(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-08
(54)【発明の名称】ソーラーパネル付き視認用光学機器
(51)【国際特許分類】
F41G 1/34 20060101AFI20231031BHJP
G02B 23/14 20060101ALI20231031BHJP
【FI】
F41G1/34
G02B23/14
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023524338
(86)(22)【出願日】2021-10-19
(85)【翻訳文提出日】2023-05-25
(86)【国際出願番号】 US2021055585
(87)【国際公開番号】W WO2022086943
(87)【国際公開日】2022-04-28
(32)【優先日】2020-10-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520168099
【氏名又は名称】シェルタード ウィングス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100224672
【氏名又は名称】深田 孝徳
(72)【発明者】
【氏名】モレル ロブ
【テーマコード(参考)】
2H039
【Fターム(参考)】
2H039AB65
2H039AC09
(57)【要約】
【課題】ソーラーパネルを使用することができ、両手操作をすることができる視認用光学機器を提供する。
【解決手段】視認用光学機器は、光学素子を含む前面と、リアカバーを含む背面と、左側面と、右側面と、上面とを有するハウジングを備える。少なくとも1つのソーラーパネルを有するソーラーパネル制御組立体は、上面に配置される。視認用光学機器は、閉鎖型レッドドットサイトなどの小型レッドドットサイトとすることができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
視認用光学機器であって、
光学素子を含む前面、リアカバーを含む背面、左側面、右側面、及び上面を有するハウジングと、
前記上面に配置され、少なくとも1つのソーラーパネルを含むソーラーパネル制御組立体と、
を備える、視認用光学機器。
【請求項2】
前記ソーラーパネル制御組立体は、明るさの制御部である、請求項1に記載の視認用光学機器。
【請求項3】
前記ソーラーパネル制御組立体は、プリント回路基板に電気的に接続された少なくとも2つのソーラーパネルを含む、請求項1に記載の視認用光学機器。
【請求項4】
前記少なくとも2つのソーラーパネルの各々は、それぞれの前記ソーラーパネルと前記プリント回路基板との間に配置された押下可能なスイッチと関連している、請求項3に記載の視認用光学機器。
【請求項5】
前記上面が凹部を含み、前記ソーラーパネル制御組立体が、前記凹部内に内包される、請求項1に記載の視認用光学機器。
【請求項6】
前記ソーラーパネル制御組立体は、膜カバー内に少なくとも部分的に収容される、請求項1に記載の視認用光学機器。
【請求項7】
前記視認用光学機器は、小型レッドドットサイトである、請求項1に記載の視認用光学機器。
【請求項8】
前記小型レッドドットサイトは、閉鎖型小型レッドドットサイトである、請求項7に記載の視認用光学機器。
【請求項9】
視認用光学機器を備えた銃器であって、
前記視認用光学機器が、
光学素子を含む前面、リアカバーを含む背面、左側面、右側面、及び上面を有するハウジングと、
前記上面に配置され、少なくとも1つのソーラーパネルを含むソーラーパネル制御組立体と、
を含む、銃器。
【請求項10】
前記視認用光学機器は、小型レッドドットサイトである、請求項9に記載の銃器。
【請求項11】
前記視認用光学機器は、閉鎖型小型レッドドットサイトである、請求項10に記載の銃器。
【請求項12】
前記銃器は、拳銃である、請求項9に記載の銃器。
【請求項13】
前記ソーラーパネル制御組立体は、プリント回路基板に電気的に接続された少なくとも2つのソーラーパネルを含む、請求項9に記載の銃器。
【請求項14】
