(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-02
(54)【発明の名称】熱交換器、熱交換アセンブリおよび熱管理システム
(51)【国際特許分類】
F28F 3/08 20060101AFI20231026BHJP
F28D 9/02 20060101ALI20231026BHJP
F28F 3/04 20060101ALI20231026BHJP
【FI】
F28F3/08 311
F28D9/02
F28F3/04 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023524373
(86)(22)【出願日】2021-10-21
(85)【翻訳文提出日】2023-04-20
(86)【国際出願番号】 CN2021125169
(87)【国際公開番号】W WO2022083674
(87)【国際公開日】2022-04-28
(31)【優先権主張番号】202011148716.8
(32)【優先日】2020-10-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511102675
【氏名又は名称】浙江三花汽車零部件有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002343
【氏名又は名称】弁理士法人 東和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ウー、リンジョン
(72)【発明者】
【氏名】ジャオ、ジンタオ
(72)【発明者】
【氏名】ウー、チンハオ
(72)【発明者】
【氏名】ソン、ビン
【テーマコード(参考)】
3L103
【Fターム(参考)】
3L103AA01
3L103AA05
(57)【要約】
本発明は、熱交換器、熱交換アセンブリ、および、熱管理システムを開示し、流体制御分野に関する。係る熱交換器は、第1熱交換エリア(15)および第2熱交換エリア(16)を含む。熱交換器は、4枚のプレートを含み、第1プレート(11)、第3プレート(12)、第4プレート(13)、および、第2プレート(14)が順に配置されている。第3プレート(12)は、係合用の係合孔を含み、第4プレート(13)は、第3プレートの係合孔に対向して配置され、係合して連通される係合孔を含み、第4プレートは、第2プレートに対向して配置され係合して連通される係合孔を含み、第2プレートは、第4プレートに対向して配置され係合して連通される係合孔を含む。第1熱交換エリア(15)の1つの孔路は、第3プレート(12)、第4プレート(13)を介して第2熱交換エリア(16)の1つの孔路と連通する。このようにして、2つの熱交換エリアの一体化が容易に図れつつ、2つの熱交換エリアの間の連通が便利になり、プレートの構造を変更することで各種システムの様々なニーズに応えられるため、配管の設置数が減少し、システムの接続が簡単かつ便利になる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1熱交換エリア(15)と第2熱交換エリア(16)とを含む熱交換器であって、
前記第1熱交換エリア(15)は、第1プレート(11)を含み、前記第2熱交換エリア(16)は、第2プレート(14)を含み、
前記熱交換器は、第3プレート(12)と第4プレート(13)とをさらに含み、
前記第3プレート(12)の本体部は、前記第1プレート(11)と前記第4プレート(13)との間に位置し、前記第4プレート(13)の本体部は、前記第3プレート(12)と前記第2プレート(14)との間に位置し、
前記第2熱交換エリア(16)は、2つの流体流路を含み、2つの流体流路の間で熱交換を行うことが可能であり、
前記第1熱交換エリア(15)は、第1孔路(151)と第2孔路(152)を含み、前記第2熱交換エリア(16)は、第1孔路(161)、第2孔路(162)、第3孔路(163)、および、第4孔路(164)の4つの孔路を含み、前記第1熱交換エリア(15)に近い一方側に2つの連通用の孔、即ち、第1孔(147)と第2孔(148)を有し、前記第2プレート(14)は、前記第1孔(147)と第2孔(148)を含み、
前記第3プレートは、少なくとも1つの係合孔を含み、前記第4プレート(13)は、少なくとも2つの係合孔を含み、前記少なくとも2つの係合孔のうちの1つの係合孔は、前記少なくとも1つの係合孔のうちの1つの係合孔の位置に対応して連通され、前記少なくとも2つの係合孔のうちの別の1つの係合孔は、前記第2プレート(14)のうちの1つの孔の位置に対応して連通され、
前記第1熱交換エリア(15)の第2孔路は、前記第3プレート(12)、第4プレート(13)を介して前記第2熱交換エリア(16)の1つの孔路と連通する、ことを特徴とする熱交換器。
【請求項2】
第1熱交換エリア(15)と第2熱交換エリア(16)とを含む熱交換器であって、
前記第1熱交換エリア(15)は、第1プレート(11)を含み、前記第2熱交換エリア(16)は、第2プレート(14)を含み、
前記熱交換器は、第3プレート(12)と第4プレート(13)とをさらに含み、
前記第3プレート(12)の本体部は、前記第1プレート(11)と前記第4プレート(13)との間に位置し、前記第4プレート(13)の本体部は、前記第3プレート(12)と前記第2プレート(14)との間に位置し、
前記第2熱交換エリア(16)は、2つの流体流路を含み、2つの流体流路の間で熱交換を行うことが可能であり、
前記第1熱交換エリア(15)は、第1孔路(151)と第2孔路(152)を含み、前記第2熱交換エリア(16)は、第1孔路(161)、第2孔路(162)、第3孔路(163)、および、第4孔路(164)の4つの孔路を含み、前記第1熱交換エリア(15)に近い一方側に2つの連通用の孔、即ち、第1孔(147)と第2孔(148)を有し、前記第2プレート(14)は、前記第1孔(147)と第2孔(148)を含み、
前記第3プレート(12)は、少なくとも1つの係合部を含み、前記第3プレート(12)の前記少なくとも1つの係合部のうちのそれぞれの係合部に1つの係合孔が設けられ、
前記第4プレート(13)は、少なくとも2つの係合部を含み、前記第4プレート(13)の前記少なくとも2つの係合部のうちのそれぞれの係合部に1つの係合孔が設けられ、
前記第3プレート(12)の前記少なくとも1つの係合部は、前記第4プレート(13)の前記少なくとも2つの係合部のうちの1つの係合部と対向して配置されるとともに溶接されて固定され、前記第3プレート(12)の前記少なくとも1つの係合部の係合孔は、前記第4プレート(13)の少なくとも2つの係合孔のうちの1つの係合孔と対向して連通され、
前記第2プレート(14)は、少なくとも1つの係合部を含み、前記第2プレート(14)の前記少なくとも1つの係合部のうちの1つに1つの孔が設けられ、前記第4プレート(13)の前記少なくとも2つの係合部のうちの別の1つの係合部は、前記第3プレート(12)の前記少なくとも1つの係合部のうちの1つと対向して配置されるとともに溶接されて固定され、前記第4プレート(13)の前記少なくとも2つの係合孔のうちの別の1つの係合孔は、前記第2プレート(14)の前記少なくとも1つの係合部のうちの1つに設けられた孔と連通し、
前記第1熱交換エリア(15)の第2孔路は、前記第3プレート(12)、第4プレート(13)を介して前記第2熱交換エリア(16)の1つの孔路と連通する、ことを特徴とする熱交換器。
【請求項3】
前記第3プレート(12)の前記係合部は、前記第4プレート(13)側に突出するように設けられ、
前記第4プレート(13)の2つの係合部のうちの一方は、前記第3プレート(12)側に突出するように設けられ、他方の前記係合部は、前記第2プレート(14)側に突出するように設けられ、
前記第3プレート(12)は、第1係合孔(127)と第2係合孔(128)の2つの係合孔を有し、そのうちの一方の前記係合孔は、前記第3プレート(12)における前記第4プレート(13)側に突出する係合部に設けられ、他方の前記係合孔は、前記第3プレート(12)と前記第4プレート(13)との間の空間と連通し、
前記第4プレート(13)は、流体を流通させるための2つの係合孔、即ち、第3係合孔(137)と第4係合孔(138)とを含み、そのうちの一方の前記係合孔は、前記第4プレート(13)における前記第3プレート(12)側に突出する係合部に設けられ、前記第4プレート(13)と前記第2プレート(14)との間の空間と連通し、他方の前記係合孔は、前記第3プレート(12)と前記第4プレート(13)との間の空間と連通する、ことを特徴とする請求項2に記載の熱交換器。
【請求項4】
接続管(105)をさらに含み、
前記接続管(105)は、少なくとも部分的に前記第1熱交換エリア(15)の第1孔路(151)に位置し、前記第1プレート(11)は、前記第2プレート(14)側に突出する1つの係合部(111)を含み、前記第3プレート(12)は、前記第1プレート(11)側に突出する1つの係合部をさらに含み、前記第3プレート(12)における前記第1プレート(11)側に突出する係合部は、前記第1プレート(11)における前記第3プレート(12)側に突出する係合部に係合して溶接され、又は、前記接続管(105)に係合して溶接され、
