外周に配置された、前記基板の副側面における開放側部を含み、前記光導波路によって放出された前記中心光線の前記伝搬方向が、前記副側面と実質的に垂直である、請求項40に記載の光導波路アセンブリ。
【請求項42】
前記複数の光導波路の前記第1の導波路端部が、前記基板の前記主表面上に線を画定し、前記複数の光導波路の各光導波路によって放出された前記中心光線の前記伝搬方向が、前記線と実質的に垂直である、請求項40に記載の光導波路アセンブリ。
【請求項43】
前記線が、前記副側面と実質的に平行である、請求項42に記載の光導波路アセンブリ。
【請求項44】
前記線が、前記副側面と傾斜角度をなす、請求項42に記載の光導波路アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【発明の概要】
【0001】
本明細書のいくつかの態様では、各光導波路が第1の導波路端部を有する複数の光導波路を有する基板と、基板に組み付けられた単一光学アレイと、を含む光学アセンブリが提供される。単一光学アレイは、基板に取り付けられて、基板の主上面の少なくとも一部分を覆う支持部分と、各光導波路の第1の導波路端部に面した入力面と、方向転換面と、出力面と、を含む。複数の光導波路の各光導波路について、入力面は、光導波路を通って伝搬して光導波路の第1の導波路端部から放出された中心光線を受光し、透過するように構成されており、方向転換面は、第1の方向に沿って入力面によって透過された中心光線を受光し、受光した中心光線を第1の方向とは異なる第2の方向に沿って方向転換するように構成されており、方向転換された中心光線は、出力面を通って出力中心光線として光学アレイを出ていく。
【0002】
本明細書のいくつかの態様では、凹部を内部に画定している基板であって、凹部が、光学アレイの少なくとも一部分を凹部内に受容し、かつ、光学アレイの少なくとも一部分に恒久的に接合するように構成されており、少なくとも1本の光導波路が、基板上又は基板内に形成されて、凹部で終端している、基板が提供される。
【0003】
本明細書のいくつかの態様では、基板であって、反対向きの主表面と、基板の厚さの少なくとも一部分に沿って延びた副表面と、を有する、基板と、基板上又は基板内に一体形成されて、副表面で終端する少なくとも1本の第1の光導波路と、互いに、かつ、基板に組み付けられた単一光学アレイ及び単一光フェルールと、を含む光学アセンブリが提供される。光学アレイ及び光フェルールの各々は、入力方向に沿って光学アレイ及び光フェルールの入力面から光導波路によって放出された中心光線を受光し、異なる出力方向に沿って光学アレイ及び光フェルールの出力面を通して、受光した中心光線を透過するように構成されている。光学アレイの入力面の少なくとも一部分は、副表面に近接し、かつ、面して配置されている。光学アレイ及び光フェルールは、組み合わされて、少なくとも1本の第1の光導波路から光を受光し、受光した光を、光フェルールに取り付けられた第2の光導波路へ透過するように構成されている。
【0004】
本明細書のいくつかの態様では、主表面と、副表面であって、主表面と交わっている、副表面と、を有する基板と、基板上又は基板内に一体形成されて、副表面に第1の導波路端部を有する少なくとも1本の第1の光導波路と、主表面に取り付け着られた単一光学アレイと、光学アレイに組み付けられた単一光フェルールと、光フェルールに取り付けられた第2の導波路端部を含む少なくとも1本の第2の光導波路と、を含む光学アセンブリが提供される。光学アセンブリは、光学アレイ及び光フェルールを通して第1の導波路端部と第2の導波路端部との間で光を伝達するように構成されている。
【0005】
本明細書のいくつかの態様では、基板上又は基板内に一体形成されて、基板の副表面で終端した少なくとも1本の第1の光導波路と、光フェルールに取り付けられた少なくとも1本の第2の光導波路との間で光を伝達するように構成された単一光学アレイが提供される。単一光学アレイは、支持面と、入力面と、光方向転換面と、出力面と、を含む。単一光学アレイが、支持面が基板の主表面の少なくとも一部分上に配置されて、少なくとも一部分を覆うよう、基板及び光フェルールに組み付けられたとき、入力面は、少なくとも1本の第1の光導波路の第1の導波路端部に面し、出力面は、光フェルールの入力面に面し、少なくとも1本の第1の光導波路によって放出された中心光線は、入力面を通って単一光学アレイに入り、光方向転換面によって方向転換されることによって方向を変更され、出力面を通って単一光学アレイを出た後に、少なくとも1本の第2の光導波路に結合する。
【0006】
本明細書のいくつかの態様では、凹部を内部に画定している基板であって、凹部が、基板の主表面と実質的に直交した壁を含み、かつ、基板の最外周内に、最外周から離れて配置されている、基板と、基板上又は基板内に配置された複数の光導波路と、を含む光導波路アセンブリが提供される。各光導波路は、凹部の壁に配置された第1の導波路端部を含み、光導波路によって放出された中心光線は、凹部の壁と傾斜角度をなす方向に沿って伝搬する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1A】本明細書の一実施形態に係る、光学アセンブリの斜視図を提供する。
図1B】本明細書の一実施形態に係る、光学アセンブリの斜視図を提供する。
図2A】本明細書の一実施形態に係る、基板と関連した単一光学アレイの斜視図を提供する。
図2B】本明細書の一実施形態に係る、基板と関連した単一光学アレイの斜視図を提供する。
図3A】本明細書の一実施形態に係る、単一光学アレイの斜視図を提供する。
図3B】本明細書の一実施形態に係る、単一光学アレイの斜視図を提供する。
図3C】本明細書の一実施形態に係る、単一光学アレイの斜視図を提供する。
図4】本明細書の一実施形態に係る、基板上の光導波路に組み付けられた単一光学アレイの斜視図を提供する。
図5A】本明細書の代替的実施形態に係る、単一光学アレイの斜視図を提供する。
図5B】本明細書の代替的実施形態に係る、単一光学アレイの斜視図を提供する。
図5C】本明細書の代替的実施形態に係る、単一光学アレイの斜視図を提供する。
図6A】本明細書の一実施形態に係る、基板上の光導波路に組み付けられた単一光学アレイの側面図を提供する。
図6B】本明細書の一実施形態に係る、基板上の光導波路に組み付けられた単一光学アレイの斜視図を提供する。
