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特表2023-546629アイテム取得割り当て効率を最適化するためのシステムおよびコンピュータ化された方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-07
(54)【発明の名称】アイテム取得割り当て効率を最適化するためのシステムおよびコンピュータ化された方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/0834 20230101AFI20231030BHJP
【ＦＩ】
G06Q10/0834
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021531920
(86)(22)【出願日】2020-11-04
(85)【翻訳文提出日】2023-04-10
(86)【国際出願番号】 IB2020060363
(87)【国際公開番号】W WO2022090788
(87)【国際公開日】2022-05-05
(31)【優先権主張番号】17/082,792
(32)【優先日】2020-10-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
（特許庁注：以下のものは登録商標）
１．ＱＲコード
２．ＶＩＳＵＡＬ ＢＡＳＩＣ
３．ＪＡＶＡ
(71)【出願人】
【識別番号】520244544
【氏名又は名称】クーパン コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】230104019
【弁護士】
【氏名又は名称】大野 聖二
(74)【代理人】
【識別番号】100131451
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 理
(74)【代理人】
【識別番号】100167933
【弁理士】
【氏名又は名称】松野 知紘
(74)【代理人】
【識別番号】100174137
【弁理士】
【氏名又は名称】酒谷 誠一
(74)【代理人】
【識別番号】100184181
【弁理士】
【氏名又は名称】野本 裕史
(72)【発明者】
【氏名】パク，サン ジン
(72)【発明者】
【氏名】ジン，チャン グン
(72)【発明者】
【氏名】バイ，リャンシ
(72)【発明者】
【氏名】ホン，ソン スク
(72)【発明者】
【氏名】ジン，キョン スク
(72)【発明者】
【氏名】リ，ユン ス
(72)【発明者】
【氏名】キム，ウン
(72)【発明者】
【氏名】ジュ，シュファン
(72)【発明者】
【氏名】リ，ジョンナン
(72)【発明者】
【氏名】ルヴ，レミン
(72)【発明者】
【氏名】キム，ジェヒョン
(72)【発明者】
【氏名】チョ，ファン ヨン
(72)【発明者】
【氏名】レン，エリック
【テーマコード（参考）】
5L049
【Ｆターム（参考）】
5L049AA16
(57)【要約】
本開示は、ピッカーにアイテムを割り当てるためのコンピュータ化された方法を提供し、注文されたアイテムの優先度を決定することと、アイテムの優先度に基づいて、順序付けられたデータ構造にアイテムを挿入することと、繰り返し、順序付けられたデータ構造内のアイテムに対して、順序付けられたデータ構造内の第１の未割り当てアイテムに対応するアイテムの物理的位置を決定することと、ピッカーのユーザデバイスの位置に対応する複数のピッカーの物理的位置を決定することと、アイテムの物理的位置と複数のピッカーの物理的位置のうちのピッカーの物理的位置との間の複数の距離を計算することと、複数の距離のうちの最短距離に対応する最も近いピッカーを識別し、識別されたピッカーを選択し、第１の未割り当てアイテムをデータ構造内の選択されたピッカーと相関させ、アイテムおよび物理的位置の情報を、選択されたピッカーのユーザデバイスに送信して表示することによって、第１の未割り当てアイテムを割り当てることと、を実行することを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アイテムをピッカーに割り当てるためのコンピュータ化されたシステムであって、少なくとも１つのプロセッサと、
前記少なくとも１つのプロセッサによって実行されると、前記少なくとも１つのプロセッサに、
アイテムの購入の指示を受信することと、
前記アイテムの優先順位を決定することと、
前記アイテムの前記優先度に基づいて、順序付けられたデータ構造の位置に前記アイテムを挿入することと、
繰り返し、前記順序付けられたデータ構造内のアイテムに対して、
前記順序付けられたデータ構造内の第１の未割り当てアイテムに対応するアイテムの物理的位置を決定することと、
ピッカーのユーザデバイスの位置に対応する複数のピッカーの物理的位置を決定することと、
前記アイテムの物理的位置と前記複数のピッカーの物理的位置のうちのピッカーの物理的位置との間の複数の距離を計算することと、
前記複数の距離のうちの最短距離に対応する最も近いピッカーを識別し、
前記識別されたピッカーを選択し、
前記第１の未割り当てアイテムをデータ構造内の前記選択されたピッカーと相関させ、
前記アイテムの識別子および前記アイテムの物理的位置を含む情報を、前記選択されたピッカーの前記ユーザデバイスに送信して表示することによって、
前記第１の未割り当てアイテムを割り当てることと、
を含むステップを実行させる命令を含む少なくとも１つの非一時的記憶媒体と、
を備えるシステム。
【請求項2】
前記複数の距離の各々は、対応するピッカーの物理的位置と前記アイテムの物理的位置との間の経路の全長を含むことができ、前記経路は、前記対応するピッカーの物理的位置と前記アイテムの物理的位置との間の障害物を回避するように選択される、請求項１に記載のシステム。
【請求項3】
前記複数のピッカーの物理的位置は、前記アイテムの物理的位置の閾値半径内のピッカーの物理的位置からなる、請求項２に記載のシステム。
【請求項4】
前記第１の未割り当てアイテムを割り当てることは、前記最も近いピッカーのアイテムキューの長さが閾値を超える場合に、次のピッカーを選択することをさらに含む、請求項１に記載のシステム。
【請求項5】
前記第１の未割り当てアイテムは、前記第１の未割り当てアイテムの優先度に基づいてアイテムキューに挿入される、請求項１に記載のシステム。
【請求項6】
前記アイテムの前記優先度は、前記アイテムの所要出荷時間までの残り時間に基づく、請求項１に記載のシステム。
【請求項7】
前記ステップは、新しいピッカーが存在するという指示を受信することと、
施設の複数の領域を定義することと、
繰り返し、各領域について、
前記領域内に位置するピッカーの数に対する前記領域内に位置する前記順序付けられたデータ構造内のアイテムの数の比率を決定することと、
最も高い比率を有する領域に位置する初期化アイテムを選択することと、
前記初期化アイテムの識別子および前記初期化アイテムの物理的位置を含む情報を、前記新しいピッカーのユーザデバイスに送信して表示することと、
をさらに含む、請求項１に記載のシステム。
【請求項8】
前記第１の未割り当てアイテムを割り当てることは、最短距離が閾値未満である場合に、前記複数の距離のうちの最短距離に対応する最も近いピッカーを識別することと、
前記最短距離が前記閾値よりも大きい場合に一定期間待機することと、
前記期間が過ぎた後に最も近いピッカーを再識別することと、
をさらに含む、請求項１に記載のシステム。
【請求項9】
前記閾値は、前記第１のアイテムの前記優先度に基づく、請求項８に記載のシステム。
【請求項10】
前記順序付けられたデータ構造内の前記アイテムは、更新されたピッカーの物理的位置に基づいて新しいピッカーに定期的に再割り当てされる、請求項１に記載のシステム。
【請求項11】
アイテムをピッカーに割り当てるためのコンピュータ実装方法であって、アイテムの購入の指示を受信することと、
前記アイテムの優先順位を決定することと、
前記アイテムの前記優先度に基づいて、順序付けられたデータ構造の位置に前記アイテムを挿入することと、
繰り返し、前記順序付けられたデータ構造内のアイテムに対して、
前記順序付けられたデータ構造内の第１の未割り当てアイテムに対応するアイテムの物理的位置を決定することと、
ピッカーのユーザデバイスの位置に対応する複数のピッカーの物理的位置を決定することと、
前記アイテムの物理的位置と前記複数のピッカーの物理的位置のうちのピッカーの物理的位置との間の複数の距離を計算することと、
前記複数の距離のうちの最短距離に対応する最も近いピッカーを識別し、
前記識別されたピッカーを選択し、
前記第１の未割り当てアイテムをデータ構造内の前記選択されたピッカーと相関させ、
前記アイテムの識別子および前記アイテムの物理的位置を含む情報を、前記選択されたピッカーの前記ユーザデバイスに送信して表示することによって、
前記第１の未割り当てアイテムを割り当てることと、
を実行することを含む、コンピュータ実装方法。
【請求項12】
前記複数の距離の各々は、対応するピッカーの物理的位置と前記アイテムの物理的位置との間の経路の全長を含むことができ、前記経路は、前記対応するピッカーの物理的位置と前記アイテムの物理的位置との間の障害物を回避するように選択される、請求項１１に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項13】
前記複数のピッカーの物理的位置は、前記アイテムの物理的位置の閾値半径内のピッカーの物理的位置からなる、請求項１２に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項14】
前記第１の未割り当てアイテムを割り当てることは、前記最も近いピッカーのアイテムキューの長さが閾値を超える場合に、次のピッカーを選択することをさらに含む、請求項１１に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項15】
前記第１の未割り当てアイテムは、前記第１の未割り当てアイテムの優先度に基づいてアイテムキューに挿入される、請求項１１に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項16】
前記アイテムの前記優先度は、前記アイテムの所要出荷時間までの残り時間に基づく、請求項１１に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項17】
前記ステップは、新しいピッカーが存在するという指示を受信することと、
施設の複数の領域を定義することと、
繰り返し、各領域について、
前記領域内に位置するピッカーの数に対する前記領域内に位置する前記順序付けられたデータ構造内のアイテムの数の比率を決定することと、
最も高い比率を有する領域に位置する初期化アイテムを選択することと、
前記初期化アイテムの識別子および前記初期化アイテムの物理的位置を含む情報を、前記新しいピッカーのユーザデバイスに送信して表示することと、
をさらに含む、請求項１１に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項18】
前記第１の未割り当てアイテムを割り当てることは、最短距離が閾値未満である場合に、前記複数の距離のうちの最短距離に対応する最も近いピッカーを識別することと、
前記最短距離が前記閾値よりも大きい場合に一定期間待機することと、
前記期間が過ぎた後に最も近いピッカーを再識別することと、
をさらに含む、請求項１１に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項19】