前記第1熱交換エリア(16)は、2つの流体流路を含み、そのうちの一方の流体流路は、前記第1孔路(151)と前記第2孔路(152)を含み、
前記第1熱交換エリア(16)の他方の流体流路は、第3孔路と第4孔路を含み、
前記第1熱交換エリア(16)の第2孔路は、前記第3プレート(12)、第4プレート(13)を介して前記第2熱交換エリア(16)の一方の流体流路と連通し、前記接続管(105)の連通口(102)は、前記第2熱交換エリア(16)の他方の流体流路と連通する、ことを特徴とする請求項3に記載の熱交換器。
【請求項5】
前記第1プレート(11)、前記第3プレート(12)、前記第4プレート(13)、および、前記第2プレート(14)の周縁側にカフ部を有し、
前記第1プレート(11)、前記第3プレート(12)、前記第4プレート(13)、および、前記第2プレート(14)のカフ部は、同一側を向くとともに、前記第1プレート(11)のカフ部と前記第3プレート(12)のカフ部は溶接されて固定され、前記第3プレート(12)のカフ部と前記第4プレート(13)のカフ部は、溶接されて固定され、前記第4プレート(13)のカフ部と前記第2プレート(14)のカフ部は、溶接されて固定される、ことを特徴とする請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の熱交換器。
【請求項6】
前記第1熱交換エリア(15)は、熱交換コアを有し、前記第1熱交換エリア(15)は、複数の板片を含み、前記熱交換コアは、フィンをさらに含み、
前記第1プレート(11)、前記第3プレート(12)、前記第4プレート(13)、および、前記第2プレート(14)は、順に配置され、これらのうちの少なくとも1つは、本体部に凹凸構造を備える、ことを特徴とする請求項5に記載の熱交換器。
【請求項7】
絞り要素と、接続部材と、請求項1~請求項6のいずれか1項に記載の熱交換器とを含む熱交換アセンブリであって、
前記絞り要素は、前記第1熱交換エリア(15)に比較的近く、前記熱交換器に固定されまたは位置制限されるように設けられ、
前記熱交換アセンブリは、第1接続口(53)、第2接続口(54)、第3接続口(55)、および、第4接続口(56)を含み、
前記接続部材は、前記熱交換器に固定されて配置され、
前記第1熱交換エリア(15)の第2孔路(152)は、前記第2熱交換エリア(16)の一方の流体流路と連通し、前記絞り要素の入口は、前記第2熱交換エリア(16)の他方の流体流路と連通し、前記絞り要素の出口は、前記第1熱交換エリア(15)の第1孔路(151)と連通する、ことを特徴とする熱交換アセンブリ。
【請求項8】
接続管を含み、
前記接続管は、前記絞り要素の入口と連通し、前記接続管は、前記第1プレート(11)および/または前記第2プレート(14)に溶接されて固定され、
前記接続部材には、前記第1接続口(53)、第2接続口(54)、第3接続口(55)、および、第4接続口(56)が設置され、
前記第1接続口(53)、第2接続口(54)、第3接続口(55)、および、第4接続口(56)は、それぞれに前記第2熱交換エリア(16)の1つの孔路と連通し、
前記熱交換アセンブリは、第1冷却液接続口部(41)と第2冷却液接続口部(42)とをさらに含み、
前記第1熱交換エリア(15)は、冷媒流路と冷却液流路の2つの流体流路を含み、前記冷媒流路は、前記第1孔路(151)と前記第2孔路(152)を含み、前記第1熱交換エリア(15)の冷却液流路は、第3孔路と第4孔路を含む、ことを特徴とする請求項7に記載の熱交換アセンブリ。
【請求項9】
冷媒流路、及び、請求項7または請求項8に記載の熱交換アセンブリを含む熱管理システムであって、
前記熱管理システムは、圧縮機と、凝縮器と、少なくとも1つの蒸発器とをさらに含み、
前記凝縮器の出口は、配管を介して前記第1接続口(53)に連通されるか、又は、前記凝縮器の出口と前記第1接続口(53)との間に液体リザーバをさらに含み、
前記圧縮機の入口は、前記第2接続口(54)と連通し、前記蒸発器の入口は、前記第3接続口(55)と連通するか、または、前記熱管理システムは、前記蒸発器の入口と前記第3接続口(55)との間に絞り要素をさらに含み、前記蒸発器の出口は、前記第4接続口(56)と連通する、ことを特徴とする熱管理システム。
【請求項10】
冷却液流路をさらに含み、
前記第1熱交換エリア(15)は、第1冷却液接続口部(41)と第2冷却液接続口部(42)をさらに含み、
前記第1冷却液接続口部(41)は、第1冷却液接続口(51)を有し、前記第2冷却液接続口部(42)は、第2冷却液接続口(52)を有し、
前記冷却液流路は、前記第1冷却液接続口部(41)、前記第2冷却液接続口部(42)、および、前記第1熱交換エリア(15)における前記第1冷却液接続口(51)、第2冷却液接続口(52)と連通する冷却液流路を流れる、ことを特徴とする請求項9に記載の熱管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2020年10月23日に中国特許庁へ提出され、出願番号が「202011148716.8」、発明の名称が「熱交換器、熱交換アセンブリおよび熱管理システム」である中国特許出願に対する優先権の利益を主張し、その内容全体が援用により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本出願の発明は、流体制御分野に関し、具体的には、熱交換器、熱交換アセンブリおよび熱管理システムに関する。
【背景技術】
【0003】
現在、熱管理システムには、プレート式蒸発器など2つ以上の熱交換器を備える場合がある。
これらの熱交換器及び部品は、通常、配管により接続され熱管理システム作動中に固定して配置されている。
また、熱管理システム内の部品点数が多くなるため、熱管理システムの配管接続も比較的複雑になってきた。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
前記課題を解決するために、本出願の発明は、熱管理システムの配管接続を簡素化できる熱交換器、熱交換アセンブリおよび熱管理システムを提供する。
【0005】
第1の局面によれば、本出願の発明は、それぞれ異なる機能を有する2つの熱交換エリアを含み、小型で組み立てが容易になる熱交換器を提供し、また、熱管理システムおよび熱管理システムに適用される比較的簡単な熱交換アセンブリを提供する。
具体的に以下の形態で実現され、即ち、
第1熱交換エリアと第2熱交換エリアとを含む熱交換器であって、第1熱交換エリアは、第1プレートを含み、第2熱交換エリアは、第2プレートを含み、熱交換器は、第3プレートと第4プレートとをさらに含み、第3プレートの本体部は、第1プレートと第4プレートとの間に位置し、第4プレートの本体部は、第3プレートと第2プレートとの間に位置し、第2熱交換エリアは、2つの流体流路を含み、2つの流体流路の間で熱交換を行うことが可能である。
第1熱交換エリアは、第1孔路と第2孔路を含み、第2熱交換エリアは、第1孔路、第2孔路、第3孔路、および第4孔路の4つの孔路を含み、第2熱交換エリアは、第1熱交換エリアに近い一方側に2つの連通用の孔、即ち、第1孔及び第2孔を有し、第2プレートは、第1孔と第2孔を含む。
【0006】
第4プレートは、少なくとも2つの係合孔を含み、第3プレートは、第4プレートの1つの係合孔と対向して配置される係合孔を含み、第4プレートの1つの係合孔は、第3プレートの係合孔の位置に対応して連通され、第4プレートの別の1つの係合孔は、第2プレートの1つの孔の位置に対応して連通される。
【0007】
第3プレートは、少なくとも1つの係合部を含み、係合部に1つの係合孔が設けられるものであり得る。
第4プレートは、少なくとも2つの係合部を含み、各係合部ずつに1つの係合孔が設けられる。
第3プレートの係合部は、第4プレートの1つの係合部と対向して配置されるとともに溶接されて固定され、第3プレートの係合部に設けられた係合孔は、第4プレートの1つの係合孔と対向して連通する。
第2プレートは、少なくとも1つの係合部を含み、係合部に1つの孔が設けられる。
第4プレートの別の1つの係合部は、第2プレートの係合部と対向して配置されるとともに溶接されて固定され、第4プレートの別の1つの係合孔は、第2プレートの係合部に設けられた孔と連通する。
第1熱交換エリアの第2孔路は、第3プレート、第4プレートを介して第2熱交換エリアの1つの孔路と連通する。
【0008】
第2の局面によれば、本出願の発明は、絞り要素と、接続部材と、上記の実現形態で提供される熱交換器とを含む熱交換アセンブリをさらに提供する。
絞り要素は、第1熱交換エリアに比較的近く、熱交換器に固定されまたは位置制限されるように設けられ、熱交換アセンブリは、第1接続口、第2接続口、第3接続口、および第4接続口を含む。
接続部材は、熱交換器に固定して配置される。第1熱交換エリアの第2孔路は、第2熱交換エリアの一方の流体流路と連通し、絞り要素の入口は、第2熱交換エリアの他方の流体流路と連通し、絞り要素の出口は、第1熱交換エリアの第1孔路と連通する。
