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特表2023-547061オンラインプレゼンテーションのためのアクセス制御
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-09
(54)【発明の名称】オンラインプレゼンテーションのためのアクセス制御
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0482 20130101AFI20231101BHJP
   G06F 3/04847 20220101ALI20231101BHJP
【FI】
G06F3/0482
G06F3/04847
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023523093
(86)(22)【出願日】2021-10-14
(85)【翻訳文提出日】2023-06-09
(86)【国際出願番号】 US2021054941
(87)【国際公開番号】W WO2022081820
(87)【国際公開日】2022-04-21
(31)【優先権主張番号】17/071,208
(32)【優先日】2020-10-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】506332063
【氏名又は名称】セールスフォース インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ヴォラ,ダルシル ヴィプル
【テーマコード(参考)】
5E555
【Fターム(参考)】
5E555AA04
5E555BA02
5E555BA64
5E555BB02
5E555BC04
5E555CA12
5E555CB14
5E555CB38
5E555CB42
5E555CC03
5E555DB43
5E555DC06
5E555EA05
5E555FA00
(57)【要約】
オンラインプレゼンテーションへのアクセスを制御する方法、システム、及び非一時的コンピュータ読取可能媒体(CRM)が開示される。少なくとも1つの実施形態は、オンラインプレゼンテーションの間の第1のスライドについて第1のユーザにコントローラステータスを付与することを含む。次いで、コントローラステータスを有する第1のユーザからのスライドコマンドのセットに基づいて、オンラインプレゼンテーションを操作する。少なくとも1つの実施形態は、第2のユーザがオンラインプレゼンテーションの間の第2のスライドについてコントローラステータスを有するべきであると決定することと、オンラインプレゼンテーションの間の第2のスライドについてコントローラステータスを第1のユーザから第2のユーザに移転することを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オンラインプレゼンテーションへのアクセスを制御する方法であって、
1つ以上のコンピューティングデバイスにより、前記オンラインプレゼンテーションの間の第1のスライドについて第1のユーザにコントローラステータスを付与するステップと、
前記1つ以上のコンピューティングデバイスにより、前記コントローラステータスを有する前記第1のユーザからのスライドコマンドのセットに基づいて前記オンラインプレゼンテーションを操作するステップと、
前記1つ以上のコンピューティングデバイスにより、第2のユーザが第2のスライドについて前記コントローラステータスを有するべきであると決定した後、前記オンラインプレゼンテーションの間の前記第2のスライドについて前記コントローラステータスを前記第1のユーザから前記第2のユーザに移転するステップと、
を含む方法。
【請求項2】
前記第1のユーザに前記コントローラステータスを付与することは、制御付与メッセージを前記第1のユーザに対して表示させることを含み、前記コントローラステータスを移転することは、制御取り消しメッセージを前記第1のユーザに対して表示させることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記1つ以上のコンピューティングデバイスにより、及び前記オンラインプレゼンテーションの生成の間、前記第1のユーザが前記第1のスライドについて前記コントローラステータスを有することと、前記第2のユーザが前記第2のスライドについて前記コントローラステータスを有することとを指定するメタデータを記憶するステップと、
前記1つ以上のコンピューティングデバイスにより、前記オンラインプレゼンテーションを開始する要求に応答して前記メタデータにアクセスするステップと、
をさらに含み、
前記第1のスライドについて前記第1のユーザに前記コントローラステータスを付与することは、前記メタデータにアクセスすることに基づき、
前記第2のユーザが前記第2のスライドについて前記コントローラステータスを有するべきであると決定することは、前記メタデータにアクセスすることに基づく、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記コントローラステータスを移転することは、制御パネルを前記第2のユーザに対して表示させることをさらに含み、前記制御パネルは、第3のユーザへの前記コントローラステータスの移転を防止するためのオーバーライドウィジェットを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のスライドが表示されている間、前記第1のユーザから制御移転要求を受信するステップであり、前記制御移転要求は、前記第2のユーザが前記第2のスライドについてコントローラステータスを有するべきあることを指定する、ステップ、をさらに含み、
前記第2のユーザが前記第2のスライドについて前記コントローラステータスを有するべきであると決定することは、前記第1のユーザからの前記制御移転要求をパースすることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記制御移転要求は、前記第2のユーザが、前記第2のスライドを含むスライドセットについてコントローラステータスを有するべきであることを指定する、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
制御ダッシュボードに前記オンラインプレゼンテーションの著者を入れるステップであり、前記著者は前記第1のユーザ及び前記第2のユーザを含む、ステップ、をさらに含み、
前記第1のユーザは、前記制御ダッシュボードを扱うことにより前記制御移転要求を生成する、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記スライドコマンドのセットは、次スライドコマンドを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
