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特表2023-546660梱包を形成するための層状材料の積層体及び使用方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-07
(54)【発明の名称】梱包を形成するための層状材料の積層体及び使用方法
(51)【国際特許分類】
   B31B 50/06 20170101AFI20231030BHJP
【FI】
B31B50/06
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023523214
(86)(22)【出願日】2021-10-21
(85)【翻訳文提出日】2023-04-17
(86)【国際出願番号】 IB2021059700
(87)【国際公開番号】W WO2022084899
(87)【国際公開日】2022-04-28
(31)【優先権主張番号】102020000024862
(32)【優先日】2020-10-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519333631
【氏名又は名称】パノテック エッセ.エッレ.エッレ.
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カポイア、ジュゼッペ
【テーマコード(参考)】
3E075
【Fターム(参考)】
3E075AA05
3E075BA01
3E075BB21
3E075CA02
3E075CA07
3E075GA01
(57)【要約】
【解決手段】 梱包を形成するための、段ボールなどの層状材料の積層体であって、所定の全長(W)を有するフルパネル(P)を備え、フルパネル(P)に形成された横方向の折り目(C)に沿って、フルパネル(P)がアコーディオンのようなひだ状に折り畳まれた、積層体(S)。積層体(S)は、全幅(W)よりも小さいそれぞれの部分幅(W’、W’’)を有する部分パネル(P’、P’’)の少なくとも2つの横方向に隣接する積層体(S、S’’)を形成するために、各フルパネル(P)上に少なくとも1つの長手方向のカット(T)を備える。それぞれの積層体(S’)の各部分パネル(P’)及びそれに隣接する積層体(S’’)の部分パネル(P’’)が、隣接する積層体(S’、S’’)の部分パネル(P’、P’’)を共に保持するための所定の最小長(H)を有する少なくとも1つの連結部(J)をそれらの間に有し、それによって、それらが各隣接する積層体(S’、S’’)からの引き動作によって解かれるときに、各部分パネル(P’、P’’)の分離を容易にしながら、隣接する積層体(S’、S’’)を実質的に整列させたままにするように、少なくとも1つのカット(T)は、不完全である。梱包用の箱を製造するための工場の積載ユニットにおいて層状材料の積層体(S)を使用する方法も提供する。
【選択図】 図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
段ボールまたは類似の層状材料などのパッケージを形成するための層状材料の積層体であって、積層体(S)は、所定の全長(W)を有するフルパネル(P)を備え、前記フルパネル(P)に設けた横方向の折り目(C)に沿って、前記フルパネル(P)がアコーディオンのようなひだ状に折り畳まれ、積層体(S)は、前記全幅(W)よりも小さいそれぞれの部分幅(W’、W’’)を有する部分パネル(P’、P’’)の少なくとも2つの横方向に隣接する積層体(S’、S’’)を形成するために各フルパネル(P)上に少なくとも1つの長手方向のカット(T)を備え、それぞれの積層体(S’)の前記各部分パネル(P’)とそれに隣接する前記積層体(S’’)の前記部分パネル(P’’)が、前記隣接する積層体(S’、S’’)の前記部分パネル(P’、P’’)を一緒に保持するための所定の最小長(H)を有する少なくとも一つの連結部(J)をそれらの間に有し、それによって、各隣接する積層体(S’、S’’)からの引き動作によって解かれる際に、前記部分パネル(P’、P’’)の各々の分離を容易にしながら、前記隣接する積層体(S’、S’’)を実質的に整列させたままにするように、前記少なくとも1つのカット(T)が不完全である、ことを特徴とする、積層体。
【請求項2】
