IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ソシエテ・デ・プロデュイ・ネスレ・エス・アーの特許一覧

特表2023-546860パレオダイエットの不十分な栄養摂取を軽減するための栄養組成物及び方法
<>
  • 特表-パレオダイエットの不十分な栄養摂取を軽減するための栄養組成物及び方法 図1
  • 特表-パレオダイエットの不十分な栄養摂取を軽減するための栄養組成物及び方法 図2
  • 特表-パレオダイエットの不十分な栄養摂取を軽減するための栄養組成物及び方法 図3
  • 特表-パレオダイエットの不十分な栄養摂取を軽減するための栄養組成物及び方法 図4
  • 特表-パレオダイエットの不十分な栄養摂取を軽減するための栄養組成物及び方法 図5
  • 特表-パレオダイエットの不十分な栄養摂取を軽減するための栄養組成物及び方法 図6
  • 特表-パレオダイエットの不十分な栄養摂取を軽減するための栄養組成物及び方法 図7
  • 特表-パレオダイエットの不十分な栄養摂取を軽減するための栄養組成物及び方法 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-08
(54)【発明の名称】パレオダイエットの不十分な栄養摂取を軽減するための栄養組成物及び方法
(51)【国際特許分類】
   A23L 33/16 20160101AFI20231031BHJP
   A23L 33/15 20160101ALI20231031BHJP
   A23L 33/155 20160101ALI20231031BHJP
   A23L 33/21 20160101ALI20231031BHJP
   A23L 2/52 20060101ALI20231031BHJP
【FI】
A23L33/16
A23L33/15
A23L33/155
A23L33/21
A23L2/00 F
A23L2/52
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023522819
(86)(22)【出願日】2021-11-01
(85)【翻訳文提出日】2023-04-13
(86)【国際出願番号】 EP2021080231
(87)【国際公開番号】W WO2022090525
(87)【国際公開日】2022-05-05
(31)【優先権主張番号】20205214.8
(32)【優先日】2020-11-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】590002013
【氏名又は名称】ソシエテ・デ・プロデュイ・ネスレ・エス・アー
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100140453
【弁理士】
【氏名又は名称】戸津 洋介
(72)【発明者】
【氏名】バザロワ, ロリータ
(72)【発明者】
【氏名】エローテギ パスクアル, パロマ
(72)【発明者】
【氏名】マイナルディ, ファビオ
(72)【発明者】
【氏名】プレスティナ, ロコ
(72)【発明者】
【氏名】スクッチマーラ, エリック
【テーマコード(参考)】
4B018
4B117
【Fターム(参考)】
4B018LB08
4B018LB10
4B018MD02
4B018MD03
4B018MD04
4B018MD23
4B018MD24
4B018MD26
4B018MD47
4B018ME01
4B117LC04
4B117LC05
4B117LK01
4B117LK16
4B117LK30
(57)【要約】
本発明は、パレオ食の不十分な摂取栄養摂取を軽減するための栄養組成物及び方法に関する。本発明は、パレオ制限食を摂取している個体の不十分な栄養摂取を軽減するための組成物であって、食品製品、飲料製品、栄養補助食品、経口栄養補助食品(ONS)、医療用食品、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、組成物に関する。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パレオ制限食を摂取している個体の不十分な栄養摂取を軽減するための組成物であって、食品製品、飲料製品、栄養補助食品、経口栄養補助食品(ONS)、医療用食品、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、組成物。
【請求項2】
前記組成物が、カルシウム、繊維、葉酸、マグネシウム、カリウム、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK及びリボフラビンからなる群から選択される少なくとも1つの成分を含む、パレオ制限食を摂取している個体の不十分な栄養摂取を軽減するための請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
19~70歳の男性用の組成物であって、
322~820mg/日のカルシウム、9~27g/日の繊維、66~337mcg/日の葉酸、最大186mg/日のマグネシウム、最大1099mg/日のカリウム、最大882mcg/日のビタミンA、最大15mcg/日のビタミンD、最大12mg/日のビタミンE、及び最大107mcg/日のビタミンK、を含む、パレオ制限食を摂取している個体の不十分な栄養摂取を軽減するための請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
70歳を超える男性用の組成物であって、
537~1024mg/日のカルシウム、5~22g/日の繊維、67~337mcg/日の葉酸、最大194mg/日のマグネシウム、最大1082mg/日のカリウム、最大0.7mg/日のリボフラビン、最大880mcg/日のビタミンA、最大20mcg/日のビタミンD、最大12mg/日のビタミンE、及び最大106mcg/日のビタミンKを含む、パレオ制限食を摂取している個体の不十分な栄養摂取を軽減するための請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項5】
19~50歳の女性用の組成物であって、
303~823mg/日のカルシウム、1~17g/日の繊維、91~347mcg/日の葉酸、最大0.5mg/日のリボフラビン、最大690mcg/日のビタミンA、最大15mcg/日のビタミンD、最大12mg/日のビタミンE、及び最大77mcg/日のビタミンK、を含む、パレオ制限食を摂取している個体の不十分な栄養摂取を軽減するための請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項6】
50歳を超える女性用の組成物であって、
503~1017mg/日のカルシウム、最大13g/日の繊維、131~346mcg/日の葉酸、最大692mcg/日のビタミンA、最大17mcg/日のビタミンD、最大12mg/日のビタミンE、及び最大80mcg/日のビタミンK、を含む、パレオ制限食を摂取している個体の不十分な栄養摂取を軽減するための請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項7】
19~70歳の男性用の組成物であって、
322~820mg/日のカルシウム、9~27g/日の繊維、66~337mcg/日の葉酸、最大186mg/日のマグネシウム、最大1099mg/日のカリウム、最大882mcg/日のビタミンA、最大15mcg/日のビタミンD、最大12mg/日のビタミンE、及び最大107mcg/日のビタミンK、から構成される、パレオ制限食を摂取している個体の不十分な栄養摂取を軽減するための請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項8】
