(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-07
(54)【発明の名称】インタラクティブなエネルギー効果アトラクション
(51)【国際特許分類】
A63F 13/428 20140101AFI20231030BHJP
A63F 13/837 20140101ALI20231030BHJP
A63F 13/53 20140101ALI20231030BHJP
A63G 31/00 20060101ALI20231030BHJP
A63F 13/24 20140101ALI20231030BHJP
A63F 13/213 20140101ALI20231030BHJP
A63F 13/21 20140101ALI20231030BHJP
【FI】
A63F13/428
A63F13/837
A63F13/53
A63G31/00
A63F13/24
A63F13/213
A63F13/21
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023524916
(86)(22)【出願日】2021-10-25
(85)【翻訳文提出日】2023-04-24
(86)【国際出願番号】 US2021056445
(87)【国際公開番号】W WO2022093687
(87)【国際公開日】2022-05-05
(32)【優先日】2020-10-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-10-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511077292
【氏名又は名称】ユニバーサル シティ スタジオズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(74)【代理人】
【識別番号】100228337
【氏名又は名称】大橋 綾
(72)【発明者】
【氏名】シルヴァ ジュリアナ
(72)【発明者】
【氏名】トルソーグ マイケル
(57)【要約】
システム内のユーザ関連物体の位置を示す信号を生成するように構成された1又は2以上のセンサを含むインタラクティブなエネルギー効果システム。システム内のユーザ関連物体の位置を示す信号は、次に、信号に基づいて第1及び第2の命令セットを生成するように構成されているシステムコントローラによって受け取られる。システムコントローラは、次に、エネルギー放出システムに第1の命令を送り、エネルギー放出システムにエネルギー放出器の位置変更を行うように及びアクティブにするようにさせる。システムコントローラは、次に、第2の命令を多層表示システムに送り、多層表示システムにユーザ関連物体に向かって移動するように又はそこから離れるようにさせる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
インタラクティブなエネルギー効果システムであって、
ユーザ関連物体の位置を示す信号を生成するように構成された1又は2以上のセンサと、
前記信号を受け取るように構成されるシステムコントローラと、
を備え、
前記システムコントローラは、
前記信号に基づいて第1の命令及び第2の命令を生成し、
エネルギー放出システムに前記第1の命令を送り、前記エネルギー放出システムにエネルギー放出器の位置変更を行うように及び前記エネルギー放出器をアクティブにするようにさせ、
多層表示システムに前記第2の命令を送り、前記多層表示システムに前記ユーザ関連物体に向かって移動するように又は前記ユーザ関連物体から離れるようにさせる、
ように構成されている、インタラクティブなエネルギー効果システム。
【請求項2】
前記1つ以上のセンサは、画像センサ、無線周波数センサ、光学センサ、又はそれらの何らかの組み合わせを含む、請求項1に記載のインタラクティブなエネルギー効果システム。
【請求項3】
前記エネルギー放出器は、プラズマガン又はテスラコイルガンを含む、請求項1に記載のインタラクティブなエネルギー効果システム。
【請求項4】
前記第1の命令は、放出されるエネルギーの焦点を設定する命令、放出されるエネルギーの強度を設定する命令、放出されるエネルギーの色を設定する命令、又はそれらの何らかの組み合わせを含む、請求項3に記載のインタラクティブなエネルギー効果システム。
【請求項5】
前記ユーザ関連物体は、RFIDタグ、再帰反射マーカ、光送信機、又はそれらの何らかの組み合わせを含む、請求項1に記載のインタラクティブなエネルギー効果システム。
【請求項6】
前記ユーザ関連物体は、前記1又は2以上のセンサに位置データ及びユーザ情報を無線で送る、請求項5に記載のインタラクティブなエネルギー効果システム。
【請求項7】
前記多層表示システムは、内部金属層又はシートを含む、請求項1に記載のインタラクティブなエネルギー効果システム。
【請求項8】
前記ユーザ関連物体は、棒を含む、請求項1に記載のインタラクティブなエネルギー効果システム。
【請求項9】
インタラクティブなエネルギー効果システムを作動させる方法であって、
システムコントローラを用いて、ユーザ関連物体の位置データを受け取るステップと、 前記システムコントローラを用いて、前記位置データに基づいて命令を生成するステップと、
移動コントローラで前記命令を受け取るステップと、
前記命令に基づいて、エネルギー放出器の移動を指示するステップと、
前記命令に基づいて、前記エネルギー放出器からのエネルギーの放出を指示するステップと、
追加の移動コントローラを用いて、前記命令を受け取るステップと、
前記追加の移動コントローラを用いて、前記多層表示システムの移動を指示して、前記位置データに基づいて、所定の場所で前記エネルギーの放出を遮るステップと、
を含む方法。
【請求項10】