前記少なくとも1つの連結部(J)は、それぞれのフルパネル(P)の前記横方向の折り目(C)の少なくとも1つに近接して配置されることを特徴とする、請求項1に記載の積層体。
【請求項3】
前記少なくとも1つの長手方向のカット(T)が不連続であり、前記隣接する積層体(S’、S’’)の前記部分パネル(P’、P’’)をしっかりと結合するために長手方向に整列した複数の連結部(J)によって形成されることを特徴とする、請求項1に記載の積層体。
【請求項4】
前記少なくとも1つの連結部(J)は、5~20mmの範囲の所定の最小の長さ(H)を有することを特徴とする、請求項1に記載の積層体。
【請求項5】
それぞれの部分幅(W’、W’’、W’’’、…)を有するそれぞれのパネル(P’、P’’、P’’’、…)を形成するために、互いに平行かつ相互に間隔を置いた複数の長手方向のカット(T、T’、T’’、…)を備えることを特徴とする、請求項1に記載の積層体。
【請求項6】
前記全幅(W)が400mm~3000mmの範囲であり、前記部分幅(W’、W’’、W’’’、…)が200mm~1500mmの範囲であることを特徴とする、請求項1に記載の積層体。
【請求項7】
前記少なくとも1つの長手方向のカット(T)及び前記少なくとも1つの連結部(J)が、前記フルパネル(P)をアコーディオンのようなひだ状に折り畳む前に形成されることを特徴とする、請求項1に記載の積層体。
【請求項8】
梱包用の箱を製造するための工場の層状材料装填ユニットで、請求項1に記載の層状材料の積層体(S)を使用する方法であって、前記使用する方法は、
a)前記積層体(S)を支持面(G)上に配置する工程と、
b)初期の積層体(S’)を除く前記隣接する積層体(S’’、S’’’、…)上に作用する保持手段(U)を設け、前記隣接する積層体(S’’、S’’’、…)の全ての部分パネル(P’’、P’’’、…)を一緒に保持する工程と、
c)前記初期の積層体(S’)の第1の部分パネル(P’)を引き、前記1つ以上の連結部(J)を破壊して前記初期の積層体(S’)の前記パネル(P’)を解くことを可能にし、前記支持面(G)上に保持されて完全に整列した前記隣接する積層体(S’’、S’’’、…)の前記パネル(P’’,P’’’,…)を残す工程と、
を含む、方法。
【請求項9】
前記工程c)が初期の積層体(S’)上で完了し、前記保持されていない積層体(S’)の全ての部分パネル(P’)が解かれると、d)前記支持面(G)及び前記保持手段(U)を横方向に変位させて、次の隣接する積層体(S’’)で前記工程c)を繰り返す工程を設けることを特徴とする、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記工程d)において、前記支持面(G)の前記横方向の変位は、前記保持手段(U)の前記横方向の変位とは反対の相対的な方向に生じることを特徴とする、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記工程d)が、初期の積層体(S’)を除く全ての隣接する積層体(S’’、S’’’、…)上で作用する保持手段(U’’、U’’’、…)を設ける工程を含み、前記工程c)が前記初期の積層体(S’)上で完了し、前記保持されていない積層体(S’)の全ての前記部分パネル(P’)が解かれると、d’)横方向に前記支持面(G)を変位させて前記保持手段(U’’)の1つを前記隣接する積層体(S’’)から除去し、前記工程c)を前記次の隣接する積層体(S’’)上で繰り返す工程を設けることを特徴とする、請求項8に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、梱包分野において用途を見出し、詳細には、梱包を形成するための層状材料の積層体に関する。
【0002】
本発明はまた、上述の層状材料の積層体を自動化又は半自動化された機械及び工場で使用する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
層状材料、典型的には段ボールは、梱包用の箱の製造に使用されることが長い間知られており、自動化又は半自動化された機械又は工場の積載ユニットに、所望のサイズの箱を製造するために隣接するパネルの積層体の形態で積み込まれることが意図されている。
【0004】
