(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-08
(54)【発明の名称】処方デジタル療法を使用して健康状況を治療するための方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
G16H 20/00 20180101AFI20231031BHJP
【FI】
G16H20/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023524842
(86)(22)【出願日】2021-10-14
(85)【翻訳文提出日】2023-06-12
(86)【国際出願番号】 US2021054980
(87)【国際公開番号】W WO2022086781
(87)【国際公開日】2022-04-28
(32)【優先日】2020-10-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-10-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523143006
【氏名又は名称】マハナ セラピューティクス, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107489
【氏名又は名称】大塩 竹志
(72)【発明者】
【氏名】ポール, ロバート ブラッドリー
(72)【発明者】
【氏名】クマール, ガウラヴ
(72)【発明者】
【氏名】ブローニング, クリストファー マイケル
(72)【発明者】
【氏名】オーサー, ミーガン リー
(72)【発明者】
【氏名】モンゴメリー, アン ハリエット
(72)【発明者】
【氏名】シム, ジェニファー リリー
(72)【発明者】
【氏名】レビー, サイモン
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA15
(57)【要約】
処方デジタル療法(PDT)システムが患者/ユーザに提供されるが、PDTシステムは、携帯アプリケーションなどのアプリケーションに関連付けられたシステムを介して、便利で柔軟でありながら構造化された様式で、誘導行動療法及び技能トレーニングを施与することを可能にする。誘導行動療法技術は、生理学的疾患、障害、及び/又は状況を治療するためのスキルセットの開発、並びにかかる疾患、障害、及び/又は状況に関連付けられたストレス及び/又はその他の心理的症状の管理を可能にする、認知行動療法(CBT)技法に少なくとも部分的に基づき得る。PDTシステムとの患者インタラクションは、システムコンテンツを通した進捗を制御し、誘導行動療法に関連付けられた1つ以上の個人化された介入レジメンを継続的に改良するために監視される。
【選択図】
図1B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピューティングシステム実装方法であって、
療法システムに対するユーザインターフェースを患者に提供することと、
前記療法システムを介して、患者プロファイル及び事前アセスメントデータを生成することと、
前記療法システムを通して、患者疾病ナラティブデータを生成することと、
前記療法システムによって、前記患者プロファイル及び事前アセスメントデータ、並びに前記患者疾病ナラティブデータを処理して、前記患者に個人化された介入レジメンを生成することであって、前記患者に対する前記個人化された介入レジメンが、前記患者に施与される1つ以上のインタラクティブ療法モジュールを定義する、処理することと、
前記患者のために生成された前記個人化された介入レジメンに従って、前記療法システムの前記ユーザインターフェースを通して、前記1つ以上のインタラクティブ療法モジュールを前記患者に施与することと、
前記1つ以上のインタラクティブ療法モジュールの前記コンテンツとの前記患者のインタラクションを監視して、前記1つ以上のインタラクティブ療法モジュールの前記コンテンツとの前記患者のインタラクションを表す患者インタラクションデータを生成することと、
前記患者インタラクションデータに少なくとも部分的に基づいて、前記インタラクティブ療法モジュールを通して患者の進捗を動的に制御することと、
前記患者インタラクションデータに少なくとも部分的に基づいて、前記患者の個人化された介入レジメンを動的に更新することと、
前記患者のために生成された前記更新された個人化された介入レジメンに従って、前記療法システムの前記ユーザインターフェースを通して、前記患者に1つ以上の追加のインタラクティブ療法モジュールを施与することと、を含む、コンピューティングシステム実施方法。
【請求項2】
前記療法システムが、処方デジタル療法(PDT)システムである、請求項1に記載のコンピューティングシステム実施方法。
【請求項3】
患者プロファイル及び事前アセスメントデータを生成することが、
前記療法システムの前記ユーザインターフェースを通して、前記患者に第1のインタラクティブ療法モジュールを施与することと、
前記第1のインタラクティブ療法モジュールを通して前記患者に提供されたコンテンツに対する前記患者の応答を表す第1の患者応答データを取得することと、
前記療法システムによって、前記第1患者応答データを処理して、患者プロファイル及び事前アセスメントデータを生成することと、を含む、請求項1に記載のコンピューティングシステム実施方法。
【請求項4】
患者疾病ナラティブデータを生成することが、
前記療法システムの前記ユーザインターフェースを通して、前記患者に第2のインタラクティブ療法モジュールを施与することと、
前記第2のインタラクティブ療法モジュールを通して前記患者に提供されたコンテンツに対する前記患者の応答を表す第2の患者応答データを取得することと、
前記療法システムによって、前記第2の患者応答データを処理して、患者疾病ナラティブデータを生成することと、を含む、請求項3に記載のコンピューティングシステム実施方法。
【請求項5】
前記患者のために生成された前記個人化された介入レジメンに従って前記患者に施与された前記1つ以上のインタラクティブ療法モジュールが、誘導行動療法治療の一部であり、更に、前記誘導行動療法治療が、前記療法システムのユーザインターフェースを通して遠隔的に施与される、請求項1に記載のコンピューティングシステム実施方法。
【請求項6】
前記誘導行動療法治療の前記1つ以上のインタラクティブ療法モジュールが、
心理療法、
認知行動療法(CBT)、
受容行動療法(ACT)、
弁証法的行動療法(DBT)、
曝露療法、
マインドフルネス認知療法(MCBT)、
催眠療法、
実験的療法、及び
精神力学療法、からなる療法の群から選択される療法の構成要素を含む、請求項5に記載のコンピューティングシステム実施方法。
【請求項7】
更に、前記1つ以上のインタラクティブ療法モジュールの前記療法の構成要素が、
リラクゼーション技法トレーニング、
行動変化及び回避トレーニング、
問題解決及び対処トレーニング、
疼痛管理技法トレーニング、
認知再構築及び柔軟性トレーニング、
社会的問題解決及びコミュニケーショントレーニング、並びに
再発防止及びスキル維持のトレーニング、のうちの1つ以上を含む、請求項6に記載のコンピューティングシステム実施方法。
【請求項8】
個人化された介入レジメンを生成することが、
複数のインタラクティブ療法モジュールを定義することと、
前記療法システムを通して、前記患者プロファイル及び事前アセスメントデータ、並びに前記患者疾病ナラティブデータを処理して、前記患者に施与される前記複数のインタラクティブ療法モジュールのうちの1つ以上を識別することと、
1つ以上のインタラクティブ療法モジュールの施与で利用される複数の療法プロトコルを定義することと、
前記療法システムを通して、前記患者プロファイル及び事前アセスメントデータ並びに前記患者疾病ナラティブデータを処理して、前記識別された1つ以上のインタラクティブ療法モジュールを前記患者に施与している間に利用する前記複数の療法プロトコルのうちの1つ以上を識別することと、
前記療法システムによって、前記識別された1つ以上のインタラクティブ療法モジュール及び前記識別された1つ以上の療法プロトコルを処理して、前記患者のための個人化された介入レジメンを生成することと、のうちの1つ以上を含む、請求項1に記載のコンピューティングシステム実施方法。
【請求項9】
更に、前記患者疾病ナラティブデータが、前記療法システムを通して、処理されて、1つ以上のパーソナルモデルグラフィカル表現を生成する、請求項1に記載のコンピューティングシステム実施方法。
【請求項10】
前記1つ以上のパーソナルモデルグラフィカル表現を生成することが、
前記療法システムによって、前記患者疾病ナラティブデータを分析して、前記患者によって報告される1つ以上の逆効果行動を識別し、前記1つ以上の逆効果行動を表す患者行動データを生成することと、
前記療法システムによって、前記患者疾病ナラティブデータを分析して、前記患者によって報告される1つ以上の非有用な考えを識別し、前記1つ以上の非有用な考えを表す患者思考データを生成することと、
前記療法システムによって、前記患者疾病ナラティブデータを分析して、前記患者によって報告される1つ以上の否定的感情を識別し、前記1つ以上の否定的感情を表す患者感情データを生成することと、
前記療法システムによって、前記患者行動データ、前記患者思考データ、及び前記患者感情データを相関させて、患者の行動、思考、及び感情の間のリンクを識別することと、
前記療法システムによって、患者の行動、思考、及び感情の間の前記識別されたリンクを表す相関行動、思考、及び感情データを生成することと、
前記療法システムによって、前記相関行動、思考、及び感情データを処理して、患者の行動、考え、及び感情の間の前記識別されたリンクを描写する1つ以上のパーソナルモデルグラフィカル表現を生成することと、
前記療法システムの前記ユーザインターフェースを通して、レビューのために前記1つ以上のパーソナルモデルグラフィカル表現を前記患者に提供することと、
前記療法システムの前記ユーザインターフェースを通して、前記1つ以上のパーソナルモデルグラフィカル表現に関して前記患者から受信されたフィードバックを表す患者フィードバックデータを取得することと、
前記療法システムによって、前記取得された患者フィードバックデータに基づいて、前記1つ以上のパーソナルモデルグラフィカル表現の提示を調整することと、を含む、請求項9に記載のコンピューティングシステム実施方法。
【請求項11】
前記インタラクティブ療法モジュールの前記コンテンツとの前記患者のインタラクションを監視することが、
患者生理学的健康データ、
患者心理学的健康データ、
患者状況データ、
患者症状データ、
患者投薬データ、
患者投薬順守データ、
患者進捗報告データ、
患者システム使用データ、
患者デバイス使用データ、
患者ソーシャルネットワーキング行動データ、
患者音声データ、
患者テキストデータ、
患者活動データ、
患者場所データ、
患者動きデータ、及び
患者生体認証データ、のうちの1つ以上を取得することを含む、請求項1に記載のコンピューティングシステム実施方法。
【請求項12】
前記インタラクティブ療法モジュールの前記コンテンツとの前記患者のインタラクションが、前記インタラクティブ療法モジュールの施与と同時に、ほぼリアルタイムで監視される、請求項1に記載のコンピューティングシステム実施方法。
【請求項13】
前記インタラクティブ療法モジュールを通して、患者の進捗を動的に制御することが、
前記インタラクティブ療法モジュールを通して、継続進捗の基準を定義することと、
前記インタラクティブ療法モジュールの前記コンテンツとの前記患者のインタラクションを表す患者インタラクションデータを処理して、前記継続進捗の基準が前記患者に対して動的に調整されるべきかどうかを判定することと、
前記インタラクティブ療法モジュールの前記コンテンツとの前記患者のインタラクションを表す患者インタラクションデータを処理して、前記患者が、前記インタラクティブ療法モジュールを通した前記継続進捗の基準を満たしているかどうかを判定することと、
前記患者が、前記インタラクティブ療法モジュールを通した前記継続進捗の基準を満たしていないという判定を受けて、
ソフトゲートであって、前記ソフトゲートが、1つの療法モジュールから後続の療法モジュールへの前記患者の進捗を妨害する摩擦を導入する、ソフトゲート、又は
ハードゲートであって、前記ハードゲートが、前記患者が前記定義された基準を満たすまで、前記患者が1つの療法モジュールから後続の療法モジュールへと進捗することを防止する、ハードゲート、のうちの1つを実施することと、を含む、請求項1に記載のコンピューティングシステム実施方法。
【請求項14】
前記インタラクティブ療法モジュールを通した前記継続進捗の基準が、
1つの療法モジュールの完了から前記後続の療法モジュールまでの経過時間、
前記療法システムの総使用時間、
特定の時間内に完了した療法モジュールの数、
前記療法モジュールに提供される前記コンテンツの前記患者の理解の評価、
前記療法モジュールが施与されている間の前記患者の心理学的状態の評価、及び
前記療法モジュールが施与されている間の前記患者の生理学的状態の評価、のうちの1つ以上に基づく、請求項13に記載のコンピューティングシステム実施方法。
【請求項15】
機械学習モジュールが、前記インタラクティブ療法モジュールを通した継続進捗の基準に関する患者の使用習慣を評価するために利用され、更に、前記機械学習モジュールが、ソフトゲート又はハードゲートを実装するかどうかを判定する、請求項13に記載のコンピューティングシステム実施方法。
【請求項16】
前記インタラクティブ療法モジュールを通した患者の進捗が、ほぼリアルタイムで動的に制御される、請求項13に記載のコンピューティングシステム実施方法。
【請求項17】
前記患者の個人化された介入レジメンを動的に更新することが、
前記インタラクティブ療法モジュールの施与順序を調整することと、
前記インタラクティブ療法モジュールの施与頻度を調節することと、
前記インタラクティブ療法モジュールの施与モードを調整することと、
前記インタラクティブ療法モジュールの前記コンテンツを調整することと、
前記インタラクティブ療法モジュールのコンテンツサイズを調整することと、
前記インタラクティブ療法モジュールの提示を調整することと、
前記インタラクティブ療法モジュールのレイアウトを調整することと、
前記患者の電子カルテを更新することと、
前記患者の個人健康記録を更新することと、
前記患者のオープンカルテを更新することと、
前記介入レジメンの個人化を増加させることと、のうちの1つ以上を含む、請求項1に記載のコンピューティングシステム実施方法。
【請求項18】
前記患者の個人化された介入レジメンが、ほぼリアルタイムに更新される、請求項1に記載のコンピューティングシステム実施方法。
【請求項19】
システムであって、
1つ以上のプロセッサと、
1つ以上の物理メモリであって、前記1つ以上のプロセッサによって処理された場合にプロセスを実行する命令を表すデータを中に記憶している、1つ以上の物理メモリと、を備え、前記プロセスが
療法システムへのユーザインターフェースを患者に提供することと、
前記療法システムを通して、患者プロファイル及び事前アセスメントデータを生成することと、
前記療法システムを通して、患者疾病ナラティブデータを生成することと、
前記療法システムによって、前記患者プロファイル及び事前アセスメントデータ、並びに前記患者疾病ナラティブデータを処理して、前記患者に個人化された介入レジメンを生成することであって、前記患者に対する前記個人化された介入レジメンが、前記患者に施与される1つ以上のインタラクティブ療法モジュールを定義する、処理することと、
前記患者のために生成された前記個人化された介入レジメンに従って、前記療法システムの前記ユーザインターフェースを通して、前記1つ以上のインタラクティブ療法モジュールを前記患者に施与することと、
前記1つ以上のインタラクティブ療法モジュールの前記コンテンツとの前記患者のインタラクションを監視して、前記1つ以上のインタラクティブ療法モジュールの前記コンテンツとの前記患者のインタラクションを表す患者インタラクションデータを生成することと、
前記患者インタラクションデータに少なくとも部分的に基づいて、前記インタラクティブ療法モジュールを通して患者の進捗を動的に制御することと、
前記患者インタラクションデータに少なくとも部分的に基づいて、前記患者の個人化された介入レジメンを動的に更新することと、
前記患者のために生成された前記更新された個人化された介入レジメンに従って、前記療法システムの前記ユーザインターフェースを通して、前記患者に1つ以上の追加のインタラクティブ療法モジュールを施与することと、を含む、システム。
【請求項20】
前記療法システムが、処方デジタル療法(PDT)システムである、請求項19に記載のシステム。
【請求項21】
患者プロファイル及び事前アセスメントデータを生成することが、
前記療法システムの前記ユーザインターフェースを通して、前記患者に第1のインタラクティブ療法モジュールを施与することと、
前記第1のインタラクティブ療法モジュールを通して前記患者に提供されたコンテンツに対する前記患者の応答を表す第1の患者応答データを取得することと、
前記療法システムによって、前記第1患者応答データを処理して、患者プロファイル及び事前アセスメントデータを生成することと、を含む、請求項19に記載のシステム。
【請求項22】
患者疾病ナラティブデータを生成することが、
前記療法システムの前記ユーザインターフェースを通して、前記患者に第2のインタラクティブ療法モジュールを施与することと、
前記第2のインタラクティブ療法モジュールを通して前記患者に提供されたコンテンツに対する前記患者の応答を表す第2の患者応答データを取得することと、
前記療法システムを通して、前記第2の患者応答データを処理して、患者疾病ナラティブデータを生成することと、を含む、請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
前記患者のために生成された前記個人化された介入レジメンに従って前記患者に施与された前記1つ以上のインタラクティブ療法モジュールが、誘導行動療法治療の一部であり、更に、前記誘導行動療法治療が、前記療法システムのユーザインターフェースを通して遠隔的に施与される、請求項19に記載のシステム。
【請求項24】
前記誘導行動療法治療の前記1つ以上のインタラクティブ療法モジュールが、
心理療法、
認知行動療法(CBT)、
受容行動療法(ACT)、
弁証法的行動療法(DBT)、
曝露療法、
マインドフルネス認知療法(MCBT)、
催眠療法、
実験的療法、及び
精神力学療法、からなる療法の群から選択される療法の構成要素を含む、請求項19に記載のシステム。
【請求項25】
更に、前記1つ以上のインタラクティブ療法モジュールの前記療法の構成要素が、
リラクゼーション技法トレーニング、
行動変化及び回避トレーニング、
問題解決及び対処トレーニング、
疼痛管理技法トレーニング、
認知再構築及び柔軟性トレーニング、
社会的問題解決及びコミュニケーショントレーニング、並びに
再発防止及びスキル維持、のトレーニングのうちの1つ以上を含む、請求項24に記載のシステム。
【請求項26】
個人化された介入レジメンを生成することが、
複数のインタラクティブ療法モジュールを定義することと、
前記療法システムを通して、前記患者プロファイル及び事前アセスメントデータ、並びに前記患者疾病ナラティブデータを処理して、前記患者に施与される前記複数のインタラクティブ療法モジュールのうちの1つ以上を識別することと、
1つ以上のインタラクティブ療法モジュールの施与で利用される複数の療法プロトコルを定義することと、
前記療法システムを通して、前記患者プロファイル及び事前アセスメントデータ並びに前記患者疾病ナラティブデータを処理して、前記識別された1つ以上のインタラクティブ療法モジュールを前記患者に施与している間に利用する前記複数の療法プロトコルのうちの1つ以上を識別することと、
前記療法システムによって、前記識別された1つ以上のインタラクティブ療法モジュール及び前記識別された1つ以上の療法プロトコルを処理して、前記患者のための個人化された介入レジメンを生成することと、のうちの1つ以上を含む、請求項19に記載のシステム。
【請求項27】
更に、前記患者疾病ナラティブデータが、前記療法システムを通して、処理され、1つ以上のパーソナルモデルグラフィカル表現を生成する、請求項19に記載のシステム。
【請求項28】
前記1つ以上のパーソナルモデルグラフィカル表現を生成することが、
前記療法システムによって、前記患者疾病ナラティブデータを分析して、前記患者によって報告される1つ以上の逆効果行動を識別し、前記1つ以上の逆効果行動を表す患者行動データを生成することと、
前記療法システムによって、前記患者疾病ナラティブデータを分析して、前記患者によって報告される1つ以上の非有用な考えを識別し、前記1つ以上の非有用な考えを表す患者思考データを生成することと、
前記療法システムによって、前記患者疾病ナラティブデータを分析して、前記患者によって報告される1つ以上の否定的感情を識別し、前記1つ以上の否定的感情を表す患者感情データを生成することと、
前記療法システムによって、前記患者行動データ、前記患者思考データ、及び前記患者感情データを相関させて、患者の行動、思考、及び感情の間のリンクを識別することと、
前記療法システムによって、患者の行動、思考、及び感情の間の前記識別されたリンクを表す相関行動、思考、及び感情データを生成することと、
前記療法システムによって、前記相関行動、思考、及び感情データを処理して、患者の行動、考え、及び感情の間の前記識別されたリンクを描写する1つ以上のパーソナルモデルグラフィカル表現を生成することと、
前記療法システムの前記ユーザインターフェースを通して、レビューのために前記1つ以上のパーソナルモデルグラフィカル表現を前記患者に提供することと、
前記療法システムの前記ユーザインターフェースを通して、前記1つ以上のパーソナルモデルグラフィカル表現に関して前記患者から受信されたフィードバックを表す患者フィードバックデータを取得することと、
前記療法システムによって、前記取得された患者フィードバックデータに基づいて、前記1つ以上のパーソナルモデルグラフィカル表現の提示を調整することと、を含む、請求項27に記載のシステム。
【請求項29】
前記インタラクティブ療法モジュールの前記コンテンツとの前記患者のインタラクションを監視することが、
患者生理学的健康データ、
患者心理学的健康データ、
患者状況データ、
患者症状データ、
患者投薬データ、
患者投薬順守データ、
患者進捗報告データ、
患者システム使用データ、
患者デバイス使用データ、
患者ソーシャルネットワーキング行動データ、
患者音声データ、
患者テキストデータ、
患者活動データ、
患者場所データ、
患者動きデータ、及び
患者生体認証データ、のうちの1つ以上を取得することを含む、請求項19に記載のシステム。
【請求項30】
前記インタラクティブ療法モジュールの前記コンテンツとの前記患者のインタラクションが、前記インタラクティブ療法モジュールの施与と同時に、ほぼリアルタイムで監視される、請求項19に記載のシステム。
【請求項31】
前記インタラクティブ療法モジュールを通して、患者の進捗を動的に制御することが、
前記インタラクティブ療法モジュールを通して、継続進捗の基準を定義することと、
前記インタラクティブ療法モジュールの前記コンテンツとの前記患者のインタラクションを表す患者インタラクションデータを処理して、前記継続進捗の基準が前記患者に対して動的に調整されるべきかどうかを判定することと、
前記インタラクティブ療法モジュールの前記コンテンツとの前記患者のインタラクションを表す患者インタラクションデータを処理して、前記患者が、前記インタラクティブ療法モジュールを通した前記継続進捗の基準を満たしているかどうかを判定することと、
前記患者が、前記インタラクティブ療法モジュールを通した前記継続進捗の基準を満たしていないという判定を受けて、
ソフトゲートであって、前記ソフトゲートが、1つの療法モジュールから後続の療法モジュールへの前記患者の進捗を妨害する摩擦を導入する、ソフトゲート、又は
ハードゲートであって、前記ハードゲートが、前記患者が前記定義された基準を満たすまで、前記患者が1つの療法モジュールから後続の療法モジュールへと進捗することを防止する、ハードゲート、のうちの1つを実施することと、を含む、請求項19に記載のシステム。
【請求項32】
前記インタラクティブ療法モジュールを通した前記継続進捗の基準が、
1つの療法モジュールの完了から前記後続の療法モジュールまでの経過時間、
前記療法システムの総使用時間、
特定の時間内に完了した療法モジュールの数、
前記療法モジュールに提供される前記コンテンツの前記患者の理解の評価、
前記療法モジュールが施与されている間の前記患者の心理学的状態の評価、及び
前記療法モジュールが施与されている間の前記患者の生理学的状の評価、のうちの1つ以上に基づく、請求項31に記載のシステム。
【請求項33】
機械学習モジュールが、前記インタラクティブ療法モジュールを通した継続進捗の基準に関する患者の使用習慣を評価するために利用され、更に、前記機械学習モジュールが、ソフトゲート又はハードゲートを実装するかどうかを判定する、請求項31に記載のシステム。
【請求項34】
前記インタラクティブ療法モジュールを通した患者の進捗が、ほぼリアルタイムで動的に制御される、請求項19に記載のシステム。
【請求項35】
前記患者の個人化された介入レジメンを動的に更新することが、
前記インタラクティブ療法モジュールの施与順序を調整することと、
前記インタラクティブ療法モジュールの施与頻度を調節することと、
前記インタラクティブ療法モジュールの施与モードを調整することと、
前記インタラクティブ療法モジュールの前記コンテンツを調整することと、
前記インタラクティブ療法モジュールのコンテンツサイズを調整することと、
前記インタラクティブ療法モジュールの提示を調整することと、
前記インタラクティブ療法モジュールのレイアウトを調整することと、
前記患者の電子カルテを更新することと、
前記患者の個人健康記録を更新することと、
前記患者のオープンカルテを更新することと、
前記介入レジメンの個人化を増加させることと、のうちの1つ以上を含む、請求項19に記載のシステム。
【請求項36】
前記患者の個人化された介入レジメンが、ほぼリアルタイムに更新される、実施形態19に記載のシステム。
【請求項37】
方法であって、
患者プロファイル及び事前アセスメントデータを取得することと、
患者疾病ナラティブデータを取得することと、
前記患者プロファイル及び事前アセスメントデータ並びに前記患者疾病ナラティブデータを処理して、前記患者に個人化された介入レジメンを生成することであって、前記患者に対する前記個人化された介入レジメンが、前記患者に施与される1つ以上のインタラクティブ療法モジュールを定義する、処理することと、
前記患者のために生成された前記個人化された介入レジメンに従って、前記1つ以上のインタラクティブ療法モジュールを前記患者に施与することと、
前記1つ以上のインタラクティブ療法モジュールの前記コンテンツとの前記患者のインタラクションを監視して、前記1つ以上のインタラクティブ療法モジュールの前記コンテンツとの前記患者のインタラクションを表す患者インタラクションデータを生成することと、
前記患者インタラクションデータに少なくとも部分的に基づいて、前記インタラクティブ療法モジュールを通して患者の進捗を動的に制御することと、
前記患者インタラクションデータに少なくとも部分的に基づいて、前記患者の個人化された介入レジメンを動的に更新することと、
前記患者のために生成された前記更新された個人化された介入レジメンに従って、前記患者に1つ以上の追加のインタラクティブ療法モジュールを施与することと、を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
関連出願
本出願は、2020年6月19日に出願された、「ADAPTIVE INTERVENTIONS FOR GASTROINTESTINAL HEALTH CONDITIONS」と題するPaullらの米国特許出願第16/906,085号の一部継続出願であり、これは、2019年6月27日に出願された、「ADAPTIVE INTERVENTIONS FOR GASTROINTESTINAL HEALTH CONDITIONS」と題するPaullらの米国仮出願第62/867,275号の利益を主張するものである。本出願はまた、2020年10月22日に出願され、「SYSTEMS AND METHODS FOR GUIDED ADMINISTRATION OF BEHAVIORAL THERAPY」と題するPaullらの米国仮出願第63/104,322号の利益を主張するものである。上記出願の各々は、参照により、その全体が本明細書に完全に記載されているかのように、本明細書に組み込まれる。
【0002】
本出願は、2019年12月17日に出願された、「METHOD AND SYSTEM FOR REMOTELY MONITORING THE PSYCHOLOGICAL STATE OF AN APPLICATION USER BASED ON HISTORICAL USER INTERACTION DATA」と題するLevyの米国特許出願第16/717,291号に関するものである。本出願は、2020年5月29日に出願された、「METHOD AND SYSTEM FOR REMOTELY IDENTIFYING AND MONITORING ANOMALIES IN THE PHYSICAL AND/OR PSYCHOLOGICAL STATE OF AN APPLICATION USER USING BASELINE PHYSICAL ACTIVITY DATA ASSOCIATED WITH THE USER」と題するLevyの米国特許出願第16/888,061号に関するものである。本出願は、2021年3月30日に出願された、「METHOD AND SYSTEM FOR DYNAMICALLY GENERATING PROFILE-SPECIFIC THERAPEUTIC PROTOCOLS USING MACHINE LEARNING MODELS」と題するLevyの米国特許出願第17/216,993号に関するものである。本出願は、米国のLevyに関するものである。本出願は、2021年3月30日に出願された、「METHOD AND SYSTEM FOR DYNAMICALLY GENERATING PROFILE-SPECIFIC THERAPEUTIC IMAGERY USING MACHINE LEARNING MODELS」と題するLevyの米国特許出願第17/217,052号に関するものである。上記出願の各々は、参照により、その全体が本明細書に完全に記載されているかのように、本明細書に組み込まれる。
【0003】
背景
近年、デジタルアプリケーションは、世界中の何十億もの人々の日常生活でますます大きな役割を果たすようになっている。現在、多種多様な技術を通して、ユーザが容易に利用可能である多数のアプリケーションがある。これらのアプリケーションは、タイプ及び目的に大きく幅があり、生産性ツール、教育資料、並びにエンターテイメントオプションなどの情報及びサービスをユーザに提供する。テクノロジーの進歩に伴い、これらのアプリケーションは、ユーザに提供することのできるコンテンツと体験の面で、ますます高度化している。例えば、ユーザに情報及びその他のタイプの静的コンテンツを提供することに加えて、ほとんどの最新のアプリケーションは、ユーザに種々のインタラクティブ機能を提供することもでき、それによって、ユーザは、ユーザ入力、ユーザインタラクション、及びユーザ行動に基づいて、具体的な及び/又はカスタマイズされたコンテンツを選択することを可能にする。このようにして、アプリケーションがユーザに提供する利益は、具体的な個人のニーズ又は要望を満たすようにカスタマイズすることができる。
【0004】
ユーザの日常生活におけるこれらのデジタルアプリケーションの使用が増えていることから、現在、こうしたアプリケーションの多くは、従来のヒトからヒト、すなわち対面のインタラクションを補完又は置き換えるために使用されている。更に、この傾向が今後何年にもわたって成長を続けることが明らかになっている。しかしながら、これらのタイプのインタラクティブアプリケーションは、ユーザに多くの有益な機能を提供することができるが、これらのアプリケーションがユーザに有益な機能を提供することができる根底にあるシステムは、ますます技術的に複雑化している。そのため、現代のアプリケーションシステムの技術的複雑さは、このインタラクティブ技術が最大限の可能性を達成するために対処する必要のある種々の課題を提示している。
【0005】
具体的な例として、毎日、数百万人が、種類と重症度が広範囲に及ぶ多種多様な医学的状況と診断される。医学的状況と診断された患者は、診断の結果として多くの困難を経験することが多い。診断に付随し得る痛み、不快感、又は可動性の喪失などの身体的影響に加えて、患者が直面する困難には、多くの場合、仕事の喪失、医療費、及び治療費用から生じる金銭的困難が含まれる。更に、患者の診断はしばしば、社会的なインタラクション及び全体的な精神的安定に悪影響を与える。その結果、多くの患者がその診断の結果として著しい心理的苦痛を経験し、この苦痛を軽減するための適切な支援又は治療を受けていないことが多い。
【0006】
多くの場合、患者が1つ以上の医学的状況と診断されたとき、患者は、更なるケア及び治療のために追加の医療従事者に紹介されることがあり得る。例えば、患者は、心理学者、精神科医、カウンセラー、又は他のメンタルヘルス専門家に紹介され得る。患者はまた、患者が経験している可能性のある任意の心理的苦痛を支援するために、1つ以上の支援グループに向けられ得る。これらの従来の対面式の選択肢は、患者にとって非常に有益であり得るが、十分な心理学的支援を提供しないことが多い。例えば、患者が1人で、自宅で、又は別様で彼らのメンタルヘルス専門家又は支援グループと直接関与しない場合、患者は、恐怖、不安、パニック、及び落ち込みなどの1つ以上の否定的な感情状態を著しい程度経験し得る。追加的に、これらのネガティブな感情状態が特定されず、治療されないまま放置されると、患者の診断に関連付けられる身体的症状が悪化し、ひいては、精神的苦痛につながる可能性がある。
【0007】
具体的な例として、消化器系(GI)の健康状況、炎症性の健康状況、慢性咳、慢性痒み、慢性疼痛、並びに他のタイプの健康状況は、世界中の患者の生活の質に著しい影響を与える。米国だけでも6,000~7,000万人が消化器系の健康状況と診断されており、更に数百万人が症状を経験しながらも治療を受けられずにいる未診断者である。一般的に健康状況の治療及び療法に関連して、現在のアプローチは、典型的には、薬物投与レジメン、サプリメントレジメン、食事の変更、及び/又はライフスタイルの変更の実施によって、生理学的症状の低減又は排除に焦点を当てている。しかしながら、多くのタイプの健康状況は、症状の性質上、患者の生活に他の悪影響を及ぼし、現在の治療アプローチでは、そのような悪影響に対処することができない。更に、健康状況に関連付けられた患者の状態を改善する現在の方法は、標準的な治療選択肢及び標準的でない治療選択肢に関して患者を教育すること、非侵襲的な方法で症状の重症度の状態をリアルタイム又はほぼリアルタイムで検出すること、及びカスタマイズされた適応的な方法で療法を送達することに関して制限されている。
【0008】
