(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-01
(54)【発明の名称】乳白剤組成物
(51)【国際特許分類】
A61K 8/37 20060101AFI20231025BHJP
A61K 8/06 20060101ALI20231025BHJP
A61K 8/9794 20170101ALI20231025BHJP
A61K 8/46 20060101ALI20231025BHJP
A61K 8/39 20060101ALI20231025BHJP
A61K 8/44 20060101ALI20231025BHJP
A61Q 19/00 20060101ALI20231025BHJP
A61Q 19/10 20060101ALI20231025BHJP
A61Q 5/02 20060101ALI20231025BHJP
【FI】
A61K8/37
A61K8/06
A61K8/9794
A61K8/46
A61K8/39
A61K8/44
A61Q19/00
A61Q19/10
A61Q5/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023524159
(86)(22)【出願日】2021-10-21
(85)【翻訳文提出日】2023-04-19
(86)【国際出願番号】 EP2021079298
(87)【国際公開番号】W WO2022084489
(87)【国際公開日】2022-04-28
(32)【優先日】2020-10-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】596081005
【氏名又は名称】クラリアント・インターナシヨナル・リミテツド
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100139527
【氏名又は名称】上西 克礼
(74)【代理人】
【識別番号】100164781
【氏名又は名称】虎山 一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100221981
【氏名又は名称】石田 大成
(72)【発明者】
【氏名】シュタークラ・グンドゥラ
(72)【発明者】
【氏名】チェヒ・カチャ
(72)【発明者】
【氏名】ピータルヒ・ローペツ・イェーズス
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083AA112
4C083AA121
4C083AA122
4C083AB032
4C083AB332
4C083AC072
4C083AC122
4C083AC182
4C083AC212
4C083AC242
4C083AC292
4C083AC302
4C083AC312
4C083AC391
4C083AC392
4C083AC401
4C083AC421
4C083AC422
4C083AC432
4C083AC442
4C083AC642
4C083AC661
4C083AC662
4C083AC692
4C083AC711
4C083AC712
4C083AC782
4C083AC792
4C083AC852
4C083AC932
4C083AD092
4C083AD132
4C083AD152
4C083AD162
4C083AD202
4C083AD352
4C083AD412
4C083BB04
4C083BB05
4C083BB07
4C083CC01
4C083CC23
4C083CC38
4C083DD31
4C083EE01
(57)【要約】
本発明は、(a)ワックス粒子および(b)サルフェート不含のアニオン性界面活性剤を含む乳白剤組成物、化粧品組成物における乳白剤としての使用、並びに、該乳白剤組成物を含む化粧品組成物に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)ワックス粒子;および
(b)サルフェート不含のアニオン性界面活性剤
を含む乳白剤組成物。
【請求項2】
前記乳白剤組成物が、
(c)両性界面活性剤または双性イオン界面活性剤
をさらに含む、請求項1に記載の乳白剤組成物。
【請求項3】
前記乳白剤組成物が、
(d)非イオン性界面活性剤
をさらに含む、請求項1に記載の乳白剤組成物。
【請求項4】
前記乳白剤組成物が、
乳白剤組成物の総質量に基づいて、15~45質量%、好ましくは20~35質量%、特に好ましくは25~30質量%のワックス粒子(a);および、
乳白剤組成物の総質量に基づいて、1~15質量%、好ましくは2~12質量%、特に好ましくは3~10質量%のサルフェート不含のアニオン性界面活性剤(b)
を含む、
請求項1~3のいずれか一つに記載の乳白剤組成物。
【請求項5】
前記乳白剤組成物が、
乳白剤組成物の総質量に基づいて、0.1~4.5質量%、好ましくは0.2~3質量%、特に好ましくは0.3~2質量%の両性界面活性剤または双性イオン界面活性剤(c)を含む、
請求項2~4のいずれか一つに記載の乳白剤組成物。
【請求項6】
前記乳白剤組成物が、
乳白剤組成物の総質量に基づいて、0.1~5質量%、好ましくは0.3~3.5質量%、特に好ましくは0.5~2.5質量%の非イオン性界面活性剤(d)を含む、
請求項3~5のいずれか一つに記載の乳白剤組成物。
【請求項7】
前記ワックス粒子が、エチレングリコール、ジエチレングリコールまたはトリエチレングリコールのモノーまたはジーC8-C20エステル、または米糠ワックス、酸化米糠ワックス、米糠ワックスエチルエステル、またはそれらの混合物、好ましくはエチレングリコールのモノーまたはジーC12-C18エステル、またはそれらの混合物を含む、請求項1~6のいずれか一つに記載の乳白剤組成物。
【請求項8】
サルフェート不含のアニオン性界面活性剤が、アシルイセチオネート、アシルタウレート、アシルグリシネート、アシルグルタメート、およびそれらの混合物から選択され、より好ましくはアシルイセチオネート、アシルタウレート、およびそれらの混合物から選択される、請求項1~7のいずれか一つに記載の乳白剤組成物。
【請求項9】
前記両性界面活性剤または双性イオン界面活性剤が、ベタイン界面活性剤、好ましくはC8-~C18-脂肪酸アルキルアミドベタイン、特に好ましくはコカミドプロピルベタインを含む、請求項2~8のいずれか一つに記載の乳白剤組成物。
【請求項10】
前記非イオン性界面活性剤が、グリセリル脂肪酸エステル、ポリグリセリル脂肪酸エステル、N-メチル-N-アシルグルカミン、およびそれらの混合物から選択され、好ましくは、グリセロールと1以上のC8-C20脂肪酸とのエステル、2~20個のグリセリル単位を有するポリグリセロールと1以上のC8-C20脂肪酸とのエステル、およびこれらの混合物から選択される、請求項3~9のいずれか一つに記載の乳白剤組成物。
【請求項11】
該乳白剤組成物がエチレンオキサイド不含である、請求項1~10のいずれか一つに記載の乳白剤組成物。
【請求項12】
本発明の乳白剤組成物が、少なくとも90%、好ましくは少なくとも95%、特に好ましくは少なくとも96%の再生可能炭素指数(RCI)を有する、請求項1~11のいずれか一つに記載の乳白剤組成物。
【請求項13】
化粧品組成物における乳白剤としての、請求項1~12のいずれか一つに記載の乳白剤組成物の使用。
【請求項14】
請求項1~12のいずれか一つに記載の乳白剤組成物を含む化粧品組成物。
【請求項15】
化粧品組成物が、化粧品組成物の総質量に基づいて、0.5~5質量%、好ましくは1~3質量%、特に好ましくは1~2質量%の乳白剤組成物を含む、請求項14に記載の化粧品組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、(a)ワックス粒子および(b)サルフェート不含のアニオン性界面活性剤を含む乳白剤組成物、化粧品組成物における乳白剤としての使用、並びに、該乳白剤組成物を含む化粧品組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
乳白剤は、シャンプーやボディソープなどの界面活性剤ベースの製剤に、リッチでクリーミーな贅沢な感触、美しい外観、高い視覚粘度を与える添加剤である。また、光の透過を防ぎ、最終製品に理想的な輝きと白さを与える。製品の外観は、消費者が製品を選択する際の重要な要素であり、製品の本質的な特性(マイルドさ、敏感さなど)を示す重要な手がかりとなる。
【0003】
今日、化粧品組成物に最も広く使用されている乳白剤のいくつかは、スチレン/アクリレートコポリマーをベースとするものである。
【0004】
しかし、このような石油由来の乳白剤を、より自然な代替品に置き換えることが望まれている。より持続可能で、かつ効果的な乳白剤システムに対する一般的な要望がある。特に、再生可能な材料から得られる成分の割合が高い乳白剤システムが望まれている。
【0005】
WO2019/228975は、エチレングリコール脂肪酸エステルに基づく水性ワックス分散体を開示しており、これは化粧品組成物における乳白剤として使用することができる。しかしながら、これらのワックス分散液は、界面活性剤として脂肪アルコールエーテルサルフェートを含む。サルフェート(サルフェート)を含む界面活性剤は、毛髪または皮膚に刺激を与える可能性がある。
【0006】
一般に、化粧品に使用される成分に対する消費者の意識は高まっている。その中でも、サルフェート不含の成分を求める傾向が強くなっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【0008】
今回、ワックス粒子およびサルフェート不含のアニオン性界面活性剤を含む組成物が、化粧品組成物の乳白剤として効率的に使用できることを見出した。
【0009】
従って、本発明は、以下を含む乳白剤組成物に関するものである。
(a)ワックス粒子;および
(b)サルフェート不含のアニオン性界面活性剤。
【0010】
有利には、乳白剤組成物に使用されるサルフェート不含のアニオン性界面活性剤は、毛髪および/または皮膚に対してマイルドかつ穏やかである。乳白剤組成物は、再生可能な材料に由来する成分を用いて調製することができ、これは、持続可能性の観点から有益である。乳白剤組成物は、生分解性成分を使用して調製することができる。有利には、乳白剤組成物は、界面活性剤含有の化粧品組成物、特に毛髪および/または皮膚洗浄組成物の外観(特に不透明度)、性能(例えば洗浄および泡形態)、皮膚感触(例えば使用中の感覚およびアフターフィール)および皮膚状態(例えば再脂肪化効果)を高める。
【0011】
本発明によれば、乳白剤組成物は、ワックス粒子(a)を含有する。
【0012】
好ましいワックス粒子は、エチレングリコール、ジエチレングリコールまたはトリエチレングリコールのモノ-またはジ-C8-C20エステル、またはそれらの混合物を含む。より好ましいワックス粒子は、エチレングリコール、ジエチレングリコールまたはトリエチレングリコールのモノ-またはジ-C12-C18エステル、またはそれらの混合物を含む。
【0013】
より好ましいワックス粒子は、エチレングリコールまたはジエチレングリコールのモノ-またはジ-C8-C20エステル、またはそれらの混合物を含む。さらに好ましいワックス粒子は、エチレングリコールのモノ-もしくはジ-C8-C20エステル、またはそれらの混合物を含む。特に好ましいワックス粒子は、エチレングリコールのモノ-もしくはジ-C12-C18エステル、またはそれらの混合物を含む。
【0014】
より好ましいワックス粒子は、エチレングリコール、ジエチレングリコールまたはトリエチレングリコールのジ-C8-C20エステル、またはこれらの混合物を含む。また、好ましいワックス粒子は、エチレングリコール、ジエチレングリコールまたはトリエチレングリコールのモノ-C8-C20エステル、またはそれらの混合物を含む。
【0015】
より好ましいワックス粒子は、エチレングリコールのジ-C8-C20エステルを含む。さらに好ましいワックス粒子は、エチレングリコールのジ-C12-C18エステルを含む。また、好ましいワックス粒子は、エチレングリコールのモノ-C8-C20エステルを含む。また、好ましいワックス粒子は、エチレングリコールのモノ-C12-C18エステルを含む。より好ましいワックス粒子は、エチレングリコールのジ-C8-C20エステルおよびエチレングリコールのモノ-C8-C20エステルを含む。さらに好ましいワックス粒子は、エチレングリコールのジ-C12-C18エステルおよびエチレングリコールのモノ-C12-C18エステルを含む。
【0016】
好ましいワックス粒子は、エチレングリコールジステアレート、エチレングリコールモノステアレート、エチレングリコールジパルミテート、エチレングリコールモノパルミテート、またはこれらの混合物を含む。
【0017】
より好ましいワックス粒子は、エチレングリコールジステアレート、エチレングリコールジパルミテート、またはそれらの混合物を含む。さらに好ましいワックス粒子は、エチレングリコールジステアレートを含む。また、さらに好ましいワックス粒子は、エチレングリコールジパルミテートを含む。特に好ましいワックス粒子は、エチレングリコールジステアレートおよびエチレングリコールジパルミテートを含む。
【0018】
また、好ましいワックス粒子は、エチレングリコールジステアレート、エチレングリコールモノステアレート、またはそれらの混合物を含む。より好ましいワックス粒子は、エチレングリコールジステアレートおよびエチレングリコールモノステアレートを含む。さらに好ましいワックス粒子は、エチレングリコールジステアレート、エチレングリコールモノステアレートおよびエチレングリコールジパルミテートを含む。特に好ましいワックス粒子は、エチレングリコールジステアレート、エチレングリコールモノステアレート、エチレングリコールジパルミテートおよびエチレングリコールモノパルミテートを含む。
【0019】
好ましい実施形態においては、ワックス粒子は、ワックス粒子の総質量に基づいて、少なくとも50質量%、好ましくは少なくとも60質量%、より好ましくは少なくとも70質量%、さらに好ましくは少なくとも75質量%、特に好ましくは少なくとも80質量%のエチレングリコールのジC8-C20エステルを含む。好ましくは、エチレングリコールのジ-C8-C20エステルは、エチレングリコールのジ-C12-C18エステル、より好ましくはエチレングリコールジステアレートおよびエチレングリコールジパルミテート、特に好ましくはエチレングリコールジステアレートである。