以下で使用されるように、「層状材料の積層体」とは、例えば、段ボール又は同様の材料で作られたパネルの積層体を指し、パネルは、所定の長手方向及び横方向の寸法を有し、アコーディオン又は蛇腹のようなひだ状に折り畳まれ、横方向の折り目線に沿って互いに結合される。
【0005】
また、「連続式巻き取り紙」とは、所定の全幅を有し、複数の個々のパネルから形成された層状材料の巻き取り紙を指し、パネルは、対応する折り目線に沿って互いに結合され、後にアコーディオン又は蛇腹のようなひだ状に折り畳まれる。
【0006】
一般に、自動化された箱製造の機械又は工場は、パネルを切断するため及びパネルに折り目をつけるためのツールを有する少なくとも1つの処理ユニットを備える。
【0007】
典型的には、少なくとも1つの積載ユニットは、そのような折り目付け及び切断ユニットから上流側に配置され、連続式巻き取り紙のパネルの1つ以上の積層体のための1つの貯蔵用カートリッジと、折り目付け及び切断ユニットに向かって一度に1つのパネルを駆動するための手段と、を有する。
【0008】
工場の作業速度を増加させ、処理作業を容易にするために、等しい又は異なる幅のパネルの複数の隣接する積層体が、積載ユニット内に配置され、処理ユニットに連続的に供給することが意図される。
【0009】
この既知のシステムの1つの欠点は、各積層体のパネルが整列せず縁に沿って重なり合う傾向があり、それがそれらの安定性に影響を及ぼすことである。さらに、この不安定性のために、積層体は高さを制限されなければならず、さもなければ、それらは輸送及び取り扱い中に曲がったり落下したりする傾向がある。
【0010】
これらの欠点を少なくとも部分的に回避するために、輸送中の積層体の位置ずれを回避し、コンパクト化を促進する方法が開発された。
【0011】
1つの既知の方法は、各積層体の単一のパネルの側縁部又は単一のパネルの複数の隣接する積層体の側端部縁部の周りに延伸フィルムを巻き付けて、各積層体を圧縮するか、又は相互に隣接する積層体の端部縁部を保持することである。
【0012】
それにもかかわらず、延伸フィルムの使用は、各パネルの縁部の完全性に影響を及ぼす。さらに、パネルの積層体が積載場所で使用されるとき、フィルムは除去され廃棄されなければならず、これは生産性の損失及び処理廃棄物の増加につながり、したがって環境への影響を引き起こす。
【0013】
層状材料の積層体の管理を含む方法のさらなる実施例は、DE19711799A1、US3729367A及びWO01/38215A1により知られている。
【0014】
要するに、梱包を形成するために層状材料の隣接する積層体を製造又は使用する既知の方法は、効率の低下及び低い費用対効果、並びに高い運転コストの影響を受ける。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
先行技術に照らして、本発明が対処する技術的課題は、梱包を製造するための層状材料の積層体の取り扱いを容易にし、それらを連続式巻き取り紙からより容易に解くことを可能にすることである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の目的は、非常に効率的で費用対効果の高い梱包を形成するための層状材料の積層体及びそのような層状材料の積層体を使用する方法を提供することによって、上記の欠点を回避することである。
【0017】
本発明の特定の目的は、層状材料の少なくとも2つの隣接する積層体を形成することができ、隣接する積層体の相互の位置ずれを回避することができる層状材料の積層体を提供することである。
【0018】
本発明の別の目的は、単純な引き動作によって連続式巻き取り紙から容易に解くことができる層状材料の隣接する積層体を使用する方法を提供することである。
【0019】
本発明のさらなる目的は、相当の高さを有する場合であっても高い安定性を有する隣接する積層体の形成を可能にする層状材料の積層体を提供することである。
【0020】
本発明の別の目的は、処理廃棄物を制限することができ、したがって環境への影響が少ない、層状材料の隣接する積層体を使用する方法を提供することである。
【0021】
本発明のさらなる目的は、容易に取り扱うことができる層状材料の積層体を提供することである。
【0022】