オンラインプレゼンテーションへのアクセスを制御するシステムであって、
メモリと、
前記メモリに結合された少なくとも1つのプロセッサであり、
前記オンラインプレゼンテーションの間の第1のスライドについて第1のユーザにコントローラステータスを付与し、
前記コントローラステータスを有する前記第1のユーザからのスライドコマンドのセットに基づいて前記オンラインプレゼンテーションを操作し、
第2のユーザが第2のスライドについて前記コントローラステータスを有するべきであると決定した後、前記オンラインプレゼンテーションの間の前記第2のスライドについて前記コントローラステータスを前記第1のユーザから前記第2のユーザに移転する
ように構成される、少なくとも1つのプロセッサと、
を含むシステム。
【請求項10】
前記第1のユーザに前記コントローラステータスを付与することは、制御付与メッセージを前記第1のユーザに対して表示させることを含み、前記コントローラステータスを移転することは、制御取り消しメッセージを前記第1のユーザに対して表示させることを含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記少なくとも1つのプロセッサは、さらに、
前記オンラインプレゼンテーションの生成の間、前記第1のユーザが前記第1のスライドについて前記コントローラステータスを有することと、前記第2のユーザが前記第2のスライドについて前記コントローラステータスを有することとを指定するメタデータを記憶し、
前記オンラインプレゼンテーションを開始する要求に応答して前記メタデータにアクセスする
ように構成され、
前記第1のスライドについて前記第1のユーザに前記コントローラステータスを付与することは、前記メタデータにアクセスすることに基づき、
前記第2のユーザが前記第2のスライドについて前記コントローラステータスを有するべきであると決定することは、前記メタデータにアクセスすることに基づく、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記コントローラステータスを移転することは、制御パネルを前記第2のユーザに対して表示させることをさらに含み、前記制御パネルは、第3のユーザへの前記コントローラステータスの移転を防止するためのオーバーライドウィジェットを含む、請求項10に記載のシステム。
【請求項13】
前記少なくとも1つのプロセッサは、さらに、
前記第1のスライドが表示されている間、前記第1のユーザから制御移転要求を受信し、前記制御移転要求は、前記第2のユーザが前記第2のスライドについてコントローラステータスを有するべきあることを指定する、ように構成され、
前記第2のユーザが前記第2のスライドについて前記コントローラステータスを有するべきであると決定することは、前記第1のユーザからの前記制御移転要求をパースすることを含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項14】
前記制御移転要求は、前記第2のユーザが、前記第2のスライドを含むスライドセットについてコントローラステータスを有するべきであることを指定する、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記少なくとも1つのプロセッサは、さらに、
制御ダッシュボードに前記オンラインプレゼンテーションの著者を入れ、前記著者は前記第1のユーザ及び前記第2のユーザを含む、ように構成され、
前記第1のユーザは、前記制御ダッシュボードを扱うことにより前記制御移転要求を生成する、請求項13に記載のシステム。
【請求項16】
オンラインプレゼンテーションへのアクセスを制御するための命令を記憶させた非一時的コンピュータ読取可能媒体(CRM)であって、前記命令は、少なくとも1つのコンピューティングデバイスにより実行されたときに前記少なくとも1つのコンピューティングデバイスに動作を実行させ、前記動作は、
前記オンラインプレゼンテーションの間の第1のスライドについて第1のユーザにコントローラステータスを付与することと、
前記コントローラステータスを有する前記第1のユーザからのスライドコマンドのセットに基づいて前記オンラインプレゼンテーションを操作することと、
第2のユーザが第2のスライドについて前記コントローラステータスを有するべきであると決定した後、前記オンラインプレゼンテーションの間の前記第2のスライドについて前記コントローラステータスを前記第1のユーザから前記第2のユーザに移転することと、
を含む、非一時的CRM。
【請求項17】
前記動作は、
前記オンラインプレゼンテーションの生成の間、前記第1のユーザが前記第1のスライドについて前記コントローラステータスを有することと、前記第2のユーザが前記第2のスライドについて前記コントローラステータスを有することとを指定するメタデータを記憶することと、
前記オンラインプレゼンテーションを開始する要求に応答して前記メタデータにアクセスすることと、
をさらに含み、
前記第1のユーザに前記コントローラステータスを付与することは、前記メタデータにアクセスすることに基づいており、制御付与メッセージを前記第1のユーザに対して表示させることを含み、
前記第2のユーザが前記第2のスライドについて前記コントローラステータスを有するべきであると決定することは、前記メタデータにアクセスすることに基づき、
前記コントローラステータスを移転することは、制御取り消しメッセージを前記第1のユーザに対して表示させることを含む、請求項16に記載の非一時的CRM。
【請求項18】
前記メタデータは、第3のユーザが前記第2のユーザの後に第3のスライドについて前記コントローラステータスを有するべきであることをさらに指定し、
前記コントローラステータスを移転することは、制御パネルを前記第2のユーザに対して表示させることを含み、前記制御パネルは、前記メタデータの一部と、前記第3のユーザへの前記コントローラステータスの移転を防止するためのオーバーライドウィジェットとを含む、請求項17に記載の非一時的CRM。
【請求項19】
前記動作は、
前記第1のスライドが表示されている間、前記第1のユーザから制御移転要求を受信することであり、前記制御移転要求は、前記第2のユーザが前記第2のスライドについてコントローラステータスを有するべきあることを指定する、ことをさらに含み、
前記第2のユーザが前記第2のスライドについて前記コントローラステータスを有するべきであると決定することは、前記第1のユーザからの前記制御移転要求をパースすることを含む、請求項16に記載の非一時的CRM。
【請求項20】
前記動作は、
制御ダッシュボードに前記オンラインプレゼンテーションの著者を入れることであり、前記著者は前記第1のユーザ及び前記第2のユーザを含む、ことをさらに含み、
