(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-02
(54)【発明の名称】アミノイミダゾールFPR2アゴニスト
(51)【国際特許分類】
C07D 233/88 20060101AFI20231026BHJP
C07D 405/04 20060101ALI20231026BHJP
C07D 401/04 20060101ALI20231026BHJP
C07D 409/04 20060101ALI20231026BHJP
C07D 417/04 20060101ALI20231026BHJP
C07D 413/04 20060101ALI20231026BHJP
C07D 403/12 20060101ALI20231026BHJP
C07D 401/12 20060101ALI20231026BHJP
C07D 403/06 20060101ALI20231026BHJP
C07D 413/06 20060101ALI20231026BHJP
C07D 403/04 20060101ALI20231026BHJP
C07D 471/04 20060101ALI20231026BHJP
A61K 31/4168 20060101ALI20231026BHJP
A61P 9/10 20060101ALI20231026BHJP
A61P 9/00 20060101ALI20231026BHJP
A61K 31/4439 20060101ALI20231026BHJP
A61K 31/428 20060101ALI20231026BHJP
A61K 31/427 20060101ALI20231026BHJP
A61K 31/422 20060101ALI20231026BHJP
A61K 31/496 20060101ALI20231026BHJP
A61K 31/454 20060101ALI20231026BHJP
A61K 31/5377 20060101ALI20231026BHJP
A61K 31/497 20060101ALI20231026BHJP
A61K 31/4245 20060101ALI20231026BHJP
A61K 31/437 20060101ALI20231026BHJP
C07D 233/90 20060101ALI20231026BHJP
【FI】
C07D233/88 CSP
C07D405/04
C07D401/04
C07D409/04
C07D417/04
C07D413/04
C07D403/12
C07D401/12
C07D403/06
C07D413/06
C07D403/04
C07D471/04 107E
A61K31/4168
A61P9/10
A61P9/00
A61K31/4439
A61K31/428
A61K31/427
A61K31/422
A61K31/496
A61K31/454
A61K31/5377
A61K31/497
A61K31/4245
A61K31/437
C07D233/90 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023521630
(86)(22)【出願日】2021-10-08
(85)【翻訳文提出日】2023-06-06
(86)【国際出願番号】 US2021054077
(87)【国際公開番号】W WO2022076764
(87)【国際公開日】2022-04-14
(32)【優先日】2020-10-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】391015708
【氏名又は名称】ブリストル-マイヤーズ スクイブ カンパニー
【氏名又は名称原語表記】BRISTOL-MYERS SQUIBB COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100126778
【氏名又は名称】品川 永敏
(74)【代理人】
【識別番号】100162695
【氏名又は名称】釜平 双美
(74)【代理人】
【識別番号】100156155
【氏名又は名称】水原 正弘
(74)【代理人】
【識別番号】100162684
【氏名又は名称】呉 英燦
(72)【発明者】
【氏名】ペレス,ハイディ エル
(72)【発明者】
【氏名】ジョンソン,ジェイムズ エイ
(72)【発明者】
【氏名】デブナニ,スニタ ブイ
【テーマコード(参考)】
4C063
4C065
4C086
【Fターム(参考)】
4C063AA01
4C063BB01
4C063BB03
4C063BB04
4C063BB09
4C063CC25
4C063CC34
4C063CC51
4C063CC58
4C063CC62
4C063CC76
4C063CC78
4C063CC94
4C063DD02
4C063DD03
4C063DD10
4C063DD12
4C063DD22
4C063DD25
4C063EE01
4C065AA04
4C065BB05
4C065CC01
4C065DD03
4C065EE02
4C065HH01
4C065JJ02
4C065KK05
4C065PP09
4C065QQ02
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086BC17
4C086BC38
4C086BC48
4C086BC50
4C086BC67
4C086BC71
4C086BC73
4C086BC82
4C086BC84
4C086CB05
4C086GA02
4C086GA03
4C086GA07
4C086GA08
4C086GA09
4C086GA10
4C086GA12
4C086MA01
4C086MA04
4C086MA13
4C086MA17
4C086MA22
4C086MA23
4C086MA28
4C086MA31
4C086MA34
4C086MA35
4C086MA37
4C086MA41
4C086MA43
4C086MA52
4C086MA55
4C086MA57
4C086MA59
4C086MA60
4C086MA66
4C086NA14
4C086ZA36
4C086ZA40
(57)【要約】
本開示は、ホルミルペプチド2(FPR2)受容体アゴニストおよび/またはホルミルペプチド1(FPR1)受容体アゴニストである、式(I)の化合物に関する。本開示はまた、該化合物を用いて、例えば、アテローム性動脈硬化症、心不全、慢性閉塞性肺疾患(COPD)および関連疾患を治療するための組成物および方法を提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】
[式中:
R
1は、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、(アルコキシカルボニル)アルキル、アルコキシカルボニル、(NR
6R
7)カルボニル、Ar
1、または(Ar
1)アルキルであり;
Ar
1は、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール(炭素原子と、N、NR
5a、O、およびSより選択される1~5個のヘテロ原子とを含む)、ヘテロシクリル(炭素原子と、N、NR
5a、O、およびSより選択される1~5個のヘテロ原子とを含む)、またはスピロヘテロシクリル(炭素原子と、N、NR
5a、O、およびSより選択される1~5個のヘテロ原子とを含む)であって、各々が1~5個のR
5で置換されており;
R
2は、水素、アルキル、またはハロアルキルであり;
R
3は、フェニルまたはピリジニル(1個のR
3aおよび1~2個のR
3bで置換される)であり;
R
3aは、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、またはハロアルコキシであり;
R
3bは、水素、ハロ、またはハロアルキルであり;
R
4はフェニルまたはピリジニル(1~2個のR
4aで置換される)であり;
R
4aは、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、またはハロアルコキシであり;
R
5は、水素、ヒドロキシル、シアノ、ハロ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、ハロアルキルアミノ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、カルボキシアミド、アルコキシカルボニル、アルキルスルホニルアミノ、またはヒドロキシアルキルカルボニルであり;
R
5aは、水素、アルキル、ハロアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、ヒドロアルキルカルボニル、カルボキシアミド、アルキルアミノカルボニル、アミノカルボニルアルキルカルボニル、アルキルスルホニル、またはアルコキシカルボニルであり;
R
6およびR
7は、独立して、水素、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール(炭素原子と、N、NR
8a、O、およびSより選択される1~4個のヘテロ原子とを含む)、ヘテロシクリル(炭素原子と、N、NR
8a、O、およびSより選択される1~4個のヘテロ原子とを含む)、アリールアルキル、またはヘテロアリールアルキル(炭素原子と、N、NR
8a、O、およびSより選択される1~4個のヘテロ原子とを含む)であって、ここで該シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルは1~5個のR
8で置換されるか;
あるいはR
6とR
7は、それらが結合する窒素と一緒になって、ヘテロシクリルまたはヘテロアリール(炭素原子と、N、NR
8a、O、Sより選択される0~3個のさらなるヘテロ原子を含む)を形成し、ここで該ヘテロアリールまたはヘテロシクリルは1~5個のR
8で置換され;
R
8は、水素、ハロ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルキル、アルコキシ、またはオキソであり;
R
8aは、水素、ヒドロキシアルキル、またはアルキルである]
で示される化合物またはその医薬的に許容される塩。
【請求項2】
R
3がフェニル(1個のR
3aおよび1~2個のR
3bで置換される)であり;
R
3aが、イミダゾール部分に対してパラ位にある、ハロ、ハロアルキル、またはアルコキシ置換基であって;
R
3bが、水素、ハロ、またはハロアルキルである、
請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
R
4がフェニル(アミド部分に対してパラ位にて1個のR
4aで置換される)であって;
R
4aが、ハロ、アルコキシ、またはハロアルコキシである、
請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
式(II):
【化2】
[式中:
R
1は、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、(アルコキシカルボニル)アルキル、アルコキシカルボニル、(NR
6R
7)カルボニル、Ar
1、または(Ar
1)アルキルであり;
Ar
1は、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール(炭素原子と、N、NR
5a、O、およびSより選択される1~4個のヘテロ原子を含む)、ヘテロシクリル(炭素原子と、N、NR
5a、O、およびSより選択される1~4個のヘテロ原子を含む)、スピロヘテロシクリル(炭素原子と、N、NR
5a、O、およびSより選択される1~4個のヘテロ原子を含む)であって、各々が1~4個のR
5で置換されており;
R
3aはアルコキシであり;
R
3bは、水素、ハロまたはハロアルキルであり;
R
4aは、ハロまたはハロアルコキシであり;
R
5は、水素、ヒドロキシル、シアノ、ハロ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、ハロアルキルアミノ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルコキシカルボニル、またはアルキルスルホニルアミノであり;
R
5aは、水素、アルキル、ハロアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、ヒドロアルキルカルボニル、カルボキシアミド、アルキルアミノカルボニル、アミノカルボニルアルキルカルボニル、アルキルスルホニル、またはアルコキシカルボニルであり;
R
6およびR
7は、独立して、水素、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、ヘテロアリール(炭素原子と、N、NR
8a、O、およびSより選択される1~4個のヘテロ原子とを含む)、アリールアルキル、またはヘテロアリールアルキル(炭素原子と、N、NR
8a、O、およびSより選択される1~4個のヘテロ原子とを含む)であり、ここで該シクロアルキル、ヘテロアリール、またはヘテロアリールアルキルは、1~4個のR
8で置換されるか;
あるいはR
6とR
7は、それらが結合する窒素と一緒になって、N、NR
8a、O、およびSより選択される0~3個のさらなるヘテロ原子を含むヘテロシクリルまたはヘテロアリールを形成し、ここで該ヘテロシクリルまたはヘテロアリールは1~4個のR
8で置換され;
R
8は、水素、ハロ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルキル、アルコキシ、またはオキソであり;
R
8aは、水素、ヒドロキシアルキル、またはアルキルである]
で示される、請求項1に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩。
【請求項5】
R
1がAr
1(1~3個のR
5で置換される)であり;
Ar
1が、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール(炭素原子と、N、NR
5a、O、およびSより選択される1~3個のヘテロ原子とを含む)、ヘテロシクリル(炭素原子と、N、NR
5a、O、およびSより選択される1~3個のヘテロ原子とを含む)、スピロヘテロシクリル(炭素原子と、N、NR
5a、O、およびSより選択される1~3個のヘテロ原子とを含む)であり、各々が1~3個のR
5で置換され;
R
3aがアルコキシであり;
R
3bが水素またはハロであり;
R
4aがハロアルコキシであり;
R
5が、水素、ヒドロキシル、シアノ、ハロ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、ハロアルキルアミノ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルコキシカルボニル、またはアルキルスルホニルアミノであって;
R
5aが、水素、アルキル、ハロアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、ヒドロアルキルカルボニル、アルキルアミノカルボニル、アミノカルボニルアルキルカルボニル、アルキルスルホニル、またはアルコキシカルボニルである、
請求項4に記載の化合物。
【請求項6】
Ar
1が
【化3】
であって;
R
5が、水素、シアノ、ハロ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、またはハロアルコキシである、
請求項5に記載の化合物。
【請求項7】
Ar
1が
【化4】
であって;
R
5が、水素、ハロ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルコキシカルボニル、またはハロアルコキシである、
請求項5に記載の化合物。
【請求項8】
Ar
1が
【化5】
であり;
R
5が、水素、アルキル、またはヒドロキシアルキルであって;
R
5aが、水素、アルキル、ヒドロアルキルカルボニル、アルキルアミノカルボニル、アミノカルボニルアルキルカルボニル、アルキルスルホニル、またはアルコキシカルボニルである、
請求項5に記載の化合物。
【請求項9】
Ar
1が
【化6】
であって;
R
5が、水素、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アミノ、ハロアルキルアミノ、またはアルキルスルホニルアミノである、
請求項5に記載の化合物。
【請求項10】
R
1が(Ar
1)アルキルであり;
R
3aがアルコキシであり;
R
3bが水素またはハロであって;
R
4aがハロアルコキシである、
請求項4に記載の化合物。
【請求項11】
Ar
1が
【化7】
であり;
R
5が、水素、シアノ、ハロ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、またはハロアルコキシであって;
R
5aが水素またはアルキルである、
請求項10に記載の化合物。
【請求項12】
R
1がアルキルまたはハロアルキルであり;
R
3aがアルコキシであり;
R
3bが水素またはハロであって;
R
4aがハロアルコキシである、
請求項4に記載の化合物。
【請求項13】
R
1が、アルコキシカルボニルまたは(アルコキシカルボニル)アルキルであり;
R
3aがアルコキシであり;
R
3bが水素またはハロであって;
R
4aがハロアルコキシである、
請求項4に記載の化合物。
【請求項14】
R
1が(NR
6R
7)カルボニルであり;
R
6およびR
7が、独立して、水素、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、ヘテロアリール(炭素原子と、N、NR
8a、O、およびSより選択される1~3個のヘテロ原子とを含む)、ヘテロアリール(炭素原子と、N、NR