【0020】
好ましい実施形態においては、ワックス粒子は、ワックス粒子の総質量に基づいて、最大50質量%、好ましくは最大40質量%、より好ましくは最大30質量%、さらに好ましくは最大25質量%、特に好ましくは最大20質量%のエチレングリコールのモノC8-C20エステルを含む。好ましくは、エチレングリコールのモノC8-C20エステルは、エチレングリコールのモノC12-C18エステルであり、より好ましくはエチレングリコールモノステアレートおよびエチレングリコールモノパルミテート、特に好ましくはエチレングリコールモノステアレートである。
【0021】
好ましい実施形態において、ワックス粒子は、エチレングリコールのモノ-またはジ-C16エステルおよびエチレングリコールのモノ-またはジ-C18エステルを含む。好ましくは、エチレングリコールのモノ-またはジ-C16エステルとエチレングリコールのモノ-またはジ-C18エステルの質量比は、2:1~1:20、より好ましくは1.5:1~1:15、さらに好ましくは1.2:1~1:12、さらに好ましくは1:1~1:10、さらに好ましくは1:1~1:5、特に好ましくは1:1~1:2の範囲にある。例えば、エチレングリコールのモノ-またはジ-C16エステルとエチレングリコールのモノ-またはジ-C18エステルの質量比は、2:1または1.5:1または1.2:1または1:1または1:2または1:5または1:10または1:15または1:20である。
【0022】
好ましいワックス粒子は、天然ワックスを含む。より好ましいワックス粒子は、米糠ワックス、ヒマワリワックス、蜜蝋(ビーズワックス)、キャンデリラワックス、シェラックワックス、ヒマシワックス、菜種ワックス、大豆ワックス、ココナッツワックス、カルナバワックス、植物ワックス、ホホバワックス、ミリカフルーツワックス、ミリカセリフェラ(ベイベリー)フルーツワックスまたはこれらの混合物を含む。特に好ましいワックス粒子は、米糠ワックスを含む。
【0023】
また、好ましいワックス粒子は、変性ワックスを含む。より好ましいワックス粒子は、酸化ワックス、エステル化ワックス、エーテル化ワックス、またはそれらの混合物を含む。また、より好ましいワックス粒子は、変性米糠ワックスを含む。さらに好ましいワックス粒子は、酸化米糠ワックスまたは米糠ワックスエチルエステル、またはこれらの混合物を含む。特に好ましいワックス粒子は、酸化米ぬかワックスを含む。酸化米糠ワックスは、例えば、Clariant社から市販されている(Licocare(登録商標) RBW 102 VITA)である。
【0024】
好ましい実施形態において、ワックス粒子は、エチレングリコール、ジエチレングリコールまたはトリエチレングリコールのモノ-またはジ-C8-C20エステル、または米糠ワックス、酸化米糠ワックス、米糠ワックスエチルエステル、またはこれらの混合物を含む。
【0025】
好ましい実施形態においては、ワックス粒子は、米糠ワックス、酸化米糠ワックス、米糠ワックスエチルエステル、またはそれらの混合物を含む。
【0026】
好ましくは、本発明の乳白剤組成物は、乳白剤組成物の総質量に基づいて、15~45質量%、より好ましくは20~35質量%、特に好ましくは25~30質量%のワックス粒子(a)を含む。
【0027】
本発明によれば、乳白剤組成物は、サルフェート不含のアニオン性界面活性剤(b)を含む。本明細書で使用される用語「サルフェート不含のアニオン性界面活性剤」は、硫酸基または基-OSO3Hを有さないアニオン性界面活性剤を指す。
【0028】
本発明の乳白剤組成物は、1種以上のサルフェート不含のアニオン性界面活性剤を含むことができる。好ましくは、本発明の乳白剤組成物は、1~3種のサルフェート不含のアニオン性界面活性剤を含み、より好ましくは1または2種のサルフェート不含のアニオン性界面活性剤、特に好ましくは1種のサルフェート不含のアニオン性界面活性剤を含む。
【0029】
好ましくは、サルフェート不含のアニオン性界面活性剤は、アシルイセチオネート、アシルタウレート、アシルグリシネート、アシルグルタメート、アシルサルコシネート、アルキルエーテルカルボキシレート、脂肪アルコールエーテルフォスフェート、タンパク質/脂肪酸縮合物、およびそれらの混合物から選択される。
【0030】
より好ましくは、サルフェート不含のアニオン性界面活性剤は、アシルイセチオネート、アシルタウレート、アシルグリシネート、アシルグルタメート、およびこれらの混合物から選択される。さらに好ましくは、サルフェート不含のアニオン性界面活性剤は、アシルイセチオネート、アシルタウレート、およびそれらの混合物から選択される。特に好ましくは、サルフェート不含のアニオン性界面活性剤は、アシルイセチオネートから選択される。また特に好ましくは、サルフェート不含のアニオン性界面活性剤は、アシルタウレートから選択される。また特に好ましくは、サルフェート不含のアニオン性界面活性剤は、アシルグリシネートから選択される。また特に好ましくは、サルフェート不含のアニオン性界面活性剤は、アシルグルタメートから選択される。
【0031】
サルフェート不含のアニオン性界面活性剤は、例えば、それらの水溶性塩または水分散性塩の形態で使用することができる。好ましい塩は、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、アルミニウム、アンモニウム、モノアルキルアンモニウム、ジアルキルアンモニウム、トリアルキルアンモニウムもしくはテトラアルキルアンモニウム塩、またはこれらの混合物である。より好ましい塩は、ナトリウム塩、カリウム塩もしくはアンモニウム塩、またはそれらの混合物である。特に好ましい塩は、ナトリウム塩である。
【0032】
好ましいサルフェート不含のアニオン性界面活性剤の例は、ラウロイルイセチオン酸ナトリウム、ココイルイセチオン酸ナトリウム、メチルココイルタウリン酸ナトリウム、ラウロイルグリシン酸ナトリウム、ココイルグリシン酸ナトリウム、ココイルグルタミン酸ナトリウム、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、オレイルスクシン酸ナトリウム、またはこれらの混合物である。より好ましいサルフェート不含のアニオン性界面活性剤の例は、ラウロイルイセチオン酸ナトリウム、ココイルイセチオン酸ナトリウム、メチルココイルタウリン酸ナトリウム、ラウロイルグリシン酸ナトリウム、ココイルグリシン酸ナトリウム、ココイルグルタミン酸ナトリウム、またはこれらの混合物である。さらに好ましいサルフェート不含のアニオン性界面活性剤の例は、ココイルイセチオン酸ナトリウム、メチルココイルタウリン酸ナトリウム、ココイルグリシン酸ナトリウム、ココイルグルタミン酸ナトリウム、またはこれらの混合物である。特に好ましいサルフェート不含のアニオン性界面活性剤の例は、ココイルイセチオン酸ナトリウム、ココイルタウリン酸メチルナトリウム、またはこれらの混合物である。
【0033】
少なくとも1つの実施形態において、サルフェート不含のアニオン性界面活性剤は、アシルイセチオネート、好ましくは式(W)のアシルイセチオネートから選択される:
【0034】
【化1】
式中
R
1bは、6~30個、好ましくは8~22個、より好ましくは8~18個の炭素原子を有する直鎖状または分枝状の飽和アルキル基であるか、または6~30個、好ましくは8~22個、より好ましくは12~18個の炭素原子を有する直鎖状または分枝状のモノ-またはポリ不飽和のアルケニル基であり、そして
Q
b+はカチオンである。
【0035】
好ましくは、Qb+は、Li+、Na+、K+、Mg++、Ca++、Al+++、NH4
+、モノアルキルアンモニウムイオン、ジアルキルアンモニウムイオン、トリアルキルアンモニウムイオンおよびテトラアルキルアンモニウムイオン、またはそれらの混合物を含む群から選択される。より好ましくは、Qb+は、ナトリウムである。特に好ましくは、R1bは、C12アルキルまたはC14アルキルである。また特に好ましくは、R1bは、C16アルキルまたはC18アルキルである。
【0036】
特に好ましいアシルイセチオン酸塩は、ココイルイセチオン酸ナトリウムである。ココイルイセチオン酸ナトリウムは、例えば、クラリアント(Clariant)社から市販されている(Hostapon(登録商標) SCI- 65 C、Hostapon(登録商標) SCI- 85 C)。
【0037】
アシルイセチオネート、特に式(W)のアシルイセチオネートは、(ラウレス硫酸ナトリウムと比較して)特にマイルドであるため有益である。
【0038】
少なくとも1つの実施形態において、サルフェート不含のアニオン性界面活性剤は、アシルタウレート、好ましくは式(X)のアシルタウレートから選択される:
【化2】
【0039】
式中、
R1cは、6~30個、好ましくは8~22個、より好ましくは8~18個の炭素原子を有する直鎖状または分枝状の飽和アルキル基であるか、または6~30個、好ましくは8~22個、より好ましくは12~18個の炭素原子を有する直鎖状または分枝状のモノ-またはポリ不飽和のアルケニル基であり、そして
Qc+はカチオンである。
【0040】
好ましくは、Qc
+は、Li+、Na+、K+、Mg++、Ca++、Al+++、NH4
+、モノアルキルアンモニウムイオン、ジアルキルアンモニウムイオン、トリアルキルアンモニウムイオンおよびテトラアルキルアンモニウムイオン、またはそれらの混合物を含む群から選択される。より好ましくは、Qc+は、ナトリウムである。特に好ましくは、R1cは、C12アルキルまたはC14アルキルである。また特に好ましくは、R1cは、C16アルキルまたはC18アルキルである。
【0041】
特に好ましいアシルタウレートは、メチルココイルタウリン酸ナトリウムである。メチルココイルタウリン酸ナトリウムは、例えば、Clariant社から市販されている(Hostapon(登録商標)CTペースト)である。
【0042】
アシルタウレート、特に式(X)のアシルタウレートは、特にマイルドで(ラウレス硫酸ナトリウムと比較しても)広いpH範囲で安定であるため有益である。
【0043】
少なくとも1つの実施形態において、サルフェート不含のアニオン性界面活性剤は、アシルグリシネート、好ましくは式(Y)のアシルグリシネートから選択される:
【0044】
【化3】
式中
R
1aは、6~30個、好ましくは8~22個、より好ましくは8~18個の炭素原子を有する直鎖状または分枝状の飽和アルキル基であるか、または6~30個、好ましくは8~22個、より好ましくは12~18個の炭素原子を有する直鎖状または分枝状のモノ-またはポリ不飽和のアルケニル基であり、そして
Q
a+はカチオンである。
【0045】
好ましくは、Qa+は、Li+、Na+、K+、Mg++、Ca++、Al+++、NH4
+、モノアルキルアンモニウムイオン、ジアルキルアンモニウムイオン、トリアルキルアンモニウムイオンおよびテトラアルキルアンモニウムイオン、またはそれらの混合物を含む群から選択される。より好ましくは、Qaa+は、ナトリウムである。特に好ましくは、R1aは、C12アルキルまたはC14アルキルである。また特に好ましくは、R1aは、C16アルキルまたはC18アルキルである。
【0046】
特に好ましいアシルグリシネートは、ココイルグリシネートナトリウムである。ココイルグリシン酸ナトリウムは、例えば、Clariant社から市販されている(Hostapon(登録商標)SG)。
【0047】
アシルグリシネート、特に式(Y)のアシルグリシネートは、マイルドで非刺激性であるとともに、良好な泡の挙動により有利である。
【0048】
少なくとも1つの実施形態において、サルフェート不含のアニオン性界面活性剤は、アシルグルタメート、好ましくは式(Z)のアシルグルタメートまたはその塩から選択される:
【化4】
【0049】
式中、R’は、HOOC-CH2-CH2-またはM+-OOC-CH2-CH2-であり、ここでM+はカチオンである;そして、Rは、6~30個、好ましくは8~22個、より好ましくは8~18個の炭素原子を有する直鎖状または分枝状の飽和アルキル基、または6~30個、好ましくは8~22個、より好ましくは12~18個の炭素原子を有する直鎖状または分枝状のモノまたは多不飽和のアルケニル基である。
【0050】
少なくとも1つの実施形態において、M+はカチオンである。好ましくは、M+は、Li+、Na+、K+、Mg++、Ca++、Al+++、NH4
+、モノアルキルアンモニウムイオン、ジアルキルアンモニウムイオン、トリアルキルアンモニウムイオンおよびテトラアルキルアンモニウムイオン、またはそれらの混合物を含む群から選択される。より好ましくは、M+は、ナトリウムである。特に好ましくは、RはC12アルキルまたはC14アルキルである。また特に好ましくは、Rは、C16アルキルまたはC18アルキルである。
【0051】
特に好ましいアシルグルタミン酸塩は、ココイルグルタミン酸ナトリウムである。ココイルグルタミン酸ナトリウムは、例えば、Clariant社から市販されている(Hostapon(登録商標)CGN)。
【0052】
アシルグルタミン酸塩、特に式(Z)のアシルグルタミン酸塩またはその塩は、マイルドで刺激性がないため有利である。
【0053】
好ましくは、本発明の乳白剤組成物は、乳白剤組成物の総質量に基づいて、1~15質量%、より好ましくは2~12質量%、特に好ましくは3~10質量%のサルフェート不含のアニオン性界面活性剤(b)を含有するものである。また好ましくは、本発明の乳白剤組成物は、乳白剤組成物の総質量に基づいて、1~10質量%、より好ましくは2~8質量%、特に好ましくは3~6質量%のサルフェート不含のアニオン性界面活性剤(b)を含む。
【0054】
好ましい実施形態においては、乳白剤組成物は、
乳白剤組成物の総質量に基づいて、15~45質量%、好ましくは20~35質量%、特に好ましくは25~30質量%のワックス粒子(a);および
乳白剤組成物の総質量に基づいて、1~15質量%、好ましくは2~12質量%、特に好ましくは3~10質量%のサルフェート不含のアニオン性界面活性剤(b)を含む。
【0055】
好ましい実施形態においては、乳白剤組成物は、
乳白剤組成物の総質量に基づいて、15~45質量%、好ましくは20~35質量%、特に好ましくは25~30質量%のワックス粒子(a);および
乳白剤組成物の総質量に基づいて、1~10質量%、好ましくは2~8質量%、特に好ましくは3~6質量%のサルフェート不含のアニオン性界面活性剤(b)を含む。
