(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-09
(54)【発明の名称】脱毛防止または発毛促進用の組成物
(51)【国際特許分類】
A61K 8/63 20060101AFI20231101BHJP
A61K 8/49 20060101ALI20231101BHJP
A61K 8/60 20060101ALI20231101BHJP
A61Q 7/00 20060101ALI20231101BHJP
A61Q 5/02 20060101ALI20231101BHJP
A61Q 5/06 20060101ALI20231101BHJP
A61Q 5/12 20060101ALI20231101BHJP
A61Q 5/10 20060101ALI20231101BHJP
A61Q 5/04 20060101ALI20231101BHJP
A61K 31/352 20060101ALI20231101BHJP
A61K 31/36 20060101ALI20231101BHJP
A61K 31/56 20060101ALI20231101BHJP
A61K 31/7048 20060101ALI20231101BHJP
A61K 31/704 20060101ALI20231101BHJP
A61K 31/215 20060101ALI20231101BHJP
A61P 17/14 20060101ALI20231101BHJP
A23L 33/10 20160101ALI20231101BHJP
A23L 33/105 20160101ALI20231101BHJP
【FI】
A61K8/63
A61K8/49
A61K8/60
A61Q7/00
A61Q5/02
A61Q5/06
A61Q5/12
A61Q5/10
A61Q5/04
A61K31/352
A61K31/36
A61K31/56
A61K31/7048
A61K31/704
A61K31/215
A61P17/14
A23L33/10
A23L33/105
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023513518
(86)(22)【出願日】2020-08-25
(85)【翻訳文提出日】2023-02-24
(86)【国際出願番号】 KR2020011318
(87)【国際公開番号】W WO2022045385
(87)【国際公開日】2022-03-03
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514112488
【氏名又は名称】エルジー ハウスホールド アンド ヘルスケア リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(74)【代理人】
【識別番号】100122161
【氏名又は名称】渡部 崇
(72)【発明者】
【氏名】ジェ-ヨン・シン
(72)【発明者】
【氏名】ジェ-ユン・キム
(72)【発明者】
【氏名】ユン-ホ・チェ
(72)【発明者】
【氏名】サン-ファ・イ
【テーマコード(参考)】
4B018
4C083
4C086
4C206
【Fターム(参考)】
4B018MD07
4B018MD08
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4C206ZA92
(57)【要約】
本発明は、毛髪の成長を促進するか、または脱毛を遅延させる成分を含む脱毛防止または発毛促進用の組成物に関する。これを確認するために、本発明は、インビトロ実験によって、wnt/β-カテニン信号伝達系の活性促進効果、毛乳頭細胞増殖効果、β-カテニンタンパク質の発現量増加効果を確認した。ひいては、使用後の臨床写真撮影による研究者の評価とフォトトリコグラムによる評価から良好な結果を示し、高い脱毛防止及び/または毛髪成長効果を奏することを確認した。このような総合的な結果から、本発明の組成物は、すぐれた脱毛防止及び/または毛髪成長促進効果を奏する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ペリプロシン(Periplocin)、ツシラゴン(Tussilagone)、ニチジン(Nitidine)、リシオノチン(Lysionotin)、バレクロリン(Valechlorine)、ラノステロール(Lanosterol)、エンゲレチン(Engeletin)、スペクヌエゼニド(Specnuezhenide)、プラエルプトリンB(Praeruptorin B)、ロツン酸(Rotundic acid)、セサモシド(Sesamoside)、ポリフィリンVII(Polyphyllin VII)またはこれらの薬学的または化粧品学的に許容可能な塩のうちいずれか一つ以上を有効成分として含む、脱毛防止または毛髪成長促進用の組成物。
