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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-07
(54)【発明の名称】可動式洗濯処理装置
(51)【国際特許分類】
   D06F 39/12 20060101AFI20231030BHJP
   B60B 33/00 20060101ALI20231030BHJP
【FI】
D06F39/12 Z
B60B33/00 501B
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023524860
(86)(22)【出願日】2021-11-16
(85)【翻訳文提出日】2023-04-24
(86)【国際出願番号】 US2021072417
(87)【国際公開番号】W WO2022109536
(87)【国際公開日】2022-05-27
(31)【優先権主張番号】20208817.5
(32)【優先日】2020-11-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】590005058
【氏名又は名称】ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
【氏名又は名称原語表記】THE PROCTER & GAMBLE COMPANY
【住所又は居所原語表記】One Procter & Gamble Plaza, Cincinnati, OH 45202,United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100221729
【弁理士】
【氏名又は名称】中尾 圭介
(72)【発明者】
【氏名】パップスドルフ、クリフォード・セオドア
(72)【発明者】
【氏名】マイザー、スコット・ユージーン
(72)【発明者】
【氏名】ハウディシェル、マーク・ニール
【テーマコード(参考)】
3B165
【Fターム(参考)】
3B165AA04
3B165AA05
3B165AA06
3B165AE02
3B165BA87
3B165BA88
3B165CA21
3B165CB01
3B165CB31
(57)【要約】
複数のスイベルキャスタを含む洗濯処理装置が開示される。スイベルキャスタのうちの2つは、ブレーキ付きスイベルキャスタである。ブレーキ付きスイベルキャスタ以外のスイベルキャスタのうちの1つは、垂直調整スイベルキャスタである。ブレーキ付きスイベルキャスタは、床を横切る洗濯処理装置の並進移動を抑制する。垂直調整スイベルキャスタは、洗濯処理装置の揺れ及び捻回を抑制するために、洗濯処理装置の位置を固定するのに役立ち得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗濯処理装置(1)であって、
4つの角部(15)を有する装置基部(10)と、
流体収容エンベロープ(50)を画定するタブ(40)であって、前記装置基部の上方にある、タブ(40)と、
前記タブ内に配置され、前記装置基部に対して水平から約20度以内である回転軸(AR)を中心に前記タブに対して回転可能なドラム(60)と、
前記装置基部と動作可能に係合された第1のスイベルキャスタ(75)の第1の対(70)であって、各第1のスイベルキャスタは前記4つの角部のうちの1つを動作可能に支持する、第1のスイベルキャスタ(75)の第1の対(70)と、
前記第1の対の反対側にあり、前記装置基部と動作可能に係合された第2のスイベルキャスタ(85)の第2の対(80)であって、各前記第2のスイベルキャスタは、前記第1のスイベルキャスタとは独立して前記4つの角部のうちの1つを支持する、第2のスイベルキャスタ(85)の第2の対(80)と、を備え、
前記第1のスイベルキャスタのうちの1つは、第1のローリングブレーキ(184)を有する第1のブレーキ付きスイベルキャスタ(77)であり、前記第2のスイベルキャスタのうちの1つは、第2のローリングブレーキ(186)を有する第2のブレーキ付きスイベルキャスタ(87)であり、
前記第2のブレーキ付きスイベルキャスタ以外の前記第2のスイベルキャスタのうちの1つは、垂直調整スイベルキャスタ(89)であり、前記垂直調整スイベルキャスタの車輪(190)は、前記装置基部に向かう方向及び前記装置基部から離れる方向に移動可能であり、
前記垂直調整スイベルキャスタは、前記装置基部に向かう方向及び前記装置基部から離れる方向における前記垂直調整スイベルキャスタの移動を抑制するように係合可能なロック(230)を備え、
前記第1のローリングブレーキは、第1のリンク機構(92)によってアクチュエータ(90)に動作可能に係合され、前記第2のローリングブレーキは、第2のリンク機構(94)によって前記アクチュエータに接続され、前記ロックは、第3のリンク機構(96)によって前記アクチュエータに接続され、
前記第1のリンク機構、前記第2のリンク機構、及び前記第3のリンク機構は各々、前記第1のローリングブレーキ及び前記第2のローリングブレーキが制動されず、前記ロックがロック解除される第1の位置を有し、
前記第1のリンク機構、前記第2のリンク機構、及び前記第3のリンク機構は各々、前記第1のローリングブレーキ及び前記第2のローリングブレーキが制動され、前記ロックがロックされて、前記装置基部に向かう方向及び前記装置基部から離れる方向における前記垂直調節スイベルキャスタの移動を抑制する第2の位置を有し、
