IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ フラマトムの特許一覧

特表2023-546458核燃料ペレットを検査するためのシステムおよび方法
<>
  • 特表-核燃料ペレットを検査するためのシステムおよび方法 図1
  • 特表-核燃料ペレットを検査するためのシステムおよび方法 図2
  • 特表-核燃料ペレットを検査するためのシステムおよび方法 図3
  • 特表-核燃料ペレットを検査するためのシステムおよび方法 図4
  • 特表-核燃料ペレットを検査するためのシステムおよび方法 図5
  • 特表-核燃料ペレットを検査するためのシステムおよび方法 図6
  • 特表-核燃料ペレットを検査するためのシステムおよび方法 図7
  • 特表-核燃料ペレットを検査するためのシステムおよび方法 図8
  • 特表-核燃料ペレットを検査するためのシステムおよび方法 図9
  • 特表-核燃料ペレットを検査するためのシステムおよび方法 図10
  • 特表-核燃料ペレットを検査するためのシステムおよび方法 図11
  • 特表-核燃料ペレットを検査するためのシステムおよび方法 図12
  • 特表-核燃料ペレットを検査するためのシステムおよび方法 図13
  • 特表-核燃料ペレットを検査するためのシステムおよび方法 図14
  • 特表-核燃料ペレットを検査するためのシステムおよび方法 図15
  • 特表-核燃料ペレットを検査するためのシステムおよび方法 図16
  • 特表-核燃料ペレットを検査するためのシステムおよび方法 図17
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-02
(54)【発明の名称】核燃料ペレットを検査するためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   G21C 21/02 20060101AFI20231026BHJP
   G01N 21/952 20060101ALI20231026BHJP
   G21C 3/28 20060101ALI20231026BHJP
【FI】
G21C21/02 300
G01N21/952
G21C21/02 220
G21C21/02 260
G21C3/28 100
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023524499
(86)(22)【出願日】2021-10-22
(85)【翻訳文提出日】2023-06-09
(86)【国際出願番号】 EP2021079383
(87)【国際公開番号】W WO2022084523
(87)【国際公開日】2022-04-28
(31)【優先権主張番号】20306260.9
(32)【優先日】2020-10-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】593128105
【氏名又は名称】フラマトム
【氏名又は名称原語表記】FRAMATOME
(74)【代理人】
【識別番号】100080447
【弁理士】
【氏名又は名称】太田 恵一
(72)【発明者】
【氏名】ファイヤール,アモリ
(72)【発明者】
【氏名】テルヨハン,アクセル
【テーマコード(参考)】
2G051
【Fターム(参考)】
2G051AA06
2G051AB02
2G051BA20
2G051BB01
2G051CA04
2G051CA06
2G051CB02
2G051DA08
(57)【要約】
検査システムは、各燃料ペレット(4)のペレット軸(A)が基準軸(B)と一致するような形で単数または複数の燃料ペレット(4)を支持するための支持装置(20)と、単数または複数の燃料ペレット(4)を光学的に測定するために配設された光学的測定装置(40)とを含み、光学的測定装置(40)は、光学軸(C)に沿って伝搬する光ビームを発出するように構成された発光器(42)と、光ビーム(44)を受信するために配設された光検出器(46)とを含み、ここで、各燃料ペレット(4)は、光ビーム(44)を中断し、光検出器(46)上に投射される影を生成し、光学的測定装置(40)は、各燃料ペレット(4)の端面(10)および/または側面(8)上の考えられる欠陥を検出するために影を解析するように構成された測定モジュール(48)を含んでいる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ペレット軸(A)を中心にして回転対称であり、かつ側面(8)および2つの端面(10)を有する核燃料ペレット(4)またはカラム(64)内に配設された複数のこのような核燃料ペレット(4)を検査するための検査システムにおいて、各燃料ペレット(4)のペレット軸(A)が基準軸(B)と一致するような形で単数または複数の燃料ペレット(4)を支持するための支持装置(20)と、単数または複数の燃料ペレット(4)を光学的に測定するために配設された光学的測定装置(40)とを含む検査システムであって、光学的測定装置(40)が、光学軸(C)に沿って伝搬する光ビームを発出するように構成された発光器(42)と、光ビーム(44)を受信するために配設された光検出器(46)とを含み、ここで、各燃料ペレット(4)が、光ビーム(44)を中断し、光検出器(46)上に投射される影を生成し、光学的測定装置(40)が、各燃料ペレット(4)の端面(10)および/または側面(8)上の考えられる欠陥を検出するために影を解析するように構成された測定モジュール(48)を含んでいる、検査システム。
【請求項2】
測定モジュール(48)が、特に各燃料ペレット(4)の端面(10)および/または側面(8)上の考えられる欠陥を検出するために影の少なくとも1つの幾何学的パラメータを測定するように構成されている、請求項1に記載の検査システム。
【請求項3】
光学軸(C)が、基準軸(B)に直交する平面と、0°~45°、好ましくは0°~25°の角度を画定している、請求項1または2に記載の検査システム。
【請求項4】
支持装置(20)が、各燃料ペレット(4)をそのペレット軸(A)を中心として回転させるように構成されている、請求項1から3のいずれか一つに記載の検査システム。
【請求項5】
測定装置(48)が、各燃料ペレット(4)の各端面(10)の周囲全体および/または側面(8)の周囲全体を解析する目的で、各燃料ペレット(4)の少なくとも1回のフル回転中に影を解析するように構成されている、請求項4に記載の検査システム。
【請求項6】
検査システムが、基準軸(B)に沿って軸方向に単数または複数の燃料ペレット(4)を搬送するように構成されている、請求項1から5のいずれか一つに記載の検査システム。
【請求項7】
光ビーム(44)が線形であり、各燃料ペレット(4)により生成される影が線分の形状にあり、測定モジュール(48)が、燃料ペレット(4)の対応する長さおよび燃料ペレット(4)の端面(10)および/または側面(8)上の欠陥の存在を決定するために、各燃料ペレット(4)により生成される影の長さを測定するように構成されている、請求項1から6のいずれか一つに記載の検査システム。
【請求項8】
光ビーム(44)が2次元であり、各燃料ペレット(4)により生成される影が2次元である、請求項1から6のいずれか一つに記載の検査システム。
【請求項9】
測定モジュール(48)が、燃料ペレット(4)の横断平面(MTP、ETP)の位置を決定することと、横断平面(MTP、ETP)と、端面(10)に対応する影の輪郭のサイドとの間の少なくとも1つの軸方向距離(L11、L12、L21、L22、D1、D2、D3)を決定することで、各燃料ペレット(4)により生成される影を解析するように構成されている、請求項1から8のいずれか一つに記載の検査システム。
【請求項10】
測定モジュール(18)が、燃料ペレット(4)の中央横断平面(MTP)の位置を決定するように、そして燃料ペレット(4)の対応する長さを決定するために影の輪郭のサイドと中央横断平面(MTP)との間の各燃料ペレット(4)により生成される影の長さを決定するように構成されている、請求項1から9のいずれか一つに記載の検査システム。
【請求項11】
測定モジュール(48)が、少なくとも1つの端面(10)についてかまたは各端面(10)について、端部横断平面(ETP)が燃料ペレット軸(A)に直交している、端面(10)の端部横断平面(ETP)の位置を決定することと、端部横断平面(ETP)と前記端面(10)に対応する影の輪郭のサイドとの間の少なくとも1つの軸方向距離(D1、D2、D3)を計算することで、各燃料ペレット(4)により生成される影を解析するように構成されている、請求項1から10のいずれか一つに記載の検査システム。
【請求項12】
測定モジュール(48)が、単数または複数の燃料ペレット(4)により生成される影の解析から、各燃料ペレット(4)の端面(10)のうちの少なくとも1つの端面の少なくとも一部分の3Dマップを決定するように構成されている、請求項1から11のいずれか一つに記載の検査システム。
【請求項13】
測定モジュール(48)が、3Dマップに対応する3D画像ファイルを生成しかつ端面(10)を表わす3D画像をコード化するように、および/または3Dマップに対応する2D画像をコード化する2D画像ファイルを生成するように構成されている、請求項12に記載の検査システム。
【請求項14】
測定モジュール(48)が、各燃料ペレット(4)の端面(10)の表面損失、および/または各燃料ペレット(4)の端面(10)上の突出部、および/または各燃料ペレット(4)の端面(10)の1つと側面(8)との間のエンドキャッピングを検出するように構成されている、請求項1から13のいずれか一つに記載の検査システム。
【請求項15】
請求項1から14のいずれか一つに記載の検査システムを用いてペレット軸(A)を中心として回転対称である核燃料ペレットを検査する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、核燃料棒の製造技術分野、より詳細には、核燃料棒の被覆内への挿入前の核燃料ペレットの検査に関する。
【背景技術】
【0002】
核燃料集合体は概して、核燃料棒の束を含む。各核燃料棒は、管状被覆の内部に積層された核燃料ペレット(以下「燃料ペレット」と呼ぶ)を包み込む管状被覆を含む。燃料ペレットは、核分裂性物質、例えば濃縮二酸化ウランでできている。
