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特表2023-546748機能化ハニカム構造体、サンドイッチ複合構造体、製造方法、最適化方法及び関連デバイス
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-07
(54)【発明の名称】機能化ハニカム構造体、サンドイッチ複合構造体、製造方法、最適化方法及び関連デバイス
(51)【国際特許分類】
   H01Q 17/00 20060101AFI20231030BHJP
   H05K 9/00 20060101ALN20231030BHJP
【FI】
H01Q17/00
H05K9/00 M
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023549004
(86)(22)【出願日】2021-10-21
(85)【翻訳文提出日】2023-06-15
(86)【国際出願番号】 EP2021079256
(87)【国際公開番号】W WO2022084465
(87)【国際公開日】2022-04-28
(31)【優先権主張番号】2010790
(32)【優先日】2020-10-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511093144
【氏名又は名称】ナバル グループ
(71)【出願人】
【識別番号】523150772
【氏名又は名称】ユニヴェルシテ・ドゥ・レンヌ
(71)【出願人】
【識別番号】523150783
【氏名又は名称】セリベース・アンデュストリ
(71)【出願人】
【識別番号】506316557
【氏名又は名称】サントル ナショナル ドゥ ラ ルシェルシュ シアンティフィック
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】モハメド・ヒムディ
(72)【発明者】
【氏名】ライミ・ベン・ドゥワン
(72)【発明者】
【氏名】グザヴィエ・キャステル
(72)【発明者】
【氏名】パトリック・カルダモーネ
(72)【発明者】
【氏名】ティエリ・ルババッスール
(72)【発明者】
【氏名】フレデリク・ゴーメルン
(72)【発明者】
【氏名】パトリック・パルネクス
【テーマコード(参考)】
5E321
5J020
【Fターム(参考)】
5E321BB57
5E321GG11
5J020EA04
5J020EA05
5J020EA07
5J020EA08
(57)【要約】
本発明は、2つの端面の間に延在するハニカム構造体(10)であって、管状セル(12)を備える吸収性構造体に関し、各セル(12)は、前記セル(12)を画定する壁(14)を有し、壁(14)は、2つの端面の間に延在し、壁(14)は、誘電体材料から形成され、少なくとも1つのセル(12)は、少なくとも1つの壁(14)内または少なくとも1つの壁(14)の表面にわたって配置された導電性コーティングの少なくとも1つのストリップ(16)を有し、ハニカム構造体(10)は、15GHz以上の周波数幅を有する周波数範囲内の各入射波に対して少なくとも10dBの減衰を吸収性構造体が提供するように選択されたパラメータによって特徴づけられる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の端面と第2の端面との間に延在するハニカム構造体(10)である吸収性構造体(20)であって、
前記ハニカム構造体(10)は、複数の管状セル(12)を備え、
前記セル(12)それぞれは、前記セル(12)を画定する複数の壁(14)を有し、
前記壁(14)は、前記第1の端面から前記第2の端面まで延在し、
前記壁(14)は、誘電体材料から形成され、
少なくとも1つの前記ハニカム(12)は、少なくとも1つの前記壁(14)内または少なくとも1つの前記壁(14)の表面上に配置された導電性コーティングの少なくとも1つのストリップ(16)を有し、
前記ハニカム構造体(10)は、パラメータによって特徴づけられ、
前記ハニカム構造体(10)の前記パラメータは、前記吸収性構造体(20)が、15GHz以上の周波数幅を有する周波数範囲内の各入射波に対して少なくとも10dBの減衰を提供するように選択される、吸収性構造体(20)。
【請求項2】
前記パラメータは、前記セル(12)それぞれの誘電的及び幾何学的パラメータならびに前記ストリップ(16)それぞれの電気的及び幾何学的パラメータである、請求項1に記載の吸収性構造体。
【請求項3】
少なくとも1つの前記セル(12)は、異なるシート抵抗を有する2つの異なるコーティングストリップ(16)を含む、請求項1または2に記載の吸収性構造体。
【請求項4】
前記セル(12)の前記壁(14)が2つの前記端面のうちの少なくとも一方に平行な平面に垂直な方向に沿って交差するとき、前記ストリップ(16)の前記シート抵抗の変化は狭義単調である、請求項3に記載の吸収性構造体。
【請求項5】
前記セル(12)の前記壁(14)が2つの前記端面のうちの少なくとも一方に平行な平面に垂直な方向に沿って交差するとき、隣接する2つのストリップ(16)の前記シート抵抗は、10オーム/スクエアと500オーム/スクエアとの間、好ましくは50オーム/スクエアと150オーム/スクエアとの間に含まれるシート抵抗の間隔とは異なる、請求項3または4に記載の吸収性構造体。
【請求項6】
少なくとも1つの前記ストリップ(16)は、高さを有し、
前記高さは、2つの前記端面のうちの少なくとも一方に平行な平面に垂直な方向に沿って変化する、請求項1から5のいずれか一項に記載の吸収性構造体。
【請求項7】
前記ストリップ(16)の幅は、前記平面に垂直な方向に沿って階段状変化に従って、または狭義単調変化に従って変化する、請求項6に記載の吸収性構造体。
【請求項8】
隣接する2つの前記ストリップ(16)間の空間は、100マイクロメートルと1000マイクロメートルとの間、好ましくは400マイクロメートルと600マイクロメートルとの間に含まれる、請求項3を引用する請求項1から7のいずれか一項に記載の吸収性構造体。
【請求項9】
前記平面に垂直な方向に沿った前記壁(14)の高さは、5ミリメートルと50ミリメートルとの間、好ましくは7ミリメートルと25ミリメートルとの間に含まれる、請求項1から8のいずれか一項に記載の吸収性構造体。
【請求項10】
第1のスキンと第2のスキンとの間に介在するコアを備える複合サンドイッチ構造体であって、
前記コアは、請求項1から9のいずれか一項に記載の少なくとも1つの吸収性構造体(20)を備える、複合サンドイッチ構造体。
【請求項11】
吸収性構造体(20)を製造するための方法であって、
前記吸収性構造体(20)は、パラメータによって特徴づけられたハニカム構造体(10)であり、
前記パラメータは、前記吸収性構造体(20)が15GHz以上の周波数幅を有する周波数範囲内の各入射波に対して少なくとも10dBの減衰を提供するように選択され、
前記方法は、
-導電性コーティングのストリップ(16)を印刷するステップと、
-誘電体材料の少なくとも1つのウェハの表面上に接着剤の層を堆積させるステップと、
-前記接着剤の層の上に前記ウェハを接合するステップと、
-複数の管状セル(12)を形成するために前記ウェハを組み立てるステップであって、前記セル(12)それぞれは、前記セル(12)を画定する複数の壁(14)を含み、前記壁(14)は、第1の端面と第2の端面との間に延在する前記ハニカム構造体(10)の第1の端面から第2の端面まで延在する、ステップと、
-堅くなるべき構造体を得るように、前記組み立てられたウェハを膨張させるステップと、
-最終的な前記ハニカム構造体(10)を得るように、堅くされるべき前記構造体を硬化させるステップと
を含む、方法。
【請求項12】
吸収性構造体(20)を最適化するための方法であって、
前記吸収性構造体(20)は、第1の端面と第2の端面との間に延在するハニカム構造体(10)であり、
前記ハニカム構造体(10)は、複数の管状セル(12)を備え、
前記セル(12)それぞれは、前記セル(12)を画定する複数の壁(14)を有し、
前記壁(14)は、前記第1の端面から前記第2の端面まで延在し、
前記壁(14)は、誘電体材料から形成され、
少なくとも1つの前記セル(12)は、少なくとも1つの前記壁(14)内または少なくとも1つの前記壁(14)の表面上に配置された導電性コーティングの少なくとも1つのストリップ(16)を含み、
前記ハニカム構造体(10)は、パラメータによって特徴づけられ、
前記方法は、
-前記ハニカム構造体(10)の初期パラメータを選択するステップと、
-現在のパラメータのセットに対して連続的な反復によって実施される最適化技術に従って前記ハニカム構造体(10)の前記パラメータを最適化するステップであって、パラメータの第1のセットは、初期パラメータのセットであり、反復のパラメータのセットは、前の反復で得られたパラメータのセットであり、前記最適化技術は、前記吸収性構造体(20)が、15GHz以上の周波数幅を有する周波数範囲内の各入射波に対して少なくとも10dBの減衰を提供するという要件の下で実施される、ステップと
を含む、方法。
【請求項13】
プログラム命令を含むコンピュータプログラムが記憶された可読記憶媒体を含むコンピュータプログラム製品であって、
前記コンピュータプログラムは、データ処理ユニットにロード可能であり、
前記コンピュータプログラムが前記データ処理ユニットに実装されると、請求項12に記載の最適化方法を実施する、コンピュータプログラム製品。
【請求項14】
コンピュータプログラムを形成するプログラム命令を含む可読記憶媒体であって、
前記コンピュータプログラムは、データ処理ユニットにロード可能であり、
