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特表2023-546691印刷画像を含む飲料組成物及びその製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-07
(54)【発明の名称】印刷画像を含む飲料組成物及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   A23L 2/58 20060101AFI20231030BHJP
   A23L 2/00 20060101ALI20231030BHJP
   A23L 2/52 20060101ALI20231030BHJP
   A23L 2/60 20060101ALI20231030BHJP
   A23L 2/66 20060101ALI20231030BHJP
   A23L 29/231 20160101ALI20231030BHJP
   A23L 29/262 20160101ALI20231030BHJP
   A23L 29/269 20160101ALI20231030BHJP
   A23L 29/256 20160101ALI20231030BHJP
   A23L 29/275 20160101ALI20231030BHJP
   A23L 29/244 20160101ALI20231030BHJP
   A23L 29/238 20160101ALI20231030BHJP
   A23L 29/30 20160101ALI20231030BHJP
   A23L 29/288 20160101ALI20231030BHJP
   A23L 29/281 20160101ALI20231030BHJP
   A23G 9/00 20060101ALI20231030BHJP
   A23D 9/00 20060101ALI20231030BHJP
   A23D 7/005 20060101ALI20231030BHJP
   A23L 5/00 20160101ALI20231030BHJP
   A23G 3/54 20060101ALI20231030BHJP
【FI】
A23L2/00 M
A23L2/40
A23L2/52
A23L2/60
A23L2/66
A23L2/00 A
A23L29/231
A23L29/262
A23L29/269
A23L29/256
A23L29/275
A23L29/244
A23L29/238
A23L29/30
A23L29/288
A23L29/281
A23L2/00 T
A23G9/00 101
A23G9/00
A23D9/00 518
A23D7/005
A23L5/00 L
A23L5/00 M
A23G3/54
A23L2/58
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023524705
(86)(22)【出願日】2021-10-21
(85)【翻訳文提出日】2023-06-16
(86)【国際出願番号】 US2021055994
(87)【国際公開番号】W WO2022087231
(87)【国際公開日】2022-04-28
(31)【優先権主張番号】202041046196
(32)【優先日】2020-10-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591235706
【氏名又は名称】ペプシコ・インク
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【弁理士】
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100131808
【弁理士】
【氏名又は名称】柳橋 泰雄
(74)【代理人】
【識別番号】100122301
【弁理士】
【氏名又は名称】冨田 憲史
(74)【代理人】
【識別番号】100157956
【弁理士】
【氏名又は名称】稲井 史生
(74)【代理人】
【識別番号】100170520
【弁理士】
【氏名又は名称】笹倉 真奈美
(72)【発明者】
【氏名】ブタニ,グルミート シン
(72)【発明者】
【氏名】パリク,デワン
【テーマコード(参考)】
4B014
4B026
4B035
4B041
4B117
【Fターム(参考)】
4B014GB02
4B014GB21
4B014GB23
4B014GE05
4B014GG07
4B014GG12
4B014GG14
4B014GK03
4B014GK05
4B014GK08
4B014GL06
4B014GL07
4B014GL10
4B014GL11
4B014GP18
4B014GP27
4B014GQ12
4B026DC02
4B026DG03
4B026DH03
4B026DK04
4B026DK10
4B026DL03
4B026DL04
4B026DX03
4B035LE07
4B035LG11
4B035LG12
4B035LG15
4B035LG19
4B035LG20
4B035LG25
4B035LK03
4B035LK04
4B035LK05
4B035LK13
4B035LK17
4B035LP46
4B035LP59
4B041LC02
4B041LD01
4B041LE04
4B041LH10
4B041LK08
4B041LK11
4B041LK12
4B041LK14
4B041LK18
4B041LP10
4B041LP25
4B117LC01
4B117LK10
4B117LK12
4B117LK13
4B117LK15
4B117LL01
4B117LL02
4B117LL03
4B117LL04
4B117LL09
4B117LP20
(57)【要約】
本開示は、食用印刷画像を表示する飲料、及びそのような飲料を調製する方法を提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲料組成物であって、
a)飲料と、
b)前記飲料の最上面と流体連通する発泡トッピング組成物であって、植物性脂肪及び水を含む、発泡トッピング組成物と、