図7】本明細書の代替的実施形態に係る、基板上の光導波路に組み付けられた単一光学アレイの側面図を提供する。
図8A】本明細書の代替的実施形態に係る、基板上の光導波路に組み付けられた単一光学アレイの斜視図を提供する。
図8B】本明細書の代替的実施形態に係る、基板上の光導波路に組み付けられた単一光学アレイの斜視図を提供する。
図9A】本明細書の一実施形態に係る、サブステート(substate)上の光導波路の斜視図を提供する。
図9B】本明細書の一実施形態に係る、サブステート(substate)上の光導波路の斜視図を提供する。
図10A】本明細書の一実施形態に係る、サブステート上の光導波路の図を提供する。
図10B】本明細書の一実施形態に係る、サブステート上の光導波路の図を提供する。
図10C】本明細書の一実施形態に係る、サブステート上の光導波路の図を提供する。
図10D】本明細書の一実施形態に係る、サブステート上の光導波路の図を提供する。
図10E】本明細書の一実施形態に係る、サブステート上の光導波路の図を提供する。
図11A】本明細書の一実施形態に係る、基板上の光導波路に組み付けられた単一光学アレイの切り欠き斜視図を提供する。
図11B】本明細書の一実施形態に係る、基板上の光導波路に組み付けられた単一光学アレイの切り欠き斜視図を提供する。
図12A】本明細書の代替的実施形態に係る、基板内の凹部内で光導波路にインターフェース接続する単一光学アレイの分解斜視図を提供する。
図12B】本明細書の代替的実施形態に係る、基板内の凹部内で光導波路にインターフェース接続する単一光学アレイの分解斜視図を提供する。
図13A】本明細書の一実施形態に係る、基板の縁部において光導波路にインターフェース接続する単一光学アレイの分解斜視図を提供する。
図13B】本明細書の一実施形態に係る、基板の縁部において光導波路にインターフェース接続する単一光学アレイの分解斜視図を提供する。
図14A】本明細書の一実施形態に係る、単一光フェルールにインターフェース接続する単一光学アレイの分解斜視図を提供する。
図14B】本明細書の一実施形態に係る、単一光フェルールにインターフェース接続する単一光学アレイの分解斜視図を提供する。
図15】本明細書の一実施形態に係る、光学アセンブリを通る中心光線の経路の切り欠き側面図を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下の説明では、本明細書の一部を構成し、様々な実施形態が実例として示される、添付図面が参照される。図面は、必ずしも正確な比率の縮尺ではない。本開示の範囲又は趣旨から逸脱することなく、他の実施形態が想到され、実施可能である点を理解されたい。したがって、以下の発明を実施するための形態は、限定的な意味では解釈されない。
【0009】
データ通信市場のための高帯域幅光相互接続に対する需要が急速に高まっている。シリコンフォトニクスのための光相互接続は、入力/出力データポートを高帯域幅光学システム内に提供するための好ましい方法として従来の銅ベースの技術をまもなく凌ぐであろう。フォトニック集積回路(photonic integrated circuit、PIC)導波路モードを光ファイバと接続するための2つの主要な方法である、回折格子ベースの表面放出導波路結合器、並びに導波路と光ファイバとの間の直接エンドファイア若しくは縁部結合が存在する。
【0010】
回折格子ベースの表面放射導波路結合器の方がより広く実施されているが、それらは波長感度及び高い損失の問題がある。対照的に、導波路と光ファイバとの間の直接縁部結合は、比較的波長感度が低く、高帯域幅波長多重化アーキテクチャの予想される成長に適合し得る。
【0011】
しかし、縁部結合器の使用にとっての大きな障害は、PICシングルモード導波路は、通例、サブミクロン寸法を有する断面を有し、一方で、商用のシングルモード光ファイバは、約10ミクロンのモード径を呈することである。モードスポットサイズの不一致は、許容不可能な光学的損失をもたらし得る。モードスポットサイズ変換器をPIC上に統合する多くの例が存在するが、これらのソリューションは、通例、PICファウンドリによって製造可能でなく、多くの場合、高い損失及び偏光感度のような他の問題を抱えている。サブミクロンスポット径を有する小さいシリコン導波路モードを数平方ミクロンのスポットに効果的に変換するための、ファウンドリが受け入れ可能な統合ソリューションが実際に存在してはいるが、当該手法は、通例、横逆テーパをシリコン導波路内に作製し、それに続いて、より低い屈折率の材料のオーバレイを作製することを伴う。オーバレイは、好ましくは、CMOS処理との適合性のゆえに、窒化ケイ素又は酸窒化ケイ素から成る。窒化ケイ素とPICとの間に生み出される機械的応力ゆえに、3ミクロンよりも大きいスポット径を生成するためのオーバレイ厚さを作り出すことは困難である。ビームを更に拡大するためによりいっそう低い屈折率のポリマーで覆われた統合されたシリコン導波路テーパの例が存在するが、モジュール組み立て中のはんだリフローに伴う予想される高温、及び予想されるモジュール動作温度は、ほとんど全てのポリマーの許容範囲を超える。これらの統合ソリューションはまた、シリコンフォトニクスモジュールの組み立て及びパッケージングに経済的なモジュール方式をもたらすであろう、相互接続がプラグ接続可能及び分離可能になるという要望にも対処しない。
【0012】
本発明のいくつかの態様によれば、拡大ビームを提供する光学アセンブリ、シングルモード相互接続ソリューションが、これらの問題に対処するために説明される。いくつかの実施形態では、光学アセンブリが、各光導波路が第1の導波路端部を有する複数の光導波路を有する基板と、基板に組み付けられた単一光学アレイと、を含み得る。単一光学アレイは、基板に取り付けられて、基板の主上面の少なくとも一部分を覆う支持部分と、各光導波路の第1の導波路端部に面した入力面と、方向転換面と、出力面と、を含み得る。いくつかの実施形態では、複数の光導波路の各光導波路について、入力面は、光導波路を通って伝搬して光導波路の第1の導波路端部から放出された中心光線(例えば、主光線)を受光し、透過するように構成されてもよく、方向転換面は、第1の方向に沿って入力面によって透過された中心光線を受光し、受光した中心光線を第1の方向とは異なる第2の方向に沿って方向転換するように構成されてもよく、これにより、方向転換された中心光線は、出力面を通って出力中心光線として光学アレイを出ていく。いくつかの実施形態では、方向転換面は、入力面から受光した中心光線を、内部全反射によって方向転換し、任意選択的に、集束させる(例えば、コリメートする)。