前記コンピュータプログラムが前記データ処理ユニットに実装されると、請求項12に記載の最適化方法を実施する、可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば電磁波の吸収、通信、反射及び/または集束機能などの異なる機能をコア要素に付与するために、コア要素をハニカムの形態に一体化する複合構造要素の無線周波数機能化に関する。本発明はさらに、製造方法、最適化方法、複合構造、コンピュータプログラム製品、及び可読記憶媒体を含む、関連する方法及びデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
海上、鉄道、または航空輸送にかかわらず、使用される車両及びキャリア(移動式または固定式)の接続性の必要性はますます重要になっている。上記は、ますます効率的になるアンテナ、吸収デバイス、電磁遮蔽デバイス、反射器またはレンズなどの電磁環境と相互作用するデバイスの使用を含む。
【0003】
そのような性能は、一般に、そのようなデバイスの重量の増加、及び車両またはキャリアへのデバイスの統合の複雑さを伴う。
【0004】
より具体的には、デバイスを位置決めするために車両またはキャリアに追加の付属物を追加する方法が知られている。
【0005】
しかしながら、空気力学的特性が懸念される場合、重量の増加及び追加の付属物の追加は、キャリアの空気力学及び能力に非常に悪影響を及ぼす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、キャリアにより良好に組み込むことができる電磁波と相互作用するのに適したデバイスが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的のために、本明細書は、吸収性構造体を記載し、吸収性構造体は、第1の端面と第2の端面との間に延在するハニカム構造体であり、ハニカム構造体は、複数の管状セルを備え、各セルは、上記セルを画定する複数の壁を含み、壁は、第1の端面から第2の端面まで延在し、壁は、誘電体材料から形成され、少なくとも1つのセルは、少なくとも1つの壁内または少なくとも1つの壁の表面上に配置された導電性コーティングの少なくとも1つのストリップを有し、ハニカム構造体は、パラメータによって特徴づけられ、ハニカム構造体のパラメータは、吸収性構造体が、15GHz以上の周波数幅を有する周波数範囲内の各入射波に対して少なくとも10dBの減衰を提供するように選択される。
【0008】
特定の実施形態によれば、アンテナは、個別にまたはすべての技術的に可能な組合せに従って取られた、1以上の以下の特徴を有する。
-パラメータは、各セルの誘電的及び幾何学的パラメータならびに各ストリップの電気的及び幾何学的パラメータである。
-少なくとも1つのセルは、異なるシート抵抗を有する2つの別個のコーティングストリップを含む。
-セルの壁が2つの端面のうちの少なくとも1つに平行な平面に垂直な方向に沿って交差するとき、ストリップのシート抵抗の変化は狭義単調で(strictly monotonic)ある。
-セル壁が平面に垂直な方向に沿って交差するとき、隣接する2つのストリップのシート抵抗は、10オーム/スクエアと500オーム/スクエアとの間、好ましくは50オーム/スクエアと150オーム/スクエアとの間に含まれるシート抵抗の間隔だけ異なる。
-少なくとも1つのストリップは、高さを有し、上記高さは、平面に垂直な方向に沿って変化する。
-ストリップの幅は、平面に垂直な方向に沿って階段状に、または狭義単調変化に従って変化する。
-隣接する2つのストリップ間の空間は、100マイクロメートルと1000マイクロメートルとの間、好ましくは400マイクロメートルと600マイクロメートルとの間に含まれる。
平面に垂直な方向に沿った壁の高さは、5ミリメートルと50ミリメートルとの間、好ましくは7ミリメートルと25ミリメートルとの間に含まれる。
【0009】
本説明はさらに、第1のスキンと第2のスキンとの間に介在するコアを備えるサンドイッチ複合構造体に関し、上記コアは、上記のような少なくとも1つの吸収性構造体を含む。
【0010】
本明細書は、吸収性構造体を製造するための方法をさらに記載し、吸収性構造体は、ハニカム構造体であり、ハニカム構造体は、パラメータによって特徴づけられ、パラメータは、吸収性構造体が15GHz以上の周波数幅を有する周波数範囲内の各入射波に対して少なくとも10dBの減衰を提供するように選択され、プロセスは、導電性コーティングのストリップを印刷するステップと、誘電体材料の少なくとも1つのウェハの表面上に接着剤の層を堆積させるステップと、接着剤の層にウェハを接合するステップと、複数の管状セルを形成するためにストリップを組み立てるステップであって、各セルは、上記セルを画定する複数の壁を含み、壁は、第1の端面と第2の端面との間に延在するハニカム構造体の第1の端面から第2の端面まで延在する、ステップと、設定されるための構造体を得るように、組み立てられたウェハを膨張させるステップと、最終的な吸収性構造体を得るように、設定される構造体を硬化させるステップとを含む。
【0011】
本明細書はさらに、吸収性構造体を最適化するための方法に関し、吸収性構造体は、第1の端面と第2の端面との間に延在するハニカム構造体であり、ハニカム構造体は、複数の管状セルを備え、各セルは、上記セルを画定する複数の壁を含み、壁は、第1の端面から第2の端面まで延在し、壁は、誘電体材料から形成され、少なくとも1つのセルは、少なくとも1つの壁内または少なくとも1つの壁の表面上に配置された導電性コーティングの少なくとも1つのストリップを有し、ハニカム構造体は、パラメータによって特徴づけられ、方法は、ハニカム構造体の初期パラメータを選択するステップと、パラメータの現在のセットに対して連続的な反復によって実施される最適化技術に従ってハニカム構造体のパラメータを最適化するステップとを含み、第1のパラメータセットは、初期パラメータのセットであり、反復のパラメータのセットは、前の反復で得られたパラメータのセットであり、最適化技術は、吸収性構造体が、15GHz以上の周波数幅を有する周波数範囲内の各入射波に対して少なくとも10dBの減衰を提供するという要件の下で実施される。
【0012】
本明細書はさらに、複数の導電性スタッドを備える無線周波数レンズに関し、各スタッドは、少なくとも1つの管状セルを含むハニカムアセンブリであり、各セルは、上記セルを画定する複数の壁を含み、壁は、第1の端面から第2の端面まで延在し、壁は、誘電体材料から作製され、少なくとも1つのセルは、少なくとも1つの壁内または少なくとも1つの壁の表面上に配置された少なくとも1つの導電性コーティングストリップを有し、各セルアセンブリはパラメータを有し、各ハニカムアセンブリのパラメータは、無線周波数レンズが有効屈折率の所定の空間的変化を示すように選択される。
【0013】
特定の実施形態によれば、無線周波数レンズは、個別にまたはすべての技術的に可能な組合せに従って取られた、1以上の以下の特徴を有する。
-レンズは中心を有し、有効屈折率の空間的変化はレンズの中心からの勾配に対応する。
-スタッドは複数のゾーンに分布し、同じゾーンのハニカムアセンブリのパラメータは同一である。
-ゾーンは同心である。
-各ハニカムアセンブリのパラメータは、レンズが8ギガヘルツから12ギガヘルツまでの範囲にわたって5dBiよりも大きい利得を有するように選択される。
-各ハニカムアセンブリのパラメータは、各セルの誘電的及び幾何学的パラメータならびに各ストリップの電気的及び幾何学的パラメータである。
【0014】
本明細書は、複数の導電性スタッドを備える無線周波数レンズを製造するための方法をさらに記載し、各スタッドは、ハニカムアセンブリであり、各ハニカムアセンブリは、パラメータを有し、パラメータは、無線周波数レンズが有効屈折率の所定の空間的変化を示すように選択され、方法は、各スタッドについて、導電性コーティングのストリップを印刷するステップと、誘電体材料の少なくとも1つのストリップの表面上に接着剤の層を堆積させるステップと、接着剤の層にストリップを接合するステップと、複数の管状セルを形成するためにストリップを組み立てるステップであって、各セルは、上記セルを画定する複数の壁を含み、壁は、第1の端面と第2の端面との間に延在するハニカム構造体の第1の端面から第2の端面まで延在する、ステップと、堅くされるべき構造体を得るように、組み立てられたウェハを膨張させるステップと、最終的な無線周波数レンズを得るように、堅くされるべき構造体を硬化させるステップとを含む。
【0015】
本明細書はさらに、複数の導電性スタッドを備える無線周波数レンズを最適化するための方法に関し、各スタッドは、少なくとも1つの管状セルを含むハニカムアセンブリであり、各セルは、上記セルを画定する複数の壁を備え、壁は、第1の端面から第2の端面まで延在し、壁は、誘電体材料から作製され、少なくとも1つのセルは、少なくとも1つの壁内または少なくとも1つの壁の表面上に配置された少なくとも1つの導電性コーティングストリップを有し、各セルアセンブリは、パラメータを有し、本方法は、無線周波数レンズの初期パラメータを選択するステップと、パラメータの現在のセットに対する連続的な反復によって実施される最適化技術に従って各ハニカムアセンブリのパラメータを最適化するステップであって、パラメータの第1のセットは、初期パラメータのセットであり、反復のパラメータのセットである反復のパラメータのセットである反復のパラメータのセットは、前の反復で得られたパラメータのセットであり、最適化技術は、無線周波数レンズが有効屈折率の所定の空間的変化を示すという要件の下で実施される、ステップとを含む。
【0016】
本明細書はさらに、第1の端面と第2の端面との間に延在するハニカム構造体である少なくとも1つの部分を備えるアンテナシステムに関し、ハニカム構造体は、複数の管状セルを備え、各セルは、セルを画定する複数の壁を有し、壁は、第1の端面から第2の端面まで延在し、壁は、誘電体材料から形成され、少なくとも1つのセルは、少なくとも1つの壁内または少なくとも1つの壁の表面上に配置された少なくとも1つの導電性コーティングストリップを有し、複数の壁は透明であり、アンテナシステムの部分は、パラメータを有し、パラメータは、アンテナシステムが、可視範囲に属し2つの端面のうちの少なくとも1つに平行な平面に実質的に垂直な入射を有する電磁波に対して少なくとも80%の光透過率を有するように選択される。
