(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-02
(54)【発明の名称】乳製品及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
A23L 2/66 20060101AFI20231026BHJP
A23C 9/152 20060101ALI20231026BHJP
A23J 3/08 20060101ALI20231026BHJP
A23L 2/38 20210101ALI20231026BHJP
【FI】
A23L2/00 J
A23C9/152
A23J3/08
A23L2/38 P
A23L2/66
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023523143
(86)(22)【出願日】2021-10-15
(85)【翻訳文提出日】2023-04-26
(86)【国際出願番号】 IB2021059485
(87)【国際公開番号】W WO2022079673
(87)【国際公開日】2022-04-21
(32)【優先日】2020-10-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AU
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】518224680
【氏名又は名称】フォンテラ コ-オペレイティブ グループ リミティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100117019
【氏名又は名称】渡辺 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100141977
【氏名又は名称】中島 勝
(74)【代理人】
【識別番号】100138210
【氏名又は名称】池田 達則
(74)【代理人】
【識別番号】100196977
【氏名又は名称】上原 路子
(72)【発明者】
【氏名】ビイェ チェン
(72)【発明者】
【氏名】オーレリー スザン ベルナデット レネブー
(72)【発明者】
【氏名】ニコラ ジェーン ロバートソン
【テーマコード(参考)】
4B001
4B117
【Fターム(参考)】
4B001AC02
4B001AC03
4B001AC06
4B001AC07
4B001AC15
4B001AC20
4B001AC40
4B001AC44
4B001AC45
4B001AC46
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4B001BC99
4B001EC53
4B117LC15
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4B117LG17
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4B117LK01
4B117LK10
4B117LK13
4B117LK15
4B117LK18
4B117LL06
4B117LL09
4B117LP17
4B117LP20
(57)【要約】
本発明は、特定の安定化剤を使用せずに許容可能な賞味期限を有する乳タンパク質ベースの飲料に関する。より具体的には、本開示は、特定のカルシウムキレート剤又は多糖類増粘剤を使用しない飲料、加熱殺菌飲料及び/又は飲料の製造方法に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲料であって、
カゼインに対するカルシウムの比率がカゼイン100gあたり約1.8~3.2gであるカゼイン約4~15%w/wと、
脂肪約0~15%w/wと、
炭水化物約0~30%w/wと、を含み、
前記カゼインは、カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)、非カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)、カルシウム枯渇乳タンパク質単離物(MPI)、非カルシウム枯渇乳タンパク質単離物(MPI)、カルシウム枯渇液体乳タンパク質濃縮物、非カルシウム枯渇液体乳タンパク質濃縮物、カルシウム枯渇液体ミセルカゼイン、非カルシウム枯渇液体ミセルカゼイン、ミルクのカルシウム枯渇限外濾過(UF)及び/又は精密濾過(MF)滞留物、非ミルクのカルシウム枯渇限外濾過(UF)及び/又は精密濾過(MF)滞留物、カルシウム枯渇ミセルカゼイン、非カルシウム枯渇ミセルカゼイン、カルシウム枯渇脱脂粉乳(SMP)、脱脂粉乳(SMP)、カルシウム枯渇全脂粉乳(WMP)、全脂粉乳(WMP)、カルシウム枯渇脱脂乳、脱脂乳、カルシウム枯渇全乳、全乳の乳製品成分のいずれか1つ又は複数から提供され、
前記飲料は、安定化量の安定化剤を実質的に含有しないか、又は含有せず、
前記安定化剤は、(i)多糖類増粘剤と、
(ii)カルシウムキレート剤と、を含み、
前記多糖類増粘剤は、澱粉、ジェラン、カラギーナン、キサンタン、カルボキシメチルセルロース (CMC)、微結晶性セルロース (MCC)、グアーガム、ペクチン、アルギン酸塩、寒天、ローカストビーンガム、アラビアガム、トラガカント、カラヤガムからなる群から構成され、
前記カルシウムキレート剤は、E331 (クエン酸ナトリウム、(i) クエン酸一ナトリウム (ii) クエン酸二ナトリウム (iii) クエン酸ナトリウム (クエン酸三ナトリウム))、E332 (クエン酸カリウム (i) クエン酸一カリウム (ii) クエン酸カリウム (クエン酸三カリウム))、E335 (L-酒石酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム (i) 酒石酸一ナトリウム (ii)、酒石酸二ナトリウム)、E336 (L-酒石酸カリウム、酒石酸カリウム (i) 酒石酸一カリウム (歯石のクリーム) (ii) 酒石酸二カリウム)、E337 (酒石酸カリウムナトリウム)、E339 (リン酸ナトリウム (i) リン酸一ナトリウム (ii) リン酸二ナトリウム (iii) リン酸三ナトリウム)、E340 (リン酸カリウム (i) リン酸一カリウム (ii) リン酸二カリウム (iii) リン酸三カリウム)、E365 (フマル酸一ナトリウム)、E450 (二リン酸塩 (i) 二リン酸二ナトリウム (ii) 二リン酸三ナトリウム (iii) 二リン酸四ナトリウム (iv) 二リン酸二カリウム (v) 二リン酸四カリウム )、E451 (三リン酸塩 (i) 三リン酸ナトリウム (三リン酸五ナトリウム) (ii) 三リン酸五カリウム)、E452 (ポリリン酸塩 (i) ポリリン酸ナトリウム (ii) ポリリン酸カリウム (v) ポリリン酸アンモニウム、E452(i) ヘキサメタリン酸ナトリウム)から構成される、飲料。
【請求項2】
飲料であって、
カゼインに対するカルシウムの比率がカゼイン100gあたり約1.8~3.2gであるカゼイン約7.5~15%w/wと、
脂肪約0~15%w/wと、
炭水化物約0~30%w/wと、
多糖類増粘剤約0~5%w/wと、を含み、
前記カゼインは、カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)、非カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)、カルシウム枯渇乳タンパク質単離物(MPI)、非カルシウム枯渇乳タンパク質単離物(MPI)、カルシウム枯渇液体乳タンパク質濃縮物、非カルシウム枯渇液体乳タンパク質濃縮物、カルシウム枯渇液体ミセルカゼイン、非カルシウム枯渇液体ミセルカゼイン、ミルクのカルシウム枯渇限外濾過(UF)及び/又は精密濾過(MF)滞留物、非ミルクのカルシウム枯渇限外濾過(UF)及び/又は精密濾過(MF)滞留物、カルシウム枯渇ミセルカゼイン、非カルシウム枯渇ミセルカゼイン、カルシウム枯渇脱脂粉乳(SMP)、脱脂粉乳(SMP)、カルシウム枯渇全脂粉乳(WMP)、全脂粉乳(WMP)、カルシウム枯渇脱脂乳、脱脂乳、カルシウム枯渇全乳、全乳の乳製品成分のいずれか1つ又は複数から提供され、
前記飲料は、安定化量のカルシウムキレート剤を実質的に含有しないか、又は含有せず、
前記カルシウムキレート剤は、E331 (クエン酸ナトリウム、(i) クエン酸一ナトリウム (ii) クエン酸二ナトリウム (iii) クエン酸ナトリウム (クエン酸三ナトリウム))、E332 (クエン酸カリウム (i) クエン酸一カリウム (ii) クエン酸カリウム (クエン酸三カリウム))、E335 (L-酒石酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム (i) 酒石酸一ナトリウム (ii)、酒石酸二ナトリウム)、E336 (L-酒石酸カリウム、酒石酸カリウム (i) 酒石酸一カリウム (歯石のクリーム) (ii) 酒石酸二カリウム)、E337 (酒石酸カリウムナトリウム)、E339 (リン酸ナトリウム (i) リン酸一ナトリウム (ii) リン酸二ナトリウム (iii) リン酸三ナトリウム)、E340 (リン酸カリウム (i) リン酸一カリウム (ii) リン酸二カリウム (iii) リン酸三カリウム)、E365 (フマル酸一ナトリウム)、E450 (二リン酸塩 (i) 二リン酸二ナトリウム (ii) 二リン酸三ナトリウム (iii) 二リン酸四ナトリウム (iv) 二リン酸二カリウム (v) 二リン酸四カリウム )、E451 (三リン酸塩 (i) 三リン酸ナトリウム (三リン酸五ナトリウム) (ii) 三リン酸五カリウム)、E452 (ポリリン酸塩 (i) ポリリン酸ナトリウム (ii) ポリリン酸カリウム (v) ポリリン酸アンモニウム、E452(i) ヘキサメタリン酸ナトリウム)から構成される、飲料。
【請求項3】
殺菌飲料である請求項1又は2に記載の飲料。
【請求項4】
前記カゼインに対する前記カルシウムの比率は、カゼイン100g当たり約1.8~3.1g、好ましくはカゼイン100g当たり約1.9~3.1g、好ましくはカゼイン100gあたり約1.9~3.0g、好ましくはカゼイン100gあたり約1.9~2.9g、好ましくはカゼイン100gあたり約1.9~2.8g、好ましくはカゼイン100gあたり約2.0~2.7g、好ましくはカゼイン100gあたり約2.0~2.6gである請求項1~3のいずれかに記載の飲料。
【請求項5】
前記カゼインは、非カルシウム枯渇乳製品成分とカルシウム枯渇乳製品成分との組み合わせから提供される請求項1~4のいずれかに記載の飲料。
【請求項6】
前記カゼインは、
i)カルシウム枯渇量が約5~45%w/wである乳タンパク質濃縮物、又は
ii)カルシウム枯渇量が約5~45%w/wであるミセルカゼイン(MC)又は
iii)カルシウム枯渇量が約10~95%w/wであるカルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)及び/又はカルシウム枯渇量が約10~95%w/wであるカルシウム枯渇ミセルカゼインと乳タンパク質濃縮物(MPC)及び/又はミセルカゼイン(MC)との組み合わせ、又は
iv)脱脂粉乳(SMP)及び/又は全脂粉乳(WMP)とカルシウム枯渇MPC及び/又はカルシウム枯渇ミセルカゼインとの組み合わせのいずれかから提供される請求項1~5のいずれかに記載の飲料。
【請求項7】
前記カゼインは、カルシウム枯渇乳製品成分から少なくとも部分的に提供され、前記乳製品成分は、カルシウム枯渇量が約1~100%w/wを超え、好ましくは約10~100%w/w、好ましくは約10~95%w/w、好ましくは約5~45%w/w、好ましくは約10~40%w/wである請求項1~6のいずれかに記載の飲料。
【請求項8】
前記カゼインは、カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)又はカルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)と非カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)との混合物から少なくとも部分的に提供される請求項1~7のいずれかに記載の飲料。
【請求項9】
前記カゼインは、カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)のみ、又はカルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)と非カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)との混合物から提供される請求項1~8のいずれかに記載の飲料。
【請求項10】
前記カゼインは、カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)のみ、又はカルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)と非カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)との混合物から提供され、前記混合物は5~45%w/wの総カルシウム枯渇量を有する請求項1~9のいずれかに記載の飲料。
【請求項11】
ホエイの存在下で、ホエイタンパク質を加熱して、ホエイタンパク質の少なくとも一部を変性させる請求項1~10のいずれかに記載の飲料。
【請求項12】
少なくとも3ヶ月、好ましくは少なくとも4ヶ月、好ましくは少なくとも5ヶ月、好ましくは少なくとも6ヶ月、好ましくは少なくとも1年の賞味期限を有する請求項1~11のいずれかに記載の飲料。
【請求項13】
約25℃で3ヶ月間保管したときに約2g/200mL未満の沈殿物を生成し、好ましくは約25℃で3ヶ月間保管したときに約1.5g/200mL未満の沈殿物を生成し、好ましくは約25℃で3ヶ月間保管したときに約1g/200mL未満の沈殿物を生成する請求項1~12のいずれかに記載の飲料。
【請求項14】
約25℃で6ヶ月間保管したときに約2g/200mL未満の沈殿物を生成し、好ましくは約1.5g/200mL未満の沈殿物を生成し、好ましくは約25℃で6ヶ月間保管したときに約1g/200mL未満の沈殿物を生成し、好ましくは約0.5g/200mL未満の沈殿物を生成する請求項1~13のいずれかに記載の飲料。
【請求項15】
約4.5~19%w/w、約5~19%w/w、好ましくは約5~17%w/w、好ましくは約5~15%w/w、好ましくは約7~15%w/w、好ましくは約8~15%w/w、好ましくは約10~15%w/wの乳タンパクを含む請求項1~14のいずれかに記載の飲料。
【請求項16】
ホエイタンパク質、植物性タンパク質、コラーゲンのいずれか1つ又は複数をさらに含む請求項1~15のいずれかに記載の飲料。
【請求項17】
ホエイタンパク質を約0~2%w/w、好ましくは約0.01~2%w/w、好ましくは約0.05~2%w/w、好ましくは約0.1~2%w/w、好ましくは約0.5~2%w/w、好ましくは約1~2%w/w含む請求項1~16のいずれかに記載の飲料。
【請求項18】
炭水化物を約0~20%w/w、好ましくは約0~10%w/w、好ましくは約0~5%w/w、好ましくは約0~2%w/w、好ましくは約10~30%w/w含む請求項1~17のいずれかに記載の飲料。
【請求項19】
脂肪を約0~14%w/w、好ましくは約0~13%w/w、好ましくは約0~10%w/w、好ましくは約0~5%w/w、好ましくは約0~2%w/w、好ましくは約0~1.5%w/w、又は約5~15%w/w、好ましくは約5~12%w/w、好ましくは約5~10%w/w、好ましくは約5~8%w/w含む請求項1~18のいずれかに記載の飲料。
【請求項20】
全固形分が約4~60%w/w、好ましくは約5~50%w/w、好ましくは約5~40%w/w、好ましくは約5~30%w/w、好ましくは約10~30%w/wである請求項1~19のいずれかに記載の飲料。
【請求項21】
1つ又は複数の追加ミネラル及び/又はビタミンを含む請求項1~20のいずれかに記載の飲料。
【請求項22】
前記飲料によって提供されるエネルギーの約7~100%、好ましくは約10~30%、好ましくは約60~100%がタンパク質によって提供される請求項1~21のいずれかに記載の飲料。
【請求項23】
前記飲料は、ラクトース及び/又はラクトース加水分解物を約0~5%w/w、好ましくは約0~4%w/w、好ましくは約0~3%w/w、好ましくは約0~2%w/w、好ましくは約0~1%w/w含む請求項1~22のいずれかに記載の飲料。
【請求項24】
約6.5~7.4、好ましくは約6.6~7.2、好ましくは約6.6~7.0、好ましくは約6.7~6.9のpHを有する請求項1~23のいずれかに記載の飲料。
【請求項25】
殺菌熱処理を受けている請求項1~24のいずれかに記載の飲料。
【請求項26】
前記殺菌熱処理はUHT又はレトルトである請求項25に記載の飲料。
【請求項27】
前記殺菌熱処理は、好ましくは約0.25秒~約60分の約90℃~約150℃の高温殺菌であり、好ましくは、前記高温殺菌は、少なくとも約90℃、115℃、120℃、125℃、130℃、135℃、136℃、137℃、138℃、139℃、140℃、141℃、142℃、143℃、144℃、145℃、146℃、147℃、148℃、149℃、又は150℃の温度で前記飲料を少なくとも約0.1秒、0.5秒、1秒、2秒、3秒、4秒、5秒、6秒、7秒、8秒、9秒、10秒、12秒、15秒、20秒、30秒、40秒、50秒、60秒、又は少なくとも約1分、2分、3分、4分、5分、6分、7分、8分、9分、10分、60分加熱処理することを含み、好ましくは前記少なくとも約120℃~150℃、121℃~約150℃、125~約150℃、130~約150℃、135~約150℃、138~約150℃、121~約145℃、125~約145℃、130~約145℃、135~約145℃又は約138~約145℃の温度で前記飲料を少なくとも0.1秒~約10分、約0.1秒~約1分、約0.1秒~約30秒、約0.5秒~約30秒、約1秒~約30秒、約3秒~約30秒~約0.1秒~約20秒、約0.5~約20秒、約1~約20秒、約3~約20秒、約0.1~約10秒、約1~約10秒、約3~約10秒、約0.1~約7秒、約1~約7秒、約3~約7秒、約0.1~約5秒、約1~約5秒、又は約3秒~約5秒加熱処理することを含み、好ましくは、前記飲料を少なくとも約115℃の温度で少なくとも約2秒、少なくとも約120℃で少なくとも約2秒、少なくとも約125℃で少なくとも約2秒、少なくとも約130℃で少なくとも約1秒、少なくとも約135℃で少なくとも約1秒、少なくとも約138℃で少なくとも約1秒、少なくとも約130℃で少なくとも約3秒、少なくとも約135℃で少なくとも約3秒、少なくとも約138℃で少なくとも約3秒、約130~約150℃で少なくとも約1秒、約130~約150℃で少なくとも約3秒、約135~約150℃で少なくとも約1秒、約135~約150℃で少なくとも約3秒、約138~約145℃で少なくとも約1秒、約138~約145℃で少なくとも約3秒、少なくとも約130℃で約1秒~約10秒、少なくとも約135℃で約1秒~約10秒、少なくとも約138℃で約1秒~約10秒、約135~約150℃で約1秒~約10秒、約138~約145℃で約1秒~約10秒、約135~約150℃で約3秒~約5秒、又は約138~約145℃で約3秒~約5秒加熱処理することを含む請求項25又は26に記載の飲料。
【請求項28】
殺菌により少なくとも約5又は約3のFo値が得られ、好ましくは加熱処理が90℃で40秒、121.1℃で3分、130℃で25秒、140℃で2.5秒、又は150℃で0.25秒に少なくとも相当するFo値を有する、請求項25~27のいずれかに記載の飲料。
【請求項29】
飲料の製造方法であって、
水性混合物を殺菌温度で加熱するステップを含み、前記水性混合物は、
カゼインに対するカルシウムの比率がカゼイン100gあたり約1.8~3.2gであるカゼイン約4~15%w/wと、
脂肪約0~15%w/wと、
炭水化物約0~30%w/wと、を含み、
前記カゼインは、カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)、非カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)、カルシウム枯渇乳タンパク質単離物(MPI)、非カルシウム枯渇乳タンパク質単離物(MPI)、カルシウム枯渇液体乳タンパク質濃縮物、非カルシウム枯渇液体乳タンパク質濃縮物、カルシウム枯渇液体ミセルカゼイン、非カルシウム枯渇液体ミセルカゼイン、ミルクのカルシウム枯渇限外濾過(UF)及び/又は精密濾過(MF)滞留物、非ミルクのカルシウム枯渇限外濾過(UF)及び/又は精密濾過(MF)滞留物、カルシウム枯渇ミセルカゼイン、非カルシウム枯渇ミセルカゼイン、カルシウム枯渇脱脂粉乳(SMP)、脱脂粉乳(SMP)、カルシウム枯渇全脂粉乳(WMP)、全脂粉乳(WMP)、カルシウム枯渇脱脂乳、脱脂乳、カルシウム枯渇全乳、全乳の乳製品成分のいずれか1つ又は複数から提供され、
前記飲料は、安定化量の安定化剤を実質的に含有しないか、又は含有せず、
前記安定化剤は、(i)多糖類増粘剤と、
(ii)カルシウムキレート剤と、を含み、
前記多糖類増粘剤は、澱粉、ジェラン、カラギーナン、キサンタン、カルボキシメチルセルロース (CMC)、微結晶性セルロース (MCC)、グアーガム、ペクチン、アルギン酸塩、寒天、ローカストビーンガム、アラビアガム、トラガカント、カラヤガムからなる群から構成され、
前記カルシウムキレート剤は、E331 (クエン酸ナトリウム、(i) クエン酸一ナトリウム (ii) クエン酸二ナトリウム (iii) クエン酸ナトリウム (クエン酸三ナトリウム))、E332 (クエン酸カリウム (i) クエン酸一カリウム (ii) クエン酸カリウム (クエン酸三カリウム))、E335 (L-酒石酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム (i) 酒石酸一ナトリウム (ii)、酒石酸二ナトリウム)、E336 (L-酒石酸カリウム、酒石酸カリウム (i) 酒石酸一カリウム (歯石のクリーム) (ii) 酒石酸二カリウム)、E337 (酒石酸カリウムナトリウム)、E339 (リン酸ナトリウム (i) リン酸一ナトリウム (ii) リン酸二ナトリウム (iii) リン酸三ナトリウム)、E340 (リン酸カリウム (i) リン酸一カリウム (ii) リン酸二カリウム (iii) リン酸三カリウム)、E365 (フマル酸一ナトリウム)、E450 (二リン酸塩 (i) 二リン酸二ナトリウム (ii) 二リン酸三ナトリウム (iii) 二リン酸四ナトリウム (iv) 二リン酸二カリウム (v) 二リン酸四カリウム )、E451 (三リン酸塩 (i) 三リン酸ナトリウム (三リン酸五ナトリウム) (ii) 三リン酸五カリウム)、E452 (ポリリン酸塩 (i) ポリリン酸ナトリウム (ii) ポリリン酸カリウム (v) ポリリン酸アンモニウム、E452(i) ヘキサメタリン酸ナトリウム)から構成される方法。
【請求項30】
飲料の製造方法であって、
水性混合物を殺菌温度で加熱するステップを含み、前記水性混合物は、
カゼインに対するカルシウムの比率がカゼイン100gあたり約1.8~3.2gであるカゼイン約4~15%w/wと、
脂肪約0~15%w/wと、
炭水化物約0~30%w/wと、
多糖類増粘剤約0~5%w/wと、を含み、
前記カゼインは、カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)、非カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)、カルシウム枯渇乳タンパク質単離物(MPI)、非カルシウム枯渇乳タンパク質単離物(MPI)、カルシウム枯渇液体乳タンパク質濃縮物、非カルシウム枯渇液体乳タンパク質濃縮物、カルシウム枯渇液体ミセルカゼイン、非カルシウム枯渇液体ミセルカゼイン、ミルクのカルシウム枯渇限外濾過(UF)及び/又は精密濾過(MF)滞留物、非ミルクのカルシウム枯渇限外濾過(UF)及び/又は精密濾過(MF)滞留物、カルシウム枯渇ミセルカゼイン、非カルシウム枯渇ミセルカゼイン、カルシウム枯渇脱脂粉乳(SMP)、脱脂粉乳(SMP)、カルシウム枯渇全脂粉乳(WMP)、全脂粉乳(WMP)、カルシウム枯渇脱脂乳、脱脂乳、カルシウム枯渇全乳、全乳の乳製品成分のいずれか1つ又は複数から提供され、
前記飲料は、安定化量のカルシウムキレート剤を実質的に含有しないか、又は含有せず、
前記カルシウムキレート剤は、E331 (クエン酸ナトリウム、(i) クエン酸一ナトリウム (ii) クエン酸二ナトリウム (iii) クエン酸ナトリウム (クエン酸三ナトリウム))、E332 (クエン酸カリウム (i) クエン酸一カリウム (ii) クエン酸カリウム (クエン酸三カリウム))、E335 (L-酒石酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム (i) 酒石酸一ナトリウム (ii)、酒石酸二ナトリウム)、E336 (L-酒石酸カリウム、酒石酸カリウム (i) 酒石酸一カリウム (歯石のクリーム) (ii) 酒石酸二カリウム)、E337 (酒石酸カリウムナトリウム)、E339 (リン酸ナトリウム (i) リン酸一ナトリウム (ii) リン酸二ナトリウム (iii) リン酸三ナトリウム)、E340 (リン酸カリウム (i) リン酸一カリウム (ii) リン酸二カリウム (iii) リン酸三カリウム)、E365 (フマル酸一ナトリウム)、E450 (二リン酸塩 (i) 二リン酸二ナトリウム (ii) 二リン酸三ナトリウム (iii) 二リン酸四ナトリウム (iv) 二リン酸二カリウム (v) 二リン酸四カリウム )、E451 (三リン酸塩 (i) 三リン酸ナトリウム (三リン酸五ナトリウム) (ii) 三リン酸五カリウム)、E452 (ポリリン酸塩 (i) ポリリン酸ナトリウム (ii) ポリリン酸カリウム (v) ポリリン酸アンモニウム、E452(i) ヘキサメタリン酸ナトリウム)から構成される方法。
【請求項31】
カゼインに対するカルシウムの比率は、カゼイン100g当たり約1.8~3.1g、好ましくはカゼイン100g当たり約1.9~3.1g、好ましくはカゼイン100gあたり約1.9~3.0g、好ましくはカゼイン100gあたり約1.9~2.9g、好ましくはカゼイン100gあたり約1.9~2.8g、好ましくはカゼイン100gあたり約2.0~2.7g、好ましくはカゼイン100gあたり約2.0~2.6gである請求項30に記載の飲料の製造方法。
【請求項32】
前記カゼインは、非カルシウム枯渇乳製品成分とカルシウム枯渇乳製品成分との組み合わせから提供される請求項29~31のいずれかに記載の飲料の製造方法。
【請求項33】
殺菌温度での加熱はUHT又はレトルト処理である請求項29~32のいずれかに記載の飲料の製造方法。
【請求項34】
前記殺菌温度は高温である請求項29~33のいずれかに記載の飲料の製造方法。
【請求項35】
前記水性混合物を加熱して混合を促進する請求項29~34のいずれかに記載の飲料の製造方法。
【請求項36】
飲料を均質化し、好ましくは約100~約1000バールの全均質化圧力で均質化し、好ましくは約100~約600バールの全均質化圧力で均質化し、好ましくは約100~約500バールの全均質化圧力で均質化し、好ましくは約100~約400バールの全均質化圧力で均質化する請求項29~35のいずれかに記載の飲料の製造方法。
【請求項37】
前記殺菌飲料を無菌状態で冷却する請求項29~36のいずれかに記載の飲料の製造方法。
【請求項38】
前記殺菌飲料は無菌包装されている請求項29~36のいずれかに記載の飲料の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、特定の安定化剤を使用することなく、良好な賞味期限を有する乳タンパク質ベースの飲料に関する。より具体的には、本開示は、飲料、加熱殺菌飲料、及び/又は特定の安定化剤を使用しない飲料の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
乳タンパクは、栄養飲料において高品質のタンパク源を提供するために使用される。このような飲料は、例えば、体重や筋肉の維持・増加又は減少を望む消費者が使用する。
【0003】
商品の賞味期限は商業的に重要である。包装された飲料は、賞味期限が十分でないと、商業的に販売することが難しい。良好な賞味期限は、製品が好ましくない特性(例えば、沈殿物、クリーム、相分離、悪臭)が現れるか、又は安全性がなくなるまで、消費者が製品を消費する時間を確保しながら、製品を全国又は他の国に生産し、輸送し、小売業者が保管し、販売することを可能にする。
【0004】
消費者は、一般的にE番号と呼ばれる「人工的な」成分が少ない、あるいは含まれていない製品を好む傾向にある。しかしながら、このような成分は、良好な賞味期限及び/又は粘度を有する飲料を製造するために一般的に必要である。
【0005】
例えば、米国2019/0000129には、1~20%タンパク質の加熱殺菌組成物であって、粘度を低下させ、及び/又は苦味を与えることなく安定性を向上させるために、糖成分、リン酸成分及び/又はクエン酸成分の少なくとも1つを有する加熱殺菌組成物が記載されている。
【0006】
本明細書では、通常、発明の特徴を説明するための背景を提供するために、特許明細書及びその他の書類を含む外部情報源が参照されている。別段の記載がない限り、いかなる国・地域においても、そのような情報源への引用は、そのような情報源が技術水準又はその分野の公知技術の一部を構成することを認めるものと解釈してはならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本開示の目的は、少なくとも何らかの方法で上記の問題又は困難の1つ又は複数を克服する、又は少なくとも産業/公衆のために有用な選択肢を提供する飲料及び/又は飲料を製造する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の態様では、
カゼインに対するカルシウムの比率がカゼイン100gあたり約1.8~3.2gであるカゼイン約4~15%w/wと、
脂肪約0~15%w/wと、
炭水化物約0~30%w/wと、を含み、
飲料は、安定化量の安定化剤を実質的に含有しないか、又は含有せず、安定化剤は、(i)次のA-Fのいずれかに定義される多糖類増粘剤と、(ii)次のI~VIIに定義されるカルシウムキレート剤と、を含み、
A.
多糖類増粘剤は、ジェランガム、カルボキシメチルセルロース(CMC)、微結晶セルロース(MCC)、カラギーナンのいずれか1つ又は複数であり、
B.
多糖類系増粘剤は、ジェランガム、カルボキシメチルセルロース(CMC)、微結晶セルロース(MCC)及びカラギーナンからなる群から構成され、
C.
多糖類増粘剤は、澱粉、ジェラン、カラギーナン、キサンタン、カルボキシメチルセルロース (CMC)、微結晶性セルロース (MCC)、グアーガム、ペクチン、アルギン酸塩、寒天、ローカストビーンガム、アラビアガム、トラガカント、カラヤガムからなる群から構成され、
D.
