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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-02
(54)【発明の名称】全自動細胞生産ライン
(51)【国際特許分類】
   C12M 3/00 20060101AFI20231026BHJP
【FI】
C12M3/00 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023530776
(86)(22)【出願日】2021-06-30
(85)【翻訳文提出日】2023-05-19
(86)【国際出願番号】 CN2021103848
(87)【国際公開番号】W WO2022252325
(87)【国際公開日】2022-12-08
(31)【優先権主張番号】202110616721.5
(32)【優先日】2021-06-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523187457
【氏名又は名称】南京艾爾普再生医学科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】HELP THERAPEUTICS CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】4th Floor, Block 1, No. 568, Longmian Ave., Jiangning District, Nanjing, Jiangsu 210000, China
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100189555
【弁理士】
【氏名又は名称】徳山 英浩
(72)【発明者】
【氏名】王 嘉顕
(72)【発明者】
【氏名】張 航
(72)【発明者】
【氏名】周 亜楠
(72)【発明者】
【氏名】石 小娟
(72)【発明者】
【氏名】王 倩
【テーマコード(参考)】
4B029
【Fターム(参考)】
4B029AA02
4B029AA11
4B029BB11
4B029CC01
4B029CC02
4B029DG08
(57)【要約】
本発明は、培養エリアと、操作エリアとを備える全自動細胞生産ラインを提供する。該培養エリアは、培養領域と冷蔵領域と直線的に布設された移動軌道が配置されたロボットを備えるBレベルのプラットフォーム本体を備える。該培養エリアと該操作エリアとの間では移送ターンテーブルと移送ターンテーブル駆動機構とを具備する移送窓を用いて物材を移送する。該培養領域、該冷蔵領域及び該人工移送窓は、該軌道に繞設され、かつ該ロボットの動作領域内に位置する。該操作エリアには、貯液台、細胞工場液体交換装置及び遠心びん液体交換装置が集積されている。該移送ターンテーブルは、培養エリアのロボットが物材を出し入れるためのゼロ位置と、該操作エリアのロボットアームが物材を出し入れるための作業位置とを具備する。本発明の技術的態様は主に細胞の全自動大量生産に用いられる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
培養領域と冷蔵領域と移動軌道が配置されたロボットとを備えるBレベルのプラットフォーム本体を備える培養エリアと、
貯液台と細胞工場液体交換装置と遠心びん液体交換装置とロボットアームとが集積された操作エリアとを備え、
前記ロボットの移動軌道は、前記Bレベルのプラットフォーム本体の底部に直線的に布設され、
前記培養領域及び前記冷蔵領域は、前記移動軌道に繞設され、かつ前記ロボットの動作領域内に位置し、
前記貯液台、前記細胞工場液体交換装置及び前記遠心びん液体交換装置は、操作エリアのロボットアームの周りに布設され、前記ロボットアームの制御範囲内に位置し、
前記培養エリアと前記操作エリアとの間では、移送ターンテーブルと移送ターンテーブル駆動機構とを具備する移送窓を用いて物材を移送し、
前記移送ターンテーブルは、培養エリアのロボットが物材を出し入れるためのゼロ位置と前記操作エリアのロボットアームが物材を出し入れるための作業位置とを具備し、ゼロ位置と作業位置との相互切り替えを実現するように前記移送ターンテーブル駆動機構により回転する、ことを特徴とする全自動細胞生産ライン。
【請求項2】
前記貯液台には、廃液配管及び廃液収集装置での滅菌配管が集積された廃液収集装置と、前記廃液収集装置での滅菌配管に連通された貯液台の滅菌配管を備える配管切替装置とが集積されており、
前記細胞工場液体交換装置には、細胞工場液体添加貯蔵機構と、細胞工場液体吸引装置と、細胞工場液体添加装置と、細胞工場液体交換装置の滅菌配管とが集積されており、
前記遠心びん液体交換装置には、遠心びん液体添加貯蔵機構と、遠心びん液体吸引装置と、遠心びん液体添加装置と、遠心びん液体交換装置の滅菌配管とが集積されており、
前記細胞工場液体添加装置が前記細胞工場液体添加貯蔵機構に連通される場合、前記細胞工場液体添加貯蔵機構に緩衝液が貯蔵され、前記細胞工場液体交換装置の滅菌配管により前記細胞工場液体添加装置と前記細胞工場液体吸引装置とが連通され、前記細胞工場液体吸引装置が前記廃液配管を介して前記廃液収集装置の廃液配管に連通されると、細胞工場液体交換装置の洗浄回路が形成され、
前記細胞工場液体添加装置が外部の高温滅菌源に連通される場合、前記細胞工場液体交換装置の滅菌配管により前記細胞工場液体添加装置と前記細胞工場液体吸引装置とが連通され、前記細胞工場液体吸引装置が前記廃液収集装置での滅菌配管に連通され、前記貯液台の滅菌配管が外部の滅菌凝縮配管に連通されると、細胞工場液体交換装置の滅菌通路が形成され、
前記遠心びん液体添加装置が前記遠心びん液体添加貯蔵機構に連通される場合、前記遠心びん液体添加貯蔵機構に緩衝液が貯蔵され、前記遠心びん液体交換装置の滅菌配管により前記遠心びん液体添加装置と前記遠心びん液体吸引装置とが連通され、前記遠心びん液体吸引装置が前記廃液収集装置の廃液配管に連通されると、遠心びん液体交換装置の洗浄回路が形成され、
前記細胞工場液体添加装置が外部の高温滅菌源に連通される場合、前記細胞工場液体交換装置の滅菌配管により前記細胞工場液体添加装置と前記細胞工場液体吸引装置とが連通され、前記細胞工場液体吸引装置が前記廃液収集装置での滅菌配管に連通され、前記貯液台の滅菌配管が前記遠心びん液体添加装置に連通され、前記遠心びん液体添加装置が前記遠心びん液体交換装置の滅菌配管を介して前記遠心びん液体吸引装置に連通され、前記遠心びん液体吸引装置が外部の滅菌凝縮配管に連通されると、総合滅菌回路が形成されることを特徴とする、請求項1に記載の全自動細胞生産ライン。
【請求項3】
前記貯液台には、ステッピングモーターとスイングロッド滑子構造とを備える滅菌配管のロック構造がさらに布設されており、
前記スイングロッド滑子構造は、
前記貯液台の滅菌配管を係止するための係止切欠を具備する滑子と、
前記滑子が所定ルートに従って摺動するのを実現するために使用される滑路と、
一端が前記ステッピングモーターによって駆動され、他端がステッピングモーターによる駆動に従って前記滑子を前記滑路に沿って摺動させる二連杆とを備え、
前記貯液台の滅菌配管は、前記滑子における係止切欠の移動経路上に位置する、ことを特徴とする請求項2に記載の全自動細胞生産ライン。
【請求項4】
前記洗浄回路と前記滅菌回路との間の配管切替は、その上にガイド突起が設けられた外部支持枠と、前記外部支持枠に支持された切替装置駆動機構及び転向機構とを備える配管切替装置により実現され、
前記切替装置駆動機構は、凸部素子が固定され回転出力が歯車軸により出力される駆動モーターを備え、
前記転向機構は、従動軸を具備し、
前記従動軸の始端には、外力の作用下で前記従動軸に対して回転可能なブラケットを介して配管切替継手が固定されており、
前記従動軸の軸本体部には、前記駆動モーターに接続され前記凸部素子の下に位置する従動ディスクと、前記歯車軸に噛み合って伝動する歯車ディスクと、前記ガイド突起が滑動するための螺旋溝がその外面に敷設されたガイド柱とが順に設けられており、
前記螺旋溝は、始端が開始水平区間を具備し、末端が終末水平区間を具備する、ことを特徴とする請求項2に記載の全自動細胞生産ライン。
【請求項5】
細胞工場液体交換装置又は遠心びん液体交換装置として定義される液体交換装置には、キャップ巻締機構とグリッパー制御機構とを備えるキャップ巻締装置が集積されており、
前記キャップ巻締機構は、自体の軸線を中心に回転可能なキャップ巻締主軸と、前記キャップ巻締主軸の端部に取り付けられグリッパー位置規制素子と複数のグリッパーとを備えるクランプジョー群とを備え、
前記グリッパーは、順に設計された挟持部と、キャップ巻締主軸に接続された取付支点と、位置規制構造とを備え、
前記位置規制構造は、キャップ巻締主軸区間に対応し、かつ前記位置規制構造のキャップ巻締主軸に向かう面に法面構造(ただし、該法面構造は傾斜方向がキャップ巻締主軸方向に向かう斜面構造として定義され、また、前記クランプジョー群中の各グリッパーの法面構造により円錐台状の空洞を共同で構成する)を具備し、
前記グリッパー位置規制素子は、クランプジョー群中の各グリッパーの位置規制構造の他方の面に環着された弾性リングを複数備え、
前記グリッパー制御機構は、前記キャップ巻締主軸と同軸に設計され、かつそれ自体の軸方向で移動可能なクランプジョー制御軸を備え、
前記クランプジョー制御軸の端部には、前記円錐台状の空洞に位置する制御端末(ただし、前記円錐台状の空洞に対する前記制御端末の位置が異なる場合、前記グリッパーの取付支点の回転角度が異なり、また前記クランプジョー群の開閉度も異なる)が設けられている、ことを特徴とする、請求項1に記載の全自動細胞生産ライン。
【請求項6】
前記貯液台には、前記廃液収集装置の上方に位置する貯液袋秤量装置と、前記貯液袋秤量装置の上方に位置する貯液袋揺動装置とがさらに集積され、
前記貯液袋揺動装置は、揺動駆動機構と、前記揺動駆動機構によって駆動され貯液袋を収容するための貯液袋枠とを備え、
前記揺動駆動機構と前記貯液袋枠とは取り外し可能な接続により駆動される、ことを特徴とする、請求項1に記載の全自動細胞生産ライン。
【請求項7】
前記操作エリアには、駆動力を提供する駆動機構と、前記駆動力によって前記駆動機構の駆動軸を軸線として回転するように駆動される回転機構とを備える全自動遠心分離機が集積されており、
前記回転機構は、
前記駆動軸が位置する軸線の周りに回転可能であり、前記軸線を起点として径方向に延びる複数の力アームを具備する水平ローターと、
上端に前記挟持部が取り付けられた環状壁と当該環状壁の底面の円環を起点として前記軸線方向に沿って斜めに延びる底壁とを備える吊りバスケットとを備え、
前記力アームの端部には、第1分力アーム及び第2分力アームが設けられ、また、前記力アームの端部にある第1分力アームと隣接する前記力アームの端部にある第2分力アームにより挟持部を形成し、
前記駆動機構は、ゼロ位置スイッチが配置され出力軸が前記駆動軸に接続されたサーボモーターを備える、ことを特徴とする請求項1に記載の全自動細胞生産ライン。
【請求項8】
前記全自動遠心分離機は、吊りバスケットの外周に設けられ前記吊りバスケットに1つずつ対応する光ファイバー検出スイッチをさらに含み、
前記光ファイバー検出スイッチは、前記回転機構の平面に平行な方向に信号を送信する信号送信ユニットと、反射された信号を受信するための信号受信ユニットとを備え、
前記送信信号が吊りバスケットの区間に対応する場合、前記吊りバスケットでは、光ファイバー検出スイッチの信号通過経路に穴が設けられ、前記信号受信ユニットは、遠心される容器の壁又は吊りバスケットの壁によって反射された信号を受信するために使用され、
前記送信信号が吊りバスケットの下を通過する場合、前記信号受信ユニットは、遠心される容器の壁又は前記駆動軸の壁によって反射された信号を受信するために使用されることを特徴とする、請求項7に記載の全自動細胞生産ライン。
【請求項9】
前記操作エリアは、キャップ螺着主軸と、液体添加主軸と、凍結保存管に液体を添加するときに液体吸引蠕動ポンプを介して該液体添加主軸に連通される液体添加装置とを備える自動凍結保存管のキャップ開放・液体分注装置をさらに備え、
前記キャップ螺着主軸は、
ガイドレールとモーターと前記モーターによって駆動されて接続されかつ前記ガイドレールに沿って移動可能な滑子とを備えるキャップ螺着昇降モジュールと、
前記滑子に取り付けられ前記滑子と一緒に移動可能な固定台とを備え、