【0003】
各燃料ペレットは、概して、ペレット軸を中心にして回転対称である。各燃料ペレットは、実質的に円筒形の側面と2つの端面を含む円筒の全体的形状を有する。2つの端面は概して、ペレット軸に直交する中央平面との関係において対称である。各燃料ペレットは、例えば核分裂性物質の粉末を焼結させることによって作られる。
【0004】
一部のペレットにおいて、各端面は、リムによって取囲まれた中央ディッシングを含んでおり、リムは、燃料ペレットの好ましくは円筒形の側面とリムの間に延在する面取部によって取囲まれている。ディッシング、リムおよび面取部は同心的で、ペレット軸を中心としている。
【0005】
燃料ペレットは、核燃料ペレットの端面に影響を及ぼす欠陥、すなわち燃料ペレットの端面上の表面損失および/または突出部が見られる。
【0006】
「表面損失」なる表現は、燃料ペレット上の欠損部分または凹部を意味する。表面損失は、製造ライン上での処理中の燃料ペレットのチッピング(例えば衝撃によりひき起こされるもの)により生成され得る。
【0007】
突出部は、ブリスタ(焼結中に捕獲ガスによりひき起こされる端面から軸方向に突出する隆起したドーム形の突出部)、リップ(例えば焼結中のペレット間の接触によってひき起こされる、端面の外縁から軸方向に突出する物質)およびフラッシング(例えばプレス中の工具の問題(例えばプレスパンチのチッピング)によってひき起こされる端面の外縁から軸方向に突出する物質)を含み得る。
【0008】
燃料ペレットの欠陥は全て、燃料ペレットを包含する核燃料棒にとって、および前記燃料棒を包含する核燃料集合体にとって有害であり得る。
【0009】
核燃料棒の被覆内への挿入前に、燃料ペレットを検査することが可能である。このために、例えば燃料ペレットを個別に搬送するための搬送システムを含む自動検査システムに燃料ペレットが供給される。このような搬送システムは、例えば欧州特許出願公開第2133290号明細書および欧州特許出願公開第2273508号明細書から公知である。
【0010】
燃料ペレットの端面を検査することを考慮して、自動検査システムには、搬送システム上で搬送されている燃料ペレットの端面の画像を捕捉し、捕捉した画像を自動的に解析するように配設された画像捕捉装置(例えばマトリクスカメラ)が備わっていてよい。こうして、燃料ペレットの端面は、例えば表面損失または突出部の存在を検出するために、燃料ペレットが搬送されている間に検査可能である。画像捕捉装置の光学軸は例えば、ペレット軸と同軸であるか、またはペレット軸と僅かな角度、例えば0°~30°の角度を成す。
【0011】
しかしながら、このような自動検査システムを用いて特に面取部領域内またはディッシング領域内で燃料ペレットの端面を検査することは困難であり、したがって完全に信頼性のあるものではない。実際、面取部およびディッシングは、異なる配向ひいては異なる照明条件を有する、リムに比較して陥凹した表面である。燃料ペレットが搬送される単数または複数の表面もまた、端面の照明条件に影響し得る。端面上に存在する欠陥は、画像捕捉装置が捕捉した端面の正面画像上のリムの場所においてのみ明確に見られるか、または検出が困難であり得る。通常、ペレット縁部にもまた影響を及ぼす面取部領域内の核燃料ペレットの端面表面損失の信頼性の高い選別は、原子炉炉心内の燃料ペレット-被覆相互作用条件を改善するために極めて有利である。さらに、端面の正面画像上の突出部から表面損失を区別することは、時として困難である。したがって、核燃料ペレットの欠陥が検出されないかまたは正しく分類されない(表面損失か突出部か)、および/または欠陥の無いペレットが不適切に拒絶される可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】欧州特許出願公開第2133290号明細書
【特許文献2】欧州特許出願公開第2273508号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明の1つの目的は、核燃料ペレットを検査するための検査システムを提案することであり、前記検査システムは、特に、高い処理能力(例えば毎秒10個のペレット)で効率よくかつ信頼性の高いものでありながら、操作が容易である。
【課題を解決するための手段】
【0014】
このために、本発明は、ペレット軸を中心にして回転対称であり、かつ側面および2つの端面を有する核燃料ペレットまたはカラム内に配設された複数のこのような核燃料ペレットを検査するための検査システムにおいて、各燃料ペレットのペレット軸が基準軸と一致するような形で単数または複数の燃料ペレットを支持するための支持装置と、単数または複数の燃料ペレットを光学的に測定するために配設された光学的測定装置とを含む検査システムであって、光学的測定装置が、光学軸に沿って伝搬する光ビームを発出するように構成された発光器と、光ビームを受信するために配設された光検出器とを含み、ここで、各燃料ペレットが光ビームを中断し、光検出器上に投射される影を生成し、光学的測定装置が、各燃料ペレットの端面および/または側面上の考えられる欠陥を検出するために影を解析するように構成された測定モジュールを含んでいる、検査システムを提案する。
【0015】
燃料ペレットの端面上の表面損失などの欠陥は概して、特に端面の外縁が製造ライン上でのペレットの処理中に衝撃をより受けやすいので、燃料ペレットの前記端面の外縁に影響を及ぼすものである。
【0016】
燃料ペレットの端面上の突出部などの欠陥もまた概して、特にプレスパンチの外縁がその周辺円形縁部上のチッピングをより受けやすく、また焼結中のペレット間の接触がリムの場所で発生するので、燃料ペレットの前記端面の外縁に影響を及ぼす。
【0017】
リムおよび面取部によって取囲まれた中央ディッシングを各々有する端面を含む燃料ペレットにおいては、このような欠陥は例えば、端面のリムおよび/または面取部に影響を及ぼすことになる。
【0018】
こうして欠陥は、サイドから見た場合の燃料ペレットに対し異常な輪郭線を付与することができ、これは、ペレット軸に直交する方向で燃料ペレットのサイドに光ビームを投射しこの光ビームを中断する燃料ペレットにより生成される影の幾何学的パラメータを測定するように構成された光学的測定装置を用いて検出可能である。
【0019】
サイドからの核燃料ペレットの光学的測定は、光学的測定装置と核燃料ペレットの間の一定の距離で、ペレット軸に平行な方向で核燃料ペレットが搬送されている間に行うことができる。
【0020】
具体的実施形態において、該検査システムは、単独で取上げられるかまたは技術的に実現可能な任意の組合せの形で取上げられる以下の任意の特徴のうちの単数または複数を含む。
- 測定モジュールは、各燃料ペレットの端面および/または側面上の考えられる欠陥を検出するために影の少なくとも1つの幾何学的パラメータを測定するように構成されている;
- 測定モジュールは、各燃料ペレットの端面および/または側面上の考えられる欠陥を検出するために影の少なくとも1つの距離、影の少なくとも1つの長さおよび/または影の少なくとも1つの面積を測定するように構成されている;
- 光学軸は、基準軸に直交する平面と、0°~45°、好ましくは0°~25°の角度を画定している;
- 光学軸は、基準軸に実質的に直交している;
- 支持装置は、各燃料ペレットをそのペレット軸を中心として回転させるように構成されている;
- 測定装置は、各燃料ペレットの各端面の周囲全体および/または側面の周囲全体を解析する目的で、各燃料ペレットの少なくとも1回のフル回転中に影を解析するように構成されている;
- 支持装置は、互いに平行な2つの円筒形ローラを含み、ローラは、各燃料ペレットのペレット軸がローラに平行な状態で2つのローラ上に位置付けされた単数または複数の燃料ペレットを受入れるように構成されている;
- 2つのローラは、ペレット軸を中心として2つのローラ上に受入れられた燃料ペレットまたは燃料ペレットカラムを回転させるように、同じ方向に回転移動可能である;
- 検査システムは、基準軸に沿って軸方向に単数または複数の燃料ペレットを搬送するように構成されている;
- 検査システムは、基準軸に沿って単数または複数の燃料ペレットを移動させるように支持装置との関係において移動可能である少なくとも1つの押圧部材を含む押圧装置を含んでいる;
- 支持装置は、各燃料ペレットをそのペレット軸を中心として回転させながら基準軸に沿って軸方向に単数または複数の燃料ペレットを搬送するように構成されており、光ビームは、燃料ペレットがそのペレット軸を中心として少なくとも一回のフル回転を行なっている間の基準軸に沿った単数または複数の燃料ペレットの走行長さを単数または複数の燃料ペレットの長さに加えたものよりも大きい長さにわたって基準軸の方向に延在している;
- 光ビームは線形であり、各燃料ペレットにより生成される影は線分の形状にあり、測定モジュールは、燃料ペレットの対応する長さおよび燃料ペレットの端面および/または側面上の欠陥の存在を決定するために、各燃料ペレットにより生成される影の長さを測定するように構成されている;
- 光ビームは2次元であり、各燃料ペレットにより生成される影は2次元である;
- 測定モジュールは、燃料ペレットの端面間で測られる燃料ペレットの対応する長さを決定するために、各燃料ペレットにより生成される影の少なくとも1つの長さを測定するように構成されている;
- 測定モジュールは、燃料ペレットの横断平面の位置を決定することと、横断平面と、端面に対応する影の輪郭のサイドとの間の少なくとも1つの軸方向距離を決定することで、各燃料ペレットにより生成される影を解析するように構成されている;
- 測定モジュールは、燃料ペレットの中央横断平面の位置を決定するように、そして燃料ペレットの対応する長さを決定するために影の輪郭の前記サイドと中央横断平面との間の各燃料ペレットにより生成される影の長さを決定するように構成されている;
- 測定モジュールは、少なくとも1つの端面についてかまたは各端面について、端部横断平面が燃料ペレット軸に直交している、端面の端部横断平面の位置を決定することと、端部横断平面と前記端面に対応する影の輪郭のサイドとの間の少なくとも1つの軸方向距離を計算することで、各燃料ペレットにより生成される影を解析するように構成されている;
- 端部横断平面は、端面に対応する影の輪郭のサイドの1点を通って通過し、端面に対応する影の輪郭のラインに接するように位置付けされている;