前記閾値は、前記第１のアイテムの前記優先度に基づく、請求項１８に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項20】
アイテムをピッカーに割り当てるためのコンピュータ実装方法であって、アイテムの購入の指示を受信することと、
前記アイテムの優先順位を決定することと、
前記アイテムの前記優先度に基づいて、アイテムの順序付けられたデータ構造の位置に前記アイテムを挿入することと、
繰り返し、前記順序付けられたデータ構造内のアイテムに対して、
前記順序付けられたデータ構造内の第１の未割り当てアイテムに対応するアイテムの物理的位置を決定することと、
ピッカーのユーザデバイスの位置に対応する複数のピッカーの物理的位置を決定することと、
前記アイテムの物理的位置と前記複数のピッカーの物理的位置のうちのピッカーの物理的位置との間の複数の距離を計算することと、
複数の経路を計算することであって、各経路は、前記アイテムの物理的位置の距離閾値内の各ピッカーの物理的位置に対して計算され、障害物を回避するために計算される、計算することと、
前記複数の経路のうちの最短経路に対応する最も近いピッカーを識別し、
前記最も近いピッカーのアイテムキュー内のアイテムの数量が閾値を超えていると決定し、
前記複数の距離のうちの２番目に短い距離に対応する２番目に近いピッカーを識別し、
前記第１の未割り当てアイテムを、前記２番目に近いピッカーのアイテムキューに挿入し、
前記アイテムの識別子および前記アイテムの物理的位置を含む情報を、前記２番目に近いピッカーの前記ユーザデバイスに送信して表示することによって、
前記第１の未割り当てアイテムを割り当てることと、
を実行することを含む、コンピュータ実装方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[01] 本開示は、一般に、コンピュータによって決定されたアイテム割り当てのためのコンピュータ化されたシステムおよび方法に関する。特に、本開示の実施形態は、アイテムピッカーへのアイテムの効率的な割り当てを保証し、より迅速な割り当て、顧客へのより迅速な出荷、および出荷コストの削減を可能にするために利用される発明的で非従来型のシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
[02] 注文処理は、有形の商品を顧客に提供する企業にとって複雑な取り組みであり、非常に効率的な注文処理動作を迅速に決定するために高度なコンピュータアルゴリズムを必要とする。この複雑さは、多種多様な商品を提供し、大量の注文を処理し、または分散した地理的領域に散在する単一の大規模な倉庫、複数の倉庫、または複数の小規模な施設を含む広い物理的領域にわたってアイテムを保管する企業では、大幅に増大する。企業は配送のためのアイテムのピッキングおよび準備に費やされた時間について従業員に報酬を支払う必要があるため、この複雑さにより注文処理コストが大幅に増加する。また、アイテムピッカーがアイテムへの移動に要する時間が長くなると、企業は多くの注文を処理できなくなり、より短い納期で同様の商品を提供している競合他社に顧客を奪われ、売上が減少する可能性がある。さらに、企業は追加の従業員を雇うことを余儀なくされる可能性があり、それによってコストが増加する。従来のコンピュータ化された方法は、いくつかの注文処理動作を計画することができるが、最新のおよび／または大量注文処理動作の複雑さの増大により、高速かつ正確に動作を計画し、ボリュームによって得られる効率を計算の非効率性が打ち消してしまうことを回避するための高度な技術が必要となる。
【0003】
[03] さらに、企業は、出荷コストの削減に特化した注文処理方法を実施している。例えば、倉庫から顧客への配送を単純化し、出荷および梱包コストを削減するために、多くのアイテムを１回の出荷で組み合わせることを好む企業もある。しかしながら、この方法では、すべてのアイテムが配置されて包装されるまで、企業は注文のアイテムを出荷することができないため、ピッキング動作がさらに複雑になる。多くの場合、アルゴリズムの非効率性のために、企業は、アイテムを一緒に梱包することを見越して単一の注文のアイテムに単一のピッカーを割り当てなければならず、その結果、ピッカーは、移動中に他の注文から他のアイテムをバイパスする。例えば、注文１のアイテムＡとアイテムＢの間を歩いている間に、ピッカーは注文２のアイテムＣを渡すことができる。したがって、従来の方法では、ピッカーは注文２の出荷を速める機会を失う。しかしながら、従来のアルゴリズムおよびシステムは、これらの問題を解決するのに十分な速さで、複雑で大量のピッキング動作を計画することができない。むしろ、それらは単純で最適化されていないピッキングリストをピッカーに提供する。
【0004】
[04] 代替的なピッキング動作は、ピッカーに任意の出荷のために任意の近くのアイテムが割り当てられることを保証することによって、この機会損失の問題を解決することができる。シングルトン出荷と呼ばれるこの方法は、ピッキング時間を短縮し、より迅速なアイテム配送を可能にする。シングルトン方法はまた、通過時間を短縮することによってピッカー効率を最大化し、コストをさらに削減する。しかしながら、シングルトン出荷はより高速な配送およびコスト削減を可能にするが、シングルトン出荷を実施するのに必要な速度および精度を有する効率的な計算アルゴリズムは存在しなかった。したがって、単に注文のアイテムのリストを回収ピッカーに中継してアイテムをまとめてパッケージ化するという従来の方法は、非効率性とコストにもかかわらず存続する。
【発明の概要】
【0005】
[05] したがって、ピッキング時間を最小限に抑えながらピッカーにアイテムを割り当てることによってシングルトン出荷方法を効率的に実施するための計算アルゴリズムのための改善された方法およびシステムが必要とされている。これらのシステムおよび方法では、ピッキング動作効率が向上し、配送時間が短縮されるため、全体的なビジネスコストが削減され、顧客満足度が向上する。
【0006】
[06] 本開示の一態様は、アイテムをピッカーに割り当てるためのコンピュータ化されたシステムであって、少なくとも１つのプロセッサと、少なくとも１つのプロセッサによって実行されると、少なくとも１つのプロセッサに、アイテムの購入の指示を受信することと、アイテムの優先順位を決定することと、アイテムの優先度に基づいて、順序付けられたデータ構造の位置にアイテムを挿入することと、繰り返し、順序付けられたデータ構造内のアイテムに対して、順序付けられたデータ構造内の第１の未割り当てアイテムに対応するアイテムの物理的位置を決定することと、ピッカーのユーザデバイスの位置に対応する複数のピッカーの物理的位置を決定することと、アイテムの物理的位置と複数のピッカーの物理的位置のうちのピッカーの物理的位置との間の複数の距離を計算することと、複数の距離のうちの最短距離に対応する最も近いピッカーを識別し、識別されたピッカーを選択し、第１の未割り当てアイテムをデータ構造内の選択されたピッカーと相関させ、アイテムの識別子およびアイテムの物理的位置を含む情報を、選択されたピッカーのユーザデバイスに送信して表示することによって、第１の未割り当てアイテムを割り当てることと、を含むステップを実行させる命令を含む少なくとも１つの非一時的記憶媒体と、を備えるシステムを対象とする。
【0007】
[07] 本開示の別の態様は、アイテムをピッカーに割り当てるためのコンピュータ実装方法であって、アイテムの購入の指示を受信することと、アイテムの優先順位を決定することと、アイテムの優先度に基づいて、順序付けられたデータ構造の位置にアイテムを挿入することと、繰り返し、順序付けられたデータ構造内のアイテムに対して、順序付けられたデータ構造内の第１の未割り当てアイテムに対応するアイテムの物理的位置を決定することと、ピッカーのユーザデバイスの位置に対応する複数のピッカーの物理的位置を決定することと、アイテムの物理的位置と複数のピッカーの物理的位置のうちのピッカーの物理的位置との間の複数の距離を計算することと、複数の距離のうちの最短距離に対応する最も近いピッカーを識別し、識別されたピッカーを選択し、第１の未割り当てアイテムをデータ構造内の選択されたピッカーと相関させ、アイテムの識別子およびアイテムの物理的位置を含む情報を、選択されたピッカーのユーザデバイスに送信して表示することによって、第１の未割り当てアイテムを割り当てることと、を実行することを含むコンピュータ実装方法を対象とする。
【0008】
[08] 本開示のさらに別の態様は、アイテムをピッカーに割り当てるためのコンピュータ実装方法であって、アイテムの購入の指示を受信することと、アイテムの優先順位を決定することと、アイテムの優先度に基づいて、アイテムの順序付けられたデータ構造の位置にアイテムを挿入することと、繰り返し、順序付けられたデータ構造内のアイテムに対して、順序付けられたデータ構造内の第１の未割り当てアイテムに対応するアイテムの物理的位置を決定することと、ピッカーのユーザデバイスの位置に対応する複数のピッカーの物理的位置を決定することと、アイテムの物理的位置と複数のピッカーの物理的位置のうちのピッカーの物理的位置との間の複数の距離を計算することと、複数の経路を計算することであって、各経路は、アイテムの物理的位置の距離閾値内の各ピッカーの物理的位置に対して計算され、障害物を回避するために計算される、計算することと、複数の経路のうちの最短経路に対応する最も近いピッカーを識別し、最も近いピッカーのアイテムキュー内のアイテムの数量が閾値を超えていると決定し、複数の距離のうちの２番目に短い距離に対応する２番目に近いピッカーを識別し、第１の未割り当てアイテムを、２番目に近いピッカーのアイテムキューに挿入し、アイテムの識別子およびアイテムの物理的位置を含む情報を、２番目に近いピッカーのユーザデバイスに送信して表示することによって、第１の未割り当てアイテムを割り当てることと、を実行することを含むコンピュータ実装方法を対象とする。
【0009】
[09] 他のシステム、方法、およびコンピュータ可読媒体も、本明細書で説明される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【発明を実施するための形態】
【0011】
[022] 以下の詳細な説明は、添付の図面を参照する。可能な限り、図面および以下の説明では、同一または類似の部分を参照するために、同一の参照番号が使用される。いくつかの例示的な実施形態が本明細書で説明されるが、修正、適応、および他の実装が可能である。例えば、置換、追加、または修正が図面に示された構成要素およびステップに行われてもよく、本明細書に記載された例示的な方法は、開示された方法にステップを置換、並べ替え、除去、または追加することによって修正されてもよい。したがって、以下の詳細な説明は、開示された実施形態および実施例に限定されない。むしろ、本発明の適切な範囲は、添付の特許請求の範囲によって定義される。
【0012】
[023] 本開示の実施形態は、パッケージ取得効率を最適化するためのインテリジェントシステム用に構成されたシステムおよび方法を対象とする。
【0013】
