(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-09
(54)【発明の名称】電極乾燥システム
(51)【国際特許分類】
F26B 23/00 20060101AFI20231101BHJP
F26B 21/10 20060101ALI20231101BHJP
F26B 21/08 20060101ALI20231101BHJP
F26B 21/02 20060101ALI20231101BHJP
H01M 4/04 20060101ALI20231101BHJP
【FI】
F26B23/00
F26B21/10
F26B21/08
F26B21/02
H01M4/04 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023524435
(86)(22)【出願日】2022-07-26
(85)【翻訳文提出日】2023-04-20
(86)【国際出願番号】 KR2022010990
(87)【国際公開番号】W WO2023038288
(87)【国際公開日】2023-03-16
(31)【優先権主張番号】10-2021-0120041
(32)【優先日】2021-09-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ヨン-クク・コ
(72)【発明者】
【氏名】ヨン-ギュ・ムン
(72)【発明者】
【氏名】シン-ウク・ジョン
(72)【発明者】
【氏名】サン-フン・チェ
(72)【発明者】
【氏名】スン-シク・チェ
【テーマコード(参考)】
3L113
5H050
【Fターム(参考)】
3L113AB02
3L113AC07
3L113AC45
3L113AC46
3L113AC48
3L113AC52
3L113AC53
3L113BA26
3L113BA34
3L113BA36
3L113CA08
3L113CA09
3L113CB23
3L113DA02
5H050AA19
5H050GA02
5H050GA29
(57)【要約】
電極乾燥システムが開示される。本発明の一実施形態による電極乾燥システムは、電極活物質を含む電極合剤が集電体上に塗布されている電極シートにおいて電極合剤中の溶媒を乾燥する乾燥オーブンと、乾燥オーブンに空気を供給する給気部と、乾燥オーブンから空気を排出する排気部と、を含み、排気部から排出される空気の少なくとも一部が給気部へさらに流入することを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電極活物質スラリーが集電体上に塗布されている電極シートにおいて前記電極活物質スラリー中の溶媒を乾燥する乾燥オーブンと、
前記乾燥オーブンに空気を供給する給気部と、
前記乾燥オーブンから空気を排出する排気部と、含み、
前記排気部から排出される空気の少なくとも一部が前記給気部へさらに流入することを特徴とする電極乾燥システム。
【請求項2】
前記給気部と前記排気部は、互いに連通するように設けられることを特徴とする請求項1に記載の電極乾燥システム。
【請求項3】
前記排気部と前記給気部との間に配置され、前記排気部から排出される空気の一部が外部へ排出されるように設けられたベント部をさらに含む請求項2に記載の電極乾燥システム。
【請求項4】
前記給気部と前記乾燥オーブンとの間に配置される湿度センサーと、
湿度に応じて空気を加湿するように設けられた加湿部と、
前記湿度センサーによって感知された湿度に応じて前記加湿部を制御する制御部と、をさらに含む請求項3に記載の電極乾燥システム。
【請求項5】
前記給気部と前記乾燥オーブンとの間に配置される温度センサーと、
温度に応じて空気を加熱するように設けられたヒーターと、
前記温度センサーによって感知された温度に応じて前記ヒーターを制御する制御部と、をさらに含む請求項3に記載の電極乾燥システム。
【請求項6】
前記排気部と前記給気部との間に設けられ、前記排気部から排出される空気の流量を調節する流量調節弁をさらに含む請求項4または5に記載の電極乾燥システム。
【請求項7】
前記流量調節弁は、前記制御部によって開度率が自動に調節される自動調節弁及び作業者によって手動で開度率が調節される手動調節弁のうち少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項6に記載の電極乾燥システム。
【請求項8】
前記ベント部は、自動調節弁に連結される第1ベント部を含み、
前記自動調節弁は、
前記排気部と前記給気部との間に設けられる第1自動調節弁と、