- 測定モジュールは、燃料ペレット軸との関係において複数の離散的半径方向距離において複数の軸方向距離を計算するように、および/または端面に対応する輪郭のサイドの測定部分全体にわたり端面と端部横断平面の間の距離を計算するように構成されている;
- 測定部分は、端面に対応する輪郭のサイドと端部横断平面との交差点から端面の外側縁部まで半径方向外向きにおよび/または半径方向内向きに延在している;
- 測定モジュールは、単数または複数の燃料ペレットにより生成される影の解析から、各燃料ペレットの端面のうちの少なくとも1つの端面の少なくとも一部分の3Dマップを決定するように構成されている;
- 測定モジュールは、3Dマップに対応する3D画像ファイルを生成しかつ端面を表わす3D画像をコード化するように、および/または3Dマップに対応する2D画像をコード化する2D画像ファイルを生成するように構成されている;
- 測定モジュールは、各燃料ペレットの端面の表面損失、および/または各燃料ペレットの端面上の突出部、および/または各燃料ペレットの端面の1つと側面との間のエンドキャッピングを検出するように構成されている。
【0021】
本発明はまた、上記で定義されている検査システムを用いてペレット軸を中心として回転対称である核燃料ペレットを検査する方法も提案する。
【0022】
本発明およびその利点は、添付図面を参照しながら単に非限定的な例として提供されているにすぎない以下の説明を読むことによって、より良く理解できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】燃料ペレットを示す核燃料棒の部分断面図である。
図2】燃料ペレットの端面の正面図である。
図3】燃料ペレットを搬送するためのコンベヤおよび光学的測定装置を含む検査システムの概略的正面図である。
図4】コンベヤの概略的側面図である。
図5】コンベヤと光学的測定装置の概略的斜視図である。
図6】光学的測定装置内でコンベヤにより搬送される燃料ペレットにより生成される影、およびこの影について行なわれる幾何学的測定を例示する。
図7】光学的測定装置内でコンベヤにより搬送される燃料ペレットにより生成される影、およびこの影について行なわれる幾何学的測定を例示する。
図8】光学的測定装置内でコンベヤにより搬送される燃料ペレットにより生成される影、およびこの影について行なわれる幾何学的測定を例示する。
図9】光学的測定装置内でコンベヤにより搬送される燃料ペレットにより生成される影、およびこの影について行なわれる幾何学的測定を例示する。
図10】コンベヤおよび別の光学的測定装置の概略的斜視図である。
図11】燃料ペレットとの関係における図10の光学的測定装置により生成される光ビームの位置を例示する燃料ペレットの正面図である。
図12】欠陥(ここでは表面損失)を有する端面を有するペレットの斜視図である。
図13】ペレットの回転角度の関数として図12のペレットについて測定した距離を表示する曲線を示すグラフである。
図14】ペレットの回転角度の関数として図12のペレットについて測定した距離を表示する曲線を示すグラフである。
図15】ペレットの回転角度の関数として図12のペレットについて測定した距離を表示する曲線を示すグラフである。
図16】カラム状に配設され光学的測定装置内でコンベヤにより搬送される燃料ペレットにより生成される影、およびいくつかの燃料ペレットの影について行なわれる幾何学的測定を例示する。
図17】エンドキャッピングの欠陥を有する燃料ペレットにより生成される影を例示する。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1に例示されている核燃料棒2は、管状被覆6内に包み込まれた核燃料ペレット4(以下「燃料ペレット」と呼ぶ)のスタックを含む。各燃料ペレット4は、例えば濃縮二酸化ウランなどの核分裂性物質でできている。
【0025】
図1では、1つの燃料ペレットは、断面図で例示されており、他の燃料ペレット4の輪郭線は、一点鎖線で示されている。
【0026】
各燃料ペレット4は、ペレット軸Aを中心にして回転対称である。各燃料ペレット4は、側面8と2つの端面10を有する。側面8は好ましくは、ペレット軸Aを中心にして円筒形である。
【0027】
2つの端面10は好ましくは、燃料ペレット4の中央平面Tとの関係において対称的である。中央平面Tは、ペレット軸Aに直交している。
【0028】
各端面10は、例えば、中央ディッシュ12、リム14および周辺面取部16を有する。ディッシュ12、リム14および周辺面取部16は同心である。リム14は環状で、ディッシュ12を取囲んでいる。面取部16は環状で、リム14を取囲んでいる。
【0029】
ディッシュ12は例えば、凹状の半球形表面の形をしている。各端面10のディッシュ12は、前記端面10上の中央くぼみを画定し、前記くぼみはリム14によって取囲まれている。各端面10のディッシュ12は、リム14の一区域により隠されているので、燃料ペレット4の側面図には見られない。
【0030】
各端面10のリム14は、例えばペレット軸A上に中心を置く円錐形状のものであるか、またはペレット軸Aに直交する平面内に延在する。リム14は、例えば、極僅かにだけ円錐形である。リム14と、ペレット軸Aに直交する平面との間の角度は例えば、0°~5°である。
【0031】
面取部16は、ペレット軸Aに中心を置く円錐形状のものである。面取部16は、リム14との関係において、および側面8との関係において傾斜している。面取部16は、側面8とリム14の間に延在する。面取部16は、燃料ペレット4の側面図に見られる。
【0032】
面取部16と、ペレット軸Aに直交する平面との間の角度は、リム14とこのペレット軸Aに直交する平面との間の角度よりも断然大きい。
【0033】
燃料ペレット4の正面図を例示する図2に例示されているように、端面10は、中央ディッシュ12とリム14の遷移部にある第1の円C1、およびリム14と面取部16との間の遷移部にある第2の円C2を提示している。ディッシュ12は、第1の円C1の内側に位置設定されている。リム14は、第1の円C1と第2の円C2との間に位置設定され、面取部16は、第2の円C2の外側に位置設定されている。
【0034】
ディッシュ12は、第1の半径R1(第1の円C1の半径)に等しい外半径を有し、リム14は、第1の半径R1に等しい内半径と第2の半径R2(第2の円C2の半径)に等しい外半径を有し、面取部16は、第2の半径R2に等しい内半径と第3の半径R3に等しい外半径を有する。
【0035】
図3および図4の検査システム18は、燃料ペレット4の自動検査のために構成されている。
【0036】
検査システム18は、基準軸Bと一致するペレット軸Aを有する燃料ペレット4を受入れるように構成された支持装置20を含む。基準軸Bは、図3の平面に直交している。
【0037】
支持装置20は、光学軸Cに沿って見た場合に、燃料ペレット4の少なくとも一部分が、支持装置20の妨害無く見られるように構成されている。燃料ペレット4の一部分は、光学軸Cに沿って見た場合に、支持装置20によって隠されている場合がある。
【0038】
支持装置20は、例えば互いに平行に配設された2つの円筒形ローラ24を含む。各ローラ24は、それぞれのローラ軸Dに沿って延在する。これらのローラ軸Dは平行である。各ローラ軸Dは、基準軸Bに平行である。ローラ軸Dは好ましくは、実質的に水平である。
【0039】
各ローラ24は、円筒形の外側表面26を有する。2つのローラ24は、好ましくは同じ外側直径を有する。ローラ24は、ローラ24が互いに接触しないように離隔される。2つのローラ24は、それらの間に間隙28を画定する。
【0040】
2つのローラ24は、2つのローラ24によって支持された燃料ペレット4が、基準軸Bに直交するサイドから見た場合に2つのローラ24の上方に見える頂部部分を有するように離隔されて構成されている(図4)。
【0041】
任意には、支持装置20は、ローラ24をそれぞれのローラ軸Dを中心として図3図5および図10に矢印Rで例示されているものと同じ角度方向に回転駆動するように構成された駆動装置30を含む。これにより、ローラ24上に支持された燃料ペレット4を、そのペレット軸Aを中心として反対の角度方向に回転駆動することが可能となる。
【0042】
任意には、支持装置20は、1つの移動方向で(図4上で矢印Fにより示されているように右に向かって)ローラ24に沿って軸方向に燃料ペレット4を移動させるように構成された移動装置32(図4)を含む。
【0043】
移動装置32は、例えば、ローラ24に沿って並進運動で駆動される押圧部材34を含み、この押圧部材34は、ローラ24間に画定された間隙28を通って延在し、ローラ24に沿って軸方向に燃料ペレット4を押圧するために燃料ペレット4の端面10と接触するように配設された押圧ヘッド38を有するステム36を含む。
【0044】
示された例において、押圧部材34は、好ましくは、ペレット4がローラ24によって支持されているとき押圧ヘッド38が前記端面10のディッシュ12の中心と接触するような形で配設される。
【0045】
移動装置32は、欧州特許出願公開第2273508号明細書中で開示されているように、ローラ24に沿って複数のペレット4を同時に移動させるためコンベヤ(図示せず)によって駆動される複数の押圧部材34を含むことができる。
【0046】
検査システム18は、支持装置20によって支持された燃料ペレット4の幾何学的パラメータを測定するために配設された光学的測定装置40(図3)を含む。
【0047】
光学的測定装置40は、光学軸Cに沿って光ビーム44を発出するように構成された発光器42、および光ビーム44を受信するように構成された光検出器46を含む。
【0048】
好ましくは、光学軸Cは基準軸Bに直交している。
【0049】
光ビーム44は、好ましくは、平行光ビームである。光ビーム44の光線は互いに、そして光学軸Cに対して平行である。
【0050】
発光器42および光検出器46は、支持装置20によって支持されたペレット4が発光器42と光検出器46の間に位置設定されるような形で、支持装置20の両側に配設されている。支持装置20によって支持されたペレット4は、光ビーム44の一部を遮断する。
【0051】
ペレット4が光ビーム44を遮断するとき、ペレット4は、光検出器46のサイドに、光学軸Cに沿って見た場合のペレット4の輪郭線に対応する影を生成する。
【0052】
