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特表2023-546692ヘルメット用の段階的に調整可能かつ枢動可能な半硬質保持ストラップ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-07
(54)【発明の名称】ヘルメット用の段階的に調整可能かつ枢動可能な半硬質保持ストラップ
(51)【国際特許分類】
   A42B 3/08 20060101AFI20231030BHJP
   A42B 7/00 20060101ALI20231030BHJP
【FI】
A42B3/08
A42B7/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023524706
(86)(22)【出願日】2021-08-19
(85)【翻訳文提出日】2023-05-23
(86)【国際出願番号】 US2021046763
(87)【国際公開番号】W WO2022086619
(87)【国際公開日】2022-04-28
(31)【優先権主張番号】17/079,305
(32)【優先日】2020-10-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522181452
【氏名又は名称】ダブルスリー エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】DoubleThree, LLC
【住所又は居所原語表記】2140 S.Dupont Highway, Camden,Delaware 19934, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100207837
【弁理士】
【氏名又は名称】小松原 寿美
(72)【発明者】
【氏名】ヘルマンセン、フランク
(72)【発明者】
【氏名】ワインフォードナー、カール
【テーマコード(参考)】
3B107
【Fターム(参考)】
3B107BA07
3B107BA08
3B107DA01
3B107DA05
3B107DA18
3B107DA19
(57)【要約】
ヘルメットは、前部、頂部および後部を有する外殻を含む。ヘルメットは、第1装着体および第2装着体を有するあごストラップをさらに含み、第1装着体および第2装着体は、第1装着体と第2装着体との間でストラップの長さを画定するものであり、あごストラップは、ストラップの長さを選択的に調整可能とするように構成される。第1装着体および第2装着体は、各々が、あごストラップが格納位置と展開位置との間で外殻に対して選択的に枢動可能に外殻に連結されている。あごストラップは、あごストラップが展開位置から格納位置へと枢動する際に、外殻の前部に向かって移動する。あごストラップの少なくとも一部分は、形を変えることなく引っ張った状態および圧縮した状態で使用可能となるように半硬質である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者の頭に着用可能に構成されるヘルメットであって、該ヘルメットは、
前部、頂部および後部を有する外殻と、
第1装着体および第2装着体を有するあごストラップであって、前記第1装着体および前記第2装着体は、前記第1装着体と前記第2装着体との間にストラップの長さを画定し、前記あごストラップは、前記ストラップの長さの選択的な調整が可能に構成され、前記第1装着体および前記第2装着体の各々は、前記あごストラップが格納位置と展開位置との間で前記外殻に対して選択的に枢動可能となるように、前記外殻に枢動可能に連結されており、前記あごストラップは、前記あごストラップが前記展開位置から前記格納位置へと枢動する際に、前記外殻の前記前部に向かって移動し、前記あごストラップの少なくとも一部は、形を変えることなく引っ張った状態および圧縮した状態で使用可能となるように半硬質である、あごストラップと
を備えるヘルメット。
【請求項2】
前記ヘルメットの前記前部は凹部を画定し、前記あごストラップの少なくとも一部分は、前記ストラップが前記格納位置にあるときに前記凹部の中に受容される、請求項1に記載のヘルメット。
【請求項3】
前記前部は、最前方面および最下方面を画定する前縁を含み、前記ヘルメットの前記後部は、最後方面を画定して、前記あごストラップの少なくとも一部分は、前記あごストラップが前記展開位置から前記格納位置まで移行する際に前記最下方面を横断し、前記あごストラップの少なくとも一部分は、前記あごストラップが前記格納位置にあるときに前記最前方面と前記最下方面との間にある、請求項2に記載のヘルメット。
【請求項4】
前記外殻に連結されている外殻磁石と、前記ストラップに連結されているストラップ磁石とをさらに備え、前記外殻磁石および前記ストラップ磁石は、前記あごストラップが前記格納位置にあるときに前記外殻と前記あごストラップとの間に磁気結合を引き起こすように配置および構成される、請求項1に記載のヘルメット。
【請求項5】
前記外殻および前記あごストラップは、前記あごストラップを前記格納位置に保持するために、前記外殻と前記あごストラップとの間に摩擦係合を引き起こすように構成される、請求項1に記載のヘルメット。
【請求項6】
前記あごストラップは、前記あごストラップが前記格納位置と前記展開位置との間で枢動する際に前記外殻に対して枢動角を画定し、前記枢動角は70~140度の間である、請求項1に記載のヘルメット。
【請求項7】
前記あごストラップは、一対の端部および中央部を含み、各端部は、前記中央部に対して角度を成す、請求項1に記載のヘルメット。
【請求項8】
前記外殻は下縁を含み、その少なくとも一部分は、前記あごストラップの縁によって画定される輪郭と相補的な形状の輪郭を画定する、請求項1に記載のヘルメット。
【請求項9】
前記あごストラップは一対のアームを含み、該一対のアームは、前記ストラップの長さを長くするために互いに離れる第1方向に可動であり、かつ前記ストラップの長さを短くするために互いに近づく反対の第2方向に可動である、請求項1に記載のヘルメット。
【請求項10】
前記ヘルメットは、前記一対のアームと作動的なやり取りを行うダイヤルをさらに含み、前記ダイヤルは、第1回転方向への前記ダイヤルの回転が前記一対のアームを互いに離れるように移動させ、第2回転方向への前記ダイヤルの回転が前記一対のアームを互いに近づくように移動させるように、前記一対のアームに対して回転可能である、請求項9に記載のヘルメット。
【請求項11】
前記一対のアームの各々は、前記ダイヤルと相互作用する歯を含む、請求項10に記載のヘルメット。
【請求項12】
前記外殻は下方部を含み、該下方部は、前記前部と前記下方部との間に開口部を画定するように、前記前部と離間した関係で延びており、前記開口部は、前記ヘルメットを着用しているときに使用者が前記開口部から見ることができるサイズである、請求項1に記載のヘルメット。
【請求項13】
前記あごストラップに作動的に結合されて、前記外殻に対して回転可能なつまみをさらに備え、前記つまみは、前記外殻に対する前記つまみの回転が前記格納位置と前記展開位置との間の前記あごストラップの移行を容易にするように構成される、請求項1に記載のヘルメット。
【請求項14】
互いに対向する関係で前記外殻に結合されている一対の湾曲ガイドをさらに備え、前記あごストラップは、前記あごストラップが前記格納位置と前記展開位置との間で移行する際に前記湾曲ガイドのそれぞれに沿って摺動可能な一対の従動部を有する、請求項1に記載のヘルメット。
【請求項15】
前記外殻は、使用者の頭の少なくとも一部分を受容するようなサイズを有する空洞を画定する内面を含み、前記内面は、前方面上に存在する最前方点と、前記前方面に平行な後面上に存在する最後方点と、前記前方面および前記後面の両方に直交する上方面上に存在する最上方点とを有し、前記外殻は、前記前方面から第1距離、前記後面から第2距離および前記上方面から第3距離にある中心を有する枢軸ゾーンに関連付けられており、前記第1距離は前記第2距離の50~60%であり、前記第2距離は前記第3距離に等しく、前記枢軸ゾーンは円形であり、かつ前記第1距離の80~90%である直径を有する、請求項1に記載のヘルメット。
【請求項16】