前記排気部と前記第1ベント部との間に設けられる第2自動調節弁と、を含み、
前記第1自動調節弁と前記第2自動調節弁は直交するように配置されることを特徴とする請求項7に記載の電極乾燥システム。
【請求項9】
前記ベント部は、手動調節弁に連結される第2ベント部を含み、
前記手動調節弁は、
前記排気部と前記給気部との間に設けられる第1手動調節弁と、
前記排気部と前記第2ベント部との間に設けられる第2手動調節弁と、を含み、
前記第1手動調節弁と前記第2手動調節弁は直交するように配置されることを特徴とする、請求項7に記載の電極乾燥システム。
【請求項10】
前記排気部と前記給気部との間に設けられるドレイン部を含むことを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の電極乾燥システム。
【請求項11】
前記ドレイン部は、前記排気部から下方に向かって傾斜するように形成され、かつ前記給気部からも下方へ傾斜するように形成されたドレインダクトに設けられたことを特徴とする、請求項10に記載の電極乾燥システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電極乾燥システムに関し、より詳しくは、エネルギー効率が向上可能な電極乾燥システムに関する。
【0002】
本出願は、2021年9月8日出願の韓国特許出願第10-2021-0120041号に基づく優先権を主張し、当該出願の明細書及び図面に開示された内容は、すべて本出願に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
モバイル機器に関する技術開発及び需要が増加するにつれ、エネルギー源としての二次電池の需要が急増しており、このような二次電池は発電要素である電極組立体を必須に含んでいる。電極組立体は、正極、分離膜及び負極が少なくとも一回以上積層された形態を有し、正極と負極は各々アルミニウムホイルと銅ホイルからなる集電体に正極活物質スラリーと負極活物質スラリーが塗布及び乾燥されて製造される。
【0004】
図1は、従来の電極乾燥システムを概略的に示した図である。
【0005】
図1を参照すると、給気ファン1によって供給される空気は、電極を乾燥させる乾燥オーブン2に提供され、乾燥オーブン2で電極を乾燥した後、排気ファン3によって外部へ排出される。
【0006】
しかし、乾燥オーブン2で電極を乾燥した後に排気ファン3によって外部へ排出される空気は高温であるため、高温の空気が外部へ排出されると、多量のエネルギーも共に排出されるので、エネルギーが浪費されるという問題点がある。
【0007】
そして、電極のうち負極の場合、溶媒として水を使用するため、乾燥オーブン2で負極を乾燥した後、排気ファン3によって外部へ排出される空気には多量の湿気が含まれている。
【0008】
一方、乾燥オーブン2に供給される空気の湿度は、温度と共に電極の乾燥品質に大きく影響を及ぼす重要因子となるため、季節別の温度または湿度差による乾燥偏差を減少させるために、乾燥オーブン2から排出される高温多湿な空気のリサイクル方案が求められる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、排出される空気の少なくとも一部をリサイクルしてエネルギー効率を向上させることができる電極乾燥システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一面によれば、電極活物質スラリーが集電体上に塗布されている電極シートにおいて電極活物質スラリー中の溶媒を乾燥する乾燥オーブンと、前記乾燥オーブンに空気を供給する給気部と、前記乾燥オーブンから空気を排出する排気部と、含み、前記排気部から排出される空気の少なくとも一部が前記給気部へさらに流入することを特徴とする電極乾燥システムが提供され得る。
【0011】
そして、前記給気部と前記排気部は、互いに連通するように設けられ得る。
【0012】
また、前記排気部と前記給気部との間に配置され、前記排気部から排出される空気の一部が外部へ排出されるように設けられたベント部を含み得る。
【0013】
そして、前記給気部と前記乾燥オーブンとの間に配置される湿度センサーと、湿度に応じて空気を加湿するように設けられた加湿部と、前記湿度センサーによって感知された湿度に応じて前記加湿部を制御する制御部と、を含み得る。
【0014】
また、前記給気部と前記乾燥オーブンとの間に配置される温度センサーと、温度に応じて空気を加熱するように設けられたヒーターと、前記温度センサーによって感知された温度に応じて前記ヒーターを制御する制御部と、を含み得る。