前記少なくとも2つのソーラーパネルの各々は、前記それぞれの前記ソーラーパネルと前記プリント回路基板との間に配置された押下可能スイッチと関連付けられる、請求項13に記載の銃器。
【請求項15】
前記上面が凹部を含み、前記ソーラーパネル制御組立体が、前記凹部内に内包される、請求項9に記載の銃器。
【請求項16】
前記ソーラーパネル制御組立体は、少なくとも部分的に膜カバーに収容される、請求項9に記載の銃器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願に対する相互参照)
本出願は、2021年10月20日に出願された米国仮特許出願第63/093,891号の本出願であり、これに対する優先権を主張し、当該仮出願は引用により全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
(技術分野)
本開示は、視認用光学機器に関する。一実施形態において、本開示は、銃器用の小型レッドドットサイトに関する。一実施形態において、本開示は、ソーラーパネル制御組立体を有する小型レッドドットサイトに関する。
【背景技術】
【0003】
小型レッドドットサイト(MRDS)は、一般に拳銃及びピストルなどの小型銃器で使用される非拡大光像式照準器である。MRDSは、標的フィールドと照明付きレッドドットレチクルを見るために、反射型光学系を使用してユーザに向けて光を投射する。MRDSは、光学素子の全てがハウジングによって完全に内包されている密閉型と、光学素子の少なくとも一部がハウジングによって内包されていない開放型の何れかとすることができる。
【0004】
MRDSの制御部は、一般に、MRDSのハウジングの側面又はベースの上部に設けられる。これらの制御部は、一般に、ユーザがMRDSの明るさを調整することを可能にする。制御部の位置は極めて重要である。制御部は、様々な状況において、射手が素早く容易にアクセスできる必要がある。ハウジングの側面に配置された場合、制御部がどちらの側面にあるかに応じて、右利き又は左利きの射手が有利になる傾向がある。更に、小型の銃器がホルスターに収納されている場合、制御部が妨げられるか、又はアクセスできない可能性があり、銃器を引き出す前の調整がほぼ不可能になる。ベース上部に制御部があると、両手操作可能なMRDSに役立つが、制御部に届くように設けられるスペースが限られており、手袋を装着したままで制御部を調整することが困難である。また、開放型MRDSの設計に起因して、制御部を使用するときにユーザの指がエミッタを遮ることになる。従って、ユーザは、調整中にMRDSの明るさを観察することができない。
【0005】
MRDSにソーラーパネルのような代替電源を組み込むことは更に望ましいことである。しかしながら、ソーラーパネル及び両手操作可能なボタン構成などの複数の特徴のためのスペースは、特にMRDSのような小型照準器では制限がある。ソーラーパネルを組み込んだ現在の設計では、ソーラーパネルをMRDSのハウジングの上部に位置付けており、その結果、ボタンはハウジングの側面又はベース上に配置される。
【0006】
上記の理由から、ソーラーパネルの使用を依然として可能にしながら、両手操作可能な制御部を提供し且つ調整中にエミッタを遮ることのない制御部をMRDSハウジング上に位置付けることは、大きな利点がある。同様に、銃器をホルスターに入れた状態でアクセス可能な制御部を有することは、大きな利点がある。従って、これらの懸念に対処することができる取付システムに対する大きな要求がある。
【発明の概要】
【0007】
一実施形態において、本開示は、視認用光学機器を提供する。本開示の実施形態によれば、視認用光学機器は、光学素子を含む前面、リアカバーを含む背面、左側面、右側面、及び上面を有するハウジングと、上面に配置され、少なくとも1つのソーラーパネルを含むソーラーパネル制御組立体と、を備える。
【0008】