【請求項2】
Wnt/β-カテニン信号伝達系の活性を促進する、請求項1に記載の脱毛防止または毛髪成長促進用の組成物。
【請求項3】
毛乳頭細胞の増殖を促進する、請求項1に記載の脱毛防止または毛髪成長促進用の組成物。
【請求項4】
毛乳頭細胞におけるβ-カテニンの発現を増加させる、請求項1に記載の脱毛防止または毛髪成長促進用の組成物。
【請求項5】
薬学用、医薬部外品用、化粧品用または健康機能食品用である、請求項1に記載の脱毛防止または毛髪成長促進用の組成物。
【請求項6】
請求項1に記載の脱毛防止または毛髪成長促進用の組成物を含む、毛髪または頭皮用の製品。
【請求項7】
シャンプー、トニック、コンディショナー、ローション、セラム、アンプル、トリートメント、ムース、ゲル、パック、クリーム、エッセンス、パウダー、スプレー、オイル、せっけん及び軟膏からなる群より選択される、請求項6に記載の毛髪または頭皮用の製品。
【請求項8】
洗浄剤、染毛剤、パーマ剤、ヘアスタイリング剤、頭皮クレンジング剤、ヘアクレンジング剤、頭皮スケーリング剤、ヘアスケーリング剤、頭皮マッサージ剤、ヘアマッサージ剤、頭皮ケア剤及びヘアケア剤からなる群より選択される、請求項6に記載の毛髪または頭皮用の製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、毛髪成長または脱毛防止を促進するための組成物に関し、毛髪成長及び/または脱毛防止促進を誘導する成分を含む脱毛防止または発毛促進用の組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、美容に対する関心がますます高まるにつれ、毛髪も重要な部分を占めている。毛髪は、皮膚の表面で産生され、細く角化した構造である。これは、外部衝撃に対するクッションの役割と共に、直射日光、寒冷、摩擦、危険などの外部刺激から人体を保護し、身体に有害なヒ素、水銀、亜鉛などの重金属を体外へ排出するように機能し、現代には、装飾のような美容的な面においても強調されている。
【0003】
しかし、食生活の変化や内外的ストレスの増加などの多様な原因によって脱毛を訴える人が増加しつつある。脱毛は、遺伝的要因が最も主な原因として作用すると知られているが、前述したように社会的ストレスの増加、環境汚染、頻繁なパーマとヘアカラーまたは正しくない頭皮管理なども脱毛の原因として挙げられている。
【0004】
ヒトの毛髪は、約10~15万本程度であり、各々の毛髪は相異なる成長周期を有する。
【0005】
発生初期の毛嚢(hair follicle)の形成は、β-カテニン(beta-catenin)の作用によって基底層の上皮細胞によってプラコード(placode)が形成され(Sarah E. Miller,2002)、形成されたプラコードから信号を受けた真皮線維芽細胞が皮膚凝縮物(dermal condensate)を形成する。それと共にプラコードは、真皮(dermis)方向へ成長、陥入して皮膚凝縮物と合わせられて一次毛芽(primary hair germ)を形成する。毛芽(hair germ)を形成した上皮細胞は、発生する真皮方向へ長く成長し、多層からなる長い棒状の構造物である毛杭(hair peg)を形成すると共に、皮膚凝縮物は球状の毛乳頭(dermal papilla)が形成される。毛杭の先は次第に厚くなって毛球(hair bulb)が形成され、毛球は、毛乳頭を囲む形態になって毛嚢が完成され、毛嚢内部の上皮細胞が分化して毛髪が生成される。
【0006】
初めて生成された毛髪は、成長期の時期を経て退行期、休止期に進み、その後、毛髪が脱落してからさらに成長期に戻る周期を反復する。
【0007】
毛髪成長周期は3段階で構成され、毛髪が最も活発に成長する成長期(anagenstage)、毛髪の退化が始まる退行期(catagenstage)及び毛髪の成長が止まるか、または休息に入る休止期(telogenstage)に分類される。
【0008】
このような毛髪成長周期の調節において、毛嚢を構成する毛乳頭細胞と毛嚢幹細胞を含む外毛根鞘細胞(outer root sheath cell)の活性と、これらの細胞で生産される多様なサイトカイン(cytokine)及び成長因子が重要な役割を果たすと知られている。周期的な毛髪成長のためには、毛嚢の再生と幹細胞の活性化が行われなければならず、これは、Wnt/β-カテニンの生成及び活性化によって行われると知られている(Ito M, Yang Z,Andl T,Cui C,Kim N,Millar SE,and Cotsarelis G,Wnt-dependent de novo hair follicle regeneration in adult mouse skin after wounding.Nature,2007,447(7142):p.316~320)。休止期から活性期(成長期)の毛嚢へ毛嚢の周期が戻りながら毛嚢が再建されるとき、Wnt signalが媒介して活性期毛嚢の状態を決定するようになる。