前記枢軸ゾーンの少なくとも一部分は、前記外殻と重なる、請求項15に記載のヘルメット。
【請求項17】
外殻を使用者の頭に固定するためにヘルメットの前記外殻とともに使用するためのあごストラップであって、該あごストラップは、
第1装着体および第2装着体を備え、前記第1装着体および前記第2装着体は、前記第1装着体と前記第2装着体との間でストラップの長さを画定し、前記あごストラップは、前記ストラップの長さの選択的な調整が可能に構成され、前記第1装着体および前記第2装着体の各々は、前記あごストラップが格納位置と展開位置との間で前記外殻に対して選択的に枢動可能となるように、前記外殻に枢動可能に連結されており、前記あごストラップは、前記あごストラップが前記展開位置から前記格納位置へと枢動する際に、前記外殻の前部に向かって移動し、前記あごストラップの少なくとも一部は、形を変えることなく引っ張った状態および圧縮した状態で使用可能となるように半硬質である、あごストラップ。
【請求項18】
前記あごストラップは、一対の端部および中央部を含み、各端部は、前記中央部に対して角度を成す、請求項17に記載のあごストラップ。
【請求項19】
前記あごストラップは、一対のアームを含み、前記一対のアームは、前記ストラップの長さを長くするために互いに離れる第1方向に可動であり、かつ前記ストラップの長さを短くするために互いに近づく反対の第2方向に可動である、請求項17に記載のあごストラップ。
【請求項20】
前記一対のアームと作動的なやり取りを行うダイヤルをさらに備え、前記ダイヤルは、第1回転方向への前記ダイヤルの回転が前記一対のアームを互いに離れるように移動させ、第2回転方向への前記ダイヤルの回転が前記一対のアームを互いに近づくように移動させるように、前記一対のアームに対して回転可能である、請求項19に記載のあごストラップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、ヘルメット用の改良型保持システムに関する。より具体的には、本開示は、ヘルメット用の半硬質で微調整可能なあごストラップ装置に関係し、ストラップは、ヘルメットの保管および着脱のために邪魔にならないように枢動することができる。
【背景技術】
【0002】
安全ヘルメットは周知であり、レクリエーション、運送、軍事および建設の多くの異なる分野を含むがこれに限定されない、多様な活動に参加するときに着用されることがある。例えば、ヘルメットは、通例、少し例を挙げると、サイクリング、スノーボードやスキー、スケートボード、ロッククライミング、フットボール、野球、陸上ホッケー、アイスホッケー、乗馬、スクーターおよびバイク乗り、戦場および建設現場で着用される。ほぼすべての従来のヘルメットが共通してもつある態様は、使用者のあごの下で連結して、ヘルメットを着用者の頭上の適切な位置に留めることを助ける1本以上の柔軟なウェビングストラップである。
【0003】
例えばサイクリストなど、頭の保護が必要な活動に参加する使用者が通例着用する従来の安全ヘルメットは、様々なサイズおよび形状のドーム形ボディを含み得る。着用者の頭上の正しい位置にヘルメットをよりしっかりと保持するためには、あごストラップを締める必要があり得る。あごストラップは柔軟なウェビングであり得、また、ヘルメットに取り付けることができるとともに使用中にヘルメット着用者のあごの下に延びることのできるヘルメット保持システムを形成するバックルを含み得る。多くのヘルメットでは、一方のストラップが使用者の両耳それぞれの後ろでヘルメットに連結され得、別のストラップが使用者の両耳それぞれの前でヘルメットに連結され得る。各側で、これらのストラップが一緒に連結されて、効果的に単一ストラップを形成し得る。2本の単一ストラップは、使用者のあごの下でぴったりしたフィット感が得られるように、長さ調整可能であり得る。
【0004】
ヘルメットのあごストラップは、着用者の頭にしっかりと装着されるヘルメットを維持する助けをする。実際、ヘルメットが着用者の頭から離れて投げ出される垂直移動の発生を最小限にするだけでなく、一般に、ヘルメットが着用者の頭の前部または後部の位置から離れてまたは外れるように枢動して使用者の頭の脆弱な部位が衝撃に曝されてしまうことの発生を最小限にする助けにもなる。
【0005】
これらのストラップは、通例、適切に調整するのが難しく、そのため、多くの使用者は、不適切に調整されたヘルメットを着用し、安全ヘルメットの効果が減じられることがある。例えば、ヘルメットの所与の側で、ストラップが使用者の両耳の下で交わるところからストラップが対称になるようにストラップを調整することは難しいかもしれない。さらに困難な点は、バックルを連結したときにストラップのすべてがぴんと張るようにストラップを調整することに関連するかもしれない。
【0006】
従来のヘルメットは、ストラップが正しく調整されると一定の安全基準を満たし得るが、実際には、正しく調整された構成でヘルメットを使用する使用者はほとんどいない。また、すべての調整は、通例、ヘルメットが使用者の頭から離れているときに行われ、その結果、その過程が試行錯誤によって完了することになり得る。通例、7回調整を試みても、バックルを連結するときに、ストラップのうちの少なくとも1本(例えば、両耳の前または後ろ)が緩み、衝突した場合にヘルメットがずれてくるのを許すおそれがある。さらに、あまりに調整に手間がかかるので、あるべききつさになるよう調整しようとする使用者はほとんどいない。なぜなら、必要なきつさのレベルが快適ではない可能性があり、また、大抵の場合使用者は、きついストラップが必要になるような活動の最も危険な部分に従事しない可能性があるためである。そのため、ほとんどの使用者は、たとえ自分の活動の最も危険な部分に従事しようとしていることが分かっているときでも、ストラップを不均等に調整した状態や調整が緩すぎる状態でヘルメットを着用することになる。間違いなく、従来のストラップのこうした不適切な装着は、かなりの数の頭の外傷を、場合によっては死亡を招き得る。
【0007】
従来のヘルメットストラップシステムは、ヘルメットを固定して着用者への全体的なフィット感を改良するために、額、頭の横および後ろの周りで延びるヘアバンドストラップシステムを含み得る。しかし、ほとんどの場合、使用者のあごの下に延びている保持システムの部分は、従来のバックルを備える柔軟なウェビングストラップを含む。
【0008】
しかし、このような締め付けストラップシステムは、適切に調整されていないときには特に、ヘルメットを保持するストラップの位置があごの下に延びることから、着用者の頭の前または後ろに向かうヘルメットの望ましくない枢動運動を必ずしも防ぐことはできるとは限らない。この潜在的な枢動運動が着用者の頭の後ろまたは前を露出させる結果となることがあり、特に多重衝撃転倒中には危険となり得る。
【0009】
ヘルメットが使用者の頭を適切に保護するためには、通例、あごストラップを適切に調整することが極めて重要である。しかし、正しく調整されているとき、ぴったりとしたあごストラップが快適ではないことがあるため、多くの使用者は、さほど危険とされない使用時にはあごストラップのバックルを外す。例えば、スキーリフトに乗っている間はスキーまたはスノーボードのヘルメットは安全のために必要でない可能性があるため、多くの使用者は、スキーリフトに乗っている間はあごストラップのバックルを外し、スキーをする前にあごストラップのバックルを留める。当然、使用者はときどきストラップのバックルを留め忘れることがあるが、これは危険であり、ヘルメットが頭から落ちることにつながるおそれがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって、当業界には、適切な保持位置に調整しやすく、かつ、ヘルメットの保護が必要な活動に従事していないときには非使用位置に簡単に移動させ得るヘルメット保持システムの必要がある。本開示の様々な態様は、より詳細に以下で述べるように、この特定の必要性を扱う。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本開示の一実施形態によると、使用者の頭に着用可能に構成されるヘルメットが提供される。ヘルメットは、前部、頂部および後部を有する外殻を含む。ヘルメットは、第1装着体および第2装着体を有するあごストラップをさらに含み、第1装着体および第2装着体は、第1装着体と第2装着体との間にストラップの長さを画定するものであり、あごストラップは、ストラップの長さを選択的に調整可能とするように構成される。第1装着体および第2装着体は、あごストラップが格納位置と展開位置との間で外殻に対して選択的に枢動可能に、各々が外殻に枢動可能に連結されている。あごストラップは、あごストラップが展開位置から格納位置へと枢動する際に、外殻の前部に向かって移動する。あごストラップの少なくとも一部分は、形を変えることなく引っ張った状態および圧縮した状態で使用可能(disposable in tension and compression)となるように半硬質である。