70歳を超える男性用の組成物であって、
537~1024mg/日のカルシウム、5~22g/日の繊維、67~337mcg/日の葉酸、最大194mg/日のマグネシウム、最大1082mg/日のカリウム、最大0.7mg/日のリボフラビン、最大880mcg/日のビタミンA、最大20mcg/日のビタミンD、最大12mg/日のビタミンE、及び最大106mcg/日のビタミンK、から構成される、パレオ制限食を摂取している個体の不十分な栄養摂取を軽減するための請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項9】
19~50歳の女性用の組成物であって、
303~823mg/日のカルシウム、1~17g/日の繊維、91~347mcg/日の葉酸、最大0.5mg/日のリボフラビン、最大690mcg/日のビタミンA、最大15mcg/日のビタミンD、最大12mg/日のビタミンE、及び最大77mcg/日のビタミンK、から構成される、パレオ制限食を摂取している個体の不十分な栄養摂取を軽減するための請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項10】
50歳を超える女性用の組成物であって、
503~1017mg/日のカルシウム、最大13g/日の繊維、131~346mcg/日の葉酸、最大692mcg/日のビタミンA、最大17mcg/日のビタミンD、最大12mg/日のビタミンE、及び最大80mcg/日のビタミンK、から構成される、パレオ制限食を摂取している個体の不十分な栄養摂取を軽減するための請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項11】
前記組成物が経口栄養補給剤である、パレオ制限食を摂取している個体の不十分な栄養摂取を軽減するための請求項1~10のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項12】
前記組成物が1日1回のサプリメントとして投与される、パレオ制限食を摂取している個体の不十分な栄養摂取を軽減するための請求項1~11のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項13】
前記組成物が1日当たり複数回のサプリメントとして投与される、パレオ制限食を摂取している個体の不十分な栄養摂取を軽減するための請求項1~11のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項14】
パレオダイエットに従う食事又はメニュー/食事推奨と組み合わされた、パレオ制限食を摂取している個体の不十分な栄養摂取を軽減するための請求項1~13のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項15】
前記組成物が、食品製品と飲料製品と経口栄養補助食品との混合物を含む、パレオ制限食を摂取している個体の不十分な栄養摂取を軽減するための請求項1~13のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項16】
パレオ制限食を摂取している個人のための食事推奨、レシピ、又はメニューを含み、請求項1~15のいずれか一項に記載の組成物を含む、キット・オブ・パーツ。
【請求項17】
請求項1~15のいずれか一項に記載の組成物を投与することを含む、パレオ制限食を摂取している個体の不十分な栄養摂取を軽減する方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パレオダイエットの不十分な栄養摂取を軽減するための新規な栄養組成物及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
パレオダイエットは、元来の旧石器時代の狩猟採取民族の観点で人間の元来の食生活を模倣するために開発された(Cordain,2010)。パレオダイエットは、百万年以上前に人間によって摂食されていたベーシックな食物を含むことを意図する。
【0003】
旧石器時代の食物の多くは今日ではもはや存在しないため、現代のパレオダイエットでは、人類の進化の期間に対して短期間しか存在していない現代の農法、畜産、又は加工食品などの要素を用いずに、人類が過去に消費したであろう食物を模倣することが推奨される。したがって、現代のパレオダイエットは、穀物、乳製品、精製糖、精製油、及び加工食品などの食品を排除しつつ、野菜及び果物、赤身肉及び魚介類などの栄養価の高い食品に焦点を当てている。
【0004】
パレオダイエットを順守することの利点には、体重減少、耐糖能の改善、より良好な血圧コントロール、より低いトリグリセリド及びより良好な食欲管理などの、得られる結果として有望な健康上の利益がある。
【0005】
パレオダイエットの評論家は、パレオダイエットは長い年月を経た人類の食事の進化を過度に単純化したものであると指摘している。農業生産への移行のみが栄養要求の進化を形成したのではないことから、パレオダイエットは、地理、気候及び食品の入手性に基づく食生活の大きな変化に対応していない。考古学的証拠は、初期人類の食事が、農業の導入前にもいくらかの野生穀物を含んでいた可能性があることを示している。さらに、人類には経時的に遺伝的進化が生じており、種々の加工食品中に見られる食品デンプンの分解に関連する遺伝子数が適応的に増加している。
【0006】
それにもかかわらず、パレオダイエットの長期の影響及び不十分な栄養摂取に対するその関係性は、ほとんど注目されていない。そのため、パレオダイエットに関連する不十分な栄養摂取を特定すること、並びに推奨される1日当たりの推奨量(daily allowance of nutrients)にパレオダイエットの消費者が達するのを補助するための栄養組成物及び方法の形態で解決策を提供すること、が必要とされる。
【0007】
[発明の概要]
パレオダイエットとその他の健康食との間の主な違いは、繊維、ビタミン及びその他の栄養素の良好な供給源と考えられる全粒穀物及び豆果が存在しないことである。加えて、パレオダイエットは、タンパク質及びカルシウムの良好な供給源である乳製品を排除する。これらを食事から除外することで、特有の不十分な栄養摂取がもたらされる。
【0008】
本発明は、個別化されたダイエット推奨及びライフスタイル推奨のための新規な栄養推奨及び革新的方法を、パレオダイエットを順守している個々のユーザに対して提供することによって、現在の技術水準における不十分な栄養摂取に対処する。
【0009】
特に、本発明は、パレオダイエットに特有な状態である不十分な食事摂取に対し、
-性別及び年齢に基づき、毎日摂取することが推奨される、具体的な食事構成要素、
-性別及び年齢に基づく、具体的な食事摂取量、
-特定の食事構成要素を回避することに関連するパレオダイエットによる制限全般に従う具体的な推奨、及び
生活習慣の要素に関する具体的な推奨、を組み合わせた新規の統合された食事推奨を提供することで対処する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】-カルシウム: カルシウムについてのボックスプロットにより、推定平均所要量(estimated average requirement、EAR)と比較した食事中カルシウム量を示す。
図2】-食用葉酸: 食用葉酸についてのボックスプロットにより、推定平均所要量(EAR)と比較した食事中葉酸量を示す。
図3】-マグネシウム: マグネシウムについてのボックスプロットにより、推定平均所要量(EAR)と比較した食事中マグネシウム量を示す。
図4】-カリウム: カリウムについてのボックスプロットにより、推定平均所要量(EAR)と比較した食事中カリウム量を示す。
