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特表2023-547081機械学習を活用したコンクリート対象インピーダンス分光法の分析方法、これを遂行するための記録媒体および装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-09
(54)【発明の名称】機械学習を活用したコンクリート対象インピーダンス分光法の分析方法、これを遂行するための記録媒体および装置
(51)【国際特許分類】
   G01N 27/02 20060101AFI20231101BHJP
   G01N 33/38 20060101ALI20231101BHJP
【FI】
G01N27/02 Z
G01N33/38
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023524212
(86)(22)【出願日】2021-11-17
(85)【翻訳文提出日】2023-04-19
(86)【国際出願番号】 KR2021016839
(87)【国際公開番号】W WO2022139184
(87)【国際公開日】2022-06-30
(31)【優先権主張番号】10-2020-0182823
(32)【優先日】2020-12-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.アンドロイド
2.リナックス
3.MATLAB
4.iOS
(71)【出願人】
【識別番号】516262480
【氏名又は名称】ファウンデーション オブ スンシル ユニヴァーシティ インダストリー コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100083138
【弁理士】
【氏名又は名称】相田 伸二
(74)【代理人】
【識別番号】100189625
【弁理士】
【氏名又は名称】鄭 元基
(74)【代理人】
【識別番号】100196139
【弁理士】
【氏名又は名称】相田 京子
(74)【代理人】
【識別番号】100199004
【弁理士】
【氏名又は名称】服部 洋
(72)【発明者】
【氏名】チョイ ハジン
(72)【発明者】
【氏名】パク ジョヘ
(72)【発明者】
【氏名】キム ドユン
(72)【発明者】
【氏名】シム ソヒョン
(72)【発明者】
【氏名】ホン ジンヨン
【テーマコード(参考)】
2G060
【Fターム(参考)】
2G060AA14
2G060AD01
2G060AE23
2G060AF03
2G060AF06
2G060AF07
2G060AF10
2G060EA06
2G060HA02
2G060HC10
2G060KA09
(57)【要約】
機械学習を活用したコンクリート対象インピーダンス分光法の分析方法は、電気化学的インピーダンス分光法(Electrochemical Impedance Spectroscopy;EIS)に基づいて、電気を測定するノードを利用して、コンクリート内部に存在する水分と伝導性イオンを通じての電気的流れを把握する段階;前記電気的流れを反映した伝導性経路で構成される理論的等価回路モデルを生成する段階;前記理論的等価回路モデルを利用したインピーダンス実験に基づいてコンクリートの微細構造を反映する等価回路を正規化する段階;および機械学習を通じて前記等価回路の媒介変数値から水とセメント比を推定する予測モデルを生成する段階;を含む。これに伴い、セメント系材料の微細構造および配合比推定の正確度と信頼度を高めることができる。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気化学的インピーダンス分光法(Electrochemical Impedance Spectroscopy;EIS)に基づいて、電気を測定するノードを利用して、コンクリート内部に存在する水分と伝導性イオンを通じての電気的流れを把握する段階;
前記電気的流れを反映した伝導性経路で構成される理論的等価回路モデルを生成する段階;
前記理論的等価回路モデルを利用したインピーダンス実験に基づいてコンクリートの微細構造を反映する等価回路を正規化する段階;および
機械学習を通じて前記等価回路の媒介変数値から水とセメント比を推定する予測モデルを生成する段階;を含む、機械学習を活用したコンクリート対象インピーダンス分光法の分析方法。
【請求項2】
前記コンクリートの微細構造は、セメントマトリックスと内部空隙を含む、請求項1に記載の機械学習を活用したコンクリート対象インピーダンス分光法の分析方法。
【請求項3】
前記機械学習は二乗指数関数ガウス過程回帰(Gaussian Process Regression、GPR)、サポートベクター回帰(Support Vector Regression、SVR)およびデシジョンツリー(Decision Tree)のうち少なくとも一つのモデルを利用する、請求項1に記載の機械学習を活用したコンクリート対象インピーダンス分光法の分析方法。
【請求項4】
前記媒介変数は前記等価回路の抵抗および静電容量を含む、請求項1に記載の機械学習を活用したコンクリート対象インピーダンス分光法の分析方法。
【請求項5】
前記電気的流れを把握する段階は、