【0012】
ヘルメットの前部は凹部を画定し得、あごストラップの少なくとも一部分は、ストラップが格納位置にあるときに凹部の中に受容され得る。前部は、最前方面および最下方面を画定する前縁を含み得る。ヘルメットの後部は、最後方面を画定し得る。ストラップの少なくとも一部分は、あごストラップが展開位置から格納位置まで移行する際に最下面を横断し得、ストラップの少なくとも一部分は、あごストラップが格納位置にあるときに最前方面と最下方面との間にあり得る。
【0013】
ヘルメットは、追加で、外殻に連結されている外殻磁石と、ストラップに連結されているストラップ磁石とを含んでもよく、外殻磁石およびストラップ磁石は、あごストラップが格納位置にあるときに外殻とあごストラップとの間に磁気結合を引き起こすように配置および構成される。
【0014】
外殻およびあごストラップは、あごストラップを格納位置に保持するために、外殻とあごストラップとの間に摩擦係合を引き起こすように構成されてもよい。
あごストラップは、あごストラップが格納位置と展開位置との間で枢動する際に外殻に対して枢動角を画定し得る。枢動角は60~150度の間、より好ましくは80~130度の間であってもよい。
【0015】
あごストラップは、一対の端部と中央部とを含み得る。各端部は、中央部に対して角度を成し得る。
外殻は下縁を含み得、その少なくとも一部分は、あごストラップの輪郭と相補的な形状の輪郭を画定する。
【0016】
あごストラップは、一対のアームを含み得る。一対のアームは、ストラップの長さを長くするために互いに離れる第1方向に可動であり、かつストラップの長さを短くするために互いに近づく反対の第2方向に可動であり得る。ヘルメットは、追加で、一対のアームと作動的なやり取りを行う(in operative communication)ダイヤルを含んでもよい。ダイヤルは、第1回転方向へのダイヤルの回転が一対のアームを互いから離れるように移動させ、第2回転方向へのダイヤルの回転が一対のアームを互いに向かって移動させるように、一対のアームに対して回転可能であり得る。一対のアームの各々は、ダイヤルと相互作用する歯を含み得る。
【0017】
外殻は下方部を含み得、該下方部は、前部と下方部との間に開口部を画定するように、前部と離間した関係で延びており、開口部は、前記ヘルメットを着用しているときに使用者が開口部から見ることができるようなサイズである。
【0018】
ヘルメットは、あごストラップに作動的に結合されて、外殻に対して回転可能なつまみを含み得る。つまみは、外殻に対するつまみの回転が格納位置と展開位置との間のあごストラップの移行を容易にするように構成され得る。
【0019】
ヘルメットは、追加で、互いに対向する関係で外殻に結合されている一対の湾曲ガイドを含んでもよい。あごストラップは、あごストラップが格納位置と展開位置との間で移行する際に湾曲ガイドのそれぞれに沿って摺動可能な一対の従動部を含み得る。
【0020】
外殻は、使用者の頭の少なくとも一部分を受容するようなサイズにされた空洞を画定する内面を含み得る。内面は、前方面上に存在する最前方点と、前方面に平行な後面上に存在する最後方点と、前方面および後面の両方に垂直な上方面上に存在する最上方点とを含み得る。外殻は、前方面から第1距離、後面から第2距離および上方面から第3距離にある中心を有する枢軸ゾーンに関連付けられ得、第1距離は第2距離の50~60%であり、第2距離は第3距離に等しい。枢軸ゾーンは円形であり、第1距離の80~90%である直径を有し得る。枢軸ゾーンの少なくとも一部分は外殻に重なり得る。
【0021】
本開示は、添付の図面と合わせて読んだときに、以下の詳細な説明を参照すると最もよく理解されるであろう。
本明細書に開示される様々な実施形態のこれらおよび他の特徴および利点は、以下の説明および図面に関してよりよく理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】使用者が着用しているヘルメットアセンブリにおいて枢動収縮可能あごストラップ(pivoting retractable chin strap)が格納位置にある好適な実施形態の側面図である。
図2図1に図示されるヘルメットアセンブリにおいて途中まで下に枢動された枢動収縮可能あごストラップの側面図である。
図3図2に図示されるヘルメットアセンブリにおいてさらに下に枢動した枢動収縮可能あごストラップの側面図である。
図4図3に図示されるヘルメットアセンブリにおいてさらにもっと下に枢動した枢動収縮可能あごストラップの側面図である。
図5図1に図示されるヘルメットアセンブリにおいて完全に使用者のあごの下になるまで枢動し、収縮の準備ができた、枢動収縮可能あごストラップの側面図である。
図6図1に図示されるヘルメットアセンブリにおいて完全に下まで枢動して収縮され、使用の準備ができた、枢動収縮可能あごストラップの側面図である。
図7図5に図示されるヘルメットアセンブリの前面図である。
図8図6に図示されるヘルメットアセンブリの前面図である。
図9図1に図示されるヘルメットアセンブリの前面図である。
図10図1に図示されるヘルメットアセンブリの斜視図である。
図11図2に図示されるヘルメットアセンブリの斜視図である。
図12】枢動収縮可能あごストラップが格納位置から下にわずかに枢動している、代替実施形態のヘルメットアセンブリの斜視図である。
図13】枢動収縮可能あごストラップが完全に下まで枢動して、収縮の準備ができた、図12に図示されるヘルメットアセンブリの斜視図である。
図14】枢動収縮可能あごストラップが格納位置にある、別の代替実施形態のヘルメットアセンブリの斜視図である。
図15】枢動収縮可能あごストラップが完全に下まで枢動して、収縮の準備ができた、図14に図示されるヘルメットアセンブリの斜視図である。
図16】枢動収縮可能あごストラップが完全に下まで枢動して収縮され、使用の準備ができた、図14に図示されるヘルメットアセンブリの斜視図である。
図17】枢動収縮可能あごストラップが格納位置にある、別の代替実施形態のヘルメットアセンブリの側面図である。
図18】枢動収縮可能あごストラップが完全に下まで枢動して、収縮の準備ができた、図17に図示されるヘルメットアセンブリの側面図である。
図19】枢動収縮可能あごストラップが完全に下まで枢動して収縮され、使用の準備ができた、図17に図示されるヘルメットアセンブリの側面図である。
図20】収縮前の、図1図11に図示される枢動収縮可能あごストラップアセンブリの斜視図である。
図21図20に図示される枢動収縮可能あごストラップアセンブリの斜視後面図である。
図22】収縮前の、代替実施形態の枢動収縮可能あごストラップアセンブリの斜視前面図である。
図23図22に図示される枢動収縮可能あごストラップアセンブリの斜視後面図である。
図24】収縮前の、図14図16に図示される枢動収縮可能あごストラップアセンブリの斜視前面図である。
図25図24に図示される枢動収縮可能あごストラップアセンブリの斜視後面図である。
図26】収縮後の、図24図25に図示される、収縮した枢動収縮可能あごストラップアセンブリの斜視図である。
図27図26に図示される、収縮した枢動収縮可能あごストラップアセンブリの斜視後面図である。
図28図1図11に図示されるヘルメットアセンブリの側面図であり、一定の工業試験基準に従って強い力がヘルメットの後部を上前方に引っ張っているところである。
図29図28に図示されるヘルメットアセンブリの側面図であり、一定の工業試験基準に従って強い力がヘルメットの前部を上後方に引っ張っているところである。
図30】好適な枢動回転の位置ゾーンを示す、図1図11に図示されるヘルメットアセンブリの側面図である。