前記スイベルキャスタの第1の対と、前記垂直調節スイベルキャスタ以外の前記第2のスイベルキャスタのうちの1つは、前記装置基部が載置される平面を規定し、前記垂直調節スイベルキャスタが前記平面を支持する、洗濯処理装置(1)。
【請求項2】
前記アクチュエータはレバー(140)である、請求項1に記載の洗濯処理装置。
【請求項3】
前記レバーは、前記タブの高さ方向において下に配置される、請求項2に記載の洗濯処理装置。
【請求項4】
前記洗濯処理装置は、前記タブへのドア(120)を更に備え、前記レバーは前記ドアの下にある、請求項2又は3に記載の洗濯処理装置。
【請求項5】
前記レバーは、人間の足によって操作可能となるようにサイズ決め及び寸法決めされたフットペダル(150)を含む、請求項2~4のいずれか一項に記載の洗濯処理装置。
【請求項6】
前記洗濯処理装置は、前記ドラムがユーザによってアクセスされる前面(110)を有し、前記レバーは、前記前面に対して窪んでいる、請求項2~5のいずれか一項に記載の洗濯処理装置。
【請求項7】
前記洗濯処理装置は、前記前面に対向する後面(130)を有し、前記垂直調整スイベルキャスタは、前記前面よりも前記後面に近い、請求項6に記載の洗濯処理装置。
【請求項8】
前記レバーは支点(160)を中心に移動可能であり、
前記レバーが前記第1の位置から前記第2の位置に移動するとき、前記レバーは、前記第1のスイベルキャスタの前記第1の対及び前記第2のスイベルキャスタの前記第2の対が載置される床に向かって揺動する、請求項2~7のいずれか1つに記載の洗濯処理装置。
【請求項9】
前記洗濯処理装置は、前記ドラムがユーザによってアクセスされる前面(110)と、前記前面に対向する後面(130)と、を有し、前記垂直調整スイベルキャスタは、前記前面よりも前記後面に近い、請求項1~8のいずれか一項に記載の洗濯処理装置。
【請求項10】
前記ドラムは、約20L~約70Lの容積を有する、請求項1~9のいずれか一項に記載の洗濯処理装置。
【請求項11】
前記垂直調整スイベルキャスタは、ばね荷重式の垂直調整スイベルキャスタである、請求項1~10のいずれか一項に記載の洗濯処理装置。
【請求項12】
前記ばね荷重式の垂直調整スイベルキャスタは、前記装置基部から離れる方向に力を及ぼすように予荷重が加えられたばね(200)を備える、請求項11に記載の洗濯処理装置。
【請求項13】
前記洗濯処理装置はある重量を有し、前記力は前記重量の4分の1の約20パーセント以内である、請求項12に記載の洗濯処理装置。
【請求項14】
前記第2のブレーキ付きスイベルキャスタは、前記第1のブレーキ付きスイベルキャスタの対角線上に対向する、請求項1~13のいずれか一項に記載の洗濯処理装置。
【請求項15】
前記第1のリンク機構、前記第2のリンク機構、及び前記第3のリンク機構のうちの少なくとも1つは、ケーブルリンク機構(97)である、請求項1~14のいずれか一項に記載の洗濯処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
可動式洗濯処理装置。
【背景技術】
【0002】
都市住居の多くの居住者は、生活空間の一部において、郊外の居住者と同じ家事を達成するという問題に直面している。都市住居の居住者がこの課題に対処する1つの方法は、彼らが自身の限られた居住空間をどのように使用するかにおいて、いくぶんかの柔軟性を維持することである。例えば、寝室は、人が自宅から仕事をする日に自宅オフィスになることがある。あるいは、居間は、ゲストを収容する必要があるときに予備の寝室になる。あるいは、台所又は浴室は、洗濯を行う必要があるときに洗濯室になる。
【0003】
全ての都市住居が洗濯を行うための専用空間を有するわけではない。便利さのため、多くの居住者は台所又は浴室で洗濯を行う。住居が建設された時代に応じて、洗濯機のための専用の配管又は床キャビネット空間が存在することも、存在しないこともある。造り付けの洗濯機が利用可能でなく、適切な共用洗濯室、コインランドリー、又は洗濯サービスが居住者に利用可能でない場合、居住者は、格納式の洗濯機を使用することを選択することができる。このような洗濯機は、機械が使用される部屋に機械を移動させ、次いで機械が使用されていないときに機械を保管場所に都合よく戻すことができるように、小型である傾向がある。
【0004】
洗濯機は、固定タブ内に配置された回転可能なドラムを有する。ドラムは、水平軸又は垂直軸上に搭載されてもよい。洗濯機の動作サイクル中、ドラムは軸を中心に回転することができる。洗濯物が濡れていてドラム内に不均一に分布している場合、ドラム内の質量の不均衡は、相当な力を発生させる振動を生じさせる可能性があり、洗濯機を移動させることになり得る。
【0005】
格納式の洗濯機は、より便利に移動を可能にするために、1つ以上の車輪を備えてもよい。使用時、洗濯機は、洗濯機の1つ以上の車輪及び1つ以上の脚の上に置かれてもよい。洗濯機を動かすために、ユーザは、洗濯機の一端を持ち上げて洗濯機の脚を持ち上げるが、それによって、洗濯機の重量が1つ以上の車輪によって支えられ、ユーザが洗濯機を押したり引いたりする。持ち上げ及び押し引きをより便利にするために、ハンドホールド又はハンドルが設けられてもよい。1つ以上の車輪は、車輪の回転を抑制するのに役立つブレーキを有してもよく、それによって、使用中の洗濯機の移動が抑制される。任意選択で、1つ以上の車輪は、洗濯機が、使用中の洗濯機の移動を制限するために、より大きな面積を有するフットプリント上に載せられ得るように、収納式であってもよい。