【0009】
第1熱交換エリアは、冷媒流路と冷却液流路の2つの流体流路を含み得る。
冷媒流路は、第1孔路と第2孔路を含み、第1熱交換エリアの冷却液流路は、第3孔路と第4孔路を含む。
【0010】
第3の局面によれば、本出願の発明は、冷媒流路と、上述した熱交換アセンブリとを含む熱管理システムをさらに提供する。
熱管理システムは、圧縮機と、凝縮器と、少なくとも1つの蒸発器とを含み、凝縮器の出口は、配管を介して第1接続口に連通されるか、または、凝縮器の出口と第1接続口との間に液体リザーバをさらに含み、圧縮機の入口は、第2接続口と連通し、蒸発器の入口は、第3接続口と連通するか、または車両熱管理システムは、蒸発器の入口と第3接続口との間に絞り要素をさらに含み、蒸発器の出口は、第4接続口と連通する。
【0011】
熱交換器に4枚のプレートを設けることによって、機能の異なる2つの熱交換エリアを溶接して一体化した構造とすることができる。
2つの熱交換エリアの間にプレートの係合孔を設けることによって熱交換エリア内の流体の流れ方向の制御を実現することができ、その結果、第1熱交換エリアの第2孔路が第2熱交換エリアの1つの孔路と連通するようになり、組み立てが比較的便利となり、熱交換器の比較的小型化が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明による熱交換アセンブリの三次元概略図。
【
図2】本発明による熱交換アセンブリの三次元概略図。
【
図4】
図3に示す熱交換アセンブリのA‐A方向の断面図。
【
図6】本発明に係る熱交換アセンブリの別の一実施形態の局部拡大図。
【
図8】本発明の第2実施形態による熱交換アセンブリの分解図。
【
図9】本発明の第3実施形態による熱交換アセンブリの分解図。
【
図10】本発明の第4実施形態による熱交換アセンブリの分解図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、具体的な実施形態について説明する。
図1~
図7に示すように、
図1、
図2はそれぞれ、本発明による熱交換アセンブリの三次元概略図であり、
図3は、本発明に係る熱交換アセンブリの正面図であり、
図4は、
図3に示す熱交換アセンブリのA‐A方向の断面図であり、
図5は、
図4の一実施形態の局部拡大図であり、
図7は、本発明に係る熱交換アセンブリの分解図であり、
図6は、本発明に係る熱交換アセンブリの別の一実施形態の局部拡大図である。
分解図は、2方向の構造を示し、実際の加工処理時とは異なり、この部分の構造を示すために図示のように分解されるわけである。
【0014】
熱交換アセンブリは、熱交換器10、絞り要素20、および接続部材を含む。
【0015】
ここで、熱交換器10は、第1熱交換エリア15、第2熱交換エリア16、第3プレート12および第4プレート13を含む。
【0016】
第3プレート12の本体部は、第1熱交換エリア15と第2熱交換エリア16との間に位置し、第4プレート13の本体部は、第1熱交換エリア15と第2熱交換エリア16との間に位置する。
【0017】
第1熱交換エリア15は、第1プレート11を含み、第2熱交換エリア16は、第2プレート14を含み、第3プレート12および第4プレート13の本体部は、第1プレート11と第2プレート14との間に位置し、第3プレート12は、第1プレート11と第4プレート13との間に位置する。
この実施形態では、第1プレート11、第3プレート12、第4プレート13、および、第2プレート14が順に配置されている。
【0018】
第1熱交換エリア15は、熱交換コアを有し、第1熱交換エリア15は、流体を流通させ互いに熱交換を行わせることが可能な2つの流体流路を有し、2つの流体流路同士は、それぞれ隔てられている。
【0019】
第1熱交換エリア15は、複数の板片を含み、第1熱交換エリア15は、熱交換に有利なフィンをさらに含むことができる。
第1熱交換エリア15は、板片の積層によって隔てられた層間流路を有し、第1熱交換エリア15を少なくとも2つの流体が流れることが可能であり、これらの2つの流体は、第1熱交換エリア16において熱交換を行うことができる。
例えば、一方の流体は、冷媒であり、他方は、電池などの発熱体を冷却するための冷却液であり得る。
さらに、3つの流体の場合にも利用可能であり、例えば、1つの流体は、冷媒であり、残りの2つは、冷却液である場合、2つの冷却液は、冷媒と熱交換するように制御され、その後、冷却液は、熱交換によって冷却され、冷却が必要な部品を冷却するために利用できる。
【0020】
第1熱交換エリア15は、また、冷媒流路にのみ連通され、熱交換を必要とする他の要素または媒体と接触して熱交換するなどの、1つの流体流路および2つの孔路、即ち、第1孔路151および第2孔路152のみを有することができる。
【0021】
第2熱交換エリア16は、熱交換コアを有する。
第2熱交換エリア16は、板片を含み、第2熱交換エリア16は、流体を流通させて熱交換を行わせる2つの流体流路を有し、2つの流体流路の間は、板片の積層によって隔てられ、熱交換を行うことができる。
第2熱交換エリア16は、板片の積層によって隔てられた層間流路を含み、第2熱交換エリア16を少なくとも2つの流体が流れることが可能であり、これらの2つの流体は、第2熱交換エリア16において熱交換を行うことができる。
例えば2つの流体は、すべて冷媒であり、一方の流体は、比較的高温の冷媒であり、他方は、比較的低温の冷媒である。
或いは、一方の流体は、冷媒であり、他方の流体は、電池などの発熱体を冷却するための冷却液などであり得る。
【0022】
第2熱交換エリア16は、第1孔路161、第2孔路162、第3孔路163、第4孔路164の4つの孔路を有する。
【0023】
第1プレート11の周縁部に第3プレート向きに折り返されたカフ部119を有し、第3プレート12の周縁部に第4プレート向きに折り返されたカフ部129を有し、第4プレート13の周縁部に第2プレート向きに折り返されたカフ部139を有し、第2プレート14の周縁部に第2熱交換エリア向きに折り返されたカフ部149を有し、これらのプレートは、折り返し方向が一致しかつ溶接されて比較的密閉された構造が形成されるため、プレート同士間の空間が周縁部から漏れることはない。
さらに、これらのプレートの折り返し方向を逆にし、即ち、第1熱交換エリア向きに折り返すように設計することもできる。
【0024】
第1プレート11は、第3プレート側に突出する第1係合部111と、第1熱交換エリア側に凹む第2係合部112とを有し、第1プレート11は、第1係合部111に1つの孔を有し、接続管105の一部が孔部を貫通するか、または、接続管105の一端が孔と実質的に面一に設置され、かつ、接続管105の一端が第1係合部に係合して溶接され、これにより、第1熱交換エリアの第1孔路151は、第1プレート、第3プレート及び第4プレートの間の空間と直接的に連通しない。
第1プレート11は、第2係合部112に流体を流通させるための孔118を有し、孔118は、第1熱交換エリアの第2孔路152と連通するか、または、孔118は、第1熱交換エリアを構成する第2孔路152の一部とされる。
【0025】
第3プレート12は、第1プレート11の第1係合部111と対向する位置に第1係合部121を有し、第3プレート12の第1係合部121は、第1プレート側に突出し、第3プレート12の第1係合部121と第1プレート11の第1係合部111をほぼ当接させて係合して溶接を実現することができる。
第3プレート12は、第1係合部に第1係合孔127を有し、接続管105の連通口102は、第3プレート12の第1係合孔127と連通するか、または、接続管105は、第1係合孔127を貫通して第3プレート12の第1係合部に係合して溶接される。
【0026】
第3プレート12は、第1プレート11の第2係合部112と対向する位置に第2係合部122を有し、第3プレート12の第2係合部122は、第4プレート13側に突出し、第1プレート11の第2係合部112は、第3プレートから見て第1熱交換エリア側に凹んだ構造をなし、第3プレート12の第2係合部122と第1プレート11の第2係合部112との間の距離は、第3プレート12の第2主板面120’と第1プレート11の主板面110との間の距離より大きく、こうして、第3プレート12の第2係合部122と第1プレート11の第2係合部112との間には、流体循環に利用可能な空間が形成される。
また、第3プレート12は、第4係合部124を有し、第3プレート12は、第4係合部124に第2係合孔128を有し、第4係合部124は、第4プレート13側に突出する。
これに対して、第4プレート13は、第3プレートの第4係合部124と対向する位置に第4係合部134が設けられ、第4係合部134は、第3プレート側に突出する。
第3プレート12の第4係合部124と第4プレート13の第4係合部134が係合して溶接され、第3プレート12の第2係合孔128と第4プレート13の第4係合孔138が対向して連通されている。
【0027】