【0056】
好ましい実施形態においては、本発明の乳白剤組成物は、以下のものを含む、
(a)ワックス粒子、ここで、該ワックス粒子は、エチレングリコール、ジエチレングリコールまたはトリエチレングリコールのモノ-またはジ-C8-C20エステル、または米糠ワックス、酸化米糠ワックス、米糠ワックスエチルエステル、またはそれらの混合物を含む;
および
(b)サルフェート不含のアニオン性界面活性剤、ここで、該サルフェート不含のアニオン性界面活性剤は、アシルイセチオネート、アシルタウレート、アシルグリシネート、アシルグルタメート、およびこれらの混合物から選択される。
【0057】
好ましい実施形態においては、本発明の乳白剤組成物は、以下のものを含む、
(a)ワックス粒子、ここで、該ワックス粒子は、エチレングリコール、ジエチレングリコールもしくはトリエチレングリコールのモノ-またはジ-C8-C20エステル、またはそれらの混合物を含む;および
(b)サルフェート不含のアニオン性界面活性剤、ここで、該サルフェート不含のアニオン性界面活性剤は、アシルイセチオネート、アシルタウレート、アシルグリシネート、アシルグルタメート、およびこれらの混合物から選択される。
【0058】
好ましい実施形態においては、本発明の乳白剤組成物は、以下のものを含む。
(a)ワックス粒子、ここで、該ワックス粒子は、エチレングリコールのモノ-もしくはジ-C12-C18エステル、またはそれらの混合物を含む;および
(b)サルフェート不含のアニオン性界面活性剤、ここで、該サルフェート不含のアニオン性界面活性剤は、アシルイセチオネート、アシルタウレート、アシルグリシネート、アシルグルタメート、およびこれらの混合物から選択される。
【0059】
好ましい実施形態においては、本発明の乳白剤組成物は、以下のものを含む。
(a)ワックス粒子、ここで、エチレングリコールのモノ-もしくはジ-C12-C18エステル、またはそれらの混合物を含む;および
(b)サルフェート不含のアニオン性界面活性剤、ここで、該サルフェート不含のアニオン性界面活性剤は、アシルイセチオネート、アシルタウレート、およびそれらの混合物から選択される。
【0060】
好ましい実施形態においては、乳白剤組成物は、以下のものを含む。
乳白剤組成物の全質量に基づいて、15~45質量%のワックス粒子(a)、ここで、ワックス粒子がエチレングリコールのモノ-もしくはジ-C8-C20エステル、またはそれらの混合物を含む;および
乳白剤組成物の全質量に基づいて、1~15質量%のサルフェート不含のアニオン性界面活性剤(b)、ここで、サルフェート不含のアニオン性界面活性剤は、アシルイセチオネート、アシルタウレート、アシルグリシン、アシルグルタメート、およびそれらの混合物から選択される。
【0061】
好ましい実施形態においては、乳白剤組成物は、以下のものを含む。
乳白剤組成物の総質量に基づいて、20~35質量%のワックス粒子(a)であって、ワックス粒子がエチレングリコールのモノ-もしくはジ-C8-C20エステル、またはそれらの混合物を含む;および
乳白剤組成物の全質量に基づいて、2~12質量%のサルフェート不含のアニオン性界面活性剤(b)、ここで、サルフェート不含のアニオン性界面活性剤は、アシルイセチオネート、アシルタウレート、アシルグリシン、アシルグルタメート、およびそれらの混合物から選択される。
【0062】
好ましい実施形態においては、乳白剤組成物は、以下のものを含む。
乳白剤組成物の総質量に基づいて、25~30質量%のワックス粒子(a)、ここで、ワックス粒子がエチレングリコールのモノ-もしくはジ-C8-C20エステル、またはそれらの混合物を含む;および
乳白剤組成物の総質量に基づいて、3~10質量%のサルフェート不含のアニオン性界面活性剤(b)を、ここで、サルフェート不含のアニオン性界面活性剤は、アシルイセチオネート、アシルタウレート、アシルグリシン、アシルグルタメート、およびそれらの混合物から選択される。
【0063】
好ましい実施形態においては、乳白剤組成物は、以下のものを含む。
乳白剤組成物の全質量に基づいて、15~45質量%のワックス粒子(a)、ここで、ワックス粒子がエチレングリコールのモノ-もしくはジ-C12-C18エステル、またはそれらの混合物を含む;および
乳白剤組成物の総質量に基づいて、1~15質量%のサルフェート不含のアニオン性界面活性剤(b)を、ここでサルフェート不含のアニオン性界面活性剤は、アシルイセチオネート、アシルタウレート、およびそれらの混合物から選択される。
【0064】
好ましい実施形態においては、乳白剤組成物は、以下のものを含む。
乳白剤組成物の総質量に基づいて、20~35質量%のワックス粒子(a)、ここで、ワックス粒子は、エチレングリコールのモノ-もしくはジ-C12-C18エステル、またはそれらの混合物を含む;および
乳白剤組成物の総質量に基づいて、2~12質量%のサルフェート不含のアニオン性界面活性剤(b)を、ここでサルフェート不含のアニオン性界面活性剤は、アシルイセチオネート、アシルタウレート、およびそれらの混合物から選択される。
【0065】
好ましい実施形態においては、乳白剤組成物は、以下のものを含む。
乳白剤組成物の総質量に基づいて、25~30質量%のワックス粒子(a)、ここで、ワックス粒子がエチレングリコールのモノ-もしくはジ-C12-C18エステル、またはそれらの混合物を含む;および
乳白剤組成物の総質量に基づいて、3~10質量%のサルフェート不含のアニオン性界面活性剤(b)を、ここで、サルフェート不含のアニオン性界面活性剤は、アシルイセチオネート、アシルタウレート、およびそれらの混合物から選択される。
【0066】
好ましい実施形態においては、本発明の乳白剤組成物は、両性界面活性剤または双性イオン界面活性剤(c)をさらに含有する。
【0067】
好ましくは、両性界面活性剤または双性イオン界面活性剤は、ベタイン界面活性剤を含み、より好ましくはC8-~C18-脂肪酸アルキルアミドベタインを含み、特に好ましくはコカミドプロピルベタインを含む。
【0068】
好ましくは、両性界面活性剤または双性イオン界面活性剤は、ベタイン界面活性剤から選択され、より好ましくは、C8-~C18-脂肪酸アルキルアミドベタインから選択され、特に好ましくはコカミドプロピルベタインである。
【0069】
本発明の乳白剤組成物は、1種以上の両性界面活性剤または双性イオン界面活性剤を含んでいてもよい。好ましくは、本発明の乳白剤組成物は、1~3種の両性界面活性剤または双性イオン界面活性剤を含み、より好ましくは1または2種の両性界面活性剤または双性イオン界面活性剤、特に好ましくは1種の両性界面活性剤または双性イオン界面活性剤を含む。
【0070】
少なくとも1つの実施形態において、両性界面活性剤または双性イオン界面活性剤は、アルカリ金属塩またはモノ-、ジ-、またはトリアルキルアンモニウム塩としてのN-(C12-C18)-アルキル-β-アミノプロピオネートおよびN-(C12-C18)-アルキル-β-イミノジプロピオネート;N-アシルアミノアルキル-N,N-ジメチルアセトベタインを含む群から選択され、好ましくはN-(C8-C18)-アシルアミノプロピル-N,N-ジメチルアセトベタイン;イミダゾリンに基づく両性(ampho)界面活性剤(商品名::Miranol(登録商標)、Steinapon(登録商標))、好ましくは1-(β-カルボキシメチルオキシエチル)-1-(カルボキシメチル)-2-ラウリルイミダゾリニウムのナトリウム塩;アミンオキシド、例えば、(C12-C18)-アルキル-ジメチルアミンオキシド、脂肪酸アミドアルキルジメチルアミンオキシド;およびこれらの混合物である。
【0071】
少なくとも1つの実施形態において、本発明の乳白剤組成物は、ベタイン界面活性剤を含む。任意選択で、ベタイン界面活性剤は、C8-~C18-アルキルベタイン類から選択される。少なくとも1つの実施形態において、ベタイン界面活性剤は、ココジメチルカルボキシメチルベタイン、ラウリルジメチルカルボキシメチルベタイン、ラウリルジメチルアルファカルボキシエチルベタイン、セチルジメチルカルボキシメチルベタイン、オレイジメチルガンマカルボキシプロピルベタイン、ラウリルビス(2-ヒドロキシプロピル)アルファカルボキシエチルベタインおよびこれらの混合物を含む群から選択される。任意に、ベタイン界面活性剤は、イミダゾールのカルボキシル誘導体、C8~C18-アルキルジメチルアンモニウムアセテート、C8~C18-アルキルジメチルカルボニルメチルアンモニウム塩、C8~C18-脂肪酸アルキルアミドベタイン、およびこれらの混合物から選択される。
【0072】
好ましくは、ベタイン界面活性剤は、C8-~C18-脂肪酸アルキルアミドベタイン類から選択される。より好ましくは、ベタイン界面活性剤は、ココナッツ脂肪酸アミドプロピルベタイン、N-ココナッツ脂肪酸アミドエチル-N-[2-(カルボキシメトキシ)エチル]グリセロール(CTFA名:ココアムフォカルボキシグリシネート、cocoamphocarboxyglycinate)、およびそれらの混合物から選択される。特に好ましくは、ベタイン界面活性剤はコカミドプロピルベタインである。コカミドプロピルベタインは、例えば、Clariant社から市販されている(Genagen(登録商標) CAB 818)。
【0073】
特に好ましい両性界面活性剤または双性イオン界面活性剤は、コカミドプロピルベタインである。前述の両性界面活性剤または双性イオン界面活性剤のいずれかの混合物もまた好適である。好ましい混合物は、コカミドプロピルベタインと、上述の1つまたは複数のさらなる両性界面活性剤または双性イオン界面活性剤との混合物である。別の好ましい両性界面活性剤または双性イオン界面活性剤は、ココアムフォ酢酸ナトリウムである。
【0074】
好ましくは、本発明の乳白剤組成物は、乳白剤組成物の総質量に基づいて、0.1~4.5質量%、より好ましくは0.2~3質量%、特に好ましくは0.3~2質量%の両性界面活性剤または双性イオン界面活性剤(c)を含む。
【0075】
いくつかの実施形態において、本発明の乳白剤組成物は、乳白剤組成物の総質量に基づいて、0~4.5質量%、より好ましくは0~3質量%、特に好ましくは0~2質量%の両性界面活性剤または双性イオン界面活性剤(c)を含む。
【0076】
いくつかの実施形態において、本発明の乳白剤組成物は、両性界面活性剤または双性イオン界面活性剤を含まない。
【0077】
いくつかの実施形態において、本発明の乳白剤組成物は、ベタイン界面活性剤を含有しない。
【0078】
好ましい実施形態において、本発明の乳白剤組成物は、非イオン性界面活性剤(d)をさらに含有する。
【0079】
本発明の乳白剤組成物は、1種以上の非イオン性界面活性剤を含んでいてもよい。好ましくは、本発明の乳白剤組成物は、1~3種の非イオン性界面活性剤を含み、より好ましくは1または2種の非イオン性界面活性剤、特に好ましくは1種の非イオン性界面活性剤を含むことができる。
【0080】
好ましくは、非イオン性界面活性剤は、グリセリル脂肪酸エステル、ポリグリセリル脂肪酸エステル、N-メチル-N-アシルグルカミン、アンヒドロメチルグルカミド、ソルビタンエステル、およびそれらの混合物から選択される。
【0081】
より好ましくは、非イオン性界面活性剤は、グリセリル脂肪酸エステル、ポリグリセリル脂肪酸エステル、N-メチル-N-アシルグルカミン、およびこれらの混合物から選択される。さらに好ましくは、非イオン性界面活性剤は、グリセリル脂肪酸エステル、ポリグリセリル脂肪酸エステル、およびこれらの混合物から選択される。またさらに好ましくは、非イオン性界面活性剤は、N-メチル-N-アシルグルカミンから選択される。特に好ましくは、非イオン性界面活性剤は、グリセロールと1つ以上のC8-C20脂肪酸とのエステル、2~20個のグリセリル単位を有するポリグリセロールと1つ以上のC8-C20脂肪酸とのエステル、およびこれらの混合物から選択される。
【0082】
少なくとも1つの実施形態において、非イオン性界面活性剤は、グリセリル脂肪酸エステルを含む群から選択される。好ましいグリセリル脂肪酸エステルは、グリセロールと1つまたは複数のC8-C20脂肪酸のエステルである。
【0083】
好ましくは、グリセリル脂肪酸エステルは、グリセロールと1つ以上のC8-C20脂肪酸のモノまたはジエステルである。特に好ましくは、グリセリル脂肪酸エステルは、グリセロールと1つまたは複数のC8-C20脂肪酸のモノエステルである。また特に好ましくは、グリセリル脂肪酸エステルは、グリセロールと1つまたは複数のC8-C20脂肪酸とのジエステルである。また特に好ましくは、グリセリル脂肪酸エステルは、グリセロールと1つまたは複数のC8-C20脂肪酸のモノ-およびジエステルの混合物である。
【0084】
脂肪酸は、飽和または不飽和であってもよい。好ましい脂肪酸は、C12-C18脂肪酸である。好ましくは、脂肪酸は、オレイン酸、カプリン酸、カプリル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、リシノール酸、およびこれらの混合物から選択される。特に好ましい脂肪酸は、オレイン酸である。また、ココナッツ油(ヤシ油)から得られる脂肪酸混合物も好ましい。
【0085】
好ましいグリセリル脂肪酸エステルの例は、オレイン酸グリセリル、ステアリン酸グリセリル、カプリン酸グリセリル、カプリル酸グリセリル、ラウリン酸グリセリル、ミリスチン酸グリセリル、パルミチン酸グリセリル、ココ酸グリセリル、リシノール酸グリセリル、またはこれらの混合物である。特に好ましいグリセリル脂肪酸エステルは、オレイン酸グリセリルである。
【0086】
少なくとも1つの実施形態において、非イオン性界面活性剤は、ポリグリセリル脂肪酸エステルを含む群から選択される。好ましいポリグリセリル脂肪酸エステルは、2~20個のグリセリル単位を有するポリグリセリンと1つ以上のC8-C20脂肪酸とのエステルである。
【0087】
好ましくは、ポリグリセリル脂肪酸エステルは、ポリグリセリンと1つ以上のC8-C20脂肪酸とのモノ-、ジ-、トリ-またはテトラエステル、より好ましくはモノ-、ジ-またはトリエステル、さらにより好ましくはモノ-またはジエステルである。特に好ましくは、ポリグリセリル脂肪酸エステルは、ポリグリセリンと1つまたは複数のC8-C20脂肪酸のモノエステルである。また特に好ましくは、ポリグリセリル脂肪酸エステルは、ポリグリセリンと1つまたは複数のC8-C20脂肪酸とのジエステルである。また特に好ましくは、ポリグリセリル脂肪酸エステルは、ポリグリセリンと1つまたは複数のC8-C20脂肪酸のモノ-およびジエステルの混合物である。