8a、O、およびSより選択される1~3個のヘテロ原子とを含む)、またはヘテロアリールアルキル(炭素原子と、N、NR
8a、O、およびSより選択される1~3個のヘテロ原子とを含む)であり、ここで該シクロアルキル、ヘテロアリール、またはヘテロアリールアルキルが1~3個のR
8で置換されるか;
あるいはR
6とR
7が、それらが結合する窒素と一緒になって、
【化8】
を形成し;
R
8が、水素、ハロ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルキル、アルコキシ、またはオキソであって;
R
8aが水素、ヒドロキシアルキル、またはアルキルである、
請求項4に記載の化合物。
【請求項15】
R
6が水素であり;
R
7が
【化9】
であって;
R
8が、水素、ハロ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルキル、またはアルコキシである、
請求項14に記載の化合物。
【請求項16】
請求項1に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩と、医薬的に許容される担体、希釈剤または賦形剤とを含む、医薬組成物。
【請求項17】
心疾患の治療方法であって、治療的に効果的な量の請求項16に記載の医薬組成物をその必要とする患者に投与することを含む、方法。
【請求項18】
心疾患が、狭心症、不安定狭心症、心筋梗塞、心不全、急性冠動脈疾患、急性心不全、慢性心不全、および心臓医原性損傷からなる群より選択される、請求項17に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、35U.S.C.§119(e)に従って、2020年10月9日付け出願の米国仮特許出願番号63/089,730について優先権が付与され、その内容が全て本明細書の一部とされる。
【背景技術】
【0002】
本発明は、ホルミルペプチド2(FPR2)受容体アゴニストである、式(I)で示される新規なアミノイミダゾール化合物に関し、また例えば、アテローム性動脈硬化、心不全、慢性閉塞性肺疾患(COPD)および関連疾患を治療するための該化合物を含有する組成物に、およびそのためにそれらを用いる方法に関する。
【0003】
ホルミルペプチド受容体2(FPR2)は、複数のヒト組織(免疫細胞を含む)にて発現し、宿主の防御および炎症において重要であることが知られている、7回膜貫通型ドメインのGタンパク質結合受容体の小さな群に属する。FPR2は、FPR1およびFPR3と、有意な配列相同性を共有する(Chen K.ら、Journal of Autoimmunity 85, 2017, 64-77)。包括的に、これらの受容体は、N-ホルミルおよびノンホルミルペプチドを含め、化学誘引物質として作用し、食細胞を活性化する、構造的に異なる多くのアゴニストと結合する。内因性ペプチドアネキシン(Annexin)A1およびそのN-末端フラグメントが、ヒトFPR1およびFPR2と結合するリガンドの例である。小型炎症収束メディエイター(small pro-resolution mediator:SPM)の群に属する、エイコサノイド、リポキシンA4などの脂肪酸もまた、FPR2のアゴニストとして報告された(Ye RD.ら、Pharmacol. Rev., 2009, 61, 119-61)。
【0004】
リポキシンA4およびアネキシンA1などの内因性FPR2炎症収束リガンドは、Giカップリング、Ca2+動員およびβ-アレスチン補充などの多様な細胞質カスケードを引き起こすことが報告されている(Cattaneo, F.ら、Int J Mol Sci. 2013 April;14(4):7193-7230)。FPR2は、好中球、マクロファージ、T細胞およびB細胞を含む、自然および適応の両方の免疫系を制御する。好中球において、FPR2リガンドは、活動、細胞毒性および寿命を制御する。マクロファージにおいて、FPR2の作動性がアポトーシスを妨げ、エフェロサイトーシスを強化する(Chandrasekharan JA、Sharma-Walia N,. J. Inflamm. Res., 2015, 8, 181-92)。FPR2の作動による炎症の収束の始まりが、抗線維性創傷治癒の強化および損傷した組織の恒常性へのリターンと関連付けられる(Romano M.ら、Eur. J. Pharmacol., 2015, 5, 49-63)。
【0005】
慢性炎症は多くのヒト疾患を発症する経路の一部であり、FPR2アゴニストを用いて炎症収束経路を刺激することで保護および修復の両方の効果があるかもしれない。虚血再灌流(I/R)傷害は、心筋梗塞および発作などの罹患率および死亡率の高さと関連付けられる数種の疾患に共通する特徴である。虚血再灌流損傷の結果として生じる心筋細胞死および病的リモデリングに付随する非生産的創傷治癒は、瘢痕形成、線維化、および心機能の進行性喪失に至る。傷害後の心筋創傷治癒を強化し、有害な心筋リモデリングを減らすのに、FPR2調節が提案される(Kain V.ら、J. Mol. Cell. Cardiol., 2015, 84, 24-35)。加えて、中枢神経系でのFPR2炎症収束アゴニストは、脳卒中(Gavins FN.、Trends Pharmacol. Sci., 2010, 31, 266-76)およびI/R誘発の脊髄損傷(Liu ZQ.ら、Int. J. Clin. Exp. Med., 2015, 8, 12826-33)を含め、種々の臨床性I/R症状を治療するための有用な治療剤である可能性がある。
【0006】
I/R誘発の損傷を治療するために新規な炎症収束アゴニストを用いてFPR2受容体を標的とする有益な効果に加えて、これらのリガンドの有用性は他の疾患にも適用され得る。心血管系において、FPR2受容体およびその炎症収束アゴニストの両方がアテローム発生プラークの安定化および治癒に関与していることが判明した(Petri MH.ら、Cardiovasc. Res., 2015, 105, 65-74;およびFredman G.ら、Sci. Trans. Med., 2015, 7(275);275ra20)。FPR2アゴニストはまた、感染病、乾癬、皮膚炎、炎症性腸症候群、クローン病、眼炎症、敗血症、疼痛、代謝/糖尿病、がん、COPD、喘息およびアレルギー疾患、嚢胞性線維症、急性肺損傷および線維症、関節リウマチおよび他の関節疾患、アルツハイマー病、腎線維症、および臓器移植を含む、慢性炎症性ヒト疾患の前臨床モデルにて有益であることも明らかにされた(Romano M.ら、Eur. J. Pharmacol., 2015, 5, 49-63、Perrett, M.ら、Trends in Pharm. Sci., 2015, 36, 737-755)。
【発明の概要】
【0007】
本発明は、ホルミルペプチド2(FPR2)受容体アゴニストである、式(I)の化合物、該化合物を含有する組成物、ならびに、例えば、アテローム性動脈硬化、心不全、慢性閉塞性肺疾患(COPD)および関連疾患の治療において、それらを用いる方法を包含する。
【0008】
本発明の1の態様は、式(I):
【化1】
[式中:
R
1は、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、(アルコキシカルボニル)アルキル、アルコキシカルボニル、(NR
6R
7)カルボニル、Ar
1、または(Ar
1)アルキルであり;
Ar
1は、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール(炭素原子と、N、NR
5a、O、およびSより選択される1~5個のヘテロ原子とを含む)、ヘテロシクリル(炭素原子と、N、NR
5a、O、およびSより選択される1~5個のヘテロ原子とを含む)、またはスピロヘテロシクリル(炭素原子と、N、NR
5a、O、およびSより選択される1~5個のヘテロ原子とを含む)であって、各々が1~5個のR
5で置換されており;
R
2は、水素、アルキル、またはハロアルキルであり;
R
3は、フェニルまたはピリジニル(1個のR
3aおよび1~2個のR
3bで置換される)であり;
R
3aは、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、またはハロアルコキシであり;
R
3bは、水素、ハロ、またはハロアルキルであり;
R
4は、フェニルまたはピリジニル(1~2個のR
4aで置換される)であり;
R
4aは、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、またはハロアルコキシであり;
R
5は、水素、ヒドロキシル、シアノ、ハロ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、ハロアルキルアミノ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、カルボキシアミド、アルコキシカルボニル、アルキルスルホニルアミノ、またはヒドロキシアルキルカルボニルであり;
R
5aは、水素、アルキル、ハロアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、ヒドロアルキルカルボニル、カルボキシアミド、アルキルアミノカルボニル、アミノカルボニルアルキルカルボニル、アルキルスルホニル、またはアルコキシカルボニルであり;
R
6およびR
7は、独立して、水素、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール(炭素原子と、N、NR
8a、O、およびSより選択される1~4個のヘテロ原子とを含む)、ヘテロシクリル(炭素原子と、N、NR
8a、O、およびSより選択される1~4個のヘテロ原子とを含む)、アリールアルキル、またはヘテロアリールアルキル(炭素原子と、N、NR
8a、O、およびSより選択される1~4個のヘテロ原子とを含む)であって;ここで該シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルは1~5個のR
8で置換されるか;
あるいはR
6とR
7は、それらが結合する窒素と一緒になって、ヘテロシクリルまたはヘテロアリール(炭素原子と、N、NR
8a、O、Sより選択される0~3個のさらなるヘテロ原子を含む)を形成し、ここで該ヘテロアリールまたはヘテロシクリルは1~5個のR
8で置換され;
R
8は、水素、ハロ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルキル、アルコキシ、またはオキソであり;
R
8aは、水素、ヒドロキシアルキル、またはアルキルである]
で示される化合物、またはその医薬的に許容される塩である。
【0009】
本発明のもう一つ別の態様は、式(I)の化合物であって、ここで
R3がフェニル(1個のR3aおよび1~2個のR3bで置換される)であり;
R3aが、イミダゾール部分に対してパラ位にある、ハロ、ハロアルキル、またはアルコキシ置換基であり;
R3bが水素、ハロ、またはハロアルキルであって;
他の可変基が上記した式(I)にて定義されるとおりである、
化合物である。
【0010】
本発明のもう一つ別の態様は、式(I)の化合物であって、ここで
R4がフェニル(アミド部分に対してパラ位にて1個のR4aで置換される)であり;
R4aがハロ、アルコキシ、またはハロアルコキシであり;および
他の可変基が上記した式(I)にて定義されるとおりである、
化合物である。
【0011】
本発明のもう一つ別の態様は、式(II):
【化2】
[式中:
R
1は、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、(アルコキシカルボニル)アルキル、アルコキシカルボニル、(NR
6R
7)カルボニル、Ar
1、または(Ar
1)アルキルであり;
Ar
1は、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール(炭素原子と、N、NR
5a、O、およびSより選択される1~4個のヘテロ原子を含む)、ヘテロシクリル(炭素原子と、N、NR
5a、O、およびSより選択される1~4個のヘテロ原子を含む)、スピロヘテロシクリル(炭素原子と、N、NR
5a、O、およびSより選択される1~4個のヘテロ原子を含む)であって、各々が1~4個のR
5で置換されており;
R
3aはアルコキシであり;
R
3bは、水素、ハロまたはハロアルキルであり;
R
4aは、ハロまたはハロアルコキシであり;
R
5は、水素、ヒドロキシル、シアノ、ハロ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、ハロアルキルアミノ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルコキシカルボニル、またはアルキルスルホニルアミノであり;
R
5aは、水素、アルキル、ハロアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、ヒドロアルキルカルボニル、カルボキシアミド、アルキルアミノカルボニル、アミノカルボニルアルキルカルボニル、アルキルスルホニル、またはアルコキシカルボニルであり;
R
6およびR
7は、独立して、水素、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、ヘテロアリール(炭素原子と、N、NR
8a、O、およびSより選択される1~4個のヘテロ原子とを含む)、アリールアルキル、またはヘテロアリールアルキル(炭素原子と、N、NR
8a、O、およびSより選択される1~4個のヘテロ原子とを含む)であり、ここで該シクロアルキル、ヘテロアリール、またはヘテロアリールアルキルは1~4個のR
8で置換されるか;
あるいはR
6とR
7は、それらが結合する窒素と一緒になって、N、NR
8a、O、およびSより選択される0~3個のさらなるヘテロ原子を有するヘテロシクリルを形成し、ここで該ヘテロシクリルまたはヘテロアリールは1~4個のR
8で置換され;
R
8は、水素、ハロ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルキル、アルコキシ、またはオキソであり;
R
8aは、水素、ヒドロキシアルキル、またはアルキルである]
で示される化合物またはその医薬的に許容される塩である。
【0012】
本発明のもう一つ別の態様は、式(II)の化合物であって、ここで
R1がAr1(1~3個のR5で置換される)であり;
Ar1が、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール(炭素原子と、N、NR5a、O、およびSより選択される1~3個のヘテロ原子とを含む)、ヘテロシクリル(炭素原子と、N、NR5a、O、およびSより選択される1~3個のヘテロ原子とを含む)、スピロヘテロシクリル(炭素原子と、N、NR5a、O、およびSより選択される1~3個のヘテロ原子とを含む)であり、各々が1~3個のR5で置換され;
R3aがアルコキシであり;
R3bが水素またはハロであり;
R4aがハロアルコキシであり;
R5が、水素、ヒドロキシル、シアノ、ハロ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、ハロアルキルアミノ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、ヒドロアルキルカルボニル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルコキシカルボニル、またはアルキルスルホニルアミノであって;
R5aが、水素、アルキル、ハロアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、アルキルアミノカルボニル、アミノカルボニルアルキルカルボニル、アルキルスルホニル、またはアルコキシカルボニルである、
化合物である。
【0013】
本発明のもう一つ別の態様は、式(II)の化合物であって、ここで
Ar
1が
【化3】
であり;
R
3aがアルコキシであり;
R
3bが水素またはハロであり;
R
4aがハロアルコキシであって;
R
5が、水素、シアノ、ハロ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、またはハロアルコキシである、
化合物である。
【0014】
本発明のもう一つ別の態様は、式(II)の化合物であって、ここで
Ar
1が
【化4】
であり;
R
3aがアルコキシであり;
R
3bが水素またはハロであり;
R
4aがハロアルコキシであり;
R
5が、水素、ハロ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルコキシカルボニル、またはハロアルコキシである、
化合物である。
【0015】
本発明のもう一つ別の態様は、式(II)の化合物であって、ここで
Ar
1が
【化5】
であり;
R
3aがアルコキシであり;
R
3bが水素またはハロであり;
R
4aがハロアルコキシであり;
R
5が、水素、アルキル、またはヒドロキシアルキルであって;
R
5aが、水素、アルキル、ヒドロアルキルカルボニル、アルキルアミノカルボニル、アミノカルボニルアルキルカルボニル、アルキルスルホニル、またはアルコキシカルボニルである、
化合物である。
【0016】
本発明のもう一つ別の態様は、式(II)の化合物であって、ここで
Ar
1が
【化6】
であり;
R
3aがアルコキシであり;
R
3bが水素またはハロであり;
R
4aがハロアルコキシであって;
R
5が水素、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アミノ、ハロアルキルアミノ、またはアルキルスルホニルアミノである、
化合物である。
【0017】
本発明のもう一つ別の態様は、式(II)の化合物であって、ここで
R1が(Ar1)アルキルであり;
R3aがアルコキシであり;