多糖類増粘剤は、E1400 (デキストリン、デキストリン(s)、白と黄色のローストスターチ)、E1401 (加工澱粉、酸加工澱粉)、E1402 (アルカリ加工澱粉)、E1403 (漂白澱粉)、E1404 (酸化澱粉)、E1405 (酵素処理澱粉)、E1410 (リン酸モノスターチ)、E1411 (ジスターチグリセリン)、E1412 (リン酸二デンプン、トリメタリン酸ナトリウムまたはオキシ塩化リンで架橋されたデンプン)、E1413 (リン酸リン酸化二デンプン)、E1414 (リン酸アセチル化二デンプン)、E1420 (無水酢酸でエステル化された酢酸デンプン)、E1421 (酢酸ビニルでエステル化された酢酸澱粉)、E1422 (アジピン酸アセチル化ジデンプン)、E1423 (アセチル化ジスターチグリセロール)、E1430 (ジスターチグリセリン)、E1440 (ヒドロキシプロピルスターチ)、E1441 (ヒドロキシプロピルジスターチグリセリン)、E1442 (ヒドロキシプロピルジスターチホスフェート)、E1443 (ヒドロキシプロピルジスターチグリセロール)、E1450 (オクテニルコハク酸デンプンナトリウム)、E1451 (アセチル酸化デンプン)、E1452 (オクテニルコハク酸デンプンアルミニウム)からなる群から構成され、
及び/又はE400 (アルギン酸)、E401 (アルギン酸ナトリウム)、E402 (アルギン酸カリウム)、E403 (アルギン酸アンモニウム)、E404 (アルギン酸カルシウム)、E405 (プロパン-1,2-ジオールアルギン酸塩)、E406 (寒天)、E407 (カラギーナン)、E407a (ユーチュマ海苔加工品)、E408 (パン酵母グリカン)、E409 (アラビノガラクタン)、E410 (ローカストビーンガム (キャロブガム))、E411 (オートガム)、E412 (グアーガム)、E413 (トラガントガム)、E414 (アカシアガム (gum arabic))、E415 (キサンタンガム)、E416 (カラヤガム)、E417 (タラガム)、E418 (ジェランガム)、E419 (ガムガッチ)、E425 (コンニャク、コンニャクガム、コンニャクグルコマンナン)、E426 (大豆ヘミセルロース)、E427 (カシアガム)、E440 (ペクチン、ペクチン、アミド化 ペクチン)、E441 (ゼラチン)、E460 (セルロース、微結晶性セルロース、粉末セルロース)、E461 (メチルセルロース)、E462 (エチルセルロース)、E463 (ヒドロキシプロピルセルロース)、E464 (ヒプロメロース(ヒドロキシプロピルメチルセルロース))、E465 (エチルメチルセルロース)、E466 (カルボキシメチルセルロース、ナトリウム カルボキシメチルセルロース)、E467 (エチルヒドロキシエチルセルロース)、E468 (架橋ナトリウム カルボキシメチルセルロース (クロスカルメロース))、E469 (酵素加水分解カルボキシメチルセルロース)であり、
E.
多糖類増粘剤は、E番号E1400~E1500の範囲及び/又はE400~E441、E460~E469の範囲の増粘剤から構成され、
F.
多糖類増粘剤は食品に安全な多糖類増粘剤からなる群から構成され、
I.
カルシウムキレート剤はクエン酸カリウムであり、
II.
カルシウムキレート剤は、リン酸塩及びクエン酸塩の一価の鉱物塩から構成され、
III.
カルシウムキレート剤は、リン酸塩、クエン酸塩、及び酒石酸塩の一価の鉱物塩から構成され、
IV.
カルシウムキレート剤は、E番号E339、E340、E365、E450~452、E391である。
V.
カルシウムキレート剤は、E331 (クエン酸ナトリウム、(i) クエン酸一ナトリウム (ii) クエン酸二ナトリウム (iii) クエン酸ナトリウム (クエン酸三ナトリウム))、E332 (クエン酸カリウム (i) クエン酸一カリウム (ii) クエン酸カリウム (クエン酸三カリウム))、E335 (L-酒石酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム (i) 酒石酸一ナトリウム (ii)、酒石酸二ナトリウム)、E336 (L-酒石酸カリウム、酒石酸カリウム (i) 酒石酸一カリウム (歯石のクリーム) (ii) 酒石酸二カリウム)、E337 (酒石酸カリウムナトリウム)、E339 (リン酸ナトリウム (i) リン酸一ナトリウム (ii) リン酸二ナトリウム (iii) リン酸三ナトリウム)、E340 (リン酸カリウム (i) リン酸一カリウム (ii) リン酸二カリウム (iii) リン酸三カリウム)、E365 (フマル酸一ナトリウム)、E450 (二リン酸塩 (i) 二リン酸二ナトリウム (ii) 二リン酸三ナトリウム (iii) 二リン酸四ナトリウム (iv) 二リン酸二カリウム (v) 二リン酸四カリウム )、E451 (三リン酸塩 (i) 三リン酸ナトリウム (三リン酸五ナトリウム) (ii) 三リン酸五カリウム)、E452 (ポリリン酸塩 (i) ポリリン酸ナトリウム (ii) ポリリン酸カリウム (v) ポリリン酸アンモニウム、E452(i) ヘキサメタリン酸ナトリウム)から構成され、
VI.
カルシウムキレート剤は、グリセロリン酸塩、ウリジン一リン酸、シチジン一リン酸、オルトリン酸塩、イノシトール六リン酸、六メタリン酸塩、ウリジン一リン酸二ナトリウム、シチジン一リン酸二ナトリウム、オルトリン酸二ナトリウム、無機オルトリン酸塩、フィチン酸ナトリウム、リン酸カリウム、二リン酸塩、三リン酸塩、イノシトール六リン酸ドデカナトリウム、有機ポリリン酸塩、ポリリン酸塩、ヘキサメタリン酸六ナトリウム、可溶性リン酸塩、可溶性クエン酸塩、長鎖リン酸塩、トリポリリン酸塩、ピロリン酸塩、クエン酸塩、オルトリン酸塩、クエン酸三カリウム、クエン酸三ナトリウム、リボヌクレオチド、チミジン一リン酸、グアノシン一リン酸、アデノシン一リン酸、イノシン一リン酸、ウリジン二リン酸、シチジン二リン酸、チミジン二リン酸、グアノシン二リン酸、アデノシン二リン酸、イノシン二リン酸、ウリジン三リン酸、シチジン三リン酸、チミジン三リン酸、グアノシン三リン酸、アデノシン三リン酸、イノシン三リン酸から構成され、
VII.
カルシウムキレート剤は、食品に安全なカルシウムキレート剤からなる群から構成される。
【0009】
いくつかの実施形態では、飲料は殺菌飲料である。
【0010】
第2の態様では、本発明は、
カゼインに対するカルシウムの比率がカゼイン100gあたり約1.8~3.2gであるカゼイン約4~15%w/wと、
脂肪約0~15%w/wと、
炭水化物約0~30%w/wと、を含み、
飲料は、安定化量の安定化剤を実質的に含有しないか、又は含有せず、安定化剤は、(i)次のA-Fのいずれかに定義される多糖類増粘剤と、(ii)次のI~VIIに定義されるカルシウムキレート剤と、を含み、
A.
多糖類増粘剤は、ジェラン、カルボキシメチルセルロース (CMC)、微結晶性セルロース (MCC)、及びカラギーナンのいずれか1つ又は複数であり、
B
多糖類増粘剤は、ジェラン、カルボキシメチルセルロース (CMC)、微結晶性セルロース (MCC)、及びカラギーナンからなる群から構成され、
C.
多糖類増粘剤は、澱粉、ジェラン、カラギーナン、キサンタン、カルボキシメチルセルロース (CMC)、微結晶性セルロース (MCC)、グアーガム、ペクチン、アルギン酸塩、寒天、ローカストビーンガム、アラビアガム、トラガカント、カラヤガムからなる群から構成され、
D.
多糖類増粘剤は、E1400 (デキストリン、デキストリン(s)、白と黄色のローストスターチ)、E1401 (加工澱粉、酸加工澱粉)、E1402 (アルカリ加工澱粉)、E1403 (漂白澱粉)、E1404 (酸化澱粉)、E1405 (酵素処理澱粉)、E1410 (リン酸モノスターチ)、E1411 (ジスターチグリセリン)、E1412 (リン酸二デンプン、トリメタリン酸ナトリウムまたはオキシ塩化リンで架橋されたデンプン)、E1413 (リン酸リン酸化二デンプン)、E1414 (リン酸アセチル化二デンプン)、E1420 (無水酢酸でエステル化された酢酸デンプン)、E1421 (酢酸ビニルでエステル化された酢酸澱粉)、E1422 (アジピン酸アセチル化ジデンプン)、E1423 (アセチル化ジスターチグリセロール)、E1430 (ジスターチグリセリン)、E1440 (ヒドロキシプロピルスターチ)、E1441 (ヒドロキシプロピルジスターチグリセリン)、E1442 (ヒドロキシプロピルジスターチホスフェート)、E1443 (ヒドロキシプロピルジスターチグリセロール)、E1450 (オクテニルコハク酸デンプンナトリウム)、E1451 (アセチル酸化デンプン)、E1452 (オクテニルコハク酸デンプンアルミニウム)からなる群から構成され、
及び/又はE400 (アルギン酸)、E401 (アルギン酸ナトリウム)、E402 (アルギン酸カリウム)、E403 (アルギン酸アンモニウム)、E404 (アルギン酸カルシウム)、E405 (プロパン-1,2-ジオールアルギン酸塩)、E406 (寒天)、E407 (カラギーナン)、E407a (ユーチュマ海苔加工品)、E408 (パン酵母グリカン)、E409 (アラビノガラクタン)、E410 (ローカストビーンガム (キャロブガム))、E411 (オートガム)、E412 (グアーガム)、E413 (トラガントガム)、E414 (アカシアガム (gum arabic))、E415 (キサンタンガム)、E416 (カラヤガム)、E417 (タラガム)、E418 (ジェランガム)、E419 (ガムガッチ)、E425 (コンニャク、コンニャクガム、コンニャクグルコマンナン)、E426 (大豆ヘミセルロース)、E427 (カシアガム)、E440 (ペクチン、ペクチン、アミド化 ペクチン)、E441 (ゼラチン)、E460 (セルロース、微結晶性セルロース、粉末セルロース)、E461 (メチルセルロース)、E462 (エチルセルロース)、E463 (ヒドロキシプロピルセルロース)、E464 (ヒプロメロース(ヒドロキシプロピルメチルセルロース))、E465 (エチルメチルセルロース)、E466 (カルボキシメチルセルロース、ナトリウム カルボキシメチルセルロース)、E467 (エチルヒドロキシエチルセルロース)、E468 (架橋ナトリウム カルボキシメチルセルロース (クロスカルメロース))、E469 (酵素加水分解カルボキシメチルセルロース)であり、
E.
多糖類増粘剤は、E番号E1400~E1500の範囲及び/又はE400~E441、E460~E469の範囲の増粘剤から構成され、
F.
多糖類増粘剤は、食品に安全な多糖類増粘剤からなる群から構成され、
I.
カルシウムキレート剤はクエン酸カリウムであり、
II.
カルシウムキレート剤は、リン酸塩及びクエン酸塩の一価の鉱物塩から構成され、
III.
カルシウムキレート剤は、リン酸塩、クエン酸塩及び酒石酸塩の一価の鉱物塩から構成され、
IV.
カルシウムキレート剤の安定化剤は、E番号E339、E 340、E 365、E 450~452、E 391であり、
V.
カルシウムキレート剤は、E331 (クエン酸ナトリウム、(i) クエン酸一ナトリウム (ii) クエン酸二ナトリウム (iii) クエン酸ナトリウム (クエン酸三ナトリウム))、E332 (クエン酸カリウム (i) クエン酸一カリウム (ii) クエン酸カリウム (クエン酸三カリウム))、E335 (L-酒石酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム (i) 酒石酸一ナトリウム (ii)、酒石酸二ナトリウム)、E336 (L-酒石酸カリウム、酒石酸カリウム (i) 酒石酸一カリウム (歯石のクリーム) (ii) 酒石酸二カリウム)、E337 (酒石酸カリウムナトリウム)、E339 (リン酸ナトリウム (i) リン酸一ナトリウム (ii) リン酸二ナトリウム (iii) リン酸三ナトリウム)、E340 (リン酸カリウム (i) リン酸一カリウム (ii) リン酸二カリウム (iii) リン酸三カリウム)、E365 (フマル酸一ナトリウム)、E450 (二リン酸塩 (i) 二リン酸二ナトリウム (ii) 二リン酸三ナトリウム (iii) 二リン酸四ナトリウム (iv) 二リン酸二カリウム (v) 二リン酸四カリウム )、E451 (三リン酸塩 (i) 三リン酸ナトリウム (三リン酸五ナトリウム) (ii) 三リン酸五カリウム)、E452 (ポリリン酸塩 (i) ポリリン酸ナトリウム (ii) ポリリン酸カリウム (v) ポリリン酸アンモニウム、E452(i) ヘキサメタリン酸ナトリウム)から構成され、
VI.
キレート剤は、グリセロリン酸塩、ウリジン一リン酸、シチジン一リン酸、オルトリン酸塩、イノシトール六リン酸、六メタリン酸塩、ウリジン一リン酸二ナトリウム、シチジン一リン酸二ナトリウム、オルトリン酸二ナトリウム、無機オルトリン酸塩、フィチン酸ナトリウム、リン酸カリウム、二リン酸塩、三リン酸塩、イノシトール六リン酸ドデカナトリウム、有機ポリリン酸塩、ポリリン酸塩、ヘキサメタリン酸六ナトリウム、可溶性リン酸塩、可溶性クエン酸塩、長鎖リン酸塩、トリポリリン酸塩、ピロリン酸塩、クエン酸塩、オルトリン酸塩、クエン酸三カリウム、クエン酸三ナトリウム、リボヌクレオチド、チミジン一リン酸、グアノシン一リン酸、アデノシン一リン酸、イノシン一リン酸、ウリジン二リン酸、シチジン二リン酸、チミジン二リン酸、グアノシン二リン酸、アデノシン二リン酸、イノシン二リン酸、ウリジン三リン酸、シチジン三リン酸、チミジン三リン酸、グアノシン三リン酸、アデノシン三リン酸、イノシン三リン酸から構成され、
VII.
カルシウムキレート剤は、食品に安全なカルシウムキレート剤からなる群から構成される、加熱殺菌飲料を提供する。
【0011】
いくつかの実施形態では、カゼインは、
カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)、
非カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)、
カルシウム枯渇乳タンパク質単離物(MPI)、
非カルシウム枯渇乳タンパク質単離物(MPI)、
カルシウム枯渇液体乳タンパク質濃縮物、
非カルシウム枯渇液体乳タンパク質濃縮物、
カルシウム枯渇液体ミセルカゼイン、
非カルシウム枯渇液体ミセルカゼイン、
ミルクのカルシウム枯渇限外濾過(UF)及び/又は精密濾過(MF)滞留物、
ミルクの非カルシウム枯渇限外濾過(UF)及び/又は精密濾過(MF)滞留物、
カルシウム枯渇ミセルカゼイン、
非カルシウム枯渇ミセルカゼイン、
非カルシウム枯渇脱脂粉乳(SMP)、
脱脂粉乳(SMP)、
カルシウム枯渇全脂粉乳(WMP)、
全脂粉乳(WMP)、
カルシウム枯渇脱脂乳、
脱脂乳、
カルシウム枯渇全乳、
全乳の乳製品成分のいずれか1つ又は複数から提供される。
【0012】
第3の態様では、
カゼインに対するカルシウムの比率がカゼイン100gあたり約1.8~3.2gであるカゼイン約4~15%w/wと、
脂肪約0~15%w/wと、
炭水化物約0~30%w/wと、を含み、
カゼインは、
カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物、
非カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)、
カルシウム枯渇乳タンパク質単離物(MPI)、
非カルシウム枯渇乳タンパク質単離物(MPI)、
カルシウム枯渇液体乳タンパク質濃縮物、
非カルシウム枯渇液体乳タンパク質濃縮物、
カルシウム枯渇液体ミセルカゼイン、
非カルシウム枯渇液体ミセルカゼイン、
ミルクのカルシウム枯渇限外濾過(UF)及び/又は精密濾過(MF)滞留物、
ミルクの非カルシウム枯渇限外濾過(UF)及び/又は精密濾過(MF)滞留物、
カルシウム枯渇ミセルカゼイン、
非カルシウム枯渇ミセルカゼイン、
非カルシウム枯渇脱脂粉乳、
脱脂粉乳、
カルシウム枯渇全脂粉乳 (WMP)、
全脂粉乳(WMP)、
カルシウム枯渇脱脂乳、
脱脂乳、
カルシウム枯渇全乳、
全乳の乳製品成分のいずれか1つ又は複数から提供され、
飲料は、安定化量の安定化剤を実質的に含有しないか、又は含有せず、安定化剤は、
(i)次のA~Fのいずれかに定義される多糖類増粘剤と、
(ii)次のI~VIIに定義されるカルシウムキレート剤と、を含み、
A.
多糖類増粘剤は、ジェラン、カルボキシメチルセルロース (CMC)、微結晶性セルロース (MCC)、及びカラギーナンのいずれか1つ又は複数であり、
B.
多糖類増粘剤は、ジェラン、カルボキシメチルセルロース (CMC)、微結晶性セルロース (MCC)、及びカラギーナンからなる群から構成され、
C.
多糖類増粘剤は、a 澱粉、ジェラン、カラギーナン、キサンタン、カルボキシメチルセルロース (CMC)、微結晶性セルロース (MCC)、グアーガム、ペクチン、アルギン酸塩、寒天、ローカストビーンガム、アラビアガム、トラガカント、カラヤガムからなる群からなる群から構成され、
D.
多糖類増粘剤は、E1400 (デキストリン、デキストリン(s)、白と黄色のローストスターチ)、E1401 (加工澱粉、酸加工澱粉)、E1402 (アルカリ加工澱粉)、E1403 (漂白澱粉)、E1404 (酸化澱粉)、E1405 (酵素処理澱粉)、E1410 (リン酸モノスターチ)、E1411 (ジスターチグリセリン)、E1412 (リン酸二デンプン、トリメタリン酸ナトリウムまたはオキシ塩化リンで架橋されたデンプン)、E1413 (リン酸リン酸化二デンプン)、E1414 (リン酸アセチル化二デンプン)、E1420 (無水酢酸でエステル化された酢酸デンプン)、E1421 (酢酸ビニルでエステル化された酢酸澱粉)、E1422 (アジピン酸アセチル化ジデンプン)、E1423 (アセチル化ジスターチグリセロール)、E1430 (ジスターチグリセリン)、E1440 (ヒドロキシプロピルスターチ)、E1441 (ヒドロキシプロピルジスターチグリセリン)、E1442 (ヒドロキシプロピルジスターチホスフェート)、E1443 (ヒドロキシプロピルジスターチグリセロール)、E1450 (オクテニルコハク酸デンプンナトリウム)、E1451 (アセチル酸化デンプン)、E1452 (オクテニルコハク酸デンプンアルミニウム)からなる群から構成され、
及び/又はE400 (アルギン酸)、E401 (アルギン酸ナトリウム)、E402 (アルギン酸カリウム)、E403 (アルギン酸アンモニウム)、E404 (アルギン酸カルシウム)、E405 (プロパン-1,2-ジオールアルギン酸塩)、E406 (寒天)、E407 (カラギーナン)、E407a (ユーチュマ海苔加工品)、E408 (パン酵母グリカン)、E409 (アラビノガラクタン)、E410 (ローカストビーンガム (キャロブガム))、E411 (オートガム)、E412 (グアーガム)、E413 (トラガントガム)、E414 (アカシアガム (gum arabic))、E415 (キサンタンガム)、E416 (カラヤガム)、E417 (タラガム)、E418 (ジェランガム)、E419 (ガムガッチ)、E425 (コンニャク、コンニャクガム、コンニャクグルコマンナン)、E426 (大豆ヘミセルロース)、E427 (カシアガム)、E440 (ペクチン、ペクチン、アミド化 ペクチン)、E441 (ゼラチン)、E460 (セルロース、微結晶性セルロース、粉末セルロース)、E461 (メチルセルロース)、E462 (エチルセルロース)、E463 (ヒドロキシプロピルセルロース)、E464 (ヒプロメロース(ヒドロキシプロピルメチルセルロース))、E465 (エチルメチルセルロース)、E466 (カルボキシメチルセルロース、ナトリウム カルボキシメチルセルロース)、E467 (エチルヒドロキシエチルセルロース)、E468 (架橋ナトリウム カルボキシメチルセルロース (クロスカルメロース))、E469 (酵素加水分解カルボキシメチルセルロース)であり、
E.
多糖類増粘剤は、E番号E1400~E1500の範囲及び/又はE400~E441、E460~E469の範囲の増粘剤から構成され、
F.
多糖類増粘剤は、食品に安全な多糖類増粘剤なる群から、
I.
カルシウムキレート剤はクエン酸カリウムであり、
II.
カルシウムキレート剤は、リン酸塩及びクエン酸塩の一価の鉱物塩から構成され、
III.
カルシウムキレート剤は、リン酸塩、クエン酸塩及び酒石酸塩の一価の鉱物塩から構成され、
IV.
カルシウムキレート剤は、E番号E339、E340、E365、E450~452、E391であり、
V.
カルシウムキレート剤は、E331 (クエン酸ナトリウム、(i) クエン酸一ナトリウム (ii) クエン酸二ナトリウム (iii) クエン酸ナトリウム (クエン酸三ナトリウム))、E332 (クエン酸カリウム (i) クエン酸一カリウム (ii) クエン酸カリウム (クエン酸三カリウム))、E335 (L-酒石酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム (i) 酒石酸一ナトリウム (ii)、酒石酸二ナトリウム)、E336 (L-酒石酸カリウム、酒石酸カリウム (i) 酒石酸一カリウム (歯石のクリーム) (ii) 酒石酸二カリウム)、E337 (酒石酸カリウムナトリウム)、E339 (リン酸ナトリウム (i) リン酸一ナトリウム (ii) リン酸二ナトリウム (iii) リン酸三ナトリウム)、E340 (リン酸カリウム (i) リン酸一カリウム (ii) リン酸二カリウム (iii) リン酸三カリウム)、E365 (フマル酸一ナトリウム)、E450 (二リン酸塩 (i) 二リン酸二ナトリウム (ii) 二リン酸三ナトリウム (iii) 二リン酸四ナトリウム (iv) 二リン酸二カリウム (v) 二リン酸四カリウム )、E451 (三リン酸塩 (i) 三リン酸ナトリウム (三リン酸五ナトリウム) (ii) 三リン酸五カリウム)、E452 (ポリリン酸塩 (i) ポリリン酸ナトリウム (ii) ポリリン酸カリウム (v) ポリリン酸アンモニウム、E452(i) ヘキサメタリン酸ナトリウム)から構成され、
VI.
カルシウムキレート剤は、グリセロリン酸塩、ウリジン一リン酸、シチジン一リン酸、オルトリン酸塩、イノシトール六リン酸、六メタリン酸塩、ウリジン一リン酸二ナトリウム、シチジン一リン酸二ナトリウム、オルトリン酸二ナトリウム、無機オルトリン酸塩、フィチン酸ナトリウム、リン酸カリウム、二リン酸塩、三リン酸塩、イノシトール六リン酸ドデカナトリウム、有機ポリリン酸塩、ポリリン酸塩、ヘキサメタリン酸六ナトリウム、可溶性リン酸塩、可溶性クエン酸塩、長鎖リン酸塩、トリポリリン酸塩、ピロリン酸塩、クエン酸塩、オルトリン酸塩、クエン酸三カリウム、クエン酸三ナトリウム、リボヌクレオチド、チミジン一リン酸、グアノシン一リン酸、アデノシン一リン酸、イノシン一リン酸、ウリジン二リン酸、シチジン二リン酸、チミジン二リン酸、グアノシン二リン酸、アデノシン二リン酸、イノシン二リン酸、ウリジン三リン酸、シチジン三リン酸、チミジン三リン酸、グアノシン三リン酸、アデノシン三リン酸、イノシン三リン酸から構成され、
VII.
カルシウムキレート剤は、食品に安全なカルシウムキレート剤からなる群から構成される、飲料を提供する。
【0013】
第4の態様では、本発明は、
カゼインに対するカルシウムの比率がカゼイン100gあたり約1.8~3.2gであるカゼイン約4~15%w/wと、
脂肪約0~15%w/wと、
炭水化物約0~30%w/wと、を含み、
カゼインは、
カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)、
非カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)、
カルシウム枯渇乳タンパク質単離物(MPI)、
非カルシウム枯渇乳タンパク質単離物(MPI)、
カルシウム枯渇液体乳タンパク質濃縮物、
非カルシウム枯渇液体乳タンパク質濃縮物、
カルシウム枯渇液体ミセルカゼイン、
非カルシウム枯渇液体ミセルカゼイン、
ミルクのカルシウム枯渇限外濾過(UF)及び/又は精密濾過(MF)滞留物、
ミルクの非カルシウム枯渇限外濾過(UF)及び/又は精密濾過(MF)滞留物、
カルシウム枯渇ミセルカゼイン、
非カルシウム枯渇ミセルカゼイン、
カルシウム枯渇脱脂粉乳(SMP)、
脱脂粉乳(SMP)、
カルシウム枯渇全脂粉乳(WMP)、
全脂粉乳(WMP)、
カルシウム枯渇脱脂乳、
脱脂乳、
カルシウム枯渇全乳、
全乳の乳製品成分のいずれか1つ又は複数から提供され、
飲料は、安定化量の安定化剤を実質的に含有しないか、又は、含有せず、安定化剤は、
(i)次のA~Fのいずれかに定義される多糖類増粘剤と
(ii)次のI~VIIに定義されるカルシウムキレート剤と、を含み、
A.
多糖類増粘剤は、ジェラン、カルボキシメチルセルロース (CMC)、微結晶性セルロース (MCC)、及びカラギーナンのいずれか1つ又は複数であり、
B.
多糖類増粘剤は、ジェラン、カルボキシメチルセルロース (CMC)、微結晶性セルロース (MCC)、及びカラギーナンからなる群から構成され、
C.
多糖類増粘剤は、澱粉、ジェラン、カラギーナン、キサンタン、カルボキシメチルセルロース (CMC)、微結晶性セルロース (MCC)、グアーガム、ペクチン、アルギン酸塩、寒天、ローカストビーンガム、アラビアガム、トラガカント、カラヤガムからなる群から構成され、
D.
多糖類増粘剤は、E1400 (デキストリン、デキストリン(s)、白と黄色のローストスターチ)、E1401 (加工澱粉、酸加工澱粉)、E1402 (アルカリ加工澱粉)、E1403 (漂白澱粉)、E1404 (酸化澱粉)、E1405 (酵素処理澱粉)、E1410 (リン酸モノスターチ)、E1411 (ジスターチグリセリン)、E1412 (リン酸二デンプン、トリメタリン酸ナトリウムまたはオキシ塩化リンで架橋されたデンプン)、E1413 (リン酸リン酸化二デンプン)、E1414 (リン酸アセチル化二デンプン)、E1420 (無水酢酸でエステル化された酢酸デンプン)、E1421 (酢酸ビニルでエステル化された酢酸澱粉)、E1422 (アジピン酸アセチル化ジデンプン)、E1423 (アセチル化ジスターチグリセロール)、E1430 (ジスターチグリセリン)、E1440 (ヒドロキシプロピルスターチ)、E1441 (ヒドロキシプロピルジスターチグリセリン)、E1442 (ヒドロキシプロピルジスターチホスフェート)、E1443 (ヒドロキシプロピルジスターチグリセロール)、E1450 (オクテニルコハク酸デンプンナトリウム)、E1451 (アセチル酸化デンプン)、E1452 (オクテニルコハク酸デンプンアルミニウム)からなる群から構成され、
及び/又はE400 (アルギン酸)、E401 (アルギン酸ナトリウム)、E402 (アルギン酸カリウム)、E403 (アルギン酸アンモニウム)、E404 (アルギン酸カルシウム)、E405 (プロパン-1,2-ジオールアルギン酸塩)、E406 (寒天)、E407 (カラギーナン)、E407a (ユーチュマ海苔加工品)、E408 (パン酵母グリカン)、E409 (アラビノガラクタン)、E410 (ローカストビーンガム (キャロブガム))、E411 (オートガム)、E412 (グアーガム)、E413 (トラガントガム)、E414 (アカシアガム (gum arabic))、E415 (キサンタンガム)、E416 (カラヤガム)、E417 (タラガム)、E418 (ジェランガム)、E419 (ガムガッチ)、E425 (コンニャク、コンニャクガム、コンニャクグルコマンナン)、E426 (大豆ヘミセルロース)、E427 (カシアガム)、E440 (ペクチン、ペクチン、アミド化 ペクチン)、E441 (ゼラチン)、E460 (セルロース、微結晶性セルロース、粉末セルロース)、E461 (メチルセルロース)、E462 (エチルセルロース)、E463 (ヒドロキシプロピルセルロース)、E464 (ヒプロメロース(ヒドロキシプロピルメチルセルロース))、E465 (エチルメチルセルロース)、E466 (カルボキシメチルセルロース、ナトリウム カルボキシメチルセルロース)、E467 (エチルヒドロキシエチルセルロース)、E468 (架橋ナトリウム カルボキシメチルセルロース (クロスカルメロース))、E469 (酵素加水分解カルボキシメチルセルロース)であり、
E.
多糖類増粘剤は、E番号E1400~E1500の範囲及び/又はE400~E441、E460~E469の範囲の増粘剤から構成され、
F.
多糖類増粘剤は、食品に安全な多糖類増粘剤からなる群から構成され、
I.
カルシウムキレート剤はクエン酸カリウムであり、
II.
カルシウムキレート剤は、リン酸塩及びクエン酸塩の一価の鉱物塩から構成され、
III.
カルシウムキレート剤は、リン酸塩、クエン酸塩及び酒石酸塩の一価の鉱物塩から構成され、
IV.