【0088】
好ましくは、ポリグリセリンは、2~4個のグリセリル単位を有し、より好ましくは2または3個のグリセリル単位、特に好ましくは2個のグリセリル単位を有する。
【0089】
好ましい実施形態において、ポリグリセリル脂肪酸エステルは、2~4個、好ましくは2個または個3、特に好ましくは2個のグリセリル単位と1つ以上のC8-C20脂肪酸を有するポリグリセリンのモノまたはジエステルである。好ましい実施形態において、ポリグリセリル脂肪酸エステルは、2~4個、好ましくは2個または3個、特に好ましくは2個のグリセリル単位および1つまたは複数のC8-C20脂肪酸を有するポリグリセロールのモノエステルである。好ましい実施形態において、ポリグリセリル脂肪酸エステルは、2~4個、好ましくは2個または3個、特に好ましくは2個のグリセリル単位と1つ以上のC8~C20脂肪酸とを有するポリグリセロールのジエステルである。好ましい実施形態においては、ポリグリセリル脂肪酸エステルは、2~4個、好ましくは2個または3個、特に好ましくは2個のグリセリル単位および1つまたは複数のC8-C20脂肪酸を有するポリグリセリンのモノ-およびジエステルの混合物である。
【0090】
脂肪酸は、飽和または不飽和であってもよい。好ましい脂肪酸は、C12-C18脂肪酸である。好ましくは、脂肪酸は、ステアリン酸、カプリン酸、カプリル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、オレイン酸、リシノール酸、およびこれらの混合物から選択される。特に好ましい脂肪酸はステアリン酸である。また、ココナッツ油から得られる脂肪酸混合物も好ましい。
【0091】
好ましいポリグリセリル脂肪酸エステルの例は、ポリグリセリル-2ステアレート、ポリグリセリル-3ステアレート、ポリグリセリル-4ステアレート、ポリグリセリル-2セスキステアレート、ポリグリセリル-2セスキイソステアレート、ポリグリセリル-2カプレート、ポリグリセリル-3カプレート、ポリグリセリル-4カプリレート、ポリグリセリル-2カプリレート、ポリグリセリル-3カプリレート、ポリグリセリル-4カプリレート、ポリグリセリル-2ラウレート、ポリグリセリル-3ラウレート、ポリグリセリル-4ラウレート、ポリグリセリル-2ミリステート、ポリグリセリル-3ミリステート、ポリグリセリル-4ミリステート、ポリグリセリル-2パルミテート、ポリグリセリル-3パルミテート、ポリグリセリル-4パルミテート、オレイン酸ポリグリセリル-2オレエート、ポリグリセリル-3オレエート、ポリグリセリル-4オレエート、
ポリグリセリル-2ココエート、ポリグリセリル-3ココエート、ポリグリセリル-4ココエート、ポリグリセリル-2リシノレート、ポリグリセリル-3リシノレート、ポリグリセリル-4リシノレート、またはこれらの混合物である。特に好ましいポリグリセリル脂肪酸エステルは、ポリグリセリル-2ステアレートである。ポリグリセリル-2ステアレートは、例えば、Clariant社(Plantasens(登録商標) Emulsifier DGDS)から商業的に入手可能である。ポリグリセリル-2セスキイソステアレートは、例えば、Clariant社(Plantasens(登録商標) Emulsifier DGI)から商業的に入手可能である。
【0092】
少なくとも1つの実施形態において、非イオン性界面活性剤は、N-メチル-N-アシルグルカミン、好ましくは式(II)のN-メチル-N-アシルグルカミンを含む群から選択される:
【0093】
【化5】
式中、R
aは、5~23個の炭素原子を有する飽和または不飽和の炭化水素鎖から選択される。好ましくは、式(II)中のR
aは、7~17個の炭素原子を有する飽和または不飽和の炭化水素鎖から選択される。好ましい実施形態においては、式(II)中のR
aは、7~17個の炭素原子を有する飽和炭化水素鎖から選択される。好ましい実施形態においては、式(II)中のR
aは、7~17個の炭素原子を有する不飽和炭化水素鎖から選択される。
【0094】
また好ましくは、式(II)中のRa-C=O残基は、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、またはこれらの混合物から誘導される。また好ましくは、式(II)のRa-C=O残基は、ココナッツ油から誘導される。また好ましくは、式(II)中のRa-C=O残基は、9-デセン酸、9-ドデセン酸、またはこれらの混合物から誘導される。
【0095】
式(II)の特に好ましいN-メチル-N-アシルグルカミンは、カプリロイル/カプロイルメチルグルカミド、ラウロイル/ミリストイルメチルグルカミド、ココイルメチルグルカミド、オレイルメチルグルカミド、またはこれらの混合物である。このようなN-メチル-N-アシルグルカミンは、Clariant社から市販されている(GlucoTain(登録商標) Clear, GlucoTain(登録商標) Plus, GlucoTain(登録商標) Flex, GlucoTain(登録商標) Care, GlucoTain(登録商標) Sense)。
【0096】
また、式(II)の特に好ましいN-メチル-N-アシルグルカミンとしては、N-9-デセノイル-N-メチルグルカミン、N-9-ドデセノイル-N-メチルグルカミン、またはそれらの混合物が挙げられる。
【0097】
少なくとも1つの実施形態において、非イオン性界面活性剤は、アンヒドロメチルグルカミド、好ましくは式(I)のアンヒドロメチルグルカミドを含む群から選択される、
【0098】
【化6】
式中、Rは、5~23個の炭素原子を有する飽和または不飽和の炭化水素鎖から選択される。好ましくは、式(I)中のRは、7~17個の炭素原子を有する飽和または不飽和の炭化水素鎖から選択される。より好ましくは、式(I)中のRは、7~13個の炭素原子を有する飽和または不飽和の炭化水素鎖から選択される。さらに好ましくは、式(I)中のRは、-(CH
2)
6CH
3、-(CH
2)
8CH
3、-(CH
2)
10CH
3、-(CH
2)
12CH
3-、またはこれらの混合物である。またさらに好ましくは、式(I)のR-C=O残基は、ココナッツ油に由来する。またさらに好ましくは、式(I)中のR-C=O残基は、9-デセン酸、9-ドデセン酸、またはこれらの混合物から誘導される。特に好ましくは、式(I)中のRは、-(CH
2)
6CH
3、-(CH
2)
8CH
3、またはこれらの混合物である。カプリロイル/カプロイルアンヒドロメチルグルカミドは、Clariant社(Velsan(登録商標) Flex)から市販されている。
【0099】
少なくとも1つの実施形態において、非イオン性界面活性剤は、ソルビタンエステルから選択される。好ましいソルビタンエステルは、ソルビタンカプリレート、ソルビタンステアレート、ソルビタンイソステアレート、ソルビタンオリベート、ソルビタンオレエート、ソルビタンセスキオレーエート、ソルビタンラウレート、およびソルビタンパルミテートから選択される。特に好ましいソルビタンエステルは、カプリル酸ソルビタンである。ソルビタンカプリレートは、Clariant社から市販されている(Velsan(登録商標)SC)。
【0100】
少なくとも1つの実施形態において、非イオン性界面活性剤は、脂肪族第1級または第2級直鎖状または分枝状アルコールまたはフェノールとアルキレンオキシド、典型的にはエチレンオキシド、および一般に6~30個のエチレンオキシド基を有する縮合生成物から成る群から選択される。アルキルエトキシレートが特に好ましい。最も好ましいのは、以下の式を有するアルキーエトキシレートである。
R-(OCH2CH2)nOH、
式中、RはC12~C15のアルキル鎖であり、nは5~9である。他の適切な非イオン性界面活性剤は、モノ-またはジ-アルキルアルカノールアミドである。例としては、ココモノ-またはジ-エタノールアミド、ココモノ-イソプロパノールアミドが挙げられる。
【0101】
少なくとも1つの実施形態において、非イオン性界面活性剤は、アルキルポリグリコシドを成る群から選択される。典型的なアルキルポリグリコシドは、1つ以上のグリコシル基のブロックに(任意に架橋基を介して)接続されたアルキル基を含む。好ましいアルキルポリグリコシドは、以下の式で定義される:
RO-(G)n
式中、Rは飽和または不飽和であってもよい分岐状または直鎖状のアルキル基であり、Gはサッカライド基である。Rは、C5~C20の平均アルキル鎖長を表し得る。好ましくは、Rは、C9~C12までの平均アルキル鎖長を表す。Gは、C5またはC6単糖残基から選択されてもよく、好ましくは、グルコシドである。Gは、グルコース、キシロース、ラクトース、フルクトース、マンノース、およびそれらの誘導体を含む群から選択されてもよい。好ましくは、Gはグルコースである。重合度nは、1~10またはそれ以上の値を有していてもよい。最も好ましくは、nの値は、1.3~1.5である。
【0102】
少なくとも1つの実施形態において、非イオン性界面活性剤は、エトキシル化脂肪アルコール、脂肪酸、脂肪酸グリセリドまたはアルキルフェノール、特に、2~30モルのエチレンオキシドおよび/または1~5モルのプロピレンオキシドの、C8~C22脂肪アルコール、C12~C22脂肪酸またはアルキル基が8~15個の炭素原子のアルキルフェノールへの付加生成物、グリセロールへの1~30モルのエチレンオキシドの付加生成物のC12-~C22-脂肪酸モノまたはジエステル、ヒマシ油または水素化ヒマシ油への5~60モルのエチレンオキシドの付加生成物、脂肪酸糖エステル、特にスクロースと1または2のC8-~C22-脂肪酸とのエステル、例えば、スクロースココエート、スクロースジラウレート、スクロースジステアレート、スクロースラウレート、スクロースミリスレート、スクロースオレエート、スクロースパルミテート、スクロースリシノレートまたはスクロースステアレート、ソルビタンと1種または2種のC8-~C22-脂肪酸の脂肪酸のエステル、エトキシル化度が4~20であり、C8~C22-アルキル基を有するアルキルグルコシド、アルキルオリゴグルコシドまたはアルキルポリグルコシド、例えば、デシルグルコシドまたはラウリルグルコシド、およびそれらの混合物から成る群から選択される。
【0103】
少なくとも1つの実施形態において、非イオン性界面活性剤は、脂肪アルコールエトキシレート(アルキルポリエチレングリコール)、アルキルフェノールポリエチレングリコール、アルキルメルカプタンポリエチレングリコール、脂肪アミンエトキシレート(アルキルアミンポリエチレングリコール)、脂肪酸エトキシレート(アシルポリエチレングリコール)、ポリプロピレングリコールエトキシレート、脂肪酸アルキロールアミド(脂肪酸アミドポリエチレングリコール)、N-アルコキシポリヒドロキシ脂肪酸アミド、スクロースエステル、ソルビトールエステル、ポリグリコールエーテルおよびこれらの混合物から成る群から選択される。
【0104】
好ましくは、本発明の乳白剤組成物は、乳白剤組成物の総質量に基づいて、0.1~5質量%、より好ましくは0.3~3.5質量%、特に好ましくは0.5~2.5質量%の非イオン性界面活性剤(d)を含有する。
【0105】
いくつかの実施形態において、本発明の乳白剤組成物は、乳白剤組成物の総質量に基づいて、0~5質量%、より好ましくは0~3.5質量%、特に好ましくは0~2.5質量%の非イオン性界面活性剤(d)を含有する。
【0106】
いくつかの実施形態において、本発明の乳白剤組成物は、非イオン性界面活性剤を含有しない。
【0107】
好ましい実施形態においては、本発明の乳白剤組成物は、希釈剤(e)をさらに含む。有利には、希釈剤は化粧品的に許容されるものである。
【0108】
好ましい希釈剤は、水、アルコール類、またはそれらの混合物である。より好ましい希釈剤は、水、グリセリン、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、またはこれらの混合物である。特に好ましい希釈剤は、水である。水は、環境的および経済的な理由から特に有用である。
【0109】
好ましくは、本発明の乳白剤組成物は、乳白剤組成物の総質量に基づいて、30~80質量%、より好ましくは45~75質量%、特に好ましくは50~70質量%の希釈剤(e)を含有する。
【0110】
任意に、本発明の乳白剤組成物は、さらなる添加剤(f)を含む。さらなる添加剤の例は、脂肪酸またはその塩である。
【0111】
いくつかの実施形態において、本発明の乳白剤組成物は、脂肪酸またはその塩をさらに含む。好ましい脂肪酸は、ステアリン酸、カプリン酸、カプリル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、オレイン酸、リシノール酸、またはこれらの混合物である。特に好ましい脂肪酸はステアリン酸である。また、ココナッツ油から得られる脂肪酸混合物も好ましい。好ましい塩は、ナトリウム塩またはカリウム塩である。より好ましい塩は、ナトリウム塩である。
【0112】
好ましくは、本発明の乳白剤組成物は、乳白剤組成物の総質量に基づいて、0~10質量%、より好ましくは0~5質量%、特に好ましくは0~3質量%のさらなる添加剤(f)を含む。
【0113】
好ましい実施形態においては、本発明の乳白剤組成物は、以下のものを含む。
(a)ワックス粒子;
(b)サルフェート不含のアニオン性界面活性剤;および
(c)両性界面活性剤または双性イオン界面活性剤。
【0114】
好ましい実施形態においては、本発明の乳白剤組成物は、以下のものを含む。
(a)ワックス粒子;
(b)サルフェート不含のアニオン性界面活性剤;および
(d)非イオン性界面活性剤。
【0115】
好ましい実施形態においては、本発明の乳白剤組成物は、以下のものを含む。
(a)ワックス粒子;
(b)サルフェート不含のアニオン性界面活性剤;
(c)両性界面活性剤または双性イオンの界面活性剤;および
(d)非イオン性界面活性剤。
【0116】
好ましい実施形態においては、本発明の乳白剤組成物は、以下のものを含む。
(a)乳白剤組成物の全質量に基づいて、15~45質量%のワックス粒子;
(b)乳白剤組成物の総質量に基づいて、1~15質量%のサルフェート不含のアニオン性界面活性剤;
(d)乳白剤組成物の総質量に基づいて、0.1~5質量%の非イオン性界面活性剤。
【0117】
