(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-06
(54)【発明の名称】モバイル電子装置のための緊急機能活性化を提供するための機器
(51)【国際特許分類】
H04M 1/02 20060101AFI20231027BHJP
A45C 11/00 20060101ALI20231027BHJP
H05K 5/02 20060101ALI20231027BHJP
H04B 1/3827 20150101ALI20231027BHJP
【FI】
H04M1/02 C
A45C11/00 E
H05K5/02 C
H04B1/3827 110
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023524745
(86)(22)【出願日】2021-10-15
(85)【翻訳文提出日】2023-05-09
(86)【国際出願番号】 US2021055164
(87)【国際公開番号】W WO2022086811
(87)【国際公開日】2022-04-28
(32)【優先日】2020-10-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519053049
【氏名又は名称】ポップソケッツ・エル・エル・シー
【住所又は居所原語表記】1426 Pearl St. Ste. 400 Boulder, CO 80302, USA
(74)【代理人】
【識別番号】110000523
【氏名又は名称】アクシス国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】デビッド・ビー・バーネット
【テーマコード(参考)】
3B045
4E360
5K011
5K023
【Fターム(参考)】
3B045BA26
3B045CE07
3B045CE08
3B045DA22
4E360AA02
4E360AD06
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5K011AA01
5K011AA10
5K011KA12
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5K023DD06
5K023GG12
5K023KK10
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5K023PP02
5K023PP16
(57)【要約】
ケースは、モバイル電子装置により装備されるように構成されたケース本体を含む。ケース本体は、少なくとも2つのボタンアクセス手段を含み、モバイル電子装置は、少なくとも2つの物理ボタンを含む。ケースは、ケース本体に結合し、少なくとも第1位置と第2位置の間で移動可能であるアクチュエータを更に含み、アクチュエータが、2つ以上の係合部材を備える。係合部材は、モバイル電子装置がケースを装備し、かつアクチュエータが第2位置にある時、ボタンアクセス手段と協力して、モバイル電子装置の対応の物理ボタンを押圧する。係合部材は、アクチュエータが第1位置にある時、モバイル電子装置の対応の物理ボタンを押圧しないように構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モバイル電子装置により装備されるのに適合したケースであって、
前記モバイル電子装置により装備されるように構成されたケース本体にして、当該ケース本体が、少なくとも2つのボタンアクセス手段を備え、前記モバイル電子装置が、少なくとも2つの物理ボタンを備える、ケース本体;及び
前記ケース本体に結合し、少なくとも第1位置と第2位置の間で移動可能であるアクチュエータにして、2つ以上の係合部材を備えるアクチュエータを備え、
前記係合部材は、前記モバイル電子装置が前記ケースを装備し、かつ前記アクチュエータが前記第2位置にある時、前記ボタンアクセス手段と協力して、前記モバイル電子装置の対応の物理ボタンを押圧し、
前記係合部材は、前記アクチュエータが前記第1位置にある時、前記モバイル電子装置の対応の物理ボタンを押圧しない、ケース。