一実施形態において、ソーラーパネル制御組立体は、明るさ制御部である。更なる実施形態において、ソーラーパネル制御組立体は、プリント回路基板に電気的に接続された1又は2以上のソーラーパネルを含む。更なる実施形態において、ソーラーパネル制御組立体は、プリント回路基板に電気的に接続された少なくとも2つのソーラーパネルを含む。別の実施形態では、ソーラーパネル制御組立体は、それぞれのソーラーパネルとプリント回路基板との間に配置された押下可能なスイッチと関連している少なくとも2つのソーラーパネルを含む。更なる実施形態では、上面が凹部を含み、ソーラーパネル制御組立体が凹部内に内包される。別の実施形態では、ソーラーパネル制御組立体は、少なくとも部分的に膜カバーに収容される。
【0009】
更なる実施形態において、ソーラーパネル制御組立体は、ソーラーパネルと、プリント回路基板に電気的に接続されたロッカースイッチとを含む。
【0010】
一実施形態において、視認用光学機器は、小型レッドドットサイトであり、好ましくは、閉鎖型小型レッドドットサイトである。
【0011】
別の実施形態において、本開示は、銃器を提供する。本開示の実施形態によれば、銃器は、視認用光学機器を備え、視認用光学機器は、光学素子を含む前面、リアカバーを含む背面、左側面、右側面、及び上面を有するハウジングと、上面に配置されたソーラーパネル制御組立体とを備え、ソーラーパネル制御組立体は少なくとも1つのソーラーパネルを含む。
【0012】
一実施形態において、視認用光学機器は、小型レッドドットサイトであり、好ましくは、閉鎖型小型レッドドットサイトである。実施形態において、銃器は、拳銃である。
【0013】
一実施形態において、ソーラーパネル制御組立体は、プリント回路基板に電気的に接続された少なくとも2つのソーラーパネルを含む。更なる実施形態では、少なくとも2つのソーラーパネルは、それぞれのソーラーパネルとプリント回路基板との間に配置された押下可能なスイッチと関連付けられる。一実施形態において、上面は凹部を含み、ソーラーパネル制御組立体は凹部内に内包される。別の実施形態では、ソーラーパネル制御組立体は、少なくとも部分的に膜カバーに収容される。
【0014】
本開示の実施形態は、添付図面を参照して開示され、これらは例示のみを目的とする。本開示は、その適用において、構造の詳細又は図面に例示された構成要素の配置に限定されない。本開示は、他の実施形態、又は他の様々な方法で実践又は実施することが可能である。同様の参照数字は、同様の構成要素を示すために使用される。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本開示の実施形態による小型レッドドットサイトの正面斜視図である。
【
図2】本開示の実施形態による、例示的なソーラーパネル制御組立体を示す図である。
【
図3A】ニュートラル状態における
図2の例示的なソーラーパネル制御組立体を示す、
図2の線3-3に沿って見た断面図であり、図である。
【
図3B】押下状態における
図2の例示的なソーラーパネル制御組立体を示す、
図2の線3-3に沿って見た断面図である。
【
図4】本開示の実施形態による、例示的なソーラーパネル制御組立体の代替の実施形態を示す図である。
【
図5】本開示の実施形態による、例示的なソーラーパネル制御組立体の代替の実施形態を示す図である。
【
図6】本開示の実施形態による、例示的なソーラーパネル制御組立体の代替の実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本開示の実施形態を詳細に説明する前に、本開示は、その適用が、以下の説明に記載され又は図面に例示された構造の詳細及び構成要素の配置に限定されないことは理解されたい。本開示の技術は、他の実施形態が可能であり、又は様々な方法で実施又は実行することができる。また、本明細書で利用される表現及び用語は、説明のためのものであり、限定とみなされるべきではないことを理解されたい。
【0017】