カルシウムキレート剤は、E番号E339、E340、E365、E450~452、E391であり、
V.
カルシウムキレート剤は、E331 (クエン酸ナトリウム、(i) クエン酸一ナトリウム (ii) クエン酸二ナトリウム (iii) クエン酸ナトリウム (クエン酸三ナトリウム))、E332 (クエン酸カリウム (i) クエン酸一カリウム (ii) クエン酸カリウム (クエン酸三カリウム))、E335 (L-酒石酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム (i) 酒石酸一ナトリウム (ii)、酒石酸二ナトリウム)、E336 (L-酒石酸カリウム、酒石酸カリウム (i) 酒石酸一カリウム (歯石のクリーム) (ii) 酒石酸二カリウム)、E337 (酒石酸カリウムナトリウム)、E339 (リン酸ナトリウム (i) リン酸一ナトリウム (ii) リン酸二ナトリウム (iii) リン酸三ナトリウム)、E340 (リン酸カリウム (i) リン酸一カリウム (ii) リン酸二カリウム (iii) リン酸三カリウム)、E365 (フマル酸一ナトリウム)、E450 (二リン酸塩 (i) 二リン酸二ナトリウム (ii) 二リン酸三ナトリウム (iii) 二リン酸四ナトリウム (iv) 二リン酸二カリウム (v) 二リン酸四カリウム )、E451 (三リン酸塩 (i) 三リン酸ナトリウム (三リン酸五ナトリウム) (ii) 三リン酸五カリウム)、E452 (ポリリン酸塩 (i) ポリリン酸ナトリウム (ii) ポリリン酸カリウム (v) ポリリン酸アンモニウム、E452(i) ヘキサメタリン酸ナトリウム)から構成され、
VI.
カルシウムキレート剤は、グリセロリン酸塩、ウリジン一リン酸、シチジン一リン酸、オルトリン酸塩、イノシトール六リン酸、六メタリン酸塩、ウリジン一リン酸二ナトリウム、シチジン一リン酸二ナトリウム、オルトリン酸二ナトリウム、無機オルトリン酸塩、フィチン酸ナトリウム、リン酸カリウム、二リン酸塩、三リン酸塩、イノシトール六リン酸ドデカナトリウム、有機ポリリン酸塩、ポリリン酸塩、ヘキサメタリン酸六ナトリウム、可溶性リン酸塩、可溶性クエン酸塩、長鎖リン酸塩、トリポリリン酸塩、ピロリン酸塩、クエン酸塩、オルトリン酸塩、クエン酸三カリウム、クエン酸三ナトリウム、リボヌクレオチド、チミジン一リン酸、グアノシン一リン酸、アデノシン一リン酸、イノシン一リン酸、ウリジン二リン酸、シチジン二リン酸、チミジン二リン酸、グアノシン二リン酸、アデノシン二リン酸、イノシン二リン酸、ウリジン三リン酸、シチジン三リン酸、チミジン三リン酸、グアノシン三リン酸、アデノシン三リン酸、イノシン三リン酸から構成され、
VII.
カルシウムキレート剤は、食品に安全なカルシウムキレート剤からなる群から構成される、加熱殺菌飲料を提供する。
【0014】
第5の態様では、
カゼインに対するカルシウムの比率がカゼイン100gあたり約1.8~3.2gであるカゼイン約7.5~15%w/wと、
脂肪約0~15%w/wと、
炭水化物約0~30%w/wと、
多糖類増粘剤約0~5%w/wと、を含み、
カゼインは、
カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)、
非カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)、
カルシウム枯渇乳タンパク質単離物(MPI)、
非カルシウム枯渇乳タンパク質単離物(MPI)、
カルシウム枯渇液体乳タンパク質濃縮物、
非カルシウム枯渇液体乳タンパク質濃縮物、
カルシウム枯渇液体ミセルカゼイン、
非カルシウム枯渇液体ミセルカゼイン、
ミルクのカルシウム枯渇限外濾過(UF)及び/又は精密濾過(MF)滞留物、
ミルクの非カルシウム枯渇限外濾過(UF)及び/又は精密濾過(MF)滞留物、
カルシウム枯渇ミセルカゼイン、
非カルシウム枯渇ミセルカゼイン、
非カルシウム枯渇脱脂粉乳(SMP)、
脱脂粉乳(SMP)、
カルシウム枯渇全脂粉乳(WMP)、
全脂粉乳(WMP)、
カルシウム枯渇脱脂乳、
脱脂乳、
カルシウム枯渇全乳、
全乳の乳製品成分のいずれか1つ又は複数から提供され、
飲料は、安定化量のカルシウムキレート剤を実質的に含有しないか、又は含有せず、カルシウムキレート剤は、以下のI~VIIで定義され、
I.
カルシウムキレート剤はクエン酸カリウムであり、
II.
カルシウムキレート剤は、リン酸塩及びクエン酸塩の一価の鉱物塩から構成され、
III.
カルシウムキレート剤は、リン酸塩、クエン酸塩及び酒石酸塩の一価の鉱物塩から構成され、
IV.
カルシウムキレート剤は、E番号E339、E340、E365、E450~452、E391であり、
V.
カルシウムキレート剤は、E331 (クエン酸ナトリウム、(i) クエン酸一ナトリウム (ii) クエン酸二ナトリウム (iii) クエン酸ナトリウム (クエン酸三ナトリウム))、E332 (クエン酸カリウム (i) クエン酸一カリウム (ii) クエン酸カリウム (クエン酸三カリウム))、E335 (L-酒石酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム (i) 酒石酸一ナトリウム (ii)、酒石酸二ナトリウム)、E336 (L-酒石酸カリウム、酒石酸カリウム (i) 酒石酸一カリウム (歯石のクリーム) (ii) 酒石酸二カリウム)、E337 (酒石酸カリウムナトリウム)、E339 (リン酸ナトリウム (i) リン酸一ナトリウム (ii) リン酸二ナトリウム (iii) リン酸三ナトリウム)、E340 (リン酸カリウム (i) リン酸一カリウム (ii) リン酸二カリウム (iii) リン酸三カリウム)、E365 (フマル酸一ナトリウム)、E450 (二リン酸塩 (i) 二リン酸二ナトリウム (ii) 二リン酸三ナトリウム (iii) 二リン酸四ナトリウム (iv) 二リン酸二カリウム (v) 二リン酸四カリウム )、E451 (三リン酸塩 (i) 三リン酸ナトリウム (三リン酸五ナトリウム) (ii) 三リン酸五カリウム)、E452 (ポリリン酸塩 (i) ポリリン酸ナトリウム (ii) ポリリン酸カリウム (v) ポリリン酸アンモニウム、E452(i) ヘキサメタリン酸ナトリウム)から構成され、
VI.
カルシウムキレート剤は、グリセロリン酸塩、ウリジン一リン酸、シチジン一リン酸、オルトリン酸塩、イノシトール六リン酸、六メタリン酸塩、ウリジン一リン酸二ナトリウム、シチジン一リン酸二ナトリウム、オルトリン酸二ナトリウム、無機オルトリン酸塩、フィチン酸ナトリウム、リン酸カリウム、二リン酸塩、三リン酸塩、イノシトール六リン酸ドデカナトリウム、有機ポリリン酸塩、ポリリン酸塩、ヘキサメタリン酸六ナトリウム、可溶性リン酸塩、可溶性クエン酸塩、長鎖リン酸塩、トリポリリン酸塩、ピロリン酸塩、クエン酸塩、オルトリン酸塩、クエン酸三カリウム、クエン酸三ナトリウム、リボヌクレオチド、チミジン一リン酸、グアノシン一リン酸、アデノシン一リン酸、イノシン一リン酸、ウリジン二リン酸、シチジン二リン酸、チミジン二リン酸、グアノシン二リン酸、アデノシン二リン酸、イノシン二リン酸、ウリジン三リン酸、シチジン三リン酸、チミジン三リン酸、グアノシン三リン酸、アデノシン三リン酸、イノシン三リン酸から構成され、
VII.
カルシウムキレート剤は、食品に安全なカルシウムキレート剤からなる群から構成される、飲料を提供する。
【0015】
第6の態様では、本発明は、
カゼインに対するカルシウムの比率がカゼイン100gあたり約1.8~3.2gであるカゼイン約7.5~15%w/wと、
脂肪約0~15%w/wと、
炭水化物約0~30%w/wと、
多糖類増粘剤約0~5%w/wと、を含み、
カゼインは、
カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)、
非カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)、
カルシウム枯渇乳タンパク質単離物(MPI)、
非カルシウム枯渇乳タンパク質単離物(MPI)、
カルシウム枯渇液体乳タンパク質濃縮物、
非カルシウム枯渇液体乳タンパク質濃縮物、
カルシウム枯渇液体ミセルカゼイン、
非カルシウム枯渇液体ミセルカゼイン、
ミルクのカルシウム枯渇限外濾過(UF)及び/又は精密濾過(MF)滞留物、
ミルクの非カルシウム枯渇限外濾過(UF)及び/又は精密濾過(MF)滞留物、
カルシウム枯渇ミセルカゼイン。
非カルシウム枯渇ミセルカゼイン、
カルシウム枯渇脱脂粉乳、
脱脂粉乳(SMP)、
カルシウム枯渇全脂粉乳(WMP)、
全脂粉乳(WMP)、
カルシウム枯渇脱脂乳、
脱脂乳、
カルシウム枯渇全乳、
全乳の乳製品成分のいずれか1つ又は複数から提供され、
飲料は、安定化量のカルシウムキレート剤を実質的に含有しないか、又は含有せず、カルシウムキレート剤は、以下のI~VIIで定義され、
I.
カルシウムキレート剤はクエン酸カリウムであり、
II.
カルシウムキレート剤は、リン酸塩及びクエン酸塩の一価の鉱物塩から構成され、
III.
カルシウムキレート剤は、リン酸塩、クエン酸塩及び酒石酸塩の一価の鉱物塩から構成され、
IV.
カルシウムキレート剤は、E番号E339、E340、E365、E450~452、E391であり、
V.
カルシウムキレート剤は、E331 (クエン酸ナトリウム、(i) クエン酸一ナトリウム (ii) クエン酸二ナトリウム (iii) クエン酸ナトリウム (クエン酸三ナトリウム))、E332 (クエン酸カリウム (i) クエン酸一カリウム (ii) クエン酸カリウム (クエン酸三カリウム))、E335 (L-酒石酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム (i) 酒石酸一ナトリウム (ii)、酒石酸二ナトリウム)、E336 (L-酒石酸カリウム、酒石酸カリウム (i) 酒石酸一カリウム (歯石のクリーム) (ii) 酒石酸二カリウム)、E337 (酒石酸カリウムナトリウム)、E339 (リン酸ナトリウム (i) リン酸一ナトリウム (ii) リン酸二ナトリウム (iii) リン酸三ナトリウム)、E340 (リン酸カリウム (i) リン酸一カリウム (ii) リン酸二カリウム (iii) リン酸三カリウム)、E365 (フマル酸一ナトリウム)、E450 (二リン酸塩 (i) 二リン酸二ナトリウム (ii) 二リン酸三ナトリウム (iii) 二リン酸四ナトリウム (iv) 二リン酸二カリウム (v) 二リン酸四カリウム )、E451 (三リン酸塩 (i) 三リン酸ナトリウム (三リン酸五ナトリウム) (ii) 三リン酸五カリウム)、E452 (ポリリン酸塩 (i) ポリリン酸ナトリウム (ii) ポリリン酸カリウム (v) ポリリン酸アンモニウム、E452(i) ヘキサメタリン酸ナトリウム)から構成され、
VI.
カルシウムキレート剤は、グリセロリン酸塩、ウリジン一リン酸、シチジン一リン酸、オルトリン酸塩、イノシトール六リン酸、六メタリン酸塩、ウリジン一リン酸二ナトリウム、シチジン一リン酸二ナトリウム、オルトリン酸二ナトリウム、無機オルトリン酸塩、フィチン酸ナトリウム、リン酸カリウム、二リン酸塩、三リン酸塩、イノシトール六リン酸ドデカナトリウム、有機ポリリン酸塩、ポリリン酸塩、ヘキサメタリン酸六ナトリウム、可溶性リン酸塩、可溶性クエン酸塩、長鎖リン酸塩、トリポリリン酸塩、ピロリン酸塩、クエン酸塩、オルトリン酸塩、クエン酸三カリウム、クエン酸三ナトリウム、リボヌクレオチド、チミジン一リン酸、グアノシン一リン酸、アデノシン一リン酸、イノシン一リン酸、ウリジン二リン酸、シチジン二リン酸、チミジン二リン酸、グアノシン二リン酸、アデノシン二リン酸、イノシン二リン酸、ウリジン三リン酸、シチジン三リン酸、チミジン三リン酸、グアノシン三リン酸、アデノシン三リン酸、イノシン三リン酸から構成され、
VII.
カルシウムキレート剤は、食品に安全なカルシウムキレート剤からなる群から構成される、加熱殺菌飲料を提供する。
【0016】
第5の態様又は第6の態様の実施形態では、飲料は、多糖類増粘剤約0~3%w/wを含む。第5の態様又は第6の態様の実施形態では、飲料は、多糖類増粘剤約0~2%w/wを含む。第5の態様又は第6の態様の実施形態では、飲料は、多糖類増粘剤約0~1%w/wを含む。第5の態様又は第6の態様の実施形態では、飲料は、多糖類増粘剤約0.01~1%w/wを含む。第5の態様又は第6の態様の実施形態では、飲料は、多糖類増粘剤約0.050.5%w/wを含む。
【0017】
第5の態様又は第6の態様の実施形態では、多糖類増粘剤は、食品に安全な多糖類増粘剤から選択される1つ又は複数である。
【0018】
第5の態様又は第6の態様の実施形態では、多糖類増粘剤は、E番号E1400~E1500の範囲及び/又はE400~E441、E460~E469の範囲から選択されるいずれか1つ又は複数である。
【0019】
第5の態様又は第6の態様の実施形態では、多糖類増粘剤は、E1400 (デキストリン、デキストリン(s)、白と黄色のローストスターチ)、E1401 (加工澱粉、酸加工澱粉)、E1402 (アルカリ加工澱粉)、E1403 (漂白澱粉)、E1404 (酸化澱粉)、E1405 (酵素処理澱粉)、E1410 (リン酸モノスターチ)、E1411 (ジスターチグリセリン)、E1412 (リン酸二デンプン、トリメタリン酸ナトリウムまたはオキシ塩化リンで架橋されたデンプン)、E1413 (リン酸リン酸化二デンプン)、E1414 (リン酸アセチル化二デンプン)、E1420 (無水酢酸でエステル化された酢酸デンプン)、E1421 (酢酸ビニルでエステル化された酢酸澱粉)、E1422 (アジピン酸アセチル化ジデンプン)、E1423 (アセチル化ジスターチグリセロール)、E1430 (ジスターチグリセリン)、E1440 (ヒドロキシプロピルスターチ)、E1441 (ヒドロキシプロピルジスターチグリセリン)、E1442 (ヒドロキシプロピルジスターチホスフェート)、E1443 (ヒドロキシプロピルジスターチグリセロール)、E1450 (オクテニルコハク酸デンプンナトリウム)、E1451 (アセチル酸化デンプン)、E1452 (オクテニルコハク酸デンプンアルミニウム)、
及び/又はE400 (アルギン酸)、E401 (アルギン酸ナトリウム)、E402 (アルギン酸カリウム)、E403 (アルギン酸アンモニウム)、E404 (アルギン酸カルシウム)、E405 (プロパン-1,2-ジオールアルギン酸塩)、E406 (寒天)、E407 (カラギーナン)、E407a (ユーチュマ海苔加工品)、E408 (パン酵母グリカン)、E409 (アラビノガラクタン)、E410 (ローカストビーンガム (キャロブガム))、E411 (オートガム)、E412 (グアーガム)、E413 (トラガントガム)、E414 (アカシアガム (gum arabic))、E415 (キサンタンガム)、E416 (カラヤガム)、E417 (タラガム)、E418 (ジェランガム)、E419 (ガムガッチ)、E425 (コンニャク、コンニャクガム、コンニャクグルコマンナン)、E426 (大豆ヘミセルロース)、E427 (カシアガム)、E440 (ペクチン、ペクチン、アミド化 ペクチン)、E441 (ゼラチン)、E460 (セルロース、微結晶性セルロース、粉末セルロース)、E461 (メチルセルロース)、E462 (エチルセルロース)、E463 (ヒドロキシプロピルセルロース)、E464 (ヒプロメロース(ヒドロキシプロピルメチルセルロース))、E465 (エチルメチルセルロース)、E466 (カルボキシメチルセルロース、ナトリウム カルボキシメチルセルロース)、E467 (エチルヒドロキシエチルセルロース)、E468 (架橋ナトリウム カルボキシメチルセルロース (クロスカルメロース))、E469 (酵素加水分解カルボキシメチルセルロース)から選択されるいずれか1つ又は複数である。
【0020】
第5の態様又は第6の態様の実施形態では、多糖類増粘剤は、澱粉、ジェラン、カラギーナン、キサンタン、カルボキシメチルセルロース (CMC)、微結晶性セルロース (MCC)、グアーガム、ペクチン、アルギン酸塩、寒天、ローカストビーンガム、アラビアガム、トラガカント、カラヤガムから選択されるいずれか1つ又は複数である。
【0021】
第5の態様又は第6の態様の実施形態では、多糖類増粘剤は、ジェラン、カルボキシメチルセルロース (CMC)、微結晶性セルロース (MCC)、及びカラギーナンから選択されるいずれか1つ又は複数である。
【0022】
疑問を回避するために、以下の実施形態は、コンテキストが許す限り、第1、第2、第3、第4、第5、及び/又は第6の態様のうちのいずれか1つ又は複数に、単独で、又はそれらの2つ以上の任意の組み合わせで適用することができる。
【0023】
いくつかの実施形態では、カゼインに対するカルシウムの比率は、カゼイン100gあたり約1.8~3.1gである。いくつかの実施形態では、カゼインに対するカルシウムの比率は、カゼイン100gあたり約1.9~3.1gである。いくつかの実施形態では、カゼインに対するカルシウムの比率は、カゼイン100gあたり約1.9~3.0gである。いくつかの実施形態では、カゼインに対するカルシウムの比率は、カゼイン100gあたり約1.9~2.9gである。いくつかの実施形態では、カゼインに対するカルシウムの比率は、カゼイン100gあたり約1.9~2.8gである。いくつかの実施形態では、カゼインに対するカルシウムの比率は、カゼイン100gあたり約2.0~2.7gである。いくつかの実施形態では、カゼインに対するカルシウムの比率は、カゼイン100gあたり約2.0~2.6gである。
【0024】
第1の態様、第2の態様、第3の態様、又は第4の態様のいくつかの態様では、飲料はカゼイン約5~15%w/wを含む。第1の態様、第2の態様、第3の態様、又は第4の態様のいくつかの実施形態では、飲料はカゼイン約6~15%w/wを含む。第1の態様、第2の態様、第3の態様、又は第4の態様のいくつかの態様では、飲料はカゼイン約6~13%w/wを含む。第1の態様、第2の態様、第3の態様、又は第4の態様のいくつかの実施形態では、飲料はカゼイン約6~12%w/wを含む。
【0025】
第5の態様又は第6の態様のいくつかの実施形態では、飲料はカゼイン約8~15%w/wを含む。第5の態様又は第6の態様のいくつかの実施形態では、飲料はカゼイン約8~13%w/wを含む。第5の態様又は第6の態様のいくつかの実施形態では、飲料はカゼイン約8~12%w/wを含む。
【0026】
いくつかの実施形態では、カゼインは、非カルシウム枯渇乳製品成分とカルシウム枯渇乳製品成分との組み合わせから提供される。
【0027】
いくつかの実施形態では、カゼインは、
i)カルシウム枯渇量が約5-45%w/wである乳タンパク質濃縮物、又は
ii)カルシウム枯渇量が約5~45%w/wであるミセルカゼイン(MC)又は
iii)カルシウム枯渇量が約10~95%w/wであるカルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)及び/又はカルシウム枯渇量が約10~95%w/wであるカルシウム枯渇ミセルカゼインと乳タンパク質濃縮物(MPC)及び/又はミセルカゼイン(MC)との組み合わせ、又は
v)脱脂粉乳(SMP)及び/又は全脂粉乳(WMP)とカルシウム枯渇MPC及び/又はカルシウム枯渇ミセルカゼインとの組み合わせのいずれかによって提供される。
【0028】
いくつかの実施形態では、カゼインは、カルシウム枯渇乳製品成分から少なくとも部分的に提供され、乳製品成分は、カルシウム枯渇量が約1~100%w/wを超える。いくつかの実施形態では、カゼインは、カルシウム枯渇乳製品成分から少なくとも部分的に提供され、乳製品成分は、カルシウム枯渇量が約10~100%w/wである。いくつかの実施形態では、乳製品成分は、カルシウム枯渇量が約10~95%w/wである。いくつかの実施形態では、カゼインは、カルシウム枯渇乳製品成分から少なくとも部分的に提供され、乳製品成分は、カルシウム枯渇が約5~45%w/wである。いくつかの実施形態では、カゼインは、カルシウム枯渇乳製品成分から少なくとも部分的に提供され、乳製品成分は、カルシウム枯渇が約10~40%w/wである。
【0029】
いくつかの実施形態では、カゼインは、カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)、又はカルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)と非カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)との混合物から少なくとも部分的に提供される。
【0030】
いくつかの実施形態では、カゼインは、カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)のみ、又はカルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)と非カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)との混合物から提供される。
【0031】
いくつかの実施形態では、カゼインは、カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)のみ、又はカルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)と非カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)との混合物から提供され、混合物は5~45%w/wの総カルシウム枯渇量を有する。
【0032】
いくつかの実施形態では、カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)は、カルシウム枯渇量が約1~100%w/wを超える。いくつかの実施形態では、カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)は、カルシウム枯渇量が約10~100%w/wである。いくつかの実施形態では、カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)は、カルシウム枯渇量が約10~95%w/wである。
【0033】
いくつかの実施形態では、カゼインは、カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物MPCのみから提供される。
【0034】
いくつかの実施形態では、MPCはカルシウム枯渇量が約5~45%w/wである。いくつかの実施形態では、MPCはカルシウム枯渇量が約10~40%w/wである。
【0035】
いくつかの実施形態では、MPCは、無脂肪固形分ベースで約70~90%w/wの乳タンパク質である。いくつかの実施形態では、MPCは、無脂肪固形分ベースで約80~90%w/wの乳タンパク質である。いくつかの実施形態では、MPCは、無脂肪固形分ベースで約85~90%w/wの乳タンパク質である。
【0036】
ホエイが存在するいくつかの実施形態では、ホエイタンパク質は、ホエイタンパク質の少なくとも一部を変性させるために加熱されている。
【0037】
いくつかの実施形態では、MPCは、MPC中のホエイタンパク質の少なくとも一部を変性させるために熱処理されている。
【0038】
いくつかの実施形態では、MPCは約50~100%w/w変性ホエイタンパク質を有する。いくつかの実施形態では、MPCは約80~90%w/w変性ホエイタンパク質を有する。いくつかの実施形態では、MPCは約70~100%w/w変性ホエイタンパク質を有する。いくつかの実施形態では、MPCは約80~90%w/w変性ホエイタンパク質を有する。
【0039】
いくつかの実施形態では、飲料は少なくとも3ヶ月の賞味期限を有する。いくつかの実施形態では、飲料は少なくとも4ヶ月の賞味期限を有する。いくつかの実施形態では、飲料は少なくとも5ヶ月の賞味期限を有する。いくつかの実施形態では、飲料は少なくとも6ヶ月の賞味期限を有する。いくつかの実施形態では、飲料は少なくとも1年の賞味期限を有する。
【0040】
いくつかの実施形態では、約25℃で3ヶ月間保管したときに、飲料は約2g/200mL未満の沈殿物を生成する。いくつかの実施形態では、約25℃で3ヶ月間保管したときに、飲料は約1.5g/200mL未満の沈殿物を生成する。いくつかの実施形態では、約25℃で3ヶ月間保管したときに、飲料は約1g/200ml未満の沈殿物を生成する。
【0041】
いくつかの実施形態では、約25℃で6ヶ月間保管したときに、飲料は約2g/200mL未満の沈殿物を生成する。いくつかの実施形態では、約25℃で6ヶ月間保管したときに、飲料は約1.5g/200mL未満の沈殿物を生成する。いくつかの実施形態では、約25℃で6ヶ月間保管したときに、飲料は約1g/200ml未満の沈殿物を生成する。いくつかの実施形態では、約25℃で6ヶ月間保管したとき、飲料は約0.5g/200mL未満の沈殿物を生成する。
【0042】
いくつかの実施形態では、温度20℃、剪断速度100s-1で測定された飲料の粘度変化は、約25℃で3ヶ月間保管されたときに10cP以下である。いくつかの実施形態では、温度20℃、剪断速度100s-1で測定された飲料の粘度変化は、約25℃で3ヶ月間保管されたときに8cP以下である。いくつかの実施形態では、温度20℃、剪断速度100s-1で測定された飲料の粘度変化は、約25℃で3ヶ月間保管されたときに5cP以下である。いくつかの実施形態では、温度20℃、剪断速度100s-1 で測定された飲料の粘度変化は、約25℃で3ヶ月間保管したときに3cP以下である。いくつかの実施形態では、温度20℃、剪断速度100s-1で測定された飲料の粘度変化は、約25℃で3ヶ月間保管されたときに2cP以下である。いくつかの実施形態では、温度20℃、剪断速度100s-1で測定された飲料の粘度変化は、約25℃で3ヶ月間保管したときに1.5cP以下である。
【0043】
いくつかの実施形態では、温度20℃、剪断速度100s-1で測定された飲料の粘度増加は、約25℃で3ヶ月間保管されたときに10cP以下である。いくつかの実施形態では、温度20℃、剪断速度100s-1 で測定された飲料の粘度増加は、約25℃で3ヶ月間保管されたときに8cP以下である。いくつかの実施形態では、温度20℃、剪断速度100s-1で測定された飲料の粘度増加は、約25℃で3ヶ月間保管したときに5cP以下である。いくつかの実施形態では、温度20℃、剪断速度100s-1で測定された飲料の粘度増加は、約25℃で3ヶ月間保管したときに3cP以下である。いくつかの実施形態では、温度20℃、剪断速度100s-1で測定された飲料の粘度増加は、約25℃で3ヶ月間保管したときに2cP以下である。いくつかの実施形態では、温度20℃、剪断速度100s-1 で測定された飲料の粘度増加は、約25℃で3ヶ月間保管したときに1.5cP以下である。
【0044】
いくつかの実施形態では、飲料は、プラスチック、ガラス、又は可塑化板紙製の蓋付き容器に収容される。いくつかの実施形態では、飲料は、ポリエチレンテレフタレート(PET)製の蓋付き容器に収容される。いくつかの実施形態では、飲料は200mlの蓋付きプラスチック容器に収容される。いくつかの実施形態では、飲料は200mlの蓋付きPET容器に収容される。
【0045】
いくつかの実施形態では、飲料は乳タンパク質約4.5~19%w/wを含む。いくつかの実施形態では、飲料は乳タンパク質約5~19%w/wを含む。いくつかの実施形態では、飲料は乳タンパク質約5~17%w/wを含む。いくつかの実施形態では、飲料は乳タンパク質約5~15%w/wを含む。いくつかの実施形態では、飲料は乳タンパク質約7~15%w/wを含む。いくつかの実施形態では、飲料は乳タンパク質約8~15%w/wを含む。いくつかの実施形態では、飲料は乳タンパク質約10~15%w/wを含む。
【0046】
いくつかの実施形態では、飲料は、ホエイタンパク質、植物性タンパク質、コラーゲンのいずれか1つ又は複数をさらに含む。
【0047】
いくつかの実施形態では、飲料はホエイタンパク質約0~2%w/wを含む。いくつかの実施形態では、飲料はホエイタンパク質約0.01~2%w/wを含む。いくつかの実施形態では、飲料はホエイタンパク質約0.05~2%w/wを含む。いくつかの実施形態では、飲料はホエイタンパク質約0.1~2%w/wを含む。いくつかの実施形態では、飲料はホエイタンパク質約0.5~2%w/wを含む。いくつかの実施形態では、飲料はホエイタンパク質約1~2%w/wを含む。
【0048】
いくつかの実施形態では、飲料は炭水化物約0~20%w/wを含む。いくつかの実施形態では、飲料は炭水化物約0~10%w/wを含む。いくつかの実施形態では、飲料は炭水化物約0~5%w/wを含む。いくつかの実施形態では、飲料は炭水化物約0~2%w/wを含む。いくつかの実施形態では、飲料は炭水化物約10~30%w/wを含む。
いくつかの実施形態では、炭水化物は、スクロース及び/又はマルトデキストリンである。いくつかの実施形態では、炭水化物は、スクロース及びマルトデキストリンである。
【0049】
いくつかの実施形態では、飲料は脂肪約0~14%w/wを含む。いくつかの実施形態では、飲料は脂肪約0~13%w/wを含む。いくつかの実施形態では、飲料は脂肪約0~10%w/wを含む。いくつかの実施形態では、飲料は脂肪約0~5%w/wを含む。いくつかの実施形態では、飲料は脂肪約0~2%w/wを含む。いくつかの実施形態では、飲料は脂肪約0~1.5%w/wを含む。代替的に、いくつかの実施形態では、飲料は脂肪約5~15%w/wを含む。いくつかの実施形態では、飲料は脂肪約5~12%w/wを含む。いくつかの実施形態では、飲料は脂肪約5~10%w/wを含む。いくつかの実施形態では、飲料は脂肪約5~8%w/wを含む。
いくつかの実施形態では、脂肪は油である。いくつかの実施形態では、油は植物油又は乳脂肪である。いくつかの実施形態では、脂肪は無水乳脂肪(AMF)である。
【0050】
いくつかの実施形態では、飲料の全固形分は約4~60%w/wであるいくつかの実施形態では、飲料の全固形分は約5~50%w/wである。いくつかの実施形態では、飲料の全固形分は約5~40%w/wであるいくつかの実施形態では、飲料の全固形分は約5~30%w/wである。いくつかの実施形態では、飲料の全固形分は約10~30%w/wである
【0051】
いくつかの実施形態では、飲料は、1つ又は複数の追加のミネラル及び/又はビタミンを含む。
いくつかの実施形態では、追加のミネラル及び/又はビタミンは、マグネシウム源、カルシウム源から選択される。
いくつかの実施形態では、飲料は、リン酸二マグネシウム、炭酸カルシウム、塩化カリウム、リン酸カルシウム、水酸化マグネシウム、塩化マグネシウム、塩化ナトリウム、水酸化カルシウム、酸化マグネシウムの1つ又は複数を含む。
【0052】
いくつかの実施形態では、飲料によって提供されるエネルギーの約7~100%がタンパク質によって提供される。いくつかの実施形態では、飲料によって提供されるエネルギーの約10~30%がタンパク質によって提供される。いくつかの実施形態では、飲料によって提供されるエネルギーの約60~100%がタンパク質によって提供される。
【0053】
いくつかの実施形態では、飲料は、ラクトース及び/又はラクトース加水分解物約0~5%w/wを含む。いくつかの実施形態では、飲料は、ラクトース及び/又はラクトース加水分解物約0~4%w/wを含む。いくつかの実施形態では、飲料は、ラクトース及び/又はラクトース加水分解物約0~3%w/wを含む。いくつかの実施形態では、飲料は、ラクトース及び/又はラクトース加水分解物約0~2%w/wを含む。いくつかの実施形態では、飲料は、ラクトース及び/又はラクトース加水分解物約0~1%w/wを含む。
【0054】
いくつかの実施形態では、ラクトースの加水分解物は、グルコース及び/又はガラクトースである。
【0055】
いくつかの実施形態では、飲料のpHは約6.5~7.4である。いくつかの実施形態では、飲料のpHは約6.6~7.2である。いくつかの実施形態では、飲料のpHは約6.6~7.0である。いくつかの実施形態では、飲料のpHは約6.7~6.9である。
【0056】
いくつかの実施形態では、飲料は酸度調整剤を含む。いくつかの実施形態では、酸度調整剤は、酸及び/又は塩基である。いくつかの実施形態では、酸度調整剤は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、乳酸、酢酸、リンゴ酸、フマル酸、酒石酸から選択されるいずれか1つ又は複数である。
【0057】
いくつかの実施形態では、飲料は殺菌されている。いくつかの実施形態では、飲料は殺菌飲料である。
【0058】
いくつかの実施形態では、飲料は消毒熱処理を受けている。
【0059】
いくつかの実施形態では、殺菌熱処理はUHT又はレトルトである。
【0060】
いくつかの実施形態では、殺菌熱処理は高温殺菌である。いくつかの実施形態では、高温は0.25秒~約60分の約90℃~約150℃である。
【0061】
いくつかの実施形態では、高温殺菌は、少なくとも約90℃、115℃、120℃、125℃、130℃、135℃、136℃、137℃、138℃、139℃、140℃、141℃、142℃、143℃、144℃、145℃、146℃、147℃、148℃、149℃、又は約150℃の温度で飲料を少なくとも約0.1秒、0.5秒、1秒、2秒、3秒、4秒、5秒、6秒、7秒、8秒、9秒、10秒、12秒、15秒、20秒、30秒、40秒、50秒、60秒、又は少なくとも約1分、2分、3分、4分、5分、6分、7分、8分、9分、10分又は60分熱処理することを含む。
【0062】
いくつかの実施形態では、高温殺菌は、少なくとも 約120~150、121~約150、125~約150、130~約150、135~約150、138~約150、121~約145、125~約145、130~約145、135~約145、又は約138~約145℃の温度で、飲料を少なくとも約0.1秒~約10 分、約0.1秒~約1 分、約0.1秒~約30秒、約0.5秒~約30秒、約1秒~約30秒、約3秒~約30秒 約0.1秒~約20秒、約0.5~約20秒、約1~約20秒、約3~約20秒、約0.1~約10秒、約1~約10秒、約3~約10秒、約0.1~約7秒、約1~約7秒、約3~約7秒、約0.1~約5秒、約1~約5秒又は約3秒~約5s熱処理することを含む。
【0063】
いくつかの実施形態では、高温殺菌は、飲料を約115℃の温度で少なくとも2秒、少なくとも120℃の温度で少なくとも2秒、少なくとも125℃の温度で少なくとも2秒、少なくとも130℃の温度で少なくとも1秒、少なくとも135℃の温度で少なくとも1秒、少なくとも138℃の温度で少なくとも1秒、少なくとも130℃の温度で少なくとも3秒、少なくとも135℃の温度で少なくとも3秒、少なくとも138℃の温度で少なくとも3秒、約130~約150℃の温度で少なくとも1秒、約130~約150℃の温度で少なくとも3秒、約135~約150℃の温度で少なくとも1秒、約135~約150℃の温度で少なくとも3秒、約138~約145℃の温度で少なくとも1秒、約138~約145℃の温度で少なくとも3秒、少なくとも130℃の温度で約1秒~約10秒、少なくとも135℃で約1秒~約10秒、少なくとも138℃の温度で約1秒~約10秒、約135~約150℃の温度で約1秒~約10秒、約138~約145℃の温度で約1秒~約10秒、約135~約150℃の温度で約3秒~約5秒、又は約138~約145℃の温度で約3秒~約5秒加熱処理することを含む。
【0064】
いくつかの実施形態では、殺菌は、少なくとも約5又は少なくとも約3のFo値を与える。いくつかの実施形態では、熱処理のFo値は、90℃で40秒、121.1℃で3分、130℃で25秒、140℃で2.5秒、又は150℃で0.25秒に少なくとも相当する
【0065】
第7の態様では、
水性混合物を殺菌温度で加熱するステップを含み、前記水性混合物は、
カゼインに対するカルシウムの比率がカゼイン100gあたり約1.8~3.2gであるカゼイン約4~15%w/wと、
脂肪約0~15%w/wと、
炭水化物約0~30%w/wと、を含み、
飲料は、安定化量の安定化剤を実質的に含有しないか、又は、含有せず、安定化剤は、(i)次のA-Fのいずれかに定義される多糖類増粘剤と、(ii)次のI~VIIに定義されるカルシウムキレート剤と、を含み、
A.