【0015】
そして、前記排気部と前記給気部との間に設けられ、前記排気部から排出される空気の流量を調節する流量調節弁をさらに含み得る。
【0016】
また、前記流量調節弁は、前記制御部によって開度率が自動に調節される自動調節弁及び作業者によって手動で開度率が調節される手動調節弁のうち少なくとも一つを含み得る。
【0017】
そして、前記ベント部は、自動調節弁に連結される第1ベント部を含み、前記自動調節弁は、前記排気部と前記給気部との間に設けられる第1自動調節弁と、前記排気部と前記第1ベント部との間に設けられる第2自動調節弁と、を含み、前記第1自動調節弁と前記第2自動調節弁は直交するように配置され得る。
【0018】
前記ベント部は、手動調節弁に連結される第2ベント部を含み、前記手動調節弁は、前記排気部と前記給気部との間に設けられる第1手動調節弁と、前記排気部と前記第2ベント部との間に設けられる第2手動調節弁と、を含み、前記第1手動調節弁と前記第2手動調節弁は直交するように配置され得る。
【0019】
そして、前記排気部と前記給気部との間に設けられるドレイン部を含み得る。
【0020】
また、前記ドレイン部は、前記排気部から下方に向かって傾斜するように形成され、かつ前記給気部からも下方へ傾斜するように形成されたドレインダクトに設けられ得る。
【発明の効果】
【0021】
本発明の実施形態は、排気部から排出される高温多湿な空気の少なくとも一部が給気部へさらに流入してリサイクルされ、これによってエネルギー効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】従来の電極乾燥システムを概略的に示した図である。
【
図2】本発明の一実施形態による電極乾燥システムを概略的に示した図である。
【
図3】
図2のA部分を示し、排気部と給気部が連結された様子を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、添付された図面を参照して本発明の望ましい実施形態を詳しく説明する。これに先立ち、本明細書及び特許請求の範囲に使われた用語や単語は通常的または辞書的な意味に限定して解釈されるものではなく、発明者自らは発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義できるという原則に則して本発明の技術的な思想に応じた意味及び概念で解釈されるものである。したがって、本明細書に記載された実施形態及び図面に示された構成は、本発明の最も望ましい一実施形態に過ぎず、本発明の技術的な思想のすべてを代表するものではないため、本出願の時点においてこれらに代替できる多様な均等物及び変形例があり得ることを理解されたい。
【0024】
図面における各構成要素またはその構成要素をなす特定部分の大きさは、説明の便宜及び明確性のために誇張または省略されるか、概略的に示されることがある。したがって、各構成要素の大きさは、実際の大きさを完全に反映するものではない。本発明に関連する公知の機能または構成についての具体的な説明が、本発明の要旨を不要に曖昧にすると判断される場合、その説明を省略する。
【0025】
本明細書において使用される「結合」または「連結(接続)」という用語は、一つの部と他の部とが直接結合するか、または直接連結(接続)される場合のみならず、一つの部が継ぎ部を介して他の部に間接的に結合するか、または間接的に連結(接続)される場合も含む。
【0026】
図2は、本発明の一実施形態による電極乾燥システムの概略的な図であり、
図3は、
図2のA部分を示し、排気部と給気部が連結された様子を概略的に示した図である。
【0027】
図面を参照すると、本発明の一実施形態による電極乾燥システム10は、乾燥オーブン100と、給気部200と、排気部300と、を含む。
【0028】
乾燥オーブン100は、電極シート(図示せず)において電極活物質スラリー中の溶媒を乾燥するように設けられる。前述したように、電極の正極と負極は各々、アルミニウムホイルと銅ホイルからなる集電体上に電極活物質スラリー、即ち、正極活物質スラリーと負極活物質スラリーを各々塗布して電極シート(図示せず)を構成する。
【0029】
ここで、電極活物質スラリーには、液体成分の溶媒が含まれているため、乾燥オーブン100で電極活物質スラリーに含まれた溶媒を乾燥する。乾燥オーブン100は、電極を収容する収容空間が設けられ、収容空間の内部に電極が収容されると、電極に向かって熱風を噴射して乾燥する。
【0030】