本開示における数値範囲は近似値であり、従って、別途指示されていいない限り、範囲外の値を含むことができる。数値範囲は、何れかの低い値と何れかの高い値との間に少なくとも2単位の離隔があるという条件下で、1単位刻みで低い値から高い値までこれらを含めて全ての値を含む。一例として、例えば、分子量、メルトインデックス、温度などの組成特性、物理的特性又は他の特性が100から1000である場合、100、101、102などの全ての個々の値、及び100から144、155から170、197から200などの部分的範囲が明示的に列挙されることが意図されている。1未満の値を含む範囲又は1より大きい小数を含む範囲(例えば、1.1、1.5など)については、1単位は、必要に応じて、0.0001、0.001、0.01又は0.1とみなされる。10未満の1桁の数字を含む範囲(例えば、1~5)については、1単位は、通常、0.1とみなされる。これらは、具体的に意図されたものの例に過ぎず、列挙された最低値から最高値までの間の数値の全ての可能な組み合わせは、本開示において明示的に記載されているとみなされる。数値範囲は、とりわけ、混合物中の成分の相対量、及び方法に記載されている様々な温度及び他のパラメータ範囲について本開示内で提供される。
【0018】
図1は、本開示の実施形態による、視認用光学機器100を示す。図示の特定の実施形態では、視認用光学機器100は、小型レッドドットサイト(MRDS)であり、本開示の目的において、「視認用光学機器」と「MRDS」は互換的に使用することができる。銃器に装着されると、視認用光学機器100は、銃器の弾道と標的との位置合わせを容易にするためにレチクルを表示する。
【0019】
図示の実施形態において、MRDS100は、ハウジング10とベース20とを有する。ハウジング10は、前面12、背面14、左側面16、右側面18及び上面22を有する。前面12、背面14、左側面16、及び右側面18は、ベース20から略上方に延びる。前面12及び背面14は、左側面16と右側面18との間に延びている。上面22は、前面12、背面14、左側面16、及び右側面18のそれぞれの上縁の間に延びる。結果として得られるハウジング10は、照明システムと、視認用光学機器を機能させる他の構成要素とを含む。前面12には光学素子、この場合はレンズ30が内包され、背面14にはガラスなどの後方透明カバー(図示せず)が内包される。ハウジング10のベース20には、取付ネジ40及び種々の調整ネジ(図示せず)などの複数のネジが設けられる。また、ハウジング10には、電池(図示せず)が固定され、電池キャップ(図示せず)によって保護されている。
【0020】
図1に示すように、ソーラーパネル制御組立体50は、ハウジング10の上面22に配置される。図示の特定の実施形態では、特に
図2を参照すると、制御部50は、以下に更に詳細に説明するようにMRDS100の明るさを増加させるように構成された制御部としての役割も兼ねる2つのソーラーパネル52、54として提供される。一実施形態では、各ソーラーパネル52、54は、少なくとも1つ、好ましくは複数のPVセルを含む。
【0021】
本明細書で使用する場合、「太陽電池」という用語は、少なくとも1つの光起電力セル(PVセル)を含む構造を意味する。太陽電池はまた、カバーシート、前面封止材フィルム、背面封止材フィルム、及びバックシートを含むことができ、PVセルは、前面封止材フィルムと背面封止材フィルムとの間に挟まれる。「光電池」、「PVセル」などの用語は、複数の無機又は有機タイプの何れかの1又は2以上の光起電力効果材料を含む構造を意味する。例えば、一般的に使用される光起電力効果材料は、限定ではないが、結晶シリコン、多結晶シリコン、アモルファスシリコン、銅インジウムガリウム(ジ)セレン化物(CIGS)、銅インジウムセレン化物(CIS)、テルル化カドミウム、ヒ化ガリウム、色素増感材料及び有機太陽電池材料などの既知の光起電力効果材料のうちの1又は2以上を含む。PVセルは、通常、積層構造で利用され、入射光を電流に変換する少なくとも1つの光反応面を有する。光起電力セルは、周知であり、一般に、PVセルを保護し、その様々な適用環境(典型的には屋外用途)での使用を可能にする太陽電池にパッケージ化される。PVセルは、可撓性又は剛性の性質があり、光起電力効果材料及びその製造において適用される何れかの保護コーティング表面材料、並びに適切な配線及び電子駆動回路を含む。
図3A及び