前記多層表示システムは、外部層、中間層、及び内部層を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記多層表示システムは、ユーザステータス、戦闘フィードバック、及びそれらの何らかの組み合わせを表示することができる、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記多層表示システムの中間層は、金属材料で構成されている、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記多層表示システムは、選択性の導電性金属領域を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記エネルギー放出器は、軌道に沿って横方向に移動することができる、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
インタラクティブなエネルギー効果システムであって、
エネルギー放出器と、
表示システムと、
システムコントローラと、
を備え、
前記システムコントローラは、
1又は2以上の位置センサから、ユーザ又はユーザ関連物体の位置データを受け取り、
前記位置データに基づいて、前記表示システムに対して前記エネルギー放出器を方向付けるための第1の命令を生成し、
前記位置センサを介して前記ユーザ又は前記ユーザ関連物体の更新された位置データを受け取り、前記更新された位置データは、前記ユーザ又は前記ユーザ関連物体によって行われた動作パターンを示しており、
前記位置データにおいて前記動作パターンを特定し、
前記特定された動作パターンに基づいて、前記表示システムに前記ユーザ関連物体に向かって移動するように又は前記ユーザ関連物体から離れるようにさせる第2の命令を生成する、
ように構成されている、システム。
【請求項16】
前記第1の命令は、前記エネルギー放出器に、特定の色を有するエネルギーを放出させる、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記第1の命令は、前記エネルギー放出器に、軌道に沿って横方向に又は軌道運動で移動するようにさせる、請求項15に記載のシステム。
【請求項18】
前記第2の命令は、前記表示システムに、前記エネルギー放出器に対して上方向又は下方向に移動するようにさせる、請求項15に記載のシステム。
【請求項19】
前記第2の命令は、前記表示システムに、前記特定された動作パターンに基づいてメディアコンテンツを表示するようにさせる、請求項15に記載のシステム。
【請求項20】
前記メディアコンテンツは、前記特定された動作パターンとプリセットされた動作パターンとの比較に基づいて選択され、前記特定された動作パターンの精度を決定するようになっている、請求項19に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インタラクティブなエネルギー効果アトラクションに関する。
【背景技術】
【0002】
このセクションは、読み手に、以下に記載及びクレームする本開示の種々の態様に関連し得る種々の態様を紹介することを意図している。この開示は、読み手に対して本開示の種々の態様をより理解するのを容易にするための背景情報を提供するのを助けると考えられる。従って、本記載はこの観点から読まれものであり従来技術の自認ではないことを理解されたい。
【0003】
遊園地及び他の娯楽施設は、他の多くのアトラクションの中でも、来客が、テーマがある小道具又は玩具などの手持ち式物体を介してアトラクションと相互作用することができる没入領域を含む。例えば、没入領域は、来客が剣を振るような又はボールを投げるようなアクションを行うことを可能にする手持ち式小道具又は物体と共に使用するように設計することができる。手持ち式物体を用いた来客アクションは、没入領域の中で来客自身のアクションに関係する目に見える効果につながり、よりリアルな体験を促進することができる。このような技術は、来客により多くの娯楽を提供することができるが、現在、特定のアトラクション、乗り物、又はインタラクティブ体験の中に来客をさらに没入させるための進歩をなし得ることが認識されている。例えば、手持ち式又は携帯型デバイスとして実装されるユーザ関連物体は、インタラクティブ体験中に識別可能なフィードバックを提供する搭載能力が制限されている場合がある。従って、来客は、インタラクティブ体験の目に見える効果が、自分の特定の物体から生じていること又はリンクしていることを認識しない場合がある。このように、現在、没入領域内で来客自身の手持ち式物体にリンクした及び/又はそこから生る効果を改善することが望ましいことが認識されている。
【発明の概要】
【0004】
当初請求された主題の範囲に相応する特定の実施形態が、以下に要約される。これらの実施形態は、本開示の範囲を限定することを意図しておらず、むしろこれらの実施形態は、特定の開示された実施形態の簡単な要約を提供することのみを意図している。実際、本開示は、以下に示す実施形態と類似するか又は異なることができる、様々な形態を含む。
【0005】
一実施形態では、インタラクティブなエネルギー効果システムは、ユーザ関連物体の位置を示す信号を生成するように構成された1又は2以上のセンサを含む。また、インタラクティブなエネルギー効果システムは、信号を受け取るように構成されたシステムコントローラを含む。システムコントローラは、信号に基づいて第1の命令及び第2の命令を生成し、第1の命令をエネルギー放出システムに送り、エネルギー放出システムにエネルギー放出器の位置変更を行うように及びそれを作動するようにさせるように構成されている。加えて、インタラクティブなエネルギー効果システムは、多層表示システムに第2の命令を送り、多層表示システムにユーザ関連物体に向かって移動するように又はそこから離れるようにさせることを含む。
【0006】