【0009】
通常、脱毛症(Alopecia)とは、このような周期において、成長期の毛髪の割合が少なくなり、退行期または休止期の毛髪が多くなって、非正常に毛髪の脱落数が多くなることを称する。正常な人は成長期の毛髪が多い一方、脱毛症の人は、休止期の毛髪が多くて肉眼で見える脱毛現象を現わすようになる。脱毛症の人の特徴は、毛髪の小型化にある。脱毛が進むほど、成長期の期間が短くなって退行期及び休止期への移行が促進され、その後、毛乳頭の体積が小さくなって毛嚢がますます小型化する。したがって、脱毛の治療のためには、休止期状態の毛嚢を成長期へ速く戻すようにし、短くなった成長期を延ばすことが重要である。
【0010】
脱毛の原因には、男性ホルモン過剰説、皮脂過剰分泌説、血液循環不良説、過酸化物、細菌などによる頭皮機能低下説、遺伝的要因、老化、ストレスなどが提起されてきたが、脱毛の原因は現在まで明確に知られていない状態である。このように多様かつ複雑な脱毛原因に対し、現在まで知られた脱毛防止製品には、有効成分として、血行促進、毛根機能強化、頭皮保湿効果、ふけ防止効果、抗酸化効果、毛髪成長期延長効果、または男性ホルモン作用抑制などを目的とする成分などが含まれているが、著しい効果を奏するものは未だに存在しない実情であり、副作用の問題が提起されることもある。
【0011】
現在まで開発された脱毛症の治療または予防用の製剤としては、血行促進、毛根機能強化、頭皮保湿及び男性ホルモンの抑制のための女性ホルモンを主成分とした製剤やミノキシジル(minoxidil)、フィナステリド(Finasteride)、トリコサッカライド(trichosaccharide)を含む製剤などがある。
【0012】
ところが、市販の製剤は、既に進んだ脱毛には効果がないか、または男性ホルモンを抑制するなどの副作用または使用上の注意事項によって使用に多い制約がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は、人体に安全であり、副作用がないだけでなく、優れた毛髪成長促進効果及び/または脱毛防止効果を奏する脱毛防止または毛髪成長促進用の組成物を提供することを目的とする。
【0014】
また、本発明は、前記脱毛防止または毛髪成長促進用の組成物を含む毛髪または頭皮用の製品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明者らは、従来の脱毛治療剤の脱毛防止または発毛促進効果が弱いというなどの短所がなく、人体に安全ながらも効果的に作用する組成物を開発するために鋭意努力した。
【0016】
その結果、バレクロリン(Valechlorine)、ツシラゴン(Tussilagone)、ペリプロシン(Periplocin)、リシオノチン(Lysionotin)、ニチジン(Nitidine)、ラノステロール(Lanosterol)、エンゲレチン(Engeletin)、スペクヌエゼニド(Specnuezhenide)、プラエルプトリンB(Praeruptorin B)、ロツン酸(Rotundic acid)、セサモシド(Sesamoside)、ポリフィリンVII(Polyphyllin VII)またはこれらの薬学的または化粧品学的に許容可能な塩のうちいずれか一つ以上を有効成分として含む組成物が、毛髪成長促進効果及び/または脱毛防止効果を奏することを見出し、本発明を完成させた。
【0017】
具体的には、本発明の発明者らは、前記各々の有効成分がWnt/β-カテニン信号伝達系の活性を促進し、毛乳頭細胞の増殖を促進し、かつ毛乳頭細胞におけるβ-カテニンの発現を増加させることを確認した。即ち、前記各々の有効成分がWnt/β-カテニン信号伝達系の活性を促進し、毛乳頭細胞の増殖を促進し、かつ毛乳頭細胞におけるβ-カテニンの発現を増加させることによって、毛髪の生理周期が退行期ないし休止期から成長期(活性期)へ移行されるのに重要な役割を果たすことを、インビトロ(in-vitro)実験によって確認した。
【0018】
本発明の脱毛防止及び/または毛髪成長促進用の組成物は、このような効果によって毛髪の成長周期のうち休止期から成長期へ移行される周期を短縮させることで毛髪の成長を促進し、退行期への転換を遅らせて脱毛を防止すると予想される。しかし、本発明はこのような機序に限定されない。
【0019】
また、本発明の発明者らは、前記有効成分を含む化粧料組成物を脱毛症の患者に処理する場合、毛髪の厚さ及び密集程度の改善に著しく優秀な効果を奏することを確認した。
【0020】
さらに、市販製品であるミノキシジルと比較実験した結果、本発明の前記有効成分を含む組成物は、脱毛防止及び/または発毛効果が、ミノキシジルよりも顕著に優秀であることを確認した。
【発明の効果】
【0021】