図3Bを参照すると、図示の実施形態では、ソーラーパネル制御組立体50は、プリント回路基板(PCB)60と電気的に接続された2つのソーラーパネル52、54を備える。PCB60は、本実施形態では明るさである、調整される特定の特性を制御する内部機構と電気的に導通している。各ソーラーパネル52、54とPCB60との間には、電気機械式スイッチ65がある。スイッチ65は、ソーラーパネル52、54を、明るさなどのMRDS100の特性を制御するボタンとして使用することを可能にするが、MRDS100は、他の特性又は追加の特性が、ソーラーパネル制御組立体50に設けられた1又は2以上のボタンによって調整されるように構成することができる。1又は2以上のバネ付勢のコンタクトピン68もまた、ソーラーパネル52、54の各々とPCB60との間に設けることができる。図示の実施形態では、少なくとも2つのピン68が、各ソーラーパネル52、54とPCB65の間に設けられている。バネ付勢のコンタクトピン68は、PCB60とソーラーパネル52、54との電気的接続を一定に維持し、パネル52、54から発生した電力をPCB65に常に供給することができる。幾つかの実施形態では、ピン68は、
図3Bに示すようなソーラーパネル54などのソーラーパネル52、54が作動(押圧)されたときに、ソーラーパネル52、54が揺動又は落下するのを防ぐためのアライメント部材としても機能することができる。
【0022】
再び
図2を参照すると、ソーラーパネル52、54、PCB60、スイッチ65及びピン68は、ソーラーパネル制御組立体50の構成要素を外部要素から保護する膜カバー62によって囲まれている。膜カバー62は、限定ではないが、ゴム、シリコーン、又は様々な環境条件(例えば、湿気、破片、風、熱、寒さなど)に抵抗して機能を維持する他の柔軟な材料を含む、何れかの適切な材料で作ることができる。一実施形態では、膜カバー62は、
図2に示すように、ソーラーパネルの周りに成形されるが、他の実施形態では、膜カバー62は、十分な可視光がソーラーパネル52、54に通過できる場合、ソーラーパネル制御組立体50を完全に封入することができる。上面22は、凹部を含み、ソーラーパネル制御組立体50は、この凹部内に内包される。
【0023】
図1~3Bを参照して説明される実施形態では、(矢印70で示すように)独立して垂直方向に直線的に作動する2つの個々のソーラーパネル52、54が存在するソーラーパネル制御組立体50を示しているが、他の形態の作動も提供することができる。例えば、トグルスイッチによる作動又は
図4(矢印70で示される動き)に示される又は単一ユニットとしての2つの独立したユニットとしての傾斜、
図5(矢印70で示される動き)に示される単一ユニット又は2つの独立したユニットであろうと並進による作動、又は
図6(矢印70で示される動き)に示されるように容量性スイッチによる作動など。他の作動手段としては、限定ではないが、回転、単一の押下可能ボタンなどが挙げられる。
【0024】
図示の実施形態では、ソーラーパネル制御組立体50と組み合わせたハウジング10は、レンズ30、リアカバー32及び視認用光学機器100の内部構成要素を保護するためのシェルを形成する。詳細には、図示の実施形態では、膜カバー62は、周囲のハウジング10よりも軟質の材料であり、レンズ30及びリアカバー32の真上に追加として「緩衝材」を形成する。MRDS100がその上面22に直接落下した場合、この「緩衝材」は、レンズ30及びリアカバー32の周囲で、ハウジングの左右の側面16、18を通る力を方向転換させる。
【0025】
ソーラーパネル制御組立体50をハウジング10の上面22に配置することにより、右利きのユーザも左利きのユーザも等しく制御部50にアクセスすることができる。これは、ハウジングの側面に1又は2以上の制御部を設けるのとは正反対である。また、ハウジング10の上面22にあるソーラーパネル制御組立体50は、他の構造体によって遮られること又は押し寄せられることがないので、ユーザは手袋をしたままでもソーラーパネル制御組立体50に容易にアクセスすることができる。例えば、開放型MRDSのように、ベース20の上面に制御部が配置されている既存のMRDSでは、何れかのボタン又は他の調整手段は、一般に、レンズ及び/又は保護カバーの近くにある。このため、調整領域が極めて狭くなり、手袋をしたまま操作することが困難となる。また、レンズ及びLEDを傷つけ、汚れを付け、或いは妨害する機会が生じる。