より好ましい実施形態においては、本発明の乳白剤組成物は、以下のものを含む。
(a)乳白剤組成物の総質量に基づいて、20~35質量%のワックス粒子;
(b)乳白剤組成物の総質量に基づいて、2~12質量%のサルフェート不含のアニオン性界面活性剤;
(d)乳白剤組成物の総質量に基づいて、0.3~3.5質量%の非イオン性界面活性剤。
【0118】
さらに好ましい実施形態においては、本発明の乳白剤組成物は、以下のものを含む。
(a)乳白剤組成物の全質量に基づいて、25~30質量%のワックス粒子;
(b)乳白剤組成物の総質量に基づいて、3~10質量%のサルフェート不含のアニオン性界面活性剤;
(d)乳白剤組成物の総質量に基づいて、0.5~2.5質量%の非イオン性界面活性剤。
【0119】
好ましい実施形態においては、本発明の乳白剤組成物は、以下のものを含む。
(a)乳白剤組成物の全質量に基づいて、15~45質量%のワックス粒子;
(b)乳白剤組成物の総質量に基づいて、1~15質量%のサルフェート不含のアニオン性界面活性剤;
(c)乳白剤組成物の総質量に基づいて、0.1~4.5質量%の両性界面活性剤または双性イオン界面活性剤;および
(d)乳白剤組成物の総質量に基づいて、0.1~5質量%の非イオン性界面活性剤。
【0120】
より好ましい実施形態においては、本発明の乳白剤組成物は、以下のものを含む。
(a)乳白剤組成物の総質量に基づいて、20~35質量%のワックス粒子;
(b)乳白剤組成物の総質量に基づいて、2~12質量%のサルフェート不含のアニオン性界面活性剤;
(c)乳白剤組成物の総質量に基づいて、0.2~3質量%の両性界面活性剤または双性イオン界面活性剤;および
(d)乳白剤組成物の総質量に基づいて、0.3~3.5質量%の非イオン性界面活性剤。
【0121】
さらに好ましい実施形態においては、本発明の乳白剤組成物は、以下のものを含む。
(a)乳白剤組成物の総質量に基づいて、25~30質量%のワックス粒子;
(b)乳白剤組成物の総質量に基づいて、3~10質量%のサルフェート不含のアニオン性界面活性剤;
(c)乳白剤組成物の総質量に基づいて、0.3~2質量%の両性界面活性剤または双性イオン界面活性剤;および
(d)乳白剤組成物の総質量に基づいて、0.5~2.5質量%の非イオン性界面活性剤。
【0122】
好ましい実施形態においては、本発明の乳白剤組成物は、以下のものを含む。
(a)ワックス粒子、ここで、ワックス粒子は、エチレングリコール、ジエチレングリコールまたはトリエチレングリコールのモノ-またはジ-C8-C20エステル、または米糠ワックス、酸化米糠ワックス、米糠ワックスエチルエステル、またはそれらの混合物を含む;
(b)サルフェート不含のアニオン性界面活性剤、ここで、該サルフェート不含のアニオン性界面活性剤は、アシルイセチオネート、アシルタウレート、アシルグリシネート、アシルグルタメート、およびこれらの混合物から選択される;および
(d)非イオン性界面活性剤、ここで、該非イオン性界面活性剤は、グリセリル脂肪酸エステル、ポリグリセリル脂肪酸エステル、N-メチル-N-アシルグルカミン、およびこれらの混合物から選択される。
【0123】
好ましい実施形態においては、本発明の乳白剤組成物は、以下のものを含む。
(a)ワックス粒子、ここで、該ワックス粒子は、エチレングリコールのモノ-もしくはジ-C12-C18エステル、またはそれらの混合物を含む;
(b)サルフェート不含のアニオン性界面活性剤、ここで、該サルフェート不含のアニオン性界面活性剤は、アシルイセチオネート、アシルタウレート、およびそれらの混合物から選択される;および
(d)非イオン性界面活性剤、ここで、該非イオン性界面活性剤は、グリセリル脂肪酸エステル、ポリグリセリル脂肪酸エステル、およびそれらの混合物から選択される。
【0124】
好ましい実施形態においては、本発明の乳白剤組成物は、以下のものを含む。
(a)ワックス粒子、ここで、ワックス粒子は、エチレングリコール、ジエチレングリコールまたはトリエチレングリコールのモノーまたはジーC8-C20エステル、または米糠ワックス、酸化米糠ワックス、米糠ワックスエチルエステル、またはそれらの混合物を含む;
(b)サルフェート不含のアニオン性界面活性剤、ここで、該サルフェート不含のアニオン性界面活性剤は、アシルイセチオネート、アシルタウレート、アシルグリシネート、アシルグルタメート、およびこれらの混合物から選択される;
(c)両性界面活性剤または双性イオン界面活性剤、ここで、該両性界面活性剤または双性イオン界面活性剤がベタイン界面活性剤を含むもの;および
(d)非イオン性界面活性剤、ここで、該非イオン性界面活性剤は、グリセリル脂肪酸エステル、ポリグリセリル脂肪酸エステル、N-メチル-N-アシルグルカミン、およびこれらの混合物から選択される。
【0125】
好ましい実施形態においては、本発明の乳白剤組成物は、以下のものを含む。
(a)ワックス粒子、ここで、該ワックス粒子は、エチレングリコールのモノ-もしくはジ-C12-C18エステル、またはそれらの混合物を含む;
(b)サルフェート不含のアニオン性界面活性剤、ここで、該サルフェート不含のアニオン性界面活性剤は、アシルイセチオネート、アシルタウレート、およびそれらの混合物から選択される;
(c)両性界面活性剤または双性イオン界面活性剤、ここで、該両性界面活性剤または双性イオン界面活性剤が、C8-~C18-脂肪酸アルキルアミドベタイン、例えばコカミドプロピルベタインを含む;および
(d)非イオン性界面活性剤、ここで、該非イオン性界面活性剤は、グリセリル脂肪酸エステル、ポリグリセリル脂肪酸エステル、およびそれらの混合物から選択される。
【0126】
好ましい実施形態において、本発明の乳白剤組成物は、サルフェート含有界面活性剤を含有しない。本明細書で使用される用語「サルフェート含有界面活性剤」は、少なくとも1つの硫酸基または基-OSO3Hを有する界面活性剤を意味する。
【0127】
好ましい実施形態において、本発明の乳白剤組成物は、サルフェートを含まない。これは、好ましい実施形態において、本発明の乳白剤組成物が、硫酸基または基-OSO3Hを有する化合物を含有しないことを意味する。
【0128】
好ましい実施形態において、本発明の乳白剤組成物は、アルキルサルフェート、アルキルエーテルサルフェートおよびアルキルアミドサルフェートから選択されるサルフェート含有界面活性剤を含有しない。好ましい実施形態においては、本発明の乳白剤組成物は、ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)、ラウレス硫酸ナトリウム(SLES)、ラウリル硫酸アンモニウムおよびラウレス硫酸アンモニウムから選択されるサルフェート含有界面活性剤を含有しない。
【0129】
好ましい実施形態において、本発明の乳白剤組成物は、エチレンオキシド不含である。これは、好ましい実施形態において、本発明の乳白剤組成物が、1つ以上のエチレンオキシ(-CH2CH2O-)基を有する化合物を含有しないことを意味する。
【0130】
好ましい実施形態において、本発明の乳白剤組成物は、プロピレンオキシド不含である。これは、好ましい実施形態において、本発明の乳白剤組成物が、1つ以上のプロピレンオキシ(-CH(CH3)CH2O-または-CH2CH(CH3)O-)基を有する化合物を含有しないことを意味する。
【0131】
好ましい実施形態においては、本発明の乳白剤組成物は、エチレンオキシド不含およびプロピレンオキシド不含である。
【0132】
好ましい実施形態において、本発明の乳白剤組成物は、エチレンオキシド不含、プロピレンオキシド不含、およびサルフェート不含である。
【0133】
好ましい実施形態においては、本発明の乳白剤組成物は、3~7、好ましくは4~6、特に好ましくは4~5のpH値を有する。好ましい実施形態においては、本発明の乳白剤組成物は、2~5、好ましくは2~4、特に好ましくは2.5~3.5のpH値を有する。特に好ましい実施形態においては、本発明の乳白剤組成物は、3のpH値を有する。pH値は、例えば、クエン酸、塩酸または水酸化ナトリウムを用いて調整することができる。
【0134】
好ましい実施形態において、ワックス粒子(a)は、0.5~18μm、好ましくは1~15μm、より好ましくは1~10μm、さらに好ましくは1~8μm、特に好ましくは2~5μmの中央粒子サイズ(D50)を有する。
【0135】
D50値は、組成物中の粒子の50vol%(体積%)が、それぞれの規定値と同等かそれよりも小さい粒径を有することを示す。D50は、粒度分布の中央値であり、Horiba LA 960粒度分析計を用いた静的光散乱法により、分散相および連続相の屈折率としてそれぞれ1.456+0.1iおよび1.333を用いて決定する。
【0136】
好ましい実施形態において、本発明の乳白剤組成物は、1~50Pas、好ましくは2~40Pas、より好ましくは3~30Pas、特に好ましくは3~20Pasの粘度を有する。本明細書で使用する粘度は、TA Instruments AR200レオメーターを使用して、25℃で0.1秒-1のせん断速度で測定される。
【0137】
好ましい実施形態において、本発明の乳白剤組成物は、少なくとも90%、好ましくは少なくとも95%、特に好ましくは少なくとも96%の再生可能炭素指数(RCI)を有する。本明細書で使用される再生可能炭素指数(RCI)は、ISO 16128に従って決定される。水は計算から除外される。本明細書で言及されるISO 16128の参照番号は、ISO 16128-1:2016(E)である。
【0138】
本発明の乳白剤組成物は、当技術分野で公知の方法によって製造することができる。例えば、本発明の乳白剤組成物は、その成分を混合することによって製造することができる。
【0139】
本発明はさらに、その成分を混合するステップを含む、本発明の乳白剤組成物を製造する方法に関する。
【0140】
本発明はまた、化粧品組成物における乳白剤としての本発明の乳白剤組成物の使用に関する。好ましい乳白剤組成物は、本明細書に記載されている。好ましい化粧品組成物は、本明細書に記載されている。
【0141】
また、本発明は、本発明の乳白剤組成物を含む化粧品組成物に関する。好ましい乳白剤組成物は、本明細書に記載されている。
【0142】
好ましい化粧品組成物は、ヘアケア組成物またはスキンケア組成物である。特に好ましい組成物は、ヘアケア組成物である。また、特に好ましい組成物は、スキンケア組成物である。
【0143】
好ましい化粧品組成物は、毛髪洗浄用組成物(ヘアクレンジング組成物)または皮膚洗浄用組成物(スキンクレンジング組成物)である。特に好ましい組成物は、毛髪洗浄用組成物である。また、特に好ましい組成物は、皮膚洗浄用組成物である。
【0144】
本発明の化粧品組成物は、リンスオフ製品(洗い流し製品)またはリーブオン製品(付けっ放し製品)の形態とすることができる。それは、クリーム、ゲル、エマルジョン、ムースまたはスプレーを含む多種多様な製品形態で処方することができる。好ましくは、本発明の化粧品組成物は、リンスオフ製品の形態である。
【0145】
特に好ましくは、本発明の化粧品組成物は、リンスオフ製品の形態の毛髪洗浄用組成物および/または皮膚洗浄用組成物である。
【0146】
例えば、本発明の化粧品組成物は、シャンプー、クリームリンス、ボディウォッシュ、シャワージェル、ハンドソープ、バブルバス、洗顔料、クレンジングマスク、メイクアップリムーバー、石鹸および洗顔フォームを含む群から選択され得る。
【0147】
好ましい実施形態においては、化粧品組成物は、シャンプー、シャワージェルまたはハンドソープである。特に好ましい実施形態においては、化粧品組成物は、シャンプーである。特に好ましい実施形態においては、化粧品組成物は、シャワージェルである。特に好ましい実施形態においては、化粧品組成物は、ハンドソープである。
【0148】
好ましくは、本発明の化粧品組成物は、化粧品組成物の総質量に基づいて、0.5~5質量%、より好ましくは1~3質量%、特に好ましくは1~2質量%の前記乳白剤組成物を含有する。
【0149】
本発明の化粧品組成物は、好ましくは1種以上のさらなる成分(F)を含み、その量は、化粧品組成物の少なくとも0.01質量%、好ましくは少なくとも0.05質量%、より好ましくは少なくとも0.1質量%、さらに好ましくは少なくとも0.5質量%、例えば0.5~50質量%、好ましくは0.5~35質量%、さらに好ましくは0.5~25質量%、さらにより好ましくは0.5~20質量%であり得る。
【0150】
好ましくは、成分(F)は、酸度調整剤、着色剤、コンディショニング剤、乳化剤、皮膜形成剤、香料、光沢剤、保湿剤、潤滑剤、保湿剤、顔料、防腐剤、皮膚浸透促進剤、安定剤、界面活性剤、増粘剤、および粘性調整剤を含む群より選択される。より好ましくは、成分(F)は、酸度調整剤、光沢剤、潤滑剤、および界面活性剤を含む群から選択される。
【0151】
好適な潤滑剤は、例えば、6~18個の炭素原子を有する脂肪アルコール成分である。
【0152】
界面活性剤は、例えば、非ポリマーのカチオン性第4級アンモニウム化合物、特に塩化セトリモニウム(CTAC)から選択することができる。
【0153】
好適な古典的カチオン性コンディショニング剤には、カチオン性第4級アンモニウム塩が含まれる。少なくとも1つの実施形態において、成分(F)はカチオン性第4級アンモニウム塩である。そのような第4級アンモニウム塩の例としては、塩化ベンジルトリエチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム(塩化セトリモニウム、CTAC)、塩化ベヘントリモニウム(BTAC)または塩化セチルピリジニウムが挙げられる。
【0154】
カチオン成分としては、四級化セルロースエーテル、ビニルピロリドンのコポリマー、塩化ジメチルジアリルアンモニウムまたはアクリルアミドのホモポリマーまたはコポリマーを含むアクリルポリマーなどの様々なカチオンポリマーが適している。また、アクリル酸またはメタクリル酸、アクリルアミド、メチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドから誘導される様々な種類のホモポリマーまたはコポリマーも好適である。
【0155】