前記第1のユーザは、前記制御ダッシュボードを扱うことにより前記制御移転要求を生成する、請求項19に記載の非一時的CRM。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
スライドを有するオンラインプレゼンテーションは、ますます一般的になってきている。多くの場合、単一のオンラインプレゼンテーションが、複数のプレゼンタを有することがある。例えば、異なるプレゼンタが、異なるスライドの内容について議論することを担う場合がある。現在、複数のプレゼンタにもかかわらず、単一のプレゼンタが、オンラインプレゼンテーション全体を通してスライドの制御を維持している。したがって、オンラインプレゼンテーションの間に、異なるスライドの制御を異なるプレゼンタに移転することが有益であろう。
【図面の簡単な説明】
【0002】
添付の図面は本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を形成する。
図1】1つ以上の実施形態による、オンラインプレゼンテーションへのアクセスを制御するシステムを示す。
図2A】1つ以上の実施形態による、オンラインプレゼンテーションへのアクセスを制御するフローチャートを示す。
図2B】1つ以上の実施形態による、オンラインプレゼンテーションへのアクセスを制御するフローチャートを示す。
図3】1つ以上の実施形態による、コントローラステータスGUIの一例を示す。
図4】1つ以上の実施形態による、制御パネルの一例を示す。
図5】1つ以上の実施形態による、制御ダッシュボードの一例を示す。
図6】様々な実施形態を実装するのに有用な一例示的なコンピュータシステムを示す。
【0003】
図面において、同様の参照番号は一般に同一又は類似の要素を示す。さらに、一般に、参照番号の最も左の桁(複数可)は、その参照番号が最初に現れる図面を識別している。
【発明を実施するための形態】
【0004】
オンラインプレゼンテーションへのアクセスを制御するシステム、方法、及び/又はコンピュータプログラム製品の実施形態が本明細書で提供される。オンラインプレゼンテーションは複数のスライドを有し、任意の所与のスライドについて、1以上のユーザがコントローラステータスを伴って指名される(designated with)。コントローラステータスを伴うユーザから受信したスライドコマンドのみが、スライドに対して実行される。コントローラステータスは、オンラインプレゼンテーションの異なるスライドが表示されるときに、異なるユーザに移転され得る。ユーザは、スライドが最初に生成又は編集されるときに、コントローラステータスを伴って指名されてもよい(すなわち、指名は、オンラインプレゼンテーションが始まる前に実行される)。さらに又は代わりに、これらの指名は、オンラインプレゼンテーションが実行されている間に生じてもよい。コントローラステータスの指名がいつ発生するかにかかわらず、単一のユーザがオンラインプレゼンテーション全体についてスライドコマンドを発行することを担うことはない。その代わりに、スライドの制御は、表示されているスライドに応じてユーザ間で移転される。
【0005】
図1は、1つ以上の実施形態による、オンラインプレゼンテーションへのアクセスを制御するシステムを示す。図1に示されるように、システムは、プレゼンテーションマネージャ110及びリポジトリ112を有するオンラインサービス105を含む。オンラインサービス105は、有線及び/又は無線セグメントを有するネットワークにより接続された1つ以上のコンピューティングデバイス(例えば、サーバ、メインフレーム、デスクトップパーソナルコンピュータ(PC)、タブレットPC、モバイルデバイスなど)上で実行することができる。
【0006】
1つ以上の実施形態において、オンラインサービス105は、クラウドコンピューティングサービスである。プレゼンテーションマネージャ110は、オンラインサービス105においてアカウントを有するユーザに利用可能にされた様々なアプリケーション(図示せず)のうちの1つでもよい。ユーザは、ユーザコンピューティングデバイス(例えば、ユーザコンピューティングデバイス1 150A、ユーザコンピューティングデバイス2 150N)を用いてオンラインサービス105に接続することにより、これらのアプリケーション(例えば、プレゼンテーションマネージャ110)にアクセスする。ユーザコンピューティングデバイス150の例には、デスクトップPC、タブレットPC、ラップトップ、スマートフォンなどが含まれる。
【0007】
1つ以上の実施形態において、プレゼンテーションマネージャ110は、オンラインプレゼンテーション(例えば、オンラインプレゼンテーション115)を生成及び編集するために利用される。単一のオンラインプレゼンテーションは、1以上のユーザにより生成及び/又は編集される場合がある。オンラインプレゼンテーション115の生成又は編集に参加するユーザは、著者(author)と呼ばれることがある。オンラインプレゼンテーション115は、複数のスライドを含むことができ、各スライドは、テキスト、グラフィックス、マルチメディア要素(例えば、ビデオクリップ、オーディオクリップ、アニメーションシーケンス)などを含むことができる。
【0008】
1つ以上の実施形態において、プレゼンテーションマネージャ110は、オンラインプレゼンテーション115を実行するようにも構成される。換言すれば、オンラインプレゼンテーション115は、プレゼンテーションマネージャ110内から開始され得る。さらに、プレゼンテーションマネージャ110は、オンラインプレゼンテーション115を開始したユーザが、オンラインプレゼンテーション115を閲覧するように他のユーザを招待することを可能にすることができる。
【0009】
1つ以上の実施形態において、オンラインサービス105は、サードパーティのビデオ会議サービス160とインターフェースする。このインターフェースは、オンラインサービス105でのアカウントを有しないユーザがオンラインプレゼンテーション115をさらに閲覧することを可能にする。例えば、オンラインサービス105においてアカウントを有するユーザは全て、事業体の従業員である場合がある。これらのユーザは、プレゼンテーションマネージャ110へのアクセスを介してユーザデバイス150上でオンラインプレゼンテーション115を閲覧する。対照的に、ビデオ会議サービス160を通じてオンラインプレゼンテーション115を閲覧しているユーザは、事業体の顧客、事業体のベンダ、又はさらには事業体における投資家若しくは潜在的な投資家である場合がある。これらのユーザは、ユーザデバイス165(例えば、ユーザコンピューティングデバイスX 165X、ユーザコンピューティングデバイスY 165Y)上でオンラインプレゼンテーション115を閲覧する。
【0010】
別の例として、オンラインサービス105においてアカウントを有するユーザは全て、会議のパネリストである場合がある。対照的に、ビデオ会議サービス160を通じてオンラインプレゼンテーション115を閲覧しているユーザは、会議における聴衆メンバである場合がある。