乾燥オーブン100は、給気部200と連結され、給気部200から空気が供給される。給気部200によって乾燥オーブン100に供給される空気は、排気部300から排出されてから給気部200にさらに流入した空気であって高温多湿であるため、その空気を乾燥オーブン100に用い得る。
【0031】
ここで、乾燥オーブン100と給気部200との間には、加湿部520が置けられ、給気部200から乾燥オーブン100に供給される空気は、必要に応じて加湿部520から湿気を受けて電極に噴射される。
【0032】
また、乾燥オーブン100と給気部200との間には、ヒーター540が設けられ、給気部200から乾燥オーブン100に供給される空気は、必要に応じてヒーター540によって昇温されて電極に噴射される。
【0033】
そして、給気部200から乾燥オーブン100に供給されて電極を乾燥した空気は、排気部300によって排出される。
【0034】
給気部200は、乾燥オーブン100に空気を供給する。給気部200には、空気が移動する給気ダクト210と、給気ダクト210に結合する給気ファン220と、が含まれ得る。即ち、給気ファン220の作動によって外気が給気ダクト210へ移動した後、給気ダクト210に連結された乾燥オーブン100に供給される。
【0035】
給気部200は、排気部300に連結される。即ち、給気部200と排気部300は互いに連通し、給気部200から乾燥オーブン100に供給されて電極を乾燥し、排気部300から排出される空気は、給気部200によって乾燥オーブン100にさらに供給され得る。
【0036】
この際、排気部300から排出される空気の全部が給気部200へ移動するように設けられるか、または、排気部300から排出される空気の一部のみが給気部200へ移動するように設けられ得る。
【0037】
給気部200と乾燥オーブン100との間には、循環ファン550と、フィルター560と、が備えられ得る。
【0038】
排気部300は、給気部200に連結され、乾燥オーブン100から移動する空気が排出される。前述したように、排気部300は、給気部200に連結され、排気部300から排出される空気の全部または一部が給気部200へ移動するように構成され得る。
【0039】
排気部300には、空気が排出される排気ダクト310と、排気ダクト310に結合する排気ファン320と、が含まれ得る。排気ファン320の作動によって排気ダクト310から給気ダクト210へ空気が移動するか、または排気ダクト310から空気が外部へ排出され得る。
【0040】
図2及び
図3を参照すると、ベント部400は、排気部300と給気部200との間に配置され、排気部300から排出される空気の一部が外部へ排出されるように設けられる。即ち、前述したように、排気部300から排出される空気の一部のみが給気部200へ移動するように設けられる場合、給気部200へ移動していない残りの空気は、ベント部400によって外部へ排出される。
【0041】
ベント部400は、第1ベント部410及び第2ベント部420を含んで構成され得る。第1ベント部410は、後述する自動調節弁610に連結され、第2ベント部420は、後述する手動調節弁620に連結される。
【0042】
本発明の一実施形態による電極乾燥システム10は、湿度センサー510と、加湿部520と、制御部570と、を含み得る。そして、温度センサー530と、ヒーター540と、を含み得る。
【0043】
湿度センサー510は、給気部200と乾燥オーブン100との間に配置され、乾燥オーブン100へ移動する空気の湿度を測定する。そして、加湿部520は、湿度に応じて空気を加湿するように設けられる。そして、制御部570は、湿度センサー510によって感知された湿度に応じて加湿部520を制御するように設けられる。
【0044】
温度センサー530は、給気部200と乾燥オーブン100との間に配置され、乾燥オーブン100へ移動する空気の温度を測定する。そして、ヒーター540は、温度に応じて空気を加熱するように設けられる。そして、制御部570は、温度センサー530によって感知された温度に応じてヒーター540を制御するように設けられる。
【0045】
乾燥オーブン100による電極の乾燥において、空気の温度と湿度は両方とも電極の品質に影響を及ぼす重要因子である。しかし、天気によって、または季節によって(特に、夏と冬)温度または湿度が変わるので、電極の乾燥時において未乾燥または過乾燥が発生し得る。
【0046】
例えば、空気の湿度と温度をいずれも夏を基準にして設定する場合、冬には乾燥オーブン100に供給される空気の湿度を高めるための加湿部520が必要となり、温度を高めるためのヒーター540も必要となる。