R3bが水素またはハロであって;
R4aがハロアルコキシである、
化合物である。
【0018】
本発明のもう一つ別の態様は、式(II)の化合物であって、ここで
(Ar
1)アルキル中のAr
1が
【化7】
であり;
R
3bが水素またはハロであり;
R
4aがハロアルコキシであり;
R
5が、水素、シアノ、ハロ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、またはハロアルコキシであって;
R
5aが水素またはアルキルである、
化合物である。
【0019】
本発明のもう一つ別の態様は、式(II)の化合物であって、ここで
R1がアルキルまたはハロアルキルであり;
R3aがアルコキシであり;
R3bが水素またはハロであって;
R4aがハロアルコキシである
化合物である。
【0020】
本発明のもう一つ別の態様は、式(II)の化合物であって、ここで
R1がアルコキシカルボニルまたは(アルコキシカルボニル)アルキルであり;
R3aがアルコキシであり;
R3bが水素またはハロであって;
R4aがハロアルコキシである
化合物である。
【0021】
本発明のもう一つ別の態様は、式(II)の化合物であって、ここで
R
1が(NR
6R
7)カルボニルであり;
R
3aがアルコキシであり;
R
3bが水素またはハロであり;
R
4aがハロアルコキシであり;
R
6およびR
7が、独立して、水素、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、ヘテロアリール(炭素原子と、N、NR
8a、O、およびSより選択される1~3個のヘテロ原子とを含む)、ヘテロアリール(炭素原子と、N、NR
8a、O、およびSより選択される1~3個のヘテロ原子とを含む)、またはヘテロアリールアルキル(炭素原子と、N、NR
8a、O、およびSより選択される1~3個のヘテロ原子とを含む)であり、ここで該シクロアルキル、ヘテロアリール、またはヘテロアリールアルキルは1~3個のR
8で置換されているか;
あるいはR
6とR
7は、それらが結合する窒素と一緒になって、
【化8】
を形成し;
R
8が、水素、ハロ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルキル、アルコキシ、またはオキソであり;
R
8aが水素、ヒドロキシアルキル、またはアルキルである
化合物である。
【0022】
本発明のもう一つ別の態様は、式(II)の化合物であって、ここで
R
1が(NR
6R
7)カルボニルであり;
R
3aがアルコキシであり;
R
3bが水素またはハロであり;
R
4aがハロアルコキシであり;
R
6が水素であり;
R
7が
【化9】
であって;
R
8が、水素、ハロ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルキル、またはアルコキシである、
化合物である。
【0023】
式(I)または(II)の化合物について、R1、R2、R3、R4、およびAr1を含め、可変置換基のいずれの範囲の例も、可変置換基のいずれの範囲の他の例とも独立して使用することができる。このように、本発明は異なる態様の組み合わせを含む。
【0024】
特記されない限り、これらの用語は次の意味を有する。
「ハロ」はフルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードをいう。
「ヒドロキシル」は-OHをいう。
「オキソ」は=Oをいう。
「カルボニル」は-C=O基をいう。
「アルキル」は、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、t-ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル等などの1~7個の炭素からなる直鎖または分岐鎖のアルキル基をいう。
【0025】
「ハロアルキル」および「ハロアルコキシ」はハロ置換アルキルまたはアルコキシ基をいう。ハロアルキルまたはハロアルコキシは、一回置換の、ならびに多数回置換のハロ置換のアルキルまたはアルコキシ基であって、ペルハロ置換までのアルキルまたはアルコキシをいう。
「ヒドロキシアルキル」は、少なくとも1個の水素原子がヒドロキシル基と置換されている、アルキル基をいう。
「アルコキシアルキル」は、少なくとも1個の水素原子が、上記したようにアルコキシ基と置換されている、アルキル基をいう。
「アルキルスルホニル」は、基-SO2-アルキルであって、ここでアルキルが本明細書にて上記されるとおりである、基をいう。
【0026】
「アルキルスルホニルアミノ」は、基-NHSO2-アルキル」であって、ここでアルキルが本明細書にて上記されるとおりである、基をいう。
「アミン」は式-NRR’で示される基であって、ここでRおよびR’が、独立して、上記されるように、水素、またはアルキル、アリール、アラルキル、シクロアルキル、またはハロアルキルであり得る、基をいう。
「シクロアルキル」は、約3~約10個の環炭素原子を含む、非芳香族の単環式または多環式環系をいう。非限定の単環式シクロアルキルの例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルおよびシクロオクチルが含まれる。非限定の多環式シクロアルキルの例には、1-デカリニル、ノルボルニルおよびアダマンチルが含まれる。
【0027】
「アリール」は、6~12個の炭素原子を有する単環式または二環式芳香族炭化水素基、または一方もしくは両方の環が芳香族である二環式縮合環系をいう。
「ヘテロアリール」は、窒素、酸素および硫黄より独立して選択される1~5個のヘテロ原子を有する5~7員の単環式、あるいは8~11員の二環式芳香族環系をいう。結合位置が特定されない場合、その結合は、当業者によって理解されるように、いずれか適切な位置でなされてもよい。
【0028】
「ヘテロシクリル」、「ヘテロサイクル」または「ヘテロサイクリック」は、環中の1または複数の原子が、ヘテロ原子、すなわち、炭素以外の元素である、非芳香族単環式環構造をいう。ヘテロ原子は典型的にはO、SまたはN原子である。ヘテロシクリル基の例には、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、ピロリジン、テトラヒドロフラン、アゼチジン、オキシラン、またはアジリジン等が含まれる。
「スピロヘテロシクリル」は、環の少なくとも1つがヘテロサイクル(例えば、該環の少なくとも1つがアジリジニル、アゼチジニル、フラニル、モルホリニル、またはピペラジニルである)である、スピロサイクルをいう。
【0029】
置換基と結合パターンの組み合わせは、当業者によって理解されるように、安定した化合物をもたらす組み合わせだけである。括弧および複数の括弧の用語は当業者に対して結合関係を明確にするものとする。例えば、((R)アルキル)なる語は置換基Rでさらに置換されたアルキル置換基を意味する。
【0030】
R
3aが、イミダゾールに対してパラ位にある、置換基である、化合物のいくつかの例を以下に示す。
【化10】
【0031】
R
4aが、アミド部分に対してパラ位にある、置換基である、化合物のいくつかの例を以下に示す。
【化11】
【0032】
本発明は該化合物の医薬的に許容される塩のすべての形態を包含する。医薬的に許容される塩は、その対イオンが化合物の生理学的活性または毒性に有意に寄与せず、それ自体が薬理学的均等物として機能する、ものである。これらの塩は、市販の試薬を利用して、一般的な有機技法に従って製造され得る。いくつかのアニオン塩の形態は、アセテート、アシストレート、ベシレート、ブロミド、クロリド、シトレート、フマレート、グルコウロネート、臭化水素酸塩、塩酸塩、ヨウ化水素酸塩、ヨーダイド、ラクテート、マレエート、メシレート、ニトレート、パモエート、ホスフェート、スクシネート、スルフェート、タートレート、トシレート、およびキノホエートを包含する。いくつかのカチオン塩の形態は、アンモニウム、アルミニウム、ベンザチン、ビスマス、カルシウム、コリン、ジエチルアミン、ジエタノールアミン、リチウム、マグネシウム、メグルミン、4-フェニルシクロヘキシルアミン、ピペラジン、カリウム、ナトリウム、トロメタミン、および亜鉛を包含する。
【0033】
本発明のいくつか化合物は、その構造が指定される炭素より下方にあるものを含む、立体異性体の形態にて存在する。本発明は、エナンチオマーおよびジアステレオマーを含む、すべての立体異性体の形態の化合物を包含する。立体異性体の製造および分離方法は当該分野にて既知である。本発明はすべての互変異性体の形態の化合物を包含する。本発明はアトロプ異性体および回転異性体を包含する。
【0034】
本発明は化合物中に存在する原子のすべての同位体を包含するものとする。同位体は原子番号は同じであるが、質量数の異なるそれらの原子を含む。一般的な例によれば、限定するものではなく、水素の同位体は重水素および三重水素を包含する。炭素の同位体は11C、13Cおよび14Cを包含する。本発明の同位体で標識された化合物は、一般に、当業者に既知の慣用的技法により、あるいは他の場合では利用される非標識の試薬の代わりに適切に同位体標識された試薬を用い、本明細書に記載の方法と類似する方法により製造され得る。かかる化合物は様々な使用の可能性があり、例えば、標体および生物学的活性を測定する際の試薬としての使用の可能性がある。同位体が安定している場合、かかる化合物は、好ましくは、生物学的、薬理学的、または薬物動態特性を修飾する可能性がある。
【0035】
生物学的方法
N-ホルミルペプチド受容体(FPR)は、炎症時の白血球応答を促進する、一連の化学誘引受容体である。FPRは、7回膜貫通Gタンパク質結合型受容体スーパーファミリーに属し、阻害性Gタンパク質(Gi)と結合する。3種のファミリーメンバー(FPR1、FPR2およびFPR3)がヒトにて同定されており、主に骨髄細胞中に多様な分布で見つかり、また複数の器官および組織でも報告されている。アゴニストと結合した後、FPRは、細胞内シグナル伝達、Ca2+動員、および転写などの多数の生理学的経路を活性化する。該ファミリーは、炎症誘発および炎症収束の両方の下流応答を活性化する、タンパク質、ポリペプチドおよび脂肪酸代謝物を含む、多様な一連のリガンドと相互に作用する。FPR2およびFPR1の環状アデノシン一リン酸(Cyclic Adenosine Monophosphate:cAMP)アッセイを用いて本発明の化合物の活性を測定した。
【0036】
FPR2およびFPR1環状アデノシン一リン酸(cAMP)アッセイ
フォルスコリン(FPR2では最終で5μMまたはFPR1では最終で10μM)およびIBMX(最終で200μM)の混合物を、0.020nM~100μMの範囲の最終濃度で、試験化合物/DMSO(最終で1%)でプレドットした384ウェルのプロキシプレート(Proxiplate)(パーキン-エルマー(Perkin-Elmer))に加えた。ヒトFPR1またはヒトFPR2受容体を過剰発現するチャイニーズ・ハムスター卵巣細胞(Chinese Hamster Ovary:CHO)を、10%修飾FBS、250μg/mlゼオシンおよび300μg/mlヒグロマイシン(Life Technologies)を補足したF-12(Ham)培地で培養した。2,000個のヒトFPR2細胞/ウェルまたは4,000個のヒトFPR1細胞/ウェルを、0.1%BSA(Perkin-Elmer)を補足したダルベッコ(Dulbecco)PBS(カルシウムおよびマグネシウムを含む)(Life Technologies)に添加することにより、反応を開始させた。その反応混合物を室温で30分間インキュベートした。細胞内cAMPのレベルを、HTRF HiRange cAMPアッセイ試薬キット(Cisbio)を用い、製造業者の指示に従って、測定した。クリプテートコンジュゲートの抗cAMPおよびd2フルオロホール標識のcAMPの溶液を、別々に、供給された溶解バッファーで製造した。反応が完了したら、細胞を等容量のd2cAMP溶液および抗cAMP溶液で溶解した。室温で1時間インキュベートした後、時間分解の蛍光強度を、400nmでの励起および590nmおよび665nmでのデュアル発光をエンビジョン(Envision)(Perkin-Elmer)を用いて測定した。外部cAMP標体を1μM~0.1pMの範囲の濃度で用い、cAMP濃度に対する665nmの発光強度と590nmの発光強度との蛍光割合をプロットすることにより、検量曲線を作成した。次に、化合物のcAMP産生を阻害する強度および活動を、cAMPのレベルを化合物の濃度に対してプロットした、4パラメータロジスティック式に適合させることで決定した。
【0037】
以下に開示の実施例を、上記のFPR2およびFPR1cAMPアッセイにおいて試験し、FPR2および/またはFPR1アゴニスト活性のあることが判明した。下記の表1は、以下の実施例について測定した、FPR2およびFPR1のcAMPアッセイにおける、EC
50値を列挙する。
表1
【表1】
【表2】
【表3】
【0038】
医薬組成物および使用方法
本発明の化合物は、ベーチェット病、スウェート病、全身性エリテマトーデス(SLE)、ウェグナー肉芽腫症、ウイルス感染症、糖尿病、アンプテーション、がん、細菌感染症、身体外傷、放射線暴露を含む身体障害、血管収縮、アナフィラキシー反応、アレルギー反応、鼻炎、ショック(内毒性、出血性、外傷性、脾臓虚血性、および循環性ショック)、関節リウマチ、痛風、乾癬、良性前立腺肥大、心筋虚血、心筋梗塞、心不全、脳損傷、肺疾患、COPD、COAD、COLD、急性肺損傷、急性呼吸窮迫症候群、慢性気管支炎、肺気腫、喘息(アレルギー喘息および非アレルギー喘息)、嚢胞性線維症、腎線維症、腎症、腎糸球体疾患、潰瘍性大腸炎、IBD、クローン病、歯周炎、疼痛、アルツハイマー病、AIDS、ブドウ膜緑内障、結膜炎、シェーグレン症候群、鼻炎、アテローム性動脈硬化症、多発性硬化症を含む神経炎症性疾患、脳卒中、敗血症等などの、FPR2受容体に関連する種々の症状および障害を治療するために、哺乳動物に、好ましくはヒトに投与されてもよい。
【0039】
特記されない限り、以下の用語はその定められた意義を有する。「対象」なる語は、当業者によって理解されるように、FPR2および/またはFPR1アゴニストでの治療より利益を受け得る、ヒトまたはその他の哺乳動物種のいずれかをいう。ある対象は心血管疾患についての危険因子のある年齢のヒトを包含する。共通の危険因子として、年齢、性別、体重、家族歴、睡眠時無呼吸、アルコールまたはタバコの使用、運動不足、不整脈、またはインスリン耐性の徴候、例えば黒色表皮腫、高血圧、脂質異常症、または多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)が挙げられる。「患者」なる語は、当業者によって規定されるように、治療に適するヒトを意味する。「治療する」または「治療」は、当業者によって理解されるように、患者または対象の治療に及ぶ。「防止する」または「防止」は、当業者によって理解されるように、臨床的病態の発生する可能性を減らすことを目的とした、患者または対象における無症状病態の予防的治療(すなわち、予防および/またはリスク減少)に及ぶ。患者は、予防的治療のために、一般集団と比べて臨床的病態に罹患するリスクの増加することが知られている因子に基づいて、選択される。「治療的に効果的な量」は、当業者によって理解されるように、効果的である化合物の量を意味する。
【0040】
本発明のもう一つ別の態様は、治療的に効果的な量の式(I)~(II)の化合物を医薬担体と組み合わせて含む、医薬組成物である。
本発明のもう一つ別の態様は、治療的に効果的な量の式(I)~(II)の化合物を、少なくとも1つの他の治療剤および医薬担体と組み合わせて含む、医薬組成物である。
【0041】
「医薬組成物」は、本発明の化合物を、少なくとも1つのさらなる医薬的に許容される担体と組み合わせて含む、組成物を意味する。「医薬的に許容される担体」は、生物学的に活性な剤を動物に、特に哺乳類にデリバリーするのに当該分野にて一般的に許容される媒体をいい、すなわち、投与方法の特性および剤形に応じた、希釈剤、保存剤、増量剤、流量調整剤、崩壊剤、湿潤剤、乳化剤、沈殿防止剤、甘味剤、矯味強臭剤、芳香剤、抗菌剤、抗真菌剤、滑沢剤、および分散剤などの、アジュバント、賦形剤またはビヒクルを含む。
【0042】
医薬的に許容される担体は、当業者の範囲内にある周知の多数の因子に従って、処方される。これらは、処方される活性剤の型および特性;該剤を含有する組成物が投与される対象;組成物の意図する投与経路;および標的とされる治療指標を包含するが、これらに限定されない。医薬的に許容される担体は、水性および非水性の両方の液体媒体、ならびに種々の固体および半固体の剤形を包含する。かかる担体は、活性剤に加えて、多くの異なる成分および添加剤を含むことができ、様々理由で、例えば該活性剤を安定化するために、組成物に配合される、そのようなさらなる成分は当業者に周知の結合剤等である。適切な医薬的に許容される担体、およびその選択に関与する因子の記載は、例えば、Allen、L.V.,Jr.ら、Remington:The Science and Practice of Pharmacy(2巻)、第22版、Pharmaceutical Press(2012)などの種々の入手が容易な情報源において見られる。
【0043】