【0017】
特定の実施形態によれば、アンテナシステムは、個別にまたはすべての技術的に可能な組合せに従って取られた、1以上の以下の特徴を有する。
-パラメータは、各セルの誘電的及び幾何学的パラメータならびに各ストリップの電気的及び幾何学的パラメータである。
-アンテナシステムの部分は、アンテナ及び反射器平面のうちから選択される。
-アンテナシステムは、ワイヤアンテナ、パッチアンテナ及び反射器平面アンテナから選択される。
-アンテナシステムは、少なくとも1つの壁内または少なくとも1つの壁の表面上に配置された導電性コーティングの追加ストリップをさらに備え、補足ストリップは、アンテナシステムのための接地平面及び/または反射器平面を形成するように、少なくとも1つのコーティングストリップと端面との間に配置される。
-少なくとも1つのストリップは、セルごとに規定された高さを有し、ストリップの上記高さは、10マイクロメートルと、ストリップがその内部または上に配置される壁を含むセルの高さとの間で変化し、ストリップの上記高さは、好ましくは10マイクロメートルと500マイクロメートルとの間で変化する。
-部分はパラメータを有し、パラメータは、アンテナシステムが所望の放射パターンを有するように選択される。
-放射パターンは、複数の他のセルと組み合わせた各セルが、カーディナルサイン則に従ってアンテナ素子の給電によりセクタ放射を有するようなものである。
【0018】
本明細書は、第1の端面と第2の端面との間に延在するハニカム構造体である少なくとも1つの部分を備えるアンテナシステムを製造するための方法をさらに記載し、アンテナシステムの部分は、パラメータを有し、パラメータは、アンテナシステムが、可視範囲に属し第1のグランドに実質的に垂直な入射を有する電磁波に対して少なくとも80%の光透過率を有するように選択され、方法は、各スタッドについて、導電性コーティングのストリップを印刷するステップと、誘電体材料の少なくとも1つのウェハの表面上に接着剤の層を堆積させるステップと、接着剤の層の上にウェハを接合するステップと、複数の管状セルを形成するためにウェハを組み立てるステップであって、各セルは、上記セルを画定する複数の壁を含み、壁は、第1の端面と第2の端面との間に延在するハニカム構造体の第1の端面から第2の端面まで延在する、ステップと、堅くされるべき構造体を得るように、組み立てられたウェハを膨張させるステップと、最終的なアンテナシステムを得るように、堅くされるべき構造体を硬化させるステップとを含む。
【0019】
本明細書はさらに、第1の端面と第2の端面との間に延在するハニカム構造体である少なくとも1つの部分を備えるアンテナシステムを最適化するための方法に関し、アンテナシステムの部分は、パラメータを有し、パラメータは、アンテナシステムが、可視範囲に属し2つの端面のうちの少なくとも1つに平行な平面に実質的に垂直な入射を有する電磁波に対して少なくとも80%の光透過率を有するように選択され、方法は、アンテナシステムの部分の初期パラメータを選択するステップと、パラメータの現在のセットに対する連続的な反復によって実施される最適化技術に従ってアンテナシステムの部分のパラメータを最適化するステップとを含み、パラメータの第1のセットは、初期パラメータのセットであり、反復のパラメータのセットは、前の反復で得られたパラメータのセットであり、最適化技術は、アンテナシステムの部分が、可視範囲に属し2つの端面のうちの少なくとも1つに平行な平面に実質的に垂直な入射を有する電磁波に対して少なくとも80%の光透過率を有するという要件の下で実施される。
【0020】
本明細書はさらに、プログラム命令を含むコンピュータプログラムが記憶された可読記憶媒体を含むコンピュータプログラム製品に関し、コンピュータプログラムは、データ処理ユニットにロード可能であり、コンピュータプログラムがデータ処理ユニットに実装されると、請求項に記載の最適化方法を実施する。
【0021】
本明細書はさらに、コンピュータプログラムを形成するプログラム命令を含む可読記憶媒体に関し、コンピュータプログラムは、データ処理ユニットにロード可能であり、コンピュータプログラムがデータ処理ユニットに実装されると、上述の最適化方法を実施する。
【0022】
本明細書では、「好適である」という表現は、同様に良好に「~に適している」または「~のために構成されている」ことを意味する。
【0023】
本発明の特徴及び利点は、限定ではなく例としてのみ与えられる以下の説明を読み、添付の図面を参照することによって明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】ハニカム構造体の概略三次元図である。
図2】ハニカム構造体のセルの概略上面図である。
図3】ハニカム構造体のセルの壁要素の拡大三次元図における概略図である。
図4図1から図3に示す構造体のようなハニカム構造体を含む吸収性構造体の実験中に得られた図である。
図5図1から図3に示す構造体のようなハニカム構造体を含む吸収性構造体の実験中に得られた図である。
図6図1から図3に示す構造体のようなハニカム構造体を含む吸収性構造体の実験中に得られた図である。
図7図1から図3に示す構造体のようなハニカム構造体を含む吸収性構造体の実験中に得られた図である。
図8図1から図3に示す構造体のようなハニカム構造体を含む吸収性構造体の実験中に得られた図である。
図9図1から図3に示す構造体のようなハニカム構造体を含む吸収性構造体の実験中に得られた図である。
図10図1から図3に示す構造体のようなハニカム構造体を含む吸収性構造体の実験中に得られた図である。
図11図1から図3に示す構造体のようなハニカム構造体を含む吸収性構造体の実験中に得られた図である。
図12図1から図3に示す構造体のようなハニカム構造体を含む無線周波数レンズの実験中に得られた図である。
図13図1から図3に示す構造体のようなハニカム構造体を含む無線周波数レンズの実験中に得られた図である。
図14図1から図3に示す構造体のようなハニカム構造体を含む無線周波数レンズの実験中に得られた図である。
図15図1から図3に示す構造体のようなハニカム構造体を含む無線周波数レンズの実験中に得られた図である。
図16図1から図3に示す構造体のようなハニカム構造体を含む無線周波数レンズの実験中に得られた図である。
図17図1から図3に示す構造体のようなハニカム構造体を含む無線周波数レンズの実験中に得られた図である。
図18図1から図3に示す構造体のようなハニカム構造体を含むアンテナシステムの実験中に得られた図である。
図19図1から図3に示す構造体のようなハニカム構造体を含むアンテナシステムの実験中に得られた図である。
図20図1から図3に示す構造体のようなハニカム構造体を含むアンテナシステムの実験中に得られた図である。
図21図1から図3に示す構造体のようなハニカム構造体を含むアンテナシステムの実験中に得られた図である。
図22図1から図3に示す構造体のようなハニカム構造体を含むアンテナシステムの実験中に得られた図である。
図23図1から図3に示す構造体のようなハニカム構造体を含むアンテナシステムの実験中に得られた図である。
図24図1から図3に示す構造体のようなハニカム構造体を含むアンテナシステムの実験中に得られた図である。
図25図1から図3に示す構造体のようなハニカム構造体を含むアンテナシステムの実験中に得られた図である。
図26図1から図3に示す構造体のようなハニカム構造体を含むアンテナシステムの実験中に得られた図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下に説明する電磁波と相互作用するすべてのデバイスは共通点を有し、同じものはすべて、基本構造体と呼ばれる同じ構造体に少なくとも部分的に基づいて作られる。
【0026】
実際、本出願人は、特定の基本構造体が電磁波と相互作用するデバイスにとって非常に有利であることを見出した。このような基本構造体は、最初に提示されるハニカム構造体である。
【0027】
第2のステップでは、吸収性構造体、アンテナシステムの部分及び無線周波数レンズの3つの別個のデバイスについてハニカム構造体の関心が示される。
【0028】
ハニカム構造体
ハニカム構造体10を図1から図3に示す。図1は三次元図である。図2は、ハニカム構造体10の部分の平面図であり、図3は、ハニカム構造体10の別の部分の拡大三次元図である。
【0029】
ハニカム構造体10は、ハニカムまたは「ニダ(nida)」であり、両方の用語は同等である。
【0030】
ハニカム構造体10は、ハニカム構造体10の内部を可視化するために図1には示されていない、第1の端面と第2の端面との間に延在する。
【0031】
提案される例によれば、端面は平行であると仮定されるが、これは必須ではない。
【0032】
ハニカム構造体10が、2つのスキンの間に挟まれたコアとして取り付けられる場合、ハニカム構造体10全体及びスキンは、サンドイッチ複合構造体を形成する。
【0033】
提案される例では、第1及び第2の端面は、スキンに平行な平面内に延在するように配置されることが意図されている。第1及び第2の端面は、例えば、それぞれ第1及び第2のスキンに隣接している。
【0034】
その後、長手面は第1及び第2の端面に平行な平面であり、横断面は第1及び第2の端面に直交する平面である。
【0035】
同様に、長手面においてXで示される第1の長手方向と、Yで示され同じ長手面において第1の長手方向Xに垂直である第2の長手方向と、2つの長手方向X及びYに直交するZで示される横断方向と、が定義される。
【0036】
図1に見られるように、ハニカム構造体10は、複数のセル12を備える。
【0037】
セル12は互いに隣接し、好ましくは規則的敷き詰めを形成する。
【0038】
各セル12は、第1の端面と第2の端面との間に延在する。
【0039】
各セル12は、セル12を画定する複数の壁14を備え、各壁14は、第1の端面から第2の端面まで横断的に延在する。
【0040】
各セル12は管状であり、長手面に沿って多角形断面を有することができる。