【0011】
1つ以上の実施形態において、オンラインプレゼンテーション115が実行されており、スライドが表示されているとき、プレゼンテーションマネージャ110は、スライドに対するスライドコマンドを受信し、実行することができる。スライド上のマルチメディア要素をアクティブ化する(例えば、再生する、リプレイする、一時停止する、早送りする、巻き戻すなどの)要求は、スライドコマンドの一例である。ポインタツールを用いてスライド上のテキスト又はグラフィックスを強調表示する要求は、スライドコマンドの一例である。オンラインプレゼンテーションの間にスライドに注釈を付ける(例えば、スライドに注記又はコメントを追加する)要求は、スライドコメントの一例である。次のスライドに進む要求(すなわち、次スライドコマンド)は、スライドコマンドの一例である。
【0012】
1つ以上の実施形態において、オンラインプレゼンテーション115が実行されており、スライドが表示されているとき、プレゼンテーションマネージャ110は、コントローラステータスを伴う1又は複数のユーザから受信したスライドコマンドのみを実行する。他のユーザ(すなわち、コントローラステータスを有しないユーザ)から受信したスライドコマンドは、無視及び/又は破棄される。プレゼンテーションマネージャ110は、異なるスライドセット(すなわち、オンラインプレゼンテーション115の1つ以上のスライド)について、コントローラステータスを異なるユーザに移転することができる。これは、オンラインプレゼンテーション115が実行されている間、異なるユーザが異なるスライドについて議論する/異なるスライドと相互作用することを担うとき、特に有用である。
【0013】
1つ以上の実施形態において、各スライドセットについてコントローラステータスを伴うユーザは、オンラインプレゼンテーションが生成又は編集されるとき(すなわち、オンラインプレゼンテーション115が開始する前に)、著者により指名される。コントローラステータスに関するこれらの指名は、メタデータ120内に記憶され得る。さらに又は代わりに、コントローラステータス指名は、オンラインプレゼンテーション115が実行されている間に行われてもよい(以下で論じられる)。
【0014】
1つ以上の実施形態において、プレゼンテーションマネージャ110は、制御付与メッセージをユーザに対して表示させ、制御取り消しメッセージをユーザに対して表示させ、制御パネルをユーザに対して表示させ、制御ダッシュボードをユーザに対して表示させることができる(以下で論じられる)。
【0015】
図2Aは、1つ以上の実施形態による、オンラインプレゼンテーションへのアクセスを制御するフローチャートを示す。図2Aのステップは、図1を参照して上記で論じたコンポーネント(例えば、オンラインサービス105、プレゼンテーションマネージャ110)のうちの1つ以上により実行されてもよい。1つ以上の実施形態において、図2Aに示されるステップのうちの1つ以上が、省略され、繰り返され、かつ/あるいは図2Aに示される順序とは異なる順序で実行されてもよい。したがって、本発明の範囲は、図2Aに示されるステップの特定の配置に限定されると見なされるべきではない。図2Aに示されるステップは、コンピュータ読取可能媒体上に記憶されたコンピュータ読取可能命令として実装されてもよく、これにおいて、命令が実行されたとき、プロセッサに図2Aのプロセスを実行させる。
【0016】
ステップ205において、オンラインプレゼンテーションのスライドがプレゼンテーションマネージャ110において生成又は編集されているとき、オンラインプレゼンテーションの著者は、各スライドについてコントローラステータスを伴う1以上のユーザを指名することができる。これらのユーザは、オンラインプレゼンテーションの著者であってもそうでなくてもよい。具体的には、プレゼンテーションマネージャ110は、ウィジェット(以下で論じられる)を有するコントローラステータスGUIを表示することができ、著者は、これらのウィジェットを扱って(manipulate)、各スライドについてコントローラステータスを伴うユーザ(複数可)を指名することができる。例えば、著者は、スライド1~7についてコントローラステータスを伴う第1のユーザ、スライド8についてコントローラステータスを伴う第2のユーザ、スライド9~12についてコントローラステータスを伴う第3のユーザ及び第4のユーザの双方などを指名することができる。これらの指名は、オンラインプレゼンテーション内に記憶されたメタデータに含まれてもよく、あるいはオンラインプレゼンテーションとは別個に記憶されてもよい。
【0017】
1つ以上の実施形態において、コントローラステータスを伴う同じユーザ(複数可)を有する連続スライドは、スライドセットを形成する。上記の例では、スライド1~7がスライドセット(例えば、スライドセットA)を形成し、スライド9~12がスライドセット(例えば、スライドセットC)を形成する。単一のスライドと同じ、コントローラステータスを伴うユーザを、前のスライド及び後のスライドが有しない場合、この単一のスライドは、それ自体でスライドセットを形成することもできる。したがって、上記の例では、スライド8がそれ自体で、スライドセット(例えば、スライドセットB)をさらに形成する。オンラインプレゼンテーションは、任意の数のスライドセットを有することができる。さらに、同じユーザが、複数のスライドセットについてコントローラステータスを伴って指名されてもよい。
【0018】
ステップ210において、オンラインプレゼンテーションを開始する要求が受信される。1つ以上の実施形態において、オンラインプレゼンテーションを開始する要求は、プレゼンテーションマネージャ110内から呼び出されてもよい。オンラインプレゼンテーションを開始するユーザは、プレゼンテーションマネージャ110を介して、オンラインプレゼンテーションを閲覧するための招待を他のユーザに送信することができる。この開始する要求に応答して、どのユーザがオンラインプレゼンテーションのどのスライドセットについてコントローラステータスを有するかを決定するために、ステップ205からの記憶されたメタデータがアクセスされ、パースされる(parsed)。
【0019】
ステップ215において、メタデータから決定されたとおり、コントローラステータスが現在のスライドセットについてユーザに付与される(granted)。これがステップ215の最初の実行である場合、現在のスライドセットは、オンラインプレゼンテーションにおける最初のスライドセットであり得る。これがステップ215のN番目の実行である場合、現在のスライドセットは、オンラインプレゼンテーションにおけるN番目のスライドセットであり得る。コントローラステータスをユーザに付与することは、ユーザにより操作されるコンピューティングデバイス上で制御付与メッセージ(例えば、「ユーザ:あなたは現在コントローラステータスを有しています」)をユーザに対して表示させることを含むことができる。コントローラステータスを付与することは、コントローラステータスを伴うユーザからのスライドコマンドについてのみ監視することをさらに含んでもよい。スライドコマンドが他のユーザ(すなわち、現在のスライドセットについてコントローラステータスを有しないユーザ)から受信された場合、これらのスライドコマンドは無視又は破棄され得る。