本発明の脱毛防止及び/または毛髪成長促進用の組成物は、毛髪成長効果に優れ、脱毛防止/遅延効果も優秀である。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】リシオノチン、ニチジン、ロツン酸、またはスペクヌエゼニドのWnt/β-カテニンプローモーターの活性度の測定結果を示したグラフである。
【
図2】ツシラゴン、バレクロリン、ラノステロ-ル、またはポリフィリンVIIのWnt/β-カテニンプローモーターの活性度の測定結果を示したグラフである。
【
図3】プラエルプトリンB、ペリプロシン、セサモシド、またはエンゲレチンのWnt/β-カテニンプローモーターの活性度の測定結果を示したグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明は、バレクロリン、ツシラゴン、ペリプロシン、リシオノチン、ニチジン、ラノステロール、エンゲレチン、スペクヌエゼニド、プラエルプトリンB、ロツン酸、セサモシド、ポリフィリンVII、またはこれらの薬学的または化粧品学的に許容可能な塩のうちいずれか一つ以上を有効成分として含む脱毛防止または毛髪成長促進用の組成物を提供する。
【0024】
前記12種の有効成分は、下記の表1に示した化学式またはその薬学的または化粧品学的に許容可能な塩の構造を有する。
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
一実施例で、前記12種の有効成分は、植物来由の成分であり得る。
【0029】
前記バレクロリン(Valechlorine)は、セイヨウカノコソウ(Valeriana officinalis L.)来由の成分であり、前記ツシラゴン(Tussilagone)は、フキタンポポ(Tussilago farfara)来由の成分であり、前記ペリプロシン(Periplocin)は、ペリプロカ(Periploca sepium Bge)来由の成分であり、前記リシオノチン(Lysionotin)は、フューフラワーリシオノツスハーブ(fewflower lysionotus herbs)来由の成分であり、前記ニチジン(Nitidine)は、テリハザンショウ(Zanthoxylum nitidum(Roxb.)DC.)来由の成分であり、前記ラノステロール(Lanosterol)は、スベリヒユ(Portulaca oleracea L.)来由の成分であり、前記エンゲレチン(Engeletin)は、黄杞(Engelhardtia roxburghiana Wall)来由の成分であり、前記スペクヌエゼニド(Specnuezhenide)は、トウネズミモチの果実(Ligustrum Lucidum Extract/Glossy Privet Fruit Extract)来由の成分であり、前記プラエルプトリンB(Praeruptorin B)は、ゼンコ(Peucedanum praeruptorum Dunn)来由の成分であり、前記ロツン酸(Rotundic acid)は、ゴンズイ(Euscaphis japonica)来由の成分であり、前記セサモシド(Sesamoside)は、胡麻(Sesamum angolense)来由の成分であり、前記ポリフィリンVII(Polyphyllin VII)は、パリスポリフィラ(Paris polyphylla)来由の成分であり得る。
【0030】
一実施例で、前記バレクロリン、ツシラゴン、ペリプロシン、リシオノチン、ニチジン、ラノステロール、エンゲレチン、スペクヌエゼニド、プラエルプトリンB、ロツン酸、セサモシド、ポリフィリンVII、またはこれらの薬学的または化粧品学的に許容可能な塩のうちいずれか一つ以上は、組成物の総重量に対して0.00001~50重量%、望ましくは0.0001~20重量%、より望ましくは0.001~10重量%、さらに望ましくは0.01~5重量%含まれ得る。
【0031】
また、本発明は、前記脱毛防止または毛髪成長促進用の組成物を含む医薬(薬学)品、医薬部外品、化粧品または健康機能食品を提供する。本発明の組成物は、通常皮膚に適用可能な如何なる形態にも剤形化できるが、望ましくは、外用剤の形態に剤形化できる。本発明の組成物は、例えば、液状、クリーム状、ペースト状または固状など、皮膚に適用可能な剤形に製造できる。
【0032】
本発明のバレクロリン、ツシラゴン、ペリプロシン、リシオノチン、ニチジン、ラノステロール、エンゲレチン、スペクヌエゼニド、プラエルプトリンB、ロツン酸、セサモシド、ポリフィリンVII、またはこれらの薬学的または化粧品学的に許容可能な塩のうちいずれか一つ以上は、前記組成物または剤形に脱毛防止剤及び/または毛髪成長促進剤として含まれ得る。
【0033】