作用電極(WE、Working Electrode)、カウンター電極(CE、Counter Electrode)および基準電極を利用する3電極法を適用する、請求項1に記載の機械学習を活用したコンクリート対象インピーダンス分光法の分析方法。
【請求項6】
請求項1に記載された前記機械学習を活用したコンクリート対象インピーダンス分光法の分析方法を遂行するためのコンピュータプログラムが記録された、コンピュータで読み取り可能な保存媒体。
【請求項7】
電気化学的インピーダンス分光法(Electrochemical Impedance Spectroscopy;EIS)に基づいて、電気を測定するノードを利用して、コンクリート内部に存在する水分と伝導性イオンを通じての電気的流れを把握するEIS部;
前記電気的流れを反映した伝導性経路で構成される理論的等価回路モデルを生成する等価回路部;
前記理論的等価回路モデルを利用したインピーダンス実験に基づいてコンクリートの微細構造を反映する等価回路を正規化する回路正規化部;および
機械学習を通じて前記等価回路の媒介変数値から水とセメント比を推定する予測モデルを生成する予測モデル部;を含む、機械学習を活用したコンクリート対象インピーダンス分光法の分析装置。
【請求項8】
前記コンクリートの微細構造は、セメントマトリックスと内部空隙を含む、請求項7に記載の機械学習を活用したコンクリート対象インピーダンス分光法の分析装置。
【請求項9】
前記機械学習は二乗指数関数ガウス過程回帰(Gaussian Process Regression、GPR)、サポートベクター回帰(Support Vector Regression、SVR)およびデシジョンツリー(Decision Tree)のうち少なくとも一つのモデルを利用する、請求項7に記載の機械学習を活用したコンクリート対象インピーダンス分光法の分析装置。
【請求項10】
前記媒介変数は前記等価回路の抵抗および静電容量を含む、請求項7に記載の機械学習を活用したコンクリート対象インピーダンス分光法の分析装置。
【請求項11】
前記EIS部は、
作用電極(WE、Working Electrode)、カウンター電極(CE、Counter Electrode)および基準電極を利用する3電極法を適用する、請求項7に記載の機械学習を活用したコンクリート対象インピーダンス分光法の分析装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は機械学習を活用したコンクリート対象インピーダンス分光法の分析方法、これを遂行するための記録媒体および装置に関し、さらに詳細には、セメント系材料に適用されたインピーダンス分光法の解釈的問題点を改善するために等価回路を理論的に正規化し、その結果に機械学習(machine learning)を適用する技術に関する。
【0002】
本発明品は「建設現場の固まっていないコンクリートの品質管理のためのマシンラーニングおよびEIS基盤正確度80%配合比予測基礎源泉技術開発(NTIS課題番号:1615011765)」の一環として遂行されました。
【背景技術】
【0003】
建設現場の品質管理は、構造物の性能の保障と耐久性確保、使用者の安全のために非常に重要な要素である。これに伴い、建設技術振興法で韓国内建設現場での品質管理および手続きに対する細部基準を「建設工事品質管理業務指針」に規定している。また、スマート建設政策による建設現場に適用可能な第4次産業革命関連の技術導入の必要性が台頭している。
【0004】
しかし、進行の速い建設現場で実際に適用可能な品質管理技術は非常に制限的である。特に、最も多く使われる材料である固まっていないコンクリート(レミコンを含む)に対する品質試験は、スランプ、空気量、塩化物の含有量のような基礎的な項目に留まっている。この中でもスランプ試験は材料の作業性を判断する基準であり、構造物の性能および耐久性に対する品質管理としては適していない。
【0005】
また、長い間使われてきた空気量試験法の場合、その試験方法が現場技術者の熟練度により変わり得る受動的な技法である。品質管理の目的である構造物の長短期的な性能を測定および予測しながらも、簡単で自動化された現場用試験法の開発が必要である。
【0006】
インピーダンス分光法(Electrochemical Impedance Spectroscopy、EIS)は、電気を測定するノードを利用して対象物質の内部に存在する水分と伝導性イオンで電気的流れを把握する非破壊技法である。具体的には、対象物質に微細な交流電流を印加した後、微細構造を反映した電気等価回路を前提にインピーダンスを導出して内部構成物質を推定することができる。
【0007】
電気化学に基づいたインピーダンス分光法は、使用法が非常に簡単な長所があるので多様な分野に適用されている。特に、韓国内では「インボディ」という名前で人体の体成分を分析する方法として活用されている。
【0008】
コンクリートで代弁されるセメント系の材料にもインピーダンス分光法を活用した多様な研究が進行された。主にコンクリート内部の鉄筋の腐食を早期に予測するための研究が進行されてきた。純粋なセメント系材料に対する研究の場合、配合比によるインピーダンス変化に基づいて圧縮強度の推定および凝結時間の測定に対する研究が進行された。
【0009】