図5】-リボフラビン: リボフラビンについてのボックスプロットにより、推定平均所要量(EAR)と比較した食事中リボフラビン量を示す。
図6】-ビタミンA: ビタミンAについてのボックスプロットにより、推定平均所要量(EAR)と比較した食事中ビタミンA量を示す。
図7】-ビタミンD: ビタミンEについてのボックスプロットにより、推定平均所要量(EAR)と比較した食事中ビタミンE量を示す。
図8】-ビタミンK: ビタミンKについてのボックスプロットにより、推定平均所要量(EAR)と比較した食事中ビタミンK量を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明は、パレオ制限食を摂取している個体の不十分な栄養摂取を軽減するための組成物を提供する。
【0012】
いくつかの実施形態では、パレオ制限食を摂取している個体の不十分な栄養摂取を軽減するための組成物は、
(a)19~70歳の男性については、322~820mg/日のカルシウム、9~27g/日の繊維、66~337mcg/日の葉酸、最大186mg/日のマグネシウム、最大1099mg/日のカリウム、最大882mcg/日のビタミンA、最大15mcg/日のビタミンD、最大12mg/日のビタミンE、及び最大107mcg/日のビタミンK、
(b)70歳を超える男性については、537~1024mg/日のカルシウム、5~22g/日の繊維、67~337mcg/日の葉酸、最大194mg/日のマグネシウム、最大1082mg/日のカリウム、最大0.7mg/日のリボフラビン、最大880mcg/日のビタミンA、最大20mcg/日のビタミンD、最大12mg/日のビタミンE、及び最大106mcg/日のビタミンK、
(c)19~50歳の女性については、303~823mg/日のカルシウム、1~17g/日の繊維、91~347mcg/日の葉酸、最大0.5mg/日のリボフラビン、最大690mcg/日のビタミンA、最大15mcg/日のビタミンD、最大12mg/日のビタミンE、及び最大77mcg/日のビタミンK、
(d)50歳を超える女性については、503~1017mg/日のカルシウム、最大13g/日の繊維、131~346mcg/日の葉酸、最大692mcg/日のビタミンA、最大17mcg/日のビタミンD、最大12mg/日のビタミンE、及び最大80mcg/日のビタミンK、を含む。
【0013】
いくつかの実施形態では、パレオ制限食を摂取している個体の不十分な栄養摂取を軽減するための組成物は、食品製品、飲料製品、栄養補助食品、経口栄養補助食品(ONS)、医療用食品、及びそれらの組み合わせとしてもよい。
【0014】
いくつかの実施形態では、パレオ制限食を摂取している個体の不十分な栄養摂取を軽減するための組成物は、
(a)19~70歳の男性については、322~820mg/日のカルシウム、9~27g/日の繊維、66~337mcg/日の葉酸、最大186mg/日のマグネシウム、最大1099mg/日のカリウム、最大882mcg/日のビタミンA、最大15mcg/日のビタミンD、最大12mg/日のビタミンE、及び最大107mcg/日のビタミンK、
(b)70歳を超える男性については、537~1024mg/日のカルシウム、5~22g/日の繊維、67~337mcg/日の葉酸、最大194mg/日のマグネシウム、最大1082mg/日のカリウム、最大0.7mg/日のリボフラビン、最大880mcg/日のビタミンA、最大20mcg/日のビタミンD、最大12mg/日のビタミンE、及び最大106mcg/日のビタミンK、
(c)19~50歳の女性については、303~823mg/日のカルシウム、1~17g/日の繊維、91~347mcg/日の葉酸、最大0.5mg/日のリボフラビン、最大690mcg/日のビタミンA、最大15mcg/日のビタミンD、最大12mg/日のビタミンE、及び最大77mcg/日のビタミンK、並びに
(d)50歳を超える女性については、503~1017mg/日のカルシウム、最大13g/日の繊維、131~346mcg/日の葉酸、最大692mcg/日のビタミンA、最大17mcg/日のビタミンD、最大12mg/日のビタミンE、及び最大80mcg/日のビタミンK、を含む、単一のサプリメント又は複数の別個のサプリメントとして投与される経口栄養補助食品である。
【0015】
別の実施形態では、パレオ制限食を摂取している個体の不十分な栄養摂取を軽減するための組成物は、
(a)19~70歳の男性については、322~820mg/日のカルシウム、9~27g/日の繊維、66~337mcg/日の葉酸、最大186mg/日のマグネシウム、最大1099mg/日のカリウム、最大882mcg/日のビタミンA、最大15mcg/日のビタミンD、最大12mg/日のビタミンE、又は最大107mcg/日のビタミンK、の成分のうちの少なくとも1つの選択から構成される単一のサプリメントとして投与される経口栄養補助食品である。
別の好ましい実施形態では、パレオ制限食を摂取している個体の不十分な栄養摂取を軽減するための組成物は、
(b)70歳を超える男性については、537~1024mg/日のカルシウム、5~22g/日の繊維、67~337mcg/日の葉酸、最大194mg/日のマグネシウム、最大1082mg/日のカリウム、最大0.7mg/日のリボフラビン、最大880mcg/日のビタミンA、最大20mcg/日のビタミンD、最大12mg/日のビタミンE、又は最大106mcg/日のビタミンK、の成分のうちの少なくとも1つの選択から構成される単一のサプリメントとして投与される経口栄養補助食品である。
【0016】
別の好ましい実施形態では、パレオ制限食を摂取している個体の不十分な栄養摂取を軽減するための組成物は、
(c)19~50歳の女性については、303~823mg/日のカルシウム、1~17g/日の繊維、91~347mcg/日の葉酸、最大0.5mg/日のリボフラビン、最大690mcg/日のビタミンA、最大15mcg/日のビタミンD、最大12mg/日のビタミンE、又は最大77mcg/日のビタミンK、の成分のうちの少なくとも1つの選択から構成される単一のサプリメントとして投与される経口栄養補助食品である。
別の好ましい実施形態では、パレオ制限食を摂取している個体の不十分な栄養摂取を軽減するための組成物は、
(d)50歳を超える女性については、503~1017mg/日のカルシウム、最大13g/日の繊維、131~346mcg/日の葉酸、最大692mcg/日のビタミンA、最大17mcg/日のビタミンD、最大12mg/日のビタミンE、又は最大80mcg/日のビタミンK、の成分うちの少なくとも1つの選択から構成される単一のサプリメントとして投与される経口栄養補助食品である。
【0017】
別の実施形態では、パレオ制限食を摂取している個体の不十分な栄養摂取を軽減するための組成物は、
(a)19~70歳の男性については、322~820mg/日のカルシウム、9~27g/日の繊維、66~337mcg/日の葉酸、最大186mg/日のマグネシウム、最大1099mg/日のカリウム、最大882mcg/日のビタミンA、最大15mcg/日のビタミンD、最大12mg/日のビタミンE、及び最大107mcg/日のビタミンK、の成分から構成される単一のサプリメントとして投与される経口栄養補助食品である。
別の好ましい実施形態では、パレオ制限食を摂取している個体の不十分な栄養摂取を軽減するための組成物は、
(b)70歳を超える男性については、537~1024mg/日のカルシウム、5~22g/日の繊維、67~337mcg/日の葉酸、最大194mg/日のマグネシウム、最大1082mg/日のカリウム、最大0.7mg/日のリボフラビン、最大880mcg/日のビタミンA、最大20mcg/日のビタミンD、最大12mg/日のビタミンE、及び最大106mcg/日のビタミンK、の成分のうちの少なくとも1つの選択から構成される単一のサプリメントとして投与される経口栄養補助食品である。