特に単一の投与単位として提供される場合、組み合わせた活性成分の間で化学的相互作用のある可能性がある。この理由から、本発明の化合物と、第2治療剤とが単一の投与単位中で合わせられる場合、活性成分は単一の投与単位中で合わせられるが、その活性成分の間で物理的接触が最少となる(すなわち、減少する)ように、その活性成分は処方される。例えば、活性成分の一方を腸溶性コーティングしてもよい。活性成分の一方を腸溶性コーティングすることにより、合わせた活性成分間の接触を最少にすることが可能であるだけでなく、これらの成分の一方が胃で放出されないで、むしろ腸で放出されるように、これらの成分の一方の胃腸管での放出を調整することが可能である。活性成分の一方が、胃腸管全体を通しての持続的放出に影響を及ぼし、合わせられた活性成分間の物理的接触を最少とするのに供する、材料でコーティングされてもよい。さらには、持続的放出成分は、この成分の放出が腸だけで生じるように、付加的に腸溶性コーティングすることもできる。さらにもう一つ別の方法は、組み合わせ生成物の処方であって、活性成分をさらに分離するために、一方の成分を持続的および/または腸溶的放出ポリマーでコーティングし、他方の成分も低粘度グレードのヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)などのポリマー、または当該分野にて公知の他の適切な材料でコーティングする、処方も包含する。該ポリマーコーティングは、他の成分との相互作用に対する、さらなる隔壁を形成するのに供する。
【0044】
本発明のもう一つ別の態様は、治療的に効果的な量の式(I)~(II)の化合物を患者に投与することを含む、心臓病の治療法である。
本発明のもう一つ別の態様は、心臓病が、狭心症、不安定狭心症、心筋梗塞、心不全、急性冠動脈病、急性心不全、慢性心不全、および心臓医原性損傷からなる群より選択される、心臓病の治療方法である。
【0045】
心不全の治療または予防は、その上に心血管事象の治療または予防をも包含し得ることが理解されるであろう。本明細書にて言及される治療または予防は、心血管事象の結果に付随するか、またはその結果として生じる、特定の負の徴候または症状の治療または予防をいう。一例として、治療または予防は、心血管事象の結果に付随するか、またはその結果として生じる、左室内径短縮率、心臓重量、肺重量、筋細胞の断面積、圧負荷誘発の心臓線維形成、ストレス誘発の細胞老化、および/または心臓肥大特性、あるいはそれらいずれかの組み合わせにおいて、負の変化を減らすかまたは予防することを包含する。治療は、心血管事象用の製剤にて、またはそれに応答して投与され、負の効果を軽減してもよい。予防は、プロアクティブまたはプロフィラクティック型の治療を包含し、心血管事象を防止するか、または心血管事象の負の効果の発症を減少させることができる。
【0046】
1の実施態様において、本発明は、式(I)~(II)の化合物またはその医薬的に許容される塩の、心不全、例えば、高血圧より由来の心不全、虚血性心疾患、非虚血性心疾患、心臓傷害性化合物への暴露、心筋炎、川崎病、I型およびII型糖尿病、甲状腺疾患、ウイルス感染、歯周炎、薬物中毒、アルコール中毒、心膜炎、アテローム性動脈硬化症、血管疾患、肥大性心筋症、拡張型心筋症、心筋梗塞、心房線維症、左心室収縮機能不全、左心室拡張機能不全、冠動脈バイパス術、ペースメーカー移植術、飢餓、摂食障害、筋ジストロフィー、および遺伝的欠陥を治療または予防するための医薬組成物を製造するための使用を提供する。好ましくは、治療される心不全は、拡張期心不全、左室収縮能が低下した心不全(HFREF)、左室収縮能が保たれた心不全(HFPEF)、急性心不全、ならびに虚血性および非虚血性起源の慢性心不全である。
【0047】
1の実施態様において、本発明は、式(I)~(II)の化合物の、収縮期および/または拡張期機能不全を治療するための使用であって、該化合物が心筋細胞を収縮および弛緩させる能力を増大させ、それにより右心室および左心室の両方の、好ましくは左心室の充満する能力および空となる能力を増大させるのに治療的に効果的な量にて投与される、使用を提供する。
もう一つ別の実施態様において、本発明は、式(I)~(II)の化合物の、心不全を治療するための使用であって、該化合物が左心室における収縮能を増大させるのに治療的に効果的な量にて投与される、使用を提供する。
【0048】
さらにもう一つ別の実施態様において、本発明は、式(I)~(II)の化合物の、心不全を治療するための使用であって、該化合物が心臓組織における線維形成を減少させるのに治療的に効果的な量にて投与される、使用を提供する。
本発明のもう一つ別の態様は、心臓病の治療が心筋梗塞後である、心臓病の治療方法である。
本発明のもう一つ別の態様は、心臓病の治療方法であって、治療的に効果的な量の式(I)~(II)の化合物を他の治療剤と併用して患者に投与することを含む、方法である。
【0049】
本発明の化合物は、いずれか適切な手段により、例えば、錠剤、カプセル(その各々が持続放出性または徐放性製剤を含む)、ピル、散剤、顆粒、エリキシル、チンキ、懸濁液(ナノ懸濁液、マイクロ懸濁液、スプレー乾燥分散液を含む)、シロップ、およびエマルジョンなどを経口的に;舌下的に;頬側を介して;皮下、静脈内、筋肉内、または胸骨内注射、または注入(例えば、滅菌注射水性または非水性溶液または懸濁液として)によるなどの技法で非経口的に;鼻粘膜への投与を含む、吸入スプレーによるなどで経鼻的に;クリームまたは軟膏の形態のように局所的に;または坐剤の形態のように経直腸的に投与され得る。該化合物は単独で投与され得るが、一般的には、選択される投与経路および標準的な薬務を基礎として選択される医薬担体と一緒に投与されるであろう。
【0050】
本発明の化合物の用量レジメンは、当然のことながら、特定の薬剤の薬物動態学的性質ならびにその投与方法および投与経路;レシピエントの種、年齢、性別、健康状態、病状、および体重;症状の特性および度合い;現在行われている治療の種類;治療頻度;投与経路、患者の腎機能および肝機能、ならびに所望の効果といった既知の因子に応じて変化するであろう。
【0051】
一般的な指標として、各活性成分の1日あたりの経口投与量は、指示された効果に用いる場合、1日当たり約0.01から約5000mg、好ましくは約0.1から約1000mg、最も好ましくは約0.1から約250mgの範囲にある。静脈内投与の場合、最も好ましい用量は持続定量点滴の間で約0.001から約10mg/kg/分の範囲にあろう。本発明の化合物は、1日当たり単回で投与されてもよく、あるいは1日当たりの総用量を1日に付き2、3、または4回に分割した用量で投与されてもよい。
【0052】
投与に適した剤形(医薬組成物)は、投与単位に付き約1ミリグラム~約2000ミリグラムの活性成分を含有してもよい。これらの医薬組成物において、活性成分は、通常、組成物の全重量に基づいて、約0.1~95重量%の量で配合されるであろう。経口投与用の典型的なカプセルは、本発明の少なくとも1つの化合物(250mg)、ラクトース(75mg)およびステアリン酸マグネシウム(15mg)を含有する。該混合物を60メッシュの篩に通し、No.1ゼラチンカプセルに詰める。典型的な注射製剤は、本発明の少なくとも1つの化合物(250mg)をバイアルに無菌状態で入れ、無菌的に凍結乾燥および密封に付すことで製造される。使用の際に、バイアルの中身を2mLの生理食塩水と混合して注射製剤を製造する。
【0053】
本発明の化合物は、上記した疾患または障害の治療に有用な他の適切な治療剤、例えば、抗アテローム性動脈硬化症剤、抗脂質異常症剤、抗糖尿病剤、抗高血糖症剤、抗高インスリン血症剤、抗血栓症剤、抗網膜症剤、抗神経障害剤、抗腎症剤、抗虚血剤、抗高血圧剤、抗肥満剤、抗高脂血症剤、抗高トリグリセリド血症剤、抗高コレステロール血症剤、抗再狭窄剤、抗膵臓剤、脂質低下剤、食欲減退剤、記憶増強剤、抗認知症剤、認知促進剤、食欲抑制剤、心不全の治療剤、末梢動脈疾患の治療剤、悪性腫瘍の治療剤、および抗炎症剤組み合わせて利用されてもよい。
【0054】
本発明の化合物は、以下の、ループ利尿剤、アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤、アンジオテンシンII受容体遮断剤(ARB)、アンジオテンシン受容体-ネプリリシン阻害剤(ARNI)、ベータブロッカー、ミネラルコルチコイド受容体アンタゴニスト、ニトロキシル供与体、RXFP1アゴニスト、APJアゴニスト、および強心剤より選択される少なくとも1つの心不全剤と一緒に使用され得る。これらの薬剤は、フロセミド、ブメタニド、トルセミド、サクビトリアル-バルサルタン、チアジド利尿剤(thiazide diruetics)、カプトプリル、エナラプリル、リシノプリル、カルベジロール、メトポロル、ビソプロロール、セレラキシン、スピロノラクトン、エプレレノン、イバブラジン、カンデサルタン、エプロサルタン、イルベスタライン、ロサルタン、オルメサルタン、テルミサルタン、およびバルサルタンを包含するが、これらに限定されない。
【0055】
本発明の化合物は、アテローム性動脈硬化症を治療する際の次の少なくとも1つの治療剤:高脂血症剤、血漿中HDLを増加させる薬剤、抗高コレステロール血症剤、コレステロール生合成阻害剤(HMG-CoAレダクターゼ阻害剤など)、LXRアゴニスト、プロブコール、ラロキシフェン、ニコチン酸、ナイアシンアミド、コレステロール吸収阻害剤、胆汁酸封鎖剤(アニオン交換樹脂、または四級アミン(例えば、コレスチルアミンまたはコレスチポール)など)、低密度リポタンパク質受容体誘導剤、クロフィブレート、フェノフィブレート、ベンゾフィブレート、シポフィブレート、ジェムフィブリゾール、ビタミンB6、ビタミンB12、抗酸化性ビタミン、β-ブロッカー、抗糖尿病剤、アンジオテンシンIIアンタゴニスト、アンジオテンシン変換酵素阻害剤、血小板凝集阻害剤、フィブリノーゲン受容体アンタゴニスト、アスピリンおよびフィブリン酸誘導体、と組み合わせて利用されてもよい。
【0056】
本発明の化合物は、コレステロール生合成阻害剤、特にHMG CoAレダクターゼ阻害剤で治療する際に、次の少なくとも1つの治療剤と組み合わせて利用されてもよい。適切なHMG CoAレダクターゼ阻害剤の例として、ロバスタチン、シンバスタチン、プラバスタチン、フルバスタチン、アトルバスタチン、およびロスバスタチンが挙げられるが、これらに限定されない。
【0057】
本発明の化合物は、所望する標的療法に応じて、次の少なくとも1つの抗糖尿病剤と組み合わせて使用されてもよい。研究によれば、糖尿病および高脂血症の調整は、治療レジメンに第2の薬剤を加えることでさらに改善され得ることが示されている。抗糖尿病剤の例として、スルホニル尿素(クロルプロパミド、トルブタミド、アセトヘキサミド、トラザミド、グリブリド、グリクラジド、グリナーゼ、グリメピリド、およびグリピジドなど)、ビグアニド(メトホルミンなど)、チアゾリジンジオン(シグリタゾン、ピオグリタゾン、トログリタゾン、およびロシグリタゾンなど)、およびPPARα、PPARβおよびPPARγの選択的および非選択的活性化剤などの関連するインスリン感作物質;デヒドロエピアンドロステロン(DHEAまたはそのコンジュゲートした硫酸エステル、DHEA・SO4とも称される);抗糖質コルチコイド;TNFα阻害剤;ジペプチジルペプチダーゼIV(DPP4)阻害剤(シタグリプリン、サクサグリプチンなど)、GLP-1アゴニストまたはアナログ(エクセナチドなど)、α-グルコシダーゼ阻害剤(アカルボース、ミグリトール、およびボグリボースなど)、プラムリンチド(ヒトホルモンアミリンの合成アナログ)、他のインスリン分泌促進剤(レパグリニド、グリキドン、およびナテグリニドなど)、インスリン、ならびにアテローム性動脈硬化症を治療するための上記した治療剤が挙げられるが、これらに限定されない。
【0058】
本発明の化合物は、次のフェニルプロパノールアミン、フェンテルミン、ジエチルプロピオン、マジンドール、フェンフルラミン、デクスフェンフルラミン、フェンチラミン、β3-アドレナリン受容体アゴニスト;シブトラミン、胃腸リパーゼ阻害剤(オルリスタットなど)、およびレプチンより選択される、少なくとも1つの抗肥満剤と組み合わせて使用されてもよい。肥満または肥満関連障害の治療において使用される他の薬剤は、ニューロペプチドY、エンテロスタチン、コレシストキニン、ボンベシン、アミリン、ヒスタミンH3受容体、ドーパミンD2受容体モジュレーター、メラノサイト刺激ホルモン、コルチコトロフィン放出因子、ガラニンおよびガンマアミノ酪酸(GABA)を包含する。
【0059】
本発明の化合物はまた、FPR2を含む試験またはアッセイにおいて、標体または参照化合物として、例えば、品質標準または対照として有用でもある。かかる化合物は、例えば、FPR2活性に関与する製薬研究において用いるために、市販のキットにて提供され得る。例えば、本発明の化合物は、活性が未知の化合物に対して、その既知の活性を比較するために、アッセイにおいて参照として使用され得る。このことはアッセイが適切に行われていたことを実験者に保証し、特に、試験化合物が参照化合物の誘導体である場合に、比較のための基準を提供する。新規なアッセイまたはプロトコルが開発されると、本発明の化合物を用いてその有効性を試験することができる。本発明の化合物はまた、FPR2の関与する診断アッセイにおいて使用されてもよい。
【0060】
本発明はまた、製造品も包含する。本明細書中で用いられるように、製造品は、限定されないが、キットおよびパッケージを含むものとする。本発明の製造品は、(a)第1の容器;(b)第1の容器内にある医薬組成物(ここで、該組成物は、本発明の化合物またはその医薬的に許容される塩の形態を含む第1の治療薬を含む);および(c)該医薬組成物が脂質異常症およびその後遺症の治療に用いることができる旨を記載した添付文書を含む。もう一つ別の実施態様において、該添付文書には、該医薬組成物が第2の治療薬と組み合わせて(上記と同意義)、脂質異常症およびその後遺症の治療に使用され得る旨が記載される。該製造品はさらに、(d)第2の容器(ここで、構成要素(a)および(b)を第2の容器に入れ、構成要素(c)を第2の容器の内または外に配置する)を含み得る。第1および第2の容器内に入れるとは、各容器が該構成要素をその領域内に保持することを意味する。第1の容器は、医薬組成物を保持するのに用いられる容器である。この容器は、製造、貯蔵、運搬、および/または個別/大量販売のためのものであり得る。第1の容器は、ボトル、ジャー、バイアル、フラスコ、シリンジ、チューブ(例えば、クリーム製剤用のもの)、または医薬製剤の製造、保持、貯蔵、または流通に用いられる任意の別の容器を包含するものとする。第2の容器は、第1の容器を保持し、所望により添付文書を保持するために用いられるものである。第2の容器の例として、限定されないが、箱(例えば、ダンボールまたはプラスチック)、木箱、カートン、袋(例えば、紙またはプラスチックの袋)、ポーチ、およびサックが挙げられる。添付文書は、テープ、接着剤、ホッチキス、または他の付着方法により第1の容器の外側に物理的に付着させることができ、あるいは、第1の容器に付着させる物理的手段を何ら用いることなく第2の容器内に入れて置くこともできる。あるいはまた、添付文書は第2の容器の外に置かれる。第2の容器の外に置く場合、添付文書はテープ、接着剤、ホッチキス、または他の付着方法により物理的に付着されていることが好ましい。あるいはまた、物理的に付着することなく第2の容器の外側に近接させることも、または接触させることもできる。添付文書は、第1の容器内に入れられた医薬組成物に関連する情報を記載する、ラベル、タグ、マーカー等である。該情報は、通常、該製造品が販売される地域を管理する規制当局(例えば、アメリカ食品医薬品局)により決定されるであろう。好ましくは、添付文書は、具体的に、該医薬組成物が認可された事柄の表示を記載したものである。添付文書は、ある人がその内またはその上に含まれる情報を読み取ることができるいずれの材料で作られてもよい。好ましくは、添付文書は、その上に所望の情報を形成する(例えば、印刷または貼り付ける)印刷可能な材料(例えば、紙、プラスチック、ダンボール、ホイール、あるいは紙またはプラスチック製のシール等)である。
【0061】
化学的方法
本明細書にて使用される略語は、次のように定義される:1回については「1x」と、2回については「2x」と、3回については「3x」と、摂氏度については「℃」と、水性については「aq」と、カラムについては「Col」と、当量については「eq」と、グラムについては「g」と、ミリグラムについては「mg」と、リットルについては「L」と、ミリリットルについては「mL」と、マイクロリットルについては「μL」と、規定については「N」と、モルについては「M」と、ナノモルについては「nM」と、モルについては「mol」と、ミリモルについては「mmol」と、分については「min」と、時間に「h」と、室温については「rt」と、一夜については「ON」と、大気については「atm」と、ポンド/平方インチについては「psi」と、濃縮物については「conc.」と、水溶液に「aq」と、飽和については「sat」または「sat’d」と、分子量については「MW」と、マイクロ波については「mw」または「μwave」と、融点については「mp」と、重量については「Wt」と、質量分析については「MS」または「Mass Spec」と、電子噴射イオン化質量分析については「ESI」と、高分解能については「HR」と、高分解能質量分析については「HRMS」と、液体クロマトグラフィー質量分析については「LCMS」と、高圧液体クロマトグラフィーについては「HPLC」と、逆相HPLCについては「RP HPLC」と、薄層クロマトグラフィーについては「TLC」または「tlc」と、核磁気共鳴分光法については「NMR」と、核オーバーハウザー分光法については「nOe」と、プロトンについては「1H」と、デルタについては「「δ」と、一重項については「s」と、二重項については「d」と、三重項については「t」と、四重項については「q」と、多重項については「m」と、ブロードについては「br」と、ヘルツについては「Hz」と定義され、「α」、「β」、「R」、「S」、「E」および「Z」は、当業者にとって馴染みの立体化学の呼称である。
【0062】
【0063】
本発明の化合物は、有機合成の分野における当業者に知られた多くの方法で製造され得る。本発明の化合物は、有機合成化学の分野にて公知の合成方法と共に、下記の方法を用いて、あるいは当業者に理解されるようにそれに変形を加えることによって合成され得る。好ましい方法には、限定されないが、以下に記載されるものが含まれる。反応は、利用される試薬および材料に適し、変換がなされるのに適する溶媒または溶媒混合液中で行われる。分子上に存在する官能基が提案されている変換と適合するものでなければならないことは有機合成の分野における当業者であれば理解するであろう。これにより、本発明の所望の化合物を得るために、合成工程の順序を修飾するか、または特定のプロセススキームを他のスキームに優先して選択するとの判断を時に必要とするであろう。