【0006】
多くの都市住居の床は、厳密に水平ではない。このことは、洗濯機が動作している間に洗濯機が安定して静止し得る場所を居住者が見つけることを困難にする可能性がある。洗濯機が十分に水平でない場合、洗濯機は動作中に横方向に移動する可能性がある。室内の1つの位置に留まるように設計された大型の洗濯機の場合、洗濯機は、典型的には、4つの水平調整脚を調整することによって水平にされる。水平調整脚は、典型的には、個々の水平調整脚の位置を変更するためにフレームにねじ込んだり、外したりすることができるねじ山付きねじに取り付けられる。水平調整脚は、機械の底部にある。洗濯機が使用される部屋に洗濯機が移動されるたびに、ユーザが、いくぶんか重い洗濯機の下の床の高さで複数のねじを調整することが不便であることに気付くので、この解決策は、格納式の洗濯機には実用的ではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
これらの制限を考慮すると、洗濯機が使用のための位置に移動されるときに、格納式の洗濯機を水平化及び安定化するために容易に操作され得る機構に対し、継続的な未解決のニーズが存在する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
洗濯処理装置(1)であって、4つの角部(15)を有する装置基部(10)と、流体収容エンベロープ(50)を画定するタブ(40)であって、装置基部の上方にある、タブ(40)と、タブ内に配置され、装置基部に対して水平から約20度以内である回転軸(AR)を中心にタブに対して回転可能なドラム(60)と、装置基部と動作可能に係合された第1のスイベルキャスタ(75)の第1の対(70)であって、各第1のスイベルキャスタは4つの角部のうちの1つを動作可能に支持する、第1のスイベルキャスタ(75)の第1の対(70)と、第1の対の反対側にあり、装置基部と動作可能に係合された第2のスイベルキャスタ(85)の第2の対(80)であって、各第2のスイベルキャスタは、第1のスイベルキャスタとは独立して4つの角部のうちの1つを支持する、第2のスイベルキャスタ(85)の第2の対(80)と、第1のスイベルキャスタのうちの1つは、第1のローリングブレーキ(184)を有する第1のブレーキ付きスイベルキャスタ(77)であり、第2のスイベルキャスタのうちの1つは、第2のローリングブレーキ(186)を有する第2のブレーキ付きスイベルキャスタ(87)であり、第2のブレーキ付きスイベルキャスタ以外の第2のスイベルキャスタのうちの1つは、垂直調整スイベルキャスタ(89)であり、垂直調整スイベルキャスタの車輪(190)は、装置基部に向かう方向及び装置基部から離れる方向に移動可能であり、垂直調整スイベルキャスタは、装置基部に向かう方向及び装置基部から離れる方向における垂直調整スイベルキャスタの移動を抑制するように係合可能なロック(230)を備え、第1のローリングブレーキは、第1のリンク機構(92)によってアクチュエータ(90)に動作可能に係合され、第2のローリングブレーキは、第2のリンク機構(94)によってアクチュエータに接続され、ロックは、第3のリンク機構(96)によってアクチュエータに接続され、第1のリンク機構、第2のリンク機構、及び当該第3のリンク機構は各々、当該第1のロールブレーキ及び当該第2のロールブレーキが制動されず、当該ロックがロック解除される第1の位置を有し、当該第1のリンク機構、当該第2のリンク機構、及び当該第3のリンク機構は各々、当該第1のロールブレーキ及び当該第2のロールブレーキが制動され、当該ロックがロックされて、当該装置基部に向かう方向及び当該装置基部から離れる方向における当該垂直調整スイベルキャスタの移動を抑制する第2の位置を有し、スイベルキャスタの当該第1の対と、当該垂直調整スイベルキャスタ以外の第2のスイベルキャスタのうちの1つは、当該装置基部が載置される平面を規定し、当該垂直調整スイベルキャスタが当該平面を支持する、洗濯処理装置(1)。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】逆さまの位置で示された洗濯処理装置である。
図2】右側を上にした位置で示された装置基部である。
図3】ブレーキ付きスイベルキャスタである。
図4】垂直調整スイベルキャスタである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
洗濯処理装置1が図1に示されている。洗濯処理装置1は、洗濯処理装置1の特定の特徴が洗濯処理装置の底部に配置されているので、逆さまの位置で示されている。洗濯処理装置1は、フロントローディング式又はトップローディング式の洗濯処理装置1であり得る。ユーザ効率のために、フロントローディング式の洗濯処理装置1が実用的であり得る。ユーザが洗濯処理装置1を住居内の異なる場所に移動させ得るようにするため、洗濯処理装置1は、便利に移動可能となるように提供され得る。
【0011】