【0020】
1つ以上の実施形態において、コントローラステータスを付与することは、制御パネル(以下で論じられる)を、コントローラステータスを伴うユーザに対して表示させることをさらに含む。制御パネルは、オンラインプレゼンテーションの間、現在のスライド、前のスライド、及び次のスライドの縮小バージョンを表示することができる。制御パネルは、スライド又はスライドセットとスライドについてコントローラステータスを伴うユーザとのリストを含むこともできる。代替的に、制御パネルは、次のスライドセットについてコントローラステータスを伴うユーザを表示するだけでもよい。1つ以上の実施形態において、制御パネルは、オーバーライド(override)ウィジェット(例えば、ボタン)(以下で論じられる)を含む。
【0021】
ステップ217において、現在のスライドセット内の各スライドは、コントローラステータスを伴うユーザからのスライドコマンドに基づいて、オンラインプレゼンテーションの間に表示され、操作される。1つ以上の実施形態において、各スライドは、スライドコメントのセット(すなわち、1つ以上のスライドコマンド)に関連づけられてもよい。例えば、スライドは、マルチメディア要素(例えば、ビデオクリップ、オーディオクリップ、アニメーションシーケンスなど)を有することができる。オンラインプレゼンテーションの間にマルチメディア要素をアクティブ化する(例えば、再生する、リプレイする、一時停止する、早送りする、巻き戻すなどの)要求は、スライドコマンドの一例である。オンラインプレゼンテーションの間にポインタツールを用いてスライド上のテキスト又はグラフィックスを強調表示する要求は、スライドコマンドの一例である。オンラインプレゼンテーションの間にスライドに注釈を付ける要求は、スライドコメントの一例である。次のスライドに進む要求(すなわち、次スライドコマンド)は、スライドコマンドの一例である。
【0022】
ステップ230において、次スライドセットコマンドが、コントローラステータスを伴うユーザから受信されたかどうかが判断される。次スライドセットコマンドは、事実上、スライドセットの最後のスライドが表示されている間の次スライドコマンドである。例えば、スライドセットAがスライド1~4を含む場合、スライド4が表示されている間(すなわち、スライドセットの最後のスライド)の次スライドコマンドは、次スライドセットコマンドである。次スライドセットコマンドが、コントローラステータスを伴うユーザから受信されたと判断されたとき、プロセスはステップ235に進む。そうでない場合、次スライドセットコマンドが受信されていないと判断されたとき、プロセスはステップ217に戻る。
【0023】
ステップ235において、オンラインプレゼンテーションがさらなるスライドセットを有するかどうかが判断される。オンラインプレゼンテーションが1つ以上のさらなるスライドセットを有すると判断されたとき、プロセスはステップ240に進む。さらなるスライドセットが存在しない(すなわち、現在のスライドセットがオンラインプレゼンテーション内の最後のスライドセットである)と判断されたとき、プロセスは終了し得る。
【0024】
ステップ240において、制御取り消しメッセージが、現在のスライドセットについてコントローラステータスを伴うユーザに対して表示される。制御取り消しメッセージは、「コントローラステータスが別のユーザに成功裏に移転されました」と読めてもよい。ステップ245において、次のスライドセットは、現在のスライドセットであると見なされる。その後、プロセスはステップ215に戻る。ステップ240の後にステップ215が続く組み合わせは、コントローラステータスをあるユーザから別のユーザに移転することと考えることができる。メタデータから決定されたとおり、現在のスライドセットについてコントローラステータスを伴うユーザが次のスライドセットについてコントローラステータスをさらに有する場合、ステップ240は省略されてもよい。
【0025】
上記で論じたように、ステップ215の制御パネルは、オーバーライドウィジェット(例えば、ボタン)(以下で論じられる)を含むことができる。ユーザがコントローラステータスを有する間、ユーザは、オーバーライドウィジェットを扱うことによりオーバーライドコマンドを発行することができる。オーバーライドコマンドは、次のスライドセットについてのコントローラステータスがユーザにとどまるという要求である。換言すれば、オーバーライドコマンドは、これがメタデータで指定されたコントローラステータス指名に矛盾する場合でも、コントローラステータスをユーザから離れて移転しない要求である。
【0026】
例えば、メタデータが、ユーザAがスライドセットAについてコントローラステータスを有し、ユーザBが(スライドセットAに続く)スライドセットBについてコントローラステータスを有することを指定していると仮定する。ユーザAは、オーバーライドコマンドを発行することができる。オーバーライドコマンドは、これがメタデータと矛盾するとしても、ユーザAがスライドセットBについてコントローラステータスを維持する要求である。この特徴は、ユーザBが病気、二重予約のスケジュール、ユーザBのコンピューティングデバイスとの失敗したネットワーク接続などに起因してオンラインプレゼンテーションに出席することができないとき、有用であり得る。この特徴は、ユーザAがユーザBの代理でオンラインプレゼンテーションを引き継ぐことを可能にする。ステップ205の次の実行の間、スライドセットBについてのコントローラステータスは、ユーザBの代わりにユーザAに付与されることになる。
【0027】
図2Bは、1つ以上の実施形態による、オンラインプレゼンテーションへのアクセスを制御するフローチャートを示す。図2Bのステップは、図1を参照して上記で論じたコンポーネント(例えば、オンラインサービス105、プレゼンテーションマネージャ110)のうちの1つ以上により実行されてもよい。1つ以上の実施形態において、図2Bに示されるステップのうちの1つ以上が、省略され、繰り返され、かつ/あるいは図2Bに示される順序とは異なる順序で実行されてもよい。したがって、本発明の範囲は、図2Bに示されるステップの特定の配置に限定されると見なされるべきではない。図2Bに示されるステップは、コンピュータ読取可能媒体上に記憶されたコンピュータ読取可能命令として実装されてもよく、これにおいて、命令が実行されたとき、プロセッサに図2Bのプロセスを実行させる。
【0028】