光検出器46は、燃料ペレット4によって遮断されなかったビームの部分および燃料ペレット4によって遮断された光ビーム44の部分、すなわちペレット4により生成される影を検出するように構成されている。
【0053】
このような光学的測定装置は、測定すべき物体が光ビーム44内に置かれた状態で、光検出器46に向かって光ビーム44を発出するための発光器42を含むことから、時として「透過型」すなわち「スルービーム」光学的測定装置と呼ばれる。
【0054】
発光器42および光検出器46は、好ましくは、光ビーム44がペレット軸Aに沿ったペレット4の予期された全長よりも長い基準軸Bに沿って延長部分を有するような形で構成されている。したがって、ペレット4は、ペレット4の全長にわたって光ビーム44を遮断することができる。
【0055】
以下で説明されるように、燃料ペレット4は、測定中に回転させられ軸方向に移動させられてよく、その場合、光ビーム44の範囲は好ましくは、燃料ペレット4の長さに、ペレット軸Aを中心にして燃料ペレット4の少なくとも一回のフル回転中に支持装置20に沿って燃料ペレット4が走行する軸方向距離を加えた長さよりも大きい。
【0056】
光学的測定装置40は、光検出器46上に燃料ペレット4により生成(または投射)される影を解析することによって、詳細には、光検出器46上に燃料ペレット4により生成(または投射)される影の幾何学的パラメータを測定することによって、燃料ペレット4の端面10上の欠陥を検出するように構成されている測定モジュール48を含む。
【0057】
より具体的には、光検出器46は、光検出器46により検出される影の表示を含めた画像ファイルを生成するように構成されており、測定モジュール48は、詳細には影の幾何学的パラメータを測定することによって、影を解析するべく画像ファイルを処理するように構成されている。
【0058】
測定モジュール48は、例えば、以下で実証されるように、(ペレット軸Aに沿って測られる)影上の少なくとも1つの軸方向距離、(ペレット軸Aに沿って測られる)影の少なくとも1つの長さ、および/または影の少なくとも1つの面積を測定するように構成されている。
【0059】
図5に例示された実施形態において、発光器42は、横断面で、すなわち光学軸Cに直交する平面内で2次元形状を示す光ビーム44を発出するように構成されている。
【0060】
発光器42は、光ビーム44の横断面の形状を有する発光表面50を有する。光検出器46は、光ビーム44の形状を有する感光性表面52を有する。感光性表面52は、投影平面PP内に延在している。
【0061】
このような光学的測定装置は、「エリア光学マイクロメータ」または「2D光学マイクロメータ」または「プロフィロメータ」と呼ばれる。発光器42および光検出器44は、エリア発光器42およびエリア光検出器44と呼ばれる。
【0062】
光ビーム44の2次元形状は、例えば円形形状である。矩形形状といった他の形状を企図することができる。
【0063】
図6に例示されているように、光ビーム44は、光検出器46上、より具体的には光検出器46の感光性表面52上にペレット4の照射部分の2次元影を投射する。影の輪郭は、光ビーム44により照射されている支持装置20によって支持されたペレット4の部分の輪郭線に対応する。
【0064】
示された例において、影は、ローラ24の上方に延在する燃料ペレット4の上位部分の輪郭線に対応し、ペレット4の下位部分はローラ24の影の中にある。
【0065】
支持装置20によって支持された燃料ペレット4は、基準軸Bと一致するペレット軸Aを有するものとみなされ、影の幾何学的パラメータを測定する時点では、ペレット軸Aの位置は公知であるとみなされる。
【0066】
図6~8に例示されているように、測定モジュール48は、例えば、光検出器46上に投射された燃料ペレット4の影の対応する長さを測定することによってペレット軸Aに沿って測られる燃料ペレット4の少なくとも1つの長さを決定するように構成されている。
【0067】
測定モジュール48は、詳細には、燃料ペレット4の端面10により生成される影の輪郭の2つのサイドの間のペレット軸Aに沿った影の長さを測定するように構成されている。
【0068】
図6により詳細に例示されているように、測定モジュール48は、例えば、リム14の内半径(第1の半径R1)以上およびリム14の外径(第2の半径R2)以下であるペレット軸Aからの距離M1で、ペレット軸Aに沿った燃料ペレット4の影の長さL1を測定するように構成されている。
【0069】
ペレット軸Aからのこのような半径方向距離M1で、光検出器46上に投射される影の長さL1は、ペレット軸Aを含み光学軸Cに直交する基準軸方向平面RAP内に位置設定された燃料ペレット4の端面10の2つの軸方向に整列したリム部分の間の距離に対応する。
【0070】
したがって、この半径方向距離M1で測定された影の長さL1は、ペレット軸Aの周りの特定の角度位置、より具体的には基準軸方向平面RAP内の位置における燃料ペレット4のリム-リム間の長さに対応する。
【0071】
リム14の内半径(第1の半径R1)よりも小さいペレット軸Aからの距離で、影は、影の各サイドが同じリム14の周囲方向に離隔された2つの角度部分に対応し得ることから、不明瞭である。したがって、これら2つの部分のうちの一方だけに影響を及ぼす表面損失などの欠陥は、光検出器46上に投射されたプロファイル上の他の部分により隠されており、検出されないと考えられる。
【0072】
測定モジュール48は例えば、面取部16の内径(第2の半径R2)以上そして面取部16の外径(第3の半径R3)以下であるペレット軸Aからの半径方向距離M2でペレット軸Aに沿ったペレット4のプロファイルの長さL2を測定するように構成されている。
【0073】
ペレット軸Aからのこのような半径方向距離M2で、光検出器46上に投射される影の長さは、基準軸方向平面RAP内に位置設定される燃料ペレット4の端面10の面取部16の2つの軸方向に整列した部分の間の距離に対応する。
【0074】
したがって、この半径方向距離M2で測定された影の長さは、ペレット軸Aの周りの特定の角度位置における、より具体的には基準軸方向平面RAP内にある角度位置における燃料ペレット4の面取部-面取部間の距離に対応する。
【0075】
面取部16の内半径(第2の半径R2)よりも小さいペレット軸Aからの距離で、プロファイルの長さは、端面10のリム14の間で測られるペレット4の長さに対応する。
【0076】
図7に例示されているように、代替的にはまたは任意には、測定モジュール48は、燃料ペレット4の長さを決定するために、燃料ペレット4により生成される影内の燃料ペレット4の中央横断平面MTPの位置を決定するようにおよび、中央横断平面MTPと燃料ペレット4の端面10に対応する影の輪郭のサイドとの間で測られる影の少なくとも1つの長さを測定するように構成されている。
【0077】
燃料ペレット4の影の輪郭は、光学軸Cに沿ってサイドから見た場合の燃料ペレット4の照射部分の端面10のプロファイルに対応する2つのサイドを含む。
【0078】
一例において、測定モジュール48は、燃料ペレット4の端面10に対応する影の2つのサイドの部分の関数として、中央横断平面MTPの位置を決定する。
【0079】
燃料ペレット4の各端面10がディッシュ12、リム14および面取部16を有する一例において、影の輪郭の各サイドは、ディッシュ12がリム14の影内にある、ペレット軸Aと第1の半径R1との間に延在するディッシュ部分、リム14のプロファイルに対応する第1の半径R1と第2の半径R2との間に延在するリム部分、および面取部16のプロファイルに対応する第2の半径R2と第3の半径R3との間に延在する面取部分を示す。
【0080】
サイドのディッシュ部分は、平行である。端面ラインのリム部分は、リム14が円錐形である場合は平行でなく、リム14が平面である場合には平行である。端面ラインの面取部分は、端面10の面取部16の円錐特性に起因して平行でない。
【0081】
一例において、測定モジュール48は、燃料ペレット4の端面10に対応する影の輪郭のサイドの2つの平行な部分の間に位置設定されているものとして、影の中の中央平面MTPの位置を決定する。
【0082】
図7に例示されているように、押圧部材38もまた、光検出器46上に影を投射するが、影の輪郭の隣接するサイドのディッシュ部分はなおも測定モジュール48によって検出可能である。
【0083】
測定モジュール48は例えば、リム14の内半径(第1の半径R1)以上でありかつリム14の外径(第2の半径R2)以下であるペレット軸Aからの半径方向距離M1で中央横断平面MTPと影の各サイドの間で測られるペレット軸Aに沿った燃料ペレット4の影の長さL11、L12を測定するように構成されている。
【0084】
したがって、この距離M1において測定された影の長さL11、L12は、ペレット軸Aの周りの特定の角度位置、より具体的には基準軸方向平面RAP内の位置における燃料ペレット4のリム-中央横断平面間の長さに対応する。
【0085】
測定モジュール48は例えば、面取部16の内径(第2の半径R2)以上でありかつ面取部16の外径(第3の半径R3)以下であるペレット軸Aからの半径方向距離M2で中央横断平面Tと影の各サイドとの間で測られるペレット軸Aに沿ったペレット4の影の長さL21、L22を測定するように構成されている。
【0086】
影のこれらの長さL21、L22は、ペレット軸Aの周りの特定の角度位置、より具体的には基準軸方向平面RAP内にある目に見える角度位置における燃料ペレット4の面取部-中央横断平面間の長さに対応する。
【0087】
中央横断平面MTPから影のサイドの部分までの影の長さを測定することで、端面10のそれぞれの欠陥を区別することが可能になる。中央横断平面MTPの位置は、基準として使用される。端面10の2つの部分の間の長さを決定する場合、得られる長さは相対的であり、これにより、例えば端面10の一方の一部分が表面損失を有し、端面10の他方の対応する部分が突出部を有する場合などの一定の状況下では、欠陥を適切に分類することが可能でないことになる。
【0088】
図6または図7に例示されているように、ペレット4の端面10の面取部16に影響を及ぼす欠陥表面損失16Bは、予期された面取部-面取部間の長さまたは予期された面取部-中央横断平面間の長さよりもわずかに短い、測定モジュール48により測定された面取部-面取部間の長さまたは面取部-中央横断平面間の長さとして、例えば予期された長さとの差EまたはE1として自動的に検出され得る。