洗濯処理装置1は、いくつかの基本的な構成要素を有する。まず、洗濯処理装置1は、装置基部10を有する。装置基部10は、非限定的な例として、図1に示すように、一対のスキッド20であってもよく、これに洗濯処理装置1の内部フレームが取り付けられる。任意選択で、装置基部10は、洗濯処理装置1の他の構成要素を支持するフレームの底部若しくは一部、又は洗濯処理装置1の外部シェル30の一部であり得る。装置基部10は、4つの角部15を有し得る。4つの角部15は、正方形、長方形、台形、又は洗濯処理装置1の装置基部10を支持するのに実用的な他の4辺多角形を画定することができる。
【0012】
装置基部10の上に、洗濯処理装置1は、流体収容エンベロープ50を画定するタブ40を備え得る。タブ40内に、ドラム60が配置され得る。ドラム60は、回転軸ARを中心としてタブ40に対して回転可能であり得る。回転軸ARは、装置基部10に対して水平から約20度以内であり得る。水平に対してわずかに傾けられた回転軸ARは、ユーザが洗濯処理装置1に手を出入りさせるために人間工学的であり得、また、ドラム60が洗濯物を収容しかつ回転しているときに洗濯処理装置1の安定性を提供するのに役立ち得る。回転軸ARは、装置基部10に対して水平から約20度以内、又は約10度以内、又は約5度以内であり得る。回転軸ARは、装置基部10に対して水平であり得る。
【0013】
タブ40は、ドラム60を収容する。ドラム60は、洗濯処理液、湿潤水及びすすぎ水がタブ40に加えられたりタブ40から除去されたりし得るように、多孔性の壁を有することができる。ドラム60は、約20L~約70Lの容積を有することができる。そのような小さなドラム60を有する洗濯処理装置1は、それをそのスイベルキャスタ上で転がすことによって、ユーザの住居の周りで容易に移動可能となり得る。
【0014】
洗濯処理装置1は、装置基部10と動作可能に係合された第1のスイベルキャスタ75の第1の対70を備えることができる。各第1のスイベルキャスタ75は、4つの角部15のうちの1つを動作可能に支持することができる。第1のスイベルキャスタ75の第1の対70は、装置基部10の前部、側部、又は後部に配置され得る。
【0015】
第2のスイベルキャスタ85の第2の対80は、第1の対70の反対側に設けられ、装置基部10と動作可能に係合され得る。第2のスイベルキャスタ85の各々は、第1のスイベルキャスタ75とは独立して、4つの角部15のうちの1つを支持することができる。第2のスイベルキャスタ85の第2の対80は、装置基部10の前部、又は後部、又は側部に配置され得る。スイベルキャスタの対を説明する際に、特定の名前の付いた対が洗濯処理装置1の前部、後部、又は側部のうちの1つにあるかどうかは重要ではないので、特定の名前の付いたスイベルキャスタの対は特定の位置にあるものとして指定されたものではない。むしろ、スイベルキャスタの対は、一緒になって、4つのスイベルキャスタによって画定される多角形の辺のうちの2つを画定する。
【0016】
スイベルキャスタは、タイル、ビニール、木材、カーペット、複合積層板、コルクなどの様々な一般的な床表面上で静かにかつマーキングなしに回転するためのポリマーの車輪を含むことができる。車輪は、ポリプロピレン、ポリウレタン、アセタールなどから作製され得る。スイベルキャスタの車輪は、約3cm~約8cmの直径を有することができる。スイベルキャスタの高さは、約4cm~約20cmであり得る。スイベルキャスタのフレーム及びプレートは、めっき鋼又はステンレス鋼などの打ち抜き金属から作製され得る。任意選択で、スイベルキャスタのフレーム及びプレートは、射出成形プラスチックであり得る。
【0017】
動作中、洗濯処理装置1は、ドラム60が回転するときに振動し得る。振動は、洗濯処理装置1の動作中に、ドラム60内の洗濯物の負荷のわずかな又は大きな不均衡によって引き起こされ得る。不均衡の性質に応じて、洗濯処理装置1は、動作中に床を横切って並進移動するか、捻回によってあちこちに移動するか、あるいは並進移動と捻回との何らかの組み合わせで移動する傾向を有し得る。そのような移動の傾向を抑制するのを助けるために、1つ以上のブレーキ付きスイベルキャスタを使用することが実用的であり得る。スイベルキャスタのブレーキは、スイベルキャスタの転がり回転に抵抗することができる。ブレーキ付きスイベルキャスタは、床に接触しているスイベルキャスタの一部と床との間の摩擦力によって洗濯処理装置1の並進運動に抵抗する。
【0018】
第1のスイベルキャスタ75のうちの1つは、第1のローリングブレーキを有する第1のブレーキ付きスイベルキャスタ77であり得る。同様に、第2のスイベルキャスタ85の1つは、第2のローリングブレーキを有する第2のブレーキ付きスイベルキャスタ87であり得る。2つのブレーキ付きスイベルキャスタは共に、使用中に床を横切る洗濯処理装置1の並進に抵抗することができる。2つのブレーキ付きスイベルキャスタは、洗濯処理装置1の側部、又は前部、又は後部に配置され得る。任意選択で、ブレーキ付きスイベルキャスタは、洗濯処理装置1の両側に配置されてもよい。任意選択で、ブレーキ付きスイベルキャスタのうちの1つは、洗濯処理装置1の前部に配置されてもよく、他のブレーキ付きスイベルキャスタは、洗濯処理装置の後部に配置されてもよい。
【0019】