多様な研究にもかかわらず、インピーダンス分光法を活用したセメント系材料の内部構成物質の推定に対する試験法の開発は非常に制限的である。その理由としては、1)インピーダンス導出のための等価回路の研究が不十分である、2)インピーダンスを構成する抵抗(resistance)および静電容量(capacitance)とセメント系材料の内部構成物質との相関関係の研究が不十分である、がある。
【0010】
実際にコンクリートに適用されたインピーダンス分光法の等価回路の場合、各研究の結果論的解釈に則って総10個の異なる回路理論が存在する。このため、導出された抵抗と静電容量が各回路の適用により非常に異なるため、結果の一般的な解釈が制限的である。また、適用された回路によって抵抗と静電容量の個数も異なるため、配合比のような構成物質との相関関係の導出も容易でない問題点がある。
[先行技術文献]
[特許文献]
(特許文献1)JP2020-115146A
(特許文献2)JP2003-520974A
(特許文献3)KR10-1221684B1
[非特許文献]
(非特許文献1)Shin、S.W.,Hwang、G.,&Lee、C.J.(2014)、Electrical impedance response model of concrete in setting process、Journal of the Korean Society of Safety、29 (5)、116-122.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
したがって、本発明の技術的課題はこのような点に鑑みて着眼されたもので、本発明の目的は、機械学習を活用したコンクリート対象インピーダンス分光法の分析方法を提供することである。
【0012】
本発明の他の目的は、前記機械学習を活用したコンクリート対象インピーダンス分光法の分析方法を遂行するためのコンピュータプログラムが記録された記録媒体を提供することである。
【0013】
本発明のさらに他の目的は、前記機械学習を活用したコンクリート対象インピーダンス分光法の分析方法を遂行するための装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
前記の本発明の目的を実現するための一実施例に係る機械学習を活用したコンクリート対象インピーダンス分光法の分析方法は、電気化学的インピーダンス分光法(Electrochemical Impedance Spectroscopy;EIS)に基づき、電気を測定するノードを利用して、コンクリート内部に存在する水分と伝導性イオンを通じての電気的流れを把握する段階;前記電気的流れを反映した伝導性経路で構成される理論的等価回路モデルを生成する段階;前記理論的等価回路モデルを利用したインピーダンス実験に基づいてコンクリートの微細構造を反映する等価回路を正規化する段階;および機械学習を通じて前記等価回路の媒介変数値から水とセメント比を推定する予測モデルを生成する段階;を含む。
【0015】
本発明の実施例において、前記コンクリートの微細構造はセメントマトリックスと内部空隙を含むことができる。
【0016】
本発明の実施例において、前記機械学習は、二乗指数関数ガウス過程回帰、サポートベクター回帰(Support Vector Regression、SVR)およびデシジョンツリー(Decision Tree)のうち少なくとも一つのモデルを利用することができる。
【0017】
本発明の実施例において、前記媒介変数は前記等価回路の抵抗および静電容量を含むことができる。
【0018】
本発明の実施例において、前記電気的流れを把握する段階は、作用電極(WE、Working Electrode)、カウンター電極(CE、Counter Electrode)および基準電極を利用する3電極法を適用することができる。
【0019】
前記の本発明の他の目的を実現するための一実施例に係るコンピュータで読み取り可能な保存媒体には、前記機械学習を活用したコンクリート対象インピーダンス分光法の分析方法を遂行するためのコンピュータプログラムが記録されている。
【0020】
前記の本発明のさらに他の目的を実現するための一実施例に係る機械学習を活用したコンクリート対象インピーダンス分光法の分析装置は、電気化学的インピーダンス分光法(Electrochemical Impedance Spectroscopy;EIS)に基づいて、電気を測定するノードを利用して、コンクリート内部に存在する水分と伝導性イオンを通じての電気的流れを把握するEIS部;前記電気的流れを反映した伝導性経路で構成される理論的等価回路モデルを生成する等価回路部;前記理論的等価回路モデルを利用したインピーダンス実験に基づいてコンクリートの微細構造を反映する等価回路を正規化する回路正規化部;および機械学習を通じて前記等価回路の媒介変数値から水とセメント比を推定する予測モデルを生成する予測モデル部;を含む。
【0021】
本発明の実施例において、前記コンクリートの微細構造はセメントマトリックスと内部空隙を含むことができる。
【0022】
本発明の実施例において、前記機械学習は二乗指数関数ガウス過程回帰、サポートベクター回帰(Support Vector Regression、SVR)およびデシジョンツリー(Decision Tree)のうち少なくとも一つのモデルを利用することができる。
【0023】