【0013】
いくつかの実施形態では、単一光学アレイの支持部分は、基板の複数の光導波路のうちの少なくとも1本の少なくとも一部分、又は複数の光導波路の各々の少なくとも一部分を覆っていてもよい。いくつかの実施形態では、光学アレイの支持部分によって覆われた基板の上面の少なくとも一部分は、複数の光導波路の少なくとも一部分を含む。いくつかの実施形態では、単一光学アレイの支持部分によって覆われた主上面の一部分は複数の光導波路の横側部(例えば、光導波路に隣接した領域)に存在し得る。いくつかの実施形態では、支持部分は、光導波路のうちの1本以上を覆わなくてもよい。いくつかの実施形態では、支持部分は、光導波路のうちの1本以上の露出端部を覆っているが、基板と平行な光導波路の一部分を覆っていなくてもよい(即ち、支持部分は、光導波路の露出端部を覆っていてもよいが、基板の主上面と平行に走る光導波路の長さにわたって延びていなくてもよい)。
【0014】
いくつかの実施形態では、複数の光導波路のうちの少なくとも1本は、リッジ導波路であり得る(即ち、導波路が基板の主上面から突出している)。いくつかの実施形態では、単一光学アレイの支持部分は、リッジ導波路の少なくとも一部分を受容するように構成された少なくとも1本の溝又は延長チャネルを含み得る。
【0015】
いくつかの実施形態では、基板は、厚さ方向に沿って基板の主上面から延びた副表面(即ち、主上面の平面と実質的に直交した、基板の縁部表面)を含み得る。いくつかの実施形態では、第1の導波路端部は、副表面に隣接して配置され得る(即ち、第1の導波路端部は、副表面の近くに、かつ、副表面と実質的に平行に配置され得る)。いくつかの実施形態では、第1の導波路端部は、副表面と実質的に同一平面をなしてもよい。いくつかの実施形態では、第1の導波路端部は、副表面から引っ込んでいても、又は突出していてもよい。いくつかの実施形態では、副表面は、副表面の第1の部分が副表面の第2の部分よりも基板の横方向に(即ち、主上面の平面と平行に)さらに延びるように段状であってもよく、主上面から下方へ段状縁部を作り出している。いくつかの実施形態では、第1の導波路端部は、副表面の延長された第1の部分から後方へオフセットしていてもよい(例えば、副表面の延長されていない第2の部分、若しくは「第1の降段」と同一平面をなすか、又は副表面の延長されていない第2の部分、若しくは「第1の降段」により接近している)。
【0016】
いくつかの実施形態では、基板は、基板の厚さ方向に沿って基板の主上面から延びた副表面を含んでもよく、単一光学アレイは、基板の副表面に近接し、かつ、面して配置された停止面を含み、単一光学アレイの停止面と入力面とは、光導波路の長さに沿って互いに対してオフセットしている。別の言い方をすれば、基板は、互いに実質的に平行であるが、光導波路の長さに沿って互いに対してオフセットした段状縁部の第1の部分及び第2の部分を有する段状側縁部を含んでもよく、単一光学アレイは、入力面及び停止面が互いに対してオフセットした逆のコンプリメンタリ(complimentary)段状縁部を有してもよく、これにより、単一光学アレイが基板の段状側縁部に嵌合されたとき、単一光学アレイの入力面は、段状側縁部の第2の(延長されていない)部分(「上段」)に近づき、かつ、段状側縁部の第2の部分と平行になり、停止面は、段状側縁部の第1の(延長された)部分(「下段」)に近づき、かつ、段状側縁部の第1の部分と平行になる。別の言い方をすれば、単一光学アレイの停止面と入力面との間のオフセットは、単一光学アレイの肩部分を画定しており、基板の副表面(副表面の第1及び第2の部分を含む)は、適切に嵌合されたときに単一光学アレイの肩部分を受容して支持する切り欠きを副表面内に画定している。他の実施形態では、光導波路の第1の導波路端部及び単一光学アレイの入力面は、光学材料(例えば、光学接着剤)が実質的に充填されるように構成されたリザーバをそれらの間に画定している。
【0017】
いくつかの実施形態では、単一光学アレイの支持部分、及び支持部分によって覆われた基板の主上面は、複数の光導波路にわたって横方向に延びた間隙を支持部分間に画定している。いくつかの実施形態では、単一光学アレイの支持部分は、支持部分の底面から延びた対向する対の肩部を含む。いくつかの実施形態では、肩部は、凹状部分を肩部間に画定し、各肩部は、複数の光導波路の対応する横側部で基板の主上面上に載っている。
【0018】
いくつかの実施形態では、基板は、反対向きの第1の主表面及び第2の主表面(例えば、主上面及び反対向きの主底面)と、最外副表面であって、第1の主表面と第2の主表面とを接続し、サブステートの最外周を画定している、最外副表面(縁部)と、を有し得る。いくつかの実施形態では、基板はまた、最外パラメータ(parameter)内に、最外パラメータから離れて配置された内側副表面を有してもよく、各光導波路の第1の導波路端部は内側副表面に配置されている。別の言い方をすれば、内側副表面は基板内の切り欠きの縁部を画定しており、第1の導波路は、内側副表面において、及び/又は内側副表面に隣接して終了する(即ち、光を切り欠きの内部へ放出する、又は光を切り欠きの内部の中から受光する能力を有する)。いくつかの実施形態では、基板は、第1の主表面内の凹部を画定しており、凹部は、内側副表面を含み、単一光学アレイの入力面の少なくとも一部分は、第1の導波路端部及び内側副表面に近接し、かつ、面して凹部内に配置されている。いくつかの実施形態では、凹部は、基板の厚さ全体にわたって延びており、第1の主表面と第2の主表面とを接続している貫通凹部である。いくつかの実施形態では、内側副表面と単一光学アレイの入力面とは互いに実質的に平行である。
【0019】
いくつかの実施形態では、基板は、反対向きの第1の主表面及び第2の主表面(例えば、主上面及び反対向きの主底面)と、最外副表面であって、第1の主表面と第2の主表面とを接続しており、かつ、サブステートの最外周を画定している、最外副表面(縁部)と、を有してもよく、各光導波路の第1の導波路縁部は、最外副表面に配置されており、単一光学アレイの入力面の少なくとも一部分は、第1の導波路端部及び最外副表面に近接し、かつ面して配置されている。いくつかの実施形態では、最外副表面と単一光学アレイの入力面と互いに実質的に平行である。