【請求項2】
前記少なくとも2つのボタンアクセス手段の各々が前記ケース本体に形成された開口を含む、請求項1に記載のケース。
【請求項3】
前記少なくとも2つのボタンアクセス手段の各々が前記ケース本体に形成された柔軟又は半硬質なボタンを含む、請求項1に記載のケース。
【請求項4】
前記アクチュエータは、前記ケース本体の両側にヒンジ式で取り付けられたレバーを含む、請求項1に記載のケース。
【請求項5】
前記2つ以上の係合部材は、前記アクチュエータの第1側に形成された第1タブと、前記アクチュエータの第2側に形成された第2タブを含み、前記アクチュエータの前記第1側が前記ケース本体の第1側に取り付けられ、前記アクチュエータの前記第2側が前記ケース本体の第2側に取り付けられる、請求項4に記載のケース。
【請求項6】
前記アクチュエータが前記第2位置にある時、(i)前記第1タブが前記2つ以上のボタンアクセス手段の一つと協力し、前記モバイル電子装置の対応の第1物理ボタンの押圧を生じさせ、及び(ii)前記第2タブが前記2つ以上のボタンアクセス手段の別のものと協力し、前記モバイル電子装置の対応の第2物理ボタンの押圧を生じさせる、請求項5に記載のケース。
【請求項7】
前記第1物理ボタン及び前記第2物理ボタンを略同時に押圧することが、前記モバイル電子装置の緊急機能活性化に一致する、請求項6に記載のケース。
【請求項8】
前記アクチュエータは、ユーザーにより又は機械電気アセンブリにより付与される力によって、少なくとも前記第1位置及び第2位置の間で移動可能である、請求項1に記載のケース。
【請求項9】
前記アクチュエータは、前記ケース本体の両側にスライド可能に係合するスライド体を含む、請求項1に記載のケース。
【請求項10】
前記スライド体は、一体的に形成されたユーザーコントロール部材を含み、これを用いて前記第1及び第2位置の間で前記スライド体がユーザーにより動かされる、請求項9に記載のケース。
【請求項11】
前記2つ以上の係合部材は、前記アクチュエータの第1側に形成された第1翼部と、前記アクチュエータの第2側に形成された第2翼部を含み、前記アクチュエータの前記第1側が前記ケース本体の第1側に取り付けられ、前記アクチュエータの前記第2側が前記ケース本体の第2側に取り付けられる、請求項9に記載のケース。
【請求項12】
前記アクチュエータが前記第2位置にある時、(i)前記第1翼部が前記2つ以上のボタンアクセス手段の一つと協力し、前記モバイル電子装置の対応の第1物理ボタンの押圧を生じさせ、及び(ii)前記第2翼部が前記2つ以上のボタンアクセス手段の別のものと協力し、前記モバイル電子装置の対応の第2物理ボタンの押圧を生じさせる、請求項11に記載のケース。
【請求項13】
前記第1物理ボタン及び前記第2物理ボタンを略同時に押圧することが、前記モバイル電子装置の緊急機能活性化に一致する、請求項12に記載のケース。
【請求項14】
モバイル電子装置により装備されるのに適合したケースであって、
前記モバイル電子装置により装備されるように構成されたケース本体にして、当該ケース本体が、少なくとも2つのケースボタン又は開口を備え、前記モバイル電子装置が、少なくとも2つの物理ボタンを備える、ケース本体;及び
前記ケース本体の両側にヒンジ式で取り付けられ、少なくとも第1位置と第2位置の間で移動可能であるレバーにして、少なくとも2つのタブを備えるレバーを備え、
前記少なくとも2つのタブは、前記モバイル電子装置が前記ケースを装備し、かつ前記レバーが前記第2位置にある時、前記少なくとも2つのケースボタン又は開口と協力して、前記モバイル電子装置の対応の物理ボタンを押圧し、
前記少なくとも2つのタブは、前記レバーが前記第1位置にある時、前記モバイル電子装置の対応の物理ボタンを押圧しない、ケース。
【請求項15】
前記少なくとも2つのタブは、前記レバーの第1側に形成された第1タブと、前記レバーの第2側に形成された第2タブを含み、前記レバーの前記第1側が前記ケース本体の第1側に取り付けられ、前記レバーの前記第2側が前記ケース本体の第2側に取り付けられる、請求項14に記載のケース。