c)前記発泡トッピング組成物の最上面上の印刷画像と、を含み、前記発泡トッピング組成物が、実質的に乳製品を含まない、飲料組成物。
【請求項2】
前記発泡トッピング組成物が、
a)乳化剤と、
b)安定剤と、
c)任意選択でタンパク質と、
d)任意選択で甘味料と、
e)任意選択で風味剤と、を更に含む、請求項1に記載の飲料組成物。
【請求項3】
前記植物性脂肪が、部分的に若しくは完全に水素化された植物油、又はそれらの組み合わせである、請求項1に記載の飲料組成物。
【請求項4】
前記乳化剤が、脂肪酸のモノグリセリド、ジグリセリド、又はトリグリセリド、モノグリセリド及びジグリセリドの乳酸エステル、モノグリセリド及びジグリセリドのジアセチル酒石酸エステル、脂肪酸のポリグリセロールエステル、ステアロイル乳酸ナトリウム、ヘキサグリセリルジステアレート、レシチン、ヒドロキシル化レシチン、多価アルコールの脂肪エステルのポリオキシエチレンエーテル、スクロースエステル、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項2に記載の飲料組成物。
【請求項5】
前記安定剤が、微結晶セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、デンプン、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルデンプン、疎水変性デンプン、グアー、ペクチン、ペクチネート、ペクテート、キサンタン、カラギーナン、寒天、ジェラン、スクレログルカン、ベータグルカン、アルギネート及びアルギン酸、プロピレングリコール-アルギネート、アラビアガム、トラガカントガム、コンニャクガム、キチン、キトサン、ローカストビーンガム、並びにそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項2に記載の飲料組成物。
【請求項6】
前記タンパク質が、乳清、乳清加水分解物、乳清濃縮物、ラクトアルブミン、β-ラクトグロブリン、ウシ血清アルブミン、酸カゼイン、カゼイン、カゼイン加水分解物、カゼイネート、カゼイネートの塩、大豆タンパク質、米タンパク質、エンドウ豆タンパク質、小麦タンパク質、トウモロコシタンパク質、植物性タンパク質、小麦グルテン、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項2に記載の飲料組成物。
【請求項7】
前記発泡トッピング組成物が、
a)約25%の植物性脂肪と、
b)約0.6%の安定剤と、
c)約1%の乳化剤と、
d)約0.8%のカゼイン酸ナトリウムと、
e)約10%のスクロースと、
f)約1%のソルビトールと、を含む、請求項2に記載の飲料組成物。
【請求項8】
前記印刷画像が、1つ以上の食用インクを含む、請求項1に記載の飲料組成物。
【請求項9】
請求項1に記載の飲料組成物を製造する方法であって、
a)前記発泡トッピング組成物を前記飲料の前記最上面に適用する工程と、
b)前記発泡トッピング組成物の前記最上面に画像を印刷する工程と、を含み、
前記発泡トッピング組成物が植物性脂肪及び水を含み、前記発泡トッピング組成物が実質的に乳製品を含まない、方法。
【請求項10】
前記飲料が、炭酸飲料である、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記発泡トッピングが、
a)乳化剤と、
b)安定剤と、
c)任意選択でタンパク質と、
d)任意選択で甘味料と、
e)任意選択で風味剤と、を更に含む、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記植物性脂肪が、部分的に若しくは完全に水素化された植物油又はそれらの組み合わせである、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記乳化剤が、脂肪酸のモノグリセリド、ジグリセリド、又はトリグリセリド、モノグリセリド及びジグリセリドの乳酸エステル、モノグリセリド及びジグリセリドのジアセチル酒石酸エステル、脂肪酸のポリグリセロールエステル、ステアロイル乳酸ナトリウム、ヘキサグリセリルジステアレート、レシチン、ヒドロキシル化レシチン、多価アルコールの脂肪エステルのポリオキシエチレンエーテル(すなわち、ポリソルベート80などのポリソルベート)、スクロースエステル、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記安定剤が、微結晶セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、デンプン、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルデンプン、疎水変性デンプン、グアー、ペクチン、ペクチネート、ペクテート、キサンタン、カラギーナン、寒天、ジェラン、スクレログルカン、ベータグルカン、アルギネート及びアルギン酸、プロピレングリコール-アルギネート、アラビアガム、トラガカントガム、コンニャクガム、キチン、キトサン、ローカストビーンガム、並びにそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記タンパク質が、乳清、乳清加水分解物、乳清濃縮物、ラクトアルブミン、β-ラクトグロブリン、ウシ血清アルブミン、酸カゼイン、カゼイン、カゼイン加水分解物、カゼイネート、カゼイネートの塩、大豆タンパク質、米タンパク質、エンドウ豆タンパク質、小麦タンパク質、トウモロコシタンパク質、植物性タンパク質、小麦グルテン、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記発泡トッピング組成物が、
a)約25%の植物性脂肪と、
b)約0.6%の安定剤と、
c)約1%の乳化剤と、
d)約0.8%のカゼイン酸ナトリウムと、
e)約10%のスクロースと、
f)約1%のソルビトールと、を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項17】
前記印刷画像が、1つ以上の食用インクを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項18】
飲料組成物であって、