【0089】
図8に例示されているように、ペレット4の端面10の面取部16に影響を及ぼす欠陥突出部16Cは、予期された面取部-面取部間の長さまたは予期された面取部-中央横断平面間の長さよりもわずかに長い、光学的測定モジュール48により測定された面取部-面取部間の長さまたは面取部-中央横断平面間の長さL21として、例えば予期された長さとの差E2として自動的に検出され得る。
【0090】
当業者は、欠陥が基準軸方向平面RAP内に位置設定された端面10のリムにも影響を及ぼす場合、欠陥は、予期されたリム-リム間の長さまたはリム-中央横断平面間の長さよりも短いかまたは長いリム-リム間の長さまたはリム-中央横断平面間の長さと同じ形で現れるものであるということを理解している。
【0091】
任意にはまたは代替的には、測定モジュール48は、燃料ペレット4の照射部分により生成される影の面積を測定するように構成されている。
【0092】
測定モジュール48は、例えば、燃料ペレット4の端面10に対応する影の輪郭の2つのサイド間で測られる影の面積を測定するように構成されている。
【0093】
任意にはまたは代替的には、測定モジュール48は、中央横断平面MTPと、燃料ペレット4の端面10に対応する影の輪郭の各サイドとの間の影の面積を測定するように構成されている。したがって、測定モジュール48は、影の2つの端面-中央横断平面間の面積を計算する。
【0094】
基準軸方向平面RAP内に位置設定されている端面10の周辺部分に影響を及ぼす欠陥(表面損失または突出部)が、燃料ペレット4により生成される影を改変することになり、この影は、予期されたものより小さい(表面損失)または予期されたものよりも大きい(突出部)面積を示すことになる。
【0095】
図9に例示されているように、代替的にはまたは任意には、測定モジュール48は、端面10のうちの少なくとも1つについて、この端面10に結び付けられた端部横断平面ETPと、端面10に対応する影の輪郭のサイドとの間の(燃料ペレット軸Aに沿って測定される)少なくとも1つの軸方向距離D1、D2、D3を決定することで、燃料ペレット4により生成される影を解析するように構成されている。
【0096】
端部横断平面ETPは、例えば、燃料ペレット軸Aに直交しかつ端面10の1つの点または縁部を含めるように燃料ペレット軸Aに沿って位置付けされている平面である。
【0097】
測定モジュール48は例えば、端部横断平面ETPが、燃料ペレット軸Aからの特定の半径方向距離で端面10に対応する影の輪郭のサイドに接しているかまたは交差するような形で影との関係において端部横断平面ETPを位置付けするように構成されている。
【0098】
特定の半径方向距離は、例えば、端部横断平面ETPが、リム14の内側縁部に対応するリム部分の点において、リム14の内側縁部とリム14の外側縁部との間に位置設定されたリム部分の中間点において、リム14の外側縁部に対応するリム部分の点において、面取部分の点において、端面10の外側縁部に対応する面取部分の点において、またはディッシュ部分において、影の輪郭のサイドに接しているかまたは交差するような形で選択される。
【0099】
好ましい実施形態において、図9に例示されているように、端部横断平面ETPは、リム14の内側縁部に対応するリム部分の1点、または影の輪郭のサイドのディッシュ部分の突出部の1点に接している。
【0100】
欠陥が無い場合、図9に例示されているように、リム14の内側縁部に対応するリム部分の点およびディッシュ部分は、同じ端部横断平面ETPを決定する。
【0101】
この端部横断平面ETPの使用は、突出部のような欠陥がこの端部横断平面ETPを横断しないものであることから、有利である。そうでなければ、燃料棒の運転にとって有害であると考えられる間隙を、核燃料棒内のペレットカラム内の隣接ペレットで創出する可能性がある。
【0102】
その上、有意な突出部または表面損失がある場合、端部横断平面ETPの場所は不安定になり、そのとき誤った測定値(例えば軸方向距離D1、D2およびD3の無秩序な測定値)を導く可能性がある。ペレットの軸に対して端部横断平面ETPを構築するために使用される点が近ければ近いほど、端部横断平面ETPが安定したものとなる尤度は高くなる。
【0103】
各軸方向距離D1、D2およびD3は、燃料ペレット軸Aからのそれぞれの半径方向距離M1、M3、M3で、端部横断平面ETPと、端面10に対応する影の輪郭のサイドとの間で測定された、燃料ペレット軸Aに沿って測られる距離として決定される。
【0104】
測定モジュール48は、例えば、離散的半径方向距離M1、M2、M3で測られる複数の軸方向距離D1、D2、D3を決定するように構成されている。
【0105】
測定モジュール48は、例えば、第1の半径方向距離M1における第1の軸方向距離D1、第2の半径方向距離M2における第2の軸方向距離D2および/または第3の半径方向距離M3における第3の軸方向距離D3を決定するように構成されている。
【0106】
例えば、第1の半径方向距離M1は、リム14に対応するように選択され、第2の半径方向距離M2は面取部16に対応するように選択され、第3の半径方向距離M3は、端面10の外側縁部、すなわちこの例では燃料ペレット4の側面8と面取部16との間の接合部に対応するように選択される。第3の半径方向距離M3はここでは、第3の半径R3に等しい。
【0107】
図9上に例示されたペレット4の端面10は、わずかに円錐形のリム14を有する。これにより、非ゼロの第1の軸方向距離D1を有する一例を例示することが可能になる。別の例では、リム14は放射状であってよく、すなわち各リム14はペレット軸Aに直交する平面内に延在し、これにより、第1の軸方向距離D1はおおよそゼロであると想定される。
【0108】
一変形実施形態において、測定モジュール48は、端面10に対応する影の輪郭のサイドの測定部分MPの全長上で端部横断平面ETPとの関係における軸方向距離を測定するように構成されており、前記測定部分MPは、燃料ペレット軸Aとの関係における2つの半径方向距離の間、例えばここで例示されているように第1の半径方向距離M1と第3の半径方向距離M3との間に位置設定されている。
【0109】
距離、長さおよび/または面積を計算するための基準として中央横断平面MTPおよび/または端部横断平面ETPを使用することにより、例えば側面のうちの一方が表面損失を有し他方が突出部を有している場合がそうであるように、欠陥のより良い分類が可能となる。
【0110】
任意には、測定モジュール48は、視野の最下位点において(すなわち、燃料ペレット4の輪郭が支持装置20および/または移動装置32からのマスキングまたは摂動なく投射される燃料ペレット軸Aからの最も近い距離で)燃料ペレット4の全長を測定することによって、端部横断平面ETPの妥当性のチェックを実施するように構成されている。
【0111】
一例示的実施形態において、測定モジュール48は、リム14の内側縁部またはディッシュ12内での燃料ペレット4の全長の偏差が検出された場合には、測定が信頼できるものでなく、燃料ペレット4は拒絶されることになるような形で構成されている。実際、このような偏差は、リムまたはディッシング領域内の大きな欠陥(表面損失または突出部)の存在に起因している可能性がある。
【0112】
図10に例示されている実施形態において、発光器42は、横断面、すなわち光学軸Cに直交する平面内で一次元形状を示す光ビーム44を発出するように構成されている。
【0113】
光ビーム44は、好ましくは、横断面で直線線分の形状を示す。直線線分は、支持装置20上に支持された燃料ペレット4のペレット軸Aに平行に延在する。
【0114】
発光器42は、光ビーム44の形状を有する発光ライン54を有する。光検出器46は、光ビーム44の形状を有する感光性ライン56を有する。
【0115】
このような光学的測定装置40は、「線形光学マイクロメータ」と呼ばれる。発光器42および光検出器44は、線形発光器42および線形光検出器44と呼ばれる。
【0116】
使用され得る光学的測定装置40は、Micro-Epsillon(マイクロ-エプシロン) optoCONTROL 2520またはKeyence(キーエンス) Series LS-9000である。
【0117】
光ビーム44は、ペレット4の一部分上へ発出され、こうしてペレット4により遮断される光ビーム44の長さ、光検出器46上に燃料ペレット4により生成または投射される影の長さは、ペレット4のこの照射部分の見かけの長さに対応する。
【0118】
測定モジュール48は、光検出器46により検出される光の関数として、詳細には燃料ペレット4により遮断された光ビーム44の部分の長さの関数として、燃料ペレット4の照射部分の長さを測定するように構成されている。
【0119】
図11に例示されているように、光ビーム44は、ペレット軸Aから半径方向距離M1またはM2で基準平面RPと交差する。
【0120】
光ビーム44は、例えばリム16の内半径(第1の半径R1)以上でリム14の外径(第2の半径R2)以下であるペレット軸Aからの半径方向距離M1で、支持装置20によって支持されたペレット4上に発出される。
【0121】
ペレット軸Aからのこのような半径方向距離M1で、遮断される光ビーム44の長さは、実質的に基準軸方向平面RAP内に位置設定されているペレット4の端面10の2つの軸方向に整列したリム部分の間の距離、すなわち基準軸方向平面RAP内に位置設定されている角度位置における燃料ペレット4のリム-リム間の長さに対応する。
【0122】
したがって、これらのリム部分に影響を及ぼす表面損失を検出することが可能である。予期された長さよりも短い長さは、表面損失がこれらのリム部分の一方または両方に影響を及ぼすことを表示する。また、これらのリム部分に影響を及ぼす突出部を検出することも可能である。予期された長さを超える長さは、突出部がこれらのリム部分の一方または両方に影響を及ぼすことを表示する。
【0123】
光ビーム44が、リム14の内半径(第1の半径R1)より短いペレット軸Aからの距離で発出される場合、光ビーム44の遮断された長さは、各端面10上で、周囲方向に離隔されたリム部分に対応し、こうしてこれら2つのリム部分のうちの一方の上の欠陥が他方のリム部分によって隠されている可能性がある。
【0124】