これらの及び他の目的は、以下により明確に示すように、梱包を形成するための段ボールなどの層状材料の積層体によって達成され、そのような積層体は、所定の全長を有し、横方向の折り目が形成されたフルパネルを備え、それに沿ってフルパネルがアコーディオンのようなひだ状に折り畳まれる。
【0023】
本発明の特有の態様では、積層体は、全幅よりも小さいそれぞれの部分幅を有する部分パネルの少なくとも2つの横方向に隣接する積層体を形成するために、各フルパネル上に少なくとも1つの長手方向のカットを備える。
【0024】
本発明によると、それぞれの積層体の各部分パネル及びそれに隣接する積層体の部分パネルが、隣接する積層体の部分パネルを共に保持するための所定の最小長を有する少なくとも1つの連結部をそれらの間に有し、それによって、それらが各隣接する積層体からの引き動作によって解かれるときに、各部分パネルの分離を容易しながら、隣接する積層体を実質的に整列させたままにするように、少なくとも1つのカットは、不完全である。
【0025】
本発明はさらに、請求項8に記載の層状材料の隣接する積層体を使用する方法に関する。
【0026】
本発明の有利な実施形態は、従属請求項に従って得られる。
本発明のさらなる特徴及び利点は、添付の図面を参照して非限定的な例として説明されている、梱包を形成するための層状材料の積層体及びそのような積層体を使用する方法の詳細な説明からより明らかになるであろう。すなわち、以下のとおりである。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1図1及び図2は、それぞれ、第1の実施形態による、本発明の層状材料の積層体の正面斜視図及び背面斜視図である。
図2図1及び図2は、それぞれ、第1の実施形態による、本発明の層状材料の積層体の正面斜視図及び背面斜視図である。
図3図3は、第2の実施形態による、本発明の層状材料の積層体の拡大斜視図である。
図4図4は、図3の積層体の斜視図である。
図5図5図8は、本発明の異なる実施形態における積層体の部分パネルの上面図である。
図6図5図8は、本発明の異なる実施形態における積層体の部分パネルの上面図である。
図7図5図8は、本発明の異なる実施形態における積層体の部分パネルの上面図である。
図8図5図8は、本発明の異なる実施形態における積層体の部分パネルの上面図である。
図9図9図12は、本発明の使用方法の工程a)~d)における図3の積層体の斜視図である。
図10図9図12は、本発明の使用方法の工程a)~d)における図3の積層体の斜視図である。
図11図9図12は、本発明の使用方法の工程a)~d)における図3の積層体の斜視図である。
図12図9図12は、本発明の使用方法の工程a)~d)における図3の積層体の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
特に図面を参照すると、段ボールなどの梱包を形成するための層状材料の積層体が示されており、一般にSと指定されている。
【0029】
図1に最もよく示されているように、積層体Sは、所定の全長Wを有し、横方向の折り目Cが形成されたフルパネルPを備え、それに沿ってフルパネルPがアコーディオンのようなひだ状に折り畳まれる。
【0030】
積層体Sは、長手方向L及び横方向Vを画定する支持面G上に載置される。
【0031】
フルパネルPの初期の積層体Sは、実質的に長手方向であり、所定の全幅Wを有する層状材料の連続式巻き取り紙(図示せず)から作ることができ、その上に複数の横方向の折り目線Cが、実質的に互いに等しく長さKの間隔をあけて形成される。
【0032】
次に、図1及び図2に最もよく示されているように、フルパネルPは、折り目線Cに沿ってアコーディオンのようなひだ状に折り畳まれて、前面A、背面B、及び2つの側面D、Eを有する初期の積層体Sを形成する。
【0033】
非限定的な例として、全幅Wは400mmから3000mmの範囲であり得、一方、長さKは約600mmから2500mmの範囲であり得る。
【0034】
層状材料は、アコーディオンのようなひだ状に折り畳まれるときのフルパネルPの変形を防止するのに十分な剛性を有していなければならず、例えば、2mmから8mmの範囲の厚さを有し得る。
【0035】
本発明の特有の態様によれば、積層体Sは、初期の積層体Sの各フルパネルP上に、横方向の折り目Cに実質的に直交する少なくとも1つの長手方向のカットTを備え、それぞれの部分幅W’、W’’がフルパネルPの全幅Wより小さい部分パネルP’、P’’によって形成される少なくとも2つの横方向に隣接する積層体S’、S’’を形成する。