【0020】
いくつかの実施形態では、約450nm~約2000nmの少なくとも1つの波長に対して、光学アレイは、約1.4~約2.3の屈折率を有する。いくつかの実施形態では、光学アレイは、ポリマー、セラミック、ガラス、アルミナ、溶融シリカ、チタニア、及びジルコニアのうちの1種以上を含む。
【0021】
いくつかの実施形態では、基板は、基板の厚さ方向に沿って基板の主上面の第1の縁部から下方へ延びた副側面を含んでもよく、基板は、第1の縁部における切り欠きを画定している。いくつかの実施形態では、切り欠きは、主上面の開放上部と、副側面の開放側部と、副表面から後方へオフセットして、副表面と傾斜角度をなす後壁と、を有する。いくつかの実施形態では、複数の光導波路のうちの少なくとも1本の第1の導波路端部は、切り欠きの後壁に配置されている。いくつかの実施形態では、少なくとも1本の光導波路は、少なくとも1本の光導波路内を少なくとも1本の光導波路に沿って伝搬する中心光線の伝搬方向を変更する少なくとも1つの湾曲部を含む。いくつかの実施形態では、少なくとも1本の光導波路によって放出された中心光線は、基板の副側面と実質的に垂直な方向に沿って伝搬する。
【0022】
本明細書のいくつかの態様によれば、基板は、凹部を内部に含み、画定しており、凹部は、光学アレイの少なくとも一部分を凹部内に受容し、かつ、光学アレイの少なくとも一部分に恒久的に接合するように構成されており、少なくとも1本の光導波路が基板上又は基板内に形成されて、凹部で終端している。いくつかの実施形態では、少なくとも1本の光導波路は、複数の光導波路であり得る。いくつかの実施形態では、凹部は、基板の最外周内にあり、最外周から離れていてもよい(例えば、基板表面にある穴)。いくつかの実施形態では、凹部は、基板の厚さを部分的にのみ貫いて延びていてもよい。他の実施形態では、凹部は、基板の反対向きの上部主表面と底部主表面とを接続している貫通凹部(例えば、貫通孔)であり得る。いくつかの実施形態では、最外副表面に開放側部(例えば、基板の縁部における開放ノッチ)を有するように、凹部が、基板の最外副表面(即ち、最外縁部)まで延びていてもよい。
【0023】
本明細書のいくつかの態様によれば、光学アセンブリが、基板であって、反対向きの主表面(例えば、上面及び底面)と、基板の厚さの少なくとも一部分に沿って延びた副表面(例えば、外縁部)と、を有する、基板と、基板上又は基板内に一体形成されて、副表面で終端する(例えば、基板の外縁部で終端する)少なくとも1本の第1の光導波路と、互いに、かつ、基板に組み付けられた単一光学アレイ及び単一光フェルールと、を含み得る。光学アレイ及び光フェルールの各々は、入力方向に沿って光学アレイ及び光フェルールの入力面から光導波路によって放出された中心光線(例えば、主光線)を受光し、異なる出力方向に沿って光学アレイ及び光フェルールの出力面を通して、受光した中心光線を透過するように構成されている。光学アレイの入力面の少なくとも一部分は、副表面に近接し、かつ、面して配置されている。光学アレイ及び光フェルールは、組み合わされて、少なくとも1本の第1の光導波路から光を受光し、受光した光を、光フェルールに取り付けられた第2の光導波路へ透過するように構成されている。いくつかの実施形態では、単一光学アレイは、基板に恒久的に組み付けられてもよく、光フェルールは、単一光学アレイに取り外し可能に組み付けられてもよい(例えば、光フェルールと光学アレイとの間の係合機能部を用いて機械的に接続されるが、接合されない)。
【0024】
本明細書のいくつかの態様では、光学アセンブリが、主表面(例えば、「上部」基板表面)、及び主表面と交わる副表面(例えば、側縁部)を有する基板と、基板上又は基板内に一体形成されて、副表面に第1の導波路端部を有する少なくとも1本の第1の光導波路と、主表面に取り付けられた単一光学アレイと、光学アレイに組み付けられた単一光フェルールと、光フェルールに取り付けられた第2の導波路端部を含む少なくとも1本の第2の光導波路と、を含む。いくつかの実施形態では、光学アセンブリは、光学アレイ及び光フェルールを通して第1の導波路端部と第2の導波路端部との間で光を伝達するように構成され得る。いくつかの実施形態では、光フェルールは、光学アレイに取り外し可能に組み付けられ得る(例えば、一時的に取り付けられる、又は係合される)。
【0025】
本明細書のいくつかの態様によれば、単一光学アレイが、基板上又は基板内に一体形成されて、基板の副表面(例えば、外縁部)で終端した少なくとも1本の第1の光導波路と、光フェルールに取り付けられた少なくとも1本の第2の光導波路との間で光を伝達するように構成され得る。いくつかの実施形態では、単一光学アレイは、支持面と、入力面と、光方向転換面と、出力面と、を含み得る。いくつかの実施形態では、単一光学アレイが、支持面が基板の主表面の少なくとも一部分上に配置されて、少なくとも一部分を覆うよう、基板及び光フェルールに組み付けられたとき、入力面は、少なくとも1本の第1の光導波路の第1の導波路端部に面し、出力面は、光フェルールの入力面に面し、少なくとも1本の第1の光導波路によって放出された中心光線(例えば、主光線)は、入力面を通って単一光学アレイに入り、光方向転換面によって方向転換されることによって方向を変更され、出力面を通って単一光学アレイを出た後に、少なくとも1本の第2の光導波路に結合し得る。いくつかの実施形態では、支持面と出力面とは互いに実質的に平行であり得る。
【0026】
本明細書のいくつかの態様によれば、光導波路アセンブリが、凹部を内部に画定定している基板であって、凹部が、基板の主表面と実質的に直交した壁(例えば、内「縁部」)を含み、かつ、基板の最外周内に、最外周から離れて配置されている(即ち、基板の外縁部から離れた、基板の内側の凹部を画定している)、基板と、基板上又は基板内に配置された光導波路と、を含み得る。光導波路は、凹部の壁に配置された第1の導波路端部を含んでもよく、光導波路によって放出された中心光線(例えば、主光線)は、凹部の壁と傾斜角度をなす方向に沿って伝搬し得る。いくつかの実施形態では、凹部は、基板の最外周に配置された、基板の副側面における開放側部(例えば、基板の外縁部に配置された「ノッチ」)を含んでもよく、光導波路によって放出された中心光線の伝搬方向は、副側面と実質的に垂直であり得る。いくつかの実施形態では、光導波路アセンブリは、複数の凹部及び複数の光導波路を有する基板を含み得る。このような実施形態では、複数の導波路の各々の第1の導波路端部は、複数の凹部のうちの異なる1つの壁に配置され得る。