本発明の実施例において、前記媒介変数は前記等価回路の抵抗および静電容量を含むことができる。
【0024】
本発明の実施例において、前記EIS部は、作用電極(WE、Working Electrode)、カウンター電極(CE、Counter Electrode)および基準電極を利用する3電極法を適用することができる。
【発明の効果】
【0025】
このような機械学習を活用したコンクリート対象インピーダンス分光法の分析方法によると、固まっていないセメント系材料に電極を設置して電気的測定を通じて現場で変化する条件に即刻に反応し、それによる水-セメント比などの配合情報を導出することができる。したがって、本発明を通じて材料配合の逆推定および耐久性の予測が可能であり、建設現場で固まっていないコンクリートに対する高信頼度の品質管理技法開発のための基礎資料として活用することができる。
【0026】
また、本発明は既存の、人を基盤としてなされている品質管理業務を機械学習を基盤としてシステム化して、簡単で自動化された信頼性の高い現場用試験法の開発を期待することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明の一実施例に係る機械学習を活用したコンクリート対象インピーダンス分光法の分析装置のブロック図である。
【0028】
図2】本発明の実験等価回路をコンクリートの微細構造が反映された理論等価回路で正規化することを説明するための図面である。
【0029】
図3】本発明のセメントペーストのEIS実験によるナイキスト線図結果に対するグラフである。
【0030】
図4】本発明の水-セメント比による媒介変数である抵抗の変化を示すボックスプロット(Box Plot)である。
【0031】
図5】本発明の水-セメント比による媒介変数である静電容量の変化を示すボックスプロット(Box Plot)である。
【0032】
図6】本発明の二乗指数関数GPRを利用した機械学習モデルによる水-セメント比予測結果に対するグラフである。
【0033】
図7】本発明のSVRを利用した機械学習モデルによる水-セメント比予測結果に対するグラフである。
【0034】
図8】本発明のデシジョンツリーを利用した機械学習モデルによる水-セメント比予測結果に対するグラフである。
【0035】
図9】本発明の一実施例に係る機械学習を活用したコンクリート対象インピーダンス分光法の分析方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0036】
後述する本発明に対する詳細な説明は、本発明が実施され得る特定の実施例を例示として図示する添付図面を参照する。これら実施例は当業者が本発明を十分に実施できるように詳細に説明される。本発明の多様な実施例は互いに異なるが相互排他的である必要はないことが理解されるべきである。例えば、ここに記載されている特定形状、構造および特性は、一実施例に関連して本発明の精神および範囲を逸脱することなく異なる実施例で具現され得る。また、それぞれの開示された実施例内の個別の構成要素の位置または配置は、本発明の精神および範囲を逸脱することなく変更され得ることが理解されるべきである。したがって、後述する詳細な説明は限定的な意味として取ろうとするものではなく、本発明の範囲は、適切に説明されるのであれば、その請求項が主張するものと均等なすべての範囲とともに、添付された請求項によってのみ限定される。図面で類似する参照符号は多様な側面に亘って同一または類似する機能を指称する。
【0037】
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施例をより詳細に説明することにする。
【0038】
図1は、本発明の一実施例に係る機械学習を活用したコンクリート対象インピーダンス分光法の分析装置のブロック図である。
【0039】
本発明に係る機械学習を活用したコンクリート対象インピーダンス分光法の分析装置(10、以下装置)は、セメント系材料に適用されたインピーダンス分光法の解釈的問題点を改善するために等価回路を理論的に正規化し、その結果に機械学習(machine learning)を適用する。セメント系材料の微細構造を考慮した理論的モデルの適用は、回路の媒介変数(抵抗、静電容量)を正規化して配合比に及ぼす影響をより客観的に導き出すことができる。
【0040】
また、機械学習は既存の回帰分析の限界を克服して新しい観点で相関関係を導き出すことができる。このために、既存インピーダンス分光法に関する文献的検討を通じて等価回路モデルの正規化およびデータベースを構築し、実験的にその結果を検証した。具体的には、セメント系材料の基礎段階であるセメントペーストの水-セメント比(w/c ratio)を推定することによって、材料配合の逆推定および耐久性の予測に活用することができる。また、今後建設現場で固まっていないコンクリートに対する高信頼度の品質管理技法開発のための基礎資料として使われ得る。
【0041】
図1を参照すると、本発明に係る装置10はEIS部110、等価回路部130、回路正規化部150および予測モデル部170を含む。
【0042】
本発明の前記装置10は機械学習を活用したコンクリート対象インピーダンス分光法の分析を遂行するためのソフトウェア(アプリケーション)が設置されて実行され得、前記EIS部110、前記等価回路部130、前記回路正規化部150および前記予測モデル部170の構成は前記装置10で実行される前記機械学習を活用したコンクリート対象インピーダンス分光法の分析を遂行するためのソフトウェアによって制御され得る。