前記固定台には、固定台の下端に設置された複数の反射式レーザーセンサーであるボトルキャップ検出装置と、単一の反射式レーザーセンサーであるボトル本体検出装置と、ボトルキャップ取り外し装置と、該ボトルキャップ取り外し装置にそれぞれ接続され複数設定された一組のキャップ巻締サーボモーターとが取り付けられ、
前記液体添加装置は、軸方向で移動して液体吸引両頭針の上端の構造と係合することにより固定されるレバーロック装置が設けられた滅菌台と、該滅菌台と平行に布設された液体添加台と、上端に遠心びん載置台が設けられた遠心びん秤量台とを備え、該液体添加台又は該滅菌台には液体吸引両頭針が設けられ、
前記液体添加主軸は、ガイドレールが設けられた液体添加昇降モジュールと、スライド板が設けられた液体添加並進モジュールと、該液体添加並進モジュールに配置された基板と、該基板に固定された液体添加針とを備え、液体添加昇降モジュール及び液体添加並進モジュールはモーター及びスクリューロッドにより駆動され、前記液体添加並進モジュールは、前記スライド板と前記ガイドレールの組み合わせにより、液体添加昇降モジュール上に移動することができることを特徴とする、請求項1に記載の全自動細胞生産ライン。
【請求項10】
前記ボトルキャップ取り外し装置は、滑子移動管と、両面にL字型の移動ポートが開設されたガイド管と、該ガイド管の外輪に嵌着されたばねと、スリーブ取付板とを備え、
前記ガイド管は、下端の内側に凍結保存管のボトルキャップに合致して設けられたねじ山が設けられ、滑子移動管の外輪に布設されており、
ガイド管の表面に開設したL字型の移動ポートは、対向に設計されており、
前記滑子移動管は、その上に駆動力の作用下でガイド管の表面のL字型の移動ポートで移動可能な2つの突起が設けられ、その内部に片側がボトルキャップに接続され他方の側がキャップ巻締サーボモーターに接続されたスリーブ取付板に接続された回転軸が設けられ、
前記キャップ巻締サーボモーターが回転軸を介して突起を駆動して正のL字型に移動すると、前記ガイド管は凍結保存管のボトルキャップを駆動して正の回転と上向きの陽送移動を行って、キャップ開放を実現し、
前記キャップ巻締サーボモーターが回転軸を介して突起を駆動して逆のL字型に移動すると、前記ガイド管は凍結保存管のボトルキャップを駆動して下向きと逆回転移動を行って、キャップねじ込みを実現する、ことを特徴とする請求項9に記載の全自動細胞生産ライン。
【請求項11】
前記操作エリアには、外枠と該外枠に取り付けられた駆動機構と該駆動機構の作用下で点振動する点振動台とを備える工場群点振動機と、点振動ユニットを備える遠心びん点振動機とを備える点振動機がさらに集積され、
前記工場群点振動機の駆動機構は、ゼロリターン装置が設けられたサーボモーターと前記サーボモーターの出力端に接続された偏心軸とを備え、
前記点振動台は、前記偏心軸の天端に設けられ、前記点振動台の表面に細胞工場挟持部が設けられ、
前記工場群点振動機では、点振動を必要とする細胞工場が細胞工場支持枠により前記細胞工場挟持部に取り付けられ、
前記点振動ユニットは、
回転トルクを出力するための出力軸を具備する遠心びん点振動機の駆動機構と、
前記出力軸の出力端に偏心方式(但し、該偏心方式は、前記点振動偏心ディスクの軸線と前記出力軸の軸線とが所定間隔で平行に設計されることと定義される)で設けられ、前記出力軸を軸線として回転する点振動偏心ディスクと、
前記点振動偏心ディスクに対して軸方向(但し、該軸方向は、前記出力軸の軸線に平行な方向であると定義される)の弾性自由度を有するように前記点振動偏心ディスクに設計された遠心びんクランプ具とを備える、ことを特徴とする請求項1に記載の全自動細胞生産ライン。
【請求項12】
前記細胞工場支持枠は、
一部が細胞工場制限溝を形成するように内側に凹んでいる底板と、背板と、2つの側板とを具備する細胞工場載置枠と、
一端が回転自由度を持つように前記細胞工場制限溝の対応する領域の背板に取り付けられた細胞工場位置規制素子と、一端が回転自由度を持つように前記細胞工場制限溝の対応する領域の底板に取り付けられた細胞工場係止素子とを具備する細胞工場係止構造とを具備し、
ただし、前記細胞工場位置規制素子の他端と前記細胞工場係止素子の他端とは互いに係止可能であり、かつ、係止されると、前記細胞工場位置規制素子は前記底板に平行になり、前記細胞工場係止素子は前記背板に平行になり、
或いは、前記細胞工場支持枠は
一部が細胞工場制限溝を形成するように内側に凹んでいる底板と、背板と、2つの側板とを具備する前記細胞工場載置枠と、
一端が回転自由度を持つように側板に取り付けられた細胞工場位置規制素子と、一端が前記他方の側板に取り付けられた細胞工場係止素子とを具備する前記細胞工場係止構造とを具備し、
ただし、前記細胞工場位置規制素子の他端と前記細胞工場係止素子の他端とは互いに係止可能であり、かつ、係止されると、前記細胞工場位置規制素子は前記底板に平行になる、ことを特徴とする請求項11に記載の全自動細胞生産ライン。
【請求項13】
前記点振動ユニットは、均一に布設された複数の点振動ユニットであり、
前記点振動ユニットにおける前記点振動偏心ディスクは、軸受を介してクランク軸に取り付けられ、隣接する2つの点振動偏心ディスクの間で弾性的に接続されている、ことを特徴とする請求項11に記載の全自動細胞生産ライン。
【請求項14】
前記遠心びんクランプ具は、
台座と、
該台座に一体的に設けられ、その上面の一部が遠心びんの底部に合わせる底部位置決め部を形成するように内側に凹んでいる遠心びんホルダーと、
遠心びん側面挟着構造を形成するように前記遠心びんホルダーに繞設された複数の方立と、すべての方立を囲繞し、かつすべての方立の下部を接続する少なくとも1つの補助リングとを具備する弾性挟持部材とを具備し、
各方立は、一端が前記台座に固定され、他端が補強リングを形成するように逆方向に折り曲げられていることを特徴とする請求項11に記載の全自動細胞生産ライン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(相互参照)
この出願は、2021年06月03日に中国国家知識産権局に提出され、出願番号202110616721.5、発明名称「全自動細胞生産ライン」である特許出願の優先権を主張する。
【0002】
本発明は、生物の技術分野に属し、全自動細胞生産ラインに関する。
【背景技術】
【0003】
接着依存性細胞(Anchorage-dependent cells)は、培養中にペトリ皿の表面に付着し、細胞が細胞工場表面全体を覆うように増殖するまで増殖を続けることができ、このときに細胞工場内の細胞を消化して収集することができる。収集された細胞は、遠心、点振動、分離、凍結保存及び分注を経て細胞の生産過程が完了する。
【0004】
現在、細胞培養の過程はすべて手動操作であり、培養液及び細胞を細胞工場に注入した後、細胞工場をインキュベーターに入れて培養する。一定時間培養した後、細胞工場での細胞代謝の廃液を除去し、新しい培養液を追加する必要がある。細胞の継代、凍結保存の過程も手動操作であり、消化して収集された細胞を遠心、点振動、分離、凍結保存及び分注することは、同様に手動操作である。
【0005】
全過程は手動操作であり、効率が低く、操作が不安定で、連続作業時間が長く、生産量の増幅が難しい場合がある。
【0006】
従って、細胞生産の無人化操作を実現し、汚染のリスクを低減し、効率を向上させ、コストを削減するための新しいソリューションを開発する必要がある。
【発明の概要】
【0007】
本発明は細胞の全自動大量生産のための全自動細胞生産ラインを提供することを目的とする。
【0008】
上記の目的を達成するために、本発明は全自動細胞生産ラインを提出する。
一態様では、前記全自動細胞生産ラインは、培養領域と冷蔵領域と移動軌道が配置されたロボットとを備えるBレベルのプラットフォーム本体を備える培養エリアと、
貯液台と細胞工場液体交換装置と遠心びん液体交換装置とロボットアームとが集積された操作エリアとを備え、
前記ロボットの移動軌道は、前記Bレベルのプラットフォーム本体の底部に直線的に布設され、
前記培養領域及び前記冷蔵領域は、前記移動軌道に繞設され、かつ前記ロボットの動作領域内に位置し、
前記貯液台、前記細胞工場液体交換装置及び前記遠心びん液体交換装置は、操作エリアのロボットアームの周りに布設され、前記ロボットアームの制御範囲内に位置し、
前記培養エリアと前記操作エリアとの間では、移送ターンテーブルと移送ターンテーブル駆動機構とを具備する移送窓を用いて物材を移送し、
前記移送ターンテーブルは、培養エリアのロボットが物材を出し入れるためのゼロ位置と前記操作エリアのロボットアームが物材を出し入れるための作業位置とを具備し、ゼロ位置と作業位置との相互切り替えを実現するように前記移送ターンテーブル駆動機構により回転する。
【0009】
好ましい実施形態においては、
前記貯液台には、廃液配管及び廃液収集装置での滅菌配管が集積された廃液収集装置と、前記廃液収集装置での滅菌配管に連通された貯液台の滅菌配管を備える配管切替装置とが集積されており、
前記細胞工場液体交換装置には、細胞工場液体添加貯蔵機構と、細胞工場液体吸引装置と、細胞工場液体添加装置と、細胞工場液体交換装置の滅菌配管とが集積されており、
前記遠心びん液体交換装置には、遠心びん液体添加貯蔵機構と、遠心びん液体吸引装置と、遠心びん液体添加装置と、遠心びん液体交換装置の滅菌配管とが集積されており、
前記細胞工場液体添加装置が前記細胞工場液体添加貯蔵機構に連通される場合、前記細胞工場液体添加貯蔵機構に緩衝液が貯蔵され、前記細胞工場液体交換装置の滅菌配管により前記細胞工場液体添加装置と前記細胞工場液体吸引装置とが連通され、前記細胞工場液体吸引装置が前記廃液配管を介して前記廃液収集装置の廃液配管に連通されると、細胞工場液体交換装置の洗浄回路が形成され、
前記細胞工場液体添加装置が外部の高温滅菌源に連通される場合、前記細胞工場液体交換装置の滅菌配管により前記細胞工場液体添加装置と前記細胞工場液体吸引装置とが連通され、前記細胞工場液体吸引装置が前記廃液収集装置での滅菌配管に連通され、前記貯液台の滅菌配管が外部の滅菌凝縮配管に連通されると、細胞工場液体交換装置の滅菌通路が形成され、
前記遠心びん液体添加装置が前記遠心びん液体添加貯蔵機構に連通される場合、前記遠心びん液体添加貯蔵機構に緩衝液が貯蔵され、前記遠心びん液体交換装置の滅菌配管により前記遠心びん液体添加装置と前記遠心びん液体吸引装置とが連通され、前記遠心びん液体吸引装置が前記廃液収集装置の廃液配管に連通されると、遠心びん液体交換装置の洗浄回路が形成され、
前記細胞工場液体添加装置が外部の高温滅菌源に連通される場合、前記細胞工場液体交換装置の滅菌配管により前記細胞工場液体添加装置と前記細胞工場液体吸引装置とが連通され、前記細胞工場液体吸引装置が前記廃液収集装置での滅菌配管に連通され、前記貯液台の滅菌配管が前記遠心びん液体添加装置に連通され、前記遠心びん液体添加装置が前記遠心びん液体交換装置の滅菌配管を介して前記遠心びん液体吸引装置に連通され、前記遠心びん液体吸引装置が外部の滅菌凝縮配管に連通されると、総合滅菌回路が形成される。
【0010】
好ましい実施形態においては、
前記貯液台には、ステッピングモーターとスイングロッド滑子構造とを備える滅菌配管のロック構造がさらに布設されており、
前記スイングロッド滑子構造は、
前記貯液台の滅菌配管を係止するための係止切欠を具備する滑子と、
前記滑子が所定ルートに従って摺動するのを実現するために使用される滑路と、
一端が前記ステッピングモーターによって駆動され、他端がステッピングモーターによる駆動に従って前記滑子を前記滑路に沿って摺動させる二連杆とを備え、
前記貯液台の滅菌配管は、前記滑子における係止切欠の移動経路上に位置する。
【0011】
好ましい実施形態においては、
前記洗浄回路と前記滅菌回路との間の配管切替は、その上にガイド突起が設けられた外部支持枠と、前記外部支持枠に支持された切替装置駆動機構及び転向機構とを備える配管切替装置により実現され、
前記切替装置駆動機構は、凸部素子が固定され回転出力が歯車軸により出力される駆動モーターを備え、
前記転向機構は、従動軸を具備し、
前記従動軸の始端には、外力の作用下で前記従動軸に対して回転可能なブラケットを介して配管切替継手が固定されており、
前記従動軸の軸本体部には、前記駆動モーターに接続され前記凸部素子の下に位置する従動ディスクと、前記歯車軸に噛み合って伝動する歯車ディスクと、前記ガイド突起が滑動するための螺旋溝がその外面に敷設されたガイド柱とが順に設けられており、
前記螺旋溝は、始端が開始水平区間を具備し、末端が終末水平区間を具備する。
【0012】