【0027】
本明細書のいくつかの態様によれば、光導波路アセンブリが、複数の凹部を内部に画定している基板であって、複数の凹部の各凹部が、基板の主表面と実質的に直交した壁を有し、かつ、基板の最外周内に、最外周から離れて配置されている、基板と、基板上又は基板内に配置された複数の光導波路と、を含み得る。いくつかの実施形態では、各光導波路は、複数の凹部のうちの対応する凹部の壁に配置された第1の導波路端部を含んでもよく、これにより、光導波路によって放出された中心光線は、凹部の壁と傾斜角度をなす方向に沿って伝搬する。いくつかの実施形態では、複数の凹部の各凹部は、基板の最外周に配置された、基板の副側面における開放側部を含み、光導波路によって放出された中心光線の伝搬方向は、副側面と実質的に垂直である。
【0028】
いくつかの実施形態では、複数の光導波路の第1の導波路端部は、基板の主表面上に線(即ち、導波路端部の各々を接続する線分)を画定し得る。いくつかの実施形態では、各光導波路によって放出された中心光線の伝搬方向は、線と実質的に垂直であり得る。いくつかの実施形態では、導波路端部によって画定された線は、副側面と実質的に平行であり得る。他の実施形態では、線は副側面と傾斜角度をなし得る。
【0029】
次に図を参照すると、図1A及び図1Bは、本明細書に係る光学アセンブリの斜視図を提供しており、以下の考察のために一緒に見るべきである。図1Aは、光学アセンブリ(嵌合構成にある構成要素)の組立斜視図を提供し、図1Bは、未組立斜視図(嵌合されていない構成にある構成要素のうちの一部)を提供する。図1A及び図1Bの実施形態では、光学アセンブリ200が、基板10a(例えば、フォトニック集積回路、又はPIC)と、基板10a上又は基板10a内に一体形成された1本以上の光導波路20aと、光導波路20aの少なくとも一部分上、又はその近くに配置され、光導波路20aのうちの少なくとも1本と光学的に連通した単一光学アレイ30と、単一光フェルール50と、を含む。いくつかの実施形態では、光学アセンブリ200は、光フェルール50に嵌合し、光フェルール50を所定位置に保持するように構成された、光クレードル55を更に含み得る。いくつかの実施形態では、光フェルール50は、1本以上の第2の光導波路23を含み得る。いくつかの実施形態では、光学アレイ30は、基板10aに取り付けられた支持部分31を含み得る。いくつかの実施形態では、支持部分31は、光導波路20aのうちの少なくとも1本の少なくとも一部分を覆っていてもよい。いくつかの実施形態では、光学アレイ30は、光フェルール50が光クレードル55内に置かれたとき(図1A)、光が光学アレイ30を出ていき、光フェルール50内へ入ること(又はその逆)を可能にする、出力面34(図1B)を有し得る。
【0030】
図2A及び図2Bは、図1A図1Bにおいて見たとおりの単一光学アレイ30のための更なる詳細を提供しており、以下の考察のために一緒に見るべきである。図2Aは、単一光学アレイ30の出力面34の上方の組み付けられていない位置における単一光フェルール50(第2の光導波路23を有する)を含み、嵌合中及び嵌合解除中に部品が互いに対してどのように向けられ得るのかを示している。いくつかの実施形態では、単一光学アレイ(又は単に「光学アレイ」)30は、基板10aの上部主表面16aに組み付けられ得る。いくつかの実施形態では、光学アレイ30の支持部分31が上部主表面16aを覆って延びていてもよく、上部主表面16aは、上部主表面16aに埋め込まれた、又は上部主表面16a上に配置された光導波路20aのうちの1本以上を含み得る。入力面32(図3A図3Bにより分かりやすく示されている)を含む光学アレイ30の一部分が基板10a内の凹部15内へ下方に延びていてもよく、これにより、入力面32は、光導波路20aのうちの少なくとも1本の導波路端部21a(図2B)に隣接し、導波路端部21aは、凹部15の内側縁部に配置されている。いくつかの実施形態では、凹部15は、基板10aの内側に(基板10aの外縁部から離れて)配置された貫通凹部であり得る。他の実施形態では、凹部15の側部は、開放しており、基板10aの外縁部に配置され得る(即ち、それは、基板10aの外縁部に配置されたノッチであり得る)。
【0031】
支持部分31及び入力面32に加えて、光学アレイ30はまた、方向転換面33及び出力面34を含み得る。本明細書の他の箇所においてより詳細に説明されるように、要素32、33、及び34は、光学アレイ30を通る光学経路の点を規定し、(導波路端部21aによって放出された)光導波路20aからの光は、入力面32を通って光学アレイ30に入り、(場合によっては、角度を付けられた)方向転換面33によって方向転換され、出力面34を通って放出される。出力面34によって放出された後に、(光フェルール50が光学アレイ30に適切に嵌合されているときには、光は、光フェルール50に入り、光フェルール50に取り付けられた第2の光導波路23のうちの1本以上に入り得る。いくつかの実施形態では、光はまた、光フェルール50から、出力面34内へと反対方向にも進むことができ、方向転換面33によって方向転換され、入力面32を通って出ていき、これにより、光は、光導波路20aの導波路端部21aに入る。「入力面」及び「出力面」のラベルは、決して限定することを意図しない。
【0032】
図3A図3Cに、様々な角度からの単一光学アレイ30の一実施形態の更なる図が示されている。光学アレイ30は、支持部分31と、入力面32と、方向転換面33と、出力面34と、を含み得る。いくつかの実施形態では、支持部分31は、支持部分31が基板10aの光導波路20a(図2a~図2B)によりうまくインターフェース接続することを可能にする追加の機能部(例えば、溝、凹状部分)を含み得る。いくつかの実施形態では、支持部分31は、光学アレイ30に関して異なって向けることができ、光学アレイ30が基板の適切な表面とよりうまく嵌合することを可能にする。いくつかの実施形態では、入力面32及び出力面34のうちの一方又は両方は、反射防止コーティングを有し得る。いくつかの実施形態では、方向転換面33は、反射を向上させるためのコーティング(例えば、金属コーティング)を含み得る。これらの機能部の更なる詳細、及び代替的実施形態が本明細書の他の箇所において提供される。