患者の生理学的状態を改善することが示されている療法の1つに、行動療法がある。行動療法はまた、不安及びうつを含む、種々のメンタルヘルス問題に対処し、ストレスなどの外部刺激を効果的に管理し、それに応答する個人の能力を改善するための貴重なツールでもある。典型的には、行動療法は、例えば、個人とその療法士との間の定期的なセッションを通して、療法士などのメンタルヘルス専門家を介して施与される。しかしながら、このようなインタラクションは、時間がかかり、不便で、コストがかかるため、行動療法の治療へのアクセス可能性は制限される。
【0009】
医療機関又は支援グループ環境外でも、メンタルヘルス専門家が遠隔で患者に行動療法を提供できるようにする現在のメカニズムは限られているため、従来の心理学的支援及び治療の選択肢に関連付けられる欠点は技術的な問題であり、技術的な解決策が必要である。デジタルアプリケーション及びシステムが人とのインタラクションに代わり続けるにつれ、人々が日常生活の多種多様な側面で支援及び援助を提供するためにデジタルアプリケーションに頼ることが多くなっているため、この問題は更に顕著になる。そのため、患者へ遠隔ケアに提供することに伴う技術的システムの複雑さに、従来の解決策が対応できなかった場合、多くの人に著しい結果をもたらす可能性がある。
【0010】
したがって、ヘルスケア及びデジタル療法の分野において、患者が適切なケア、支援、及び治療を受けることを確実にするために、デジタル療法を使用して健康状況を治療するためのシステム及び方法を含む、患者の状態を検出し、患者の状態を改善するための適応介入を提供するための新規かつ有用なシステム及び方法を提供する必要性がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0011】
本開示の実施形態は、患者が適切なケア、支援、及び治療を受けることを確実にするために、デジタル療法を使用して、効果的に、効率的に、かつ遠隔で健康状況を治療する技術的課題に対する技術的解決策を提供する。本明細書に開示されたシステム及び方法によって網羅される本発明は、従来のシステム及び方法と比較していくつかの利点をもたらすことができ、そのような発明は、患者のヘルスケアに利用される技術の改善に関連する多くの実用的なアプリケーションに更に実装される。
【0012】
本明細書に開示されるシステム及び方法は、行動療法を、処方デジタル療法(PDT)システムを介して、便利で柔軟かつ構造化された様式で患者に遠隔施与することを可能にする。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される本発明は、1つ以上の健康状況に関連付けられた症状を呈する患者への介入などのサービスを提供するための非従来的なシステム及び方法を採用することができる。いくつかの実施形態では、本発明は、以下により詳細に記載される、携帯機器環境及び/又は他のコンピュータ若しくはインターネットベースのアーキテクチャに実装された構成要素を有するプラットフォームを手段として、認知行動療法(CBT)ベースの介入、並びに他のタイプの介入などであるがこれに限定されない、心理学ベースの介入を患者に送達することができる。したがって、様々な実施形態では、本発明は、大量のユーザデータを処理し、遠隔で個人化された介入を送達し、及び人の心によって実質的に実施できない方法で、ほぼリアルタイムにそのような介入とのユーザのインタラクションを遠隔監視するために、プラットフォームの構成要素を使用する。
【0013】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される処方デジタル療法(PDT)技術(例えば、システム及び方法)は、本明細書に記載される1つ以上の状況に対する治療として、制御された様式で行動療法治療を施与するめに使用され得る。いくつかの実施形態では、提供される技術は、対象のメンタルヘルス状態、例えば、限定されるものではないが、不安、落ち込み、及び/又はストレスなどのメンタルヘルス状況の存在によって影響を受け得る生理学的状況(例えば、1つ以上の身体的症状、特徴、又は兆候を有する状況)に対処する。本明細書で論じるように、メンタルヘルス状況及び/又はストレスレベルは、特定の関連する生理学的状況の症状によって誘発及び/又は悪化し得、かつ/又は、例えば、フィードバック様の方法で、同じ特定の生理学的状況の症状を誘発及び/又は悪化させ得、これはしばしば「悪循環」と呼ばれる。
【0014】
一実施形態では、患者は、処方デジタル療法(PDT)システムに対するユーザインターフェースが提供され、PDTシステムは、患者に施与される複数のインタラクティブ療法モジュールを定義する介入レジメンを通して、誘導行動療法を遠隔的に施与する。
【0015】
一実施形態では、第1のモジュールは、PDTシステムのユーザインターフェースを通して患者に施与され、第1のモジュールは、患者プロファイル及び事前アセスメントデータを生成するために利用される導入及び教育モジュールである。
【0016】
一実施形態では、第2のモジュールは、PDTシステムのユーザインターフェースを通して患者に施与され、第2のモジュールは、患者疾病ナラティブデータを生成するために利用される身体的疾病ナラティブモジュールである。
【0017】
1つの実施形態では、患者疾病ナラティブデータは、PDTシステムによって処理されて、1つ以上のパーソナルモデルグラフィカル表現を生成し、1つ以上のパーソナルモデルグラフィカル表現は、レビューのために患者に提供される。
【0018】
一実施形態では、患者プロファイル及び事前アセスメントデータ並びに患者疾病ナラティブデータは、PDTシステムを通して処理されて、患者のための個人化された介入レジメンを生成し、個人化された介入レジメンは、患者のニーズに適合した様式で患者に施与される1つ以上の追加のインタラクティブ療法モジュールを定義する。
【0019】
一実施形態では、1つ以上の追加のインタラクティブ療法モジュールは、PDTシステムのユーザインターフェースを通して、患者のために生成された個人化された介入レジメンに従って患者に施与される。
【0020】
一実施形態では、インタラクティブ療法モジュールのコンテンツとの患者のインタラクションは、ほぼリアルタイムで遠隔で監視され、患者インタラクションデータを生成する。
【0021】
一実施形態では、患者インタラクションデータに少なくとも部分的に基づいて、インタラクティブ療法モジュールを通した患者の進捗は、動的に遠隔制御される。
【0022】
一実施形態では、患者インタラクションデータに少なくとも部分的に基づいて、患者の個人化された介入レジメンを動的に更新する。
【0023】
いくつかの実施形態では、本発明はまた、電子カルテソース、自己報告ソース、及びセンサソースを含むがこれらに限定されない複数のソースからのデータのリアルタイム又はほぼリアルタイムのアセスメントの実装により、消化に関連付けられた症状、排便、様々な排泄症状、痛み、社会的/対人的効果、感情的効果、認知効果、及び行動効果などであるが、これらに限定されない種々の症状に苦しむ個々のユーザ/患者に適合した介入を、カスタマイズした方法で提供することもできる。
【0024】
いくつかの実施形態では、本発明はまた、健康データ、生体認証データ、ユーザ人口統計データ、及びユーザ行動データを含むがこれらに限定されない、複数のデータソースからユーザ/患者データを取得するために使用することができる。これに関して、本発明はまた、トレーニングデータセットの生成にも使用することができ、トレーニングデータセットは、ユーザ/患者に関する入力データを取り、介入のカスタマイズを誘導するために使用できる出力を作製する、機械学習モデル(例えば、ニューラルネットワークなど)をトレーニングするために使用することができる。
【0025】
いくつかの実施形態では、本発明はまた、モバイルデバイスアプリケーションプラットフォーム及び/又は他のプラットフォーム(例えば、ウェブプラットフォーム)を通して、健康促進又は改善介入の自動送達、そのような介入とのユーザのインタラクションの自動追跡/監視、(例えば、通知の送信を通して)ユーザとの自動通信、及び/又は変更された介入のユーザへの自動送達を提供するために使用することができる。
【0026】
いくつかの実施形態では、そのような介入はまた、医療提供者、医療保険者、及び/又は医療システムの他の実体と協力して、診断及び/又は治療並びに/若しくは症状又は健康関連の生活の質の改善を意図した技術的システムを通じて、単剤療法として、又は投薬治療及び/又は医療デバイスなどの他の療法と組み合わせて、デジタル療法として送達することができる。本発明はまた、(例えば、疾患管理に関連して)患者の健康を改善するための処方デジタル療法(PDT)を送達するための非従来的なシステム及び方法を採用することができ、それによって、デジタル療法は、医療提供者(例えば、関連する請求コードと共に)を通して処方される。
【0027】
追加的又は代替的に、いくつかの実施形態では、本発明は、(例えば、健康、症状、疾患進捗、生活の質、及びその他の背景に照らして)患者状態を改善するためのシステム及び方法を含むことができる。追加的又は代替的に、いくつかの実施形態では、システム及び/又は方法は、任意の他の好適な利益をもたらすことができる。
【0028】
いくつかの実施形態では、本開示は、インタラクティブ療法モジュールの制御された進捗を介して、処方デジタル療法(PDT)システムのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を通して、行動療法をユーザ/患者に遠隔施与する方法を提供する。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の技術は、個々のユーザ/患者が、様々な行動スキルのトレーニングを提供する一連の誘導レッスンにアクセスして参加することを可能にする。一実施形態では、これらの誘導レッスンは、PDTシステムのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を介してトレーニング及び実践を提供するインタラクティブレッスンモジュールのシーケンスとして提示され得る。いくつかの実施形態では、本明細書に記載のアプローチは、レッスンシーケンスを通してユーザの進捗を管理する制御特徴を含む。
【0029】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるアプローチは、具体的な身体状況に関連付けられたトリガ及び/又は症状の管理を標的としている構造化行動療法を提供する。したがって、いくつかの実施形態では、本明細書に記載のシステム及び方法によって提供される行動療法ツールキットは、特定の身体状況に適合させることができる。
【0030】
いくつかの実施形態では、本開示は、PDTシステムのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を介して、ユーザパーソナルモデルのインタラクティブ作成を提供するための方法を提供し、これにより、ユーザが罹患している特定の身体状況に関連付けられた症状の頻度及び/又は重症度に影響を与える行動、思考、感情、及びストレス要因のサイクルをユーザが識別することを可能にし、
【0031】
したがって、とりわけ、本明細書に記載の技術は、行動療法へのアクセスを増加させ、かつ/又は行動療法の効果的な施与を容易にすることができ、更に、誘導行動療法を通して生理学的状況への効果的な影響を達成することができる。いくつかの実施形態では、本開示は、認知行動療法(CBT)を施与するための技術及び方法の改善を提供する。いくつかの実施形態では、本開示は、個別に、又は他のモダリティと組み合わせて、多種多様な療法モダリティを施与するための技術の改善を提供する。
【0032】
その結果、本開示の実施形態は、患者が適切なケア、サポート、及び治療を受けることを確実にするために、処方デジタル療法を使用して健康状況を効果的、効率的、及び遠隔で治療するという技術的課題に対する技術的解決策を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【
図1A】1つ以上の実施形態による、処方デジタル療法を使用して健康状況を治療するためのシステムの概略図を描写する。
【
図1B】1つ以上の実施形態による、処方デジタル療法を使用して健康状況を治療するための作製環境のブロック図を描写する。
【
図2A】1つ以上の実施形態による、処方デジタル療法を使用して健康状況を治療するための方法のフローチャートを描写する。
【
図2B】1つ以上の実施形態による、消化器系健康状況に対する適応介入を提供するための方法のフローチャートを描写する。
【
図2C】1つ以上の実施形態による、消化器系健康状況に対する適応介入を提供するための方法のフローチャートを描写する。
【
図3A】1つ以上の実施形態による、介入レジメン構成要素及び/又はモジュールの送達のために実装されたアーキテクチャの概略図を描写する。
【
図3B】1つ以上の実施形態による、介入レジメンの導入及び教育モジュールを作り得る個々のセクションの実施例を図示する。
【
図3C】1つ以上の実施形態による、介入レジメンの疼痛管理モジュールを作り得る個々のセクションの実施例を描写する。
【
図4A】1つ以上の実施形態による、個人疾患モデルの形成の実施例を描写する。
【
図4B】1つ以上の実施形態による、個人疾患モデルの形成方法のフローチャートを描写する。
【
図5A】1つ以上の実施形態による、消化器系健康状況の重症度を判定するためのプロセスのフローチャートを描写する。
【
図5B】1つ以上の実施形態による、消化器系健康状況の重症度を判定するためのプロセスの実施例を描写する。
【
図6】1つ以上の実施形態による、適応介入を提供するための方法の事前アセスメント及びオンボーディングプロセスのフローチャートを描写する。
【
図7】1つ以上の実施形態による、個人化された健康状況の監視及び改善のためのプログラムのシステム態様の実施例を描写する。
【
図8A】1つ以上の実施形態による、介入レジメン構成要素の送達のために実装された条件付き分岐アーキテクチャの例示的な概略図を描写する。
【
図8B】1つ以上の実施形態による、介入レジメン構成要素の送達のために実装された条件付き分岐アーキテクチャの例示的な概略図を描写する。
【
図8C】1つ以上の実施形態による、介入レジメン構成要素の送達のために実装された条件付き分岐アーキテクチャの例示的な概略図を描写する。
【
図8D】1つ以上の実施形態による、介入レジメン構成要素の送達のために実装された条件付き分岐アーキテクチャの例示的な概略図を描写する。
【
図8E】1つ以上の実施形態による、介入レジメン構成要素の送達のために実装された条件付き分岐アーキテクチャの例示的な概略図を描写する。
【
図9-1】1つ以上の実施形態による、処方デジタル療法を使用して健康状況を治療するためのシステムのための例示的なGUIのいくつかの部分のスクリーンショットである。
【
図9-2】1つ以上の実施形態による、処方デジタル療法を使用して健康状況を治療するためのシステムのための例示的なGUIのいくつかの部分のスクリーンショットである。
【
図10-1】1つ以上の実施形態による、IBS患者に適合したコンテンツのための初期レッスンモジュールとの例示的なユーザインタラクションのスクリーンショットである。
【
図10-2】1つ以上の実施形態による、IBS患者に適合したコンテンツのための初期レッスンモジュールとの例示的なユーザインタラクションのスクリーンショットである。
【
図11】1つ以上の実施形態による、デジタル療法を使用して健康状況を治療するためのシステムのための例示的なGUIのゲート特徴を示すスクリーンショットである。
【
図12-1】1つ以上の実施形態による、症状日誌レッスンモジュール用の例示的なGUIのスクリーンショットである。
【
図12-2】1つ以上の実施形態による、症状日誌レッスンモジュール用の例示的なGUIのスクリーンショットである。
【
図13-1】1つ以上の実施形態による、症状日誌実践モジュールとの例示的なユーザインタラクションのスクリーンショットである。
【
図13-2】1つ以上の実施形態による、症状日誌実践モジュールとの例示的なユーザインタラクションのスクリーンショットである。
【
図14-1】1つ以上の実施形態に従って、パーソナルモデルレッスンモジュールを導入するための例示的なGUIのスクリーンショットである。
【
図14-2】1つ以上の実施形態に従って、パーソナルモデルレッスンモジュールを導入するための例示的なGUIのスクリーンショットである。
【
図15-1】1つ以上の実施形態による、パーソナルモデルレッスンモジュール用の例示的なGUIのスクリーンショットである。
【
図15-2】1つ以上の実施形態による、パーソナルモデルレッスンモジュール用の例示的なGUIのスクリーンショットである。
【
図16】1つ以上の実施形態による、例示的なパーソナルモデルグラフィカル表現のスクリーンショットである。
【
図17-1】1つ以上の実施形態による、パーソナルモデルレッスンモジュールの省察セクションのための例示的なGUIのスクリーンショットである。
【
図17-2】1つ以上の実施形態による、パーソナルモデルレッスンモジュールの省察セクションのための例示的なGUIのスクリーンショットである。
【
図18-1】1つ以上の実施形態による、症状管理レッスンモジュール用の例示的なGUIのスクリーンショットである。
【
図18-2】1つ以上の実施形態による、症状管理レッスンモジュール用の例示的なGUIのスクリーンショットである。
【
図19-1】1つ以上の実施形態による、非有用な思考パターンレッスンモジュール用の例示的なGUIのスクリーンショットである。
【
図19-2】1つ以上の実施形態による、非有用な思考パターンレッスンモジュール用の例示的なGUIのスクリーンショットである。
【0034】
図及び詳細な説明全体を通して共通の参照番号が使用して、同様の要素を示す。当業者は、上記の図が単に例示的な実施例であり、特許請求の範囲に記載されるように、本発明の特性及び特徴から逸脱することなく、他のアーキテクチャ、動作モード、動作順序、及び要素/機能を提供し、実施できることを容易に認識するであろう。
【発明を実施するための形態】
【0035】
実施形態は、ここで、1つ以上の例示的な実施形態を描写する添付図面を参照して考察される。実施形態は、多くの異なる形態で実施され得、本明細書に記載する実施形態、図に示す実施形態、又は以下に記載される実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではない。むしろ、これらの例示的な実施形態は、特許請求の範囲に記載される本発明の原理を当業者に伝達する完全な開示を可能にするために提供される。
【0036】
本明細書に開示されるシステム及び方法は、行動療法を、処方デジタル療法(PDT)システムを介して、便利で柔軟かつ構造化された様式で患者に施与することを可能にする。
【0037】
様々な実施形態では、行動療法は、以下に限定されないが、心理療法、認知行動療法(CBT)、受容行動療法(ACT)、弁証法的行動療法(DBT)、曝露療法、マインドフルネス認知療法(MCBT)、催眠療法、実験的療法、及び精神力学療法などの療法を含み得る。
【0038】
いくつかの実施形態では、そのような誘導行動療法技術は、少なくとも部分的には、認知行動療法(CBT)に基づいており、例えば、患者が生理学的疾患、障害及び/又は状況を治療するための、並びにかかる疾患、障害及び/又は状況に関連付けられたストレス及び/又はその他の心理的症状を管理するためのスキルセットを開発することを可能にするために、処方デジタル療法(PDT)システムのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を介して構造化されたモジュール及び/又はレッスンを提供する。いくつかの実施形態では、関連する疾患、障害又は状況は、炎症性の健康状況及び/又はGI健康状況であり得る、又はこれを含み得る。
用語の定義
【0039】
本明細書で使用される場合、「患者」及び/又は「対象」という用語は、関連する疾患、障害又は状況を患っている個体を含み得る。いくつかの実施形態では、患者/対象は、疾患、障害又は状況の影響を受けやすい個体である。いくつかの実施形態では、患者/対象は、疾患、障害又は状況の1つ以上の症状又は特性を示す。いくつかの実施形態では、患者/対象は、疾患、障害、又は状況のいかなる症状又は特性も示さない。いくつかの実施形態では、患者/対象は、疾患、障害、又は状況に対する感受性又はそれらのリスクに1つ以上の特徴特性を有する者である。いくつかの実施形態では、患者/対象は、診断及び/又は療法が施与され、かつ/若しくは施与された個人である。いくつかの実施形態では、患者/対象は、1つ以上の疾患、障害、及び/又は状況と診断され、臨床又は非臨床の状況で1つ以上の療法のレシピエントである個人である。いくつかの実施形態では、患者/対象は、健康状況と診断されていないが、臨床又は非臨床の状況で1つ以上の療法のレシピエントである個人である。
【0040】
本明細書で使用される場合、「療法システム」、「処方デジタル療法(PDT)」、及び/又は「処方デジタル療法(PDT)システム」という用語は、患者に療法を遠隔施与するために利用されるシステムを含み得、PDTシステムは、ヒトへの施与のために市販することができる前に、政府機関によって承認される必要がある。典型的には、PDTシステムは、FDAの承認と、意図された使用と疾患状態への影響を実証するための厳密な臨床証拠を必要とする。更に、PDTシステムは、典型的には、患者への施与のために医療処方が必要とされるシステムである。
【0041】
本明細書で使用される場合、「ユーザ」という用語は、療法システム又は処方デジタル療法(PDT)システムを利用する患者/対象を含み得る。
【0042】
本明細書で使用する場合、疾患、障害、及び/又は状況に「罹患している」個人は、疾患、障害、及び/又は状況の1つ以上の症状を示し、かつ/又は疾患、障害、又は状況と診断されている。
【0043】
本明細書で使用される場合、「療法」、「行動療法」、及び/又は「誘導行動療法」という用語は、患者/対象の1つ以上の行動への影響及び/又は改変を達成するよう意図又は呈される心理学的技術、方法論、及び/又はモダリティを含みうる。療法の実施例は、以下に限定されないが、心理療法、認知行動療法(CBT)、受容行動療法(ACT)、弁証法的行動療法(DBT)、曝露療法、マインドフルネス認知療法(MCBT)、催眠療法、実験的療法、及び精神力学療法を含み得る。
【0044】
本明細書において、「心身介入」という用語は、身体機能及びシステムに影響を与える心の能力を促進するように設計された種々の技法を採用する1つ以上の療法実践を含み得る。心身介入の実施例としては、以下に限定されないが、リラクゼーション、画像、バイオフィードバック、瞑想、催眠、太極拳、及びヨガが挙げられる。
【0045】
本明細書で使用される場合、語句「施与」は、患者に療法を提供、送達、及び/又は適用することを含み得る。療法は、医療従事者によって患者に直接的に施与され得る。療法は、例えば、インターネット上で、又はコンピュータシステムを通して、医療従事者の直接的な関与なしに、遠隔で患者に施与され得る。例えば、療法は、患者によって自己施与され得る。療法はまた、医療従事者の部分的な関与によって遠隔的に患者に施与され得る。例えば、施与される療法は、医療従事者によって選択され得るが、その後、療法は、コンピュータシステムを利用して、患者によって自己施与され得、又は療法は、コンピュータシステムによって患者に施与され得るが、医療従事者は、患者の応答データを監視し得る。当業者であれば、本開示を読むことで、例えば、種々の経路が組成物の施与に利用可能であることを理解し。例えば、いくつかの組成物は、眼、口腔、非経口、局所などの1つ以上の経路で施与され得る。更に、本開示は、いくつかの実施形態では、例えば、カウンセラー(例えば、療法士)との、かつ/又は本明細書に記載されるデバイス若しくはコンピューティングシステムとのインタラクションを介した、行動療法の施与を記載している。いくつかの実施形態では、施与は、断続的(例えば、時間的に分離された複数の用量)及び/又は周期的(例えば、共通の期間によって分離された個々の用量)な投薬、適用、又はインタラクションを伴い得る。いくつかの実施形態では、施与は、少なくとも選択された期間にわたって、連続投薬(例えば、灌流)、適用又はインタラクションを伴い得る。
【0046】
本明細書で使用される場合、「治療する(treat)」、「治療(treatment)」、又は「治療している(treating)」という用語は、例えば、(関連集団に施与したときに)疾患、障害、及び/又は状況の1つ以上の症状又は特徴を部分的に又は完全に軽減し、改善し、緩和し、抑制し、予防し、発症を遅延させ、重症度を低減し、かつ/又は発生率を低減することが確立されている療法の施与を含み得る。いくつかの実施形態では、治療は、関連する疾患、障害、及び/又は状況の1つ以上の兆候を呈していない(かつ/又は呈していなかった)患者に施与され得る。いくつかの実施形態では、治療は、疾患、障害、及び/又は状況の早期兆候のみを呈する患者に、例えば、疾患、障害、及び/又は状況に関連付けられた病理の1つ以上の特徴を開発するリスクを減少させる目的で、施与され得る。いくつかの実施形態では、治療は、関連する疾患、障害、及び/又は状況の1つ以上の特徴、症状、又はその他の特性を示している、又は示した患者に施与された場合に、「療法的」と称される。いくつかの実施形態では、治療は、関連する疾患、障害及び/又は状況の特徴、症状、又はその他の特性を示さなかった患者に施与された場合に、「予防的」と称される。
【0047】
本明細書で使用される場合、「プロトコル」又は「療法プロトコル」という用語は、療法の施与のための規則の手順及び/又はシステムを含み得る。療法プロトコルは、ルール、構文、意味、及び患者との通信の同期を定義する。例えば、療法は、一連のモジュール、レッスン、アンケート、及びエクササイズを含み得、関連するプロトコルは、様々なモジュール、レッスン、エクササイズ及びアンケートが患者に提示される順序、速度、及び/又は頻度を指示し得る。プロトコルはまた、様々なレッスン、エクササイズ及びアンケートの具体的なレイアウト、コンテンツ及び一般的な提示を指示し得る。プロトコルは、療法で使用するために選択される各単語又は単語の順序を指示するためのものとして、具体的であることができる。療法は、任意の数のプロトコル又は任意の数のプロトコルの組み合わせに従って、患者に施与され得る。
【0048】
本明細書で使用される場合、「療法レジメン」又は「介入レジメン」という用語は、療法治療の一部として患者に施与するための療法を含み得、療法は、具体的な療法プロトコルのセットに従って患者に施与される。例えば、療法/介入レジメンは、特定のモジュール、レッスン、アンケート、エクササイズ、及び他のコンテンツの具体的なセットを含み得、それらは、特定の順序で、特定の頻度で、特定のレイアウトを利用するなどして患者に施与され得る。いくつかの実施形態では、療法/介入レジメンは、望ましい又は有益な療法結果と相関し得る。いくつかの実施形態では、療法/介入レジメンは、特定の患者のニーズを満たすように、個人化又は適合され得る。
【0049】
本明細書で使用される場合、「療法剤」という用語は、例えば、医薬組成物において、処方デジタル療法(PDT)システムを介して、かつ/又は本明細書に記載の療法レジメンに従って、生物に施与されると所望の効果を誘発する任意の薬剤を含み得る。いくつかの実施形態では、薬剤は、適切な集団にわたって統計的に著しい効果を呈する場合に、療法剤であるとみなされる。いくつかの実施形態では、適切な集団は、モデル生物の集団であり得る。いくつかの実施形態では、適切な集団は、特定の年齢群、性別、遺伝的背景、既存の状況など、様々な基準によって定義され得る。いくつかの実施形態では、療法剤を使用して、疾患、障害、及び/又は状況の1つ以上の症状又は特徴を軽減し、改善し、緩和し、阻害し、予防し、発症を遅延させ、重症度を低減し、かつ/又は発生率を低減することができる。
【0050】
本明細書で使用される場合、「改善」という用語という用語は、患者によって経験される、状態、又はその1つ以上の特徴の防止(例えば、遅延)、(例えば、頻度及び/又は強度の)低減、改善、及び/又は緩和を含み得る。改善には、疾患、障害又は状況(例えば、放射線傷害)の完全な回復又は完全な予防を含み得るが、それらを必要としない。
【0051】
本明細書で使用される場合、「改善する」、「増加する」、「阻害する」、「低減する」という用語、又はその文法的等価物は、ベースライン又は他の参照測定値に対する値を含み得る。いくつかの実施形態では、適切な参照測定値は、特定の薬剤若しくは治療が存在しない(例えば、添加前及び/又は添加後)、又は適切な同等の参照薬剤の存在下の、他の同等の条件下の、特定のシステムでの(例えば、単一の個体での)測定値であり得、又はこれを含み得る。いくつかの実施形態では、適切な参照測定値は、例えば、関連する薬剤又は治療の存在下で、特定の方法で応答することが既知であるか、又は予想される、同等のシステムにおける測定値であり得、又はこれを含み得る。
【0052】
本明細書で使用する場合、疾患、障害、及び/又は状況の発生に関連して使用される場合、「予防する」及び/又は「予防」という用語は、疾患、障害及び/又は状況を発現させるリスクを低減すること、並びに疾患、障害又は状況の1つ以上の特性又は症状の発症を遅らせることを含み得る。予防は、疾患、障害又は状況の発症が所定の期間にわたって遅れた場合に、完了とみなされ得る。
【0053】
本明細書で使用される場合、「患者疾病ナラティブ」、「個人疾病ナラティブ」、「及び/又は身体疾病ナラティブ」という用語は、疾患、障害、及び/又は状況を有する患者の個人的な経験に関する、患者によって表現されるナラティブを含み得る。疾病ナラティブは、典型的には、患者から求められたナラティブであり、これにより、医療従事者は、患者の生活の状況における患者の過去及び現在の健康状態のより完全な全体像を構築しつつ、患者に自己省察及び検証の機会を提供することができるようになる。
【0054】
本明細書で使用される場合、「パーソナルモデル」及び/又は「パーソナル疾患モデル」という用語は、患者の入力に基づいて構築された構築物を含み得、これにより、患者は、患者の疾患、障害、及び/又は状況に関連付けられたストレス要因、逆効果の行動、非有用な思考、及び否定的な感情を識別することが可能になる。いくつかの実施形態では、パーソナルモデルは、グラフィカル表現として構築され、これは、患者の行動、思考、及び感情の間のリンクを例解するフロー図上に重ねられた、患者選択の逆効果の行動、非有用な思考、及び否定的な感情に対応するテキストを含む。いくつかの実施形態では、パーソナルモデルグラフィカル表現は、症状の原因及び/又はストレス要因に対応するテキストを含む。パーソナルモデルは、患者が自身の行動、思考、及び感情の間のリンクを識別するのを助けるため、かつ患者が、自身の症状に対処するために実施され得る自身の行動における可能性のある変化を検討するのを助けるために利用され得る。
【0055】
本明細書で使用される場合、「生態学的瞬間アセスメント」という用語は、想起バイアスを最小化し、現実世界の状況での行動に影響を与えるマイクロプロセスの研究を可能にする目的で、対象の自然環境で、対象の現在の行動及び経験をリアルタイムで繰り返しサンプリングすることを含み得る。
【0056】
本明細書で使用される場合、「機械学習モジュール」という用語は、所与の入力に対して1つ以上の出力値を判定するために、教師あり、教師なし、及び半教師ありシステム、人工ニューラルネットワーク(ANN)、ランダムフォレスト、決定木、サポートベクターマシンなどの1つ以上の特定の機械学習アルゴリズムを実装するコンピュータ実装プロセスを含み得る。
システム
【0057】
図1Aは、1つ以上の実施形態による、デジタル療法を使用して健康状況を治療するためのシステム100Aの概略図を描写する。
【0058】
図1A、システム100Aは、適応介入に関連付けられたデジタルコンテンツのためのオンラインシステム110、行動療法及びスキルトレーニングを1人以上のユーザに送達するためのクライアントデバイス120を含む1つ以上のクライアントデバイス、外部システム130を含む1つ以上の外部システム、及びオンラインシステム110、クライアントデバイス120、及び外部システム130間のデータ送信のためのネットワーク140を含む。一実施形態では、システム100Aは、種々の健康状況に関連付けられた症状を改善するという状況で、治療及び療法の選択肢に関して患者(例えば、患者、プラットフォームのユーザなど)を教育するための機能、リアル又はほぼリアルタイムで、健康状況の症状の重症度の状態を非侵襲的に検出する機能、及び健康状況の症状を呈する1人以上のユーザ/患者に対してカスタマイズされた、かつ適応する様式で療法介入を送達する機能を含む。いくつかの実施形態では、システム100Aは、適応的かつカスタマイズ可能な様式で、適合させた認知行動療法(CBT)及び/又は心理療法、受容行動療法(ACT)、弁証法的行動療法(DBT)、曝露療法、マインドフルネス認知療法(MCBT)、催眠療法、実験的療法、及び患者のための精神力学療法などの他の療法モダリティを提供することができる。いくつかの実施形態では、上記の療法モダリティの構成要素を組み合わせて、特定の患者のニーズに療法介入レジメンを適合させ得る。システム100Aの変形は、種々の健康状況に関連付けられたシステムに対する介入の生成及び提供のために適応させることができる。
【0059】
一実施形態では、オンラインシステム110は、オンラインシステム110が、適時かつカスタマイズされた様式で患者に介入を施与(又は施与を誘導)することを可能にするアルゴリズムに従って、行動療法及び関連する適応介入に関連付けられたデジタルコンテンツを生成、記憶、及び送信するように機能する。したがって、オンラインシステム110は、1つ以上の療法介入に関連付けられたデジタルコンテンツを調達し、システム100Aのユーザ/患者が、健康状況の症状を管理する患者の能力を改善するために、能動的又は受動的な様式でデジタルコンテンツにアクセスすることを可能にする。いくつかの実施形態では、オンラインシステム110は、コンピュータアーキテクチャに実装された、コンテンツ生成構成要素112、コンテンツ記憶構成要素114、コンテンツ送信構成要素116、通信要素118、及び/又は分析プラットフォーム119要素を含むことができる。オンラインシステム110は、追加的又は代替的に、誘導療法の施与、適応介入、及び/又は患者の健康状況の監視の状態に関連付けられた任意の他の好適なサブシステム又は構成要素を含むことができる。
【0060】
コンテンツ生成構成要素112に関連して、いくつかの実施形態では、オンラインシステム110は、コンピュータ可読形式でのインタラクティブデジタルオブジェクトの生成のために構成されたコンピューティングアーキテクチャを含むことができ、ここで、こうしたインタラクティブデジタルオブジェクトは、1つ以上の健康状況の症状を呈する患者に提供される療法介入のモジュールに含まれることができる。様々な実施形態では、コンテンツ生成構成要素112は、(例えば、画像オブジェクト、ビデオオブジェクトなどを有する)視覚的フォーマット、可聴フォーマット、触覚フォーマット、及び任意の他の好適なフォーマットのうちの1つ以上におけるコンテンツの生成のためのアーキテクチャを含むことができる。こうしたコンテンツは、(例えば、デバイスの、拡張現実デバイスの、仮想現実デバイスの、などの)表示構成要素、スピーカ構成要素、触覚出力デバイス構成要素、及び/又は任意の他の好適な構成要素など、システム100Aの他の構成要素の出力デバイスを通して送達することができる。
【0061】