洗濯処理装置1が使用されている間、各スイベルキャスタが洗濯処理装置1の重量の等しい割合を支持することが望ましいことがあるという仮定に基づけば、一対のスイベルキャスタに両方のブレーキ付きスイベルキャスタを有することと比較して、互いに対角線上に対向するブレーキ付きスイベルキャスタを提供することには機械的利点がある。等しい垂直荷重及び等しいサイズのスイベルキャスタの正方形の設置面積を仮定すると、互いに対角線上に対向するブレーキ付きスイベルキャスタは、一対のスイベルキャスタをなすブレーキ付きスイベルキャスタと比較して、洗濯処理装置1の捻回に対して1.4倍大きい摩擦力を提供することができる。第2のブレーキ付きスイベルキャスタ87は、第1のブレーキ付きスイベルキャスタ77の対角線上に対向し得る。
【0020】
第2のブレーキ付きスイベルキャスタ87以外の第2のブレーキ付きスイベルキャスタ85のうちの1つは、垂直調整スイベルキャスタ89であり得る。垂直調整スイベルキャスタ89は、装置基部10に向かう方向及び装置基部10から離れる方向に移動可能である。この可動性は、洗濯処理装置1の自重下で生じる移動を超えるものである。垂直調整スイベルキャスタ89は、約0.5mm~約50mmの範囲にわたって、装置基部10に向かって、また装置基部10から離れて移動可能である。垂直調整スイベルキャスタ89を採用することは、洗濯処理装置1が置かれる床が平坦でないときに、洗濯処理装置1を安定させるのを助けるために実用的である。垂直方向に固定された3つのスイベルキャスタは、基部10を支持することができ、垂直調整スイベルキャスタ89は、4つのスイベルキャスタ全てが平坦でない床と接触するように、上方か下方のいずれかに移動して床と会合することができる。安定性の観点から、4つのスイベルキャスタに基部10を支持させることは、基部を支持する3つのスイベルキャスタのみを有することよりも良好である。3つのスイベルキャスタのみが基部10を支持し、床が水平でない場合、洗濯処理装置1は、使用中に揺動しやすくなる可能性がある。揺動は、床を横切る洗濯処理装置1の横方向移動を引き起こし得る。洗濯処理装置1は使用中、電源、水源、及び排水ラインに接続されているので、使用中の洗濯処理装置1の並進は望ましくない。洗濯処理装置1の過剰な移動は、過度の応力をかけたり、これらの接続のうちの1つ以上の動作を妨げたりする可能性がある。
【0021】
洗濯処理装置1をよりしっかりと安定させるために、垂直調整スイベルキャスタ89は、装置基部10に向かう方向及び装置基部10から離れる方向における垂直調整スイベルキャスタ89の移動を抑制するように係合可能なロックを備えることができる。
【0022】
洗濯処理装置1が使用のために位置決めされるとき、垂直調整スイベルキャスタ89以外の3つのスイベルキャスタは床に着座し、垂直調整スイベルキャスタ89は、床と会合するように下方に移動するか、あるいは、垂直調整スイベルキャスタ89の下方の床のうちの相対的に上昇した部分に対応するように上方に移動することができる。ロックは、垂直調整スイベルキャスタ89の垂直位置を固定するために作動され得る。垂直調整スイベルキャスタ89の垂直位置がロックされた状態で、洗濯処理装置1は、4つのしっかりと位置決めされたスイベルキャスタ上に載置され、これらのスイベルキャスタは、使用中の洗濯処理装置1の並進及び捻回又は揺動移動に抵抗することができる。スイベルキャスタの第1の対70と、垂直調整スイベルキャスタ89以外の第2のスイベルキャスタ80のうちの1つは、装置基部10が載置される平面を規定し、垂直調整スイベルキャスタ89はその平面を支持する。
【0023】
第1のローリングブレーキは、第1のリンク機構92によってアクチュエータ90に動作可能に係合され得る。第2のロールブレーキは、第2のリンク機構94によってアクチュエータ90に接続されている。ロックは、第3のリンク機構96によってアクチュエータ90に接続されている。リンク機構は、アクチュエータとそれぞれの要素との間の機械的接続であり得る。例えば、リンク機構はケーブル接続であってもよい。リンク機構は単一のバーであってもよい。リンク機構は、ピン又はカムシステムを介して互いに接続された1つ以上のバーであってもよい。リンク機構はベルトであってもよい。リンク機構はチェーンであってもよい。リンク機構は、電子的リンク機構であってもよい。例えば、リンク機構は、ブレーキ及び/又はロックを第1の位置から第2の位置に移動させるために、モータに動力を伝達してもよく、あるいはアクチュエータ90からモータを作動させる信号を伝達してもよい。リンク機構は、機械的リンク機構と電子的リンク機構との組み合わせであってもよい。例えば、アクチュエータ90は、機械的にあるいは電子的に作動されてもよく、それによって、リンク機構の終端にある電気機械デバイスにブレーキ及び/又はロックを係合又は係合解除させる信号が生成されるか、あるいはそのような回路が接続される。リンク機構は、アクチュエータ90からブレーキ及び/又はロックに機械力、信号、若しくは電力、又はこれらの組み合わせを伝達して、ブレーキ又はロックを作動又は作動停止させることができる。アクチュエータは、ユーザが押すボタンであり得る。ボタンを押すことによって、ユーザは、様々なブレーキ及びロックを動作させる電子デバイス又は電気機械デバイス又はワイヤレスデバイスを作動させることができる。同様に、アクチュエータは、洗濯処理装置1を操作するために使用されるタッチスクリーン又はタッチスクリーンの一部であってもよい。ユーザは、タッチスクリーンを介して洗濯処理装置1に命令を入力して、様々なブレーキ及びロックを、場合によっては遠隔的に若しくは無線で、あるいは電気機械装置を介して動作させることができる。