第3プレート12は、第3係合部123をさらに有することができ、第3プレート12の第3係合部123は第1プレート側に突出する。
また、第3プレート12は、第2係合部122をさらに有することもでき、第3プレート12の第2係合部122は、第4プレート側に突出する。
また第3プレート12は、第2係合部および/または第3係合部を備えなくてもよい。
【0028】
第4プレート13には、第1係合部131、第3係合部133、第4係合部134が設けられる。
第4プレート13の第1係合部131の位置は、第3プレートの第1係合部121の位置に対応し、第4プレート13の第4係合部134の位置は、第3プレートの第4係合部124の位置に対応する。
第4プレート13の第1係合部131は、第2プレート側に突出し、第4プレート13の第3係合部133は、第2プレート側に突出し、第4プレート13の第4係合部134は、第3プレート側に突出する。
第4プレート13の第4係合部134と第3プレート12の第4係合部124が係合して溶接されて相対的に密封されるようになる。
【0029】
第4プレート13は、第3係合部133に第3係合孔137を有し、第4プレート13は、第4係合部134に第4係合孔138を有する。
【0030】
第2プレート14には、第3係合部143と第4係合部144が設けられ、第2プレート14の第3係合部143の位置は、第4プレートの第3係合部133の位置に対応する。
第2プレート14には、第4係合部144がさらに設けられ、第2プレート14の第4係合部144の位置は、第4プレートの第4係合部134の位置に対応する。
【0031】
第2プレート14の第3係合部143は、第4プレート側に突出し、第4プレート13の第3係合部133と第2プレート14の第3係合部143が係合して溶接されて相対的に密封されるようになる。
第2プレート14は、第3係合部143に流体を流通させるための第1孔147を有し、第2プレート14は、第4係合部144に流体を流通させるための第2孔148を有する。
第1孔147は、第2熱交換エリア16の第3孔路163と連通するか、または、第1孔147は、第2熱交換エリアを構成する第3孔路163の一部とされる。
第2孔148は、第2熱交換エリア16の第4孔路164と連通するか、または、第2孔148は、第2熱交換エリアを構成する第4孔路164の一部とされる。
【0032】
第2プレート14には、第1係合部141がさらに設けられてもよく、第2プレート14の第1係合部141は、第4プレート側に突出することができる。
第2プレート14の第1係合部141と第4プレート13の第1係合部131が係合して溶接されて相対的に密封されるようになる。
【0033】
第3プレート12の第2主板面120’と第1プレート11の主板面110との間の空間は、第1プレートの孔118と連通し、即ち、第3プレート12の第2主板面120’と第1プレート11の主板面110との間の空間は、第1熱交換エリアの第2孔路152と連通する。
第3プレート12の第2主板面120’と第1プレート11の主板面110との間の空間は、第3プレートの第2係合孔128と連通するとともに、第4プレートの第4係合孔138と連通し、第2プレートの第2孔148と連通し、即ち、第2熱交換エリアの第4孔路164と連通し、第2熱交換エリアの第4孔路164と第1熱交換エリアの第2孔路152とは、第3プレートの第2係合孔128、第4プレートの第4係合孔138を介して連通されている。
第3プレートの第1係合孔127は、連通口102と連通し、連通口102の他方側に絞り要素20が連通されている。
【0034】
第3プレート12の主板面120と第4プレート13の第2主板面130’との間の空間は、第3プレートの第1係合孔127または接続管105の連通口102と連通する。
第3プレート12の主板面120と第4プレート13の第2主板面130’との間の空間は、第4プレート13の第3係合孔137と連通する。
第4プレート13の第3係合孔137は、第2プレートの第1孔147と連通し、即ち、第4プレート13の第3係合孔137は、第2熱交換エリアの第3孔路163と連通し、即ち、第2熱交換エリアの第3孔路163と連通口102との間は、第3プレートの第1係合孔127、第4プレートの第3係合孔137を介して連通されている。
【0035】
接続部材は、第1接続口部43、第1接続部44、および、第2接続部45を含み、第1接続口部43には、第1接続口53が設けられ、第1接続部44には、第2接続口54が設けられ、第2接続部45には、第3接続口55及び第4接続口56が設けられている。
【0036】
具体的な自動車空調システムでは、高温高圧の冷媒は、第1接続口53から第2熱交換エリア16の第1孔路161に流入し、第2熱交換エリア16において別の流体流路内の比較的低温の冷媒と熱交換して第3孔路163に入り込む。
第2熱交換エリア16の第3孔路163において、冷媒は、次の2つの部分に分けられ、一部分は、第3接続口55を介してシステムの蒸発器へ、または、絞り要素を介してシステムの蒸発器へ流入し、蒸発器で蒸発した冷媒は、第4接続口56を通過し、第2熱交換エリア16の第2孔路162に入り込み、別の流体流路内の比較的高温の冷媒と熱交換する。
別の一部分の冷媒は、第4プレート13の第3係合孔137、第3プレートと第4プレートとの間の空間を通過し、連通口102から絞り要素20に入り込み、絞り要素20で絞られた後、第1熱交換エリアの第1孔路151に入り込み、第1熱交換エリア15において別の流体流路からの媒体、例えば、冷却液と熱交換した後、第1熱交換エリアの第2孔路152に入り込み、第1熱交換エリア15において熱交換した後、第1プレートと第3プレートとの間の空間、第3プレートの第2係合孔128、第4プレートの第4係合孔138、第2熱交換エリアの第4孔路164を通過し、第2接続口54から流出して圧縮機に流入し、もちろん、気液分離器などの部材を通った後、圧縮機に戻る構成としてもよい。
【0037】
この形態では、熱交換器に4枚のプレートを設けることによって、機能の異なる2つの熱交換エリアを溶接して一体化した構造とすることができる。
2つの熱交換エリアの間にプレートの係合部及び係合孔を設けることによって冷媒の流れ方向を制御することが可能となり、冷媒の流れ方向が異なる場合、プレートの局所的構造、例えば、プレートの係合部及び導通用の係合孔を変更するだけで各種システムの連通ニーズに対応でき、熱交換器の構造の比較的小型化が期待できる。
【0038】
また、係合部の位置に孔を設けることもできる。
図6に示すように、この実施形態と上記実施形態との相違点は、第2プレートの第1係合部にも孔145が設けられ、第4プレートの第1係合部に孔が設けられず、第2プレートの第1係合部と第4プレートの第1係合部とが相対的に係合して溶接されることで相対的に密封されることにある。
また、これと逆にすることもでき、即ち、第4プレートの第1係合部に孔が設けられ、第2プレートの第1係合部に孔が設けられないように設計した場合も同様に実現可能である。
また、連通口102が設けられた接続管105も、第1熱交換エリアからはみ出ていてもよい。
接続管105が第1プレートの第1係合部に係合して溶接されて相対的に密封されることも、接続管105が第3プレートの第1係合孔127内に延在し、第3プレートの第1係合部に係合して溶接されて相対的に密封されることもできる。
ここでは、第3プレートの第1係合孔127は、もはや、導通用ではなく、接続管105と係合するために使用される。
【0039】
具体的な実施形態は、
図8に示す如くである。
図8は、熱交換アセンブリの第2実施形態の分解図であり、これも2つの方向を示しており、この実施形態について上記の実施形態を参照することができる。
熱交換器10は、第1熱交換エリア15、第2熱交換エリア16、第3プレート12、および第4プレート13を含む。
第3プレート12の本体部および第4プレート13の本体部は、第1プレートと第2プレートとの間に位置する。
第1熱交換エリア15は、第1プレート11を含み、第2熱交換エリア16は、第2プレート14を含み、第3プレート12は、第1プレート11と第4プレート13との間に位置する。
本実施形態では、第1プレート11、第3プレート12、第4プレート13、第2プレート14が順に配置されている。
【0040】
第1プレート11は、第3プレート側に突出する第1係合部111と、第1熱交換エリアに凹む第2係合部112とを有し、さらに、第1プレート11に第3係合部113を設けることもできる。
第1プレート11は、第1係合部111に貫通孔を有し、接続管105の一部が貫通孔を貫通するか、または、接続管105の一端が貫通孔と実質的に面一に設置され第1係合部111に係合して溶接されて相対的に密封されることができる。
第1プレート11は、第2係合部112に流体を連通させるための孔118を有し、孔118は、第1熱交換エリアの第2孔路152と連通するか、または、孔118は、第1熱交換エリアを構成する第2孔路152の一部とされる。
第3プレート12は、第1プレート11の第1係合部111と対向する位置に第1係合部121を有し、第3プレート12の第1係合部121は、第1プレート側に突出し、第3プレート12の第1係合部121と第1プレート11の第1係合部111が係合して溶接さて相対的に密封されるようになる。