好ましい実施形態においては、
細胞工場液体交換装置又は遠心びん液体交換装置として定義される液体交換装置には、キャップ巻締機構とグリッパー制御機構とを備えるキャップ巻締装置が集積されており、
前記キャップ巻締機構は、自体の軸線を中心に回転可能なキャップ巻締主軸と、前記キャップ巻締主軸の端部に取り付けられグリッパー位置規制素子と複数のグリッパーとを備えるクランプジョー群とを備え、
前記グリッパーは、順に設計された挟持部と、キャップ巻締主軸に接続された取付支点と、位置規制構造とを備え、
前記位置規制構造は、キャップ巻締主軸区間に対応し、かつ前記位置規制構造のキャップ巻締主軸に向かう面に法面構造(ただし、該法面構造は傾斜方向がキャップ巻締主軸方向に向かう斜面構造として定義され、また、前記クランプジョー群中の各グリッパーの法面構造により円錐台状の空洞を共同で構成する)を具備し、
前記グリッパー位置規制素子は、クランプジョー群中の各グリッパーの位置規制構造の他方の面に環着された弾性リングを複数備え、
前記グリッパー制御機構は、前記キャップ巻締主軸と同軸に設計され、かつそれ自体の軸方向で移動可能なクランプジョー制御軸を備え、
前記クランプジョー制御軸の端部には、前記円錐台状の空洞に位置する制御端末(ただし、前記円錐台状の空洞に対する前記制御端末の位置が異なる場合、前記グリッパーの取付支点の回転角度が異なり、また前記クランプジョー群の開閉度も異なる)が設けられている。
【0013】
好ましい実施形態においては、
前記貯液台には、前記廃液収集装置の上方に位置する貯液袋秤量装置と、前記貯液袋秤量装置の上方に位置する貯液袋揺動装置とがさらに集積されており、
前記貯液袋揺動装置は、揺動駆動機構と、前記揺動駆動機構によって駆動され貯液袋を収容するための貯液袋枠とを備え、
前記揺動駆動機構と前記貯液袋枠とは取り外し可能な接続により駆動される。
【0014】
好ましい実施形態においては、
前記操作エリアには、駆動力を提供する駆動機構と、前記駆動力によって前記駆動機構の駆動軸を軸線として回転するように駆動される回転機構とを備える全自動遠心分離機が集積されており、
前記回転機構は、
前記駆動軸が位置する軸線の周りに回転可能であり、前記軸線を起点として径方向に延びる複数の力アームを具備する水平ローターと、
上端に前記挟持部が取り付けられた環状壁と当該環状壁の底面の円環を起点として前記軸線方向に沿って斜めに延びる底壁とを備える吊りバスケットとを備え、
前記力アームの端部には、第1分力アーム及び第2分力アームが設けられ、また、前記力アームの端部にある第1分力アームと隣接する前記力アームの端部にある第2分力アームにより挟持部を形成し、
前記駆動機構は、ゼロ位置スイッチが配置され出力軸が前記駆動軸に接続されたサーボモーターを備える。
【0015】
好ましい実施形態においては、
前記全自動遠心分離機は、吊りバスケットの外周に設けられ前記吊りバスケットに1つずつ対応する光ファイバー検出スイッチをさらに含み、
前記光ファイバー検出スイッチは、前記回転機構の平面に平行な方向に信号を送信する信号送信ユニットと、反射された信号を受信するための信号受信ユニットとを備え、
前記送信信号が吊りバスケットの区間に対応する場合、前記吊りバスケットでは、光ファイバー検出スイッチの信号通過経路に穴が設けられ、前記信号受信ユニットは、遠心される容器の壁又は吊りバスケットの壁によって反射された信号を受信するために使用され、
前記送信信号が吊りバスケットの下を通過する場合、前記信号受信ユニットは、遠心される容器の壁又は前記駆動軸の壁によって反射された信号を受信するために使用される。
【0016】
好ましい実施形態においては、
前記操作エリアは、キャップ螺着主軸と、液体添加主軸と、凍結保存管に液体を添加するときに液体吸引蠕動ポンプを介して該液体添加主軸に連通される液体添加装置とを備える自動凍結保存管のキャップ開放・液体分注装置をさらに備え、
前記キャップ螺着主軸は、
ガイドレールとモーターと前記モーターによって駆動されて接続されかつ前記ガイドレールに沿って移動可能な滑子とを備えるキャップ螺着昇降モジュールと、
前記滑子に取り付けられ前記滑子と一緒に移動可能な固定台とを備え、
前記固定台には、固定台の下端に設置された複数の反射式レーザーセンサーであるボトルキャップ検出装置と、単一の反射式レーザーセンサーであるボトル本体検出装置と、ボトルキャップ取り外し装置と、該ボトルキャップ取り外し装置にそれぞれ接続され複数設定された一組のキャップ巻締サーボモーターとが取り付けられ、
前記液体添加装置は、軸方向で移動して液体吸引両頭針の上端の構造と係合することにより固定されるレバーロック装置が設けられた滅菌台と、該滅菌台と平行に布設された液体添加台と、上端に遠心びん載置台が設けられた遠心びん秤量台とを備え、該液体添加台又は該滅菌台には液体吸引両頭針が設けられ、
前記液体添加主軸は、ガイドレールが設けられた液体添加昇降モジュールと、スライド板が設けられた液体添加並進モジュールと、該液体添加並進モジュールに配置された基板と、該基板に固定された液体添加針とを備え、液体添加昇降モジュール及び液体添加並進モジュールはモーター及びスクリューロッドにより駆動され、前記液体添加並進モジュールは、前記スライド板と前記ガイドレールの組み合わせにより、液体添加昇降モジュール上に移動することができる。
【0017】
好ましい実施形態においては、
前記ボトルキャップ取り外し装置は、滑子移動管と、両面にL字型の移動ポートが開設されたガイド管と、該ガイド管の外輪に嵌着されたばねと、スリーブ取付板とを備え、
前記ガイド管は、下端の内側に凍結保存管のボトルキャップに合致して設けられたねじ山が設けられ、滑子移動管の外輪に布設されており、
ガイド管の表面に開設したL字型の移動ポートは、対向に設計されており、
前記滑子移動管は、その上に駆動力の作用下でガイド管の表面のL字型の移動ポートで移動可能な2つの突起が設けられ、その内部に片側がボトルキャップに接続され他方の側がキャップ巻締サーボモーターに接続されたスリーブ取付板に接続された回転軸が設けられ、
前記キャップ巻締サーボモーターが回転軸を介して突起を駆動して正のL字型に移動すると、前記ガイド管は凍結保存管のボトルキャップを駆動して正の回転と上向きの陽送移動を行って、キャップ開放を実現し、
前記キャップ巻締サーボモーターが回転軸を介して突起を駆動して逆のL字型に移動すると、前記ガイド管は凍結保存管のボトルキャップを駆動して下向きと逆回転移動を行って、キャップねじ込みを実現する。
【0018】
好ましい実施形態においては、
前記操作エリアには、外枠と該外枠に取り付けられた駆動機構と該駆動機構の作用下で点振動する点振動台とを備える工場群点振動機と、点振動ユニットを備える遠心びん点振動機とを備える点振動機がさらに集積され、
前記工場群点振動機の駆動機構は、ゼロリターン装置が設けられたサーボモーターと前記サーボモーターの出力端に接続された偏心軸とを備え、
前記点振動台は、前記偏心軸の天端に設けられ、前記点振動台の表面に細胞工場挟持部が設けられ、
前記工場群点振動機では、点振動を必要とする細胞工場が細胞工場支持枠により前記細胞工場挟持部に取り付けられ、
前記点振動ユニットは、
回転トルクを出力するための出力軸を具備する遠心びん点振動機の駆動機構と、
前記出力軸の出力端に偏心方式(但し、該偏心方式は、前記点振動偏心ディスクの軸線と前記出力軸の軸線とが所定間隔で平行に設計されることと定義される)で設けられ、前記出力軸を軸線として回転する点振動偏心ディスクと、
前記点振動偏心ディスクに対して軸方向(但し、該軸方向は、前記出力軸の軸線に平行な方向であると定義される)の弾性自由度を有するように前記点振動偏心ディスクに設計された遠心びんクランプ具とを備える。
【0019】
好ましい実施形態においては、
前記細胞工場支持枠は、
一部が細胞工場制限溝を形成するように内側に凹んでいる底板と、背板と、2つの側板とを具備する細胞工場載置枠と、
一端が回転自由度を持つように前記細胞工場制限溝の対応する領域の背板に取り付けられた細胞工場位置規制素子と、一端が回転自由度を持つように前記細胞工場制限溝の対応する領域の底板に取り付けられた細胞工場係止素子とを具備する細胞工場係止構造とを具備し、
ただし、前記細胞工場位置規制素子の他端と前記細胞工場係止素子の他端とは互いに係止可能であり、かつ、係止されると、前記細胞工場位置規制素子は前記底板に平行になり、前記細胞工場係止素子は前記背板に平行になり、
或いは、前記細胞工場支持枠は
一部が細胞工場制限溝を形成するように内側に凹んでいる底板と、背板と、2つの側板とを具備する前記細胞工場載置枠と、
一端が回転自由度を持つように側板に取り付けられた細胞工場位置規制素子と、一端が前記他方の側板に取り付けられた細胞工場係止素子とを具備する前記細胞工場係止構造とを具備し、
ただし、前記細胞工場位置規制素子の他端と前記細胞工場係止素子の他端とは互いに係止可能であり、かつ、係止されると、前記細胞工場位置規制素子は前記底板に平行になる。
【0020】
好ましい実施形態においては、
前記点振動ユニットは、均一に布設された複数の点振動ユニットであり、
前記点振動ユニットにおける前記点振動偏心ディスクは、軸受を介してクランク軸に取り付けられ、隣接する2つの点振動偏心ディスクの間で弾性的に接続されている。
【0021】
好ましい実施形態においては、
前記遠心びんクランプ具は、
台座と、
該台座に一体的に設けられ、その上面の一部が遠心びんの底部に合わせる底部位置決め部を形成するように内側に凹んでいる遠心びんホルダーと、
遠心びん側面挟着構造を形成するように前記遠心びんホルダーに繞設された複数の方立と、すべての方立を囲繞し、かつすべての方立の下部を接続する少なくとも1つの補助リングとを具備する弾性挟持部材とを具備し、
各方立は、一端が前記台座に固定され、他端が補強リングを形成するように逆方向に折り曲げられている。
【0022】
有益効果:
以上の技術的態様から分かるように、本発明の技術的態様は、細胞の生産を、細胞の培養を担当する培養エリアと、細胞の液体交換、継代ならびに凍結保存及び分注などの操作を完成することを担当する操作エリアとに分ける全自動細胞生産ラインを提供する。
【0023】
細胞工場操作エリアの操作によれば、工場群の自動液体交換、自動消化収集、自動糊付けなどの操作が実現され、また、細胞懸濁液の自動液体添加、自動分配、自動遠心、自動点振動、自動篩過、自動サンプリング、自動分注などの操作が実現され、本実に細胞培養生産の全過程が自動化および知能化される。
【0024】
操作エリアの液体配管の一部の装置には自動滅菌装置及び洗浄装置が配置される。通過プログラムの切り替えによりオンラインSIPとCIPを実現する。
【0025】
人は移送窓と操作台によれば、材料の出入りなしに細胞生産の自動化を完成し、細胞生産の全過程が無人化される。
【0026】
以上より、細胞に対しては、自動無人化培養が実現され、知能ソフトウェアと合わせて自動培養管理が実現され、細胞工場の操作が細胞生産プロセスに応じて自動的に要求される。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1図1は本出願の全自動細胞生産ラインの構造概略図である(但し、図1には:1 培養エリア、2 操作エリアが示される。)。
図2図2は本出願の培養エリアの構造概略図である。
図3図3はロボットアームグリッパーの構造概略図である。 図2~3中:1-1 自動移送窓、1-2培養エリア、1-3 冷蔵領域、1-4 人工移送窓、1-5 軌道、1-6 測距センサー、1-7 監視カメラ、1-8 クイック交換式チャック。
図4図4は本出願の貯液台の構造概略図を示す。
図5図5は本出願の貯液台における貯液枠の構造概略図を示す。
図6図6は本出願の貯液台における配管切替装置の透視構造概略図を示す。
図7図7は滅菌配管のロック構造概略図を示す。 図4~7中:21-1 貯液枠、21-2 貯液袋揺動装置、21-3貯液袋秤量台、21-4 配管切替装置、21-5 廃液収集装置、21-6 蠕動ポンプ、21-7 固定ディスク、21-8 廃液配管、 21-9 歯車ディスク、21-10 従動ディスク、21-11 配管切替継手、21-12 ブラケット、21-13 駆動モーター、21-14 歯車軸、21-15 ガイド柱、21-16 ガイド突起、21-17 貯液台の滅菌配管の一端、21-18滑路、21-19 外部支持枠、21-20 U字型光電スイッチ、21-21係止切欠、21-22 貯液台の滅菌配管。
図8図8は本出願のキャップ巻締装置の正面図を示す。
図9図9は本出願のキャップ巻締装置の部分分解構造概略図を示す。