【0043】
前記装置10は別途の端末であるかまたは端末の一部のモジュールであり得る。また、前記EIS部110、前記等価回路部130、前記回路正規化部150および前記予測モデル部170の構成は統合モジュールで形成されるか、一つ以上のモジュールからなり得る。しかし、これとは反対に、各構成は別途のモジュールからなってもよい。
【0044】
前記装置10は移動性を有したり固定されたりし得る。前記装置10は、サーバー(server)またはエンジン(engine)の形態であり得、デバイス(device)、機構(apparatus)、端末(terminal)、UE(user equipment)、MS(mobile station)、無線機器(wireless device)、携帯機器(handheld device)等の異なる用語で呼ばれ得る。
【0045】
前記装置10はオペレーティングシステム(Operation System;OS)、すなわちシステムに基づいて多様なソフトウェアを実行したり製作することができる。前記オペレーティングシステムはソフトウェアが装置のハードウェアを使用できるようにするためのシステムプログラムであって、アンドロイドOS、iOS、ウインドウモバイルOS、バダOS、シンビアンOS、ブラックベリーOSなどのモバイルコンピュータオペレーティングシステムおよびウインドウ系列、リナックス系列、ユニックス系列、MAC、AIX、HP-UXなどのコンピュータオペレーティングシステムをすべて含むことができる。
【0046】
前記EIS部110は電気化学的インピーダンス分光法(Electrochemical Impedance Spectroscopy;EIS)に基づいて、電気を測定するノードを利用してコンクリート内部に存在する水分と伝導性イオンを通じての電気的流れを把握する。
【0047】
セメント系材料に適用されたインピーダンス分光法の場合、各研究の目的に応じて非常に多様な等価回路が提案された。具体的には、電気的特性に基づいてセメント系材料の微細構造を把握する回路モデルは、固体と液体の界面反応を考慮したBrickモデル、すべての伝導性経路を含む回路、非接触式回路モデル、連続/非連続伝導性経路で構成した回路モデルなどがある。
【0048】
シミュレーション接近法に基づいた回路には、位相角を有する静電容量素子が含まれた回路モデル、セメントペーストのインピーダンススペクトルをフィッティングした回路モデルなどがある。ポゾラン、断熱粒子、繊維質を投入した時に変わる電気的変化に対応する多様な等価回路も提案された。また、鉄筋の腐食を目的に塩化物移動現象をモデリングした回路も提案された。固まったり、固まっていないコンクリートのインピーダンススペクトルをフィッティングする回路も存在する。
【0049】
本発明の一実施例において、セメント系材料の微細構造を反映し、固まっていないコンクリート系に使われたモデルは図2の通りである。これは一つの抵抗と静電容量が並列で連結された回路が連続的に配置された回路であって、ナイキスト線図で見た時、二つの弧が並んで現れて一つの弧は一つの並列回路で対応するという特徴を有する。
【0050】
図2を参照すると、ナイキスト線図の前半部で見える弧はバルク(Bulk)弧であって高周波区間に該当し、作用電極と基準電極の間の電解質インピーダンスの大きさを示す。その後に現れる弧は電極反応弧(Electrode Arc)であって電極とコンクリート接触面間に発生する反応の結果である。RとCが並列で連結されている回路がバルク反応、RとCの並列回路が電極反応に関与し、この回路は固まっていないセメント系材料の研究に主に活用された。
【0051】
前記等価回路部130は前記電気的流れを反映した伝導性経路で構成される理論的等価回路モデルを生成する。
【0052】
セメント系材料の微細構造に着眼して理論的等価回路を仮定した一例は、図2の通りである。電流を流した時、複合材料の内部の連続性によって次のようなそれぞれ異なる回路が並列で連結されたモデルに置換され得る。例えば、セメントペーストのみを通るICP(Insulator Conductive Path)、微細空隙同士で連結された道を通るCCP(Continuous Conductive Path)、微細空隙を通る途中でDP(Discontinuous Point)を通るDCP(Discontinuous Conductive Path)回路と、電流の流れの観点で微細構造を定義することができる。
【0053】
このような理論モデルを等価回路で再構成すると、微細空隙を通る回路を抵抗素子、セメントペーストを通る回路をキャパシタ素子に置き換えて図3の等価回路を有することになる。導き出されたインピーダンス(Z)の観点で実験的等価回路と理論的等価回路の相関関係を次の数学式1のように導き出すことができる。
【数1】
【0054】
数学式1で
であり、ωは各周波数であって2πfの値を有し、単位はラジアン(radian)である。また、実験的等価回路でのR、R、C、Cは微細構造の物理的意味を有する理論的等価回路の媒介変数であり、次の数学式2~数学式5のように置換が可能である。
【数2】