【0041】
これにより、提案される例では、各セル12は、多角形断面を有する管状である。
【0042】
図1の場合、多角形断面は、セル12が横断方向に沿って交差するときに一定である。
【0043】
図示の例では、簡単にするために、各セル12の長手断面は正六角形であるが、デバイスの例では、長手断面は非正六角形である。
【0044】
上記は、各セル12が6つの壁14によって画定され、特定の壁14が他のセル12と共通であることを意味する。
【0045】
変形形態では、セル12の断面は、例えば、正方形、長方形、円形または楕円形の幾何学的形状を有する。
【0046】
壁14は、誘電体材料から形成される。
【0047】
誘電体材料は、例えば、アラミドシート、またはセルロース紙、あるいはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイミド、ポリカーボネートまたはポリエチレンテレフタレートなどの熱可塑性材料である。
【0048】
図3の拡大図に見られるように、少なくとも1つのセル12は、少なくとも1つの壁14内または少なくとも1つの壁14の表面上に配置された導電性コーティングの少なくとも1つのストリップ16を含む。
【0049】
導電性コーティングストリップ16は、例えば、金属材料または導電性有機材料で作られる。
【0050】
有機材料は、炭素原子と水素原子との間の共有結合、炭素原子と窒素原子との間の共有結合、または炭素原子と酸素原子との間の結合からなる群から選択される少なくとも1つの結合を含む材料である。ポリアニリンまたはポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)、ポリ(スチレンスルホネート)(PEDOT/PSSとも呼ばれる)は、導電性有機材料の2つの特定の例である。
【0051】
特に、粒子で満たされた抵抗率の低い導電性インクが考えられる。
【0052】
そのような粒子の例は、マイクロメートルサイズ(各寸法が1mm未満)及びナノメートルサイズ(各寸法が1μm未満)の粒子である。
【0053】
上記粒子は、例えば、銀、銅、金、アルミニウム、カーボンブラック、グラフェン、カーボンナノチューブまたはそれらの混合物である。
【0054】
換言すれば、セル12の内面及び/または外面は、導電性コーティングを堆積することによって、放射電気機能性、特に導電性にされる。
【0055】
したがって、ストリップ16は、壁14の全部または一部にわたって延在することができる。
【0056】
そのようなストリップ16は、サブトラクティブ(特に化学エッチング)または付加製造プロセスによって製造することができる。排他的ではなく、スクリーン印刷が好ましい。
【0057】
いずれの場合も、ストリップ16の製造は、スクリーン印刷技術を使用するハニカム構造体10を製造するための方法の一例の以下の説明によって実証されるように、容易なままである。
【0058】
製造方法は、最初に、導電性コーティングのストリップ16を印刷するステップを含む。
【0059】
スクリーン印刷による堆積は、キャンバス上に露光された感光性毛細管を使用して画像が刻まれた精密なマスクを介して行われる。露出したキャンバス及びフレームアセンブリは、スクリーン印刷用のスクリーンを形成する。毛細管及びキャンバスの性質は、堆積物の厚さ及びその幾何学的形状を制御するために使用される。
【0060】
なお、複雑なパターンについては、複数のマスクを使用することができる。
【0061】
堆積は、布に圧力をかけて配置されたドクターブレードが水平方向に並進移動する引っ張り動作をさらに含む。次いで、インクは、スクリーンの上部からスクリーンの開放孔を通して支持体に転写される。
【0062】
次いで、接着剤の層が、誘電体材料の少なくとも1つのウェハの表面上に堆積される。
【0063】
したがって、接着剤は、両面[接着剤]、転写接着剤または印刷接着剤の形態で添加されることに留意されたい。
【0064】
接着剤の性質は、製造されるハニカム構造体10に応じて選択される。
【0065】
次に、方法は、印刷されたストリップ16を含む誘電体材料のストリップを接合するステップを含む。
【0066】
また、接着層を用いる代わりに、超音波溶着等の他の方法も考えられる。
【0067】
次いで、ウェハを組み立てて、多角形断面を有する複数の管状セル12を形成する。
【0068】
より正確には、シートのスタックが得られる。
【0069】
このプロセスは、堅くされるべき構造を得るために、組み立てられたウェハを膨張させるステップをさらに含む。そのような膨張段階は、制御された雰囲気中で行うことができる。
【0070】
特に、温度、湿度、延伸力または延伸速度を制御することができる。
【0071】
次いで、堅くされるべき構造体は、最終的なハニカム構造体10を得るために、硬化ステップ中に硬化される。
【0072】
必要に応じて、ハニカム構造体10の特定の特性(機械的または熱的)を改善するために、浸漬(特に樹脂浴中)、真空下での化学堆積または真空下での物理堆積が使用される。
【0073】
上記により、サンドイッチ複合構造体を形成するように、2つのスキンの間に一体化するのに適したハニカム構造体10を得ることができる。
【0074】
電磁的観点からのそのような構造体の挙動は、ハニカム構造体10のパラメータ、以下の例に示されるような多くのパラメータの適切な選択によって制御することができる。
【0075】
ハニカム構造体10のパラメータの第1の例は、各セル12の形状パラメータである。
【0076】
図2によれば、セル12の形状について複数のパラメータを想定することができる。
【0077】
例えば、幾何学的形状は、セル12の内面の最大の内接可能な円の直径Φによって特徴づけることができる。
【0078】
幾何学的形状を特徴づける別の方法は、長手方向に沿って壁14の寸法を提供することである。以下、このような寸法を「幅」と呼ぶ。
【0079】
さらに別の方法は、壁14と長手方向の一方とによって形成される角度、例えば壁14と長手方向Yとの間の角度に対応する角度θなどの角度を提供することである。
【0080】
非正六角形の場合、2つの連続する角度を2つの辺の間に設けることができ、第1の角度はαと呼ばれ、第2の角度はβと呼ばれる。角度は、目安としてのみ図2に示されている。
【0081】
代替的または追加的に、壁の厚さtまたはt’(幅の方向に垂直な方向の寸法)は、セル12の幾何学的形状を特徴づけるために使用されるパラメータの別の例である。
【0082】
同様に、横断方向Zに沿った寸法は、他の以前のパラメータとは無関係の別のパラメータである。以下、このような寸法を「高さ」と呼ぶ。
【0083】
パラメータの第2の例は、バンド16の電気的パラメータである。
【0084】
典型的には、ストリップ16の導電率値、電気抵抗率値、またはさらにはシート抵抗値が、電気的パラメータの特定の例である。
【0085】
壁14について上述したパラメータと同様のパラメータは、ストリップ16の幾何学的パラメータとして想定することができる。
【0086】
壁14に対するストリップ16の相対的な配置は、ハニカム構造体10の挙動に影響を及ぼし得る別のパラメータである。
【0087】
実際、上述したように、ストリップ16は、セル12の高さ全体にわたって印刷されるとは限らない。
【0088】
パラメータの第4の例は、特に壁14を製造するために使用される材料に関する。
【0089】
換言すれば、パラメータの決定を通じて、ハニカム構造体10の所望の放射、透過または電磁吸収特性を得ることが可能である。
【0090】
この目的のために、最初にハニカム構造体10の初期パラメータを選択するステップを含む最適化方法を実施することで十分であろう。そのような選択ステップは、ランダムな選択によって実行することができるが、好ましくは、異なるパラメータの可能な変動に関して平均パラメータが選択される。
【0091】
次いで、最適化プロセスは、ハニカム構造体10のパラメータが、現在のパラメータのセットに対する連続的な反復によって実施される最適化技術に従って最適化される最適化ステップを含み、パラメータの第1のセットは初期パラメータのセットであり、反復のパラメータのセットは前の反復で得られたパラメータのセットであり、最適化技術は、ハニカム構造体10またはハニカム構造体10を含むデバイスが電磁放射、電磁透過または電磁吸収の所望の特性を有するという要件の下で実施される。
【0092】
そのような方法は、コンピュータによって実施される方法である。
【0093】
特定の例として、上記は、コンピュータプログラム製品とコンピュータとの相互作用が最適化方法を実施することを可能にすることを意味する。
【0094】
より一般的には、コンピュータは、コンピュータレジスタ及び/またはメモリ内の電子または物理量として表されるデータを、メモリ、レジスタまたは他のタイプのディスプレイ、伝送または記憶デバイス内の物理データに対応する他の同様のデータに操作及び/または変換するのに適した電子コンピュータである。
【0095】
コンピュータシステムは、データ処理ユニット、メモリ、及び記憶媒体ドライブを備えるプロセッサを含む。コンピュータはまた、キーパッド及び表示ユニットを備える。
【0096】
コンピュータプログラム製品は、可読記憶媒体を含む。
【0097】
可読記憶媒体は、コンピュータシステムによって、通常はドライブによって読み取り可能な媒体である。可読記憶媒体は、電子命令を記憶するのに適した媒体であり、コンピュータシステムのバスに結合されるのに適している。
【0098】
一例として、可読記憶媒体は、ディスケットまたはフロッピーディスク、光ディスク、CD-ROM、光磁気ディスク、ROM、RAM、EPROM、EEPROM、磁気カードまたは光カードである。
【0099】
プログラム命令を含むコンピュータプログラムが可読記憶媒体に記憶される。
【0100】
コンピュータプログラムは、データ処理ユニットにロードすることができ、最適化方法の実施態様を生成するのに適している。
【0101】
