(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-08
(54)【発明の名称】エアロゾル発生デバイスを用いて制御するための方法及び関連方法
(51)【国際特許分類】
A24F 40/53 20200101AFI20231031BHJP
【FI】
A24F40/53
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023519976
(86)(22)【出願日】2021-10-22
(85)【翻訳文提出日】2023-05-10
(86)【国際出願番号】 EP2021079347
(87)【国際公開番号】W WO2022084509
(87)【国際公開日】2022-04-28
(32)【優先日】2020-10-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】516004949
【氏名又は名称】ジェイティー インターナショナル エスエイ
【住所又は居所原語表記】8,rue Kazem Radjavi,1202 Geneva,SWITZERLAND
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヘダーチェット,ステファン
(72)【発明者】
【氏名】アデール, カイル
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA02
4B162AA22
4B162AB12
4B162AB14
4B162AB22
4B162AB23
4B162AC02
4B162AC13
4B162AC17
4B162AD08
4B162AD20
4B162AD22
4B162AD40
(57)【要約】
本発明は、使用エリアにおけるエアロゾル発生デバイスの使用を制御するための方法(60)に関し、エアロゾル発生デバイスは、ロック構成とロック解除構成との間で選択される動作構成に従ってエアロゾル発生デバイスの動作を制御するよう構成される制御ユニットを備え、前記方法(60)は、ブロードキャスト信号について使用エリアを走査するステップ(62)であって、各ブロードキャスト信号は、ブロードキャスト信号を生成した電子デバイスに関連付けられる信号識別子によって識別可能である、走査するステップ(62)と、電子デバイスに関連付けられる少なくとも1つの信号識別子に従ってエアロゾル発生デバイスの動作構成を特定するステップ(64)と、特定した動作構成に従ってエアロゾル発生デバイスの動作を制御するステップ(66)と、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用エリア(20、22)におけるエアロゾル発生デバイス(10、210)の使用を制御するための方法(60)であって、前記エアロゾル発生デバイス(10、210)は、ロック構成とロック解除構成との間で選択される動作構成に従って前記エアロゾル発生デバイス(10、210)の動作を制御するよう構成される制御ユニット(28、128、228)を備え、
前記方法(60)は、
ブロードキャスト信号(24A、26A)について前記使用エリア(20、22)を走査するステップ(62)であって、各ブロードキャスト信号(24A、26A)は、前記ブロードキャスト信号(24A、26A)を生成した電子デバイス(24、26)に関連付けられる信号識別子(ID24A、ID26A)によって識別可能であり、前記信号識別子(ID24A、ID26A)は、このブロードキャスト信号(24A、26A)の一意の識別子である、走査するステップ(62)と、
前記電子デバイス(24、26)に関連付けられる少なくとも1つの信号識別子(ID24A、ID26A)に従って前記エアロゾル発生デバイス(10、210)の前記動作構成を特定するステップ(64)と、
前記特定した動作構成に従って前記エアロゾル発生デバイス(10、210)の前記動作を制御するステップ(66)と、を含む、
方法(60)。
【請求項2】
前記信号識別子(ID24A、ID26A)は、前記電子デバイス(24、26)を一意的に識別する、請求項1に記載の方法(60)。
【請求項3】
前記信号識別子(ID24A、ID26A)は、所定のベイピングポリシーを示すベイピングポリシーメッセージとは異なる、請求項1又は2に記載の方法(60)。
【請求項4】
各ブロードキャスト信号(24A、26A)は、前記信号識別子(ID24A、ID26A)とペイロードフィールドとを備え、前記信号識別子(ID24A、ID26A)は、前記ペイロードフィールドとは異なる、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法(60)。
【請求項5】
前記走査ステップ(62)及び/又は前記特定ステップ(62)は、前記エアロゾル発生デバイス(10、210)によって、又は前記エアロゾル発生デバイス(210)に関連付けられるモバイルデバイス(290)によって実行される、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法(60)。
【請求項6】
前記又は各信号識別子(ID24A、ID26B)は、前記信号(24A、26A)を生成した前記電子デバイス(24、26)のMACアドレスを表す、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法(60)。
【請求項7】
前記走査ステップ(62)の間、前記走査ユニット(30、130、230)は、前記ブロードキャスト信号(24A、26A)の受信機の機能のみを実行する、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記動作構成を特定する前記ステップ(62)は、前記信号識別子(ID24A、ID26B)を、制御データベース(42)から発行される参照識別子のリストと比較することを含み、前記参照識別子のリストは、無線通信プロトコルに従って前記ブロードキャスト信号(24A、26A)を生成するよう構成される複数の電子デバイス(24、26)に関連付けられる、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法(60)。
【請求項9】
前記参照識別子のリストの各参照識別子(REF24、REF26)について、前記制御データベース(42)は、更に、使用ポリシーを備え、前記動作構成は、前記信号識別子(ID24A、ID26A)に一致する前記参照識別子(REF24、REF26)に関連付けられる前記使用ポリシーに従って特定される、請求項8に記載の方法(60)。
【請求項10】
前記参照識別子のリストは、予め特定されるか、及び/又は保守作業中に更新可能である、請求項8又は9に記載の方法(60)。
【請求項11】
更に、新規参照識別子を前記参照識別子のリストに追加するステップを含む、請求項8又は9に記載の方法(60)。
【請求項12】
更に、セキュア識別ステップを含み、新規参照識別子を追加する前記ステップは、前記セキュア識別が成功した場合に実行される、請求項11に記載の方法(60)。
【請求項13】
新規参照識別子を追加する前記ステップは、ブロードキャスト信号について前記使用エリア(20、22)を走査する前記ステップ(62)の後に実行され、前記新規参照識別子は、前記識別されたブロードキャスト信号の信号識別子のリストから選択される、請求項11又は12に記載の方法(60)。
【請求項14】
前記参照識別子のリストの少なくとも1つの参照識別子は、所定の使用エリア(20、22)において適用される前記エアロゾル発生デバイス(10、210)の使用認証に従って特定される、請求項8又は13のいずれか一項に記載の方法(60)。
【請求項15】