【0018】
別の好ましい実施形態では、パレオ制限食を摂取している個体の不十分な栄養摂取を軽減するための組成物は、
(c)19~50歳の女性については、303~823mg/日のカルシウム、1~17g/日の繊維、91~347mcg/日の葉酸、最大0.5mg/日のリボフラビン、最大690mcg/日のビタミンA、最大15mcg/日のビタミンD、最大12mg/日のビタミンE、及び最大77mcg/日のビタミンK、の成分のうちの少なくとも1つの選択から構成される単一のサプリメントとして投与される経口栄養補助食品である。
別の好ましい実施形態では、パレオ制限食を摂取している個体の不十分な栄養摂取を軽減するための組成物は、
(d)50歳を超える女性については、503~1017mg/日のカルシウム、最大13g/日の繊維、131~346mcg/日の葉酸、最大692mcg/日のビタミンA、最大17mcg/日のビタミンD、最大12mg/日のビタミンE、及び最大80mcg/日のビタミンK、の成分のうちの少なくとも1つの選択から構成される単一のサプリメントとして投与される経口栄養補助食品である。
【0019】
いくつかの実施形態では、パレオ制限食を摂取している個体の不十分な栄養摂取を軽減するための組成物は、食品製品と飲料製品と経口栄養補助食品との混合物を含み得る。
【0020】
いくつかの実施形態では、本発明は、
(a)19~70歳の男性については、322~820mg/日のカルシウム、9~27g/日の繊維、66~337mcg/日の葉酸、最大186mg/日のマグネシウム、最大1099mg/日のカリウム、最大882mcg/日のビタミンA、最大15mcg/日のビタミンD、最大12mg/日のビタミンE、及び最大107mcg/日のビタミンK、
(b)70歳を超える男性については、537~1024mg/日のカルシウム、5~22g/日の繊維、67~337mcg/日の葉酸、最大194mg/日のマグネシウム、最大1082mg/日のカリウム、最大0.7mg/日のリボフラビン、最大880mcg/日のビタミンA、最大20mcg/日のビタミンD、最大12mg/日のビタミンE、及び最大106mcg/日のビタミンK、
(c)19~50歳の女性については、303~823mg/日のカルシウム、1~17g/日の繊維、91~347mcg/日の葉酸、最大0.5mg/日のリボフラビン、最大690mcg/日のビタミンA、最大15mcg/日のビタミンD、最大12mg/日のビタミンE、及び最大77mcg/日のビタミンK、又は
(d)50歳を超える女性については、503~1017mg/日のカルシウム、最大13g/日の繊維、131~346mcg/日の葉酸、最大692mcg/日のビタミンA、最大17mcg/日のビタミンD、最大12mg/日のビタミンE、及び最大80mcg/日のビタミンK、から構成される組成物を投与することを含む、パレオ食の不十分な栄養摂取を予防又は治療する方法を提供する。
【0021】
いくつかの実施形態では、本発明は、パレオ制限食を摂取している個人のための食事推奨、レシピ、又はメニューを含むキット・オブ・パーツを提供し、該キットは、本発明による組成物を含む。
【0022】
定義
本明細書で使用される「パレオダイエット(Paleo diet)」は、「旧石器時代ダイエット(Palolithic diet)」、「原始人ダイエット(Caveman diet)」、又は「石器時代ダイエット(Stone-age diet)」としても知られている。このダイエットでは加工食品を避けることが厳守され、典型的には、野菜、果実、堅果、根菜、及び肉を含むものであり、乳製品、穀物、精製糖、豆果、精製油、加工食品及びアルコールは避けられる。
【0023】
食事摂取基準(DRI)
食事摂取基準(DRI)とは、ナショナル・アカデミーの医学研究所(IOM)(米国)から出されている栄養推奨システムであり、1日推奨量(Recommended Dietary Allows、RDA)として知られる既存のガイドラインを拡充するために1997年に導入された。
【0024】
1日推奨量(RDA)
1日推奨量(RDA)とは、各ライフステージ及び性別群における健康な個体の要求の97.5%を満たすのに十分であると考えられる、栄養素の1日当たりの食事摂取レベルである。上記の定義は、この摂取レベルで生じる不十分な栄養摂取はわずか2.5%であることを意味する。RDAは推定平均必要量(EAR)に基づいて計算され、通常、EARよりも約20%高い。
【0025】
EARの標準偏差(SD)が利用可能であり、栄養素の必要量が対称的に分布している場合、RDAはEARより2SD大きい値として設定される。
RDA=EAR+2SD(EAR)
【0026】
必要量における変動性についてのデータがSDを計算するのに不十分である場合、利用可能なデータが必要量におけるより大きな変動を示さない限り、EARについては10パーセントの変動係数(CV)が仮定される。CVが10%であると仮定すると、その2倍の量がEARに加えられたときRDAに等しいと定義される。結果として得られるRDAの式は以下のとおりである。
RDA=1.2(EAR)
【0027】
この摂取レベルは、統計上、その集団の必要量の97.5%に相当する。
【0028】
推定平均必要量(EAR)
栄養素の推定平均必要量(EAR)は、科学文献のレビューに基づいて、特定の年齢層の人々の50%の必要量を満たすよう計算される。
【0029】
目安量(AI)
栄養素の目安量(AI)は、RDAが確立されていない場合の量であり、特定の人口統計群に適切であると考えられるものに基づく。
【0030】
許容上限摂取レベル(UL)
許容上限摂取レベル(UL)は、多量では有害であり得る栄養素(脂溶性ビタミンなど)の摂取過剰に対して注意するためのものである。これは、各世代区分及び性別群において、健康な個体の97.5%に安全であり、副作用を生じないと思われる最高レベルの1日栄養素摂取量である。上記定義は、この摂取レベルが、2.5%のみに有害な栄養素過多を引き起こすことを意味する。
【0031】
異なる国及び地域の当局ごとに、異なる食事基準値を有する。例えば、欧州食品安全機関(EFSA)は、RDAの代わりに集団摂取基準(Population Reference Intake、PRI)及びEARの代わりに平均必要量を用いる、情報の集合的セットを食事基準値(Dietary Reference Values、DRV)と呼んでいる。AI及びULは米国と同じように定義されたが、値は異なり得る。
【0032】
組成物
「組成物」という用語は、食品、飲料、完全栄養もしくは経口栄養補助食品(ONS)又は医療用食品組成物を意味することができる。
【0033】
用語「食品」、「食品製品」、及び「食品組成物」は、ヒトなどの個体による摂取が意図され、かかる個体に対して少なくとも1種の栄養素を提供する、製品又は組成物を意味する。本明細書に記載の多くの実施形態を含む本開示の組成物は、本明細書に記載の必須成分(essential elements)及び制限に加え、本明細書に記載の、又はそうでなければ食事療法に有用な、任意の追加の若しくは任意選択的な原材料、構成成分、又は制限を含んでよく、これらから構成されてよく、又は本質的にこれらから構成されてよい。
【0034】
いくつかの実施形態では、「食品」、「食品製品」及び「食品組成物」は、消費者の年齢及び性別に応じて、カルシウム、繊維、葉酸、マグネシウム、カリウム、リボフラビン、ビタミンA、ビタミンK又はビタミンDのうちの少なくとも1つを、
19~70歳の男性については、322~820mg/日のカルシウム、9~27g/日の繊維、66~337mcg/日の葉酸、最大186mg/日のマグネシウム、最大1099mg/日のカリウム、最大882mcg/日のビタミンA、最大15mcg/日のビタミンD、最大12mg/日のビタミンE、及び最大107mcg/日のビタミンK、