1つ以上の実施形態において、図2Bに示されるプロセスでは、コントローラステータスを有することになるユーザは、オンラインプレゼンテーションが開始する前には知られていない。これは、図2Aとは対照的であり、図2Aでは、コントローラステータスを伴うユーザがオンラインプレゼンテーションの生成又は編集の間に指名され、メタデータに記憶される。
【0029】
ステップ260において、オンラインプレゼンテーションを開始する要求がユーザAから受信される。オンラインプレゼンテーションは、任意の数のスライドを有してもよく、1以上の著者により生成されていてもよい。ユーザAは、著者のうちの1人であってもそうでなくてもよい。1つ以上の実施形態において、オンラインプレゼンテーションを開始する要求は、プレゼンテーションマネージャ110内から呼び出されてもよい。ユーザAは、プレゼンテーションマネージャ110を介して、オンラインプレゼンテーションを閲覧するための招待を他のユーザに送信することができる。
【0030】
ステップ265において、ユーザAは、オンラインプレゼンテーションを開始する要求に応答してコントローラステータスを付与される。コントローラステータスをユーザAに付与することは、ユーザAにより操作されるコンピューティングデバイス上で制御付与メッセージ(例えば、「ユーザA:あなたは現在コントローラステータスを有しています」)をユーザAに対して表示させることを含むことができる。コントローラステータスを付与することは、ユーザAからのスライドコマンドのセット(すなわち、1つ以上のスライドコマンド)についてのみ監視することをさらに含んでもよい。スライドコマンドが他のユーザから受信された場合、これらのスライドコマンドは無視又は破棄され得る。
【0031】
1つ以上の実施形態において、コントローラステータスを付与することは、制御ダッシュボード(以下で論じられる)をユーザAに対して表示させることをさらに含む。制御ダッシュボードは、ユーザAがコントローラステータスを他のユーザに移転するためのメカニズムを提供する。1つ以上の実施形態において、制御ダッシュボードは、オンラインプレゼンテーションの著者を入れられ(populated with)てもよい。さらに又は代わりに、制御ダッシュボードは、オンラインサービス105でのアカウントを有する全てのユーザを入れられてもよい。さらに又は代わりに、制御ダッシュボードは、オンラインプレゼンテーションを現在閲覧しているユーザのみを入れられてもよい。
【0032】
ステップ270において、制御移転要求が受信される。制御移転要求は、ユーザAが制御ダッシュボードのGUIウィジェットを扱うことにより生成され得る。制御移転要求は、スライドセット(すなわち、1つ以上のスライド)と、スライドセットについてコントローラステータスを有するべき1以上のユーザとを指定することができる。例えば、制御移転要求は、スライド2~5を含むスライドセットについてコントローラステータスを伴うユーザBを指名することができる。別の例として、制御要求は、現在のスライドだけについてコントローラステータスを伴うユーザBを指名することができる。さらに別の例として、制御移転要求は、スライド2とオンラインプレゼンテーションの終了までの全ての残りのスライドとを含むスライドセットについてコントローラステータスを伴うユーザBを指名することができる。制御移転要求は、様々なスライドについてコントローラステータスを伴うユーザを決定するために、パースされ得る。
【0033】
ステップ275において、コントローラステータスがユーザAからユーザBに移転される。このステップは、制御移転要求が、オンラインプレゼンテーションの間の現在表示されているスライドについてコントローラステータスを伴うユーザBを指名している場合、直ちに実行され得る。さらに又は代わりに、このステップは、次スライドコマンドが受信されるまで遅延され、この次スライドは、ユーザBがコントローラステータスを有するものである。例えば、制御移転要求は、スライド2が表示されている間に受信される場合があり、スライド10~15を含むスライドセットについてコントローラステータスを伴うユーザBを指名する場合がある。この例では、スライド9が表示されており、かつ次スライドコマンドが受信された(すなわち、オンラインプレゼンテーションをスライド10に進める)とき、ステップ275が実行される。
【0034】
コントローラステータスを移転することは、ユーザAに対して表示される制御取り消しメッセージを表示することを含むことができる。制御取り消しメッセージは、「コントローラステータスがユーザBに成功裏に移転されました」と読めてもよい。コントローラステータスを移転することは、さらに、ユーザBにより操作されるコンピューティングデバイス上で制御付与メッセージ(例えば、「ユーザB:あなたは現在コントローラステータスを有しています」)をユーザBに対して表示させてもよい。コントローラステータスを移転することは、ユーザBからのスライドコマンドについてのみ監視することをさらに含んでもよい。スライドコマンドが他のユーザから受信された場合、これらのスライドコマンドは無視又は破棄され得る。
【0035】
1つ以上の実施形態において、コントローラステータスを移転することは、制御ダッシュボードをユーザBに対して表示させることをさらに含む。上記で論じたように、制御ダッシュボードは、ユーザBがコントローラステータスを他のユーザに移転するためのメカニズムを提供する。1つ以上の実施形態において、ユーザBは、ユーザBがコントローラステータスを付与されたスライドについて、他のユーザにコントローラステータスを与えることができるだけである。例えば、ユーザAが、スライド5~11についてコントローラステータスをユーザBに付与した場合、ユーザBは、スライド1~4並びにスライド12及びそれ以上でなく、スライド5~10のいずれかについて他のユーザにコントローラステータスを与えることができる。
【0036】
ステップ280において、ステップ270の制御移転要求において参照されたスライドセットが、ユーザB(又は、ユーザBがコントローラステータスを与えた他のユーザ)からのスライドコマンドに基づいて操作される。換言すれば、ユーザBからのスライドコマンドのみが実行される。上記で論じたように、スライドコマンドは、スライドセット内のマルチメディア要素をアクティブ化する(例えば、再生する、リプレイする、一時停止する、早送りする、巻き戻すなどの)要求、オンラインプレゼンテーションの間にポインタツールを用いてスライド上のテキスト又はグラフィックスを強調表示する要求、オンラインプレゼンテーションの間にスライドに注釈を付ける要求、次のスライドに進む要求(すなわち、次スライドコマンド)を含んでもよい。
【0037】