【0047】
しかし、加湿部520とヒーター540は両方ともエネルギーが必要であるので、本発明の一実施形態による電極乾燥システム10は、排気部300から排出される高温多湿な空気をさらに給気部200へ移動させ、乾燥オーブン100に供給してリサイクルする。
【0048】
但し、湿度センサー510と温度センサー530によって測定された湿度と温度に応じて制御部570が加湿部520とヒーター540を制御して必要な場合のみに加湿部520とヒーター540を使用することで、ヒーター540と加湿部520の使用量を減らすことができる。これによって、ヒーター540と加湿部520による消費エネルギーを減らしてエネルギー効率を向上させる効果を奏する。
【0049】
図3を参照すると、流量調節弁600は、排気部300と給気部200との間に設けられ、排気部300から排出される空気の流量を調節するように設けられる。
【0050】
ここで、流量調節弁600は、制御部570によって開度率が自動に調節される自動調節弁610と、作業者によって手動で開度率が調節される手動調節弁620と、の少なくとも一つを含み得る。
【0051】
自動調節弁610は、第1自動調節弁611及び第2自動調節弁612を含み得る。第1自動調節弁611は、排気部300と給気部200との間に設けられる。そして、第2自動調節弁612は、排気部300と第1ベント部410との間に設けられる。
【0052】
ここで、第1自動調節弁611と第2自動調節弁612は直交するように配置され得る。これによって、空気を外部へ排出する方向と、乾燥オーブン100へ供給する方向のいずれか一つの方向へ正確に空気を移動させることが可能である。
【0053】
手動調節弁620は、第1手動調節弁621及び第2手動調節弁622を含み得る。第1手動調節弁621は、排気部300と給気部200との間に設けられる。そして、第2手動調節弁622は、排気部300と第2ベント部420との間に設けられる。
【0054】
ここで、第1手動調節弁621と第2手動調節弁622は直交するように配置され得る。これによって、排気部300から空気を外部へ排出する方向と、乾燥オーブン100へ供給する方向のいずれか一つの方向へ正確に空気を移動させることが可能である。
【0055】
図3を参照すると、ドレインダクト700は、排気部300の排気ダクト310から下方へ傾斜するように形成され、かつ給気部200の給気ダクト210からも下方へ傾斜するように形成され得る。
【0056】
そして、ドレイン部710は、排気部300と給気部200との間、例えば、ドレインダクト700に設けられ得る。
【0057】
前述したように、排気部300から排出される空気は高温多湿であるため、冬季などには給気ダクト210と排気ダクト310を含む多様なダクトに結露が発生し得る。そして、前記結露を排出するために給気ダクト210と排気ダクト310との間にドレインダクト700が設けられ、ドレインダクト700に、結露を排出するドレイン部710が備えられる。
【0058】
即ち、ドレインダクト700は、排気部300を給気部200に連結したときに発生する結露を排出するためのものであって、排気部300と給気部200を連結しない場合には設けなくてもよい。
【0059】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態による電極乾燥システム10の作用及び効果について説明する。
【0060】
図2を参照すると、排気部300と給気部200は連通しているため、給気部200によって乾燥オーブン100へ移動して電極を乾燥した後、排気部300によって排出される高温多湿な空気は、さらに給気部200によって乾燥オーブン100へ移動して電極を乾燥するのに使用され得る。
【0061】
即ち、排気部300から排出される空気を電極乾燥にリサイクルするので、必要な場合のみに加湿部520とヒーター540が使用可能であり、これによってエネルギー効率を向上させる効果を奏する。
【0062】
以上、本発明を限定された実施形態と図面によって説明したが、本発明はこれに限定されず、本発明が属する技術分野における通常の知識を持つ者によって本発明の技術思想と特許請求の範囲の均等範囲内で多様な修正及び変形が可能であることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0063】
本発明は、二次電池の電極乾燥システムに関し、特に、二次電池関連産業に利用可能である。
【国際調査報告】