少なくとも1つの実施形態において、成分(F)は光沢剤である。代表的な光沢剤はシリコーンである。シリコーンとして好適なものは、揮発性または不揮発性の非イオン性シリコーン流体、シリコーン樹脂、およびシリコーン半固形物または固形物である。揮発性シリコーンは、測定可能な蒸気圧を有する直鎖状または環状シリコーンであり、これは20℃において少なくとも2mm水銀の蒸気圧として定義される。また、ポリアルキルシロキサン、ポリアリールシロキサン、ポリアルキルアリールシロキサン、ポリエーテルシロキサンコポリマー、アミン官能性シリコーン、またはそれらの混合物を含む水不溶性の不揮発性シリコーン液も適している。
【0156】
本発明の化粧品組成物は、少なくとも1つの油成分を0.05~5質量%、好ましくは0.5~5質量%含むことができる。典型的な油は有機油であり、それはしばしばエステルである。油成分は、脂肪酸のグリセリルエステル、またはトリグリセリド、ココナッツ油、アーモンド油、アプリコットカーネル油、アボカド油、ババス油、月見草油、カメリーナサティバ種子油、ブドウ種子油、マカデミアテルニフォリア種子油、トウモロコシ油、メドウフォーム種子油、ミンク油、オリーブ油、パーム核油、サフラワー油、ゴマ油、ダイズ油、ヒマワリ油、小麦胚芽油、ツバキ種子油を含むことができる。
【0157】
本発明の化粧品組成物は、少なくとも1つの乳化剤を0.05~5質量%、好ましくは0.5~5質量%含有することができる。好ましい乳化剤は、例えば、ソルビタンエステルである。
【0158】
本発明の化粧品組成物は、0.1~10質量%、好ましくは0.2~5質量%、より好ましくは0.2~3質量%、またより好ましくは0.5~5質量%の少なくとも一つのレオロジー調整剤、特にゲル化剤および増粘剤を含むことができる。例としては、セルロース系増粘剤、例えばヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、グアーガム、例えばヒドロキシプロピルグアー、微生物由来のガム、例えばキサンタンガムとスクレログルカンガム、合成増粘剤、例えばアクリル酸および/またはアクリルアミドプロパンスルホン酸の架橋ホモまたはコポリマーが挙げられる。その他のレオロジー調整剤としては、脂肪酸アミド、例えば、ココナッツジエタノールアミド、モノエタノールアミド、および、カルボン酸アルキルエーテルのオキシエチレン化モノエタノールアミドなどがある。
【0159】
レオロジー調整剤は、構造化材料としても知られている。一般的な構造化材料には、「カルボマー」として知られる高分子材料があり、例えば、Lubrizol CorporationからCarbopol(登録商標)という商標で販売されている架橋ポリアクリル酸ポリマーがある。メタ)アクリル酸ポリマーの別のクラスは、アルカリ膨潤性エマルジョン(ASE)ポリマーである。ASEポリマーには、例えば、Dow社のAculyn(登録商標)38コポリマーがある。カルボマーおよびASEポリマーは、流体力学的増粘剤(ハイドロダイナミック増粘剤)と呼ばれる材料のクラスに属している。これらの流体力学的増粘剤は、そのポリマー構造中に酸基を含み、脱プロトン化されると、互いに反発するアニオン電荷を形成し、ポリマー鎖を膨張させて絡ませる。膨張と鎖の絡まりは、脱プロトン化されたポリマーによる増粘・懸濁効果を生じさせる。これらの流体力学的増粘剤の特性は、その分子量、酸基含有量、架橋度、膨潤度によって影響を受ける。これらの増粘剤は、「空間充填性」または「体積排除性」とも呼ばれ、その濃度を上げると粘度と降伏点の両方が上昇する傾向がある。流体力学的ポリマー(ハイドロダイナミックポリマー)は、一般に、せん断減粘または非ニュートン挙動を示す組成物を生じさせるものである。(メタ)アクリル酸ベースのレオロジー調整剤の別のクラスは、疎水性修飾アルカリ膨潤性(HASE)ポリマーである。ASEポリマーと同様に、HASEポリマーは酸基を含み、その脱プロトン化によりポリマーの膨潤が生じる。さらに、HASEポリマーは、疎水性側基、鎖またはブロックを含み、互いに、また、それらが採用される組成物中に存在する他の疎水性種、例えば、界面活性剤の疎水性基、脂肪酸、他の増粘剤などとの会合的相互作用を生じさせる。会合により、ポリマー鎖のネットワーク全体に分布する疎水性領域が形成される。これは、可溶化剤としての材料の特性を高めることにもつながる。Dow社のAculyn(登録商標)22およびAculyn(登録商標)28コポリマー、ルーブリゾール社のAqua SF 1(登録商標)コポリマーは、一般的に使用されているHASE材料の1つである。米国特許4,529,773号(Witiak他)は、pH6.5以上の中和によって活性化し、その後界面活性剤の存在下で酸性化したアルカリ可溶性エマルジョンポリマーを報告している。これらは、酸性組成物において有用な増粘剤であると説明されている。このポリマーは、以下のようなモノマー系の共重合から形成される:(1)メタクリル酸またはアクリル酸、(2)C8-C30アルキルのメタクリル酸またはアクリル酸エステル、またはそこでより詳細に説明されているように、ポリエチレングリコールのヒドロカルビルモノエーテル、(3)C1-C4アルキルアクリレートまたはメタクリレート、および任意で、(4)少量のポリエチレン性不飽和単量体。
【0160】
本発明の化粧品組成物は、成分(F)として、脂肪化合物を含有することもできる。脂肪化合物は、0.1~20質量%、好ましくは1.0~10質量%のレベルで化粧品組成物中に含まれ得る。脂肪化合物は、脂肪アルコール(例えば、セチルアルコール、ステアリルアルコールまたはセテアリルアルコール)、脂肪酸、脂肪アルコール誘導体、脂肪酸誘導体、またはこれらの混合物を含む群から選択される。
【0161】
開示された成分は、場合によっては2つ以上の分類に入ることができ、例えば、いくつかの脂肪アルコール誘導体は、脂肪酸誘導体としても分類され得ることが理解される。しかしながら、所定の分類は、その特定の化合物を限定することを意図するものではなく、分類および命名法の便宜のためにそうされている。非限定的な例は、International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook, Fourteenth Edition (2014)、および、CTFA Cosmetic Ingredient Handbook, Second Edition,1992に見られる。好ましくは、脂肪アルコールは、14~30個または16~22個の炭素原子を有する。これらの脂肪アルコールは飽和であり、直鎖状または分枝状であることができる。脂肪アルコールの例は、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、およびこれらの混合物である。好ましい脂肪酸は、10~30個または12~22個の炭素原子を有する。これらの脂肪酸は飽和であることができ、直鎖状または分枝状であることができる。また、本明細書には、これらの脂肪酸の塩も含まれる。脂肪酸の例は、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、セバシン酸、またはこれらの混合物である。
【0162】
本明細書で有用な脂肪アルコール誘導体および脂肪酸誘導体には、脂肪アルコールのアルキルエーテル、アルコキシル化脂肪アルコール、アルコキシル化脂肪アルコールのアルキルエーテル、脂肪アルコールのエステル、エステル化可能なヒドロキシ基を有する化合物の脂肪酸エステル、ヒドロキシ置換脂肪酸、またはこれらの混合物などがある。脂肪アルコール誘導体および脂肪酸誘導体の例としては、メチルステアリルエーテル、ベヘニルアルコールのポリオキシエチレンエーテル、ステアリン酸エチル、ステアリン酸セチル、パルミチン酸セチル、ステアリン酸ステアリル、ミリスチル酸ミリスチル、ポリオキシエチレンセチルエーテルステアレート、ポリオキシエチレンステアリルエーテルステアレート、ポリオキシエチレンラウリルエーテルステアレート、エチレングリコールモノステアレート、ポリオキシエチレンモノステアレート、ポリオキシエチレンジステアレート、プロピレングリコールモノステアレート、プロピレングリコールジステアレート、トリメチロールプロパンジステアレート、ソルビタンステアレート、ポリグリセリルステアレート、グリセリルモノステアレート、グリセリルジステアレート、グリセリル トリステアレートまたはこれらの混合物が含まれる。
【0163】
本発明の化粧品組成物は、水性担体を含むことができる。水性担体のレベルおよび種は、他の成分との適合性および化粧品組成物の他の所望の特性に従って選択される。水性担体は、例えば、水または低級アルキルアルコール若しくは多価アルコールの水溶液であり得る。低級アルキルアルコールは、例えば、炭素数1~6の一価アルコールであってもよく、多くの場合、エタノールおよび/またはイソプロパノールである。多価アルコールは、例えば、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、および/またはプロパンジオールであり得る。好ましくは、水性担体は、実質的に水である。好ましくは、脱イオン水が使用される。また、組成物の所望の特性に応じて、鉱物を含む天然源からの水も使用することができる。一般に、本発明の化粧品組成物は、最大80質量%、しばしば最大95質量%の水を含有することができる。
【0164】
本発明の化粧品組成物は、さらなる成分(F)として、組成物をより化粧品的または審美的に許容できるようにするため、またはさらなる使用上の利点を提供するために好適である他の成分を含むこともできる。このような他の成分は、一般に、0.001質量%~5質量%のレベルで個別に使用することができる。多種多様なさらなる成分(F)を、本発明の化粧品組成物に配合することができる。これらには、コンディショニング剤、例えばパンテノール、パンテニルエチルエーテル、タンパク質、加水分解タンパク質(好ましくは植物または動物由来、例えば加水分解コラーゲンまたは加水分解ケラチン)、栄養剤;抗酸化剤、例えばビタミンE;エモリ剤(エモリエント)、例えばPPG-3ミリスチルエーテル、トリメチルペンタノールヒドロキシエチルエーテル;毛髪固定化ポリマー、例えば、両性固定化ポリマー、カチオン固定化ポリマー、アニオン固定化ポリマー、非イオン固定化ポリマー、シリコーングラフトコポリマー;防腐剤、例えば、ベンジルアルコール、メチルパラベン、プロピルパラベン、イミダゾリジニルウレア;pH調整剤、例えば、クエン酸、クエン酸ナトリウム、コハク酸、リン酸、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム;塩類全般、例えば、酢酸カリウム、塩化ナトリウム;着色剤;毛髪酸化(脱色)剤、例えば、過酸化水素、過ホウ酸塩、過サルフェート;毛髪還元剤、例えば、チオグリコレート;香料;封鎖剤、例えば、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム;紫外線および赤外線遮蔽・吸収剤、例えば、サリチル酸オクチル;抗フケ剤、例えば、ジンクピリチオン、ピロクトンオラミンまたはサリチル酸を含む。
【0165】
少なくとも1つの実施形態において、本発明の化粧品組成物は、抗真菌性物質を含む。少なくとも1つの実施形態において、抗真菌物質は、ケトコナゾール、オキシコナゾール、ビフォナゾール、ブトコナゾール、クロコナゾール、クロトリマゾール、エコナゾール、エニルコナゾール、フェンチコナゾール、イソコナゾール、ミコナゾール、スルコナゾール、チオコナゾール、フルコナゾール、イトラコナゾール、テルコナゾール、ナフトフィン、テルビナフィン、ジンクピリチオン、ピロクトンオラミン(Octopirox(登録商標))、およびこれらの混合物を含む群から選択される。少なくとも1つの実施形態において、本発明の化粧品組成物は、0.1質量%~1質量%の抗真菌物質の総量を含む。少なくとも1つの実施形態において、本発明の化粧品組成物は、ピロクトンオラミンを含む。少なくとも1つの実施形態において、本発明の化粧品組成物は、ピリジネチオン抗フケ微粒子を含む。例えば、1-ヒドロキシ-2-ピリジネチオン塩は、非常に好ましい微粒子フケ防止剤である。ピリジネチオン系フケ防止微粒子の濃度は、組成物の質量に対して0.1%~4%、好ましくは0.1%~3%、より好ましくは0.3~2%の範囲であり得る。好ましいピリジネチオン塩としては、亜鉛、スズ、カドミウム、マグネシウム、アルミニウムまたはジルコニウムなどの重金属から形成されるもの、好ましくは亜鉛、より好ましくは1-ヒドロキシ-2-ピリジネチオンの亜鉛塩(「亜鉛ピリジネチオン」または「ZPT」として知られている)、より好ましくはプレートレット粒子形態の1-ヒドロキシ-2-ピリジネチオン塩が挙げられる。ナトリウムなどの他のカチオンから形成される塩も好適である場合がある。ピリジネチオン系抗フケ剤は、例えば、米国特許第2,809,971号明細書、米国特許第3,236,733号明細書、米国特許第3,753,196号明細書、米国特許第3,761,418号明細書、米国特許第4,345,080号明細書、米国特許第4,323,683号明細書、米国特許第4,379,753号、および米国特許第4,470,982号明細書に記載されている。
【0166】
好ましくは、塩は、製品の粘度を調整するために、全化粧品組成物の0.1~1質量%のレベルで存在する。好ましくは、NaOHは、製剤のpHを調整するために、全化粧品組成物の0.1~1質量%のレベルで存在する。
【0167】
本発明の化粧品組成物は、さらなる成分(F)として、レオロジー調整用のポリソルベート、例えば、ポリソルベート-20、ポリソルベート-21、ポリソルベート-40、ポリソルベート-60、またはこれらの混合物を含有することができる。ポリソルベートは、5質量%までの量(例えば0.1~5質量%)で化粧品組成物に含有させることができる。
【0168】
また、本発明の化粧品組成物は、さらなる成分(F)として、ポリプロピレングリコールを含有することができる。好ましいポリプロピレングリコールは、200~100000g/molの重量平均分子量を有するものである。ポリプロピレングリコールは、重合度および他の部位がそれに結合しているかどうかに応じて、水溶性、水不溶性でもよく、または水への溶解度が制限されているものでもよい。ポリプロピレングリコールの水への所望の溶解度は、組成物の形態(例えば、リーブオン組成物、リンスオフ組成物)に大きく左右されるであろう。ポリプロピレングリコールは、最大10質量%のレベルで本発明の化粧品組成物に含まれることができる。
【0169】