図31】使用者が着用しているヘルメットアセンブリにおいて枢動収縮可能あごストラップが格納位置にある、代替実施形態のヘルメットアセンブリの側面図である。
図32図31に図示されるヘルメットアセンブリにおいて完全に下まで枢動して、収縮の準備ができた、枢動収縮可能あごストラップの側面図である。
図33図31に図示されるヘルメットアセンブリにおいて完全に下まで枢動して収縮され、使用の準備ができた、枢動収縮可能あごストラップの側面図である。
図34図31に図示される代替実施形態のヘルメットアセンブリの斜視図である。
図35】使用者が着用しているヘルメットアセンブリにおいて枢動収縮可能あごストラップが格納位置にある、別の代替実施形態のヘルメットアセンブリの側面図である。
図36図35に図示されるヘルメットアセンブリにおいて完全に下まで枢動して、収縮の準備ができた、枢動収縮可能あごストラップの側面図である。
図37】使用者が着用しているヘルメットアセンブリにおいて枢動収縮可能あごストラップが格納位置にある、代替実施形態のヘルメットアセンブリの側面図である。
図38図37に図示されるヘルメットアセンブリにおいて完全に下まで枢動して、収縮の準備ができた、枢動収縮可能あごストラップの側面図である。
図39】使用者が着用しているヘルメットアセンブリにおいて枢動収縮可能あごストラップが格納位置にある、別の実施形態のヘルメットアセンブリの斜視図である。
図40図39に図示される代替実施形態のヘルメットアセンブリの側面図である。
図41】枢動収縮可能あごストラップが完全に下まで枢動して、収縮の準備ができた、図39に図示される実施形態のヘルメットアセンブリの側面図である。
図42】枢動収縮可能あごストラップが使用者によって収縮されて着用されている、図41に図示される実施形態のヘルメットアセンブリの側面図である。
図43図41に図示される実施形態のヘルメットアセンブリの側断面図である。
図44図40に図示される実施形態のヘルメットアセンブリの側断面図である。
図45】使用者が着用しているヘルメットアセンブリにおいて枢動収縮可能あごストラップが格納位置にある、代替実施形態のヘルメットアセンブリの側面図である。
図46】枢動収縮可能あごストラップが完全に下まで枢動して、収縮の準備ができた、図45に図示される実施形態のヘルメットアセンブリの側面図である。
図47】あごストラップが収縮されている、図45に図示される代替実施形態のヘルメットアセンブリの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図面および詳細な説明を通して、同じ要素を示すために共通の参照符号を使用している。
添付の図面に関連して以下に記載される詳細な説明は、ヘルメットの保持機構の一定の実施形態の説明を意図しており、開発または利用され得る唯一の形態を表すことを意図するものではない。説明は、図示される実施形態に関連して様々な構造および機能または構造もしくは機能を記載しているが、同様に本開示の範囲内に包含されることが意図される異なる実施形態によって、同じまたは同等の構造および機能または構造もしくは機能が実現され得ることは理解されるべきである。関係を表す用語(第1および第2など)の使用は、そのような実体間の実際のそのような関係または順序を必ずしも必要または含意することなく、ある実体を別のものと区別するためにのみ使用されることはさらに理解される。
【0024】
大略的にいうと、本開示は、あごストラップのフィット感を簡単かつ快適に調整し、またヘルメットアセンブリの外殻に対してあごストラップの展開位置と格納位置との間で選択的な配置を可能にするための枢動収縮可能あごストラップを有するヘルメットアセンブリに関する。
【0025】
図1図11および図20図21は、使用者の頭に着用可能に構成されるヘルメットアセンブリ10(例えば、ヘルメット)の第1実施形態を描いている。ヘルメットアセンブリ10は、大略的に、ヘルメット外殻アセンブリ20とあごストラップアセンブリ40(例えば、あごストラップ)とを備える。ヘルメット外殻アセンブリ20は、使用者の頭の少なくとも一部分を受容するようなサイズである空洞を画定する内面を有する外殻21を含み得る。外殻21は、前部23、頂部25および後部27も含み得る。前部23は、ポケット凹部28(図11)を画定するバイザー24を含み得る。より詳細には、前部23は、外殻21の前面にわたって延びていてもよい前縁29を含み得る。前縁29は、図1に図示される視点から見たときに、最前方面31(例えば、前縁29に接する垂直線)および最下方面33(例えば、前縁29に接する水平線)を画定し得る。ポケット凹部28は、少なくとも部分的に、最前方面31および最下方面33によって限られ得る。ポケット凹部28の重要性は、より詳細に以下で説明する。
【0026】
あごストラップアセンブリ40は、アーム51および52、枢軸端42aおよび42b(例えば、第1および第2の装着体)、捻り調整つまみ46を備える捻り調整機構44、ならびにパッド41から構成され得る。一実施形態によると、あごストラップアセンブリ40は、主に、調整されたときにわずかに曲がることができながら、強い引張特性を有するために、当業界で知られる射出成形したナイロンまたは他の同等な材料から作ることができる。この点に関し、少なくともアーム51、52は、引っ張った状態および圧縮した状態の両方で使用可能(disposable in both tension and compression)であり得る。したがって、アーム51、52は、一般に圧縮した状態で使用することができない(incapable of being disposed in compression)、織って作った従来のあごストラップとは異なる。
【0027】
図1は、あごストラップアセンブリ40が格納位置にあり、捻り調整機構44および捻り調整つまみ46がポケット凹部28内に配置されている、好適な実施形態10を着用している使用者を示す。あごストラップ40が格納位置にあるとき、あごストラップ40は、実質的に隠れているか、または使用者の視野の外にあり得る。さらに、あごストラップ40を隠すかまたは見えないようにすることは、使用者にとって美的に好ましい外観を生み出し得る。あごストラップアセンブリ40と外殻アセンブリ20との軽い摩擦が、ヘルメット外殻アセンブリ20に対してあごストラップアセンブリ40をその格納位置に保ち得る。例えば、捻り調整機構44およびつまみ46の両方または一方は、バイザー24または外殻21の他の部分と接触し得、このような接触が、あごストラップアセンブリ40を格納位置に保持し得る。あごストラップアセンブリ40が格納位置にある間、あごストラップ40は、着用者の顎の下から外されて、使用者が邪魔なくヘルメット10を簡単に着脱することを可能にする。
【0028】
図2図5は、あごストラップアセンブリ40が格納位置から展開位置(例えば、あご下の位置)まで順次下方に枢動されるところを示す。外殻アセンブリ20との枢軸端42a、42bの装着点の位置のために、捻り調整機構44は、使用者の鼻、あご、または使用者の顔の任意の他の部位とぶつかることなく、格納位置と展開位置(例えば、使用者のあごの下)との間を枢動し得ることに留意する。
【0029】
一実施形態によると、あごストラップ40が格納位置から展開位置へと移行する際に、あごストラップ40の少なくとも一部分が、前部23によって画定される最下方面33を横断する。具体的には、捻り調整機構44が最下方面33の上から最下方面33の下に通過する。あごストラップ40が展開位置から格納位置へと移行する際に、あごストラップ40の少なくとも一部分が再び最下方面を横断し、捻り調整機構が最下方面33の下から最下方面33の上に通過する。格納され、位置にあるとき、捻り調整機構44は、最下方面33の上、かつ、最前方面31と、外殻21の後部27によって画定されて最前方面31と平行な最後方面との間にある。
【0030】
あごストラップアセンブリ40は、ストラップの長さを、外殻アセンブリ20とのあごストラップアセンブリ40の装着点間のあごストラップ40に沿った距離(例えば、枢軸端42a、42b間のストラップに沿った長さ)として画定し得る。長さは、必要に応じてストラップ40の選択的な緩めおよび締めを可能にするために、選択的かつ段階的に調整可能であり得る。例えば、ストラップ40は、格納位置と展開位置との間でストラップ40の枢動を容易にするように緩める/長くすることができる。