【0036】
有利なことに、図2に最もよく示されるように、それぞれの積層体S’の各部分パネルP’及びそれに隣接する積層体S’’の部分パネルP’’が、隣接する積層体S’、S’’の部分パネルP’、P’’を共に保持するために、所定の最小長Hを有する少なくとも1つの連結部Jをそれらの間に有することができるように、少なくとも1つのカットTは、不完全である。
【0037】
したがって、図4に最もよく示されているように、隣接する積層体S’、S’’は、部分パネルP’、P’’が、各隣接する積層体S’、S’’からの引き動作によって解かれるときに、部分パネルP’、P’’のそれぞれの分離を容易にしながら、実質的に整列して保持される。
【0038】
図の実施例では、積層体SのフルパネルPのそれぞれは、図2に示されるように、互いに間隔をあけた、フルパネルP上に形成されたいくつかの長手方向のカットT’、T’’、T’’’、…を有し、それぞれの幅W’、W’’、W’’’、…、の複数の隣接する積層体S’、S’’、S’’’、…を形成する。
【0039】
この配置によって、隣接する積層体S’、S’’、S’’’、…のパネルP’、P’’、P’’’、…は、以下に説明する使用工程の間に、支持面G上に完全に整列され、安定して静止し得る。
【0040】
これは、隣接する積層体S’、S’’、S’’’、…から持ち上げられ、上記の方法で形成された部分パネルP’、P’’、P’’’、…から梱包用の箱を製造するための工場が、並列に配置され、完全に切断されたパネルから構成される複数の積層体の使用を回避することができ、それによって、より安定した信頼できる生産工程を提供するという利点を提供する。
【0041】
一実施例として、図に示すように、2400mmの全幅Wを有するフルパネルP上に、3つの長手方向のカットT’、T’’、T’’’を600mm間隔で形成し、等しい幅の4つの隣接する積層体を提供することができる。
【0042】
一実施例として、全ての連結部Jは、5mmから20mmの範囲の同じ最小の長さHを有することができ、部分幅W’、W’’、W’’’、…は、200mmから1500mmの範囲であり得る。
【0043】
第1の実施形態では、図1図2、及び図5に示すように、少なくとも1つの連結部Jは、それぞれのフルパネルPの横方向の折り目Cの少なくとも1つに近接して位置し、各長手方向のカットTは他の横方向の折り目Cに接する。代替的に、図6に最も良く示すように、各折り目Cに沿って長手方向のカットTと連結部Jとが交互に並ぶ。
【0044】
第2の実施形態では、図3図4、及び図7に示すように、全ての連結部Jが各フルパネルPの両方の横方向の折り目Cに近接して配置される。
【0045】
したがって、各長手方向のカットTは、図7に最もよく示すように、横方向の折り目C間の長さKと最小の長さHの2倍との差と少なくとも同じ長さとすることができる。
【0046】
代替の実施形態では、図8に示すように、少なくとも1つの長手方向のカットTは不連続であり、隣接する積層体S’、S’’の部分パネルP’、P’’をより強固に結合するために長手方向に並んだ複数の連結部Jによって形成される。
【0047】
もちろん、これは、各フルパネルPにおける少なくとも1つの長手方向のカットT及び少なくとも1つの連結部Jの配置が、ここに記載又は示されているもの以外であっても良いことを排除するものではない。
【0048】
本明細書に記載の層状材料の積層体Sは、1つの積層体S’と次の隣接する積層体S’’との間の接着を促進するための連結部Jが、後に層状材料の処理中に使用されるので、処理の無駄を削減できることが理解されるだろう。
【0049】
さらに、各連結部Jは、複数の隣接する積層体S’、S’’、S’’’、…をより小さい寸法にすることができ、落下や位置ずれの危険性がなく、非常に簡素な方法で取り扱うことができるようにする。
【0050】
操作上、折り目Cを形成するための折り目付け機と、折り目を付けた層状材料を処理するための自動折り畳み機との直列配置を設け、フル積層体Pに連結部Jを形成して隣接する積層体S’、S’’、S’’’、…を取得しても良い。
【0051】