したがって、最適化方法を使用することにより、ハニカム構造体10の電磁気特性を制御することが可能である。
【0102】
このようにして、ここで連続して提示される複数の用途に使用することが可能である。
【0103】
吸収性構造体を製造するためのハニカム構造体の使用
今提示されたハニカム構造体10の第1の巧妙な使用は、電磁波、より具体的には高周波用の吸収性構造体20を製造するためのハニカム構造体の使用である。
【0104】
次いで、吸収性構造体20は、ハニカム構造体10によって形成され、次いで、その吸収特性のために使用される。
【0105】
効果的な吸収性構造体20を得ることが可能であることを示すために、複数の具体例を図5から図11を参照して説明する。
【0106】
実施例1
実施例1の場合、導電性コーティングの1つのストリップ16のみが壁14の全体を覆う。
【0107】
コーティングストリップ16は、900オーム/スクエア(Ω/sq)のシート抵抗を有する。
【0108】
また、各セル12の高さは、11ミリメートル(mm)である。
【0109】
他のパラメータについて、セル間空間(同じ線上に隣接する2つのセル12間の距離)は10mmであり、一方のセル12の角度αは70°であり、一方のセル12の角度βは145°であり、ハニカム構造体(10)が載置される端面の長さは72.54mmであり、上記端面の幅は23.44mmである。
【0110】
吸収性構造体20の性能は、吸収性構造体20によってもたらされる反射率の減衰の発展を周波数の関数として示すグラフである図4に現れる。
【0111】
吸収性構造体20は、従来技術で知られているレベル(実線)よりも明らかに高い減衰レベルで、広い周波数範囲(16GHz程度、一点鎖線)にわたって10dBの減衰を有する。
【0112】
実施例2
第2の実施例は、図5に示す構造に対応する。
【0113】
そのような例では、各セル12は、異なるシート抵抗を有するが同じ厚さを有する3つの別個のコーティングストリップ16を含む。
【0114】
さらに、ストリップ16のシート抵抗の変化は、セル12の壁14が横断方向に交差するときに狭義単調である。
【0115】
この意味で、そのような例は、導電性勾配コーティングの堆積に対応する。
【0116】
提案されている例によれば、隣り合う2つのストリップ16の間のシート抵抗の間隔は同じであり、100Ω/sqに等しい。
【0117】
より正確には、ハニカム構造体10が載っている外面から最も遠いストリップ16から、第1のストリップ16は300Ω/sqのシート抵抗を有し、第2のストリップ16は400Ω/sqのシート抵抗を有し、第3のストリップ16は500Ω/sqのシート抵抗を有する。
【0118】
各ストリップ16はまた、3.3mmの同じ高さを有する。
【0119】
また、隣接する2つのストリップ16間の空間18は同一であり、500マイクロメートル(μm)に等しいことにも留意されたい。
【0120】
他のパラメータは、各セル12の高さが10.9mm、セル間空間が10mm、セル12の角度αが70°、セル12の角度βが145°、端面の長さが72.54mm、端面の幅が23.44mmである。
【0121】
図6の2つのグラフは、垂直入射(上のグラフ)及び斜め入射(下のグラフ)における実施例2による構造体の吸収の変化を示す。斜め入射の場合、3つの曲線、すなわち、垂直入射(0°)に対応する実線の第1の曲線、±20°の入射に対応する破線の第2の曲線、及び±40°の入射に対応する一点鎖線の第3の曲線が表される。
【0122】
すべての場合において、吸収性構造体20は、実施例1の範囲と比較して非常に広い周波数範囲(約25GHz)にわたって10dBの減衰を有することに留意されたい。このような周波数帯域幅は、シート抵抗の勾配の存在に関連する低い周波数で吸収性構造体20の減衰を増加させることによって得られる。
【0123】
さらに、吸収性構造体20の性能は、入射及び周波数の低下に伴って向上する。
【0124】
実施例3
第3の実施例に係る吸収性構造体20は、第2の実施例と同様の特徴を有しており、重複しないため、第2の実施例の吸収性構造体20との相違点についてのみ説明する。
【0125】
3つのストリップ16に加えて、第4の追加ストリップ16が追加される。第4のストリップ16は、200Ω/sqのシート抵抗を有し、第1のストリップ16の上方に配置される。
【0126】
また、第2の実施例と比較して、ストリップ16の高さ及びセル12の高さが異なる。
【0127】
より正確には、第1、第2及び第4のストリップ16の高さは4.9mmであり、第3のストリップ16の高さは3.9mmである。
【0128】
その結果、セル12の高さは20.1mmとなる。端面の長さは72.54mmであり、端面の幅は23.34mmである。
【0129】
図7の2つのグラフは、垂直入射(上のグラフ)及び斜め入射(下のグラフ)における実施例3による構造体の吸収の変化を示す。
【0130】
図7のグラフの分析は、垂直入射下で、3.9GHzから22.24GHzの周波数範囲にわたって20dBの減衰レベルが得られるため、吸収性構造体20の性能レベルが第1の実施例及び第2の実施例のハニカム構造体のレベルと比較して非常に著しく増加することを示している。より正確には、第1の実施例及び第2の実施例の吸収性構造体20に対して最適な10dBの利得が得られている。
【0131】
10dBから非常に高い周波数(最大38GHz)までの減衰周波数帯域の大幅な拡大が、垂直(点線)及び斜め(±20°(実線);±40°(一点鎖線)入射)の下で観測される。20dBの減衰レベルも、法線に対して±20°の入射で非常に満足できるものである。
【0132】
実施例4
第4の実施例に係る吸収性構造体20は、第3の実施例と同様の特徴を有しており、重複しないため、第3の実施例の吸収性構造体20との相違点についてのみ説明する。
【0133】
第3の実施例と比較して、ストリップ16の高さ及びセル12の高さが異なる。
【0134】
より正確には、ストリップ16の高さはすべて同じであり、2.4mmに等しい。
【0135】
その結果、セル12の高さは11.1mmとなる。
【0136】
図8の2つのグラフは、垂直入射(上のグラフ)及び斜め入射(下のグラフ)における実施例4による構造体の吸収の変化を示す。
【0137】
上記図のグラフの分析は、±20°の斜め入射(点線)において、第4の実施例の吸収性構造体20の性能レベルが、第2の実施例の吸収性構造体20のレベルと比較して、主に低周波(特に、15GHz未満の周波数)で改善されることを示している。
【0138】
実施例5
第5の実施例に係る吸収性構造体20は、第1の実施例と同様の特徴を有しており、重複しないため、第1の実施例の吸収性構造体20との相違点についてのみ説明する。
【0139】
最初の4つの例では、ストリップ16は、セル12の壁14の高さ全体にわたって連続している。
【0140】
一方、以下の2つの例では、ストリップ16の幅は長手方向に沿って変化する。
【0141】
図9は、一定の高さにおけるストリップ16の可能な幅の変化に対応するパターンのセットを示す。
【0142】
5つのパターンがあり、それぞれケースA、B、C、D、及びEと呼ばれる。
【0143】
いずれの場合も、変化は、7つのレベルに応じた一定の方法での階段状の変化である。
【0144】
したがって、変化は、ピラミッドの上部の幅を「a」によって、及びピラミッドの下部の幅を「b」によって示す、ピラミッドの形態の変化に対応すると考えることができ、ケースA、B及びCの各々は、上部の幅の異なる値「a」によって特徴づけられ、最下部の幅「b」は8mmに設定される。
【0145】
より正確には、ケースAの場合、頂点の幅は7.86mm(0.98のa/b比に対応する)であり、ケースBの場合、頂部の幅は6.81mm(0.85のa/b比に対応する)であり、ケースCの場合、頂部の幅は2.33mm(0.29のa/b比に対応する)である。
【0146】
ケースD及びEは、ケースB及びCの逆に対応する。
【0147】
第5の実施例では、ストリップ16の幅はケースBのパターンに応じて変化し、導電性コーティングのシート抵抗は400Ω/sqに等しい。
【0148】
また、セル12の高さは8,0mmであり、セル間空間12は8.0mmである。端面の長さは174.15mmであり、端面の幅は55.38mmである。
【0149】
図10の2つのグラフは、垂直入射(上のグラフ)及び斜め入射(下のグラフ)における実施例5による構造体の吸収の変化を示す。
【0150】
図10のグラフの研究は、第5の実施例が、低い入射(0°(実線)及び±40°(一点鎖線)の吸収レベルの低下という代償を払って、興味深い吸収性能が得られる±20°(点線)の入射に特に適していることを示している。
【0151】
実施例6
第6の実施例に係る吸収性構造体20は、第3の実施例と同様の特徴を有しており、重複しないため、第3の実施例の吸収性構造体20との相違点についてのみ説明する。
【0152】
第3の実施例と比較して、ストリップ16の高さ及びセル12の高さが異なる。
【0153】
より正確には、ストリップ16の高さはすべて同じであり、4.4mmに等しい。
【0154】
その結果、セル12の高さは17.6mmとなる。
【0155】
さらに、ストリップ16の幅は、考慮されるストリップ16に応じて変化し、第4のストリップ16は10mmの幅を有し、第1のストリップ16は7.4mmの幅を有し、第2のストリップ16は8.4mmの幅を有し、第3のストリップ16は9.4mmの幅を有する。
【0156】
ハニカム構造体10が載っている外面から最も遠いストリップ16から、第4のストリップ16は500Ω/sqのシート抵抗を有し、第1のストリップ16は260Ω/sqのシート抵抗を有し、第2のストリップ16は340Ω/sqのシート抵抗を有し、第3のストリップ16は420Ω/sqのシート抵抗を有する。
【0157】
他のパラメータは、セル間空間が10mm、セル12の角度αが70°、セル12の角度βが145°、端面の長さが72.5mm、端面の幅が23.3mmである。
【0158】