更に、ユーザ認証ステップ(68)のステップを含み、前記動作構成は、更に、前記ユーザ認証に基づいて特定される、請求項1~14のいずれか一項に記載の方法(60)。
【請求項16】
前記ユーザ認証ステップ(68)は、参照特徴を、
前記エアロゾル発生デバイス(10、210)の所定の動き、
前記エアロゾル発生デバイス(10、210)に加えられる所定の圧力、
前記エアロゾル発生デバイス(10、210)の空気流チャネル内で測定される空気流パラメータ、
ユーザの虹彩又は指紋、
を備える群から選択される少なくとも1つの特徴と比較することを含む、請求項15に記載の方法(60)。
【請求項17】
前記ユーザ認証ステップ(68)は、通信デバイスにより前記エアロゾル発生デバイス(10、210)を識別することを含み、前記エアロゾル発生デバイス(10、210)及び前記通信デバイスは、近距離無線通信プロトコル又は無線周波数識別(RFID)プロトコルに従って通信する、請求項15に記載の方法(60)。
【請求項18】
エアロゾル発生デバイス(10)であって、使用エリア(20、22)において前記デバイス(10)を制御するための制御システム(18、118)を備え、走査ユニット(30、130)と、特定ユニット(32、132)と、請求項1~17のいずれか一項に記載の制御するための前記方法(60)を実行するよう構成される制御ユニット(28、128)とを備え、
前記特定ユニット(32、132)は、ブロードキャスト信号を生成するよう構成される複数の電子デバイス(24、26)に関連付けられる参照識別子のリストをローカルに格納し、前記信号識別子を前記参照識別子のリストと比較するよう構成される、
エアロゾル発生デバイス(10)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使用エリア内でエアロゾル発生デバイスを用いることを制御するための方法に関する。
【0002】
本発明はまた、かかる方法を実装するよう構成されるシステムにも関する。
【背景技術】
【0003】
異なる種類のエアロゾル発生デバイスが当該技術分野において既に公知である。
【0004】
一般に、かかるデバイスは、例えば、液体又はたばこスティックの形態を含むことができるエアロゾル形成前駆体を貯蔵するための貯蔵部を備える。加熱システムは、エアロゾルを発生させるよう前記前駆体を加熱するよう配置される1つ以上の電気起動抵抗性加熱要素から形成される。エアロゾルは、システムの入口と出口との間に延在する流路内に放出される。出口は、エアロゾルの送出のためにユーザが吸入する吸い口として配置されてもよい。
【0005】
幾つかのエリアにおいて、エアロゾル発生デバイスの使用は制限される可能性がある。かかるエリアは、例えば、公共交通機関、病院、又は学校であり得る。反対に、幾つかのエリアにおいて、エアロゾル発生デバイスを用いることは許容される可能性がある。かかるエリアは、自家用車、家、庭であり得る。
【0006】
所定のエリアにおいてエアロゾル発生デバイスを用いることを防止するために、かかるエリアにおいてエアロゾル発生デバイスの動作を無効にするための異なる方法が当該技術分野において公知である。
【0007】
例えば、これらの方法のうちの1つは、エリア内に配置される外部デバイスによってエアロゾル発生デバイスに送信される無線ビーコンフレームを用いることにある。ビーコンフレームは、エリア内でブロードキャスト信号として送信されてもよく、一般に、デバイスの制御個体によるビーコンフレームの受信時に、エアロゾル発生デバイス又は少なくともそのベイピング能力の無効化を生じる特別な無効化メッセージを含む。この場合、エアロゾル発生デバイスの制御ユニットは、ビーコンフレームを受信し、外部デバイスとペアリングすることなくビーコンフレームから無効化メッセージを抽出するよう構成される。他の幾つかの場合、特にBluetooth送信プロトコルを用いる間、エアロゾル発生デバイスと外部デバイスとの間のペアリングが無効化メッセージを送信するために必要である。この場合、無効化メッセージは、ペアリング後にエアロゾル発生デバイスと外部デバイスとの間で交換される信号によって送信される。
【0008】
しかし、既存の方法は完全に満足すべきものではない。実際に、これらの方法によれば、エアロゾル発生デバイスの制御ユニットは、無効化メッセージを受信し、復号するよう適合していなければならない。これは、エアロゾル発生デバイスにとって常に可能であるとは限らない比較的強力な計算能力を必要とする。加えて、エアロゾル発生デバイスと外部デバイスとの間のペアリングの場合、追加のユーザ操作が、通常、ペアリングを実行するために必要とされる。その上、ペアリングが失敗することもあり、ユーザは同じ操作を数回繰り返さなければならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の1つの目的は、既存の制御方法を改善し、エアロゾル発生デバイスの異なるコンポーネントからの強力な計算能力を必要とすることなく、簡単な方法で所定のエリア内のエアロゾル発生デバイスの動作を制御することを可能にすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この目的のため、本発明は、使用エリアにおけるエアロゾル発生デバイスの使用を制御するための方法に関し、エアロゾル発生デバイスは、ロック構成とロック解除構成との間で選択される動作構成に従ってエアロゾル発生デバイスの動作を制御するよう構成される制御ユニットを備え、
本方法は、
- ブロードキャスト信号について使用エリアを走査するステップであって、各ブロードキャスト信号は、ブロードキャスト信号を生成した電子デバイスに関連付けられる信号識別子によって識別可能である、走査するステップと、
- 電子デバイスに関連付けられる少なくとも1つの信号識別子に従ってエアロゾル発生デバイスの動作構成を特定するステップであって、信号識別子は、このブロードキャスト信号の一意の識別子である、ステップと、
- 特定した動作構成に従ってエアロゾル発生デバイスの動作を制御するステップと、を含む。
【0011】
この方法により、信号を生成する電子デバイスの信号識別子に基づいてエアロゾル発生デバイスの動作を制御することが可能である。この方法は、従って、最新技術の方法と比較してより簡単である。特に、異なるデバイス間のペアリングは不要である。加えて、送信された信号から特別な無効化メッセージを抽出する必要はなく、信号識別子のみがエアロゾル発生デバイスを制御するために用いられる。これは、より少ない計算能力を用いてデバイスを制御することを可能にする。本発明による制御方法は、従って、ペアリング又は復号化を必要とする当該技術分野の方法よりも高速である。その上、本発明による方法は、動作構成を特定するために電子デバイスの信号識別子を用いることを必要とするため、ロバストである。加えて、本発明による方法は、様々な電子デバイスの信号識別子を用いることができ、上述したようにペアリング及び復号化を必要としないため、より便利である。
【0012】
幾つかの実施形態によれば、信号識別子は、電子デバイスを一意的に識別する。
【0013】
これらの特徴により、当該技術分野の方法と比較して、電子デバイスによって生成されるブロードキャスト信号に、復号されなければならないベイピングポリシーを示す特定の追加コードを追加する必要がない。
【0014】
幾つかの実施形態によれば、信号識別子は、所定のベイピングポリシーを示すベイピングポリシーメッセージとは異なる。
【0015】
これらの特徴を用いると、最新技術のようにメッセージを復号する必要がない。本発明による方法は、従って、ベイピングコードを復号しなければならない当該技術分野の方法よりも高速である。
【0016】
幾つかの実施形態によれば、各ブロードキャスト信号は、信号識別子とペイロードフィールドとを備え、信号識別子は、ペイロードフィールドとは異なる。