【0041】
第3プレート12は、第1プレート11の第2係合部112と対向する位置に第2係合部122を有し、第3プレート12の第2係合部122は、第4プレート13側に突出し、第1プレート11の第2係合部112は、第3プレートから見て第1熱交換エリア側に凹んだ構造をなし、第3プレート12の第2係合部122と第1プレート11の第2係合部112との間の距離は、第3プレート12の第2主板面120’と第1プレート11の主板面110との間の距離より大きい。
また、第3プレート12は、第3係合部123を含み得、第3プレート12の第3係合部123は、第1プレート11側に突出する。
第3プレート12は、第1係合部に第1係合孔127を有し、第3プレート12は、第2係合部122に第2係合孔128を有する。
接続管105の連通口102は、第3プレート12の第1係合孔127と連通するか、または、接続管105の連通口102は、第3プレートと第4プレートとの間の空間と連通する。
第3プレート12の第2係合孔128は、第1熱交換エリアの第2孔路152における第3プレートに比較的近い部分と連通する。
【0042】
第1プレートの第2係合部および第3プレートの第2係合部は、流体連通を可能にする孔がこれらの位置に設置される限り、設けられなくてもよく、即ち、第1熱交換エリアの第2孔路152は、第1プレートの連通用の孔、第1プレートと第3プレートとの間の空間、第3プレートの係合孔、および、第4プレートの係合孔を介して第2熱交換エリアに連通されるように構成されてもよい。
第4プレート13には、第3プレートの第2係合部122と対向する位置に第2係合部132が設けられ、第4プレート13の第2係合部132は、第3プレート側に突出し、第3プレート12の第2係合部122と第4プレート13の第2係合部132が係合して溶接されて相対的に密封されるようになる。
第4プレート13には、第3プレートの第3係合部123と対向する位置に第3係合部133が設けられ、第4プレート13の第3係合部132は第2プレート側に突出する。
第4プレート13は、第2係合部132に第4係合孔138を有し、第4プレート13は、第3係合部133に第3係合孔137を有する。
【0043】
第2プレート14には、第2係合部142と第3係合部143とが設けられ、第2プレート14の第2係合部142の位置は、第4プレートの第2係合部132の位置と対向し、第2プレート14の第3係合部143の位置は、第4プレートの第3係合部133の位置と対向し、第2プレート14の第3係合部143は、第4プレート側に突出する。
第2プレート14は、第3係合部143に流体を流通させるための第1孔147を有し、第2プレート14は、第2係合部142に流体を流通させるための第2孔148を有する。
【0044】
第2プレート14の第1孔147は、第2熱交換エリア16の第3孔路163と連通するか、または、第1孔147は、第2熱交換エリアを構成する第3孔路163の一部とされる。
第2孔148は、第2熱交換エリア16の第2孔路162と連通するか、または、第2孔148は、第2熱交換エリアを構成する第2孔路162の一部とされる。
第4プレート13の第3係合部133と第2プレート14の第3係合部143が係合して溶接されて相対的に密封されるようになる。
【0045】
第2プレート14には、第1係合部141を設けることもでき、これに応じて、第4プレートに第1係合部131を設け、第2プレート14の第1係合部141の位置は、第4プレートの第1係合部131の位置に対応し、第2プレート14の第1係合部141は、第4プレート側に突出することができ、第4プレート13の第1係合部131は、第2プレート側に突出し、第4プレート13の第1係合部131と第2プレート14の第1係合部141が係合して溶接されて相対的に密封されるようになる。
あるいは、第2プレート14に第4係合部144を設けることもでき、これに応じて、第4プレートに第4係合部134を設け、第2プレート14の第4係合部144の位置は、第4プレートの第4係合部134の位置に対応し、第2プレート14の第4係合部144は、第4プレート側に突出することができ、第4プレート13の第4係合部134は、第2プレート側に突出し、第4プレート13の第4係合部134と第2プレート14の第4係合部144とが係合して溶接されて相対的に密封されるようになる。
第2プレートには、第1係合部または第4係合部に孔が設けられても、設けられなくてもよい。
【0046】
第3プレート12の第2係合孔128は、第4プレート13の第4係合孔138と連通し、第3プレート12の第2主板面120’と第1プレート11の主板面110との間の空間は、第3プレートの第2係合孔128と連通するとともに、第4プレートの第4係合孔138と連通し、第2プレートの第2孔148と連通し、即ち、第2熱交換エリアの第2孔路162と連通し、第2熱交換エリアの第2孔路162と第1熱交換エリアの第2孔路152とは、第3プレートの第2係合孔128、第4プレートの第4係合孔138を介して連通されている。
【0047】
第3板の第1係合孔127は、連通口102と連通し、連通口102の他方側に絞り要素20が連通する。
第3プレート12の主板面120と第4プレート13の第2主板面130’との間の空間は、第3プレートの第1係合孔127と連通するとともに、第4プレート13の第3係合孔137と連通する。
第4プレート13の第3係合孔137は、第2プレートの第1孔147と連通し、即ち、第4プレート13の第3係合孔137は、第2熱交換エリアの第3孔路163と連通する。
即ち、第2熱交換エリアの第3孔路163と連通口102との間は、第3プレートの第1係合孔127、第4プレートの第3係合孔137を介して連通されている。
これらのプレートのカフ部も、すべて同一側を向くと共に、溶接によって固定され、相対的に密封されている。
【0048】
また、接続部材は、第1接続口部43、第1接続部44、および、第2接続部45を含む。
第1接続口部43には、第1接続口53が設けられ、第1接続部44には、第2接続口54が設けられ、第2接続部45には、第3接続口55及び第4接続口56が設けられている。
【0049】
具体的な自動車空調システムでは、第1接続口部43は圧縮機の出口部に接続することができ、第1接続部44は、圧縮機の入口部に接続することができ、第2接続口54は、圧縮機の気体戻り口と連通することができ、第2接続部45は、蒸発器の入出口部に接続することができ、第3接続口55は、システムの蒸発器または絞り要素などと連通することができ、第4接続口56は、システムの蒸発器の出口または気液分離器の出口などと連通することができる。
【0050】
システムの稼働時に、高温高圧の冷媒は、圧縮機から流出し、第1接続口53から、連通された第2熱交換エリア16の第1孔路161に流入して第3孔路163に入り込み、第2熱交換エリア16において別の流体流路内の比較的低温の冷媒と熱交換することができる。
第2熱交換エリア16の第3孔路163において、冷媒は、次の2の部分に分けられ、一部分は、第3接続口55を介してシステムの蒸発器へ、または、絞り要素を介してシステムの蒸発器へ流入し、あるいは、絞られた後2つの蒸発器に分配され、蒸発器で蒸発した冷媒は、第4接続口56を流れて第2熱交換エリア16の第2孔路162に流入し第4孔路164に入り込み、別の流体流路内の比較的高温の冷媒と熱交換する。
別の一部分の冷媒は、第2プレートの第1孔147、第4プレート13の第3係合孔137、第3プレートの第1主板面120と第4プレートの第2主板面130’との間の空間を通過し、連通口102から絞り要素20に流入し、絞り要素20で絞られた後、第1熱交換エリアの第1孔路151における絞り要素に比較的近い部分に流入し、第1熱交換エリア15において別の流体流路内の媒体、例えば、冷却液と熱交換し、第1の熱交換エリアの第2孔路152において熱交換を完了した後、第3プレートの第2係合孔128、第4プレートの第4係合孔138、第2プレートの第2孔148を通って第2熱交換エリアの第2孔路162に到達するとともに、第4接続口56から戻ってきた冷媒と合流して第4孔路164へ流入し、別の流体流路内の冷媒と熱交換し、第4孔路164に連通された第2接続口54から流出して圧縮機に流入し、もちろん、気液分離器などの部材を通過した後、圧縮機に戻る構成としてもよい。
【0051】
この実施形態では、2箇所にある低温の冷媒は合流後、比較的高温の冷媒と熱交換するものである。
その他の構造および作業方法について、上記の第1実施形態を参照することができる。
【0052】
以下、第3実施形態について説明する。
図9に示すように、
図9は、熱交換アセンブリの第3実施形態の分解図である。
【0053】
熱交換器10は、同様に、第1熱交換エリア15、第2熱交換エリア16、第3プレート12、および第4プレート13を含む。
第3プレート12、第4プレート13の本体部は、第1熱交換エリア15と第2熱交換エリア16との間に位置する。