1つ以上の実施形態において、ユーザBが、オンラインプレゼンテーションの全ての残りのスライドについてコントローラステータスを与えられていない(例えば、ステップ270からのスライドセットが、オンラインプレゼンテーションの全ての残りのスライドを含まない)場合、コントローラステータスは、スライドセットの終わりにユーザAに戻すよう移転されてもよい。例えば、ユーザAが、スライド8~12についてコントローラステータスをユーザBに付与した(及び、オンラインプレゼンテーションが、12より多くのスライドを有する)場合、コントローラステータスは、スライド13についてはユーザAに自動的に戻すよう移転されてもよい。
【0038】
この詳細な説明の恩恵を受ける当業者であれば、図2Aでは、コントローラステータスを伴うユーザを指名することが、オンラインプレゼンテーション115を実行する前に行われることを理解するであろう。対照的に、図2Bでは、コントローラステータスを伴うユーザを指名することは、オンラインプレゼンテーション115が実行されている間に行われる。1つ以上の実施形態において、これらのシナリオの双方を組み合わせることができる。具体的には、コントローラステータスを伴うユーザを指名することは、オンラインプレゼンテーション115を実行する前に(例えば、図2Aで論じられたコントローラステータスGUIを使用して)行われるが、オンラインプレゼンテーション115が実行されている間に(例えば、図2Bで論じられた制御ダッシュボードを使用して)変更されることができる。
【0039】
図3は、1つ以上の実施形態による、例示的なコントローラステータスGUI305を示す。コントローラステータスGUI305は、オンラインプレゼンテーション115が生成又は編集されている間に、プレゼンテーションマネージャ110内から呼び出すことができる。図3に示すように、コントローラステータスGUI305は、ドロップダウンボックス、ラジオボタンなどを含む複数のGUIウィジェットを有する。
【0040】
1つ以上の実施形態において、ユーザは、コントローラステータスGUI305のGUIウィジェットを扱って、様々なスライドについてコントローラステータスを伴う著者を指名する。これは、オンラインプレゼンテーション115を実行する前の任意の時点で行われる。コントローラステータスGUI305の左側は、選択可能な著者310のリストを提供することができる。コントローラステータスGUI305の右側は、選択された著者がコントローラステータスを有することになるスライドを選択するために使用される。これらの指名は、図2Aを参照して上記で論じたように、メタデータ120に記憶されてもよく、オンラインプレゼンテーションが開始されるときにアクセスされてもよい。
【0041】
図4は、1つ以上の実施形態による、制御パネル405の一例を示す。制御パネル405は、オンラインプレゼンテーション115が実行されている間、コントローラステータスを伴うユーザに表示され得る。図4に示すように、制御パネル405は、表示されている現在のスライド490、現在のスライドの前に表示された前のスライド492、及び現在のスライドの後に表示されることになる次のスライド494のプレビューを表示することができる。
【0042】
また、図4に示すように、制御パネル405は、メタデータ120から決定されたとおり、次のスライドセットについてコントローラステータスを有することになる次のプレゼンタ(すなわち、ユーザ)410を示すプレゼンタタブ415を有することができる。換言すれば、プレゼンタタブ415は、メタデータ120の少なくとも一部を表示することができる。この例では、次のプレゼンタはBruce Wayneであり、彼は次のスライド3~5についてコントローラステータスを有する。
【0043】
1つ以上の実施形態において、プレゼンタタブ415は、オーバーライドウィジェット(例えば、ボタン)420を含む。コントローラステータスを伴うユーザは、オーバーライドウィジェット420を選択して、コントローラステータスがスライド3~5についてBruce Wayneに移転されるのを防止することができる。その代わりに、コントローラステータスは、スライド3~5について現在のユーザにとどまることになる。この特徴は、Bruce Wayneが病気、二重予約のスケジュール、Bruce Wayneのコンピューティングデバイスとの失敗したネットワーク接続などに起因してオンラインプレゼンテーションに出席することができないとき、有用であり得る。これは、図2Aを参照して上記でも論じられている。
【0044】
図5は、1つ以上の実施形態による、例示的な制御ダッシュボード505を示す。制御ダッシュボード505は、オンラインプレゼンテーション115の間(例えば、図5に示されるように、スライド1が表示されている間)、コントローラステータスを伴うユーザに表示され得る。制御ダッシュボード505は、ユーザが移転制御ボタン550を選択したことに応答して表示されてもよい。
【0045】
図2Bを参照して上記で論じたように、制御ダッシュボード505は、ユーザがコントローラステータスを別のユーザ(例えば、別の著者)に移転することを可能にする。1つ以上の実施形態において、制御ダッシュボード505は、オンラインプレゼンテーション115の著者510のリストを自動的に入れられる。リストは、オンラインサービス105に現在接続されている、及び/又はオンラインプレゼンテーション115を現在閲覧している著者のみを含んでもよい。
【0046】
また、図5に示されるように、制御ダッシュボードは、GUIウィジェット(例えば、ラジオボタン、ドロップダウンボックス等)を有する。コントローラステータスを伴うユーザは、著者510のうちの1人を選択し、次いで、これらのGUIウィジェットを扱って、選択された著者がコントローラステータスを有することになる1つ以上のスライドを指定することができる。これらのステップは、オンラインプレゼンテーション115が実行されている間に行われる。選択された著者及び指定されたスライドは、プレゼンテーションマネージャ110に送信される制御移転要求に含めることができる。コントローラステータスが現在のユーザから離れて移転されるとき、制御取り消しメッセージ520がユーザに表示され得る。
【0047】
様々な実施形態は、例えば、図6に示されるコンピュータシステム600などの1つ以上のコンピュータシステムを使用して実装することができる。コンピュータシステム600は、例えば、図2A及び図2Bに示すプロセスを実施するために使用することができる。コンピュータシステム600は、図3図5に示されるGUIを実装するために使用することもできる。例えば、コンピュータシステム600は、モデルのノードがオンラインマーケティングツールからのデータ値を入れられたことを検出すると、ダッシュボードの新しいタイルを自動的に生成することができる。コンピュータシステム600は、本明細書に記載される機能を実行することができる任意のコンピュータとすることができる。
【0048】
コンピュータシステム600は、プロセッサ604などの1つ以上のプロセッサ(中央処理装置又はCPUとも呼ばれる)を含む。プロセッサ604は、通信インフラストラクチャ又はバス606に接続される。