一実施形態では、インタラクティブなエネルギー効果システムを作動させる方法は、システムコントローラを用いて、ユーザ関連物体の位置データを受け取るステップと、システムコントローラを用いて、位置データに基づいて命令を生成するステップと、移動コントローラで命令を受け取るステップと、命令に基づいてエネルギー放出器の移動を指示するステップと、を含む。加えて、本方法は、命令に基づいてエネルギー放出器からのエネルギーの放出を指示するステップと、追加の移動コントローラを用いて、通信情報を受け取るステップと、追加の移動コントローラを用いて、多層表示システムの移動を指示して、位置データに基づいて、所定の場所でエネルギー放出を遮るステップとを含む。
【0007】
インタラクティブなエネルギー効果システムは、エネルギー放出器と、表示システムと、1又は2以上の位置センサから、ユーザ又はユーザ関連物体の位置データを受け取り、位置データに基づいて、表示システムに対してエネルギー放出器を方向付けるための第1の命令を生成するシステムコントローラと、を備える。また、システムコントローラは、位置センサを介してユーザ又はユーザ関連物体の更新された位置データを受け取り、更新された位置データは、ユーザ又はユーザ関連物体によって行われた動作パターンを示す。加えて、システムコントローラは、位置データにおいて動作パターンを特定し、特定された動作パターンに基づいて、表示システムにユーザ関連物体に向かって移動するように又はユーザ関連物体から離れるようにさせる第2の命令を生成するように構成されている。
【0008】
本開示のこれらの及び他の特徴、態様、及び利点は、以下の詳細な説明を、図面全体にわたって同種の文字が同種の部品を表す添付の図面を参照して読むと、よりよく理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本開示の実施形態によるインタラクティブなエネルギー効果アトラクションの側面図を示す概略図である。
【
図2】本開示の実施形態によるインタラクティブなエネルギー効果アトラクションの上面図を示す概略図である。
【
図3】本開示の実施形態によるインタラクティブなエネルギー効果アトラクションの側面図を示す概略図である。
【
図4】本開示の実施形態による多層表示システムの断面図を示す概略図である。
【
図5】本開示の実施形態によるインタラクティブなエネルギー効果システムの単一ユーザ実施形態の上面図を示す概略図である。
【
図6】本開示の実施形態によるインタラクティブなエネルギー効果アトラクションのブロック図である。
【
図7】本開示の実施形態によるインタラクティブなエネルギー効果システムを作動させる方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
1又は2以上の特定の実施形態が以下に説明される。これらの実施形態の簡潔な説明を行うために、実際の実行例の全ての特徴が本明細書で説明されるわけではない。何らかの工業設計又は設計プロジェクトの場合と同様に、何らかの当該の実際の実行例の開発において、実行例間で変動する場合があるシステム関連及び事業関連の制約の遵守など、開発担当者らの特定の目標を達成するために数多くの実行固有の意思決定を行う必要があることを認識されたい。さらに、このような開発作業は、複雑かつ時間が掛かることがあり得るが、それでも、本開示の恩恵を有する当業者にとって設計、作製、及び製造の日常的な仕事になることを認識されたい。
【0011】
本開示の様々な実施形態の要素を説明する場合に、冠詞「a」、「an」、及び「the」は、要素の1又は2以上があることを意味することが意図されている。用語「~を備える」、「~を含む」、及び「~を有する」は、包括的であり、かつ、記載された要素以外のさらなる要素がある場合があることを意味することが意図されている。加えて、本開示の「1つの実施形態」又は「一実施形態」への言及は、言及された特徴を組み込んでいる追加の実施形態の存在を除外するとして解釈されることが意図されていないことを理解されたい。
【0012】
遊園地のアトラクションは、インタラクティブ経験への入力を提供し、インタラクティブ経験からのフィードバックをもたらすために、ユーザが相互作用することができるユーザ関連物体を含むことができる。しかしながら、物体自体は、携帯性及びコストの観点から、一般に受動的であり、ユーザの相互作用に結びついた観察可能なフィードバックがない場合がある。特定のテーマ環境では、ユーザ関連物体は、環境内のテーマ武器として使用することができる。物体自体から発生するように見える、ユーザ関連物体の没入できる武器効果を生成することは、実装が困難な場合がある。例えば、ユーザ関連物体の携帯型手持ち式デバイスとして実装された関連物体は、中距離又は長距離の高強度エネルギービームを生成するための及び/又は単一のデバイスを使用して様々な異なるエネルギービーム効果をシミュレートするための十分な搭載パワーをもたない場合がある。他の例では、没入環境では、ユーザが手だけを使用してエネルギー効果を生成できるような錯覚を促進することが望ましい場合がある。
【0013】
本開示の実施形態は、インタラクティブなエネルギー効果アトラクションと組み合わせて使用するためのシステム及び方法に関する。そのようなシステム及び方法は、例えば、遊園地の没入領域、テーマ環境、戦闘アトラクション、又は乗り物アトラクションの一部として使用することができる。本実施形態によれば、遊園地のアトラクションは、ユーザ又はユーザ関連物体の動き追跡し、追跡された動きに基づいて、ユーザ及び/又は物体自体から発生するように見えるエネルギー効果の錯覚を作り出す。本技術は、エネルギー放出システムを含み、エネルギー放出システムは、ユーザ又はユーザ関連物体から分離され、作動時、ユーザ関連物体からエネルギーが射出されているように見える錯覚を高める方法でエネルギーを放出する。一実施形態において、本技術は、一体型エネルギーアトラクターを有する表面を含み、放出されたエネルギーを表面に向かって導くようになっている。表面は、エネルギー効果を強調又は増強するメディアコンテンツを表示するための表示デバイスとして作動することができる。一実施形態では、エネルギー効果は、プラズマ又は照明効果である。
【0014】