代替的には、光ビーム44は、面取部16の内径(第2の半径R2)以上でかつ面取部16の外径(第3の半径R3)以下のペレット軸Aからの半径方向距離M2で発出される。
【0125】
ペレット軸Aからのこのような半径方向距離M2で、遮断される光ビーム44の長さは、実質的に基準軸方向平面RAP内に位置設定されているペレット4の端面10の2つの軸方向に整列した面取部分の間の距離、すなわち基準軸方向平面RAP内に位置設定されている角度位置における燃料ペレット4の面取部-面取部間の長さに対応する。
【0126】
したがって、これらの面取部分に影響を及ぼす表面損失を検出することが可能である。予期された長さよりも短い長さは、表面損失がこれらの面取部分の一方または両方に影響を及ぼすことを表示する。また、これらの面取部分に影響を及ぼす突出部を検出することも可能である。予期された長さを超える長さは、突出部がこれらの面取部分の一方または両方に影響を及ぼすことを表示する。
【0127】
光学的測定装置40は、端面10の2つの軸方向に整列した面取部分の間の距離および/または基準平面RP内に位置設定された端面10の2つの軸方向に整列したリム部分の間の距離を測定することを可能にする。
【0128】
光検出器46上で燃料ペレット4により生成または投射される影の幾何学的パラメータの、測定モジュール48により行なわれる測定は、燃料ペレット4の1つの角度位置について上記で説明されてきた。
【0129】
任意には、支持装置20は、燃料ペレット軸の周りで、すなわち端面10の周囲に沿った、好ましくは端面10の周囲全体に沿った複数の位置で、燃料ペレット4の複数の角度位置について、燃料ペレット4の対応する幾何学的パラメータ(例えばリム-リム間の長さ、面取部-面取部間の長さ、リム-中央横断平面間の長さ、面取部-中央横断平面間の長さ、影面積、中央横断平面-端面間の面積、端面-基準端部平面間の距離など)を決定できるようにするため、光学的測定装置40を用いて燃料ペレット4により生成される影を測定しながら、ペレット軸Aを中心にしてペレット4を回転させるように構成されている。
【0130】
このために、ペレット軸Aを中心として燃料ペレット4を回転駆動するために、駆動装置30が、同じ角度方向(図3の矢印R参照)にローラ24を回転駆動し、その間に光学的測定装置40が燃料ペレット4の周囲全体について、リム-リム間の長さの測定、リム-中央横断平面間の長さの測定、面取部-面取部間の長さの測定、面取部-中央横断平面間長さの測定および/または端部横断平面-端面間の距離の測定を行う。
【0131】
燃料ペレット4の端面10の周囲全体にわたり単数または複数の測定を行うことは、端面10上の欠陥を自動的に検出しおよび/または表面損失または突出部の異なる形状を判別する一助となり得る。
【0132】
該当する場合、燃料ペレット軸Aの周りで燃料ペレット4の複数の角度位置の各々について測定が行なわれた時点で、結び付けられた距離、長さおよび/または面積を計算するために、燃料ペレット4の各々の角度位置について、それぞれ、中央横断平面MTPおよび/または端部横断平面ETPが決定される。
【0133】
角度位置は、離散的であってよい。
【0134】
一例において、測定が行なわれる角度位置の数は、360以上、詳細には390以上である。これにより、2つの後続する角度位置の間に1°以下の角ピッチで、角度位置についての測定を行うことが可能になる。
【0135】
図12は、燃料ペレット4の端面10の周囲上に分布した3つの表面損失S1、S2、S3を有する燃料ペレット4の斜視図である。3つの表面損失S1、S2、S3は、異なる形状を示す。
【0136】
図13~15は、図9に関連して論述した通りに測定された、燃料ペレット軸Aを中心とした燃料ペレット4の角度位置の関数として異なる半径方向距離M1、M2、M3について測定された軸方向距離D1、D2、D3を例示するグラフである。
【0137】
各グラフは、燃料ペレット4の角度位置(横座標)の関数としてのそれぞれの軸方向距離D1、D2、D3(縦座標)の測定の曲線C1、C2、C3を例示する。
【0138】
示された例において、各曲線C1、C2、C3は曲線C1、C2、C3が期待値V1、V2、V3から離れて移動する3つのバレーを伴って、主として期待値V1、V2、V3の近傍に延在しており、ここで各バレーは3つの表面損失S1、S2、S3のうちの1つに対応している。
【0139】
ここで例示されているように、バレーは、ここでは期待値V1、V2、V3との関係において下向きに延在し、表面損失S1、S2、S2に対応する。突出部などの欠陥は、期待値V1、V2、V3との関係において上向きに延在するピークを生成することになる。
【0140】
一例において、測定モジュール48は、各半径方向距離M1、M2、M3について、燃料ペレット4の角度位置の関数としてのそれぞれの軸方向距離D1、D2、D3の測定の対応する曲線C1、C2、C3を作成するように構成されている。
【0141】
例えば、測定モジュール48は、ピークおよび/またはバレーを検出し、およびピーク値またはバレー値と期待値V1、V2、V3との間の差分が検出閾値より高い場合に欠陥を識別するように構成されている。閾値を通過することは、変動が製造公差を超えており燃料ペレット4の欠陥であることを表わす。
【0142】
有利には、測定モジュール48は、各曲線C1、C2、C3を解析することにより欠陥を分類するように構成されている。
【0143】
一例において、測定モジュール48は、検出されている各欠陥を分類するために、各バレーの幅、全てのバレーの幅の合計、各バレーの深さ、各ピークの幅、全てのピークの幅の合計および/または各ピークの高さを測定するように構成されている。バレーの幅またはピークの幅は、欠陥の角度の広がりに対応する。
【0144】
有利には、測定モジュール48は、各バレーの幅、全てのバレーの幅の合計、各バレーの深さ、各ピークの幅、全てのピークの幅の合計、および/または各ピークの高さの測定の関数として欠陥を分類するように構成されている。
【0145】
表面損失については、バレーの幅は概して、バレーの深さよりも(ペレットの質に関して)非常に重要である。
【0146】
一例において、測定モジュール48は、表面損失としてその高さよりも大きい幅を有するバレーを特徴とする欠陥を分類するように構成されている。
【0147】
突出部については、ピークの高さは概して、バレーの幅よりも(ペレットの質に関して)非常に重要である。
【0148】
一例において、測定モジュール48は、突出部としてその高さよりも大きい高さを有するピークを特徴とする欠陥を分類するように構成されている。
【0149】
その上、測定部分MPにわたって、および端面10の周囲全体にわたって軸方向距離の測定を行うことにより、燃料ペレット軸Bに中心を置き測定部分MPに対応する端面10の環状領域の点の3Dマップを生成することが可能となる。
【0150】
このとき、測定モジュール48は、燃料ペレット4の端面10の欠陥を検出しおよび/または分類するために、3Dマップを予期されたマップと比較するように構成され得る。
【0151】
その上、3Dマップは、例えば測定モジュール48により行われる検出をチェックするためオペレータに提示され得る画像を生成するために使用可能である。
【0152】
一例において、測定モジュール48は、3Dマップに対応する3D画像ファイルを生成し、上記で行なわれた測定の関数として端面10を表わす3D画像をコード化するように構成されている。
【0153】
任意にはまたは代替的には、測定モジュール48は、3Dマップに対応する2D画像をコード化する2D画像ファイルを生成するように構成されており、ここで端面10の3Dレリーフは、例えばグレーシェードまたはカラーで、2D画像でコード化されている。
【0154】
一例において、2D画像は、2つの平行なサイドを伴うバンドを表わし、一方のサイドは端面10の周辺縁部に対応し、他方のサイドはリム14の内側縁部に対応する。
【0155】
代替的にまたは任意には、2D画像は、端面10の周辺縁部に対応する外側サイドと、リム14の内側縁部に対応する内側サイドを有するディスクを表わす。
【0156】
任意には、支持装置20は、ペレット4を回転させ光学的測定装置40でペレット4を測定している間、ペレット軸Aに沿ってペレット4を並進移動させるように構成されている。これにより、ローラ24に沿ってペレット4を搬送しながらペレット4の周囲全体にわたりペレット4を検査することが可能になる。
【0157】
軸方向移動は、例えば、移動装置32により燃料ペレット4に付与され、押圧部材34は、ローラ24に沿って燃料ペレット4を押圧しながらローラ24に沿って搬送されている。
【0158】
好ましくは、各端面10がディッシュ12、リム14および面取部14を有する場合、押圧部材34は、リム14および/または面取部14と接触することなく、より具体的には、基準軸方向平面RAP内に位置設定された面取部分および/またはリム部分と接触したりまたは隠したりすることなく燃料ペレット4を押圧するために燃料ペレット4の端面10のディッシュ12の中心と接触するように構成されている。したがって、押圧部材34は、少なくとも距離が測定される領域内では光ビーム44を遮断しない。
【0159】
発光器42および光検出器46は、好ましくは、ペレット軸Aを中心にした燃料ペレット4の少なくとも1回の完全な回転中に燃料ペレット4により走行される距離を加えたペレット4の長さよりも大きい延長部分にわたり、ペレット軸Aに沿って光ビーム44が延在するような形で構成されている。
【0160】
これにより、光ビーム44を遮断することで、発光器42と光検出器46の間を燃料ペレット4が走行している間に、端面10の周囲全体にわたり燃料ペレット4の幾何学的パラメータを測定することが可能になる。
【0161】
一実施形態において、発光器42および光検出器46は好ましくは、例えば2つの燃料ペレット、3つの燃料ペレットまたはそれ以上の燃料ペレットといった複数の燃料ペレットを同時に測定することを可能にする延長部分にわたり、ペレット軸Aに沿って光ビーム44が延在するような形で構成されている。
【0162】
2次元発光器42および2次元光検出器46を使用する実施形態において、光検出器46は例えばマトリクス光センサ、すなわちマトリクス状に配設された複数の感光性画素を含む光センサを含む。
【0163】
有利には、光検出器46は、測定モジュール48により行われる単数または複数の測定を行うのに十分な面積をカバーする光センサの一部分のみを活動化させるように構成されており、光センサの残りの部分は、非活動状態にとどまる。