a)氷結した氷晶マトリックスを含む最上面を有するシャーベット飲料と、
b)前記氷結した氷晶マトリックスの前記最上面上の印刷画像と、を含む、飲料組成物。
【請求項19】
前記シャーベット飲料が炭酸飲料又は非炭酸飲料である、請求項18に記載の飲料組成物。
【請求項20】
前記シャーベット飲料が、炭酸飲料である、請求項19に記載の飲料組成物。
【請求項21】
前記シャーベット飲料が、非炭酸飲料である、請求項19に記載の飲料組成物。
【請求項22】
請求項18に記載の飲料組成物を製造する方法であって、食用インクを備えたインクジェットプリンタを使用して前記飲料の前記最上面に画像を印刷することを含む方法。
【請求項23】
前記食用インクが、風味料を更に含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
飲料組成物であって、
a)飲料と、
b)表面上に1つ以上の予め印刷された画像を含む食用基材と、を含み、
前記食用基材が、前記食用基材の少なくとも1つの表面が前記飲料の表面よりも上にあり、前記飲料を飲む人に見えるように、前記飲料よりも十分に低い密度を有する、飲料組成物。
【請求項25】
前記食用基材が、マシュマロ、クッキー、チョコレート、キャンディ、ワッフル、及びグラノーラバーからなる群から選択される、請求項24に記載の飲料組成物。
【請求項26】
前記食用基材が、円形の氷ディスク又は氷ウェハースである、請求項24に記載の飲料組成物。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
飲料の上に印刷された関連画像を表示するパーソナル化飲料は、若い消費者の間で人気を得ている。典型的には、これらのパーソナル化飲料は、印刷基材として乳製品ベースの発泡体を含む。しかし、乳製品ベースの発泡体は、全てのタイプの飲料に適しているわけではない。例えば、乳製品ベースの発泡体は、炭酸飲料と反応し、急速に崩壊する傾向があり、炭酸飲料と共に使用するには不適切である。更に、乳製品ベースの発泡体は、高い脂肪含有量を有し、ダイエット面での懸念から炭酸飲料と組み合わせて使用することが望ましくない場合がある。
【発明の概要】
【0002】
本開示は、飲料組成物を提供し、本飲料組成物は、飲料と、炭酸飲料の最上面と流体連通する発泡トッピング組成物であって、植物性脂肪及び水を含む発泡トッピング組成物と、発泡トッピング組成物の最上面上の印刷画像と、を含み、発泡トッピング組成物は、実質的に乳製品を含まない。
【0003】
いくつかの実施形態では、発泡トッピング組成物は、乳化剤と、安定剤と、任意選択でタンパク質と、任意選択で甘味料と、任意選択で風味剤と、を更に含む。
【0004】
いくつかの実施形態では、植物性脂肪は、部分的に若しくは完全に水素化された植物油、又はそれらの組み合わせである。
【0005】
いくつかの実施形態では、乳化剤は、脂肪酸のモノグリセリド、ジグリセリド、又はトリグリセリド、モノグリセリド及びジグリセリドの乳酸エステル、モノグリセリド及びジグリセリドのジアセチル酒石酸エステル、脂肪酸のポリグリセロールエステル、ステアロイル乳酸ナトリウム、ヘキサグリセリルジステアレート、レシチン、ヒドロキシル化レシチン、多価アルコールの脂肪エステルのポリオキシエチレンエーテル、スクロースエステル、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0006】
特定の実施形態では、安定剤は、微結晶セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、デンプン、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルデンプン、疎水変性デンプン、グアー、ペクチン、ペクチネート、ペクテート、キサンタン、カラギーナン、寒天、ジェラン、スクレログルカン、ベータグルカン、アルギネート及びアルギン酸、プロピレングリコール-アルギネート、アラビアガム、トラガカントガム、コンニャクガム、キチン、キトサン、ローカストビーンガム、並びにそれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0007】
特定の実施形態では、タンパク質は、乳清、乳清加水分解物、乳清濃縮物、ラクトアルブミン、β-ラクトグロブリン、ウシ血清アルブミン、酸カゼイン、カゼイン、カゼイン加水分解物、カゼイネート、カゼイネートの塩、大豆タンパク質、米タンパク質、エンドウ豆タンパク質、小麦タンパク質、トウモロコシタンパク質、植物性タンパク質、小麦グルテン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0008】
特定の実施形態では、発泡トッピング組成物は、約25%の植物性脂肪と、約0.6%の安定剤と、約1%の乳化剤と、約0.8%のカゼイン酸ナトリウムと、約10%のスクロースと、約1%のソルビトールと、を含む。
【0009】
いくつかの実施形態では、印刷画像は、1つ以上の食用インクを含む。
【0010】
本開示は、本明細書に記載の飲料組成物を製造する方法を更に提供し、本方法は、発泡トッピング組成物を飲料の最上面に適用する工程と、発泡トッピング組成物の最上面に画像を印刷する工程と、を含み、発泡トッピング組成物は植物性脂肪及び水を含み、発泡トッピング組成物は実質的に乳製品を含まない。
【0011】
特定の実施形態では、飲料は、炭酸飲料である。
【0012】
特定の実施形態では、発泡トッピング組成物は、乳化剤と、安定剤と、任意選択のタンパク質と、任意選択の甘味料と、任意選択の風味剤と、を更に含む。
【0013】
特定の実施形態では、植物性脂肪は、部分的に若しくは完全に水素化された植物油又はそれらの組み合わせである。
【0014】
特定の実施形態では、乳化剤は、脂肪酸のモノグリセリド、ジグリセリド、又はトリグリセリド、モノグリセリド及びジグリセリドの乳酸エステル、モノグリセリド及びジグリセリドのジアセチル酒石酸エステル、脂肪酸のポリグリセロールエステル、ステアロイル乳酸ナトリウム、ヘキサグリセリルジステアレート、レシチン、ヒドロキシル化レシチン、多価アルコールの脂肪エステルのポリオキシエチレンエーテル(すなわち、ポリソルベート80などのポリソルベート)、スクロースエステル、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0015】