多糖類増粘剤は、ジェラン、カルボキシメチルセルロース (CMC)、微結晶性セルロース (MCC)、及びカラギーナンであり、
B.
多糖類増粘剤は、ジェラン、カルボキシメチルセルロース (CMC)、微結晶性セルロース (MCC)、及びカラギーナンからなる群から構成され、
C.
多糖類増粘剤は、澱粉、ジェラン、カラギーナン、キサンタン、カルボキシメチルセルロース (CMC)、微結晶性セルロース (MCC)、グアーガム、ペクチン、アルギン酸塩、寒天、ローカストビーンガム、アラビアガム、トラガカント、カラヤガムからなる群から構成され、
D.
多糖類増粘剤は、E1400 (デキストリン、デキストリン(s)、白と黄色のローストスターチ)、E1401 (加工澱粉、酸加工澱粉)、E1402 (アルカリ加工澱粉)、E1403 (漂白澱粉)、E1404 (酸化澱粉)、E1405 (酵素処理澱粉)、E1410 (リン酸モノスターチ)、E1411 (ジスターチグリセリン)、E1412 (リン酸二デンプン、トリメタリン酸ナトリウムまたはオキシ塩化リンで架橋されたデンプン)、E1413 (リン酸リン酸化二デンプン)、E1414 (リン酸アセチル化二デンプン)、E1420 (無水酢酸でエステル化された酢酸デンプン)、E1421 (酢酸ビニルでエステル化された酢酸澱粉)、E1422 (アジピン酸アセチル化ジデンプン)、E1423 (アセチル化ジスターチグリセロール)、E1430 (ジスターチグリセリン)、E1440 (ヒドロキシプロピルスターチ)、E1441 (ヒドロキシプロピルジスターチグリセリン)、E1442 (ヒドロキシプロピルジスターチホスフェート)、E1443 (ヒドロキシプロピルジスターチグリセロール)、E1450 (オクテニルコハク酸デンプンナトリウム)、E1451 (アセチル酸化デンプン)、E1452 (オクテニルコハク酸デンプンアルミニウム)から構成され、
及び/又はE400 (アルギン酸)、E401 (アルギン酸ナトリウム)、E402 (アルギン酸カリウム)、E403 (アルギン酸アンモニウム)、E404 (アルギン酸カルシウム)、E405 (プロパン-1,2-ジオールアルギン酸塩)、E406 (寒天)、E407 (カラギーナン)、E407a (ユーチュマ海苔加工品)、E408 (パン酵母グリカン)、E409 (アラビノガラクタン)、E410 (ローカストビーンガム (キャロブガム))、E411 (オートガム)、E412 (グアーガム)、E413 (トラガントガム)、E414 (アカシアガム (gum arabic))、E415 (キサンタンガム)、E416 (カラヤガム)、E417 (タラガム)、E418 (ジェランガム)、E419 (ガムガッチ)、E425 (コンニャク、コンニャクガム、コンニャクグルコマンナン)、E426 (大豆ヘミセルロース)、E427 (カシアガム)、E440 (ペクチン、ペクチン、アミド化 ペクチン)、E441 (ゼラチン)、E460 (セルロース、微結晶性セルロース、粉末セルロース)、E461 (メチルセルロース)、E462 (エチルセルロース)、E463 (ヒドロキシプロピルセルロース)、E464 (ヒプロメロース(ヒドロキシプロピルメチルセルロース))、E465 (エチルメチルセルロース)、E466 (カルボキシメチルセルロース、ナトリウム カルボキシメチルセルロース)、E467 (エチルヒドロキシエチルセルロース)、E468 (架橋ナトリウム カルボキシメチルセルロース (クロスカルメロース))、E469 (酵素加水分解カルボキシメチルセルロース)であり、
E.
多糖類増粘剤は、E番号E1400~E1500の範囲及び/又はE400~E441、E460~E469の範囲の増粘剤から構成され、
F.
多糖類増粘剤は、食品に安全な多糖類増粘剤からなる群から構成され、
I.
カルシウムキレート剤はクエン酸カリウムであり、
II.
カルシウムキレート剤は、リン酸塩及びクエン酸塩の一価の鉱物塩から構成され、
III.
カルシウムキレート剤は、リン酸塩、クエン酸塩及び酒石酸塩の一価の鉱物塩から構成され、
IV.
カルシウムキレート剤安定化剤は、E番号E339、E 340、E 365、E 450~452、E 391であり、
V.
カルシウムキレート剤は、E331 (クエン酸ナトリウム、(i) クエン酸一ナトリウム (ii) クエン酸二ナトリウム (iii) クエン酸ナトリウム (クエン酸三ナトリウム))、E332 (クエン酸カリウム (i) クエン酸一カリウム (ii) クエン酸カリウム (クエン酸三カリウム))、E335 (L-酒石酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム (i) 酒石酸一ナトリウム (ii)、酒石酸二ナトリウム)、E336 (L-酒石酸カリウム、酒石酸カリウム (i) 酒石酸一カリウム (歯石のクリーム) (ii) 酒石酸二カリウム)、E337 (酒石酸カリウムナトリウム)、E339 (リン酸ナトリウム (i) リン酸一ナトリウム (ii) リン酸二ナトリウム (iii) リン酸三ナトリウム)、E340 (リン酸カリウム (i) リン酸一カリウム (ii) リン酸二カリウム (iii) リン酸三カリウム)、E365 (フマル酸一ナトリウム)、E450 (二リン酸塩 (i) 二リン酸二ナトリウム (ii) 二リン酸三ナトリウム (iii) 二リン酸四ナトリウム (iv) 二リン酸二カリウム (v) 二リン酸四カリウム )、E451 (三リン酸塩 (i) 三リン酸ナトリウム (三リン酸五ナトリウム) (ii) 三リン酸五カリウム)、E452 (ポリリン酸塩 (i) ポリリン酸ナトリウム (ii) ポリリン酸カリウム (v) ポリリン酸アンモニウム、E452(i) ヘキサメタリン酸ナトリウム)から構成され、
VI.
カルシウムキレート剤は、グリセロリン酸塩、ウリジン一リン酸、シチジン一リン酸、オルトリン酸塩、イノシトール六リン酸、六メタリン酸塩、ウリジン一リン酸二ナトリウム、シチジン一リン酸二ナトリウム、オルトリン酸二ナトリウム、無機オルトリン酸塩、フィチン酸ナトリウム、リン酸カリウム、二リン酸塩、三リン酸塩、イノシトール六リン酸ドデカナトリウム、有機ポリリン酸塩、ポリリン酸塩、ヘキサメタリン酸六ナトリウム、可溶性リン酸塩、可溶性クエン酸塩、長鎖リン酸塩、トリポリリン酸塩、ピロリン酸塩、クエン酸塩、オルトリン酸塩、クエン酸三カリウム、クエン酸三ナトリウム、リボヌクレオチド、チミジン一リン酸、グアノシン一リン酸、アデノシン一リン酸、イノシン一リン酸、ウリジン二リン酸、シチジン二リン酸、チミジン二リン酸、グアノシン二リン酸、アデノシン二リン酸、イノシン二リン酸、ウリジン三リン酸、シチジン三リン酸、チミジン三リン酸、グアノシン三リン酸、アデノシン三リン酸、イノシン三リン酸から構成され、
VII.
カルシウムキレート剤は、食品に安全なカルシウムキレート剤からなる群から構成される、飲料の製造方法を提供する。
【0066】
いくつかの実施形態では、カゼインは、
カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)、
非カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)、
カルシウム枯渇乳タンパク質単離物(MPI)、
非カルシウム枯渇乳タンパク質単離物(MPI)、
カルシウム枯渇液体乳タンパク質濃縮物、
非カルシウム枯渇液体乳タンパク質濃縮物、
カルシウム枯渇液体ミセルカゼイン、
非カルシウム枯渇液体ミセルカゼイン、
ミルクのカルシウム枯渇限外濾過(UF)及び/又は精密濾過(MF)滞留物、
ミルクの非カルシウム枯渇限外濾過(UF)及び/又は精密濾過(MF)滞留物、
カルシウム枯渇ミセルカゼイン、
非カルシウム枯渇ミセルカゼイン、
非カルシウム枯渇脱脂粉乳(SMP)、
脱脂粉乳(SMP)、
非カルシウム枯渇全脂粉乳(WMP)、
全脂粉乳(WMP)、
脱脂乳、
カルシウム枯渇脱脂乳、
全乳、
カルシウム枯渇全乳の乳製品成分のいずれか1つ又は複数から提供される。
【0067】
第8の態様では、
水性混合物を殺菌温度で加熱するステップを含み、水性混合物は、
カゼインに対するカルシウムの比率がカゼイン100gあたり約1.8~3.2gであるカゼイン約4~15%w/wと、
脂肪約0~15%w/wと、
炭水化物約0~30%w/wと、を含み、
カゼインは、
カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)、
非カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)、
カルシウム枯渇乳タンパク質単離物(MPI)、
非カルシウム枯渇乳タンパク質単離物(MPI)、
カルシウム枯渇液体乳タンパク質濃縮物、
非カルシウム枯渇液体乳タンパク質濃縮物、
カルシウム枯渇液体ミセルカゼイン、
非カルシウム枯渇液体ミセルカゼイン、
ミルクのカルシウム枯渇限外濾過(UF)及び/又は精密濾過(MF)滞留物、
ミルクの非カルシウム枯渇限外濾過(UF)及び/又は精密濾過(MF)滞留物、
カルシウム枯渇ミセルカゼイン。
非カルシウム枯渇ミセルカゼイン、
カルシウム枯渇脱脂粉乳(SMP)、
脱脂粉乳(SMP)、
カルシウム枯渇全脂粉乳(WMP)、
全脂粉乳(WMP)、
カルシウム枯渇脱脂乳、
脱脂乳、
カルシウム枯渇全乳、
全乳の乳製品成分のいずれか1つ又は複数から提供され、
飲料は、安定化量の安定化剤を実質的に含有しないか、又は、含有せず、安定化剤は、(i)次のA-Fのいずれかに定義される多糖類増粘剤と、(ii)次のI~VIIに定義されるカルシウムキレート剤と、を含み、
A.
多糖類増粘剤は、ジェランガム、カルボキシメチルセルロース(CMC)、微結晶セルロース(MCC)、カラギーナンのいずれか1つ又は複数であり、
B.
多糖類増粘剤は、ジェランガム、カルボキシメチルセルロース(CMC)、微結晶セルロース(MCC)及びカラギーナンから構成され、
C.
多糖類増粘剤は、澱粉、ジェラン、カラギーナン、キサンタン、カルボキシメチルセルロース (CMC)、微結晶性セルロース (MCC)、グアーガム、ペクチン、アルギン酸塩、寒天、ローカストビーンガム、アラビアガム、トラガカント、カラヤガムからなる群から構成され、
D.
多糖類増粘剤は、E1400 (デキストリン、デキストリン(s)、白と黄色のローストスターチ)、E1401 (加工澱粉、酸加工澱粉)、E1402 (アルカリ加工澱粉)、E1403 (漂白澱粉)、E1404 (酸化澱粉)、E1405 (酵素処理澱粉)、E1410 (リン酸モノスターチ)、E1411 (ジスターチグリセリン)、E1412 (リン酸二デンプン、トリメタリン酸ナトリウムまたはオキシ塩化リンで架橋されたデンプン)、E1413 (リン酸リン酸化二デンプン)、E1414 (リン酸アセチル化二デンプン)、E1420 (無水酢酸でエステル化された酢酸デンプン)、E1421 (酢酸ビニルでエステル化された酢酸澱粉)、E1422 (アジピン酸アセチル化ジデンプン)、E1423 (アセチル化ジスターチグリセロール)、E1430 (ジスターチグリセリン)、E1440 (ヒドロキシプロピルスターチ)、E1441 (ヒドロキシプロピルジスターチグリセリン)、E1442 (ヒドロキシプロピルジスターチホスフェート)、E1443 (ヒドロキシプロピルジスターチグリセロール)、E1450 (オクテニルコハク酸デンプンナトリウム)、E1451 (アセチル酸化デンプン)、E1452 (オクテニルコハク酸デンプンアルミニウム)からなる群から構成され、
及び/又はE400 (アルギン酸)、E401 (アルギン酸ナトリウム)、E402 (アルギン酸カリウム)、E403 (アルギン酸アンモニウム)、E404 (アルギン酸カルシウム)、E405 (プロパン-1,2-ジオールアルギン酸塩)、E406 (寒天)、E407 (カラギーナン)、E407a (ユーチュマ海苔加工品)、E408 (パン酵母グリカン)、E409 (アラビノガラクタン)、E410 (ローカストビーンガム (キャロブガム))、E411 (オートガム)、E412 (グアーガム)、E413 (トラガントガム)、E414 (アカシアガム (gum arabic))、E415 (キサンタンガム)、E416 (カラヤガム)、E417 (タラガム)、E418 (ジェランガム)、E419 (ガムガッチ)、E425 (コンニャク、コンニャクガム、コンニャクグルコマンナン)、E426 (大豆ヘミセルロース)、E427 (カシアガム)、E440 (ペクチン、ペクチン、アミド化 ペクチン)、E441 (ゼラチン)、E460 (セルロース、微結晶性セルロース、粉末セルロース)、E461 (メチルセルロース)、E462 (エチルセルロース)、E463 (ヒドロキシプロピルセルロース)、E464 (ヒプロメロース(ヒドロキシプロピルメチルセルロース))、E465 (エチルメチルセルロース)、E466 (カルボキシメチルセルロース、ナトリウム カルボキシメチルセルロース)、E467 (エチルヒドロキシエチルセルロース)、E468 (架橋ナトリウム カルボキシメチルセルロース (クロスカルメロース))、E469 (酵素加水分解カルボキシメチルセルロース)であり、
E.
多糖類増粘剤は、E番号E1400~E1500の範囲及び/又はE400~E441、E460~E469の範囲の増粘剤から構成され、
F.
多糖類増粘剤は、食品に安全な多糖類増粘剤から構成され、
I.
カルシウムキレート剤はクエン酸カリウムであり、
II.
カルシウムキレート剤は、リン酸塩及びクエン酸塩の一価の鉱物塩から構成され、
III.
カルシウムキレート剤は、リン酸塩、クエン酸塩、及び酒石酸塩の一価の鉱物塩から構成され、
IV.
カルシウムキレート剤安定化剤は、E番号E 339、E 340、E 365、E 450~452、E 391であり、
V.
カルシウムキレート剤は、E331 (クエン酸ナトリウム、(i) クエン酸一ナトリウム (ii) クエン酸二ナトリウム (iii) クエン酸ナトリウム (クエン酸三ナトリウム))、E332 (クエン酸カリウム (i) クエン酸一カリウム (ii) クエン酸カリウム (クエン酸三カリウム))、E335 (L-酒石酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム (i) 酒石酸一ナトリウム (ii)、酒石酸二ナトリウム)、E336 (L-酒石酸カリウム、酒石酸カリウム (i) 酒石酸一カリウム (歯石のクリーム) (ii) 酒石酸二カリウム)、E337 (酒石酸カリウムナトリウム)、E339 (リン酸ナトリウム (i) リン酸一ナトリウム (ii) リン酸二ナトリウム (iii) リン酸三ナトリウム)、E340 (リン酸カリウム (i) リン酸一カリウム (ii) リン酸二カリウム (iii) リン酸三カリウム)、E365 (フマル酸一ナトリウム)、E450 (二リン酸塩 (i) 二リン酸二ナトリウム (ii) 二リン酸三ナトリウム (iii) 二リン酸四ナトリウム (iv) 二リン酸二カリウム (v) 二リン酸四カリウム )、E451 (三リン酸塩 (i) 三リン酸ナトリウム (三リン酸五ナトリウム) (ii) 三リン酸五カリウム)、E452 (ポリリン酸塩 (i) ポリリン酸ナトリウム (ii) ポリリン酸カリウム (v) ポリリン酸アンモニウム、E452(i) ヘキサメタリン酸ナトリウム)から構成され、
VI.
カルシウムキレート剤は、グリセロリン酸塩、ウリジン一リン酸、シチジン一リン酸、オルトリン酸塩、イノシトール六リン酸、六メタリン酸塩、ウリジン一リン酸二ナトリウム、シチジン一リン酸二ナトリウム、オルトリン酸二ナトリウム、無機オルトリン酸塩、フィチン酸ナトリウム、リン酸カリウム、二リン酸塩、三リン酸塩、イノシトール六リン酸ドデカナトリウム、有機ポリリン酸塩、ポリリン酸塩、ヘキサメタリン酸六ナトリウム、可溶性リン酸塩、可溶性クエン酸塩、長鎖リン酸塩、トリポリリン酸塩、ピロリン酸塩、クエン酸塩、オルトリン酸塩、クエン酸三カリウム、クエン酸三ナトリウム、リボヌクレオチド、チミジン一リン酸、グアノシン一リン酸、アデノシン一リン酸、イノシン一リン酸、ウリジン二リン酸、シチジン二リン酸、チミジン二リン酸、グアノシン二リン酸、アデノシン二リン酸、イノシン二リン酸、ウリジン三リン酸、シチジン三リン酸、チミジン三リン酸、グアノシン三リン酸、アデノシン三リン酸、イノシン三リン酸から構成され、
VII.
カルシウムキレート剤は、食品に安全なカルシウムキレート剤からなる群から構成される、飲料の製造方法を提供する。
【0068】
第9の態様では、
水性混合物を殺菌温度で加熱するステップを含み、水性混合物は、
カゼインに対するカルシウムの比率がカゼイン100gあたり約1.8~3.2gであるカゼイン約7.5~15%w/wと、
脂肪約0~15%w/wと、
炭水化物約0~30%w/wと、
多糖類増粘剤約0~5%w/wと、を含み、
カゼインは、
カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)、
非カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)、
カルシウム枯渇乳タンパク質単離物(MPI)、
非カルシウム枯渇乳タンパク質単離物(MPI)、
カルシウム枯渇液体乳タンパク質濃縮物、
非カルシウム枯渇液体乳タンパク質濃縮物、
カルシウム枯渇液体ミセルカゼイン、
非カルシウム枯渇液体ミセルカゼイン、
ミルクのカルシウム枯渇限外濾過(UF)及び/又は精密濾過(MF)滞留物、
ミルクの非カルシウム枯渇限外濾過(UF)及び/又は精密濾過(MF)滞留物、
カルシウム枯渇ミセルカゼイン、
非カルシウム枯渇ミセルカゼイン、
カルシウム枯渇脱脂粉乳(SMP)、
脱脂粉乳(SMP)、
カルシウム枯渇全脂粉乳(WMP)、
全脂粉乳(WMP)、
カルシウム枯渇脱脂乳、
脱脂乳、
カルシウム枯渇全乳、
全乳の乳製品成分のいずれか1つ又は複数から提供され、
飲料は、安定化量のカルシウムキレート剤を実質的に含有しないか、又は含有せず、カルシウムキレート剤は、以下のI~VIIで定義され、
I.
カルシウムキレート剤はクエン酸カリウムであり、
II.
カルシウムキレート剤は、リン酸塩及びクエン酸塩の一価の鉱物塩から構成され、
III.
カルシウムキレート剤は、リン酸塩、クエン酸塩及び酒石酸塩の一価の鉱物塩から構成され、
IV.
カルシウムキレート剤安定化剤は、E番号E 339、E 340、E 365、E 450~452、E 391であり、
V.
カルシウムキレート剤は、E331 (クエン酸ナトリウム、(i) クエン酸一ナトリウム (ii) クエン酸二ナトリウム (iii) クエン酸ナトリウム (クエン酸三ナトリウム))、E332 (クエン酸カリウム (i) クエン酸一カリウム (ii) クエン酸カリウム (クエン酸三カリウム))、E335 (L-酒石酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム (i) 酒石酸一ナトリウム (ii)、酒石酸二ナトリウム)、E336 (L-酒石酸カリウム、酒石酸カリウム (i) 酒石酸一カリウム (歯石のクリーム) (ii) 酒石酸二カリウム)、E337 (酒石酸カリウムナトリウム)、E339 (リン酸ナトリウム (i) リン酸一ナトリウム (ii) リン酸二ナトリウム (iii) リン酸三ナトリウム)、E340 (リン酸カリウム (i) リン酸一カリウム (ii) リン酸二カリウム (iii) リン酸三カリウム)、E365 (フマル酸一ナトリウム)、E450 (二リン酸塩 (i) 二リン酸二ナトリウム (ii) 二リン酸三ナトリウム (iii) 二リン酸四ナトリウム (iv) 二リン酸二カリウム (v) 二リン酸四カリウム )、E451 (三リン酸塩 (i) 三リン酸ナトリウム (三リン酸五ナトリウム) (ii) 三リン酸五カリウム)、E452 (ポリリン酸塩 (i) ポリリン酸ナトリウム (ii) ポリリン酸カリウム (v) ポリリン酸アンモニウム、E452(i) ヘキサメタリン酸ナトリウム)から構成され、
VI.
カルシウムキレート剤は、グリセロリン酸塩、ウリジン一リン酸、シチジン一リン酸、オルトリン酸塩、イノシトール六リン酸、六メタリン酸塩、ウリジン一リン酸二ナトリウム、シチジン一リン酸二ナトリウム、オルトリン酸二ナトリウム、無機オルトリン酸塩、フィチン酸ナトリウム、リン酸カリウム、二リン酸塩、三リン酸塩、イノシトール六リン酸ドデカナトリウム、有機ポリリン酸塩、ポリリン酸塩、ヘキサメタリン酸六ナトリウム、可溶性リン酸塩、可溶性クエン酸塩、長鎖リン酸塩、トリポリリン酸塩、ピロリン酸塩、クエン酸塩、オルトリン酸塩、クエン酸三カリウム、クエン酸三ナトリウム、リボヌクレオチド、チミジン一リン酸、グアノシン一リン酸、アデノシン一リン酸、イノシン一リン酸、ウリジン二リン酸、シチジン二リン酸、チミジン二リン酸、グアノシン二リン酸、アデノシン二リン酸、イノシン二リン酸、ウリジン三リン酸、シチジン三リン酸、チミジン三リン酸、グアノシン三リン酸、アデノシン三リン酸、イノシン三リン酸から構成され、
VII.