【請求項16】
前記レバーが前記第2位置にある時、(i)前記第1タブが前記少なくとも2つのケースボタン又は開口と協力し、前記モバイル電子装置の対応の第1物理ボタンの押圧を生じさせ、及び(ii)前記第2タブが前記少なくとも2つのケースボタン又は開口の別のものと協力し、前記モバイル電子装置の対応の第2物理ボタンの押圧を生じさせる、請求項15に記載のケース。
【請求項17】
モバイル電子装置により装備されるのに適合したケースであって、
前記モバイル電子装置により装備されるように構成されたケース本体にして、当該ケース本体が、少なくとも2つのケースボタン又は開口を備え、前記モバイル電子装置が、少なくとも2つの物理ボタンを備える、ケース本体;及び
前記ケース本体の両側にスライド可能に係合し、少なくとも第1位置と第2位置の間を移動可能であるスライド体にして、当該スライド体が、(i)一体的に形成されたユーザーコントロール部材にして、これを用いて前記第1及び第2位置の間で前記スライド体がユーザーにより動かされる、及び(ii)第1翼部と第2翼部を含む、スライド体を備え、
前記第1及び第2翼部は、前記モバイル電子装置が前記ケースを装備し、かつ前記スライド体が前記第2位置にある時、前記少なくとも2つのケースボタン又は開口と協力して、前記モバイル電子装置の対応の物理ボタンを押圧し、
前記第1及び第2翼部は、前記スライド体が前記第1位置にある時、前記モバイル電子装置の対応の物理ボタンを押圧しない、ケース。
【請求項18】
前記第1翼部が前記スライド体の第1側に形成され、前記第2翼部が前記スライド体の第2側に形成され、前記スライド体の前記第1側が前記ケース本体の第1側に係合するように構成され、前記スライド体の前記第2側が前記ケース本体の第2側に係合するように構成される、請求項17に記載のケース。
【請求項19】
前記スライド体が前記第2位置にある時、(i)前記第1翼部が前記少なくとも2つのケースボタン又は開口と協力し、前記モバイル電子装置の対応の第1物理ボタンの押圧を生じさせ、及び(ii)前記第2翼部が前記少なくとも2つのケースボタン又は開口の別のものと協力し、前記モバイル電子装置の対応の第2物理ボタンの押圧を生じさせる、請求項18に記載のケース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2020年10月23日に出願された米国仮出願第63/105,145の利益を主張する。
【0002】
本開示は、概してモバイル電子装置の緊急機能の活性化のための機器に関し、より端的には、モバイル電子装置の緊急機能の簡単な活性化を促進するために構成されたモバイル装置ケース又は付加アセンブリに関する。
【背景技術】
【0003】
モバイル電子装置は、典型的には、ビルトイン緊急機能を具備しており、これは、特定シーケンスにて又は閾値時間長の間、デバイス上の幾つかの物理ボタンをユーザーが押すことにより活性化可能である。これは、ユーザーにとって手間のかかる作業であり得、また、特には、実際の緊急事態において実施することが困難であり得る。更には、幾つかのユーザーは、同時に又は所要期間の間、幾つかのボタンを押圧することができない身体的な制限を有し得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示は、モバイル電子装置により装備されるのに適合したケースに関する。所定の実施形態において、ケースは、モバイル電子装置により装備されるように構成されたケース本体を備え、当該ケース本体が、少なくとも2つのボタンアクセス手段を備え、モバイル電子装置が、少なくとも2つの物理ボタンを備える。ケースは、ケース本体に結合し、少なくとも第1位置と第2位置の間で移動可能であるアクチュエータを更に備え、当該アクチュエータが、2つ以上の係合部材を備える。係合部材は、モバイル電子装置がケースを装備し、かつアクチュエータが第2位置にある時、ボタンアクセス手段と協力して、モバイル電子装置の対応の物理ボタンを押圧するように構成される。係合部材は、アクチュエータが第1位置にある時、モバイル電子装置の対応の物理ボタンを押圧しないように更に構成される。
