(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-02
(54)【発明の名称】自動化された物流センターにおける自動車識別のためのデバイス及び関連方法。
(51)【国際特許分類】
G08G 1/14 20060101AFI20231026BHJP
【FI】
G08G1/14 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023523202
(86)(22)【出願日】2021-10-14
(85)【翻訳文提出日】2023-06-13
(86)【国際出願番号】 FR2021051786
(87)【国際公開番号】W WO2022079391
(87)【国際公開日】2022-04-21
(32)【優先日】2020-10-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522430198
【氏名又は名称】スタンリー ロボティクス
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】コール,オレリアン
(72)【発明者】
【氏名】リプ,マチュ
【テーマコード(参考)】
5H181
【Fターム(参考)】
5H181AA01
5H181CC01
5H181CC04
5H181KK01
5H181KK07
(57)【要約】
本発明は、自動車駐車エリアを管理するための方法、及び自動車(100)を移動又は輸送するために提供された少なくとも1つの人間又はロボット車両コンベヤ(10)を備えるシステムであって、一意のバーコードタイプの光学識別子又はQRコード(登録商標)を持つ複数の物理媒体であって、各物理媒体が自動車上又は自動車内に配置される、複数の物理媒体と、車両を撮影する少なくとも1つのカメラ(4)と、カメラ(4)によって送信された画像を分析して、一意の光学識別子を抽出するためのプログラムを実行する分析手段(6)と、分析手段(6)と識別子に関連付けられた車両を移動又は輸送する少なくとも1つコンベヤ(10)との間の無線通信のための手段(7)であって、車両(100)の目的地アドレスを示すデジタルメッセージを少なくとも1つのコンベヤ(10)に送信するための無線通信のための手段(7)と、を備えるシステム、に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両識別手段を備える自動車駐車エリアを管理するためのシステム(1)であって、前記識別手段が、
・一意のバーコードタイプの光学識別子又はQRコード(登録商標)又は一意のデジタル識別子を収容するメモリに関連付けられたRFIDタグを担持する複数の再利用可能な物理媒体であって、各物理媒体が自動車上又は自動車内に配置される、複数の再利用可能な物理媒体と、
・前記車両の前記物理媒体に刻まれた情報を取得するように配置された少なくとも1つのセンサ(4)と、
・前記少なくとも1つのセンサ(4)に接続された分析手段(6)であって、前記センサ(4)によって送信された情報を分析して、前記一意の光学識別子を抽出するためのプログラムを実行する分析手段(6)と、
・前記分析手段(6)と、前記識別子に関連付けられた前記車両を移動又は輸送する前記少なくとも1つの人間又はロボットコンベヤ(10)との間の無線通信のための手段(7)であって、前記車両(100)の前記目的地アドレスを示すデジタルメッセージを前記少なくとも1つの人間又はロボットコンベヤ(10)に送信するための無線通信のための手段(7)と、を備える、管理するためのシステム(1)。
【請求項2】
各再利用可能な物理媒体が、一意の識別子を符号化する刻み込みを持つ紙シートであり、前記センサ(4)がカメラであることを特徴とする、請求項1に記載の管理システム。
【請求項3】
各物理媒体が、一意のデジタル識別子の記録を含むデジタルメモリと関連付けられたRFIDタグを備え、前記センサ(4)が、RFIDリーダであることを特徴とする、請求項1に記載の管理システム。
【請求項4】
前記管理システムが、車両(100)を照明するために提供された照明手段(5)を備えることを特徴とする、請求項1又は2に記載の管理システム。
【請求項5】
前記管理システムが、前記センサ(4)のうちの少なくとも1つを担持するフレームを更に備えることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の管理システム。
【請求項6】