カルシウムキレート剤は、食品に安全なカルシウムキレート剤からなる群から構成される、飲料の製造方法を提供する。
【0069】
第9の態様の実施形態では、水性混合物は、多糖類増粘剤約0~3%w/wを含む。第9の態様の実施形態では、水性混合物は、多糖類増粘剤約0~2%w/wを含む。第9の態様の実施形態では、水性混合物は、多糖類増粘剤約0~1%w/wを含む。第9の態様の実施形態では、水性混合物は、多糖類増粘剤約0.01~1%w/wを含む。第9の態様の実施形態では、水性混合物は、多糖類増粘剤約0.05~0.5%w/wを含む。
【0070】
第9の態様の実施形態では、多糖類増粘剤は、食品に安全な多糖類増粘剤から選択される1つ又は複数である。
【0071】
第9の態様の実施形態では、多糖類増粘剤は、E番号E-1400~E-1500の範囲及び/又はE-400~E-441、E-460~E-469の範囲から選択されるいずれか1つ又は複数である。
【0072】
第9の態様の実施形態では、多糖類増粘剤は、E1400 (デキストリン、デキストリン(s)、白と黄色のローストスターチ)、E1401 (加工澱粉、酸加工澱粉)、E1402 (アルカリ加工澱粉)、E1403 (漂白澱粉)、E1404 (酸化澱粉)、E1405 (酵素処理澱粉)、E1410 (リン酸モノスターチ)、E1411 (ジスターチグリセリン)、E1412 (リン酸二デンプン、トリメタリン酸ナトリウムまたはオキシ塩化リンで架橋されたデンプン)、E1413 (リン酸リン酸化二デンプン)、E1414 (リン酸アセチル化二デンプン)、E1420 (無水酢酸でエステル化された酢酸デンプン)、E1421 (酢酸ビニルでエステル化された酢酸澱粉)、E1422 (アジピン酸アセチル化ジデンプン)、E1423 (アセチル化ジスターチグリセロール)、E1430 (ジスターチグリセリン)、E1440 (ヒドロキシプロピルスターチ)、E1441 (ヒドロキシプロピルジスターチグリセリン)、E1442 (ヒドロキシプロピルジスターチホスフェート)、E1443 (ヒドロキシプロピルジスターチグリセロール)、E1450 (オクテニルコハク酸デンプンナトリウム)、E1451 (アセチル酸化デンプン)、E1452 (オクテニルコハク酸デンプンアルミニウム)、
及び/又はE400 (アルギン酸)、E401 (アルギン酸ナトリウム)、E402 (アルギン酸カリウム)、E403 (アルギン酸アンモニウム)、E404 (アルギン酸カルシウム)、E405 (プロパン-1,2-ジオールアルギン酸塩)、E406 (寒天)、E407 (カラギーナン)、E407a (ユーチュマ海苔加工品)、E408 (パン酵母グリカン)、E409 (アラビノガラクタン)、E410 (ローカストビーンガム (キャロブガム))、E411 (オートガム)、E412 (グアーガム)、E413 (トラガントガム)、E414 (アカシアガム (gum arabic))、E415 (キサンタンガム)、E416 (カラヤガム)、E417 (タラガム)、E418 (ジェランガム)、E419 (ガムガッチ)、E425 (コンニャク、コンニャクガム、コンニャクグルコマンナン)、E426 (大豆ヘミセルロース)、E427 (カシアガム)、E440 (ペクチン、ペクチン、アミド化 ペクチン)、E441 (ゼラチン)、E460 (セルロース、微結晶性セルロース、粉末セルロース)、E461 (メチルセルロース)、E462 (エチルセルロース)、E463 (ヒドロキシプロピルセルロース)、E464 (ヒプロメロース(ヒドロキシプロピルメチルセルロース))、E465 (エチルメチルセルロース)、E466 (カルボキシメチルセルロース、ナトリウム カルボキシメチルセルロース)、E467 (エチルヒドロキシエチルセルロース)、E468 (架橋ナトリウム カルボキシメチルセルロース (クロスカルメロース))、E469 (酵素加水分解カルボキシメチルセルロース)から選択されるいずれか1つ又は複数である。
第9の態様の実施形態では、多糖類増粘剤は、澱粉、ジェラン、カラギーナン、キサンタン、カルボキシメチルセルロース (CMC)、微結晶性セルロース (MCC)、グアーガム、ペクチン、アルギン酸塩、寒天、ローカストビーンガム、アラビアガム、トラガカント、カラヤガムから選択されるいずれか1つ又は複数である。
第9の態様の実施形態では、多糖類増粘剤は、ジェラン、カルボキシメチルセルロース (CMC)、微結晶性セルロース (MCC)、及びカラギーナンから選択されるいずれか1つ又は複数である。
【0073】
疑問を回避するために、以下の実施形態は、コンテキストが許す限り、第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、及び/又は第9の態様のうちのいずれか1つ又は複数に、単独で、又はそれらの2つ以上の任意の組み合わせで適用することができる。
【0074】
いくつかの実施形態では、カゼインに対するカルシウムの比率は、カゼイン100gあたり約1.8~3.2gである。いくつかの実施形態では、カゼインに対するカルシウムの比率は、カゼイン100gあたり約1.8~3.1gである。いくつかの実施形態では、カゼインに対するカルシウムの比率は、カゼイン100gあたり約1.9~3.1gである。いくつかの実施形態では、カゼインに対するカルシウムの比率は、カゼイン100gあたり約1.9~3.0gである。いくつかの実施形態では、カゼインに対するカルシウムの比率は、カゼイン100gあたり約1.9~2.9gである。いくつかの実施形態では、カゼインに対するカルシウムの比率は、カゼイン100gあたり約1.9~2.8gである。いくつかの実施形態では、カゼインに対するカルシウムの比率は、カゼイン100gあたり約2.0~2.7gである。いくつかの実施形態では、カゼインに対するカルシウムの比率は、カゼイン100gあたり約2.0~2.6gである。
【0075】
いくつかの実施形態では、カゼインは、非カルシウム枯渇乳製品成分とカルシウム枯渇乳製品成分との組み合わせから提供される。
【0076】
いくつかの実施形態では、カゼインは、以下のいずれかによって提供される。
【0077】
i)カルシウム枯渇量が約5~45%である乳タンパク質濃縮物、又は
ii) カルシウム枯渇量が約5~45%であるミセルカゼイン(MC)又は
iii)カルシウム枯渇量が約10~95%w/wであるカルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)及び/又はカルシウム枯渇量が約10~95%w/wであるカルシウム枯渇ミセルカゼインと乳タンパク質濃縮物(MPC)及び/又はミセルカゼイン(MC)との組み合わせ、又は
iv)脱脂粉乳(SMP)及び/又は全脂粉乳(WMP)とカルシウム枯渇MPC及び/又はカルシウム枯渇ミセルカゼインとの組み合わせ。
【0078】
第7の態様又は第8の態様のいくつかの実施形態では、水性混合物はカゼイン約5~15%w/wを含む。第7の態様又は第8の態様のいくつかの実施形態では、水性混合物はカゼイン約6~15%w/wを含む。第7の態様又は第8の態様のいくつかの実施形態では、水性混合物はカゼイン約6~13%w/wを含む。第7の態様又は第8の態様のいくつかの実施形態では、水性混合物はカゼイン約6~12%w/wを含む。
【0079】
第9の態様のいくつかの実施形態では、水性混合物は、カゼイン約8~15%w/wを含む。第9の態様のいくつかの実施形態では、水性混合物は、カゼイン約8~13%w/wを含む。第9の態様のいくつかの実施形態では、水性混合物は、カゼイン約8~12%w/wを含む。
【0080】
いくつかの実施形態では、カゼインは、カルシウム枯渇乳製品成分から少なくとも部分的に提供され、乳製品成分は、約1~100%w/wを超えるカルシウム枯渇量を有する。いくつかの実施形態では、カゼインは、カルシウム枯渇乳製品成分から少なくとも部分的に提供され、乳製品成分は、約10~100%w/wのカルシウム枯渇量を有する。いくつかの実施形態では、カゼインは、カルシウム枯渇乳製品成分から少なくとも部分的に提供され、乳製品成分は、約10~95%w/wのカルシウム枯渇量を有する。いくつかの実施形態では、カゼインは、カルシウム枯渇乳製品成分から少なくとも部分的に提供され、乳製品成分は、約5~45%w/wのカルシウム枯渇量を有する。いくつかの実施形態では、カゼインは、カルシウム枯渇乳製品成分から少なくとも部分的に提供され、乳製品成分は、約10~40%w/wのカルシウム枯渇量を有する。
【0081】
いくつかの実施形態では、カルシウム枯渇乳製品成分は陽イオン交換によって調製される。
【0082】
いくつかの実施形態では、カルシウム枯渇乳製品成分は、1つ又は複数の一価カチオンを充填したイオン交換体上で陽イオン交換することによって調製される。いくつかの実施形態では、1つ又は複数の一価カチオンは、ナトリウム及びカリウムのうちの1つ又は複数である。いくつかの実施形態では、イオン交換体は樹脂である。
【0083】
いくつかの実施形態では、カゼインは、カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)又はカルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)と非カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)との混合物の少なくとも一部から提供される。
【0084】
いくつかの実施形態では、カゼインは、カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)のみ、又はカルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)と非カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)との混合物から提供される。
【0085】
いくつかの実施形態では、カゼインは、カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)のみ、又はカルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)と非カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)との混合物から提供され、混合物は5~45%の総カルシウム枯渇量を有する。
【0086】
いくつかの実施形態では、カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)は、約1~100%を超えるカルシウム枯渇量を有する。いくつかの実施形態では、カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)は、約10%~100%のカルシウム枯渇量を有する。いくつかの実施形態では、カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)は、約10~95%のカルシウム枯渇量を有する。
【0087】
いくつかの場合、カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)は陽イオン交換によって調製される。
【0088】
いくつかの実施形態では、カルシウム枯渇乳製品成分は、実質的に単一種類の一価カチオンで満たされたイオン交換体上で陽イオン交換することによって調製される。
【0089】
いくつかの実施形態では、カゼインは、カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物MPCのみから提供される。
【0090】
いくつかの実施形態では、MPCは約5~45%w/wのカルシウム枯渇量を有する。いくつかの実施形態では、MPCは約10~40%w/wのカルシウム枯渇量を有する。
【0091】
いくつかの実施形態では、MPCは無脂固形分ベースで約70~90%w/wの乳タンパク質である。いくつかの実施形態では、MPCは無脂固形分ベースで約80~90%w/wの乳タンパク質である。いくつかの実施形態では、MPCは無脂固形分ベースで約85~90%w/wの乳タンパク質である。
【0092】
ホエイが存在するいくつかの実施形態では、ホエイタンパク質は、水性混合物に添加する前に、ホエイタンパク質の少なくとも一部を変性させるために加熱されている。
【0093】
いくつかの実施形態では、MPCは、水性混合物に添加する前に、MPC中のホエイタンパク質の少なくとも一部を変性させるために熱処理されている。
【0094】
いくつかの実施形態では、MPCは約50~100%の変性ホエイタンパク質を有する。いくつかの実施形態では、MPCは約80~90%の変性ホエイタンパク質を有する。いくつかの実施形態では、MPCは約70~100%の変性ホエイタンパク質を有する。いくつかの実施形態では、MPCは約80~90%の変性ホエイタンパク質を有する。
【0095】
いくつかの実施形態では、飲料は少なくとも3ヶ月の賞味期限を有する。いくつかの実施形態では、飲料は少なくとも4ヶ月の賞味期限を有する。いくつかの実施形態では、飲料は少なくとも5ヶ月の賞味期限を有する。いくつかの実施形態では、飲料は少なくとも6ヶ月の賞味期限を有する。いくつかの実施形態では、飲料は少なくとも1年の賞味期限を有する。
【0096】
いくつかの実施形態では、約25℃で3ヶ月間保管したときに、飲料は約2g/200mL未満の沈殿物を生成する。いくつかの実施形態では、約25℃で3ヶ月間保管したときに、飲料は約1.5g/200mL未満の沈殿物を生成する。いくつかの実施形態では、約25℃で3ヶ月間保管したときに、飲料は約1g/200ml未満の沈殿物を生成する。
【0097】
いくつかの実施形態では、約25℃で6ヶ月間保管したときに、飲料は約2g/200mL未満の沈殿物を生成する。いくつかの実施形態では、約25℃で6ヶ月間保管したときに、飲料は約1.5g/200mL未満の沈殿物を生成する。いくつかの実施形態では、約25℃で6ヶ月間保管したときに、飲料は約1g/200ml未満の沈殿物を生成する。いくつかの実施形態では、約25℃で6ヶ月間保管したときに、飲料は約0.5g/200mL未満の沈殿物を生成する。
【0098】
いくつかの実施形態では、温度20℃、剪断速度100s--1で測定された飲料の粘度変化は、約25℃で3ヶ月間保管されたときに10cP以下である。いくつかの実施形態では、温度20℃、剪断速度100s-1 で測定された飲料の粘度変化は、約25℃で3ヶ月間保管されたときに8cP以下である。いくつかの実施形態では、温度20℃、剪断速度100s-1で測定された飲料の粘度変化は、約25℃で3ヶ月間保管されたときに5cP以下である。いくつかの実施形態では、温度20℃、剪断速度100s-1で測定された飲料の粘度変化は、約25℃で3ヶ月間保管したときに3cP以下である。いくつかの実施形態では、温度20℃、剪断速度100s-1で測定された飲料の粘度変化は、約25℃で3ヶ月間保管されたときに2cP以下である。いくつかの実施形態では、温度20℃、剪断速度100s-1で測定された飲料の粘度変化は、約25℃で3ヶ月間保管したときに1.5cP以下である。
【0099】
いくつかの実施形態では、温度20℃、剪断速度100s-1で測定された飲料の粘度増加は、約25℃で3ヶ月間保管されたときに10cP以下である。いくつかの実施形態では、温度20℃、剪断速度100s-1で測定された飲料の粘度増加は、約25℃で3ヶ月間保管されたときに8cP以下である。いくつかの実施形態では、温度20℃、剪断速度100s-1で測定された飲料の粘度増加は、約25℃で3ヶ月間保管されたときに5cP以下である。いくつかの実施形態では、温度20℃、剪断速度100s-1で測定された飲料の粘度増加は、約25℃で3ヶ月間保管したときに3cP以下である。いくつかの実施形態では、温度20℃、剪断速度100s-1で測定された飲料の粘度増加は、約25℃で3ヶ月間保管されたときに2cP以下である。いくつかの実施形態では、温度20℃、剪断速度100s-1で測定された飲料の粘度増加は、約25℃で3ヶ月間保管したときに1.5cP以下である。
【0100】
いくつかの実施形態では、飲料は、プラスチック、ガラス、又は可塑化板紙(例えば、テトラパックテトラブリック)製の蓋付き容器に収容される。いくつかの実施形態では、飲料は、ポリエチレンテレフタレート(PET)製の蓋付き容器に収容される。いくつかの実施形態では、飲料は200mlの蓋付きプラスチック容器に収容される。いくつかの実施形態では、飲料は200mlの蓋付きPET容器に収容される。
【0101】
いくつかの実施形態では、飲料は乳タンパク質約4.5~19%w/wを含む。いくつかの実施形態では、飲料は乳タンパク質約5~19%w/wを含む。いくつかの実施形態では、飲料は乳タンパク質約5~17%w/wを含む。いくつかの実施形態では、飲料は乳タンパク質約5~15%w/wを含む。いくつかの実施形態では、飲料は乳タンパク質約7~15%w/wを含む。いくつかの実施形態では、飲料は乳タンパク質約8~15%w/wを含む。いくつかの実施形態では、飲料は乳タンパク質約10~15%w/wを含む。
【0102】
いくつかの実施形態では、飲料は、ホエイタンパク質、植物性タンパク質、コラーゲンのいずれか1つ又は複数をさらに含む。
【0103】
いくつかの実施形態では、飲料はホエイタンパク質約0~2%w/wを含む。いくつかの実施形態では、飲料はホエイタンパク質約0.01~2%w/wを含む。いくつかの実施形態では、飲料はホエイタンパク質約0.05~2%w/wを含む。いくつかの実施形態では、飲料はホエイタンパク質約0.1~2%w/wを含む。いくつかの実施形態では、飲料はホエイタンパク質約0.5~2%w/wを含む。いくつかの実施形態では、飲料はホエイタンパク質約1~2%w/wを含む。
【0104】
いくつかの実施形態では、飲料は炭水化物約0~20%w/wを含む。いくつかの実施形態では、飲料は炭水化物約0~10%w/wを含む。いくつかの実施形態では、飲料は炭水化物約0~5%w/wを含む。いくつかの実施形態では、飲料は炭水化物約0~2%w/wを含む。いくつかの実施形態では、飲料は炭水化物約10~30%w/wを含む。
【0105】
いくつかの実施形態では、炭水化物は、スクロース及び/又はマルトデキストリンである。いくつかの実施形態では、炭水化物は、スクロース及びマルトデキストリンである。
【0106】
いくつかの実施形態では、飲料は脂肪約0~14%w/wを含む。いくつかの実施形態では、飲料は脂肪約0~13%w/wを含む。いくつかの実施形態では、飲料は脂肪約0~12%w/wを含む。いくつかの実施形態では、飲料は脂肪約0~10%w/wを含む。いくつかの実施形態では、飲料は脂肪約0~5%w/wを含む。いくつかの実施形態では、飲料は脂肪約0~2%w/wを含む。いくつかの実施形態では、飲料は脂肪約0~1.5%w/wを含む。代替的に、いくつかの実施形態では、飲料は脂肪約5~15%w/wを含む。いくつかの実施形態では、飲料は脂肪約5~12%w/wを含む。いくつかの実施形態では、飲料は脂肪約5~10%w/wを含む。いくつかの実施形態では、飲料は脂肪約5~8%w/wを含む。
【0107】
いくつかの実施形態では、脂肪は油である。いくつかの実施形態では、油は植物油又は乳脂肪である。いくつかの実施形態では、脂肪は無水乳脂肪(AMF)である。
【0108】
いくつかの実施形態では、飲料の全固形分は約4~60%w/wであるいくつかの実施形態では、飲料の全固形分は約5~50%w/wである。いくつかの実施形態では、飲料の全固形分は約5~40%w/wであるいくつかの実施形態では、飲料の全固形分は約5~30%w/wである。いくつかの実施形態では、飲料の全固形分は約10~30%w/wである
【0109】
いくつかの実施形態では、水性混合物は、1つ又は複数の追加のミネラル及び/又はビタミンを含む。
【0110】
いくつかの実施形態では、追加のミネラル及び/又はビタミンは、マグネシウム源、カルシウム源から選択される。
【0111】
いくつかの実施形態では、水性混合物は、リン酸二マグネシウム、炭酸カルシウム、塩化カリウム、リン酸カルシウム、水酸化マグネシウム、塩化マグネシウム、塩化ナトリウム、水酸化カルシウム、酸化マグネシウムの1つ又は複数を含む。
【0112】
いくつかの実施形態では、飲料によって提供されるエネルギーの7~100%はタンパク質によって提供される。いくつかの実施形態では、飲料によって提供されるエネルギーの10~30%はタンパク質によって提供される。いくつかの実施形態では、飲料によって提供されるエネルギーの60~100%はタンパク質によって提供される。
【0113】
いくつかの実施形態では、飲料は、ラクトース及び/又はラクトース加水分解物約0~5%w/wを含む。いくつかの実施形態では、飲料は、ラクトース及び/又はラクトース加水分解物約0~4%w/wを含む。いくつかの実施形態では、飲料は、ラクトース及び/又はラクトース加水分解物約0~3%w/wを含む。いくつかの実施形態では、飲料は、ラクトース及び/又はラクトース加水分解物約0~2%w/wを含む。いくつかの実施形態では、飲料は、ラクトース及び/又はラクトース加水分解物約0~1%w/wを含む。
【0114】
いくつかの実施形態では、ラクトースの加水分解物は、グルコース及び/又はガラクトースである。
【0115】
いくつかの実施形態では、飲料のpHは、約6.5~7.4であるか、又は約6.5~7.4に調整される。いくつかの実施形態では、飲料のpHは、約6.6~約7.2であるか、又は約6.6~約7.2に調整される。いくつかの実施形態では、飲料のpHは約6.6~7.0である。いくつかの実施形態では、飲料のpHは約6.7~6.9である。
【0116】
いくつかの実施形態では、pHは、酸度調整剤を添加することによって調整される。
【0117】
いくつかの実施形態では、酸度調整剤は、酸及び/又は塩基である。
【0118】
いくつかの実施形態では、酸度調整剤は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、乳酸、酢酸、リンゴ酸、フマル酸、酒石酸から選択されるいずれか1つ又は複数である。
【0119】
いくつかの実施形態では、殺菌温度での加熱は、UHT処理又はレトルト処理である。
【0120】
いくつかの実施形態では、殺菌温度は高温である。
【0121】
いくつかの実施形態では、殺菌温度は約90℃~約150℃であり、約0.25秒~約60分続く。
【0122】
いくつかの実施形態では、殺菌温度で加熱することは、少なくとも約90℃、115℃、120℃、125℃、130℃、135℃、136℃、137℃、138℃、139℃、140℃、141℃、142℃、143℃、144℃、145℃、146℃、147℃、148℃、149℃又は少なくとも150℃の温度で飲料を少なくとも約0.1秒、0.5秒、1秒、2秒、3秒、4秒、5秒、6秒、7秒、8秒、9秒、10秒、12秒、15秒、20秒、30秒、40秒、50秒、60秒又は少なくとも1分、2分、3分、4分、5分、6分、7分、8分、9分、10分又は少なくとも60 分熱処理することを含む。
【0123】
いくつかの実施形態では、殺菌温度で加熱することは、少なくとも120℃~150℃、121℃~約150℃、125℃~約150℃、130℃~約150℃、135℃~約150℃、138℃~約150℃、121℃~約145℃、125℃~約145℃、130℃~約145℃、135℃~約145℃、又は約138℃~約145℃の温度で飲料を少なくとも0.1秒~約10分、約0.1秒~約1 分、約0.1秒~約30秒、約0.5秒~約30秒、約1秒~約30秒、約3秒~約30秒 約0.1秒~約20秒、約0.5~約20秒、約1~約20秒、約3~約20秒、約0.1~約10秒、約1~約10秒、約3~約10秒、約0.1~約7秒、約1~約7秒、約3~約7秒、約0.1~約5秒、約1~約5秒又は約3秒~約5約熱処理することを含む。
【0124】
いくつかの実施形態では、殺菌温度で加熱することは、飲料を、少なくとも115℃の温度で少なくとも2秒、少なくとも120℃の温度で少なくとも2秒、少なくとも125℃の温度で少なくとも2秒、少なくとも130℃の温度で少なくとも1秒、少なくとも135℃の温度で少なくとも1秒、少なくとも138℃の温度で少なくとも1秒、少なくとも130℃の温度で少なくとも3秒、少なくとも135℃の温度で少なくとも3秒、少なくとも138℃の温度で少なくとも3秒、約130~約150℃の温度で少なくとも1秒、約130~約150℃の温度で少なくとも3秒、約135~約150℃の温度で少なくとも1秒、約135~約150℃の温度で少なくとも3秒、約138~約145℃の温度で少なくとも1秒、約138~約145℃の温度で少なくとも3秒、少なくとも130℃の温度で約1秒~約10秒、少なくとも135℃で約1秒~約10秒、少なくとも138℃の温度で約1秒~約10秒、約135~約150℃の温度で約1秒~約10秒、約138~約145℃の温度で約1秒~約10秒、約135~約150℃の温度で約3秒~約5秒、又は約138~約145℃の温度で約3秒~約5秒熱処理することを含む。
【0125】
いくつかの実施形態では、殺菌温度で加熱することは、少なくとも約5又は少なくとも約3のFo値を与える。いくつかの実施形態では、殺菌温度で加熱されたFo値は、90℃で40秒、121.1℃で3分、130℃で25秒、140℃で2.5秒、又は150℃で0.25秒に少なくとも相当する。
【0126】
いくつかの実施形態では、水性混合物は、混合を促進するために加熱される。
【0127】
いくつかの実施形態では、飲料は、均質化されたものである。
【0128】
いくつかの実施形態では、飲料は、約100~約1000バールの全均質化圧力で均質化される。いくつかの実施形態では、飲料は、約100~約600barの全均質化圧力で均質化される。いくつかの実施形態では、飲料は、約100~約500バールの全均質化圧力で均質化される。いくつかの実施形態では、飲料は、約100~約400バールの全均質化圧力で均質化される。
【0129】
いくつかの実施形態では、殺菌飲料は、無菌状態で冷却される。
【0130】
いくつかの実施形態では、殺菌飲料は無菌包装されている。
【0131】
いくつかの実施形態では、飲料は、プラスチック、ガラス、又は可塑化板紙容器に包装される。いくつかの実施形態では、飲料はポリエチレンテレフタレート(PET)容器に包装される。いくつかの実施形態では、飲料は200mlのプラスチック容器に包装される。いくつかの実施形態では、飲料は200mlのPET容器に包装される。
【0132】
前述の特徴、実施形態又は態様のいずれか1つは、本明細書に記載された他の特徴、実施形態又は態様の1つ又は複数と組み合わせてもよい。
【0133】
本明細書及び特許請求の範囲で使用される用語「含む」は、「少なくとも部分的に含む」を意味する。本明細書及び特許請求の範囲において用語「含む」を含む各記述を解釈するとき、用語又は用語で始まる特徴以外の特徴も存在することができる。「含む(comprise)」や「含む(comprises)」などの関連用語は、同様に解釈される。
【0134】
本明細書で開示されている数値範囲(例えば、1~10)の参照は、この範囲内のすべての有理数(例えば、1、1.1、2、3、3.9、4、5、6、6.5、7、8、9及び10)及びこの範囲内の任意の有理数範囲(例えば、2~8、1.5~5.5及び3.1~4.7)をも含むので、本明細書で明示的に開示されているすべての範囲のすべてのサブ範囲は、本明細書で明示的に開示されている。これらは特定の意図の一例にすぎず、列挙された最低値と最高値との間の可能なすべての数値の組み合わせは、同様の方法で本明細書に明示的に記載されているものとみなされるべきである。
【0135】
本明細書で使用されるように、用語「及び/又は」は、「及び」又は「又は」、あるいはその両方を意味する。
【0136】
本明細書で用いるように、名詞の後の「(s)」は、その名詞の複素数及び/又は単数形を表す。
【0137】
当業者にとっては、本発明の構造の多くの変化、及び本発明の広範囲に異なる実施形態及び適用は、特許請求の範囲に定義された本発明の範囲を逸脱することなく、本発明自身を暗示する。ここでの開示及び説明は、純粋に説明的なものであり、いかなる意味においても制限することを意図したものではない。
【0138】
本開示は、上記に含まれるものであり、以下に例示的な例のみを示す構成も想定される。本明細書に開示された特徴は、同一又は関連する発明概念を解決する互換性のある構成要素の新たな実施形態として組み合わされてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0139】
以下の図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態を例としてのみ説明する。
【
図1】
図1は、他の対照・比較飲料2、3と比較して、飲料1、4を1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、9ヶ月、12ヶ月保管したときに生成した沈殿物の量を棒グラフで示したものである。
【
図2】
図2は、飲料5、6、7を1ヶ月、3ヶ月保管したときに生成した沈殿物の量を棒グラフで示したものである。
【
図3】
図3は、飲料8を1ヶ月、3ヶ月保管したときと、飲料9と10、9(比較)と10(比較)を1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、12ヶ月保管したときに生成した沈殿物の量を棒グラフで示したものである。
【
図4】
図4は、飲料11を1、3、6、9、12ヶ月、飲料12を1、3、6、6ヶ月、飲料13を1、3、6、9ヶ月、飲料14を1、4、6ヶ月後(図中、3ヶ月と表記されている飲料14のサンプルは4ヶ月後に完成していることに注意)、飲料16を1、3、6、12ヶ月、飲料17を1、3、6ヶ月、飲料18を1、3、6ヶ月保管したときに生成した沈殿物の量を棒グラフで示したものである。
【
図5】
図5は、飲料19を1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月保管したときに生成した沈殿物の量を棒グラフで示したものである。
【発明を実施するための形態】
【0140】
カゼインに対するカルシウムの比率がカゼイン100gあたり約1.8~3.2gであるカゼイン約4~15%w/wと、脂肪約0~15%w/wと、炭水化物約0~30%w/wとを含む飲料及び/又は加熱殺菌飲料であって、飲料は、安定化量の安定化剤を実質的に含有しないか又は含有せず、安定化剤は、(i)ここで定義される多糖類増粘剤と、(ii)ここで定義されるカルシウムキレート剤化剤である。飲料は殺菌飲料であってもよい。
【0141】
本発明では、追加的に又は代替的に、カゼインに対するカルシウムの比率がカゼイン100gあたり約1.8~3.2gであるカゼイン4~15%w/wと、脂肪約0~15%w/wと、炭水化物約0~30%w/wと、を含む飲料が記載されている。カゼインは、カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)、非カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)、カルシウム枯渇乳タンパク質単離物(MPI)、非カルシウム枯渇乳タンパク質単離物(MPI)、カルシウム枯渇液体乳タンパク質濃縮物、非カルシウム枯渇液体乳タンパク質濃縮物、カルシウム枯渇液体ミセルカゼイン、非カルシウム枯渇液体ミセルカゼイン、ミルクのカルシウム枯渇限外濾過(UF)及び/又は精密濾過(MF)滞留物、非ミルクのカルシウム枯渇限外濾過(UF)及び/又は精密濾過(MF)滞留物、カルシウム枯渇ミセルカゼイン、非カルシウム枯渇ミセルカゼイン、カルシウム枯渇脱脂粉乳(SMP)、脱脂粉乳(SMP)、カルシウム枯渇全脂粉乳(WMP)、全脂粉乳(WMP)、カルシウム枯渇脱脂乳、脱脂乳、カルシウム枯渇全乳、全乳の乳製品成分のいずれか1つ又は複数から提供される。飲料は、安定化剤を実質的に含有しないか、又は含有せず、安定化剤は、
(i)次のA~Fのいずれかに定義される多糖類増粘剤と、
(ii)次のI~VIIに定義されるカルシウムキレート剤とであり、
A.