【数3】
【数4】
【数5】
【0055】
本発明では、理論的等価回路を通じて正規化された次の変数(RCP、RCCP、CDP、Cmat)とセメント系材料水-セメント比との相関関係を導き出す。
【0056】
前記回路正規化部150は前記理論的等価回路モデルを利用したインピーダンス実験に基づいて、コンクリートの微細構造を反映する等価回路を正規化する。
【0057】
本発明では、機械学習を活用してセメントペーストの水-セメント比によるインピーダンス変化を調べるために、総140個のデータを確保した。機械学習で、結果物で調べようとする応答変数である水-セメント比は、31%から44%まで1%の差で14段階の連続関数をなすように設計した。単一の水-セメント比の実験体ごとに反復性のあるデータを集めるために、10回繰り返して実験体を製作しインピーダンス分光法を適用した。
【0058】
実験体は直径7cm、高さ8cmの円筒状プラスチック容器に入っているセメントペーストであって、300mlの一定の体積を有する。計量されたセメントを容器に入れた後、水を入れて5分間均一に混ぜて150mmの押し出し棒で30回押し固めた。詳しい実験体の配合情報は次の表1の通りである。
【表1】
【0059】
インピーダンス分光法に適用された装備はGamry社のPCI4/300であり、その性能を表2に要約した。インピーダンス測定装備は交流電圧を印加して測定する。すなわち、定められた実験容器を通じて実験遂行者の熟練度にかかわらずその結果を導出できる長所を有する。
【表2】
【0060】
一実施例として、実験方法として3電極法を適用し、作用電極(WE、Working Electrode)とカウンター電極(CE、Counter Electrode)としては1cmの表面積を有する黒鉛棒(Graphite Rod)を、基準電極としては飽和カロメル電極(SCE、Saturated Calomel Electrode)を使った。
【0061】
各電極を順次セメントペーストに4cmだけ挿入した後、PCI4/300装備と連結した。従来技術では、セメントペーストの場合、高周波で観測されるバルク(bulk)弧が生成されないため0.2Hz~100kHz帯域の周波数範囲を設定し、10mVの交流電圧を印加して総5分間測定した。
【0062】
インピーダンス分光法に対する実験分析は、設定された等価回路に基づいて描かれるナイキスト線図(Nyquist plot)分析を基礎にする。ナイキスト線図は、インピーダンスの実数部と虚数部をそれぞれの軸に表示して各媒介変数値を視覚的に確認することができる。各水-セメント比に対するナイキスト線図を図3に示した。
【0063】
実験結果、骨材がないセメントペーストの特徴により低周波区間にバルク弧が生成されなかった。これはCの値が0に非常に近似して、前半部の静電容量素子がある回路のインピーダンスが無限に近くなって事実上電流が流れないことを意味する。したがって、バルク抵抗を示すR値を高周波区間ですぐに確認することができ、約5Ωの平均値を有するものと確認された。
【0064】
表3は実験結果で得た各変数を数学式2~数学式5を通じて理論的等価回路に該当する媒介変数に置き換えた結果であり、図4および図5に水-セメント比による実験結果を、ボックスプロット(box plot)を通じて統計的に示した。図4は本発明の水-セメント比による媒介変数である抵抗の変化を示し、図5は本発明の水-セメント比による媒介変数である静電容量の変化を示す。
【表3】
【0065】
ボックスプロットは、各水-セメント比ごとに10回繰り返して導き出された媒介変数の最大、最小、中間値および統計的異常値を視覚的に確認することができる。統計的異常値の場合、25%~75%のデータをボックスで規定し、このボックスの長さの1.5倍以外にあるデータ、すなわちひげ(Whiskers)の外側のデータを異常値として計算した。
【0066】
統計的分析結果、統計的異常値は多数観察されないので実験の反復性の側面で有意味な値を示す。しかし、水-セメント比に対する各媒介変数の傾向性は容易に観察されない。これはセメントペーストを主題とした先行研究と全般的に同一の結果である。
【0067】
前記予測モデル部170は、機械学習を通じて前記等価回路の媒介変数値から水とセメント比を推定する予測モデルを生成する。
【0068】
インピーダンス分光法実験を通じて得た媒介変数と水-セメント比との相関関係を導き出すために、機械学習を通じて予測モデルを導き出した。機械学習のための全体データは、14段階の水-セメント比を各10回ずつ繰り返した総140個のセットであり、一つのデータセットは正規化した媒介変数(RCP、RCCP、CDP、Cmat)と水-セメント比で構成される。この時、RCP、RCCP、CDP、Cmatは予測に使う予測変数Xであり、水-セメント比は予測する応答変数Yとなる。
【0069】
全体データセットのうち、一つの水-セメント比内で訓練データ(training data)と検証データ(validation data)を7対3の割合でランダム(random)に分けた。すなわち、訓練データはさらに予測変数(Xtrain)と応答変数(Ytrain)に分かれ、検証データである新しい予測変数(Xexp)を入れて推定した応答変数(Ypred)を実際の応答変数(Yexp)と比較した。訓練データと検証データに分ける過程を10回繰り返し遂行して応答変数の推定において発生し得るオーバーフィッティング(over-fitting)およびアンダーフィッティング(under-fitting)問題を最小化しようとした。