図10図10はクランプジョー群の開閉度を調整するための本出願の制御端末の動作原理図を示す。
図11図11は本出願の細胞工場の液体交換システムの全体的な概略図を示す。
図12図12は本出願の滅菌過程における配管連通図を示す。
図13図13は本出願の液体添加貯蔵機構の構造概略図を示す。 図8~13中:22-1 キャップ巻締サーボモーター、22-2 クランプジョー開閉モーター、22-3 クランプジョー制御軸、22-4 ベルト、22-5 支持板、22-6 緩衝器、22-7 弾性リング、22-8 挟持板、22-9 挟持部、 22-10取付支点、22-11 キャップ巻締主軸、22-12 位置決め装置、22-13 クランプジョー取付スリーブ、22-14 制御端末、22-15 法面構造、22-16 通路、22-17 凸台、22-18 スロット、22-19 液体添加蠕動ポンプ、22-20 滅菌源、22-21 液体吸引針、22-22 液体添加針、22-23 液体吸引蠕動ポンプ、 22-24 貯液槽、22-25 斜面、22-26 貯液袋固定部、22-27 秤量台、 図中:矢印は回転方向を表す。
図14図14は本出願の遠心分離機の駆動機構及び水平ローターの取付構造の第1の視野角の概略図を示す。
図15図15は本出願の遠心分離機の駆動機構及び水平ローターの取付構造の第2の視野角の概略図を示す。
図16図16は本出願の遠心分離機における水平ローターの構造概略図を示す。
図17図17は遠心分離機の緊急ブレーキ機構の動作原理図を示す。 図14~17中:23-1 サーボモーター、23-2 駆動軸、23-3 水平ローター、23-3-1 第1分力アーム、23-3-2 第2分力アーム、23-4 ゼロ位置スイッチ、23-5 吊りバスケット、23-6 遠心容器、23-7光ファイバー検出スイッチ、23-8 信号、23-9 ブラケット、23-10 衝撃吸収板、23-11環状受熱体、23-12 環状内部カバー、23-13 衝撃吸収素子、23-14 突縁。
図18図18は本発明の自動凍結保存管のキャップ開放・液体分注装置の構造概略図である。
図19図19は並進モジュールの構造概略図である。
図20図20は並進モジュールの底部の構造概略図である。
図21図21はキャップ螺着主軸の構造概略図である。
図22図22はキャップ螺着主軸におけるA部分の構造概略図である。
図23図23はボトルキャップ取り外し装置の構造概略図である。
図24図24はガイド管の構造概略図である。
図25図25は滑子移動管の構造概略図である。
図26図26は液体添加装置の構造概略図である。
図27図27は液体添加装置における液体吸引両頭針の構造概略図である。
図28図28は液体添加主軸の構造概略図である。
図29図29は滅菌切替装置の構造概略図である。 図18~29中:24-1 支持台、24-2 制御電気キャビネット、24-3 並進モジュール、24-31 基板滑路、24-32 パレット滑子、24-33 第1トレイパレット、24-34 第2トレイパレット、24-35 ロボットグリッパー、24-36 基板、24-37 凍結保存管固定軸、24-4 キャップ螺着主軸、24-41 キャップ螺着昇降モジュール、24-401 ガイドレール、24-402 滑子、24-403 モーター、24-42 ボトルキャップ検出装置、24-43 ボトル本体検出装置、24-44 キャップ巻締サーボモーター、24-45 ボトルキャップ取り外し装置、 24-451 ばね、24-452 ガイド管、24-453 滑子移動管、24-454 スリーブ取付板、24-455 突起、24-5 液体添加装置、24-51 液体添加台、24-512 レーザーセンサー、24-52 滅菌台、24-53 遠心びん秤量台、24-54 遠心びん載置台、24-55 液体吸引両頭針、24-56 レバーロック装置、24-6 液体吸引蠕動ポンプ、24-7 液体添加主軸、24-71 液体添加昇降モジュール、24-72 液体添加並進モジュール、24-73 基板、24-74 液体添加針、24-75 ケーブルコネクタ、24-76 滅菌切替装置、 24-761 衝合管、24-762 出口管。
図30図30は本出願の細胞工場支持枠を示す。
図31図31は本出願の細胞工場点振動機の内部構造概略図を示す。 図30~31中:25-1 底板、25-2 背板、25-3 側板、25-4 細胞工場制限溝、25-5 細胞工場規制素子、25-6 細胞工場係止素子、25-7 第1のロック素子、25-8 第2のロック素子、25-9 位置決め素子、25-11 点振動台取付領域、25-12 サーボモーター、25-13 偏心軸、25-14 同期偏心軸、25-15 均衡ディスク、25-16 補助取付板。
図32図32は本出願の遠心びん点振動機の複数の点振動ユニットのレイアウト構造の概略図を示す。 図32中:26-1 駆動機構、26-2 点振動基板、26-3 遠心びんクランプ具、26-31 台座、26-32 遠心びんホルダー、26-33 弾性挟持部材、26-34 補強リング、26-35 補助リング。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図1を参照すると、全自動細胞生産ラインは、培養エリア1(コストを削減するために、その環境は少なくともBレベルの環境に設定されている。)と操作エリア2(生物の安全のために、その環境はAレベルの環境に設定されている。)とを備える。前記培養エリア1は細胞の培養及び冷蔵に使用され、前記操作エリア2は細胞培養中の液体交換、遠心及び凍結保存などの操作に使用される。本出願では、培養エリア1及び操作エリア2には、それぞれにロボットアームで制御して細胞培養の完全自動化を実現する。
【0029】
以下、本出願の技術的態様をさらに説明するために、具体的な実施形態を合わせて説明する。
【0030】
図2~3の培養エリアについて
図2に示すように、前記培養エリアは培養領域1-2と、冷蔵領域1-3と、移動軌道1-5を備えた無菌ロボットとを備えるBレベルのプラットフォーム本体を備え、好ましくは、人工移送窓1-4をさらに含む。
【0031】
前記培養領域、前記冷蔵領域1-3及び前記人工移送窓1-4は前記移動軌道1-5の周囲に繞設され、前記ロボットの動作領域内に位置する。前記ロボットの移動軌道1-5は前記Bレベルのプラットフォーム本体の底部に直線的に敷設されている。前記ロボットの移動軌道1-5の材質はステンレス鋼に設定される。前記移動軌道1-5の位置設計は、ロボットのグリッパーがBレベルのプラットフォーム本体の任意の作業領域に到達することを可能にするようにしている。前記培養エリア1-2には、内扉とディスプレイが設けられた外扉が設けられているインキュベーターが複数配置されている。内扉と外扉には、それぞれロボットのグリップヘッドにより開閉される摘子が設けられている。前記冷蔵領域1-3には、幾つかの4℃の定温冷蔵庫である冷蔵箱が配置されている。インキュベーターと冷蔵箱はそれぞれ別の電源で制御される。また、インキュベーターにはリアルタイムに監視するように温度データモニタリングシステムが配置されている。
【0032】
図3に示されるように、前記人工移送窓1-4は少なくとも1つの窓口として設置されている。Bレベルのプラットフォーム本体は人工移送窓1-4を介して外部と材料を移送する。前記操作エリアは自動移送窓1-1を介して培養エリアと材料を移送する。図2に示すように、ロボットのグリッパーには測距センサー1-6、監視カメラ1-7及びクイック交換式チャック1-8が設けられている。測距センサー1-6と監視カメラ1-7とは、それぞれ位置検出を実現してBレベルのプラットフォーム本体内の材料及びその領域の状況をモニタリングシステムに転送するように、互いに共動し、リアルタイムに監視する。前記クイック交換式チャック1-8はロボットの様々な動作を実現するために使用される。
【0033】
このように、Bレベルのプラットフォーム本体は、自動移送窓1-1の動作に合わせ、細胞培養の全自動無人化操作を実現し、細胞培養の自動監視管理機能を実現し、細胞培養の状況に基づいてその後の液体交換などの操作を自動的に要求する。
【0034】
図4~32の操作エリアについて
図4~7に示されるように、前記操作エリアには、貯液台、細胞工場液体交換装置及び遠心びん液体交換装置が集積されている。前記貯液台、前記細胞工場液体交換装置及び前記遠心びん液体交換装置は、操作エリアのロボットアームを囲んで敷設され、前記ロボットアームの制御範囲内に位置する。また、前記操作エリアには、遠心びん点振動機、細胞工場点振動機、凍結保存管キャップ螺着液体分注装置、全自動遠心分離機なども集積されている。操作エリアに集積された貯液台、細胞工場液体交換装置、遠心びん液体交換装置、遠心びん点振動機、細胞工場点振動機、凍結保存管キャップ螺着液体分注装置、全自動遠心分離機は、前記操作エリアにあるロボットアームを囲んで設置され、またロボットアームが各装置に対して操作するためのゼロ位置を具備し、ロボットアームが各装置に対して操作している際、各装置がゼロ位置であり、また、各装置には自動キャップ開放装置及びゼロ位置検出装置が配置されている。
【0035】
前記培養エリアと前記操作エリアとの間には、移送ターンテーブルと移送ターンテーブル駆動機構とを具備する移送窓で物材を移送する。前記移送ターンテーブルは、培養エリアのロボットが物材を出し入れるためのゼロ位置、及び前記操作エリアのロボットアームが物材を出し入れるための作業位置を具備する。移送ターンテーブルは、前記移送ターンテーブル駆動機構によって回転し、ゼロ位置と作業位置との相互切り替えを実現する。
【0036】
操作エリアについて、具体的に説明する。図4に示すように、貯液台は、貯液袋揺動機構、廃液収集装置21-5、配管切替装置21-4、滅菌配管台及び貯液袋秤量台21-3を備える。
【0037】
前記貯液袋揺動機構は、貯液枠21-1及び貯液袋揺動装置21-2を備える。ここで、図5に示すように、前記貯液枠21-1は、筐体として設けられ、メカニカルスナップ構造により固定され、貯液枠21-1を開閉することができる。貯液枠21-1は、内部が貯液袋を載置するために使用され、上端に液体収集配管が設けられ、前後両端にそれぞれ固定ディスク21-7とロボットグリッパーディスクが設けられている。貯液枠21-1は、貯液袋揺動装置21-2と固定されるように、ロボットにより貯液袋揺動装置21-2に自動的に載置される。貯液枠21-1の上端の液体収集配管は、液体添加を実現するように貯液枠21-1に貫設されている。
【0038】
前記揺動駆動機構と前記貯液袋枠とは取り外し可能な接続により駆動される。いくつかの実施形態では、貯液枠21-1と貯液袋揺動装置21-2を固定するには、貯液枠21-1はその側端の固定ディスク21-7が円形シャーシ及び凸状ブロックを備え、前記貯液袋揺動装置21-2は、貫通口が開口された固定台と、ディスククランプと、減速機及びモーターを備えるように構成されている。また、ディスククランプは、片側が減速機に接続され、他の側が貫通口を通して固定ディスク21-7に接続されて固定され、具体的には、固定ディスク21-7での円形シャーシをディスククランプの表面に貼設させるように固定ディスク21-7での凸状ブロックがディスククランプの中間中空位置を通し、締結効果を奏する。貯液袋揺動装置21-2は、40wモーターと減速比30の減速機によって駆動され、操作の均一性を実現し、貯液袋を任意の角度や周波数で揺動して貯液袋内における液体を混合できる機能するように設けられる。固定台には、貯液枠21-1の有無を検出する装置である位置規制レーザー検出センサーが設けられている。
【0039】
廃液収集装置21-5には廃液収集枠が設けられている。前記廃液収集枠には、蠕動ポンプ21-6により細胞工場液体吸引装置又は遠心びん液体吸引装置に連通され、廃液を廃液収集枠内に収集する廃液配管21-8が敷設されている。廃液収集枠は、伸縮がロボットにより動作される引き出し式構造を採用し、廃液収集枠の側端にロボット摘子が設置されている。また、引き出しには引き出しの開閉が適切であるかどうかを検出するために伸縮位置規制スイッチとメカニカルディテント装置も配置されている。
【0040】
