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特表2023-546433外部移動ロボット用の自律電気充電システム
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  • 特表-外部移動ロボット用の自律電気充電システム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-02
(54)【発明の名称】外部移動ロボット用の自律電気充電システム
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/00 20060101AFI20231026BHJP
   H01M 10/46 20060101ALI20231026BHJP
【FI】
H02J7/00 301B
H01M10/46 101
H02J7/00 P
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023523201
(86)(22)【出願日】2021-10-05
(85)【翻訳文提出日】2023-06-13
(86)【国際出願番号】 FR2021051720
(87)【国際公開番号】W WO2022079369
(87)【国際公開日】2022-04-21
(31)【優先権主張番号】2010615
(32)【優先日】2020-10-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522430198
【氏名又は名称】スタンリー ロボティクス
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】コール,オレリアン
(72)【発明者】
【氏名】リプ,マチュ
【テーマコード(参考)】
5G503
5H030
【Fターム(参考)】
5G503AA01
5G503BA01
5G503BB02
5G503FA03
5G503FA06
5G503FA07
5H030AS08
5H030DD11
(57)【要約】
本発明は、支持体(2)と、2つの端子間の接触面が垂直になるように電気車両(100)のバッテリ端子(5)に接続するように設計された充電端子(3)とを備える電気車両(100)用の電気充電ポイント(1)であって、充電ポイントが、当該支持体(2)を取り囲むハウジング(6)を備え、ハウジングが、充電端子(3)に対向する前方開口部を有し、ハウジング(6)が、開口部が接触面に対して中立距離に位置する中立位置と、開口部が接触面に対して充電距離に位置し、充電距離が中立距離よりも小さい充電位置との間で、接触面に垂直な方向に支持体(2)に対して移動可能であることを特徴とする電気車両(100)用の充電ポイント(1)に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
充電端子支持体(2)と、
電気車両(100)のバッテリ端子(5)に接続するように設計された充電端子(3)であって、前記少なくとも1つの充電端子(3)が、前記少なくとも1つの充電端子(3)と前記バッテリ端子(5)との間の接触面が垂直になるように前記支持体(2)上に配置されている、充電端子(3)と、を備える電気車両(100)用の電気充電ポイント(1)であって、
前記充電ポイントが前記支持体(2)を取り囲むハウジング(6)を備え、前記ハウジング(6)が、前記充電端子(3)に対向する、前方開口部と呼ばれる開口部(7)を有し、
前記ハウジング(6)は、前記開口部(7)が前記接触面に対して中立距離に位置する中立位置と、前記開口部(7)が前記接触面に対して充電距離に位置し、前記充電距離が前記中立距離よりも小さい充電位置との間で、前記接触面に対して垂直な方向に前記支持体(2)に対して移動可能であることを特徴とする、電気車両(100)用の電気充電ポイント(1)。
【請求項2】
前記ハウジング(6)を並進可能に案内するための手段(12)を備えることを特徴とする、請求項1に記載の電気充電ポイント(1)。
【請求項3】
前記ハウジング(6)に接続され、充電動作が行われていないときに前記ハウジング(6)を前記中立位置に戻すように設計された戻し手段(10)を備えることを特徴とする、請求項2に記載の電気充電ポイント(1)。
【請求項4】
前記充電端子(3)を覆う保護位置と、前記充電端子(3)を覆わない接続位置との間で移動可能なフラップ(9)を備えることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の電気充電ポイント(1)。
【請求項5】
前記ハウジング(6)の移動が前記フラップ(9)を移動させるように、前記フラップ(9)と前記ハウジング(6)との間に接続手段を備えることを特徴とする、請求項4に記載の電気充電ポイント(1)。
【請求項6】
前記フラップ(9)が2つの水平部分(91、92)を含むことを特徴とする、請求項4又は5に記載の電気充電ポイント(1)。
【請求項7】
前記ハウジングに配置されたハウジング支持面を備えることを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載の電気充電ポイント(1)。
【請求項8】
前記支持体(2)と前記充電端子(3)との間に配置された衝撃吸収手段を備えることを特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載の電気充電ポイント(1)。