一実施例で、本発明の剤形が液体である場合には、担体成分として溶媒、溶解化剤または乳濁化剤などが使用可能である。例えば、水、アルコール、エチルカーボネート、エチルアセテート、ベンジルアルコール、ベンジルベンゾエート、プロピレングリコール、1,3-ブチルグリコールオイル、グリセロール脂肪族エステル、ポリエチレングリコールまたはソルビタンの脂肪酸エステルなどが担体成分として使用され得る。
【0034】
前記アルコールは、アルコールのうち一種以上を意味し、望ましくは、線状または分枝状のC2~C4モノアルコールであり、より望ましくは、エタノールまたはイソプロパノールを使用し得る。特に、エタノールまたはイソプロパノールを担体成分として使用すると、脱毛防止または毛髪成長促進用の組成物の経皮吸収を促進できる。
【0035】
一実施例で、本発明の剤形がペースト、クリームまたはゲルの場合は、担体成分として、動物性油、植物性油、ワックス、パラフィン、でん粉、トラカント、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコン、ベントナイト、シリカ、タルクまたは酸化亜鉛などが使用され得る。
【0036】
一実施例で、本発明の剤形がパウダーまたはスプレーである場合には、担体成分として、ラクトース、タルク、シリカ、アルミニウムヒドロキシド、カルシウムシリケートまたはポリアミドパウダーなどが用いられ得る。特に、スプレー剤形である場合には、クロロフルオロヒドロカーボン、プロパン/ブタンまたはジメチルエーテルなどのような推進体をさらに含み得る。
【0037】
一実施例で、本発明の組成物に含まれる成分は、バレクロリン、ツシラゴン、ペリプロシン、リシオノチン、ニチジン、ラノステロール、エンゲレチン、スペクヌエゼニド、プラエルプトリンB、ロツン酸、セサモシド、ポリフィリンVII、またはこれらの薬学的または化粧品学的に許容可能な塩のうちいずれか一つ以上の他に、皮膚に適用可能な外用剤に通常使用される成分を含み得る。例えば、水、界面活性剤、保湿剤、低級アルコール、キレート剤、殺菌剤、酸化防止剤、防腐剤、色素及び香料などからなる群より選択される一つ以上の添加剤をさらに含み得る。
【0038】
本発明は、前記脱毛防止または毛髪成長促進用の組成物を含む毛髪または頭皮用製品を提供する。
【0039】
前記毛髪または頭皮用の製品は、シャンプー、トニック、コンディショナー、ローション、セラム、アンプル、トリートメント、ムース、ゲル、パック、クリーム、エッセンス、パウダー、スプレー、オイル、せっけん及び軟膏からなる群より選択されるいずれか一つであり得るが、これらに限定されない。
【0040】
また、前記毛髪または頭皮用の製品は、洗浄剤、染毛剤、パーマ剤、ヘアスタイリング剤、頭皮クレンジング剤、ヘアクレンジング剤、頭皮スケーリング剤、ヘアスケーリング剤、頭皮マッサージ剤、ヘアマッサージ剤、頭皮ケア剤及びヘアケア剤、またはこれらのエアゾールタイプの形態などからなる群より選択されたいずれか一つであり得るが、これらに限定されない。
【0041】
一実施例で、本発明の脱毛防止または毛髪成長促進用の組成物は、ヘアトニックまたはヘアローションの剤形に製造され得る。
【0042】
本発明の毛髪成長促進用の組成物は、望ましくは、皮膚に直接塗布または散布するなどの経皮投与方法によって使用され得る。
【0043】
また、本発明は、前記脱毛防止または毛髪成長促進用の組成物を含む健康機能食品組成物を提供する。前記健康機能食品は、当業界で通常使用される方法によって製造可能である。製造時には、当業界で通常添加する原料及び成分を添加して製造し得る。また、前記健康機能食品の剤形も健康機能食品として認められる剤形であれば、制限なく製造可能である。本発明の健康機能食品は、多様な形態の剤形に製造可能であり、食品を原料として薬品の長期服用時に発生し得る副作用などがないという長所があり、携帯性に優れ、本発明の健康機能食品は、脱毛防止または発毛促進効果を増進させるための補助剤として摂取が可能である。
【0044】
また、本発明は、バレクロリン、ツシラゴン、ペリプロシン、リシオノチン、ニチジン、ラノステロール、エンゲレチン、スペクヌエゼニド、プラエルプトリンB、ロツン酸、セサモシド、ポリフィリンVII、またはこれらの薬学的または化粧品学的に許容可能な塩のうちいずれか一つ以上を有効成分として含む脱毛防止または毛髪成長促進用の組成物を患者(subject)に投与する段階を含む、脱毛防止または毛髪成長促進方法を提供する。
【0045】
本発明で使用される用語「投与」は、如何なる適切な方法で本発明の組成物を導入することを意味する。本発明の組成物の投与経路は、目的とする組職に到達可能であれば、如何なる一般的な経路によっても投与可能である。望ましくは、経皮または経口投与が可能であり、望ましくは、経皮投与可能であり、その中でも局所塗布が最も望ましい。本発明の組成物の適用回数は、処方、必要または所望に応じて決定可能である。
【0046】