【0017】
幾つかの実施形態によれば、走査ステップ及び/又は特定ステップは、エアロゾル発生デバイスによって、又はエアロゾル発生デバイスに関連付けられるモバイルデバイスによって実行される。
【0018】
これらの特徴を用いると、本方法の少なくとも幾つかのステップを実行するために、スマートフォン等のモバイルデバイスを用いることが可能である。従って、エアロゾル発生デバイスの異なるコンポーネントに課される要件を低減することが可能である。
【0019】
幾つかの実施形態によれば、その又は各信号識別子は、信号を生成した電子デバイスのMACアドレスを表す。
【0020】
これらの特徴を用いると、MACアドレスのみがエアロゾル発生デバイスの動作構成を特定するために用いられる。MACアドレスを用いることにより、最新技術の場合のように使用ポリシーを表す別のメッセージを送信することなく、電子デバイスにリンクされた既存のアドレスを用いることができる。かかるMACアドレスを用いることは、従って、便利である。
【0021】
幾つかの実施形態によれば、走査ステップの間、走査ユニットは、ブロードキャスト信号の受信機の機能のみを実行する。
【0022】
これらの特徴を用いると、エアロゾル発生デバイス又はエアロゾル発生デバイスに関連付けられるモバイルデバイスと電子デバイスとの間に双方向接続が確立されない。ブロードキャスト信号識別子の復元のみが、エアロゾル発生デバイス又はエアロゾル発生デバイスに関連付けられるモバイルデバイスによって実行される。
【0023】
幾つかの実施形態によれば、動作構成を特定するステップは、前記信号識別子を、制御データベースから発行される参照識別子のリストと比較することを含み、参照識別子のリストは、無線通信プロトコルに従ってブロードキャスト信号を生成するよう構成される複数の電子デバイスに関連付けられる。
【0024】
これらの特徴を用いると、迅速且つ簡単な方法で動作構成を特定することが可能である。更に、比較ステップは、特定ステップのロバスト性を保証し、ユーザにとって便利である。
【0025】
幾つかの実施形態によれば、参照識別子のリストの各参照識別子について、制御データベースは、更に、使用ポリシーを備え、動作構成は、前記信号識別子に一致する参照識別子に関連付けられる使用ポリシーに従って特定される。
【0026】
これらの特徴を用いると、エアロゾル発生デバイスのユーザは、ポリシーを用いて参照識別子に関連付ける可能性がある。従って、ユーザは、エアロゾル発生デバイスの制御をカスタマイズすることができる。
【0027】
幾つかの実施形態によれば、参照識別子のリストは、予め特定されるか、及び/又は保守作業中に更新可能である。
【0028】
従って、有利には、参照識別子のリストの参照識別子をカスタマイズすることが可能である。
【0029】
幾つかの実施形態によれば、本方法は、更に、新規参照識別子を参照識別子のリストに追加するステップを含む。
【0030】
これらの特徴を用いると、参照識別子のリストが更新される可能性がある。
【0031】
幾つかの実施形態によれば、本方法は、更に、セキュア識別ステップを含み、新規参照識別子を追加する前記ステップは、セキュア識別が成功した場合に実行される。
【0032】
これらの特徴を用いると、新規参照識別子を安全な方法で追加する可能性がある。
【0033】
幾つかの実施形態によれば、新規参照識別子を追加する前記ステップは、ブロードキャスト信号について使用エリアを走査するステップの後に実行され、新規参照識別子は、識別されたブロードキャスト信号の信号識別子のリストから選択される。
【0034】
これらの特徴を用いると、新規参照識別子の追加を簡単な方法で実行することができる。
【0035】
幾つかの実施形態によれば、参照識別子のリストの少なくとも1つの参照識別子は、所定の使用エリアにおいて適用されるエアロゾル発生デバイスの使用認証に従って特定される。
【0036】
従って、学校、病院、公共交通機関等のような幾つかの公共エリアにおいてエアロゾル発生デバイスを用いることを防止することが可能である。
【0037】
幾つかの実施形態によれば、本方法は、更に、ユーザ認証ステップのステップを含み、動作構成は、更に、ユーザ認証に基づいて特定される。
【0038】
従って、「正規ユーザ」とも称する予め登録されたユーザにエアロゾル発生デバイスを使用させることができる。かかるステップは、エアロゾル発生デバイスの所有者がエアロゾル発生デバイスを用いる許可を有することを保証する。
【0039】
幾つかの実施形態によれば、ユーザ認証ステップは、参照特徴を、
- エアロゾル発生デバイスの所定の動き、
- エアロゾル発生デバイスに加えられる所定の圧力、
- エアロゾル発生デバイスの空気流チャネル内で測定される空気流パラメータ、
- ユーザの虹彩又は指紋、
を備える群から選択される少なくとも1つの特徴と比較することを含む。
【0040】
幾つかの実施形態によれば、ユーザ認証ステップは、通信デバイスによりエアロゾル発生デバイスを識別することを含み、エアロゾル発生デバイス及び通信デバイスは、近距離無線通信プロトコル又は無線周波数識別(RFID)プロトコルに従って通信する。
【0041】
有利に、ユーザ認証ステップは、安全な方法で実行することができる。
【0042】
本発明はまた、使用エリアにおいてデバイスを制御するための制御システムを備え、走査ユニットと、特定ユニットと、上で説明したような制御するための方法を実行するよう構成される制御ユニットとを備え、
特定ユニットは、ブロードキャスト信号を生成するよう構成される複数の電子デバイスに関連付けられる参照識別子のリストをローカルに格納し、前記信号識別子を参照識別子のリストと比較するよう構成されるエアロゾル発生デバイスに関する。
【0043】
本発明及びその利点は、非限定的な例としてのみ挙げられ且つ添付の図面を参照して記述される以下の説明を読むことでよりよく理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【
図1】本発明の第1の実施形態による制御システムを備えるエアロゾル発生デバイスを示す略図である。
【
図2】エアロゾル発生デバイスを用いる、
図1の制御システムをより詳細に示す略図である。
【
図4】
図1のエアロゾル発生デバイスの使用を制御するための方法のフロー図である。
【
図5】本発明の第2の実施形態による、
図1のエアロゾル発生デバイスのための制御システムを示す略図である。
【
図6】本発明の第3の実施形態による、
図1のエアロゾル発生デバイスのための制御システムを示す略図である。
【発明を実施するための形態】
【0045】
本発明を説明する前に、本発明は、以下の説明に記載する構造又は処理ステップの詳細に限定されないことを理解されたい。本開示の利点を享受する当業者には、本発明が他の実施形態も可能であり、様々な方法で実施又は実行され得ることが明らかであろう。
【0046】
本明細書中で用いるように、用語「エアロゾル発生デバイス」又は「デバイス」は、エアロゾル発生ユニット(例えば、デバイスの出口、例えばユーザが吸入するための吸い口に送出する前にエアロゾルに凝縮される蒸気を発生させる加熱器又は噴霧器)により、喫煙のためのエアロゾルを含むエアロゾルをユーザに送出する喫煙デバイスを含む可能性がある。デバイスは、可搬であってもよい。「可搬」とは、ユーザが保持する場合に用いられるデバイスを指してもよい。デバイスは、例えば、可変時間量にわたって噴霧器を起動することにより、(定量のエアロゾルとは対照的に)トリガによって制御可能な可変量のエアロゾルを発生させるよう適合されてもよい。トリガは、ベイピングボタン及び/又は吸入センサ等、ユーザが作動させるものであってもよい。吸入センサは、吸入強度に基づいてより多くの又はより少ない蒸気を提供することが可能になるように(紙巻たばこ、葉巻、又はパイプ等の従来の可燃喫煙物品の喫煙効果を模倣するように)吸入強度及び吸入持続時間に対する感度が高いものであってもよい。デバイスは、エアロゾル発生ユニットで利用可能な基材(前駆体)の量にかかわらず及びユーザが吸入する強度にかかわらず、加熱器及び/又は加熱エアロゾル発生物質(エアロゾル前駆体)の温度を指定の目標温度まで上昇させ、その後、目標温度で温度を維持する温度調節制御部を含んでいてもよい。