【請求項9】
前記充電ポイント(3)に対する前記電気車両(100)の位置決めが不十分な場合の位置決めセンサを備えることを特徴とする、請求項1~8のいずれか一項に記載の電気充電ポイント(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気車両用、好ましくは電気操作車両用、特に四輪車両運搬装置又はムーバ用の充電ポイントの分野に関する。
最新技術
【0002】
独国特許出願公開第102009023409号明細書は、最新技術において公知であり、電気車両用の電気充電ポイントを開示しており、この充電ポイントは、ばねを介して固定垂直壁に接続されている。電気接点保護ハッチを備える電気車両は、ハッチが開位置になるとすぐに充電ポイントと直接結合することができる。
【0003】
米国特許第5462439号明細書も最新技術から公知であり、これは、電気車両用の充電ポイントと結合することによって電気的接続を提供する電気車両用の伸長可能なアームを開示している。アームは、ケーシング内に配置されたシリンダによって伸長される。アームは、固定されたケーシングに対して並進可能に移動する。
【0004】
更に仏国特許出願公開第3026570号明細書も最新技術から公知であり、これは、電気車両用の充電ポイントを電気車両に結合することによって電気的接続を提供する伸長可能なアームを備えたシリンダを開示している。シリンダは、充電ポイント上の保護ケーシング内に配置される。シリンダは、ケーシングに対して摺動可能に取り付けられる。ケーシングは角変位のみが可能である。
従来技術の欠点
【0005】
それでもなお、製造及び保守の両方に関して単純かつ安価である解決策を提供しつつ、電気素子の結合のための保護を改善することが望ましい。
発明により提供される解決策
【0006】
最も一般的な意味において、本発明は、
充電端子支持体と、
電気車両のバッテリ端子に接続するように設計された充電端子であって、少なくとも1つの充電端子が、少なくとも1つの充電端子とバッテリ端子との間の接触面が垂直になるように支持体上に配置されている、充電端子と、を備える電気車両用の電気充電ポイントであって、
充電ポイントが当該支持体を取り囲むハウジングを備え、ハウジングが、充電端子に対向する、前方開口部と呼ばれる開口部を有し、ハウジングは、前方開口部が接触面に対して中立距離に位置する中立位置と、前方開口部が接触面に対して充電距離に位置し、充電距離が中立距離よりも小さい充電位置との間で、接触面に垂直な方向に支持体に対して移動可能であることを特徴とする、電気車両用の電気充電ポイントに関する。
【0007】
本発明による充電ポイントは、スパッタや悪天候から電気端子を保護し、アクチュエータがないことで購入及び保守がより経済的であるという利点を有する。更に、ここで提案される充電ポイントは、外部環境で使用することができる。
【0008】
前述の説明及び残りの説明では、「端子」という用語は、雄型であれ雌型であれ、相補型の1つ若しくは複数の接点又は1つ若しくは複数の導体と接合又は結合するように設計された1つ若しくは複数の導電性接点又は1つ若しくは複数の導体を意味するものと理解される。
【0009】
好ましくは、充電ポイントは、ハウジングを並進可能に案内するための手段を備える(ハウジングは少なくとも1つのレールに沿って並進する)。ハウジングを並進可能に案内するための手段は、充電端子支持体の両側に配置される。有利には、ハウジングを並進可能に案内するための手段は、レールと、ハウジングに接続された車輪とであり、その結果、ハウジングは、レールに沿って走行することができるので、支持体に対して並進することができる。
【0010】
一つの代替実施形態によれば、充電ポイントは、ハウジングに接続され、充電動作が進行中でないとき、又は充電端子に電気車両が結合されていないときに、ハウジングを中立位置に戻すように設計された戻し手段を備える。有利には、戻し手段は少なくとも1つのばねを含む。ばねは、充電端子支持体とハウジングの内面との間に配置される。ばねは、ハウジングの並進方向に平行な方向に伸びる。
【0011】
一実施形態によれば、充電ポイントは、充電端子を覆う保護位置と、充電端子を覆わない接続位置との間で移動可能なフラップを備えてもよい。この特徴は、充電端子の電気接点の保護を強化する。フラップは、ハウジング内に配置される。接続位置において、フラップは、ハウジングの壁に沿って少なくとも部分的に折り返される。充電ポイントは、フラップがハウジングに対して移動することを可能にする接続手段を備える。
【0012】
一つの代替実施形態によれば、充電ポイントは、フラップとハウジングとの間の接続手段と、ハウジングの移動がフラップを移動させるような案内手段とを備える。好ましくは、案内手段は、フラップの両側に配置されたフラップレールを含む。案内手段は、充電端子支持体に対して固定して配置された垂直レール及び水平レールを含む。案内手段は、フラップの側部に配置され、フラップが跳ね上げ式ガレージドアのように上昇して傾くことを可能にするようにフラップレール内に挿入されるように設計された遊動輪を含む。接続手段は、フラップとハウジングとの間の少なくとも1つの枢動機械的接続を含む。好ましくは、接続手段は、支持体に対して固定されたシャフトによって支持された枢動フリーホイールを更に含み得る。枢動フリーホイールは、フラップが当該ホイールと接触して傾き、ハウジングの移動方向に移動するように配置される。
【0013】