生産ライン全体が自動的に制御されるように構成されるため、前記洗浄回路と前記滅菌回路との間の配管切替も自動的に制御される必要になり、廃液収集枠側に配管切替装置21-4が配置されている。図6に示すように、前記配管切替装置21-4は、外部支持枠21-19と、前記外部支持枠21-19に支持された切替装置駆動機構及び転向機構とを備える。前記外部支持枠21-19には、ガイド突起部21-16と、一端が配管切替継手21-11を介して細胞工場液体交換装置の液体吸引管に連通され、他端が貯液台の滅菌配管21-22に連通可能に設けられた滅菌配管とを設けられている。前記切替装置駆動機構には、凸部素子の駆動モーター21-13が固定されている。前記駆動モーター21-13の回転出力は歯車軸21-14により出力される。前記転向機構は、始端にブラケット21-12を介して前記配管切替継手21-11が固定された従動軸を具備する。前記ブラケット21-12は、外力の作用下で前記従動軸に対して回転可能である(前記ブラケット21-12と前記従動軸との相対回転は、スリーブで実現してもよく、従来技術における当該技術を実現できる任意の技術的態様を採用してもよく、本明細書では、それを適用するのに過ぎない。)。前記配管切替継手21-11は、前記ブラケット21-12の回転中に前記外部支持枠21-19での滅菌配管を挿入するステーションを具備する。前記従動軸の軸本体部には、従動ディスク21-10、歯車ディスク21-9及びガイド柱21-15が順に敷設されている。前記従動ディスク21-10は、前記駆動モーター21-13に接続され、前記凸部素子の下に位置する。前記歯車ディスク21-9は、前記歯車軸21-14に噛合している。前記ガイド柱21-15の外面には前記ガイド突起部21-16が滑動するための螺旋溝が敷設されている。前記螺旋溝は、始端に開始水平区間を具備し、末端に終末水平区間を具備する。
【0041】
その動作原理は次の通りである。駆動モーター21-13の回転により、前記歯車軸21-14が前記歯車ディスク21-9を回転させ、そして歯車ディスク21-9が従動軸を回転させる。前記ガイド突起部21-16が前記螺旋溝の始端に位置する際(従動軸により固定された配管切替継手21-11に近い端を始端、他端を末端と定義する。)、駆動モーター21-13が回転開始する前に、前記配管切替継手21-11はゼロ位置にあり、このとき、ロボットアームが細胞工場液体交換装置の液体吸引管を前記配管切替継手21-11に接続するのに便利である。ガイド突起部21-16は、開始水平区間で円の回りように水平に摺動するとき、従動軸は配管切替継手21-11を回転させて切り替え後のステーション(外部支持枠21-19での滅菌配管に接続される。)に調整し、同時に、従動ディスク21-10は軸線に沿う回転だけを行う。ガイド突起部21-16が開始水平区間を通過して螺旋区間に到達した同時に、前記配管切替継手21-11も対応するステーションに到達する。駆動モーター21-13の回転に伴い、ガイド突起部21-16は螺旋溝に沿って下方に回転するとともに、従動ディスク21-10は、前記歯車ディスク21-9と前記歯車軸21-14とが常に同期回転するように、駆動モーター21-13及び歯車軸21-14を下方に同期移動させ、前記配管継手は、対応するステーションによってロックされてステーションに対して下方にのみ深く進み、このとき、ブラケット21-12は従動軸に対して回転する。ガイド突起部21-16が終末水平区間まで回転すると、配管切替継手21-11は固定ステーションに到達する。ガイド突起部21-16は水平区間で回転する。終末水平区間は配管継手の作業時での脱落を回避するために配管切替継手21-11の作業時にステーションの固定を実現する。
【0042】
前記滅菌配管台には滅菌配管のロック構造が設けられる。前記滅菌配管のロック構造は、貯液台の滅菌配管21-22、ステッピングモーターとスイングロッド滑子構造とを備える(図7参照)。
【0043】
前記貯液台の滅菌配管2は、一端21-17が前記配管切替継手21-11に連通され、他端が細胞工場液体交換装置の滅菌に使用される場合には外部の滅菌凝縮配管に連通され、細胞工場液体交換装置と遠心びん液体交換装置との連合滅菌に使用される場合には遠心びん液体交換装置の液体添加管に連通される。
【0044】
前記スイングロッド滑子構造は、滑子、滑路21-18及び二連杆を備える。滑子は前記貯液台の滅菌配管21-22を係止するために使用される係止切欠21-21を具備する。前記貯液台の滅菌配管21-22は貯液台の滅菌配管21-22の滅菌配管継手を具備する。前記滅菌配管継手は外面で上から下まで異なる直径を有し、最上部の直径が最小であり、即ち、滅菌配管継手は外面で段付き構造を具備する。前記係止切欠21-21は、段付き構造に合わせ、かつ該段付き構造と係合する凹溝を有するものと定義される。前記係止切欠21-21は、端部の下面に凹溝を有するように設定でき、前記貯液台の滅菌配管21-22の継手は所定位置に凸部を有する。前記凸部と前記凹溝は共動することにより、高温滅菌下で前記貯液台の滅菌配管21-22へのロックを実現することができ、高温滅菌中の高温高圧による配管振動を主に避ける。滑路21-18は前記滑子が所定ルートに従って摺動することを実現するために使用される。二連杆は、一端が前記ステッピングモーターによって駆動され、他端がステッピングモーターによる駆動に従って前記滑子を前記滑路21-18に沿って摺動させる。ここで、滅菌配管切替には、ロボットで細胞工場液体吸引装置の配管又は遠心びん液体吸引装置の配管を滅菌配管継手に挿入する。好ましくは、前記滅菌配管のロック構造は、2つのU字型光電スイッチスイッチ21-20と、該2つのU字型光電スイッチスイッチ21-20に対してゼロ位置及び検出位置を有する押し込み片とを備える。ここで、前記2つのU字型光電スイッチスイッチ21-20は前記滑路21-18の側に設けられ、前記押し込み片は前記滑子の側に設けられている。滑子がゼロ位置にある場合、前記係止切欠21-21は滅菌配管継手から離れ、滑子が検出位置にある場合、前記係止切欠21-21は前記滅菌配管継手に係合して係止する。ここで、2つのU字型光電スイッチスイッチ21-20はそれぞれゼロ位置と検出位置で線形光電信号を送信する。
【0045】
前記貯液袋秤量装置は、前記廃液収集装置21-5の上方に省スペースで設けられ、重量センサーと重量センサーによって検出される秤量台とを備える。貯液袋秤量台21-3は貯液内の貯液袋と液体の重量を秤量するために使用される。ロボットは、貯液枠21-1の前端にあるロボットグリッパーディスクを介して、貯液枠21-1を貯液袋秤量台21-3に自動的に載置することができる。全重量を秤量して風袋重量を減算した後、貯液袋内の液体の重量が知られるようになり、液体分配の効果を検査することができる。
【0046】
図8~13には本出願の液体交換装置の構造概略図が示されている。
細胞工場液体交換装置と遠心びん液体交換装置とは構造がほぼ同じであるため、合わせて説明する。この二つの装置は、自動キャップ巻締装置、自動液体吸引装置(細胞工場液体吸引装置又は遠心びん液体吸引装置)、及び自動液体添加装置(細胞工場液体添加貯蔵機構又は遠心びん液体添加貯蔵機構)を使用し、制御システム(外部設置)によりキャップ巻締装置を制御してキャップを巻き締め、液体吸引装置を制御して細胞貯蔵容器中の液体を吸引し、そして、液体添加装置を制御して細胞貯蔵容器に培養液を追加し、最後にキャップ巻締装置でキャップを巻き締めて細胞貯蔵容器を密閉することで、細胞貯蔵容器への液体添加又は液体吸引を実現するように設けられている。また、前記液体添加装置及び前記液体吸引装置の下方に、秤量台が備えられている。ここで、細胞工場液体交換に使用される際、前記細胞工場液体交換装置には、細胞工場液体添加貯蔵機構、細胞工場液体吸引装置、細胞工場液体添加装置、及び細胞工場液体交換装置の滅菌配管が集積されている。遠心びん液体交換に使用される際、前記遠心びん液体交換装置には、遠心びん液体添加貯蔵機構、遠心びん液体吸引装置、遠心びん液体添加装置、及び遠心びん液体交換装置の滅菌配管が集積されている。
【0047】
ここで、前記キャップ巻締装置は前記細胞貯蔵容器キャップを弛緩又は緊締するのに使用され、前記キャップ巻締装置はキャップ巻締機構とグリッパー制御機構とを備える(図8~13参照)。
【0048】
前記キャップ巻締機構は、キャップ巻締主軸22-11及びクランプジョー群を備える。前記キャップ巻締主軸22-11は、キャップ巻締サーボモーター22-1によって駆動され、自身の軸線を中心に回転するようにベルト22-4によって駆動されてもよい。前記クランプジョー群は、クランプジョー開閉モーター22-2によって制御され、前記キャップ巻締主軸22-11の端部に取り付けされており、グリッパー位置規制素子及び複数のグリッパーを備える。前記グリッパー位置規制素子は、複数の弾性リング22-7を備える。前記グリッパーは、順に設計された挟持部22-9、キャップ巻締主軸22-11に接続された取付支点22-10、及び位置規制構造を備える。前記位置規制構造は、キャップ巻締主軸22-11区間に対応し、かつ前記位置規制構造のキャップ巻締主軸22-11に面する側に法面構造22-15を有する。なお、前記法面構造22-15は傾斜方向がキャップ巻締主軸22-11の方向に向かう斜面構造であると定義される。前記クランプジョー群中の各グリッパーの法面構造22-15は円錐台状の空洞を共同で構成する。前記弾性リング22-7はクランプジョー群中の各グリッパーの位置規制構造の他方の面に環装されている。
【0049】
クランプジョー群の開閉度の調整を実現するために、本出願では、次の特徴を持つクランプジョー群を設計した。
【0050】
クランプジョー群の法面構造22-15がキャップ巻締主軸22-11内に設けられる場合、クランプジョー群の各グリッパーは取付支点22-10を具備する。各グリッパーは当該取付支点22-10を介してキャップ巻締主軸22-11に取り付けられている。各グリッパーは、キャップ巻締主軸22-11の端部に位置する挟持部22-9を具備する。各グリッパーは、キャップ巻締主軸22-11の端部の内部にある法面構造22-15を具備し、かつ、クランプジョー群のすべての法面構造22-15により円錐台状構造を構成する。法面構造22-15の外部にはスロット22-18が設けられている。クランプジョー群の外側にはクランプジョー群の各グリッパーの外側のスロット22-18に環装された弾性リング22-7が設けられている。制御端末22-14がクランプジョー制御軸22-3の軸線に沿って上方に移動する際、制御端末22-14が弾性リング22-7の力に打ち勝ち、クランプジョー群の円錐台状の空洞が徐々に円筒状の空洞に変化すると同時に、各グリッパーが取付支点22-10の作用により回転し、クランプジョー群のクランプサイズが小さくなる。この構造は、キャップ巻締主軸22-11全体がキャップ巻締過程中にキャップ巻締の過程中に螺送した距離に従って同じ高さを上昇する場合、キャップ巻締過程中にキャップ巻締の過程中に螺入した距離に従って同じ高さを下降する場合(この方法はキャップ巻締主軸22-11がねじ山及びねじ穴の方式で支持板22-5を通す場合に適用される。)、ロボットアームが細胞工場を挟持してキャップ巻締過程中に螺送した距離に従って同じ高さを下降する場合、又はキャップ巻締過程中にキャップ巻締の過程中に螺入した距離に従って同じ高さを上昇する場合に適用される。
【0051】
好ましくは、前記液体交換装置には緩衝装置も設けられる。前記緩衝装置は前記キャップ巻締主軸22-11に取り付けられたクランプジョー取付スリーブ22-13を備える。前記クランプジョー取付スリーブ22-13は、前記キャップ巻締主軸22-11と同軸に回転することができ、即ち、前記クランプジョー取付スリーブ22-13と前記キャップ巻締主軸22-11は、スライド台と該スライド台の長さよりも長いスライド溝との接続により径方向で相対固定されている。換言すれば、クランプジョー取付スリーブ22-13内にスライド溝が設けられ、キャップ巻締主軸22-11にスライド台が設けられる場合、クランプジョー取付スリーブ22-13がキャップ巻締主軸22-11に対して一定の軸方向移動空間を持つことが可能になるように、スライド溝の長さをスライド台の長さよりも長くする。逆に、クランプジョー取付スリーブ22-13内にスライド台が設けられ、キャップ巻締主軸22-11にスライド溝が設けられる場合、クランプジョー取付スリーブ22-13がキャップ巻締主軸22-11に対して一定の軸方向移動空間を持つことが可能になるように、スライド溝の長さをスライド台の長さよりも長くする。
【0052】
前記クランプジョー群は、前記クランプジョー取付スリーブ22-13の径方向を周回して回転可能であるように、前記クランプジョー取付スリーブ22-13に取り付けられる。前記クランプジョー取付スリーブ22-13の端部には前記クランプジョー群が回転するための通路22-16が設けられる。具体的に、クランプジョー群の各グリッパーは取付支点22-10を具備する。各グリッパーは当該取付支点22-10を介してクランプジョー取付スリーブ22-13の一端に取り付けられている。好ましくは、各クランプジョー取付スリーブ22-13の端部には、外側に突出する複数の凸台22-17が備えられ、任意の隣接する2つの凸台22-17の間に取付ブラケットが形成される。前記取付支点22-10はピン軸又はねじで当該取付ブラケットに取り付けられている。また、グリッパー回転過程中に、グリッパーの位置規制構造の回転経路は前記通路22-16を通すように構成される。