特定の実施形態では、安定剤は、微結晶セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、デンプン、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルデンプン、疎水変性デンプン、グアー、ペクチン、ペクチネート、ペクテート、キサンタン、カラギーナン、寒天、ジェラン、スクレログルカン、ベータグルカン、アルギネート及びアルギン酸、プロピレングリコール-アルギネート、アラビアガム、トラガカントガム、コンニャクガム、キチン、キトサン、ローカストビーンガム、並びにそれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0016】
特定の実施形態では、タンパク質は、乳清、乳清加水分解物、乳清濃縮物、ラクトアルブミン、β-ラクトグロブリン、ウシ血清アルブミン、酸カゼイン、カゼイン、カゼイン加水分解物、カゼイネート、カゼイネートの塩、大豆タンパク質、米タンパク質、エンドウ豆タンパク質、小麦タンパク質、トウモロコシタンパク質、植物性タンパク質、小麦グルテン、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0017】
特定の実施形態では、発泡トッピング組成物は、約25%の植物性脂肪と、約0.6%の安定剤と、約1%の乳化剤と、約0.8%のカゼイン酸ナトリウムと、約10%のスクロースと、約1%のソルビトールと、を含む。
【0018】
特定の実施形態では、印刷画像は、1つ以上の食用インクを含む。
【0019】
更なる態様では、本開示はまた、氷結した氷晶マトリックスを含む最上面と、氷結した氷晶マトリックスの最上面上の印刷画像と、を有するシャーベット飲料を提供する。
【0020】
特定の実施形態では、シャーベット飲料は、炭酸飲料又は非炭酸飲料である。
【0021】
特定の実施形態では、シャーベット飲料は炭酸飲料である。
【0022】
いくつかの他の実施形態では、シャーベット飲料は非炭酸飲料である。
【0023】
本開示はまた、氷結した氷晶マトリックスを含む最上面を有するシャーベット飲料と、氷結した氷晶マトリックスの最上面上の印刷画像と、を含む飲料組成物を製造する方法を提供し、本方法は、食用インクを有するインクジェットプリンタを使用して飲料の最上面上に画像を印刷することを含む。
【0024】
特定の実施形態では、食用インクは、風味料を更に含む。
【0025】
本開示はまた、飲料と、基材の表面上に1つ以上の予め印刷された画像を含む食用基材と、を含む飲料組成物を提供し、食用基材は、食用基材の少なくとも1つの表面が飲料の表面よりも上にあり、飲料を飲む人に見えるように、飲料よりも十分に低い密度を有する。
【0026】
特定の実施形態では、食用基材は、マシュマロ、クッキー、チョコレート、キャンディ、ワッフル、及びグラノーラバーからなる群から選択される。
【0027】
他の実施形態では、食用基材は円形の氷ディスク又は氷ウェハースである。
【発明を実施するための形態】
【0028】
1つ以上の印刷画像を表示するパーソナル化飲料は、ますます人気が高まっており、特に若い消費者にとって魅力的である。乳製品ベースの発泡体は、パーソナル化印刷飲料を作製するための基材として使用されてきた。伝統的なホイップクリームなどの乳製品ベースの発泡体は、心地よい感覚刺激体験を提供するが、特定のタイプの飲料との反応性のために適切な基材ではない。例えば、炭酸飲料は、ホイップクリームなどの乳製品ベースの発泡体と反応し、発泡体が炭酸飲料の最上面に当たった後、発泡体を非常に迅速に飲料中に崩壊させる。結果として、乳製品ベースの発泡体が印刷画像を支持するのに十分長く持続する場合であっても(多くの場合そうではない)、乳製品ベースの発泡体は、消費者が消費中に製品を認識するのに十分な期間にわたってその完全性を維持しない。
【0029】
驚くべきことに、乳製品を実質的に含まないトッピングが、パーソナル化炭酸飲料を調製するために耐久性のある画像を印刷するのに適した基材であり得ることが見出された。炭酸又は非炭酸シャーベット飲料の最上面の氷結した氷晶マトリックス上に画像を直接印刷できることも予想外に見出された。
【0030】
定義
本明細書に開示される飲料組成物において、様々な実施例及び実施形態が可能であり、本開示の利益が得られることが当業者に明らかであろう。したがって、「いくつかの実施形態」、「特定の実施形態」、「特定の例示的な実施形態」、及び同様の語句への言及は、特定の非限定的な例を指す。
【0031】
別途記載のない限り、又は明細書中で記載される内容から明らかではない限り、開示される任意の実施形態における代替及び任意の要素又は特徴部は、互いに互換可能である。すなわち、1つの実施形態又は実施例において説明される要素は、別に記載される実施例又は実施形態における、対応はするが異なる1つ以上の要素と互換可能であるか又は置換可能であり、同様に、1つの実施形態又は実施例の任意の特徴部は、他の実施形態及び実施例に使用され得ることが理解されるべきである。より一般的には、開示される任意の実施例又は実施形態の要素及び特徴部は、一般的には、他の態様及び他の実施例及び実施形態と共に使用することが開示されることを理解すべきである。1つ以上の特定の機能、課題、及び/又は操作などを実行するように動作するか、又は実行するように構成された構成要素又は成分への言及は、少なくとも特定の実施形態において、かかる機能、課題、及び/又は運転を実行することが可能であり、1つ以上の他の機能、課題、及び/又は操作も実行することが可能であり得ることを意味することを意図している。
【0032】
冠詞「a」、「an」、及び「the」は、1つ又は1つを超える(すなわち、少なくとも1つの)、冠詞の文法的な目的語を指すために本明細書において使用される。例として、「an element(要素)」は、1つの要素又は1つを超える要素を意味する。
【0033】
用語「~を含む」は、そのオープンエンドな意味に従って使用され、つまりは、得られる製品又はプロセスは、付加的な特徴部又は要素を任意で有し得ることを意味する。