ユーザの動きが直接エネルギー放出を促進するエネルギー効果錯覚を実施することによって、より没入感のある体験を作り出すことができる。システムのエネルギー放出器からのエネルギーの出力により、ユーザは、ユーザの動きによって指示されるユーザ関連物体の作動及びその出力を視覚的に観察することができる。例えば、本実施形態は、ユーザ関連物体の動きを経時的に検知し、ユーザの動きに基づいてエネルギー放出出力を更新する検知システムを用いることができる。これにより、ユーザは、ユーザの動きに対応するエネルギー出力をリアルタイムで観察することができ、これはユーザの没入体験を促進する。さらに、エネルギー放出器は、ユーザの位置の変化を考慮して錯覚を維持するように位置決め及び/又は方向付けすることができ、表示されたメディアコンテンツは、ユーザのアクションに基づいて動的に更新することもできる。
【0015】
ユーザは、戦闘シナリオにおいてエネルギー放出システムと相互作用することができ、複数のユーザが、例えば、それぞれのユーザ関連物体を使用して、環境と相互作用してエネルギー効果を作動させることができる。他の実施形態では、単一のユーザは、アトラクション内の小道具又は展示物体と相互作用することができる。
【0016】
図1に示されるように、娯楽アトラクションのインタラクティブなエネルギー効果システム10は、ユーザ関連物体14、エネルギー放出システム12、多層表示システム16、及び他の構成要素を含む。インタラクティブなエネルギー効果システムは、戦闘タイプの環境内として示されているが、ダークライド、野外競技場、ユーザ18を運ぶ乗り物車両の乗車経路に隣接する環境など、何らかの適切な娯楽環境においてユーザ18を楽しませるために利用できることを理解されたい。
【0017】
図示の実施形態では、ユーザ18は、互いに向き合って又は対向して配置される。特に、ユーザ18(複数可)は、光透過性の又は透明な障壁20によってエネルギー放出システム12から物理的に分離されている。図示の実施形態では、ユーザ18は、それぞれのユーザ領域19に入っており、各ユーザ18(例えば、システム10のユーザ、アトラクションの来客)は、ユーザをエネルギー放出システム12から物理的に分離する透明な障壁20、例えば、少なくとも一部がユーザ領域19の床と天井との間に広がる障壁20の後方を自由に移動できる。エネルギー放出システム12は、ユーザ領域19の間に配置され、それぞれの透明な障壁20の間に配置されるエネルギー放出器22からのエネルギー放出を制御するように作動する。
【0018】
エネルギー放出システム12は、可視エネルギー放出効果の放出を促進し、これは図示の実施形態のようにプラズマボルト(plasma bolt)26とすること、又は、それぞれのエネルギー放出器22からの光ビーム、電気的効果、照明効果、メディア投影効果、拡張現実効果、火工品、蒸気効果、又はそれらの何らかの組み合わせなどの他の可視エネルギー効果とすることができる。エネルギー放出器は、一実施形態では、テスラコイルガンを含むことができ、テスラコイルガンは、作動時、低電流で高電圧を生成するために複同調された共振変圧器を使用して、可視エネルギーボルト又はアーク、例えば、プラズマボルト26と呼ばれるものを放出する。図示のように、プラズマボルト26は、多層表示システム16に向かって放出されてこれに衝突する。多層表示システム16は、金属層を含むことができ、金属層は、効果を高めるために放出されたエネルギーを引き付けるか又は誘導する。エネルギー放出システム12は、各々がそれぞれのユーザ領域19に収容される複数のユーザ18の間の戦闘シナリオをシミュレートすることができるが、透明な障壁20及び少なくとも部分的に透明な多層表示システム16を通して他のユーザから依然として見ることができる。ユーザ関連物体14は、戦闘中のユーザ18とエネルギー放出効果との間の相互作用を促進し、例えばユーザ関連物体14を介したユーザの動きは、エネルギー放出システム12及び多層表示システム16の一方又は両方の作動及び制御を引き起こす。
【0019】
一実施形態では、ユーザ18は、戦闘シナリオを開始するために、戦闘の動き又は特定のジェスチャーに対応する、例えば、ユーザ関連物体14又は手の動きを利用して、特定の動きを行う。その後、エネルギー放出器22は、ユーザの動きに従ってエネルギーを放出し、多層表示システム16は、表示画面を介してアニメーション、音、又は視覚効果を表示することにより、効果を表示して戦闘シナリオでのエネルギー放出の視覚化を強化する。一例では、ユーザの動きは、エネルギー放出器22をオフ状態からオン状態へ作動させ、その逆も同様である。別の例では、ユーザ関連物体14を左に動かすなどのユーザの動きは、これに対応してエネルギー放出器22にエネルギーを放出しながら左の方に向きを定めるようにさせる。別の例では、特定のタイプのユーザの動きは、放出されたエネルギーの照準、放出されたエネルギーの放出焦点、放出されたエネルギーの強度、可視プラズマボルト26の色、及び/又は多層表示システム16上の同時に表示されるメディアを変更することができる。
【0020】
各ユーザ領域19は、エネルギー放出システム12の専用のエネルギー放出器22と関連付けられることに留意されたい。透明な障壁20は、対戦相手に対するユーザ18及びユーザ関連物体14の視認を容易にする。また、多層表示システム16は、戦闘の最新情報を表示し、ユーザ関連物体14のパフォーマンス及び動きの精度に関するフィードバックをユーザ18に提示し、ユーザ18が戦闘シミュレーションの結果を受け取るのを可能にすることができることを理解されたい。多層表示システム16によって提供される最新のフィードバックは、ユーザ18がエネルギー放出システム12の作動を引き起こし、エネルギー放出器22から放出されるプラズマボルト26を導くユーザ関連物体14の動きの効果を観察することを可能にする。
【0021】
例えば、