【0053】
各グリッパーは、クランプジョー取付スリーブ22-13の外側にある挟持部22-9を具備する。各グリッパーは、キャップ巻締主軸22-11区間に対応する法面構造22-15を具備する。クランプジョー群のすべての法面構造22-15により円錐台状の構造を構成する。法面構造22-15の外部にはスロット22-18が設けられ、クランプジョー群の外側に弾性リング22-7が設けられている。当該弾性リングはクランプジョー群の各グリッパーの外側のスロット22-18に環装されている。制御端末22-14がクランプジョー制御軸22-3の軸線に沿って上方に移動する際、制御端末22-14が弾性リング22-7の力に打ち勝ってクランプジョー群の円錐台状構造を徐々に円筒状構造に変化させる同時に、クランプジョー群のクランプサイズが小さくなるように各グリッパーが取付支点22-10の作用により回転する。前記グリッパーは他端に挟持板22-8が設けられている(すなわち、前記取付支点22-10の前記法面構造22-15に対する他端)。グリッパー回転過程中、前記クランプジョー群中の挟持板22-8は、開閉運動を行って、キャップ巻締主軸22-11の回転に合わせながら挟持板22-8により細胞工場キャップ又は遠心びんキャップが回転して解放又は締付される。
【0054】
キャップ巻締過程中のクランプジョー群の高さの変化を調整するために、クランプジョー取付スリーブ22-13の他端に緩衝器22-6が取り付けられる。前記緩衝器22-6は、クランプジョー取付スリーブ22-13の端部に設けられ、キャップ巻締主軸22-11の回転時に前記キャップ巻締主軸22-11が前記クランプジョー取付スリーブ22-13に対して生じた距離差を補うために使用される。前記緩衝器22-6は、一端が前記クランプジョー取付スリーブ22-13(例えば、貫通穴を有する凸台22-17のような位置決め装置22-12を採用する)に接続され、他端がプラットフォームに固定されたばねである。以下に定義されるように、前記プラットフォームは前記キャップ巻締主軸22-11及び前記クランプジョー制御軸22-3の取り付けに同時に使用され、即ち、前記支持板22-5である。或いは、当該プラットフォームはクランプジョー取付スリーブ22-13の上方に設けられた任意の平面である。
【0055】
前記グリッパー制御機構は、前記キャップ巻締主軸22-11と同軸に設計されて自身の軸方向で移動可能なクランプジョー制御軸22-3を備える。同時に、前記クランプジョー制御軸22-3の端部に制御端末22-14が設けられている。ここで、前記制御端末22-14は前記円錐台状の空洞内に位置し、前記円錐台状の空洞に対する前記制御端末22-14の位置が異なる場合、前記グリッパーの取付支点22-10の回転角度は異なり、前記クランプジョー群の開閉度も異なる。
【0056】
前記液体吸引装置は、前記細胞貯蔵容器内の液体を吸引するように、順に連通された液体吸引針22-21、液体吸引管、液体吸引蠕動ポンプ22-23及び廃液貯蔵器を備える。便宜上または省スペースのために、廃液貯蔵器としては貯液台上の廃液収集装置を採用する。作業回路又は洗浄回路では、液体吸引管は液体吸引蠕動ポンプ22-23を介して前記貯液台上の廃液配管に連通され、廃液を廃液収集装置に排出する。全体的に連通される場合、前記液体吸引蠕動ポンプ22-23と前記貯液台上の蠕動ポンプとは一体化することができる。
【0057】
前記液体添加装置は、前記細胞貯蔵容器に培養液を追加するように、順に連通された液体添加針22-22、液体添加管、液体添加蠕動ポンプ22-19及び液体添加貯蔵機構を備える。細胞培養に使用される場合、前記液体添加貯蔵機構に培養液が貯蔵され、洗浄に使用される場合、前記液体添加貯蔵機構に緩衝液が貯蔵される。
【0058】
前記秤量台は、細胞貯蔵容器を秤量するために使用され、主に従来技術の秤量構造として設けられる。本出願では、従来技術の秤量構造を改善せずにそのまま適用するが、当業者なら本出願技術的態様を理解できるだろう。
【0059】
実用上の便宜上、前記キャップ巻締装置、前記液体吸引装置及び前記液体添加装置の本体はブラケットで支持される。前記液体添加蠕動ポンプ22-19、前記液体添加貯蔵機構、前記液体吸引蠕動ポンプ22-23及び前記廃液貯蔵器は、プラットフォーム下の操作キャビネットに載置される。ロボットアームによる液体添加又は液体吸引の操作を容易にするために、前記廃液貯蔵器、前記液体添加貯蔵機構を載置するための伸縮引き出しが前記操作キャビネットに設けられている。
【0060】
伝達機構では、前記キャップ巻締主軸22-11は前記クランプジョー制御軸22-3と同軸するように構成され、即ち、キャップ巻締主軸22-11の直径よりも小さい直径を有する前記クランプジョー制御軸22-3は、前記キャップ巻締主軸22-11に内蔵(貫通)される。前記キャップ巻締主軸22-11は自身の軸線を周回する回転のみを行い、前記クランプジョー制御軸22-3は自身の軸方向に沿う線性移動のみを行う。両者のそれぞれの独立移動中の安定性(例えば、前記クランプジョー制御軸22-3が自身の軸線方向に沿って伸縮移動する時の揺れ幅を降下すること、及び前記クランプジョー制御軸22-3の生産製造時の原料多様性の選択肢を増加すること)を確保し、また、両者の使用寿命(例えば、両者の長期使用後の摩擦・摩耗による軸ズレに起因したキャップ巻締のばらつき)を高めるのには、前記クランプジョー制御軸22-3と前記キャップ巻締主軸22-11との間に、前記クランプジョー制御軸22-3と前記キャップ巻締主軸22-11との間の同軸度、及び両者の間の相対自由度を効果的に確保するスリーブが設けられている。
【0061】
好ましくは、本出願では、滅菌装置がさらに備えられている。図12に示すように、前記滅菌装置は滅菌配管及び滅菌源22-20を備える。前記滅菌源22-20は前記液体添加蠕動ポンプ22-19の入口に連通されている。前記滅菌配管は、一端が前記液体添加針22-22に連通され、他端が前記液体吸引針22-21に連通されている。構造全体を簡略化し、また、自動化操作の実現を容易にするためには、前記滅菌配管は回転ブラケットによって支持される。前記回転ブラケットが回転する第1の限界位置は、前記滅菌配管及び前記液体添加針22-22を制御することができ、或いは前記滅菌配管と前記液体吸引針22-21とは平行な位置にする。前記回転ブラケットが回転する第2の限界位置は、前記滅菌配管の一端が前記液体添加針22-22に連通され、前記滅菌配管の他端が前記液体吸引針22-21に連通されることを確保することができる。滅菌時に滅菌通路22-16が完全に密閉されることを確保するために、前記液体吸引針22-21又は前記液体添加針22-22には少なくとも1つの環状密閉リングが環設されている。
【0062】
図13に示すように、液体添加ポンプにより接続された貯液機構における液体がすべて使い果たされることを確保するために、前記液体添加貯蔵機構は貯液槽22-24及び前記貯液槽22-24にある貯液袋を備えるようにする。前記貯液槽22-24には貫通穴が設けられている。前記貯液袋の底部には、前記貫通穴を通した後に前記液体添加管に連通された液体放出継手が設けられている。前記貯液枠内には、頂部に貯液袋固定部22-26が設けられた斜面22-25が備えられている。適用される際、貯液袋の頂部が前記貯液袋固定部22-26に固定され、貯液袋が前記斜面22-25に支持され、貯液袋の底部が吊り下げられる。コストを削減するために、前記斜面22-25としては、複数の横方向杆と複数の縦方向杆とが交替に形成された斜面構造であるネットワーク構造を採用する。
【0063】
好ましくは、本出願におけるキャップ巻締装置、液体添加装置及び液体吸引装置は、非滅菌状態ではそれぞれ独立して作業する状態をしている。そのため、実際に適用する際に、複数の細胞貯蔵容器に対して同時にキャップ巻締、液体添加及び液体吸引が行われるように、必要に応じて2組以上を採用する。
【0064】
貯液台、細胞工場液体交換装置及び遠心びん液体交換装置は、それぞれ独立して作業(各モジュールは独立して作業)するか、互いに連通して洗浄するか、又は互いに連通して滅菌する作業方式をしている。
【0065】
細胞工場の滅菌に用いられる際、洗浄してから滅菌する必要があり、次のような連通方式をしている。
【0066】
前記細胞工場液体添加装置が前記細胞工場液体添加貯蔵機構に連通される場合は、前記細胞工場液体添加貯蔵機構に緩衝液が貯蔵され、前記細胞工場液体交換装置の滅菌配管により前記細胞工場液体添加装置と前記細胞工場液体吸引装置とが連通され、前記細胞工場液体吸引装置が前記液体吸引管を介して前記廃液収集装置中の廃液配管に連通されると、細胞工場液体交換装置の洗浄回路が形成される。前記細胞工場液体添加装置が外部の高温滅菌源に連通される場合は、前記細胞工場液体交換装置の滅菌配管により前記細胞工場液体添加装置と前記細胞工場液体吸引装置とが連通され、前記細胞工場液体吸引装置の液体吸引管が配管切替装置を介して貯液台の滅菌配管に連通され、前記貯液台の滅菌配管が外部の滅菌凝縮配管に連通されると、細胞工場液体交換装置の滅菌通路が形成される。
【0067】
貯液台、細胞工場及び遠心びん液体交換装置の滅菌に用いられる際、洗浄してから滅菌する必要があり、次のような連通方式をしている。
【0068】
前記遠心びん液体添加装置が前記遠心びん液体添加貯蔵機構に連通される場合は、前記遠心びん液体添加貯蔵機構に緩衝液が貯蔵され、前記遠心びん液体交換装置の滅菌配管により前記遠心びん液体添加装置と前記遠心びん液体吸引装置とが連通され、前記遠心びん液体吸引装置が液体吸引管を介して前記廃液収集装置上の廃液配管に連通されると、遠心びん液体交換装置の洗浄回路が形成される。前記細胞工場液体添加装置が外部の高温滅菌源に連通される場合は、前記細胞工場液体交換装置の滅菌配管により前記細胞工場液体添加装置と前記細胞工場液体吸引装置とが連通され、前記細胞工場液体吸引装置が配管切替継手を介して前記貯液台の滅菌配管に連通され、前記貯液台の滅菌配管が前記遠心びん液体添加装置に連通され、前記遠心びん液体添加装置が前記遠心びん液体交換装置の滅菌配管を介して前記遠心びん液体吸引装置に連通され、前記遠心びん液体吸引管が外部の滅菌凝縮配管に連通されると、総合滅菌回路が形成される。
【0069】
図14~17には、本出願の遠心分離機の構造概略図が示されている。以下、いくつかの実施形態を説明する。
前記操作エリアには、駆動力を提供する駆動機構と、前記駆動力によって前記駆動機構の駆動軸23-2を軸線として回転するように駆動される回転機構とを備える全自動遠心分離機が集積される。
【0070】
図14に示すように、前記駆動機構はゼロ位置スイッチ23-4を備えたサーボモーター23-1を備える。前記サーボモーター23-1の出力軸は前記駆動軸23-2に接続される。
【0071】
前記回転機構は、前記駆動軸23-2が位置する軸線を中心に回転可能な水平ローター23-3を備える。前記水平ローター23-3は前記軸線の任意の点を起点として径方向に延びる複数の力アームを有する。前記力アームの端部には第1分力アーム23-3-1と第2分力アーム23-3-2が設けられている。前記力アームの端部の第1分力アーム23-3-1は、隣接する前記力アームの端部の第2分力アーム23-3-2と挟持部を形成する。前記挟持部の挟角α角度は30°、45°又は60°であることが好ましい。対応する遠心可能な吊りバスケット23-5の数はそれぞれ12個、8個又は6個である。挟角角度の設計によれば、力アームを偶数個にすることができ、例えば2つの遠心容器23-6のみを使用して遠心するような特別な場合に吊りバスケット23-5を使用して不完全に荷重された場合の遠心に便利である。吊りバスケット23-5では、前記吊りバスケット23-5は、環状壁と、当該環状壁の底面の円環を起点として前記軸線方向に沿って斜めに延びる底壁とを備える。ここでは、前記環状壁の上端は前記挟持部に取り付けられる。ここで、環状壁は主に遠心容器23-6に対する位置規制に使用され、前記底壁は遠心容器23-6への支持に使用される。
【0072】