【0034】
本明細書で使用されるとき、用語「約」は、記された値の±10%を意味する。単なる例として、「約30重量パーセント」の化合物を含む組成物は、27重量パーセントの化合物~33重量パーセントの化合物を含み得る。
【0035】
本明細書で使用される場合、「乳製品を実質的に含まない」という用語は、20重量パーセント以下の量の乳由来脂肪又はラクトースを含有する組成物を指す。これらの組成物はカゼイネートを含有してもよい。
【0036】
本明細書で使用される場合、「卵白又は卵白アルブミンを実質的に含まない」という用語は、20重量パーセント以下の量の卵白又は卵白アルブミンを含有する組成物を指す。
【0037】
飲料
本開示は、印刷画像を含む飲料組成物を調製するのに適した飲料を提供する。特定の実施形態では、飲料は、炭酸又は非炭酸ソフトドリンク、ファウンテン飲料、氷結した即席シャーベット飲料、コーヒー、紅茶又は他の醸造飲料、乳飲料、風味の付いた水、強化水、ジュース、例えば、無又は低カロリー果実ジュース(希釈及び即席濃縮ジュースを含む)、果実ジュース風味ドリンク、スポーツドリンク、スムージー、又はカフェイン入りエナジードリンクなどの機能強化飲料であり得る。
【0038】
いくつかの実施形態では、飲料は、炭酸ソフトドリンクであり得、特定の実施形態では、飲料は、とりわけ水、甘味料、コーラナッツ抽出物及び/又は他の風味剤、カラメル色素、リン酸、任意選択的にカフェイン、並びに任意選択的に他の成分を特徴的に含有する、コーラ風味の炭酸飲料であることができる。追加の及び代替の好適な成分は、本開示の利益及び当該技術分野における炭酸コーラ風味飲料の普及を考慮に入れて、当業者によって認識されるであろう。
【0039】
飲料が炭酸ソフトドリンクである実施形態では、印刷に適した表面を提供するために、炭酸飲料の最上面と流体連通する発泡トッピング組成物などの基材を使用することができる。以下に説明する発泡トッピング組成物の好適な例は、典型的には植物性脂肪及び水を含み、炭酸飲料と反応しない。したがって、これらの発泡トッピング組成物は、印刷のための安定な表面を提供する。
【0040】
いくつかの実施形態では、飲料は、シャーベット飲料であり得る。シャーベット飲料は、炭酸又は非炭酸の部分的に氷結したドリンクであり得る。例示的なシャーベット飲料は、例えば、米国特許第7,579,032号明細書及び米国特許第3,826,829号に記載されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0041】
通常角氷で冷却される典型的な炭酸飲料とは異なり、シャーベット飲料は、氷の添加を必要とせず、印刷のための安定な基材を提供するために発泡トッピング組成物を必要としない。代わりに、飲料の最上面に存在する氷晶を印刷基材として使用して、画像を飲料自体の上に直接効果的に印刷することができる。氷晶は、適切な冷却手段によって形成することができ、製造時に飲料中に存在させることができ、又は結晶化は、当技術分野で公知の手段によって誘導することができる。
【0042】
シャーベット飲料は発泡トッピング組成物を必要としないが、特定の実施形態では、本明細書に記載の飲料組成物は、シャーベット飲料、シャーベット飲料の最上面と流体連通する発泡トッピング組成物、及び発泡トッピング組成物上に印刷された画像を含むことができる。
【0043】
発泡トッピング組成物
多くのタイプの発泡トッピング組成物を、本明細書に記載の飲料組成物に使用することができる。一実施形態では、発泡トッピング組成物は、植物性脂肪及び水を含むことができる。発泡トッピング組成物は飲料組成物中の飲料と非反応性であることが望ましいので、典型的には、発泡トッピング組成物は実質的に乳製品を含まない。更なる実施形態では、トッピング組成物は、卵白又は卵アルブミンを実質的に含まない。発泡トッピング組成物に使用するのに好適な植物性脂肪としては、部分的又は完全に水素化された植物油及びそれらの混合物を挙げることができるが、これらに限定されない。
【0044】
好適な植物油としては、ヤシ油、大豆油、綿実油、パーム油、ベニバナ油、トウモロコシ油、ヒマワリ油、キャノーラ油、及びこれらのブレンドを挙げることができるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、植物性脂肪は、2%未満のトランス脂肪酸含有量によって特徴付けられる水素化パーム核油であり得る。他の実施形態では、植物油は、水素化大豆油であり得る。
【0045】
いくつかの実施形態では、トッピング組成物は、乳化剤、安定剤、任意選択でタンパク質、任意選択で甘味料、及び任意選択で風味剤を更に含むことができる。
【0046】
発泡トッピング組成物に使用するのに好適な乳化剤としては、脂肪酸のモノグリセリド、ジグリセリド、又はトリグリセリド、モノグリセリド及びジグリセリドの乳酸エステル、モノグリセリド及びジグリセリドのジアセチル酒石酸エステル、脂肪酸のポリグリセロールエステル、ステアロイル乳酸ナトリウム、ヘキサグリセリルジステアレート、レシチン、ヒドロキシル化レシチン、多価アルコールの脂肪エステルのポリオキシエチレンエーテル(すなわち、ポリソルベート80などのポリソルベート)、スクロースエステル、及びこれらの組み合わせを挙げることができるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、乳化剤は、ポリソルベート80とステアロイル乳酸ナトリウムとのブレンドであり得る。
【0047】
発泡トッピング組成物に使用するのに好適な安定剤としては、微結晶セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、デンプン、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルデンプン、疎水変性デンプン、グアー、ペクチン、ペクチネート、ペクテート、キサンタン、カラギーナン、寒天、ジェラン、スクレログルカン、ベータグルカン、アルギネート及びアルギン酸、プロピレングリコール-アルギネート、アラビアガム、トラガカントガム、コンニャクガム、キチン、キトサン、ローカストビーンガム、並びにこれらの組み合わせを挙げることができるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、安定剤は、微結晶セルロースとカラギーナンとの組み合わせであり得る。