【0005】
所定の実施形態において、少なくとも2つのボタンアクセス手段の各々がケース本体に形成された開口を含む。
【0006】
所定の実施形態において、少なくとも2つのボタンアクセス手段の各々がケース本体に形成された柔軟又は半硬質なボタンを含む。
【0007】
所定の実施形態において、アクチュエータは、ケース本体の両側にヒンジ式で取り付けられたレバーを含む。
【0008】
所定の実施形態において、2つ以上の係合部材は、アクチュエータの第1側に形成された第1タブと、アクチュエータの第2側に形成された第2タブを含み、アクチュエータの第1側がケース本体の第1側に取り付けられ、アクチュエータの第2側がケース本体の第2側に取り付けられる。
【0009】
所定の実施形態において、アクチュエータが第2位置にある時、(i)第1タブが2つ以上のボタンアクセス手段の一つと協力し、モバイル電子装置の対応の第1物理ボタンの押圧を生じさせ、及び(ii)第2タブが2つ以上のボタンアクセス手段の別のものと協力し、モバイル電子装置の対応の第2物理ボタンの押圧を生じさせる。
【0010】
所定の実施形態において、第1物理ボタン及び第2物理ボタンを略同時に押圧することが、モバイル電子装置の緊急機能活性化(emergency activation feature)に一致する。
【0011】
所定の実施形態において、アクチュエータは、ユーザーにより又は機械電気アセンブリにより付与される力によって、少なくとも第1位置及び第2位置の間で移動可能である。
【0012】
所定の実施形態において、アクチュエータは、ケース本体の両側にスライド可能に係合するスライド体を含む。
【0013】
所定の実施形態において、スライド体は、一体的に形成されたユーザーコントロール部材を含み、これを用いて第1及び第2位置の間でスライド体がユーザーにより動かされる。
【0014】
所定の実施形態において、2つ以上の係合部材は、アクチュエータの第1側に形成された第1翼部と、アクチュエータの第2側に形成された第2翼部を含み、アクチュエータの第1側がケース本体の第1側に取り付けられ、アクチュエータの第2側がケース本体の第2側に取り付けられる。
【0015】
所定の実施形態において、アクチュエータが第2位置にある時、(i)第1翼部が2つ以上のボタンアクセス手段の一つと協力し、モバイル電子装置の対応の第1物理ボタンの押圧を生じさせ、及び(ii)第2翼部が2つ以上のボタンアクセス手段の別のものと協力し、モバイル電子装置の対応の第2物理ボタンの押圧を生じさせる。
【0016】
所定の実施形態において、第1物理ボタン及び第2物理ボタンを略同時に押圧することが、モバイル電子装置の緊急機能活性化(emergency activation feature)に一致する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】
図1A-1Bは、本発明の原理に即して構成されたモバイル装置ケースの第1実施形態に関する異なる操作位置を図示する。
【0018】
【
図2】
図2A-2Bは、本発明の原理に即して構成されたモバイル装置ケースの第2実施形態を図示する。
【0019】
【
図3】
図3は、
図2A-2Bの第2の実施形態に関する異なる操作位置を図示する。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本開示の1つ又は複数の例によれば、モバイル電子装置のための機械又は機械電気アセンブリは、緊急機能活性化を実行するように構成され、それは、特定のシーケンスで又は閾値時間長の間、デバイス上の幾つかの物理ボタンを押圧することを含む。ある実施形態では、アセンブリは、モバイル電子装置の緊急機能活性化のシーケンスに対応する多点入力(multipoint input)に変換される単一点のユーザー入力を用いて作動される。
【0021】