【0024】
リンク機構は、ケーブルリンク機構97であってもよい。ケーブルリンク機構97は、典型的には、ケーブルハウジング99内で摺動可能なケーブル98を含む。ケーブルハウジング99は、ケーブルハウジング99の両端部において拘束されており、ケーブル98は、例えばアクチュエータ90を作動させることによって、ケーブルハウジング99内で移動され得る。このような構成は、ブレーキシステム、スロットルシステム、ギアをシフトするためのディレイラシステムなどに一般的に採用されている。ケーブル98は、ブレーキ及び/又はロックを係合又は係合解除させるように作用する機械力を伝達する。
【0025】
リンク機構の終端部は、そのリンク機構によって係合解除又は係合される要素である。リンク機構の起点は、そのリンク機構のアクチュエータである。係合解除及び係合は、2つの位置、すなわち、第1の位置及び第2の位置をそれぞれ規定する。ローリングブレーキの場合、第1の位置は制動されず、第2の位置は制動される。ロックの場合、第1の位置はロック解除され、第2の位置はロックされる。ユーザは、ブレーキが非制動状態又は第1の位置にあるとき、洗濯処理装置1を便利に移動することができる。垂直調整スイベルキャスタ89のロックは、ブレーキが非制動状態又は第1の位置にあるときにロック解除され得る。ユーザが洗濯処理装置1を使用位置に位置決めすると、ユーザは、アクチュエータ90を操作して、関連するリンク機構を、関連するローリングブレーキが制動されロックがロックされる第2の位置に移行させることができる。
【0026】
洗濯処理装置は、ユーザがドラム60にアクセスする前面110を有することができる。前面110は、ドラム60の内部へのアクセスを提供するために開放及び閉鎖され得るヒンジ付きドア120を含んでもよい。後面130は、前面110の反対側であり得る。垂直調整スイベルキャスタ89は、前面110よりも後面130の近くに配置され得る。すなわち、垂直調整スイベルキャスタ89は、基部10の後部又は洗濯処理装置1の後部を支持することができる。垂直調整スイベルキャスタ89を基部の後部に向けて配置することが実用的であり得る。なぜなら、床の反りは、根太とヘッダとの間の接続部の近くで、ヘッダから離れた場所よりも大きいことが一般的であるからである。また、ヘッダは一般的に住居の壁の下に配置される。
【0027】
装置基部10の非限定的な実施形態が図2に示されている。装置基部10は、図2において直立位置に示されている。アクチュエータ90は、レバー140であり得る。レバー140は、ユーザが加えた小さな力を、機構又は物体を操作し得るより大きな力に変換することができる単純な機械である。人間工学的に簡単にするために、レバー140は、タブ40の高さ方向において下に配置され得る。高さ方向において下とは、レバー140がタブ40よりも低くなり得ることを意味する。例えば、レバー140は、装置基部10に、装置基部10に近接して、あるいは装置基部10の下にあり得る。このような位置は、ユーザが自身の足でアクチュエータ90を操作することを可能にする。また、洗濯処理装置1の重量は、レバー140が作動された状態で洗濯処理装置1が安定するように反力をもたらし得る。
【0028】
レバー140は、タブ40に対してドア120の下に配置され得る。これは、使用時に、ドア120がユーザにアクセス可能であるように、ユーザが洗濯処理装置を壁又はキャビネットに対して配置し得るため、望ましくなり得る。レバー140をドア120の下に配置することは、洗濯処理装置1の使用中にドア120とレバー140の両方への容易なアクセスを可能にする。任意選択で、レバー140は、前面110に対して凹んでいてもよい。これは、ユーザが意図せずにレバー140を作動させる可能性を低減するのに役立ち得る。
【0029】
フットペダル150がレバー140に取り付けられてもよい。フットペダル150は、成人のヒトの足によって操作可能となるようにサイズ決め及び寸法決めされ得る。フットペダル150は、約25cm~約400cm、任意選択で約100cm~約200mmの面積を有する支持領域を有し得る。フットペダル150の支持領域は、ユーザがレバーを操作するために押すことが意図されるレバー140の表面である。ユーザは、自身の足で押し下げることによってアクチュエータ90を動作させるための相当な力を発生させることができるので、フット作動式のレバー140が望ましくなり得る。
【0030】
レバー140は、支点160を中心に移動可能であり得る。支点160は、レバー140を抵抗フレーム180に接続する1つ以上のピン170であり得る。レバー140は、レバー140を押して、第1のスイベルキャスタ75の第1の対70及び第2のスイベルキャスタ85の第2の対80が載置される床に向かってレバーを揺動させることによって、第1の位置から第2の位置へと移動され得る。アクチュエータ90を第1の位置から第2の位置に移行させることによって、第1のローリングブレーキ及び第2のローリングブレーキは、非制動状態から制動状態に移行され、垂直調整スイベルキャスタ89のロックは、ロック解除状態からロック状態に移行される。フット操作レバー140は、相当な制動力をブレーキ付きスイベルに加え、垂直調整スイベルキャスタ89のロックを作動させるためにレバー140が増幅し得る相当な力を、ユーザが自身の足で発生させ得るという点で実用的である。