【0031】
ストラップ40が展開位置にあるとき、ストラップ40は、ヘルメット10を使用者の頭に固定するために、締める/短くすることができる。図6は、ヘルメット10を使用者の頭に適切に固定するために使用者が収縮させたあごストラップアセンブリ40を示す。捻りアセンブリ44の1つの特定の実施形態は、片手の2本の指を使って捻りつまみ46を回転させることによって、簡単かつ素早く収縮または延長を可能にし得ることにも留意する。収縮されると、ヘルメット10は、ストラップアセンブリ40のそのようなサイズおよび位置の調整が正確に、安全に、かつ素早く行われた状態で、使用者の頭に固定され得る。あごストラップアセンブリ40の機構44は、歯車などの内部ロッキング機構を介して、任意の特定の調整長さにロックし得る(例えば、選択的段階的に調整可能)ことに留意する。
【0032】
従来のヘルメットあごストラップは、ほとんどの使用者が不適切に調整されて安全ではないヘルメットを着用するように、適切に調整するのが難しい傾向がある。さらに、従来のあごストラップのフィット感を安全性の面で最適にすると快適性が損なわれることがあり、使用者がわずかな時間でさえヘルメットを安全な構成で使用する気がしなくなるという結果になり得る。このように、ヘルメット10は、あごストラップを正確に調整するのがはるかに簡単なためより安全であり得、危険の少ない用途には緩めてもよい。
【0033】
一実施形態によると、あごストラップ40の輪郭47は、あごストラップ40が格納位置にあるときにあごストラップ40をできるだけ隠して、あごストラップ40がしまい込まれているときに使用者にできるだけ広い視野を提供するために、外殻20の輪郭26にぴったり適合する。この点に関し、外殻21は、第1セグメント35および第1セグメント35に対して角度を成す第2セグメント37を含む特定の輪郭を有する下縁を含み得る。各第1セグメント35は、あごストラップ40の装着点に隣接して配置され得、第2セグメント37は、第1セグメント35から延びて、第1セグメント35との間に角度を画定し得る。あごストラップ40は同様に構成され、一対の端部39および中央部43を含み得、各端部39は、中央部43から延びて、中央部43との間に角度を画定する。あごストラップ40によって画定される角度は、外殻21によって画定される角度と形状および大きさを同様にして、あごストラップ40が収縮位置にあるとき、あごストラップ40の端部が外殻下縁の第1セグメント35に隣接してまたは当接して存在し、あごストラップ40の中央部43の少なくともいくらかが外殻下縁の第2セグメント37に隣接してまたは接して存在するようにされ得る。
【0034】
ヘルメット10は、危険が存在しなくなった(例えば、リスク関連の活動に参加していない)とき、使用者があごストラップ40アセンブリを簡単に緩められ、その後に危険な活動に移ろうとするとき、片手のみを使用して素早くかつしっかりとあごストラップ40を締められるように構成されてもよい。例えば、あごストラップアセンブリ40は、スキーリフトに乗っている間は緩め、その後、スキーをする前に再び締めることができる。あごストラップ40を締めることは片手で簡単に容易に行うことができるのに対し、従来のあごストラップは、通例、バックルを留めるために両手を使う必要がある。さらに、従来のヘルメットは、通常、きつさを調整するためには、使用者の頭から外す必要がある。したがって、使用者のほぼ必ず、あごストラップが安全性の面で緩すぎる状態で、従来のヘルメットを着用する。
【0035】
図面には図示していないが、ヘルメット10は、着用者の頭を取り囲むことのできる調整可能なヘッドバンドアセンブリを含んでもよい。調整可能なヘッドバンドアセンブリは、ムサル(Musal)に付与された米国特許第8032993号に説明される調整機構と同様であってもよく、その内容は、参照により本明細書に明示的に組み込まれる。調整可能なヘッドバンドアセンブリは、片手で素早くかつ簡単に微調整し得る。ヘッドバンドアセンブリは、少し例を挙げると、サイクリング、スノーボードやスキー、スケートボード、ロッククライミング、野球、陸上ホッケー、アイスホッケー、乗馬、戦場および建設現場など、ヘルメットを通常着用するほとんどの活動にとって、調整しやすさ、快適性および安全性のために好ましいかもしれないが、すべてのヘルメットに含まれていなくてもよい。
【0036】
図12および図13に図示されるように、ヘルメット110は、ヘルメット10の代替実施形態として描かれており、主な違いは、枢動収縮可能あごストラップアセンブリ140がその格納位置に磁気的に保持され得ることである。外殻120は、磁石148に磁気連結するための磁石126を有するポケット128を含み、磁石148は、あごストラップアセンブリ140の捻り機構144内または捻り機構144に隣接して配置され得る。磁石126、148は、あごストラップ140が格納位置に近づくと磁石126、148間の磁力があごストラップ14を格納位置で保持するのに十分になるようなサイズおよび構成にされ得る。あごストラップ140を格納位置から展開位置に向けて移行させるには、磁力を克服するのに十分な力をあごストラップ140に加えて、あごストラップを展開位置に向かって進み続けさせる。あごストラップアセンブリ140をその格納位置に保持する助けをするのに様々な手段を設計することができるが、磁石は便利で単純であろう。他の手段の例は、摩擦、ボール戻り止め、フレックス戻り止めおよび様々なロッキングシステムを含み得る。
【0037】
図14図16および図24図27に図示されるように、ヘルメットアセンブリ210は、異なるタイプの枢動収縮可能あごストラップアセンブリ240を含むさらに別の実施形態である。ストラップを収縮および延長するための捻り運動の代わりに、あごストラップアセンブリ240は、アーム251、252、ラチェット機構253、254、コネクタストラップ247、パッド241a、241b、およびボタン257、258から構成される。コネクタストラップ247は、ボタン257、258と係合する、図25に図示される歯248を含む。あごストラップアセンブリ240は、図14に図示される格納位置と図15に図示されるあご下準備位置(例えば、展開位置)との間で使用者の顔にぶつかることなくあごストラップ240を回転させるための枢軸242a、242bを有する。使用者は、あごストラップアセンブリ240を片手でそのあごの下まで枢動した後、あごストラップアセンブリ240を安全かつ適切な位置まで収縮させるために、表面255を表面256に向かって強く押すことができる。あごストラップ240を締めるには、使用者は、機構253の表面255を機構254の表面256に向かって強く押し、機構253および254を図26および図27に図示するように互いに近づけさせると、効果的にあごストラップ240が短くなる。あごストラップ240を緩めるには、使用者は、ボタン257および258またはボタン257もしくは258を下に押すことができ、それが、コネクタストラップ247の歯248の切り離しをもたらす。パッド241a、241bは、使用者のあごとの接触に快適性を与え得る。
【0038】
図17図19に図示されるように、湾曲した輪郭47の代わりに真っ直ぐな表面347をあごストラップ340が有することを除き、ヘルメット10と同様なヘルメット310が図示されている。ヘルメット10は、実施形態310よりも使用者の視認性が改良されているかもしれないが、実施形態310のあごストラップアセンブリ340は、そのより直線的な輪郭347によって、より強い引張強さを有し得る。
【0039】
図20および図21に図示されるように、あごストラップアセンブリ40は、枢軸42aおよび42bを備えるアーム51および52から構成される。捻りつまみ46(例えば、ダイヤル)が第1回転方向に回されると、アーム51、52は第1方向に、例えば、互いに離れて、機構44から出て延びるように動き、あごストラップアセンブリ40の全長を効果的に長くする。捻りつまみ46が反対の第2回転方向に回されると、アーム51、52は第2方向、例えば、互いに引き寄せられて、機構44の中へと動き、あごストラップアセンブリ40の全長を効果的に短くする。使用者のあごとの接触の快適性のためにパッド41がある。