図11の2つのグラフは、垂直入射(上のグラフ)及び斜め入射(下のグラフ)における実施例6による構造体の吸収の変化を示す。
【0159】
上記図のグラフの分析は、垂直入射(実線、下のグラフ)及び斜め入射(±20°(点線)及び±40°(一点鎖線)の両方において、23GHzの幅を有する周波数範囲(2GHzから25GHz)に対して20dBの減衰が得られることを示している。
【0160】
上記は、第6の実施例が最適化された20吸収性構造体の例に対応することを意味し、最適化は、前の実施例と比較して以下の観察が行われたという事実を考慮している。
・シート抵抗の制御された勾配は、低周波数での吸収性能を著しく改善するのに寄与し、
・ストリップ16の高さの増加は、低い入射に対して吸収レベルを5dBから10dBまで実質的に増加させることを可能にし、
・16ストリップの高さの増加は、40GHz程度の周波数までの垂直入射に対して10dBのレベルの減衰が得られる周波数範囲を拡大し、
・ストリップ16の幅を変化させるためのパターンの導入は、40GHz程度の周波数まで高入射(±20°;±40°)での性能を改善する。
【0161】
このようなハニカム構造体は、異なる角度(±40°まで)で良好な吸収性能(20dB超)を得るために使用される。
【0162】
さらに、このような良好な吸収性能は、少なくとも20GHzの広い周波数範囲にわたって維持される。
【0163】
完全にするために、そのような性能は、スキンのそれぞれについて電磁波に対して吸収性または透過性のいずれかである材料を選択することによって完全な複合サンドイッチ構造体において維持されることに留意されたい。
【0164】
これにより、ハニカム構造体10に対して所望の吸収を得ることが可能であると考えられる。
【0165】
上記は、基本構造体の使用が、各ハニカムアセンブリのパラメータを適合させることによって吸収性構造体20の所望の吸収を得るための自由度を提供することを意味する。
【0166】
より正確には、ハニカム構造体10のパラメータは、吸収性構造体20が、15GHz以上の周波数幅を有する周波数範囲内の各入射波に対して少なくとも10dBの減衰を提供するように選択される。
【0167】
したがって、好ましくは、周波数範囲は20GHz以上であり、可能であれば25GHz以上である。
【0168】
加えて、または代替的に、減衰は少なくとも15dB、またはさらには20dBである。
【0169】
さらに、いくつかの実施例では、減衰が発生する周波数範囲は10MHzで始まる。
【0170】
さらに、ハニカム構造体は、サンドイッチ複合構造体の機械的強度に寄与する。
【0171】
ハニカム構造体に関連する重量も低い。
【0172】
上記は、ハニカム構造体の持続的な吸収性能を保証する。
【0173】
それにより、提案された吸収性構造体20は、斜め入射における減衰レベル、周波数範囲及び安定性に関して非常に高く持続する減衰性能を得るために使用することができる。
【0174】
さらに、ハニカム構造体10がコアで空洞にされているため、従来技術の他の吸収性構造体と比較して、より軽量な重量が得られる。
【0175】
このようなより軽い重量は、吸収性構造体20の製造を著しく複雑にすることなく得ることができる。
【0176】
上述したハニカム構造体10の製造方法は、吸収性構造体20の製造に適用可能である。
【0177】
さらに、吸収性構造体20を壁14に容易に一体化することができる。
【0178】
そのような吸収性構造体20は、電磁的裁量及び/または無線周波数システム間の電磁両立性の問題を含む多くの用途に有利である。
【0179】
無線周波数レンズを作製するためのハニカム構造体の使用
ここで、図12から図14を参照して、同じ基本的なハニカム構造体10を使用する無線周波数レンズ30について説明する。
【0180】
無線周波数レンズ30は、入射電磁波ビームを収束または発散させるのに適したデバイスである。
【0181】
収束の場合、「集束レンズ」または「集束デバイス」という用語を使用することができる。
【0182】
無線周波数レンズ30は、複数の導電性スタッド32を含む。
【0183】
スタッド32は、広義には一般に円筒形状(円筒の基本形状を含む)を有する障害物として見ることができる。
【0184】
スタッド32の寸法及びそれらの相互距離は、通常、無線周波数レンズ30が動作するストリップと比較して小さい。
【0185】
スタッド32間の距離及びその高さは、可変屈折率を有する同等の媒体を形成する。その結果、スタッド32は、無線周波数レンズ30の周辺部から中心部に向かって、屈折率が2から1未満の限界まで変化する従来の誘電体媒体と同じ伝播効果を再現するために使用される。
【0186】
したがって、スタッド32は、そのような効果を得るために、複数のレンズを含む無線周波数レンズ30の部分である。
【0187】
また、スタッド32の材料は、スタッド32を囲む媒体を形成する材料とは異なる。
【0188】
各スタッド32は、上記ハニカム構造体10を有するハニカムアセンブリである。
【0189】
それにより、各セルアセンブリは、第1の平面と呼ばれる端面の少なくとも一方に平行な平面内に多角形断面を有する少なくとも1つの管状セル12を備え、各セル12は上記セル12を画定する複数の壁14を含み、壁14は第1の端面から第2の端面まで延在し、壁14は誘電体材料から形成され、少なくとも1つのセル12は少なくとも1つの壁14上に配置された導電性コーティングの少なくとも1つのストリップ16を含む。
【0190】
上記で説明したように、各ハニカムアセンブリはパラメータを有する。一例として、各ハニカムアセンブリのパラメータは、各ハニカム12の幾何学的及び誘電的パラメータならびに各ストリップ16の電気的、誘電的及び幾何学的パラメータである。
【0191】
無線周波数レンズ30の中心Oが定義される。
【0192】
提案された例によれば、スタッド32は、複数のゾーンZ1、Z2、Z3、Z4、Z5、Z6に分布し、同じゾーンZ1、Z2、Z3、Z4、Z5、Z6のハニカムアセンブリのパラメータは同一である。
【0193】
この場合、同じゾーンZ1、Z2、Z3、Z4、Z5、Z6の各スタッド32は、同じ高さを有する。
【0194】
図14に見られるように、ゾーンZ1、Z2、Z3、Z4、Z5、Z6は同心であり、ゾーンZ1、Z2、Z3、Z4、Z5、Z6の中心は無線周波数レンズ30の中心Oである。
【0195】
第1のゾーンZ1はディスクであり、他のゾーンZ2、Z3、Z4、Z5、Z6は先行するゾーンを囲むリングである。
【0196】
記載された例では、レンズは、ゾーンZ1、Z2、Z3、Z4、Z5、Z6の総数が6であるように、5つの環状ゾーンZ2、Z3、Z4、Z5、Z6を含む。
【0197】
また、無線周波数レンズ30の表面は半径Rを有するディスクであるという結果も得られる。
【0198】
説明する例では、半径は250mmに等しい。
【0199】
各ゾーンZ1、Z2、Z3、Z4、Z5、Z6は、無線周波数レンズ30の中心に対するその地理的位置によって識別することができる。
【0200】
より正確には、第1のゾーンZ1のスタッド32は、無線周波数レンズ30の中心から0と0.4×Rとの間に含まれる距離xに位置し、第2の領域Z2のスタッド32は、無線周波数レンズ30の中心から0.4×Rと0.54×Rとの間の距離xに位置し、第3の領域Z3のスタッド32は、無線周波数レンズ30の中心から0.54×Rと0.68×Rとの間の距離xに位置し、第4の領域Z4のスタッド32は、無線周波数レンズ30の中心から0.68×Rと0.78×Rとの間の距離xに位置し、第5の領域Z5のスタッド32は、無線周波数レンズ30の中心から0.78×Rと0.88×Rとの間の距離xに位置し、第6のゾーンZ6のスタッド32は、無線周波数レンズ30の中心から0.88×Rと1.0×Rとの間に含まれる距離xに位置する。
【0201】
上述したように、スタッド32の高さは、一方のゾーンZ1、Z2、Z3、Z4、Z5、Z6から他方のゾーンまで変化する。より具体的には、第1のゾーンZ1において、スタッド32の高さは4.86mmであり、第2のゾーンZ2において高さは4.57mmであり、第3のゾーンZ3において高さは4.24mmであり、第4のゾーンZ4において高さは3.85mmであり、第5のゾーンZ5において高さは3.25mmであり、第6のゾーンZ6において高さは1mmである。
【0202】
さらに、図12に見られるように、スタッド32は、無線周波数レンズ30の表面にわたって均一に分布している。
【0203】
スタッド32のこのような構成は、可変屈折率を有する等価媒体を得るために、すなわち有効屈折率の空間的変化を得るために使用される。
【0204】
このような場合、好ましくは、スタッド32を取り囲む媒体は、ハニカムアセンブリを使用して製造されない。
【0205】
したがって、第1のゾーンZ1において、実効屈折率は1.4であり、第2のゾーンZ2において、実効屈折率は1.33であり、第3のゾーンZ3において、実効屈折率は1.27であり、第4のゾーンZ4において、実効屈折率は1.2であり、第5のゾーンZ5において、実効屈折率は1.14であり、第6のゾーンZ6において、実効屈折率は1.02である。
【0206】
上記により、無線周波数レンズ30は、1.4から1までの屈折率の空間的変化に対応する有効屈折率勾配を生成することができ、この変化は、数学的法則
【数1】
によるものであり、ここで、xは、考慮されるゾーンZ1、Z2、Z3、Z4、Z5、Z6の位置を表す。
【0207】
少なくとも1つの源は、レンズの焦点でハニカムに一体化される(図12参照)。
【0208】
このような無線周波数レンズ30によって得られる性能を図15及び図16に示す。
【0209】
図15は、源がレンズの焦点にあるときの周波数(実線の曲線)及びレンズの焦点に対する数ミリメートルの源の変位(点線の曲線)によるレンズ適応の変化を示す。
【0210】
この図は、源がわずかにオフセットされていても、無線周波数レンズ30が8GHzと12GHzとの間で正しく動作することを示している。
【0211】