【0047】
本明細書中で用いるように、用語「制御ユニット」とは、本発明によって制御するための、エアロゾル発生デバイスの一部であるよう構成されるシステムのコンポーネントを指す。制御ユニットは、特定された動作構成に従ってデバイスの動作を制御するよう構成される。従って、制御ユニットは、加熱器の動作並びに/或いは例えばバッテリによって供給される電力及び/又は前駆体若しくは空気の圧力を制御することができる。
【0048】
本明細書中で用いるように、用語「動作設定」とは、デバイスの動作を制御するためにデバイスの制御ユニットが用いることができる設定を指す可能性がある。動作設定とは、従って、加熱器の温度、及び/又はバッテリによって供給される電流若しくは電圧値、及び/又は前駆体若しくは空気の圧力値を指す可能性がある。動作設定は、通常のもの又は調整されたものであってもよい。通常動作設定は、デバイスが通常通り、即ち禁止なしに操作される場合に用いられる。この場合、デバイスの全ての機能は、エアロゾル発生の全能力を可能にするようデフォルト設定又はデフォルト動作モードで動作可能である。調整された動作設定は、例えば、デバイスが用いられる使用エリアによって課された制限下でデバイスを動作させる場合に用いられる。かかる制限は、ベイピングの持続時間を含んでもよい。調整された動作設定は、エアロゾル発生デバイスの動作を無効にさせる可能性がある。
【0049】
本明細書中で用いるように、用語「制御信号」とは、制御ユニットに送信されて、デバイスの動作を変更させる信号を指す可能性がある。例えば、制御信号は、デバイスの制御ユニットによる動作設定の変更を引き起こすことができる。制御信号は、制御ユニットが用いる動作設定も含むことができる。他の複数の例によれば、制御信号は、エアロゾルを生成するデバイスの通常動作を生起させる、即ち制御ユニットによる通常動作設定を用いる起動信号、エアロゾルを生成するデバイスの調整済み動作を生起させる、即ちデバイスを停止することなく調整済み動作設定を用いる調整信号、及びエアロゾルを生成するデバイスを停止させる、即ちエアロゾルを生成するデバイスを停止させる調整済み動作設定を用いる停止信号を含むことができる。本発明の異なる実施形態によれば、制御信号は、遠隔サーバ、ローカルサーバ、走査端末、モバイルデバイス、又はエアロゾル発生デバイスにより生成することができる。
【0050】
本明細書中で用いるように、用語「エアロゾル」は、固体粒子、液滴、気体の1つ以上の前駆体の懸濁液を含んでいてもよい。前記懸濁液は、空気を含む気体の状態であってもよい。本明細書のエアロゾルは、一般的に、蒸気を指すか又はそれを含んでいてもよい。エアロゾルは、前駆体の1つ以上の成分を含んでいてもよい。
【0051】
本明細書中で用いるように、「エアロゾル形成前駆体」若しくは「前駆体」、又は「エアロゾル形成物質」若しくは「物質」という用語は、液体、固体、ゲル、ムース、他の物質の1つ以上を指す可能性がある。前駆体は、本明細書で定義するエアロゾルを形成するようデバイスの噴霧器によって処理可能であってもよい。前駆体は、ニコチン、カフェイン、又は他の有効成分のうちの1つ以上を含んでいてもよい。有効成分は、液体であってもよい担体によって運ばれてもよい。キャリアは、プロピレングリコール又はグリセリンを含んでいてもよい。香料が存在していてもよい。香料は、エチルバニリン(バニラ)、メントール、酢酸イソアミル(バナナ油)、又は類似物を含んでいてもよい。固体エアロゾル形成物質は、加工されたたばこ材料、波形シート、又は再構成たばこ(RTB)の向きが揃えられた細片を含むロッド状であってもよい。
【0052】
本明細書中で用いるように、用語「使用エリア」とは、エアロゾル発生デバイスの使用に関する特定の使用ポリシーが適用されるエリアを指す可能性がある。かかるエリアは、輸送手段、特にバス、列車、航空機等のような公共輸送手段、又は自動車等の個人輸送手段、建物、特に病院、学校、家であってもよい。
【0053】
本明細書中で用いるように、用語「動作構成」とは、エアロゾル発生デバイスの構成を指す可能性がある。構成は、エアロゾル発生デバイスのロック構成、制限構成、又はロック解除構成のいずれかである。ロック構成において、エアロゾル発生デバイスは無効にされ、エアロゾルを発生させることができない。ロック解除構成において、エアロゾル発生デバイスはエアロゾルを発生させることができる。ロック構成において、動作設定が調整され、エアロゾル発生デバイスの動作を無効にする。制限構成において、動作設定は、制限下でエアロゾル発生デバイスの動作を行う。ロック解除構成において、動作設定は通常である。
【0054】
本明細書中で用いるように、用語「電子デバイス」とは、信号識別子によって識別可能なブロードキャスト信号を発信することができる、使用エリア内に位置するデバイスを指す。電子デバイスは、使用エリア内に位置するハードウェア要素とすることができる。
【0055】
本明細書中で用いるように、用語「信号識別子」とは、電子デバイスによって発信されるブロードキャスト信号の一意の識別子を指す。かかる識別子は、電子デバイスに関連付けられてもよい。かかる信号識別子は、ブロードキャスト信号を生成した電子デバイスに割り当てられる一意の識別子とすることができ、信号識別子は、予め定義され、一意の方法で電子デバイスを識別する。従って、信号識別子は、例えば、電子デバイスのMAC(「メディアアクセス制御」の頭字語)アドレスを指すことができる。
【0056】
本明細書中で用いるように、用語「使用ポリシー」とは、エアロゾル発生デバイスの使用が使用エリア内で許可されるか、制限されるか、又は禁止されるかを確立するポリシーを指すことができる。使用ポリシーは、管理権限によって特定されてもよい。例えば、ベイピングは、病院、学校、飛行機等において禁止又は制限されてもよい。場合によっては、ポリシーを用いることはまた、エアロゾル発生デバイスのユーザによって特定されてもよい。例えば、ユーザは、ユーザの車の中及び家の中でベイピングを許可することを決定してもよい。
【0057】
本明細書中で用いるように、用語「制御データベース」とは、ローカル又は遠隔に格納され、参照識別子のリストを定義するデータベースを指す可能性がある。参照識別子は、複数の電子デバイスの信号識別子に対応する。場合によっては、制御データベースにおいて、各参照識別子は、使用ポリシーに関連付けられる。
【0058】
本明細書中で用いるように、用語「モバイルデバイス」とは、エアロゾル発生デバイスとのデータ接続を確立できるデバイスを指す可能性がある。利点として、モバイルデバイスもまた、例えばインターネット等のグローバルコンピュータネットワークを介して遠隔サーバとの接続を確立することができる。モバイルデバイスは、ユーザが遠隔サーバ及びエアロゾル発生デバイスと通信できるよう、制御手段に関連付けられるタッチスクリーン又は画面等の人間とコンピュータの対話手段を含む。従って、モバイルデバイスは、スマートフォン、ラップトップ、パーソナルコンピュータ、タブレット、スマートウォッチ、又は他の全ての接続デバイスであってもよい。場合によっては、モバイルデバイスは、関連付けられたエアロゾル発生デバイスのための動作設定操作を特定することができる。
【0059】