[024] 図１Ａを参照すると、出荷、輸送、および物流動作を可能にする通信のためのコンピュータ化されたシステムを含むシステムの例示的な実施形態を示す概略ブロック図１００が示されている。図１Ａに示すように、システム１００は様々なシステムを含むことができ、その各々は、１つまたは複数のネットワークを介して互いに接続することができる。システムはまた、例えばケーブルを使用して、直接接続を介して互いに接続されてもよい。図示のシステムは、出荷権限技術（ＳＡＴ）システム１０１、外部フロントエンドシステム１０３、内部フロントエンドシステム１０５、輸送システム１０７、モバイルデバイス１０７Ａ、１０７Ｂ、１０７Ｃ、販売者ポータル１０９、出荷および注文追跡（ＳＯＴ）システム１１１、フルフィルメント最適化（ＦＯ）システム１１３、フルフィルメントメッセージングゲートウェイ（ＦＭＧ）１１５、サプライチェーン管理（ＳＣＭ）システム１１７、倉庫管理システム１１９、モバイルデバイス１１９Ａ、１１９Ｂ、１１９Ｃ（フルフィルメントセンタ（ＦＣ）２００の内部にあるものとして図示）、第三者フルフィルメントシステム１２１Ａ、１２１Ｂ、１２１Ｃ、フルフィルメントセンタ認証システム（ＦＣ認証）１２３、労務管理システム（ＬＭＳ）１２５を含む。
【0014】
[025] ＳＡＴシステム１０１は、いくつかの実施形態では注文状態および配送状態を監視するコンピュータシステムとして実装されてもよい。例えば、ＳＡＴシステム１０１は注文がその約束配送日（ＰＤＤ）を過ぎているかどうかを決定し、新しい注文の開始、未配達注文でのアイテムの再出荷、未配達注文のキャンセル、注文した顧客との連絡の開始などを含む適切な処置をとることができる。ＳＡＴシステム１０１はまた、出力（特定の期間中に出荷された荷物の数など）および入力（出荷に使用するために受け取った空の段ボール箱の数など）を含む他のデータを監視することができる。また、ＳＡＴシステム１０１はシステム１００内の異なるデバイス間のゲートウェイとして機能し、外部フロントエンドシステム１０３およびＦＯシステム１１３などのデバイス間の通信（例えば、ストアアンドフォワードまたは他の技術を使用する）を可能にしてもよい。
【0015】
[026] いくつかの実施形態では、外部フロントエンドシステム１０３は、外部ユーザがシステム１００内の１つまたは複数のシステムと対話することを可能にするコンピュータシステムとして実装することができる。例えば、システム１００がシステムの提示を可能にして、ユーザがアイテムを注文できるようにする実施形態では、外部フロントエンドシステム１０３は、検索要求を受信し、アイテムページを提示し、支払い情報を求めるウェブサーバとして実装されてもよい。例えば、外部フロントエンドシステム１０３は、コンピュータまたはアパッチＨＴＴＰサーバ、マイクロソフトインターネットインフォメーションサービス（ＩＩＳ）、ＮＧＩＮＸ等のソフトウェアを実行するコンピュータとして実装することができる。他の実施形態では、外部フロントエンドシステム１０３は、外部デバイス（例えば、モバイルデバイス１０２Ａまたはコンピュータ１０２Ｂ）からの要求を受信および処理し、それらの要求に基づいてデータベースおよび他のデータストアから情報を取得し、取得した情報に基づいて受信した要求に対する応答を提供するように設計されたカスタムウェブサーバソフトウェアを実行することができる。
【0016】
[027] いくつかの実施形態では、外部フロントエンドシステム１０３は、ウェブキャッシングシステム、データベース、検索システム、または支払いシステムのうちの１つまたは複数を含むことができる。一態様では外部フロントエンドシステム１０３はこれらのシステムのうちの１つまたは複数を含むことができ、別の態様では外部フロントエンドシステム１０３は、これらのシステムのうちの１つまたは複数に接続されたインターフェース（例えば、サーバ間、データベース間、または他のネットワーク接続）を含むことができる。
【0017】
[028] 図１Ｂ、図１Ｃ、図１Ｄ、および図１Ｅによって示される例示的な一連のステップは、外部フロントエンドシステム１０３のいくつかの動作を説明するのに役立つであろう。外部フロントエンドシステム１０３は、提示および／または表示のために、システム１００内のシステムまたはデバイスから情報を受信することができる。例えば、外部フロントエンドシステム１０３は、検索結果ページ（ＳＲＰ）（例えば、図１Ｂ）、単一詳細ページ（ＳＤＰ）（例えば、図１Ｃ）、カートページ（例えば、図１Ｄ）、または注文ページ（例えば、図１Ｅ）を含む、１つまたは複数のウェブページをホストまたは提供することができる。ユーザデバイス（例えば、モバイルデバイス１０２Ａまたはコンピュータ１０２Ｂを使用する）は、外部フロントエンドシステム１０３にナビゲートし、検索ボックスに入力することによって検索を要求することができる。外部フロントエンドシステム１０３は、システム１００内の１つまたは複数のシステムに情報を要求することができる。例えば、外部フロントエンドシステム１０３は、検索要求を満たす情報をＦＯシステム１１３に要求してもよい。また、外部フロントエンドシステム１０３は、検索結果に含まれる商品ごとに、約束配送日または「ＰＤＤ」を（ＦＯシステム１１３に）要求し、受信することができる。いくつかの実施形態では、ＰＤＤは、商品を含む荷物がユーザの所望の場所に到着する推定値、または、特定の期間内、例えばその日の終わり（午後１１時５９分）までに注文された場合に商品がユーザの所望の場所に配送されることが約束される日付のいずれかの推定値を表すことができる。（ＰＤＤはＦＯシステム１１３に関して以下でさらに説明される）。
【0018】
[029] 外部フロントエンドシステム１０３は、情報に基づいてＳＲＰ（例えば、図１Ｂ）を準備することができる。ＳＲＰには、検索要求を満たす情報が含まれる場合がある。例えば、これは、検索要求を満たす商品の写真を含むことができる。ＳＲＰはまた、各商品のそれぞれの価格、または各商品の拡張配送オプション、ＰＤＤ、重量、サイズ、オファー、割引等に関する情報を含む。外部フロントエンドシステム１０３は（例えば、ネットワークを介して）要求側ユーザデバイスにＳＲＰを送信することができる。
【0019】
[030] 次いで、ユーザデバイスは例えば、ユーザインターフェースをクリックまたはタップすることによって、または別のインプットデバイスを使用して、ＳＲＰから商品を選択して、ＳＲＰ上に表される商品を選択し得る。ユーザデバイスは選択されたプロダクトに関する要求を作成し、それを外部フロントエンドシステム１０３に送ることができる。これに応じて、外部フロントエンドシステム１０３は、選択された商品に関する情報を要求することができる。例えば、情報は、それぞれのＳＲＰ上の商品について提示される情報を超える追加の情報を含むことができる。これには、例えば、貯蔵寿命、原産国、体重、大きさ、荷物中のアイテムの個数、取扱説明書、または生成物に関する他の情報が含まれ得る。また、情報は（例えば、この商品および少なくとも１つの他の商品を購入した顧客のビッグデータおよび／または機械学習分析に基づく）類似の商品に対する推奨、頻繁に質問される質問に対する回答、顧客からのレビュー、製造業者情報、画像などを含むことができる。
【0020】
[031] 外部フロントエンドシステム１０３は、受信した商品情報に基づいて、ＳＤＰ（単一詳細ページ）（例えば、図１Ｃ）を準備することができる。ＳＤＰはまた、「今すぐ買う」ボタン、「カートに追加」ボタン、数量欄、商品の画像等のような他の対話型要素を含んでもよい。ＳＤＰは、商品を提供する販売者のリストをさらに含むことができる。リストは各販売者が提供する価格に基づいて並べられてもよく、その結果、最低価格で商品を販売することを提案する販売者が最上位にリストされてもよい。リストは、最高ランクの販売者が最上位にリストされるように、販売者ランキングに基づいて注文されてもよい。売り手ランキングは例えば、約束されたＰＤＤを満たす売り手の過去の実績を含む、複数の要因に基づいて定式化されてもよい。外部フロントエンドシステム１０３は（例えば、ネットワークを介して）要求側ユーザデバイスにＳＤＰを配信することができる。
【0021】
[032] 要求側ユーザデバイスは、商品情報を記載したＳＤＰを受信する場合がある。ＳＤＰを受信すると、ユーザデバイスはＳＤＰと対話することができる。例えば、要求側ユーザデバイスのユーザは、ＳＤＰ上の「カートに入れる」ボタンをクリックするか、あるいは他の方法で対話することができる。これは、ユーザに関連付けられたショッピングカートに商品を追加する。ユーザデバイスは、商品をショッピングカートに追加するためのこの要求を外部フロントエンドシステム１０３に送信することができる。
【0022】
[033] 外部フロントエンドシステム１０３は、カートページ（例えば、図１Ｄ）を生成することができる。いくつかの実施形態では、カートページは、ユーザが仮想「ショッピングカート」に追加した商品をリストする。ユーザデバイスは、ＳＲＰ、ＳＤＰ、または他のページ上のアイコンをクリックまたは他の方法で対話することによってカートページを要求することができる。いくつかの実施形態では、カートページは、ユーザがショッピングカートに追加したすべての商品、ならびに各商品の数量、各商品の商品当たりの価格、関連する数量に基づく各商品の価格、ＰＤＤに関する情報、配送方法、送料、ショッピングカート内の商品を修正する（例えば、数量の削除または修正）ためのユーザインターフェース要素、他の商品を注文するかまたは商品の定期的な配送を設定するためのオプション、利払いを設定するためのオプション、購入を進めるためのユーザインターフェース要素などの、カート内の商品に関する情報をリストすることができる。ユーザデバイスのユーザはショッピングカート内の商品の購入を開始するために、ユーザインターフェース要素（例えば、「今すぐ買う」と書かれたボタン）をクリックするか、または他の方法でユーザインターフェース要素と対話することができる。そうすることで、ユーザデバイスは、購入を開始するためのこの要求を外部フロントエンドシステム１０３に送信することができる。
【0023】
[034] 外部フロントエンドシステム１０３は、購入を開始するための要求の受信に応じて、注文ページ（例えば、図１Ｅ）を生成することができる。注文ページは、いくつかの実施形態では、ショッピングカートからアイテムを再リストし、支払いおよび出荷情報に関する入力を要求する。例えば、注文ページはショッピングカート内のアイテムの購入者に関する情報（例えば、名前、住所、電子メールアドレス、電話番号）、受取人に関する情報（例えば、名前、住所、電話番号、配達情報）、出荷情報（例えば、配送および／または集荷の速度／方法）、支払い情報（例えば、クレジットカード、銀行振込、小切手、ストアクレジット）、（例えば、税務目的のための）現金領収書を要求するためのユーザインターフェース要素などを要求するセクションを含むことができる。外部フロントエンドシステム１０３は、注文ページをユーザデバイスへ送信することができる。
【0024】
[035] ユーザデバイスは、注文ページに情報を入力し、その情報を外部フロントエンドシステム１０３に送信するユーザインターフェース要素と、クリックまたは他の方法で対話することができる。そこから、外部フロントエンドシステム１０３は、システム１００内の様々なシステムに情報を送信して、ショッピングカート内の商品を用いた新しい注文の作成および処理を可能にすることができる。
【0025】
[036] いくつかの実施形態では、外部フロントエンドシステム１０３は、販売者が注文に関する情報を送受信できるようにさらに構成されてもよい。
【0026】