【0033】
図4は、光学アレイ30の真下及び内部の隠れた機能部を示す、基板10aの上部主表面16a上の光導波路20aに組み付けられた単一光学アレイ30の斜視図を提供する。基板10aは、1本以上の光導波路20aを含み、各光導波路20aは、基板10aの外縁部に、又は基板10aの上部主表面16a内の凹部15の内縁部に配置された導波路端部21aを有する。基板10aの主上面16aの部分19は、光学アレイ30の支持部分31によって覆われてもよい。いくつかの実施形態では、支持部分31はまた、光導波路20aの少なくとも一部分22aも覆う。いくつかの実施形態では、支持部分31は、光導波路20aの部分22aを受容するように構成された1本以上の溝35を含み得る。
【0034】
いくつかの実施形態では、光学アレイ30は、光学アレイ30の入力面32(図3A図3C)が光導波路20aの導波路端部21aに隣接するように配置され得る。図4の実施形態では、光学アレイ30の入力面32(隠れている)は、凹部15内へ下方に延びており、導波路端部21aが配置された凹部15の内縁部と実質的に平行である。導波路端部21aを出た光は、方向転換面33に向かって進み、出力面34に向かって方向転換されることになる。いくつかの実施形態では、入力面32及び/又は導波路端部21aは、反射防止コーティングを有し得る。いくつかの実施形態では、入力面32及び導波路端部21aは、光学接着剤を用いて接合することができ、使用される反射防止コーティングは、光学接着剤の屈折率と適合するように選択及び/又は構成され得る。図5A図5Cは、単一光学アレイ30aの代替的実施形態の斜視図を提供する。図5A図5Cは、以下の考察のために一緒に見るべきである。図5A図5Cの実施形態では、支持部分31aは、(図4に示されるように)後方へ延びて光導波路20aを覆うのではなく、横方向に延び、凹部15の側部上に(上部主表面16aの部分19a上に)載っている。図5bに示されるように、光学アレイ30aの入力面32は、依然として導波路端部21aに面し、導波路端部21aに嵌合されている。
【0035】
図6A及び図6Bは、単一光学アレイ30bの別の代替的実施形態の側面図及び切り欠き斜視図をそれぞれ提供する。図6A及び図6Bを一緒に見ると、基板10は、基板10の主上面16から延びた副縁部表面18を含み、これにより、光導波路20aの導波路端部21cは、光導波路20aの長さに沿って副表面18から後方へオフセットしている(即ち、図6Aに示される負のx方向にオフセットしている)。いくつかの実施形態では、これは、基板10のための「階段状」縁部を作り出し、副表面18は、導波路端部21cを通り過ぎて正のx方向に延び、基板10の縁部内の「切り欠き」131を画定している。いくつかの実施形態では、相手方光学アレイ30bは、入力面32a、停止面36、及び入力面32aと停止面36との間に画定された肩部分130を含む対応する階段状表面を有し得る。いくつかの実施形態では、嵌合されたとき、光学アレイ30bの肩部分130は、切り欠き131によって受容され、かつ、切り欠き131に実質的に適合し、これにより、入力面32aは、導波路端部21cに隣接し、停止面36は、延長された副表面18に隣接する。いくつかの実施形態では、光導波路20aの少なくとも一部分22aが、主上面16から延びていてもよく、支持部分31の溝35内へ上方に延びていてもよい。光学アレイ30bはまた、方向転換面33及び出力面34を含み得る。
【0036】
図7は、基板上の光導波路に組み付けられた単一光学アレイ30cの更に別の代替的実施形態の側面図を提供する。図6A図6Bにおける参照符号と共通の参照符号は、本明細書において別途説明のない限り、それらの同様の符号を付された構成要素の機能と同様の機能を有する構成要素のために使用される。本実施形態では、単一光学アレイ30cは、それが、基板10内の切り欠き131を画定している延長された副表面18を特徴とし、光導波路20aの導波路端部21cが副表面18から後方へオフセットしているという点で、図6A図6Bの光学アレイ30bと同様に構成されている。しかし、本実施形態では、導波路端部21c、及び光学アレイ30cの入力面32aが、リザーバ25をそれらの間に画定している。いくつかの実施形態では、リザーバ25は、光学材料26(例えば、光学接着剤)で実質的に充填され得る。いくつかの実施形態では、光学アレイ30cの入力面32a及び停止面36は、依然として階段形状及び肩部分130を画定し得るが、肩部分130は、図6A図6Bに示される肩部分130よりも小さくてもよい。いくつかの実施形態では、肩部分130が存在しなくてもよい(即ち、入力面32a及び停止面36は実質的に同じ表面であってもよく、それらの間に段が画定されていない)。
【0037】
図8A及び図8Bは、単一光学アレイ30dの別の代替的実施形態の斜視図を提供しており、以下の考察のために一緒に見るべきである。いくつかの実施形態では、光学アレイ30dは、基板10aの主表面16a上に配置されている。光学アレイ30dの支持部分31bは、主表面16aを覆って延びていてもよく、主表面16aに埋め込まれ、場合によっては、上方に突出した(表面16aの上方にリッジとして突出した)1本以上の光導波路20aを横切って延びていてもよい。いくつかの実施形態では、支持部分31bは、光学アレイ30dが基板10aに嵌合されたとき、光導波路20aに近接配置される支持面39を含む。いくつかの実施形態では、支持面39は、凹状底面38の両側で凹状底面3から延びた対向する肩部37を含んでもよく、光導波路20aにわたって(即ち、図8Bに示されるように、y軸にわたって)横方向に延びた間隙27を画定している。いくつかの実施形態では、光導波路20aの突出したリッジは、間隙27内へ上方に延びていてもよく、肩部37は、底面38との接触を防止又は制限する。いくつかの実施形態では、光学アレイ30dは、光導波路20aと単一光フェルール50との間の光学経路及び嵌合接続を提供する。
【0038】