本明細書中で用いるように、用語「遠隔サーバ」とは、例えば更新可能なデータベース等の遠隔サービスを提供することができる1つ又はいくつかのコンピュータを指す可能性がある。遠隔サービスは、ユーザによって、エアロゾル発生デバイス、このエアロゾル発生デバイスに関連付けられるモバイルデバイス、又は走査端末を介して要求することができる。
【0060】
本発明の第1の実施形態
図1を参照して、本発明の異なる複数の実施形態で用いられるエアロゾル発生デバイス10を最初に説明する。
【0061】
特に、エアロゾル発生デバイス10は、デバイス10に電力を供給するためのバッテリ12と、バッテリ12によって電力供給される加熱システム14と、加熱システム14と接触する前駆体コンパートメント16と、使用エリアにおけるエアロゾル発生デバイス10の使用を制御するための制御システム18とを備えている。エアロゾル発生デバイス10は、更に、デバイス10の異なる機能を実行する他のコンポーネントを備えていてもよい。これら他のコンポーネント自体は公知であり、以下で更に詳細には説明しない。
【0062】
バッテリ12は、例えば、外部充電器を備える電源を用いて充電され、所定の電圧の直流電流を供給するよう設計される公知のバッテリである。
【0063】
前駆体コンパートメント16は、エアロゾルを発生させるために用いられる前駆体を貯蔵するよう設計されている。特に、前駆体の性質に基づいて、前駆体コンパートメント16は、液体及び/又は固体の形態で前駆体を貯蔵するよう設計することができる。前駆体コンパートメント16は、エアロゾル発生デバイス10の本体に対して固定するか、又はそれから取り外すことができる。第1の場合、前駆体コンパートメント16は前駆体を補充することができる。第2の場合、前駆体コンパートメント16は、交換可能なカートリッジ(例えば、eリキッドを含むポッド又はカプセル)或いは前駆体が利用不能になれば取り外して別のものに交換することができる消耗品(例えば、たばこロッド)を呈することができる。幾つかの実施形態において、交換可能なカートリッジも前駆体を補充することができる。
【0064】
幾つかの例において、前駆体コンパートメント16は、前駆体の性質及び/又はその組成を特定することができるペイロード識別子を備えていてもよい。
【0065】
加熱システム14は、前駆体コンパートメント16と接触するか、又はこのコンパートメント16に部分的に組み込まれる加熱器を備える。バッテリ12により電力供給され、制御ユニットによって制御される加熱器は、前駆体コンパートメント16内に備えられる前駆体を加熱してエアロゾルを発生させることができる。
【0066】
本発明の第1の実施形態による、使用エリアにおけるエアロゾル発生デバイス10の使用を制御するための制御システム18を、
図2を参照してここで説明する。
【0067】
上で説明したように、使用エリアは、輸送手段、特にバス、列車、航空機等のような公共輸送手段、又は自動車等の個人輸送手段、建物、特に病院、学校、家であってもよい。
図2の例において、2つの使用エリアが考慮されている。例えば、第1の使用エリア20はエアロゾル発生デバイス10のユーザの自動車であってもよく、第2の使用エリア22は列車であってもよい。以下、第1の使用エリア20及び第2の使用エリア22を総称して「使用エリア」と呼ぶ。
【0068】
少なくとも1つの電子デバイスが、各使用エリアに位置する。電子デバイスは、各使用エリアに位置し、ブロードキャスト信号を発信するよう構成される電子ハードウェア又は電子コンポーネントであってもよい。例えば、電子デバイスは、使用エリアに特有である。第1の使用エリア20に関して、電子デバイスは、以下で「自動車電子デバイス24」と称し、ブロードキャスト信号24Aを発信するよう構成される自動車の電子コンポーネントであってもよい。例えば、自動車電子デバイス24は、自動車の一部であり、例えば、自動車の中央コンソールに位置する。特に、自動車電子デバイス24は、自動車の娯楽システムの一部とすることができる。第2の使用エリア22に関して、電子デバイスは、以下で「列車電子デバイス26」と称し、ブロードキャスト信号26Aを発信するよう構成される列車の電子コンポーネントであってもよい。例えば、列車電子デバイス26は、列車の一部であり、例えば、各貨車に位置する。特に、列車電子デバイス26は、列車の通信システムの一部であってもよい。自動車電子デバイス24及び列車電子デバイス26は、以下において、総称的な用語「電子デバイス24、26」によって称することができる。
【0069】
ブロードキャスト信号24A、26Aは、無線通信プロトコルに従って電子デバイス24、26によって発信されてもよい。無線通信プロトコルは、例えば、Bluetoothプロトコル、WIFIプロトコル、近距離無線通信(NFC)プロトコル、無線周波数識別(RFID)プロトコル、又はBluetoothローエナジー(BLE)プロトコルを備える群から選択される。
【0070】
また、上で説明したように、各ブロードキャスト信号24A、26Aは、信号識別子ID24A、ID26Aによって識別可能である。特定の例によれば、信号識別子は、電子デバイス24、26に関連付けられる一意の識別子である。特に、信号識別子は、信号24A、26Aをブロードキャストする電子デバイス24、26を識別する。上述のように、信号識別子ID24A、ID26Aは、例えば、電子デバイス24、26のMACアドレスを参照することができる。
【0071】
Bluetoothプロトコルに従って電子デバイスによって発信されるかかるブロードキャスト信号の一例を
図3に示している。従って、この例によれば、ブロードキャスト信号は、プリアンブルと、アクセスアドレスと、PDU(「プロトコルデータユニット」)と、CRC(「巡回冗長検査」)とを備えている。PDUは、特に、ヘッダと、MACアドレス等の信号識別子と、ペイロードフィールドとを備える。ペイロードフィールドは、機能データを含むことを意図している。本発明によれば、外部デバイスから発行される機能データは制御システム18によって用いられないため、ペイロードフィールドは空であってもよい。
【0072】
図2に示すように、制御システム18は、制御ユニット28と、走査ユニット30と、特定ユニット32とを備えている。幾つかの特定の例によれば、制御システム18は、更に、少なくとも認証ユニット34と、識別ユニット36と、定位ユニット38とを備えていてもよい。
【0073】
制御ユニット28は、エアロゾル発生デバイス10の特定された動作構成に従って動作設定を用いて、エアロゾル発生デバイス10の動作を制御することができる。特に、動作設定を用いて、制御ユニット28は、加熱器温度、及び/又はバッテリ12から加熱システムに供給される電力、及び/又は例えば空気入口若しくはエアロゾル出口における圧力を制御することができる。
【0074】
走査ユニット30は、使用エリアを、この使用エリア内に位置する電子デバイスによって拡散されるブロードキャスト信号について走査するよう構成される。走査ユニット30は、使用エリア内の電子デバイスから少なくとも1つのブロードキャスト信号の信号識別子を取得するよう構成される。有利には、本発明によれば、走査ユニット30は、電子デバイスと対にならない。言い換えれば、走査ユニット30は、電子デバイスとの双方向接続を確立せず、ブロードキャスト信号の信号識別子を取得するようにのみ構成される。言い換えれば、この例によれば、走査ユニット30は、ブロードキャスト信号の受信機の機能のみを実行する。
【0075】
走査ユニット30は、ブロードキャスト信号の信号識別子を取得するよう適合されている。即ち、
図3に示すブロードキャスト信号の場合、走査ユニットは、MACアドレスのみを取得し、プリアンブル、アクセスアドレス、ヘッダ、ペイロード、及びCRCを無視する。言い換えれば、走査ユニット30は、信号識別子以外のデータを取得する必要はない。特に、走査ユニット30は、信号識別子以外のデータを取得せず、及び/又は信号識別子以外のデータを復号しない。