【0040】
図22および図23に図示されるように、あごストラップアセンブリ440は、あごストラップ40の変型例であり、枢軸442a、442bを備えるアーム451、452から構成される。アーム451は、溝で隔てられる2つの脚454、458を有し、脚458は、歯車の歯456を有する。アーム452は、溝で隔てられる2つの脚455、459を有し、脚459は、歯車の歯457を有する。ハウジング444上の捻りつまみ446を回すと、脚454、455、456、457は、ハウジング444に引き込まれ、あごストラップアセンブリ440の全長を効果的に短くする。パッド441は、使用者のあごとの接触の快適性を与えるために含まれ得る。
【0041】
図28および図29に図示されるように、ヘルメットを「B」の方向に引くために力を加えると、あごストラップ40の底部、例えば、捻り機構44が、この動きに抵抗する「A」の方向に、使用者のあごに引き込まれる。図28および図29は、明確にするために誇張して図示されているが、ヘルメット10は、あごストラップ40が適切に調整されているとき、おそらく図示されるほどには大きく動くことはできないであろう。ストラップシステムが使用者の頭上にヘルメットを十分に固定することができるかどうかを判断するために、図示されるような荷重をかける自転車ヘルメット用の試験規格がある。前述したように、先行技術のストラップシステムは、適切に調整するのが難しいことがよく知られており、この影響の1つが、実際の使用時に、ここで図示されるように力が加えられると、ヘルメットがその保護に最適な位置から外れて簡単に移動できることである。しかし、本開示の様々な態様によると、枢動収縮可能あごストラップアセンブリ40、140、240、340、640、740は、ヘルメットの実施形態10、110、210、310、510、610、710を正しい位置に固定する。
【0042】
「B」の方向の力に耐える助けとなるヘルメット10の重要な特徴は、ヘルメット10が図28に図示されるように前方上方に引っ張られるか、または図29に図示されるように後方上方に引っ張られるかに関係なく、枢軸22、42の位置が、あごストラップ40の機構44を「A」の方向に移動させることである。これを生じさせるために、ヘルメットが図28に図示されるように引かれるときに、枢軸22、42は、使用者の耳に向かって後方に移動するのに十分に低くなることができ、ヘルメットが図29に図示されるように引かれるときに、枢軸22、42は、使用者の鼻に向かって前方に移動することができる。そのように、あごストラップ40は、使用者のあごに対して一層ぴったりになることができ、図28および図29のようにヘルメット10、110、210、310、510、610、710がずれることを食い止める。
【0043】
図30に図示されるように、あごストラップ枢軸位置ゾーン63は、理想的に4つの目標を達成するために、限られたサイズである。第1の目標は、格納位置からあご下位置まで枢動するとき、あごストラップアセンブリ40の機構44が、理想的には、使用者の鼻、あご、またはその他顔の造作にぶつからないことである。第2の目標は、あごストラップアセンブリ40の機構44が、理想的には、収縮過程が使用者にとって合理的であるために、収縮前に使用者のあごの下の合理的な距離にあることである。距離が大きすぎると、収縮過程が不便である。第3の目標は、あごストラップ40の機構44は、理想的には、ヘルメットの前に依然として合理的な距離がありながら、使用者の額を越えて、視線に入らないことである。いくつかの点では、目障りとなって、ヘルメットをあまりコンパクトにさせなくなるほどに、機構44が外殻20の前から離れていてもよい。第4の目標に関し、図28および図29に図示されるように、外殻20が略「B」の方向に引かれるとき、枢軸42a、42bは、機構44を略「A」の方向に使用者のあごに引き込ませ得る。枢軸42a、42bが前方に行きすぎたり、または高すぎたりすると、図28の「B」の方向に外殻20を引いても、機構44を上方に「A」の方向に使用者のあごに引き込ませることができず、外殻20が使用者の頭からずれるであろう。枢軸42a、42bが後方に行きすぎたり、または高すぎたりすると、図29の「B」の方向に外殻20を引いても、機構44を上方に「A」の方向に使用者のあごに引き込ませることができず、外殻20が使用者の頭からずれるであろう。
【0044】
そのため、少なくとも1つの実施形態によると、あごストラップアセンブリの枢軸ゾーン63は、前述の理想的な目標を満足しながら、あごストラップ40が枢動することのできる枢軸位置のすべてを備える。ヘルメットアセンブリ10は、枢軸ゾーン63が外殻20の一部分と重なるようなサイズおよび構成にされ得る。
【0045】
あごストラップアセンブリ40は、その格納位置と使用者のあごの下の使用可能位置との間の範囲「U」で枢動することができる。角度「U」は、枢軸位置に応じて、約70度から140度の間であり得る。図示されるように、角度「U」は、中心点65での半径「R」の円弧を表し、中心点65は、あごストラップ枢軸位置ゾーン63の中心である。中心点65は、ヘルメット額サポート位置62から後ろに距離X、頭サポート位置61のヘルメット後部から前に距離Y、および頭サポート位置60のヘルメット頂部から下に距離Zに位置する。ヘルメット額サポート位置62は、外殻21の内面上の最前方点であり得、これは、前方面上にある。頭サポート位置61のヘルメット後部は、外殻21の内面上の最後方点であり得、これは、前方面と平行な後面上にある。頭サポート位置60のヘルメット頂部は、前方面および後面の両方に垂直な上方面上にある最上方点であり得る。1つの特定の実施態様において、Y=Zであり、Xは、使用者の頭のサポートの前と後ろとの間の距離の約36%、またはX~=0.56Yである。あごストラップ枢軸位置ゾーン63の直径「V」は、距離Xの85%、または直径V=0.85Xであり得る。例えば、成人男性の使用者の典型的な大型ヘルメットの場合、X=76mm、Y=135mm、Z=135mm、および直径「V」=65mmである。
【0046】
例として、図30は、あごストラップ枢軸位置ゾーン63の末端の位置に中心点を有する円弧を示している。具体的には、半径「T」は、枢軸ゾーン63の底部に位置する中心点66を有し、半径「R」は、枢軸ゾーン63の最前方点に位置する中心点67を有し、半径「P」は、枢軸ゾーン63の頂部に位置する中心点68を有し、半径「Q」は、枢軸ゾーン63の最後方点に位置する中心点69を有する。あごストラップの半径は、あごストラップの枢軸に選ばれる中心点によって変わる。例えば、成人男性の使用者用の大型ヘルメットの場合、半径「R」は約140mmとなり得、半径Pは約165mmとなり得、半径Qは約170mmとなり得、半径「S」は約125mmとなり得、半径「T」は約135mmとなり得る。これらは、枢軸点65、66、67、68、69から機構44の内側までのおよその半径である。
【0047】
図31図34に図示されるように、建設用安全帽510は、外殻アセンブリ520、あごストラップアセンブリ40およびヘッドバンドアセンブリ530から構成される。ヘッドバンドアセンブリ530は、調整機構534と捻りつまみ536とを有する。ヘッドバンドアセンブリ530は、片手で素早くかつ簡単に微調整して、正しい位置にロックすることができる。ヘルメット510の一般的な機能は、ごストラップアセンブリ40が格納位置を有し、使用者のあごの下になるように枢軸522bを中心として下に枢動することができ、さらに機構44は、使用者の頭にヘルメット510を適切に固定するために、使用者のあごにきちんと当たるように捻りつまみ46で素早く調整することができるという点で、ヘルメット10と同様である。建設用途では、あごストラップをする必要がなくてもよいときが多くあり得るため、あごストラップを緩めるかまたは格納位置にするかのいずれかにして安全帽を着用できることは特に便利であろう。その後、建物の高いところで作業するときや風の強い状況など、必要なときには、使用者は、そのあごストラップ40を素早くかつ簡単に展開して調整することができる。ヘルメット510は、機構44を中に格納するために外殻520の凹部523を有する。
【0048】