多糖類増粘剤は、ジェランガム、カルボキシメチルセルロース(CMC)、微結晶セルロース(MCC)、カラギーナンのいずれか1つ又は複数であり、
B.
多糖類増粘剤は、ジェランガム、カルボキシメチルセルロース(CMC)、微結晶セルロース(MCC)及びカラギーナンから構成され、
C.
多糖類増粘剤は、澱粉、ジェラン、カラギーナン、キサンタン、カルボキシメチルセルロース (CMC)、微結晶性セルロース (MCC)、グアーガム、ペクチン、アルギン酸塩、寒天、ローカストビーンガム、アラビアガム、トラガカント、カラヤガムから構成され、
D.
多糖類増粘剤は、E1400 (デキストリン、デキストリン(s)、白と黄色のローストスターチ)、E1401 (加工澱粉、酸加工澱粉)、E1402 (アルカリ加工澱粉)、E1403 (漂白澱粉)、E1404 (酸化澱粉)、E1405 (酵素処理澱粉)、E1410 (リン酸モノスターチ)、E1411 (ジスターチグリセリン)、E1412 (リン酸二デンプン、トリメタリン酸ナトリウムまたはオキシ塩化リンで架橋されたデンプン)、E1413 (リン酸リン酸化二デンプン)、E1414 (リン酸アセチル化二デンプン)、E1420 (無水酢酸でエステル化された酢酸デンプン)、E1421 (酢酸ビニルでエステル化された酢酸澱粉)、E1422 (アジピン酸アセチル化ジデンプン)、E1423 (アセチル化ジスターチグリセロール)、E1430 (ジスターチグリセリン)、E1440 (ヒドロキシプロピルスターチ)、E1441 (ヒドロキシプロピルジスターチグリセリン)、E1442 (ヒドロキシプロピルジスターチホスフェート)、E1443 (ヒドロキシプロピルジスターチグリセロール)、E1450 (オクテニルコハク酸デンプンナトリウム)、E1451 (アセチル酸化デンプン)、E1452 (オクテニルコハク酸デンプンアルミニウム)から構成され、
及び/又はE400 (アルギン酸)、E401 (アルギン酸ナトリウム)、E402 (アルギン酸カリウム)、E403 (アルギン酸アンモニウム)、E404 (アルギン酸カルシウム)、E405 (プロパン-1,2-ジオールアルギン酸塩)、E406 (寒天)、E407 (カラギーナン)、E407a (ユーチュマ海苔加工品)、E408 (パン酵母グリカン)、E409 (アラビノガラクタン)、E410 (ローカストビーンガム (キャロブガム))、E411 (オートガム)、E412 (グアーガム)、E413 (トラガントガム)、E414 (アカシアガム (gum arabic))、E415 (キサンタンガム)、E416 (カラヤガム)、E417 (タラガム)、E418 (ジェランガム)、E419 (ガムガッチ)、E425 (コンニャク、コンニャクガム、コンニャクグルコマンナン)、E426 (大豆ヘミセルロース)、E427 (カシアガム)、E440 (ペクチン、ペクチン、アミド化 ペクチン)、E441 (ゼラチン)、E460 (セルロース、微結晶性セルロース、粉末セルロース)、E461 (メチルセルロース)、E462 (エチルセルロース)、E463 (ヒドロキシプロピルセルロース)、E464 (ヒプロメロース(ヒドロキシプロピルメチルセルロース))、E465 (エチルメチルセルロース)、E466 (カルボキシメチルセルロース、ナトリウム カルボキシメチルセルロース)、E467 (エチルヒドロキシエチルセルロース)、E468 (架橋ナトリウム カルボキシメチルセルロース (クロスカルメロース))、E469 (酵素加水分解カルボキシメチルセルロース)であり、
E.
多糖類増粘剤は、E番号E 1400~E 1500の範囲及び/又はE 400~E 441、E 460~E 469の範囲の増粘剤から構成され、
F.
多糖類増粘剤は、食品に安全な多糖類増粘剤の群から構成され、
I.
カルシウムキレート剤はクエン酸カリウムであり、
II.
カルシウムキレート剤は、リン酸塩及びクエン酸塩の一価の鉱物塩から構成され、
III.
カルシウムキレート剤は、リン酸塩、クエン酸塩及び酒石酸塩の一価の鉱物塩から構成され、
IV.
カルシウムキレート剤は、E番号E339、E340、E365、E450~452、E391であり、
V.
カルシウムキレート剤は、E331 (クエン酸ナトリウム、(i) クエン酸一ナトリウム (ii) クエン酸二ナトリウム (iii) クエン酸ナトリウム (クエン酸三ナトリウム))、E332 (クエン酸カリウム (i) クエン酸一カリウム (ii) クエン酸カリウム (クエン酸三カリウム))、E335 (L-酒石酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム (i) 酒石酸一ナトリウム (ii)、酒石酸二ナトリウム)、E336 (L-酒石酸カリウム、酒石酸カリウム (i) 酒石酸一カリウム (歯石のクリーム) (ii) 酒石酸二カリウム)、E337 (酒石酸カリウムナトリウム)、E339 (リン酸ナトリウム (i) リン酸一ナトリウム (ii) リン酸二ナトリウム (iii) リン酸三ナトリウム)、E340 (リン酸カリウム (i) リン酸一カリウム (ii) リン酸二カリウム (iii) リン酸三カリウム)、E365 (フマル酸一ナトリウム)、E450 (二リン酸塩 (i) 二リン酸二ナトリウム (ii) 二リン酸三ナトリウム (iii) 二リン酸四ナトリウム (iv) 二リン酸二カリウム (v) 二リン酸四カリウム )、E451 (三リン酸塩 (i) 三リン酸ナトリウム (三リン酸五ナトリウム) (ii) 三リン酸五カリウム)、E452 (ポリリン酸塩 (i) ポリリン酸ナトリウム (ii) ポリリン酸カリウム (v) ポリリン酸アンモニウム、E452(i) ヘキサメタリン酸ナトリウム)から構成され、
VI.
カルシウムキレート剤は、グリセロリン酸塩、ウリジン一リン酸、シチジン一リン酸、オルトリン酸塩、イノシトール六リン酸、六メタリン酸塩、ウリジン一リン酸二ナトリウム、シチジン一リン酸二ナトリウム、オルトリン酸二ナトリウム、無機オルトリン酸塩、フィチン酸ナトリウム、リン酸カリウム、二リン酸塩、三リン酸塩、イノシトール六リン酸ドデカナトリウム、有機ポリリン酸塩、ポリリン酸塩、ヘキサメタリン酸六ナトリウム、可溶性リン酸塩、可溶性クエン酸塩、長鎖リン酸塩、トリポリリン酸塩、ピロリン酸塩、クエン酸塩、オルトリン酸塩、クエン酸三カリウム、クエン酸三ナトリウム、リボヌクレオチド、チミジン一リン酸、グアノシン一リン酸、アデノシン一リン酸、イノシン一リン酸、ウリジン二リン酸、シチジン二リン酸、チミジン二リン酸、グアノシン二リン酸、アデノシン二リン酸、イノシン二リン酸、ウリジン三リン酸、シチジン三リン酸、チミジン三リン酸、グアノシン三リン酸、アデノシン三リン酸、イノシン三リン酸であり、
VII.
カルシウムキレート剤は、食品に安全なカルシウムキレート剤からなる群から選択される。
【0142】
本発明では、追加的に又は代替的に、カゼインに対するカルシウムの比率がカゼイン100gあたり約1.8~3.2gであるカゼイン約4~15%w/wと、脂肪約0~15%w/wと、炭水化物約0~30%w/wと、を含む加熱殺菌飲料が記載されている。カゼインは、カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)、非カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)、カルシウム枯渇乳タンパク質単離物(MPI)、非カルシウム枯渇乳タンパク質単離物(MPI)、カルシウム枯渇液体乳タンパク質濃縮物、非カルシウム枯渇液体乳タンパク質濃縮物、カルシウム枯渇液体ミセルカゼイン、非カルシウム枯渇液体ミセルカゼイン、ミルクのカルシウム枯渇限外濾過(UF)及び/又は精密濾過(MF)滞留物、非ミルクのカルシウム枯渇限外濾過(UF)及び/又は精密濾過(MF)滞留物、カルシウム枯渇ミセルカゼイン、非カルシウム枯渇ミセルカゼイン、カルシウム枯渇脱脂粉乳(SMP)、脱脂粉乳(SMP)、カルシウム枯渇全脂粉乳(WMP)、全脂粉乳(WMP)、カルシウム枯渇脱脂乳、脱脂乳、カルシウム枯渇全乳、全乳の乳製品成分のいずれか1つ又は複数から提供され、飲料は、安定化量の安定化剤を実質的に含有しないか、又は含有せず、安定化剤は、(i)次のA~Fのいずれかに定義される多糖類増粘剤と、(ii)次のI~VIIに定義されるカルシウムキレート剤とであり、
A.
多糖類増粘剤は、ジェランガム、カルボキシメチルセルロース(CMC)、微結晶セルロース(MCC)、カラギーナンのいずれか1つ又は複数であり、
B.
多糖類増粘剤は、ジェラン、カルボキシメチルセルロース(CMC)、微結晶性セルロース(MCC)、及びカラギーナンから構成され、
C.
多糖類増粘剤は、澱粉、ジェラン、カラギーナン、キサンタン、カルボキシメチルセルロース(CMC)、微結晶性セルロース(MCC)、グアーガム、ペクチン、アルギン酸塩、寒天、ローカストビーンガム、アラビアガム、トラガカント、カラヤガムからなる群から選択され、
D.
多糖類増粘剤は、E1400 (デキストリン、デキストリン(s)、白と黄色のローストスターチ)、E1401 (加工澱粉、酸加工澱粉)、E1402 (アルカリ加工澱粉)、E1403 (漂白澱粉)、E1404 (酸化澱粉)、E1405 (酵素処理澱粉)、E1410 (リン酸モノスターチ)、E1411 (ジスターチグリセリン)、E1412 (リン酸二デンプン、トリメタリン酸ナトリウムまたはオキシ塩化リンで架橋されたデンプン)、E1413 (リン酸リン酸化二デンプン)、E1414 (リン酸アセチル化二デンプン)、E1420 (無水酢酸でエステル化された酢酸デンプン)、E1421 (酢酸ビニルでエステル化された酢酸澱粉)、E1422 (アジピン酸アセチル化ジデンプン)、E1423 (アセチル化ジスターチグリセロール)、E1430 (ジスターチグリセリン)、E1440 (ヒドロキシプロピルスターチ)、E1441 (ヒドロキシプロピルジスターチグリセリン)、E1442 (ヒドロキシプロピルジスターチホスフェート)、E1443 (ヒドロキシプロピルジスターチグリセロール)、E1450 (オクテニルコハク酸デンプンナトリウム)、E1451 (アセチル酸化デンプン)、E1452 (オクテニルコハク酸デンプンアルミニウム)からなる群から選択され、
及び/又はE400 (アルギン酸)、E401 (アルギン酸ナトリウム)、E402 (アルギン酸カリウム)、E403 (アルギン酸アンモニウム)、E404 (アルギン酸カルシウム)、E405 (プロパン-1,2-ジオールアルギン酸塩)、E406 (寒天)、E407 (カラギーナン)、E407a (ユーチュマ海苔加工品)、E408 (パン酵母グリカン)、E409 (アラビノガラクタン)、E410 (ローカストビーンガム (キャロブガム))、E411 (オートガム)、E412 (グアーガム)、E413 (トラガントガム)、E414 (アカシアガム (gum arabic))、E415 (キサンタンガム)、E416 (カラヤガム)、E417 (タラガム)、E418 (ジェランガム)、E419 (ガムガッチ)、E425 (コンニャク、コンニャクガム、コンニャクグルコマンナン)、E426 (大豆ヘミセルロース)、E427 (カシアガム)、E440 (ペクチン、ペクチン、アミド化 ペクチン)、E441 (ゼラチン)、E460 (セルロース、微結晶性セルロース、粉末セルロース)、E461 (メチルセルロース)、E462 (エチルセルロース)、E463 (ヒドロキシプロピルセルロース)、E464 (ヒプロメロース(ヒドロキシプロピルメチルセルロース))、E465 (エチルメチルセルロース)、E466 (カルボキシメチルセルロース、ナトリウム カルボキシメチルセルロース)、E467 (エチルヒドロキシエチルセルロース)、E468 (架橋ナトリウム カルボキシメチルセルロース (クロスカルメロース))、E469 (酵素加水分解カルボキシメチルセルロース)であり、
E.
多糖類増粘剤は、E番号E1400~E1500の範囲及び/又はE400~E441、E460~E469の範囲の増粘剤から構成され、
F.
多糖類増粘剤は、食品に安全な多糖類増粘剤からなる群から構成され、
I.
カルシウムキレート剤はクエン酸カリウムであり、
II.
カルシウムキレート剤は、リン酸塩及びクエン酸塩の一価の鉱物塩から構成され、
III.
カルシウムキレート剤は、リン酸塩、クエン酸塩及び酒石酸塩の一価の鉱物塩から構成され、
IV.
カルシウムキレート剤は、E番号E339、E340、E365、E450~452、E391であり、
V.
カルシウムキレート剤は、E331 (クエン酸ナトリウム、(i) クエン酸一ナトリウム (ii) クエン酸二ナトリウム (iii) クエン酸ナトリウム (クエン酸三ナトリウム))、E332 (クエン酸カリウム (i) クエン酸一カリウム (ii) クエン酸カリウム (クエン酸三カリウム))、E335 (L-酒石酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム (i) 酒石酸一ナトリウム (ii)、酒石酸二ナトリウム)、E336 (L-酒石酸カリウム、酒石酸カリウム (i) 酒石酸一カリウム (歯石のクリーム) (ii) 酒石酸二カリウム)、E337 (酒石酸カリウムナトリウム)、E339 (リン酸ナトリウム (i) リン酸一ナトリウム (ii) リン酸二ナトリウム (iii) リン酸三ナトリウム)、E340 (リン酸カリウム (i) リン酸一カリウム (ii) リン酸二カリウム (iii) リン酸三カリウム)、E365 (フマル酸一ナトリウム)、E450 (二リン酸塩 (i) 二リン酸二ナトリウム (ii) 二リン酸三ナトリウム (iii) 二リン酸四ナトリウム (iv) 二リン酸二カリウム (v) 二リン酸四カリウム )、E451 (三リン酸塩 (i) 三リン酸ナトリウム (三リン酸五ナトリウム) (ii) 三リン酸五カリウム)、E452 (ポリリン酸塩 (i) ポリリン酸ナトリウム (ii) ポリリン酸カリウム (v) ポリリン酸アンモニウム、E452(i) ヘキサメタリン酸ナトリウム)から構成され、
VI.
カルシウムキレート剤は、グリセロリン酸塩、ウリジン一リン酸、シチジン一リン酸、オルトリン酸塩、イノシトール六リン酸、六メタリン酸塩、ウリジン一リン酸二ナトリウム、シチジン一リン酸二ナトリウム、オルトリン酸二ナトリウム、無機オルトリン酸塩、フィチン酸ナトリウム、リン酸カリウム、二リン酸塩、三リン酸塩、イノシトール六リン酸ドデカナトリウム、有機ポリリン酸塩、ポリリン酸塩、ヘキサメタリン酸六ナトリウム、可溶性リン酸塩、可溶性クエン酸塩、長鎖リン酸塩、トリポリリン酸塩、ピロリン酸塩、クエン酸塩、オルトリン酸塩、クエン酸三カリウム、クエン酸三ナトリウム、リボヌクレオチド、チミジン一リン酸、グアノシン一リン酸、アデノシン一リン酸、イノシン一リン酸、ウリジン二リン酸、シチジン二リン酸、チミジン二リン酸、グアノシン二リン酸、アデノシン二リン酸、イノシン二リン酸、ウリジン三リン酸、シチジン三リン酸、チミジン三リン酸、グアノシン三リン酸、アデノシン三リン酸、イノシン三リン酸から構成され、
VII.
カルシウムキレート剤は、食品に安全なカルシウムキレート剤からなる群から構成される。
【0143】
本発明では、追加的に又は代替的に、飲料の製造方法及び/又は飲料の安定化方法が本明細書に記載されている。カゼインに対するカルシウムの比率がカゼイン100gあたり約1.8~3.2gであるカゼイン約4~15%w/wと、脂肪約0~15%w/wと、炭水化物約0~30%w/wと、ラクトース約0~5%w/wとを含む水性混合物を殺菌温度で加熱するステップを含み、水性混合物は、安定化量の安定化剤を実質的に含有しないか、又は含有せず、安定化剤は、(i)ここで定義される多糖類増粘剤と、(ii)ここで定義されるカルシウムキレート剤化剤とである。
【0144】
本明細書では、飲料の製造方法及び/又は飲料の安定化方法が記載されている。上記方法は、カゼインに対するカルシウムの比率がカゼイン100gあたり約1.8~3.2gであるカゼイン約4~15%w/wと、脂肪約0~15%w/wと、炭水化物約0~30%w/wとを含む水性混合物を殺菌温度で加熱するステップを含む。カゼインは、カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)、非カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)、カルシウム枯渇乳タンパク質単離物(MPI)、非カルシウム枯渇乳タンパク質単離物(MPI)、カルシウム枯渇液体乳タンパク質濃縮物、非カルシウム枯渇液体乳タンパク質濃縮物、カルシウム枯渇液体ミセルカゼイン、非カルシウム枯渇液体ミセルカゼイン、ミルクのカルシウム枯渇限外濾過(UF)及び/又は精密濾過(MF)滞留物、非ミルクのカルシウム枯渇限外濾過(UF)及び/又は精密濾過(MF)滞留物、カルシウム枯渇ミセルカゼイン、非カルシウム枯渇ミセルカゼイン、カルシウム枯渇脱脂粉乳(SMP)、脱脂粉乳(SMP)、カルシウム枯渇全脂粉乳(WMP)、全脂粉乳(WMP)、カルシウム枯渇脱脂乳、脱脂乳、カルシウム枯渇全乳、全乳の乳製品成分のいずれか1つ又は複数から提供され、飲料は、安定化量の安定化剤を実質的に含有しないか、又は含有せず、安定化剤は、(i)次のA~Fのいずれかに定義される多糖類増粘剤と、(ii)次のI~VIIに定義されるカルシウムキレート剤とであり、
A.
多糖類増粘剤は、ジェランガム、カルボキシメチルセルロース(CMC)、微結晶セルロース(MCC)、カラギーナンのいずれか1つ又は複数であり、
B.
多糖類増粘剤は、ジェランガム、カルボキシメチルセルロース(CMC)、微結晶セルロース(MCC)及びカラギーナンからなる群から構成され、
C.
多糖類増粘剤は、澱粉、ジェラン、カラギーナン、キサンタン、カルボキシメチルセルロース (CMC)、微結晶性セルロース (MCC)、グアーガム、ペクチン、アルギン酸塩、寒天、ローカストビーンガム、アラビアガム、トラガカント、カラヤガムからなる群から構成され、
D.
多糖類増粘剤は、E1400 (デキストリン、デキストリン(s)、白と黄色のローストスターチ)、E1401 (加工澱粉、酸加工澱粉)、E1402 (アルカリ加工澱粉)、E1403 (漂白澱粉)、E1404 (酸化澱粉)、E1405 (酵素処理澱粉)、E1410 (リン酸モノスターチ)、E1411 (ジスターチグリセリン)、E1412 (リン酸二デンプン、トリメタリン酸ナトリウムまたはオキシ塩化リンで架橋されたデンプン)、E1413 (リン酸リン酸化二デンプン)、E1414 (リン酸アセチル化二デンプン)、E1420 (無水酢酸でエステル化された酢酸デンプン)、E1421 (酢酸ビニルでエステル化された酢酸澱粉)、E1422 (アジピン酸アセチル化ジデンプン)、E1423 (アセチル化ジスターチグリセロール)、E1430 (ジスターチグリセリン)、E1440 (ヒドロキシプロピルスターチ)、E1441 (ヒドロキシプロピルジスターチグリセリン)、E1442 (ヒドロキシプロピルジスターチホスフェート)、E1443 (ヒドロキシプロピルジスターチグリセロール)、E1450 (オクテニルコハク酸デンプンナトリウム)、E1451 (アセチル酸化デンプン)、E1452 (オクテニルコハク酸デンプンアルミニウム)からなる群から選択され、
及び/又はE400 (アルギン酸)、E401 (アルギン酸ナトリウム)、E402 (アルギン酸カリウム)、E403 (アルギン酸アンモニウム)、E404 (アルギン酸カルシウム)、E405 (プロパン-1,2-ジオールアルギン酸塩)、E406 (寒天)、E407 (カラギーナン)、E407a (ユーチュマ海苔加工品)、E408 (パン酵母グリカン)、E409 (アラビノガラクタン)、E410 (ローカストビーンガム (キャロブガム))、E411 (オートガム)、E412 (グアーガム)、E413 (トラガントガム)、E414 (アカシアガム (gum arabic))、E415 (キサンタンガム)、E416 (カラヤガム)、E417 (タラガム)、E418 (ジェランガム)、E419 (ガムガッチ)、E425 (コンニャク、コンニャクガム、コンニャクグルコマンナン)、E426 (大豆ヘミセルロース)、E427 (カシアガム)、E440 (ペクチン、ペクチン、アミド化 ペクチン)、E441 (ゼラチン)、E460 (セルロース、微結晶性セルロース、粉末セルロース)、E461 (メチルセルロース)、E462 (エチルセルロース)、E463 (ヒドロキシプロピルセルロース)、E464 (ヒプロメロース(ヒドロキシプロピルメチルセルロース))、E465 (エチルメチルセルロース)、E466 (カルボキシメチルセルロース、ナトリウム カルボキシメチルセルロース)、E467 (エチルヒドロキシエチルセルロース)、E468 (架橋ナトリウム カルボキシメチルセルロース (クロスカルメロース))、E469 (酵素加水分解カルボキシメチルセルロース)であり、
E.
多糖類増粘剤は、E番号E1400~E1500の範囲及び/又はE400~E441、E460~E469の範囲の増粘剤から構成され、
F.
多糖類増粘剤は、食品に安全な多糖類増粘剤からなる群から構成され、
I.
カルシウムキレート剤は、クエン酸カリウムであり、
II.
カルシウムキレート剤は、リン酸塩及びクエン酸塩の一価の鉱物塩から構成され、
III.
カルシウムキレート剤は、リン酸塩、クエン酸塩及び酒石酸塩の一価の鉱物塩から構成され、
IV.
カルシウムキレート剤安定化剤は、E番号E 339、E 340、E 365、E 450~452、E 391であり、
V.
カルシウムキレート剤は、E331 (クエン酸ナトリウム、(i) クエン酸一ナトリウム (ii) クエン酸二ナトリウム (iii) クエン酸ナトリウム (クエン酸三ナトリウム))、E332 (クエン酸カリウム (i) クエン酸一カリウム (ii) クエン酸カリウム (クエン酸三カリウム))、E335 (L-酒石酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム (i) 酒石酸一ナトリウム (ii)、酒石酸二ナトリウム)、E336 (L-酒石酸カリウム、酒石酸カリウム (i) 酒石酸一カリウム (歯石のクリーム) (ii) 酒石酸二カリウム)、E337 (酒石酸カリウムナトリウム)、E339 (リン酸ナトリウム (i) リン酸一ナトリウム (ii) リン酸二ナトリウム (iii) リン酸三ナトリウム)、E340 (リン酸カリウム (i) リン酸一カリウム (ii) リン酸二カリウム (iii) リン酸三カリウム)、E365 (フマル酸一ナトリウム)、E450 (二リン酸塩 (i) 二リン酸二ナトリウム (ii) 二リン酸三ナトリウム (iii) 二リン酸四ナトリウム (iv) 二リン酸二カリウム (v) 二リン酸四カリウム )、E451 (三リン酸塩 (i) 三リン酸ナトリウム (三リン酸五ナトリウム) (ii) 三リン酸五カリウム)、E452 (ポリリン酸塩 (i) ポリリン酸ナトリウム (ii) ポリリン酸カリウム (v) ポリリン酸アンモニウム、E452(i) ヘキサメタリン酸ナトリウム)から構成され、
VI.
カルシウムキレート剤は、グリセロリン酸塩、ウリジン一リン酸、シチジン一リン酸、オルトリン酸塩、イノシトール六リン酸、六メタリン酸塩、ウリジン一リン酸二ナトリウム、シチジン一リン酸二ナトリウム、オルトリン酸二ナトリウム、無機オルトリン酸塩、フィチン酸ナトリウム、リン酸カリウム、二リン酸塩、三リン酸塩、イノシトール六リン酸ドデカナトリウム、有機ポリリン酸塩、ポリリン酸塩、ヘキサメタリン酸六ナトリウム、可溶性リン酸塩、可溶性クエン酸塩、長鎖リン酸塩、トリポリリン酸塩、ピロリン酸塩、クエン酸塩、オルトリン酸塩、クエン酸三カリウム、クエン酸三ナトリウム、リボヌクレオチド、チミジン一リン酸、グアノシン一リン酸、アデノシン一リン酸、イノシン一リン酸、ウリジン二リン酸、シチジン二リン酸、チミジン二リン酸、グアノシン二リン酸、アデノシン二リン酸、イノシン二リン酸、ウリジン三リン酸、シチジン三リン酸、チミジン三リン酸、グアノシン三リン酸、アデノシン三リン酸、イノシン三リン酸から構成され、
VII.
カルシウムキレート剤は、食品に安全なカルシウムキレート剤からなる群から構成される。
【0145】
具体的には、本明細書では、多糖類増粘剤安定化剤又はカルシウムキレート剤安定化剤を使用せずに、及び/又は各グループ又は特定の一般的な安定化剤の使用を回避して、安定化された飲料を提供する飲料、殺菌飲料、又は飲料の製造方法が記載されている。
【0146】
多糖類増粘剤は、飲料及び/又は飲料の製造方法に使用することができ、これらの多糖類増粘剤が明確に排除されていない場合もある。
【0147】
本発明では、追加的に又は代替的に、カゼインに対するカルシウムの比率が100gあたり約1.8~3.2gであるカゼイン約7.5~15%w/wと、脂肪約0~15%w/wと、炭水化物約0~30%w/wと、多糖類増粘剤約0~5%w/wとを含む飲料が記載されている。カゼインは、カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)、非カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)、カルシウム枯渇乳タンパク質単離物(MPI)、非カルシウム枯渇乳タンパク質単離物(MPI)、カルシウム枯渇液体乳タンパク質濃縮物、非カルシウム枯渇液体乳タンパク質濃縮物、カルシウム枯渇液体ミセルカゼイン、非カルシウム枯渇液体ミセルカゼイン、ミルクのカルシウム枯渇限外濾過(UF)及び/又は精密濾過(MF)滞留物、非ミルクのカルシウム枯渇限外濾過(UF)及び/又は精密濾過(MF)滞留物、カルシウム枯渇ミセルカゼイン、非カルシウム枯渇ミセルカゼイン、カルシウム枯渇脱脂粉乳(SMP)、脱脂粉乳(SMP)、カルシウム枯渇全脂粉乳(WMP)、全脂粉乳(WMP)、カルシウム枯渇脱脂乳、脱脂乳、カルシウム枯渇全乳、全乳の乳製品成分のいずれか1つ又は複数から提供され、本発明の飲料は、安定化量のカルシウムキレート剤を実質的に含有しないか、又は含有せず、カルシウムキレート剤は、ここでI~VIIに定義される。
【0148】
本発明では、追加的に又は代替的に、カゼインに対するカルシウムの比率がカゼイン100gあたり約1.8~3.2gであるカゼイン約7.5~15%w/wと、脂肪約0~15%w/wと、炭水化物約0~30%w/wと、多糖類増粘剤約0~5%w/wとを含む加熱殺菌飲料が記載されている。カゼインは、カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)、非カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)、カルシウム枯渇乳タンパク質単離物(MPI)、非カルシウム枯渇乳タンパク質単離物(MPI)、カルシウム枯渇液体乳タンパク質濃縮物、非カルシウム枯渇液体乳タンパク質濃縮物、カルシウム枯渇液体ミセルカゼイン、非カルシウム枯渇液体ミセルカゼイン、ミルクのカルシウム枯渇限外濾過(UF)及び/又は精密濾過(MF)滞留物、非ミルクのカルシウム枯渇限外濾過(UF)及び/又は精密濾過(MF)滞留物、カルシウム枯渇ミセルカゼイン、非カルシウム枯渇ミセルカゼイン、カルシウム枯渇脱脂粉乳(SMP)、脱脂粉乳(SMP)、カルシウム枯渇全脂粉乳(WMP)、全脂粉乳(WMP)、カルシウム枯渇脱脂乳、脱脂乳、カルシウム枯渇全乳、全乳の乳製品成分のいずれか1つ又は複数から提供される。飲料は、安定化量のカルシウムキレート剤を実質的に含有しないか、又は含有せず、カルシウムキレート剤は、ここでI~VIIに定義される。
【0149】
本発明では、追加的に又は代替的に、飲料の製造方法及び/又は飲料の安定化方法が記載されている。カゼインに対するカルシウムの比率がカゼイン100gあたり約1.8~3.2gであるカゼイン約7.5~15%w/wと、脂肪約0~15%w/wと、炭水化物約0~30%w/wと、多糖類増粘剤約0~5%w/wとを含む水性混合物を殺菌温度で加熱する。カゼインは、カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)、非カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)、カルシウム枯渇乳タンパク質単離物(MPI)、非カルシウム枯渇乳タンパク質単離物(MPI)、カルシウム枯渇液体乳タンパク質濃縮物、非カルシウム枯渇液体乳タンパク質濃縮物、カルシウム枯渇液体ミセルカゼイン、非カルシウム枯渇液体ミセルカゼイン、ミルクのカルシウム枯渇限外濾過(UF)及び/又は精密濾過(MF)滞留物、非ミルクのカルシウム枯渇限外濾過(UF)及び/又は精密濾過(MF)滞留物、カルシウム枯渇ミセルカゼイン、非カルシウム枯渇ミセルカゼイン、カルシウム枯渇脱脂粉乳(SMP)、脱脂粉乳(SMP)、カルシウム枯渇全脂粉乳(WMP)、全脂粉乳(WMP)、カルシウム枯渇脱脂乳、脱脂乳、カルシウム枯渇全乳、全乳の乳製品成分のいずれか1つ又は複数から提供される。本発明の飲料は、カルシウムキレート剤を実質的に含有しないか、又は含有せず、カルシウムキレート剤は、以下のI~VIIに定義される。
【0150】
I.