図1のユーザ領域19にいるユーザ18は、多層表示システム16を介して、ユーザ関連物体14で特定のジェスチャー又は動作を行うように指示される場合がある。また、別のユーザ領域19にいる他のユーザ18は、そのユーザ関連物体14で特定のジェスチャー又は動作を行うように指示される。それぞれのユーザ領域19のエネルギー放出器22は、各ユーザ18がジェスチャーを行うことに基づいて、プラズマボルト26を放出するように指示される(例えば、動的に位置付けられて操向される)。ユーザ18は、ユーザ18の各エネルギー放出器22から発射されるプラズマボルト26を観察し、プラズマボルト26は、ユーザのパフォーマンス、ユーザプロフィール、又はシステム10のセンサによって捕捉された表情/動きに基づいて、特定の色又は強度変化で放出することができる。例えば、透明なOLED表示画面を含む、多層表示システム16は、その後、パフォーマンスに基づいてそれぞれのユーザ領域19に向かって移動する又はそこから離れることができ、さらに、どのユーザ18がより正確にジェスチャーを実行したか及び各ユーザ18の統計又は以前の履歴を含む、最新情報をユーザ18に表示することができる。
【0022】
図2は、
図1のインタラクティブなエネルギー効果システム10の上面図であり、ユーザ18のエネルギー放出システム12との相互作用に基づいて、エネルギー放出器22及び多層表示システム16の移動を促進する機械的軌道を示す。ユーザ18の相互作用の間のエネルギー放出器22の移動は、エネルギー放出器22が結合する放出器軌道36によって促進される。放出器軌道36は、ユーザ領域19に近接してエネルギー放出システム12の中に配置されている。放出器軌道36は、例えば矢印38で示すように、軌道に沿ったエネルギー放出器22の横方向又は軌道方向(半球形状又は環状の軌道に沿った)の移動を促進する。放出器軌道36に沿ったエネルギー放出器22の横方向への移動は、ユーザ18が行う動きに対応する。ユーザ18がユーザ領域19の中で自由に移動すると、エネルギー放出器22は、ユーザ18の位置に対応する位置まで横方向に移動し、エネルギー放出器22とユーザ18は、放出器軌道36に沿って実質的に整列するようになっている。この動きは動的であり、ユーザ18の動きによって引き起こされる。放出器軌道36は、ユーザ領域19に隣接する寸法に沿って延びることができ、ユーザ領域19内でユーザ18がどこに移動しても、エネルギー放出器22は、ユーザ18と少なくとも1つの平面で整列できるようになっている。システム10は、放出器軌道36に沿って、エネルギー放出器22を、ユーザ18の胴体、頭部、指定された動作をする手(例えば、魔法をかける手)、又はユーザ関連物体(例えば、光線銃、棒、ノズル、剣)の伸長端又は先端42と整列させるように作動することができる。X平面におけるユーザ18のユーザ関連物体14の位置決めは、エネルギー放出器22が放出器軌道36に関し横方向に移動することを促進する。ユーザ18が、ユーザ18のユーザ関連物体14の位置決めによってエネルギー放出器22を誘導する能力は、インタラクティブな効果の体験をさらに助長する。
【0023】
ユーザ関連物体14の動きは、位置センサ50などの1又は2以上のセンサによって検出される。一実施形態では、位置センサ50は、各ユーザ18の動きを捕捉するように配向されている。位置センサ50から生成された収集された位置データは、その後、センサ信号を介してシステム10のコントローラに送られる。位置センサ50は、コンピュータ視覚センサ(例えば、カメラ)、深度カメラ、光検出及び測距(LIDAR)デバイス、動きセンサ、及び光センサ、無線周波数識別(RFID)タグを有するユーザ関連物体から一意的に識別されるRF信号を受信する無線周波数(RF)センサ、光学センサなどを含むことができる。一実施形態では、ユーザ関連物体14は受動的であり、位置データは、位置センサ50からのユーザ関連物体14又はユーザ関連物体14が用いられない場合にはユーザの手の画像又は他の捕捉データに基づく。一実施形態では、ユーザ関連物体は、センサデータ内でユーザ関連物体14の先端42の識別を助ける再帰反射マーカなどのマーカを含む。別の実施形態では、ユーザ関連物体14は、無線伝送によって、方位データを含む位置データ又はRFIDタグからの物体識別データ、又はそれらの何らかの組み合わせをシステム10に伝達することができる。
【0024】
位置センサ50によって捕捉された位置データは、ユーザ関連物体14の追跡をさらに容易にし、動作データ及びユーザ識別データの効率的な収集を可能にする。例えば、第1のユーザ18a及び第2のユーザ18bが戦闘シナリオで競争している場合、第1のユーザ18aは、ユーザ関連物体14aを用いて行われる動作又はジェスチャーの間に、そのユーザ関連物体の先端42aを中心から左に位置付けることができる。次に、位置センサ50は、第1のユーザ18aのユーザ関連物体14aの動作データを使用して、放出器軌道36に沿った移動を制御して、例えば矢印38によって示されるように放出器軌道36に沿った横方向の移動を通じてエネルギー放出器22を中央左側に位置付けるための命令を生成することができる。次に、エネルギー放出器22は、第1のユーザ18aによる動作又はジェスチャーの間のユーザ関連物体14aの位置に対応する位置から、プラズマボルト26として示されるエネルギーを放出するように位置決めされる。同様の位置決めプロセスが、戦闘シナリオ中の第2のユーザ18bに対して、第2のユーザ18bによって実行されるユーザ関連物体14bの動作又はジェスチャーに関して生じる。このデータは、第2のユーザ18bのエネルギー放出器を位置決めするために使用される。それぞれのユーザ18のエネルギー放出器22の位置は、そのユーザ関連物体14を用いた各ユーザの動作に対応する。これは、ユーザ18の動作に追従するエネルギー放出器22による動的な戦闘体験をもたらす。
【0025】