コンテンツ記憶構成要素114に関連して、いくつかの実施形態では、オンラインシステム110は、デジタルコンテンツ及び/又は他のオブジェクトに関連付けられたコンピュータ可読媒体の記憶及び取り出しのためのアーキテクチャを含むことができる。データ記憶システムは、任意の好適な形式と関連付けることができ、クラウド及び/又は非ベースのクラウドコンピューティングのために構成された構成要素を含む。特定の実施形態では、コンテンツ記憶構成要素114に記憶された情報は、(例えば、リレーショナル、円柱状、相関、又は他の好適なアーキテクチャを有する)具体的なデータ構造に従って整理することができる。記憶されたコンテンツは、様々なデジタルオブジェクト(例えば、以下でより詳細に説明するように、療法及び/又は実体間の通信に関連付けられた、コンテンツに関連付けられたグラフィカル/テキスト/音声/視覚/触覚オブジェクト、及び/又は特定の環境内のオブジェクトの再構成)と関連付けることができる。
【0062】
コンテンツ送信構成要素116に関連して、いくつかの実施形態では、オンラインシステム110は、ネットワーク140(以下でより詳細に説明する)を通して、有線及び/又は無線インターフェース上でコンテンツを送信するように構成することができる。このように、オンラインシステム110のコンテンツ送信構成要素116は、クライアントデバイス120及び/又は外部システム130へのコンテンツ送信のための、ネットワーク140へのインターフェースを含むことができる。
【0063】
通信要素118に関連して、いくつかの実施形態では、オンラインシステム110は、患者と他の実体(例えば、医療提供者、健康介入に関連付けられたコーチ、他の患者など)との間のテキスト形式、音声形式、及び/又は任意の他の好適な形式での通信を可能にする要素を含むことができる。実施例では、オンラインシステム110は、ウェブ又は他のコンピュータベースの通信サブシステムを使用して、メッセージング、呼び出し、及び/又は任意の他の好適な通信タイプをサポートすることができる。
【0064】
分析に関しては、いくつかの実施形態では、オンラインシステム110は、介入(例えば、単剤療法としてのデジタル療法、組み合わせ療法としてのデジタル療法)の生成に関連した分析、(例えば、性能に関連した、有効性に関連した、など)介入の性能の評価、(例えば、コンテンツ面に関連した、頻度面に関連した、など)介入の修正、介入の提供(例えば、送達方法、など)、介入生成及び提供のためのモデルの精密化のためのトレーニングデータの生成及び処理を行うための分析プラットフォーム119のアーキテクチャ、並びに分析を実行するための他のアーキテクチャを含むことができる。
【0065】
いくつかの実施形態では、オンラインシステム110の1つ以上の部分は、以下に記載される1つ以上の方法動作を実行するための命令を記憶する非一時的媒体を含む処理サブシステム構成要素を含むことができる。処理サブシステム構成要素は、オンラインシステム110、クライアントデバイス120、及び外部システム130にわたって分散させることができ、又は任意の他の好適な様式で整理することができる。
【0066】
いくつかの実施形態では、オンラインシステム110は、データ(例えば、コンテンツ関連データ、ユーザ関連データ、様々な療法に関連付けられた実体に関連するデータなど)を生成、記憶、受信、及び送出するための1つ以上の構成要素をホストできる、ネットワークアドレス指定可能なコンピューティングシステムに実装することができる。したがって、オンラインシステム110は、直接又は以下に記載されるネットワーク140を介して、システム100Aの他の構成要素によってアクセスすることができる。特定の実施形態では、オンラインシステム110は、1つ以上のサーバ(例えば、単一サーバ、複数のコンピュータ又は複数のデータセンタにわたる分散サーバなど)を含むことができる。サーバは、記載される機能又はプロセスを実施するための1つ以上のサーバタイプ(例えば、ウェブサーバ、メッセージングサーバ、広告サーバ、ファイルサーバ、アプリケーションサーバ、エクスチェンジサーバ、データベースサーバ、プロキシサーバなど)を含むことができる。特定の実施形態では、各サーバは、したがって、以下に記載される方法に関連付けられた適切な機能を実行するための、ハードウェア、ソフトウェア、及び組み込み論理構成要素のうちの1つ以上を含むことができる。
【0067】
いくつかの実施形態では、クライアントデバイス120は、オンラインシステム110によって生成及び/又は記憶された行動療法及び/又は適応介入を、適時に、健康状況の症状を呈する患者に送達するように機能する。クライアントデバイス120は、患者の入力を受信し、ネットワーク140上でデジタルコンテンツデータ及び/又はセンサ由来データを送信するためのインターフェースを提供するコンピューティング構成要素、入力デバイス、及び/又は出力デバイスを含むことができる(以下により詳細に説明される)。いくつかの実施形態では、クライアントデバイス120は、モバイルコンピューティングデバイス(例えば、スマートフォン、パーソナルデジタルアシスタント)、従来的なコンピューティングシステム(例えば、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ)、タブレットコンピューティングデバイス、ウェアラブルコンピューティングデバイス(例えば、手首装着型ウェアラブルコンピューティングデバイス、ヘッドマウントウェアラブルコンピューティングデバイス、衣服結合ウェアラブルコンピューティングデバイス)、トイレインターフェーシング、及び任意の他の好適なコンピューティングデバイスのうちの1つ以上を含むことができる。
【0068】
いくつかの実施形態では、クライアントデバイス120は、1つ以上の療法介入に関連付けられたデジタルコンテンツを受信し、かつ/又は調査回答に関連付けられたデータ、かかる介入とのインタラクションに関連付けられたセンサ由来データ、及び/又は任意の他の好適なデータを提供するために、クライアントデバイス120のユーザがネットワーク140を手段としてオンラインシステム110とインタラクションするアプリケーション(例えばモバイルアプリケーション、ウェブアプリケーション)を記憶及び/又は実行できるように構成することができる。治療を提供することに関連して、いくつかの実施形態では、クライアントデバイス120は、ユーザに治療を施与するための動作モード(例えば、ユーザの健康状況の診断時に処方デジタル療法を提供することに関して、薬物を提供することに関して、疼痛管理療法の提供に関連して、)を含むことができる。
【0069】
いくつかの実施形態では、外部システム130は、療法介入及び/又はユーザデータ(例えば、患者データ)に関連付けられたデータ(例えば、第3者データ)を送信し、かつ/又はデータ(例えば、第3者データ)を受信するように機能する。外部システム130は、患者の電子カルテ(EHR)に関連付けられたシステム、患者データ(例えば、生体認証データ、行動データ、ソーシャルネットワークデータ、通信データなど)の収集及び/又は記憶に関連付けられたシステム、医療提供者(例えば、健康保険業者、医療従事者など)に関連付けられたシステム、及び/又はその他の任意の適切なシステムを含むことができる。いくつかの実施形態では、外部システムは、個人健康情報(PHI)及び/又は他の機密性の高い患者データを保護している方法で、データを通信するためのアプリケーションを提供することができる。追加的又は代替的に、外部システムは、第3者コンテンツ生成器と関連付けられ、視覚的フォーマット、可聴フォーマット、触覚フォーマット、及び/又は任意のその他の好適なフォーマットのデジタルコンテンツを生成することができる。
【0070】
いくつかの実施形態では、外部システム130及び/又はクライアントデバイス120は、療法介入に関連付けられたAPI関連データ、患者の健康記録、及び/又は他のデータ(例えば、生体認証データ、ソーシャルネットワークを通した患者行動データ、通信サブシステムを通した通信データなど)にアクセスするために、外部システム130及び/又はクライアントデバイスのネイティブオペレーティングシステム上で実行されるアプリケーションプログラミングインターフェース(API)によって、オンラインシステム110とインタラクションするように構成することができる。
【0071】
上で示されるように、いくつかの実施形態では、外部システム130及び/又はクライアントデバイス120は、患者の生体認証及び/又は行動を抽出できるデータを生成するように構成された感知構成要素を更に含むことができる。生体認証データに関しては、外部システム130及び/又はクライアントデバイス120は、患者の活動(例えば、加速度計、ジャイロスコープ、動きコプロセシングデバイスなど)、(例えば、うつ病、不安、感情などに関連付けられた)認知状態及び/又は活動の実行及び/又は介入レジメンを通じて提供されるコンテンツとのインタラクションの判定のための(例えば、目の追跡を通した、画像/ビデオ処理を通した)患者の表情、(例えば、呼吸パラメータに関連する、心血管パラメータに関連する、ガルバニック皮膚反応に関連する、神経学的活動に関連する、他のストレス生体認証に関連する、など)患者の生理的及び/又は心理的ストレス、(例えば、睡眠監視デバイスによる)患者の睡眠行動、(例えば、マイクロバイオーム組成に関連した、便ベースのアッセイに関連した、尿ベースのアッセイに関連した、スマートピルデバイスに関連した、スマートトイレデバイスに関連した)患者の消化器系の健康、及び患者の健康のアセスメントのために生体信号を取得することができる任意の他の好適なセンサ又はデバイスのうちの1つ以上と関連付けられた感知構成要素を含むことができる。
【0072】
行動データに関連して、いくつかの実施形態では、外部システム130及び/又はクライアントデバイス120は、通信及び社会的行動に関連付けられた行動データを抽出するための構成要素を含むことができ、これは異なる症状に関連付けられた患者の健康の変化を示すことができる。そのような構成要素は、ユーザの運動性及び/又は他の行動パターンを追跡するための場所センサ(例えば、直接場所センサ、ローカルネットワークへの接続に基づく場所感知モジュール、三角測量システムなど)、ソーシャルネットワーキングデータへのAPIアクセスに関連付けられた構成要素、メッセージング通信動作に関連付けられた構成要素(例えば、メッセージング実体、メッセージングコンテンツなどに関して、患者のSMS又は他のメッセージングアプリケーションデータにアクセスするための構成要素)、(例えば、着信/発信コールに関して、通話時間に関して、通話コンテンツに関してなど)通話通信動作に関連付けられた構成要素、デジタルアシスタント(例えば、音声作動デジタルアシスタント)及び行動データを抽出することができる任意の他の好適な構成要素からのデータを含むことができる。
【0073】
いくつかの実施形態では、ネットワーク140は、ウェルビーイングの患者状態の検出に関して、オンラインシステム110、クライアントデバイス120、及び外部システム130間のデータ送信を可能にするように機能する。ネットワーク140は、ローカルエリアネットワーク及びワイドエリアネットワークのうちの1つ以上の組み合わせを含むことができ、及び/又はネットワーク140への有線及び/又は無線接続を含むことができる。ネットワーク140は、イーサネット(登録商標)、ワールドワイドインターオペラビリティフォーマイクロウェーブアクセス(WiMAX)、802.11アーキテクチャ(例えば、Wi-Fiなど)、3Gアーキテクチャ、4Gアーキテクチャ、5Gアーキテクチャ、ロングタームエボリューション(LTE)アーキテクチャ、符号分割多重アクセス(CDMA)システム、デジタル加入者線(DSL)アーキテクチャ、及びデータ送信のための任意の他の技術のうちの1つ以上を含む通信リンキング技術を実装することができる。
【0074】
いくつかの実施形態では、ネットワーク140は、ハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)、マルチプロトコルラベルスイッチング(MPLS)、伝送制御プロトコル/インターネットプロトコル(TCP/IP)、ファイル転送プロトコル(FTP)、簡易メール転送プロトコル(SMTP)、ハイパーテキストマークアップ言語(HTML)、拡張マークアップ言語(XML)、及び任意の他の好適なプロトコル/フォーマットのうちの1つ以上を含むネットワークプロトコル及び/又はフォーマットの実装用に構成することができる。ネットワーク140はまた、通信リンクを通して、ネットワーク140上で送信される患者データのセキュリティを改善するための暗号化プロトコルのために構成され、かつ/又はそれを提供することができる。
【0075】
いくつかの実施形態では、システム100Aは、行動療法及び関連する適応的介入の生成及び/又は送達に関連付けられた他のシステム構成要素を含むか、又はこれと連動するように構成することができる。例えば、システム100Aは、以下でより詳細に説明する介入タイプに関して、受動的又は能動的にウェルビーイングの患者状態に影響を及ぼすように構成された環境制御デバイスを含むか、又はそれらと関連付けることができる。いくつかの実施形態では、そのようなデバイスは、照明制御デバイス、音声出力デバイス、温度制御デバイス、及び任意の他の好適な環境制御デバイスのうちの1つ以上を含む、環境制御デバイスを含むことができる。システム100Aは、健康状況の症状に関して患者のウェルビーイングを改善するために、患者の環境の態様を他の療法手段と連携して調節できるように、そのようなデバイスの動作を患者への適応介入の送達と調整することができる。例えば、以下の方法の変形において、システム100Aは、疼痛の大きさ/疼痛の強さに関して(例えば、ユーザをリアルタイムの環境変化に集中させることによって)、疼痛量の制御を容易にするために、かつ/又は別の好適な様式で患者の生活の改善を引き起こすために、患者の環境内のデバイスに対する制御命令を含み、かつ/又は通信することができる。
【0076】
このように、一実施形態では、システム100Aは、患者の環境中の環境制御デバイスとして機能する出力デバイス(例えば、クライアントデバイス120の構成要素、外部システム130の構成要素など)を含むことができ、処理サブシステムは、患者の症状(例えば、疼痛症状)の変化の監視と連携して動作モードを調節するための命令を更に含む。出力デバイスの動作モードの変調は、それによって、患者の状況に関連付けられた症状(例えば、疼痛量)における調整を作製することができる。様々な実施形態では、環境制御デバイスは、環境における音声出力、熱パラメータ調整、視覚観察出力、触覚出力、及び光出力のうちの1つ以上を変調させることができる。
【0077】
いくつかの実施形態では、システム100Aは、患者と患者に関連付けられた実体との間の通信を送信するための通信デバイスとして機能する出力デバイス(例えば、クライアントデバイス120の構成要素、外部システム130の構成要素など)を含むことができ、処理サブシステムは、患者の生理学的症状の変化の監視と連携して、患者に関連付けられた実体に送信するためのスクリプト化された通信を生成する命令を更に含む。
【0078】
いくつかの実施形態では、システム100Aは、任意の他の好適なシステム構成要素に連動するか、又はこれらを含むように構成することができる。上に記載されるシステム100Aの1つ以上の構成要素の実施形態、変形、及び実施例は、以下に記載される方法200A,200B、及び/又は200Cの1つ以上の実施形態、変形、及び実施例を実施することができる。システム100Aは、追加的又は代替的に、他の方法を実施するように構成することができる。
【0079】
作製環境
図1Bは、1つ以上の実施形態による、デジタル療法を使用して健康状況を治療するための作製環境100Bのブロック図を描写する。
【0080】
図1Bに示すように、一実施形態では、作製環境100Bは、PDTコンピューティング環境141、患者142、及び患者コンピューティングシステム144を含む。様々な実施形態では、作製環境100Bは、患者監視デバイス146、医療従事者148、及び/又は医療従事者コンピューティングシステム149を任意選択的に含む。様々な実施形態では、作製環境100Bは、PDTコンピューティング環境141と、患者コンピューティングシステム144、患者監視デバイス146、及び医療従事者コンピューティングシステム149のうちの1つ以上との間の通信を容易にする通信チャネル143を含む。
【0081】
一実施形態では、PDTコンピューティング環境141は、PDTユーザインターフェース150、患者監視システム152、パーソナルモデル生成システム166、個別化されたレジメン生成システム168、コンテンツ選択システム170、及びモジュールゲーティングシステム172を含む。
【0082】
一実施形態では、PDTコンピューティング環境141は、患者データベース156を更に含む。一実施形態では、患者データベース156は、患者プロファイル及び事前アセスメントデータ158、患者疾病ナラティブデータ160、患者パーソナルモデルデータ162、患者個人化レジメンデータ164、及び患者インタラクションデータ154を含む。
【0083】
一実施形態では、PDTコンピューティング環境141は、療法モジュールデータベース174を更に含む。一実施形態では、療法モジュールデータベース174は、第1の療法モジュール178及び第2の療法モジュール184~N番目の療法モジュール190を更に含む、療法モジュールデータ176を含む。一実施形態では、第1の療法モジュール178は、モジュール1コンテンツデータ180及びモジュール1プロトコルデータ182を含み、第2の療法モジュール184は、モジュール2コンテンツデータ186及びモジュール2プロトコルデータ188を含み、N番目の療法モジュール190は、モジュールNコンテンツデータ192及びモジュールNプロトコルデータ194を含む。
【0084】
一実施形態では、PDTコンピューティング環境141は、プロセッサ196及び物理メモリ198を更に含み、これらは一緒にPDTコンピューティング環境141に関連付けられたデータ及びデータ処理システムの動作並びにインタラクションを調整する。上記に挙げた要素の各々について、以下で更に詳細に考察する。
【0085】
以下の
図2Aの方法に関して更に詳細に考察するように、一実施形態では、患者142に、処方デジタル療法(PDT)システムが提供され、PDTシステムは、複数のインタラクティブ療法モジュールを含む適応介入レジメンを通して、誘導行動療法を遠隔的に施与する。一実施形態では、PDTコンピューティング環境141は、患者コンピューティングシステム144と、PDTユーザインターフェース150などのPDTシステムのユーザインターフェースとの間で、1つ以上の通信チャネル143を介して患者142と通信する。
【0086】
一実施形態では、療法モジュールデータベース174は、モジュールコンテンツデータ及びモジュールプロトコルデータを含む、利用可能な療法モジュールの各々に関連するデータのリポジトリを包含する。上で述べられるように、療法プロトコルは、ルール、構文、意味、及び患者との通信の同期を定義する。様々な実施形態では、療法モジュールデータベースは、例えば、医療従事者コンピューティングシステム150を通して、医療従事者148によって定期的に投入及び/又は更新され得る。
【0087】
一実施形態では、モジュールゲーティングシステム172は、患者142が介入レジメンのどの部分を既に完了したかを判定するだけでなく、もしあれば、どのモジュール及び/又はモジュールコンテンツがゲーティング、ロック、及び/又はアンロックされるべきかを判定することに関与している。モジュールゲーティングシステム172の動作を、以下で更に詳細に考察する。
【0088】
一実施形態では、モジュールゲーティングシステム172によって、患者142がどのモジュールも完了していないと判定すると、コンテンツ選択システム170は、療法モジュールデータベース174の第1の療法モジュール178から、モジュール1コンテンツデータ180を選択し得る。次いで、コンテンツ選択システム170は、PDTユーザインターフェース150を通して、モジュール1コンテンツデータ180を患者142に施与し得る。一実施形態では、モジュール1コンテンツデータ180は、モジュール1プロトコルデータ182によって定義される1つ以上の療法プロトコルに従って患者142に施与される。
【0089】
1つの例示的な実施形態では、第1の療法モジュール178は、導入及び教育モジュールであり得、システムの特徴を患者に導入し、システムによって利用される方法に関連する、及び/又は患者の特定の疾患、障害、及び/又は状況に関連する教育を患者に提供する。一実施形態では、第1の療法モジュール178はまた、患者142と、PDTシステムのPDTユーザインターフェース150を通して提供される内容との間のインタラクションによって、患者プロファイル及び事前アセスメントデータ158を生成する。一実施形態では、患者プロファイル及び事前アセスメントデータは、第1の療法モジュール178とは独立して生成される。第1の療法モジュール178(導入及び教育モジュール)に関する追加の詳細は、以下に提供される。
【0090】
一実施形態では、モジュールゲーティングシステム172によって、患者142が第1の療法モジュール178を完了したが、第2の療法モジュール184を完了していないと判定すると、コンテンツ選択システム170は、療法モジュールデータベース174の第2の療法モジュール184からモジュール2コンテンツデータ186を選択し得る。次いで、コンテンツ選択システム170は、PDTユーザインターフェース150を通して、モジュール2コンテンツデータ186を患者142に施与し得る。一実施形態では、モジュール2コンテンツデータ186は、モジュール2プロトコルデータ188によって定義される1つ以上の療法プロトコルに従って患者142に施与される。
【0091】
1つの例示的な実施形態では、第2の療法モジュール184は、身体疾病ナラティブモジュールであり得、いくつかの実施形態では、患者の疾患、障害、及び/又は状況が、そのライフスタイル、精神状態、及び全体的なウェルビーイングに与えた影響について、患者からナラティブを求める。一実施形態では、第2の療法モジュール184は、患者142と、PDTシステムのPDTユーザインターフェース150を通して提供されるコンテンツとの間のインタラクションによって、患者疾病ナラティブデータ160を生成する。一実施形態では、第2の療法モジュール184はまた、患者にパーソナル疾患モデルの概念を導入し、パーソナルモデルを作成するプロセスを通じてユーザを誘導する。様々な実施形態では、第2の療法モジュール184は、患者の逆効果の行動、非有用な思考、及び否定的な感情に関連するデータなど、パーソナルモデルの作成における使用のために、患者から追加のデータを求める。いくつかの実施形態では、この追加データはまた、第2の療法モジュール184によって生成される患者疾病ナラティブデータ160によって表され得る。第2の療法モジュール184(身体疾病ナラティブモジュール)に関する追加の詳細を以下に提供する。
【0092】
一実施形態では、患者疾病ナラティブデータ160は、PDTシステムのパーソナルモデル生成システム166によって処理されて、患者パーソナルモデルデータ162を生成する。様々な実施形態では、レビューのために患者に提供され得る、1つ以上のパーソナルモデルグラフィカル表現を生成するために、患者パーソナルモデルデータ162を使用し得る。患者のパーソナルモデル及びパーソナルモデルグラフィカル表現を生成するプロセスを、以下で更に詳細に考察する。
【0093】
一実施形態では、一旦患者プロファイル及び事前アセスメントデータ158及び患者疾病ナラティブデータ160が生成されると、個人化レジメン生成システム168は、患者プロファイル及び事前アセスメントデータ158及び患者疾病ナラティブデータ160を利用して、
図1Bにおいて患者個人化レジメンデータ164によって表される、患者の個人化された介入レジメンを生成する。様々な実施形態では、患者個人化レジメンデータ164は、利用可能な残りの療法モジュールのうちのどれを患者に施与するか、どのような順序で療法モジュールを施与するか、いつ/どのくらいの頻度で療法モジュールを施与するかのタイムスケジュール、療法モジュールの各々に含めるべきコンテンツ、及び療法モジュールコンテンツを患者に提示する方法などのレジメン詳細を表すデータを含むが、これらに限定されない。患者の個人化された介入レジメンの生成に関する追加の詳細を、以下で考察する。
【0094】
一実施形態では、患者の個人化された介入レジメンが生成されると、患者個人化レジメンデータ164が、介入のどの構成要素がゲーティング、ロック、又はロック解除されるべきかを判定するために、モジュールゲーティングシステム172に提供され、次いでコンテンツ選択システム170は、PDTユーザインターフェース150を通して、適切な療法モジュールに関連するコンテンツデータを患者142に施与し得る。
【0095】
一実施形態では、患者が個人化された介入レジメンを通して進捗し、追加のモジュールのコンテンツとインタラクションするとき、モジュールの内容との患者のインタラクションは、固定間隔で、又はほぼリアルタイムで、遠隔で監視され得る。以下で更に詳細に論じるように、PDTシステムの患者監視システム152を通して、又はセンサなどの外部患者監視デバイス146を通してなど、モジュールコンテンツとの患者のインタラクションを遠隔的に監視する種々の方法があり、次いでこれは、1つ以上の通信ネットワーク143上で患者データ及び/又は患者インタラクションデータ154を送信し得る。
【0096】
一実施形態では、患者インタラクションデータ154に基づいて、療法モジュールを通したユーザの進捗は、例えば、モジュールゲーティングシステム172などのシステムを通して、動的に遠隔制御され得る。1つの例示的な実施例として、モジュールゲーティングシステム172は、様々なモジュール及びモジュール構成要素を、設定された間隔でゲート、ロック、又はロック解除するようにプログラムされ得る。患者インタラクションデータ154が、レッスンモジュール間の間隔がより短い又はより長い方がユーザにとって有益であることを示す場合、モジュールゲーティングシステム172は、新しいコンテンツをロック解除する頻度を動的に調整し得る。モジュールを通して患者の進捗を動的に遠隔制御するために使用されるモジュールゲーティングシステムのより詳細な説明を、以下に提供する。
【0097】
一実施形態では、患者インタラクションデータ154に基づいて、患者の個人化された介入レジメンを更新又は変更し得る。例えば、1つのモジュールにおけるユーザ入力によって、後続のモジュールを提示する方法の推奨が変更される可能性がある。患者がほぼリアルタイムで遠隔監視される場合、これは、個人化された介入レジメンが動的に適応することを可能にし、したがって、患者にとって最も効率的で有効である方法で誘導療法の施与をもたらす。患者の個人化された介入レジメンの動的更新に関する追加の詳細は、以下で更に詳細に考察される。
方法の概要
【0098】
図2Aは、1つ以上の実施形態による、デジタル療法を使用して健康状況を治療するための方法200Aのフローチャートを描写する。
【0099】
図2Aに示すように、一実施形態では、方法200Aは、処方デジタル療法(PDT)システムへのユーザインターフェースを患者に提供することであって、PDTシステムが、患者に施与される複数のインタラクティブ療法モジュールを定義する介入レジメンを通じて、誘導行動療法を遠隔で施与する、提供すること204と、PDTシステムのユーザインターフェースを通して患者に第1のモジュールを施与することであって、第1のモジュールが、患者プロファイル及び事前アセスメントデータを生成するために利用される導入及び教育モジュールである、施与すること206と、PDTシステムのユーザインターフェースを通して患者に第2のモジュールを施与することであって、第2のモジュールが、患者疾病ナラティブデータを生成するために利用される身体疾病ナラティブモジュールである、施与すること208と、PDTシステムにより、1つ以上のパーソナルモデルグラフィカル表現を生成するために、患者疾病ナラティブデータを処理し、レビューのために1つ以上のパーソナルモデルグラフィカル表現を患者に提供すること210と、PDTシステムにより、患者のための個人化された介入レジメンを生成するために、患者プロファイル及び事前アセスメントデータ並びに患者疾病ナラティブデータを処理することであって、個人化された介入レジメンが、患者のニーズに適合した様式で患者に施与される1つ以上の追加のインタラクティブ療法モジュールを定義する、処理すること212と、PDTシステムのユーザインターフェースを通して、患者のために生成された個人化された介入レジメンに従って、1つ以上の追加のインタラクティブ療法モジュールを患者に施与すること214と、患者インタラクションデータを生成するために、インタラクティブ療法モジュールのコンテンツとの患者のインタラクションをほぼリアルタイムで遠隔から監視すること216と、患者インタラクションデータに少なくとも部分的に基づいて、インタラクティブ療法モジュールを通じた患者の進捗を動的に遠隔制御すること218と、患者インタラクションデータに少なくとも部分的に基づいて、患者の個人化された介入レジメンを動的に更新すること220と、のための動作を含むことができる。
【0100】
様々な実施形態では、方法200Aは、種々の健康状況に関連付けられた症状の改善の状況において、治療及び療法の選択肢について、ユーザを教育し、非侵襲的な様式で、リアルタイム又はほぼリアルタイムで、健康状況の症状の重症度の状態を検出し、健康状況の症状を呈する1つ以上の患者に、カスタマイズされた、かつ適応する様式で療法介入を施与するように機能する。いくつかの実施形態では、方法200Aを使用して、適応するカスタマイズ可能な様式で患者に適合した行動療法を提供するように使用することができる。方法200Aを、以下で更に詳細に考察する。
【0101】
いくつかの実施形態では、誘導行動療法及びスキルトレーニングを提供することは、患者に対する適応介入に消化器系(GI)の健康状況を提供することを含む。
【0102】
図2Bは、1つ以上の実施形態による、消化器系健康状況に対する適応介入を提供するための方法200Bのフローチャートを描写する。
【0103】
図2Bに示すように、一実施形態では、消化器系(GI)の健康状況に対する適応介入を提供するための方法200Bは、1つ以上のGIの健康状況の症状を呈する患者の事前アセスメントを行うこと226と、介入判定モデルを用いて事前アセスメントからのデータを処理する際に、患者の介入レジメンを生成すること228と、介入レジメンを患者に送達すること230と、患者と介入レジメンのモジュールとの間の一連のインタラクション、介入レジメンの送達と同時に患者の健康ステータスの進捗を監視すること232と、インタラクションのセット及び健康ステータスの進捗のうちの少なくとも1つに応答して、GIの健康状況に関して患者のウェルビーイングを改善するように構成されたアクションを行うこと234と、のための動作を含むことができる。方法200Bは、以下で更に詳細に考察される。
【0104】
図2Cは、1つ以上の実施形態による、消化器系健康状況に対する適応介入を提供するための方法200Cのフローチャートを描写する。
【0105】
図2Cに示すように、一実施形態では、消化器系(GI)の健康状況に対する適応介入を提供するための方法200Cは、デバイスとユーザとの間のインターフェースを確立すること240と、インターフェースから、ユーザのGIの健康状況に関連付けられた信号のセットを受信することとであって、信号のセットがユーザの生理学的データ、行動データ、環境ストレスデータ、感情データ、及び認知データをエンコードする、受信すること242と、信号のセットをモデルで処理する際に、GIの健康状況の特徴付けを判定すること244と、特徴付けに基づき、構成要素のセットを含む治療のコンテンツを変調することであって、構成要素のセットが、ユーザの状態を改善するための認知行動療法(CBT)構成要素のサブセットを含む、変調すること246と、治療をユーザに施与すること248と、のための動作を含むことができる。方法200Cを、以下で更に詳細に考察する。
【0106】
方法200B及び200Cは、GIの健康に関連付けられた症状の改善の状況で、治療及び療法の選択肢について患者を教育し、非侵襲的な様式で、リアルタイム又はほぼリアルタイムで、GIの健康状況の症状の重症度の状態を検出し、GIの健康状況の症状を呈する1人以上のユーザに、カスタマイズされた、かつ適応する様式で介入を送達するように機能する。いくつかの実施形態では、方法200B及び200Cを使用して、適応するカスタマイズ可能な様式で、適合する認知行動療法(CBT)及び/又は他の療法モダリティを患者に提供するように使用することができる。GIの健康状況の症状が記載されているが、方法200B及び200Cの変形は、他の健康状況に関連付けられたシステムに対する介入の生成及び提供のために適応させることができる。
【0107】
構成要素の提供、システムとのインタラクションの促進、データの処理、(例えば、治療有効性に関連付けられた、ユーザ症状に関連付けられた、など)解析、モデル精密化、及び他の態様などの方法200A、200B、及び200Cの態様は、所望の頻度で実施することができる(例えば、毎週、毎週より多く、毎週より少なく)。例えば、システムとのインタラクションを誘発することに関して、方法は、患者が取得したスキルの強化に関連して、毎週よりも多く(例えば、毎日、週2回、週3回、週4回、週5回、週6回など)又は毎週よりも少なくインタラクションを促進することができる。更に、受信したデータは、リアルタイム又は非リアルタイムで処理することができる。しかしながら、方法200A、200B、及び200Cは、他の好適な周波数に関連付けられた送達及び処理態様を有することができる。
【0108】
方法200A、200B、及び200Cは、(例えば、非一時的媒体及び他の入力/出力デバイスに記憶された命令を用いたサブシステム構成要素の処理に関して)上記に記載されるシステム100Aの実施形態、変形、又は実施例によって実施することができるが、方法200A、200B、及び200Cは、任意の他の好適なシステム構成要素を使用して、追加的又は代替的に実施することができる。
方法200A
【0109】
上で述べられるように、
図2Aは、1つ以上の実施形態による、デジタル療法を使用して健康状況を治療するための方法200Aのフローチャートを描写する。
【0110】
図2Aに示すように、一実施形態では、方法200AはBEGIN202で始まり、方法の流れは動作204に進む。一実施形態では、動作204において、患者は、処方デジタル療法(PDT)システムに対するユーザインターフェースが提供され、PDTシステムは、患者に施与される複数のインタラクティブ療法モジュールを定義する介入レジメンを通して、誘導行動療法を遠隔的に施与する。
【0111】
様々な実施形態では、患者は、患者が経験している症状に関して、1人以上の医療従事者に相談し得、医療従事者は、患者が1つ以上の健康関連状況を患っていると判定し得る。上で述べられるように、いくつかの健康関連状況は、以下に限定されないが、心理療法、認知行動療法(CBT)、受容行動療法(ACT)、弁証法的行動療法(DBT)、マインドフルネス認知療法(MCBT)、曝露療法、催眠療法、実験的療法、及び精神力学療法などの種々の療法の施与を通して管理又は軽減できることが、種々の研究によって示されている。様々な実施形態では、上記のモダリティの構成要素を組み合わせて、ハイブリッド型療法を形成し得る。例えば、ハイブリッド療法は、CBT、ACT、及びDBTから取られた特定の構成要素を利用し得、ここで、構成要素は、患者の具体的なニーズに基づいて選択される。
【0112】