[037] 内部フロントエンドシステム１０５は、いくつかの実施形態では、内部ユーザ（例えば、システム１００を所有、運用、またはリースする組織の従業員）がシステム１００内の１つまたは複数のシステムと対話することを可能にするコンピュータシステムとして実装することができる。例えば、システム１００がシステムの提示を可能にし、ユーザがアイテムのための注文を行えるようにする実施形態では、内部フロントエンドシステム１０５は、内部ユーザが注文に関する診断および統計情報を見たり、アイテム情報を修正したり、または注文に関する統計情報を評価したりできるようにするウェブサーバとして実装することができる。例えば、内部フロントエンドシステム１０５は、コンピュータまたはアパッチＨＴＴＰサーバ、マイクロソフトインターネットインフォメーションサービス（ＩＩＳ）、ＮＧＩＮＸ等のソフトウェアを実行するコンピュータとして実装することができる。他の実施形態では、内部フロントエンドシステム１０５は、システム１００に示されるシステムまたはデバイス（ならびに示されない他のデバイス）からの要求を受信および処理し、それらの要求に基づいてデータベースおよび他のデータストアから情報を取得し、受信した要求への応答を取得した情報に基づいて提供するように設計されたカスタムウェブサーバソフトウェアを実行することができる。
【0027】
[038] いくつかの実施形態では、内部フロントエンドシステム１０５は、ウェブキャッシングシステム、データベース、検索システム、支払いシステム、分析システム、注文監視システムなどのうちの１つまたは複数を含むことができる。一態様では、内部フロントエンドシステム１０５は、これらのシステムのうちの１つまたは複数を含むことができ、別の態様では、内部フロントエンドシステム１０５は、これらのシステムのうちの１つまたは複数に接続されたインターフェース（例えば、サーバ間、データベース間、または他のネットワーク接続）を含むことができる。
【0028】
[039] 輸送システム１０７は、いくつかの実施形態では、システム１００内のシステムまたはデバイスとモバイルデバイス１０７Ａ～１０７Ｃとの間の通信を可能にするコンピュータシステムとして実装することができる。いくつかの実施形態では、輸送システム１０７は、１つまたは複数のモバイルデバイス１０７Ａ～１０７Ｃ（例えば、携帯電話、スマートフォン、ＰＤＡなど）から情報を受信することができる。例えば、いくつかの実施形態では、モバイルデバイス１０７Ａ～１０７Ｃは、配達員によって操作されるデバイスを含んでもよい。配達員は、常勤、臨時、またはシフト勤務の従業員であってもよく、モバイルデバイス１０７Ａ～１０７Ｃを利用して、ユーザによって注文された商品を含む荷物の配達を行うことができる。例えば、荷物を配達するために、配達員は、どの荷物をどこに配達すべきかを示す通知をモバイルデバイス上で受信することができる。配達場所に到着すると、配達員は荷物の位置（例えば、トラックの後ろ、または荷物の箱の中）を確認し、モバイルデバイスを使用して荷物の識別子に関連付けられたデータ（例えば、バーコード、写真、文字列、ＲＦＩＤタグなど）をスキャンまたは他の方法でキャプチャし、荷物を（例えば、玄関先に置く、警備員に預ける、受取人に渡すなどによって）配達することができる。いくつかの実施形態では、配達員は、モバイルデバイスを使用して荷物の写真をキャプチャし、および／または署名を取得することができる。モバイルデバイスは、例えば、時刻、日付、ＧＰＳ位置、写真、配達員に関連付けられた識別子、モバイルデバイスに関連付けられた識別子などを含む配送に関する情報を含む情報を、輸送システム１０７に送信することができる。輸送システム１０７は、システム１００内の他のシステムによるアクセスのために、この情報をデータベース（図示せず）に記憶することができる。輸送システム１０７は、いくつかの実施形態ではこの情報を使用して、特定の荷物の位置を示す追跡データを準備し、他のシステムに送信することができる。
【0029】
[040] いくつかの実施形態では、特定のユーザは１つの種類のモバイルデバイスを使用することができる（例えば、常勤の従業員はバーコードスキャナ、スタイラス、および他のデバイスなどのカスタムハードウェアと共に専用のＰＤＡを使用することができる）が、他のユーザは他の種類のモバイルデバイスを使用することができる（例えば、臨時またはシフト従業員は既製の携帯電話および／またはスマートフォンを利用することができる）。
【0030】
[041] いくつかの実施形態では、輸送システム１０７は、ユーザを各デバイスに関連付けることができる。例えば、輸送システム１０７は、ユーザ（例えば、ユーザ識別子、従業員識別子、または電話番号によって表される）とモバイルデバイス（例えば、国際モバイル機器識別情報（ＩＭＥＩ）、国際モバイル加入者識別子（ＩＭＳＩ）、電話番号、汎用一意識別子（ＵＵＩＤ）、またはグローバル一意識別子（ＧＵＩＤ）によって表される）との間の関連を記憶することができる。輸送システム１０７は、配達時に受信したデータと共にこの関連付けを使用して、とりわけ、作業員の位置、作業員の効率、または作業員の速度を決定するために、データベースに格納されたデータを分析することができる。
【0031】
[042] 販売者ポータル１０９は、いくつかの実施形態では、販売者または他の外部エンティティがシステム１００内の１つまたは複数のシステムと電子的に通信することを可能にするコンピュータシステムとして実装され得る。例えば、販売者は、コンピュータシステム（図示せず）を利用して、販売者が販売者ポータル１０９を使用してシステム１００を通して売りたい商品について、商品情報、注文情報、連絡先情報などをアップロードまたは提供することができる。
【0032】
[043] 出荷および注文追跡システム１１１は、いくつかの実施形態では（例えば、デバイス１０２Ａ～１０２Ｂを使用するユーザによって）顧客によって注文された商品を含む荷物の位置に関する情報を受信、記憶、および転送するコンピュータシステムとして実装されてもよい。いくつかの実施形態では、出荷および注文追跡システム１１１は、顧客が注文した商品を含む荷物を配送する出荷会社によって運営されるウェブサーバ（図示せず）からの情報を要求または記憶することができる。
【0033】
[044] いくつかの実施形態では、出荷および注文追跡システム１１１は、システム１００に示されたシステムからの情報を要求し、記憶することができる。例えば、出荷および注文追跡システム１１１は、輸送システム１０７に情報を要求することができる。上述のように、輸送システム１０７は、ユーザ（例えば、配達員）または車両（例えば、配送トラック）のうちの１つまたは複数に関連付けられた１つまたは複数のモバイルデバイス１０７Ａ～１０７Ｃ（例えば、携帯電話、スマートフォン、ＰＤＡなど）から情報を受信することができる。いくつかの実施形態では、出荷および注文追跡システム１１１は、フルフィルメントセンタ（例えば、フルフィルメントセンタ２００）内の個々の商品の位置を決定するために、倉庫管理システム（ＷＭＳ）１１９からの情報を要求することもできる。出荷および注文追跡システム１１１は、輸送システム１０７またはＷＭＳ１１９のうちの１つまたは複数からのデータを要求し、それを処理し、要求に応じてそれをデバイス（例えば、ユーザデバイス１０２Ａおよび１０２Ｂ）に提示することができる。
【0034】
[045] フルフィルメント最適化（ＦＯ）システム１１３は、いくつかの実施形態では、他のシステム（例えば、外部フロントエンドシステム１０３および／または出荷および注文追跡システム１１１）からの顧客注文に関する情報を記憶するコンピュータシステムとして実装されてもよい。また、ＦＯシステム１１３は、特定のアイテムがどこに保持または保管されているかを記述する情報を記憶することができる。例えば、特定のアイテムは１つのフルフィルメントセンタにのみ保管され、他の特定のアイテムは複数のフルフィルメントセンタに保管される場合がある。さらに他の実施形態では、特定のフルフィルメントセンタは、特定のアイテムのセット（例えば、生鮮食品または冷凍商品）のみを格納するように設計されてもよい。ＦＯシステム１１３は、この情報ならびに関連する情報（例えば、数量、サイズ、受領日、有効期限など）を記憶する。
【0035】
[046] また、ＦＯシステム１１３は、商品ごとに対応するＰＤＤ（約束配送日）を計算してもよい。ＰＤＤは、いくつかの実施形態では、１つまたは複数の要因に基づくことができる。例えば、ＦＯシステム１１３は、商品に対する過去の需要（例えば、その商品がある期間中に何回注文されたか）、商品に対する予想需要（例えば、今後の期間中にその商品を注文すると予測される顧客の人数）、ある期間中に注文された商品の数を示すネットワーク全体の過去の需要、今後の期間中に注文されと予想される商品の数を示すネットワーク全体の予想需要、各商品を保管する各フルフィルメントセンタ２００に保管されている商品の１つまたは複数の数、その商品の予想注文または現在の注文などに基づいて、商品のＰＤＤを計算することができる。
【0036】
[047] いくつかの実施形態では、ＦＯシステム１１３は、定期的に（例えば、１時間ごとに）各商品のＰＤＤを決定し、それを検索または他のシステム（例えば、外部フロントエンドシステム１０３、ＳＡＴシステム１０１、出荷および注文追跡システム１１１）に送信するためにデータベースに記憶することができる。他の実施形態では、ＦＯシステム１１３は、１つまたは複数のシステム（例えば、外部フロントエンドシステム１０３、ＳＡＴシステム１０１、出荷および注文追跡システム１１１）からの電子要求を受信し、オンデマンドでＰＤＤを計算することができる。
【0037】
[048] フルフィルメントメッセージングゲートウェイ（ＦＭＧ）１１５は、いくつかの実施形態では、ＦＯシステム１１３などのシステム１００内の１つまたは複数のシステムから１つのフォーマットまたはプロトコルで要求または応答を受信し、それを別のフォーマットまたはプロトコルに変換し、変換されたフォーマットまたはプロトコルで、ＷＭＳ１１９または第三者フルフィルメントシステム１２１Ａ、１２１Ｂ、または１２１Ｃなどの他のシステムに転送し、逆もまた同じである、コンピュータシステムとして実装することができる。
【0038】
[049] サプライチェーン管理（ＳＣＭ）システム１１７は、いくつかの実施形態では、予測機能を実行するコンピュータシステムとして実装することができる。例えば、ＳＣＭシステム１１７は、例えば、商品に対する過去の需要、商品に対する予想される需要、ネットワーク全体の過去の需要、ネットワーク全体の予想される需要、各フルフィルメントセンタ２００に保管されている商品数、各商品に対する予想または現在の注文などに基づいて、特定の商品についての需要レベルを予測することができる。この予測された水準およびすべてのフルフィルメントセンタにわたる各商品の量に応じて、ＳＣＭシステム１１７は、特定の商品についての予測需要を満たすのに十分な量を購入し、在庫させるための１つまたは複数の購入注文を生成することができる。
【0039】
[050] 倉庫管理システム（ＷＭＳ）１１９は、いくつかの実施形態では、ワークフローを監視するコンピュータシステムとして実装されてもよい。例えば、ＷＭＳ１１９は、個別のイベントを示す個別デバイス（例えば、デバイス１０７Ａ～１０７Ｃまたは１１９Ａ～１１９Ｃ）からイベントデータを受信することができる。例えば、ＷＭＳ１１９は、荷物をスキャンするためにこれらのデバイスの１つを使用することを示すイベントデータを受信してもよい。フルフィルメントセンタ２００および図２に関して以下で論じるように、フルフィルメントプロセス中に、荷物識別子（例えば、バーコードまたはＲＦＩＤタグデータ）は、特定の段階で機械（例えば、自動またはハンドヘルドバーコードスキャナ、ＲＦＩＤリーダ、高速カメラ、タブレット１１９Ａ、およびモバイルデバイス／ＰＤＡ１１９Ｂ、コンピュータ１１９Ｃなどのデバイス）によってスキャンまたは読み取ることができる。ＷＭＳ１１９は、荷物識別子、時刻、日時、位置、ユーザ識別子、または他の情報と共に、荷物識別子のスキャンまたは読取りを示す各々のイベントを対応するデータベース（図示せず）に記憶することができ、この情報を他のシステム（例えば、出荷および注文追跡システム１１１）に提供することができる。