エネルギー放出システム12の放出器22の移動に加えて、多層表示システム16は、ユーザの動作に応答して位置変更することもできる。多層表示システム16は、表示器軌道44に結合されており、この軌道は、少なくとも1つの運動平面における多層表示システム16の移動を促進する。表示器軌道44は、矢印46によって示されるように、ユーザ18に向かう又はユーザ18から離れるz平面での移動を促進し、特定の実施形態では、上又は下の移動を促進するためにy平面での移動を促進する。多層表示システム16がz平面で特定のユーザ18に向かって変位する能力は、多層表示システム16の移動をアクティブにしたユーザ18への戦闘情報の伝達を促進する(例えば、ユーザの進捗認識、ユーザが関連する動きをどれだけ上手く行っているか、戦闘シナリオにおけるユーザの情勢など)。
【0026】
表示器の移動及び協調的な表示コンテンツは動的であり、ユーザ18の動作に基づいておりユーザ体験を高める。例えば、戦闘シナリオでは、第1のユーザ18a及び第2のユーザ18bは、同時に、例えば、手を使って又はユーザ関連物体14を用いて、それぞれの動作又はジェスチャーを行う。位置センサ50は、第1のユーザ18a及び第2のユーザ18bの動作データ(例えば、時間的に追跡された位置データ)を収集し、システムは動作データを評価して、多層表示システム16及びエネルギー放出器22の一方又は両方を移動させる制御命令を生成する。位置センサ50によって伝達された位置データは、矢印46によって示されるように、多層表示システム16がz平面内で移動するように指示する(例えば、ユーザ18の近くに又はより遠くに)。従って、戦闘が進むと、多層表示システム16は、本明細書に開示された評価技術に従って、勝っている又はより強い競争相手であると判定されたいずれかのユーザ18から離れるように表示器軌道44に沿って移動することができる。多層表示システム16は、互いに直接向き合うユーザ18からエネルギー衝撃を受けることができ、戦闘の開始時には、各ユーザ領域19からほぼ等距離に位置することができる。多層表示システム16を特定のユーザ18に向かって移動させると、結果として、両方のエネルギー放出器22から受け取ったエネルギー衝撃は、エネルギーがユーザ18に近づき、戦闘に負けるという効果をもたらす。さらに、多層表示システム16は、多層表示システム16が特定のユーザ18に向かって移動する際に衝撃がより明るく又はより大きく見えるように、エネルギー放出効果を高めるメディアコンテンツを表示することができる。
【0027】
例えば、第2のユーザ18bがより正確にジェスチャーを行った場合、動作データによって指示された多層表示システム16は、表示器軌道44を介して第2のユーザ18bから遠くに移動することになる(例えば矢印46)。この移動は、多層表示システム16がプラズマボルト放出26を遮るので、シナリオにおいてより良い成績を収めたことを第2のユーザ18bに伝える。従って、ジェスチャーをより正確に行ったユーザ18、この例では第2のユーザ18bは、多層表示システム16に対する各ユーザ18のそれぞれの距離に基づいて、第2のユーザのエネルギー放出器22が相手のエネルギーよりも遠い距離でエネルギーを発射することができる場合に、多層表示システム16の移動の影響を観察することができる。多層表示システム16は、多層表示システム16に含まれる表示画面を通じて戦闘状況を表示することもできる。
【0028】
図3は、ユーザ関連物体14の位置/向きに基づいて多層表示システム16上の目標位置52に向かうエネルギー放出システム12の協調的な移動及び操向の実施形態を示すインタラクティブなエネルギー効果システム10の側面図である。システムは、ユーザ18の動作、例えば、位置センサ50を介して追跡される所望のジェスチャー又は動作に対応するユーザ関連物体14の動作に基づいて位置データを受け取る。位置センサ50は、ユーザ領域19におけるユーザ関連物体の位置を決定する。次に、位置センサ50は、位置データを送り、システムは、エネルギー放出の仮想経路(例えば、目標経路56)及び多層表示システム16上の目標位置52を特定する。この目標位置52は、エネルギーがユーザ関連物体14から直接放出された場合に多層表示システムに影響を与えることになる場所である。次に、エネルギー放出器22は、エネルギー放出の経路がユーザ関連物体14の向き及び位置と合致して目標位置52に当たるように、多層表示システム16上の目標位置52に向けられるように又はそれを狙うように制御される。エネルギー放出器22が放出目標位置をユーザ関連物体14の向き及び位置に対応するように調整する能力は、ユーザ関連物体14からエネルギーが射出され、ユーザ18がエネルギー放出を制御して照準を合わせているような錯覚をもたらす。この錯覚により、ユーザ18は、エネルギーが自分のユーザ関連物体14から放出され、ユーザ18がユーザ関連物体に関して選択した位置によって生じるように知覚する、没入経験をすることができる。
【0029】
例えば、ユーザ18がそのユーザ関連物体14をある角度で位置付けると、位置センサ50は、ユーザ関連物体14の位置データを収集し、このデータを使用して、多層表示システム16上に目標経路56及び目標位置52を投影することができる。目標位置52は、エネルギー放出器22への制御命令を生成し、実施形態では、所定の方向に向かって、エネルギー放出器22を放出器軌道36によって横方向に向ける及び/又はエネルギー放出器22を上下に傾ける(例えば、矢印54)ために使用され、これは、放出されたエネルギーに多層表示システム16上の目標位置52を遮るようにさせる。これにより、エネルギー放出がユーザ関連物体14から直接到来し、ユーザ18が放出効果を指示しているような錯覚をもたらす。ユーザ18の位置情報は、空間内の絶対位置、位置の変化、向き、及び向きの変化を含むことができる。例えば、棒状又は銃型のユーザ関連物体14の場合、システム10は、ユーザ関連物体14上の2点(例えば、先端42及び内点58)を通って延びる軸を推定することに基づいて、又はユーザ関連物体14上の方位センサからのデータを使用することにより方位を取得することができる。図示の実施形態では、目標経路56は、ユーザ関連物体14の長軸に沿って整列している。ユーザ関連物体14は、位置センサ50によって解像可能であり、そこから方位を推定することができる可視マーカを含むこともできる。一実施形態では、ユーザ関連物体14は、システム10のコントローラに方位情報を送る方位センサを含むことができる。