図9A及び図9Bは、サブステートに埋め込まれ、基板内に画定された凹部で終端する角度付き光導波路の代替的実施形態の斜視図を提供し、図10A及び図10Bは、角度付き光導波路の同じ代替的実施形態の上面図を提供する。まず図9A及び図9Bを参照すると、光学アセンブリ300が、凹部又は切り欠き60を内部に画定している基板10cを含む。いくつかの実施形態では、凹部60は、基板10cの主上面16cの開放上部62と、副側面18cの開放側部63と、副側面18cから後方へオフセットして、副側面18cと傾斜角度αをなす後壁64と、を含む。いくつかの実施形態では、基板10cは、基板10c上及び/又は基板10c内に配置された1本以上の光導波路20cを更に含む。いくつかの実施形態では、各光導波路20cは、後壁64に配置された第1の導波路端部21cを有する。
【0039】
次に、光学アセンブリ300内の光導波路20cの上面図を提供する、図10A及び図10Bを参照すると、いくつかの実施形態では、光導波路20cは、第1の導波路端部21cと第2の導波路端部21dとの間の光導波路20cの長さに沿って1つ以上の湾曲部120a、120b、120cを含み得ることを見ることができる。(例えば)これらの湾曲部120a、120b、120cの各々において、中心光線40cの伝搬方向が変化し得る。いくつかの実施形態では、中心光線41cが光導波路21によって放出されたときに、中心光線41cの伝搬方向は、副側面18cと実質的に垂直であり得る(副側面18cは、基板10cの最外周12cにおいて画定され得る)。いくつかの実施形態では、中心光線41cは、中心光線41cが凹部60の後壁64と傾斜角度βをなす方向(例えば、図10Aに示されるx軸)に沿って伝搬するよう、光導波路20cによって放出され得る。
【0040】
図10C図10Eは、副側面18cへ開放した基板10cの縁部における複数の凹部60と、凹部60の後壁で終端する第1の導波路端部21cを有する複数の光導波路20cと、を有する光学アセンブリ300の一実施形態を示す。複数の凹部60が存在し、複数の光導波路20cの各々が凹部60内で終端するとき、導波路端部21cは、第1の主表面16c上に線28を形成し得る。図10Dの上面図に示されるように、各光導波路20cによって放出された(導波路端部21cを通して放出された)中心光線41cの伝搬方向は、線28と実質的に垂直であり得る。いくつかの実施形態では、図10Dに示されるように、線28は、副側面18cと実質的に平行である(及びしたがって、光導波路20cによって放出された中心光線41cの伝搬方向も副側面18cと実質的に垂直である。図10Eの実施形態などの、他の実施形態では、導波路端部21cの位置によって画定された線28は、副側面18cに対して傾斜角度ωで配置され得る。いくつかの実施形態では、光導波路20cによって放出された中心光線41cの伝搬方向は、線28と実質的に垂直のままであり、したがって、副側面18cに対して傾斜した角度をなしてもよい。
【0041】
図11A及び図11Bは、基板上の光導波路に組み付けられた単一光学アレイ30の切り欠き斜視図を提供する。図11A及び図11Bは同様の実施形態を示す。図11Aは、導波路端部21aが凹部15(例えば、上部主表面16aと底部主表面17aとを接続している基板10a内の貫通孔)の内側副表面13上で露出しているとき、光学アレイ30がどのように光導波路20aの導波路端部21aにインターフェース接続するのかを示す。図11Bは、導波路端部21bが最外副表面11b(例えば、基板10bの外縁部)において露出しているとき、光学アレイ30がどのように光導波路20bの導波路端部21bにインターフェース接続するのかを示す。以下の説明は、特に別段の定めのない限り、図11A及び図11Bの両方に当てはまることになる。いくつかの実施形態では、光学アレイ30は、(光導波路20a、20bの一部分22a、22bを含む、上部主表面16a、16bの一部分を覆って延びていてもよい)支持部分31と、入力面32と、方向転換面33と、出力面34と、を含む。中心光線40a、40bが、光導波路20a、20bを通って伝搬してそれらの第1の導波路端部21a、21bから第1の方向41a、41bに放出され、入力面32で光学アレイ30に入る。光線40a、40bは、方向転換面33に入射するまで第1の方向41a、41bに進み続け、方向転換面33において、方向転換中心光線44a、44bとして第2の方向43a、43bに方向転換され(例えば、反射され)、出力中心光線45a、45bとして出力場所34で光学アレイ30を出ていくまで進み続ける。いくつかの実施形態では、方向転換面33は、光線40a、40bを集束させる、又は一般的にコリメートすることができる。
【0042】
図12A及び図12Bは、基板内の凹部内で光導波路にインターフェース接続する単一光学アレイの分解斜視図を提供しており、以下の考察のために一緒に見るべきである。第1の主表面16a及び反対向きの第2の主表面17aと、最外副表面11aであって、第1の主表面16aと第2の主表面17とを接続している、最外副表面11aと、を有する基板10aは、(最外周12a内に、最外周12aから離れて配置された)最内副表面13を有する凹部15を画定し得る。基板10aはまた、1本以上の光導波路20aを含んでもよく、光導波路20aのうちの1本以上は、最内副表面13に配置された導波路端部21aを有してもよい。いくつかの実施形態では、凹部15は、基板10aの厚さt全体にわたって延びており、第1の主表面16a及び第2の主表面17aを接続している貫通凹部であり得る。他の実施形態では、凹部15は、基板10aの厚さt全体のうちの一部分にわたってのみ延びていてもよい(即ち、この場合には、凹部15は、下方へ主表面17aまで延びていないくぼみである)。単一光学アレイ30は、嵌合位置(図示せず)にあるとき、下方へ凹部15内に延びていてもよく、これにより、導波路端部21aによって放出された光は、本明細書の他の箇所において説明されるように、光学アレイ30に入ることになる。
【0043】
図13A及び図13Bは、基板の外縁部で終端する光導波路にインターフェース接続する単一光学アレイの分解斜視図を提供しており、以下の考察のために一緒に見るべきである。基板10bは、第1の主表面16b及び反対向きの第2の主表面17bと、最外副表面11aであって、第1の主表面16aと第2の主表面17とを接続しており、かつ、基板10bの最外周12bを画定している、最外副表面11aとを含む。基板10bはまた、1本以上の光導波路20bを含んでもよく、光導波路20bのうちの1本以上は、最外副表面11aに(例えば、基板10bの外縁部に)配置された導波路端部21bを有してもよい。単一光学アレイ30は、(図13Aに示されるように)嵌合位置にあるとき、最外副表面11aを覆って下方へ延びていてもよく、これにより、導波路端部21bによって放出された光は、本明細書の他の箇所において説明されるように、光学アレイ30に入ることになる。