本発明に記載された全ての成分は、望ましくは、韓国、中国、アメリカ、ヨーロッパ、日本などの関連法規、規範(例えば、化粧品安全基準などに関する規定(韓国)、化粧品安全技術規範(中国)、食品公典(韓国)、食品添加物公典(韓国)、健康機能食品公典(韓国)、衛生規範(中国))などで規定した最大使用値を超過しない。即ち、望ましくは、本発明による化粧料、食品、またはパースナルケア用の組成物は、各国の関連法規、規範で許容する含量の限度で本発明による成分を含む。
【0047】
本発明は、インビトロ実験によって、本発明の組成物に含まれるバレクロリン、ツシラゴン、ペリプロシン、リシオノチン、ニチジン、ラノステロール、エンゲレチン、スペクヌエゼニド、プラエルプトリンB、ロツン酸、セサモシド、ポリフィリンVII、またはこれらの薬学的または化粧品学的に許容可能な塩のうちいずれか一つ以上が、毛乳頭細胞のWnt/β-カテニン信号伝達増幅によって毛髪の生理周期が退行期ないし休止期から活性期へ進むのに重要な役割を果たすことを確認した(実験例1、2及び3)。
【0048】
本発明の組成物の使用量は、年齢、病変の程度などの個人差や剤形によって適切に調節可能であり、通常、1日1回~数回、適量を頭皮に塗布し、一週間~数ヶ月間使用することが望ましい。本発明の実験例では、脱毛治療及び/または発毛用の組成物1を週5回ずつ6ヶ月間使用しており、その結果、優秀な毛髪成長促進効果を奏することを確認した(実験例4)。
【実施例】
【0049】
以下、本発明を具体的な実施例を挙げて説明する。しかし、本発明による実施例は他の多様な形態に変更可能であり、本発明の範囲が後述する実施例に限定されると解釈されてはならない。本発明の実施例は当業界で平均的な知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。
【0050】
製造例1:脱毛治療及び/または発毛促進用の組成物1(ヘアトニック)
下記の表2に示した処方によって通常の方法で、バレクロリン、ツシラゴン、ペリプロシン、リシオノチン、ニチジン、ラノステロール、エンゲレチン、スペクヌエゼニド、プラエルプトリンB、ロツン酸、セサモシド、またはポリフィリンVIIを有効成分として含むヘアトニック組成物を実施例1~12-2として製造した。
【0051】
本発明の実験に使用された物質及び試薬は、化粧品原料製造メーカー及び商業用供給企業から購入して使用した。
【0052】
【0053】
製造例2:脱毛治療及び/または発毛促進用の組成物2(ヘアローション)
バレクロリン、ツシラゴン、ペリプロシン、リシオノチン、ニチジン、ラノステロール、エンゲレチン、スペクヌエゼニド、プラエルプトリンB、ロツン酸、セサモシド、またはポリフィリンVIIを、下記の表3に示した処方によって通常の方法で、ヘアローションを製造した。
【0054】
【0055】
実験例1:毛乳頭細胞活性信号(Wnt/β-カテニン)調節効果
一般的に、毛乳頭で活性化するWnt/β-カテニン信号は、毛髪の成長周期のうち退行期ないし休止期から活性期へ移行されるとき、即ち、毛髪が育ち始めるときから毛髪生長が起こる活性期にかけて起こる。また、休止期や退行期には、Wnt/β-カテニン信号が弱くなるか又はなくなり、毛嚢が退化して毛髪が抜ける現状が起こる。
【0056】
したがって、本発明のバレクロリン、ツシラゴン、ペリプロシン、リシオノチン、ニチジン、ラノステロール、エンゲレチン、スペクヌエゼニド、プラエルプトリンB、ロツン酸、セサモシドまたはポリフィリンVIIが、Wnt/β-カテニン信号増幅にどのぐらい寄与するかを、本実験によって調査した。
【0057】
本実験において、陰性対照群としてはDMSOを使用した。
【0058】
培養96-ウェルプレート(well plate)に、3×10
4のWnt Reporter HEK293A細胞を各ウェルにシーディング(seeding)した後、本発明のバレクロリン、ツシラゴン、ペリプロシン、リシオノチン、ニチジン、ラノステロール、エンゲレチン、スペクヌエゼニド、プラエルプトリンB、ロツン酸、セサモシドまたはポリフィリンVIIを各々200μg/ml、20μg/ml、2μg/ml、0.2μg/mlの濃度で処理した。その後、Promega社のルシフェラーゼ分析キット(Luciferase assay kit)(E1960)を用いてレポーターアッセイ(reporter assay)を行った。製造社の実験方法に従って行い、luminometer Victor(PerkinElmer,Waltham,Massachusetts,USA)を用いて、Wnt/β-カテニンプローモーター活性度を測定した。測定結果は、
図1、
図2及び
図3に示した。
【0059】
その結果、バレクロリン、ツシラゴン、ペリプロシン、リシオノチン、ニチジン、ラノステロール、エンゲレチン、スペクヌエゼニド、プラエルプトリンB、ロツン酸、セサモシドまたはポリフィリンVIIは、無処理群である陰性対照群に対してWnt/β-カテニン信号を約二倍またはそれ以上に増幅させた。