カルシウムキレート剤はクエン酸カリウムであり、
I.
カルシウムキレート剤は、リン酸塩及びクエン酸塩の一価の鉱物塩から構成され、
III.
カルシウムキレート剤は、リン酸塩、クエン酸塩及び酒石酸塩の一価の鉱物塩から構成され、
IV.
カルシウムキレート剤安定化剤は、E番号E 339、E 340、E 365、E 450~452、E 391であり、
V.
カルシウムキレート剤は、E331 (クエン酸ナトリウム、(i) クエン酸一ナトリウム (ii) クエン酸二ナトリウム (iii) クエン酸ナトリウム (クエン酸三ナトリウム))、E332 (クエン酸カリウム (i) クエン酸一カリウム (ii) クエン酸カリウム (クエン酸三カリウム))、E335 (L-酒石酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム (i) 酒石酸一ナトリウム (ii)、酒石酸二ナトリウム)、E336 (L-酒石酸カリウム、酒石酸カリウム (i) 酒石酸一カリウム (歯石のクリーム) (ii) 酒石酸二カリウム)、E337 (酒石酸カリウムナトリウム)、E339 (リン酸ナトリウム (i) リン酸一ナトリウム (ii) リン酸二ナトリウム (iii) リン酸三ナトリウム)、E340 (リン酸カリウム (i) リン酸一カリウム (ii) リン酸二カリウム (iii) リン酸三カリウム)、E365 (フマル酸一ナトリウム)、E450 (二リン酸塩 (i) 二リン酸二ナトリウム (ii) 二リン酸三ナトリウム (iii) 二リン酸四ナトリウム (iv) 二リン酸二カリウム (v) 二リン酸四カリウム )、E451 (三リン酸塩 (i) 三リン酸ナトリウム (三リン酸五ナトリウム) (ii) 三リン酸五カリウム)、E452 (ポリリン酸塩 (i) ポリリン酸ナトリウム (ii) ポリリン酸カリウム (v) ポリリン酸アンモニウム、E452(i) ヘキサメタリン酸ナトリウム)から構成され、
VI.
カルシウムキレート剤は、グリセロリン酸塩、ウリジン一リン酸、シチジン一リン酸、オルトリン酸塩、イノシトール六リン酸、六メタリン酸塩、ウリジン一リン酸二ナトリウム、シチジン一リン酸二ナトリウム、オルトリン酸二ナトリウム、無機オルトリン酸塩、フィチン酸ナトリウム、リン酸カリウム、二リン酸塩、三リン酸塩、イノシトール六リン酸ドデカナトリウム、有機ポリリン酸塩、ポリリン酸塩、ヘキサメタリン酸六ナトリウム、可溶性リン酸塩、可溶性クエン酸塩、長鎖リン酸塩、トリポリリン酸塩、ピロリン酸塩、クエン酸塩、オルトリン酸塩、クエン酸三カリウム、クエン酸三ナトリウム、リボヌクレオチド、チミジン一リン酸、グアノシン一リン酸、アデノシン一リン酸、イノシン一リン酸、ウリジン二リン酸、シチジン二リン酸、チミジン二リン酸、グアノシン二リン酸、アデノシン二リン酸、イノシン二リン酸、ウリジン三リン酸、シチジン三リン酸、チミジン三リン酸、グアノシン三リン酸、アデノシン三リン酸、イノシン三リン酸から構成され、
VII.
カルシウムキレート剤は、食品に安全なカルシウムキレート剤からなる群から構成される。
【0151】
脂肪約0~15%w/wと炭水化物約0~30%w/wを含有する乳タンパク質飲料において、カゼインに対するカルシウムの比率がカゼイン100gあたり約1.8~3.2gであるカゼイン源の使用は驚くべき安定性を提供する。実施例1に示すように、安定化剤を含まない乳製品ベースのタンパク質飲料は、通常、数ヶ月以上保管すると沈殿物を生成する。沈殿物はその製品を消費者にとって魅力的でないものにしてしまう。しかし、長い成分表がなかったり、人工安定化剤と思われる添加物が含まれていたりするタンパク質飲料への需要も高まっている。「人工的」な成分が少ない製品への需要がある一方で、消費者や生産者、小売業者も長寿命の製品を好む傾向にある。したがって、多糖類増粘剤安定化剤又はカルシウムキレート剤安定化剤、及び/又は各グループ又は特定の一般的な安定化剤を使用することなく、安定な乳タンパク質飲料を製造することができることは、顕著な利点である。
【0152】
カゼイン中のカゼインに対するカルシウムの比率は、カゼイン100g当たり約1.8~3.2g、カゼイン100g当たり約1.8~3.1g、カゼイン100g当たり約1.9~3.1g、カゼイン100g当たり約1.9~3.0g、カゼイン100g当たり約1.9~2.9g、カゼイン100g当たり約2.0~2.8g、カゼイン100g当たり約2.0~2.7g、カゼイン100g当たり約2.0~2.6gが好ましい。
【0153】
カゼインに対するカルシウムの比率は、乳製品における基準よりも低い。乳製品に天然に存在するカゼインに対するカルシウムの正常/標準比は製品によって異なるが、比較のために、市販のMPC470はカゼインに対するカルシウムの比率がカゼイン100gあたり約3.9gであり、市販のMPC480はカゼインに対するカルシウムの比率がカゼイン100gあたり約3.40~3.5gであり、市販のMPIはカゼインに対するカルシウムの比率がカゼイン100gあたり約3.24~3.3gであり、市販のミセルカゼインはカゼインに対するカルシウムの比率がカゼイン100gあたり約3.3gであり、市販のSMPはカゼインに対するカルシウムの比率がカゼイン100gあたり,約4.6gであり得る。
【0154】
カゼイン源
飲料、殺菌飲料中のカゼイン、又はこの方法で使用されるカゼインは、カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC),非カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)、カルシウム枯渇乳タンパク質単離物(MPI)、非カルシウム枯渇乳タンパク質単離物(MPI)、カルシウム枯渇液体乳タンパク質濃縮物、non カルシウム枯渇液体乳タンパク質濃縮物、カルシウム枯渇液体ミセルカゼイン、非カルシウム枯渇液体ミセルカゼイン、ミルクのカルシウム枯渇限外濾過(UF)及び/又は精密濾過(MF)滞留物、非ミルクのカルシウム枯渇限外濾過(UF)及び/又は精密濾過(MF)滞留物、カルシウム枯渇ミセルカゼイン、非カルシウム枯渇ミセルカゼイン、カルシウム枯渇脱脂粉乳(SMP)、脱脂粉乳(SMP)、カルシウム枯渇全脂粉乳(WMP)、全脂粉乳(WMP)、脱脂乳、カルシウム枯渇脱脂乳、全乳、カルシウム枯渇全乳から選択される1つ以上であることが好ましいが、カルシウムとカゼインとの組み合わせ比率は、上記の通りである。例えば、全脂乳を使用する場合、他のカゼイン源と組み合わせることにより、カゼイン100gあたりカルシウム1.8~3.2g程度など、カゼイン全体のカルシウムに対する比率を低下させることができる。疑念を避けるために、成分がカルシウム枯渇であるという特異性を持たない場合、それはカルシウム枯渇ではなく、通常のレベルのカルシウムを持っている。
【0155】
カゼインは、1つ又は複数の非カルシウム枯渇乳製品成分と1つ又は複数のカルシウム枯渇乳製品成分との組み合わせから提供されることが好ましい。
【0156】
カゼインは、以下のいずれかから提供されることが好ましい。
【0157】
i)カルシウム枯渇量が約5~45%w/wである乳タンパク質濃縮物、又は
ii)カルシウム枯渇量が約5~45%w/wであるミセルカゼイン(MC)又は
iii)カルシウム枯渇量が約10~95%w/wであるカルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)及び/又はカルシウム枯渇量が約10~95%w/wであるカルシウム枯渇ミセルカゼインと乳タンパク質濃縮物(MPC)及び/又はミセルカゼイン(MC)との組み合わせ、又は
iv)脱脂粉乳(SMP)及び/又は全脂粉乳(WMP)とカルシウム枯渇MPC及び/又はカルシウム枯渇ミセルカゼインとの組み合わせ。
【0158】
カゼインは、カルシウム枯渇量が約1~100%w/wより大きく、約10~100%w/w、約10~95%w/w、約5~45%w/w、約10~40%w/wである乳製品成分から少なくとも部分的に提供されることが好ましい。
【0159】
カルシウム枯渇乳製品成分は、例えば1つ又は複数の1価カチオンを充填したイオン交換体上で陽イオン交換することによって製造することができる。前記一価カチオンは、ナトリウム及びカリウムの1つ又は複数であってもよい。
【0160】
カゼインは、乳タンパク質濃縮物(MPC)から提供されることが好ましい。MPCは、飲料用に使用され、廃棄されるまで比較的容易に輸送、保管又は保管され、継続的に製造することができる。必要に応じて、MPCsは粉乳と比較して低ラクトースレベルを選択することも可能である。したがって、MPCは、本明細書に記載の飲料、殺菌飲料、及び方法に使用することが便利で好ましい。飲料中のカゼインは、カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)又はカルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)と非カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)との混合物であることが好ましい。
【0161】
カゼインは、カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)のみ、又はカルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)と非カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)との混合物から提供されることが好ましい。このような実施形態では、カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)は、約1~100%w/wより大きいカルシウム枯渇量、約10~100%w/wのカルシウム枯渇量、及び約10~95%w/wのカルシウム枯渇量を有することが好ましい。この混合物を用いた場合のカルシウムとカゼインとの合計配合比率は、上記の通りである。カゼインは、カルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)のみから提供されることが好ましい。この場合、MPCのカルシウム枯渇量は約5~45%w/w、又は約10~40%w/wであることが好ましい。カゼイン源としてカルシウム枯渇乳タンパク質濃縮物(MPC)のみを使用する場合、カゼイン源を混合する必要がなく、より容易に製造することができる。
【0162】
乳タンパク質濃縮物(MPC)という用語は、好ましくは約40%~90%w/w、好ましくは約70%~90%w/w、好ましくは約80%w/w~90%w/w、又は約85%w/w~90%w/wの非脂肪固形物がタンパク質であり、ホエイタンパク質に対するカゼインの重量比が約85:15~約50:50、又は約85:15~約70:30、又は約85:15~約80:20である乳タンパク質製品を指す。
【0163】
乳タンパク質単離物という用語は、90%を超える固体非脂肪ベースの乳タンパク質を有し、ホエイタンパク質に対するカゼインの重量比が約85:15~約50:50の間、又は約85:15~約70:30の間、又は約85:15~約80:20である乳タンパク質生成物を指す。
【0164】
ミセルカゼインという用語は、ホエイに対するカゼインの比が85:15を超え、又はホエイタンパク質に対するカゼインの重量比が約85:15~約100:0の間であり、好ましくは非脂肪固形物の約40%~95%w/w、約70%~95%w/w、好ましくは約80~95%w/w、又は約85~95%w/wの非脂肪固形物がタンパク質である乳タンパク質製品を指す。
【0165】
MPCは、カゼインに富むロジスティクス又はホエイタンパク質に富むロジスティクス、又はカゼイン及びホエイタンパク質に富むロジスティクスを調製するために限外濾過及び/又は精密濾過を含む方法によって製造することができる。別の方法は、ホエイタンパク質濃縮物と脱脂乳との混合を含み、その後限外濾過を行うか、又は行わない。
【0166】
MPC中のホエイタンパク質及びカゼインの比率は、季節的な変化等により変化させることができ、また、ホエイ及びカゼインを単離した後に再結合する場合には、所望の用途に応じて比率を設定することができる。
【0167】
カルシウム枯渇MPCはその中のカルシウム含有量が対応する非カルシウム枯渇MPCより低いMPCである。カルシウム枯渇MPCの調製例は、WO01/41578、WO2017/087878、及び/又は米国2015/0250195に記載されている。
【0168】
カルシウムイオンを除去することにより、例えば、(1)単一又は複数の一価陽イオンを充填したイオン交換体上で陽イオン交換を行い、(2)pH4.6~7に酸性化した後、透析及び/又は限外濾過及び/又は浸透濾過を行うことからなる群から選択される少なくとも1つの方法により、標準的なMPCからカルシウムを除去することにより、カルシウム枯渇MPCを製造することができる。
【0169】
カルシウム枯渇MPCはまた、脱脂乳のような液体形態の低脂肪乳溶液を提供し、(1)1つ又は複数の1価カチオン種を有するイオン交換体(例えば、樹脂)上でカチオン交換すること、又は(2)pH4.6~7に酸性化すること、及び場合によってはその後透析することからなる群から選択される少なくとも1つの方法によってカルシウムイオンを除去することによって調製することができる。限外濾過(場合によっては浸出)によって得られた溶液を濃縮して、乾燥重量の少なくとも40%のタンパク質を有するMPCを形成する。
【0170】
カゼイン源の中にはホエイタンパク質を含むものもある。ホエイが存在する場合、ホエイタンパク質を加熱処理して、ホエイタンパク質の少なくとも一部を変性させてもよい。MPCを使用する場合、MPC中のホエイタンパク質の少なくとも一部を変性させるために、MPCを加熱処理してもよい。
【0171】
任意に、MPCは、約50~100%の変性ホエイタンパク質、又は約80~90%の変性ホエイタンパク質、又は約70~100%の変性ホエイタンパク質、又は約80~90%の変性ホエイタンパク質を有する。
【0172】
MPCにおいて、任意のホエイタンパク質変性は、ホエイタンパク質変性動態に基づく温度範囲(例えば、約75℃~120℃)及び時間の組み合わせで加熱することによって達成され得る(J.Agric. 食品化学. 1996、44、2、422-428)。温度に基づいて、目的とするホエイタンパク質変性を達成するための加熱時間を選択してもよいし、加熱時間に基づいて所望の温度を選択してもよい。熱処理は、MPCの製造ステップ中の2つの異なる段階で行うことができ、例えば、以下のようにすることができる。
【0173】
1.
限外濾過又は精密濾過の前にミルクを加熱処理し、必要に応じてカルシウムを除去する。
【0174】
2.
限外濾過又は精密濾過後の残留物を熱処理し、必要に応じてカルシウムを除去する。
【0175】
熱処理システムには、直接と間接の2種類がある。直接加熱システムの例としては、(i)蒸気噴射方式(製品に蒸気を噴射する方式)、(ii)蒸気注入方式(製品を蒸気で満たされた容器に導入する方式)が挙げられる。
【0176】
間接加熱システムの例としては、(i)プレート式熱交換器、(ii)チューブ式熱交換器、(iii)スクラッチ式熱交換器があげられる。
【0177】
加熱は、連続式、バッチ式及び/又は半バッチ式で行うことができる。バッチ/半バッチの例としては、(i)オートクレーブ滅菌器におけるバッチ処理、(iii)静油圧縦型滅菌器、(iii)水平ロータリバルブシール滅菌器などがある。
【0178】
MPCは、水分含量が5%未満になるまで乾燥することが好ましい。又は、乾燥成分を過度に劣化させることなく数ヶ月保管するのに有利な水活性レベルである。
【0179】
ミセルカゼイン(特に、ミセルカゼイン単離物、ミセルカゼイン濃縮物、又は天然のリン酸カゼイン塩とも呼ばれる)は、約0.1μmの孔径を有する精密濾過によって乳から製造され、ホエイタンパク質、可溶性塩及びラクトースを除去することができる。精密濾過と限外濾過の組み合わせを用いて、脱脂乳から作ることもできる。ステップの順序は、プロセスの必要性及び最終的な成分の目的組成に応じて変更することができる。
【0180】
全脂乳粉(WMP)はフルクリームミルクとも呼ばれ、全脂乳から作られ、標準化された粉乳中の脂肪含量は約25~28%w/wである。WMPは、ミルクを濃縮(通常は蒸発)して全固形分約45~50%w/wにし、その後噴霧乾燥することにより製造される。
【0181】
全脂乳からクリームを除去して脱脂乳を得ることにより、脱脂粉乳(SMP)を製造する。その後、脱脂乳を濃縮し、最終成分まで噴霧乾燥する。
【0182】
使用するカゼイン源に応じて、飲料は、ラクトース及び/又はラクトース加水分解物約0~5%w/w、又はラクトース及び/又はラクトース加水分解物約0~4%w/w、又はラクトース及び/又はラクトース加水分解物約0~3%w/w、又はラクトース及び/又はラクトース加水分解物約0~2%w/w、又はラクトース及び/又はラクトース加水分解物約0~1%w/wを含むことができる。一部の用途では、ラクトース及び/又はラクトース加水分解物が存在しないか、又は低レベルであることが好ましい場合がある。ラクトースの加水分解物は、グルコース及び/又はガラクトースであることが好ましい。
【0183】
安定性
本飲料は、少なくとも3ヶ月、少なくとも4ヶ月、又は少なくとも5ヶ月、又は少なくとも6ヶ月、又は少なくとも1年の賞味期限を有することが好ましい。
【0184】
本飲料は、約25℃で3ヶ月間保管したときに約2g/200ml未満の沈殿物を生成するか、約25℃で3ヶ月間保管したときに約1.5g/200ml未満の沈殿物を生成するか、又は約25℃で3ヶ月間保管したときに約1g/200ml未満の沈殿物を生成することが好ましい。
【0185】
この飲料は、約25℃で6ヶ月間保管したときに約2g/200ml未満の沈殿物を生成するか、約25℃で6ヶ月間保管したときに約1.5g/200ml未満の沈殿物を生成するか、又は約25℃で6ヶ月間保管したときに約1g/200ml未満の沈殿物を生成するか、又は約0.5g/200ml未満の沈殿物を生成することが好ましい。
【0186】
本飲料は、約25℃で3ヶ月保管した場合に20℃の温度、100s-1の剪断速度で測定した粘度変化又は粘度増加量が10cP以下、又は約25℃で3ヶ月保管した場合に20℃の温度、100s-1の剪断速度で測定した粘度変化又は粘度増加量が8cP以下、又は約25℃で3ヶ月保管した場合に20℃の温度、100s-1の剪断速度で測定した粘度変化又は粘度増加量が5cP以下、又は約25℃で3ヶ月保管した場合に100s-1の剪断速度で測定した粘度変化又は粘度増加量が3cP以下、約25℃で3ヶ月保管した場合に20℃の温度、剪断速度100s-1で測定した粘度変化又は粘度増加量が2cP以下、又は約25℃で3ヶ月保管した場合に20℃の温度、剪断速度100s-1で測定した粘度変化又は粘度増加量が2cP以下が1.5cP以下である。
【0187】
代替的に、約25℃で1ヶ月から3ヶ月又は6ヶ月まで保管した場合、温度20℃、剪断速度100s-1で測定した粘度変化又は粘度増加量は、10cP以下であるか、又は、温度20℃、剪断速度100s-1で測定された粘度変化又は粘度増加量は、8cP以下、5cP以下、3cP以下、2cP以下、1.5cP以下である。
【0188】
安定性試験を行う場合、飲料は、蓋付きプラスチック、ガラス又は可塑化板紙(例えば、テトラパックテトラブリック)容器、好ましくは蓋付きポリエチレンテレフタレート(PET)容器に収容されることが好ましい。安定性試験を行う場合、飲料は、200mlのプラスチック容器に収容されることが好ましい。安定性試験を行う場合、飲料は、200mlのPET蓋付き容器に収容されることが好ましい。
【0189】
沈殿テストは以下の手順を使用する。約25℃で保管された飲料容器;容器を逆さにして30分後、容器に加えられた沈殿物の重量を記録すること、空の容器の重量は、容器の重量に沈殿物を加えたものから減算される。
【0190】
飲料へ安定化剤未使用
本発明の飲料、殺菌飲料及び飲料の製造方法では、(i)多糖類増粘剤(本明細書に定義されているような)、又は(ii)カルシウムキレート剤(本明細書に定義されているような)の安定化剤を実質的に使用しないか、又は使用しない
多糖類増粘剤又はカルシウムキレート剤のいずれか一方が飲料中に存在しない場合、一方の安定化剤の不足を補うために他方が必要となることが予想される。そのため、驚くべきことに、飲料は2種類の安定化剤なしで(明細書に定義されているように)安定している。
【0191】
いくつかの実施形態では、飲料から除外される多糖類増粘安定化剤及びカルシウムキレート剤安定化剤は、以下のように定義される。この場合、いくつかの形態の安定化剤はまだ飲料に使用することができるが、より少ない安定化剤で飲料を調製することができることは依然として有利であり、飲料の成分リストがより短いことが多くの消費者の第一選択であるである。
【0192】
飲料から除外される多糖類増粘剤としては、ジェランガム、カルボキシメチルセルロース(CMC)、微結晶セルロース(MCC)、カラギーナンの1つ又は複数が好ましい。
【0193】
代替的に、飲料から除外される多糖類増粘剤は、ジェランガム、カルボキシメチルセルロース(CMC)、微結晶セルロース(MCC)及びカラギーナンからなる群から構成される。
【0194】
代替的に、飲料から除外される多糖類増粘剤は、澱粉、ジェラン、カラギーナン、キサンタン、カルボキシメチルセルロース(CMC)、微結晶性セルロース(MCC)、グアーガム、ペクチン、an アルギン酸塩、寒天、ローカストビーンガム、アラビアガム、トラガカント、カラヤガムからなる群から選択される。
【0195】
代替的に、飲料から除外される多糖類増粘剤は、E1400 (デキストリン、デキストリン(s)、白と黄色のローストスターチ)、E1401 (加工澱粉、酸加工澱粉)、E1402 (アルカリ加工澱粉)、E1403 (漂白澱粉)、E1404 (酸化澱粉)、E1405 (酵素処理澱粉)、E1410 (リン酸モノスターチ)、E1411 (ジスターチグリセリン)、E1412 (リン酸二デンプン、トリメタリン酸ナトリウムまたはオキシ塩化リンで架橋されたデンプン)、E1413 (リン酸リン酸化二デンプン)、E1414 (リン酸アセチル化二デンプン)、E1420 (無水酢酸でエステル化された酢酸デンプン)、E1421 (酢酸ビニルでエステル化された酢酸澱粉)、E1422 (アジピン酸アセチル化ジデンプン)、E1423 (アセチル化ジスターチグリセロール)、E1430 (ジスターチグリセリン)、E1440 (ヒドロキシプロピルスターチ)、E1441 (ヒドロキシプロピルジスターチグリセリン)、E1442 (ヒドロキシプロピルジスターチホスフェート)、E1443 (ヒドロキシプロピルジスターチグリセロール)、E1450 (オクテニルコハク酸デンプンナトリウム)、E1451 (アセチル酸化デンプン)、E1452 (オクテニルコハク酸デンプンアルミニウム)及び/又は is E400 (アルギン酸)、E401 (アルギン酸ナトリウム)、E402 (アルギン酸カリウム)、E403 (アルギン酸アンモニウム)、E404 (アルギン酸カルシウム)、E405 (プロパン-1,2-ジオールアルギン酸塩)、E406 (寒天)、E407 (カラギーナン)、E407a (ユーチュマ海苔加工品)、E408 (パン酵母グリカン)、E409 (アラビノガラクタン)、E410 (ローカストビーンガム (キャロブガム))、E411 (オートガム)、E412 (グアーガム)、E413 (トラガントガム)、E414 (アカシアガム (gum arabic))、E415 (キサンタンガム)、E416 (カラヤガム)、E417 (タラガム)、E418 (ジェランガム)、E419 (ガムガッチ)、E425 (コンニャク、コンニャクガム、コンニャクグルコマンナン)、E426 (大豆ヘミセルロース)、E427 (カシアガム)、E440 (ペクチン、ペクチン、アミド化 ペクチン)、E441 (ゼラチン)、E460 (セルロース、微結晶性セルロース、粉末セルロース)、E461 (メチルセルロース)、E462 (エチルセルロース)、E463 (ヒドロキシプロピルセルロース)、E464 (ヒプロメロース(ヒドロキシプロピルメチルセルロース))、E465 (エチルメチルセルロース)、E466 (カルボキシメチルセルロース、ナトリウム カルボキシメチルセルロース)、E467 (エチルヒドロキシエチルセルロース)、E468 (架橋ナトリウム カルボキシメチルセルロース (クロスカルメロース))、E469 (酵素加水分解カルボキシメチルセルロース)からなる群から選択される。
【0196】
代替的に、飲料から除外される多糖類増粘剤は、E番号E1400~E1500の範囲及び/又はE400~E441、E460~E469の範囲の増粘剤から構成される。
【0197】
代替的に、飲料から除外される多糖類増粘剤は、食品に安全な多糖類増粘剤からなる群から構成される。
【0198】
飲料から除外されるカルシウムキレート剤はクエン酸カリウムであることが好ましい。
【0199】
代替的に、飲料から除外されるカルシウムキレート剤は、リン酸塩及びクエン酸塩の一価ミネラル塩からなる群から構成される。
【0200】
代替的に、飲料から除外されるカルシウムキレート剤は、E番号E339、E340、E365、E450~452、E391から構成される。
【0201】
代替的に、飲料から除外されるカルシウムキレート剤は、E331 (クエン酸ナトリウム、(i) クエン酸一ナトリウム (ii) クエン酸二ナトリウム (iii) クエン酸ナトリウム (クエン酸三ナトリウム))、E332 (クエン酸カリウム (i) クエン酸一カリウム (ii) クエン酸カリウム (クエン酸三カリウム))、E335 (L-酒石酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム (i) 酒石酸一ナトリウム (ii)、酒石酸二ナトリウム)、E336 (L-酒石酸カリウム、酒石酸カリウム (i) 酒石酸一カリウム (歯石のクリーム) (ii) 酒石酸二カリウム)、E337 (酒石酸カリウムナトリウム)、E339 (リン酸ナトリウム (i) リン酸一ナトリウム (ii) リン酸二ナトリウム (iii) リン酸三ナトリウム)、E340 (リン酸カリウム (i) リン酸一カリウム (ii) リン酸二カリウム (iii) リン酸三カリウム)、E365 (フマル酸一ナトリウム)、E450 (二リン酸塩 (i) 二リン酸二ナトリウム (ii) 二リン酸三ナトリウム (iii) 二リン酸四ナトリウム (iv) 二リン酸二カリウム (v) 二リン酸四カリウム )、E451 (三リン酸塩 (i) 三リン酸ナトリウム (三リン酸五ナトリウム) (ii) 三リン酸五カリウム)、E452 (ポリリン酸塩 (i) ポリリン酸ナトリウム (ii) ポリリン酸カリウム (v) ポリリン酸アンモニウム、E452(i) ヘキサメタリン酸ナトリウム)からなる群から選択される。
【0202】
代替的に、飲料から除外するカルシウムキレート剤は、グリセロリン酸塩、ウリジン一リン酸、シチジン一リン酸、オルトリン酸塩、イノシトール六リン酸、六メタリン酸塩、ウリジン一リン酸二ナトリウム、シチジン一リン酸二ナトリウム、オルトリン酸二ナトリウム、無機オルトリン酸塩、フィチン酸ナトリウム、リン酸カリウム、二リン酸塩、三リン酸塩、イノシトール六リン酸ドデカナトリウム、有機ポリリン酸塩、ポリリン酸塩、ヘキサメタリン酸六ナトリウム、可溶性リン酸塩、可溶性クエン酸塩、長鎖リン酸塩、トリポリリン酸塩、ピロリン酸塩、クエン酸塩、オルトリン酸塩、クエン酸三カリウム、クエン酸三ナトリウム、リボヌクレオチド、チミジン一リン酸、グアノシン一リン酸、アデノシン一リン酸、イノシン一リン酸、ウリジン二リン酸、シチジン二リン酸、チミジン二リン酸、グアノシン二リン酸、アデノシン二リン酸、イノシン二リン酸、ウリジン三リン酸、シチジン三リン酸、チミジン三リン酸、グアノシン三リン酸、アデノシン三リン酸、イノシン三リン酸からなる群から選択される。
【0203】
代替的に、飲料から除外されるカルシウムキレート剤は、食品に安全なカルシウムキレート剤からなる群から選択される。
【0204】
カルシウムキレート剤が塩である場合、一価の鉱物塩(即ち、ナトリウム、カリウム、アンモニウム等の一価のカチオン)であることが好ましい。カルシウムキレート剤が塩である場合、カルシウムキレート剤が有効なカルシウムキレート剤ではないため、カルシウム又はマグネシウム塩でないことが好ましい。
【0205】
疑問を回避するために、多糖類増粘剤の任意の代替定義をカルシウムキレート剤の任意の代替定義と組み合わせてもよい。
【0206】
特に排除されることなく、飲料に約0~5%w/wの多糖類増粘剤を含有させることが有益な場合もある。例えば、飲料は、多糖類増粘剤約0~2%w/w、又は多糖類増粘剤約0~1%w/w、又は多糖類増粘剤約0.01~1%w/w、又は多糖類増粘剤約0.05~0.5%w/wを含むことができる。代替的に、飲料は、少なくとも約0.01~約1、又は0.5~0.3%w/wの多糖類増粘剤を含むことができる。
【0207】
この場合、多糖類増粘剤は、以下から選択され得る。
【0208】
A.