例えば、リンスオフ組成物において、ポリプロピレングリコールは、25℃における水への溶解度が約1g/100g水未満であることが好ましく、より好ましくは約0.5g/100g水未満、さらに好ましくは約0.1g/100g水未満の溶解度である。ポリプロピレングリコールは、本発明の化粧品組成物中に最大10質量%のレベルで含まれることができる。
【0170】
また、本発明の化粧品組成物は、更なる成分(F)として、10~40個の炭素原子を有する炭化水素;オレイルアルコール等の10~30個の炭素原子を有する不飽和脂肪アルコール;約10~約30個の炭素原子を有する不飽和脂肪酸;脂肪酸誘導体;脂肪アルコール誘導体;エステル油、例えば、ペンタエリスリトールエステル油、トリメチロールエステル油、クエン酸エステル油、またはグリセリルエステル油などのエステル油;ポリ[α]-オレフィン油;およびこれらの混合物を含む群から選択される低融点油分を含有することができる。好ましい低融点油は、エステル油、例えば、ペンタエリスリトールエステル油、トリメチロールエステル油、クエン酸エステル油、またはグリセリルエステル油;ポリ[α]-オレフィン油;およびそれらの混合物を含む群から選択される。特に有用なペンタエリスリトールエステル油およびトリメチロールエステル油は、ペンタエリスリトールテトライソステアレート、ペンタエリスリトールテトラオレエート、トリメチロールプロパントリイソステアレート、トリメチロールプロパントリオレエート、またはこれらの混合物である。特に有用なグリセリルエステルは、トリイソステアリン、トリオレインまたはトリリノレインである。
【0171】
本発明の化粧品組成物は、さらに成分(F)として、カチオン性ポリマーを含有することもできる。カチオン性ポリマーは、成膜性能をさらに向上させるために、本発明の化粧品組成物中に存在し得る。
【0172】
好適なカチオン性ポリマーは、カチオン的に置換されているホモポリマーであってもよいし、2種類以上のモノマーから形成されてもよい。ポリマーの重量平均(Mw)分子量は、一般に100000~200万g/molであるだろう。ポリマーは、第4級アンモニウム基、プロトン化アミノ基などのカチオン性窒素含有基、またはそれらの混合物を有することになる。ポリマーの分子量が低すぎると、コンディショニング効果が乏しくなる。高すぎる場合は、伸長粘度が高くなり、組成物を注いだときに糸引きが発生するという問題が生じる可能性がある。
【0173】
カチオン性窒素含有基は、一般に、カチオン性ポリマーの全モノマー単位の一部分に置換基として存在することになる。したがって、ポリマーがホモポリマーでない場合、非カチオン性スペーサーモノマー単位を含むことができる。このようなポリマーは、CTFA Cosmetic Ingredient Directory, 3rd editionに記載されている。カチオン性モノマー単位と非カチオン性モノマー単位の比率は、一般に0.2~3.0meq/gmである必要な範囲のカチオン性電荷密度を有するポリマーを与えるように選択される。ポリマーのカチオン性電荷密度は、好適には、窒素測定のための化学的試験の下で米国薬局方に記載されているように、ケルダール法を介して決定される。
【0174】
好適なカチオン性ポリマーとしては、例えば、カチオン性アミンまたは第4級アンモニウム官能基を有するビニルモノマーと、水溶性スペーサーモノマー、例えば、(メタ)アクリルアミド、アルキルおよびジアルキル(メタ)アクリルアミド、アルキル(メタ)アクリレート、ビニルカプラクトンおよびビニルピロリジンなどとのコポリマーが挙げられる。アルキルおよびジアルキル置換モノマーは、好ましくはC1-C7アルキル基、より好ましくはC1-3アルキル基を有する。他の適切なスペーサーとしては、ビニルエステル、ビニルアルコール、無水マレイン酸、プロピレングリコールおよびエチレングリコールが挙げられる。カチオン性アミンは、特定の種および組成物のpHに応じて、第1級、第2級または第3級アミンであり得る。一般に、第2級および第3級アミン、特に3級アミンが好ましい。アミン置換されたビニルモノマーおよびアミンは、アミン形態で重合し、次に4級化によってアンモニウムに変換することができる。カチオン性ポリマーは、アミンおよび/または第4級アンモニウム置換モノマーおよび/または相溶性スペーサーモノマーから誘導されるモノマー単位の混合物を含むことができる。
【0175】
好適なカチオン性ポリマーとしては、例えば、カチオン性ジアリル4級アンモニウム含有ポリマーであり、例えば、ジメチルジアリルアンモニウムクロライドホモポリマー、アクリルアミドとジメチルジアリルアンモニウムクロライドのコポリマー(当分野(CTFA)ではそれぞれポリクオタニウム6およびポリクオタニウム7と呼ばれる);3~5個の炭素原子を有する不飽和カルボン酸のホモおよびコポリマーのアミノアルキルエステルの鉱酸塩(NAT STARCH CHEM CORPのUS4009256A1に記載);カチオン性ポリアクリルアミド(WO95/22311A1 Unilever PLCに記載)などが含まれる。
【0176】
使用できる他のカチオン性ポリマーとしては、カチオン性セルロース誘導体、カチオン性デンプン誘導体、カチオン性グアーガム誘導体などのカチオン性多糖類ポリマーを挙げることができる。
【0177】
本発明の化粧品組成物に使用するのに適したカチオン性多糖類ポリマーは、下記式ののモノマーを含む:A-O-[R-N+(R1)(R2)(R3)X-]、ここで、:Aは、アンヒドログルコース残基であり、例えば、デンプンまたはセルロースアンヒドログルコース残基である。Rは、アルキレン、オキシアルキレン、ポリオキシアルキレン、またはヒドロキシアルキレン基、またはそれらの組合せである。R1、R2およびR3は、独立して、アルキル、アリール、アルキルアリール、アリールアルキル、アルコキシアルキル、またはアルコキシアリール基を表し、各基は最大で約18個の炭素原子を含む。各カチオン性部分の炭素原子の総数(すなわち、R1、R2およびR3の炭素原子の合計)は、好ましくは約20以下であり、X-は、アニオン性対イオンである。別のタイプのカチオン性セルロースには、ヒドロキシエチルセルロースをラウリルジメチルアンモニウム置換エポキシドと反応させたポリマー性第4級アンモニウム塩があり、業界(CTFA)ではポリクオタニウム24と呼ばれている。これらの材料は、Amerchol Corporationから、例えばPolymer LM-200の商品名で入手可能である。他の適切なカチオン性多糖類ポリマーには、第4級窒素含有セルロースエーテル(例えば、L’OrealからのUS3962418に記載されている)、およびエーテル化セルロースとデンプンのコポリマー(例えば、L’OrealからのUS3958581に記載されている)が含まれる。
【0178】
使用できるカチオン性多糖類ポリマーの特に好適なタイプは、カチオン性グアーガム誘導体、例えばグアーヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド(SolvayからそのJAGUARという商品名のシリーズで市販されている)である。そのような材料の例は、JAGUAR C13S、JAGUAR C14、JAGUAR C15、JAGUAR C17、JAGUAR C16、JAGUAR CHTおよびJAGUAR C162である。
【0179】
上記のカチオン性ポリマーのいずれかの混合物を使用することができる。カチオン性ポリマーは、化粧品組成物の総質量に基づいて、カチオン性ポリマーの総質量が0.01~5質量%、好ましくは0.05~1質量%、より好ましくは0.08~0.5質量%のレベルで本発明の化粧品組成物に存在してよい。
【0180】
少なくとも1つの実施形態において、カチオン性ポリマーは、少なくとも約5000g/mol、典型的には10000g/mol~1000万g/molの数平均分子量を有し、カチオン性アミンまたは第4級アンモニウム官能性を有するビニルモノマーと水溶性スペーサーモノマー、例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、アルキルおよびジアルキルアクリルアミド、アルキルおよびジアルキルメタクリルアミド、アルキルアクリレート、アルキルメタクリレート、ビニルカプロラクトン、およびビニルピロリドンなどとのコポリマーを含む群から選択される。他の適切なスペーサーモノマーには、ビニルエステル、ビニルアルコール、無水マレイン酸、プロピレングリコール、およびエチレングリコールが含まれる。好ましいカチオン性ポリマーは、カチオン性セルロース、カチオン性デンプン、およびカチオン性グアーガムである。商業的に入手可能なカチオン性グアーポリマーは、例えば、SolvayからのJaguar(登録商標)である。
【0181】
少なくとも1つの実施形態において、本発明の化粧品組成物は、界面活性剤系を含む。少なくとも1つの実施形態においては、界面活性剤系は、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、双性イオン界面活性剤および/または両性界面活性剤を含む群から選択される界面活性剤を含む。少なくとも1つの実施形態において、本発明の化粧品組成物は、0.01質量%~70質量%、好ましくは0.1質量%~40%、より好ましくは1質量%~30%、特に好ましくは2質量%~20質量%の総量界面活性剤を含む。
【0182】
少なくとも1つの実施形態において、本発明の化粧品組成物は、(乳白剤組成物中に存在するアニオン性界面活性剤に加えて)アニオン性界面活性剤を含む。化粧品組成物中に存在し得るアニオン性界面活性剤は、乳白剤組成物中に存在し得るアニオン性界面活性剤として本明細書に記載されるものである。
【0183】
化粧品組成物中に存在し得る他のアニオン性界面活性剤は、以下の通りである:脂肪アルコールサルフェート、脂肪アルコールエーテルサルフェート、アルキルアミドサルフェートおよびスルフォネート、脂肪酸アルキルアミドポリグリコールエーテルサルフェート、アルカンスルフォネートおよびヒドロキシアルカンスルフォネート、オレフィンスルフォネート、アルファ-スルホ脂肪酸エステル、アルキルベンゼンスルホネート、アルキルフェノールグリコールエーテルスルホネート、スルホサクシネート、スルホサクシネートモノエステルおよびジエステル、アルキルモノグリセリドサルフェートおよびスルフォネート、アルキルグリセリドエーテルスルフォネート、スルフォリシノレート、およびこれらの混合物。アニオン性界面活性剤(およびそれらの混合物)は、それらの水溶性または水分散性の塩の形態で使用することができ、例としては、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、アンモニウム、モノ-、ジ-およびトリエタノールアンモニウム、および類似のアルキルアンモニウム塩が挙げられる。化粧品組成物に使用するためのアニオン性界面活性剤の例としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸ナトリウム、トリデシル硫酸ナトリウム、トリデセス硫酸ナトリウム、ミリスチル硫酸ナトリウム、ミレス硫酸ナトリウム、およびこれらの混合物が挙げられる。化粧品組成物に使用するためのアニオン性界面活性剤の例としては、ラウリルスルホコハク酸アンモニウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ラウリルエーテルスルホコハク酸アンモニウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリルエーテル硫酸アンモニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、およびこれらの混合物などが挙げられる。
【0184】
本発明の化粧品組成物は、例えば、0.5質量%~45質量%、好ましくは1質量%~30質量%、より好ましくは2質量%~25質量%、より好ましくは5質量%~20質量%、より好ましくは12質量%~18質量%のアニオン性界面活性剤を含んでいてよい。
【0185】
少なくとも1つの実施形態において、本発明の化粧品組成物は、非イオン性界面活性剤を含む。化粧品組成物中に存在し得る非イオン性界面活性剤は、乳白剤組成物中に存在し得る非イオン性界面活性剤として本明細書に記載されるものである。本発明の化粧品組成物は、例えば、0.5質量%~20質量%、好ましくは1質量%~10質量%、より好ましくは2質量%~5質量%の非イオン性界面活性剤を含んでもよい。
【0186】
少なくとも1つの実施形態において、本発明の化粧品組成物は、両性界面活性剤または双性イオン界面活性剤を含む。化粧品組成物中に存在し得る両性界面活性剤または双性イオン界面活性剤は、乳白剤組成物中に存在し得る両性界面活性剤または双性イオン界面活性剤としてここに記載されているものである。本発明の化粧品組成物は、例えば、0.5質量%~20質量%、好ましくは1質量%~10質量%、より好ましくは2質量%~5質量%の両性界面活性剤または双性イオン界面活性剤を含んでよい。
【0187】
少なくとも1つの実施形態において、本発明の化粧品組成物は、界面活性剤系を含む。少なくとも1つの実施形態においては、界面活性剤系は、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸ナトリウム、コカミドプロピルベタイン、ココイルグルタミン酸ナトリウム、ラウロアムフォアセテート、およびそれらの混合物を含む群から選択される少なくとも1つの界面活性剤を含む。少なくとも1つの実施形態において、界面活性剤系は、ラウレス硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、および任意にコカミドプロピルベタインを含む。少なくとも1つの実施形態においては、界面活性剤系は、ラウレス硫酸ナトリウム、ココイルグルタミン酸カリウム、およびコカミドプロピルベタインを含む。
【0188】
少なくとも1つの実施形態において、本発明の化粧品組成物は、さらなる成分として、シリコーン化合物を含む。化粧品組成物は、最大5質量%(例えば、0.1~5質量%)のシリコーン化合物を含むことができる。好適なシリコーン化合物としては、ポリアルキルまたはポリアリールシロキサンが挙げられる。好ましいシリコーン化合物は、ポリジメチルシロキサン、ポリジエチルシロキサン、およびポリメチルフェニルシロキサンであり、例えばWacker(ドイツ)またはDow CorningからXiameter PMX DC 200などのように入手できる。シリコーン化合物は、シリコーンオイルまたはエマルジョンとして入手可能である。シリコーン化合物はさらに、エマルジョンの形態で本組成物に組み込むことができ、ここで、エマルジョンは予め作られて製剤に加えられるか、またはアニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、およびそれらの混合物から選択した追加の界面活性剤の助けを借りてまたは借りずに機械的混合により製剤化プロセスの間に作られる。