図35および図36に図示されるように、ヘルメット610は、仮想枢軸点665を使用することを実証する。ヘルメット610は、外殻621から下方に延びて、あごストラップアセンブリ640に含まれる従動部645に作動的に連結されている湾曲ガイド625を有する外殻アセンブリ620から構成される。具体的には、湾曲ガイド625および従動部645は、あごストラップアセンブリ640が格納位置と展開位置との間を移行する際に、従動部645が湾曲ガイド625に沿って摺動するように構成される。このように、従動部645は、湾曲ガイド625に沿って並進または摺動することができるが、あごストラップアセンブリ640は、図35に図示される格納位置と図36に図示されるあご下準備位置との間を、仮想枢軸点665を中心として枢動する。仮想枢軸点665は、理想的には、図30に図示される枢軸ゾーン63内のどこにでもすることができるであろう。湾曲ガイド625は、仮想枢軸点665の代わりに仮想枢軸ゾーンをもたらし得る、非円形に湾曲し得ることが想定される。
【0049】
図37および図38に図示されるように、ヘルメット710は、仮想枢軸点765を使用することを実証する。ヘルメット710は、図37に点線で隠して図示される湾曲ガイドスロット725を有する外殻アセンブリ720から構成され、湾曲ガイドスロット725にあごストラップアセンブリ740の従動部746が摺動する。従動部746が完全にガイドスロット725から出て摺動することを防止する、ストップリブ747がある。このように、あごストラップ740は、格納位置とあご下準備位置との間で仮想枢動点765を中心として枢動する。
【0050】
図39図44に図示されるように、ヘルメット810は、外殻アセンブリ820と、あごストラップアセンブリ840と、外殻アセンブリ820の外側にあり、あごストラップアセンブリ840と作動的なやり取りを行うつまみ850とを備えるフルフェースヘルメットである。外殻アセンブリ820は、上方部825と離間した関係にあって使用者がヘルメット810を通して見ることができるように間に開口部827を画定する、マウスガード821を有する。マウスガード821は、ヘルメット810の両側から使用者の口の前に延びて、使用者の顔に強化された保護を与え得る。あごストラップアセンブリ840は、図39図40および図44に図示される格納位置と、図41および図43に図示される展開されたあご下位置との間で、枢軸822a、822bを中心として移行する。マウスガード821を含む実施形態では、あごストラップアセンブリ840は、格納位置のときはマウントガード821と一直線に並ぶことになり、展開位置のときはマウスガード821の下に延びることができる。捻りつまみ850によって、使用者は、あごストラップアセンブリ840を格納位置から展開位置に移動させることができる。つまみ850は必要なくてもよいが、あごストラップアセンブリ840を枢動しやすくするために、フルフェースヘルメットでは便利であろう。機構844の捻りつまみ846は、あごストラップアセンブリ840を長くすることもまたは短くすることもできる。図42は、使用者のあごに締められているあごストラップアセンブリ840を示す。枢軸822a、822bは、使用者が頭にヘルメット810を被るときまたはヘルメット810を脱ぐときに使用者の顔に当たらず、また使用者の視界を遮らない位置に、あごストラップ840を格納できるように配置され得ることに留意する。必要ない間、格納時に機構844が収まるポケット凹部828がある。摩擦、磁石、ボール戻り止め、フレックス戻り止めおよびその他など、あごストラップ840をその格納位置に確実に留めておくために、様々な手段または機構が使用できるであろう。
【0051】
フルフェースヘルメットの外殻アセンブリ820が使用者の頭を取り囲む方式であることから、フルフェースヘルメットは、図28に図示されるように上/前方に移動し得ないため、枢軸822a、822bの位置については、非フルフェースヘルメットよりも自由度があり得る。そのため、枢軸822a、822bは、力B(図28に図示)がヘルメット810に加えられるときに、あごストラップアセンブリ840を一層ぴったりとさせる位置にある必要がなくてもよい。しかし、あごストラップアセンブリ840は、ヘルメット810が図29に図示するように移動することを防止しなければならない。そのため、枢軸822a、822bの位置は、理想的には、次の目標を達成する必要がある。第1の目標は、格納位置からあご下位置まで枢動するとき、あごストラップアセンブリ840の機構844が使用者の鼻、あご、または他の顔の造作とぶつかり得ないことである。第2の目標は、あごストラップアセンブリ840の機構844が、収縮過程が使用者にとって合理的であるために、収縮前にあごの下の合理的な距離にあり得ることである。距離が大きすぎると、収縮過程が不便となり得る。第3の目標は、あごストラップ840の機構844は、依然として外殻アセンブリ820のマウスガード821内にありながら、使用者の鼻を越えて、使用者の視線に入り得ないことである。第4の目標は、外殻820が図29に図示される略「B」の方向に引かれるとき、枢軸822a、822bが機構844を略「A」の方向に使用者のあごに引き込ませ得ることである。
【0052】
図45図47に図示されるように、ヘルメット910は、各側にサポート926を備える外殻アセンブリ920と、あごストラップアセンブリ940とから構成される。ヘルメット910は、あごストラップ940が使用者のあごの領域に調整機構を含まなくてもよい点で、他のすべての実施形態とは異なる。代わりに、あごストラップアセンブリ940は、ヘルメットの側面に機構944を含み得る。ヘルメットの両側または片側のみに機構944があってもよい。図示されるように、あごストラップアセンブリのストラップ940は、枢軸929を中心として枢動し、機構944は、枢軸点929に配置され得る。捻りつまみ946を回すと、図47の点線で図示されるストラップ端949が機構944を通して引かれ、あごストラップアセンブリ940は短くなって、あごストラップアセンブリ940を使用者のあごに締める。
【0053】
図示されるように、機構944は枢軸929に配置されているが、枢軸944とあごライナー945との間のどこにでも配置することができるであろう。あごライナー945は、あごストラップ940に沿って摺動し、本質的なものではないが、快適性を加える。
【0054】
機構944は捻り機構であるが、図24図27に図示される機構と同様なラチェットシステムなど、先行技術で既知の様々な他のタイプの調整機構が実行可能である。
図面に図示されるヘルメットの実施形態は、サイクリング、建設作業およびバイクに通例使用されるヘルメットである。しかし、これらの教示から、スノーボードやスキー、スケートボード、ロッククライミング、フットボール、野球、陸上ホッケー、アイスホッケー、乗馬、スクーター乗り、戦場等用などの他の多くのヘルメットのヘルメットに、枢動調整可能あごストラップをどのように適用できるかが明らかになるはずである。図示されるあごストラップの枢軸は単純な回転枢軸であるが、格納位置と使用者のあご下位置との間の移動中に使用者の顔にぶつからずに、所望の位置に格納し、ヘルメットを前方/上および後方/上に引いたときに収縮を生じさせるために必要なあごストラップの動きを実現する他の方法がある。1つの解決策が、4バーリンケージなどのリンケージ機構であろう。
【0055】
本明細書に示す詳細は、例示的な考察のみを目的とした例としてのものであり、本開示の様々な実施形態の原理および概念的な態様の最も有用で容易に理解される説明と考えるものを提供するという理由で提示しているわけではない。この点に関し、様々な実施形態の異なる特徴の基本的な理解のための必要性を超えて詳細に提示する試みは行っておらず、図面と合わせて説明を読むと、当業者には、これらをいかに実施し得るかが明らかになる。
図1
図2
図3
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図5
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図44
図45
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図47
【手続補正書】
【提出日】2021-11-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者の頭に着用可能に構成されるヘルメットであって、該ヘルメットは、