【0064】
本発明の新規な化合物は、このセクションにて記載される反応および技法を用いて製造され得る。また、後記の合成方法の説明にて、溶媒の選択、反応環境、反応温度、実験期間および後処理操作を含む、提案されるすべての反応条件は、その分野の当業者によって容易に理解されるはずの、その反応に標準的な条件であるように選択されると理解される。反応条件に適合する置換基の制限は当業者にとって自明であろうし、その際には代替となる方法が使用されなければならない
【0065】
合成
R
1、R
2、R
3、およびR
4が下記にて定義される、式(I)の化合物は、以下のスキームおよび実施例に記載される例示としての方法、ならびに当業者が用いる関連した公開文献の操作により製造され得る。これらの反応のための例示としての試薬および操作を下記および実施例にて示す。以下の方法における保護および脱保護は当該分野にて周知の操作により実施され得る(例えば、Wuts, P.G.M.ら、Protecting Groups in Organic Synthesis, 4th Edition, Wiley(2007)を参照のこと)。有機合成および官能基変換の一般的方法が次の:Trost, B.M.ら編、Comprehensive Organic Synthesis: Selectivity, Strategy & Efficiency in Modern Organic Chemistry, Pergamon Press, New York, NY(1991); Smith, M.B.ら、March’s Advanced Organic Chemistry:Reactions, Mechanisms and Structure. 6th Edition, Wiley & Sons, New York, NY(2007);Katritzky, A.R.ら編、Comprehensive Organic Functional Groups Transformations II, 2nd Edition, Elsevier Science Inc., Tarrytown, NY(2004);Larock, R.C.、Comprehensive Organic Transformations, VCH Publishers, Inc., New York, NY(1999)、ならびにその中に記載の参照文献にて記載される。
【化12】
【0066】
R3が置換フェニルである、本発明のアミノイミダゾール化合物は、スキーム1において説明されるような一般的な経路を用いて製造され得る。
【0067】
【0068】
置換アルファ-ブロモケトン G1aを、DMFなどの適切な溶媒中、炭酸水素ナトリウムなどの無機塩基の存在下にて、アニリンとの置換反応に付し、その後でMeOHまたはNMPなどの溶媒中、過剰量のシアナミドとの縮合反応に供してG1bを得ることができる。第三アミン塩基(例えば、TEA、DIEA)の存在下で、例えば、HATUまたはBOPによって活性化されたアリールカルボン酸とカップリングさせ、置換アミノイミダゾール G1cを得ることができる。
【0069】
実験方法
例示としての実施例では、特記されない限り、以下の方法を用いた。中間体および最終生成物の精製は、順相または逆相クロマトグラフィーのいずれかを介して行われた。順相クロマトグラフィーは、特記されない限り、プレパックされたSiO2カートリッジを用い、ヘキサンおよびEtOAcまたはDCMおよびMeOHのいずれかの勾配で溶出して行われた。
【0070】
実施例の逆相分取性HPLCは、ウォーターズ・エックスブリッジ(Waters XBridge)C18カラム(19x200mm、5μm粒子)を用い、0.1%TFAまたは10mM NH4OAcを含有する移動相A(95%水、5%ACN)および移動相B(5%水、95%ACN)の可変勾配を用いてUVおよびLCMS検出と共に行われた。
【0071】
逆相分析性HPLC/MSは、ウォーターズ・マイクロマス(MICROMASS(登録商標))ZQ・Mass Spectrometerとカップリングさせたウォーターズ・アクイティー(Waters Acquity)システムで行われた。
【0072】
方法A:3分間にわたって0~100%Bの線形勾配に付し、100%Bで0.75分間の保持時間を設ける;
UV可視化(220nm)
カラム:ウォーターズ BEH C18 2.1x50mm
流速:1.0mL/分
溶媒A:10mM NH4OAc、95%水、5%ACN
溶媒B:10mM NH4OAc、5%水、95%ACN
【0073】
方法B:3分間にわたって0~100%Bの線形勾配に付し、100%Bで0.75分間の保持時間を設ける;
UV可視化(220nm)
カラム:ウォーターズ BEH C18 2.1x50mm
流速:1.0mL/分
溶媒A:0.1%TFA、95%水、5%ACN
溶媒B:0.1%TFA、5%水、95%ACN
【0074】
方法C:1分間にわたって2~98%Bの線形勾配に付し、100%Bで0.50分間の保持時間を設ける;
UV可視化(220nm)
カラム:ウォーターズ BEH C18 2.1x50mm
流速:0.8mL/分
溶媒A:0.05%TFAを含有する水
溶媒B:0.05%TFAを含有するACN
【0075】
1H NMRスペクトルは、ブルカー(Bruker)製スペクトロメーターを周波数300MHz、400MHzまたは500MHzで作動させて得られた。スペクトルデータは化学シフト(多重度、カップリング定数、および水素の数)のフォーマットで報告される。化学シフトは、内部標体のテトラメチルシラン(dユニット、テトラメチルシラン=0ppm)のダウンフィールドppmで特定され、および/または1H NMRスペクトルが(CD3)2SOでは2.50ppmに、CD3ODでは3.31ppmに、CD3CNでは1.94ppmに、およびCDCl3では7.26ppmに現れる、溶媒ピークに言及して特定される。
【0076】
実施例1:N-[1-(2,6-ジフルオロ-4-メトキシフェニル)-4-フェニル-1H-イミダゾール-2-イル]-4-(ジフルオロメトキシ)ベンズアミド
【化14】
【0077】
中間体1:1-(2,6-ジフルオロ-4-メトキシフェニル)-4-フェニル-1H-イミダゾール-2-アミン
【化15】
【0078】
2,6-ジフルオロ-4-メトキシアニリンのDMF(3.8mL)中の撹拌した溶液に、室温にて炭酸水素ナトリウム(71mg、0.85ミリモル)を、つづいて2-ブロモ-1-フェニルエタノン(180mg、0.88ミリモル)を添加した。得られた溶液を室温で16時間撹拌した。その得られた中間体に、シアナミド(264mg、6.28ミリモル)を添加した。得られた溶液を95℃で16時間加熱した。その粗材料を逆相HPLCに付して精製し、中間体1(25mg、0.084ミリモル、収率13%)を得た。MS(ESI)m/z:302.3(M+H)+;1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 7.65(brd,J=7.6Hz,2H)、7.31(t,J=7.6Hz,2H)、7.23-7.10(m,2H)、6.96(brd,J=9.8Hz,2H)、5.60(s,2H)、3.84(s,3H)
【0079】
実施例1:N-[1-(2,6-ジフルオロ-4-メトキシフェニル)-4-フェニル-1H-イミダゾール-2-イル]-4-(ジフルオロメトキシ)ベンズアミド
4-(ジフルオロメトキシ)安息香酸(79mg、0.42ミリモル)のDMF(0.25mL)中の撹拌した溶液に、BOP(190mg、0.42ミリモル)を、つづいてDIEA(0.15mL、0.84ミリモル)を添加した。得られた溶液を室温で15分間撹拌した。得られた混合物に、中間体1(25mg、0.084ミリモル)のDMF(0.25mL)中溶液を添加し、該反応物を50℃で16時間加熱した。その粗材料を逆相HPLCに付して精製し、実施例1(18mg、0.038ミリモル、収率45%)を得た。MS(ESI)m/z:472.2(M+H)+
【0080】
表2に列挙される次の実施例は実施例1について記載されるように製造された。
【0081】
表2
【表5】
【表6】
【表7】
【表8】
【表9】
【0082】
【0083】
実施例44:1-(2,6-ジフルオロ-4-メトキシフェニル)-2-[4-(ジフルオロメトキシ)ベンズアミド]-N-[(1H-ピラゾール-3-イル)メチル]-1H-イミダゾール-4-カルボキシアミド
【化16】
【0084】
中間体2:1-(2,6-ジフルオロ-4-メトキシフェニル)-2-(4-(ジフルオロメトキシ)ベンズアミド)-1H-イミダゾール-4-カルボン酸
【化17】
【0085】
化合物38(130mg、0.27ミリモル)のTHF(1mL)およびMeOH(0.25mL)中の撹拌した溶液に、1N NaOH溶液(2.7mL、2.7ミリモル)を添加した。得られた混合物を室温で2時間撹拌した。反応物を1N HClを用いることでpH=1に調整し、該混合物をEtOAc(3x)で抽出した。抽出液を合わせ、乾燥(Na2SO4)させ、濾過して減圧下で蒸発させ、中間体2を得、それをさらに精製することなく使用した。
【0086】
実施例44:1-(2,6-ジフルオロ-4-メトキシフェニル)-2-[4-(ジフルオロメトキシ)ベンズアミド]-N-[(1H-ピラゾール-3-イル)メチル]-1H-イミダゾール-4-カルボキシアミド
中間体2(10mg、0.023ミリモル)のDMF(0.40mL)中の撹拌した溶液に、BOP(15mg、0.034ミリモル)を、つづいてDIEA(0.020mL、0.11ミリモル)を添加した。得られた溶液を室温で15分間撹拌した。得られた混合物に、(1H-ピラゾール-3-イル)メタナミン(4mg、0.046ミリモル)を加え、該反応物を室温で16時間撹拌した。該粗材料を逆相HPLCに付して精製し、表記化合物(5mg、0.009ミリモル、収率40%)を得た。MS(ESI)m/z:519.1(M+H)+;1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 8.33(s,1H)、7.94(s,1H)、7.86(brd,J=8.5Hz,2H)、7.58(brs,1H)、7.34(t,J=73.6Hz,1H)、7.26(brd,J=8.5Hz,2H)、6.94(brd,J=10.4Hz,2H)、6.17(s,1H)、4.46(brd,J=5.8Hz,2H)、3.79(s,3H)
【0087】
表3に列挙される以下の実施例は、実施例44にて説明されるように製造された。
【0088】
表3
【表14】
【表15】
【表16】
【表17】
【表18】
【0089】
実施例63:N-[1-(2,6-ジフルオロ-4-メトキシフェニル)-4-(ピペリジン-4-イル)-1H-イミダゾール-2-イル]-4-(ジフルオロメトキシ)ベンズアミド
【化18】
【0090】
中間体3:tert-ブチル 4-(1-(2,6-ジフルオロ-4-メトキシフェニル)-2-(4- ジフルオロメトキシ)ベンズアミド)-1H-イミダゾール-4-イル)ピペリジン-1-カルボキシレート
中間体3(実施例1で説明されるように製造)(29mg、0.50ミリモル)のDCM(0.5mL)中溶液に、TFA(0.5mL)を添加した。得られた混合物を室温で16時間撹拌した。該材料を逆相HPLCに付して精製し、実施例63(14mg、0.29ミリモル、収率57%)を得た。MS(ESI)m/z:479.2(M+H)+;1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 7.89(brd,J=8.5Hz,2H)、7.29(t,J=73.9Hz,1H)、7.19(brd,J=8.5Hz,2H)、7.00(s,1H)、6.95(brd,J=10.1Hz,2H)、3.82(s,3H)、3.30-3.24(m,1H)、3.20-3.14(m,1H)、3.09(brd,J=11.9Hz,2H)、2.79-2.65(m,3H)、2.56(brs,4H)、2.52(brs,6H)、1.97(brd,J=11.6Hz,2H)、1.83(s,3H)、1.54(brd,J=10.4Hz,2H)、1.01(d,J=6.4Hz,2H)
【0091】
実施例64:4-(ジフルオロメトキシ)-N-[1-(4-メトキシフェニル)-4-(ピペリジン-3-イル)-1H-イミダゾール-2-イル]ベンズアミドは実施例63で説明されるように製造された。
【化19】
【0092】
該材料を逆相HPLCに付して精製し、実施例64(21.3mg、0.05ミリモル、収率87%)を得た。MS(ESI)m/z:443.1(M+H)+;1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 7.95(brd,J=7.3Hz,2H)、7.46(brs,2H)、7.31(t,J=73.8Hz,1H)、7.22(brd,J=8.2Hz,2H)、7.17(brs,1H)、7.15(brs,1H)、7.02(brd,J=8.2Hz,2H)、3.77(s,3H)、3.30(brs,1H)、3.05(brd,J=8.9Hz,1H)、2.84(brs,1H)、2.78-2.63(m,2H)、2.07-2.01(m,1H)、1.74(brs,1H)、1.58(brs,2H)
【0093】
実施例65:N-[1-(2,6-ジフルオロ-4-メトキシフェニル)-4-[1-(エタンスルホニル)ピペリジン-4-イル]-1H-イミダゾール-2-イル]-4-(ジフルオロメトキシ)ベンズアミド
【化20】
【0094】
化合物63(10mg、0.021ミリモル)のDCM(0.4mL)中溶液に、塩化エタンスルホニル(16mg、0.12ミリモル)を、つづいてDIEA(0.027mL、0.16ミリモル)を添加した。得られた溶液を室温で一夜撹拌した。該粗材料を逆相HPLCに付して精製し、実施例65(2mg、0.003ミリモル、収率13%)を得た。MS(ESI)m/z:571.2(M+H)+;1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 7.89(brs,2H)、7.30(s,2H)、7.20(s,2H)、7.10(s,1H)、3.81(brs,1H)、3.68(brd,J=11.9Hz,2H)、3.08(q,J=7.3Hz,2H)、3.00(s,1H)、2.97-2.89(m,3H)、2.55(s,6H)、2.51(brs,8H)、2.10-2.05(m,2H)、1.80(brd,J=6.4Hz,1H)、1.24(t,J=7.3Hz,4H)、1.18(s,1H)
【0095】
実施例66:4-[1-(2,6-ジフルオロ-4-メトキシフェニル)-2-[4-(ジフルオロメトキシ)ベンズアミド]-1H-イミダゾール-4-イル]-N-エチルピペリジン-1-カルボキシアミド
【化21】
【0096】
化合物63(10mg、0.021ミリモル)のDCM(0.4mL)中溶液に、イソシアン酸エチル(13mg、0.13ミリモル)を、つづいてDIEA(0.027mL、0.16ミリモル)を添加した。得られた溶液を室温で一夜にわたって撹拌した。該粗材料を逆相HPLCに付して精製し、実施例66(3.0mg、0.004ミリモル、収率15%)を得た。MS(ESI)m/z:550.22(M+H)+;1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 7.90(brd,J=7.7Hz,2H)、7.39(s,1H)、7.24(s,1H)、7.17(brd,J=8.0Hz,2H)、7.09(s,1H)、6.98-6.89(m,3H)、4.01(brd,J=13.2Hz,2H)、3.89(s,1H)、3.83(brs,2H)、3.11-3.03(m,2H)、2.94(q,J=7.3Hz,1H)、2.78(brt,J=11.9Hz,2H)、1.98-1.91(m,2H)、1.50-1.39(m,2H)、1.19(t,J=7.3Hz,1H)、1.03(t,J=7.1Hz,3H)
【0097】
実施例67:N-{4-[1-(3-カルバモイルプロパノイル)ピペリジン-4-イル]-1-(2,6-ジフルオロ-4-メトキシフェニル)-1H-イミダゾール-2-イル}-4-(ジフルオロメトキシ)ベンズアミド
【化22】
【0098】
4-アミノ-4-オキソブタン酸(5mg、0.042ミリモル)のDMF(0.2mL)中溶液に、BOP(12mg、0.026ミリモル)を、つづいてDIEA(0.018mL、0.11ミリモル)を添加した。得られた溶液を室温で10分間撹拌した。この混合物に、実施例63(10mg、0.021ミリモル)のDMF(0.2mL)中溶液を添加した。反応物を室温で一夜撹拌した。粗材料を逆相HPLCに付して精製し、実施例67(1mg、0.002ミリモル、収率9%)を得た。MS(ESI)m/z:578.14(M+H)+;1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 7.90(brd,J=8.5Hz,2H)、7.45(s,1H)、7.29(brd,J=13.4Hz,1H)、7.19(brd,J=8.5Hz,2H)、7.16(s,1H)、7.02(s,1H)、6.96(brd,J=10.4Hz,2H)、6.71(brs,1H)、4.44(brd,J=13.1Hz,1H)、3.96(brd,J=13.1Hz,1H)、3.82(s,3H)、3.12(brt,J=12.7Hz,1H)、2.92-2.83(m,1H)、2.67(brt,J=12.5Hz,1H)、2.36-2.28(m,2H)、2.04(brd,J=13.1Hz,1H)、1.97(brd,J=11.9Hz,1H)、1.90(s,2H)、1.58-1.48(m,1H)、1.45-1.35(m,1H)