電磁シミュレーションによって得られた図15とは対照的に、図16は、図15に示すシミュレーションのための無線周波数レンズ30の半径が250mmではなく50mmであるプロトタイプを用いて得られた。
【0212】
図16は、3つのグラフを含む。
【0213】
左上のグラフは、方位角の関数として平面H内の電磁場の振幅の変化を表す放射パターンである。周波数は9.4GHzに設定される。
【0214】
右上のグラフは、仰角の関数として平面E内の電磁場の振幅の変化を表す放射パターンである。周波数は9.4GHzに設定される。
【0215】
下のグラフは、周波数の関数としての利得の変化(実線の曲線)及び周波数の関数としての効率の変化(点線の曲線)を表す。
【0216】
定義により、利得は、一方向に放射される電力密度と、等方性放射アンテナによって同じ方向に放射されるであろう電力密度との間の比である。等方性アンテナは、空間のすべての方向に同じ電力(1に等しい利得)を放射する点源からなる理想的なアンテナである。
【0217】
指向性Dは、所与の方向における放射電力とアンテナの平均放射電力との比を表す。指向性と利得との間の差は、アンテナ損失を考慮に入れる。したがって、無損失アンテナの場合、指向性は利得に等しくなる。次いで、利得Gと指向性Dとの間の関係は、G=ηDに従って、アンテナの効率ηの関数として書かれる。
【0218】
図17は、半径250mmのレンズについて、シミュレーションによって得られた他の結果を示す。
【0219】
図17は、方位角の関数として、レンズを通過した後の9.4GHzでの平面Hにおける利得の変化を示すグラフを上部に示す。レンズの焦点(実線の曲線)に対する源の数ミリメートルのシフト(破線の曲線)は、利得の集束に影響を及ぼさない。下のグラフは、レンズを通過した後の遠視野利得の変化を示しているが、今度は周波数の関数として示されている。
【0220】
図16及び図17の研究は、無線周波数レンズ30の性能が満足のいくものであることを示している。
【0221】
したがって、そのようなレンズは所望の機能を果たす。
【0222】
上記は、基本構造体の使用が、各ハニカムアセンブリのパラメータを適合させることによって所望の機能を得るための自由度を提供することを意味する。
【0223】
好ましくは、記載された例の場合のように、各ハニカムアセンブリのパラメータは、レンズが有効屈折率の所定の空間的変化、特にレンズの中心からの勾配を示すように選択される。
【0224】
変形例または追加として、各ハニカムアセンブリのパラメータは、レンズが8GHzから12GHzの範囲にわたって5dBiを超える利得を有するように選択される。
【0225】
金属スタッドと比較して、ハニカムアセンブリによって形成された導電性スタッド32は、コアで空洞にされ、その結果、より軽量になる。
【0226】
このような軽量化は、無線周波数レンズ30の製造を著しく複雑にすることなく得ることができる。
【0227】
スタッド32には、上述したハニカム構造体10の製造方法を適用することができる。
【0228】
さらに、無線周波数レンズ30は、複合材料で作られた壁要素に容易に一体化することができる。
【0229】
このような一体化は、無線周波数レンズ30の励起源を印刷することによっても改善することができる。したがって、特に、その無線周波数給電に関連する機構を単純化することが可能である。
【0230】
そのような無線周波数レンズ30は、電気通信及び検出の分野において特に有利である。
【0231】
アンテナシステムの部分を作製するためのハニカム構造体の使用
前の部分では、基本構造体のパラメータをどのように適合させて集束機能を達成するかを示した。
【0232】
ここで、他の無線周波数機能を生成する方法を提示する。
【0233】
この目的のために、複数のアンテナシステムが説明され、各アンテナシステム40は、以前に提案されたハニカム構造体10である少なくとも1つの部分を含む。
【0234】
いずれの場合も、複数の壁14は光学的に透明である。
【0235】
上記は、各壁14が可視範囲に属する少なくとも1つの波長の80%より大きい光透過率を有することを意味する。
【0236】
光透過率は、壁14を横切る前後の光強度の比によって定義され、可視範囲は、400ナノメートル(nm)と800nmとの間に含まれるすべての波長を組み合わせるものとして定義される。
【0237】
一例として、壁14は、このような光透過性を有するポリエチレンテレフタレート(PET)系ポリマーからなる。
【0238】
実施例1
図18及び図19を参照して、アンテナシステム40の第1の実施例を示す。
【0239】
指向性放射を有する光学的に透明なグリッドアンテナアレイが関係する。
【0240】
各セル12は、導電性コーティングの少なくとも1つのストリップ16の追加による放射構造体である。
【0241】
図18は、そのような場合に特に適したパターンを示す。これは、中央凹部42を有する壁14、中央凹部42内で導電性ストリップ16の2つの部分44が互いに面するように壁14を囲む導電性ストリップ16に関する。
【0242】
さらに、図19に見られるように、セル12の3つのライン46のみを有するハニカム構造体10が特に適している。
【0243】
このような場合、アンテナシステム40に適用される制御則は、各放射構造体の同相給電である。
【0244】
アンテナシステム40の第1の実施例の性能を図20に示す。
【0245】
図20は、3つのグラフを含む。
【0246】
図20の左上のグラフは、平面E(アンテナの表面に直交し、その主長さを含む平面)内の電磁場の振幅の変化をその仰角の関数として表す放射パターンである。動作周波数は9.3GHzに設定される。
【0247】
図20の右上のグラフは、仰角の関数としての平面H(アンテナの表面に直交し、その主幅を含む平面)内の電磁場の振幅の変化を表す放射パターンである。周波数は9.3GHzに設定される。
【0248】
図20の下のグラフは、周波数に応じたアンテナシステム40の適応を示している。その適応は9.3GHzで最適である。
【0249】
異なる図は、アンテナが平面Eにおいて指向性であることを示している。
【0250】
実施例2
第2の例は、セクタ放射グリッドアンテナアレイに対応する。
【0251】
このようなアレイは、図18及び図19に示すアレイと物理的に同一である。
【0252】
これを制御する方法のみが異なり、基本的なカーディナルサイン振幅及び位相の法則が課される。
【0253】
アンテナシステム40の第2の実施例の性能を図21から図23及び図24に示す。
【0254】
図21は、3つのグラフを含む。
【0255】
図21の上のグラフは、長手方向に沿ったハニカム内のアンテナ素子の位置を概略的に示す図であり、中央のグラフは、アンテナ素子に印加される電流分布を示し、下のグラフは、そのような給電から生じる(正規化された)指向性を示す。
【0256】
図22及び図23に示すように、位相及び振幅の両方においてカーディナルサイン制御則が異なるアンテナ素子に給電するので、指向性は良好である。
【0257】
より正確には、図23は、図22において記号A’から記号R’までに特定された中心線のセル12に沿った電流分布(図23の上のグラフ)と、図22において記号Aから記号Rによって特定された端に位置する線についての電流分布(図23の下のグラフ)とを示す。
【0258】
図24は、仰角の関数としての利得の変化を示す。利得の変化は、平面E(図24の太線曲線)及び平面H(図24の細線曲線)の2つの平面について示されている。上記の実施例では、動作周波数は9.3GHzに設定される。
【0259】
図24は、そのような場合にハニカム構造体10を使用する利点を示す。実際に、利得は、したがって、制御を適用するために位相調整器または減衰器などの追加の機器を使用することなくセクタアンテナから得られ、これにより、セットアップが簡単になる。
【0260】
実施例3
第3の実施例は、パッチまたはスロットグリッドアンテナに対応する。
【0261】
第2の実施例によるアンテナ40は、図25に概略的に示されている。
【0262】
図25において、アンテナシステム40は、反射器平面50上に配置されたハニカム構造体10を備え、上記平面は、パッチグリッドアンテナに給電する同軸プローブ52と接触している。
【0263】
記載された実施例によれば、反射器平面50は、アンテナシステム40に関連する複合サンドイッチ構造体のカーボンスキンである。
【0264】
一変形形態では、反射器平面50は、導電性コーティングストリップがハニカム構造体10の各構成セルの基部に配置され、導電性リングのアレイを形成し、それによって反射機能を保証することを除いて、ハニカム構造体10の上部に配置された放射要素と同様に作られる。
【0265】
もちろん、他の用途、特にパラボラアンテナなどの反射面アンテナのための、または無線周波数システム間の電磁遮蔽要素としてのそのような反射器平面50を想定することが可能である。
【0266】
アンテナシステム40の第1の実施例の性能を図26に示す。
【0267】
図26は、3つのグラフを含む。
【0268】
図26の左上のグラフは、仰角の関数としてのE平面における電磁場の振幅の変化を表す放射パターンである。周波数は2.4GHzに設定される。
【0269】
図26の右上のグラフは、仰角の関数としての平面Hにおける電磁場の振幅の変化を表す放射パターンである。周波数は2.6GHzに設定される。
【0270】
図26の下のグラフは、周波数の関数としてのアンテナシステム40の適応の変化を表す。
【0271】
図26の分析は、アンテナシステム40が、2つの動作周波数(2.4GHz及び2.62GHz)に対して完全に適しており(反射係数S11は-15dB未満)、2つの周波数で得られる5dBiを超える利得をもたらす(それぞれ6.1dBi及び8.4dBi)ことを示している。
【0272】
提示された3つの実施例の分析は、基本構造体の使用が、各ハニカムアセンブリのパラメータの適合によってアンテナシステム40の所望の機能を得る自由度を提供することを示している。
【0273】