【0070】
本発明では、三つの異なる機械学習方法を適用した。使った方法にはガウス過程回帰(Gaussian Process Regression、GPR)、サポートベクター回帰(Support Vector Regression、SVR)およびデシジョンツリー(Decision Tree)がある。
【0071】
GPRは計測されたデータを一つの固定された観測データ(observation)と見ず、ガウス分布(gaussian distribution)の確率的観点で解釈する技法であって、ベイジアン(Baysian)法則を背景とする。すなわち、計測された訓練データに基づいて確率論的予測モデルを生成するが、この過程で共分散関数(κ)を基礎として活用する。本発明に適用された共分散関数は基本的な二乗指数関数(Squared Exponential、SE)であって、ノイズ標準偏差(σ)を最適化した次の数学式6からなっている。
【数6】
【0072】
ここで、共分散関数はハイパーパラメータθ(σσ、σ、…)関数で説明されるので、κ(x,x|θ)で表現する。予測変数データx,xで構成される。また、iは一点、jは一つの観測点を意味する。σは信号標準偏差、σは特定の長さスケールを意味する。SVRはサポートベクターマシン(SVM)の入力変数が範疇型ではなく連続型の場合に使う回帰技法であり、類似する共分散関数を選択してGPRモデルと比較が可能である。ただし、GPRが入力されたすべてのデータポイントを使うのに反して、特定のデータ(Support Vector)を基準としてアルゴリズムを遂行する差異点がある。
【0073】
デシジョンツリーは他のモデルと同様に、回帰関数基盤ではなく回帰目的のデシジョンツリーを基盤として予測モデルを生成する。デシジョンツリーは全体データをデシジョンノードに沿って分割しながら最後の葉ノードまで到達する分類器をいう。葉ノードに属したデータ値の平均値を計算して予測値を求める。
【0074】
本発明に適用された機械学習は商用プログラムであるマトラボ(matlab)を基盤として遂行されたし、使われたコードを表4に添付した。一つのデータセットに各機械学習モデルを1回遂行する時にかかる時間は、GPR(SE)、SVR、Decision treeによりそれぞれ約123、130、100秒であった。
【表4】
【0075】
図6図8に各機械学習モデルを適用した結果をグラフで示した。図6は二乗指数関数GPRを利用した機械学習モデル、図7はSVRを利用した機械学習モデルおよび図8はデシジョンツリーを利用した機械学習モデルによる水-セメント比予測結果に対するグラフである。
【0076】
グラフのX軸は応答変数(Yexp)の実験に適用した実際の水-セメント比であり、Y軸は検証データである新しい予測変数(Xexp)を入れて推定した応答変数(Ypred)である。グラフの対角線は予測値と実際値が一致する絶対線(Absolute Line)であり、データが線に近いほど予測モデルの高い正確度を示す。
【0077】
表5は新しいデータを予測モデルに入れた時に発生する回帰誤差についての計算値である。
【表5】
【0078】
回帰誤差はそれぞれ、下記の数学式7~数学式9の平均絶対誤差(Mean Absolute Error、MAE)、平均二乗誤差(Mean Squared Error、MSE)および平均平方根誤差(Root Mean Squared Error、RMSE)で計算された。
【数7】
【数8】
【数9】
【0079】
ここで、
はi番目の実際の応答変数、
はi番目の推定応答変数、nは全体データの大きさを示す。MAE、MSE、RMSEはすべて、値が小さいほど予測性能が良いものと評価する。各回帰誤差の特徴は次の通りである。MAEの場合、予測値と実際値の単純誤差であり結果を直観的に示す。MSEは実際値と予測値の差を二乗して平均したものであり、最も大衆的に使われるが特異値に敏感に反応する。RMSEはMSEを実際値と類似する単位で再び変換したものである。無作為で分割されたデータであるので、各機械学習の反復実行ごとに最も性能が優秀なモデルが変わることが分かる。信頼性を補完するために、10回反復実行して平均した推定応答変数モデル(Ypred)を最終的に使った。
【0080】
最終推定応答変数モデルを適用した結果、すべての回帰誤差が最も低く現れたDecision Treeの予測性能が最も優秀であった。最も優秀な予測モデルに基づき、インピーダンス分光法を通じてセメントペーストの水-セメント比は約MAE 2.10、MSE 8.59、RMSE 2.93誤差範囲内で可能であることを確認することができる。ただし、この結果は水-セメント比31~44%のセメントペーストを対象に検証した結果であり、多様なケース別材料配合に拡張することができる。
【0081】
図9は、本発明の一実施例に係る機械学習を活用したコンクリート対象インピーダンス分光法の分析方法のフローチャートである。
【0082】
本実施例に係る機械学習を活用したコンクリート対象インピーダンス分光法の分析方法は、図1の装置10と実質的に同じ構成で進行され得る。したがって、図1の装置10と同じ構成要素は同じ図面番号を付与し、繰り返される説明は省略する。