【0189】
少なくとも1つの実施形態において、本発明の化粧品組成物は、シリコーンコンディショニング剤を含む。好ましくは、これらは、シリコーンコンディショニング剤の乳化液滴である。これらは、コンディショニング性能を高めるためのものである。
【0190】
好適なシリコーンとしては、ポリジオルガノシロキサン、特にポリジメチルシロキサンが挙げられ、これはCTFA呼称ジメチコンを有する。また、本発明の化粧品組成物における使用に好適なのは、ヒドロキシル末端基を有するポリジメチルシロキサンであり、これはCTFA呼称ジメチコノールを有する。また、本発明の化粧品組成物における使用に好適なのは、例えばWO96/31188に記載されているような、わずかな程度の架橋を有するシリコーンガムである。乳化したシリコーン自体(エマルジョンや最終組成物ではない)の粘度は、典型的には25℃で少なくとも10,000cStである。シリコーン自体の粘度は、好ましくは少なくとも60,000cSt、最も好ましくは少なくとも500,000cSt、理想的には少なくとも1,000,000cStである。好ましくは、製剤化を容易にするために、粘度は1x109cStを超えない。本発明の化粧品組成物に使用するための乳化シリコーンは、典型的には、組成物中の平均シリコーン液滴サイズが30未満、好ましくは20未満、より好ましくは10ミクロン未満、理想的には0.01~1ミクロンである。0.15ミクロン未満の平均シリコーン液滴サイズを有するシリコーンエマルジョンは、一般にマイクロエマルジョンと呼ばれる。
【0191】
シリコーン粒子径は、例えば、Malvern Instruments社の2600D Particle Sizerを使用して、レーザー光散乱法により測定することができる。適切な予備形成エマルジョンの例としては、Dow Corningから入手可能なXiameter MEM 1785およびマイクロエマルジョンDC2-1865が挙げられる。これらは、ジメチコノールのエマルジョン/マイクロエマルジョンである。架橋シリコーンガムは、予め乳化された形態でも入手可能であり、これは、製剤化の容易さのために有利である。本発明の化粧品組成物に含めるためのシリコーンのさらに好ましいクラスは、アミノ官能性シリコーンである。「アミノ官能性シリコーン」とは、少なくとも1つの第1級、第2級もしくは第3級アミン基、または第4級アンモニウム基を含むシリコーンを意味する。好適なアミノ官能性シリコーンの例としては、CTFA呼称「アモジメチコン」を有するポリシロキサンなどが挙げられる。本発明の化粧品組成物における使用に適したアミノ官能性シリコーンの具体例は、アミノシリコーンオイルDC2-8220、DC2-8166およびDC2-8566(全てex Dow Corning)である。適切な第4級シリコーンポリマーは、EP-A-0530974に記載されている。好ましい第4級シリコーンポリマーは、K3474、ex Goldschmidtである。
【0192】
また、アミノ官能性シリコーンオイルと非イオン性およびカチオン性界面活性剤とのエマルジョンも好適である。アミノ官能性シリコーンオイルのプレフォームエマルジョンは、Dow CorningやGeneral Electricなどのシリコーンオイルの供給会社からも入手可能である。具体的には、DC939カチオンエマルジョン、非イオンエマルジョンDC2-7224、DC2-8467、DC2-8177、DC2-8154(いずれもDow Corning社製)などが挙げられる。
【0193】
また、アミノ官能性シリコーンと非アミノ官能性シリコーンを組み合わせて使用することも可能である。
【0194】
シリコーンの総量は、組成物全体の0.01質量%~10質量%が好ましく、より好ましくは0.1質量%~5質量%、最も好ましくは0.5質量%~3質量%である。
【0195】
少なくとも1つの実施形態において、本発明の化粧品組成物は、防腐剤または防腐剤系を含む。好適な保存料の例としては、ベンジルアルコール、ピロクトンオラミン、フェノキシエタノール、パラベン、ペンタンジオール、安息香酸/安息香酸ナトリウム、ソルビン酸/ソルビン酸カリウム、またはそれらの組み合わせが挙げられる。好適な保存性向上成分の例としては、アニス酸、乳酸、カプリル酸ソルビタン、エチルヘキシルグリセリン、カプリリルグリコール、オクタンジオール、またはそれらの組合せが挙げられる。少なくとも1つの実施形態において、本発明の化粧品組成物は、0.01~5質量%、特に好ましくは0.05~1質量%の少なくとも1つの防腐剤を含む。好適な防腐剤は、国際化粧品成分辞典およびハンドブック、第9版に機能「防腐剤」と共に記載されている物質である。
【0196】
少なくとも1つの実施形態において、本発明の化粧品組成物は、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンゼトニウム、ジイソブチルエトキシエチルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、N-ラウリルサルコシン酸ナトリウム、N-パルメチルサルコシン酸ナトリウム、ラウロイルサルコシン、N-ミリストイルグリシン、N-ラウリルサルコシンカリウム、トリメチルアンモニウムクロライド、クロルヒドロキシル酸アルミニウムナトリウム、クエン酸トリエチル、塩化トリセチルメチルアンモニウム、2,4,4’-トリクロロ-2’-ヒドロキシジフェニルエーテル(トリクロサン)、フェノキシエタノール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、3,4.4’-トリクロロカルバニリド(Triclocarban)、ジアミノアルキルアミド、L-リジンヘキサデシルアミド、クエン酸重金属塩、サリシレート、ピロクトース、亜鉛塩、ピリチオンおよびその重金属塩、ジンクピリチオン、フェノール硫酸亜鉛、ファーネゾール、ケトコナゾール、オキシコナゾール、ビフォナゾール、ブトコナゾール、クロコナゾール、クロトリマゾール、エコナゾール、エニルコナゾール、フェンチコナゾール、イソコナゾール、ミコナゾール、スルコナゾール、チオコナゾール、フルコナゾール、イトラコナゾール、テルコナゾール、ナフトフィーン、テルビナフィン、二硫化セレン、メチルクロロイソチアゾリノン、メチルイソチアゾリノン、メチルジブロモグルタロニトリル、ピロクトンオラミン(Octopirox(登録商標))、AgCl、クロロキシレノール、ジエチルヘキシルスルホサクシネートのナトリウム塩、安息香酸ナトリウム、フェノキシエタノール、ベンジルアルコール、フェノキシイソプロパノール、ブチル-、エチル-、メチル-、プロピルパラベンなどのパラベンおよびその塩、ペンタンジオール、1,2-オクタンジオル、エチルヘキシルグリセリン、ベンジルアルコール、ソルビン酸、安息香酸、乳酸、イミダゾリジニル尿素、ジアゾリジニル尿素、ジメチロールジメチルヒダントイン(DMDMH)、ヒドロキシメチルグリシネートのナトリウム塩、ソルビン酸のヒドロキシエチルグリシン、およびこれらの組み合わせを含む群から選択される防腐剤を含有する。少なくとも1つの実施形態において、防腐剤は、フェノキシエタノール、ベンジルパラベン、ブチルパラベン、エチルパラベン、イソブチルパラベン、イソプロピルパラベン、メチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルカルバミン酸ヨードプロピニル、メチルジブロモグラタロニトリル、DMDMヒダントイン(hydantoin)、およびこれらの組み合わせを含む群から選択される。少なくとも1つの実施形態において、本発明の化粧品組成物は、実質的にパラベンを含まない。
【0197】
また、本発明の化粧品組成物は、分散型の不揮発性の水不溶性油性コンディショニング剤を含有することができる。「不溶性」とは、25℃において、0.1%(w/w)の濃度で、水(蒸留水または等価物)に溶解しないことを意味する。
【0198】
適切な油性または脂肪性材料は、炭化水素油、脂肪エステルおよびそれらの混合物から選択される。直鎖炭化水素油は、好ましくは、約12~約30個の炭素原子を含むであろう。また、アルケニルモノマー、例えばC2-C6アルケニルモノマーの重合性炭化水素も好適である。好適な炭化水素油の具体例としては、パラフィン油、鉱油、飽和および不飽和ドデカン、飽和および不飽和トリデカン、飽和および不飽和テトラデカン、飽和および不飽和ペンタデカン、飽和および不飽和ヘキサデカン、およびこれらの混合物などが挙げられる。また、これらの化合物の分岐鎖異性体や、より長い鎖長の炭化水素も使用することができる。
【0199】
好適な脂肪エステルは、少なくとも10個の炭素原子を有することを特徴とし、脂肪酸またはアルコールから誘導されるヒドロカルビル鎖を有するエステルを含む。モノカルボン酸エステルは、アルコールおよび/または式R’COORの酸のエステルを含み、ここで、R’およびRが独立してアルキルまたはアルケニルラジカルを示し、R’およびRの炭素原子の合計が少なくとも10、好ましくは少なくとも20である。カルボン酸のジおよびトリアルキルおよびアルケニルエステルもまた使用することができる。特に好ましい脂肪エステルは、モノ-、ジ-およびトリグリセリド、より具体的にはグリセロールとC8-C22カルボン酸などの長鎖カルボン酸のモノ-、ジ-およびトリ-エステルである。好ましい材料としては、ココアバター、パームステアリン、ヒマワリ油、大豆油、ココナッツ油などが挙げられる。
【0200】
油性または脂肪性材料は、化粧品組成物の総質量に基づいて、0.05~10質量%、好ましくは0.2~5質量%、より好ましくは0.5~3質量%のレベルで存在し得る。
【0201】
少なくとも1つの実施形態において、本発明の化粧品組成物は、サルフェート不含である。少なくとも1つの実施形態において、本発明の化粧品組成物は、シリコーン不含である。少なくとも1つの実施形態においては、本発明の化粧品組成物は、サルフェート不含およびシリコーン不含である。
【0202】
本発明の化粧品組成物は、当技術分野で公知の方法によって調製することができる。例えば、本発明の化粧品組成物は、その成分を混合することによって調製することができる。
【0203】
また、本発明は、毛髪および/または皮膚の処理方法に関し:
a)本発明の化粧品組成物を毛髪および/または皮膚に塗布すること、および、
b)毛髪および/または頭皮から化粧品組成物を除去することを含む。
【0204】
本発明はまた、本発明の乳白剤組成物の、液体食器洗浄剤または洗濯用洗剤における乳白剤としての使用にも関する。本発明はまた、本発明の乳白剤組成物を含む液体食器洗いまたは洗濯用洗剤に関する。好ましい乳白剤組成物は、本明細書に記載されている。液体食器洗いまたは洗濯用洗剤は、手動で使用するため、または自動食器洗い機または洗濯機で使用するためであり得る。液体食器洗いまたは洗濯用洗剤は、単位用量タイプの洗剤、水性洗剤、濃縮洗剤、重用洗剤、および軽用洗剤を包含する。好ましくは、本発明の液体食器洗いまたは洗濯用洗剤は、液体食器洗いまたは洗濯用洗剤の総質量に基づいて、0.5~5質量%、より好ましくは1~3質量%、特に好ましくは1~2質量%の乳白剤組成物を含む。
【0205】
液体食器洗いまたは洗濯用洗剤は、1つまたは複数のさらなる成分を含むことができる。好ましくは、液体食器洗いまたは洗濯洗剤は、1つ以上の界面活性剤、特に、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、双性イオン界面活性剤および/または両性界面活性剤を含む群から選択される1つ以上の界面活性剤を含む。液体食器洗い洗剤または洗濯洗剤に存在し得る界面活性剤は、化粧品組成物に存在し得る界面活性剤として本明細書に記載されているものである。
【実施例】
【0206】
本発明は、これによって限定されるものではないが、以下の実施例によってさらに説明される。
【0207】
【0208】
【0209】
【0210】
例1~11による乳白剤組成物は、いずれも乳白色の濁った外観を有し、真珠光沢効果を示さない。
【0211】
使用したのは以下の成分である:
・Hostapon(登録商標)CTペースト(メチルココイルタウリン酸ナトリウム)、有効成分(活性成分)30%
・GlucoTain(登録商標)Plus(カプリロイル/カプロイルメチルグルカミド、ラウロイル/ミリストイルメチルグルカミド)、有効成分50%
・Hostapon(登録商標) SCI 65C(ココイルイセチオン酸ナトリウム、ステアリン酸)、有効成分65%。
・Genagen(登録商標) CAB 818(コカミドプロピルベタイン)、有効成分30%配合
・EGDS(エチレングリコールジステアレート)、有効成分100%
・Licocare(登録商標) RBW 102 VITA(酸化米糠ワックス)、有効成分100%
・オレイン酸グリセリル、有効成分90%。
・Plantasens(登録商標) Emulsifier DGDS(ステアリン酸ポリグリセリル-2)、活性成分100%
【0212】
乳白剤組成物は、以下のように調製した:
乳化剤と水を混合して25℃で水性相Aを調製し、80~90℃に加温した。B相も80~90℃に温め、連続攪拌下でA相に加えた。得られた混合物に温水(80~90℃)を加えて乳濁エマルジョンを得、これを攪拌下で室温まで冷却させた。クエン酸水溶液50質量%の添加により、エマルジョンのpHを2.5~5に調整した。
【0213】
D50は粒度分布の中央値で、Horiba LA 960粒度分布計を用いた静的光散乱法により、分散相と連続相の屈折率としてそれぞれ1.456+0.1iと1.333を用いて測定した。
【0214】
エマルジョンの粘度は、TA Instruments社製AR200レオメーターを用いて、25℃で0.01~100s-1のせん断速度制御フローカーブを測定することにより測定した。粘度の指示値は,0.1s-1のせん断速度で測定した。
【0215】
【0216】
【0217】
【0218】
【0219】
【0220】
【0221】
【0222】
【0223】
【0224】
【0225】
【0226】
【0227】
【国際調査報告】