機械又は機械電気アセンブリは、モバイル電子装置ケースとして構成され、又は、付加アセンブリであり得るものと理解されるべきである。機械アセンブリの場合、アセンブリの作動は、モバイル電子装置の幾つかの物理ボタンが同時に押されることに帰結する位置にアセンブリの1つ又は複数の機械要素が動くことを生じさせる指定の手動の力をユーザーが付与することにより実行され得るものと理解されるべきであり、ここで、その押されるボタンは、モバイル電子装置の緊急機能の活性化のために必要なシーケンス又は期間に対応する。
【0022】
代替的に、機械電気アセンブリの場合、アセンブリの作動は、アセンブリの電子回路を活性化する指定の手動の力をユーザーが付与することにより実行され得、それに続いて、アセンブリの1つ又は複数の機械要素に接続され、モバイル電子装置の幾つかの物理ボタンが同時に押されることに帰結する位置まで動き、ここでも同じく、その押されるボタンは、モバイル電子装置の緊急機能の活性化のために必要なシーケンス又は期間に対応する。
【0023】
最後に、本明細書の開示は、緊急機能活性化に注目して提示されるが、本開示の発明は、幾つかのボタン/スイッチの押圧を必要とし、又は、より長い期間に亘る単一のボタンの押圧(例えば、デバイス電源オン、リセット実行、スクリーンショット取得等)を要求する任意の他のモバイル装置の機能の文脈でも等しく適用可能であると同等に理解されるべきである。
【0024】
ここで、
図1A-1Bを参照すると、モバイル電子装置が図示され、本発明の原理に即して構成されたケース100を装備する。ケース100は、ケース本体110、
図1A-1Bに示すようにケースの横面に取り付けられた機械レバー120の形態のアクチュエータ、及びケースの両側のタブ125の形態の係合部材を備える。更には、モバイル電子装置用のケース100は、ケース100の両側又は片側に配置されたボタンアクセス手段(例えば、複数のボタン/開口130a-130c)を具備して構成され得る。勿論、ケース100がより多数又は少数のボタンアクセス手段を備え、又は、ボタン/開口130a-130cが、ケース100を装備するモバイル電子装置の1つ又は複数の対応の物理ボタンに整合するようにケース100に沿って異なる場所に配置され得るものと理解されるべきである。ボタンアクセス手段(例えば、ボタン/開口130a-130c)は、例えば、ケース100を装備するモバイル電子装置の対応の物理ボタンを被覆及び収容するため、ケース本体110から僅かに突出する柔軟又は半硬質材料を含み得る。代替的に、ボタンアクセス手段(例えば、ボタン/開口130a-130c)は、モバイル電子装置の対応の物理ボタンが突出し得る開口を備え得る。ボタンアクセス手段(例えば、ボタン/開口130a-130c)が、モバイル電子装置の対応のボタンを被覆及び収容する柔軟又は半硬質材料を含むか、或いは、ボタンアクセス手段(例えば、ボタン/開口130a-130c)が、モバイル電子装置の対応の物理ボタンが突出し得る開口を備えるかいずれにせよ、ケース100は、ケース100を装備するモバイル電子装置の1つ又は複数の物理ボタンへのアクセスを提供するように構成されるものと理解されるべきである。以下により詳細に記述のように、特には、そのようなアクセスによって1つ又は複数のモバイル装置ボタンが機械的な外力によって作動可能になる。
【0025】
図1A-1Bを引き続き参照すると、
図1Aは、アクチュエータ、例えば、レバー120の第1操作位置を図示し、ここでは、レバー120が直立姿勢にあり、結果として、係合部材、例えば、タブ125が隣接するが、各々、ボタン/開口130a及び130cには接触していない。
図1Bは、レバー120の第2操作位置を図示し、ここでは、レバー120が直立姿勢から傾斜姿勢に動いており、結果として、タブ125は、図示のように、ボタン/開口130a及び130cが画定する領域上に動かされてその領域に機械的力を付与する。結果として、モバイル電子装置の対応の物理ボタンが押圧され得る。このようにして、ユーザーは、単一点の簡単な入力(レバー120を押し下げること)を与えることができ、これが、アセンブリによって多点入力(例えば、ボタン/開口130a及び130cの両方に対応するモバイル装置の物理ボタンを押圧すること)に変換される。所定の実施形態において、多点入力は、好ましくは、モバイル電子装置の緊急機能活性化シーケンスに対応する。