【0040】
[051] ＷＭＳ１１９は、いくつかの実施形態では１つまたは複数のデバイス（例えば、デバイス１０７Ａ～１０７Ｃまたは１１９Ａ～１１９Ｃ）を、システム１００に関連付けられた１つまたは複数のユーザに関連付ける情報を記憶してもよい。例えば、いくつかの状況では、ユーザ（パートまたはフルタイムの従業員など）は、ユーザがモバイルデバイスを所有する（例えば、モバイルデバイスがスマートフォンである）という点で、モバイルデバイスに関連付けられてもよい。他の状況では、ユーザは、ユーザが一時的にモバイルデバイスの管理下にある（例えば、ユーザは１日の始めにモバイルデバイスを借り、日中にそれを使用し、１日の終わりにそれを返す）という点で、モバイルデバイスに関連付けられてもよい。
【0041】
[052] ＷＭＳ１１９は、いくつかの実施形態では、システム１００に関連する各ユーザの作業ログを保持することができる。例えば、ＷＭＳ１１９は、任意の割り当てられたプロセス（例えば、トラックの荷下ろし、ピッキングゾーンからのアイテムのピッキング、分類壁作業、アイテムの梱包）、ユーザ識別子、位置（例えば、フルフィルメントセンタ２００内のフロアまたはゾーン）、従業員によってシステム内を移動したユニットの数（例えば、ピッキングされたアイテムの数、梱包されたアイテムの数）、デバイス（例えば、デバイス１１９Ａ～１１９Ｃ）に関連付けられた識別子などを含む、各従業員に関連付けられた情報を記憶することができる。いくつかの実施形態では、ＷＭＳ１１９は、デバイス１１９Ａ～１１９Ｃ上で動作するタイムキーピングシステムなどのタイムキーピングシステムからチェックインおよびチェックアウト情報を受信することができる。
【0042】
[053] 第三者フルフィルメント（３ＰＬ）システム１２１Ａ～１２１Ｃは、いくつかの実施形態では物流および商品のサードパーティプロバイダに関連するコンピュータシステムを表す。例えば、（図２に関して以下で説明するように）一部の商品はフルフィルメントセンタ２００に保管されるが、他の商品はオフサイトに保管されるか、オンデマンドで生産されるか、フルフィルメントセンタ２００に保管できない場合がある。３ＰＬシステム１２１Ａ～１２１Ｃは、（例えば、ＦＭＧ１１５を介して）ＦＯシステム１１３から注文を受信するように構成されてもよく、商品および／またはサービス（例えば、配達または設置）を顧客に直接提供してもよい。いくつかの実施形態では、３ＰＬシステム１２１Ａ～１２１Ｃのうちの１つまたは複数は、システム１００の一部であり得るが、他の実施形態では、３ＰＬシステム１２１Ａ～１２１Ｃのうちの１つまたは複数は、システム１００の外部であり得る（例えば、サードパーティプロバイダによって所有または運営される）。
【0043】
[054] フルフィルメントセンタ認証システム（ＦＣ認証）１２３は、いくつかの実施形態では、様々な機能を有するコンピュータシステムとして実装され得る。例えば、いくつかの実施形態では、ＦＣ認証１２３は、システム１００内の１つまたは複数の他のシステムのためのシングルサインオン（ＳＳＯ）サービスとして動作することができる。例えば、ＦＣ認証１２３は、ユーザが内部フロントエンドシステム１０５を介してログインすることを可能にし、ユーザが出荷および注文追跡システム１１１においてリソースにアクセスするための同様の特権を有していると判断し、ユーザが２回目のログイン処理を必要とせずにそれらの特権にアクセスすることを可能にしてもよい。他の実施形態では、ＦＣ認証１２３は、ユーザ（例えば、従業員）が自分自身を特定のタスクに関連付けることを可能にしてもよい。例えば、従業員の中には、電子デバイス（デバイス１１９Ａ～１１９Ｃなど）を持たず、その代わりに、１日のうちに、フルフィルメントセンタ２００内でタスクからタスクへ、およびゾーンからゾーンへ移動する場合がある。ＦＣ認証１２３は、これらの従業員が実行しているタスクと、１日の異なる時間帯にいるゾーンを示すことができるように構成されてもよい。
【0044】
[055] 労務管理システム（ＬＭＳ）１２５は、いくつかの実施形態では、従業員（フルタイムおよびパートタイムの従業員を含む）の出勤および残業情報を記憶するコンピュータシステムとして実装されてもよい。例えば、ＬＭＳ１２５は、ＦＣ認証１２３、ＷＭＳ１１９、デバイス１１９Ａ～１１９Ｃ、輸送システム１０７、および／またはデバイス１０７Ａ～１０７Ｃから情報を受信することができる。
【0045】
[056] 図１Ａに示される特定の構成は、単なる例である。例えば、図１Ａは、ＦＯシステム１１３に接続されたＦＣ認証システム１２３を示すが、すべての実施形態がこの特定の構成を必要とするわけではない。実際、いくつかの実施形態では、システム１００内のシステムは、インターネット、イントラネット、ＷＡＮ（ワイドエリアネットワーク）、ＭＡＮ（メトロポリタンエリアネットワーク）、ＩＥＥＥ８０２．１１ａ／ｂ／ｇ／ｎ規格に準拠する無線ネットワーク、専用線などを含む１つまたは複数の公衆またはプライベートネットワークを介して互いに接続され得る。いくつかの実施形態では、システム１００内のシステムの１つまたは複数は、データセンタ、サーバファームなどに実装された１つまたは複数の仮想サーバとして実装されてもよい。
【0046】
[057] 図２は、フルフィルメントセンタ２００を示す。フルフィルメントセンタ２００は、注文時に顧客に出荷するためのアイテムを保管する物理的な場所の実例である。フルフィルメントセンタ（ＦＣ）２００は、多数のゾーンに分割することができ、その各々を図２に示す。いくつかの実施形態では、これらの「ゾーン」は、アイテムを受け取り、アイテムを保管し、アイテムを取り出し、アイテムを出荷するという処理の様々な段階の間の仮想的な区分と考えることができる。したがって、複数の「ゾーン」が図２に示されているが、ゾーンの他の区分も可能であり、いくつかの実施形態では、図２のゾーンを省略、複製、または修正することができる。
【0047】
[058] インバウンドゾーン２０３は、図１Ａのシステム１００を使用して商品を販売しようとする販売者からアイテムを受け取るＦＣ２００の領域を表す。例えば、販売者は、トラック２０１を使用してアイテム２０２Ａおよび２０２Ｂを配送することができる。アイテム２０２Ａは、それ自体の出荷パレットを占有するのに十分な大きさの単一のアイテムを表すことができ、アイテム２０２Ｂは、スペースを節約するために同じパレットに一緒に積み重ねられたアイテムのセットを表すことができる。
【0048】
[059] 作業員はインバウンドゾーン２０３でアイテムを受け取り、コンピュータシステム（図示せず）を使用して、アイテムの破損および正当性を任意選択で検査することができる。例えば、作業員は、コンピュータシステムを使用して、アイテム２０２Ａおよび２０２Ｂの数量をアイテムの注文数量と比較することができる。数量が一致しない場合、その作業員は、アイテム２０２Ａまたは２０２Ｂのうちの１つまたは複数を拒否することができる。数量が一致した場合、作業員はそれらのアイテムをバッファゾーン２０５まで（例えば、台車、手押し車、フォークリフトを使用して、または手動で）移動させることができる。バッファゾーン２０５は、例えば、予測需要を満たすのに十分な量のアイテムがピッキングゾーンにあるため、ピッキングゾーンで現在必要とされていないアイテムの一時保管領域であってもよい。いくつかの実施形態では、フォークリフト２０６は、バッファゾーン２０５の周り、およびインバウンドゾーン２０３とドロップゾーン２０７との間でアイテムを移動させるように動作する。ピッキングゾーンにアイテム２０２Ａまたは２０２Ｂが必要な場合（例えば、予測される需要のため）、フォークリフトは、アイテム２０２Ａまたは２０２Ｂをドロップゾーン２０７に移動させることができる。
【0049】
[060] ドロップゾーン２０７は、アイテムがピッキングゾーン２０９に移動される前にそれらを保管するＦＣ２００の領域であってもよい。ピッキングタスクに割り当てられた作業員（「ピッカー」）は、ピッキングゾーン内のアイテム２０２Ａおよび２０２Ｂに近づき、ピッキングゾーンのバーコードをスキャンし、モバイルデバイス（例えば、デバイス１１９Ｂ）を使用してアイテム２０２Ａおよび２０２Ｂに関連するバーコードをスキャンすることができる。次に、ピッカーは、アイテムをピッキングゾーン２０９まで（例えば、カート上に入れるか、運ぶことによって）持って行くことができる。
【0050】
[061] ピッキングゾーン２０９は、アイテム２０８が保管ユニット２１０に保管されるＦＣ２００の領域であってもよい。いくつかの実施形態では、保管ユニット２１０は、物理的な棚、本棚、箱、運搬箱、冷蔵庫、冷凍庫、冷蔵倉庫などのうちの１つまたは複数を含むことができる。いくつかの実施形態では、ピッキングゾーン２０９は複数のフロアに編成されてもよい。いくつかの実施形態では、作業員または機械が例えば、フォークリフト、エレベータ、コンベヤベルト、カート、手押し車、台車、自動ロボットもしくはデバイス、または手動を含む複数の方法で、ピッキングゾーン２０９内にアイテムを移動させることができる。例えば、ピッカーは、アイテム２０２Ａおよび２０２Ｂをドロップゾーン２０７の手押し車またはカートに置き、アイテム２０２Ａおよび２０２Ｂをピッキングゾーン２０９まで歩いて持って行くことができる。
【0051】
[062] ピッカーは、保管ユニット２１０上の特定の空間のようなピッキングゾーン２０９内の特定の場所にアイテムを置く（または「収納する」）命令を受け取ることができる。例えば、ピッカーは、モバイルデバイス（例えば、デバイス１１９Ｂ）を使用してアイテム２０２Ａをスキャンすることができる。デバイスは、例えば、通路、棚、および位置を示すシステムを使用して、ピッカーがアイテム２０２Ａを格納すべき場所を示すことができる。次に、デバイスは、アイテム２０２Ａをその位置に格納する前に、その位置でバーコードをスキャンするようにピッカーを促すことができる。デバイスは（例えば、無線ネットワークを介して）図１ＡのＷＭＳ１１９のようなコンピュータシステムにデータを送信し、アイテム２０２Ａがデバイス１１９Ｂを使用してユーザによってその位置に格納されたことを示すことができる。
【0052】
[063] ユーザが注文すると、ピッカーは、保管ユニット２１０から１つまたは複数のアイテム２０８を取り出す命令をデバイス１１９Ｂで受け取ることができる。ピッカーはアイテム２０８を取り出し、アイテム２０８のバーコードをスキャンし、それを輸送機構２１４に置くことができる。輸送機構２１４はスライドとして表されているが、いくつかの実施形態では、輸送機構は、コンベヤベルト、エレベータ、カート、フォークリフト、手押し車、台車などのうちの１つまたは複数として実装することができる。その後、アイテム２０８は、パッキングゾーン２１１に到達することができる。
【0053】