【0048】
発泡トッピング組成物に使用するのに好適なタンパク質としては、乳清、乳清加水分解物、乳清濃縮物、ラクトアルブミン、β-ラクトグロブリン、ウシ血清アルブミン、酸カゼイン、カゼイン、カゼイン加水分解物、カゼイネート、カゼイネートの塩、大豆タンパク質、米タンパク質、エンドウ豆タンパク質、小麦タンパク質、トウモロコシタンパク質、植物性タンパク質、小麦グルテン、及びこれらの組み合わせを挙げることができるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、タンパク質は、カゼイン酸ナトリウムであり得る。
【0049】
本明細書に記載の発泡トッピング組成物に使用するのに好適な甘味料としては、ノンカロリー、低カロリー、若しくはカロリー甘味料、又はこれらの組み合わせを挙げることができるが、これらに限定されない。特定の実施形態では、カロリー甘味料としては、スクロース、フルクトース、デキストロース、ラクトース、マルトース、高フルクトースコーンシロップなどの糖、並びにそれらの混合物が挙げられる。他の実施形態では、ノンカロリー(又は低カロリー)甘味料は、任意選択で増量剤と組み合わされた高甘味度甘味料であり得る。高甘味度甘味料としては、ステビオサイド、ステビオールビオサイドなどのステビオール配糖体、レバウディオサイドA、レバウディオサイドB、レバウディオサイドC、レバウディオサイドD、レバウディオサイドE、レバウディオサイドJ、レバウディオサイドM、レバウディオサイドNを含むレバウディオサイド、並びにズルコサイドA及びズルコサイドBを含むズルコサイドが挙げられるが、これらに限定されない。特定の実施形態では、甘味料は、スクロース、レバウディオサイドA、レバウディオサイドD、及びレバウディオサイドMのうちの1つ以上の組み合わせであってもよい。あるいは、それほど優先的ではないが、高甘味度甘味料は、アスパルテーム、サッカリン、シクラメート、又はこれらの組み合わせであってもよい。
【0050】
上述の高甘味度甘味料と組み合わせて発泡トッピング組成物に任意選択で含めることができる好適な増量剤としては、d-プシコース、エリスリトール、ソルビトール、マルトデキストリン、デキストロース-マルトデキストレンブレンド、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0051】
発泡トッピング組成物に使用するのに好適な風味料としては、天然及び合成果実風味料、植物性風味料、他の風味料、及びこれらの混合物を挙げることができるが、これらに限定されない。本明細書で使用するとき、用語「果実風味料」は、概ね種子植物の食用の繁殖部分に由来するそれらの風味料を指す。含まれるのは、甘い果肉が種と関連するもの、例えばバナナ、トマト、クランベリーなど及び小さな多肉質のベリーを有するものである。用語ベリーはまた、集合果、すなわち、「真の」ベリーではなくて、一般にベリーとして容認される果実を含むように本明細書で使用される。また、「果実風味料」という用語に含まれるのは、天然源を由来とする果実風味料に似せて作製された合成的に調製された風味料である。好適な果実又はベリーの原料の例としては、ベリー全体又はこれらの一部分、ベリー汁、ベリー濃縮果汁、ベリーピューレ及びこれらのブレンド、乾燥ベリー粉末、乾燥ベリー汁粉末などが挙げられる。
【0052】
例示の果実風味料としては、オレンジ、レモン、ライム、グレープフルーツ、タンジェリン、マンダリンオレンジ、タンジェロ、及びザボンなどの柑橘風味、リンゴ、ブドウ、サクランボ、及びパイナップル風味のような風味料、並びにそれらの混合物が挙げられる。特定の実施形態では、発泡トッピング組成物は、果実風味成分、例えば、濃縮果汁又は果汁を含むことができる。
【0053】
本明細書で使用されるとき、「植物性風味料」という用語は、果実以外の植物の部分を由来とする風味料を指す。このようなものとして、植物性風味料としては、精油、並びに木の実、樹皮、根、及び葉の抽出物を由来とする風味料が挙げられ得る。また、「植物性風味料」という用語に含まれるのは、天然源由来の植物性風味料に似せて作製された合成的に調製された風味料である。そのような植物性風味料の例として、コーラ風味料、紅茶風味料など、及びそれらの混合物が挙げられる。発泡トッピング組成物は、上述の風味料の様々なブレンドを更に含むことができる。
【0054】
特定の実施形態では、発泡トッピング組成物は、コーラ風味料又は茶風味料を更に含むことができる。風味特性を発泡トッピング組成物に与えるのに有用な風味成分の特定の量は、選択された風味料(複数可)、所望の風味の印象、及び風味と発泡トッピング組成物との適合性に応じて変化する。所望の風味強度及び他の要因に基づいて風味剤の適切な量を選択することは、当業者の技能の範囲内である。
【0055】
本明細書に記載の発泡トッピング組成物は、食用着色剤、ビタミン、ミネラルなどを含むがこれらに限定されない、当業者に公知の他の成分も含むことができる。発泡トッピング組成物が着色剤を含む場合、着色剤は、飲料組成物及び/又は飲料自体に画像を印刷するために使用される食用プリンタインクと反応しないように選択されるべきである。着色剤は、同様に、飲料上に印刷された画像の品質を不明瞭にしたり影響を与えたりしないように選択されるべきである。発泡トッピング組成物に使用するための適切な食用着色剤を選択することは、本開示に携わる当業者の技術の範囲内である。
【0056】
特定の実施形態では、飲料トッピング組成物は、水、水素化パーム核油、ステアロイル乳酸ナトリウム、ポリソルベート60、カラギーナン、微結晶セルロース、カゼイン酸ナトリウム、スクロース、及びソルビトールを含むことができる。
【0057】
特定の実施形態では、発泡トッピング組成物は、約25%の植物油を含むことができる。
【0058】
いくつかの実施形態では、発泡トッピング組成物は、約1%の乳化剤を含むことができる。
【0059】
特定の実施形態では、発泡トッピング組成物は、約0.7%の安定剤を含むことができる。特定の他の実施形態では、発泡トッピング組成物は、約0.5%の安定剤を含むことができる。更なる実施形態では、発泡トッピング組成物は、約0.4%の安定剤を含むことができる。