一実施形態によれば、フラップは2つの水平部分を含む。2つの水平部分は、枢動リンクによって互いに接続される。
【0014】
好ましくは、ハウジングの開口部の形状は、バッテリ端子の形状と同様である。開口部の寸法は、電気車両の壁から突出するバッテリ端子が開口部を通過できるように設計されている。一実施形態によれば、ハウジングの開口部は長方形である。
【0015】
他の代替実施形態によれば、充電ポイントは、
ハウジング上に配置されたハウジング支持面又は領域であって、車両がハウジングを押して充電位置に配置するときに電気車両のための支持体として機能するように設計されたハウジング支持面又は領域と、
支持体と充電端子との間に配置された衝撃吸収手段であって、例えば1つ又は複数のばねに対応する衝撃吸収手段と、
充電ポイントに対する電気車両の位置決めが不十分である場合の位置決めセンサと、を備え得る。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本発明は、添付の図面によって示される1つの非限定的な例示的実施形態に言及する以下の説明を読むことによって、より良く理解されるであろう。
【0017】
図1図1は一実施形態による電気充電ポイントの概略側面図を示し、充電ポイントは、中立位置にあるハウジングを備え、切断されて示されている。
図2図2はハウジングが充電位置にある、図1による充電ポイントを示す。
図3図3は一実施形態によるハウジングの前面を示し、ハウジングは開口部を有する。 一実施形態の説明
【0018】
図1及び図2は、電気充電ポイント1を有する充電位置の前方又は充電位置に配置された電気車両100を示す。電気車両は、そのバッテリ(図示せず)を充電するためのバッテリ端子5を有する。バッテリ端子5は、車両100の前面に配置されている。
【0019】
電気充電ポイント1は、電気車両100のバッテリ端子5に接続されるように設計された充電端子が配置される充電端子支持体2を備える。図2を参照すると、バッテリ端子5が充電端子3に結合されるとき、接触面すなわち結合面は垂直である。
【0020】
充電ポイント1は、当該支持体を取り囲むハウジング6を備える。ハウジング6は長方形である。ハウジング6は、特に悪天候から充電端子を保護するように作用する。図3を参照すると、ハウジング6は、ハウジング6の前壁7fに作成された前方開口部7と呼ばれる開口部を有する。前方開口部は、充電端子に対向して位置するように設計されている。前方開口部7は、電気車両のバッテリ端子が充電ポイントの充電端子3に直接接続することを可能にする。前方開口部7の形状は、充電端子3と同様に長方形である。ハウジング6は、前方開口部7以外の他の開口部を有していない。
【0021】
充電ポイントは、ハウジングを並進可能に案内するための手段を備える。図1及び図2を参照すると、ハウジングを並進可能に案内する手段は、支持体2の両側に配置された直線レールである。それらは、ハウジング6が中立位置(図1参照)から充電位置(図2参照)へ並進することを可能にする。図1を参照すると、ハウジング6の前壁7fは、ハウジングが中立位置にあるとき、接触面から中立距離drに位置する。中立距離は、約50センチメートル、又は40~80センチメートルである。
【0022】
電気車両充電動作が必要なとき、電気車両100が移動して電気充電ポイント1の前に到着する。車両は、ハウジング6の前壁7fに当接するまで、接触面に垂直な方向及び/又はハウジング6の長手方向に平行な方向に前進する。図3に示す一実施形態によれば、車両は、前壁7fの外面に配置された支持面又は領域8を介して壁7fに当接する。最後に、車両は、図2に示すように、バッテリ端子5が充電端子3と結合されるまでハウジング6を押す。充電位置では、前壁は接触面から10センチメートル未満離れている。
【0023】
充電ポイント1は、電気車両が充電ポイントから切り離された、すなわち切断されたときにハウジング6を中立位置に戻すための手段を備える。戻し手段は、矢印Ftによって表される、中立位置にハウジングを戻す力をハウジングに及ぼすように設計される。図1及び図2を参照すると、戻し手段は、ばね10によって表されている。ばね10は、第1の支持体端部2と、ハウジング6の後壁13上の、第1の端部の反対側の第2の端部とに接続される。また、戻し手段はシリンダから構成されてもよい。
【0024】
好ましくは、電気充電ポイントは、ハウジング6の内側に配置されたフラップ9を備える。フラップは、フラップが充電端子3を覆う、又は充電端子3の前に位置する保護位置(図1参照)と、フラップが充電端子3を覆わない接続位置(図2参照)との間で移動可能である。
【0025】
図1及び図2を参照すると、フラップ9は、枢動リンクによって互いに接続された2つの水平部分91、92を含む。
【0026】
図示されていない方法で、電気充電ポイントは、フラップが保護位置から接続位置に、及びその逆に移動するために上昇し傾くことができるように、フラップを支持体に対して案内及び接続するための手段を備える。好ましくは、接続手段は、支持体に対して固定されたシャフトによって支持された枢動フリーホイール11を含む。枢動フリーホイールは、フラップが当該ホイールと接触して傾き、ハウジングの移動方向に移動するように配置される。
【0027】
加えて、電気充電ポイントは、ハウジング6の移動がフラップ9を移動させるように、フラップ9とハウジング6との間に接続手段を備える。特に、フラップの部分92はハウジング6に接続されている。
図1
図2
図3
【国際調査報告】