[064] パッキングゾーン２１１は、アイテムがピッキングゾーン２０９から受け取られ、最終的に顧客に出荷するための箱または袋に梱包される、ＦＣ２００の領域であってもよい。パッキングゾーン２１１では、アイテムの受け取りに割り当てられた作業員（「分類作業員」）は、ピッキングゾーン２０９からアイテム２０８を受け取り、それがどの注文に対応するかを決定する。例えば、分類作業員は、コンピュータ１１９Ｃなどのデバイスを使用して、アイテム２０８のバーコードをスキャンすることができる。コンピュータ１１９Ｃは、どの注文アイテム２０８が関連付けられているかを視覚的に示すことができる。これは例えば、注文に対応する壁面２１６上のスペースまたは「セル」を含むことができる。注文が完了すると（例えば、セルが注文のためのすべてのアイテムを含むため）、分類作業員は、注文が完了したことを梱包作業員（または「パッカー」）に示すことができる。パッカーは、セルからアイテムを取り出して、出荷のために箱または袋に入れることができる。その後、パッカーは、例えば、フォークリフト、カート、台車、手押し車、コンベヤベルトを介して、手動で、または他の方法で、箱または袋をハブゾーン２１３に送ることができる。
【0054】
[065] ハブゾーン２１３は、パッキングゾーン２１１からすべての箱または袋（「荷物」）を受け取るＦＣ２００の領域であってもよい。ハブゾーン２１３内の作業員および／または機械は、荷物２１８を取得し、それぞれの荷物が配送エリアのどの部分に向かうかを決定し、荷物を適切なキャンプゾーン２１５に送ることができる。例えば、配送エリアに２つのより小さいサブエリアがある場合、荷物は２つのキャンプゾーン２１５のうちの１つに送られる。いくつかの実施形態では、作業員または機械は、（例えば、デバイス１１９Ａ～１１９Ｃのうちの１つを使用して）荷物をスキャンして、その最終的な宛先を決定することができる。荷物をキャンプゾーン２１５に送ることは、例えば、荷物が向かう地理的エリアの一部を（例えば、郵便番号に基づいて）決定することと、地理的エリアの一部に関連付けられたキャンプゾーン２１５を決定することとを含むことができる。
【0055】
[066] キャンプゾーン２１５は、いくつかの実施形態では、１つまたは複数の建物、１つまたは複数の物理的な空間、または１つまたは複数のエリアを含むことができ、荷物は、経路および／またはサブ経路に分類するためにハブゾーン２１３から受け取られる。いくつかの実施形態では、キャンプゾーン２１５はＦＣ２００から物理的に分離されているが、他の実施形態では、キャンプゾーン２１５はＦＣ２００の一部を形成することができる。
【0056】
[067] キャンプゾーン２１５内の作業員および／または機械は、例えば、目的地と既存の経路および／またはサブ経路との照合、経路および／またはサブ経路ごとの作業負荷の算出、時刻、出荷方法、荷物２２０を出荷する費用、荷物２２０内の商品に関連付けられたＰＤＤなどに基づいて、荷物２２０がどの経路および／またはサブ経路に関連付けられるべきかを決定することができる。いくつかの実施形態では、作業員または機械は、（例えば、デバイス１１９Ａ～１１９Ｃのうちの１つを使用して）荷物をスキャンして、その最終的な宛先を決定することができる。荷物２２０が特定の経路および／またはサブ経路に割り当てられると、作業員および／または機械は、出荷される荷物２２０を移動させることができる。例示的な図２において、キャンプゾーン２１５は、トラック２２２、自動車２２６、ならびに配達員２２４Ａおよび２２４Ｂを含む。いくつかの実施形態では、トラック２２２は配達員２２４Ａによって運転されてもよく、配達員２２４Ａは、ＦＣ２００の荷物を配達するフルタイムの従業員であり、トラック２２２は、ＦＣ２００を所有、リース、または運営する同じ企業によって所有、リース、または操作される。いくつかの実施形態では、自動車２２６は配達員２２４Ｂによって運転されてもよく、ここで、配達員２２４Ｂは、必要に応じて（例えば、季節的に）配達する「フレックス」または臨時の作業員である。自動車２２６は、配達員２２４Ｂによって所有、リース、または操作され得る。
【0057】
[068] 図３は、ピッカーにアイテムを割り当てるためのメインプロセス３００の概要を示す。ステップ３０２において、ＦＯシステム１１３は、少なくとも１つのアイテムを含む注文などのアイテムの購入の指示を受信することから始まる。指示は、例えば、外部フロントエンドシステム１０３から受信されてもよい。いくつかの実施形態では、指示は、顧客デバイスから直接提供されてもよい。注文は、倉庫、複数の倉庫、または他の保管場所に配置されている様々なアイテムおよび数量を構成することができる。いくつかの状況では、アイテムは、ピッカーが複数のサイトに行って要求された数量を取得することを必要とするバルク商品の数量を含むことができる。例えば、ある注文は１，０００ポンドのコーンを必要とし得るが、複数の保管場所の各々は３００ポンドのコーンしか保有していない。同様に、アイテムには、倉庫内の異なる場所に保管されたフレームとタイヤを有する自転車など、複数の別々に保管された部品が必要になる場合がある。したがって、プロセス３００は、ピッカーによる単一の立ち寄りを必要とする個々のアイテムと同様に、複数の立ち寄りを必要とするアイテムを割り当てるのを助けることができる。プロセス３００はまた、複数の立ち寄りを必要とするアイテムに複数のピッカーを割り当てることができ、それによってピッキング動作を分散させ、荷物の準備を高速化する。
【0058】
[069] ステップ３０４において、ＦＯシステム１１３は、アイテムの優先度を決定する。顧客は、例えば、より迅速な配送のために追加料金を支払うことを選択することによって、購入時に注文に優先順位を割り当てることができる。企業はまた、プレミアプランのメンバーシップ、アイテムの腐敗性、ピッカーの可用性、重量およびサイズの制限または特別な機器の必要性を含む商品の特別な取り扱い要件、輸送規制、交通規制、料金、および他の出荷コストの考慮事項などの顧客の優先順位によって、アイテムに優先順位を割り当てることができる。いくつかの実施形態では、ＦＯシステム１１３は、例えば、購入時に顧客に約束した配送時間に間に合うように、アイテムの所要出荷時間までの残り時間に基づいて優先順位を決定することができる。アイテムは、出荷まで６５分のアイテムが出荷まで６９分のアイテムよりも高い優先度を有するように、忠実性の高い優先度を有することができる。あるいは、アイテムは、出荷まで３０分未満の緊急のアイテム、輸送まで３０分超９０分未満の通常のアイテム、および出荷まで９０分超の低めのアイテムなどに分類され得る。
【0059】
[070] ステップ３０６において、ＦＯシステム１１３は、アイテムの優先度に基づいて、順序付けられたデータ構造の位置にアイテムを挿入する。例えば、アイテムの識別子は、優先度の高いアイテムがそれぞれのランクに留まり、優先度の低いアイテムがランクを下げるように、リストまたはタプル内の位置に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、ＦＯシステム１１３は、確実に一貫した順序を持たないＪＳＯＮファイルまたは辞書を使用することができる。これらの状況では、ＦＯシステム１１３は、アイテムのランクを示すフィールドをＪＳＯＮファイル内に作成することによって、データ構造に順序を導入することができる。ＦＯシステム１１３は、より高い優先度を有するアイテムが導入された場合、ＪＳＯＮファイル内の各アイテムのランクフィールドを更新することができる。あるいは、優先度カテゴリが使用される実施形態では、ＦＯシステム１１３は、アイテムの優先度カテゴリを表す対応するフィールドを有するＪＳＯＮファイル、ＳＱＬデータベース、スプレッドシートファイル（例えば、マイクロソフトエクセルファイル）、コンマ区切り値ファイルなどにアイテムを記憶することができる。
【0060】
[071] ステップ３０８において、ＦＯシステム１１３は、アイテムをピッカーに割り当てるために、購入されたアイテムおよびピッカーの分析を開始する。ステップ３０８において、ＦＯシステム１１３は、順序付けられたデータ構造内の第１の未割り当てアイテムに対応するアイテムの物理的位置を決定する。ＦＯシステム１１３は、順序付けられたデータ構造内で最も高い優先度を有するアイテムを選択することによって、第１の未割り当てアイテムを決定してもよい。データ構造がＪＳＯＮファイルである場合、ＦＯシステム１１３は、空の割り当てられたピッカフィールドを有するすべてのアイテムを含むサブ辞書を作成し、続いてサブ辞書内のアイテムのうちのどれが最も高い優先度を有するかを決定することができる。優先カテゴリが代わりに使用される場合、ＦＯシステム１１３は、最も高い優先カテゴリでタグ付けされたアイテムをランダムに選択してもよく、または、例えば、価格または重量に基づいて優先カテゴリ内のアイテムにさらに優先順位を付けてもよい。第１の未割り当てアイテムに対応するアイテムの物理的位置を決定するために、ＦＯシステム１１３は、別個のデータベースまたはデータ構造においてアイテムを検索し、アイテムに関連付けられた記憶された物理的位置を取得してもよい。物理的位置は、例えば、住所または倉庫の棚であってもよい。
【0061】
[072] ステップ３１０において、ＦＯシステム１１３は、ピッカーのユーザデバイスの位置に対応する複数のピッカーの物理的位置を決定する。例えば、ピッカーのユーザデバイスはデバイス１１９Ｂであってもよい。倉庫フロアの各ピッカーは、個別のデバイスを持ち運ぶことができる。デバイスは、位置を決定するためのハードウェアおよび／またはソフトウェアを含むことができる。デバイスは、デバイス内のＧＰＳ受信機によって決定されたデバイスの位置を報告するためにＷｉＦｉまたはセルラ信号を使用するなどして、それらのそれぞれの位置を決定してＦＯシステム１１３に定期的に報告することができる。いくつかの実施形態では、デバイスは、ＷｉＦｉなどの信号強度を測定し、複数のＷｉＦｉ信号に基づいてデバイス位置を三角測量することによって位置を決定することができる。代替的または追加的に、ＦＯシステム１１３は、デバイスの位置を決定または要求することができる。例えば、倉庫はまた、識別コードを通知するユーザデバイスからＩＲ信号を受信するＩＲセンサ、またはユーザデバイス上に配置されたＲＦＩＤタグの存在を登録するＲＦＩＤセンサなどの他のセンサを有することができる。倉庫はまた、ピッカーおよび／またはそれらの関連するデバイス、カート、および荷物を視覚的に識別および位置特定するためのカメラを含むことができる。視覚的識別は、ＱＲコード、顔認識など、画像を識別することによって支援され得る。ＦＯシステム１１３は、データベース内のこれらのコードをデバイスおよび対応するユーザに相関させることができる。
【0062】
[073] ステップ３１２において、ＦＯシステム１１３は、アイテムの物理的位置と複数のピッカーの物理的位置のうちのピッカーの物理的位置との間の複数の距離を計算する。言い換えれば、ステップ３１０の後、ＦＯシステム１１３は、例えば倉庫内のピッカーの各々の位置を含むデータ構造を有することができる。次いで、ＦＯシステム１１３は、各位置を循環し、未割り当てアイテムとピッカーとの間の距離を計算する。
【0063】
[074] ステップ３１２の後、ＦＯシステム１１３は、ピッカーの各々と未割り当てアイテムとの間の距離を有するデータ構造を記憶することができる。いくつかの実施形態では、距離は、介在する障害物を無視して、アイテムとピッカーとの間の直線であってもよい。あるいは、複数の距離の各々は、対応するピッカーの物理的位置とアイテムの物理的位置との間の経路の全長を含むことができ、経路は、対応するピッカーの物理的位置とアイテムの物理的位置との間の障害物を回避するように選択される。距離はまた、経路の幾何学的長さではなく、２点間を移動するのに必要な時間量として測定されてもよい。すなわち、ＦＯシステム１１３は、倉庫の記憶されたマップに反映された棚、コンテナ、柱、壁、またはドアなどの任意の障害物の周りを移動しながら、２点間の最短経路および予想移動時間を決定するためのアルゴリズムを使用することができる。ＦＯシステム１１３はまた、多層倉庫におけるようなフロア間の距離を考慮に入れるアルゴリズムを使用することができる。いくつかの実施形態では、ＦＯシステム１１３は、エリアを移動しなければならないピッカーに命令を提供することができる。これらの実施形態では、ＦＯシステム１１３は、高速道路および地上道路に沿った最短経路、ならびに駐車、歩行、または他の輸送モードのための距離を決定することができる。