当業者では、行動療法、特に認知行動療法(CBT)が、従来、例えば、アルコール及び薬物使用の問題、不安障害、落ち込み、摂食障害、感情的トラウマ、悲しみ又は喪失、配偶者関係又は他の関係の問題、精神疾患、強迫性障害、疼痛、恐怖症、外傷後ストレス障害(PTSD)、統合失調症、性的障害、睡眠障害などの心理状況の治療に有効と考えられていることを知るであろう。追加的に、行動療法は、従来、精神科医、心理学者、その他の提供者などの精神保健提供者によるカウンセリングを伴い、一般的に、行動療法では、構造化されたフォーマット及び限定された(すなわち、有限の)数のセッションを提供する。本開示は、いくつかの実施形態では、コンピュータベースのシステムを介してなど、非ヒトのインタラクションを介して個人に提供され得る、新しい行動療法技術を提供する。いくつかの実施形態では、そのようなコンピュータベースのシステムは、精神保健提供者とのカウンセリングセッションの状況で、かつ/又はそれによって推奨されるエクササイズ(例えば、価値観の一覧作成、ジャーナリングエクササイズ、自己アセスメントなどの「宿題」)を介して、従来実施され得る有用なエクササイズ、アセスメント、及び技法などの、インタラクションの一部を模倣するように設計される。代替的に又は追加的に、いくつかの実施形態では、提供される行動療法(例えば、認知行動療法)は、限定されるものではないが、炎症性及び/又はGIの健康状況(例えば、IBS、IBDなど)などの特定の生理学的状況の治療に有用であり得る。
【0113】
一実施形態では、患者が誘導行動療法介入レジメンの施与から利益を得る可能性が高いと医療従事者が判定すると、医師は患者に療法システムを処方し得る。いくつかの実施形態では、療法システムは、処方デジタル療法(PDT)システムである。上で述べられるように、PDTシステムは、ヒトへの施与のために市販することができるようになる前に政府機関によって承認される必要があるという点で、従来のコンピュータベースのウェルネスシステムとは異なる。典型的には、PDTシステムは、FDAの承認と、意図された使用と疾患状態への影響を実証するための厳密な臨床証拠を必要とする。更に、PDTシステムは、典型的には、患者への施与のために医療処方が必要とされるシステムである。
【0114】
図3Aは、1つ以上の実施形態による、介入レジメン構成要素及び/又はモジュールの送達のために実装されたアーキテクチャ300の概略図を描写する。
【0115】
図3Aに示すように、一実施形態では、アーキテクチャ300は、いくつかの実施形態では、症状アセスメントモジュール302も含む、導入及び教育モジュール301を含む。一実施形態では、導入及び教育モジュール301を利用して、患者プロファイル及び事前アセスメントデータを生成する。様々な他の実施形態では、患者プロファイル及び事前アセスメントデータは、導入及び教育モジュール301の機能外で生成及び/又は取得される。一実施形態では、アーキテクチャ300は、患者疾病ナラティブデータを生成するために利用される、身体疾病ナラティブモジュール304を更に含み、これは次いで、介入レジメンの個人化、並びにパーソナルモデル303の構築に利用され得る。一実施形態では、導入及び教育モジュール301によって生成される患者プロファイル及び事前アセスメントデータ、並びに身体疾病ナラティブモジュール304によって生成される患者疾病ナラティブデータは、PDTシステムを通して処理され、以下で更に詳細に考察されるように、患者のための個人化された適応介入レジメンを生成する。
【0116】
一実施形態では、個人化された介入レジメンは、限定はしないが、リラクゼーションモジュール306、行動変化及び回避モジュール308、問題解決及び対処モジュール310、疼痛管理モジュール312、認知再構成及び柔軟性モジュール314、社会的問題解決及びコミュニケーションモジュール316、再発防止及びスキル維持モジュール318、及び順守モジュール320などの1つ以上の追加のインタラクティブ療法モジュールを含む。上記のモジュールの各々を、以下で更に詳細に考察する。
【0117】
ここで
図2A及び
図3Aを一緒に参照すると、一実施形態では、動作204において患者に処方デジタル療法(PDT)システムが提供されると、方法の流れは動作206に進む。一実施形態では、206において、第1のモジュールは、PDTシステムのユーザインターフェースを通して患者に施与され、第1のモジュールは、患者プロファイル及び事前アセスメントデータを生成するために利用される導入及び教育モジュールである。
導入及び教育モジュール301
【0118】
介入レジメンの一実施形態では、導入及び教育モジュール301は、患者の疾患及び症状(例えば、より一般的な症状、あまり一般的でない症状など)についての教育に焦点を当てる。1つの例示的な実施例として、GIの健康状況に適合された導入及び教育モジュールは、診断の方法に関する情報を提供し、(例えば、腸の運動性、分泌、栄養供給、及び微生物バランスにおける脳の役割、並びに神経伝達物質の動態、ストレス及び不安、気分、及び行動における腸の役割に影響を与える)脳腸軸教育の状況で症状の機能的意味の理解を促進し得る。一般的に、導入及び教育モジュールは、患者にとって何が重要であるかについての認識(プログラムを試みた理由)を作成し、(例えば、CBTに関連する、他の療法に関連する)療法の概念を導入し、ユーザがシステムとインタラクションすることによって構築するスキルを導入し、変更に対するユーザのコミットのレベルをアセスメントするように設計される。
【0119】
一実施形態では、このプログラムの概要は、患者の具体的な心理学/疾患管理の課題にリンクする。(1)治療は、本質的患者のニーズに適合してモジュール式/柔軟性があり、(2)患者は、練習すれば、症状の管理(例えば、レッドフラグの症状の強調)、生活の質の改善、及び患者の健康状況が患者に与える負担の低減に役立つスキルを学ぶことになるという点が強調されている。このように、導入及び教育モジュール301は、気分、態度、信念及び行動が、健康及び疾患の衝撃に与える影響を探索するように患者を導くことができる。導入及び教育モジュール301は更に、教育、説得(例えば、プログラム完了の有効性に関する)、個人化、動機付けの強化、期待の設定、ユーザによるコミットの誘発、及びユーザとシステムとの関係の確立(例えば、人間のコーチの代わりに、人間のコーチによる療法の補足を伴う、など)のためのツールを提供するように機能することができる。導入及び教育モジュール301の送達方法は、グラフィック/アニメーション、比喩的なデジタルコンテンツ、PDTシステム環境で提供されるインタラクティブエクササイズ、及び患者-医療提供者間のインタラクションをシミュレートする臨床ビネットのうちの1つ以上を含むことができる。
【0120】
様々な実施形態では、導入及び教育モジュール301は、後のモジュールを通して進捗のための基礎を築くように設計された種々の個々のセクションを含み得る。以下に記載されるセクションは、例示的な目的で特定の順序で説明されているが、導入及び教育モジュール301の変形は、追加的又は代替的に、別の好適な順序で配置することができ、所望されるセクションを省略し、かつ/又は所望される追加のセクションを含むことができる。
【0121】
図3Bは、1つ以上の実施形態による、介入レジメンの導入及び教育モジュール301を作り得る個々のセクションの実施例を描写する。
【0122】
図3Bに示すように、1つの具体的な実施形態において、導入及び教育モジュール301は、患者を歓迎し、オンラインシステム及びクライアントデバイスを通じて送達される介入レジメンの目標に患者を導入するように構成された第1のセクション322を含む。第1のセクション322は、関与を増加させるために、ユーザとのフィードバックループを作成し、ユーザの応答を処理してその後のモジュール送達及びコンテンツを適合させる(例えば、ビデオ及びテキストコンテンツを用いる)インタラクティブ形式でシステムにより配信される。このように、協調的経験主義を確立した上で、ユーザの要望と協調して目標を設定することができる。目標は、目標の頻度、強度、期間、及び状況(例えば、どこで、いつ、どのように、誰となど)を含む、ユーザが行うものの詳細計画の観点から、具体的である可能性がある。更に、インタラクティブコンテンツに関して、導入及び教育モジュール301は、(例えば、不安及びうつ病などの併発状況に関して、IBSのサブタイプなどの健康状況のサブタイプに関してなど)ユーザの現在の問題に、より関連性が高いトピックを判定することができる。いくつかの実施形態では、第1のセクション322は、プログラムの長さ(例えば、8週間、8週間未満、8週間以上など)のガイドラインと共に、プログラムがスキル(例えば、上及び下で記載されるコアスキル)の定期練習(例えば、毎日、2日ごと、3日ごとなど)をどのように取り込んでいるか、並びに個人の進捗(例えば、スキルのサブセットの習得により気分が良くなる)を識別する方法の記載を含むことができる。
【0123】
1つの具体的な実施形態では、導入及び教育モジュール301は、患者が、PDTシステムのユーザインターフェースを通して、初期の身体疾病ナラティブとしての自身の健康状況の個人的側面に関する情報を、患者が自身の経験を比較できるビデオコンテンツと共に提出することを可能にするように構成された第2のセクション324を含む。第2のセクション324には、感情的認識を促進し、ユーザがスキルを習得するにつれて再考できる身体疾病ナラティブを確立し、かつユーザが自分の経験を明確にして追跡するのを支援するという目標がある。
【0124】
1つの具体的な実施形態では、導入及び教育モジュール301は、患者が、PDTシステムのユーザインターフェースを通して、どの症状(例えば、疲労、疼痛、吐き気、嘔吐、食欲不振、体重減少、皮膚問題、目の問題、関節問題、下痢、便通問題、痙攣痛、血便、薬の副作用、他の症状など)が最も煩わしいかを示すことを可能にすることによって、介入レジメンの後続部分を患者に個人化するために構成された第3のセクション326を含む。第3のセクション326は、ユーザの症状及びび健康状況に起因する要因を、ユーザの価値観に関連付けられた様々な衝撃にマッピングするためのアーキテクチャも含むことができる。様々な実施形態では、限定はされないが、下痢、腹痛、切迫感、テネスムス、夜間の便通、直腸出血、肉体疲労、及びそのような症状によって影響を受けた生活の側面(例えば、関係、仕事、学校、趣味、日常生活など)及びそのような側面が影響を受けた理由への対応を有する他の身体的症状、そのような症状によって影響を受けた生活の側面(例えば、関係、仕事、学校、趣味、日常生活など)及びそのような側面が影響を受けた理由への対応を有する薬の副作用、そのような症状によって影響を受けた行動(例えば、関係、仕事、学校、趣味、日常生活など)及びそのような側面が影響を受けた理由への対応を有する社会/関係の問題(例えば、恋人に対するストレス、友人関係への影響など)、影響を受けた生活の側面及び状態変化の発現と共に学んだ教訓への対応を有する行動的、精神的、及び感情的な要因(例えば、疲労、制御不能、活動不能、作業に必要な更なる助け、食事の制限、旅行の制限、恥ずかしさ、心配、病気の進行、自信のなさ、考え込むなど)などの、対応のうちの1つ以上を作成することができる。
【0125】
第3のセクション326には、健康状況の症状及び心理的影響(例えば、行動心理的影響)に関する教育を提供すると共に、介入レジメンの将来の個人化のためのデータを生成する目的がある。
【0126】
1つの具体的な実施形態では、導入及び教育モジュール301は、個人化及び価値観識別のために構成された第4のセクション328を含み、ユーザが、健康状況を有すること、関係の変化に関して、恥ずかしさのレベル、好奇心、理解されること、自分及び恋人へのストレス、自信、エネルギーレベル、制御不能感、心配(例えば、快適な環境外で経験した健康問題について、疾患の進行及び症状について、薬物効果について、日常活動を行う能力について、食事の制約について、旅行についてなど)、及び他の態様に起因する、自身の人生におけるポジティブ及びネガティブな変化に関連するデータを提供することを可能にするツールを有する。第4のセクション328はまた、ユーザの最初の身体疾病ナラティブの側面を再考することもでき、症状(例えば、身体的疲労、腹痛、下痢、切迫感、テネスムス、夜間の排便、直腸出血、薬の副作用など)、社会/対人的要因(例えば、関係の変化、恥ずかしさ、恋人へのストレス、疾患についての絶え間ない疑問に対処すること、理解されないことなど)、感情的要因(例えば、自信の欠如、精神疲労、制御の欠如など)、認知要因(例えば、快適な場所以外での健康問題についての心配、疾患の進行についての心配、破滅化、うつ、不安、他の併発状況など)、及び行動要因(例えば、日常活動を行えない、事故に備える必要がある、食事制限、旅行制限など)の順位がある。
【0127】
1つの具体的な実施形態では、導入及び教育モジュール301は、患者が介入に関連付けられたコンテンツを受信する順番の優先順位付けを可能にするインタラクティブ要素を患者に提供することによって、更なるカスタマイズを可能にするように構成された第5のセクション330を含む。
【0128】
1つの具体的な実施形態では、導入及び教育モジュール301は、第5セクション330の出力から示されるユーザの選考に応じて介入の後続部分/モジュールを導入するために構成された第6のセクション332も含み、第6のセクション332の目標は、(例えば、ユーザの経験に類似する経験を有する患者によるビデオコンテンツの提示を通した)治療の信頼性の促進を含む。
【0129】
1つの具体的な実施形態では、導入及び教育モジュール301は、患者の状況について患者を教育するためのコンテンツの送達のために構成された第7のセクション334を含み、コンテンツは、ユーザと積極的にインタラクションするように構成されたアニメーション要素及び音声形式のコンテンツを含む。インタラクティブ要素は、提供されるコンテンツを患者がどの程度理解しているかを測定し、患者の応答に応じて患者に関与し、通知するための追加コンテンツを提供するように機能する。第7のセクション334には、介入レジメンの症状及び治療構成要素の知識を形作り、動機を増強させるという目標がある。
【0130】
1つの具体的な例示的実施例として、GIの健康状況に悩む患者について、第7のセクション334は、適切な腸の機能における脳の役割、及び心と腸の間のつながりに関して、システムのユーザに教示することができる。このように、ユーザは、行動、注意バイアス、及び自動思考パターンを変えることによって、腸の機能及び調節に影響を与えることに関連するスキルを獲得するための準備ができる。第7のセクション334は、更なる理解を促進するため、本セクション及び/又は第8のセクションに更なるコンテンツを提供することにより、ユーザの内面化及び理解を更に促進することができる。
【0131】
1つの具体的な実施形態では、導入及び教育モジュール301は、患者に個人化された様式で患者を教育するためのコンテンツの送達のために構成された第8のセクション336を含み、コンテンツは、症状の知覚への影響をユーザが理解できるように、(例えば、症状の重症度の閾値レベルに関連する、攻撃逃避反応に関するなど)症状の重症度に基づいて、ユーザと積極的にインタラクションするように構成された映像及び音声フォーマットのコンテンツを含む。第8のセクション336はまた、経験した症状を知覚し反応するための生理学的認知経路について学ぶためのインタラクティブエクササイズを提供し、ストレス及びその他の疾患態様をアセスメントするためのアーキテクチャを実装し、脳の反応性を変化させて、それによって症状の重症度を低下させる療法技法を実装している。
【0132】
1つの具体的な実施形態では、導入及び教育モジュール301は、患者の異なる設定目標に関して、患者からコミットを引き出すように構成された第9のセクション338を含む。第9のセクション338のデジタルコンテンツには、(リマインダを受け取るための個人化されたユーザ選考とフォーマットに応じて)リマインダシステムを作成するためのインタラクティブ要素、患者の健康状況に対処する1つ以上の態様を改善する目標を設定するためのインタラクティブ要素(例えば、選択のメニュー、並びにカスタムユーザ入力のためのフィールド、選択した目標の確認をユーザに促すためのフィールドがあり、選択の例として、タスクの繰り返し、コンテンツのレビュー、省察、社会的説明責任のための実体の識別、常用を促進する様式でのデバイスのホーム画面上のアプリケーションアイコンの再配置、進捗を妨げ得る要因の識別などを含むことができる)を含み、インタラクティブ要素は、患者がいつ(例えば、特定時間)、どのくらいの頻度で、どこで患者がそのような目標を達成するための活動を行うかを確認することを可能にする。インタラクティブ要素には更に、患者が目標を達成するための障害に直面した場合に、患者が“プランB”の選択肢を設定することを可能にするフィールドが含まれる。最後に、第9のセクション338は、患者にカスタマイズされる介入レジメンの後続のモジュールへの簡単な導入を含む。第9のセクション338には、期待の設定すること、療法的説得力を促進すること、コミットを誘発すること、ユーザの関与を増加させること、リマインダを提供すること、行動を実行するための命令を提供することを含む目標がある(例えば、SMART目標)。
【0133】
上で述べられるように、セクションは上に特定の順序で記載されるが、導入及び教育モジュール301の変形は、追加的又は代替的に、別の好適な順序で配置することができ、所望されるセクションを省略し、かつ/又は所望される追加のセクションを含むことができる。
【0134】
様々な実施形態では、PDTシステムのユーザインターフェースを通して、第1のインタラクティブ療法モジュールの患者への施与の間及び/又は後に、第1のインタラクティブ療法モジュールを通して患者に提供されたコンテンツに対する患者の応答を表す第1の患者応答データは、例えば、PDTシステムのユーザインターフェースを通して、又は限定されるものではないが、センサ及び/又は生体認証デバイスなどの種々の患者デバイスから取得される。一実施形態では、PDTシステムは次いで、第1の患者応答データを処理して、患者プロファイル及び事前アセスメントデータを生成する。
【0135】
ここで
図2A、及び
図3Aを一緒に参照すると、一実施形態では、一緒に、動作206において患者プロファイル及び事前アセスメントデータが生成されると、方法の流れは動作208に進む。一実施形態では、動作208において、第2のモジュールは、PDTシステムのユーザインターフェースを通して患者に施与され、第2のモジュールは、患者疾病ナラティブデータを生成するために利用される身体疾病ナラティブモジュールである。
身体疾病ナラティブモジュール304
【0136】
上で述べられるように、及び本明細書で使用される場合、「身体疾病ナラティブ」、「パーソナル疾病ナラティブ」、及び/又は「患者疾病ナラティブ」という用語は、疾患、障害、及び/又は状況を有する患者の個人的経験に関する、患者によって表現されるナラティブを含み得る。疾病ナラティブは、典型的には、患者から求められたナラティブであり、これにより、医療従事者は、患者の生活の状況における患者の過去及び現在の健康状態のより完全な全体像を構築しつつ、患者に自己省察及び検証の機会を提供することができるようになる。
【0137】
介入レジメンの一実施形態では、身体疾病ナラティブモジュール304は、検証(聞き取り)の形態を提供し、認知歪み/注意バイアス及び対処すべき他の臨床関連プロセスを強調し、習いに感情暴露の作業を開始する。また、プログラム全体を通して、かつ終了時に省察するための参照点も提供する。身体疾病ナラティブモジュール304は、生物学、行動、環境、ストレス要因、感情、及び思考に関して、疾患の発現及び/又は進行におけるパターン及び/又はサイクルを識別できるように、ユーザの「パーソナル疾患モデル」、又は「パーソナルモデル」の形成を促進する。
【0138】
上で述べられるように、本明細書で使用される場合、「パーソナルモデル」及び/又は「パーソナル疾患モデル」という用語は、患者の入力に基づいて構築された構築物を含み得、これにより、患者は、患者の疾患、障害、及び/又は状態に関連付けられたストレス要因、逆効果の行動、非有用な思考、及び否定的な感情を識別することが可能になる。パーソナルモデルは、患者がそのようなリンクを識別するのを助けるため、かつ自身の症状に対処するために実施され得る自身の行動における可能性のある変化を検討するために利用され得る。
【0139】
様々な実施形態では、PDTシステムのユーザインターフェースを通して、第2のインタラクティブ療法モジュールの患者への施与の間及び/又は後に、第2のインタラクティブ療法モジュールを通して患者に提供されたコンテンツに対する患者の応答を表す第2の患者応答データは、例えば、PDTシステムのユーザインターフェースを通して、又は限定されるものではないが、センサ及び/又は生体認証デバイスなどの種々の患者デバイスから取得される。一実施形態では、PDTシステムは次いで、第2の患者応答データを処理して、その後、種々の目的に使用することができる、身体疾病ナラティブデータを生成する。
【0140】
一例として、一実施形態では、以下で更に詳細に説明するように、患者疾病ナラティブデータを利用して、患者の介入レジメンを個人化することができる。身体疾病ナラティブモジュール304によって生成された患者疾病ナラティブデータはまた、
図3Aのパーソナルモデル303など、パーソナルモデルの形成のための基礎として利用することができ、その後、介入レジメンを通じた進捗を支援するためにユーザにグラフィック表現することができる。
【0141】
一実施形態では、患者疾病ナラティブデータが動作208において生成されると、方法の流れは動作210に進む。一実施形態では、動作210において、患者疾病ナラティブデータは、PDTシステムを通して処理されて、1つ以上のパーソナルモデルグラフィカル表現を生成し、1つ以上のパーソナルモデルグラフィカル表現は、レビューのために患者に提供される。
【0142】
ここで
図2A及び
図3Aを一緒に参照すると、身体疾病ナラティブモジュール304の主要機能は、患者のパーソナルモデル303の作成、患者の経験の検証、自己理解及び疾患の把握の強化、身体疾患の制御不能な要素を受け入れ、かつ/又は身体疾患の制御可能な要素に取り組む積極性を増加させる行動療法スキルの適用のための段階設定、並びに患者の関与のための関心の生成を含むことができる。
【0143】
いくつかの実施形態では、患者自身のパーソナルモデル303を作成するためのユーザ入力を求める前に、身体疾病ナラティブモジュール304は、例えば、患者を順応させ、有用な動機を提案するように設計されたコンテンツを提供するように、パーソナルモデル303を作成するためのプロセスに患者を導入する。いくつかの実施形態では、例えば、患者を悪循環の概念に導入し、症状、ストレス、及び疼痛がどのようにフィードバックループを作成できるかを解説するために、教育資料を表すグラフィックコンテンツが患者に表示される。
【0144】
いくつかの実施形態では、共有された患者の経験及び/又は証言に対応するグラフィカルコンテンツは、例えば、映像、書面、音声などのフォーマットで表示される。特定の理論に縛られることを望むものではないが、いくつかの実施形態では、他の患者の共有された経験を見ることは、患者が療法を受け入れるための素地を作り、動機を提供し、療法の特定の感覚を育むのに役立ち得る。例えば、とりわけ、このようなコンテンツは、患者が実際の患者から様々なレッスン及び/又はスキル練習の利点を聞くことを可能にすることによって、レッスンモジュールが患者に提示するスキルを強化するのに役立つことができる。いくつかの実施形態では、証言コンテンツは、特定の健康状況と共に生きる経験、並びにどの行動療法のスキル及び/又はレッスンが特に役に立ったかを記載する患者からのストーリーを含むことができる。いくつかの実施形態では、映像を提供する患者は、例えば、特定の方法で自身のストーリーを構成し、演出するなどの緩やかなコーチングを受けることができるが、その一方で、それでもなお、自身の経験について本物の「心からの」記載を提供することを可能にする。追加的又は代替的に、とりわけ、実際の患者(例えば、役者ではなく)からの関連性のある経験を見ることは、患者に、自身の経験において一人ではないという有用な感覚を提供することができる。
【0145】
例えば、患者は、自分の症状に関する別の患者の経験、及び本明細書に記載されているような誘導行動療法のアプローチについて読むように促され得る。いくつかの実施形態では、患者は、他者によって作成され、かつ共有される例示的なパーソナルモデルを見得る。いくつかの実施形態では、有用な励ましを提供するグラフィカルコンテンツを含む画面は、PDTシステムのGUI内に表示される。本明細書に記載された技術を介して提供される他の行動療法スキルの開発を提供する、他のレッスンモジュール、例えば、本明細書に記載された任意のレッスンモジュール及び/又は追加のレッスンモジュールはまた、患者の経験及び/又は証言を含むコンテンツを含み得る。
【0146】
図4Aは、1つ以上の実施形態による、パーソナル疾患モデルの形成の実施例を描写する。
【0147】
ここで
図3A及び
図4Aを一緒に参照すると、一実施形態では、身体疾病ナラティブモジュール304は、システムとのその後のインタラクションを通して感情暴露のための認知歪みに対処するために、患者の疾患歴(例えば、臨床医又は病院環境などの臨床環境における苦痛を伴う経験)、思考(例えば、状態及び行動に対する罪悪感又は責任の思考など)、感情(例えば、無力感に関して、無価値感、恥ずかしさに関してなど)についての患者報告データ(又は他のデータ)を受信することができる。いくつかの実施形態では、身体疾患物語モジュール304は、PDTシステムのGUIを介して、患者自身のパーソナルモデル303を作成する際に使用するために、例えば、自身の生活において、及び/又は自身の特定の状態に関連付けられていると認識する特定の逆効果の行動、非有用な思考、及び否定的な感情の入力を患者に都合よく求めるための構造化プロセスを実施するために使用される。
【0148】
追加的又は代替的に、身体疾病ナラティブモジュール304及び/又は他の関連モジュールは、データを提供するように患者に促すための、かつ/又は生物学的側面(例えば、生理学的症状)、(例えば、食事を抜くことに関する、エクササイズを回避することに関する、社会的イベント行動に関する、トイレを見つけることに関する、緊張に関する、便をチェックすることに関連する、他の側面に関連する)行動的側面、(例えば、ストレスに関する、温度に関連する、食事に関連するなど)環境的側面、感情的側面、及び(例えば、食事に関する不安についての、様々な活動を行う際の不安についてなどの)行動にリンクした思考のうちの1つ以上に関連するデータを(例えば、健康監視システムのAPIアクセスを通じて、患者のデバイスのセンサ信号の受信を通じてなど)自動的に受信するためのアーキテクチャを含むことができる。
【0149】
一実施形態では、身体疾病ナラティブモジュール304は、データを提供するように患者に促すための、かつ/又は限定されることはないが、疼痛の症状、ストレスの症状、下痢と便の側面、発生した事故、便秘及び便の側面、力む時間、食事の有無と食事の時間、行動と行動変化、及び他の側面などの1つ以上の側面に関連するデータを(例えば、健康監視システムのAPIアクセスを通じて、患者のデバイスのセンサ信号の受信を通じてなど)自動的に受信するためのアーキテクチャを含むことができる。
【0150】
様々な実施形態では、身体疾病ナラティブモジュール304は、患者のパーソナルモデル303を要約した分析を(例えば、視覚的なフォーマットなどで)自動的に返し得る。そのような個人化、したがって、患者の悪循環の中断を促進する。そのため、個人化された様式で患者の健康状況の特性化を判定することに関して、方法200Aは、患者に特有の行動のセット、患者に特有の思考パターンのセット、患者に特有の生理学的症状のセット、患者に特有の感情のセット、及び患者に特有の環境トリガ間の流れのネットワークを有するマッピングを返すことを含むことができ、記載されるモデルの返された出力は、患者の症状の悪化に寄与するネットワークの流れを破壊するように構成することができる。
【0151】
いくつかの実施形態では、パーソナルモデルは、グラフィカル表現として構築され、これは、互いの間のリンクを例解するフロー図上に重ねられた、患者選択の逆効果の行動、非有用な思考、及び否定的な感情に対応するテキストを含む。いくつかの実施形態では、パーソナルモデルグラフィカル表現は、症状の原因及び/又はストレス要因に対応するテキストを含む。パーソナルモデルのグラフィカル表現の実施例は、PDTユーザインターフェースの考察で以下に提供される。
【0152】
例示的な実施例として、いくつかの実施形態では、パーソナルモデル303の視覚的表現又はグラフィカル表現の生成は、身体疾病ナラティブモジュール304によって、患者が以前に入力した記憶された情報を読み出すことを含み得る。例えば、患者は、その特定の状態に影響を与える原因及び/又はストレス要因を識別する入力を以前に提供していた場合がある。いくつかの実施形態では、患者は、身体疾病ナラティブモジュール304を介して、それらの特定の状態に関連付けられた原因及び/又はストレス要因に対応する入力を提供する。いくつかの実施形態では、部分的に完了パーソナルモデル303のグラフィカル表現がレンダリングされ、患者が識別した原因及びストレス要因がフロー図に重ねられ、逆効果な行動、非有用な思考、及び否定的な感情などの追加情報のグラフィカル表現に割り当てられる部分が表示される。
【0153】
例えば、一実施形態では、パーソナルモデルグラフィカル表示を生成することは、療法システムによって、患者によって報告された1つ以上の逆効果な行動を識別するために、患者疾病ナラティブデータを分析し、1つ以上の逆効果な行動を表す患者行動データを生成することと、療法システムによって、患者によって報告された1つ以上の非有用な思考を識別するために、患者疾病ナラティブデータを分析し、1つ以上の非有用な思考を表す患者思考データを生成することと、療法システムによって、患者によって報告された1つ以上の否定的な感情を識別するために、患者疾病ナラティブデータを分析し、1つ以上の否定的な感情を表す患者感情データを生成することと、を含み得る。
【0154】
一実施形態では、パーソナルモデルグラフィカル表示を生成することは、療法システムによって、患者行動データ、患者思考データ、及び患者感情データを相関させて、患者行動、思考、及び感情間のリンクを識別することと、療法システムによって、患者行動、思考、及び感情間の識別されたリンクを表す相関行動、思考、及び感情データを生成することと、療法システムによって、相関行動、思考、及び感情データを処理して、患者行動、思考、及び感情間の識別されたリンクを描写する1つ以上のパーソナルモデルグラフィック表現を生成することと、を更に含み得る。
【0155】
一実施形態では、パーソナルモデルグラフィカル表現を生成することは、療法システムにより、1つ以上のパーソナルモデルグラフィカル表現をレビューのために患者に提供することと、療法システムのユーザインターフェースを通して、1つ以上のパーソナルモデルグラフィカル表現に関して患者から受信したフィードバックを表す患者フィードバックデータを得ることと、療法システムにより、得られた患者フィードバックデータに基づいて1つ以上のパーソナルモデルグラフィカル表現の提示を調節することと、を更に含み得る。一実施形態では、療法システムは、処方デジタル療法(PDT)システムである。
【0156】
別の例示的な実施例として、
図4Bは、1つ以上の実施形態による、パーソナル疾患モデルの形成方法400のフローチャートを描写する。
【0157】
図4Bを参照すると、いくつかの実施形態では、実施例のプロセス400は、動作402において始まる。動作402における一実施形態では、行動入力グラフィカルウィジェットは、例えば、1つ以上の逆効果行動を識別するようにユーザに促すために、ユーザ(例えば、患者)に表示される。
【0158】
一実施形態では、行動入力グラフィカルウィジェットが動作402において表示されたら、プロセスフローは動作404に進む。一実施形態では、動作404において、1つ以上の逆効果の行動のユーザ選択を受信する。例えば、ユーザは、選択可能な要素を有するグラフィカルリストが提供され得る。いくつかの実施形態では、ユーザは、予め定義された数の逆効果の行動を選択するように促される。
【0159】
いくつかの実施形態では、各ユーザが選択した逆効果の行動に対して、プロセスの流れは動作406に進む。一実施形態では、動作406において、思考入力グラフィカルウィジェットが表示され、プロセスの流れは動作408に進む。一実施形態では、動作408において、1つ以上の非有用な思考のユーザ選択を受信する。いくつかの実施形態では、非有用な思考は、事前に定義された思考のリストから選択される。いくつかの実施形態では、ユーザは、例えば、テキストボックスを介して、自由形式のテキスト入力を提供し得る。
【0160】
いくつかの実施形態では、1つ以上の非有用な思考のユーザ選択に続いて、流れは動作410に進む。一実施形態では、動作410において、思考入力グラフィカルウィジェットが表示され、プロセスの流れは動作412に進む。一実施形態では、動作412において、1つ以上の否定的な感情のユーザ選択を受信する。
【0161】
いくつかの実施形態では、ユーザが逆効果の行動、並びに各逆効果の行動に対応する非有用な思考及び否定的な感情の入力を完了すると、プロセスの流れは動作414に進む。一実施形態では、動作414において、受信したユーザ入力を利用して、パーソナルモデルグラフィカル表現を生成し、これをユーザコンピューティングデバイスに表示することができる。いくつかの実施形態では、パーソナルモデルグラフィカル表現は、ユーザの行動、感情、及び思考の間のリンクを例解するフロー図上に重ねられた、ユーザ選択の逆効果の行動、非有用な思考、及び否定的な感情に対応するテキストを含む。いくつかの実施形態では、パーソナルモデルグラフィカル表現は、本明細書で説明するように、ユーザによって以前に入力され、身体疾病ナラティブモジュールを介して読み出され、かつ/又は身体疾病ナラティブモジュール内で入力された、症状の原因及び/又はストレス要因に対応するテキストを含む。
【0162】
ここで
図3Aに戻ると、いくつかの実施形態では、身体疾病ナラティブモジュール304は、患者に自身のパーソナルモデル303をレビューするように促すグラフィカルコンテンツを含む。特に、いくつかの実施形態では、(例えば、療法プロトコルに基づく予め定義された質問リストからの)一連の質問が、自身のパーソナルモデルグラフィカル表現と共に表示され、患者に提示され、患者に、自身の選択を検討し、リンクを識別し、自身の症状に対処するために実施され得る自身の行動における可能な変更などを検討するように促す。いくつかの実施形態では、療法士との会話を模したレンダリングテキストの推移を含むグラフィカルコンテンツを表示することができる。いくつかの実施形態では、励みになるグラフィカルコンテンツが表示され、患者はホーム画面に戻る。
【0163】
いくつかの実施形態では、身体疾病ナラティブモジュール304の送達方法は、エクササイズを誘導するための音声形式のコンテンツ及び/又はテキストコンテンツを含むことができる。いくつかの実施形態では、身体疾患物語モジュール304は、そのコンテンツを再考できるように、複数のモジュールのサブコンポーネントとなり得る。例えば、モジュールに関連付けられたコアスキルの開発時に、システムは、PDTシステム内の身体疾病ナラティブモジュール304の側面の再考をトリガすることができ、それにより、患者が新しいスキルを固め、身体疾病ナラティブの初期バージョンと変化したものを省察し、スキルを一般化し、スキルを維持し、認知の柔軟性を実施することができる。
【0164】
ここで
図2Aに戻ると、一実施形態では、動作210において1つ以上のパーソナルモデルグラフィカル表現が生成されると、方法の流れは動作212に進む。一実施形態では、動作212において、患者プロファイル及び事前アセスメントデータ並びに患者疾病ナラティブデータは、処理されて、患者のための個人化された介入レジメンを生成し、個人化された介入レジメンは、患者のニーズに適合した様式で患者に施与される1つ以上の追加のインタラクティブ療法モジュールを定義する。