【0031】
第1のブレーキ付きスイベルキャスタ77及び第2のブレーキ付きスイベルキャスタ87は各々、第1のローリングブレーキ184及び第2のローリングブレーキ186をそれぞれ有することができる。ローリングブレーキ182を有するスイベルキャスタが図3に示されている。第1のローリングブレーキ184及び第2のローリングブレーキ186という用語は、それぞれのスイベルキャスタがローリングブレーキ182を有することを確立するために便宜上使用されている。ローリングブレーキ182は、スイベルキャスタの車輪190を制動することができる。ローリングブレーキ182は、例えば内部ドラムローリングブレーキ182として、車輪190のハブ内にあってもよい。任意選択で、ローリングブレーキ182は、例えば、ローリングブレーキ182と車輪190のローリング表面との間の直接的な接触によって、車輪190の外部表面に制動力を加えることができる。それぞれのローリングブレーキ184、186は、アクチュエータ90をそれぞれのローリングブレーキ184、186に接続するそれぞれのリンク機構を介してアクチュエータ90によって作動され得る。任意選択で、各ローリングブレーキ182が互いに独立して、場合によってはロックと独立して作動され得るように、複数のアクチュエータ90が設けられてもよい。
【0032】
垂直調整スイベルキャスタ89は、図4に示されるような非限定的な例として、ばね荷重式の垂直調整スイベルキャスタ89であり得る。このようなスイベルキャスタは、車輪190が装置基部10に対して垂直位置を変えることを可能にする。このようなスイベルキャスタ内のばね200は、車輪190を床に接触させる作用力を提供する。特に、ばね200は、装置基部10から離れる方向に力を及ぼすように予荷重が加えられ得る。予荷重は、非限定的な例として、洗濯処理装置1のスイベルキャスタの全てが表面によって支持されていないときに、垂直調整スイベルキャスタ89が他のスイベルキャスタよりも装置基部10から遠くに突出するように、ばね200を予め圧縮することによって加えられ得る。ばね200は、ばね荷重式のスイベルキャスタ89が他のスイベルキャスタと同一平面にあるとき、ばね200において動員される力が、洗濯処理装置1の重量の4分の1の約20%以内、又は更には約10%以内、又は更には約5%以内、又は更にはそれに等しくなるように設定され得る。ばね200を予め圧縮することにより、垂直調整スイベルキャスタ89を必要に応じて上下に移動可能にして、4つのスイベルキャスタの全てが最終的に床にしっかりと載置されるようにすることが可能となり、その結果、洗濯処理装置1は使用中に安定するようにする。
【0033】
ユーザが洗濯処理装置1を自身の住居内で移動させるとき、第1のスイベルキャスタ75の第1の対70及び第2のスイベルキャスタ85の第2の対80は、装置基部10を支持し、床上で自由に回転する。洗濯処理装置1が所望の場所に配置されると、スイベルキャスタの第1の対70と、垂直調整スイベルキャスタ89以外の第2のスイベルキャスタ80のうちの1つは、装置基部10が載置される平面を規定し、垂直調整スイベルキャスタ89はその平面を支持する。次いで、垂直調整スイベルキャスタ89の垂直位置をロックし、第1のブレーキ付きスイベルキャスタ77及び第2のブレーキ付きスイベルキャスタ87にローリングブレーキ184、186を適用するために、アクチュエータが作動され得る。
【0034】
ばね荷重式の垂直スイベルキャスタ89は、ブッシング220と摺動可能に係合されるステム210を備え得る。ステム210は、装置基部10に向かって、また装置基部10から離れて移動可能であり得る。ロック230は、ステム210と係合可能であり得る。装置基部10に向かって、また装置基部10から離れて移動可能なステム210は、車輪190の装置基部10に向かう移動及び装置基部10から離れる移動を案内することができる。ロック230は、ステム210と機械的に係合してステム210の移動を抑制し、装置基部10に対する車輪190の位置を固定することができる。更に、ロック230は、ステム210のスイベル移動を抑制することができる。例えば、図4に示されるように、ロック230は、ステム210の回転自由度及びステム210の軸方向変位を抑制する。車輪190は、ステム210と直接的に一直線をなし得る。任意選択で、車輪190は、ロッカーを介してステム210と間接的に係合され得る。
【0035】
組み合わせ
以下に実施例を示す。
A.洗濯処理装置(1)であって、
4つの角部(15)を有する装置基部(10)と、
流体収容エンベロープ(50)を画定するタブ(40)であって、当該装置基部の上方にある、タブ(40)と、
タブ内に配置され、当該装置基部に対して水平から約20度以内である回転軸(AR)を中心にタブに対して回転可能なドラム(60)と、
当該装置基部と動作可能に係合された第1のスイベルキャスタ(75)の第1の対(70)であって、各第1のスイベルキャスタは当該4つの角部のうちの1つを動作可能に支持する、第1のスイベルキャスタ(75)の第1の対(70)と、
当該第1の対の反対側にあり、当該装置基部と動作可能に係合された第2のスイベルキャスタ(85)の第2の対(80)であって、各当該第2のスイベルキャスタは、当該第1のスイベルキャスタとは独立して当該4つの角部のうちの1つを支持する、第2のスイベルキャスタ(85)の第2の対(80)と、を備え、