71歳以上の男性については、537~1024mg/日のカルシウム、5~22g/日の繊維、67~337mcg/日の葉酸、最大194mg/日のマグネシウム、最大1082mg/日のカリウム、最大0.7mg/日のリボフラビン、最大880mcg/日のビタミンA、最大20mcg/日のビタミンD、最大12mg/日のビタミンE、及び最大106mcg/日のビタミンK、
19~50歳の女性については、303~823mg/日のカルシウム、1~17g/日の繊維、91~347mcg/日の葉酸、最大0.5mg/日のリボフラビン、最大690mcg/日のビタミンA、最大15mcg/日のビタミンD、最大12mg/日のビタミンE、及び最大77mcg/日のビタミンK、
51歳以上の女性については、503~1017mg/日のカルシウム、最大13g/日の繊維、131~346mcg/日の葉酸、最大692mcg/日のビタミンA、最大17mcg/日のビタミンD、最大12mg/日のビタミンE、及び最大80mcg/日のビタミンK、の範囲の1日投与量で提供する。
【0035】
用語「飲料」、「飲料製品」、及び「飲料組成物」は、ヒトなどの個体による摂取のための製品又は組成物であって、個体に対して少なくとも1つの栄養素を提供する製品又は組成物を意味する。本明細書に記載の多くの実施形態を含む本開示の組成物は、本明細書に記載の必須成分(essential elements)及び制限に加え、本明細書に記載の、又はそうでなければ食事療法に有用な、任意の追加の若しくは任意選択的な原材料、構成成分、又は制限を含んでよく、これらから構成されてよく、又は本質的にこれらから構成されてよい。
【0036】
いくつかの実施形態では、「飲料」、「飲料製品」及び「飲料組成物」は、消費者の年齢及び性別に応じて、カルシウム、繊維、葉酸、マグネシウム、カリウム、リボフラビン、ビタミンA、ビタミンK又はビタミンDのうちの少なくとも1つを、
19~70歳の男性については、322~820mg/日のカルシウム、9~27g/日の繊維、66~337mcg/日の葉酸、最大186mg/日のマグネシウム、最大1099mg/日のカリウム、最大882mcg/日のビタミンA、最大15mcg/日のビタミンD、最大12mg/日のビタミンE、及び最大107mcg/日のビタミンK、
71歳以上の男性については、537~1024mg/日のカルシウム、5~22g/日の繊維、67~337mcg/日の葉酸、最大194mg/日のマグネシウム、最大1082mg/日のカリウム、最大0.7mg/日のリボフラビン、最大880mcg/日のビタミンA、最大20mcg/日のビタミンD、最大12mg/日のビタミンE、及び最大106mcg/日のビタミンK、
19~50歳の女性については、303~823mg/日のカルシウム、1~17g/日の繊維、91~347mcg/日の葉酸、最大0.5mg/日のリボフラビン、最大690mcg/日のビタミンA、最大15mcg/日のビタミンD、最大12mg/日のビタミンE、及び最大77mcg/日のビタミンK、
51歳以上の女性については、503~1017mg/日のカルシウム、最大13g/日の繊維、131~346mcg/日の葉酸、最大692mcg/日のビタミンA、最大17mcg/日のビタミンD、最大12mg/日のビタミンE、及び最大80mcg/日のビタミンK、の範囲の1日投与量で提供する。
【0037】
本明細書で使用するとき、「完全栄養」は、その組成物が投与される対象にとって唯一の栄養源とするのに十分な、十分な種類及びレベルの主要栄養素(タンパク質、脂質及び炭水化物)及び微量栄養素を含有する。個体は、そのような完全栄養組成物から、当該個体の栄養必要量の100%を受容可能である。
【0038】
いくつかの実施形態では、「完全栄養」組成物は、消費者の年齢及び性別に応じて、カルシウム、繊維、葉酸、マグネシウム、カリウム、リボフラビン、ビタミンA、ビタミンK又はビタミンDのうちの少なくとも1つを、
19~70歳の男性については、322~820mg/日のカルシウム、9~27g/日の繊維、66~337mcg/日の葉酸、最大186mg/日のマグネシウム、最大1099mg/日のカリウム、最大882mcg/日のビタミンA、最大15mcg/日のビタミンD、最大12mg/日のビタミンE、及び最大107mcg/日のビタミンK、
71歳以上の男性については、537~1024mg/日のカルシウム、5~22g/日の繊維、67~337mcg/日の葉酸、最大194mg/日のマグネシウム、最大1082mg/日のカリウム、最大0.7mg/日のリボフラビン、最大880mcg/日のビタミンA、最大20mcg/日のビタミンD、最大12mg/日のビタミンE、及び最大106mcg/日のビタミンK、
19~50歳の女性については、303~823mg/日のカルシウム、1~17g/日の繊維、91~347mcg/日の葉酸、最大0.5mg/日のリボフラビン、最大690mcg/日のビタミンA、最大15mcg/日のビタミンD、最大12mg/日のビタミンE、及び最大77mcg/日のビタミンK、
51歳以上の女性については、503~1017mg/日のカルシウム、最大13g/日の繊維、131~346mcg/日の葉酸、最大692mcg/日のビタミンA、最大17mcg/日のビタミンD、最大12mg/日のビタミンE、及び最大80mcg/日のビタミンK、の範囲の1日投与量で提供する。
【0039】
「サプリメント」という用語は、ヒトなどの個体による摂取が意図される製品又は組成物を意味する。
【0040】
一実施形態では、サプリメントは、経口栄養補助食品(ONS)であり、カルシウム、繊維、葉酸、マグネシウム、カリウム、リボフラビン、ビタミンA、ビタミンK又はビタミンDのうちの少なくとも1つを1日投与量で提供する。
【0041】
いくつかの実施形態では、サプリメントは経口栄養補助食品であり、消費者の年齢及び性別に応じて、カルシウム、繊維、葉酸、マグネシウム、カリウム、リボフラビン、ビタミンA、ビタミンK又はビタミンDのうちの少なくとも1つを、以下の範囲の1日投与量で提供する。
【0042】
19~70歳の男性については、322~820mg/日のカルシウム、9~27g/日の繊維、66~337mcg/日の葉酸、最大186mg/日のマグネシウム、最大1099mg/日のカリウム、最大882mcg/日のビタミンA、最大15mcg/日のビタミンD、最大12mg/日のビタミンE、及び最大107mcg/日のビタミンK。
【0043】
71歳以上の男性については、537~1024mg/日のカルシウム、5~22g/日の繊維、67~337mcg/日の葉酸、最大194mg/日のマグネシウム、最大1082mg/日のカリウム、最大0.7mg/日のリボフラビン、最大880mcg/日のビタミンA、最大20mcg/日のビタミンD、最大12mg/日のビタミンE、及び最大106mcg/日のビタミンK。
【0044】
19~50歳の女性については、303~823mg/日のカルシウム、1~17g/日の繊維、91~347mcg/日の葉酸、最大0.5mg/日のリボフラビン、最大690mcg/日のビタミンA、最大15mcg/日のビタミンD、最大12mg/日のビタミンE、及び最大77mcg/日のビタミンK。
【0045】
51歳以上の女性については、503~1017mg/日のカルシウム、最大13g/日の繊維、131~346mcg/日の葉酸、最大692mcg/日のビタミンA、最大17mcg/日のビタミンD、最大12mg/日のビタミンE、及び最大80mcg/日のビタミンK。
【0046】
一実施形態では、サプリメントは、カルシウム、繊維、葉酸、マグネシウム、カリウム、ビタミンA、ビタミンK、リボフラビン及びビタミンDを単一のサプリメント中に一緒に含有する。
【0047】
一実施形態では、サプリメントは、カルシウム、繊維、葉酸、マグネシウム、カリウム、ビタミンA、ビタミンK、リボフラビン及びビタミンDを複数のサプリメント中に一緒に含有する。