多糖類増粘剤は、食品に安全な1つ又は複数の多糖類増粘剤から選択される1つ又は複数であってもよい。
【0209】
B.
多糖類増粘剤は、E番号E-1400~E-1500の範囲及び/又はE-400~E-441、E-460~E-469の範囲から選択されるいずれか1つ又は複数であってもよい。
【0210】
C.
多糖類増粘剤は、E1400 (デキストリン、デキストリン(s)、白と黄色のローストスターチ)、E1401 (加工澱粉、酸加工澱粉)、E1402 (アルカリ加工澱粉)、E1403 (漂白澱粉)、E1404 (酸化澱粉)、E1405 (酵素処理澱粉)、E1410 (リン酸モノスターチ)、E1411 (ジスターチグリセリン)、E1412 (リン酸二デンプン、トリメタリン酸ナトリウムまたはオキシ塩化リンで架橋されたデンプン)、E1413 (リン酸リン酸化二デンプン)、E1414 (リン酸アセチル化二デンプン)、E1420 (無水酢酸でエステル化された酢酸デンプン)、E1421 (酢酸ビニルでエステル化された酢酸澱粉)、E1422 (アジピン酸アセチル化ジデンプン)、E1423 (アセチル化ジスターチグリセロール)、E1430 (ジスターチグリセリン)、E1440 (ヒドロキシプロピルスターチ)、E1441 (ヒドロキシプロピルジスターチグリセリン)、E1442 (ヒドロキシプロピルジスターチホスフェート)、E1443 (ヒドロキシプロピルジスターチグリセロール)、E1450 (オクテニルコハク酸デンプンナトリウム)、E1451 (アセチル酸化デンプン)、E1452 (オクテニルコハク酸デンプンアルミニウム)、
及び/又はE400 (アルギン酸)、E401 (アルギン酸ナトリウム)、E402 (アルギン酸カリウム)、E403 (アルギン酸アンモニウム)、E404 (アルギン酸カルシウム)、E405 (プロパン-1,2-ジオールアルギン酸塩)、E406 (寒天)、E407 (カラギーナン)、E407a (ユーチュマ海苔加工品)、E408 (パン酵母グリカン)、E409 (アラビノガラクタン)、E410 (ローカストビーンガム (キャロブガム))、E411 (オートガム)、E412 (グアーガム)、E413 (トラガントガム)、E414 (アカシアガム (gum arabic))、E415 (キサンタンガム)、E416 (カラヤガム)、E417 (タラガム)、E418 (ジェランガム)、E419 (ガムガッチ)、E425 (コンニャク、コンニャクガム、コンニャクグルコマンナン)、E426 (大豆ヘミセルロース)、E427 (カシアガム)、E440 (ペクチン、ペクチン、アミド化 ペクチン)、E441 (ゼラチン)、E460 (セルロース、微結晶性セルロース、粉末セルロース)、E461 (メチルセルロース)、E462 (エチルセルロース)、E463 (ヒドロキシプロピルセルロース)、E464 (ヒプロメロース(ヒドロキシプロピルメチルセルロース))、E465 (エチルメチルセルロース)、E466 (カルボキシメチルセルロース、ナトリウム カルボキシメチルセルロース)、E467 (エチルヒドロキシエチルセルロース)、E468 (架橋ナトリウム カルボキシメチルセルロース (クロスカルメロース))、E469 (酵素加水分解カルボキシメチルセルロース)から選択されるいずれか1つ又は複数であってもよい。
【0211】
D.
多糖類増粘剤は、澱粉、ジェラン、カラギーナン、キサンタン、カルボキシメチルセルロース (CMC)、微結晶性セルロース (MCC)、グアーガム、ペクチン、アルギン酸塩、寒天、ローカストビーンガム、アラビアガム、トラガカント、カラヤガムから選択されるいずれか1つ又は複数であってもよい。
【0212】
E.
前記多糖類増粘剤は、ジェラン、カルボキシメチルセルロース (CMC)、微結晶性セルロース (MCC)、及びカラギーナンから選択されるいずれか1つ又は複数であってもよい。
【0213】
タンパク質
カゼイン約4~15%w/w、又はカゼイン約5~15%w/w、又はカゼイン約6~15%w/w、又はカゼイン約6~13%w/w、又はカゼイン約6~12%w/wを含むことが好ましい。
【0214】
特に除外されない限り、カゼイン含有量の高い飲料に多糖類増粘剤を添加することが有益である場合もある。例えば、多糖類増粘剤を含有する場合、カゼイン約8~15%w/w、カゼイン約8~13%w/w、又はカゼイン約8~12%w/wを含むことができる。
【0215】
飲料、殺菌飲料又は飲料の製造方法は、好ましくは、約4.5~19%w/wの乳タンパク質、又は約5~19%w/wの乳タンパク質、又は約5~17%w/wの乳タンパク質、又は約5~15%w/wの乳タンパク質、又は約7~15%w/wの乳タンパク質、又は約8~15%w/wの乳タンパク質、又は約10~15%w/wの乳タンパク質を含む。カゼイン源に応じて、乳タンパク質はカゼインのみを含む場合もあれば(様々な形態で)ホエイを含む場合もある。ホエイは高価値で高品質のタンパク質であると考えられており、飲料の用途によってはホエイを含むカゼイン源が好ましいかもしれない。本発明の飲料/殺菌飲料は、好ましくは、約0~2%w/wのホエイタンパク質を含有するか、カゼイン由来のタンパク質を含有するか、又は他の成分として添加される。本発明の飲料/殺菌飲料は、好ましくは、約0.01~2%w/wのホエイタンパク質、約0.05~2%w/wのホエイタンパク質、約0.1~2%w/wのホエイタンパク質、約0.5~2%w/wのホエイタンパク質、又は約1~2%w/wのホエイタンパク質を含有する。
【0216】
本発明の飲料/殺菌飲料は、植物性タンパク質及び/又はコラーゲンのような付加的なタンパク質源をさらに含んでいてもよく、及び/又はこれらは、飲料の調製中に添加されていてもよい。
【0217】
炭水化物
本発明の飲料/殺菌飲料、又は飲料の製造方法では、飲料中に約0~30%w/wの炭水化物を含有する。炭水化物が約0~20%w/w、又は約0~10%w/w、又は約0~5%w/w、又は約0~2%w/wであることが好ましい。代替的に、飲料、加熱殺菌飲料又は飲料の製造方法では、約10~30%w/wの炭水化物を含有する。炭水化物の量は、飲料の用途に応じて選択することができ、例えば、医療・リハビリテーション用の飲料は、炭水化物を約10~30%w/w含有することが好ましく、運動・筋肉発達用の飲料は、炭水化物の含有量が低いことが好ましい。
【0218】
使用するカゼインによっては、炭水化物を含んでいる場合がある。炭水化物の追加の提供源は、消化性炭水化物を含むことができる。糖質は、単糖類、二糖類、オリゴ糖類及び多糖類、並びにそれらの混合物を含むことができる。通常はグルコースのオリゴ糖が使われる。これらの一部は、より長い鎖の炭水化物(>20 DE)用にマルトデキストリン(3-20グルコース当量(DE))又はコーンシロップとして市場で入手することができる。
【0219】
非消化性炭水化物(繊維)には、例えば、フルクトオリゴ糖、イヌリン及びガラクトオリゴ糖が含まれていてもよい。炭水化物の追加源はイヌリンであることが好ましい。非消化性炭水化物は健康目的のために使用され、飲料/殺菌飲料によって提供されるエネルギーにわずかに寄与しないか、又は寄与しないだけである。
好ましくは、飲料によって提供されるエネルギーの約7~100%がタンパク質によって提供されるか、又は飲料によって提供されるエネルギーの約10~30%がタンパク質によって提供されるか、又は飲料によって提供されるエネルギーの約60~100%がタンパク質によって提供される。
【0220】
脂肪
本発明の飲料は、脂肪約0~15%w/w、又は脂肪約0~14%w/w、又は脂肪約0~13%w/w、又は脂肪約0~12%w/w、又は脂肪約0~10%w/wを含む。好ましくは、スポーツ飲料などの低脂肪飲料は、脂肪約0~5%w/w、脂肪約0~2%w/w、又は脂肪約0~1.5%w/wを含む。また、高脂肪飲料、例えば医療用飲料は、脂肪約5~15%w/w、脂肪約5~12%w/w、脂肪約5~10%w/w、又は脂肪約5~8%w/wを含むことが好ましい。
【0221】
好ましくは、脂肪は油であり、例えば、脂肪は植物油又は乳脂肪(例えば、無水乳脂肪(AMF))である。
【0222】
ビタミン、ミネラル、その他の添加物
飲料は、1つ又は複数の追加のミネラル及び/又はビタミンを含むことができる。規制要件を満たすためにミネラル及び/又はビタミンを添加することができる。飲料を設計する際には、添加するミネラルの溶解度や粒度を考慮する必要がある。可溶性(飲料のpH値で)カルシウムを追加ミネラルとして添加する場合、添加量は、合計のカゼイン対カルシウム比の範囲内とする。不溶性カルシウム塩を飲料に含有する場合、カルシウムは不溶性であるため、カゼイン対カルシウム比に影響を与えない。不溶性カルシウム又は他の不溶性塩(飲料のpH値)を添加すると、ミネラルの粒度が大きいと保管中に沈殿物を形成するので、粒度が小さい方が好ましい。また、クエン酸塩、リン酸塩及び/又は酒石酸塩は、不溶性又は難溶性(飲料のpHで)では安定したキレート剤量を提供しない。例えば、リン酸二マグネシウムは溶解度が低いので、リン酸二マグネシウムを飲料に多量に添加しない限り、安定化量のリン酸塩がカルシウムと相互作用するように溶解する可能性は低いが、この量は沈殿物を形成する可能性があり、望ましくない。
【0223】
マグネシウム又はカルシウム源の追加が必要な場合、リン酸二マグネシウム、炭酸カルシウム、塩化カリウム、リン酸カルシウム、水酸化マグネシウム、塩化マグネシウム、塩化ナトリウム、水酸化カルシウム、酸化マグネシウムの1つ又は複数を含有することが好ましい。
【0224】
飲料は、レシチン(例えば、約0.01~1%w/w)及び/又は他の成分を任意に含むことができる。当業者であれば、乳タンパク飲料に添加することができる他の成分を知ることになる。
【0225】
飲料は、約4~60%w/w、又は約5~50%w/w、又は約5~40%w/w、又は約5~30%w/w、又は約10~30%w/wの全固形分を有することが好ましい。全固形分とは、脂肪、炭水化物、タンパク質及び灰分の組み合わせの比率w/wであり、当業者であれば理解できる。
【0226】
加熱/殺菌
本発明の殺菌飲料又は飲料の製造方法は、殺菌を含むことが好ましい。殺菌は、飲料を加熱処理して飲料を殺菌することを含むことができる。殺菌には高温を用いることが好ましい。高温殺菌ステップは、約90℃~約150℃で約0.25秒~約60分行うことが好ましい。
【0227】
好ましくは、高温殺菌ステップは、 少なくとも90℃、115℃、120℃、125℃、130℃、135℃、136℃、137℃、138℃、139℃、140℃、141℃、142℃、143℃、144℃、145℃、146℃、147℃、148℃、149℃又は少なくとも150℃の温度で飲料を少なくとも0.1秒、0.5秒、1秒、2秒、3秒、4秒、5秒、6秒、7秒、8秒、9秒、10秒、12秒、15秒、20秒、30秒、40秒、50秒、60 秒又は少なくとも1分、2分、3分、4分、5分、6分、7分、8分、9分、10分又は少なくとも60 分熱処理することを含む。これらの値のいずれかから様々な範囲を選択することができ、例えば、様々な実施形態では、高温殺菌ステップは、少なくとも120℃~150、℃121℃~約150、℃125℃~約150、℃130℃~約150、℃135℃~約150、℃138℃~約150、℃121℃~約145、℃125℃~約145、℃130℃~約145、℃135℃~約145、℃又は約138℃~約145℃の温度で、飲料を少なくとも0.1秒~約10 分、約0.1秒~約1 分、約0.1秒~約30秒、約0.5秒~約30秒、約1秒~約30秒、約3秒~約30秒 約0.1秒~約20秒、約0.5~約20秒、約1~約20秒、約3~約20秒、約0.1~約10秒、約1~約10秒、約3~約10秒、約0.1~約7秒、約1~約7秒、約3~約7秒、約0.1~約5秒、約1~約5秒又は約3秒~約5s熱処理することを含む。
【0228】
様々な実施形態では、高温殺菌ステップは、飲料を、少なくとも115℃の温度で少なくとも2秒、少なくとも120℃の温度で少なくとも2秒、少なくとも125℃の温度で少なくとも2秒、少なくとも130℃の温度で少なくとも1秒、少なくとも135℃の温度で少なくとも1秒、少なくとも138℃の温度で少なくとも1秒、少なくとも130℃の温度で少なくとも3秒、少なくとも135℃の温度で少なくとも3秒、少なくとも138℃の温度で少なくとも3秒、約130~約150℃の温度で少なくとも1秒、約130~約150℃の温度で少なくとも3秒、約135~約150℃の温度で少なくとも1秒、約135~約150℃の温度で少なくとも3秒、約138~約145℃の温度で少なくとも1秒、約138~約145℃の温度で少なくとも3秒、少なくとも130℃の温度で約1秒~約10秒、少なくとも135℃で約1秒~約10秒、少なくとも138℃の温度で約1秒~約10秒、約135~約150℃の温度で約1秒~約10秒、約138~約145℃の温度で約1秒~約10秒、約135~約150℃の温度で約3秒~約5秒、又は約138~約145℃の温度で約3秒~約5秒熱処理することを含む。
【0229】
高温殺菌は、好ましくは、少なくとも約5又は少なくとも約3のFo値を与える。熱処理は、90℃で40秒、121.1℃で3分、130℃で25秒、140℃で2.5秒、又は150℃で0.25秒に少なくとも相当するFo値を有することが好ましい
高温殺菌はUHT又はレトルトで行うことが好ましい。
【0230】
殺菌飲料は、無菌状態で冷却及び/又は無菌包装されていてもよい。
【0231】
飲料pH
飲料のpHは、約6.5~7.4又は約6.6~7.2、約6.6~7.0、又は約6.7~6.9であってもよく、これらに調されてもよい。pHを調整する場合には、酸性調整剤を添加することにより調整することができ、酸性調整剤は、食品に安全な酸及び/又は塩基であってもよい。酸度調整剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、乳酸、酢酸、リンゴ酸、フマル酸、酒石酸のいずれか1つ又は複数が挙げられる。pHはこれらの範囲内で飲料の熱安定性に寄与すると考えられている。
【0232】
均質化ステップ
好ましくは、飲料/加熱殺菌飲料の製造方法は混合物を均質化するステップを含む。好ましくは、使用される均質化圧力は、約100~約1000バール、約100~約600バール、約100~約500バール、又は約100~約400バールである。均質化は、2つのチャネルなど、複数のチャネルで行うことができる。この場合、総圧力は各段階の圧力の合計であり、例えば1パスで1段目100バール、2段目40バール(100/40バール)を合計すると140バールとなる。例えば、同じ2つの段階を有する2つのパスは、合計280バールを生成する。
【0233】
その他の処理ステップ
好ましくは、水/水性混合物に水性混合物を添加した後、水性混合物を加熱して混合を促進することにより、好ましくは乾燥成分を使用することができる。
【0234】
殺菌飲料は、無菌状態で冷却され、及び/又は無菌包装されていることが好ましい。
【0235】
飲料は、蓋付きプラスチック、ガラス又は可塑化板紙(例えば、Tetra Pak Tetra Brik)容器に包装されていることが好ましい。飲料は、蓋付きポリエチレンテレフタレート(PET)容器、例えば蓋付きプラスチック200ml容器又は蓋付きPET 200ml容器に充填されていることが好ましい。しかし、当業者は、飲料に使用されるか、又はこの方法で使用される他の適切な保管容器を知ることになる。
【0236】
前述の説明では、それらの既知の等価物を有する整数又は成分が参照されてきたが、これらの整数は、別個に説明されているように、ここで組み込まれる。
【0237】
本開示は、いくつかの実施形態に従って説明されてきたが、当業者にとって自明である他の実施形態も本開示の範囲内に含まれる。したがって、本開示の精神及び範囲を逸脱することなく、様々な変更及び修正を行うことができる。たとえば、さまざまなコンポーネントを必要に応じて再配置することができる。さらに、すべての特徴、態様、及び利点が、本開示を実行するために必要であるとは限らない。したがって、本開示の範囲は、後の請求項のみによって限定されることが意図される。
【0238】
実施例
実施例1:飲料の調製及び保管期間/沈殿物の測定方法
3つの異なる乳タンパク質濃縮物(MPCs)を使用して4つの異なる飲料を調製し、それらの安定性及び/又は保管中に生成される沈殿物及びクリームの量を試験、比較した。
【0239】
MPCsの組成/説明を表1に示す。
【0240】
米国7,1571,08に記載されているように、カルシウム枯渇MPC(MPC AとMPC C)を調製した。カルシウム枯渇MPC滞留物を90℃/4sの温度/時間の組み合わせで加熱処理した後、蒸発乾燥して加熱処理MPCCを製造した。加熱ステップでのホエイタンパク質変性は約30%であった。
【0241】
【0242】
【0243】
【0244】
手順:
すべての乾燥した原料(乾燥した混合タンパク、イヌリン、レシチン粉末)をあらかじめ計量し、
必要なRO水(ミネラル溶存用500mlを差し引いたもの)を20リットルのステンレス容器に計量し、水浴中でオーバーヘッド攪拌機により55~60℃に加熱した。
【0245】
乾式混合粉末をステンレス製容器に15分かけてゆっくりと投入した。
【0246】
各ロットのミネラル(リン酸二マグネシウムとクエン酸三カリウム)を500 mlの水に55~60℃で5分溶解し、ステンレス製容器に入れた。
【0247】
その後、57℃±2℃で60分混ぜ、
油を7,000 rpmの速度で各容器とウルトラトルレックスに加え、3分攪拌した。
【0248】
必要に応じて、飲料に水を加えて、最終重量20kgとした。
【0249】
混合物を60℃に加熱し、150/50バール(合計200バール)で2段のホモジナイザーに1回通した。
【0250】
PHEを使用したpH測定のために、生成物を~25℃に冷却した
必要に応じて、2.5%クエン酸を使用してpHを6.8に調整した(クエン酸は比較飲料2及び3のみに使用される)。
【0251】
混合物を約145℃で4秒又は5秒UHT処理され、その後無菌包装した。予熱温度は80~83℃で、プレート式熱交換器を用いて実現した。製品をその温度で30秒保持した。その後、プレート式熱交換器を用いて最終熱処理温度を144~146℃に上昇させた(間接熱処理)。第1段階ではフラッシュ容器を用いて70~76℃に冷却し、最終段階ではプレート式熱交換器を用いて約20~25℃に冷却した。
【0252】
200mlのPETボトルに、約24~25℃の温度で、製品をただちに包装し、蓋をした。
【0253】
約25℃で保管した。
【0254】
さまざまな期間の後、形成された沈殿物を次の手順に従って測定した。
【0255】
製品にクリームの兆候がないかチェックし、スコアラインを引いてミリメートル単位で測定した。
【0256】
瓶、ボルト、又はテトラパックを6回振って(逆さにして)包装し、サンプルの内容物をすべて新しい清潔な容器に注いだ。
【0257】
その後、容器から液体を排出し、沈殿物を容器内に残した。
【0258】
ロットからすべてのサンプルを流し入れた後、容器や包装を手元のタオルに逆さにして30分水切りした。
【0259】
そして容器に加えた沈殿物の重さを記録した。
【0260】
その後、容器を洗浄し、空の容器の重量の再計量を行った。
【0261】
飲料200ml当たりの沈殿物の重量gは、(沈殿物の重量+容器)から(容器の重量を重量で割ったもの)を引いて計算される。
【0262】
沈殿試験の結果を
図1と表4に示す。4種類の飲料ではクリームは観察されなかった。粘度テストの結果を表5に示す。
【0263】
【表4】
【表5】
MPCB(安定化剤を含まない対照)から作られた対照飲料2は、3ヶ月後に約3g/200mLの沈殿物を生成し、6ヶ月後に3.1g/200mLの沈殿を生成した。これは、安定化剤を使用しない場合のタンパク質飲料の予測される沈殿を示している。
【0264】
安定化剤としてクエン酸三カリウムキレート剤を用いて調製された比較飲料3は、3ヶ月保管後の沈殿物が0.5g/200mL未満であり、6ヶ月保管後の沈殿物が1.4g/200mLである。
【0265】
この飲料1、4は、3ヶ月又は6ヶ月の保管後に、驚くべきことに沈殿物が0.5g/200ml未満であることが分かった。従って、これらの飲料は、キレート剤又は多糖類安定化剤を使用することなく、同等又はそれ以上の賞味期限又は沈殿遅延を提供する。
【0266】
実施例2:飲料の調製及び保管期間中の沈殿物の測定方法
タンパク質源を添加したMPCDを用いて飲料を調製した。タンパク質の組成/説明を表6に示す。
【0267】
【0268】
【0269】
【0270】
手順:
すべての乾燥した原料、すなわちタンパク質と粉末レシチンの乾燥混合物を予め計量し
各ロットに必要なRO水を20Lのステンレス容器に計量し、水浴中でオーバーヘッド攪拌機により50~55℃に加熱した。
【0271】
乾式混合粉末をステンレス製容器に15分かけてゆっくりと投入した。
【0272】
その後、50℃±2℃で60分混ぜ、
各容器に油を加え、ウルトラトルレックスにより7,000rpmで3分攪拌して、粗エマルションを形成した。
【0273】
必要に応じて、飲料に水を加えて、最終重量を20kgとした。
【0274】
混合物を60℃に加熱し、150/50バール(合計200バール)で2段のホモジナイザーに1回通した。
【0275】
プレート式熱交換器(PHE)を使用して製品を~25℃に冷却し、pHを測定し、
pHを監視するが、pHを調整しなかった。
【0276】
その後、プレート式熱交換器を用いて75℃の予熱温度を経て製品を得た。製品をその温度で30秒保持した。混合物をUHT処理した。その後、直接蒸気噴射(直接熱処理)を用いて4秒又は5秒かけて最終熱処理温度を144~146℃に上昇させた。第1段階ではフラッシュ容器を用いて70~76℃に冷却し、最終段階ではプレート式熱交換器を用いて約20~25℃に冷却した。
【0277】
直ちに同製品を約24~25℃で200 mLのPETボトルに無菌包装し、蓋をした。
【0278】
約25℃で保管した。
【0279】
さまざまな期間の後、形成された沈殿物及び乳脂肪を、実施例1で説明した手順に従って測定した。
【0280】
【0281】
【表9】
MPCDとホエイタンパク質濃縮物とからなる飲料5は、1ヶ月保管後の沈殿物が約1.6g/200mLであり、3ヶ月保管後の沈殿物が1.8g/200mLである。これは他のいくつかの実施例よりも高いが、この飲料は沈殿を引き起こすことができるホエイを含み、沈殿レベルは実施例1の比較飲料2(MPCは非カルシウム枯渇-クエン酸塩不含)よりも低く、6ヶ月で実施例1の飲料3(クエン酸塩含有比較飲料)と同等である。この飲料5は、3ヶ月の保管後も2g/200mL未満の沈殿物を有していることが分かった。
【0282】
飲料6(MPC D+SMP)及び7(MPC D+SPI)は、1ヶ月又は3ヶ月の保管後に、驚くべきことに1g/200mL未満の沈殿物を有することがわかった。飲料6、7は、キレート剤(例えば、飲料3を参照)を含むが、キレート剤又は多糖類安定化剤を使用しない飲料と同等以上の賞味期限又は沈殿遅延を提供する。
【0283】
飲料の粘度を測定して、結果を表10に示す。安定性試験では、粘度の大幅な増加は見られなかった。
【0284】
【表10】
実施例3:高カロリー飲料の製造方法及び賞味期限/沈殿物の測定
3つの異なる高カロリー飲料をMPCDを用いて調製し、それらの安定性及び/又は保管中に生成される沈殿物及びクリームの量を試験、比較した。
【0285】
MPCsの構成/説明を表11に示す。
【0286】
米国7,1571,08に記載されているように、カルシウム枯渇MPC Dを調製した。
【0287】
飲料中の成分量を表12に示す。
【0288】
【表11】
【表12】
飲料の栄養情報を表13に示す。
【0289】
【表13】
飲料は、実施例2の飲料8及び実施例1の飲料9及び10の一般的な手順アウトラインを使用して調製された。ステップ1では、マルトデキストリンと顆粒糖とをMPCでドライベントした。ステップ3とステップ4の間(混合前)に塩化マグネシウムを添加した。ステップ9では、KOHを用いて飲料9、10のpHを調整した。
【0290】
さまざまな期間の後、形成された沈殿物及び乳脂肪を、実施例1で説明した手順に従って測定した。
【0291】
【0292】
【表14】
この飲料8は、驚くべきことに、1ヶ月又は3ヶ月の保管後の沈殿物が1g/200mL未満であることが分かった。これにより、本飲料は、カルシウムキレート剤(例えば、クエン酸塩)を用いた同様の成分を有する飲料(例えば、飲料9又は10)と同等の賞味期限や沈殿遅延が得られるが、キレート剤や多糖類増粘安定化剤は使用しなかった。
【0293】
実施例4-他の飲料組成物
3つの異なる乳タンパク質濃縮物(MPCs)を使用して8つの異なる飲料を調製し、それらの安定性及び/又は保管中に形成される沈殿物及び/又はクリームの量を試験、比較した。飲料の経時的な粘度も測定した。
【0294】
実施例2の一般的な手順に従って飲料を調製した。飲料11、15、16には、ステップ1でイヌリンをドライブレンドにより添加し、ステップ3の後、ステップ4の前にリン酸二マグネシウムとクエン酸三カリウム一水和物を添加した。ステップ5の後、飲料17、18に使用されている甘味料及び香料(エリスリトール、ステビア、バニラ、ココアパウダー、チョコレート香料)を添加した。飲料11、12、15、16はクエン酸でpH6.8に調整された。キレート剤(クエン酸三カリウム一水和物)を含まない飲料はpH調整が不要であることを見出した。
【0295】
飲料の組成を表15に示す。
【0296】
【表15-1】
【表15-2】
飲料の栄養情報を表16に示す。
【0297】
【表16】
沈殿物試験の結果は表17に示す。粘度試験の結果を表18と
図4に示す。
【0298】
【表17】
飲料12(クエン酸塩と非カルシウム枯渇標準MPCと比較)は非常に悪い性能を示したが、その理由は不明であった。タンパク質/カゼイン含有量が高い飲料(9.63%w/wカゼイン)ほど安定性が悪いのかもしれない。カゼインのレベルが高いと、安定化が難しいとされることが多い。
【0299】
飲料13、14は、を9.36%、9.33%含有する。飲料13及び14は、飲料17及び18よりも高いカゼインレベルを有しているにもかかわらず、良好な/許容可能な安定性を示している。
【0300】
比較飲料15、16は、カルシウムキレート剤安定化剤(クエン酸三カリウム一水和物)を含有しており、これらを使用することにより所期の安定性を有する。しかし、飲料17、18はカルシウムキレート剤を含まないが、驚くほど良好な/許容可能な安定性を有している。飲料17、18は、実施例1の飲料2(クエン酸塩及び標準MPCを含まない)と比較して安定性が向上しており、実施例1の飲料3(クエン酸塩安定化剤を含む標準MPC)と同等である。
【0301】
【表18】
実施例5-増粘剤を有する飲料
比較的高濃度の乳タンパク質濃縮物(MPC)及び増粘剤を使用して飲料を調製し、保管中に形成される安定性及び/又は沈殿物の量を試験、比較した。カルシウムキレート剤を使用しなかった。また、経時的に変化する飲料の粘度も測定した。
飲料は、実施例2の一般的な方法に従って調製された。ステップ1でジェランガムとプロテインパウダーを加えた。実施例4で説明したように香料や甘味料を添加した。pH調整は使用されていないか、必要はなかった。
【0302】
飲料の組成を表19に示す。
【0303】
【0304】
【表20】
沈殿物試験の結果は表21に示す。粘度試験の結果を表22と
図5に示す。
【0305】
【表21】
【表22】
飲料19は、カゼイン濃度が比較的高いため、安定性が劣ることが予想される。しかし、6ヶ月間で良好な安定性を示している。比較として、飲料12は類似したカゼインレベルを有しているが、クエン酸塩安定化剤を含んでいても、標準的なMPC(カルシウム枯渇量ゼロ)を使用して6ヶ月間のパフォーマンスが低下している。
1ヶ月目と3ヶ月目又は6ヶ月目との間で、飲料の粘度変化が5cP未満であるか、又は上昇が5cP未満であった。
【国際調査報告】