【0060】
いくつかの実施形態では、発泡トッピング組成物は、約0.8%のタンパク質を含むことができる。あるいは、他の実施形態では、発泡トッピング組成物は、完全に又は実質的にタンパク質を含まなくてもよい。
【0061】
いくつかの実施形態では、発泡トッピング組成物は、約10%の甘味料を含むことができる。
【0062】
いくつかの実施形態では、発泡トッピング組成物は、約1%の増量剤を含むことができる、又は任意選択で含むことができる。
【0063】
いくつかの実施形態では、発泡トッピング組成物は、消費者に心地よい視覚及び/又は感覚刺激体験を提供するために、対照的な色、質感、及び/又は風味を有することができる。
【0064】
例えば、典型的な実施形態では、飲料は、PEPSI(登録商標)などの典型的な炭酸コーラ飲料のようなカラメル色であってもよく、発泡トッピング組成物は白色であってもよい。しかしながら、他の実施形態では、飲料は、赤、オレンジ、黄、緑、青、藍、若しくは紫などの任意の色、又は任意の色合い、又はこれらの色のいずれかの組み合わせであってもよく、発泡トッピング組成物は、白、又は発泡トッピング組成物において再現及び使用可能な任意の他の既知の色であってもよい。いくつかの実施形態では、飲料は、SIERRA MIST(登録商標)のように無色であってもよい。
【0065】
いくつかの実施形態では、飲料は炭酸コーラ飲料であってもよく、発泡トッピング組成物は風味剤を含まなくてもよく、又はバニラ風味であってもよい。他の実施形態では、飲料は、オレンジ風味などの果実風味であってもよく、発泡トッピング組成物は、風味のないものであってもよく、バニラ味のであってもよく、又は果実若しくは植物風味であってもよい。好適な果実及び植物風味料としては、本明細書で先に開示したものが挙げられる。
【0066】
いくつかの実施形態では、発泡トッピング組成物の厚さは、約10mm~約70mm、例えば約20mm~約70mm、約30mm~約70mm、約40mm~約70mm、約50mm~約70mm、又は約60mm~約70mmの範囲であってもよい。特定の実施形態では、発泡トッピング組成物の厚さは、約30mm~約60mm、約30mm~約60mm、約40mm~約60mm、又は約50mm~約60mmの範囲であってもよい。他の実施形態では、発泡トッピング組成物の厚さは、約40mm~約50mmの範囲であってもよい。他の実施形態では、発泡トッピング組成物は45mmの厚さであってもよい。驚くべきことに、発泡トッピング組成物が10mm未満の厚さを有する場合、発泡トッピング組成物は安定せず、印刷に適した表面を提供することができない。
【0067】
印刷画像を含む飲料組成物を調製するための方法
典型的な実施形態では、印刷画像を含む飲料組成物を調製するための方法は、典型的には飲料が容器内に収容されている間に、飲料の最上面に発泡トッピング組成物を適用することと、発泡トッピング組成物の最上面に対象の画像を印刷することとを含むことができる。
【0068】
いくつかの実施形態では、発泡トッピング組成物は、飲料の最上面に適用した直後に印刷画像を受け取るのに適した最上面を有する。しかしながら、より典型的な実施形態では、印刷画像を受け取るのに適した表面を提供するために、平滑化工程を含めることができる。例えば、いくつかの実施形態では、発泡トッピング組成物の最上面は、印刷に適した滑らかな表面を提供するために、スパチュラ又は平坦な縁部を有する他の適切な器具を使用して手動で平滑化することができる。他の実施形態では、平滑化は、ドーム、隆起、及び/又は他の表面欠陥を平らにするための好適に平坦な縁を備える機械アームなどの機械的手段を介して達成することができる。
【0069】
いくつかの実施形態では、発泡トッピング組成物は、約20mm~約70mmの範囲の厚さで適用することができる。特定の実施形態では、発泡トッピング組成物は、約10mm~約70mm、例えば約20mm~約70mm、約30mm~約70mm、約40mm~約70mm、約50mm~約70mm、又は約60mm~約70mmの範囲の厚さで適用することができる。特定の実施形態では、発泡トッピング組成物は、約30mm~約60mm、約30mm~約60mm、約40mm~約60mm、又は約50mm~約60mmの範囲の厚さで適用することができる。他の実施形態では、発泡トッピング組成物は、約40mm~約50mmの範囲の厚さで適用することができる。他の実施形態では、発泡トッピング組成物は、約45mmの厚さで適用することができる。
【0070】
いったん発泡トッピング組成物が適用され、平滑化され、任意選択で、所望の厚さまで低減されると、適切なプリンタを使用して、発泡トッピング組成物の最上面に画像を印刷することができる。特定の実施形態では、プリンタは、インド、ノイダのKopybakeから入手可能な市販の飲料プリンタなどの自動インクジェットプリンタであってもよい。
【0071】
飲料は食用であるため、発泡トッピング組成物上に印刷するために食用インクが使用される。特定の実施形態では、食用インクは、1つ以上の食用着色剤に加えて、風味料を含むことができる。特定の実施形態では、風味料は、コーラ風味料又は紅茶風味料などの植物性香味料であってもよい。他の実施形態では、風味料は、本明細書に開示されるもののいずれかなどの果実風味料であり得る。他の実施形態では、食用インクは風味がなくてもよい。
【0072】
発泡トッピング組成物は、任意の飲料(炭酸、非炭酸、氷結、液体など)に適用することができるが、特定の実施形態では、発泡トッピング組成物を使用する必要はない。例えば、飲料がシャーベット飲料である実施形態では、印刷画像を含む飲料組成物を調製するための方法は、シャーベット飲料の最上面の氷結した氷晶マトリックス上に関連画像を直接印刷することを含むことができる。本明細書の他の箇所で説明するように、氷晶マトリックス上に印刷された画像は、インド、ノイダのKopybakeから入手可能な飲料プリンタで印刷することができる。また、一般に、発泡トッピング組成物上に印刷するのに適した任意のインクは、氷晶マトリックス上に印刷するのにも適している。
【0073】