【0048】
好ましい実施形態では、単一又は複数のサプリメントは、
(a)19~70歳の男性については、322~820mg/日のカルシウム、9~27g/日の繊維、66~337mcg/日の葉酸、最大186mg/日のマグネシウム、最大1099mg/日のカリウム、最大882mcg/日のビタミンA、最大15mcg/日のビタミンD、最大12mg/日のビタミンE、及び最大107mcg/日のビタミンK、
(b)70歳を超える男性については、537~1024mg/日のカルシウム、5~22g/日の繊維、67~337mcg/日の葉酸、最大194mg/日のマグネシウム、最大1082mg/日のカリウム、最大0.7mg/日のリボフラビン、最大880mcg/日のビタミンA、最大20mcg/日のビタミンD、最大12mg/日のビタミンE、及び最大106mcg/日のビタミンK、
(c)19~50歳の女性については、303~823mg/日のカルシウム、1~17g/日の繊維、91~347mcg/日の葉酸、最大0.5mg/日のリボフラビン、最大690mcg/日のビタミンA、最大15mcg/日のビタミンD、最大12mg/日のビタミンE、及び最大77mcg/日のビタミンK、又は
(d)50歳を超える女性については、503~1017mg/日のカルシウム、最大13g/日の繊維、131~346mcg/日の葉酸、最大692mcg/日のビタミンA、最大17mcg/日のビタミンD、最大12mg/日のビタミンE、及び最大80mcg/日のビタミンK、を含有する。
【0049】
組成物は、1週間に少なくとも1日、好ましくは1週間に少なくとも2日、より好ましくは1週間に少なくとも3日若しくは4日(例えば、1日おき)、最も好ましくは1週間に少なくとも5日、1週間に6日、又は1週間に7日、投与してよい。投与期間は、少なくとも1週間、好ましくは少なくとも1カ月間、より好ましくは少なくとも2カ月間、最も好ましくは少なくとも3カ月間、例えば、少なくとも4カ月間であり得る。いくつかの実施形態では、投与は、少なくとも1日1回であり、例えば、対象は、1日当たり1回以上の投与、一実施形態では1日当たり複数回の投与を受け得る。いくつかの実施形態では、投与は、個体の残りの寿命にわたって継続される。他の実施形態では、投与は、パレオダイエットに関連する不十分な栄養摂取について検出可能な症状が残らなくなるまで行われる。特定の実施形態では、投与は、カルシウム、繊維、葉酸、マグネシウム、カリウム、リボフラビン、ビタミンA、ビタミンK又はビタミンDから選択される少なくとも1つの不十分な栄養摂取の検出可能な軽減が生じるまで行われ、さらなる場合において、改善された状態を維持するために継続する。
【0050】
本明細書に開示される組成物は、経腸的に、例えば経口的に、又は非経口的に対象に投与されてもよい。非経口投与の非限定的な例としては、静脈内、筋肉内、腹腔内、皮下、関節内、滑液嚢内、眼内、髄腔内、局所、及び吸入が挙げられる。したがって、組成物の形態の非限定的な例としては、自然食品、加工食品、天然果汁、濃縮物及び抽出物、注射液、マイクロカプセル、ナノカプセル、リポソーム、硬膏、吸入形態、点鼻スプレー、点鼻剤、点眼剤、舌下錠、及び持続放出性製剤が挙げられる。
【0051】
カルシウム
好適な形態のカルシウムの非限定的な例としては、酢酸カルシウム、炭酸カルシウム、塩化カルシウム、クエン酸カルシウム、グルビオン酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、乳酸カルシウム、又はこれらの混合物などの1つ以上のカルシウム塩が挙げられる。
【0052】
カルシウムは、食品源、例えば、硫酸カルシウムを使用して調製された生の豆腐、大根、又はゴマ種子から消費され得る。
【0053】
いくつかの実施形態では、カルシウムは、1日当たりに、
(a)19~70歳の男性については、322~820mg/日カルシウム、
(b)70歳を超える男性については、537~1024mg/日のカルシウム、
(c)19~50歳の女性については、303~823mg/日のカルシウム、
(d)50歳を超える女性については、503~1017mg/日のカルシウム、の量で投与される;1日当たり。
【0054】
繊維
繊維の非限定的な好適な形態としては、グアー繊維、サイリウム、グルコマンナン又はβ-グルカンを含有する繊維サプリメントが挙げられる。
【0055】
一実施形態では、繊維は、食物繊維の形態である。いくつかの実施形態では、繊維は、食品源、例えば、パッションフルーツ10.0g/100g又は生のオート麦から消費され得る。
【0056】
いくつかの実施形態では、繊維は、1日当たりに、
(a)19~70歳の男性については、9~27g/日の繊維、
(b)70歳を超える男性については、5~22g/日の繊維、
(c)19~50歳の女性については、1~17g/日の繊維、
(d)50歳を超える女性については、最大13g/日の繊維、の量で投与される。
【0057】
葉酸(Folate)
葉酸の非限定的な適切な形態としては、ビタミンB9サプリメントが挙げられる。
【0058】
一実施形態では、葉酸は、食用葉酸の形態である。食用葉酸は、食品源、例えば、チャイブ、キノコ(乾燥シイタケ)、生のホウレンソウ、大根又は寒天海草から消費され得る。
【0059】
いくつかの実施形態では、葉酸は、1日当たりに、
(a)19~70歳の男性については、66~337mcg/日の間の葉酸、
(b)70歳を超える男性については、67~337mcg/日の葉酸、
(c)19~50歳の女性については、91~347mcg/日の葉酸、
(d)50歳を超える女性については、131~346mcg/日の葉酸、の量で投与される。
【0060】
マグネシウム
マグネシウムの非限定的な適切な形態としては、マグネシウムサプリメントが挙げられる。
【0061】
一実施形態では、マグネシウムは、米糠、皮むき麻の種又はブラジルナッツなどの食品源から消費され得る。
【0062】
いくつかの実施形態では、マグネシウムは、1日当たりに、
(a)19~70歳の男性については、最大186mg/日のマグネシウム、
(b)70歳を超える男性については、最大194mg/日のマグネシウム、の量で投与される。
【0063】
カリウム
カリウムの非限定的な適切な形態としては、カリウムサプリメントが挙げられる。
【0064】
一実施形態では、カリウムは、チャイブ、大根、成熟した生の大豆、及びバナナなどの食品源から消費され得る。
【0065】
いくつかの実施形態では、カリウムは、1日当たりに、
(a)19~70歳の男性については、最大1099mg/日のカリウム、
(b)70歳を超える男性については、最大1082mg/日のカリウム、の量で投与される。
【0066】
リボフラビン
リボフラビンの非限定的な適切な形態としては、リボフラビンサプリメントが挙げられる。
【0067】
一実施形態では、リボフラビンは、例えば、牛レバー又はスピルリナ海草などの食品源から消費され得る。
【0068】
いくつかの実施形態では、リボフラビンは、1日当たりに、
(a)70歳を超える男性については、最大0.7mg/日のリボフラビン、
(b)19~50歳の女性については、最大0.5mg/日のリボフラビン、の量で投与される。
【0069】
ビタミンA
ビタミンAの非限定的な適切な形態としては、ビタミンAサプリメントが挙げられる。
【0070】
一実施形態では、ビタミンAは、例えば、魚油、サツマイモ、又はニンジンなどの食品源から消費され得る。
【0071】
いくつかの実施形態では、ビタミンAは、1日当たりに、
(a)19~70歳の男性については、最大882mcg/日のビタミンA、
(b)70歳を超える男性については、最大880mcg/日のビタミンA、