前記フレームが、車両が通過することを許容するゲート(3)であることを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の管理システム。
【請求項7】
前記フレームが、垂直バーであることを特徴とする、請求項5に記載の管理システム。
【請求項8】
前記管理システムが、センサ(4)によって取得され、分析手段(6)によって処理された前記一意の識別子に基づいて、移動命令を受信するための通信手段を装備した少なくとも1つの車両コンベヤ(10)を更に備えることを特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載の管理システム。
【請求項9】
前記ゲート(3)が、前記コンベヤ(10)によって移動させられる前記車両(100)の前端の通過を検出するための手段を更に備えることを特徴とする、請求項1~8のいずれか一項に記載の管理システム。
【請求項10】
前記車両(100)の前端の通過を検出するための前記手段が、光検出器のランプ(30)に向けられた光源のランプ(20)によって形成される光バリア(25)によって構成され、前記ランプ(20、30)が、前記ゲート(3)の両側に配置されていることを特徴とする、請求項1~9のいずれか一項に記載の管理システム。
【請求項11】
前記車両(100)の前端の通過を検出するための前記手段が、光検出器の2つのランプ(30、31)に向けられた光源の2つのランプ(20、21)によって形成された二重光バリア(25、26)によって構成され、前記ランプ(20、21;30、31)が、前記ゲート(3)の両側に配置されていることを特徴とする、請求項1~10のいずれか一項に記載の管理システム。
【請求項12】
車両(100)を移動又は輸送するための少なくとも1つの車両コンベヤ(10)が設けられている、自動車駐車エリアを管理するための方法であって、
・一意のバーコードタイプの識別子又はQRコード又はRFIDタグを持つ再利用可能な物理媒体を、前記車両の各々内のガラス面の近くに配置するステップと、
・車両コンベヤ(10)を使用して車両(100)を移動又は輸送するステップと、
・センサ(4)が前記関連付けられた一意の識別子の遠隔取得を進めるように、前記移動又は輸送された車両(100)を前記センサ(4)の前を通過させるステップと、
・分析手段(6)によって前記一意の識別子を分析するステップと、
・無線通信手段(7)を介して、前記目的地アドレスを示すデジタルメッセージを前記コンベヤに送信するステップと、を特徴とする、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車保管ゾーン又は駐車エリアを管理するためのデバイス及び/又は方法の分野に関する。
【0002】
先行技術
先行技術では、駐車エリアに出入りする各車両のナンバープレートをカメラによって読み取ることが知られている。
【0003】
特許米国特許出願公開第2014/0271062号は、複数の階を有する建物内の所望の駐車スペースまで少なくとも1人の乗客を収容する車両を輸送する乗客及び車両用のエレベータシステムを記載している。乗客及び車両用のエレベータシステムは、建物の中央の吹き抜けから実質的にある距離に配置された複数のエレベータかご室を備える。各エレベータかご室は、ハウジングと、少なくとも1つのドアとを備える。エレベータかご室のハウジングは、床と、天井と、少なくとも1つの側壁とを有する。エレベータかご室は、車両及び少なくとも1人の乗客を輸送するようにサイズ形成され、構成されている。駐車スペースに関する情報は、RFIDセンサ、バーコードリーダ、又は同様のものなどの外部センサによって車両から読み取られる。
【0004】
米国特許出願第2007/031218号は、複数階の駐車場における車両、コンテナ、及び船の自動保管及び回収のためのシステム及び方法を記載している。このシステムは、車両移送エリアへのアクセスに関連付けられた各車両に一意に割り当てられている識別データを受信するように構成された受信手段を使用する。
【0005】
先行技術の欠点
新しい車両を含む駐車エリアの状況において、これらの車両は、先行技術の解決策において移動される車両とは異なり、ナンバープレートを有していない。
【0006】
特許米国特許出願第2014/0271062号及び特許米国特許出願第2007/031218号は、車両の識別に関するものではなく、そのナンバープレートによって既に識別された車両による駐車スペースの識別に関するものである。
【0007】