更なる実施形態では、砕いた又は削った氷を飲料の表面に添加することができ、氷の表面に画像を印刷することができる。砕いた又は削った氷は、通常は、炭酸コーラ飲料などの液体飲料に添加されるが、砕いた又は削った氷は、シャーベット飲料、非炭酸飲料、又は印刷に適した表面が所望される任意の飲料に添加することができる。
【0074】
いくつかの実施形態では、発泡トッピング組成物又は氷晶マトリックス上に印刷する代わりに、予め印刷された画像を有する食用基材を飲料に添加することができる。いくつかの実施形態では、例えば、印刷画像を含むマシュマロを飲料に添加することができる。他の実施形態では、表面に予め印刷された画像を有する円形の氷ディスク又は非円形のウェハース(すなわち、円形以外の任意の適切な形状を有する氷ウェハース)を、飲料の最上面に適用することができる。飲料に加えることができる予め印刷された画像を含む他の食用基材としては、クッキー、チョコレート、キャンディ、ワッフル、グラノーラバーなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0075】
いくつかの実施形態では、発泡トッピング組成物の最上面又は氷晶マトリックスに印刷された画像は、二次元画像、三次元画像、輪郭、無彩色画像、多色画像、ロゴ、写真画像、文字、パターン、漫画、キャッチコピー、数字、又はこれらの任意の組み合わせであってもよい。
【0076】
印刷可能な画像のタイプに関する制限は、印刷画像を適用するために使用されるプリンタの制限のみに起因する。例えば、画像の解像度に対する制限はプリンタによって制御される。しかしながら、600DPI×600DPIの解像度を有する画像が典型的である。
【0077】
安定性
特定の実施形態では、発泡トッピング組成物は、飲料が約-10℃~約21℃の範囲の温度を有する場合、約5分後、その高さの少なくとも約50%~約90%を保持することができる。いくつかの実施形態では、発泡トッピング組成物は、飲料が約-10℃~約21℃の範囲の温度を有する場合、約5分後、その高さの約65%、飲料が約-10℃~約21℃の範囲の温度を有する場合、約5分後、その高さの約75%、飲料が約-10℃~約21℃の範囲の温度を有する場合、約5分後、その高さの約80%、又は飲料が約-10℃~約21℃の範囲の温度を有する場合、約5分後、その高さの約90%を保持することができる。いくつかの実施形態では、飲料が約-10℃~約21℃の範囲の温度を有する場合、発泡体は、約10分後、その高さの約40%~約90%を保持することができる。特定の理論に束縛されるものではないが、飲料の温度は、発泡トッピング組成物の安定性に影響を及ぼすと考えられる。したがって、発泡トッピング組成物の高さに関して上述した安定性は、例えば、飲料が約21℃より温かい場合、有意に異なる可能性がある。
【0078】
発泡トッピング組成物を含む飲料の場合、発泡トッピング組成物の最上面に印刷された画像は、印刷後約10~約60分間、発泡トッピング組成物上で安定なままであり、持続することができる。いくつかの実施形態では、印刷画像は、約10分間、約15分間、約20分間、約25分間、約30分間、約35分間、約40分間、約45分間、約50分間、約55分間、又は約60分間安定したままであり得る。発泡トッピング組成物上に印刷された画像は、特定の時間後、20人の訓練されていない観察者の群の少なくとも50%が画像を識別することができる場合に安定していると考えられる。
【0079】
画像が氷晶マトリックス上に直接印刷される飲料の場合、氷晶マトリックス上に印刷された画像は、飲料が十分に冷たい温度で維持され、動揺させたり他の形で乱したりしない限り、無期限に安定したままであり得る。しかしながら、販売時点で印刷画像を受け取り、その後消費者に提供されるシャーベット飲料などのより典型的な実施形態では、画像は、温度を含むがこれに限定されない外部要因の影響下で、印刷後約2~約20分間持続することができる。印刷画像は、約2分間、約3分間、約4分間、約5分間、約6分間、約7分間、約8分間、約9分間、約10分間、約5分間、又は約20分間安定したままであり得る。上記のように、氷晶マトリックス上に印刷された画像は、指定された時間量の後、20人の訓練されていない観察者のグループの少なくとも50%が画像を識別することができる場合に安定していると考えられる。
【実施例
【0080】
以下の実施例は、説明することのみを目的としており、本明細書に記載の実施形態がこれらの実施例に限定されると解釈されるべきではない。むしろ、実施形態は、本明細書でもたらされる教示の結果として明らかになる任意の変形例及び全ての変形例を包含すると解釈されるべきである。
実施例1
【表1】
【0081】
PEPSI(登録商標)をプラスチックカップに入れ、市販の発泡トッピング組成物を飲料の最上面に45mmの厚さに適用した。発泡トッピング組成物の表面を滑らかにし、発泡トッピング組成物の最上面が飲料を保持するプラスチックカップの縁と同一平面になる高さまで平滑化した。Kopybake製の飲料プリンタを用いて、発泡トッピング組成物の最上面に、約600×600dpiの解像度で有名人の写真品質画像を印刷した。飲料上に印刷された画像は、廃棄されるまで安定しており、発泡トッピング組成物上で30分間持続した。
【0082】
実施例2
MOUNTAIN DEW(登録商標)のボトルを、氷晶形成を誘導するのに十分な時間氷結させた。次いで、部分的に氷結した飲料をボトルからプラスチックカップに移し、氷結した氷晶マトリックスがシャーベット飲料の表面に形成された。ロゴを、実施例1で説明したKopybake飲料プリンタを用いて、氷晶マトリックス上に印刷した。印刷されたロゴは安定しており、氷晶マトリックス上で少なくとも20分間持続した。
【0083】
実施例3
PEPSI(登録商標)を角氷の入ったプラスチックカップに加え、削った氷を飲料の最上面に約45mmの厚さに適用した。削った氷の最上面が飲料を保持するプラスチックカップの縁と同一平面になる高さまで、削った氷を平滑化し平らにした。Kopybake製の飲料プリンタを使用して、約600×600dpiの分解能で、有名人の写真画質画像を削った氷の最上面に印刷した。飲料上に印刷された画像は、廃棄されるまで安定しており、削った氷上で30分間持続した。
【国際調査報告】