【0044】
図14A及び図14Bは、単一光フェルールにインターフェース接続する単一光学アレイの分解斜視図を提供しており、以下の考察のために一緒に見るべきである。いくつかの実施形態では、単一光フェルール50は、入力面52、方向転換面53、及び出力面54を含み得る。いくつかの実施形態では、入力面52は、反射防止コーティングを含み得る。光フェルール50は、光導波路23からの光線を受光するように構成されており、光線は、入力面52を通って光フェルール50に入る。いくつかの実施形態では、光フェルール50は、屈折率整合光学接着剤を用いて光導波路23に接合され得る。いくつかの実施形態では、単一光学アレイ30は、入力面32、方向転換面33、及び出力面34を含み得る。光学アレイ30は、基板上の光導波路(例えば、図13A及び図13Bにおける光導波路20a、20bを参照)からの光線を受光するように構成されており、光線は、入力面32を通って光学アレイ30に入る。
【0045】
最後に、図15は、光フェルール50及び光学アレイ30を含む、光学アセンブリ200を通る中心光線の経路の切り欠き側面図を提供する。いくつかの実施形態では、光フェルール50は、光クレードル55内に置かれ、光クレードル55によって所定位置に保持され得る(即ち、光フェルール50が、光学アレイ30に適切に嵌合されるように配置される)。いくつかの実施形態では、光学アレイ30は、基板10に備え付けることができ、基板10は、反対向きの主表面16及び主表面17を含み、1本以上の光導波路20を含む。光46は、光学アレイ30から、嵌合された光フェルール50内へ、又は光フェルール50から、嵌合された光学アレイ30内へ、どちらの方向にも進み得る。例えば、光導波路20、23からの光は、対応する導波路端部21、24によって放出され、入力面32、52内に入り、出力面34、54を出て他方の構成要素(即ち、光46の進行方向及び起点に応じて、光フェルール50又は光学アレイ30のどちらか)内に入り得る。光学アセンブリ200の位置合わせ及び組み立ては、例えば、まず、光学アレイ30を導波路20に位置合わせし、それを光学接着剤を用いて基板10に取り付けることによって達成され得る。次に、取り付けられた導波路23を有する光フェルールを光クレードル55内に挿入することができ、当該サブアセンブリを、導波路20と導波路23との間の光結合を最大化するために、光学アレイ30に能動的に位置合わせすることができる。次に、クレードル55を、接着剤を用いて基板10及び/又は凹部/切り欠き60(図9A/9B参照)に取り付けることができる。
【0046】
「約(about)」などの用語は、これらが本明細書に使用及び記載されている文脈において、当業者によって理解されよう。機能部のサイズ、量、及び物理的特性を表す量に適用される「約」の使用が、本明細書に使用及び記載されている文脈において、当業者にとって別途明らかではない場合、「約」とは、特定の値の10パーセント以内を意味すると理解されよう。特定の値の約、ほぼとして与えられる量は、正確に特定の値であり得る。例えば、それが本明細書で使用及び記載されている文脈において当業者にとって別途明らかではない場合には、約1の値を有する量とは、その量が0.9~1.1の値を有すること、及び、その値が1である場合もあることを意味する。
【0047】
「実質的に(substantially)」などの用語は、これらが本明細書に使用及び記載されている文脈において、当業者によって理解されよう。「実質的に等しい(substantially equal)」の使用が、本明細書に使用及び記載されている文脈において、当業者にとって明らかではない場合、「実質的に等しい」は、ほぼ等しいことを意味し、ほぼ(about)は上記のとおりである。「実質的に平行(substantially parallel)」の使用が、本明細書に使用及び記載されている文脈において、当業者にとって明らかではない場合、「実質的に平行」は、平行の30度以内を意味する。互いに実質的に平行として記載されている方向又は表面は、いくつかの実施形態では、平行の20度以内、若しくは10度以内であり得る、又は平行若しくは名目上平行であり得る。「実質的に位置合わせされている(substantially aligned)」の使用が、本明細書に使用及び記載されている文脈において、当業者にとって明らかではない場合、「実質的に位置合わせされている」は、位置合わせされている対象の幅の20%以内で位置合わせされていることを意味する。実質的に位置合わせされていると記載されている対象は、いくつかの実施形態では、位置合わせされている対象の幅の10%以内又は5%以内で位置合わせされてもよい。
【0048】
上記において参照された参照文献、特許、又は特許出願の全ては、それらの全体が参照により本明細書に一貫して組み込まれている。組み込まれた参照文献の一部と本出願との間に不一致又は矛盾がある場合、前述の記載における情報が優先するものとする。
【0049】
図面中の要素の説明は、別段の指示がない限り、他の図面中の対応する要素に等しく適用されるものと理解されたい。具体的な実施形態を本明細書において例示し記述したが、様々な代替及び/又は同等の実施により、図示及び記載した具体的な実施形態を、本開示の範囲を逸脱することなく置き換え可能であることが、当業者には理解されるであろう。本出願は、本明細書において説明した具体的な実施形態のあらゆる適合例又は変形例を包含することを意図する。したがって、本開示は、特許請求の範囲及びその同等物によってのみ限定されるものとする。
図1A
図1B
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図4
図5A
図5B
図5C
図6A
図6B
図7
図8A
図8B
図9A
図9B
図10A
図10B
図10C
図10D
図10E
図11A
図11B
図12A
図12B
図13A
図13B
図14A
図14B
図15
【国際調査報告】