【0164】
図6中のフレームAFは、光センサの考えられる活動状態の部分の一例を示しており、図6の残りは、光センサの非活動状態の部分に対応している。
【0165】
活動状態の部分は、光センサの面積の20%未満、さらには光センサの面積の10%未満を占める可能性がある。
【0166】
光センサの一部分のみを使用することで、光検出器46によるさらに迅速な処理が可能となる。さらに、それは、影の関連する部分のみが光検出器46により回収されたデータ内に存在し、測定に必要なサイド、点および平面の位置はより容易かつ迅速に識別されることから、測定モジュール48により行なわれる解析も簡略化される。したがって、これにより、処理能力の増加、すなわち単位時間あたりの処理される燃料ペレット数の増加が可能になる。
【0167】
一実施例において、発光器42は、好ましくは光検出器46の指示の時点で、光パルスの形態で光ビームを発出するように構成されている。したがって、発光器42は光検出器46によって駆動され、光検出器46はこうして光パルスを発出するように、発光器42に指示するように構成されている。
【0168】
公知のように、光検出器46は、所与の周波数で、すなわち単位時間あたりの所与の画像数で、「画像」を捕捉することができる。光検出器46によって捕捉された2つの連続する画像の間の時間は、光検出器46の光センサから、詳細には光センサの複数の画素からデータを収集するのに必要な時間に対応する。
【0169】
光パルスを発出する発光器42を駆動するように構成された光検出器46は、光検出器46と発光器42の同期化を可能にする。
【0170】
さらに、各「画像」は、露出時間、すなわち発光器42によって発出された光ビームに対する光センサの露出持続時間で、光検出器46によって捕捉される。
【0171】
好ましくは、光検出器46および発光器42は、画像の捕捉時点で、光ビームが露出時間の一部分の間のみ発出されるような形で構成されている。このために、光ビームの発出は、露出時間の開始後に開始され、および/または露出時間の終了前に終了される。
【0172】
一実施形態において、画像を捕捉するために発光器42により発出される光ビームパルスの持続時間は、この画像を捕捉するための光検出器46の露出時間よりも断然短い。一例において、露出時間は、450マイクロ秒(μs)以下であり、光パルスの持続時間は、50~100μsである。
【0173】
これにより、より鮮明な影を得ること、ひいては測定モジュール48により行なわれる、すなわち燃料ペレット4が燃料ペレット軸Aを中心にして回転させられおよび/または燃料ペレット軸Aに沿って軸方向に移動するときに測定の精度を高めることが可能になる。
【0174】
さらに、詳細には、光源としてエレクトロルミネッセントダイオード(つまりLED)を用いて光が生成される場合、これにより被写体ぶれの削減が可能となり、固定照明と比べて単数または複数の光源の平均寿命が伸び、および/または光度が増大する。
【0175】
さまざまな実施例において、測定モジュール48は好ましくは、幾何学的パラメータ(例えば距離、長さまたは面積)を期待値と比較するように、そして幾何学的パラメータが期待値と異なる場合には検出信号を発出するように構成されている。こうして、燃料ペレットを、さらなる検査のために回収することおよび/または拒絶することが可能である。
【0176】
さまざまな実施例において、測定モジュール48は、例えば、コンピュータプログラムが中に格納されたメモリ60、およびメモリ60内に格納されたコンピュータプログラムを実行するように構成されたプロセッサ62を含むデータ処理ユニット58により実行されるコンピュータプログラムとして提供される。代替的には、測定モジュール48は、プログラマブルロジックデバイス(「PLD」)、例えばフィールドプログラマブルゲートアレイ(「FPGA」)または特定用途向け集積回路(「ASIC」)として提供される。
【0177】
検査システム18は、ペレット軸Aを中心にして回転対称である核燃料ペレット4を検査する方法を行うことを可能にし、該方法は、支持装置20上に燃料ペレット4を位置付けするステップ、および燃料ペレット4の端面10の考えられる欠陥を検出するべく光学的測定装置40を用いて燃料ペレット4により生成される影の少なくとも1つの幾何学的パラメータを決定するステップを含む。
【0178】
検査方法は、例えば、リム14の周囲上の単数または複数の場所で、好ましくはリム14の周囲全体で燃料ペレット4のリム-リム間の長さまたはリム-中央平面間の長さを測定するステップ、および/または面取部16の周囲上の単数または複数の場所で、好ましくは面取部16の周囲全体で燃料ペレット4の面取部-面取部間の長さまたは面取部-中央平面間の長さを測定するステップを含む。
【0179】
支持装置20に沿って燃料ペレット4を搬送しながら長さを測定するために、長さを測定しながらペレット軸Aを中心として燃料ペレット4を回転させることによって、そして任意にはペレット軸Aに沿って燃料ペレット4を前進させることによって、異なる場所でまたは周囲全体にわたる測定が行なわれる。
【0180】
本発明によって、燃料ペレットの幾何学的パラメータの光学的測定を、高い信頼性および優れた精度で行うことが可能である。光学的測定は、燃料ペレット4の端面の外縁に影響を及ぼす欠陥の検出を可能にし、それは概して、表面損失および突出部などの欠陥の場合である。ペレット軸を中心とした燃料ペレットの回転により燃料ペレットの端面の周囲全体の検査を可能にする。
【0181】
ペレット軸に直交する光学軸に沿って発出される光ビームを用いた光学的測定は、燃料ペレットと、光学的測定装置の要素との間の距離が恒常であり続けることから、燃料ペレットが軸方向に搬送されている間でさえも行うことができる。
【0182】
2D光学マイクロメータ(またはプロフィロメータ)として提供される光学的測定装置は、燃料ペレット4の照射部分により投射される影の複数の長さおよび/または面積を測定することを可能にする。
【0183】
線形光学マイクロメータとして提供された光学的測定装置は、例えばリム-リム間の長さまたは面取部-面取部間の長さなどの1つの長さを測定することを可能にする。
【0184】
しかしながら、2D光学マイクロメータと比較した線形光学マイクロメータの利点は、同じ測定精度(1~15μm)を保つ一方で標準的な市販の既製装置に対して非常に高い測定周波数(例えば2kHz以上)である。
【0185】
燃料ペレット4の異なる長さを得るために、同じまたは異なる基準軸方向平面RAPにおいて、複数の線形光学マイクロメータを組合せることができる。
【0186】
一例として、検査システムは、線形光学マイクロメータとして提供される2つの光学的測定装置を含み、光学的測定装置は、燃料ペレット4の異なる長さを測定するように配設されている。
【0187】
燃料ペレット4の端面10がディッシュ12、リム14および面取部16を有する具体例において、検査システム18は、燃料ペレット4のリム-リム間の長さを測定するように配設された第1の線形光学マイクロメータ、および燃料ペレット4の面取部-面取部間の長さを測定するように配設された第2の線形光学マイクロメータを含む。
【0188】
検査システム18およびその運転については、各々がディッシュ12、リム14および面取部16を有する端面10を含む燃料ペレット4と併せて、より具体的に説明されてきた。
【0189】
検査システム18は、また、異なる形状を有する端面10を有する燃料ペレット4の検査のためにも使用可能である。
【0190】
詳細には、検査システム18は、また、面取部16の無い、すなわちリム14のみが側面8とディッシュ12の間に延在する端面10を有する燃料ペレット4の検査のためにも使用可能である。リム14は、例えば極僅かにだけ円錐形である。リムと、ペレット軸Aに直交する平面との間の角度は、例えば0°~5°である。
【0191】
代替的には、検査システム18はまた、環状燃料ペレット、すなわち、一方の端面10から他方の端面10まで燃料ペレット4を貫通して延在する軸方向オリフィスによってディッシュ12が置換されている環状燃料ペレットの検査のためにも使用可能である。
【0192】
図4に例示されている移動装置32は、ディッシュ12を押圧するように設計されており、また各端面10上にディッシュ12が備わっていない環状設計の燃料ペレットのためには満足のいく運転を提供しない可能性がある、という点に留意すべきである。したがって移動装置32を、燃料ペレット4の別の表面を押圧するように適応させることができ、あるいは、燃料ペレット4を、ペレット軸Aに沿って軸方向に静止している間に検査することが可能である。
【0193】
燃料ペレット4により生成される影上で行なわれる測定は、燃料ペレット4の端面10の形状に応じて適応される。詳細には、適切な半径方向距離で、端面-端面間の長さ、端面-中央横断平面間の長さまたは端面-端部横断平面の距離が、光学的測定装置の光学軸に沿ってサイドから見た端面のプロファイルの関数として測られる。
【0194】
例示されている実施形態において、検査システム18は、光学軸Cが基準軸Bひいては燃料ペレット軸Aに直交するような形で構成されている。したがって、光検出器46上に投射される影は、その端面10のサイドプロファイルを含めた燃料ペレット4のサイドプロファイルに対応する。
【0195】
他の実施形態において、光学軸Cは、燃料ペレット軸Aに対して斜めである、すなわち燃料ペレット軸Aに直交せず平行でもない。
【0196】
光学軸Cが燃料ペレット軸Aに対して斜めである場合、光検出器46上に投射される影は、光学軸Cが燃料ペレット軸Aに直交している状況と比べて異なるものとなる。
【0197】
しかしながら、光学軸Cの配向は、燃料ペレットの特定の表面上の特定の欠陥の検出を容易にするように選択され得る。
【0198】
光学軸Cは、例えば端面10の一方の特定の部分、例えばリム14の角度セクタまたは面取部16の角度セクタに接するような形で選択され得る。
【0199】
好ましくは、光学軸Cは、燃料ペレット軸Aに直交する横断平面と0°~25°の角度を画定する。0°という角度は、燃料ペレット軸Aに直交している光学軸Cに対応する。
【0200】