【0064】
[075] 障害物を通る最適な経路を決定するアルゴリズムは、計算コストが高く、時間がかかる場合がある。したがって、いくつかの実施形態では、ＦＯシステム１１３は、最適な経路を決定する前に、ピッカーと未割り当てアイテムとの間の直接半径方向距離を決定する予備ステップを実行することができる。次いで、ＦＯシステム１１３は、障害物の周りの最適な経路を決定するときに、閾値半径外の任意のピッカーをスキップすることができ、潜在的に処理時間を短縮する。例えば、ＦＯシステム１１３は、１０人の可能なピッカーのうちの３人が、未割り当てアイテムの半径２００フィートの外側にあると決定することができる。次いで、ＦＯシステム１１３は、残りの７人のピッカーの最適な経路を計算することができ、遠すぎるピッカーの最適な経路を計算するのに費やされる計算時間の損失を回避することができる。このようにして、複数のピッカーの物理的位置は、アイテムの物理的位置の閾値半径内のピッカーの物理的位置からなることができる。
【0065】
[076] ピッカーの各々と未割り当てアイテムとの間の距離を有するデータ構造を使用することは、ソート可能または検索可能であってもよく、その結果、ＦＯシステム１１３は、ステップ３１４において複数の距離のうちの最短距離に対応する最も近いピッカーを識別することによって第１の未割り当てアイテムの割り当てを開始することができる。最も近いピッカーは、最短の移動時間または最短の移動持続時間を有するピッカーであってもよい。
【0066】
[077] 次いで、ＦＯシステム１１３は、ステップ３１６において識別されたピッカーを選択し、ステップ３１８において、第１の未割り当てアイテムを選択されたピッカーとデータ構造内で相関させることができる。いくつかの実施形態では、ステップ３１８のデータ構造は、ピッカー識別子に関連付けられたアイテム識別子を含む別個の辞書、ＪＳＯＮファイルなどであってもよい。あるいは、ステップ３１８は、順序付けられたデータ構造内のフィールドを更新することを含むことができる。例えば、ステップ３０７において新しいアイテムが順序付けられたデータ構造に挿入されると、ＦＯシステム１１３は、ＦＯシステム１１３が後でステップ３１８においてピッカー識別子を入力する、新しいアイテムのためのフィールドを含むことができる。
【0067】
[078] いくつかの実施形態では、ステップ３１８のデータ構造は、ピッカー識別子がピッカーに割り当てられたアイテムキューに関連付けられ、その順序がピッカーがアイテムを見つけるべき順序を示すように、ピッカー識別子によってインデックス付けされ得る。第１の未割り当てアイテムは、第１の未割り当てアイテムの優先度に基づいてアイテムキューに挿入されてもよい。例えば、ピッカーは、１０個の通常の優先アイテムを含むアイテムキューを有することができる。ピッカーは、すべてのピッカーの中で緊急のアイテムに最も近いものであってもよい。次いで、ＦＯシステム１１３は、緊急アイテムをピッカーのアイテムキュー内の第１の位置に入れ、他の１０個のアイテムを通常の優先順位で組み替えることができる。状況によっては、ピッカーがアイテムを見つける前にピッカーの目的地を変更すると、遅延が発生する可能性がある。例えば、ピッカーは階段を上って、倉庫の上の階で通常の優先アイテムを取得している場合がある。ピッカーが下の階の緊急の優先アイテムに最も近い可能性がある場合でも、ピッカーに緊急の優先アイテムを割り当てると、ピッカーは階段を下り、緊急の優先アイテムを運び、その後、通常の優先アイテムを取得するために階段を再び上ることができる。したがって、いくつかの実施形態では、ＦＯシステム１１３は、アイテムキューのいくつかの部分を変更せずに残し、例えばキュー内の第２のアイテムの後に、アイテムキューに新しいアイテムを挿入するだけであってもよい。
【0068】
[079] ステップ３２０において、ＦＯシステム１１３は、アイテムの識別子およびアイテムの物理的位置を含む情報を、選択されたピッカーのユーザデバイスに送信して表示する。情報はまた、ピッカーのための地図および／または方向を含むことができる。ステップ３２２において、ＦＯシステム１１３は、未割り当てアイテムが残っているかどうかを決定することができる。ステップ３２２がはいである場合、ＦＯシステム１１３はステップ３０８に戻り、追加アイテムの割り当てを開始する。これは、すべてのアイテムがピッカーに割り当てられるまで、順序付けられたデータ構造内のアイテムに対して繰り返し継続することができる。ステップ３２２がいいえである場合、ＦＯシステム１１３はステップ３０２に戻り、アイテムの購入の追加指示を待つことができる。ステップ３０２からステップ３０６は、ＦＯシステム１１３が同時にアイテムを割り当てながら新しい購入を受信し続けるように、ステップ３０８からステップ３２２と並行して動作することができる。
【0069】
[080] ＦＯシステム１１３がピッカーにアイテムを割り当てるプロセスは、開示された実施形態と一致する、ピッカー位置および既存の割り当てに基づいてアイテムをピッカーに割り当てるためのサブルーチン４００のフローチャートを示す図４を参照することによってさらに理解され得る。サブルーチン４００の要素は、プロセス３００に組み込むことができ、例えばプロセス３００のステップ３１６と併せて割り当てをさらに最適化することができる。
【0070】
[081] サブルーチン４００は、特定の時間におけるすべてのアクティブピッカーなどのピッカーのセットに適用することができ、各ピッカーを繰り返し分析することができる。ステップ４０２から開始して、ＦＯシステム１１３は、セットからピッカーを選択することができる。選択は、ランダム、アルファベット順、ピッカー識別子順などであってもよい。次いで、ＦＯシステム１１３は、ピッカーが、現在割り当てられようとしている未割り当てアイテムから２００フィート以内などの半径閾値内にいるかどうかを決定する。ピッカーが半径閾値外にいる場合、ステップ４０４はいいえであり、ＦＯシステムはステップ４０２に戻って別のピッカーを選択する。ピッカーが半径閾値内にいる場合、ステップ４０４ははいであり、ＦＯシステムは、ステップ４０６においてピッカーをさらに検討するために追加の計算リソースを投資することができる。
【0071】
[082] ステップ４０６において、ＦＯシステム１１３は、前述のようにピッカーの位置からアイテムまでの経路を計算する。ステップ４０８において、ＦＯシステム１１３は、計算された経路を最短計算経路と比較する。比較は、距離または予測移動時間に基づいてもよい。現在の経路よりも短い、別のピッカーに対応する別の経路がある場合、ステップ４０８ははいであり、ＦＯシステム１１３はステップ４０２で新しいピッカーを選択する。一方、現在の経路がこれまでに計算された最短経路である場合、現在の経路が計算された最初の経路である場合を含めて、ステップ４０８はいいえであり、ＦＯシステム１１３はステップ４１０に進む。
【0072】
[083] ステップ４１０において、ＦＯシステム１１３は、これまでに計算された最短経路を有するピッカーのアイテムキューが一杯であるかどうかを決定する。すなわち、ＦＯシステム１１３は、アイテムキュー内のアイテム数の閾値制限を有することができる。閾値制限は、ピッカーごとに一定であってもよい。あるいは、閾値制限は、ピッカーごとに異なり得る。例えば、ピッカーの中には、倉庫をより迅速に移動することができるものもいれば、シフト中により多くのアイテムをピッキングすることに同意した場合により多くの報酬を受け取るものもいる。ピッカーのアイテムキューが一杯である場合、ステップ４１０ははいであり、ＦＯシステム１１３はステップ４０２に戻って新しいピッカーを選択する。ステップ４１０がいいえである場合、ＦＯシステム１１３は、ステップ４１２において、ピッカーの識別子と、ピッカーに対応する計算された経路長とをメモリに記憶する。したがって、いくつかの状況では、ＦＯシステム１１３は、最も近いピッカーのアイテムキューの長さが閾値を超える場合、次のピッカーの経路長がより長い場合であっても、次のピッカーを選択することができる。
【0073】
[084] ステップ４１４において、ＦＯシステム１１３は、まだ分析されていないピッカーがあるかどうかを決定する。ピッカーがさらに残っている場合、ステップ４１４ははいであり、ＦＯシステム１１３はステップ４０２に戻る。ピッカーが残っていない場合、ステップ４１４はいいえであり、ＦＯシステム１１３はステップ４１６に進む。このようにして、ステップ４１４がいいえになった後、ＦＯシステム１１３は、ピッカーの各々を分析し、アイテムまでの距離が最も短く、追加のアイテムを受け入れる余地のあるアイテムキューを有するピッカーを決定する。
【0074】
[085] しかしながら、場合によっては、最も近いピッカーがそれにもかかわらずアイテムから遠く離れている場合がある。このピッカーにアイテムを割り当てると、他のアイテムのピッキングが遅れる可能性がある。したがって、いくつかの実施形態では、ＦＯシステム１１３は、ピッカーがアイテムの特定の距離内にある場合にのみ割り当てが行われることを保証することができる。ステップ４１６において、ＦＯシステム１１３は、最短経路を有するピッカーの経路が閾値未満であるかどうかを決定する。経路が閾値以上である場合、ステップ４１６はいいえであり、ＦＯシステム１１３は、ステップ４１８において一定期間待機する。次いで、ＦＯシステム１１３は、ステップ４０２に戻り、一定期間が過ぎた後に最も近いピッカーを再識別することができる。待機期間４１８の間、ピッカーは、他のアイテムをピッキングする過程でアイテムに近づくことができる。したがって、ＦＯシステム１１３がピッカーを再分析するとき、ＦＯシステム１１３は、アイテムの閾値距離内に移動したピッカーを識別することができ、それによって非生産的な移動時間を短縮することができる。一方、最短距離が閾値未満である場合、ステップ４１６ははいであり、ＦＯシステム１１３は、ステップ４２０において、複数の距離のうちの最短距離に対応する最も近いピッカーを識別し、そのアイテムをピッカーのアイテムキューに割り当てる。いくつかの実施形態では、順序付けられたデータ構造内のアイテムは、更新されたピッカーの物理的位置に基づいて新しいピッカーに定期的に再割り当てされ得る。
【0075】
[086] しかし、状況によっては、企業は、移動時間の損失を減らすのではなく、配達が約束された時間であることを保証することを優先する場合がある。したがって、サブルーチン４００の距離閾値は、アイテムの優先度に基づくことができる。例えば、企業には、通常の優先アイテムの場合、ピッカーの移動距離は２００フィート未満であるという規則がある場合がある。これは、距離が長くなると、ピッカーがピッキングする必要がある他のアイテムを通過し、効率が低下する可能性があるためである。しかしながら、企業は、タイムリーな配達を保証するために、ピッカーが他のアイテムをピッキングする過程で近づくのを待つのではなく、ピッカーが緊急の優先アイテムのために最大５００フィート移動することを許可する場合がある。
【0076】