第1熱交換エリア15は、第1プレート11を含み、第2熱交換エリア16は、第2プレート14を含み、第3プレート12、第4プレート13は、第3プレート12と第2プレート14との間に位置し、第3プレート12は、第1プレート11と第4プレート13との間に位置する。
第1プレート11、第3プレート12、第4プレート13、第2プレート14が順に配置されている。
【0054】
第1プレート11は、第3プレート側に突出する第1係合部111を有し、第1熱交換エリアに凹む第2係合部112を有することができる。
さらに、第1プレート11には、第3係合部113または第4係合部114を備えることができる。
【0055】
第1プレート11は、第1係合部111に1つの貫通孔を有し、接続管105の一部が貫通孔を貫通するか、または、接続管105の一端が貫通孔と実質的に面一に設置され第1係合部111に係合して溶接されて相対的に密封されることができる。
また、接続管105の一端が、第3プレートに係合して溶接されて相対的に密封され、これと同時に、接続管が、第1プレートに係合して溶接されて相対的に密封されることができる。
【0056】
第1プレート11は、第2係合部112に流体を連通させるための孔118を有し、孔118は、第1熱交換エリアの第2孔路152と連通するか、または、孔118は、第1熱交換エリアを構成する第2孔路152の一部とされる。
【0057】
第3プレート12には、本体エリアに複数の凹凸部が設けられており、凹凸部は、第4プレート等にも設けられていてもよい。
第3プレート12は、第1プレート11の第1係合部111と対向する位置に第1係合部121を有し、第3プレート12の第1係合部121は、第1プレート側に突出してもよい。
第3プレート12の第1係合部121と第1プレート11の第1係合部111が係合して溶接されて相対的に密封されるか、または、接続管に係合して溶接されることで密封される。
【0058】
第3プレート12は、第1プレート11の第2係合部112と対向する位置に第2係合部122を有し、第3プレート12の第2係合部122は、第4プレート13側に突出し、第1プレート11の第2係合部112は、第3プレートから見て第1熱交換エリア側に凹んだ構造をなす。
【0059】
第3プレート12は、第3係合部123または第4係合部124をさらに含むことができる。
第3プレート12は、第1係合部に、導通または接続管と係合されるための第1係合孔127を有し、第3プレート12は、第2係合部122に第2係合孔128を有し、接続管105の連通口102は、第3プレート12の第1係合孔127に連通されるか、または、接続管は、第3プレートの第2係合部の孔に係合して溶接されるか、あるいは、接続管105の連通口102は、第3プレートと第4プレートとの間の空間に連通される。
第3プレート12の第2係合孔128は、第1プレートの孔118と連通し、第3プレート12の第2係合孔128は、第1熱交換エリアの第2孔路152における第3プレートに近い部分と連通する。
【0060】
第4プレート13には、第1係合部131が設けられている。
第1係合部131は、第3プレートの第1係合部121と対向する位置、または、他の空いている位置に設けられてもよい。
【0061】
第4プレート13には、第3プレートの第2係合部122と対向する位置に第2係合部132が設けられ、第4プレート13の第2係合部132は、第3プレート側に突出し、第3プレート12の第2係合部122と第4プレート13の第2係合部132は、係合して溶接されて相対的に密封されるようになる。
【0062】
第4プレート13は、第2係合部132に第4係合孔138を有し、第4プレート13は、第1係合部131に第3係合孔137を有する。
【0063】
第2プレート14には、第1係合部141と第4係合部144とが設けられ、第2プレート14の第1係合部141の位置は、第4プレートの第1係合部131の位置と対向し、第2プレート14の第1係合部141は、第4プレート側に突出する。
【0064】
第2プレート14は、第1係合部141に流体を連通させるための第1孔147を有し、第2プレート14は、第4係合部144に流体を連通させるための第2孔148を有する。
第1孔、第2孔は、それぞれに第2熱交換エリア内の1つの流体通路と連通するために使用される孔である。
【0065】
第2プレート14の第1孔147は、第2熱交換エリア16の第1孔路161と連通するか、または、第1孔147は、第2熱交換エリアを構成する第1孔路161の一部とされる。
第2孔148は、第2熱交換エリア16の第4孔路164と連通するか、または、第2孔148は、第2熱交換エリアを構成する第4孔路164の一部とされる。
【0066】
また、第2プレート14には、第3係合部143が設けられてもよい。
第2プレート14の第1係合部141の位置は、第4プレートの第1係合部131の位置に対応し、第2プレート14の第1係合部141は、第4プレート側に突出し、第4プレート13の第1係合部131は、第2プレート側に突出し、第4プレート13の第1係合部131と第2プレート14の第1係合部141とが係合して溶接されて相対的に密封される。
第2プレート14の第4係合部144は、第2熱交換エリア側に凹むように設けられる。
【0067】
第3プレート12の第2係合孔128は、第4プレート13の第4係合孔138と連通し、第3プレート12の第2主板面120’と第1プレート11の主板面110との間の空間は、第3プレートの第1係合孔127と連通するか、または、連通口と連通するとともに、第4プレートの第3係合孔137と連通し、第2プレートの第1孔147と連通し、即ち、第2熱交換エリアの第1孔路161と連通し、第2熱交換エリアの第1孔路161と連通口102とは、第3プレートの第1係合孔127、第4プレートの第3係合孔137を介して連通されている。
連通口102の他方側には、絞り要素20が連通されている。
【0068】
第3プレートの第2係合孔128は、第1熱交換エリアの第2孔路152と連通する。
第3プレート12の主板面120と第4プレート13の第2主板面130’との間の空間は、第3プレートの第1係合孔127と連通するか、または、連通口102と連通する。
第3プレート12の主板面120と第4プレート13の第2主板面130’との間の空間は、第4プレートの第3係合孔137と連通する。
第4プレート13の第3係合孔137は、第2プレートの第1孔147と連通し、即ち、第4プレート13の第3係合孔137は、第2熱交換エリアの第1孔路161と連通する。
第2熱交換エリアの第1孔路161と連通口102との間は、第3プレートの第1係合孔127、第4プレートの第3係合孔137を介して連通されているか、または、第2熱交換エリアの第1孔路161と連通口102との間は、第4プレートの第3係合孔137を介して連通されている。
【0069】
この実施形態の接続部材は、第1接続口部43、第1接続部44、および、第2接続部45を含み、第1接続口部43には、第1接続口53が設けられ、第1接続部44には、第2接続口54が設けられ、第2接続部45には、第3接続口55及び第4接続口56が設けられている。
【0070】
具体的な自動車空調システムでは、第1接続口部43は、圧縮機の出口部に接続することができ、第1接続部44の第2接続口54は、圧縮機の気体戻り口と連通することができ、第2接続部45の第3接続口55は、システムの蒸発器または絞り要素などと連通することができ、第4接続口56は、システムの蒸発器の出口または気液分離器の出口などと連通することができる。
【0071】
システムの稼働時に、高温高圧の冷媒は第1接続口53から、第2熱交換エリア16の第2孔路162(図示せず)に流入し、第2熱交換エリア16において別の流体流路内の比較的低温の冷媒と熱交換した後、第1孔路161に流入することができる。
第2熱交換エリア16の第1孔路161において、冷媒は次の2つの部分に分けられ、一部分は、第3接続口55を介してシステムの蒸発器へ、または、絞り要素を介してシステムの蒸発器へ流入し、あるいは、絞られた後2つの蒸発器に分配され、蒸発器で蒸発した冷媒は、第4接続口56を通過し、連通された第2熱交換エリア16の第4孔路164に流入し、別の流体流路内の比較的高温の冷媒と熱交換する。
別の一部分の冷媒は、第2プレートの第1孔147、第4プレート13の第3係合孔137、第3プレートの第1主板面120と第4プレートの第2主板面130’との間の空間または第3プレートの第1係合孔127を通過し、連通口102から絞り要素20に流入し、絞り要素20で絞られた後、第1熱交換エリアの第1孔路151における絞り要素に近い部分に流入し、第1熱交換エリア15において別の流体流路内の媒体、例えば、冷却液と熱交換し、第1の熱交換エリアの第2孔路152に入り込み、第3プレートの第2係合孔128、第4プレートの第4係合孔138、第4プレートの第1主板面130と第2プレートの主板面140との間の空間、第2プレートの第2孔148を通って第2熱交換エリアの第4孔路164に到達するとともに、第4接続口56から戻ってきた冷媒と合流して第3孔路163へ流入し、別の流体流路内の冷媒と熱交換し、第3孔路163に連通された第2接続口54から流出して圧縮機に流入し、もちろん、気液分離器などの部材を通過した後、圧縮機に戻る構成としてもよい。