【0026】
更には、ケース100は、有利にも、後続の期間においても、ユーザー入力の維持無しで多点入力を維持するように構成され得るものと理解されるべきであり、なぜなら、(所定の実施形態において好適であり得るスプリング又は付勢されたヒンジが装備されない限り)ユーザーがレバー120との接触を止めた後であっても、ボタン/開口130a及び130cの場所に対応するモバイル電子装置の物理ボタンがタブ125によって押圧され続けるためである。最後に、タブ125の長さは、モバイル装置ボタン場所に依存して、又は、下側のボタン/開口130bに対応するモバイル装置の物理ボタンのような追加のモバイル装置ボタンを作動させることが望ましいならば、変化し得るものとも理解されるべきである。
【0027】
図2A-2Bをここで参照すると、本発明の原理に即して構成されたモバイル装置ケースの第2実施形態が図示されている。ここで、ケース200は、ケース本体210、スライド体220の形態でのアクチュエータ、及びオプションのバックプレート230から成る。アクチュエータ、例えば、スライド体220は、内側面に沿って、
図2Bに示すように、本体210に係合するように構成される。詳細には、スライド体220は、反対側に設けられた湾曲した翼部の形態の係合部材を備え、本体210の内側(又は外側)の側面に適合してスライド可能に係合するように構成される。スライド体220は、ユーザーコントロール部材225を更に含み、これは、
図3を参照して更に記述のように、スライド体220を作動させるためのユーザーの接触点として機能するように構成される。オプションのバックプレート230は、モバイル装置のための後方保護の提供、及び/又は、本体210へのスライド体220の固定のために用いられ得る。オプションのバックプレート230が用いられる時、それは、スライド体220を作動させるためのユーザーコントロール部材225へのユーザーアクセスを提供するためにアクセスポート235を有するように構成され得る。
【0028】
図2A-2Bに示すように、ケース200は、
図1A-1Bのボタン/開口130a-130cと実質的に同様であり、ケース200を装備するモバイル電子装置の物理ボタンの場所に同様に対応し得る(符合無しの)1つ又は複数のボタン/開口を有するように同様に構成され得る。
【0029】
ここで
図3を参照すると、
図2A-2Bのケース200を装備するモバイル装置300が図示され、ケース200の2つの異なる操作位置を示す。詳細には、第1位置320aでは、スライド体220が下方の位置にあり、その湾曲した翼部が、モバイル装置300の全ての物理ボタン310a-310cの下方に位置している。上述のように、ケース200は、
図1A-1Bのボタン/開口130a-130cと実質的に同様であり、モバイル装置300に装備される時、モバイル装置300の物理ボタン310a-310cの場所に対応する(符合無しの)1つ又は複数のボタン/開口を有するように構成される。
【0030】
上述のようにスライド体220がケース200の内側(又は外側)の側面にスライド可能に係合するおかげで、例えば、ユーザーが、ユーザーコントロール部材225に接触して上側にスライドさせることにより、スライド体220が第1位置320aから第2位置320bへ動かされ得る。第2位置320bが第1位置320aよりも高いため、スライド体220の湾曲した翼部が、上述のように、ケース200の対応のボタン/開口を介して、図示のように、モバイル装置の物理ボタン310b及び310c上をスライドして押圧する。このようにして、ユーザーは、単一点の簡単な入力(ユーザーコントロール部材225を上にスライドすること)を与えることができ、これが、アセンブリによって多点入力(例えば、ボタン310b及び310cの両方を押圧すること)に変換され、ここで、多点入力は、好ましくは、モバイル電子装置の緊急機能活性化シーケンスに対応する。
【0031】