ロボットアームが吊りバスケット23-5に遠心びんがあるかどうかを識別することを容易にするために、具体的には、図16に示すように、遠心分離機には、吊りバスケット23-5の外周に設けられて前記吊りバスケット23-5に1つずつ対応する光ファイバー検出スイッチも設けられている。前記光ファイバー検出スイッチ23-7は、前記回転機構の平面に平行な方向に信号23-8を送信する信号送信ユニットと、反射された信号を受信するために使用される信号受信ユニットとを備える。その主な原理は、信号の直線伝播、及び信号の反射、屈折、散乱後に受信部位で得られた光信号差を利用して吊りバスケット23-5での遠心びんの有無の検出を実現することである。前記信号は遠心びんの中部を通過することができる(この時、吊りバスケット23-5には信号が通過するための対応する穴が設けられる)。或いは、前記信号は遠心びんの底部を通過することができる。
【0073】
図15~16に示すように、遠心分離機の振動を緩めるために、前記回転機構は衝撃吸収板23-10に支持される。同時に遠心分離機の振動を検出するために、前記水平ローターは前記衝撃吸収板に取り付けられた環状内部カバー23-12に置かれる。前記環状内部カバー23-12には前記信号が通過する経路に信号穴が設置される。遠心分離機が異常に振動する場合(信号は前記環状内部カバーによって反射される)、光ファイバー検出スイッチ23-7が得た信号は異常信号となる。
【0074】
遠心分離機の過熱問題を解決するために、本実施例では、前記遠心分離機の技術的態様において緊急ブレーキ機構を付設する。図17に示すように、前記緊急ブレーキ機構は、材質が二重記憶効果を有する形状記憶合金である螺旋体と、サーボモーター23-1に設けられた緊急ブレーキボタンとを備える。前記螺旋体は、螺旋動作により形成された、突縁23-14を有する2つの延在端部を具備する環状受熱体23-11を具備する。前記螺旋体の第1の状態は前記環状受熱体と前記駆動軸23-2との間隙嵌合であり、前記螺旋体の第2の状態は前記環状受熱体の前記駆動軸23-2の表面への付着である。前記延在端部は、前記螺旋体が第2の状態にあるときに前記突縁が前記緊急ブレーキボタンを開き、前記螺旋体が第1の状態にあるときに前記突縁23-14が前記緊急ブレーキボタンと所定距離を持つ。前記緊急ブレーキボタンは、サーボモーター23-1に接続された入力電源を制御する。前記螺旋体が前記第2の状態にあるとき、前記突縁23-14が前記緊急ブレーキボタンを開くことにより、サーボモーター23-1の緊急ブレーキが実現される。本実施例の設計によれば、遠心分離機故障又は長時間稼働後の過熱が細胞培養に与える危害が効果的に防止され、理論設計と限られた回数の試験検証により環状受熱体の最も合理的な相転移温度を好適に得ることができる。相転移温度の設計により具体的に二重記憶効果を有する形状記憶合金材料は、従来技術による形状記憶合金の研究によって実現できるものであり、本出願では詳述しない。
【0075】
いくつかの実施形態では、図18~29に示すように、操作エリアは、支持台24-1に取り付けられた並進モジュール24-3と、キャップ螺着昇降モジュール24-41と、液体添加昇降モジュール24-71とを備えた自動凍結保存管のキャップ開放・液体分注装置をさらに備える。
【0076】
ここで、並進モジュール24-3は、基板24-36、滑路24-31、パレット滑子24-32、第1トレイパレット24-33、第2トレイパレット24-34、水平駆動装置及びロボットグリッパー24-35を備える。水平駆動装置は、基板24-36の滑路24-31の下側に設置され、サーボモーター及びスクリューロッドを含んで駆動するためのものである。ロボットは、ロボットグリッパー24-35を介して凍結保存管が載置された金属浴を並進モジュール24-3に載置する。第2トレイパレット24-34には複数の凍結保存管が載置される。第1トレイパレット24-33はねじ開いたボトルキャップを載置するためのものである。制御電気キャビネット24-2の内部には、400Wのサーボモーター及びスクリューロッドを含んで駆動するための水平駆動装置が設けられている。
【0077】
水平駆動装置(スクリューロッド)の側にパレット滑子24-32が接続されることにより、パレット滑子24-32が基板24-36の滑路24-31で水平移動することが実現される。サーボモーターの下端のケーブルコネクタはモーターの駆動器に接続され、並進モジュール24-3は凍結保存管が載置された金属浴をロボットグリッパー24-35の位置であるロボット出し入れ位置に移動し、ロボットにより凍結保存管が自動的に送出される。好ましくは、第1トレイパレット24-33、第2トレイパレット24-34及び基板24-36での複数の丸口は、凍結保存管をしっかり載置して固定の作用を奏するために、その口径の大きさが凍結保存管の直径の大きさに対応して設置される。さらなる改良は、パレット滑子24-32で第2トレイパレット24-34の片側に対応して設置された複数の凍結保存管固定軸24-37にある。具体的には、凍結保存管固定軸24-37は、6つの円弧状の軸面で固定され、横軸面がすべて円形に設置され、下から上に凍結保存管の底部保護軸が形成されるように構成され、凍結保存管の固定・保護作用をさらに奏し得る。
【0078】
凍結保存管が並進モジュール24-3によってキャップ螺着主軸24-4に水平移動してキャップ螺着されるように準備する。キャップ螺着を実現するためには、固定台は、ボトルキャップ検出装置24-42、ボトル本体検出装置24-43、キャップ巻締サーボモーター24-44及びボトルキャップ取り外し装置24-45を備えるように構成される。ボトルキャップ検出装置24-42は、複数設置されてもよい反射式光ファイバーセンサーとして敷設され、本実施形態では図面に対応するために10個に設置され、固定台の下端に設けられたボトルキャップ取り外し装置24-45とボトルキャップとの間で距離を検出するための10個の反射式レーザーセンサー24-512である。ボトルキャップ取り外し装置24-45とボトルキャップとの間の距離は、レーザー発光ダイオードによりボトルキャップに向けてレーザーパルスを放射し、光パルスの発生から戻って受信されるまでの時間を記録して処理することによって測定される。ボトル本体検出装置24-43は、同じ原理として働く、単一の反射式光ファイバーセンサーとして設計され、散乱光が同一直線に外れたら、凍結保存管瓶がボトルキャップ取り外し装置24-45によって上の位置に駆動され、一群のボトル本体が同一直線に位置していないことが示される。
【0079】
キャップ螺着昇降モジュール24-41は、ガイドレール24-401、滑子24-402、モーター24-403及びスクリューロッドを含んで駆動する。ガイドレール24-401には出力端が前記滑子24-402に接続されたモーター24-403が敷設されている。ガイドレール24-401、滑子24-402及び固定台の3つは、互いに平行に接続して配置されている。固定台がモーター24-403の駆動下でガイドレール24-401で上下移動し、実際の操作によってはボトルキャップ取り外し装置24-45を凍結保存管のボトルキャップ位置に移動してもよい。
【0080】
本実施形態では、キャップ巻締サーボモーター24-44は、一群に10個が設置され、ボトルキャップ取り外し装置24-45にそれぞれ接続されている。キャップ巻締サーボモーター24-44としては50ワットのサーボモーターを採用する。ボトルキャップ取り外し装置24-45は、キャップ巻締サーボモーター24-44と接続し制御され、ばね24-451と、両面にL字型の移動ポートが開設されたガイド管24-452と、滑子移動管24-453と、スリーブ取付板24-454とを備える。滑子移動管24-453は、その上に2つの円形突起24-455が設けられ、その外輪位置にガイド管24-452が敷設されている。滑子移動管24-453の内部には、片側がボトルキャップに接続されて他方の側がスリーブ取付板24-454に接続された回転軸が設けられている。キャップを開放する際には、キャップ巻締サーボモーター24-44はスリーブ取付板24-454及び滑子移動管24-453の内部にある回転軸を駆動して正回転と上向きの陽送移動を実行するように作動し、即ち、滑子移動管24-453上の突起24-455がガイド管24-452の表面で開口したL字型の移動ポートの経路と合致して正回転と上向きの陽送移動を行うようなL字型移動を実現し、また、ガイド管24-452の下端の内側にはボトルキャップに合致して設けられたねじ山が設けられ、それにより、キャップ開放の動作が実現される。前記ばね24-451がガイド管24-452の外輪にある中空と中実と交互に設置された嵌合位置で嵌着されることにより、ばね24-451とガイド管24-452との嵌合構造の安定が実現されるとともに、ばね24-451自体もその一部がボトルキャップに接するので、ボトルキャップに対する締結作用も実現される。キャップを巻き締める際には、上述した経路に逆となり、キャップ巻締サーボモーター24-44がスリーブ取付板24-454及び滑子移動管24-453の内部回転軸を下向きと逆回転移動するように駆動して作動することにより、滑子移動管24-453上の突起24-455はガイド管24-452の表面で先の移動に逆となるL字型移動、及び移動位置が開口したL字型の移動ポートの経路と合致して下向きと逆回転移動を行うことが実現され、それにより、キャップが巻き締められた。
【0081】
ガイド管24-452、滑子移動管24-453及びボトルキャップ取り外し装置24-45は全体として取り外し可能に設置され、即ち、ガイド管24-452及び滑子移動管24-453は、交換可能であり、凍結保存管のボトルキャップの形状構造に応じて具体的に設置することができる。一般に、凍結保存管のボトルキャップには円形の縁とねじ山が設計され、或いは凍結保存管のボトルキャップが多角形に設計される。凍結保存管のボトルキャップに円形の縁とねじ山が設計される場合、ボトルキャップ取り外し装置24-45の下端には適合する円形キャップ開放構造が設計される(具体的には本実施形態の実施例を参照)。凍結保存管のボトルキャップが多角形に設計される場合、ボトルキャップ取り外し装置24-45の下端にはボトルキャップに適合して多角形滑子移動管24-453として設計され、かつ多角形滑子移動管24-453の外輪に円形のガイド管24-452が装置を圧密するために敷設される。多角形滑子移動管24-453は対応する凍結保存管のボトルキャップをつかんで回転させ、ガイド管24-452が装置を圧密して内側への押付力を提供することができ、それにより、キャップが旋回され、また多角形滑子移動管24-453を凍結保存管のボトルキャップの形状に合致して設けるのが掴持・固定の役割を果たすことができる。従って、凍結保存管のボトルキャップに応じてボトルキャップ取り外し装置24-45を設計するのが必要であり、接続が可動的及び取り外し及び交換可能的に設計されるので、適用範囲は広くなる。
【0082】
キャップ開放後、凍結保存管内に液体を添加する。液体添加装置24-5は、液体添加台24-51、滅菌台24-52及び遠心びん秤量台24-53を備える。遠心びん秤量台24-53の上端には遠心びんを載置するために用いられる遠心びん載置台24-54が設けられている。遠心びん秤量台24-53は、最下端に配設され、秤量センサー及びFD-3秤量モジュールを備え、遠心びん内の液体の重量を秤量して遠心びんの重量を減算した後の液体の重量を決定するためのものである。本実施形態では、遠心びんの重量を減算した後の液体の重量としては、以下に限定されないが、450mlに設定し、その後、液体を各凍結保存管に均一に分注する。液体吸引両頭針24-55は、1つ設計され、それぞれの液体添加台24-51及び滅菌台24-52に載置され、ロボットにより位置を切替える。具体的には、液体吸引両頭針24-55の上下両端は中空の針として設計され、液体添加台24-51と滅菌台24-52での液体吸引両頭針24-55の位置切替はロボットによって実現される(図31参照)。滅菌台24-52にはレバーロック装置24-56が設けられ、レバーロック装置24-56は、片側が固定されて他の側が回転移動可能であるような設計により径方向に移動し、その液体吸引両頭針24-55の円形構造に対応する円形の嵌合口が開口されている。嵌合口が液体吸引両頭針24-55の外輪に回転したら、液体吸引両頭針24-55を滅菌台24-52に位置して液体吸引両頭針24-55の上端構造と対応する係合により固定を実現するようなレバーロックの作用が実現し、また、液体吸引両頭針24-55の後側に方立が固定されているので、位置が切り替わった時、構造が安定する。前記液体添加台24-51、滅菌台24-52には、液体吸引両頭針24-55の針位置を検出するために、レーザーセンサー24-512が設けられる。