(c)19~50歳の女性については、最大690mcg/日のビタミンA、
(d)50歳を超える女性については、最大692mcg/日のビタミンA、の量で投与される。
【0072】
ビタミンD
ビタミンDの非限定的な好適な形態としては、タラ肝油(cod liver fish oil)、魚又は日光浴が挙げられる。
【0073】
一実施形態では、魚は、例えば、カジキマグロ、サーモン、マス、チョウザメ、ホワイトフィッシュ、サバ、ツナ、オヒョウ、ニシン、イワシ、ティラピア、カレイ/ヒラメ(flounder)又はソールなどの魚の群から1日あたり100gの量で投与される。
【0074】
一実施形態では、ビタミンDは、15分間の日光の形態である。
【0075】
いくつかの実施形態では、ビタミンDは、1日当たりに、
(a)19~70歳の男性については、最大15mcg/日のビタミンD、
(b)70歳を超える男性については、最大20mcg/日のビタミンD、
(c)19~50歳の女性については、最大15mcg/日のビタミンD、
(d)50歳を超える女性については、最大80mcg/日のビタミンK、の量で投与される。
【0076】
ビタミンE
ビタミンEの非限定的な好適な形態としては、ビタミンEサプリメントが挙げられる。
【0077】
一実施形態では、ビタミンEは、例えば、ホウレンソウ又はブロッコリーなどの食品源から消費され得る。
【0078】
いくつかの実施形態では、ビタミンEは、1日当たりに、
(a)19~70歳の男性については、最大12mg/日のビタミンE、
(b)70歳を超える男性については、最大12mg/日のビタミンE、
(c)19~50歳の女性については、最大12mg/日のビタミンE、
(d)50歳を超える女性については、最大12mg/日のビタミンE、の量で投与される。
【0079】
ビタミンK
ビタミンKの非限定的な好適な形態としては、ビタミンKサプリメントが挙げられる。
【0080】
一実施形態では、ビタミンKは、例えば、ホウレンソウ、ビートグリーン、又はコラードなどの食品源から消費され得る。
【0081】
いくつかの実施形態では、ビタミンKは、1日当たりに、
(a)19~70歳の男性については、最大107mcg/日のビタミンK、
(b)70歳を超える男性については、最大106mcg/日のビタミンK、
(c)19~50歳の女性については、最大77mcg/日のビタミンK、又は
(d)50歳を超える女性については、最大80mcg/日のビタミンK、の量で投与される。
【0082】
参考文献
Cordain,L.(2010)The Paleo Diet:Lose Weight and Get Healthy by Eating the Foods You Were Designed to Eat.Revised edition,John Wiley & Sons,2010
【実施例
【0083】
実施例1:パレオダイエットの不十分な栄養摂取
無作為化比較試験(RCT)又は従来の食事評価法(例えば、24時間食品想起、食品摂取頻度調査法、食品記録)を使用せずに、特別食(specialty diets)による栄養不足の潜在的リスクを推定するために、本発明者らは、パレオダイエットを順守している様々な個体の500~1000日の食品摂取量を、デジタルツールを用いてインシリコでシミュレートした。
【0084】
デジタルシミュレーションツールは、指定のパレオダイエットによる制限下での栄養バランスを最大化するために、利用可能な食事の最適な組み合わせを見つけることによって、日々の食品摂取(days of food intake)をシミュレートする。実世界の食品摂取を可能な限り模倣するために、本発明者らは、米国疾病管理予防センター(CDC)によって実施された調査である国民健康栄養調査(NHANES)において報告されているように、人々によって消費された実際の食事を利用した。これは現実的であり、米国人口において実際に摂食されるものと同様であるシミュレート食を生成できるという利点を有していた。
【0085】
1日当たりの推定エネルギー必要量(EER)を計算するために、シミュレーションツールにより、ユーザに個体の特性(性別、年齢、身長、体重、身体活動レベル)を指定させた。ユーザはまた、自身の食事パターン選好を指定することができ、本件ではパレオダイエット選好であった。除外、最小限化又は最大限化されるべき食品、食品群、及び/又は特定の栄養素などの追加の基準を指定することができる。
【0086】
次いで、シミュレーションツールは、整数計画法技術を使用して、パレオダイエットの指定された制約に従って食事全体の栄養バランスを最適化するメニュー計画を、インシリコで作成した。
【0087】
シミュレートした食事の栄養バランスは、シミュレートした食事の栄養プロファイルと、USDA健康食パターン(HEP)によって指定されたベースラインとの間の差を最小化することによって最大化し、HEPにより、毎日及び毎週ベースで消費されるべき食品群の目標量を指定した。本発明者らはまた、ナトリウム、添加糖、及び飽和脂肪に対する上限などのさらなる栄養水準上の制約を加えた。次いで、これらのガイドラインを個体のEERに基づいて調整して、1日あたり及び1週間あたりに消費される食品群及び栄養素の所望の量を得た。その目的は、食事及びベースラインについての個々の食品群及び栄養素ごとの差のスカラー加重線型結合として計算した。
【0088】
パレオダイエットのシミュレーションのために、食事の規則を強制するための以下の制約を実施した:
・乳製品、精製穀物、アルコール、及び豆果はなし
・糖を添加しない(加工食品の代用として)
・食事の高い肉摂取量を強化するために動物性の肉タンパク質の下限を設ける
・ナトリウムの上限を設ける
・穀物粒の上限を設ける。
【0089】
次に、様々な年齢、身長及び体重の男性及び女性に対して、シミュレート食を一度に50日間分作成した。次いで、これらの食事を集計し、個々のシミュレートされた日にわたってノンパラメトリック統計法を使用して分析を行い、栄養不足の可能性のある区間を特定した。
【0090】
異なる年齢の男性及び女性について異なる栄養ガイドラインが存在するため、シミュレーションを以下の群について行った。
・19~70歳の男性
・71歳~の男性
・19~50歳の女性
・51~歳の女性
【0091】
各群についての分析の結果及び得られた推奨を以下に示す。これらの表は、分析の結果一式を示す。
・EARは推定平均所要量であり、人口の50%の必要量を満たす推定量である。
・AIは、EARを確立することができない場合に観察により推定される、推奨される平均1日摂取量レベルである目安量である。
・HEPは健康的な食事パターンであり、USDAによる食品群レベルの推奨である。
【0092】
推奨は、シミュレートされた摂取量の分位数に基づいて、人口の97.5%をカバーする量の範囲として生成される。範囲の下端は97.5%分位数の不足から得られ、上端は2.5%分位数の不足から得られる。最大許容摂取量はまた、推奨範囲を生成するときに考慮される。実際の推奨範囲を、性別及び年齢群ごとに表5、表12、表19及び表26に示す。
【0093】
パート1:19~70歳の男性についての分析結果
表1は、19~70歳の男性について、十分、不十分、及びリスク有と特定された栄養素を示す。
【0094】
【表1】
【0095】
摂取に関する分位数のまとめ
表2は、DRI以上であるシミュレートされた日数のパーセンテージと共に、対象となる栄養素についての分位数での摂取に関する統計のまとめを示す。これらの多くについて、最大摂取量は最低DRI未満であり、妥当性の可能性が0%に近いことを示すことに留意されたい。
【0096】
【表2】
【0097】
不足量
表3は、各分位数に対するDRI未満の不足量を示す。値が負である場合、摂取がDRIを上回る傾向があることを意味する。
【0098】
【表3】
【0099】