【0060】
そこで、バレクロリン、ツシラゴン、ペリプロシン、リシオノチン、ニチジン、ラノステロール、エンゲレチン、スペクヌエゼニド、プラエルプトリンB、ロツン酸、セサモシドまたはポリフィリンVIIは、毛嚢幹細胞の毛髪成長促進信号であるWnt/β-カテニン信号伝達系の活性を非常に優秀に促進させることで発毛促進の効果を奏することを、確認することができた。
【0061】
実験例2:毛乳頭細胞増殖促進効果
本実験では、ヒト由来の毛乳頭細胞(dermal papilla cells;DPCs)を用いて毛乳頭細胞増殖促進効果を確認した。ヒト由来の毛乳頭細胞は、プロモセル社(PromoCell社)から購入した。前記DPCsをプロモセル社で勧める培養液(Follicle Dermal Papilla Cell Growth Medium;PromoCell,Heidelberg,Germany)と培養液添加剤(Supplement Mix; PromoCell,Heidelberg,Germany)で、37℃及び5%のCO2条件下で培養した。培養したDPCs 3,000cells/wellを96-ウェルプレートに分注した後、0.1%血清条件で24時間培養した。その後、培養した細胞に、無血清DMEMに1:1000で希釈したDMSO(vehicle)を対照群にし、ミノキシジル0.1μg/mlを陽性対照群にして、バレクロリン、ツシラゴン、ペリプロシン、リシオノチン、ニチジン、ラノステロール、エンゲレチン、スペクヌエゼニド、プラエルプトリンB、ロツン酸、セサモシドまたはポリフィリンVIIを各々2または20μg/mlずつ一日間処理し、インキュベートした。インキュベートした後、CCK方法を用いて細胞の増殖程度を評価した。CCK-8を培養液に1:10で処理し、1時間インキュベートした。1時間後、各ウェルの吸光度(absorbance)を450nmで測定した。全ての実験を、3回ずつ繰り返して吸光度値の平均を求めた。その結果を、対照群を100にし、それに対する処理群のパーセントとして表した。
【0062】
その結果、バレクロリン、ツシラゴン、ペリプロシン、リシオノチン、ニチジン、ラノステロール、エンゲレチン、スペクヌエゼニド、プラエルプトリンB、ロツン酸、セサモシドまたはポリフィリンVIIを処理した場合、優秀な毛乳頭細胞増殖促進効果を示した(表4)。
【0063】
【0064】
実験例3:毛乳頭細胞におけるβ-カテニンの発現増加
Wnt信号が抑制される休止期及び退行期の毛乳頭細胞においては、β-カテニンがGSK-3βによって分解される。しかし、Wnt信号が増幅する活性期の毛乳頭細胞においてはGSK-3βの活性が抑制されるため、β-カテニンが分解されず、その発現量が増加する。
【0065】
ヒト毛乳頭細胞を約500,000cell/wellで6ウェルプレートに分注した後、バレクロリン、ツシラゴン、ペリプロシン、リシオノチン、ニチジン、ラノステロール、エンゲレチン、スペクヌエゼニド、プラエルプトリンB、ロツン酸、セサモシドまたはポリフィリンVIIを各々、2または20μg/mlずつ一日間処理し、インキュベートした。インキュベートした後、M-PER溶解バッファー(lysis buffer)を用いて細胞を溶解し、同量の細胞溶解物(cell lysate)をSDS-PAGEゲルにロード(loading)した。SDS-PAGEゲルにロードされた細胞溶解物をニトロセルロース膜(nitrocellulose membrane)に移した(transfer)後、抗β-カテニン (anti-beta catenin)抗体をニトロセルロース膜に付けてタンパク質を検出した。GAPDHは、タンパク質の量を補正する対照群(control)として使用された。バレクロリン、ツシラゴン、ペリプロシン、リシオノチン、ニチジン、ラノステロール、エンゲレチン、スペクヌエゼニド、プラエルプトリンB、ロツン酸、セサモシドまたはポリフィリンVIIによって増加したβ-カテニンの量を確認し、その結果を、対照群を100にし、それに対する処理群のパーセントとして表し、表5に示した。
【0066】
【0067】
その結果、バレクロリン、ツシラゴン、ペリプロシン、リシオノチン、ニチジン、ラノステロール、エンゲレチン、スペクヌエゼニド、プラエルプトリンB、ロツン酸、セサモシドまたはポリフィリンVIIを処理した群では、無処理群に比べて、非常に有意味なβ-カテニンの量の増加を確認することができ、これは毛乳頭細胞のWnt/β-カテニン信号が増加したことを意味する。特に、Wnt/β-カテニンの直接的な受容体に結合する陽性対照群のWnt3aタンパク質よりも優秀な効能を示すことを確認した(通常、業界では1.5倍以上の増加を示すと、発毛促進効果を奏すると認める。)。
【0068】
実験例4:脱毛治療または発毛用の組成物1(ヘアトニック)の発毛効果確認