【0049】
1つ以上のプロセッサ604は各々、グラフィックス処理ユニット(GPU)でもよい。一実施形態において、GPUは、数学的に負荷の高いアプリケーションを処理するように設計された特化した電子回路であるプロセッサである。GPUは、コンピュータグラフィックスアプリケーション、画像、ビデオなどに共通の数学的に負荷の高いデータなどの、大きいデータブロックの並列処理に効率的である並列構造を有することができる。
【0050】
コンピュータシステム600は、ユーザ入力/出力インターフェース602を通じて通信インフラストラクチャ606と通信する、モニタ、キーボード、ポインティングデバイスなどのユーザ入力/出力装置603をさらに含む。
【0051】
コンピュータシステム600は、ランダムアクセスメモリ(RAM)などのメイン又は一次メモリ608をさらに含む。メインメモリ608は、1つ以上のレベルのキャッシュを含んでもよい。メインメモリ608は、その中に制御ロジック(すなわち、コンピュータソフトウェア)及び/又はデータを記憶している。
【0052】
コンピュータシステム600は、1つ以上の二次記憶装置又はメモリ610をさらに含んでもよい。二次メモリ610は、例えば、ハードディスクドライブ612及び/又は取り外し可能記憶装置若しくはドライブ614を含んでもよい。取り外し可能記憶ドライブ614は、フロッピーディスクドライブ、磁気テープドライブ、コンパクトディスクドライブ、光学記憶装置、テープバックアップ装置、及び/又は任意の他の記憶装置/ドライブであってよい。
【0053】
取り外し可能記憶ドライブ614は、取り外し可能記憶ユニット618と相互作用してもよい。取り外し可能記憶ユニット618は、コンピュータソフトウェア(制御ロジック)及び/又はデータを記憶したコンピュータ使用可能又は読取可能記憶装置を含む。取り外し可能記憶ユニット618は、フロッピーディスク、磁気テープ、コンパクトディスク、DVD、光学記憶ディスク、及び/又は任意の他のコンピュータデータ記憶装置でもよい。取り外し可能記憶ドライブ614は、よく知られた方法で取り外し可能記憶ユニット618から読み取り、かつ/あるいは取り外し可能記憶ユニット618に書き込む。
【0054】
一例示的な実施形態によれば、二次メモリ610は、コンピュータプログラム及び/又は他の命令及び/又はデータをコンピュータシステム600によりアクセスできるようにするための他の手段、道具、又は他のアプローチを含むことができる。そのような手段、道具、又は他のアプローチは、例えば、取り外し可能記憶ユニット622及びインターフェース620を含むことができる。取り外し可能記憶ユニット622及びインターフェース620の例には、プログラムカートリッジ及びカートリッジインターフェース(ビデオゲーム装置に見られるものなど)、取り外し可能メモリチップ(EPROM又はPROMなど)及び関連するソケット、メモリスティック及びUSBポート、メモリカード及び関連するメモリカードスロット、及び/又は任意の他の取り外し可能記憶ユニット及び関連するインターフェースを含むことができる。
【0055】
コンピュータシステム600は、通信又はネットワークインターフェース624をさらに含むことができる。通信インターフェース624は、コンピュータシステム600がリモート装置、リモートネットワーク、リモートエンティティなどの任意の組み合わせ(参照符号628により個別及び集合的に参照される)と通信及び相互作用することを可能にする。例えば、通信インターフェース624は、コンピュータシステム600が通信パス626を通じてリモート装置628と通信できるようにしてもよく、該通信パス626は、有線及び/又は無線でもよく、LAN、WAN、インターネットなどの任意の組み合わせを含んでもよい。制御ロジック及び/又はデータは、通信パス626を介してコンピュータシステム600に、及びコンピュータシステム600から送信することができる。
【0056】
一実施形態において、制御ロジック(ソフトウェア)を記憶させた有形の非一時的なコンピュータ使用可能又は読取可能な媒体を含む有形の非一時的な装置又は製造品は、本明細書においてコンピュータプログラム製品又はプログラム記憶装置と呼ばれることもある。これは、これらに限られないが、コンピュータシステム600、メインメモリ608、二次メモリ610、及び取り外し可能記憶ユニット618及び622、並びに前述のものの任意の組み合わせを具現化する有形の製造品を含む。このような制御ロジックは、1つ以上のデータ処理装置(コンピュータシステム600など)により実行されたときに、そのようなデータ処理装置に、本明細書に記載されるとおり動作させる。
【0057】
本開示に含まれる教示に基づき、関連分野における当業者には、図6に示すもの以外のデータ処理装置、コンピュータシステム、及び/又はコンピュータアーキテクチャを使用して本開示の実施形態を作成及び使用する方法が明らかであろう。特に、実施形態は、本明細書に記載されるもの以外のソフトウェア、ハードウェア、及び/又はオペレーティングシステムの実装で動作することができる。
【0058】
発明の概要及び要約書のセクションでなく、詳細な説明のセクションは、特許請求の範囲を解釈するために使用されることを意図していることを理解すべきである。発明の概要及び要約書のセクションは、発明者により考えられた本発明の全てではないが1つ以上の例示的な実施形態を示すことができ、したがって、本発明及び添付の特許請求の範囲をいかなる方法でも制限することを意図していない。
【0059】
本発明は、指定された機能及びそれらの関係の実装を示す機能的な構築ブロックの助けを借りて上記に記載されている。これらの機能的な構築ブロックの境界は、本明細書において、説明の便宜のために任意に定義されている。指定された機能及びそれらの関係が適切に実行される限り、代替的な境界を定義することができる。
【0060】
特定の実施形態の前述の説明は、本発明の一般的な性質を十分に明らかにするので、他者は、当該分野の技能の範囲内の知識を適用することにより、過度の実験なしで、本発明の一般的な概念から逸脱することなく、様々な応用のためにそのような特定の実施形態を容易に修正し及び/又は適合させることができる。したがって、そのような適合及び修正は、本明細書に提示される教示及び指針に基づく、開示された実施形態の同等物の意味及び範囲内であることが意図される。本明細書における表現法又は用語は、限定でなく説明を目的とするものであり、したがって、本明細書の用語又は表現法は、教示及び指針に照らして当業者により解釈されるべきであることを理解すべきである。
【0061】
本発明の広さ及び範囲は、上述の例示的な実施形態のいずれかよって限定されるべきでなく、以下の特許請求の範囲及びそれらの同等物に従ってのみ定義されるべきである。
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】