【0165】
様々な実施形態では、個人化された介入レジメンは、クライアントデバイスを通じて、モジュール式かつ柔軟なアプローチを介して送達される経験的に支持された介入オプション又はアクションの配列を提供し、これによりレジメンのモジュール(包括的原則及び根拠に基づく介入のセット)は、リアルタイム又はほぼリアルタイムでアセスメントされる患者の状態に基づいて適応的に提供することができる。これは、個人化された治療計画を可能にする。
【0166】
いくつかの実施形態では、本明細書で提供される誘導行動療法技術は、PDTシステムのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を介してユーザがアクセスしインタラクションする一連のインタラクティブレッスンモジュールをユーザに提供し、これは、ユーザのパーソナルコンピュータ(例えば、デスクトップ、ラップトップなど)のウェブブラウザを介してアクセスできるウェブベースアプリケーション、及び/又は少なくとも一部がユーザのモバイルコンピューティングデバイス上で動作し、かつ/又はユーザのモバイルコンピューティングデバイスを介してアクセスできる、モバイルアプリケーションを含み得る。各インタラクティブレッスンモジュールは、特定の行動療法スキルの誘導レッスンを表し得、症状日誌をつける、症状を管理する、目標を設定する、思考(例えば、非有用の思考及び/又は不合理な思考)を識別及び理解するなど、ユーザを特定の行動療法スキルに導入するように設計された特定のグラフィックコンテンツ及び/又はグラフィックウィジェットを含む。そのため、とりわけ、ユーザが様々なインタラクティブレッスンモジュールを完了すると、特定の行動療法スキルに導入され、それを実践することを学ぶ。
【0167】
いくつかの実施形態では、インタラクティブレッスンモジュールは、特定の配列に配置される。例えば、本明細書に記載されたアプローチに従ったPDTシステムは、所定の順序で特定のシーケンスのレッスンモジュールを通じて進捗することをユーザに奨励し、かつ/又は要求する制御を含み得る。例えば、PDTシステムは、他のレッスンモジュールが先に完了するまで、シーケンスの後半に発生する特定のレッスンモジュールへのユーザによるアクセスを制限し得る。
【0168】
提供される介入レジメンのモジュールの順序は、患者ごとに異なり、かつ/又は例えば、以下で更に詳細に説明するように、(モデルの精密化及びトレーニングによる)他の要因に基づいて異なることができるが、いくつかの実施形態では、全ての患者は、それぞれのクライアントデバイス上で実行されるPDTシステムを通じてスキルモジュールの全てにアクセスし提示されることになる。スキルベースの介入は、スキル習得(新しいスキルを学ぶ初期段階)、(例えば、自然な家庭/社会環境での)後続の新しいスキルの学習に進む前のスキル練習に依存する。タスクパフォーマンスの監視とスキルの練習については、以下で更に詳しく説明する。特に、モジュールは、ユーザが、自分の疾患、障害、及び/又は状態、利用可能な療法、脳腸のつながり、リラクゼーションスキル、行動変化、回避、及び活性化、問題解決及び対処、疼痛管理、認識の柔軟性、社会的問題解決及びコミュニケーション、並びに再発防止及びスキル維持の理解に関連付けられたコアスキル(例えば、8つのコアスキル、別の好適な数のコアスキルなど)を開発し、トレーニングすることを可能にすることができる。
【0169】
いくつかの実施形態では、レッスンモジュールのサイズ-例えば、ユーザが周期的に繰り返す画面の数、ユーザがインタラクションするグラフィカルウィジェットの数、ユーザが様々なレッスンモジュールに費やすと予想される概算時間など-は、保持を容易にすることができ、かつ/又は保持を容易にするように設計された「簡単に理解できる」レッスンをユーザに提供するように、比較的小さいままであるように適合され得る。例えば、いくつかの実施形態では、レッスンモジュールは、約20分以下の連続的なユーザインタラクションで完了され得るように設計され得る。いくつかの実施形態では、レッスンモジュールは、約15分以下の連続的なユーザインタラクションで完了され得るように設計され得る。いくつかの実施形態では、レッスンモジュールは、約10分以下の連続的なユーザインタラクションで完了され得るように設計され得る。
【0170】
疾患、状態、及び/又は症候群別の構成要素には、疾病ナラティブ、疼痛及び他の症状の症状管理、疾患別の心理教育、社会スキルトレーニング、GIの健康状況(例えば、IBS関連、IBD関連)の認知、信念、行動の強調のうちの1つ以上に対処するコンテンツが含まれる。介入モジュールには、行動活性化、注意プロセス、リラクゼーション、問題解決、認知再構成法、及び他の領域など、心理学的状態/障害に共通する一般的な認知行動構成要素を更に含めることができる。
【0171】
一実施形態では、個人化された介入レジメンを生成することは、複数のインタラクティブ療法モジュールを定義することと、療法システムを通して、患者に施与される複数のインタラクティブ療法モジュールのうちの1つ以上を識別するために、患者プロファイル及び事前アセスメントデータ及び患者疾病ナラティブデータを処理することと、1つ以上のインタラクティブ療法モジュールの施与において利用される複数の治療プロトコルを定義することと、療法システムを通して、識別された1つ以上のインタラクティブ療法モジュールを患者に施与している間に、利用する複数の療法プロトコルのうちの1つ以上を識別するための、患者プロファイル及び事前アセスメントデータ及び患者疾病ナラティブデータを処理することと、療法システムによって、患者のための個人化された介入レジメンを生成するために、識別された1つ以上のインタラクティブ療法モジュール及び識別された1つ以上の療法プロトコルを処理することと、のうちの1つ以上を含む。一実施形態では、療法システムは、処方デジタル療法(PDT)システムである。
【0172】
一実施形態では、動作212によって個人化された介入レジメンが生成されると、方法の流れは動作214に進む。一実施形態では、動作214において、1つ以上の追加のインタラクティブ療法モジュールは、患者のために生成された個人化された介入レジメンに従って、処方デジタル療法(PDT)システムを通して患者に施与される。
【0173】
アクション機構に対しては、以下に記載される行動及び認知変化介入は、標的症状を維持/持続させている問題行動を中断し、新たな適応対処戦略を提供し、症状管理の知覚的制御を肯定的に改善する。更に、適応介入設計では、「適切なタイミングで」適合させる能力には、介入を提供する条件及び介入の適切性を決定するために使用する、ユーザについての関連情報が必要である。以下の追加のインタラクティブ療法モジュールを、
図3Aを参照して以下で考察する。上で述べられるように、様々な実施形態では、これらの追加の療法モジュールを含むこと、及び/又はこれらの追加の療法モジュールを含む順序は、特定の患者のために生成される個人化された介入レジメンに依存する。
【0174】
以下のモジュールは特定の順序で記載されているが、モジュールは、任意の他の好適なシーケンスで実施することができ、動作を省略することができ、かつ/又は追加の動作(例えば、以下に記載されるモデルの精密化及びトレーニングに基づいて、及び/又は他の要因に基づいて)を含むことに留意されたい。更に、モジュールの態様は、任意の好適な様式で互いに重複することができる。
【0175】
リラクゼーションモジュール306
介入レジメンの一実施形態では、リラクゼーションモジュール306は、(例えば、攻撃逃避反応に関する教育での)生理的ストレスがどのように感じるかについての理解、特にストレス反応性、ストレスホルモン及び自律神経覚醒、並びに症状の再発との間のつながりから、自分のストレス反応を積極的に最適化することの重要性の認知を患者に提供する。リラクゼーションモジュール306は、(1)ストレスは自然な反応であり、それ自体が身体的症状を引き起こすこと、(2)脳は、実際に自分に起こっている出来事と、起こっているとしか思っていない出来事を区別しないこと、並びに(3)ストレスと再発及び症状のつながりを患者に知らせる。一実施形態では、リラクゼーションモジュール306は、リラクゼーションの各タイプに対する論理的根拠と、その特定のストレス症状にどのように適合するかを患者に提供し、(例えば、クライアントデバイスで実行されるPDTシステムに関連付けられたアプリケーションを通して)誘導リラクゼーションエクササイズを提供する。リラクゼーションモジュール306は、少なくとも1つのリラクゼーション技法の習熟を促進する。リラクゼーションモジュール306の主要な機能は、ストレス、心配、不安、及び疼痛、(うつ症状に対する)活性化、及びストレス管理に関連付けられた生理学的反応性の減少を含むことができる。リラクゼーションモジュール306の送達方法は、漸進的筋弛緩のための標的筋群に関連付けられたエクササイズを誘導するための音声フォーマット及び/又は視覚コンテンツ、横隔膜呼吸の映像誘導デモンストレーション、及びエクササイズ誘導のための触覚フィードバックを含むことができる。
【0176】
1つの具体的な実施形態では、リラクゼーションモジュール306は、リラクゼーションの一般的な概念を導入する映像フォーマットコンテンツを含むことができ、患者の特定の症状及び状況に対して、モジュールのユーザの関与及び個人化を促進するアクティブなテキストボックスを用いて、特定の健康状況に対するストレス低減エクササイズの適用可能性について患者を教育し、リラクゼーションについての一般的な疑念又は懸念に対処し、横隔膜呼吸の実物説明と対応するアニメーショングラフィックで、誘導呼吸エクササイズを促進し、漸進的筋弛緩(PMR)技法を使用した筋弛緩のための誘導エクササイズを、(例えば、標的筋肉群の)グラフィカルアニメーションを使用して促進し、(例えば、腹痛、不安、他のストレス要因などのために)リラクゼーションをどのように実践するかについての情報を提供し、患者がエクササイズ実践の際のスケジューリング及び/又は説明責任のために使用できる能動的なインタラクティブ要素を含めることによって、エクササイズの実践を奨励する。
【0177】
行動変化及び回避モジュール308
介入レジメンの一実施形態において、行動変化及び回避モジュール308は、持続痛症状並びに抑うつ及び/又は不安な気分のサイクルを断ち切る上で、活性化及び回避したシチュエーション/経験への接近の重要性をカバーするコンテンツを提供する。回避行動を減らすための具体的なアクション計画が策定される。このモジュールの主要な機能は、行動及び気分、気分モニタリング(例えば、自己モニタリング)、活動のスケジューリング、回避行動の識別及び対抗、アクション計画、活動のスケジューリング、不安階層の作成、自己モニタリング、行動実験、曝露(例えば、想像曝露、不安対策としての実際の曝露)、及び不安に対する系統的な脱感作、対処パフォーマンス、信頼構築、及びルーティン構築を含むことができる。行動変化及び回避モジュール308の送達方法は、患者の現在の問題により高い関連性を有するトピックを選択するための自動適合の使用を含むことができる(例えば、患者が不安を報告する場合、不安の生理学的反応についての情報、並びに思考及び行動との関係は、うつ病又は包括的なストレスの生理学的症状についての情報よりも適切であり得る)。
【0178】
問題解決及び対処モジュール310
介入レジメンの一実施形態では、問題解決及び対処モジュール310は、制御可能なストレス要因対制御不可能なストレス要因を区別する方法、(例えば、問題の識別、解決策のブレインストーミング、解決策の選択肢の評価などを用いた)問題に焦点を合わせた対処対(例えば、グラウンディングエクササイズを用いた)感情に焦点を合わせた対処、並びに適応的対処及び不適応的対処のタイプをカバーするコンテンツを提供する。気分/不安/ストレスは、苦痛を伴う修正可能な状態に対しては外部から焦点を合わせた対処、及び修正不可能な状態に対しては自分の期待及び解釈を調整する内部から焦点を合わせた対処を使用することによって、管理/改善され得る。様々な実施形態では、問題解決及び対処モジュール310は、患者がより強い症状(及びより軽い症状)により良く対処できるように、患者による問題解決及び対処方法の実践を促進するためのアーキテクチャ及び命令を含むことができる。
【0179】
問題解決及び対処モジュール310の送達方法は、他の患者及びその問題解決スキルの使い方の説明及び証言を掲載したデジタルコンテンツ、PDTシステムによって促進されるピアサポートグループ、及び他の送達方法を含むことができる。
【0180】
疼痛管理モジュール312
介入レジメンの一実施形態では、疼痛管理モジュール312は、疼痛経験の認識に焦点を当て、疼痛が気分にどのように影響を与えるか、かつその逆も考察し、疼痛に影響を与え得る特定の行動(例えば、過剰活動、回避)及び自動思考の認識、並びに適応行動/対処(注意)の増加及び回避/不適応行動の減少を通じて身体及び役割機能を改善することによる、疼痛の制御がよりうまくいくと感じる方法も促進する。疼痛管理モジュール312の主要な機能は、1つ以上の疾患又は症候群別の標的による、行動実験、行動置換、疼痛の受容、及び自己監視を含むことができる。様々な実施形態では、疼痛管理モジュール312は、痛みがない身体の部分に集中することによって、及び他の方法によって、痛みの症状から注意を逸らすことに関して患者を教育するためのアーキテクチャ及びびコンテンツを含むことができる。この実施形態に関してより詳細には、システムは、実行されると、患者が疼痛の状態にあるときを識別し、応答(例えば、注意を修正し、かつ/又は様々な疼痛観察エクササイズに関与するための言葉による合図及び命令、音楽の再生による、ディスプレイを作動させて映像又は画像コンテンツを提供することによる、患者へ触覚刺激を提供することによる患者の環境の変化)を誘発するための動作を行う非一時的媒体に記憶されている命令を有するプロセッサを含むことができる。
【0181】
様々な実施形態では、疼痛管理モジュール312の送達方法は、(例えば、音楽、エクササイズを用いて)疼痛を管理するための、及び/又は注意の再構築を促進するための、音声フォーマットコンテンツ及び/又はテキストコンテンツを含むことができる。
【0182】
図3Cは、1つ以上の実施形態による、介入レジメンの疼痛管理モジュールを構成し得る個々のセクションの実施例を描写する。
【0183】
図3Cは、一実施形態では、疼痛管理モジュール312は、患者の健康状況に関連付けられた一般的なタイプの疼痛(例えば、腹痛)に焦点を合わせたコンテンツを含む、第1のセクション340を含むことができる。
【0184】
一実施形態では、疼痛管理モジュール312は、恒常的疼痛、疼痛の再発、健康状況を有する人対健康状況にない人に対する疼痛信号、疼痛強度に影響を与える要因、及び他の要因に関連して、患者の健康状況に関連付けられた慢性疼痛に関する事実に焦点を合わせた第2のセクション342を含むことができる。第2のセクション342はまた、(例えば、ユーザと類似した患者の証言を含む)画像及び映像コンテンツ並びに他のインタラクティブエクササイズを含むことができる。
【0185】
一実施形態では、疼痛管理モジュール312は、健康状況に関連付けられた急性疼痛と慢性疼痛との間の差異、及び各タイプの疼痛に関連付けられた療法を記載する、第3のセクション344を含むことができる。
【0186】
一実施形態では、疼痛管理モジュール312は、疼痛量を調整する(すなわち、疼痛調節)ように脳を再トレーニングするためのインタラクティブエクササイズ及びコンテンツを有する、脳の特定の神経に起因する疼痛量に焦点を合わせた第4のセクション346を含むことができる。
【0187】
一実施形態では、疼痛管理モジュール312は、疼痛強度/知覚された疼痛強度に影響を与える要因(例えば、睡眠不足、緊張した筋肉、不安、心配など)並びに疼痛強度及び持続時間を調節するための方法(例えば、リラクゼーション、気晴らし、ポジティブさ、エクササイズ、薬など)に焦点を合わせた第5のセクション348を含むことができる。
【0188】
一実施形態では、疼痛管理モジュール312は、疼痛量を調節する際のリラクゼーション及び疼痛管理計画の作成の重要性を説明する第6のセクション350を含むことができる。
【0189】
一実施形態では、疼痛管理モジュール312は、(他のモジュールと関連付けられた)患者の疾病ナラティブからカスタマイズされたコンテンツを、テキスト、音声、及び/又は視覚的フォーマットで含み、患者が自分の病気の疾病ナラティブを更新することを可能にするためのアーキテクチャを有する、否定的感情に対する疼痛の効果に焦点を合わせた第7のセクション352を含むことができる。
【0190】
一実施形態では、疼痛管理モジュール312は、これらの悪循環を中断して断ち切るための自動習慣的思考パターンの開発に焦点を合わせた第8のセクション354を含むことができる。
【0191】
一実施形態では、疼痛管理モジュール312は、破滅化思考の個人の経験、並びに気分の悪化、疼痛、及び注意の偏り処理の永続に対する影響に関する患者の証言を提示するためのアーキテクチャを有する、第9のセクション356を含むことができる。
【0192】
一実施形態では、疼痛管理モジュール312は、ストレス、疼痛再発、及び他の健康状況の症状に対して体を保護するように健康なライフスタイルを促進することに焦点を合わせた第10のセクション358を含むことができる。
【0193】
一実施形態では、疼痛管理モジュール312は、患者が自分の日常生活における様々な活動(例えば、学校、友人関係、スポーツなど)において、疼痛管理に関連する目標を確立するのを助けるためのアーキテクチャを提供する、第11のセクション360を含むことができる。
【0194】
一実施形態では、疼痛管理モジュール312は、疼痛の増加を防止するために、インタラクティブコンテンツ(例えば、患者の証言から導出されるなど)を用いて、活動ペーシングに焦点を合わせた第12のセクション362を含むことができる。
【0195】
一実施形態では、疼痛管理モジュール312は、患者が価値を見出し、かつ/又は楽しむ活動に特有の目標を設定するためのインタラクティブモジュールを有する、活動ペーシングの実施例(例えば、身体エクササイズ中に休憩を取る、疼痛閾値に関連して限界を設定するなど)を提供することに焦点を合わせた第13のセクション364を含むことができる。
【0196】
一実施形態では、疼痛管理モジュール312は、得られたリラクゼーションスキル(例えば、横隔膜呼吸、漸進的筋弛緩など)、認知柔軟性スキル(例えば、破滅化回避など)、飲食習慣(例えば、カフェイン制限に関する規則的な食事に関してなど)に関して、活動の実施に関して、及び活動ペーシングに関して、患者が疼痛管理計画を生成するのを助けることに焦点を合わせた第14のセクション366を含むことができる。
【0197】
ここで
図3Aに戻ると、以下の追加のインタラクティブ療法モジュールが本開示によって企図される。
【0198】
認知再構成及び柔軟性モジュール314
介入レジメンの一実施形態では、認知再構成及び柔軟性モジュール314は、出来事/経験の自分の解釈(例えば、核となる思考がどのように我々の感情及び行動に影響を与えるか)を標的とする。認知再構成及び柔軟性モジュール314は、種々の症状による思考と身体感覚との間のつながりを強調する。認知再構成及び柔軟性モジュール314の目的は、患者に、非有用の自動思考パターンを識別し、現実的でバランスのとれた柔軟な思考の新しいパターンを開発する方法を教えることである。不安とそれがどのように睡眠を妨げるかについての教育を提供することによって、健康行動の変化は、睡眠と不安の領域で標的となる。就寝前の心配を管理するための戦略(例えば、リラクゼーション実践の使用)、並びに基本的な睡眠衛生が提供される。認知再構成及び柔軟性モジュール314の主要な機能は、認知歪み(例えば、自己、他者、及び世界について)のリセット、非有用な思考の識別、自動思考の挑戦、よりバランスのとれた思考の作成、再属性、気分の鑑定、及び認知柔軟性の改善を含むことができる。認知再構成及び柔軟性モジュール314の送達方法は、患者が非有用な自動思考を入力し、最も合致した否定的思考のリストから選択する従来の思考記録を再組み立てするためのデジタルコンテンツを提供するツールを含むことができる。最も一般的な自動思考のリストから選択した後、ツールは、可能性のある課題/代替的思考のリストを生成することができる。次いで、患者は、自分の個人化された課題/代替的思考を入力することができる。
【0199】
社会的問題解決及びコミュニケーションモジュール316
介入レジメンの一実施形態では、社会的問題解決及びコミュニケーションモジュール316は、種々の健康状況という観点から、効果的な社会的行動を促進するコンテンツを提供する。社会的問題解決及びコミュニケーションモジュール316は、ロールモデルとしての自己の識別、及び代理的な結果に関する情報の提示と共に、アクション計画、社会的スキルトレーニング、社会的支援、曝露、及び活性化のうちの1つ以上のためのツールを提供することができる。社会的問題解決を伴う疾患又は症候群別の標的に関連して、社会的問題解決及びコミュニケーションモジュール316は、患者の健康状況の状況における患者とその社会環境との間のインタラクション、並びに医学的状況/疾患について効果的にコミュニケーションする方法を支援することを意図している。いくつかの実施例には、大学(障害者サービスオフィス)又は職場でサポートを求めること、患者の行動が他者の手本になり得ることを患者に伝えること、トイレに行きたくなったときに対処すること、及びトイレ/腸に関する課題及び心配についての問題解決が含まれる。社会的問題解決とコミュニケーションモジュール316の主な機能は、活性化とアクション計画、行動に影響を与える要因の分析と障壁を克服するための戦略の生成による問題解決、対処能力の実証、回避行動の減少、(例えば、行動リハーサルなどによる)症状がより重度であるときの新しい対処スキルの実践の確保を含むことができる。社会的問題解決及びコミュニケーションモジュール316の送達方法は、他の患者の証言及びその問題解決の使用を記載したデジタルコンテンツ、PDTシステムによって促進されるピアサポートグループ、及び他の送達方法を含むことができる。
【0200】
いくつかの実施形態では、社会的問題解決及び通信モジュール316は、検出された症状の変化に基づいてアクションをトリガするためのアーキテクチャを含むことができる。例えば、一実施例では、社会問題解決及びコミュニケーションモジュール316は、(例えば、症状進行のセンサベースの監視を用いる、症状進行のユーザ入力ベースの監視を用いるなどの)ユーザとシステムとの間のインタラクションによって生成されたデータを処理し、そのデータに基づいて、社会問題解決能力を改善するであろう推奨アクションに対する制御命令を生成することができる。推奨アクションの実施例は、症状に関する会話を行うためのガイダンス(例えば、ユーザが安心できるように、疼痛、排便、又はその他の関連症状を実体に伝達するための例示的言語など)、患者と実体との間の自動コミュニケーションをトリガすること(例えば、教師が疼痛関連、排便関連、及び/又はその他の症状を管理するために患者に弁解できるように、教師にプライベートメッセージを自動的に送信すること)、及び他の好適なアクションを行うことのうちの1つ以上を含むことができる。
【0201】
再発防止及びスキル維持モジュール318
介入レジメンの一実施形態では、再発防止及びスキル維持モジュール318は、治療ゲインの維持/継続を促し、積極的治療時間中に達成された思考及び行動の肯定的変化を強化する。再発防止及びスキル維持モジュール318の主要な機能は、スキルの一般化、スキル維持、及び学習したスキルをリフレッシュするための適応監視を含むことができる。追加的に、再発防止及びスキル維持モジュール318は、古いパターンへの再発の兆候を患者に知らせること、将来の課題のための特定の順行対処ツールの開発、気分調整のための順行対処の奨励、忍耐を説明すること、順次対処戦略に関する教育、ユーザ転帰の分析に基づく、ユーザにとって最も有効であったスキル/技法の識別のうちの1つ以上を実施することができる。再発防止及びスキル維持モジュール318の送達方法は、以下で更に詳細に説明するように、(例えば、再発に関連する)患者の監視状態に関連するデジタルコンテンツ及び/又は通知を含むことができる。
【0202】
行動パフォーマンスタスク及びアセスメントの実施例
いくつかの実施形態では、介入レジメンに関連付けられたエクササイズは、患者の強化因子/動機付け(例えば、社会的強化因子、リマインダ、説明責任、ゲーム/競争、定量的要約フィードバックへの反応性、金銭的インセンティブ、利他主義、学習、症状の排除などに関して)を識別するカード分類タスク、顕著な強化因子及び/又は学習スタイルを測定/識別するためのコンピュータ化されたパフォーマンスタスク(例えば、遅延割引)、及び感情的認識と様々なタイプの苦痛(心理的、身体的など)に耐える能力を測定するためのパフォーマンスタスク(例えば、有効な苦痛耐性コンピュータタスク、模倣された社会的インタラクションに関連付けられたタスクなど)のうちの1つ以上を含むことができる。本明細書に記載された実施形態及び変形の態様は、以下で更に詳細に説明するように、(例えば、アセスメントに使用される非調査データに関して)患者の事前アセスメントを実行することと協調して実施することができる。
【0203】
追加介入又は代替介入
いくつかの介入タイプ及び関連内容が上述されているが、いくつかの実施形態では、介入レジメンの施与は、他のデバイスと協調してオンラインシステムを手段として、他の介入の施与を更に含み、そのような介入を用いた活動の実行の監視を以下に記載する。こうした介入には、抗炎症薬療法(例えば、5-アミノサリチル酸誘導体)、コルチコステロイド、免疫調節薬、生物製剤、栄養療法(例えば、経腸栄養剤)、天然産物、全システム医学(例えば、東方医学、アーユルヴェーダ)、心身介入(例えば、ヨガ、臨床的催眠)、心理療法、受容及びマインドフルネスに基づく療法、腹痛及び他の症状を治療するためのバイオフィードバックデバイスを使用した(例えば、自律神経系の制御のための、心血管系の制御のための)バイオフィードバック、及び関連デバイスを使用して送達できる他の介入のうちの1つ以上を含むことができる。
【0204】
上記のモジュールは特定の順序で記載されているが、モジュールは、任意の他の好適なシーケンスで実施することができ、動作を省略することができ、かつ/又は追加の動作(例えば、以下に記載されるモデルの精密化及びトレーニングに基づいて、及び/又は他の要因に基づいて)を含むことに留意されたい。更に、モジュールの態様は、任意の好適な様式で互いに重複することができる。
【0205】
再度
図2Aを参照して、1つの実施形態では、動作214において1つ以上の追加のインタラクティブ療法モジュールが患者に施与されると、方法の流れは動作216に進む。一実施形態では、動作216において、インタラクティブ療法モジュールのコンテンツとの患者のインタラクションは、ほぼリアルタイムで遠隔で監視され、患者インタラクションデータを生成する。
【0206】
上に記載されるシステム構成要素に関して、オンラインシステムの実施形態は、ネットワーク及びクライアントデバイスと協調して、介入レジメンの施与と同時に、インタラクティブ療法モジュールのコンテンツとの患者のインタラクションを監視できる。患者のインタラクションを監視することで、健康目標達成に向けた患者の進捗の詳細にわたる理解を提供し、患者の進捗を維持又は改善するために、適切なタイミングで介入コンテンツの更なる個人化及び施与を提供するように機能する。監視は、好ましくは、ジャストインタイム適応介入(JITAI)プロトコルに従って患者の状態に介入を調整するためのアクションを取ることができるように、ほぼリアルタイム又はリアルタイムで実行される。しかしながら、監視は、(例えば、患者のアセスメントされた状態のより良い精度を達成することに関して)任意の好適な遅延と共に実行することができる。
【0207】
いくつかの実施形態では、監視は、介入レジメンのインタラクティブな介入で送達される調査構成要素を使用して実行することができ、患者は促され、進捗ステータスを示す自己報告データを提供することを患者に可能にするインタラクティブ要素が提供される。監視は、追加的又は代替的に、他の非調査データストリームの処理と共に実行することができ、非調査データストリームは、システム又はデバイスの使用指標、ソーシャルネットワーキングプラットフォーム及び通信プラットフォームの使用から抽出されたソーシャルネットワーキング行動、センサ由来のデータ、及び/又は他のデータと関連付けられる。したがって、監視は、侵入性の任意の頻度及び/又はレベルで発生する可能性がある。
【0208】
いくつかの実施形態では、動作216は、症状の重症度予測、患者の状態の予測、目標達成における患者の予測された成功の指示、及び/又は他の予測のうちの1つ以上の指示を出力する予測モデルで監視データ(例えば、リアルタイムデータ、非リアルタイムデータ、動的データ、静的データ)を処理することができ、データのトレーニングセットによる予測モデルのトレーニングは、以下で更に詳細に説明する。
【0209】
一実施形態では、患者の生態学的瞬間アセスメントを監視に使用することができる。追加的又は代替的に、一実施形態では、クライアントデバイス使用パラメータを監視に使用することができる。クライアントデバイス使用パラメータの実施例としては、アプリケーション切り替えの頻度、各アプリケーションログインに関連して費やされた時間の長さ、スクリーン時間パラメータ、患者のクライアントデバイス上で実行される異なるアプリケーション及び/又はアプリケーションのタイプ(例えば、ソーシャルネットワーキング、クリエイティブ、ユーティリティ、移動、活動関連など)に関連付けられたデータ使用、アプリケーション使用の時刻、デバイス使用の場所、及びその他のクライアントデバイス使用パラメータを含むことができる。
【0210】
追加的又は代替的に、一実施形態では、システムは、介入及びプログラム態様を監視及び修正するために、患者の音声データ及び/又はテキスト通信データを処理することができる。音声データの実施例は、音声処理モデルを使用して感情状態を抽出できる、音声サンプリングデータを含むことができる。関連する様式で、(例えば、通信プラットフォームからの、ソーシャルネットワーキングプラットフォームからの)クライアントデバイスのテキストデータの自然言語処理を使用して、患者の行動の状況を提供し、かつ/又は患者の感情状態又は認知状態をアセスメントすることができる。
【0211】
追加的又は代替的に、一実施形態では、電子カルテデータを監視に使用することができる。例えば、患者が医療を受ける場合、オンラインシステムは、患者が受けたケアのタイプに関する情報を提供する通知を受信し、このデータを患者の監視ステータスに使用するように構成することができる。
【0212】
追加的又は代替的に、システムは、クライアントデバイスの他のセンサからのデータを処理するためのアーキテクチャ、患者の環境内のデバイス、及び/又はウェアラブルコンピューティングデバイスを、監視のために使用することができる。こうしたデバイスデータには、患者の健康状況に関付けられた行動に対する状況を提供するように構成された、活動データ、場所データ、動きデータ、生体認証データ、及び/又はその他のデータが含まれることができる。一実施例では、クライアントデバイスのセンサの動きからの動きデータは、ユーザが座りがちであり、介入レジメンの構成要素で対処できる症状を経験している可能性があることを示すことができる。別の実施例では、デバイス使用データは、患者が特定のデバイス(例えば、患者の近傍にあるタブレットデバイス、その使用が患者の広範な動きを必要としない)を、固定された場所(例えば、GPSデータから)で、かつ腹臥位(例えば、動きチップデータから)で使用しており、介入レジメンの構成要素で対処できる健康状況の症状を経験している可能性があることを示すことができる。
【0213】
したがって、様々な実施形態では、インタラクティブ療法モジュールのコンテンツとの患者のインタラクションを監視することは、患者生理学的健康データ、患者心理学的健康データ、患者状況データ、患者投薬データ、患者投薬順守データ、患者進捗報告データ、患者システム使用データ、患者デバイス使用データ、患者のソーシャルネットワーキング行動データ、患者音声データ、患者テキストデータ、患者活動データ、患者場所データ、患者動きデータ、患者生体認証データのうちの1つ以上を得ることを含む。一実施形態では、インタラクティブ療法モジュールのコンテンツとの患者のインタラクションは、インタラクティブ療法モジュールの施与と同時に、ほぼリアルタイムで監視される。
【0214】
そのため、患者のニーズを適切に満たすために、患者の状態の積極的監視を使用して、介入レジメンモジュールの施与を調整することができる。しかしながら、他のデータ及びデータの組み合わせを、監視に使用することができる。
【0215】
一実施形態では、インタラクティブ療法モジュールのコンテンツとの患者のインタラクションの少なくとも一部が動作216で監視されると、方法の流れは動作218に進む。一実施形態では、動作218において、患者インタラクションデータに少なくとも部分的に基づいて、インタラクティブ療法モジュールを通した患者の進捗は、動的に遠隔制御される。
【0216】
1つの例示的な実施例として、一実施形態では、第1のレッスンモジュールが、最初に患者に表示され、患者は、例えば、準備したレンダリングされたテキストを読む、映像を見る、特定のエクササイズを実践するなど、グラフィカルコンテンツ及び/又はグラフィカルウィジェットとインタラクションする。いくつかの実施形態では、レッスンモジュールは、種々のグラフィカルコンテンツ及び/又はグラフィカルウィジェットを含み得る。グラフィカルコンテンツの実施例には、限定されることはないが、レンダリングされたテキスト、画像、及び動画が含まれ、静的及び/又は動的であり得る。実施形態によっては、グラフィカルウィジェットは、選択可能な(例えば、クリック可能な、タップ可能な)ボタン(例えば、ユーザがグラフィカルコンテンツの画面を繰り返し表示し、特定のオプションを選択することなどを可能にするなど)、スクロールバー、視聴覚媒体制御要素、スライダなどの入力要素、選択可能なリスト(例えば、ドロップダウンリスト、選択可能なタイルを含むリスト)、ラジオボタン、ユーザからの自由形式のテキスト入力を受信するテキストボックス、及び同様のものなどの制御要素を含み得る。いくつかの実施形態では、レッスンモジュールのコンテンツは、例えば、誘導瞑想、制御呼吸、平和なバックグラウンドノイズなどを提供する音声コンテンツなどの他のコンテンツも含み得る。いくつかの実施形態では、ユーザ(例えば、患者)が第1のレッスンモジュールを通して進捗すると、PDTシステムは、ユーザが第1のレッスンモジュールを完了したと判定し得る。いくつかの実施形態では、ユーザは、例えば、選択可能なグラフィカルボタンをクリック又はタップすることによって、レッスンモジュール(例えば、第1のレッスンモジュール)を完了したことを確認する。いくつかの実施形態では、ユーザは、順次、レッスンモジュール内のコンテンツの画面を通して進捗し、最終的に最終画面に到達する。したがって、PDTシステムは、ユーザがレッスンモジュールの各画面を通って進捗したことに少なくとも部分的に基づいて、ユーザがレッスンモジュールを完了したと判定し得る。いくつかの実施形態では、ユーザは、最終画面上で、最終選択可能なグラフィカルボタンを選択して、完了を確認し得る。代替的に及び/又は追加的に、例えば、スワイプ、フリックなど、タッチスクリーンインターフェースに好適な他の入力を受信し得る。
【0217】