【0076】
従って、制御システム18を備えるエアロゾル発生デバイス10が第1の使用エリア20内にある場合、走査ユニット30は、自動車電子デバイス24によって発信されるブロードキャスト信号24Aの信号識別子ID24Aを取得するよう構成され、エアロゾル発生デバイス10が第2の使用エリア26内にある場合、走査ユニット30は、列車電子デバイス26によって発信されるブロードキャスト信号26Aの信号識別子ID26Aを取得するよう構成される。
【0077】
走査ユニット30は、走査されたブロードキャスト信号24A、26Aから取得した信号識別子ID24A、ID26Aを特定ユニット32に送信するよう適合される。
【0078】
特定ユニット32は、ロック構成、制限構成、又はロック解除構成の間で選択される、電子デバイス24、26に関連付けられる少なくとも1つの信号識別子に従って、エアロゾル発生デバイス10の動作構成を特定するよう構成される。言い換えれば、特定ユニット32は、走査ユニット30によって走査されたブロードキャスト信号に関連付けられる少なくとも1つの信号識別子に従って、エアロゾル発生デバイス10の動作構成を特定するよう構成される。特定ユニット32は、走査ユニット30に接続され、走査ユニット30によって取得される少なくとも1つの信号識別子を走査ユニット30から受信するよう適合される。
【0079】
従って、制御システム18が第1の使用エリア20内にある場合、特定ユニット32は、自動車電子デバイス24に関連付けられる取得した信号識別子ID24Aに基づいてエアロゾル発生デバイス10の動作構成を特定するよう構成され、制御システム18が第2の使用エリア22内にある場合、特定ユニット32は、列車電子デバイス26に関連付けられる取得した信号識別子ID26Aに基づいてエアロゾル発生デバイス10の動作構成を特定するよう構成される。
【0080】
幾つかの例によれば、特定ユニット32は、制御データベース42を格納することができるメモリ40を備える。制御データベース42は、参照識別子のリストを備えている。各参照識別子は、無線通信プロトコルに従ってブロードキャスト信号24A、26Aを発信するよう構成される、上記で定義した電子デバイス24、26として、電子デバイスに関連付けられる参照信号識別子である。電子デバイス24及び26に関連付けられる参照識別子は、以下ではそれぞれREF24、REF26と称する。例えば、制御データベース42は、各参照識別子について、例えば各参照識別子REF24、REF26について、上記で定義したような使用ポリシーを格納することができる。
【0081】
幾つかの例によれば、参照識別子のリストは修正又は更新されてもよい。例えば、参照識別子REF24、REF26は、ユーザによって参照識別子のリストに追加されてもよい。幾つかの例によれば、参照識別子のリストは、保守作業中に更新可能であってもよい。かかる保守作業は、サービスセンターにおいて、又はアプリケーション若しくはウェブサイト等の強化されたセキュリティを有するプラットフォームを介して行うことができる。例えば、参照識別子のリストは、ユーザによって修正されてもよい。
【0082】
特定ユニット32は、信号識別子を参照識別子と比較するよう構成される。その上、特定ユニット32は、前記信号識別子に一致する参照識別子に関連付けられる使用ポリシーに従って動作構成を特定するよう適合される。例えば、特定ユニット32は、認証ユニット34によるユーザ認証に基づいて、動作構成を更に特定するよう構成される。
【0083】
認証ユニット34は、例えば、ユーザがエアロゾル発生デバイス10の予め登録されたユーザと一致するかどうか、従って、彼女/彼がエアロゾル発生デバイスを用いることを許可されるかどうかを特定するよう、エアロゾル発生デバイス10のユーザを認証することを可能にする。実際に、エアロゾル発生デバイスの予め登録されたユーザは、エアロゾル発生デバイス10を用いることを許可されたユーザである。特に、認証ユニット34は、予め登録されたユーザに関連付けられる参照特徴を、エアロゾル発生デバイス10の動き、エアロゾル発生デバイス10に加えられる圧力、エアロゾル発生デバイス10の空気流チャネル内で測定される空気流パラメータ、ユーザの虹彩及び/又は指紋を備える群から選択される少なくとも1つの特徴と比較するよう構成される。前記特徴は、加速度計、以下「MEMS圧力センサ」と称する圧力を測定する微小電気機械システム(MEMS)、虹彩センサ、及び/又は指紋センサ等のエアロゾル発生デバイス10内に配置されるセンサによって取得することができる。特に、MEMS圧力センサは、エアロゾル発生デバイス10の空気流経路内の圧力を測定し、かかる測定圧力を予め登録されたユーザのベイピングプロファイルと比較するよう適合される。MEMS圧力センサは、上記で定義したような吸入センサの一部とすることができる。
【0084】
識別ユニット36は、通信デバイスと通信して、エアロゾル発生デバイス10を識別するよう構成される。識別ユニット36は、エアロゾル発生デバイスが使用エリア通信デバイスから知られているかどうかを判定するよう適合される。通信デバイスは、使用エリアに配置されてもよい使用エリア通信デバイスであってもよい。識別ユニット36は、エアロゾル発生デバイス10の識別データを格納するよう構成されてもよい。識別ユニット36は、例えば、識別ユニット36が使用エリア通信ユニットに近接する場合、使用エリア通信デバイスとの短距離無線通信を実行するよう構成される。無線通信プロトコルは、例えば、近距離無線通信(NFC)プロトコル又は無線周波数(RFID)プロトコル等のような公知の短距離プロトコル通信である。使用エリア通信デバイスは、予めロードされた識別データを格納してもよい。一例として、使用エリア通信デバイスは、第1の使用エリアに位置してもよい。他の使用エリア通信デバイスは、事務所、列車の駅のプラットフォーム等のような他の使用エリアに配置されてもよい。変形例として、通信デバイスは、エアロゾル発生デバイス10と通信するスマートフォン、コンピュータ、又はサーバ等の関連するモバイルデバイスであってもよい。
【0085】
制御システム18の定位を特定するための定位ユニット38は、例えばGPS(「全地球測位システム」)である。
【0086】
上で説明したユニットを用いて、第1の実施形態による制御システム18は、
図4を参照してここで説明する使用エリア内のエアロゾル発生デバイス10の使用を制御するための方法60を実行することができる。
【0087】
最初に、エアロゾル発生デバイス10がロック構成にあり、ユーザが例えば第1の使用エリア20等の使用エリアに入ることが考えられる。
【0088】
方法60は、走査ユニット30によって実行される、ブロードキャスト信号について使用エリアを走査するステップ62を含む。上で説明したようなブロードキャスト信号が検出される場合において、走査ユニット30は、この信号から対応する信号識別子を抽出する。特に、
図2の例において、このステップ62の間、走査ユニット30は、ブロードキャスト信号について第1のエリア20を走査し、自動車電子デバイス24によって拡散されたブロードキャスト信号24Aが検出される場合、走査ユニット30は、この信号24Aから信号識別子ID24Aのみを抽出する。特に、走査ユニット30は、自動車電子デバイス24とペアリングを行わない。
【0089】
次のステップ64の間、特定ユニット32は、前のステップの間にブロードキャスト信号から抽出された信号識別子に従ってエアロゾル発生デバイス10の動作構成を特定する。有利には、本発明によれば、動作構成は、上記で定義したように、前記信号識別子を制御データベース42から発行される参照識別子のリストと比較することによって特定されてもよい。
【0090】
特に、