以上で示した例においては、1つの燃料ペレット4が、個別に検査される。支持装置20および/または移動装置32を使用して、当然のことながら、複数の燃料ペレット4を連続して検査することも可能であるが、各燃料ペレット4は、燃料ペレット4が相互に軸方向に離隔されている状態で個別に検査される。
【0201】
図16に例示されているように、別の例において、検査システム18は、燃料ペレット軸Aが同軸である燃料ペレット4のカラム64の形に積層された複数の燃料ペレット4を同時に検査するように構成されてよい。カラム64の燃料ペレット4は、互いに接触状態にある。より具体的には、カラム64内の隣接する燃料ペレット4の各対の対面する端面10は、互いに接触状態にある。
【0202】
このような場合、測定装置48は、カラム4の複数の燃料ペレット4について同時に測定を行うように構成されている。これは、図16中で、同時に測定されている各燃料ペレット(図16中では3つの燃料ペレット)について例示された中央横断平面MTPおよび端部横断平面ETP、ならびにこれらの平面との関係において測定される距離(双方向矢印を参照のこと)によって例示されている。
【0203】
カラム64は、検査中動かなくてよい。代替的には、検査中、カラム64は、各燃料ペレット4がその燃料ペレット軸Aを中心として回転するような形で回転させられ、および/またはカラム64は、各燃料ペレット4がその燃料ペレット軸Aに沿って移動するような形で軸方向に移動させられる。したがって、検査は、端面10の周囲全体に沿ってカラム64の各燃料ペレット4の各端面10について実施されてよい。
【0204】
カラム64に配設された複数の燃料ペレット4の同時検査は、一度に1つの燃料ペレット4の検査について上記で説明した通り、少なくとも1つの2D光学マイクロメータを使用する実施形態および少なくとも1つの線形光学マイクロメータを使用する実施形態の両方で実施可能である。
【0205】
図面の明確さのため、図16に例示されているように、カラム64の3つの燃料ペレット4のみが同時に検査中になっている(決定された基準平面を有する燃料ペレット4)。実際には、3つを超える燃料ペレット4、詳細には10を超える燃料ペレット、例えば約20個の燃料ペレット4を同時に検査することができる。
【0206】
その上、図16には、中央横断平面MTPおよび端部横断平面ETPを用いたいくつかの測定のみが例示されているが、当然のことながら1つの燃料ペレット4について上記で説明した全ての異なる測定もまた、同時に検査される複数の燃料ペレット4について適用可能である。
【0207】
上述の例において、検査システム18は、各燃料ペレット4の端面10上の欠陥を検出するように構成されている。
【0208】
任意にはまたは代替的には、検査システム18は、燃料ペレット4の側面8、詳細には各端面10の近く、または側面8と各端面10との間の接合部ゾーンに影響を及ぼす欠陥を検出するように構成されてよい。
【0209】
実際に、燃料ペレット4の考えられる1つの欠陥は、エンドキャッピング亀裂、すなわち、端面10自体の上かまたは端面10の近傍における側面8上の、端面10の外側縁部の近傍の周囲方向の亀裂である。
【0210】
図17は、端面10(図17の左側)の近傍において、燃料ペレット4の側面8に対応する影の輪郭のサイドにエンドキャッピング亀裂を提示する燃料ペレット4が2D光学マイクロメータ内で生成した影を例示している。
【0211】
比較のため、燃料ペレット4の、他方の端面10(図17の右側)の近くにはエンドキャッピング亀裂が無い。
【0212】
検査システム18の測定モジュール48は、例えば、燃料ペレット4の側面8に対応する影の輪郭の部分が直線的でないことを検出するように、および/または側面8に対応する影の輪郭の部分内への凹み66などのパターンを検出するように構成されている。
【0213】
燃料ペレット4の側面8に影響を及ぼす欠陥の検出は、図17に例示されている2D光学マイクロメータを用いた検査システム48で、または線形光学マイクロメータを含む検査システム48で検出可能である。後者の場合、これは、燃料ペレット4により生成される線形影の一方の端部にある前記線形影内の中断として検出され得ると考えられる。
【0214】
概して、検査システム48は、発出された光と光検出器の間で光ビームを中断する燃料ペレット4により生成される影に影響を及ぼすあらゆる欠陥を検出することを可能にする。
【符号の説明】
【0215】
4 燃料ペレット
8 側面
10 端面
20 支持装置
40 光学的測定装置
42 発光器
44 光ビーム
46 光検出器
48 測定モジュール
64 カラム
A ペレット軸
B 基準軸
C 光学軸
MTP 中央横断平面
ETP 端部横断平面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
【手続補正書】
【提出日】2023-06-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ペレット軸(A)を中心にして回転対称であり、かつ側面(8)および2つの端面(10)を有する核燃料ペレット(4)またはカラム(64)内に配設された複数のこのような核燃料ペレット(4)を検査するための検査システムにおいて、各燃料ペレット(4)のペレット軸(A)が基準軸(B)と一致するような形で単数または複数の燃料ペレット(4)を支持するための支持装置(20)と、単数または複数の燃料ペレット(4)を光学的に測定するために配設された光学的測定装置(40)とを含む検査システムであって、光学的測定装置(40)が、光学軸(C)に沿って伝搬する光ビームを発出するように構成された発光器(42)と、光ビーム(44)を受信するために配設された光検出器(46)とを含み、ここで、各燃料ペレット(4)が、光ビーム(44)を中断し、光検出器(46)上に投射される影を生成し、光学的測定装置(40)が、各燃料ペレット(4)の端面(10)および/または側面(8)上の考えられる欠陥を検出するために影を解析するように構成された測定モジュール(48)を含んでいる、検査システム。
【請求項2】
測定モジュール(48)が、特に各燃料ペレット(4)の端面(10)および/または側面(8)上の考えられる欠陥を検出するために影の少なくとも1つの幾何学的パラメータを測定するように構成されている、請求項1に記載の検査システム。
【請求項3】
光学軸(C)が、基準軸(B)に直交する平面と、0°~45°の角度を画定している、請求項1または2に記載の検査システム。
【請求項4】
光学軸(C)が、基準軸(B)に直交する平面と、0°~25°の角度を画定している、請求項1または2に記載の検査システム。
【請求項5】
支持装置(20)が、各燃料ペレット(4)をそのペレット軸(A)を中心として回転させるように構成されている、請求項1からのいずれか一つに記載の検査システム。
【請求項6】
測定装置(48)が、各燃料ペレット(4)の各端面(10)の周囲全体および/または側面(8)の周囲全体を解析する目的で、各燃料ペレット(4)の少なくとも1回のフル回転中に影を解析するように構成されている、請求項に記載の検査システム。
【請求項7】
検査システムが、基準軸(B)に沿って軸方向に単数または複数の燃料ペレット(4)を搬送するように構成されている、請求項1からのいずれか一つに記載の検査システム。
【請求項8】
光ビーム(44)が線形であり、各燃料ペレット(4)により生成される影が線分の形状にあり、測定モジュール(48)が、燃料ペレット(4)の対応する長さおよび燃料ペレット(4)の端面(10)および/または側面(8)上の欠陥の存在を決定するために、各燃料ペレット(4)により生成される影の長さを測定するように構成されている、請求項1からのいずれか一つに記載の検査システム。
【請求項9】
光ビーム(44)が2次元であり、各燃料ペレット(4)により生成される影が2次元である、請求項1からのいずれか一つに記載の検査システム。
【請求項10】
測定モジュール(48)が、燃料ペレット(4)の横断平面(MTP、ETP)の位置を決定することと、横断平面(MTP、ETP)と、端面(10)に対応する影の輪郭のサイドとの間の少なくとも1つの軸方向距離(L11、L12、L21、L22、D1、D2、D3)を決定することで、各燃料ペレット(4)により生成される影を解析するように構成されている、請求項1からのいずれか一つに記載の検査システム。
【請求項11】
測定モジュール(18)が、燃料ペレット(4)の中央横断平面(MTP)の位置を決定するように、そして燃料ペレット(4)の対応する長さを決定するために影の輪郭のサイドと中央横断平面(MTP)との間の各燃料ペレット(4)により生成される影の長さを決定するように構成されている、請求項1から10のいずれか一つに記載の検査システム。
【請求項12】
測定モジュール(48)が、少なくとも1つの端面(10)についてかまたは各端面(10)について、端部横断平面(ETP)が燃料ペレット軸(A)に直交している、端面(10)の端部横断平面(ETP)の位置を決定することと、端部横断平面(ETP)と前記端面(10)に対応する影の輪郭のサイドとの間の少なくとも1つの軸方向距離(D1、D2、D3)を計算することで、各燃料ペレット(4)により生成される影を解析するように構成されている、請求項1から11のいずれか一つに記載の検査システム。
【請求項13】
測定モジュール(48)が、単数または複数の燃料ペレット(4)により生成される影の解析から、各燃料ペレット(4)の端面(10)のうちの少なくとも1つの端面の少なくとも一部分の3Dマップを決定するように構成されている、請求項1から12のいずれか一つに記載の検査システム。
【請求項14】
測定モジュール(48)が、3Dマップに対応する3D画像ファイルを生成しかつ端面(10)を表わす3D画像をコード化するように、および/または3Dマップに対応する2D画像をコード化する2D画像ファイルを生成するように構成されている、請求項13に記載の検査システム。
【請求項15】
測定モジュール(48)が、各燃料ペレット(4)の端面(10)の表面損失、および/または各燃料ペレット(4)の端面(10)上の突出部、および/または各燃料ペレット(4)の端面(10)の1つと側面(8)との間のエンドキャッピングを検出するように構成されている、請求項1から14のいずれか一つに記載の検査システム。
【請求項16】
請求項1から15のいずれか一つに記載の検査システムを用いてペレット軸(A)を中心として回転対称である核燃料ペレットを検査する方法。
【国際調査報告】