いくつかの実施形態では、例えば、ユーザがレッスンモジュールの特定の部分(例えば、グラフィカルコンテンツの特定のサブセット及び/又はグラフィカル幅、例えば、最大で全て)とインタラクションしたかどうか及び/又はどの程度インタラクションしたかを評価するために、グラフィカルコンテンツ及び/又はグラフィカルウィジェットとのユーザインタラクションを監視して、第1のレッスンモジュールの完了を判定する。例えば、いくつかの実施形態では、スクロールバーなどのグラフィカルウィジェットは、例えば、ユーザが、テキストのブロック全体をスクロールするかどうか、及び/又はどの程度までスクロールするかを評価するために監視され得、それによって、ユーザがテキストを完全に読んだことが示される。いくつかの実施形態では、ユーザが、利用可能なグラフィカルウィジェットの少なくとも特定の部分(例えば、特定のサブセット、例えば、最大で全て)内に入力を行っていない場合、ユーザは、レッスンモジュールを通して進捗することが制限され得る。
【0218】
いくつかの実施形態では、ユーザが第1のレッスンモジュールを完了すると、PDTシステムによって判定されるように、第2の後続のレッスンモジュールはロック解除され、ユーザにアクセスできるようになる。第1のレッスンモジュールを完了する前に、第2のレッスンモジュールへのアクセスを制限し、ユーザがそのコンテンツを閲覧及びインタラクションすることを防止し得る。第1のレッスンモジュールの完了後、ユーザは第2のレッスンモジュールを開始するように(例えば、第2のレッスンモジュールを表すアイコンの選択を介して)選択することができ、そのコンテンツはユーザに表示され得る。したがって、特に、本明細書に記載される誘導行動療法技術は、1つのレッスンモジュールから後続のレッスンモジュールへのユーザによる進捗の制御を提供し、例えば、ユーザが所定の順序でそれらを通して進むことを確実にし得る。
【0219】
いくつかの実施形態では、(例えば、PDTシステムによって提供される)全ての利用可能なレッスンモジュールは、単一のシーケンス内に配置され、それによって、最初は単一の初期レッスンモジュールにのみアクセスでき、ユーザはレッスンモジュールを1つずつステップスルーして、単一のシーケンスを通して進捗する。いくつかの実施形態では、レッスンモジュールは、複数のサブシーケンス内に配置される。いくつかの実施形態では、そのようなサブシーケンス自体は、互いに対して(すなわち、他のサブシーケンスに対して)順序付けられ得、各サブシーケンス(例えば、第1の初期サブシーケンスとは別に)のアクセス可能性は、先行するサブシーケンスの全てのレッスンモジュールのユーザの完了に依存する。いくつかの実施形態では、複数のレッスンモジュールは、並行してアクセス可能であり得る。例えば、複数のサブシーケンス内へのレッスンモジュールを配置することにより、ユーザが完了し得る複数の(例えば、並列及び/又は分岐)経路が提供され得る。いくつかの実施形態では、レッスンモジュールを通した進捗は、階層的に配置され得るが、必ずしも完全に順次的ではない。例えば、いくつかの実施形態では、特定の高レベルレッスンモジュールへのアクセスは、ユーザが1つ以上の低レベルレッスンモジュールを完了するまで制限され、それによって、例えば、特定の低レベルレッスンモジュールは、1つ以上の高レベルレッスンモジュールの前提条件としての機能を果たす。
【0220】
したがって、誘導行動療法技術は、とりわけ、行動療法レッスン/スキル開発を通して、ユーザ/患者の進捗を制御するための種々のアプローチを提供し得る。いくつかの実施形態では、このような様式での進捗の制御は、レッスンの特定の順序、組み合わせ、階層構造などを定義する特定の療法プロトコルに対するユーザの順守を容易にすることができる。特定の理論に縛られることを望むわけはないが、このアプローチは、いくつかの実施形態では、例えば、より高度な技法に進捗する前に、適切な基礎的技法にユーザを導入することを確実にすることによって、行動療法の実践からユーザの利益を改善し、かつ/又は改善するように設計され得る。
【0221】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される誘導行動療法技術は、ユーザが一連のインタラクティブのレッスンモジュールを通して進捗する速度の管理を可能にする特徴を含む。特に、いくつかの実施形態では、PDTシステムのGUIは、追加の画面及びコンテンツを提示し、かつ/又はユーザが1つのレッスンモジュールから後続のレッスンモジュールに進捗することを可能にする前に、(例えば、先行するレッスンモジュールの完了を超えて)追加の基準が満たされることを要求し得る。したがって、追加のコンテンツ及び/又は満たすべき基準は、ユーザの進捗を一時的に妨げ、かつ/又は制限するゲートとして作用することができる。したがって、いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるような誘導行動療法技術は、例えば、モジュールの急な完了を回避し、保持を容易にし、かつ/又はそれを改善するなどのために、レッスンモジュールを通してユーザの進捗を遅らせ得る。
【0222】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載のゲートは、ソフトゲートであり得、これは、1つのレッスンから後続のレッスンへのユーザの進捗を妨害してはいるが、完全に制限するものではない。例えば、ソフトゲートは、追加の受信した入力に基づいて、あるレッスンモジュールから次レッスンモジュールへの継続的なユーザの進捗を可能にし得る。したがって、ソフトゲートは、とりわけ、例えば、休憩を取るようにユーザに促すが、ユーザが望む場合、ユーザが、後続のレッスンモジュールを続けることを可能にする、追加の摩擦を導入し得る。いくつかの実施形態では、ゲートは、所望のレッスンモジュールに進捗するためのオプションをユーザに提供せず、したがって、ユーザが後続のレッスンモジュールに進捗するのを遅延させるハードゲートであり得る。
【0223】
いくつかの実施形態では、第2のレッスンモジュールに先立つゲートの存在は、進捗を継続させるための1つ以上の事前に定義された基準に基づく。これらの基準は、使用時間及び/又は使用率を示し得、例えば、ユーザがレッスンモジュールを過度に急いで終わらせることを防止し、かつ/又は特定の期間曝露されるコンテンツの量を管理するように実施することができる。例えば、基準は、前のレッスンモジュールの完了時間に対する時間の尺度を含み得る。このような時間の尺度は、経過時間、又はユーザが特定の時間ウィンドウ内で予め定義された数以上のレッスンモジュールを完了しようとしたかどうか、例えば、ユーザが1日に1つ以上のレッスンモジュールを完了しようとしたかどうかの判定であり得る。いくつかの実施形態では、基準は、例えば、ユーザがアプリを過度に継続して使用することを防止するように、PDTシステムのユーザによる総使用時間を含み得る。いくつかの実施形態では、事前に定義された基準は、レッスンモジュールのコンテンツとのユーザのインタラクションの分析に基づいて、リアルタイムで動的に調整され得る。例えば、ユーザが特定の演習を完了するのに苦労している場合、ユーザが特定のレッスンモジュールに追加の時間を費やすことを要求するように、事前に定義された基準を調整し得る。いくつかの実施形態では、機械学習モジュールは、進捗を継続するための特定の基準に対するユーザの使用習慣を評価し、例えば、ソフトゲート及び/又はハードゲートを挿入するかどうかを判定するために使用される。
【0224】
いくつかの実施形態では、インタラクティブ療法モジュールを通して患者の進捗を動的に制御することは、インタラクティブ療法モジュールを通した継続進捗のための基準を定義することと、インタラクティブ療法モジュールのコンテンツとの患者のインタラクションを表す患者インタラクションデータを処理して、継続進捗の基準を患者に対して動的に調整するべきかどうかを判定することと、インタラクティブ療法モジュールのコンテンツとの患者のインタラクションを表す患者インタラクションデータを処理して、患者がインタラクティブ療法モジュールを通した継続進捗の基準を満たしたかどうかを判定することと、を含む。実施形態では、患者が、インタラクティブ療法モジュールを通した継続進捗の基準を満たしていないと判定すると、ソフトゲートを実施し、ソフトゲートが摩擦を導入し、ある療法モジュールから後続の療法モジュールへの患者の進捗を妨害する。一実施形態では、患者が、インタラクティブ療法モジュールを通した継続進捗の基準を満たしていないと判定すると、ハードゲートを実施し、ハードゲートは、患者が定義された基準を満たすまで、ある療法モジュールから後続の療法モジュールへ患者が進捗するのを妨げる。
【0225】
様々な実施形態では、インタラクティブ療法モジュールを通した継続進捗の基準は、ある療法モジュールの完了から後続療法モジュールまでの経過時間、PDTシステムの総使用時間、特定の期間内に完了した療法モジュールの数、療法モジュール内に提供される内容についての患者の理解の評価、療法モジュールが施与される間の患者の心理学的状態の評価、及び療法モジュールが施与される間の患者の生理学的状態の評価、のうちの1つ以上に基づく。
【0226】
一実施形態では、患者は、本明細書で論じるように、患者を監視するための任意の好適な手段によって監視され得、患者監視データを分析して、患者が特定の心理学的状態又は生理学的状態にあるかどうかを判定し得る。例示的な一実施例として、生体認証センサデータを分析して、患者が特に不安であると判定し、それゆえ、例えば、進捗のペーシングを遅くするように継続進捗の基準を修正し、又は進捗の基準を修正するように任意の他の好適なアクションを取り得る。
【0227】
一実施形態では、機械学習モジュールは、進捗を継続するための特定の基準対する患者の使用習慣を評価し、ソフトゲート又はハードゲートを実施するかどうかを判定するために利用される。一実施形態では、インタラクティブ療法モジュールを通した患者の進捗は、ほぼリアルタイムで動的に制御される。
【0228】
いくつかの実施形態では、ゲートは、第1の療法モジュールを完了して、第2の療法モジュールへの進捗を試みた後に、ユーザに表示される、1つ以上のレッスン間ゲート画面を介して表され、かつ/又は実施され得る。ユーザが第1の療法モジュールを完了した後、かつ第2の療法モジュールが表示される前に、レッスン間ゲート画面が表示され得、それによって、第2の療法モジュールへの進捗が妨げられ、かつ/又は制限される。
【0229】
いくつかの実施形態では、レッスン間ゲート画面は、グラフィカルコンテンツ及び/又はグラフィカルウィジェットを含む。レッスン間ゲート画面のグラフィカルコンテンツ及び/又はグラフィカルウィジェットは、例えば、特定のユーザアクション(例えば、休憩を取るなど)を促すために、又は新しいレッスンに進むのではなく、前のレッスンを省察し、及び/若しくは1つ以上の実践モジュールを介して以前に学んだ技法を実践することにより、異なる方法でPDTシステムとインタラクションするようにユーザに促すために使用され得る。ユーザインターフェースの詳細な考察において、レッスン間ゲート画面の実施例を以下に提供する。
【0230】
一実施形態では、動作218において動的に遠隔制御されるインタラクティブ療法モジュールを通した患者の進捗に加えて、方法の流れはまた、同時に又はその後、動作220に進捗し得る。一実施形態では、動作220において、患者の個人化された介入レジメンは、患者インタラクションデータに少なくとも部分的に基づいて、動的に更新され得る。
【0231】
上に記載されるシステム構成要素に関して、オンラインシステムの実施形態は、ネットワーク及びクライアントデバイスと協調して、インタラクティブモジュールのコンテンツとの患者のインタラクションに基づいて、患者の個人化された介入レジメンを動的に更新するためのアクションを実行することができる。例えば、一実施形態では、動作220は、適応的な様式で、患者のニーズを満たすように送達されたコンテンツの個人化を改善するために、介入レジメンの更なるカスタマイズを提供するように機能する。動作220はまた、提供された治療の有効性を改善す、患者の目標達成の成功率を増加させるために、患者と介入レジメンとの間の関与を増加させるように機能することもできる。
【0232】
様々な実施形態では、患者の個人化された介入レジメンの更新は、提供される介入モジュールの順番及び/又はコンテンツを調整することであって、介入のタイプ及びコンテンツが上記に記載されている、調整すること、例えば、ユーザ/患者に関する新しい情報が生成されるたびに記録への書き込み又は変更することによって、電子カルテ(EHR)、個人健康記録(PHR)、及び/又はオープンカルテを更新することのうちの1つ以上を含むことができる。いくつかの実施形態では、動作220は、追加的又は代替的に、介入レジメンのコンテンツとのインタラクションに関して患者の関与を増加させるための機能を含むことができる。
【0233】
様々な実施形態では、患者の個人化された介入レジメンを更新することは、関与及び最適な学習を増加させるための特徴を提供することを含むことができる。例えば、患者から自己報告された具体的な記載を、介入レジメンの後続部分で使用して、介入の個人化を増加させ、関与を促進することができる。追加的又は代替的に、関与及び最適な学習を増加させるための特徴は、療法士/医療提供者、又は社会的グループとのインタラクション(例えば、患者の証言、臨床医の映像コンテンツなど)を模倣する特徴を含むことができる。追加的又は代替的に、関与及び最適な学習を増加させるための特徴は、介入レジメンのコンテンツとインタラクションし、健康状態を改善するための適切なスキルを推奨することを患者に通知するトリガとして、(例えば、動作232からの)患者の特定の現在の問題及び/又は患者が直面した課題をリンクする特徴を含むことができる。
【0234】
追加的又は代替的に、いくつかの実施形態では、患者の個人化された介入レジメンを更新して、患者の関与を促進することは、うつ病、不安、疼痛、及び/又は他の症状を低減するための人工現実ツール(例えば、拡張現実プラットフォーム、仮想現実のプラットフォーム)、患者とのインタラクションを促進するための人工知能ベースのコーチング要素、タスク管理、クライアントデバイス上で実行される介入レジメン関連アプリケーション内のゲーミフィケーション要素に関連して患者を支援するためのスマートアシスタント(例えば、Alexa(登録商標)、Siri(登録商標)、Google(登録商標)アシスタントなど)、他のデバイスのゲーミフィケーション要素(例えば、様々な症状に関連して便サンプル追跡のトリガを促進するための、フラッシング及び他のサブシステムを制御するボタンなど、インタラクティブな要素を有するスマートトイレデバイス)、介入レジメンモジュールと連携して、関与するように病識を提供するスマートピルデバイス及び/又は薬物調剤デバイス、患者に介入レジメンのコンテンツを提供するための強化スケジュールの調整(例えば、報酬感受性、正の強化、負の強化など)、及び関与を増加させるための他の要素のうちの1つ以上を使用して行うことができる。
【0235】
したがって、一実施形態において、患者の個人化された介入レジメンを動的に更新することは、インタラクティブ療法モジュールの施与順序を調整することと、インタラクティブ療法モジュールの施与頻度を調節することと、インタラクティブ療法モジュールの施与モードを調整することと、インタラクティブ療法モジュールのコンテンツを調整することと、インタラクティブ療法モジュールのコンテンツサイズを調整することと、インタラクティブ療法モジュールの提示を調整することと、インタラクティブ療法モジュールのレイアウトを調整することと、患者の電子カルテを更新することと、患者の個人健康記録を更新することと、患者のオープンカルテを更新することと、介入レジメンの個人化を増加させることと、のうちの1つ以上を含む。一実施形態では、患者の個人化された介入レジメンは、インタラクティブ療法モジュールのコンテンツとの患者のインタラクションに基づいて、ほぼリアルタイムで更新される。
【0236】
上で述べられるように、様々な実施形態では、介入レジメンの更新及び個人化、並びに介入レジメンとの関与を促進するための特徴は、動作216における患者の監視の前、最中、及び/又は後に、介入レジメンのモジュール内に送達することができる。
【0237】
一実施形態では、動作220において患者の個人化された介入レジメンを更新すると、更新された個人化された介入レジメンに従って介入を継続して施与するために、方法の流れは動作214に戻り得る。一実施形態では、介入レジメンが完了すると、方法の流れは、END動作222に進捗し、処方デジタル療法を使用して健康状況を治療する方法200Aは、新しい命令を待つために終了される。
方法200B
【0238】
上で述べられるように、
図2Bは、1つ以上の実施形態による、消化器系健康状況に対する適応介入を提供するための方法200Bのフローチャートを描写する。
【0239】
図2Bに示すように、一実施形態では、方法200BはBEGIN224で始まり、方法の流れは動作226に進む。一実施形態では、動作226において、1つ以上のGIの健康状況の症状を呈する患者の事前アセスメントが行われる。
【0240】
上記
図1Aに記載されたシステム構成要素に関して、オンラインシステムの実施形態は、ネットワーク及びクライアントデバイスと連携して、オンラインシステムで患者とのオンボーディングプロセスを実行することと同時に、1つ以上のGIの健康状況の症状を呈する患者の事前アセスメントを実行する動作226を実行することができる。動作226は、方法200Bの後続の動作で説明される介入レジメンへのユーザの関与を促進するために、カスタマイズされ個人化されるように適応介入を提供するために使用できる、患者の特性、患者の選好、患者の目標及び/又は任意の他の好適な患者の特徴を記載するデータを読み出すように機能する。
【0241】
患者に関して 様々な実施形態では、動作226において、人口統計(例えば、性別、年齢、家族構成、居住地、民族、国籍、社会経済的ステータス、性的指向など)、世帯状況(例えば、一人暮らし、家族同居、介護者同居など)、食事特性(例えば、雑食性、ベジタリアン、ペスカタリアン、ビーガン、炭水化物摂取量低減、酸摂取量低減、グルテンフリー、単純炭水化物、又は他の食事制限など)、活動レベル、アルコール摂取レベル、薬物使用レベル、心理的症状の重症度、(例えば、ある期間における移動距離に関しての)可動レベル、バイオマーカステータス(例えば、便中カルプロテクチン、コレステロール値、脂質状態、血液バイオマーカステータスなど)、体重、身長、体格指数、遺伝子型因子、マインドフルネスの持続時間(例えば、マインドフルの時間)、及び患者の健康状況に関連付けた任意の他の好適な特性のうちの1つ以上を含む患者の事前アセスメント及びオンボーディング並びにアセスメント特性を含むことができる。
【0242】
GIの健康状況に関して、様々な実施形態では、動作226において実行される事前アセスメント及び/又はオンボーディングプロセスは、限定されるものではないが、過敏性腸症候群(IBS)、炎症性腸疾患(IBD、クローン病若しくは潰瘍性大腸炎に関連付けられたものなど)、乳糖不耐症、胃食道逆流症(GERD)、潰瘍(例えば、消化性潰瘍疾患、胃潰瘍など)、機能性消化不良、ヘルニア、セリアック病、憩室炎、吸収不良、短腸症候群、腸虚血、膵炎、嚢胞、胃不全麻痺、胃炎、食道炎、アカラシア、狭窄、裂肛、痔、直腸炎、脱出症、胆石、胆嚢炎、胆管炎、GI関連がん、出血、腫脹、便秘(例えば、慢性特発性便秘症(CIC))、下痢、胸やけ、便失禁/遺糞、吐き気、周期性嘔吐症候群、腹痛、嚥下障害、体重維持障害、及び/又は他の好適な症状のうちの1つ以上などの、GIの健康に関連付けられたGIの健康状況の症状を有すると患者を識別することができる。
【0243】
一実施形態では、信号のセットは、事前アセスメント、健康記録アクセス、健康監視システムのAPIアクセス、及び/又は生体センサからの、ユーザの生理学的データ、行動データ、環境ストレスデータ、感情データ、及び認知データを符号化することができる。更に、かかるシグナルは、以下に追加で詳述されるように、記載された方法の実行全体を通して繰り返し収集することができる。
【0244】
IBSに関してより詳細には、様々な実施形態では、事前アセスメントは、プログラムをカスタマイズするという観点から、患者に提供される関連コンテンツを優先するために、患者が有するIBSのサブタイプ(例えば、便秘が優勢なIBS-C、下痢が優勢なIBS-D、腸習慣が混合しているIBS-M)に関する情報を受信する(又は症状などに基づいて自動的に検出する、若しくは自動的に抽出する)ように構成することができる。例えば、事前アセスメント動作226が、患者が主にサブタイプIBS-Cであると識別する場合、方法200Bの後続の部分は、IBS-Cにより高度に関連付けられたコンテンツを優先させることができる。しかしながら、サブタイプ識別は、動作226の事前アセスメントの範囲外でアセスメントすることができる。更に、サブタイプ識別に関して、方法200B及びシステム100AAによって提供される処方デジタル療法(PDT)は、単剤療法として、又は相補的療法として提供することができる。より詳細には、IBS-Cに対する相補的療法は、限定されるものではないが、抗生物質、抗うつ薬、抗痙攣薬、5-ヒドロキシトリプタミン4アゴニスト、市販の便秘薬、プロバイオティクス、選択的なC-2塩化物チャネル活性化剤、及び他の療法など、1つ以上の療法を含むことができる。より詳細には、IBS-Dに対する相補的療法は、限定されるものではないが、抗生物質、抗うつ薬、下痢止め薬、抗痙攣薬、5-ヒドロキシトリプタミン4アゴニスト、プロバイオティクス、及び他の療法などの、1つ以上の療法を含むことができる。より詳細には、IBS-Mに対する相補的療法は、抗生物質、抗うつ薬、抗痙攣薬、プロバイオティクス、及び他の療法のうちの1つ以上を含むことができる。相補的療法は、心理的治療、催眠療法、針療法、ハーブ療法、オイル、及び他の療法のうちの1つ以上を更に含むことができる。
【0245】
一実施形態では、方法200Bの動作226は、胃腸の健康状況の重症度を判定する方法を含む。
【0246】
図5Aは、1つ以上の実施形態による、消化器系健康状況の重症度を判定するためのプロセスのフローチャートを描写する。
【0247】
図5Bは、1つ以上の実施形態による、消化器系健康状況の重症度を判定するためのプロセスの実施例を描写する。
【0248】
図5A及び
図5Bを一緒に参照すると、単剤療法及び補完療法に関連する実施形態では、
図5Aに示すように、プロセス500は、(例えば、便サンプル又は呼気サンプルなどのユーザからのサンプル、システムとのインタラクションからなど)GIの健康状況関連マーカのレベルを計算するための動作501、ユーザ(例えば、患者)を、GIの健康状況の特定の重症度状態(例えば、発現、表現型など)を有するとして識別するための動作501を含むことができる。1つの例示的な実施例として、
図5Aの動作501は、ユーザに関連付けられたモバイルデバイス又は他のデバイス上で実行されるPDTシステムを通じて実施することができ、PDTシステムのユーザインターフェースは、様々な症状に係るユーザからの入力を促し(例えば、疼痛、排便、腹部膨満、消化器系の問題、認知症状、行動効果など)、及び
図5Bに示すようにGIの健康状況(例えば、IBS、IBDなど)の重症度を示す報告書を生成する。
【0249】
図5Aに示すプロセス500は、治療(例えば、単剤療法、相補的療法)を重症度の状態を有するユーザに施与する動作502を含むことができ、治療は記載される療法のうちの1つ以上を含む。
【0250】
図2Bに戻って参照すると、行動療法対他のタイプの療法に関して、様々な実施形態では、プロセス200Bは、重症度の状態に基づいてユーザに提供される非行動療法治療の量を調整する(例えば、減少、増加、維持)こと、及び/又はユーザに提供される行動療法治療の量を対応して調整する(例えば、減少、増加、維持)こと、それによって記載した方法に関連付けられたモデルの返ってきた出力に基づいてユーザに提供される相対的治療タイプの滴定することを含むことができる。このように、治療カクテルは、処方デジタル療法態様及び非処方デジタル療法態様を含むことができる。
【0251】
GIの健康状況の症状に関連付けられたメンタルヘルスに関して、様々な実施形態では、動作226で実行される事前アセスメント及び/又はオンボーディングプロセスは、(例えば、不安に関連付けられた、うつに関連付けられた、社会的行動に関連付けられた、など)併発又は非併発状態に関連して、患者のメンタルヘルスステータスを識別することができ、上記により詳細に記載された介入レジメンを、患者のメンタルヘルス状態を適時にかつ適応的に改善するように構成することができる。
【0252】
様々な実施形態では、関連データは、優先度の高い療法構成要素の選択を知らせる心理的及び/又は疾患症状/臨床プロファイルデータを含むことができ、例は、限定されるわけではないが、優勢である疾患関連の思案、予期神経症によってトリガされる症状、うつ病アセスメントに関連付けられたシステム提供のツールからアセスメントした、無快感症のレベルに基づく強化のタイプに適応した態様(例えば、患者の無快感症特性の識別時に、システム及び反応連鎖による行動活性化コンテンツの促進、反応連鎖は、努力して回避したタスクを中立又はわずかにやりがいのあるタスクに連鎖させることを伴う)、動機の源、報酬感受性(例えば、BIS/BASアセスメントツールを使用した)(動因及び報酬応答性に関連付けられた感受性、及び脅威感受性などのデータを含む。次いで、これらのタイプの報酬処理は、目標追求の進捗及び失敗に対するユーザの応答力を知らせることができる。このように、方法200Bは、ユーザの動機付け及び強化行動を特徴付ける報酬感受性データセットを受信することと、報酬感受性データセットを1つ以上の記載したモデルで処理する際に治療の態様を調節することと、を含むことができる。しかしながら、メンタルヘルス、報酬傾向及び感受性、並びに動機付け態様の識別は、動作226の事前アセスメント外でアセスメントすることができる。
【0253】
(例えば、介入レジメンに関連付けられた送信の受信に対する)ユーザの選好に関して、様々な実施形態では、動作226において実行される事前アセスメント及び/又はオンボーディングプロセスは、介入レジメンの1つ以上の態様に関連付けられた(例えば、上に記載されるコンテンツ送達の頻度に関する)コンテンツ送達のスケジューリングに関連付けられたユーザ選好、コンテンツ送達の好ましいフォーマット(例えば、視覚的フォーマット、音声フォーマット、触覚フォーマットなど)、コンテンツを送達する際のユーザの場所、コンテンツが送達される特定のデバイス、及び/又は他の好適なユーザ選好を識別することができる。
【0254】
患者の目標をアセスメントすることに関して、様々な実施形態では、動作226において実行される事前アセスメント及び/又はオンボーディングプロセスは、介入レジメンに関して、健康を改善するためのユーザ目標を識別することができる。そのような目標は、不安の低減、否定的な感情の低減、うつ症状の低減、睡眠行動の改善、社会化の改善、GIの健康状況症状の改善、投薬順守の改善、GI関連の生活の質の改善、他の健康状況症状の改善、及び/又は任意の他の好適な目標など、1つ以上の目標を含むことができるが、これらに限定されない。目標は、高い抽象化レベル(例えば、睡眠行動を改善する)、及び/又はより低い抽象化レベル(例えば、睡眠の質を改善する、症状による睡眠障害の数を低減するなど)で整理することができる。
【0255】
事前アセスメント及び/又はオンボーディングプロセスの実行に関して、様々な実施形態では、オンラインシステム及び/又は他のシステム構成要素は、データを取得するための調査ツール(例えば、患者からのデータの自己報告用)及び/又は非調査ベースのツールを実施することができる。調査ツールは、患者のクライアントデバイス上で実行されるPDTシステムに関連付けられたアプリケーション、及び/又は別の好適な方法を通して送達することができ、調査ツールは、メンタルヘルス、疼痛、GIの健康症状の重症度又は疾患活動(例えば、IBS症状の重症度尺度)、GIの健康状況症状のタイプ、及び/又は他のステータスに関連して患者をアセスメントするためのアーキテクチャを実装することができる。実施例では、調査ツールは、限定されるものではないが、患者健康アンケート(例えば、PHQ-9)、不安障害アンケート(例えば、GAD-7、PC-PTSD、SCARED)、仕事及び社会適応スケール(WSAS)から派生したツール、疼痛アセスメントアンケート(例えば、数値評定スケール、Wong-Bakerフェイススケール、FLACCスケール、CRIESスケール、COMFORTスケール、McGillスケール、カラーアナログスケールなど)、臨床疾患活動測定(例えば、CDAI、PUCAI、Mayo Scoreなど)及び任意の他のツール又は機器など、1つ以上のツールから派生させることができる。調査構成要素は、上でより詳細に説明したように、患者の事前アセスメント中及び/又は介入レジメンのモジュール内で実施することができる。このように、システムは、(例えば、センサ構成要素を通して、調査構成要素を通して、疼痛特性、消化器特性、排便特性、及び他の特性に関連付けられた)患者に由来するデータを受信し、1つ以上のモデルでデータを処理し、スコア(例えば、症状の重症度の測定値など)を戻すためのアーキテクチャを含むことができる。スコアはまた、以下に記載のモデルの態様及びモデルのトレーニング/精密化に関して、ユーザデータに症状の重症度をタグ付けするために使用することができる。
【0256】
動作226における事前アセスメント及び/又はオンボーディングプロセスの実行に関して、様々な実施形態では、オンラインシステム及び/又は他のシステム構成要素は、デバイスからのデータ(例えば、非調査データ)を実装することができる。例えば、システムの実施形態は、電子カルテ関連デバイス、ユーザの行動及び活動(例えば、ユーザの生理学的/認知的ストレスに関連する、呼吸活動に関連する、座りがちな状態及び活動状態に関連するなど)を監視するためのウェアラブルデバイス(例えば、手首装着型ウェアラブルデバイス、ヘッドマウントウェアラブルデバイスなど)、非侵襲的胴体結合デバイス(例えば、GI又は消化活動を検出するように構成された腹部又は胃センサ)、摂取可能スマートピルデバイス、患者からの便及び/又は尿サンプルを分析するスマートトイレデバイス及び/又は他のデバイス、並びに他のデバイスなど、1つ以上のデバイスを含むデバイスからのデータの実装で事前アセスメントを実行することができる。非調査由来データは、追加的又は代替的に、ユーザの社会的行動をアセスメントするために、ソーシャルネットワーキングプラットフォーム、(例えば、ユーザのテキスト、音声、及び他の通信に関連付けられた社会的行動の特性を抽出するための)他の通信プラットフォーム、場所判定プラットフォーム、及び/又は他のプラットフォームのAPIアクセスに由来するデータを含むことができる。
【0257】
図6は、1つ以上の実施形態による、適応介入を提供するための方法の事前アセスメント及びオンボーディングプロセスのフローチャートを描写する。
【0258】
図6に示す例示的な実施例では、事前アセスメント及びオンボーディングプロセス600は、システムに関連付けられたアプリケーションのダウンロードを容易にし、及び/又は患者のクライアントデバイスによって(例えば、ウェブアプリケーションなどを介した)介入レジメンを送達するためのシステムの非ダウンロード可能バージョンの使用を容易にする動作611、システムに関連付けられたアプリケーション内で初期画面/導入画面をレンダリングする動作612、システムの目的に関して患者を教育するためのアプリケーション内のコンテンツを送達し、介入レジメンの概要を提供する動作613、オンラインシステム内に患者プロファイルを作成し、(例えば、性別、年齢、コンテンツ送達のスケジューリングのための選好、患者の特定のGIの健康状況症状などをアセスメントするように)調査及び非調査ベースのツールを実装することによって、個人化の第1の段階をもたらす動作614、及びシステムに関連付けられたアプリケーション内で、患者の目標をアセスメントし、個人化の第2の段階をもたらす動作615を含むことができる。様々な実施形態では、個人化の第2の段階は、不安の低減、うつ病の低減、IBS及び/又はIBD若しくは他の胃腸疾患又は症候群の症状の低減、睡眠の改善、社会化の改善、及び他の目標に関連する目標をアセスメントすることによって動作することができる。方法200Bの後続の動作に関して、
図6は、動作616を更に描写しており、これは、一実施形態では、動作614及び615からのデータを介入判定モデルで処理して、患者の特定の目標に関連して、患者の健康及びウェルビーイングを改善するための適応行動療法ツール及びエクササイズを用いて個人化された介入レジメンを出力する。
図6はまた、介入レジメンの第1のモジュールが、システムに関連付けられたアプリケーション内で患者に送達される動作617、及び患者が介入レジメンを通して進捗し、コンテンツとインタラクションするにつれて、介入レジメンのモジュールの更なる適応化を提供する動作618を描写する。
【0259】
図6の動作は特定の順序で示されているが、動作は、別の好適なシーケンスで実行することができ、動作を省略することができ、かつ/又は追加の動作(例えば、以下に記載されるモデルの精密化及びトレーニングに基づいて、並びに他の要因に基づいて)を含むことができる。
【0260】
図7は、1つ以上の実施形態による、個人化された健康状況の監視及び改善のためのプログラムのシステム態様の実施例を描写する。
【0261】
図7に示すように、一実施形態では、PDTシステムを通して送達される構成要素は、限定されるものではないが、オンボーディング資料、毎日(又は他の時間スケール)のレビュー、進捗要約、脳腸のつながりのコンテンツ、パーソナルモデル分析、症状管理資料、教育資料、症状追跡分析、個人化された治療分析、クイックリファレンス、及び複数の関与方策資料などのコンテンツを含み得る。
【0262】
ここで
図2Bに戻ると、一実施形態では、動作226において患者の事前アセスメントが実行されると、プロセスの流れは動作228に進む。一実施形態では、動作228において、介入判定モデルを用いた事前アセスメントからのデータを処理する際に、患者の介入レジメンが生成される。
【0263】
一実施形態では、上に記載されるシステム構成要素に関して、オンラインシステムの一実施形態は、ネットワーク及びクライアントデバイスと協調して、介入判定モデルを用いて事前アセスメントからのデータを処理することができる。動作228は、患者の特定の症状及びニーズに対処するようにカスタマイズされた介入レジメンを設計するために、事前アセスメントデータを処理する際に、患者の介入レジメンを生成するように機能する。動作228は、事前アセスメントデータに関して記載されているが、モデルアーキテクチャ及び関連アルゴリズムは、追加的又は代替的に、入力データの処理により、患者への介入レジメン構成要素の送達を適応的に修正するために、患者が介入レジメンのコンテンツとインタラクションする際の患者データのアセスメントに適用できる。
【0264】
いくつかの実施形態では、介入判定モデルは、患者の目標、ユーザGIの健康症状、患者のメンタルヘルス状態、他の特性、及びPDTシステムのコンテンツとのインタラクションに関連付けられたデータを同時処理し、カスタマイズされた調節可能な介入レジメンを出力して、患者の健康及び/又はウェルビーイングを改善するために、介入レジメンを入力として提供する。介入判定モデルは、(例えば、入力データを段階的に処理し、分岐構造の各ノードにおいて出力を判定する条件分岐構造を用いた)条件付き意思決定、(例えば、入力データに基づいて、適切性に応じて候補介入レジメン構成要素をランク付けするよう構成されたランキングアルゴリズムを用いた)ランキング、(例えば、入力データと介入レジメンのモジュールを表す異なるグループとの間の最良照合演算の実行を用いた、セントロイドベースのアプローチを用いた)照合、相関(例えば、異なる介入レジメン構成要素に関連付けられた出力を生成するために入力データを処理する相関関数)相関、及び/又は任意の他の適切なアーキテクチャのうちの1つ以上のためのアーキテクチャを含むことができる。モデルのトレーニングについて、以下で更に説明する。