【0083】
液体添加昇降モジュール24-71及び液体添加並進モジュール24-72はいずれもモーター24-403とスクリューロッドによって駆動される。液体添加並進モジュール24-72は、スライド板を介して液体添加昇降モジュール24-71に接続され、ガイドレール24-401及びスライド板により液体添加昇降モジュール24-71で移動することができる。液体添加針24-74は、液体添加並進モジュール24-72上に配置された基板24-73上に配置されている。基板24-73上には、液体添加並進モジュール24-72上のガイドレール24-401に対応して設計された移動ブロックが設けられている。液体添加昇降モジュール24-71上の2本のケーブルコネクタ24-75がモーター24-403の駆動器に接続され、そして、基板24-73上の液体添加針24-74がモーター24-403の駆動により上下又は前後に移動するように駆動される。液体添加針24-74の下側には、液体添加針24-74に接続された2つの衝合管24-761と出口管24-762とを備える滅菌切替装置24-76が接続されている。前記出口管24-762としては、上端が衝合管24-761と貫通して側端が開口部として設計された一方向弁を用いることができる。前記液体吸引蠕動ポンプ24-6は、その軟配管が対応して設けられたポンプヘッドが複数備えられ、軟配管を介してそれぞれ液体添加台24-51及び液体添加主軸24-7上の液体吸引両頭針24-55と液体添加針24-74に接続される。液体添加針24-74の外軸には配管に接続する際に密閉の役割を果たす密閉リングが環設されている。同様に、突き合わせ結合した際、密閉効果が良好で、蒸気漏れを防ぐことができる。
【0084】
液体添加時、液体添加台24-51上の液体吸引両頭針24-55は、配管を介して液体吸引蠕動ポンプ24-6に接続され、そして、液体吸引蠕動ポンプ24-6から配管を介して液体添加主軸24-7上の液体添加針24-74に接続される。液体添加針24-74の上下両端の針は、中空で連通しており、針の片側が配管を介して液体吸引蠕動ポンプ24-6に接続され、他の側が凍結保存管に接続される。液体吸引蠕動ポンプ24-6は、凍結保存液を遠心びんから凍結保存管に送り込み、凍結保存管に液体を添加する。その後、凍結保存管は、キャップ螺着位置の下に移動し、凍結保存管のキャップを巻き締める。
【0085】
滅菌時、まず液体吸引両頭針24-55を遠心びんから取り出し、滅菌台24-52の位置に切り替える。滅菌蒸気は、蒸気発生器から出発し、配管を介して液体添加針24-74に通入し、その後連滅菌切替装置24-76に達し、衝合管24-761から出口管24-762まで一方向回路を形成する。以上は、上記機能を実現できる具体的な構造に過ぎず、本発明で言及されていない、同じ機能を実現できるその他の構造は、本発明の等価な代替物である。
【0086】
総ワークフロー:
ロボットにより金属浴上の凍結保存管群を並進モジュール24-3上に載置し、並進モジュール24-3をキャップ螺着のためにキャップ螺着主軸24-4の位置に移動する。ロボットにより液体分注を必要とする細胞液遠心びんを液体添加台24-51上の遠心びん載置台24-54に載置した後、液体吸引両頭針24-55を滅菌台24-52内から取り出して細胞凍結保存遠心びんに入れる。キャップ螺着主軸24-4により一列の凍結保存管のキャップを開放したら、液体添加主軸24-7の位置に移動した後、液体吸引蠕動ポンプ24-6により遠心びん内の凍結保存液を凍結保存管に送り込んで一列の凍結保存管の液体分注を完成する。なお、液体添加の効率と液体残留の減少を両立するには、ダブルヘッドとシングルヘッドの液体分注多重構造を採用し、前期の急速液体分注時にダブルヘッドの液体添加構造を採用し、後期にシングルヘッドの液体添加を採用する。その後、凍結保存管にキャップを巻き締めるには、凍結保存管をキャップ螺着主軸24-4の位置の下に移動する。凍結保存管に対するすべて操作を完成するようにキャップ開放-液体分注-キャップ巻締過程を繰り返す。並進モジュール24-3により凍結保存管が載置された金属浴をロボットの出し入れ場所に移動し、ロボットにより凍結保存管を自動的に送り出す。ロボットにより液体吸引両頭針24-55を滅菌位置に入れて121℃の滅菌温度下、20分間以上滅菌し、その後遠心びんを取り出す。
【0087】
いくつかの実施形態では:
また、前記操作エリアには、工場群点振動機及び遠心びん点振動機を備える点振動機が集積される。
【0088】
図31に示すように、前記工場群点振動機は、そこに点振動台取付領域25-11と、前記点振動台取付領域25-11に取り付けられた駆動機構と、前記駆動機構の作用下で点振動する点振動台とが敷設された外枠を備える。前記工場群点振動機の駆動機構は、その上にゼロリターン装置が設けられたサーボモーター25-12と前記サーボモーター25-12の出力端に接続された偏心軸25-13とを備える。前記点振動台は、前記偏心軸25-13の上端に設けられ、前記点振動台の表面に細胞工場挟持部が設けられている。前記工場群点振動機により点振動される細胞工場は、細胞工場支持枠を用いて前記細胞工場挟持部に取り付けられる。
【0089】
点振動中の駆動軸の振動による副振動を回避するために、前記偏心軸25-13には均衡ディスク25-15も設けられる。均衡ディスク25-15の方向は、細胞工場の自動点振動機の全体的なバランスを確保するために、点振動台の振動方向と反対である。また、点振動を安定させるためには、それぞれ点振動台の下の4つのコーナーに設けられて前記駆動軸と同期回転する4つの同期偏心軸25-14がさらに備えられる。これにより、大規模な点振動中に点振動台が振動のバランスをとることができないという問題が解決され、細胞工場のバッチ型点振動過程中の安定性が効果的に確保されるとともに、点振動中に点振動台の方向が変わらないことが確保される。
【0090】
特には、外枠に固定された補助取付板25-16が備えられる。例えば、当該補助取付板25-16は、前記外枠に設けられた取り付け穴の縁に支持される。前記補助取付板25-16には偏心軸25-13を取り付けるための貫通穴が設けられる。前記サーボモーター25-12は、ブラケットを介して前記補助取付板25-16の下に吊り下げられる。4つの同期偏心軸25-14は、その一端が軸受を介して前記補助取付板25-16に取り付けられ、その他端が点振動台に接続される。
【0091】
以上より、本出願の技術的態様では、サーボモーター25-12が軸継手を介して偏心軸25-13を回転させ、偏心軸25-13が点振動台が水平振動するように駆動する。同期偏心軸25-14の配置により、荷重を増加させることができ、また点振動台の振動をより安定させることができる。
【0092】
図30に示すように、前記細胞工場支持枠は、底板25-1と背板25-2と2つの側板25-3とを具備した細胞工場載置枠を備える。ここで、前記底板25-1の一部は、細胞工場制限溝25-4が形成されるように内側に凹み、凹みの深さは細胞工場自体の高さの1/100~1/2である。また、その一端が回転自由度を持つように前記細胞工場制限溝25-4に対応する背板25-2の領域に取り付けられた細胞工場位置規制素子25-5と、その一端が回転自由度を持つように前記細胞工場制限溝25-4に対応する底板25-1の領域に取り付けられた細胞工場係止素子25-6とを具備する細胞工場係止構造が備えられる。ただし、前記細胞工場位置規制素子25-5の他端と前記細胞工場係止素子25-6の他端とは互いに係止可能であり、また、ロックされた後、前記細胞工場位置規制素子25-5は前記底板25-1に平行となり、前記細胞工場係止素子25-6は前記背板25-2に平行となる。或いは、前記細胞工場載置枠は、その一部が細胞工場制限溝25-4が形成されるように内側に凹んだ底板25-1と、背板25-2と、2つの側板25-3とを備える。また、その一端が回転自由度を持つように一つの側板25-3に取り付けられた細胞工場位置規制素子25-5と、その一端がもう一つの側板25-3取り付けられた細胞工場係止素子25-6とを具備する細胞工場係止構造が備えられる。ただし、前記細胞工場位置規制素子25-5の他端と前記細胞工場係止素子25-6の他端とは互いに係止可能であり、同時に、ロックされた後、前記細胞工場位置規制素子25-5は前記底板25-1に平行である。
【0093】
前記背板の上端の両側にはそれぞれ位置決め素子25-9が設けられている。前記底板25-1の対応する幅には、前記位置決め素子25-9に合わせる位置決め穴が設けられ、同時に、前記位置決め穴は前記背板25-2と前記底板25-1との接続部に対して所定距離を持つ。実際の適用では、前記所定距離は、通常、細胞工場の縁に対する細胞工場キャップの距離以上である。前記位置決め穴によれば、細胞工場支持枠が鉛直方向に重ね合われた場合、隣接する2つの細胞工場が一定の位置ずれを持つことを実現することができ、それにより、細胞工場キャップが細胞工場支持枠の外側に露出することが可能になり、機械や手動操作に便利である。いくつかの他の実施形態では、1つの層に複数の細胞工場載置枠を一体的に設置することができる。各細胞工場載置枠には細胞工場係止構造が設計される。
【0094】
さらに、各細胞工場支持枠の間に揺れがなくて各細胞工場を鉛直方向に重ね合うには、前記側板25-3の上部には前記側板25-3の上面から突出した第1のロック素子25-7が設けられ、また、前記側板25-3の底部には前記第1のロック素子25-7を係止するための第2のロック素子25-8が設けられ、かつ、前記第2のロック素子25-8は前記第1のロック素子25-7に対して所定距離の位置ずれを有する。細胞工場支持枠の重ね合わせでは、位置決め穴と位置決め素子により水平方向の位置規制が実現される上に、前記第1のロック素子と第2のロック素子25-8との間に水平方向及び鉛直方向の双重位置規制が実現される。この場合には、前記第2のロック素子25-8が前記第1のロック素子に対して有する所定距離の位置ずれが、前記位置決め穴が前記背板25-2と前記底板25-1との接続部に対して有する所定距離に合致することが要求される。
【0095】
図32に示すように、前記遠心びん点振動機は点振動ユニット及び点振動基板26-2を備える。前記点振動ユニットは、回転トルクを出力する出力軸を有する遠心びん点振動機の駆動機構26-1を備える。点振動偏心ディスクは、前記出力軸の出力端に偏心方式で設けられ、前記出力軸を軸線として回転する。但し、前記偏心方式としては、前記点振動偏心ディスクの軸線と前記出力軸の軸線とが所定間隔で平行に設計されることと定義される。遠心びんクランプ具26-3は、前記点振動偏心ディスクに対して軸方向の弾性自由度を有するように前記点振動偏心ディスクに設計される。前記軸方向としては、前記出力軸の軸線に平行な方向と定義される。
【0096】
好ましくは、前記点振動ユニットは、点振動基板26-2に均一に複数布設されている。前記点振動ユニットにおける前記点振動偏心ディスクが軸受を介してクランク軸に取り付けられ、また、隣接する2つの点振動偏心ディスクが弾性的に接続される。
【0097】
特に、前記遠心びんクランプ具26-3は、台座26-31と、遠心びんホルダー26-32と、弾性挟持部材26-33とを具備する。前記遠心びんホルダー26-32は、前記台座26-31に一体的に設けられており、その上面の一部が内側に凹んで前記遠心びんの底部に合わせる底部位置決め部が形成されている。前記弾性挟持部材26-33は、複数の方立と少なくとも1つの補助リング26-35とを具備する。前記複数の方立の一端は遠心びん側面挟着構造が形成されるように前記遠心びんホルダー26-32を囲繞して前記台座26-31に固定され、各方立の他端は補強リング26-34が形成されるように逆方向に折り曲げられている。前記補助リング26-35はすべての方立を囲繞し、すべての方立の下部を接続する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
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図18
図19
図20
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図22
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図28
図29
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【国際調査報告】