次に、各フルパネルP上に少なくとも1つの長手方向のカットT及び連結部Jを形成するための、既知のタイプの一連の切断ツールを含む自動の機械を提供することができる。
【0052】
代替的に、フルパネルPを折り畳む前に、長手方向のカットTと連結部Jを形成することもできる。
【0053】
後者の構成は、折り目Cを形成するための折り目付け機、少なくとも1つの長手方向のカットTを形成するための切断機、及び長手方向のカットTで形成された折り目の付いた層状材料を処理するための折り畳み機の連続した配置を提供し得る。
【0054】
さらなる態様において、本発明は、本明細書で上述したような層状材料の積層体S、ひいては隣接する積層体S’、S’’、S’’’…を図9図12に概略的に示すような、梱包用のカスタムの箱を製造するための工場の層状材料積載ユニットで使用する方法に関する。
【0055】
本発明の使用方法は、図9に示すように、a)積層体Sを支持面G上に置く工程と、b)図10に示すように、隣接する積層体S’’、S’’’、…の全ての部分パネルP’’、P’’’,…を一緒に保持するための、初期の積層体S’を除く隣接する積層体S’’、S’’’、…上に作用する保持手段Uを設ける工程と、を含む。
【0056】
簡素化のため、保持手段Uは、隣接する積層体S’’、S’’’、…の上部に位置するプレートとして示されているが、このような保持手段Uはまた、隣接する積層体S’’、S’’’、…の部分パネルP’’、P’’’、…を表面Gの上部に保持するためのローラまたは他の装置を備えることもできる。
【0057】
これは、図11に示すように、c)保持手段によって保持されていない初期の積層体S’の部分パネルP’を積載ユニットによって引き、少なくとも1つの連結部Jを破壊して初期の積層体S’のパネルP’を解き、支持面G上に保持されて完全に整列した隣接する積層体S’’、S’’’,…のパネルP’’、P’’’,…を残す工程が続く。
【0058】
もちろん、引く工程c)は、パネルP’を使用して梱包を製造するための積載ユニットに供給するために、積層体S’のすべての基礎パネルP’に対して繰り返されることになる。
【0059】
図12に最も良く示すように、工程c)において全てのパネルP’が積層体S’から解かれると、次の工程は、工程c)を次の隣接する積層体S’’上で繰り返すことができるように、支持面G、ならびに保持手段Uを横方向Vに横方向に変位させるd)に含まれる。
【0060】
もちろん、上記工程d)において、支持面Gは、方向Vに、保持手段Uの横方向変位とは反対の対応する方向に変位される。
【0061】
本明細書で説明したことの代替として、工程d)は、初期の積層体S’を除くすべての隣接する積層体S’’、S’’’、…に作用する保持手段U’’、U’’’、…を設ける工程を含み得、工程c)が初期の積層体S’上で完了すると、d’)支持面Gを横方向に変位させて保持手段U’’の1つを次の隣接する積層体S’’から取り除き、次の隣接する積層体S’’で工程c)を繰り返す工程も設けられ得る。
【0062】
本発明の層状材料の積層体及びその使用方法は、意図した目的を達成し、即ち、梱包を作るための層状材料の積層体の取り扱いを容易にし、連続式巻き取り紙から解かれることを容易にすることができることが、上記から理解されるだろう。
【0063】
本発明による積層体および使用方法は、付属の請求項に開示された発明概念の範囲内で、多くの変更および変形が可能である。
【0064】
積層体および使用方法が、添付の図を特に参照して記載されたが、開示および特許請求の範囲で言及される数字は、本発明のより良い理解性のために使用されるだけであり、いかなる方法においても請求範囲を限定することを意図しないものとする。
【0065】
本明細書において「一実施形態」又は「実施形態」又は「いくつかの実施形態」への言及は、記載されている特定の特性、構造または要素が、発明的主題の少なくとも一実施形態に含まれることを示す。
【0066】
さらに、特定の特性、構造、又は要素は、1つ以上の実施形態を提供するために、任意の適切な方法で一緒に組み合わせることができる。
【産業上の利用可能性】
【0067】
本発明は、層状材料を梱包に加工するための工場で工業的規模で製造することができるため、産業界への応用が考えられる。
図1
図2
【図
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【国際調査報告】