【0265】
一実施形態では、動作228において患者のための介入レジメンが生成されると、方法の流れは動作230に進む。一実施形態では、230において、オンラインシステムは、他のシステム構成要素(例えば、クライアントデバイス、外部システム、ネットワークなど)と協調して、例えば、患者のクライアントデバイスにおいて実行されるPDTシステムに関連付けられたアプリケーションを通して、介入レジメンを患者に送達する。
【0266】
上記システムに関連して記載したように、様々な実施形態では、介入レジメンに関連付けられたコンテンツは、接続されたデバイス(例えば、モバイルコンピューティングデバイス、ウェアラブルデバイス、音声出力デバイス、ディスプレイ、温度制御デバイス、照明制御デバイスなど)を通じて、視覚的(例えば、画像フォーマット、映像フォーマット)、テキスト、音声、触覚、及び/又は他のフォーマットとすることができ、ユーザの関与を促進するように生成させることができる。更に、システムは、介入(例えば、上記により詳細に説明された介入など)を提供する際に、介入送達のために、他のデバイスの制御のための命令と協調及び/又は提供することができる。変形では、システムは、介入レジメンの提供に関して患者の環境の態様を変えるために、環境制御デバイス(例えば、接続された音声出力デバイス、接続された温度制御デバイス、接続された照明制御デバイス、接続された錠剤取り出しデバイス、接続されたスマートピルデバイスなど)と協調することができる。
【0267】
不安を低減するための介入レジメンの一実施例では、介入レジメンは、GIの健康状況の症状に関する不安を低減するためのグラウンディングエクササイズを提供することができ、ユーザは、多感覚で環境の態様を観察するように促され、システムは、環境制御デバイスと協調して、患者の環境における照明(例えば、色、強度など)、音(例えば、音声出力デバイスを通して、など)、及び/又は温度のうちの1つ以上を調整することができる。別の実施例では、介入レジメンは、GIの健康状況の症状に関連付けられた疼痛を低減するためのリラクゼーションエクササイズを提供し、患者に喜ばれる音楽を再生するために音声出力デバイスと協調することができる。別の実施例では、介入レジメンは、GIの健康状況症状に関連付けられた膨満感及びうつ状態を低減するために、動き又はダンスを伴うエクササイズ活動を提供し、スマートサーモスタットデバイスで環境温度を低減しながら、音声出力デバイスと協調してユーザにダンスミュージックを再生することができる。しかしながら、システムは、任意の他の好適な様式で、協調的な介入を提供することができ、介入の詳細は、上記でより詳細に提供されている。
【0268】
図8A、
図8B、
図8C、
図8D、及び
図8Eは、1つ以上の実施形態による、介入レジメン構成要素の送達のために実装された条件付き分岐アーキテクチャの例示的な概略図を描写する。
【0269】
様々な実施形態では、
図8A~
図8Eに示すように、介入判定モデルは、(例えば、事前アセスメントから、かつ患者が介入レジメンのコンテンツとインタラクションする際にリアルタイムで)入力データを処理するためのアーキテクチャを含み、(例えば、出力と関連付けられたノードに結合されたif-then分岐を有する)条件付き分岐モデルは、入力データを処理し、個人に合わせた様式で個別の心理的介入を患者に適合させる。したがって、条件付き分岐モデルには、適応介入として、患者の特性(例えば、臨床及び症状の提示、人口統計など)と介入レジメンの異なる構成要素をリンクさせる決定ルールが含まれる。
【0270】
図8Aの例示的な実施形態は、患者が呈する身体疾患症状の重症度に基づいて、モデルが(例えば、クライアントデバイスにおいて実行されるPDTシステムに関連付けられたアプリケーションを通して)患者の状態及び目標に適切な基礎行動スキルを通じて患者を誘導する一般化経路の条件付き分岐モデルのアーキテクチャを描写する。スキル構築エクササイズのコアセットが患者に提供された後、モジュールの順序は患者ごとに異ならせることができる。どのモジュールを最初に優先させるかについての(アプリ内での)決定は、患者の提示とニーズ(例えば、症状パターンなど)に基づいている。例えば、腹痛が患者にとって最も煩わしいものである場合、デジタル療法は、モジュール(例えば、リラクゼーションモジュール)のうちの1つを完了した後に、疼痛管理モジュールを推奨する。
【0271】
より詳細には、実証された症状に基づいて、様々な実施形態では、
図8Aに示す条件付き分岐モデルは、送達のために行動変更及び回避モジュールを選択し、モジュールは、行動と気分/感情の間のリンクを患者に知らせ、回避行動を代替のより健康な行動に置き換えるために、GIの健康状況症状に関して回避行動に対して、患者を積極的にコーチングする。選択された介入に実装された行動療法技法は、患者のGIの健康状況症状に関連付けられた異なるメンタルヘルス問題のために追加的に適合された、問題に焦点を合わせた対処ツール及び/又は感情に焦点を合わせた対処ツールに取り組むことができる。例えば、患者のうつ病が最も顕著な場合、条件付き分岐モデルは、行動活性化エクササイズ、認知リフレーミング技法、才能実践及び強化エクササイズ、及び/又はうつ病症状を緩和するための他のエクササイズを出力する。追加的又は代替的に、患者の不安が最も顕著な場合、条件付き分岐モデルは、不安源に関連付けられた暴露ベースのエクササイズ、不安耐性スキル構築エクササイズ、グラウンディングエクササイズ、及び/又は不安症状を緩和するための他のエクササイズを出力する。代替的に、不安もうつ病も高まらない場合、条件付き分岐モデルは、制御可能なストレス要因対制御不可能なストレス要因に対する問題解決エクササイズ、及び問題解決問題を軽減するための他のエクササイズを出力する。条件付き分岐モデルは更に、患者が改善を望む(例えば、疼痛管理に関する、睡眠に関する、順守に関する、コミュニケーションに関する、社会的問題解決に関する、再発防止に関するなど)症状に関連する入力(例えば、症状の重症度のランキング)を受信し、その後、入力に基づいて、患者が所望する様式で症状を改善するように適合された追加の認知スキルを通してユーザを誘導する。
【0272】
図8Bの例示的な実施形態は、患者が呈する身体疾患症状の重症度に基づいて、モデルが(例えば、クライアントデバイスにおいて実行されるPDTシステムに関連付けられたアプリケーションを通して)患者の状態及び目標に適切な基礎行動スキルを通じて患者を誘導する不安に特化した経路の条件付き分岐モデルのアーキテクチャを描写する。より詳細には、実証された症状に基づいて、条件付き分岐モデルは、送達のために行動変更及び回避モジュールを選択し、モジュールは、行動と気分/感情の間のリンクを患者に知らせ、回避行動を代替のより健康な行動に置き換えるために、GIの健康状況症状に関して回避行動に対して、患者を積極的にコーチングする。不安症状が顕著な患者については、
図8Bの条件付き分岐モデルは、不安源に関連付けられた暴露ベースのエクササイズ、不安耐性スキル構築エクササイズ、グラウンディングエクササイズ、及び/又は不安症状を緩和するための他のエクササイズを出力する。
図8Bの条件付き分岐モデルは、患者が改善を望む睡眠及び/又は他の症状(例えば、疲労、睡眠衛生、心配など)に関連する入力(例えば、症状の重症度のランキング)を更に受信し、次いでその入力に基づいて、自分のGIの健康状況に関連する睡眠症状の改善するように適合された追加の認知スキル、問題解決エクササイズ、及び行動変更エクササイズを通してユーザを誘導する。
【0273】
図8Cの例示的な実施形態は、患者が呈する身体疾患症状の重症度に基づいて、モデルが(例えば、クライアントデバイスにおいて実行されるPDTシステムに関連付けられたアプリケーションを通して)患者の状態及び目標に適切な基礎行動スキルを通じて患者を誘導するうつ病に特化した経路の条件付き分岐モデルのアーキテクチャを描写する。より詳細には、実証された症状に基づいて、条件付き分岐モデルは、送達のために行動変更及び回避モジュールを選択し、モジュールは、行動と気分/感情の間のリンクを患者に知らせ、回避行動を代替のより健康な行動に置き換えるために、GIの健康状況症状に関して回避行動に対して、患者を積極的にコーチングする。うつ症状が顕著な患者については、
図8Cの条件付き分岐モデルは、行動活性化エクササイズ、認知リフレーミング技法、並びに強化エクササイズ、及び/又はうつ病症状を緩和するための他のエクササイズを出力する。
図8Cの条件付き分岐モデルは、患者が改善を望む睡眠及び/又は他の症状(例えば、疲労、睡眠衛生、心配など)に関連する入力(例えば、症状の重症度のランキング)を更に受信し、次いでその入力に基づいて、自分のGIの健康状況に関連する睡眠症状の改善するように適合された追加の認知スキル、問題解決エクササイズ、及び行動変更エクササイズを通してユーザを誘導する。
【0274】
図8Dの例示的な実施形態は、(例えば、GAD-7スコアが11以上の)不安とうつ病を対象とした経路の条件付き分岐モデルのアーキテクチャを描写しており、このモデルは、患者の状態及び目標に適切な基礎行動スキルを通じて患者を(例えば、クライアントデバイスにおいて実行されるPDTシステムに関連付けられたアプリケーションを通じて)誘導する。より詳細には、実証された症状に基づいて、条件付き分岐モデルは、送達のために行動変更及び回避モジュールを選択し、モジュールは、行動と気分/感情の間のリンクを患者に知らせ、回避行動を代替のより健康な行動に置き換えるために、GIの健康状況症状に関して回避行動に対して、患者を積極的にコーチングする。不安症状が顕著な患者については、
図8Dの条件付き分岐モデルは、不安源に関連付けられた暴露ベースのエクササイズ、不安耐性スキル構築エクササイズ、グラウンディングエクササイズ、及び/又は不安症状を緩和するための他のエクササイズを出力する。モデルはまた、患者が疼痛症状を患っているかどうかを判定し、患者に疼痛管理エクササイズを提供する。次いで、モデルはまた、ユーザがうつ病の症状を呈している(例えば、PHQ-9スコアが10よりも大きいか、又は10未満である場合)かどうかを順次判定し、症状の重症度に基づいて、他の症状(例えば、睡眠、コミュニケーション、投薬順守)に対して、うつ病症状に順次対処する。
【0275】
図8Eの例示的な実施形態は、患者が呈する身体疾患症状の重症度に基づいて、モデルが(例えば、クライアントデバイスにおいて実行されるPDTシステムに関連付けられたアプリケーションを通して)患者の状態及び目標に適切な基礎行動スキルを通じて患者を誘導する、不安又はうつ病に特化していない経路の条件付き分岐モデルのアーキテクチャを描写する。より詳細には、実証された症状に基づいて、条件付き分岐モデルは、送達のために行動変更及び回避モジュールを選択し、モジュールは、行動と気分/感情の間のリンクを患者に知らせ、回避行動を代替のより健康な行動に置き換えるために、GIの健康状況症状に関して回避行動に対して、患者を積極的にコーチングする。初期の不安/うつ症状のない患者については、
図8Eの条件付き分岐モデルは、制御可能なストレス要因対制御不可能なストレス要因に対する問題解決エクササイズ、及び問題解決問題を軽減するための他のエクササイズを出力する。
図8Eの条件付き分岐モデルは、患者が改善を望む睡眠及び/又は他の症状(例えば、疲労、睡眠衛生、心配など)に関連する入力(例えば、症状の重症度のランキング)を更に受信し、次いでその入力に基づいて、自分のGIの健康状況に関連する睡眠症状の改善するように適合された追加の認知スキル、問題解決エクササイズ、及び行動変更エクササイズを通してユーザを誘導する。
【0276】
一実施形態では、動作230において介入レジメンが患者に送達されると、方法の流れは動作232に進む。一実施形態では、動作232において、患者と介入レジメンのモジュールとの間の一連のインタラクションと、患者の健康ステータス進捗は、介入レジメンの送達と同時に監視される。
【0277】
上に記載されるシステム構成要素に関して、オンラインシステムの実施形態は、ネットワーク及びクライアントデバイスと協調して、介入レジメンの送達と同時に、患者と介入レジメンのモジュールとの間の一連のインタラクション及び患者の健康ステータス進捗を監視できる。インタラクションを監視することで、健康目標達成に向けた患者の進捗の詳細にわたる理解を提供し、患者の進捗を維持又は改善するために、適切なタイミングで介入コンテンツの更なる個人化及び送達を提供するように機能する。監視は、好ましくは、ジャストインタイム適応介入(JITAI)プロトコルに従ってユーザの状態に介入を調整するためのアクションを取ることができるように、ほぼリアルタイム又はリアルタイムで実行される。しかしながら、監視は、(例えば、患者のアセスメントされた状態のより良い精度を達成することに関して)任意の好適な遅延と共に実行することができる。
【0278】
監視は、介入レジメンのインタラクティブな介入で送達される調査構成要素を使用して実行することができ、患者は、促され、患者が進捗ステータスを示す自己報告データを提供することを可能にするインタラクティブ要素が提供される。監視は、追加的又は代替的に、他のデータストリームの処理と共に実行することができ、データストリームは、システム又はデバイスの使用指標、ソーシャルネットワーキングプラットフォーム及び通信プラットフォームの使用から抽出されたソーシャルネットワーキング行動、センサ由来のデータ、及び/又は他のデータと関連付けられる。したがって、監視は、侵入性の任意の頻度及び/又はレベルで発生する可能性がある。
【0279】
いくつかの実施形態では、動作232は、症状の重症度予測、患者の状態の予測、目標達成における患者の予測された成功の指示、及び/又は他の予測のうちの1つ以上の指示を出力する予測モデルで監視データ(例えば、リアルタイムデータ、非リアルタイムデータ、動的データ、静的データ)を処理することができ、データのトレーニングセットによる予測モデルのトレーニングは、以下で更に詳細に説明する。
【0280】
一実施形態では、患者の生態学的瞬間アセスメントを監視に使用することができる。追加的又は代替的に、一実施形態では、クライアントデバイス使用パラメータを監視に使用することができる。クライアントデバイス使用パラメータの実施例としては、アプリケーション切り替えの頻度、各アプリケーションログインに関連して費やされた時間の長さ、スクリーン時間パラメータ、患者のクライアントデバイス上で実行される異なるアプリケーション及び/又はアプリケーションのタイプ(例えば、ソーシャルネットワーキング、クリエイティブ、ユーティリティ、移動、活動関連など)に関連付けられたデータ使用、アプリケーション使用の時刻、デバイス使用の場所、及びその他のクライアントデバイス使用パラメータを含むことができる。
【0281】
追加的又は代替的に、一実施形態では、システムは、介入及びプログラム態様を監視及び修正するために、患者の音声データ及び/又はテキスト通信データを処理することができる。音声データの実施例は、音声処理モデルを使用して感情状態を抽出できる、音声サンプリングデータを含むことができる。関連する様式で、(例えば、通信プラットフォームからの、ソーシャルネットワーキングプラットフォームからの)クライアントデバイスのテキストデータの自然言語処理を使用して、患者の行動の状況を提供し、かつ/又は患者の感情状態又は認知状態をアセスメントすることができる。
【0282】
追加的又は代替的に、一実施形態では、電子カルテデータを監視に使用することができる。例えば、患者が医療を受ける場合、オンラインシステムは、患者が受けたケアのタイプに関する情報を提供する通知を受信し、このデータを患者の監視ステータスに使用するように構成することができる。
【0283】
追加的又は代替的に、一実施形態では、システムは、クライアントデバイスの他のセンサからのデータを処理するためのアーキテクチャ、患者の環境内のデバイス、及び/又はウェアラブルコンピューティングデバイスを、監視のために使用することができる。こうしたデバイスデータには、患者の健康状況に関付けられた行動に対する状況を提供するように構成された、活動データ、場所データ、動きデータ、生体認証データ、及び/又はその他のデータが含まれることができる。一実施例では、クライアントデバイスのセンサの動きからの動きデータは、ユーザが座りがちであり、介入レジメンの構成要素で対処できる症状を経験している可能性があることを示すことができる。別の実施例では、デバイス使用データは、患者が特定のデバイス(例えば、患者の近傍にあるタブレットデバイス、その使用が患者の広範な動きを必要としない)を、固定された場所(例えば、GPSデータから)で、かつ腹臥位(例えば、動きチップデータから)で使用しており、介入レジメンの構成要素で対処できるGIの健康状況の症状を経験している可能性があることを示すことができる。
【0284】
そのため、患者のニーズを適切に満たすために、患者の状態の積極的監視を使用して、介入レジメンモジュールの送達を調整することができる。しかしながら、他のデータ及びデータの組み合わせを、監視に使用することができる。
【0285】
一実施形態では、患者と介入レジメンのモジュールとの間の一連のインタラクション及び患者の健康ステータス進捗が動作232において監視される、プロセスの流れは動作234に進む。動作234における一実施形態では、一連のインタラクション及び健康ステータス進捗のうちの少なくとも1つに応答して、GIの健康状況に対する患者のウェルビーイングを改善するように構成されたアクションが実行される。
【0286】
上に記載されるシステムコンポーネントに関して、オンラインシステムの実施形態は、ネットワーク及びクライアントデバイスと協調して、一連のインタラクション及び健康ステータス進捗のうちの少なくとも1つに応答して、GIの健康状況に対して患者の健康及びウェルビーイングを改善するように構成されたアクションを実行することができる。動作234は、適応的な様式で、患者のニーズに対する送達コンテンツの個人化を改善するために、介入レジメンの更なるカスタマイズを提供するように機能する。動作234はまた、提供された治療の有効性を改善し、患者の目標達成の成功率を増加させるために、患者と介入レジメンとの間の関与を増加させるように機能することもできる。
【0287】
様々な実施形態では、動作234に従って実行されるアクションは、提供される介入モジュールの順序及び/又はコンテンツを調整することであって、介入のタイプ及び内容が上述されている、調整することと、電子カルテ(EHR)、個人健康記録(PHR)、及び/又はオープンカルテを、例えばユーザ/患者/患者に関する新しい情報が生成されるたびに、記録を書き込むか、又は変更することによって更新することと、例えば、医師の指導又は治療勧告の下、介入レジメンの標準的なコンテンツを超える補助的介入(例えば、催眠療法、体操、投薬、サプリメントなど)を提供すること及び/又はその提供を促進することと、行動又は健康ステータスの変化に関する通知を患者に生成すること及び/又は提供すること、行動又は健康ステータスの変化に関して、患者に関連付けられた実体(例えば、患者の許可を得た親族、知人、医療提供者など)に対して通知を生成すること及び/又は提供すること、及び/又は任意の他の好適なアクションと、のうちの1つ以上を含むことができる。
【0288】
いくつかの実施形態では、動作234は、追加的又は代替的に、介入レジメンのコンテンツとのインタラクションに関して患者の関与を増加させるための機能を含むことができる。
【0289】
様々な実施形態では、関与及び最適な学習を増加させるための特徴は、自己監視及び症状追跡のためのテキストベースの機能を含むことができ、システムは、患者の応答の可能性を増加させるインタラクティブタスクの提供とのリアルタイムのテキストのインタラクションを処理することができる。更に詳細には、患者から自己報告された具体的な記載を、介入レジメンの後続部分で使用して、介入の個人化を増加させ、関与を促進することができる。追加的又は代替的に、関与及び最適な学習を増加させるための特徴は、療法士/医療提供者、又は社会的グループとのインタラクション(例えば、患者の証言、臨床医の映像コンテンツなど)を模倣する特徴を含むことができる。追加的又は代替的に、関与及び最適な学習を増加させるための特徴は、介入レジメンのコンテンツとインタラクションし、健康状態を改善するための適切なスキルを推奨することを患者に通知するトリガとして、(例えば、動作232からの)患者の特定の現在の問題及び/又は患者が直面した課題をリンクする特徴を含むことができる。
【0290】
追加的又は代替的に、いくつかの実施形態では、関与は、うつ病、不安、疼痛、及び/又は他の症状を低減するための人工現実ツール(例えば、拡張現実プラットフォーム、仮想現実のプラットフォーム)、患者とのインタラクションを促進するための人工知能ベースのコーチング要素、タスク管理、クライアントデバイス上で実行される介入レジメン関連アプリケーション内のゲーミフィケーション要素に関連して患者を支援するためのスマートアシスタント(例えば、Alexa(登録商標)、Siri(登録商標)、Google(登録商標)アシスタントなど)、他のデバイスのゲーミフィケーション要素(例えば、様々な症状に関連して便サンプル追跡のトリガを促進するための、フラッシング及び他のサブシステムを制御するボタンなど、インタラクティブな要素を有するスマートトイレデバイス)、介入レジメンモジュールと連携して、関与するように病識を提供するスマートピルデバイス及び/又は薬物調剤デバイス、患者に介入レジメンのコンテンツを提供するための強化スケジュールの調整(例えば、報酬感受性、正の強化、負の強化など)、及び関与を増加させるための他の要素のうちの1つ以上を使用して、促進することができる。
【0291】
上で述べられるように、個人化及び関与を促進するための特徴は、動作232に従って患者の監視の前及び/又は後に、介入レジメンのモジュール内に送達することができる。
【0292】
一実施形態では、動作234において患者のウェルビーイングを改善するためにアクションが実行されると、方法の流れは、END動作236に進み、消化器系健康状況に対する適応介入を提供するための方法200Bは、新しい命令を待つために終了される。
方法200C
【0293】
上で述べられるように、
図2Cは、一実施形態による、消化器系健康状況に対する適応介入を提供するための方法200Cを描写するフローチャートである。
【0294】
ここで
図2Cの例示的な実施形態を参照すると、一実施形態では、方法200CはBEGIN238で始まり、方法の流れは動作240に進む。一実施形態では、動作240において、デバイスとユーザとの間のインターフェースが確立される。
【0295】
一実施形態では、動作240において、デバイスとユーザとの間のインターフェースが確立されると、方法の流れは動作242に進む。一実施形態では、動作242において、ユーザのGIの健康状況に関連付けられた信号のセットがインターフェースから受信され、信号のセットは、ユーザの生理学的データ、行動データ、環境ストレスデータ、感情データ、及び認知データを符号化する。
【0296】
一実施形態では、ユーザのGIの健康状況に関連付けられた信号のセットが、動作242においてインターフェースから受信されると、方法の流れは動作244に進む。一実施形態では、動作244において、GIの健康状況の特徴付けは、信号のセットをモデルを用いて処理する際に判定される。
【0297】
一実施形態では、GIの健康状況の特徴付けが動作2244において判定されると、方法の流れは動作246に進む。一実施形態では、動作246において、特徴付けに基づいて、構成要素のセットを含む治療のコンテンツは調節され、構成要素のセットは、ユーザの状態を改善するための認知行動療法(CBT)構成要素のサブセットを含む。
【0298】
一実施形態では、治療のコンテンツが動作246で調節されると、方法の流れは動作248に進む。一実施形態では、動作248において、治療が、ユーザに施与される。
【0299】
一実施形態では、治療が動作248においてでユーザに施与されると、方法の流れはEND動作250に進み、誘導行動療法を動的に施与するための方法200Cは、新しい命令を待つために終了される。
追加の方法態様
【0300】
上で述べられるように、様々な実施形態では、方法200A、200B、及び/又は200Cは、患者による介入レジメンに関連付けられた活動の実行を検出するための動作、ユーザの実行又は介入レジメンとの強化、望ましくないレベルの実行又は介入レジメンとの関与の判定、並びに介入との関与の改善を促進するための動作を更に含むことができる。例えば、介入レジメンの様々な活動に関して、一実施形態では、方法200A、200B、及び/又は200Cは、活動の実行又は非実行を検出するための機能(例えば、システム関与に基づいて、活動のセンサ検出測定値に基づいて)を含むことができる。患者が介入レジメンの活動を適切に実行する場合、方法200A、200B、及び/又は200Cは、様々な報酬(例えば、休息、金銭的価値の報酬など)の提供を通して実行を強化するための機能を含むことができる。患者が適切に活動を実行しない場合、方法200A,200B、及び/又は200Cは、非実行の原因(例えば、不関与コンテンツ、患者の生命に関連付けられた外部要因など)を判定するための機能を含み、コンテンツ送達を調整し、修正された介入を提供し、及び/又はそれに応じて強化スケジュールを調整することができる。
【0301】
更に、上で示されるように、様々な実施形態では、方法200A、200B、及び/又は200Cは、転帰における成功の可能性を改善するために、介入レジメンの過程中の患者の状態を予測するための予測モデルを開発し、トレーニングするための機能を含むことができる。したがって、方法200A、200B、及び/又は200Cは、患者に送達するための介入レジメンの適切なモジュールの予測及び/又は選択を改善するために、上に記載される様々なデータソースからのトレーニングデータセットを集約する機能、及び1つ以上のタイプのモデルアーキテクチャでトレーニングデータセットを処理するための機能を含むことができる。方法200A、200B、及び/又は200Cに関連付けられたモデルは、上に記載されるコンピューティングシステムのアーキテクチャ内に定義することができ、データ及び/又は機械学習の統計解析のための要素を含む。
【0302】
いくつかの実施形態では、機械学習モジュールへの入力は、1つ以上のテキストの単語、フレーズ、又はより長い文字列を含む。いくつかの実施形態では、入力は、アンケートにおける一連の質問に対するユーザ応答に対応する数値など、様々なデータ要素を含む(例えば、スケール上の様々な症状の重症度のランキング)。いくつかの実施形態では、機械学習モジュールの1つ以上の出力値は、ユーザの特定の状況の分類を表す値を含む。いくつかの実施形態では、機械学習技法を実装した機械学習モジュールは、例えば、キュレートされ、かつ/又は手動で注釈を付けたデータセットを使用してトレーニングされる。こうしたトレーニングは、ニューラルネットワーク内の層に関連付けられた重みなど、機械学習モジュールによって実施される機械学習アルゴリズムの様々なパラメータを判定するために使用され得る。いくつかの実施形態では、機械学習モジュールが、例えば、状況サブタイプを分類するような特定のタスクを達成するためにトレーニングされると、判定されたパラメータの値は固定され、(例えば、不変、静的な)機械学習モジュールは、(例えば、トレーニングデータとは異なる)新しいデータを処理し、そのパラメータに更に更新せずに(例えば、機械学習モジュールは、フィードバック及び/又は更新を受信しない)トレーニングされたタスクを達成するように使用される。いくつかの実施形態では、機械学習モジュールは、例えば、精度のユーザレビューに基づいてフィードバックを受信し得、こうしたフィードバックは、例えば、機械学習モジュールを動的に更新するために、追加のトレーニングデータとして使用され得る。いくつかの実施形態では、トレーニングされた機械学習モジュールは、調整可能な及び/又は固定(例えば、ロックされた)パラメータ、例えば、ランダムフォレスト分類子を有する分類アルゴリズムである。いくつかの実施形態では、2つ以上の機械学習モジュールを組み合わせて、単一のモジュール及び/又は単一のソフトウェアアプリケーションとして実装し得る。いくつかの実施形態では、2つ以上の機械学習モジュールはまた、例えば、別個のモジュール又はアプリケーションとして、別々に実装され得る。機械学習モジュールは、ソフトウェア及び/又はハードウェアであり得る。例えば、機械学習モジュールは、完全にソフトウェアとして実装され得、又はANNモジュールの特定の機能は、(例えば、特定用途向け集積回路(ASIC)を介して)専用ハードウェアを介して実施され得る。
【0303】
モデルトレーニングに関連してより詳細には、様々な実施形態では、方法は、GIの健康状況の形態を呈するユーザのセットからの生理学的データ、行動データ、環境ストレスデータ、感情データ、及び認知データを含む集合的データセットに変形の第1のセットを適用して、結合したデータセットを生成することと、ユーザのセットに適用された行動療法構成要素のサブセットに関連付けられた治療結果ラベル(例えば、個々の治療構成要素の有効性を記載する定量的又は定性的ラベル)を含む治療データセットを収集することと、結合したデータセット及び治療データセットを含む第1のトレーニングデータセットを作成することと、第1のトレーニングデータセットでモデルをトレーニングすることと、を含むことができる。このように、モデルは、ユーザの生理学的データ、行動データ、環境ストレスデータ、感情データ、及び認知データのうちの少なくとも1つに関連付けられたデータオブジェクトを受信し、有効性指標でタグ付けされた治療サブコンポーネントの選択を含む一連の出力を返すように構造化され、最終的に精密化することができる。
【0304】
統計解析及び/又は機械学習アルゴリズムは、教師あり学習(例えば、バックプロパゲーションニューラルネットワークの使用)、教師なし学習(例えば、K平均クラスタリング)、半教師あり学習、強化学習(例えば、Q学習アルゴリズムの使用、時間差学習の使用など)、及び任意の他の好適な学習スタイルのうちの任意のいずれか1つ以上を含む学習スタイルによって特徴付けられる1つ以上を含む学習スタイルによって特徴付けることができる。
【0305】
更に 任意のアルゴリズムは、回帰アルゴリズムと、インスタンスベースの方法(例えば、k最近傍、学習ベクトル量子化、自己組織化マップなど)、正則化法、決定木学習方法(例えば、分類及び回帰ツリー、カイ二乗アプローチ、ランダムフォレストアプローチ、多変量適応アプローチ、勾配ブースティングマシンアプローチなど)、ベイズ法(例えば、ナイーブベイズ、ベイジアン信条ネットワークなど)、カーネル法(例えば、サポートベクターマシン、線形判別分析など)、クラスタリング方法(例えば、k平均クラスタリング)、関連するルール学習アルゴリズム(例えば、アプリオリアルゴリズム)、人工ニューラルネットワークモデル(例えば、バックプロパゲーション法、ホップフィールドネットワーク法、学習ベクトル量子化法など)、深層学習アルゴリズム(例えば、ボルツマンマシン、重畳ネットワーク法、積層自己符号化器法など)、次元縮小法(例えば、主成分分析、部分最小二乗回帰など)、アンサンブル法(例えば、ブースティングブートストラップ集約、勾配ブースティングマシンアプローチなど)、及び任意の好適な形態のアルゴリズムのうちの1つ以上を実施することができる。
【0306】
ユーザインターフェース
図9A、
図9B、
図9C、及び
図9Dは、1つ以上の実施形態による、デジタル療法を使用して健康状況を治療するためのシステムのための例示的なGUIのいくつかの部分のスクリーンショットである。
図9A、
図9B、
図9C、及び
図9Dのスクリーンショットは、システムの使用を開始したばかりのユーザの開始点に対応する、初期状態のGUIを示す。
【0307】
図9Aは、初期の、第1のレッスンモジュールへのユーザアクセスを提供するホーム画面を示す。図に示すように、初期レッスンモジュールを表す選択可能なアイコン902が表示され得、ユーザはこれを選択して開始し得る。
【0308】
図9Bは、GUIの別の画面を示しており、これを通して、ユーザはインタラクティブレッスンモジュールのシーケンスを通してその進捗を追跡し得る。示される実施例では、レッスンモジュールは、セッションと呼ばれるサブシーケンスにグループ化され、各セッションは、例えば、テーマ的に関連するレッスンを含む。例えば、
図9Bは、症状及びストレスに向けられた第1のセッションを表す第1のアイコン904a、症状を管理するためのツールにユーザを導入するレッスンを含む第2のセッションを表す第2のアイコン904b、及び摂食パターンの管理に関連するレッスンを含む第3のセッションを表す第3のアイコン904cを示す。
図9Bに示すように、いくつかの実施形態では、GUIは、ユーザが第1のセッションを完了するまで、後続のセッション(すなわち、
図9Bの実施例では、セッション1の後に該当するセッション2以上)へのユーザのアクセスを制限する。GUIは、
図9Bに示すように、例えば、グラフィカルインジケータ(例えば、ロックの絵)、陰影、カラー化などを含む、どのセッションがアクセス可能で、どれがロックされているかを示す視覚的手がかりを含み得る。
【0309】
図9Cに目を向けると、いくつかの実施形態では、特定のレッスンモジュールは、レッスンモジュールのシーケンス外でも、ユーザが特定のスキルを定期的に、かつ/又は必要に応じて使用し、実践することを可能にする実践モジュールに関連付けられる。いくつかの実施形態では、特定の実践モジュールへのアクセスは、ユーザがそれに関連付けられたレッスンモジュールを完了するまで制限される。例えば、
図9Cに示すように、アイコン906a、906b、906c、906d、906e、及び906fを介して示される実践モジュールは、最初はロックされているが、様々な関連するレッスンの完了によってロック解除され得る。いくつかの実施形態では、レッスンモジュールは、限定されるものではないが、特定の呼吸法に対する映像ガイド及び/又は関連記事などのリソースと関連付けられ得る。実践モジュールと同様に、特定のリソースが、それが関連付けられているレッスンモジュールが完了するまでロックされる(例えば、アクセス不能になる)ように、リソースへのアクセスも制限され得る。
【0310】
図9Dに目を向けると、GUIはまた、ユーザの記憶されたプロファイルを含み得る。ユーザプロファイルは、例えば、個人の特性、思考及び感情、症状ログ記録、ストレス要因の識別、ストレスレベル追跡、自分の状況を特徴付けることを目的とした診断アセスメントの完了に関して、ユーザからの入力を求める様々なレッスンモジュールを介して投入され得る。いくつかの実施形態では、例えば、状況の重症度、生活の質などを測定する、様々な患者報告転帰機器を使用することができる。1つの例示的な実施例として、いくつかの実施形態では、IBS症状を患う患者/ユーザは、IBS症状重症度スケール(IBS-SSS)評価、及び/又は上記で更に詳細に説明された、他の患者報告転帰機器に基づく他の評価を完了し得る。
【0311】
図10A、
図10B、
図10C、及び
図10Dは、1つ以上の実施形態による、IBS患者に適合したコンテンツのための初期レッスンモジュールとの例示的なユーザインタラクションのスクリーンショットである。
【0312】
図10Aに示すように、ユーザは、初期レッスンモジュールを表すアイコン1002をそのホーム画面から選択して、初期レッスンモジュールを開始し得る。
図10B及び