【0099】
実施例68および69(表3)は実施例67で説明されるように製造された。
【0100】
実施例70:N-(1-(2,6-ジフルオロ-4-メトキシフェニル)-4-イソプロピル-1H-イミダゾール-2-イル)-4-(ジフルオロメトキシ)ベンズアミド
【化23】
【0101】
中間体4:1-(2,6-ジフルオロ-4-メトキシフェニル)グアニジン
N,N’-ジ-Boc-1H-ピラゾール-1-カルボキサミジン(780mg、2.5ミリモル)のクロロホルム(5mL)中溶液に、2,6-ジフルオロ-4-メトキシアニリン(400mg、2.5ミリモル)を添加し、該混合物を55℃で16時間撹拌した。N,N’-ジ-Boc-1H-ピラゾール-1-カルボキサミジン(200mg)をさらに加え、加熱をさらに24時間続けた。該混合物を室温まで冷却し、次にシリカゲルクロマトグラフィーに付し、2~20%EtOAc/ヘキサンで溶出して精製し、ジ-tert-ブチル [(2,6-ジフルオロ-4-メトキシフェニル)カルボニミドイル(carbonimidoyl)]ビスカルバメート(370mg、収率37%)を白色の固体として得た。
【0102】
次に、その白色固体をジオキサン中4N HCl(2.3mL、9.1ミリモル)で処理し、該混合物を48時間放置した。混合物を蒸発させ、ついでACNと、つづいてジエチルエーテルからの共蒸発に付し、1-(2,6-ジフルオロ-4-メトキシフェニル)グアニジン・HCl(230mg、収率100%)を白色の固体として得た。MS(ESI)m/z:202.1(M+H)+;1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 9.29(brs,1H)、7.57(brs,4H)、6.92(d,J=9.6Hz,2H)、3.81(s,3H)
【0103】
中間体5:1-(2,6-ジフルオロ-4-メトキシフェニル)-4-イソプロピル-1H-イミダゾール-2-アミン:
中間体4(24mg、0.10ミリモル)および炭酸カリウム(42mg、0.30ミリモル)のEtOH(0.33mL)中混合物に、1-ブロモ-3-メチルブタン-2-オン(12μl、0.10ミリモル)を添加し、該混合物を還流温度で10分間加熱した。該混合物を室温まで冷却させ、真空下で溶媒を除去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、0.5~15%MeOH/DCMで溶出して精製し、表記化合物(15mg、0.06ミリモル、収率56%)を白色の固体として得た。MS(ESI)m/z:268.1(M+H)+;1H NMR(500MHz、クロロホルム-d) δ 6.69-6.55(m,2H)、6.27(s,1H)、4.31(brs,2H)、3.85(s,3H)、2.79(spt,J=6.7Hz,1H)、1.25(d,J=6.9Hz,6H)
【0104】
実施例70:N-(1-(2,6-ジフルオロ-4-メトキシフェニル)-4-イソプロピル-1H-イミダゾール-2-イル)-4-(ジフルオロメトキシ)ベンズアミド)
中間体5(15mg、0.06ミリモル)および4-(ジフルオロメトキシ)安息香酸(16mg、0.084ミリモル)のDMF(0.5mL)中溶液に、DIPEA(0.035mL、0.20ミリモル)を、つづいてHATU(38mg、0.10ミリモル)を添加し、該混合物を16時間撹拌した。混合物を70%EtOAc/ヘキサンで希釈し、飽和NH4Cl、1.5M K2HPO4で洗浄し、ついで乾燥(Na2SO4)させ、濾過して濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、5~40%EtOAc/ヘキサンで溶出し、つづいて逆相HPLCに付して精製し、表記化合物(10mg、0.022ミリモル、収率40%)を得た。MS(ESI)m/z:438.2(M+H)+;1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 7.91(brd,J=8.5Hz,2H)、7.30(t,J=73.6Hz,1H)、7.20(brd,J=8.2Hz,2H)、7.05(s,1H)、6.98(brd,J=10.1Hz,2H)、3.84(s,3H)、2.95(dt,J=13.8、6.7Hz,1H)、1.25(d,J=7.0Hz,6H)
【0105】
実施例71および72(表3)は実施例70で説明されるように製造された。
【0106】
実施例73:N-(1-(2,6-ジフルオロ-4-メトキシフェニル)-4-((5-メチル-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)メチル)-1H-イミダゾール-2-イル)-4-(ジフルオロメトキシ)ベンズアミド
【化24】
【0107】
化合物72(実施例70で説明されるように製造)(30mg、0.062ミリモル)のDCM(0.6mL)中溶液に、ヒドラジン(0.020mL、0.62ミリモル)を加え、その混合物を16時間撹拌した。該混合物をDCMから2回蒸発させ、真空下に置き、N-(1-(2,6-ジフルオロ-4-メトキシフェニル)-4-(2-ヒドラジニル-2-オキソエチル)-1H-イミダゾール-2-イル)-4-(ジフルオロメトキシ)ベンズアミド(29mg、0.062ミリモル、収率99%)を白色の固体として得た。該固体(14mg、0.030ミリモル)および酢酸(2.1μl、0.036ミリモル)のジオキサン(0.25mL)中溶液に、1-プロパンホスホン酸環状無水物(EtOAc中50%)(0.045mL、0.075ミリモル)を加え、該反応物を70℃で1.5時間加熱した。新たな1-プロパンホスホン酸環状無水物(EtOAc中50%)(0.045mL、0.075ミリモル)を添加し、該反応物を105℃で1.5時間加熱した。該反応物を室温まで冷却させ、窒素の流れの下で蒸発させ、ついで濾過した。粗材料を逆相HPLCに付して精製し、表記化合物(4mg、7.4マイクロモル、収率25%)を得た。MS(ESI)m/z:492.12(M+H)+;1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 7.82(brd,J=7.6Hz,2H)、7.31(t,J=72.9Hz,1H)、7.23(brd,J=7.3Hz,2H)、7.16(s,1H)、6.88(brd,J=11.0Hz,2H)、4.16(brs,2H)、3.76(s,3H)、2.48(s,3H)
【0108】
実施例74:N-(1-(2,6-ジフルオロ-4-メトキシフェニル)-4-(3-ヒドロキシシクロブチル)-1H-イミダゾール-2-イル)-4-(ジフルオロメトキシ)ベンズアミド
【化25】
【0109】
中間体6:1-(3-(ベンジルオキシ)シクロブチル)-2-ブロモエタン-1-オン
1-(3-(ベンジルオキシ)シクロブチル)エタン-1-オン(430mg、2.1ミリモル)の0℃でのEtOH(5.3mL)中溶液に、臭素(110μl、2.1ミリモル)のEtOH(1mL)中溶液を滴下して加えた。該混合物を0℃で2時間撹拌し、室温までの加温に供し、16時間撹拌した。該混合物をNaHCO3飽和溶液に注ぎ、DCMで抽出した。有機抽出液を合わせ、ブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーに付し、0~100%EtOAc/ヘキサンで溶出して精製し、中間体6(280mg、1.0ミリモル、収率47%)をシスおよびトランス異性体として得、それを次の工程に直接用いた。
【0110】
中間体7:4-(3-(ベンジルオキシ)シクロブチル)-1-(2,6-ジフルオロ-4-メトキシフェニル)-1H-イミダゾール-2-アミン
中間体4(210mg、0.77ミリモル)および炭酸カリウム(320mg、2.30ミリモル)のEtOH(2.6mL)中混合物に、中間体6(280mg、1.0ミリモル)を加え、該混合物を80℃で2.5時間撹拌した。該混合物を室温に冷却し、DCMで希釈して濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーに付し、0~20%MeOH/DCMで溶出して精製し、中間体7(270mg、0.7ミリモル、収率91%)を得た。LCMS(方法B):Rt=0.77分、(M+H)+=386.1
【0111】
中間体8:N-(4-(3-(ベンジルオキシ)シクロブチル)-1-(2,6-ジフルオロ-4-メトキシフェニル)-1H-イミダゾール-2-イル)-4-(ジフルオロメトキシ)ベンズアミド
中間体7(270mg、0.7ミリモル)および4-(ジフルオロメトキシ)安息香酸(160mg、0.84ミリモル)のDMF(2mL)中溶液に、DIPEA(0.37mL、2.1ミリモル)を、つづいてHATU(400mg、1.05ミリモル)を添加し、該混合物を80℃で3日間撹拌した。該混合物をEtOAcで希釈し、水、1N HClおよびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーに付し、0~100%EtOAc/ヘキサンで溶出して精製し、中間体8(185mg、0.33ミリモル、収率47%)をシスおよびトランス異性体の混合物として得た。LCMS(方法B):Rt=0.93分、(M+H)+=556.0
【0112】
実施例74:N-(1-(2,6-ジフルオロ-4-メトキシフェニル)-4-(3-ヒドロキシシクロブチル)-1H-イミダゾール-2-イル)-4-(ジフルオロメトキシ)ベンズアミド
中間体8(180mg、0.33ミリモル)のEtOH(5mL)中溶液に、10%Pd-C(35mg、0.033ミリモル)を加えた。該反応物を水素雰囲気下にて室温で一夜撹拌した。該混合物をセライトパッドを介して濾過し、減圧下で濃縮した。該材料を逆相HPLCに付して精製し、表記化合物(7.7mg、0.016ミリモル、収率5%)を得た。MS(ESI)m/z:466.1(M+H)+:1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 8.00-7.81(m,2H)、7.09(brs,5H)、6.95-6.82(m,1H)、4.51-4.32(m,1H)、4.31-4.20(m,1H)、3.94-3.86(m,3H)、2.45-2.28(m,2H)、2.29-2.14(m,2H)
【0113】
実施例75:N-(1-(2,6-ジフルオロ-4-メトキシフェニル)-4-(2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル)-1H-イミダゾール-2-イル)-4-(ジフルオロメトキシ)ベンズアミド
【化26】
【0114】
中間体9:tert-ブチル 6-アセチル-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート
N,O-ジメチルヒドロキシルアミン・塩酸塩(200mg、2.1ミリモル)、2-(tert-ブトキシカルボニル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-6-カルボン酸(250mg、1.04ミリモル)およびTEA(0.7mL、5.18ミリモル)の0℃でのDCM(10mL)中の撹拌した溶液に、T3P(EtOAc中50%、1.2mL、2.1ミリモル)をアルゴン雰囲気下にて滴下して加えた。反応混合物を室温で3時間撹拌させた。該混合物をEtOAcで希釈し、水、1N HCl溶液およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させて濃縮した。その粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、0~100%EtAOc/ヘキサンで溶出して精製し、それを次に臭素化メチルマグネシウム(THF中3M)(1.1mL、3.2ミリモル)で処理して表記化合物(227mg、0.95ミリモル、収率90%)を得た。
【0115】
中間体10:tert-ブチル 6-(2-アミノ-1-(2,6-ジフルオロ-4-メトキシフェニル)-1H-イミダゾール-4-イル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート
中間体4(210mg、0.77ミリモル)および炭酸カリウム(212mg、1.532ミリモル)のACN(7.6mL)中混合物に、中間体9(220mg、0.92ミリモル)および四臭化炭素(300mg、0.92ミリモル)を添加した。該混合物を70℃で一夜加熱した。該混合物をDCMで希釈し、セライトを介して濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、残渣を逆相分取性HPLCに付して精製し、中間体10(67mg、0.16ミリモル、収率21%)を得た。MS(ESI)m/z:421.1(M+H)+
【0116】
実施例75:N-(1-(2,6-ジフルオロ-4-メトキシフェニル)-4-(2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル)-1H-イミダゾール-2-イル)-4-(ジフルオロメトキシ)ベンズアミド
中間体10(67mg、0.16ミリモル)および4-(ジフルオロメトキシ)安息香酸(45mg、0.24ミリモル)のDMF(2mL)中溶液に、DIPEA(0.083mL、0.47ミリモル)を、つづいてHATU(91mg、0.24ミリモル)を添加し、該混合物を80℃で6時間撹拌した。該反応混合物を減圧下で濃縮した。その粗残渣を50%TFA/DCM(1.0mL)で30分間処理した。該混合物を減圧下で濃縮し、残渣を逆相HPLCに付して精製し、表記化合物(18mg、0.036ミリモル、収率23%)を得た。MS(ESI)m/z:491.2(M+H)+;1H NMR(500MHz、メタノール-d4) δ 7.88(brd,J=8.7Hz,2H)、7.23-7.15(m,2H)、7.04-6.72(m,4H)、3.85(s,3H)、3.51-3.41(m,1H)、2.79-2.70(m,2H)、2.58-2.50(m,2H)、1.50-1.26(m,4H)
【0117】
実施例76:N-(1-(2,6-ジフルオロ-4-メトキシフェニル)-4-(4-ヒドロキシシクロヘキシル)-1H-イミダゾール-2-イル)-4-(ジフルオロメトキシ)ベンズアミド
【化27】
【0118】
中間体11:N-(1-(2,6-ジフルオロ-4-メトキシフェニル)-4-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-イル)-1H-イミダゾール-2-イル)-4-(ジフルオロメトキシ)ベンズアミド
中間体11を実施例74にて説明されるように中間体4および1-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-イル)エタン-1-オンから製造し、中間体11(390mg、0.72ミリモル、収率63%)を得た。LCMS(方法A、Rt=0.83分)、MS(ESI)m/z:536.0(M+H)+;1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 8.04-7.79(m,2H)、7.38-6.82(m,6H)、3.97-3.70(m,7H)、2.82-2.66(m,1H)、1.79-1.44(m,8H)
【0119】
中間体12:N-(1-(2,6-ジフルオロ-4-メトキシフェニル)-4-(4-オキソシクロヘキシル)-1H-イミダゾール-2-イル)-4-(ジフルオロメトキシ)ベンズアミド
中間体11(390mg、0.73ミリモル)およびTFA(3mL)の混合物を室温で3日間撹拌した。該反応混合物を減圧下で濃縮し、中間体12(310mg、0.64ミリモル、収率87%)を得た。LCMS(方法A、Rt=0.80分)、MS(ESI)m/z:492.0(M+H)+
【0120】
実施例76:N-(1-(2,6-ジフルオロ-4-メトキシフェニル)-4-(4-ヒドロキシシクロヘキシル)-1H-イミダゾール-2-イル)-4-(ジフルオロメトキシ)ベンズアミド
中間体12(40mg、0.081ミリモル)の室温でのMeOH(2mL)中溶液に、NaBH4(5mg、0.13ミリモル)を添加した。該反応物を室温で2時間撹拌した。該反応混合物をセライトを介して濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を逆相HPLCに付して精製し、実施例76(6mg、0.011ミリモル、収率14%)を得た。MS(ESI)m/z:494.03(M+H)+;1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 7.90(brd,J=8.6Hz,2H)、7.39-7.03(m,3H)、6.95-6.84(m,3H)、3.83(s,3H)、3.71-3.59(m,1H)、2.71-2.64(m,1H)、1.85-1.76(m,2H)、1.74-1.63(m,4H)、1.62-1.52(m,2H)
【0121】
実施例77:N-(1-(2,6-ジフルオロ-4-メトキシフェニル)-4-((6-フルオロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-イル)メチル)-1H-イミダゾール-2-イル)-4-(ジフルオロメトキシ)ベンズアミド
【化28】
【0122】
中間体13:メチル 2-(1-(2,6-ジフルオロ-4-メトキシフェニル)-2-(4-(ジフルオロメトキシ)ベンズアミド)-1H-イミダゾール-4-イル)-2-メチルプロパノエート
中間体13は実施例74で説明されるように製造された。
【0123】
中間体14:2-(1-(2,6-ジフルオロ-4-メトキシフェニル)-2-(4-(ジフルオロメトキシ)ベンズアミド)-1H-イミダゾール-4-イル)-2-メチルプロパノエート・Na塩