より正確には、各セル12のパラメータは、アンテナシステム40が、可視範囲に属し、前景に対して実質的に垂直な入射を有する電磁波に対して少なくとも80%の光透過率を有するように選択される。
【0274】
好ましくは、記載された例のいくつかの場合のように、パラメータは、アンテナシステム40が所望の放射パターンを提示するように選択される。
【0275】
一例として、第2の実施例の場合、放射パターンは、複数のセルの他のセル12と組み合わせた各セル12が、カーディナルサイン則に従ったアンテナ素子の給電によりセクタ放射を有するようなものである(図24参照)。
【0276】
特定の場合には、アンテナシステム40は、有利には、少なくとも1つの壁14内に配置された導電性コーティングの補助ストリップ16を備え、補助ストリップ16は、アンテナシステム40の接地平面及び/または反射器平面を形成するように少なくとも1つのコーティングストリップ16と端面との間に配置される。
【0277】
したがって、ストリップ16の高さは、10マイクロメートルと、ストリップ16が配置されるかまたはその上に配置される壁14を含むセル12の高さとの間で変化し、ストリップ16の上記高さは、好ましくは10マイクロメートルと500マイクロメートルとの間で変化することに留意されたい。
【0278】
最後に、そのような技術は、任意のタイプのアンテナ、特に、反射器平面を必要とするワイヤアンテナ、パッチアンテナ、またはアンテナと互換性がある。
【0279】
他のアンテナシステムと比較して、ハニカムアセンブリによって形成されたアンテナシステム40は、コアで空洞にされ、その結果、より軽量になる。
【0280】
このような軽量化は、アンテナシステム40の製造を著しく複雑にすることなく得ることができる。
【0281】
ハニカム構造体10の製造方法は、実際に直接用いることができる。
【0282】
さらに、アンテナシステム40は、複合材料で作られた壁要素に容易に一体化することができる。
【0283】
今説明した異なる特性は、異なるアンテナシステムを異なる用途に適したものにする。
【0284】
一例として、そのようなアンテナシステムは、輸送、特に航空、鉄道、または海上輸送の分野で使用することができる。そのような用途では、アンテナシステムのより良好な統合は、空気力学において著しい利得を得ることにつながる。
【0285】
航空宇宙、都市家具、電気通信、建築産業、サービス産業、またはモノのインターネットなどの分野での使用も想定され得る。
【0286】
前述のように、良好な性能を保証するために、関連するサンドイッチ複合構造体を形成するのに適したスキンを選択する必要があることに留意されたい。
【0287】
ハニカム構造体10の目的は、図1から図3に記載のデバイスの3つの特定の実施例を通して示されている。
【0288】
いずれの場合も、得られたデバイスは、製造が容易なままであると同時に、いくつかの点で他の既知の解決策とは一致しない性能を提示しながら、キャリアにおけるより良好な統合をもたらす。これは、特に吸収性構造体20の場合である。
【符号の説明】
【0289】
10 ハニカム構造体、12 管状セル,ハニカム、14 壁、16 導電性コーティングストリップ,追加ストリップ,補助ストリップ、18 空間、20 吸収性構造体、30 無線周波数レンズ、32 導電性スタッド、40 アンテナシステム、42 中央凹部、44 部分、46 ライン、50 反射器平面、52 同軸プローブ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
【手続補正書】
【提出日】2023-06-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の端面と第2の端面との間に延在するハニカム構造体(10)である吸収性構造体(20)であって、
前記ハニカム構造体(10)は、複数の管状セル(12)を備え、
前記セル(12)それぞれは、前記セル(12)を画定する複数の壁(14)を有し、
前記壁(14)は、前記第1の端面から前記第2の端面まで延在し、
前記壁(14)は、誘電体材料から形成され、
少なくとも1つの前記ハニカム(12)は、少なくとも1つの前記壁(14)内または少なくとも1つの前記壁(14)の表面上に配置された導電性コーティングの少なくとも1つのストリップ(16)を有し、
前記ハニカム構造体(10)は、パラメータによって特徴づけられ、
前記ハニカム構造体(10)の前記パラメータは、前記吸収性構造体(20)が、15GHz以上の周波数幅を有する周波数範囲内の各入射波に対して少なくとも10dBの減衰を提供するように選択される、吸収性構造体(20)。
【請求項2】
前記パラメータは、前記セル(12)それぞれの誘電的及び幾何学的パラメータならびに前記ストリップ(16)それぞれの電気的及び幾何学的パラメータである、請求項1に記載の吸収性構造体。
【請求項3】
少なくとも1つの前記セル(12)は、異なるシート抵抗を有する2つの異なるコーティングストリップ(16)を含む、請求項1に記載の吸収性構造体。
【請求項4】
前記セル(12)の前記壁(14)が2つの前記端面のうちの少なくとも一方に平行な平面に垂直な方向に沿って交差するとき、前記ストリップ(16)の前記シート抵抗の変化は狭義単調である、請求項3に記載の吸収性構造体。
【請求項5】
前記セル(12)の前記壁(14)が2つの前記端面のうちの少なくとも一方に平行な平面に垂直な方向に沿って交差するとき、隣接する2つのストリップ(16)の前記シート抵抗は、10オーム/スクエアと500オーム/スクエアとの間、好ましくは50オーム/スクエアと150オーム/スクエアとの間に含まれるシート抵抗の間隔とは異なる、請求項3に記載の吸収性構造体。
【請求項6】
少なくとも1つの前記ストリップ(16)は、高さを有し、
前記高さは、2つの前記端面のうちの少なくとも一方に平行な平面に垂直な方向に沿って変化する、請求項1に記載の吸収性構造体。
【請求項7】
前記ストリップ(16)の幅は、前記平面に垂直な方向に沿って階段状変化に従って、または狭義単調変化に従って変化する、請求項6に記載の吸収性構造体。
【請求項8】
隣接する2つの前記ストリップ(16)間の空間は、100マイクロメートルと1000マイクロメートルとの間に含まれる、請求項3を引用する請求項1から7のいずれか一項に記載の吸収性構造体。
【請求項9】
前記平面に垂直な方向に沿った前記壁(14)の高さは、5ミリメートルと50ミリメートルとの間に含まれる、請求項1から8のいずれか一項に記載の吸収性構造体。
【請求項10】
第1のスキンと第2のスキンとの間に介在するコアを備える複合サンドイッチ構造体であって、
前記コアは、請求項1から7のいずれか一項に記載の少なくとも1つの吸収性構造体(20)を備える、複合サンドイッチ構造体。
【請求項11】
吸収性構造体(20)を製造するための方法であって、
前記吸収性構造体(20)は、パラメータによって特徴づけられたハニカム構造体(10)であり、
前記パラメータは、前記吸収性構造体(20)が15GHz以上の周波数幅を有する周波数範囲内の各入射波に対して少なくとも10dBの減衰を提供するように選択され、
前記方法は、
-導電性コーティングのストリップ(16)を印刷するステップと、
-誘電体材料の少なくとも1つのウェハの表面上に接着剤の層を堆積させるステップと、
-前記接着剤の層の上に前記ウェハを接合するステップと、
-複数の管状セル(12)を形成するために前記ウェハを組み立てるステップであって、前記セル(12)それぞれは、前記セル(12)を画定する複数の壁(14)を含み、前記壁(14)は、第1の端面と第2の端面との間に延在する前記ハニカム構造体(10)の第1の端面から第2の端面まで延在する、ステップと、
-堅くなるべき構造体を得るように、前記組み立てられたウェハを膨張させるステップと、
-最終的な前記ハニカム構造体(10)を得るように、堅くされるべき前記構造体を硬化させるステップと
を含む、方法。
【請求項12】
吸収性構造体(20)を最適化するための方法であって、
前記吸収性構造体(20)は、第1の端面と第2の端面との間に延在するハニカム構造体(10)であり、
前記ハニカム構造体(10)は、複数の管状セル(12)を備え、
前記セル(12)それぞれは、前記セル(12)を画定する複数の壁(14)を有し、
前記壁(14)は、前記第1の端面から前記第2の端面まで延在し、
前記壁(14)は、誘電体材料から形成され、
少なくとも1つの前記セル(12)は、少なくとも1つの前記壁(14)内または少なくとも1つの前記壁(14)の表面上に配置された導電性コーティングの少なくとも1つのストリップ(16)を含み、
前記ハニカム構造体(10)は、パラメータによって特徴づけられ、
前記方法は、
-前記ハニカム構造体(10)の初期パラメータを選択するステップと、
-現在のパラメータのセットに対して連続的な反復によって実施される最適化技術に従って前記ハニカム構造体(10)の前記パラメータを最適化するステップであって、パラメータの第1のセットは、初期パラメータのセットであり、反復のパラメータのセットは、前の反復で得られたパラメータのセットであり、前記最適化技術は、前記吸収性構造体(20)が、15GHz以上の周波数幅を有する周波数範囲内の各入射波に対して少なくとも10dBの減衰を提供するという要件の下で実施される、ステップと
を含む、方法。
【請求項13】
プログラム命令を含むコンピュータプログラムが記憶された可読記憶媒体を含むコンピュータプログラム製品であって、
前記コンピュータプログラムは、データ処理ユニットにロード可能であり、
前記コンピュータプログラムが前記データ処理ユニットに実装されると、請求項12に記載の最適化方法を実施する、コンピュータプログラム製品。
【請求項14】
コンピュータプログラムを形成するプログラム命令を含む可読記憶媒体であって、
前記コンピュータプログラムは、データ処理ユニットにロード可能であり、
前記コンピュータプログラムが前記データ処理ユニットに実装されると、請求項12に記載の最適化方法を実施する、可読記憶媒体。
【国際調査報告】