当該第1のスイベルキャスタのうちの1つは、第1のローリングブレーキ(184)を有する第1のブレーキ付きスイベルキャスタ(77)であり、当該第2のスイベルキャスタのうちの1つは、第2のローリングブレーキ(186)を有する第2のブレーキ付きスイベルキャスタ(87)であり、
当該第2のブレーキ付きスイベルキャスタ以外の当該第2のスイベルキャスタのうちの1つは、垂直調整スイベルキャスタ(89)であり、当該垂直調整スイベルキャスタの車輪(190)は、当該装置基部に向かう方向及び当該装置基部から離れる方向に移動可能であり、
当該垂直調整スイベルキャスタは、当該装置基部に向かう方向及び当該装置基部から離れる方向における当該垂直調整スイベルキャスタの移動を抑制するように係合可能なロック(230)を備え、
当該第1のローリングブレーキは、第1のリンク機構(92)によってアクチュエータ(90)に動作可能に係合され、当該第2のローリングブレーキは、第2のリンク機構(94)によって当該アクチュエータに接続され、当該ロックは、第3のリンク機構(96)によって当該アクチュエータに接続され、
当該第1のリンク機構、当該第2のリンク機構、及び当該第3のリンク機構は各々、当該第1のローリングブレーキ及び当該第2のローリングブレーキが制動されず、当該ロックがロック解除される第1の位置を有し、
当該第1のリンク機構、当該第2のリンク機構、及び当該第3のリンク機構は各々、当該第1のローリングブレーキ及び当該第2のローリングブレーキが制動され、当該ロックがロックされて、当該装置基部に向かう方向及び当該装置基部から離れる方向における当該垂直調整スイベルキャスタの移動を抑制する第2の位置を有し、
当該スイベルキャスタの第1の対と、当該垂直調節スイベルキャスタ以外の当該第2のスイベルキャスタのうちの1つは、当該装置基部が載置される平面を規定し、当該垂直調節スイベルキャスタが当該平面を支持する、洗濯処理装置(1)。
B.当該アクチュエータはレバー(140)である、段落Aに記載の洗濯処理装置。
C.当該レバーは、当該タブの高さ方向において下に配置される、段落Bに記載の洗濯処理装置。
D.当該洗濯処理装置は、当該タブへのドア(120)を更に備え、当該レバーは当該ドアの下にある、段落B又はCに記載の洗濯処理装置。
E.当該レバーは、人間の足によって操作可能となるようにサイズ決め及び寸法決めされたフットペダル(150)を含む、段落B~Dのいずれか1つに記載の洗濯処理装置。
F.当該洗濯処理装置は、当該ドラムがユーザによってアクセスされる前面(110)を有し、当該レバーは、当該前面に対して窪んでいる、段落B~Eのいずれか1つに記載の洗濯処理装置。
G.当該洗濯処理装置は、当該前面に対向する後面(130)を有し、当該垂直調整スイベルキャスタは、当該前面よりも当該後面に近い、段落Fに記載の洗濯処理装置。
H.
当該レバーは支点(160)を中心に移動可能であり、
当該レバーが当該第1の位置から当該第2の位置に移動するとき、当該レバーは、当該第1のスイベルキャスタの当該第1の対及び当該第2のスイベルキャスタの当該第2の対が載置される床に向かって揺動する、段落B~Gのいずれか1つに記載の洗濯処理装置。
I.当該洗濯処理装置は、当該ドラムがユーザによってアクセスされる前面(110)と、当該前面に対向する後面(130)と、を有し、当該垂直調整スイベルキャスタは、当該前面よりも当該後面に近い、段落A~Hのいずれか1つに記載の洗濯処理装置。
J.当該ドラムは、約20L~約70Lの容積を有する、段落A~Iのいずれか1つに記載の洗濯処理装置。
K.当該垂直調整スイベルキャスタは、ばね荷重式の垂直調整スイベルキャスタである、段落A~Jのいずれか1つに記載の洗濯処理装置。
L.当該ばね荷重式の垂直調整スイベルキャスタは、当該装置基部から離れる方向に力を及ぼすように予荷重が加えられたばね(200)を備える、段落Kに記載の洗濯処理装置。
M.当該洗濯処理装置はある重量を有し、当該力は当該重量の4分の1の約20パーセント以内である、段落Lに記載の洗濯処理装置。
N.当該ばね荷重式の垂直調整スイベルキャスタはステム(210)を備え、当該ステム(210)は、ブッシング(220)と摺動可能に係合され、当該装置基部に向かう方向及び当該装置基部から離れる方向に移動可能であり、当該ロックは当該ステムと係合可能である、段落K~Mのいずれか1つに記載の洗濯処理装置。
O.当該第2のブレーキ付きスイベルキャスタは、当該第1のブレーキ付きスイベルキャスタの対角線上に対向する、段落A~Nのいずれか1つに記載の洗濯処理装置。
P.当該第1のリンク機構、当該第2のリンク機構、及び当該第3のリンク機構のうちの少なくとも1つは、ケーブルリンク機構(97)である、段落A~Oのいずれか1つに記載の洗濯処理装置。
【0036】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。その代わりに、特に指示がない限り、そのような寸法は各々、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲の両方を意味することが意図される。例えば、「40mm」と開示された寸法は、「約40mm」を意味することが意図される。
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】