中間体13(210mg、0.42ミリモル)のTHF/MeOH(3:1、4mL)中の撹拌溶液に、1N NaOH(0.85mL、0.85ミリモル)を添加した。該混合物を室温で3日間撹拌した。該混合物を濃縮し、次の工程にて直接用いた。
【0124】
中間体15:N-(4-(2-((2-アミノ-5-フルオロピリジン-3-イル)アミノ)-2-オキソエチル)-1-(2,6-ジフルオロ-4-メトキシフェニル)-1H-イミダゾール-2-イル)-4-(ジフルオロメトキシ)ベンズアミド
中間体14(47mg、0.1ミリモル)、5-フルオロピリジン-2,3-ジアミン(16mg、0.13ミリモル)、HATU(49mg、0.13ミリモル)およびDIPEA(0.052mL、0.30ミリモル)のACN(2mL)中混合物を室温で一夜撹拌した。該粗材料をDCMで希釈し、ブラインで洗浄し、乾燥させて濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーに付し、0~100%EtOAcで溶出して精製し、中間体14(12mg、0.021ミリモル、収率22%)を得た。
【0125】
実施例77:N-(1-(2,6-ジフルオロ-4-メトキシフェニル)-4-((6-フルオロ-1H-イミダゾ[4,5-b]ピリジン-2-イル)メチル)-1H-イミダゾール-2-イル)-4-(ジフルオロメトキシ)ベンズアミド
中間体15(12mg、0.021ミリモル)およびAcOH(1mL)の混合物を95℃で3時間加熱した。該混合物を室温に冷却し、DMFで希釈し、逆相HPLCに付して精製し、表記化合物(3mg、0.005ミリモル、収率5%)を得た。MS(ESI)m/z:545.2(M+H)+;1H NMR(500MHz、CD3OD) δ 8.23(brs,1H)、7.84(brd,J=7.8Hz,2H)、7.70(brd,J=8.5Hz,1H)、7.33-6.63(m,6H)、4.31(s,2H)、3.82(s,3H)
【0126】
実施例78-81(表3)は実施例75にて説明されるように製造された。
【0127】
実施例82:N-(1-(2,6-ジフルオロ-4-メトキシフェニル)-4-(3-((2,2,2-トリフルオロエチル)アミノ)シクロブチル)-1H-イミダゾール-2-イル)-4-(ジフルオロメトキシ)ベンズアミド
【化29】
【0128】
実施例81(20mg、0.040ミリモル)のTHF(0.4mL)およびTEA(56μl、0.40ミリモル)中溶液に、2,2,2-トリフルオロエチル トリフルオロメタンスルホネート(23mg、0.10ミリモル)を添加した。得られた溶液を室温で4時間撹拌した。該反応混合物をDMFで希釈し、逆相HPLCに付して精製し、実施例82(16mg、0.028ミリモル、収率70%)を得た。MS(ESI)m/z:547.3(M+H)+;1H NMR(500MHz、CD3OD) δ 8.05-7.76(m,2H)、7.21-7.08(m,2H)、7.05-6.63(m,4H)、4.24-4.03(m,1H)、3.88-3.81(m,3H)、3.52-3.43(m,1H)、2.91(s,3H)、2.63-2.54(m,2H)、2.49(brs,2H)
【0129】
実施例83:N-[1-(2,6-ジフルオロ-4-メトキシフェニル)-4-(3-メタンスルホンアミドシクロブチル)-1H-イミダゾール-2-イル]-4-(ジフルオロメトキシ)ベンズアミド(表3)は実施例82で説明されるように製造された。
【0130】
表4にて列挙される以下の実施例は、上記される操作に従って合成された。
表4
【表19】
【表20】
【表21】
【0131】
表中に示される実施例のNMRデータ:
実施例2:1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 7.95-7.87(m,3H)、7.81(brd,J=7.2Hz,2H)、7.39(brd,J=7.4Hz,4H)、7.32(t,J=73.4Hz,1H)、7.29-7.20(m,3H)、7.00(brd,J=8.1Hz,2H)、3.74(brs,3H)
実施例3:1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 7.89(s,1H)、7.84(brd,J=8.0Hz,2H)、7.39-7.34(m,2H)、7.33-7.27(m,2H)、7.24(brd,J=8.2Hz,2H)、6.90(brd,J=10.4Hz,2H)、6.82(brd,J=7.2Hz,1H)、3.70-3.67(m,6H)
実施例4:1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 7.88-7.78(m,5H)、7.27(t,J=73.5Hz,1H)、7.25-7.19(m,4H)、6.89(brd,J=10.4Hz,2H)、3.77(s,3H)
実施例5:1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 10.91(brs,1H)、7.91-7.81(m,3H)、7.77(s,1H)、7.62(brd,J=8.3Hz,1H)、7.41(brd,J=8.3Hz,1H)、7.30(t,J=73.5Hz,1H)、7.24(brd,J=8.3Hz,2H)、6.90(brd,J=10.3Hz,2H)、3.75(brs,3H)、2.35(s,3H)
実施例6:1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 8.07(brs,1H)、8.00(brd,J=8.0Hz,2H)、7.85(brd,J=8.2Hz,2H)、7.75(brd,J=8.0Hz,2H)、7.30(t,J=73.5Hz,1H)、7.24(brd,J=8.5Hz,2H)、6.92(brd,J=10.4Hz,2H)、3.76(s,3H)
実施例7:1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 7.92-7.78(m,5H)、7.36-7.06(m,1H)、7.30(t,J=73.5Hz,1H)、7.22(brdd,J=16.1、8.3Hz,4H)、6.90(brd,J=10.2Hz,2H)、3.76(brs,3H)
実施例8:1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 7.82(brd,J=7.5Hz,2H)、7.68(brd,J=7.1Hz,2H)、7.49-7.39(m,2H)、7.32-7.11(m,4H)、6.93(brd,J=9.9Hz,2H)、3.76(brs,3H)、2.21(brs,3H)
実施例9:1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 8.32(s,1H)、8.01(brs,1H)、7.97-7.82(m,6H)、7.58-7.40(m,2H)、7.31(t,J=73.4Hz,1H)、7.25(brd,J=8.2Hz,2H)、6.93(brd,J=10.1Hz,2H)、3.77(brs,3H)
実施例10:1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 7.95(s,1H)、7.83(brd,J=8.1Hz,2H)、7.63(brd,J=7.7Hz,1H)、7.56(brd,J=10.3Hz,1H)、7.47-7.39(m,1H)、7.27(t,J=73.2Hz,1H)、7.23(brd,J=8.4Hz,2H)、7.07(brt,J=7.4Hz,1H)、6.89(brd,J=10.4Hz,2H)、3.77(s,3H)
【0132】
実施例11:1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 7.89(brs,1H)、7.81(brdd,J=14.7、8.4Hz,4H)、7.48-7.40(m,2H)、7.27(t,J=73.5Hz,1H)、7.23(brd,J=8.3Hz,2H)、6.89(brd,J=10.3Hz,2H)、3.77(brs,3H)
実施例12:1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 7.99(brs,1H)、7.87-7.80(m,3H)、7.75(brd,J=7.4Hz,1H)、7.43(brt,J=7.7Hz,1H)、7.34-7.09(m,4H)、6.91(brd,J=10.4Hz,2H)、3.76(brs,3H)
実施例13:1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 7.82(brd,J=7.7Hz,2H)、7.71(brd,J=8.0Hz,2H)、7.48(brd,J=8.0Hz,2H)、7.29(t,J=73.2Hz,1H)、7.22(brd,J=8.1Hz,2H)、6.93(brd,J=9.9Hz,2H)、3.76(brs,3H)、2.21(brs,3H)
実施例14:1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 7.87(brd,J=7.6Hz,2H)、7.75-7.71(m,4H)、7.33(t,J=73.6Hz,1H)、7.25(brd,J=7.9Hz,2H)、6.98(brd,J=8.2Hz,2H)、6.92(brd,J=9.8Hz,2H)、3.78(s,6H)
実施例15:1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 7.91-7.78(m,3H)、7.69(brd,J=7.7Hz,2H)、7.33(t,J=73.3Hz,1H)、7.23(brdd,J=18.6、8.0Hz,4H)、6.92(brd,J=10.3Hz,2H)、3.77(s,3H)、2.31(s,3H)
実施例16:1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 8.10(brs,1H)、7.97(brd,J=7.9Hz,2H)、7.83(brd,J=7.3Hz,4H)、7.28(t,J=73.5Hz,1H)、7.23(brd,J=6.4Hz,2H)、6.91(brd,J=10.4Hz,2H)、3.76(brs,3H)
実施例17:1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 8.19(s,1H)、8.13(brd,J=8.2Hz,1H)、8.06(s,1H)、7.85(brd,J=8.5Hz,2H)、7.70(brd,J=7.6Hz,1H)、7.65-7.59(m,1H)、7.30(t,J=73.6Hz,1H)、7.24(brd,J=8.5Hz,2H)、6.92(brd,J=10.1Hz,2H)、3.77(s,3H)
実施例18:1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 8.02(brs,2H)、7.85(brd,J=7.4Hz,2H)、7.77(brd,J=6.6Hz,1H)、7.65(brd,J=7.9Hz,1H)、7.30(t,J=73.5Hz,1H)、7.23(brd,J=6.7Hz,2H)、6.92(brd,J=10.1Hz,2H)、3.76(brs,3H)
実施例19:1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 10.53(s,1H)、7.90(brd,J=7.0Hz,2H)、7.75(s,1H)、7.68(brs,1H)、7.55(brd,J=7.6Hz,1H)、7.43-7.42(m,1H)、7.38(brd,J=7.6Hz,1H)、7.35(t,J=73.4Hz,1H)、7.27(brd,J=7.6Hz,2H)、7.00(brd,J=8.2Hz,2H)、6.77(brd,J=8.2Hz,1H)、4.54(brt,J=8.2Hz,2H)、3.75(brs,3H)、3.20(brt,J=8.2Hz,2H)
実施例20:1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 8.38(d,J=5.2Hz,1H)、8.34(s,1H)、7.90(brd,J=8.5Hz,2H)、7.84(s,1H)、7.78(brd,J=4.6Hz,1H)、7.41(brd,J=8.5Hz,2H)、7.34(t,J=73.4Hz,1H)、7.27(brd,J=8.5Hz,2H)、7.02(brd,J=8.5Hz,2H)、3.75(s,3H)
【0133】
実施例21:1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 10.64(s,1H)、8.13-7.99(m,1H)、7.91(brd,J=8.5Hz,2H)、7.68(d,J=3.4Hz,1H)、7.41(brd,J=8.9Hz,1H)、7.36(t,J=73.6Hz,1H)、7.33(brs,1H)、7.32(brs,1H)、7.28(brd,J=8.5Hz,2H)、7.17(brt,J=7.6Hz,1H)、7.01(brd,J=8.5Hz,2H)、3.75(s,3H)
実施例22:1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 8.34(s,1H)、8.05-7.97(m,2H)、7.97-7.91(m,2H)、7.85(brd,J=7.9Hz,1H)、7.76(brd,J=5.2Hz,1H)、7.58-7.40(m,3H)、7.36-7.12(m,3H)、7.14(s,1H)、7.07-7.00(m,2H)、3.77(s,3H)
実施例23:1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 8.22(s,1H)、8.10(d,J=7.6Hz,1H)、7.96(brd,J=7.9Hz,1H)、7.91(brd,J=8.5Hz,2H)、7.54-7.39(m,5H)、7.34(t,J=73.6Hz,1H)、7.28(brd,J=8.5Hz,2H)、7.02(brd,J=8.5Hz,2H)、3.75(s,3H)
実施例24:1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 7.96(s,1H)、7.90(brd,J=8.5Hz,2H)、7.83(d,J=3.1Hz,1H)、7.64(d,J=3.1Hz,1H)、7.42(brd,J=8.5Hz,2H)、7.35(t,J=73.6Hz,1H)、7.28(brd,J=8.2Hz,2H)、7.01(brd,J=8.9Hz,2H)、3.75(s,3H)
実施例25:1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 10.64(s,1H)、8.05(brt,J=6.7Hz,1H)、7.91(brd,J=8.2Hz,2H)、7.69(brd,J=3.1Hz,1H)、7.42(brd,J=8.9Hz,2H)、7.35(t,J=73.5Hz,1H)、7.28(brd,J=7.9Hz,5H)、7.01(brd,J=8.9Hz,2H)、3.75(s,3H)
実施例26:1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 7.97(s,1H)、7.90(brd,J=8.5Hz,2H)、7.71(d,J=1.5Hz,1H)、7.60(d,J=8.9Hz,1H)、7.43(brd,J=8.5Hz,2H)、7.34(t,J=73.6Hz,1H)、7.32-7.25(m,3H)、7.07(s,1H)、7.02(brd,J=8.5Hz,2H)、3.75(s,3H)
実施例27:1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 8.13-7.85(m,3H)、7.65(brs,1H)、7.31-6.99(m,6H)、3.85(s,3H)、2.72-2.61(m,1H)、2.00(brs,2H)、1.77(brs,2H)、1.69(brd,J=11.3Hz,1H)、1.36(brt,J=9.6Hz,4H)、1.23(brs,1H)
実施例29:1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 8.21(s,1H)、7.89(brd,J=8.5Hz,2H)、7.41(brd,J=8.5Hz,2H)、7.33(t,J=73.6Hz,1H)、7.27(brd,J=8.5Hz,2H)、7.02(brd,J=8.5Hz,3H)、4.39(q,J=6.9Hz,2H)、3.75(s,3H)、1.33(t,J=7.2Hz,3H)
実施例30:1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 10.67(s,1H)、8.10(s,1H)、7.88(brd,J=8.5Hz,2H)、7.39(brd,J=8.9Hz,2H)、7.35(t,J=73.6Hz,1H)、7.27(brd,J=8.5Hz,2H)、7.00(brd,J=8.9Hz,2H)、4.26(q,J=7.0Hz,2H)、3.74(s,3H)、1.29(t,J=7.0Hz,3H)
【0134】
実施例32:1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 8.05(brd,J=11.1Hz,1H)、7.88(brd,J=4.5Hz,1H)、7.74-7.61(m,1H)、7.49-6.91(m,7H)、3.90-3.67(m,3H)、1.33-1.23(m,9H)
実施例33:1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 10.82(s,1H)、8.05(brt,J=6.9Hz,1H)、7.87(brd,J=8.6Hz,2H)、7.65(brd,J=3.3Hz,1H)、7.36-7.20(m,5H)、7.29(t,J=73.6Hz,1H)、6.89(brd,J=10.1Hz,2H)、3.79(s,3H)