図2の例によれば、特定ステップ64の間、前記自動車信号識別子ID24Aは、制御データベース42の参照識別子のリストの参照識別子REF24及びREF26と比較され、ここで参照識別子REF24と一致する。次いで、特定ユニット32は、制御データベース42内のこの参照識別子REF24に関連付けられた使用ポリシーを特定する。例において、使用ポリシーは、「エアロゾル発生デバイス10の使用認証」である。かかる使用ポリシーは、
図2において「YES」で表されている。次いで、特定した使用ポリシーに基づいて、エアロゾル発生デバイス10の動作構成が特定される。この第1の使用エリア20の場合、動作構成はロック解除構成となる。
【0091】
次のステップ66の間、制御ユニット28は、特定した動作構成に従ってエアロゾル発生デバイスの動作を制御する。特に、
図2の例によれば、このステップ66の間、制御ユニット28は、ロック解除構成に対応するエアロゾルを発生させるようエアロゾル発生デバイス10の通常動作を引き起こす有効化制御信号を発信する。従って、ユーザは、エアロゾル発生デバイス10を用いて、第1の使用エリア20、即ち自分の車の中でベイピングを行うことができる。
【0092】
エアロゾル発生10が最初にロック解除構成にあり、ユーザが第2の使用エリア22に入る場合、第2の使用エリアに関して実行される制御方法は、上で開示した第1の使用エリアに関して実行される制御方法と同じである。特に、特定ステップ64の間に特定される動作構成は、ロック構成である。従って、ユーザは、第2の使用エリア22、即ち、列車内では、ベイピングを行うことができない。
【0093】
幾つかの実施形態によれば、方法60は、ユーザ認証ステップ68を含む。これは、予め登録されたユーザの参照特徴を少なくとも1つの関連する特徴と比較して、実際のユーザがエアロゾル発生デバイスの予め登録されたユーザと一致するかどうかを特定することを含む。特に、ユーザ認証ステップ68は、認証された/予め登録されたユーザがエアロゾル発生デバイス10を用いることを可能にすることである。例えば、このステップの間、認証ユニット34は、エアロゾル発生デバイス10の動き、及び/又はエアロゾル発生デバイス10に加えられる圧力、及び/又はエアロゾル発生デバイス10の空気流チャネルにおいて測定される空気流パラメータ、及び/又はユーザの指紋の虹彩を、予め登録されたユーザの関連する参照特徴と比較してもよい。特徴が参照特徴と一致した場合、ユーザ認証68は成功となる。
【0094】
変形例として又は補足的に、ユーザ認証ステップ68は、上記で定義された識別ユニット36と通信デバイスとの間の通信によりエアロゾル発生デバイス10を識別することを含んでもよい。識別ユニット38に格納された識別データが使用エリア通信デバイスに格納された予めロードされた識別データと一致した場合、エアロゾル発生デバイス10の安全な識別は成功となり、従って、ユーザが認証される。
【0095】
例えば、ユーザ認証ステップ68は、特定ステップ64の前に実行される。変形例として、ユーザ認証ステップ68は、使用ポリシーが特定された後、特定ステップ64の間に実行される。使用ポリシーが使用エリア内でのエアロゾル発生デバイスを用いる許可である場合、エアロゾル発生デバイス10の動作構成を特定する前に、ユーザ認証ステップ68が実行される。次いで、予め登録されたユーザのエアロゾル発生デバイス10による安全な認証が成功した場合、動作構成はロック解除構成となる。反対に、エアロゾル発生デバイス10が正規ユーザを識別できない場合、動作構成はロック構成となる。
【0096】
幾つかの実施形態によれば、方法60は、更に、制御データベース42の参照識別子のリストに新規参照識別子を追加するステップを含む。このステップは、エアロゾル発生デバイス10のユーザによって、例えば、エアロゾル発生デバイス10と通信するスマートフォン、コンピュータ、又はサーバ等の関連するモバイルデバイスを介して実行することができる。変形例又は補足として、新規参照識別子を追加するステップは、エアロゾル発生デバイス10の保守作業中に実行される。
【0097】
幾つかの実施形態によれば、方法60は、更に、制御データベース42に新規参照識別子を追加するステップの前に実行されるセキュア識別ステップを含む。セキュア識別ステップは、エアロゾル発生デバイス10を識別することを可能にする。特に、このステップは、セキュア識別が成功した場合に実行される。例えば、セキュア識別ステップは、上記で定義されたような通信デバイスとの識別ユニット36の通信によって実行される。識別ユニットに格納された識別データが、通信デバイスの予めロードされた識別データと一致した場合、セキュア識別は成功となる。
【0098】
別の例によれば、セキュア識別ステップは、エアロゾル発生デバイス10の動き、及び/又はエアロゾル発生デバイス10に加えられる圧力、及び/又はエアロゾル発生デバイス10の空気流チャネルにおいて測定される空気流パラメータ、及び/又はユーザの指紋の虹彩を、予め登録されたユーザの関連する参照特徴と比較する認証ユニット34によって実行される。特徴が参照特徴と一致した場合、セキュア識別ステップが実行される。
【0099】
幾つかの実施形態によれば、方法60は、更に、定位ユニット36を用いて制御システム18の定位を特定するステップを含む。特定された定位に基づいて、走査ステップ62の間に走査ユニット30によって何の参照識別子も取得されない場合、制御ユニット28は、特定された定位を予めロードされた定位と比較することによって動作構成を特定する。一例として、予めロードされた定位は、エアロゾル発生デバイスの動作構成がロック解除構成となる定位である。例えば、予めロードされた定位は、定位ユニット38のメモリ又は制御ユニット28のメモリに格納される。
【0100】
本発明の第2の実施形態
第2の実施形態によるエアロゾル発生デバイスは、制御システムのみが上で説明したエアロゾル発生デバイス10と異なっている。第2の実施形態による制御システムを、参照符号118によって示し、
図5を参照してより詳細に説明する。
【0101】
特に、
図5に示すように、制御システム118は、上で説明した制御ユニット28、走査ユニット30、特定ユニット32、認証ユニット34、識別ユニット36、及び定位ユニット38とそれぞれ同様の制御ユニット128と、走査ユニット130と、特定ユニット132と、認証ユニット134と、識別ユニット136と、定位ユニット138とを備える。制御システム118は、人間とコンピュータの対話手段180を更に備えるという点で、
図1~3に関して説明した制御システム18とは異なっている。これらの手段180は、表示画面182と、例えば複数のボタン184、186を備える制御手段とを備える。第2の実施形態によれば、人間とコンピュータの対話手段は、エアロゾル発生デバイスの一部である。
【0102】
表示画面182は、走査ユニット130によって取得される信号識別子ID24A、ID26Aを表示するよう構成される。その上、表示画面182は、参照識別子のリストの参照識別子REF24、REF26を表示するよう構成される。表示画面182は、例えばタッチスクリーンとすることができる。
【0103】
ボタン184は、走査ユニット130によって取得される参照識別子のリスト及び/又はブロードキャスト信号のリストをスクロールさせるよう構成されるスクロールボタンである。その上、ボタン186は、参照識別子及び/又はブロードキャスト信号識別子を選択するよう構成されてもよい。例えば、ボタン184、186は、物理的なボタンである。場合によっては、ボタン184、186は、表示画面182上に表示されるタッチボタンとすることができる。
【0104】
第2の実施形態による制御システム118は、
図4に関して上で説明した方法60と同様の、使用エリア内のエアロゾル発生デバイス10の使用を制御するための方法を実行することができる。
【0105】