したがって、自動車保管ゾーン又は新しい車両駐車エリアの場合に、単純で安価な識別解決策を提案することが望ましい。
【0008】
解決すべき技術的課題は、まだ登録されていない新しい車両の識別を、車両と干渉することなく、安全な方法で、車両に提供されている場所への自動移動を目的として、遠隔で使用することができ、車両の修正を必要としないように保証することである。
【0009】
発明が提供する解決策
本発明は、その最も一般的な受け入れ態様によれば、請求項1又は従属請求項によって提示される技術的特徴を有する、車両保管ゾーンを管理するためのシステム又はカメラを備える自動車駐車エリアに関する。
【0010】
本特許の意味における「再利用可能な媒体」は、任意の工具又は不可逆的な接続なしに、車両内に置くか、又は車両から取り外される容易に移動可能な媒体を意味すると理解される。
【0011】
本特許の意味における「カメラ」は、画像取得手段、特に画像センサ、又は赤外線走査デバイスを意味する。通信手段は、ゲートと中央システムとの間の通信リンク(有線又は無線)から構成されてもよく、中央システム自体は、それが管理するコンベヤ、人間又はロボットに接続される。
【0012】
ゲートは、車両を適切に取り囲むように、バーコード又はQRコードを検出する/読み取る/RFIDタグを読み取るための複数のデバイスを備えてもよい。
【0013】
本発明による管理システムは、メディア及び関連付けられた識別子を再割り当てすることができるので、単純で安価な再利用可能な解決策である。
【0014】
好ましくは、各物理的媒体はシート状の紙である。各シート状の紙を、車両のダッシュボード上及びフロントガラスの近くに置くか、又はサイドウィンドウ上に接着する。例えば、紙シートフォーマットは、A4(21センチメートル×29.7センチメートル)である。
【0015】
有利には、一意の光学識別子は、物理媒体の表面の少なくとも50%にわたって印刷される。この特徴により、カメラに対して識別子をより見やすくし、かつ/又は際立たせることができる。
【0016】
変形実施形態によれば、識別子は、車両の窓に適用されたRFIDタグである。
【0017】
変形実施形態によれば、システムは、車両を照明するように設計された照明手段を備える。
【0018】
好ましくは、システムは、少なくとも1つのカメラを持つフレームを備える。フレームは、照明手段であってもよい。
【0019】
例えば、フレームは、車両の通過を許容するゲートである。「ゲート」という用語は、水平クロスバーによって互いに接続された2つの垂直ポストを意味する。垂直ポストは、自動車の高さ以上の長さを有する。カメラ及び場合によっては照明手段は、ゲートの水平スパー又は2つの垂直支柱の一方又は両方によって担持されてもよい。
【0020】
変形実施形態によれば、フレームは垂直バーである。カメラ及び照明手段は、垂直バーの上部に担持されてもよい。
【0021】
特定の実施形態によれば前述のシステムは、カメラによって取得され、分析手段によって処理された一意の識別子に基づいて、移動命令を受信するための通信手段を装備した少なくとも1つの車両コンベヤを更に備える。コンベヤは、通信デバイスを装備したロボットプラットフォーム又は人間の運転手であってもよい。
【0022】
第2の態様によれば、本発明は、少なくとも1つの車両コンベヤが車両を移動又は輸送するために提供される、自動車保管ゾーン又は自動車駐車エリアを管理するための方法であって、
-固有のバーコードタイプの識別子又はQRコード(登録商標)又はRFIDタグを担持する物理媒体を、車両の各々内のガラス面の近くに配置するステップと、
車両コンベヤを使用して車両を移動又は輸送するステップと、
-移動又は輸送された車両を、カメラが車両に関連付けられた一意の光学識別子を撮影するようにカメラの前に、又はRFIDタグが車両に関連付けられた一意のRFID識別子を認識するようにRFIDタグの前に移動又は輸送させるステップと、
-分析手段によって一意の光学識別子又はRFIDを分析するステップと、
-無線通信手段を介して、目的地アドレスを示すデジタルメッセージをコンベヤに送信するステップと、を特徴とする方法に関する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
本発明は、添付図面によって図示される非限定的な例示的実施形態を参照して、以下の説明を読むことによってより良く理解されるであろう。
【