更には、上述の第1実施形態のように、ケース200は、ユーザー入力の維持無しで多点入力を維持するように有利にも構成され得るものと理解されるべきである。なぜなら、(所定の実施形態において好適である第1位置320aへの付勢具が装備されない限り)ユーザーがユーザーコントロール部材225との接触を止めた後であっても、ボタン310b及び310cは、スライド体220の翼部により押圧され続けるためである。最後に、スライド体220の翼部が、この例においてボタン310b及び310cに係合するように構成されたが、翼部が、第2位置320bにおいて、310cではなく、ボタン310a及び310bに係合し、又は、例えば、スライド体220が第2位置320bにある時、ノッチ(不図示)を含むことにより、これを介してボタン310bが突出して非押圧を維持することができ、310bではなく、ボタン310a及び310cに係合するように構成され得るものと同等に理解されるべきである。
【0032】
上述の二つの実施形態は、単なる例であって、上述のように、多数の他の機械のみアセンブリと同様に機械電気アセンブリを含めて、多くの他の構成が本開示の範囲内にあるものと理解されるべきである。
【0033】
本明細書で用いられているように「一実施形態」又は「実施形態」は、実施形態に関して記述した特定の要素、特徴、構造又は特徴が、少なくとも一つの実施形態に含まれることを意味する。明細書中の多数の箇所での「一実施形態では」とのフレーズの出現は、必ずしも全てが同一の実施形態について述べるものではない。
【0034】
幾つかの実施形態は、「結合」及び「接続」及びそれらの派生語の表現を用いて説明され得る。例えば、幾つかの実施形態は、2つ以上の要素が直接的な物理的又は電気的な接続にあることを意味するように「結合される」との用語を用いて記述され得る。用語「結合される」は、しかしながら、お互いに直接的に接触していないが、お互いに協力又は相互作用する2以上の要素も意味し得る。実施形態は、この意味において限定されない。
【0035】
本明細書で用いられているように、「備える」「備えている」「含む」「含んでいる」「有する」「有している」又はこれらの他の派生語は、非排他的な包含をカバーするように意図される。例えば、要素の列挙を含むプロセス、方法、物又は装置は、必ずしもそれらの要素だけに限定されず、明確に列挙されていない又はそのような工程、方法、物又は装置に固有な他の要素も含み得る。更には、明確に逆のことで述べられていない限り、「又は」は、包含的な内容を意味し、排他的な内容を意味しない。例えば、次のもののいずれかによって条件A又はBが満足される:Aが正しく(又は存在し)及びBが誤り(又は存在しない)、Aが誤り(又は存在せず)及びBが正しい(又は存在する)、及びA及びBの両方が正しい(又は存在する)。
【0036】
加えて、単数を示す冠詞の使用は、本明細書では実施形態の要素又は部品を記述するために採用されている。これは、単に簡便さのために、また様々な実施形態に一般的な意味を与えるべく成されたものである。この記述は、一つ又は少なくとも一つを含むように理解されるべきであり、また、それが別のことを意味することが明らかでない限り、単数が、また複数を包含する。
【0037】
図中の要素は、単純化及び明確性のために図示されており、必ずしも縮尺して描かれたものではないことに理解されたい。例えば、図中の幾つかの要素の寸法及び/又は相対的な位置は、本発明の様々な実施形態の理解の改善に役立てるために他の要素に対して誇張されている。また、商業的に実施可能な実施形態において有用であるか必要である一般的であるが、よく理解された要素は、これらの様々な実施形態の視界の妨げにならないように、多くの場合、図示されていない。同一又は類似の部分を記述するために同一の参照番号が用いられ得る。更には、幾つかの例が本明細書に開示されているが、どの例のどの特徴も、他の例の他の特徴と組み合わされ、又は置換され得る。更には、幾つかの例が本明細書に開示されているが、請求項の範囲から逸脱することなく、開示の例に変更が加えられ得る。
【0038】
当業者は、本発明の範囲から逸脱することなく、上述の実施形態に関して広範囲の修正、変更、及び組み合わせを成し得ると理解し、また、そのような修正、変更、及び組み合わせは、発明概念の範囲内にあるものと見なされる。
【国際調査報告】