【0072】
この実施形態の他の構造及び方法について、上記の第1実施形態を参照することができる。
【0073】
上記の第2実施形態及び第3実施形態では、第2熱交換エリアにおいて比較的低温の冷媒がすべて比較的高温の冷媒と熱交換するが、また、第2熱交換エリアでの熱交換に局所的な低温の冷媒が参与することもできる。
図10に示すように、
図10は、熱交換アセンブリの第4実施形態の分解図である。
【0074】
熱交換器10は、同様に、第1熱交換エリア15、第2熱交換エリア16、第3プレート12、および、第4プレート13を含む。
第1プレート11、第3プレート12、第4プレート13、第2プレート14が順に配置されている。
【0075】
第1プレート11は、第3プレート側に突出する第1係合部111と、第1熱交換エリアに凹む第2係合部112とを有する。
また、第1プレート11には、第3係合部113、第4係合部114を備えることもできる。
【0076】
第1プレート11は、第1係合部111に、接続管105と係合する1つの貫通孔を有し、接続管105の一端が貫通孔と実質的に面一に設置され第1係合部111に係合して溶接されて相対的に密封されることができる。
また、接続管105の一端が第3プレートに係合して溶接されて相対的に密封され、これと同時に、接続管が第1プレートに係合して溶接されて相対的に密封されることもできる。
第1プレート11は、第2係合部112に流体を連通させるための孔118を有し、孔118は、第1熱交換エリアを構成する第2孔路152の一部とされる。
第3プレート12または第4プレートには、本体エリアに複数の凹凸部が設けられている。
【0077】
第3プレート12は、第1プレート11の第1係合部111と対向する位置に第1係合部121を有する。
第3プレート12の第1係合部121は、第1プレート側に突出してもよく、第3プレート12の第1係合部121と第1プレート11の第1係合部111が係合して溶接されて相対的に密封されるか、または、接続管と第3プレートの第1係合部が係合して溶接されることで相対的に密封されることができる。
【0078】
第3プレート12には、第2係合部122が設けられ、第3プレート12の第2係合部122は、第4プレート13側に突出する。
第3プレート12は、第3係合部123または第4係合部124を含むこともできる。
第3プレート12は、第1係合部に第1係合孔127を有し、第3プレート12は、第2係合部122に第2係合孔128を有し、接続管105の連通口102は、第3プレート12の第1係合孔127に連通されるか、または、接続管は、第3プレートの第2係合部の孔に係合して溶接されるか、または、接続管105の連通口102は、第3プレートと第4プレートとの間の空間に連通される。
第3プレート12の第2係合孔128は、第1プレートの孔118と連通し、第3プレート12の第2係合孔128は、第1熱交換エリアの第2孔路152における第3プレートに近い部分と連通する。
【0079】
第4プレート13には、第1係合部131が設けられている。
第1係合部131は、第3プレートの第1係合部121と対向する位置に設けられることができる。
この流路は、第3プレートと第4プレートとの間の空間を介して連通されるため、係合部と係合孔の位置は、第1熱交換エリア、第2熱交換エリアの構造に応じて調整可能であるか、または、第1プレート、第2プレートの構造に応じて調整可能であり、即ち、他の空いている位置に設けられてもよく、このようにすれば、調整が比較的便利になる。
【0080】
第4プレート13には、第3プレートの第2係合部122と対向する位置に第2係合部132が設けられ、第4プレート13の第2係合部132は、第3プレート側に突出し、第3プレート12の第2係合部122と第4プレート13の第2係合部132が係合して溶接されて相対的に密封される。
【0081】
第4プレート13は、第2係合部132に第4係合孔138を有し、第4プレート13は、第1係合部131に第3係合孔137を有する。
また、第4プレート13の第1係合部131に、接続管と係合するための孔を設けてもよい。
【0082】
第2プレート14には、第1係合部141と第3係合部143とが設けられ、第2プレート14の第1係合部141の位置は、第4プレートの第1係合部131の位置と対向し、第2プレート14の第1係合部141は第4プレート側に突出する。
【0083】
第2プレート14は、第1係合部141に流体を連通させるための第1孔147を有し、第2プレート14は、第3係合部143に流体を連通させるための第2孔148を有する。
第2プレート14の第1孔147は、第2熱交換エリア16の第1孔路161と連通するか、または、第1孔147は、第2熱交換エリアを構成する第1孔路161の一部とされる。
第2孔148は、第2熱交換エリア16の第3孔路163と連通するか、または、第2孔148は、第2熱交換エリアを構成する第3孔路163の一部とされる。
【0084】
また、第2プレート14には、第3係合部又は第4係合部144が設けられてもよい。
【0085】
第2プレート14の第1係合部141の位置は、第4プレートの第1係合部131の位置に対応し、第2プレート14の第1係合部141は、第4プレート側に突出し、第4プレート13の第1係合部131は、第2プレート側に突出し、第4プレート13の第1係合部131と第2プレート14の第1係合部141が係合して溶接されて相対的に密封される。
第2プレート14の第3係合部143は、第2熱交換エリア側に凹むように設けられる。
【0086】
第3プレート12の第2係合孔128は、第4プレート13の第4係合孔138と連通し、第4プレートの第3係合孔137は、第2プレートの第1孔147と連通し、即ち第2熱交換エリアの第1孔路161と連通し、第2熱交換エリアの第1孔路161と連通口102とは、第3プレートの第1係合孔127、第4プレートの第3係合孔137を介して連通されている。
連通口102の他方側には、絞り要素20が連通されている。
第3プレートの第2係合孔128は、第1熱交換エリアの第2孔路152と連通する。
【0087】
第3プレート12の主板面120と第4プレート13の第2主板面130’との間の空間は、第3プレートの第1係合孔127と連通するか、または、連通口102と連通する。
第3プレート12の主板面120と第4プレート13の第2主板面130’との間の空間は、第4プレートの第3係合孔137と連通する。
【0088】
第4プレート13の第3係合孔137は、第2プレートの第1孔147と連通し、即ち、第4プレート13の第3係合孔137は、第2熱交換エリアの第1孔路161と連通する。
【0089】
第2熱交換エリアの第1孔路161と連通口102との間は、第3プレートの第1係合孔127、第4プレートの第3係合孔137を介して連通されているか、または、第2熱交換エリアの第1孔路161と連通口102との間は、第4プレートの第3係合孔137を介して連通されている。
【0090】
この実施形態における接続部材は、第1接続口部43、第1接続部44、および、第2接続部45を含み、第1接続口部43には、第1接続口53が設けられ、第1接続部44には、第2接続口54が設けられ、第2接続部45には、第3接続口55及び第4接続口56が設けられている。
【0091】
具体的な自動車空調システムでは、第1接続口部43は圧縮機の出口部に連通することができ、第1接続部44の第2接続口54は、圧縮機の気体戻り口に連通することができ、第2接続部45の第3接続口55は、システムの蒸発器または絞り要素などと連通することができ、第4接続口56は、システムの蒸発器の出口または気液分離器の出口などと連通することができる。
【0092】
システムの稼働時に、高温高圧の冷媒は、第1接続口53から、連通された第2熱交換エリア16の第2孔路162(図示せず)に流入し、第2熱交換エリア16において別の流体流路内の比較的低温の冷媒と熱交換した後、第1孔路161に流入することができる。
第2熱交換エリア16の第1孔路161において、冷媒は、次の2つの部分に分けられ、一部分は、第3接続口55を介してシステムの蒸発器へ、または、絞り要素を介してシステムの蒸発器へ流入し、あるいは、絞られた後2つの蒸発器に分配され、蒸発器で蒸発した冷媒は、第4接続口56を通過し、第2熱交換エリア16の第4孔路164に流入し、別の流体流路内の比較的高温の冷媒と熱交換する。
別の一部分の冷媒は、第2プレートの第1孔147、第4プレート13の第3係合孔137、第3プレートの第1主板面120と第4プレートの第2主板面130’との間の空間または第3プレートの第1係合孔127を通過し、連通口102から絞り要素20に流入し、絞り要素20で絞られた後、第1熱交換エリアの第1孔路151における絞り要素に近い部分に流入し、第1熱交換エリア15において別の流体流路内の媒体、例えば、冷却液と熱交換し、第1の熱交換エリアの第2孔路152に入り込み、第3プレートの第2係合孔128、第4プレートの第4係合孔138、第4プレートの第1主板面130と第2プレートの主板面140との間の空間、第2プレートの第2孔148を通って第2熱交換エリアの第4孔路164に到達するとともに、第4孔路からの冷媒と合流し、第3孔路163に連通された第2接続口54から流出して圧縮機に流入し、もちろん、気液分離器などの部材を通過した後、圧縮機に戻る構成としてもよい。