【0030】
多層表示システム16は、没入体験を強化する特徴を含むことができる。
図4は、エネルギー放出器22から放出されたエネルギーを受け取る多層表示システム16の断面図を示す。多層表示システム16は、複数のユーザ18との戦闘シナリオにおける観察及び相互作用を可能にする1又は2以上の透明な又は透過性の層を含む。多層表示システム16は、外部層60、中間層62、及び内部層64を含む。本実施形態では、外部層60は、耐久性及び導電性のための材料特性(例えば、耐性、軽量)を有する、透明な金属ガラスなどの透明なガラス又はポリマー層とすることができる。一実施形態では、外部層60は、導電性を促進するために金属添加物又は成分を含む。外部層60は、多層表示システム16がボルト放出(bolt emission)の衝撃を吸収することを可能にする。中間層62は、透明金属シート(例えば、透明アルミニウムガラス)を含むことができる。中間層62の金属シートは、エネルギー放出器22からのプラズマ誘引を促進し、プラズマボルト26の多層表示システム16への標的化を可能にする。金属シートは、中間層62全体にわたってアレイ状に存在すること、又は中間層62全体にわたって不連続な領域で存在することができ、多層表示システム16上の特定の場所で衝撃を標的にする。中間層62の金属シートは、選択性の導電性金属シート材料(例えば、システムコマンドによってオン及びオフにすることができる導電性構成要素)を含むこともできる。中間金属層62は、プラズマボルト26の方向付けを促進にする。この誘引プロセスは、
図3において上述したように、ユーザ関連物体14の動き基づく所望の配置に従ってエネルギー放出を方向付けることを可能にする。
【0031】
内部層64は、表示画面、例えば、ユーザ体験を向上させるメディアコンテンツを表示するように動作するOLED表示画面として実装することができる。OLED表示画面は、特定の動作又はジェスチャーを実行する指示を表示し、ユーザ関連物体14によって実行されたジェスチャーの評価又は精度に基づいて、ユーザ18にフィードバックを提供することができる。表示画面は、戦闘シナリオにおける複数のユーザ18が戦闘パフォーマンス、過去の戦闘統計、及び他の戦闘情報を見ることを可能にする戦闘情報を表示することができる。OLED表示画面のフィードバックは、エネルギー放出器22からのエネルギー放出に加えて強化された放出効果も表示しながら、ユーザ18が対戦相手と相互作用するのに好都合である。
【0032】
開示された実施形態は、2又は3以上の参加者の戦闘アトラクションを実施するために使用することができる。加えて、インタラクティブなエネルギー効果システム10は、インタラクティブな環境でのエネルギー効果を促進するために使用することができる。
図5は、1又は2以上のユーザ18が、環境内の展示小道具(show prop)68又は他のインタラクティブな要素と相互作用することができる実施形態を示す。従って、ユーザ18は、展示小道具68に向かってエネルギーを放出するように相互作用することができる。展示小道具68は、聴覚的、触覚的、視覚的、又は他の方法で特殊効果を生成するロボット装置、表示画面、特殊効果システム、又はそれらの何らかの組合せを含むことができる。展示小道具68は、ユーザ18によって実行されたユーザ関連物体14の動きに基づいて、情報を受け取って特定の動作又は効果を出力する。展示小道具68は、多層表示システム16のOLED表示画面と一緒に、ユーザ18に対する効果又は状態の更新を促進する。例えば、ユーザ18は、ユーザ関連物体14を使用して動作又はジェスチャーを行うことができる。展示小道具68は、動作に基づくコマンドを受け取り、受け取ったコマンドに基づいて効果又は反応を出すことができ、特定の実施形態では、戦闘シナリオでの対戦相手として機能することができる。
【0033】
図6は、インタラクティブなエネルギー効果システム10のブロック図である。システム10は、システムコントローラ70を含み、システムコントローラ70は、メモリデバイス72と、複数のマイクロプロセッサ、1又は2以上の「汎用」マイクロプロセッサ、1又は2以上の特殊用途マイクロプロセッサ、及び/又は1又は2以上の特定用途集積回路(ASIC)、又はそれらの何らかの組み合わせを含むことができるプロセッサ76とを含む。例えば、プロセッサ76は、1又は2以上の縮小命令セットコンピュータ(RISC)プロセッサを含むことができる。メモリデバイス72は、ランダムアクセスメモリ(RAM)などの揮発性メモリ、及び/又はリードオンリーメモリ(ROM)などの不揮発性メモリを含むことができる。メモリデバイス72は、制御ソフトウェア(例えば、制御アルゴリズム)などの情報を記憶することができる。次に、情報は、システムコントローラ70からエネルギー放出システム12に無線で送信される。
【0034】
システムコントローラ70は、1又は2以上の位置センサ50、エネルギー放出システム12、及び多層表示システム16と通信する。位置センサ50からの入力、及び特定の実施形態ではユーザ関連物体14からの入力に基づいて、ユーザ18及び/又はユーザ関連物体14の動作が検出され、システムコントローラ70によって処理されて、エネルギー放出システム12の移動コントローラ80のための命令が生成される。命令は、システムコントローラ70が送信し、移動コントローラ80が受信したコマンドに基づいて、移動コントローラ80にエネルギー放出器22を横方向に移動するようにさせる、及び/又は上方向又は下方向に傾斜するようにさせる。命令は、エネルギー放出システム12のモータ組立体82を作動させて、エネルギー放出器22の移動を引き起こすことができる。放出されるエネルギーの種類及び/又は強度は、エネルギードライバ84を介して制御することができ、さらにシステムコントローラ70が送信したコマンドに基づいて、エネルギーの詳細、例えば、放出されるエネルギーの特定の放出焦点、放出されるエネルギーの特定の強度、又は放出されるエネルギーの特定の色を含むように決定することができる。加えて、システムコントローラ70は、ユーザ関連物体14の処理された動作データに基づいて生成された命令を多層表示システム16の移動コントローラ88に伝達する。多層表示システム16は、ユーザ関連物体14の動作データに基づいて命令を受け取り、ユーザ関連物体14のユーザ18の動作の精度に応じて、移動コントローラ88が移動表示器をz平面においてユーザ18から遠くに又は近くに移動させるのを促進する。