【0026】
ソーラーパネル制御組立体50をハウジングの上面22に配置することは、ユーザがホルスターに銃器を入れた状態で調整を行うことも可能にし、これは、MRDSの側面又はベースに配置された制御部では常に可能であるとは限らない。例えば、競技射手が、入ってくる雲量を補正するために明るさの調整を行いたい場合、射手は、試合のルールに従ってこの調整を行うためにホルスターから銃器を取り外すことはできないが、ハウジング10の上面22にソーラーパネル制御組立体50を有する、本明細書で開示されるMRDS100で調整を行うことができることになる。
【0027】
図示の実施形態では、視認用光学機器100は、閉鎖型MRDSであり、光路がハウジング内に完全に内包されることを意味する。更なる実施形態では、光路の一部は露出することがある。何れの場合も、ソーラーパネル制御組立体50をハウジング10の上面22に配置することで、ユーザが調整を行う際に光路及びユーザの視界を遮ることを防止できることが理解されるであろう。
【0028】
取付システムは、MRDSを参照して説明されているが、本明細書で説明するように、他の様々な視認用光学機器が上面に制御部を備えることができる。本明細書で使用する場合、用語「視認用光学機器」は、射手又はスポッターが標的を選択、識別又は監視するのに使用する装置を指し、例えば、ライフルスコープ、レッドドット光学系、双眼鏡、測距器、及び他の光学機械デバイスを含むが、これらに限定されない。「視認用光学機器」は、標的の視覚的観察に依存することができ、例えば、赤外線(IR)、紫外線(UV)、レーダー、熱、マイクロ波、又は磁気イメージング、X線、ガンマ線、アイソトープ及び粒子放射を含む放射線、暗視、超音、音パルス、ソナー、地震振動、磁気共鳴、重力受容体を含む振動受容体、電波、テレビ及びセルラー受容体を含む放送周波数、又は標的の他のイメージに依存することができる。「視認用光学機器」デバイスによって射手に提示される標的の画像は、変更されていない場合があり、例えば、拡大、増幅、減算、重ね合わせ、ろ過、安定化、テンプレートマッチング、又は他の手段によって増強することができる。「視認用光学機器」によって選択、識別又は監視される標的は、射手の視線内にあるか、又は射手の視線の接戦方向にあるか、或いは、標的取得デバイスが射手に標的の焦点画像を提示する間に射手の視線は妨害される場合もある。「視認用光学機器」によって取得された標的の画像は、例えば、アナログ又はデジタルであり、例えば、html、SML、SOAP、X.25、SNA等のプロトコル、Bluetooth(商標)、シリアル、USB又は他の適切な画像配信方法を用いて、ビデオ、物理ケーブル又はワイヤ、IR、ラジオ波、セルラー接続、レーザーパルス、光学、802.11b又は他のワイヤレス伝送によって1又は2以上の射手及びスポッターのネットワーク内で共有、保存、アーカイブ又は転送することができる。一実施形態では、視認用光学機器は、MRDSであり、より詳細には、閉鎖型MRDSである。
【0029】
MRDSの様々な実施形態について詳細に説明してきたが、これに対する修正及び変形が可能であり、それらは全て、本発明の真の精神及び範囲内にあることが明らかであろう。上記の説明に関して、サイズ、材料、形状、形態、機能、及び操作、組立、及び使用の方法の変形形態を含む、開示された技術の部品の最適な寸法関係は、当業者には容易に明らかで明白であるとみなされ、図面に例示され明細書に記載されるものと均等な全ての関係は、本発明によって包含されるものとする。従って、上記のことは、本発明の原理の例証とみなされる。更に、多くの修正及び変更が当業者には容易に想起されるので、本発明を図示及び記載された正確な構造及び動作に限定することは望ましくなく、従って、本発明の範囲内に入る全ての適切な修正及び同等物を行使することができる。
【符号の説明】
【0030】
100 視認用光学機器
10 ハウジング
12 前面
14 背面
16 左側面
18 右側面
20 ベース
22 上面
52、54 ソーラーパネル
【国際調査報告】