【0093】
この実施形態の他の構造及び方法について、上記の第3実施形態を参照することができる。
【0094】
上記の実施形態では、冷媒に接続された接続口が4つあり、さらに、5つまたは6つにすることもできる。
例えば、システムに2つの蒸発器がある場合、そのうちの2つの接続口は、それぞれこの2つの蒸発器または絞り要素と蒸発器に連通されるか、および/または、2つの接続口は、それぞれに蒸発器の出口に連通されている。
また、接続部材は、実施形態のように複数の組み合わせではなく、一体構造であってもよい。
【0095】
上記の熱交換器は、熱交換アセンブリに使用することができる。
熱交換アセンブリは、第1冷却液接続口部41及び第2冷却液接続口部42を有することができ、第1冷却液接続口部41は、第1冷却液接続口51を有し、第2冷却液接続口部42は、第2冷却液接続口52を有し、第1冷却液接続口51と第2冷却液接続口52は、第1熱交換エリア内の冷媒流路を介して連通されるとともに、別の流体流路、即ち、冷媒流路内の媒体と熱交換する。
【0096】
第1冷却液接続口部41及び第2冷却液接続口部42は、溶接によって熱交換器に固定して接続され、具体的には、第1冷却液接続口部41及び第2冷却液接続口部42は、第1熱交換エリアに相対的に近い一方側に配置され、熱交換器の側板に溶接される。
【0097】
上述の構成要素の第1熱交換エリア内の冷媒流路は、単一フロー、即ち、第1孔路151から第2孔路152への流れであってもよく、または、3フローまたは5フローであってもよく、3フローの場合、第1熱交換エリアは、大まかに3つの部分に分けられ、第1孔路151は、絞り要素に近い第1部分と、第3プレートに比較的近い第2部分とに分けられ、第1孔路151の第2部分は、第1部分よりも長い。
【0098】
第2孔路152は、絞り要素に近い第1部分と、第3プレートに比較的近い第2部分とに分けられ、第2孔路152の第2部分は、第1部分よりも短い。
第1フローでは、第1孔路151の第1部分から、第2孔路152の第1部分に流れ、その後、第2孔路152の第1部分における比較的中央部に近い部分から第1孔路の第2部分に流れ、次に、第1孔路151の第2部分における比較的第3プレートに近い部分から第2孔路103の第2部分へ流入する。
したがって、上記の実施形態では、第2孔路152から流出する形態についてのみ説明した。
【0099】
熱交換アセンブリは、車両用熱管理システムに使用することができる。
熱管理システムは、圧縮機、熱交換アセンブリ、少なくとも1つの蒸発器、第2熱交換器、液体リザーバまたは気液分離器、少なくとも1つの絞り要素を含む。
【0100】
熱管理システムは、冷媒系と冷却液系とを含み、冷媒系を流れる媒体は、冷媒であり、冷却液系を流れる媒体は、冷却液である。
第1冷却液接続口51と第2冷却液接続口52とは、第1熱交換エリアの冷却液流路を介して連通され、第1冷却液接続口部41、第2冷却液接続口部42は、第1熱交換エリアの側板の一部であってもよいし、別々に加工され第1熱交換エリアの側板および/または熱交換コアに溶接されて固定されていてもよく、第1冷却液接続口部、第2冷却液接続口部は、また、配管接続形式で第1熱交換エリアに固定されていてもよい。
【0101】
第1熱交換エリアの冷媒流路は、第1孔路と第2孔路とを含み、冷却液流路は、冷媒流路と連通しない。
熱交換アセンブリを設置すれば、熱管理システムの取付や接続を容易にし、接続用の配管数を減らし、システムの体積を小さくすることができる。
【0102】
この熱交換アセンブリを車両用熱管理システムに用いることを例として説明する。
なお、実際の使用中に、これらの部材は、固定されている。
説明の便宜上、本明細書の分解図には、冷媒の流動方式が示されているが、これは、明確に説明するためにのみラベル付けされている。
【0103】
この熱交換アセンブリは、高温の冷媒と低温の冷媒との間の熱交換を実現し、高温の冷媒の温度を下げて効率を向上させることができる。
2つの部分の低温冷媒は、熱交換アセンブリの第2接続口を介して圧縮機に戻ることができるため、配管設置数を減らし、システム接続を容易かつ便利にすることができる。
この熱交換アセンブリの別の形態は、高温冷媒と低温冷媒の一部との間の熱交換を実現し、高温冷媒の温度を下げることができる一方、圧縮機に戻る冷媒の温度をあまりにも高くすることはないため、効率が向上し、システム接続が容易かつ便利になる。
【0104】
本明細書における流れの方向は、説明のために過ぎず、限定されるものではなく、閉鎖される要求でもなく、その中に他の部品を追加し、例えば、圧縮機の前に他の制御弁等を追加することができ、例えば、蒸発器へ流れることは、蒸発器の前に絞り要素を設置し、さらに、制御弁等を備えることを含む。
これらは、実際のシステムに応じて変更可能であり、連通状況は、具体的な実施形態を基準とするものである。
【0105】
本明細書では、両者の連通または他の部材間の連通は、本明細書で閉鎖される表現ではなく、この両者が連通していることを意味し、また、両者の間に絞り要素、セパレータ、制御弁、逆止弁、熱交換器などを備えてもよく多くの可能性があることも含む。
【0106】
本明細書における連通方式は、閉鎖されるものではなく、例えば、第1熱交換エリアの第2孔路と第2熱交換エリアの第1孔路があるプレートの係合孔を介して連通されることとは、ここで、第1熱交換エリアの第2孔路と第2熱交換エリアの第1孔路との間の流路が該係合孔を通過し、単独で該係合孔により連通され得ることを意味し、また、他のプレートの係合孔さらに2枚のプレートの間の空間を経由するなど複数の方式も含み得るが、その他は同様である。
【0107】
本明細書では、説明の便宜上、使用される番号、例えば第1、第2、第3、第4は明確に区別して説明しやすいためのものに過ぎず、該部品は、必ずしも4つの該構造を有することを意味せず、1つ又は2つの該構造のみを有することができる。
例えば、第3プレートは、第2係合部、第4係合部を含むことは、第3プレートは、この2つの係合部を含むことを意味するが、第3プレートは、4つの係合部を有することを意味するわけではない。
第2熱交換エリアを中間熱交換器とし、第1熱交換エリアを冷却器とする場合、熱交換アセンブリは、さらに絞り要素を備える必要があり、このようにして、中間熱交換器からの高温冷媒は、絞り要素によって絞ることができ、絞り要素として電子膨張弁が選ばれた場合、接続管が延びる方式を採用して高温冷媒と連通することができ、絞り管の形式を採用すれば、絞り管を第1孔路内に配置して実現することができる。
システムの適用形態が異なることによって、これらの構成も適宜変更可能である。
上記の実施形態において4枚のプレートの厚さは、第1熱交換エリアのプレートと同様であってもよく、4枚のプレートの外形や大きさは、同様であり、係合部、係合孔が設けられている位置が異なるだけであってもよく、また、外形や大きさは、異なり、例えば、第3プレートを外へ延伸させるようにしてもよく、このようにすれば、区別や識別が容易になる。
【0108】
また、2枚のプレートの間は対向して設けられ、係合する係合部は、実施形態のように突出するように構成されてもよく、また、係合部の間に孔付きのガスケットのような金具を追加する形態であってもよく、例えば、第3プレートの第2係合部と第4プレートの第2係合部は、その本体部と平らで突出しなく、両者を係合して溶接させるために、両者の間に適切な材質のガスケットを設け、両者をそれぞれガスケットに溶接させ且つ両者の溶接されて固定を実現する形態とすることができる。
熱交換器に4枚のプレートを設置することにより、隣接する2枚のプレートの間の流路の一つは、係合孔を介して連通し、別の一つは、2枚のプレートの間の空間を介して連通することにより、異なる機能の2つの熱交換エリアは、溶接により一体化構造を形成しやすく、2つの熱交換エリアの間にプレートの係合部及び係合孔を設置することにより、2つの熱交換エリア構造付きの一体化された熱交換器とし、第1熱交換エリアの第2孔路を第2熱交換エリアの1つの孔路に連通させることができ、冷媒の流れ方向が異なる場合に、プレートの局所的構造、例えば、プレートの係合部及び導通用の係合孔を変更するだけで各種システムの連通ニーズに対応できるため、熱交換器の構造の比較的小型化が期待できる。
【0109】
なお、以上の実施形態は、本発明を説明するためのものであって、本発明に記載の実施形態を限定するものではなく、例えば、「前」、「後」、「左」、「右」、「上」、「下」等の方向性を限定するものであり、本明細書では、上記の実施形態を参照して本発明について詳細に説明したが、当業者であれば理解できるように、当業者は、本発明を修正、結合又は同等置換することができ、本発明の精神及び範囲から逸脱しない全ての実施形態及びその改良は、いずれも本出願の請求項の保護範囲内に含まれるべきである。
【国際調査報告】