【0083】
また、本実施例に係る機械学習を活用したコンクリート対象インピーダンス分光法の分析方法は、機械学習を活用したコンクリート対象インピーダンス分光法の分析を遂行するためのソフトウェア(アプリケーション)により実行され得る。
【0084】
図9を参照すると、本実施例に係る機械学習を活用したコンクリート対象インピーダンス分光法の分析方法は、電気化学的インピーダンス分光法(Electrochemical Impedance Spectroscopy;EIS)に基づいて、電気を測定するノードを利用してコンクリート内部に存在する水分と伝導性イオンを通じての電気的流れを把握する(段階S10)。
【0085】
この場合、作用電極(WE、Working Electrode)、カウンター電極(CE、Counter Electrode)および基準電極を利用する3電極法を適用することができる。
【0086】
前記電気的流れを反映した伝導性経路で構成される理論的等価回路モデルを生成する(段階S20)。
【0087】
前記理論的等価回路モデルを利用したインピーダンス実験に基づいて、コンクリートの微細構造を反映する等価回路を正規化する(段階S30)。前記コンクリートの微細構造はセメントマトリックスと内部空隙などである。
【0088】
機械学習を通じて前記等価回路の媒介変数値から水とセメント比を推定する予測モデルを生成する(段階S40)。前記媒介変数は前記等価回路の抵抗および静電容量であり得る。
【0089】
前記機械学習は二乗指数関数ガウス過程回帰(Gaussian Process Regression、GPR)、サポートベクター回帰(Support Vector Regression、SVR)およびデシジョンツリー(Decision Tree)等を利用することができる。
【0090】
本発明は固まっていないセメント系材料の水-セメント比推定アルゴリズムを構築したし、セメントペーストを対象に実験した時に最も予測性能が良いモデルの場合、約MAE 2.10、MSE 8.59、RMSE 2.93誤差以内で水-セメント比を予測した。
【0091】
固まっていないセメント系材料に電極を設置することにより、電気的測定を通じて現場で変化する条件に即刻に反応し、それによる水-セメント比などの配合情報を導き出すことができる。
【0092】
既存の人を基盤としてなされている品質管理業務を機械学習を基盤としてシステム化して、簡単で自動化された信頼性の高い現場用試験法の開発を期待することができる。
【0093】
このような、機械学習を活用したコンクリート対象インピーダンス分光法の分析方法は、アプリケーションで具現されるか、多様なコンピュータ構成要素を通じて実行され得るプログラム命令語の形態で具現されて、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録され得る。前記コンピュータ読み取り可能な記録媒体は、プログラム命令語、データファイル、データ構造などを単独でまたは組み合わせて含むことができる。
【0094】
前記コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されるプログラム命令語は、本発明のために特別に設計されて構成されたものなどであるか、コンピュータソフトウェア分野の当業者に公知になっている使用可能なものであってもよい。
【0095】
コンピュータ読み取り可能な記録媒体の例には、ハードディスク、フロッピーディスクおよび磁気テープのような磁気媒体、CD-ROM、DVDのような光記録媒体、フロプティカルディスク(floptical disk)のような磁気-光媒体(magneto-optical media)、およびROM、RAM、フラッシュメモリなどのようなプログラム命令語を保存し遂行するように特別に構成されたハードウェア装置が含まれる。
【0096】
プログラム命令語の例には、コンパイラによって作られるような機械語コードだけでなく、インタープリタなどを使ってコンピュータによって実行され得る高級言語コードも含まれる。前記ハードウェア装置は、本発明に係る処理を遂行するために一つ以上のソフトウェアモジュールとして作動するように構成され得、その逆も同じである。
【0097】
以上、実施例を参照して説明したが、該当技術分野の熟練した当業者は、下記の特許請求の範囲に記載された本発明の思想および領域から逸脱しない範囲内で本発明を多様に修正および変更できることが理解できるであろう。
【産業上の利用可能性】
【0098】
本発明は材料配合の逆推定および耐久性の予測が可能であり、建設現場で固まっていないコンクリートに対する高信頼度の品質管理技法開発のための基礎資料として活用することができる。
【0099】
また、本発明は既存の人を基盤としてなされている品質管理業務を機械学習を基盤としてシステム化して、簡単で自動化された信頼性の高い現場用試験法の開発を期待することができる。
【符号の説明】
【0100】
10:機械学習を活用したコンクリート対象インピーダンス分光法の分析装置
110:EIS部
130:等価回路部
150:回路正規化部
170:予測モデル部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【国際調査報告】