実施例34:1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 8.39(d,J=5.2Hz,1H)、8.24(s,1H)、7.86(brd,J=8.7Hz,2H)、7.82(s,1H)、7.76(d,J=5.1Hz,1H)、7.28(t,J=73.5Hz,1H)、7.24(d,J=8.6Hz,2H)、6.91(brd,J=10.0Hz,2H)、3.79(s,3H)
実施例36:1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 7.92-7.84(m,3H)、7.82-7.74(m,1H)、7.65(brs,1H)、7.50-7.41(m,1H)、7.29(t,J=73.5Hz,1H)、7.25(brd,J=8.6Hz,2H)、6.91(brd,J=10.1Hz,2H)、3.80(s,3H)
実施例37:1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 7.96-7.78(m,2H)、7.24-7.10(m,3H)、7.10-6.99(m,2H)、6.87(brs,1H)、3.92-3.70(m,3H)、2.04-1.77(m,1H)、0.82(brs,2H)、0.69(brs,2H)
実施例38:1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 8.04(s,1H)、7.84(d,J=8.7Hz,2H)、7.26(t,J=73.6Hz,1H)、7.22(brd,J=8.6Hz,2H)、6.88(brd,J=10.2Hz,2H)、4.28(q,J=7.1Hz,2H)、3.79(s,3H)、1.30(t,J=7.1Hz,3H)
実施例39:1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 8.03-7.80(m,2H)、7.36(brs,1H)、7.27-7.06(m,3H)、7.04-6.80(m,3H)、3.89(brd,J=4.5Hz,3H)、2.61(brs,2H)、1.22(t,J=7.5Hz,3H)
実施例40:1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 7.98(s,1H)、7.85(brd,J=8.2Hz,3H)、7.66(brs,1H)、7.31(t,J=73.5Hz,1H)、7.25(brd,J=8.5Hz,2H)、6.92(brd,J=10.1Hz,2H)、3.77(s,3H)
【0135】
実施例42:1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 8.11(s,1H)、7.88(brd,J=8.7Hz,2H)、7.40(brd,J=8.8Hz,2H)、7.31(t,J=73.5Hz,1H)、7.26(brd,J=8.7Hz,2H)、7.01(brd,J=8.9Hz,2H)、3.76(s,3H)
実施例43:1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 8.13(s,1H)、7.87(brd,J=8.5Hz,2H)、7.39(d,J=8.9Hz,2H)、7.34(t,J=73.4Hz,1H),7.27(brd,J=8.5Hz,2H)、7.01(d,J=8.9Hz,2H)、3.74(s,3H)
実施例45:1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 7.89(brd,J=7.9Hz,2H)、7.82(s,1H)、7.39(brd,J=8.9Hz,2H)、7.35(t,J=73.4Hz,1H)、7.26(brd,J=8.5Hz,2H)、7.01(s,2H)、3.89(s,1H)、3.74(s,3H)、3.17(s,1H)、2.89(s,1H)、2.73(brd,J=6.4Hz,5H)
実施例46:1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 8.11(brs,1H)、7.89(brd,J=8.2Hz,2H)、7.85(s,1H)、7.39(brd,J=8.5Hz,2H)、7.35(t,J=73.4Hz,1H)、7.27(brd,J=8.5Hz,2H)、7.01(brd,J=8.9Hz,2H)、3.75(s,3H)、3.46(brt,J=6.1Hz,1H)、1.65(brt,J=6.4Hz,2H);3個のアルキルのプロトンがDMSO溶媒のピークによって見えなくなっている。
実施例47:1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 8.79(brs,1H)、8.54(s,1H)、8.44(brd,J=4.3Hz,1H)、7.92(s,1H)、7.83(brd,J=8.5Hz,2H)、7.73(brd,J=7.6Hz,1H)、7.35(dd,J=7.3、4.9Hz,1H)、7.31(t,J=73.5Hz,1H)、7.24(brd,J=8.5Hz,2H)、6.92(brd,J=10.1Hz,2H)、4.46(brd,J=6.1Hz,2H)、3.77(s,3H)
実施例49:1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 7.87(s,1H)、7.83(brd,J=8.2Hz,2H)、7.67(brd,J=7.3Hz,1H)、7.32(t,J=73.4Hz,1H)、 7.24(brd,J=8.2Hz,2H)、6.91(brd,J=10.1Hz,2H)、3.89(s,1H)、3.77(s,3H)、3.74-3.68(m,1H)、1.86-1.76(m,4H)、1.47-1.36(m,2H)、1.29-1.20(m,2H)
実施例50:1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 7.90-7.82(m,3H)、7.32(t,J=73.4Hz,1H)、7.24(brd,J=8.2Hz,2H)、6.90(brd,J=10.4Hz,2H)、4.18(brs,1H)、3.89(s,1H)、3.76(s,3H)、3.66-3.54(m,1H)、3.45(s,1H)、3.16(s,1H)、2.91(brd,J=7.0Hz,2H)、1.97-1.82(m,4H)
【0136】
実施例51:1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 7.86-7.80(m,4H)、7.31(t,J=73.6Hz,1H)、7.24(brd,J=8.2Hz,2H)、6.90(brd,J=10.4Hz,2H)、3.76(s,3H)、3.46(brs,1H)、3.16(brs,1H)、2.91(q,J=7.0Hz,1H)、1.90(brd,J=4.6Hz,1H)、1.73(brs,1H)、1.41(brs,2H)、1.27-1.21(m,1H)、1.15(t,J=7.3Hz,2H)
実施例52:1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 7.86-7.81(m,3H)、7.32(t,J=73.4Hz,1H)、7.24(brd,J=8.5Hz,2H)、6.90(brd,J=10.4Hz,2H)、4.12-3.92(m,1H)、3.76(s,3H)、3.49-3.42(m,1H)、3.16(brd,J=4.3Hz,1H)、2.95-2.87(m,1H)、1.79(brd,J=9.2Hz,2H)、1.36(brd,J=8.5Hz,2H)、1.15(t,J=7.2Hz,1H)
実施例53:1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 7.94-7.88(m,2H)、7.84(brd,J=8.2Hz,2H)、7.33(t,J=73.6Hz,1H)、7.25(brd,J=8.5Hz,2H)、6.93(brd,J=10.4Hz,2H)、4.78(brt,J=5.2Hz,1H)、3.77(s,3H)、3.50(q,J=5.8Hz,1H)、3.34(brd,J=8.9Hz,1H)、3.17(d,J=5.2Hz,1H)、2.92(q,J=7.2Hz,1H)
実施例54:1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 7.91(s,1H)、7.84(brd,J=8.2Hz,2H)、7.33(t,J=73.4Hz,1H)、7.24(brd,J=8.2Hz,2H)、6.91(brd,J=10.1Hz,2H)、3.77(s,3H)、3.64(brs,2H)、3.43-3.34(m,1H)、3.17(brd,J=4.6Hz,1H)、2.97-2.87(m,1H);4個のアルキルのプロトンが観測されない(水抑制)。
実施例55:1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 7.99(s,1H)、7.84(brd,J=8.2Hz,2H)、7.33(t,J=73.6Hz,1H)、7.25(brd,J=8.5Hz,2H)、6.92(brd,J=10.4Hz,2H)、3.77(s,3H)、3.48-3.40(m,1H)、3.16(s,1H)、2.92(brd,J=6.1Hz,1H)、2.74-2.62(m,3H);4個のアルキルのプロトンがDMSO溶媒のピークによって見えなくなっている。
実施例56:1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 8.69(brs,1H)、8.47(s,2H)、7.94(s,1H)、7.84(brd,J=8.5Hz,2H)、7.33(t,J=73.6Hz,1H)、7.25(brd,J=8.5Hz,2H)、6.93(brd,J=10.1Hz,2H)、4.57(brd,J=5.8Hz,2H)、3.77(s,3H)、2.47(s,3H)
実施例57:1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 7.84(brd,J=10.4Hz,3H)、7.27(t,J=73.6Hz,1H)、7.23(brd,J=7.8Hz,2H)、6.89(brd,J=6.4Hz,2H)、4.33(brd,J=19.5Hz,1H)、3.91(brs,1H)、3.79(brs,3H)、3.63-3.52(m,1H)、3.50-3.38(m,1H)、2.98(s,1H)、2.02-1.76(m,3H)
実施例58:1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 8.09(brs,1H)、7.97(s,1H)、7.85(brd,J=8.5Hz,2H)、 7.33(t,J=73.6Hz,1H)、7.24(brd,J= 8.5Hz,2H)、6.92(brd,J= 10.1Hz,2H)、3.77(s,3H)、1.90(s,1H)、1.23(s,1H);アルキルのプロトンがDMSOのピークおよび水抑制によって見えなくなっている。
実施例59:1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 7.92-7.83(m,3H)、7.34(t,J=73.2Hz,1H)、7.24(brd,J=7.9Hz,2H)、6.92(brd,J=9.2Hz,2H)、4.13-4.05(m,1H)、3.78(brs,3H)、3.65-3.55(m,1H)、3.51-3.39(m,1H)、2.38(brdd,J=12.1、7.5Hz,1H)、2.33-2.22(m,1H)、1.99(brd,J=7.3Hz,1H)、1.94-1.86(m,1H)、1.71(brs,1H)、1.66-1.55(m,1H)、1.23(s,1H)
実施例60:1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 8.08(brs,1H)、7.87(s,1H)、7.83(brd,J=8.2Hz,2H)、7.32(t,J=73.5Hz,1H)、7.24(brd,J= 8.2Hz,2H)、6.91(brd,J=10.4Hz,2H)、4.58(t,J=5.2Hz,1H)、3.77(s,3H)、3.31(q,J=6.7Hz,1H)、3.16(d,J=5.2Hz,1H)、1.66(quin,J=6.5Hz,3H)
【0137】
実施例61:1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 7.88(s,1H)、7.85(brd,J=8.5Hz,2H)、7.34(t,J=73.6Hz,1H)、7.25(d,J=8.5Hz,2H)、6.93(brd,J=10.1Hz,2H)、3.78(s,3H)、2.85-2.78(m,4H);4個のプロトンがDMSO溶媒のピークによって見えなくなっている。
実施例64:1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 7.95(brd,J=7.3Hz,2H)、7.46(brs,2H)、7.31(t,J=73.8Hz,1H)、7.22(brd,J=8.2Hz,2H)、7.17(brs,1H)、7.15(brs,1H)、7.02(brd,J=8.2Hz,2H)、3.77(s,3H)、3.30(brs,1H)、3.05(brd,J=8.9Hz,1H)、2.84(brs,1H)、2.78-2.63(m,2H)、2.07-2.01(m,1H)、1.74(brs,1H)、1.58(brs,2H)
実施例68:1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 7.97-7.81(m,2H)、7.35-6.80(m,7H)、4.53(brt,J=5.5Hz,1H)、4.45(brd,J=3.1Hz,1H)、3.97(brd,J=11.6Hz,1H)、3.91-3.74(m,3H)、3.65(q,J=6.4Hz,2H)、3.19-3.08(m,1H)、2.99-2.90(m,1H)、2.80(brs,1H)、2.67(brd,J=19.8Hz,1H)、2.08(s,1H)、2.06-1.94(m,2H)、1.92(s,1H)、1.52(brs,1H)、1.41(brd,J=10.7Hz,1H)、1.24(s,1H)
実施例69:1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 7.87-7.81(m,3H)、7.34(t,J=73.5Hz,1H)、7.24(brd,J=8.5Hz,2H)、6.91(brd,J=10.4Hz,2H)、5.16-5.03(m,1H)、4.50(brd,J=5.5Hz,1H)、3.90(s,1H)、3.77(s,3H)、3.31-3.24(m,1H)、3.17(d,J=4.9Hz,1H)、1.91(s,1H)、1.78-1.63(m,4H)、1.11(brs,2H)
【0138】
実施例71:1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 8.00-7.76(m,2H)、7.38-7.27(m,4H)、7.29-6.78(m,8H)、4.03-3.72(m,5H).
実施例72:1H NMR(500MHz、CDCl3) δ 8.10(brd,J=8.3Hz,2H)、7.06(brd,J=8.3Hz,2H)、6.66(s,1H)、6.64(s,2H)、6.54(t,J=73.7Hz,1H)、4.25(q,J=7.0Hz,2H)、3.87(s,3H)、3.65(s,2H)、1.32(t,J=7.2Hz,3H)
実施例78: 1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 8.40(brs,1H)、8.03-7.74(m,4H)、7.38(brd,J=7.6Hz,1H)、7.30-7.07(m,4H)、6.92-6.62(m,2H)、3.83(brs,2H)、3.73(brs,3H)
実施例79:1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 7.91-7.86(m,2H)、7.31(s,1H)、7.24-7.17(m,3H)、6.98-6.92(m,2H)、3.98-3.84(m,4H)、3.81(s,3H)、3.29-3.21(m,1H)
実施例80:1H NMR(500MHz、CD3OD) δ 8.01-7.80(m,3H)、7.31-7.20(m,3H)、7.13-6.61(m,4H)、3.87(s,3H)
実施例81:1H NMR(500MHz、DMSO-d6) δ 7.96-7.73(m,2H)、7.41-7.08(m,3H)、7.07-7.03(m,1H)、6.91(brd,J=10.3Hz,2H)、3.82(s,3H)、3.70(brs,1H)、3.41-2.92(m,1H)、2.67-2.59(m,2H)、2.36-2.26(m,2H)
実施例83:1H NMR(500MHz、CD3OD) δ 8.05-7.76(m,2H)、7.21-7.08(m,2H)、7.05-6.63(m,4H)、4.24-4.03(m,1H)、3.88-3.81(m,3H)、3.52-3.43(m,1H)、2.91(s,3H)、2.63-2.54(m,2H)、2.49(brs,2H)
【0139】
本開示は、上記した例示としての実施例に限定されず、その本質的な属性から逸脱することなく、他の特定の形態にて具現化され得ることは当業者であれば明らかであろう。従って、実施例はすべての点で例示であり、制限的ではないとみなされることが望ましく、言及は上記した実施例よりも添付した特許請求の範囲に対してなされるものであり、従って、特許請求の範囲の意義およびその均等の範囲内に入るすべての変更はその中に包含されるものとする。
【国際調査報告】