【0035】
システムコントローラ70は、ユーザ18又はユーザ関連物体14の動作データ(例えば、位置データ)を評価して、多層表示システム16の移動及び表示コンテンツを制御することができる。1つの実施形態では、動作データは、記憶された動作セットと比較して、プリセットされた品質指標に基づいて精度を評価することができる。精度は、動作データが記憶された動作と一致するか否かの判定とすることができ、一致する場合、システム10は、一致に基づく命令セットを生成し、一致しない場合、システム10は、別の命令セットを引き起こす。一例では、評価は、ユーザ18に関連する記憶されたプロファイルデータを考慮することができる。評価は、武器が正確に向けられているか否かを判定するために、ユーザ18又はユーザ関連物体14が空間内の1又は2以上の絶対点に整列する又はそれを遮ることに基づくことができる。また、評価は、動作解析の個別化された精度を含むことができ、システム10は、ユーザ18のアイハンドターゲット(eye-hand-target)方位の認知差を分析し、これらの認知差をユーザ18の動作解析に適用することができる。
【0036】
例えば、移動コントローラ88は、システムコントローラ70からコマンドを受け取り、モータ組立体90を介して、z平面において、ジェスチャーをより正確に行ったユーザ18からさらに距離的に離れるように多層表示システム16を移動させる。これは、ユーザ18に対して、競争相手よりも良好にパフォーマンスを行ったことを知らせるものであり、戦闘におけるユーザ18のパフォーマンスの視覚表示である。また、多層表示システム16は、システムに含まれる表示画面への投影を通じて、来客のインタラクティブなフィードバック又は戦闘フィードバックを伝達する。表示コントローラ86は、動作データの精度に基づいてシステムコントローラ70を介してコマンドを受け取り、これを処理して多層表示システム16に含まれるOLEL表示画面上に来客に対する特定のフィードバックを表示することになる。
【0037】
図7は、システム10の構成要素を制御する方法100のフロー図である。ブロック101において、システム10、例えばシステムコントローラ70は、1又は2以上の位置センサ50から位置データを受け取る。位置データは、経時的な来客の動作又はユーザ関連物体14の動作に関連する。
図1に示されるように、複数ユーザの実施形態では、ユーザ18の両方は、ユーザ18のそれぞれのユーザ関連物体14を介して動作又は指令を遂行する。位置センサ50は、複数のユーザ、又は単一のユーザのユーザ関連物体14を用いた動作の検出を促進する。次に、位置センサ50は、経時的な位置情報、例えば、動作データをシステムコントローラ70に伝達し、システムコントローラ70は、動作データを受け取って処理し、エネルギー放出システム12及び多層表示システム16にコマンドを送る。ブロック102及び104に示されるように、位置センサ50が収集した動作データは、エネルギー放出システム12をアクティブにするために、及び多層表示システム16上の表示画面をアクティブにするために使用することができる。ブロック106に示されるように、位置センサ50は、ユーザのインタラクティブな経験を通じて、ユーザ関連物体14の位置の変化を経時的に監視し続ける。次に、ブロック108に示されるように、データは処理されてエネルギー放出システム12に送られ、コマンドは、ユーザの動作及びユーザ関連物体14の位置の精度に基づいてエネルギー放出器22の放出エネルギー及び位置を更新するために送られる。放出されるエネルギーの変化は、プラズマボルト26の変動を引き起こすことができ、エネルギー放出器22は、複数の色範囲又は異なる強度でプラズマボルト26を放出することができ、ユーザ18は、複数ユーザシナリオであれば個々の放出を識別することができる。また、ブロック110で示されるように、多層表示システムは、ユーザ体験を通して表示画面を更新し、ユーザ関連物体14の動作データの精度に応じてy平面及びz平面において表示器を移動させる。
【0038】
本明細書では本開示の特定の特徴部のみが図示され説明されているが、当業者は、多くの修正例及び変更例に気付くであろう。従って、添付の特許請求の範囲は、本開示の真の精神の範囲内に入るような全てのそのような修正例及び変更例をカバーすることが意図されていることを理解されたい。上記の図面に関して例示又は説明した何らかの特徴は、何らかの適切な様式で組み合わせることができることを理解されたい。
【0039】
本明細書に示して特許請求する技術は、本技術分野を確実に改善する、従って抽象的なもの、無形のもの又は純粋に理論的なものではない実際的性質の有形物及び具体例を参照し、これらに適用される。さらに、本明細書の最後に添付するいずれかの請求項が、「...[機能]を[実行]する手段」又は「...[機能]を[実行]するステップ」として指定されている1又は2以上の要素を含む場合、このような要素は米国特許法112条(f)に従って解釈すべきである。一方で、他のいずれかの形で指定された要素を含むあらゆる請求項については、このような要素を米国特許法112条(f)に従って解釈すべきではない。
【符号の説明】
【0040】
10 インタラクティブなエネルギー効果システム
12 エネルギー放出システム
14 ユーザ関連物体
16 多層表示システム
18 ユーザ
19 ユーザ領域
20 透明な障壁
22 エネルギー放出器
26 プラズマボルト
【国際調査報告】