毛髪の数が正常な場合に比べて顕著に少ないか、または脱毛症状のある毛髪の弱い男女総135人を対象にして本発明の脱毛治療または発毛用の組成物1(ヘアトニック)の発毛効果を実験した。前記男女総135人の頭皮領域を左右に分けて左右に相異なる組成物を塗布した。10人ずつ27個群に分けて比較例1、2、3及び実施例1~12-2を使用し、週5回ずつ6ヶ月間毛髪及び頭皮に使用した。使用後の臨床写真撮影による研究者の評価とフォトトリコグラムによる評価を行った。臨床写真による研究者の評価は、塗布してから4ヶ月及び6ヶ月後の比較例と実施例に対して、「Good」、「Slight」、「no change」の3項目に対して評価を行った(Good:50%~75%好転、Slight:25%~50%好転、no change:変化なし)。フォトトリコトグラムによる単位面積当たりの毛髪数と毛髪の平均厚さに対する評価は、塗布してから4ヶ月及び6ヶ月後に比較例及び実施例に対して測定を行い、その結果を表6に示した。
【0069】
【0070】
前記結果から分かるように、バレクロリン、ツシラゴン、ペリプロシン、リシオノチン、ニチジン、ラノステロール、エンゲレチン、スペクヌエゼニド、プラエルプトリンB、ロツン酸、セサモシドまたはポリフィリンVIIを含む実施例1~12-2から、高い脱毛防止及び毛髪成長効果が現れることを確認した。
【0071】
このことから、バレクロリン、ツシラゴン、ペリプロシン、リシオノチン、ニチジン、ラノステロール、エンゲレチン、スペクヌエゼニド、プラエルプトリンB、ロツン酸、セサモシドまたはポリフィリンVIIを有効成分で含む本発明の脱毛防止または毛髪成長促進用の組成物が、脱毛治療に非常に効果的に使用可能であることを立証した。
【0072】
前記ヘアトニックまたはヘアローションのような剤形例は、本発明の毛髪成長促進用の組成物の例示であるだけであり、本発明の組成物の範囲がこれらの剤形のみに限定されないことは当業界における通常の知識を持つ者にとって自明であろう。
【0073】
以上のように、バレクロリン、ツシラゴン、ペリプロシン、リシオノチン、ニチジン、ラノステロール、エンゲレチン、スペクヌエゼニド、プラエルプトリンB、ロツン酸、セサモシドまたはポリフィリンVIIが優秀な毛髪成長誘導及び脱毛抑制効果を有することを確認し、本発明による脱毛防止または毛髪成長促進用の組成物を多様な剤形に製造した。上記においてヘアトニックまたはヘアローションのような剤形例を具体的に説明した。但し、これらの剤形例は、本発明の組成物の例示であるだけであり、本発明の組成物の範囲がこれらの剤形のみに限定されないことは当業界における通常の知識を持つ者にとって自明であろう。
【0074】
なお、本発明のシャンプー組成物の例示を下記の表7に示し、コンディショナー組成物の例示を下記の表8に示した。
【0075】
【0076】
【手続補正書】
【提出日】2023-02-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ペリプロシン(Periplocin)、ツシラゴン(Tussilagone)、ニチジン(Nitidine)、リシオノチン(Lysionotin)、バレクロリン(Valechlorine
)、エンゲレチン(Engeletin)、スペクヌエゼニド(Specnuezhenide)、プラエルプトリンB(Praeruptorin B)、ロツン酸(Rotundic acid)、セサモシド(Sesamoside)、ポリフィリンVII(Polyphyllin VII)またはこれらの薬学的または化粧品学的に許容可能な塩のうちいずれか一つ以上を有効成分として含む、脱毛防止または毛髪成長促進用の組成物。
【請求項2】
Wnt/β-カテニン信号伝達系の活性を促進する、請求項1に記載の脱毛防止または毛髪成長促進用の組成物。
【請求項3】
毛乳頭細胞の増殖を促進する、請求項1に記載の脱毛防止または毛髪成長促進用の組成物。
【請求項4】
毛乳頭細胞におけるβ-カテニンの発現を増加させる、請求項1に記載の脱毛防止または毛髪成長促進用の組成物。
【請求項5】
薬学用、医薬部外品用、化粧品用または健康機能食品用である、請求項1に記載の脱毛防止または毛髪成長促進用の組成物。
【請求項6】
請求項1に記載の脱毛防止または毛髪成長促進用の組成物を含む、毛髪または頭皮用の製品。
【請求項7】
シャンプー、トニック、コンディショナー、ローション、セラム、アンプル、トリートメント、ムース、ゲル、パック、クリーム、エッセンス、パウダー、スプレー、オイル、せっけん及び軟膏からなる群より選択される、請求項6に記載の毛髪または頭皮用の製品。
【請求項8】
洗浄剤、染毛剤、パーマ剤、ヘアスタイリング剤、頭皮クレンジング剤、ヘアクレンジング剤、頭皮スケーリング剤、ヘアスケーリング剤、頭皮マッサージ剤、ヘアマッサージ剤、頭皮ケア剤及びヘアケア剤からなる群より選択される、請求項6に記載の毛髪または頭皮用の製品。
【国際調査報告】