[087] プロセス３００およびサブルーチン４００の効果は、開示された実施形態と一致する、対応するピッカーへのアイテムの初期割り当ての概略図を示す図５Ａ、ならびに開示された実施形態と一致する、対応するピッカーへのアイテムの修正された割り当ての概略図を示す図５Ｂを参照することによってさらに理解され得る。
【0077】
[088] 図５Ａでは、例示的なデータ構造５０２Ａは、ランク、アイテムＩＤ、および約束された出荷時間を含むアイテムのリストを記録する。例えば、アイテム２はＩＤがＢ ６４３８であり、１１時１５分までに出荷する必要がある。ユーザデバイス５１０Ｂ、５１２Ｂ、および５１４Ｂを持ち運ぶピッカー５１０Ａ、５１２Ａ、および５１４Ａは、倉庫５０６で作業する。倉庫５０６は棚５０８を含む。倉庫５０６はまた、データ構造５０２Ａに含まれる５つのアイテムを含み、倉庫５０６内の場所は１、２、３、４、および５として示されている。
【0078】
[089] 図５Ａに示すように、アイテムはピッカー５１０Ａ、５１２Ａ、および５１４Ａに割り当てられている。アイテムは、ユーザデバイス５１０Ｂ、５１２Ｂ、５１４Ｂに表示される。例えば、ピッカー５１２Ａは、番号２および３を表示するユーザデバイス５１２Ｂを持ち運び、ピッカー５１２Ａがアイテム２および３をピッキングするように割り当てられていることを示す。
【0079】
[090] さらに、図５Ａは、購入されたアイテム５０４の新しい指示を示す。新たな指示５０４は、Ｘ５７９５のアイテムＩＤおよび１１時７分の出荷時刻を含む。
【0080】
[091] 図５Ｂは、ＦＯシステム１１３が新しい指示５０４をデータ構造５０２Ａに組み込むと同時に、新しい指示５０４のアイテムをピッカーに割り当てる方法を示している。データ構造５０２Ｂが変更され、アイテムＸ５７９５が含まれるようになった。アイテムＸ５７９５の出荷時刻は１１時７分であるため、アイテムＸ５７９５は、データ構造５０２Ｂにアイテム番号２として挿入され、出荷時刻１１：０４のアイテム番号１の後に、出荷時刻１１時１５分から１２時４５分までのアイテム３～６の前に、事前にデータ構造５０２Ａにアイテム２～５と記録されて配置される。倉庫５０６内のアイテムの位置も、再注文されたアイテムを表示するように更新されている。
【0081】
[092] 図５Ｂに示すように、新しい指示５０４からのアイテムに対応するアイテム２は、ピッカー５１０Ａの近くに配置されている。したがって、ピッカー５１０Ａは、ユーザデバイス５１０Ｂに示されるアイテム２および１を割り当てられている。以前はアイテム５であったアイテム６は、アイテム２よりも出荷までの時間が長いため、ユーザデバイス５１０Ｂに表示されなくなる。一方、以前はアイテム４であったアイテム５はピッカー５１４Ａに割り当てられたままであり、以前はアイテム２および３であったアイテム３および４はピッカー５１２Ｂに割り当てられたままである。
【0082】
[093] アイテム６は、ピッカー５１０Ａのアイテムキューの非表示部分に残っていてもよい。ピッカーのアイテムキューが２つのアイテムしか持てないように、アイテムキュー閾値が２に設定されている場合、アイテム６は、開いているアイテムキュースロットを有する最も近いピッカーであるピッカー５１４Ａのアイテムキューに転送され得る。あるいは、アイテム６は、ピッカーがアイテムをピッキングしたことを示すことによってキューからアイテムを削除するまで、別のピッカーが近づくまで、または順序付けられたデータ構造５０２Ｂにおいてより高いランクを有するまで、割り当てられないままであり得る。
【0083】
[094] したがって、図示されているように、アイテムは、新しいアイテムおよび対応する優先順位に基づいて再割り当てされ得るだけでなく、新しいピッカー位置に基づいて再割り当てされ得る。さらに、図５Ａおよび図５Ｂは、ピッカーキュー内の最初の２つのアイテムを変更することを示しているが、いくつかの実施形態では、アイテムキューの第１の部分は、ピッカーがアイテムキューの第１の部分内のアイテムを取り出すまで静的なままであり得る。
【0084】
[095] 状況によっては、ピッカーのシフトが開始したときや休憩後などに、新しいピッカーがピッキングエリアに入ることがある。ＦＯシステム１１３は、他のピッカーを解放し、保留中のアイテムのピッキングを高速化するために、アイテムで新しいピッカーを初期化することができる。アイテムおよびピッカーの位置の図を示す図６Ａ、および初期ピッカー割り当てを示す図６Ｂは、ＦＯシステム１１３が新しいピッカーを初期化することができるプロセスを示す。
【0085】
[096] ＦＯシステム１１３が新しいピッカーが存在するという指示を受信した後、ＦＯシステム１１３は、施設の複数の領域を定義することができる。例えば、図６Ａおよび図６Ｂに示すように、倉庫は、４つの象限、６０２、６０４、６０６、および６０８に分割することができる。ピッカーおよびアイテムは、象限間に分散される。いくつかの実施形態では、地理的領域などの領域を分割することができる。
【0086】
[097] 各領域について、ＦＯシステム１１３は、領域内のアイテムの数およびピッカーの数を決定する。ＦＯシステム１１３は、順序付けられたデータ構造にアクセスすることによってアイテムの数を決定することができ、上述したように、データ構造にアクセスすることによって、またはピッカーに関連付けられたデバイスを能動的にｐｉｎｇもしくは位置特定することによってピッカーの数を決定することができる。例えば、図６Ａでは、領域６０４は、１人のピッカーおよび３つのアイテムを有し、領域６０２は、０人のピッカーおよび１つのアイテムを有する。次いで、ＦＯシステム１１３は、各領域に位置するピッカーに対するアイテムの比率を決定することができる。したがって、領域６０４は３：１の比を有し、領域６０６は１：１の比を有し、領域６０８は１：１の比を有する。ＦＯシステム１１３は、０人のピッカーを有する領域を無視してもよく、または０人のピッカーを有する領域を、その領域内のピッカーの必要性を示す１００万などの人工的な大きな数を有するものとして記録してもよい。次いで、ＦＯシステム１１３は、最も高い比率を有する領域を選択する。したがって、図６Ａでは、ＦＯシステム１１３は、領域６０２が最も高い比率を有すると決定する。
【0087】
[098] したがって、ＦＯシステム１１３は、ピッカーを必要とするものとして領域６０２を選択し、ＦＯシステム１１３は、最も高い比率を有する領域に位置する初期化アイテムを選択する。次いで、ＦＯシステム１１３は、初期化アイテムの識別子および初期化アイテムの物理的位置を含む送信情報を、新しいピッカーのユーザデバイスに送信して表示することができる。したがって、図６Ｂに示すように、新しいピッカーは領域６０２のアイテム３をピッキングするように割り当てられる。
【0088】
[099] 本開示の例示的な実施形態として、ピッカーにアイテムを割り当てるためのコンピュータ実装方法は、以下のステップを含むことができる。ＦＯシステム１１３は、アイテムの購入の指示を受信し、アイテムの優先度を決定し、アイテムの優先度に基づいてアイテムをアイテムの順序付けられたデータ構造の位置に挿入することができる。アイテムの優先度は、カテゴリであってもよいし、シーケンシャルであってもよい。
【0089】
[0100] ＦＯシステム１１３は、順序付けられたデータ構造内のアイテムについて、順序付けられたデータ構造内の第１の未割り当てアイテムに対応するアイテムの物理的位置を繰り返し決定することができる。ＦＯシステム１１３はまた、ピッカーのユーザデバイスの位置に対応する複数のピッカーの物理的位置を決定し、アイテムの物理的位置と複数のピッカーの物理的位置のうちのピッカーの物理的位置との間の複数の距離を計算し、複数の経路を計算することができ、各経路は、アイテムの物理的位置の距離閾値内のピッカーの物理的位置ごとに計算され、障害物を回避するために計算される。例えば、ＦＯシステム１１３は、アイテムの物理的位置から５００フィートの距離の外にあるピッカーを無視することができる。
【0090】
[0101] 次いで、ＦＯシステム１１３は、複数の経路のうちの最短経路に対応する最も近いピッカーを識別することによって、ピッカーへのアイテムの割り当てに進むことができる。次いで、ＦＯシステム１１３は、最も近いピッカーのアイテムキュー内のアイテムの数量が閾値を超えていると決定することができ、複数の距離のうちの第２の最短距離に対応する２番目に近いピッカーの識別に進む。２番目に近いピッカーが識別されると、ＦＯシステム１１３は、第１の未割り当てアイテムを２番目に近いピッカーのアイテムキューに挿入し、アイテムの識別子およびアイテムの物理的位置を含む情報を、２番目に近いピッカーのユーザデバイスに送信して表示する。
【0091】
[0102] プロセス３００およびサブルーチン４００は、ステップの特定のセットに限定されず、各サブルーチンの仕様に適合するように最適化されたコアアルゴリズムステップの修正、省略、および／または組み合わせを含むことができる。
【0092】
[0103] 本開示はその特定の実施形態を参照して示され、説明されてきたが、本開示は修正なしに、他の環境において実施され得ることが理解されるであろう。前述の説明は、例示の目的で提示されている。これは、網羅的ではなく、開示された正確な形態または実施形態に限定されない。当業者には、開示された実施形態の明細書および実施を考慮することによって、修正および適合が明らかになるであろう。さらに、開示された実施形態の態様はメモリに記憶されるものとして記載されているが、当業者は、これらの態様が二次記憶デバイス、例えば、ハードディスクまたはＣＤ ＲＯＭ、または他の形態のＲＡＭまたはＲＯＭ、ＵＳＢ媒体、ＤＶＤ、ブルーレイ、または他の光学ドライブ媒体などの他のタイプのコンピュータ可読媒体に記憶されてもよいことを理解するであろう。
【0093】
[0104] 記載された説明および開示された方法に基づくコンピュータプログラムは、熟練した開発者の技術の範囲内である。様々なプログラムまたはプログラムモジュールは当業者に知られている技法のいずれかを使用して作成することができ、または既存のソフトウェアに関連して設計することができる。例えば、プログラムセクションまたはプログラムモジュールは、．Ｎｅｔ Ｆｒａｍｅｗｏｒｋ、．Ｎｅｔ Ｃｏｍｐａｃｔ Ｆｒａｍｅｗｏｒｋ（およびＶｉｓｕａｌ Ｂａｓｉｃ、Ｃなどの関連言語）、Ｊａｖａ、Ｃ＋＋、Ｏｂｊｅｃｔｉｖｅ－Ｃ、ＨＴＭＬ、ＨＴＭＬ／ＡＪＡＸの組み合わせ、ＸＭＬ、またはＪａｖａアプレットを含むＨＴＭＬの中で、またはそれらを用いて設計することができる。
【0094】
[0105] さらに、例示的な実施形態が本明細書で説明されてきたが、本開示に基づいて当業者によって理解されるように、同等の要素、修正、省略、組み合わせ（例えば、様々な実施形態にわたる態様の）、適応、および／または変更を有する任意のおよびすべての実施形態の範囲が可能である。特許請求の範囲の限定は特許請求の範囲に使用されている文言に広く基づいて解釈されるものとし、本明細書または出願手続中に説明された例に限定されるものではない。実施例は、非排他的であると解釈されるべきである。さらに、開示された方法のステップは、ステップの並べ替え、および／またはステップの挿入または削除を含む、任意の方法で修正されてもよい。したがって、本明細書および実施例は単に例示的なものとみなされ、真の範囲および精神は以下の特許請求の範囲およびそれらの均等物の全範囲によって示されることが意図される。
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図1E】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【国際調査報告】