第2の実施形態の制御システム118では、制御方法160は、更に、走査ユニット30によって取得される複数のブロードキャスト信号の中から1つのブロードキャスト信号を選択するステップを含むことができる。かかる選択ステップは、走査ユニット130によって取得される複数の信号識別子の中から1つの信号識別子を選択するために制御手段を用いて、エアロゾル発生デバイスのユーザによって実行される。
【0106】
第2の実施形態の制御システム118では、新規参照識別子を追加するステップは、ブロードキャスト信号24A、26Aについて使用エリア20、22を走査するステップ62の後に実行されてもよい。例えば、新規参照識別子は、以下で「取得した信号識別子のリスト」と称する、走査ステップの間に取得される信号識別子のリストから選択される。従って、参照識別子のリストに新規参照識別子を追加するステップの間、ユーザは、取得した信号識別子のリストからブロードキャスト信号識別子を選択し、それを参照識別子のリストに追加することができる。選択は、例えば、制御手段を用いて行われる。ユーザはまた、新規参照識別子に関連付けられる使用ポリシーを追加することもできる。
【0107】
幾つかの実施形態によれば、制御システム118の定位の特定ステップの後に、方法60は、特定された定位が格納された予めロードされた定位の一部ではない場合、特定された定位に適用されるエアロゾル発生デバイス118の動作構成を求めるよう、エアロゾル発生デバイス118のユーザにプッシュ通知を送信するステップを含むことができる。例えば、プッシュ通知は、表示画面182上に表示される。特定された定位がユーザによってロック解除構成に関連付けられた場合、かかる特定された定位は、将来のために格納される。
【0108】
本発明の第3の実施形態
第3の実施形態によるエアロゾル発生デバイスは、制御システムのみが上で説明したエアロゾル発生デバイス10と異なっている。第3の実施形態によるエアロゾル発生デバイスを参照符号210で示し、第3の実施形態による制御システムを参照符号218で示し、
図6を参照してより詳細に説明する。
【0109】
図6に示すように、エアロゾル発生デバイス210は、上記で定義したようなモバイルデバイス290に関連付けられる。その上、
図6に示すように、制御システム218は、上で説明した制御ユニット128、走査ユニット130、特定ユニット132、認証ユニット134、識別ユニット136、定位ユニット138、及び人間とコンピュータの対話手段180とそれぞれ同様の制御ユニット228と、走査ユニット230と、特定ユニット232と、認証ユニット234と、識別ユニット236と、定位ユニット238と、人間とコンピュータの対話手段280とを備える。第3の実施形態による制御システム218は、モバイルデバイス290と通信するよう適合される通信ユニット292を更に備えるという点で、
図5に開示した制御システム118とは異なる。
【0110】
この例において、走査ユニット230、特定ユニット232、認証ユニット234、識別ユニット236、定位ユニット238、及び人間とコンピュータの対話手段280は、モバイルデバイス290に組み込まれ、制御ユニット228及び通信ユニット292は、エアロゾル発生デバイス210に組み込まれる。
【0111】
通信ユニット292は、例えば、モバイルデバイス290又は走査端末がエアロゾル発生デバイス210の近接位置にある場合、かかるデバイスとの短距離無線通信を実行するよう構成される。従って、通信ユニット292は、Bluetooth、RFID、NFS等のような公知の短距離通信プロトコルのうちの1つを実行することができる。幾つかの実施形態において、通信ユニット292は、更に、任意の電子デバイスとの長距離無線通信を行うよう構成される。従って、通信ユニット18は、Wi-Fi、LoRa、3G、4G、5G等のような公知の長距離プロトコルのうちの1つを用いて通信を行うことができる。
【0112】
幾つかの実施形態によれば、通信ユニット292は、モバイルデバイス290からデータを受信するようにのみ構成される。他の幾つかの実施形態において、通信ユニット292は、モバイルデバイス290からデータを受信し、かかるデバイス290にデータを送信するよう構成される。
【0113】
最後に、幾つかの実施形態によれば、通信ユニット292は、適当なデバイスと、例えばUSBケーブルを介して、有線通信を行うよう構成されている。
【0114】
モバイルデバイス290は、エアロゾル発生デバイス210の動作構成を特定し、特定した動作構成をエアロゾル発生デバイス210の通信ユニット292に送信するよう構成される。
【0115】
通信ユニット292は、特定した動作構成を制御ユニット228に送信するよう構成される。
【0116】
幾つかの実施形態によれば、制御システム218は、第2の実施形態に関して説明したような人間とコンピュータの対話手段を備える。
【0117】
本発明の第3の実施形態による制御システム218は、使用エリア20、22内のエアロゾル発生デバイス210の使用を制御するための方法を実行することができる。この方法は、走査ステップ62及び特定ステップ64がモバイルデバイス290によって実行され、制御ステップ66がエアロゾル発生デバイス210によって実行されるという点でのみ、
図4に関して説明した制御するための方法60とは異なる。
【0118】
幾つかの実施形態によれば、ユーザ認証ステップは、モバイルデバイス290によって実行される。
【0119】
幾つかの実施形態によれば、セキュア識別ステップは、モバイルデバイス290によって実行される。
【0120】
本発明の第4の実施形態
第4の実施形態によるエアロゾル発生デバイスは、制御システムのみが上で説明したエアロゾル発生デバイス10と異なっている。第4の実施形態による制御システムは、図に示していない。
【0121】
特に、制御システムは、上で説明した制御ユニット28、走査ユニット30、特定ユニット32、認証ユニット34、識別ユニット36、及び定位ユニット38とそれぞれ同様の制御ユニットと、走査ユニットと、特定ユニットと、認証ユニットと、識別ユニットと、定位ユニットとを備える。制御システムは、その制御データベース42によって、
図1~3に関して説明した制御システム18とは異なっている。
【0122】
第4の実施形態による制御データベース42は、ロック解除構成である動作構成に関連付けられる参照識別子のみを格納するよう構成されている。特に、上で説明した特定の例の場合、制御データベース42は、列車電子デバイス26に関連付けられる参照識別子REF24のみを格納し、REF26を格納しない。変形例において、制御データベース42は、ロック構成である動作構成に関連付けられる参照識別子のみを格納するよう構成される。
【0123】
本発明の第4の実施形態による制御システムは、使用エリア内のエアロゾル発生デバイス10の使用を制御するための方法を実行することができる。制御するための方法は、
図4に関して説明した制御方法60とは、特定ステップ64のみが異なる。
【0124】
実際に、制御システムが第1の使用エリア20内にある場合、特定ステップ64の間に、抽出された自動車信号識別子ID24Aは、制御データベース42の参照識別子REF24と一致する。次いで、特定ユニット32は、本例においてロック解除構成であるエアロゾル発生デバイスの動作構成を自動的に特定する。反対に、制御システムが第2の使用エリア22内にある場合、列車信号識別子は、次いで、制御データベース42のいずれの参照識別子とも一致しない。特定ユニット32は、従って、本例においてロック構成であるエアロゾル発生デバイス10の動作構成を自動的に特定する。
【0125】
本発明の他の実施形態
本発明の他の実施形態も依然として可能である。これらの実施形態は、先に説明した実施形態の異なる特徴を組み合わせることができる。
【国際調査報告】