図1】第1の実施形態による駐車エリアを管理するためのシステムであって、システムが、カメラを担持するゲートと、照明手段と、分析手段と、無線通信のための手段とを備え、カメラが、車両コンベヤによって輸送される自動車内に置かれた一意の光学識別子を撮影する、システムを示す。
【
図2】第2の実施形態による駐車エリアを管理するためのシステムであって、単一の光学カーテンを更に備えるシステムを示す。
【
図3】第3の実施形態による駐車エリアを管理するためのシステムであって、二重光学カーテンを更に備える、システムを示す。
【
図4】第4の実施形態による駐車エリアを管理するためのシステムであって、垂直検出カメラを更に備える、システムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1は、自動車保管ゾーン又は自動車駐車エリアを管理するためのシステム又はデバイス1を示す。
【0025】
システムは、自動車100を移動又は輸送するように配置された電気車両コンベヤ10を備える。各コンベヤは、納車を待つ自動車、この場合はナンバープレートを備えていない新車を有する駐車エリアをカバーし、駐車エリアの保管ゾーンから駐車エリアの移送ゾーンに自動車を輸送するように配置及び/又はプログラムされている。
【0026】
更に、各自動車は、一意の識別子が印刷された媒体、例えばシート状の紙を備え、媒体は、ダッシュボード上に置かれるか、又は、車外からフロントガラスを通して見えるように窓に接着接合される(図示せず)。一意の識別子は、バーコード又はQRコード(登録商標)である。
【0027】
システムは、カメラ4及び照明手段5を担持するゲート3を備える。カメラ4及び照明手段5は、車両がゲートの前にコンベヤ10を介して提示されるとき、車両のフロントガラスに向けられる。カメラ4は、一意の識別子を読み取る又はスキャンするように配置されている。
【0028】
システムは、分析手段6を備える。分析手段6は、カメラ4に接続され、カメラ4によって送信された画像を分析して前述の一意の光学識別子を抽出するためのプログラムを実行するように配置されている。コンベヤが車両と共にゲートの下を通過するとき、カメラによって読み取られたコードは、それを車両と関連付けるために分析手段に通信される。
【0029】
管理システムは、各一意の識別子が目的地アドレスに関連付けられるデータベースを更に備える。分析手段6と各コンベヤとの間の無線通信手段7は、前述のコンベヤによって搬送される車両の目的地アドレスを示すデジタルメッセージを前述のコンベヤに送信することを可能にする。
【0030】
典型的には新車の物流現場における場合のように、まだナンバープレートを有していない車両を取り扱うときに、そのようなシステムの有用性は特に重要である。
【0031】
代替実施形態
図2~
図4は、システムが車両の長さを測定するための機能を組み込む変形実施形態を図示する。
【0032】
これら3つの変形例によれば、ゲート(3)は、車両(100)がゲートを通過することを許容し、かつその長さを自動的に確認するために、車両の前端と相互作用する光学手段を備える。
【0033】
図2に図示された変形例によれば、ゲート(3)は、車両が通過するときに見えなくなる光バリア(25)を形成するために、光検出器を備える第2のポスト(30)の方向に、横方向に向けられた光源を備える垂直ポスト(20)を備える。
【0034】
図3に図示する変形例によれば、ゲート(3)は、二重バリア(25、26)を形成するための、光源の2つのランプ(20、21)と、光検出器の2つのランプ(30、31)とを含む。この変形例により、移動方向を自動的に検出することが可能になる。
【0035】
図4に図示される変形例によれば、ゲート(3)は、
車両(100)の後端の通過を検出するために、説明した実施例では垂直に配置されたカメラ(40)を含む。
【0036】
コンベヤ(10)によって移動される車両(100)の後端から、次いで前端からの通過(又はその逆)を検出することにより、光バリアに又はカメラ(40)のビームに引き起こされる途絶に基づいて車両(100)の長さを推定することが可能になる。
【0037】
ロボット(10)が引渡しゾーンで車(100)を引き取るときに、ゲート(引渡しゾーンと保管ゾーンの間を通るために必要)の下を通過しなければならない。
【0038】
ゲート下をゆっくり移動するときに、ゲート(3)の下を通過する車両(100)の見えない顔の場所を光バリア又はカメラ(40)によって取得し、見えない顔がゲート(3)の垂直セクションを横切る瞬間におけるロボット(10)の場所と併せて車両長さが推定される。
【国際調査報告】