前部、頂部および後部を有する外殻と、
あごストラップであって、
第1アームおよび前記第1アームに連結された第1装着体と、
第2アームおよび前記第2アームに連結された第2装着体を有し、
前記あごストラップは、前記第1装着体と前記第2装着体との間の前記あごストラップに沿った距離としてストラップの長さを画定し、前記第1および第2のアームは、前記ストラップの長さの選択的な調整を容易にするために互いに対して可動であり、前記第1アームおよび前記第2アームが互いに離れるように移動すると前記ストラップの長さが長くなり、前記第1アームおよび前記第2アームが互いに近づくように移動すると前記ストラップの長さが短くなり
前記第1装着体および前記第2装着体の各々は、前記あごストラップが格納位置と展開位置との間で前記外殻に対して選択的に枢動可能となるように、前記外殻に枢動可能に連結されており、前記あごストラップは、前記あごストラップが前記展開位置から前記格納位置へと枢動する際に、前記外殻の前記前部に向かって移動し、
前記第1アームおよび前記第2アームの両方、引っ張った状態および圧縮した状態で使用可能に構成される、あごストラップと
前記第1アームおよび前記第2アームの両方と作動的なやり取りを行うダイヤルであって、前記ダイヤルは、前記ダイヤルの第1回転方向への回転が前記ストラップの長さを長くし、前記ダイヤルの第2回転方向への回転が前記ストラップの長さを短くするように、前記第1アームおよび前記第2アームの両方に対して回転可能である、ダイヤルと
を備えるヘルメット。
【請求項2】
前記ヘルメットの前記前部は凹部を画定し、前記あごストラップの少なくとも一部分は、前記ストラップが前記格納位置にあるときに前記凹部の中に受容される、請求項1に記載のヘルメット。
【請求項3】
前記前部は、最前方面および最下方面を画定する前縁を含み、前記ヘルメットの前記後部は、最後方面を画定して、前記あごストラップの少なくとも一部分は、前記あごストラップが前記展開位置から前記格納位置まで移行する際に前記最下方面を横断し、前記あごストラップの少なくとも一部分は、前記あごストラップが前記格納位置にあるときに前記最前方面と前記最下方面との間にある、請求項2に記載のヘルメット。
【請求項4】
前記外殻に連結されている外殻磁石と、前記ストラップに連結されているストラップ磁石とをさらに備え、前記外殻磁石および前記ストラップ磁石は、前記あごストラップが前記格納位置にあるときに前記外殻と前記あごストラップとの間に磁気結合を引き起こすように配置および構成される、請求項1に記載のヘルメット。
【請求項5】
前記外殻および前記あごストラップは、前記あごストラップを前記格納位置に保持するために、前記外殻と前記あごストラップとの間に摩擦係合を引き起こすように構成される、請求項1に記載のヘルメット。
【請求項6】
前記あごストラップは、前記あごストラップが前記格納位置と前記展開位置との間で枢動する際に前記外殻に対して枢動角を画定し、前記枢動角は70~140度の間である、請求項1に記載のヘルメット。
【請求項7】
前記あごストラップは、一対の端部および中央部を含み、各端部は、前記中央部に対して角度を成す、請求項1に記載のヘルメット。
【請求項8】
前記外殻は下縁を含み、その少なくとも一部分は、前記あごストラップの縁によって画定される輪郭と相補的な形状の輪郭を画定する、請求項1に記載のヘルメット。
【請求項9】
前記第1アームおよび前記第2のアームの各々は、前記ダイヤルと相互作用する歯を含む、請求項に記載のヘルメット。
【請求項10】
前記外殻は下方部を含み、該下方部は、前記前部と前記下方部との間に開口部を画定するように、前記前部と離間した関係で延びており、前記開口部は、前記ヘルメットを着用しているときに使用者が前記開口部から見ることができるサイズである、請求項1に記載のヘルメット。
【請求項11】
前記あごストラップに作動的に結合されて、前記外殻に対して回転可能なつまみをさらに備え、前記つまみは、前記外殻に対する前記つまみの回転が前記格納位置と前記展開位置との間の前記あごストラップの移行を容易にするように構成される、請求項1に記載のヘルメット。
【請求項12】
互いに対向する関係で前記外殻に結合されている一対の湾曲ガイドをさらに備え、前記あごストラップは、前記あごストラップが前記格納位置と前記展開位置との間で移行する際に前記湾曲ガイドのそれぞれに沿って摺動可能な一対の従動部を有する、請求項1に記載のヘルメット。
【請求項13】
前記外殻は、使用者の頭の少なくとも一部分を受容するようなサイズを有する空洞を画定する内面を含み、前記内面は、前方面上に存在する最前方点と、前記前方面に平行な後面上に存在する最後方点と、前記前方面および前記後面の両方に直交する上方面上に存在する最上方点とを有し、前記外殻は、前記前方面から第1距離、前記後面から第2距離および前記上方面から第3距離にある中心を有する枢軸ゾーンに関連付けられており、前記第1距離は前記第2距離の50~60%であり、前記第2距離は前記第3距離に等しく、前記枢軸ゾーンは円形であり、かつ前記第1距離の80~90%である直径を有する、請求項1に記載のヘルメット。
【請求項14】
前記枢軸ゾーンの少なくとも一部分は、前記外殻と重なる、請求項13に記載のヘルメット。
【請求項15】
外殻を使用者の頭に固定するためにヘルメットの前記外殻とともに使用するためのあごストラップであって、該あごストラップは、
第1アームおよび前記第1アームに連結された第1装着体と、
第2アームおよび前記第2アームに連結された第2装着体と、
前記第1アームおよび前記第2アームの両方に作動的なやり取りを行うダイヤルと
を備え、
前記あごストラップは、前記第1装着体と前記第2装着体との間の前記あごストラップに沿った距離としてストラップの長さを画定し、前記第1および第2のアームは、前記ストラップの選択的な調整を容易にするために互いに対して可動であり、前記第1アームおよび前記第2アームが互いに離れるように移動すると、前記ストラップの長さが長くなり、前記第1アームおよび前記第2アームが互いに近づくように移動すると、前記ストラップの長さが短くなり、前記ダイヤルは、前記ダイヤルの第1回転方向への回転が前記ストラップの長さを長くし、前記ダイヤルの第2回転方向への回転が前記ストラップの長さを短くするように、前記第1アームおよび前記第2アームの両方に対して回転可能であり
前記第1装着体および前記第2装着体の各々は、前記あごストラップが格納位置と展開位置との間で前記外殻に対して選択的に枢動可能となるように、前記外殻に枢動可能に連結されており、前記あごストラップは、前記あごストラップが前記展開位置から前記格納位置へと枢動する際に、前記外殻の前部に向かって移動し、
前記第1アームおよび前記第2アームの両方、引っ張った状態および圧縮した状態で使用可能に構成される、あごストラップ。
【請求項16】
前記あごストラップは、一対の端部および中央部を含み、各端部は、前記中央部に対して角度を成す、請求項15に記載のあごストラップ。
【請求項17】
使用者の頭に着用可能に構成されるヘルメットであって、該ヘルメットは、
前部、頂部および後部を有する外殻と、
前記外殻に枢動可能に結合されているあごストラップであって、
第1アームと、
第2アームと、
前記第1アームおよび前記第2アームの両方に接続された中間体と
を有するあごストラップと
を備え、
前記あごストラップはストラップの長さを画定し、前記第1および第2のアームは、前記ストラップの長さの選択的な調整を容易にするために互いに対して可動であり、前記第1アームおよび前記第2アームが互いに離れるように移動すると前記ストラップの長さが長くなり、前記第1アームおよび前記第2アームが互いに近づくように移動すると前記ストラップの長さが短くなり、
前記あごストラップは、格納位置と展開位置との間で前記外殻に対して選択的に枢動可能であり、前記あごストラップは、前記あごストラップが前記展開位置から前記格納位置へと枢動する際に、前記外殻の前記前部に向かって移動する、ヘルメット。
【請求項18】
前記ヘルメットの前記前部は凹部を画定し、前記中間体の少なくとも一部分は、前記あごストラップが前記格納位置にあるときに前記凹部の中に受容される、請求項17に記載のヘルメット。
【国際調査報告】