図10Cに示すように、いくつかの実施形態では、ユーザは、レッスンモジュールの全てのグラフィックコンテンツ及びウィジェットを含む全ての画面を見るまで、選択可能なグラフィックボタン1004をタップすることによって、レッスンモジュールのコンテンツをステップスルーし得る。
図10Dに示すように、いくつかの実施形態では、ユーザは、特定のレッスンモジュールを完了したという指示を提供する最終画面を提示され得る。ユーザは、グラフィカルボタン1006を選択して、特定のレッスンモジュールの完了を確認し得る。初期レッスンモジュールを完了した後、ユーザは、後続のレッスンモジュールに進捗し得る。
【0313】
図11A及び
図11Bは、1つ以上の実施形態による、デジタル療法を使用して健康状況を治療するためのシステムについての例示的なGUIのゲート特徴を示すスクリーンショットである。
【0314】
いくつかの実施形態では、後続のレッスンモジュールへの進捗は、必ずしも瞬時及び/又は直接的ではない。代わりに、上に記載されるように、ゲート特徴は、摩擦を導入するため、及び/又は、1つのレッスンモジュールから後続のレッスンモジュールへの進捗速度を制御するために使用し得る。
図11Aは、例示的なソフトゲートを示しており、ユーザは、第2のレッスンモジュールの開始を完全に防げるわけではないが、先に進むのを遅らせるように促され、そうするために追加の入力を提供することを要求される。レッスン間ゲート画面1102は、ソフトゲートを表し、ユーザが第2のレッスンに進捗するのを翌日まで遅延させるように促すグラフィカルコンテンツを含む。例示的な画面1104はまた、遅延ボタン1104a及び継続ボタン1104bのグラフィカルウィジェットを含み、遅延ボタン1104aのグラフィカルウィジェットを選択すると、ユーザはホーム画面に戻る。ユーザは、希望する場合、継続ボタン1104bのグラフィカルウィジェットを選択することによって、第2のレッスンモジュールに進捗し得る。
図11Aに示すように、遅延ボタン1104a及び継続ボタン1104bのグラフィカルウィジェットは、視覚的に遅延ボタン1104aを強調し、継続ボタン1104bを強調解除するようにグラフィカルにレンダリングされ、それによって、第2のレッスンモジュールへ進むことを遅延させるようにユーザを促す。
【0315】
本明細書に記載されるように、様々な基準の評価が、制御ゲート特徴として使用され得る。
図11Aに示す実施例では、ソフトゲートは、ユーザの第1のレッスンモジュールの完了時間に関する時間関係基準に基づく。特に、
図11Aの実施例では、ソフトゲートは、ユーザが第2のレッスンモジュールを開始するのを翌日まで待つようにユーザを促すために使用される。
【0316】
図11Bに目を向けると、いくつかの実施形態では、ゲートは、特定の行動スキルのユーザの実践を促すために使用され得る。例えば、
図11Bに示すように、レッスン間ゲート画面1106はハードゲートを表し、第2のレッスンモジュールへのユーザの進捗の継続を許可しない。代わりに、レッスン間ゲート画面1106は、グラフィカルアイコン506aによって識別される実践モジュールを介して、ユーザが休憩を取り、特定の行動スキルを実践するように促すグラフィカルコンテンツを含む。いくつかの実施形態では、グラフィカルアイコン1108aは、グラフィカルウィジェット、例えば、選択可能なグラフィカルボタンである。したがって、いくつかの実施形態では、グラフィカルアイコン1108aは、特定の実践モジュールへのリンクを提供し、それにより、グラフィカルアイコン1108aのユーザ選択が、それがリンクする特定の実践モジュール(例えば、
図11Bの例示的な画面に示すように、症状日誌実践モジュール、又は他の実践モジュール)の開始(例えば、表示)を引き起こす。いくつかの実施形態では、例えば、
図11Bに示すように、レッスン間ゲート画面は、ユーザをホーム画面に戻すグラフィカルウィジェットを含み得る。例えば、
図11Bに示すように、レッスン間ゲート画面1106は、テキスト「Okay」を表示するグラフィカルウィジェット1108bを含み、グラフィカルウィジェット1108bをユーザが選択すると、図示のホーム画面に戻される。
【0317】
ここで、誘導行動療法を提供するシステムのための例示的なGUIのいくつかの部分の上述したスクリーンショットは、例示の目的のみのために与えられ、以下に請求され、ここに開示されるような本発明の範囲を限定することを意図しないことに留意されたい。
【0318】
【0319】
いくつかの実施形態では、インタラクティブレッスンモジュールのシーケンスは、症状を追跡するための技法をユーザに導入し、慣れさせる症状日誌レッスンモジュールを含み得る。特に、いくつかの実施形態では、本明細書に記載の技術は、定期的に、その症状のユーザ追跡及び/又は監視を容易にすることができる(例えば、実証及び/又は設計される)便利なGUIを提供する。いくつかの実施形態では、このような追跡GUIは、例えば症状日誌レッスンモジュールに関連付けられた症状日誌実践モジュールとして、インタラクティブレッスンモジュールを通してユーザの進捗を提供し、制御する同じシステム内に含まれ得る。いくつかの実施形態では、症状日誌実践モジュールへのアクセスは、例えば
図12Cに示すように、ユーザによる症状日誌レッスンモジュールの完了後にロック解除され得る。
図12Dに示すように、ユーザが症状日誌実践モジュールをロック解除すると、症状日誌実践モジュールを表し、アクセスを提供する選択可能なアイコン1202は、ユーザのホーム画面上に表示され得る。
【0320】
図13A、
図13B、
図13C、及び
図13Dは、1つ以上の実施形態による、症状日誌実践モジュールとの例示的なユーザインタラクションのスクリーンショットである。様々な実施形態では、症状日誌実践モジュールは、スタンドアローンモジュールであり得るか、又は上に記載される導入及び教育モジュールなどであるがこれに限定されない、異なるモジュールの一部であり得る。
【0321】
様々な実施形態では、毎日、ユーザは、グラフィカルウィジェットを使用して、その疾患、障害、及び/又は状況の1つ以上の態様に関連付けられた入力を提供し得る。患者入力の実施例は、限定されるものではないが、疼痛及びストレスをスケール上で評定すること(
図13B)、自分の疾患、障害、及び/又は状況に特有の追加の症状を特徴付ける評定を提供すること(
図13C)、毎日の食事を特徴付ける情報を提供すること(
図13D)を含む。
【0322】
ここでも、誘導行動療法を提供するシステムのための例示的なGUIのいくつかの部分の上述したスクリーンショットは、例示の目的のみのために与えられ、以下に請求され、ここに開示されるような本発明の範囲を限定することを意図しないことに留意されたい。
【0323】
図14A、
図14B、
図14C、及び
図14Dは、1つ以上の実施形態に従って、パーソナルモデルレッスンモジュールを導入するための例示的なGUIのスクリーンショットである。様々な実施形態では、パーソナルモデルレッスンモジュールは、スタンドアローンモジュールであり得、又は限定されることはないが、上記で考察した身体疾病ナラティブモジュールなど、異なるモジュールの一部であり得る。
【0324】
上で述べられるように、いくつかの実施形態では、インタラクティブレッスンモジュールのシーケンスは、ユーザが、(例えば、自分が苦しんでいる)自分の特定の状況に関連付けられた症状に影響を与える行動、思考、感情、及びストレス要因のサイクルを識別することを可能にするパーソナルモデルレッスンモジュールを含む。いくつかの実施形態では、パーソナルモデルレッスンモジュールは、GUIを介して、自身の生活において、及び/又は自身の特定の状況に関連付けられていると識別する特定の逆効果の行動、非有用な思考、及び否定的な感情の入力をユーザに都合よく求めるための構造化プロセスを実施するために使用される。
【0325】
いくつかの実施形態では、ユーザの入力を求めてユーザ自身のパーソナルモデルを作成する前に、パーソナルモデルレッスンモジュールは、例えば、ユーザを順応させ、有用な動機を提案するように設計されたコンテンツを提供するように、パーソナルモデルを作成するためのプロセスにユーザに導入する。
【0326】
図14A、
図14B、及び
図14Cに示すように、いくつかの実施形態では、例えば、ユーザを悪循環の概念に導入し、症状、ストレス、及び疼痛がどのようにフィードバックループを作成できるかを解説するために、教育資料を表すグラフィックコンテンツが患者に表示される。
【0327】
いくつかの実施形態では、共有されたユーザの経験及び/又は証言に対応するグラフィカルコンテンツは、例えば、映像、書面、音声などのフォーマットで表示される。例えば、
図14Dに示すように、ユーザは、自分の状況に関する別のユーザの経験、及び本明細書に記載されているような誘導行動療法アプローチについて読むように促され得る。いくつかの実施形態では、ユーザは、他者によって作成され、かつ共有される例示的なパーソナルモデルを見得る。本明細書に記載された技術を介して提供される他の行動療法スキルの開発を提供する、他のレッスンモジュール、例えば、本明細書に記載された任意のレッスンモジュール及び/又は追加のレッスンモジュールはまた、患者の経験及び/又は証言を含むコンテンツを含み得る。
【0328】
図15A、
図15B、
図15C、及び
図15Dは、1つ以上の実施形態による、パーソナルモデルレッスンモジュール用の例示的なGUIのスクリーンショットである。様々な実施形態では、パーソナルモデルレッスンモジュールは、スタンドアローンモジュールであり得、又は限定されることはないが、上記で考察した身体疾病ナラティブモジュールなど、異なるモジュールの一部であり得る。
【0329】
いくつかの実施形態では、パーソナルモデルレッスンモジュールは、ユーザによって以前に入力された、記憶された情報を読み出すことができる。例えば、様々な実施形態では、ユーザは、自分の特定の状況に影響を与える原因及び/又はストレス要因を識別する入力を以前に提供したことがあり、
図15Bに示すように、ユーザの疾患、障害、及び/又は状況に影響を与える原因及びストレス要因のユーザ識別を以前に入力している。いくつかの実施形態では、ユーザは、パーソナルモデルレッスンモジュールを介して、それらの特定の状況に関連付けられた原因及び/又はストレス要因に対応する入力を提供する。例えば、ユーザは、選択可能な要素のグラフィカルリストが提供され得る。いくつかの実施形態では、
図15Cに示すように、ユーザは、予め定義された数の逆効果の行動を選択するように促される。
図15Dに示すように、いくつかの実施形態では、ユーザが選択した逆効果の行動ごとに、ユーザは、逆効果の行動に関連する1つ以上の非有用な思考を選択するように促される。いくつかの実施形態では、非有用な思考は、事前に定義された思考のリストから選択される。いくつかの実施形態では、ユーザは、例えば、テキストボックスを介して、自由形式のテキスト入力を提供し得る。いくつかの実施形態では、1つ以上の非有用な思考のユーザ選択に続いて、ユーザは1つ以上の否定的な感情を選択するように促される。いくつかの実施形態では、否定的な感情は、予め定義された感情のリストから選択される。いくつかの実施形態では、ユーザは、例えば、テキストボックスを介して、自由形式のテキスト入力を提供し得る。
【0330】
図16A、
図16B、及び
図16Cは、1つ以上の実施形態による、例示的なパーソナルモデルグラフィカル表現のスクリーンショットである。
【0331】
いくつかの実施形態では、ユーザが逆効果の行動、非有用な思考、及び否定的な感情の入力を完了すると、受信したユーザ入力は、ユーザコンピューティングデバイス上に表示することができるパーソナルモデルのグラフィカル表現を作成するために使用される。いくつかの実施形態では、パーソナルモデルグラフィカル表現は、
図16A及び
図16Bに示すように、互いの間のリンクを例解するフロー図上に重ねられた、ユーザ選択の逆効果の行動、非有用な思考、及び否定的な感情に対応するテキストを含む。いくつかの実施形態では、パーソナルモデルグラフィカル表現は、本明細書で説明するように、ユーザによって以前に入力され、パーソナルモデルレッスンモジュールを介して読み出され、かつ/又はパーソナルモデルレッスンモジュール内で入力された、症状の原因及び/又はストレス要因に対応するテキストを含む。
【0332】
いくつかの実施形態では、パーソナルモデルグラフィカル表現は、1つ以上のモバイルデバイスの画面に適合するフォームファクタを有するようにレンダリングされる。例えば、
図16A及び16Bに示すように、いくつかの実施形態では、パーソナルモデルグラフィカル表現は、狭い長方形のフォーマットでレンダリングすることができ、ユーザがそのコンテンツを見るためにレンダリングされた図をスクロールすることを可能にする。いくつかの実施形態では、パーソナルモデルグラフィカル表現は、ユーザが図の部分を見るためにズームイン及びズームアウトすることができるように、ズーム可能な図として表示することができる。いくつかの実施形態では、パーソナルモデルグラフィカル表現は、例えば、二次元的な様式でパンすることによって、ユーザが、そのコンテンツを通して、ナビゲートすることを可能にするように表示することができる。
【0333】
図17A、
図17B、
図17C、及び
図17Dは、1つ以上の実施形態による、パーソナルモデルレッスンモジュールの省察セクションのための例示的なGUIのスクリーンショットである。
【0334】
いくつかの実施形態では、パーソナルモデルレッスンモジュールは、グラフィカルなコンテンツを含み、ユーザにそのパーソナルモデルをレビューするよう促す。特に、いくつかの実施形態では、(例えば、療法プロトコルに基づく予め定義された質問リストからの)一連の質問が、自身のパーソナルモデルグラフィカル表現と共に表示され、ユーザに提示され、ユーザに、自身の選択を検討し、リンクを識別し、自身の症状に対処するために実施され得る自身の行動における可能な変更などを検討するように促す。例えば、
図17A、
図17B、及び
図17Cに示すように、ユーザ質問のシーケンスを提示している。療法士との会話を模したレンダリングテキストの推移を含むグラフィカルコンテンツを表示することができる。いくつかの実施形態では、励みになるグラフィカルコンテンツが表示され、ユーザはホーム画面に戻る。
【0335】
ここでも、誘導行動療法を提供するシステムのための例示的なGUIのいくつかの部分の上述したスクリーンショットは、例示の目的のみのために与えられ、以下に請求され、ここに開示されるような本発明の範囲を限定することを意図しないことに留意されたい。
【0336】
図18A、
図18B、
図18C、及び
図18Dは、1つ以上の実施形態による、症状管理レッスンモジュール用の例示的なGUIのスクリーンショットである。様々な実施形態では、症状管理レッスンモジュールは、スタンドアローンモジュールであり得、又は限定されることはないが、上記で考察した疼痛管理モジュールなど、異なるモジュールの一部であり得る。
【0337】
図18A、
図18B、
図18C、及び
図18Dは、例示的な症状管理レッスンモジュール及び関連する症状管理目標実践モジュールを示す。一実施形態では、
図18Aに示すように、ユーザが症状管理レッスンモジュールを完了すると、
図18Bに示すように、症状管理目標実践モジュールがロック解除され、ユーザにアクセス可能にすることができる。
図18C及び
図18Dに示すように、ユーザは症状管理目標モジュールにアクセスして、その症状を管理する目標を作成し得る。ユーザは、例えば、定期的に、目標モジュールを使用して、定期的なタイミング及び/又は食事のタイプ及び/又は活動(例えば、体操、瞑想、呼吸及び/又はリラクゼーションエクササイズ、例えば、定期的な症状日誌を維持するなど、レッスンモジュールを介して導入されたスキル及び/又は1つ以上の他の実践モジュールとのインタラクションを介して実践できるスキルを含む、省察エクササイズ、)に関連する目標などを設定し得る。いくつかの実施形態では、例えば、本明細書に更に詳細に記載するように、目標モジュールは、投薬順守に関する目標設定を提供し得る。
【0338】
図19A、
図19B、
図19C、及び
図19Dは、1つ以上の実施形態による、非有用な思考パターンレッスンモジュール用の例示的なGUIのスクリーンショットである。様々な実施形態では、非有用な思考パターンレッスンモジュールは、スタンドアローンモジュールであり得、又は限定されることはないが、上記で考察した認知再構成及び柔軟性モジュールなど、異なるモジュールの一部であり得る。
【0339】
図19A、
図19B、
図19C、及び
図19Dは、例示的な非有用な思考パターンレッスンモジュール及び関連する思考記録実践モジュールを示す。一実施形態では、
図19Aに示すように、非有用な思考パターンレッスンモジュールをユーザが完了すると、思考記録実践モジュールをロック解除して、ユーザにアクセス可能にすることができる。
図19B、
図19C、及び
図19Dに示すように、ユーザは思考記録実践モジュールにアクセスして、自分の思考と関連する活動及び感情を追跡する思考エントリを作成し得る。
【0340】
いくつかの実施形態では、様々なレッスンモジュール及びレッスンモジュールシーケンスを含むセッションの完了後、完了したセッションがユーザに視覚的に示され得る。いくつかの実施形態では、特定のレッスンモジュールを完了すると、様々な関連する実践モジュールがロック解除され、GUIの画面を介してユーザがアクセスできるようになる。実施形態によっては、レッスンモジュールを完了すると、ユーザプロファイルの部分の追加が引き起こされ得て、ユーザはGUIを介してレビューし得る。例えば、一実施形態では、本明細書に記載のユーザパーソナルモデルモジュールを完了すると、関連するストレス要因、行動、感情、及び思考の特定のユーザの個々の悪循環を識別するパーソナルモデルの作成が提供される。いくつかの実施形態では、以前に作成されたパーソナルモデルに対応するデータは記憶され、プロファイル画面を介してユーザによるレビュー及び省察のためにレンダリングされ得る。
【0341】
いくつかの実施形態では、インタラクティブレッスンモジュール、関連する実践モジュール、ユーザプロファイルコンテンツ、及び同様のものは、本明細書に記載されたものに追加的又は代替的に、種々の他のレッスンモジュールを含み得る。いくつかの実施形態では、本明細書に記載の様々なレッスンモジュール及びそのコンテンツは、例えば、本明細書に記載の他のレッスンモジュールからの他のコンテンツと組み合わされ得る。
【0342】
結論
上で述べられるように、本開示の実施形態は、患者が適切なケア、サポート、及び治療を受けることを確実にするために、処方デジタル療法を使用して健康状況を効果的、効率的、及び遠隔で治療するという技術的課題に対する技術的解決策を提供する。本明細書に開示されたシステム及び方法がカバーする本発明は、従来のシステム及び方法と比較していくつかの利点をもたらすことができ、そのような発明は、ユーザの健康の改善に関連する多くの実用的なアプリケーションに更に実装される。
【0343】
一実施形態では、処方デジタル療法を使用して健康状況を治療するためのコンピューティングシステム実装方法であって、療法システムに対するユーザインターフェースを患者に提供することと、療法システムを通して、患者プロファイル及び事前アセスメントデータを生成することと、療法システムを通して、患者疾病ナラティブデータを生成することと、療法システムによって、患者プロファイル及び事前アセスメントデータ、並びに患者疾病ナラティブデータを処理して、患者に個人化された介入レジメンを生成することであって、患者に対する個人化された介入レジメンが、患者に施与される1つ以上のインタラクティブ療法モジュールを定義する、処理することと、を含む。
【0344】
一実施形態では、コンピューティングシステム実装方法は、患者のために生成された個人化された介入レジメンに従って、療法システムのユーザインターフェースを通して、1つ以上のインタラクティブ療法モジュールを患者に施与することと、1つ以上のインタラクティブ療法モジュールのコンテンツとの患者のインタラクションを監視して、1つ以上のインタラクティブ療法モジュールのコンテンツとの患者のインタラクションを表す患者インタラクションデータを生成することと、患者インタラクションデータに少なくとも部分的に基づいて、1つ以上のインタラクティブ療法モジュールを通して、患者の進捗を動的に制御することと、患者インタラクションデータに少なくとも部分的に基づいて、患者の個人化された介入レジメンを動的に更新することと、患者のために生成された更新された個人化された介入レジメンに従って、療法システムのユーザインターフェースを通して、患者に1つ以上の追加のインタラクティブ療法モジュールを施与することと、を更に含む。
【0345】
一実施形態では、療法システムは、処方デジタル療法(PDT)システムである。一実施形態では、患者プロファイル及び事前アセスメントデータを生成することは、療法システムのユーザインターフェースを通して、患者に、第1のインタラクティブ療法モジュールを施与する施与することと、第1のインタラクティブ療法モジュールを通して患者に提供されたコンテンツに対する患者の応答を表す第1の患者応答データを取得することと、療法システムによって、第1患者応答データを処理して、患者プロファイル及び事前アセスメントデータを生成することと、を含む。一実施形態では、患者疾病ナラティブデータを生成することは、療法システムのユーザインターフェースを通して、患者に第2のインタラクティブ療法モジュールを施与することと、第2のインタラクティブ療法モジュールを通して患者に提供されたコンテンツに対する患者の応答を表す第2の患者応答データを取得することと、療法システムを通して、第2の患者応答データを処理して、患者疾病ナラティブデータを生成することと、を含む。
【0346】
一実施形態では、患者のために個人化された介入レジメンに従って、患者に施与された1つ以上のインタラクティブ療法モジュールは、誘導行動療法治療の一部であり、更に、誘導行動療法治療は、療法システムのユーザインターフェースを通して遠隔的に施与される。一実施形態では、誘導行動療法の1つ以上のインタラクティブ療法モジュールは、心理療法、認知行動療法(CBT)、受容行動療法(ACT)、弁証法的行動療法(DBT)、曝露療法、マインドフルネス認知療法(MCBT)、催眠療法、実験的療法、及び精神力学療法、とからなる療法の群から選択される療法の構成要素を含む。一実施形態では、1つ以上のインタラクティブ療法モジュールの療法構成要素は、リラクゼーション技法トレーニング、行動変化及び回避トレーニング、問題解決及び対処トレーニング、疼痛管理技法トレーニング、認知再構築及び柔軟性トレーニング、社会的問題解決及びコミュニケーショントレーニング、並びに再発防止及びスキル維持のトレーニングのうちの1つ以上を含む。
【0347】
一実施形態では、誘導行動療法及びスキルトレーニングを提供するための方法は、患者プロファイル及び事前アセスメントデータを取得することと、患者の疾病ナラティブデータを取得することと、患者疾病ナラティブデータを取得することと、患者プロファイル及び事前アセスメントデータ並びに患者疾病ナラティブデータを処理して、患者のための個人化された介入レジメンを生成することであって、患者のための個人化された介入レジメンが、患者に施与される1つ以上のインタラクティブ療法モジュールを定義する、処理することと、患者のために生成された個人化された介入レジメンに従って、1つ以上のインタラクティブ療法モジュールを患者に施与することと、1つ以上のインタラクティブ療法モジュールのコンテンツとの患者のインタラクションを監視して、1つ以上のインタラクティブ療法モジュールのコンテンツとの患者のインタラクションを表す患者インタラクションデータを生成することと、患者インタラクションデータに少なくとも部分的に基づいて、インタラクティブ療法モジュールを通して患者の進捗を動的に制御することと、患者インタラクションデータに少なくとも部分的に基づいて、患者の個人化された介入レジメンを動的に更新することと、患者のために生成された更新された個人化された介入レジメンに従って、患者に1つ以上の追加のインタラクティブ療法モジュールを施与することと、を含む。
【0348】
1つの実施形態では、システムは、1つ以上のプロセッサ及び1つ以上の物理メモリを備え、1つ以上の物理メモリは、1つ以上のプロセッサによって処理された場合に上記の方法/プロセスを実行する命令を表すデータを中に記憶している。
【0349】
本明細書に開示されるシステム及び方法は、行動療法を、処方デジタル療法(PDT)システムを介して、便利で柔軟かつ構造化された様式で患者に施与することを可能にする。本発明は、1つ以上の健康状況に関連付けられた症状を呈する患者への介入を提供するための非従来的なシステム及び方法を採用することができる。いくつかの実施形態では、本発明は、(上により詳細に記載される)携帯機器環境及び/又は他のコンピュータ若しくはインターネットベースのアーキテクチャに実装された構成要素を有するプラットフォームを手段として、行動療法ベースの介入、並びに他の介入などの、心理学ベースの介入を送達することができる。したがって、様々な実施形態では、本発明は、大量のユーザデータを処理し、遠隔で個人化された介入を送達し、及び人の心によって実質的に実施できない方法で、ほぼリアルタイムにそのような介入とのユーザのインタラクションを遠隔監視するために、プラットフォームの構成要素を使用する。
【0350】
その結果として、本明細書に開示された実施形態は、抽象的なアイデアではなく、多種多様な実用的な用途によく適合する。更に、本明細書に開示された実施形態の多くは、数十億のデータポイント及びデータポイントの組み合わせの処理及び分析を必要とし、したがって、本明細書に開示された技術的解決策は、精神的ステップ又はペンと紙のみによって実施することができず、抽象的アイデアではなく、実際には、患者が適切なケア、サポート及び治療を確実に受けさせるために、処方デジタル療法を使用して健康状況を効果的に、効率的に、及び遠隔で治療することに関連付けられた長年にわたる技術的課題に対する技術的解決策を提供することに向けられる。
【0351】
追加的に、処方デジタル療法を使用して健康状況を効果的、効率的、かつ遠隔的に治療するための開示された方法及びシステムは、ユーザデータを処理し、介入を送達し、かかる介入とのユーザのインタラクションを監視するために本明細書に開示されたプラットフォームの構成要素を利用する特定のプロセスを必要とし、そのため、ヘルスケア技術の分野における他の形態の革新を包含、具体化、又は排除しない。更に、処方デジタル療法を使用して、効果的に、効率的に、遠隔的に健康状況を治療するためのシステム及び方法の開示された実施形態は、少なくともいくつかの理由から、抽象的なアイデアではない。
【0352】
第1に、効果的、効率的、かつ遠隔的に、処方デジタル療法を使用して健康状況を治療することは、それ自体が単なるアイデアではないため、抽象的なアイデアではない。例えば、本明細書に開示されたプラットフォームの構成要素を利用して、大量のユーザデータを処理し、個人化された介入を遠隔で送達し、そのような介入とのユーザのインタラクションをほぼリアルタイムで遠隔監視することは、人間の心を補助するペンと紙があっても、かつ時間が無限にあっても人間の心には不可能なため、プロセスは精神的に、又はペンと紙を使って実行することはできない。
【0353】
第2に、効果的、効率的、かつ遠隔的に、処方デジタル療法を使用して健康状況を治療することは、基本的な経済的行為ではない(例えば、単なる契約関係の作成、ヘッジ、決済リスクの軽減などではない)。
【0354】
第3に、処方デジタル療法を使用して、効果的に、効率的に、遠隔で健康状況を治療することは、単に人間の活動を体系化する方法(例えば、ビンゴのゲームを管理する)ではない。むしろ、開示された実施形態では、処方デジタル療法を使用して、効果的に、効率的に、遠隔で健康状況を治療するための方法及びシステムは、多種多様の疾患及び/又は状況を患う患者のための医療及び精神医療の分野を大幅に改善するツールを提供する。開示された実施形態を通して、医療従事者は、処方デジタル治療剤を使用して、健康状況の治療に使用するための、個人化された適応介入レジメンの生成を支援するツールが提供され、これにより、患者は、個人化された効果的な支援、治療、及びケアが確実に提供される。このように、本明細書に開示された方法及びシステムは、抽象的なアイデアではなく、本明細書に開示されたアイデアをそれらのアイデアの実用的な応用に統合する役割も果たしている。
【0355】
第4に、本明細書に開示された実施形態を実施するために数学を使用し得るが、開示されたシステム及び方法は、単に数学的関係/式ではないため、本明細書に開示され請求されたシステム及び方法は、抽象的アイデアではない。
【0356】
本明細書で使用される言語は、主として読みやすさ、明瞭さ、及び指導目的のために選択されており、発明の主題を詳しく説明し、又はそれを制限するために選択されていない場合があることに留意されたい。したがって、本発明の開示は、以下の特許請求の範囲に記載される本発明の範囲を例示することを意図しているが、これらに限定されない。
【0357】
本発明は、特定の可能な実施形態に関して特に詳細に説明されている。当業者であれば、本発明は他の実施形態で実践され得ることを理解するであろう。例えば、構成要素に使用される用語体系、構成要素の指定及び用語の大文字表記、属性、データ構造、又は任意の他のプログラミング又は構造的な態様は、重要、必須、又は限定ではなく、本発明又はその特徴を実施する機構は、様々な異なる名称、フォーマット、又はプロトコルを有することができる。更に、本発明のシステム又は機能は、説明したように、ソフトウェアとハードウェアの様々な組み合わせを介して、又は完全にハードウェア要素で実装し得る。また、本明細書に記載された様々な構成要素間の特定の機能区分は、単に例示的なものであり、必須又は重要なものではない。その結果として、単一の構成要素によって実行される機能は、他の実施形態では、複数の構成要素によって実行され得、複数の構成要素によって実行される機能は、他の実施形態では、単一の構成要素によって実行され得る。
【0358】
上の考察では、1つの実施形態の特定の態様は、特定の順序及び/又はグループ化における例示の目的のために、本明細書に記載のプロセスステップ及び/又は動作及び/又は命令を含む。しかしながら、本明細書に示され、かつ考察される特定の順序及び/又はグループ化は、例示に過ぎず、限定するものではない。当業者であれば、プロセスステップ及び/又は動作及び/又は命令の他の順序及び/又はグループ化が可能であり、いくつかの実施形態では、上で考察したプロセスステップ及び/又は動作及び/又は命令のうちの1つ以上を組み合わせ、かつ/又は削除することができる。更に、プロセスステップ及び/又は動作及び/又は命令のうちの1つ以上の部分は、本明細書で考察されるプロセスステップ及び/又は動作及び/又は命令のうちの1つ以上の他の部分として再グループ化することができる。その結果として、本明細書で考察されるプロセスステップ及び/又は動作及び/又は命令の特定の順序及び/又はグループ分けは、以下に主張する本発明の範囲を限定するものではない。
【0359】
上記でより詳細に論じるように、上記の実施形態を使用すると、ほとんど又は全く変更及び/又は入力することなく、多数の状況下で様々な当事者の特定のニーズを満たすために、かなりの柔軟性、適応性、及びカスタマイズの機会がある。
【0360】
上記説明のいくつかの部分は、アルゴリズム及び動作の象徴的表現、又は情報/データ上の動作のアルゴリズム様表現の観点から、本発明の特徴を提示する。これらのアルゴリズム又はアルゴリズム様の記載及び表現は、当業者が自分の仕事の内容を最も効果的かつ効率的に当業者に伝えるために使用する手段である。これらの動作は、機能的又は論理的に記載されているが、コンピュータプログラム又はコンピューティングシステムによって実施されると理解される。更に、一般性を失うことなく、これらの動作の配置をステップ又はモジュール、若しくは機能名で呼ぶことも、時には便利であることが実証されている。
【0361】
特に明記されていない限り、上記の考察から明らかなように、上記の記載全体を通じて、限定されることはないが、「活性化する」、「アクセスする」、「追加する」、「集約する」、「警告する」、「適用する」、「分析する」、「関連付ける」、「計算する」、「捕捉する」、「カテゴリ化する」、「分類する」、「比較する」、「作成する」、「定義する」、「検出する」、「判定する」、「配布する」、「排除する」、「暗号化する」、「抽出する」、「フィルタリングする」、「転送する」、「生成する」、「識別する」、「実施する」、「通知する」、「監視する」、「取得する」、「掲載する」、「処理する」、「提供する」、「受信する」、「要求する」、「保存する」、「送る」、「記憶する」、「置換する」、「転送する」、「変換する」、「送信する」、「使用する」などの用語を利用する考察が、コンピューティングシステムのメモリ、レジスタ、キャッシュ又は他の情報記憶、送信又は表示デバイス内の物理的(電子的)量として表されるデータ上で動作し、動作するコンピューティングシステム又は同様の電子デバイスのアクション及びプロセスを指すことが認識される。
【0362】
本発明はまた、本明細書に記載された動作を実行するための装置又はシステムに関する。この装置又はシステムは、必要な目的のために特別に構築され得るか、又は装置若しくはシステムは、コンピューティングシステム又は他のデバイスによってアクセスされることが可能な本明細書で考察又は例解されるように、プロセッサを用いてプロセスを実行するための命令を実行するための非一時的コンピュータ可読媒体上に記憶されたコンピュータプログラムによって選択的に起動又は構成/再構成されるシステムを備えることができる。
【0363】
当業者であれば、本明細書に提示されたアルゴリズム及び動作は、特定のコンピューティングシステム、コンピュータアーキテクチャ、コンピュータ若しくは業界標準、又は任意の他の特定の装置と本質的に関連していないことを容易に認識するであろう。また、本明細書の教示に従ったプログラムを用いて様々なシステムを使用し得、又は本明細書に記載された必要な動作を実行するために、より特殊な装置を構築することがより便利/効率的であることが判明し得る。種々のこれらのシステムに必要な構造は、同等の変形と共に、当業者には明らかであろう。更に、本発明は、特定のプログラミング言語を参照して記載されておらず、本明細書に記載されるように本発明の教示を実施するために種々のプログラミング言語を使用し得ることが認識され、特定の言語又は言語への任意の参照は、例解目的のみで、出願時に発明者が企図した本発明の実施可能性のために提供される。
【0364】
本発明は、多数のトポロジー上で動作する多種多様なコンピュータネットワークシステムによく適している。この分野では、大規模なネットワークの構成と管理は、プライベートネットワーク、LAN、WAN、プライベートネットワーク、又はインターネットなどのパブリックネットワーク上で、類似の又は異なるコンピュータ及びストレージデバイスと通信可能に結合されたストレージデバイス及びコンピュータを含む。
【0365】
本明細書で使用される言語はまた、主として読みやすさ、明瞭さ及び指導目的のために選択されており、発明の主題を詳しく説明し、又はそれを制限するために選択されていない場合があることに留意されたい。したがって、本発明の開示は、以下の特許請求の範囲に記載される本発明の範囲を例解することを意図しているが、これらに限定されない。
【0366】
更に、図に示される、又は本明細書で考察される動作は、記載と理解を容易にするために特定の用語体系を使用して識別されているが、同等の動作を識別するために他の用語体系が当技術分野でしばしば使用される。
【0367】
したがって、本明細書によって明示的に提供されるか、又は本明細書によって暗示されているかどうかにかかわらず、多数の変形が、本開示に鑑みて当業者によって実施され得る。
【国際調査報告】