19~70歳の男性のための栄養推奨
表4は食事推奨を示し、表5は推奨範囲を示す。推奨の際に、本発明者らは2.5%分位数を摂取とし、EAR(又は、利用可能な場合、推奨1日許容量(RDA))を目標とし、これを2で割って1000kCal当たりの推奨を得て、最大DRI未満の提案となることを確保した。
【0100】
食品群の推奨(乳製品、穀物、及び豆果)は、パレオダイエットの規則に反するため、行うことができないことに留意されたい。
【0101】
【表4】
【0102】
【表5】
【0103】
パレオダイエットによる制限によれば、乳製品、穀物及び豆果の推奨は無視される。加えて、報告されたビタミンE欠乏症は、シミュレーションのために使用されたNHANESデータにおけるバイアスによって引き起こされたものであり、パレオダイエットに起因し得なかったため、無視した。
【0104】
栄養推奨の検証
表6では、それらの精度を検証するために、上述の栄養推奨を含む分析を行った。以下の表において、本発明者らは、アルゴリズムによって与えられる推奨を導入した場合にパレオダイエットの栄養上の不足がどのように低減されるかを観察することができる。
【0105】
【表6】
【0106】
具体的な推奨
パレオダイエットに関し特定された、潜在的な不十分な栄養摂取は、以下の食事推奨によって解決することができる。
【0107】
【表7】
【0108】
パート2:70歳以上の男性についての分析結果
表8は、70歳以上の男性について、十分、不十分、及びリスク有と特定された栄養素を示す。
【0109】
【表8】
【0110】
摂取に関する分位数のまとめ
表9は、DRI以上であるシミュレートされた日数のパーセンテージと共に、対象となる栄養素についての分位数での摂取に関する統計のまとめを示す。これらの多くについて、最大摂取量は最低DRI未満であり、0%に近い妥当性の可能性があることを示すことに留意されたい。
【0111】
【表9】
【0112】
不足量
表10は、各分位数に対してDRI未満の不足量を示す。値が負である場合、摂取がDRIを上回る傾向があることを意味する。
【0113】
【表10】
【0114】
栄養推奨
表11は食事推奨を示し、表12は推奨範囲を示す。推奨の際に、本発明者らは2.5%分位数を摂取とし、EAR(又は、利用可能な場合、推奨1日許容量(RDA))を目標とし、これを2で割って1000kCal当たりの推奨を得て、最大DRI未満の提案となることを確保した。
【0115】
食品群の推奨(乳製品、穀物、及び豆果)は、パレオダイエットの規則に反するため、行うことができないことに留意されたい。
【0116】
【表11】
【0117】
【表12】
【0118】
パレオダイエットによる制限によれば、乳製品、穀物及び豆果の推奨は無視される。加えて、報告されたビタミンE欠乏症は、シミュレーションのために使用されたNHANESデータにおけるバイアスによって引き起こされたものであり、パレオダイエットに起因し得なかったため、無視した。
【0119】
栄養推奨の検証
分析精度を検証するために、上述の栄養推奨を含む分析を行った。以下の表において、本発明者らは、アルゴリズムによって与えられる推奨を導入した場合にパレオダイエットの栄養上の不足がどのように低減されるかを観察することができる。
【0120】
【表13】
【0121】
具体的な推奨
パレオダイエットに関し特定された、潜在的な不十分な栄養摂取は、以下の食事推奨によって解決することができる。
【0122】
【表14】
【0123】
パート3:19~50歳の女性についての分析結果
表15は、19~50歳の女性に対して十分、不十分、及びリスク有と特定された栄養素を示す。
【0124】
【表15】
【0125】
摂取に関する分位数のまとめ
表16は、DRI以上であるシミュレートされた日数のパーセンテージと共に、対象となる栄養素についての分位数での摂取に関する統計のまとめを示す。これらの多くについて、最大摂取量は最低DRI未満であり、0%に近い妥当性の可能性があることを示すことに留意されたい。
【0126】
【表16】
【0127】
不足量
表17は、各分位数に対してDRI未満の不足量を示す。値が負である場合、摂取がDRIを上回る傾向があることを意味する。
【0128】
【表17】
【0129】
栄養推奨
表18は食事推奨を示し、表19は推奨範囲を示す。推奨の際に、本発明者らは2.5%分位数を摂取とし、EAR(又は、利用可能な場合、推奨1日許容量(RDA))を目標とし、これを2で割って1000kCal当たりの推奨を得て、最大DRI未満の提案となることを確保した。
【0130】
食品群の推奨(乳製品、穀物、及び豆果)は、パレオダイエットの規則に反するため、行うことができないことに留意されたい。
【0131】
【表18】
【0132】
【表19】
【0133】
パレオダイエットの制約により、乳製品、穀物及び豆果の推奨は無視した。加えて、報告されたビタミンE欠乏症は、シミュレーションのために使用されたNHANESデータにおけるバイアスによって引き起こされたものであり、パレオダイエットに起因し得なかったため、無視した。
【0134】
栄養推奨の検証
分析精度を検証するために、上述の栄養推奨を含む分析を行った。以下の表において、本発明者らは、アルゴリズムによって与えられる推奨を導入した場合にパレオダイエットの栄養上の不足がどのように低減されるかを観察することができる。
【0135】
【表20】
【0136】
具体的な推奨
パレオダイエットに関し特定された、潜在的な不十分な栄養摂取は、以下の食事推奨によって解決することができる。
【0137】
【表21】
【0138】
パート4:50歳以上の女性についての分析結果
表22は、50歳以上の女性について、十分、不十分、及びリスク有と特定された栄養素を示す。
【0139】
【表22】
【0140】
摂取に関する分位数のまとめ
表23は、DRI以上であるシミュレートされた日数のパーセンテージと共に、対象となる栄養素についての分位数での摂取に関する統計のまとめを示す。これらの多くについて、最大摂取量は最低DRI未満であり、0%に近い妥当性の可能性があることを示すことに留意されたい。
【0141】
【表23】
【0142】
不足量
表24は、各分位数に対してDRI未満の不足量を示す。値が負である場合、摂取がDRIを上回る傾向があることを意味する。
【0143】
【表24】
【0144】
栄養推奨
表25は食事推奨を示し、表26は推奨範囲を示す。推奨の際に、本発明者らは2.5%分位数を摂取とし、EAR(又は、利用可能な場合、推奨1日許容量(RDA))を目標とし、これを2で割って1000kCal当たりの推奨を得て、最大DRI未満の提案となることを確保した。
【0145】
食品群の推奨(乳製品、穀物、及び豆果)は、パレオダイエットの規則に反するため、行うことができないことに留意されたい。
【0146】
【表25】
【0147】
【表26】
【0148】
パレオダイエットの制約により、乳製品、穀物及び豆果の推奨は無視した。加えて、報告されたビタミンE欠乏症は、シミュレーションのために使用されたNHANESデータにおけるバイアスによって引き起こされたものであり、パレオダイエットに起因し得なかったため、無視した。
【0149】
栄養推奨の検証
分析精度を検証するために、上述の栄養推奨を含む分析を行った。以下の表において、本発明者らは、アルゴリズムによって与えられる推奨を導入した場合にパレオダイエットの栄養上の不足がどのように低減されるかを観察することができる。
【0150】
【表27】
【0151】
具体的な推奨
パレオダイエットに関し特定された、潜在的な不十分な栄養摂取は、以下の食事推奨によって解決することができる。
【0152】
【表28】


図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】